JP2024003630A - 水検知装置、水検知システム、及び、水検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水の発生有無だけでなく、水の発生原因も合わせて検知することを可能とする水検知装置を提供する。【解決手段】水検知装置3Aは、周囲環境に設置されて内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する。水検知装置3Aは、対象物の温湿度を検出する対象物温湿度センサ34と、周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサ35と、対象物温湿度センサ34により検出された温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、環境温湿度センサ35により検出された温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する判定部302Aとを備える。【選択図】 図3
Description
本発明は、水検知装置、水検知システム、及び、水検知方法に関する。
従来、装置に温湿度センサを設けることで、温湿度センサにより検出された温湿度に基づいて、結露による水が発生するか否かを判定することが行われている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1及び特許文献2に記載された装置では、水の発生状況として、水が発生することや水が発生したことを検知できるが、その水の発生原因について検知することができなかった。
本発明は、上述した課題に鑑み、水の発生有無だけでなく、水の発生原因も合わせて検知することを可能とする水検知装置、水検知システム、及び、水検知方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る水検知装置は、
周囲環境に設置されて内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する水検知装置であって、
前記対象物の温湿度を検出する対象物温湿度センサと、
前記周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサと、
前記対象物温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、前記環境温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する判定部とを備える。
周囲環境に設置されて内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する水検知装置であって、
前記対象物の温湿度を検出する対象物温湿度センサと、
前記周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサと、
前記対象物温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、前記環境温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する判定部とを備える。
本発明に係る水検知装置によれば、対象物温湿度センサと、環境温湿度センサと、判定部とを備え、判定部が、対象物温湿度センサにより検出された温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、環境温湿度センサにより検出された温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する。これにより、水の発生有無だけでなく、水の発生原因も合わせて検知することができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための実施形態について説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る水検知システム1Aの一例を示す全体構成図である。図2は、第1の実施形態に係る水検知装置3Aの一例を示す概略構成図である。
図1は、第1の実施形態に係る水検知システム1Aの一例を示す全体構成図である。図2は、第1の実施形態に係る水検知装置3Aの一例を示す概略構成図である。
水検知システム1Aは、周囲環境に設置された対象物の表面に存在する水の発生状況を検知し、その検知結果をユーザ(対象物の保有者、管理者、点検・修理作業者等)に通知するシステムとして機能する。
対象物は、その内部に水(上水、下水、淡水、海水、工業用水等)が流れる任意の装置や機器であり、例えば、インフラ設備(上水道、下水道等)やプラント設備(石油精製、発電、製造、化学プロセス等)で使用されるポンプ装置、配管等が挙げられる。本実施形態では、対象物は、水を移送するポンプ装置2である場合を中心に説明する。
水検知システム1Aは、その具体的な構成として、対象物の一例としてのポンプ装置2と、ポンプ装置2に取り付けられた水検知装置3Aと、ポンプ装置2の設置状況や動作状況、水検知装置3Aによる検知結果等を管理する管理装置4Aと、ユーザが使用するユーザ端末装置5とを備える。各装置2~5は、例えば、汎用又は専用のコンピュータ(後述の図4参照)で構成されるとともに、ネットワーク6を介して各種のデータを相互に送受信可能に構成される。水検知システム1Aは、1又は複数の水検知装置3Aを備え、1つの対象物に対して1つの水検知装置3Aが取り付けられてもよいし、1つの対象物の異なる場所に対して複数の水検知装置3Aがそれぞれ取り付けられてもよい。なお、各装置2~5の数やネットワーク6の構成は、図1の例に限られない。
ポンプ装置2は、ポンプ部20と、ポンプ装置2の駆動源となるモータ21と、ポンプ装置2の動作を制御するポンプ制御盤22とを備える。ポンプ部20は、例えば、羽根車、回転軸、軸受、メカニカルシール、グランドパッキン、ケーシング、配管等で構成される。ポンプ制御盤22は、例えば、ユーザにより運転条件が設定された設定値と、ポンプ部20及びモータ21の各部に設けられたセンサ類(不図示)の検出値とに基づいて、モータ21の回転動作を制御したり、管理装置4Aとの間で各種の情報を送受信する際の通信動作を制御したりする。
水検知装置3Aは、例えば、ポンプ部20が有するメカニカルシールの下側に配置されて、ポンプ部20のケーシングの表面に存在する水の発生状況を検知する。水検知装置3Aは、図2に示すように、筐体33と、対象物(本実施形態では、ポンプ装置2)の温湿度を検出する対象物温湿度センサ34と、対象物(本実施形態では、ポンプ装置2)が設置された周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサ35とを備える。なお、周囲環境は、屋外でもよいし、屋内でもよい。
筐体33は、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35を内蔵し、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35に対してそれぞれ形成された開口部330、331を備える。筐体33は、例えば、直方体状の形状を有し、開口部330、331は、面積が最も広い面に形成されるのが好ましい。なお、筐体33の形状や開口部330、331の位置や大きさは適宜変更してもよい。
対象物温湿度センサ34は、筐体33の対象物と対向する側に配置され、例えば、ポンプ装置2と対象物温湿度センサ34との間には、吸水材332が配置される。環境温湿度センサ35は、筐体33の対象物とは反対側に配置される。対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35は、温度と、湿度とを検出可能なセンサであり、任意の検出方式が用いられる。対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35は、相対湿度及び絶対湿度の少なくとも一方は両方を検出し、相対湿度及び絶対湿度のいずれか一方を検出する場合には、相対湿度及び絶対湿度の一方と、温度とに基づいて、相対湿度及び絶対湿度の他方を算出すればよい。なお、吸水材332の材質や形状は適宜変更してもよいし、吸水材332は、水検知装置3Aの設置状況等に応じて省略されてもよい。
管理装置4Aは、例えば、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータで構成される。管理装置4Aは、ポンプ装置2及び水検知装置3Aから各種の情報を収集し、データベースに登録する。また、管理装置4Aは、ポンプ装置2及び水検知装置3Aから収集した情報が所定の通知条件を満たすときに、ユーザ端末装置5に通知情報を送信したり、ユ
ーザ端末装置5から情報提供の要求を受け付けたときに、データベースに登録された情報を提供情報としてユーザ端末装置5に送信したりする。
ーザ端末装置5から情報提供の要求を受け付けたときに、データベースに登録された情報を提供情報としてユーザ端末装置5に送信したりする。
ユーザ端末装置5は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、ユーザにより使用される。ユーザ端末装置5は、アプリケーションやブラウザ等のプログラムがインストールされて、各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面や音声を介して各種の情報(通知情報や提供情報等)を出力する。
ネットワーク6は、任意の通信規格に従って有線通信又は無線通信、あるいは、有線通信と無線通信の組合せにより構成される。具体的には、例えば、インターネットなどの標準化された通信網、又はローカルネットワークなどの建物内で管理される通信網、あるいは、これらの通信網の組合せを利用することができる。また、無線通信の通信規格としては、典型的には国際規格が用いられる。国際規格の通信手段として、IEEE802.15.4、IEEE802.15.1、IEEE802.15.11a、11b、11g、11n、11ac、11ad、ISO/IEC14513-3-10、IEEE802.15.4g等の方式がある。また、Bluetooth(登録商標)、BluetoothLowEnergy、Wi-Fi、ZigBee(登録商標)、Sub-GHz、EnOcean(登録商標)、LTE等の方式を用いることもできる。
図3は、第1の実施形態に係る水検知装置3Aの一例を示すブロック図である。水検知装置3Aは、その主要な構成要素として、上記の筐体33、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の他に、制御部30と、通信部31と、記憶部32とを備える。
制御部30は、例えば、記憶部32に記憶された水検知プログラム320Aを実行することにより、対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、判定部302A、及び、出力処理部303として機能する。通信部31は、ネットワーク6に接続され、例えば、ポンプ装置2、管理装置4A又はユーザ端末装置5との間で各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。記憶部32は、水検知装置3Aの動作で使用される各種のプログラム(水検知プログラム320A等)やデータ(設定情報321等)を記憶する。設定情報321には、例えば、水検知装置3Aが動作する際に制御部30により参照されるパラメータ(各種の閾値や周期等)が記憶されるとともに、例えば、管理装置4Aやユーザ端末装置5を介して設定可能に構成される。
対象物温湿度情報取得部300は、対象物温湿度センサ34により検出されたポンプ装置2の温湿度を所定の検出周期で受け取ることで、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報を取得する。
環境温湿度情報取得部301は、環境温湿度センサ35により検出された周囲環境の温湿度を所定の検出周期で受け取ることで、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報を取得する。
判定部302Aは、対象物温湿度センサ34により検出されたポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、環境温湿度センサ35により検出された周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、ポンプ装置2の表面における、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する。
具体的には、判定部302Aは、対象物温湿度情報に基づいて、ポンプ装置2の表面における水の発生有無を判定する水判定処理と、環境温湿度情報に基づいて周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する結露判定処理と、水判定処理によりポンプ装置2の表面に水の発生有りと判定したとき、結露判定処理により結露水の発生有無を判定した判定
結果に基づいて、水の発生要因が、ポンプ装置2を原因とする結露水であるか、周囲環境を原因とする結露水であるかを判定する水発生要因処理とを行う。各処理の具体的な内容は後述する。
結果に基づいて、水の発生要因が、ポンプ装置2を原因とする結露水であるか、周囲環境を原因とする結露水であるかを判定する水発生要因処理とを行う。各処理の具体的な内容は後述する。
出力処理部303は、判定部302Aが判定した水の発生有無及び発生要因を示す判定結果を出力する。判定結果の出力先は、記憶部32でもよいし、ポンプ装置2、管理装置4A又はユーザ端末装置5に通知情報として出力されることで、ユーザに通知されてもよい。
図4は、各装置を構成するコンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。
ポンプ装置2、水検知装置3A、管理装置4A、及び、ユーザ端末装置5の各々は、汎用又は専用のコンピュータ900により構成される。コンピュータ900は、図4に示すように、その主要な構成要素として、バス910、プロセッサ912、メモリ914、入力デバイス916、出力デバイス917、表示デバイス918、ストレージ装置920、通信I/F(インターフェース)部922、外部機器I/F部924、I/O(入出力)デバイスI/F部926、及び、メディア入出力部928を備える。なお、上記の構成要素は、コンピュータ900が使用される用途に応じて適宜省略されてもよい。
プロセッサ912は、1つ又は複数の演算処理装置(CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等)で構成され、コンピュータ900全体を統括する制御部として動作する。メモリ914は、各種のデータ及びプログラム930を記憶し、例えば、メインメモリとして機能する揮発性メモリ(DRAM、SRAM等)と、不揮発性メモリ(ROM)、フラッシュメモリ等とで構成される。
入力デバイス916は、例えば、キーボード、マウス、テンキー、電子ペン等で構成され、入力部として機能する。出力デバイス917は、例えば、音(音声)出力装置、バイブレーション装置等で構成され、出力部として機能する。表示デバイス918は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー、プロジェクタ等で構成され、出力部として機能する。入力デバイス916及び表示デバイス918は、タッチパネルディスプレイのように、一体的に構成されていてもよい。ストレージ装置920は、例えば、HDD、SSD等で構成され、記憶部として機能する。ストレージ装置920は、オペレーティングシステムやプログラム930の実行に必要な各種のデータを記憶する。
通信I/F部922は、インターネットやイントラネット等のネットワーク940(図1のネットワーク6と同じであってもよい)に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う通信部として機能する。外部機器I/F部924は、カメラ、プリンタ、スキャナ、リーダライタ等の外部機器950に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って外部機器950との間でデータの送受信を行う通信部として機能する。I/OデバイスI/F部926は、各種のセンサ、アクチュエータ等のI/Oデバイス960に接続され、I/Oデバイス960との間で、例えば、センサによる検出信号やアクチュエータへの制御信号等の各種の信号やデータの送受信を行う通信部として機能する。メディア入出力部928は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ、CD(Compact Disc)ドライブ等のドライブ装置、メモリカードスロット、USBコネクタで構成され、DVD、CD、メモリカード、USBメモリ等のメディア(非一時的な記憶媒体)970に対してデータの読み書きを行う。
上記構成を有するコンピュータ900において、プロセッサ912は、ストレージ装置920に記憶されたプログラム930をメモリ914に呼び出して実行し、バス910を介してコンピュータ900の各部を制御する。なお、プログラム930は、ストレージ装置920に代えて、メモリ914に記憶されていてもよい。プログラム930は、インストール可能なファイル形式又は実行可能なファイル形式でメディア970に記録され、メディア入出力部928を介してコンピュータ900に提供されてもよい。プログラム930は、通信I/F部922を介してネットワーク940経由でダウンロードすることによりコンピュータ900に提供されてもよい。また、コンピュータ900は、プロセッサ912がプログラム930を実行することで実現する各種の機能を、例えば、FPGA(field-programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)等のハードウエアで実現するものでもよい。
コンピュータ900は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、任意の形態の電子機器である。コンピュータ900は、クライアント型コンピュータでもよいし、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータでもよい。
(水検知方法)
図5は、第1の実施形態に係る水検知装置3Aの動作の一例を示すフローチャートである。図6は、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の経時変化の一例を示すグラフである。なお、図5に示す一連の処理は、例えば、所定の実行周期で繰り返し実行されてもよいし、ポンプ装置2、管理装置4A又はユーザ端末装置5からの実行指令に基づいて実行されてもよい。
図5は、第1の実施形態に係る水検知装置3Aの動作の一例を示すフローチャートである。図6は、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の経時変化の一例を示すグラフである。なお、図5に示す一連の処理は、例えば、所定の実行周期で繰り返し実行されてもよいし、ポンプ装置2、管理装置4A又はユーザ端末装置5からの実行指令に基づいて実行されてもよい。
まず、ステップS100にて、水検知装置3Aの対象物温湿度情報取得部300は、対象物温湿度センサ34により検出されたポンプ装置2の温湿度を所定の検出周期で受け取ることで、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報を取得する。
次に、ステップS110にて、環境温湿度情報取得部301は、環境温湿度センサ35により検出された周囲環境の温湿度を所定の検出周期で受け取ることで、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報を取得する。
そして、ステップS120(具体的には、ステップS130~S142)にて、判定部302Aは、ステップS100で取得された対象物温湿度情報と、ステップS110で取得された環境温湿度情報とに基づいて、ポンプ装置2の表面における、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する。
まず、ステップS130にて、判定部302Aは、対象物温湿度情報に基づいて、ポンプ装置2の表面における水の発生有無を判定する水判定処理を行う。具体的には、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が、100%に近接したか否かを判定し、100%に近接する場合には、水の発生有りと判定する。その際、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、95%)を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよいし、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、90%)を超えたときの継続時間が、所定の時間閾値を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよい。
次に、判定部302Aは、ステップS130の水判定処理により水の発生有りと判定したとき(ステップS130で「Yes」)、ステップS140にて、環境温湿度情報に基づいて、周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する結露判定処理を行う。具体的
には、環境温湿度情報に基づく周囲環境の相対湿度が、100%に近接したか否かを判定し、100%に近接する場合には、結露水の発生有りと判定する。その際、周囲環境の相対湿度が所定の閾値(例えば、95%)を超えた場合に、100%に近接するものとして、結露水の発生有りと判定するようにしてもよいし、周囲環境の相対湿度が所定の閾値(例えば、90%)を超えたときの継続時間が、所定の時間閾値を超えた場合に、100%に近接するものとして、結露水の発生有りと判定するようにしてもよい。
には、環境温湿度情報に基づく周囲環境の相対湿度が、100%に近接したか否かを判定し、100%に近接する場合には、結露水の発生有りと判定する。その際、周囲環境の相対湿度が所定の閾値(例えば、95%)を超えた場合に、100%に近接するものとして、結露水の発生有りと判定するようにしてもよいし、周囲環境の相対湿度が所定の閾値(例えば、90%)を超えたときの継続時間が、所定の時間閾値を超えた場合に、100%に近接するものとして、結露水の発生有りと判定するようにしてもよい。
そして、判定部302Aは、ステップS140の判定結果に基づいて、水発生要因処理を行う。すなわち、ステップS140の結露判定処理により周囲環境を要因とする結露水の発生有りと判定したとき(ステップS140で「Yes」)、図6(a)に示すような状況であるものとして、ステップS141にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、周囲環境を原因とする結露水であると判定する。一方、判定部302Aは、ステップS140の結露判定処理により周囲環境を要因とする結露水の発生無しと判定したとき(ステップS140で「No」)、図6(b)に示すような状況であるものとして、ステップS142にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、ポンプ装置2を原因とする結露水であると判定する。
また、判定部302Aは、ステップS130の水判定処理により水の発生無しと判定したとき(ステップS130で「No」)、ステップS131にて、水の発生無しと判定する。
そして、ステップS150にて、出力処理部303は、ステップS120における判定部302Aによる判定結果(具体的には、ステップS131、S141、S142の判定結果)を出力し、一連の処理を終了する。なお、ステップS100が対象物温湿度情報取得工程、ステップS110が環境温湿度情報取得工程、ステップS120が判定工程、ステップS150が出力処理工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る水検知装置3Aによれば、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とを組み合わせることで、対象物(ポンプ装置2)の表面における水の発生有無及び発生要因を判定することができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る水検知システム1Bの一例を示す全体構成図である。図8は、第2の実施形態に係る対象物監視装置7A及び管理装置4Bの一例を示すブロック図である。
図7は、第2の実施形態に係る水検知システム1Bの一例を示す全体構成図である。図8は、第2の実施形態に係る対象物監視装置7A及び管理装置4Bの一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る水検知システム1Bは、水検知装置3Aに代えて、ポンプ装置2に取り付けられた対象物監視装置7Aを備えるとともに、管理装置4Bが、水検知装置3Aの制御部30で行われた水検知方法の機能を実現する点で第1の実施形態と相違し、基本的な構成及び動作は共通する。水検知システム1Bは、1又は複数の対象物監視装置7Aを備え、1つの対象物に対して1つの対象物監視装置7Aが取り付けられてもよいし、1つの対象物の異なる場所に対して複数の対象物監視装置7Aがそれぞれ取り付けられてもよい。以下では、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
対象物監視装置7Aは、第1の実施形態に係る水検知装置3Aに対して対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、判定部302A、及び、出力処理部303を省略した装置である。すなわち、対象物監視装置7Aは、制御部70と、通信部71と、記憶部72と、筐体73と、対象物温湿度センサ74と、環境温湿度センサ75とを備える。なお、制御部70、通信部71及び記憶部72は、適宜省略されてもよい。その
場合には、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75は、例えば、ポンプ装置2のポンプ制御盤22に接続されるようにすればよい。
場合には、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75は、例えば、ポンプ装置2のポンプ制御盤22に接続されるようにすればよい。
対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75は、制御部70及び通信部71を介してセンサデータを所定の送信周期で管理装置4Bに送信する。なお、センサデータの送信周期は、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75の検出周期と同じでもよいし、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75の検出周期よりも長くてもよく、その場合には、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75は、送信周期の間に蓄積されたセンサデータをまとめて送信すればよい。
管理装置4Bは、その主要な構成要素として、制御部40と、通信部41と、記憶部42とを備える。制御部40は、例えば、記憶部42に記憶された水検知プログラム420Aを実行することにより、対象物温湿度情報取得部400、環境温湿度情報取得部401、判定部402A、及び、出力処理部403として機能する。なお、対象物温湿度情報取得部400、環境温湿度情報取得部401、判定部402A、及び、出力処理部403は、第1の実施形態に係る対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、判定部302A、及び、出力処理部303と同様に機能するため、詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る管理装置4Bによれば、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とを組み合わせることで、対象物(ポンプ装置2)の表面における水の発生有無及び発生要因を判定することができる。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態に係る水検知システム1Cの一例を示す全体構成図である。図10は、第3の施形態に係る水検知装置3Bの一例を示す概略構成図である。
図9は、第3の実施形態に係る水検知システム1Cの一例を示す全体構成図である。図10は、第3の施形態に係る水検知装置3Bの一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る水検知システム1Cは、水検知装置3Bが、対象物温湿度センサ34に近接して配置された対象物温湿度センサ用ヒータ36と、環境温湿度センサ35に近接して配置された環境温湿度センサ用ヒータ37とをさらに備える点で第1の実施形態と相違し、基本的な構成及び動作は共通する。以下では、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
対象物温湿度センサ用ヒータ36は、対象物温湿度センサ34のセンシング部340及び対象物としてのポンプ装置2の表面の少なくとも一方を加熱可能に配置される。環境温湿度センサ用ヒータ37は、環境温湿度センサ35のセンシング部350を加熱可能に配置される。
本実施形態では、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37は、図10に示すように、センシング部340、350の裏側にそれぞれ配置されて、センシング部340、350を面的に加熱する。対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37は、例えば、タイマー回路や制御部30による加熱制御に基づいて、加熱状態のオン・オフ動作が切り替えられる。対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37は、例えば、オフからオンに切り替えられて所定のオン期間(例えば、20秒間)だけオンされ、その後、オンからオフに切り替えられて所定のオフ期間(例えば、380秒間)だけオフされるオン・オフ動作が、所定の時間間隔(例えば、400秒間隔)で繰り返し行われる。なお、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37のオン・オフ動作は、同期して行われてもよいし、非同期で行われてもよい。
図11は、第3の実施形態に係る水検知装置3Bの一例を示すブロック図である。水検知装置3Bは、その主要な構成要素として、上記の筐体33、対象物温湿度センサ34、環境温湿度センサ35、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37の他に、第1の実施形態に係る水検知装置3Aと同様に、制御部30と、通信部31と、記憶部32とを備える。
制御部30は、例えば、記憶部32に記憶された水検知プログラム320Bを実行することにより、対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、ヒータ情報取得部304、判定部302B、及び、出力処理部303として機能する。なお、対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、及び、出力処理部303は、第1の実施形態に係る対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、及び、出力処理部303と同様に機能するため、詳細な説明を省略する。
ヒータ情報取得部304は、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37の加熱状態の経時変化を示すヒータ情報を取得する。ヒータ情報は、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37のオン・オフ動作を切り替えたときのタイミングを含むものであり、例えば、タイマー回路や制御部30による動作指令データや対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37に設けられた電流センサの検出値により取得される。
判定部302Bは、対象物温湿度センサ34により検出されたポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、環境温湿度センサ35により検出された周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報と、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37の加熱状態の経時変化を示すヒータ情報とに基づいて、ポンプ装置2の表面における、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する。
具体的には、判定部302Bは、対象物温湿度情報及びヒータ情報に基づいて、ポンプ装置2の表面における水の発生有無を判定する水判定処理と、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいてポンプ装置2を要因とする結露水の発生有無を判定する第1の結露判定処理と、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいて周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する第2の結露判定処理と、水判定処理によりポンプ装置2の表面における水の発生有りと判定したとき、第1の結露判定処理により結露水の発生有無を判定した判定結果と、第2の結露判定処理により結露水の発生有無を判定した判定結果とに基づいて、水の発生要因が、ポンプ装置2を原因とする漏水であるか、ポンプ装置2を原因とする結露水であるか、周囲環境を原因とする結露水であるかを判定する水発生要因処理とを行う。その際、判定部302Bは、環境温湿度情報が示す周囲環境の温湿度から周囲環境の露点を算出し、第1及び第2の結露判定処理各処理にて用いる。各処理の具体的な内容は後述する。
(水検知方法)
図12及び図13は、第3の実施形態に係る水検知装置3Bの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図12及び図13に示す一連の処理は、例えば、所定の実行周期で繰り返し実行されてもよいし、ポンプ装置2、管理装置4C又はユーザ端末装置5からの実行指令に基づいて実行されてもよい。
図12及び図13は、第3の実施形態に係る水検知装置3Bの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図12及び図13に示す一連の処理は、例えば、所定の実行周期で繰り返し実行されてもよいし、ポンプ装置2、管理装置4C又はユーザ端末装置5からの実行指令に基づいて実行されてもよい。
まず、ステップS200にて、水検知装置3Bの対象物温湿度情報取得部300は、対象物温湿度センサ34から対象物温湿度情報を取得する。そして、ステップS210にて、環境温湿度情報取得部301は、環境温湿度センサ35から環境温湿度情報を取得する。次に、ステップS220にて、ヒータ情報取得部304は、対象物温湿度センサ用ヒー
タ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37からヒータ情報を取得する。
タ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37からヒータ情報を取得する。
そして、ステップS230(具体的には、ステップS240~S270)にて、判定部302Bは、ステップS200で取得された対象物温湿度情報と、ステップS210で取得された環境温湿度情報と、ステップS220で取得されたヒータ情報とに基づいて、ポンプ装置2の表面における、水の発生有無と、水の発生要因とを判定する。
まず、ステップS240にて、判定部302Bは、対象物温湿度情報及びヒータ情報に基づいてポンプ装置2の表面における水の発生有無を判定する水判定処理を行う。以下では、判定部302Bによる第1乃至第3の水判定処理について説明する。なお、判定部302Bは、第1乃至第3の水判定処理の少なくとも1つを実行すればよく、全てを実行してもよい。
図14は、第3の実施形態に係る水検知装置3Bによる第1の水判定処理(ステップS240)の一例を示すフローチャートである。図15は、水の発生有無による対象物温湿度センサ34の経時変化の一例を示すグラフである。第1の水判定処理では、図15に示すように、主に、ポンプ装置2の表面に存在する水が吸水材332を介して対象物温湿度センサ34側に移動し、センシング部340に接触している水の有無を判定する。
第1の水判定処理として、判定部302Bは、ステップS300にて、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオン期間において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、80%)以上であるか否かを判定する。そして、ステップS300にて、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値以上であると判定したとき(ステップS300で「Yes」)、ステップS310にて、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオン期間において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の絶対湿度が増加傾向であるか否かを判定する。その結果、ステップS310にてポンプ装置2の絶対湿度が増加傾向であると判定したとき(ステップS310で「Yes」)、図15(b)に示すような状況であるものとして、ステップS320にて、水の発生有りと判定する。一方、ステップS300、S310にてそうでないと判定したとき(ステップS300で「No」、ステップS310で「No」)、図15(a)に示すような状況であるものとして、ステップS321にて、水の発生無しと判定する。
図16は、第3の実施形態に係る水検知装置3Bによる第2の水判定処理(ステップS240)の一例を示すフローチャートである。図17は、水の発生有無による対象物温湿度センサ34の経時変化の一例を示すグラフである。第2の水判定処理では、図17に示すように、主に、ポンプ装置2の表面に存在する水が吸水材332を介して対象物温湿度センサ34側に移動する前、すなわち、センシング部340に接触しておらず、ポンプ部20の表面に存在する水の有無を判定する。
第2の水判定処理として、判定部302Bは、ステップS400にて、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオン期間において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の絶対湿度が増加傾向又は維持傾向であるか否かを判定する。そして、ステップS400にて、ポンプ装置2の絶対湿度が増加傾向又は維持傾向であると判定したとき(ステップS400で「Yes」)、図17(b)に示すような状況であるものとして、ステップS410にて、水の発生有りと判定する。一方、ステップS400にてそうでないと判定したとき(ステップS400で「No」)、図17(a)に示すような状況であるものとして、ステップS411にて、水の発生無しと判定する。
第3の水判定処理として、判定部302Bは、図5のステップS130と同様に、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が、100%に近接したか否かを判定し、
100%に近接する場合には、水の発生有りと判定する。その際、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、95%)を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよいし、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、90%)を超えたときの継続時間が、所定の時間閾値を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよい。
100%に近接する場合には、水の発生有りと判定する。その際、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、95%)を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよいし、ポンプ装置2の相対湿度が所定の閾値(例えば、90%)を超えたときの継続時間が、所定の時間閾値を超えた場合に、100%に近接するものとして、水の発生有りと判定するようにしてもよい。
次に、判定部302Bは、ステップS240の水判定処理により水の発生有りと判定したとき(ステップS240で「Yes」)、ステップS250~S252にて、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいてポンプ装置2を要因とする結露水の発生有無を判定する第1の結露判定処理を行う。
図18は、対象物を要因とする結露水が発生したときの対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の経時変化の一例を示すグラフである。第1の結露判定処理では、図18に示す状況を検出することで、ポンプ装置2を要因とする結露水の発生有りと判定する。
ステップS250にて、判定部302Bは、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の温度だけが徐々に低下し、環境温湿度情報に基づく周囲環境の露点に到達したか否かを判定する。すなわち、ステップS250では、図18(c)に示すような状況であるか否かを判定する。周囲環境の露点は、例えば、環境温湿度センサ35により検出された温度及び相対湿度から算出されてもよいし、環境温湿度センサ35により検出された絶対湿度から算出されてもよい。
次に、ステップS251にて、判定部302Bは、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37のオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオン期間において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が、所定の繰り返し回数(例えば、6回)において、所定の下限閾値(例えば、5%)以下であるか否かを判定する。そして、ステップS251にて、対象物温湿度センサ34の相対湿度が、所定の下限閾値以下であると判定したとき(ステップS251で「Yes」)、ステップS252にて、判定部302Bは、対象物温湿度センサ用ヒータ36の複数のオン期間の比較において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が、所定の繰り返し回数(例えば、6回)において、増加傾向であるか否かを判定する。すなわち、ステップS251、S252では、図18(e)に示すような状況であるか否かを判定する。
ポンプ装置2を要因とする結露水の量が少ない状態(結露水は発生しているが、対象物温湿度センサ34のセンシング部340に接触していない状態)で、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37がオンされると、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の相対湿度は、ともに下限閾値(例えば、5%)以下に低下し、その変化に差はない。その後、結露水が溜まることにより吸水材332を介して対象物温湿度センサ34のセンシング部340に結露水が接触した状態で、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37がオンされると、環境温湿度センサ35の相対湿度は、下限閾値に低下するが、対象物温湿度センサ34の相対湿度は、下限閾値まで低下せずに上限閾値(例えば、80%)程度の高い相対湿度を維持することにより、複数のオン期間を比較したときに増加傾向となる。ステップS251、S252は、このような振る舞いを検出するものであり、上記以外の判定方法を用いてもよい。
そして、判定部302Bは、ステップS250~S252の判定結果に基づいて、水発生要因処理を行う。すなわち、ステップS250~S252の第1の結露判定処理によりポンプ装置2を要因とする結露水の発生有りと判定したとき(ステップS250~S25
2の全てで「Yes」)、ステップS253にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、ポンプ装置2を原因とする結露水であると判定する。
2の全てで「Yes」)、ステップS253にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、ポンプ装置2を原因とする結露水であると判定する。
一方、判定部302Bは、ステップS250~S252の第1の結露判定処理によりポンプ装置2を要因とする結露水の発生無しと判定したとき(ステップS250~S252のいずれかで「No」)、ステップS260、S261にて、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいて周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する第2の結露判定処理を行う。
図19は、周囲環境を要因とする結露水が発生したときの対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の経時変化の一例を示すグラフである。第2の結露判定処理では、図19に示す状況を検出することで、周囲環境を要因とする結露水の発生有りと判定する。
ステップS260にて、判定部302Bは、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の温度及び環境温湿度情報に基づく周囲環境の温度が徐々に低下し、環境温湿度情報に基づく周囲環境の露点に到達したか否かを判定する。すなわち、ステップS260では、図19(c)に示すような状況であるか否かを判定する。周囲環境の露点は、例えば、環境温湿度センサ35により検出された温度及び相対湿度から算出されてもよいし、環境温湿度センサ35により検出された絶対湿度から算出されてもよい。
次に、ステップS261にて、判定部302Bは、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37のオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオフ期間において、環境温湿度情報に基づく周囲環境の相対湿度が、所定の上限閾値(例えば、95%)以上であるか否かを判定する。すなわち、ステップS261では、図19(e)に示すような状況であるか否かを判定する。
周囲環境を要因とする結露水が発生した状態で、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37がオンされると、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の相対湿度は、ともに下限閾値(例えば、80%)以下に低下し、その変化に差はない。その後、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37がオフされると、結露水の存在により対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の相対湿度は、上限閾値(例えば、95%)程度まで増加する。ステップS261は、このような振る舞いを検出するものであり、上記以外の判定方法を用いてもよい。
そして、判定部302Bは、ステップS260、S261の判定結果に基づいて、水発生要因処理を行う。すなわち、ステップS260、S261の第2の結露判定処理により周囲環境を要因とする結露水の発生有りと判定したとき(ステップS260、S261の全てで「Yes」)、ステップS262にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、周囲環境を原因とする結露水であると判定する。
一方、判定部302Bは、ステップS260、S261の第2の結露判定処理により周囲環境を要因とする結露水の発生無しと判定したとき(ステップS260、S261のいずれかで「No」)、ステップS270にて、ポンプ装置2の表面における水の発生要因は、ポンプ装置2を原因とする漏水であると判定する。
図20は、対象物を要因とする漏水が発生したときの対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35の経時変化の一例を示すグラフである。本実施形態では、判定部302Bは、水判定処理にて水の発生有りと判定し(ステップS240で「Yes」)、第1及び第2の結露判定処理にて水の発生原因が結露水ではないと判定したとき(ステップS2
50~S252のいずれかで「No」、かつ、ステップS260、S261のいずれかで「No」)、水の発生原因は、ポンプ装置2を原因とする漏水であると判定するものとして説明したが、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいて対象物を要因とする漏水の発生有無を判定する漏水判定処理をさらに行うようにしてもよい。
50~S252のいずれかで「No」、かつ、ステップS260、S261のいずれかで「No」)、水の発生原因は、ポンプ装置2を原因とする漏水であると判定するものとして説明したが、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいて対象物を要因とする漏水の発生有無を判定する漏水判定処理をさらに行うようにしてもよい。
漏水判定処理として、判定部302Bは、例えば、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37のオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、対象物温湿度センサ用ヒータ36のオン期間において、対象物温湿度情報に基づくポンプ装置2の相対湿度が所定の第1の閾値(例えば、80%)以上であるか否か、及び、環境温湿度センサ用ヒータ37のオン期間において、環境温湿度情報に基づく周囲環境の相対湿度が、第1の閾値よりも低く設定された第2の閾値(例えば、5%)以下であるか否かを判定し、ポンプ装置2の相対湿度が第1の閾値(例えば、80%)以上であり、かつ、周囲環境の相対湿度が、第2の閾値(例えば、5%)以下であるとき、対象物を要因とする漏水の発生有りと判定する。なお、漏水判定処理は、図20に示すような振る舞いを検出するものであり、上記以外の判定方法を用いてもよい。
図12に戻り、判定部302Bは、ステップS240の水判定処理により水の発生無しと判定したとき(ステップS240で「No」)、ステップS241にて、水の発生無しと判定する。
そして、ステップS280にて、出力処理部303は、ステップS230における判定部302Bによる判定結果(具体的には、ステップS241、S253、S262、S270の判定結果)を出力し、一連の処理を終了する。なお、ステップS200が対象物温湿度情報取得工程、ステップS210が環境温湿度情報取得工程、ステップS220がヒータ情報取得工程、ステップS230が判定工程、ステップS280が出力処理工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る水検知装置3Bによれば、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報と、対象物温湿度センサ用ヒータ36及び環境温湿度センサ用ヒータ37の加熱状態の経時変化を示すヒータ情報とを組み合わせることで、対象物(ポンプ装置2)の表面における水の発生有無及び発生要因を判定することができる。
そして、判定部302Bは、対象物の表面に水の発生有りと判定したときに、その水の発生要因が結露水か漏水かを合わせて判定することができる。そのため、電極式や赤外線方式等の高価な漏水センサを用いることなく、例えば、対象物の破損や経年劣化によるメカ漏れを適切に検知することができる。
(第4の実施形態)
図21は、第4の実施形態に係る水検知システム1Dの一例を示す全体構成図である。図22は、第4の実施形態に係る対象物監視装置7B及び管理装置4Dの一例を示すブロック図である。
図21は、第4の実施形態に係る水検知システム1Dの一例を示す全体構成図である。図22は、第4の実施形態に係る対象物監視装置7B及び管理装置4Dの一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る水検知システム1Dは、水検知装置3Bに代えて、ポンプ装置2に取り付けられた対象物監視装置7Bを備えるとともに、管理装置4Dが、水検知装置3Bの制御部30で行われた水検知方法の機能を実現する点で第3の実施形態と相違し、基本的な構成及び動作は共通する。以下では、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。
対象物監視装置7Bは、第3の実施形態に係る水検知装置3Bに対して対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、ヒータ情報取得部304、判定部302
B、及び、出力処理部303を省略した装置である。すなわち、対象物監視装置7Bは、制御部70と、通信部71と、記憶部72と、筐体73と、対象物温湿度センサ74と、環境温湿度センサ75と、対象物温湿度センサ用ヒータ76と、環境温湿度センサ用ヒータ77とを備える。なお、制御部70、通信部71及び記憶部72は、適宜省略されてもよい。その場合には、対象物温湿度センサ74、環境温湿度センサ75、対象物温湿度センサ用ヒータ76及び環境温湿度センサ用ヒータ77は、例えば、ポンプ装置2のポンプ制御盤22に接続されるようにすればよい。
B、及び、出力処理部303を省略した装置である。すなわち、対象物監視装置7Bは、制御部70と、通信部71と、記憶部72と、筐体73と、対象物温湿度センサ74と、環境温湿度センサ75と、対象物温湿度センサ用ヒータ76と、環境温湿度センサ用ヒータ77とを備える。なお、制御部70、通信部71及び記憶部72は、適宜省略されてもよい。その場合には、対象物温湿度センサ74、環境温湿度センサ75、対象物温湿度センサ用ヒータ76及び環境温湿度センサ用ヒータ77は、例えば、ポンプ装置2のポンプ制御盤22に接続されるようにすればよい。
対象物温湿度センサ用ヒータ76及び環境温湿度センサ用ヒータ77は、例えば、管理装置4Dから制御部70及び通信部71を介して受信した動作指令データに基づいて、加熱状態のオン・オフ動作を行う。なお、センサデータの送信周期は、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75の検出周期と同じでもよいし、対象物温湿度センサ74及び環境温湿度センサ75の検出周期よりも長くてもよく、その場合には、通信部71は、送信周期の間に蓄積されたセンサデータをまとめて送信すればよい。
管理装置4Dは、その主要な構成要素として、制御部40と、通信部41と、記憶部42とを備える。制御部40は、例えば、記憶部42に記憶された水検知プログラム420Bを実行することにより、対象物温湿度情報取得部400、環境温湿度情報取得部401、ヒータ情報取得部404、判定部402B、及び、出力処理部403として機能する。なお、対象物温湿度情報取得部400、環境温湿度情報取得部401、ヒータ情報取得部404、判定部402B、及び、出力処理部403は、第3の実施形態に係る対象物温湿度情報取得部300、環境温湿度情報取得部301、ヒータ情報取得部304、判定部302B、及び、出力処理部303と同様の機能を実現するため、詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る管理装置4Dによれば、ポンプ装置2の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報と、対象物温湿度センサ用ヒータ76及び環境温湿度センサ用ヒータ77の加熱状態の経時変化を示すヒータ情報とを組み合わせることで、対象物(ポンプ装置2)の表面における水の発生有無及び発生要因を判定することができる。
そして、判定部402Bは、対象物の表面に水の発生有りと判定したときに、その水の発生要因が結露水か漏水かを合わせて判定することができる。そのため、電極式や赤外線方式等の高価な漏水センサを用いることなく、例えば、対象物の破損や経年劣化によるメカ漏れを適切に検知することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
上記実施形態では、水検知装置3A、3Bが、制御部30、通信部31及び記憶部32を備える装置で実現される場合について説明したが、水検知装置3A、3Bの機能の一部又は全部(特に制御部30の機能)が、ポンプ装置2のポンプ制御盤22又はユーザ端末装置5で実現されていてもよいし、例えば、サーバ型、クラウド型、中央監視センター型等の遠隔装置で実現されていてもよい。その場合には、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35と、ポンプ制御盤22、ユーザ端末装置5又は遠隔装置とを有線又は無線により接続し、各種のデータを送受信するようにすればよい。また、上記実施形態では、対象物監視装置7A、7Bが、制御部70、通信部71及び記憶部72を備える装置で実現される場合について説明したが、対象物監視装置7A、7Bの機能の一部又は全部(特に制御部70の機能)が、ポンプ装置2のポンプ制御盤22又はユーザ端末装置5で実
現されていてもよいし、例えば、サーバ型、クラウド型、中央監視センター型等の遠隔装置で実現されていてもよい。その場合には、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35と、ポンプ制御盤22、ユーザ端末装置5又は遠隔装置とを有線又は無線により接続し、各種のデータを送受信するようにすればよい。
現されていてもよいし、例えば、サーバ型、クラウド型、中央監視センター型等の遠隔装置で実現されていてもよい。その場合には、対象物温湿度センサ34及び環境温湿度センサ35と、ポンプ制御盤22、ユーザ端末装置5又は遠隔装置とを有線又は無線により接続し、各種のデータを送受信するようにすればよい。
上記実施形態では、水検知システム1A~1Dが、その構成要素の1つとして、ユーザ端末装置5を備える場合について説明したが、ユーザ端末装置5に代えて又は加えてサーバ型、クラウド型、中央監視センター型等の遠隔装置を備えるようにしてもよい。その場合には、遠隔装置は、上記実施形態に係るユーザ端末装置5と同様に動作するようにしてもよいし、さらに、遠隔装置と接続可能なクライアント型の装置との間で各種のデータを送受信するようにしてもよい。
上記実施形態では、水検知装置3A、3B及び管理装置4B、4Dが、図5、図12、図13、図14及び図16に示すフローチャートに従って動作する場合について説明したが、各ステップの実行順序を適宜変更してもよいし、一部のステップを省略してもよい。
上記実施形態に係る水検知装置3A及び管理装置4Bは、対象物温湿度情報及び環境温湿度情報に基づいて、水の発生有無及び発生原因を判定する水検知方法を実行するものとして説明したが、機械学習による学習モデルを用いて水検知方法を実行するようにしてもよい。また、上記実施形態に係る水検知装置3B及び管理装置4Dは、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報に基づいて、水の発生有無及び発生原因を判定する水検知方法を実行するものとして説明したが、機械学習による学習モデルを用いて水検知方法を実行するようにしてもよい。その際、学習モデルは、例えば、対象物温湿度情報及び環境温湿度情報、又は、対象物温湿度情報、環境温湿度情報及びヒータ情報を入力データとし、水の発生有無及び発生原因を出力データとして、入力データと出力データとの相関関係を機械学習により学習させることで得られる。ここでの機械学習は、教師あり学習と呼ばれるものであり、例えば、ニューラルネット(ディープラーニングを含む)、決定木、アンサンブル学習、クラスタリング、多変量解析、サポートベクターマシン等の任意の機械学習手法を採用すればよい。
1A~1D…水検知システム、2…ポンプ装置(対象物)、3A、3B…水検知装置、
4A~4D…管理装置、5…ユーザ端末装置、6…ネットワーク、
7A、7B…対象物監視装置、
20…ポンプ部、21…モータ、22…ポンプ制御盤、
30…制御部、31…通信部、32…記憶部、33…筐体、
34…対象物温湿度センサ、35…環境温湿度センサ、
36…対象物温湿度センサ用ヒータ、37…環境温湿度センサ用ヒータ、
40…制御部、41…通信部、42…記憶部、
70…制御部、71…通信部、72…記憶部、73…筐体、
74…対象物温湿度センサ、75…環境温湿度センサ、
76…対象物温湿度センサ用ヒータ、77…環境温湿度センサ用ヒータ、
300…対象物温湿度情報取得部、301…環境温湿度情報取得部、
302A、302B…判定部、303…出力処理部、304…ヒータ情報取得部、
320A、320B…水検知プログラム、
400…対象物温湿度情報取得部、401…環境温湿度情報取得部、
402A、402B…判定部、403…出力処理部、404…ヒータ情報取得部、
420A、420B…水検知プログラム
4A~4D…管理装置、5…ユーザ端末装置、6…ネットワーク、
7A、7B…対象物監視装置、
20…ポンプ部、21…モータ、22…ポンプ制御盤、
30…制御部、31…通信部、32…記憶部、33…筐体、
34…対象物温湿度センサ、35…環境温湿度センサ、
36…対象物温湿度センサ用ヒータ、37…環境温湿度センサ用ヒータ、
40…制御部、41…通信部、42…記憶部、
70…制御部、71…通信部、72…記憶部、73…筐体、
74…対象物温湿度センサ、75…環境温湿度センサ、
76…対象物温湿度センサ用ヒータ、77…環境温湿度センサ用ヒータ、
300…対象物温湿度情報取得部、301…環境温湿度情報取得部、
302A、302B…判定部、303…出力処理部、304…ヒータ情報取得部、
320A、320B…水検知プログラム、
400…対象物温湿度情報取得部、401…環境温湿度情報取得部、
402A、402B…判定部、403…出力処理部、404…ヒータ情報取得部、
420A、420B…水検知プログラム
Claims (12)
- 周囲環境に設置されて内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する水検知装置であって、
前記対象物の温湿度を検出する対象物温湿度センサと、
前記周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサと、
前記対象物温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、前記環境温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する判定部とを備える、
水検知装置。 - 前記環境温湿度センサ及び前記対象物温湿度センサを内蔵する筐体をさらに備え、
前記対象物温湿度センサは、
前記筐体の前記対象物と対向する側に配置され、
前記環境温湿度センサは、
前記筐体の前記対象物とは反対側に配置された、
請求項1に記載の水検知装置。 - 前記判定部は、
前記対象物温湿度情報に基づいて前記水の発生有無を判定する水判定処理と、
前記環境温湿度情報に基づいて前記周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する結露判定処理と、
前記水判定処理により前記水の発生有りと判定したとき、前記結露判定処理により前記結露水の発生有無を判定した判定結果に基づいて、前記水の発生要因が、前記対象物を原因とする結露水であるか、前記周囲環境を原因とする結露水であるかを判定する水発生要因処理とを行う、
請求項1に記載の水検知装置。 - 前記対象物温湿度センサのセンシング部及び前記対象物の前記表面の少なくとも一方を加熱可能に配置された対象物温湿度センサ用ヒータと、
前記環境温湿度センサのセンシング部を加熱可能に配置された環境温湿度センサ用ヒータとをさらに備え、
前記判定部は、
前記対象物温湿度情報と、前記環境温湿度情報と、前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータの加熱状態の経時変化を示すヒータ情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の水検知装置。 - 前記判定部は、
前記対象物温湿度情報及び前記ヒータ情報に基づいて前記水の発生有無を判定する水判定処理と、
前記対象物温湿度情報、前記環境温湿度情報及び前記ヒータ情報に基づいて前記対象物を要因とする結露水の発生有無を判定する第1の結露判定処理と、
前記対象物温湿度情報、前記環境温湿度情報及び前記ヒータ情報に基づいて前記周囲環境を要因とする結露水の発生有無を判定する第2の結露判定処理と、
前記水判定処理により前記水の発生有りと判定したとき、前記第1の結露判定処理により前記結露水の発生有無を判定した判定結果と、前記第2の結露判定処理により前記結露水の発生有無を判定した判定結果とに基づいて、前記水の発生要因が、前記対象物を原因とする漏水であるか、前記対象物を原因とする結露水であるか、前記周囲環境を原因と
する結露水であるかを判定する水発生要因処理とを行う、
請求項4に記載の水検知装置。 - 前記判定部は、
前記水判定処理として、
前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータのオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、前記ヒータ情報に基づく前記対象物温湿度センサ用ヒータのオン期間において、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の相対湿度が所定の以上であり、かつ、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の絶対湿度が増加傾向であるとき、前記水の発生有りと判定する、又は、
前記オン期間において、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の絶対湿度が増加傾向若しくは維持傾向であるとき、前記水の発生有りと判定する、
請求項5に記載の水検知装置。 - 前記判定部は、
前記第1の結露判定処理として、
前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の温度だけが前記環境温湿度情報が示す前記周囲環境の露点に到達し、前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータのオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、前記ヒータ情報に基づく前記対象物温湿度センサ用ヒータのオン期間において、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の相対湿度が所定の下限閾値以下であり、かつ、複数の前記オン期間の比較において、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の相対湿度が増加傾向であるとき、前記対象物を要因とする結露水の発生有りと判定し、
前記第2の結露判定処理として、
前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の温度及び前記環境温湿度情報に基づく前記周囲環境の温度が前記環境温湿度情報が示す前記周囲環境の露点に到達し、前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータのオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、前記ヒータ情報に基づく前記環境温湿度センサ用ヒータのオフ期間において、前記環境温湿度情報に基づく前記周囲環境の相対湿度が所定の上限閾値以上であるとき、前記周囲環境を要因とする結露水の発生有りと判定する、
請求項5に記載の水検知装置。 - 前記判定部は、
前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータのオン・オフ動作が繰り返し行われたときに、前記ヒータ情報に基づく前記対象物温湿度センサ用ヒータのオン期間において、前記対象物温湿度情報に基づく前記対象物の相対湿度が所定の第1の閾値以上であり、かつ、前記ヒータ情報に基づく前記環境温湿度センサ用ヒータのオン期間において、前記環境温湿度情報に基づく前記周囲環境の相対湿度が、前記第1の閾値よりも低く設定された第2の閾値以下であるとき、前記周囲環境を要因とする漏水の発生有りと判定する漏水判定処理をさらに行い、
前記水発生要因処理として、前記水判定処理により前記水の発生有りと判定したとき、前記第1の結露判定処理により前記結露水の発生有無を判定した判定結果と、前記第2の結露判定処理により前記結露水の発生有無を判定した判定結果と、前記漏水判定処理により前記漏水の発生有無を判定した判定結果とに基づいて、前記水の発生要因が、前記対象物を原因とする漏水であるか、前記対象物を原因とする結露水であるか、前記周囲環境を原因とする結露水であるかを判定する、
請求項5に記載の水検知装置。 - 周囲環境に設置されて、内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する水検知システムであって、
前記対象物の温湿度を検出する対象物温湿度センサと、前記周囲環境の温湿度を検出する環境温湿度センサとを備える1又は複数の対象物監視装置と、
前記対象物監視装置との間で通信可能な管理装置とを備え、
前記管理装置は、
前記対象物温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報と、前記環境温湿度センサにより検出された前記温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する判定部を備える、
水検知システム。 - 前記対象物監視装置は、
前記対象物温湿度センサのセンシング部及び前記対象物の前記表面の少なくとも一方を加熱可能に配置された対象物温湿度センサ用ヒータと、
前記環境温湿度センサのセンシング部を加熱可能に配置された環境温湿度センサ用ヒータとをさらに備え、
前記判定部は、
前記対象物温湿度情報と、前記環境温湿度情報と、前記対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサ用ヒータの加熱状態の経時変化を示すヒータ情報とに基づいて、前記水の有無と、前記水の発生要因とを判定する、
請求項9に記載の水検知システム。 - 周囲環境に設置されて、内部に水が流れる対象物の表面に存在する水の発生状況を検知する水検知方法であって、
対象物温湿度センサにより検出された前記対象物の温湿度の経時変化を示す対象物温湿度情報を取得する対象物温湿度情報取得工程と、
環境温湿度センサにより検出された前記周囲環境の温湿度の経時変化を示す環境温湿度情報を取得する環境温湿度情報取得工程と、
前記対象物温湿度情報と、前記環境温湿度情報とに基づいて、前記水の発生有無と、前記水の発生要因とを判定する判定工程とを含む、
水検知方法。 - 前記対象物温湿度センサのセンシング部及び前記対象物の前記表面の少なくとも一方を加熱可能に配置された対象物温湿度センサ用ヒータ及び前記環境温湿度センサのセンシング部を加熱可能に配置された環境温湿度センサ用ヒータの加熱状態の経時変化を示すヒータ情報を取得するヒータ情報取得工程をさらに含み、
前記判定工程は、
前記対象物温湿度情報と、前記環境温湿度情報と、前記ヒータ情報とに基づいて、前記水の有無と、前記水の発生要因とを判定する、
請求項11に記載の水検知方法。
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---|---|---|---|
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TW112122529A TW202411644A (zh) | 2022-06-27 | 2023-06-16 | 水檢測裝置、水檢測系統、及水檢測方法 |
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---|---|---|---|
JP2022102903A JP2024003630A (ja) | 2022-06-27 | 2022-06-27 | 水検知装置、水検知システム、及び、水検知方法 |
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