JP2024002510A - 基板生産システム、基板生産方法および生産計画作成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することが可能な基板生産システムを提供する。【解決手段】この基板生産システム100は、部品が実装された基板Sを生産するための生産装置と、生産装置による生産計画を作成する生産計画作成装置20と、を備える。生産計画作成装置20は、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産における作業者Wの作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成されている。【選択図】図1
Description
この発明は、基板生産システム、基板生産方法および生産計画作成装置に関し、特に、生産計画を作成する基板生産システム、基板生産方法および生産計画作成装置に関する。
従来、生産計画を作成する生産計画作成装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、部品実装ラインにおいて基板を生産する生産計画を作成する管理コンピュータ(生産計画作成装置)が開示されている。この管理コンピュータは、部品実装装置の生産時間の実績と、作業者の作業時間の実績とに基づいて、過去に生産した実績がある基板の生産計画を作成するように構成されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された管理コンピュータでは、過去に生産した実績がある基板の生産計画を作成する構成であるため、過去に生産した実績がない新たな基板の生産計画を作成することが困難であるという不都合がある。この場合、過去に生産した実績がない新たな基板の生産において、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することが可能な基板生産システム、基板生産方法および生産計画作成装置を提供することである。
この発明の第1の局面による基板生産システムは、部品が実装された基板を生産するための生産装置と、生産装置による生産計画を作成する生産計画作成装置と、を備え、生産計画作成装置は、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成されている。
この発明の第1の局面による基板生産システムでは、上記のように、生産計画作成装置を、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成する。これにより、過去の基板の生産における作業者の作業時間と、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間との間に相関関係があることを利用して、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間の予想値を精度よく取得することができる。その結果、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができる。
上記第1の局面による基板生産システムにおいて、好ましくは、生産計画作成装置は、作業者の作業時間の実績値と、作業時間に関連するパラメータであって過去の基板の生産におけるパラメータと、過去に生産した実績がない新たな基板の生産におけるパラメータとに基づいて、作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている。このように構成すれば、作業時間に関連するパラメータを用いて、作業者の作業時間の予想値を容易に精度よく取得することができるので、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を容易に作成することができる。
この場合、好ましくは、生産計画作成装置は、作業者の作業時間の実績値と、過去の基板の生産におけるパラメータとに基づいて、過去の基板の生産におけるパラメータと作業時間との関係を表す相関情報を取得し、取得した相関情報と、過去に生産した実績がない新たな基板の生産におけるパラメータとに基づいて、作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている。このように構成すれば、過去の基板の生産におけるパラメータと作業時間との関係を表す相関情報を用いて、作業者の作業時間の予想値をより容易に精度よく取得することができるので、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画をより容易に作成することができる。
上記パラメータに基づいて作業者の作業時間の予測値を取得する構成において、好ましくは、パラメータは、基板に関するパラメータと、部品を供給するフィーダに関するパラメータとのうちの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、基板に関するパラメータと、部品を供給するフィーダに関するパラメータとのうちの少なくとも1つを用いて、作業者の作業時間の予想値を容易に精度よく取得することができる。
上記第1の局面による基板生産システムにおいて、好ましくは、生産計画作成装置は、複数の工程の各々の作業者の作業時間の実績値に基づいて、複数の工程の各々の作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている。このように構成すれば、複数の工程の各々の作業者の作業時間の予想値を精度よく取得することができるので、複数の工程の各々の作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができる。生産計画は通常は作業者により行われる複数の工程を含むため、複数の工程の各々の作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができることは、非常に有効である。
この場合、好ましくは、生産計画作成装置は、複数の工程の各々の作業者の作業時間の予想値に基づいて、複数の工程の各々の作業者の作業タイミングを取得するとともに、取得した複数の工程の各々の作業者の作業タイミングに基づいて、生産計画を達成するために必要な作業者の人数に関する情報を提示するように構成されている。このように構成すれば、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、生産計画を達成するために必要な作業者の人数に関する情報を精度よく提示することができる。また、提示された情報に基づいて、生産計画を達成するために必要な作業者の人数を知ることができるので、生産計画を達成するための作業者の割り振りなどを容易に行うことができる。
上記必要な人数に関する情報を提示する構成において、好ましくは、生産計画作成装置は、提示した必要な作業者の人数に指定された作業者の人数が足りない場合、指定された作業者の人数で基板を生産することが可能なように、生産計画を変更するように構成されている。このように構成すれば、作業者の人数に制限があるために変更前の生産計画では作業者の人数が足りない場合にも、変更後の生産計画に基づいて、基板の生産を効率的に行うことができる。
上記第1の局面による基板生産システムにおいて、好ましくは、生産装置は、作業者の作業時間の入力操作を受け付ける入力受付部を含む。このように構成すれば、作業者は、生産装置に対する作業を行う際に、作業を行う生産装置の入力受付部に作業時間を入力することができる。その結果、作業者は、生産装置に対する作業時間を容易にかつ確実に入力することができる。
上記第1の局面による基板生産システムにおいて、好ましくは、生産計画作成装置は、作成した生産計画に含まれる作業者の作業時間の予想値と、実際の作業者の作業時間との間に差が発生した場合、発生した差に基づいて、生産計画の予想時間を修正して提示するように構成されている。このように構成すれば、たとえば生産計画に対して遅延が発生している場合に、作業者は、遅延が発生していることを容易に知ることができるので、人数を増やすなどの遅延対策を容易に行うことができる。
この発明の第2の局面による基板生産方法は、部品が実装された基板を生産するための生産装置を備える基板生産システムのための基板生産方法であって、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するステップと、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産装置による生産計画を作成するステップと、を備える。
この発明の第2の局面による基板生産方法では、上記のように、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するステップと、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産装置による生産計画を作成するステップと、を設ける。これにより、過去の基板の生産における作業者の作業時間と、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間との間に相関関係があることを利用して、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間の予想値を精度よく取得することができる。その結果、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することが可能な基板生産方法を提供することができる。
この発明の第3の局面による生産計画作成装置は、部品が実装された基板を生産するための生産装置による生産計画を作成する生産計画作成装置であって、生産計画を作成する制御部を備え、制御部は、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成されている。
この発明の第3の局面による生産計画作成装置では、上記のように、制御部を、過去の基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者の作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成する。これにより、過去の基板の生産における作業者の作業時間と、過去に生産した実績がない新たな基板の生産における作業者の作業時間との間に相関関係があることを利用して、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間の予想値を精度よく取得することができる。その結果、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することが可能な生産計画作成装置を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、過去に生産した実績がない新たな基板の生産であっても、作業者の作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1を参照して、本発明の一実施形態による基板生産システム100の構成について説明する。
(基板生産システムの構成)
図1に示すように、本実施形態による基板生産システム100は、部品が実装された基板Sを生産するように構成されている。基板生産システム100は、実装ライン10と、生産計画作成装置20とを備えている。なお、部品は、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品を含む。
図1に示すように、本実施形態による基板生産システム100は、部品が実装された基板Sを生産するように構成されている。基板生産システム100は、実装ライン10と、生産計画作成装置20とを備えている。なお、部品は、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品を含む。
実装ライン10は、複数設けられている。また、実装ライン10は、部品が実装された基板Sを生産するための生産装置を備えている。具体的には、実装ライン10は、印刷機11と、印刷検査機12と、複数の部品実装装置13と、外観検査装置14と、リフロー装置15とを含んでいる。また、実装ライン10は、製造ラインに沿って上流側(左側)から下流側(右側)に向かって基板Sが搬送されるように構成されている。なお、印刷機11と、印刷検査機12と、複数の部品実装装置13と、外観検査装置14と、リフロー装置15とは、特許請求の範囲の「生産装置」の一例である。
印刷機11は、スクリーン印刷機であり、クリーム半田を基板Sの実装面上に塗布する機能を有する。印刷機11には、生産する基板に対応するスクリーンマスクとスキージとがセットされる。また、印刷機11には、基板Sを下方から支持するプッシュアップピンがセットされる。
印刷検査機12は、印刷機11により印刷したクリーム半田の状態を検査する機能を有する。
部品実装装置13は、クリーム半田が印刷された基板Sの所定の実装位置に部品を実装(搭載)する機能を有する。また、部品実装装置13は、基板Sの搬送方向に沿って複数配置されている。部品実装装置13には、生産する基板に対応するフィーダ(テープフィーダなど)が複数セットされる。具体的には、部品実装装置13には、複数のフィーダをセットした状態の台車が1または複数セットされる。また、部品実装装置13は、基板Sを下方から支持するプッシュアップピンがセットされる。
外観検査装置14は、部品実装装置13により部品が実装された基板Sの外観を検査する機能を有する。
リフロー装置15は、加熱処理を行うことにより半田を溶融させて部品を基板Sの電極部に接合する機能を有する。リフロー装置15は、レーン上の基板Sを搬送しながら、加熱処理を行うように構成されている。
生産計画作成装置20は、実装ライン10(生産装置)による生産計画を作成するように構成されている。実装ライン10は、作成された生産計画に基づいて、基板Sの生産を行う。また、作業者Wは、作成された生産計画に基づいて、実装ライン10(生産装置)に対して各種の作業を行う。なお、生産計画作成装置20は、実装ライン10の各装置(印刷機11、印刷検査機12、部品実装装置13、外観検査装置14およびリフロー装置15)と通信可能に接続されている。
生産計画作成装置20は、たとえばパーソナルコンピュータにより構成されている。生産計画作成装置20は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、操作部24とを含んでいる。制御部21は、CPU(中央演算処理装置)などのプロセッサを含み、生産計画作成装置20の各部を制御する制御回路である。記憶部22は、ハードディスクドライブなどの不揮発性の記録媒体を含み、情報を記憶可能に構成されている。本実施形態では、記憶部22には、実績情報22aと、パラメータ情報22bとが記憶されている。表示部23は、液晶モニタなどのモニタを含み、生産計画作成装置20の操作のための画面などを表示可能に構成されている。操作部24は、キーボード、マウスなどの入力装置を含み、ユーザからの操作を受け付ける。
図2に示すように、実績情報22aは、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間(作業工数)の実績値を含んでいる。具体的には、実績情報22aは、作業者Wにより行われる複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。図2に示す例では、印刷機段取り、部品セット、PU(プッシュアップ)セット、台車交換、部品補給およびゴミ回収の6つの工程の各々の作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。
印刷機段取りとは、スクリーンマスク、スキージ、クリーム半田およびプッシュアップピンなどを印刷機11にセットする作業である。部品セットとは、部品をフィーダにセットする作業である。部品セットは、たとえば、部品を保持するリールをテープフィーダにセットする作業である。PUセットは、基板Sを下方から支持するプッシュアップピンを部品実装装置13にセットする作業である。台車交換は、部品実装装置13においてテープフィーダをセットした台車を交換する作業である。部品補給は、部品切れが発生した際などに、スプライシングなどにより部品実装装置13に部品を補給する作業である。ゴミ回収は、テープフィーダから発生するテープ屑などのゴミを部品実装装置13から回収する作業である。印刷機段取り、部品セット、PUセットおよび台車交換は、作業者Wにより基板Sの生産前の準備作業として行われる。また、部品補給およびゴミ回収は、作業者Wにより基板Sの生産中の作業として行われる。
また、実績情報22aは、複数種類の基板Sの各々の作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。図2に示す例では、種類A、BおよびCの3種類の基板Sの各々の作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。種類A、BおよびCの3種類の基板Sは、過去に生産した実績がある基板Sである。また、実績情報22aは、所定期間の値を平均した値として作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。たとえば、実績情報22aは、直近数週間の値を移動平均した値として作業者Wの作業時間の実績値を含んでいる。これにより、作業者Wの入れ替わりなどに起因する作業者Wごとの作業時間のばらつきを、作業者Wの作業時間の実績値に反映させることが可能である。
また、本実施形態では、印刷機11および部品実装装置13は、それぞれ、作業者Wの作業時間の入力操作を受け付ける入力受付部11aおよび13a(図1参照)を含んでいる。入力受付部11a(13a)は、印刷機11(部品実装装置13)の外装に設けられたモニタである。たとえば、作業者Wは、作業開始時点および作業終了時点の2つの時点において、入力受付部11aまたは13aとしてのモニタに表示されたボタンを操作する。これにより、印刷機11または部品実装装置13は、ボタン操作が行われた2つの時点間の時間を、実際の作業者Wの作業時間として認識する。そして、印刷機11または部品実装装置13は、認識した作業者Wの作業時間を生産計画作成装置20に送信する。生産計画作成装置20は、受信した作業者Wの作業時間を実績情報22aとして記憶部22に記憶する。
パラメータ情報22bは、作業者Wの作業時間に関連するパラメータを含んでいる。具体的には、パラメータ情報22bは、過去の基板Sの生産におけるパラメータを含んでいる。また、パラメータ情報22bは、新たな基板Sの生産におけるパラメータ(図3参照)も含んでいる。図2に示す例では、基板面積、部品点数、生産枚数、CT(サイクルタイム)、フィーダ数および台車数の6つのパラメータを含んでいる。パラメータは、基板Sに関するパラメータと、部品を供給するフィーダに関するパラメータとを含んでいる。このようなパラメータは、ユーザにより予め入力されている。
基板面積とは、基板Sの実装面の面積である。部品点数とは、基板Sの1枚当たりに実装される部品の数である。生産枚数とは、生産される基板Sの枚数である。CTとは、部品実装装置13において基板Sの1枚当たりの生産(部品実装)に要する時間である。フィーダ数とは、部品実装装置13にセットされるフィーダの数である。台車数とは、部品実装装置13にセットされる台車の数である。
また、パラメータ情報22bは、複数種類の基板Sの各々のパラメータを含んでいる。図2に示す例では、種類A、BおよびCの3種類の基板Sの各々のパラメータを含んでいる。また、図3に示す例では、種類D、E、FおよびGの4種類の基板Sの各々のパラメータを含んでいる。種類D、E、FおよびGの4種類の基板Sは、過去に生産した実績がない新たな基板Sである。
(生産計画の作成の構成)
ここで、本実施形態では、図2~図4に示すように、生産計画作成装置20の制御部21は、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産における作業者Wの作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成されている。
ここで、本実施形態では、図2~図4に示すように、生産計画作成装置20の制御部21は、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産における作業者Wの作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成されている。
具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、実績情報22aから作業者Wの作業時間の実績値を取得するとともに、パラメータ情報22bから過去の基板Sの生産におけるパラメータと、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとを取得するように構成されている。そして、生産計画作成装置20の制御部21は、取得した作業者Wの作業時間の実績値と、取得した過去の基板Sの生産におけるパラメータと、取得した過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。
より具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、作業者Wの作業時間の実績値と、過去の基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、過去の基板Sの生産におけるパラメータと作業時間との関係を表す相関情報を取得し、取得した相関情報と、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。相関情報は、たとえば、機械学習を用いて、作業者Wの作業時間の実績値と過去の基板Sの生産におけるパラメータとの関係を求めることにより、取得することが可能である。この場合、相関情報は、たとえば、作業者Wの作業時間の実績値と過去の基板Sの生産におけるパラメータとの関係を表す係数を含む所定の計算式として、取得することが可能である。
たとえば、印刷機段取りの作業時間の予想値を求める計算式は、次のような計算式となる。すなわち、基板面積が大きいほどセットするクリーム半田の量およびプッシュアップピンの量が増加するため、印刷機段取りの作業時間の計算式は、基板面積に比例して増加する計算式になる。また、印刷機段取りでは、クリーム半田およびプッシュアップピンの各々の搬送など、クリーム半田およびプッシュアップピンの量の多さには影響されない作業時間(定常段取り作業時間)が存在するため、定常段取り作業時間を加える計算式になる。また、生産枚数が所定値を超える場合(生産枚数が多い場合)には、基板の生産中にクリーム半田の補給が必要になるため、クリーム半田の補給の作業時間を加える計算式になる。これらを考慮すると、印刷機段取りの作業時間の計算式は、たとえば、生産枚数が所定値未満の場合には、以下の式(1)により表され、生産枚数が所定値を超える場合には、以下の式(2)により表される。
印刷機段取りの作業時間=基板面積×印刷機段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(1)
印刷機段取りの作業時間=基板面積×印刷機段取り係数+定常段取り作業時間+クリーム半田の補給の作業時間 ・・・(2)
印刷機段取りの作業時間=基板面積×印刷機段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(1)
印刷機段取りの作業時間=基板面積×印刷機段取り係数+定常段取り作業時間+クリーム半田の補給の作業時間 ・・・(2)
また、たとえば、部品セットの作業時間の予想値を求める計算式は、次のような計算式となる。すなわち、フィーダ数(部品の種類)が多いほど部品をフィーダにセットする作業量が増加するため、部品セットの作業時間の計算式は、フィーダ数に比例して増加する計算式になる。また、部品セットでは、部品およびフィーダの搬送など、部品の種類の多さには影響されない作業時間(定常段取り作業時間)が存在するため、定常段取り作業時間を加える計算式になる。これらを考慮すると、部品セットの作業時間の計算式は、たとえば、以下の式(3)により表される。
部品セットの作業時間=フィーダ数×部品セット段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(3)
部品セットの作業時間=フィーダ数×部品セット段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(3)
また、たとえば、PUセットの作業時間の予想値を求める計算式は、次のような計算式となる。すなわち、基板面積が大きいほどプッシュアップピンの量が増加するため、PUセットの作業時間の計算式は、基板面積に比例して増加する計算式になる。また、PUセットでは、プッシュアップピンの搬送など、プッシュアップピンの量の多さには影響されない作業時間(定常段取り作業時間)が存在するため、定常段取り作業時間を加える計算式になる。これらを考慮すると、PUセットの作業時間の計算式は、たとえば、以下の式(4)により表される。
PUセットの作業時間=基板面積×PUセット段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(4)
PUセットの作業時間=基板面積×PUセット段取り係数+定常段取り作業時間 ・・・(4)
また、たとえば、台車交換の作業時間の予想値を求める計算式は、次のような計算式となる。すなわち、台車数が多いほど台車をセットする作業量が増加するため、台車交換の作業時間の計算式は、台車数に比例して増加する計算式になる。このため、台車交換の作業時間の計算式は、たとえば、以下の式(5)により表される。なお、部品補給およびゴミ回収も、式(1)~(5)と同様に、作業時間の予測値を求めることが可能である。
台車交換の作業時間=台車数×台車交換段取り係数 ・・・(5)
台車交換の作業時間=台車数×台車交換段取り係数 ・・・(5)
生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、所定の工程の作業者Wの作業時間の実績値と、所定の工程に関連する過去の基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、所定の工程の相関情報を取得するように構成されている。この処理を複数の工程の各々について行うことにより、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の相関情報を取得するように構成されている。同様に、生産計画作成装置20の制御部21は、所定の工程の相関情報と、所定の工程に関連する過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、所定の工程の作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。この処理を複数の工程の各々について行うことにより、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。また、この処理を複数種類の基板Sの各々について行うことにより、生産計画作成装置20の制御部21は、複数種類の基板Sの各々の作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。
また、生産計画作成装置20の制御部21は、複数種類の基板Sの各々の作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、複数種類の基板Sの各々の総生産時間の予想値を取得するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値を合計した工程時間と、生産枚数にCTを乗算した部品実装時間とを足し合わせることにより、所定の基板Sの総生産時間の予想値を取得するように構成されている。また、この処理を複数種類の基板Sの各々について行うことにより、生産計画作成装置20の制御部21は、複数種類の基板Sの各々の総生産時間の予想値を取得するように構成されている。なお、部品補給およびゴミ回収は、基板Sの生産中に実装ライン10を停止させずに行うことが可能であるので、部品補給およびゴミ回収の各々の作業時間は、工程時間には含まれていない。また、生産枚数およびCTは、パラメータ情報22bから取得することが可能である。
そして、生産計画作成装置20の制御部21は、複数種類の基板Sの各々の総生産時間の予想値に基づいて、生産する基板Sを複数の実装ライン10の各々に割り振るように構成されている。図4に示す例では、種類Dの基板Sの生産がAの実装ライン10に割り振られ、種類EおよびFの2種類の基板Sの生産がBの実装ライン10に割り振られ、種類Gの基板Sの生産がCの実装ライン10に割り振られている。これにより、生産する基板Sを複数の実装ライン10の各々に割り振った生産計画が作成される。
また、本実施形態では、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングを取得するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値と、部品実装時間(生産枚数×CT)とに基づいて、複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングと、実装ライン10により行われる基板Sの生産タイミングとを含む生産計画を作成するように構成されている。この際、生産計画作成装置20の制御部21は、部品実装装置13のフィーダの部品残数に基づいて、部品補給の作業タイミングを取得するように構成されている。
また、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングに基づいて、生産計画を達成するために必要な作業者Wの人数に関する情報を提示するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングに基づいて、生産計画において同時に発生する工程を抽出し、抽出した同時に発生する工程に基づいて、必要な作業者Wの人数に関する情報を取得するように構成されている。また、生産計画作成装置20の制御部21は、表示部23に表示することにより、取得した必要な作業者Wの人数に関する情報を提示するように構成されている。
図4に示す例では、3つの実装ライン10における生産開始前の工程(印刷機段取り、部品セット、PUセットおよび台車交換など)が同時に発生し、3つの工程の各々に作業者Wを1人ずつ割り振るため、必要な作業者Wの人数が3人になる。この場合、生産計画作成装置20の制御部21は、必要な作業者Wの人数が3人であることを、表示部23に表示する。
また、図5に示すように、生産計画作成装置20の制御部21は、基板Sの作業完了時刻の予想値が予め決められた完了時刻を超える場合、予め決められた完了時刻までに基板Sの作業が完了するように、生産計画を作成するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、たとえば生産開始前の工程に割り振る作業者Wの人数を増加させることにより作業時間を短縮させて、予め決められた完了時刻までに基板Sの作業が完了するように、生産計画を作成するように構成されている。図5に示す例では、同時に発生する3つの生産開始前の工程のうちの2つには作業者Wを1人ずつ割り振り、残りの1つには作業者Wを2人割り振るため、必要な作業者Wの人数が4人になる。この場合、生産計画作成装置20の制御部21は、必要な作業者Wの人数が4人であることを、表示部23に表示する。
また、本実施形態では、生産計画作成装置20の制御部21は、提示した必要な作業者Wの人数に指定された作業者Wの人数が足りない場合、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能なように、生産計画を変更するように構成されている。なお、作業者Wの人数は、操作部24を用いて生産計画作成者により指定されている。
具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、変更前の生産計画(当初生産計画)に含まれる複数種類の基板Sの各々の優先順位の情報に基づいて、優先順位が低い基板Sを生産計画から外すように構成されている。優先順位の情報は、納期の情報に基づいて設定されている。そして、生産計画作成装置20の制御部21は、優先順位が低い基板Sを生産計画から外した状態で、同時に発生する工程の作業タイミングをずらすように構成されている。これらにより、生産計画作成装置20の制御部21は、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能なように、生産計画を変更するように構成されている。なお、生産計画から外された優先順位が低い基板Sは、たとえば、翌日または時間外に生産されるようになる。
図6に示す例では、提示した必要な作業者Wの人数が3人であり、指定された作業者Wの人数が2人である。この場合、提示した必要な作業者Wの人数に指定された作業者Wの人数が足りないため、生産計画が変更される。具体的には、納期が翌日であるために優先順位が低い種類Fの基板Sが、生産計画から外される。また、同時に発生する3つの生産開始前の工程のうち、種類Eの基板Sの生産開始前の工程の作業タイミングが、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能なように、ずらされている。これらの結果、変更後の生産計画では、必要な作業者Wの人数が2人となっており、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能となっている。なお、同時に発生する工程が生産開始前の工程以外のゴミ回収および部品補給などである場合には、ゴミ回収および部品補給などがずらされることになる。
また、本実施形態では、図7に示すように、生産計画作成装置20の制御部21は、作成した生産計画に含まれる作業者Wの作業時間の予想値と、実際の作業者Wの作業時間との間に差が発生した場合、発生した差に基づいて、生産計画の予想時間を修正して提示するように構成されている。具体的には、生産計画作成装置20の制御部21は、作成した生産計画に含まれる所定の工程の作業者Wの作業時間の予想値と、生産装置(印刷機11または部品実装装置13など)から取得した実際の基板Sの生産における所定の工程の作業者Wの作業時間の実績値との間に差が発生した場合、以後の所定の工程においても同一の差が発生すると仮定して、生産計画の予想時間を修正して提示するように構成されている。なお、所定の工程の作業者Wの作業時間の実績値は、上記のように、作業者Wにより入力受付部11aまたは13aが操作されることにより、逐次取得されている。
図7に示す例では、最初のゴミ回収において、作業時間の予想値と実績値との間に差が発生している。このため、以後のゴミ回収においても同一の差が発生すると仮定して、ゴミ回収の作業時間が修正されることにより、生産計画の予想時間が修正されている。また、最初の部品補給において、作業時間の予想値と実績値との間に差が発生している。このため、以後の部品補給においても同一の差が発生すると仮定して、部品補給の作業時間が修正されることにより、生産計画の予想時間が修正されている。
また、生産計画作成装置20の制御部21は、たとえば、実装ライン10の周辺で作業する作業者Wが確認可能な位置に配置された表示部に、修正した生産計画の予想時間を表示させるように構成されている。また、修正した生産計画の予想時間は、表示部23に表示されてもよい。
(生産計画作成処理)
図8を参照して、本実施形態の生産計画作成装置20による生産計画作成処理をフローチャートに基づいて説明する。なお、フローチャートの各処理は、制御部21により行われる。
図8を参照して、本実施形態の生産計画作成装置20による生産計画作成処理をフローチャートに基づいて説明する。なお、フローチャートの各処理は、制御部21により行われる。
図8に示すように、ステップS1において、過去の基板Sの生産における作業時間の実績値に基づいて、作業者Wの作業時間の予想値が取得される。
そして、ステップS2において、取得された作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、生産計画が作成される。
そして、ステップS3において、作成した生産計画を達成するために必要な作業者Wの人数に指定された作業者Wの人数が足りるか否かが判断される。作業者Wの人数が足りると判断された場合、生産計画作成処理が終了される。また、作業者Wの人数が足りないと判断された場合、ステップS4に進む。
そして、ステップS4において、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能なように生産計画が変更される。そして、生産計画作成処理が終了される。
(予想時間修正処理)
図9を参照して、本実施形態の生産計画作成装置20による予想時間修正処理をフローチャートに基づいて説明する。なお、フローチャートの各処理は、制御部21により行われる。
図9を参照して、本実施形態の生産計画作成装置20による予想時間修正処理をフローチャートに基づいて説明する。なお、フローチャートの各処理は、制御部21により行われる。
図9に示すように、ステップS11において、実装ライン10の稼働状況が取得される。すなわち、生産装置(印刷機11または部品実装装置13など)から、実際の基板Sの生産における所定の工程の作業者Wの作業時間の実績値が取得される。
そして、ステップS12において、基板Sの生産が終了であるか否かが判断される。基板Sの生産が終了であると判断された場合、予想時間修正処理が終了される。また、基板Sの生産が終了でないと判断された場合、ステップS13に進む。
そして、ステップS13において、生産計画と稼働状況との差が取得される。すなわち、所定の工程の作業者Wの作業時間の予想値と実績値との差が取得される。
そして、ステップS14において、取得された差に基づいて、生産計画の予想時間が修正される。
そして、ステップS15において、修正された生産計画の予想時間が表示される。そして、ステップS11に戻る。その後、ステップS12において基板Sの生産が終了であると判断されるまで、ステップS11~S15の処理が繰り返される。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20を、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産における作業者Wの作業時間の予想値を取得するとともに、取得した作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、生産計画を作成するように構成する。これにより、過去の基板Sの生産における作業者Wの作業時間と、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産における作業者Wの作業時間との間に相関関係があることを利用して、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産であっても、作業者Wの作業時間の予想値を精度よく取得することができる。その結果、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産であっても、作業者Wの作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、作業者Wの作業時間の実績値と、作業時間に関連するパラメータであって過去の基板Sの生産におけるパラメータと、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。これにより、作業時間に関連するパラメータを用いて、作業者Wの作業時間の予想値を容易に精度よく取得することができるので、作業者Wの作業時間を精度よく考慮した生産計画を容易に作成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、作業者Wの作業時間の実績値と、過去の基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、過去の基板Sの生産におけるパラメータと作業時間との関係を表す相関情報を取得し、取得した相関情報と、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産におけるパラメータとに基づいて、作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。これにより、過去の基板Sの生産におけるパラメータと作業時間との関係を表す相関情報を用いて、作業者Wの作業時間の予想値をより容易に精度よく取得することができるので、作業者Wの作業時間を精度よく考慮した生産計画をより容易に作成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、パラメータは、基板Sに関するパラメータと、部品を供給するフィーダに関するパラメータとのうちの少なくとも1つを含む。これにより、基板Sに関するパラメータと、部品を供給するフィーダに関するパラメータとのうちの少なくとも1つを用いて、作業者Wの作業時間の予想値を容易に精度よく取得することができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の実績値に基づいて、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値を取得するように構成されている。これにより、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値を精度よく取得することができるので、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができる。生産計画は通常は作業者Wにより行われる複数の工程を含むため、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間を精度よく考慮した生産計画を作成することができることは、非常に有効である。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、複数の工程の各々の作業者Wの作業時間の予想値に基づいて、複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングを取得するとともに、取得した複数の工程の各々の作業者Wの作業タイミングに基づいて、生産計画を達成するために必要な作業者Wの人数に関する情報を提示するように構成されている。これにより、過去に生産した実績がない新たな基板Sの生産であっても、生産計画を達成するために必要な作業者Wの人数に関する情報を精度よく提示することができる。また、提示された情報に基づいて、生産計画を達成するために必要な作業者Wの人数を知ることができるので、生産計画を達成するための作業者Wの割り振りなどを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、提示した必要な作業者Wの人数に指定された作業者Wの人数が足りない場合、指定された作業者Wの人数で基板Sを生産することが可能なように、生産計画を変更するように構成されている。これにより、作業者Wの人数に制限があるために変更前の生産計画では作業者Wの人数が足りない場合にも、変更後の生産計画に基づいて、基板Sの生産を効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産装置としての印刷機11および部品実装装置13は、それぞれ、作業者Wの作業時間の入力操作を受け付ける入力受付部11aおよび13aを含む。これにより、作業者Wは、生産装置としての印刷機11および部品実装装置13に対する作業を行う際に、作業を行う生産装置の入力受付部11a、13aに作業時間を入力することができる。その結果、作業者Wは、生産装置としての印刷機11および部品実装装置13に対する作業時間を容易にかつ確実に入力することができる。
また、本実施形態では、上記のように、生産計画作成装置20は、作成した生産計画に含まれる作業者Wの作業時間の予想値と、実際の作業者Wの作業時間との間に差が発生した場合、発生した差に基づいて、生産計画の予想時間を修正して提示するように構成されている。これにより、たとえば生産計画に対して遅延が発生している場合に、作業者Wは、遅延が発生していることを容易に知ることができるので、人数を増やすなどの遅延対策を容易に行うことができる。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、実績情報およびパラメータ情報が、生産計画装置の記憶部に記憶されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、実績情報およびパラメータ情報が、生産計画装置の記憶部以外の外部記憶装置に記憶されていてもよい。
また、上記実施形態では、印刷機および部品実装装置に関連する作業時間の実績値を記憶し、印刷機および部品実装装置に関連する作業時間の予想値を取得する基板生産システムの例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板生産システムは、印刷機および部品実装装置以外の生産装置に関連する作業時間の実績値を記憶し、印刷機および部品実装装置以外の生産装置に関連する作業時間の予想値を取得するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、パラメータが、基板に関するパラメータと、フィーダに関するパラメータとを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、パラメータが、基板に関するパラメータと、フィーダに関するパラメータとのうちの一方のみを含んでいてもよい。また、パラメータが、基板に関するパラメータおよびフィーダに関するパラメータ以外のパラメータを含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、生産計画作成装置が、提示した必要な作業者の人数に指定された作業者の人数が足りない場合、生産計画を変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、生産計画作成装置が、提示した必要な作業者の人数に指定された作業者の人数が足りない場合、生産計画を変更するようにユーザに通知してもよい。
また、上記実施形態では、生産装置が、作業者の作業時間の入力操作を受け付ける入力受付部を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、生産装置が、作業者の作業時間を自動で認識可能に構成されていてもよい。また、生産装置が、入力受付部を含む場合に、入力受付部がモニタ以外であってもよい。また、生産計画装置に対して直接的に作業者の作業時間の入力操作が行われてもよい。
また、上記実施形態では、生産計画作成装置が、生産計画の予想時間を修正して提示する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、生産計画作成装置が、生産計画の予想時間を修正して提示しなくてもよい。
また、上記実施形態では、印刷機、印刷検査機、部品実装装置、外観検査装置およびリフロー装置が、生産装置として設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、印刷機、印刷検査機、部品実装装置、外観検査装置およびリフロー装置以外の装置が、生産装置として設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
11 印刷機(生産装置)
11a 入力受付部
12 印刷検査機(生産装置)
13 部品実装装置(生産装置)
13a 入力受付部
14 外観検査装置(生産装置)
15 リフロー装置(生産装置)
20 生産計画作成装置
21 制御部
100 基板生産システム
S 基板
W 作業者
11a 入力受付部
12 印刷検査機(生産装置)
13 部品実装装置(生産装置)
13a 入力受付部
14 外観検査装置(生産装置)
15 リフロー装置(生産装置)
20 生産計画作成装置
21 制御部
100 基板生産システム
S 基板
W 作業者
Claims (11)
- 部品が実装された基板を生産するための生産装置と、
前記生産装置による生産計画を作成する生産計画作成装置と、を備え、
前記生産計画作成装置は、過去の前記基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな前記基板の生産における前記作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した前記作業者の作業時間の予想値に基づいて、前記生産計画を作成するように構成されている、基板生産システム。 - 前記生産計画作成装置は、前記作業者の作業時間の実績値と、前記作業時間に関連するパラメータであって過去の前記基板の生産における前記パラメータと、過去に生産した実績がない新たな前記基板の生産における前記パラメータとに基づいて、前記作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている、請求項1に記載の基板生産システム。
- 前記生産計画作成装置は、前記作業者の作業時間の実績値と、過去の前記基板の生産における前記パラメータとに基づいて、過去の前記基板の生産における前記パラメータと前記作業時間との関係を表す相関情報を取得し、取得した前記相関情報と、過去に生産した実績がない新たな前記基板の生産における前記パラメータとに基づいて、前記作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている、請求項2に記載の基板生産システム。
- 前記パラメータは、前記基板に関するパラメータと、前記部品を供給するフィーダに関するパラメータとのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の基板生産システム。
- 前記生産計画作成装置は、複数の工程の各々の前記作業者の作業時間の実績値に基づいて、前記複数の工程の各々の前記作業者の作業時間の予想値を取得するように構成されている、請求項1に記載の基板生産システム。
- 前記生産計画作成装置は、前記複数の工程の各々の前記作業者の作業時間の予想値に基づいて、前記複数の工程の各々の前記作業者の作業タイミングを取得するとともに、取得した前記複数の工程の各々の前記作業者の作業タイミングに基づいて、前記生産計画を達成するために必要な前記作業者の人数に関する情報を提示するように構成されている、請求項5に記載の基板生産システム。
- 前記生産計画作成装置は、提示した必要な前記作業者の人数に指定された前記作業者の人数が足りない場合、指定された前記作業者の人数で前記基板を生産することが可能なように、前記生産計画を変更するように構成されている、請求項6に記載の基板生産システム。
- 前記生産装置は、前記作業者の作業時間の入力操作を受け付ける入力受付部を含む、請求項1に記載の基板生産システム。
- 前記生産計画作成装置は、作成した前記生産計画に含まれる前記作業者の作業時間の予想値と、実際の前記作業者の作業時間との間に差が発生した場合、発生した前記差に基づいて、前記生産計画の予想時間を修正して提示するように構成されている、請求項1に記載の基板生産システム。
- 部品が実装された基板を生産するための生産装置を備える基板生産システムのための基板生産方法であって、
過去の前記基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな前記基板の生産における前記作業者の作業時間の予想値を取得するステップと、
取得した前記作業者の作業時間の予想値に基づいて、前記生産装置による生産計画を作成するステップと、を備える、基板生産方法。 - 部品が実装された基板を生産するための生産装置による生産計画を作成する生産計画作成装置であって、
前記生産計画を作成する制御部を備え、
前記制御部は、過去の前記基板の生産における作業者の作業時間の実績値に基づいて、過去に生産した実績がない新たな前記基板の生産における前記作業者の作業時間の予想値を取得するとともに、取得した前記作業者の作業時間の予想値に基づいて、前記生産計画を作成するように構成されている、生産計画作成装置。
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