JP2023546396A - 目的の媒体の粘弾性特性を測定するためのプローブ - Google Patents

目的の媒体の粘弾性特性を測定するためのプローブ Download PDF

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Abstract

本発明は、目的のヒトまたは動物の媒体、例えば、肝臓の粘弾性特性を測定するためのプローブであって、前記測定が、- 目的の媒体中に少なくとも1つの低周波弾性波を生成させる工程、- 低周波弾性波の生成と同時に:〇 高周波超音波を発生させる工程、および〇 目的の媒体中での超音波の反射に起因する音響的反響を受け取る工程からなり、プローブが、- ハウジング(31)、- 高周波超音波を発生させ、音響的反響を受け取るための、トランスデューサーアレイ(33)を含み、プローブ(3)が、- トランスデューサーアレイ(33)と機械的に一体化した固定部(341)、- 固定部に対して動いて、低周波弾性波を生成するために振動を生成することが可能な可動部(342)を含む、少なくとも1つの慣性振動励振器(34)をさらに含むことを特徴とする、プローブに関する。

Description

本発明は、全体として、標的物体、または拡散媒体、例えば、ヒトまたは動物の生物学的組織を画像化する技術分野に関する。
より具体的には、本発明は、目的とする生物学的組織の粘弾性特性を測定するためのデバイスおよび方法に関する。
本発明は、特に、ただし排他的でなく、ヒトまたは動物の肝臓の粘弾性パラメーターの測定に適用される。上記測定は、肝臓中に存在する線維症(線維化)の量と相関する。
組織の粘弾性特性を測定するために、剪断波エラストグラフィーを使用することが公知である。
この技法は、組織中での剪断波の伝播の速度を測定することにあり、この速度は、分析した組織の粘弾性特性に直接的に関連する。
剪断波は、
- 機械的応力、または
- 音響的応力
のいずれかによって生成され得る。
1.機械的剪断波の生成
組織の粘弾性特性を評価するために、Fibroscan(登録商標)と呼ばれる超音波パルスエラストグラフィー医療装置が既に提案されている。
図1を参照すると、このような装置1は、
- 超音波を発生させるとともに反響(エコー)を取得するための超音波トランスデューサー11、
- 振動器を形成する電気力学的アクチュエーター12、および
- 電気力学的アクチュエーター12を収容するハウジング(図示せず)
を含む。
トランスデューサー11は、電気力学的アクチュエーター12の端部に取り付けられる。電気力学的アクチュエーター12は、トランスデューサー11を振動させて、その結果、剪断波が生成される。医療パルスエラストグラフィー装置1の作動原理は、以下のとおりである。
電気力学的アクチュエーター12を起動すると、トランスデューサー11の動きが誘導され、分析される組織中に低周波剪断波が生成される。低周波剪断波の伝播の間に、トランスデューサー11は、高周波超音波を発生させ、且つそれを受け取り、低周波剪断波の伝播を観察することを可能にする。
超音波トランスデューサー11は、組織と接触して、ユーザーが手に持った電気力学的アクチュエーター12によって直接的に動かされるので、上で提案された剪断波の生成の方法は、組織への機械的エネルギーの伝達において比較的効果的である。
しかし、この技術の欠点は、組織の二次元(2D)マッピングのためには不適切であることである。実際、組織の2Dマッピングは、超音波トランスデューサーアレイの使用を要求する。しかし、トランスデューサーアレイを電気力学的アクチュエーターの端部に取り付けることは、以下に起因して(不可能ではないにしても)困難である:
- 一方では、その寸法(60×15mmであり得る)、および
- 他方では、アレイのトランスデューサーに接続されたケーブルの束。
機械的励振を超音波プローブから分離することも提案されている(2002年に公表されたSandrinによる文献、タイトル:「Shear Modulus Imaging with 2-D Transient Elastography」)。特に、図2は、
- 組織中で低周波弾性剪断波を生成するための機械的励振手段(振動器を形成する)、および
- 上記機械的励振手段から分離されており、組織を画像化するための高周波超音波を生成するための手段
を含む、パルスエラストグラフィーシステム2を例示している。
特に、このシステムの機械的励振手段は、2つのバー24を含み、それらの動きは、2つの磁気電気振動器22によって制御される。他方、超音波生成手段は、機械的励振手段によって生成された弾性剪断波の伝播を観察できるように、組織の画像化を可能にする、変換(トランスダクション)要素23のセット(128個の要素から構成される)を含む。トランスデューサー要素23のセットは、2つのバー24の間に配置される。
このシステムは、組織の粘弾性特性を評価する間における2Dマッピングの生成を可能にする。しかし、その設計は、多くの欠点を有している。特に、変換要素23のセットの両側にバー24を配置することは、
- 機械的励振手段のための大きい幅を誘導し、このことは、システム2を、患者の肋骨間の肝臓の探査にとって不適合なものとし、
- さらに、システム2の消毒の問題をもたらし得る。
より最近、文献EP3315074は、以下を含む、一過性エラストグラフィーのためのプローブを提案している:
- ハウジング、
- 対称軸Aを有する1つ(または複数)の超音波トランスデューサー
- 1つ(または複数)の振動器であって、各振動器が、ハウジングの内側に位置する、振動器、
- ハウジングに連結された位置センサー、
- フィードバック回路。
位置センサーは、プローブの動きを測定するために整列している。振動器は、1Hzと5kHzとの間に含まれる周波数範囲内で振動することができる。これは、固定部および可動部で構成され、その質量は、プローブの総質量の25%と等しいか、これよりも大きい。可動部は、ガイドロッドに沿って並進して動くことができる。振動器は、超音波トランスデューサーの対称軸Aに沿ったハウジングの動きを誘導するように整列している。フィードバック回路は、ハウジング内部での振動器(複数可)の動きおよびプローブによって適用される低周波数パルスの形状を制御するために、プローブの動きを使用する。
EP3315074に記載されるプローブの欠点は、その大きいサイズに関する。EP3315074によるプローブの別の欠点は、このプローブを電池による電力供給に不適切なものにする、振動器の高い電気エネルギー消費に関する。最後に、振動器(複数可)によって生成された振動の減衰は、プローブの配向に依存して変動し得る。
2.音響的剪断波の生成
上述の装置1およびシステム2の欠点を克服するために、機械的手段ではなく音響的手段を使用して剪断波を生成することが提案されている。
したがって、超音波放射圧(これは、媒体による運動量輸送による圧縮波の伝播の間に媒体中に生成される体積力(volumetric force)からなる)に基づく異なる解決手段が、過去20年間にわたって開発されてきた。
これらの解決手段は、以下の物理的原理に基づく。高強度超音波ビームの焦点を合わせることで、焦点において、媒体に対して作用する力を生じる非線形効果が生じる。超音波エネルギーが短い瞬間(わずかms)にわたって供給される場合、これは、焦点の周囲で部分的な球対称を有する剪断波を生成する一過性の点応力を生じる。
これらの異なる解決手段では、
- 剪断波を生成するための励振手段、および
- 組織を画像化するための高周波超音波を生成する手段
は、単一のコンポーネント、即ち、トランスデューサーアレイの使用に由来する。
その場合、このトランスデューサーアレイは、以下を行うことができる:
- 第1に、非線形効果による剪断波の生成を誘導する高強度超音波パルスを生成する、
- 第2に、剪断波の伝播を観察するために組織を画像化するための高周波超音波を生成する。
しかし、この技法の欠点は、生成された剪断波の振幅が低く、球状に伝播して、副次的効果として、剪断波が組織中に深く貫通する通路を制限することによって、組織の動きに必要な振幅を迅速に失うという事実に関する。
この欠点を克服するために、放射圧によって押す力を生み出すために、異なる深度において連続して焦点が合わされる超音波を発生させることが提案されている。こうして生成された建設的剪断波干渉は、超音速「マッハコーン」(このとき、発生源の速度は、生成された波の速度よりも速い)を形成し、円錐型剪断波が生み出される。次いで、トランスデューサーアレイは、超高速画像化モード(このとき、高周波超音波が生成される)に切り替わり、媒体中を剪断波が伝播するとき、剪断波が生じる。
この技法は、超音波画像化トランスデューサー自体を使用することによって円錐型剪断波を得ることを可能にするが、エネルギーの観点からコストがかかるという欠点を有する。
3.本発明の目的
要約すると、
- 本明細書中で提案される機械的励振器は、市販の製品にとっては、特に、肝線維症の評価を意図した製品にとってはありえない人間工学的特徴を有する、
- 音響的励振器(剪断波を生成するために放射の力を使用する)は、低いエネルギー消費を有する超軽量の製品には不可能な、非常に低い電気機械的効率を有する。
本発明の目的は、上述の欠点の少なくとも1つを克服することを可能にする超音波画像化システムを提案することである。
より具体的には、本発明の目的は、剪断波を生成するために要求されるエネルギーを最小化することによって、組織の粘弾性特性を測定することを可能にする2Dパルスエラストグラフィーシステムを提供することである。
この目的のために、本発明は、媒体、例えば、ヒトまたは動物の生物学的組織、例えば、肝臓の粘弾性特性を測定するためのプローブであって、
前記測定が、
- 媒体中に少なくとも1つの低周波弾性波を生成させる工程、
- 低周波弾性波の生成と同時に:
● 高周波超音波を発生させる工程、および
● 媒体中での高周波超音波の反射に起因する音響的反響を受け取る工程
からなり、
前記プローブが、
- ハウジング、
- 高周波超音波を発生させ、音響的反響を受け取るための、ハウジングと機械的に一体化したトランスデューサーアレイ、
- 少なくとも1つの低周波弾性波を発生させるための少なくとも1つの慣性振動励振器
を含み、
前記および少なくとも1つの励振器が、
● トランスデューサーアレイと機械的に一体化した固定部、
● 固定部に対して自由に動いて、低周波弾性波を生成するために振動を生成することが可能な可動部、
● 固定部と可動部との間に延びる少なくとも1つのリターンスプリング
を含み、
可動部の質量が、プローブの総重量の5%と25%との間に含まれ、さらに慣性振動励振器の共振周波数が低周波弾性波の周波数と実質的に等しくなるように、前記および少なくとも1つのリターンスプリングの剛性係数が、300kg.sと50000kg.sとの間に含まれることを特徴とする、プローブを提案する。
したがって、質量(励振器の可動部の)および剛性係数(リターンスプリング(複数可)の)は、目的の周波数範囲内の弾性波を発生させるためにそのそれぞれの共振周波数において使用され得る一群の励振器に対応する範囲内で選択される。
この質量およびこの剛性係数は、励振器の共振周波数が、弾性波の周波数と等しくなるように、さらに決定される。より具体的には、プローブが周波数「F」の弾性波を発生させることが所望される場合、励振器の可動部の質量「m」およびスプリング(複数可)の剛性係数「k」は、
Figure 2023546396000002
になるように選択される。実際、プローブを正確にサイズ決めするために、弾性波のための所望の周波数「F」を知ることで、剛性係数「k」(それぞれ、質量「m」)は、300kg.sと50000kg.sとの間(それぞれ、プローブの総重量の5%と25%との間)に含まれる範囲内に固定され、質量「m」(それぞれ、剛性係数「k」)は、方程式
Figure 2023546396000003
(それぞれ、k=m(2πF))を満たすように計算される。
本発明の文脈において、用語「励振器の可動部の自由な動き」は、可動部が、励振器に対して外部の力によって発揮される任意の応力、例えば、プローブを握っている間にユーザーによって発揮される力を受けることなしに動くという事実を意味すると理解される。特に、その動きの間に可動部が受ける唯一の応力は、重力ならびに励振器によって発揮される力(複数可)、即ち、機械的復帰力(リターンスプリングによって発揮される)および電磁石励振器の場合には電磁気力である。
以下の記載から明らかなように、トランスデューサーアレイと機械的に一体化した固定部は、
- トランスデューサーアレイに直接的に取り付けられていてもよく、即ち、トランスデューサーアレイと物理的に接触していてもよく、または
- トランスデューサーアレイに間接的に取り付けられていてもよく、即ち、トランスデューサーアレイ以外のプローブの構成要素(例えば、プローブのシャシーまたはハウジングなど)と物理的に接触していてもよい。ここで、上記構成要素は、(それ自体が直接的に、または間接的に)トランスデューサーアレイに固定されていてよい。
全ての場合において、固定部のトランスデューサーアレイへの機械的固定は、互いに対するこれら2つの要素の相対的な動きの非存在を誘導する。
本発明によるプローブの好ましく、非限定的な態様は、以下である:
- 各慣性振動励振器は、可動部の並進運動を確実にするようにガイドロッドとの摩擦によって共働するガイドスライドを欠いていてもよく、ここで前記および少なくとも1つのリターンスプリングは、固定部に対する可動部の動きのためのガイドを形成する;
- プローブは、固定部に対する可動部の動きを駆動することを可能にする電気的励振信号を適用するためのコントローラーも含んでいてもよく、ここで可動部は、少なくとも1つの永久磁石を含む;
- 各慣性振動励振器は、永久磁石の周囲に分布した付加的慣性質量体も含んでいてもよい;
- 付加的慣性質量体は、リターンスプリングの圧縮セグメントに対して垂直に延びる巻き軸の周囲に巻き付いた少なくとも1つの側壁を含んでいてもよく、ここで前記および少なくとも1つの側壁は、前記圧縮セグメントを取り囲んでいる;
- あるいは、付加的慣性質量体は、リターンスプリングの圧縮セグメントに対して平行な対称軸を有していてもよく、永久磁石の周囲に分布していてもよい;
- さらにあるいは、プローブは、少なくとも1つの電子的取得カードも含んでいてもよく、ここで付加的慣性質量体は、永久磁石と機械的に一体化した前記電子的カードからなる;
- プローブは、コントローラーによって駆動される複数の慣性振動励振器を含んでいてもよく、ここで各励振器は、それぞれのリターンスプリングを含み、各リターンスプリングは、他のリターンスプリングの剛性係数とは異なる剛性係数を有する;
- 慣性振動励振器は、固定部と可動部との間に配置された減衰層も含んでいてもよく、ここで減衰層は、衝撃吸収性材料で製造されている;
- コントローラーは、慣性振動励振器の固定部に対する各慣性振動励振器の可動部のオシレーションを減衰させるために、減衰信号を各慣性振動励振器に適用するように適合されていてもよく、ここで減衰信号は、プローブと目的の媒体との間の相対的な動きを示す情報の関数として(受け取った音響的反響の処理から、および/または励振器中を流れる電流の測定から)計算される、
- あるいは、コントローラーは、後続の減衰信号を適用することなく、各励振器の可動部が自由にオシレートするように、各励振器の可動部のオシレーションを誘導するために、電気的励振信号を各励振器に適用するようにプログラムされていてもよい。
本発明によるプローブの他の利点および特徴は、添付の図面から、非限定的な例によって与えられるいくつかの改変実施形態に従う説明から、より明確に理解される。
先行技術の超音波パルスエラストグラフィー医療装置の概略図である。 先行技術のパルスエラストグラフィーシステムの概略図である。 本発明による超音波パルスエラストグラフィープローブの第1の実施形態の概略図である。 第1の励振器改変体の概略図である。 第2の励振器改変体の概略図である。 第2の改変体による励振器の一例の概略図である。 図7aは、第3の励振器改変体の概略図である。図7bは、第4の励振器改変体の概略図である。図7cは、第5の励振器改変体の概略図である。 励振器のブロック図である。 本発明による超音波パルスエラストグラフィープローブの第2の実施形態の概略図である。 本発明による超音波パルスエラストグラフィープローブの第3の実施形態の概略図である。 本発明による超音波パルスエラストグラフィープローブの第4の実施形態の概略図である。 第6の励振器改変体の概略図である。 本発明によるプローブの一例の透視図である。 本発明によるプローブの別の一例の透視図である。
本発明によるプローブの異なる実施形態を、図面を参照してより詳細に説明する。これらの種々の図面中、等価な要素は、同じ参照番号によって指定されている。
1.全体的概念
図3を参照すると、本発明による超音波パルスエラストグラフィープローブの一例が例示されている。このプローブは、ヒト/動物の組織または臓器の弾性の測定を可能にする。
プローブ3は、
- ハウジング31
- 電子的取得カード32(任意)、
- トランスデューサーアレイ33、および
- リターンスプリング(図3には示さず)によって互いに接続された固定部341と可動部342とを含む慣性振動励振器34
を含む。
励振器34は、振動の生成を可能にする。以下に詳細に説明するように、励振器34の固定部は、トランスデューサーアレイ33と機械的に一体化され、これにより、振動がプローブ3に伝達され、その結果、分析される組織の粘弾性特性を測定するために必要な剪断波が機械的に生成される。
慣性振動励振器34の使用により、EP3315074によるプローブ、ならびにプローブの質量の大部分が機械的励振器中に集中している、図1および2中に例示された装置およびシステムとは異なり、振動を生成する可動部342の質量がプローブの総質量のわずか5~25%を占めるプローブを得ることが可能になる。これは、本発明によるプローブの重量およびバルク(嵩)を制限する。
さらに、読者は、図9、10、11および13に例示されるように、慣性振動励振器34が、トランスデューサーアレイ33の対称軸に沿ったプローブの動きを誘導するように必ずしも整列されるわけではないことを理解するであろう。実際、多くの実施形態では、トランスデューサーアレイ33の対称軸と慣性振動励振器34の可動部の動きの軸とは、一致していない。これは、本発明によるプローブのサイズの制限を可能にする。
慣性振動励振器34の使用は、超音波放射圧に基づく解決手段に必要なエネルギーよりも低いエネルギーを消費する一方で、組織の粘弾性特性を測定するのに十分な出力の剪断波を生成することをさらに可能にする。
1.1.ハウジング
プローブ3のハウジング31は、プローブ取得手段ならびに剪断波生成手段を格納する。より具体的には、電子的カード32(任意)、トランスデューサーアレイ33および慣性振動励振器34が、ハウジング31中に収納されている。
かかるプローブの利点は、プローブの全ての可動部(特に、慣性振動励振器34の可動部)が、ハウジング31の内部にあり、したがって、保護されることである。これは、プローブ3の消毒を容易にする。外側から見ると、プローブは、変形不能であり、これにより、ユーザビリティの多くの問題が解決され、ユーザーによるプローブの握りが容易になる。
プローブは、標的物体の基本的な画像の再構成、および/または標的物体の弾性の評価および/または表示のために、取得されたデータ(場合により、前処理およびビームフォーミングされた)を計算ユニット(リモートコンピューターおよび/またはタブレットおよび/またはスマートフォンなど)に送るための(有線または無線)連絡手段35を含む。
1.2.トランスデューサーアレイ
トランスデューサーアレイ33は、直線状に、または曲線状に、または同心円状に、またはマトリクス(行列)状に配置された「n」個の超音波トランスデューサーのセットを含む(「n」は、1と等しいか、または1よりも大きい整数である)。
トランスデューサーアレイ33は、検査される媒体(臓器、生物学的組織など)に向かって超音波励振波を発生させること、および音響的反響(即ち、検査される媒体の種々の界面によって反射された超音波)を受け取ることを可能にする。各トランスデューサーは、例えば、その前面および後面が電極でコーティングされた矩形形状の圧電材料のプレートからなる。かかるトランスデューサーは、当業者に公知であり、以下により詳細に説明することはしない。
図3に例示される改変実施形態では、アレイの全てのトランスデューサーは、発生および受け取りの両方において使用される。他の実施形態では、別々のトランスデューサーが、発生および受け取りのために使用されてもよい。
1.3.電子的カード
任意選択の電子的カード32は、トランスデューサーアレイ33に接続される。これにより、アレイのトランスデューサーを制御すること、およびアレイのトランスデューサーによって取得されたデータを処理することが可能になる。より具体的には、取得電子的カード32は、
- 検査される媒体に向かって超音波を発生させるようにトランスデューサーに命令すること、
- 検査される媒体の種々の界面によって反射された反響を受け取るようにトランスデューサーに命令すること、
- 反響信号を前処理し、それらをリモート計算ユニットに伝達すること
を可能にする。
電子的カードは、以下により詳細に記載されるように、慣性振動励振器34を駆動させるためのコントローラーも含んでいてもよい。
1.4.慣性振動励振器
慣性振動励振器34は、プローブ3を振動させ、これにより剪断波の生成が誘導されることが可能となる。
より具体的には、励振器34の可動部342-即ち、「慣性質量体」-の、所望の動きの方向とは反対の方向への動きは、トランスデューサーアレイ33を逆の方向に動かし、所望の剪断波を生成する。
有利には、本発明の文脈において、先行技術の解決手段とは異なり、励振器34の固定部341は、トランスデューサーアレイ33と(「直接的に」または「間接的に」)機械的に一体化している。実際:
- 図1に例示されるエラストグラフィー装置1では、トランスデューサー11は、電気力学的アクチュエーター12の可動部と一体化しており、アクチュエーターの他方の固定部は、ユーザーが手に持ち、
- 図2に例示されるエラストグラフィーシステム2では、変換要素23のセットは、全体として、機械的励振手段22、24から分離されている(機械的励振手段22、24によって生成された振動は、トランスデューサー要素23のセットに伝達されない)。
この特定の整列(その固定部341が、それを振動させるためにトランスデューサーアレイ33に接続された、慣性振動励振器34の使用)は、以下:
- 最小限のバルク(放射圧を使用するプローブの体積と実質的に同一な体積)を有するプローブ、
- 剪断波を生成するために限定的なエネルギーを消費するプローブ
による、許容可能な強度の剪断波の生成を可能にする。アクチュエーター34の励振に必要なエネルギーの発生源は、連絡リンク35が無線である場合には、プローブ中に埋め込まれた電池によってさらに提供されてもよい。
言い換えると、本発明において提案される解決手段は、2つの先行技術の下記利点を、それぞれの欠点を伴わずに、有する:
- 高い剪断波生成収量(機械的剪断波生成解決手段と同様)、および
- 小さいバルク(音響的剪断波生成解決手段と同様)、
- 慣性振動励振器を備えない同じプローブと比較してわずかに増加した重量(25%、特に、20%以下)。
図3に例示される実施形態では、ハウジング31内に配置された全ての要素は、可動部342を除き、機械的に一体化している。
これらの機械的に一体化した要素(即ち、ハウジング31、電子的カード32、トランスデューサーアレイ33、および励振器34の固定部341)は、200グラム~300グラムのオーダーの、単一の質量体を構成する。
励振器34の可動部342(慣性質量体を形成する)は、25グラムと50グラムとの間(より一般には、プローブの重量の5~25%)に含まれる質量を有する。可動部342の質量が25グラムと50グラムとの間(より一般には、プローブの総重量の5~25%)に含まれるという事実は、慣性質量体が:
- 剪断波生成効率を保証するのに十分に高い、
- プローブの重量を過度に増加させず、したがって、その取扱いを確実にするのに十分に低い
質量を有することを可能にする。
慣性振動励振器は、その共振周波数で使用されるように適合される。より具体的には:
- 励振器の可動部の質量、および
- リターンスプリングの剛性係数(またはリターンスプリングの総剛性係数)
は、励振器の共振周波数が剪断波についての所望の周波数と一致するように選択される。
特に、
- 可動部の質量は、プローブの総重量の5%と25%との間に含まれる、および
- リターンスプリング(複数可)の剛性係数は、300kg.sと50000kg.sとの間、好ましくは、1000kg.sと10000kg.sとの間、さらにより好ましくは、4000kg.sと6000kg.sとの間に含まれる。
その共振周波数で励振器を作動させるという事実は、剪断波の生成に必要なエネルギーの量の制限を可能にする。励振器のエネルギー消費を制限することによって、電池によるプローブへの電力供給が可能になる。
2.励振器
2.1.励振器の第1の改変実施形態
図4を参照すると、励振器の第1の改変実施形態(電磁石およびプランジャーロッドの原理に基づく)が例示され、図中:
- 固定部341は、
● 例えば、軟鋼で製造された、その端部の一方におけるヘッド3411、および
● その他方の端部における基部3412であって、ハウジング31に直接的にまたは(例えば、電子的カード32を介して)間接的に取り付けられることを意図した、基部3412
を含む、「プランジャー」ロッドと呼ばれるロッドを含み、および
- 可動部342は、
● 導電性巻き線3421(例えば、銅で製造されている)、
● ロッドの周囲に延び、磁力線を導く、磁気コア3422(例えば、軟鋼で製造されている)、
を含む電磁石から構成され、
- リターンスプリング343は、ヘッド3411と磁気コア3422との間に延びる。
プランジャーロッドは、磁気コア3422中に形成されたスルーコンジットの内側にスライド可能に据え付けられる。電磁石およびプランジャーロッド励振器の作動原理は、以下の通りである。
電流が巻き線3421に適用されると、ヘッド3411の強磁性材料は、すぐに下に引き付けられ、これにより、磁気コア3422のスルーコンジットの内側でのロッドの「押し込み(plunge)」を誘導する。ヘッド3411が下に動き、リターンスプリング343が圧縮される。巻き線3421に電流がもはや供給されなくなるとすぐに、リターンスプリング343は、スライディングロッドを「高い」位置に戻す。
この場合、プランジャーロッドの基部3412は、プローブ3のハウジング31に(直接的にまたは間接的に)取り付けられており、巻き線3421に電流を適用した場合にスプリング343を圧縮することによってヘッド3411に向かって動くのは、磁気コア3422である。この電流の中断の後、磁気コア3422は、リターンスプリング343によって適用される力に起因して、「低い」位置に戻る。
その場合、電流が巻き線3421に適用されるか中断されるかに依存して、磁気コア3422の往復運動を得ることが可能である。この磁気コア3422の往復運動は、プローブ3全体の振動を誘導し、剪断波の生成を可能にする。
好ましくは、電気的励振は、ディラック(持続時間が数ミリ秒)に近くあるべきである。
この型の励振器34の欠点は、磁気コア3422の動きを精密に制御することが困難であることである:
- 電流の適用の影響下では、磁気コア3422は、スプリング343を圧縮することによって、ロッドのヘッド3411に向かって動く、
- 運動学の継続は、電磁気力の非存在下で発揮され、スプリング343の質量および剛性に依存する振動(pulsation)により、磁気コア3422のオシレーションを生じさせる。
したがって、磁気コア3422の動きの周波数を決めるのは、スプリング343の剛性である:振動を精密に制御する手段も振動を減衰させる手段も存在しない。さらに、かかるシステムにおいて発生する磁力は、磁気コア3422中へのロッドの貫通に対して非常に依存的であり、ロッドが磁気コア3422と接触する際に最大になる。
この型の励振器の別の欠点は、プランジャーロッドの並進運動をガイドすることに関する。特に、コンジット-ガイドスライドを形成する-の内側でのプランジャーロッドの動きに関連する摩擦は、摩擦減衰を誘導する。可動部のかかる摩擦減衰は、制御されない、経時的に変動する、およびプローブの配向に高度に依存するという欠点を有する。
これが、慣性振動励振器が、可動部の並進運動を確実にするようにロッドとの摩擦によって共働するガイドスライドを有さない、他の改変実施形態(以下に記載される)を本発明者らが提案する理由である。これにより、時間および空間において不変の固有のオシレート挙動を有するという利点を有する慣性振動励振器を有することが可能になる。
以下に記載されるこれらの異なる改変体では、可動部の(並進または回転)運動のガイドは、固定部341と可動部342との間に延びる1つ(または複数)のリターンスプリング343によって確実にされる。
2.2.励振器の第2の改変実施形態
さらなる制御を可能にする励振器の第2の改変体は、図5を参照して例示される。この励振器34も、電磁気力を使用するが、永久磁石によって分極された磁気系と共に働く。
より具体的には:
- 励振器34の固定部341は、
〇下記を含むカーカス(枠組み)(carcass)3415:
● ハウジング31に(直接的にまたは間接的に)取り付けられることを意図した基部34151、
● 基部34151に対して垂直に突き出す管状支持体34152であって、中心コンジットを含む、管状支持体34152、
〇 管状支持体34152上に据え付けられた電気的起動コイル3416
を含み、
- 励振器34の可動部342は、カーカス3415を部分的に取り囲むように整列されたアーマチュア3423を含み、このアーマチュア3423は、
● 環状永久磁石34231、および
● 管状支持体34152の中心コンジットの内側にスライド可能に据え付けられることを意図した、軟鋼で製造された軸方向管状ガイド34232、
● 管状ガイド34232との磁気的空隙を規定するように管状支持体34152および巻き線3416を取り囲む、軟鋼で製造された環状ポールピース34233
を含み、
- リターンスプリング343は、基部34151とアーマチュア34233との間に延びる。
この励振器は、例えば、電子的カード32中に組み込まれたコントローラー(図示せず)によって駆動され得る。このコントローラーは、励振器34の起動コイル3416に電力供給するための、電気的励振信号(数ミリ秒~数十ミリ秒)の発生を可能にし、その作動原理は、以下の通りである。
ハウジング31に機械的に取り付けられた起動コイル3416は、環状永久磁石34231によって継続的に付勢されるアーマチュア3423の空隙中に確立される。
起動コイル3416に電流が電力供給される場合(即ち、コントローラーが電気励振信号を発生させる場合)、電流と比例する垂直電磁気力がアーマチュア3423に適用され、その方向(基部34151に向かうまたは基部34151とは反対の)は、電流の方向に依存する。
この力は、固定部341の(管状支持体34152の)中心コンジットに沿った可動部342の並進運動を誘導する。より具体的には、電流の方向に依存して、この力は、
- リターンスプリング343が圧縮するように、固定部の基部34151に向かう可動部の並進運動を誘導し、または
- リターンスプリング343が伸びるように、固定部341の基部34151とは反対の方向における可動部342の並進運動を誘導する。
電流の中断後、可動部342は、その静止位置に戻るまで連続して伸縮するリターンスプリング343に起因してオシレートすることによって、その初期位置に戻る。その場合、電流が起動コイル3416に適用されるか中断されるかに依存して、可動部342の往復する動きを得ることが可能である。この可動部342の往復する動きは、反作用によるプローブ3全体の振動を誘導し、これにより、プローブ3が組織と接触しているときに剪断波を生成することが可能になる。
かかるデバイスは、市販されており、音響励振器と呼ばれる。図6は、図5の慣性励振器の特徴を含む市販の音響励振器(Tectonic 製品リファレンス TEAX 14C02-8)の一例を例示する。
図6を参照すると、この音響励振器は、
- 基部を形成する円形リング3417であって、リング3417の外面は、接着層で覆われている、円形リング3417、
- リング3417の内面上の誘導コイル3418、
- リターンスプリングを形成し、リング3417から外側に突出する、4つの自己回復性弾性突起3431、
- アーマチュアを形成する実質的に矩形のフレーム3432であって、リング3417と反対側の各弾性突起3431の端部が、フレーム3432のそれぞれの角に接続されている、フレーム3432、
- より大きいフレームの縁に取り付けられた永久磁石3424によって付勢される磁気回路
- 誘導コイル3418を電流発生源(図示せず)に電気的に接続するための電気的コネクター3428’、3428’’
を含む。
かかる音響励振器は、支持体-例えば、共鳴プレート-上に取り付けられるように、および慣性によってそれを振動させるように、適合される。市販の音響励振器のこの例の寸法は、既存のプローブにおいて使用される電子的カードの幅および厚さと適合している。1Aの電流の下で生成される力は、2.4ニュートンである。かかる励振器の可動部の質量は、12.8グラムであり、100Hzにおいてオシレートするする(プローブの総重量235グラムについて)。
したがって、かかる励振器を50Hzの共振周波数でオシレートさせるために、例えば、永久磁石3424に38.4グラムの付加的慣性質量体を取り付けることによって、可動部の質量を51.2グラムに増加させることが必要である。
この付加的慣性質量体3425は、図7aに例示されるように、永久磁石3424の上面に取り付けられ得る。これは、励振器34の可動部342の重心3426の位置の改変を誘導し、その場合、重心3426は、可動部とは反対側の、リターンスプリング(複数可)の端部(複数可)の固定点(複数可)を包含する可動部の固定平面の外側に位置する。本発明の文脈において、用語「リターンスプリングの端部」は、以下を意味すると理解される:
- リターンスプリングが単一の自己回復性弾性要素からなる場合:弾性要素の2つの先端、
- リターンスプリングが複数の自己回復性弾性要素からなり、中心点が、固定部および可動部のいずれか一方にそれぞれ接続された前記弾性要素の先端から等しい距離に位置する場合:
〇 リターンスプリング343の第1の端部を形成する固定部341に接続された弾性要素の先端から等しい距離に位置する第1の中心点、および
〇 リターンスプリング343の第2の端部を形成する可動部342に接続された弾性要素の先端から等しい距離に位置する第2の中心点。
図7bに改変体として例示されるように、可動部342の重心3426が、可動部の固定平面Pの近くに位置するように、付加的慣性質量体3425は、リターンスプリング343の周囲に分布され得る。
図7cに例示される実施形態では、付加的慣性質量体は、可動部342の周囲全体に分布されている。より具体的には、この実施形態では、付加的慣性質量体は、側壁を含む。この側壁は、リターンスプリング(複数可)343の圧縮セグメントSCに対して垂直に延びる巻き軸の周囲に巻き付いており、側壁は、圧縮セグメントSCを取り囲んでいる。これは、励振器のバルクの制限を可能にする。さらに、この実施形態では、励振器は、固定部341と可動部342との間に配置された減衰層3419を含む。この減衰層は、衝撃吸収性材料でつくられており、プローブを落とした場合の励振器への損傷のリスクを制限することを可能にする。あるいは、付加的慣性質量体は、リターンスプリングの圧縮セグメントに対して並行な対称軸を有していてもよく、永久磁石の周囲に分布され得る。これは、励振器の(可動部の動きの方向での)高さの低減を可能にし、したがって、超音波パルスエラストグラフィープローブのバルクの制限を可能にする。
先に示したように、励振信号がコントローラーによって適用されるたびに、励振器34の可動部342は、それがその初期の静止位置に戻るまで、固定部341に対してオシレートする。有利には、可動部342の振動-特に、それがその初期の静止位置に戻るまで、リターンスプリング343によって引き起こされる可動部のオシレーション-は、機械的励振の最適な制御を可能にするために、コントローラーによって減衰され得る(「減衰」)。この減衰は、適合可能であり得る。特に、減衰は、プローブと患者の身体との間の接触によって提供される減衰におけるバリエーションに適合され得る。この目的のために、プローブの実際の動きを知ることが必要である。プローブの実際の動きについてのこの知識は、種々の直接的または間接的手段によって得られ得る。例えば、これらの動きは、
- トランスデューサーアレイが受け取った音響的反響を処理することによって(機械的励振の間およびその後の超音波運動フィルムは、プローブと組織との間の相対的な動きの正確な値を与えることができる)、または
- 電気的励振段階の後に、励振器コイルから電流増幅器によって増幅された信号を使用することによって
特定の位置センサーを使用せずに決定することができる。この信号は、励振器の可動部34のおよびプローブ31の相対的な動きを示す。これがゼロである場合、これは、可動部、およびしたがってプローブがもはやオシレートしていないことを意味する。
好ましくは、本発明によるデバイスは、可動部のオシレーションの減衰を可能にする信号を計算するために、プローブと組織との間の相対的な動きを示す情報(受け取った音響的反響の処理から、および/または励振器コイル中を流れる電流の測定から)を使用する。これは、プローブの絶対的な動きを示す情報を用いた場合よりも、可動部のオシレーションのより効果的な減衰を可能にする。
当然、可動部342の振動は、減衰されなくてもよい。この場合、励振信号がコントローラーによって適用されるたびに、励振器34の可動部342は、自由にオシレートする。この自由なオシレーションは、可動部がその初期の静止位置に戻るまで、プローブを動かす。
プローブの動き(励振器の自由なオシレーションに関連する)は、取得されたデータのデジタルフィルタリングによって、剪断波の進行の表れから分離され得る。実際、本発明の文脈において、後処理の適用は、剪断波の動きの表れからプローブの動きを分離することを可能にする。可動部のオシレーションが減衰しないという事実は、プローブによって消費される電気エネルギーの低減を可能にする。実際、励振器の可動部のオシレーションが減衰されるプローブの場合、
- そのエネルギーが、励振器の可動部のオシレーションが減衰されないプローブから得られる剪断波のエネルギーと等価である剪断波を得るためにより高い強度の電気的励振信号を使用すること、
- 可動部のオシレーションを減衰させるために、そのエネルギーがゼロではない電気的減衰信号を適用すること
が必要である。
2.3.図7a~7cの実施形態に関する所見
可動部の並進運動を確実にするようにガイドロッドとの摩擦によって共働するガイドスライドが存在しないことに起因して、図7a~7cに例示される励振器の実施形態は、時間および空間においてより安定な固有のオシレート挙動を有するという利点を有する。これらの種々の実施形態において、この(または一部もしくは各々の)リターンスプリングは、可動部のための動きガイドを形成し、これにより、摩擦を低減させ、オシレーション減衰現象を最小化する。
かかる励振器は、共振周波数で励振され、これにより、特に、EP3315074に記載される振動器とは異なり、剪断波を生成するために励振器によって消費されるエネルギーの制限を可能にする。
2.4.本発明に関する理論
図4、5、6および7a、7bに例示される励振器34の異なる改変実施形態は、図8中に例示されるブロック図によって代表され得る。
図中、
- 質量(体)「m」は、励振器34の可動部342を示す;「v」は、質量(体)「m」の瞬間速度を示し、「x」はその位置を示す、
- 質量(体)「M」は、
〇 励振器34の固定部341、および
〇 プローブの他の構成要素(ハウジング、トランスデューサー、電子的カードなど)
を示し;この質量(体)「M」は、典型的には、200グラムと300グラムとの間に含まれる;「V」は、質量(体)「M」の瞬間速度を示し、「X」はその位置を示す、
- 剛性係数「k」は、リターンスプリング343を示す。
読者は、実際の質量(体)「M」に関連する有効質量を規定することが困難であることを理解するであろう。なぜなら、かかる有効質量は、
〇 プローブが手に握られる力、
〇 手とプローブとの間の接触の型(プローブの握り手段を構成する材料の可撓性)、
〇 プローブによって組織に適用される針圧
に特に依存するからである。
計算の残りの部分では、質量(体)「M」に関連する有効質量は、「M」の実際の質量の2倍(即ち、400グラムと600グラムとの間に含まれる有効質量)と等しいとみなされる。
=0の瞬間には、リターンスプリングは、その静止位置にある。プローブに適用される衝撃力は、数ミリ秒の持続時間にわたって、2つの質量(体)「M」および「m」を分離させることを助け、総エネルギーEを有する。
同じ力が反対符号を有する2つの質量(体)に対して作用するので、以下のように書くことが可能である:
d(V)/d(t)=-md(v)/d(t)
初回のパルスの後、リターンスプリングが2つの質量(体)の分離に対して反対の作用を及ぼす場合、この方程式は満たされたままであるが、それは、リターンスプリングが、2つの質量(体)「M」および「m」に対して、同じ振幅で反対符号の力を常に発揮するからである。したがって、以下のように書くことが可能である:
d(MV+mv)/dt=0、
式中、MV+mv=一定である(これは、ジェット推進の理論の枠組み内で考慮される運動量保存の法則以外の何物でもない)。
したがって、本発明者らは、v=M/mVを得、積分すると:
x=M/mX (1)
である。
方程式(1)の項間の関係性は、速度および動きが、質量に逆比例することを示している。この関係は、この系の第1の一貫性を検証することをさらに可能にする:質量(体)「M」の0.1mmの動きを得るためには、慣性質量(体)「m」(これは、質量(体)「M」の10分の1の軽さである)を1mm動かすことが必要である;かかるミリメートルの動きは、図6に示される音響励振器を使用する場合には特に、現実的である。
費やされたエネルギーのレベルでは、以下のように書くことが可能である:
E=1/2+1/2
が有用エネルギーであり、E=1/2であることに留意されたい。。
その場合、E=E (1+m/M(v/V))=E(1+M/m)である。
したがって、エネルギー効率ξは:
ξ=m/(m+M) (2)
である。
質量(体)「M」と「m」とが10の比である場合、エネルギー効率は9%であり、これは、Fibroscan(登録商標)のエネルギー効率(100%に近い)よりも低いが、「プッシュ」超音波のエネルギー効率(おそらくはおおよそ1/1000)よりもかなり高い。したがって、本発明者らは、この系においてなおも一貫している。
このエネルギーの絶対値がここで検討される。
初回のパルスの後、2つの質量(体)「M」および「m」は、パルスΩに対応する周波数でオシレートする。
スプリング剛性kとΩとの間の従来の関係性は、容易に実証され得る:
Figure 2023546396000004
さらに、vMax=ΩMaxである。
式中、
- vMaxは、慣性質量(体)「m」の速度の最大値であり、
- xMaxは、慣性質量(体)「m」からの距離の最大値である。
したがって、プローブに供給されるエネルギーは、以下の方程式を満たす:
E=1/2+1/2=1/2m/M(m+M)Ω2*Max
- 「m」の質量が「M」の質量の10分の1であり、
- M=0.25kgであり、
- 周波数が50Hzであり、
- xMaxが1mmである
特定の場合には、供給されるエネルギーは、
E=0.50.10.275(2π5010-3=1.4mJ
である。
このエネルギーは、プローブの作動に割り当てられたエネルギーの量(典型的には5ワット未満)と比較して非常に低い。有効質量がプローブの有効質量よりも3倍大きいこと、およびその結果、xMaxもまた1mmよりも3倍大きいはずであることが仮定されなければならない場合であっても、要求されるエネルギーは、10倍大きいエネルギーに相当するに過ぎない、即ち、10mJをかろうじて上回り、これは、なおも非常に妥当である。
結論として、
〇 慣性質量体、
〇 慣性質量体の動きの振幅、および
〇 プローブにもたらされるエネルギー
に関して、大きさのオーダーは、剪断波を生成するために、全て妥当かつ許容可能である。
慣性振動励振器の使用は、以下を有する、剪断波を生成するために適合されたプローブを得ることを可能にする:
- 「プッシュ」型の解決手段のエネルギー効率よりもかなり高いエネルギー効率、および
- Fibroscan(登録商標)などの機械的励振手段を使用する解決手段のバルクよりもかなり小さいバルク。
3.励振器整列の例
図3は、プローブの第1の実施形態を例示する。図9~12に示されるように、プローブ3中の慣性振動励振器34の整列は、変動し得る。プローブの異なる実施形態が、これら図9~12を参照して、より詳細にここで記載される。
3.1.第2の実施形態
プローブ3の一例は、図9を参照して例示され、前記プローブは、
- ハウジング31
- 電子的取得カード32、
- トランスデューサーアレイ33、および
- 慣性振動励振器34a、34bの対
を含む。
各励振器34a、34bは、リターンスプリングによって互いに接続された、固定部341a、341bと可動部342a、342bとを含む。各励振器34a、34bの固定部341a、341bは、トランスデューサーアレイ33に接続された縁の反対側の、電子的カード32の縁に固定される。
慣性振動励振器34a、34bは、例えば、電子的カード32中に組み込まれたコントローラーによって駆動される、このコントローラーは、励振器34a、34bによる振動の生成を誘導するために、(数ミリ秒の)電気的励振信号を適用することを可能にする。
このシステムの利点は、以下である:
- 2つの慣性励振器34a、34bが、コントローラーによって同位相で駆動される(即ち、起動信号が2つの慣性振動励振器34a、34bに同時に適用される)場合、プローブの(垂直)並進運動を生成することが可能であること、
- 他方では、2つの慣性励振器34a、34bがコントローラーによって逆位相で制御される場合、トランスデューサーの平面中に主要水平成分を有するプローブの回転運動を生成することが可能であること。
当然、読者は、励振器34a、34bが、例えば、任意のおよび所定の時間変化を有する動きを生成するために、同位相または逆位相以外の構成で制御され得ることを理解すべきである。さらに、読者は、プローブが、ハウジング中の可変の位置において整列される2つよりも多くの慣性振動励振器を含み得ることを理解するであろう。
最後に、読者は、励振器が、他の改変実施形態に従って整列され得ることを理解するであろう。例えば、図12に例示される実施形態では、可動部342は、
- 特に、
〇 起動コイル3416’、3416’’および
〇 永久磁石3424’、3424’’
を各々が含む、2つの磁石モーター
- 異なる剛性k’、k’’(例えば、k’=2×k’’)の2つのリターンスプリング343’、343’’であって、各スプリングが、それぞれの磁石モーターに関連している、2つのリターンスプリング
を含む。
こうして、2つの連結されたオシレーターが得られる。これにより、標的物体の粘度を評価できるように、広い範囲のオシレーション周波数を調査することが可能になる。
3.2.第3の実施形態
図10を参照すると、プローブ3の別の例は、
- ハウジング31
- 電子的取得カード32、
- トランスデューサーアレイ33、および
- 慣性振動励振器34
を含む。
この実施形態では、慣性振動励振器34が
- トランスデューサーアレイ33から一定の距離に(即ち、トランスデューサーアレイ33とは反対側の電子的カードの縁に)位置付けられており、
- 可動部342が、縦軸A-A’に対して平行して(即ち、アレイ33のトランスデューサーが延びる平面に対して垂直に)並進して動くように配向されている
図3に例示される実施形態とは異なり、
慣性振動励振器34は、
- トランスデューサーアレイ33の近くに(即ち、トランスデューサーアレイに接続された電子的カードの縁に)位置付けられており、
- 可動部342が、プローブ3の縦軸A-A’に対して垂直な横軸に沿って並進して振動するように配向されている。
この第3の実施形態では、慣性振動励振器34の位置付けおよび配向は、アレイ33のトランスデューサーの平面中での可動部342の動きを生成することを可能にする。
3.3.第4の実施形態
図11を参照すると、励振器34の永久磁石3424に固定された付加的慣性質量体3425がプローブ3の電子的カード32aからなる、プローブの別の例が例示される。
より具体的には、この実施形態では、プローブは、
- ハウジング31、
- 第1および第2の電子的取得カード32a、32bであって、可撓性接続ケーブル36によって互いに電気的に接続された、第1および第2の電子的カード、
- トランスデューサーアレイ33、ならびに
- 慣性振動励振器34であって、
〇 トランスデューサーアレイ33と機械的に一体化した固定部(図示せず)、
〇 永久磁石3424によって分極された磁気回路を含む可動部、および
〇 固定部と可動部との間のリターンスプリング343
を含む慣性振動励振器34
を含む。
図11に例示されるように、第1の電子的カード32aは、励振器34の永久磁石3424と機械的に一体化している。したがって、第1の電子的カード32aは、50Hzの周波数で励振器34の振動を誘導するために必要な付加的慣性質量体を構成する。これは、一方ではプローブ3のサイズを制限することを可能にし、他方では、付加的慣性質量体を形成するためにその構成要素のうち1つを使用することによって、プローブの重量における増加を制限することを可能にする。
次に、第2の電子的カード32bは、トランスデューサーアレイ33と機械的に一体化している。
その作動原理は、以下の通りである。(数ミリ秒の)起動信号が励振器34に適用される場合、永久磁石3424および第1の電子的カード32aは、トランスデューサーアレイ33と反対の方向に並進して動く。リターンスプリング343は伸びる。電気的起動信号を中断した後、リターンスプリング343は、磁石3424および第1の電子的カード32aに対して力を適用して、それらをトランスデューサーアレイ33に向かって戻す。永久磁石3424および電子的カード32aは、リターンスプリング343が圧縮されるように、トランスデューサーアレイ33に向かって、およびその静止位置を超えて、並進して動く。次いで、リターンスプリングは、トランスデューサーアレイからそれを分離させることを助ける力を、永久磁石3424(および第1の電子的カード32a)に対して発揮する。この減衰したオシレーションは、永久磁石および電子的カードがそれらの静止位置に戻るまで継続する。
この振動を継続するために、起動信号を定期的に適用することが可能である。こうして、剪断波列が、プローブが患者の皮膚に適用されたときに、組織中で生成される。
3.4.他の型の励振器
当然、他の型の慣性振動励振器が、プローブによる剪断波の生成を可能にするために使用され得る。例えば、プローブは、偏心質量体を駆動するモーターを有する慣性振動励振器34を含む。
4.結論
プローブ3のために使用される励振器34または保持される整列にかかわらず、プローブの作動原理は、以下の通りである。
アクチュエーター振動励振器34は、その可動部342の動きに応答したプローブ3の動きを誘導し、分析される組織中で低周波弾性波(剪断波)を生成するために起動される。具体的には、コントローラーは、励振器34に対する励振信号を発生させる。
この信号は、固定部(複数可)に対する可動部(複数可)の動きを(同時にまたは連続して、例えば、逆位相で)誘導する。(数ミリ秒の)この信号が中断される場合、可動部は、オシレートすることによってその元の位置に戻り、またはそうでない場合には、コントローラーは、可動部のオシレーションを減衰させるための減衰信号を発生させる。励振器によって生成された振動動きは、トランスデューサーアレイと機械的に一体化した固定部を介して、プローブに伝達される。
接触した組織中での低周波剪断波の伝播の間に、トランスデューサーアレイ33は、低周波弾性波の伝播の検討を可能にするために、高周波超音波を発生させ、それを受け取る。
上で提案された剪断波の生成モードは、組織への機械的エネルギーの伝達において効果的であるが、それは、組織と接触したトランスデューサーアレイ33が、慣性振動励振器によって直接的に動かされるからである。これにより、そのバルクが最小化されたプローブを得ることがまた可能である。
異なる解決手段が、上記慣性振動励振器をプローブ中に組み込むために検討され得る。例えば、前記励振器は、図13に例示されるように、二次レセプタクル312中に取り込まれ得る。この場合、ハウジング31は、
- 任意選択の電子的取得カードおよびトランスデューサーアレイを特に組み込む一次レセプタクル311、
- 一次レセプタクル311と機械的に一体化した二次レセプタクル312
を含む。
あるいは、慣性振動励振器は、プローブ3のハウジング31中に組み込まれ得る(図14)。全ての場合において、慣性振動励振器は、トランスデューサーアレイと一体的に据え付けられ、プローブを手に持つユーザーと接触している励振器の可動部は存在せず、これにより、その自由なオシレーションを可能にする。ユーザーによるプローブの取り扱いは、励振器によって誘導されるその振動の振幅を減衰させるが、ユーザーの手の組織の弾性に起因する、患者と接触した剪断波の発生を防止することはない。
読者は、本明細書に記載される新たな教示および利点から実質的に逸脱することなく、上記した発明に対して多くの改変がなされ得ることを理解するであろう。
したがって、全てのかかる改変が、添付の特許請求の範囲内に取り込まれる意図である。

Claims (11)

  1. 媒体、例えば、ヒトまたは動物の生物学的組織、例えば、肝臓の粘弾性特性を測定するためのプローブであって、
    前記測定が、
    - 前記媒体中に少なくとも1つの低周波弾性波を生成させる工程、
    - 前記低周波弾性波の生成と同時に:
    〇 高周波超音波を発生させる工程、および
    〇 前記媒体中での前記高周波超音波の反射に起因する音響的反響を受け取る工程
    からなり、
    前記プローブが、
    - ハウジング(31)、
    - 高周波超音波を発生させ、音響的反響を受け取るための、前記ハウジングと機械的に一体化したトランスデューサーアレイ(33)、
    - 前記および少なくとも1つの低周波弾性波を発生させるための少なくとも1つの慣性振動励振器(34)
    を含み、
    前記および少なくとも1つの励振器が、
    〇 前記トランスデューサーアレイ(33)と機械的に一体化した固定部(341)、
    〇 当該固定部に対して自由に動いて、前記低周波弾性波を生成するために振動を生成することが可能な可動部(342)、
    〇 前記固定部(341)と前記可動部(342)との間に延びる少なくとも1つのリターンスプリング(343)
    を含み、
    前記可動部(342)の質量が、前記プローブの総重量の5%と25%との間に含まれ、さらに前記慣性振動励振器(34)の共振周波数が前記低周波弾性波の周波数と実質的に等しくなるように、前記および少なくとも1つのリターンスプリングの剛性係数が、300kg.sと50000kg.sとの間に含まれることを特徴とする、プローブ。
  2. 各慣性振動励振器(34)が、前記可動部の並進運動を確実にするようにガイドロッドとの摩擦によって共働するガイドスライドを有さず、前記および少なくとも1つのリターンスプリングが、前記固定部に対する前記可動部の動きのためのガイドを形成する、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記固定部(341)に対する前記可動部(342)の動きを駆動することを可能にする電気的励振信号を適用するためのコントローラーをさらに含み、前記可動部が、少なくとも1つの永久磁石を含む、請求項1または2のいずれか一項に記載のプローブ。
  4. 各慣性振動励振器(34)が、前記永久磁石(3424)の周囲に分布した付加的慣性質量体をさらに含む、請求項3に記載のプローブ。
  5. 前記付加的慣性質量体が、前記リターンスプリングの圧縮セグメント(SC)に対して垂直に延びる巻き軸の周囲に巻き付いた少なくとも1つの側壁を含み、前記および少なくとも1つの側壁が、前記圧縮セグメント(SC)を取り囲んでいる、請求項4に記載のプローブ。
  6. 前記付加的慣性質量体が、前記リターンスプリングの圧縮セグメント(SC)に対して平行な対称軸の周囲に延び、前記質量体が、前記永久磁石(3424)の周囲に分布している、請求項4に記載のプローブ。
  7. 少なくとも1つの電子的取得カード(32a)をさらに含み、前記付加的慣性質量体が、前記永久磁石(3424)と機械的に一体化した前記電子的カード(32a)からなる、請求項4に記載のプローブ。
  8. 前記コントローラーによって駆動される複数の慣性振動励振器(34a、34b)を含み、各励振器が、それぞれのリターンスプリング(343’、343’’)を含み、各リターンスプリング(343’)が、他のリターンスプリング(343’’)の剛性係数とは異なる剛性係数を有する、請求項3に記載のプローブ。
  9. 前記慣性振動励振器が、前記固定部(341)と前記可動部(342)との間に配置された減衰層(3419)をさらに含み、前記減衰層が、衝撃吸収性材料で製造されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のプローブ。
  10. 前記コントローラーが、前記慣性振動励振器(34)の前記固定部(341)に対する各慣性振動励振器(34)の前記可動部(342)のオシレーションを減衰させるために、減衰信号を各慣性振動励振器(34)に適用するように適合されており、前記減衰信号が、前記プローブと目的の前記媒体との間の相対的な動きを示す情報の関数として(受け取った音響的反響の処理から、および/または前記励振器中を流れる電流の測定から)計算される、請求項3~9のいずれか一項に記載のプローブ。
  11. 前記コントローラーが、後続の減衰信号を適用することなく、各励振器の前記可動部が自由にオシレートするように、各励振器の前記可動部のオシレーションを誘導するために、電気的励振信号を各励振器に適用するようにプログラムされている、請求項3~9のいずれか一項に記載のプローブ。

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