本願は、ワイヤレス通信技術の分野に関し、および特に、通信方法および装置、可読記憶媒体、ならびにシステムに関する。
ドライブテストの最小化(minimization of drive-tests, MDT)技術は、事業者が加入ユーザの商用端末を用いて測定を実行して、測定結果を送信して従来のドライブテストと部分的に置き換えて、端末測定データを自動的に収集して、ワイヤレスネットワーク内の問題および故障を検出して最適化する技術である。この技術の適用シナリオは、事業者が通例ルーチンのネットワークカバレッジドライブテストを毎月実行して、ユーザの訴えに応答して特定の領域に対して通話品質ドライブテストを実行することを含む。これらのシナリオにおけるドライブテストは、MDTで置き換えられることが可能である。MDT技術は、以下のようにいくつかの測定タイプを有する場合がある。
1.信号レベル測定:ユーザ機器(user equipment, UE)は、ワイヤレス信号の信号レベルを測定して、測定結果を基地局または基地局コントローラに送信する。
2.サービス品質(quality of service, QoS)測定:QoS測定のうち、例えばサービスのトラフィック、サービスのスループット、およびサービス遅延などのうちの1つまたは複数の測定などは、一般に基地局によって実行される。または、例えばアップリンク処理遅延の測定などは、UEによって実行される場合があり、例えばエアインタフェース遅延の測定などは、基地局とUEとによって協働で実行される場合がある。エアインタフェース遅延は、データパケットが基地局のサービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol, SDAP)SDAP/パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol, PDCP)レイヤを通過してからデータパケットがUEのSDAP/PDCPレイヤに到達するまでの経過時間を測定することによって測定されることが可能である。
3.アクセス可能性測定:UEは、無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続セットアップ障害についての情報を記録して、その情報を基地局または基地局コントローラに送信する。
MDTは、ログMDT(logged MDT)および即時MDT(immediate MDT)を含む場合がある。即時MDTは、主として、無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続状態(RRC_CONNECTED)のUEにおいて実行される測定であり、およびログMDTは、主として、遊休状態(RRC_IDLE)のUEまたはRRC非アクティブ状態(RRC_INACTIVE)のUEにおいて実行される測定である(例えば、遊休状態のUEまたは非アクティブ状態のUEは、そのUEが現在滞在しているセルに対応する周波数に対応する近隣セル、およびそのUEが現在滞在しているセル内でブロードキャストされるセル再選択に対応する周波数間/システム間近接セルのうちの1つまたは複数を測定する)。即時MDTは、一般に、UEのデータボリューム、インターネットプロトコル(internet protocol, IP)スループット、パケット伝送遅延、パケット損失率、および処理遅延などのうちの1つまたは複数を測定するために使用される。ログMDTは、一般に、受信信号強度に対してUEによって実行される測定を指す。
基地局は、2つのシナリオで、MDT測定収集タスクを開始する。1つは、シグナリングベースMDT(signaling-based MDT)を開始するものであり、および他方は、マネジメントベースMDT(management-based MDT)を開始するものである。シグナリングベースMDTは、特定UE向けのMDTであり、基地局は、コアネットワーク(core network, CN)から、MDTを特定のUEに対して実行するように指示するメッセージを受信する。マネジメントベースMDTは、特定UE向けのMDTではなく、基地局は、運用、管理、および保守(operation, administration and maintenance, OAM)またはエレメント管理(element manager, EM)から、MDTを実行するように指示するメッセージを受信する。基地局は、ポリシーに従って、その基地局の下のUEからUEを選択して、MDT測定を実行する。シグナリングベースMDTでは、CNは、ユーザがMDTを実行することに合意していない限り、UEに対するシグナリングベースMDTを開始しない。マネジメントベースMDTでは、UEを選択するときに、基地局は、UEがMDTを実行することに合意するかどうかを考慮する場合があり、例えば、MDTを実行することに合意するUEのみを選択して、MDT測定を実行する場合がある(例えば、コアネットワークは、UEがMDTを実行することに合意するかどうかを基地局に通知し、例えばCNは、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)に、UEのマネジメントベースMDTの許可インジケーション(Allowed indication)を通知し、および任意選択でマネジメントベースMDT公衆陸上移動体ネットワーク(public land mobile network, PLMN)リストも通知する)。マネジメントベースMDTおよびシグナリングベースMDTは、両方とも、ログMDTおよび即時MDTを含む場合がある。シグナリングベースMDTでは、CNは、何らかのMDT設定情報、およびトレース収集エンティティ(trace collection entity, TCE)IPアドレスなどのうちの1つまたは複数を基地局に通知する。MDT設定情報は、MDT活動化タイプ(例えば即時MDTのみ(Immediate MDT only)、ログMDTのみ(Logged MDT only)、即時MDTおよびトレース(Immediate MDT and Trace))、MDT領域範囲、MDTモード、対応するMDTモードの設定パラメータ(例えば即時MDT測定事象、ログMDT記録間隔、および期間のうちの1つまたは複数)、およびシグナリングベースMDT PLMNリストのうちの1つまたは複数を含む。MDT領域範囲は、MDT測定が実行される領域範囲、例えばセルリストまたはトラッキング領域リストなどである。MDTモードは、即時MDTおよびログMDTのうちの一方または両方を含む。
いくつかのストリーミングタイプサービスまたは音声サービス、例えばストリーミングサービス(streaming service)およびIPマルチメディアシステムのマルチメディア電話サービス(Multimedia Telephony Service for IMS, MTSI)などでは、信号の品質だけではこれらのサービスのユーザエクスペリエンスを反映することはできない。事業者は、ユーザエクスペリエンスを知り、ネットワークを最適化してユーザエクスペリエンスを改善したいと思っている。このタイプの測定収集は、エクスペリエンス品質(quality of experience, QoE)測定収集と呼ばれ、およびアプリケーションレイヤ測定収集と呼ばれる場合がある。このタイプの測定も、シグナリングベースMDTおよびマネジメントベースMDTを用いて開始される。
アプリケーションレイヤ測定収集は、基地局によって設定される。どのようにアプリケーションレイヤ測定収集を設定するかが、早急に研究されるべき問題である。
本願の実施形態は、通信方法および装置を提供して、特に、アプリケーションレイヤ測定設定の例えばシグナリングオーバヘッドまたは記憶オーバヘッドなどのオーバヘッドを低減する、または特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善するために、アプリケーションレイヤ測定設定方法を提供する。
本願の実施形態の第1の態様は、以下を含む通信方法を提供する。
端末が、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信すること、
端末が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてエクスペリエンス品質QoE測定を実行すること、
端末が、第2の基地局から第1のメッセージを受信することであって、第1のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと、および
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示すときに、端末が、QoE測定を実行し続けること、および/または
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示すときに、端末が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすること。
第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージ、全設定を示すメッセージ、デュアル接続DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージ、またはセカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージのうちの1つまたは複数を含む。
QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが、第1のインジケーション情報フィールドを含み、第1のインジケーション情報フィールドが、第1の値であり、第1の値が、2つの値のうちの1つであり、2つの値のうちの一方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および2つの値のうちの他方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示すこと、を含む。
代替として、第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示す、または第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。
任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプを示す情報をさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応すること。
例えば、端末についてのアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のみを含むときには、第1のインジケーション情報フィールドは、1ビットによって、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。例えば、1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、および0は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、第1のインジケーション情報フィールドが無効である(または存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示し、および第1のインジケーション情報フィールドが無効である(または存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。
端末についてのアプリケーションレイヤ測定設定情報が複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むときには、アプリケーションレイヤ測定設定情報のそれぞれの保持またはリリースは、例えばビットマップ方式で示されるなど、対応する第1のインジケーション情報フィールドを用いて示される場合がある。
代替として、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するあるサービスタイプについて、アプリケーションレイヤ測定設定情報が保持またはリリースされるとき、および/または端末が1つもしくは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し得るが、サービスタイプのそれぞれが1つのアプリケーションレイヤ測定設定のみに対応するときには、サービスタイプが示されて、そのサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持もしくはリリースされることを示す場合があり、または保持もしくはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定が示され得、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。
代替として、端末が1つまたは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し、およびサービスタイプのそれぞれが1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプの両方が示される場合がある。代替として、異なるサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定の識別子が異なるときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを示さずに、示される場合がある。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示すときに端末がQoE測定を実行し続けることは、以下を含む。
端末のアクセス層ASが、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されると決定し、およびASの上位レイヤに第2のメッセージを送信することであって、第2のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを示す、こと。
任意選択で、端末のASの上位レイヤが第2のメッセージを受信する前に、ASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしており、およびこの方法は、以下を含む。
ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をASの上位レイヤに送信すること。
このように、ASおよびASの上位レイヤの両方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持する必要があるというわけでなく、これにより記憶オーバヘッドを低減し得る。
任意選択で、この方法は、ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をASの上位レイヤに送信することをさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示すときに端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることは、以下を含む。
端末のアクセス層ASが、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされると決定し、およびASの上位レイヤに第2のメッセージを送信することであって、第2のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを示す、こと。
第1の可能な実装では、第1のメッセージは、第2の基地局からの、および無線リソース制御RRC再開を示すメッセージである。
第1のメッセージは、端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように指示する。
任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が受信された後、および第1のメッセージが受信される前に、この方法は、
端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージを第3の基地局から受信することと、RRC再開を要求するメッセージを第2の基地局に送信することとをさらに含み、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをさらに示す。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードMNであり、および第2の基地局は、デュアル接続におけるセカンダリノードSNである。
代替として、第1の基地局は、デュアル接続におけるセカンダリノードSNであり、および第2の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードMNである。
任意選択で、第1の基地局が、端末とデュアル接続を実行する基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであるときには、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する基地局のタイプをさらに示し、およびこのタイプは、マスタノードおよび/またはセカンダリノードを含む。
このようにして、本態様の方法は、特定のUE状態切換えプロセスに適用され得、および端末がRRC_INACTIVE状態に入るときに第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことによって、基地局の要件がUE側の挙動と一致して、不一致によって生じるオーバヘッドの問題または不正確なアプリケーションレイヤ測定を回避する。
第2の可能な実装では、第1のメッセージは、第2の基地局からの、および全設定を示すメッセージ、またはマルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージである。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであり、および第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
このようにして、本態様の方法は、特定の全設定またはMR-DCリリースおよび/または追加プロセスに適用され得る。
第3の可能な実装では、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、デュアル接続におけるセカンダリノードによって設定され、第1のメッセージは、第2の基地局からの、およびセカンダリセルグループ設定のリリースを示すメッセージであって、セカンダリセルグループは、セカンダリノードによって管理されるセルである。
任意選択で、保持された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、マスタノードのアプリケーションレイヤ測定に使用される。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードまたはマスタノードであり、および第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
任意選択で、この方法は、第2の基地局から第3のインジケーション情報を受信することであって、第3のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を第2の基地局に送信することを示す、ことをさらに含む。
任意選択で、この方法は、第2の基地局から第4のインジケーション情報を受信することであって、第4のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される例えばシグナリング無線ベアラなどの無線ベアラを示す、ことをさらに含む。
このようにして、本態様の方法は、特定のMCG設定リリースプロセスに適用され得る。
本願の実施形態で提供される方法によれば、アプリケーションレイヤ測定設定の、例えばシグナリングオーバヘッドもしくは記憶オーバヘッドなどのオーバヘッドを低減する、または特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善するためのアプリケーションレイヤ測定設定方法が提供され得る。
本願の実施形態の第2の態様は、以下を含む通信方法を提供する。
第1の基地局が、第1のメッセージを端末に送信することであって、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと。
第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、第1のメッセージが受信される前に端末によって第2の基地局から受信され、および第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、端末のエクスペリエンス品質QoE測定に使用される。QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む。
この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第1の基地局が、端末から取得された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を受信すること。
任意選択で、第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージ、全設定を示すメッセージ、デュアル接続DCリリースもしくは追加を示すメッセージ、またはセカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージのうちの1つまたは複数を含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが、第1のインジケーション情報フィールドを含み、第1のインジケーション情報フィールドが、第1の値であり、第1の値が、2つの値のうちの1つであり、2つの値のうちの一方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および2つの値のうちの他方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示すことを含む。
代替として、第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示す、または第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。
任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプを示す情報をさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する、こと。
第2の態様の第1の可能な実装では、第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージであり、および端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように示す。
この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第1の基地局が、端末からRRC再開要求メッセージを受信すること。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第2の基地局が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末に送信すること。
第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、および第2の基地局と第1の基地局とは、同じ基地局である、または第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、第2の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、および第1の基地局と第2の基地局とは、異なる基地局である。
任意選択で、第2の基地局は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを端末にさらに送信する。
任意選択で、この方法は、以下を含む。
第3の基地局が、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージを第1の基地局に送信することであって、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと。第3の基地局と第1の基地局は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをさらに示す。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージが端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する、こと。
第2の態様の第2の可能な実装では、第1のメッセージは、全設定を示すメッセージ、またはマルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージである。このメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。
任意選択で、第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであり、および第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
第2の態様の第3の可能な実装では、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードによって設定され、第1のメッセージは、セカンダリセルグループ設定のリリースを示すメッセージであり、およびセカンダリセルグループは、セカンダリノードによって管理されるセルである。
任意選択で、第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードまたはマスタノードであり、および第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む。
第1の基地局が、第3のインジケーション情報を端末に送信することであって、第3のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を第1の基地局に送信することを示す、こと。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む。
第1の基地局が、第4のインジケーション情報を端末に送信することであって、第4のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される例えばシグナリング無線ベアラなどの無線ベアラを示す、こと。本願の実施形態の第3の態様は、通信装置を提供する。本願で提供される装置は、上記の方法の態様の基地局または端末の挙動を実施する機能を有し、および上記の方法の態様に記載されるステップまたは機能を実行するように構成された対応する手段(means)を含む。このステップまたは機能は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せによって実施され得る。
可能な設計では、この装置は、1つまたは複数のプロセッサを含み、および通信ユニットをさらに含む場合がある。1つまたは複数のプロセッサは、装置が上記の方法における基地局の対応する機能を実行するのを支援するように構成される。例えば、第1のメッセージが生成される。通信ユニットは、装置が別のデバイスと通信するのを支援して、受信機能および/または送信機能を実装するように構成される。例えば、第1のメッセージが端末に送信される。
この装置は、1つまたは複数のメモリをさらに含む場合があり、メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、およびメモリは、基地局の必要なプログラム命令および/またはデータを記憶する。1つまたは複数のメモリは、プロセッサと一体化される場合があり、またはプロセッサから独立して配置される場合がある。これは、本願では限定されない。
この装置は、基地局、gNBもしくはTRP、DUまたはCUなどである場合がある。通信ユニットは、トランシーバまたはトランシーバ回路である場合がある。任意選択で、トランシーバは、代替として入出力回路またはインタフェースである場合がある。
この装置は、代替として、チップである場合があり、および通信ユニットは、チップの入出力回路またはインタフェースである場合がある。
別の可能な設計では、この装置は、トランシーバ、プロセッサ、およびメモリを含む。プロセッサは、トランシーバが信号を送信および受信するように制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行して、装置が第2の態様の基地局によって完了される方法を実行するようにするように構成される。
可能な設計では、この装置は、1つまたは複数のプロセッサを含み、および通信ユニットをさらに含む場合がある。1つまたは複数のプロセッサは、装置が上記の方法における端末の対応する機能を実行するのを支援するように構成される。例えば、エクスペリエンス品質QoE測定が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいて実行され、および第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかが決定される。通信ユニットは、装置が別のデバイスと通信するのを支援して、受信機能および/または送信機能を実装するように構成される。例えば、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す第1のメッセージが受信される。
任意選択で、この装置は、1つまたは複数のメモリをさらに含む場合がある。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、およびメモリは、装置の必要なプログラム命令および/またはデータを記憶する。1つまたは複数のメモリは、プロセッサと一体化される場合があり、またはプロセッサから独立して配置される場合がある。これは、本願では限定されない。
この装置は、スマート端末、ウェアラブルデバイスなどである場合がある。通信ユニットは、トランシーバまたはトランシーバ回路である場合がある。任意選択で、トランシーバは、代替として入出力回路またはインタフェースである場合がある。
この装置は、代替として、チップである場合があり、および通信ユニットは、チップの入出力回路またはインタフェースである場合がある。
別の可能な設計では、この装置は、トランシーバ、プロセッサ、およびメモリを含む。プロセッサは、トランシーバが信号を送信および受信するように制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行して、装置が第1の態様の端末によって完了される方法を実行するようにするように構成される。
第4の態様によれば、システムが提供され、このシステムは、上記の基地局を含む。
任意選択で、このシステムは、端末をさらに含む。
第5の態様によれば、プログラムを記憶するように構成された可読記憶媒体またはプログラム製品が提供され、このプログラムは、第1の態様または第2の態様の方法を実行するために使用される命令を含む。
第6の態様によれば、プログラムを記憶するように構成された可読記憶媒体またはプログラム製品が提供され、このプログラムがコンピュータ上で実行されたときに、そのコンピュータは、第1の態様または第2の態様の方法の命令を実行することが可能にされる。
本願の第2の態様から第6の態様の技術的解決策は、本願の第1の態様の技術的解決策に対応することを理解されたい。この態様および対応する実施可能な実装によって実現される有利な効果は同様であって、詳細について重ねて述べることはしない。
本願の実施形態による通信システムの概略図である。
本願の実施形態による、複数のDUが1つのCUを共有するネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願の実施形態によるCUおよびDUのプロトコルレイヤ機能の概略図である。
本願の実施形態によるRRC状態切換えの概略図である。
本願の実施形態によるQoEの概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による端末の構造の概略図である。
本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図である。
本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
本願の実施形態における技術的解決策を明確に説明するために、本願の実施形態では、同じ品目どうし、または基本的に同じ機能または目的を提供する同様の品目どうしを区別するために、「第1」および「第2」などの用語が使用される。例えば、第1の情報と第2の情報とは、単に異なる情報を区別するために用いられているだけであり、第1の情報と第2の情報の順序は限定されない。当業者なら、「第1」および「第2」などの用語が数量または実行順序を限定するものではないこと、ならびに「第1」および「第2」などの用語が明確な差異を示すものではないことを理解し得る。
本願の実施形態では、「例」または「例えば」という言葉は、例、例示、または説明を与えることを表すために用いられることに留意されたい。本願において「例」または「例えば」として記載される任意の実施形態または設計方式は、別の実施形態または設計方式より好ましい、またはより多くの利点を有するものとして説明されているわけではない。厳密には、「例えば」または「例」などの言葉の使用は、関連する概念を具体的に提示することが意図されている。
本願の実施形態では、「少なくとも1つの」は、1つまたは複数に言及し、「複数の」は2つ以上に言及する。「および/または」という用語は、関連するオブジェクト間の関連関係を述べるものであり、および3つの関係が存在し得ることを表している。例えば、Aおよび/またはBは、次のケース、すなわちAのみが存在するケース、AおよびBが両方とも存在するケース、ならびにBのみが存在するケースを表す場合があり、ここで、AおよびBは単数である場合、または複数である場合がある。「/」という文字は、一般に、関連するオブジェクトの間の「または」の関係を示すが、「および/または」の関係も示し得る。詳細については、上記および後記の説明を理解のために参照されたい。以下の品目(部片)のうちの少なくとも1つ、またはその類似表現は、1つの品目(部片)または複数の品目(部片)の任意の組合せなど、これらの品目の任意の組合せを指す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つの品目(部片)と言えば、aを示す場合があり、bを示す場合があり、cを示す場合があり、aおよびbを示す場合があり、aおよびcを示す場合があり、bおよびcを示す場合があり、またはa、b、およびcを示す場合があり、ここで、a、b、およびcは単数である場合があり、または複数である場合がある。
本願の実施形態における技術的解決策は、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、マイクロ波アクセスのための世界規模相互運用(worldwide interoperability for microwave access, WiMAX)通信システム、例えば新無線アクセス技術(new radio access technology, NR)システムなどの第五世代(5th Generation, 5G)システム、複数のシステムを統合するネットワーク、物のインターネットのシステム、自動車のインターネットのシステム、および6Gシステムなど将来の通信システムなど、様々な通信システムに適用され得る。
本願の実施形態に記載されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するためのものであり、および本願の実施形態で提供される技術的解決に対するいかなる制限にもならない。当業者なら、ネットワークアーキテクチャの進化および新たなサービスシナリオの登場とともに、本願の実施形態で提供される技術的解決策は同様の技術的問題にも適用可能となることが分かり得る。
本願の実施形態では、異なる基地局は、異なる識別子を有する基地局である場合があり、または異なる地理学的位置にデプロイされた同じ識別子を有する基地局である場合がある。いくつかのシナリオでは、基地局は、その基地局がデプロイされる前に、本願の実施形態が適用されるシナリオにその基地局が関係するかどうかを識別しない。基地局またはベースバンドチップは、デプロイされる前に、本願の実施形態で提供される方法をサポートする場合がある。代替として、いくつかのシナリオでは、本願の実施形態で提供される方法は、デプロイ後のアップグレードまたはローディングによってサポートされる場合がある。異なる識別子を有する上記の基地局は、基地局識別子である場合があり、またはセル識別子もしくはその他の識別子である場合があることは理解され得る。
本願の実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークにおけるNRネットワークシナリオを例として用いて、いくつかのシナリオを説明する。本願の実施形態における解決策は、別のワイヤレス通信ネットワークにさらに適用され得、および対応する名称は、その別のワイヤレス通信ネットワークの対応する機能の名称で置き換えられ得ることに留意されたい。
本願の実施形態の理解を容易にするために、最初に、図1に示される通信システムを例として用いて、本願の実施形態に適用可能な通信システムについて詳細に説明する。図1は、本願の実施形態による通信方法に適用可能な通信システムの概略図である。図1に示されるように、通信システム100は、アクセスネットワークデバイス101(ノード1およびノード2)と、UE102と、コアネットワークCNデバイス103とを含む。アクセスネットワークデバイス101は、複数のアンテナを備えて構成される場合があり、およびUE102も、複数のアンテナを備えて構成される場合がある。アクセスネットワークデバイスおよびコアネットワークデバイスは、ネットワークデバイスまたはネットワーク側デバイスと総称される場合があり、およびアクセスネットワークとコアネットワークとは、ネットワーク側と総称される場合がある。
アクセスネットワークデバイスおよび端末は、信号の送信および受信に関係する複数の構成要素(例えばプロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、またはデマルチプレクサ)をさらに含む場合がある。
アクセスネットワークデバイスは、端末をワイヤレスネットワークに接続する無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)ノード(またはデバイス)であって、基地局と呼ばれる場合がある。アクセスネットワークデバイスは、そのデバイス内に配置される場合があるワイヤレストランシーバ機能またはチップを備えたデバイスである。このデバイスは、限定されるわけではないが、進化型ノードB(evolved NodeB, eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller, RNC)、ノードB(NodeB, NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station, BTS)、ホーム基地局(例えばホーム進化型ノードBまたはホームノードB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit, BBU)、およびワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)システムのアクセスポイント(access point, AP)、ワイヤレス中継ノード、ワイヤレスバックホールノード、ならびに送受信ポイント(transmission and reception point, TRP、またはtransmission point, TP)などを含む。代替として、このデバイスは、例えばNRシステムなどの5GシステムのgNBもしくは送信ポイント(TRPもしくはTP)、5Gシステムの1つのアンテナパネルもしくはアンテナパネルのグループ(複数のアンテナパネルを含む)、またはgNBもしくは送信ポイントを構成するネットワークノード、例えばベースバンドユニット(BBU)もしくは分散ユニット(distributed unit, DU)などである場合がある。
いくつかのデプロイメントでは、アクセスネットワークデバイス(例えばgNB)は、中央ユニット(central unit, CU)とDUとを含む場合がある。gNBは、無線ユニット(radio unit, RU)をさらに含む場合がある。CUおよびDUは、論理機能の視点からの基地局の分割として理解され得る。CUとDUとは、物理的に分離されている場合があり、または一緒にデプロイされる場合がある。例えば、複数のDUが1つのCUを共有する場合があり、または1つのDUが複数のCUに接続されて、CUとDUとがFIインタフェースを介して接続される場合がある。例えば、図2は、本願の実施形態による複数のDUが1つのCUを共有するネットワークアーキテクチャの概略図である。図2に示されるように、コアネットワークとRANとは、相互接続されて互いに通信し、およびRAN内の基地局は、CUとDUとに分割されて、複数のDUが1つのCUを共有する。図2に示されるネットワークアーキテクチャは、5G通信システムで使用される場合があり、またはLTEシステムと1つまたは複数の構成要素またはリソースを共有する場合がある。CUノードおよびDUノードを含むアクセスネットワークデバイスは、プロトコルレイヤを分割する。いくつかのプロトコルレイヤの機能は、中央でCUにおいて制御されて、残りのレイヤまたは全てのプロトコルレイヤの機能は、DUに分散される。CUは、中央でDUを制御する。実装では、図3に示されるように、CUは、プロトコルスタック中の無線リソース制御(radio Resource Control, RRC)レイヤ、PDCPレイヤ、およびサービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol, SDAP)レイヤを備えてデプロイされ、DUは、プロトコルスタック中の無線リンク制御(radio link control, RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(medium access control, MAC)レイヤ、および物理レイヤ(physical layer, PHY)を備えてデプロイされる。したがって、CUは、RRC、PDCP、およびSDAPを処理することができる。DUは、RLC、MAC、およびPHYを処理することができる。上記の機能分割は単なる例であって、CUおよびDUに対する制限にはならないことは理解され得る。換言すれば、CUとDUとの間には、別の機能分割方式があり得る。例えば、RLCレイヤのいくつかの機能およびRLCレイヤより上のプロトコルレイヤの機能がCUに設定されて、RLCレイヤの残りの機能およびRLCレイヤより下のプロトコルレイヤの機能が、DUに設定される。代替として、例えば、CUまたはDUの機能は、電話サービス、音声サービス、もしくはショートメッセージサービスのサービスタイプ、または別のシステム要件に基づいて分割される場合がある。例えば、CUまたはDUの機能は、遅延に基づいて分割される。処理時間が遅延要件を満たす必要がある機能はDUに設定され、処理時間が遅延要件を満たす必要がない機能はCUに設定される場合がある。例えば、CUは、コアネットワークの1つまたは複数の機能を有する場合があり、および1つまたは複数のCUは、中央に配置される場合があり、または分離して配置される場合がある。例えば、CUがネットワーク側に配置されて集中管理を容易にして、DUが複数の無線周波数機能を有する、または無線周波数機能が遠隔に配置される場合がある。CUの機能は、1つのエンティティによって実装される場合があり、異なるエンティティによって実装される場合がある。例えば、CUの機能は、さらに分割される場合がある。例えば、制御プレーン(CP)がユーザプレーン(UP)から分離される、すなわちCU制御プレーン(CU-CP)およびCUユーザプレーン(CU-UP)が得られる。例えば、CU-CPとCU-UPとは、異なる機能エンティティによって実装される場合がある。CU-CPおよびCU-UPは、DUに結合されて、協働で基地局の機能を実装する場合がある。可能な方式では、CU-CPは、制御プレーンの機能を担当して、主としてRRCおよびPDCP制御プレーンPDCP-Cを含む。PDCP-Cは、主として、制御プレーンデータの暗号化および解読、整合性保護、データ伝送などのうちの1つまたは複数を担当する。CU-UPは、ユーザプレーンの機能を担当して、主としてSDAPおよびPDCPユーザプレーンPDCP-Uを含む。SDAPは、主として、コアネットワークのデータの処理、およびデータフロー(flow)のベアラへのマッピングを担当する。PDCP-Uは、主として、データプレーンの暗号化および解読、整合性保護、ヘッダ圧縮、シリアルナンバー保守、データ伝送などを担当する。CU-CPは、E1インタフェースを介してCU-UPに接続される。CU-CPは、アクセスネットワークデバイスがNgインタフェースを介してコアネットワークに接続されており、およびCU-UPがF1-C(制御プレーン)を介してDUに接続されていることを表す。CU-UPは、F1-U(ユーザプレーン)を介してDUに接続される。もちろん、別の可能な実装では、PDCP-Cは、CU-UP上に実装される。RRCレイヤの情報は、最終的にはPHYレイヤの情報になる、またはPHYレイヤの情報から変換される。したがって、このアーキテクチャでは、RRCレイヤシグナリングまたはPDCPレイヤシグナリングなどの上位レイヤシグナリングも、DUによって送信されるともみなされ得るし、またはDUおよびRUによって送信されるともみなされ得る。アクセスネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、またはCUノードおよびDUノードを含むデバイスであり得ることは理解され得る。さらに、CUは、無線アクセスネットワークRAN内のデバイスとして分類される場合があり、またはコアネットワークCN内のデバイスとして分類される場合がある。これは、本明細書では限定されない。
端末は、端末デバイス、ユーザ機器(user equipment, UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、携帯端末(mobile terminal, MT)、モバイルコンソール(mobile station, MS)、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置と呼ばれる場合がある。端末は、ユーザに音声および/またはデータ接続性を提供するデバイスである。本願の実施形態では、端末は、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、ウェアラブルデバイス、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device, MID)、仮想現実(virtual reality, VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality, AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self-driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、またはスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末などである場合がある。本願の実施形態では、適用シナリオは限定されない。本願では、端末デバイスによって実装される方法およびステップは、端末デバイス内で使用され得る手段(例えばチップまたは回路)によって実装される場合がある。本願では、上記の端末および上記の端末デバイス内に配置され得る手段(例えばチップまたは回路)が、端末と総称される。
コアネットワークデバイスは、端末にサービスサポートを提供するコアネットワーク(core network, CN)内のデバイスである。現在では、コアネットワークデバイスのいくつかの例は、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function, AMF)エンティティ、セッション管理機能(session management function, SMF)エンティティ、ユーザプレーン機能(user place function, UPF)エンティティなどであるが、本明細書ではこれらを1つ1つ列挙しない。AMFエンティティは、端末のアクセス管理およびモビリティ管理を担当する場合がある。SMFエンティティは、例えばユーザセッション確立など、セッション管理を担当する場合がある。UPFエンティティは、ユーザプレーン機能エンティティであり得、および主として、外部ネットワークへの接続を担当する。本願におけるエンティティは、ネットワーク要素または機能エンティティと呼ばれる場合があることに留意されたい。例えば、AMFエンティティは、AMFネットワーク要素またはAMF機能エンティティと呼ばれる場合がある。別の例として、SMFエンティティは、SMFネットワーク要素またはSMF機能エンティティと呼ばれる場合がある。
通信システム100では、ノード1およびノード2は両方とも、複数のUEと通信する場合がある。ただし、ノード1と通信するUEとノード2と通信するUEとは、同じである場合があり、または異なる場合があることを理解されたい。図1に示されるUE102は、ノード1およびノード2と同時に通信することができる。ただし、可能なシナリオが示されているだけである。いくつかのシナリオでは、UEは、ノード1またはノード2のみと通信する場合がある。これは、本願では限定されない。図1は、単に理解を容易にするための例として用いられる簡略化された概略図であることを理解されたい。通信システムは、図1には描かれていない、別のアクセスネットワークデバイス、別の端末、または別のコアネットワークデバイスをさらに含む場合がある。新無線(new radio, NR)システムおよびLTEシステムでは、UEの無線リソース制御(radio resource control, RRC)状態は、接続状態(RRC_CONNECTED)、遊休状態(RRC_IDLE)、および非アクティブ状態(RRC_INACTIVE、または第3の状態と呼ばれる)を含む。RRC非アクティブ(inactive)状態は、端末が基地局を介して5Gコアネットワークに接続されたときに新たに導入される状態であり、この状態は、接続状態と遊休状態の間である。RRC_INACTIVE状態では、端末とアクセスネットワークデバイスの間にRRC接続はないが、アクセスネットワークデバイスとコアネットワークデバイスとの間の接続は維持され、および端末は接続を確立/再開するのに必要な情報の全てまたは一部を記憶する。したがって、RRC_INACTIVE状態では、端末が接続を確立する必要があるときには、端末は、記憶されている関連する情報に基づいてネットワークデバイスとのRRC接続を迅速に確立または再開することができる。
UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークとの間にリンクが確立されている。データがネットワークに到着したとき、そのデータは、UEに直接伝送されることが可能である。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、それは、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークの間にリンクが確立されているが、UEと基地局の間のリンクがリリースされていることを示す。ただし、基地局は、UEのコンテキストを記憶する。データが伝送される必要があるときには、基地局は、迅速にリンクを再開することができる。UEがRRC_IDLE状態であるときには、UEと基地局の間、およびUEとネットワークの間にリンクがない。データが伝送される必要があるときには、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークの間のリンクが確立される必要がある。
例えば、図4は、本願の実施形態によるRRC状態切換えの概略図である。図4に示されるように、RRC_IDLE状態では、UEは、基地局にアクセスすることができる。アクセスプロセス中に、または基地局にアクセスした後で、UEは、基地局とのRRCセットアッププロセスを実行して、UEのステータスがRRC_IDLE状態からRRC_CONNECTED状態に切り替わるようにすることができる。RRC_IDLE状態では、UEが基地局からページングメッセージを受信する、またはUEの上位レイヤによってトリガされた後で、UEは、RRCセットアッププロセスを開始して、基地局とのRRC接続をセットアップすることを試みて、RRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEと基地局の間のRRCセットアッププロセスは、UEがRRCセットアップ要求(RRCSetipRequest)メッセージを基地局に送信すること、ならびにこの要求を受信した後で、基地局がRRCセットアップ(RRCSetup)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_CONNECTED状態に切り換えられることが可能になるようにすること、または基地局がRRC拒絶(RRCReject)メッセージをUEに送信して、UEがRRC_IDLE状態のままで居続けるようにすることを含む。UEがRRC_IDLE状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続はない。UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、基地局は、例えばRRCリリース(RRCRelease)メッセージをUEに送信するなどのRRCリリースプロセスで、UEのステータスをRRC_CONNECTED状態からRRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態に変化させることができる。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、RRC接続をリリースすることによってRRC_IDLE状態に入ることができ、またはUEは、RRC接続を再開することによってRRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続がある。この場合には、基地局は、UEが基地局の有効範囲内にある、または基地局の管理範囲内にあることを認識する。コアネットワークは、UEが基地局の有効範囲または管理範囲内にあることを認識し、およびコアネットワークは、基地局を用いてUEが位置特定または発見されることが可能であることを認識する。RRC_INACTIVE状態では、UEは、RRCセットアップまたはRRC再開(resume)プロセスで、UEのステータスをRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えることができる。基地局は、RRCリリースプロセスで、UEのステータスをRRC_INACTIVE状態からRRC_IDLE状態に切り換えることができる。RRC_INACTIVE状態では、UEが基地局からページングメッセージを受信する、またはUEの上位レイヤによってトリガされた後で、UEは、RRC再開プロセスを開始して、基地局とのRRC接続を再開することを試みて、RRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEと基地局の間のRRC再開プロセスは、UEがRRC再開要求(RRCResumeRequest)メッセージを基地局に送信すること、ならびにこの要求を受信した後で、基地局がRRCセットアップ(RRCSetup)メッセージまたはRRC再開(RRCResume)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_CONNECTED状態に切り換えられることが可能になるようにすること、または基地局がRRCリリース(RRCRelease)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_INACTIVE状態からRRC_IDLE状態に切り換えられるようにすること、基地局がRRC拒絶(RRCReject)メッセージをUEに送信して、UEがRRC_INACTIVE状態のままで居続けるようにすることを含む。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続はない。この場合には、基地局は、UEがその基地局の有効範囲内または基地局の管理範囲内にあるかどうかを認識しない。コアネットワークは、UEが基地局の有効範囲または管理範囲内にあることを認識し、およびコアネットワークは、基地局を用いてUEが位置特定または発見されることが可能であることを認識する。
ワイヤレスネットワークでは、1つのUEが、複数の基地局と通信する場合があり、これはデュアル接続(dual-connectivity, DC)である。新たなプロトコルでは、デュアル接続は、マルチ無線デュアル接続(multi-radio dual connectivity, MR-DC)とも呼ばれる。複数の基地局は、同じ無線アクセス技術(radio access technology, RAT)に属する基地局である場合があり(例えば全ての基地局が4G基地局である、または5G基地局であるなど)、または異なるRATの基地局である場合がある(例えば1つが第四世代4G基地局であって、残りが第五世代5G基地局であるなど)。ネットワーク側は、複数の基地局のリソースを用いて高速伝送をUEに提供することによってUEに通信サービスを提供する場合がある。DCでは、コアネットワークと制御プレーンシグナリングを交換する基地局は、マスタノード(master node、MN)またはマスタノードと呼ばれて、別の基地局は、セカンダリノード(secondary node、SN)またはセカンダリノードと呼ばれる。この基地局は、異なるRLC/MACエンティティを有する。DCにおけるデータ無線ベアラ(data radio bearers, DRBs)は、マスタセルグループ(master cell group, MCG)ベアラ(bearer)、セカンダリセルグループ(secondary cell group, SCG)ベアラ、およびスプリットベアラ(split bearer)に分割される。MCGベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがマスタノードのみにあることを意味し、SCGベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがセカンダリノードのみにあることを意味し、およびスプリットベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがマスタノードおよびセカンダリノードのそれぞれにあることを意味する。PDCPがMNで終端するベアラは、MN終端ベアラと呼ばれる。具体的には、ダウンリンク(downlink, DL)データは、コアネットワークからMNに直接送信され、MNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでRLC/MACを介してUEに送信されて、アップリンク(uplink, UL)データは、MNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでコアネットワークに送信される。同様に、PDCPがSNで終端するベアラは、SN終端ベアラと呼ばれる。具体的には、DLデータは、コアネットワークからSNに直接送信され、SNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでRLC/MACを介してUEに送信されて、ULデータは、SNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでコアネットワークに送信される。さらに、デュアル接続では、マスタノードおよびセカンダリノードの両方がRRCエンティティを有し、および両方がRRCメッセージ(すなわち例えば測定メッセージなどの制御メッセージ)を生成することができる。さらに、セカンダリノードは、セカンダリノードによって生成されたRRCメッセージを直接UEに送信することができる(この場合には、UEからセカンダリノードに送信されるRRCメッセージも、直接セカンダリノードに送信される)。セカンダリノードとUEとの間のRRCメッセージは、シグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer, SRB)3と呼ばれる。代替として、セカンダリノードによって生成されるRRCメッセージは、マスタノードに通知される場合があり、次いでマスタノードがRRCメッセージをUEに送信する(この場合には、UEも、セカンダリノードに送信されるRRCメッセージをマスタノードを介してセカンダリノードに転送する、すなわちUEがRRCメッセージをマスタノードに送信し、その後マスタノードがこのメッセージをセカンダリノードに転送する)。
MR-DCは、進化型ユニバーサル地上無線アクセスおよび新無線デュアル接続(E-UTRA-NR dual connectivity, EN-DC)モード、次世代無線アクセスネットワーク進化型ユニバーサル地上無線アクセスおよび新無線デュアル接続(NG-RAN E-UTRA-NR dual connectivity, NGEN-DC)モード、新無線および進化型ユニバーサル地上無線アクセスデュアル接続(NR-E-UTRA dual connectivity, NE-DC)モード、および新無線および新無線デュアル接続(NR-NR dual connectivity, NR-DC)モジュールなど、様々なDCを含む。
EN-DCでは、マスタノードは、4Gコアネットワーク進化型パケットコア(evolved packet core, EPC)に接続されたLTE基地局eNBであり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
NGEN-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク(5G core network, 5GC)に接続されたLTE基地局NG-ENBであり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
NE-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク5GCに接続されたNR基地局であり、およびセカンダリノードは、LTE基地局である。
NR-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク5GCに接続されたNR基地局であり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
MR-DCのUEについては、セカンダリノードのユーザプレーンは、マスタノードに接続されたコアネットワークに接続される場合がある(すなわちコアネットワークが、セカンダリノードを用いて直接UEにデータを送信することができる)。
MR-DCでは、マスタノードは、プライマリセルを有し、およびセカンダリノードは、プライマリセカンダリセルを有する。プライマリセルは、UEが初期接続確立プロセスを開始する、もしくは接続再確立プロセスを開始する、一次周波数でデプロイされるセル、またはハンドオーバプロセスでプライマリセルとして示されるセルである。プライマリセカンダリセルは、UEがセカンダリノード上でランダムアクセスプロセスを開始するセル、もしくはUEがランダムアクセスプロセスをスキップしてセカンダリノード変更プロセスでデータ伝送を開始するセル、またはUEが同期再設定プロセスでセカンダリノード上でランダムアクセスを開始するセルである。
EN-DCは、非独立(non-standalone, NSA)ネットワーキングと呼ばれることもある。5Gの開始段階では、EN-DCネットワークのUEは、NRセル上に滞在することができず、およびUEが滞在することができるNR基地局は、独立(standalone, SA)NR基地局とも呼ばれる。
UEは基地局の下で複数のセルのサービスを同時に受信することができるので、MNによってUEに提供されるサービングセルグループは、マスタセルグループ、略記でMCGと呼ばれることもある。同様に、SNによってUEに提供されるサービングセルグループは、セカンダリセルグループ、略記でSCGと呼ばれる。MCGおよびSCGは、それぞれ少なくとも1つのセル(cell)を含む。MCG内にセルが1つしかないときには、そのセルがUEのプライマリセル(primary cell)、すなわちPCellである。SCG内にセルが1つしかないときには、そのセルがUEのプライマリセカンダリセル(Primary Second Cell)、すなわちPSCellである。NRの様々な用語を標準化するために、PCellおよびPSCellは、特殊セル(special cell)、すなわちsPCellと総称される。MCGまたはSCG内に複数のセルがあるときには、SpCell以外のセルは、セカンダリセル(secondary cell)、すなわちSCellである。この場合には、セルグループのそれぞれのSCellおよびSpCellは、キャリアアグリゲーションを実行して、協働でUEに伝送リソースを提供する。以下、いくつかの重要用語について詳細に説明する。
キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation, CA)技術は、具体的には、複数のキャリア(セル)を1つのUEのために協働でデータ伝送を実行するように構成することを指す。
プライマリセル(primary cell, PCell):プライマリキャリア上で動作するセル。UEは、このセルで初期接続確立プロセスを実行する、または接続再確立プロセスを開始する。ハンドオーバプロセスでは、このセルは、プライマリセルとして示される。
プライマリセカンダリセル(primary secondary cell, PSCell):UEが、SCGに属するセルにおいてランダムアクセスまたは初期PUSCH伝送を実行する(例えばSCG変更プロセスでランダムアクセスプロセスが省略される)ように指示されるセル。
セカンダリセル(secondary cell, SCell):セカンダリキャリア上で動作するセル。RRC接続が確立されると、セカンダリセルは、追加の無線リソースを提供するように構成される場合がある。
サービングセル(serving cell):RRC_CONNECTED状態のUEがCAまたDCを備えて構成されておらず、および1つのサービングセルしか有していない場合には、そのサービングセルがPCellであり、およびCAまたはDCが構成されている場合には、サービングセルセットは、PCellおよびSCellを含む。CC(コンポーネントキャリア、component carrier)のそれぞれは、独立したセルに対応する。例えば、CAまたはDCを備えて構成されたUEは、1つのPCellおよび最大で31個のSCellに接続される。UEのPCellおよび全てのSCellは、そのUEのサービングセルセットを形成する。サービングセルは、PCellまたはSCellであり得る。
例えばストリーミングサービス(streaming service)およびIPマルチメディアシステムのマルチメディア電話サービスMTSIなど、いくつかのストリーミングタイプサービスまたは音声サービスでは、信号の品質だけではこれらのサービスのユーザエクスペリエンスを反映することはできない。事業者は、ユーザエクスペリエンスを知って、ネットワークを最適化してユーザエクスペリエンスを改善したいと思っている。このタイプの測定収集は、エクスペリエンス品質QoE測定収集(QoE measurement collection, QMC)またはアプリケーションレイヤ測定収集と呼ばれる。このタイプの測定も、シグナリングベースMDTおよびマネジメントベースMDTを用いて開始される。基地局は、CN、OAM、またはEMから測定設定情報(アプリケーションレイヤ測定設定情報と呼ばれる場合がある)を受信する。設定情報は、透過コンテナを介して基地局に送信される場合があり、および基地局は、RRCメッセージを用いてこの設定をUEに送信する。UEの上位レイヤからアプリケーションレイヤ測定結果を受信した後で、UEのRRCレイヤは、測定結果を基地局に送信する。例えば、測定結果は、透過コンテナのカプセル化形態で基地局に送信される。CN、もしくはOAM、またはEMから基地局が受信する情報は、アプリケーションレイヤ測定設定情報だけでなく、例えばQoE測定領域範囲およびQoE測定サービスタイプのうちの1つまたは複数など、他のQoE測定情報をさらに含む場合があるが、本明細書ではこれらについて重ねて述べることはしない。QoE測定サービスタイプは、ストリーミングサービスに使用されるQMC、MTSIサービスに使用されるQMCなどを含む場合がある。基地局がQoE測定を実行するためにUEを選択する方法は、一般的なMDT測定でUEを選択する方法と基本的に同じである。基地局は、RRC再設定メッセージを用いてUEにQoE測定設定を送信する。QoE測定のために、基地局は、UEがQoE測定結果を伝送するためのシグナリングベアラ(例えばSRB4)を設定する(QoE測定結果の伝送の優先順位は一般に別のSRBのそれより低いためである)。基地局によって設定されたシグナリングベアラおよび基地局によって設定されたQoE測定は、異なるRRCメッセージを用いてUEに通知される場合があり、または同じメッセージを用いて設定される場合がある。UEの測定結果は、シグナリングベアラを用いて送信される場合がある。UEの移動またはワイヤレス通信環境の変化により、QoE測定に関連する設定をUEに送達する基地局は、UEから送信されるQoE測定結果を受信する基地局と異なる場合がある。
図5に示されるように、QoEプロセスは、以下のステップを含む。
S501:アクセスネットワークデバイス(無線アクセスネットワークRANと呼ばれる場合がある)は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得する。
シグナリングベースQoE測定では、RANは、CNからQoE測定設定情報を取得する。QoE測定設定情報は、コンテナ(container)を含み、およびコンテナは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を含む、またはQoE測定設定情報は、非コンテナの形態のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。本願の実施形態では、QoE測定設定情報は、CN/OAM/EMからRANに送信されるQoE測定に関係する設定情報である。アプリケーションレイヤ測定設定情報とは、QoE測定設定情報中のアプリケーションレイヤ測定設定を指す。CNは、特定のUEについてのQoE測定設定情報を通知し、例えば、QoE測定設定情報は、RANと特定のUEのCNとの間でインタフェースメッセージを介して送信される。
マネジメントベースQoE測定では、RANは、OAMまたはEMからQoE測定設定情報を取得する。QoE測定設定情報は、コンテナを含み、およびコンテナは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を含む、またはQoE測定設定情報は、非コンテナの形態のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。CNは、特定のUEについてのQOE測定設定情報を通知しない。
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、アクセスネットワークデバイスの要件に基づいてアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成することができる。
アプリケーションレイヤ測定設定情報は、UEがアプリケーションレイヤインジケータを測定して報告するために使用され、ここでアプリケーションレイヤインジケータは、平均スループット、初期再生遅延、バッファ遅延、再生遅延、破損期間、連続パケット損失、ジッタ期間、同期外れ期間、往復時間、および平均ビットレートのうちの1つまたは複数を含む。インジケータの意味については、例えば、従来の技術または将来の技術におけるインジケータの定義が考慮され得る。
平均スループット:測定間隔内にUEのアプリケーションレイヤによって受信される総ビット数量、例えばアプリケーションレイヤによって受信されるストリーミングメディアサービスの総ビット数量を示す。
初期再生遅延:ストリーミングメディアが表示され始めたときの初期再生遅延を示す。例えば、初期再生遅延は、具体的には、ストリーミングメディアの最初のセグメントを取得した時点からそのストリーミングメディアをクライアントのバッファから抽出した時点までと定義される場合がある。
バッファレベル:メディアデータが依然として現在の再生時点から再生されることが可能な期間を示す。
再生遅延:ストリーミングメディアが開始されるときの再生遅延を示す。例えば、再生遅延は、具体的には、ハイパーテキスト転送プロトコル上の動的適応型ストリーミング(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP, DASH)プレイヤが再生、巻戻し、または開始のうちの1つを受信してメディア再生をトリガしたときの遅延として定義される場合がある。
破損期間:破損前の最後の良好なフレームに対応するネパール時間(Nepal Time, NPT)と破損後の最初の良好なフレームに対応するネパール時間の間の間隔を示す。良好なフレームとは、そのフレームに対応する画像の全ての部分が正しい内容を含む、もしくはそのフレームがリフレッシュフレームである(すなわち任意の以前に復号されたフレームを参照しない)、またはそのフレームが以前に復号された良好なフレームしか参照しない、完全に受信されたフレームである。
連続パケット損失:連続して失われたリアルタイムトランスポートプロトコル(Real-time Transport Protocol, RTP)パケットの数量を示す。
ジッタ期間:ジッタの期間。ここで、ジッタとは、フレームの実際の再生時点と予想再生時点の間との差が閾値を超えることを意味する。フレームの予想再生時点は、最後に再生されたフレームの再生時点に(現在のフレームのネパール時間と最後に再生されたフレームのネパール時間の間の差)を加えた値に等しい。
同期外れ期間:同期外れの期間。ここで、同期外れとは、値Aと値Bとの間の絶対時間差が閾値を超えることを意味する。本明細書における値Aとは、映像ストリームの最後に再生されたフレームの再生時点と音声ストリームの最後に再生されたフレームの再生時点との間の差を指す。本明細書における値Bとは、映像ストリームの最後に再生されたフレームの予想再生時点と音声ストリームの最後に再生されたフレームの予想再生時点との間の差を指す。
往復時間:RTPレベル往復時間に、クライアントにおけるバッファリングおよびその他の処理による追加の両方向遅延を加えたものを示す(例えば、受信側が音声フレームを受信した時点から受信側の音声が音声フレームに変換された時点まで、すなわちRTPレベル→ラウドスピーカ→マイクロフォン→RTPレベルのプロセスの遅延)。
平均ビットレート:測定周期性内でアクティブメディア情報をコード化するビットレートを示す。
上記のアプリケーションレイヤインジケータの意味は、3GPP TS 26.114のv16.2.0の条項16.2による。実際の設計では、他の既存のインジケータまたは将来の測定インジケータが参照される場合がある。
S502:RANは、アプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
シグナリングベースQoE測定では、RANは、UEに対応するアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。RANは、また、UEがQoE測定をサポートするかどうかに応じて、UEについてQoE測定を設定するかどうかを決定する。
マネジメントベースQoE測定では、RANは、OAM/EMから送信されるQoE測定設定、UEが対応するQoE測定をサポートするかどうか、および他の要因に基づいて、QoE測定を実行する適切なUEを選択する。UEを選択した後で、RANは、アプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
RANは、RRCメッセージを用いて、CN、OAM、またはEMから取得されたアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信し、ここで、このメッセージは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを搬送する場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定情報は、コンテナの形態でUEに送信される。
S503:UEのアクセス層(access stratum, AS)は、UEのASの上位レイヤに、RANから受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。
UEのアクセス層は、UEおよびRAN、すなわちアクセスネットワークデバイス間の通信のための機能レイヤである。例えば、アクセス層は、RRCレイヤ、PDCPレイヤ、SDAPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤのうちの少なくとも1つを含む場合がある。例えば、UEのRRCレイヤは、RANからアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信して、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのRRCレイヤの上位レイヤに送信する場合がある。
UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤである場合があり、またはQoE測定を実行するレイヤである場合がある。本願の実施形態では、ASの上位レイヤがアプリケーションレイヤである例を用いて説明する。ASの上位レイヤが別のプロトコルレイヤであるとき、本願の実施形態で提供される方法はまた適用可能であるが、対応する測定設定および測定は、ASのその上位レイヤに対応する測定設定および測定に変更される。
UEのASは、アプリケーションレイヤ測定設定情報およびサービスタイプをUEのASの上位レイヤに送信する。
UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてQoE測定を実行する。
UEのASは、主としてUEのRRCレイヤを指す。
S504:UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信する。
UEのASの上位レイヤは、例えば、アプリケーションレイヤ測定設定情報に含まれる報告規則など、特定の規則に従ってアプリケーションレイヤ測定結果を報告する。例えば、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果を定期的に測定し、および/またはUEがアプリケーションレイヤ測定結果をセッションが終了した後で報告する場合がある。
UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてアプリケーションレイヤ測定結果を報告する必要があるときには、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信し、およびUEのASの上位レイヤは、QoE測定結果に対応するサービスタイプも示す。
S505:UEのASは、アプリケーションレイヤ測定結果をRANに送信する。
UEのASは、アプリケーションレイヤ測定結果および測定結果に対応するサービスタイプをRANに送信する。例えば、アップリンクRRCメッセージが、アプリケーションレイヤ測定結果および測定結果に対応するサービスタイプを搬送する。アプリケーションレイヤ測定結果は、代替として、コンテナの形態でRANに送信される場合がある。
UEの移動またはワイヤレスネットワーク環境の変化により、アプリケーションレイヤ測定設定情報を送達するRANとアプリケーションレイヤ測定結果を受信するRANとは、異なる基地局である場合があり、または同じ基地局である場合がある。
S506:RANは、アプリケーションレイヤ測定結果をトレース収集エンティティTCEに送信する。
RANは、アプリケーションレイヤ測定結果をTCEに送信する。
QoE測定について研究したときに、本願の発明者は、例えばUEの状態遷移、またはUEの移動および/またはワイヤレス通信環境の変化によって生じるRANの変化など、いくつかのシナリオでは、アプリケーションレイヤ測定設定を保持またはクリアする条件が不明確であり、これにより追加のアプリケーションレイヤ測定設定シグナリングオーバヘッドが増加する、もしくはサービスのアプリケーションレイヤ測定結果が不正確になる、または追加のUEアプリケーションレイヤオーバヘッドを占有することになることを発見した。
本願では、アプリケーションレイヤ測定設定を保持することは、アプリケーションレイヤ測定設定を復元する、または以前のQoE測定を継続するとして記載される場合があり、およびアプリケーションレイヤ測定設定を削除することは、アプリケーションレイヤ測定設定をクリアする、もしくはアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする、またはアプリケーションレイヤ測定設定を保持もしくは復元しない、もしくは以前のQoE測定を継続しないなどとして述べられる場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定は、アプリケーションレイヤ測定設定情報と記載される場合がある。
上述のいくつかのシナリオは、以下の4つのタイプを含む場合がある。
(1)UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、UE非アクティブアクセス層コンテキスト(UE inactive AS context)でネットワーク側から受信される例えばUEのセル無線ネットワーク一時識別子(cell radio network temporary identifier, C-RNTI)などの設定情報を記憶し、ここで、ネットワーク側から受信されるアプリケーションレイヤ測定設定は、ASレイヤおよび/またはアプリケーションレイヤで維持される場合がある。ただし、UEがRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDに再開されたときには、いくつかのシナリオでは、UEは、以前のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができる。例えば、マネジメントベースQoE測定では、新たな基地局は、例えばOAMまたはEMなどのネットワーク管理システムからQoE測定設定を受信しない場合がある。この場合には、UEは、以前のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができる。いくつかのシナリオでは、UEは、アプリケーションレイヤ測定設定を保持することができる。例えば、新たな基地局は、ネットワーク管理システムからQoE測定設定を受信する。この場合には、UEは、以前のqoe測定を継続することができ、および新たな基地局は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再度送信する必要はない。アプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかについては、UEがデフォルトの方式を用いる場合には、そのデフォルトの方式が保持であるか削除であるかに関わらず、UEの挙動が基地局の要件に合致しない場合が生じ得ることが分かる。この場合には、UEの追加のアプリケーションレイヤ測定設定シグナリングオーバヘッドまたは追加のアプリケーションレイヤ記憶オーバヘッドが生じる場合がある。さらに、任意選択で、UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、例えばブロードキャストサービスなどのサービスを受信する場合がある。この場合には、UEは古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定の間との関係を認識しないので、UEは、保持またはリリースされているアプリケーションレイヤ測定設定についてのQoE測定結果を、新たな基地局、すなわちRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDに再開された後でUEに接続された基地局から受信されるQoE測定設定についてのQoE測定結果と関連付けない。その結果として、QoE測定結果は、サービスについてUEの現実のQoE測定結果を反映することができない、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(2)ネットワーク側が全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信したとき、UEのASレイヤは、以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定をリリースし、およびネットワーク側は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再送達する必要があり、これによりシグナリングオーバヘッドが増大する。さらに、新たに送達されるアプリケーションレイヤ測定設定は、UEの新たな設定と等価であって、UEのアプリケーションレイヤは、QoE測定を再度開始する。こうして、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果とが関連付けられることが不可能となり、およびサービスについてのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能となる、すなわちQoE測定結果は、始めから終わりまでサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。全設定とは、ネットワーク側がUEに無線設定を再初期化するように通知すること、すなわち今回送達される無線設定が以前にネットワーク側からUEに送達された無線設定から独立していることを意味する。例えば、ハンドオーバシナリオでは、例えばMR-DCシナリオのターゲットマスタノードまたは非MR-DCシナリオのターゲットサービング基地局などのターゲット基地局は、例えばMR-DCシナリオのソースマスタノードまたは非MR-DCシナリオのソースサービング基地局などのソース基地局をサポートせず、およびUEについてRRCプロトコルバージョンを設定するときに、ターゲット基地局は、ソース基地局によってそのUEについて設定された内容を理解することができない。この場合には、ターゲット基地局は、UEに全設定インジケーションを送信する。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(3)MR-DCでは、MNがUEにSNのSCG設定をリリースするように通知したときに、UEは、そのUEについてSNによって以前に設定されたSCG設定をリリースする。このようにして、例えばアプリケーションレイヤ測定設定がSCG設定で搬送されるなど、SNが以前にUEについてアプリケーションレイヤ測定設定を設定している場合にも、UEはまた、対応するアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする。ただし、対応するサービスは、MCGに移行されて、引き続き実行される。この場合、MCGがサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定を再送達する場合には、そのサービスのQoE測定結果は、2つの部分に分割される。さらに悪いことに、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定の測定結果が報告されない場合があり、例えば、測定結果は、サービスが終了するときに報告される。このようにして、アプリケーションレイヤ測定設定オーバヘッドが増大する。さらに、QoE測定結果は不正確である。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない、またはリリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を報告しない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(4)MR-DCでは、ネットワーク側がMR-DCリリースおよび追加(MR-DC release and add)インジケーションをUEに送信したときに、UEのASレイヤは、以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定をリリースし、およびネットワーク側は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再送達する必要があり、これによりシグナリングオーバヘッドが増大する。さらに、新たに送達されるアプリケーションレイヤ測定設定は、UEの新たな設定であって、UEのアプリケーションレイヤは、QoE測定を再度開始する。こうして、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果とが関連付けられることが不可能となり、およびサービスについてのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能となる、すなわちQoE測定結果は、始めから終わりまでサービスに対応する測定結果ではなくなる。さらに悪いことに、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定の測定結果が報告されない場合があり、例えば、測定結果は、サービスが終了するときに報告される。このようにして、アプリケーションレイヤ測定設定オーバヘッドが増大する。さらに、QoE測定結果は不正確である。MR-DCリリースおよび追加インジケーションは、ネットワーク側がUEに現在のSCG設定をリリースして、新たなSCG設定を追加するように指示することを意味する。例えば、SNが変化して、ターゲットセカンダリノードがUEについてソースセカンダリノードによって設定されたRRCプロトコルバージョンをサポートしない場合には、ターゲットセカンダリノードは、UEについてソースセカンダリノードによって設定された内容を理解することができない。この場合には、ターゲットセカンダリノードは、マスタノードにMR-DCリリースおよび追加を使用するように通知する。この通知を受信した後で、マスタノードは、MR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信する。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない、またはリリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を報告しない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
上記の問題に鑑みて、本願の実施形態は、UEの挙動がアプリケーションレイヤ測定設定についての基地局の要件に一致しない場合を回避して、アプリケーションレイヤ測定設定の例えば記憶オーバヘッドもしくはシグナリングオーバヘッドなどの不要なオーバヘッド、またはQoE測定結果が不正確になる問題を回避するために、通信方法、特にアプリケーションレイヤ測定設定方法を提供する。
図6は、本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
S601:端末は、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信する。
具体的には、端末のASは、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信し、ここで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、QoE測定収集(QMC)設定情報に含まれる場合がある。具体的には、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、コンテナの形態または非コンテナの形態のQMC設定情報に含まれる場合がある。QMC設定情報は、QoE設定に属する。任意選択で、端末は、第1の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をさらに受信する場合がある。任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報は、QMC設定情報に含まれる場合がある。本願の実施形態では、QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む場合がある。第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、端末がアプリケーションレイヤ測定を実行するために必要とされる設定情報を含み、および短縮して第1のアプリケーションレイヤ測定設定と呼ばれる場合がある。
端末のASは、受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を、例えばアプリケーションレイヤなど、端末のASの上位レイヤに転送する。
具体的には、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報のうちの1つである場合がある。異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報は異なるサービスタイプに対応する、または、アプリケーションレイヤ測定設定情報は、サービスタイプと1対多数の対応である。
任意選択で、端末は、第1の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに受信する場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定識別子は、アプリケーションレイヤ測定設定情報を示す。例えば、ネットワーク側(例えば第1の基地局)がその後に第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースする必要があるときには、ネットワーク側は、ただ1つのリリースコマンドをUEに送達するだけでよく、このリリースコマンドが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送しており、およびUEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子に基づいて、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを知ることができる。アプリケーションレイヤ測定設定識別子は、QoE測定設定識別子と呼ばれる場合がある。
S602:端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてエクスペリエンス品質QoE測定を実行する。
具体的には、端末のASの例えばアプリケーションレイヤなどの上位レイヤは、受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてQoE測定を実行する。
S601およびS602については、図5の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S603:端末は、第2の基地局から第1のメッセージを受信し、ここで、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す。
任意選択で、端末は、第2の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をさらに受信する場合がある。任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報は、第1のメッセージで搬送される場合があり、または第1のメッセージ以外の別のメッセージで搬送される場合がある。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送するかどうかに応じて実施される場合がある。例えば、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送する場合には、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するものであり、および第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送しない場合には、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するものである。
第1の基地局と第2の基地局とは、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合があることは理解され得る。
S604:端末は、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを決定して、以下のステップS6041またはステップS6042を実行する。
S6041:第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するときに、QoE測定を実行し続ける。
S6042:第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するときに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースする。
第1のメッセージは、RRC再開を示すメッセージである場合がある。任意選択で、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージは、端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように指示する。
あるいは、第1のメッセージは、全設定を示すメッセージである場合がある。任意選択で、全設定を示すメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。例えば、RRC再設定メッセージは、全設定インジケーションを含む。
代替として、第1のメッセージは、マルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/または追加を示すメッセージである場合がある。任意選択で、第1のメッセージは、RRC再設定メッセージであることもある。例えば、RRC再設定メッセージは、MR-DCリリースおよび追加インジケーションを含む。
代替として、第1のメッセージは、セカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージである場合がある。任意選択で、第1のメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。例えば、RRC再設定メッセージは、SCG設定リリースインジケーションを含む。
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含み、および第1のインジケーション情報フィールドは、ブール変数である場合があって、2つの値を有する。一方の値は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および他方の値は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、1つの値しか有していない。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが無効であるときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。逆に、第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに含む場合がある。このようにして、端末は、アプリケーションレイヤ測定設定識別子に基づいて、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持または削除されるべきかを知ることができる。任意選択で、第1のメッセージに含まれるアプリケーションレイヤ測定設定識別子が複数ある場合があり、およびこの複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子は、それぞれ異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合には、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含まない場合には、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を削除することを示す。代替として、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を削除することを示し、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含まない場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。任意選択で、第1のメッセージに含まれるアプリケーションレイヤ測定設定識別子が複数ある場合があり、およびこの複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子は、それぞれ異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する。例えば、第1のメッセージは、リリースリストを含み、このリリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む。または、第1のメッセージは、保持リストを含み、この保持リストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報および第1のインジケーション情報フィールドを含んで、第1のインジケーション情報フィールドは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるかどうかを示す。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるかどうかは、第1の基地局が第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末に送信するかどうか、または端末デバイスがS603の前に第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信するかどうか、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるかどうかとしても理解され得る。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じである場合があり、または第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報とは異なる場合があることは理解され得る。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるとは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではない、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報とは異なるとは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるときには、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを意味する。第1のインジケーション情報フィールドは、ブール変数である場合があり、および2つの値を有する。一方の値は、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、および他方の値は、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではないことを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、1つのインジケーション値しか有していない。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが無効であるときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではないことを示す。逆に、第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示す。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送しない場合がある。さらに、任意選択で、第1のメッセージで搬送される全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が搬送されていないときには、端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないと決定する。この場合には、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするインジケーションを送信する。さらに、任意選択で、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。任意選択で、第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに含む場合がある。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子である場合がある。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子と同じであるときには、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子がS603の前に端末によって記憶されている全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子と異なるときには、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示す。
代替として、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。端末のASレイヤは、S603の前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報を第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報と比較する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報がS603の前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報に属する(すなわち端末がS603の前に第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信している)場合には、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であると考えられる。そうでない場合には、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であると考えられる。例えば、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであり得るということは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、それは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送しない。さらに、任意選択で、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と異なるときには、端末は、以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないと決定することができる。すなわち、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であって、以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報および第1のインジケーション情報フィールドを含む、または第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むことは理解され得る。第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すこの2つの特定の方法は、以下のシナリオに適用され得る。
第1のメッセージは、全設定インジケーションを搬送する。端末が第1のメッセージを受信した後で、端末のASは、全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするが、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするインジケーションを送信しない。したがって、端末のASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を依然として保持する。第1のメッセージは、保持される必要があるアプリケーションレイヤ測定設定情報をさらに搬送する場合がある、すなわち第1のメッセージは、アプリケーションレイヤ測定設定情報(例えば以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じである第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報)を含む。したがって、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する測定が継続され得、および端末のASは、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得することができる。このようにして、端末のASレイヤによって取得されたアプリケーションレイヤ測定設定情報中の無線設定は、端末のASレイヤの上位レイヤ中のアプリケーションレイヤ測定設定情報と整合され得る。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示し、ここで、このサービスタイプは、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する。
第1のメッセージが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示す特定の方式は、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含む。第1のインジケーション情報フィールドは、ビットマップである場合があって、サービスタイプのそれぞれに対応するビットまたはビットグループを有する。ビットまたはビットグループのそれぞれの値は、サービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持されるかどうかを示し得る。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、保持またはリリースされるサービスタイプのみを示す。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときには、そのことが、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプが、1つまたは複数のサービスタイプである場合があることを示す。
UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信したときには、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する必要があることを示し、およびUEが第1のインジケーション情報フィールドを受信しないときには、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しないことを示すことは理解され得る。これは、UEがデフォルトで第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しない、すなわちリリースすることと等価である。代替として、UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信したときに、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示して、UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信しないときに、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。これは、UEがデフォルトで第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することと等価である。
例えば、端末上のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のみを含むときには、第1のインジケーション情報フィールドは、1ビット(複数ビットである場合がある)を介して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。例えば、1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示して、0は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、および第1のインジケーション情報フィールドが無効である(存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示して、第1のインジケーション情報フィールドが無効である(存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。
端末上のアプリケーションレイヤ測定設定情報が複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むときには、アプリケーションレイヤ測定設定情報のそれぞれの保持またはリリースは、例えばビットマップ方式で示されるなど、対応する第1のインジケーション情報フィールドを用いて示される場合があり、または、第1のインジケーション情報フィールドは、保持される1つもしくは複数のアプリケーションレイヤ測定設定の1つもしくは複数の識別子、または削除される1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定の1つまたは複数の識別子である。
あるいは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するあるサービスタイプについて、アプリケーションレイヤ測定設定情報が保持またはリリースされるとき、および/または端末が1つもしくは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し得るが、サービスタイプのそれぞれが1つのアプリケーションレイヤ測定設定のみに対応するときには、サービスタイプが示されて、そのサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持もしくはリリースされる必要があることを示す場合があり、または保持もしくはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定が示され、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。
あるいは、端末が1つまたは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有して、サービスタイプのそれぞれが1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、例えばそのアプリケーションレイヤ測定設定の識別子を用いて示されるなどによって示される場合があり、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。代替として、異なるサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定の識別子が異なるときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを示さずに、例えばそのアプリケーションレイヤ測定設定の識別子を用いて示されるなどによって示される場合がある。
特定のインジケーション方式は、上記に提供したインジケーション方式のうちの1つである。プロトコルが決定された後で、基地局および端末の両方が、この特定のインジケーション方式を認識する。代替として、特定のインジケーション方式が上記に提供したインジケーション方式のうちの複数である場合には、特定のインジケーション方式が、基地局から端末に通知される場合がある。
S6041の後で、この方法は、以下をさらに含む場合がある。
端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてアプリケーションレイヤ測定を実行することによって取得された測定結果を報告する。具体的な報告プロセスについては、図5の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
本実施形態で提供されるアプリケーションレイヤ測定設定方法を用いることにより、UEの挙動がアプリケーションレイヤ測定設定についての基地局の要件に一致しない場合が回避されて、アプリケーションレイヤ測定設定の例えば記憶オーバヘッドもしくはシグナリングオーバヘッドなどの不要なオーバヘッド、またはQoE測定結果が不正確になる問題を回避することが可能である。以下、上記の4つの特定の適用シナリオおよび図6に示される方法を参照して、本願の実施形態で提供される通信方法について詳細に述べる。
シナリオ1:UEが、RRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えられる。
図7は、本願の実施形態による、UEがRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えられるときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S701:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S701の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEに送信する。
S702:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S701およびS702については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S703:ネットワーク側は、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。
UEが非MR-DCシナリオであるときには、サービング基地局が、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。サービング基地局は、基地局#1である場合があり、またはUEのサービング基地局として機能する別の基地局である場合がある。
UEがMR-DCシナリオであるときには、マスタノードが、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。マスタノードは、基地局#1である場合があり、またはマスタノードとして機能する別の基地局である場合がある。
すなわち、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する基地局と、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに通知する基地局とは、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
任意選択で、ネットワーク側は、RRCリリースメッセージを用いて、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに通知する。
任意選択で、RRC_INACTIVE状態に入った後で、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する。具体的には、ASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する方式は、方式1:ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を記憶し続けること、または方式2:ASが、UEが既に第1のアプリケーションレイヤ測定設定および第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを有しているという状態情報を記憶すること、を含む。方式1では、UEのASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しない場合があり、または第1のアプリケーションレイヤ測定設定および対応するサービスタイプを保持する場合がある。第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されないときには、UEのASは、ASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように、またはQoE測定を中断するように通知することができ、およびUEのASの上位レイヤは、QoE測定を中断する通知を受信したときに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする。方式2では、UEのASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を記憶し続ける。
任意選択で、ネットワーク側がUEにRRC_INACTIVE状態に入るように通知するときには、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。さらに、ネットワーク側は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージは図6の第1のメッセージとは異なるが、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があり、および最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細について述べることはしない。
S703の前に、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信することができ、およびUEのASは、このアプリケーションレイヤ測定結果をネットワーク側に送信する。基地局は、アプリケーションレイヤ測定結果をTCEに送信することができる。詳細については、図5の対応する説明を参照されたい。
S704:UEは、基地局#2上でRRC再開プロセスを開始する。
UEは、RRC再開要求メッセージ(RRC Resume request message)を基地局#2に送信する。
S705:基地局#2は、RRC再開メッセージ(RRC Resume message)をUEに送信する。
RRC再開メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、すなわち以前のQoE測定(アプリケーションレイヤ測定と記載される場合がある)を継続するかどうかを示す。RRC再開メッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すプロセスについては、図6の第1のメッセージの関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、UEがMR-DCシナリオであるときには、基地局#1がMNであって、基地局#2もMNである場合があり、または基地局#1がSNであるときに、基地局#2がMNである場合がある。この場合、SNは、RRC再設定メッセージを生成して、RRC再設定メッセージをMNに送信することができる。MNは、MNのRRC再開メッセージ、すなわち第1のメッセージで、SNによって生成されたRRC再設定メッセージをUEに送信する。この場合には、基地局#2からUEに送信されるRRC再開メッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施されて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。代替として、基地局#1はSNであって、基地局#2は同様にMNである。最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNが、対応する第1のメッセージをUEに送信する。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、UEは、2つの第1のインジケーション情報フィールドを受信することができる。例えば、RRC再開メッセージは、2つの第1のインジケーション情報フィールドを同時に搬送する場合があって、この2つの第1のインジケーション情報フィールドは、そのUEについてMNによって以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、およびそのUEについてSNによって以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをそれぞれ示す。
任意選択で、UEは、基地局#2から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する基地局がマスタノードまたはセカンダリノードであることを示す情報をさらに受信することができる。この情報は、明示的なインジケーションであり、または暗示的なインジケーションである場合がある。例えば、第1のメッセージ中の第1のインジケーション情報フィールドの位置は、第1のインジケーション情報フィールドがマスタノードに対応するのか、またはセカンダリノードに対応するのかを反映するために用いられる。
さらに、基地局#2は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。具体的な方式については、図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S706:UEは、RRC再開メッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持し続ける、またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信されるRRC再開メッセージすなわち第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S707:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があり、および最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細について説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要がない場合がある。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含むことがあることが理解され得る。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。
任意選択で、UEのASがS703で第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を保持して、UEのASレイヤの上位レイヤに第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように通知するとき、およびS707で通知メッセージがASの上位レイヤに第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するように指示するときには、通知メッセージは、ASによって保持されている第1のアプリケーションレイヤ測定設定の特定の内容を搬送する場合がある。
本願の実施形態では、UEがRRC_INACTIVE状態から再開されるときに、ネットワーク側は、実際の要件に基づいて、UEがRRC_INACTIVE状態に入る前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定を再開するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ2:ネットワーク側が、全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信する。
図8は、本願の実施形態による、ネットワーク側が全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S801:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S801の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。あるいは、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
非MR-DCシナリオでは、基地局#1は、サービング基地局である場合がある。
MR-DCシナリオでは、基地局#1は、マスタノードである場合があり、またはセカンダリノードである場合がある。
S802:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S801およびS802については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S803:基地局#2は、全設定を示すメッセージをUEに送信する。
UEが現在MR-DCであるときには、基地局#2は、マスタノードである。
UEが非MR-DCであるときには、基地局#2は、現在のUEのサービング基地局である。非MR-DCでは、UEは、1つのサービング基地局しか有さないことは理解され得る。
基地局#2と基地局#1は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
全設定を示すメッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。全設定を示すメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある、すなわちRRC再設定メッセージは、全設定を示す情報を含む。全設定を示すメッセージがUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す具体的な方式については、図6の第1のメッセージの説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
さらに、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEによって保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定をUEが知るようにすることができる。具体的な方式については、図6のサービスタイプを用いた保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定の通知の関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、基地局#1はMNであって、基地局#2もMNである、または基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。SNは、RRC再設定メッセージを生成し、RRC再設定メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。SNは、RRC再設定メッセージをMNに送信して、MNは、SNによって生成されたRRC再設定メッセージを、全設定を示すメッセージで搬送する。この場合には、基地局#2からUEに送信されて全設定を示すメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施される。代替として、基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。この場合には、最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNが、対応する第1のメッセージをUEに送信する。
S804:UEは、全設定を示すメッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信されて全設定を示すメッセージすなわち第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S805:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。任意選択で、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合があることが理解され得る。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。
本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づく全設定プロセスで、UEが以前のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ3:ネットワーク側が、MR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信する。
図9は、本願の実施形態による。ネットワーク側がMR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S901:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S901の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
非MR-DCシナリオでは、基地局#1は、サービング基地局である場合がある。
MR-DCシナリオでは、基地局#1は、マスタノードである場合があり、またはセカンダリノードである場合がある。
S902:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S901およびS902については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S903:基地局#2は、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージをUEに送信する。
UEが現在MR-DCであるときには、基地局#2は、マスタノードである。
UEが非MR-DCであるときには、基地局#2は、現在のUEのサービング基地局である。非MR-DCでは、UEは、1つのサービング基地局しか有さないことは理解され得る。
基地局#2と基地局#1は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージ、すなわち第1のメッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。第1のメッセージがUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す詳細な説明については、図6の第1のメッセージの対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
さらに、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEによって保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定をUEが知るようにすることができる。具体的な通知方式については、図6のサービスタイプを用いた保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定の通知の関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、基地局#1はMNであって、基地局#2もMNである、または基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。この場合には、最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNがその通知に基づいて、対応する第1のメッセージをUEに送信する。あるいは、基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。SNは、RRC再設定メッセージを生成し、RRC再設定メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。SNは、RRC再設定メッセージをMNに送信して、MNは、SNによって生成されたRRC再設定メッセージを、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージで搬送する。この場合には、基地局#2からUEに送信されてMR-DCリリースおよび追加を示すメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施されて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。
S904:UEは、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S905:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。任意選択で、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない場合がある。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合がある。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づくMR-DCリリースおよび追加プロセスで、UEが以前のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減して、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ4:ネットワーク側が、SCG設定リリースインジケーションをUEに送信する。
本願の実施形態では、基地局がUEにSCG設定リリースインジケーションを送信したとき、すなわちUEがMR-DCシナリオから非MR-DCシナリオに変更される、またはMR-DCにおけるUEのデータベアラタイプが変化する、例えばPDCPがSNで終端するSCGベアラ(SN終端SCGベアラ)からPDCPがSNまたはMNで終端するMCGベアラ(SN終端MCGベアラ)に変化したときに、UEは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する。
図10は、本願の実施形態による、ネットワーク側がSCG設定リリースインジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S1001:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S1001の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
基地局#1は、セカンダリノードSNである。
S1002:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S1001およびS1002については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。
S1003:基地局#2は、SCG設定のリリースを示すメッセージをUEに送信する。
基地局#2は、マスタノードである。
基地局#2は、UEに、SCG設定のリリースを示すメッセージ、すなわち第1のメッセージを送信する。第1のメッセージは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNの第2のアプリケーションレイヤ測定設定に適用するかどうかを示す。
任意選択で、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNの第2のアプリケーションレイヤ測定設定への適用の実装は、以下の3つの方式のうちの1つまたは複数を含み得る。
方式1:S1001でUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信した後で、UEは、SNに対応するRRCの変数に第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を記憶する。UEがSCG設定リリースインジケーション受信した後で、UEは、MNに対応するRRCの変数に、UEが以前にSNに対応するRRCで第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を記憶した変数の値を記憶する。
方式2:UEは、ASコンテキスト(context)において、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を、MNのアプリケーションレイヤ測定設定として、またはMNのアプリケーションレイヤ測定設定にマークまたはポイントする。例えば、UEに対応するMNおよびSNの設定は、1つのASコンテキストを共有する。このコンテキストは、MCGおよびSCGの設定情報(SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報を含む)を記憶しており、およびこのコンテキストは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報がSNからのものであることを示すインジケーション情報を搬送する。UEが第1のメッセージを受信した後で、UEは、このインジケーション情報を修正して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報がMNからのものであることを示す。
方式3:UEは、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのASコンテキストに追加する。第1のメッセージがSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す具体的な方式については、図6の第1のメッセージの関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
UEがSCG設定リリースインジケーションを受信するので、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定はアンカ基地局を有していないことは理解され得る。この場合には、UEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されることを示すインジケーションを受信して、UEは、プロトコル合意に従って、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用することができる。代替として、プロトコルは、UEによって受信された第1のインジケーション情報が直接、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されることを示すことに合意する場合がある。換言すれば、「SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する」は、「SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用する」と等価である場合がある。対応して、UEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しないことを示すインジケーションを受信して、UEは、プロトコル合意に従って第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができ、これは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されないことも意味する。
さらに、基地局#2は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
さらに、基地局#2は、UEについて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される無線ベアラ、例えばシグナリング無線ベアラをさらに設定することができる。
任意選択で、基地局#2は、SNによって設定された、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、SNによって設定された、保持またはリリースされる対応する第1のアプリケーションレイヤ測定設定を通知することができる。具体的な方式については、図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、S1003の前に、基地局#1は、基地局#2に、S1001でUEに送信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。さらに、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを基地局#2に送信する。
任意選択で、基地局#1は、基地局#2に、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と、基地局#1によって第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に割り当てられたアプリケーションレイヤ測定設定識別子とを送信する。
S1004:UEは、SCG設定のリリースを示すメッセージを受信して、UEのASは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信される第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用するかどうかを決定する。第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されない、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されない場合には、UEのASは、UEのASレイヤの上位レイヤに、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように指示する。S1005:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合がある。
任意選択で、UEのASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持し続ける場合には、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない場合がある。
任意選択で、UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する場合には、UEのASは、UEのASの上位レイヤにインジケーション情報を送信して、後続の測定結果が、例えば基地局#2のRRCレイヤなど、MNに対応するRRCレイヤに送信されることを示す。本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づくSCG設定リリースで、UEがSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定設定に適用するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
図6から図10の具体的な手順の詳細な説明については、相互に参照され得る、またはそれらの組合せが参照され得ることは理解され得、および本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
以上、本願の実施形態の通信方法について、図6から図10を参照して詳細に述べた。以下、図11から図13を参照して、本願の実施形態の通信装置について詳細に述べる。
図11は、本願の実施形態による端末の構造の概略図である。この端末は、図1に示されるシステムで使用されて、上記の方法の実施形態における端末の機能を実行することができる。説明を容易にするために、図11は、端末の主要な構成要素しか示していない。図11に示されるように、端末1100は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、および入出力装置を含む。プロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理し、端末全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成され、例えば、端末が上記の方法の実施形態に記載されるアクションを実行するのを支援するように構成される。メモリは、主として、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。制御回路は、主として、ベースバンド信号および無線周波数信号を変換して、無線周波数信号を処理するように構成される。制御回路とアンテナとは、まとめてトランシーバと呼ばれる場合があり、および主として、無線周波数信号を電磁波の形態で送信および受信するように構成される。入出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードは、主として、ユーザによって入力されたデータを受け取り、およびデータをユーザに出力するように構成される。
端末がオンになった後で、プロセッサは、メモリ中のソフトウェアプログラムを読み取り、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データがワイヤレスで送信される必要があるときには、プロセッサは、送信されるデータに対してベースバンド処理を実行し、次いでベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行し、次いでアンテナを用いて、無線周波数信号を電磁波の形態で送信する。データが端末に送信されたときには、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換して、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換して、データを処理する。
当業者なら、説明を容易にするために、図11は1つのメモリおよび1つのプロセッサしか示していないことを理解し得る。実際の端末では、複数のプロセッサおよび複数のメモリがある場合がある。メモリは、記憶媒体、記憶デバイスなどと呼ばれる場合がある。メモリは、プロセッサと同じチップ上に位置する記憶要素である、すなわちオンチップ記憶要素である場合があり、または独立した記憶要素である場合がある。これは、本願の実施形態では限定されない。
任意選択の実装では、端末は、ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットを含むことがある。ベースバンドプロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。中央処理ユニットは、主として、端末全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットの機能は、図11のプロセッサに統合される場合がある。当業者なら、ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットがそれぞれ独立したプロセッサである場合があってバスなどの技術を用いて相互接続されることを理解し得る。当業者なら、端末は、異なるネットワーク標準に適応するために複数のベースバンドプロセッサを含む場合があり、および端末は、端末の処理能力を強化するために複数の中央処理ユニットを含む場合があることを理解し得る。端末の全ての構成要素は、様々なバスを介して接続され得る。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップと表現される場合がある。中央処理ユニットは、代替的に、中央処理回路または中央処理チップと表現される場合がある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサに内蔵される場合があり、またはソフトウェアプログラムの形態でメモリに記憶される場合があり、およびプロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行してベースバンド処理機能を実装する。
本願の実施形態では、トランシーバ機能を有するアンテナおよび制御回路は、端末1100のトランシーバユニット1101とみなされて、例えば端末が受信機能および送信機能を実行するのを支援する場合がある。処理機能を有するプロセッサ1102は、端末1100の処理ユニット1102とみなされる。図11に示されるように、端末1100は、トランシーバユニット1101および処理ユニット1102を含む。トランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ装置などと呼ばれる場合がある。任意選択で、トランシーバユニット1101において受信機能を実装するように構成された構成要素が、受信ユニットとみなされる場合がある。トランシーバユニット1101において送信機能を実装するように構成された構成要素が、送信ユニットとみなされることがある。換言すれば、トランシーバユニット1101は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信機、入力ポート、または受信回路などと呼ばれる場合がある。送信ユニットは、伝送機、伝送機、伝送回路などと呼ばれる場合がある。
プロセッサ1102は、メモリに記憶された命令を実行して、トランシーバユニット1101が信号を受信し、および/または信号を送信するのを制御して、上記の方法の実施形態における端末の機能を完了するのを制御するように構成される場合がある。プロセッサ1102は、信号入出力機能を実装するように構成されたインタフェースをさらに含む。実装では、トランシーバユニット1101の機能は、トランシーバ回路またはトランシーバ専用チップを用いて実装される場合がある。
図12は、本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図であり、例えば基地局の構造の概略図である場合がある。図12に示されるように、基地局は、図1に示されるシステムで使用されて、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合がある。基地局1200は、1つまたは複数のDU1201および1つまたは複数のCU1202を含む場合がある。CU1202は、NGコア(次世代コアネットワーク、NC)またはEPCと通信する場合がある。DU1201は、少なくとも1つのアンテナ12011、少なくとも1つの無線周波数ユニット12012、少なくとも1つのプロセッサ12013、および少なくとも1つのメモリ12014を含む場合がある。DU1201の部分は、主として、無線周波数信号を送信および受信し、無線周波数信号およびベースバンド信号を変換して、いくつかのベースバンドを処理するように構成される。CU1202は、少なくとも1つのプロセッサ12022および少なくとも1つのメモリ12021を含む場合がある。CU1202とDU1201は、インタフェースを介して互いに通信する場合がある。制御プレーン(Control plane)インタフェースは、例えばF1-CなどのFs-Cである場合があり、およびユーザプレーン(User Plane)インタフェースは、例えばF1-UなどのFs-Uである場合がある。
CU1202の部分は、主として、ベースバンド処理の実行、基地局の制御などを行うように構成される。DU1201とCU1202は、物理的に一緒に配置される場合があり、または物理的に別個に配置される場合がある、すなわち分散型基地局である場合がある。CU1202は、基地局の制御センタであり、処理ユニットと呼ばれる場合があって、主としてベースバンド処理機能を完了するように構成される。例えば、CU1202は、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスに関係する動作手順を実行するように基地局を制御するように構成される場合がある。
具体的には、CUおよびDUのベースバンド処理は、ワイヤレスネットワークのプロトコルレイヤに基づいて分割される場合がある。例えば、PDCPレイヤおよびPDCPレイヤより上のプロトコルレイヤの機能は、CUに設定されて、PDCPレイヤより下のRLCレイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤなどのプロトコルレイヤの機能は、DUに設定される。
さらに、任意選択で、基地局1200は、1つまたは複数の無線周波数ユニット(RU)、1つまたは複数のDU、および1つまたは複数のCUを含む場合がある。DUは、少なくとも1つのプロセッサ12013、および少なくとも1つのメモリ12014を含む場合があり、RUは、少なくとも1つのアンテナ12011、および少なくとも1つの無線周波数ユニット12012を含む場合があって、CUは、少なくとも1つのプロセッサ12022、および少なくとも1つのメモリ12021を含む場合がある。
例では、CU1202は、1つまたは複数のボードを含む場合がある。複数のボードは、協働して1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートする場合があり、または異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、または別のネットワーク)を別個にサポートする場合がある。メモリ12021およびプロセッサ12022は、1つまたは複数のボードにサーブする場合がある。換言すれば、メモリおよびプロセッサは、ボードのそれぞれの上に配置される場合がある。あるいは、複数のボードが、同じメモリおよび同じプロセッサを共有する場合がある。さらに、必要な回路が、ボードのそれぞれにさらに配置される場合がある。DU1201は、1つまたは複数のボードを含む場合がある。複数のボードは、協働して1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートする場合があり、または異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、および別のネットワーク)を別個にサポートする場合がある。メモリ12014およびプロセッサ12013は、1つまたは複数のボードにサーブする場合がある。換言すれば、メモリおよびプロセッサは、ボードのそれぞれの上に配置される場合がある。あるいは、複数のボードが、同じメモリおよび同じプロセッサを共有する場合がある。さらに、必要な回路が、ボードのそれぞれにさらに配置される場合がある。
図13は、通信装置1300の構造の概略図である。通信装置1300は、上記の方法の実施形態に記載される方法を実施するように構成される場合がある。詳細については、上記の方法の実施形態の説明を参照されたい。通信装置1300は、チップ、アクセスネットワークデバイス(例えば基地局)、端末、コアネットワークデバイス(例えばAMF、またはAMFおよびSMF)、別のネットワークデバイスなどである場合がある。
通信装置1300は、1つまたは複数のプロセッサ1301を含む。プロセッサ1301は、汎用プロセッサまたは特殊目的プロセッサなどである場合がある。例えば、プロセッサは、ベースバンドプロセッサまたは中央処理ユニットである場合がある。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される場合がある。中央処理ユニットは、装置(例えば基地局、端末、AMF、またはチップ)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される場合がある。この装置は、信号を入力(受信)および出力(送信)するように構成されたトランシーバユニットを含む場合がある。例えば、この装置は、チップである場合があって、トランシーバユニットは、そのチップの入力および/もしくは出力回路、または通信インタフェースである場合がある。チップは、端末、アクセスネットワークデバイス(例えば基地局)、またはコアネットワークデバイスに使用される場合がある。別の例では、この装置は、端末またはアクセスネットワークデバイス(例えば基地局)である場合があって、トランシーバユニットは、トランシーバ、無線周波数チップなどである場合がある。
通信装置1300は、1つまたは複数のプロセッサ1301を含み、およびこの1つまたは複数のプロセッサ1301は、図6から図10に示される実施形態における基地局または端末の方法を実施する場合がある。
可能な設計では、通信装置1300は、第1のメッセージを第2の基地局から受信するように構成された手段(means)と、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するときにQoE測定を実行し続け、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するときに第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするように構成された手段(means)とを含む。これらの手段の機能は、1つまたは複数のプロセッサを介して実装され得る。例えば、この1つまたは複数のプロセッサは、チップのトランシーバ、入出力回路、またはインタフェースを用いて情報を送信するように構成される場合がある。上記の方法の実施形態の関連する説明が参照され得る。
可能な設計では、通信装置1300は、第1のメッセージを端末に送信するように構成された手段(means)、および第1のメッセージを生成するように構成された手段(means)を含む。上記の方法の実施形態の関連する説明が参照され得る。例えば、第1のメッセージは、チップのトランシーバ、入出力回路、またはインタフェースを用いて受信される場合があり、または1つまたは複数のプロセッサを用いて受信される場合がある。
任意選択で、図6から図10に示される実施形態の方法を実施するだけでなく、プロセッサ1301は、別の機能をさらに実施することもできる。
任意選択で、設計では、プロセッサ1301は、命令1303を含む場合がある。この命令は、通信装置1300が上記の方法の実施形態に記載される方法を実行するようにプロセッサ上で実行される場合がある。
さらに別の可能な設計では、通信装置1300は、代替として、回路を含む場合がある。この回路は、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスまたは端末の機能を実施する場合がある。
別の可能な設計では、通信装置1300は、1つまたは複数のメモリ1302を含む場合がある。メモリは、命令1304を記憶する。この命令は、通信装置1300が上記の方法の実施形態に記載される方法を実行するようにプロセッサ上で実行される場合がある。任意選択で、メモリは、データをさらに記憶する場合がある。任意選択で、プロセッサは、命令および/またはデータを記憶する場合がある。例えば、1つまたは複数のメモリ1302は、上記の実施形態に記載される第1のアプリケーションレイヤ測定設定、または上記の実施形態のサービスタイプなどの他の情報を記憶する場合がある。プロセッサとメモリとは、別個に配置される場合があり、または一体化される場合がある。
さらに別の可能な設計では、通信装置1300は、トランシーバユニット1305およびアンテナ1306をさらに含む、または通信インタフェースを含む場合がある。トランシーバユニット1305は、トランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれる場合があり、およびアンテナ1306を介してこの装置のトランシーバ機能を実装するように構成される。通信インタフェース(図示せず)は、コアネットワークデバイスとアクセスネットワークデバイスとの間の通信、またはアクセスネットワークデバイスとアクセスネットワークデバイスとの間の通信に使用され得る。任意選択で、通信インタフェースは、例えば光ファイバ通信インタフェースなど、有線通信インタフェースである場合がある。
プロセッサ1301は、処理ユニットと呼ばれる場合があり、およびこの装置(例えば端末、基地局、またはAMF)を制御する。
本願は、上記の1つもしくは複数のアクセスネットワークデバイス、1つもしくは複数の端末、およびコアネットワークデバイスのうちの1つ、またはそれらの組合せを含む、通信システムをさらに提供する。
本願の実施形態のプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)である場合があることを理解されたい。プロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processing, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェアコンポーネントなどである場合がある。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサである場合があり、または、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどである場合がある。
本願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリである場合があり、あるいは不揮発性メモリであることもあり、または揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む場合があることが理解され得る。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory, ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM, EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM, EEPROM)、またはフラッシュメモリである場合がある。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)である場合がある。限定よりはむしろ例示的な説明として、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(static RAM, SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory, DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM, SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM, DDR SDRAM)、エンハンスドシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM, ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM, SLDRAM)、およびダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM, DR RAM)など、多数の形態のランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)が使用され得る。
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば回路)、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるときには、上記の実施形態は、完全に、または部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実装される場合がある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータにロードされて実行されたときに、本願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置である場合がある。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される場合があり、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送される場合がある。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、例えば光ファイバなどの有線方式で、または例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波などのワイヤレス方式で伝送される場合がある。コンピュータ可読記憶媒体は、1つまたは複数の使用可能な媒体を一体化した、コンピュータ、またはサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、または半導体媒体である場合がある。半導体媒体は、ソリッドステートドライブである場合がある。
当業者なら、本明細書に開示される実施形態に記載される例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって実装され得ることに気付き得る。機能がハードウェアによって実行されるか、またはソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の個々の適用および設計の制約条件によって決まる。当業者なら、それぞれの個々の適用分野ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実装し得るが、その実装は、本願の範囲を超えないとみなされるものとする。
便宜上、および説明を簡単にするために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたいということは、当業者なら明白に理解し得る。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、通信装置、および方法は、他の方式で実装される場合があることを理解されたい。例えば、上述の装置の実施形態は、単なる例に過ぎない。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能の分割であって、実際の実装時には別の分割である場合がある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が、別のシステムに結合または統合される場合があり、またはいくつかの特徴が無視される、もしくは実行されない場合がある。さらに、示されている、または説明されている相互の結合または直接的な結合もしくは通信接続が、いくつかのインタフェースを用いて実装される場合がある。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子形態、機械形態、または他の形態で実装され得る。
分離した部分として記載されているユニットは、物理的に分離している場合、または物理的に分離して場合があり、およびユニットとして示されている部分は、物理的なユニットである場合、または物理的なユニットではない場合があり、1箇所に位置している場合、または複数のネットワークユニット上に分散している場合がある。このユニットの一部または全てが、実際の要件に基づいて選択されて、実施形態の解決策の目的を達成し得る。
さらに、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化される場合があり、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在する場合があり、または2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化される場合がある。
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立した製品として販売または使用されるときには、その機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される場合がある。このような理解に基づいて、本質的に本願の技術的解決策は、もしくは従来の技術に寄与する部分、またはこの技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されて、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に本願の実施形態に記載される方法のステップの全てまたは一部を実行するように命令するいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能ハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、磁気ディスク、または光学ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
以上の説明は、単に本願の具体的な実装にすぎず、本願の保護範囲を限定することが意図されているわけではない。本願に開示される技術的範囲内の当業者には容易に分かる任意の変形または置換は、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。
本願は、ワイヤレス通信技術の分野に関し、および特に、通信方法および装置、可読記憶媒体、ならびにシステムに関する。
ドライブテストの最小化(minimization of drive-tests, MDT)技術は、事業者が加入ユーザの商用端末を用いて測定を実行して、測定結果を送信して従来のドライブテストと部分的に置き換えて、端末測定データを自動的に収集して、ワイヤレスネットワーク内の問題および故障を検出して最適化する技術である。この技術の適用シナリオは、事業者が通例ルーチンのネットワークカバレッジドライブテストを毎月実行して、ユーザの訴えに応答して特定の領域に対して通話品質ドライブテストを実行することを含む。これらのシナリオにおけるドライブテストは、MDTで置き換えられることが可能である。MDT技術は、以下のようにいくつかの測定タイプを有する場合がある。
1.信号レベル測定:ユーザ機器(user equipment, UE)は、ワイヤレス信号の信号レベルを測定して、測定結果を基地局または基地局コントローラに送信する。
2.サービス品質(quality of service, QoS)測定:QoS測定のうち、例えばサービスのトラフィック、サービスのスループット、およびサービス遅延などのうちの1つまたは複数の測定などは、一般に基地局によって実行される。または、例えばアップリンク処理遅延の測定などは、UEによって実行される場合があり、例えばエアインタフェース遅延の測定などは、基地局とUEとによって協働で実行される場合がある。エアインタフェース遅延は、データパケットが基地局のサービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol, SDAP)SDAP/パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol, PDCP)レイヤを通過してからデータパケットがUEのSDAP/PDCPレイヤに到達するまでの経過時間を測定することによって測定されることが可能である。
3.アクセス可能性測定:UEは、無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続セットアップ障害についての情報を記録して、その情報を基地局または基地局コントローラに送信する。
MDTは、ログMDT(logged MDT)および即時MDT(immediate MDT)を含む場合がある。即時MDTは、主として、無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続状態(RRC_CONNECTED)のUEにおいて実行される測定であり、およびログMDTは、主として、遊休状態(RRC_IDLE)のUEまたはRRC非アクティブ状態(RRC_INACTIVE)のUEにおいて実行される測定である(例えば、遊休状態のUEまたは非アクティブ状態のUEは、そのUEが現在滞在しているセルに対応する周波数に対応する近隣セル、およびそのUEが現在滞在しているセル内でブロードキャストされるセル再選択に対応する周波数間/システム間近接セルのうちの1つまたは複数を測定する)。即時MDTは、一般に、UEのデータボリューム、インターネットプロトコル(internet protocol, IP)スループット、パケット伝送遅延、パケット損失率、および処理遅延などのうちの1つまたは複数を測定するために使用される。ログMDTは、一般に、受信信号強度に対してUEによって実行される測定を指す。
基地局は、2つのシナリオで、MDT測定収集タスクを開始する。1つは、シグナリングベースMDT(signaling-based MDT)を開始するものであり、および他方は、マネジメントベースMDT(management-based MDT)を開始するものである。シグナリングベースMDTは、特定UE向けのMDTであり、基地局は、コアネットワーク(core network, CN)から、MDTを特定のUEに対して実行するように指示するメッセージを受信する。マネジメントベースMDTは、特定UE向けのMDTではなく、基地局は、運用、管理、および保守(operation, administration and maintenance, OAM)またはエレメント管理(element manager, EM)から、MDTを実行するように指示するメッセージを受信する。基地局は、ポリシーに従って、その基地局の下のUEからUEを選択して、MDT測定を実行する。シグナリングベースMDTでは、CNは、ユーザがMDTを実行することに合意していない限り、UEに対するシグナリングベースMDTを開始しない。マネジメントベースMDTでは、UEを選択するときに、基地局は、UEがMDTを実行することに合意するかどうかを考慮する場合があり、例えば、MDTを実行することに合意するUEのみを選択して、MDT測定を実行する場合がある(例えば、コアネットワークは、UEがMDTを実行することに合意するかどうかを基地局に通知し、例えばCNは、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)に、UEのマネジメントベースMDTの許可インジケーション(Allowed indication)を通知し、および任意選択でマネジメントベースMDT公衆陸上移動体ネットワーク(public land mobile network, PLMN)リストも通知する)。マネジメントベースMDTおよびシグナリングベースMDTは、両方とも、ログMDTおよび即時MDTを含む場合がある。シグナリングベースMDTでは、CNは、何らかのMDT設定情報、およびトレース収集エンティティ(trace collection entity, TCE)IPアドレスなどのうちの1つまたは複数を基地局に通知する。MDT設定情報は、MDT活動化タイプ(例えば即時MDTのみ(Immediate MDT only)、ログMDTのみ(Logged MDT only)、即時MDTおよびトレース(Immediate MDT and Trace))、MDT領域範囲、MDTモード、対応するMDTモードの設定パラメータ(例えば即時MDT測定事象、ログMDT記録間隔、および期間のうちの1つまたは複数)、およびシグナリングベースMDT PLMNリストのうちの1つまたは複数を含む。MDT領域範囲は、MDT測定が実行される領域範囲、例えばセルリストまたはトラッキング領域リストなどである。MDTモードは、即時MDTおよびログMDTのうちの一方または両方を含む。
いくつかのストリーミングタイプサービスまたは音声サービス、例えばストリーミングサービス(streaming service)およびIPマルチメディアシステムのマルチメディア電話サービス(Multimedia Telephony Service for IMS, MTSI)などでは、信号の品質だけではこれらのサービスのユーザエクスペリエンスを反映することはできない。事業者は、ユーザエクスペリエンスを知り、ネットワークを最適化してユーザエクスペリエンスを改善したいと思っている。このタイプの測定収集は、エクスペリエンス品質(quality of experience, QoE)測定収集と呼ばれ、およびアプリケーションレイヤ測定収集と呼ばれる場合がある。このタイプの測定も、シグナリングベースMDTおよびマネジメントベースMDTを用いて開始される。
アプリケーションレイヤ測定収集は、基地局によって設定される。どのようにアプリケーションレイヤ測定収集を設定するかが、早急に研究されるべき問題である。
本願の実施形態は、通信方法および装置を提供して、特に、アプリケーションレイヤ測定設定の例えばシグナリングオーバヘッドまたは記憶オーバヘッドなどのオーバヘッドを低減する、または特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善するために、アプリケーションレイヤ測定設定方法を提供する。
本願の実施形態の第1の態様は、以下を含む通信方法を提供する。
端末が、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信すること、
端末が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてエクスペリエンス品質QoE測定を実行すること、
端末が、第2の基地局から第1のメッセージを受信することであって、第1のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと、および
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示すときに、端末が、QoE測定を実行し続けること、および/または
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示すときに、端末が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすること。
第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージ、全設定を示すメッセージ、デュアル接続DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージ、またはセカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージのうちの1つまたは複数を含む。
QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが、第1のインジケーション情報フィールドを含み、第1のインジケーション情報フィールドが、第1の値であり、第1の値が、2つの値のうちの1つであり、2つの値のうちの一方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および2つの値のうちの他方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示すこと、を含む。
代替として、第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示す、または第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。
任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプを示す情報をさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応すること。
例えば、端末についてのアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のみを含むときには、第1のインジケーション情報フィールドは、1ビットによって、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。例えば、1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、および0は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、第1のインジケーション情報フィールドが無効である(または存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示し、および第1のインジケーション情報フィールドが無効である(または存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。
端末についてのアプリケーションレイヤ測定設定情報が複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むときには、アプリケーションレイヤ測定設定情報のそれぞれの保持またはリリースは、例えばビットマップ方式で示されるなど、対応する第1のインジケーション情報フィールドを用いて示される場合がある。
代替として、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するあるサービスタイプについて、アプリケーションレイヤ測定設定情報が保持またはリリースされるとき、および/または端末が1つもしくは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し得るが、サービスタイプのそれぞれが1つのアプリケーションレイヤ測定設定のみに対応するときには、サービスタイプが示されて、そのサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持もしくはリリースされることを示す場合があり、または保持もしくはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定が示され得、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。
代替として、端末が1つまたは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し、およびサービスタイプのそれぞれが1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプの両方が示される場合がある。代替として、異なるサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定の識別子が異なるときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを示さずに、示される場合がある。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示すときに端末がQoE測定を実行し続けることは、以下を含む。
端末のアクセス層ASが、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されると決定し、およびASの上位レイヤに第2のメッセージを送信することであって、第2のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを示す、こと。
任意選択で、端末のASの上位レイヤが第2のメッセージを受信する前に、ASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしており、およびこの方法は、以下を含む。
ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をASの上位レイヤに送信すること。
このように、ASおよびASの上位レイヤの両方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持する必要があるというわけでなく、これにより記憶オーバヘッドを低減し得る。
任意選択で、この方法は、ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をASの上位レイヤに送信することをさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示すときに端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることは、以下を含む。
端末のアクセス層ASが、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされると決定し、およびASの上位レイヤに第2のメッセージを送信することであって、第2のメッセージが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを示す、こと。
第1の可能な実装では、第1のメッセージは、第2の基地局からの、および無線リソース制御RRC再開を示すメッセージである。
第1のメッセージは、端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように指示する。
任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が受信された後、および第1のメッセージが受信される前に、この方法は、
端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージを第3の基地局から受信することと、RRC再開を要求するメッセージを第2の基地局に送信することとをさらに含み、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをさらに示す。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードMNであり、および第2の基地局は、デュアル接続におけるセカンダリノードSNである。
代替として、第1の基地局は、デュアル接続におけるセカンダリノードSNであり、および第2の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードMNである。
任意選択で、第1の基地局が、端末とデュアル接続を実行する基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであるときには、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する基地局のタイプをさらに示し、およびこのタイプは、マスタノードおよび/またはセカンダリノードを含む。
このようにして、本態様の方法は、特定のUE状態切換えプロセスに適用され得、および端末がRRC_INACTIVE状態に入るときに第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことによって、基地局の要件がUE側の挙動と一致して、不一致によって生じるオーバヘッドの問題または不正確なアプリケーションレイヤ測定を回避する。
第2の可能な実装では、第1のメッセージは、第2の基地局からの、および全設定を示すメッセージ、またはマルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージである。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであり、および第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
このようにして、本態様の方法は、特定の全設定またはMR-DCリリースおよび/または追加プロセスに適用され得る。
第3の可能な実装では、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、デュアル接続におけるセカンダリノードによって設定され、第1のメッセージは、第2の基地局からの、およびセカンダリセルグループ設定のリリースを示すメッセージであって、セカンダリセルグループは、セカンダリノードによって管理されるセルである。
任意選択で、保持された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、マスタノードのアプリケーションレイヤ測定に使用される。
任意選択で、第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードまたはマスタノードであり、および第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
任意選択で、この方法は、第2の基地局から第3のインジケーション情報を受信することであって、第3のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を第2の基地局に送信することを示す、ことをさらに含む。
任意選択で、この方法は、第2の基地局から第4のインジケーション情報を受信することであって、第4のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される例えばシグナリング無線ベアラなどの無線ベアラを示す、ことをさらに含む。
このようにして、本態様の方法は、特定のMCG設定リリースプロセスに適用され得る。
本願の実施形態で提供される方法によれば、アプリケーションレイヤ測定設定の、例えばシグナリングオーバヘッドもしくは記憶オーバヘッドなどのオーバヘッドを低減する、または特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善するためのアプリケーションレイヤ測定設定方法が提供され得る。
本願の実施形態の第2の態様は、以下を含む通信方法を提供する。
第1の基地局が、第1のメッセージを端末に送信することであって、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと。
第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、第1のメッセージが受信される前に端末によって第2の基地局から受信され、および第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、端末のエクスペリエンス品質QoE測定に使用される。QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む。
この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第1の基地局が、端末から取得された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を受信すること。
任意選択で、第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージ、全設定を示すメッセージ、デュアル接続DCリリースもしくは追加を示すメッセージ、またはセカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージのうちの1つまたは複数を含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが、第1のインジケーション情報フィールドを含み、第1のインジケーション情報フィールドが、第1の値であり、第1の値が、2つの値のうちの1つであり、2つの値のうちの一方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および2つの値のうちの他方が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示すことを含む。
代替として、第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示す、または第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含むことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすることを示し、および第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含まないことで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。
任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプを示す情報をさらに含む。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する、こと。
第2の態様の第1の可能な実装では、第1のメッセージは、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージであり、および端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように示す。
この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第1の基地局が、端末からRRC再開要求メッセージを受信すること。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む場合がある。
第2の基地局が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末に送信すること。
第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、および第2の基地局と第1の基地局とは、同じ基地局である、または第1の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、第2の基地局は、デュアル接続におけるマスタノードであり、および第1の基地局と第2の基地局とは、異なる基地局である。
任意選択で、第2の基地局は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを端末にさらに送信する。
任意選択で、この方法は、以下を含む。
第3の基地局が、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージを第1の基地局に送信することであって、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す、こと。第3の基地局と第1の基地局は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをさらに示す。
任意選択で、端末が無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態に入ることを通知するメッセージが端末が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、以下を含む。
第1のメッセージが、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示すことであって、サービスタイプが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する、こと。
第2の態様の第2の可能な実装では、第1のメッセージは、全設定を示すメッセージ、またはマルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/もしくは追加を示すメッセージである。このメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。
任意選択で、第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードまたはセカンダリノードであり、および第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
第2の態様の第3の可能な実装では、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードによって設定され、第1のメッセージは、セカンダリセルグループ設定のリリースを示すメッセージであり、およびセカンダリセルグループは、セカンダリノードによって管理されるセルである。
任意選択で、第2の基地局は、デュアル接続している基地局におけるセカンダリノードまたはマスタノードであり、および第1の基地局は、デュアル接続している基地局におけるマスタノードである。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む。
第1の基地局が、第3のインジケーション情報を端末に送信することであって、第3のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報についての測定結果を第1の基地局に送信することを示す、こと。
任意選択で、この方法は、以下をさらに含む。
第1の基地局が、第4のインジケーション情報を端末に送信することであって、第4のインジケーション情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される例えばシグナリング無線ベアラなどの無線ベアラを示す、こと。本願の実施形態の第3の態様は、通信装置を提供する。本願で提供される装置は、上記の方法の態様の基地局または端末の挙動を実施する機能を有し、および上記の方法の態様に記載されるステップまたは機能を実行するように構成された対応する手段(means)を含む。このステップまたは機能は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せによって実施され得る。
可能な設計では、この装置は、1つまたは複数のプロセッサを含み、および通信ユニットをさらに含む場合がある。1つまたは複数のプロセッサは、装置が上記の方法における基地局の対応する機能を実行するのを支援するように構成される。例えば、第1のメッセージが生成される。通信ユニットは、装置が別のデバイスと通信するのを支援して、受信機能および/または送信機能を実装するように構成される。例えば、第1のメッセージが端末に送信される。
この装置は、1つまたは複数のメモリをさらに含む場合があり、メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、およびメモリは、基地局の必要なプログラム命令および/またはデータを記憶する。1つまたは複数のメモリは、プロセッサと一体化される場合があり、またはプロセッサから独立して配置される場合がある。これは、本願では限定されない。
この装置は、基地局、gNBもしくはTRP、DUまたはCUなどである場合がある。通信ユニットは、トランシーバまたはトランシーバ回路である場合がある。任意選択で、トランシーバは、代替として入出力回路またはインタフェースである場合がある。
この装置は、代替として、チップである場合があり、および通信ユニットは、チップの入出力回路またはインタフェースである場合がある。
別の可能な設計では、この装置は、トランシーバ、プロセッサ、およびメモリを含む。プロセッサは、トランシーバが信号を送信および受信するように制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行して、装置が第2の態様の基地局によって完了される方法を実行するようにするように構成される。
可能な設計では、この装置は、1つまたは複数のプロセッサを含み、および通信ユニットをさらに含む場合がある。1つまたは複数のプロセッサは、装置が上記の方法における端末の対応する機能を実行するのを支援するように構成される。例えば、エクスペリエンス品質QoE測定が、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいて実行され、および第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかが決定される。通信ユニットは、装置が別のデバイスと通信するのを支援して、受信機能および/または送信機能を実装するように構成される。例えば、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す第1のメッセージが受信される。
任意選択で、この装置は、1つまたは複数のメモリをさらに含む場合がある。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、およびメモリは、装置の必要なプログラム命令および/またはデータを記憶する。1つまたは複数のメモリは、プロセッサと一体化される場合があり、またはプロセッサから独立して配置される場合がある。これは、本願では限定されない。
この装置は、スマート端末、ウェアラブルデバイスなどである場合がある。通信ユニットは、トランシーバまたはトランシーバ回路である場合がある。任意選択で、トランシーバは、代替として入出力回路またはインタフェースである場合がある。
この装置は、代替として、チップである場合があり、および通信ユニットは、チップの入出力回路またはインタフェースである場合がある。
別の可能な設計では、この装置は、トランシーバ、プロセッサ、およびメモリを含む。プロセッサは、トランシーバが信号を送信および受信するように制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムを実行して、装置が第1の態様の端末によって完了される方法を実行するようにするように構成される。
第4の態様によれば、システムが提供され、このシステムは、上記の基地局を含む。
任意選択で、このシステムは、端末をさらに含む。
第5の態様によれば、プログラムを記憶するように構成された可読記憶媒体またはプログラム製品が提供され、このプログラムは、第1の態様または第2の態様の方法を実行するために使用される命令を含む。
第6の態様によれば、プログラムを記憶するように構成された可読記憶媒体またはプログラム製品が提供され、このプログラムがコンピュータ上で実行されたときに、そのコンピュータは、第1の態様または第2の態様の方法の命令を実行することが可能にされる。
本願の第2の態様から第6の態様の技術的解決策は、本願の第1の態様の技術的解決策に対応することを理解されたい。この態様および対応する実施可能な実装によって実現される有利な効果は同様であって、詳細について重ねて述べることはしない。
本願の実施形態による通信システムの概略図である。
本願の実施形態による、複数のDUが1つのCUを共有するネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願の実施形態によるCUおよびDUのプロトコルレイヤ機能の概略図である。
本願の実施形態によるRRC状態切換えの概略図である。
本願の実施形態によるQoEの概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。
本願の実施形態による端末の構造の概略図である。
本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図である。
本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
本願の実施形態における技術的解決策を明確に説明するために、本願の実施形態では、同じ品目どうし、または基本的に同じ機能または目的を提供する同様の品目どうしを区別するために、「第1」および「第2」などの用語が使用される。例えば、第1の情報と第2の情報とは、単に異なる情報を区別するために用いられているだけであり、第1の情報と第2の情報の順序は限定されない。当業者なら、「第1」および「第2」などの用語が数量または実行順序を限定するものではないこと、ならびに「第1」および「第2」などの用語が明確な差異を示すものではないことを理解し得る。
本願の実施形態では、「例」または「例えば」という言葉は、例、例示、または説明を与えることを表すために用いられることに留意されたい。本願において「例」または「例えば」として記載される任意の実施形態または設計方式は、別の実施形態または設計方式より好ましい、またはより多くの利点を有するものとして説明されているわけではない。厳密には、「例えば」または「例」などの言葉の使用は、関連する概念を具体的に提示することが意図されている。
本願の実施形態では、「少なくとも1つの」は、1つまたは複数に言及し、「複数の」は2つ以上に言及する。「および/または」という用語は、関連するオブジェクト間の関連関係を述べるものであり、および3つの関係が存在し得ることを表している。例えば、Aおよび/またはBは、次のケース、すなわちAのみが存在するケース、AおよびBが両方とも存在するケース、ならびにBのみが存在するケースを表す場合があり、ここで、AおよびBは単数である場合、または複数である場合がある。「/」という文字は、一般に、関連するオブジェクトの間の「または」の関係を示すが、「および/または」の関係も示し得る。詳細については、上記および後記の説明を理解のために参照されたい。以下の品目(部片)のうちの少なくとも1つ、またはその類似表現は、1つの品目(部片)または複数の品目(部片)の任意の組合せなど、これらの品目の任意の組合せを指す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つの品目(部片)と言えば、aを示す場合があり、bを示す場合があり、cを示す場合があり、aおよびbを示す場合があり、aおよびcを示す場合があり、bおよびcを示す場合があり、またはa、b、およびcを示す場合があり、ここで、a、b、およびcは単数である場合があり、または複数である場合がある。
本願の実施形態における技術的解決策は、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、マイクロ波アクセスのための世界規模相互運用(worldwide interoperability for microwave access, WiMAX)通信システム、例えば新無線アクセス技術(new radio access technology, NR)システムなどの第五世代(5th Generation, 5G)システム、複数のシステムを統合するネットワーク、物のインターネットのシステム、自動車のインターネットのシステム、および6Gシステムなど将来の通信システムなど、様々な通信システムに適用され得る。
本願の実施形態に記載されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するためのものであり、および本願の実施形態で提供される技術的解決に対するいかなる制限にもならない。当業者なら、ネットワークアーキテクチャの進化および新たなサービスシナリオの登場とともに、本願の実施形態で提供される技術的解決策は同様の技術的問題にも適用可能となることが分かり得る。
本願の実施形態では、異なる基地局は、異なる識別子を有する基地局である場合があり、または異なる地理学的位置にデプロイされた同じ識別子を有する基地局である場合がある。いくつかのシナリオでは、基地局は、その基地局がデプロイされる前に、本願の実施形態が適用されるシナリオにその基地局が関係するかどうかを識別しない。基地局またはベースバンドチップは、デプロイされる前に、本願の実施形態で提供される方法をサポートする場合がある。代替として、いくつかのシナリオでは、本願の実施形態で提供される方法は、デプロイ後のアップグレードまたはローディングによってサポートされる場合がある。基地局の上記の異なる識別子は、基地局識別子である場合があり、またはセル識別子もしくはその他の識別子である場合があることは理解され得る。
本願の実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークにおけるNRネットワークシナリオを例として用いて、いくつかのシナリオを説明する。本願の実施形態における解決策は、別のワイヤレス通信ネットワークにさらに適用され得、および対応する名称は、その別のワイヤレス通信ネットワークの対応する機能の名称で置き換えられ得ることに留意されたい。
本願の実施形態の理解を容易にするために、最初に、図1に示される通信システムを例として用いて、本願の実施形態に適用可能な通信システムについて詳細に説明する。図1は、本願の実施形態による通信方法に適用可能な通信システムの概略図である。図1に示されるように、通信システム100は、アクセスネットワークデバイス101(ノード1およびノード2)と、UE102と、コアネットワークCNデバイス103とを含む。アクセスネットワークデバイス101は、複数のアンテナを備えて構成される場合があり、およびUE102も、複数のアンテナを備えて構成される場合がある。アクセスネットワークデバイスおよびコアネットワークデバイスは、ネットワークデバイスまたはネットワーク側デバイスと総称される場合があり、およびアクセスネットワークとコアネットワークとは、ネットワーク側と総称される場合がある。
アクセスネットワークデバイスおよび端末は、信号の送信および受信に関係する複数の構成要素(例えばプロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、またはデマルチプレクサ)をさらに含む場合がある。
アクセスネットワークデバイスは、端末をワイヤレスネットワークに接続する無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)ノード(またはデバイス)であって、基地局と呼ばれる場合がある。アクセスネットワークデバイスは、そのデバイス内に配置される場合があるワイヤレストランシーバ機能またはチップを備えたデバイスである。このデバイスは、限定されるわけではないが、進化型ノードB(evolved NodeB, eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller, RNC)、ノードB(NodeB, NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station, BTS)、ホーム基地局(例えばホーム進化型ノードBまたはホームノードB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit, BBU)、およびワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)システムのアクセスポイント(access point, AP)、ワイヤレス中継ノード、ワイヤレスバックホールノード、ならびに送受信ポイント(transmission and reception point, TRP、またはtransmission point, TP)などを含む。代替として、このデバイスは、例えばNRシステムなどの5GシステムのgNBもしくは送信ポイント(TRPもしくはTP)、5Gシステムの1つのアンテナパネルもしくはアンテナパネルのグループ(複数のアンテナパネルを含む)、またはgNBもしくは送信ポイントを構成するネットワークノード、例えばベースバンドユニット(BBU)もしくは分散ユニット(distributed unit, DU)などである場合がある。
いくつかのデプロイメントでは、アクセスネットワークデバイス(例えばgNB)は、中央ユニット(central unit, CU)とDUとを含む場合がある。gNBは、無線ユニット(radio unit, RU)をさらに含む場合がある。CUおよびDUは、論理機能の視点からの基地局の分割として理解され得る。CUとDUとは、物理的に分離されている場合があり、または一緒にデプロイされる場合がある。例えば、複数のDUが1つのCUを共有する場合があり、または1つのDUが複数のCUに接続されて、CUとDUとがFIインタフェースを介して接続される場合がある。例えば、図2は、本願の実施形態による複数のDUが1つのCUを共有するネットワークアーキテクチャの概略図である。図2に示されるように、コアネットワークとRANとは、相互接続されて互いに通信し、およびRAN内の基地局は、CUとDUとに分割されて、複数のDUが1つのCUを共有する。図2に示されるネットワークアーキテクチャは、5G通信システムで使用される場合があり、またはLTEシステムと1つまたは複数の構成要素またはリソースを共有する場合がある。CUノードおよびDUノードを含むアクセスネットワークデバイスは、プロトコルレイヤを分割する。いくつかのプロトコルレイヤの機能は、中央でCUにおいて制御されて、残りのレイヤまたは全てのプロトコルレイヤの機能は、DUに分散される。CUは、中央でDUを制御する。実装では、図3に示されるように、CUは、プロトコルスタック中の無線リソース制御(radio Resource Control, RRC)レイヤ、PDCPレイヤ、およびサービスデータ適応プロトコル(service data adaptation protocol, SDAP)レイヤを備えてデプロイされ、DUは、プロトコルスタック中の無線リンク制御(radio link control, RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(medium access control, MAC)レイヤ、および物理レイヤ(physical layer, PHY)を備えてデプロイされる。したがって、CUは、RRC、PDCP、およびSDAPを処理することができる。DUは、RLC、MAC、およびPHYを処理することができる。上記の機能分割は単なる例であって、CUおよびDUに対する制限にはならないことは理解され得る。換言すれば、CUとDUとの間には、別の機能分割方式があり得る。例えば、RLCレイヤのいくつかの機能およびRLCレイヤより上のプロトコルレイヤの機能がCUに設定されて、RLCレイヤの残りの機能およびRLCレイヤより下のプロトコルレイヤの機能が、DUに設定される。代替として、例えば、CUまたはDUの機能は、電話サービス、音声サービス、もしくはショートメッセージサービスのサービスタイプ、または別のシステム要件に基づいて分割される場合がある。例えば、CUまたはDUの機能は、遅延に基づいて分割される。処理時間が遅延要件を満たす必要がある機能はDUに設定され、処理時間が遅延要件を満たす必要がない機能はCUに設定される場合がある。例えば、CUは、コアネットワークの1つまたは複数の機能を有する場合があり、および1つまたは複数のCUは、中央に配置される場合があり、または分離して配置される場合がある。例えば、CUがネットワーク側に配置されて集中管理を容易にして、DUが複数の無線周波数機能を有する、または無線周波数機能が遠隔に配置される場合がある。CUの機能は、1つのエンティティによって実装される場合があり、異なるエンティティによって実装される場合がある。例えば、CUの機能は、さらに分割される場合がある。例えば、制御プレーン(CP)がユーザプレーン(UP)から分離される、すなわちCU制御プレーン(CU-CP)およびCUユーザプレーン(CU-UP)が得られる。例えば、CU-CPとCU-UPとは、異なる機能エンティティによって実装される場合がある。CU-CPおよびCU-UPは、DUに結合されて、協働で基地局の機能を実装する場合がある。可能な方式では、CU-CPは、制御プレーンの機能を担当して、主としてRRCおよびPDCP制御プレーンPDCP-Cを含む。PDCP-Cは、主として、制御プレーンデータの暗号化および解読、整合性保護、データ伝送などのうちの1つまたは複数を担当する。CU-UPは、ユーザプレーンの機能を担当して、主としてSDAPおよびPDCPユーザプレーンPDCP-Uを含む。SDAPは、主として、コアネットワークのデータの処理、およびデータフロー(flow)のベアラへのマッピングを担当する。PDCP-Uは、主として、データプレーンの暗号化および解読、整合性保護、ヘッダ圧縮、シリアルナンバー保守、データ伝送などを担当する。CU-CPは、E1インタフェースを介してCU-UPに接続される。CU-CPは、アクセスネットワークデバイスがNgインタフェースを介してコアネットワークに接続されており、およびCU-UPがF1-C(制御プレーン)を介してDUに接続されていることを表す。CU-UPは、F1-U(ユーザプレーン)を介してDUに接続される。もちろん、別の可能な実装では、PDCP-Cは、CU-UP上に実装される。RRCレイヤの情報は、最終的にはPHYレイヤの情報になる、またはPHYレイヤの情報から変換される。したがって、このアーキテクチャでは、RRCレイヤシグナリングまたはPDCPレイヤシグナリングなどの上位レイヤシグナリングも、DUによって送信されるともみなされ得るし、またはDUおよびRUによって送信されるともみなされ得る。アクセスネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、またはCUノードおよびDUノードを含むデバイスであり得ることは理解され得る。さらに、CUは、無線アクセスネットワークRAN内のデバイスとして分類される場合があり、またはコアネットワークCN内のデバイスとして分類される場合がある。これは、本明細書では限定されない。
端末は、端末デバイス、ユーザ機器(user equipment, UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、携帯端末(mobile terminal, MT)、モバイルコンソール(mobile station, MS)、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置と呼ばれる場合がある。端末は、ユーザに音声および/またはデータ接続性を提供するデバイスである。本願の実施形態では、端末は、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、ウェアラブルデバイス、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device, MID)、仮想現実(virtual reality, VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality, AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self-driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、またはスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末などである場合がある。本願の実施形態では、適用シナリオは限定されない。本願では、端末デバイスによって実装される方法およびステップは、端末デバイス内で使用され得る手段(例えばチップまたは回路)によって実装される場合がある。本願では、上記の端末および上記の端末デバイス内に配置され得る手段(例えばチップまたは回路)が、端末と総称される。
コアネットワークデバイスは、端末にサービスサポートを提供するコアネットワーク(core network, CN)内のデバイスである。現在では、コアネットワークデバイスのいくつかの例は、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function, AMF)エンティティ、セッション管理機能(session management function, SMF)エンティティ、ユーザプレーン機能(user place function, UPF)エンティティなどであるが、本明細書ではこれらを1つ1つ列挙しない。AMFエンティティは、端末のアクセス管理およびモビリティ管理を担当する場合がある。SMFエンティティは、例えばユーザセッション確立など、セッション管理を担当する場合がある。UPFエンティティは、ユーザプレーン機能エンティティであり得、および主として、外部ネットワークへの接続を担当する。本願におけるエンティティは、ネットワーク要素または機能エンティティと呼ばれる場合があることに留意されたい。例えば、AMFエンティティは、AMFネットワーク要素またはAMF機能エンティティと呼ばれる場合がある。別の例として、SMFエンティティは、SMFネットワーク要素またはSMF機能エンティティと呼ばれる場合がある。
通信システム100では、ノード1およびノード2は両方とも、複数のUEと通信する場合がある。ただし、ノード1と通信するUEとノード2と通信するUEとは、同じである場合があり、または異なる場合があることを理解されたい。図1に示されるUE102は、ノード1およびノード2と同時に通信することができる。ただし、可能なシナリオが示されているだけである。いくつかのシナリオでは、UEは、ノード1またはノード2のみと通信する場合がある。これは、本願では限定されない。図1は、単に理解を容易にするための例として用いられる簡略化された概略図であることを理解されたい。通信システムは、図1には描かれていない、別のアクセスネットワークデバイス、別の端末、または別のコアネットワークデバイスをさらに含む場合がある。新無線(new radio, NR)システムおよびLTEシステムでは、UEの無線リソース制御(radio resource control, RRC)状態は、接続状態(RRC_CONNECTED)、遊休状態(RRC_IDLE)、および非アクティブ状態(RRC_INACTIVE、または第3の状態と呼ばれる)を含む。RRC非アクティブ(inactive)状態は、端末が基地局を介して5Gコアネットワークに接続されたときに新たに導入される状態であり、この状態は、接続状態と遊休状態の間である。RRC_INACTIVE状態では、端末とアクセスネットワークデバイスの間にRRC接続はないが、アクセスネットワークデバイスとコアネットワークデバイスとの間の接続は維持され、および端末は接続を確立/再開するのに必要な情報の全てまたは一部を記憶する。したがって、RRC_INACTIVE状態では、端末が接続を確立する必要があるときには、端末は、記憶されている関連する情報に基づいてネットワークデバイスとのRRC接続を迅速に確立または再開することができる。
UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークとの間にリンクが確立されている。データがネットワークに到着したとき、そのデータは、UEに直接伝送されることが可能である。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、それは、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークの間にリンクが確立されているが、UEと基地局の間のリンクがリリースされていることを示す。ただし、基地局は、UEのコンテキストを記憶する。データが伝送される必要があるときには、基地局は、迅速にリンクを再開することができる。UEがRRC_IDLE状態であるときには、UEと基地局の間、およびUEとネットワークの間にリンクがない。データが伝送される必要があるときには、UEと基地局の間、およびUEとコアネットワークの間のリンクが確立される必要がある。
例えば、図4は、本願の実施形態によるRRC状態切換えの概略図である。図4に示されるように、RRC_IDLE状態では、UEは、基地局にアクセスすることができる。アクセスプロセス中に、または基地局にアクセスした後で、UEは、基地局とのRRCセットアッププロセスを実行して、UEのステータスがRRC_IDLE状態からRRC_CONNECTED状態に切り替わるようにすることができる。RRC_IDLE状態では、UEが基地局からページングメッセージを受信する、またはUEの上位レイヤによってトリガされた後で、UEは、RRCセットアッププロセスを開始して、基地局とのRRC接続をセットアップすることを試みて、RRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEと基地局の間のRRCセットアッププロセスは、UEがRRCセットアップ要求(RRCSetipRequest)メッセージを基地局に送信すること、ならびにこの要求を受信した後で、基地局がRRCセットアップ(RRCSetup)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_CONNECTED状態に切り換えられることが可能になるようにすること、または基地局がRRC拒絶(RRCReject)メッセージをUEに送信して、UEがRRC_IDLE状態のままで居続けるようにすることを含む。UEがRRC_IDLE状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続はない。UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、基地局は、例えばRRCリリース(RRCRelease)メッセージをUEに送信するなどのRRCリリースプロセスで、UEのステータスをRRC_CONNECTED状態からRRC_IDLE状態またはRRC_INACTIVE状態に変化させることができる。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、RRC接続をリリースすることによってRRC_IDLE状態に入ることができ、またはUEは、RRC接続を再開することによってRRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEがRRC_CONNECTED状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続がある。この場合には、基地局は、UEが基地局の有効範囲内にある、または基地局の管理範囲内にあることを認識する。コアネットワークは、UEが基地局の有効範囲または管理範囲内にあることを認識し、およびコアネットワークは、基地局を用いてUEが位置特定または発見されることが可能であることを認識する。RRC_INACTIVE状態では、UEは、RRCセットアップまたはRRC再開(resume)プロセスで、UEのステータスをRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えることができる。基地局は、RRCリリースプロセスで、UEのステータスをRRC_INACTIVE状態からRRC_IDLE状態に切り換えることができる。RRC_INACTIVE状態では、UEが基地局からページングメッセージを受信する、またはUEの上位レイヤによってトリガされた後で、UEは、RRC再開プロセスを開始して、基地局とのRRC接続を再開することを試みて、RRC_CONNECTED状態に入ることができる。例えば、UEと基地局の間のRRC再開プロセスは、UEがRRC再開要求(RRCResumeRequest)メッセージを基地局に送信すること、ならびにこの要求を受信した後で、基地局がRRCセットアップ(RRCSetup)メッセージまたはRRC再開(RRCResume)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_CONNECTED状態に切り換えられることが可能になるようにすること、または基地局がRRCリリース(RRCRelease)メッセージをUEに送信して、UEのステータスがRRC_INACTIVE状態からRRC_IDLE状態に切り換えられるようにすること、基地局がRRC拒絶(RRCReject)メッセージをUEに送信して、UEがRRC_INACTIVE状態のままで居続けるようにすることを含む。UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEと基地局の間にRRC接続はない。この場合には、基地局は、UEがその基地局の有効範囲内または基地局の管理範囲内にあるかどうかを認識しない。コアネットワークは、UEが基地局の有効範囲または管理範囲内にあることを認識し、およびコアネットワークは、基地局を用いてUEが位置特定または発見されることが可能であることを認識する。
ワイヤレスネットワークでは、1つのUEが、複数の基地局と通信する場合があり、これはデュアル接続(dual-connectivity, DC)である。新たなプロトコルでは、デュアル接続は、マルチ無線デュアル接続(multi-radio dual connectivity, MR-DC)とも呼ばれる。複数の基地局は、同じ無線アクセス技術(radio access technology, RAT)に属する基地局である場合があり(例えば全ての基地局が4G基地局である、または5G基地局であるなど)、または異なるRATの基地局である場合がある(例えば1つが第四世代4G基地局であって、残りが第五世代5G基地局であるなど)。ネットワーク側は、複数の基地局のリソースを用いて高速伝送をUEに提供することによってUEに通信サービスを提供する場合がある。DCでは、コアネットワークと制御プレーンシグナリングを交換する基地局は、マスタノード(master node、MN)と呼ばれて、別の基地局は、セカンダリノード(secondary node、SN)と呼ばれる。この基地局は、異なるRLC/MACエンティティを有する。DCにおけるデータ無線ベアラ(data radio bearers, DRBs)は、マスタセルグループ(master cell group, MCG)ベアラ(bearer)、セカンダリセルグループ(secondary cell group, SCG)ベアラ、およびスプリットベアラ(split bearer)に分割される。MCGベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがマスタノードのみにあることを意味し、SCGベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがセカンダリノードのみにあることを意味し、およびスプリットベアラは、DRBのRLC/MACエンティティがマスタノードおよびセカンダリノードのそれぞれにあることを意味する。PDCPがMNで終端するベアラは、MN終端ベアラと呼ばれる。具体的には、ダウンリンク(downlink, DL)データは、コアネットワークからMNに直接送信され、MNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでRLC/MACを介してUEに送信されて、アップリンク(uplink, UL)データは、MNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでコアネットワークに送信される。同様に、PDCPがSNで終端するベアラは、SN終端ベアラと呼ばれる。具体的には、DLデータは、コアネットワークからSNに直接送信され、SNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでRLC/MACを介してUEに送信されて、ULデータは、SNのPDCP/SDAPを介して処理され、次いでコアネットワークに送信される。さらに、デュアル接続では、マスタノードおよびセカンダリノードの両方がRRCエンティティを有し、および両方がRRCメッセージ(すなわち例えば測定メッセージなどの制御メッセージ)を生成することができる。さらに、セカンダリノードは、セカンダリノードによって生成されたRRCメッセージを直接UEに送信することができる(この場合には、UEからセカンダリノードに送信されるRRCメッセージも、直接セカンダリノードに送信される)。セカンダリノードとUEとの間のRRCメッセージは、シグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer, SRB)3と呼ばれる。代替として、セカンダリノードによって生成されるRRCメッセージは、マスタノードに通知される場合があり、次いでマスタノードがRRCメッセージをUEに送信する(この場合には、UEも、セカンダリノードに送信されるRRCメッセージをマスタノードを介してセカンダリノードに転送する、すなわちUEがRRCメッセージをマスタノードに送信し、その後マスタノードがこのメッセージをセカンダリノードに転送する)。
MR-DCは、進化型ユニバーサル地上無線アクセスおよび新無線デュアル接続(E-UTRA-NR dual connectivity, EN-DC)モード、次世代無線アクセスネットワーク進化型ユニバーサル地上無線アクセスおよび新無線デュアル接続(NG-RAN E-UTRA-NR dual connectivity, NGEN-DC)モード、新無線および進化型ユニバーサル地上無線アクセスデュアル接続(NR-E-UTRA dual connectivity, NE-DC)モード、および新無線および新無線デュアル接続(NR-NR dual connectivity, NR-DC)モードなど、様々なDCを含む。
EN-DCでは、マスタノードは、4Gコアネットワーク進化型パケットコア(evolved packet core, EPC)に接続されたLTE基地局eNBであり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
NGEN-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク(5G core network, 5GC)に接続されたLTE基地局NG-ENBであり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
NE-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク5GCに接続されたNR基地局であり、およびセカンダリノードは、LTE基地局である。
NR-DCでは、マスタノードは、5Gコアネットワーク5GCに接続されたNR基地局であり、およびセカンダリノードは、NR基地局である。
MR-DCのUEについては、セカンダリノードのユーザプレーンは、マスタノードに接続されたコアネットワークに接続される場合がある(すなわちコアネットワークが、セカンダリノードを用いて直接UEにデータを送信することができる)。
MR-DCでは、マスタノードは、プライマリセルを有し、およびセカンダリノードは、プライマリセカンダリセルを有する。プライマリセルは、UEが初期接続確立プロセスを開始する、もしくは接続再確立プロセスを開始する、一次周波数でデプロイされるセル、またはハンドオーバプロセスでプライマリセルとして示されるセルである。プライマリセカンダリセルは、UEがセカンダリノード上でランダムアクセスプロセスを開始するセル、もしくはUEがランダムアクセスプロセスをスキップしてセカンダリノード変更プロセスでデータ伝送を開始するセル、またはUEが同期再設定プロセスでセカンダリノード上でランダムアクセスを開始するセルである。
EN-DCは、非独立(non-standalone, NSA)ネットワーキングと呼ばれることもある。5Gの開始段階では、EN-DCネットワークのUEは、NRセル上に滞在することができず、およびUEが滞在することができるNR基地局は、独立(standalone, SA)NR基地局とも呼ばれる。
UEは基地局の下で複数のセルのサービスを同時に受信することができるので、MNによってUEに提供されるサービングセルグループは、マスタセルグループ、略記でMCGと呼ばれることもある。同様に、SNによってUEに提供されるサービングセルグループは、セカンダリセルグループ、略記でSCGと呼ばれる。MCGおよびSCGは、それぞれ少なくとも1つのセル(cell)を含む。MCG内にセルが1つしかないときには、そのセルがUEのプライマリセル(primary cell)、すなわちPCellである。SCG内にセルが1つしかないときには、そのセルがUEのプライマリセカンダリセル(Primary Second Cell)、すなわちPSCellである。NRの様々な用語を標準化するために、PCellおよびPSCellは、特殊セル(special cell)、すなわちsPCellと総称される。MCGまたはSCG内に複数のセルがあるときには、SpCell以外のセルは、セカンダリセル(secondary cell)、すなわちSCellである。この場合には、セルグループのそれぞれのSCellおよびSpCellは、キャリアアグリゲーションを実行して、協働でUEに伝送リソースを提供する。以下、いくつかの重要用語について詳細に説明する。
キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation, CA)技術は、具体的には、複数のキャリア(セル)を1つのUEのために協働でデータ伝送を実行するように構成することを指す。
プライマリセル(primary cell, PCell):プライマリキャリア上で動作するセル。UEは、このセルで初期接続確立プロセスを実行する、または接続再確立プロセスを開始する。ハンドオーバプロセスでは、このセルは、プライマリセルとして示される。
プライマリセカンダリセル(primary secondary cell, PSCell):UEが、SCGに属するセルにおいてランダムアクセスまたは初期PUSCH伝送を実行する(例えばSCG変更プロセスでランダムアクセスプロセスが省略される)ように指示されるセル。
セカンダリセル(secondary cell, SCell):セカンダリキャリア上で動作するセル。RRC接続が確立されると、セカンダリセルは、追加の無線リソースを提供するように構成される場合がある。
サービングセル(serving cell):RRC_CONNECTED状態のUEがCAまたDCを備えて構成されておらず、および1つのサービングセルしか有していない場合には、そのサービングセルがPCellであり、およびCAまたはDCが構成されている場合には、サービングセルセットは、PCellおよびSCellを含む。CC(コンポーネントキャリア、component carrier)のそれぞれは、独立したセルに対応する。例えば、CAまたはDCを備えて構成されたUEは、1つのPCellおよび最大で31個のSCellに接続される。UEのPCellおよび全てのSCellは、そのUEのサービングセルセットを形成する。サービングセルは、PCellまたはSCellであり得る。
例えばストリーミングサービス(streaming service)およびIPマルチメディアシステムのマルチメディア電話サービスMTSIなど、いくつかのストリーミングタイプサービスまたは音声サービスでは、信号の品質だけではこれらのサービスのユーザエクスペリエンスを反映することはできない。事業者は、ユーザエクスペリエンスを知って、ネットワークを最適化してユーザエクスペリエンスを改善したいと思っている。このタイプの測定収集は、エクスペリエンス品質QoE測定収集(QoE measurement collection, QMC)またはアプリケーションレイヤ測定収集と呼ばれる。このタイプの測定も、シグナリングベースMDTおよびマネジメントベースMDTを用いて開始される。基地局は、CN、OAM、またはEMから測定設定情報(アプリケーションレイヤ測定設定情報と呼ばれる場合がある)を受信する。設定情報は、透過コンテナを介して基地局に送信される場合があり、および基地局は、RRCメッセージを用いてこの設定をUEに送信する。UEの上位レイヤからアプリケーションレイヤ測定結果を受信した後で、UEのRRCレイヤは、測定結果を基地局に送信する。例えば、測定結果は、透過コンテナのカプセル化形態で基地局に送信される。CN、もしくはOAM、またはEMから基地局が受信する情報は、アプリケーションレイヤ測定設定情報だけでなく、例えばQoE測定領域範囲およびQoE測定サービスタイプのうちの1つまたは複数など、他のQoE測定情報をさらに含む場合があるが、本明細書ではこれらについて重ねて述べることはしない。QoE測定サービスタイプは、ストリーミングサービスに使用されるQMC、MTSIサービスに使用されるQMCなどを含む場合がある。基地局がQoE測定を実行するためにUEを選択する方法は、一般的なMDT測定でUEを選択する方法と基本的に同じである。基地局は、RRC再設定メッセージを用いてUEにQoE測定設定を送信する。QoE測定のために、基地局は、UEがQoE測定結果を伝送するためのシグナリングベアラ(例えばSRB4)を設定する(QoE測定結果の伝送の優先順位は一般に別のSRBのそれより低いためである)。基地局によって設定されたシグナリングベアラおよび基地局によって設定されたQoE測定は、異なるRRCメッセージを用いてUEに通知される場合があり、または同じメッセージを用いて設定される場合がある。UEの測定結果は、シグナリングベアラを用いて送信される場合がある。UEの移動またはワイヤレス通信環境の変化により、QoE測定に関連する設定をUEに送達する基地局は、UEから送信されるQoE測定結果を受信する基地局と異なる場合がある。
図5に示されるように、QoEプロセスは、以下のステップを含む。
S501:アクセスネットワークデバイス(無線アクセスネットワークRANと呼ばれる場合がある)は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得する。
シグナリングベースQoE測定では、RANは、CNからQoE測定設定情報を取得する。QoE測定設定情報は、コンテナ(container)を含み、およびコンテナは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を含む、またはQoE測定設定情報は、非コンテナの形態のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。本願の実施形態では、QoE測定設定情報は、CN/OAM/EMからRANに送信されるQoE測定に関係する設定情報である。アプリケーションレイヤ測定設定情報とは、QoE測定設定情報中のアプリケーションレイヤ測定設定を指す。CNは、特定のUEについてのQoE測定設定情報を通知し、例えば、QoE測定設定情報は、RANと特定のUEのCNとの間でインタフェースメッセージを介して送信される。
マネジメントベースQoE測定では、RANは、OAMまたはEMからQoE測定設定情報を取得する。QoE測定設定情報は、コンテナを含み、およびコンテナは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を含む、またはQoE測定設定情報は、非コンテナの形態のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。CNは、特定のUEについてのQoE測定設定情報を通知しない。
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、アクセスネットワークデバイスの要件に基づいてアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成することができる。
アプリケーションレイヤ測定設定情報は、UEがアプリケーションレイヤインジケータを測定して報告するために使用され、ここでアプリケーションレイヤインジケータは、平均スループット、初期再生遅延、バッファ遅延、再生遅延、破損期間、連続パケット損失、ジッタ期間、同期外れ期間、往復時間、および平均ビットレートのうちの1つまたは複数を含む。インジケータの意味については、例えば、従来の技術または将来の技術におけるインジケータの定義が考慮され得る。
平均スループット:測定間隔内にUEのアプリケーションレイヤによって受信される総ビット数量、例えばアプリケーションレイヤによって受信されるストリーミングメディアサービスの総ビット数量を示す。
初期再生遅延:ストリーミングメディアが表示され始めたときの初期再生遅延を示す。例えば、初期再生遅延は、具体的には、ストリーミングメディアの最初のセグメントを取得した時点からそのストリーミングメディアをクライアントのバッファから抽出した時点までと定義される場合がある。
バッファレベル:メディアデータが依然として現在の再生時点から再生されることが可能な期間を示す。
再生遅延:ストリーミングメディアが開始されるときの再生遅延を示す。例えば、再生遅延は、具体的には、ハイパーテキスト転送プロトコル上の動的適応型ストリーミング(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP, DASH)プレイヤが再生、巻戻し、または開始のうちの1つを受信してメディア再生をトリガしたときの遅延として定義される場合がある。
破損期間:破損前の最後の良好なフレームに対応するネパール時間(Nepal Time, NPT)と破損後の最初の良好なフレームに対応するネパール時間の間の間隔を示す。良好なフレームとは、そのフレームに対応する画像の全ての部分が正しい内容を含む、もしくはそのフレームがリフレッシュフレームである(すなわち任意の以前に復号されたフレームを参照しない)、またはそのフレームが以前に復号された良好なフレームしか参照しない、完全に受信されたフレームである。
連続パケット損失:連続して失われたリアルタイムトランスポートプロトコル(Real-time Transport Protocol, RTP)パケットの数量を示す。
ジッタ期間:ジッタの期間。ここで、ジッタとは、フレームの実際の再生時点と予想再生時点の間との差が閾値を超えることを意味する。フレームの予想再生時点は、最後に再生されたフレームの再生時点に(現在のフレームのネパール時間と最後に再生されたフレームのネパール時間の間の差)を加えた値に等しい。
同期外れ期間:同期外れの期間。ここで、同期外れとは、値Aと値Bとの間の絶対時間差が閾値を超えることを意味する。本明細書における値Aとは、映像ストリームの最後に再生されたフレームの再生時点と音声ストリームの最後に再生されたフレームの再生時点との間の差を指す。本明細書における値Bとは、映像ストリームの最後に再生されたフレームの予想再生時点と音声ストリームの最後に再生されたフレームの予想再生時点との間の差を指す。
往復時間:RTPレベル往復時間に、クライアントにおけるバッファリングおよびその他の処理による追加の両方向遅延を加えたものを示す(例えば、受信側が音声フレームを受信した時点から受信側の音声が音声フレームに変換された時点まで、すなわちRTPレベル→ラウドスピーカ→マイクロフォン→RTPレベルのプロセスの遅延)。
平均ビットレート:測定周期性内でアクティブメディア情報をコード化するビットレートを示す。
上記のアプリケーションレイヤインジケータの意味は、3GPP TS 26.114のv16.2.0の条項16.2による。実際の設計では、他の既存のインジケータまたは将来の測定インジケータが参照される場合がある。
S502:RANは、アプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
シグナリングベースQoE測定では、RANは、UEに対応するアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。RANは、また、UEがQoE測定をサポートするかどうかに応じて、UEについてQoE測定を設定するかどうかを決定する。
マネジメントベースQoE測定では、RANは、OAM/EMから送信されるQoE測定設定、UEが対応するQoE測定をサポートするかどうか、および他の要因に基づいて、QoE測定を実行する適切なUEを選択する。UEを選択した後で、RANは、アプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
RANは、RRCメッセージを用いて、CN、OAM、またはEMから取得されたアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信し、ここで、このメッセージは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを搬送する場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定情報は、コンテナの形態でUEに送信される。
S503:UEのアクセス層(access stratum, AS)は、UEのASの上位レイヤに、RANから受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。
UEのアクセス層は、UEおよびRAN、すなわちアクセスネットワークデバイス間の通信のための機能レイヤである。例えば、アクセス層は、RRCレイヤ、PDCPレイヤ、SDAPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤのうちの少なくとも1つを含む場合がある。例えば、UEのRRCレイヤは、RANからアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信して、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのRRCレイヤの上位レイヤに送信する場合がある。
UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤである場合があり、またはQoE測定を実行するレイヤである場合がある。本願の実施形態では、ASの上位レイヤがアプリケーションレイヤである例を用いて説明する。ASの上位レイヤが別のプロトコルレイヤであるとき、本願の実施形態で提供される方法はまた適用可能であるが、対応する測定設定および測定は、ASのその上位レイヤに対応する測定設定および測定に変更される。
UEのASは、アプリケーションレイヤ測定設定情報およびサービスタイプをUEのASの上位レイヤに送信する。
UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてQoE測定を実行する。
UEのASは、主としてUEのRRCレイヤを指す。
S504:UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信する。
UEのASの上位レイヤは、例えば、アプリケーションレイヤ測定設定情報に含まれる報告規則など、特定の規則に従ってアプリケーションレイヤ測定結果を報告する。例えば、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果を定期的に測定し、および/またはUEがアプリケーションレイヤ測定結果をセッションが終了した後で報告する場合がある。
UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてアプリケーションレイヤ測定結果を報告する必要があるときには、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信し、およびUEのASの上位レイヤは、QoE測定結果に対応するサービスタイプも示す。
S505:UEのASは、アプリケーションレイヤ測定結果をRANに送信する。
UEのASは、アプリケーションレイヤ測定結果および測定結果に対応するサービスタイプをRANに送信する。例えば、アップリンクRRCメッセージが、アプリケーションレイヤ測定結果および測定結果に対応するサービスタイプを搬送する。アプリケーションレイヤ測定結果は、代替として、コンテナの形態でRANに送信される場合がある。
UEの移動またはワイヤレスネットワーク環境の変化により、アプリケーションレイヤ測定設定情報を送達するRANとアプリケーションレイヤ測定結果を受信するRANとは、異なる基地局である場合があり、または同じ基地局である場合がある。
S506:RANは、アプリケーションレイヤ測定結果をトレース収集エンティティTCEに送信する。
RANは、アプリケーションレイヤ測定結果をTCEに送信する。
QoE測定について研究したときに、本願の発明者は、例えばUEの状態遷移、またはUEの移動および/またはワイヤレス通信環境の変化によって生じるRANの変化など、いくつかのシナリオでは、アプリケーションレイヤ測定設定を保持またはクリアする条件が不明確であり、これにより追加のアプリケーションレイヤ測定設定シグナリングオーバヘッドが増加する、もしくはサービスのアプリケーションレイヤ測定結果が不正確になる、または追加のUEアプリケーションレイヤオーバヘッドを占有することになることを発見した。
本願では、アプリケーションレイヤ測定設定を保持することは、アプリケーションレイヤ測定設定を復元する、または以前のQoE測定を継続するとして記載される場合があり、およびアプリケーションレイヤ測定設定を削除することは、アプリケーションレイヤ測定設定をクリアする、もしくはアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする、またはアプリケーションレイヤ測定設定を保持もしくは復元しない、もしくは以前のQoE測定を継続しないなどとして述べられる場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定は、アプリケーションレイヤ測定設定情報と記載される場合がある。
上述のいくつかのシナリオは、以下の4つのタイプを含む場合がある。
(1)UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、UE非アクティブアクセス層コンテキスト(UE inactive AS context)でネットワーク側から受信される例えばUEのセル無線ネットワーク一時識別子(cell radio network temporary identifier, C-RNTI)などの設定情報を記憶し、ここで、ネットワーク側から受信されるアプリケーションレイヤ測定設定は、ASレイヤおよび/またはアプリケーションレイヤで維持される場合がある。ただし、UEがRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDに再開されたときには、いくつかのシナリオでは、UEは、以前のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができる。例えば、マネジメントベースQoE測定では、新たな基地局は、例えばOAMまたはEMなどのネットワーク管理システムからQoE測定設定を受信しない場合がある。この場合には、UEは、以前のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができる。いくつかのシナリオでは、UEは、アプリケーションレイヤ測定設定を保持することができる。例えば、新たな基地局は、ネットワーク管理システムからQoE測定設定を受信する。この場合には、UEは、以前のqoe測定を継続することができ、および新たな基地局は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再度送信する必要はない。アプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかについては、UEがデフォルトの方式を用いる場合には、そのデフォルトの方式が保持であるか削除であるかに関わらず、UEの挙動が基地局の要件に合致しない場合が生じ得ることが分かる。この場合には、UEの追加のアプリケーションレイヤ測定設定シグナリングオーバヘッドまたは追加のアプリケーションレイヤ記憶オーバヘッドが生じる場合がある。さらに、任意選択で、UEがRRC_INACTIVE状態であるときには、UEは、例えばブロードキャストサービスなどのサービスを受信する場合がある。この場合には、UEは古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定の間との関係を認識しないので、UEは、保持またはリリースされているアプリケーションレイヤ測定設定についてのQoE測定結果を、新たな基地局、すなわちRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDにそれが再開された後でUEに接続された基地局から受信されるQoE測定設定についてのQoE測定結果と関連付けない。その結果として、QoE測定結果は、サービスについてUEの現実のQoE測定結果を反映することができない、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(2)ネットワーク側が全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信したとき、UEのASレイヤは、以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定をリリースし、およびネットワーク側は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再送達する必要があり、これによりシグナリングオーバヘッドが増大する。さらに、新たに送達されるアプリケーションレイヤ測定設定は、UEの新たな設定と等価であって、UEのアプリケーションレイヤは、QoE測定を再度開始する。こうして、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果とが関連付けられることが不可能となり、およびサービスについてのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能となる、すなわちQoE測定結果は、始めから終わりまでサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。全設定とは、ネットワーク側がUEに無線設定を再初期化するように通知すること、すなわち今回送達される無線設定が以前にネットワーク側からUEに送達された無線設定から独立していることを意味する。例えば、ハンドオーバシナリオでは、例えばMR-DCシナリオのターゲットマスタノードまたは非MR-DCシナリオのターゲットサービング基地局などのターゲット基地局は、例えばMR-DCシナリオのソースマスタノードまたは非MR-DCシナリオのソースサービング基地局などのソース基地局をサポートせず、およびUEについてRRCプロトコルバージョンを設定するときに、ターゲット基地局は、ソース基地局によってそのUEについて設定された内容を理解することができない。この場合には、ターゲット基地局は、UEに全設定インジケーションを送信する。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(3)MR-DCでは、MNがUEにSNのSCG設定をリリースするように通知したときに、UEは、そのUEについてSNによって以前に設定されたSCG設定をリリースする。このようにして、例えばアプリケーションレイヤ測定設定がSCG設定で搬送されるなど、SNが以前にUEについてアプリケーションレイヤ測定設定を設定している場合にも、UEはまた、対応するアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする。ただし、対応するサービスは、MCGに移行されて、引き続き実行される。この場合、MCGがサービスについてのアプリケーションレイヤ測定設定を再送達する場合には、そのサービスのQoE測定結果は、2つの部分に分割される。さらに悪いことに、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定の測定結果が報告されない場合があり、例えば、測定結果は、サービスが終了するときに報告される。このようにして、アプリケーションレイヤ測定設定オーバヘッドが増大する。さらに、QoE測定結果は不正確である。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない、またはリリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を報告しない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
(4)MR-DCでは、ネットワーク側がMR-DCリリースおよび追加(MR-DC release and add)インジケーションをUEに送信したときに、UEのASレイヤは、以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定をリリースし、およびネットワーク側は、アプリケーションレイヤ測定設定をUEに再送達する必要があり、これによりシグナリングオーバヘッドが増大する。さらに、新たに送達されるアプリケーションレイヤ測定設定は、UEの新たな設定であって、UEのアプリケーションレイヤは、QoE測定を再度開始する。こうして、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果とが関連付けられることが不可能となり、およびサービスについてのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能となる、すなわちQoE測定結果は、始めから終わりまでサービスに対応する測定結果ではなくなる。さらに悪いことに、リリースされたアプリケーションレイヤ測定設定の測定結果が報告されない場合があり、例えば、測定結果は、サービスが終了するときに報告される。このようにして、アプリケーションレイヤ測定設定オーバヘッドが増大する。さらに、QoE測定結果は不正確である。MR-DCリリースおよび追加インジケーションは、ネットワーク側がUEに現在のSCG設定をリリースして、新たなSCG設定を追加するように指示することを意味する。例えば、SNが変化して、ターゲットセカンダリノードがUEについてソースセカンダリノードによって設定されたRRCプロトコルバージョンをサポートしない場合には、ターゲットセカンダリノードは、UEについてソースセカンダリノードによって設定された内容を理解することができない。この場合には、ターゲットセカンダリノードは、マスタノードにMR-DCリリースおよび追加を使用するように通知する。この通知を受信した後で、マスタノードは、MR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信する。さらに、UEがアプリケーションレイヤ測定設定をリリースしない場合でも、UEは、新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定を受信した後で、古いアプリケーションレイヤ測定設定と新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定との間の関係を認識しないので、UEは、リリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を新たに送達されたアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果と関連付けない、またはリリースされていない古いアプリケーションレイヤ測定設定のQoE測定結果を報告しない。その結果として、1つのサービスについての1つのUEの現実のQoE測定結果が反映されることが不可能になる、すなわち、QoE測定結果は、始めから終わりまで1つのサービスに対応する測定結果ではなく、不正確なQoE測定結果となる。
上記の問題に鑑みて、本願の実施形態は、UEの挙動がアプリケーションレイヤ測定設定についての基地局の要件に一致しない場合を回避して、アプリケーションレイヤ測定設定の例えば記憶オーバヘッドもしくはシグナリングオーバヘッドなどの不要なオーバヘッド、またはQoE測定結果が不正確になる問題を回避するために、通信方法、特にアプリケーションレイヤ測定設定方法を提供する。
図6は、本願の実施形態による通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
S601:端末は、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信する。
具体的には、端末のASは、第1の基地局から第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信し、ここで、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、QoE測定収集(QMC)設定情報に含まれる場合がある。具体的には、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、コンテナの形態または非コンテナの形態のQMC設定情報に含まれる場合がある。QMC設定情報は、QoE設定に属する。任意選択で、端末は、第1の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をさらに受信する場合がある。任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報は、QMC設定情報に含まれる場合がある。本願の実施形態では、QoE測定は、アプリケーションレイヤ測定を含む場合がある。第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、端末がアプリケーションレイヤ測定を実行するために必要とされる設定情報を含み、および短縮して第1のアプリケーションレイヤ測定設定と呼ばれる場合がある。
端末のASは、受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を、例えばアプリケーションレイヤなど、端末のASの上位レイヤに転送する。
具体的には、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報のうちの1つである場合がある。異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報は異なるサービスタイプに対応する、または、アプリケーションレイヤ測定設定情報は、サービスタイプと1対多数の対応である。
任意選択で、端末は、第1の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに受信する場合がある。アプリケーションレイヤ測定設定識別子は、アプリケーションレイヤ測定設定情報を示す。例えば、ネットワーク側(例えば第1の基地局)がその後に第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースする必要があるときには、ネットワーク側は、ただ1つのリリースコマンドをUEに送達するだけでよく、このリリースコマンドが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送しており、およびUEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子に基づいて、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを知ることができる。アプリケーションレイヤ測定設定識別子は、QoE測定設定識別子と呼ばれる場合がある。
S602:端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてエクスペリエンス品質QoE測定を実行する。
具体的には、端末のASの例えばアプリケーションレイヤなどの上位レイヤは、受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてQoE測定を実行する。
S601およびS602については、図5の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S603:端末は、第2の基地局から第1のメッセージを受信し、ここで、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す。
任意選択で、端末は、第2の基地局から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報をさらに受信する場合がある。任意選択で、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを示す情報は、第1のメッセージで搬送される場合があり、または第1のメッセージ以外の別のメッセージで搬送される場合がある。
任意選択で、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送するかどうかに応じて実施される場合がある。例えば、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送する場合には、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するものであり、および第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を搬送しない場合には、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するものである。
第1の基地局と第2の基地局とは、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合があることは理解され得る。
S604:端末は、第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを決定して、以下のステップS6041またはステップS6042を実行する。
S6041:第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するときに、QoE測定を実行し続ける。
S6042:第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するときに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースする。
第1のメッセージは、RRC再開を示すメッセージである場合がある。任意選択で、無線リソース制御RRC再開を示すメッセージは、端末に、無線リソース制御非アクティブRRC_INACTIVE状態から無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態に入るように指示する。
あるいは、第1のメッセージは、全設定を示すメッセージである場合がある。任意選択で、全設定を示すメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。例えば、RRC再設定メッセージは、全設定インジケーションを含む。
代替として、第1のメッセージは、マルチ無線デュアル接続MR-DCリリースおよび/または追加を示すメッセージである場合がある。任意選択で、第1のメッセージは、RRC再設定メッセージであることもある。例えば、RRC再設定メッセージは、MR-DCリリースおよび追加インジケーションを含む。
代替として、第1のメッセージは、セカンダリセルグループSCG設定のリリースを示すメッセージである場合がある。任意選択で、第1のメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある。例えば、RRC再設定メッセージは、SCG設定リリースインジケーションを含む。
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含み、および第1のインジケーション情報フィールドは、ブール変数である場合があって、2つの値を有する。一方の値は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および他方の値は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、1つの値しか有していない。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが無効であるときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。逆に、第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないときには、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。任意選択で、第1のメッセージは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに含む場合がある。このようにして、端末は、アプリケーションレイヤ測定設定識別子に基づいて、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持または削除されるべきかを知ることができる。任意選択で、第1のメッセージに含まれるアプリケーションレイヤ測定設定識別子が複数ある場合があり、およびこの複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子は、それぞれ異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合には、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示し、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含まない場合には、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を削除することを示す。代替として、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を削除することを示し、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含まない場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持することを示す。任意選択で、第1のメッセージに含まれるアプリケーションレイヤ測定設定識別子が複数ある場合があり、およびこの複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子は、それぞれ異なるアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する。例えば、第1のメッセージは、リリースリストを含み、このリリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む。または、第1のメッセージは、保持リストを含み、この保持リストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報および第1のインジケーション情報フィールドを含んで、第1のインジケーション情報フィールドは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるかどうかを示す。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるかどうかは、第1の基地局が第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末に送信するかどうか、または端末デバイスがS603の前に第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信するかどうか、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるかどうかとしても理解され得る。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じである場合があり、または第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報とは異なる場合があることは理解され得る。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるとは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではない、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報とは異なるとは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであるときには、それは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを意味する。第1のインジケーション情報フィールドは、ブール変数である場合があり、および2つの値を有する。一方の値は、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、および他方の値は、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではないことを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、1つのインジケーション値しか有していない。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが無効であるときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報ではないことを示す。逆に、第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含まないときに、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示す。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送しない場合がある。さらに、任意選択で、第1のメッセージで搬送される全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報が搬送されていないときには、端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないと決定する。この場合には、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするインジケーションを送信する。さらに、任意選択で、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。任意選択で、第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに含む場合がある。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子である場合がある。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子と同じであるときには、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示し、そうではなく、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子がS603の前に端末によって記憶されている全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報のアプリケーションレイヤ測定設定識別子と異なるときには、そのことが、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを示す。
代替として、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含む。端末のASレイヤは、S603の前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報を第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報と比較する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報がS603の前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定情報に属する(すなわち端末がS603の前に第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信している)場合には、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であると考えられる。そうでない場合には、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であると考えられる。例えば、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じであり得るということは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、それは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が保持されることを意味する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送する。第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が古いアプリケーションレイヤ測定設定情報であるときには、端末のASは、受信された第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を端末のASの上位レイヤに転送しない。さらに、任意選択で、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であるとき、すなわち第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と異なるときには、端末は、以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないと決定することができる。すなわち、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報が新たなアプリケーションレイヤ測定設定情報であることは、以前に受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないことを示す。
第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報および第1のインジケーション情報フィールドを含む、または第1のメッセージは、第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むことは理解され得る。第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すこの2つの特定の方法は、以下のシナリオに適用され得る。
第1のメッセージは、全設定インジケーションを搬送する。端末が第1のメッセージを受信した後で、端末のASは、全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするが、端末のASは、端末のASの上位レイヤに、全てのアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするインジケーションを送信しない。したがって、端末のASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定設定情報を依然として保持する。第1のメッセージは、保持される必要があるアプリケーションレイヤ測定設定情報をさらに搬送する場合がある、すなわち第1のメッセージは、アプリケーションレイヤ測定設定情報(例えば以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と同じである第2のアプリケーションレイヤ測定設定情報)を含む。したがって、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応する測定が継続され得、および端末のASは、そのアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得することができる。このようにして、端末のASレイヤによって取得されたアプリケーションレイヤ測定設定情報中の無線設定は、端末のASレイヤの上位レイヤ中のアプリケーションレイヤ測定設定情報と整合され得る。
あるいは、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示すことは、具体的には、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示し、ここで、このサービスタイプは、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する。
第1のメッセージが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定のサービスタイプを示す特定の方式は、以下を含む場合がある。
第1のメッセージは、第1のインジケーション情報フィールドを含む。第1のインジケーション情報フィールドは、ビットマップである場合があって、サービスタイプのそれぞれに対応するビットまたはビットグループを有する。ビットまたはビットグループのそれぞれの値は、サービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持されるかどうかを示し得る。代替として、第1のインジケーション情報フィールドは、保持またはリリースされるサービスタイプのみを示す。第1のインジケーション情報フィールドが受信されたとき、例えば第1のメッセージが第1のインジケーション情報フィールドを含むとき、すなわち第1のインジケーション情報フィールドが有効であるときには、そのことが、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定情報のサービスタイプが、1つまたは複数のサービスタイプである場合があることを示す。
UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信したときには、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する必要があることを示し、およびUEが第1のインジケーション情報フィールドを受信しないときには、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しないことを示すことは理解され得る。これは、UEがデフォルトで第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しない、すなわちリリースすることと等価である。代替として、UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信したときに、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示して、UEが第1のインジケーション情報フィールドを受信しないときに、そのことが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。これは、UEがデフォルトで第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することと等価である。
例えば、端末上のアプリケーションレイヤ測定設定情報が第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報のみを含むときには、第1のインジケーション情報フィールドは、1ビット(複数ビットである場合がある)を介して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。例えば、1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示して、0は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示し、および第1のインジケーション情報フィールドが無効である(存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示す。代替として、第1のインジケーション情報フィールドが有効である(または存在する)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることを示して、第1のインジケーション情報フィールドが無効である(存在しない)場合に、そのことが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持することを示す。
端末上のアプリケーションレイヤ測定設定情報が複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報を含むときには、アプリケーションレイヤ測定設定情報のそれぞれの保持またはリリースは、例えばビットマップ方式で示されるなど、対応する第1のインジケーション情報フィールドを用いて示される場合があり、または、第1のインジケーション情報フィールドは、保持される1つもしくは複数のアプリケーションレイヤ測定設定の1つもしくは複数の識別子、または削除される1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定の1つまたは複数の識別子である。
あるいは、アプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するあるサービスタイプについて、アプリケーションレイヤ測定設定情報が保持またはリリースされるとき、および/または端末が1つもしくは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有し得るが、サービスタイプのそれぞれが1つのアプリケーションレイヤ測定設定のみに対応するときには、サービスタイプが示されて、そのサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定が保持もしくはリリースされる必要があることを示す場合があり、または保持もしくはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定が示され、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。
あるいは、端末が1つまたは複数のサービスタイプのアプリケーションレイヤ測定設定を有して、サービスタイプのそれぞれが1つまたは複数のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、例えばそのアプリケーションレイヤ測定設定の識別子を用いて示される場合があり、およびそのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプも示される場合がある。代替として、異なるサービスタイプに対応するアプリケーションレイヤ測定設定の識別子が異なるときには、保持またはリリースされるアプリケーションレイヤ測定設定は、そのアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを示さずに、例えばそのアプリケーションレイヤ測定設定の識別子を用いて示される場合がある。
特定のインジケーション方式は、上記に提供したインジケーション方式のうちの1つである。プロトコルが決定された後で、基地局および端末の両方が、この特定のインジケーション方式を認識する。代替として、特定のインジケーション方式が上記に提供したインジケーション方式のうちの複数である場合には、特定のインジケーション方式が、基地局から端末に通知される場合がある。
S6041の後で、この方法は、以下をさらに含む場合がある。
端末は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に基づいてアプリケーションレイヤ測定を実行することによって取得された測定結果を報告する。具体的な報告プロセスについては、図5の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
本実施形態で提供されるアプリケーションレイヤ測定設定方法を用いることにより、UEの挙動がアプリケーションレイヤ測定設定についての基地局の要件に一致しない場合が回避されて、アプリケーションレイヤ測定設定の例えば記憶オーバヘッドもしくはシグナリングオーバヘッドなどの不要なオーバヘッド、またはQoE測定結果が不正確になる問題を回避することが可能である。以下、上記の4つの特定の適用シナリオおよび図6に示される方法を参照して、本願の実施形態で提供される通信方法について詳細に述べる。
シナリオ1:UEが、RRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えられる。
図7は、本願の実施形態による、UEがRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に切り換えられるときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S701:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S701の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEに送信する。
S702:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S701およびS702については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S703:ネットワーク側は、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。
UEが非MR-DCシナリオであるときには、サービング基地局が、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。サービング基地局は、基地局#1である場合があり、またはUEのサービング基地局として機能する別の基地局である場合がある。
UEがMR-DCシナリオであるときには、マスタノードが、UEに、RRC_INACTIVE状態に入るように通知する。マスタノードは、基地局#1である場合があり、またはマスタノードとして機能する別の基地局である場合がある。
すなわち、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する基地局と、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに通知する基地局とは、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
任意選択で、ネットワーク側は、RRCリリースメッセージを用いて、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに通知する。
任意選択で、RRC_INACTIVE状態に入った後で、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する。具体的には、ASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する方式は、方式1:ASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を記憶し続けること、または方式2:ASが、UEが既に第1のアプリケーションレイヤ測定設定および第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを有しているという状態情報を記憶すること、を含む。方式1では、UEのASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しない場合があり、または第1のアプリケーションレイヤ測定設定および対応するサービスタイプを保持する場合がある。第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されないときには、UEのASは、ASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように、またはQoE測定を中断するように通知することができ、およびUEのASの上位レイヤは、QoE測定を中断する通知を受信したときに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースする。方式2では、UEのASの上位レイヤは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を記憶し続ける。
任意選択で、ネットワーク側がUEにRRC_INACTIVE状態に入るように通知するときには、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。さらに、ネットワーク側は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージは図6の第1のメッセージとは異なるが、RRC_INACTIVE状態に入るようにUEに指示するメッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があり、および最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細について述べることはしない。
S703の前に、UEのASの上位レイヤは、アプリケーションレイヤ測定結果をUEのASに送信することができ、およびUEのASは、このアプリケーションレイヤ測定結果をネットワーク側に送信する。基地局は、アプリケーションレイヤ測定結果をTCEに送信することができる。詳細については、図5の対応する説明を参照されたい。
S704:UEは、基地局#2上でRRC再開プロセスを開始する。
UEは、RRC再開要求メッセージ(RRC Resume request message)を基地局#2に送信する。
S705:基地局#2は、RRC再開メッセージ(RRC Resume message)をUEに送信する。
RRC再開メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、すなわち以前のQoE測定(アプリケーションレイヤ測定と記載される場合がある)を継続するかどうかを示す。RRC再開メッセージが、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すプロセスについては、図6の第1のメッセージの関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、UEがMR-DCシナリオであるときには、基地局#1がMNであって、基地局#2もMNである場合があり、または基地局#1がSNであるときに、基地局#2がMNである場合がある。この場合、SNは、RRC再設定メッセージを生成して、RRC再設定メッセージをMNに送信することができる。MNは、MNのRRC再開メッセージ、すなわち第1のメッセージで、SNによって生成されたRRC再設定メッセージをUEに送信する。この場合には、基地局#2からUEに送信されるRRC再開メッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施されて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。代替として、基地局#1はSNであって、基地局#2は同様にMNである。最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNが、対応する第1のメッセージをUEに送信する。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、UEは、2つの第1のインジケーション情報フィールドを受信することができる。例えば、RRC再開メッセージは、2つの第1のインジケーション情報フィールドを同時に搬送する場合があって、この2つの第1のインジケーション情報フィールドは、そのUEについてMNによって以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、およびそのUEについてSNによって以前に設定されたアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをそれぞれ示す。
任意選択で、UEは、基地局#2から、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する基地局がマスタノードまたはセカンダリノードであることを示す情報をさらに受信することができる。この情報は、明示的なインジケーションであり、または暗示的なインジケーションである場合がある。例えば、第1のメッセージ中の第1のインジケーション情報フィールドの位置は、第1のインジケーション情報フィールドがマスタノードに対応するのか、またはセカンダリノードに対応するのかを反映するために用いられる。
さらに、基地局#2は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。具体的な方式については、図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S706:UEは、RRC再開メッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持し続ける、またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信されるRRC再開メッセージすなわち第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S707:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があり、および最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細について説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要がない場合がある。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含むことがあることが理解され得る。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。
任意選択で、UEのASがS703で第1のアプリケーションレイヤ測定設定内の特定の内容を保持して、UEのASレイヤの上位レイヤに第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように通知するとき、およびS707で通知メッセージがASの上位レイヤに第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するように指示するときには、通知メッセージは、ASによって保持されている第1のアプリケーションレイヤ測定設定の特定の内容を搬送する場合がある。
本願の実施形態では、UEがRRC_INACTIVE状態から再開されるときに、ネットワーク側は、実際の要件に基づいて、UEがRRC_INACTIVE状態に入る前に受信されたアプリケーションレイヤ測定設定を再開するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ2:ネットワーク側が、全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信する。
図8は、本願の実施形態による、ネットワーク側が全設定(full configuration)インジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S801:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S801の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。あるいは、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
非MR-DCシナリオでは、基地局#1は、サービング基地局である場合がある。
MR-DCシナリオでは、基地局#1は、マスタノードである場合があり、またはセカンダリノードである場合がある。
S802:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S801およびS802については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S803:基地局#2は、全設定を示すメッセージをUEに送信する。
UEが現在MR-DCであるときには、基地局#2は、マスタノードである。
UEが非MR-DCであるときには、基地局#2は、現在のUEのサービング基地局である。非MR-DCでは、UEは、1つのサービング基地局しか有さないことは理解され得る。
基地局#2と基地局#1は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
全設定を示すメッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。全設定を示すメッセージは、RRC再設定メッセージである場合がある、すなわちRRC再設定メッセージは、全設定を示す情報を含む。全設定を示すメッセージがUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す具体的な方式については、図6の第1のメッセージの説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
さらに、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEによって保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定をUEが知るようにすることができる。具体的な方式については、図6のサービスタイプを用いた保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定の通知の関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、基地局#1はMNであって、基地局#2もMNである、または基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。SNは、RRC再設定メッセージを生成し、RRC再設定メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。SNは、RRC再設定メッセージをMNに送信して、MNは、SNによって生成されたRRC再設定メッセージを、全設定を示すメッセージで搬送する。この場合には、基地局#2からUEに送信されて全設定を示すメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施される。代替として、基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。この場合には、最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNが、対応する第1のメッセージをUEに送信する。
S804:UEは、全設定を示すメッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信されて全設定を示すメッセージすなわち第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S805:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。任意選択で、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合があることが理解され得る。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。
本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づく全設定プロセスで、UEが以前のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ3:ネットワーク側が、MR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信する。
図9は、本願の実施形態による。ネットワーク側がMR-DCリリースおよび追加インジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S901:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S901の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
非MR-DCシナリオでは、基地局#1は、サービング基地局である場合がある。
MR-DCシナリオでは、基地局#1は、マスタノードである場合があり、またはセカンダリノードである場合がある。
S902:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S901およびS902については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
S903:基地局#2は、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージをUEに送信する。
UEが現在MR-DCであるときには、基地局#2は、マスタノードである。
UEが非MR-DCであるときには、基地局#2は、現在のUEのサービング基地局である。非MR-DCでは、UEは、1つのサービング基地局しか有さないことは理解され得る。
基地局#2と基地局#1は、同じ基地局である場合があり、または異なる基地局である場合がある。
MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージ、すなわち第1のメッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。第1のメッセージがUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す詳細な説明については、図6の第1のメッセージの対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
さらに、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
任意選択で、基地局#2は、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、UEによって保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定をUEが知るようにすることができる。具体的な通知方式については、図6のサービスタイプを用いた保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定の通知の関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、MR-DCシナリオでは、基地局#1はMNであって、基地局#2もMNである、または基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。この場合には、最初に、SNが、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかをMNに通知し、次いで、MNがその通知に基づいて、対応する第1のメッセージをUEに送信する。あるいは、基地局#1はSNであって、基地局#2はMNである。SNは、RRC再設定メッセージを生成し、RRC再設定メッセージは、UEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。SNは、RRC再設定メッセージをMNに送信して、MNは、SNによって生成されたRRC再設定メッセージを、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージで搬送する。この場合には、基地局#2からUEに送信されてMR-DCリリースおよび追加を示すメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことは、SNによって生成されて、このメッセージで搬送されるRRC再設定メッセージを用いて実施されて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す。
S904:UEは、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージを受信して、UEのASは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、MR-DCリリースおよび追加を示すメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを決定する。
S905:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。任意選択で、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない場合がある。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合がある。
任意選択で、UEのASは、ASの上位レイヤに、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプを通知して、UEが保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定を知るようにすることができる。本明細書における通知は、図6の通知元および通知先とは異なるが、具体的な通知方式については、保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定がサービスタイプを通知することによって通知される図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細については説明しない。本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づくMR-DCリリースおよび追加プロセスで、UEが以前のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減して、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
シナリオ4:ネットワーク側が、SCG設定リリースインジケーションをUEに送信する。
本願の実施形態では、基地局がUEにSCG設定リリースインジケーションを送信したとき、すなわちUEがMR-DCシナリオから非MR-DCシナリオに変更される、またはMR-DCにおけるUEのデータベアラタイプが変化する、例えばPDCPがSNで終端するSCGベアラ(SN終端SCGベアラ)からPDCPがSNまたはMNで終端するMCGベアラ(SN終端MCGベアラ)に変化したときに、UEは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する。
図10は、本願の実施形態による、ネットワーク側がSCG設定リリースインジケーションをUEに送信するときの通信方法の概略流れ図である。
この通信方法は、以下のステップを含む。
S1001:基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEに送信する。
S1001の前に、基地局#1は、CN、OAM、またはEMからQoE測定設定情報を取得することができるので、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を取得する。代替として、基地局#1は、基地局#1の要件に基づいて第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を生成する。
基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプをUEにさらに送信することができる。
基地局#1は、セカンダリノードSNである。
S1002:UEのASは、基地局#1から受信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をUEのASの上位レイヤに送信する。
S1001およびS1002については、図5および図6の対応する説明を参照されたい。
S1003:基地局#2は、SCG設定のリリースを示すメッセージをUEに送信する。
基地局#2は、マスタノードである。
基地局#2は、UEに、SCG設定のリリースを示すメッセージ、すなわち第1のメッセージを送信する。第1のメッセージは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNの第2のアプリケーションレイヤ測定設定に適用するかどうかを示す。
任意選択で、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNの第2のアプリケーションレイヤ測定設定への適用の実装は、以下の3つの方式のうちの1つまたは複数を含み得る。
方式1:S1001でUEが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を受信した後で、UEは、SNに対応するRRCの変数に第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を記憶する。UEがSCG設定リリースインジケーション受信した後で、UEは、MNに対応するRRCの変数に、UEが以前にSNに対応するRRCで第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を記憶した変数の値を記憶する。
方式2:UEは、ASコンテキスト(context)において、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を、MNのアプリケーションレイヤ測定設定として、またはMNのアプリケーションレイヤ測定設定にマークまたはポイントする。例えば、UEに対応するMNおよびSNの設定は、1つのASコンテキストを共有する。このコンテキストは、MCGおよびSCGの設定情報(SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報を含む)を記憶しており、およびこのコンテキストは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報がSNからのものであることを示すインジケーション情報を搬送する。UEが第1のメッセージを受信した後で、UEは、このインジケーション情報を修正して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定についての情報がMNからのものであることを示す。
方式3:UEは、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのASコンテキストに追加する。第1のメッセージがSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す具体的な方式については、図6の第1のメッセージの関連する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
UEがSCG設定リリースインジケーションを受信するので、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定はアンカ基地局を有していないことは理解され得る。この場合には、UEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されることを示すインジケーションを受信して、UEは、プロトコル合意に従って、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用することができる。代替として、プロトコルは、UEによって受信された第1のインジケーション情報が直接、SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されることを示すことに合意する場合がある。換言すれば、「SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する」は、「SNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用する」と等価である場合がある。対応して、UEは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持しないことを示すインジケーションを受信して、UEは、プロトコル合意に従って第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースすることができ、これは、第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されないことも意味する。
さらに、基地局#2は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEにさらに通知することができる。
さらに、基地局#2は、UEについて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応する測定結果を伝送するために使用される無線ベアラ、例えばシグナリング無線ベアラをさらに設定することができる。
任意選択で、基地局#2は、SNによって設定された、および保持またはリリースされる第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプをUEに通知して、SNによって設定された、および保持またはリリースされる対応する第1のアプリケーションレイヤ測定設定を通知することができる。具体的な方式については、図6の対応する説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
任意選択で、S1003の前に、基地局#1は、基地局#2に、S1001でUEに送信された第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を送信する。さらに、基地局#1は、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に対応するサービスタイプを基地局#2に送信する。
任意選択で、基地局#1は、基地局#2に、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報と、基地局#1によって第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報に割り当てられたアプリケーションレイヤ測定設定識別子とを送信する。
S1004:UEは、SCG設定のリリースを示すメッセージを受信して、UEのASは、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持またはリリースする。
UEのASは、基地局#2によって送信される第1のメッセージに基づいて、第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定に適用するかどうかを決定する。第1のアプリケーションレイヤ測定設定が保持されない、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定がMNのアプリケーションレイヤ測定に適用されない場合には、UEのASは、UEのASレイヤの上位レイヤに、SNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をリリースするように指示する。S1005:UEのASは、通知メッセージをASの上位レイヤに送信する。
任意選択で、通知メッセージは、ASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す場合がある。この通知メッセージは、図6の第1のメッセージとは異なるが、通知メッセージがASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを特に示す方式は、図6の第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す複数の可能な特定の方式のうちの1つである場合があって、最終的にプロトコルで決定される、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうかを示す特定の方式と同じである場合があり、または異なる場合がある。本明細書では、詳細については説明しない。さらに、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、保持される第1のアプリケーションレイヤ測定設定に対応するサービスタイプ、および/または第1のアプリケーションレイヤ測定設定を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子をさらに通知することができる。
任意選択で、UEのASが、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持し続けると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信する必要はない。UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースすると決定したときには、UEのASは、UEのASの上位レイヤに通知メッセージを送信して、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされることを通知する。任意選択で、UEのASは、UEのASの上位レイヤに、第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を示すアプリケーションレイヤ測定設定識別子を送信して、どのアプリケーションレイヤ測定設定情報がリリースされるかを示す。第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するかどうかを示す方式と同様に、リリースされる複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報は、通知メッセージに含まれるリリースリストを用いて通知される場合があり、リリースリストは、複数のアプリケーションレイヤ測定設定情報にそれぞれ対応するアプリケーションレイヤ測定設定識別子を含む場合がある。
任意選択で、UEのASの上位レイヤが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持し続ける場合には、UEのASの上位レイヤによって取得されているアプリケーションレイヤ測定結果は、保持され続ける場合がある。換言すれば、UEのASの上位レイヤがアプリケーションレイヤ測定結果を取得する方式または動作は、影響を受けない場合がある。
任意選択で、UEのASが第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持する場合には、UEのASは、UEのASの上位レイヤにインジケーション情報を送信して、後続の測定結果が、例えば基地局#2のRRCレイヤなど、MNに対応するRRCレイヤに送信されることを示す。本願の実施形態では、ネットワーク側は、実際の要件に基づくSCG設定リリースで、UEがSNによって以前に設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定を保持するかどうか、またはSNによって設定された第1のアプリケーションレイヤ測定設定をMNのアプリケーションレイヤ測定設定に適用するかどうかを示すことにより、ネットワークの柔軟な設定を改善し、RRCシグナリングオーバヘッドを低減し、特定のサービスについてのアプリケーションレイヤ測定結果の精度を改善することができる。
図6から図10の具体的な手順の詳細な説明については、相互に参照され得る、またはそれらの組合せが参照され得ることは理解され得、および本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
以上、本願の実施形態の通信方法について、図6から図10を参照して詳細に述べた。以下、図11から図13を参照して、本願の実施形態の通信装置について詳細に述べる。
図11は、本願の実施形態による端末の構造の概略図である。この端末は、図1に示されるシステムで使用されて、上記の方法の実施形態における端末の機能を実行することができる。説明を容易にするために、図11は、端末の主要な構成要素しか示していない。図11に示されるように、端末1100は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、および入出力装置を含む。プロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理し、端末全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成され、例えば、端末が上記の方法の実施形態に記載されるアクションを実行するのを支援するように構成される。メモリは、主として、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。制御回路は、主として、ベースバンド信号および無線周波数信号を変換して、無線周波数信号を処理するように構成される。制御回路とアンテナとは、まとめてトランシーバと呼ばれる場合があり、および主として、無線周波数信号を電磁波の形態で送信および受信するように構成される。入出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードは、主として、ユーザによって入力されたデータを受け取り、およびデータをユーザに出力するように構成される。
端末がオンになった後で、プロセッサは、メモリ中のソフトウェアプログラムを読み取り、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データがワイヤレスで送信される必要があるときには、プロセッサは、送信されるデータに対してベースバンド処理を実行し、次いでベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行し、次いでアンテナを用いて、無線周波数信号を電磁波の形態で送信する。データが端末に送信されたときには、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換して、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換して、データを処理する。
当業者なら、説明を容易にするために、図11は1つのメモリおよび1つのプロセッサしか示していないことを理解し得る。実際の端末では、複数のプロセッサおよび複数のメモリがある場合がある。メモリは、記憶媒体、記憶デバイスなどと呼ばれる場合がある。メモリは、プロセッサと同じチップ上に位置する記憶要素である、すなわちオンチップ記憶要素である場合があり、または独立した記憶要素である場合がある。これは、本願の実施形態では限定されない。
任意選択の実装では、端末は、ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットを含むことがある。ベースバンドプロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。中央処理ユニットは、主として、端末全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットの機能は、図11のプロセッサに統合される場合がある。当業者なら、ベースバンドプロセッサおよび中央処理ユニットがそれぞれ独立したプロセッサである場合があってバスなどの技術を用いて相互接続されることを理解し得る。当業者なら、端末は、異なるネットワーク標準に適応するために複数のベースバンドプロセッサを含む場合があり、および端末は、端末の処理能力を強化するために複数の中央処理ユニットを含む場合があることを理解し得る。端末の全ての構成要素は、様々なバスを介して接続され得る。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップと表現される場合がある。中央処理ユニットは、代替的に、中央処理回路または中央処理チップと表現される場合がある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサに内蔵される場合があり、またはソフトウェアプログラムの形態でメモリに記憶される場合があり、およびプロセッサは、ソフトウェアプログラムを実行してベースバンド処理機能を実装する。
本願の実施形態では、トランシーバ機能を有するアンテナおよび制御回路は、端末1100のトランシーバユニット1101とみなされて、例えば端末が受信機能および送信機能を実行するのを支援する場合がある。処理機能を有するプロセッサ1102は、端末1100の処理ユニット1102とみなされる。図11に示されるように、端末1100は、トランシーバユニット1101および処理ユニット1102を含む。トランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ装置などと呼ばれる場合がある。任意選択で、トランシーバユニット1101において受信機能を実装するように構成された構成要素が、受信ユニットとみなされる場合がある。トランシーバユニット1101において送信機能を実装するように構成された構成要素が、送信ユニットとみなされることがある。換言すれば、トランシーバユニット1101は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信機、入力ポート、または受信回路などと呼ばれる場合がある。送信ユニットは、伝送機、伝送回路などと呼ばれる場合がある。
プロセッサ1102は、メモリに記憶された命令を実行して、トランシーバユニット1101が信号を受信し、および/または信号を送信するのを制御して、上記の方法の実施形態における端末の機能を完了するのを制御するように構成される場合がある。プロセッサ1102は、信号入出力機能を実装するように構成されたインタフェースをさらに含む。実装では、トランシーバユニット1101の機能は、トランシーバ回路またはトランシーバ専用チップを用いて実装される場合がある。
図12は、本願の実施形態によるアクセスネットワークデバイスの構造の概略図であり、例えば基地局の構造の概略図である場合がある。図12に示されるように、基地局は、図1に示されるシステムで使用されて、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスの機能を実行する場合がある。基地局1200は、1つまたは複数のDU1201および1つまたは複数のCU1202を含む場合がある。CU1202は、NGコア(次世代コアネットワーク、NC)またはEPCと通信する場合がある。DU1201は、少なくとも1つのアンテナ12011、少なくとも1つの無線周波数ユニット12012、少なくとも1つのプロセッサ12013、および少なくとも1つのメモリ12014を含む場合がある。DU1201の部分は、主として、無線周波数信号を送信および受信し、無線周波数信号およびベースバンド信号を変換して、いくつかのベースバンドを処理するように構成される。CU1202は、少なくとも1つのプロセッサ12022および少なくとも1つのメモリ12021を含む場合がある。CU1202とDU1201は、インタフェースを介して互いに通信する場合がある。制御プレーン(Control plane)インタフェースは、例えばF1-CなどのFs-Cである場合があり、およびユーザプレーン(User Plane)インタフェースは、例えばF1-UなどのFs-Uである場合がある。
CU1202の部分は、主として、ベースバンド処理の実行、基地局の制御などを行うように構成される。DU1201とCU1202は、物理的に一緒に配置される場合があり、または物理的に別個に配置される場合がある、すなわち分散型基地局である場合がある。CU1202は、基地局の制御センタであり、処理ユニットと呼ばれる場合があって、主としてベースバンド処理機能を完了するように構成される。例えば、CU1202は、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスに関係する動作手順を実行するように基地局を制御するように構成される場合がある。
具体的には、CUおよびDUのベースバンド処理は、ワイヤレスネットワークのプロトコルレイヤに基づいて分割される場合がある。例えば、PDCPレイヤおよびPDCPレイヤより上のプロトコルレイヤの機能は、CUに設定されて、PDCPレイヤより下のRLCレイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤなどのプロトコルレイヤの機能は、DUに設定される。
さらに、任意選択で、基地局1200は、1つまたは複数の無線周波数ユニット(RU)、1つまたは複数のDU、および1つまたは複数のCUを含む場合がある。DUは、少なくとも1つのプロセッサ12013、および少なくとも1つのメモリ12014を含む場合があり、RUは、少なくとも1つのアンテナ12011、および少なくとも1つの無線周波数ユニット12012を含む場合があって、CUは、少なくとも1つのプロセッサ12022、および少なくとも1つのメモリ12021を含む場合がある。
例では、CU1202は、1つまたは複数のボードを含む場合がある。複数のボードは、協働して1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートする場合があり、または異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、または別のネットワーク)を別個にサポートする場合がある。メモリ12021およびプロセッサ12022は、1つまたは複数のボードにサーブする場合がある。換言すれば、メモリおよびプロセッサは、ボードのそれぞれの上に配置される場合がある。あるいは、複数のボードが、同じメモリおよび同じプロセッサを共有する場合がある。さらに、必要な回路が、ボードのそれぞれにさらに配置される場合がある。DU1201は、1つまたは複数のボードを含む場合がある。複数のボードは、協働して1つのアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えば5Gネットワーク)をサポートする場合があり、または異なるアクセス標準の無線アクセスネットワーク(例えばLTEネットワーク、5Gネットワーク、および別のネットワーク)を別個にサポートする場合がある。メモリ12014およびプロセッサ12013は、1つまたは複数のボードにサーブする場合がある。換言すれば、メモリおよびプロセッサは、ボードのそれぞれの上に配置される場合がある。あるいは、複数のボードが、同じメモリおよび同じプロセッサを共有する場合がある。さらに、必要な回路が、ボードのそれぞれにさらに配置される場合がある。
図13は、通信装置1300の構造の概略図である。通信装置1300は、上記の方法の実施形態に記載される方法を実施するように構成される場合がある。詳細については、上記の方法の実施形態の説明を参照されたい。通信装置1300は、チップ、アクセスネットワークデバイス(例えば基地局)、端末、コアネットワークデバイス(例えばAMF、またはAMFおよびSMF)、別のネットワークデバイスなどである場合がある。
通信装置1300は、1つまたは複数のプロセッサ1301を含む。プロセッサ1301は、汎用プロセッサまたは特殊目的プロセッサなどである場合がある。例えば、プロセッサは、ベースバンドプロセッサまたは中央処理ユニットである場合がある。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される場合がある。中央処理ユニットは、装置(例えば基地局、端末、AMF、またはチップ)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行して、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される場合がある。この装置は、信号を入力(受信)および出力(送信)するように構成されたトランシーバユニットを含む場合がある。例えば、この装置は、チップである場合があって、トランシーバユニットは、そのチップの入力および/もしくは出力回路、または通信インタフェースである場合がある。チップは、端末、アクセスネットワークデバイス(例えば基地局)、またはコアネットワークデバイスに使用される場合がある。別の例では、この装置は、端末またはアクセスネットワークデバイス(例えば基地局)である場合があって、トランシーバユニットは、トランシーバ、無線周波数チップなどである場合がある。
通信装置1300は、1つまたは複数のプロセッサ1301を含み、およびこの1つまたは複数のプロセッサ1301は、図6から図10に示される実施形態における基地局または端末の方法を実施する場合がある。
可能な設計では、通信装置1300は、第1のメッセージを第2の基地局から受信するように構成された手段(means)と、第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持するように指示するときにQoE測定を実行し続け、および/または第1のメッセージが第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報を保持しないように指示するときに第1のアプリケーションレイヤ測定設定情報をリリースするように構成された手段(means)とを含む。これらの手段の機能は、1つまたは複数のプロセッサを介して実装され得る。例えば、この1つまたは複数のプロセッサは、チップのトランシーバ、入出力回路、またはインタフェースを用いて情報を送信するように構成される場合がある。上記の方法の実施形態の関連する説明が参照され得る。
可能な設計では、通信装置1300は、第1のメッセージを端末に送信するように構成された手段(means)、および第1のメッセージを生成するように構成された手段(means)を含む。上記の方法の実施形態の関連する説明が参照され得る。例えば、第1のメッセージは、チップのトランシーバ、入出力回路、またはインタフェースを用いて受信される場合があり、または1つまたは複数のプロセッサを用いて受信される場合がある。
任意選択で、図6から図10に示される実施形態の方法を実施するだけでなく、プロセッサ1301は、別の機能をさらに実施することもできる。
任意選択で、設計では、プロセッサ1301は、命令1303を含む場合がある。この命令は、通信装置1300が上記の方法の実施形態に記載される方法を実行するようにプロセッサ上で実行される場合がある。
さらに別の可能な設計では、通信装置1300は、代替として、回路を含む場合がある。この回路は、上記の方法の実施形態におけるアクセスネットワークデバイスまたは端末の機能を実施する場合がある。
別の可能な設計では、通信装置1300は、1つまたは複数のメモリ1302を含む場合がある。メモリは、命令1304を記憶する。この命令は、通信装置1300が上記の方法の実施形態に記載される方法を実行するようにプロセッサ上で実行される場合がある。任意選択で、メモリは、データをさらに記憶する場合がある。任意選択で、プロセッサは、命令および/またはデータを記憶する場合がある。例えば、1つまたは複数のメモリ1302は、上記の実施形態に記載される第1のアプリケーションレイヤ測定設定、または上記の実施形態のサービスタイプなどの他の情報を記憶する場合がある。プロセッサとメモリとは、別個に配置される場合があり、または一体化される場合がある。
さらに別の可能な設計では、通信装置1300は、トランシーバユニット1305およびアンテナ1306をさらに含む、または通信インタフェースを含む場合がある。トランシーバユニット1305は、トランシーバ、トランシーバ回路などと呼ばれる場合があり、およびアンテナ1306を介してこの装置のトランシーバ機能を実装するように構成される。通信インタフェース(図示せず)は、コアネットワークデバイスとアクセスネットワークデバイスとの間の通信、またはアクセスネットワークデバイスとアクセスネットワークデバイスとの間の通信に使用され得る。任意選択で、通信インタフェースは、例えば光ファイバ通信インタフェースなど、有線通信インタフェースである場合がある。
プロセッサ1301は、処理ユニットと呼ばれる場合があり、およびこの装置(例えば端末、基地局、またはAMF)を制御する。
本願は、上記の1つもしくは複数のアクセスネットワークデバイス、1つもしくは複数の端末、およびコアネットワークデバイスのうちの1つ、またはそれらの組合せを含む、通信システムをさらに提供する。
本願の実施形態のプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)である場合があることを理解されたい。プロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processing, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェアコンポーネントなどである場合がある。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサである場合があり、または、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどである場合がある。
本願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリである場合があり、あるいは不揮発性メモリであることもあり、または揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む場合があることが理解され得る。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory, ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM, EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM, EEPROM)、またはフラッシュメモリである場合がある。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)である場合がある。限定よりはむしろ例示的な説明として、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(static RAM, SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory, DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM, SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM, DDR SDRAM)、エンハンスドシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM, ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM, SLDRAM)、およびダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM, DR RAM)など、多数の形態のランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)が使用され得る。
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば回路)、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるときには、上記の実施形態は、完全に、または部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実装される場合がある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータにロードされて実行されたときに、本願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置である場合がある。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される場合があり、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送される場合がある。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、例えば光ファイバなどの有線方式で、または例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波などのワイヤレス方式で伝送される場合がある。コンピュータ可読記憶媒体は、1つまたは複数の使用可能な媒体を一体化した、コンピュータ、またはサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、または半導体媒体である場合がある。半導体媒体は、ソリッドステートドライブである場合がある。
当業者なら、本明細書に開示される実施形態に記載される例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって実装され得ることに気付き得る。機能がハードウェアによって実行されるか、またはソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の個々の適用および設計の制約条件によって決まる。当業者なら、それぞれの個々の適用分野ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実装し得るが、その実装は、本願の範囲を超えないとみなされるものとする。
便宜上、および説明を簡単にするために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたいということは、当業者なら明白に理解し得る。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、通信装置、および方法は、他の方式で実装される場合があることを理解されたい。例えば、上述の装置の実施形態は、単なる例に過ぎない。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能の分割であって、実際の実装時には別の分割である場合がある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が、別のシステムに結合または統合される場合があり、またはいくつかの特徴が無視される、もしくは実行されない場合がある。さらに、示されている、または説明されている相互の結合または直接的な結合もしくは通信接続が、いくつかのインタフェースを用いて実装される場合がある。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子形態、機械形態、または他の形態で実装され得る。
分離した部分として記載されているユニットは、物理的に分離している場合、または物理的に分離して場合があり、およびユニットとして示されている部分は、物理的なユニットである場合、または物理的なユニットではない場合があり、1箇所に位置している場合、または複数のネットワークユニット上に分散している場合がある。このユニットの一部または全てが、実際の要件に基づいて選択されて、実施形態の解決策の目的を達成し得る。
さらに、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化される場合があり、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在する場合があり、または2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化される場合がある。
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立した製品として販売または使用されるときには、その機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される場合がある。このような理解に基づいて、本質的に本願の技術的解決策は、もしくは従来の技術に寄与する部分、またはこの技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されて、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に本願の実施形態に記載される方法のステップの全てまたは一部を実行するように命令するいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能ハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、磁気ディスク、または光学ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
以上の説明は、単に本願の具体的な実装にすぎず、本願の保護範囲を限定することが意図されているわけではない。本願に開示される技術的範囲内の当業者には容易に分かる任意の変形または置換は、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。