JP2024001522A - 配送計画立案装置並びに方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】配送計画立案が可能な配送計画立案装置を提供する。【解決手段】配送拠点から複数の荷物を複数の車両を用いて複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置は、各車両に対して複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ各車両が各車両に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成部と、候補配送計画の各々について、各車両による配送ルートの各々の走行において生ずる移動コスト及び各車両の複数の配送先での滞在において生ずる滞在コストを取得するコスト取得部と、複数の候補配送計画から移動コスト及び滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択部と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、物流システムにおける物流拠点(以下、デポともいう)を出発し、複数の配送先に荷物を配送する配送計画を作成する事が可能な配送計画立案装置並びに方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、配送計画の問題を解き複数の配送先に積み荷を配送する配送計画を可能とするために、各オーダの情報および配送計画立案に関わるマスターデータの情報を入力する入力装置と、複数の車両が複数の配送先に積み荷を配送する配送計画を作成する処理装置と、作成された配送計画を出力する出力装置と、配送先間の距離データに基づいて、オーダを分割してグループを作成するオーダグループ化手段とを備え、分割されたオーダグループごとに配送計画の立案処理を実行させる配送計画立案装置が記載されている。
特開2004-238129号公報
配送計画問題は、配送する複数の車両がデポを出発し、複数の配送先に荷物を配送するとき、その総走行距離が最短になるようなものを求める問題である。配送計画問題は、問題条件を数式に定式化(目的関数)して、計算機を用いて解くのが一般的手法である。一般に、計算時間に対する目的関数の値(総走行距離)の変化は、指数関数的に或る一定の走行距離に収束する。特許文献1は配送先を距離が近いもの同士で地理的にグループ化し、配送ルートをそのグループ内に限定することで探索空間を縮小し、計算を高速化する配送計画立案方法を記載している。
しかしながら、特許文献1の方法を含め、従来の配送計画立案法において、1つの配送先の需要量が運搬車両の積載容量を超えている場合に、配送すべき大量の荷物の分割や複数車両の配車を考慮する必要がある。かかる1つの配送先に対して荷物を複数車両に分けて配送する配送手法、いわゆる、分割配送手法は、多くの配送先及び大量の荷物に関して配送の仕方が複雑になるため、分割配送手法による配送計画立案は、難度が高く、配送計画立案経験者の勘で属人的スキルに依存して対応せざるを得ない。
本発明は、以上の従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、分割配送手法による配送計画立案を自動化することができる配送計画立案装置並びに方法及びプログラムを提供することを目的の一例とする。
本発明の配送計画立案装置は、1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置であって、
前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成部と、
前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得部と、
前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択部と、
を含むことを特徴とする。
本発明の配送計画立案方法は、1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置が実行する配送計画立案方法であって、
前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成ステップと、
前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得ステップと、
前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択ステップと、
を含むことを特徴とする。
本発明の配送計画立案プログラムは、1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置のコンピュータに、
前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成ステップと、
前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得ステップと、
前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択ステップと、
を実行させることを特徴とする。
本発明の配送計画立案装置並びに方法及びプログラムによれば、例えば、分割配送方法において、過剰な分割(配送先の分割及び配送量の分割)を防ぐとともに、車両の積載率の向上が可能となる。
分割配送を考慮した配送計画を算出する際に、たとえ配送コストを小さくすることができる分割だったとしても、ドライバー側の心理的負担を考慮した計画が求められるケースがある。このような課題に対し、配送先へ立ち寄る仮想コストを定義し、その仮想コストをシステムが計算した計画と配送計画担当者等のユーザが修正した計画から逆算して仮想コストの閾値を算出し、次回以降の計画作成へ反映することで配送計画を改善することができる。
通常配送の一例を説明する構成図である。 分割配送の一例を説明する構成図である。 実施例の配送計画立案システム100の構成例の一例を示す概略構成図である。 実施例の配送計画立案装置10の構成例の一例を示す概略構成図である。 実施例の配送計画立案装置の動作の一例の配送計画立案方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ本発明による実施形態に係る配送計画立案装置10を含む配送計画立案システム100について説明する。
[概要]
配送計画立案は、「デポ(配送拠点n0)から複数の配送先に所定量の荷物を配送する最小コストのルートを求める」(ここでルートとはデポを出発しデポに配送車両がもどるまでの経路である)という配送経路問題である。標準的配送経路問題(通常配送)の基本的な条件は、次のことが挙げられる。
1.車両1台で1つのルートを巡り積載量が車両の容量を超えない。
2.車両台数(ルートの数)が上限を超えない。
3.1つの配送先では1台の車両で1度だけ需要量の配送が行なわれる。
4.配送の総コストは配送距離(配送時間)、車両台数等の関数である。
なお、「配送コスト」は、荷物の配送に要するコストである。コストの表現の仕方は特に限定されない。例えば、配送コストは、配送距離(配送時間)、荷物の配送に要する金銭の額そのものを含んでもよいし、荷物の配送に要する金銭の額を所定のアルゴリズムによって変換した値を含んでもよい。あるいは、配送コストは、荷物の配送に要する金銭以外のコスト(例えば、配送作業のために車両に乗車する人員の数等)を含んでもよい。
分割配送は積載量の少ない車両の発生を防ぐために、上記基本的条件である第3の条件を緩和する(1つの配送先では複数の車両により複数回に分けた需要量の複数の配送が行なわれる)。本発明の配送計画立案は、複数の車両で1つの配送先に需要量荷物が分割され分割配送される配送ルートを含む。分割配送により車両の積載効率が上り必要な車両の数(固定費用)を減少させる可能性が高まる。また、分割配送は距離(時間)及び費用等のコストに関しても最適解である場合には、コスト減少に貢献する。とくに需要量が車両の容量に対して比較的大きい場合に有効である。
通常配送と分割配送の一例を簡単に説明する。
図1に示すように、通常配送では、デポ(配送拠点n0)から、荷物として、車両Aが配送先n1に需要量2パレット、車両Bが配送先n2に需要量4パレット、車両Cが配送先n3に需要量2パレット、それぞれ往復して配送する。
この通常配送では、1つの配送先では1台の車両で1度だけ需要量の配送が行なわれるので、車両3台が必要で全車総走行距離160Km(移動コスト)となる。
図2に示すように、分割配送では、デポ(配送拠点n0)から、荷物として、車両Aが配送先n1に需要量2パレット、車両Aが配送先n1から配送先n2に需要量2パレット、車両Bが配送先n3に需要量2パレット、車両Bが配送先n3から配送先n2に需要量2パレットの荷物、それぞれ巡回して配送する。
この分割配送では、積載率を上げた車両2台(配送拠点n0から車両A:4パレット積載、車両B:4パレット積載)により、配送先n2では2台の車両により2回に分けた需要量(2+2パレット)の配送が行なわれる。また、分割配送では、車両2台で全車総走行距離120Km(移動コスト)となる。
図1の通常配送ではすべての配送すべき配送先に対して車両1台ずつ需要量を割当て、3台を使用しなければならないのに対して、分割配送(図2)では分担需要量を車両2台で配送できる。また、総走行距離も分割配送を行なったものの方が40Km低い値を出している。分割配送では荷物が多いほど、特定需要量を分割して配送する事で距離や車両台数のコストを削減できる。
近年、物流業界では人手不足が進み、配送する車両および運転手人数等のリソースが足りない状況が生じている。したがって、より少ないリソースを用いて多くの荷物を配送するため、分割配送によれば、上記車両2台のように効率の良い配送ルートで各車両の荷物の積載効率が向上する。
このように、1つの配送先に対して荷物を複数車両に分けて配送する分割配送は、メリットとして、車両積載率を高め、効率良く配送を行う事ができ、荷物が多いほど、分割して配送する事で距離や車両台数を削減できる。しかし、分割配送のデメリットとして、配送の仕方が複雑になるため、分割配送を含む配送計画立案の難度が高い。
また、分割配送の最適化アルゴリズムが導き出す理論上の最適解では、1つの配送先に対して過剰な分割を行ってしまう。過剰な分割(配送先の分割及び配送量の分割)には、次の問題がある。
・配送先作業が増え配送先の受取手の負担が増加する。
・車両の増加により固定費用が増加する。
・配送管理の手間が増加する。
・オペレーションが複雑化し増加する。
そこで、本実施形態においては、当該分割配送の問題の解決策として車両が1つの配送先に立ち寄るごとに仮想的にコスト(仮想コスト)が発生したと見なし、目的関数において過剰な分割を抑制する最適解を算出する。
分割配送する複数の車両がデポを出発して複数の配送先に荷物を配送するとき、その総走行距離(移動コスト)が最小になる配送計画問題は、以下のような定数と変数とを用いて数理モデルで示すと以下の式(1)~(9)の通りとなる。
式(1)の目的関数は全車両の移動コストと全配送における仮想コストとを最小化することを表している。式(2)から式(9)は制約条件を表している。
(定数)
m:車両台数、
n:配送先数、
i,j:配送先を表す添え字(0はデポ、その他は配送先)、
k:車両を表す添え字、
di:配送先iの需要量(複数の配送先宛それぞれの複数の荷物)、
ij:配送先iから配送先jへの距離、
k:車両kの最大積載量(容量)、
vik:配送先iでの車両kの滞在による仮想コスト、
(変数)
ijk:配送先iからjへ車両kが直接訪問しないか・したかを表す0-1変数(バイナリ変数)、
ik:配送先iへ車両kによって配送が行われないか・行われたかを表す0-1変数(バイナリ変数)、
ik:配送先iへの車両kによる配送量を示す実数変数。
Figure 2024001522000002
(制約条件)
式(2)は車両の台数はm台である。
式(3)は、各配送先iは、1台以上の車両により分割配送するという制約である。ここで車両台数mは車両によらず容量が一定つまりqk=q(k=1,...,m)のときは車両の最低台数はΣdi/qで与えられ、その車両台数で配送が可能である。
式(4)は、車両kが配送先iに配送する量は、yikが0であるなら0であり、配送が行なわれる場合、zikはdi以下であることを示す。
式(5)は、配送先iに対する、全車両の総配送量が需要量に一致することを示す。
式(6)は、車両kによる配送の総量は車両容量qkを超えないことを示している。
式(7)は、もし配送先jが車両kによって配送されている場合には、配送先jに関してどこかの配送先から車両kが来ることを意味している。
式(8)も同様で、配送先iが車両kによって配送されている場合には、車両kが配送先iからどこかの配送先へ行くことを意味している。
式(9)は部分巡回路を除く制約である。
この配送計画問題における目的関数の式(1)のうち第1項が車両の全移動コストを、第2項が複数の配送先での滞在にかかわる全仮想コストを意味する。式(1)の第2項中の仮想コストvikは過剰な分割を抑制する配送量の分割に対するペナルティを表すので、仮想コストが大きいほど荷物を分割が少ない解を得ることができる。
なお、定数の仮想コストvikは配送先iへの車両kの訪問時の荷物の荷下ろし等の作業時間を含む滞在時間に対応する滞在コストであって、該作業時間から算出する。例えば、配送先に寄る場合に、仮想コストvikとして、例えば、以下(1)(2)の滞在コストすなわち時間コストが発生する。
(1)基本コストB(配送先訪問毎の固定的コスト):駐車場出入り作業、開錠施錠作業、通信端末への入力作業等にかかる時間。
(2)従量コストU(配送先訪問時の配送量に応じたコスト):荷物運び作業/1カート当たり等にかかる時間。
よって、仮想コストvik=基本コストB+従量コストUの式で表せるので、これらの作業時間が分かれば仮想コスト(時間コスト)を移動コストや費用コストに換算できる。
例えば、仮想コストvikの作業時間(30分)であれば車両(時速60km)で走れたであろう移動コスト(距離30km)へ変換できる。また、移動コストは距離相当の従量コストUと見なすので燃料費(円/距離)で除算すれば費用コストに換算できる。
また、目的関数の式(1)のうち第1項が車両の全移動コストにおける定数である配送先iから配送先jへの距離cij(移動コスト)も仮想コストと同様に費用コストや時間コストに換算できる。
なお、滞在コストは車両が滞在する配送先それぞれでのバース、駐車場、マテハン機器等の設備規模によってもさらに作業時間が変動するためそれらを数値化して、当該規模の数値に基づいて算出される。
(入力データ・出力データ)
入力データとして上記定数の車両台数m、配送先数n、配送先iの需要量di(重量、パレット数、ケース数等)、配送先iから配送先jへの距離cij(移動元と移動先間の距離(移動時間・速度))、車両kの最大積載量(容量)qkと、上記定数の配送先iでの車両kの滞在による仮想コストvikがある。これらを目的関数の式(1)に代入すれば、出力データとして膨大な組み合わせの中から当該式の解として総移動距離(全移動コスト)の最小値近傍値、分割ルート配送における複数車両の配送順と配車組(荷物の分担配送量)が自動導出される。これにより、燃料費やCO2排出量を削減できる配送計画立案が得られる。
なお、当該目的関数の式(1)の解として総移動距離を全費用コストの最小値に変換する場合には、定数の距離cij(配送先iから配送先jへの距離)を走行燃料費(費用コスト)に変換して当該費用コストに高速道路料金等の有料道路料金を含めることができる。
なお、配送先の数や運搬の車両台数が多くなると、それに応じて変数の数も増加する。取りうる変数と定数との組み合わせ数も指数関数的に増加するため、目的関数を解くのが難しくなる。そこで、計算時間を短縮するため、すべての組み合わせ数から可能性の低い選択肢の組み合わせを排除する優先順位を決めて最適解を計算することが好ましい。
また、配送ルールは荷主の要望や物流事業者の経験則により千差万別となるため、効率化を実現するには典型的な分割配送を含む配送計画の上記数理モデルを、荷主の要望や物流業者の配送ルールを考慮した形(制約条件)にする必要がある。
配送ルールの例として、例えば、上記の数理モデルに対して、配送先数を約50店とし、配送要件として、大型車(最大積載荷物数q1)のm1台と小型車(最大積載荷物数q2)のm2台とによる車両台数m=a×(m1+m2)台の定数を用いるルールとする。そして、車両ごとに各車1日平均a便運行するとする。1便につきw店まで配送可能(式(10))で、かつ、一部配送先の集合Pが上限g台で分割配送可能(式(11))として、残りの配送先の集合Qが分割配送不可能(式(12))とした場合、上記の数理モデルに対して、以下の式(10)~(11)の制約条件を変更または追加することができる。
Figure 2024001522000003
上記の配送ルールの例に基づいて、配送条件(一括・分割)を考慮したコスト最小型配車アルゴリズム(式(1)の全車両の移動コストと仮想コストの目的関数)の有用性について、実際のルート配送業務の計画立案で検証した。
配送計画担当者が現場で使える計画立案時間の30分を上限値として配送計画の自動算出を実施した。そして、ルート配送の実績値(車両便数(ルート数)、総走行距離)と同アルゴリズム算出値との比較した結果、担当者の経験則に依存せずに、分割配送先数を抑え、総配送距離(移動コスト)と車両積載率のいずれの指標でも効率化を確認できた。
図3は、実施形態に基づく本実施例の配送計画立案システム100の構成例の一例を示す概略構成図である。
[配送計画立案システム]
配送計画立案システム100は、ネットワークNWを介してインターネットで互いに通信可能な配送計画立案装置10と、車両A、B、Cまたは該車両の運転者(または荷下ろし等の作業者)ごとに付帯された通信端末101とを含んで構成される。
配送計画立案装置10はサーバ装置として機能するコンピュータ装置である。配送計画立案装置10は、複数の通信端末101と互いに通信可能に接続される。
通信端末101は、一般的にタッチパネル又はディスプレイ及び操作部を備えているユーザインターフェイス装置であり、位置情報、加速度情報等を実測してこれら情報を配送計画立案装置10へ送信できる機能をするコンピュータ装置である。
通信端末101としては、インターネット通信可能なスマートフォンや、図示しないがPC(Personal Computer)や、スマートフォンと同等の機能を有したタブレットPC等が挙げられる。更に、通信端末101としては例えば、トラック等の車両に搭載されるナビゲーション装置又はドライブレコーダ等の移動体通信機器(図示せず)も挙げられる。なお、ナビゲーション装置又はドライブレコーダは、所定のナビゲーション又はドライブレコーダのアプリケーションを実行する通信可能なタブレットPCやノートPC、スマートフォン等であってもよい。よって、通信端末101は、車両A、B、Cの実測の位置、速度等を測定して配送計画立案装置10へインターネット送信可能である。
通信端末101においては、配送計画立案装置10や他の通信端末と連携するための対応アプリケーションプログラムがインストールされ、これにより、URL(Uniform Resource Locator)やアクセスポイントACの設定や、暗号化キーの設定等の通信設定がなされる。すなわち、車両運転手(または荷下ろし等の作業者)は通信端末101のタッチパネル又はディスプレイ及び操作部を操作して、または自動的に配送計画立案装置10へ実測した位置情報、加速度情報等の情報を送信できる。
[配送計画立案装置]
配送計画立案装置10は、図4に示すようにコンピュータ装置であり、内部バス(図示せず)で互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶装置12と、配送計画担当者等のユーザからのパラメータの入力及び計算結果をユーザに返答するためのインターフェイスである入力部13及び出力部14と、通信部15と、を有する。入力部13や通信部15を介して、入力パラメータ等が配送計画立案装置10に入力される。入力パラメータは、上記の車両台数m、配送先数n、配送先iの需要量di、配送先iから配送先jへの距離cij、車両kの最大積載量(容量)qk、および配送先iでの車両kの滞在による仮想コストvikである。
記憶装置12としては、例えば、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SD(Solid State Drive)、やフラッシュメモリ等があり、これらは各種プログラムやデータを記憶するとともにCPU11の作業エリアとなる。入力部13としては、データを入力するための、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー等がある。出力部14としては、データを出力するための、例えば、ユーザへの表示のためのディスプレイ、タッチパネル等がある。通信部15は、有線又は無線でネットワークNWを介してインターネット通信し、データを送受信する。入力部13及び出力部14としては外部装置、例えば記録媒体を接続するためのUSB(Universal Serial Bus)も含まれる。
記憶装置12にインストールされたオペレーティングシステム(OS)ソフトウェアのプログラムと配送計画立案用のアプリケーションプログラム(以下、配送計画立案プログラムという)に従うCPU11は、配送計画立案装置の全体動作を制御する。
配送計画立案装置10としては、サーバ装置や、PC(Personal computer)であって他のPC等のネットワーク機器とインターネットで有線又は無線で通信可能な電子機器が挙げられる。
配送計画立案装置10にインストールされた配送計画立案プログラムは、記憶装置12に展開されて、CPU11は、記憶装置12に保持されるアプリケーションソフトウェアを実行することで、以下(1)~(4)の機能部として機能する。これら機能部により、配送計画立案装置10は、配送拠点n0から複数の配送先i宛の複数の荷物(zik(i=1~n,k=1~m):配送先iへの車両kによる配送量)を複数の車両を用いて配送先iに配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する。
(1)候補配送計画生成部FCT:これは、車両が配送拠点から出発し配送先間のルートを走行して当該配送拠点に戻るまでの総走行距離の総和を定式化した上記の目的関数を制約条件に基づき最小化する巡回ルートの候補配送計画を複数生成する。候補配送計画生成部FCTは、総コストを上記の移動コスト及び滞在コストを最小とする上記の目的関数を制約条件に基づき算出する。
(2)入力パラメータ保存部PKP:これは、配送計画の定数、変数や制約条件等の入力パラメータを保持する。
(3)コスト取得部FJP:これは、目的関数の算出にも用いられ、各車両kが配送ルートの各々を走行した際に掛かる移動コスト及び各車両kが各配送先iに荷物を届けた際の滞在コスト(配送先iでの車両kの滞在時間による仮想コストvik(i=1~n,k=1~m))を取得する。
(4)選択部DCT:これは、複数の候補配送計画から移動コスト及び滞在コストvikに基づいて算出される総コストに基づいて1または複数の配送計画を選択し、当該結果を出力部14に送る。出力部14は当該結果を一時保持する。
(動作の説明)
配送計画担当者等のユーザが配送計画立案装置10を用いて配送ルート計算を行う際の動作(配送計画方法)を、図5を用いて説明する。
ユーザは配送計画立案装置10の入力部13を介して入力パラメータ(配送先間の移動距離、車両台数、荷物量等の目的関数の定数、変数や仮想コスト等の制約条件等)並びに計算制限時間(計算時間の上限)を配送計画立案装置に与える(ステップS1)。これにより、配送計画立案装置10は入力パラメータを取得し、この入力パラメータはCPUにより入力パラメータ保存部PKPに保存される(入力パラメータ取得ステップ)。ここでCPUは計算制限時間を計測するタイマーを起動する。
候補配送計画生成部FCTは、入力パラメータ保存部PKPの入力パラメータと定式化した上記の目的関数を制約条件に基づき、車両が配送拠点から出発し配送ルートを走行して当該配送拠点に戻るまでの総走行距離の総和を最小化し、分割配送における複数車両の配送順と配車組を含む候補配送計画を複数生成する(ステップS2:候補配送計画生成ステップ)。続けてコスト取得部FJPは、上記の移動コスト及び各車両kが各配送先iに荷物を届けた際の滞在コスト(仮想コストvik)を取得する(ステップS3(コスト取得ステップ))。続けてステップS3において、選択部DCTは、複数の候補配送計画から移動コスト及び滞在コストvikに基づいて算出される総コストに基づいて1または複数の配送計画を選択し(選択ステップ)、当該結果を出力部14に送る。
これらステップS2・S3により、配送計画立案装置10は、各車両kに対して荷物zikを割当荷物として割当て、かつ各車両kが割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の車両kの夫々の配送ルートを決定して、1または複数の配送計画を生成する。
次に、CPUにより、通信端末101に測定された配送車両の実測の位置、速度の情報等の入力パラメータが配送計画立案装置10へインターネット送信され、入力パラメータ保存部PKPに保存されているか判定する(ステップS4)。
実測値が入力パラメータ保存部PKPに保存されている場合(ステップS4:Y)、CPUは実際に走行した送信結果(実測値)に基づきステップS2・S3のアルゴリズムにおける実測に基づく滞在コスト(実際の実滞在コスト)を新に算出する(ステップS5)。CPUは該実滞在コストとステップS2・S3のアルゴリズムにおける仮想コストとを比較する(ステップS6)。CPUは、実際の実滞在コストが仮想コストより低い場合(ステップS7:Y)、更新処理(ステップS8)においてCPUにより入力パラメータ保存部PKPに保存されている仮想コストを実滞在コストで更新(フィードバック)し、当該結果を出力部14に送る。出力部14は当該結果を一時保持する。すなわち、CPUは実滞在コストを理想閾値と設定(学習)し、保持される仮想コストの精度を上げる。
実測値が入力パラメータ保存部PKPに保存されていない場合(ステップS4:N)と、更新処理(ステップS8)がなされた場合には、結果は出力部14を介してユーザに返答される(ステップS9)。
なお、結果出力ステップ(ステップS9)においては、CPUは終了条件のチェックを行う。この終了条件は、ステップS1で取得された計算時間の制限や、ステップS2~ステップS8の処理回数の制限等の条件である。終了条件にあたる場合は、一時保持結果を出力し終了する。
なお、入力パラメータとしては、配送ごとの配送指定時刻、移動時間、積み下ろし時間等の時間制限もあるが、上記数理モデルにそれら制限を加入することができる。
10 配送計画立案装置
FCT 候補配送計画生成部
PKP 入力パラメータ保存部
FJP コスト取得部
DCT 選択部

Claims (8)

  1. 1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置であって、
    前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成部と、
    前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得部と、
    前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択部と、
    を含む配送計画立案装置。
  2. 前記候補配送計画生成部は、前記総コストを前記移動コスト及び前記滞在コストを最小とする目的関数を制約条件に基づき算出し、
    前記コスト取得部は、前記選択部に選択された候補配送計画により走行した前記複数の車両から実際の実滞在コストを取得し、
    前記選択部は、前記実際の実滞在コストと前記滞在コストと比較し、前記実際の実滞在コストが前記滞在コストより低い場合に、前記滞在コストを理想閾値として前記実滞在コストで更新することを特徴とする請求項1に記載の配送計画立案装置。
  3. 前記移動コストは前記車両の各々の燃料費に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の配送計画立案装置。
  4. 前記滞在コストは前記車両の各々が滞在する前記配送先それぞれでの滞在時間に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の配送計画立案装置。
  5. 前記滞在コストは前記車両の各々が滞在する前記配送先それぞれでの数値化された設備の規模に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の配送計画立案装置。
  6. 前記複数の配送先に分割配送できる前記複数の車両の各々における上限を前記制約条件に加入されることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の配送計画立案装置。
  7. 1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置が実行する配送計画立案方法であって、
    前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成ステップと、
    前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得ステップと、
    前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択ステップと、
    を含む配送計画方法。
  8. 1の配送拠点から複数の配送先宛の複数の荷物を複数の車両を用いて前記複数の配送先に配送する際の分割配送を含む配送計画を作成する配送計画立案装置のコンピュータに、
    前記複数の車両の各々に対して前記複数の荷物のうちの1または複数を割当荷物として割当て、かつ前記複数の車両の各々が前記複数の車両の各々に割当てられた割当荷物を当該割当荷物の夫々の配送先に配送する際の前記複数の車両の夫々の配送ルートを決定して、複数の候補配送計画を生成する候補配送計画生成ステップと、
    前記候補配送計画の各々について、前記複数の車両の各々による前記配送ルートの各々の走行において生ずるコストである移動コスト及び前記複数の車両の各々の前記複数の配送先での滞在において生ずるコストである滞在コストを取得するコスト取得ステップと、
    前記複数の候補配送計画から前記移動コスト及び前記滞在コストに基づいて算出される総コストに基づいて前記複数の候補配送計画から1または複数の配送計画を選択する選択ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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