JP2023545710A - 自動化されたバイオリアクタにおける使用のための温度較正方法及びデバイス - Google Patents

自動化されたバイオリアクタにおける使用のための温度較正方法及びデバイス Download PDF

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Abstract

本開示は、細胞工学システムを含む自動化された生物材料工学システムにおける温度の監視及び制御のためのデバイス及び関連する方法を提供する。デバイス及び方法は、自動化されたシステム内の内部温度の測定値を利用して、システム内で実施される様々なプロセス中の温度をマッピングする。【選択図】図2B

Description

関連出願の相互参照
本出願は、「Temperature Calibration Methods and Devices for Use in Automated Bioreactors」と題され、2020年10月9日に出願された米国仮出願第63/089,840号の優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、細胞工学システムを含む自動化された生物材料工学システムにおける温度の監視及び制御のためのデバイス及び関連する方法を提供する。デバイス及び方法は、自動化されたシステムの内部温度の測定値を利用して、システム内で実施される様々なプロセス中の温度をマッピングする。
先進的な細胞及び生体材料療法の臨床導入が加速されることが期待される中、これらの療法が世界中の患者に恩恵をもたらすことを可能にする根本的な製造戦略により注目が集まっている。細胞療法は、臨床的に大きな可能性を秘めているが、診療報酬に対して製造コストが高いため、商業化には高い障壁となっている。したがって、費用対効果、プロセス効率、及び産物の一貫性の必要性から、多くの細胞療法分野における自動化の取り組みが推進されている。
療法のための細胞集団の産生には、様々なプロセスの自動化が関与している。これには、これらの重要な療法を幅広い患者集団に移行するために、細胞の活性化、形質導入、及び増殖を商業的な製造プラットフォームに統合することが含まれる。
細胞の産生を含む生物材料の製造の様々なプロセスの間に、生物学的プロセスが正しい温度で実施されていること、及び使用するための材料が適切な温度で貯蔵されていることを保証するために、そのような自動化されたシステムの温度変化及び勾配を監視することが必要である。本発明は、これらの必要性を満たす。
本開示の一態様は、自動化された生物材料工学システムにおける使用のための較正カセットに関する。較正カセットは、低温チャンバ、高温チャンバ、1つ以上の流体工学経路、及び電気接続素子を備える。低温チャンバは、培地貯蔵容器、及び培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む。高温チャンバは、熱バリアによって低温チャンバから分離されており、高温チャンバは、細胞培養チャンバ、及び細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む。1つ以上の流体工学経路は、細胞培養チャンバ及び培地貯蔵容器に接続されており、かつ1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む。電気接続素子は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続されている。
本開示の一態様は、自動化された細胞工学システムにおける使用のための産生カセットに関する。産生カセットは、細胞培養培地貯蔵容器、及び細胞培養培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、細胞培養物の活性化、形質導入、及び/又は増殖を実施するための高温チャンバであって、高温チャンバが、熱バリアによって低温チャンバから分離されており、高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバ及び細胞培養培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を含み、1つ以上の流体工学経路が、再循環、廃棄物の除去、及び均質なガス交換、並びに細胞培養チャンバへの栄養素の分配を提供する。
本開示の一態様は、自動化された生物材料工学システムにおける温度を監視する方法に関する。この方法は、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、内部温度測定値のセットが、第1のカセット内の温度を示し、かつ第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに周囲温度測定値を受信することであって、周囲温度測定値が、第1のカセットの外側の温度を示し、かつ第1のカセットの外側に配設された自動化された生物材料工学システムのシステム温度プローブによって期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、内部温度測定値のセットと周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、を含む。
本開示の一態様は、自動化された生物材料工学システムにおいて実行される温度制御の方法に関する。この方法は、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている第1の期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、内部温度測定値のセットが、第1のカセット内の温度を示し、かつ第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって第1の期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに第1の周囲温度測定値を受信することであって、第1の周囲温度測定値が、第1のカセットの外側の温度を示し、かつ第1のカセットの外側に配設された自動化された生物材料工学システムのシステム温度センサによって第1の期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、内部温度測定値のセットと第1の周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、制御回路によって、第2のカセット内の場所に対する目標内部温度値を判定することと、制御回路によって、第2のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている第2の期間中に、目標内部温度値、温度オフセット値のセット、及び第2の期間中にシステム温度センサによって生成された1つ以上の追加の周囲温度測定値に基づいて、自動化された生物材料工学システムの加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することであって、システム温度センサが、第2のカセットの外側に配設されている、制御することと、を含む。
本明細書の実施形態に記載されているような、自動化された生体材料工学システムのカセットを用いて実行され得る様々なステップを示す。 本明細書の実施形態による例示的なカセットを示す。 本明細書に記載されているような、温度測定及び/又は較正における使用のための例示的なカセットを示す。 本明細書に記載されているような、温度測定及び/又は較正における使用のための例示的なカセットを示す。 本明細書に記載されているような、温度測定及び/又は較正における使用のための例示的なカセットを示す。 本明細書の実施形態によるシールされた温度プローブを示す。 本明細書の実施形態による、自動化された生体材料工学システムのイメージを示す。 本明細書の実施形態による、自動化された生体材料工学システムのイメージを示す。 本明細書の実施形態による、自動化された生物材料工学システム及びカセットのイメージを示す。 本明細書の実施形態による、自動化された生物材料工学システム及びカセットのイメージを示す。 本明細書の一実施形態による、カセットのイメージを示す。 本明細書の一実施形態による、自動化された生物材料工学システム、カセット、及びコンピューティングデバイスのイメージを示す。 本明細書の一実施形態による、第1のカセット及び第2のカセットを受容することができる自動化された生物材料工学システムのイメージを示す。 本明細書の実施形態に記載されているような例示的な生体材料工学システムを収容する実験室空間を示す。 本明細書の実施形態に記載されているような自動化された生体材料工学システムの流路を示す。 本明細書の一実施形態による、温度オフセットを判定するための例示的な方法のフロー図を描写する。 本明細書に記載されているような、温度測定及び/又は較正における使用のためのカセットを示す。 本明細書に記載されているような、温度測定及び/又は較正における使用のためのカセットを示す。 本明細書の一実施形態による、温度オフセット値を示す。 本明細書の一実施形態による、温度オフセット値を示す。 本明細書の一実施形態による、自動化された生物材料工学システム内に配設され得るカセットを描写する。 本明細書の一実施形態による、加熱デバイスの動作によって影響を受けている制御温度及び培地温度を描写する。 本明細書の一実施形態による、加熱デバイスの動作によって影響を受けている制御温度及び培地温度を描写する。
本明細書に図示及び記載される特定の実装態様は例であり、いかなる方法であっても本出願の範囲を別段に限定することを意図しないことを理解されたい。
本明細書で言及される公開特許、特許出願、ウェブサイト、会社名、及び科学文献は、各々が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同程度まで、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で引用される任意の参考文献と本明細書の具体的な教示との間のいかなる矛盾も、後者を支持して解決されるものとする。同様に、語又は句の技術分野で理解されている定義と本明細書で具体的に教示されている語又は句の定義との間のいかなる矛盾も、後者を支持して解決されるものとする。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、内容が明示的に別段に示さない限り、それらが参照する用語の複数形も具体的に包含する。「約」という用語は、本明細書では、およそ、その領域内、おおよそ、又はその前後を意味するように使用される。「約」という用語が数値範囲とともに使用される場合、それは、記載された数値の上下の境界を拡張することによってその範囲を修正する。概して、「約」という用語は、本明細書では、数値を、記載された値の上下に20%の変動で修正するために使用される。
本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、別段に定義されない限り、本出願に関連する当業者によって一般的に理解されている意味を有する。本明細書では、当業者に既知の様々な方法論及び材料が参照される。
本明細書で提供される方法、デバイス、及びシステムは、自動化された生物材料工学システムにおける使用のためのカセットを用いたそれらの用途を参照して説明される。図1は、様々なサンプル及び集団、特にタンパク質、ペプチド、抗体、抗体断片、及び細胞を含む「生物材料」の産生を可能にする密閉され自動化されたシステムで様々なプロセスが実施され得る例示的なカセット102を示している。そのようなプロセスは、タンパク質及び/又は細胞を活性化、形質導入、増殖、濃縮、洗浄、及び収集/採取するステップを含み得る。
本明細書に記載されるように、カセット及び方法は、活性化、形質導入、増殖、濃縮、及び採取などのステップを実行するための命令を好適に有する、自動化された細胞工学システムを含む、完全に密閉された自動化された生物材料工学システム300(図3A、図3Bを参照)で好適に利用され、実施される。例えば、CAR T細胞を含む遺伝子組み換え免疫細胞の自動化された産生のための細胞工学システムは、2018年8月31日に出願された米国特許出願第16/119,618号(その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されており、本明細書では自動化された細胞工学システム、COCOON(登録商標)、又はCOCOON(商標)システムとも呼ばれる。
例えば、ユーザは、細胞培養物及び試薬(例えば、活性化試薬、ベクター、細胞培養培地、栄養素、及び選択試薬など)が予め充填された自動化された細胞工学システム、並びに細胞産生のためのパラメータ(例えば、細胞の開始数、培地の種類、活性化試薬の種類、ベクターの種類、及び産生される細胞の数又は分量など)を提供することができる。自動化された細胞工学システムは、ユーザからの更なる入力なしに、CAR T細胞を含む遺伝子組み換え免疫細胞培養物を産生する方法を含む、様々な自動化された方法を実施することができる。いくつかの実施形態では、完全に密閉された自動化された細胞工学システムは、細胞培養物の非滅菌環境への曝露を低減することによって、細胞培養物の汚染を最小限に抑える。追加の実施形態では、完全に密閉された自動化された細胞工学システムは、ユーザの細胞の取り扱いを低減することによって、細胞培養物の汚染を最小限に抑える。
自動化された工学システムはまた、様々なタンパク質、ペプチド、抗体、抗体断片などを含む他の生物材料を調製するために使用され得る。
本明細書に記載されるように、自動化された生体材料工学システム300は、好適には、カセット102を含む。本明細書で使用される場合、「カセット」は、本明細書に記載される方法の様々な要素を実施するための1つ以上のチャンバを含み、かつ好適には細胞培地、活性化試薬、洗浄培地などのうちの1つ以上も含む、自動化された生体材料工学システムの、大部分が自己完結型で取り外し可能かつ取り替え可能な要素を指す。
図2Aは、自動化された細胞工学システムを含む、自動化された生体材料工学システムにおける使用のための例示的なカセット102を示している。実施形態では、カセット102は、細胞サンプル入力部202を含む。細胞サンプル入力部202は、カセット102への導入又は装填の前に細胞サンプルが配置され得るバイアル又はチャンバとして図2Aに示されている。他の実施形態では、細胞サンプル入力部202は、単純に、シリンジ又は血液バッグなどの細胞包有バッグが接続され得る滅菌ロックチュービング(例えば、ルアーロックチュービング接続など)であり得る。
カセット102は更に、細胞培養チャンバ206を含む。細胞培養チャンバ206の特徴及び使用の例が本明細書に記載されている。カセット102はまた、細胞培養チャンバ206に流体接続されたポンピングシステム520(流路内の例示的な場所については図5を参照)を含む。
本明細書で使用される場合、「流体接続された」とは、カセット102の構成要素などのシステムの1つ以上の構成要素が、流体(ガス及び液体を含む)が、体積を漏出又は失うことなく構成要素間を通過することを可能にする好適な要素を介して接続されていることを意味する。例示的な流体接続は、シリコーン又はゴムチュービング、ルアーロック接続などの、当該技術分野で既知の様々なチュービング、チャネル、及び接続を含む。また、流体接続された構成要素が、流体接続を依然として維持しながら構成要素の各々の間に追加の要素を含むこともできることを理解すべきである。すなわち、流体接続された構成要素は、構成要素間を通過する流体がこれらの追加の要素を通過することもできるが、そうすることを必要としないように、追加の要素を含み得る。
ポンピングシステム520は、好適には蠕動ポンプシステムであるが、他のポンピングシステムも利用され得る。蠕動ポンプは、流体をポンピングするための一種の容積式ポンプを指す。流体は、多くの場合円形であるポンプケーシング内部に装着された可撓性チューブ内に好適に包有される。ロータの外周に多数の「ローラ」、「シュー」、「ワイパー」、又は「ローブ」が取り付けられたロータが可撓性チューブを圧迫する。ロータが回転すると、圧迫下にあるチューブの一部が挟まれて閉じ(すなわち「閉塞し」)、それによって流体がポンピングされてチューブを通って移動する。更に、カムの通過後にチューブが開くと(「復元」又は「はね返り」)、流体の流れがポンプに誘導される。このプロセスは蠕動と呼ばれ、可撓性チューブを通して流体を移動させるために用いられる。典型的には、チューブを閉塞し、それらの間に流体の本体を捕捉する、2つ以上のローラ、又はワイパーがある。次いで、流体の本体は、ポンプ出口に向かって輸送される。
実施形態では、カセット102は、細胞培養チャンバに好適に接続された1つ以上の流体工学経路を更に含む(図2Aのカセット102内側の232を参照)。カセット102には、細胞培養チャンバに流体接続された細胞サンプル出力部208も含まれる。本明細書に記載されるように、細胞サンプル出力部208を利用して、更なる処理、貯蔵、若しくは患者での潜在的な使用のいずれかのために、又は細胞が産生している所望のタンパク質若しくはペプチドを単離するための更なる処理のために、様々な自動化された手順に従って細胞を採取することができる。細胞サンプル出力部208はまた、本明細書に記載されるように、細胞サンプルが、例えば、エレクトロポレーションなどの形質導入のためにカセットから取り外され、次いで、更なる自動化された処理のためにカセットに戻されることを可能にする、サンプルポート220であり得る。流体工学経路232の例には、本明細書に記載されるように、カセットの要素に栄養素、溶液などを提供する、様々なチュービング、チャネル、毛細管、マイクロ流体要素などが含まれる。
例示的な実施形態では、本明細書では、自動化された生物材料工学システムにおける使用のための温度測定及び/又は較正240のためのカセットが提供される。カセット240は、較正カセット又は産生カセットとして使用され得る。「較正」カセットは、生物材料の産生中に利用されないカセットを指し、したがって、プロセス中の温度変動及び勾配の測定のための試行又はダミーカセットとして単に機能する。「産生」カセットは、細胞を含む生物材料の産生を実施するために利用され得るカセットを指す。較正カセット及び産生カセットの両方が、図に示すように、カセット240に関して本明細書で考察される。
図2Bに示すように、カセット240は、培地貯蔵容器228(図2Aを参照)と培地貯蔵容器228内のシールされた温度プローブ252の第1のアレイ262とを含む、低温チャンバ250を好適に含む。シールされた温度プローブ252は、図2B~図2Dにおいて、短い実線として表されている。本明細書で使用される場合、シールされた温度プローブ252の「アレイ」262は、プローブが、表面、構造、容器、本体などの温度プロファイルをマッピング又は記述する最終的な使用のために、構造内の複数の異なる点における温度を測定することを可能にする、複数のシールされた温度プローブ252の配列を指す。「複数」は、シールされた温度プローブを含むアイテムの2つ以上を含み、シールされた温度プローブ252などのアイテムの、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10個以上、15個以上、20個以上、25個以上、30個以上などを好適に含む。
例示的な実施形態では、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々は、少なくとも2つのシールされた温度プローブを含む。すなわち、例えば、高温チャンバ254、低温チャンバ250、及び流体工学経路232を含む、カセット240の特定のセクションに関する温度情報を提供するように構成された各アレイ。好適な実施形態では、シールされた温度プローブ252の異なるアレイ262の各々は、各アレイ内に2~20個のシールされた温度プローブを含み、より好適には、2~15個のシールされた温度プローブ、2~10個、2~9つ、2~8つ、2~7つ、2~6つ、2~5つ、2~4つ、又は2~3つのシールされた温度プローブを含む。実施形態では、アレイ262の全てにおけるシールされた温度プローブ252の合計数は、好適には10~15個のプローブ、より好適には10個、11個、12個、13個、14個、又は15個の合計プローブである。
図2Bに示すように、カセット240はまた、熱バリア256によって低温チャンバ250から分離された高温チャンバ254を好適に含む。好適には、高温チャンバ254は、細胞培養チャンバ206と、細胞培養チャンバ206内のシールされた温度プローブ252の第2のアレイ262と、を含む(カセット240の側面図を示す図2Cを参照されたい。図2Dは、カセット240の上面図を示している。
実施形態では、低温チャンバ250は、細胞培養培地の貯蔵に好適な冷蔵エリア226を含み得る。例えば、細胞培養チャンバ206内で細胞培養物の活性化、形質導入、及び/又は増殖を実施するのに好適な高温チャンバ254。好適には、高温チャンバは、高温領域と低温領域との間の温度を区別するように維持する絶縁層、セクション、又はチャンバであり得る熱バリア256によって低温チャンバから分離されている。本明細書で使用される場合、「低温チャンバ」は、細胞培地などを冷蔵温度で維持するために、室温未満で好適に維持されるチャンバを指し、より好適には約4℃~約8℃で維持されるチャンバを指す。低温チャンバは、約1L、約2L、約3L、約4L、又は約5Lの流体を含む、培地用のバッグ又は他のホルダを含み得る。追加の培地バッグ又は他の流体源は、カセットに外部から接続され、アクセスポートを介してカセットに接続され得る。低温チャンバ250及び高温チャンバ254の場所を示す図2B及び図2Cに示される括弧は、代表的なものであり、いずれかのチャンバの全寸法について限定するものではなく、代わりに、各チャンバの好適な場所及び基準寸法を表すために提供されている。
本明細書で使用される場合、「高温チャンバ」は、室温超に好適に維持され、より好適には細胞の増殖及び成長を可能にする温度、すなわち、約35~40℃、より好適には約37℃で維持されるチャンバを指す。実施形態では、高温チャンバは、細胞培養チャンバ206(全体にわたって増殖チャンバ又は細胞増殖チャンバとも呼ばれる)を好適に含む。
カセット240の更なる実施形態では、カセット240の中に包有されており、かつ細胞培養チャンバ及び培地貯蔵容器に接続されている1つ以上の流体工学経路はまた、好適には、1つ以上の流体工学経路232内にシールされた温度プローブ252の第3のアレイ262を含む(図2B及び図2Cを参照)。
図2B~図2Dに示すように、シールされた温度プローブ252は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続されている電気接続素子258も好適に含む。見やすくするために、図2B~図2Dには全ての電気接続素子258が示されているわけではない。好適には、シールされた温度プローブ252の各々は、シールされた温度プローブの電力源への電気接続を可能にするために、かつ/又は測定信号の通信を可能にするために、電気接続素子258を含むことに留意されたい。
本明細書で使用される場合、「シールされた温度プローブ」は、表面、溶液、又はガスの温度を測定することができるデバイスを指し、また、プローブを密閉し、カバーを越える液体及び/又はガスの移送を制限するか、又は好適に妨げるカバーを含む。例示的なシールされた温度プローブ252が図2Eに示されており、(温度を測定するための)温度プローブ282及びカバー(又はシール)284(プローブがカバー内にあるため、カバーのみが見える)、並びに電気接続素子258を示している。利用され得る好適なカバーは、様々なポリマーを含み、好適には、カバーは、温度プローブの周りにハーメチックシール、すなわち気密シールを提供する。例示的な温度プローブは、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含んでいた。利用され得る追加の温度プローブには、流体又はガスなどによるプローブの汚染を低減又は排除するためのシール又はカバーも好適に含む熱電対及びサーミスタが含まれる。
本明細書に記載されるように、例示的な実施形態では、培地貯蔵容器228はバッグであり、シールされた温度プローブ252のアレイ262は、バッグの内面に取り付けられている。本明細書に記載されるように、好適には、細胞培養チャンバ206は平坦であり、実質的に非可撓性である。このような細胞培養チャンバは、細胞産生プロセス又は生体材料産生プロセス中の細胞収率の増加を可能にすることが見出されている。実施形態では、シールされた温度252プローブのアレイ262は、細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている。
本明細書に記載されるように、カセット内の流体工学経路は、好適には、様々なチュービング及びコネクタを含み、実施形態では、シールされた温度プローブ252の第3のアレイ262も含み、チュービング内に設置されている。チュービング内のシールされた温度プローブ252の潜在的かつ例示的な場所を示す、カセット240の中央セクションの図2Bを参照されたい。チュービング内の温度プローブの場所は、温度プロファイル及び勾配が流体経路の様々なセクションで測定され得るように設計され得る。例えば、細胞培養培地を細胞培養チャンバ206に送達するように構成されたチュービング内、細胞培養チャンバ206から細胞を除去するように構成されたチュービング内、ガス含有量を調節するように細胞培養培地を混合するように構成されたチュービング内、細胞培養プロセス又は他の生体材料プロセスのサンプリングを可能にするように構成されたチュービング内、細胞培養チャンバ206に入力経路を提供するように構成されたチュービング内、及び他の構成を含む。本明細書に記載されるカセットの1つ以上のセクション又は要素にシールされた温度プローブ252を取り付けるための方法は、当該技術分野で既知であり、例えば、様々な接着剤、テープ、のりの使用、ヒートシーリング方法、はんだ付け方法、機械的留め具による接続、及び形成、成形、又は製造中などにおけるカセット要素への直接的な統合を含む。
好適には、本明細書に記載されるカセット240は、電気接続素子258に電気的に接続されており、したがってシールされた温度プローブ252に接続されている、制御回路270を更に含む。図2Bは、制御回路270の例示的な場所、及び電気接続素子258のうちの1つへの制御回路270の電気接続272を示している。他の電気接続素子258、したがってプローブ252は、同様の様式で制御回路270に接続され得るが、視覚化を容易にするために図に示されていないことを理解すべきである。制御回路270はまた、例えば、カセット240の側面、底部、又は頂部に沿うことを含む、カセット240上の任意の所望の場所に配置され得(例示的な側面の場所については図2Cを、例示的な頂部の場所については図2Dを参照)、かつカセットの内部(すなわち、ハウジングの内部)又は外部に設置され得る。図に示される制御回路270の場所は例示のみを目的としており、当業者は、他の場所及び構成も用いられ得ることを容易に理解するであろう。制御回路は温度プローブに好適に電気的に配線されているが、いくつかの実施形態は、温度プローブと通信するための無線接続(例えば、無線周波数、bluetooth(登録商標)など)を伴い得る。そのような実施形態では、別のデバイスは、有線接続を介して温度プローブと電気的に配線され得、制御回路との無線接続を更に有し得る。すなわち、このデバイスは、制御回路と無線通信するように構成され得る。そのようなデバイスは、例えば、温度プローブへの有線接続を有し、かつ温度プローブによって生成された測定値又は他のデータを受信するように構成された、データ収集回路を含み得、そのようなデータを無線接続を介して制御回路に中継し得る無線モジュール(無線通信回路とも称される)を更に含み得る。
本明細書で使用される場合、「制御回路」は、温度制御及び/又は温度測定に関する機能を提供する電子回路を指す。制御回路270は、例えば、温度センサ252又は任意の他の温度センサによって作成された温度測定値を受信し、処理するように構成され得る。いくつかの実施形態では、制御回路は、通信モジュール(例えば、無線モジュール)を制御して温度測定値を温度を記録するためにコンピュータシステムに通信するように構成され得る。場合によっては、制御回路は、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することによってなど、温度修正(すなわち、温度の上昇又は低下)を制御するか、又は別様に温度修正に影響を及ぼすように構成され得る。実施形態では、制御回路270は、本明細書に記載されるように、温度のマッピングを可能にするために、カセット240の温度の単純な測定及び記録機能を提供する。いくつかの実施形態では、制御回路270はまた、後で使用又は抽出するために、設定された期間にわたって温度測定値を記録又はログ記録するために利用され得る。そのような実施形態では、制御回路270がコンピュータの外部にある場合、制御回路はコンピュータに直ちに接続される必要はなく、代わりに後で(無線で又は直接接続を介してのいずれかで)接続してデータを転送することができる。実施形態では、制御回路270は、カセットの意図しない加熱を低減するために、温度測定の間にオフになるか、又は低電力状態に入るようにプログラムされ得る。一実施形態では、制御回路270は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサコア、プログラマブル論理回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラユニット(MCU)、及び/又は任意の他の制御回路などの処理回路を含み得る。
以下でより詳細に考察されるように、制御回路270は、カセット、自動化された生物材料工学システム、又は自動化された生物材料工学システムと通信するデスクトップコンピュータ又はラップトップなどの何らかの他のデバイス内に設置されるか、又は別様にそれらに関連付けられ得る。例えば、制御回路270は、カセット240に関連付けら得、したがって、カセット240に直接接続されるか、カセット240内に包有されるか、又はカセット240の一部とされる。他の実施形態では、制御回路270は、自動化された生物材料工学システム300に関連付けられ得る。例えば、図3Bに示すように、制御回路270は、生物材料工学システム300に接続されるか、その中に包有されるか、又は別様に、その一部とされ得る。カセット240がシステム300内に挿入されたとき、カセット240は、有線電気接続又は無線接続を介して制御回路と通信し得る。例えば、カセットが、カセット内部の場所からカセットの外側にある場所、又はカセットの外面上の場所まで延在する、1つ以上の電気的コンタクト又は他の電気伝導体(例えば、ワイヤ)を有する場合、電気伝導体は、有線電気接続を提供して、通信を提供し得、かつ/又はカセットの様々な構成要素に電力を提供し得る。そのような例では、電気的コネクタは、カセット240内の温度プローブ252に電気的に接続され得る電気接続素子258を含み得るか、又は電気接続素子258に電気的に接続され得る。電気伝導体がまた制御回路270に(直接的又は間接的に)電気的に接続されている場合、それらは、電気接続を提供し得、それを通して、制御回路270と温度プローブ252との間で通信が行われ得る。例えば、これは、電気接続素子258を制御回路270に電気的に接続されたコネクタ内に差し込むことによって行われ得、カセット240がシステム300内に挿入されているとき(すなわち、プラグ・アンド・プレイ接続として)、又はカセット240が挿入された後に行われ得る(すなわち、更なる接続として、おそらく所望される場合にのみ使用される)。上述のように、カセット240と制御回路270との間の通信(通信接続又は通信結合とも称される)は、特にカセット240が、カセット240の内部の場所とカセット240の外側の場所との間の有線接続を提供することができる導体を有していない場合にも、無線で実施され得る。
様々なフィルタ又は分離デバイスが、本明細書に記載のカセット及び方法に利用される。例えば、磁気分離プロセスを利用して、所望されない細胞及びデブリを細胞集団から排除及び分離することができる。そのような実施形態では、生体分子(例えば、抗体、抗体断片など)が結合している磁気ビーズ又は他の構造は、標的細胞と相互作用し得る。次いで、フィルタ、カラム、フローチューブ、又は磁場を有するチャネルなどの使用を含む、様々な磁気分離方法を使用して、細胞サンプル中にあり得る所望されない細胞、デブリなどから標的細胞集団を分離することができる。例えば、標的細胞集団は、チューブ又は他の構造を通って流れ、磁場に曝露され得、それによって、標的細胞集団は磁場によって保持又は留められ、所望されない細胞及びデブリがチューブを通過することを可能にする。次いで、磁場がオフにされ得、標的細胞集団が更なる自動化された処理のためにカセットの更なる保持チャンバ又は他のエリア上を通過することを可能にする。追加の濾過には、従来のカラム濾過、又は他の濾過膜及び構造の使用が含まれる。
磁気分離プロセスが利用される実施形態では、本明細書に記載されるカセットはまた、カセット内及びカセットを取り囲む磁束を測定及びマッピングするための磁気プローブを更に含み得る。この測定及びマッピングは、分離プロセス中の磁場の較正、検証、及び/又は制御に利用することができる情報を提供する。
更なる実施形態では、カセット240は、廃棄物収集チャンバ510を更に含む。追加の実施形態では、カセットに追加の貯蔵性能を提供し得るサテライト容積550が、自動化されたプロセスの全体的な容積を増加させる。サテライト容積550の例示的な場所が、図5の流路に示されている。カセットはまた、1つ以上の流体工学経路(総括的に232)を更に含み得、流体工学経路は、再循環、廃棄物の除去、及び均質なガス交換、並びに細胞培養チャンバ内の細胞を乱すことなく、細胞培養チャンバを含むカセットの様々な部分への栄養素の分配を提供する。カセット240はまた、様々な流体工学経路を通る流れを制御するための1つ以上のバルブ522又は552を更に含む(流路内の例示的な場所については図5を参照)。
例示的な実施形態では、図2A及び図2Bに示すように、細胞培養チャンバ206は、容易に曲がらない又は屈曲しない平坦で非可撓性のチャンバである(すなわち、プラスチックなどの実質的に非可撓性の材料で作製されている)。非可撓性チャンバの使用により、細胞を実質的に乱れていない状態に維持することが可能になる。図2Aに示すように、細胞培養チャンバ206は、細胞培養物が細胞培養チャンバの底部にわたって広がることを可能にするように配向されている。図2Aに示すように、細胞培養チャンバ206は、好適に床又はテーブルと平行な位置に維持されており、細胞培養物を乱れていない状態に維持し、細胞培養物が細胞培養チャンバの底部の広いエリアにわたって広がることを可能にする。実施形態では、細胞培養チャンバ206の全体的な厚さ(すなわち、チャンバの高さ)は低く、約0.5cm~約5cmほどである。好適には、細胞培養チャンバは、約0.50ml~約300ml、より好適には約50ml~約200mlの容積を有し、又は細胞培養チャンバは、約180mlの容積を有する。低いチャンバ高さ(5cm未満、好適には4cm未満、3cm未満、又は2cm未満)を用いることで、細胞に近接した効果的な培地及びガス交換が可能となる。ポートは、細胞を乱すことなく、流体の再循環を介して混合を可能にするように構成されている。より大きな高さの静的容器は、濃度勾配を生成し得、これにより、細胞の近くのエリアが酸素及び新鮮な栄養素に限定される。制御されたフローダイナミクスを通じて、細胞が乱れることなく培地交換が実行され得る。培地は、細胞喪失のリスクなしに(細胞が存在しない)追加のチャンバから除去され得る。
本明細書に記載されるように、例示的な実施形態では、カセットは、細胞培養物、培養培地、所望される場合に、細胞洗浄培地、活性化試薬、及び/又はベクター、並びにこれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上で予め充填されている。更なる実施形態では、これらの様々な要素は、好適な注入ポートなどを介して後で追加され得る。
本明細書に記載されるように、実施形態では、カセットは、pHセンサ524、グルコースセンサ(図示せず)、酸素センサ526、二酸化炭素センサ(図示せず)、乳酸センサ/モニタ(図示せず)、及び/又は光学密度センサ(図示せず)のうちの1つ以上を好適に更に含む。流路内の例示的な位置については、図5を参照されたい。カセットはまた、1つ以上のサンプリングポート及び/又は注入ポートを含み得る。そのようなサンプリングポート220及び注入ポート222の例は図2Aに示されており、図5に示されている流路内の例示的な場所であり、カートリッジをエレクトロポレーションユニット又は追加の培地源などの外部デバイスに接続するためのアクセスポートを含み得る。図2Aはまた、入力部202、細胞培地などを温めるために使用することができる予熱加温バッグ224、及び二次チャンバ230の場所を示している。
実施形態では、カセット240はまた、カセット内(すなわち、図2Aに示す構造内)に好適に包有されており、かつカセットの流体工学システムに流体接続されている、細胞洗浄システム512を含み得る。実施形態では、細胞洗浄システム512は、細胞洗浄培地を好適に含む、カセット240内に包有されたコンテナ又はバッグである。細胞洗浄培地は、更なる処理又は使用のためにカセット内又はカセット外に細胞集団を移送する前に、所望の細胞集団を洗浄して、いかなる所望されない廃棄細胞又は汚染も除去するために好適に使用される。細胞洗浄システム512はまた、カセット102の外側に含まれ得る。
カセット102はまた、任意選択的に、細胞保有チャンバ516(カセット102内部に設置されているため、図2には見えない)を更に含み得る。図5は、カセットの流路内の細胞保有チャンバ516の例示的な場所を示している。細胞保有チャンバ516は、好適には、本明細書に記載されるように、処理の様々な段階の前又は後のいずれかで細胞集団を中に保有することができる、カセット内に設置されたリザーバ又は好適なチャンバである。
更なる実施形態では、自動化された細胞工学システムにおける使用のための産生カセットであって、細胞培養培地貯蔵容器、及び細胞培養培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、細胞培養物の活性化、形質導入、及び/又は増殖を実施するための高温チャンバであって、高温チャンバが、熱バリアによって低温チャンバから分離されており、高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバ及び細胞培養培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を備え、1つ以上の流体工学経路が、再循環、廃棄物の除去、及び均質なガス交換、並びに細胞培養チャンバへの栄養素の分配を提供する、産生カセットが本明細書において提供される。
前述のように、シールされた温度プローブ252を包有する本明細書に記載されるカセット240は、較正カセット及び/又は産生カセットとして利用され得る。カセットが較正カセットとして利用される実施形態では、カセットは、細胞産物又は生体材料産物を産生するかのように設計され、実装されているが、実際には産物は産生されない。代わりに、カセットは単に、関連するシステム/プラットフォーム、産生カセット設計、並びに産生カセットの様々なセクション及び領域、又は産生カセットを用いて使用するためのプロセス設計の温度の較正を提供する。カセットが産生カセットである実施形態では、カセット内の温度プロファイルに関する情報を提供することに加えて、システムはまた、患者又は研究の場での最終的使用のために、所望の細胞及び/又は生体材料を調製するように設定されている。カセットが産生カセットである実施形態では、温度プローブは、特に、各異なる使用が異なる患者のためのものである場合、各使用の間に好適に除去され、洗浄/滅菌されるか、又は取り替えられる。
本明細書に記載されるように、産生カセットの実施形態では、細胞培養培地貯蔵容器は、バッグであり、シールされた温度プローブの第1のアレイは、バッグの内面に取り付けられている。好適には、細胞培養チャンバは平坦かつ実質的に非可撓性であり、細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイは、細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている。追加の実施形態では、1つ以上の流体工学経路は、チュービング及びコネクタを含み、シールされた温度プローブの第3のアレイは、チュービング内に設置されている。
実施形態では、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイは、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含む。温度プローブの追加の例は、本明細書に記載されている。様々なアレイにおける使用のための好適な数のプローブが本明細書に記載されており、実施形態では、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイは各々、少なくとも2つのシールされた温度プローブ、好適には2~4つのシールされた温度プローブを含み、実施形態では、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイは、合計で12個のシールされた温度プローブを含む。
本明細書に記載されるように、産生カセットはまた、温度プローブとの相互作用のために(すなわち、測定、記録、修正などのために)電気接続素子に電気的に接続された制御回路を好適に含む。制御回路は、産生カセットに関連付けられ得る(すなわち、カセットの内側又は外側に接続され得るか、又は自動化された細胞工学システムに関連付けられ得る。
本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法は、生体材料工学システムのカセット内の温度を監視、マッピング、及び/又は制御するために好適に使用される。しかしながら、同様のアプローチは、例えば、pH、溶存酸素、流体流量、磁場などを含む、カセットの他の変数を測定するプローブで利用され得る。そのような変数を測定するためのプローブは、当該技術分野で既知であり、温度プローブと同様に、アレイ形式でカセット内に配置され得、細胞工学又は生体材料工学方法の様々なプロセスステップ中に変数をマッピング及び監視するために、カセットの全て又は一部にわたってこれらの変数を測定することを可能にする。
更なる実施形態では、リモート温度プローブを使用して、自動化された生体材料工学システムにおけるカセットの温度を監視、記録、及びフィードバックを提供することができる。そのようなリモート温度プローブは、例えば、自動化された工学システム内に据え付けられ得、かつ自動化されたプロセスが実施されているときに、カセット内の1つ以上の温度を記録することができる、赤外線温度検出デバイスを含み得る。
図3A~図3Bは、カセット240が内部に位置決めされたCOCOON(登録商標)自動化された細胞工学システム300を示している(図3Bでは自動化された細胞工学システムのカバーが開いている)。また、バーコードリーダ、及びタッチパッド又は他の同様のデバイスによる入力を用いて受け取る能力を含み得る、例示的なユーザインターフェース304も示されている。
本明細書に記載される自動化された細胞工学システム及びカセットは、好適には、3つの関連性のある容積である、細胞培養チャンバ容積、作業容積、及び総容積を有する。好適には、カセット内で使用される作業容積は、プロセスステップに基づく180mL~460mLの範囲であり、約500mL、約600mL、約700mL、約800mL、約900mL、又は約1Lまで増加させることができる。実施形態では、カセットは、4*10細胞-10*10細胞を容易に達成することができる。プロセス中の細胞濃度は、0.3*10細胞/mlからおよそ10*10細胞/mlまで変動する。細胞は、細胞培養チャンバ内に設置されているが、培地は、本明細書に記載されるように、作業容積を増加させるために追加のチャンバ(例えば、クロスフローリザーバ及びサテライト容積)を通して連続的に再循環させられる。
ガス交換ラインを含む流体工学経路は、例えば、シリコーンなどのガス透過性材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、自動化された細胞工学システムは、細胞産生方法の間、実質的に無収量のチャンバ全体に酸素を再循環させる。したがって、いくつかの実施形態では、自動化された細胞工学システムにおける細胞培養物の酸素レベルは、可撓性のガス透過性バッグ内の細胞培養物の酸素レベルよりも高い。高められた酸素レベルにより、細胞の成長及び増殖の増加がサポートされ得るため、細胞培養物増殖ステップでは、より高い酸素レベルが重要になり得る。
図3C及び図3Dは、COCOON(登録商標)自動化された細胞工学システム又は何らかの他の生物材料工学システム、及び自動化された生物材料工学システム内に配置され得るカセットなどの、自動化された生物材料工学システムの実施形態を描写している。より具体的には、図3Cは、複数の温度プローブ352を有し、かつ制御回路270を有する、カセット340を描写している。温度プローブ352は、カセット340内の内部温度を測定するように構成され得る。図は、カセット340を受容し得る自動化された生物材料工学システム301を更に描写している。自動化された生物材料工学システム301は、システム温度プローブ242と、加熱デバイス又は冷却デバイス250と、を含み得る。システム温度プローブ242は、カセット340の外側の温度(周囲温度と称され得る)を測定するように構成され得る。場合によっては、自動化された生物材料工学システム301は、その独自の制御回路を有し得、これは、制御回路270から分離され得る。
図3Dは、制御回路270が自動化された生物材料工学システム301内に設置されているか、又は別様にそれに関連付けられていることを描写している。この例では、システム301は、無線モジュール362を有するカセット341を受容するように構成され得、システム301の制御回路270は、無線モジュール362を介してカセット341内から内部温度測定値を受信するように構成され得る。
図3Eは、カセット340/341の例を描写している。より具体的には、この例におけるカセット340は、温度プローブ352と、温度プローブ352によって作成された温度測定値を処理するための、かつ/又は温度測定値を図3Dの制御回路270などの外部デバイスに通信するための、プリント回路基板と、を有し得る。例えば、プリント回路基板は、温度測定値を処理するための周波数フィルタ、アナログフロントエンド(AFE)、アナログ-デジタル変換器、及び制御回路(例えば、マイクロコントローラユニット(MCU))、並びに温度測定値を別のデバイスに送信するための無線モジュール362を含み得る。一実施形態では、MCUは、温度測定値をリムーバブルメモリデバイス又は何らかの他の非一時的なコンピュータ可読媒体若しくは回路可読媒体に記憶するように構成され得る。場合によっては、リムーバブルメモリデバイス及び/又はプリント回路基板上のインサーキットプログラミングは、MCUによって実行され得る命令を記憶し得る。
図3Fは、制御回路270が、カセット340/341及び/又は自動化された生物材料工学システム301と通信しているラップトップコンピュータ若しくはデスクトップコンピュータ又は他のパーソナルコンピュータ(PC)などのコンピューティングデバイス303内に設置されているか、又は別様にそれに関連付けられている例を描写している。制御回路270は、例えば、カセット340/341から及び/若しくは自動化された生物材料工学システム301から温度測定値又は他のデータを受信するように構成され得、かつ/又は、自動化された生物材料工学システム301の1つ以上の構成要素を制御するように構成され得る。一実施形態では、カセット340/341/342、自動化された生物材料工学システム301、及び/又はコンピューティングデバイス302は、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリ、又は任意の他の記憶デバイスなどの非一時的なコンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ可読媒体は、温度測定値などのデータ、及び/又は制御回路270によって実行され得る命令を記憶し得る。これらの命令は、例えば、以下で考察される方法600などの、本明細書で考察される1つ以上の方法を実行するために使用され得る。
図3Gは、自動化された生物材料工学システム301が、カセット340/341などの第1のカセット又は第1のタイプのカセットを受容し、異なる時間又は同時のいずれかに、カセット342などの第2のカセット又は第2のタイプのカセットを受容するように構成され得る例を示している。一実施形態では、カセット342は、カセット340/341よりも少ない温度プローブを有する場合があるか、又はカセット342内に温度プローブを有しない場合がある。場合によっては、カセット340/341は、較正カセットであり得、カセット342は、産生カセットであり得る。
実施形態では、本明細書に記載される方法及びカートリッジは、単一のターンキープラットフォームで複数の単位動作を統合するCOCOON(登録商標)プラットフォーム(Octane Biotech(Kingston,ON))で利用される。非常に具体的な細胞の処理目的に合わせて、複数の細胞プロトコルが提供されている。効率的かつ効果的な自動化移行を提供するために、記載される方法は、複数の単位動作を組み合わせるアプリケーション固有/スポンサー固有のディスポーザブルカセットの概念を利用しており、全て、最終細胞療法産物の中核的要件に焦点を当てている。複数の自動化された細胞工学システム300は、大量の細胞又は個々の患者のための複数の異なる細胞サンプルの産生のための大規模な複合単位動作に一緒に統合され得る(図4を参照)。
図5にはまた、様々なセンサ(例えば、pHセンサ524、溶存酸素センサ526)、並びにサンプリング/サンプルポート及び様々なバルブ(バイパスチェックバルブ552を含む)、並びに構成要素を接続する、シリコーンベースのチュービング構成要素を好適に備える、1つ以上の流体工学経路540の例示的な位置決めも示されている。本明細書に記載されるように、シリコーンベースのチュービング構成要素の使用は、チュービング構成要素を通じた酸素供給を可能にして、細胞培養物のためのガス移送及び最適な酸素供給を容易にする。また、図5には、カセットの流路内の1つ以上の疎水性フィルタ554又は親水性フィルタ556の使用が示されている。
追加の実施形態では、自動化された細胞工学システム300が本明細書に提供される。図3A及び図3Bに示すように、自動化された細胞工学システム300は、好適には、密閉可能ハウジング302、及び密閉可能ハウジング内に包有されたカセット240を含む。本明細書で使用される場合、「密閉可能ハウジング」は、開閉することができ、本明細書に記載されるようなカセット240が中に配置され得、かつ流体供給ライン、ガス供給ライン、電力、冷却接続、加熱接続などの様々な構成要素と統合され得る構造を指す。図3A及び図3Bに示すように、カセットの挿入を可能にするために密閉可能ハウジングを開き(図3B)、カセットを利用して本明細書に記載される様々な自動化されたプロセスが行われることを可能にするための閉鎖されシールされた環境を維持するために閉鎖する(図3A)ことができる。
細胞療法の産生における単位動作の自動化により、同種異系及び自己由来の細胞療法の用途全体に普遍的な利益の機会がもたらされる。自己由来の細胞産物、及びこれらの療法の臨床的成功によって更に強調される患者固有の独自のシナリオにおいて、自動化の利点は、小バッチのGMPコンプライアンス、経済性、患者のトレーサビリティ、及びプロセス逸脱の早期識別の著しいマイクロロットの複雑さのために、特に魅力的である。複雑な製造プロトコルの出現に伴い、マイクロロット細胞産生における自動化された単位動作のエンドツーエンドの統合の価値は、これまであまり研究されてこなかったという事実が注目されている。しかしながら、差し迫った承認後のこれらの療法に対する需要が予想されることから、完全に閉鎖したエンドツーエンドのシステムを実装することで、ハンズオンタイム及びフットプリントなどの製造上のボトルネックに対する待望の解決策を提供することができる。
先進的な療法の開発者は、臨床移行の展開の早い段階で自動化を検討し、臨床試験プロトコルのスケールアップを検討することが奨励される。早期の自動化は、プロトコルの開発に影響を与え、後の段階で手動プロセスから自動化されたプロセスに切り替える場合の比較検討の必要性を回避し、より長期的な商品化ルートの理解を深めることができる。
方法の説明
本開示の一態様は、上で考察されるシステム300/301などの自動化された生物材料工学システムにおいて温度監視及び/又は温度制御を実行するための方法に関する。方法は、上で考察される制御回路270などの制御回路によって実行され得る。上述のように、制御回路270は、カセット(例えば、図2B、図2C、図3C、及び図3Dのカセット240、340、又は341)内に設置され得るか、若しくは別様にそれに関連付けられ得るか、自動化された生物材料工学システム(例えば、図3A~図3Fの300/301)内に設置され得るか、若しくは別様にそれに関連付けられ得るか、又はいくつかの他のデバイス(例えば、コンピューティングデバイス303)に関連付けられ得る。
図6は、温度監視が実行される例示的な方法600のフロー図を示している。方法は、例えば、制御回路270によって実行され得る。一実施形態では、方法600は、図2B及び図3Aのカセット240、又は図3D~図3Fのカセット340/341などの、第1のカセット内の温度を示す内部温度測定値のセットを制御回路が受信するステップ602で始まるか、又はそうでなければステップ602を含み得る。一実施形態では、内部温度測定値のセットは、図2Bの温度プローブ252のアレイ又は図3D~図3Eの温度プローブ352のアレイ(温度センサとも称される)など、第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイから受信され得る。そのような実施形態では、制御回路は、図2Bの電気接続素子258によって提供されるような有線接続を介して、又は図3D/図3Eの無線モジュールによって提供されるような無線接続を介して、内部温度測定値のセットを温度プローブのアレイから受信し得る。例えば、図3Cに示すように、制御回路(例えば、270)が第1のカセット内に配設されている場合、制御回路は、いくつかの実装態様では、図2A又は図2Bの電気接続素子258を介してなど、有線接続を介して温度測定値を受信し得る。図3D及び図3Fに示すように、制御回路(例えば、270)が第1のカセットの外側に配設されている場合、制御回路は、無線モジュール362若しくは何らかの他の通信回路を介して、又は有線電気接続(存在する場合)を介して温度測定値を受信し得る。上述のように、無線モジュール362は、温度プローブ352からデータ収集回路361によって収集されたデータを中継し得る。場合によっては、温度プローブ352が温度に基づいて変化するインピーダンスを有する場合、データ収集回路361は、温度プローブ352のインピーダンス値を判定し、インピーダンス値を使用して温度値を計算するように構成され得る。次いで、無線モジュール362は、温度値を制御回路270に無線で通信するように構成され得る。場合によっては、制御回路270が温度プローブへの有線接続を有する場合、制御回路270は、温度プローブのインピーダンス値に基づいて温度値を計算するように構成され得る。
いくつかのシナリオでは、内部温度測定値のセットは、図3Bに示すシナリオなど、第1のカセット(例えば、240又は340/341)が自動化された生物材料工学システム(例えば、300/301)に収容されている第1の期間中に、温度プローブによって生成され得、かつ/又は制御回路によって受信され得る。いくつかの実装態様では、第1のカセットは、上で考察されるように較正カセットであり得、第1の期間は、較正フェーズの一部であり得る。いくつかの実装態様では、第1のカセットは、これも上で考察される産生カセットであり得る。
一実施形態では、温度プローブのアレイは、図2B及び図2Cに描写されているように、第1のカセット内の複数のそれぞれの場所に配設され得る。そのような実施形態では、内部温度測定値のセットは、複数のそれぞれの場所に対応し得る。例えば、図7Aは時間t(時間とも称される)で作成される温度測定値のセットTemp場所1,時間1~Temp場所11,時間1を示している。図7Bは時間t又は時間で作成される温度測定値のセットTemp場所1,時間2~Temp場所11,時間2を更に示している。図7A及び図7Bに描写するように、温度測定値のセットTemp場所1,時間1~Temp場所11,時間1は、時間t又は時間における場所1~11の温度を示し得、温度測定値のセットTemp場所1,時間2~Temp場所11,時間2は、時間t(時間とも称される)における同じ場所の温度を示し得る。場合によっては、時間及び時間の各々は、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に配設されている第1の期間中の時点であり得る。2つの時点は、例えば、生物材料工学システムによって実行されている生物材料産生プロセスの2つの異なる段階(例えば、産生プロセス中の2つの異なるステップ)に対応し得る。
一実施形態では、内部温度測定値のセットは、制御回路によって使用されて、温度が第1のカセット全体にわたって空間的にどのように変動するかを示す温度マップを生成し得る。例えば、温度測定値Temp場所1,時間1~Temp場所11,時間1第1の時点における第1のカセット内の温度がどのように空間的に変動するかを示す第1の温度マップを生成するために使用され得、温度測定値Temp場所1,時間2~Temp場所11,時間2第2の時点における第1のカセット内の温度がどのように空間的に変動するかを示す第2の温度マップを生成するために使用され得る。
一実施形態では、制御回路(例えば、270)は、内部温度測定値のセットを、図3Dのコンピューティングデバイス303などのコンピューティングデバイスに無線で送信し得る。コンピューティングデバイス303は、例えば、第1のカセット内、又は自動化された生物材料工学システムと互換性のある何らかの他のカセット内の温度をログ記録するために使用されるデスクトップコンピュータ又はラップトップであり得る。
図6に戻ると、方法600は、一実施形態では、制御回路が、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている期間中の周囲温度測定値を受信するステップ604を含み得る。一実施形態では、周囲温度測定値は、図3C~図3Gに示すシステム温度プローブ253、又は図7A及び図7Bに示すシステム温度プローブ753などの自動化された生物材料工学システムのシステム温度プローブ(システム温度センサとも称される)によって生成され得る。システム温度プローブは、第1のカセットの外側に配設され得、周囲温度測定値は、第1のカセットの外側(例えば、カセット240、340、又は341の外側)の温度を示し得る。一例として、図7Aは時間でシステム温度プローブ753によって生成される、及び/又は第1の時点、すなわち時間で制御回路によって受信される周囲温度測定値Temp周囲,時間1を描写しており、一方、図7Bは、プローブ753によって生成される及び/又は第2の時点、すなわち時間で制御回路によって受信される周囲温度測定値Temp周囲,時間2を描写している。
図7Bに戻ると、方法600は、一実施形態では、ステップ606を含み得、ここでは制御回路は、内部温度測定値のセットと周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定する。例えば、図8Aは、第1の時点に対応する内部温度測定値の第1のセットTemp場所1,時間1~Temp場所11,時間1第1の時点に対応する周囲温度測定値Temp周囲,時間1との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値の第1のセットの一例を提供している。図は、第2の時点に対応する内部温度測定値の第2のセットTemp場所1,時間2~Temp場所11,時間2第2の時点に対応する周囲温度測定値Temp周囲,時間2との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値の第2のセットの一例を提供している。場合によっては、第1の時点は、図8Bに示すように、生物材料産生プロセスの第1の段階(例えば、第1の生物学的プロトコル)に対応し得、一方、第2の時点は、生物材料産生プロセスの第2の段階(例えば、第2の生物学的プロトコル)に対応し得る。図8A及び図8Bが示すように、ステップ606で判定される温度オフセット値は、一実施形態では、異なる生物学的プロトコルをカバーし、又はより一般的には、第1の期間における異なる時点をカバーする動的オフセット値であり得る。
一実施形態では、温度オフセット値は、温度制御を容易にするために使用され得る。温度制御は、例えば、図3C及び図3Dのデバイス250などの加熱デバイス又は冷却デバイスを制御して、図3Gのカセット342又は図9のカセット742などのカセット内の場所が目標温度値などの所望の温度に達するようにすることを伴い得る。場合によっては、上で考察される温度オフセット値を判定するために使用されるカセット(例えば、240又は340/341)は、較正カセットなどの第1のカセットであり得る。この実施形態では、温度制御が実行されるカセット(例えば、342/742)は、産生カセットなどの第2のカセットであり得る。そのような場合、温度オフセット値は、第1のカセットが自動化された生物工学システム内に配設されている第1の期間中に判定されている場合があり、温度制御は、第2のカセットが自動化された生物工学システム内に配設されている第2の期間中に実行され得る。第2の期間中、第1のカセットは、例えば、自動化された生物材料工学システムから取り出され得、一方、第2のカセットは、システム内に配置され得る。いくつかの実装態様では、第2のカセットは、その中に温度プローブが配設されていない場合があるか、又は第1のカセット内に配設された温度プローブの数に対してより少ない温度プローブを有する場合がある。
一実施形態では、温度オフセット値の判定及び温度の制御は、同じ制御回路によって実行され得るか、又は2つの別個の制御回路によって実行され得る。例えば、第1の制御回路が、温度オフセット値を判定し、それらを記憶デバイスに記憶し得、一方、同じ制御回路又は別の制御回路が、後で記憶デバイスから温度オフセット値を取得し、温度オフセット値に基づいて温度制御を実行し得る。
一実施形態では、温度制御を実行することは、ステップ606で判定された温度オフセット値を使用して、カセット(例えば、342/742)内の場所における周囲温度値と内部温度値との間の関係を判定することを伴い得る。場合によっては、自動化された生物材料工学システムは、周囲温度値を判定するために、図9のプローブ753などのシステム温度プローブを有する場合があるが、カセット(例えば、342/742)は、温度プローブを有しない場合があるか、又は少しの温度プローブのみを有する場合がある。したがって、制御回路は、カセット(例えば、342/742)内の内部温度に関する直接の測定値を有しない場合があるか、又は少しの直接の測定値のみを有する場合に。そのような場合、制御回路(例えば、270)は温度オフセット値に依存して、システム温度プローブによって測定された周囲温度値に基づいてカセット(例えば、342/742)内の温度に関する情報を推測し得、かつ/又はカセット(例えば、342/742)内の場所に対して所望の内部温度をもたらすために、どの周囲温度を目標にするかを判定し得る。
一実施形態では、温度制御を実行している制御回路(例えば、制御回路270)は、上で考察される第2のカセット(例えば、342/724)などのカセット内の場所に対する目標内部温度値を判定し得る。判定は、カセットが自動化された生物材料工学システム内に配置される前又は後に実行され得る。場合によっては、場所は、図9のカセット742内の場所1~11のうちの1つであり得る。これらの場所は、図7A及び図7Bのカセット240内の、Temp場所1~Temp場所11が測定されたそれぞれの場所と同一であり得るか、又はそうでなければそれらに対応し得る。場合によっては、目標内部温度値に関連付けられた場所は、図9の場所1~11のうちの2つ以上の間の場所であり得る。場合によっては、自動化された生物材料工学システムが自動化された細胞工学システムである場合、目標内部温度値は、カセット(例えば、342/742)内の細胞培養物に対する所望の細胞培養温度値であり得る。所望の細胞培養温度値は、例えば、細胞成長を促進する値であり得る。
一実施形態では、制御回路(例えば、270)は、自動化された生物材料工学システムの加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することによって温度を制御し得る。この動作は、カセット(例えば、342/742)が自動化された生物材料工学システム内に配設されている期間中に行われ得る。上述のように、この期間は、第2の期間であり得るが、温度オフセット値のセットは、上で考察されるように、別のカセット(例えば、240)が自動化された生物材料工学システム内に配設されている第1の期間中に判定されている場合がある。
一実施形態では、制御回路は、目標内部温度値、温度オフセット値のセット、及びシステム温度プローブ(例えば、753)によって生成された1つ以上の周囲温度測定値に基づいて、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御し得る。より具体的には、制御回路は、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御して、推定内部温度値を目標内部温度値に到達させ得、かつ/又は周囲温度値を目標周囲温度値に到達させ得る。推定内部温度値及び/又は目標周囲温度値は、以下でより詳細に考察されるように、温度オフセット値のセットに基づいて判定され得る。
一実施形態では、制御回路は上述のように、カセット(例えば、342/742)内の場所に対する内部温度値を推定することによって、制御回路が、推定内部温度値と目標内部温度値との間の差異に基づいて加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することができるように、又はより具体的には、推定内部温度値が目標内部温度値に近づくよう差異を減少させるように、温度制御を実行し得る。場合によっては、カセット内の場所(例えば、342/742)に対する推定内部温度値は、図9のシステム温度プローブ(例えば、753)によって測定される周囲温度値に基づいて、かつカセット(例えば、342/742)内のその場所に対応する温度オフセット値に基づいて推定され得る。上で考察される第2のカセットなどのカセット(例えば、342/742)内の場所に対する温度オフセット値は、ステップ606に関して上で考察される温度オフセット値のセットのうちの1つに等しいか、又はそれに基づき得る。温度オフセット値のセットは、上で考察される第1のカセット(例えば、240又は340/341)などの別のカセットを使用して判定されている場合がある。より具体的には、第2のカセット内の場所に対する温度オフセット値は、第1のカセット内の対応する場所に対する温度オフセット値に等しいか、又はそれに基づき得る。いくつかの実装態様では、第1のカセット及び第2のカセットは、同じ又は類似した形状又はレイアウトを有し得、第1のカセット内の場所は、2つの場所がそれらのそれぞれのカセットに対して空間的に同一又は類似した場所に位置している場合、第2のカセット内の場所に対応し得る。すなわち、2つの対応する場所は、それらのそれぞれのカセットに対して同一又は類似した場所であり得る。
一例として、図7A及び図7Bのカセット240内の場所1(Temp場所1,時間1及びTemp場所1,時間2が測定される)は、図9のカセット742内の場所1に対応し得る。そのような例では、カセット742内の場所1に対する温度オフセット値は、ステップ606で判定されている場合がある、Offset場所1,時間1又はOffset場所1,時間2などの、カセット240内の対応する場所に対する温度オフセット値と等しいか、又はそれに基づき得る。したがって、制御回路は、例えば、図9のTemp周囲などの周囲温度値に基づいて、かつOffset場所1,時間1又はOffset場所1,時間2に基づいて、カセット742内の場所1に対する推定内部温度値を判定し得る。例えば、制御回路は、周囲温度値からOffset場所1,時間1又はOffset場所1,時間2を減算することによって、カセット742内の場所1に対する推定内部温度値を判定し得る。
上述のように、ステップ606で判定された温度オフセット値は、一実施形態では、第1のカセット(例えば、240)が自動化された生物材料工学システム内に配設されている上で考察される第1の期間などの期間内の様々な時点(例えば、様々な生物学的プロトコル)を考慮する動的オフセット値であり得る。例えば、図8A及び図8Bに描写されるように、第1の期間中に判定された動的温度オフセット値は、第1の期間中の異なる時点に対応する温度オフセット値の複数のセット、例えば、時間(例えば第1の生物学的プロトコル)に対応する温度オフセット値Offset場所1,時間1~Offset場所11,時間1の第1のセット、及び時間(例えば第2の生物学的プロトコル)に対応する温度オフセット値Offset場所1,時間2~Offset場所11,時間2の第2のセットに編成され得る。この実施形態では、第2の期間(第2のカセットが自動化された生物材料工学システム内に設置されている)中のある時点における第2のカセット(例えば、342/742)内の場所に対する推定内部温度値を判定することは、その時点及びその場所に対応する温度オフセット値を判定することを伴い得る。時点は、内部温度値が推定されているとき、又は推定値が使用されるときであり得る。
いくつかの例では、対応する温度オフセット値は、(温度オフセット値の複数のセットが判定されるときに)上で考察される第1の期間中の対応する時点で推定された値であり得る。これらの例では、第1の期間内のある時点は、例えば、2つの時点が生物材料産生プロセスの同じ段階に属する(例えば、同じ生物学的プロトコルに属する)場合、及び/又はそれらがそれぞれの期間の開始又は終了に対して同じ時間的オフセットを有する場合、第2の期間内のある時点に対応し得る。一例として、制御回路が、第2の期間内の第1の生物学的プロトコル中に場所1に対する推定内部温度値を判定する場合、制御回路は、対応する温度オフセット値が、場所1に対応しかつ第1の生物学的プロトコルに対応する、Offset場所1,時間1であると判定し得る。制御回路が、第2の期間内の第2の生物学的プロトコル中に同じ場所に対して推定内部温度値を判定している場合、制御回路は、対応する温度オフセット値がOffset場所1,時間2であると判定し得る。
場合によっては、制御回路は、上で考察されるカセット(例えば、342/742)に対する温度制御を、温度がカセット全体にわたって空間的にどのように変動するかを示す温度マップを推定することによって実行し得る。温度マップは、上で考察される温度オフセット値の第1のセット及び/又は第2のセット、並びに第2の期間中に生成された1つ以上の温度周囲測定値などの温度オフセット値に基づいて生成され得る。いくつかの実装態様では、制御回路は、上で考察されるように、カセット内の様々な場所での内部温度値を推定することによって、温度マップを生成し得る。例えば、制御回路は、周囲温度測定値から(又はより具体的には、周囲温度値から)、それらの場所に対応し、かつ周囲温度測定値が作成された時点に対応する、温度オフセット値を減算し得る。
いくつかの実装態様では、制御回路は、第1の期間内に生成された温度マップに基づいて、第2の期間内のカセット(例えば、342/742)についての温度マップを判定し得る。上記の実装態様では、温度マップは、ある時点でのカセット内の様々な場所(例えば、342/742)における推定内部温度値を示し得、制御回路は、温度マップに基づいて加熱デバイス又は冷却デバイスを制御し得る。制御回路は、単一の温度マップを生成するように構成され得るか、又は第2の期間内の複数の時点に対応する(例えば、複数の生物学的プロトコルに対応する)複数の温度マップを生成し得る。制御回路が第2の期間内の第1の時点についての温度マップを判定している場合、制御回路は温度オフセット値の第1のセットOffset場所1,時間1~Offset場所11,時間1を選択して温度マップを判定し得る。制御回路が第2の期間内の第2の時点についての温度マップを判定している場合、制御回路は温度オフセット値の第2のセットOffset場所1,時間2~Offset場所11,時間2を選択して温度マップを判定し得る。
上述のように、制御回路は、推定内部温度値を目標内部温度値に近づかせることによって、かつ/又は測定周囲温度値を目標周囲温度値に近づかせることによって、加熱制御を実行し得る。一実施形態では、制御回路は、目標内部温度値及び/又は推定内部温度値に基づいて、目標周囲温度値を判定し得る。例えば、制御回路は、カセット内の特定の場所に対する目標内部温度値を、その場所に対応する温度オフセット値に加算することによって、目標周囲温度値を判定し得る。一例として、制御回路は、図9の場所7に対する目標内部温度値をOffset場所7,時間1又はOffset場所7,時間2に加算することによって、目標周囲温度値を判定し得る。
一実施形態では、制御回路は、第2の期間内の複数の点に対する複数の目標周囲温度値を判定し得る。例えば、カセット(例えば、742)内の場所7を様々な時点で目標内部温度値に到達させるために、制御回路は、第1の時点に対応するOffset場所7,時間1を使用することによって第2の期間内の第1の時点に対する第1の目標周囲温度値を判定し得る。制御回路は、第2の時点に対応するOffset場所7,時間2を使用することによって第2の期間内の第2の点に対する第2の目標周囲温度値を判定し得る。2つの時点は、第2の期間内の2つの異なる生物学的プロトコルの一部であり得るか、又は同じ生物学的プロトコルの一部であり得る。制御回路は、例えば、システム温度プローブ(例えば、753)によって測定され得る測定された周囲温度を第1の目標周囲温度値から第2の目標周囲温度値に遷移させるように、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御(例えば、作動又は停止)し得る。例えば、図10Aは、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御するために使用されるため制御温度と称され得る、目標周囲温度及び/又は測定された周囲温度の一例を描写している。図は、この例におけるカセットが細胞培養培地を包有し得るため培地温度と称され得る、内部温度値を更に描写している。この例では、制御回路は、加熱デバイスを制御して、制御温度を第1の目標周囲温度値から第2の周囲温度値に、又はより具体的にはより高い目標周囲温度値からより低い周囲温度値に遷移させ得る。少なくとも2つの異なる目標周囲温度値を使用することにより、カセット内の培地の加熱又は冷却が速まる場合がある。例えば、図10Aにおけるより高い初期周囲温度値の使用により、制御回路が単に特定の期間にわたって単一の目標周囲温度又は制御温度を維持しようとする実装態様と比較して、内部温度値(例えば、培地温度)をより迅速に上昇させ得る。単一の制御温度が使用される後者の例は、図10Bに描写されている。したがって、図10Aの例は、周囲温度と内部温度(例えば、培地温度)との間の熱遅延をよりよく補償するために、かつ内部温度をより迅速に目標値に持っていくために、より積極的かつ/又は動的な様式で加熱デバイスを使用し得る。
一実施形態では、温度オフセット値は、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御するより積極的かつ/又は動的な様式を促進し得る。より具体的には、周囲温度を上昇させることは、周囲温度と内部温度との間の熱遅延を補償するのに役立ち得るが、制御回路は、例えば、上で考察されるカセット(例えば、342/742)内の細胞培養培地を損傷する場合がある、内部温度が過度に高くなるか又は過度に低くならないように保証する必要があり得る。制御回路は、温度オフセット値を使用して、内部温度値が過度に高く又は過度に低くなる可能性が低い周囲温度値をより正確に判定し得、かつ/又は、制御回路が内部温度値を直接測定できない場合であっても、内部温度値が過度に高いか又は過度に低いことを確認するために、内部温度値をより正確に推定し得る。一実施形態では、温度オフセット値が複数の時点に対応することによって動的である場合、制御回路は、動的温度オフセット値を使用して、周囲温度がどのように制御されているかを調整し得る。例えば、動的温度オフセット値は、内部温度を迅速に上昇させるが、内部温度がその目標値を越えることを回避するように、より高い初期周囲温度値(例えば、目標周囲温度値)から図10Aのより低い周囲温度に遷移させるときを判定する際に制御回路を支援し得る。
一実施形態では、自動化された材料工学システムは、カセット(例えば、342/742)の外側の複数のそれぞれの場所で複数の周囲温度値を測定する複数のシステム温度プローブを有し、制御回路は、複数のシステム温度プローブに対応する、かつ/又は複数の場所に対応する、複数の目標周囲温度値を判定するように構成され得る。
追加の例示的な実施形態
実施形態1は、自動化された生物材料工学システムにおける使用のための較正カセットに関する。本実施形態の較正カセットは、培地貯蔵容器、及び培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、熱バリアによって低温チャンバから分離された高温チャンバであって、高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバ及び培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を備える。
実施形態2は、培地貯蔵容器が、バッグであり、シールされた温度プローブの第1のアレイが、バッグの内面に取り付けられている、実施形態1に記載の較正カセットを含む。
実施形態3は、細胞培養チャンバが、平坦かつ実質的に非可撓性であり、シールされた温度プローブの第2のアレイが、細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている、実施形態1又は2に記載の較正カセットを含む。
実施形態4は、1つ以上の流体工学経路が、チュービング及びコネクタを含み、シールされた温度プローブの第3のアレイが、チュービング内に設置されている、実施形態1~3のいずれかに記載の較正カセットを含む。
実施形態5は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含む、実施形態1~4のいずれかに記載の較正カセットを含む。
実施形態6は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、少なくとも2つのシールされた温度プローブを含む、実施形態1~5のいずれかに記載の較正カセットを含む。
実施形態7は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、2~4つのシールされた温度プローブを含む、実施形態6に記載の較正カセットを含む。
実施形態8は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、合計で12個のシールされた温度プローブを含む、実施形態7に記載の較正カセットを含む。
実施形態9は、電気接続素子が、較正カセットに関連付けられた制御回路に電気的に接続されている、実施形態1~8のいずれかに記載の較正カセットを含む。
実施形態10は、電気接続素子が、自動化された生物材料工学システムに関連付けられた制御回路に電気的に接続されるように構成されている、実施形態1~8のいずれかに記載の較正カセットを含む。
実施形態11は、自動化された細胞工学システムにおける使用のための産生カセットに関する。本実施形態の産生カセットは、細胞培養培地貯蔵容器、及び細胞培養培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、細胞培養物の活性化、形質導入、及び/又は増殖を実施するための高温チャンバであって、高温チャンバが、熱バリアによって低温チャンバから分離されており、高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバ及び細胞培養培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を含み、1つ以上の流体工学経路が、再循環、廃棄物の除去、及び均質なガス交換、並びに細胞培養チャンバへの栄養素の分配を提供する。
実施形態12は、細胞培養培地貯蔵容器が、バッグであり、シールされた温度プローブの第1のアレイが、バッグの内面に取り付けられている、実施形態11に記載の産生カセットを含む。
実施形態13は、細胞培養チャンバが平坦かつ実質的に非可撓性であり、細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイが、細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている、実施形態11又は12に記載の産生カセットを含む。
実施形態14は、1つ以上の流体工学経路が、チュービング及びコネクタを含み、シールされた温度プローブの第3のアレイが、チュービング内に設置されている、実施形態11~13のいずれかに記載の産生カセットを含む。
実施形態15は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含む、実施形態11~14のいずれかに記載の産生カセットを含む。
実施形態16は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、少なくとも2つのシールされた温度プローブを含む、実施形態11~15のいずれかに記載の産生カセットを含む。
実施形態17は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、2~4つのシールされた温度プローブを含む、実施形態16に記載の産生カセットを含む。
実施形態18は、シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、合計で12個のシールされた温度プローブを含む、実施形態17に記載の産生カセットを含む。
実施形態19は、電気接続素子が、産生カセットに関連付けられた制御回路に電気的に接続されている、実施形態11~18のいずれかに記載の産生カセットを含む。
実施形態20は、電気接続素子が、自動化された細胞工学システムに関連付けられた制御回路に接続されるように構成されている、実施形態11~18のいずれかに記載の産生カセットを含む。
実施形態21は、自動化された生物材料工学システムにおける温度を監視する方法を含む。本実施形態の方法は、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、内部温度測定値のセットが、第1のカセット内の温度を示し、かつ第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに周囲温度測定値を受信することであって、周囲温度測定値が、第1のカセットの外側の温度を示し、かつ第1のカセットの外側に配設された自動化された生物材料工学システムのシステム温度プローブによって期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、内部温度測定値のセットと周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、を含む。
実施形態22は、制御回路が、第1のカセットに関連付けられている、実施形態21に記載の方法を含む。
実施形態23は、制御回路が、自動化された生物材料工学システムに関連付けられている、実施形態21に記載の方法を含む。
実施形態24は、自動化された生物材料工学システムが、自動化された細胞工学システムである、実施形態21~23のいずれかに記載の方法を含む。
実施形態25は、温度プローブのアレイが、第1のカセット内の複数のそれぞれの場所に配設されており、内部温度測定値のセットが、第1のカセット内の複数のそれぞれの場所に対応し、方法が、内部温度測定値のセットに基づいて、第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す温度マップを生成することを更に含む、実施形態21~24のいずれかに記載の方法を含む。
実施形態26は、内部温度測定値のセットが、期間内の第1の時点に対応する内部温度測定値の第1のセットであり、温度マップが、期間内の第1の時点において第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す第1の温度マップであり、方法が、第1のカセット内の温度プローブのアレイによって生成された内部温度測定値の第2のセットを受信することであって、内部温度測定値の第2のセットが、期間内の第2の時点の複数のそれぞれの場所における温度を示す、受信することと、内部温度測定値の第2のセットに基づいて、期間内の第2の時点において第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す第2の温度マップを生成することと、を更に含む、実施形態25に記載の方法を含む。
実施形態27は、周囲温度測定値が、期間内の第1の時点に対応する第1の周囲温度測定値であり、温度オフセット値のセットが、第1の時点にも対応する温度オフセット値の第1のセットであり、方法が、期間内の第2の時点における第1のカセットの外側の温度を示す第2の周囲温度測定値を受信することと、第2の周囲温度測定値と内部温度測定値の第2のセットとの間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値の第2のセットを判定することであって、温度オフセット値の第2のセットが、第2の時点に対応する、判定することと、を更に含み、第1の時点が、生物材料産生プロセスの第1の段階に属し、第2の時点が、生物材料産生プロセスの第2の段階に属する、実施形態26に記載の方法を含む。
実施形態28は、内部温度測定値のセットをコンピューティングデバイスに無線送信することを更に含む、実施形態21~27のいずれかに記載の方法を含む。
実施形態29は、自動化された生物材料工学システムにおいて実行される温度制御の方法を含みかつそれに関し、方法が、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている第1の期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、内部温度測定値のセットが、第1のカセット内の温度を示し、かつ第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって第1の期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、第1のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに第1の周囲温度測定値を受信することであって、第1の周囲温度測定値が、第1のカセットの外側の温度を示し、かつ第1のカセットの外側に配設された自動化された生物材料工学システムのシステム温度センサによって第1の期間中に生成される、受信することと、制御回路によって、内部温度測定値のセットと第1の周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、制御回路によって、第2のカセット内の場所に対する目標内部温度値を判定することと、制御回路によって、第2のカセットが自動化された生物材料工学システム内に収容されている第2の期間中に、目標内部温度値、温度オフセット値のセット、及び第2の期間中にシステム温度センサによって生成された1つ以上の追加の周囲温度測定値に基づいて、自動化された生物材料工学システムの加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することであって、システム温度センサが、第2のカセットの外側に配設されている、制御することと、を含む。
実施形態30は、自動化された生物材料工学システムが、自動化された細胞工学システムであり、目標内部温度値が、第2のカセット内の細胞培養物に対する所望の細胞培養温度値である、実施形態29に記載の方法を含む。
実施形態31は、温度オフセット値のセット及び第2の期間中に生成された1つ以上の追加の周囲温度測定値に基づいて、第2のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す温度マップを生成することを更に含み、加熱デバイス又は冷却デバイスが、温度マップに基づいて制御される、実施形態29又は30に記載の方法を含む。
実施形態32は、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することが、第2のカセット内の場所に対する推定内部温度値を判定することを含み、加熱デバイス又は冷却デバイスが、推定内部温度値と所望の内部温度値との間の差異に基づいて制御される、実施形態31に記載の方法を含む。
実施形態33は、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することが、推定内部温度値及び/又は目標内部温度値に基づいて目標周囲温度値を判定することを含み、加熱デバイス又は冷却デバイスが、システム温度プローブによって測定された温度を目標周囲温度値に近づかせるように制御される、実施形態32に記載の方法を含む。
実施形態34は、温度オフセット値のセットが、第1の期間中に判定された温度オフセット値の複数のセットのうちの1つであり、複数のセットが、第1の期間内の異なる時点に対応し、判定された温度マップが、第2の期間内のある時点に対応し、かつ温度オフセット値のセットが第2の期間内の時点にも対応するという判定に基づいて、温度オフセット値の複数のセットの中から温度オフセット値のセットを選択することによって生成される、実施形態33に記載の方法を含む。
実施形態35は、温度オフセット値のセットが、第1の期間内のある時点に関連付けられており、第1の期間内の時点と、第2の期間内の時点との両方が、複数の段階を有する生物材料産生プロセスの同じ段階に属する、実施形態34に記載の方法を含む。
実施形態36は、温度マップが、第1の温度マップであり、方法が、第2の期間内の第2の時点において、温度オフセット値の複数のセットの中から温度オフセット値の第2のセットを選択することであって、選択された温度オフセット値の第2のセットが、第2の期間内の第2の時点に対応する、選択することと、温度オフセット値の第2のセットに基づいて第2の温度マップを生成することであって、第2の温度マップが、第2の期間内の第2の時点に関連付けられており、加熱デバイス又は冷却デバイスが、第2の温度マップに基づいて制御される、生成することと、を更に含む、実施形態34又は35に記載の方法を含む。
実施形態37は、目標周囲温度値が、第1の目標周囲温度値であり、方法が、第2の推定内部温度値を判定することと、第2の推定内部温度値及び/又は目標内部温度値に基づいて、第2の目標周囲温度値を判定することと、加熱デバイス又は冷却デバイスを制御して、システム温度プローブによって測定された温度を第1の目標周囲温度値から第2の目標周囲温度値に遷移させることと、を更に含む、実施形態36に記載の方法を含む。
実施形態38は、第1の目標周囲温度値が、第2の目標周囲温度値よりも高い、実施形態37に記載の方法を含む。
実施形態39は、第2のカセットが、第2のカセットの中に配設された温度センサを有しない、実施形態21~38のいずれかに記載の方法を含む。
本明細書に記載の方法及び用途に対する他の好適な修正及び適合を、実施形態の任意の範囲から逸脱することなく行うことができることは、関連する技術分野の当業者には容易に明らかとなるであろう。
本明細書ではある特定の実施形態を例示及び記載しているが、特許請求の範囲は、記載及び示されている部分の具体的な形態又は構成に限定されるべきではないことが理解されるべきである。本明細書では、例示的な実施形態が開示されており、具体的な用語が採用されているが、それらは、限定の目的ではなく、一般的かつ説明的な意味でのみ使用される。上記の教示に照らして、実施形態の修正及び変形が可能である。したがって、実施形態は、具体的に記載される以外の方法で実行され得ると理解されるべきである。
本明細書中に言及される全ての公開物、特許、及び特許出願は、各個々の公開物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれると具体的かつ個別に示されたのと同程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (39)

  1. 自動化された生物材料工学システムにおける使用のための較正カセットであって、
    培地貯蔵容器、及び前記培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、
    熱バリアによって前記低温チャンバから分離された高温チャンバであって、前記高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び前記細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、
    前記細胞培養チャンバ及び前記培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、前記1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、
    前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を備える、較正カセット。
  2. 前記培地貯蔵容器が、バッグであり、前記シールされた温度プローブの第1のアレイが、前記バッグの内面に取り付けられている、請求項1に記載の較正カセット。
  3. 前記細胞培養チャンバが、平坦かつ実質的に非可撓性であり、前記シールされた温度プローブの第2のアレイが、前記細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている、請求項1又は2に記載の較正カセット。
  4. 前記1つ以上の流体工学経路が、チュービング及びコネクタを含み、前記シールされた温度プローブの第3のアレイが、前記チュービング内に設置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の較正カセット。
  5. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の較正カセット。
  6. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、少なくとも2つのシールされた温度プローブを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の較正カセット。
  7. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、2~4つのシールされた温度プローブを含む、請求項6に記載の較正カセット。
  8. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、合計で12個のシールされた温度プローブを含む、請求項7に記載の較正カセット。
  9. 前記電気接続素子が、前記較正カセットに関連付けられた制御回路に電気的に接続されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の較正カセット。
  10. 前記電気接続素子が、前記自動化された生物材料工学システムに関連付けられた制御回路に電気的に接続されるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の較正カセット。
  11. 自動化された細胞工学システムにおける使用のための産生カセットであって、
    細胞培養培地貯蔵容器、及び前記細胞培養培地貯蔵容器内のシールされた温度プローブの第1のアレイを含む、低温チャンバと、
    細胞培養物の活性化、形質導入、及び/又は増殖を実施するための高温チャンバであって、前記高温チャンバが、熱バリアによって前記低温チャンバから分離されており、前記高温チャンバが、細胞培養チャンバ、及び前記細胞培養チャンバ内のシールされた温度プローブの第2のアレイを含む、高温チャンバと、
    前記細胞培養チャンバ及び前記細胞培養培地貯蔵容器に接続された1つ以上の流体工学経路であって、前記1つ以上の流体工学経路内にシールされた温度プローブの第3のアレイを含む、1つ以上の流体工学経路と、
    前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイの各々に電気的に接続された電気接続素子と、を備え、
    前記1つ以上の流体工学経路が、再循環、廃棄物の除去、及び均質なガス交換、並びに前記細胞培養チャンバへの栄養素の分配を提供する、産生カセット。
  12. 前記細胞培養培地貯蔵容器が、バッグであり、前記シールされた温度プローブの第1のアレイが、前記バッグの内面に取り付けられている、請求項11に記載の産生カセット。
  13. 前記細胞培養チャンバが平坦かつ実質的に非可撓性であり、前記細胞培養チャンバ内の前記シールされた温度プローブの第2のアレイが、前記細胞培養チャンバの底部及び/又は側面に取り付けられている、請求項11又は12に記載の産生カセット。
  14. 前記1つ以上の流体工学経路が、チュービング及びコネクタを含み、前記シールされた温度プローブの第3のアレイが、前記チュービング内に設置されている、請求項11~13のいずれか一項に記載の産生カセット。
  15. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、ポリマーカバーによって気密シールされた抵抗温度検出器(RTD)を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の産生カセット。
  16. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、少なくとも2つのシールされた温度プローブを含む、請求項11~15のいずれか一項に記載の産生カセット。
  17. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが各々、2~4つのシールされた温度プローブを含む、請求項16に記載の産生カセット。
  18. 前記シールされた温度プローブの第1、第2、及び第3のアレイが、合計で12個のシールされた温度プローブを含む、請求項17に記載の産生カセット。
  19. 前記電気接続素子が、前記産生カセットに関連付けられた制御回路に電気的に接続されている、請求項11~18のいずれか一項に記載の産生カセット。
  20. 前記電気接続素子が、前記自動化された細胞工学システムに関連付けられた制御回路に接続されるように構成されている、請求項11~18のいずれか一項に記載の産生カセット。
  21. 自動化された生物材料工学システムにおける温度を監視する方法であって、前記方法が、
    制御回路によって、第1のカセットが前記自動化された生物材料工学システム内に収容されている期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、前記内部温度測定値のセットが、前記第1のカセット内の温度を示し、かつ前記第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって前記期間中に生成される、受信することと、
    前記制御回路によって、前記第1のカセットが前記自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに周囲温度測定値を受信することであって、前記周囲温度測定値が、前記第1のカセットの外側の温度を示し、かつ前記第1のカセットの外側に配設された前記自動化された生物材料工学システムのシステム温度プローブによって前記期間中に生成される、受信することと、
    前記制御回路によって、前記内部温度測定値のセットと前記周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、を含む、方法。
  22. 前記制御回路が、前記第1のカセットに関連付けられている、請求項21に記載の方法。
  23. 前記制御回路が、前記自動化された生物材料工学システムに関連付けられている、請求項21に記載の方法。
  24. 前記自動化された生物材料工学システムが、自動化された細胞工学システムである、請求項21~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記温度プローブのアレイが、前記第1のカセット内の複数のそれぞれの場所に配設されており、前記内部温度測定値のセットが、前記第1のカセット内の前記複数のそれぞれの場所に対応し、前記方法が、
    前記内部温度測定値のセットに基づいて、前記第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す温度マップを生成することを更に含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記内部温度測定値のセットが、前記期間内の第1の時点に対応する内部温度測定値の第1のセットであり、前記温度マップが、前記期間内の前記第1の時点において前記第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す第1の温度マップであり、前記方法が、
    前記第1のカセット内の前記温度プローブのアレイによって生成された内部温度測定値の第2のセットを受信することであって、前記内部温度測定値の第2のセットが、前記期間内の第2の時点の前記複数のそれぞれの場所における温度を示す、受信することと、
    前記内部温度測定値の第2のセットに基づいて、前記期間内の前記第2の時点において前記第1のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す第2の温度マップを生成することと、を更に含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記周囲温度測定値が、前記期間内の前記第1の時点に対応する第1の周囲温度測定値であり、前記温度オフセット値のセットが、前記第1の時点にも対応する温度オフセット値の第1のセットであり、前記方法が、
    前記期間内の前記第2の時点における前記第1のカセットの外側の温度を示す第2の周囲温度測定値を受信することと、
    前記第2の周囲温度測定値と前記内部温度測定値の第2のセットとの間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値の第2のセットを判定することであって、前記温度オフセット値の第2のセットが、前記第2の時点に対応する、判定することと、を更に含み、
    前記第1の時点が、生物材料産生プロセスの第1の段階に属し、前記第2の時点が、生物材料産生プロセスの第2の段階に属する、請求項26に記載の方法。
  28. 前記内部温度測定値のセットをコンピューティングデバイスに無線送信することを更に含む、請求項21~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 自動化された生物材料工学システムにおいて実行される温度制御の方法であって、前記方法が、
    制御回路によって、第1のカセットが前記自動化された生物材料工学システム内に収容されている第1の期間中に、内部温度測定値のセットを受信することであって、前記内部温度測定値のセットが、前記第1のカセット内の温度を示し、かつ前記第1のカセット内に配設された温度プローブのアレイによって前記第1の期間中に生成される、受信することと、
    前記制御回路によって、前記第1のカセットが前記自動化された生物材料工学システム内に収容されたときに第1の周囲温度測定値を受信することであって、前記第1の周囲温度測定値が、前記第1のカセットの外側の温度を示し、かつ前記第1のカセットの外側に配設された前記自動化された生物材料工学システムのシステム温度センサによって前記第1の期間中に生成される、受信することと、
    前記制御回路によって、前記内部温度測定値のセットと前記第1の周囲温度測定値との間のそれぞれの差異を示す温度オフセット値のセットを判定することと、
    前記制御回路によって、第2のカセット内の場所に対する目標内部温度値を判定することと、
    前記制御回路によって、前記第2のカセットが前記自動化された生物材料工学システム内に収容されている第2の期間中に、前記目標内部温度値、前記温度オフセット値のセット、及び前記第2の期間中に前記システム温度センサによって生成された1つ以上の追加の周囲温度測定値に基づいて、前記自動化された生物材料工学システムの加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することであって、前記システム温度センサが、前記第2のカセットの外側に配設されている、制御することと、を含む、方法。
  30. 前記自動化された生物材料工学システムが、自動化された細胞工学システムであり、前記目標内部温度値が、前記第2のカセット内の細胞培養物に対する所望の細胞培養温度値である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記温度オフセット値のセット及び前記第2の期間中に生成された前記1つ以上の追加の周囲温度測定値に基づいて、前記第2のカセット全体にわたって温度が空間的にどのように変動するかを示す温度マップを生成することを更に含み、前記加熱デバイス又は冷却デバイスが、前記温度マップに基づいて制御される、請求項29又は30に記載の方法。
  32. 前記加熱デバイス又は冷却デバイスを制御することが、前記第2のカセット内の前記場所に対する推定内部温度値を判定することを含み、前記加熱デバイス又は前記冷却デバイスが、前記推定内部温度値と所望の内部温度値との間の差異に基づいて制御される、請求項31に記載の方法。
  33. 前記加熱デバイス又は前記冷却デバイスを制御することが、前記推定内部温度値及び/又は前記目標内部温度値に基づいて目標周囲温度値を判定することを含み、前記加熱デバイス又は前記冷却デバイスが、前記システム温度プローブによって測定された温度を前記目標周囲温度値に近づかせるように制御される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記温度オフセット値のセットが、前記第1の期間中に判定された温度オフセット値の複数のセットのうちの1つであり、前記複数のセットが、前記第1の期間内の異なる時点に対応し、
    判定された温度マップが、前記第2の期間内のある時点に対応し、かつ前記温度オフセット値のセットが前記第2の期間内の前記時点にも対応するという判定に基づいて、前記温度オフセット値の複数のセットの中から前記温度オフセット値のセットを選択することによって生成される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記温度オフセット値のセットが、前記第1の期間内のある時点に関連付けられており、前記第1の期間内の前記時点と、前記第2の期間内の前記時点との両方が、複数の段階を有する生物材料産生プロセスの同じ段階に属する、請求項34に記載の方法。
  36. 前記温度マップが、第1の温度マップであり、前記方法が、
    前記第2の期間内の第2の時点において、前記温度オフセット値の複数のセットの中から温度オフセット値の第2のセットを選択することであって、前記選択された温度オフセット値の第2のセットが、前記第2の期間内の前記第2の時点に対応する、選択することと、
    前記温度オフセット値の第2のセットに基づいて第2の温度マップを生成することであって、前記第2の温度マップが、前記第2の期間内の前記第2の時点に関連付けられており、前記加熱デバイス又は前記冷却デバイスが、前記第2の温度マップに基づいて制御される、生成することと、を更に含む、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 前記目標周囲温度値が、第1の目標周囲温度値であり、前記方法が、第2の推定内部温度値を判定することと、
    前記第2の推定内部温度値及び/又は前記目標内部温度値に基づいて、第2の目標周囲温度値を判定することと、
    前記加熱デバイス又は前記冷却デバイスを制御して、前記システム温度プローブによって測定された温度を前記第1の目標周囲温度値から前記第2の目標周囲温度値に遷移させることと、を更に含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記第1の目標周囲温度値が、前記第2の目標周囲温度値よりも高い、請求項37に記載の方法。
  39. 前記第2のカセットが、前記第2のカセットの中に配設された温度センサを有しない、請求項21~38のいずれか一項に記載の方法。

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