JP2023532954A - 複合回折光学要素を備えた画像光ガイドと、この画像光ガイドを用いたヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

複合回折光学要素を備えた画像光ガイドと、この画像光ガイドを用いたヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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Abstract

画像担持光を伝送するための画像光ガイドは、その長さに沿って画像担持光ビームを伝送するように動作可能な基板を備える。インカップリング回折光学要素は、基板に沿って形成され、画像ソースからの画像担持光ビームの一部を、角度的にエンコードされた形態で基板内に回折するように動作可能である。アウトカップリング回折光学要素は、基板に沿って少なくとも部分的にx軸とy軸を有する平面に形成され、基板からの画像担持光ビームの一部を、角度的にデコードされた形態で回折するように動作可能である。アウトカップリング回折光学要素は、画像担持光ビームの一部を回折次数に回折するように動作可能な第1の複数の周期的構造と第2の複数の周期的構造を含む。第1および第2の複数の周期的構造は、複数の頂点を含み、x軸に沿って隣接する各頂点は、y軸方向にオフセットされている。

Description

本発明は、電子ディスプレイに関し、特に、回折光学要素を有する画像光ガイドを用いて、視者に画像担持光を伝送するディスプレイに関する。
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、軍事、商業、工業、消防、および娯楽分野への適用を含め、様々な用途に向けて開発されている。これら適用の多くにおいて、HMDユーザーの視野にある現実世界の像に視覚的に重ね合わせ可能なバーチャル像を形成することは、価値がある。光学的な画像光ガイドは、狭い空間内で画像担持光を視者に伝送し、バーチャル像を視者の瞳に向け、上記重ね合わせ機能を可能にする。
従来の画像光ガイド構成は、ニアアイディスプレイ光学系のかさ、重量、およびコストを大きく減じたが、さらなる改良が求められている。
場合によっては、アイボックスのサイズが制限され、それによりHMDの設計において、動きの許容範囲及びデバイスの配置の許容範囲が制限される。光は視野において不均衡に分配されることがしばしば起こり得る。その結果、視野の中心では光のレベルが高く、周辺部では光のレベルが低くなる等のホットスポットが生じかねない。導波路内でのビーム管理機能(ビーム拡大機能及び光分配機能を含む)は、導波路のサイズ、製造コスト及び複雑さを増大させかねない。
第1の例示的な実施形態では、画像担持光を伝送ための画像光ガイドは、画像担持光ビームを長手方向に沿って伝送するように動作可能な基板(602,702,802,902)を備えている。基板は第1面と、この第1面と平行な第2面を有している。画像担持光を伝送ための画像光ガイドは、前記基板に沿って形成されたインカップリング回折光学要素(604,704,804,904)を備えている。前記インカップリング回折光学要素は、画像ソース(16)からの前記画像担持光ビームの一部を角度的にエンコードされた形態で前記基板内に回折するように動作可能である。画像担持光を伝送ための画像光ガイドは、前記基板に沿って形成されたアウトカップリング回折光学要素(500,706,806,906)を備えている。前記アウトカップリング回折光学要素は、x軸およびy軸を有する平面内に少なくとも部分的に配置され、前記基板からの前記画像担持光ビームの一部を角度的にデコードされた形態で回折するように動作可能である。さらに、前記アウトカップリング回折光学要素は、第1の複数の周期的構造(412,424,414)と第2の複数の周期的構造(416,426,418)とを含み、前記第1、第2の複数の周期的構造は、前記画像担持光ビームの一部を回折次数で回折するように動作可能である。さらに前記第1、第2の複数の周期的構造は、複数の頂点(352,354,452,454,2154)を含み、x軸に沿って隣接する各頂点は、y軸方向にオフセットされている。
第2の例示的な実施形態では、画像担持光を伝送するための画像光ガイドを製造する方法は、平坦な表面を有しこの表面にコーティングが結合された基板(602,702,802,902)を提供する工程と、第1の方向とこの第1の方向と直交する第2の方向に書き込むように動作可能なビーム書き込みシステムを提供する工程と、複数のユニットセル(310,410A,410B)を含む回折格子レイアウトパターンを提供する工程を備えている。各ユニットセルが、第1の複数の直線回折フィーチャ(412,424,414)と、第2の複数の直線回折フィーチャ(416,426,418)とを含み、前記第1、第2の複数の直線回折フィーチャの1以上の交点が対応する1以上の頂点(352,354,452,454,2154)を画成し、前記第1の方向に沿って隣接する頂点が、前記第2の方向に沿ったオフセットを含む。画像担持光を伝送するための画像光ガイドを製造する方法はさらに、前記基板を前記ビーム書き込みシステム内に配置し、それによって前記ビーム書き込みシステムが前記コーティングに書き込むように動作可能になる工程を備えている。この方法は、前記第1、第2の複数の直線回折フィーチャのうちの1つを、前記ビーム書き込みシステムの第1の方向と平行にアライメントさせる工程と、前記回折格子レイアウトパターンを、前記ビーム書き込みシステムを介して前記コーティングに書き込む工程も備えている。
添付の図面は、詳細な説明の一部として本明細書に組み込まれる。開示された図面は、現在開示されている主題の実施形態を示しており、本開示の選択された原理および教示を示している。しかし、 図面は現在開示されている主題のすべての可能な実施形態を示しているわけではなく、本開示の範囲を限定することを意図していない。
画像光ガイドの簡略化した断面図であり、アイボックスの1つの次元を拡大するための、伝搬方向に沿う画像担持ビームの拡大を示している。
回転格子を有する画像光ガイドの斜視図であり、アイボックスの第2の次元を拡大するための、伝搬方向に垂直な画像担持ビームの拡大を示している。
画像光ガイドの平面図であり、この画像光ガイドは、本開示の主題の例示的実施形態による交互の格子ベクトルのパターンを有するアウトカップリング回折光学要素を備えている。
本開示の主題の例示的実施形態による個々の回折パターン内での光の挙動を示す図である。
本開示の主題の例示的実施形態による複合回折パターンの概略を示す図である。
本開示の主題の例示的実施形態による複合回折パターンの概略平面図である。
本開示の主題の例示的実施形態による回折パターンのユニットセルの構成を示す図である。
本開示の主題の例示的実施形態による回折パターンのユニットセルの別の構成を示す図である。 本開示の主題の例示的実施形態による回折パターンのユニットセルを示す図である。
本開示の一実施形態による、3つの重なり合う回折格子パターンを有する複合回折格子の一部の平面図である。
閉じた三角形を形成する合計格子ベクトルのベクトル図である。
本開示の主題の例示的実施形態による画像光ガイドの概略平面図である。この画像光ガイドは、画像担持ビームを拡大して出力するように動作可能な複合回折格子パターンを有する。
本開示の主題の例示的実施形態による画像光ガイドの概略平面図である。この画像光ガイドは、画像担持ビームを拡大し出力するように動作可能な複合回折格子パターンを有する。
図8Aによる回折パターンのユニットセルの配置を示す。このユニットセルはz軸を中心に回転している。
本開示の主題の例示的実施形態による、画像光ガイドの概略平面図である。この画像光ガイドは、画像担持ビームを拡大して出力するように動作可能な複合回折格子パターンを有する。
閉じた三角形を形成する合計格子ベクトルのベクトル図である。
本開示の主題の例示的実施形態による、画像光ガイドの概略平面図である。この画像光ガイドは、瞳拡大回折光学要素と射出瞳回折光学要素を有する。 本開示の主題の例示的な実施形態による、画像光ガイドの概略平面図である。この画像光ガイドは、瞳拡大回折光学要素と射出瞳回折光学要素を有する。
本開示の主題の例示的実施形態において、直角以外の角度で導波路表面に入射する入力中心光線を示す。 図13の画像光ガイドの単純化された断面図であり、導波路内を伝播する光線を示す。
本開示の主題の例示的実施形態による、複合回折光学要素の一部を簡略化して示す図である。
本開示の主題の例示的実施形態による、複合回折格子パターンの一部の概略図である。この複合回折格子パターンは、画像担持ビームを拡大し出力するように動作可能である。
本開示の主題の例示的実施形態による、複合回折格子パターンの一部を示す図である。この複合回折格子パターンは、画像担持ビームを拡大し出力するように動作可能である。
拡張現実観察のための双眼ディスプレイシステムの斜視図である。この双眼ディスプレイシステムは、本開示の主題の例示的実施形態による少なくとも1つの画像光ガイドを使用する。
本発明は、明確に指定されている場合を除いて、様々な代替の向きおよびステップシーケンスを想定し得ることを理解すべきである。添付の図面に示され以下の明細書で説明される特定のアセンブリおよびシステムは、本明細書で定義される発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されたい。したがって、開示された実施形態に関連する特定の寸法、方向、または他の物理的特性は、特に断りのない限り、限定と見なされるべきではない。また、そうでない場合もあるが、本明細書に記載の様々な実施形態における同様の要素は、同様の参照番号で共通に参照される。
本明細書で使用される場合、「第1」、「第2」等の用語は必ずしも順序、順次または優先関係を示すものではなく、特に明記しない限り、単に1つの要素または要素の集合を
他と明確に区別するために用いられる。
本明細書で使用される場合、「視者」、「操作者」、「観察者」、および「使用者」という用語は均等と見なされ、画像光ガイドを有するデバイスを使用して画像を見たり、同デバイスを装着する人または機械を指す。
本明細書で使用される場合、「集合(set)」という用語は、要素又はメンバーの集まりをいう概念として初等数学で広く理解されているように、非空集合を指す。本明細書で使用される場合、「部分集合(subset)」という用語は、特に明記されない限り、非空の真部分集合、すなわち、1以上の要素を持つ、より大きな集合のうちの部分集合を指す。部分集合が全体集合Sを構成してもよい。しかし、集合Sの「真部分集合(proper subset)」は、集合Sに完全に含まれ、しかも集合Sの少なくとも1つのメンバーを除外したものを指す。
本明細書で使用される場合、光学の分野における「結合された(coupled)」、「カプラ(結合器;coupler)」、「結合する(coupling)」という用語は、光を1つの光学的媒体又は装置から別の光学的媒体又は装置へと伝送させるような結合を意味する。
本明細書で使用される場合、「頂点(vertex, vertices)」という用語は、複合回折パターン内で繰り返される交差のフィーチャを指す。例えば、頂点は、2つ以上の線が出会う領域、柱(ポスト)を含む回折フィーチャ、または2つ以上のユニットセルが出会う領域を含む。
HMDなどの光学システムは、バーチャル像を表示することができる。実像を結ぶ方法とは対照的に、バーチャル像がディスプレイ面に結ばれることはない。つまり、ディスプレイ面がバーチャル像を知覚する位置にあるとしたら、ディスプレイ面に像は結ばれない。拡張現実表示において、バーチャル像表示には固有の利点が数多くある。例えば、バーチャル像の見かけの大きさはディスプレイ面の寸法や位置によって制限されない。さらに、バーチャル像のソースとなる対象物は、小さくすることができる。例えば拡大鏡が対象物のバーチャル像を提供する。実像を投影するシステムに比べて、ある程度離れたところにあるように見えるバーチャル像を結ぶことによって、よりリアルな視覚体験を提供することができる。また、バーチャル像を提供すれば、実像投影の場合には必要となるスクリーンアーチファクトを補正する必要が無くなる。
画像光ガイドは、プロジェクタなどの光源からの画像担持光を用いてバーチャル像を表示することができる。例えば、コリメートされ相対的に角度的にエンコードされたプロジェクタからの光ビームは、インカップリング回折光学要素などの入力カップリング(入力結合)によって平面導波路内へと結合される。このインカップリング回折光学要素は、平面導波路の表面に取り付けられるか形成され、または導波路内に埋め込まれている。このような回折光学要素は、回折格子、ホログラフィック光学素子(HOE)として、または他の既知の方法で形成することができる。例えば、回折格子は、表面レリーフによって形成することができる。回折光は導波路に沿って伝搬した後、同様の出力カップリング(アウトカップリング回折光学要素など)によって、導波路外に戻すことができる。このアウトカップリング回折光学要素は、バーチャル像の一次元に沿って瞳拡大を提供するように配置することができる。さらに、回転格子を導波路上または導波路内に配置することにより、バーチャル像の直交する次元で瞳拡大を提供することができる。導波路から出力される画像担持光は、視者に拡張されたアイボックスを提供する。
図1に示すように、画像光ガイド10は、平坦かつ平行な表面を有する平面導波路22を備えている。平面導波路22は、外側表面12とこの外側表面12の反対側に配置された内側表面14を有する透明な基板Sを備えている。本実施形態では、インカップリング回折光学要素IDOとアウトプットカップリング回折光学要素ODOが、内側表面14に配置されている。インカップリング回折光学要素IDOは、反射型回折格子であり、この回折格子を介して画像担持光WIが平面導波路22内へと結合される。しかしながら、インカップリング回折光学要素IDOは、透過型回折格子、体積ホログラムまたは他のホログラフィック回折素子、または入光する画像担持光WIを回折する他のタイプの光学要素であってもよい。インカップリング回折光学要素IDOは平面導波路22の外側表面12に配置されても、内側表面14に配置されてもよく、画像担持光WIが平面導波路22に近づいていく方向との組み合わせで、透過型であっても、反射型であってもよい。
バーチャルディスプレイシステムの一部として使用される場合、インカップリング回折光学要素IDOは、実像、バーチャル像、またはハイブリッドの画像ソースからの画像担持光WIを結合して、平面導波路22の基板Sに入り込ませる。実像又はイメージディメンションは最初に、重なり合う角度的に関連付けられたビームのアレイに変換される。このビームのアレイは、インカップリング回折光学要素IDOに呈示するバーチャル像内の異なる位置をエンコードするものである。画像担持光WIは(概ね一次回折により)回折され、それによって、インカップリング回折光学要素IDOにより画像担持光WGとして平面導波路22内に再方向付けられ、全内部反射(Total Internal Reflection:TIR)により平面導波路22に沿ってさらに伝搬される。画像担持光WGは、TIRにより定められた境界に合わせて、概ね角度的に関連付けられたビームのより凝縮された範囲で回折されるが、エンコードされた形態で画像情報を保持する。アウトカップリング回折光学要素ODOは、エンコードされた画像担持光WGを受け取り、画像担持光WGを画像担持光WOとして、平面導波路22の外へ、観察者の目の意図された位置に向かって(これも概ね一次回折により)回折する。一般的に、アウトカップリング回折光学要素ODOはインカップリング回折光学要素IDOに対して対称に設計され、出力された画像担持光WOの角度的に関連付けられたビームにおいて、画像担持光WIの当初の角度的関係を復元する。しかし、バーチャル像を見ることができる、いわゆるアイボックスEにおいて、角度的に関連付けられたビームの重なり合いの1つの次元を増大するために、アウトカップリング回折光学要素ODOは、画像担持光WGと多数回遭遇し、各遭遇において画像担持光WGの一部のみを回折するように構成されている。アウトカップリング回折光学要素ODOの長さ方向に沿う多数回の遭遇は、画像担持光WOの角度的に関連付けられた各ビームを1つの次元で拡大する効果を有し、それにより、ビームが重なり合うアイボックスEの1次元を拡大する。拡大されたアイボックスEは、バーチャル像を見るための視者の目の位置に対する感受性を低下させる。
本実施形態では、アウトカップリング回折光学要素ODOは、平面導波路22の内側表面14に配置された透過型の回折格子である。しかし、インカップリング回折光学要素IDOと同様に、アウトカップリング回折光学要素ODOは平面導波路22の外側表面12に配置されても、内側表面14に配置されてもよく、画像担持光WGが平面導波路22を出ることを意図された方向との組み合わせで、透過型であっても、反射型であってもよい。
図2に示すように、画像光ガイド20は、2次元、すなわち、意図された画像のx軸及びy軸に沿ってアイボックス74を拡大するように構成することができる。第2の次元のビーム拡大の達成するために、インカップリング回折光学要素IDOは、画像担持光WGを格子ベクトルk0で中間回転格子TGに向けて回折するように方向づけられている。この中間回転格子TGの格子ベクトルk1は、画像担持光WGを反射モードでアウトカップリング回折光学要素ODOに向けて回折するように方向づけられている。中間回転格子TGとの多数の遭遇のうちの各遭遇により、画像担持光WGの一部のみが回折され、それにより、アウトカップリング回折光学要素ODOに近づく画像担持光WGの角度的に関連付けられた各ビームを横方向に拡大する。中間回転格子TGは、画像担持光WGを、アウトカップリング回折光学要素ODOの格子ベクトルk2と少なくとも概ねアライメント(整列)する方向へと再方向付けする。画像担持光WGの角度的に関連付けられたビームを、画像担持光WOとして平面導波路22から出る前に、第2の次元で縦方向に拡大するためである。描かれた格子ベクトルk0、k1、k2等の格子ベクトルは、回折光学要素の回折フィーチャ(例えば、溝、線、又は罫線)と垂直な方向に延び、回折光学要素IDO、TG、ODOの周期又はピッチd(すなわち、溝間の中心距離)に反比例する大きさを有する。
図2に示すように、インカップリング回折光学要素IDOは入力する画像担持光WIを受け取る。この画像担持光W1は、画像ソース16によって生成された画像におけるピクセルまたは均等の位置に対応する、角度的に関連付けられたビームの集合を含んでいる。画像ソース16は、バーチャル像を作成するために角度的にエンコードされたビームの全範囲を生成するように動作可能である。画像ソース16は、集束光学素子とともに用いられる実像のディスプレイ、ビームの角度をより直接的に設定するためのビームスキャナ、又はスキャナと組合された1次元の実像ディスプレイとすることができるが、これらに限定されない。画像光ガイド20は、配向の異なる中間回転格子TG及びアウトカップリング回折光学要素ODOと画像担持光WGとの多数の遭遇を提供することによって、画像の2次元で拡大された角度的に関連付けられたビームの集合を出力する。平面導波路22の当初の配向(original orientation)において、中間格子TGはy軸方向のビーム拡大を提供し、アウトカップリング回折光学要素ODOはx軸方向の同様のビーム拡大を提供する。回折光学要素IDO、ODO、TGの反射率特性およびそれぞれの周期dと、それぞれの格子ベクトルの配向により、画像担持光WIにおける角度的に関連付けられたビーム間の意図された関係を保持しながら、2次元でビームを拡大し、画像光ガイド20から画像担持光WOとして出力する。
画像光ガイド20に入力される画像担持光WIは、インカップリング回折光学要素IDOによって角度的に関連付けられたビームの異なる集合にエンコードされるが、画像を再構築するために必要な情報は、インカップリング回折光学要素IDOの組織的な効果によって保持される。回転格子TGはインカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOの間の中間位置に位置し、通常、画像担持光WGのエンコーディングに大きな変化を引き起こさないように構成される。アウトカップリング回折光学要素ODOは、通常インカップリング回折光学要素IDOに対して対称に構成され、例えば同じ周期を共有する回折フィーチャを含む。同様に、回転格子TGの周期も、通常、インカップリング回折光学要素IDO及びアウトカップリング回折光学要素ODOの共通の周期に一致する。図2に示すように、回転格子の格子ベクトルk1は、他の格子ベクトルに対して45°を向くように図示されている(全て方向づけられていない線分として)。しかし、一実施形態では、回転格子TGの格子ベクトルk1はインカップリング回折光学要素IDO及びアウトカップリング回折光学要素ODOの格子ベクトルk0、k2に対して60°に配向され、画像担持光WGが120°回転する。中間回転格子TGの格子ベクトルk1をインカップリング回折光学要素IDO及びアウトカップリング回折光学要素ODOの格子ベクトルk0、k2に対して60°に配向することによって、インカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOの格子ベクトルk0、k2もまた、互いに対して60°をなして配向される(ここでも、格子ベクトルは方向づけられていない線分と見なされる)。格子ベクトルの大きさは、回転格子TG、インカップリング回折光学要素IDO、アウトカップリング回折光学要素ODOの共通のピッチに基づくため、方向づけられた線分としての3つの格子ベクトルk0、k1、k2は正三角形を形成し、大きさの合計はゼロとなる。これにより、色分散を含む望ましくない収差を引き起こしかねない非対称の効果が避けられる。
平面導波路22内に回折された画像担持光WIは、インカップリング回折光学要素が格子、ホログラム、プリズム、ミラー、その他の機構のいずれを用いるかに関わらず、インカップリング回折光学要素によって有効にエンコードされる。インカップリング回折光学要素IDOで生じる光の反射、屈折、及び/又は回折は、視者に提示されるバーチャル像を再形成するために、アウトカップリング回折光学要素ODOによって、デコードされる必要がある。好ましくは、インカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOの間の中間位置に位置する回転格子TGは、通常、エンコードされた光にいかなる変更も引き起こさないように設計され、配向される。アウトカップリング回折光学要素ODOは、画像担持光WGを元の又は所望の形の、角度的に関連付けられたビームにデコードする。このビームはアイボックス74を満たすように拡大されている。
回転格子TGとインカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOとの間で対称性が維持されると否とに拘わらず、また、画像担持光WIの角度的に関連付けられたビームのエンコーディングに、平面導波路22沿いに何らかの変化が起こると否とに拘わらず、回転格子TGとインカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOは、平面導波路22からアウトプットされる画像担持光WOが、画像担持光WIの元の形、又は意図されたバーチャル像を生成するための望ましい形を維持または保持するように、関連付けられている。
文字「R」は、アイボックス74内に目がある視者に見えるバーチャル像の向きを表わしている。図示のとおり、表わされるバーチャル像の中の文字「R」の向きは、画像担持光WIにエンコードされた文字「R」の向きと一致している。入射する画像担持光WIのx-y平面におけるz軸周りの回転又は角度的配向の変化は、アウトカップリング回折光学要素ODOから出射する光の回転又は角度的配向に、対応する対称の変化を引き起こす。画像の配向という面においては、回転格子TGは単にある種の光学リレーとして作用し、画像担持光WGの角度的にエンコードされたビームを、画像の1つの軸に沿って(例えば、y軸に沿って)拡大する。アウトカップリング回折光学要素ODOは、画像担持光WIによってエンコードされたバーチャル像の元の配向を維持しながら、画像担持光WGの角度的にエンコードされたビームを、画像の別の軸に沿って(例えば、x軸に沿って)拡大する。図2に示すように、回転格子TGは、傾斜又は正方形の回折格子であり、平面導波路22の前面又は後面に配置される。或いは回転格子TGはブレーズド回折格子であってもよい。
本開示は、光路内において独立した回転格子TGの必要性を排除する改良された画像光ガイドを提供する。より具体的に述べると、本開示はとりわけ、画像担持光ビームを二次元に拡大し、拡大された画像担持光ビームをアイボックスに向けて出力するように動作可能な回折アレイを有する導波路を提供する。
図3に示すように、画像光ガイド100は、インカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOを有している。これら回折光学要素は画像光ガイドの第1面102に形成されている。あるいは、インカップリング回折光学要素IDOとアウトカップリング回折光学要素ODOの片方または両方が、第1面102の反対側に位置する画像光ガイド100の第2面に形成されている。インカップリング回折光学要素IDOは、x軸方向に延びる格子ベクトルk1を有している。アウトカップリング回折光学要素ODOは、回折アレイ104を有している。この回折アレイ104は、多数の構成要素として回折光学要素106を有する。回折アレイ104の列において、一連の回折光学要素106は、交互に格子ベクトルk2、k3を有する。交互の格子ベクトルk2,k3の配置が、アレイ100の一部の拡大図で概略的に示されている。格子ベクトルk2は、インカップリング格子ベクトルk1およびx軸から+60°オフセットされている(換言すれば、y軸から-30°オフセットされている)。格子ベクトルk3は、インカップリング格子ベクトルk1およびx軸から-60°オフセットされている。
回折アレイ104は、単一の表面上に形成された回折要素または回折光学要素の、交わらず互いに重ならない部分集合(subsets)の結合(連合;union)として、構造的に形成されていると考えることができる。集合論の観点から考えると、この部分集合の結合は「パーティション(区画)」を形成する。パーティションの各部分集合には独自の格子ベクトルがあり、部分集合は格子ベクトルの方向により互いに区別される。つまり、各部分集合のすべての回折要素は、共通の格子ベクトルを有している。回折光学要素106の空間的配置では、少なくとも2つの部分集合の要素が交互に配置されており、これにより、格子ベクトルk2を有する部分集合の各回折光学要素106は、格子ベクトルk3を有する他の部分集合の1つまたは複数の回折光学要素106と隣接している。隣接する回折光学要素106の2つ以上の部分集合が、回折アレイ104のパーティションを構成することができる。各部分集合の格子ベクトルは、他の部分集合の格子ベクトルとは異なる方向に延びている。
ここで図4を参照すると、インカップリング回折光学要素IDOから入射する光WGが回折アレイ104と相互作用すると、入射光WGの一部が回折され、光の元の経路に対してある角度をなして回折アレイ104の他の部分に向けられる。図4に示すように、一実施形態では、入射光WGが格子ベクトルk2を有する回折光学要素106と相互作用するとき、入射光WGの一部が回折され、それによってインカップリング回折光学IDOからの光の元の光路に対して120°偏向される。同様に、入射光WGが格子ベクトルk3を有する回折光学要素106と相互作用するとき、入射光WGの一部が回折され、それによって、インカップリング回折光学要素IDOからの光の元の経路に対して-120°偏向される。入射光WGの別の部分は、回折光学要素106を通って、異なる格子ベクトルを有する隣接の回折光学要素106へと進む。回折され偏向された光WGが回折光学要素106に、その格子ベクトルk2、k3と実質的に平行な角度で入射すると、光WOの一部が画像光ガイド100から出力(出力結合;アウトカップル)される。
図5に示すように、一実施形態では、アウトカップリング回折光学ODOは、格子ベクトルk2を有する第1の回折格子と、格子ベクトルk3を有する第2の回折格子とを備えている。第1および第2の回折格子は重なり合って、0°と180°の間の格子ベクトルk2、k3の角度関係を作り出す。一実施形態では、格子ベクトルk2、k3の間の角度関係は約60°である。第1の回折格子によって回折され方向付けられた光が、第2の回折格子のフィーチャ(例えば、線)と実質的に直交する角度で第2の回折格子に入射すると、光の一部が画像光ガイドから出力結合される。
引き続き図5を参照すると、一実施形態では、第1の回折格子の周期d1は、第2の回折格子の周期d2と等しい。別の実施形態では、周期d1は周期d2より大きい。別の実施形態では、周期d1は周期d2よりも小さい。さらに別の実施形態では、第1、第2の回折パターンの少なくとも1つは、格子ベクトルk2、k3の方向に変化するチャープ周期d1、d2を含む。
図6に示すように、一実施形態では、アウトカップリング回折光学ODOは、格子ベクトルk1を有する第1の回折格子206Aと、格子ベクトルk2を有する第2の回折格子206Bと、格子ベクトルk3を有する第3の回折格子206Cを含む複合回折パターンを備えている。第1、第2、第3の回折格子206A、206B、206Cは、同一平面で(すなわち、画像光ガイドの同一表面で)重なり合っている。一実施形態では、各回折格子206A、206B、206Cの周期dは等しい。別の実施形態では、1以上の回折格子206A、206B、206Cの周期dは異なっている。一実施形態では、1以上の回折格子206A、206B、206Cの周期dがチャープされている。図示されているように、3つの格子ベクトル k1、k2、k3 はすべて、60°の角度で関連付けられている (無向の線分と見なされる場合)。格子ベクトルの大きさが共通のピッチに基づくため、3つの格子ベクトル k1、k2、k3 (有向線分として)は、正三角形を形成するとともに合計の大きさがゼロになるベクトル図に編成することができる。他の構成では、格子ベクトルk1、k2、k3は、異なる角度量で相対的に配向することができる。
引き続き図6を参照すると、除去製造技術によって複合回折パターンが生成されると、残りの材料が回折フィーチャ208を形成する。図6に示すように、一実施形態では、回折フィーチャ208は三角形である。しかし、他の実施形態では、回折フィーチャ208は、除去された材料の分布によって決定され、六角形などの形状であってもよいが、これに限定されない。
一実施形態では、回折格子206A、206B、206Cは、二次元格子に配置されたユニットセル210の複製の配列によって形成される。図6に示すように、アウトカップリング回折光学系ODOの複合回折パターン全体が、六角形ユニットセル210の複製および連続配置によって形成される。隣接するユニットセル210は、二次元格子内の頂点を共有する。格子ベクトルk1、k2、k3は互いに60°で相対的に配向されているが、ユニットセル210は、複合回折パターン内の回折フィーチャ208の形成および配向を可能にする。例えば、格子ベクトルk1、k2、k3の相対的な向きおよび周期は、回折フィーチャ208が正方形、長方形、円形、または楕円形として形成されたとしても、変化しないまま維持される。回折フィーチャ208は、機械加工または他の除去製造工程の後に残る材料によって、または機械加工または他の除去製造工程によって除去される材料によって、画成することができる。回折フィーチャ208は、屈折率の差など、回折フィーチャ208をそれらの周囲から区別する光学特性によって画成することもできる。
図7に示すように、一実施形態では、ユニットセル310は、複合回折パターンを形成するように動作可能な非正六角形を画成する。ユニットセル310は、ほぼ同じ長さを有する回折フィーチャ312、314の第1の対と、ほぼ同じ長さを有する回折フィーチャ316、318の第2の対と、ほぼ同じ長さを有する回折フィーチャ320、322の第3の対を含む。回折フィーチャの第1、第2、第3の対は、同じ長さではない。例えば、回折フィーチャ312、320、316は異なる長さを有する。回折フィーチャ312、320、318、314、322、316の第1、第2、第3の対は、ユニットセル310の非正六角形を画成する。
ユニットセル310は、第4の回折フィーチャ324と第5の回折フィーチャ326と第6の回折フィーチャ328も含む。第4、第5、第6の回折フィーチャ324、326、328は、ユニットセル310の非正六角形内で交差する。回折フィーチャ312、320、318、314、322、316の第1、第2、第3の対と、第4、第5、第6の回折フィーチャ324、326、328は、6つの領域(area domain)330、332、334、336、338、340を画成する。
回折フィーチャ312、324、314の幅はほぼ同じであり、50nmより大きい。一実施形態では、回折フィーチャ312、324、314の幅は、200nmから600nmの間の範囲である。回折フィーチャ316、326、318の幅はほぼ同じであり、50nmより大きい。一実施形態では、回折フィーチャ316、326、318の幅は、200nmから600nmの間の範囲である。回折フィーチャ320、328、322の幅はほぼ同じであり、50nmより大きい。一実施形態では、回折フィーチャ320、328、322の幅は、200nmから600nmの間の範囲にある。回折フィーチャ312、324、314の幅と、回折フィーチャ316、326、318の幅と、回折フィーチャ320、328、322の幅は、同じでなくてもよい。さらに、一実施形態では、回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の深さは、同一または同等である。別の実施形態では、回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の深さは、同じまたは同等ではない。
一実施形態では、6つの領域330、332、334、336、338、340の屈折率は、同一かまたはほぼ同一である。例えば、6つの領域330、332、334、336、338、340の屈折率は、空気の屈折率と同等またはほぼ同等であり得る。6つの領域330、332、334、336、338、340の屈折率は、回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の屈折率と同じではない。回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の屈折率は、互いに同一またはほぼ同一であり得る。回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の屈折率は、空気の屈折率とほぼ同じであってもよい。一実施形態では、回折フィーチャ312、324、314、320、328、322、316、326、318の屈折率は、1.25~3.5の範囲である。
引き続き図7を参照すると、一実施形態では、ユニットセル310は、頂点352と頂点354との間にy軸方向(すなわち、図7に示される垂直方向)の垂直オフセット350を含む。一実施形態では、垂直オフセット350は、10nm~100nmの間の距離を有する。一実施形態では、垂直オフセット350は約65nmである。頂点352は、少なくとも部分的に、回折フィーチャ318、320、324の交差によって画成される。頂点354は、少なくとも部分的に、回折フィーチャ314、322、326の交差によって画成される。図9Aに示すように、垂直オフセット350は、1つのユニットセル310から隣接するユニットセル310への段階的変化(step change)である。一実施形態では、垂直オフセット350は、6つの領域330、332、334、336、338、340の形状を不等辺三角形(正三角形ではなく)に画成する。不等辺三角形としての6つのエリアドメイン330、332、334、336、338、340の形状は、複合回折パターンの中心を介して対称的に配置された軸外入力(off axis inputs)の回折を可能にする。
垂直オフセット350は、複合回折パターン内でほぼ一貫している。以下でさらに詳細に説明するように、一実施形態では、垂直オフセット350の一貫性により、デジタル書き込みプロセスによる複合回折パターンの製造が容易になる。
引き続き図7を参照すると、一実施形態では、回折フィーチャ316、326はピッチ360を有し、回折フィーチャ312、324はピッチ362を有し、回折フィーチャ322、328はピッチ364を有する。一実施形態では、回折フィーチャピッチ360、362、364は互いに異なる。回折フィーチャピッチ360、362、364は、300nmから500nmの範囲とすることができる。一実施形態では、ピッチ360は約356nmであり、ピッチ362は300nmから500nmの範囲である。一実施形態では、ピッチ362は約323nmである。一実施形態では、ピッチ364は300nmから500nmの範囲である。別の実施形態では、ピッチ364は約305nmである。
図8Aに示すように、一実施形態では、ユニットセル410Aは、複合回折パターンを形成するように動作可能なオフセット回折パターンを画成する。ユニットセル410Aにおいて、関連するインカップリング回折光学要素IDOの回折フィーチャと平行なユニットセル310の回折フィーチャ(例えば、図7に示される回折フィーチャ320、328、322)は、作成されない。ユニットセル410Aは、ほぼ同じ長さを有する回折フィーチャ412、414の第1の対と、ほぼ同じ長さを有する回折フィーチャ416、418の第2の対とを含む。回折フィーチャの第1の対と第2の対は、同じ長さではない。回折フィーチャ412、414、416、418の第1の対と第2の対の異なる長さは、ユニットセル310のオフセット450を少なくとも部分的に画成する。一実施形態では、垂直オフセット450は、y軸方向において頂点452と頂点454との間にある。頂点452は、回折フィーチャ424と回折フィーチャ418の少なくとも部分的な交差により、画成される。頂点454は、回折フィーチャ426と回折フィーチャ414の少なくとも部分的な交差によって画成される。
ユニットセル410Aはまた、互いに交差する回折フィーチャ424と回折フィーチャ426を含む。回折フィーチャ412、414、416、418の第1、第2の対、ならびに回折フィーチャ424、426は、6つの領域430、432、434、436、438、 440を画成する。一実施形態では、回折フィーチャ416、426はピッチ460を有し、回折フィーチャ412、424はピッチ462を有する。
回折フィーチャは、本明細書では周期的構造とも言う。実施形態では、周期的構造は、直線回折フィーチャ、円柱、または楕円柱とすることができるが。これらに限定されない。 例えば、図16は、円柱2002を含む周期的構造を有する複合回折パターン2000を示す。周期的構造2002は、周期的グリッド内のユニットセル410の配列を含み、二次元周期的格子構造を形成する。ユニットセル410はオフセット450を表し、線472に沿った隣接周期構造2002はy軸方向にオフセットされている。
一実施形態では、図17に示すように、複合回折パターンの周期性を定義する規則的な変動は、正弦波構造2100のパターンである。複合回折パターンは、3つ以上のベクトル成分を持つことができる。したがって、複合回折パターンの生成された回折次数は、所望の性能を促進するように最適化される。y軸方向における複合回折パターンの周期性は、y軸方向における隣接する格子フィーチャ2100の列間の規則的または平均的な間隔によって生成される。一実施形態では、正弦波パターンの列2100は、y軸方向に隣接する列と位相がずれていてもよい。周期的構造2100は、周期的なグリッド内でのユニットセル410A及び/又はユニットセル410Bの配列を含み、二次元周期格子構造を形成する。ユニットセル410Bは平行四辺形を画成し、ユニットセル410Aは不規則な六角形を画成する。ユニットセル410A、410Bはオフセット450を表し、x軸方向に沿った周期的構造2100の各隣接ピーク2102はy軸方向にオフセットされている。換言すれば、ユニットセル410Aは、2つ以上のユニットセル410Aの交点で頂点2154を画成し、x軸方向に沿った隣接する頂点は、y軸方向にオフセット450を含む。
図10Bに示すように、垂直オフセット450は、1つのユニットセル410Aから隣接するユニットセル410Aへの段階的変化である。ユニットセル410Aは、格子及び/又は規則的なタイル(すなわちテッセレーション)を生成する。ここでは、3つのユニットセル410Aが各内部頂点(すなわち、2つ以上の直線回折フィーチャを含む頂点)で出会う。ユニットセル410Aは、インカップリング回折光学要素704の格子ベクトルk0とゼロ度でない角度で配置された中心線470をそれぞれが有する斜めの列を有する格子を形成する。
一実施形態では、図10Cに示すように、回折フィーチャ412、414、416、418の第1、第2の対、ならびに回折フィーチャ424、426の幅および屈折率は、ユニットセル310と同様である。回折フィーチャは領域430、440および434、436をそれぞれ分離しないが、ユニットセル410Aによって6つの別個の領域が暗示的に定義される。関連するインカップリング回折光学要素IDOの回折フィーチャと平行な回折フィーチャを用いずに、ユニットセル410Aおよびそれを用いて形成される複合回折パターンの設計は、画像担持光WGの特定の回折次数の望ましくない回折を防止するために利用される。
一実施形態では、図8Bに示すように、ユニットセル410Bは平行四辺形として定義することができる。この実施形態では、ユニットセル410Bは、回折フィーチャ424、426を含む。頂点452は、少なくとも部分的に、回折フィーチャ424の端部によって画成される。頂点454は、少なくとも部分的に、回折フィーチャ426の端部によって画成される。
図9Aは、本開示による複合回折格子500の一部の概略平面図を示す。複合回折格子500は、図7のユニットセル310の繰り返しを含み、これにより3つの重なり合う回折格子が形成される。格子ベクトルk1は、回折フィーチャ316、326、318と直交する方向に延びる。格子ベクトルk2は、回折フィーチャ320、328,322と直交する方向に延び、格子ベクトルk3は、回折フィーチャ312、324、314と直交する方向に延びる。
図9Bに示すように、一実施形態では、格子ベクトルk1と格子ベクトルk3とインカップリング回折光学格子のベクトルk0(図10Aを参照)の組み合わせは、閉じた三角形を画成し実質的にゼロの大きさを有するベクトル図を形成する。換言すれば、格子ベクトルk0、k1、k3の組み合わせは、実質的に大きさを持たないベクトルを形成する。同様に、格子ベクトルk1、k2、k3の組み合わせは、閉じた三角形を画成し実質的にゼロの大きさを有するベクトル図を形成する。したがって、導波路(例えば、平行プレート導波路システム600、700)内のすべての格子ベクトルは、合計すると実質的にゼロの大きさになる。一実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3は閉じた不等辺三角形を形成する。別の実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3は閉じた正三角形を形成する。別の実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3は閉じた二等辺三角形を形成する。
製造上のばらつきにより、指定された寸法は製造方法によって異なる場合があることを理解されたい。図ではシャープなエッジおよびシャープな頂点を示すが、実際には当業者に知られているように、製造されるとエッジは丸みを帯び、頂点が丸みを帯びる。本開示に記載されるシャープなフィーチャのシャープさ又は丸みの程度は、少なくとも部分的に製造プロセスに依存する。同様に、図がシャープなエッジとシャープな頂点を示している場合、フィーチャは丸いエッジ及び/又は丸い頂点を持つように設計されていることがある。
図10Aは、導波路602(すなわち基板)を備えた平行プレート導波路システム600の概略図である。導波路602は、入力回折光学要素604と瞳拡大の複合回折格子500を有している。入力回折光学要素604は格子ベクトルk0を有する。瞳拡大の複合回折格子500は、瞳拡大を実行することに加えて、出力回折格子として機能する。図9Bに関して説明したように、一実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3は閉じた三角形を形成する。同様に、格子ベクトルk0、k1、k2および格子ベクトルk0、k3、k2は、閉じた三角形のベクトル図を形成する。
図10Bは、導波路702(すなわち基板)を備える平行プレート導波路システム700の概略図である。導波路702は、入力回折光学要素704と瞳拡大複合回折格子706を有する。入力回折光学要素704は格子ベクトルk0を有する。瞳拡大複合回折格子706は、図8Aおよび図8Bに示されるユニットセル410の繰り返しを含む。瞳拡大複合回折格子706は、出口回折格子と瞳拡大器としての役割を担う。格子ベクトルk1は回折フィーチャ416、426、418と直交する方向に延び、格子ベクトルk3は回折フィーチャ412、424、414と直交する方向に延びる。一実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3が組み合わされて、実質的にゼロの大きさを有する閉じた三角形を画成するベクトル図が形成される。
図10C、図10Dに示すように、一実施形態では、複合回折格子706は、導波路702のxy平面内で回転し、これにより、第1の複数の周期的構造がx軸および導波路702のエッジと平行に配向されている。格子ベクトルk0、k1、k3によって形成されるベクトル図は不等辺三角形を画成する。図10Dに示すように、入力中心光線WIが、インカップリング回折光学要素704の格子ベクトルk0に対して複雑な合成の角度で配置される場合には、ベクトル 格子ベクトルk0、k1、k2/k3によって形成されるベクトル図は不等辺三角形を画成する。図10Dでは、インカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0がxy平面内で下方に傾斜している。インカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0がxy平面で左に揺れた場合、中心像経路WIはインカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0とアライメントされず、非正六角形 (または平行四辺形)の ユニットセル410が必要になる。光学システムが回転している場合、または入力中心光線WIが入力格子ベクトルk0に対して複雑な合成の角度にある場合、格子ベクトルk0、k1、k2/k3の間に不等辺三角形の関係が存在するべきである。一実施形態では、インカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0は、アウトカップリング回折光学要素の格子ベクトルk1と平行にアライメントされる。別の実施形態では、インカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0は、アウトカップリング回折光学要素の格子ベクトルk3と平行にアライメントされる。さらに別の実施形態では、インカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0は、アウトカップリング回折光学要素の格子ベクトルk1、k3を二等分(二分)する線と平行にアライメントされる。図13に示すように、入力中心光線1006がインカップリング回折光学要素1002の格子ベクトルk0に対して複雑な合成の角度で配置される場合、インカップリング回折光学要素とアウトカップリング回折光学要素の格子ベクトルk0、k1、k3は、閉じた不等辺三角形のベクトル図を形成するために、独立して考慮する必要がある。
図11に示すように、一実施形態では、平行プレート導波路システム800は導波路802を含む。導波路802は、インカップリング回折光学要素804と、瞳拡大複合回折光学要素806と、アウトカップリング回折光学要素808を含む。入力回折光学要素804は格子ベクトルk0を有し、瞳拡大複合回折光学要素806は格子ベクトルk1、k2、k3を有する。一実施形態では、瞳拡大複合回折光学要素806は、ユニットセル310によって画成される。アウトカップリング回折光学系808は格子ベクトルk4を有する。一実施形態では、格子ベクトルk0は、大きさおよび方向が格子ベクトルk4と等しい。一実施形態では、格子ベクトルk0 、k1 、k3 は、図9Bを参照して説明したように、閉じた三角形を表すベクトル図を形成する。引き続き図11を参照すると、一実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は、閉じた三角形のベクトル図を形成する。一実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は正三角形を形成する。別の実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は不等辺三角形を形成する。さらに別の実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は二等辺三角形を形成する。
図12に示すように、一実施形態では、平行プレート導波路システム900は導波路902を含む。導波路902は、インカップリング回折光学要素904と瞳拡大複合回折光学要素906とアウトカップリング回折光学要素908を含む。入力回折光学要素904は格子ベクトルk0を有し、瞳拡大複合回折光学要素906は格子ベクトルk1、k3を有する。一実施形態では、瞳拡大複合回折光学要素906は、ユニットセル410によって画成される。アウトカップリング回折光学要素908は格子ベクトルk4を有する。一実施形態では、格子ベクトルk0は、大きさおよび方向が格子ベクトルk4と等しい。一実施形態では、格子ベクトルk0、k1、k3は、図9Bを参照して説明したように、閉じた三角形を表すベクトル図を形成する。引き続き図12を参照すると、一実施形態において、格子ベクトルk4、k1、k3は、閉じた三角形のベクトル図を形成する。一実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は正三角形を形成する。別の実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は不等辺三角形を形成する。さらに別の実施形態では、格子ベクトルk4、k1、k3は二等辺三角形を形成する。
図13を参照すると、導波路アセンブリ1000は、画像担持光ビームを導波路1004へと結合するように動作可能なインカップリング回折光学要素1002を含む。入力画像を表す画像担持光ビームの中心光線1006は、導波路1004の第1の表面1008に対して垂直以外の角度で、インカップリング回折光学要素1002に突き当たることができる。図13に示すように、一実施形態では、中心光線1006はz軸に対して角度θをなす。z軸は、導波路の第1の表面1008に対して垂直である。xy平面に投影された線分1010によって示されるように、インカップリング回折光学要素1002に入射する中心光線1006は、y軸に対して角度φをなす。
図14は、図13に示される導波路アセンブリ1000の側面図である。中心光線1006は、インカップリング回折光学要素1002に入射する。結果として生じる回折光線1012は、導波路1004を通って導波路1004の第2の表面1014に至り、ここで回折光線1012は全反射(TIR)して光線1016になる。光線1016は、TIRにより導波路1004を通って伝播し続ける。インカップリング回折光学要素1002の格子ベクトルk0(図13参照)は、中心光線1006が回折されて、TIRの最小境界線1018とTIRの最大境界線1020との間の中ほど(中間)で角度を付けられた回折光線1012を生じるように設計されている。TIR最小境界線1018は、z軸から測って角度ξによって定義される線である。角度ξは、TIRが始まる最小角度である。すなわち、z軸に対して角度ξより大きい角度を有する任意の光線は、導波路の第2の表面1014および第1の表面1008に入射するときにTIRを受ける。一実施形態では、角度αは角度βとほぼ同じである。TIRの最大境界線1020は、光線がTIRを受けるz軸に対する最大角度の光路である。換言すれば、TIRの最小境界線1018と最大境界線1020との間の角度の回折光線のみが、第1の表面1018と第2の表面1014での複数のTIR反射を介して、複合回折光学要素500、706に少なくとも1回入射する光線となる。z軸とTIR最小境界線1018とTIR最大境界線1020と回折光線1012はすべて同じ平面に示されている。図13、図14に示すように、入力中心光線1006が、インカップリング回折光学要素1002の格子ベクトルk0に対して複雑な合成の角度で配置される場合には、格子ベクトルk0、k1、k2/k3によって形成されるベクトル図は不等辺三角形を画成する。
一実施形態では、回折光学要素のレイアウトパターンは、電子ビーム(eビーム)リソグラフィー、イオンビームリソグラフィー、レーザーリソグラフィー、及び/又はその他のデジタルビーム書き込みの方法(ただしこれらに限定されない)を用いて、モールド基板(mold substrate)の表面上及び/又は表面内に直接に、形成または書き込むことができる。モールド基板へのデジタルビームの書き込みにおいて、ビーム書き込み機のx軸及び/又はy軸と平行ではない直線回折フィーチャが、ジグザグパターンまたはステップパターンで生成される。図7に関して前に説明したように、ユニットセル310は垂直オフセット350を含み、ユニットセル410A、410Bは垂直オフセット450を含む。垂直オフセット350、450は、1つのユニットセル310、410A、410Bから隣接するユニットセル310、410A、410Bへの段階的変化である。
デジタルビーム書き込みの場合、垂直オフセット350、450は、非正六角形のユニットセル310、410A、410Bが確実に繰り返されて複合回折光学パターンを形成するように、離散値によってユニットセル310、410A、410Bの高さhの倍数に均等に分割する必要がある。図15は、ユニットセル410Bの繰り返しを含む瞳拡大複合回折格子706の一部の簡略図である。図15には、ユニットセル310、410A、410Bの繰り返しを利用する複合回折光学パターン706を作成する原理が示されている。ここでは、ユニットセル410Bは平行四辺形であり、垂直オフセット350、450が選択され、離散値によってユニットセル310、410A、410Bの高さの倍数に均等に分割されている。例えば、図15に示すように、ユニットセルの高さhは、垂直オフセット450の4倍とすることができる。ユニットセルは、複合回折パターン内で繰り返される最小領域である。ユニットセル410Bが垂直オフセットを有する平行四辺形を描くとき、複合回折パターンは不等辺三角形を描く格子ベクトルを形成する。
ユニットセル310、410A、410Bをデジタル的に書き込むことにより、回折要素を作成する従来の方法よりも再現性が向上する。さらに、デジタルビーム書き込みは、回折次数の最適化を容易にする。回折次数は、デジタル書き込みによって対称的に生成できる回折フィーチャのデューティサイクル、形状、深さを変更することにより、最適化できる。
例えば、回折フィーチャ320、328、322がビーム書き込み機の好ましい書き込み方向と実質的に平行になるように(ビーム書き込み機のx軸またはy軸と平行になるように)、モールド基板を配向し、回折フィーチャ312、324、314の角度および回折フィーチャ316、326、318の角度を配向し、これにより、書き込みプロセスにおけるいかなるエラーも各ユニットセル310にそれぞれ反映される。換言すれば、ユニットセル310、410A、410Bの格子ベクトルは、ビーム書き込み機の好ましい書き込み方向と平行に(ビーム書き込み機のx軸またはy軸と平行に)アライメントされる。
図18の斜視図は、本開示の画像光ガイドを一対使用した3次元(3D)拡張現実表示のためのディスプレイシステム60を示す。ディスプレイシステム60は、左眼用の画像光ガイド140Lを有する左眼光学システム64Lと、右眼用の画像光ガイド140Rを有する右眼光学システム64Rと、を備えたHMDとして示されている。ピコプロジェクタまたは同様のデバイスなどの画像ソース52が提供され、各眼に個別の画像を生成するように稼働される。これら画像は、直立した画像ディスプレイにとって必要な画像の向きでバーチャル像として形成される。生成される画像は、3D表示用の立体画像の対にすることができる。光学システムによって形成されるバーチャル像は、視者が画像光ガイドを通して見る現実世界の視野に重なるように見ることができる。拡張現実視覚化技術の当業者によく知られている追加の構成要素も提供できる。シーンコンテンツまたは視者の視線追跡を見るためにHMDのフレームに取り付けられた1つまたは複数のカメラなどである。片眼に画像を提供するためのディスプレイ装置(例えば、単眼ディスプレイ)を含む、代替の配置が可能である。
本明細書に記載の実施形態の1つまたは複数の特徴を組み合わせて、図示されていない追加の実施形態を作成することができる。様々な実施形態を詳細に説明したが、それらは例として提示したものであり、限定するものではないことを理解されたい。開示された主題が、その範囲、精神、または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態、変形、および修正で具現化され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、上述の実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、その均等の意味および範囲内にあるすべての変更が含まれることが意図されている。

Claims (20)

  1. 画像担持光ビームを長手方向に沿って伝送するように動作可能な基板と、
    前記基板に沿って形成され、画像ソースからの前記画像担持光ビームの一部を角度的にエンコードされた形態で前記基板内に回折するように動作可能なインカップリング回折光学要素と、
    前記基板に沿って形成され、x軸およびy軸を有する平面内に少なくとも部分的に配置され、前記基板からの前記画像担持光ビームの一部を角度的にデコードされた形態で回折するように動作可能である、アウトカップリング回折光学要素と、
    を備え、
    前記アウトカップリング回折光学要素は、第1の複数の周期的構造と第2の複数の周期的構造とを含み、前記第1、第2の複数の周期的構造は、前記画像担持光ビームの一部を回折次数で回折するように動作可能であり、
    前記第1、第2の複数の周期的構造は、複数の頂点を含み、x軸に沿って隣接する各頂点は、y軸方向にオフセットされている、画像担持光を伝送ための画像光ガイド。
  2. 前記インカップリング回折光学要素が第1の格子ベクトルを画成し、前記アウトカップリング回折光学要素が、第2の格子ベクトルと第3の格子ベクトルを画成する、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  3. 前記第2の格子ベクトルは、前記第1の格子ベクトルに対して第1の角度で配置され、前記第3の格子ベクトルは、前記第1の格子ベクトルに対して第2の角度で配置される、請求項2に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  4. 前記第1、第2、第3の格子ベクトルが不等辺三角形を形成する、請求項2に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  5. 前記画像ソースからの前記画像担持光ビームの中心光線が、x-y平面に対して第1の角度で配置され、前記x?y平面内で前記インカップリング回折光学要素に対して第2の角度で配置される、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  6. 前記アウトカップリング回折光学要素は、前記画像担持光ビームのそれぞれの第1部分の一部を、前記第1の複数の周期的構造への入射を介して第1の方向に回折するように動作可能であり、これにより、前記画像担持光ビームのそれぞれの第1部分を第1の次元で拡大し、
    前記アウトカップリング回折光学要素は、前記画像担持光ビームのそれぞれの第2部分の一部を、前記第2の複数の周期的構造の1以上への入射を介して第2の方向に回折するように動作可能であり、これにより、前記画像担持光ビームのそれぞれの第2部分を第2の次元に拡大する、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  7. 前記アウトカップリング回折光学系は、前記第1の次元で拡大された前記画像担持光ビームのそれぞれの前記第1部分の一部を、前記第2の複数の周期的構造への入射を介して、前記基板の外へ回折するように動作可能であり、
    前記アウトカップリング回折光学系は、前記第2の次元で拡大された前記画像担持光ビームのそれぞれの前記第2部分の一部を、前記第1の複数の周期的構造への入射を介して、前記基板の外へ回折するように動作可能である、請求項6に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  8. 前記第1、第2の複数の周期的構造が、重なり合った平行な直線の回折フィーチャを備える、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  9. 前記インカップリング回折光学要素が複数の平行な直線の回折フィーチャを備え、
    前記第1の複数の周期的構造が、前記インカップリング回折光学要素の前記複数の平行な直線の回折フィーチャに対して、第1の角度で配向され、
    前記第2の複数の周期的構造が、前記インカップリング回折光学要素の前記複数の平行な直線の回折フィーチャに対して、第2の角度で配向され、
    前記第1の角度は前記第2の角度よりも大きい、請求項8に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  10. 前記インカップリング回折光学要素および前記アウトカップリング回折光学要素は、前記基板の第1の表面に形成される、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  11. 前記アウトカップリング回折光学要素が複数のユニットセルを含み、前記ユニットセルの各々が非正六角形を画成する、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  12. 各ユニットセルの高さが、前記頂点の前記オフセットの倍数である、請求項11に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  13. 前記第1、第2の複数の周期的構造が、線構造の部分を含む、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  14. 前記アウトカップリング回折光学要素は、体積ホログラフィック材料で形成される、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  15. 前記第1、第2の複数の周期的構造が三角形の領域を画成する、請求項1に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  16. 前記領域が不等辺三角形を含み、それにより、画像ソースから前記インカップリング回折光学要素に非垂直の角度で入射する前記画像担持光ビームが回折される、請求項15に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
  17. 第1の表面を有しこの第1の表面にコーティングが結合された基板を提供する工程と、
    第1の方向とこの第1の方向と直交する第2の方向に書き込むように動作可能なビーム書き込みシステムを提供する工程と、
    複数のユニットセルを含む回折格子レイアウトパターンであって、各ユニットセルが、第1の複数の直線回折フィーチャと、第2の複数の直線回折フィーチャとを含み、前記第1、第2の複数の直線回折フィーチャの1以上の交点が対応する1以上の頂点を画成し、前記第1の方向に沿って隣接する頂点が、前記第2の方向に沿ったオフセットを含む回折格子レイアウトパターンを提供する工程と、
    前記基板を前記ビーム書き込みシステム内に配置し、それによって前記ビーム書き込みシステムが前記コーティングに書き込むように動作可能になる工程と、
    前記第1、第2の複数の直線回折フィーチャのうちの1つを、前記ビーム書き込みシステムの第1の方向と平行にアライメントさせる工程と、
    前記回折格子レイアウトパターンを、前記ビーム書き込みシステムを介して前記コーティングに書き込む工程と、
    を備えた、画像担持光を伝送するための画像光ガイドを製造する方法。
  18. 各ユニットセルの高さが、前記頂点の前記オフセットの倍数である、請求項17に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイドを製造する方法。
  19. 画像担持光ビームを長手方向に沿って伝送するように動作可能な基板と、
    前記基板に沿って形成され、画像ソースからの前記画像担持光ビームの一部を角度的にエンコードされた形態で前記基板内に回折するように動作可能なインカップリング回折光学要素と、
    前記基板に沿って形成され、x軸およびy軸を有する平面内に少なくとも部分的に配置され、前記基板からの前記画像担持光ビームの一部を角度的にデコードされた形態で回折するように動作可能である、アウトカップリング回折光学要素と、
    を備え、
    前記アウトカップリング回折光学要素は、複数の連続した周期的構造を含み、この周期構造は、前記画像担持光ビームの一部を回折次数で回折するように動作可能な正弦波の列を画成し、
    前記複数の連続した周期的構造は複数の頂点を含み、x軸に沿って隣接する各頂点は、y軸方向にオフセットされている、画像担持光を伝送ための画像光ガイド。
  20. 前記アウトカップリング回折光学要素の第1の正弦波の列は、第2の正弦波の列と位相がずれている、請求項19に記載の画像担持光を伝送するための画像光ガイド。
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