JP2023537350A - タイヤの摩耗の状態を推定する方法 - Google Patents

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Abstract

時間フレーム中に道路上を走行するタイヤによって生成される振動音響信号(1001)を記録する段階と、時間信号(1001)を周波数範囲にわたって周波数信号(1002)に変換する段階と、周波数範囲を周波数帯域に分割して各帯域を周波数信号の代表的データの項目に関連付け、代表的データ項目が行列(1003)の変数を形成する段階と、各々がタイヤの摩耗状態を表す様式に従って既知の走行条件下で同じ段階による測定値に関連付けられた行列のセットによって形成された学習データベースに基づくデータの機械学習1004により、行列からタイヤの摩耗状態を予想する段階と、連続する予想のシリーズM内で同一予想の個数Nの後でタイヤの摩耗状態(1005)を決定する段階とを備えるタイヤの摩耗の状態を推定する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、道路上を走行する車両上に装着されたタイヤの摩耗の状態をタイヤによってそれが地面と動的に接触している時に発生されるノイズに基づいて推定する方法に関する。
運転者又は運転者支援システムと対話し、それらにタイヤのグリップ条件の変化と、特にタイヤの摩耗の状態の変化に起因する車両の接地性の変化とをリアルタイムで通知するためにタイヤの摩耗の状態を知ることは重要である。
すなわち、特許出願WO 2017/103474 A1は、タイヤの摩耗の状態とタイヤがその上を走行している地面の状態との両方を組み合わせる方法を提案している。しかし、車両に搭載された時に可能であるこの方法は、判別分析によって管理されることになる有意な数のパラメータを使用する。この多数のパラメータは、自動車、特に初歩的車両のタイプに関わらず、この方法を許容可能な処理コストで実施することを困難にする計算時間及び計算リソースをもたらす。これに加えて、この方法の信頼性は、データを処理する時に走行速度の影響を間接的に考慮することによっても影響を受ける。
WO 2017/103474 A1
以下の発明の目的の1つは、自律的な方法を使用して、すなわち、人間関与なしにかつ車両の停止なしにタイヤの摩耗の状態の漸変を強調する方法を提案することを意図するものである。これに加えて、本方法は、特にデータの後処理が車両上で実行される時にリアルタイム処理を容易にするために、低減されたコスト及び計算時間によって実施するのに容易であるべきものである。
本発明は、路面上を走行する車両の装着アセンブリのタイヤの摩耗の状態を推定する方法に関連し、以下の段階を備える:
-所与の時間フレーム中に路面上を走行するタイヤによって生成される振動音響信号の測定値を記録する段階、
-時間信号を所与の周波数範囲にわたって周波数信号に変換する段階、
-周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつこの少なくとも1つの周波数帯域内の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを少なくとも1つの周波数帯域に関連付ける段階であって、測定値から導出された少なくとも1つの代表的データが、この測定値に関連付けられた行列の少なくとも1つの変数を形成する上記関連付ける段階、
-タイヤの摩耗の状態を各々が表す様式に従って既知の走行条件下で上記と同じ段階に従って記録されかつ実施された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づくデータからの機械学習を用いて、完了した測定に関連付けられた行列に対応するタイヤの摩耗の状態を予想する段階、
-連続する予想の系列M内の個数Nの同一予想の後でタイヤの摩耗の状態を決定する段階。
用語「振動音響信号」は、例えばマイクロフォン又は加速度計タイプのセンサによって検出することができるいずれかの振動及び/又は音響信号を意味するように本明細書では理解される。
この考えは、例えばタイヤがリムを通じて車両上に装着されている時に路面上を走行するタイヤの応答をほとんど修正しないセンサを使用することである。道路上でタイヤを走行させる条件は、広い周波数スペクトル内でそれが振動的及び/又は音響的であるという特定のサインを発生する。この原理は、短時間にわたって時間信号を測定する段階と、有用な情報が、それが広い周波数帯域にわたって分布するのでよりアクセス可能である周波数信号にこの信号を変換する段階とに関わっている。信号が擬似周期的であると仮定すると、ある一定のサンプリング量を有する小時間サンプルを所与の周波数ピッチを有する広帯域周波数スペクトルに変換する段階を想定することは容易である。サンプリング周波数は、周波数スペクトルの幅を決定する。このスペクトルが取得された状態で、それを振動音響サインに関連付けられた行列の次元を各帯域が表す多数の周波数帯域に分ける必要がある。次に、各帯域に対して、周波数帯域上の周波数スペクトルを表すデータの1又は2以上の項目が識別される。これらの代表的データは、行列の第2の次元を表している。これらの周波数スペクトルを表すデータは、周波数スペクトルの平均値、中央値、最大値、最小値、又はそれらの量の組合せを備える群に含まれる。これらの代表的データはまた、周波数帯域上の平均レベルに対する周波数又は周波数帯域上の特徴によって表現される周波数帯域上のスペクトル形状に関連する量とすることができる。行列のサイズに対する周波数帯域への分割は、例えば、3分の1オクターブ帯域として実施することができる。
最後に、タイヤの摩耗の状態は、学習キャンペーン中に先行する段階で形成された行列を使用して取得された行列のモデルから構築された行列に基づいて機械学習によって予想される。この学習キャンペーン中に、様々なタイヤ走行試験が実行され、その実行中に振動音響測定値が記録され、次に各走行試験に対して同じプロトコルに従って分析された。各走行試験は、特に、公称条件付近で適用される様々な圧力及び静荷重条件によるタイヤの摩耗レベルを含む既知のタイヤアセンブリを有する特定の車両に対して実行された。各走行試験は、その高分子特質が予め決められ、道路の気象条件が識別された道路上で車両を走行させる段階を伴っている。この目的のために、タイヤの摩耗の状態は、タイヤトレッドの高さに応じて新品群又は摩耗群と呼ぶ少なくとも2つの群に分割された。最大高さと呼ぶトレッドの新品状態での半径方向外部高さとトレッドの溝の底部での摩耗インジケータの半径方向外部距離に対応する最小高さとの間の範囲にあってリム上に装着されて膨脹したタイヤに対するトレッドの高さが、最大高さと最大高さ及び最小高さから等距離にある最大中間高さとの間に位置付けられる時に、タイヤの状態は、「新品」と呼ばれ、逆になると、それは、「摩耗」と呼ばれる。摩耗の状態を多数の同一サイズカテゴリに分離することも可能である。例えば、タイヤの摩耗の状態を「新品」、「半摩耗」、及び「摩耗」状態の間で定量化することを意図する場合に、これらの様々な状態間の分離限界は、相互に最大高さと最小高さ間の差の3分の2、高さの差の3分の1である。すなわち、各カテゴリ又は群は、トレッドの高さの同様な範囲にわたって分布する。
この場合に、タイヤの摩耗の状態の多数の測定値及び予想は、単純モデルを通してタイヤの摩耗カテゴリの迅速評価を統計学的に可能にする。この単純な数学モデルは、小さい学習データベースを単に必要とし、かつ超高速応答時間を発生する。すなわち、例えば、道路の気象条件、道路の巨視的凸凹特質、又は走行速度に関係なく、一連のM測定値での同じ予想の発生Nは、タイヤの1つの摩耗カテゴリから別のものへの移行が検出されることを可能にすることになると仮定される。実際に、タイヤの摩耗の状態は、システムの他の敏感な変数と比較して時間領域で緩やかに変化する。同じことは、圧力又は印加静荷重のようなパラメータを通したタイヤの作動条件に適用される。勿論、一連の測定値Mは、測定条件の多様性によって決定されることになり、発生Nは、この測定条件下の予想精度によって制御されることになる。すなわち、従来技術の文献のモデルとは異なり、本質的に緩やかに変化するタイヤの状態を情報冗長性によって予想するために、基本モデルに対して測定値を増加することが判断された。モデルの単純性は、高速応答時間と車両搭載の後処理とを可能にする。予想はまた、タイヤの振動音響サインの敏感パラメータの過度に大きいセットを調べる必要がないことによって信頼性の点でも改善する。
好ましくは、本方法は、以下の段階を備える:
-タイヤ走行速度カテゴリを決定する段階であって、その幅が最大走行速度の僅かな部分であり、好ましくは最大走行速度が300km/hであり、走行速度カテゴリが機械学習の様式である上記決定する段階。
この特定の場合では、走行速度カテゴリは、学習データベースの様式として追加される。これは、特に広い周波数窓にわたって測定された平均レベルで走行するタイヤの振動音響応答に走行速度が有意に影響するので、タイヤの摩耗の状態のより迅速な予想を可能にする。この影響は、特に、走行速度に比例したタイヤの音響振動応答の増大によって表現される。代表的データの感度は、平均レベルで制御される振動音響応答では、減衰又は消滅する可能性がある。すなわち、様式として走行速度を考慮することにより、周波数信号を表すデータの感度が高まり、タイヤの摩耗の状態の予想を改善することができる。走行速度は、GPS(全地球測位システム)からの情報、車両のCANbusによって伝達される情報の項目、又はTMS(タイヤ搭載センサ)又はTPMS(タイヤ空気圧モニタシステム)のようなタイヤに取り付けられた電子システムを通して直接的又は間接的に含まれる情報の項目のような車両から取得されたデータによって又は他の手段によって評価することができる。システムを簡略化するためにかつタイヤの振動音響応答の感度に起因して、速度カテゴリ毎に速度を分類することで十分であり、好ましくは、約10km/hの速度カテゴリ範囲は、学習データベースのサイズに関する望ましい評価速度とタイヤの摩耗の状態に関する望ましい精度との良い妥協点である。それにより、精度に対して過度に影響を与えることなく、予想のための学習データベースが低減される。これに加えて、タイヤの摩耗の状態の変化は緩やかである。この理由から、タイヤの摩耗の状態に関する情報の冗長性により、特定数Mの振動音響測定値からタイヤの摩耗の状態を統計学的に決定することになる。走行速度又は走行速度カテゴリの追加により、この処理は、振動音響測定値の数の点でより効率的なものになり、タイヤの摩耗の状態に関する良い情報に向けて収束するようになる。
好ましい実施形態により、車両の走行速度を決定する段階は、以下の段階を備える:
-第2の所与の時間フレーム中に路面上を走行するタイヤによって生成される振動音響信号の第2の測定値を記録する段階、
-第2の時間信号を第2の所与の周波数範囲にわたって第2の周波数信号に変換する段階、
-第2の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつこの少なくとも1つの周波数帯域での第2の周波数信号を表す少なくとも1つのデータをこの少なくとも1つの周波数帯域に関連付ける段階であって、第2の測定値から導出された少なくとも1つの代表的データが、第2の測定値に関連付けられた行列の少なくとも1つの変数を形成する上記関連付ける段階、
-タイヤの走行速度カテゴリを各々が表す様式に従って既知の走行条件下で上記と同じ段階に従って記録されかつ実施された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づくデータからの第2の機械学習を用いて、第2の完了した測定に関連付けられた行列に対応するタイヤの走行速度カテゴリを決定する段階。
走行速度は、路面上を走行するタイヤの振動音響測定を通して評価することができる。この目的のために、様式として走行速度又は走行速度カテゴリだけを考慮して学習データベースから構築される第2の機械学習の使用が推奨される。明らかに、タイヤの振動音響応答は、タイヤの摩耗の状態だけでなく、他のパラメータにも依存する。しかし、走行速度は、タイヤの周波数スペクトル全体に影響し、ある一定の特定の周波数帯域だけに影響する訳ではなく、又は少なくとも特定の帯域は、観測されたパラメータによれば全てが同一である訳ではない。すなわち、走行速度に関連付けられた振動音響サイン行列を表すデータは、タイヤの摩耗の状態に関するデータとは異なっている。すなわち、周波数信号を特定の周波数帯域に分割することにより、かつ各周波数帯域の特定の代表的データを評価することにより、特定の機械学習段階を使用してタイヤの振動音響測定に対応する走行速度又は走行速度カテゴリを識別することが可能である。この周波数分割とその代表的データは、タイヤの摩耗の状態の識別行列に関連付けられたものとは本質的に異なる。勿論、この第2の振動音響測定は、摩耗の状態の振動音響測定とは異なる可能性がある。しかし、同じ測定値が2つの機械学習段階に使用されることを妨げるものは何もない。この特定の実施形態では、タイヤの摩耗の状態を決定する前に、走行速度又は走行速度カテゴリを識別する必要があり、それにより、あらゆる後処理の順序が定められる。最後に、走行速度を様々な速度カテゴリに分割することにより、様式の数を制限することができ、学習データベースのサイズの点でも、後処理の応答時間の点でも、本方法がより効率的なものになる。従来技術の文書とは異なり、所与の周波数帯域にわたる平均パワーに対応する単一データとは違って走行速度の評価から一連の代表的データを考慮することができ、それにより、本方法は、精度及び信頼性の点でより信頼性の高いものになる。すなわち、タイヤの摩耗の状態を統計学的に予想するのに必要な測定数が有意に低減される。
有利なことに、本方法は、以下の追加段階を備える:
-地面状態カテゴリを決定する段階であって、地面状態カテゴリが、機械学習の様式であるか又はそれが特定の地面状態カテゴリである場合にタイヤの摩耗の状態を予想するための条件である上記決定する段階。
この場合に、地面状態カテゴリは、タイヤの摩耗の状態に関連付けられた機械学習データベースの様式か、又はタイヤの摩耗の状態を予想する段階を実行するための条件のいずれかになる。第1の場合では、地面状態カテゴリは、様式として追加される。これは、有用な情報に向けて収束させるために実施すべき測定数Mの低減により、タイヤの摩耗の状態の予想を統計学的に容易にするという利点がある。しかし、これらの新しい様式が様式間の組合せの数を増大させるので、学習データベースはより大きくなる。すなわち、学習データベースのサイズが増加し、タイヤの摩耗の状態に関連付けられた数学モデルがより複雑になる。第2の場合では、地面状態カテゴリが特定の地面状態カテゴリである時に、タイヤの摩耗の状態を決定する段階は、解に向けて迅速に収束させるために地面状態カテゴリを知る段階を伴わないことを本発明者は見出した。すなわち、地面状態カテゴリは、タイヤの摩耗の状態の予想を開始するための簡単なインジケータになる。それにより、学習データベースのサイズとタイヤの摩耗の状態の数学モデルのサイズとを限定することができる。しかし、予想に適格な測定値の数は、特定の地面状態カテゴリに関する条件が満足される測定値だけに制限される。これは、タイヤの摩耗の状態が時間的に緩やかに変化するパラメータである時に、不利にならない。勿論、タイヤの摩耗の状態を予想する段階の前に、地面状態カテゴリを決定しておく必要がある。タイヤの摩耗の状態に関連付けられた情報に向けて収束させるのに必要な測定数を更に制限するために、地面状態カテゴリの使用を走行速度カテゴリの使用と組み合わせることは十分に可能であるが必須ではない。最後に、この路面状態は、車両のGPS位置に関連付けられた地図に関連する気象情報、又は降雨センサ、フロントガラスワイパのアクチュエータのような車両上のあらゆる他の手段によって取得することができる。
具体的には、地面状態カテゴリは、乾燥、湿潤、湿り気、降雪、及び凍結のカテゴリを備える群に含まれる。
地面の状態は、地面の気象条件に対応する。気象条件は、乾燥状態、湿潤状態及び湿り気状態、又は降雪又は凍結状態のような冬季状態を備える群に含まれる。降雪状態は、好ましい実施形態では、新雪状態、圧雪状態、ざらめ雪状態、及び融雪状態を備える群に含めることができる。
湿潤状態は、路面の自然な粗さと同一平面の水位によって特徴付けられる。この湿潤状態は、例えば、少量の降雨によって取得される地面状態、又は大雨の後に乾いた道路に対応する。一方、湿り気状態は、水位が路面の自然な粗さのレベルを超えていることで特徴付けられる。実際には、湿り気状態は、一般的に0.5~1ミリの範囲の水位に対応する。
地面の気象条件は、車両のGPS位置に関連付けられた気象予報、フロントガラスワイパ又はフロントガラス上の降雨検出センサの起動のような車両上のセンサの応答によって決定することができる。最後に、車両が移動する環境の周囲温度に関連付けることにより、冬季状態に関連付けられた雪の存在又は形成を識別することが可能である。
有利なことに、特定の地面状態カテゴリは、「乾燥」地面状態カテゴリを備える。
地面状態カテゴリをタイヤの摩耗の状態に関連する機械学習の様式として取ることを妨げる特定の気象条件の中でも、「乾燥」地面状態は、タイヤと地面の接触がその形状及びその量に関係なく水の存在によって影響を受けない面を指すことになる。特定の地面状態カテゴリは、機械学習によるタイヤの摩耗の状態の予想に支障をきたすことなく「湿り気/湿潤」地面状態カテゴリと「乾燥」地面状態カテゴリとを混合することができるが、単一「乾燥」地面状態カテゴリに限定することによって予想の確率が改善することを本発明者は見出した。しかし、「湿り気」地面状態カテゴリは、好ましくは避けるべきである。
この特定の状態により、周囲温度に関係なく、乾燥した天候で行われた振動音響測定値を選択することができ、タイヤの摩耗の状態を予想するのに使用する測定値の数を制限することができ、本方法はより効率的なものになる。実際に、水の存在により、乾燥した天候での振動音響測定を使用して取得されるものと比較して取得される周波数スペクトルの一部が修正され、これは勿論、周波数スペクトルでの変動を発生し、必然的に予想の質に影響を与える。
第2の実施形態により、地面状態カテゴリを決定する段階は、以下の追加段階を備える:
-所与の第3の時間フレーム中に路面上を走行するタイヤによって生成される振動音響信号の第3の測定値を記録する段階、
-第3の時間信号を第3の所与の周波数範囲にわたって第3の周波数信号に変換する段階、
-第3の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割して少なくとも1つの周波数帯域での第3の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを少なくとも1つの周波数帯域に関連付け、第3の測定値から導出された少なくとも1つの代表的データが第3の測定値に関連付けられた行列の少なくとも1つの変数を形成する段階、
-各々が少なくとも1つの地面状態カテゴリを表す様式に従って既知の走行条件下で上記と同じ段階に従って記録されかつ実施された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づくデータからの機械学習を用いて完了した第3の測定値に関連付けられた行列に対応する地面状態カテゴリを決定する段階。
路面の気象条件は、路面上を走行するタイヤの振動音響測定を通して評価することができる。この目的のために、様式として地面状態カテゴリを考慮して学習データベースから構築される第3の機械学習が使用される。更に、この第3の機械学習の学習データベースを低減するために、走行速度カテゴリもこの第3の機械学習の様式として又は地面状態を決定する条件として考慮することができ、それにより、路面の気象条件カテゴリを識別する段階がより効率的なものになる。明らかに、タイヤの振動音響応答は、タイヤの摩耗の状態だけでなく、走行速度のような他のパラメータにも依存する。しかし、走行速度は、タイヤの周波数スペクトル全体に影響し、ある一定の特定の周波数帯域だけに影響する訳ではなく、又は少なくとも特定の帯域は、観測されたパラメータに従って全てが同一の訳ではない。すなわち、気象条件に関連付けられた振動音響サイン行列を表すデータは、タイヤの摩耗の状態に関するデータとは異なる。すなわち、周波数信号を特定の周波数帯域に分割し、各周波数帯域の特定の代表的データを評価することにより、タイヤの振動音響測定に対応する道路の気象条件に関連付けられたカテゴリを特定の機械学習で識別することが可能である。この周波数分割とその代表的データとは、タイヤの摩耗の状態の識別行列及び走行速度の識別行列に関連付けられたものとは本質的に異なる。しかし、走行速度カテゴリを予め識別しておけば、このパラメータを考慮してこの第3の機械学習の学習データベースを低減することが可能になり、本方法がより効率的なものになる。勿論、この第3の振動音響測定は、摩耗の状態の振動音響測定及び走行速度カテゴリの振動音響測定とは異なる可能性がある。しかし、他の2つの機械学習段階とそれぞれに関連付けられた測定値のいずれかとして同じ振動音響測定値を使用することを妨げるものはなく、それにより、実施すべき段階数が低減される。
この特定の実施形態では、タイヤの摩耗の状態を決定する前に、地面状態カテゴリを識別する必要があり、これは、後処理に関して特定の順序を必要とする。しかし、第3の機械学習では、このパラメータを考慮するために、地面状態カテゴリに関連付けられた振動音響測定の後処理は、走行速度カテゴリの振動音響測定の後処理の後に実行しなければならない。
好ましくは、本方法は以下の追加段階を備える:
-地面特質カテゴリを決定する段階であって、地面特質カテゴリが、それが特定の地面特質カテゴリである時に機械学習の様式であるか又はタイヤの摩耗の状態を予想するための条件である上記決定する段階。
この場合に、地面特質カテゴリは、タイヤの摩耗の状態に関連付けられた機械学習データベースの様式か又はタイヤの摩耗の状態を予想する段階を実行するための条件のいずれかになる。第1の場合では、地面特質カテゴリが様式として追加される。これは、有用な情報に向けて収束させるために実施すべき測定数を低減することにより、タイヤの摩耗の状態の予想を統計学的に容易にするという利点がある。しかし、これらの新しい様式が様式間の組合せの数を増加させるので、学習データベースはより大きくなる。すなわち、学習データベースのサイズが増加し、タイヤの摩耗の状態に関連付けられた数学モデルがより複雑になる。第2の場合では、地面特質カテゴリが特定の地面特質カテゴリである時に、タイヤの摩耗の状態を決定する段階は、解に向けて迅速に収束させるために地面特質カテゴリを知る段階を伴わないことを本発明者は見出した。すなわち、地面特質カテゴリは、タイヤの摩耗の状態の予想を開始するための簡単なインジケータになる。この第2の場合により、学習データベースのサイズとタイヤの摩耗の状態の数学モデルのサイズとを限定することができる。しかし、予想に適格な測定値の数は、特定の地面特質カテゴリに関する条件が満足される測定値だけに対して減少する。これは、タイヤの摩耗の状態が時間的に緩やかに変化するパラメータである時に不利にならない。勿論、タイヤの摩耗の状態を予想する段階の前に、地面特質カテゴリを決定しておく必要がある。タイヤの摩耗の状態に関連付けられた情報に向けて収束させるのに必要な測定数を更に制限するために、地面特質カテゴリの使用を走行速度カテゴリ又は地面状態カテゴリの使用と組み合わせることは十分に可能であるが必須ではない。最後に、この地面特質カテゴリは、車両のGPS位置に関連付けられた地面地図を使用して又は車両上の光学手段及び/又は光及び/又は音のようなあらゆる他の手段によって取得することができる。
具体的には、地面特質カテゴリは、「開放」、「中間」、及び「閉鎖」カテゴリを備える群に含まれる。
舗装は、例えば、過度の熱を受けた後で再び湿るアスファルト又はセメントの層で覆われたコンクリート板のような平滑な外観を帯びて粗くない時に「閉鎖」又は「巨視的平滑」と呼ばれる。舗装は、例えば、摩耗した舗装又はアスファルトに砂利を吹き付けて作られた面舗装を使用して迅速に修復された田舎道のように粗さが著しい時に「開放」又は「巨視的凸凹」と見なすことになる。「中間」舗装は、先の2つの状態間の中間状態にある全ての舗装を説明し、より具体的には、新しい舗装を指す。
舗装の巨視的テクスチャは、道路の排水特性に影響するが、タイヤの音響特性にも影響する。このテクスチャは、「ATD」とも呼ばれる「平均テクスチャ深さ」によって特徴付けられる。このATDは、当業者に公知であり、HSvとも表記され、真砂高さで測定される。
すなわち、様々な巨視的テクスチャを以下のように分類することが可能である:閉鎖巨視的テクスチャを有する舗装は、0~0.4ミリの範囲のATDを有する。中間巨視的テクスチャを有する舗装は、0.4~1.1ミリの範囲のATDを有し、開放巨視的テクスチャを有する舗装は、1.1ミリを超えるATDを有する。
好ましくは、特定の地面特質カテゴリは、「開放」と呼ぶ地面特質カテゴリを備える。
タイヤの摩耗の状態に関連付けられた機械学習の様式として地面特質を取ることができない特定の地面特質カテゴリの中でも、「開放」巨視的テクスチャによって特徴付けられる地面特質カテゴリに注意しなければならない。実際に、これらの地面特質に対しては、周波数スペクトルが特殊であり、地面特質カテゴリに関連付けられたものを除く様々な様式の有意なスペクトル特徴をより容易に強調することを本発明者は見出した。
これに加えて、この特定の地面特質カテゴリにより、かなり開放型の巨視的テクスチャの地面で行われた振動音響測定値を選択することができ、タイヤの摩耗の状態を予想するための適格な測定数を制限することができ、本方法はより効率的なものになる。
非常に好ましくは、特定の地面特質カテゴリは、0.7より大きい、好ましくは0.9より大きい、非常に好ましくは1.0より大きいATDを有する地面を含む。
しかし、本方法はまた、「中間」地面に対応する1.1未満のATDを有する地面を使用しても有効であることを本発明者は見出した。しかし、「中間」地面と呼ぶ地面の中でATDが0.7より大きい場合のようにATDの高い範囲だけが、本方法の効率的な実施を可能にする。勿論、ATDが高いほど、「開放」地面の限界に近いほど本方法の信頼性は高くなる。
第3の実施形態により、地面特質カテゴリを決定する段階は、以下の追加段階を備える:
-所与の第4の時間フレーム中に路面上を走行するタイヤによって生成される振動音響信号の第4の測定値を記録する段階、
-第4の時間信号を所与の第4の周波数範囲にわたって第4の周波数信号に変換する段階、
-第4の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割して少なくとも1つの周波数帯域での第4の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを少なくとも1つの周波数帯域に関連付け、第4の測定値から導出された少なくとも1つの代表的データが第4の測定値に関連付けられた行列の少なくとも1つの変数を形成する段階、
-各々が少なくとも1つの地面特質カテゴリを表す様式に従って既知の走行条件下で上記と同じ段階に従って記録され、かつ実行された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づくデータからの機械学習を用いて完了した第4の測定値に関連付けられた行列に対応する地面特質カテゴリを決定する段階。
路面の特質は、路面上を走行するタイヤの振動音響測定を通して決定することができる。この目的のために、様式として地面特質だけを考慮して学習データベースから構築される第4の機械学習の使用が推奨される。明らかに、タイヤの振動音響応答は、タイヤの摩耗の状態だけでなく、走行速度、地面の気象条件のような他のパラメータにも依存する。しかし、走行速度は、タイヤの周波数スペクトル全体に影響し、ある一定の特定の周波数帯域だけに影響する訳ではなく、又は少なくとも特定の帯域は、観測されたパラメータに従って全てが同一の訳ではない。すなわち、走行速度に関連付けられた振動音響サイン行列を表すデータは、タイヤの摩耗の状態に関するデータ、又は走行速度に関するデータ、又は地面の気象条件に関するデータとは異なる。すなわち、周波数信号を特定の周波数帯域に分割することにより、及び各周波数帯域の特定の代表的データを評価することにより、特定の機械学習でタイヤの振動音響測定に対応する地面特質又は地面特質カテゴリを識別することが可能である。この周波数分割とその代表的データとは、タイヤの摩耗の状態の識別行列に関連付けられたもの、走行速度に関する識別行列に関連付けられたもの、及び地面の気象条件に関する識別行列に関連付けられたものとは本質的に異なる。しかし、走行速度カテゴリを予め識別しておけば、このパラメータを考慮してこの第4の機械学習の学習データベースを低減することが可能になり、本方法がより効率的なものになる。勿論、この第4の振動音響測定は、摩耗の状態の振動音響測定、走行速度の振動音響測定、及び地面の気象条件の振動音響測定とは異なる可能性がある。しかし、他の3つの機械学習段階とそれぞれに関連付けられた測定値のいずれかとして同じ振動音響測定値を使用することを妨げるものはなく、それにより、実施すべき段階数が低減される。
この特定の実施形態では、タイヤの摩耗の状態を決定する前に、地面特質カテゴリを識別する必要があり、これは、あらゆる後処理に関して特定の順序を必要とする。しかし、地面特質カテゴリに関連付けられた振動音響測定の後処理は、地面の気象条件の振動音響測定の後処理の前又は後に実施することができる。更に、第4の機械学習では、このパラメータを考慮するために、地面特質カテゴリに関連付けられた振動音響測定の後処理は、走行速度カテゴリの振動音響測定の後処理の後に実行する必要がある場合がある。
任意的に、地面特質カテゴリを決定する段階は、第4の機械学習の様式として地面状態カテゴリを備える。
本発明者は、地面の気象条件を決定する段階を地面特質を決定する段階の前に配置することにより、地面の気象条件を地面特質に関連付けられた第4の機械学習の様式として考慮することができ、この第4の機械学習に関連付けられた予想を改善することができることを見出した。これは、地面特質を識別するために分析すべき振動音響測定値の数を低減することにより、地面特質を決定する段階をより効率的なものにする。
有利なことに、機械学習方法の少なくとも1つは、ニューラルネットワーク、判別分析、サポートベクトルマシン、ブースト法、K-最近傍方法、及びロジスティック回帰を備える群に含まれる。
多くの機械学習方法が存在し、それぞれが長所と短所を有する。提供したリストは網羅するものではなく、本方法は機械学習のこれらの具体例に限定されることはない。
有利なことに、時間信号は、パワースペクトル密度を使用して周波数信号に変換される。
本発明者は、時間信号と周波数信号を変換するためにパワースペクトル密度を使用することは、位相の概念を消失させることにより、周波数信号のパラメータを量、すなわち、振幅に単純化しながら信号のエネルギを保存するという公知の利点があることを見出した。
好ましくは、タイヤの摩耗の状態は、新品状態及び摩耗の状態を備え、好ましくは半摩耗の状態も備える群に含まれる。
本方法を効率的なものにするために、タイヤの少なくとも2つの摩耗の状態を定める必要があり、それにより、車両のパラメータをバイナリモードに従って調節することができる。すなわち、タイヤの耐用期間は、新品状態と摩耗の状態の2つの期間に分割され、それに対してタイヤの挙動は、第1の状態から第2の状態へと移行し、これは、これらの2つの状態の各々に応じて安全デバイス、例えば、ABSデバイス(アンチロック制動システム)を適応させることをサポートするものである。勿論、タイヤの耐用期間をタイヤのより多数の状態に分割することは十分に可能である。その時に、これらの状態の全ては、トレッドの高さの同じ変化に対応することが推奨される。しかし、タイヤのトレッドを数多く分割するほど、本方法が煩雑なものになるので、本方法に関する最良の性能/効率の妥協策は、タイヤのトレッドを摩耗状態、半摩耗状態、及び新品状態の3つに分割することを必要とすることを本発明者は見出した。
本発明は、単に非限定的実施例にとして与えるかつ全ての場合に同じ参照番号が同じ部品を表す添付図面を参照する以下の説明を読むとより良く理解されるであろう。
本発明によるタイヤの摩耗の状態を推定する方法の一般的な概観を示す図である。 タイヤの摩耗の状態を決定することを可能にする測定デバイスを装備した車両を示す図である。 本発明によりタイヤの摩耗の状態の様式だけを考慮してタイヤの摩耗の状態を推定する方法に関する2つの主軸線に沿った判別空間を示す図である。 状態と地面特質が既知である道路上を走行する車両で測定されたノイズスペクトルを示す図である。 本発明による地面状態に関する様式だけを考慮して地面状態カテゴリを決定する方法に関する主軸線に沿った判別空間を示す図である。 本発明によりタイヤの摩耗の状態の様式と特定の地面状態カテゴリ、すなわち、「乾燥」状態に対する走行速度カテゴリとを考慮してタイヤの摩耗の状態を推定する方法に関する2つの主軸線に沿った判別空間を示す図である。 本発明により地面特質カテゴリを決定する方法に関する2つの主軸線に沿った判別空間を示す図である。 特定の地面状態カテゴリと特定の地面特質カテゴリ基準とに従って測定値を選択することによってタイヤの摩耗の状態を推定する方法に関する2つの主軸線に沿った判別空間を示す図である。
図1は、いくつかの実施形態に従って走行時に車両を使用して実施された振動音響測定値1001を使用してタイヤの摩耗の状態を推定する方法の全体概要を示している。
この時間的な測定値1001は、高速フーリエ変換のような標準的な計算ツールを使用して周波数スペクトル1002に変換される。
周波数スペクトル1002は、次に、選択された用途に従って異なる周波数帯域域に分割される。各周波数帯域域に対して、低減された周波数スペクトルに関する1又は2以上の物理量は、周波数帯域域上の周波数スペクトルに関連付けられる。この量のセットは、ベクトルを形成し、その長さは、計算された物理量の数に比例する。それにより、行列1003を埋めることができ、その次元の1つは、周波数スペクトルの全幅から取得された周波数帯域域の数である。行列1003の第2の次元は、選択された周波数帯域域毎に評価された物理量の最大数に対応する。一般的に、この行列はベクトルであり、その長さは選択された周波数帯域域の数であり、第2の次元はスカラー次元である。これはまた、2次元の行列とすることができる、すなわち、第2の次元がベクトルである。
第1の実施形態では、行列1003は、学習データベースを含む機械学習1004に導入される。学習データベースは、一連の振動音響測定値と、学習データベースの様式が扱われる時間的な測定に対する周波数処理とにより、学習の先行段階中に形成されたものである。従来の実施形態では、その様式は、少なくとも摩耗状態及び新品状態、好ましくは半摩耗状態を有するタイヤの摩耗状態カテゴリである。機械学習は、タイヤの摩耗状態の予想を提供する。機械学習は、タイヤの摩耗状態に関する予想を提供する。
測定、後処理、及び予想を繰り返すことにより、予想結果のシリーズMを形成することができる。規則的にシリーズを成して類似の結果を繰り返すことにより、タイヤの摩耗状態の変化を確認することができる。同じく、一般的に、タイヤの摩耗に関する初期状態は新品状態であり、これは経時的に変形し、そのために、予想シリーズが半摩耗状態へ、次に摩耗状態へと変化する。すなわち、摩耗状態の変化が一方向にしか生じないことを知った上で、同じ摩耗状態に関する予想結果の冗長性により、一般的に、タイヤの実際の摩耗状態を摩耗状態カテゴリという形で迅速に決定することができる。摩耗カテゴリの数が多ければ多いほど、結果としてタイヤの摩耗状態を決定する精度が高くなるが、予想結果の質はタイヤの摩耗状態以外の影響力のある全てのパラメータに影響されるので本方法は効率的でなくなる。例えば、走行速度、地面特質、気象条件だけでなく、車両、空気圧、負荷荷重、外気温などに関するタイヤの作動条件を含むことができる。
第2の実施形態により、タイヤの摩耗の状態を推定する方法をより信頼性の高いものにするために、機械学習1004による予想は、タイヤの走行速度2001も考慮に入れることができる。実際に、このパラメータは、時間的な振動音響測定値1001から取得される周波数スペクトル1002の平均レベルに有意に影響する。機械学習の様式として走行速度カテゴリの形でこのパラメータを考慮することにより、誤った予想を低減することができる。
このタイヤの走行速度は、車両の追加のセンサで取得することができ、又は車両の電子配線を通過する情報を通して取得することができる。この決定は、カテゴリの形で直接行われるか又は機械学習が好む走行速度カテゴリの形で保存されるものとすることができる。しかし、変形では、走行速度カテゴリ2002は、車両上で取得された第2の振動音響測定値1001を使用して決定される。この第2の振動音響測定値1001は、段階1004でタイヤの摩耗状態を予想するのに使用される振動音響測定値1001であることが有利である。
以前と同様に、この時間的な振動音響測定値1001は、周波数スペクトル1002に変換される。この周波数スペクトルは、次に、周波数帯域域に分割される。周波数スペクトルに関する1又は2以上の物理量は、各周波数帯域域に関連付けられる。それにより、走行速度カテゴリの予想に関連付けられた行列1003を完成させることができる。しかし、周波数帯域域への分割は、タイヤの摩耗状態を予想1004するために実施されるものと同様である必要はない。速度カテゴリ2002の識別は、タイヤの摩耗状態を予想1004するのにほぼ十分である。
任意的に、タイヤの摩耗状態を予想する方法をより信頼性の高いものにするために、車両が走行している地面の気象学的な面状態3001を決定することも可能であり、機械学習1004による予想は、2つの異なる経路に従ってこれらの気象学的状態を考慮に入れることができる。
第1の経路は、地面状態カテゴリ3002を決定し、タイヤの摩耗状態の予想1004の様式として地面状態のこれらのカテゴリを考慮に入れる段階を伴う。気象学的な地面状態を少なくともカテゴリの観点で知ることにより、学習データベースが大規模になって数学モデルがより複雑になるという弊害はあるが、より信頼性の高い予想が可能になる。
第2の経路は、タイヤの摩耗状態の予想が実施される特定の地面状態カテゴリ3003を決定する段階を伴う。実際に、全ての振動音響測定値1001の中から、タイヤの摩耗状態の予想1004を容易にする地面の状態に対応するものが選択される。すなわち、予想に関連付けられた学習データベースが低減され、数学モデルがより基本的なものになるために、限られたリソースを使用する高速な計算時間と信頼性の高い予想とが可能になる。
地面の気象学的な面状態3001は、様々なカテゴリに分割される。夏季又は通常の条件下では、少なくとも乾燥状態、湿潤/湿り気状態が区別され、第2の群は、道路上の水位に応じて分割されることさえある。同じく、これには凍結状態又は降雪状態のような冬季の条件も含めることができる。
本出願人は、特定の地面状態カテゴリが「乾燥」状態を含まなければならないことを見出した。実際に、この地面状態カテゴリは、振動音響測定値2001では出現率が高く、段階1003での周波数帯域域への分割に関して再現性がより高くなる可能性がある。すなわち、地面状態カテゴリが特定である振動音響測定値に着目することは、ほとんどの領域で振動音響測定値1001の出現率の点で不利にならず、一方でこれらの気象条件に関する周波数スペクトル1002の類似性により予想の点で効率的である。
勿論、このように地面状態カテゴリを考慮に入れることは、機械学習段階1004では走行速度2001を考慮する又はしないに関わらず、行われる可能性がある。しかし、地面状態カテゴリ3002を決定することは、全てを考慮することを意図した時に、速度カテゴリ2002を決定した後に必然的に行われることになる。
最後に、地面の気象条件3001は、フロントガラス上の降雨検出器、又はフロントガラスワイパのトリガのアクチュエータのような車両の追加のセンサで取得することができ、又は車両の電子配線を通過する情報を通して取得することができる。しかし、変形では、地面状態カテゴリ3002は、車両上で取得された第3の振動音響測定値1001を使用して決定される。この第3の振動音響測定値1001は、タイヤの摩耗状態を予想1004するのに使用される振動音響測定値1001、及び/又は走行速度カテゴリ2002を決定2004するのに使用される振動音響測定値1004であることが有利である。
以前と同様に、時間的な振動音響測定値1001は、周波数スペクトル1002に変換される。この周波数スペクトルは、次に、周波数帯域域に分割される。周波数スペクトルに関する1又は2以上の物理量は、各周波数帯域域に関連付けられる。それにより、地面の気象条件カテゴリの決定に関連付けられた行列1003を完成させることができる。しかし、周波数帯域域への分割は、タイヤの摩耗状態を予想1004するために又は走行速度カテゴリを決定するために実施されるものと同様である必要はない。実際に、地面状態カテゴリ3002の識別は、タイヤの摩耗状態を予想1004するのにほぼ十分である。
任意的に、タイヤの摩耗状態を予想する方法をより信頼性の高いものにするために、車両が走行している地面のテクスチャ特質4001を決定することも可能であり、機械学習1004による予想は、2つの異なる経路に従って地面特質カテゴリを考慮に入れることができる。
第1の経路は、地面状態カテゴリ4002を決定し、タイヤの摩耗状態の予想1004の様式として地面特質のこれらのカテゴリを考慮に入れる段階を伴う。地面特質4001を少なくともカテゴリの観点で知ることにより、学習データベースが大規模になって数学モデルがより複雑になるという弊害はあるが、より信頼性の高い予想が可能になる。
第2の経路は、タイヤの摩耗状態の予想1004が実施される特定の地面特質カテゴリ4003を決定する段階を伴う。実際に、全ての振動音響測定値1001の中から、タイヤの摩耗状態の予想1004を容易にする地面特質に対応するものが選択される。すなわち、予想に関連付けられた学習データベースが低減され、数学モデルがより基本的なものになるために、限られたリソースを使用する高速な計算時間と信頼性の高い予想とが可能になる。
地面特質4001は、ミリメートルスケールでの粗さに応じて様々なカテゴリに分割される。この地面特質は、ATDによって特徴付けられる。
本出願人は、特定の地面特質カテゴリが、「開放」地面と呼ぶ地面を含まなければならないことを見出した。実際に、このカテゴリにより、段階1003の周波数帯域域分割に関してより高い再現性が可能になる。すなわち、地面特質カテゴリが特定である振動音響測定に着目することは、周波数スペクトル1002の所定の類似性により、予想の観点で効率的である。しかし、特定の地面特質カテゴリをATDが0.7を超える全ての地面に拡張することは十分に可能であり、それにより、「中間」地面と呼ぶ地面に対してATDの上位部も含まれる。
勿論、機械学習1004では走行速度2001又は面状態3001を考慮する又はしないに関わらず、地面特質カテゴリを考慮に入れることができる。しかし、地面特質カテゴリを考慮に入れることは、これら2つのパラメータを考慮することを意図した時に、速度カテゴリ2002を決定した後に必然的に行われることになる。
最後に、地面特質4001は、レーザ又は音響測定デバイスのような車両の追加のセンサで取得することができ、又は車両の電子配線を通過する情報を通して取得することができる。しかし、変形では、地面特質カテゴリ4002は、車両上で取得された第4の振動音響測定値1001を使用して決定される。この第4の振動音響測定値1001は、段階1004でタイヤの摩耗状態を予想するのに使用される振動音響測定値1001、及び/又は走行速度カテゴリ2002を決定するのに使用される振動音響測定値1001、及び/又は地面状態カテゴリ3002を決定するのに使用される振動音響測定値1001であることが有利である。
以前と同様に、時間的な振動音響測定値1001は、周波数スペクトル1002に変換される。この周波数スペクトルは、次に、周波数帯域域に分割される。周波数スペクトルに関する1又は2以上の物理量は、各周波数帯域域に関連付けられる。それにより、地面特質カテゴリ3002の決定4002に関連付けられた行列1003を完成させることができる。しかし、周波数帯域域への分割は、タイヤの摩耗状態を予想1004するために、又は走行速度カテゴリ2002を決定するために、又は地面特質カテゴリ3002を決定するために実施されるものと同様である必要はない。実際に、地面特質カテゴリ3002の識別は、タイヤの摩耗状態を予想1004するのにほぼ十分である。
最後に、本出願人は、気象条件、次に地面特質を考慮することにより、タイヤの摩耗状態の予想1004をより信頼性の高いものにすることができることを見出した。実際に、地面状態カテゴリの分離機能は、地面特質カテゴリの分離機能よりも強い。
結論として、任意的に、地面状態カテゴリ3002と地面特質カテゴリ4002を考慮することにより、予想をより信頼性の高いものにすることができる。その組合せは、上述の順序が最も効率的な構成である。効率は予想の誤り率で評価される。
しかし、特定のカテゴリ経路を取ることにより、タイヤの摩耗状態の予想1004に関する学習データベースのサイズ縮小と、車両上でリアルタイムに実行することができる計算の速度及び簡単さとに起因して本方法はより効率的なものになる。
主な実施形態では、タイヤ(T)が発生させる音響信号は、車両に設置したマイクロフォン(1)を使用して測定される。図2では、マイクロフォンは、車両(C)の後部に位置付けられるホイールハウジングの前部に配置されている。しかし、例えば、リアバンパーのような他の位置も想定することができる。マイクロフォンに関する位置の選択は、例えば、推定すべきデータのタイプ、車両のタイプ、及びその取り付け、保守、及び耐久性に関連付けられた外部制約に依存する。
図2は地面G上を走行する車両Cを示し、模式的に、タイヤTを装着した車輪が収容される前後のホイールハウジングを備えて示している。
車両Cが移動する時に、タイヤTは、その振幅及び周波数が多数の因子に依存するノイズを発生させる。この音圧は、実際は、トレッドパターン要素が地面Gと接触することにより、トレッドパターン要素間の空気の動きにより、タイヤが持ち上げた水粒子により、又は車両の速度に関連付けられた空気流によってさえも発生するノイズのような様々な起源に由来するノイズの重ね合わせである。同じく、これらのノイズを聞く時に、エンジン音のような車両環境に関連付けられたノイズと重なる。これらのノイズは全て、車両の速度にも依存する。
マイクロフォン1のような測定手段は車両に設けられる。図1には1つしか示していないが、本発明の範囲をこの構成に限定することなく、測定手段に関して様々な位置を想定することができることに注意しなければならない。すなわち、センサは、例えば、リアバンパーの壁面に位置決めすることができるが、必ずしも車両の後部に由来する音響信号を検出するように向ける必要はない。
車両のフロントバンパーの壁面上位置を想定することも可能である。同じく、測定手段をホイールハウジングに位置決めして走行音が発生する場所の可能な限り近くで走行音を聞くようにすることができる。理想的には、ホイールハウジングの各々に振動音響センサを設置することをタイヤが発生させる全てのノイズ及び走行振動を検出する最良の手段と見なすことができる。しかし、地面状態(気象条件)及び地面特質(舗装の巨視的テクスチャ)を決定するためには単一マイクロフォンで十分である。この後者の時に、それを空力音及びエンジン音から隔離することが好ましい。
勿論、水、泥、又は砂利の跳ねのような外部侵襲から測定手段を保護するために、作動的予防措置が講じられる。
車両はまた、測定手段に接続されて測定手段から導出された生情報を以下で詳述する成形して分析するための演算を実行するように及び測定手段が検出した振動音響放出の測定値の関数としてタイヤの状態を推定するように構成されたコンピュータ2を含む。
図3は、20~130km/hの範囲にある車両走行速度に対して、タイヤの摩耗状態が同一サイズの3つのカテゴリに分布していることを示す図である。第1のカテゴリは、タイヤトレッドの有用な高さの上側3分の1に対応する「新品」摩耗カテゴリである。有用な高さは、タイヤの自然な回転軸に対して半径方向外端に対応するトレッドの最大高さによって定められ、最小高さは、溝の底の摩耗インジケータの半径方向外端によって定められる。「半摩耗」カテゴリと呼ぶ第2のカテゴリは、タイヤトレッドの有用な高さの中間3分の1に対応する。最後に、「摩耗」カテゴリと呼ぶ最終カテゴリは、トレッドの有用な高さの下側3分の1に対応する。
ここでは、公称の車両構成から出発して負荷荷重及び空気圧に関する車両の条件に関わらず、車両上を使用して実施された1セットの振動音響測定を表示している。この車両は、都市部ルート、田舎道のルート、及び幹線道路ルートを含む道路周回路を中間季に数回にわたって辿っており、それにより、地面状態の全ての条件、特に「乾燥」、「湿潤」、及び「湿り気」地面状態を様々なタイプの地面特質、特に「閉鎖」、「中間」、及び「開放」地面特質の上に混ぜ合わせることができる。学習データベースは、様式としてタイヤの摩耗状態を考慮する。この場合に、測定は、3タイプの摩耗状態を有するタイヤで行われる。
機械学習は、その条件に関連して数学的に主方向を定める。図3は、グラフ表示の2つの軸線を表す2つの第1の主方向で判別空間を示している。機械学習は、この2次元表示で3つの円のシリーズを識別する。破線の円で表された第1のシリーズは、この2次元の判別空間では「新品」摩耗状態の様々な確率を表す。円は同心円を成す。最も高い確率、すなわち、0.9より大きい確率は、最も小さい円によって定められた面によって定められる。次に、次の円は0.1の減少確率、つまり0.8という値を定める。更に、次の円は、更に0.1だけ減少した確率、つまり0.7という値を表している。灰色の実線として円で表された円の第2のシリーズは、この2次元判別空間では「半摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。最後に、同様に黒色の実線として円で表された円の第3のシリーズは、「摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。3つの円のシリーズはほぼ分かれており、特に主円と呼ばれるそれら小円の近くでそうなっているために、測定値を3つの摩耗状態に従って分類することができる。しかし、円は大きく、2次円は、相互に重なっている。その結果として、行われた予想に関して不確かさが存在する。誤った予想が行われる可能性がある。すなわち、測定値を統計学的に掛け合わせることにより、誤った予想を全予想内で最小にし、それにより、タイヤの摩耗状態を決定することができる。この構成では、同じ摩耗状態を識別した予想のシリーズNは、有意な予想のシリーズMの中で大きいことが必要である。この場合に、各測定値には点記号が割り当てられる。丸い「o」記号は、その予想が中間的な摩耗のタイヤを示す測定値を表す。プラス「+」記号は、その予想が激しく摩耗したタイヤを示す測定値を表す。最後に、クロス「x」記号は、その予想が実質的に新品状態のタイヤを示す測定値を表す。
図4は、時間フレーム中にマイクロフォンが記録した音響パワーのスペクトル表示である。本明細書では、用語「時間フレーム」とは、一般的に短い、その間に録音が実施される時間隔を意味すると理解され、それに基づいて、測定の基礎として使用されるデータが確立される。この時間フレームは0.5秒以下であるか又は理想的には0.25秒以下である。
このスペクトル表示は、所与の周波数範囲、典型的にはこの場合に可聴周波数範囲、つまり0Hz~20kHzの範囲にわたって周波数の関数として受信された音響パワー(dB単位)を表している。
より具体的には、図4のスペクトル表示は、周波数範囲を予め決められた幅を有する周波数帯に分解することにより、及びこの周波数帯で測定された平均パワーに等しい特性値を各周波数帯に割り当てることによって取得される。この場合に、周波数範囲を3分の1オクターブ帯域として分割することが使用された。すなわち、図4の各曲線の各点は、所与の周波数帯域に関して走行条件下で時間フレーム中に測定された平均音響パワーを表しており、ここでは、他の全ての条件が等しく、走行速度のみが変化する(典型的には30km/hから110km/hまで)。
次に、スペクトルパワーを表現する曲線は互いにオフセットしており、散逸した総音響パワーは速度の関数として増加することを見ることができる。曲線の概略形状は類似したままであり、このパラメータが摩耗状態の予想を体系的に覆さないという事実をサポートするが、スペクトルのある一定の特定の特徴が多かれ少なかれ顕著であり、これはそのスペクトルに基づいて構築された予想にノイズを発生させる。走行速度、特に約30km/hの速度カテゴリに関して走行速度を考慮することにより、本発明の第2の実施形態に従ってタイヤの摩耗状態の予想を改善することができる。
これらの観測結果は、他のカテゴリに関する1又は2以上の様式を修正した時にも再現され、取得される曲線は、速度パラメータだけを変えることで比較される。
図5は、同じタイヤ列に対して、その摩耗状態を問わずかつ様々な道路上を走行する時の車両の運転条件を問わず、車両上で行われた一連の測定値の2次元表示である。しかし、車両のフロントガラスワイパの起動が示すように、一部の測定は、濡れた又は湿った地面で行われた。しかし、道路上の水位に関する測定値は記録されておらず、これらの測定値は、乾燥と湿潤/湿り気という2つの独自のカテゴリとして分類される。
図5は、振動音響時間測定に基づいて、カテゴリの形で地面状態を決定する方法の第3の機械学習段階の効率性を強調するものである。判別空間では、この場合では単一主ベクトルによる表現では、測定値は上述の2つの様式に従って容易に分類される。グラフは、グラフの第1の軸線に沿って1から1290まで目盛り付けされ、フロントガラスワイパの作動インジケータとして保存された1セットの測定値に対して、グラフの長手軸に沿って主ベクトルのノルムを表す。2つの地面状態カテゴリは容易に区別され、主ベクトルのノルム値が明確に識別される2つの測定値群を形成する。更に、各群の中心値の周りには測定値のガウス分布の概念が見出される。すなわち、車両の振動音響測定値から導出された主ベクトルに対して、第3の機械学習による振動音響測定の判別機能が確認される。異常な点もあるが、その数は限られるために、測定の冗長性が低く、車両が周回する地面の気象条件が容易に決定されることになる。別の解決法は、不確かさが残るのでこれらの異常点を考慮しないこと及びタイヤの摩耗の状態を推定する方法を再度開始することを伴う。
図6は、20~130km/hの範囲にある車両走行速度に関して3つの同一サイズカテゴリ、「新品」カテゴリ、「半摩耗」カテゴリ、及び「摩耗」カテゴリとして分布するタイヤの摩耗状態による図である。
この場合に、公称の車両構成から出発して負荷荷重及び空気圧に関する車両の条件に関わらず、車両上を使用して実施された1セットの振動音響測定を表示している。この車両は、都市部ルート、田舎道のルート、及び幹線道路ルートを含む道路周回路を中間季に数回にわたって辿っており、それにより、地面状態の全ての条件、特に「乾燥」、「湿潤」、及び「湿り気」地面状態を様々なタイプの地面特質、特に「閉鎖」、「中間」、及び「開放」地面特質の上に混ぜ合わせることができる。学習データベースは、様式としてタイヤの摩耗状態だけでなく、車両の走行速度カテゴリも考慮する。この場合に、測定は、3タイプの摩耗状態を有するタイヤで行われる。しかし、タイヤの摩耗状態の予想を実施する条件は、「乾燥」地面状態カテゴリに対応する特定の地面状態カテゴリを通して、適切に地面状態に帰せられる。すなわち、地面状態が特定の地面状態カテゴリに対応しない時に、機械学習によるタイヤの摩耗状態の予想は行われない。この目的のために、多数の振動音響測定値が除外されるが、タイヤの摩耗の緩やかな時間的進行に関連して車両に関する測定値の発生は十分である。
機械学習は、その条件に関連して数学的に主方向を定める。図6は、グラフ表示の2つの軸線を表す2つの第1の主方向に沿って判別空間を示している。機械学習は、この2次元表示で3つの円のシリーズを識別する。破線の円で表される第1のシリーズは、「新品」摩耗状態の様々な確率を表す。この2次元の判別空間では、円は相互に同心円を成す。最も高い確率、すなわち、0.9より大きい確率は、最も小さい円によって定められた面によって定められる。次に、次の円は0.1の減少確率、つまり0.8という値を定める。更に、次の円は、更に0.1だけ減少した確率、つまり0.7という値を表している。灰色の実線として円で表された円の第2のシリーズは、この2次元判別空間では「半摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。最後に、同様に黒色の実線として円で表された円の第3のシリーズは、「摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。3つの円のシリーズは、図3の場合よりも全体的に分かれており、特に主円と呼ばれるそれら小円の近くでそうなっているために、測定値を3つの摩耗状態に従ってより効率的に分類することができる。しかし、円は大きく、2次円は相互に重なっている。その結果として、行われた予想に関して不確かさが存在する。誤った予想が行われる可能性がある。すなわち、測定値を統計学的に掛け合わせることにより、誤った予想を全予想内で最小にし、それにより、タイヤの摩耗状態を決定することができる。この場合に、地面カテゴリに起因する特定数の振動音響測定値を除外することにより、誤った予想を最小にし、本方法はより信頼性の高いものになる。この構成では、同じ摩耗状態を識別した予想のシリーズNは、有意な予想のシリーズMの中で大きいことが必要である。この場合に、各測定値には点記号が割り当てられる。丸い「o」記号は、その予想が中間的な摩耗のタイヤを示す測定値を表す。プラス「+」記号は、その予想が激しく摩耗したタイヤを示す測定値を表す。最後に、クロス「x」記号は、その予想が実質的に新品状態のタイヤを示す測定値を表す。
図7は、同じタイヤ列に対して、その摩耗状態を問わずかつ様々な道路上を走行する時の車両の運転条件を問わず、気象条件を問わずに、車両上で行われた一連の測定値の2次元表示である。そのルートは、ATDタイプの測定によって舗装テクスチャが定期的にモニタされる車両の試験コースである。第4の機械学習では、「開放」、「中間」、及び「閉鎖」の3つの地面特質カテゴリに関連付けられた様式だけを考慮することにより、ベクトルで特徴付けられる主方向を定める。この場合に、2つの主ベクトルを使用して判別空間を次元的に表現する。
第4の機械学習は、この2次元表示では各様式に関連付けて3つの円のシリーズを識別する。破線の円で表される第1のシリーズは、「中間」地面特質の様々な確率を表す。この2次元の判別空間では、円は相互に同心円を成す。最も高い確率、すなわち、0.9より大きい確率は、最も小さい円によって定められた面によって定められる。次に、次の円は0.1の減少確率、つまり0.8という値を定める。更に、次の円は、更に0.1だけ減少した確率、つまり0.7という値を表している。灰色の実線として円で表された円の第2のシリーズは、この2次元判別空間では「閉鎖又は平滑」地面特質の様々な確率を表す。最後に、同様に黒色の実線として円で表された円の第3のシリーズは、「開放又は巨視的凸凹」地面特質の様々な確率を表す。3つの円のシリーズはほぼ分かれ、「開放」と「閉鎖」の間及び少なくとも主円と呼ばれるその最小円では完全に分かれているために、測定値を3つの地面特質に従って分類することができることに注意しなければならない。しかし、行われた予想に関して不確かさが残る。誤った予想が行われる可能性がある。すなわち、測定値を統計学的に掛け合わせることにより、誤った予想を全予想内で最小にし、それにより、上述の3つのカテゴリに従ってタイヤの摩耗状態を決定することができる。この場合に、地面特質カテゴリに起因する特定数の振動音響測定値を除外することにより、誤った予想を最小にし、本方法はより信頼性の高いものになる。この構成では、同じ摩耗状態を識別した予想のシリーズNは、有意な予想のシリーズMの中で大きいことが必要である。この場合に、各測定値には点記号が割り当てられる。丸い「o」記号は、その予想が中間タイプの特質になる地面を示す測定値を表す。プラス「+」記号は、その予想が平滑又は閉鎖の地面を示す測定値を表す。最後に、クロス「x」記号は、その予想が巨視的凸凹又は開放タイプの地面を示す測定値を表している
図7は、振動音響時間測定に基づいて地面特質を決定する方法に関する第4の機械学習の効率性を強調するものである。判別空間では、この場合は2つの主ベクトルを考慮する表現で、測定値は、上述の3つの様式に従って容易に分類される。機械学習によって3つの地面特質カテゴリが識別され、主ベクトルのノルム値が明確に、特に第1のベクトルに関して識別される3つの測定値群を形成しながら容易に区別される。すなわち、車両の振動音響測定値から導出されたこの2次元表示により、第4の機械学習による振動音響測定の判別機能が確認される。異常な点もあるが、その数は限られるために、測定の冗長性が低く、車両が周回する地面のテクスチャが容易に決定されることになる。
図8は、20~130km/hの範囲にある車両走行速度に関して3つの同一サイズカテゴリ、「新品」カテゴリ、「半摩耗」カテゴリ、及び「摩耗」カテゴリとして分布するタイヤの摩耗状態による図である。
この場合に、公称の車両構成から出発して負荷荷重及び空気圧に関する車両の条件に関わらず、車両上を使用して実施された1セットの振動音響測定を表示している。この車両は、都市部ルート、田舎道のルート、及び幹線道路ルートを含む道路周回路を中間季に数回にわたって辿っており、それにより、地面状態の全ての条件、特に「乾燥」、「湿潤」、及び「湿り気」地面状態を様々なタイプの地面特質、特に「閉鎖」、「中間」、及び「開放」地面特質の上に混ぜ合わせることができる。学習データベースは、様式としてタイヤの摩耗状態だけでなく、車両の走行速度カテゴリも考慮する。この場合に、測定は、3タイプの摩耗状態を有するタイヤで行われる。しかし、タイヤの摩耗状態の予想を実施するためは、予想を行う前に、一方は地面状態に関する、かつ他方は地面特質に関する2つの条件が必要である。すなわち、地面状態が特定の地面状態カテゴリに対応しない時に、機械学習によるタイヤの摩耗状態の予想は実施されない。同様に、ATDが0.7を超える特定の地面特質カテゴリに地面特質が対応しない時に、機械学習によるタイヤの摩耗状態の予想は実施されない。この目的のために、多数の振動音響測定値が除外されるが、タイヤの摩耗の緩やかな時間的進行に関連して車両に関する測定値の発生は十分である。
機械学習は、その条件に関連して数学的に主方向を定める。図8は、グラフ表示の2つの軸線を表す2つの第1の主方向で判別空間を示している。機械学習は、この2次元表示で3つの円のシリーズを識別する。破線の円で表される第1のシリーズは、「新品」摩耗状態の様々な確率を表す。この2次元の判別空間では、円は相互に同心円を成す。最も高い確率、すなわち、0.9より大きい確率は、最も小さい円によって定められた面によって定められる。次に、次の円は0.1の減少確率、つまり0.8という値を定める。更に、次の円は、更に0.1だけ減少した確率、つまり0.7という値を表している。灰色の実線として円で表された円の第2のシリーズは、この2次元判別空間では「半摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。最後に、同様に黒色の実線として円で表された円の第3のシリーズは、「摩耗」摩耗状態の様々な確率を表す。3つの円のシリーズは、図3及び図6の場合よりも全体的に分かれており、特に主円と呼ばれるそれら小円の近くでそうなっているために、測定値を3つの摩耗状態に従ってより効率的に分類することができる。その結果として、行われた予想に関して不確かさが小さい。誤った予想が行われる可能性はある。すなわち、測定値を統計学的に掛け合わせることにより、誤った予想を全予想内で最小にし、それにより、タイヤの摩耗状態を決定することができる。この場合に、地面状態カテゴリに起因する特定数の振動音響測定値を除外することにより、誤った予想を最小にし、本方法はより信頼性の高いものになる。この構成では、同じ摩耗状態を識別した予想のシリーズNは、連続する予想のシリーズMの中で大きいことが必要である。この場合に、各測定値には点記号が割り当てられる。丸い「o」記号は、その予想が中間的な摩耗のタイヤを示す測定値を表す。プラス「+」記号は、その予想が激しく摩耗したタイヤを示す測定値を表す。最後に、クロス「x」記号は、その予想が実質的に新品状態のタイヤを示す測定値を表す。この例では、誤った分類は確認されない。最後に、予想を実施する条件の観点で「特定の」カテゴリを選択することにより、機械学習の様式としてこれらのカテゴリを全て考慮しながら、機械学習に必要な計算時間及び計算リソースを制限することができる。これは、学習データベースを機械学習で保持される様式だけに最小にすることに対応する。更に、これは、タイヤの摩耗状態を車両上でリアルタイムに推定する方法を低コストで利用することを支援する。
本出願人は、特定の走行速度カテゴリを考慮することでも、タイヤの摩耗状態に関する予想の品質が改善することを見出した。しかし、予想品質に関する利益は、少なくとも広範な特定の走行速度カテゴリを定めるための振動音響測定値の発生によって相殺される。
勿論、図3に説明した方法と図8に説明した方法の間で機械学習の様式間の選択と特定のカテゴリを定めて自動予想を実施する条件との両方を交互に行うことにより、カテゴリの役割に関するいくつかの可能な変形が存在する。
1001 振動音響測定値
1002 周波数スペクトル
1003 行列
1004 機械学習
1005 タイヤの摩耗の状態

Claims (11)

  1. 路面上を進行する車両の装着アセンブリのタイヤの摩耗の状態を推定する方法であって、
    所与の時間フレーム中に前記路面上を走行する前記タイヤによって生成される振動音響信号(1001)を測定する段階と、
    前記時間信号(1001)を所与の周波数範囲にわたって周波数信号(1002)に変換する段階と、
    前記周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつ該少なくとも1つの周波数帯域内の前記周波数信号を表す少なくとも1つのデータを該少なくとも1つの周波数帯域と関連付ける段階であって、測定値から導出された該少なくとも1つの代表的データが、該測定値に関連付けられた行列(1003)の少なくとも1つの変数を形成する前記関連付ける段階と、
    前記タイヤの摩耗の状態を各々が表す様式に従って、既知の走行条件下で、上記と同じ段階に従って記録され、かつ実行された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づく前記データからの機械学習(1004)を用いて、完了した前記測定値に関連付けられた前記行列に対応する該タイヤの摩耗の状態を予想する段階と、
    地面状態カテゴリ(3002)を決定する段階であって、該地面状態カテゴリ(3002)が、それが「乾燥」地面状態カテゴリ又は「乾燥」及び「湿潤」地面状態カテゴリを含有する特定の地面状態カテゴリ(3003)である場合に、前記機械学習段階(1004)によって前記タイヤの前記摩耗の状態を予想するための条件である前記決定する段階と、
    地面特質カテゴリ(4002)を決定する段階であって、該地面特質カテゴリ(4002)が、それが「開放」と呼ばれる該地面特質カテゴリを備える特定の地面特質カテゴリ(4003)である場合に、前記機械学習(1004)によって前記タイヤの前記摩耗の状態を予想するための条件である前記決定する段階と、
    連続予想のシリーズM内の同一予想の個数Nの後で前記タイヤの前記摩耗の状態(1005)を決定する段階と、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. タイヤ走行速度カテゴリ(2002)を決定する段階であって、前記タイヤ走行速度カテゴリ(2002)の幅が最大走行速度の僅かな部分であり、好ましくは該最大走行速度が300km/hであり、該走行速度カテゴリ(2002)が、前記機械学習(1004)の様式である前記決定する段階、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  3. 前記タイヤの前記走行速度カテゴリ(2002)を決定する段階は、
    第2の所与の時間フレーム中に前記路面上を走行する前記タイヤによって生成される振動音響信号(1001)の第2の測定値を記録する段階と、
    前記第2の時間信号(1001)を第2の所与の周波数範囲にわたって第2の周波数信号(1002)に変換する段階と、
    前記第2の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつ該少なくとも1つの周波数帯域内の前記第2の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを該少なくとも1つの周波数帯域に関連付ける段階であって、前記第2の測定値から導出された該少なくとも1つの代表的データが、該第2の測定値に関連付けられた行列(1003)の少なくとも1つの変数を形成する前記関連付ける段階と、
    前記タイヤの走行速度カテゴリを各々が表す様式に従って、既知の走行条件下で、上記と同じ段階に従って記録され、かつ実行された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づく前記データからの第2の機械学習(2004)により、前記第2の完了した測定に関連付けられた前記行列に対応する該タイヤの走行速度カテゴリ(2002)を決定する段階と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  4. 前記地面状態カテゴリ(3002)は、乾燥、湿潤、湿り気、降雪、及び凍結カテゴリを備える群に含まれることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  5. 前記地面状態カテゴリ(3002)を決定する段階は、以下の追加の段階、すなわち、
    所与の第3の時間フレーム中に前記路面上を走行する前記タイヤによって生成される振動音響信号(1001)の第3の測定値を記録する段階と、
    前記第3の時間信号を第3の所与の周波数範囲にわたって第3の周波数信号(1002)に変換する段階と、
    前記第3の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつ該少なくとも1つの周波数帯域内の前記第3の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを該少なくとも1つの周波数帯域に関連付ける追加の段階であって、前記第3の測定値から導出された該少なくとも1つの代表的データが、該第3の測定値に関連付けられた行列(1003)の前記少なくとも1つの変数を形成する前記関連付ける段階と、
    少なくとも1つの地面状態カテゴリを各々が表す様式に従って、既知の走行条件下で、上記と同じ段階に従って記録され、かつ実行された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づく前記データからの第3の機械学習(3004)を用いて、前記第3の完了した測定に関連付けられた前記行列に対応する地面状態カテゴリ(3002)を決定する段階と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  6. 前記地面特質カテゴリ(4002)は、開放、中間、及び閉鎖カテゴリを備える群に含まれることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  7. 前記特定の地面特質カテゴリ(4003)は、0.7より大きい、好ましくは0.9より大きい、非常に好ましくは1.0より大きいATDを有する地面を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  8. 前記地面特質カテゴリ(4002)を決定する段階は、以下の追加の段階、すなわち、
    所与の第4の時間フレーム中に前記路面上を走行する前記タイヤによって生成される振動音響信号(1001)の第4の測定値を記録する段階と、
    前記第4の時間信号(1001)を所与の第4の周波数範囲にわたって第4の周波数信号(1002)に変換する段階と、
    前記第4の周波数範囲を予め決められた幅を有する少なくとも1つの周波数帯域に分割し、かつ該少なくとも1つの周波数帯域内の前記第4の周波数信号を表す少なくとも1つのデータを該少なくとも1つの周波数帯域に関連付ける追加の段階であって、前記第4の測定値から導出された該少なくとも1つの代表的データが、該第4の測定値に関連付けられた行列(1003)の前記少なくとも1つの変数を形成する前記関連付ける段階と、
    少なくとも1つの地面特質カテゴリを各々が表す様式に従って、既知の運転条件下で、上記と同じ段階に従って記録され、かつ実行された測定に関連付けられた行列のセットで構成された学習データベースに基づく前記データからの第4の機械学習(4004)を用いて、前記第4の完了した測定に関連付けられた前記行列に対応する前記地面特質カテゴリ(4002)を決定する段階と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  9. 前記地面特質カテゴリを前記決定する段階は、前記第4の機械学習の様式としての該地面状態カテゴリ(3002)を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項との組合せで請求項8に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  10. 前記機械学習方法(1004,2004,3004,4004)のうちの少なくとも1つが、ニューラルネットワーク、判別分析、サポートベクトルマシン、ブースト法、K-最近傍方法、及びロジスティック回帰を備える群に含まれることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
  11. 前記タイヤの前記摩耗の状態は、新品及び摩耗タイヤ、好ましくは同じく半摩耗タイヤを備える群に含まれることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のタイヤの摩耗の状態を推定する方法。
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