JP2023538511A - 無線周波数(rf)‐直流(dc)コンバータ、およびバイポーラ量子化超伝導電流生成器(qsg) - Google Patents

無線周波数(rf)‐直流(dc)コンバータ、およびバイポーラ量子化超伝導電流生成器(qsg) Download PDF

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Abstract

無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータが提供される。DC電流がコンバータのDC入力ポートを介して印加されたとき、DC電流は、コンバータのジョセフソン接合(JJ)を通じて接地にシャントされ、コンバータの抵抗器を通じて流れるDC電流は実質的になく、RF電流がコンバータのRF入力ポートを介して印加されたとき、RF電流周波数に反比例するパルス間空間を有するRF‐DCコンバータのDC‐SFQコンバータからのSFQ電流パルスの出力列は、JJに、RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングして、RF周波数に線形的に依存するJJにわたる定常状態電圧を生成させる。

Description

本発明の現在主張されている実施形態は、量子計算に関し、より具体的には、無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータならびにバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)と、それらを使用した量子機械システムとに関する。
速い磁束バイアスパルスの適用は、従来、多数のデジタル‐アナログコンバータ(DAC)ビットと、バイアス抵抗器のジョンソン雑音とによってセットされたパルス振幅の精度で、電流を温度T=4K抵抗器に駆動する、室温のギガサンプル/秒(GS/s)のDACによって実現されてきた。しかしながら、この方法は、意図されたデバイス(被試験デバイス‐DUT)に到達する前に、電流パルスが複数の温度段階とフィルタリングとを通過しなければならないので、大きいパルス形状の歪みに悩まされる。加えて、正確なパルスの高さを達成するために、比較的大きい計数を有する電圧DACが必要である。さらに、複数n個のデバイスをバイアスするのに必要な配線は、複数のデバイスの数nに応じて線形的にスケーリングされる。したがって、デバイス(DUT)に直接印加されること、または、相互インダクタのペアを介して磁束として結合されることのいずれかができる速い電流パルスを生成するための新しい方法またはシステムを提供することが望ましい。
加えて、静的磁束バイアスの超伝導回路への印加は、冷めた抵抗器(例えば、約4Kの温度Tの)への電圧の印加を介して主に実行されており、これは、次いで、デバイス(DUT)に相互に結合された1次インダクタンスループに電流を駆動する。室温配線および電圧源オーバーヘッドの観点でのこのアプローチのスケーリングは、磁束バイアスを希望するデバイス(DUT)の数において線形である。表面コードなどのコンピューティングパラダイムの実装を介して量子利点を実証するために必要な数千個ではなくても数百個の物理デバイス(例えば、キュビット)を収容するのに必要な熱負荷および物理空間は、維持することができない(untenable)。したがって、バイポーラ磁束バイアス電流を生成するための新しい方法またはシステムを提供し、その結果、デバイスの数を室温の制御ラインにスケーリングすることが、クライオスタット(cryostat)の任意の段階で最小からゼロの動的熱負荷を達成しながら、改善されることもまた望ましい。
本発明の態様は、直流(DC)入力ポートと、無線周波数(RF)入力ポートと、RF入力ポートに接続された直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)コンバータとを含む無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータを提供しており、DC‐SFQコンバータは、RF電流をSFQ電流パルスに変換するように構成されている。コンバータはさらに、第1の誘導線を介してDC入力ポートに且つ第2の誘導線を介してDC‐SFQコンバータに接続されるとともに接地に接続されたジョセフソン接合(JJ)と、ジョセフソン接合に接続されるとともに第3の誘導線を介してDC入力ポートに接続された抵抗器とを含む。動作中には、DC電流がDC入力ポートを介して印加されたとき、DC電流はJJを通じて接地にシャントされ、抵抗器を通じて流れるDC電流は実質的になく、RF電流がRF入力ポートを介して印加されたとき、RF電流周波数に反比例するパルス間空間を有するDC‐SFQコンバータからのSFQ電流パルスの出力列は、ジョセフソン接合(JJ)に、RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングすることで、RF周波数に線形的に依存するジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧を生成することを実行させ、その結果、抵抗器を通じて流れる電流は、RF電流のRF周波数に直接依存する。
実施形態において、コンバータはさらに、第1の誘導線を介してDC入力ポートに且つ第2の誘導線を通じてDC‐SFQコンバータを介してRF入力ポートに接続されるとともに接地に接続された複数のジョセフソン接合を含む。複数のジョセフソン接合は、RF電流がRF入力ポートを介して印加されたときに、RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングして、RF周波数に線形的に依存する複数のジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧を生成するように構成されており、その結果、抵抗器を通じて流れる電流は、RF電流のRF周波数に直接依存する。
実施形態において、ジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧(V)は、次の等式V=Φ×fclkに従ってRF周波数(fclk)に比例しており、ここで、Φは、超伝導磁束量子である。
本発明のさらなる態様は、上記の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータを含む量子機械システムを提供する。実施形態において、量子機械システムはさらに、抵抗器に接続された少なくとも1つの量子機械デバイスを含む。実施形態において、当該1または複数のデバイスは、例えば、キュビット、超伝導量子干渉デバイス、または非量子機械デバイスを含む。
実施形態において、量子機械システムはさらに、入力ポートと出力ポートとを有する高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラを含む。RSFQパルスダブラの出力ポートはDC‐SFQコンバータの入力ポートに接続されており、RSFQパルスダブラは、DC‐SFQコンバータの入力ポートを通じてSFQパルス電流入力を生成するように構成されている。
実施形態において、RSFQパルスダブラは、RSFQパルスダブラの入力ポートにおいて入力された単一無線周波数電流パルスから、RSFQパルスダブラの出力ポートにおける印加されたSFQパルスの2倍のレートで、複数の電流パルスを生成し、これにより、コンバータにわたりより大きい電圧を生成するように構成されている。
実施形態において、量子機械システムはさらに、直列に接続された高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラのm個の段階を含む。RSFQパルスダブラのm個の段階は、次の式、I=2×Φ×fclk/Rによって与えられたRF電流(I)を生成するように構成されており、ここでΦは超伝導磁束量子であり、fclkはRF電流のRF周波数であり、Rは抵抗器の抵抗値である。
実施形態において、量子機械システムは、複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータと、複数の量子機械デバイスとを含み、複数の量子機械デバイスの各々は、複数のRF‐DCコンバータのうち対応するものに接続されている。複数のRF‐DCコンバータはアドレス指定可能であり、その結果、RF電流から生成されたSFQパルスは、複数のRF‐DCコンバータ内の所望のコンバータにルーティングされる。
実施形態において、量子機械システムはさらに、直流(DC)および無線周波数(RF)電流を受け取るように構成された入力ポートと、複数のアドレスラインとを含み、各アドレスラインは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)を有しており、第1のアドレスラインにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)は入力ポートに接続されている。複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ内の各コンバータは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)のうち対応するものに接続されている。
実施形態において、第1のアドレスラインにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)は、第2のアドレスラインにおける2つのデマルチプレクサ(DEMUX)に接続されており、2つのデマルチプレクサの各々は、少なくとも2つの無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータに接続されている。
本発明の別の態様は、少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第1の入力ポートと、少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第2の入力ポートとを含むバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)を提供する。QSGはさらに、第1の入力ポートに接続された第1のジョセフソン接合(JJ)ならびに第2の入力ポートに接続された第2のジョセフソン接合(JJ)(ここで、第1のおよび第2のジョセフソン接合はさらに接地に接続されている)と、第1のジョセフソン接合および第2のジョセフソン接合に接続されたインダクタ(L)とを含んでいる。インダクタ(L)と第1のおよび第2のジョセフソン接合(JJ)とは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)ループを形成する。動作中に、第1のジョセフソン接合と第2のジョセフソン接合とインダクタ(L)とによって形成されたストレージSQUIDループ内を循環している電流は、第1の入力ポートを通じて入力された少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルス、または、第2の入力ポートを通じて入力された少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスにそれぞれ基づいて徐々に増加または減少する。
実施形態において、ストレージSQUIDループ内を循環している電流は、次の等式、ΔI=Φ/Lによって与えられた電流インクリメントΔIによって増加または減少し、ここで、Φは超伝導磁束量子であり、Lはインダクタ(L)のインダクタンス値である。
実施形態において、QSGはさらに、第1のジョセフソン接合(JJ)、第2のジョセフソン接合(JJ)、およびインダクタ(Lq)に接続された第3の入力ポートを含み、当該第3の入力ポートは、バイアス直流電流(DC)をストレージループに入力して、第1のおよび第2のジョセフソン接合を電気的にバイアスするように構成されており、その結果、第1のおよび第2のジョセフソン接合は、パルスがそれらのそれぞれの入力に印加されたときにパルスを生成する。
実施形態において、SQUIDループのスクリーニングパラメータβは、SQUIDループ内の第1のおよび第2のジョセフソン接合の臨界電流Iと、第1のおよび第2のジョセフソン接合を接続しているインダクタのインダクタンス値とに依存している。
実施形態において、QSGはさらに、第1の誘導線を介して第1のジョセフソン接合(JJ)および第1の入力ポートに接続された第3のジョセフソン接合(JJ)と、第2の誘導線を介して第2のジョセフソン接合(JJ)および第2の入力ポートに接続された第4のジョセフソン接合(JJ)とを含む。第1のジョセフソン接合(JJ)と第3のジョセフソン接合(JJ)とは第1のジョセフソン伝送線(JTL)を形成し、第2のジョセフソン接合(JJ)と第4のジョセフソン接合(JJ)とは第2のジョセフソン伝送線(JTL)を形成する。
本発明のさらに別の態様は、上記QSGを含む量子機械システムを提供する。実施形態において、量子機械システムはさらに、複数のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)と、複数の量子機械デバイスとを含み、当該複数の量子機械デバイスの各々は、複数のQSGのうち対応するものに誘導結合されている。複数のQSGは、入力されたSFQパルスが複数のQSG内の所望のQSGにルーティングされるように、アドレス指定可能である。
実施形態において、量子機械システムはさらに、直流(DC)および単一磁束量子(SFQ)無線周波数電流を受け取るように構成された入力ポートと、複数のアドレスラインとを含み、各アドレスラインは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)を有しており、第1のアドレスラインにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)は入力ポートに接続されている。各QSGは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)のうち対応するものに接続されている。
本開示だけでなく、構造の関連要素の動作方法および機能ならびに部品の組み合わせと、製造の経済性とは、添付図面を参照して以下の説明および添付の特許請求の範囲を考慮してより明らかになり、そのすべては本明細書の一部を形成し、ここで、同様の参照符号は様々な図面において対応する部分を指定する。しかしながら、複数の図面は例示および説明目的のみであって、本発明の限定の定義として意図されるものでないことは、明確に理解されるべきである。
本発明の実施形態に係る無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータの概略電子回路である。
本発明の実施形態に係る、異なる駆動周波数(示された周波数は、5GHz、7GHz、9GHz、11GHz、13GHz、および15GHzである)に対する20個のJJ(例えば、給電ジョセフソン伝送線‐FJTL)のシミュレーション(例えば、WRSpiceを使用した)の結果として得られる電流‐電圧のプロットである。
本発明の実施形態に係る、RF駆動周波数の関数として、130pHのインダクタと20個のJJ FJTLからの0.1の抵抗器との直列組み合わせを通じて駆動された電流の動的シミュレーション(例えば、WRSpiceを使用した)から得られた出力抵抗電流(μA単位)対時間(ns単位)のプロットである。
本発明の実施形態に係る、図1に示されたRF‐DCコンバータを含む量子機械システムのブロック図である。
例示的な従来の高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラの概略電子回路である。
本発明の実施形態に係る、5つのカスケード接続されたRSFQパルスダブラの直列アレイに入力された単一パルスと、RSFQパルスダブラによって出力された複数のパルスとのプロットである。
本発明の実施形態に従って、単一DC/SFQコンバータ106が、複数のRF‐DCコンバータを介して複数のデバイス(DUT)に、制御可能に速い磁束バイアスをどのように提供できるかを図示した模式図である。
本発明の実施形態に係るバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)の概略電子回路である。
本発明の実施形態に係る、図8に示されたバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)の動的シミュレーションを示す。 本発明の実施形態に係る、図8に示されたバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)の動的シミュレーションを示す。 本発明の実施形態に係る、図8に示されたバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)の動的シミュレーションを示す。 本発明の実施形態に係る、図8に示されたバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)の動的シミュレーションを示す。
本発明の実施形態に係る、図8に示されたQSGを使用した量子機械システムの模式図である。
図1は、本発明の実施形態に係る無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータの概略電子回路である。無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ100は、直流(DC)入力ポート102と、無線周波数(RF)入力ポート104とを含む。コンバータ100はまた、RF入力ポート104に接続された直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)(DC/SFQ)コンバータ106を含む。DC‐SFQコンバータ106は、RF電流をSFQ電流パルスに変換するように構成されている。無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ100はまた、第1の誘導線110を介してDC入力ポート102に且つ第2の誘導線112を介してDC‐SFQコンバータ106に接続されるとともに接地116に接続されたジョセフソン接合(JJ)108Aを含む。コンバータ100はまた、第3の誘導線120を介してジョセフソン接合(JJ)108AとDC入力ポート102とに接続された抵抗器118を含む。
動作中には、DC電流がDC入力ポート102を介して印加されたとき、DC電流はJJ108Aを通じて接地116にシャントされ、抵抗器118を通じて流れるDC電流は実質的になく、RF電流がRF入力ポート104を介して印加されたとき、RF電流周波数に反比例するパルス間空間を有するDC‐SFQコンバータ106からのSFQ電流パルスの出力列は、ジョセフソン接合(JJ)108Aに、RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングすることで、RF周波数に線形的に依存するジョセフソン接合(JJ)108Aにわたる定常状態電圧を生成することを実行させ、その結果、抵抗器118を通じて流れる電流は、RF電流のRF周波数に直接依存する。
実施形態において、コンバータ100はさらに、第1の誘導線110を介してDC入力ポート102に且つ第2の誘導線112を通じてDC‐SFQコンバータ106を介してRF入力ポート104に接続されるとともに接地116に接続された複数のジョセフソン接合108A、108B、108C、108Dを含む。4つのジョセフソン接合が図1に図示されているが、任意の数の、例えば、2つ、3つ、またはより多くのジョセフソン接合が使用できることが理解できる。複数のジョセフソン接合108A、108B、108C、108Dは、RF電流がRF入力ポート104を介して印加されたときに、RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングして、RF周波数に線形的に依存する複数のジョセフソン接合(JJ)108A、108B、108C、108Dにわたる定常状態電圧を生成するように構成されており、その結果、抵抗器118を通じて流れる電流は、RF電流のRF周波数に直接依存する。FJTLにおいて使用されるJJが多いほど、FJTLが供給できる、RFによって駆動されていた電流の量が多くなるということを留意する価値があり得る。
図1に示されたように、大域的バイアス電流がDC入力ポート102に印加されたとき、電流はJJ108A、108B、108Cおよび108Dを通じて接地に完全にシャントされ(上向き矢印)、抵抗性パス(すなわち、抵抗118)を通じてデバイス(DUT)(図示せず)に向けて流れる電流はない(下向き矢印)。RF電流がRF入力ポート104において印加されたとき、JJ108A、108B、108Cおよび108Dは、印加されたRFトーンの周波数と同等なレートでスイッチングすることを開始し、駆動周波数に線形的に依存する定常状態電圧を展開する。FJTLは、ジョセフソン接合(JJ)108A、108B、108C、108Dにわたって、次の等式に従ってRF周波数(fclk)に比例する定常状態DC電圧(V)を展開する。
V=Φ×fclk
ここで、Φは、超伝導磁束量子である。
この電圧は、次いで、抵抗器118を通じて電流を駆動し、ここで、電流の大きさは、オームの法則I=V/R=Φ×fclk/Rによって与えられる。したがって、最後の関係は、この回路がDC電流コンバータに対する真のRF周波数であることを示しており、ここで、線形スケーリングが、磁束量子およびシャント抵抗によってセットされている。
図2は、本発明の実施形態に係る、異なる駆動周波数(示された周波数は、5GHz、7GHz、9GHz、11GHz、13GHz、および15GHzである)に対する20個のJJ(例えば、給電ジョセフソン伝送線‐FJTL)のシミュレーション(例えば、WRSpiceを使用した)の結果として得られる電流‐電圧のプロットである。実施形態において、すべてのJJは250μAの臨界電流を有しており、結果として5mAの回路の総計の臨界電流をもたらす。図2は、すべての印加された周波数のFJTLに対して約1.5mAの印加されたDCバイアスにおいて開始されるシャピロステップを示す。例えば約3.5mAの電流において大域的にバイアスされたとき、FJTLは、最大約1.5mAの電流を供給またはシンクして、動作可能なまま維持されることができる。FJTLにわたって展開された電圧は、広い範囲の大域的バイアス電流に対して極めて安定している。
図3は、本発明の実施形態に係る、RF駆動周波数の関数として、130pHのインダクタと20個のJJ FJTLからの0.1の抵抗器との直列組み合わせを通じて駆動された電流の動的シミュレーション(例えば、WRSpiceを使用した)から得られた出力抵抗電流(μA単位)対時間(ns単位)のプロットである。WRSpiceは、Whiteley Research Incorporatedが作り出した回路シミュレーションおよび分析ツールである。時点t=0nsにおいて、5GHzのRF電流は、dc/SFQコンバータ106に印加される。コンバータ106からの出力パルスは、次いで、20個のJJを有するFJTLに供給される。FJTLは電圧を(5GHzで、この電圧は約10μVである)展開し、これは、次いで、t=L/R=1.3nsの特性時間で抵抗器118を通じて電流を駆動する。時点t=50nsにおいて、RF入力ポート104を通じたRF駆動周波数入力は10GHzに変更され、抵抗器118を通じた駆動された、結果として得られる電流は、2倍にされる。最終的に、時点t=100nsにおいて、RF駆動周波数は再び5GHzにセットされ、結果として、抵抗器118を通じて駆動された電流が元の100μAの値に戻る。
図4は、本発明の実施形態に係る、RF‐DCコンバータ100を含む量子機械システム200のブロック図である。量子機械システム200は、例えば、1または複数のジョセフソン接合JJ108A、108B、108C、108Dが提供され得るRF‐DCコンバータ100を含む。実施形態において、量子機械システム200はまた、RF‐DCコンバータ100の抵抗器118に接続された少なくとも1つの量子機械デバイス202を含む。実施形態において、1または複数のデバイス202は、キュビット、超伝導量子干渉デバイス、または、例えばトランジスタもしくは他の回路などの非量子機械デバイスのうちの少なくとも1つを含む。
実施形態において、FJTLの動作電圧を増加することが可能であることが有益であり得る。動作電圧を増加させるために、量子機械システム200は、1または複数の高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラ段階204を含み得る。1または複数のRSFQパルスダブラ段階204は、RF‐DCコンバータ100に先立って提供され、これにより、動作電圧において2の利得の増加を達成することができ、ここで、mはRSFQパルスダブラ段階の数である。
図5は、例示的な従来の高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラ204の概略電子回路である。RSFQパルスダブラ204は、入力ポート502と出力ポート504とを有する。RSFQパルスダブラ204の出力ポート504は、DC‐SFQコンバータ100の入力ポート104に接続されている。RSFQパルスダブラ204は、DC‐SFQコンバータ100の入力ポート104を通じて、単一磁束量子(SFQ)パルス電流入力を生成するように構成されている。しかしながら、他のタイプのRSFQパルスダブラを使用することもできる。
図6は、本発明の実施形態に係る、RSFQパルスダブラ204に入力された単一パルスと、RSFQパルスダブラ204によって出力された複数のパルスとのプロットである。
実施形態において、RSFQパルスダブラ204は、RSFQパルスダブラ204の入力ポートにおいて入力された単一無線周波数電流パルス602から、RSFQパルスダブラ204の出力ポートにおける印加されたSFQパルスの2倍のレートで、複数の電流パルス604を生成し、これにより、コンバータ100にわたるより大きい電圧を生成するように構成されている。
実施形態において、直列に接続された高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラ204のm個の段階が使用できる。例えば、図6は、直列に5回カスケード接続された図5に示されたRSFQパルスダブラ204の(例えば、WRSpiceを使用した)シミュレーションの結果を示す。RSFQパルスダブラ204のm個の段階は、次の式によって与えられたRF電流(I)を生成するように構成されることができる。
I=2×Φ×fclk/R
ここで、Φは超伝導磁束量子であり、fclkはRF電流のRF周波数であり、Rは抵抗器の抵抗値である。
実施形態において、入力パルスが入力ポート502に到達したとき、ジョセフソン接合J1とJ2は順次スイッチングする。J2からのSFQパルスは、ジョセフソン接合J4とJ5とから形成された上部パスと、ジョセフソン接合J2とJ3とから形成された下部分岐との間において分割される。下部分岐におけるシャント抵抗Rsは、ジョセフソン接合J3において任意のスイッチングアクションを遅延させている下部分岐内の電流のL/R上昇時間をセットする。上部分岐パルスは、ジョセフソン接合J3とJ4とに電流を駆動することも行いながら出力ポート504にパルスを供給しているジョセフソン接合J5をスイッチングする。ジョセフソン接合J2のスイッチングからの遅延された電流からのそれとともに、この追加電流は、ジョセフソン接合J3を強制的にスイッチングさせて、出力において第2パルスを生成する。ジョセフソン接合J4は、ジョセフソン接合J2が2回スイッチングすることを防止する保護接合として行動する。直列に配置されたm個の段階の場合、RF‐DCコンバータ100によって駆動された、結果として得られる電流は、I=2×Φ×fclk/Rである。この回路と、その動作とは、既存の文献からのものである。それは、問題であるか?
図7は、本発明の実施形態に従って、単一dc/SFQコンバータ106が、複数のRF‐DCコンバータを介して複数のデバイス(DUT)に、制御可能に速い磁束バイアスをどのように提供できるかを図示した模式図である。実施形態において、量子機械システム200は、複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ100を含む。量子機械システム200は、複数のデバイスDUT(例えば、量子機械デバイス)202も含む。複数の量子機械デバイス202の各々は、複数のRF‐DCコンバータ100のうち対応するものに接続されている。複数のRF‐DCコンバータ100はアドレス指定可能であり、その結果、DC‐SFQコンバータ106によってRF電流から生成されたSFQパルスは、複数のRF‐DCコンバータ(FJTL)100内の所望のコンバータにルーティングされる。
実施形態において、量子機械システム200はさらに、直流(DC)および無線周波数(RF)電流を受け取るように構成された入力ポート702と、複数のアドレスライン704とを含み、各アドレスライン704は、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)706を有している。第1のアドレスライン704Aにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)706Aは、DC/SFQコンバータ106を介して入力ポート702に接続されている。複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ(FJTL)100内の各コンバータは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)706のうち対応するものに接続されている。
実施形態において、第1のアドレスライン704Aにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)706Aは、第2のアドレスライン704Bにおける2つのデマルチプレクサ(DEMUX)706に接続されており、2つのデマルチプレクサ706の各々は、少なくとも2つの無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ(FJTL)100に接続されている。
したがって、実施形態において、多段階RSFQパルス乗算器204と抵抗シャント型FJTL100との直列組み合わせは、RSFQ DEMUXツリーの端に配置されることができ、その結果、単一dc/SFQコンバータ源106は、多数のデバイス(DUT)202を駆動することができる。図7に示されたように、単一DC/SFQコンバータ106は、磁束がバイアスされた1:2 DEMUX706の入力を駆動する。それぞれのアドレスライン704における電流の符号に応じて、DC/SFQコンバータ106からの磁束パルスは、1:2 DEMUX704の左または右のいずれかにルーティングされる。
図8は、本発明の実施形態に係るバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)800の概略電子回路である。バイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)800は、少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第1の入力ポート802と、少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第2の入力ポート804とを含む。QSG800はさらに、第1の入力ポート802に接続された第1のジョセフソン接合(JJ)806と、第2の入力ポート804に接続された第2のジョセフソン接合(JJ)808とを含む。第1のおよび第2のジョセフソン接合806、808はさらに、接地809に接続されている。QSG800はまた、第1のジョセフソン接合806と第2のジョセフソン接合808とに接続されたインダクタ(L)810を含む。インダクタ(L)810と第1のおよび第2のジョセフソン接合(JJ)806および808とは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)ループを形成する。動作中に、第1のジョセフソン接合806と第2のジョセフソン接合808とインダクタ(L)810とによって形成されたストレージSQUIDループ内を循環している電流は、第1の入力ポート802を通じて入力された少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルス、または、第2の入力ポート804を通じて入力された少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスにそれぞれ基づいて徐々に増加または減少する。
実施形態において、ストレージSQUIDループ内を循環している電流は、次の等式
ΔI=Φ/L
によって与えられた電流インクリメントΔIによって増加または減少し、ここで、Φは超伝導磁束量子であり、Lはインダクタ(L)のインダクタンス値である。
実施形態において、QSG800はまた、第1のジョセフソン接合(JJ)806、第2のジョセフソン接合(JJ)808およびインダクタ(Lq)810に接続された第3の入力ポート813を含む。第3の入力ポート813は、第1のおよび第2のジョセフソン接合806および808が、パルスがそれらのそれぞれの入力に対して印加されたときに、パルスを生成するように、バイアス直流電流(DC)をストレージループに入力し、第1のおよび第2のジョセフソン接合806および808を電気的にバイアスさせるように構成されている。
実施形態において、SQUIDループのスクリーニングパラメータβは、SQUIDループ内の第1のおよび第2のジョセフソン接合806および808の臨界電流Iと、第1のおよび第2のジョセフソン接合を接続しているインダクタのインダクタンス値とに依存している。
実施形態において、QSG800はさらに、第1の誘導線816を介して第1のジョセフソン接合(JJ)806と第1の入力ポート802とに接続された第3のジョセフソン接合(JJ)812を含む。QSG800はまた、第2の誘導線818を介して第2のジョセフソン接合(JJ)808と第2の入力ポート804とに接続された第4のジョセフソン接合(JJ)814を含む。第1のジョセフソン接合(JJ)806と第3のジョセフソン接合(JJ)812とは第1のジョセフソン伝送線(JTL)819を形成し、第2のジョセフソン接合(JJ)808と第4のジョセフソン接合(JJ)814とは第2のジョセフソン伝送線(JTL)820を形成する。
実施形態において、SFQパルスが第1の入力ポート"Inc"802に到達したとき、それは、接合J1 812とJ2 806とをスイッチングすることをトリガし、Lq810を通じてJ2 806から流れる循環電流(左から右への矢印)をセットアップする。ユーザは、第2の入力ポート「Dec」804から接合J3 808とJ4 814とをトリガして、Lq810を通じてJ3 808から流れる電流を循環させ(右から左への矢印)、デバイスをリセットすることによって、この循環電流の設定を解除することができる。誘導値L(したがって、β)は非常に大きいので、循環電流は、J3 808またはJ2 806のいずれかの接合をオーバーバイアスまたはアンダーバイアスするのに十分大きくなく、複数のパルスが第1の入力ポート"Inc"802または第2の入力ポート「Dec」804のいずれかから連続して印加されることを可能にする。第1の入力ポート802または第2の入力ポート804からロードされたSFQパルスはそれぞれ、ΔI=Φ/Lの単位でLおよび接合J2 806ならびにJ3 808によって形成されたストレージループにおける電流を増加または減少する。実施形態において、βは約100に等しい。
したがって、それぞれ第1のジョセフソン伝送線(JTL)819および第2のジョセフソン伝送線(JTL)820の最後の段階JJ(この場合、J2 806およびJ3 808)と組み合わせたストレージインダクタLは、例えば約100に等しいβを有する超伝導量子干渉デバイス(SQUID)を形成する。これは、いずれかのJTL(第1のJTL819または第2のJTL820)からロードできる多数の磁束量子の格納を可能にし、これは結果として、ステップサイズΔI=Φ/Lを有する電流Lの正確なインクリメントまたはデクリメントをもたらす。ユーザが決定したように適量の電流がLに一度ロードされると、回路は、ループに永続的に格納された磁束でパワーダウンされることができる。実施形態において、QSG800は、Lの値に依存した循環電流の100~1000の磁束量子価値をサポートすることができ、したがって、0.01~0.001Φの順序で磁束バイアスにおける正確な段階を可能にする。
図9A~9Dは、本発明の実施形態に係る、図8に示されたバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)800の動的シミュレーションを示す。図9Aに示されたようなパルスが第2の入力ポート「Dec」804の入力からロードされるにつれて、Lqにおける電流I(L)は、図9Bに示されたように、量子化量のΦ/Lで低下する。図9Cに示されたようなパルスが第1の入力ポート"Inc"802にロードされるにつれて、図9Dに示されたように、電流は、磁束パルスごとに同じ量子化量で増加する(左から右に上昇する階段状部分)。第1の入力ポート"Inc"802に印加されたSFQパルスは、ループに格納された電流を量子化量だけ増加させる。1つの階段から次の階段への移行は、パルスが印加されると発生する。第2の入力ポート804に印加された図9Cに示されたSFQパルスは、図9Dに示されたように、量子化インダクタンスLに格納された電流を量子化量だけ低下させる(左から右に下降する階段状部分)。
図10は、本発明の実施形態に係る、図8に示されたQSG800を使用した量子機械システム1000の模式図である。量子機械システム1000は、バイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)800を含む。実施形態において、量子機械システムは、複数のQSG800を含む。実施形態において、量子機械システムはさらに、複数の量子機械デバイス1002を含む。複数の量子機械デバイス1002の各々は、例えばインダクタンス1004を介して、複数のQSG800のうち対応するものに誘導結合されている。複数のQSG800は、DC/SFQコンバータ1006からの入力されたSFQパルスが複数のQSG800内の所望のQSGにルーティングされるように、アドレス指定可能である。
実施形態において、量子機械システム1000はさらに、直流(DC)および単一磁束量子(SFQ)無線周波数電流を受け取るように構成された入力ポート1008を含む。量子機械システム1000はさらに、複数のアドレスライン1010を含む。各アドレスライン1010は、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)1012を有する。第1のアドレスライン1010Aにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)1012Aは、入力ポート1008に接続されている。各QSG800は、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)1012のうち対応するものに接続されている。
実施形態において、単一DC/SFQコンバータ1006は、多数の異なるキュビット1002に、バイポーラ磁束バイアスを提供することができる。アドレスライン1010上の電流の極性は、DC/SFQコンバータ1006からのSFQパルスが、1:2 DEMUX1012の左の出力にルーティングされたかまたは右の出力にルーティングされたかを決定する。最終段階において、アドレスライン上の電流の極性は、パルスが対応するQSG800の第1の入力ポート"Inc"802に供給されたかまたは第2の入力ポート「Dec」804に供給されたかを決定する。QSG800が超伝導キュビット(QB)1002のSQUIDループに結合されたとき、これは、正の磁束バイアスと負の磁束バイアスとの両方を提供することができる。アドレスラインの数を有するこのようなアーキテクチャにおいてバイアスされることが可能なデバイス(例えば、キュビット)の数におけるスケーリングは、2(n-1)であり、ここでnは、アドレスラインの数である。
現在のQSG800を使用する1つの利点は、ゼロ静止電力散逸を用いてバイポーラ永久電流を生成する能力を提供することである。これにより、あらゆる温度段階においてクライオスタット内のバイアス回路を効率的にフラックスすることができる。加えて、DEMUX制御信号の付加利益と組み合わせたとき、QSGは図10に示されたDEMUX構成と一緒に、室温から使用された制御ラインの数が指数関数的に減少する1000個のデバイス(例えば、キュビット)を有するDC磁束バイアス量子プロセッサ(DC flux biasing quantum processor)に拡張可能な(scalable)パスを提供する。
本発明の様々な実施形態の説明は例示の目的で提示されてきたが、それらは、網羅的であることまたは開示された実施形態に限定されることを意図するものではない。説明される実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が、当業者には明らかであろう。本明細書において使用される専門用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術の実際の適用もしくはそれに対する技術的改善を最も良好に説明し、または、本明細書において開示される実施形態を他の当業者が理解することを可能にするように選択されている。

Claims (21)

  1. 直流(DC)入力ポートと、
    無線周波数(RF)入力ポートと、
    前記RF入力ポートに接続された直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)コンバータであって、前記DC‐SFQコンバータはRF電流をSFQ電流パルスに変換するように構成された、直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)コンバータと、
    第1の誘導線を介して前記DC入力ポートに且つ第2の誘導線を介して前記DC‐SFQコンバータに接続されるとともに接地に接続されたジョセフソン接合(JJ)と、
    第3の誘導線を介して前記ジョセフソン接合に接続されるとともに前記DC入力ポートに接続された抵抗器と
    を備える無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータであって、
    動作中には、DC電流が前記DC入力ポートを介して印加されたとき、前記抵抗器を通じて流れるDC電流はなく、RF周波数におけるRF電流が前記RF入力ポートを介して印加されたとき、前記RF周波数に直接依存する電流が、前記JJをスイッチングする前記DC‐SFQコンバータからの前記SFQ電流パルスに基づいて前記抵抗器を通じて流れる、
    無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ。
  2. 前記RF電流が前記RF入力ポートを介して印加されたとき、前記RF周波数に反比例するパルス間空間を有する前記DC‐SFQコンバータからのSFQ電流パルスの出力列は、前記ジョセフソン接合(JJ)に、前記RF電流の前記RF周波数と同等なレートでスイッチングすることで、前記RF周波数に線形的に依存する前記ジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧を生成することを実行させる、請求項1に記載のコンバータ。
  3. 前記第1の誘導線を介して前記DC入力ポートに且つ前記第2の誘導線を通じて前記DC‐SFQコンバータを介して前記RF入力ポートに接続されるとともに接地に接続された複数のジョセフソン接合をさらに備え、
    前記複数のジョセフソン接合は、前記RF電流が前記RF入力ポートを介して印加されたときに、前記RF電流の前記RF周波数と同等なレートでスイッチングして、前記RF周波数に線形的に依存する前記複数のジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧を生成するように構成されており、その結果、前記抵抗器を通じて流れる前記電流は、前記RF電流の前記RF周波数に直接依存する、請求項1または2に記載のコンバータ。
  4. 前記ジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧(V)は、次の等式
    V=Φ×fclk
    に従って前記RF周波数(fclk)に比例しており、Φは超伝導磁束量子である、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンバータ。
  5. 直流(DC)入力ポートと、
    無線周波数(RF)入力ポートと、
    前記RF入力ポートに接続された直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)コンバータであって、前記DC‐SFQコンバータはRF電流をSFQ電流パルスに変換するように構成された、直流(DC)‐単一磁束量子(SFQ)コンバータと、
    第1の誘導線を介して前記DC入力ポートに且つ第2の誘導線を介して前記DC‐SFQコンバータに接続されるとともに接地に接続されたジョセフソン接合(JJ)と、
    第3の誘導線を介して前記ジョセフソン接合に接続されるとともに前記DC入力ポートに接続された抵抗器と
    を有する無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータを備えた量子機械システムであって、
    動作中には、DC電流が前記DC入力ポートを介して印加されたとき、前記DC電流は前記ジョセフソン接合(JJ)を通じて接地にシャントされ、前記抵抗器を通じて流れる電流は実質的になく、RF電流が前記RF入力ポートを介して印加されたとき、前記ジョセフソン接合(JJ)は、前記RF電流のRF周波数と同等なレートでスイッチングして、前記RF周波数に線形的に依存する前記ジョセフソン接合(JJ)にわたる定常状態電圧を生成し、その結果、前記抵抗器を通じて流れる電流は、前記RF電流の前記RF周波数に直接依存する、量子機械システム。
  6. 前記抵抗器に接続された少なくとも1つの量子機械デバイスをさらに備える、請求項5に記載の量子機械システム。
  7. 前記少なくとも1つの量子機械デバイスは、キュビット、超伝導量子干渉デバイス、または非量子機械デバイスのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の量子機械システム。
  8. 入力ポートと出力ポートとを有する高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラをさらに備え、
    前記RSFQパルスダブラの前記出力ポートは前記DC‐SFQコンバータの入力ポートに接続されており、前記RSFQパルスダブラは、前記DC‐SFQコンバータの前記入力ポートを通じてSFQパルス電流入力を生成するように構成された、請求項5から7のいずれか一項に記載の量子機械システム。
  9. 前記RSFQパルスダブラは、RSFQパルスダブラの前記入力ポートにおいて入力された単一無線周波数電流パルスから、前記RSFQパルスダブラの前記出力ポートにおける印加されたSFQパルスの2倍のレートで、複数の電流パルスを生成し、これにより、前記コンバータにわたりより大きい電圧を生成するように構成されている、請求項8に記載の量子機械システム。
  10. 直列に接続された前記高速単一磁束量子(RSFQ)パルスダブラのm個の段階をさらに備え、
    前記RSFQパルスダブラの前記m個の段階は、次の式
    I=2×Φ×fclk/R
    によって与えられた前記RF電流(I)を生成するように構成されており、Φは超伝導磁束量子であり、fclkは前記RF電流の前記RF周波数であり、Rは前記抵抗器の抵抗値である、請求項8または9に記載の量子機械システム。
  11. 複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータと、
    複数の量子機械デバイスであって、前記複数の量子機械デバイスの各々は前記複数のRF‐DCコンバータの対応するものに接続されている、複数の量子機械デバイスと
    をさらに備え、
    前記複数のRF‐DCコンバータはアドレス指定可能であり、その結果、前記RF電流から生成された前記SFQ電流パルスは、前記複数のRF‐DCコンバータ内の所望のコンバータにルーティングされる、前述の請求項5から10のいずれか一項に記載の量子機械システム。
  12. 前記直流(DC)と前記無線周波数(RF)電流とを受け取るように構成された入力ポートと、
    複数のアドレスラインであって、各アドレスラインは少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)を有し、第1のアドレスラインにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)は前記入力ポートに接続されている、複数のアドレスラインと
    をさらに備え、
    前記複数の無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータ内の各コンバータは、前記少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)の対応するものに接続されている、請求項11に記載の量子機械システム。
  13. 前記第1のアドレスラインにおける前記デマルチプレクサ(DEMUX)は、第2のアドレスラインにおける2つのデマルチプレクサ(DEMUX)に接続されており、前記2つのデマルチプレクサの各々は、少なくとも2つの無線周波数(RF)‐直流(DC)コンバータに接続されている、請求項12に記載の量子機械システム。
  14. 少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第1の入力ポートと、少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第2の入力ポートと、
    前記第1の入力ポートに接続された第1のジョセフソン接合(JJ)および前記第2の入力ポートに接続された第2のジョセフソン接合(JJ)であって、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合は接地にさらに接続された、第1のジョセフソン接合(JJ)および第2のジョセフソン接合(JJ)と、
    前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合に接続されたインダクタ(L)と
    を備えるバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)であって、
    前記インダクタ(L)と、前記第1のジョセフソン接合(JJ)および前記第2のジョセフソン接合(JJ)とは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)ループを形成し、動作中に、前記第1のジョセフソン接合と前記第2のジョセフソン接合と前記インダクタ(L)とによって形成されたストレージSQUIDループ内を循環している電流は、前記第1の入力ポートを通じて入力された前記少なくとも1つのインクリメント単一磁束量子パルス、または、前記第2の入力ポートを通じて入力された前記少なくとも1つのデクリメント単一磁束量子パルスにそれぞれ基づいて徐々に増加または減少する、バイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)。
  15. 前記ストレージSQUIDループ内を循環している前記電流は、次の等式
    ΔI=Φ/L
    によって与えられた電流インクリメントΔIによって増加または減少し、Φは超伝導磁束量子であり、Lは前記インダクタ(L)のインダクタンス値である、請求項14に記載のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)。
  16. 前記第1のジョセフソン接合(JJ)、前記第2のジョセフソン接合(JJ)、および前記インダクタ(Lq)に接続された第3の入力ポートをさらに備え、前記第3の入力ポートは、バイアス直流電流(DC)を前記ストレージSQUIDループに入力して、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合を電気的にバイアスするように構成されており、その結果、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合は、パルスがそれらのそれぞれの入力に印加されたときにパルスを生成する、請求項14または15に記載のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)。
  17. 前記SQUIDループのスクリーニングパラメータβは、前記SQUIDループ内の前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合の臨界電流Iと、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合に接続された前記インダクタのインダクタンス値とに依存している、請求項14から16のいずれか一項に記載のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)。
  18. 第1の誘導線を介して前記第1のジョセフソン接合(JJ)および前記第1の入力ポートに接続された第3のジョセフソン接合(JJ)と、
    第2の誘導線を介して前記第2のジョセフソン接合(JJ)および前記第2の入力ポートに接続された第4のジョセフソン接合(JJ)と
    をさらに備え、
    前記第1のジョセフソン接合(JJ)と前記第3のジョセフソン接合(JJ)とは第1のジョセフソン伝送線(JTL)を形成し、前記第2のジョセフソン接合(JJ)と前記第4のジョセフソン接合(JJ)とは第2のジョセフソン伝送線(JTL)を形成する、請求項14から17のいずれか一項に記載のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)。
  19. 1または複数のインクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第1の入力ポートと、1または複数のデクリメント単一磁束量子パルスを受け取るように構成された第2の入力ポートと、
    前記第1の入力ポートに接続された第1のジョセフソン接合(JJ)および前記第2の入力ポートに接続された第2のジョセフソン接合(JJ)であって、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合は接地にさらに接続された、第1のジョセフソン接合(JJ)および第2のジョセフソン接合(JJ)と、
    前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合に接続されたインダクタ(L)と
    を有するバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)を備える量子機械システムであって、
    前記インダクタ(L)と前記第1のジョセフソン接合(JJ)および前記第2のジョセフソン接合(JJ)とは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)ループを形成し、動作中に、前記第1のジョセフソン接合と前記第2のジョセフソン接合と前記インダクタ(L)とによって形成されたストレージSQUIDループ内を循環している電流は、前記第1の入力ポートを通じて入力された前記1または複数のインクリメント単一磁束量子パルス、または、前記第2の入力ポートを通じて入力された前記1または複数のデクリメント単一磁束量子パルスにそれぞれ基づいて徐々に増加または減少する、量子機械システム。
  20. 複数のバイポーラ量子化超伝導電流生成器(QSG)と、
    複数の量子機械デバイスであって、前記複数の量子機械デバイスの各々は、前記複数のQSGのうち対応するものに誘導結合されている、複数の量子機械デバイスと
    をさらに備え、
    前記複数のQSGは、入力されたSFQパルスが前記複数のQSG内の所望のQSGにルーティングされるように、アドレス指定可能である、請求項19に記載の量子機械システム。
  21. 直流(DC)および単一磁束量子(SFQ)無線周波数電流を受け取るように構成された入力ポートと、
    各アドレスラインは、少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)を有しており、第1のアドレスラインにおけるデマルチプレクサ(DEMUX)は前記入力ポートに接続されている、複数のアドレスラインと
    をさらに備え、
    各QSGは、前記少なくとも1つのデマルチプレクサ(DEMUX)のうち対応するものに接続されている、請求項19または20に記載の量子機械システム。
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