JP2023543353A - フェイシャルガードシステム - Google Patents
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Abstract
顔の前にある人の頭部に装着するように構成されたフェイシャルガードシステムは、バリアと人の顔の間のシールとして機能するベースと協働して、顎下のフィルタされた開口部及びバリア及び/又はベースに画定された1又は複数の追加のフィルタされた開口部を通じてのみ空気が流入し得る顔の開口部の周りに密閉空間を形成する周縁部を有するバリアを備える。ベースは、着用者の額を横切って、着用者の顔の両側の頬骨、頬、顎に沿って下がり、着用者の顎先の下まで連続したシールを作成する適合部を含む。顎下のフィルタされた開口部は、フェイシャルガードシステムを装着している人の鼻孔に向けて密閉空間に空気を吹き込むための一体型フィルタ及びファンユニットを含み得る。
Description
本出願は、2020年9月21日に出願された米国仮出願第63/081,097号および2021年4月30日に出願された米国仮出願第63/182,411号の優先権を主張し、その各々は、すべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本願は、人の顔に装着するフェイシャルガードに関するものである。
COVID-19と呼ばれる重症の急性呼吸困難症候群を引き起こすSARS-CoV-2ウイルスなどのウイルスの口腔粘膜や鼻粘膜からの感染を遅らせるために、口と鼻にマスクをする。マスクは、より一般的には、空気中の病原体(細菌や真菌など)や刺激、怪我、または病気を引き起こす可能性のあるその他の粒子の吸入とさらなる拡散を減らすために使用される。
マスクの種類は数多くあるが、呼吸に必要な通気性を確保しながら、ウイルスを効果的に遮断する機能を持つものは限られている。「N95」または同等の規格を満たすマスクは、一般的に感染性ウイルス粒子の移動に対して有効なバリアであると考えられている。ろ材は、直径0.3マイクロメートルまたはミクロンの粒子の95%をろ過できる。これは、高密度でありながら十分に多孔性の界面を形成する不織布繊維でできており、空気が流れる一方で、0.3マイクロメートル以上の直径を持つウイルス粒子の一方の側から他方への通過を妨げ、ろ材の反対側から出る前に、ほとんどの粒子を除去する。
ウイルスの拡散を防ぐために使用されるマスクの多くは、使い捨てで、口と鼻を覆う鼻のような形状に仕立てられたろ材を、耳の周りのストラップやループを使って顔に密着させるだけのものである。このようなマスクの使用には、いくつかの問題がある。特に、N95やそれに準ずる基準を満たしたマスクなど、小さな粒子をろ過する効率や効果が非常に高いものは、マスクを着用すると呼吸が苦しくなる。また、マスクは音を消してしまうので、マスクをしている人の声が聞き取りにくくなったり、理解しにくくなったりする。着用者の口と口の周りの顔の表情を見ることができないことは、特に聴覚障害者や難聴のコミュニティにとって、この問題を悪化させる。さらに、目の粘膜を保護するために追加のフェイスシールドが必要である。また、マスクは、密閉性を高めるために顔に密着させて、長時間装着すると、鼻や頬の皮膚を刺激したり傷つけたりすることがある。
本発明は、顔と協働して顔の前に密閉空間を作り、そこに空気が吸い込まれ、そこから空気が排出されるバリアを備え、顔の前で人の頭部に装着されるように構成された装置であって、その装置の操作方法および使用方法に関する。
本装置は、本装置は、着用者の顔との間に安全なインターフェイスを作り、1つ以上のフィルタされた開口部を除いて、密閉空間と環境との間の実質的な空気の流れを防止するようになっている。本装置の装着者の顔面開口部および眼球と、環境との間で、想定される環境条件下で空気や液体が通過することができないバリアは、顔面開口部および眼球を囲む界面で顔に密閉し、本装置によって規定された開口部を通してのみ空気の出入りを可能にする顔面開口部の周囲の閉鎖環境を形成する。一例では、バリアの周縁は、装着時に、装着者の目の上の点から使用者の口または下の点まで、装着者の顔の前に位置し、かつ顔から間隔をあけてバリアを配置するベースと協働する。ベースは、その周縁に沿ってバリアとのシールを形成し、着用者の額を横切って、着用者の顔の両側の頬骨、頬、顎に沿って、または好ましくは任意選択で着用者の顎先の下まで、着用者の顔との連続的なシールを形成する。ベースが着用者の顔とシールを形成すると、バリアとベースの組み合わせによって密閉空間が画定され、装置の1つ以上の開口部を経由する場合を除いて、密閉空間に出入りする空気の流れを制御できるようになる。
例示的な一実施形態では、装置は、保護システムが保護することを目的としたタイプのろ過システムを通過する空気流に含まれる粒子の少なくとも所定の割合を遮断するろ過システムを通して、空気が密閉空間に出入りすることのみを可能にするように構成される。一例では、粒子はウイルスである。このようなろ過システムの代表的な例は、開口部を通過する空気をろ過するように構成されたバリアおよび/またはベースに1つまたは複数の開口部を含む。空気は、同じまたは任意で異なるフィルタされた開口部から排出され得る。
この実施形態の代表的な非限定的な例では、第1のフィルタされた開口部は、装置が着用者の顔に置かれたときに、着用者の顎または顎先の下の顎下位置に位置するように装置に配置され、フィルタを通して閉鎖空間への空気の出入りを可能にするものである。別の非限定的な例では、別の開口部は、目の上、額の近くに位置している。開口部は、装置を顔の前に装着したときに、装着者の口や目を塞がない位置に設置されている。この例では、顎下のフィルタされた開口部は、主に密閉空間への新鮮な空気の流入のために機能することを意図しているが、空気の排出を可能にすることもできる。第2のフィルタされた開口部は、主にチャンバ内の空気が出る出口として機能することになる。空気交換のための追加のフィルタされた開口部は、必要に応じて、装置の側面に沿って配置され、環境と装置内の密閉空間との間で空気を交換できる全体の面積を増やすことができる。
別の実施形態では、装置は、環境と密閉チャンバとの間を移動するろ過された空気の量を増加させるために、装置の開口部に取り付けられたバッテリ駆動のファンユニットを任意に含んでもよい。代表的な非限定的な例では、ファンユニットを顎下のフィルタされた開口部に取り付け、ろ過した空気を密閉チャンバに吹き込む。オプションとして、ファンユニットは、快適さを改善するために、着用者の口および鼻に向けられた空気の流れまたは流れを作り出すように構成および配向される。
代替実施形態では、装置は、任意に、呼吸器系から空気を受け取るように接続し、呼吸器系からの空気が密閉空間内の空気量を加圧し、装着者の口腔及び鼻の気道を加圧して気道が崩れるのを防ぐのを助けるようにすることにより、例えば、睡眠無呼吸の治療のために適合されることがある。フェイシャルガードは、睡眠時無呼吸や他のタイプの呼吸器系の治療に現在使用されているようなマスクや鼻ニップルを必要としない、比較的広い副鼻腔を提供できるため、そのようなマスクによって引き起こされる刺激や皮膚の擦れを回避できる。
また、本装置は、他の用途に使用するために適合させることができる。
これらおよび他の態様および特徴は、添付の図に示されるフェイシャルガードの装置およびシステムの実施形態の代表である非限定的な例に関連して以下に説明される。
以下の説明において、同番号は同種の要素を意味する。
図面を参照して以下に説明するのは、このような装置において単独でまたは互いに組み合わせて具現化または使用できる、オプションの特徴を含む様々な側面および特徴を説明する目的で、人の顔の前に空気のボリュームを含む密閉空間を作り出すための装置の代表的な、非限定的な実施形態である。所定の実施形態または実施例は、実施形態または実施例における特徴の代替として特定されない限り、同一または異なる代表的な実施形態の別の実施例に関連して開示または説明される特徴に従って変更または適合されてもよい。同じ参照番号は、図面全体を通して同じまたは類似の要素を指すが、異なる図または実施形態において同じまたは類似の要素に異なる参照番号が使用される場合がある。
以下に説明する装置は、フェイシャルガードまたはマスク、フェイシャルガードシステム、または顔面開口部保護システムと呼ばれるが、一般に、空気が通過できないバリアを備える。バリアは、着用者の顔の前方をベースによって一定距離支持したときに、着用者の目、鼻、および口の前を覆うかまたは前方に広がる大きさおよび形状を有する。バリアは、シール可能であり、ベースと共にシールすることが可能である。ベースは、顔の輪郭に密着するような形状で構成されている。バリアとベースは、それによって、着用者の顔と密閉チャンバ、または密閉空間を画定し、装置は、通気口を流れる空気をろ過する1つまたは複数の通気口を除いて、密閉チャンバと環境の間の空気交換を妨げる。
以下に説明する装置はいずれも、以下のいずれか1つ以上を達成するために、任意に、製造、適合、構成、または変更できる:目、鼻、口と外部環境との間でウイルス粒子が避けることのできない安全なバリアであって、着用者のインターフェイスを使用することにより、確実なシールを作り、空気の適切なフィルタリングによりウイルスの侵入をよりよく制御することができること;比較的容易な空気の出入り;装着者の表情を隠さないことによる明確な顔の認識および感謝の表現;曇りを軽減するための湿気の抑制または吸収、しっかりとした装着感と容易な取り外し、全身バリアシステムまたは社会的に喜ばしい衣服/衣装との統合、誰でも購入可能な経済性、紫外線などの光を利用したウイルス不活性化ゾーンの設置、低刺激性材料の使用、制御可能な機械の気流、温度、湿度の組み込みなどである。
装置は、ベースと一体化したバリアと、1つまたは複数のバリアとで構成できる。ただし、オプションで、前面スクリーンを跳ね上げて、ストローで飲んだり、食事をしたりできるようにすることもできる。以下に説明する代表的な例では、取り外して新しいろ材と交換できるろ材や、洗浄したろ材で、装置を長時間使用できるように構成できる。このように、本装置は、使い捨てマスクの使用による廃棄物や環境破壊を低減するように構成することが可能である。
図1~図3は、このような装置の代表的な実施形態を示すものであり、本明細書ではフェイシャルガードシステム100とする。バイザー102は、装置を人の頭108に装着している人の顔106の前で、ベースの一例である固定プラットフォーム104によって支持され配置されるバリアを形成する。固定プラットフォーム104は、図示のように装置を装着したときに装着者の顔106の輪郭に沿うように形成されており、ベースが装着者の額を横切り、顔106の両側の頬骨110、頬112、および顎114を下り、顎先116の下で装着者の顔に接触する。固定プラットフォームは、着用時に着用者の顎の下に延在することが好ましいが、任意に、着用時に着用者の顎先の下まで下がることはあっても、完全に下がらないこともあり得る。したがって、固定プラットフォームは、着用者の目118、鼻120、および口122の前にバイザーを配置する。
バイザー102および固定プラットフォーム104は、フェイシャルガードシステム100が着用されたときに着用者の顔の前に、固定プラットフォームの開口部を横切って懸架または配置されたろ材で作られた1つまたは複数のダイアフラムを介する場合を除いて、閉鎖チャンバへの空気の流れおよび閉鎖チャンバからの空気の流れを妨げ、通常の動作条件では、実質的に遮断された閉鎖チャンバ124(または密閉空間)を画定する。このように、ろ材は密閉チャンバ124から出入りするすべての空気をろ過している。図1から図3の例は、前頭前部フィルタとして機能する上部ダイアフラム126aと、顎下フィルタとして機能する下部ダイアフラム126bとを含む。図2および図3の実施形態はまた、少なくとも1つの上部ダイアフラムおよび下部ダイアフラムを含む。
固定プラットフォーム104の代表的な例は、例えば比較的硬いプラスチック、ゴムなどの材料で作られた外骨格である比較的硬い部分105と、フォームやシリコーンなどの柔らかいゴム、あるいはそれらの組み合わせなどの比較的柔らかく適合性のある材料で作られた着用者の顔に対してシールするための適合部分106から構成されている。適合部分は、外骨格によって圧力が加えられたときに皮膚との連続的なシールを形成するために、圧縮、曲げ、伸縮、またはそれらの組み合わせなど、着用者の顔の輪郭に適応または適合するものである。適合部分は、任意で、弾力性があり、顔から外したときに元の位置または形状に戻る傾向があることを意味する。固定プラットフォームは、例えば、柔らかく適合性の高いシリコーンの内層と、外骨格を形成する硬いプラスチックの外層を有する二層構造で作ることができる。
固定プラットフォーム104は、顔に対して引っ張られ、2つのフック128によって着用者の頭部に保持され、それぞれが着用者の耳130の後ろ、耳の後ろの後耳介凹部に延在する。この例では、各フックは耳の周りにループを形成し、後方部分129は耳介後凹部内に位置する。また、フックは、両耳を完全に囲むようにループを形成することもできる。図示しないが、各フック128は、固定プラットフォーム104を顔に対して引っ張るためにフックを締め付けることを可能にする調節可能な構造体を介して結合されるか、またはそれと一体的に形成されている。
あるいは、固定プラットフォーム104は、固定プラットフォームの各側面、および任意にプラットフォームの上部に接続し、ユーザの後頭部の周りに延びる保持システムによって、顔106に対して保持され得る。これらの図には示されていないが、このような保持システムの例は、着用者の後頭部の周りに延びるストラップの形態であり、図4~図10に示されている。
バイザー102は、前面スクリーンとして機能し、バイザーと固定プラットフォームとの間の空気の流れを妨げるシールを形成するために、固定プラットフォーム104の前部周囲に固定またはフィットする少なくとも硬い周囲を有する薄いプラスチックで作ることができる。さらに、バイザーは、固定された位置でベースに取り付けられ、任意で、例えば洗浄の目的で交換または取り外すことを可能にする方法で取り付けられることができる。
図3にのみ表されているように、バイザー102は、任意で、装置を取り外すことなく、食事や、例えば、ストローを使用して飲むことを可能にするために開き、その後閉じることができるように、開位置と閉位置との間で調節可能であるように接続されていてもよい。例えば、フェイシャルガードシステムは、バイザーを持ち上げたり下げたりできるようにするために、バイザーが接続されている固定プラットフォームの前頭額バー132に沿って配置された半円形ブリッジを含んでもよい。
図1~図3に戻って、これらの実施形態におけるバイザー102は、透明なプラスチック製である。任意に、バイザーは、光の透過を低減または遮断するために、部分的または全体的に着色され得る。例えば、医療提供者が着用する場合、バイザーはできれば透明なプラスチック素材で作られているか、着用者の口と目の前が見えるように、薄く着色されているものが好ましい。他の用途では、バイザーは全体または一部を半透明ではない材料で作ることもできる。
ここで図4から図10を参照すると、フェイシャルガードシステムの別の実施形態であるフェイシャルガードシステム200の代表的な非限定的な例が示されている。図1~図3に示したフェイシャルガードシステム100の代表例と同様に、フェイシャルガードシステム200は、バイザーまたはシールド202の形態のバリアと、固定プラットフォーム204の形態のベースとで構成され、図1~図3は、このような装置の代表的な実施形態を示し、この説明ではフェイシャルガードシステム100とする。シールド202は、図4に示されるように、装置が人の頭208に装着されたときに、固定プラットフォーム204によって着用者の顔206の前に支持され配置される気流および液体に対するバリアを形成する。
固定プラットフォーム204は、図示のように、ベースが着用者の顔206に接触するように装置が着用されたときに、着用者の顔206の輪郭に適合できるように形成されている。正しく装着されると、シールド202は、装着者の目218、鼻220、および口222の前方に距離をおいて配置される。
シールド202及び固定プラットフォーム204は、フェイシャルガードシステム200が着用されたときに着用者の前方に密閉チャンバ224を画定し、それは、1つ又は複数の通気孔を通る場合を除いて、密閉チャンバへの空気の流入及び流出を妨げ、通常の動作条件下では、実質的に遮断される。この例では、下部または顎下部の通気口226a、上部または前頭部の通気口226b、フェイスシールドの一方の側に位置する側面または側方の通気口226c、および、フェイスシールドの他方の側に位置する別の側面および側方の通気口226dの4つが存在する。側方の通気口は、好ましくは、着用者の視野を広げ、着用者の目を他者が比較的広い角度で見ることができるように配置されることが好ましい。各通気口は、密閉チャンバ224に出入りする空気をろ過する一体型フィルタ(これらの図では見えない)を含む。通気口は、シールド202に規定された開口部を介して取り付けられる。
図に示す固定プラットフォーム204は、シールド202の周縁232と協働して機械的シールを形成する第1の部分230と、着用者の顔206と機械的シールを形成する第2または適合部分234とを有する固定プラットフォームの代表的な、非限定的な例である。固定プラットフォーム204を顔206に向かって引くと、固定プラットフォームが顔に押し付けられ、これにより、着用者の額を横切って顔の各側面を下り、頬骨210、頬212、顎214を越えて顎先216下に延びる連続線に沿ってシール面237を着用者の顔206に押し付けて、連続したシールを形成する。
シール面237は、第1の部分230(したがってシールド202も)に対して変位し、その表面積の多くを着用者の顔206の皮膚の表面に向かって接触するように方向付けるように曲がり、同時に、シール面に力を発生させて、顔206の皮膚に対する方向性によく適合させ、顔に対して押し付けて固定プラットフォームと顔の間の空気の流れを妨げるシールを形成できるようにする方法で支持されている。固定プラットフォームが作成した機械的シールは、密閉チャンバ224の内部の気圧差、シールド202の外部の環境、シールに衝突するあらゆる気流の速度が、フェイシャルガードが意図通りに着用・使用されているときに予想される範囲内にあるとき、空気の流れを実質的に遮断できる。
この例では、第1の部分230は、アンカー部とシールド202の周縁部232との間のシールとして機能することになる折り目233によって形成されるスロット231を有する。これは、図9で最もよくわかる。第1の部分が作られる材料と、スロットとスロット内に受容されるシールドの部分の幾何学的形状により、スロットの内側の表面は、スロット231内にあるシールド202の表面を挟み込む傾向がある。挟み込みは、シールの品質を向上させるだけでなく、シールドと固定プラットフォームの接続を保持し、フェイシャルガードの通常または意図した使用中に分離する傾向がないようにするのに役立つ。また、シールドのスロットに挿入された部分は、シールを作るだけでなく、第1の部分230を硬くし、ひいては固定プラットフォーム204の形状を硬くし固定する機能を有する。
適合部分または第2の部分234は、固定プラットフォームの周囲に沿って着用者の皮膚に係合してシールを作成するように機能する表面237、シール面を有するフラップ236を含む。一般に、シール面と肌の接触面積が大きいほど、シールは良好または確実となる。フラップは、近接端に沿って、延長部238の遠位端に、延長部238に対して一定の斜めの角度で接続する。延長部238の近位端は、一定の斜めの角度で第1の部分230と接続する。フラップ、延長部、および第1の部分が作られた材料の弾力性の性質のため、フラップのシール面237に加えられた力は、延長部238に対してフラップを曲げたりたわませたりする傾向があり、同時に延長部が第1の部分230(したがってシールド202も)に対して曲げたりたわませたりする原因となる、その結果、シール面237が第1の部分に向かう方向に変位し、反対方向に戻る力が発生し、シール面の一部が力の作用する面に沿って再配向される。このように、固定プラットフォーム204と着用者の顔206とが引き合わされることによって力が加えられると、シール面237は第1の部分230に向かって内側に曲がって移動する傾向があり、着用者の顔と第1の部分230との距離の変動にも対応しつつ、シール面が接触面積を大きくするように方向転換される。また、素材の弾力性と「Z」字型の構造により、皮膚表面との接触部分に概ね垂直な方向にバネ状の力を発生させ、シール面を皮膚に押し付けることになる。素材が柔軟で弾力性があるため、曲げることで構造物が変形することはない。固定プラットフォームを顔から離すと、素材の復元力によってフラップと延長部238が負荷のかからない元の位置に戻る。適合部分234は、シール性能を向上させるために、所望の形状、たわみ、および力を実現するための追加の要素を含めることができる。例として、図10に示すフラップ236用の補強リブ246が挙げられる。補強リブがフラップを強化する。
適合部分234の図示された構造は、フェイシャルガード100の実施形態のための固定プラットフォーム104での使用に適合させることもできる。
この例では、固定プラットフォームは、シリコーンなどの軟質ゴムのような、しなやかだが弾力性のある材料で作られている。リング状やループ状に成形するなど、一体型の部品として形成されている。ただし、別の構成や代用品は可能である。代表的な非限定的な例は、接合された1つまたは複数の長さの成形または押出成形、または接合された複数のリング形状の要素の製造、またはこれらの組み合わせを含む。これにより、アンカーシステムの要素に、硬度や弾力性などの特性が異なる材料や、異なる形状を使用でき、あるいは、シール面を圧縮し、及び/又は着用者の皮膚表面に配向するように適合させ、シール面に対して概ね法線方向に戻り力を発生させることにより、固定プラットフォームを着用者の顔に対して適合させるように同様に機能する改良構造を使用できる。しかし、例えば成形プロセスで作られた、一部またはすべての要素が一体構造になっている固定プラットフォームは、接合部が少ないため、接合部の隙間や漏れ、接合部の破損のリスクを軽減または低減できる。
あるいは、適合部分234、例えば、別の種類の材料または配置された材料の組み合わせを使用して形成できる。適合部分の構造は、使用される材料または材料の特性に基づいて変更する必要がある場合がある。使用できる他の材料の例には、適合部分234を元の位置またはニュートラルな位置に復元するための弾力性の有無にかかわらず、顔206に適合するように機能する発泡体、ゲル、ゴムなど、およびそれらの組み合わせが含まれる。
固定プラットフォーム104は、顔に対して引っ張られ、調整可能な保持システム240によって着用者の頭に保持される。図示された実施形態における調節可能な保持システムは、着用者の頭の後の周りに延在し、固定プラットフォームのループ244に接続する2つのストラップ242を有する。ストラップの長さは調節可能であり、固定プラットフォームを顔に引っ張るために継続的な力が固定プラットフォームに確実にかかるように、弾性素材で作られている場合もある。
通気口226b~226dの各々は、アダプタによってフェイスシールドに形成された開口部内に保持された交換可能なフィルタを含む。通気口226bは、前頭前部フィルタとして機能し、主に密閉チャンバ内の空気の出入り口として機能する。通気口226cおよび226dはまた、主に出口または出口開口部としても機能するが、着用者の鼻および口に近いという理由により、通気口を通して空気が引き込まれることもある。通気口226aはさらに、密閉チャンバに空気を引き込むためのバッテリ駆動の送風機またはファンを組み込んでおり、したがって、密閉チャンバへの空気の進入のための主要な通気口または開口部として機能する。また、オプションとして、密閉チャンバ224内の空気循環を作り、着用者の口と鼻に向かって新鮮な空気を運ぶ機能を持つこともある。
ここで図11から図13も参照すると、これらは、フェイシャルガードシステム200の通気口226a~226dのいずれか1つまたはすべてとして使用または使用するように適合させることができる通気口300の代表的な非限定的な例の構成を示している。通気口300はまた、ダイアフラム126aおよび126bの両方の一方の代わりに、固定プラットフォーム104(図1から図3)の開口部の一方または両方に挿入するように適合され得る。通気口300の例は、ダイアフラムの形態のフィルタ、例えばろ過膜(membrane filter)を含み、フィルタのエッジと、密閉空間またはチャンバ124または224への空気の出入りを可能にするためにバリアおよび/またはベース内に規定された開口のエッジの間にシールを形成するように機能する構造内に支持されている。
通気口300は、開口部303を画定し、図3~図10に示すフェイスシールド202のようなバリア、またはアンカーシステムの剛性部分の開口部の縁部と勘合し、それに対するシールを形成するアダプタリング302を含む。アダプタリングは、開口部を画定する構造体の内面に当接してシールを形成し、アダプタリングが装着された開口部を通して引っ張られるのを防止する下面を有するフランジ304を有する。ダイアフラムの形態のろ材306は、開口部303を横切って延在し、アダプタリング302と、アダプタリングを開口部内に保持するように機能する協働キャップ308と、オプションとしてろ材306とによって保持される。また、それは、適切な空気の流れを可能にするのに十分な断面積を有する開口部309を設けながら、ろ材を物理的な損傷から保護するものである。アダプタリング302の側壁310またはリムは、開口部303を画定し、フェイシャルガードシステム200のフェイスシールド202の開口部を通って延びる。それはまた、ダイアフラム126aおよび126bの一方または両方などのフィルタダイアフラムを保持するために固定プラットフォーム104に形成された開口部と共に使用するように適合され得る。
図11の例では、ろ材306は、側壁310の上縁313に載っており、側壁の上縁から延びる複数のピン312によって保持または固定されている。ピンは、フィルタが適切な方向に向けられてアダプタリングに取り付けられたときにピンと整列する位置で、メディアの周囲近くに配置されているろ材の穴を通って延びている。また、ピンは、キャップ308の内側に形成されたソケット314と位置合わせされ、このソケットは、ろ材を保持し、アダプタリングに対して確実に密閉するために側壁310に接続される。別の方法として、ピンとソケットの位置が逆になることもある。アダプタリング302から伸びるラッチ318は、キャップ308の対応する開口部に押し込まれるとたわみ、キャッチまたはフックを外すことができる。次に、ラッチが元に戻り、キャップ308に引っ掛かる。ラッチは手動でたわませてキャップから外すことができ、キャップとアダプタリングを分離してフィルタの取り外しと交換を行うことができる。あるいは、ラッチは、キャップから延在し、アダプタリングに形成された開口およびラッチ面と係合できる。
図12に示す通気口300の例は、図11に示すものと非常によく似ている。本実施例では、交換時の取り扱いを容易にするために、ろ材306の端部を超音波溶着して切断したもの307を示す。ろ材は、必要に応じて、フレームまたはカートリッジのような構造内に保持され、取り扱いおよび交換が容易になる。
図13に示す通気口300の例では、キャップ308とアダプタリング302は、ろ材を保持するために使用されない。ろ材は、フランジ304の内面320とフランジ324とによって形成されるチャネル322への挿入と保持を容易にするために、剛性フレーム321内に装着される。フレームはまた、フランジ304の内面320との密封接触を確立し維持するのに役立つ。アダプタリングの側壁は、キャップ308の周縁に形成されたリップと協働してキャップを保持するチャネル322を含む。
これらの例では、アダプタリングは、プラスチックやゴムなど、どのような種類の材料でも作ることができる。例えば、リングを中硬質ゴム、キャップをアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)などの硬質プラスチックで作ると、フィルタとバリアとの間に効果的なシールを設けることができる。
これらの例のいずれかと同様のアダプタは、フィルタを支持し、フィルタと固着プラットフォームの剛性部分内に形成された開口部の縁との間にシールを形成するために使用され得る、例えば、図1から図3の例におけるダイアフラム126aおよび126bの代替品として使用できる。
ここで、図3から図10に加えて図14から図18を参照すると、これらの図は、一体型ファンおよびフィルタユニットまたはアセンブリ400を描いており、これはフェイシャルガードシステム100および200のフィルタされた開口部として使用するために適合され得るタイプの通気口の代表例である。フェイシャルガードシステム200では、顎下通気口226aとして、一体型ファンおよびフィルタユニット400のユニットが採用される。フェイスシールド202の開口部に差し込むか取り付ける。図1~図3の実施例に関連して上述したフェイシャルガードシステム100では、固定プラットフォーム104の開口部内に適合するように、または開口部に固定されるように適合させることができる。
一体型ファン及びフィルタユニット400がフェイシャルガードシステム200の通気口226aに使用されない場合、通気口300の例のいずれかと同様の構造の通気口を通気口226aとして使用するために適合させることができる。一体型ファンとフィルタユニットの400には、密閉チャンバ224に空気を押し込むように設定されたファンが含まれている。あるいは、ファンは密閉チャンバから空気を吸い込み、密閉チャンバ内の圧力を下げることで、他の通気口から密閉チャンバに空気の流れを誘導するような向きもある。また、複数の一体型ファンとフィルタユニットを、フェイスシールド202の前頭前部と顎下部の開口部のように対向する開口部に設置し、そのうちの一つ、好ましくは顎下部のユニットを、フェイシャルガードシステムの外からろ過した新鮮な空気の流れを着用者の鼻に向けるように設定し、前頭前部のユニットを密閉チャンバ内の空気を環境に排出するよう構成することもできる。
一体型ファンとフィルタユニットに使用できるファンの種類の代表例としては、軸流式や遠心式のファンがある。ファンアセンブリは、ファンハウジング内に取り付けられたファンを含み、電気モータによって回転し、バッテリによって動かされ、モータへの電力を制御し、オプションとして、バッテリの再充電やユニットの他の機能および能力を制御するための関連制御回路を備えていてもよい。
本質的に概略的な図14および図15から図17に示される例では、遠心ファンアセンブリ402は、ファンハウジング410、インペラ412、およびモータを含む通気口ハウジング404内に取り付けられる。図示しないモータは、インペラが回転するように取り付けられたシャフト414に取り付けられている。ファンアセンブリは、通気口ハウジング404の開口部407(図14には示されていない)を通して、環境から矢印406によって示される空気を引き込む。空気は、ファンハウジング410への入口416(図17)を横切って配置されるフィルタ408(図14においてのみ示されている)を通して吸引される。図14の矢印420で示すように、空気は、ファンハウジング出口418から、より高速の空気流でファンハウジングを出て行く。ファンハウスを出るとき、空気の流れ(矢印420)は通気口ハウジング404の側を向いている。ファンハウジング出口418の隣の通気口ハウジング404の一部は、密閉チャンバ224の中で、着用者の口と鼻に向かって、空気流を上方に向けることを支援するデフレクタ424として構成されている。別の方法として、気流をそらすためにバッフルまたは同様の構造を通気口ハウジングのファン出口近くに配置することもできる。ファンを使用すると、呼吸のために直接供給される新鮮な空気の量が増加する。
図示されていないが、ハウジングに連結された入口は、入口開口部と協働して入口内のフィルタを支持する空気流開口部を備えたキャップを受け入れ、空気が強制的に流される。フィルタは、クリーニングまたは交換のために取り外し可能である。また、例えばはカートリッジまたは他の構造に組み込むことができ、取り外して別のフィルタカートリッジと交換したり、取り外してフィルタを洗浄または交換したり、開口部に再挿入したりできる。回路422は、ファンの動作を制御し、バッテリ426を再充電するための電子機器を含み、バッテリ426は、通気口ハウジング内でファン組立体の上に配置される。しかしながら、バッテリは、代替的に、どちらかの側、または2つのバッテリがある場合はファンアセンブリの両側、またはフェイシャルガードシステム200の通気口ユニットの外側、またはフェイシャルガードシステムのための保持システム240に取り付けられたものなど、別の場所に配置できる。本機を操作するためのコントロールは、通気口ハウジング404の外装に配置されている。ボタン428は、着用者がファンをオン/オフすることを可能にできる。USBポート430は、バッテリ426を充電するために使用される。
図14から図17に示す一体型ファンおよびフィルタユニット400の実施例では、軸流ファンの代わりに遠心ファンが使用されている。遠心ファンは、同サイズの軸流ファンよりも圧力差が大きいため、一定の大きさの開口部に対してより大きな風量を発生させることができる。また、開口部には大きな吸引力(低圧)が発生し、開口部のフィルタによる空気の流れの妨げを補うことができる。
図18は、一体型ファンおよびフィルタユニット400が軸流ファンアセンブリを通気口ハウジング404に組み込む例を示しているが、これは見ることができない。空気は、図14から図17に示すユニットと同様に、ユニットの下側に吸い込まれるが、出て行く空気流が着用者の口と鼻に向かって直接流れるように、開口部と、着用者の鼻と口とに整列された出口432を通ってファンアセンブリを出るようになっている。また、軸流ファン付きユニットは、排出口432を開口部から挿入し、排出口に形成されたネジ山に螺合するなどのキャップ434を装着して固定することにより、フェイスシールド202に取り付ける構成とできる。フィルタ436は、キャップ内の既存の開口部の前に吹き出された空気をろ過するために、キャップ内に取り付けられる。
一体型ファンおよびフィルタユニットは、任意で、密閉チャンバに入る前に空気流中のウイルスを殺すために、空気流の中又はその隣の位置に紫外線を組み込むことができる。温度や水分を調節するためのシステムは、オプションとして、上部または下部のダイアフラムが配置されている場所に組み込むことができる。例えば、一体型ファンおよびフィルタユニットは、任意で、例えば、密閉チャンバ内の空気又はユニットを通過する空気を加熱、冷却、除湿、及び/又は加湿する機能、又はその両方を追加することを通じて、コントローラで密閉チャンバに取り込まれる空気の温度及び/又は湿度を制御するように機能するよう適合され得る。コントローラは、オプションとして、チャンバ内及び/又はチャンバ外の空気の温度及び湿度を示す1つ又は複数のセンサからの信号を受信できる。また、装置のろ過は、効率に基づいて、また、ガードする粒子の大きさに基づいて等級分けされてもよい。
上述した実施形態の各例において、各通気口のダイアフラムまたはフィルタのろ材の例としては、N95相当のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で、孔径が0.3μmのものが挙げられる。例えばでは、PTFEの片面にポリプロピレンをラミネートして強度を向上させたメンブレンフィルタは、通気口の開口部内で支持でき、取り付けや取り外し時の取り扱いが比較的容易である。
ここで一般的にすべての図を参照すると、フェイシャルガードシステム100および200の実施例で使用されるバリアは、比較的硬いまたは剛性材料で作られており、したがって、声帯の振動によって生じる振動または気圧の変化の波である音を伝達しない傾向があるだろう。実際、着用者が発した音声が密閉チャンバ内で反響することもある。フィルタされた開口部のすべてに対して比較的大きな総面積(例えば、フェイシャルガードシステム100のダイアフラム126aおよび126b、およびフェイシャルガードシステム200の通気口226aから226d内のフィルタ)を配置することにより、この問題が軽減され、特に発話を消音するマスクを着用することと比較して、着用者が容易に聞くことができるようになる。
フェイシャルガードシステムのようなシステム100および200は、比較的顔に近い位置にバリアを配置して作ることができる。また、バリアは顔にフィットするような輪郭にすることで、全体の大きさを小さくすることもできる。ただし、そうすると密閉チャンバのボリュームが減少し、副鼻腔のボリュームが減少する。副鼻腔の容積は、明瞭な発声のしやすさに影響すると考えられている。密閉チャンバ124または224によって定義されたボリュームが小さくなりすぎた場合(バイザー102またはフェイスシールド202)のバリアを着用者の顔に近づけすぎるなどして、従来のマスクを着用したときのように、はっきりと話すことがより困難になる可能性がある。マスク着用時に声が出にくいのは、マスクと着用者の口の間の副鼻腔の容積が比較的小さいために、着用者の口から声帯を通過する空気の流れに抵抗や障害があるためと思われる。声帯を振動させるためには、空気の流れが必要である。しかし、フェイシャルガードシステム100や200のようなものは、比較的はるかに大きい、密閉チャンバ124や224で作ることができ、着用者がマスクなしで話しているように感じるのに十分な大きさの副鼻腔ボリュームを提供できる。
密閉チャンバ内の副鼻腔容積を増やすと、フェイシャルガードシステム内で装着者の発話が反響しやすくなり、装着者にとって煩わしく、装着者の発話の明瞭度が損なわれ、環境への音の伝達が妨げられる傾向があり、これも明瞭度が損なわれると観察により考えられている。観察に基づいて、フェイシャルガードシステムのフィルタされた開口部の総面積を増やし、フィルタされた開口部に対する密閉空間の総量の比率が低くなるようにすると、これらの問題が軽減されると考えられる。例えば、フィルタされた開口部の環境に対する総面積は、図示の実施形態では、空気をろ過するために使用されるフィルタダイアフラムの総面積と直接関係している。しかし、顎下開口部や前頭前部開口部をどれだけ大きくできるかは、フェイシャルガードシステムの全体サイズを大きくしないと限界がある。
着用者の表情、特に目や口を見る能力を実質的に低下させながら、フィルタされた開口部の総面積を増加させるために、フェイシャルガードシステム200はフェイスシールド202の反対側にフィルタされた開口部を追加する。フェイシャルガードシステム200の側方のフィルタ226c、226dは、少なくとも着用者の前方や片側に少し立った人が着用者の目や口の視界を遮ることなくフィルタされた開口部の総面積を増やすために追加されたフィルタ開口部の例である。したがって、フェイシャルガードシステム200は、比較的大きな副鼻腔の容積を規定するバリアをおよび固定プラットフォームを有し、密閉チャンバ224と環境の間にフィルタされた開口部を有し、密閉されたチャンバの容積に対するろ過された開口部の総面積の割合が十分に大きく、反響を回避することができる。追加の側面又は側方のフィルタされた開口部は、代わりに又は追加して、着用者の顔の側面に沿って延びるフェイシャルガードシステムのアンカーベースによって画定及び支持され得る。
バリアまたはフロントシールド、ベース、および通気口を備えた上記のフェイシャルガードシステムの実施形態は、他の用途に使用または適合させることができる。
任意に、上述の実施形態及び実施例のいずれかに使用されるフィルタは、区画されたハンドバッグ又はショルダーバッグ内でO3灌流又は紫外線照射による除菌のために取り外し可能(又はフレーム又はカートリッジ等の取り外し可能な構成要素に組み込まれる)である。フェイシャルガードシステム全体は、任意に、このような区画に入れられ、除菌されるように構成され得る。
上記の各実施形態および各実施形態の例において、バリア(バイザー102またはシールド202)は、比較的剛性の材料で作られ、別段の記載がない限り、一体型または単一部品として作られる。ただし、ピースや複数の異なる種類の素材から組み立てることができる。例えば、バリアは、任意で、着用者の視線に入る位置に矯正レンズを組み込むか、ヘッドアップディスプレイとして機能するように適合させることができる。矯正レンズは、バリアと同じ材料から形成され、バリアと一体化され得る。また、例えば、バリアに開口部を形成し、そこにレンズを挿入して、各レンズと開口部のエッジとの間をシールしたり、バリアに開口部を形成せず、レンズの光学系に影響を与えずにレンズを固定する支持構造体を形成することも可能である。
フェイシャルガードシステムの用途によって、フェイシャルガード全体またはバイザー全体がクリアまたは着色され、一部が透明で一部が着色されている場合がある。全部または一部が透明で、透明または着色されているが、不透明ではなく、見通すことができることを意味できる。透明にした部分以外の部分など、全部または一部を不透明にできる。例えば、睡眠時無呼吸の治療に使用する場合、目の周りにある全体または一部を暗くして、光の透過を減らすか遮断できる。医療従事者用の個人用保護具として具体化する場合、バリアの少なくとも着用者の目や口の前の部分は、コミュニケーションを向上させるために他者から見えるように十分に透明であり、残りの部分は同じか不透明を含む異なるレベルの透明であることが好ましい。その部分は、透明であっても、着色されていてもよい。
前述の説明は、例示的かつ好ましい実施形態に関するものである。添付の特許請求の範囲によって定義される本発明は、記載された実施形態に限定されない。実施形態は、特に断らない限り、非限定的な例及び開示された実施形態の変更及び修正を、本発明から逸脱することなく行うことができるものである。用語の意味は、特に断らない限り、当業者にとって通常かつ慣用的な意味を持つことを意図しており、図示および説明されている特定の実施態様に限定されることを意図していない。
Claims (20)
- 人の顔の前で、人の頭部に装着されるように構成された装置であって、
前記装置を装着している人の額から、少なくとも人の口の下まで垂直に延びて、かつ人の眼のそれぞれを越えて横方向へ延びるのに十分に大きいバリアと、
前記装置が装着され、人の頭に対して引っ張られたときに、人の顔から離れた位置で前記バリアを支持するために前記バリアと協働するように構成されたベースであって、前記装置が装着されたときに前記バリアと人の顔とのシールを形成し、それによって人の顔の前に密閉空間を形成するように構成されたベースと、
前記密閉空間と前記密閉空間の外側の環境との間の空気の流れをフィルタを通して許容する少なくとも1つのフィルタされた開口部とを備える装置。 - 前記ベースは、人が装着したときに、その周縁に沿って、前記バリアとシールを形成するように構成されると共に、着用者の額を横切り、着用者の顔の両側の頬骨、頬、顎に沿って下り、着用者の顎先の下に連続したシールを作成するように構成され、
前記バリアと前記ベースは、前記少なくとも1つのフィルタされた開口部を通さない限り、前記密閉空間への実質的な空気の流入と前記密閉空間からの流出を防ぐように協働する、請求項1記載の装置。 - 前記フィルタは、保護システムが保護することを目的とするタイプのフィルタを通過する空気流に含まれる粒子の少なくとも所定の割合を遮断することができる、請求項1又は2に記載の装置。
- 前記粒子がウイルスである、請求項3に記載の装置。
- 前記フィルタは、高密度でありながら十分に多孔性の界面を形成する不織布繊維を有するろ材で構成され、空気を流すことができる一方で、前記フィルタを通しての粒子の移動を捕捉またはその他の方法で阻止することにより、0.3マイクロメートル以上の直径を有する粒子の通過を阻害する、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
- 前記少なくとも1つのフィルタされた開口部は、前記装置が装着者の顔に置かれたときに、前記装置を装着者の顎または顎先の下にある顎下のフィルタされた開口部と、前頭前部のフィルタされた開口部とを有する、請求項1~5のいずれかに記載の装置。
- 前記顎下のフィルタされた開口部は、一体型ファンを含んでいる、請求項6に記載の装置。
- 前記ファンは、前記装置に支持されたバッテリによって給電される、請求項7に記載の装置。
- 前記ファンは、遠心ファンで構成されている、請求項7及び8のいずれか1項に記載の装置。
- 前記ファンは、前記装置の外部の環境から空気を取り込み、ろ過された空気の流れを前記密閉空間に吹き付ける、請求項7~9のいずれかに記載の装置。
- 前記装置が人に装着されるとき、一体型ファン及びフィルタアセンブリは、ろ過された空気の流れを人の鼻孔に向けるように構成されている、請求項10に記載の装置。
- 各装置の側方に沿って配置された側方のフィルタされた開口部をさらに備える、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
- 前記バリアは、前記装置を装着している人の口および目の少なくとも前方において、前記装置を装着した人の真正面にいる他人が装着者の目および口を確認できるために十分に透明である硬いシールドを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
- 1つ以上のフィルタされた開口部は、前記バリア内に画定された開口部を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
- 1つ以上のフィルタされた開口部は、前記ベース内に画定された開口部を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
- 前記ベースは、固定プラットフォームを有し、前記固定プラットフォームは、前記バリアがシールを形成する第1の部分と、前記シールを形成するように前記装置を装着する人の顔に適合するように構成された第2の部分とを有する、請求項1~15のいずれか1項に記載の装置。
- 前記第2の部分は、前記固定プラットフォームが前記装置を装着している人の顔に対して引っ張られたときに前記第1の部分に向かって変位し、前記変位に抗する復元力を発生するために前記第2の部分によって支持されるシール面を有する、請求項16記載の装置。
- 前記シール面は、前記固定プラットフォームが顔に対して引っ張られたときに、前記シール面が装置を装着している人の顔に向かって方向付けられるように、前記第2の部分によって支持されている、請求項16記載の装置。
- 人が前記装置を装着したとき、前記密閉空間は、人が話すときにその人の声への実質的な負荷を避けるために、大きな総副鼻腔容積を有する、請求項1~18のいずれか1項に記載の装置。
- 人が前記装置を装着したとき、前記装置の1つ以上のフィルタされた開口部は、会話中に前記装置内で人の声が実質的に反響するのを軽減するのに十分な累積的な総面積を有する、請求項19に記載の装置。
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