JP2024000746A - 成膜条件生成装置、成膜装置、成膜条件生成方法、成膜方法及び成膜条件生成プログラム - Google Patents

成膜条件生成装置、成膜装置、成膜条件生成方法、成膜方法及び成膜条件生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】膜厚が不均一になることを抑制する。【解決手段】成膜条件生成装置は、ワークと溶射ガンとの相対角度と、溶射ガンからワークまでの距離と、溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、溶射ガンを用いてワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出部と、膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いたパラメータに基づいて成膜条件を設定し、膜厚の予測値が許容範囲外である場合には、膜厚の最適化計算によりパラメータを更新するパラメータ設定部と、予測値算出部は、更新されたパラメータを用いて、膜厚の予測値を再度算出する。【選択図】図5

Description

本開示は、成膜条件生成装置、成膜装置、成膜条件生成方法、成膜方法及び成膜条件生成プログラムに関するものである。
製品にコーティングする技術が知られている。例えば、特許文献1には、溶射膜厚と、溶射距離と、溶射ガンの移動速度と、溶射ガンとワークとの角度とに基づき、コーティング膜厚の予測方法が開示されている。
特開2011-184778号公報
しかし、ワークの形状によっては溶射ガンのパスを重ねる必要が生じるなどの理由により、膜厚が不均一になるおそれがある。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、膜厚が不均一になることを抑制可能な膜厚条件生成装置、成膜装置、成膜条件生成方法、成膜方法及び成膜条件生成プログラムを提供することを目的とする。
本開示に係る成膜条件生成装置は、ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出部と、前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定部と、前記予測値算出部は、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出する。
本開示に係る成膜条件生成方法は、ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定ステップと、前記予測値算出ステップは、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出する。
本開示に係る成膜条件生成プログラムは、ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定ステップと、前記予測値算出ステップは、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出すること、をコンピュータに実行させる。
本開示によれば、膜厚が不均一になることを抑制できる。
図1は、本実施形態の成膜システムを示す概略構成図である。 図2は、成膜装置の模式的なブロック図である。 図3は、成膜方法の一例を示す図である。 図4は、成膜方法の一例を示す図である。 図5は、成膜条件生成装置のブロック図である。 図6は、パラメータを説明するための模式図である。 図7は、成膜条件生成装置の処理を示すフローチャートである。 図8は、コーティングの施工例を示す模式図である。 図9は、ワークに突起部がある場合のコーティングの施工例を示す模式図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下に記載した実施形態における構成要素は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
<成膜システム>
図1は、本実施形態の成膜システムを表す概略構成図である。
本実施形態において、図1に示すように、成膜システム1は、成膜装置10と、成膜条件生成装置11と、ロボット12と、溶射ガン14と、ターンテーブル18とを有する。
(成膜装置)
成膜装置10は、成膜条件生成装置11により設置された成膜条件に基づいて、ロボット12及び溶射ガン14を制御することで、コーティングの対象となる部材であるワークWにコーティングを施す装置である。成膜装置10は、ロボット12及び溶射ガン14を制御することで、ワークWの施工面Waに対して溶射物20を溶射させ、施工面Wa上に、溶射物20が固化することでコーティングを形成させる。
図2は、成膜装置の模式的なブロック図である。成膜装置10は、例えばコンピュータであり、図2に示すように、記憶部10Aと、制御部10Bとを有する。記憶部10Aは、制御部10Bの演算内容やプログラムの情報などを記憶するメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つを含む。
制御部10Bは、演算装置であり、CPU(Central Processing Unit)などの演算回路を含む。制御部10Bは、成膜条件取得部10B1と成膜部10B2とを含む。制御部10Bは、記憶部10Aからプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、成膜条件取得部10B1と成膜部10B2を実現して、それらの処理を実行する。なお、制御部10Bは、1つのCPUによって処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、それらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、成膜条件取得部10B1と成膜部10B2との少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。また、記憶部10Aが保存する制御部10B用のプログラムは、成膜装置10が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。
成膜条件取得部10B1は、成膜条件生成装置11により設定された成膜条件を取得する。成膜条件とは、ワークWにコーティングを施す際の、成膜部10B2による制御条件を指す。本実施形態における成膜条件としては、例えば、溶射ガン14のワークWに対する移動速度と、溶射ガン14の移動経路とが挙げられる。例えば、成膜条件取得部10B1は、図示しない通信部を介して、成膜条件生成装置11により設定された成膜条件を取得してもよいし、成膜条件生成装置11により設定された成膜条件が、図示しない入力部に入力されることで、成膜条件を取得してもよい。成膜条件生成装置11による成膜条件の設定については後述する。
成膜部10B2は、成膜条件取得部10B1により取得された成膜条件(成膜条件生成装置11により設定された成膜条件)に基づいて、ワークWの施工面Waに対して溶射物20を溶射させることで、施工面Wa上にコーティングを施す。本実施形態の例では、成膜部10B2は、成膜条件に基づいて、ロボット12、溶射ガン14及びターンテーブル18を制御して、ワークWの施工面Waに対して溶射物20を溶射させる。
ロボット12は、成膜装置10(成膜部10B2)の制御により、溶射ガン14の位置及び向きの少なくとも一方を変化させる機構であり、本実施形態では、溶射ガン14の位置及び向きの両方を変化させる。ロボット12は、溶射ガン14の位置及び向きの少なくとも一方を変化可能な任意の機構であってよいが、例えば、垂直多関節6軸のロボットであり、上部に溶射ガン14が取り付けられる。
溶射ガン14は、成膜装置10(成膜部10B2)の制御により、溶射物20を射出する装置である。溶射ガン14は、溶射物20を射出する溶射口16(図3、図4参照)に対向する位置に配置されたワークWの施工面Waに対して、溶射物20を溶射して、施工面Waにコーティングを生成する。
ターンテーブル18は、ワークWを支持する機構である。ターンテーブル18は、成膜装置10(成膜部10B2)の制御により、指示したワークWの位置及び向きの少なくとも一方を変化させる機構であり、本実施形態では、ワークWの位置及び向きの両方を変化させる。ターンテーブル18は、ワークWの位置及び向きの少なくとも一方を変化させる任意の機構であってよいが、本実施形態の例では、溶射ガン14の溶射口16に対向する位置に施工面Waが向くように回転するテーブルである。
(成膜方法)
図3及び図4は、成膜方法の一例を示す図である。
図3に示すように、溶射ガン14は、基部15と、基部15の先端に設けられて、溶射物20を射出する溶射口16とを有する。図4に示すように、成膜装置10(成膜部10B2)は、取得した成膜条件に示される移動経路及び移動速度に従って、溶射ガン14を移動させつつ、溶射物20を溶射させる。本実施形態の例では、移動経路は、図4に示すようにラダー状に設定されるため、溶射ガン14は、移動経路に沿ってラダー状に移動しつつ、溶射物20を溶射する。より詳しくは、図4の例では、移動経路は、Y方向に沿った一方向に移動した後に、ピッチPの長さ分だけX方向に移動して、Y方向に沿った他方に移動するラダー状の軌跡であるが、それに限られず、移動経路は任意の軌跡であってよい。
(成膜条件生成装置)
図5は、成膜条件生成装置のブロック図である。成膜条件生成装置11は、例えばコンピュータであり、図5に示すように、入力部40と、出力部42と、記憶部44と、制御部46と、を有する。
入力部40は、ユーザによる操作を受け付ける機構であり、例えばマウス、キーボード、タッチパネルなどであってよい。また、記憶部44に記憶されているパラメータを読み出して、自動で入力してもよい。出力部42は、画像を表示するディスプレイ等の表示装置を含み、出力制御部52により、制御部46に処理された情報を出力する。
記憶部44は、制御部46の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置と、HDDなどの外部記憶装置のうち、少なくとも1つを含む。記憶部44が記憶する制御部46用のプログラムは、成膜条件生成装置11が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。
制御部46は、成膜条件の設定を行う演算装置であり、例えばCPUなどの演算回路を含む。制御部46は、予測値算出部48と、パラメータ設定部50と、出力制御部52とを含む。制御部46は、記憶部44からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、予測値算出部48と、パラメータ設定部50と、出力制御部52とを実現して、それらの処理を実行する。なお、制御部46は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えてそれらの複数のCPUで、処理を実行してもよい。また、予測値算出部48と、パラメータ設定部50と、出力制御部52との処理の少なくとも一部を、ハードウェア回路で実現してもよい。
(予測値算出部)
予測値算出部48は、溶射ガン14からワークWに溶射されて形成されるコーティングの膜厚の予測値を、予測値を算出するためのパラメータに基づいて算出する。具体的には、予測値算出部48は、予測値を算出するためのパラメータを用いて、溶射ガン14の動作を模擬した解析(ロボットシミュレーション)を実行することで、膜厚の予測値を算出する。
(パラメータの取得)
図6は、パラメータを説明するための模式図である。予測値算出部48は、予測値を算出するためのパラメータを取得する。予測値算出部48は、相対角度φと距離Dと移動速度Vと移動経路とを、パラメータとして取得する。相対角度φとは、解析上でのワークWと溶射ガン14とのなす角度を指し、例えば、溶射ガン14の溶射口16の中心軸と、ワークWの施工面Waに直交する軸とのなす角度であってよい。また、距離Dとは、解析上での溶射ガン14からワークWまでの距離を指し、例えば、溶射ガン14の溶射口16からワークWの施工面Waまでの間の最短距離であってよい。また、移動速度Vとは、解析上での、溶射ガン14のワークWに対する移動速度を指す。また、移動経路とは、解析上での溶射ガン14が移動する経路の情報を指し、例えば、タイミング毎の溶射ガン14の位置(座標)を示す情報であってよい。
本実施形態においては、予測値算出部48は、後述のパラメータ設定部50により設定された、移動速度Vと移動経路とを取得する。また、予測値算出部48は、パラメータ設定部50により設定された移動経路に基づいて、移動経路に沿った溶射ガン14の位置毎に、相対角度φと距離Dとを設定する。具体的には、予測値算出部48は、移動経路と、解析上におけるワークWの位置とに基づいて、移動経路に沿った溶射ガン14の位置毎に、解析上において溶射ガン14とワークWが干渉するかを判断する。予測値算出部48は、相対角度φと距離Dとを予め決められた所定値としつつ、設定された移動経路で溶射ガン14を移動させた際に、溶射ガン14とワークWが干渉する場合に、溶射ガン14とワークWが干渉すると判断し、その際に溶射ガン14とワークWが干渉しない場合には、溶射ガン14とワークWが干渉しないと判断する。予測値算出部48は、溶射ガン14とワークWが干渉しないと判断した場合には、相対角度φと距離Dとを、予め決められた所定値に設定する。一方、予測値算出部48は、溶射ガン14とワークWが干渉すると判断した場合には、相対角度φと距離Dの少なくとも一方を、所定値から異ならせる。言い換えれば、予測値算出部48は、ワークWと干渉しない溶射ガン14の位置においては、相対角度φと距離Dとを所定値に保ち、ワークWと干渉する溶射ガン14の位置においては、相対角度φと距離Dとを、所定値から異ならせる。なお、所定値は、予め決められた任意の値であってよいが、このように、干渉しないと想定される場合には、相対角度φと距離Dとを所定値に保ち、干渉すると想定される場合には所定値からずらすことで、実際の溶射ガン14の動作を高精度に模擬して、膜厚の予測値を高精度に算出できる。
なお、相対角度φと距離Dについての所定値は、予め決められた任意の値であってよく、例えば溶射ガン14の位置毎に一定であることが好ましい。例えば、相対角度φの所定値は、20度から30度であることが好ましいが、最大45度までとすることができる。また、予測値算出部48は、相対角度φと距離Dとを所定値から異ならせる場合には、相対角度φと距離Dとが、所定値に対して所定範囲内に収まるように、相対角度φと距離Dとを設定することが好ましい。言い換えれば、予測値算出部48は、相対角度φと距離Dとの自由度を制限することが好ましい。ここでの所定範囲は任意に設定してよいが、例えば、相対角度φの所定範囲については、所定値に対して一方向側に最大45度ずれた値から、他方向側に最大45度ずれた値までの範囲としてよい。また例えば、距離Dの所定範囲については、所定値に対して5%短い値から、所定値に対して11%長い値までの範囲としてよい。このように相対角度φと距離Dとの自由度を制限することで、実際の溶射ガン14の動作を高精度に模擬して、膜厚の予測値を高精度に算出できる。また、所定値は、相対角度φと距離Dとを溶射ガン14がワークWのいずれにも干渉しないように予め決めておき、解析する際に移動速度Vと移動経路とを調整してよい。
また、パラメータ設定部50により設定される移動速度Vについても、所定値に対して所定範囲内に収まるように設定されることが好ましい。ここでの所定範囲は任意に設定してよいが、例えば、所定値に対して33%低い値から、所定値に対して33%高い値までの範囲としてよい。このように移動速度Vの自由度を制限することで、実際の溶射ガン14の動作を高精度に模擬して、膜厚の予測値を高精度に算出できる。なお、パラメータのうちの移動経路(ピッチP)については、実機とシミュレーションとで膜厚への影響が近く分かりやすいため、所定値に対して所定範囲内に収まるように設定しなくてよく、言い換えれば、特に制限を設けなくてよい。
(予測値の算出)
予測値算出部48は、以上のように取得したパラメータに基づいて、膜厚の予測値を算出する。すなわち、予測値算出部48は、取得したパラメータに示される相対角度φと距離Dと移動速度Vと移動経路とに従って、溶射ガン14がワークWに溶射を行うことを模擬した解析を実行することで、ワークWの施工面Wa上の位置毎の、コーティングの膜厚の予測値を算出する。具体的には、予測値算出部48は、溶射ガン14の停止状態での膜厚を予測する膜厚予測式を用いて、取得したパラメータに基づいて、停止状態での膜厚の予測値を算出する。そして、予測値算出部48は、溶射ガン14が、パラメータで示された移動速度Vと移動経路に従って移動したことを模擬するように、停止状態での膜厚の予測値を施工面Wa上の位置毎に重ね合わせることで、施工面Wa上の位置毎の、膜厚の予測値を算出する。なお、膜厚予測式は、例えば次の式(1)に示されたものを用いてよい。
T=T0・Δφ・ΔD・ΔV ・・・(1)
ここで、Tは、膜厚の予測値である。また、Δφは、相対角度φの所定値からのずれ量が、膜厚に与える影響度合いを示す値であり、例えば、予め設定された係数と、相対角度φの所定値からのずれ量とに基づいて算出される。また、ΔDは、距離Dの所定値からのずれ量が、膜厚に与える影響度合いを示す値であり、例えば、予め設定された係数と、距離Dの所定値からのずれ量とに基づいて算出される。また、ΔVは、移動速度Vの所定値からのずれ量が、膜厚に与える影響度合いを示す値であり、例えば、予め設定された係数と、移動速度Vの所定値からのずれ量とに基づいて算出される。また、T0は、膜厚の基準値であり、相対角度φ、距離D、及び移動速度Vが所定値である場合の膜厚の予測値である。T0は、予め設定された値を用いてよい。式(1)の膜厚計算式により1筋の成膜部の断面膜厚情報を得ることができる。全体の膜厚は、筋を重ねることにより形成されるので、ピッチP(隣り合う移動経路同士の間の距離)に基づいて算出される。すなわち、式(1)で算出した1筋の成膜部を、ピッチP毎に重ね合わせることで、全体の膜厚を算出できる。
なお、予測値算出部48は、膜厚の予測値と共に、コーティングに要する施工時間の予測値も算出することが好ましい。ここでの施工時間とは、溶射を開始してから終了するまでの時間を指し、上述の解析により、膜厚の予測値と共に算出される。
(パラメータ設定部)
パラメータ設定部50は、予測値算出部48により算出された膜厚の予測値に基づいて、膜厚の予測値を算出し直すためのパラメータを設定する。
(パラメータの再設定)
パラメータ設定部50は、予測値算出部48により算出された膜厚の予測値が、許容範囲内であるかを判断して、許容範囲外である場合には、膜厚の最適化計算により、パラメータを再設定する(パラメータを更新する)。例えば、パラメータ設定部50は、施工面Wa上の位置毎の膜厚の少なくとも1つが許容範囲外である場合に、膜厚の予測値が許容範囲外と判断してよく、位置毎の膜厚の全てが許容範囲内である場合に、膜厚の予測値が許容ないと判断してよい。ここでの許容範囲は任意に設定してよい。本実施形態では、パラメータ設定部50は、膜厚の予測値算出に用いるパラメータのうちの、移動速度Vと移動経路とを再設定する。パラメータ設定部50は、最適化計算として、粒子群最適化法を用いる。パラメータ設定部50は、例えば、膜厚の許容値を制約(ペナルティ関数p(x))とし、位置毎の膜厚の予測値のばらつきを目的関数f(x)として、評価関数g(x)=f(x)+a・p(x)が最小となる移動経路と移動速度Vとを算出して、膜厚の予測値を算出し直すための値とする。パラメータ設定部50は、移動速度Vを、所定値に対して所定範囲内に収まるように設定することが好ましい。ここでの所定範囲は任意に設定してよいが、例えば、所定値に対して33%低い値から所定値に対して33%高い値までの範囲としてよい。一方、パラメータ設定部50は、移動経路(ピッチP)については、所定値に対して所定範囲内に収まるように設定しなくてもよく、言い換えれば、自由度を制限しなくてよい。
予測値算出部48は、パラメータ設定部50により再設定されたパラメータ(ここでは移動速度Vと移動経路)を用いて、上述の方法で解析を行うことで、膜厚の予測値を算出する。予測値算出部48及びパラメータ設定部50は、膜厚の予測値が許容範囲内となるまでこの処理を繰り返す。なお、予測値算出部48が最初に膜厚の予測値を算出する際のパラメータは、例えばあらかじめ決められた所定値を用いてよい。
(成膜条件の設定)
パラメータ設定部50は、予測値算出部48により算出された膜厚の予測値が、許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いたパラメータに基づいて、成膜条件を設定する。本実施形態では、パラメータ設定部50は、許容範囲内となった膜厚の予測値算出に用いたパラメータそのものを成膜条件として設定する。具体的には、パラメータ設定部50は、許容範囲内となった膜厚の予測値算出に用いた移動経路と移動速度Vとを、成膜条件として設定する。ただしそれに限られず、許容範囲内となった膜厚の予測値算出に用いたパラメータを調整した値を、成膜条件として設定してもよい。
(出力制御部)
出力制御部52は、パラメータ設定部50により設定された成膜条件の情報を、成膜装置10に送信する。成膜装置10は、出力制御部52から送信された成膜条件に基づいて、コーティングを実行する。
<処理フロー>
次に、成膜条件生成装置11の処理の流れを、図7を用いて説明する。図7は、成膜条件生成装置の処理を示すフローチャートである。
成膜条件生成装置11は、予測値算出部48により、パラメータを取得する(ステップS12)。本実施形態では、予測値算出部48は、パラメータ設定部50により設定された移動速度Vと移動経路とを取得し、パラメータ設定部50により設定された移動経路に基づいて、相対角度φと距離Dとを設定する。
成膜条件生成装置11は、予測値算出部48により、パラメータに基づいて、膜厚の予測値を算出する(ステップS14)。具体的に、予測値算出部48は、パラメータに基づいて解析を実行することで膜厚の予測値と施工時間の予測値とを算出する。
成膜条件生成装置11は、パラメータ設定部50により、膜厚の予測値が、許容範囲内であるかを判断する(ステップS16)。許容範囲は任意に設定されてよく、例えばオペレータにより予め設定されてもよい。パラメータ設定部50は、膜厚の予測値が許容範囲外と判断した場合(ステップS16;No)、最適化計算によりパラメータを更新する(ステップS18)。具体的には、パラメータ設定部50は、移動速度Vと移動経路とを設定する。その後、ステップS12に戻り、予測値算出部48は、更新されたパラメータを用いて、膜厚の予測値を算出し直す。
成膜条件生成装置11は、膜厚の予測値が、許容範囲内であると判断した場合(ステップS16;Yes)、その予測値に用いたパラメータに基づいて成膜条件を設定する(ステップS20)。
なお、以上の説明では、成膜条件を設定する成膜条件生成装置11と、成膜条件に基づき成膜を実行する成膜装置10とが、別の装置であった。ただしそれに限られず、成膜条件生成装置11と成膜装置10とが、同じ装置であってよい。すなわち例えば、成膜装置10が、成膜条件生成装置11の機能を兼ね備えて、予測値算出部48及びパラメータ設定部50の処理を実行して成膜条件を設定しつつ、その成膜条件に基づいて成膜を実行してもよい。
次に、施工例について説明する。図8は、コーティングの施工例を示す模式図である。
図8に示すように、成膜装置10は、移動経路32aの範囲でコーティング30aを成膜し、移動経路32aと一部が重複する移動経路32bの範囲でコーティング30bを成膜する場合がある。このように、移動経路32bが重複する場合には、重複して成膜されることで膜厚が不均一になるおそれがあるが、本実施形態のように、膜厚の予測値を算出と最適化計算とを繰り返して成膜条件を設定することで、移動経路が重複するケースもあらかじめ想定して、膜厚が不均一とならないように成膜条件を決めることができる。
図9は、ワークに突起部がある場合のコーティングの施工例を示す模式図である。
図9に示すように、施工面Waから突起部60が突出している形状のワークWに対して、コーティングする場合がある。このような場合には、図8に示した平板に対してコーティングを行う場合よりも、移動経路が複雑になり、膜厚が不均一になりやすい。例えば、図9の移動経路32a、32bに示すように、移動経路同士を重ねる必要性が高くなり、膜厚が特に不均一になりやすい。それに対して、本実施形態のように、膜厚の予測値を算出と最適化計算とを繰り返して成膜条件を設定することで、移動経路が複雑となるケースも予め想定して、膜厚が不均一とならないように成膜条件を決めることができる。具体的に、移動経路32aと、移動経路32bとが重なる領域ARは、同移動速度、同ピッチで成膜を行うと、膜厚がほぼ倍増する。厚くなった膜厚を均一化するために、例えば、移動経路32bは、位置32bAから加速し、領域ARを通過した位置32bBから減速して、施工面Wa外で折り返す。折り返す際には、位置32bBから加速し、位置32bAから減速する。このように領域ARで減速することで、膜厚を調整できる。移動経路32aについても同様である。ただし、ロボット12は、急な加減速ができない。特に、溶射成膜において、ロボット12の能力に対して、速い移動速度での移動が要求され、加減速がある領域(位置32aA、32bA)では、膜厚のばらつきが生じやすい。このため、領域ARの加速を確実にするため、早めの加速を指示すると、位置32aA、32bAの手前が薄くなる。一方、加速の指示が遅すぎると、領域ARに厚い膜圧が生じる。現状の産業用ロボットの加減速能力では、速度のみで完璧に膜厚を均一化することは不可能に近いが、本実施形態のように、ピッチPと移動速度Vの両方を最適化することで、要求値によっては、許容の誤差範囲に入れることができる。しかし、複雑な現象の場合には、マニュアルで制御することはほぼ不可能である。これに対し、ロボットシミュレーションでは、上述のような加減速能力を踏まえた実際の速度を予測できるため、予測に基づいた膜厚分布も予測できる。本実施形態のようなシミュレーション結果をもとに、移動速度V、ピッチPを最適方向に再設定する手順を繰り返す手法を用いることで、膜厚分布が最適となるロボットへの指示値を予測することができる。
<効果>
本開示の第1態様に係る成膜条件生成装置11は、ワークWと溶射ガン14との相対角度φと、溶射ガン14からワークWまでの距離Dと、溶射ガン14のワークWに対する移動速度Vと、溶射ガン14の移動経路とを含むパラメータに基づいて、溶射ガン14を用いてワークWに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出部48と、膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、膜厚の最適化計算によりパラメータを更新するパラメータ設定部50と、予測値算出部48は、更新されたパラメータを用いて、膜厚の予測値を再度算出する。
本開示によると、膜厚を均一化することができる。また、膜厚が局所的に薄くなることを抑制できる。
さらに言えば、溶射成膜では、溶射ガンを高速で動かす必要があり、加減速が必要な加工面に対する制御は、溶射ガンの能力を超える場合がある。このような場合には、移動速度が指示通り出ておらず、さらには、移動経路である教示点も指示通り動かない場合(溶射ガンが近道を通る等)が起こりうるため、マニュアルでは、溶射ガンの能力に起因するばらつきまで考慮したプログラミングはできない。そのため、例えば図9の領域ARなどの移動経路が重なる領域などにおいて、特に膜厚の不均一が発生しやすい。それに対して、本実施形態によると、溶射ガンの能力を考慮した解析によりパラメータを設定するため、溶射ガンの能力を適切に反映して、膜厚を均一化することが可能となる。
また、溶射ガンは、加工面を越えて折り返すように移動経路が設定される場合があるため、折り返し時間を短くしないと、施工時間が延びてしまい、コストや工数が増加するおそれがある。一方、折り返し時間を短くするために折り返し箇所を近づけすぎると、加工面の縁の膜厚に影響が生じる。このため、折り返し箇所を最適にする必要がある。それに対して、本実施形態によると、折り返し箇所も含めて移動経路を設定することで、折り返し箇所も最適化することが可能となる。
また、膜厚のばらつきにより膜厚の厚い方の許容値を軽微に超えた場合には、超えた部分を研磨することで、許容値内に収めることもできる。一方、膜厚が許容値よりも薄い場合には、追加成膜を行う必要があるが、追加成膜は、研磨より工数やコストが大きい。このため、実際の膜厚が軽微な許容範囲外であっても、追加成膜をなくし、研磨を行う方が良好である。すなわち例えば、加工面が複雑で全体を許容範囲内に入れられない場合においても、少なくとも、許容範囲より厚くなることを許容しつつ許容範囲より薄くなることを許容するように成膜条件を設定することができる。これにより、工数やコストの大幅な増加を抑制できる。
本開示の第2態様に係る成膜条件生成装置11は、第1態様に係る成膜条件生成装置11であって、パラメータ設定部50は、最適化計算により、パラメータのうちの、移動速度Vと移動経路とを設定する。本開示によると、膜厚の均一化の精度を向上できる。
本開示の第3態様に係る成膜条件生成装置11は、第1態様又は第2態様に係る成膜条件生成装置11であって、予測値算出部48は、相対角度φ、距離D、及び移動速度Vが所定範囲に収まる条件下で、膜厚の予測値を算出する。本開示によると、予測したい条件範囲と予測精度の両方を向上できる。
本開示の第4態様に係る成膜条件生成装置11は、第1態様から第3態様のいずれかに係る成膜条件生成装置11であって、予測値算出部48は、移動経路に沿った溶射ガン14の位置毎に、溶射ガン14とワークWが干渉するかを判断し、干渉しないと判断した位置における相対角度φ及び距離Dを、所定値に保ち、かつ、干渉すると判断した位置における相対角度φ及び距離Dの少なくとも一方を、所定値から異ならせる条件下で、膜厚の予測値を算出する。本開示によると、施工面から突起部が突出していても、その接合部周辺の膜厚も均一化することができる。また、施工面の周囲に溶射ガンが干渉する干渉物があっても、膜厚を均一化することができる。
本開示の第5態様に係る成膜条件生成装置11は、第1態様から第4態様のいずれかに係る成膜条件生成装置11であって、予測値算出部48は、コーティングに要する施工時間の予測値も算出する。本開示によると、施工時間を把握することができ、工数の削減につながる。
本開示の第6態様に係る成膜条件生成装置11は、第1態様から第5態様のいずれかに係る成膜条件生成装置11であって、パラメータ設定部50は、最適化計算として、粒子群最適化法を利用する。本開示によると、膜厚の均一化の精度を向上できる。
本開示の成膜装置10は、第1態様から第6態様のいずれかに係る成膜条件生成装置11により設定された成膜条件に基づき、成膜を実行する。本開示によると、予測した膜厚を実際にワークの施工面に成膜できる。
本開示の成膜条件生成装置11の成膜条件生成方法は、ワークWと溶射ガン14との相対角度φと、溶射ガン14からワークWまでの距離Dと、溶射ガン14のワークWに対する移動速度Vと、溶射ガン14の移動経路とを含むパラメータに基づいて、溶射ガン14を用いてワークWに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、膜厚の最適化計算によりパラメータを更新するパラメータ設定ステップと、予測値算出ステップは、更新されたパラメータを用いて、膜厚の予測値を再度算出する。
本開示によると、膜厚を均一化することができる。また、膜厚が局所的に薄くなることを抑制できる。
本開示の成膜方法は、成膜条件生成方法により設定された成膜条件に基づき、成膜を実行する。本開示によると、予測した膜厚を実際にワークの施工面に成膜できる。
本開示の成膜条件生成装置11の成膜条件生成プログラムは、ワークWと溶射ガン14との相対角度φと、溶射ガン14からワークWまでの距離Dと、溶射ガン14のワークWに対する移動速度Vと、溶射ガン14の移動経路とを含むパラメータに基づいて、溶射ガン14を用いてワークWに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、膜厚の最適化計算によりパラメータを更新するパラメータ設定ステップと、予測値算出ステップは、更新されたパラメータを用いて、膜厚の予測値を再度算出すること、をコンピュータに実行させる。
本開示によると、膜厚を均一化することができる。また、膜厚が局所的に薄くなることを抑制できる。
10 成膜装置
11 成膜条件生成装置
14 溶射ガン
48 予測値算出部
50 パラメータ設定部
D 距離
V 移動速度
W ワーク
φ 相対角度

Claims (10)

  1. ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出部と、
    前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定部と、
    前記予測値算出部は、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出する、
    成膜条件生成装置。
  2. 前記パラメータ設定部は、最適化計算により、前記パラメータのうちの、前記移動速度と前記移動経路とを設定する、
    請求項1に記載の成膜条件生成装置。
  3. 前記予測値算出部は、前記相対角度、前記距離、及び前記移動速度が所定範囲に収まる条件下で、前記膜厚の予測値を算出する、
    請求項1又は請求項2に記載の成膜条件生成装置。
  4. 前記予測値算出部は、
    前記溶射ガンの位置毎に、前記移動経路に沿った前記溶射ガンと前記ワークが干渉するかを判断し、
    干渉しないと判断した位置における前記相対角度及び前記距離を、所定値に保ち、かつ、干渉すると判断した位置における前記相対角度及び前記距離の少なくとも一方を、前記所定値から異ならせる条件下で、前記膜厚の予測値を算出する、
    請求項1又は請求項2に記載の成膜条件生成装置。
  5. 前記予測値算出部は、コーティングに要する施工時間の予測値も算出する、
    請求項1又は請求項2に記載の成膜条件生成装置。
  6. 前記パラメータ設定部は、前記最適化計算として、粒子群最適化法を利用する、
    請求項1又は請求項2に記載の成膜条件生成装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の成膜条件生成装置により設定された前記成膜条件に基づき、成膜を実行する、
    成膜装置。
  8. ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、
    前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定ステップと、
    前記予測値算出ステップは、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出する、
    成膜条件生成方法。
  9. 請求項8に記載の成膜条件生成方法により設定された前記成膜条件に基づき、成膜を実行する、
    成膜方法。
  10. ワークと溶射ガンとの相対角度と、前記溶射ガンから前記ワークまでの距離と、前記溶射ガンの前記ワークに対する移動速度と、前記溶射ガンの移動経路とを含むパラメータに基づいて、前記溶射ガンを用いて前記ワークに溶射されるコーティングの膜厚の予測値を算出する予測値算出ステップと、
    前記膜厚の予測値が許容範囲内である場合には、その予測値の算出に用いた前記パラメータに基づいて成膜条件を設定し、前記膜厚の予測値が前記許容範囲外である場合には、前記膜厚の最適化計算により前記パラメータを更新するパラメータ設定ステップと、
    前記予測値算出ステップは、更新された前記パラメータを用いて、前記膜厚の予測値を再度算出すること、
    をコンピュータに実行させる、
    成膜条件生成プログラム。
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