JP2023542310A - 直接染料を含む、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物 - Google Patents

直接染料を含む、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2023542310A
JP2023542310A JP2023516796A JP2023516796A JP2023542310A JP 2023542310 A JP2023542310 A JP 2023542310A JP 2023516796 A JP2023516796 A JP 2023516796A JP 2023516796 A JP2023516796 A JP 2023516796A JP 2023542310 A JP2023542310 A JP 2023542310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
composition
range
group
keratin fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2023516796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7522925B2 (ja
Inventor
エヒトナー,アニャ
ウッド,ジョナサン
デルベ,マリーネ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Publication of JP2023542310A publication Critical patent/JP2023542310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7522925B2 publication Critical patent/JP7522925B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/22Peroxides; Oxygen; Ozone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/49Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/08Preparations for bleaching the hair
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/20Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of the composition as a whole
    • A61K2800/30Characterized by the absence of a particular group of ingredients
    • A61K2800/31Anhydrous
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/42Colour properties
    • A61K2800/43Pigments; Dyes
    • A61K2800/432Direct dyes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/48Thickener, Thickening system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

本発明は、1つ又は複数のアルカリ化剤、1つ又は複数の脱色化合物、HC Blue 18及び/又はその塩、テトラブロモフェノールブルー及び/又はその塩を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物に関する。さらに、脱色及び染色方法、並びにキット・オブ・パーツも開示する。
ケラチン繊維の脱色は、通常、暗い髪色を有する消費者が、彼らの髪色を明るくしようとする場合に望まれる。また、消費者が彼らの自然な髪色よりも明るい色合いを希望する場合にも必要とされる。このように、脱色プロセスと染色プロセスとを組み合わせることは通常である。
集中的でかつ長持ちする着色を達成するため、脱色プロセスは染色プロセスと組み合わされる。そのような組み合わせは時間のかかる二段階プロセスであり、なぜならば、脱色後の酸化染毛の発色がさらなる工程所要時間を追加するためである。
この欠点は脱色プロセス及び染色プロセスが同時に実施される場合に回避することができる。別途の酸化工程を行わず発色を可能とする染料群は直接染料である。
EP1366752 EP2883531 EP1372581
出願人は既存の直接染料の可用性及び色域を補完する新規の直接染料(特許文献1)を開発した。前述の開発された一連の染料はHC Blue 18、HC Red 18及びHC Yellow 16を含む。
前述の染料を脱色及び染色組成物(特許文献2)に加えると、酸化性溶媒の存在下で染料の安定性が向上することが分かった。
特許文献3は、ケラチン繊維の脱色及び染色を同時に実施するための脱色粉末中の別の直接染料、すなわちテトラブロモフェノールブルーを開示している。
しかし、脱色プロセスは、特に暗い毛髪を有する消費者には、望ましくない副次的な影響をもたらす。その理由は、脱色された毛髪が黄色から赤色の暖色調を呈し、自然なブロンド髪色として認められず許容もされないからである。
このように、先行技術の試みとは逆に、望ましくない色ずれを生じることなく自然な着色と捉えられる脱色及び染色組成物を開発する必要がある。
従って、本発明の第一の目的は、
a)1つ又は複数のアルカリ化剤、
b)1つ又は複数の脱色化合物、
c)HC Blue 18及び/又はその塩、
d)テトラブロモフェノールブルー及び/又はその塩
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色組成物である。
本発明の第二の目的は、上で規定した第一の組成物、及び、pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む第二の水性組成物を含む、二剤式の脱色及び染色組成物である。
本発明の第三の目的は、
i)上で規定した脱色及び染色組成物を、1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含み、かつpHが1~6の範囲内である第二の水性組成物と混合して、pHが7~12の範囲内である即時使用可能な組成物を得る工程、
ii)ケラチン繊維上に即時使用可能な組成物を適用し、1~60分の間放置し、任意で30~60℃の範囲内の温度にケラチン繊維を加熱する工程、
iii)ケラチン繊維を洗い流し、任意でケラチン繊維を乾燥させる工程
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪の脱色及び染色方法である。
本発明の第四の目的は、
- 上で規定した第一の組成物と、
- pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む第二の水性組成物と、
- 以下から選ばれる第三の組成物
- 1つ又は複数の酸化性溶媒、好ましくは2-フェノキシエタノール、ベンジルアルコール及び/又はそれらの混合物から選択される酸化性溶媒を含む無水組成物、又は
- 1つ又は複数のアルコキシル化されたオルガノポリシロキサンと、アルコキシル化されたグリセリルエステル及び/若しくは任意でアルコキシル化されたアルキルグリセリルエーテル並びに/又はそれらの混合物から選択される1つ又は複数の化合物を、第三の組成物の合計重量に対して計算して10重量%超の合計濃度で含み、第三の組成物の合計重量に対して計算して、水の含有量が40重量%未満である組成物
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色のためのキット・オブ・パーツである。
本発明者らは予想外にも二つの青色の毛髪直接染料の組み合わせ、すなわちHC Blue 18とテトラブロモフェノールブルーは、それらの組み合わせにより、脱色化合物と共に同時に適用した場合に、強い染色をもたらすことを見出した。脱色後の望ましくない黄色から赤色の色調が回避され、着色は強く、明るく、自然であると捉えられる。
・脱色及び染色組成物
本発明は、
a)1つ又は複数のアルカリ化剤、
b)1つ又は複数の脱色化合物、
c)HC Blue 18及び/又はその塩、
d)テトラブロモフェノールブルー及び/又はその塩
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の染色及び脱色組成物に関する。
・群a)による化合物
本発明の組成物は、a)の化合物として1つ又は複数のアルカリ化剤を含む。
群a)による1つ又は複数の化合物は、保存安定性及び脱色力の観点から、1つ又は複数の無機アルカリ化剤、好ましくは、メタケイ酸塩、炭酸塩及び/若しくは炭酸水素塩、並びに/又はそれらのアルカリ塩若しくはアルカリ土類塩、並びに/又はそれらの混合物から選択されることが好ましい。
さらに好適な無機アルカリ化剤は、アンモニア塩であり、例えば、アンモニアのアルカリ塩及び/又はアルカリ土類塩である。好適な例は、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、及びリン酸アンモニウムである。
保存安定性及び脱色力の観点から、群a)による1つ又は複数の無機アルカリ化剤は、メタケイ酸ナトリウムであることがさらに好ましい。
脱色力の観点から、群a)による1つ又は複数の化合物は、有機アルカリ化剤、好ましくは、一般構造:
Figure 2023542310000001
(式中、R1、R2及びR3は同一又は異なり、H、C1-C4、C3-C4不飽和アルキル、C3-C4分岐状のアルキル、C1-C4ヒドロキシルアルキル、C3-C4不飽和ヒドロキシルアルキル、C3-C4分岐状のヒドロキシルアルキルであり、但し、R1、R2又はR3のうち少なくとも一つはHとは異なる。)
によるアルキルアミン又はアルカノールアミン、及び/又はそれらの混合物から選択されることがさらに好ましい。
好適な有機アルカリ化剤は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、及び2-アミノメチルプロパノールである。
群a)による最も好ましい有機アルカリ化剤は、モノエタノールアミン及び/若しくは2-アミノメチルプロパノール、並びに/又はそれらの混合物、並びに/又はそれらの塩から選択される。
特に好適であるのは、群a)による無機アルカリ化剤及び/又はそれらの塩と、群a)による有機アルカリ化剤及び/又はそれらの塩との混合物である。
アルカリ度及び脱色力の観点から、群a)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.25重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上である。
アルキル度及び安定性の観点から、群a)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
上述の効果を得るため、群a)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.25~30重量%、より好ましくは0.5~25重量%、さらに好ましくは1~20重量%の範囲内である。
・群b)による化合物
本発明の組成物は、群b)の化合物として1つ又は複数の脱色化合物を含む。
本発明の脱色化合物は、ケラチン繊維内の天然のメラニン色素と相互作用し、メラニン色素がそれ自体の色を失うように、部分的に又は完全にメラニン色素を破壊する分子を意図している。脱色化合物との相互作用によって、処理されたケラチン繊維の色は明るくなる。
強い脱色力の観点から、1つ又は複数の群b)による化合物は、1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩であることが好ましい。
好適な過酸塩及び/又は過酸化塩は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化マグネシウム等のアルカリ土類過酸化物、過酸化メラミン又は過酸化尿素又はフタルイミドペルオキシヘキサン酸である。脱色力の観点から好ましい過酸塩は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムである。
強い脱色力の観点から、群b)による化合物としての1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上である。
ケラチン繊維の損傷の観点から、群b)による化合物としての1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは60重量%以下である。
上述の効果を得るため、群b)による化合物としての1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは10~80重量%、より好ましくは15~70重量%、さらに好ましくは20~60重量%、さらにより好ましくは25~60重量%の範囲内である。
・群c)による化合物
本発明の組成物は、群c)による化合物としてHC Blue 18及び/又はその塩を含む。
染色の強さの観点から、群c)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.001重量%、より好ましくは0.005重量%、さらに好ましくは0.01重量%である。
経済的理由の観点から、群c)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは2.5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.7重量%以下、さらにより好ましくは1重量%以下である。
上述の効果を得るため、群c)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.001~2.5重量%の範囲内、より好ましくは0.005~2重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01~1.7重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.01~1重量%の範囲内である。
・群d)による化合物
本発明の組成物は、群d)による化合物としてテトラブロモフェノールブルー及び/又はその塩を含む。
市販されているテトラブロモフェノールブルーは、ヘキサブロモフェノールスルホンフタレイン、ヘプタブロモフェノールスルホンフタレイン、及びオクタブロモフェノールスルホンフタレインの混合物である。したがって、本発明において使用される一般名称テトラブロモフェノールブルーは、前述の化合物及びそれらの混合物を包含する。
染色の強さの観点から、群d)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.01重量%以上、さらにより好ましくは0.025重量%以上である。
商業的理由及び化粧品の安全性の理由の観点から、群d)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下、さらにより好ましくは0.75重量%以下である。
上述の効果を得るため、群d)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.001~5重量%の範囲内、より好ましくは0.005~2重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01~1重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.025~0.75重量%の範囲内である。
染色の強さの観点から、群d)による化合物に対する群c)による化合物の重量比は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは5以上である。
染色の強さの観点及び商業的理由から、群d)による化合物に対する群c)による化合物の重量比は、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。
上述の効果を得るため、群d)による化合物に対する群c)による化合物の重量比の範囲は、好ましくは1~20の範囲内、より好ましくは2~15の範囲内、さらに好ましくは5~12の範囲内である。
・製品の形態
本発明の組成物は、製品の安定性の観点から、水の含有量が、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは1重量%未満であり、さらには無水であることが好ましい。
用語「無水」は、加水された水を含まない組成物を表す。しかし、遊離水、結晶水、又は空気の湿気の付着は、加水として考慮されない。
本発明の第一の態様において、組成物は脱色粉末組成物であり、群e)による化合物として1つ又は複数の粉末状の賦形剤を含み、好ましくは、組成物の合計重量に対して計算して、30重量%超の合計濃度で含む。
粉末の安定性の観点から、上記組成物は、水の含有量が、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは1重量%未満であり、さらには無水であることが好ましい。
群e)による化合物としての粉末状の賦形剤は、群a)~d)の化合物がその中に分散している有機及び/又は無機の粉末状の賦形剤であってもよい。
染料及びアルカリ化剤と共に反応しないいかなる粉末状の賦形剤も本発明の目的に好適である。好適なものは、例えば、珪藻土、カオリン、ベントナイト、デンプン(特にトウモロコシ、タピオカ、コメ、小麦及びジャガイモ)、ナイロン粉末、モンモリロナイト、石膏、おがくず及びパーライトである。
本発明のこの態様に関し、粉末の安定性の観点から、群e)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上、さらにより好ましくは30重量%以上である。
粉末の安定性の観点から、群e)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、さらに好ましくは80重量%以下である。
上述の効果を得るため、群e)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは10~90重量%の範囲内、より好ましくは15~85重量%、さらに好ましくは20~80重量%の範囲内、さらにより好ましくは30~80重量%の範囲内である。
本発明の別の態様において、組成物は群f)による化合物として、25℃、大気圧下で液体である1つ又は複数の親油性の化合物を含み、好ましくは、組成物の合計重量に対して計算して、30重量%超の合計濃度で含む、脱色ペースト組成物である。
上記組成物は、脱色ペーストの安定性の観点から、水の含有量が、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは1重量%未満であり、さらには無水であることが好ましい。
群f)による好適な化合物は、天然油及び/又は植物油、ペトロラタムベースの化合物、C12-C22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪族アルコール、及びC3-C12の直鎖状又は分岐状第一級アルコールでエステル化されたC12-C22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸からなる脂肪酸エステル、並びにシリコーンである。
好適な天然油及び/又は植物油は、オリーブ油、アーモンド油、アボカド油、小麦胚芽油、及びヒマシ油である。
好適なペトロラタムベースの化合物は、液状のパラフィン、特に流動パラフィン及び半流動パラフィン、並びに鉱油、特に白色鉱油である。
12-C22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールから選択される好適な脂肪族化合物は、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、べヘニルアルコール、及び/又はセテアリルアルコール等のそれらの混合物である。
3-C18の直鎖状又は分岐状第一級アルコールでエステル化されたC12-C22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸からなる脂肪酸エステルの好適な例は、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸オクチル、オレイン酸オレイル、及びミリスチン酸ミリスチル、並びにそれらの混合物である。
好適には、組成物は、例えば多様な稠度を有するジメチコン、ジメチコノール等の直鎖状ポリシロキサン、アモジメチコン、ポリシリコーン9、クオタニウム80等の第一級、第二級、第三級又は第四級アンモニウム基でアミン化されたシリコーン、シクロメチコン等の環状シリコーン、フェニルトリメチコン等のアリールされたシリコーンなどのシリコーン;C10-C36の脂肪酸トリグリセリド、並びにそれらの混合物のような親油性の原料も含んでもよい。
本発明のこの態様に関し、脱色ペーストの安定性の観点から、群f)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは30重量%超、より好ましくは35重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。
粉末の安定性の観点から、群f)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、さらに好ましくは80重量%以下である。
上述の効果を得るため、群f)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、30~90重量%の範囲内、より好ましくは35~85重量%、さらに好ましくは30~80重量%の範囲内であることが好ましい。
・増粘ポリマー
本発明の組成物はさらに1つ又は複数の増粘ポリマーを含むことが、化粧品の安全性の観点から有利である。
好ましくは増粘ポリマーは、ブルックフィールド粘度計によって、例えば10rpmで1分間、適切なスピンドルを25℃で用いて決定される、組成物の全重量に対して計算して水中1重量%のポリマー濃度で25℃で測定して少なくとも5,000mPa・sの粘度を有する、pH8~10の間の水溶液及び/又は水性分散液をもたらすポリマーから選択される。
好適なノニオン性増粘ポリマーは、セルロースベースのポリマーである。セルロースベースのポリマーの好適な例は、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチル-メチルセルロース、及び(C2-C8)アルキルセルロース又はセチルヒドロキシエチルセルロース等のアルキル化されたヒドロキシルセルロースである。
好適なアニオン性増粘ポリマーは、天然ベースのアニオン性ポリマー及び/又は合成アニオン性ポリマーから選択される。
好適には、天然のアニオン性ポリマーは、キサンタンガム、デヒドロキサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、並びに植物デンプン及び/又はヒドロキシプロピルデンプンリン酸等の合成により変性されたそれらの誘導体などのデンプンベースのポリマーから選択することができる。同等に好適なものは、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、アラビアガム、及びグアーガムである。
本発明の組成物に好ましい増粘ポリマーは、生分解性と低環境負荷の観点から、天然アニオン性ポリマーであり、より好ましくはキサンタンガム及び/又はデヒドロキサンタンガムである。
好ましくは、組成物に対して十分な粘度を付与する観点から、本発明の増粘ポリマーの合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、0.1重量%以上、より好ましくは0.25重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上である。
好ましくは、組成物に対して十分な粘度を付与する観点及び製品原価の観点から、本発明の増粘ポリマーの合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、15重量%以下、より好ましくは12重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
上述の効果を得るため、本発明の組成物における増粘ポリマーの合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.1~15重量%の範囲内、より好ましくは0.25~12重量%、さらに好ましくは0.5~10重量%の範囲内である。
・任意成分
本発明の組成物は、本発明の組成物の混合性及びケラチン繊維の濡れ性の観点から、さらにg)による化合物として、1つ又は複数の界面活性剤、より好ましくは、ノニオン性、カチオン性、アニオン性、双性イオン性/両性界面活性剤から選択される界面活性剤を含むことがさらに好ましい。
好適なアニオン性界面活性剤は、基本的にはクレンジング組成物から公知である。これらは、硫酸塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩及びアルキルリン酸塩タイプのアニオン性界面活性剤であり、例えば、公知のC10-C18アルキル硫酸塩、特にそれぞれのエーテル硫酸塩、例えばC12-C14アルキルエーテル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩、特に分子中に1~4つのエチレンオキシド基を有するもの、モノグリセリド(エーテル)硫酸塩、エトキシ化及び後続の脂肪酸アルカノールアミドの硫酸化により得られる脂肪酸アミド硫酸塩及びそれらのアルカリ塩、並びに長鎖のモノ-及びジ-アルキルリン酸塩が挙げられる。好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル硫酸塩界面活性剤、特にラウリル硫酸塩及びその塩である。
さらに好適な界面活性剤はノニオン性界面活性剤である。非限定的な例としては、ココ脂肪酸モノ-又はジ-エタノールアミド及びミリスチン脂肪酸モノ-又はジ-エタノールアミド、ステアリン酸モノ-又はジ-エタノールアミド等の長鎖の脂肪酸モノ-及びジ-アルカノールアミド;炭素原子数8~18のアルキル基、及びグルコシド単位を1~5単位有するアルキルポリグルコシド;ポリエチレングリコールソルビタンステアリン酸エステル、ポリエチレングリコールソルビタンパルミチン酸エステル、ポリエチレングリコールソルビタンミリスチン酸エステル及びポリエチレングリコールソルビタンラウリル酸エステル等のソルビタンエステル;脂肪酸ポリグリコールエステル又は「Pluronics(登録商標)」等の商品名で市販されているエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの重縮合物、並びにCTFA命名法により「Laureth」、「Myristeth」、「Oleth」、「Ceteth」、「Deceth」、「Steareth」及び「Ceteareth」との通称により知られている脂肪族アルコールエトキシレート、C10-C22脂肪アルコールエトキシレート、「Laureth-16」等のエチレンオキシド分子数が付記されており、その平均エトキシ化度が約2.5と約100との間、好ましくは約10と約30との間にあるものが挙げられる。
好適な両性/双性イオン性界面活性剤は、特に、アルキルベタイン、脂肪酸アミドアルキルベタイン及びスルホベタイン等の各種公知のベタイン、例えば、ラウリルヒドロキシスルホベタイン;ココアミノアセテート、ココアミノプロピオネート等の長鎖アルキルアミノ酸、並びにココアンホプロピオン酸ナトリウム及びココアンホ酢酸ナトリウムも好適である。
一般的なカチオン性界面活性剤は、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリモニウムクロライド、ジパルミトイルジモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ステアラミドプロピルトリモニウムクロライド、ジオレオイルエチルジメチルアンモニウムメトスルフェート、ジオレオイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートである。
g)による化合物の合計濃度は、組成物の安定性、ケラチン繊維の濡れ性、及び原材料の分散性の観点から、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.2重量%以上、さらに好ましくは0.25重量%以上である。
g)による化合物の合計濃度は、組成物の安定性、ケラチン繊維の濡れ性、及び原材料の分散性の観点から、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、さらに好ましくは2.5重量%以下である。
上述の効果を得るため、g)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.1~5重量%の範囲内、より好ましくは0.2~4重量%の範囲内、さらに好ましくは0.2~2.5重量%の範囲内である。
本発明の組成物は、さらに群c)及び群d)のものとは異なる追加の直接染料を1つ又は複数含むこともできる。好適な直接染料は、カチオン性、アニオン性及びノニオン性染料から選択することができる。
好適なアニオン性直接染料は、Acid Black 1、Acid Blue 1、Acid Blue 3、Food Blue 5、Acid Blue 7、Acid Blue 9、Acid Blue 74、Acid Orange 3、Acid Orange 6、Acid Orange 7、Acid Orange 10、Acid Red 1、Acid Red 14、Acid Red 18、Acid Red 27、Acid Red 50、Acid Red 52、Acid Red 73、Acid Red 87、Acid Red 88、Acid Red 92、Acid Red 155、Acid Red 180、Acid Violet 9、Acid Violet 43、Acid Violet 49、Acid Yellow 1、Acid Yellow 23、Acid Yellow 3、Food Yellow No.8、D&C Brown No.1、D&C Green No 5、D&C Green No.8、D&C Orange No.4、D&C Orange No.10、D&C Orange No.11、D&C Red No.21、D&C Red No.27、D&C Red No.33、D&C Violet 2、D&C Yellow No.7、D&C Yellow No.8、D&C Yellow No.10、FD&C Red 2、FD&C Red 40、FD&C Red No.4、FD&C Yellow No.6、FD&C Blue 1、Food Black 1、Food Black 2、Disperse Black 9及びDisperse Violet 1並びにそれらのナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩である。なかでも、最も好ましいアニオン性染料は、Acid Red 52、DC Violet 2、DC Red 33、DC Orange 4、DC Red 27、DC Yellow 10である。
好適なカチオン性染料は、化粧品のヘアカラーリング用途で基本的に市販されているものである。この目的のため、Ciba-Geigy AGのPCT出願WO95/15144を特別に参照する。それらの幾つかの例としては、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 99、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Natural Brown 7、Basic Green 1、Basic Red 2、Basic Red 12 Basic Red 22、Basic Red 76、Basic Violet 1、Basic Violet 2、Basic Violet 3、Basic Violet 10、Basic Violet 14、Basic Yellow 57、Basic Red 51、Basic Yellow 87、HC Blue 17及び Basic Orange 31がある。最も好ましいものはBasic Red 51、Basic Yellow 87 Basic Orange 31、HC Blue 17及びBasic Blue 124である。
ニトロ染料等の好適な中性染料は、HC Blue No.2、HC Blue No.4、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.7、HC Blue No.8、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Brown No.1、HC Brown No.2、HC Green No.1、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Orange No.5、HC Red BN、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.8、HC Red No.9、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.54、HC Red No.14、HC Violet BS、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.7、HC Yellow No.8、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、ピクリン酸、1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゾール、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゾール、3-ニトロ-4-アミノフェノール、1-ヒドロキシ-2-アミノ-3-ニトロベンゾール及び2-ヒドロキシエチルピクリン酸である。
組成物は、組成物の合計重量に対して計算して、0.001~10重量%の合計濃度で、群c)及び群d)のものとは異なる1つ又は複数の追加の直接染料を含むことができる。
・二剤式の組成物
本発明は、上で規定した第一の組成物、及び、pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む第二の水性組成物を含む、二剤式の脱色及び染色組成物にも関する。
第二の水性組成物は、好ましくは酸化剤として過酸化水素を含む。好適な濃度は、第二の水性組成物の合計重量に対して計算して、0.1~20重量%、より好ましくは0.25~15重量%、さらに好ましくは0.5~12重量%の範囲である。
好適な酸及び塩基により調整される第二の水性組成物のpHは、好ましくは1.5~5の範囲内、より好ましくは2~4.5の範囲内である。
第二の水性組成物は、脱色及び染色組成物に関して上で示したように、第一の組成物との混合性の観点から、f)による1つ又は複数の親油性化合物を含むことが、さらに好ましい。このような場合、第二の水性組成物は、エマルジョンであり、染色組成物に関して上で示したように、好ましくはg)による1つ又は複数の界面活性剤も含む。
本発明の本態様における第一の組成物及び第二の組成物は、ケラチン繊維上への塗布前に直接的に混合することを想定している。
・染色方法
本発明は、
i)上記に規定の脱色及び染色組成物を、1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含み、かつpHが1~6の範囲内である第二の水性組成物と混合して、pHが7~12の範囲内である即時使用可能な組成物を得る工程、
ii)ケラチン繊維上に即時使用可能な組成物を塗布し、1~60分の間放置し、任意で30~60℃の範囲内の温度にケラチン繊維を加熱する工程、
iii)ケラチン繊維を洗い流し、任意でケラチン繊維を乾燥させる工程
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪の脱色及び染色方法にも関する。
工程i)に規定の即時使用可能な組成物のpHは、色の強さの観点から、好ましくは8~11の範囲内、より好ましくは8.5~10.5の範囲内である。
工程ii)に規定の放置時間は、染色の強さ及び染色方法の経済性の観点から、好ましくは2~45分の範囲内、より好ましくは5~40分の範囲内、さらに好ましくは10~30分の範囲内である。
・キット・オブ・パーツ
本発明は、
- 上記に規定の第一の組成物と、
- pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む第二の水性組成物と、
- 以下から選ばれる第三の組成物
- 1つ又は複数の酸化性溶媒、好ましくは2-フェノキシエタノール、ベンジルアルコール及び/又はそれらの混合物から選択される酸化性溶媒を含む無水組成物、又は
- 1つ又は複数のアルコキシル化されたオルガノポリシロキサンと、アルコキシル化されたグリセリルエステル及び/若しくは任意でアルコキシル化されたアルキルグリセリルエーテル並びに/又はそれらの混合物から選択される1つ又は複数の化合物を、第三の組成物の合計重量に対して計算して10重量%超の合計濃度で含み、第三の組成物の合計重量に対して計算して、水の含有量が40重量%未満である組成物
を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色のためのキット・オブ・パーツにも関する。
無水の第三の組成物は少なくとも一つの酸化性溶媒を含む。用語「酸化性」は、ケラチン繊維の脱色及び染色で使用される条件下で溶媒が酸化し、少なくとも部分的に又は全体的に酸化することを表す。
好適な溶媒は芳香族アルコール又は脂肪族アルコールであり、その分子内にOH基を一つのみ含むことが好ましい。好ましくは、芳香族アルコールは、25℃でのLogP値(オクタノール水分配係数)が0~2.5の範囲内、好ましくは0.05~2の範囲内、より好ましくは1~2、そして最も好ましくは1.1~1.7の範囲内である。好適な芳香族酸化性アルコールは、2-フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、2-フェニルエタノール及び2-ベンジルオキシエタノールである。好適な脂肪族アルコールは、イソプロパノール、プロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール及び1-ペンタノールである。
染料安定化の観点から最も好ましい酸化性有機アルコールは、ベンジルアルコール、2-フェノキシエタノール、2-フェニルエタノールから選択される芳香族アルコールである。特に好ましくは、ベンジルアルコール及び/又は2-フェノキシエタノール及び/又は2-フェニルエタノールである。
アルコキシル化されたポリオルガノシロキサンを含む第三の組成物に関し、染色の強さの観点から、アルコキシル化された非アミン化オルガノポリシロキサンは、アルコキシル化されたジメチコン共重合体であり、最も好ましくはPEG/PPG-20/23ジメチコンであることが好ましい。
この第三の組成物に関し、アルコキシル化されたグリセリルエステルから選択される1つ又は複数の化合物は、PEG-7グリセリルココエート、PEG-9ココグリセリド、PEG-40水添ヒマシ油及び水添パーム油脂肪酸PEG-200グリセリルであることがさらに好ましい。
上述の第三の組成物は水の含有量が40重量%未満である。
組成物は、処方安定性の観点から、水の含有量が、好ましくは30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、さらに好ましくは10重量%未満、さらにより好ましくは5重量%未満であり、さらには無水であることが好ましい。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
粉末成分を混ぜ合わせ、最終工程として染料を追加することにより下記組成物を調製した。
Figure 2023542310000002
毛髪への直接塗布前に、1:1.4の重量比で上記由来の粉末組成物を下記酸化剤組成物と混合した。
重量%
過酸化水素 6.0
リン酸 pH3.5となるように添加
水 100.0となるように添加
得られた即時使用可能な混合物のpHは、およそ9.5であった。
下記脱色及び染色の結果が得られた。
Figure 2023542310000003
・結果の考察
実施例1は、比較例と比べ、青色の染料の吸収が最も強いことを示す最も低いL値をもたらした。染色の強さは大幅に改善され、個々の染料単独ではいずれもそのような染料の高度な吸収を示さなかったと結論付けねばならない。
比較例1は正のb値を有し、全ての場合において、処理された毛束に望ましくないイエローシフトが生じたことを示している。比較例2は、L6毛髪上に強いイエローシフトを発現した。しかし、上述のとおり、L値により示されているように、彩度は弱かった。
実施例1は、脱色及び染色が最も両立した結果を示し、一方で望ましい若干青色の色合いを示す傾向にあった(b値が0に近いが、負である)。
・方法
International Hair Importers, Glendale, NY, USAからレベル6の人毛(長さ21cm、一束あたり2g)を購入した。処理前に毛髪をシャンプーした。
上記の各組成物2gを毛束上に塗布し、50℃で30分間放置した。その後、毛束を水で洗い流し、シャンプーし、風乾した。測色値は、CIE表色系(L*,a*,b*)による色差計を用いて得られた。
下記実施例は本発明の範囲内である。
実施例2
重量%
メタケイ酸ナトリウム 10.0
2-アミノメチルプロパノール 5.0
過硫酸カリウム 30.0
過硫酸アンモニウム 20.0
HC Blue 18 0.3
テトラブロモフェノールブルー 0.1
ライトミネラルオイル 100.0となるように添加
染色の強さの観点から、群c)による化合物の合計濃度は、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.01重量%以上である。

Claims (15)

  1. a)1つ又は複数のアルカリ化剤、
    b)1つ又は複数の脱色化合物、
    c)HC Blue 18及び/又はその塩、
    d)テトラブロモフェノールブルー及び/又はその塩
    を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色組成物。
  2. 群a)による1つ又は複数の化合物が、1つ又は複数の無機アルカリ化剤、好ましくは、メタケイ酸塩、炭酸塩及び/若しくは炭酸水素塩、並びに/又はそれらのアルカリ塩若しくはアルカリ土類塩、並びに/又はそれらの混合物から選択され、より好ましくは、群a)による化合物がメタケイ酸ナトリウムである、請求項1に記載の組成物。
  3. 群a)による化合物が、有機アルカリ化剤、好ましくは、一般構造:
    Figure 2023542310000004
    (式中、R1、R2及びR3は同一又は異なり、H、C1-C4、C3-C4不飽和アルキル、C3-C4分岐状のアルキル、C1-C4ヒドロキシルアルキル、C3-C4不飽和ヒドロキシルアルキル、C3-C4分岐状のヒドロキシルアルキルであり、但し、R1、R2又はR3のうち少なくとも一つはHとは異なる。)
    によるアルキルアミン若しくはアルカノールアミン、及び/又はそれらの混合物から選択され、より好ましくは、群a)による化合物が、モノエタノールアミン及び/若しくは2-アミノメチルプロパノール、並びに/又はそれらの混合物、並びに/又はそれらの塩から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 群a)による化合物の合計濃度が、組成物の合計重量に対して計算して、0.25~30重量%、好ましくは0.5~25重量%、より好ましくは1~20重量%の範囲内である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 群b)による1つ又は複数の化合物が、1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩であり、好ましくは群b)による化合物の合計濃度、より好ましくは1つ又は複数の過酸塩及び/又は過酸化塩の合計濃度が、組成物の合計重量に対して計算して、10~80重量%、より好ましくは15~70重量%、さらに好ましくは20~60重量%、さらにより好ましくは25~60重量%の範囲内である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 群c)による化合物の合計濃度が、組成物の合計重量に対して計算して、0.001~2.5重量%の範囲内、好ましくは0.005~2重量%の範囲内、より好ましくは0.01~1.7重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01~1重量%の範囲内である、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 群d)による化合物の合計濃度が、組成物の合計重量に対して計算して、0.001~5重量%の範囲内、好ましくは0.005~2重量%の範囲内、より好ましくは0.01~1重量%の範囲内、さらに好ましくは0.025~0.75重量%の範囲内である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 群d)による化合物に対する群c)による化合物の重量比が、1~20の範囲内、好ましくは2~15の範囲内、より好ましくは5~12の範囲内である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 1つ又は複数の増粘ポリマーを、組成物の合計重量に対して計算して、好ましくは0.1~15重量%の範囲内、より好ましくは0.25~12重量%の範囲内、さらに好ましくは0.5~10重量%の範囲内の合計濃度で含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 水の含有量が10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは1重量%未満であり、さらに好ましくは無水である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 群e)による化合物として1つ又は複数の粉末状の賦形剤を、好ましくは、組成物の合計重量に対して計算して、10重量%超の合計濃度で含む脱色粉末組成物である、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 群f)による化合物として25℃、大気圧下で液体である1つ又は複数の親油性の化合物を、好ましくは、組成物の合計重量に対して計算して、30重量%超の合計濃度で含む脱色ペースト組成物である、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の第一の組成物、及び、pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含有する第二の水性組成物を含む、二剤式の脱色及び染色組成物。
  14. i)請求項1~12のいずれか一項に記載の脱色及び染色組成物を、1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含み、かつpHが1~6の範囲内である第二の水性組成物と混合して、pHが7~12の範囲内である即時使用可能な組成物を得る工程、
    ii)ケラチン繊維上に即時使用可能な組成物を塗布し、1~60分の間放置し、任意で30~60℃の範囲内の温度にケラチン繊維を加熱する工程、
    iii)ケラチン繊維を洗い流し、任意でケラチン繊維を乾燥させる工程
    を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪の脱色及び染色方法。
  15. - 請求項1~12のいずれか一項に規定の第一の組成物と、
    - pHが1~6の範囲内であり、かつ1つ又は複数の酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む第二の水性組成物と、
    - 以下から選ばれる第三の組成物
    - 1つ又は複数の酸化性溶媒、好ましくは2-フェノキシエタノール、ベンジルアルコール及び/又はそれらの混合物から選択される酸化性溶媒を含む無水組成物、又は
    - 1つ又は複数のアルコキシル化されたオルガノポリシロキサンと、アルコキシル化されたグリセリルエステル及び/若しくは任意でアルコキシル化されたアルキルグリセリルエーテル並びに/又はそれらの混合物から選択される1つ又は複数の化合物を、第三の組成物の合計重量に対して計算して10重量%超の合計濃度で含み、第三の組成物の合計重量に対して計算して、水の含有量が40重量%未満である組成物
    を含む、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪用の脱色及び染色のためのキット・オブ・パーツ。
JP2023516796A 2020-09-30 2021-09-20 直接染料を含む、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物 Active JP7522925B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20199261 2020-09-30
EP20199261.7 2020-09-30
PCT/EP2021/075793 WO2022069282A1 (en) 2020-09-30 2021-09-20 Bleaching and coloring composition for keratin fibers comprising direct dyes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023542310A true JP2023542310A (ja) 2023-10-06
JP7522925B2 JP7522925B2 (ja) 2024-07-25

Family

ID=72709099

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023516796A Active JP7522925B2 (ja) 2020-09-30 2021-09-20 直接染料を含む、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20230372212A1 (ja)
EP (1) EP4221667B1 (ja)
JP (1) JP7522925B2 (ja)
CN (1) CN116322622A (ja)
TW (1) TW202228635A (ja)
WO (1) WO2022069282A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW325998B (en) 1993-11-30 1998-02-01 Ciba Sc Holding Ag Dyeing keratin-containing fibers
RU2308936C2 (ru) * 2001-03-19 2007-10-27 Л`Аван Гард Инк. Композиция для одновременного осветления и окрашивания волос, содержащая устойчивые к обесцвечиванию кислотные и основные красители
EP1366752A1 (en) 2002-05-28 2003-12-03 Kao Corporation Hair dye composition
EP2883531B1 (en) 2013-12-13 2022-06-15 Kao Corporation Bleaching and coloring composition for hair
ITUA20161510A1 (it) * 2016-03-09 2017-09-09 Beauty & Business S P A Composizione per colorare la fibra cheratinica

Also Published As

Publication number Publication date
EP4221667B1 (en) 2024-06-26
JP7522925B2 (ja) 2024-07-25
TW202228635A (zh) 2022-08-01
US20230372212A1 (en) 2023-11-23
WO2022069282A1 (en) 2022-04-07
CN116322622A (zh) 2023-06-23
EP4221667A1 (en) 2023-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4888027A (en) Process for dyeing keratinous fibers with 5,6-dihydroxyindole in combination with an iodide and a hydrogen peroxide composition at alkaline pH
US9498417B2 (en) Bleaching and colouring composition for hair
EP2883531B1 (en) Bleaching and coloring composition for hair
EP1366754B1 (en) Composition for the dyeing of human hair
EP3453380A1 (en) Bleaching and decolorization process for keratin fibers
EP2797576B1 (en) Hair dyeing composition
JP7522925B2 (ja) 直接染料を含む、ケラチン繊維用の脱色及び染色組成物
JP7522926B2 (ja) 直接染料及び有機アルカリ化剤を含むケラチン繊維のための染色組成物、染色するための方法、並びにそのキットオブパーツ
JP2024515751A (ja) ケラチン繊維を染色するための化粧用製品
EP4329711A1 (en) Dyeing composition comprising direct dyes
CN116249511A (zh) 包含蓝色染料的染发组合物
WO2023054557A1 (en) Composition comprising an oxidatve dye and alkalizing agent
JP2024515752A (ja) ケラチン繊維を染色するための化粧用製品
WO2023118103A1 (en) Dyeing method for keratin fibers comprising a direct azo-dye and an organic alkalizing agent, and kit-of-parts thereof
JP2023542308A (ja) 改善された耐久性を有する毛髪染色組成物
JP2024533586A (ja) 酸化および直接染料を含む組成物
TW202329909A (zh) 包含氧化性染料鹽之組合物
JP2018024606A (ja) 酸化剤含有組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230324

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7522925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150