JP2023537574A - Dmt補助心理療法のための静脈内dmt投与方法 - Google Patents

Dmt補助心理療法のための静脈内dmt投与方法 Download PDF

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Abstract

連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及びサイケデリック状態を誘発することにより、個人においてサイケデリック状態を誘発する方法。連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、サイケデリック状態を誘発し、及び要求に応じてサイケデリック状態を調整又は終了することにより、個人においてサイケデリック状態を安全に誘発する方法。連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及び数分から1~2時間にわたってサイケデリック処置を提供することにより、数分から1~2時間の短時間のサイケデリック処置を提供する方法。個人に対するDMTの用量を決定する方法。

Description

発明の背景
1.技術分野
本発明は、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)を投与してサイケデリック状態を誘発し、及びDMTの治療効果を提供するための組成物及び方法に関する。
2.背景技術
幻覚剤又はサイケデリック薬は、夢のような意識変容、感情変化、内観能力の向上、視覚心像、偽幻覚、共感覚、時間的及び特殊な知覚の変容、神秘的な体験、体外離脱並びに自我解体などの特別な自覚効果を誘発することができる物質である(Holze et al., 2021;Liechti, 2017;;Passie et al., 2008)。
サイケデリック薬は、その治療効果に寄与し得る神経再生効果も示すため、これらの物質は、最近、サイコプラストゲンとも呼ばれている(Ly et al., 2018)。ニューロプラストジェニック(neuroplastogenic)効果は、所与のサイケデリック薬又はその誘導体において種々の範囲で存在し得る(Dong et al., 2021)。
サイケデリック薬は、不安症、うつ病、嗜癖、パーソナリティ障害などを含む多数の徴候に対する心理療法を補助するために使用することができ、群発性頭痛及び片頭痛などの他の障害を処置するためにも使用することができる(Bogenschutz et al., 2015;Davis et al., 2021;Garcia-Romeu et al., 2015;Gasser et al., 2014;Gasser et al., 2015;Griffiths et al., 2016;Johnson et al., 2014;Krebs & Johansen, 2012;Ross et al., 2016)。
活性サイケデリック物質DMTを含有するサイケデリック茶のアヤワスカ(Ayahuasca)(Dominguez-Clave et al., 2016)がうつ病を軽減し得るという証拠も存在する(de Araujo, 2016;Dos Santos et al., 2016c;Palhano-Fontes et al., 2019;Sanches et al., 2016)。
多数のサイケデリック薬の経口投与後の効果は、長く続き、物質が体内に入ると制御するのが困難である(Holze et al., 2021)。これは、治療セッションが非常に長く続き、その過程でサイケデリック薬の効果が強すぎる可能性があるために問題であり得る。したがって、作用時間の短いサイケデリック薬と、必要に応じてその強度が変化又は停止され得る状態をもたらす使用方法とが非常に望ましく、利用可能な時間が少ない状況及び/又はより制御されたサイケデリック状態が誘発されるべき状況のための解決策を提供するであろう。
DMT(図1)は、経口摂取されるお茶であるアヤワスカ(Dominguez-Clave et al., 2016)の形態において、娯楽及び霊的な状況で広く使用されている天然に存在するサイケデリック物質である。LSD又はシロシビンと同様に、DMTは、心理学的及び精神医学的研究において興味深い意識変容状態を誘発する手段であると考えられる(Gallimore & Strassman, 2016;Timmermann et al., 2018)。DMTは、モノアミンオキシダーゼ(MAO)Aによって急速に代謝される(Riba et al., 2015)。したがって、経口投与されたときに不活性であり、非経口投与されたときに作用の持続時間が非常に短い(20分未満)(Gallimore & Strassman, 2016;Strassman, 1996;Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1994)。
アヤワスカにおいて、DMTの経口バイオアベイラビリティを増大させ、経口摂取後のその作用を延長するために、DMTは、MAOを阻害するハルマラアルカロイドと一緒に摂取される(Riba et al., 2015)。代わりに、DMTは、ボーラス投与として静脈内投与され、非常に短時間の作用をもたらすことができる。安定的で長時間のDMT体験を誘発して、DMTの心理学的及び自律神経性の急性効果の研究を可能にするために、ボーラス投与及び1時間の維持灌流を含む静脈内投与管理体制が以前に提唱されている(Gallimore & Strassman, 2016)。この考えは、これまで実行されたことがなく、又は適用に向けてさらに開発されたことがなく、又はヒトで試験されたことがなく、その使用は、特定されていない。
DMTを効果的に個人に送達するための投与管理体制が依然として必要とされている。
発明の概要
本発明は、連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及びサイケデリック状態を誘発することにより、個人においてサイケデリック状態を誘発する方法を提供する。
本発明は、連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、サイケデリック状態を誘発し、及び要求に応じてサイケデリック状態を調整又は終了することにより、個人においてサイケデリック状態を安全に誘発する方法を提供する。
本発明は、連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及び数分から1~2時間のサイケデリック処置を提供することにより、数分から1~2時間の短時間の制御されたサイケデリック処置を提供する方法も提供する。
本発明は、異なる灌流速度のDMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及びその用量を調整して、個人においてネガティブな急性効果よりも多くのポジティブな急性効果を提供することにより、個人に対するDMTの用量を決定する方法を提供する。
本発明は、中間の「良好効果用量」のDMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及び精神病患者においてよりポジティブな長期的応答に関連することが知られているポジティブな急性薬物効果を誘発することによる治療方法を提供する。
本発明は、「自我解体」用量のDMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、及び自我解体を提供することによる治療方法をさらに提供する。
本発明は、個人のフィードバック又はセラピストによる個人の状態の評価に基づいて、DMT灌流速度を調整して、サイケデリック状態の強度及び/又は持続時間を増加又は減少させることにより、個人においてDMTの効果が既に開始されている間、サイケデリック状態をリアルタイムで調整する方法を提供する。
図面の説明
本発明の他の利点は、添付図面に関連して考慮して以下の詳細な説明を参照することにより、それがよりよく理解されるようになると容易に認識される。
DMTの化学構造のグラフである。 実施例1で試験されるDMTの異なる投与スケジュールの表を示す。 実施例1で使用されるDMT投薬計画により目標とされる、DMT血漿濃度-時間曲線のグラフである。 VAS尺度におけるDMTの自覚効果を示す。任意の薬物効果対時間のグラフである。 VAS尺度におけるDMTの自覚効果を示す。良好な薬物効果対時間のグラフである。 DMTにより誘発され、5D-ASC尺度で測定された心の変容を示す。不良な薬物効果対時間のグラフである。 DMTにより誘発され、5D-ASC尺度で測定された心の変容を示す。不安対時間のグラフである。 DMTの自律神経効果及び有害作用を示す。 収縮期血圧対時間のグラフである。 拡張期血圧対時間のグラフである。 心拍数対時間のグラフである。
発明の詳細な説明
本発明は、経時的に調整し、さらに必要に応じて任意の時点で停止させることができる連続投与(灌流)を用いて、DMTを静脈内投与する方法を提供する。本発明は、以前の研究及び薬物動態学的原理から導かれる具体的な投与スケジュールの説明、健康なヒトにおける理論モデルの実用的な試験(実施例1)並びに単独で又は心理療法と組み合わせて精神障害を処置するための医療行為におけるこのような発明の具体的な使用を含む。
静脈内経路の使用により、DMTがMAO阻害薬を伴わずに単独で投与されたとき、肝臓によるDMTの完全な代謝(初回通過効果)が回避される。連続静脈内灌流を使用すると、循環中の再分布及びDMT急速な代謝のために数分間のみ持続する効果を生じ得る単回静脈内ボーラスDMT投与と比較して、状態の延長が可能になる。さらに、灌流法により、MAO阻害薬を伴う経口投与と比較して高度に制御された投与が可能になり、全静脈麻酔を用いた外科的介入中の静脈内睡眠薬(プロポフォール)又は鎮痛薬(レミフェンタニル)灌流の使用と同様に、副作用を上回る所望の効果の制御も可能になる。任意選択的に、灌流前にボーラス「負荷」用量を投与して、灌流のみの投与法と比較してより迅速に所望の状態に到達させることができる。いずれのアプローチも本発明内の実施例1でヒトにおいて実際に試験されている。
本発明では、好ましくは、DMTが使用されるが、その誘導体及び類似体を使用することもできる。DMTのあらゆる塩形態を使用することができる。DMTは、ミモザ・テヌイフローラ(Mimosa tenuiflora)、ディプロプテリス・カブレラナ(Diplopterys cabrerana)及びサイコトリア・ヴィリディス(Psychotria viridis)並びに種々の樹皮、さや及び豆などの植物及び動物において見出すことができる。本発明におけるDMTは、天然源に由来し得るか、又は合成的に製造され得る。DMTの投与及び投与の理論的根拠は、以下でさらに説明される。
薬理学的には、DMTは、LSD及びシロシビンを含む他の古典的な幻覚剤と同様に、セロトニン5-HT2A受容体と相互作用する(Rickli et al., 2016)。5-HT2A受容体の活性化は、サイケデリック薬の主要な作用であり、ヒトの知覚変容をもたらす(Kraehenmann et al., 2017;Preller et al., 2016;Vollenweider et al., 1998)。LSDとは対照的に、DMTは、セロトニントランスポーターとも相互作用し(Cozzi et al., 2009;Rickli et al., 2016)、シロシビンとは対照的に、5-HT受容体に対してより大きい親和性を示す(Rickli et al., 2016)。したがって、他のセロトニン作動性幻覚剤と比較して、DMTは、類似性はあるが、いくつかの薬理学的に異なる特性もある。LSD又はシロシビンと比較したDMTの主な違いは、MAO阻害を伴わずに経口投与したときに不活性であり、静脈内又は吸入により投与されたときにその作用が短いことである
DMTの最も一般的な使用形態は、経口投与されるアヤワスカの形態である。したがって、これは、世界中で使用されており、いくつかの国では合法的である。抗うつ薬としての有効性を示す治験を含め、アヤワスカに関する研究もかなり行われている(de Araujo, 2016;Dos Santos et al., 2016a;Dos Santos et al., 2016b;Palhano-Fontes et al., 2019;Sanches et al., 2016)。
純粋なDMTは、通常、吸入(蒸気/煙を吸う)により娯楽的にも使用される(Winstock et al., 2014)。さらに、DMTは、研究プロジェクトにおいて静脈内投与されている。この投与形態は、一過性のサイケデリック状態の急速で再現可能な誘発を可能にし、ヒトの心の構造についての洞察を提供し(Gallimore & Strassman, 2016;Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005;Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1996;Strassman et al., 1994;Timmermann et al., 2019;Timmermann et al., 2018)、本発明の焦点でもある。
ヒトにおける静脈内DMT投与の研究は、1950年代に精神病状態の模倣に焦点を合わせて開始された(Boszormenyi & Szara, 1958;Faillace et al., 1967;Szara, 1957;Szara, 2007;Szara et al., 1966)。次に、LSDに関する研究が禁止された1990年代には、健常者においてDMTがさらに調査されている(Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005;Heekeren et al., 2007;Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1996;Strassman et al., 1994)。現在、健常者における純粋な静脈内DMTの急性効果を調査している研究グループは、1つのみである(Alamia et al., 2020;Schartner & Timmermann, 2020;Timmermann et al., 2019;Timmermann et al., 2018)。サイケデリック研究手段として使用される他の物質と比較して作用の開始及び消失が迅速であるため、この物質の効果に対する関心が高まっており、標的制御された静脈内注入の投与管理体制が提唱されており、これも本発明の1つの根拠を提供する(Gallimore & Strassman, 2016)。
これまでの研究により、DMTの迅速な作用及びその安全性は、既に実証されている(Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005)。ある研究には、15人の健康なボランティアが含まれた。低用量又は高用量のいずれかでDMTが投与された。低用量は、5分間にわたる0.2mg/kg(約15mg)のボーラス注射後、1分間中断し、次いで84分間にわたって0.015mg/kg(約1mg)/分で持続注入することで構成された。高用量は、0.3mg/kg(約23mg)のボーラス注射と、0.02mg/kg(約1.5mg)/分の持続注入とで構成された。単盲検設計で1回目の投与の終了と2回目の投与の開始との間に2時間の中断を置いて、同じ日に2回の投与を行った。灌流中及びその後、自覚効果を評価し、DMTの血漿濃度を決定した。両方の用量の効果には、視覚、聴覚及び触覚の知覚の鮮明な変容が含まれた。幻視は、低用量でも既に7人により報告され、高用量では全ての参加者により報告された。ほとんどの対象は、実験中の体験を自発的に報告する傾向があり、対人相互作用に興味を示した。気分は、不安及び緊張から開放及び多幸感まで様々であり、大部分は、言語、模倣及び精神運動の感情表現が鮮明であった。自我の制御及び体験の実験的性質の洞察は、低用量では保存された。高用量では、全ての対象が意味又は意義の変容の体験を報告し、一過性の妄想的思考及び実験的状況の誤った解釈を生じた。15人の対象のうちの3人は、不快な心理的効果(1人)、悪心(1人)及び筋緊張低下(1人)を含む有害反応のため、最初のDMT投与後に中止した。これらの有害作用は、注入の停止から数分以内に消失した。追加の薬物療法は与えず、持続する効果は観察されなかった。1人は、頭痛のために両方のDMT投与後に中止した。DMTの平均血漿レベルは、低用量及び高用量後にそれぞれ43±26ng/mL及び60±28ng/mLであった。2回目の投与の開始10分前(1回目の注入の停止から110分後)の血漿レベルは、5±3ng/mLに降下した(Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005)。この非常に粗く、恐らく無効なデータは、約30分の排出半減期を示し得る。しかしながら、自覚効果は、20分以内により急速に低下し、真の半減期は、より短く(約10分)、他のデータとより一致する可能性がある(Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1996;Strassman et al., 1994)。DMTを受けた13人の対象のうちの10人において、実験の夜に疲労及び頭痛が報告された。1人の対象では、DMT投与後の夜間に睡眠障害が報告された。1人の対象は、軽度の起立性の愁訴を報告し、別の1人は、DMT実験後の朝に2つの非常に短い視覚変容エピソード(それぞれ1分未満)を報告した。実験の7日後及び12カ月後のインタビューでは、持続する愁訴は示されなかった。全体として、高用量でこの研究から報告された効果は、後に、恐らくかなり高い1.5mg/分の灌流用量に起因して比較的強いDMT効果であると評価され、より低い1mg/分の推奨速度が導かれた(Gallimore & Strassman, 2016)。
したがって、本発明における高用量は、1mg/分の注入速度であり得る。(Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005)により使用されているものと同様に、90分の注入持続時間が選択されている。排出半減期を10分と仮定すると、この投与スケジュールは、約45分後に定常状態の濃度をもたらす。定常状態は、4~5回の排出半減期後に到達され、個々に異なる可能性がある。正確な半減期の値及び定常状態に到達するまでの関連時間は、本発明の一部としてヒト対象の集団において定義することができ、ここに記載される方法を用いて、DMTの将来の使用のための参照データも生成される。本方法は、特定の状態に迅速に到達して、必要に応じてその状態を維持及び調整することを可能にする。特に、本方法は、数分~数時間だけ持続する安定的で制御されたサイケデリック状態を誘発するのに適している。このようなかなり短い状態は、MAO阻害薬を伴うDMTの経口投与又はLSD若しくはシロシビンのような他のサイケデリック薬の経口投与により誘発される長く続くセッションと比べて、多数の患者及びセラピストに好まれる可能性がある。
Strassmanらは、静脈内DMTの用量-応答研究を実施した(Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1994)。この研究には、以前に幻覚剤を経験したことのある11人の健常者が含まれた。参加者は、幻覚剤を6回~数百回使用したことがあった。2人の対象は、コカイン依存歴があり、2人を除く全員がMDMAを5回以上使用したことがあった。この研究には、0.05、0.1、0.2及び0.4mg/kgのDMTのランダム化二重盲検投与前に、非常に低用量及び高用量(0.04及び0.4mg/kg)のDMTの非盲検投与が含まれた。DMTは、ボーラス投与(30秒にわたる注入及び次の15秒にわたる5mLの生理食塩水によるフラッシュ)として投与された。処置の間隔を少なくとも1週間あけた。DMTの自覚効果、自律神経効果及び内分泌効果並びにDMT血漿濃度は、薬物投与の前並びに2、5、10、15、30及び60分後に繰返し評価した。DMTは、0.2及び0.4mg/kgのより高い2つの用量(それぞれ約15及び30mg)において完全に幻覚誘発性であることが見出された。より低い用量は、幻覚誘発性でなく;感情的及び身体的な効果が優勢であった。効果は、ほぼ即座に感じられ、注射から2分以内に最大になり、20~30分以内に消散した。DMTにより、幻視現象、身体的解離及び気分の極端な変化が生じた。聴覚効果は、対象の約半数で認められた。最高用量では、対象は、ほぼ一様にこの用量の強度及び発現速度に圧倒された。全ての対象は、強烈で急速に発現すると共に、通常、一過性に不安を引き起こす、身体及び精神全体にわたる「激発」を説明した。ほとんどの対象は、自らの身体の認識を失い、多くは、体験の最初の1~2分間、病院にいて実験に参加していることを認識していなかった。DMT遊離塩基を吸引したことのある3人の対象は、この研究で使用される用量及びスケジュールにおいて、静脈内効果がより圧倒的であり、発現が速いことに同意した(Strassman et al., 1994)。全ての対象において視覚心像が優勢であった。対象は、通常の認識又は夢で見られるよりも色が明るく強烈であり、彩度が濃いと説明した。対象は、最初に、激発が発現するにつれて不安であった。しかしながら、注射後15~30秒以内に急速にその体験に慣れた。0.2mg/kgの用量は、幻覚誘発効果の閾値用量であると説明された。0.2mg/kgの用量は、0.4mg/kgの用量と比較して、恐怖感が少なく、体験の強度が低くなると説明された。より低い用量では、快適であると認識されなかった。DMT血中レベルの時間経過は、自覚効果の経過と一致した。最高の0.4mg/kgの用量後のDMT塩基の血中レベルは、DMTボーラス投与から2、5、10、15及び30分後にそれぞれ約90、42、28、17及び5ng/mLであった。これは、DMT血中レベル及び自覚効果の時間経過を正確に決定し、いずれかの値を他方の代替評価基準としても使用して、投与及び処置を最適化する本発明のアプローチを支持する。
より最近のパイロット研究では、少数の対象において7~20mgのDMTの静脈内ボーラス投与後のDMTの血漿濃度も評価された(Timmermann et al., 2019)。DMT血中濃度は、14mg(約0.2mg/kgに対応する)の投与から2分後に約56ng/mLであり(Timmermann et al., 2019)、前述のStrassman(Strassman et al., 1994)によるデータと一致した。両方の研究からの測定値は、およその排出半減期5~10分と一致する。しかしながら、これは、急速な再分布及び代謝を表す可能性があり、したがって真の排出半減期よりも短い可能性がある(上記を参照されたい)。この研究は、ボーラス投与のみを使用しており、したがって本発明と異なる。上記の説明により、静脈内DMT投与の効果に関する情報は、限られていることが示される。しかしながら、いずれの研究もDMTの排出半減期及び他の薬物動態学的パラメータを有効に決定しておらず、これは、投与に関してより良好で合理的な根拠を有するために、本発明において行われることになる。
DMTは、血圧、心拍数、瞳孔の大きさ及び中核体温並びにACTH、コルチゾール、PRL、β-エンドルフィン及び成長ホルモンの血中レベルを上昇させた。平均心拍レベル及び平均動脈圧は、2分の時点で100回/分及び108mmHgであり、急速に低下した。Strassmanらは、次に、DMTに対する耐性を調査し、幻覚剤使用体験のある13人のボランティアに対して、朝に30分間隔で4回、0.3mg/kgの用量のDMTを静脈内投与する別の研究を実施した(Strassman et al., 1996)。0.3mg/kgの用量は、2、5、10及び15分後に約70、50、30及び18ng/mLの血中DMTレベルを生じた。反復投与間の差異は、ほとんど乃至全くなかった。DMTの自覚効果に対する耐性は生じなかった。しかしながら、この研究は、同日中の反復投与のみを試験した。同様に、LSDの効果に対する急性耐性は認められなかった(Dolder et al., 2015;Holze et al., 2019)が、1日ごとの反復投与は耐性に関連した(Abramson et al., 1956;Cholden et al., 1955;Wolbach et al., 1962)。最後に、Strassmanらは、DMTの作用における5-HT1A受容体の役割を調査した。12人の対象は、5-HT1A受容体遮断薬ピンドロール又はプラセボと組み合わせて0.1mg/kgの幻覚誘発用量未満のDMTを受けた。ボランティアは、同様の動物研究とは対照的に、ピンドロール前処理がDMT効果を2~3倍増強することを見出した(Strassman, 1996)。この知見は、5-HT1A受容体の活性化が、主に5-HT2A受容体刺激を介して媒介されるサイケデリック効果を相殺することを示し得る。しかしながら、この知見及び5-HT1A受容体の潜在的な役割は、本発明の焦点ではないさらなる確認及び調査も必要とする。静脈内でDMTを用いる実験的研究に基づいて、Gallimore及びStrassmanは、長時間没入DMTサイケデリック体験のために標的制御された静脈内注入モデルを提唱した(Gallimore & Strassman, 2016)。目標は、75kgの対象において約100ng/mLの効果部位(脳)濃度を維持する理論的な注入プロトコルを設計することであり、濃度は、60ng/mLで計算された完全な体験をもたらした。0.4mg/kgのボーラス投与を使用し、DMTの脳濃度の模擬時間経過を使用したデータに基づいて、この用量は、1分後にDMTスペースへの突破をもたらし、8分の時点でDMTスペースから出るであろう(Gallimore & Strassman, 2016)。より長い効果を生じさせるために、著者らは、効果部位濃度を100ng/mLをわずかに超えるようにする30秒にわたる25mg(0.3mg/kg)のDMTボーラス投与と、約100ng/mLの目標濃度を維持するための注入とを組み合わせることを提唱した。初期血漿濃度は、直ちに200ng/mLを超えて急上昇するが、所望の効果部位濃度は、オーバーシュートがほとんどなく、円滑に到達される。次に、濃度を維持するために、著者らは、4.2mg/分の速度で2分から開始する注入を提唱し、これは、次に、定常状態濃度が到達され得る20分にわたって0.93mg/分まで毎分減少され得る。
本発明は、修正された投与スキームを使用する。このスキームは、出発点として1つの固定ボーラス投与用量及び1つの固定連続灌流用量のみを使用する、これまで提唱されていたものよりも実用的である。さらに、ボーラス投与を伴う場合と伴わない場合に2つの異なる灌流用量を用いる4つの特定の投与スキームが、本発明(実施例1)において具体的に試験され、実行に移される。対照的に、従来技術は、ヒトにおいてインビボで試験及び実行されたことのない本質的に理論的なモデルであった。このデータ及び実行に移すことのみで、特定の用量を使用したときにヒトにおけるDMTの特定の血漿濃度及び所望の状態に関する情報を含む参照データを作成することが可能になる。ヒト研究から得られるこの実験的情報のみで、本発明を使用する際の有効な投与の推奨が可能になり得る。
個人においてサイケデリック状態を誘発する方法は、個人へのDMTの連続投与(灌流による)と、個人への任意選択的な初期ボーラス投与とを含む。連続投与は、0.1~5mg/分の用量でのDMTの投与を含む。典型的な用量は0.5~2mg/分である。ボーラス投与は、DMTの連続灌流の開始時又は開始前に使用することもできる。ボーラス投与用量は1~100mgである。典型的なボーラス投与用量は5~50mgである。本発明は、このような投与により到達される推定血漿濃度の説明を含む、典型的な投与例を示す(図2)。
例えば、1mg/分のDMTフマル酸塩の投与を使用して、ヒト対象において100ng/mLの推定血漿濃度をもたらし、強烈なDMT体験を得ることができる。定常状態(最大)濃度は、約45分(30~60分)後に到達される。同様に、自覚的なDMT体験が最大になるまでに30~60分かかるであろう(図3)。25mgのボーラス投与用量のDMTフマル酸塩は、DMTの連続灌流前に30~60秒にわたって投与することができ、より速く最大DMT濃度に到達することが可能になる(図3)。初期のDMT血漿濃度の急上昇は、脳内(効果区画)で同様に高濃度をもたらすことはない。したがって、図3において、自覚的なDMT効果は、灌流のみの場合よりも速く確立されるが、初期ピークを伴わない(血漿濃度と異なる)。これらの投与指示は、例であり、ボーラス投与及び灌流のために他の用量を使用することもできる。灌流の持続時間は、数分~数時間(5分~5時間)のいずれかでもあり得る。典型的な持続時間は、30~90分である。ここに示され、具体的に試験された例では、90分の持続時間が使用され、このような投与スケジュールのDMT量の合計mgが例として表1に提供される。
最高用量では、本発明は、標的制御されたモデル(Gallimore & Strassman, 2016)によって提唱され、(Strassman et al., 1996)によっても使用される、やや高い0.3mg/kg=25mgボーラス投与を用いて、具体的にボーラス投与を試験する。このボーラス投与用量は完全なDMT体験をもたらすことが予想されるが、これまで使用された完全で圧倒的な用量(0.4mg/kg又は30mg)よりも低い(Gouzoulis-Mayfrank et al., 2005;Strassman & Qualls, 1994;Strassman et al., 1994)。
本発明は、30秒のボーラス投与後に15秒にわたって5mLの生理食塩水をフラッシュするStrassmanら(Strassman et al., 1994)によって使用されるものとほぼ同様である、45~60秒のボーラス注入時間を使用する。次に、25mgのボーラス投与後1分目から、1mg/分(90mg/90分)の速度で灌流が開始され、DMTの合計用量は115mgになる。この手順によって誘発される状態は、約45分後に安定する(血漿濃度に関して定常状態)。この状態は、必要に応じて停止又は延長することができる。本発明は、90分の持続時間の試験を使用することができるが、この灌流持続時間及び効果持続時間は、変更することができる。したがって、本発明は、約45分後に安定的なサイケデリック状態をもたらし、必要に応じて数時間延長することができる。これは本発明に特有のものであり、鎮痛剤及び睡眠助剤による麻酔の誘発と比較して、静脈内灌流を用いる手術中に急速に作用する制御可能な化合物による全静脈麻酔を使用する場合の麻酔及び催眠状態に対する制御の増強と同様に、サイケデリック状態の誘発及び管理における予想外の重要な前進である。サイケデリック状態を誘発するこれまでの全ての方法では、通常、経口投与により比較的急速に状態強度が到達され、次にサイケデリック物質の血漿濃度-時間曲線に従ってゆっくり低下し、物質が摂取されると強度に影響を与えることはできない。したがって、サイケデリック薬を経口的に又は単回投与として非経口的に使用する他の投与方法はどれも、本発明と同様の安定的な状態を誘発することができない。この状態は迅速に停止させることもでき、その後、全てのDMTが完全に代謝される45分以内に完全に正常化されることが予想される。実際、DMTの自覚効果は、本発明の基礎となるヒト研究によりさらに試験及び定義されるように、10~30分のより短い時間内にほとんど存在しないことが予想される。
本発明において例として使用される低用量のDMT(図2)は、試験される高用量の60%であり、15mgのボーラス投与後、90分にわたる0.6mg/分の速度の灌流(54mg)を含むことができ、これは69mgの合計用量に等しい。この低用量のボーラス投与は、知覚変容の閾値用量(サイケデリック閾値用量)として以前に定義された用量に相当する(Gallimore & Strassman, 2016;Strassman et al., 1994)。低用量及び高用量の灌流はいずれも、ボーラス投与を伴わずに投与することができる(図2の例)。これにより、サイケデリック状態のよりゆっくりした誘発が可能になる。本発明の一部としてボーラス投与を使用しないことの利点は、サイケデリック状態がよりゆっくり確立され、不安及び圧倒感の予想リスクが低くなることである。一方、ボーラス投与を行わないと、ピーク体験の迅速な誘発及び生成ができず、より多くの時間もかかる。いずれのアプローチもその特定の利点のために本発明に含まれる。例えば、不安のある人又はDMTを初めて使用する人において、不慣れな精神状態をよりゆっくり体験させるために、ボーラス投与を使用しないことが可能である。ボーラス投与は、既にDMT状態を体験した人及び/又はより強いDMTピーク体験が必要又は所望される人において使用することができる。これには、慢性痛を患っている患者のように、より大きい自我解体が所望される状況が含まれ得る。より高いボーラス投与ではより強い体験又はさらに臨死体験が誘発される可能性があり、不安を軽減するために死の恐怖を持つ患者において表示され得る。異なる状況及び障害は、異なる投与を必要とする。これは、本発明によって容易に達成することができ、用量は、セッション中に特定の状態を誘発するために設定することも可能である。
ここで、本発明のさらなる使用が例として記載される。
体験したことのない人において、最初のセッションの処置では、低用量のDMTを使用し、ボーラス投与を使用しないことが可能である。このアプローチを用いると、主としてポジティブな急性自覚効果が誘発される。本明細書で使用される「ポジティブな急性効果」は、主に、「良好な薬物効果」の自覚的な評価の上昇を指し、「薬物嗜好」、「幸福」、「大洋感」、「統合の体験」、「霊的体験」、「至福状態」、「洞察力」、任意の「神秘的な体験」及び肯定的に体験される「サイケデリック効果」並びに不安を伴わずに体験される場合の「自我解体の様相」の評価も含むことができる。
一部の人では、より高用量のDMTが所望され得る。ネガティブな急性自覚効果が強い場合、灌流の速度を低下させることにより、絶えず用量を調整することができる。本明細書で使用される「ネガティブな急性効果」は、主に、「不良な薬物効果」、及び「不安」、及び「恐怖」の自覚的な評価を指し、さらに「不安自我解体」の評価の上昇、又は急性妄想症の記述、又は他者により観察されるパニック状態及び不安を含み得る。
本発明は、異なる灌流速度のDMTを個人に投与し、その用量を調整して、個人においてネガティブな急性効果よりも多くのポジティブな急性効果を提供することにより、個人に対するDMTの用量を決定する方法も提供する。個人は健常者であることができ、本方法は、患者に対する用量を予測するために使用することができる。本方法は、長期のDMT投与及び投与スケジュールを決定するために使用することができる。例えば、「良好な薬物効果」用量が選択されて最初に使用された後、対象又は患者がDMTの効果に慣れたら、「自我解体」用量がその後使用され得る。加えて、臨床試験のための用量設定は困難であり、時間及びお金がかかる。健常者における第1相研究で既に患者に使用されるDMTの用量を定義するために方法が利用可能であれば、はるかに容易で費用対効果が高く、迅速であり得る。患者における長期アウトカムの実証された予測因子として、ネガティブな効果よりもポジティブな急性効果に焦点を合わせて健常者におけるDMTの急性効果を評価すると、患者集団における将来の第2相及び第3相研究のための用量設定を大きく促進することができる。したがって、本方法は、臨床試験のためのDMT用量の予測及び決定において使用することができる。
本発明は、連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、サイケデリック状態を誘発し、要求に応じてサイケデリック状態を調整又は終了することにより、個人においてサイケデリック状態を安全に誘発する方法を提供する。
本発明は、連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体又はその誘導体を個人に投与し、数分から1~2時間のサイケデリック処置を提供することにより、数分から1~2時間の短時間のサイケデリック処置を提供する方法も提供する。
本発明は、中間の「良好効果用量」のDMTを個人に投与し、精神病患者においてよりポジティブな長期的応答に関連することが知られているポジティブな急性薬物効果を誘発することによる治療方法を提供する。本方法は、うつ病、不安症、物質使用障害、他の嗜癖、パーソナリティ障害、摂食障害、外傷後ストレス障害、強迫性障害、種々の疼痛障害、片頭痛、群発性頭痛及び緩和ケアを含む種々の医学的状態の処置において使用することができる。
本発明は、より高い「自我解体」用量のDMTを個人に投与し、自我解体を提供することによる治療方法も提供する。本方法は、より低い良好効果用量のDMT又は他のサイケデリック薬を体験し、より強烈で自我解体的な体験を目指しているが、この状態に対処する際により大きい不安を体験するリスクを冒す覚悟もある個人に適している。体験としての自我解体は、いくつかの徴候において、すなわち重度の疼痛障害のある個人、癌を有する個人及び/又は緩和ケア中の個人において、この体験中に痛みのないこと、又は少なくとも体性痛及び身体の存在に気付かないこと、又は身体から離れたと感じることを目標として治療的であり得る。自我解体は、パーソナリティ障害(自己愛性パーソナリティ障害)を含む他の障害において又は精神医学的徴候により必要とされる場合にも治療的な体験であり得る。
本発明は、DMTの投与中に存在する患者が1人のみ又はごく少数であることからなる特定の設定に基づく。処置される人又は患者は、DMTの投与前に急性の心理的苦痛を感じていない人である。精神病(統合失調症)のリスクが増大していない人である。他の向精神物質の急性の影響下にない人である。大きい騒音、他の人(1~3人の監督者/セラピスト以外)から保護された静かな制御環境において、適切な音楽を演奏すること及びアイシェードを着用するか又は目を閉じることを選択肢として快適に静止している人である。
ここで提供される用量は、DMTフマル酸塩の用量を指す。DMTは、他の塩の製剤で投与され得、等モル用量のDMT塩基及び同等のDMT血漿レベルを得るために、用量は、分子量に従って調整される必要があり得る。DMTの任意の他の水溶性塩が使用され得る。
Gallimore及びStrassmanにより提唱されるモデルとは対照的に、本発明は、必ずしも、2分目~20分目により高い灌流速度を必要とせず、簡単に、1分目から一定の灌流を開始する。これは、ボーラス投与後、一定の灌流投与の定常状態が起こるまで(20分超)、2分目~20分目に一過性により低い標的部位濃度をもたらすことが予想される。一方、本発明は、より簡単な投与スケジュールを使用し、大幅により実用的である。
本発明を支持するために実行される研究の主要な目的は、DMTの用量-応答と、心理的及び身体的な忍容性を含む、薬物動態学的効果、自覚効果及び自律神経効果に関する、負荷用量ボーラス投与及び非ボーラス投与の灌流条件間の違いとを定義することである。提唱される投与スケジュールは、Gallimore及びStrassmanにより提唱されるものと同様であるが、より実用的な灌流速度を用いる。安全性の理由から、灌流は、有害作用により必要とされる場合には常に停止させることができる。
本発明の使用は、DMTのボーラス投与後又はボーラス投与をせずに、ある用量のDMTを一定速度で投与することを含む。本使用は、患者/対象にその自覚的な薬物効果を0~10の尺度で評価することを求めて、投与に関するフィードバックを得ることも含む。したがって、対象は、「任意の薬物効果」、「良好な薬物効果」、「不良な薬物効果」及び「恐怖」に対して0~10のリッカート尺度でその自覚効果を口頭で繰返し評価することが、医師又は監督者により求められる。評価は、物質投与前及び物質投与後に繰返し実施され、完了するのに約30秒かかるであろう。同様の方法は、DMT効果を評価するために以前に使用されており(Riba et al., 2015)、書面形式の自己評価VASを完了するよりも負担が少なく(Holze et al., 2019)、したがって自覚的な体験を最小限にのみ妨害する。評価は、研究セッションを通して繰返し行われる。本発明において提案される評価基準は、簡単であり、その実施により、医師が患者の状態について知ることができ、フィードバック及び用量調整(口頭でのフィードバックに基づいてサイケデリック状態を調整するための灌流速度の低下又は上昇)が可能になる。
サイケデリック状態の発生中に口頭でのフィードバック及び用量調整が可能であることは本発明の重要な特徴であり、患者及び医師による即時のフィードバック及び絶えず調整することが可能になる。
さらに、処置セッションの終了時にサイケデリック状態のより多くの評価基準を得ることができ、最初のセッション後に直ちに又はいずれかの日に行われる次の処置セッションの投与を調整することができる。セッション後のこのような評価のために提唱される評価基準は、例えば、以下の通りである:1)形容詞的気分評価尺度(Adjective Mood Rating Scale)(AMRS):形容詞的気分評価尺度(AMRS又はEWL60S)は、6次元:活性化、不活性化、幸福、不安/抑うつ気分、外向性及び内向性並びに感情的興奮性における気分の繰返し評価を可能にする、60項目のリッカート尺度である。この尺度は、セッション前に1回、セッションの終了時に1回である。AMRSは、「活性化」、「ポジティブな気分」、「外向性」、「内向性」、「不活性化」及び「感情的興奮性」を測定する下位尺度からなる。2)5次元意識変容状態(5-Dimensional Altered States of Consciousness)(5D-ASC)。5D-ASC尺度は、94項目の視覚的アナログ尺度を含有する質問表である(Dittrich, 1998;Studerus et al., 2010)。この手段は、気分、不安、現実感消失、離人感、知覚の変化、聴覚変容及び警戒の低下を評価する5つの尺度を含有する。この尺度は、十分に検証されており(Studerus et al., 2010)、多数の他の向精神物質の効果を評価するために国際的に使用されている。5D-ASC尺度は、セッションの終了時に1回行われ、対象は、研究セッション中に体験されたピーク変容を遡及的に評価することが指示されるであろう。この尺度の各項目は、0~100mmVASでスコア化される。5D-ASCの下位尺度への個々の項目の帰属は、(Dittrich, 1998;Studerus et al., 2010)に従って分析される。3)意識状態質問表(States of Consciousness Questionnaire)(SCQ)。SCQでは、6点尺度で100項目が評価される。この質問表に組み込まれた43項目は、神秘体験質問表(MEQ)(Griffiths et al., 2006;MacLean et al., 2011;Pahnke, 1969)を含み、これは、LSD(Liechti et al., 2017)、シロシビン(MacLean et al., 2011)及びDMT(Riba et al., 2015;Timmermann et al., 2018)を含む幻覚剤の効果に敏感である。43項目は、神秘体験の7つの領域のそれぞれについて尺度スコアを提供する:内部統合(純粋な認識、究極の現実との融合)、外部統合(万物の統合、万物は生きている、全ては1つ)、神聖感(尊敬、神聖)、知性の質(究極の現実との遭遇、日々の現実よりもリアル)、時間及び空間の超越、深く感じられるポジティブな気分(喜び、平和、愛)、逆説性/言いようのないこと(体験を言葉で説明することの難しさの主張)。新たに検証及び改訂された30項目のMEQから得られる4つの尺度スコア:神秘的、ポジティブな気分、時間及び空間の超越、言いようのないことを使用することができる(Barrett et al., 2015)。MEQは、この尺度が幻覚剤研究における標準的な評価基準になったため、神秘的な効果の主要なアウトカム評価基準である(Barrett et al., 2015;Garcia-Romeu et al., 2015;Griffiths, 2016;Liechti, 2017;Riba et al., 2015)。各領域尺度におけるデータは、最大可能スコアのパーセンテージで表される。「完全な」神秘体験の基準は、以下の6つの尺度のそれぞれにおいて少なくとも60%のスコアである:外部又は内部統合、神聖感、知性の質、時間の超越、ポジティブな気分及び言いようのないこと。4)霊的領域質問表(Spiritual Realm Questionnaire)(SRQ)。SRQ(K. Stocker, 2020、未発表)は、宗教心理学的及び霊的現象の体験を意味付与、健全性及びエピステーメーに結び付けることにより、サイケデリック物質のエンセオジェニックな可能性を評価する。この尺度は、イエス/ノーのバイナリ形式の11の基本質問と、視覚的アナログ尺度で回答される65のサブ質問とを通して、4つの構成概念(1.人類の現象論的で宗教心理学的な霊性スペクトル;2.人間の条件及び生命の有意味性;3.個人的問題への対処;4.世界観/信念)を対象にする。SRQに加えて、簡単な8項目の尺度(pSRQ)を物質体験前に使用して、その人の固有の世界観(霊的、物質主義的、不可知論的)を評価することができる。本発明は、患者における調整された投与のための出発点として、4つの異なるDMT処置管理体制の後のこれらの全ての評価基準における生成又は参照効果範囲を含む。本発明は、自律神経の安全性評価基準(血圧及び心拍数)及び有害作用に対する参照効果値を提供することもできる。愁訴リスト(LC)は、身体的及び全体的な不快感を測定するグローバルスコアを提供する66項目からなる(Zerssen, 1976)。LCリストは、理想的には、セッション前及びその終了時にセッション全体を通した愁訴に関して使用される。対象は、付加的に、セッション中のあらゆる有害事象を報告することが求められる。
重要なこととして、サイケデリック状態を評価するために提案された評価基準が、他のサイケデリック薬と共に既に使用されており、いくつかの場合にサイケデリック薬の長期の治療効果を予測することが示されている。したがって、これらは、本発明においてDMTの長期の治療効果の即時のマーカーとして機能する。
本発明の別の重要な特徴は、DMTの血漿レベルと自覚効果との間の関連性を確立及び使用し、さらなる投与改善のための参照値を有し、特別な場合に使用することである。このような場合とは、DMTに応答しない患者であり、この場合、まず用量の増大が使用され得る。応答が依然として最小限である場合、DMTの血漿レベルを決定し、本発明において確率された参照値と比較しなければならない。これにより、不十分な濃度(広範な代謝)のために応答が小さい患者と、濃度は正常であるが、耐性又は薬力学的に不十分な応答を有する患者との区別が可能になる。定常状態におけるより高いDMT濃度は、より大きい自覚効果スコアと関連し得ることが予想される。さらに、DMT灌流の中止後に測定される物質濃度により、DMTの排出半減期の決定が可能になる。さらに、灌流相の開始時に得られるDMT濃度により、ボーラス投与-高用量灌流対ボーラス投与なし条件の薬物動態の特徴付けが可能になる。経口、静脈内、吸引又は筋肉内投与後のDMTの血漿濃度は以前に測定されている(Kaplan et al., 1974;Riba et al., 2015;Strassman et al., 1994)が、薬物動態学的パラメータは、ほとんど特徴付けられていない(半減期などに関する有効日はない)。本発明は、DMTの濃度を経時的に短い間隔で繰返し評価することができ、濃度-時間経過、薬物動態学的パラメータ及びさらに主要なDMT代謝産物(インドール-3-酢酸(Ormel et al.)及びN,N-ジメチルトリプタミン-N-オキシド(DMT-NO)(Riba et al., 2015)の血中レベルの完全な記述を提供することができる。
DMT投与後の知覚変化には、錯覚、偽幻覚、色覚の強化、物体及び顔の変成のような変化、万華鏡のような又は情景描写の視覚心像、共感覚並びに思考及び時間体験の変容が含まれる。身体イメージの変化、身体プロセスの異常な内部知覚及び身体輪郭の変成的変容を含む、身体知覚が変容される。本発明で投与される中間DMT用量を考えると、対象は、ボーラス投与中の最初の2分間を除いて、体験を通してその思考制御を維持し、精神病患者とは対照的に、薬物誘発性体験の一過性の状態を意識したままであることが予想される。自我解体現象が現れると予想されるが、本研究で使用されるような中程度の用量の投与後では初歩的なものにすぎない。サイケデリック薬の自覚効果は、体験が制御された臨床の場で行われる場合、一般に肯定的に評価され、健常者及び患者は、同様に肯定的な評価を示す(Dolder et al., 2016;Gasser et al., 2014;Passie et al., 2008;Schmid et al., 2015)。しかしながら、一過性の不快気分、不安又は気分変動のような副作用が起こる可能性がある(Dolder et al., 2017)。幻覚剤を用いた研究室研究では、幻覚誘発薬の効果の発現開始時に、軽度又は中程度の予期不安が一般的である(Griffiths et al., 2006)。一部の対象では、不快気分、不安及び軽度の一過性の関係念慮/妄想的思考も起こり得るが、安心させることによって容易に管理することができる(Griffiths et al., 2006)。制御されていない条件下ではネガティブ体験(不快なトリップ)及びフラッシュバック現象が起こり得る(Strassman, 1984)。制御された支持的な条件下では、報告によると、サイケデリック体験は、持続的なポジティブ効果を有した(Carhart-Harris et al., 2016;Gasser et al., 2014;Schmid & Liechti, 2018)。例えば、単一用量のサイケデリック薬の投与は、最大12カ月長く続く自覚的なポジティブ効果を有する個人的に意味のある体験であると考えられた(Schmid & Liechti, 2018)。
DMTの代謝は、MAOを含む薬物代謝酵素の活性に依存する。これらの酵素における遺伝子変化は、投与前に決定され、本発明において使用されるDMTの用量をさらに定義するために使用することができる。具体的には、MAO活性の低い対象は、MAO活性の高い対象よりも低い用量を必要とし得る。一方、セッション中にDMT用量を調整する可能性は、本発明の重要な特徴であり、このような代謝の差が対象又は処置する医師に知られていない通常の場合、このような差を調整することも可能である。したがって、他のサイケデリック処置と比較して、投与を常に最適化することができ、薬物が投与されたら薬物への曝露を通常変更することができない経口投与の場合よりも速く、最初のセッション中に既に理想の用量に到達することが可能になる。
本発明には、いくつかの利点がある。MAO阻害薬を伴うDMTの経口投与又は任意の他の経口投与されたサイケデリック薬と比較して、静脈内灌流によりDMTを投与するという本発明の特徴は、以下の通りである:1)サイケデリック状態の急速な誘発、2)最初の薬物投与において、薬物投与後の状態の強度を低下させる可能性、3)最初の薬物投与において、薬物投与後の自覚的な薬物状態を強化する可能性、4)薬物投与を任意の時点で迅速に停止させる可能性、5)「患者制御によるサイケデリック強度」評価基準という任意の選択肢を含む、投与を調整するための対象からの即時のフィードバックの可能性。サイケデリック薬の経口投与と比較して、これらの特徴は全て本発明に特有である。
本発明の特有の特徴は、処置セッション中にサイケデリック状態の強度を調整する可能性である。実施例の研究(実施例1)で得られたデータに基づいて、個人は、実施例1で試験された研究集団が依然として十分に耐えられる最高用量(すなわち1mgのDMT/分)から開始することができる。次に、定常状態に達したら、個人は、より高い/より低い用量を所望するかどうかを示すように指示される。実施例1から利用可能なデータに基づいて、灌流の開始から約20分後及び灌流の停止後により迅速に新しい定常状態が到達される。したがって、個人は、その所望のレベルに達するまで、20分ごとに用量を上下に繰返し調整することができる。これは、サイケデリック状態の制御のために特に有利な特徴であり、本発明の重要な特徴である。
したがって、本発明は、個人のフィードバック又はセラピストによる個人の状態の評価に基づいて、DMT灌流速度を調整して、サイケデリック状態の強度及び/又は持続時間を増加又は減少させることにより、個人においてDMTの効果が既に開始されている間、個人のサイケデリック状態をリアルタイムで調整する方法を提供する。
本発明の化合物は、個々の患者の臨床状態、投与の部位及び方法、投与スケジュール、患者の年齢、性別、体重並びに医療従事者に知られている他の要因を考慮して、良好な医療行為に従って投与及び投薬される。本明細書における目的のための薬学的「有効量」は、したがって、当技術分野において知られているような考慮事項によって決定される。その量は、より迅速な回復又は当業者により適切な評価基準として選択されるような症状及び他の指標の改善若しくは排除を含むが、これらに限定されない改善を達成するのに有効でなければならない。
本発明の方法では、本発明の化合物は、種々の方法で投与することができる。本発明の化合物は化合物のままで投与することができ、及び単独で又は薬学的に許容される担体、希釈剤、補助剤及び媒体と組み合わせて活性成分として投与可能であることに留意されたい。処置される患者は、温血動物、特に人間を含む哺乳類である。薬学的に許容される担体、希釈剤、補助剤及び媒体並びにインプラント担体は一般に、本発明の活性成分と反応しない不活性及び無毒性の希釈剤を指す。
用量は、1日以内又は数日間にわたる単一用量又は複数用量であり得る。処置は、一般に、疾患経過の長さ及び薬物の有効性及び処置される患者の種属に比例する長さを有する。
本発明の化合物を非経口的に投与する場合、一般に、注射可能な単位剤形(溶液、懸濁液、エマルション)に配合されることになる。注射に適した医薬品製剤には、無菌水溶液又は分散液と、注射可能な無菌溶液又は分散液に再構成するための無菌粉末とが含まれる。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合物及び植物油を含有する溶媒又は分散媒体であり得る。
適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散液の場合に必要とされる粒径の維持及び界面活性剤の使用によって保持することができる。綿実油、ゴマ油、オリーブ油、大豆油、コーン油、ヒマワリ油又はピーナッツ油及びエステル、例えばミリスチン酸イソプロピルなどの非水性媒体が化合物の組成物のための溶媒系として使用され得る。さらに、抗菌性保存料、酸化防止剤、キレート剤及び緩衝剤を含め、組成物の安定性、無菌性及び等張性を高める種々の添加剤を添加することができる。微生物の活性の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などによって保証することができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを含むことが望ましいであろう。しかしながら、本発明によると、使用されるあらゆる媒体、希釈剤又は添加剤は、化合物と適合性でなければならないであろう。
注射可能な無菌溶液は、本発明の実施において利用される化合物を、必要に応じて種々の他の成分と共に、必要量の適切な溶媒中に取り組むことによって調製することができる。
本発明の薬理学的製剤は、任意の適合性の担体、例えば、種々の媒体、補助剤、添加剤及び希釈剤などを含有する注射可能な製剤において患者に投与することができるか;又は本発明で利用される化合物は、徐放性皮下インプラント又は標的化送達系、例えばモノクローナル抗体、ベクター送達、イオントフォレーシス、ポリマーマトリックス、リポソーム及びミクロスフェアなどの形態で患者に非経口的に投与することができる。本発明において有用な送達系の例としては、米国特許第5,225,182号;同5,169,383号;同5,167,616号;同4,959,217号;同4,925,678号;同4,487,603号;同4,486,194号;同4,447,233号;同4,447,224号;同4,439,196号;及び同4,475,196号が挙げられる。多数の他のこのようなインプラント、送達系及びモジュールは、当業者によく知られている。
本発明は、以下の実験的実施例を参照して詳細にさらに記載される。これらの実施例は、説明のみを目的として提供されるものであり、他に規定されない限り、限定を意図されない。したがって、本発明は、決して以下の実施例に限定されると解釈されるべきではなく、本明細書に提供される教示の結果として明らかになるあらゆる全ての変化形態を包含すると解釈されるべきである。
実施例1
健常者における臨床研究は、DMTの様々な投与後の薬物動態及び効果プロファイルを含む本発明の特徴を説明するために実行される。
研究設計及び方法:本研究は、DMT及びプラセボの4つの異なる投与スケジュールによる二重盲検プラセボ対照5期間クロスオーバー設計を使用する。別々の5日間に、対象は、ランダム化された均衡順序において及び少なくとも1週間隔てて4つの異なる用量のDMT又はプラセボを投与されることになる。介入は二重盲検法で、したがって、予め調製された同じ体積のバイアルと、異なる用量/濃度のDMTを含有する同じ体積(50ml)の灌流シリンジとにおいて行われ、二重盲検を可能にするために同じ灌流速度で行われる。本研究には、スクリーニング訪問(2時間)、それぞれ4時間続く5回の試験セッション及び研究の終了時の1回の訪問(2時間)が含まれる。アウトカム評価基準は、視覚的アナログ尺度における自覚効果評価、5次元意識変容状態(5D-ASC)尺度、形容詞的気分評価尺度(AMRS)、神秘的な体験(SCQ)、自律神経効果(血圧、心拍数)及びDMTの血漿レベルである。健常者のみが本研究に含まれた。
研究薬物:DMTは、N,N-ジメチルトリプタミンヘミフマル酸塩(DMT:フマル酸塩1:0.5)の形態で投与した。DMTは、HPLCにより純度99.9%と確認された分析的に純粋な物質として、リサーチ(research)(Burgdorf Switzerland)から入手し、qNMRを用いてヘミフマル酸塩と同定された。DMTの静脈注射用溶液は、医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMP)に従って、Apotheke Dr. Hysek(Biel, Switzerland)により調製した。5(5mg/mL)及び18mg(18mg/mL)のDMTヘミフマル酸塩をそれぞれ含有する、生理食塩水中のボーラス及び灌流溶液の用量単位を調製した。同一のプラセボ(生理食塩水)を調製した。内容物の同一性及び無菌性(パイロジェン、微生物学)について溶液を試験した。ボーラス投与には、45秒にわたって投与される0、15又は25mgのDMTを含有する5つのボーラス投与バイアルが含まれた。灌流投与はボーラス投与の開始から60秒後に開始され、5つの灌流バイアルが生理食塩水中に溶解され、微生物フィルタを通して灌流シリンジ(50mLの灌流シリンジ)に注入され、48mL/90分=32mL/60分(0.533mL/分)の正確な速度で灌流ポンプにより投与されることからなり、50mLのシリンジ(管内に2mLのデッドスペースを含み、体内への投与は48mL/90分になる)中には、0、54又は90mgのDMTが含有された。
アウトカム評価基準:自覚効果は、DMTの投与中及び灌流の終了時に繰返し評価される。
自覚効果評価(自覚効果尺度、SES):参加者は、「任意の薬物効果」、「良好な薬物効果」、「不良な薬物効果」及び「恐怖」に対して0~10のリッカート尺度でその自覚効果を口頭で繰返し評価することが、研究者により求められることになる。評価は、物質の投与前及び投与後に繰返し実施され、完了に約30秒かかるであろう。
5次元意識変容状態(5D-ASC)尺度は、94項目の視覚的アナログ尺度を含有する質問表である(Dittrich, 1998;Studerus et al., 2010)。この手段は、気分、不安、現実感消失、離人感、知覚の変化、聴覚変容及び警戒の低下を評価する5つの尺度を含有する。この尺度は十分に検証されており(Studerus et al., 2010)、多数の他の向精神物質の効果を評価するために国際的に使用されている。5D-ASC尺度は、セッションの終了時に1回行われ、対象は、研究セッション中に体験されたピーク変容を遡及的に評価することが指示されるであろう。
自律神経の評価基準:血圧及び心拍数は、ベースラインにおいて及びセッションを通して繰返し記録され得る。血圧(収縮期及び拡張期)及び心拍数は、自動オシロメトリック装置で測定され得る。各評価基準及び各研究セッションについてEmaxが決定され得る。
有害作用及び愁訴リスト:愁訴リスト(LC)は、身体的及び全体的な不快感を測定するグローバルスコアを提供する66項目からなる(Zerssen, 1976)。LCリストは、セッション前及びその終了時にセッション全体を通した愁訴に関して行われる。
物質濃度:DMTの血漿レベルは、繰返し測定され得る(Dolder et al., 2015;Dolder et al., 2017)。物質濃度は、自覚効果の重要な予測因子として機能する。定常状態におけるより高いDMT濃度は、より大きい自覚効果スコアと関連し得ることが予想される。さらに、DMT灌流の中止後に測定される物質濃度により、DMTの排出半減期の決定が可能になり得る。さらに、灌流相の開始時に得られるDMT濃度により、ボーラス投与-高用量灌流対ボーラス投与なし条件の薬物動態の特徴付けが可能になり得る。経口、静脈内、吸引又は筋肉内投与後のDMTの血漿濃度は以前に測定されている(Kaplan et al., 1974;Riba et al., 2015;Strassman et al., 1994)が、薬物動態学的パラメータは、ほとんど特徴付けられていない(半減期などに関する有効日はない)。本研究は、DMTの濃度を経時的に短い間隔で繰返し評価し、濃度-時間経過、薬物動態学的パラメータ及びさらに主要なDMT代謝産物(インドール-3-酢酸(Ormel et al.)及びN,N-ジメチルトリプタミン-N-オキシド(DMT-NO)(Riba et al., 2015)の血中レベルの完全な記述を提供し得る。DMT及びその代謝産物の血漿濃度の決定は、有効な分析方法を用いて実施され得る。
結果
ここに記載される研究は、現在進行中であるため、5人の参加者及び6回の投与のサンプルで、経時的な自覚効果のみが記載される。DMTの濃度-時間プロファイルは、本発明がさらに開発されれば、後に利用可能になる。いずれの場合も、DMTにより生じる自覚効果は、本発明にとって適切である主要な関連アウトカムである。本発明のさらなる開発には、本実施例で使用されるよりもさらに低用量及び高用量の灌流の試験も含まれるであろう。したがって、様々な人及び徴候のための投与が最適化されるであろう。本結果の解析では、異なる用量を考慮せずに、ボーラス投与+灌流スケジュールのみを灌流単独スケジュール及びプラセボと比較した。
図4A~4Bは、DMTの異なる投与スケジュールの自覚効果を示す。プラセボボーラス投与と共にDMTを灌流として受けた2人の研究対象において、効果は、灌流の開始後30分にわたって着実に増大し、灌流が90分で終了されるまで、上昇したままであった(1人の対象では安定しており、別の対象ではやや低下した)。その後、効果は、急速に低下し、10分未満で消失した。良好な薬物効果は、灌流の開始後30分にわたって着実に増大し、上昇したまま比較的安定し、灌流の停止後10分未満で急速に消失した(図4A~4B)。DMTの灌流中、常に不良な薬物効果及び不安がなかった(図5A~5B)。実施例で使用した用量でのDMT体験は、全体的にLSD塩基0.05~0.1mgの中程度用量のLSDと同様であると説明され、実施例で使用される用量及び投与スケジュールにおいて、顕著な視覚効果又は不安又は他の困難な効果なしに、現実からの脱離及びリラクゼーションの感覚と、気楽な感覚とによって特徴付けられた。試験した最初の対象における灌流の用量は、対象及び研究者によりかなり低いと認識され、本発明の利益を十分に得るために増大することができた。ボーラス投与及び灌流の両方によるDMTが投与された3人の研究対象では、「任意の薬物効果」の評価は、ボーラス投与の数秒以内に最大であり、その後、低下して、灌流中にプラトーに達した(図4A)。この知見は、3人の対象における平均として示される(図4A)。「良好な薬物効果」の評価もDMTボーラス投与の直後から30分まで最大であり、その後、灌流中にわずかに低下し、90分で灌流の終了時に急速に低下した(図4B)。DMTボーラス投与の2~5分後に「不良な薬物効果」及び「不安」の評価がわずかに上昇した(図5A~5B)。
DMTボーラス投与は、明らかに、非常に急速にピーク体験に到達させることができ、数分持続した後、灌流中にプラトー相に到達した(図4A~4B)。DMT灌流の灌流のみを使用すると、プラトーに到達するのにはるかに長い時間がかかったが、体験の誘発はより円滑であり、不安がなく、試験した用量で最大応答に到達することがなかった。この投与管理体制は、不安な対象において又はDMTを初めて使用する場合又は完全なサイケデリック状態の迅速な誘発が所望されない場合に好ましいことがある。
本発明の第1の実施例で使用されたDMTボーラス投与は、灌流用量と比較して比較的高く、セッションの開始時の最大応答と、全体的により変容した状態とをもたらした(図6)。試験した用量では、ボーラス投与は、強烈な知覚変容を伴って、完全な現実感消失及び現実からの解離を急速に誘発した。代わりに、より少ないDMTボーラス投与を使用しても、灌流単独と比較してサイケデリック体験を依然として急速に誘発することができるが、実施例1で使用される高ボーラス投与用量と比較して初期ピーク応答が低下された。最初のボーラス投与は必須ではないが、より速く、より集中的である可能性のある急性体験をもたらし、特に「自我解体」及びより包括的な完全なサイケデリック体験を誘発することが目的である人及び処置条件において望ましいことがある。
図6は、5D-ASC尺度において、DMTの異なる投与スケジュール(ボーラス投与+灌流対灌流のみ)により誘発された心の変容を示す。プラセボボーラス投与と共にDMTを灌流として受けた対象において、DMTは、主に、大洋感の評価の上昇と、不安自我解体及び幻想的再構造化の評価の低下とによって証明される、肯定的に体験される自覚効果を生じた。下位尺度解析により、DMTは、主に、「至福状態」、「体外離脱」及び「制御及び認知の低下」を誘発し、「不安」は誘発しないことが示された(図6)。知覚に対する効果は中程度であり、主に「単純な心像」の変化が含まれた。対象は、使用したDMT用量において、心配のないリラクゼーション状態及び肯定的に体験された不安のない解離性効果も報告した。DMTがボーラス投与及びDMT灌流の両方で行われる場合、灌流単独と比較して、全ての次元で、5D-ASCスコアがより顕著に上昇した。実施例の結果は、3人の対象における平均スコアとしてここに示される(図6)。体験は、DMT灌流単独の場合と比較して、全体的に強く、特に「幻想的再構造化」の評価は明らかに高かった。DMTボーラス投与及び灌流投与の組み合わせによる全体的により大きい用量及びより急速な誘発は、よりくつろいだ状態が誘発される灌流単独の場合と比較して、よりサイケデリックで通常完全な応答をもたらし、特に、知覚変化がより大きく、自我解体もより大きかった(中程度の用量が使用される場合)。全ての対象において、ボーラス投与を用いると、強力なDMT効果にもかかわらず、不安はほとんど見られなかった。予想されるように、プラセボは、5D-ASCに対する効果がなかった(図6)。
図7A~7Cは、血圧及び心拍数に対するDMTの効果を示す。ボーラス投与を伴わない灌流として投与される場合又は灌流に加えてボーラス投与が行われる場合にも、DMTは、ボーラス投与及び灌流の間に適度に及び一過性に血圧を上昇させるのみであり、ボーラス投与は、還流のみと比較して、一過性のわずかにより大きい心血管応答の増大を起こした(図7A~7C)。
全体として、実施例は、本発明では、記載される投与スケジュールに従ってDMTを用いてサイケデリック状態が誘発可能であり、本研究では約90分の短い持続時間だけ又は灌流が適用される(本研究では90分)よりもわずかに長い時間だけ持続することを示す。DMTの投与は安全であった。DMTの投与は、関連の有害作用をもたらさなかった。実施例の研究では、DMTの灌流投与が行われたが、ボーラス投与は行われなかった2人の研究対象は、1人の対象が唯一の身体的変化として食欲不振を報告し、他方の対象は、灌流中の疲労、動悸、おじけ及び口渇を報告し、他の愁訴はなかった。ある対象は、その日のうちに、頭痛又は関連の痛みとは考えられない頭部のわずかな圧力に気付いた。ボーラス投与及び灌流を行ったとき、ある対象は、頭痛、疲労、食欲不振、脱力、エネルギーの欠乏及び集中力低下を含む、より多くの有害作用を報告した。これらの急性効果は、他のサイケデリック薬と同等である。DMTボーラス投与及び灌流が行われた別の対象は、有害作用を何も報告しなかった。ボーラス投与及び/又は合計でより高い用量(ボーラス投与プラス灌流)は、灌流単独と比較して、深刻な愁訴を増大させた可能性があるが、これらは、依然として中程度であり、他のサイケデリック薬についても通常報告される通りであった。
本明細書に提示される実施例の研究(図4A~7C)において、ごく少数の対象からのデータは、実例として、また異なる用量の灌流及びボーラス投与の使用を区別することなく含まれる。本発明がさらに開発され、関連の研究が完了し、完全に解析されれば、より多くのデータが利用可能になるであろう。
本出願を通して、米国特許を含む種々の刊行物は、著者及び年により、特許は、番号により参照される。刊行物の完全な引用は、以下に記載される。これらの刊行物及び特許の開示は、本発明が関連する技術分野の状態をより詳細に説明するために、参照により全体として本出願に援用される。
本発明は、例示的な方法で説明されており、使用されている用語は、限定ではなく、説明の用語の性質を有することが意図されると理解されるべきである。
明らかに、上記の教示に照らして、本発明の多数の修正形態及び変化形態が可能である。したがって、特許請求の範囲の範囲内において、本発明は、具体的に説明された以外の方法で実施可能であることが理解されるべきである。
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Claims (36)

  1. 個人においてサイケデリック状態を誘発する方法であって、
    連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    サイケデリック状態を誘発するステップと
    を含む方法。
  2. 前記組成物は、0.1~5mg/分の用量で連続投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物は、5分~5時間にわたって連続投与される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記誘発ステップは、数分~数時間持続する安定的で制御されたサイケデリック状態を誘発することとしてさらに定義される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記投与ステップは、不安を有する個人又は前記組成物を初めて使用している個人に前記組成物を投与することとしてさらに定義される、請求項1に記載の方法。
  6. 「良好な薬物効果」、「薬物嗜好」、「幸福」、「大洋感」、「統合の体験」、「霊的体験」、「至福状態」、「洞察力」、「神秘的な体験」、肯定的に体験される「サイケデリック効果」、不安を伴わずに体験される場合の「自我解体の様相」及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポジティブな急性自覚効果を誘発するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記投与ステップ前に、ボーラス投与用量の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を前記個人に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記組成物の前記ボーラス投与用量は、1~100mgである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ボーラス投与用量は、30~60秒間にわたって投与される、請求項7に記載の方法。
  10. 前記個人は、以前に前記組成物を使用したことがあるか、又は強いピーク体験を必要としている、請求項7に記載の方法。
  11. 前記誘発ステップは、数秒~数分以内に迅速に実施される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記誘発ステップは、45分後に安定的なサイケデリック状態をもたらす、請求項1に記載の方法。
  13. 前記サイケデリック状態を10~30分以内に迅速に停止させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. サイケデリック体験の強度に関して、前記個人から迅速な/即座の口頭でのフィードバックを得るステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記口頭でのフィードバック又は他のフィードバックに基づいて、前記サイケデリック状態を迅速に調整し、及び数分以内により低い又はより高い強度の体験を提供するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記個人は、大きい騒音から保護された静かな制御環境において及びセラピストの立会いのもとで静止している、請求項1に記載の方法。
  17. 処置セッションの終了時に前記個人の前記サイケデリック状態を測定するステップと、その後の処置セッションにおいて、前記測定に基づいて用量を調整するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記測定ステップは、形容詞的気分評価尺度(AMRS)、5次元意識変容状態(5D-ASC)、意識状態質問表(SCQ)及び霊的領域質問表(SRQ)からなる群から選択される評価基準としてさらに定義される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記組成物の血漿レベルを測定し、及び前記測定に基づいて、将来の処置セッションでの前記組成物の用量を調整するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 個人においてサイケデリック状態を安全に誘発する方法であって、
    連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    サイケデリック状態を誘発するステップと、
    要求に応じて前記サイケデリック状態を調整又は終了するステップと
    を含む方法。
  21. 前記誘発ステップ及び前記調整又は終了ステップは、前記連続灌流システムの持続時間に基づいて、数分~数時間持続するように制御され得る、請求項20に記載の方法。
  22. 前記組成物は、0.1~5mg/分の用量で5分~5時間にわたって投与される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記投与ステップ前に、1~100mgのボーラス投与用量の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を前記個人に投与するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  24. 数分から1~2時間の短時間のサイケデリック処置を提供する方法であって、
    連続灌流システムを用いて、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    サイケデリック処置を数分から1~2時間にわたって提供するステップと
    を含む方法。
  25. 前記組成物は、0.1~5mg/分の用量で5分~5時間にわたって投与される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記投与ステップ前に、1~100mgのボーラス投与用量の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を前記個人に投与するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  27. 個人に対するDMTの用量を決定する方法であって、
    異なる灌流速度の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    前記用量を調整して、前記個人においてネガティブな急性効果よりも多くのポジティブな急性効果を提供するステップと
    を含む方法。
  28. 前記ポジティブな急性効果は、「良好な薬物効果」、「薬物嗜好」、「幸福」、「大洋感」、「統合の体験」、「霊的体験」、「至福状態」、「洞察力」、「神秘的な体験」、肯定的に体験される「サイケデリック効果」、不安を伴わずに体験される場合の「自我解体の様相」及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、前記ネガティブな急性効果は、「不良な薬物効果」、「不安」、「恐怖」、「不安自我解体」の評価の上昇、急性妄想症の記述、パニック状態及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 中間の「良好効果用量」の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    精神病患者においてよりポジティブな長期的応答に関連することが知られているポジティブな急性薬物効果を誘発するステップと
    を含む治療方法。
  30. 前記ポジティブな急性効果は、「良好な薬物効果」、「薬物嗜好」、「幸福」、「大洋感」、「統合の体験」、「霊的体験」、「至福状態」、「洞察力」、「神秘的な体験」、肯定的に体験される「サイケデリック効果」、不安を伴わずに体験される場合の「自我解体の様相」及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
  31. うつ病、不安症、物質使用障害、他の嗜癖、パーソナリティ障害、摂食障害、外傷後ストレス障害、強迫性障害、種々の疼痛障害、片頭痛、群発性頭痛及び緩和ケアからなる群から選択される医学的状態を処置するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  32. 「自我解体」用量の、DMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体からなる群から選択される組成物を個人に投与するステップと、
    自我解体を提供するステップと
    を含む治療方法。
  33. 前記個人は、重度の疼痛障害、癌、緩和ケア中、パーソナリティ障害及びこれらの組み合わせからなる群から選択される状態を有する、請求項32に記載の方法。
  34. 個人においてDMTの効果が既に開始されている間、前記個人のサイケデリック状態をリアルタイムで調整する方法であって、
    個人のフィードバック又はセラピストによる前記個人の状態の評価に基づいて、DMT灌流速度を調整して、サイケデリック状態の強度及び/又は持続時間を増加又は減少させることにより、前記個人においてDMT、DMTの塩、その類似体及びその誘導体の効果が既に開始されている間、前記個人の前記サイケデリック状態をリアルタイムで調整するステップ
    を含む方法。
  35. 前記調整ステップ前に、前記個人において10~30分間にわたる1mgのDMT/分の灌流を開始するステップをさらに含み、前記調整ステップは、前記個人が前記用量を1.2mg又は0.8mg/分のDMTにそれぞれ増加又は減少させるかを決定し、及び前記個人が10~30分ごとに前記決定ステップを再度繰り返して、前記個人の必要に応じて前記用量をさらに最適化することとしてさらに定義される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記決定ステップは、自覚効果強度(いずれかの薬物効果)及びポジティブ対ネガティブな薬物効果に基づく、請求項35に記載の方法。
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