JP2023546357A - ベネトクラクス-抵抗性急性骨髄性白血病の対象特異的治療 - Google Patents

ベネトクラクス-抵抗性急性骨髄性白血病の対象特異的治療 Download PDF

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Abstract

本開示は、別の方法でベネトクラクス及び/又はアザシチジンによる治療に対し抵抗性である患者の特定のサブセットにおいて、代替の治療標的を特定する方法を含む、ベネトクラクス-抵抗性急性骨髄性白血病を治療する方法を提供する。【選択図】図5

Description

関連出願
本出願は、2020年10月6日に出願された米国特許仮出願第63/087,998号の優先権及び恩恵を主張するものであり、この仮出願の内容は、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている。
技術分野
本発明は、ベネトクラクス-抵抗性急性骨髄性白血病に関する対象-特異的治療の改善に関する。
背景技術
急性骨髄性白血病(AML)は、対象の骨髄が、異常な骨髄芽球、赤血球、又は血小板を生成する血液癌である。AMLは、成人における急性白血病の最も一般的な型の一つである。骨髄及び血液中におけるAML細胞の蓄積は、迅速に、感染症、貧血、出血多量及び死亡に繋がり得る。BCL-2阻害剤であるベネトクラクスは、最近、急性骨髄性白血病(AML)の治療の重要な要素として浮上してきている。非常に高齢であるか又は積極的化学療法に適合しない患者の大半についての現在FDAが承認した標準的治療は、アザシチジン(“Ven/aza治療”)又はデシタビンなどの低メチル化剤と組合せた、ベネトクラクスによる治療である。これらの患者のおよそ70%は、Ven/aza治療時にそれらの疾患の完全寛解(CR)に到達すると推定される。しかし、患者のおよそ30%は、Ven/azaによる治療に反応せず、並びにCRに到達することができないと推定される。Ven/azaによる治療に反応しない対象を特定する方法、並びにそのような対象を治療する方法について、当該技術分野において満たされていない必要性が存在する。本開示は、この必要性に対応するものである。
発明の概要
本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子が、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性がある急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子が、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することは:i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定し、ここでスコアは、機械学習分類器(machine learning classifier)を用いて決定される工程;ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに、iii)スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きいか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値未満である場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてその細胞を分類する工程、を含むことができる。
一部の局面において、工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することは:i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定する工程であって、ここでスコアは、機械学習分類器を用いて決定される工程;ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに、iii)スコアが予め決定されたカットオフ値未満であるか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてその細胞を分類する工程、を含むことができる。
一部の局面において、機械学習分類器は、少なくとも2種のトレーニング(training)試料中で測定された少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを使用して、トレーニング及びバリデーションされることができ、ここで少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含み、並びに、ここで少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含む。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができ、ここで少なくとも25種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができ、ここで少なくとも25種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができ、ここで少なくとも40種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができ、ここで少なくとも40種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される。
一部の局面において、複数の白血病細胞は、少なくとも約300個の白血病細胞を含む。白血病細胞は、急性骨髄性白血病細胞を含むことができる。白血病細胞は、急性骨髄性白血病芽細胞を含むことができる。白血病細胞は、白血病幹細胞を含むことができる。白血病幹細胞は、活性酸素種-低白血病幹細胞を含むことができる。
一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約25%であることができる。
前述の方法は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性である対象として特定されている対象へ、治療勧告を提供することを更に含むことができ、ここでこの治療勧告は、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを含む。前述の方法は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性として特定された対象へ、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを更に含むことができる。少なくとも1種の代替療法は、抗癌療法、化学療法、標的薬療法、放射線治療、免疫療法、幹細胞移植又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子が、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)由来の百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)由来の百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを含む治療を勧告する工程、を含む。
一部の局面において、PI3K/AKT/mTORを標的化する少なくとも1種の薬剤は、PI3K、AKT及びmTORの少なくとも1種を阻害する薬剤であることができる。PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤は、エベロリムス、テムシロリムス、シロリムス、CC-223、ビスツセルチブ、nab-ラパマイシン、CC-115、サパニセルチブ、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ(puquitinib)、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、ASN003、ビミラリシブ、GDC0084、ボクスタリシブ、LY3023414、ゲダトリシブ、ARG-092、MK-2206、イパタセルチブ(iapatasertib)、ウプロセルチブ、カピバセルチブ、トリシリビン、ARQ-751、PF-04979064、及びPF-04691502から選択される。
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、CD38、LAMP5、SLC44A1(CD92)、PLAC8、NCAM1(CD56)及びCD70から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す、複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを含む治療を勧告する工程、を含む。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、CD38であることができる。前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、CD38であることができ、及び少なくとも1種の薬剤は、ダラツムマブであることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、LAMP5であることができる。前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、LAMP5であることができ、及び少なくとも1種の薬剤は、ピノメトスタットであることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、PLAC8であることができる。前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、PLAC8であることができ、及び少なくとも1種の薬剤は、PI3K阻害剤であることができる。このPI3K阻害剤は、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、及びASN003から選択されることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、NCAM1(CD56)であることができる。前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、NCAM1(CD56)であることができ、及び少なくとも1種の薬剤は、ロルボツズマブ又はメルタンシンであることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、SLC44A1(CD92)であることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、CD70であることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の薬剤は、抗体又はCAR-T細胞であることができる。
前述の方法の一部の局面において、治療は、ベネトクラクス、アザシチジン、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用の少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、発現レベルを決定することは、PCR、ハイスループットシークエンシング、次世代シークエンシング、RNA-シークエンシング、ノーザンブロット、逆転写PCR(RT-PCR)、リアルタイムPCR(qPCR)、定量的PCR、qRT-PCR、フローサイトメトリー、質量分析、マイクロアレイ分析、ドロップレットデジタルPCR(digital droplet PCR)、ウェスタンブロット、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。RNA-シークエンシングは、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)であることができる。
前述の方法の一部の局面において、生物学的試料は、血液、骨髄生検、骨髄穿刺液、緑色腫生検、組織生検、脳脊髄液、又はそれらの任意の組合せであることができる。
先の局面のいずれかは、いずれか他の局面と組合せられ得る。
別に規定しない限りは、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の通常の業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において、単数形はまた、文脈が別に明確にそうではないことを指定しない限りは、複数も含み;例として、「ある及びその(a、an、及びthe)」は、単数又は複数であると理解され、並びに用語「又は」は、包含的であると理解される。例として、「ある要素」は、1又は複数の要素を意味する。本明細書を通じて、語句「含んでいる」又は「含む」もしくは「含んでいる」などのその変形は、言及された要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の包含を暗示するが、いずれか他の要素、整数もしくは工程、又は要素、整数もしくは工程の群の除外は暗示しないことは理解されるであろう。約は、言及された値の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、又は0.01%以内として理解され得る。文脈から別に明確出ない限りは、本明細書に提供される全ての数値は、用語「約」により修飾される。具体的に言及されるか又は文脈から明らかでない限りは、本明細書において使用される、用語「又は」は、包含的であると理解され、且つ「又は」及び「及び」の両方を対象としている。
本明細書に記載されたものに類似したか又は同等の方法及び材料は、本開示の実践又は試験において使用することができるが、好適な方法及び材料が、以下に説明される。本明細書において言及された全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれている。本明細書に引用された参考文献は、請求された本発明に対する先行技術であることを承認するものではない。矛盾する場合は、定義を含み、本「明細書」が支配するであろう。加えて、材料、方法、及び実施例は、単なる例証であり、且つ限定されることを意図しない。本開示の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び請求項から明らかであろう。
図面の簡単な説明
上記特徴及び更なる特徴は、添付図面と結びつけられる場合に、以下の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。
図1は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に抵抗性(R)であるとして分類されたか、又はVen/aza治療に感受性(S)であるとして分類された、Ven/azaAMLバリデーション試料及びVen/azaAMLバリデーション試料内の、個々の細胞の数を示す棒グラフである。
図2は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に抵抗性であると分類された、Ven/azaAMLバリデーション試料及びVen/azaAMLバリデーション試料の各々における、個々の細胞の百分率を示すグラフである。
図3は、Ven/aza治療に対し反応した患者、及びVen/aza治療に対し抵抗した患者の両方からの、未治療試料及びVen/aza治療試料中の多種多様なタンパク質のホスホフロー染色強度のヒートマップを示している。
図4は、ベネトクラクス(VEN)、ベネトクラクス及びアザシチジン組合せ(VEN/AZA)、デュアルPI3K/mTOR阻害剤PF-04979064(PZ)、PF-04979064及びベネトクラクスの組合せ(PZ/VEN)、並びにPF-04979064、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せ(PZ/VEN/AZA)のいずれかで処置した、AML試料中の細胞生存度を示すグラフである。
図5は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に抵抗性(R)であると分類されたか、又はVen/aza治療に感受性(S)があると分類された、Ven/azaAMLバリデーション試料及びVen/azaAMLバリデーション試料内の、個々の細胞の数を示す棒グラフである。
図6は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に抵抗性であると分類された、Ven/azaAMLバリデーション試料及びVen/azaAMLバリデーション試料の各々における、個々の細胞の百分率を示すチャートである。
図7は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に抵抗性(R)であるとして分類されたか、又はVen/aza治療に感受性(S)であるとして分類された、Ven/azaAML試料の3種の診断/再発対内の、個々の細胞の数を示す棒グラフである。
図8は、本開示の方法を使用し、Ven/aza治療に対する抵抗性であるとして分類された対のある診断及び再発AML試料の各々における個々の細胞の百分率を示すグラフである。ラインは、対のある診断及び再発試料を結んでいる。
発明の詳細な説明
急性骨髄性白血病は、成人において最も一般的に診断される白血病型の一つである血液癌である。2020年の米国におけるAMLによる死亡例はおよそ11,000例であると共に、新規診断症例は20,000例であると推定される。急性骨髄性白血病と診断された患者の平均年齢は、約68歳であり、ほとんどの症例は、45歳以降に発症する。しかし急性骨髄性白血病はまた、小児を含む、比較的若い患者においても診断される。急性骨髄性白血病と診断された患者の予後は、概して良くなく、比較的若い患者における長期生存率はわずかに40~50%であり、比較的高齢の患者について全生存期間中央値は1年未満である。アントラサイクリン間欠投薬を伴う、シタラビン点滴の標準寛解導入レジメンを補うことを目的とした新規療法は、追加の臨床的恩恵を生じていない。従って、特に導入療法に適合しない比較的高齢の患者において、より特定され且つ個人化された治療方法の必要性が存在する。
最近の研究は、急性骨髄性白血病は、高レベルの生物学的不均質性を示すことを明らかにしており、このことは恐らくAMLの治療のための効果的治療戦略を見つけることの困難さを説明している。更に最近、同一の娘細胞並びに分化した細胞を生じさせることが可能である白血病幹細胞(LSC)は、急性骨髄性白血病を持続させ且つ維持することが認められている。
標準の導入療法の代わりとして、高齢患者又はそうでなければそのような積極的化学療法に適合しない患者の現在FDAが承認した標準的治療は、BCL-2阻害剤のベネトクラクスと、アザシチジン又はデシタビンなどの低メチル化剤(HMA)の併用治療である。具体的には、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療(以後「Ven/aza治療」又は「Ven/azaによる治療」と称す)は、治療した患者のおよそ70%において、AMLの完全寛解(CR)を誘導すると推定される。
しかしこれは、患者のおよそ30%は、Ven/aza治療に対し最後は反応せず、従って完全寛解に到達しないことを意味する。当該技術分野において、Ven/azaによる治療に恐らく反応しないこの30%の患者を特定する方法の必要性が存在する。治療前に、これらの患者を特定する能力は、臨床医が、無効な療法に関連した毒性、経費及び生活の質の低下を回避することを可能にするであろう。更にこれらの患者には、他の療法が指示され、患者の生存の見込みを増大することができる。最後にこれらの患者を特定する信頼できる方法を有することは、この特定のAML患者集団について個人化された療法を試験することを目的とする臨床試験を設計することを可能にするであろう。
本開示は、対象における急性骨髄性白血病の治療及び予後診断の方法を提供する。本開示の様々な方法は、本明細書において充分詳細に説明される。
本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法であって:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも2種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも2種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む方法を提供する。
本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法であって:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも2種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも2種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性があるであろうと特定する工程、を含む方法を提供する。
一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性である対象として特定された対象へ、治療勧告を提供することを更に含むことができる。一部の局面において、この治療勧告は、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを含むことができる。
一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として特定された対象へ、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを更に含むことができる。
本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも2種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも2種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。
本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも2種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも2種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される、少なくとも3種の遺伝子、又は少なくとも4種の遺伝子、又は少なくとも5種の遺伝子、又は少なくとも6種の遺伝子、又は少なくとも7種の遺伝子、又は少なくとも8種の遺伝子、又は少なくとも9種の遺伝子、又は少なくとも10種の遺伝子、又は少なくとも11種の遺伝子、又は少なくとも12種の遺伝子、又は少なくとも13種の遺伝子、又は少なくとも14種の遺伝子、又は少なくとも15種の遺伝子、又は少なくとも16種の遺伝子、又は少なくとも17種の遺伝子、又は少なくとも18種の遺伝子、又は少なくとも19種の遺伝子、又は少なくとも20種の遺伝子、又は少なくとも21種の遺伝子、又は少なくとも22種の遺伝子、又は少なくとも23種の遺伝子、又は少なくとも24種の遺伝子、又は少なくとも25種の遺伝子、又は少なくとも26種の遺伝子、又は少なくとも27種の遺伝子、又は少なくとも28種の遺伝子、又は少なくとも29種の遺伝子、又は少なくとも30種の遺伝子、又は少なくとも31種の遺伝子、又は少なくとも32種の遺伝子、又は少なくとも33種の遺伝子、又は少なくとも34種の遺伝子、又は少なくとも35種の遺伝子、又は少なくとも36種の遺伝子、又は少なくとも37種の遺伝子、又は少なくとも38種の遺伝子、又は少なくとも39種の遺伝子、又は少なくとも40種の遺伝子、又は少なくとも41種の遺伝子、又は少なくとも42種の遺伝子、又は少なくとも43種の遺伝子、又は少なくとも44種の遺伝子、又は少なくとも45種の遺伝子、又は少なくとも46種の遺伝子、又は少なくとも47種の遺伝子、又は少なくとも48種の遺伝子、又は少なくとも49種の遺伝子、又は少なくとも50種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、工程(a)は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択された、少なくとも3種の遺伝子、又は少なくとも4種の遺伝子、又は少なくとも5種の遺伝子、又は少なくとも6種の遺伝子、又は少なくとも7種の遺伝子、又は少なくとも8種の遺伝子、又は少なくとも9種の遺伝子、又は少なくとも10種の遺伝子、又は少なくとも11種の遺伝子、又は少なくとも12種の遺伝子、又は少なくとも13種の遺伝子、又は少なくとも14種の遺伝子、又は少なくとも15種の遺伝子、又は少なくとも16種の遺伝子、又は少なくとも17種の遺伝子、又は少なくとも18種の遺伝子、又は少なくとも19種の遺伝子、又は少なくとも20種の遺伝子、又は少なくとも21種の遺伝子、又は少なくとも22種の遺伝子、又は少なくとも23種の遺伝子、又は少なくとも24種の遺伝子、又は少なくとも25種の遺伝子、又は少なくとも26種の遺伝子、又は少なくとも27種の遺伝子、又は少なくとも28種の遺伝子、又は少なくとも29種の遺伝子、又は少なくとも30種の遺伝子、又は少なくとも31種の遺伝子、又は少なくとも32種の遺伝子、又は少なくとも33種の遺伝子、又は少なくとも34種の遺伝子、又は少なくとも35種の遺伝子、又は少なくとも36種の遺伝子、又は少なくとも37種の遺伝子、又は少なくとも38種の遺伝子、又は少なくとも39種の遺伝子、又は少なくとも40種の遺伝子、又は少なくとも41種の遺伝子、又は少なくとも42種の遺伝子、又は少なくとも43種の遺伝子、又は少なくとも44種の遺伝子、又は少なくとも45種の遺伝子、又は少なくとも46種の遺伝子、又は少なくとも47種の遺伝子、又は少なくとも48種の遺伝子、又は少なくとも49種の遺伝子、又は少なくとも50種の遺伝子の発現レベルを測定することを含むことができる。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2、及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率未満である場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用を含む少なくとも1種の療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも10種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率未満である場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療を含む少なくとも1種の療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも25種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも25種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であると特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも25種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも25種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも40種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも40種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であると特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも40種の遺伝子は、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって、ここで少なくとも40種の遺伝子は、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7の各々の発現レベルを測定する工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であると特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cの各々の発現レベルを測定する工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性であろうと特定する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7の各々の発現レベルを測定する工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
一部の局面において、本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cの各々の発現レベルを測定する工程;b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を、この対象へ投与する工程、を含む。
本開示の方法の一部の局面において、工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することは:i)工程(a)において測定された発現レベルを基に、スコアを決定し、ここでスコアは、機械学習分類器を用い決定される工程;並びに、ii)このスコアを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、この細胞を分類する工程、を含む。
本開示の方法の一部の局面において、工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することは:i)工程(a)において測定された発現レベルを基に、スコアを決定し、ここでスコアは、機械学習分類器を用い決定される工程;ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに、iii)このスコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きいかもしくは等しい場合は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてこの細胞を分類し、或いはこのスコアが予め決定されたカットオフ値未満である場合は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてこの細胞を分類する工程、を含む。
本開示の方法の一部の局面において、工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することは:i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定し、ここでこのスコアは、機械学習分類器を用いて決定される工程;ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する恒例;並びに、iii)このスコアが予め決定されたカットオフ値未満であるかもしくは等しい場合は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてこの細胞を分類し、又はこのスコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きい場合は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてこの細胞を分類する工程、を含む。
本開示の方法の一部の局面において、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてこの細胞を分類するか、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてこの細胞を分類するために使用される機械学習分類器は、少なくとも2種のトレーニング試料において測定されるので、工程(a)において測定された遺伝子の発現レベルを用い、トレーニング及びバリデーションされ得る。一部の局面において、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含むことができる。一部の局面において、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含むことができる。
従って、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7から選択される少なくとも10種の遺伝子が、本開示の方法の工程(a)において測定される非限定的例において、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類するために使用される機械学習分類器は、少なくとも2種のトレーニング試料中で測定された少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを使用して、トレーニング及びバリデーションされることができ、ここで少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含み、並びに少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含む。
従って、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される少なくとも10種の遺伝子が、本開示の方法の工程(a)において測定される非限定的例において、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類するために使用される機械学習分類器は、少なくとも2種のトレーニング試料中で測定された少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを使用して、トレーニング及びバリデーションされることができ、ここで少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含み、並びに少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含む。
一部の局面において、この機械学習分類器は、少なくとも約10種のトレーニング試料、又は少なくとも約20種のトレーニング試料、又は少なくとも約30種のトレーニング試料、又は少なくとも約40種のトレーニング試料、又は少なくとも約50種のトレーニング試料、又は少なくとも約60種のトレーニング試料、又は少なくとも約70種のトレーニング試料、又は少なくとも約80種のトレーニング試料、又は少なくとも約90種のトレーニング試料、又は少なくとも約90種のトレーニング試料、又は少なくとも約100種のトレーニング試料、又は少なくとも約250種のトレーニング試料、又は少なくとも約500種のトレーニング試料、又は少なくとも約750種のトレーニング試料、又は少なくとも約1000種のトレーニング試料、又は少なくとも約10,000種のトレーニング試料を用い、トレーニング及びバリデーションされることができる。
本開示の方法の一部の局面において、機械学習分類器は、ランダムフォレストモデルを含むことができる。本開示の方法の一部の局面において、機械学習分類器は、XGブースト(XGB)、ランダムフォレスト(RF)、Lasso及びElastic-Net正規化一般化回帰モデル(glmnet)、cフォレスト、分類ツリー及び回帰ツリー(CART)、ツリーバッグ、kニアレストネイバー(knn)、ニューラルネットワーク(nnet)、サポートベクターマシーン-ラジアル(SVM-ラジアル)、サポートベクターマシン-リニア(SVM-リニア)、ナイーブベイズ(NB)、多層パーセプトロン(mlp)、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、複数の白血病細胞は、少なくとも約10個の白血病細胞、又は少なくとも約50個の白血病細胞、又は少なくとも約100個の白血病細胞、又は少なくとも約150個の白血病細胞、又は少なくとも約200個の白血病細胞、又は少なくとも約250個の白血病細胞、又は少なくとも約300個の白血病細胞、又は少なくとも約350個の白血病細胞、又は少なくとも約400個の白血病細胞、又は少なくとも約450個の白血病細胞、又は少なくとも約500個の白血病細胞、又は少なくとも約750個の白血病細胞、又は少なくとも約1000個の白血病細胞、又は少なくとも約2500個の白血病細胞、又は少なくとも約5000個の白血病細胞、又は少なくとも約7500個の白血病細胞、又は少なくとも約10,000個の白血病細胞を含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、白血病細胞は、急性骨髄性白血病細胞を含むことができる。一部の局面において、白血病細胞は、急性骨髄性白血病芽細胞を含むことができる。一部の局面において、急性骨髄性白血病細胞は、白血病幹細胞(LSC)を含むことができる。一部の局面において、白血病幹細胞は、活性酸素種-低白血病幹細胞を含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約10%、又は少なくとも約15%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約25%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約45%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%であることができる。
前述の方法の一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約25%であることができる。
一部の局面において、代替療法は、抗癌療法、化学療法、標的化薬療法、放射線治療、免疫療法、幹細胞移植、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のMCL-1阻害剤の少なくとも1種の治療的有効量を、対象へ投与することを含むことができる。本開示の方法の一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のMCL-1阻害剤の少なくとも(at last)1種の治療的有効量を、ベネトクラクスの治療的有効量及びアザシチジンの治療的有効量と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。本開示の一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のMCL-1阻害剤の少なくとも1種の治療的有効量を、アザシチジンの治療的有効量と組合せて、投与することを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のMCL-1阻害剤の少なくとも(at last)1種の治療的有効量を、ベネトクラクスの治療的有効量及びデシタビンの治療的有効量と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。本開示の一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のMCL-1阻害剤の少なくとも1種の治療的有効量を、デシタビンの治療的有効量と組合せて、投与することを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、代替療法は、CD70を標的化する薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を、対象へ投与することを含むことができる。一部の局面において、CD70を標的化する薬剤は、CD70に特異的に結合する、抗体、又はその抗原-結合断片を含むことができる。一部の局面において、CD70を標的化する薬剤は、CD70を特異的に標的化する、CAR-T細胞を含むことができる。一部の局面において、代替療法は、少なくとも1種のCD70-ベースの免疫療法を、対象へ投与することを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、標的薬療法は、癌細胞を成長及び増殖させることができる細胞の機能不全を特異的に標的化する化合物の投与を含むことができる。本開示の方法の一部の局面において、標的薬療法は、細胞経路を調節する少なくとも1種の薬剤の治療的有効量を、対象へ投与することを含むことができ、ここでこの細胞経路は、表1に示した経路である。本開示の方法の一部の局面において、標的薬療法は、ベネトクラクスの治療的有効量を、アザシチジンの治療的有効量と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、標的薬療法は、MCL-1阻害剤の治療的有効量を対象へ投与することを含むことができる。MCL-1阻害剤は、YM155、VU103又はそれらの任意の組合せを含むことができるが、これらに限定されるものではない。標的薬療法は、MCL-1阻害剤の治療的有効量を、アザシチジンの治療的有効量と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。標的薬療法は、MCL-1阻害剤の治療的有効量を、少なくとも1種の低メチル化剤と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。低メチル化剤は、アザシチジン、シタラビン、デシタビン及び当該技術分野において公知のいずれか他の低メチル化剤を含むことができるが、これらに限定されるものではない。代謝調節剤は、BCL-2阻害剤であることができる。BCL-2阻害剤は、ベネトクラクス、ナビトクラックス、及び当該技術分野において公知のいずれか他のBCL-2阻害剤を含むことができるが、これらに限定されるものではない。本開示の任意の方法の一部の局面において、アザシチジンは、アザシチジン、シタラビン、デシタビン及び当該技術分野において公知のいずれか他の低メチル化剤を含むが、これらに限定されるものではない、少なくとも1種の他の低メチル化剤により、置き換えられることができる。
Figure 2023546357000002
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が、予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む。一部の局面において、この治療勧告は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを更に含むことができる。
本開示は、対象においてAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含むことができる。
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む方法を勧告する工程、を含む。一部の局面において、この治療勧告は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを更に含むことができる。
本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の活性化レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含むことができる。
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む。一部の局面において、この治療勧告は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを更に含むことができる。
本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子のリン酸化レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約10%、又は少なくとも約15%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約25%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約45%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%であることができる。一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約75%であることができる。
本開示の方法の一部の局面において、PI3K/AKT/mTor経路を標的化する薬剤は、PI3K、AKT及びmTORの少なくとも1種を阻害する薬剤であることができる。
本開示の方法の一部の局面において、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する薬剤は、エベロリムス、テムシロリムス、シロリムス、CC-223、ビスツセルチブ、nab-ラパマイシン、CC-115、サパニセルチブ、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、ASN003、ビミラリシブ、GDC0084、ボクスタリシブ、LY3023414、ゲダトリシブ、ARG-092、MK-2206、イパタセルチブ、ウプロセルチブ、カピバセルチブ、トリシリビン、ARQ-751、PF-04979064、及びPF-04691502を含むが、これらに限定されるものではない。
本開示は、対象にAML治療勧告を提供する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、CD38、LAMP5、SLC44A1(CD92)、PLAC8、NCAM1(CD56)及びCD70から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む。一部の局面において、この治療勧告は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを更に含むことができる。
本開示は、対象におけるAMLを治療する方法を提供し、この方法は:a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子は、CD38、LAMP5、SLC44A1(CD92)、PLAC8、NCAM1(CD56)及びCD70から選択される工程;b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに、e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を対象へ投与する工程、を含む。一部の局面において、前述の方法は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、アザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量、デシタビンの少なくとも1種の治療的有効量、ベネトクラクス及びアザシチジンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量、又はベネトクラクス及びデシタビンの組合せの少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約10%、又は少なくとも約15%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約25%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約45%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%であることができる。一部の局面において、予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約75%であることができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤は、非限定的に、少なくとも1種の遺伝子を阻害する、少なくとも1種の遺伝子の発現を減少するなどを含む、少なくとも1種の遺伝子を直接的に標的化することができる。前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤は、少なくとも1種の遺伝子を間接的に標的化することができる。少なくとも1種の遺伝子を間接的に標的化するとは、非限定的に、少なくとも1種の遺伝子の上流レギュレーター及び/又は下流エフェクターを標的化することを含むことができる。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、CD38であることができる。少なくとも1種の遺伝子がCD38である局面において、少なくとも1種の遺伝子(CD38)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、ダラツムマブを含むことができるが、これに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、LAMP5であることができる。少なくとも1種の遺伝子がLAMP5である局面において、少なくとも1種の遺伝子(LAMP5)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、ピノメトスタットを含むことができるが、これに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、PLAC8であることができる。少なくとも1種の遺伝子がPLAC8である局面において、少なくとも1種の遺伝子(PLAC8)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、当該技術分野において公知の任意のPI3K阻害剤を含むことができるが、これに限定されるものではない。PI3K阻害剤の非限定的例は、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611及びASN003を含むが、これらに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、NCAM1(CD56)であることができる。少なくとも1種の遺伝子がNCAM1である局面において、少なくとも1種の遺伝子(NCAM1)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、ロルボツズマブ又はメルタンシンを含むことができるが、これらに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、SLC44A1(CD92)であることができる。少なくとも1種の遺伝子がSLC44A1である局面において、少なくとも1種の遺伝子(SLC44A1)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、SLC44A1に特異的に結合する抗体又はCAT-T細胞を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、SLC44A1(CD92)であることができる。少なくとも1種の遺伝子がSLC44A1である局面において、少なくとも1種の遺伝子(SLC44A1)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、SLC44A1に特異的に結合する抗体(もしくはその抗原-結合断片)又はCAR-T細胞を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
前述の方法の一部の局面において、少なくとも1種の遺伝子は、CD70であることができる。少なくとも1種の遺伝子がCD70である局面において、少なくとも1種の遺伝子(CD70)を標的化する少なくとも1種の薬剤は、CD70に特異的に結合する抗体(もしくはその抗原-結合断片)又はCAR-T細胞を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
本開示は、少なくとも1種のBCL-2阻害剤の少なくとも1種の治療的有効量及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを含む、対象においてAMLを治療する方法を提供する。本開示は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを含む、対象においてAMLを治療する方法を提供する。
本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、少なくとも1種のBCL-2阻害剤及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の組合せを提供する。本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、ベネトクラクス及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の組合せを提供する。
本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、少なくとも1種のBCL-2阻害剤を提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与を更に含む。本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、ベネトクラクスを提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与を更に含む。
本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤を提供し、ここでこの方法は、少なくとも1種のBCL-2阻害剤の投与を更に含む。本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤を提供し、ここでこの方法は、ベネトクラクスの投与を更に含む。
本開示は、AMLを治療するための医薬品の製造における、少なくとも1種のBCL-2阻害剤及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の組合せの使用を提供する。本開示は、AMLを治療するための医薬品の製造における、ベネトクラクス及びPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の組合せの使用を提供する。
本開示は、少なくとも1種のBCL-2阻害剤の少なくとも1種の治療的有効量、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種治療的有効量、及び少なくとも1種の低メチル化剤の少なくとも1種の治療的有効量の組合せを対象へ投与することを含む、対象においてAMLを治療する方法を提供する。本開示は、ベネトクラクスの少なくとも1種の治療的有効量、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量、及びアザシチジンの少なくとも1種の治療的有効量を投与することを含む、対象においてAMLを治療する方法を提供する。
本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、少なくとも1種のBCL-2阻害剤、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤、及び少なくとも1種の低メチル化剤の組合せの使用を提供する。本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、ベネトクラクス、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤、及びアザシチジンの組合せの使用を提供する。
本開示は、AMLを治療する方法における使用のための、少なくとも1種のBCL-2阻害剤を提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与及び少なくとも1種の低メチル化剤の投与を更に含む。本開示は、AMLを治療する方法において使用するための、ベネトクラクスを提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与、及びアザシチジンの投与を更に含む。
本開示は、AMLを治療する方法における使用のためのPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤を提供し、ここでこの方法は、少なくとも1種のBCL-2阻害剤の投与、及び少なくとも1種の低メチル化剤の投与を更に含む。本開示は、AMLを治療する方法における使用のためのPI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤を提供し、ここでこの方法は、ベネトクラクスの投与及びアザシチジンの投与を含む。
本開示は、AMLを治療する方法における使用のための少なくとも1種の低メチル化剤を提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与及び少なくとも1種のBCL-2阻害剤の投与を更に含む。本開示は、AMLを治療する方法における使用のためのアザシチジンを提供し、ここでこの方法は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の投与及びベネトクラクスの投与を更に含む。
本開示は、AMLを治療するための医薬品の製造における、少なくとも1種のBCL-2阻害剤、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤、及び少なくとも1種の低メチル化剤の組合せの使用を提供する。本開示は、AMLを治療するための医薬品の製造における、ベネトクラクス、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤、及びアザシチジンの組合せを提供する。
本開示の方法の一部の局面において、一つの遺伝子の、又は複数の遺伝子の発現レベルの決定は、PCR、ハイスループットシークエンシング、次世代シークエンシング、RNA-シークエンシング、ノーザンブロット、逆転写PCR(RT-PCR)、リアルタイムPCR(qPCR)、定量的PCR、qRT-PCR、フローサイトメトリー、質量分析、マイクロアレイ分析、ドロップレットデジタルPCR、ウェスタンブロット、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。一部の局面において、RNA-配列は、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)を含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、活性化レベル及び/又はリン酸化レベルの決定は、当業者により理解されるように、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、質量分析、ホスホフロー分析を含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、生物学的試料は、血液、骨髄生検、骨髄穿刺液、緑色腫生検、組織生検、脳脊髄液又はそれらの任意の組合せであることができる。
試料は、当該技術分野において公知の方法を使用し、対象から単離することができる。非限定的例において、脳脊髄液試料は、腰椎穿刺(脊椎穿刺)を実行することにより、対象から単離されることができる。別の非限定的例において、骨髄生検又は骨髄穿刺液は、骨髄を得るために、寛骨(hip bone)などの骨を穿孔するために、針を使用することにより、単離することができる。
本開示の方法の一部の局面において、対象は、急性骨髄性白血病と先に診断され得る。一部の局面において、対象は、初期療法が先に投与され得る。この対象は、初期療法に反応しないか、又は初期療法に部分的にのみ反応することがある。一部の局面において、対象は、再発した急性骨髄性白血病を有することができる。
一部の局面において、対象における療法に対する反応は、当該技術分野において公知の方法を使用し、評価することができる。非限定的例において、療法に対する反応は、対象由来の試料(血漿、血清、血液、骨髄生検、骨髄穿刺液、緑色腫生検、組織生検、脳脊髄液又はそれらの任意の組合せである)を単離し、且つ白血病細胞、マーカー、又はそれらの組合せの濃度を決定するために、試料を分析することにより、評価され得る。
本開示の方法の一部の局面において、初期療法は、ベネトクラクスの治療的有効量を、アザシチジンの治療的有効量と組合せて、対象へ投与することを含むことができる。本開示の方法の一部の局面において、初期療法は、抗癌療法、化学療法、標的薬療法、放射線治療、免疫療法、幹細胞移植又はそれらの任意の組合せの治療的有効量を、対象へ投与することを含むことができる。
本開示の方法の一部の局面において、対象は、少なくとも約5歳、又は少なくとも約10歳、又は少なくとも約15歳、又は少なくとも約18歳、又は少なくとも約20歳、又は少なくとも約25歳、又は少なくとも約30歳、又は少なくとも約35歳、又は少なくとも約40歳、又は少なくとも約45歳、又は少なくとも約50歳、又は少なくとも約55歳、又は少なくとも約60歳、又は少なくとも約65歳、又は少なくとも約70歳、又は少なくとも約75歳、又は少なくとも約80歳、又は少なくとも約85歳、又は少なくとも約90歳、又は少なくとも約95歳、又は少なくとも約100歳であることができる。
一部の局面において、予め決定されたカットオフ値又は予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%、又は少なくとも約99.9%の負の予測値を有することができる。
一部の局面において、予め決定されたカットオフ値又は予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%、又は少なくとも約99.9%の正の予測値を有することができる。
一部の局面において、予め決定されたカットオフ値又は予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%、又は少なくとも約99.9%の感受性を有することができる。
一部の局面において、予め決定されたカットオフ値又は予め決定されたカットオフ百分率は、少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%、又は少なくとも約99.9%の特異性を有することができる。
本開示の方法の一部の局面において、免疫療法は、少なくとも1種の抗体、少なくとも1種のチェックポイントインヒビター、少なくとも1種のキメラ抗原受容体-改変したT細胞(CAR-T細胞)、又はそれらの任意の組合せの治療的有効量を投与することを含むことができる。免疫療法は、養子細胞移植療法を含むことができる。本開示の方法の一部の局面において、免疫療法は、少なくとも1種の抗体の治療的有効量を投与することを含むことができ、ここでこの少なくとも1種の抗体は、少なくとも1種のAML細胞表面タンパク質に結合する。本開示の方法の一部の局面において、免疫療法は、少なくとも1種の抗体の治療的有効量を投与することを含むことができ、ここでこの少なくとも1種の抗体は、少なくとも1種のAML細胞表面タンパク質に特異的に結合する。
本開示の方法の一部の局面において、免疫療法は、チェックポイントインヒビターを投与することを含むことができる。チェックポイントインヒビターは、抗体を含むことができる。チェックポイントインヒビターは、抗-CTLA4抗体、抗-PD-1抗体、抗-PD-L1抗体、抗-A2AR抗体、抗-B7-H3抗体、抗-B7-H4抗体、抗-BTLA抗体、抗-IDO抗体、抗-KIR抗体、抗-LAG3抗体、抗-TIM3抗体及び抗-VISTA(T細胞活性化のV-ドメインIg抑制因子)抗体を含むが、これらに限定されるものではない。
抗-CTLA4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ及びAGEN-1884を含むことができるが、これらに限定されるものではない。抗-PD-1抗体は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、セミプリマブ、REGN2810、AMP-224、MEDI0680、PDR001及びCT-001を含むが、これらに限定されるものではない。抗-PD-L1抗体は、アテゾリズマブ、アベルマブ及びデュルバルマブを含むが、これらに限定されるものではない。抗-CD137抗体は、ウレルマブを含むが、これに限定されるものではない。抗-B7-H3抗体は、MGA271を含むが、これに限定されるものではない。抗-KIR抗体は、リリルマブを含むが、これに限定されるものではない。抗-LAG3抗体は、BMS-986016を含むが、これに限定されるものではない。
用語「免疫療法」は、活性化免疫療法又は抑制化免疫療法を指すことができる。当業者により理解されるように、活性化免疫療法は、例えばT細胞応答を含む免疫応答を誘導するか、増強するか又は促進する治療薬の使用を指すのに対し、抑制化免疫療法は、例えばT細胞応答を含む免疫応答と干渉するか、抑制するか、又は阻害する治療薬の使用を指す。活性化免疫療法は、チェックポイントインヒビターの使用を含んでよい。活性化免疫療法は、刺激性チェックポイント分子を活性化する治療薬を対象へ投与することを含んでよい。刺激性チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、CD122、CD137、OX40、GITR及びICOSを含むが、これらに限定されるものではない。刺激性チェックポイント分子を活性化する治療薬は、MEDI0562、TGN1412、CDX-1127、リポカリンを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書において用語「抗体」は、最も広範な意味で使用され、且つ所望の抗原-結合活性を示す限りは、非限定的に、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び抗体断片を含む、様々な抗体構造を包含する。標的に結合する抗体は、充分な親和性で標的に結合することが可能である抗体を指し、その結果この抗体は、標的を標的化する診断薬及び/又は治療薬として有用である。一実施態様において、抗-標的抗体の無関係の非-標的タンパク質への結合の程度は、例えば放射免疫測定(RIA)又はビアコアアッセイなどにより測定された抗体の標的への結合の約10%未満である。いくつかの実施態様において、標的へ結合する抗体は、解離定数(Kd)<1μΜ、<100nM、<10nM、<1nM、<0.1nM、<0.01nM、又は<0.001nM(例えば、10M以下、例えば10Mから1013Mまで、例えば10Mから1013Mまで)を有する。いくつかの実施態様において、抗-標的抗体は、様々な種間で保存されている標的のエピトープへ結合する。
「ブロッキング抗体」又は「アンタゴニスト抗体」は、それが結合する抗原の正常な生物活性を、部分的もしくは完全にブロックする、阻害する、緩衝する、又は中和するものである。例えば、アンタゴニスト抗体は、抗原刺激に対する機能障害状態から、T細胞による機能性反応(例えば、増殖、サイトカイン生成、標的細胞死滅)を回復するために、免疫細胞受容体(例えばT細胞受容体)を通じてシグナル伝達をブロックすることができる。
「アゴニスト抗体」又は「活性化抗体」は、それが結合する抗原の正常な生物活性を模倣する、促進する、刺激する、又は増強するものである。アゴニスト抗体はまた、それが結合する抗原によるシグナル伝達を増強するかもしくは開始することもできる。一部の実施態様において、アゴニスト抗体は、天然のリガンドは存在せずに、シグナル伝達を引き起こすか又は活性化する。例えばアゴニスト抗体は、メモリーT細胞増殖を増加し、メモリーT細胞によりサイトカイン生成を増大し、制御性T細胞機能を阻害し、並びに/又はエフェクターT細胞増殖及び/もしくはサイトカイン生成など、エフェクターT細胞機能の制御性T細胞抑制を阻害してよい。
「抗体断片」は、無傷の抗体が結合する抗原に結合する無傷の抗体の一部分を含む無傷の抗体以外の分子を指す。抗体断片の例は、Fv、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)2;ダイアボディ;線状抗体;一本鎖化抗体分子(例えばscFv);及び、抗体断片から形成された多重特異性抗体を含むが、これらに限定されるものではない。
CAR-T細胞は、少なくとも1種キメラ抗原受容体(CAR)を安定して発現するように遺伝子改変されたT細胞である。CARは、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン及び細胞質ドメインを含むことができる。CARは、抗原結合ドメインを含むことができる。抗原結合ドメインは、細胞外ドメインに局在化されることができる。本開示の方法の一部の局面において、抗原結合ドメインは、少なくとも1種のAML細胞表面タンパク質に結合する。本開示の方法の一部の局面において、抗原結合ドメインは、CD7に結合する。CARはまた、細胞外スペーサー(ヒンジ)ドメインも含むことができる。細胞外スペーサーは、細胞外ドメインに局在化されることができる。CARは、シグナル伝達ドメインを含むことができる。シグナル伝達ドメインは、T-細胞活性化ドメインであることができる。シグナル伝達ドメインは、細胞質ドメインに局在化されることができる。CARは、少なくとも1つの共刺激ドメインを含むことができる。CARは、少なくとも2つの共刺激ドメインを含むことができる。CARは、少なくとも3つの共刺激ドメインを含むことができる。共刺激ドメイン細胞質ドメインに局在化されることができる。
本開示の方法の一部の局面において、CAR-T細胞は、対象に関して自家であることができる。一部の局面において、CAR-T細胞は、対象に関して同種異系であることができる。
本開示の方法の一部の局面において、CAR-T細胞は、単独で、又は希釈剤及び/もしくはIL-2もしくは他のサイトカインなどの他の成分又は細胞集団と組合せた医薬組成物としてのいずれかで投与されてよい。簡単には、医薬組成物は、複数のCAR-T細胞を、1又は複数の医薬として又は生理的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤と組合せて含有することができる。そのような組成物は、緩衝液、例えば中性の緩衝された食塩水、リン酸緩衝された食塩水及び同類のもの;炭水化物、例えばグルコース、マンノース、スクロースもしくはデキストラン、マンニトールなど;タンパク質;ポリペプチドもしくはアミノ酸、例えばグリシンなど;抗酸化剤;キレート剤、例えばEDTAもしくはグルタチオンなど;アジュバント(例えば、水酸化アルミニウム);並びに、保存剤を含有してよい。CAR-T細胞及び関連した組成物は、対象へ静脈内投与され得る。
CAR-T細胞は、キメラ抗原受容体を含むことができる。キメラ抗原受容体は、抗原結合ドメインを含むことができる。抗原結合ドメインは、CD7へ結合することができる。
第一の療法は、免疫療法、幹細胞移植、抗癌療法、化学療法、標的薬療法、放射線治療、又はそれらの任意の組合せの治療的有効量を、対象へ投与することを含むことができる。
本開示の方法において、ベネトクラクスは、経口投与されてよい。ベネトクラクスは5週間の期間にわたる漸増スケジュール方式(ramp-up schedule fashion)で投与されてよく、ここで第一週の期間は、ベネトクラクス20mgが毎日投与され、第二週の期間はベネトクラクス50mgが毎日投与され、第三週の期間は、ベネトクラクス100mgが毎日投与され、第四週の期間は、ベネトクラクス200mgが毎日投与され、及び第五週及び治療終了時までの期間は、ベネトクラクス400mgが毎日投与される(最終投与量)。或いは、ベネトクラクスの最終投与量は、毎日約300~約1400mgであることができる。ベネトクラクスの最終投与量は、毎日400mgであることができる。或いは、ベネトクラクスの最終投与量は、毎日800mgであることができる。更に代わりに、ベネトクラクスの最終投与量は、毎日1200mgであることができる。この漸増スケジュールの間、第一週、第二週、第三週又は第四週のいずれかの期間に投与されるベネトクラクスの投与量は、各々、約20mg、約50mg、約100mg及び約200mgであるように調節され得る。
アザシチジンは、静脈内又は皮下に投与され得る。アザシチジンは、約4週間毎に約7日間、毎日約75mg/mの濃度で投与され得る。或いは、アザシチジンは、約4週間毎に約7日間、毎日約100mg/mの濃度で投与され得る。
代わりの態様において、アザシチジンは、経口投与され得る。アザシチジンは、約4週間毎に約7日間、又は約4週間毎に約14日間、又は約4週間毎に約21日間、毎日、濃度約10mg、又は約25mg、又は約50mg、又は約75mg、又は約100mg、又は約120mg、又は約150mg、又は約200mg、又は約250mg、又は約300mg、又は約350mg、又は約400mg、又は約450mg、又は約480mg、又は約500mg、又は約550mg、又は約600mgで経口投与され得る。
用語薬剤又は化合物の「有効量」及び「治療的有効量」は、最も広範な意味で使用され、無毒であるが、所望の効果又は恩恵を提供するのに充分な活性薬剤又は化合物の量を指す。
用語「恩恵」は、最も広範な意味で使用され、及びいずれか所望の効果を指し、及び具体的には本明細書において定義されたような臨床的恩恵を含む。臨床的恩恵は、例えば、治療後の所定の時点での、疾患進行の、鈍化及び完全な停止を含む、ある程度までの、阻害;疾患エピソード及び/又は症状の数の減少;病巣サイズの減少;隣接末梢器官及び/又は組織への病変細胞の浸入の阻害(すなわち、減少、鈍化又は完全な停止);病変の播種の阻害(すなわち、減少、鈍化又は完全な停止);必ずしもではないが、疾患病巣の退縮又はアブレーションを生じることがある、自己-免疫応答の低下;障害に関連した1又は複数の症状の、ある程度までの、軽減;例えば進行のない生存など、治療後の疾患を提示しない長さの延長;増加した全生存期間;より高い反応率;並びに/又は低下した死亡率など、様々なエンドポイントを評価することにより、測定することができる。
用語「癌」及び「癌性」は、典型的には制御されない細胞増殖により特徴付けられる、哺乳動物における生理的状態を指すか又は説明する。この定義は、良性及び悪性の癌を含む。癌の例は、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、及び白血病を含むが、これらに限定されるものではない。そのような癌のより特定の例は、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、浸潤性乳癌、子宮頸部の扁平上皮癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸癌、リンパ系腫瘍のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道癌、多形性膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、腎臓の色素嫌性腫、腎臓の明細胞癌腫、腎臓の乳頭細胞癌腫、急性骨髄性白血病、脳の軽度神経膠腫、肝臓の肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、中皮腫、卵巣漿液性腫瘍、膵腺癌、クロム親和細胞腫、傍神経節腫、前立腺癌、直腸腺癌、肉腫、皮膚黒色腫、胃腺癌、精巣の胚細胞腫瘍、甲状腺癌、胸腺腫、子宮癌肉腫、ブドウ膜黒色腫を含む。他の例は、乳癌、肺癌、リンパ腫、黒色腫、肝癌、結腸直腸癌、卵巣癌、膀胱癌、腎癌又は胃癌を含む。癌の更なる例は、神経内分泌癌、非-小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞肺癌、甲状腺癌、子宮内膜癌、胆管癌、食道癌、肛門癌、唾液腺癌、外陰癌又は子宮頸癌を含む。
用語「腫瘍」は、悪性又は良性のいずれかの、全ての新生細胞の成長及び増殖、並びに全ての前癌性及び癌性の細胞及び組織を指す。用語「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」及び「腫瘍」は、本明細書において言及される場合、相互に排他的ではない。
本明細書において使用される用語「難治性」は、対象に存在する疾患が、特定の療法に反応しない場合、すなわち療法は、その特定の対象に対し臨床的恩恵がないか又は減少した恩恵を提供する場合を指すように、その最も広範な意味で使用される。
例証的実施態様
1. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法であって、この方法が:
a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって:
ここで少なくとも10種の遺伝子が、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7;もしくは
AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;
b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;
c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の、白血病細胞の百分率を決定する工程;
d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに
e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む、方法。
2. 工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することが、
i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定する工程であって、
ここでスコアは、機械学習分類器を用いて決定される工程;
ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに
iii)スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きいか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値未満である場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてその細胞を分類すること、を含む、例証的実施態様1の方法。
3. 工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することが、
i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定する工程であって、ここでスコアは、機械学習分類器を用いて決定される工程;
ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに
iii)スコアが予め決定されたカットオフ値未満であるか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性としてその細胞を分類する工程、を含む、例証的実施態様1の方法。
4. 前記機械学習分類器が、少なくとも2種のトレーニング試料中で測定された少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを使用して、トレーニング及びバリデーションされ、
ここで、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含み、並びに
ここで、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含む、例証的実施態様2又は例証的実施態様3の方法。
5. 前記工程(a)が、複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定することを含み、
ここで少なくとも25種の遺伝子が、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7;又は
AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
6. 前記工程(a)が、複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定することを含み、
ここで少なくとも40種の遺伝子が、PCDH9、LAMP5、PPP1R27、MPO、CTSG、RNASE1、AREG、VCAN、S100A9、S100A8、MT2A、ELANE、RNASE3、RETN、RND3、FCER1A、AGR2、FN1、MKI67、TPSB2、U2AF1、FAM83A、IFIT2、PLBD1、S100A12、PRTN3、DLK1、MT1G、THBS1、G0S2、TPSAB1、LINC00861、HPGD、C1QA、HMOX1、CCL4、SERPINB2、CCL4L2、MS4A2、DDIT4L、MT1H、FCGR3A、C1QB、CLC、MMP9、PRG2、HDC、C1QC、CCL2及びCCL7;又は
AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
7. 前記複数の白血病細胞が、少なくとも約300個の白血病細胞を含む、先行する例証的実施態様のいずれかの方法。
8. 前記白血病細胞が、急性骨髄性白血病芽細胞を含む、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
9. 前記白血病細胞が、白血病幹細胞を含む、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
10. 前記白血病幹細胞が、活性酸素種-低白血病幹細胞を含む、例証的実施態様9の方法。
11. 前記予め決定されたカットオフ百分率が、少なくとも約25%である、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
12. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性である対象として特定されている対象へ、治療勧告を提供することを更に含み、ここでこの治療勧告が、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを含む、先行する例証的実施態様のいずれかの方法。
13. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性として特定された対象へ、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを更に含む、先行する例証的実施態様のいずれかの方法。
14. 前記少なくとも1種の代替療法が、抗癌療法、化学療法、標的薬療法、放射線治療、免疫療法、幹細胞移植又はそれらの任意の組合せを含む、例証的実施態様12又は例証的実施態様13の方法。
15. 対象にAML治療勧告を提供する方法であって、この方法が:
a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子が、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;
b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;
c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;
d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに
e)工程(c)の百分率が、予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む、方法。
16. 前記PI3K/AKT/mTORを標的化する少なくとも1種の薬剤が、PI3K、AKT及びmTORの少なくとも1種を阻害する薬剤である、例証的実施態様15の方法。
17. 前記PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤が、エベロリムス、テムシロリムス、シロリムス、CC-223、ビスツセルチブ、nab-ラパマイシン、CC-115、サパニセルチブ、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、ASN003、ビミラリシブ、GDC0084、ボクスタリシブ、LY3023414、ゲダトリシブ、ARG-092、MK-2206、イパタセルチブ、ウプロセルチブ、カピバセルチブ、トリシリビン、ARQ-751、PF-04979064及びPF-04691502から選択される、例証的実施態様15の方法。
18. 対象にAML治療勧告を提供する方法であって、この方法が:
a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子が、CD38、LAMP5、SLC44A1(CD92)、PLAC8、NCAM1(CD56)及びCD70から選択される工程;
b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;
c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;
d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;
e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む、方法。
19. 前記少なくとも1種の遺伝子が、CD38である、例証的実施態様18の方法。
20. 前記少なくとも1種の薬剤が、ダラツムマブである、例証的実施態様19の方法。
21. 前記少なくとも1種の遺伝子が、LAMP5である、例証的実施態様18の方法。
22. 前記少なくとも1種の薬剤が、ピノメトスタットである、例証的実施態様21の方法。
23. 前記少なくとも1種の遺伝子が、PLAC8である、例証的実施態様18の方法。
24. 前記少なくとも1種の薬剤が、PI3K阻害剤である、例証的実施態様23の方法。
25. 前記PI3K阻害剤が、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、及びASN003から選択される、例証的実施態様24の方法。
26. 前記少なくとも1種の遺伝子が、NCAM1(CD56)である、例証的実施態様18の方法。
27. 前記少なくとも1種の薬剤が、ロルボツズマブ又はメルタンシンである、例証的実施態様26の方法。
28. 前記少なくとも1種の遺伝子が、SLC44A1(CD92)である、例証的実施態様18の方法。
29. 前記少なくとも1種の遺伝子が、CD70である、例証的実施態様18の方法。
30. 前記少なくとも1種の薬剤が、抗体又はCAR-T細胞である、例証的実施態様28又は例証的実施態様30の方法。
31. 前記治療が、ベネトクラクス、アザシチジン、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用の少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含む、例証的実施態様15~30のいずれか一つの方法。
32. 前記発現レベルを決定することが、PCR、ハイスループットシークエンシング、次世代シークエンシング、RNA-シークエンシング、ノーザンブロット、逆転写PCR(RT-PCR)、リアルタイムPCR(qPCR)、定量的PCR、qRT-PCR、フローサイトメトリー、質量分析、マイクロアレイ分析、ドロップレットデジタルPCR、ウェスタンブロット、又はそれらの任意の組合せを含む、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
33. 前記RNA-シークエンシングが、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)である、例証的実施態様32の方法。
34. 前記生物学的試料が、血液、骨髄生検、骨髄穿刺液、緑色腫生検、組織生検、脳脊髄液、又はそれらの任意の組合せである、先行する例証的実施態様のいずれか一つの方法。
実施例
実施例1
以下の非限定的例において、血液試料又は骨髄試料を、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用(Ven/aza)により治療されたAML患者から、収集した。患者を、2群の一方に階層化した。第一群は、Ven/azaによる治療に対し良くない臨床反応を示し、且つVen/aza治療開始の30日以内の完全寛解(CR)の達成に失敗した患者であった。この群からの試料を、以後、Ven/aza抵抗性AML試料の代わりに、「Ven/azaAML試料」と称する。患者の他方の群は、Ven/azaによる治療に対し良好な反応を示し、且つVen/aza治療開始の30日以内にCRが達成された患者であった。この群からの試料を、以後、Ven/aza感受性AML試料の代わりに、「Ven/azaAML試料」と称す。
Ven/azaAML試料及びVen/azaAML試料を、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)を用いて分析し、各患者試料中の個々の細胞内のおよそ3,000種の異なる遺伝子の発現を測定した。1試料につきおよそ2~10,000個の細胞を、CITE-Seqを用いて分析し、これにより各試料につきおよそ6,000,000~30,000,000データ要素を作製した。
次にこのデータを使用し、患者におけるVen/aza抵抗性を予測するように、機械学習(ML)分類器を開発した。ML分類器を開発するために、最初にこのデータを、1患者試料につき最大300個の白血病細胞にまでサンプリングを縮小し(down-sampled)、数多くの試料が分類器それ自身で駆動することを回避した。次に分析した細胞の75%を、トレーニングセットに割当て、ML分類器をトレーニングし、及びその後分析した細胞の25%を、トレーニングしたML分類器をバリデートするために、バリデーションセットに割当てた。
このトレーニングセットを使用し、ランダムフォレストモデルを、トレーニングし、且つこのデータセット内の50の最も可変性の遺伝子を用い、チューニングし、分散安定化変換を用い、特徴として、規定した(表2参照)。
Figure 2023546357000003
Figure 2023546357000004
次にこのランダムフォレストモデルを、バリデーション試料セットから発現データを用いて、試験した。各バリデーション試料について、ランダムフォレストモデルを使用し、各バリデーション試料内の個々の細胞を、Ven/aza抵抗性又はVen/aza感受性のいずれかとして、分類した。これらの分類の結果を、図1に示している。図1のY軸は、バリデーション試料は、Ven/azaによる治療に対し反応した患者に由来するか(“S_HTB”で始まる試料)、又はVen/azaによる治療に対し反応しなかった患者に由来するか(“R_HTB”で始まる試料)どうかを意味する。各試料に関する棒グラフにおいて、Ven/azaに抵抗性であると予測された個々の細胞の数、及びVen/azaに感受性であると予測された個々の細胞の数を示した。このバリデーションセットの予測は、およそ0.94のroc曲線下面積(AUC)を有した。
図2は、ランダムフォレストモデルによりVen/aza治療に対し抵抗性として予測された、Ven/azaAML試料及びVen/azaAML試料の各々中の個々の細胞の百分率を示す。図2に示されるように、Ven/azaAML試料中の個々の細胞の少なくとも25%は、Ven/aza治療に対し抵抗性であると予測された。
理論により結びつけられることを欲するものではないが、この実施例の結果は、機械学習分類器を使用し、Ven/azaによる治療に対し抵抗性であると予測される患者試料内の細胞の百分率を決定することができること、並びにその百分率を使用し、その患者は、Ven/aza治療に反応し、且つ完全寛解を達成するかどうかを更に予測することができることを示している。
実施例2
以下の非限定的例において、AML試料は、患者群について診断した時点で得た。これらの患者は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用(Ven/aza)により連続治療された。Ven/aza治療に対する各患者の反応を基に、対応する試料を、Ven/aza感受性又はVen/aza抵抗性のいずれかとして分類した。次に各患者試料を、インビトロにおいて、試料を、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用により処置することにより、試験した。比較のために、試料がインビトロにおいて未処置とされた対照実験を、実行した。次に細胞内ホスホフロー分析を実施した。細胞内ホスホフロー分析の結果を図3に示した。図3は、Ven/aza治療に反応した患者、及びVen/aza治療に抵抗性の患者の両方に由来した、未処置試料及びVen/aza処置試料における様々な異なるタンパク質のホスホフロー染色強度のヒートマップを示している。図3は、AML試料のサブセットにおいて、Ven/aza抵抗性群(ダッシュ付きボックス)は、PI3K/AKT/mTOR経路の複数のメンバーの活性化を明らかにしたことを示している。理論により結びつけられることを欲するものではないが、これらの結果は、PI3K/AKT/mTOR経路のインヒビターとのVen/aza治療の併用は、Ven/aza治療抵抗性を圧倒し得ることを明らかにしている。
実施例3
以下の非限定的例において、16の異なるAML試料を、ベネトクラクス(VEN)、ベネトクラクス及びアザシチジン併用(VEN/Aza)、デュアルPI3K/mTOR阻害剤PF-04979064(PZ)、PF-04979064及びベネトクラクス併用(PZ/VEN)、並びにPF-04979064、ベネトクラクス及びアザシチジン併用(PZ/VEN/Aza)のいずれかにより、処置した。処置後の細胞の生存度を測定し、結果を、図4に示した。図4に示したように、PZ/VEN又はPZ/VEN/Azaによる治療は、VEN/Aza、VEN又はPZによる治療よりも優れていた。理論により結びつけられることを欲するものではないが、これらの結果は、Ven/aza治療に対する抵抗性は、ベネトクラクスなどのBCL-2阻害剤とPI3K/AKT/mTOR経路阻害剤の併用を含む治療を圧倒し得ることを指摘している。
実施例4
以下の非限定的実施例において、血液試料又は骨髄試料を、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用(Ven/aza)により治療したAML患者から収集した。患者を、2群の一方に階層化した。第一群は、Ven/azaによる治療に対し良くない臨床反応を示し、且つVen/aza治療開始の30日以内での完全寛解(CR)の達成に失敗した患者であった。この群からの試料を、以後、Ven/aza抵抗性AML試料の代わりに、「Ven/azaAML試料」と称する。他方の患者群は、Ven/azaによる治療に対し良好な反応を示し、且つVen/aza治療開始の30日以内にCRが達成された患者であった。この群からの試料を、以後、Ven/aza感受性AML試料の代わりに、「Ven/azaAML試料」と称す。
Ven/azaAML試料及びVen/azaAML試料を、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)を用いて分析し、各患者試料中の個々の細胞内のおよそ3,000種の異なる遺伝子の発現を測定した。1試料につきおよそ2~10,000個の細胞を、CITE-Seqを用いて分析し、これにより各試料につきおよそ6,000,000~30,000,000データ要素を作製した。
次にこのデータを使用し、患者におけるVen/aza抵抗性を予測するように、機械学習(ML)分類器を開発した。ML分類器を開発するために、最初にこのデータを、1患者試料につき最大300個の白血病細胞にまでサンプリングを縮小し、数多くの試料が分類器それ自身で駆動することを回避した。次に分析した細胞の75%を、トレーニングセットに割当て、ML分類器をトレーニングし、及びその後分析した細胞の25%を、トレーニングしたML分類器をバリデートするために、バリデーションセットに割当てた。
このトレーニングセットを使用し、ランダムフォレストモデルを、トレーニングし、且つこのデータセット内の50の最も可変性の遺伝子を用い、チューニングし、分散安定化変換を用い、特徴として、規定した(表3参照)。
Figure 2023546357000005
Figure 2023546357000006
次にこのランダムフォレストモデルを、バリデーション試料セットから発現データを用いて、試験した。各バリデーション試料について、ランダムフォレストモデルを使用し、各バリデーション試料内の個々の細胞を、Ven/aza抵抗性又はVen/aza感受性のいずれかとして、分類した。これらの分類の結果を、図5に示している。図5のY軸は、バリデーション試料は、Ven/azaによる治療に対し反応した患者(“感受性”)に由来するか、又はVen/azaによる治療に対し反応しなかった患者(“抵抗性”)に由来するかどうかを意味する。各試料に関する棒グラフにおいて、Ven/azaに抵抗性であると予測された個々の細胞の数及びVen/azaに感受性であると予測された個々の細胞の数を示した。このバリデーションセットの予測は、およそ0.89のroc曲線下面積(AUC)を有した。
図6は、ランダムフォレストモデルによりVen/aza治療に対し抵抗性として予測された、Ven/azaAML試料及びVen/azaAML試料の各々中の個々の細胞の百分率を示す。図6に示されるように、16のVen/azaAML試料中の11の個々の細胞の少なくとも25%は、Ven/aza治療に対し抵抗性であると予測された。
このランダムフォレストモデルを同じく使用し、Ven/azaに対し最初は感受性である患者由来の診断時試料及び再発時試料の3種の対における個々の細胞を分類した。これらの分類の結果を、図7及び図8に示している。図7及び図8に示したように、大半の細胞は、診断時にVen/azaに対し感受性であると予測されたが、3名の患者中2名は、再発時にはVen/azaに対し抵抗性であると予測された細胞の割合が増大したことを明らかにしている。
理論により結びつけられることを欲するものではないが、この実施例の結果は、機械学習分類器を使用し、Ven/azaによる治療に対し抵抗性であると予測される患者試料内の細胞の百分率を決定することができること、並びにその百分率を使用し、その患者は、Ven/aza治療に反応し、且つ完全寛解を達成するかどうかを更に予測することができることを示している。

Claims (34)

  1. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろう急性骨髄性白血病(AML)を有する対象を特定する方法であって、この方法が:
    a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病細胞中の少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを測定する工程であって:
    ここで少なくとも10種の遺伝子が、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される工程;
    b)工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類する工程;
    c)ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として分類された複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;
    d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに
    e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、この対象は、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性であろうと特定する工程、を含む、方法。
  2. 工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することが、
    i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定する工程であって、
    ここでスコアは、機械学習分類器を用いて決定される工程;
    ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに
    iii)スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きいか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値未満である場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対して反応性としてその細胞を分類する工程、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)において測定された発現レベルを基に、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性として、測定された細胞を分類するか、或いはベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し反応性として、測定された細胞を分類することが、
    i)少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを基にスコアを決定する工程であって、ここでスコアは機械学習分類器を用いて決定される工程;
    ii)工程(i)において決定されたスコアを、予め決定されたカットオフ値と比較する工程;並びに
    iii)スコアが予め決定されたカットオフ値未満であるか又は等しい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対し抵抗性としてその細胞を分類するか、或いは、スコアが予め決定されたカットオフ値よりも大きい場合、ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に対して反応性としてその細胞を分類する工程、を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記機械学習分類器が、少なくとも2種のトレーニング試料中で測定された少なくとも10種の遺伝子の発現レベルを使用して、トレーニング及びバリデーションされ、
    ここで、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し反応性である対象から単離された白血病細胞を含み、並びに
    ここで、少なくとも2種のトレーニング試料の少なくとも1種は、ベネトクラクス及びアザシチジンによる治療に対し抵抗性である対象から単離された白血病細胞を含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記工程(a)が、複数の白血病細胞中の少なくとも25種の遺伝子の発現レベルを測定する工程を含み、
    ここで少なくとも25種の遺伝子が、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記工程(a)が、複数の白血病細胞中の少なくとも40種の遺伝子の発現レベルを測定することを含み、
    ここで少なくとも40種の遺伝子が、AVP、AZU1、C1QA、C1QB、CCL2、CCL4、CCL7、CENPF、CLC、CTSG、CTSL、DEFA3、DEFA4、DEFB1、DLK1、DNTT、ELANE、FCER1A、FCGR3A、FN1、G0S2、GNLY、HBD、HPGD、IFI27、IFIT2、IFIT3、LTF、MKI67、MPO、MS4A2、MT1G、MT2A、POU4F1、PPBP、PPP1R27、PRG2、PRSS2、PRTN3、RNASE1、S100A8、S100A9、S100A12、SERPINB2、TCN1、THBS1、TOP2A、TPSAB1、TPSB2、及びUBE2Cから選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記複数の白血病細胞が、少なくとも約300個の白血病細胞を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記白血病細胞が、急性骨髄性白血病芽細胞を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記白血病細胞が、白血病幹細胞を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記白血病幹細胞が、活性酸素種-低白血病幹細胞を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記予め決定されたカットオフ百分率が、少なくとも約25%である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性である対象として特定されている対象へ、治療勧告を提供することを更に含み、ここでこの治療勧告が、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量の投与を勧告することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ベネトクラクス及びアザシチジンの併用治療に抵抗性として特定された対象へ、少なくとも1種の代替療法の少なくとも1種の治療的有効量を投与することを更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1種の代替療法が、抗癌療法、化学療法、標的薬療法、放射線治療、免疫療法、幹細胞移植又はそれらの任意の組合せを含む、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 対象にAML治療勧告を提供する方法であって、この方法が:
    a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子が、NFκB、mTOR、RSK、ERK、MEK、stat3、src、mcl1から選択される工程;
    b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;
    c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;
    d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;並びに
    e)工程(c)の百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む、方法。
  16. 前記PI3K/AKT/mTORを標的化する少なくとも1種の薬剤が、PI3K、AKT及びmTORの少なくとも1種を阻害する薬剤である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記PI3K/AKT/mTOR経路を標的化する少なくとも1種の薬剤が、エベロリムス、テムシロリムス、シロリムス、CC-223、ビスツセルチブ、nab-ラパマイシン、CC-115、サパニセルチブ、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、ASN003、ビミラリシブ、GDC0084、ボクスタリシブ、LY3023414、ゲダトリシブ、ARG-092、MK-2206、イパタセルチブ、ウプロセルチブ、カピバセルチブ、トリシリビン、ARQ-751、PF-04979064及びPF-04691502から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 対象にAML治療勧告を提供する方法であって、この方法が:
    a)対象由来の生物学的試料から単離された複数の白血病幹細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを決定する工程であって、ここで少なくとも1種の遺伝子が、CD38、LAMP5、SLC44A1(CD92)、PLAC8、NCAM1(CD56)及びCD70から選択される工程;
    b)測定された細胞中の少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを、対応する予め決定されたカットオフ値と比較する工程;
    c)対応する予め決定されたカットオフ値よりも大きい少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを示す、複数の白血病細胞中の白血病細胞の百分率を決定する工程;
    d)工程(c)からの百分率を、予め決定されたカットオフ百分率と比較する工程;
    e)工程(c)からの百分率が予め決定されたカットオフ百分率よりも大きい場合、少なくとも1種の遺伝子を標的化する少なくとも1種の薬剤の少なくとも1種の治療的有効量の投与を含む治療を勧告する工程、を含む、方法。
  19. 前記少なくとも1種の遺伝子が、CD38である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1種の薬剤が、ダラツムマブである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記少なくとも1種の遺伝子が、LAMP5である、請求項18に記載の方法。
  22. 前記少なくとも1種の薬剤が、ピノメトスタットである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記少なくとも1種の遺伝子が、PLAC8である、請求項18に記載の方法。
  24. 前記少なくとも1種の薬剤が、PI3K阻害剤である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記PI3K阻害剤が、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、イデラリシブ、プクイチニブ、レニオリシブ、ブパリシブ、RTB101、ウムブラリシブ、TG-100-115、ネミラリシブ、GSK2636771、フィメピノスタット、テナリシブ、セラベリシブ、INCB50465、SF1126、GDC-0077、AZD8186、ME401、IPI-549、MEN1611、及びASN003から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1種の遺伝子が、NCAM1(CD56)である、請求項18に記載の方法。
  27. 前記少なくとも1種の薬剤が、ロルボツズマブ又はメルタンシンである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記少なくとも1種の遺伝子が、SLC44A1(CD92)である、請求項18に記載の方法。
  29. 前記少なくとも1種の遺伝子が、CD70である、請求項18に記載の方法。
  30. 前記少なくとも1種の薬剤が、抗体又はCAR-T細胞である、請求項28又は30に記載の方法。
  31. 前記治療が、ベネトクラクス、アザシチジン、又はベネトクラクス及びアザシチジンの併用の少なくとも1種の治療的有効量の投与を更に含む、請求項15~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記発現レベルを決定することが、PCR、ハイスループットシークエンシング、次世代シークエンシング、RNA-シークエンシング、ノーザンブロット、逆転写PCR(RT-PCR)、リアルタイムPCR(qPCR)、定量的PCR、qRT-PCR、フローサイトメトリー、質量分析、マイクロアレイ分析、ドロップレットデジタルPCR、ウェスタンブロット、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記RNA-シークエンシングが、シークエンシングによるトランスクリプトームとエピトープの細胞インデックス(CITE-Seq)である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記生物学的試料が、血液、骨髄生検、骨髄穿刺液、緑色腫生検、組織生検、脳脊髄液、又はそれらの任意の組合せである、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
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