JP2023547803A - 放射線検出システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

線源からの放射線を処理する方法が記載され。該方法は、前記線源から放射線を受けるための検出器を位置決めするステップと、前記線源と前記検出器との間にコリメータを位置決めするステップであって、前記コリメータは複数のアパーチャを有する、ステップと、前記線源からの放射線が前記コリメータを通過して前記検出器に入射するようにするステップと、各々が前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用に対する応答である複数の応答を受けるステップと、前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性を決定するステップであって、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含む、ステップと、前記検出器上の検出された位置上の前記検出器における前記コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって、前記複数の応答を処理するステップと、を有する。特に、前記方法を実施するための、線源からの放射線を検出するための放射線検出システムも記載される。【選択図】図4

Description

本発明は、線源、例えば、放射性同位体線源からの放射線の検出のための放射線検出システムに関し、特に、線源が検出器において低い信号を生成する線源からの放射線の検出に適合されたシステムに関する。本発明は、加えて、そのような線源からの放射線の検出のための方法に関する。
線源から放射され、検出システムで受ける放射線について、より正確な情報を得ることが望ましい場合には、広範囲のシナリオが存在する。特に、情報を例えば空間的および/または分光的に分解して、線源について、および/または線源と検出器との間を照射が通過した材料についてのさらなる情報を提供することが望ましい場合には、広範囲のシナリオが存在する。
このようなシナリオには、以下に限定されるものではないが、線源及び検出器が意図的に離間して配置され、被検者内の高活性領域から放射された放射線を検出器で測定して、被検者に関する情報を決定する、シナリオが含まれる。
このような後者のシナリオの例には、核医学イメージング法が含まれる。ここで、放射性同位体源からの放射線は、被検者の体の一部を通過させられ、遠隔検出器で受けた放射線についての空間的に記録された情報は、患者の解剖の部分の構造および/またはリアルタイム生理機能に関する情報を得るために、そして、例えば、その構造および/または生理機能の画像を構築するために使用される。しかしながら、そのような用途の議論は、単なる例として、であり、本発明は、医療または撮像用途に限定されない。
本発明の原理は、線源からの信号が比較的低く、検出器に入射する線源から放射される放射線の比較的小さい数の粒子からの解像可能なデータの信号が、その結果として、低減されるため、意味のある情報をバックグラウンドから分離することがより困難になる、特定の用途を見出す。このような考慮事項は、被検者が受ける放射線量を最小限に抑えるための明確な必須条件がある医療用途では特に当てはまる可能性が高い。そのため、再度、核医学イメージングは、本発明の原理が有利に適用できる技術の好例を提供する。
しかしながら、低レベル信号からの高レベル情報の解像度に関連する本発明の利点は、一般に、線源からの低信号を解像する必要がある全ての場合に適用される。低信号が期待される非医療用途の例として、携帯型ガンマカメラを用いた原子力施設の検査が考えられる。
本発明の利点は、画像の再構成が必要とされる可能性があり、画像の再構成が不必要であるか望ましくない、状況において、類似の方法と異なる方法の両方で生じることがある。
確立された核医学イメージング技術の実施例は、ガンマ線を用いた核医学断層撮影イメージング技術である単光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)である。この技術は、例えばガンマ線を放射する放射性同位体の血流を介した患者への送達を必要とする。典型的な応用では、放射性同位体は特定の配位子に結合され、それが被検者の体内の対象の場所に運ばれて結合することを可能にする。
放射性同位体はガンマ線を放出し、このガンマ線は、被検者の組織を通過し、適切な検出器、例えばガンマカメラで検出することができる。ガンマカメラによるSPECTイメージングは、複数の2次元画像を取得し、これらの画像は標準断層撮影再構成技術を用いて3次元データセットに構築される。この技術は、潜在的に、身体の関連部分の単なる画像化ではなく、生物学的プロセスの活性機能的画像化を可能にする。
例えば、乳癌の早期発見につながる可能性のある異常を検出するための乳房組織の画像化のための周知技術は、マンモグラフィーである。標準的なマンモグラフィーではX線を使って画像を作成する。これらの画像は、異常な知見、特に、例えば、腫瘍の可能性が示される特徴のある密集した塊について分析される。その後、これらの患者をさらに、通常はより侵襲性の高い検査に勧める。このように、標準的なマンモグラフィーは広く採用されている第1段階のスクリーニング技術である。
しかし、低エネルギーX線に対する正常だが比較的高密集の乳腺組織の反応は、多くの一般的な腫瘍の現像の可能性を示すかもしれない一種の塊のX線に対する反応と類似している可能性があり、高密集の乳房組織の割合が高い患者を区別する技術の能力は結果的に低減する。
分子乳房イメージング(MBI)は、SPECT型技術の上記原理の多くを利用する開発された核医学イメージング技術である。再び適切な配位子に典型的に結合して乳房組織内に配置させる放射性同位体源が、被検者に導入される。乳房組織を通過した後に線源からの放射線を検出するために、より従来のマンモグラムに概ね対応する構成の小型半導体ベースのガンマカメラの適切なシステムが使用される。この技術は、生理学的活動を検出することができるので、初期の腫瘍を検出するのに特に効果的である。しかし、一般的には、被検者の患者は、より高い全体的な放射線量を受けるが、これは、第一段階のスクリーニング技術としての適用を制限する傾向があった。
すべての核医学画像技術において、線源の放射能、およびその結果、被検者が受ける放射線の線量を可能な限り低く保つという明確な必須条件がある。その結果、検出器で収集される低信号は、データの検出および解像度の両方に関連して、特有の問題を呈する。
必要な線源の信号に影響する要因は、検出の効率である。特にイメージング技術に関連して、必要な空間解像度を得るために、複数の個別にアドレス指定可能な検出ポイントまたは領域の間を区別する検出システムが必要である。例えば、平面検出器の場合、空間解像度は、xおよびy方向であってもよい。現在の実践では、二次元(2D)検出器がしばしば使用されるであろうが、検出は三次元(3D)で行うこともできる。
イメージングシステムでは、検出器内の各点は、再構成画像内のピクセルまたはボクセルに対応してもよく、概して、検出器上のピクセルと称されてもよい。結果として得られる画像における有効な空間的及び例えばx、yの解像度を達成するために、x方向及びy方向個々に、個別にアドレス指定可能な「ピクセル」のそれぞれについて、有効な信号を個々に得ることを可能にする方法で、x方向とy方向とにおける「ピクセル」間を区別する検出システムが必要とされる。
任意の種類の放射線検出器、特に、従来の医用イメージング用途で広く使用されている固体検出器は、通常、その効率が厚さに依存するという特徴によって特徴付けられる。自明ではない関係がある必要があるが、ほとんどの場合、検出器が厚くなればなるほど、効率は高くなる。従来、従来の医用イメージング用途で広く使用されている固体検出器の効率は、検出面のx、yに対してz方向または直交方向に適切な深さを設けることによって高められる。
しかしながら、x、yにおける位置の記録を維持するために、検出器に入射する線源から放射された信号をコリメートすることがしばしば必要とされる。核医学イメージング技術における任意の画像の品質と有用性は、コリメータ構造によって深刻な影響を受ける。
線源とガンマカメラまたは他の検出器との間の非常に低いスプレッド角度を有する平行穴コリメータのようなコリメータを使用することは通常である。このコリメータは、線源と検出器との間の信号に、x、y平面におけるほぼ一対一の記録に近づく記録を生成する。コリメータは、コリメータ表面に対してほぼ垂直な放射線の一部のみを通過させる多数の最密充填された平行な穴から構成されている。その結果、検出器は、放射線源の単一の直交投射を取得することになる。この画像は2Dガンマカメラの場合に直接使用できるが、3D SPECT応用に対しては、再構成アルゴリズムのための十分な情報を得るために、患者の周りの複数の角度位置から取得を繰り返さなければならない。
したがって、SPECTまたはMBIのような技術を具現化する核医学イメージングのための計装の効果的な開発は、例えば、非常に低い広がり角を有する平行穴コリメータを用いて、x、y方向における1対1の記録を実質的に完成する有効なコリメーション、その結果としてのコリメータによる信号の減少、に対する要求と、可能な限り低い放射線量線源に対する要求と、の間の妥協である。
特にMBIの分野では、中程度の乳房圧迫を伴う単一および二重平面検出器の使用に関する文献が豊富である。最先端の商業用システムは、例えば、高解像度平行穴コリメータを有するCZT検出器を使用する。乳房への接近のために、良好な空間解像度が達成される。乳房が密集している患者では、従来のマンモグラフィーよりも検出感度が優れているが、放射線量はより高い。放射線量を減らすための努力には、ノイズを減らす/コントラストを高めるためのコリメータと画像フィルタリングの選択が含まれていたが、これらは、スクリーニングツールとしてのMBlの使用を可能にするための線量の十分な低減を達成していない。
例えば、低強度線源からの、短い時間の測定から等のこのようなシナリオの放射線に関する情報の、より良い解像度を可能にする代替の検出システ。ム及び方法を提供することが一般的に望まれている。
核医学イメージングにおいて適用可能であり、より効果的かつ効率的な方法においてそれらの相反する考慮に対処し、SPECTまたはMBIのような核医学イメージング技術に関して患者および/または低減された放射線量レベルからの生理学的に関連するデータの改善された解像度を提供し得る、このような代替法を提供することが特に望まれる。
例えば、z方向に実質的な深さを持たないピンホールまたはスリットからなる、低い広がり角を持たないマルチアパーチャコリメータの使用が探求されている。
例えば、マルチピンホールコリメータは、倍率が高解像度性能をもたらす前臨床システムにおいて広く使用されてきた。高感度を達成する手段としての小型化と共に、高密度にパックされたピンホールと組み合わせて高い固有解像度を使用する概念は、新しくなく、コンパクトな設計を可能にする追加の利点を有している。金属添加3Dプリンティングの開発により、設計のより高い柔軟性が可能になった。可変角度傾斜穴(VASH)とスリット-スラットを含むMBIについて、一連の代替コリメータを評価した。
低い広がり角を持たないマルチアパーチャコリメータや、例えばマルチスリットコリメータやマルチピンホールコリメータの設計における制限は、発生し得るプロジェクションオーバーラップ(多重化)であり、これにより画像アーティファクトが生じる可能性がある。従来のアプローチは、例えば、ピンホールを分離するか、内部遮蔽を導入することにより露出検出器を制限するか、または、シャッタシステムを使用して、異なるピンホールを順次露出させるか、により、多重化を回避することであるが、しかし、これにより、設計のオプションを制限し得る。また、多重化を克服する手段として、二つの異なる対向するコリメータの使用が提案されている。複数の取得距離の使用(合成コリメーション)は、前臨床イメージングにおける多重化アーティファクトを低減することが示されている。修正MLEM再構成内の反復逆多重化のアプローチも提案された。全ての場合において、目的は、マルチアパーチャコリメータで起こり得るプロジェクションオーバーラップ(多重化)の効果的な除去への実質的な低減、または少なくともそれによって生じ得る多重化アーティファクトの低減である。
本発明は、この多重化問題を対象とし、および、そのような多重化の効果のいくつかを緩和し、および/または、そのような多重化が存在する可能性がある場合にデータをより良く使用する、代替解決策の提供を目的とする。本発明は、特に、患者からの生理学的に関連するデータの改良された解像度及び/又は低減された放射線量レベルを提供するために、線量レベルを低減し、コリメーション損失後に十分な信号を維持するという相反する考慮に取り組むことができる、例えばSPECT又はMBIのような技術のための核医学イメージングにおいて適用可能性を有する可能性のある装置及び方法の文脈においてこれらの目的を達成することを対象とする。
第1の態様による本発明によれば、線源からの放射線を処理する方法は、
前記線源から放射線を受けるための少なくとも1つの検出器を位置決めするステップと、
前記線源と前記検出器との間にコリメータを位置決めするステップであって、前記コリメータは複数のアパーチャを有する、ステップと、
前記線源からの放射線が前記コリメータを通過して前記検出器に入射するようにするステップと、
各々が前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用に対する応答である複数の応答を受けるステップと、
前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性を決定するステップであって、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含む、ステップと、
前記検出器上の検出された位置上の前記検出器における前記コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって、前記複数の応答を処理するステップと、を有する。
ここで、検出器を参照する場合、前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性の必要な決定を可能にするような解像度で、放射線源から放射線を有効に受ける検出器の構成に適用され、ここで、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含むことが、理解されるであろう。特に、単数は複数を含む。本発明は、複数の個別の検出器の構成を備える検出システムに適用することができ、および/または、複数の個別の検出領域を画定する単一の検出器の構成に適用することができ、および/または、個別にアドレス指定されるサブ領域に仮想的に分割される単一の連続検出領域を画定する単一の検出器の構成に適用することができる。
本発明の幾つかの適用例では、少なくとも1つの検出器は、放射線入射方向に対して概ね垂直に配置され、放射線入射方向に対して垂直なx、y入射面と、検出器の深さに対応するz方向とを画定し、検出器内の相互作用の位置が、線形検出器の場合はxの位置、面積検出器の場合はx、yの位置を構成し得て、検出器内の相互作用の深さはzの深さを構成し得ることが理解されよう。
本発明のいくつかの適用例では、検出器をピクセル化することができ、つまり、検出器は、離散要素である個別にアドレス指定可能なサブユニットの1次元または2次元アレイに分割することができ、および/または、例えば、放射線入射方向に対して概ね垂直な表面上に画定される個別にアドレス指定可能な領域に分割することができ、検出器内の相互作用の位置は、特定の離散的にアドレス指定可能なサブユニットへの局在化を構成してもよく、検出器内の相互作用の深さは、前記サブユニットの表面下の深さを構成してもよいことが理解されよう。サブユニットは、離散的な物理的実体であってもよく、又は、実質的にデジタル方式で定義されてもよく、その意味で、物理的に連続していてもよい検出領域は実質的にサブ分割され、位置はx、yにおいて決定され、この決定された位置は、サブユニットに相互作用を割り当てるために使用される。
ここで、ピクセルとしてそのようなサブユニットを参照する場合、文脈が別段に明白に要求しない限り、この用語は、物理的に離散的なピクセルサブユニット、同じもののクラスタ、および、上記のようにデジタル的に仮想的に定義されたサブユニットを含むことを理解されるであろう。
本発明は、検出器において多重化効果を生成する傾向があるような方法で、異なるアパーチャからの放射線のパターン間のオーバーラップを生成するように、本質的に構成された複数のアパーチャのアレイを有するコリメータの使用、検出器内の相互作用の位置および深さの両方を決定することによって、この複雑さを捕捉するための重要な深さを有する検出器の使用、および、例えば、そのような多重化の寄与を緩和し、また、好ましくは、さらなる有用な推論を導くために多重化のさらなる使用を行うために、処理段階においてこの検出された複雑さの使用によって、上述の先行技術に対して明確に特徴付けられる。
すなわち、コリメータは、各アパーチャと検出器上の所与の領域との間に必ずしも直接の記録が存在しないが、その代わりに、多重化の可能性をもたらす可能性があるそれぞれの領域にオーバーラップが存在し得る、放射線源からの放射線に対して導入された3次元の複雑さを有することが本発明に固有のことである。
これは、アパーチャの各々が、ゼロでない角度広がりを示すアパーチャを越えた放射線投射ゾーンを規定するようなものであることの、アパーチャの構造の帰結である。例えば、マルチホールコリメータの場合、各ホールアパーチャは、正の角度広がりを持つアパーチャを超えて、放射線投射円錐を規定するように構成される。したがって、それから画像情報が解像され得る少なくともいくらかの複雑さが、単一アパーチャからの放射線投射に本質的に含まれているという点において、イメージング技術において理解されるように、各アパーチャは、事実上、結像アパーチャである。コリメータは、さらに、アパーチャを越えた得られた放射線投射ゾーンがオーバーラップし、検出器で多重化効果を生じ得るように構成される。
さらに、本発明の実施態様の特徴は、検出器が、検出器x、y平面だけでなく、検出器の相互作用の深さ、すなわち、z方向にも、各相互作用を局所化することである。相互作用の深さおよびx、yの位置を含むこのデータセットは、次いで使用され、線源からの放射線パターンの写真を、多重化効果を受け入れ、例えば、緩和する方法で再構成する。すなわち、本発明の方法は、オーバーラップする投射された放射線ゾーンを有する複数のアパーチャを有するコリメータを使用し、結果として生じる多重化効果を、x、yにおける相互作用位置の生のデータにおいて受け入れるが、zにおける相互作用の深さを使用して、そのような多重化の寄与を受け入れ、例えば、緩和し、好ましくは、また、さらなる有用な推論を導くために、多重化のさらなる利用を行うことによって特徴付けられる。
いくつかの実施態様では、本方法は、検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む収集されたデータセットを処理するステップを有し、そこから、各相互作用の修正された位置のための少なくともデータを含む修正されたデータセットを生成するステップを有し、例えば、そのデータは、入力データセット内で相互作用が局在化された見かけ上の位置上の検出器におけるコリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射線の経路のオーバーラップによる多重化の影響に適応するような方法で、上述に定義されたように、ピクセル内および/またはx、y方向に、各相互作用を局在化するデータを含む。
いくつかの実施態様において、本方法は、多重化の影響を低減するステップと、例えば、修正されたデータセットから多重化の影響を実質的に排除するステップとを有する。
好ましい実施態様において、データが1つ以上の画像を再構成するために使用され得る場合、本発明は、更に、例えば、画像品質を改善するために、再構成された画像(複数可)における多重化効果を受け入れるために相互作用の深さを使用するステップと、再構成画像(複数可)におけるアーティファクトを低減するステップとを有する。
対照的に、典型的な従来技術では、従来から採用されているアプローチは、ハードウェアの適切な構成、例えば、コリメーションの適切な構成、および、ピクセル単位で局在化され検出された相互作用に対する単調な記録を維持するようなピクセル化によって、取得段階でのオーバーラップを緩和し、理想的に実質的に排除することである。典型的な従来技術のアプローチでは、多重化、すなわち、zと共にx、yの位置の変動は、未加工の検出された相互作用データセットに受け入れることができる、さらに、利用され得る、特徴としてではなく、取得段階において、完全に、オーバーラップを最小化または排除することによって、未加工の検出された相互作用データセットから最小化または排除されるべき問題として見なされる。
その従来技術では、従来のコリメーションシステムは、線源から検出器へ通過するときに、放射線パターンにおけるx、yにおける実質的に単調な1対1の位置記録を維持することが意図されている。
これの欠点は、かなりの数の光子が検出器に到達しないことである。典型的なMBIシステムでは、おそらく10個の光子の中に1個程度しか記録されない。同様のレベルは、他のSPECT 型の手法でも典型的である。
結果として、放射線のずっと高い信号源、および医用イメージングの場合には、患者の組織へのより高い放射線量が必要とされ、画像を生成するために、検出器において満足すべき数の光子相互作用を得ることが必要とされる。例えば、より大きな寸法の穴を使用することによって、コリメータによって通過される角度を緩和するための代替は、画像において解像度を失うことになる。
本発明は、対照的に、取得段階でのハードウェアにおける多重化の排除ではなく、相互作用データの深さを含む本質的に多重化された相互作用データの収集によって、および、多重化効果を受け入れ、例えば、緩和するために、随意に追加的に有用な推論を引き出すための多重化の更なる使用を行うために、線源からの放射線に関して、このより複雑なデータを再構築し、追加的又は代替的推論を導くための処理ステップの提供によって、明らかに特徴付けられる。
その結果、本発明は、適切な信号の維持/線量の低減と、画像のコントラストの消失との間の従来技術に存在する明らかな競合に対する根本的なアプローチをとる。それは、各光子相互作用の深さ、すなわち、深い検出器内のz方向の位置もある程度分解することができる場合には、各光子相互作用がx、y、z座標の全てにおいてある程度位置的に局在化が可能であるデータセットが生成され得る、これは推論を導くことができるが、適切な処理および再構成モジュールにおいて適切な再構成方法によってデコンボリューションされることを可能にするという現実に依存しており、それは、ほぼ1対1のx、yの記録の目的でコリメートおよびピクセル化する必要を除去する可能性があり、その結果、フィルタを通過することが妨げられる光子の数を顕著に低減し得て、したがって、フィルタを通過する光子の割合が顕著に増大され得て、検出モジュールにおいて有用に収集され、意味があるように処理され得るということに依存している。データの効果的なセットは、放射能のずっと低い固有の線源レベルから、また、例えば、医用イメージングの場合には、患者の組織への結果としてのより低い放射線量から収集され得る。
本発明によれば、本方法は、最小化された広がり角を持たない複数のアパーチャを有するコリメータを使用するステップを有する。特に好ましい場合には、コリメータは平行穴コリメータではなく、最小化された広がり角のために設計された平行穴コリメータや他のコリメータでさえ、しかし、すべての状況において多重化を排除することはできず、本発明の方法の原理はそれに応じて使用することができる。
実施態様において、コリメータは、最小化された広がり角を持たない複数のアパーチャの一次元アレイまたは二次元アレイを有してもよい。アパーチャは、例えば、各アパーチャが、例えば、出現する放射線の方向の短い長さ及び/又は発散プロファイルを参照して、そこから構成された放射線が出現する部分を画定し、アパーチャを通過する放射線が、出現時にゼロでない広がり角を有する傾向があるように構成されてもよい。好適な広がり角は、少なくとも15度であってもよい。
いくつかの実施態様において、本方法は、スリットのアレイを備えた、例えば、スリット-スラット配置のコリメータを使用するステップを有する。他の実施態様に於いて、本方法は、ピンホールの1次元又は2次元アレイを有するコリメータを使用するステップを有する。そのような場合、スリットまたはピンホールは、同等または異なる構成であってもよく、均等な間隔または異なる間隔であってもよい。複数のアパーチャの他の配置および構成が考えられ得る。
本発明によれば、本方法は、検出器内で生じる入射放射線との対応する複数の相互作用に対する複数の応答を受けるステップと、このような応答の各々に対して、前記相互作用の検出器内の少なくとも相互作用の位置および相互作用の深さを決定するステップとを有する。
例えば、本発明の方法は、検出器内で発生する入射放射線との相互作用を、検出器内の相互作用位置に三次元で局在化することを可能にするように適合された又は構成された検出器の使用を有する。このような場合の方法は、線源からの放射線をこのような検出器に入射させるステップと、それに応じて前記受けるステップと前記決定するステップとを実行するステップとを有する。
例えば、いくつかの実施態様では、本発明は、3次元ボクセルアレイを備える検出器の使用を有し、前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の少なくとも3次元内の位置を含む前記相互作用の特性を決定するステップは、前記相互作用を特定のボクセルに局在化するステップを有する。
いくつかの実施態様では、検出器は、入射する放射線の方向、及び、x、y平面に対して概ね直交する方向内で検出器内の深さを含むz方向、に対して概ね垂直な平面内でx及びy方向のそれぞれに対して検出器内の相互作用を局在化する手段を備える。
例えば、放射線検出器は、2つの直交方向(以下x方向及びy方向という)の各々において、検出面を横切って位置的に定義された複数の個別にアドレス指定可能な検出部分に分割された検出面を備え、それによって、線源から入射する放射線の粒子の検出モジュールにおける相互作用は、検出部分に位置的に局在化することができ、
放射線検出器は、第3の直交方向(以下z方向という)において、深さを備え、放射線検出器は、線源から入射する放射線の粒子の検出モジュールにおける相互作用が、さらに、z方向において、深さに位置的に局在化され得るように構成されている。
この方法は、例えば、放射線検出器とデータ通信している適切な処理モジュールで、検出器における連続する複数の粒子相互作用からの放射線データを受けるステップと、処理するステップとを、さらに有し、それによって、各々は、特定のボクセルおよび/またはx、y、z座標に位置的に局在化される。
本発明によれば、本方法は、線源からの放射線のパターンに関する推論を導くステップを有する。特に、推論は、検出器上の見かけ上の位置、例えば、相放射線互作用が生じるピクセル上の検出器における、コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって導くことができる。
いくつかの実施態様において、本方法は、被検者を透過した後に放射線データを収集する方法として適用され、例えば、被検者のイメージングに用いられ、本システムは、被検者を透過した後に放射線データを収集するシステムとして用いられるようになっている。
このような場合、本方法は、さらに、
線源とコリメータとの間に被検者を位置決めするステップと、
線源からの放射線を被検者に入射させるステップと、
そこから出現する放射線の少なくとも一部をフィルタに通し、検出モジュールに入射させるステップと、を有する。
被検者を透過した後の検出モジュールにおいて収集された連続する複数の粒子相互作用の各々は、例えばx、y、z座標に位置的に局在化される。
本発明の一般原理によると、本方法は、前記検出器内で発生する入射放射線との対応する複数の相互作用に対する複数の応答を受けるステップと、それぞれのそのような応答について、前記相互作用の前記検出器内の少なくとも相互作用の位置および相互作用の深さを決定するステップと、を有する。
いくつかの実施態様では、本方法は、
前記検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを決定するステップと、
前記入力データセットを処理し、前記複数のアパーチャからの前記投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で修正された各相互作用の位置を含む少なくともデータを含む修正データセットを、前記入力データセットから生成するステップと、を有する。
いくつかの実施態様において、本方法は、画像データセットを生成するステップを有する。可能な実施態様において、連続する複数の粒子の相互作用のための入力データセットが処理され、画像データセットが生成される。この方法は、画像を生成するステップと、任意にさらに画像を表示するステップとをさらに有することができる。
当該実施態様において、本方法は、見かけ上の位置での、例えば、相互作用が生じるピクセル上での検出器におけるコリメータ内の複数のアパーチャからの前記投射された放射線の経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、結果として得られるイメージングデータセットまたは画像における多重化アーティファクトを低減するために、相互作用データの位置と深さを同時に処理するステップを有する。
いくつかの実施態様では、本方法は、医療検査および例えば医用イメージングの方法として適用され、被検対象は、被検対象の体の一部、例えば、被検者または非ヒトの被検動物である。
いくつかの実施態様において、本方法は、断層撮影再構成により画像データセット、及び、例えば、画像を生成するステップを有する。そのような場合には、先に参照した再構成されたデータセットは、断層撮影画像データセット、または、例えば、その画像層を表すその一部、を含むことができる。
当該実施態様において、本方法は、例えば、再構成された断層撮影画像内の多重化アーティファクトを低減するために、再構成された断層撮影画像データセットに対する多重化の効果に適応する方法で、相互作用データの位置と深さを同時に処理するステップを有する。
本方法は、さらに、断層撮影画像を表示するステップを有することができる。
一般的な原理では、断層撮影再構成は、検出器に入射する線源からの放射線に帰せられる放射線相互作用応答のデータセットの形式で、生のデータを3D画像データセットに変換することによって、検出器において収集される線源からの放射線データから構築されるイメージングを含む。投射角度の限られた数と方向からのデータの再構成は、トモシンセシスと呼ばれることが多い。
断層撮影再構成に適用されたときのその最も広い概念において、本発明は、検出器内の各相互作用の決定された位置および深さの両方に従って放射線相互作用応答の収集されたデータセットを処理することによって、生データにおける潜在的な多重化の効果に適応するステップと、前者における多重化の効果に適応するために後者を使用し、それによって、例えば、結果として得られた画像データセットにおける多重化の効果を緩和するステップとを有する。
例えば、既知の断層撮影再構成方法論に基づく、適切な断層撮影再構成方法論を、本発明の原理による修正と併せて使用してもよい。幾つかの実施態様では、最尤期待値最大化(ML-EM)画像再構成の方法を使用することができる。いくつかの実施態様では、この方法は順序部分集合アルゴリズム(OS-EM)と組み合わされてもよい。他の実施態様では、ワンステップレイト法、又はより高度な最適化方法のような、ペナルティ付き画像再構成を使用することができる。
いくつかの実施態様において、検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを処理し、多重化の効果に適応するために、各相互作用の決定された位置および深さの両方を考慮し、その後の断層撮影再構成前に修正データセットを生成する。いくつかの実施態様において、多重化の効果に適応するために、検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを処理し、決定された位置およびそれぞれの相互作用の深さの両方を考慮し、断層撮影再構成と同時に修正データセットを生成した。いくつかの態様において、入力データセットを処理し、多重化の効果に適応するために、各相互作用の決定された位置および深さの両方を考慮し、断層撮影再構成の前および最中の両方において修正データセットを生成した。
したがって、実施態様では、本方法は、
前記検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを決定するステップと、
多重化の効果に適応するために、前記入力データセットを処理し、その後の断層撮影再構成前および/または断層撮影再構成中に修正データセットを生成するステップと、を有する。
いくつかの実施態様において、上記のステップの一部またはすべてが反復的に行われる。
例えば、いくつかの実施態様において、処理は画像再構成を含み、それによって、多重化の効果は反復再構成プロセスで使用されるシステム行列に組み込まれる。他の実施態様において、処理は、従来の画像再構成を用いた最終画像再構成の前に投射空間内で実行される別個の反復逆多重化手順を含む。さらに別の実施態様では、これらの原理は、反復方法で組み合わせることができ、および/または交互に使用することができる。
本明細書で論じられるように、多重化は、検出器容積内の異なるアパーチャからの投射のオーバーラップから成る。最適な逆多重化手順は、検出器容積内の異なる深さでの多重化の量に依存する可能性がある。
逆多重化手順の可能な実施態様は、
検出器体積の深さを相互作用層の有限数の異なる深さに分割する(物理的にまたは仮想的に定義される)ステップと、
2次元のデータフォーマットと3次元のデータフォーマットとの間でデータ変換を行うアルゴリズムを適用することによって、各深さの層の仮想的な2次元の多重化のない投射を推定するステップであって、該ステップにより、多重化を導入する、ステップと、
相互作用層のそれぞれの深さにおける異なる程度の多重化を考慮することによって、逆多重化投射セットを生成するステップと、のいずれか又は全てのステップを有する。
逆多重化データは、検出器内の選択されたDOI平面または任意の所望の仮想検出器平面のいずれかで決定されてもよい。
いくつかの実施態様において、前記推定するステップは、各深さの層に対する仮想的な2次元の多重化のない投射を推定するステップと、反復ML-EMアルゴリズムを適用するステップであって、該ステップの間に、前記2次元のデータフォーマットと前記3次元のデータフォーマットとの間の順方向投射と逆方向投射によってデータが変換される、ステップと、を有することができる。
いくつかの実施態様において、逆多重化投射を使用して、三次元解、例えば、三次元画像データセットを生成する。
このようなすべての場合において、本発明は、検出器におけるオーバーラップ、例えば、検出器上の複数のピクセルにわたるオーバーラップに適応し、結果として生じる画像アーティファクトの低減を可能にするのに役に立つことができる、相互作用データの測定された深さの使用によって特に区別される。これは、検出器におけるオーバーラップを直接的に減少させることによって画像アーティファクトを減少させようとする従来技術のアプローチの代替案として提示される。本発明の原理によれば、各相互作用の深さをある程度まで決定することができる場合、各光子相互作用がx、y、z座標のすべてにおいて、ある程度位置的に局在化され得るデータセットを生成することができ、隣接するアパーチャからの投射間のオーバーラップを回避するように堅固に構成されたコリメータを必要とすることなく、生成された画像内のアーティファクトを低減することができる。
さらなる態様における本発明によれば、線源からの放射線の検出のための放射線検出システムが提供される。
線源からの放射線の検出のための放射線検出システムであって,該放射線検出システムは、
放射線検出器と、
使用中の前記線源と前記検出器との間に位置決め可能なコリメータであって、前記コリメータは複数のアパーチャを有する、コリメータと、
動作可能な処理モジュールであって、該処理モジュールは、
各々が前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用に対する応答である複数の応答を受け、
前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性を決定し、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含み、
前記検出器上の検出された位置上の前記検出器における前記コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって、各々の相互作用の決定された位置および深さに応じて、前記複数の応答を処理する処理モジュールと、を備える。
特に好ましくは、システムは、本発明の第1の態様の前記方法を実行するように適合されたシステムである。
したがって、実施態様では、前記処理モジュールは、本明細書に規定される本発明の方法の前記決定するステップまたは前記処理するステップのうちの任意の適宜1つまたは複数の組み合わせを実行するように動作可能である。
実施態様において、前記検出器は、それ自体、前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用を、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さに局在化することを可能にするように適合または構成される。
システムは、特に、第1の態様の方法の性能に適合したシステムであり、各態様の好ましい特徴は、他方に適用可能であることが理解されるであろう。
特に、システムの処理モジュールは、本発明の第1の態様の方法のステップのいずれかを実行するように動作可能であり、および/または、システムは、さらに、本発明の第1の態様の方法のステップのいずれかを実行するように動作可能なイメージングモジュールなどの追加モジュールを含むことができる。
例示的実施態様では、前記検出器は、検出器のx、y平面およびそれに直交する検出器のz方向を有し、前記処理モジュールは、各相互作用を検出器のx、y平面内の位置及び検出器のz方向の前記相互作用の深さに局在化するように動作可能である。いくつかの実施態様では、検出器は、検出器内で発生する入射放射線との相互作用を可能にして、そのように局在化できるように適合または構成される。
例示の実施態様では、検出器は、上に規定されたように、前記検出器は、複数の個別にアドレス指定可能な検出器のサブユニットにピクセル化され、前記処理モジュールは、各相互作用を特定のサブユニット及びその中の前記相互作用の深さに局在化するように動作可能である。いくつかの実施態様では、検出器は、検出器内で発生する入射放射線との相互作用を可能にして、そのように局在化できるように適合または構成される。
実施態様において、コリメータは、一次元アレイまたは複数のアパーチャの二次元アレイを有してもよい。アパーチャは、例えば、出現する放射線の方向の短い長さ及び/又は発散プロファイルを参照して、アパーチャを通過する放射線が、出現時にゼロでない広がり角を有する傾向があるように構成されてもよい。好適な広がり角は、少なくとも15度であってもよい。
いくつかの実施態様では、コリメータは複数のスリットと、例えばスリット-スラット配置を備える。他の実施態様では、コリメータは、ピンホールの二次元アレイを備える。複数の発散アパーチャの他の配置も想定され得る。
いくつかの実施態様では、前記検出器は、前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用を、3次元における前記検出器内の前記相互作用の位置に局在化することを可能にするように適合または構成される。
例えば、いくつかの実施態様では、前記検出器は、三次元ボクセルアレイを備えるボクセル検出器である。このような場合、前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の少なくとも三次元の位置を含む前記相互作用の特性を決定する前記ステップは、前記相互作用を特定のボクセルに局在化するステップを有する。
いくつかの実施態様では、検出器は、検出器内の相互作用を、入射する放射線の方向に対して概ね垂直な平面におけるx方向及びy方向の各々に対して、および、x、y平面に対して概ね直交する方向における検出器内の深さを含むz方向に対して、局在化する手段を備えている。
例えば、検出器は、2つの直交方向、以下x方向及びy方向という、の各々において検出面を横切って位置的に規定された複数の別々にアドレス指定可能な検出部分に分割された検出面を備え、それによって、線源から入射する放射線の粒子の検出モジュールにおける相互作用を、検出部分に位置的に局在化することができ、かつ、第三の直交方向の深さ、以下z方向という、に、放射線検出器は、線源から入射する放射線の粒子の検出モジュールにおける相互作用をz方向の深さに、さらに位置的に局在化することができるように、構成されている。
したがって、検出器は、各光子相互作用が起こる相互作用の深さ(すなわち、z方向の寸法)の決定を可能にするように構成される。これは、材料、構造的特徴および処理エレクトロニクスの組み合わせによって、任意の適切な方法で達成することができる。
例えば、検出器は、バルク結晶のテルル化カドミウム型固体半導体検出器等の相互作用の深さの情報を引き出すことを本質的に可能にする材料から加工されてもよい。半導体検出器を構成する材料は、例えば、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、テルル化カドミウムマンガン(CMT)およびそれらの合金から選択される半導体検出器材料を含み、例えば、a+b <1であり、aおよび/またはbがゼロであり得る結晶性Cd1-(a+b)MnaZnbTeを含む。バルク単結晶検出器が特に好ましい場合がある。
追加的または代替的に、検出器は、好適な検出器材料のz方向に複数の離散層を含んでもよい。例えば、多層シンチレータ検出器は、本発明の実施に好適であり得る。
いくつかの実施態様において、本方法は、画像を生成するステップと、任意に更に画像を表示するステップとを有する。本システムは、画像を生成するための画像生成モジュールと、画像表示装置とをさらに備えることができる。本方法は更に、断層撮影再構成として連続する画像を生成するステップを有することができる。本システムは、断層撮影再構成モジュールをさらに備えて、それらに影響を与えることができる。
いくつかの実施態様において、画像は断層撮影画像であり、画像生成モジュールは、例えば、検出された事象の3Dを利用して放射能の源泉の不確実性を考慮する断層撮影再構成として連続する画像を生成する断層撮影画像再構成モジュールを備える。任意に、これは、再構成内で直接、又は事前の処理ステップとして行われてもよい。任意に、以下で探索されるハイブリッド方法のようなハイブリッドアプローチを使用してもよい。
いくつかの実施態様において、前記画像は、選択された対象面に対する推定された活性分布であり、システム動作の検証に適しており、前記画像生成モジュールは、検出された事象の3D位置を利用して、放射能の起源の不確実性を事前処理ステップとして考慮する後方投射を含む。
第2の態様のシステムの他の好ましい特徴は、第1の態様の方法の議論からの類推によって理解され、その逆も同様である。
以下、添付図面の図1から図11を参照して、本発明を例として説明する。
多重化を回避するために検出領域が間隔を置いて配置されている、従来技術の複数ピンホールシステムの実施例を示す。 静止した高解像度検出器と小さな倍率を有するマルチピンホールの代替システムを示す。静止した高分解能検出器と小さな倍率を持つ代替の多ピンホールシステムを示す。 ピンホールの投射の多重化の原理を示す。 本発明の原理による多重化データの断層撮影再構成の例示的な方法を説明する概略的なフローチャートである。 深さ方向情報解像度を有する検出器に適用される図4の方法の概略図である。 具体的な実施例の態様を示す。 具体的な実施例の態様を示す。 具体的な実施例の態様を示す。 具体的な実施例の態様を示す。 具体的な実施例の態様を示す。 具体的な実施例の態様を示す。
図1は、多重化を回避するために検出領域が間隔を置いて配置されている、先行技術の複数ピンホールシステムの実施例を示す。オーバーラップを回避するために十分に間隔を置いて配置されるように定義された大きな検出領域またはピクセルを有する検出器8上に対象2から投射する、ピンホールコリメータ6が示されている。
コリメータ6内の各ピンホール4は、検出器表面8上に少なくとも対象2の部分画像を作成することになる。検出器データからの全対象画像の再構成は、各ピンホール4によって作成されたすべての個々の画像からの情報を組み合わせることで構成されることになる。
この種の配置における部分画像のオーバーラップは、本明細書では一般に多重化と称されるが、アーティファクトを全対象画像に導入する傾向がある。当然、多重化領域が大きいほど、結果として得られる再構成対象画像アーティファクトは大きくなる。示された例のシステムでは、検出領域またはピクセルの間隔は、かつ、ピンホールの間隔は、コリメータ内のピンホールに対応する各検出領域またはピクセルが本質的に離散的であるように選択され、オーバーラップを回避し、全対象画像の再構成の画像アーティファクトの生成を回避する。
図2は、静止した高解像度検出器と小さな倍率を有するマルチピンホールのコリメータ配置16bを備える代替システムを示す。コリメータ16は、対象12から対応する検出器18に投射する。このシステムは、予想される解像度を維持しながら、より低い倍率を採用するために、より高解像度の検出器を活用することを模索するであろう。つまり、検出器表面を大きくする必要なく、ピンホールの数を大幅に増加することができる。得られたマルチピンホールは、画質パラメータを改善するのに役立つだけでなく、多方向からの別々の取得を必要とせずに3D画像を獲得する機能に導くことができる。
マルチピンホールのコリメーションを設計する標準的な方法は、個々のピンホールの投射間にオーバーラップがないことを確実にする。ピンホール密度の増加は、他の理由のために有利であるかもしれないが、オーバーラップ領域を導入することになり、その結果に対処しなければならない。隣接するピンホールの投射がオーバーラップする場合、2つ以上のピンホールから生じる事象を記録する領域が検出器上に作成される。事象の実際の源泉を知ることは不可能であるので、検出信号に余分なあいまいさを導入した。全体のシステム設計、使用される再構成方法、及び線源分布そのものの性質に依存して、この不確実性は再構成された3D画像に深刻なアーティファクトを導くことがある。
本発明は、検出表面のx、y平面における相互作用についてのデータに加えて、検出器のz方向における相互作用の深さについて得られたデータを利用して、この影響を緩和し、アーティファクトを除去する。これは、例えば、図3を参照して論じられるが、マルチピンホールのコリメーションの文脈では、同様の原理が、口部の他の適切なアレイに適用されるであろう。例えば「スリット-スラット」又は「ファンビーム」のような同じ方法で使用することができる他のコリメータの構成がある。それらは、マルチピンホールのコリメータと同様に角度サンプリングを提供することができ、従って、以下に説明する同じ画像再構成原理を適用することができる。
検出器で相互作用データの深さを収集する必要がある。本質的にこれを行うことができる検出器が好ましく、一実施形態では、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)の厚いバルク半導体検出器が使用される。そのような検出器は、本質的に、z方向の光子相互作用の深さ、及び、x、yにおける特定のピクセル内の位置を決定することを可能にする。しかし、本発明はそのような検出器に限定されない。そのような半導体検出器は、任意の「深さ感知」または「3D位置感知」の検出器構造によって置き換えることができ、これには、例えば、何らかの深さ感知を提供するために、数層からなるシンチレータ検出器モジュールが含まれる。
実施形態は、半導体検出器の厚さを利用して、相互作用の深さ(DOI)のデータを取得し、隣接するピンホールからの画像間の一定の分離を可能にする。効果における検出器の固有の深さの解像度は、我々が複数の独立した検出層を有することを意味する。ピンホールの投射は、検出層のそれぞれにおいてオーバーラップし得るが、オーバーラップ量は異なり、オーバーラップの異なる部分は、オーバーラップに問題がある。DOI層におけるオーバーラップのこの変化は再構成プロセスのための追加情報を提供し、最終的には多重化からのあいまいさを解決でき、これはアーティファクトのないイメージングの鍵である。
図3は、ピンホールの投射の多重化の原理を示す。オーバーラップの量と位置は各検出層で異なる。これは、本発明の方法によって利用される。
一般的な原理では、本発明は、隣接するアパーチャからの投射間の重複を回避するように構成されていないマルチアパーチャコリメータと、相互作用機能の3D位置を有する検出器と、再構成方法とを含む。コリメータは、検出器上に少なくとも2つのオーバーラップする投射を投射するように構成され、検出器は、複数の深さ層内に放射線を記録する。アーティファクトが低減し、理想的にはアーティファクトのない再構成された画像が、多層の投射データを使用した再構成アルゴリズムによって提供される。
再構成アルゴリズムは、多層データを扱うことが可能な従来のアルゴリズムであるか、又は、あるいは、再構成アルゴリズムは、以下の実施形態によって、及び、本発明の原理による多重化データの断層撮影再構成の例示的な方法を説明する概略的なフローチャートである図4を参照して、例示するような、新規な逆多重化方法ステップを組み込むことができる。
多重化データの断層撮影再構成は、ML-EMまたはOS-EMまたは正規化を組み込んだより最近のアルゴリズムによる反復再構成を含む、異なる経路をたどることができる。
・多重化(MX)効果が反復再構成プロセスで使用されるシステム行列(SM)に組み込まれる直接再構成。(オプションA)
・従来の画像再構成を用いた最終的な画像再構成の前に、投射空間において別々の反復的な逆多重化手順を実行する。(オプションB)
・オプションA及びBを、直接再構成の初期化により、逆多重化データによる再構成からの出力と組み合わせることができる。(オプションC)
・前の画像が次のステップの初期化として、または正規化として使用される場合の、逆多重化と再構成の間の交互スキーム。(オプションD)
・ハイブリッド法:上記のオプションA及びBと組み合わせて、逆多重化された及び多重化された両方の投射を使用する更新を含む再構成。(オプションE)
最適アルゴリズム(与えられた計算コストに対する画像品質に関して)は、異なる層における多重化の量に依存するであろう。アルゴリズムとそのパラメータの選択は、シミュレーションデータに基づいて行うことができる。
本発明の原理を具体化する例示的な方法では、多重化(MX)は、検出器体積(図5の上半分)内の異なるピンホールからの投射のオーバーラップからなる。
逆多重化手順中、異なるピンホールからの投射データは別々に処理される(図5の下半分)。
・反復ML-EM アルゴリズムを使用して、多重化(MX)のない仮想2D 投射を推定する。この間に、2Dデータフォーマットと3Dデータフォーマットとの間の順方向と逆方向の投射(FP/BP)によりデータを変換し、多重化(MX)を導入する。
・異なるDOI層における異なる多重化(MX)度を自動的に考慮し、安定な解を導く。
多重化演算FP/BPは、オーバーラップ/多重化領域内の計数の加算により実施することができ、非常に高速である。より洗練された実施において、FP/BPはまた、各検出器層の解像度特性および/またはピンホール貫通効果を考慮に入れることができる。
これは、単なる例として提示される。本発明の鍵は、図5に示すような、固有または構築されたDOI層を有する検出器の使用である。各光子相互作用の深さ、すなわち、深い検出器内のz方向の位置もある程度決定できれば、各光子相互作用が、x、y、z座標のすべてにおいて、ある程度、位置的に局在することができるデータセットを作ることができ。隣接するアパーチャからの投射間のオーバーラップを避けるように堅固に構成されたコリメータを必要とせずに、生成された画像内でアーティファクトを減らすことができる。
可能な利点は、放射能の固有の線源レベルがはるかに低い、有効なデータセットを、検出器において収集され得ることであり、また、例えば、医用イメージングの場合には、患者の組織へのより低い放射線量となる。
具体例のアルゴリズムが続く。
・逆多重化
取得された多重化3D投射データは、物理的検出器に関してある選択された位置での2D仮想データ平面の使用を含むアルゴリズムで逆多重化することができる。逆多重化アルゴリズムは、以下のステップによって説明することができ、これらのステップは、多数の反復に対して繰り返される。
・画像合併
逆多重化投射データから、活性分布の単純な画像を重み付け加算プロセスによって作り出すことができる。
・画像再構成
ML-EM [Shepp & Vardi 1982]を使用した多重化または逆多重化(2Dまたは3Dのいずれか)のデータに基づいて、最終的な画像を得るために様々なアプローチを使用することができる。
しかしながら、異なるピンホールに対応するデータが多重化効果のために相互依存するので、ピンホールサブセットの使用は不可能である。
また、これらの種々の処理ステップ間で交互に行うことも可能である。例示的実施形態は、逆多重化の数回の反復、逆多重化データの再構成の数回の反復、不多重化データの再構成の数回の反復の間で交互に入れ替わるであろう。これらのステップでは、他のステップからの情報を含むことが有利であり得る。特定の実施例は、逆多重化データが、以前に得られた画像推定の多重化されていない投射に近いものでなければならない不利益を、逆多重化ステップが含む場合であろう。別の実施例は、交替はないが、上記のステップが、最終の再構成のための初期化として、逆多重化データを使用して、順番に実行される場合である。最終的なオプションは、投射の逆多重化をシステム行列における直接使用と組み合わせることであり、再構成アルゴリズムにおける更新内でこれらを組み合わせる。したがって、更新は、多重化されていない推定された投射と逆多重化生データの比、および、推定された多重化投射と生データの比の両方に基づいて行われる。
実施例のアプローチの詳細な議論
以下では、本発明の原理による固定の低線量の分子乳房トモシンセシスに使用するための高度に多重化されたデータの再構築への実施例の新規なアプローチの議論を提供する。これらは、検出されたγ光子の入射方向に関するあいまいさをもたらす多重化(MX)周辺の問題に対処することを意図している。DOI情報によって支援された画像再構成の前か間かのどちらかで逆多重化を行うことにより、この問題に対処する種々の新しいアプローチを開発した。システム形状を最適化することにより、多重化を使用しないシステムと比較して、実効感度において2倍のゲインを得ることが可能であることを示した。
本出願人は、DOI及びMPHコリメーションを有するCZT検出器に基づいて、MBlの固定のトモシンセシスシステムを開発している。基本的な考えは、多数のピンホールを使用することで、多重化が可能になり、その結果、より高い感度が得られ、サンプリングが改善されることである。多重化では、検出されたγ光子の入射方向に関して、ある程度のあいまいさがあり、これは再構成画像にアーティファクトをもたらす可能性がある。しかし、多重化データと多重化されないデータを組み合わせることにより、アーティファクトのない画像が得られることが過去に示されている。DOI情報は、可変量の多重化を有するデータを提供する可能性を有し、それ故、逆多重化を助けることができる。
システム性能を最適化するために、マルチパラメータ空間における種々の設計構成を調査した。また、再構成前の投射データに適用できる新規な逆多重化アプローチを開発した。ここでは、このアプローチをハイブリッドアプローチと同様にシステム行列に多重化を組み込んだ直接再構成と比較した。
材質および方法
データ生成
例示的なシステムは、互いに対向して配置された2つの平面CZT検出器アレイ(図6は、完全なシステムの幾何学形状(左)と、多重化を示しているコーナー領域の拡大表示ブローアップ(右)と、を示している)からなる。平均厚さが6cmの場合に軽度の乳房圧迫を用いると仮定する。著者らは、1x1mmのピクセルサイズを有する16x16cmの検出器サイズのためと、1mmの層でのDOI推定のためのシミュレーションを行った。システム最適化のために、次のパラメータ、ピンホール数、ピンホールのアパーチャサイズ、ピンホールアパーチャ角度およびコリメータ‐検出器間距離を調べた。
最初にコントラスト対雑音比(CNR)の解析的計算を用いてパラメータ空間を絞り込んだ。次に、各々36の球体の4象限において球状損傷の1つの層を含むファントムに対応する投射データを生成する解析シミュレーションを行った。球体の直径は6mm、球体とバックグラウンドの比は、4象限において、それぞれ5,10,15,20であった。また、4層の球体を15mm離してシミュレーションを行った。シミュレーションは、99mTc‐MIBIの150MBq射出後の10分間の患者のスキャンであった。これによりバックグラウンド放射能濃度は760Bq/mLと推定された。
逆多重化と再構成
このアルゴリズムは、各ピンホールを表す仮想2D平面と3D検出器のブロック(図7は、逆多重化アルゴリズムにおける順変換過程の図である。仮想平面は、多層検出器ブロック上に投射(FP)され、次いで、多重化(MX)とマージされる)との間でデータが前方投射および後方投射される反復手順で構成される。
この逆多重化方法は、断層撮影再構成プロセスとは完全に無関係であるという点で、従来技術の実施例とは異なる。
トモグラフィー再構成のために、3つの異なるアプローチを実施した。1)1ステップ:システムマトリックスに多重化を組み込んだ直接画像再構成[オプションA]、2)2ステップ:逆多重化を断層撮影再構成前の投射データに適用する[オプションB]、および、3)2つの方法を組み合わせる。各反復で、多重化データと逆多重化データ[オプションE]から得られた補正係数の平均を用いて画像を更新する(図8にハイブリッド再構成アルゴリズムの概略説明を示す。多重化データと逆多重化データの両方に基づいて補正係数が計算される)。再構成のために、解像度等化のための距離依存平滑化により得られた事前のMAPアルゴリズムを用いた。
ここでは、コントラストとノイズに関して3つのアプローチを比較する。また、同じ幾何学的形状であるが多重化を含まない(実際には不可能である)場合について、理想的投射データから再構成した画像と結果を比較した。
結果
単一層ファントム内の球体についてターゲット対バックグラウンドの比(TBR)を計算し、変動係数を球体面から離れた均一領域で計算した。図9は、10-16、18および20mmの分離で、ヘッド当たり8x8から16x16のピンホールの異なるMPHによる構成を有する、TBR対CoVの曲線を示す。円付きの実線は、理想的な(しかし到達不可能である)多重化のない場合を表し、一方、円付きの破線は、多重化データに対する異なる再構成アプローチを表す。点線は、同じピンホール分離で点をつなぐ。20mm間隔の8x8構成は、実際の多重化のない場合に対応する。グラフは「弓矢」に似ており、「矢印」は理想的な多重化のない状況に対応し、他の3つの曲線は異なる再構成アプローチに対応している。グラフの右側にある多重化のない場合から開始すると、最初は3つの曲線すべてが理想的な曲線と同じ方向に多かれ少なかれ動く。そして、それらは、目に見えない障壁にぶつかり、未解決の多重化またはノイズ増幅のために、異なる方向に跳ね返るように見える。「見えない障壁」に沿って、複数の解があり、それらは本質的に等価であるが、異なるバイアス対ノイズのトレードオフ関係を有する。「弓形」は、~14.3mmのピンホール分離に対応する点で「矢印」と交差する。多重化のない場合と比較して、これは、感度の効果的な増加を表す(20/14.3)≒2の係数によるピンホール密度の増加に対応する。
12mm間隔の14x14のピンホールを有するMPH構成を、さらなる評価のために選択した。再構成された画像を、異なる再構成アプローチについて図10に示す。再構成画像(横断、冠状断、矢状断)を、異なる再構成アプローチ:a)多重化のない理想的な場合、b)1ステップ、c)2ステップ、および、d)ハイブリッド再構成、を有する、14x14のピンホール構成(12mm分離)で示す。
図11は、単一層ファントムおよび多層ファントムにおける異なる再構成アプローチに対するTBR対CoVの曲線を示す。異なる反復回数(1~8)のBR対CoVの曲線が、単一層ファントム(頂部)および多層ファントム(底部)における再構成アプローチに対して示されている。多重化のない曲線は、実際には不可能な多重化のない理想的な場合を表すため、常に最適である。2つのファントムでは(理想的な多重化のない場合は別にして)最良のアプローチが異なり、単一層ファントムでは1ステップ、多層ファントムでは2ステップであることがわかり得る。どちらの場合も、ハイブリッド法の結果は他の2つの間にあり、良い妥協策を表している。

Claims (25)

  1. 線源からの放射線を処理する方法であって,
    前記線源から放射線を受けるための検出器を位置決めするステップと、
    前記線源と前記検出器との間にコリメータを位置決めするステップであって、前記コリメータは複数のアパーチャを有する、ステップと、
    前記線源からの放射線が前記コリメータを通過して前記検出器に入射するようにするステップと、
    各々が前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用に対する応答である複数の応答を受けるステップと、
    前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性を決定するステップであって、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含む、ステップと、
    前記検出器上の検出された位置上の前記検出器における前記コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって、前記複数の応答を処理するステップと、を有する方法。
  2. 前記検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを決定するステップと、
    前記入力データセットを処理し、前記複数のアパーチャからの前記投射された放射線の経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で修正された各相互作用の位置を含む少なくともデータを含む修正データセットを、前記入力データセットから生成するステップと、を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 画像データセットを生成するために、連続する複数の粒子相互作用のための前記データを処理するステップを有する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記画像データセットは断層撮影再構成により生成され、前記方法は、
    再構成された断層撮影画像における多重化アーティファクトを低減するために、再構成された断層撮影画像データセットに対する多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置と深さを処理するステップを有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを決定するステップと、
    前記多重化の効果に適応するように、前記入力データセットを処理して、後続の断層撮影再構成前に修正データセットを生成するステップと、を有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記検出器内の各相互作用の決定された位置および深さを含む入力データセットを決定するステップと、
    前記多重化の効果に適応するように、前記入力データセットを処理して、前記断層撮影再構成の一部として修正データセットを生成するステップと、を有する、請求項4または請求項5に記載の方法。
  7. 再構成された断層撮影画像データセットに対する前記多重化の効果に適応するための処理が、逆多重化手順によって実行され、
    検出器体積の深さを相互作用層の有限数の異なる深さに分割するステップと、
    各深さの層の仮想的な2次元の多重化のない投射を推定し、2次元のデータフォーマットと3次元のデータフォーマットとの間でデータ変換を行うアルゴリズムを適用するステップであって、該ステップにより、多重化を導入する、ステップと、
    相互作用層のそれぞれの深さにおける異なる程度の多重化を考慮することによって、逆多重化投射セットを生成するステップと、のいずれか又は全てのステップを有する、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記推定するステップは、
    各深さの層に対する仮想的な2次元の多重化のない投射を推定するステップと、
    反復ML-EMアルゴリズムを適用するステップであって、該ステップの間に、前記2次元のデータフォーマットと前記3次元のデータフォーマットとの間の順方向投射と逆方向投射によってデータが変換される、ステップと、を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記検出器は、検出器のx、y平面およびそれに直交する検出器のz方向を有し、
    前記方法は、各相互作用を検出器のx、y平面内の位置及び検出器のz方向の前記相互作用の深さに局在化するステップを有する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記検出器は、複数の個別にアドレス指定可能な検出器のサブユニットにピクセル化され、
    前記方法は、各相互作用を特定のサブユニット及びその中の前記相互作用の深さに局在化するステップを有する、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記コリメータは、
    ピンホールのアレイ、例えば、ピンホールの二次元アレイと、
    スリットのアレイ、例えば、スリット-スラット配置のスリットのアレイとの、1つまたは複数を備える、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用を、前記検出器内の相互作用位置に3次元で局在化することを可能にするように適合または構成された検出器の使用を有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 三次元ボクセルアレイを備える検出器の使用を有する方法であって、前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の少なくとも三次元の位置を含む前記相互作用の特性を決定する前記ステップは、前記相互作用を特定のボクセルに局在化するステップを有する、請求項12に記載の方法。
  14. 線源からの放射線の検出のための放射線検出システムであって,該放射線検出システムは、
    放射線検出器と、
    使用中の前記線源と前記検出器との間に位置決め可能なコリメータであって、前記コリメータは複数のアパーチャを有する、コリメータと、
    動作可能な処理モジュールであって、該処理モジュールは、
    各々が前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用に対する応答である複数の応答を受け、
    前記複数の応答のそれぞれについて、前記相互作用の特性を決定し、前記特性は、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さを含み、
    前記検出器上の検出された位置上の前記検出器における前記コリメータ内の複数のアパーチャからの投射された放射経路のオーバーラップによる多重化の効果に適応するような方法で、相互作用データの位置及び深さを同時に処理することによって、各々の相互作用の決定された位置および深さに応じて、前記複数の応答を処理する処理モジュールと、を備える放射線検出システム。
  15. 前記処理モジュールは、さらに、請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の前記決定するステップまたは前記処理するステップのうちの1つまたは複数を実行するように動作可能である、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記検出器は、前記検出器内で発生する入射放射線との相互作用を、前記検出器内の前記相互作用の少なくとも位置および深さに局在化することを可能にするように適合または構成される、請求項14または請求項15に記載のシステム。
  17. 前記検出器は、検出器のx、y平面およびそれに直交する検出器のz方向を有し、
    前記処理モジュールは、各相互作用を検出器のx、y平面内の位置及び検出器のz方向の前記相互作用の深さに局在化するように動作可能である、請求項14から請求項16のいずれか一項に記載のシステム。
  18. 前記検出器は、複数の個別にアドレス指定可能な検出器のサブユニットにピクセル化され、
    前記処理モジュールは、各相互作用を特定のサブユニット及びその中の前記相互作用の深さに局在化するように動作可能である、請求項14から請求項17のいずれか一項に記載のシステム。
  19. 前記コリメータは、
    ピンホールのアレイ、例えば、ピンホールの二次元アレイと、
    スリットのアレイ、例えば、スリット-スラット配置のスリットのアレイとの、1つまたは複数を備える、請求項14から請求項18のいずれか一項に記載のシステム。
  20. 前記検出器は、三次元ボクセルアレイを備えるボクセル検出器である、請求項14から請求項19のいずれか一項に記載のシステム。
  21. 前記検出器は半導体検出器である、請求項14から請求項20のいずれか一項に記載のシステム。
  22. 前記半導体検出器は、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、テルル化カドミウムマンガン(CMT)およびそれらの合金から選択される半導体検出器材料を含み、例えば、a+b <1であり、aおよび/またはbがゼロであり得る結晶性Cd1-(a+b)MnaZnbTeを含む、請求項21に記載のシステム。
  23. 画像を生成する画像生成モジュールをさらに備える、請求項14から請求項22のいずれか一項に記載のシステム。
  24. 前記画像が断層撮影画像であり、前記画像生成モジュールが、検出された事象の3D位置を利用して、放射能の源泉の不確実性を考慮する断層撮影再構成として連続する画像を生成する断層撮影画像再構成モジュールを備える、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記画像は、選択された対象面に対する推定された活性分布であり、システム動作の検証に適しており、前記画像生成モジュールは、検出された事象の3D位置を利用して、放射能の起源の不確実性を事前処理ステップとして考慮する後方投射を含む、請求項23または24に記載のシステム。
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