JP2023542090A - 通信システム - Google Patents

Abstract

ゴルフ施設内で使用されるゴルフボール（２０）内部の磁力計（８２）と通信するために、磁気コイル（３０）は、パルス信号を磁力計に供給するように構成される。複数のコイル（３０）がゴルフ施設のあちこちの異なる位置に提供され、パルス信号は好ましくは、ゴルフボールの位置が分かるようにコード化される。【選択図】図１

Description

本発明は、物体、具体的には、コード化された物体、およびより具体的には、ゴルフボール、特にコード化されたゴルフボール、との通信を確立するためのシステムおよび方法に関する。

例えば、ＷＯ２０１７／００６１３３から、ＷＯ２０１３／１５６７７８で開示されているようなコード化されたゴルフボール施設内に磁気スイッチを組み込むことが知られている。スイッチを所望の位置で作動させるために、１つ以上の永久磁石が、例えば、ボール内部の電池用の充電器に、設置され得る。しかし、かかる設置では、漂遊磁場（例えば、ゴルフ施設内の隣接したホールからの）がスイッチの正しい動作および／またはゴルフボールとの他の通信に干渉することがあり得る。携帯電話の普及も、正しい動作に干渉し得る。

本発明の態様は、前述の問題を克服するか、または少なくとも軽減しようとする。

本発明の第１の態様によれば、磁場検出装置を含む物体との通信を確立するためのシステムが提供され、本システムは、電磁コイルおよび電気信号をコイルに供給して変動磁場を生成するように構成された関連回路、ならびにコイルと並置された物体の位置決めのための手段を含み、それにより磁場における変動が物体の検出装置によって検出できる。

装置による磁場変動の検出は好ましくは、物体内のスイッチング装置を作動させ、それ自体は物体内部の回路を作動させ得る。

本発明の実施形態における磁場検出は、電磁波の検出を伴う電波検出と区別されるべきである。

例えば、物体が、ゴルフ施設内の制御システムとの無線通信（例えば、ブルートゥースを介して）のための内部回路および関連アンテナを有するゴルフボールである場合、磁場の検出はこれらの通信を可能にし得る。一例では、ボールの通信回路は、場の検出前に完全にスイッチオフされ得る。しかし、好ましい構成では、ボール内部の回路は、低出力（または「ウィスパリング」）状態から高出力（または「シャウト」）状態へ切り替えられる。

磁気検出装置は好ましくは、磁力計、具体的には、３つの磁場方向（ｘ、ｙおよびｚ）を備えた３軸磁力計である。磁力計は好ましくは、９軸アクセラレータ装置の部分であり、ジャイロスコープも含む。

コイルによって生成された磁場の検出は、ボールの通信回路を作動させるためのより安全な構成を提供して、他のソースからの望ましくない作動に左右されない。しかし、好ましい構成では、コイルは、パルス信号、および具体的には、コード化されたパルス信号を生成する。これは、より安全な構成を提供するだけでなく、その構成が複数の類似の構成のうちの１つである場合、ボールまたは他の物体が、それが隣接している特定のシステムを検出するのを可能にする。従って、例えば、９以上のホールを持つゴルフ施設において、各ティーはそれ自身のコード化パルス列を配信するそれぞれのコイルを有し得、そのためティー上に置かれると、ボールはどのティーの上に置かれているかを「知る」。

本システムは好ましくは、位置付けられた物体内の無線信号送信機との通信のための無線信号受信機を含む。好ましくは、無線信号受信機は、物体の識別コードを含む信号を受信するように構成される。

物体は好ましくは、前述したタイプの複数のシステムおよび複数のゴルフボールを含むゴルフ施設内で使用されるゴルフボールであり、本システムはティー、ボールディスペンサー、ハザード特徴、ボール内部のそれぞれの電池用の充電器、ドロップゾーン、およびホールを形成しているカップもしくは他の受け器の１つ以上、またはその近くに配置されている。

ゴルフボールは好ましくは各々、無線信号により、それが位置付けられるそれぞれのシステムに送信されるように構成される固有の識別コードを有する。

本発明の第２の態様によれば、システムと、磁力計を含む物体との間の通信を確立する方法が提供され、本システムは、電磁コイルを含み、本方法は、電気信号をコイルに供給して変動磁場を生成し、変動磁場を磁力計で検出するステップを含む。

電気信号および磁場変動は好ましくは、パルス化される。加えて、それらは好ましくは、コード化される。

好ましい構成では、磁力計はスイッチング装置に接続されて、通信の確立は、スイッチング装置のスイッチング機能を作動させる。

本発明の第３の態様によれば、スイッチング装置に接続された磁力計と、信号装置からの信号を受信するために接続されて、対応する変動磁場を生成するように構成される、電磁コイルの組合せが提供されて、信号装置は、コイルに符号化メッセージを送信させるように構成され、磁力計は、符号化メッセージを検出すると、スイッチング装置を作動させるように構成される。

本発明の好ましい実施形態が、ほんの一例として、添付の図面を参照して、ここで説明される。

ゴルフボールを検出するための本発明の一実施形態に従った装置の分解図である。 図１のコイルの上面図である。 図２のコイルに対する支持の底面図である。 装置の回路図である。 コイルによって生成された磁場の表現である。 装置のコイル駆動装置を示す。 装置との使用のためのゴルフボールの概略図である。 ゴルフボール内部の構成要素を示すブロック図である。 コイルによってボールに送信されるメッセージを示す。 コイルによってボールに送信されるメッセージを示す。 コイルによってボールに送信されるメッセージを示す。 コイルによってボールに送信されるメッセージを示す。

ここで図を参照する。図１は、ゴルフ施設のゴルフティーの位置において図６の競技面７０の下に提供される装置１０の分解図を示す。本装置は、その上に置かれたゴルフボール２０と通信するように構成される。ボール２０は、好ましくは、ＷＯ２０１３／１５６７７８、ＷＯ２０１７／００６１３２およびＷＯ２０１７／００６１３３で開示されているタイプの、コード化ボールであり、コンパス装置として機能する内部磁力計を有する。

装置１０は、駆動回路４０を含むコイル駆動装置７６（図６）を収容する支持フレーム部材１２を含む。フレーム部材１２は、コイルＰＣＢの下のプラスチックディスクの形で、ベース部材１４内の中心孔７２の下に配置される、ベース支持板２２と共にベース部材１４を支持する。弓形の締付部材５３がアセンブリねじによって適所に保持される。カバープレート１６は、ゴルフボール２０が位置付けられるべき場所を示すためのマークを持つ。

孔７２の周りに同心円状に配置されるのは、概ね平面で円形の電磁コイル３０である。コイル３０は支持３２上に取り付けられて、パルス信号をコイルに印加するための回路４０に接続された導線３４、３６を有する。

コイル３０の上面図が図２に示されている。示されているコイルは、３０ｍｍの内径および６０ｍｍの外径を有し、典型的には２４５巻き数を有する。パルス信号は端子４２、４４を介して回路４０に印加される。

コイル支持３２の底面図が図３に示されている。その好ましい寸法がミリメートル単位で与えられている。

図４には、コイル３０に効率的にパルスを供給するためのスイッチング装置である回路４０が例示されている。本回路は、抵抗４６、表示ＬＥＤ４８およびＭＯＦＳＥＴトランジスタ５０も含む。抵抗４６は、スイッチングトランジスタ５０の過負荷を回避するために使用されるバラスト抵抗である。典型的には２０オームの、抵抗４６の抵抗値は、典型的には１３オームの、コイル３０のそれと組み合わせて選択されて、過熱を回避しながら、高磁場を提供する。

図５は、コイル３０によって生成される磁場６０のサイズおよび形状を示す。

図６は、コイル３０に対するその接続を例示するコイル駆動装置７６の概略図である。装置７６は、端子４２、４４を備えた、回路４０、およびゴルフ施設の制御システムとの（例えば、ブルートゥースを介した）ｒ．ｆ．通信のためのアンテナ５８を備えたマイクロコントローラ７８を含む。

図７は、本発明の実施形態との使用のためのゴルフボール２０の概略図である。それは、マイクロコントローラ８４に接続された磁力計８２およびゴルフ施設の制御システムとの（例えば、ブルートゥースを介した）ｒ．ｆ．通信のためのアンテナ５２を含む。

図８は、ボール２０内部の構成要素のさらに詳細な概略図を示す。通信バス９０が、加速度計９２、ジャイロスコープ９４および磁力計８２に接続される。バス９０は、無線９８および電池１００に動作可能に接続されるマイクロコントローラ８４にも接続される。マイクロコントローラ８４は、充電システム１０２および後方散乱フィードバックユニット１０４にも動作可能に接続されており、後方散乱フィードバックユニット１０４は、システムが充電モードで動作している場合に、ボールの充電状態を充電器にフィードバックするために使用される。フィードバックは、充電システムからの充電信号によって達成される。

ボール２０は、「圏外」がなく、その磁力計が磁場に曝露されるように、装置１０の構成によって位置付けられる。コイルに印加される信号の振幅は、ティー上の適切な位置にあるボールだけがその磁力計をコイル３０と通信させるように設定される。実際には、位置付けられたボールは、信号が失われることなく限られた量の移動だけを受けることができるが、ティーからさらに離れたボールはコイル３０と通信しないことが重要である。磁力計は、北の方角における変化として磁場６０の存在を検出し、それに応じてその出力を変える。

ティー装置１０（しかし図中には示されていない）に隣接して配置されるのは、ボール内部のアンテナ５２と、および／またはゴルフ施設の制御システムと無線通信（ブルートゥース通信など）を実施するためのアンテナ５８である。これらの通信は、比較的大量のデータを転送する。追加の通信システムを採用していない、他の用途では、アンテナ５２および５８は省略できる。

使用中、電磁コイル３０は、ティー上のボール２０内部の磁力計に、比較的少量のデータを送信するために使用される。コイルによって生成される信号は、磁力計のデータ速度によって決定されるとおり略８０Ｈｚである。

コイルは、３２ビット、すなわち、
－各々４ビットの３データワード、合計で１２データビットを与える
－４ビットの１チェックワード
－６プリアンブルビット
－１０フレーミングビット、８ブレークビットおよび２フレーム終了ビットから成る
を含むメッセージを送信する。

実際のメッセージは、装置１０または該当するティーの識別によって決まる。

符号化メッセージが図９に示されている。

各４ビットデータワードの前に、２つのブレークビットが先行し、それらは０に違いない。

プリアンブルは、０および１が交互になっている、６ビットから成り、それらは、前述の正規のデータパターン規則と意図的に一致しないように構成されている。これは、メッセージの開始が容易に検出できることを確実にする。

チェックワードは、データワード内に含まれる１ビットの総数を表す。これは、単純なＸＯＲチェックサムを使用するよりは信頼できる。単一の遷移（ｔｒａｎｓｉｔｉｏｎ）がメッセージ中で失われる場合、単純なＸＯＲチェックサムは依然としてパスするが、このビット数は正しく不合格になる。

メッセージは、２つのフレーム終了（Ｅｎｄ ｏｆ Ｆｒａｍｅ）ビットで終了し、それらは１に違いない。これは、メッセージの終わりが容易に検出できることを確実にする。

メッセージは、磁場を生成する、１を送信するためにコイル３０に印加し、磁場を除去する、０を送信するために電力を除去することによって送信される。各ビットは、プリアンブルから始まり、順に送信されて、フレーム終了ビットで終わる。

メッセージは、およそ８０Ｈｚのわずかに異なる周波数で繰り返されて、任意の磁力計が、たとえ正確に８０Ｈｚで実行していなくても、メッセージを検出して復号できることを確実にする。ゴルフボール内で一般に採用される磁力計の実際のデータ速度は、＋／－１０％も変動する。

磁力計は好都合に、地球の磁場の方向を判断するために採用され、これは、前述の特許明細書で開示されたゴルフ施設においてそれらがボール内で使用される方法である。しかし、本システムでは、磁力計は、コンパスとしての使用に加えて、近距離無線通信のために使用されて、個々のティーからのコード化メッセージを検出するために使用される。従って、ボール内部の磁力計は、略８０Ｈｚの速度で磁場の強度を監視する。

メッセージの極性は容易に判断できず、そのため磁力計は、各読取り（ｒｅａｄｉｎｇ）を以前の読取りと比較できるだけである。それが著しい変化を検出する場合、このビットは以前のビットの逆である。著しい変化がない場合、このビットは以前のビットと同じである。極性は、メッセージが復号されると判断できる。

各ビットが受信された後、３２ビットバッファが１ビットだけ左にシフトされて、新しいビットがメッセージの終わりに追加される、図１０を参照。

バッファは、少なくとも３２ビットが収集されるまで、このように構築される。

メッセージは次のように受信される。各ビットが受信された後、バッファがマスクされて、プリアンブルおよびフレーミングビットと比較される、図１１を参照。

これらのビットの全部が一致する場合、本システムは、全てのデータワードにわたって１の数をカウントする。この総計がチェックワードと比較され、それが一致する場合、データは有効である。

バッファは同様にマスクされて、プリアンブルおよびフレーミングビットの逆のものと比較される、図１２を参照。

これらのビットの全部が一致する場合、メッセージの極性は逆転されている。バッファ全体は今や逆転でき、チェックワードが前述のとおりチェックされる。

ビットのいずれかが一致しない場合、本システムは、次のビットが受信されるまで待機する。

メッセージがチェックされて検証されると、ボール内部の回路は、それがティー上にあってスイッチを「オン」（または高）にすべきであることが分かるだけでなく、（これはＷＯ２０１７／００６１３３における磁気スイッチの閉鎖と同等である）それがどの特定のティーに置かれているかも分かる（各ティーはそれ独自の固有のコードを有するので）。

コイル３０とのその通信プロセスの終了後、磁力計は、コンパスとして働くその機能を再開して、ボールのその後の移動を監視する。

前述の構成の利点は、それは、個々のゴルフボールとゴルフ施設の残りとの間にもっと安全で信頼できる通信を提供するということである。さらなる利点は、本構成は、かかるゴルフ施設のゴルフボール内に既に提供されている磁力計を活用するということである。通信のために使用される場合、それらの指北機能は一時的に停止され、通信機能が停止した後に再開される。

前述のシステムに対して様々な修正が行われ得る。ティーで使用されることに加えて、装置１０は、ゴルフ施設内の様々な他の場所、例えば、ボールディスペンサー、ボール内部の電池用の充電器、ゴルフハザード、ドロップゾーン、またはゴルフホールとして役目を果たしているカップ、において採用できる。ティー位置において、コイル３０は好ましくは永久的に、一定レベルで、またはより好ましくは、低もしくは高出力状態の１つで、のいずれかで、スイッチをオンにされる。他の場所で、例えば、ボールディスペンサーで、コイル３０は好ましくは、必要な場合にだけ、スイッチをオンにされる。

ゴルフボールはコード化される必要はない。

本装置は、一般に、コード化されているか否かにかかわらず、ボールか否かにかかわらず、またゲームで採用されているか否かにかかわらず、他の物体内の磁力計との通信のために採用できる。

別のタイプのコンパス装置が、磁力計の代わりに使用され得る。

Claims (15)

1. 磁場検出装置を含む物体との通信を確立するためのシステムであって、前記システムは、電磁コイルおよび前記コイルに電気信号を供給して変動磁場を生成するように構成された関連回路と、前記コイルと並置の前記物体を位置決めするための手段とを含み、それにより前記磁場における変動が前記物体の前記検出装置によって検出できる、システム。
2. 前記回路は、パルス信号を前記コイルに供給するように構成される、請求項１に記載のシステム。
3. 前記パルス信号はコード化される、請求項２に記載のシステム。
4. 前記磁場検出装置は磁力計である、いずれかの先行する請求項に記載のシステム。
5. 前記回路は、連続するメッセージを所定の範囲の周波数にわたって供給するように構成される、請求項４に記載のシステム。
6. 位置付けられた物体内の無線信号送信機との通信のための無線信号受信機をさらに含む、いずれかの先行する請求項に記載のシステム。
7. 前記無線信号受信機は、前記物体の識別コードを含む信号を受信するように構成される、請求項６に記載のシステム。
8. 前記物体はゴルフボールである、いずれかの先行する請求項に記載のシステム。
9. いずれかの先行する請求項に記載の複数のシステムおよび複数のゴルフボールを含むゴルフ施設であって、前記システムは、ティー、ボールディスペンサー、ハザード特徴、前記ボール内部のそれぞれの電池用の充電器、ドロップゾーン、およびホールを形成しているカップもしくは他の受け器の１つ以上、またはその近くに配置されている、ゴルフ施設。
10. 請求項６および請求項７に記載の複数のシステムと、各々が固有の識別コードを有する複数のゴルフボールとを含み、前記固有の識別コードは、無線信号により、それが位置付けられるそれぞれのシステムに送信されるように構成される、請求項９に記載のゴルフ施設。
11. システムと、磁力計を含む物体との間の通信を確立する方法であって、前記システムは、電磁コイルを含み、前記方法は、電気信号を前記コイルに供給して変動磁場を生成することと、前記変動磁場を前記磁力計で検出することとを行うステップを含む、方法。
12. 前記電気信号および前記磁場変動はパルス化される、請求項１１に記載の方法。
13. 前記電気信号および前記磁場変動はコード化される、請求項１１または請求項１２に記載の方法。
14. 前記磁力計はスイッチング装置に接続され、前記通信の確立は、前記スイッチング装置のスイッチング機能を作動させる、請求項１１～請求項１３のいずれかに記載の方法。
15. スイッチング装置に接続された磁力計と、信号装置からの信号を受信するために接続されて、対応する変動磁場を生成するように構成される、電磁コイルの組合せであって、前記信号装置は、前記コイルに符号化メッセージを送信させるように構成され、前記磁力計は、前記符号化メッセージを検出すると、前記スイッチング装置を作動させるように構成される、組合せ。

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