JP2023552320A - 電子レンジ用調理器具 - Google Patents

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Abstract

一実施形態において、内部表面および対向する外表面を有する略水平底部と、前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁とが備えられる。底部と、側壁と、リムとは、一以上の食料品のための内部空間を形成する。側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、上部の下側に配置された下部と、を有する。前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有している。前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度だけ大きな外向き傾斜角を有している。

Description

本開示は概して調理器具に関し、より具体的には電子レンジ用調理器具に関する。
食品を素早く加熱するために電子レンジ(または電磁波調理器とも呼ばれる)を使用することができる。しかしながら従来型の電子レンジ用調理器具では不十分なことがある。
第1の実施形態によれば、調理器具用品に、内部表面および対向する外表面を有する略水平底部と、前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁と、が備えられる。前記底部と、前記側壁と、前記リムとが、一以上の食料品のための内部空間を形成する。前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有する。前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有する。前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度だけ大きな外向き傾斜角を有している。
別の実施形態は、前記調理器具用品に前記リムの外周を越えて延在するハンドルが含まれないことを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記側壁にテクスチャ-加工されている外向き表面が設けられていることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記上部が少なくとも約1インチの高さを有することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記下部が少なくとも約2インチの高さを有することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記上部が、前記下部の高さよりも少なくとも約20%だけ大きな高さを有することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記底部の外表面に、前記外表面の外周を形成する下側リムから離れた上方延在凹部が、設けられていることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記リムを跨いで延在するように構成された蓋をさらに備え、前記蓋には前記内部空間を封止することにより流体漏れを防止するように構成されているガスケットが含まれていることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記リムを跨いで延在するように構成された蓋をさらに備え、前記蓋は略平坦であってかつ中央凹部を有し、前記蓋が前記リムの上に位置決めされると、前記中央凹部が前記リムよりも下に延在することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記中央凹部に蓋ハンドルが設けられ、前記蓋ハンドルには、前記蓋の上面から上方に延在する上面が設けられており、前記上方に延在する上面は、前記底部の外表面における中央部分と下側リムとの間の凹部の深さを超えない範囲で延在していることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
別の実施形態は、前記蓋ハンドルが略長方形の形状を有しており、前記蓋における円形もしくは楕円形の凹部の半径の半分よりも幅が狭いことを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記蓋には少なくとも1つの封止可能な孔部が設けられ、前記孔部は、前記蓋のガスケットが前記内部空間を封止するときに、前記調理器具用品の内部に、真空を創出するための、および/または、真空を解放するための、孔部であることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
第2の実施形態によれば、調理器具用品を封止可能に篏合させるための蓋に、略平坦な面と、前記略平坦な面の内側に設けられた中央凹部と、少なくとも1つの封止可能な孔部であって、前記孔部は、前記蓋のガスケットが前記調理器具用品の内部空間を封止するときに、容器内部に、真空を創出する、および/または、真空を解放する、ための孔部である、少なくとも1つの封止可能な孔部と、が備えられている。
別の実施形態は、前記中央凹部が、調理器具用品のリムよりも下に延在するように構成されていることを特徴とするあらゆる蓋である。別の実施形態は、中央凹部にハンドルが含まれ、前記ハンドルが略長方形の形状を有しており、また前記中央凹部の半径の半分よりも幅が狭い、ことを特徴とするあらゆる蓋である。別の実施形態は、前記中央凹部が楕円状、円形状、または曲線状の形状を有していることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
第3の実施形態によれば、調理器具用品には、内部表面および対向する外表面を有する略水平底部と、前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁と、一以上のハンドルまたは側面方向に延在するフランジとが備えられている。前記底部と、前記側壁と、前記リムとは、一以上の食料品のための内部空間を形成する。前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有する。前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有する。前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度大きな外向き傾斜角を有している。
別の実施形態は、前記側壁の上部の周りに配置され、さらに前記一以上のハンドルまたは前記側面方向に延在するフランジの下側に配置されるパッド、をさらに備えることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記パッドが、前記調理器具用品の前記側壁よりも高い断熱性を有することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記パッドが、前記側壁の前記上部と前記下部の間に設けられた移行部を少なくとも越えて下向きに延在することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
第4の実施形態によれば、調理器具用品に、底部と、前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁と、前記側壁の周りに配置される断熱パッドと、が備えられる。前記底部と、前記側壁と、前記リムとが、一以上の食料品のための内部空間を形成する。
前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有する。前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有する。前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度大きな外向き傾斜角を有している。
別の実施形態は、前記側壁の前記上部と前記下部の間に設けられた移行部の上と下に延在する前記側壁の一部領域を、前記断熱パッドが覆っていることを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記断熱パッドが前記側壁の前記上部の外向き傾斜角に適合し、さらに前記側壁の前記下部の外向き傾斜角に適合することを特徴とするあらゆる調理器具用品である。別の実施形態は、前記断熱パッドが、前記側壁の上部の外向き傾斜角に合わせてユーザーの手の圧力下で変形するように構成され、さらに前記側壁の下部の外向き傾斜角に合わせてユーザーの手の圧力下で変形するように構成されている、ことを特徴とするあらゆる調理器具用品である。
第5の実施形態によれば、電子レンジ調理用の調理器具本は、把持と移動がしやすくなるような外形状を有しており、調理器具の本体側から突出するハンドルの必要がない。調理器具本体の下部は逆円錐台の形状をした外壁を有しており、底部に近い壁の下部の方が、リムに近い壁の上部と比較して、より急な角度を有している。調理器具本体は、ユーザーの手のひらと外壁の間にパッドや鍋つかみなどの断熱パッドを設置することで、大きな圧力をかけることなく、側面周りを掴み上げることができるが、これは指が調理器具本体の外壁周りで側方に延びると、上部と下部の外壁の外形状が、それぞれの手により提供される形状に適合するためである。この外壁は、シリコーングリップ等の各種タイプの鍋つかみを用いて、摩擦を高めるようなテクスチャ加工された表面を有することができる。
本開示、ならびに本開示に係る特徴および利点の1つまたは複数の実施形態をより完全に理解するため、ここにおいて添付の図面と併せて取り込まれる、以下の詳細な説明を参照されたい。
図1は調理器具用品の一実施形態を表す概略断面立面図である。
図1Bはユーザの手に把持されている図1Aの調理器具用品の外観立面図である。
図2は図1Bに係るユーザーの手に関する独立した斜視図である。
図3Aは調理器具用品の別の実施形態を表し、さらにユーザーがどのように調理器具用品を把持するのかを表す概略正面斜視図である。
図3Bは、図3Aにおける手の配置に係る側面斜視図である。
図4Aは調理器具用品の別の実施形態を表し、さらにユーザーがどのように調理器具用品を把持するのかを表す概略正面斜視図である。
図4Bは、図4Aにおける手の配置に係る側面斜視図である。
図5Aは調理器具用品に蓋が設けられる、調理器具用品の別の実施形態を表す概略断面立面図である。
図5Bは、図5Aの蓋が切り離されている当該蓋の概略断面立面図である。
図5Cは図5Aに示される一部分の拡大図である。
図6Aは、図6Bの切断線に沿ってとった、調理器具用品用の蓋の一実施形態に係る概略断面立面図である。
図6Bは図6Aの蓋に係る上面図であって、図6Aに対応する切断線a-aが示されている。
図7Aは調理器具用品の一実施形態に係る底面図である。
図8Aと図8Bは、図9の切断線A-Aと切断線B-Bにそってそれぞれとった、調理器具用品の別の実施形態に係る直交概略断面立面図である。
図9は、図8Aと図8Bの調理器具用品に係る上面図である。
図10Aは調理器具用品の別の実施形態に係る概略断面立面図である。
図10Bは、図10Aの調理器具用品に係る側面図である。
図11は、図10Aの調理器具用品に係る上面図である。
図12は、図10Aの調理器具用品に係る底面図である。
発明の詳細な説明
本開示に係る各実施形態は、図面の図1A~図12を参照することによって最もよく理解され、共通の符号が各図面の同一の或いは対応する部分に使用されている。
上記の通り、食料品を素早く加熱するために電子レンジを使用することができる。
しかしながら従来型の電子レンジ用調理器具では不十分な場合がある。例えば、電子レンジ内における使用時、食料品から調理器具の側壁への熱伝導により、従来型の調理器具が非常に高温になる場合がある。このような場合、火傷を防止するために調理器具を電子レンジから慎重に取り外す必要があることがある。これを予防するため、従来型の幾つかの調理器具では、厚めの断熱材を使用したハンドルもしくは蓋が使用されることがあった。しかしこれは蓋が適切な場所に固定されている場合にのみ有効である。さらに調理器具にハンドルを使用することによって調理器具の幅が大きくなる傾向があり、これにより調理器具を収容する機能が低下する可能性がある(例えば、適切に積み重ねられなくなり、また冷蔵庫内もしくは冷凍庫内のスペースを取り過ぎる場合が考えられる。)。
これに対して、図1A~図12に係る調理器具用品100は、これらの欠点のうち1以上を解決することができる。例えば、調理器具用品100にハンドルが一切設けられない場合があり、或いは高温になった場合に、把持や移動がし易いような小さなハンドルが設けられる場合がある。また別の例として、調理器具用品100は、他の調理器具用品100と積み重ねることを容易とすることができるため、これにより複数の調理器具用品100を収納する機能を向上させることができる。さらなる例として,調理器具用品100を透明とすることで、ユーザーに調理プロセスを視認しやすくすることができる。さらなる例として、調理器具用品100は、調理プロセスで発生した蒸気を保持することで優れた調理の仕上がりを提供することができる。別の例として、調理器具用品100は、少なくとも部分的な真空下での(一以上の)食料品の貯蔵を可能にすることができる。これにより保存期間が長くなり、様々な種類の食料品を貯蔵する際の芳香元を分離することができる。
図1A~図12は、調理器具用品100の各実施形態を表している。調理器具用品100とは、調理器具、容器、或いは一以上の食料品(固形食物、液体、流体、等)を受け入れて保持することのできるその他構造体、のことを指すものとする。調理器具用品100は(電子レンジ内、オーブン内、レンジ上面、等で)食料品を調理(または加熱)するため、食料品を(冷蔵庫等で)冷却するため、食料品を(冷蔵庫内、冷凍庫内、またはキャビネット内、等)に保存するために、或いは上記のうち何れかの組み合わせで、使用することができる。
図1A~図10Aに図示されるように、調理器具用品100は、底部105と、底部105を取り囲んで底部105に接続される側壁110(または複数の側壁110)と、を備える。側壁110は、調理器具用品100に上側開口部を形成するリム120対して、略鉛直の方向に延在している。底部105と,側壁110と,リム120は、(一以上の)食料品を保持するための内部空間101を形成している。側壁110には底部105に隣接して配置された下部112が設けられ、またさらに下部112よりも上であって下部112とリム120との間の位置に設けられた上部111、が設けられている。調理器具用品100は任意選択的に蓋200を備えることができ、この例を下に説明する。蓋200が調理器具用品100の上に配置されていないとき、調理器具用品100は収納のため他の調理器具用品100の中に入れ子状にすることができる。
調理器具用品100は任意選択的に一以上のハンドルを備えることができる。
ハンドルはユーザーに調理器具用品100を把持し移動させるための代替手段を提供することができる。幾つかの実施形態において、調理器具用品100にハンドルは含まれない。また別の実施形態では、調理器具用品100にハンドルが含まれるものの、調理器具用品100のリム120を側面方向に越えて延在するハンドルは存在しない。
これにより調理器具用品100を(例えばキャビネット内、冷蔵庫その他の電化製品内の)収納のため、配送のため、および/または、調理中に、他の物品(例えば他の複数の調理器具用品100)の近くに配置させることができる。
調理器具用品100はあらゆる形状および/または寸法を有することができる。さらに側壁110は真上に(即ち底部105に対して90度で)延在することができ、上向きに傾斜(例えば底部105に対して70度で傾斜)することができ、および/または上向きに湾曲させることができる。調理器具用品100および側壁110に関する形状の他の例を以下に説明する。調理器具用品100(および/またはその部品)は、食品を保持するために使用可能なあらゆる材料から作製することができ、このようなものとしては例えば、ガラス、プラスチック、シリコーン、ガラスセラミック、食品を保持するために使用できるその他材料、または前述の材料の組み合わせ、が挙げられる。幾つかの実施形態において、調理器具用品100(および/またはその部品)は、任意選択的に、ガラス、プラスチック、シリコーン、ガラスセラミックなどの誘電材料から実質的に形成することができる。幾つかの実施形態において、蓋200は、電子レンジ調理に好適な(例えば鋭い角のない)金属からなる外周バンドを有することができる。
側壁110は滑らかなまたはテクスチャ-加工されている外表面を有する。好ましい実施形態において、外表面はテクスチャー加工されている。幾つかの実施形態において、調理器具用品110のうち少なくとも側壁110は透明ガラスから作製されており、この透明ガラスは、透明な側壁を提供することのできるテクスチャー加工された外表面を有している。テクスチャー加工された外表面を有する透明ガラスは種々の利点を提供することができる。例えば側壁110の外表面が濡れている場合、外表面上の水の層により、テクスチャー加工された表面の光散乱性を低減させることができる。この場合、濡れた部分が透明になるため、ユーザーは側壁110内部にある(一以上の)食料品を視認することができる。これにより、幾つかの実施形態において、濡れた外表面(通常は滑りやすく把持しにくい)についてユーザーに警告することができる。これにより洗浄後に調理器具用品100が乾いていることをユーザーに認識しやすくさせることもできる。
側壁110(ならびに側壁110の上部111および下部112)は、図示の通り、逆円錐台の形状を有することができる。このような場合、上部111は、(底部105に対して垂直な)鉛直線から約10度(例えば10度+/-20パーセント)未満の外向き傾斜角αを有している。さらにこのような場合、下部112は、上部111の外向き傾斜角αよりも少なくとも約15度(例えば15度+/-20パーセント)大きな外向き傾斜角βを有しており、これもまた前記鉛直線(または他の平行な鉛直線)から測定したものである。上記鉛直線は調理器具用品100の鉛直軸と平行なものとすることができる。側壁100は、上部111と下部112の間に移行部113(例えば、移行領域またはバリア113など)を有することができる。幾つかの実施形態において、移行部113は好ましくは周囲の上部111と下部112の形状に調和するような連続的な曲線変化を有している。
上記の通り、下部112は、上部111の外向き傾斜角αよりも少なくとも約15度大きな外向き傾斜角βを有している。外向き傾斜角の角度が異なることに関する例示的な利点が、図1B、図2Aおよび図3に図示されており、これらは何れもユーザー10が調理器具用品110を側壁100の互いに対向する部分で把持したときのユーザーの指の位置に関する例を示すものである。
図示の通り、ユーザー10の人差し指12と中指13で上部111を包み込み、薬指14aと小指15の両方で下部112を包み込む上でユーザーが便利となる場合がある。図2はユーザー10の手の斜視図であって、ユーザー10が中指14と小指15の関節を曲げると薬指14と中指13の間に角度間隔Yが生じることを表している。幾つかの実施形態において、この間隔が20度を超えると、ユーザーが4本の指12,13,14,15に把持力を分散させて対向する両手から2方向の力を快適に加えることができることが分かった。幾つかの実施形態において、Yが少なくとも20度でかつ約40度未満であるときに、さらに効果的な把持が形成される。このような場合、領域30(図2に図示されている)内における手のひらの形状が、上部111と下部112の間にある移行部の周りにおいて、側壁110の形状により自然に適合する。
上述の通り、上部111は、約10度(例えば10度+/-20パーセント)未満の外向き傾斜角αを有することができる。幾つかの実施形態において、これにより指14、15を下部112により好適に配置させることで強い把持圧力を加える必要性を低減させることができる。
幾つかの好ましい実施形態において、側壁100の上部111と下部112は何れも、少なくとも約1インチ(例えば1インチ+/-20パーセント)の高さを有する。これにより人差し指12と中指13が上部111を包み込むためのスペースを作ることができる。他の好ましい実施形態において、下部112が少なくとも約2インチの高さを有することで、その周りに各々の手における2以上の指を巻き付けることができる。幾つかの実施形態において上部は、下部の高さよりも少なくとも約20%よりも大きな高さを有する。
図3A~4Bは、調理器具用品10の例示的な物品を把持するためのユーザー10の指の代替的な配置を図示している。特に図3A~4Bには親指11の代替的な配置が示されている。図3Aおよび図3Bでは、親指11の末端がリム120の下に置かれ、親指11の基部(つまり手のひらに近い方の部分)が側壁110とリム120の角に置かれている。或いは、図4Aと図4Bでは、親指の全てがリム120よりも上側に置かれる一方で、人差し指12が、リム120の直下の場所において、側壁110の上部111の周りに巻き付いている。
図5A~図5Cは調理器具用品100の別の実施形態を表している。図5Aに図示の実施形態において、調理器具用品100には、側壁110上に配置されたパッド21が設けられている。パッド21は、移行部113の上下における側壁110の上部111と下部112に適合するように作成することができ、或いはパッド21はユーザー10の手の圧力下で変形し、側壁110の形状に合わせて変形するようにして、曲げやすいものとすることができる。幾つかの実施形態において、パッド21は好ましくは、断熱材料から作製された断熱パッドであって、このような断熱材料としては、シリコーンゴム、中実状、多孔質状、または発泡状のポリマーもしくはゴム、コルク、織物状/不織状の生地もしくは繊維、これらの複合材料、等が挙げられ、このようなものとしては、鍋の把手に通常使用される材料、その他あらゆる断熱材料、またはこれらのあらゆる組み合わせ、が含まれる。断熱パッドは、幾つかの実施形態において、調理器具100の側壁110よりも断熱性が高い。
幾つかの実施形態において、断熱パッド21は調理器具用品100の形状に応じて(上述の通り)比較的薄くすることができる。このような形状によって把持のためにユーザーが調理器具用品100に大きな圧力を加える必要性をなくすことができる。把持するための圧力をこのように小さくすることによって、側壁100から断熱パッド21に伝わり、ユーザー10の手に伝わる熱の流れを小さくすることができる。
パッド21は調理器具用品100から分離可能とすることができ、或いは調理器具用品100と一体化させるか着脱不能に固定することができる。幾つかの実施形態において、調理器具用品100はハンドル(図8Aに図示のハンドル21等)を有することができ、またはリム120のフランジ状延長部分(例えば、図8Bに図示されるフランジ状延長部分)を有することができ、これらはパッドを調理器具用品100に(例えば、ユーザーまたはメーカーが)より簡単に固定させることのできる停止部を提供することができる。
図5Aに図示の実施形態において、調理器具用品100に蓋200が備えられる。蓋200は調理器具用品100の上に配置されるように構成されており、調理器具用品100のリムを跨ぐように延在している。幾つかの実施形態において、蓋200には好ましくはガスケット121(図6A~6Bに図示)が含まれており、ガスケット121は蓋200の全周のうち一部もしくは全部を取り囲み、また調理器具用品100の内部空間101を封止することにより、調理器具用品100からの流体漏れを防止するように構成されている。
幾つかの実施形態において、中央凹部220を取り囲む環状領域210において蓋200は好ましくは略平坦である。蓋200が調理器具用品100上に位置決めされるとき、凹部220は調理器具用品100のリム120よりも下に(内部空間101を封止するようにして)延在する。中央凹部220に蓋ハンドル230を設けることができ、蓋ハンドル230は、真空開放バルブとして動作するおよび/または蓋200を持ち上げる(また任意選択的に、真空が蓋200を所定位置に保持するときに調理器具用品100を持ち上げる)ように構成されている。
幾つかの実施形態において、(例えば、蓋200のガスケット121が、調理器具用品100の内部空間を封止するとき)蓋200には好ましくは少なくとも1つの封止可能な孔部が設けられ、この孔部は調理器具用品100内に真空を創出するため、および/または真空を解放するため、の孔である。蓋ハンドル230は蓋の孔部を開放および封止するためのバルブ用アクチュエータを提供することができる。
幾つかの実施形態において、蓋ハンドル230は好ましくは、中央凹部220の中に収まるように形成されており、ユーザー10が中央凹部220の外表面(非常に熱くなる場合がある)に触れることなく、蓋ハンドル230の下側に指を掛けることによって、蓋ハンドル230を把持する上で十分なスペースが残るようにして形成されている。図6Aおよび図6Bは蓋ハンドル230の形状に関する好ましい例である。図示の通り、蓋ハンドル230は幅Wと長さLのある略長方形の形状を有しており、幅Wと長さLは何れも凹部220の直径Dよりも小さい。凹部220と蓋ハンドル230(例えば蓋ハンドルの幅広側)の間にある領域にはスペースが設けられ、このスペースはユーザーが蓋ハンドル230の下側と凹部220(および/または蓋200)の上側の間に、指を下げて入れるためのものである。
蓋200の凹部220はあらゆる形状を有することができる。例えば、凹部220は楕円形、円形、他のあらゆる曲線形状、或いはこれらの組み合わせ、に形成することができる。幾つかの実施形態において、ハンドルは、蓋200の円形もしくは楕円形の凹部220の半径(D/2)の半分よりも小さな幅Wを有することが好ましい。
図8A、図8B、図9は調理器具用品100の追加の実施形態を表す。図8Aにおいて、調理器具用品100には、リム120と一体化されているか、またはリム120から外側に延在している、ハンドル123が備えられている。リム120と一体化されると、ハンドル123はリム120よりも側面方向に延在することができない。ハンドル123に上面と下面を設けることができ、この下面は、ユーザーにより把持されると、パッド21がリム120を越える動作を制限することができる。ハンドル123はリム120の周囲の一部または全部の周りを延在することができる。リム120の全周の周りを延在することによって、ハンドル123はパッド21の全周と接触することができる。幾つかの実施形態において、パッド21は、図8Aにパッド部21aとして図示されている通り、ハンドル123を越えて側面方向の外側に延在することができる。これによりパッド21がハンドル123に対する保護断熱層を提供することができ、ユーザーが火傷することを防止することができる。
図8Bにおいて、調理器具用品100には、リム120と一体化されているか、またはリム120から外側に延在している、側面方向に延在するフランジ121が設けられている。フランジ121に上面と下面を設けることができ、この下面は、ユーザーにより把持されると、パッド21がリム120を越える動作を制限することができる。フランジ121はリム120の周囲の一部または全部の周りを延在することができる。リム120の全周の周りを延在することによって、フランジ121はパッド21の全周と接触することができる。
図8A、図8B、図9にさらに図示されている通り、調理器具用品100に、外表面105aを有する底部105を設けることができる。幾つかの実施形態において、図8Aおよび図8Bに図示の通り、外表面105aの外周を形成する下側リム106から離れた上方延在凹部107が、外表面105aに設けられている。この凹部107は、リム120の上で突出する蓋200または蓋ハンドル230を受け入れることによって、複数の調理器具用品100を安定的に積み重ねることを可能にする。これにより蓋200を所定位置に積み重ねた状態で(例えば食品を収納しているときに)複数の調理器具用品100を積み重ねることができる。これを支援するため、幾つかの実施形態において、(中央凹部220内の)蓋ハンドル230には好ましくは、蓋200の上面から鉛直方向で上方に延在する上面が設けられており、これは調理器具用品100の底部105の外表面105aにおける中央部分と下側リム106との間の凹部107の深さを超えない範囲で延在している。底部105の底面図が図7に図示されている。
図10A~図12には調理器具用品100の別の実施形態が図示されている。図示の通り、側面側フランジ121の下の側壁110にパッド21が配置されている。さらにパッド21は、移行部113を覆うようにして側壁110の外周周りを取り囲み下部112に向かって下向きに延在している。
図1A~図12のうち何れか一又は複数の図面に係る調理器具用品100について、図1A~図12のうち何れか一又は複数の図面に係る調理器具用品100の各部品について、および/または、図1A~図12のうち何れか一又は複数の図面に係る調理器具用品100の機能について、本明細書の範囲を逸脱しない範囲で、各種の変更、追加、および/または置換を行うことができる。さらには、図1A~図12に図示される一以上の部品を、図1A~図12に図示される何れかの調理器具用品100から取り外しまたは追加することができる。
本明細書は種々の非限定的かつ非網羅的な実施形態を参照して記載されている。しかしながら、開示された実施形態のいずれか(またはその一部)に係る種々の置換、変更、または組み合わせが、本明細書の範囲内でなされ得ることが、当技術分野における通常の技術を有する者に認識されるであろう。したがって、本明細書は、本明細書に明示的に規定されていない追加の実施形態を支持すると考えられ、そのように理解される。このような実施形態は、例えば、本明細書に記載された種々の非限定的でかつ非網羅的な実施形態について開示された各部品、要素、特徴、側面、特性、限定事項などのいずれかを、組み合わせ、変更し、または再編成することによって、得ることができる。

Claims (20)

  1. a)内部表面および対向する外表面を有する略水平底部と、
    b)前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁であって、前記底部と、前記側壁と、前記リムとが、一以上の食料品のための内部空間を形成する、側壁と、
    を備える調理器具用品であって、
    c)前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有し、前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有し、前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度だけ大きな外向き傾斜角を有している、
    ことを特徴とする調理器具用品。
  2. 前記調理器具用品に前記リムの外周を越えて延在するハンドルが含まれないことを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  3. 前記側壁にテクスチャ-加工されている外向き表面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  4. 前記上部が少なくとも約1インチの高さを有することを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  5. 前記下部が少なくとも約2インチの高さを有することを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  6. 前記上部が前記下部の高さよりも少なくとも約20%だけ大きな高さを有することを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  7. 前記略水平底部の外表面に、前記外表面の外周を形成する下側リムから離れた上方延在凹部が、設けられていることを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  8. 前記リムを跨いで延在するように構成された蓋をさらに備え、前記蓋には前記内部空間を封止することにより流体漏れを防止するように構成されているガスケットが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  9. 前記リムを跨いで延在するように構成された蓋をさらに備え、前記蓋は略平坦であってかつ中央凹部を有し、前記蓋が前記リムの上に位置決めされると、前記中央凹部が前記リムよりも下に延在することを特徴とする請求項1に記載の調理器具用品。
  10. 前記中央凹部に蓋ハンドルが設けられ、前記蓋ハンドルには、前記蓋の上面から上方に延在する上面が設けられており、前記上方に延在する上面は、前記底部の外表面における中央部分と下側リムとの間の凹部の深さを超えない範囲で延在していることを特徴とする請求項9に記載の調理器具用品。
  11. 前記蓋ハンドルが略長方形の形状を有しており、前記蓋における円形もしくは楕円形の凹部の半径の半分よりも幅が狭いことを特徴とする請求項10に記載の調理器具用品。
  12. 前記蓋には少なくとも1つの封止可能な孔部が設けられ、前記孔部は、前記蓋のガスケットが前記内部空間を封止するときに、前記調理器具用品の内部に、真空を創出するための、または真空を解放するための、孔部であることを特徴とする請求項9に記載の調理器具用品。
  13. a)底部と、
    b)前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁であって、前記底部と、前記側壁と、前記リムとが、一以上の食料品のための内部空間を形成し、
    前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有し、前記上部は鉛直線から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有し、前記下部は、前記上部の前記外向き傾斜角よりも少なくとも約15度だけ大きな外向き傾斜角を有する、側壁と、
    c)前記側壁の外周の周りに配置された断熱パッドと、
    を備えることを特徴とする調理器具用品。
  14. 前記側壁の前記上部と前記下部の間に設けられた移行部の上と下に延在する前記側壁の一部領域を、前記断熱パッドが覆っていることを特徴とする請求項13に記載の調理器具用品。
  15. 前記断熱パッドが前記側壁の前記上部の外向き傾斜角に適合し、さらに前記側壁の前記下部の外向き傾斜角に適合することを特徴とする請求項14に記載の調理器具用品。
  16. 前記断熱パッドが前記側壁の上部の外向き傾斜角に合わせてユーザーの手の圧力下で変形するように構成され、さらに前記側壁の下部の外向き傾斜角に合わせてユーザーの手の圧力下で変形するように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の調理器具用品。
  17. a)内部表面および対向する外表面を有する略水平底部と、
    b)前記底部から上向きに延在してリムにて終端する側壁であって、前記底部と、前記側壁と、前記リムとが、一以上の食料品のための内部空間を形成する、側壁であって、前記側壁は逆円錐台の形状を有しており、上部と、前記上部の下側に配置された下部と、を有し、前記上部は鉛直方向から約10度よりも小さな外向き傾斜角を有し、前記下部は、前記上部の外向き傾斜角よりも少なくとも約15度だけ大きな外向き傾斜角を有する、側壁と、
    c)一以上のハンドルまたは側面方向に延在するフランジと、
    を備えることを特徴とする調理器具用品。
  18. 前記側壁の上部の周りに配置され、さらに前記一以上のハンドルまたは前記側面方向に延在するフランジの下側に配置されるパッド、をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の調理器具用品。
  19. 前記パッドが、前記調理器具用品の前記側壁よりも高い断熱性を有することを特徴とする請求項18に記載の調理器具用品。
  20. 前記パッドが、前記側壁の前記上部と前記下部の間に設けられた移行部を少なくとも越えて下向きに延在する、ことを特徴とする請求項18に記載の調理器具用品。


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