JP2023549893A - 流体処理継手 - Google Patents

Abstract

本明細書に記載される流体継手は、継手を接続し及び取り外すときに流体がこぼれるのを防止するように設計される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体継手は内部弁要素を含む。いくつかの例示的な実施形態では、内部弁要素は二つのばねを有し、二つのばねは、弁要素を常閉位置に付勢するために、それらのばね力を互いに平行に作用させるように配置されている。いくつかの実施形態は単一のばねを含む。特定の実施形態では、流体継手の構成要素及び流体継手の流体流路は長円形の横断面形状を有する。

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０２０年１１月１６日に出願された米国特許仮出願第６３／１１４，０５３号明細書の利益を主張する。先行出願の開示は、本出願の開示の一部とみなされる（参照により本明細書に組み込まれる）。
本明細書は、流体処理継手に関する。例えば、本出願は、継手を接続し及び取り外す際に流体がこぼれるのを防止するように設計された流体継手に関する。

流体継手などの流体処理要素は、２つ以上の構成要素間の流体連通を可能にする。いくつかの流体継手は雄型構成要素及び雌型構成要素が迅速に接続し又は取り外されることを可能にする特徴を含み、継手を通る流体の流れを選択的に遮断し又は可能にする１つ又は複数の内部弁要素を含み得る。

本出願は流体処理継手を開示する。例えば、本出願は、継手を接続し及び取り外すときに流体のこぼれを防止するように設計された流体継手を開示している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体継手が内部弁要素を含む。いくつかの例示的な実施形態では、内部弁要素が弁要素を常閉位置に付勢するために、それらのばね力を互いに平行に作用させるように配置された２つのばねを含む。いくつかの実施形態は、単一のばねを含む。特定の実施形態では、流体継手が長円形の断面形状を有する。

一態様では、本開示が雄型継手及び雌型継手を含む流体継手システムを対象とする。雄型継手は、（ｉ）雄型の長手軸及び雄型継手内部空間を規定する雄型継手本体と、（ｉｉ）雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材であって、雄型継手を通って流路を開閉するために雄型継手本体に対して雄型の長手軸に平行に移動可能である雄型用弁部材と、（ｉｉｉ）雄型継手を通る流路を閉じるために雄型用弁部材をそれぞれ付勢する第１及び第２の雄型の弁ばねとを含む。第１及び第２の雄型の弁ばねは、それぞれ、互いに対して雄型の長手軸の反対側で雄型の長手軸から横方向にずれている。雌型継手は（ａ）雌型の長手軸及び雌型継手内部空間を規定する雌型継手本体と、（ｂ）雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリとを含み、弁スリーブは雌型継手本体及び弁ステムヘッドに対して、雌型の長手軸に沿って移動可能であり、雌型継手を通る流路を開閉する。第１及び第２の雌型の弁ばねは、それぞれ、雌型の長手軸の互いに反対側で雌型の長手軸から横方向にずれている。

そのような流体継手システムは、任意選択で、以下の特徴のうちの１つ又は複数を含み得る。雄型用弁部材は雄型の長手軸に沿って見たときに、第１の長円形外側プロファイル形状を有することができる。弁スリーブは雌型の長手軸に沿って見たときに、第２の長円形外側プロファイル形状を有する可能性がある。雄型用弁部材の前面は雄型継手と雌型継手とが互いに結合されるとき、弁ステムヘッドの前面に当接することができる。雄型用弁部材の前面及び弁ステムヘッドの前面は、それぞれ、同じ長円形外側プロファイル形状を有してもよい。流体継手システムはまた、雌型継手本体に移動可能に結合され、雄型継手及び雌型継手が互いに結合されたときに、雄型継手本体の突出部に対して解放可能に係合するように構成されたラッチを含むことができる。

別の態様では、本開示が雄型の長手軸及び雄型継手内部空間を規定する雄型継手本体と、雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材と、雄型用弁部材をそれぞれ付勢して雄型継手を通る流路を閉じる第１及び第２の雄型の弁ばねとを含む雄型流体継手を対象とする。雄型用弁部材は雄型継手を通る流路を開閉するために、雄型継手本体に対して、雄型の長手軸に平行に移動可能である。第１及び第２の雄型の弁ばねは、それぞれ、互いに対して雄型の長手軸の反対側で雄型の長手軸から横方向にずれている。

そのような雄型流体継手は、任意選択で、以下の特徴のうちの１つ又は複数を含み得る。雄型用弁部材は雄型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有してもよい。雄型流体結合内部空間は、雄型用弁部材の長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を有してもよい。

別の態様では、本開示が雌型の長手軸及び雌型継手内部空間を規定する雌型継手本体と、雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリと、弁スリーブをそれぞれ付勢して、雌型継手を通る流路を閉じる第１及び第２の雌型の弁ばねとを含む雌型流体継手を対象とする。弁スリーブは雌型継手を通る流路を開閉するために、雌型継手本体及び弁ステムヘッドに対して、雌型の長手軸に沿って移動可能である。第１及び第２の雌型の弁ばねは、それぞれ、雌型の長手軸の互いに反対側で雌型の長手軸から横方向にずれている。

そのような雌型流体継手は、任意選択で、以下の特徴のうちの１つ又は複数を含み得る。弁スリーブは雌型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有してもよい。弁ステムヘッドは、長円形外側プロファイル形状を有してもよい。弁スリーブは、弁ステムヘッドの長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を規定してもよい。

別の態様では、本開示が（ｉ）雄型の長手軸及び雄型継手内部空間を規定する雄型継手本体と、（ｉｉ）雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材とを備える雄型流体継手を対象とする。雄型用弁部材は雄型継手を通る流路を開閉するために、雄型継手本体に対して、雄型の長手軸に平行に移動可能である。雄型用弁部材は雄型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有する。

そのような雄型流体継手は、任意選択で、以下の特徴のうちの１つ又は複数を含み得る。雄型継手内部空間は、雄型用弁部材の長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を有する可能性がある。雄型流体継手はまた、雄型継手を通る流路を閉じるように雄型用弁部材をそれぞれ付勢する第１及び第２の雄型の弁ばねを含むことができる。いくつかの実施形態では、第１及び第２の雄型の弁ばねはそれぞれ、互いに対して雄型の長手軸の反対側で雄型の長手軸から横方向にオフセットされる。

別の態様では、本開示が（ａ）雌型の長手軸及び雌型継手内部空間を規定する雌型継手本体と、（ｂ）雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリとを含む雌型流体継手を対象とする。弁スリーブは雌型継手を通る流路を開閉するために、雌型継手本体及び弁ステムヘッドに対して、雌型の長手軸に沿って移動可能である。弁スリーブは雌型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有する。

そのような雌型流体継手は、任意選択で、以下の特徴のうちの１つ又は複数を含み得る。弁ステムヘッドは、長円形外側プロファイル形状を有してもよい。弁スリーブは、弁ステムヘッドの長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を規定してもよい。雌型流体継手はまた、雌型継手を通る流路を閉じるために弁スリーブをそれぞれ付勢する第１及び第２の雌型の弁ばねを含むことができる。第１及び第２の雌型の弁ばねは、それぞれ、雌型の長手軸の互いに反対側で雌型の長手軸から横方向にオフセットされてもよい。雌型流体継手はまた、雌型継手本体に移動可能に結合され、雌型の長手軸を横切って移動可能であるラッチを含んでもよい。

別の態様では、本開示が流体処理要素で使用するためのカートリッジを対象とする。カートリッジは（１）外側プロファイル、内部空間、及び中心長手軸を規定するカートリッジハウジングと、（２）内部空間内にあり、弁ステムヘッドを含む弁ステムと、（３）内部空間を通る流体流路が閉鎖される第１の位置と、流体流路が開放される第２の位置との間で中心長手軸に沿って内部空間内に移動可能に配置され、弁スリーブが第１の位置にあるとき、弁ステムヘッドを受け入れる内部開放空間を規定する弁スリーブと、（４）弁スリーブが第１の位置にあるとき、弁スリーブと弁ステムヘッドとの間に配置される第１の封止材と、（５）弁スリーブが第１の位置にあるとき、弁スリーブとカートリッジとの間に配置される第２の封止材と、（６）弁スリーブが第１の位置にあるとき、弁スリーブの端部に隣接する内部空間内に配置される第３の封止材とを含む。弁スリーブによって規定される内側開放空間は中心長手軸に沿って見たとき、長円形の断面形状を有する。

別の態様では、本開示が流体処理要素で使用するためのカートリッジを対象とする。カートリッジは、（ｉ）外側プロファイル、内部空間、及び中心長手軸を規定するカートリッジハウジングと、（ｉｉ）内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリであって、弁スリーブはカートリッジを通る流路を開閉するためにカートリッジハウジング及び弁ステムヘッドに対して中心長手軸に沿って移動可能である弁アセンブリと、（ｉｉｉ）カートリッジを通る流路を閉じるために弁スリーブをそれぞれ付勢する第１及び第２の弁ばねとを含み、第１及び第２の弁ばねはそれぞれ、中心長手軸の互いに反対側において中心長手軸から横方向にオフセットされる。

本明細書に記載される装置、システム、及び技術のいくつかの実施形態は、以下の利点のうちの１つ又は複数を提供し得る。第１に、本明細書に記載される流体継手は最初に継手を接続するとき、及び使用後に継手を取り外すときに、流体のこぼれ又は漏れを防止するように設計される。流出を防止することによって、材料の損失、汚れ、流体継手の周りの環境の汚染、及び流出に関連するコストが低減され得る。第２に、本明細書に記載の流体継手は多くの場合、雄型継手と雌型継手とを一緒に接合する処理中に生じる可能性があるように、流体中への空気の混入を防止するように設計される。空気混入を防止することによって、流体は、その最も望ましい状態に維持される。第３に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体継手が流体のこぼれを防止するための内部遮断弁を含む。第４に、本明細書に記載の流体継手のいくつかの実施形態は、（従来の円形横断面とは対照的に）長円形の横断面を有する。長円形の横断面は、低レベルの流れ抵抗及び圧力降下の点で良好流体流れ特性を提供する、ロープロファイルの結合を可能にする。第五に、本明細書に記載の流体継手は、互いに分離するのに便利である。例えば、雌型継手のラッチ要素は単純に押し下げられ得、次いで、雄型継手及び雌型継手は互いから分離され得る。

１つ又は複数の実装形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特徴及び利点は、説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるのであろう。

本開示は添付の図面を参照して更に提供され、同様の構造はいくつかの図を通して同様の数字によって参照される
図１は、例示的な流体継手システムの斜視図であり、雄型継手及び雌型継手は、非結合構成にある。 図２は結合された配置における図１の流体結合システムの斜視図である。 図３は図１の雄型継手の斜視図である。 図４は図１の雄型継手の端面図である。 図５は図１の雄型継手の側面図である。 図６は図１の雄型手の平面図である。 図７は図１の雄型継手の第１の長手方向断面図である。 図８は図１の雄型継手の第２の長手方向断面図である。 図９は図１の雄型継手の雄型用弁部材の斜視図である。 図１０は図９の雄型用弁部材の封止溝にある封止材の斜視図である。 図１１は図１の雌型継手の端面図である。 図１２は図１の雌型継手の側面図である。 図１３は図１の雌型継手の平面図である。 図１４は図１の雌型継手の第１の長手方向断面図である。 図１５は図１の雌型継手の第２の長手方向断面図である。 図１６は図１の雌型継手に使用されるカートリッジの分解斜視図である。 図１７は図２の流体継手システムの端面図である。 図１８は図２の流体継手システムの側面図である。 図１９は図２の流体継手システムの平面図である。 図２０は図２の流体継手システムの第１の長手方向断面図である。 図２１は図２の流体継手システムの第２の長手方向断面図である。 図２１ａは図２１の流体継手システムの横断面図である。 図２２は、別の例示的な流体継手システムの斜視図であり、雄型継手及び雌型継手は、非結合構成にある。 図２３は結合された配置における図２２の流体継手システムの斜視図である。 図２４は図２３の流体継手システムの側面図である。 図２５は図２３の流体継手システムの平面図である。 図２６は図２３の流体継手システムの端面図である。 図２７は図２２の雄型継手の平面図である。 図２８は図２２の雄型継手の側面図である。 図２９は図２２の雄型継手の端面図である。 図３０は図２２の雄型継手の斜視図である。 図３１は図２２の雌型継手の側面図である。 図３２は図２２の雌型継手の平面図である。 図３３は図２２の雌型継手の端面図である。 図３４は図２２の雌型継手の斜視図である。 図３５は図２２の雌型継手のクリップの斜視図である。

本出願は、流体処理継手を開示する。例えば、本出願は、継手を接続し及び取り外すときに流体のこぼれを防止するように設計された流体継手を記載している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の流体継手が内部弁要素を含む。いくつかの例示的な実施形態では、内部弁要素が弁要素を常閉位置に付勢するために、それらのばね力を互いに平行に作用させるように配置された２つのばねを含む。しかしながら、全ての場合において２つのばねが必要とされるわけではない。いくつかの実施形態は、単一のばねを含む。特定の実施形態では、流体継手の構成要素及び流体継手の流体流路が長円形の横断面形状を有する。

図１は、結合されていない構成における流体継手システム１０の図を提供する。流体継手システム１０は、雌型継手１００及び雄型継手２００を含む。雌型継手１００及び雄型継手２００は雌型継手終端部１０４と雄型継手終端部２０４との間に延在する流体流路を確立するように接続され得、その後、流体流路（雌型継手１００及び雄型継手２００の各々は分離されると、そこを通る流体流路を閉鎖する）を閉鎖するように（図示されるように）取り外され得る。したがって、雌型継手１００及び雄型継手２００は、解放可能に結合可能である。いくつかの実施形態では、雌型継手１００及び雄型継手２００を結合構成で解放可能に拘束するために、作動可能ラッチが含まれる（例えば、図２２～３５を参照）。図示の実施形態では、そのようなラッチは含まれない。

流体継手システム１０は、こぼれない継手システムである。すなわち、以下で更に説明するように、流体継手システム１０は、雌型継手１００及び雄型継手２００が互いに接続されているとき、及び使用後に互いから分離されているときに、流体が雌型継手１００及び雄型継手２００からこぼれないように設計される（又は、最小量の流体のみがこぼれる）。本明細書で使用するとき、「流体」という語は液体、気体、顆粒状又は粉末状の固体、２つ以上の流体の混合物又はエマルジョン、液体又は気体内の固体の懸濁液、水蒸気、水蒸気等を含むがこれらに限定されない、流動させることができる任意の物質を手段する。

雌型継手１００及び雄型継手２００を接続し又は結合するために、それらはそれぞれ、最初に、中心挿入軸１２と同軸に整列される。すなわち、雌型継手１００及び雄型継手２００の中心長手軸は、中心挿入軸１２と一致するように配置される。また、（図１３に示すよう）雌型継手１００の長い幅Ｗと（図６に示すよう）雄型継手２００の長い幅Ｗとは、互いに整列して配置されている。そして、雌型継手１００と雄型継手２００とを長手方向に近づけて、雄型継手２００の先端部を雌型継手１００の開放端部に挿入する。完全に結合された構成では、雌型継手１００及び雄型継手２００が互いに強制的に長手方向に係合した状態に機械的に維持されるか、又はともに係止される。

図２は、完全に結合された構成における流体継手システム１０を示す。この完全に結合された構成では、流体が雌型継手終端部１０４と雄型継手終端部２０４との間を（流体継手システム１０を通る開いた流体流路に沿って）流れることができる。以下で更に説明するように、雌型継手１００及び雄型継手２００はそれぞれ、流体継手システム１０が完全に結合された構成にある間は開いており、流体継手システム１０が非結合の構成（図１）にある間は閉じている内部弁を含む。雌型継手１００と雄型継手２００とを接続するプロセスは、内部弁を開かせる。逆に、雌型継手１００及び雄型継手２００を取り外すプロセスは、内部弁を閉じさせる（又は閉じることを可能にする）。内部弁が閉じている状態では、流体が雌型継手１００又は雄型継手２００の何れか／両方から流れ出ることができないように遮断される。

継手終端部１０４及び２０４は竹の子継手として示されているが、任意のタイプの流体接続を使用することができる。例えば、継手終端部１０４及び／又は２０４は圧縮嵌め、圧入嵌め、ルアー嵌め、ねじ込み嵌め（内部又は外部）、サニタリー嵌め、ピグテール、Ｔ嵌め、Ｙ嵌め、及び雌型継手１００及び雄型継手２００が所望の任意のタイプの流体システムと適合し、それに接続するように構成されるような任意の他の適切なタイプの構成とすることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００が継手終端部１０４及び／又は２０４と解放可能に結合される、取り外し可能なキャップ（図示せず）又は別のタイプの構成要素を提供され得る。いくつかの実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００の一部として、終端部は含まれない。そのような場合、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００は、例えば、コールドプレート又はマニホールドなどの別のアセンブリに一体化されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００が滅菌継手部材として提供されてもよい。

雌型継手１００及び／又は雄型継手２００の構成要素のうちの１つ又は複数が作製される材料は、熱可塑性プラスチックを含む。特定の実施形態では雌型継手１００及び／又は雄型継手２００の構成要素が作製される物質が熱可塑性物質、例えば、アセタール、ＡＢＳ、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフィド、ポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニリデン（ＰＶＤＦ）、ポリエチレン、ポリフェニルスルホン（ＰＰＳＵ；例えば、Ｒａｄｅｌ（登録商標））、ポリエーテルイミド（ＰＥＩ；例えば、Ｕｌｔｅｍ（登録商標））、ポリプロピレン、ポリフェニレン、ポリアリールエーテルケトンなど、及びこれらの組合せであるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、構成要素はまた、ガラス繊維、ガラスビーズ、炭素繊維、タルクなどの１つ以上の充填材を含むことができる。

いくつかの実施形態では雌型継手１００及び／又は雄型継手２００の構成要素のうちの１つ又は複数が作製される材料は、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、めっき鋼、亜鉛などの金属を含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００は金属を含まない。いくつかの実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００が１つ又は複数の金属ばね部材（例えば、ばね鋼、ステンレス鋼など）を含む。いくつかの実施形態では、金属ばね／部品に加えて、又はその代替として、熱可塑性又は熱硬化性などの非金属ばねを使用することができる。

特定の実施形態では、雌型継手１００及び／又は雄型継手２００が、シリコーン樹脂、フルオロエラストマー（ＦＫＭ）、エチレンプロピレンジエンモノマー（ＥＰＤＭ）、熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）、ブナ、ブナ－Ｎ、熱可塑性加硫物（ＴＰＶ）などの原料から作製される１つ又は複数の封止材を含むが、これらに限定されない。封止材の断面形状は、制限されないが、円形、Ｄ字形、Ｘ字形、正方形、長方形、Ｕ字形、多葉形、Ｌ字形、Ｖ字形などとすることができる。

図３～図６は、雄型継手２００の外観をより詳細に示す。雄型継手２００は、雄型継手本体２１０を含む。雄型継手終端部２０４は、雄型継手本体２１０に取り付けられ、そこから延びる。

図示の実施形態では、雄型継手本体２１０が長円形外側プロファイル形状を有することが分かる。例えば、雄型継手本体２１０の先端（すなわち、雄型継手終端部２０４の反対側の端部であって、雌型継手１００に挿入される端部）は、高さ「Ｈ」（図５）及び幅「Ｗ」（図６）を有する。幅「Ｗ」は高さ「Ｈ」よりも大きい。したがって、雄型継手本体２１０の断面の外形形状は長円形である。本明細書で使用するとき、用語「長円形」は、オバール形、長円形、レーストラック形、Ｄ形、卵形、オボイド形、長方形などを含むがこれらに限定されない様々な形状を意味することができる。いくつかの実施形態では、雄型継手本体２１０が雌型継手１００に特定の単一の配向で挿入されるように、「鍵」するための１つ又は複数の物理的特徴を含むことができる。いくつかの実施形態では、そのような「鍵」機能を容易にするために、１つ又は複数の視覚マーキングが雌型継手１００及び／又は雄型継手２００上に含まれ得る。

いくつかの実施形態では、高さ「Ｈ」と幅「Ｗ」の比が、１：１～１：２０、又は１：１～１：１２、又は１：１～１：１：４、又は１：１～１：２～１：１２、又は１：２～１：１：８、又は１：２～１：６、又は１：１：２～１：４、又は１：１：４～１：１２、又は１：４～１：８、又は１：４～１：６、又は１：６～１：１２、又は１：６～１：８であるが、これらに制限されない。

加えて、図４に最もよく見られるように、雄型継手２００は、その幅「Ｗ」に沿って中心平面Ａ－Ａを規定する。

図７及び図８は、雄型継手２００の長手方向断面図を示す。雄型継手本体２１０は、雄型継手２００を通って中央に延びる雄型の長手軸２０２を規定する。

雄型継手本体２１０は、内部空間２１２を規定する。例示的な雄型継手２００の内部空間２１２内には、雄型用弁部材２２０、第１の雄型の弁ばね２３０ａ、及び第２の雄型の弁ばね２３０ｂが配置される。いくつかの実施形態では、雄型継手２００が単一のばねを含む。いくつかのそのような実施形態では、単一のばねは雄型の長手軸２０２と同心に配置することができる。単一のばねは、雄型用弁部材２２０の外形に対応する円筒状の外形又は長円形外側プロファイル形状を有することができる。

雄型用弁部材２２０は、雄型の長手軸２０２に平行に、雄型の長手軸２０２に沿って、内部空間２１２内で移動可能である。図示の構成では、雄型用弁部材２２０が雄型継手２００を通る流体流路を閉鎖及び封止するように配置される。言い換えれば、内部空間２１２が加圧流体を含んでいたとしても、雄型用弁部材２２０が内部空間２１２を流体的に封止しているので（雄型継手２００が雌型継手１００に結合されない限り、及び結合されるまで、雄型用弁部材２２０は内部空間２１２内に更に移動され、本明細書の他の箇所に記載されるようにもはや流体封止を提供しない）、流体は雄型継手２００から放出されない。

第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂは、雄型用弁部材２２０をその閉位置（図示のように）に付勢（力）するように、内部空間２１２内に配置される。雄型継手２００が雌型継手１００に結合されると、雄型用弁部材２２０が内部空間２１２内で更に移動することにつれて、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂは更に圧縮（短縮）される。

第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂは、内部空間２１２内に平行に配置される。第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂの各々は、雄型用弁部材２２０に個別に作用する。第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂの両方は雄型用弁部材２２０が内部空間２１２内でより遠くに移動するときに、同じ量だけ短くなる。

第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂのいずれも、雄型の長手軸２０２と同軸に配置されない。代わりに、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂの各々は、雄型の長手軸２０２から横方向にオフセットされる。更に、図示の実施形態では、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂがそれぞれ、雄型の長手軸２０２の互いに反対側で雄型の長手軸２０２から横方向にオフセットされている。図示の実施形態では、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂはそれぞれ、互いに対して雄型の長手軸２０２の反対側で１８０°だけ雄型の長手軸２０２から横方向にずれている。第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂのいずれも、雄型の長手軸２０２と交差しない。代わりに、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂの各々は、雄型の長手軸２０２から横方向に離間される。

図９は、雄型用弁部材２２０を単離して示す。雄型用弁部材２２０の外側プロファイル形状は（例えば、雄型の長手軸２０２に沿って見た場合に）長円形であることが分かる。

雄型用弁部材２２０は、前面２２２を有する（図３も参照）。前面２２２は（例えば、雄型の長手軸２０２に沿って見たときに）長円形である。したがって、前面は、幅及び高さを有する（上述の雄型継手本体２１０のものと同様）。いくつかの実施形態において、雄型用弁部材２２０の前面２２２の幅に対する高さの比（高さ／幅、高さ：幅）は、１：１～１：２０の間、又は１：１～１：１６の間、又は１：１～１：１２の間、又は１：１～１：１０の間、又は１：１～１：８の間、又は１：１～１：６の間、又は１：１～1：４の間、又は１：１～１：２の間、又は１：２～１：１６の間、又は１：２ ～１：１２の間、又は１：２～１：１０の間、又は１：２～１：８の間、又は１：２～１：６の間、又は１：２～１：４の間、又は１：４～１：１６の間、又は１：４～１：１２の間、又は１：４～１：１０の間、又は１：４～１：８の間、又は１：４～１：６の間、又は１：６～１：１６の間、又は１：６～１：１２の間、又は１：６～１：１０の間、又は１：６～１：８の間であり、特に限定されない。

雄型用弁部材２２０は、封止材凹部２２４を規定する。封止材凹部２２４は図１０に示されるように、エラストマー封止材２４０を受容するように寸法決めされる。いくつかの実施形態において、エラストマー封止材２４０は、自然に長円形の形状である。エラストマー封止材２４０は雄型用弁部材２２０が閉位置にあるとき（例えば、図７及び図８に示すように）、雄型用弁部材２２０と雄型継手本体２１０との間に流体封止を形成する。

雄型用弁部材２２０は、２つの側部材２２６を含む。雄型用弁部材２２０が雄型継手２００の内部空間２１２内を移動するとき、側部材２２６は、雄型継手本体２１０の内壁に沿って摺動する。図示の実施形態では、雄型用弁部材２２０がその開位置にあるとき、側部材２２６は流体の流れを遮断する（言い換えれば、雄型用弁部材２２０を通過して流れる流体は２つの側部材２２６の間の空間を流れる）。しかしながら、代替的に、いくつかの実施形態では、２つの側部材２２６が流体の流れを遮断するのではなく、流体の流れを可能にするように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、１つ以上の長手方向に延在する溝が側部材２２６の外面に規定され得る。

図１１～図１３は、雌型継手１００の外観をより詳細に示す。雌型継手１００は、雌型継手本体１１０を含む。雌型継手終端部１０４は、雌型継手本体１１０に取り付けられ、そこから延在する。雌型継手１００は長円形外側プロファイル形状を有することが分かる（例えば、図１１参照）。加えて、図１１に最もよく見られるように、雌型継手１００は、その幅「Ｗ」に沿って中心平面Ａ－Ａを規定する。

図１４及び図１５は、雌型継手１００の長手方向断面図を示す。雌型継手本体１１０は、雌型継手１００を通って中央に延在する雌型の長手軸１０２を規定する。

雌型継手本体１１０は内部空間１１２を規定する。内部空間１１２内には弁アセンブリを構成する構成要素がある。

図１６も参照すると、雌型継手本体１１０の内部空間１１２内で弁アセンブリを構成する構成要素は、弁ステム１２０、封止材１３０、弁スリーブ１４０、封止材アセンブリ１５０、第１の雌型の弁ばね１６０ａ、及び第２の雌型の弁ばね１６０ｂを含む。弁ばね１６０ａ～ｂは図１６には示されていない（例えば、図１４及び図１５参照）。

弁スリーブ１４０は、内部空間１１２内で、雌型の長手軸１０２に沿って、かつ雌型の長手軸１０２に平行に移動可能である。図示の構成では、弁スリーブ１４０が雌型継手１００を通る流体流路を閉じて封止するように配置される。言い換えれば、内部空間１１２が加圧流体を含んでいたとしても、弁スリーブ１４０が内部空間１１２を流体的に封止しているので（雌型継手１００が雄型継手２００に結合されない限り、及び結合されるまで、その場合、弁スリーブ１４０は内部空間１１２内に更に移動され、本明細書の他の箇所で説明されるように、もはや流体封止を提供しない）、流体は雌型継手１００から放出されない。

第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂは弁スリーブ１４０をその閉位置（図示のように）に付勢（力）するように、内部空間１１２内に配置される。雌型継手１００が雄型継手２００に結合されると、弁スリーブ１４０が内部空間１１２内で更に移動することにつれて、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂは更に圧縮（短縮）される。

第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂは、内部空間１１２内に平行に配置される。第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂの各々は、弁スリーブ１４０に個別に作用する。第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂの両方は弁スリーブ１４０が内部空間１１２内でより遠くに移動するときに、同じ量だけ短くなる。

第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂのいずれも、雌型の長手軸１０２と同軸に配置されない。代わりに、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂの各々は、雌型の長手軸１０２から横方向にオフセットされる。更に、図示の実施形態では、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂはそれぞれ、雌型の長手軸１０２の互いに反対側で雌型の長手軸１０２から横方向にずれている。図示の実施形態では、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂがそれぞれ、雌型の長手軸１０２の互いに対向する側で１８０°だけ雌型の長手軸１０２から横方向にずれている。第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂのいずれも、雌型の長手軸１０２と交差しない。代わりに、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂの各々は、雌型の長手軸１０２から横方向に離間される。

図示の実施形態などのいくつかの実施形態では、雌型継手１００の弁アセンブリを構成する構成要素がカートリッジハウジング１７０内に配置される。次に、カートリッジハウジング１７０は、雌型継手本体１１０によって規定される内部空間１１２内に配置され、封止される。カートリッジハウジング１７０と、（図１６に示すよう）弁アセンブリを構成する内部構成要素との組み合わせは、異なる形状因子を有する様々なタイプの流体処理装置内の汎用プラットフォームとして使用することができる。カートリッジハウジング１７０は、全ての実施形態において必要とされるわけではないことを理解されたい。代わりに、雌型継手１００の弁アセンブリを構成する構成要素は、カートリッジハウジング１７０なしで雌型継手本体１１０内に配置することができる。

弁ステム１２０は弁ステムヘッド１２２を含む。弁ステムヘッド１２２は、前面１２３を有し、封止材凹部１２４を規定する。封止材１３０は、封止材凹部１２４内に受容される。封止材１３０は、弁スリーブ１４０が閉位置にあるとき（図１４及び図１５に示すように）、弁ステムヘッド１２２と弁スリーブ１４０との間で流体封止を提供する。代替の構成では、弁ステムヘッド１２２と弁スリーブ１４０との間の封止材が弁スリーブ１４０内に配置することができる。

封止材アセンブリ１５０は、第１の封止材１５２と、スペーサ１５３と、第２の封止材１５４とを含む。スペーサ１５３は、第１の封止材１５２と第２の封止材１５４との間に配置される。第１の封止材１５２は、弁スリーブ１４０とカートリッジハウジング１７０の内壁との間に流体封止を提供する。第２の封止材１５４は雄型継手２００が雌型継手１００内に挿入されたときに、カートリッジハウジング１７０の内壁と雄型継手本体２１０との間に流体封止を提供し、２つを互いに結合する準備をする。

雄型継手２００が雌型継手１００に挿入されるとき、カートリッジハウジング１７０の内壁と雄型継手本体２１０との間の第２の封止材１５４によって提供される流体封止は、雌型継手１００及び雄型継手２００の弁の何れかが開く前に生成される。更に、雄型用弁部材２２０の前面２２２は弁ステムヘッド１２２の前面１２３に、それらの間に空気又は他の流体のための空間なしに当接する。雄型用弁部材２２０の前面２２２及び弁ステムヘッド１２２の前面１２３の形状及びサイズは同等である。したがって、空気の混入及び流体のこぼれは、結合中に排除されるか、又は最小限に抑えられる。また、雌型継手１００を雄型継手２００から取り外すとき、カートリッジハウジング１７０の内壁と雄型継手本体２１０との間の第２の封止材１５４によって提供される流体封止を作用しなくなる前に各弁は閉じる。したがって、流体のこぼれは、取り外し中に排除されるか、又は最小限に抑えられる。

引き続き図１４～図１６を参照すると、雌型継手１００の構成要素の多くは、（幅が雌型の長手軸１０２に沿って見たときの高さよりも大きい）長円形状を有する。例えば、弁スリーブ１４０は長円形外側プロファイル形状を有し、長円形内側開放空間を規定する。いくつかの実施形態では、弁スリーブ１４０の長円形外側プロファイルが雄型継手本体２１０の前端部分（終端部２０４の反対側の端部分）の長円形外側プロファイルと一致する。弁スリーブ１４０によって規定される長円形内側開放空間は、弁ステムヘッド１２２の長円形外側プロファイルと一致する（その間に封止材１３０を有する）。カートリッジハウジング１７０はまた、長円形内部空間及び長円形外側プロファイルを規定する。長円形状を有する雌型継手１００の全てのそのような構成要素について、長円形形状の幅に対する高さの比（高さ／幅、高さ：幅）は、1：1～１：２０の間、又は1：1～１：１６の間、又は1：1～１：１２の間、又は1：1～１：１０の間、又は1：1～１：８の間、又は1：1～１：６の間、又は1：1～１：４の間、又は1：1～1：2の間、又は1：2～１：１６の間、又は１：２～１：１２の間、又は１：２～１：１０0の間、又は１：２～１：８の間、又は１：２～１：６の間、又は１：２～１：４の間、又は１：４～１：１６の間、又は１：４～１：１２の間、又は1：４～１：１０の間、又は１：４～１：８の間、又は１：４～１：６の間、又は１：６～１：１６の間、又は１：６～１：１２の間、又は１：６～１：１０の間、又は１：６～１：８の間であり、特に制限されない。

図１７～図１９は、完全に結合された動作構成にある雌型継手１００及び雄型継手２００を含む流体継手システム１０のさらなる図を示す。この構成では、開放流体流路が雌型継手終端部１０４から雄型継手終端部２０４まで存在する。これらの図はまた、雌型継手１００及び雄型継手２００がそれぞれどのように長円形であるかを示す（断面が雌型継手終端部１０４と雄型継手終端部２０４との間の流体流路を横断するとき）。例えば、図１７の端面図は、このような長円形を明確に示している。ここでもまた、用語「長円形」は、オバール形、長円形、レーストラック形、Ｄ形、卵形、オボイド形、長方形などを含むがこれらに制限されない様々な形状を意味することができる。

図２０及び図２１は、雌型継手１００及び雄型継手２００が互いに完全に結合されたときの流体継手システム１０の長手方向断面図を示す。鎖線は、雌型継手終端部１０４と雄型継手終端部２０４との間に形成される開放流体流路を示す。

流体流路を開くために、雄型継手２００が雌型継手１００内に挿入されると、次の運動が起こる。弁ステムヘッド１２２の前面１２３は雄型用弁部材２２０の前面２２２に当接し、それによって、雄型用弁部材２２０は、雄型継手本体２１０の内部空間２１２内に押し込まれる。これは、第１及び第２の雄型の弁ばね２３０ａ～ｂを圧縮し、流体の流れのために雄型継手２００を開く。図２１ａは、雄型継手本体２１０と雄型用弁部材２２０との間に形成された横断面（図２１の切断面２１ａ～２１ａ）で切り取られた開放流体流路領域を示す。開放流体流路領域は（例えば、この例ではレーストラックのように）長円形であることが分かる。

また、雄型継手２００が雌型継手１００に挿入されると、雄型継手本体２１０の先端の面が弁スリーブ１４０に当接し、それによって弁スリーブ１４０が雌型継手本体１１０及び／又はカートリッジハウジング１７０の内部空間１１２に押し込まれる。これは、第１及び第２の雌型の弁ばね１６０ａ～ｂを圧縮し、流体の流れのために雌型継手１００を開く。雌型継手１００における開放流体流路領域の形状は（例えば、図２１ａに示されるものと同様に）長円形である。

図２２～図２６は、流体継手システム２０を示す。流体継手システム２０は、雌型継手１００’及び雄型継手２００’を含む。雌型継手１００’は上述の雌型継手１００の変形例であり、雄型継手２００’は、上述の雄型継手２００の変形例である。変形例は、雌型継手１００’及び雄型継手２００’が完全に結合された配置（図示されるように）において、一緒に係止され得る（解放可能に保持されるか、又は一緒に結合される）ことである。これを達成するために、雌型継手１００’はラッチ１８０を含み、雄型継手２００’は、対応するラッチ要素２１４を含む（図２７、２８、及び３０に示されるように）。係止機能以外は、雌型継手１００’及び雄型継手２００’が上述のように雌型継手１００及び雄型継手２００と同じであってもよい。

図２７～図３０は、雄型継手２００’の外観をより詳細に示す。雄型継手２００’は、雄型継手本体２１０’を含む。雄型継手終端部２０４は、雄型継手本体２１０’に取り付けられ、そこから延びる。ここでは、ラッチ要素２１４が見える。ラッチ要素２１４は、雄型継手本体２１０’の一部である。この例では、ラッチ要素２１４が雄型継手本体２１０’から横断方向外向きに延在する突出部である。ラッチ要素２１４の先端側は面取り斜面を含む。ラッチ要素２１４の後側は、雄型継手本体２１０’から垂直に延びる表面である。単一の実施形態におけるラッチ要素２１４は雄型継手本体２１０’の片側から延在するが、いくつかの実施形態では雄型継手本体２１０’の反対側から延在する第２のラッチ要素２１４も含まれる。

図３１～図３４は、雌型継手１００’の外観をより詳細に示す。雌型継手１００’は、ラッチ１８０を含む。ラッチ１８０は、図３５にも独立に示されている。ラッチ１８０は、親指パッド１８２と、親指パッド１８２から延びるラッチ本体１８４とを含む。ばね１９０は親指パッド１８２を、雌型継手本体１１０’から離れるように、係止位置まで横方向に押すように配置される。いくつかの実施形態では、ばね（ばね１９０の代替として）がラッチ１８０又は雌型継手本体１１０’に成形されることができる。

ラッチ本体１８４は、雌型継手本体１１０’内に移動可能に配置される。ラッチ本体１８４は、雌型継手１００’と雄型継手２００’とが結合されているときに雄型継手本体２１０’の先端部が通される長円形開口部１８５（導入領域によって周囲が囲まれている）を規定する。雄型継手本体２１０’の先端部分上のラッチ要素２１４と長円形開口部１８５との間の物理的相互作用により、ラッチ１８０が移動（ばね１９０を圧縮）して、ラッチ要素２１４が長円形開口部１８５を通過して長円形開口部１８５の遠位側に位置することを可能にする。次いで、ばね１９０はラッチ要素２１４が長円形開口部１８５の遠位側に留められるように、ラッチ１８０を再び押して反発させる。

図２３～図２６に示すように、完全に結合された構成において、雌型継手１００’及び雄型継手２００’は、機械的に係止されるか又はともに拘束される。雌型継手１００’と雄型継手２００’とを分離するために、第１に、ラッチ１８０を手動で押し下げる（雌型継手１００’及び雄型継手２００’の長手軸に対して横方向に）。ラッチ１８０を押し下げると、雌型継手１００’と雄型継手２００’との間の機械的拘束が解除される。次いで、雌型継手１００’及び雄型継手２００’は、互いに取り外されるか、又は分離される（結合解除される）ことができる。雌型継手１００’及び雄型継手２００’の内部弁ばねは、雌型継手１００’及び雄型継手２００’を互いに離れるように自然に押す傾向があり得る。

本明細書は多くの特定の実施の詳細を含むが、これらは任意の発明の範囲又は特許請求され得るものの制限として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈において、本明細書に記載される特定の特徴は、単一の実施形態において、部分的に又は全体的に組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。更に、特徴は本明細書では一定の組合せで作用するものとして説明され得、及び／又は最初にそのように特許請求され得るが、特許請求される組合せからの１つ又は複数の特徴は場合によっては組合せから除かれ、特許請求される組合せはサブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形に向けられ得る。

同様に、動作が特定の順序で図面に描かれているが、これは所望の結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序で、又は連続的な順序で実行されること、又はすべての図示された動作が実行されることを必要とするものとして理解されるべきではない。いくつかの実装形態を上記で詳細に説明したが、他の改良形態も可能である。例えば、図に示される論理フローは所望の結果を達成するために、示される特定の順序、又は連続的な順序を必要としない。加えて、他のステップが提供されてもよく、又はステップは、説明されたフローから除かれてもよく、他の構成要素が説明されたシステムに付加されてもよく、又は説明されたシステムから除かれてもよい。従って、他の実施態様は添付の特許請求の範囲の内にある。

Claims (22)

1. 流体継手システムであって、
   雄型継手であって、
   雄型の長手軸と雄型継手内部空間とを規定する雄型継手本体と、
   前記雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材であって、該雄型用弁部材は、前記雄型継手を通して流路を開閉するために、前記雄型継手本体に対して、前記雄型の長手軸に平行に移動可能である、雄型用弁部材と、
   前記雄型継手を通して前記流路を閉じるために前記雄型用弁部材を付勢する第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねであって、互いに対して前記雄型の長手軸の反対側で該雄型の長手軸から横方向にオフセットしている、前記第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねと、
   を有する雄型継手と、
   雌型継手であって、
   雌型の長手軸と雌型継手内部空間とを規定する雌型継手本体と、
   前記雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリであって、前記弁スリーブは、前記雌型継手を通る流路を開閉するために、前記雌型継手本体及び前記弁ステムヘッドに対して、雌型の長手軸に沿って移動可能である弁アセンブリと、
   前記雌型継手を通る流路を閉じるために、前記弁スリーブをそれぞれ付勢する、第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねであって、該第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねは、互いに対して雌型の長手軸の反対側で前記雌型の長手軸から横方向にそれぞれにオフセットされる、第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねと、
   を有する雌型継手と、
   を備える流体継手システム。
2. 前記雄型用弁部材は前記雄型の長手軸に沿って見たときに第１の長円形外側プロファイル形状を有し、前記弁スリーブは前記雌型の長手軸に沿って見たときに第２の長円形外側プロファイル形状を有する、請求項１に記載の流体継手システム。
3. 前記雄型継手と前記雌型継手とが互いに結合されるとき、前記雄型用弁部材の前面が前記弁ステムヘッドの前面に当接する、請求項２に記載の流体継手システム。
4. 前記雄型用弁部材の前記前面及び前記弁ステムヘッドの前記前面は、それぞれ、同じ長円形外側プロファイル形状を有する、請求項３に記載の流体継手システム。
5. ラッチを更に備え、該ラッチは、前記雌型継手本体に移動可能に結合され、前記雄型継手と前記雌型継手とが互いに結合されるときに、前記雄型継手本体の突出部に対して解放可能に係合するように構成される、請求項１～４の何れか一項に記載の流体継手システム。
6. 雄型流体継手であって、
   雄型の長手軸と雄型継手内部空間とを規定する雄型継手本体と、
   前記雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材であって、該雄型用弁部材は、前記雄型流体継手を通して流路を開閉するために、前記雄型継手本体に対して、前記雄型の長手軸に平行に移動可能である雄型継手部材と、
   前記雄型流体継手を通して流路を閉じるために前記雄型用弁部材をそれぞれ付勢する第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねであって、該第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねは、互いに対して前記雄型の長手軸の反対側で前記雄型の長手軸から横方向にそれぞれオフセットされている、第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねと、
   を備える雄型流体継手。
7. 前記雄型用弁部材は、前記雄型の長手軸に沿って見たときに長円形外側プロファイル形状を有する、請求項６に記載の雄型流体継手。
8. 前記雄型継手内部空間は、前記雄型用弁部材の前記長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を有する、請求項７に記載の雄型流体継手。
9. 雌型流体継手であって、
   雌型の長手軸と雌型継手内部空間とを規定する雌型継手本体と、
   前記雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリであって、前記弁スリーブは、前記雌型流体継手を通る流路を開閉するために、前記雌型継手本体及び前記弁ステムヘッドに対して、前記雌型の長手軸に沿って移動可能である、弁アセンブリと、
   前記雌型流体継手を通る流路を閉じるために、前記弁スリーブをそれぞれ付勢する第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねであって、該第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねは、互いに対して前記雌型の長手軸の反対側で前記雌型の長手軸から横方向にそれぞれオフセットされている、第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねと、
   を備える雌型流体継手。
10. 前記弁スリーブは、前記雌型の長手軸に沿って見たときに長円形外側プロファイル形状を有する、請求項９に記載の雌型流体継手。
11. 前記弁ステムヘッドは長円形外側プロファイル形状を有する、請求項１０に記載の雌型流体継手。
12. 前記弁スリーブは、前記弁ステムヘッドの前記長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を規定する、請求項１１に記載の雌型流体継手。
13. 雄型流体継手であって、
    雄型の長手軸と雄型継手内部空間とを規定する雄型継手本体と、
    前記雄型継手内部空間内に配置された雄型用弁部材であって、該雄型用弁部材は、前記雄型流体継手を通る流路を開閉するために、前記雄型継手本体に対して前記雄型の長手軸に平行に移動可能である、雄型用弁部材と、を備え、
    前記雄型用弁部材は、前記雄型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有する、雄型流体継手。
14. 前記雄型継手内部空間は、前記雄型用弁部材の長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を有する、請求項１３に記載の雄型流体継手。
15. 前記雄型流体継手を通る前記流路を閉じるために、前記雄型用弁部材をそれぞれ付勢する第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねを更に備える、請求項１３又は１４に記載の雄型流体継手。
16. 前記第１の雄型の弁ばね及び第２の雄型の弁ばねは、互いに対して前記雄型の長手軸の反対側で前記雄型の長手軸から横方向にそれぞれオフセットされている、請求項１５に記載の雄型流体継手。
17. 雌型流体継手であって、
    雌型の長手軸と雌型継手内部空間とを規定する雌型継手本体と、
    前記雌型継手内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを備える弁アセンブリであって、前記弁スリーブは、前記雌型流体継手を通る流路を開閉するために、前記雌型継手本体及び前記弁ステムヘッドに対して、前記雌型の長手軸に沿って移動可能である、弁アセンブリと、を備え、
    前記弁スリーブは、前記雌型の長手軸に沿って見たとき、長円形外側プロファイル形状を有する、雌型流体継手。
18. 前記弁ステムヘッドは長円形外側プロファイル形状を有し、前記弁スリーブは、前記弁ステムヘッドの前記長円形外側プロファイル形状に対応する長円形内側プロファイル形状を規定する、請求項１７に記載の雌型流体継手。
19. 前記雌型流体継手を通る前記流路を閉じるように前記弁スリーブをそれぞれ付勢する第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねを更に備え、該第１の雌型の弁ばね及び第２の雌型の弁ばねは、互いに対して前記雌型の長手軸の反対側で前記雌型の長手軸から横方向にそれぞれオフセットされている、請求項１７又は１８に記載の雌型流体継手。
20. 前記雌型継手本体に移動可能に結合され、前記雌型の長手軸に対して横方向に移動可能なラッチを更に備える、請求項１７～１９の何れか一項に記載の雌型流体継手。
21. 流体処理要素で使用するためのカートリッジであって、
    外側プロファイル、内部空間、及び中心長手軸を規定するカートリッジハウジングと、 内部空間内にあり、弁ステムヘッドを含む弁ステムと、
    前記内部空間を通る流路が閉じられる第１の位置と、流路が開いている第２の位置との間で前記中心長手軸に沿って前記内部空間内に移動可能に配置された弁スリーブであって、該弁スリーブが前記第１の位置にあるとき、前記弁ステムヘッドを受け入れる内部開放空間を規定する、弁スリーブと、
    前記弁スリーブが前記第１の位置にあるとき、前記弁スリーブと前記弁ステムヘッドとの間に配置される第１の封止材と、
    前記弁スリーブが前記第１の位置にあるとき、前記弁スリーブと前記カートリッジとの間に配置される第２の封止材と、
    前記弁スリーブが第１の位置にあるとき、前記弁スリーブの端部に隣接して内部空間内に配置される第３の封止材と、を備え、
    前記弁スリーブによって規定される前記内部空間が、前記中心長手軸に沿って見たときに長円形の断面形状を有する、カートリッジ。
22. 流体処理要素で使用するためのカートリッジであって、
    外側プロファイル、内部空間、及び中心長手軸を規定するカートリッジハウジングと、
    内部空間内に配置され、弁ステムヘッド及び弁スリーブを有する弁アセンブリであって、前記弁スリーブは、前記カートリッジを通る流路を開閉するために、前記カートリッジハウジング及び前記弁ステムヘッドに対して前記中心長手軸に沿って移動可能である、弁アセンブリと、
    前記カートリッジを通る前記流路を閉じるために、前記弁スリーブをそれぞれ付勢する第１の弁ばね及び第２の弁ばねであって、該第１の弁ばね及び第２の弁ばねは、互いに対して前記中心長手軸の反対側で前記中心長手軸から横方向にそれぞれオフセットされている、第１の弁ばね及び第２の弁ばねと、
    を備えるカートリッジ。

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