JP2023537021A - 無線トランシーバのための機器及び方法 - Google Patents

無線トランシーバのための機器及び方法 Download PDF

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Abstract

トランシーバのための機器及び方法が、本明細書で提供される。第1の態様において、観測受信器は、該観測受信器が他の機能を実行する間に、コモンモードローカル発振器(LO)の漏れを検出するように実装される。第2の態様において、トランシーバは、差分LO漏れ観測をコモンモードLO漏れ観測と組み合わせる、カルマンフィルタなどのデジタルフィルタを使用して、LO漏れについて送信器を補償する、LO漏れ補償回路を備えて実装される。第3の態様において、送信器は、可変利得増幅器(VGA)の後の第1のループバック経路と、VGAの前の第2のループバック経路と、を含む、複数のローカルループバック経路を含む。

Description

本発明の実施形態は、電子システムに関し、より具体的には、無線周波数(RF)通信システムのためのトランシーバに関する。
無線トランシーバは、多種多様な無線周波数(RF)通信システムにおいて使用することができる。例えば、トランシーバは、例えば、セルラ及び/又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格を含む、多種多様な通信規格に関連する信号を送信及び受信するために、基地局又はモバイルデバイスに含めることができる。トランシーバは、レーダシステム、計測器、産業用電子機器、軍事用電子機器、ラップトップコンピュータ、デジタル無線機、及び/又は他の電子機器においても使用することができる。
一態様において、トランシーバ集積回路(IC)が提供される。トランシーバICは、少なくとも1つの混合器及びローカル発振器(LO)を含む、第1の送信器を含み、第1の送信器は、LOが周波数アップコンバージョンを提供するように少なくとも1つの混合器を制御することに基づいて、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成されている。トランシーバICは、少なくとも第1の送信器を観測するための観測信号を受信するように構成された、観測受信器を更に含み、観測受信器は、観測信号を処理して、第1のRF送信信号の送信電力を検出するように構成された、観測データ経路と、観測データ経路から捕捉されたデータを処理することに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、LO漏れ観測回路と、を含む。第1の送信器は、漏れ観測データを処理して、LOの漏れを補償するように構成されている。
いくつかの実施形態において、LO漏れ観測回路は、観測データ経路が送信電力を検出することを妨げない。
様々な実施形態において、観測データ経路は、観測信号を処理してデジタルプリディストーション(DPD)を実行するように更に構成され、LO漏れ観測回路は、観測データ経路がDPDを実行することを妨げない。
特定の実施形態において、第1の送信器は、トランシーバICの1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、LOの漏れを補償するように更に構成されている。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、ローカル漏れ観測データから差分LO漏れを検出し、観測受信器からの漏れ観測データからコモンモードLO漏れを検出するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を更に含み、1つ以上のローカル観測経路は、VGAの後の第1のローカル観測経路と、VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む。様々な実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの両方を処理するように構成された、デジタルフィルタを備える。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データを、複数のバッチで収集するように構成されている。様々な実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの所与の数のサンプルを受信した後、LOの漏れを補償するためのLO漏れ補償信号の値を更新するように構成されている。
いくつかの実施形態において、LO漏れ観測回路は、観測データ経路から捕捉されたデータを混合することに基づいて、周波数シフトされたデータを生成するように構成された、デジタル混合器と、周波数シフトされたデータを蓄積することに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、デジタル蓄積器と、を含む。いくつかの実施形態によれば、LO漏れ観測回路は、デジタル混合器にデジタルクロック信号を供給するように構成された、デジタル発振器を更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル発振器は、数値制御発振器(NCO)である。
様々な実施形態において、トランシーバICは、第1の送信器を含む複数の送信器を更に含み、観測信号は、所与の時間において複数の送信器のうちの1つを観測するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、LO漏れ観測回路は、複数の送信器の各々について、漏れ観測データを別個に追跡するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、複数の送信器のうち、観測のために選択された送信器は、LO漏れ観測回路の動作を妨げることなく変更可能である。
特定の実施形態において、観測データ経路は、観測信号に基づいて、デジタル観測信号を生成するように構成された、アナログ-デジタル変換器(ADC)と、デジタル観測信号を処理するように構成された、デジタル回路と、を含む。
別の態様において、トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れを補償する方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの混合器及び少なくとも1つの混合器を制御するローカル発振器(LO)を含む第1の送信器を使用して、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成することと、第1の送信器からRFフロントエンドを通した観測受信器へのループバック経路に基づいて、観測信号を生成することと、観測信号を処理して、観測受信器の観測データ経路を使用して、第1のRF送信信号の送信電力を検出することと、観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成することと、漏れ観測データを処理して、LOの漏れを補償することと、を含む。
様々な実施形態において、漏れ観測データは、送信電力の検出を妨げることなく生成される。
いくつかの実施形態において、観測信号を処理することは、第1のRF送信信号に対してデジタルプリディストーション(DPD)を実行することを含み、漏れ観測データは、DPDを妨げることなく生成される。
特定の実施形態において、本方法は、RFフロントエンドを通さない1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、LOの漏れを補償することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、ローカル漏れ観測データから差分LO漏れを検出することと、観測受信器からの漏れ観測データからコモンモードLO漏れを検出することと、を更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、第1の送信器の可変利得増幅器(VGA)を使用して第1のRF送信信号を増幅することと、VGAの後の第1のローカル観測経路、及びVGAの前の第2のローカル観測経路を使用して、ローカル漏れ観測データを生成することと、を更に含む。様々な実施形態によれば、本方法は、デジタルフィルタを使用して、観測受信器からのローカル漏れ観測データと漏れ観測データとをマージすることを更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。いくつかの実施形態によれば、本方法は、観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データを、複数のバッチで収集することを更に含む。様々な実施形態によれば、本方法は、観測受信器からローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの所与の数のサンプルを受信した後、LOの漏れを補償するためのLO漏れ補償信号の値を更新することを更に含む。
いくつかの実施形態において、漏れ観測データを生成することは、デジタル混合器を使用して、観測データ経路から捕捉されたデータを混合することと、混合されたデータを蓄積して、漏れ観測データを生成することと、を含む。様々な実施形態によれば、漏れ観測データを生成することは、デジタル発振器を使用して、デジタル混合器を制御することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル発振器は、数値制御発振器(NCO)である。
いくつかの実施形態において、本方法は、複数の送信器を使用して、複数のRF送信信号を生成することと、観測受信器を使用して、所与の時間において複数の送信器のうちの1つを観測することとを更に含む。様々な実施形態によれば、本方法は、複数の送信器の各々について、漏れ観測データを別個に追跡することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、観測信号を生成することは、複数の電力増幅器を使用して、複数のRF送信信号を増幅することと、複数の指向性結合器を使用して、複数の電力増幅器の複数の出力電力を感知することと、複数の指向性結合器を多重化して、観測信号を得ることと、を含む。
様々な実施形態において、観測信号を処理することは、アナログ-デジタル変換器(ADC)を使用して、観測信号からデジタル観測信号を生成することと、デジタル回路を使用して、デジタル観測信号を処理することと、を含む。
特定の実施形態において、観測信号を生成することは、電力増幅器を使用して、第1のRF送信信号を増幅することと、指向性結合器を使用して、電力増幅器の出力電力を感知することと、を含む。
別の態様において、無線周波数(RF)通信システムが提供される。RF通信システムは、RFフロントエンドと、RFフロントエンドに第1のRF送信信号を供給するように構成された、第1の送信器と、第1の送信器からRFフロントエンドを通した観測受信器へのループバック経路によって、観測信号を受信するように構成された、観測受信器と、を備える、トランシーバを含む。観測受信器は、観測信号を処理して、第1のRF送信信号の送信電力を検出するための、観測データ経路と、観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ観測回路を含む。第1の送信器は、漏れ観測データを処理して、第1の送信器のLOの漏れを補償する。
いくつかの実施形態において、LO漏れ観測回路は、観測データ経路が送信電力を検出することを妨げない。
様々な実施形態において、観測データ経路は、観測信号を処理して、デジタルプリディストーション(DPD)を実行し、LO漏れ観測回路は、観測データ経路がDPDを実行することを妨げない。
特定の実施形態において、第1の送信器は、トランシーバの1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、LOの漏れを補償するように更に構成されている。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、ローカル漏れ観測データから差分LO漏れを検出し、観測受信器からの漏れ観測データからコモンモードLO漏れを検出するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を更に含み、1つ以上のローカル観測経路は、VGAの後の第1のローカル観測経路と、VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む。様々な実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの両方を処理するように構成された、デジタルフィルタを備える。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。いくつかの実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データを、複数のバッチで収集するように構成されている。様々な実施形態によれば、第1の送信器は、観測受信器からローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの所与の数のサンプルを受信した後、LOの漏れを補償するためのLO漏れ補償信号の値を更新するように構成されている。
いくつかの実施形態において、LO漏れ観測回路は、観測データ経路から捕捉されたデータを混合することに基づいて、周波数シフトされたデータを生成するように構成された、デジタル混合器と、周波数シフトされたデータを蓄積することに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、デジタル蓄積器と、を含む。いくつかの実施形態において、LO漏れ観測回路は、デジタル混合器にデジタルクロック信号を供給するように構成された、デジタル発振器を更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル発振器は、数値制御発振器(NCO)である。
様々な実施形態において、トランシーバは、第1の送信器を含む複数の送信器を備え、観測信号は、所与の時間において複数の送信器のうちの1つを観測するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、LO漏れ観測回路は、複数の送信器の各々について、漏れ観測データを別個に追跡するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、複数の送信器のうち、観測のために選択された送信器は、LO漏れ観測回路の動作を妨げることなく変更可能である。いくつかの実施形態によれば、RFフロントエンドは、複数のRF送信信号を増幅するように構成された、複数の電力増幅器と、複数の電力増幅器の複数の出力電力を感知するように構成された、複数の指向性結合器と、複数の指向性結合器に結合され観測信号を出力するように構成された、多重化器と、を含む。
特定の実施形態において、観測データ経路は、観測信号に基づいてデジタル観測信号を生成するように構成された、アナログ-デジタル変換器(ADC)と、デジタル観測信号を処理するように構成された、デジタル回路と、を含む。
いくつかの実施形態において、RFフロントエンドは、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、電力増幅器と、電力増幅器の出力電力を感知することに基づいて観測信号を生成するように構成された、指向性結合器と、を含む。
別の態様において、トランシーバは、無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成された、送信器を含み、送信器は、送信器内の1つ以上のローカル観測経路におけるRF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成されている。トランシーバは、観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器を更に含む。トランシーバは、送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路を更に含み、LO漏れ補償回路は、第1の観測データ及び第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む。
いくつかの実施形態において、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。様々な実施形態によれば、カルマンフィルタは、複数の非線形方程式を使用して、LOの漏れに対する補正値を推定するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、カルマンフィルタは、観測行列を使用したカルマンフィルタの線形更新に基づいて、補正値を修正するように更に構成されている。いくつかの実施形態によれば、観測行列は、ヤコビアン行列に対応する。様々な実施形態によれば、複数の非線形方程式の第1の部分は、第1の観測データの関数であり、複数の非線形方程式の第2の部分は、第2の観測データの関数である。いくつかの実施形態によれば、LO漏れ補償回路はプロセッサを含み、カルマンフィルタは、プロセッサ上で動作するソフトウェアとして実装される。
特定の実施形態において、送信器は、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理するように構成された、デジタル送信器回路を含み、デジタルフィルタは、デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、LOの漏れについて送信器を補償するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、デジタルI信号の第1のDCオフセット及びデジタルQ信号の第2のDCオフセットを制御するように構成されている。様々な実施形態によれば、デジタル送信器回路は、プログラム可能有限インパルス応答(PFIR)フィルタを含み、デジタルフィルタは、PFIRを制御するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、送信器は、デジタル送信器回路に結合され、アナログI信号を生成するように構成された、I経路デジタル-アナログ変換器(DAC)と、アナログI信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたI信号を生成するように構成された、制御可能なI経路フィルタと、デジタル送信器回路に結合され、アナログQ信号を生成するように構成された、Q経路DACと、アナログQ信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたQ信号を生成するように構成された、制御可能なQ経路フィルタと、を含む。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、制御可能なI経路フィルタ及び制御可能なQ経路フィルタの設定を制御する。いくつかの実施形態によれば、トランシーバは、フィルタリングされたI信号を受信するように構成され、LOによって制御される、I経路混合器と、フィルタリングされたQ信号を受信するように構成され、LOによって制御される、Q経路混合器と、を更に含み、RF送信信号は、I経路混合器の出力とQ経路混合器の出力とを組み合わせることに基づいて生成される。
いくつかの実施形態において、第1の観測データは、LOの差分LO漏れを示し、第2の観測データは、LOのコモンモードLO漏れを示す。
いくつかの実施形態において、送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を含み、1つ以上のローカル観測経路は、VGAの後の第1のローカル観測経路と、VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む。
別の態様において、トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れ補償の方法が提供される。本方法は、送信器を使用して、無線周波数(RF)送信信号を生成することと、送信器内の1つ以上のローカル観測経路においてRF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成することと、送信器からフロントエンドシステムを通した観測受信器までの外部ループバック経路を使用して、第2の観測データを生成することと、デジタルフィルタを使用して、第1の観測データ及び第2の観測データを処理することに基づいて、送信器のLOの漏れについて送信器を補償することを含む。
特定の実施形態において、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。様々な実施形態によれば、本方法は、複数の非線形方程式を使用して、LOの漏れに対する補正値を推定することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、観測行列を使用したカルマンフィルタの線形更新に基づいて、補正値を修正することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、観測行列は、ヤコビアン行列に対応する。様々な実施形態によれば、複数の非線形方程式の第1の部分は、第1の観測データの関数であり、複数の非線形方程式の第2の部分は、第2の観測データの関数である。
いくつかの実施形態において、本方法は、送信器のデジタル送信器回路を使用して、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理することと、デジタルフィルタを使用して、デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、LOの漏れについて送信器を補償することと、を更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路を制御することは、デジタルI信号の第1のDCオフセットを調節することと、デジタルQ信号の第2のDCオフセットを調節することと、を含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路は、プログラム可能有限インパルス応答(PFIR)フィルタを含み、デジタル送信器回路を制御することは、PFIRを調節することを含む。
様々な実施形態において、第1の観測データは、LOの差分LO漏れを示し、第2の観測データは、LOのコモンモードLO漏れを示す。
いくつかの実施形態において、本方法は、可変利得増幅器(VGA)を使用して、RF送信信号を増幅することを更に含み、1つ以上のローカル観測経路は、VGAの後の第1のローカル観測経路と、VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む。
別の態様において、無線周波数(RF)通信システムが提供される。RF通信システムは、RFフロントエンドと、トランシーバと、を含む。トランシーバは、RFフロントエンドにRF送信信号を供給するように構成された、送信器を含み、送信器は、送信器内の1つ以上のローカル観測経路においてRF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成されている。トランシーバは、送信器からRFフロントエンドを通した観測受信器への外部ループバック経路から受信された観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器を更に含む。トランシーバは、送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路を更に含む。LO漏れ補償回路は、第1の観測データ及び第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む。
いくつかの実施形態において、デジタルフィルタは、カルマンフィルタである。いくつかの実施形態によれば、カルマンフィルタは、複数の非線形方程式を使用して、LOの漏れに対する補正値を推定するように構成されている。様々な実施形態によれば、カルマンフィルタは、観測行列を使用するカルマンフィルタの線形更新に基づいて、補正値を修正するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、観測行列は、ヤコビアン行列に対応する。いくつかの実施形態によれば、複数の非線形方程式の第1の部分は、第1の観測データの関数であり、複数の非線形方程式の第2の部分は、第2の観測データの関数である。様々な実施形態によれば、LO漏れ補償回路は、プロセッサを備え、カルマンフィルタは、プロセッサ上で動作するソフトウェアとして実装される。
特定の実施形態において、送信器は、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理するように構成されたデジタル送信器回路を備え、デジタルフィルタは、デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、LOの漏れについて送信器を補償するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、デジタルI信号の第1のDCオフセット及びデジタルQ信号の第2のDCオフセットを制御するように構成されている。様々な実施形態によれば、デジタル送信器回路は、プログラム可能有限インパルス応答(PFIR)フィルタを含み、デジタルフィルタは、PFIRを制御するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、送信器は、デジタル送信器回路に結合され、アナログI信号を生成するように構成された、I経路デジタル-アナログ変換器(DAC)と、アナログI信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたI信号を生成するように構成された、制御可能なI経路フィルタと、デジタル送信器回路に結合され、アナログQ信号を生成するように構成された、Q経路DACと、アナログQ信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたQ信号を生成するように構成された、制御可能Q経路フィルタと、を含む。いくつかの実施形態によれば、デジタルフィルタは、制御可能なI経路フィルタ及び制御可能なQ経路フィルタの設定を制御する。様々な実施形態によれば、RF通信システムは、フィルタリングされたI信号を受信するように構成され、LOによって制御される、I経路混合器と、フィルタリングされたQ信号を受信するように構成され、LOによって制御される、Q経路混合器と、を更に含み、RF送信信号は、I経路混合器の出力とQ経路混合器の出力とを組み合わせることに基づいて生成される。
いくつかの実施形態において、第1の観測データは、LOの差分LO漏れを示し、第2の観測データは、LOのコモンモードLO漏れを示す。
いくつかの実施形態において、送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を含み、1つ以上のローカル観測経路は、VGAの後の第1のローカル観測経路と、VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む。
様々な実施形態において、RFフロントエンドは、RF送信信号を増幅するように構成された、電力増幅器と、電力増幅器の出力電力を感知することに基づいて、観測信号を生成するように構成された、指向性結合器と、を含む。
別の態様において、トランシーバ集積回路(IC)は、アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む、複数の混合器を含み、第1の混合器の出力と第2の混合器の出力とが組み合わされて、無線周波(RF)送信信号を生成するように構成されている。トランシーバは、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)と、VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及びVGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック回路を更に含む。
様々な実施形態において、トランシーバICは、複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に含む。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのサブサンプリングADCは、第1のローカルループバック回路又は第2のローカルループバック回路から選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力をデジタル化するように構成された、共有サブサンプリングADCを含む。いくつかの実施形態によれば、第1の混合器及び第2の混合器は、高調波除去混合器として実装される。いくつかの実施形態によれば、第1の混合器及び第2の混合器は、少なくとも3次高調波及び5次高調波を除去するように構成されている。
特定の実施形態において、第1のローカルループバック回路又は第2のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つは、RF高調波除去フィルタを含む。いくつかの実施形態によれば、RF高調波除去フィルタは、少なくとも7次高調波を除去するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、トランシーバICは、少なくとも1つのサブサンプリングADCによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルを処理するように構成された、デジタル送信器回路を更に含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路は、少なくとも1つのサブサンプリングADCのエイリアシングの影響を予測するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路は、複数のデジタル送信サンプルの周波数をシフトすることに基づいて、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルを生成するように構成された、周波数選択回路を含む。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路は、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルと、周波数シフトされていない複数のデジタル送信サンプルと、を別個に蓄積するように構成された、蓄積器回路を更に含む。いくつかの実施形態によれば、トランシーバICは、第1の混合器及び第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に含み、周波数シフト回路は、ローカル発振器と少なくとも1つのサブサンプリングADCのサンプリングレートとの間の周波数差に基づいて、複数のデジタル送信サンプルをシフトするように構成されている。いくつかの実施形態によれば、トランシーバICは、デジタル送信器回路に複数のデジタル観測サンプルを供給するように構成された、観測受信器を更に含み、蓄積回路は、周波数シフト回路による周波数シフトの後に、複数のデジタル観測サンプルを蓄積するように更に構成されている。様々な実施形態によれば、トランシーバICは、第1の混合器及び第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に含み、周波数シフト回路は、ローカル発振器の周波数に基づいて、複数のデジタル観測サンプルをシフトするように構成されている。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのサブサンプリングADCは、RF送信信号の搬送波周波数よりも小さいサンプリングレートで、複数のループバック回路の出力をサンプリングするように構成されている。
様々な実施形態において、トランシーバICは、デジタルI信号及びデジタルQ信号を生成するように構成された、デジタル送信器回路と、デジタルI信号に基づいて、アナログI信号を生成するように構成された、第1のDACと、デジタルQ信号に基づいてアナログQ信号を生成するように構成された、第2のDACとを更に含む。いくつかの実施形態によれば、トランシーバICは、第1の混合器及び第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に含み、デジタル送信器回路は、複数のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルに基づいて、ローカル発振器の漏れの補償を実行するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、トランシーバICは、複数のデジタル観測サンプルを生成するように構成された、観測受信器を更に含み、デジタル送信器回路は、複数のデジタル観測サンプルに基づいてローカル発振器の漏れを補償するように更に構成されている。いくつかの実施形態によれば、デジタル送信器回路は、複数のデジタル送信サンプルに基づいて、直交誤差補正(QEC)を提供するように構成されている。
様々な実施形態によれば、第1のローカルループバック回路は、制御可能な減衰器を含む。
いくつかの実施形態において、第1のローカルループバック回路又は第2のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つは、制御可能な利得回路を含む。
別の態様において、トランシーバにおけるループバックの方法が提供される。本方法は、第1の混合器を使用して、アナログ同相(I)信号をアップコンバートすること、第2の混合器を使用して、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートすること、及び第1の混合器の出力と第2の混合器の出力とを組み合わせること、に基づいて、無線周波数(RF)信号を生成することを含む。本方法は、可変利得増幅器(VGA)を使用して、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成することと、VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及びVGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック経路を使用して、ループバックを提供することと、を更に含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を使用して、複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理することを更に含む。様々な実施形態によれば、本方法は、第1のローカルループバック回路又は第2のローカルループバックから選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力を、共有サブサンプリングADCを使用してデジタル化することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、第1の混合器及び第2の混合器は、高調波除去混合器として実装される。いくつかの実施形態によれば、第1の混合器及び第2の混合器は、少なくとも3次高調波及び5次高調波を除去するように構成されている。
特定の実施形態において、第1のローカルループバック回路又は第2のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つは、RF高調波除去フィルタを備える。いくつかの実施形態によれば、RF高調波除去フィルタは、少なくとも7次高調波を除去するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、本方法は、デジタル送信器回路を使用して、少なくとも1つのサブサンプリングADCによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルを処理することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、デジタル送信器回路を使用して、少なくとも1つのサブサンプリングADCのエイリアシングの影響を予測することを更に含む。様々な実施形態によれば、本方法は、複数のデジタル送信サンプルの周波数をシフトすることに基づいて、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルを生成することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルと、周波数シフトされていない複数のデジタル送信サンプルと、を別個に蓄積することを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、ローカル発振器を使用して、第1の混合器及び第2の混合器を制御することを更に含み、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルは、ローカル発振器と少なくとも1つのサブサンプリングADCのサンプリングレートとの間の周波数差に基づいて生成される。いくつかの実施形態によれば、本方法は、観測受信器からの複数のデジタル観測サンプルを周波数シフトすることと、周波数シフト後に複数のデジタル観測サンプルを蓄積することとを更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、ローカル発振器を使用して、第1の混合器及び第2の混合器を制御することを更に含み、複数のデジタル観測サンプルは、ローカル発振器の周波数に基づいて、周波数シフトされる。いくつかの実施形態に従って、本方法は、RF送信信号の搬送波周波数よりも小さいサンプリングレートで、少なくとも1つのサブサンプリングADCを動作させることを更に含む。
特定の実施形態において、本方法は、ローカル発振器を使用して、第1の混合器及び第2の混合器を制御することと、複数のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルに基づいて、ローカル発振器の漏れを補償することと、を更に含む。いくつかの実施形態によれば、本方法は、観測受信器からの複数のデジタル観測サンプルに基づいて、ローカル発振器の漏れを補償することを更に含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、複数のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルに基づいて、アナログI信号とアナログQ信号との間の直交誤差を補正することを更に含む。
別の態様において、無線周波数(RF)通信システムが提供される。RF通信システムは、増幅されたRF送信信号を受信するように構成された、RFフロントエンドと、トランシーバと、を含む。トランシーバは、アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む複数の混合器を含み、第1の混合器の出力と第2の混合器の出力とが組み合わされて、RF送信信号を生成するよう構成されている。トランシーバは、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を更に含む。トランシーバは、VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路と、VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路と、を含む、複数のローカルループバック回路を更に含む。
様々な実施形態において、トランシーバは、複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に含む。
一実施形態による無線周波数(RF)通信システムの概略的な図である。 別の実施形態によるRF通信システムの一部分の概略的な図である。 別の実施形態によるRF通信システムの一部分の概略的な図である。 別の実施形態による観測受信器の概略的な図である。 図3Aの続きである。 別の実施形態によるローカル発振器(LO)漏れ補償回路の概略的な図である。 LO漏れの第1の例の概略的な図である。 LO漏れの第2の例の概略的な図である。 LO漏れの第3の例の概略的な図である。 LO漏れの第4の例の概略的な図である。 LO漏れの第5の例の概略的な図である。 LO漏れの第6の例の概略的な図である。 LO漏れの第7の例の概略的な図である。 送信信号サンプル及び観測受信器サンプルを処理するためのデジタル送信器回路の一実施形態の概略的な図である。 図6Aのデジタル送信器回路についての送信信号サンプル及び観測受信器サンプルのデータフローの一実施形態の概略的な図である。 別の実施形態による送信器の概略的な図である。 デジタル送信器回路の一実施形態の概略的な図である。 他の実施形態による送信器の概略的な図である。 一実施形態による制御可能な発振器、可変利得増幅器、及び高調波除去混合器を含む回路の概略的な図である。 2分周モードで動作する図10Aの回路のグラフである。 4分周モードで動作する図10Aの回路のグラフである。
以下の実施形態の詳細な説明においては、本発明の特定の実施形態に関する様々な説明を示す。しかしながら、本発明は、多数の異なる方法で実施化され得る。この説明においては、同様の参照数字が同一の又は機能的に類似した要素を示し得る図面への参照がなされる。図に例解された要素は、必ずしも定縮尺で描画されていないことは、理解されるであろう。更に、特定の実施形態は、図面に例解されているよりも多くの要素及び/又は図面に例解されている要素のサブセットを含み得ることは、理解されるであろう。更に、いくつかの実施形態は、2つ以上の図面からの特徴の任意の好適な組み合わせを組み込み得る。
トランシーバは、セルラ及び/又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)技術などの多種多様な通信技術に関連する信号を送信及び受信するために、無線周波数(RF)通信システムにおいて使用されている。
1つ以上のトランシーバを有するRF通信システムの例としては、基地局、モバイルデバイス(例えばスマートフォン又はハンドセット)、ラップトップコンピュータ、タブレット、及びウェアラブル電子機器を含むが、これらに限定されない。
トランシーバは、RF信号を送信するための送信器と、RF信号を受信するための受信器と、を含む。トランシーバの性能を向上させるために、トランシーバは、障害を補償するように較正することができる。このようにしてトランシーバを較正することは、誤差ベクトルの大きさ(EVM)を低減させ、帯域外放射を減少させ、及び/又は他の方法でトランシーバの性能を向上させ得る。
較正がない場合、トランシーバの障害は、性能の低下に導き得る。
1つの例において、直接変換直交無線機は、RF信号を送信するために使用されるゼロ中間周波数(ゼロIF)送信器を含む。ゼロIF送信器は、搬送波周波数又はその近傍であるローカル発振器(LO)周波数を使用して、ベースバンド信号をアップコンバートする。ゼロIF送信器は、IF及びスーパーヘテロダイン送信器と比較して、電力及びコストの大きい利点を有し得るが、ゼロIF送信器は、帯域内の望ましくない放射の性能を制限する障害に悩まされる。
1つのかかる送信器の障害は、混合に使用されるLO信号の一部分が送信器の出力に現れる、LO漏れである。LO漏れは、混合器のLOポートと混合器の信号ポートとの間の有限の絶縁に起因し得る。補正又は較正がない場合、LO漏れは望ましくない送信放射を監視するテストの失敗に導き得る。
例えば、送信器のベースバンドにおける望ましくないDCオフセットが、LO信号と混合し、それにより送信器の出力においてLO電力を生成し得る。LO漏れは、送信器からの望ましくない放射に対する所与の制限を有する周波数に存在し得る。このため、LO漏れは、比較的厳しい放射仕様を有する用途において、送信器の性能を制限し得る。例えば、特定のゼロIF送信器は、LO周波数が所望の周波数チャネル内にない可能性のある、不連続な搬送波アグリゲーションをサポートする。かかる実装態様において、放射の制限が比較的厳しくなり得る。
かかる望ましくない放射を低減又は制限するために、送信器は、LO漏れのレベルを低減するように較正され得る。
送信器は、送信器出力信号を供給するための非反転電圧出力Vtx_pと、反転電圧出力Vtx_nと、を含み得る。追加的に、送信器出力信号は、(Vtx_p-Vtx_n)にほぼ等しい差分成分と、(Vtx_p+Vtx_n)/2にほぼ等しいコモンモード成分とを有する。差分LO漏れは、送信器出力信号の差分成分に影響を与え、コモンモードLO漏れは、送信器出力信号のコモンモード成分に影響を与え得る。
差分LO漏れは、トランシーバに対してローカルに観測され得るが、コモンモードLO漏れ成分は、ローカルに観測可能でない場合がある。差分LO漏れは、本明細書では内部LO漏れとも称され、コモンモードLO漏れは、本明細書では外部LO漏れとも称される。
コモンモードLO漏れは、ゼロIF送信器などの送信器の性能を低下させ得る。例えば、送信器の差分出力信号を、電力増幅器(PA)による増幅及びそれに続くアンテナを介した送信に好適なシングルエンド信号に変換するために、バランを含むことができる。理想的には、バランは、送信器の差分出力信号に含まれるLO漏れのコモンモード成分を除去する。しかしながら、バランの有限なコモンモード信号除去比(CMRR)は、コモンモード信号のLO漏れの一部分が、バランの出力に到達してしまうことに帰着し得る。
一方、送信器の観測及び較正のために使用される典型的な観測受信器のCMRRは比較的高く、そのため観測受信器はコモンモードLO漏れを観測しない。観測受信器のCMRRが有限である実装態様においても、観測受信器のCMRRとバランのCMRRとが一致しない場合がある。このため、かかる観測受信器は、コモンモードLO漏れの量を推定するため、及びそれを補償するためには、不適である。
トランシーバのための機器及び方法が、本明細書で提供される。
第1の態様において、観測受信器は、コモンモードLO漏れを検出するように実装される。かかる検出は、観測受信器が、電力制御及び/又はデジタルプリディストーション(DPD)の目的のためにRF送信スペクトルの一部分を観測することなどの、他の機能を実行する間に、行われ得る。したがって、観測受信器は、電力制御及び/又はDPDを妨げる必要なく、バックグラウンドプロセスとして(例えばバッチ収集として)、コモンモードLO漏れを観測するように実装される。
第2の態様において、トランシーバは、差分LO漏れ観測(トランシーバ内でローカルに観測され得る)を、コモンモードLO漏れ観測(送信器からRFフロントエンドシステムを通した観測受信器へのオフチップ経路により観測され得る)と組み合わせることに基づいて、LO漏れについて送信器を補償する、LO漏れ補償回路を備えて実装される。このため、LO漏れ補償回路は、ローカルの(オンチップの)ループバック経路及び外部の(オフチップの)ループバック経路からの観測に基づいて、動作することができる。LO漏れ補償回路は、差分及びコモンモードの両方のLO漏れ観測値を処理して、送信器を補償するための組み合わされたLO補正信号を生成する、例えばカルマンフィルタなどの、デジタルフィルタを含み得る。
第3の態様において、送信器は、アナログI及びQ信号をアップコンバートすることに基づいて、RF送信信号を生成するための、一対の混合器と、一対の混合器にクロック信号を供給するための、LOと、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するための、可変利得増幅器(VGA)と、VGAの後の第1のループバック経路及びVGAの前の第2のループバック経路を含む、複数のローカルループバック経路と、を含む。第1のループバック経路及び第2のループバック経路は、LO漏れを補償するために、及び直交誤差補正(QEC)などの他の機能のために、使用することができる。特定の実装態様において、ローカルループバック経路からの観測値は、少なくとも1つのサブサンプリングADCによってデジタル化され、混合器は、高調波除去混合器として実装され、及び/又は、ループバック経路は、高次高調波をフィルタリングするためのRFフィルタを含む。このため、トランシーバは、サブサンプリングADCにおけるエイリアシングにより問題を生じさせ得る高調波(例えば3次、5次、及び/又は7次高調波)を低減するように実装される。
トランシーバを含むRF通信システムの例
図1は、一実施形態による無線周波数(RF)通信システム40の概略的な図である。RF通信システム40は、トランシーバ1、RFフロントエンドシステム2、及びアンテナ3を含む。
RF通信システム40の一実施形態が描写されているが、本明細書の教示は、多種多様な方法で実装されるRF通信システムに適用可能である。したがって、他の実装態様が可能である。
例解された実施形態において、トランシーバ1は、受信器4、送信器5、観測受信器6、及びローカル発振器(LO)漏れ補償回路7を含む。1つの送信チャネル、1つの受信チャネル、及び1つの観測チャネルを有する例が描写されているが、本明細書の教示は、他の数の送信チャネル、受信チャネル、及び/又は観測チャネルを有するトランシーバにも適用可能である。更に、送信チャネル、受信チャネル、及び観測チャネルの数は、等しい必要はない。
トランシーバ1は、ベースバンドプロセッサ(図1には図示せず)から同相(I)及び直交位相(Q)送信データを受信し、I及びQ受信データをベースバンドプロセッサに供給する。
図1に示されるように、送信器5は、I経路デジタル-アナログ変換器(DAC)21a、I経路フィルタ22a、I経路混合器23a、Q経路DAC21b、Q経路フィルタ22b、Q経路混合器23b、及びLO24を含む。
I経路DAC21aは、I送信データを処理してアナログI信号を生成するように機能し、このI信号は、I経路フィルタ22aによってフィルタリングされて、フィルタリングされたI信号を生成する。フィルタリングされたI信号は、I経路混合器23aによって無線周波数にアップコンバートされる。特に、I経路混合器23aは、フィルタリングされたI信号とLO24からの第1のLOクロック信号とを混合して、アップコンバートされたI信号を生成する。
同様に、Q経路DAC21bは、Q送信データを処理してアナログQ信号を生成するように機能し、この信号は、Q経路フィルタ22bによってフィルタリングされて、フィルタリングされたQ信号を生成する。追加的に、Q経路混合器23bは、フィルタリングされたQ信号とLO24からの第2のLOクロック信号とを混合して、アップコンバートされたQ信号を生成する。
LO24は、フラクショナルN位相ロックループ(PLL)などの周波数シンセサイザを使用することを含むが、これに限定されない、多種多様な方法で実装され得る。第1のLOクロック信号及び第2のLOクロック信号は、フィルタリングされたI信号及びフィルタリングされたQ信号をアップコンバートするのに好適な位相差を有し得る。例えば、直交する又は90度の位相差を使用することができる。
アップコンバートされたI信号とアップコンバートされたQ信号とが組み合わされて、差分である送信信号TXを生成する。送信信号TXは、RFフロントエンドシステム2に供給される。
例解された実施形態において、RFフロントエンドシステム2は、バラン11、電力増幅器(PA)12、低ノイズ増幅器(LNA)13、アンテナアクセス回路14、及び指向性結合器15を含む。フロントエンド回路の一例が描写されているが、他の実装態様が可能である。例えば、RFフロントエンドシステム2は、フィルタ、増幅器、減衰器、デュプレクサ、ダイプレクサ、スイッチ、及び/又は制御回路などの、追加的な構造を含み得る。更に、構成要素は、送信と受信とのために別個のアンテナを使用することを含むが、これに限定されない、他の方法で構成され得る。
バラン11は、差分送信信号TXを受信し、該信号は、バラン11によって、PA12による増幅のためにシングルエンド送信信号に変換される。PA12は、増幅されたRF送信信号を出力し、該信号は、アンテナアクセス回路14によってアンテナ3に供給される。アンテナアクセス回路14は、スイッチ、デュプレクサ、ダイプレクサ、及び/又は他のアンテナ3への送信経路及び受信経路のアクセスを制御するのに好適な構造を含み得る。
図1に示されるように、指向性結合器15は、PA12の出力とアンテナアクセス回路14との間に含まれ、増幅されたRF送信信号を感知して観測信号OBSを生成するように機能する。図1に示されるように、観測信号OBSは、トランシーバ1の観測受信器6に供給される。
LNA13は、アンテナアクセス回路14により、アンテナ3からRF受信信号を受信する。LNA13は、RF受信信号を増幅して、シングルエンドの又は差分である、増幅された受信信号RXを生成する。受信器4は、増幅された受信信号RXを処理して、I及びQ受信データを生成する。
図1に示されるように、トランシーバ1は、差分LO漏れ及びコモンモード漏れの両方の観測に基づいて、LO漏れについて送信器5を補償する、LO漏れ補償回路7を含む。
例えば、例解された実施形態において、LO漏れ補償回路7は、差分送信信号TX中に存在する差分LO漏れの量を観測するための、差分LO漏れ観測回路31を含む。トランシーバ1は、典型的には、RFフロントエンドシステム2を形成するために使用される半導体ダイとは別個の半導体ダイ上に形成されるので、差分LO漏れの観測は、トランシーバ1のローカル観測経路に基づくものであり得る。
図1を引き続き参照すると、LO漏れ補償回路7は、観測受信器6を通過するデータに基づいてコモンモードLO漏れを観測する、コモンモードLO漏れ観測回路32を更に含む。特定の実装態様において、観測受信器6は、送信電力制御及び/又はDPDの目的のために、増幅されたRF送信信号の周波数スペクトルの一部分を観測することなどの、観測受信器6の他の動作を妨げることなく、コモンモードLO漏れの観測を可能にするように実装される。
例解された実施形態において、LO漏れ補償回路7は、差分LO漏れ観測回路31とコモンモードLO漏れ観測回路32からの観測値とを組み合わせて、送信器5のためのLO漏れ補償信号を生成する、デジタルフィルタ33を更に含む。特定の実装態様において、デジタルフィルタ33は、カルマンフィルタを含む。
LO漏れ補償回路7は、多種多様な方法で送信器5をLO漏れ補償し得る。1つの例において、デジタル補償が使用され得る。例えば、I及びQ経路に適切なDCオフセットを加算するための、デジタル加算器が使用され得る。第2の例において、アナログ補償が使用され得る。例えば、制御可能な発振器信号(制御可能な差分及び/又はコモンモード成分を有する)が、差分送信信号TXと組み合わされて、LO漏れの補償を提供し得る。更に、デジタル技術とアナログ技術との組み合わせが使用され得る。
コモンモードLO漏れを観測するための例示的な観測受信器
図2Aは、別の実施形態によるRF通信システム110の一部分の概略的な図である。RF通信システム110は、観測受信器101及びRFフロントエンドシステム102を含む。観測受信器101は、トランシーバ(図2Aには図示せず)の一部である。
RFフロントエンドシステム102は、電力増幅器108及び指向性結合器109を含む。電力増幅器108は、増幅されたRF送信信号を出力し、該信号が、指向性結合器109によって感知されて、RF観測信号OBSを生成する。図の明確さのために、RFフロントエンドシステム102の電力増幅器108及び指向性結合器109のみが描写されている。しかしながら、RFフロントエンドシステム102は、他の構成要素を含み得る。
例解された実施形態において、観測受信器101は、RFフロントエンドシステム102からのRF観測信号OBSに基づいて、デジタル観測信号を生成するための、RFアナログ-デジタル変換器(RF ADC)103を含む。RF ADC103を有する例が示されているが、観測混合器とADCのカスケードを使用する構成などの、他の実装態様が可能である。
図2Aを引き続き参照すると、観測受信器101は、デジタル観測信号を処理するための様々なデジタル回路を含む、デジタル観測経路104を更に含む。デジタル観測経路104は、本明細書において、デジタル観測回路とも称される。デジタル観測経路104は、送信電力制御、DPD、及び/又は他の機能の目的のための観測を実行するために使用することができる。
図2Aに示されるように、コモンモードLO漏れを観測するために、デジタル混合器105、デジタル発振器106、及びデジタル蓄積器107も含まれる。デジタル混合器105は、デジタル観測経路104の一部分(又は複数の部分)を取り出し、このため、送信電力制御及び/又はDPDなどの観測受信器101の動作を妨げる必要なく、観測受信器101のデジタルデータストリームを観測する。
デジタル混合器105は、デジタル発振器106からのデジタル発振信号に基づいて、取り出された観測データを周波数シフトするために使用される。このため、コモンモードLO漏れ観測のための周波数内容は、デジタル観測経路104を通過するデータに対して周波数をオフセットすることができる。デジタル蓄積器107は、観測データを蓄積し、該データは、LO漏れ補償回路(ここでは図2Aに示されている)によって更に処理することができる。特定の実装態様において、デジタル発振器106は、数値制御発振器(NCO)に対応する。
図2Bは、別の実施形態によるRF通信システム120の一部分の概略的な図である。RF通信システム120は、観測受信器111及びRFフロントエンドシステム112を含む。観測受信器111は、トランシーバ(図2Bには図示せず)の一部である。
RFフロントエンドシステム112は、電力増幅器108a、108b、...108n、指向性結合器109a、109b、...109n、及び多重化器115を含む。省略記号で示されるように、任意の数の電力増幅器及び指向性結合器が含まれ得る。追加的に、電力増幅器108a、108b、...108nは、同じ周波数で送信し得るか、又は異なる周波数で送信し得る。多重化器115は、指向性結合器109a、109b、...109nから特定の感知された信号を選択して、RF観測信号OBSとして提供するために使用される。
指向性結合器108a、108b、...108nを多重化することにより、RFフロントエンドシステム120を通過する複数の送信経路を観測するために、共通の観測受信器を使用することができる。しかしながら、他の実装態様が可能である。
例解された実施形態において、図2Aに関して以上に説明されたように、観測受信器111は、RF ADC103及びデジタル観測経路104を含む。観測受信器111は、デジタル混合器105a、105b、...105n、デジタル発振器106a、106b、...106n(そのうちのいずれか又は全てがNCOであり得る)、及びデジタル蓄積器107a、107b、...107nを更に含む。
デジタル混合器105a、105b、...105nは、デジタル観測経路104からデータを取り出し、このため、送信電力制御及び/又はDPDなどの観測受信器111の動作を妨げる必要なく、観測受信器111のデジタルデータストリームを観測する。
更に、複数の送信経路に関連するコモンモードLO漏れを別個に追跡するために、混合器、発振器及び蓄積器の複数のインスタンス化が提供される。例えば、PA108a、108b、...108nの各々は、異なるLOを使用して生成されたRF送信信号を増幅し得、このため、コモンモードLO漏れは、送信チャネルごとに異なりうす。
したがって、どの指向性結合器109a、109b、...109nが多重化器115によって選択されたかに基づいて、観測受信器111の対応する蓄積器107a、107b、...107nがアクティブにされ得る。
バックグラウンドでコモンモードLO漏れを示す周波数シフトされたサンプルを蓄積することによって、ユーザは、コモンモードLO漏れの観測の目的のために停止する必要なく、RFフロントエンドシステム112の観測経路を変更すること、及び/又は他の所望の操作を実行することができる。このため、コモンモードLO漏れ補償プロセスは、ユーザに対して透明なものとなり得る。
図3A及び図3Bは、別の実施形態による観測受信器270の概略的な図である。観測受信器270は、RF ADC201、ファーストインファーストアウト(FIFO)202を有するADCインタフェース、入力多重化器203、デジタルダウンコンバート混合器204、微小NCO205、I経路デシメータ206a、第1のI経路有限インパルス応答(FIR)フィルタ207a、第2のI経路FIRフィルタ208a、第1のI経路補間器211a、第2のI経路補間器212a、第3のI経路補間器213a、第1のI経路多重化器221a、第2のI経路多重化器222a、第3のI経路多重化器223a、第4のI経路多重化器224a、第5のI経路多重化器225a、第6のI経路多重化器226a、第1のI経路ハーフバンド(HB)フィルタ231a、第2のI経路HBフィルタ232a、I経路混合器235a、Q経路デシメータ206b、第1のQ経路FIRフィルタ207b、第2のQ経路FIRフィルタ208b、第1のQ経路補間器211b、第2のQ経路補間器212b、第3のQ経路補間器213b、第1のQ経路多重化器221b、第2のQ経路多重化器222b、第3のQ経路多重化器223b、第4のQ経路多重化器224b、第5のQ経路多重化器225b、第6のQ経路多重化器226b、第1のQ経路HBフィルタ231b、第2のQ経路HBフィルタ232b、Q経路混合器235b、ピーク検出電力測定回路241、検出多重化器242、NCO245、フォーマッタ246、クロスバーリンク248、フレーマ249、観測捕捉ランダムアクセスメモリ(RAM)251、観測捕捉多重化器252、漏れ観測多重化器254、漏れ観測NCO255、漏れ観測混合器256、及び漏れ観測蓄積器257を含む。
観測受信器の一実施形態が描写されているが、本明細書の教示は、他の方法で実装される観測受信器にも適用可能である。
ローカルの及び外部のLO漏れ観測を処理するための例示的なカルマンフィルタ
図4は、他の実施形態によるLO漏れ補償回路310の概略的な図である。LO漏れ補償回路310は、差分LO漏れ観測回路301、コモンモードLO漏れ観測回路302、及びカルマンフィルタ303を含む。
例解された実施形態において、カルマンフィルタ303は、差分及びコモンモードLO漏れ観測の両方を処理して、トランシーバの送信器を補償するための組み合わされたLO補正信号を生成する。
図5A~5Gは、トランシーバの動作の間に発生し得る様々な送信器LO漏れの場合を描写している。図5A~5Gはサンプリング周波数fを描写しているが、全ての図について、fは、f/2の倍数に置き換えることができ、ここで、fは、ADCのサンプリングレートである。更に、データ収集は、望ましい場合には、単一のエイリアス点のまわりで実行され得る。
図5Aは、LO漏れの第1の例の概略的な図である。この例において、送信信号は存在しないが、内部送信器LO漏れが存在する。
特定の実装態様において、信号が存在しないので、このシナリオにおいて摂動が導入される(例えば補正を行う目的のためにチャネルを発見するためのもの)。更に、送信器LO漏れ補正ループを動作させる場合(例えば図1のLO漏れ補正回路7において)、各パスの終わりに、送信器DCに対して調節(例えば送信器に入力されるI及びQ送信信号に対するデジタル調節)が行われ、LOLを補正するよう試みる。この調節は、摂動として調節前及び調節後の測定値とともに使用することができる。
初期補正点から開始する場合、チャネル情報は、以前に実行された較正又は他の有効なチャネルから継承することができる。かかる情報が利用できない場合、送信器LO漏れ補正ループが反復的に調節し、その結果から学習するときに、初期推測を使用することができる。例えば、チャネル情報がない場合、LO漏れ補償回路のデジタルフィルタ(例えばカルマンフィルタ)が、高い不確実性を有する範囲に対して、一般的な推測に初期化され得る。第1のデータ収集パスの終了時に、カルマンフィルタは、補正を推定することができる。
特定の実装態様において、補正は、合理的な量、例えば128個の最小有効ビット(LSB)に制限される。推定された補正は正しくないものであり得るが、次のパスにおいて、推定された補正は、実際の補正値に落ち着くのを支援するために摂動として機能することができる。例えば、このシナリオは、アルゴリズムのエッジケースに対応し得、典型的には送信信号が存在するか又は継承されたチャネル情報が利用可能であるため、実際にはまれにしか発生しない。
図5Aを引き続き参照すると、特定の実装態様において、補正は以下の数1を使用して実装され、ここでLB’は、以下で更に考察されるように、周波数シフトされたループバックサンプルに対応する。
図5Bは、LO漏れの第2の例の概略的な図である。第2の例は、LO漏れが搬送波周波数下にあるシナリオに対応する。
かかるシナリオにおいて、LO上の大きい意図的なTX信号を観測することになるので、非常に正確なチャネル測定が望ましく、LPBCKで測定されて補正から除去する必要がある。ループバック測定(観測受信器)をトランジット信号に入力参照するために、測定値は、チャネルにより分割することができ、このため、正確なキャンセルのためには、正確なチャネルが所望される。デジタル送信器の電子機器において、蓄積器は、かかる情報を提供することができる。
図5Cは、LO漏れの第3の例の概略的な図である。このシナリオにおいて、搬送波イメージは、LO周波数上にある。第3のシナリオにおいて、ループバックADCは、周波数fで動作し、そのため、2f-LOにおける送信スペクトルはLO周波数と同じ位置においてループバックスペクトルに表れる。
図5Dは、LO漏れの第4の例の概略的な図である。第4の例において、搬送波はLO周波数上にあり、搬送波イメージは-LO周波数上にある。
図5B~5Dを参照すると、LO及び-LOにおけるTXの測定が、LO周波数における観測受信器の測定とともに、行うことができる。このため、g0(LO周波数での利得)、g1(-LO周波数での利得)、及びu(補正)の3つの変数で動作するカルマンフィルタを使用することができる。
図5Bに描写された第2の場合については、g0は、相互相関によって計算することができる。図5Cに描写された第3の場合については、g0及びg1の両方を、相互相関によって計算することができる。第3の場合において、カルマンフィルタは、g1をg0とは別個に学習する。このため、この場合において、g1は、大きい信号を用いて学習され、g0は補正を介して学習されることになる。
信号が存在しない場合、カルマンフィルタには、以前に行われた補正と、現在の測定値に対する対応する効果と、が既知となることとなる。このため、カルマンフィルタは、チャネル情報を生成するための摂動として、補正を自動的に使用することができる。
図5Eは、LO漏れの第5の例の概略的な図である。この例において、内部送信器LO漏れが存在し、搬送波はLO及び-LO周波数の両方から離れている。
図5Fは、LO漏れの第6の例の概略的な図である。この例において、外部送信器LO漏れが存在し、搬送波はLO周波数上にある。
図5Gは、LO漏れの第7の例の概略的な図である。この例において、外部送信LO漏れが存在し、搬送波はLO周波数から離れている。
LO漏れの7つの例が描写されているが、他のLO漏れのシナリオもあり得る。例えば、他の例において、送信信号は存在しないが、外部LO漏れが存在する。
図6Aは、送信信号サンプル(TX)及び観測受信器サンプル(LPBCK)を処理するためのデジタル送信器回路410の一実施形態の概略的な図である。図6Bは、図6Aのデジタル送信器回路410についての送信信号サンプル及び観測受信器サンプルのデータフロー420の一実施形態の概略的な図である。
デジタル送信器回路410は、差分LO漏れ信号を示すRF送信信号TXのデジタルサンプルを受信する。デジタル送信器回路410はまた、観測受信器からループバックを介して受信された観測信号LPBCKのデジタルサンプルを受信する。
例解された実施形態において、デジタル送信器回路410は、異なる周波数でサンプルを観測するための周波数選択回路(FSC)401を含む。FSC401は、TX及びLPBCKサンプルをシフトさせて、シフトなしのTXサンプル、2*(fs-LO)だけシフトされたTXサンプル、及びLOだけシフトされたLPBCKサンプルを生成する(それによってLOコンテンツをDCにダウンシフトさせるため)。これらのシフトは、例えば、NCO405及び406によって制御されるデジタル混合器403及び404を使用して、任意の好適な方法で達成することができる。特定の実装態様において、FSC401は、3つのシフトされたサンプルの各々を蓄積するためのデジタル蓄積器407を含む。
内部LO漏れ観測の場合、TX/LPBCK信号は、FSC401から来るものであり得る。しかしながら、外部LO漏れ観測については、TX信号がFSC401を通るようにルーティングされないことが望ましいが、その代わりに、別個のLOL蓄積器に独立してルーティングされ得る。
外部LOL観測は、送信器から観測受信器へのマッピングに依存し、これはユーザによって制御され得る。内部(直交誤差補正(QEC)及びLO漏れ)観測は、送信器から観測受信器へのマッピングに依存しないので、外部観測ができない場合であっても、内部観測が可能である時間がある。外部観測がFSCに依存していた場合、送信器から観測受信器へのマッピングが変更されるまで、外部観測は内部観測をブロックし得る。
外部LO漏れ観測が内部QEC観測をブロックすることを避けるために、外部LOL観測のためのTX蓄積器は、TX信号を直接(FSCを通さずに)見ることができ、TX QECが同時にFSCにアクセスすることができるようにし得る。
特定の実装態様において、別個のI/Q蓄積器が、接続されていない、FSC401から独立したデジタル送信経路中に構築される。同様のI/Q蓄積器が、送信チャネルの各々について、観測経路中に構築することができる。I/Q蓄積器は、送信器LO漏れブロックからの制御に基づいて、蓄積を実行することができる。かかるループバックデータは、以上に考察されたように、LOがベースバンドDCになるように、NCOを使用して周波数においてシフトすることができる。
特定の実装態様において、TX及びLPBCKサンプルについての収集のためにバッチ収集が使用され、両方が収集されたときにのみ、蓄積器へと更新することが許容される。これを実装するために、TXサンプルに関しては、アクティブな蓄積器、保持レジスタ、及び最終蓄積器を使用することができる。LPBCKサンプルに関しては、アクティブな蓄積器及び最終蓄積器を使用することができる。データ収集の間、アクティブな蓄積器は、TXストリームのサンプルを合計する。バッチサイズが到達されると、アクティブな蓄積器は、保持レジスタに転送され得、アクティブな蓄積器は、ゼロにされて、サンプルの次のバッチを開始する。アクティブな蓄積器がバッチを完了するとすぐに、その内容を最終蓄積器に直接追加することができるので、ORX保持レジスタが使用される必要はない。
ここで、送信器漏れ観測データを処理するためのカルマンフィルタのモデルの一実施形態が説明される。
送信器(Tx)LO漏れ(例えば差分LO漏れ)は、内部ループバック経路を通して観測される。数2が以下に示され、ここでyint[n]は、TxLO周波数をDCに回転させた後の内部ループバック出力であり、x[n]は、DC付近のユーザTx信号であり、x[n]は、ループバック出力においてTxLOにエイリアスする干渉ユーザTx信号であり、gは、LO周波数(DC)におけるTxからループバックへの複素チャネルであり、gは、干渉周波数におけるTxからループバックへの複素チャネルであり、μは、現在のTxLO漏れ補正値であり、μintは、ループバック出力において観測可能であるがTx入力に戻されるTxLO漏れであり、u[n]は、Tx、ループバック又はその両方からの無相関ゼロ平均ホワイトノイズである。
TxLO漏れ(例えばコモンモードLO漏れ)はまた、観測受信器(ORx)にループバックされる外部経路を通して観測される。数3が以下に示され、ここでyext[n]は、TxLO周波数をDCに回転させた後の外部ORx出力であり、x[n]は、DC付近のユーザTx信号であり、hは、LO周波数(DC)におけるTxからORxへの複素チャネルであり、μは、現在のTxLO漏れ補正値であり、μintは、ループバック出力において観測可能であるがTx入力に戻されるTxLO漏れであり、μextは、Tx入力に戻されるORx出力において観測可能な追加的なTxLO漏れであり、v[n]は、Tx、ORx又はその両方からの無相関ゼロ平均ホワイトノイズである。
特定の実装態様において、カルマンフィルタは、頻繁な内部観測を行う一方で、より少ない頻度の外部観測を行うことによって、Tx/ORx出力における組み合わされたμint+μextをキャンセルするため、μを学習するように実装される。内部漏れμintは、LO漏れの時間により変化する成分を捕捉すると仮定することができ、一方、μextは、時間的にかなり低い頻繁でしか変化しない静的バイアスであると仮定することができる。
以下の数4及び数5は、相関と和の演算を定義する。

観測された内部LO漏れに関して、FSCを使用する場合、数6及び数7に示されるように、Tx入力が内部ループバック出力と相互相関されて、未知のチャネルを迅速に学習することができる。

ユーザTx信号は、ほぼゼロの平均を有し得るため、相互相関は、未知の漏れμintを直接推定するのには好適ではない。以下の数8は、計算された合計(既知の定数基準信号μに対する相互相関に類似する)に関連する。
したがって、内部経路の観測から、3つの未知数(g,g,μint)及び3つのノイズ寄与(C(u,x ),C(u,x ),S(u))を有する、3つの複素観測方程式を得る。これらの観測方程式は、gμint項のため、未知数において非線形である。
観測された外部LO漏れに関しては、外部LOL蓄積器ブロックを使用して、Tx入力とORx出力との時間同期した合計を、以下の数9に示されるように実行することができる。
観測された外部LO漏れについては、3つの未知数(h,μint,μext)及びノイズ寄与(S(v))を有する単一の複素観測方程式が存在する。この観測方程式は、hμint項及びhμext項により、未知数において非線形である。
以上の観測方程式は、チャネルとLOLの未知数とをまとめて扱うことにより線形にすることもできるが(例えばTx入力を参照する代わりに、ループバック/ORx出力においてLOLを推定する)、非線形の形が、内部の未知数と外部の未知数とが、同じ共通のTx入力を参照しているμintを通して連結されることを可能とする。観測方程式は非線形であるため、非線形推定アルゴリズム(例えば、カルマンフィルタ)を使用することができる。
以上の内部及び外部の観測方程式を組み合わせると、数10に示されるように、合わせて5つの未知の状態変数が存在する。
プロセスノイズが経時変化を導入することを可能とするため、恒等状態遷移行列が使用され得る。カルマンフィルタの予測ステップは、以下に示される数11及び数12によって与えられ得る。

カルマンフィルタの更新ステップは、(i)完全な非線形観測方程式を使用した、所与の未知数の現在の値に対して観測値がどのようになるべきかの推定、及び(ii)ヤコビアンを観測行列として定義することによって、線形カルマンフィルタ更新を実行すること、の2つのステップを含み得る。
第1のステップに関して、所与の未知数の現在の値に対して観測値がどのようになるべきかを推定するために、以下の数13、数14、数15、数16及び数17を使用することができる。




第2のステップに関して、以下の数18に示されるように、観測システムのヤコビアンを観測行列として使用して、線形カルマンフィルタ更新を実行することができる。
特定の観測値が欠落している場合、ヤコビアンから対応する列を削除することができ、減少された観測次元でカルマン更新が実行される。例えば、外部観測データが現在の時間ステップにおいて利用可能でない場合、観測次元は4から3に減少される。
複数のローカルループバックを用いて実装される例示的な送信器
図7は、別の実施形態による送信器540の概略的な図である。送信器540は、デジタル送信器回路520、I経路DAC521a、I経路制御可能フィルタ522a、I経路混合器523a、Q経路DAC521b、Q経路制御可能フィルタ522b、Q経路混合器523b、可変利得増幅器(VGA)525、第1のローカルループバック回路531、第2のローカルループバック回路532、及びサブサンプリングADC533を含む。
図7に示されるように、デジタル送信器回路520は、I送信データ及びQ送信データを受信し、これらはデジタル処理後にそれぞれI経路DAC521a及びQ経路DAC521bに提供される。
I経路DAC521aは、I送信データをアナログI信号に変換するよう機能し、この信号は、I経路制御可能フィルタ522aによってフィルタリングされて、フィルタリングされたI信号を生成する。フィルタリングされたI信号は、I経路混合器523aによって無線周波数にアップコンバートされる。特に、I経路混合器523aは、フィルタリングされたI信号とLO524からの第1のLOクロック信号とを混合して、アップコンバートされたI信号を生成する。
同様に、Q経路DAC521bは、Q送信データを処理してアナログQ信号を生成するよう機能し、この信号は、Q経路制御可能フィルタ522bによってフィルタリングされて、フィルタリングされたQ信号を生成する。追加的に、Q経路混合器523bは、フィルタリングされたQ信号とLO524からの第2のLOクロック信号とを混合して、アップコンバートされたQ信号を生成する。
LO524は、フラクショナルN PLLなどの周波数シンセサイザを使用することを含むが、これに限定されない、多種多様な方法で実装することができる。第1のLOクロック信号及び第2のLOクロック信号は、フィルタリングされたI信号及びフィルタリングされたQ信号をアップコンバートするのに好適な位相差を有することができる。例えば、直交位相差を使用することができる。
アップコンバートされたI信号とアップコンバートされたQ信号とが組み合わされて、差分送信信号を生成し、この信号がVGA525によって増幅されて、ピンTX+とTX-との間に供給される、増幅された差分送信信号を生成する。増幅された差分送信信号は、RFフロントエンドシステム(例えば図1のRFフロントエンドシステム2)に供給される。
図7に示されるように、デジタル送信器回路520は、LO524に起因するLO漏れを補償するために、I送信信号及びQ送信信号を調節するための、LO漏出補償回路534を更に含む。かかるLO漏れは、差分LO漏れ及びコモンモードLO漏れを含むことができる。
LO漏れ補償は、送信器540によって生成されたRF送信信号の送信サンプルTXと、RFフロントエンドシステムを通した外部ループバック経路を使用して観測受信器(例えば図1の観測受信器6を参照)から捕捉された観測サンプルOBSと、に基づく。
例解された実施形態において、送信器540は、観測受信器を通る外部ループバック経路に加えて、複数の(この例においては2つの)ローカルループバック経路を用いて動作する。特に、VGA525による増幅後のRF送信信号を観測するために、第1のローカルループバック回路531が含まれ、VGA525による増幅に先立つRF送信信号を観測するために、第2のローカルループバック回路532が含まれる。
複数のローカルループバック経路を含むことは、多くの利点を提供する。例えば、第1のローカルループバック経路531は、VGA525の影響と、RF送信信号出力ピンを通して結合された任意のノイズと、を含む。しかしながら、VGA525が低利得設定で動作される場合、増幅されたRF送信信号は、低い信号対ノイズ比(SNR)を有することができ、これは、平均化のために多数のサンプルが取られることによる遅延に帰着する。更に、第1のローカルループバック経路531を使用するLO漏れに対する任意の較正も、下流の回路(例えば電力増幅器)を、送信器540によって生成されるRF送信信号にさらす。
対照的に、第2のローカルループバック経路532は、RF送信信号が下流の回路に伝播する(そして潜在的に損傷させる)ことを防止するために、VGA525がオフになっているときでも使用することができる。更に、第2のローカルループバック経路532は、出力インピーダンスマッチングの影響から遮断され、VGA525の利得設定が低い場合であっても、良好なSNRを呈する。しかしながら、第2のローカルループバック経路532は、VGA525の後に発生するLO漏れの影響を見逃し得る。
図7を引き続き参照すると、RF送信信号は、例えば、第5世代(5G)技術の周波数範囲1(FR1)を使用するセルラ通信のための約7.125GHzまでの比較的高い周波数を有することができる。サブサンプリングADC533は、この実施形態において、RF送信信号の搬送波周波数よりも小さいサンプリングレートで動作する。サブサンプリングADCを使用することは、低減された面積、消費電力、及び/又はコストなどの、多くの利点を提供する。
エイリアシング効果(例えばイメージ問題)がLO漏れ補正の動作を妨げることを防止するのを支援するために、I経路混合器523a及びQ経路混合器523bは、高調波除去混合器として実装することができる。特定の実装態様において、I経路混合器523a及びQ経路混合器523bは、少なくとも3次高調波除去混合器、より好ましくは、3次及び5次高調波除去混合器である。
このようにして混合器を実装することにより、3次及び5次高調波成分のエイリアシングに起因する問題が軽減される。
特定の実装態様において、例えば、7次高調波などの高次高調波が、第1のローカルループバック回路531及び第2のローカルループバック回路532に含まれるRFフィルタを使用して考慮される。このため、高調波除去混合器とRFフィルタとの組み合わせが、エイリアシングに起因する問題を低減するよう機能することができる。
エイリアシングを更に考慮するために、LO漏れ補償回路は、エイリアシングの影響をモデル化及び予測するように実装することができる。例えば、FSC(例えば図6A及び図6Bを参照)がデジタル送信器回路に含められて、かかる機能の達成を支援することができる。このため、デジタル処理は、エイリアシングに対する補償の別の層として機能することができる。
図8は、デジタル送信器回路570の一実施形態の概略的な図である。デジタル送信器回路570は、例えば、図7のデジタル送信器回路520において使用することができる。図8に示されるように、デジタル送信器回路570は、QEC/LO漏れ補償回路561、プログラム可能有限インパルス応答フィルタ(PFIR)562、補間/フィルタリング回路563、周波数選択蓄積回路564、及びメモリに格納されカルマンフィルタ566を実装するために動作可能なソフトウェアを含むプロセッサ565を含む。
デジタル送信器回路570は、デジタルI及びQ送信信号を処理し、処理されたデジタルI及びQ送信信号を一対のDAC(図8には図示せず)に供給する。デジタルI及びQ送信信号は、ベースバンドプロセッサ(図8には図示せず)から受信される。
例解された実施形態において、周波数選択蓄積回路564は、(1つ以上のオンチップのローカルループバック経路を通して)ローカルに得られたRF送信信号の送信サンプルTXと、(RFフロントエンドを通して)1つ以上の外部ループバック経路を通して観測受信器から捕捉された観測サンプルOBSと、を受信する。周波数選択蓄積回路564は、例えば、図6A及び図6Bに関して以上に説明されたように、サンプルの周波数をシフトさせ(例えばデジタル混合器及びNCOを使用して)、周波数シフトされたサンプルを蓄積することができる。
プロセッサ565は、蓄積されたサンプルを受信し、カルマンフィルタ566は、少なくともQEC/LO漏れ補償回路561におけるLO漏れ補償のための設定を制御するために、蓄積されたサンプルを処理するように動作する。QEC/LO漏れ補償回路561のみを制御するものとして示されているが(例えばデジタルI及びQ送信信号の各々に加えられるDCオフセット)、カルマンフィルタ566は他の回路を制御することができる。
例えば、カルマンフィルタ566は、I及びQ経路の制御可能なフィルタ(例えば、図7のI経路制御可能フィルタ522a及びQ経路制御可能フィルタ522b)に対する等化、及び/又は制御可能フィルタ自体の設定(フィルタリングのために使用されるインダクタ及び/又はコンデンサの値など)を提供するように、PFIR562を制御することができる。追加的に又は代替的に、カルマンフィルタ566は、LO漏れについて送信器を較正するために使用される周波数、振幅及び/又は位相の設定を制御することができる。例えば、特定の実施例において、較正サイクルは、テストトーンを使用して動作され、該テストトーンは、送信信号が存在しないときに投入されるか、又は存在するときに送信信号に追加され得る。このため、カルマンフィルタ566は、較正を支援するためにディザリング又は他の摂動を提供することができる。
デジタル送信器回路の一例が描写されているが、他の実装態様が可能である。
図9は、別の実施形態による送信器620の概略的な図である。送信器620は、一対のDAC601、一対の制御可能なフィルタ602、一対の混合器603、VGA604、第1のローカルループバック経路LB1、第2のローカルループバック経路LB2、及びサブサンプリングADC614を含む、様々な構成要素を含む。
図9に示されるように、第1のループバック経路LB1は、VGA604の後にあり、制御可能な減衰器609と、第1の利得制御高調波フィルタリング回路611と、を含む。追加的に、第2のループバック経路LB2は、VGA604の前にあり、入力スイッチ610(差分RF送信信号の極性を反転する能力を有する)と、第2の利得制御高調波フィルタリング回路612と、を含む。
引き続き図9を参照すると、第1のループバック経路LB1は、第1の一対のスイッチ616aによって第3の利得制御高調波フィルタリング回路613に結合され、第2のループバック経路LB2は、第3の利得制御高調波フィルタリング回路613に結合される。第3の利得制御高調波フィルタリング回路613の出力は、サブサンプリングADC614に供給される。サブサンプリングADC614は、RF送信信号及び/又は増幅されたRF送信信号のサンプルを出力する。
エイリアシング効果がLO漏れ補正の動作を妨げることを防止するのを支援するために、一対の混合器603は、高調波除去混合器、例えば、3次及び5次の高調波を除去する混合器として実装することができる。このようにして混合器を実装することにより、3次及び5次の高調波成分をエイリアシングすることに起因する問題が軽減される。かかるエイリアシングは、サブサンプリングADC614がRF送信信号の搬送波周波数より小さいサンプリングレートを有することにより生じ得る。
特定の実装態様において、高次高調波、例えば、7次高調波が、利得制御高調波フィルタリング回路611~613の描写されたRFフィルタを使用して考慮される。このため、高調波除去混合器とRF高調波フィルタの組み合わせが、エイリアシングに起因する問題を低減するよう機能することができる。
エイリアシングを更に考慮するために、サブサンプリングADCからの送信サンプルを処理するデジタル送信器回路は、エイリアシングの影響をモデル化し予測するように実装することができる。例えば、FSC(例えば図6A及び図6Bを参照)がデジタル送信器回路に含められて、かかる機能の達成を支援することができる。このため、デジタル処理は、エイリアシングに対する補償の別の層として機能し得る。
図10Aは、一実施形態による制御可能な発振器701、VGA707、及び高調波除去混合器700を含む回路720の概略的な図である。図10Bは、2分周モードで動作する図10Aの回路720のグラフである。図10Cは、4分周モードで動作する図10Aの回路720のグラフである。
図10Aに示されるように、制御可能な発振器701(例えばフラクショナルN PLLである)は、一対のクロック信号CKP及びCKNを出力する。回路720は、制御可能な分周器702を更に含み、該分周器は、制御可能な分周率、例えば1、2、又は4を用いて、一対のクロック信号CLKP及びCKNを分周することできる。
制御回路720は、制御可能な分周器702の出力を処理して、混合器705によってI及びQ信号と混合された複数のLOクロック信号位相を生成するための、2分周モード回路703及び4分周回路704を更に含む。この例において、3次及び5次の高調波の高調波除去の目的のため、6つのLOクロック信号位相(10、II、12、QO、QI、Q2)が使用される。混合器705の出力は、組み合わせ器706によって組み合わされて、VGA707に供給されるRF送信信号を生成する。
このようにして組み合わされる複数の混合器705を使用することによって、3次及び5次高調波除去が提供される。
制御可能な発振器701が比較的低い周波数(例えば3.5GHz以下)で動作している場合、図10Bに示されるように、4分周回路704が使用されて、複数のクロック信号位相を生成することができる。
しかしながら、所望のLO周波数が比較的高い場合(例えば3.5GHzより高い)、制御可能な発振器701をこのLO周波数の4倍の周波数で動作させ、4分周回路704を使用することが、実現不可能となり得る。このため、2分周を提供し、3次及び5次の高調波の高調波除去を提供するために望ましい他のLOクロック信号位相を生成するために補間を使用する、2分周回路703が含められる。2分周モードの例示的な結果が、図10Cに示されている。
結論
本明細書におけるトランシーバは、100MHz~7GHzのRF信号のみならず、Xバンド(約7GHz~12GHz)、Kバンド(約12GHz~18GHz)、Kバンド(約18GHz~27GHz)、Kバンド(約27GHz~40GHz)、Vバンド(約40GHz~75GHz)、及び/又はWバンド(約75GHz~110GHz)などの、高い周波数の信号をも含む、種々の周波数の信号を扱うことができる。したがって、本明細書における教示は、マイクロ波システムを含む多種多様なRF通信システムに適用可能である。
以上の説明は、要素又は特徴を「接続されている」又は「結合されている」ものとして言及している場合がある。本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、「接続されている」とは、ある要素/特徴が別の要素/特徴と直接的又は間接的に接続されていることを意味し、必ずしも機械的に接続されている必要はない。同様に、明示的に別段の記載がない限り、「結合されている」とは、ある要素/特徴が別の要素/特徴と直接的又は間接的に結合されていることを意味し、必ずしも機械的に結合されている必要はない。このため、図に示される様々な概略的な図は、要素及び構成要素の例示的な構成を描写しているが、実際の実施形態において、追加的な介在要素、デバイス、特徴、又は構成要素が存在し得る(描写された回路の機能が悪影響を受けないものとする)。
特定の実施形態が説明されてきたが、これらの実施形態は、例としてのみ提示されたものであり、本開示の範囲を限定することを意図されたものではない。実際に、本明細書に説明された新規な機器、方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得、更に、本明細書に説明された方法及びシステムの形態における様々な省略、置換及び変更が、本開示の趣旨から逸脱することなくなされ得る。例えば、開示された実施形態は、所与の構成で提示されているが、代替的な実施形態は、異なる構成要素及び/又は回路トポロジを用いて同様の機能を実行し得、いくつかの要素は、削除、移動、追加、細分化、結合、及び/又は修正され得る。これらの要素の各々は、様々な異なる方法で実装され得る。以上に説明された様々な実施形態の要素及び動作の任意の好適な組み合わせは、更なる実施形態を提供するために組み合わせることができる。したがって、本発明の範囲は、添付される請求項を参照することによってのみ定義される。
いずれの請求項も、それが明らかに技術的に実現可能でない場合を除き、同じタイプの任意の先行する請求項に従属し得ることは、理解されるべきである。
いずれの請求項も、それが明らかに技術的に実現可能でない場合を除き、同じタイプの任意の先行する請求項に従属し得ることは、理解されるべきである。
なお、本開示は以下の態様を含む。
(態様1)
トランシーバ集積回路(IC)であって、
少なくとも1つの混合器及びローカル発振器(LO)を含む、第1の送信器であって、前記第1の送信器は、前記LOが周波数アップコンバージョンを提供するよう少なくとも1つの混合器を制御することに基づいて、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成された、送信器と、
少なくとも前記第1の送信器を観測するための観測信号を受信するように構成された、観測受信器であって、前記観測受信器は、前記観測信号を処理して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出するように構成された、観測データ経路と、前記観測データ経路から捕捉されたデータを処理することに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、LO漏れ観測回路と、を含む、観測受信器と、
を備え、前記第1の送信器は、前記漏れ観測データを処理して、前記LOの漏れを補償するように構成されている、トランシーバIC。
(態様2)
前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路が前記送信電力を検出することを妨げない、態様1に記載のトランシーバIC。
(態様3)
前記観測データ経路は、前記観測信号を処理してデジタルプリディストーション(DPD)を実行するように更に構成され、前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路がDPDを実行することを妨げない、態様1又は2に記載のトランシーバIC。
(態様4)
前記第1の送信器は、前記トランシーバICの1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、前記LOの漏れを補償するように更に構成されている、態様1から3のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様5)
前記第1の送信器は、ローカル漏れ観測データから差分LO漏れを検出し、前記観測受信器からの前記漏れ観測データからコモンモードLO漏れを検出するように構成されている、態様4に記載のトランシーバIC。
(態様6)
前記第1の送信器は、前記第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を更に含み、前記1つ以上のローカル観測経路は、前記VGAの後の第1のローカル観測経路及び前記VGAの前の第2のローカル観測経路を含む、態様4又は5に記載のトランシーバIC。
(態様7)
前記第1の送信器は、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの両方を処理するように構成された、デジタルフィルタを備える、態様4~6のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様8)
前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、態様7に記載のトランシーバIC。
(態様9)
前記第1の送信器は、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び前記漏れ観測データを、複数のバッチで収集するように構成されている、態様4~8のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様10)
前記第1の送信器は、前記観測受信器から前記ローカル漏れ観測データ及び前記漏れ観測データの所与の数のサンプルを受信した後、前記LOの漏れを補償するためのLO漏れ補償信号の値を更新するように構成されている、態様9に記載のトランシーバIC。
(態様11)
前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路から捕捉されたデータを混合することに基づいて、周波数シフトされたデータを生成するように構成された、デジタル混合器と、前記周波数シフトされたデータを蓄積することに基づいて、前記漏れ観測データを生成するように構成された、デジタル蓄積器と、を含む、態様1から10のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様12)
前記LO漏れ観測回路は、前記デジタル混合器にデジタルクロック信号を供給するように構成された、デジタル発振器を更に含む、態様11に記載のトランシーバIC。
(態様13)
前記第1の送信器を含む複数の送信器を更に備え、前記観測信号は、所与の時間において前記複数の送信器のうちの1つを観測するように構成され、前記LO漏れ観測回路は、前記複数の送信器の各々について、前記漏れ観測データを別個に追跡するように構成されている、態様1から12のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様14)
前記複数の送信器のうち、観測のために選択された送信器は、前記LO漏れ観測回路の動作を妨げることなく変更可能である、態様13に記載のトランシーバIC。
(態様15)
前記観測データ経路は、前記観測信号に基づいて、デジタル観測信号を生成するように構成された、アナログ-デジタル変換器(ADC)と、前記デジタル観測信号を処理するように構成された、デジタル回路と、を含む、態様1から14のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様16)
トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れを補償するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つの混合器及び前記少なくとも1つの混合器を制御するローカル発振器(LO)を含む第1の送信器を使用して、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成することと、
前記第1の送信器からRFフロントエンドを通した観測受信器へのループバック経路に基づいて、観測信号を生成することと、
前記観測信号を処理して、前記観測受信器の観測データ経路を使用して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出することと、
前記観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成することと、
前記漏れ観測データを処理して、前記LOの漏れを補償することと、を含む、方法。
(態様17)
前記漏れ観測データは、前記送信電力の検出を妨げることなく生成される、態様16に記載の方法。
(態様18)
前記観測信号を処理することは、前記第1のRF送信信号に対してデジタルプリディストーション(DPD)を実行することを含み、前記漏れ観測データは、DPDを妨げることなく生成される、態様16又は17に記載の方法。
(態様19)
前記RFフロントエンドを通さない1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、前記LOの漏れを補償することと、デジタルフィルタを使用して、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データと前記漏れ観測データとをマージすることと、を更に含む、態様16~18のいずれか一項に記載の方法。
(態様20)
無線周波数(RF)通信システムであって、
RFフロントエンドと、
前記RFフロントエンドに第1のRF送信信号を供給するように構成された、第1の送信器と、観測受信器であって、前記第1の送信器から前記RFフロントエンドを通した前記観測受信器へのループバック経路によって、観測信号を受信するように構成された、観測受信器と、を含むトランシーバと、を含み、前記観測受信器は、前記観測信号を処理して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出するための、観測データ経路と、前記観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ観測回路と、を備え、
前記第1の送信器は、前記漏れ観測データを処理して、前記第1の送信器のLOの漏れを補償する、無線周波数通信システム。
(態様21)
トランシーバであって、
無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成された、送信器であって、前記送信器は、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路における前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成された、送信器と、
観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器と、
前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路であって、前記LO漏れ補償回路は、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む、ローカル発振器漏れ補償回路と、を備える、トランシーバ。
(態様22)
前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、態様21に記載のトランシーバ。
(態様23)
前記カルマンフィルタは、複数の非線形方程式を使用して、前記LOの漏れに対する補正値を推定するように構成されている、態様22に記載のトランシーバ。
(態様24)
前記カルマンフィルタは、観測行列を使用した前記カルマンフィルタの線形更新に基づいて、前記補正値を修正するように更に構成されている、態様23に記載のトランシーバ。
(態様25)
前記観測行列は、ヤコビアン行列に対応する、態様24に記載のトランシーバ。
(態様26)
前記複数の非線形方程式の第1の部分は、前記第1の観測データの関数であり、前記複数の非線形方程式の第2の部分は、前記第2の観測データの関数である、態様23~25のいずれか一項に記載のトランシーバ。
(態様27)
前記送信器は、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理するように構成された、デジタル送信器回路を備え、前記デジタルフィルタは、前記デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、前記LOの漏れについて前記送信器を補償するように構成されている、態様21に記載のトランシーバ。
(態様28)
前記デジタルフィルタは、前記デジタルI信号の第1のDCオフセット及び前記デジタルQ信号の第2のDCオフセットを制御するように構成されている、態様27に記載のトランシーバ。
(態様29)
前記デジタル送信器回路は、プログラム可能有限インパルス応答(PFIR)フィルタを含み、前記デジタルフィルタは、PFIRを制御するように構成されている、態様27又は28に記載のトランシーバ。
(態様30)
前記送信器は、前記デジタル送信器回路に結合され、アナログI信号を生成するように構成された、I経路デジタル-アナログ変換器(DAC)と、前記アナログI信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたI信号を生成するように構成された、制御可能なI経路フィルタと、前記デジタル送信器回路に結合され、アナログQ信号を生成するように構成された、Q経路DACと、前記アナログQ信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたQ信号を生成するように構成された、制御可能なQ経路フィルタと、を備える、態様27~29のいずれか一項に記載のトランシーバ。
(態様31)
前記デジタルフィルタは、前記制御可能なI経路フィルタ及び前記制御可能なQ経路フィルタの設定を制御する、態様30に記載のトランシーバ。
(態様32)
前記フィルタリングされたI信号を受信するように構成され、前記LOによって制御される、I経路混合器と、前記フィルタリングされたQ信号を受信するように構成され、前記LOによって制御される、Q経路混合器と、を更に備え、前記RF送信信号は、前記I経路混合器の出力と前記Q経路混合器の出力とを組み合わせることに基づいて生成される、態様30又は31に記載のトランシーバ。
(態様33)
前記第1の観測データは、前記LOの差分LO漏れを示し、前記第2の観測データは、前記LOのコモンモードLO漏れを示す、態様21~32のいずれか一項に記載のトランシーバ。
(態様34)
前記送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を含み、前記1つ以上のローカル観測経路は、前記VGAの後の第1のローカル観測経路と、前記VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む、態様21~33のいずれか一項に記載のトランシーバ。
(態様35)
トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れ補償の方法であって、前記方法は、
送信器を使用して、無線周波数(RF)送信信号を生成することと、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路において前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成することと、
前記送信器からフロントエンドシステムを通した観測受信器への外部ループバック経路を使用して、第2の観測データを生成することと、
デジタルフィルタを使用して、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理することに基づいて、前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償することと、を含む、方法。
(態様36)
前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、態様35に記載の方法。
(態様37)
複数の非線形方程式を使用して、前記LOの漏れに対する補正値を推定することを更に含み、前記複数の非線形方程式の第1の部分は、前記第1の観測データの関数であり、前記複数の非線形方程式の第2の部分は、前記第2の観測データの関数である、態様36に記載の方法。
(態様38)
前記送信器のデジタル送信器回路を使用して、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理することと、デジタルフィルタを使用して、前記デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、前記LOの漏れについて前記送信器を補償することと、を更に含む、態様35~37のいずれか一項に記載の方法。
(態様39)
無線周波数(RF)通信システムであって、
RFフロントエンドと、
トランシーバであって、前記RFフロントエンドにRF送信信号を供給するように構成された、送信器であって、前記送信器は、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路において前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成された、送信器と、
前記送信器から前記RFフロントエンドを通した観測受信器への外部ループバック経路から受信された観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器と、
前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路であって、前記LO漏れ補償回路は、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路と、を備える、トランシーバと、を備える、RF通信システム。
(態様40)
前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、態様39に記載のRF通信システム。
(態様41)
トランシーバ集積回路(IC)であって、
アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む複数の混合器であって、前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とが組み合わされて、無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成されている、複数の混合器と、
前記RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)と、
前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック回路と、を備える、トランシーバIC。
(態様42)
前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に備える、態様41に記載のトランシーバIC。
(態様43)
前記少なくとも1つのサブサンプリングADCは、前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路から選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力をデジタル化するように構成された、共有サブサンプリングADCを含む、態様42に記載のトランシーバIC。
(態様44)
前記第1の混合器及び前記第2の混合器は、高調波除去混合器として実装される、態様42又は43に記載のトランシーバIC。
(態様45)
前記第1の混合器及び前記第2の混合器は、少なくとも3次高調波及び5次高調波を除去するように構成されている、態様44に記載のトランシーバIC。
(態様46)
前記少なくとも1つのサブサンプリングADCによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルを処理するように構成された、デジタル送信器回路を更に備える、態様42~45のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様47)
前記デジタル送信器回路は、前記少なくとも1つのサブサンプリングADCのエイリアシングの影響を予測するように構成されている、態様46に記載のトランシーバIC。
(態様48)
前記デジタル送信器回路は、前記複数のデジタル送信サンプルの周波数をシフトすることに基づいて、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルを生成するように構成された、周波数選択回路を含む、態様46又は47に記載のトランシーバIC。
(態様49)
前記デジタル送信器回路は、前記複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルと、周波数シフトのない前記複数のデジタル送信サンプルと、を別個に蓄積するように構成された、蓄積器回路を更に含む、態様48に記載のトランシーバIC。
(態様50)
前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に備え、周波数シフト回路は、前記ローカル発振器と前記少なくとも1つのサブサンプリングADCのサンプリングレートとの間の周波数差に基づいて、前記複数のデジタル送信サンプルをシフトするように構成されている、態様49に記載のトランシーバIC。
(態様51)
前記デジタル送信器回路に複数のデジタル観測サンプルを供給するように構成された、観測受信器を更に備え、前記蓄積器回路は、周波数シフト回路による周波数シフトの後に、前記複数のデジタル観測サンプルを蓄積するように更に構成されている、態様49又は50に記載のトランシーバIC。
(態様52)
前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に備え、前記周波数シフト回路は、前記ローカル発振器の周波数に基づいて、前記複数のデジタル観測サンプルをシフトするように構成されている、態様51に記載のトランシーバIC。
(態様53)
前記少なくとも1つのサブサンプリングADCは、前記RF送信信号の搬送波周波数よりも小さいサンプリングレートで、複数のループバック回路の出力をサンプリングするように構成されている、態様42~52のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様54)
前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つは、RF高調波除去フィルタを備える、態様41~53のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様55)
デジタルI信号及びデジタルQ信号を生成するように構成された、デジタル送信器回路と、前記デジタルI信号に基づいて、前記アナログI信号を生成するように構成された、第1のDACと、前記デジタルQ信号に基づいて、前記アナログQ信号を生成するように構成された、第2のDACと、前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器と、を更に備え、前記デジタル送信器回路は、前記複数のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルに基づいて、前記ローカル発振器の漏れの補償を実行するように構成されている、態様41~54のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
(態様56)
トランシーバにおけるループバックの方法であって、前記方法は、
第1の混合器を使用して、アナログ同相(I)信号をアップコンバートすること、第2の混合器を使用して、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートすること、及び前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とを組み合わせること、に基づいて、無線周波数(RF)信号を生成することと、
可変利得増幅器(VGA)を使用して、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成することと、
前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック経路を使用して、ループバックを提供することと、を含む、方法。
(態様57)
少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を使用して、前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理することを更に含む、態様56に記載の方法。
(態様58)
前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路から選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力を、共有サブサンプリングADCを使用してデジタル化することを更に含む、態様57に記載の方法。
(態様59)
無線周波数(RF)通信システムであって、
増幅されたRF送信信号を受信するように構成された、RFフロントエンドと、トランシーバであって、
アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む複数の混合器であって、前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とが組み合わされてRF送信信号を生成するように構成された、複数の混合器と、
前記RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)と、
前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック回路と、を備える、トランシーバと、を備える、RF通信システム。
(態様60)
前記トランシーバは、前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に含む、態様59に記載のRF通信システム。

Claims (60)

  1. トランシーバ集積回路(IC)であって、
    少なくとも1つの混合器及びローカル発振器(LO)を含む、第1の送信器であって、前記第1の送信器は、前記LOが周波数アップコンバージョンを提供するよう少なくとも1つの混合器を制御することに基づいて、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成された、送信器と、
    少なくとも前記第1の送信器を観測するための観測信号を受信するように構成された、観測受信器であって、前記観測受信器は、前記観測信号を処理して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出するように構成された、観測データ経路と、前記観測データ経路から捕捉されたデータを処理することに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、LO漏れ観測回路と、を含む、観測受信器と、
    を備え、前記第1の送信器は、前記漏れ観測データを処理して、前記LOの漏れを補償するように構成されている、トランシーバIC。
  2. 前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路が前記送信電力を検出することを妨げない、請求項1に記載のトランシーバIC。
  3. 前記観測データ経路は、前記観測信号を処理してデジタルプリディストーション(DPD)を実行するように更に構成され、前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路がDPDを実行することを妨げない、請求項1又は2に記載のトランシーバIC。
  4. 前記第1の送信器は、前記トランシーバICの1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、前記LOの漏れを補償するように更に構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  5. 前記第1の送信器は、ローカル漏れ観測データから差分LO漏れを検出し、前記観測受信器からの前記漏れ観測データからコモンモードLO漏れを検出するように構成されている、請求項4に記載のトランシーバIC。
  6. 前記第1の送信器は、前記第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を更に含み、前記1つ以上のローカル観測経路は、前記VGAの後の第1のローカル観測経路及び前記VGAの前の第2のローカル観測経路を含む、請求項4又は5に記載のトランシーバIC。
  7. 前記第1の送信器は、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び漏れ観測データの両方を処理するように構成された、デジタルフィルタを備える、請求項4~6のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  8. 前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、請求項7に記載のトランシーバIC。
  9. 前記第1の送信器は、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データ及び前記漏れ観測データを、複数のバッチで収集するように構成されている、請求項4~8のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  10. 前記第1の送信器は、前記観測受信器から前記ローカル漏れ観測データ及び前記漏れ観測データの所与の数のサンプルを受信した後、前記LOの漏れを補償するためのLO漏れ補償信号の値を更新するように構成されている、請求項9に記載のトランシーバIC。
  11. 前記LO漏れ観測回路は、前記観測データ経路から捕捉されたデータを混合することに基づいて、周波数シフトされたデータを生成するように構成された、デジタル混合器と、前記周波数シフトされたデータを蓄積することに基づいて、前記漏れ観測データを生成するように構成された、デジタル蓄積器と、を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  12. 前記LO漏れ観測回路は、前記デジタル混合器にデジタルクロック信号を供給するように構成された、デジタル発振器を更に含む、請求項11に記載のトランシーバIC。
  13. 前記第1の送信器を含む複数の送信器を更に備え、前記観測信号は、所与の時間において前記複数の送信器のうちの1つを観測するように構成され、前記LO漏れ観測回路は、前記複数の送信器の各々について、前記漏れ観測データを別個に追跡するように構成されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  14. 前記複数の送信器のうち、観測のために選択された送信器は、前記LO漏れ観測回路の動作を妨げることなく変更可能である、請求項13に記載のトランシーバIC。
  15. 前記観測データ経路は、前記観測信号に基づいて、デジタル観測信号を生成するように構成された、アナログ-デジタル変換器(ADC)と、前記デジタル観測信号を処理するように構成された、デジタル回路と、を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  16. トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れを補償するための方法であって、前記方法は、
    少なくとも1つの混合器及び前記少なくとも1つの混合器を制御するローカル発振器(LO)を含む第1の送信器を使用して、第1の無線周波数(RF)送信信号を生成することと、
    前記第1の送信器からRFフロントエンドを通した観測受信器へのループバック経路に基づいて、観測信号を生成することと、
    前記観測信号を処理して、前記観測受信器の観測データ経路を使用して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出することと、
    前記観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成することと、
    前記漏れ観測データを処理して、前記LOの漏れを補償することと、を含む、方法。
  17. 前記漏れ観測データは、前記送信電力の検出を妨げることなく生成される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記観測信号を処理することは、前記第1のRF送信信号に対してデジタルプリディストーション(DPD)を実行することを含み、前記漏れ観測データは、DPDを妨げることなく生成される、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 前記RFフロントエンドを通さない1つ以上のローカル観測経路からのローカル送信観測データに基づいて、前記LOの漏れを補償することと、デジタルフィルタを使用して、前記観測受信器からのローカル漏れ観測データと前記漏れ観測データとをマージすることと、を更に含む、請求項16~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 無線周波数(RF)通信システムであって、
    RFフロントエンドと、
    前記RFフロントエンドに第1のRF送信信号を供給するように構成された、第1の送信器と、観測受信器であって、前記第1の送信器から前記RFフロントエンドを通した前記観測受信器へのループバック経路によって、観測信号を受信するように構成された、観測受信器と、を含むトランシーバと、を含み、前記観測受信器は、前記観測信号を処理して、前記第1のRF送信信号の送信電力を検出するための、観測データ経路と、前記観測データ経路から捕捉された処理データに基づいて、漏れ観測データを生成するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ観測回路と、を備え、
    前記第1の送信器は、前記漏れ観測データを処理して、前記第1の送信器のLOの漏れを補償する、無線周波数通信システム。
  21. トランシーバであって、
    無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成された、送信器であって、前記送信器は、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路における前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成された、送信器と、
    観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器と、
    前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路であって、前記LO漏れ補償回路は、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む、ローカル発振器漏れ補償回路と、を備える、トランシーバ。
  22. 前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、請求項21に記載のトランシーバ。
  23. 前記カルマンフィルタは、複数の非線形方程式を使用して、前記LOの漏れに対する補正値を推定するように構成されている、請求項22に記載のトランシーバ。
  24. 前記カルマンフィルタは、観測行列を使用した前記カルマンフィルタの線形更新に基づいて、前記補正値を修正するように更に構成されている、請求項23に記載のトランシーバ。
  25. 前記観測行列は、ヤコビアン行列に対応する、請求項24に記載のトランシーバ。
  26. 前記複数の非線形方程式の第1の部分は、前記第1の観測データの関数であり、前記複数の非線形方程式の第2の部分は、前記第2の観測データの関数である、請求項23~25のいずれか一項に記載のトランシーバ。
  27. 前記送信器は、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理するように構成された、デジタル送信器回路を備え、前記デジタルフィルタは、前記デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、前記LOの漏れについて前記送信器を補償するように構成されている、請求項21に記載のトランシーバ。
  28. 前記デジタルフィルタは、前記デジタルI信号の第1のDCオフセット及び前記デジタルQ信号の第2のDCオフセットを制御するように構成されている、請求項27に記載のトランシーバ。
  29. 前記デジタル送信器回路は、プログラム可能有限インパルス応答(PFIR)フィルタを含み、前記デジタルフィルタは、PFIRを制御するように構成されている、請求項27又は28に記載のトランシーバ。
  30. 前記送信器は、前記デジタル送信器回路に結合され、アナログI信号を生成するように構成された、I経路デジタル-アナログ変換器(DAC)と、前記アナログI信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたI信号を生成するように構成された、制御可能なI経路フィルタと、前記デジタル送信器回路に結合され、アナログQ信号を生成するように構成された、Q経路DACと、前記アナログQ信号をフィルタリングすることに基づいて、フィルタリングされたQ信号を生成するように構成された、制御可能なQ経路フィルタと、を備える、請求項27~29のいずれか一項に記載のトランシーバ。
  31. 前記デジタルフィルタは、前記制御可能なI経路フィルタ及び前記制御可能なQ経路フィルタの設定を制御する、請求項30に記載のトランシーバ。
  32. 前記フィルタリングされたI信号を受信するように構成され、前記LOによって制御される、I経路混合器と、前記フィルタリングされたQ信号を受信するように構成され、前記LOによって制御される、Q経路混合器と、を更に備え、前記RF送信信号は、前記I経路混合器の出力と前記Q経路混合器の出力とを組み合わせることに基づいて生成される、請求項30又は31に記載のトランシーバ。
  33. 前記第1の観測データは、前記LOの差分LO漏れを示し、前記第2の観測データは、前記LOのコモンモードLO漏れを示す、請求項21~32のいずれか一項に記載のトランシーバ。
  34. 前記送信器は、第1のRF送信信号を増幅するように構成された、可変利得増幅器(VGA)を含み、前記1つ以上のローカル観測経路は、前記VGAの後の第1のローカル観測経路と、前記VGAの前の第2のローカル観測経路と、を含む、請求項21~33のいずれか一項に記載のトランシーバ。
  35. トランシーバにおけるローカル発振器(LO)の漏れ補償の方法であって、前記方法は、
    送信器を使用して、無線周波数(RF)送信信号を生成することと、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路において前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成することと、
    前記送信器からフロントエンドシステムを通した観測受信器への外部ループバック経路を使用して、第2の観測データを生成することと、
    デジタルフィルタを使用して、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理することに基づいて、前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償することと、を含む、方法。
  36. 前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、請求項35に記載の方法。
  37. 複数の非線形方程式を使用して、前記LOの漏れに対する補正値を推定することを更に含み、前記複数の非線形方程式の第1の部分は、前記第1の観測データの関数であり、前記複数の非線形方程式の第2の部分は、前記第2の観測データの関数である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記送信器のデジタル送信器回路を使用して、デジタル同相(I)信号及びデジタル直交位相(Q)信号を処理することと、デジタルフィルタを使用して、前記デジタル送信器回路を制御することに少なくとも部分的に基づいて、前記LOの漏れについて前記送信器を補償することと、を更に含む、請求項35~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 無線周波数(RF)通信システムであって、
    RFフロントエンドと、
    トランシーバであって、前記RFフロントエンドにRF送信信号を供給するように構成された、送信器であって、前記送信器は、前記送信器内の1つ以上のローカル観測経路において前記RF送信信号を観測することに基づいて、第1の観測データを生成するように構成された、送信器と、
    前記送信器から前記RFフロントエンドを通した観測受信器への外部ループバック経路から受信された観測信号を処理することに基づいて、第2の観測データを生成するように構成された、観測受信器と、
    前記送信器のLOの漏れについて前記送信器を補償するように構成された、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路であって、前記LO漏れ補償回路は、前記第1の観測データ及び前記第2の観測データを処理するように構成された、デジタルフィルタを含む、ローカル発振器(LO)漏れ補償回路と、を備える、トランシーバと、を備える、RF通信システム。
  40. 前記デジタルフィルタは、カルマンフィルタである、請求項39に記載のRF通信システム。
  41. トランシーバ集積回路(IC)であって、
    アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む複数の混合器であって、前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とが組み合わされて、無線周波数(RF)送信信号を生成するように構成されている、複数の混合器と、
    前記RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)と、
    前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック回路と、を備える、トランシーバIC。
  42. 前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に備える、請求項41に記載のトランシーバIC。
  43. 前記少なくとも1つのサブサンプリングADCは、前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路から選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力をデジタル化するように構成された、共有サブサンプリングADCを含む、請求項42に記載のトランシーバIC。
  44. 前記第1の混合器及び前記第2の混合器は、高調波除去混合器として実装される、請求項42又は43に記載のトランシーバIC。
  45. 前記第1の混合器及び前記第2の混合器は、少なくとも3次高調波及び5次高調波を除去するように構成されている、請求項44に記載のトランシーバIC。
  46. 前記少なくとも1つのサブサンプリングADCによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルを処理するように構成された、デジタル送信器回路を更に備える、請求項42~45のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  47. 前記デジタル送信器回路は、前記少なくとも1つのサブサンプリングADCのエイリアシングの影響を予測するように構成されている、請求項46に記載のトランシーバIC。
  48. 前記デジタル送信器回路は、前記複数のデジタル送信サンプルの周波数をシフトすることに基づいて、複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルを生成するように構成された、周波数選択回路を含む、請求項46又は47に記載のトランシーバIC。
  49. 前記デジタル送信器回路は、前記複数の周波数シフトされたデジタル送信サンプルと、周波数シフトのない前記複数のデジタル送信サンプルと、を別個に蓄積するように構成された、蓄積器回路を更に含む、請求項48に記載のトランシーバIC。
  50. 前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に備え、周波数シフト回路は、前記ローカル発振器と前記少なくとも1つのサブサンプリングADCのサンプリングレートとの間の周波数差に基づいて、前記複数のデジタル送信サンプルをシフトするように構成されている、請求項49に記載のトランシーバIC。
  51. 前記デジタル送信器回路に複数のデジタル観測サンプルを供給するように構成された、観測受信器を更に備え、前記蓄積器回路は、周波数シフト回路による周波数シフトの後に、前記複数のデジタル観測サンプルを蓄積するように更に構成されている、請求項49又は50に記載のトランシーバIC。
  52. 前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器を更に備え、前記周波数シフト回路は、前記ローカル発振器の周波数に基づいて、前記複数のデジタル観測サンプルをシフトするように構成されている、請求項51に記載のトランシーバIC。
  53. 前記少なくとも1つのサブサンプリングADCは、前記RF送信信号の搬送波周波数よりも小さいサンプリングレートで、複数のループバック回路の出力をサンプリングするように構成されている、請求項42~52のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  54. 前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つは、RF高調波除去フィルタを備える、請求項41~53のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  55. デジタルI信号及びデジタルQ信号を生成するように構成された、デジタル送信器回路と、前記デジタルI信号に基づいて、前記アナログI信号を生成するように構成された、第1のDACと、前記デジタルQ信号に基づいて、前記アナログQ信号を生成するように構成された、第2のDACと、前記第1の混合器及び前記第2の混合器を制御するように構成された、ローカル発振器と、を更に備え、前記デジタル送信器回路は、前記複数のローカルループバック回路のうちの少なくとも1つによって捕捉された複数のデジタル送信サンプルに基づいて、前記ローカル発振器の漏れの補償を実行するように構成されている、請求項41~54のいずれか一項に記載のトランシーバIC。
  56. トランシーバにおけるループバックの方法であって、前記方法は、
    第1の混合器を使用して、アナログ同相(I)信号をアップコンバートすること、第2の混合器を使用して、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートすること、及び前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とを組み合わせること、に基づいて、無線周波数(RF)信号を生成することと、
    可変利得増幅器(VGA)を使用して、RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成することと、
    前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック経路を使用して、ループバックを提供することと、を含む、方法。
  57. 少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を使用して、前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理することを更に含む、請求項56に記載の方法。
  58. 前記第1のローカルループバック回路又は前記第2のローカルループバック回路から選ばれた、選択されたローカルループバック回路の出力を、共有サブサンプリングADCを使用してデジタル化することを更に含む、請求項57に記載の方法。
  59. 無線周波数(RF)通信システムであって、
    増幅されたRF送信信号を受信するように構成された、RFフロントエンドと、トランシーバであって、
    アナログ同相(I)信号をアップコンバートするように構成された、第1の混合器と、アナログ直交位相(Q)信号をアップコンバートするように構成された、第2の混合器と、を含む複数の混合器であって、前記第1の混合器の出力と前記第2の混合器の出力とが組み合わされてRF送信信号を生成するように構成された、複数の混合器と、
    前記RF送信信号を増幅して、増幅されたRF送信信号を生成するように構成された、可変利得増幅器(VGA)と、
    前記VGAの出力に結合された第1のローカルループバック回路、及び前記VGAの入力に結合された第2のローカルループバック回路を含む、複数のローカルループバック回路と、を備える、トランシーバと、を備える、RF通信システム。
  60. 前記トランシーバは、前記複数のローカルループバック回路の少なくとも1つの出力を処理するように構成された、少なくとも1つのサブサンプリングアナログ-デジタル変換器(ADC)を更に含む、請求項59に記載のRF通信システム。
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