JP2023537744A - パッケージング溶液 - Google Patents
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Abstract
眼用デバイスの保管のためのパッケージングシステムが開示される。パッケージングシステムは、(a)1つ以上の浸透圧保護剤と、(b)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(c)1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含むパッケージング水溶液に浸漬された1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、パッケージング水溶液は、少なくとも約150mOsm/kgの重量オスモル濃度、約6~約9のpHを有し、熱滅菌されている。【選択図】なし
Description
優先権の主張
本出願は、「Packaging Solutions」と題され、2020年8月10日に出願された、米国仮特許出願第63/063,715号の優先権を主張し、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。
本出願は、「Packaging Solutions」と題され、2020年8月10日に出願された、米国仮特許出願第63/063,715号の優先権を主張し、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。
本開示は、概して、コンタクトレンズなどの眼用デバイスのためのパッケージング溶液に関する。
例えば、シリコーン含有材料から作られた眼用レンズなどの眼用デバイスは、多年にわたって調べられてきた。かかる材料は、一般的に、2つの主な種類、すなわち、ヒドロゲル及び非ヒドロゲルに細分することができる。ヒドロゲルは、平衡状態で水を吸収し、保持することができ、一方、非ヒドロゲルは、大量の水を吸収しない。それらの含水量にかかわらず、ヒドロゲル及び非ヒドロゲルのシリコーン医療デバイスは、両方とも脂質に対する高い親和性を有する、比較的疎水性であり、非濡れ性の表面を有する傾向がある。この問題は、コンタクトレンズで特に懸念されている。
当業者は、コンタクトレンズが眼と適合するように、それらの表面を修正する必要性を長い間認識してきた。レンズ表面の親水性の増加は、コンタクトレンズの濡れ性を改善することが知られている。これは、コンタクトレンズの着用快適性の向上と関連している。加えて、レンズの表面は、レンズの堆積、特に、レンズ着用中の涙液から生じるタンパク質及び脂質の堆積のしやすさに影響を与える可能性がある。蓄積した堆積物は、眼の不快感、又は更には炎症を引き起こす可能性がある。長時間着用レンズ(すなわち、睡眠前にレンズを毎日取り外さずに使用されるレンズ)の場合、長時間着用レンズは、長時間にわたる高い基準の快適性及び生体適合性のために設計されなければならないため、その表面が特に重要である。
レンズの濡れ性を高めるための1つのアプローチは、レンズの処理ステップ後に表面に行われることである。しかしながら、追加のステップは、製造プロセスに追加の費用及び時間を必要とした。
ブリスターパック及びガラスバイアルは、典型的には、顧客に販売するために各ソフトコンタクトレンズを個別にパッケージングするために使用される。生理食塩水又は脱イオン水は、コンタクトレンズのパッケージング又は製造に関連する様々な特許で言及されるように、ブリスターパック内にレンズを保管するために一般的に使用される。レンズ材料は、それ自体及びレンズパッケージに貼り付く傾向があるため、ブリスターパックのためのパッケージング溶液は、レンズの折り畳み及び貼り付きを減らすか、又はなくすために配合されていることがある。
したがって、実際の使用においてレンズを着用するのが快適であり、角膜への刺激又は他の有害な影響なく、レンズの長時間の着用を可能にするように、コンタクトレンズなどの眼用デバイスのための改善されたパッケージングシステムを提供することが望ましいであろう。
例示的な一実施形態によれば、眼用デバイスの保管のためのパッケージングシステムであって、(a)1つ以上の浸透圧保護剤と、(b)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(c)1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含むパッケージング水溶液に浸漬された1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、パッケージング水溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの重量オスモル濃度、約6~約9のpHを有し、熱滅菌されている、パッケージングシステムが提供される。
第2の例示的な実施形態によれば、保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージを調製する方法が提供され、その方法は、(a)眼用デバイスを提供することと、(b)眼用デバイスを、(i)1つ以上の浸透圧保護剤と、(ii)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(iii)1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含むパッケージング水溶液であって、少なくとも約150mOsm/kgの重量オスモル濃度及び約6~約9の範囲のpHを有するパッケージング水溶液に浸漬することと、(c)パッケージング水溶液及び眼用デバイスを、微生物による眼用デバイスの汚染を防止する様式でパッケージングすることと、(d)パッケージングされた溶液及び眼用デバイスを滅菌することと、を含む。
(a)1つ以上の浸透圧保護剤、(b)1つ以上のポロキサマー快適剤、及び(c)1つ以上のポリオール粘滑薬を含有する本明細書に記載のパッケージング水溶液は、コンタクトレンズなどの眼用デバイスの表面上に、より均一なコーティングを提供し、それによってレンズの潤滑性及び/又は濡れ性が改善されると考えられる。したがって、レンズは、実際の使用において着用するのにより快適であり、角膜への刺激又は他の有害な影響なく、レンズの長時間の着用を可能にする。コンタクトレンズなどの本明細書の眼用デバイスの親水性及び/又は潤滑性の表面は、レンズ上への涙の脂質及びタンパク質の吸着、並びにレンズ内への最終的な吸収を実質的に防止するか、又は抑制し、したがって、コンタクトレンズの透明度を保持する。これにより、コンタクトレンズの性能品質を保持して、着用者により高いレベルの快適性を提供する。
ここで、例示的な実施形態が、体組織又は体液と直接接触することを意図した眼用デバイスの保管のためのパッケージングシステムに関して更に詳細に考察される。本明細書で使用される場合、「眼用デバイス」という用語は、眼の中及び眼の上に存在するデバイスを指す。これらのレンズは、光学補正、創傷の治療、薬物送達、診断機能、又は美顔の向上若しくは効果、あるいはこれらの特性の組み合わせを提供することができる。かかるデバイスの代表的な例としては、限定されないが、ソフトコンタクトレンズ(例えば、ソフトなヒドロゲルレンズ、ソフトな非ヒドロゲルレンズなど)、ハードコンタクトレンズ(例えば、ハードな気体透過性レンズ材料など)、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼内挿入物、光学挿入物などが挙げられる。当業者によって理解されるように、レンズが壊れることなくそれ自体に折り返すことができる場合、レンズは「ソフト」であるとみなされる。コンタクトレンズを含む眼用デバイスを生産することが知られている任意の材料を本明細書で使用することができる。
眼用デバイスは、上述の眼用デバイスを形成することができる当該技術分野で既知の任意の材料であり得る。一実施形態では、眼用デバイスは、それ自体が親水性ではない材料から形成されるデバイスを含む。かかるデバイスは、当該技術分野で既知の材料から形成され、例として、ポリシロキサン、ペルフルオロポリエーテル、フッ素化ポリ(メタ)アクリレート、又は例えば他の重合性カルボン酸に由来する等価のフッ素化ポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、又は他の重合性カルボン酸に由来する等価のアルキルエステルポリマー、又はフッ素化ポリオレフィン、例えば、フッ素化エチレンプロピレンポリマー、又はテトラフルオロエチレン、好ましくは、ジオキソール、例えば、ペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソールと組み合わせたものを含む。好適なバルク材料の代表的な例としては、限定されないが、ロトラフィルコンA(Lotrafilcon A)、ネオフォコン(Neofocon)、パシフォコン(Pasifocon)、テレフォコン(Telefocon)、シラフォコン(Silafocon)、フルオシルフォコン(Fluorsilfocon)、パフルフォコン(Paflufocon)、シラフォコン(Silafocon)、エラストフィルコン(Elastofilcon)、フロロフォコン(Fluorofocon)、又はテフロンAF(Teflon AF)1600若しくはテフロンAF2400などのテフロンAF材料が挙げられ、これらは、約63~約73mol%のペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール及び約37~約27mol%のテトラフルオロエチレンのコポリマー、又は約80~約90mol%のペルフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール及び約20~約10mol%のテトラフルオロエチレンのコポリマーである。
別の例示的な実施形態では、眼用デバイスには、それ自体が親水性の材料から形成されるデバイスが含まれ、それは、反応性基、例えば、カルボキシ、カルバモイル、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、アミン、アンモニウム、又はヒドロキシ基が材料中に固有に存在し、したがってそれらから製造される眼用デバイスの表面にも存在するからである。かかるデバイスは、当該技術分野で既知の材料から形成され、例として、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド(DMA)、ポリビニルアルコールなど、及びこれらのコポリマー、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、N-ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ビニルアルコールなどから選択される2つ以上のモノマーからのコポリマーが挙げられる。好適なバルク材料の代表的な例としては、ポリマコン(Polymacon)、テフィルコン(Tefilcon)、メタフィルコン(Methafilcon)、デルタフィルコン(Deltafilcon)、ブフィルコン(Bufilcon)、フェムフィルコン(Phemfilcon)、オキュフィルコン(Ocufilcon)、フォコフィルコン(Focofilcon)、エタフィルコン(Etafilcon)、ヘフィルコン(Hefilcon)、ビフィルコン(Vifilcon)、テトラフィルコン(Tetrafilcon)、ペルフィルコン(Perfilcon)、ドロキシフィルコン(Droxifilcon)、ジメフィルコン(Dimefilcon)、イソフィルコン(Isofilcon)、マフィルコン(Mafilcon)、ネルフィルコン(Nelfilcon)、アトラフィルコン(Atlafilcon)などが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適なバルク材料の例としては、バラフィルコンA、ヒラフィルコンA、アルファフィルコンA、ビラフィルコンBなどが挙げられる。
別の例示的な実施形態では、眼用デバイスには、結合又は架橋部材を介して連結した、少なくとも1つの疎水性セグメントと、少なくとも1つの親水性セグメントと、を含有する両親媒性セグメント化コポリマーである材料から形成されるデバイスが含まれる。
コンタクトレンズを含む眼用レンズに一般的に使用される軟質材料及び硬質材料の両方を含む本明細書の生体適合性材料を用いることは、特に有用である。一般に、非ヒドロゲル材料は、その平衡状態で水を含有しない疎水性ポリマー材料である。典型的な非ヒドロゲル材料は、シリコーンアクリル、例えば、嵩高いシリコーンモノマーから形成されるもの(例えば、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、一般的に「TRIS」モノマーとして知られている)、メタクリレートでエンドキャップされたポリ(ジメチルシロキサン)プレポリマー、又はフルオロアルキル側基を有するシリコーン(ポリシロキサンは一般にシリコーンポリマーとしても知られる)を含む。
一般に、ヒドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和した架橋ポリマー系を含む周知の種類の材料である。したがって、ヒドロゲルは、親水性モノマーから調製されるコポリマーである。シリコーンヒドロゲルの場合、ヒドロゲルコポリマーは、少なくとも1つのデバイス形成シリコーン含有モノマーと少なくとも1つのデバイス形成親水性モノマーとを含有する混合物を重合することによって一般的に調製される。シリコーン含有モノマー又は親水性モノマーのいずれかは、架橋剤(複数の重合性官能基を有するモノマーとして定義される架橋剤)として機能することができるか、又は別個の架橋剤が用いられてもよい。シリコーンヒドロゲルは、典型的には、約10~約80重量パーセントの含水量を有する。
有用な親水性モノマーの代表的な例としては、限定されないが、アミド、例えば、N,N-ジメチルアクリルアミド及びN,N-ジメチルメタクリルアミド、環状ラクタム、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、並びに(メタ)アクリレート化ポリ(アルケングリコール)、例えば、モノメタクリレート又はジメタクリレートエンドキャップを含有する様々な鎖長のポリ(ジエチレングリコール)が挙げられる。更なる例は、米国特許第5,070,215号に開示されている親水性ビニルカーボネートモノマー又は親水性ビニルカルバメートモノマー、及び米国特許第4,910,277号に開示されている親水性オキサゾロンモノマーであり、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。他の好適な親水性モノマーは、当業者には明らかとなるであろう。例えば、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)は、前述の親水性モノマーと混合して使用され得る、周知の親水性モノマーである。
モノマー混合物はまた、共重合性基と反応性官能基とを含む第2のデバイス形成モノマーを含んでいてもよい。共重合性基は、好ましくは、エチレン系不飽和基であり、その結果、このデバイス形成モノマーが、初期のデバイス形成モノマー混合物中の親水性デバイス形成モノマー及び任意の他のデバイス形成モノマーと共重合する。加えて、第2のモノマーは、1つ以上の重合性多価アルコールと1つ以上の重合性フッ素含有モノマーの反応生成物であるコポリマーの相補的反応性基と反応する反応性官能基を含み得る。言い換えれば、デバイス形成モノマー混合物を共重合することによってデバイスが形成された後、第2のデバイス形成モノマーによって提供される反応性官能基は、コポリマーの相補的反応性部分と反応するために残存する。
例示的な一実施形態では、第2のデバイス形成モノマーの反応性基には、エポキシド基が含まれる。したがって、第2のデバイス形成モノマーは、エチレン系不飽和基(モノマーが親水性デバイス形成モノマーと共重合することを可能にする)と、エポキシド基(親水性デバイス形成モノマーと反応しないが、コポリマーとの反応を維持し、コポリマーは、1つ以上の重合性多価アルコールと1つ以上の重合性フッ素含有モノマーの反応生成物である)の両方を含むものである。例としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルビニルカーボネート、グリシジルビニルカルバメート、4-ビニル-1-シクロヘキセン-1,2-エポキシドなどが挙げられる。
上述のように、眼用デバイス基材材料の一種は、シリコーンヒドロゲルである。この場合、初期デバイス形成モノマー混合物は、シリコーン含有モノマーを更に含む。シリコーンヒドロゲルの形成に使用するための適用可能なシリコーン含有モノマー材料は、当該技術分野において周知であり、数多くの例が、米国特許第4,136,250号、同第4,153,641号、同第4,740,533号、同第5,034,461号、同第5,070,215号、同第5,260,000号、同第5,310,779号、及び同第5,358,995号に提供されている。本明細書で使用するための好適な材料の特定の例としては、米国特許第5,310,779号、同第5,387,662号、同第5,449,729号、同第5,512,205号、同第5,610,252号、同第5,616,757号、同第5,708,094号、同第5,710,302号、同第5,714,557号、及び同第5,908,906号に開示されているものが挙げられ、これらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
適用可能なケイ素含有モノマーの代表的な例としては、嵩高いポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。嵩高いポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーの例は、式Iの構造で表され:
式中、Xは、-O-又は-NR-を表し、Rは、水素又はC1~C4アルキルを表し、各R1は、独立して水素又はメチルを表し、各R2は、独立して低級アルキルラジカル、フェニルラジカル、又は以下の式で表される基を表し、
式中、各R2′は、独立して低級アルキルラジカル又はフェニルラジカルを表し、hは、1~10である。
式中、Xは、-O-又は-NR-を表し、Rは、水素又はC1~C4アルキルを表し、各R1は、独立して水素又はメチルを表し、各R2は、独立して低級アルキルラジカル、フェニルラジカル、又は以下の式で表される基を表し、
式中、各R2′は、独立して低級アルキルラジカル又はフェニルラジカルを表し、hは、1~10である。
嵩高いモノマーの例は、メタクリロキシプロピルトリス(トリメチル-シロキシ)シラン又はトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(時にTRISと称される)、及びトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルビニルカルバメート(時にTRIS-VCと称される)などである。
かかる嵩高いモノマーは、分子の2つ以上の末端が不飽和基でキャップされたポリ(オルガノシロキサン)であるシリコーンマクロモノマーと共重合してもよい。米国特許第4,153,641号は、例えば、アクリロキシ又はメタクリロキシ基などの様々な不飽和基を開示している。
別の種類の代表的なシリコーン含有モノマーとしては、例えば、シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマー、例えば、1,3-ビス[4-ビニロキシカルボニロキシ)ブタ-1-イル]テトラメチル-ジシロキサン;3-(トリメチルシリル)プロピルビニルカーボネート;3-(ビニロキシカルボニルチオ)プロピル-[トリス(トリメチルシロキシ)シラン];3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカーボネート;t-ブチルジメチルシロキシエチルビニルカーボネート;トリメチルシリルエチルビニルカーボネート;トリメチルシリルメチルビニルカーボネートなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
別の種類のケイ素含有モノマーとしては、ポリウレタン-ポリシロキサンマクロモノマー(時にプレポリマーとも称される)が挙げられ、これは、従来のウレタンエラストマーのような硬質-軟質-硬質ブロックを有し得る。これらは、HEMAなどの親水性モノマーでエンドキャップされてもよい。かかるシリコーンウレタンの例は、Lai,Yu-Chin,“The Role of Bulky Polysiloxanylalkyl Methacryates in Polyurethane-Polysiloxane Hydrogels,”Journal of Applied Polymer Science,Vol.60,1193-1199(1996)を含む、様々な又は出版物に開示されている。PCT公開出願第WO96/31792号は、かかるモノマーの例を開示し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンウレタンモノマーの更なる例は、式II及びIIIで表され、
E(*D*A*D*G)a*D*A*D*E’、又は(II)
E(*D*G*D*A)a*D*A*D*E’、又は(III)
式中、
Dは独立して、6~約30個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル、又はアルキルアリールジラジカルを表し、
Gは独立して、1~約40個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル又はアルキルアリールジラジカルを表し、主鎖にエーテル、チオ又はアミン結合を含有してもよく、
*は、ウレタン又はウレイド結合を表し、
aは少なくとも1であり、
Aは独立して、式IVの二価の重合性ラジカルを表し:
式中、各Rsは独立して、炭素原子間のエーテル結合を含有し得る1~約10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキル基を表し、m′は少なくとも1であり、pは、約400~約10,000の部位重量を提供する数であり、
E及びE′の各々は独立して、式Vで表される重合性不飽和有機ラジカルを表し:
式中、R3は水素又はメチルであり、
R4は、水素、1~6個の炭素原子を有するアルキルラジカル、又は-CO-Y-R6ラジカルであり、Yは-O-、-S-、若しくは-NH-であり、
R5は、1~約10個の炭素原子を有する二価アルキレンラジカルであり、
R6は、1~約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり、
Xは、-CO-又は-OCO-を表し、
Zは、-O-又は-NH-を表し、
Arは、約6~約30個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを表し、
wは0~6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
E(*D*A*D*G)a*D*A*D*E’、又は(II)
E(*D*G*D*A)a*D*A*D*E’、又は(III)
式中、
Dは独立して、6~約30個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル、又はアルキルアリールジラジカルを表し、
Gは独立して、1~約40個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル又はアルキルアリールジラジカルを表し、主鎖にエーテル、チオ又はアミン結合を含有してもよく、
*は、ウレタン又はウレイド結合を表し、
aは少なくとも1であり、
Aは独立して、式IVの二価の重合性ラジカルを表し:
式中、各Rsは独立して、炭素原子間のエーテル結合を含有し得る1~約10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキル基を表し、m′は少なくとも1であり、pは、約400~約10,000の部位重量を提供する数であり、
E及びE′の各々は独立して、式Vで表される重合性不飽和有機ラジカルを表し:
式中、R3は水素又はメチルであり、
R4は、水素、1~6個の炭素原子を有するアルキルラジカル、又は-CO-Y-R6ラジカルであり、Yは-O-、-S-、若しくは-NH-であり、
R5は、1~約10個の炭素原子を有する二価アルキレンラジカルであり、
R6は、1~約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり、
Xは、-CO-又は-OCO-を表し、
Zは、-O-又は-NH-を表し、
Arは、約6~約30個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを表し、
wは0~6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
例示的な一実施形態では、シリコーン含有ウレタンモノマーは、式VIで表され、
式中、mは少なくとも1であり、好ましくは3又は4であり、aは少なくとも1であり、好ましくは1であり、pは約400~約10,000の部位重量を提供する数であり、好ましくは少なくとも約30であり、R7は、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどのイソシアネート基の除去後のジイソシアネートのジラジカルであり、各E” は、以下によって表される基である:
式中、mは少なくとも1であり、好ましくは3又は4であり、aは少なくとも1であり、好ましくは1であり、pは約400~約10,000の部位重量を提供する数であり、好ましくは少なくとも約30であり、R7は、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどのイソシアネート基の除去後のジイソシアネートのジラジカルであり、各E” は、以下によって表される基である:
別の実施形態では、シリコーンヒドロゲル材料は、(バルクで、すなわち、共重合されるモノマー混合物中で)約5~約50重量パーセント、又は約10~約25重量パーセントの1つ以上のシリコーンマクロモノマーと、約5~約75重量パーセント、又は約30~約60重量パーセントの1つ以上のポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーと、約10~約50重量パーセント、又は約20~約40重量パーセントの親水性モノマーと、を含む。一般に、シリコーンマクロモノマーは、分子の2つ以上の末端に不飽和基でキャップされたポリ(オルガノシロキサン)である。上記の構造式中の末端基に加えて、米国特許第4,153,641号は、アクリロキシ又はメタクリロキシを含む追加の不飽和基を開示している。フマル酸塩含有材料、例えば、米国特許第5,310,779号、同第5,449,729号、及び同第5,512,205号に開示されているものなども、本明細書に記載される例示的な非限定的な実施形態による有用な基材である。シランマクロモノマーは、ケイ素含有ビニルカーボネート若しくはビニルカルバメート、又は1つ以上の硬質-軟質-硬質ブロックを有し、親水性モノマーでエンドキャップされたポリウレタン-ポリシロキサンであってもよい。
代表的なシリコーン含有モノマーの別の種類は、フッ素化モノマーを含む。かかるモノマーは、例えば、米国特許第4,954,587号、同第5,010,141号、及び同第5,079,319号に開示されるように、フルオロシリコーンヒドロゲルの形成において、それから作製されたコンタクトレンズ上の堆積物の蓄積を減少させるために使用されている。また、ある特定のフッ素化側基、すなわち-(CF2)-Hを有するシリコーン含有モノマーの使用は、親水性モノマー単位とシリコーン含有モノマー単位との間の適合性を改善することが見出されている。例えば、米国特許第5,321,108号及び同第5,387,662号を参照されたい。
上記のシリコーン材料は単なる例示であり、様々な刊行物に開示されており、コンタクトレンズ及び他の医療デバイスで使用するために継続的に開発されている、本明細書に記載されるものによる基質として使用するための他の材料も、使用することができる。例えば、眼科用デバイスは、カチオン性シリコーン含有モノマー又はカチオン性フッ素化シリコーン含有モノマーなどの少なくともカチオン性モノマーから形成され得る。
本明細書に記載の例示的な実施形態における用途のためのコンタクトレンズは、所望の後側及び前側のレンズ表面を有する成形物品を得るために、様々な従来の技術を用いて製造され得る。例えば、スピンキャスト法は、米国特許第3,408,429号及び同第3,660,545号に開示されており、スタティックキャスト法は、米国特許第4,113,224号、同第4,197,266号、及び同第5,271,876号に開示されている。所望の最終構成を有するコンタクトレンズを提供するために、モノマー混合物の硬化に続いて機械加工操作が行われ得る。一例として、米国特許第4,555,732号は、過剰なモノマー混合物を型内でスピンキャストすることによって硬化させて、前側レンズ表面及び比較的大きな厚みを有する成形物品を形成するプロセスを開示している。硬化したスピンキャスト物品の後側表面は、その後、所望の厚みと後側レンズ表面を有するコンタクトレンズを提供するために、レースカットされる。レンズ表面のレースカットに続いて、更なる機械加工操作、例えば、エッジ仕上げ操作を行ってもよい。
典型的には、有機希釈剤は、モノマー混合物の重合によって生成される重合生成物の相分離を最小限に抑え、反応するポリマー混合物のガラス転移温度を下げるために、初期のモノマー混合物に含まれ、これにより、より効率的な硬化プロセスを可能にし、最終的に、より均一な重合生成物が得られる。初期モノマー混合物及び重合生成物の十分な均一性は、主に親水性コモノマーから分離する傾向があり得るシリコーン含有モノマーを含むため、シリコーンヒドロゲルにとって特に重要である。
好適な有機希釈剤としては、例えば、C6~C10直鎖脂肪族一価アルコールなどの一価アルコール、例えば、n-ヘキサノール及びn-ノナノール、エチレングリコールなどのジオール、グリセリンなどのポリオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル、メチルエチルケトンなどのケトン、エナント酸メチルなどのエステル、並びにトルエンなどの炭化水素が挙げられる。好ましくは、有機希釈剤は、周囲圧力若しくはそれに近い圧力での蒸発によって、硬化した物品からの有機希釈剤の除去を容易にするように十分に揮発性である。
一般的に、希釈剤は、モノマー混合物の約5~約60重量パーセント含まれてもよい。一実施形態では、希釈剤は、モノマー混合物の約10~約50重量パーセント含まれてもよい。必要に応じて、硬化したレンズは、溶媒除去に供されてもよく、これは、周囲圧力若しくはそれに近い圧力で、又は真空下での蒸発によって達成することができる。高温を用いて、希釈剤を蒸発させるのに必要な時間を短縮することができる。
有機希釈剤を除去した後、次いで、レンズを成形型から離型させ、任意選択的な機械加工操作を施してもよい。機械加工ステップは、例えば、レンズ縁部及び/又は表面のバフ加工又は研磨を含む。一般に、かかる機械加工プロセスは、物品が成形型部分から離型される前又は後に実施されてもよい。一例として、レンズは、真空ピンセットを用いてレンズを成形型から持ち上げることによって成形型から乾燥離型されてもよい。
当業者であれば容易に理解するように、眼用デバイスの眼用デバイス表面官能基は、デバイスの表面に固有に存在していてもよい。しかしながら、眼用デバイスが、あまりにも少なすぎる官能基を含有するか、又はまったく含有しない場合、デバイスの表面は、既知の技術、例えば、プラズマ化学法(例えば、WO94/06485を参照)、又は-OH、-NH2又は-CO2Hなどの基による従来の官能化によって修飾することができる。眼用デバイスの好適な眼用デバイス表面官能基は、当業者に周知の多種多様な基を含む。かかる官能基の代表的な例としては、限定されないが、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、カルボニル基、アルデヒド基、スルホン酸基、スルホニル塩化物基、イソシアナート基、カルボキシ無水物基、ラクトン基、アズラクトン基、エポキシ基、及びアミノ基若しくはヒドロキシ基によって置き換え可能な基、例えば、ハロ基、又はこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、眼用デバイスの眼用デバイス表面官能基は、アミノ基及び/又はヒドロキシ基である。
一実施形態では、上述の眼用デバイスは、コロナ放電又はプラズマ酸化などの酸化表面処理、続いて本明細書に記載の例示的な非限定的な実施形態によるパッケージング水溶液での処理に供することができる。例えば、親水性ポリマー、例えば、ポリ(N,N-ジメチルアクリルアミド)又はポリ(N-ビニルピロリジノン)を含有するシリコーンヒドロゲル配合物などの眼用デバイスは、少なくともレンズ表面上にシリケートを形成するために酸化表面処理に供され、次いで、レンズは、潤滑であり、安定であり、高度に濡れ性の表面コーティングを与えるために、本明細書に記載の例示的な実施形態によるパッケージング水溶液で処理される。複合体化処理は、有利には、オートクレーブ条件(滅菌条件)下で実施される。
プラズマプロセス(「グロー放電プロセス」とも称される)などの標準的なプロセスは、ブラシコポリマーをその表面の少なくとも一部分に結合する前に、眼用デバイス上に薄い耐久性のある表面を提供する。かかるプラズマプロセスの例は、米国特許第4,143,949号、同第4,312,575号、及び同第5,464,667号に提供されている。
プラズマプロセスは、一般的に当該技術分野で周知であるが、以下に簡単な概要を提供する。プラズマ表面処理は、低圧で気体に放電を通過させることを伴う。放電は、マイクロ波及び他の周波数が使用され得るが、高周波(典型的には13.56MHz)であってもよい。放電は、気体状態の原子及び分子によって吸収されることに加え、紫外線(UV)放射線を生成し、活動的な電子及びイオン、原子(接地状態及び励起状態)、分子、及びラジカルが生じる。したがって、プラズマは、放電が開始された後に定常状態に達する、基底状態及び励起状態の両方における原子及び分子の複雑な混合物である。循環する電場により、これらの励起された原子及び分子は、互いに衝突するだけでなく、チャンバの壁及び処理される材料の表面にも衝突する。
プラズマから材料表面上へのコーティングの堆積は、スパッタリングの支援(スパッタによって支援される堆積)なく、高エネルギープラズマから可能であることが示されている。モノマーは、気相から堆積され、低圧雰囲気(約0.005~約5トル、及び好ましくは約0.001~約1トル)中で、好適には高くて約1000ワットの連続又はパルスプラズマを利用して基材上に重合させることができる。例えば、変調プラズマは、約100ミリ秒でオンに適用され、次いでオフに適用され得る。加えて、液体窒素冷却を利用して、気体相からの蒸気を基材上に凝縮させ、その後、プラズマを使用して、これらの材料を基材と化学的に反応させる。ただし、プラズマは、堆積を引き起こすための外部冷却又は加熱の使用を必要としない。低ワット数又は高ワット数(例えば、約5~約1000ワット、好ましくは約20~約500ワット)のプラズマは、シリコーンを含む最も耐薬品性のある基質でさえもコーティングすることができる。
低エネルギー放電による開始後、プラズマ中に存在する活動的な自由電子間の衝突は、イオン、励起分子、及び遊離ラジカルの形成を引き起こす。かかる種は、一度形成されると、気相中でそれら自体と反応するだけではなく、更なる基底状態の分子と反応することができる。プラズマ処理は、エネルギーガス分子が関与するエネルギーに依存するプロセスとして理解され得る。レンズの表面で化学反応が起こるためには、電荷状態及び粒子エネルギーの観点から必要な種(元素又は分子)が必要である。高周波プラズマは、一般にエネルギー種の分布を生成する。典型的には、「粒子エネルギー」は、エネルギー種についてのいわゆるボルツマン式エネルギー分布の平均を指す。低密度プラズマでは、電子エネルギー分布は、プラズマを維持する電界強度と放出圧力の比率(E/p)によって関連付けられ得る。プラズマ電力密度Pは、当業者によって理解されるように、ワット数、圧力、ガスの流量などの関数である。プラズマ技術に関する背景情報は、参照により本明細書に組み込まれ、以下が含まれる:A.T.Bell,Proc.Intl.Conf.Phenom.Ioniz.Gases,“Chemical Reaction in Nonequilibrium Plasmas”,19-33(1977);J.M.Tibbitt,R.Jensen,A.T.Bell,M.Shen,Macromolecules,“A Model for the Kinetics of Plasma Polymerization”,3,648-653(1977)、J.M.Tibbitt,M.Shen,A.T.Bell,J.Macromol.Sci.-Chem.,“Structural Characterization of Plasma-Polymerized Hydrocarbons”,A10,1623-1648(1976)、C.P.Ho,H.Yasuda,J.Biomed,Mater.Res.,“Ultrathin coating of plasma polymer of methane applied on the surface of silicone contact lenses”,22,919-937(1988)、H. Kobayashi,A.T.Bell,M.Shen,Macromolecules,“Plasma Polymerization of Saturated and Unsaturated Hydrocarbons”,3,277-283(1974)、R.Y.Chen,U.S.Pat.No.4,143,949,Mar.13,1979,“Process for Putting a Hydrophilic Coating on a Hydrophobic Contact Lens”、及びH.Yasuda,H.C.Marsh,M.O.Bumgarner,N.Morosoff,J.ofAppl.Poly.Sci.,“Polymerization of Organic Compounds in an Electroless Glow Discharge.VI.Acetylene with Unusual Co-monomers”,19,2845-2858(1975)。
プラズマ技術の分野におけるこの以前の研究に基づいて、圧力及び放電出力の変化がプラズマ改質の速度に及ぼす影響を理解することができる。圧力が高くなるにつれて、速度は一般的に減少する。したがって、圧力がE/pの値を増加させると、プラズマを維持する電界強度とガス圧力の比率が減少し、平均電子エネルギーの減少を引き起こす。電子エネルギーの減少は、すべての電子-分子衝突プロセスの速度係数の減少を引き起こす。圧力の増加の更なる結果は、電子密度の減少である。圧力が一定に保たれている場合、電子密度と電力の間に線形関係があるはずである。
実際には、コンタクトレンズは、コンタクトレンズを水和していない状態でグロー放電反応容器(例えば、真空チャンバ)内に配置することによって表面処理される。かかる反応容器は市販されている。レンズは、(電極として機能する)アルミニウムトレイ上の容器内で、又はレンズの位置を調整するように設計された他の支持デバイスで支持され得る。レンズの両側の表面処理を可能にする特殊な支持デバイスの使用は、当該技術分野において既知であり、本明細書において使用され得る。
上述のように、レンズ、例えば、シリコーンヒドロゲルの連続着用レンズの表面は、最初に、プラズマの使用によって処理され(例えば、酸化され)、その後のブラシコポリマー表面堆積物をレンズに更に接着させる。レンズのかかるプラズマ処理は、好適な媒体で構成される雰囲気、例えば、酸素、空気、水、過酸化水素、O2(酸素気体)などの酸化媒体、又はこれらの適切な組み合わせで、典型的には、約13.56Mhzの放電周波数で、又は約20~約500ワット、約0.1~約1.0トルの圧力で、又は約10秒~約10分以上、又は約1~約10分で達成されてもよい。比較的「強い」プラズマがこのステップで利用され、例えば、5パーセント(5%)の過酸化水素溶液を通して引き出される周囲空気で利用されることが好ましい。当業者は、その後のブラシコポリマー層の結合のための接着を改善又は促進する他の方法を知っているであろう。
次に、コンタクトレンズなどの眼用デバイスは、パッケージング水溶液に浸漬され、本明細書に記載の非限定的な例示的な実施形態によるパッケージングシステム中に保管される。一般に、眼用デバイスの保管用パッケージングシステムは、パッケージング水溶液中に浸漬された1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を少なくとも含む。一実施形態では、密封容器は、気密状態で密封されたブリスターパックであり、コンタクトレンズなどの眼用デバイスを収容する凹状ウェルが、ブリスターパックを開くために剥離するように適合された金属又はプラスチックシートによって覆われている。密封容器は、レンズに対して妥当な程度の保護を提供する任意の好適な一般的に不活性なパッケージング材料、好ましくはポリアルキレン、PVC、ポリアミドなどのプラスチック材料であってもよい。
1つの例示的な非限定的な実施形態では、パッケージング水溶液は、少なくとも(a)1つ以上の浸透圧保護剤と、(b)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(c)1つ以上の粘滑薬ポリオールと、を含有するであろう。好適な浸透圧保護剤としては、例えば、ポリオール、アミノ酸、及びメチルアミン含有化合物が挙げられる。本明細書で使用するための好適なポリオールは、式R”(OH)yを有することができ、式中、R”は、炭化水素ラジカルであり、yは、ヒドロキシラジカルの数を表す整数であり、例えば、3~約12、又は4~約8の値を有する。ポリオールは、4~約12個の炭素原子など、約12個未満の炭素原子を含有してもよい。好適なポリオールの例としては、アルキレングリコール及びポリ(オキシアルキレングリコール)グリコール、例えば、エチレングリコール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、ジ(プロピレングリコール)、トリ(ブチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、並びにエチレングリコール、プロピレングリコール、オクチレングリコール、又はアルキレンラジカル中に最大12個の炭素原子を有する同様のグリコールの2つ以上のモルの縮合によって形成される他のポリ(オキシアルキレン)グリコールが挙げられるが、これらに限定されない。好適なポリオールの他の例としては、ペンタエリスリトール、エリスリトール、スクロース、トレハロース、キシリトール、ラフィノース、ラフィノース/ガラクチノールなどが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、ポリオールは、エリスリトールである。
好適なアミノ酸としては、例えば、ベタイン、グリシンベタイン、グリシン、ジグリシン、プロリン、グルタミン、アラニン、アルガニン、アスパラギン、リジン、ロイシン、セリン、及びイソロイシンなどの、角膜の天然コラーゲン中に生じるアミノ酸が挙げられる。
好適なメチルアミン含有化合物としては、例えば、サルコシン、トリメチルアミンN-酸化物、ベタイン、グリシンベタイン、及びL-カルニチンが挙げられる。
パッケージングシステムに眼用デバイスを保管するためのパッケージング溶液中で用いられる1つ以上の浸透圧保護剤の量は、眼用デバイスの表面特性を改善するのに有効な量である。溶液中にパッケージングされ、次いでパッケージングシステムから取り出されるコンタクトレンズが着用のために眼上に配置される場合、これらの浸透圧保護剤は、初期及び長期間の快適性を向上させると考えられている。一実施形態では、パッケージング水溶液中に存在する1つ以上の浸透圧保護剤の濃度は、約0.01%w/w~約10%w/wの範囲であるであろう。一実施形態では、パッケージング水溶液中に存在する1つ以上の浸透圧保護剤の濃度は、約0.1%w/w~約10%w/wの範囲であるであろう。一実施形態では、パッケージング水溶液中に存在する1つ以上の浸透圧保護剤の濃度は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5.0重量%の1つ以上の浸透圧保護剤の範囲であるであろう。
パッケージング水溶液は、1つ以上のポロキサマー快適剤を更に含有するであろう。好適なポロキサマー快適剤の代表的な例は、ポロキサマーブロックコポリマーである。ポロキサマーブロックコポリマーの1つの特定の種類は、Pluronic(BASF Wyandotte Corp.,Wyandotte,Mich.)という商標で入手可能なものである。ポロキサマーとしては、Pluronics及び逆Pluronicsが挙げられる。Pluronicsは、一般に式VII:
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH(VII)
(式中、aは独立して、少なくとも1であり、bは、少なくとも1である)で表されるポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックからなる一連のABAブロックコポリマーである。
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH(VII)
(式中、aは独立して、少なくとも1であり、bは、少なくとも1である)で表されるポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックからなる一連のABAブロックコポリマーである。
逆Pluronicsは、一般に式VIII:
HO(C3H6O)b(C2H4O)a(C3H6O)bH(VIII)
(式中、aは、少なくとも1であり、bは独立して、少なくとも1である)で表されるポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)ブロックからなる一連のBABブロックコポリマーである。
HO(C3H6O)b(C2H4O)a(C3H6O)bH(VIII)
(式中、aは、少なくとも1であり、bは独立して、少なくとも1である)で表されるポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)ブロックからなる一連のBABブロックコポリマーである。
ポリ(エチレンオキシド)(PEO)ブロックは親水性であるのに対し、ポリ(プロピレンオキシド)(PPO)ブロックは、本質的に疎水性である。各シリーズのポロキサマーは、最終的に材料の親水性-親油性バランス(HLB)を決定するPEOとPPOとの比が異なり、すなわち、異なるHLB値は、a及びbの値が異なることに基づいており、aは、分子中に存在する親水性ポリ(エチレンオキシド)単位(PEO)の数を表し、bは、分子中に存在する疎水性ポリ(プロピレンオキシド)単位(PPO)の数を表す。一実施形態では、ポロキサマーは、約5~約24の範囲のHLBを有するであろう。一実施形態では、ポロキサマーは、約1~約5の範囲のHLBを有するであろう。
ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンの平均単位数は、ポリマーと関連付けられた数に基づいて変化する。例えば、最小のポリマーであるポロキサマー101は、平均2単位のポリオキシエチレンを有するブロック、平均16単位のポリオキシプロピレンを有するブロック、続いて平均2単位のポリオキシエチレンを有するブロックからなる。ポロキサマーの例としては、ポロキサマー101、ポロキサマー105、ポロキサマー108、ポロキサマー122、ポロキサマー123、ポロキサマー124、ポロキサマー181、ポロキサマー182、ポロキサマー183、ポロキサマー184、ポロキサマー185、ポロキサマー188、ポロキサマー212、ポロキサマー215、ポロキサマー217、ポロキサマー231、ポロキサマー234、ポロキサマー235、ポロキサマー237、ポロキサマー238、ポロキサマー282、ポロキサマー284、ポロキサマー288、ポロキサマー331、ポロキサマー333、ポロキサマー334、ポロキサマー335、ポロキサマー338、ポロキサマー401、ポロキサマー402、ポロキサマー403、及びポロキサマー407が挙げられるが、これらに限定されない。
ポロキサマー及び逆ポロキサマーは、末端官能化され得る末端ヒドロキシル基を有する。末端官能化されたポロキサマーの一例は、本明細書で考察されるように、米国特許出願公開第2003/0044468号及び米国特許第9,309,357号に開示されているようなポロキサマージメタクリレート(例えば、Pluronic(登録商標)F127ジメタクリレート)である。他の例としては、米国特許第6,517,933号に開示されているような、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのグリシジル末端コポリマーが挙げられる。
ポロキサマーは、分子の末端に所望の反応性を提供するように官能化される。官能性は、様々であり得、官能化されたPEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーの意図される使用に基づいて決定される。すなわち、PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーを反応させて、意図するデバイスを形成するモノマー混合物と相補的な末端官能性を提供する。本明細書で使用されるブロックコポリマーという用語は、それらのポリマー骨格中に2つ以上のブロックを有するポロキサマーを意味すると理解されるべきである。
一実施形態では、1つ以上のポロキサマー快適剤は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001~約5.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、1つ以上のポロキサマー快適剤は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01~約1.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。
パッケージング水溶液は、1つ以上のポリオール粘滑薬を更に含有するであろう。本明細書で使用するのに好適なポリオールは、式R”(OH)yを有し、式中、R”は、炭化水素ラジカルであり、yは、ヒドロキシラジカルの数を表す整数であり、2~3の値を有する。ポリオールは、3~約12個の炭素原子など、約12個未満の炭素原子を含有してもよい。ポリオール粘滑薬の代表的な例としては、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、及びポリソルベート80が挙げられる。当業者であれば容易に理解するように、1つ以上のポリオール粘滑薬は、ポリオール浸透圧保護剤とは異なるであろう。
一実施形態では、1つ以上のポリオール粘滑薬は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01~約10.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、1つ以上のポリオール粘滑薬は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1重量%~約3.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、1つ以上のポリオール粘滑薬は、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1~約2.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。
パッケージング水溶液は、1つ以上のポロキサミンを更に含有してもよい。ポロキサマー及び逆ポロキサマーが(末端ヒドロキシル基に基づいて)二官能性分子であるとみなされる一方で、ポロキサミンは四官能性形態にあり、すなわち、これらの分子は、1級ヒドロキシル基で終端しかつ中央のジアミンにより結合された四官能性ブロックコポリマーである。ポロキサミンブロックコポリマーの1つの特定の種類は、Tetronic(BASF)という商標で入手可能なものである。ポロキサミンとしては、Tetronic及び逆Tetronicsが挙げられる。ポロキサミンは、以下の、式IX:
(式中、aは独立して、少なくとも1であり、bは独立して、少なくとも1である)の一般構造を有する。
(式中、aは独立して、少なくとも1であり、bは独立して、少なくとも1である)の一般構造を有する。
ポロキサミンは、分子の末端に所望の反応性を提供するように官能化される。官能性は、様々であり得、官能化されたPEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーの意図される使用に基づいて決定される。すなわち、PEO含有ブロックコポリマー及びPPO含有ブロックコポリマーを反応させて、意図するデバイスを形成するモノマー混合物と相補的な末端官能性を提供する。本明細書で使用されるブロックコポリマーという用語は、それらのポリマー骨格中に2つ以上のブロックを有するポロキサミンを意味すると理解されるべきである。
一実施形態では、1つ以上のポロキサミンは、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001~約5.0重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。別の例示的な実施形態では、1つ以上のポロキサミンは、パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1~約1.2重量%の範囲の量でパッケージング水溶液中に存在する。
本明細書に記載される例示的な実施形態によるパッケージング水溶液は、生理学的に適合性である。具体的には、パッケージング水溶液は、コンタクトレンズとともに使用するために「眼科的に安全である」必要があり、これは、溶液で処理されたコンタクトレンズが、すすぐことなく眼上に直接配置するのに概して好適であり、安全であることを意味し、すなわち、溶液が、溶液で湿潤されたコンタクトレンズを介して眼と毎日接触するのに安全であり、快適であることを意味する。眼科的に安全な溶液は、張度、及び眼に適合するpHを有し、ISO規格及び米国食品医薬品局(FDA)規則に従って非細胞傷害性である材料及びその量を含む。
また、パッケージング水溶液は、封を開ける前の製品に微生物汚染が存在しないことが、かかる製品にとって必要な程度まで統計的に証明されなければならないという点で、滅菌である必要がある。本明細書で有用な液体媒体は、処理又はケアされているレンズに実質的な有害作用を有さず、本発明のレンズ処理若しくは複数の処理を可能にする、更には促進するように選択される。一実施形態では、液体媒体は、水性である。特に有用な水性液体媒体は、生理食塩水、例えば、従来の生理食塩水溶液又は従来の緩衝生理食塩水溶液に由来するものである。
パッケージング水溶液のpHは、約6~約9、又は約6.5~約7.8の範囲内に維持されるべきである。好適な緩衝液、例えば、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、重炭酸ナトリウム、TRIS、及び様々な混合リン酸緩衝液(Na2HPO4、NaH2PO4及びKH2PO4の組み合わせを含む)、並びにこれらの混合物を添加してもよい。概して、緩衝液は、溶液の約0.05~約2.5重量パーセントの範囲の量で使用されることになる。一実施形態では、緩衝液は、溶液の約0.1~約1.5重量パーセントの範囲の量で使用される。一実施形態では、本明細書に記載のパッケージング水溶液は、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、及びメタホウ酸カリウムのうちの1つ以上などのホウ酸緩衝液を含有し得る。別の実施形態では、本明細書に記載のパッケージング水溶液は、リン酸ナトリウム一塩基性一水和物及びリン酸ナトリウム二塩基性無水物のうちの1つ以上などのリン酸緩衝液を含有し得る。
典型的には、パッケージング水溶液はまた、塩化ナトリウムの0.9パーセント溶液又はグリセロールの2.5パーセント溶液に相当する、通常の涙液の浸透圧に近似するように、等張化剤で調整される。パッケージング水溶液は、生理食塩水を単独で使用してか、又は組み合わせて実質的に等張性にされ、そうでなければ、単純に滅菌水とブレンドされ、低張性にされるか、又は高張性にされる場合、レンズは、それらの望ましい光学パラメータを失うであろう。それに応じて、過剰な生理食塩水は、刺すような痛み及び眼の刺激を引き起こすであろう高張性溶液が形成される可能性がある。
好適な張度調整剤としては、例えば、塩化ナトリウム及び塩化カリウム、デキストロース、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムなど、並びにこれらの混合物が挙げられる。これらの張度調整剤は、典型的には、約0.01~約2.5%w/vの範囲の量で個別に使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約0.2~約1.5%w/vの範囲の量で使用される。等張化剤は、少なくとも約150mOsm/kgの最終有効浸透価を提供する量で用いられるであろう。一実施形態では、張度調整剤は、約150~約400mOsm/kgの最終有効浸透価を提供する量で使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約150~約350mOsm/kgの最終有効浸透価を提供する量で使用される。一実施形態では、張度調整剤は、約160~約220mOsm/kgの最終有効浸透価を提供する量で使用される。
所望される場合、1つ以上の追加の成分をパッケージング溶液中に含むことができる。かかる追加の成分又は追加の複数の成分は、パッケージング溶液に少なくとも1つの有益又は所望の特性を付与又は提供するように選択される。一般に、追加の成分は、1つ以上の眼用デバイスケア組成物において従来使用される成分から選択され得る。好適な追加の成分としては、例えば、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、金属イオン封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズ調整剤、抗酸化剤など、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの追加の成分は各々、パッケージング溶液に有益又は所望の特性を付与又は提供するために有効な量でパッケージング溶液に含まれ得る。例えば、かかる追加の成分は、他の、例えば、従来のコンタクトレンズケア製品において使用されるかかる成分の量と同様の量でパッケージング溶液に含まれ得る。
好適な封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ヘキサメタリン酸アルカリ金属塩、クエン酸、クエン酸ナトリウムなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
好適な粘度上昇剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
好適な抗酸化剤としては、例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、N-アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書に記載の例示的な実施形態によるコンタクトレンズなどの眼用デバイスをパッケージングし、保管する方法は、上述のパッケージング水溶液に浸漬された眼用デバイスを少なくともパッケージングすることを含む。本方法は、コンタクトレンズの製造の直後に、顧客/着用者に送達する前に、パッケージング水溶液に眼用デバイスを浸漬することを含んでいてもよい。代替として、パッケージング溶液中のパッケージング及び保管は、最終顧客(着用者)に送達する前であるが、乾燥状態でのレンズの製造及び輸送の後の中間点で行ってもよく、乾燥レンズは、レンズをパッケージング溶液に浸漬することによって水和される。その結果として、顧客に送達するためのパッケージは、本明細書に記載の例示的な非限定的な実施形態によるパッケージング水溶液中に浸漬された1つ以上の未使用のコンタクトレンズを収容する密封容器を含み得る。
一実施形態では、本発明の眼用デバイスパッケージングシステムに導くステップは、(1)第1及び第2の成形型部分を含む成形型内で、眼用デバイスを成形することと、(2)成形型部分のうちの少なくとも1つを含む容器内で、デバイスを水和し、洗浄することと、(3)コポリマーを含むパッケージング溶液を、内部にデバイスが支持された容器に導入することと、(4)容器を密封することと、を含む。一実施形態では、方法は、容器の内容物を滅菌するステップも含む。滅菌は、容器の密封前か、又は最も便利には密封後に行われ得、当該技術分野で既知の任意の好適な方法によって、例えば、約12℃以上の温度で密封容器をオートクレーブすることによって行われ得る。
以下の実施例は、単なる例示であり、特許請求の範囲で定義される、本明細書に記載の例示的な非限定的な実施形態の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1
表1に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
表1に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
実施例2
表2に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
表2に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
実施例3
表3に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
表3に列挙した以下の成分を重量当たりの量で混合することによってパッケージング水溶液を作製した。
本明細書に開示される実施形態に様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、限定的と解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の例示としてのみ解釈されるべきである。例えば、上述される、本明細書に記載の例示的な非限定的な実施形態を動作させるための最良の態様として実施される機能は、例示目的のみのためである。他の構成及び方法は、本明細書の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者によって実施され得る。更に、当業者は、本明細書に追加される特徴及び利点の範囲及び趣旨内で他の修正を想定するであろう。
Claims (32)
- 眼用デバイスの保管のためのパッケージングシステムであって、(a)1つ以上の浸透圧保護剤と、(b)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(c)1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含むパッケージング水溶液に浸漬された1つ以上の未使用の眼用デバイスを収容する密封容器を含み、前記パッケージング水溶液が、少なくとも約150mOsm/kgの重量オスモル濃度、約6~約9のpHを有し、熱滅菌されている、パッケージングシステム。
- 前記眼用デバイスが、コンタクトレンズである、請求項1に記載のパッケージングシステム。
- 前記1つ以上の浸透圧保護剤が、エリスリトールを含む、請求項1又は2に記載のパッケージングシステム。
- 前記1つ以上のポロキサマー快適剤が、以下の構造:
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH
によって表されるポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックを含む1つ以上のコポリマーを含み、式中、aが独立して、少なくとも1であり、bが、少なくとも1である、請求項1~3のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。 - 前記1つ以上のコポリマーが、約5~約24の範囲の親水性-親油性バランス(HLB)を有する、請求項4に記載のパッケージングシステム。
- 前記1つ以上のポリオール粘滑薬が、グリセロールを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 前記パッケージング水溶液が、
約0.01%~約10%w/wの前記1つ以上の浸透圧保護剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001重量%~約5.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01~約10.0重量%の前記1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。 - 前記パッケージング水溶液が、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5.0重量%の前記1つ以上の浸透圧保護剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1重量%~約3.0重量%の前記1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。 - 前記パッケージング水溶液が、
約0.01%~約10%w/wのエリスリトールと、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001重量%~約5.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10.0重量%のグリセロールと、を含む、請求項1又は2に記載のパッケージングシステム。 - 前記パッケージング水溶液が、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5.0重量%のエリスリトールと、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1重量%~約3.0重量%のグリセロールと、を含む、請求項1又は2に記載のパッケージングシステム。 - 前記パッケージング水溶液が、ポロキサミンを更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 前記パッケージング水溶液が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又はこれらの任意の組み合わせと、1つ以上のリン酸緩衝液と、を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 前記パッケージング水溶液が、緩衝剤、張度調整剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤、及びこれらの混合物を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- パッケージが、前記パッケージの密封後に熱滅菌され、前記パッケージング水溶液が、有効消毒量の消毒剤又は殺菌化合物を含有しない、請求項1~13のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 前記パッケージング水溶液が、有効消毒量の消毒剤を含有しない、請求項1~14のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 前記パッケージング水溶液が、滅菌化合物を含有しない、請求項1~15のいずれか一項に記載のパッケージングシステム。
- 保管可能な滅菌眼用デバイスを含むパッケージを調製する方法であって、前記方法が、(a)眼用デバイスを提供することと、(b)前記眼用デバイスを、(i)1つ以上の浸透圧保護剤と、(ii)1つ以上のポロキサマー快適剤と、(iii)1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含むパッケージング水溶液であって、少なくとも約150mOsm/kgの重量オスモル濃度及び約6~約9の範囲のpHを有するパッケージング水溶液に浸漬することと、(c)前記パッケージング水溶液及び前記眼用デバイスを、微生物による前記デバイスの汚染を防止する様式でパッケージングすることと、(d)パッケージングされた前記溶液及び眼用デバイスを滅菌することと、を含む、方法。
- 前記眼用デバイスが、コンタクトレンズである、請求項17に記載の方法。
- 前記1つ以上の浸透圧保護剤が、エリスリトールを含む、請求項17又は18に記載の方法。
- 前記1つ以上のポロキサマー快適剤が、以下の構造:
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH
によって表されるポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)ブロックを含む1つ以上のコポリマーを含み、式中、aが独立して、少なくとも1であり、bが、少なくとも1である、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。 - 前記1つ以上のコポリマーが、約5~約24の範囲の親水性-親油性バランス(HLB)を有する、請求項20に記載の方法。
- 前記1つ以上のポリオール粘滑薬が、グリセロールを含む、請求項17~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージング水溶液が、
約0.01%~約10%w/wの前記1つ以上の浸透圧保護剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001重量%~約5.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01~約10.0重量%の前記1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含む、請求項17~22のいずれか一項に記載の方法。 - 前記パッケージング水溶液が、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5.0重量%の前記1つ以上の浸透圧保護剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1重量%~約3.0重量%の前記1つ以上のポリオール粘滑薬と、を含む、請求項17~22のいずれか一項に記載の方法。 - 前記パッケージング水溶液が、
約0.01%~約10%w/wのエリスリトールと、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.001重量%~約5.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約10.0重量%のグリセロールと、を含む、請求項17又は18に記載の方法。 - 前記パッケージング水溶液が、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約5.0重量%のエリスリトールと、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1.0重量%の前記1つ以上のポロキサマー快適剤と、
前記パッケージング水溶液の総重量に基づいて、約0.1重量%~約3.0重量%のグリセロールと、を含む、請求項17又は18に記載の方法。 - 前記パッケージング水溶液が、ポロキサミンを更に含む、請求項17~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージング水溶液が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又はこれらの任意の組み合わせと、1つ以上のリン酸緩衝液と、を更に含む、請求項17~27のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージング水溶液が、緩衝剤、張度調整剤、洗浄剤、湿潤剤、栄養剤、封鎖剤、粘度上昇剤、コンタクトレンズコンディショニング剤、抗酸化剤、及びこれらの混合物を更に含む、請求項17~28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージが、前記パッケージの密封後に熱滅菌され、前記パッケージング水溶液が、有効消毒量の消毒剤又は殺菌化合物を含有しない、請求項17~29のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージング水溶液が、有効消毒量の消毒剤を含有しない、請求項17~30のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パッケージング水溶液が、殺菌化合物を含有しない、請求項17~31のいずれか一項に記載の方法。
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