JP2023536511A - ジフルオロメチル-ピリジン-2-イルトリアゾール - Google Patents

ジフルオロメチル-ピリジン-2-イルトリアゾール Download PDF

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Abstract

本発明は、中枢神経系疾患及び他の疾患を治療するのに有用な、α5サブユニットを含有するGABAA受容体の調節薬である、一般式(I)のジフルオロメチル-ピリジン-2-イルトリアゾールに関する。さらに、本発明は、医薬組成物を調製するための方法、及び本発明による化合物の製造のための方法に関する。

Description

本発明は、α5サブユニットを含有するGABAA受容体の調節薬である、一般式(I)のジフルオロメチル-ピリジン-2-イルトリアゾールに関する。化合物は、中枢神経系及び他の疾患を治療するのに有用である。さらに、本発明は、医薬組成物を調製するための方法、及び本発明による化合物を製造するための方法に関する。
GABAAα5サブユニットが、中枢神経系の各種疾患及び障害の治療における治療標的となることが示唆されている。治療標的としてのGABAAα5サブユニットと各種神経障害、概日リズム障害、疼痛状態との間の関連が確立されてきた。α5サブユニットを含有するGABAA受容体を調節することができる化合物は特に、とりわけ認知障害、アルツハイマー病、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、並びにダウン症候群、自閉症、神経線維腫症I型に関連するか又は脳卒中後の認知欠損の治療に有用な候補となることが予期される。
国際公開第2012/062687号(欧州特許出願公開第2638029号に対応)は、神経障害を治療するためのトリアゾール誘導体を開示する。
国際公開第2020/016443号は、神経系疾患を治療するためのGABA受容体調節薬としてのジフルオロメチル-フェニルトリアゾールを開示する。前記化合物は、トリアゾール環に連結したフェニル基に結合したジフルオロメチル基を含有する。
本発明は、ジフルオロメチル-ピリジン-2-イルトリアゾールを記載する。前記化合物は、トリアゾール環に連結した2-ピリジン基に結合したジフルオロメチル基を含有する。2-ピリジン基の、結合したジフルオロメチル基との組み合わせは、驚くべきことに、国際公開第2020/016443号に記載される同様の化合物よりもかなり強力な、α5サブユニットを含有するGABAA受容体の調節薬である化合物につながった。化合物の調節効力は、以下に記載されるアッセイAにおける、化合物のKi値として測定可能である。この場合、国際公開第2020/016443号のフェニルトリアゾールに使用されたフェニル基の代わりのピリジン基、及び4位でのジフルオロメチル基の組み合わせは、請求項に係る化合物の効力を概して少なくとも約10倍以上、予想外に増大させる。
効力はGABAA5R結合定数Kiと関係し、効力の増大は、疾患治療における各化合物の有効用量の低下につながる。
本発明の目的
驚くべきことに、一般式(I)のピリジン-2-イル-トリアゾール
Figure 2023536511000001
(I)
(式中、
Xa及びXbは互いに異なり、C又はNを表し、
R1は、置換フェニル、又は1個若しくは2個若しくは3個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員ヘテロシクリル環である)
が、GABAA5R結合特性に関して改善された特性を有し、それが疾患治療における化合物の用量低下及び副作用の最小化につながる、GABAA5Rの優れた負の調節薬(すなわちGABAAα5サブユニットの負の調節薬)であることが判明した。さらに、本発明の化合物は、CNSにおける所期の作用及び高い代謝安定性を有する薬物に必要な、脳の区画からの低い排出率を有する優れたCNS浸透を有する。
ゆえに、本発明の一態様は、GABAA5Rの負の調節薬である、式(I)による化合物、又はその塩を指す。
本発明の別の態様は、高いGABAA5R結合特性を有するGABAA5Rの負の調節薬である、式(I)による化合物、又はその医薬的に許容可能な塩を指す。
本発明の別の態様は、高いGABAA5R結合特性、並びに脳の区画からの低い排出率及び高い代謝安定性を有する優れたCNS浸透を有する、GABAA5Rの負の調節薬である、式(I)による化合物、又はその医薬的に許容可能な塩を指す。
さらに本発明のさらなる態様は、任意に1種又は複数の不活性な担体及び/又は希釈剤とともに、式(I)による少なくとも1種の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含有する医薬組成物に関する。
本発明のさらなる態様は、本発明の化合物の製造方法に関する。
特に、本発明は、急性神経障害、慢性神経障害、認知障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症I型、術後認知機能低下、睡眠障害、概日リズム障害、筋萎縮性側索硬化症、AIDSにより引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発性精神病性障害、不安障害、全般不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物依存、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、多発梗塞性認知症、気分障害、うつ、大うつ病性障害、精神神経状態、精神病、注意欠陥多動性障害、神経障害性疼痛、脳卒中、注意障害、摂食障害、食欲不振、神経性食欲不振、悪液質、体重減少、筋萎縮、疼痛状態、慢性疼痛、侵害受容性疼痛、術後疼痛、変形性膝関節症疼痛、関節リウマチ痛、筋骨格痛、火傷痛、眼痛、炎症による痛み、骨折による痛み、痛覚過敏、神経障害性疼痛、ヘルペス関連痛、HIV関連神経障害性疼痛、外傷性神経損傷、外傷性脳損傷後回復、脳卒中後疼痛、虚血後痛、線維筋痛、慢性頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、糖尿病性神経障害性疼痛、幻肢痛、内臓痛及び皮膚痛などの、GABAA5Rの負の調節の影響を受けうる疾患又は状態の予防及び/又は治療における使用のための、式(I)による化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、又は式(I)による化合物若しくはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物に関する。
本発明の他の結果又は結論は、上述及び以下の記述から直接、当業者に明らかとなる。
本発明は、一般式(I)の化合物
Figure 2023536511000002
(I)
又はその塩に関する。
(式中、
Xa及びXbは互いに異なり、C又はNを表し、
R1は、置換フェニル、又は1個若しくは2個若しくは3個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員置換ヘテロシクリル環である)
特に、Xa又はXbのいずれかがCである。
R1は、好ましくは
カルバモイルで置換されたフェニル、
非置換2-ピリドン、又はフッ素などのハロゲンで置換された、又は窒素においてメチル若しくはエチルで置換された2-ピリドン、
シアノ-(NC-)又はチオメチレート-、アミノ-、メチル-アミノ-、メチルスルホニル-又はハロゲンで置換された2、3又は4-ピリジル、
非置換ピリミジニル-、又はC1-6-アルキル-、アミノ-、-ヒドロキシメチル-で置換されたピリミジニル-、又はピラジニル-又はピリダジニル、
1-6-アルキル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたピロリル-、及びC1-6-アルキル-、C3-5-シクロアルキル-、NC-CH2-CH2-、アミノ-、メチル-アミノ-、又はハロゲンで置換されたピラゾリル-、
1-6-アルキル-、カルバモイル-、NC-CH2-CH2-、アミノ-又は-メチルアミノ-で置換されたイミダゾリ-(imidazoly-)、
非置換トリアゾリル-又はメチルなどのC1-3-アルキル-で置換されたトリアゾリル-、
メチルで置換されたオキサゾリル-及びNC-CH2-CH2-で置換されたチオフェニル-、
からなる群から選択される。
別途指定されない限り、基、残基、及び置換基、特にR1は、先述及び以下のように定義される。残基、置換基、又は基が化合物中に数回出現する場合、これらは同じ又は異なる意味を有しうる。本発明による化合物の基及び置換基についてのいくつかの好ましい意味が以下で与えられる。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、
カルバモイルで置換されたフェニル、例えば
Figure 2023536511000003
及び
非置換2-ピリドン、又はフッ素などのハロゲンで置換された、又は窒素においてメチル若しくはエチルで置換された2-ピリドン、例えば
Figure 2023536511000004
からなる群から選択される。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、
NC-又は-チオメチレート-、アミノ-、メチル-アミノ-又は-メチルスルホニル又はハロゲンで置換された2、3又は4-ピリジル、例えば
Figure 2023536511000005
である。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、請求項1の化合物又はその塩からなる群から選択され、R1は、
非置換ピリミジニル-、又はC1-6-アルキル-、アミノ-、-ヒドロキシメチル-で置換されたピリミジニル-、又はピラジニル-又はピリダジニル、例えば
Figure 2023536511000006
である。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、
1-6-アルキル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたピロリル-、及びC1-6-アルキル-、C3-5-シクロアルキル-、NC-CH2-CH2-、-アミノ、-メチル-アミノ、又は-ハロゲンで置換されたピラゾリル-、例えば
Figure 2023536511000007
Figure 2023536511000008
である。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、
1-6-アルキル-、カルバモイル、NC-CH2-CH2-、アミノ-又は-メチルアミノ-で置換されたイミダゾリ-、例えば
Figure 2023536511000009
である。
本発明のさらなる実施形態において、R1は、
非置換トリアゾリル-又はC1-3-アルキル-で置換されたトリアゾリル-、例えば
Figure 2023536511000010
である。
さらに、本発明のさらなる実施形態において、R1は、
メチルで置換されたオキサゾリル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたチオフェニル-、例えば
Figure 2023536511000011
である。
さらに好ましいのは、表1に列挙される以下の化合物である。
Figure 2023536511000012


Figure 2023536511000013


Figure 2023536511000014


Figure 2023536511000015


Figure 2023536511000016


Figure 2023536511000017


Figure 2023536511000018


Figure 2023536511000019


Figure 2023536511000020


Figure 2023536511000021


Figure 2023536511000022


Figure 2023536511000023


Figure 2023536511000024


Figure 2023536511000025


Figure 2023536511000026


Figure 2023536511000027


Figure 2023536511000028


Figure 2023536511000029


Figure 2023536511000030

本発明による化合物を記載するために先に及び以下で使用される一部の用語が、ここでより詳細に定義される。
本明細書で具体的に定義されない用語は、開示内容及び文脈の観点から当業者により与えられる意味を与えられるべきである。しかし、本明細書において使用される場合、それとは反対に明記されない限り、以下の用語は示される意味を有し、以下の規定が順守される。
以下で定義される基、ラジカル、又は部分において、炭素原子の数が基の前にしばしば明記され、例えば、C1-6-アルキルは1~6個の炭素原子を有するアルキル基又はラジカルを意味する。概して、HO-、H2N-、(O)S-、(O)2S-、NC-(シアノ)、HOOC-、F3C-又は同様のもののような基では、当業者は、基自体の自由原子価から、分子に対する基結合点が分かる。2つ以上の下位基を含む組み合わされた基では、最後に挙げられた下位基が基結合点であり、例えば、置換基「アリール-C1-3-アルキル-」は、C1-3-アルキル-基に結合したアリール基を意味し、その後半部分が、置換基が結合するコア又は基に結合する。
概して、所与の残基の別の基に対する結合部位は変動しうるものとする、すなわち、この残基内の、置換可能な水素を有する任意の可能性ある原子が、別途示されない限り、結合される基に対する連結点となりうる。
本発明の化合物が化学名の形態で、及び式として描写される場合、何らかの矛盾があるときは式が優先されるものとする。
特に示されない限り、本明細書及び添付の請求項にわたって、所与の化学式又は化学名は、互変異性体並びに全ての立体、光学及び幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体など)並びにそれらのラセミ体、さらには別個のエナンチオマーの様々な割合での混合物、ジアステレオマーの混合物、又は上述の形態のいずれかの混合物を包含するものとし、ここでそのような異性体及びエナンチオマーは、それらの医薬的に許容可能な塩を含む塩、及びそれらの、遊離化合物の溶媒和物又は化合物の塩の溶媒和物を含む、例えば水和物などの溶媒和物としても存在する。
句「医薬的に許容可能な」又は「生理的に許容可能な」は、適切な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、又は他の問題若しくは合併症なしに、ヒト及び動物の組織との接触における使用に好適であり、妥当なベネフィット/リスク比に釣り合う、化合物、物質、組成物、及び/又は剤形を指すために本明細書で利用される。
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容可能な塩」は、親化合物が、その酸又は塩基塩を作製することにより改変された、開示される化合物の誘導体を指す。医薬的に許容可能な塩の例は、アミンなどの塩基性残基の鉱酸又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ又は有機塩、及び同様のものを含むがこれらに限定されない。例えば、そのような塩は、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、ゲンチジン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、4-メチル-ベンゼンスルホン酸、リン酸、サリチル酸、コハク酸、硫酸及び酒石酸由来の塩を含む。
さらなる医薬的に許容可能な塩は、アンモニア、L-アルギニン、カルシウム、2,2’-イミノビスエタノール、L-リジン、マグネシウム、N-メチル-D-グルカミン、カリウム、ナトリウム及びトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン由来のカチオンにより形成されうる。
本発明の医薬的に許容可能な塩は、従来の化学的方法により、塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成可能である。概して、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基形態を、水、又はエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、若しくはアセトニトリルなどの有機希釈剤、又はそれらの混合物中で、十分な量の好適な塩基又は酸と反応させることにより調製可能である。例えば本発明の化合物を精製又は単離するのに有用な、先に言及されたもの以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)も、本発明の一部を成す。
用語「置換された」は、本明細書で使用される場合、指定された原子における任意の1つ又は複数の水素が、指定された原子の取りうる価電子数を超えず、且つ置換が安定な化合物をもたらすという条件で、示される基から選択されたものにより置換されていることを意味する。
用語「部分不飽和」は、本明細書で使用される場合、指定された基又は部分において、1つ、2つ、又はそれ以上の、好ましくは1つ又は2つの二重結合が存在することを意味する。好ましくは、本明細書で使用される場合、用語「部分不飽和」は、完全不飽和の基又は部分を包含しない。
用語「ハロゲン」は概して、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)を指す。
nが2~nの整数であり、単独又は別の基との組み合わせのいずれかでの、用語「C1-n-アルキル」は、1~n個のC原子を有する、非環式の、飽和した、分枝状又は直鎖状の炭化水素基を指す。例えば用語C1-5-アルキルは、基H3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH32-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH32-、H3C-C(CH32-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)-を含む。
nが4~nの整数であり、単独又は別の基との組み合わせのいずれかでの、用語「C3-n-シクロアルキル」は、3~n個のC原子を有する、環式の、飽和した、非分枝状の炭化水素基を指す。例えば用語C3-7-シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプシルを含む。
先に与えられた用語の多くが、式又は基の定義において繰り返し使用される可能性があり、各場合で互いに独立して、先に与えられた意味のうちの1つを有する。
本発明による化合物は、原則として既知の合成方法を使用して得られる。好ましくは、化合物は、以下でより詳細に記載される、本発明による以下の方法により得られる。
本明細書で開示される化合物に使用される基本的な化学合成経路は、
経路1:
Figure 2023536511000031
Figure 2023536511000032
経路2:
Figure 2023536511000033
Figure 2023536511000034

である。
略語
Figure 2023536511000035

分析HPLC方法
方法A
Figure 2023536511000036

方法B
Figure 2023536511000037

方法C
Figure 2023536511000038

方法D
Figure 2023536511000039

方法E
Figure 2023536511000040

方法F
Figure 2023536511000041

方法G
Figure 2023536511000042

方法H
Figure 2023536511000043

方法I
Figure 2023536511000044

方法J
Figure 2023536511000045

方法K
Figure 2023536511000046

方法L
Figure 2023536511000047

方法M
Figure 2023536511000048
方法N
Figure 2023536511000049
出発化合物I~XVIIIの調製
(実施例I)
:[3-(5-ジフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-メチル-3H-[1,2,3]トリアゾル-4-イル]-メタノール
Figure 2023536511000050
2-アジド-5-ジフルオロメチル-ピリジン(25.7g、151mmol)のブタ-2-アン-1-オール50mL中溶液を、120℃で5日間撹拌する。過剰量のアルコールを真空中で可能な限り蒸発させる。溶出剤としてDCM/アセトン(10:1)を利用して、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより、白色固体として3-(5-ジフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-メチル-3H-[1,2,3]トリアゾル-4-イル]-メタノール9.00gを得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.32 - 2.43 (m, 3 H) 4.86 (s, 2 H) 7.26 (t, J=56Hz 1 H) 8.11 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 8.31 (s, 1 H) 8.84 (d, J=0.76 Hz, 1 H)
(実施例II)
:2-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン
Figure 2023536511000051
6-ブロモ-ピリジン-3-カルバルデヒド(186g、1.00mol)の0℃のジクロロメタン1.86L中溶液に、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(185ml、1.40mol)を液滴で添加する。混合物をrtで18時間撹拌する。反応混合物を氷及び飽和NaHCO3に注ぐ。水相をDCMで3回抽出する。組み合わされた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EE(4/1))により精製して生成物170gを得る。
64BrF2N (M=208.0g/mol)
ESI-MS: 208[M+H]+
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.65 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.91-8.08 (m, 1H), 7.76-7.92 ppm (m, 1H), 7.17 (t, J = 56 Hz, 1H)
(実施例III)
:5-(ジフルオロメチル)-2-[2-(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン
Figure 2023536511000052
実施例II(120g、0.58mol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(20.2g、0.03mol)、ヨウ化銅(I)(5.49g、0.03mol)及びトリエチルアミン(250mL、1.73mol)の混合物の0℃のテトラヒドロフラン600mL中溶液に、エチニル-トリメチル-シラン(160mL、1.15mol)を液滴で添加する。生じた混合物をRTで18時間撹拌する。混合物をセライトで濾過する。ケークをEtOAcで洗浄する。濾液を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し濃縮する。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EE(19/1))による精製で生成物117gを得た。
11132NSi (M=225.3g/mol)
ESI-MS: 226[M+H]+
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.76 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.01 (dt, J = 8.1, 0.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.16 (t, J = 56 Hz, 1H) 0.23-0.30 ppm (m, 9H)
(実施例IV)
:5ジフルオロメチル-2-エチニル-ピリジン
Figure 2023536511000053
実施例III(100.0g、0.42mol)のテトラヒドロフラン800mL中溶液に、水(15.0mL、834mmol)を添加する。生じた溶液を0℃に冷却し、次いでテトラブチルアンモニウムフルオリド1.0MのTHF(143mL、0.50mol)中溶液を液滴で添加する。1時間後、TLCは反応が完了したことを示した。水を添加し、水層をジエチルエーテルで3回抽出する。組み合わされた有機層を乾燥させ、濾過し、慎重に濃縮する。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/DCM(1/1~0/1))により精製して生成物を得る。
852N (M=153.1g/mol)
ESI-MS: 154[M+H]+
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.77 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.03 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.17 (t, J = 56 Hz, 1H) 4.50 ppm (s, 1H)
(実施例V)
:5-ジフルオロメチル-2-(1-トリメチルシラニルメチル-1H-[1,2,3]トリアゾル-4-イル)-ピリジン
Figure 2023536511000054
実施例IV(50.0g、0.30mol)のDMF1.5L中溶液に、ヨウ化銅(I)(10.9g、0.06mol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(50.360mL 0.29mol)を添加し、その後トリメチルシリルメチルアジド(50.6mL、0.34mol)を液滴で添加する。生じた混合物をrtで24時間撹拌する。反応を水/ブラインの添加により急冷し、次いでEtOAcを添加し、混合物をセライトで濾過する。濾液をEtOAcで3回抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し濃縮する。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EE(3/1))による精製、その後のペンタンによる固体のトリチュレーション及び乾燥で、生成物68.0gを得た。
121624Si (M=282.4g/mol)
ESI-MS: 283[M+H]+
t(HPLC): 3.52分(方法M)
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.78 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.13-8.20 (m, 1H), 8.05-8.12 (m, 1H), 7.17 (t, J = 56 Hz, 1H) 4.10 (s, 2H), 0.11 ppm (s, 9H)
(実施例VI)
:5-ジフルオロメチル-2-(1-メチル-1H-[1,2,3]トリアゾル-4-イル)-ピリジン
Figure 2023536511000055
実施例V(93.0g、0.33mol)のテトラヒドロフラン1.86L中溶液に、水(11.9ml、0.66mol)を添加する。生じた溶液を0℃に冷却し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(395.2ml、0.40mol)を液滴で添加する。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌する。水を添加し、THFを蒸発させる。形成された沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて生成物51.0gを得る。
9824 (M=210.1g/mol)
ESI-MS: 211[M+H]+
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.80 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.14-8.19 (m, 1H), 8.03-8.13 (m, 1H), 7.17 (t, J = 56 Hz, 1H), 4.13 ppm (s, 3H)
(実施例VII)
:5-(5-ジフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-3-メチル-3H-[1,2,3]トリアゾール-4-カルバルデヒド
Figure 2023536511000056
実施例VI(40.0g、0.19mol)の-65℃のテトラヒドロフラン1.2L中溶液に、N-ブチルリチウム(114.2mL、0.29mol)のヘキサン中2.5M溶液を液滴で添加する。生じた混合物をこの温度で1.5時間撹拌する。次いで、N,N-ジメチルホルムアミド(147.4mL、1.90mol)を液滴で添加し、次いで反応混合物を0℃で30分間撹拌する。NH4Cl水溶液をゆっくりと添加することにより反応を急冷する。水層をEtOAcで3回抽出する。組み合わされた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し濃縮する。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/EE(7/3~5/5))による精製、その後のペンタンによるトリチュレーションで生成物19.9gを得た。
9824 (M=238.2g/mol)
ESI-MS: 239[M+H]+
t(HPLC): 2.68分(方法M)
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 10.68 (s, 1H), 8.92 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 8.1, 1.0 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 56 Hz, 1H), 4.29 ppm (s, 3H)
(実施例VIII)
:5-(5-ジフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-3-メチル-3H-[1,2,3]トリアゾール-4-カルバルデヒド
Figure 2023536511000057
実施例VII(19.9g、0.08mol)をメタノール199mL及びテトラヒドロフラン99.5mLに溶解させる。生じた溶液を0℃に冷却する。次いで水素化ホウ素ナトリウム(6.32g、0.17mol)を少しずつ添加し、反応混合物をこの温度で2時間撹拌する。水の添加により反応を急冷する。MeOHを蒸発させ、生じた沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄し乾燥させる。固体をペンタンによりトリチュレーションして、生成物19.4gを得る。
9824 (M=240.2g/mol)
ESI-MS: 241[M+H]+
t(HPLC): 3.52分(方法N)
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.83 (s, 1H), 8.22 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.11 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 56 Hz, 1H), 5.53 (s, 1H), 5.09 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 4.11 ppm (s, 3H)
(実施例IX.1)
:3-[3-(5-ジフルオロメチル-ピリジン-2-イル)-5-メチル-3H-[1,2,3]トリアゾル-4-イルメトキシ]-6-ヨード-ピリダジン
Figure 2023536511000058
実施例I(4.00g、16.6mmol)のTHF50mL中溶液に、水素化ナトリウム(1.10g、25.0mmol)及び3,6-ジヨード-ピリダジン(5.50g、17.0mmol)を添加する。反応混合物を80℃で一晩撹拌する。反応混合物を蒸発させる。残留物を水で急冷し、生成物をDCMで抽出する。有機相を組み合わせ、有機相をMgSO4で乾燥させ、蒸発させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH/EE(6/4))により精製して、生成物6.30gを得る。
14112I6O (M=444.2g/mol)
ESI-MS: 445[M+H]+
t(HPLC): 0.57分(方法A)
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 8.53-8.80 (m, 1H), 8.33 (dt, J = 8.5, 1.1 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 52 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.95 (s, 2H), 2.36-2.45 ppm (m, 3H)
実施例IX.2~IX.4の化合物についての以下の表で言及される実施例IX.2~IX.4は、先に記載された実施例IX.1の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000059

以下の表で言及される反応条件を、実施例IX.2~IX.4に使用した。
Figure 2023536511000060
(実施例X.1)
:1-(6-クロロピリダジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023536511000061
4-シアノピラゾール(312mg、3.40mmol)のDMF5mL中溶液に、3,6-ジクロロピリダジン(500mg、3.40mmol)及び炭酸カリウム(1.40g、10.1mmol)を添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。混合物を氷水で急冷し、沈殿を濾過する。残留物を水で洗浄し、単離された固体を真空乾燥キャビネット内で乾燥させて、生成物524mgを得る。
84ClN5 (M=205.6g/mol)
ESI-MS:206[M+H]+
t(HPLC):0.80分(方法C)
以下の化合物は、先に記載された実施例X.1の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000062
(実施例XI)
:3-クロロ-6-(5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾル-1-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000063
6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-ヒドラジン(16.4g、113mmol)及びN-[1-ジメチルアミノ-メタ-(E)-イリデン]-アセトアミド(15.5g、136mmol)を酢酸164mLに溶解させる。混合物を80℃の予熱された油浴中に配置する。反応をこの温度で30分間撹拌し(TLCモニタリング)、酢酸を真空中で蒸発させる。残留物をEtOAcに溶解させ、有機層をNaHCO3(濃縮水溶液)でゆっくりと中和する。有機層をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。溶出剤としてEtOAc/ヘキサン(hehane)(3:1)を利用して、シリカゲルで生成物を精製する。3クロロ-6-(5-メチル-[1,2,4]トリアゾル-1-イル)-ピリダジン10.2gがクリーム状固体として得られる。
(実施例XII)
:メチル1-(6-クロロピリダジン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシレート
Figure 2023536511000064
水素化ナトリウム(1.74g、43.6mmol)のDMF50mL中溶液に、0℃でメチル1H-イミダゾール-4-カルボキシレート(5.00g、39.6mmol)を添加する。反応混合物を30分間撹拌する。反応混合物に、3,6-ジクロロピリダジン(5.90g、39.6mmol)の0℃のDMF30mL中溶液を添加し、混合物を20時間撹拌してRTに到達させる。反応混合物を氷冷下で水で急冷し、沈殿を濾過し、洗浄し乾燥させて、生成物3.90gを得る。
97ClN42 (M=238.6g/mol)
ESI-MS: 239[M+H]+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 8.74 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H)
(実施例XIII)
:1-(6-クロロピリダジン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
Figure 2023536511000065
実施例XII(3.80g、15.8mmol)の1,4-ジオキサン100mL中溶液に、1M NaOH(16.0mL、16.0mmol)を添加し、RTで18時間撹拌する。反応混合物を氷及び1M HCl(16.0mL、16.0mmol)で急冷する。沈殿を濾過し、洗浄し乾燥させて、生成物3.30gを得る。
85ClN42 (M=224.6g/mol)
ESI-MS: 225[M+H]+
t(HPLC): 0.58分(方法C)
(実施例XIV)
:1-(6-クロロピリダジン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキサミド
Figure 2023536511000066
実施例VI(1.00g、4.50mmol)のDMF10mL中溶液に、DIPEA(2.30mL、13.4mmol)及びTBTU(1.40g、4.50mmol)を添加し、RTで10分間撹拌する。炭酸水素アンモニウム(1.10g、13.4mmol)を添加し、反応混合物をRTで1時間撹拌する。混合物を氷で急冷し、沈殿を濾過し、洗浄し乾燥させて生成物0.80gを得る。
86ClN5O (M=223.6g/mol)
ESI-MS: 224[M+H]+
t(HPLC): 0.54分(方法C)
(実施例XV)
:1-[6-(4-シアノ-1H-イミダゾル-1-イル)ピリダジン-3-イル]-1H-イミダゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023536511000067
1H-イミダゾール-4-カルボニトリル(9.30g、99.9mmol)のDMF100mL中溶液に、実施例III(20.5g、99.9mmol)及び炭酸カリウム(41.4g、299mmol)を添加し、反応混合物を50℃で18時間撹拌する。1H-イミダゾール-4-カルボニトリル(5.00g、53.7mmol)の添加、混合物を50℃で3日間撹拌する。
混合物を水で急冷し、沈殿物を濾過して、乾燥後に生成物25.8gを得る。
1268 (M=262.2g/mol)
ESI-MS:263[M+H]+
t(HPLC):0.74分(方法C)
(実施例XVI.1)
:3-クロロ-6-(4-クロロ-1H-ピラゾル-1-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000068
4-クロロ-1H-ピラゾール(688mg、7.00mmol)のDMF5mL中溶液に、3,6-ジクロロ-ピリダジン(500mg、3.36mmol)及び炭酸セシウム(2.40g、7.38mmol)を添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌する。混合物を水で急冷し、沈殿物を濾過して生成物686mgを得る。
868 (M=215.0g/mol)
ESI-MS: 216[M+H]+
t(HPLC): 0.51分(方法A)
以下の化合物は、先に記載された基本手順(実施例XVI.1)に従って調製される。
Figure 2023536511000069
Figure 2023536511000070
(実施例XVII)
:6-(ピラジン-2-イル)-2,3-ジヒドロピリダジン-3-オン
Figure 2023536511000071
2-オキソ酢酸水和物(2.26g、25.0mmol)のK2CO3水溶液(6.79g、49.0mmolの水30mL中溶液)に、アセチルピラジン(3.00g、24.6mmol)を添加する。混合物をRTで6時間撹拌する。次いで酢酸(12.9mL、221mmol)及びヒドラジン水和物(1.42mL、29.0mmol)を添加し、反応混合物を2時間還流させる。溶液をRTに冷却し、K2CO3でpH7に塩基性化する。沈殿物を濾過し、40℃のオーブン内で乾燥させて生成物1.29gを得る。
864O (M=174.1g/mol)
ESI-MS: 175[M+H]+
t(HPLC): 0.23分(方法A)
(実施例XVIII)
:3-クロロ-6-(ピラジン-2-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000072
実施例XVII(1.50g、6.03mmol)のPOCl3(5.00mL、53.6mmol)中溶液を100℃で1時間撹拌する。反応混合物を蒸発させ、残留物を冷却下でDCMにより希釈する。飽和NaHCO3溶液10mLを添加し、この溶液を、溶液が中性となるまで撹拌下で冷たい飽和NaHCO3溶液に液滴で添加する。30分後、溶液をセライトで濾過し、これをDCMで抽出する。有機層を収集し乾燥させ、溶媒を蒸発させる。生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH/EE(1/1))により精製して、生成物570mgを得る。
86ClN4 (M=192.6g/mol)
ESI-MS: 193[M+H]+
t(HPLC): 0.33分(方法A)
最終化合物の調製
(実施例1)
:5-[6-({1-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)ピリダジン-3-イル]-1-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
Figure 2023536511000073
1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン(159mg、0.70mmol)に、実施例IX.1(250mg、0.60mmol)のメタノール1.5mL、1,4ジオキサン3mL、2M炭酸ナトリウム水溶液(0.60mL、1.10mmol)及びPd-PEPPSI(9.50mg0.01mmol)中溶液をアルゴン下で添加し、反応混合物を100℃で3時間撹拌する。混合物を分取HPLCにより精製して、生成物96.1mgを得る。
2017272 (M=425.4g/mol)
ESI-MS: 426[M+H]+
t(HPLC): 0.58分(方法D)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.41 - 2.46 (m, 3 H) 3.48 - 3.57 (m, 3 H) 5.96 - 6.08 (m, 2 H) 6.47 - 6.58 (m, 1 H) 7.21 (t, J = 56 Hz 1 H) 7.23 (s, 1 H) 7.95 - 8.06 (m, 1 H) 8.13 - 8.22 (m, 2 H) 8.29 - 8.38 (m, 1 H) 8.51 (d, J=2.66 Hz, 1 H) 8.65 - 8.71 (m, 1 H)
以下の化合物は、先に記載された実施例1の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000074
Figure 2023536511000075
Figure 2023536511000076
Figure 2023536511000077
Figure 2023536511000078
Figure 2023536511000079
Figure 2023536511000080
Figure 2023536511000081
Figure 2023536511000082
Figure 2023536511000083
Figure 2023536511000084
実施例化合物については、表2の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000085

Figure 2023536511000086
(実施例36)
Figure 2023536511000087
実施例I(50.0mg、0.20mmol)及び実施例XIV(46.5mg、0.20mmol)のDMSO2mL中溶液に、0℃で、ナトリウムtert-ペントキシド2mol/LのMe-THF(83.9μL、0.20mmol)中溶液を液滴で添加する。反応混合物をRTで一晩、次いで50℃で一晩、次いで75℃で3日間撹拌する。混合物を分取HPLCにより精製して生成物3.20mgを得る。
1815292 (M=427.4g/mol)
ESI-MS: 428[M+H]+
t(HPLC): 0.77分(方法C)
以下の化合物は、先に記載された実施例36の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000088
Figure 2023536511000089
実施例化合物37~41については、以下の表の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000090

Figure 2023536511000091
(実施例42)
:1-[6-({1-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)ピリダジン-3-イル]-1H-イミダゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023536511000092
実施例I(200mg、1.00mmol)のACN5mL中溶液に、炭酸セシウム(814mg、2.00mmol)及び実施例XV(273mg、1.00mmol)を添加し、混合物を90℃で一晩撹拌する。反応混合物を水で急冷し、沈殿を濾過して粗生成物を得る。粗生成物をシリカゲルカラム(CH/EE)により精製し、最後にMeOH/EE/エーテル中での再結晶により生成物151mgを得る。
181329O (M=409.3g/mol)
ESI-MS: 410[M+H]+
t(HPLC): 0.50分(方法A)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.34 - 2.48 (m, 3 H) 5.97 - 6.14 (m, 2 H) 7.22 (t, J = 56 Hz, 1H) 7.50 - 7.64 (m, 1 H) 8.16 - 8.19 (m, 1 H) 8.19 - 8.21 (m, 1 H) 8.31 - 8.43 (m, 1 H) 8.67 (d, J=1.14 Hz, 1 H) 8.73 (d, J=1.27 Hz, 1 H) 8.90 - 8.95 (m, 1 H)
以下の表の以下の化合物43~47は、先に記載された実施例42の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000093
Figure 2023536511000094

実施例化合物43~47については、以下の表の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000095
(実施例48)
:3-({4-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)-6-(5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾル-1-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000096
実施例VIII(200mg、0.83mmol)及び実施例XI(163mg、0.83mmol)のジオキサン10mL中溶液に、ナトリウムtert-ペントキシド(101mg、0.92mmol)を添加する。反応混合物を90℃で一晩、次いでRTで週末にかけて撹拌する。反応混合物を水で希釈し、沈殿物を濾過する。粗固体をMeOH中で再結晶させて生成物212mgを得る。
171529O (M=399.4g/mol)
ESI-MS: 400[M+H]+
t(HPLC): 0.46分(方法A)
以下の化合物49及び50は、先に記載された実施例48の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000097
実施例化合物49~50については、以下の表の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000098
(実施例51)
:3-(4-クロロ-1H-ピラゾル-1-イル)-6-({4-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)ピリダジン
Figure 2023536511000099
実施例VIII(100mg、0.42mmol)及び実施例XVI.1(89.5mg、0.42mmol)のDCM2mL中溶液に、水素化ナトリウム(21.8mg、0.50mmol)を添加する。反応混合物をRTで一晩撹拌する。反応混合物を分取HPLCにより直接精製して、生成物41.6mgを得る。
1713ClF28O (M=418.8g/mol)
ESI-MS: 397[M+H]+
t(HPLC): 0.86分(方法F)
以下の化合物は、先に記載された基本手順(実施例51)に従って調製される。
Figure 2023536511000100
実施例化合物52~53については、以下の表の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000101
(実施例54)
:3-({1-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)-6-(4-フルオロ-1H-ピラゾル-1-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000102
4-フルオロ-1H-ピラゾール(6.00mg、0.10mmol)のジオキサン1mL中溶液に、アルゴン下で実施例IX.1(30.0mg、0.10mmol)、ヨウ化銅(I)(5.10mg、0.03mmol)、リン酸カリウム(57.3mg、0.30mmol)及び(1R,2R)-N,N’-ジメチル-1,2-シクロヘキサンジアミン(8.50μL、0.05mmol)を添加する。次いで25%アンモニア100μLを添加し、混合物をさらに15分撹拌する。反応混合物をaloxカートリッジ及びSPE-チオールカートリッジで濾過し、次いでこれを分取HPLCにより精製して生成物20.2mgを得る。
171338O (M=402.3g/mol)
ESI-MS: 403[M+H]+
t(HPLC): 0.84分(方法F)
以下の化合物55は、先に記載された実施例54の基本手順に従って調製される。
Figure 2023536511000103
実施例化合物55については、以下の反応条件を使用した。
Figure 2023536511000104
(実施例56)
:3-({1-[5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾル-5-イル}メトキシ)-6-(ピラジン-2-イル)ピリダジン
Figure 2023536511000105
2-トリブチルスタンニルピラジン(83.0mg、0.23mmol)のジオキサン2mL中溶液に、アルゴン下で実施例IX.2(53.0mg、0.15mmol)、フッ化セシウム(46.0mg、0.30mmol)及びxphos(26.0mg、0.03mmol)を添加する。反応混合物を分取HPLCにより精製して生成物17.0mgを得る。
181428O (M=396.3g/mol)
ESI-MS: 397[M+H]+
t(HPLC): 0.92分(方法G)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.47 (s, 3 H) 6.11 (s, 2 H) 7.22 (t, J = 56 Hz, 1H) 7.35 (d, J=9.25 Hz, 1 H) 8.20 (d, J=8.49 Hz, 1 H) 8.32 - 8.37 (m, 1 H) 8.39 (d, J=9.25 Hz, 1 H) 8.67 (d, J=1.14 Hz, 1 H) 8.74 - 8.84 (m, 2 H) 9.55 - 9.66 (m, 1 H)
(生物学的実施例)
アッセイA:ヒトGABAAα5β3γ2s受容体を発現するHEK細胞への3H-フルマゼニル(3H-Ro 15-1788)結合のin vitro阻害
ベンゾジアゼピン調節薬ユニットは、アンタゴニスト3H-フルマゼニルで選択的に標識されうる。
様々なサブユニットの組み合わせに対する3H-フルマゼニルの親和性が、α1β2γ2、α2β2γ2、α3β2γ2及びα5β2γ2s受容体でそれぞれ、1.0nM、1.1nM、1.5nM及び0.4nMであり、α4β2γ2及びα6β2γ2受容体で107nM及び90nMであることが報告されている(Sieghart; Pharmacol. Rev. 1995 47 181-234を参照のこと)。
突然変異α5β3γ2sGABAA受容体の薬理は、3H-フルマゼニル結合に関して野生型受容体と同様である。
細胞培養物及び膜調製
組換えヒトGABAAα5β3γ2s受容体の安定な発現を有するHEK-293細胞株(プラスミドH46/E9/B10)を、T175ポリスチレンフラスコ又はローラーボトル(1700cm2、Fisher Scientific CCI-431191)に播種し、10%ウシ胎児血清、及び以下の抗生物質:ハイグロマイシンB(50pg/ml、γ2サブユニット)又はG418(0.5mg/ml、Ω5サブユニット)のうちの1つ又は両方を補充したGlutaMAX(商標)含有ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中で培養する(37℃、5%CO2)。
培養物がコンフルエントに到達すると、DMEMを除去し、細胞をダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS)中で1回(T175フラスコでは10ml、ローラーボトルでは50ml)洗浄する。培養物にDPBSをおよそ5分間添加した後(T175フラスコでは10ml、ローラーボトルでは100ml)、フラスコを穏やかに振ること又は叩くことにより、細胞は表面から容易に剥離される。細胞懸濁液をFalconチューブに移し、23,500×gで10分間、2℃で遠心分離する。Ultra-Turraxホモジナイザーを使用して、ペレットをトリス-クエン酸緩衝液(50mM、pH7.1)15ml中で1回洗浄し、2℃で10分間、27,000×gで遠心分離する。洗浄されたペレットをトリス-クエン酸緩衝液15ml中で再懸濁させ、結合実験の日まで-80℃で凍結する。
アッセイ
実験日に、細胞膜調製物を解凍し、2℃で10分間27,000×gで遠心分離する。Ultra-Turraxホモジナイザーを使用してトリス-クエン酸緩衝液中で、ペレットをアッセイあたりタンパク質15~50pgに再懸濁させ、次いで結合アッセイに使用する。
一定分量の細胞懸濁液500μlを、試験化合物溶液25μl及び3H-フルマゼニル(1nM、最終濃度)25μlに添加し、混合し2℃で40分間インキュベートする。非特異的結合をクロナゼパム(1μM、最終濃度)を使用して決定する。
試験化合物の希釈及びアッセイのインキュベーションは全て、ガラスバイアル/96-バイアルプレートにおいて実施する。試験化合物及び3H-フルマゼニルの溶液を、所望の最終濃度の22倍に調製する。化合物を100%DMSO(10mM保存液)に溶解させ、48%エタノール-水で希釈し、段階1:3又は1:10希釈で3連で試験する。多数の化合物をスクリーニングする場合、各化合物につき1種のみの濃度を単一のウェルで試験する。参照化合物が常に含まれるわけではないが、実施される各実験において、全ての及び非特異的結合を、アッセイの検証中に得られるデータと比較する。
結合を、
1)Brandel Cell回収装置を使用しての、Whatman GF/Cガラス繊維フィルターでの急速濾過、その後の氷冷した緩衝液1mlによる5回の洗浄、又は2)Tomtec細胞回収装置を使用しての、UniFilter GF/Cガラス繊維フィルタープレートでの急速濾過、その後の氷冷した緩衝液およそ5mlによる洗浄のいずれかにより終結させる。
1)セパレートラージフィルターにはTri-Garb(商標)計数装置(PerkinElmer Life and Analytical Sciences)、又は
2)96-ウェルフィルタープレートにはTopcount(商標)計数装置(PerkinElmer Life and Analytical Sciences)
を使用する従来の液体シンチレーション計数により、フィルター上の放射能の量を決定する。特異的結合は全ての結合マイナス非特異的結合である。
算出
IC503H-フルマゼニルの特異的結合を50%阻害する試験化合物の濃度(μM))の算出前に、特異的結合の25~75%阻害が得られなければならない。
試験化合物についてのIC50値は、式:
B=100-(100*Cn/(IC50 n+Cn))
に基づいて決定され、
式中、Bは全ての特異的結合の、パーセンテージでの結合であり、Cは試験化合物の濃度であり、nはHill係数である。スクリーニング目的では、nは1に設定される。IC50値は、カーブフィッティングプログラムGraphPad Prismを使用して、非線形回帰法により濃度応答曲線から算出される。
試験化合物についてのKi値は、Cheng及びPrusoffによる式:
K=IC50/(1+L/Kd
を使用して、IC50値から算出可能であり、
式中、3H-フルマゼニルについてのKdは0.36nMであり、Lは阻害アッセイにおける3H-フルマゼニルの測定濃度である。
結果
アッセイA、例えば国際公開第2020/016433号の化合物1、13、10及び28、さらに本発明の実施例化合物42、56、5及び55において観察された効力が、以下の表に示される。
Figure 2023536511000106


Figure 2023536511000107
Figure 2023536511000108




Figure 2023536511000109
アッセイB:α5β2γ2GABAA受容体の調節についてのin vitro評価
式(I)の化合物の調節効果を、二電極電位固定(TEVC)技法を使用して、卵母細胞における電気生理学的記録により決定する。卵母細胞に、3:1:3比でヒトGABAA受容体サブユニットα5、β2及びγ2のcRNAを注入し、GABA対照と呼ばれる最大下EC5-20GABA濃度(0.5μM)を共適用することにより調節効果を評価する。標準として、化合物を、最小濃度から開始して各卵母細胞に対して5つの濃度(3.16、0.316、0.0316、0.00316及び0.000316μM)で試験する。バックグラウンドを差し引いたピーク電流振幅を、各GABA対照電流に対して正規化し、%変化に変換し、化合物濃度の増大に応じて+/-S.E.M.を描写する。プロットされたデータポイントを、非線形回帰を使用して経験Hill式に当てはめる。最大効果(最下)及び効力(LogEC50)についての95%信頼区間はこの当てはめルーチンから生じる。
Figure 2023536511000110


Figure 2023536511000111
これらのデータは、本発明の化合物が、標的への結合及びGABA受容体機能の強い負の調節を示すことを示す。データは、特に国際公開第2020/016433号で既知の化合物と比較して、化合物がGABAA5R結合に関して改善された特性を有し、このことで、疾患治療における化合物の有効な用量がより少なくなることも示す(Ballard, T.M., et al. (2009). RO4938581, a novel cognitive enhancer acting at GABAA α5 subunit-containing receptors. Psychopharmacology (2009) 202: 207-223; J. Pharmacol. Exp. Ther. (2006) 316: 1335-1345も参照のこと)。
脳浸透を評価するための、30ヒトMDR1遺伝子をトランスフェクトされたMadin-Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞における排出の評価(Drug Metabolism and Disposition February 2008, 36 (2) 268-275; DOI: https://doi.org/10.1124/dmd.107.017434)
MDCK-MDR1細胞単層にわたっての、化合物の見かけの透過係数(PE)を、頂端-基底(AB)及び基底-頂端(BA)輸送方向で測定する(pH7.4、37℃)。AB透過(PEAB)は、血液から35脳への薬物吸収を表し、BA透過(PEBA)は、受動透過、さらにはMDCK-MDR1細胞で発現される排出及び取り込みトランスポーターにより、主に過剰発現したヒトMDR1 P-gpにより媒介される能動輸送機構の両方を介して、脳から血液に戻る薬物排出を表す。化合物は、AB透過を、ヒトにおける既知のin vitro透過及び経口吸収を有する参照化合物のAB透過と比較することにより、透過/吸収クラスに割り当てられる。両輸送方向において同一又は同様の透過は受動的透過を示し、一方向性透過がさらなる能動輸送機構を示す。PEABよりもPEBAが大きければ、MDR1 P-gpにより媒介される能動的排出の関与を示す。能動輸送は濃度依存的に飽和する。
MDCK-MDR1細胞(1~2x10e5細胞/1cm2面積)をフィルターインサート(Costar transwellポリカーボネート又はPETフィルター、0.4μmポアサイズ)に播種し、7日間培養する(DMEM)。それに続いて、完全培地中で5mM酪酸ナトリウムとともに2日間細胞を培養することにより、MDR1発現を増強する。化合物を好適な溶媒(DMSOなど、1~20mMストック溶液)に溶解させる。輸送溶液(0.1~300μM化合物、最終DMSO<=0.5%)を調製するため、ストック溶液を、HTP-4緩衝液(128.13mM NaCl、5.36mM KCl、1mM MgSO4、1.8mM CaCl2、4.17mM NaHCO3、1.19mM Na2HPO4x7H2O、0.41mM NaH2PO4xH2O、15mM HEPES、20mMグルコース、0.25%BSA、pH7.4)で希釈する。A-B又はB-A透過(3フィルター反復)をそれぞれ測定するため、輸送溶液(TL)を頂端又は側底供与側に与える。受容側は、供与側と同じ緩衝液を含有する。HPLC-MS/MS又はシンチレーション計数による濃度測定のため、供与側からは実験の開始及び終了時、受容側からも最大2時間の各種間隔で、試料を収集する。採取された受容側の体積を、新たな受容側溶液で置換する。
Figure 2023536511000112

これらのデータは、本発明の化合物が、脳の区画からの低い排出率とともに、優れた脳浸透特性を有することを示す。
ヒト肝ミクロソーム(ヒトMST)における代謝安定性の評価
本発明による化合物の代謝安定性は、以下のように研究されうる。
試験化合物の代謝分解について、プールされたヒト肝ミクロソームを用いて37℃で分析する。1回の時点あたり100μLの最終インキュベーション体積は、室温のTRIS緩衝液pH7.6(0.1M)、MgCl2(5mM)、ミクロソームタンパク質(1mg/mL)及び最終濃度1μMの試験化合物を含有する。37℃での短い事前インキュベーション期間後、反応をベータ-ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、還元形態(NADPH、1mM)の添加により開始させ、様々な時点後に一定分量を溶媒に移すことにより終結させる。遠心分離(10000g、5分)後、上清の一定分量を、親化合物の量についてLCMS/MSにより分析する。濃度-時間プロファイルの片対数プロットの傾斜により半減期(t1/2)を決定する。
Figure 2023536511000113
α5サブユニットを含有するGABAA受容体の活性を調節する能力及び有利な薬物動態特性を考慮すると、本発明による一般式(I)の化合物、又はその生理的に許容可能な塩は、α5サブユニットを含有するGABAA受容体の調節の影響を受けうる全ての疾患又は状態の治療及び/又は予防的治療に好適である。ゆえに、その生理的に許容可能な塩を含む、本発明による化合物は、疾患、特に急性神経障害、慢性神経障害、認知障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症I型、術後認知機能低下、睡眠障害、概日リズム障害、筋萎縮性側索硬化症、AIDSにより引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発性精神病性障害、不安障害、全般不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物依存、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、多発梗塞性認知症、気分障害、うつ、大うつ病性障害、精神神経状態、精神病、注意欠陥多動性障害、神経障害性疼痛、脳卒中、注意障害、摂食障害、食欲不振、神経性食欲不振、悪液質、体重減少、筋萎縮、疼痛状態、慢性疼痛、侵害受容性疼痛、術後疼痛、変形性膝関節症疼痛、関節リウマチ痛、筋骨格痛、火傷痛、眼痛、炎症による痛み、骨折による痛み、痛覚過敏、神経障害性疼痛、ヘルペス関連痛、HIV関連神経障害性疼痛、外傷性神経損傷、外傷性脳損傷後回復、脳卒中後疼痛、虚血後痛、線維筋痛、慢性頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、糖尿病性神経障害性疼痛、幻肢痛、内臓痛及び皮膚痛の予防又は治療に特に好適である。
その生理的に許容可能な塩を含む、本発明による化合物は、とりわけ認知障害、術後認知機能低下、アルツハイマー病、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、ダウン症候群に関連する認知欠損、自閉症に関連する認知欠損、神経線維腫症I型に関連する認知欠損、又は脳卒中後の認知欠損の治療にさらにより好適である。
本発明のさらなる態様において、本発明は、先に言及された疾患及び状態の治療又は予防のための方法に関し、方法は、有効量の一般式(I)の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩の、ヒトへの投与を含む。
1日あたりに投与可能な一般式(I)の化合物の用量範囲は通常、経口経路により0.1~1000mg、好ましくは1~500mgであり、各ケースで1日1~4回投与される。
各投薬単位は、好都合には0.1~500mg、好ましくは1~100mgを含有していてよい。
実際の医薬的有効量又は治療投薬量はもちろん、患者の年齢及び体重、投与の経路及び疾患の重症度などの、当業者により既知の因子に依存する。いずれのケースでも、組み合わせは、医薬的有効量が患者の独自の状態に基づいて送達されることを可能にする投薬量及び様式で投与される。
その医薬的に許容可能な塩を含む式Iの化合物を投与するのに好適な調製物は、当業者に明らかであり、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、ロゼンジ、トローチ剤、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、小袋、注射剤、吸入剤、散剤などを含む。医薬的に活性な化合物の含有量は、全体としての組成物の0.1~95質量%、好ましくは5.0~90質量%の範囲であるべきである。
好適な錠剤は、例えば、式Iによる1種又は複数の化合物を、既知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤及び/又は滑沢剤と混合することにより得られる。錠剤は複数の層からなっていてもよい。
この目的では、本発明により調製される式Iの化合物は、任意に他の活性物質とともに、1種又は複数の不活性な従来の担体及び/又は希釈剤とともに、例えばコーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸、酒石酸、水、ポリビニルピロリドン、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又はハードファットなどの脂肪性物質又はそれらの好適な混合物とともに製剤化されてよい。
本発明による化合物は、特に先に言及された疾患及び状態の治療及び/又は予防のため、他の活性物質と併せて使用されてもよい。例のリストは、ドネペジル、メマンチン、アセタゾラミド、カルバマゼピン、エスリカルバゼピン酢酸エステル、エトスクシミド、ガバペンチン、ラコサミド、ラモトリギン、レベチラセタム、ブリバラセタム、ニトラゼパム、オクスカルバゼピン、ペランパネル、ピラセタム、フェノバルビタール、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、ルフィナミド、バルプロ酸ナトリウム、スチリペントール、チアガビン、トピラマート、ビガバトリン、ゾニサミド、レボドパ、カルビドパ、ハロペリドール、ロキサピン、チオリダジン、モリンドン、チオチキセン、フルフェナジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、ペルフェナジン、クロルプロマジン、アリピプラゾール、アセナピンマレイン酸塩、クロザピン、イロペリドン、ルラシドン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドン及びゾルピデムである。
先に言及された組み合わせパートナーについての投薬量は、有用には、通常推奨される最小用量の1/5~最大で通常推奨される用量の1/1である。
ゆえに、別の態様において、本発明は、先に記載された疾患又は状態の治療又は予防に好適な医薬組成物を調製するための、組み合わせパートナーとして先に記載された活性物質のうちの少なくとも1種と組み合わされた、本発明による化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用に関する。
別の活性物質と組み合わせての、本発明による化合物の使用は、同時に又は時間差で、ただし特に短い時間内で行われてよい。これらが同時に投与される場合、2種の活性物質はともに患者に投与されるが、これらが時間差で使用される場合、2種の活性物質は12時間以下、ただし特に6時間以下の期間内で患者に投与される。
結果として、別の態様において、本発明は、任意に1種又は複数の不活性な担体及び/又は希釈剤とともに、本発明による化合物又はその医薬的に許容可能な塩、及び組み合わせパートナーとして先に記載された活性物質のうちの少なくとも1種を含む医薬組成物に関する。
本発明による化合物は、1つの製剤、例えば錠剤又はカプセル剤中にともに存在していてもよく、2つの同一又は異なる製剤中に、例えばいわゆるキットオブパーツとして別個に存在していてもよい。

Claims (20)

  1. 式(I)を有する化合物又はその塩。
    Figure 2023536511000114
    (I)
    (式中、
    Xa及びXbは互いに異なり、C又はNを表し、
    R1は、置換フェニル、又は1個若しくは2個若しくは3個のヘテロ原子を含有する5員若しくは6員置換ヘテロシクリル環である)
  2. Xa又はXbのいずれかがCである、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. R1が、
    カルバモイルで置換されたフェニル
    Figure 2023536511000115
    及び
    非置換2-ピリドン、又はフッ素などのハロゲンで置換された、又は窒素においてメチル若しくはエチルで置換された2-ピリドン
    Figure 2023536511000116
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. R1が、
    NC-又は-チオメチレート-、アミノ-、メチル-アミノ-又は-メチルスルホニル又はハロゲンで置換された3-ピリジル、
    Figure 2023536511000117
    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  5. R1が、
    置換若しくは非置換ピリミジニル-(C1-6-アルキル-、-アミノ、-ヒドロキシメチルで置換)又はピラジニル-、
    Figure 2023536511000118

    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  6. R1が、
    1-6-アルキル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたピロリル-、及びC1-6-アルキル-、C3-5-シクロアルキル-、NC-CH2-CH2-、-アミノ、-メチル-アミノ、又は-ハロゲンで置換されたピラゾリル-
    Figure 2023536511000119
    Figure 2023536511000120
    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  7. R1が、
    1-6-アルキル-、カルバモイル、NC-CH2-CH2-、アミノ-又は-メチルアミノ-で置換されたイミダゾリ-
    Figure 2023536511000121
    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  8. R1が、
    非置換トリアゾリル-又はメチルなどのC1-3-アルキル-で置換されたトリアゾリル-
    Figure 2023536511000122
    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  9. R1が、
    メチルで置換されたオキサゾリル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたチオフェニル-、
    Figure 2023536511000123
    である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  10. R1が、
    カルバモイルで置換されたフェニル、
    非置換2-ピリドン、又はフッ素などのハロゲンで置換された、又は窒素においてメチル若しくはエチルで置換された2-ピリドン、
    NC-又はチオメチレート-、アミノ-、メチル-アミノ-、メチルスルホニル-又はハロゲンで置換された3-ピリジル、
    非置換ピリミジニル-、又はC1-6-アルキル-、アミノ-、-ヒドロキシメチル-で置換されたピリミジニル-、又はピラジニル-、
    1-6-アルキル-又はNC-CH2-CH2-で置換されたピロリル-、及びC1-6-アルキル-、C3-5-シクロアルキル-、NC-CH2-CH2-、アミノ-、メチル-アミノ-、又は-ハロゲンで置換されたピラゾリル-、
    1-6-アルキル-、カルバモイル-、NC-CH2-CH2-、アミノ-又は-メチルアミノ-で置換されたイミダゾリ-、
    非置換トリアゾリル-又はメチルなどのC1-3-アルキル-で置換されたトリアゾリル-、
    メチルで置換されたオキサゾリル-及びNC-CH2-CH2-で置換されたチオフェニル-
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  11. Figure 2023536511000124
    Figure 2023536511000125
    Figure 2023536511000126
    Figure 2023536511000127
    Figure 2023536511000128
    Figure 2023536511000129
    Figure 2023536511000130
    Figure 2023536511000131
    Figure 2023536511000132

    からなる化合物の群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  12. 医薬としての使用のための、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物の塩。
  13. 請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物又はその塩により調製される医薬。
  14. 式(I)が、化合物22~56及び39のうちのいずれか1つの式である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  15. 以下の化学反応経路を含む、請求項1に記載の化合物の調製のための方法。
    (a)
    Figure 2023536511000133
    Figure 2023536511000134
  16. 以下の化学反応経路を含む、請求項1に記載の化合物の調製のための方法。
    Figure 2023536511000135
    Figure 2023536511000136
  17. 1種又は複数の医薬的に許容可能な担体とともに、請求項1~11のいずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含有する医薬組成物。
  18. 急性神経障害、慢性神経障害、認知障害、アルツハイマー病、記憶欠損、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、双極性障害、自閉症、ダウン症候群、神経線維腫症I型、術後認知機能低下、睡眠障害、概日リズム障害、筋萎縮性側索硬化症、AIDSにより引き起こされる認知症、精神病性障害、物質誘発性精神病性障害、不安障害、全般不安障害、パニック障害、妄想性障害、強迫性障害、急性ストレス障害、薬物依存、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、多発梗塞性認知症、気分障害、うつ、大うつ病性障害、精神神経状態、精神病、注意欠陥多動性障害、神経障害性疼痛、脳卒中、注意障害、摂食障害、食欲不振、神経性食欲不振、悪液質、体重減少、筋萎縮、疼痛状態、慢性疼痛、侵害受容性疼痛、術後疼痛、変形性膝関節症疼痛、関節リウマチ痛、筋骨格痛、火傷痛、眼痛、炎症による痛み、骨折による痛み、痛覚過敏、神経障害性疼痛、ヘルペス関連痛、HIV関連神経障害性疼痛、外傷性神経損傷、外傷性脳損傷後回復、脳卒中後疼痛、虚血後痛、線維筋痛、慢性頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、糖尿病性神経障害性疼痛、幻肢痛、内臓痛並びに皮膚痛の治療又は予防のための、請求項17に記載の医薬組成物。
  19. 治療有効量の、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容可能な塩0.1~1000mg、好ましくは1~500mgを含む、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 認知障害、術後認知機能低下、アルツハイマー病、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/若しくは認知症状、統合失調症に関連する認知機能障害、ダウン症候群に関連する認知欠損、自閉症に関連する認知欠損、神経線維腫症I型に関連する認知欠損、又は脳卒中後の認知欠損の予防又は治療において使用するための、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容可能な塩、又は請求項17に記載の医薬組成物。
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