JP2023532915A - 傷害から細胞を保護する方法 - Google Patents

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Abstract

対象の放射線への曝露中の非傷害細胞損傷を予防するための方法が本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、方法は、ある量のポロキサマー188又はその医薬製剤を、傷害への曝露前に対象に投与することを含むことができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月9日に出願された「METHODS OF PROTECTING CELLS FROM INSULTS」と題する同時係属中の米国仮特許出願第63/050,075号の利益及び優先権を主張し、該出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
連邦支援研究に関する声明
本発明は、米国国立科学財団(National Science Foundation)により授与された助成金番号OIA-1655740の下で政府の支援を受けてなされた。米国政府は、本発明において特定の権利を有する。
本明細書に開示される主題は、一般に、放射線及び/又は他の傷害から、細胞、そのような非がん性細胞を保護する方法に関する。
放射線療法は、十分に確立されたがん処置モダリティであり、50年超にわたって使用されている。放射線は、一本鎖切断(SSB)、DSB、DNA架橋及びDNA-タンパク質架橋のような細胞にDNA損傷を直接引き起こすか、又は活性酸素種(ROS)/反応性窒素種(RNS)によるDNAへの損傷を間接的に誘導し、これは、細胞老化及びアポトーシスをもたらす。放射線は、本質的に、がん性細胞と非がん性細胞とを区別しない。がん性細胞のみを標的とする方法及び技術が開発されているが(例えば、がん性細胞を感作して、より少ない放射線量が必要とされ、直接曝露される領域を物理的に制限する)、放射線療法は依然として「両刃の剣」とみなされ、非がん性細胞に重大な損傷を依然として引き起こし得る。
機械的、化学的(例えば、過酸化水素又は他の薬剤)、又は生物学的(例えば、ウイルス及び微生物)などの他の傷害は、傷害に直接曝露されない、周囲の、場合によっては、遠隔の細胞及び組織におけるROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド、又は他の炎症性損傷をもたらし得る。
したがって、周囲の、場合によっては、遠隔の細胞及び組織におけるROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド、又は他の炎症性損傷の産生をもたらす傷害に直接曝露されない隣接する細胞及び組織を保護するための組成物、方法、及び技術が依然として必要とされている。
本出願における任意の文書の引用又は特定は、そのような文書が本発明の先行技術として利用可能であることを承認するものではない。
特定の例示的な実施形態では、傷害曝露中及び/又は後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法が本明細書に記載され、該方法は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が1~5mg/mLに達した後に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することとを含む。
特定の例示的な実施形態では、第1の量のP188は、静脈内投与される。
特定の例示的な実施形態では、方法は、第1の量のP188を投与した後、及び対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、nthの量のP188又はその医薬製剤を対象に投与することをさらに含み、ここで、nは2以上である。
特定の例示的な実施形態では、P188の第1の量、nthの量、又は全部の量は、P188の血中濃度を1~48時間内に1~5mg/mLに上昇させるのに有効な量である。
特定の例示的な実施形態では、第1の量又はnthの量のP188は、連続注入としてある期間にわたって投与される。
特定の例示的な実施形態では、第1の量又はnthの量のうちの1つ以上のP188は、ボーラス量として投与される。
特定の例示的な実施形態では、第1の量のみが投与され、第1の量は、P188の血中濃度を1~48時間以内に約1~約5mg/mLに上昇させるのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、対象は、第1又はnthの量のP188を受けた後、少なくとも14時間、P188の量を受けない。
特定の例示的な実施形態では、P188投与は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露した直後に中止される。
特定の例示的な実施形態では、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することは、第1又はnthの量のP188を投与してから約1~約48時間後に行われる。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、対象の1つ以上の領域内の1つ以上のがん性細胞を死滅させるのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、非傷害細胞は、非がん性細胞である。
特定の例示的な実施形態では、非傷害細胞は、内皮細胞である。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、電離放射線である。
特定の例示的な実施形態では、傷害曝露中及び/又は後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法が本明細書に記載され、該方法は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、ある量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することであって、その量は約10~150mg/kgの範囲である、投与することと;対象の1つ以上の領域を、ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後0~48時間以内に傷害に曝露することとを含む。
特定の例示的な実施形態では、ある量のP188又はその医薬製剤は、静脈内投与される。
特定の例示的な実施形態では、P188又はその医薬製剤の投与は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する直前又は直後に中止される。
特定の例示的な実施形態では、対象は、ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後、又はP188又はその医薬製剤の投与を中止した後、少なくとも14時間、P188又はその医薬製剤の量を投与されない。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、電離放射線である。
特定の例示的な実施形態では、ある量のP188又はその医薬製剤であって、対象の1つ以上の領域が傷害に曝露された場合に、対象における非傷害細胞への損傷を予防するのに有効である、ある量のP188又はその医薬製剤と;ある量のある量のP188又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域が傷害に曝露される0~48時間前に、対象に投与することを指示する有形の表現媒体に固定された説明書とを含むキットが本明細書に記載される。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、電離放射線である。
特定の例示的な実施形態では、説明書は、さらに、ある量のP188又はその医薬製剤の、対象の1つ以上の領域の傷害への曝露の直前又は直後の対象への投与の中止を指示する。
特定の例示的な実施形態では、ある量のP188又はその医薬製剤は、0~48時間以内に対象において約1~約5mg/mLの血中濃度を達成するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、傷害への対象の曝露後に非傷害細胞を保護する方法が本明細書に記載され、該方法は、a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又はd)それらの組み合わせを含む。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、対象におけるP188の血中濃度を1~5mg/mLに増加させるのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露の0~48時間前に行われる。
特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露の1~24時間後に行われる。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、電離放射線である。
特定の例示的な実施形態では、対象における傷害誘発性肺炎を予防する方法が本明細書に記載され、該方法は:
a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
d)それらの組み合わせ
を含む。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露の0~48時間前に行われる。
特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露の0~24時間後に行われる。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、電離放射線である。
特定の例示的な実施形態では、疾患又は障害の処置を必要とする対象における疾患又は障害を処置する方法が本明細書に記載され、該方法は:
a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
d)それらの組み合わせ
を含む。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である。
特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露の0~48時間前に行われる。特定の例示的な実施形態では、投与は、傷害への曝露後0~24時間又は0~48時間で行われる。特定の例示的な実施形態では、P188は、傷害曝露の前及び/又は傷害曝露中に投与されない。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである。
特定の例示的な実施形態では、傷害は、虚血性事象、場合により脳卒中又は心筋梗塞である。
例示的な実施形態のこれら及び他の態様、目的、特徴、及び利点は、例示的な実施形態の以下の詳細な説明を考慮することによって、当業者には明らかになるであろう。
本発明の特徴及び利点の理解は、本発明の原理が利用され得る例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによって得られるであろう。
Hiroloxamerが過酸化水素から内皮細胞を保護することを示し得るインビトロ研究からの蛍光顕微鏡画像のパネルを示す。
A549(図2A)及びH460(図2B)ヒト肺がん細胞株によってモデル化されるように、Hiroloxamerが電離放射線に対するがん細胞感受性に影響を及ぼさないことを示し得るインビトロ研究からの結果を有するグラフを示す。
Hiroloxamerが電離放射線に直接曝露されたヒト脂肪微小血管内皮細胞のアクチン細胞骨格を保存することを示す、インビトロ研究からの蛍光顕微鏡画像を示す。
照射領域(n=16)内の細胞の生存率を示し得る、インビトロ研究からの結果を示す明視野画像(図4A~4D)及びグラフ(図4E)を示す。
照射領域(n=9)に隣接する領域における生存率を示し得る、インビトロ研究からの結果を示す明視野画像(図5A~5D)及びグラフ(図5E)を示す。
照射領域(n=4)から最も遠い領域における生存率を示し得る、インビトロ研究からの結果を示す明視野画像(図6A~6D)及びグラフ(図6E)を示す。
10GyのX線照射に曝露された、足場を含まない血管新生前の内皮線維芽細胞構築物を示し得る、インビトロ研究からの結果を示す蛍光画像を示す。図7A~7Dは、対照、Rxなし、放射線なし(3.51μmステップサイズで73.655μm)を示す。図7E~7Hは、10Gyへの曝露、Rxなし(4μmステップサイズで76.027μm)を示す。図7I~7Lは、Rx前処置、10Gyへの曝露(4μmステップサイズで88.031μm)を示す。Hoescht(核)、Phalloidin(Fアクチン)、及びCD31(内皮細胞ネットワーク)をそれぞれのグレースケールで示す。
本明細書に記載のP188製剤を使用して、放射線から細胞、特に非がん性細胞を保護する方法のいくつかの実施形態を示す。
F-アクチン及び内皮ネットワークに対するHiorloxamerによる前処置の効果を示し得るインビトロ研究からの結果を示す蛍光画像を示す。SPEC対照:ECネットワークは、原始的な毛細血管様のネットワークである。対照SPEC(6):3.51μmステップサイズ(22ステップ)で73.655μm。Rxなし、XRT SPEC(3):4μmステップサイズ(28ステップ)で76.027μm。Rx前処置、完全曝露SPEC(1):4μmステップサイズ(23ステップ)で88.031μm。
1Gyの放射線に曝露された細胞に対する、Hiroloxamerによる前処置の効果を示し得るインビトロ研究からの結果を示す蛍光画像を示す。
2Gy曝露が細胞内ギャップ形成をもたらし得、これはHiroloxamerの前処置によって軽減され得ることを示し得る、インビトロ研究からの結果を示す蛍光画像を示す。張力線維は、細胞収縮を誘導するために必要とされ、細胞がその境界から退縮する際に形成される内皮間ギャップの速度及びサイズに劇的に影響を及ぼす(Pasain)。アクチン細胞骨格と細胞接着タンパク質との直接的な会合は、バリア機能に必須である。密着接合及び接着接合は、隣接する細胞を接続し、傍細胞透過性を調節する。Rxなし:細胞間ギャップの形成は、EcsにおけるF-アクチンの解重合を引き起こす細胞-細胞接合の喪失を示す。
50Gyの放射線に曝露された細胞に対する、Hiroloxamerによる前処置の効果を示し得る、インビトロ研究からの結果を示す蛍光画像を示す。
20Gy照射の3時間前の200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。組織学のための肺サンプルを照射後約24時間で採取した。
20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。健康な対照の組織学的参照は、http://histology.oucreate.com/Captions/Respiratory/109.ling.mammal/109.bronchiole.c1.40.Lhtm#clickから得た。
20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが照射された肺において細気管支枝で酸素経路を保存できることを示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。健康な対照の組織学的参照は、http://histology.oucreate.com/Captions/Respiratory/109.ling.mammal/109.bronchiole.c1.40.Lhtm#clickから得た。
20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが血管系の保護を介して細気管支の炎症を減弱させることを示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラット、並びに健康な対照のインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。図22は、図21に示すものの高倍率画像である。
Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。健康な対照も示される。
Hiroloxamerが肺における早期放射線誘発性損傷を減弱させることができることを示し得るPBS及びHirorloxamerのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。
Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットのインビボ研究からの結果を示す肺組織学を示す。図27は、図26に示される画像のより高い倍率である。
図13~27に示される結果の照射プロトコルを示す。
図13~27で示されたこれらの実験で使用された動物群の概要を示す。
照射後1週間(20Gy)のインビボ研究からの結果を示す結果を示す。図30は、対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色肺切片の、照射後1週間の代表的な顕微鏡写真のパネルを示す(スケールバー=250μm)。対照群は、肺気管支(「Br」)の正常(透明)内腔及び空気肺胞の正常内腔を有していた。RT群は、気管支周囲全体にわたってほぼ閉塞まで炎症性浸潤、並びに崩壊した血管及び毛細血管、肺胞中隔の肥厚、並びに気管支構造を取り囲む細胞浸潤を明らかに有していた。Hiroloxamer+RT群は、気管支周囲の主要血管周囲に軽度の炎症を有したが、肺胞及び血管周囲は正常に見えた。
Hioloxamerが部分容量ラット肺X線照射モデルにおいて健康な肺組織を保存できることを示し得る、照射後6週間(20Gy)のインビボ研究からの結果を示す結果を示す。図31は、照射後6週間の対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250μm)。対照群は、肺気管支(「Br」)の正常(透明)内腔及び空気肺胞の正常内腔を有していた。RT群は、著しい間質性浮腫、血管及び毛細血管(「V」)のうっ血、肺胞中隔の厚さの増加、並びに右上肺葉に遠位に拡張した全葉全体にわたる高密度の炎症性浸潤を有していた。Hiroloxamer+RT群は、いくつかの微小な肺胞肥厚の近くに位置するいくつかの細気管支を取り囲むいくつかの炎症性浸潤を有し、血管は無傷のままであり、周囲の炎症性浸潤は最小限であった。
20GyのX線を照射した6週間後のインビボ研究からの、ピクロシリウスレッド染色右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250ミクロン)。
インビボ研究からの照射後6週間の対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色右肺上葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250ミクロン)。放射線誘発性肺損傷は、20Gy RT群のみにおいて、放射線が曝露された右下肺葉から遠位右上肺葉に広がった。
Hiroloxamerが放射線誘発性肺炎のラットモデルにおいて急性肺炎の発症を予防することを示し得る代表的な画像及び顕微鏡写真を示す。単回の20Gyのx線照射へのSDラットの曝露は、放射線誘発性肺炎に対する処方線量である(Ghita)。ラットを麻酔し、右中央肺葉のわずか6mmを照射に曝露するように設計された特注のジグで拘束し、一方、残りの動物は、鉛シールドにより遮蔽されたままであった。肺炎の発症及び進行を調べるために、放射線部位の近位及び遠位組織をヘマトキシリン及びエオシン(H&E)で染色し、照射後6週間で主要な肺構造の完全性を評価した。照射後6週間の健康な正常、ビヒクル(生理食塩水)+RT、及びHiroloxamer+RTからの右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真。ビヒクル(生理食塩水)+RT対照動物は、毛細血管漏出、顕著な間質性浮腫、血管及び毛細血管のうっ血、肺胞の厚さの増加、並びに隣接する肺葉及び対側左肺に遠位に伝播する高密度の炎症性浸潤により明らかなように、照射後6週間以内に急性肺炎を発症した。照射前にHiroloxamerで処置した動物(Hiroloxamer+RT)は、健康な対照動物(健康な正常)と同様に、気管支周囲及び気管支の明瞭な内腔を有し、肺胞中隔は正常に見えた;各群についてn=3。
白血球浸潤のMPO分析を示す代表的な顕微鏡写真(図35A~35C)及びグラフ(図35D)を示す。損傷部位での制御された好中球脱顆粒及びミエロペルオキシダーゼ(MPO)放出は、有効な創傷治癒に必要である。しかしながら、過剰な脱顆粒は、炎症応答を誇張し、感染がない場合でも組織損傷をもたらす可能性がある。MPO活性のレベルは、組織における炎症及び酸化ストレスの状態を示す。放射線誘発性肺炎をモデル化するために、先に記載したように、鉛シールドの6mm穴を通して単回の20GyのX線を右中央肺葉においてSDラットに照射した。3つの右肺葉及び対側左肺葉からの切片をパラフィン包埋し、5μmに切片化し、分析のためにHanker-Yatesペルオキシダーゼ白血球キット(Sigma Aldrich)で染色した。染色した切片を、LionHeartFX自動顕微鏡を用いて画像化し、MPO+細胞計数を、Gen5ソフトウェアにおける閾値化を介して自動化した。各群につき3匹の動物を用いて、5つの高出力野を各動物について分析した。(図35A)健康対照、(図35B)ビヒクル(生理食塩水)+RT、(図35C)200mg/kgのHiroloxamer+RTの代表的なMPO染色右下肺葉切片。対照生理食塩水+RT動物において組織損傷が観察され、Hiroloxamer+RT及び健康な正常と比較して、全ての肺葉において有意に上昇したMPOレベルを有した(図35D)。健康な正常、ビヒクル(生理食塩水)+RT、及びHiroloxamer+RTの統計的比較(ANOVA、続いてTukey)は、健康な正常とHiroloxamer+RTとの間に差異を示さず、一方、ビヒクル(生理食塩水)+RTと健康な正常(p<0.001)、及びビヒクル(生理食塩水)+RTとHiroloxamer+RT(p<0.001)との間に有意な統計的差異がある。
放射線療法が用量漸増Hiroloxamerと組み合わせてヒトがん細胞を効果的に死滅させることを示すグラフを示す。A549及びH460ヒトがん細胞株を、0、2、又は6Gyの単回照射を行う前に、Hiroloxamerで処置した。用量漸増Hiroloxamer処置では、有意な生存傾向は観察されなかった。
Hiroloxamerが放射線量とは無関係に、健康な組織を放射線毒性から保護することを示し得る代表的な顕微鏡写真画像を示す。動物を2~3日ごとに2週間かけて、10Gy×1回(fx)、20Gy×1fx、又は10Gy×4fxのいずれかのX線照射に右肺の8mmの領域において照射した。全ての動物を照射後6週間で屠殺し、H&E(5μm切片)で染色した。ビヒクル(図の上段)で処置した動物は、用量に基づいて様々な程度の明らかな放射線誘発性肺損傷を有していた。20Gy×1fxは最も有意な損傷を有し、これは照射には局在しないが両側の全ての肺葉に広がった、浮腫、炎症性浸潤、及び肺実質のうっ血によって証明された。これらの組織学的所見は、放射線誘発性急性肺炎の発症を示す。10Gy×1fx及び10Gy×4fxは、20Gy×1fxよりも損傷が少なく、これは健康な組織毒性が送達される総線量ではなく1回当たりの線量に依存するという古典的な理論と一致している。200mg/kgのHiroloxamerで前処置された動物は、標的とされた照射領域に限局した損傷のみを有し、健康な組織は、評価された全ての放射線療法レジメンにおいて毒性から保護された。
Hiroloxamerが健康な組織を放射線毒性から用量依存的に保護することを示し得る代表的な顕微鏡写真画像を示す。2~3日ごとに2週間かけて送達された10Gy×4回のX線照射を、右肺の8mmの領域において動物に曝露した。照射前に200mg/kgのHiroloxamerで処置された動物(図38D)は、健康な対照(図38A)に匹敵する正常な肺外観を有した。50mg/kgのHiroloxamerで処置された動物(図38C)は、明らかな細胞浸潤及びその後の肺胞の肥厚を有し、それはビヒクル(PBS)処置動物(図38B)ほど重篤ではなかったが、200mg/kgの用量と比較して十分な保護ではなかった。
本明細書の図面は、例示のみを目的としており、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
本開示をより詳細に説明する前に、本開示は、説明される特定の実施形態に限定されず、したがって、当然、変化し得ること理解するべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定することを意図しないことも理解するべきである。
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は同等の任意の方法及び材料もまた、本開示の実施又は試験において使用され得るが、好ましい方法及び材料がここで記載される。
本明細書において引用される全ての刊行物及び特許は、刊行物が引用される関連する方法及び/又は材料を開示及び記載するために引用される。全てのそのような刊行物及び特許は、あたかも個々の刊行物又は特許が参照により組み込まれることが具体的且つ個々に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。そのような参照による組み込みは、引用された刊行物及び特許に記載される方法及び/又は材料に明示的に限定され、引用された刊行物及び特許からの辞書式定義には及ばない。また、本出願において明示的に繰り返されない、引用された刊行物及び特許における辞書式定義は、そのようものとして扱われるべきではなく、添付の特許請求の範囲に現れるいかなる用語も定義するものとして読まれるべきではない。いずれの刊行物の引用も、出願日前のその開示に関するものであり、本開示が先行開示によってそのような刊行物に先行する権利を与えられないことを承認するものとして解釈されるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は、独立して確認される必要があり得る実際の刊行日とは異なり得る。
本開示を読めば当業者には明らかなように、本明細書に記載及び例示された個々の実施形態のそれぞれは、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はそれらの特徴と組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。列挙された任意の方法は、列挙された事象の順序で、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行することができる。
範囲が表される場合、さらなる実施形態は、1つの特定の値から、及び/又は他の特定の値までを含む。端点による数値範囲の列挙は、それぞれの範囲内に包含される全ての数及び分数、並びに列挙された端点を含む。値の範囲が提供される場合、文脈が特に明確に指示しない限り、その範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1までの各介在値、及びその記載された範囲における任意の他の記載された値又は介在値は、本開示内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立して、より小さい範囲に含まれてもよく、記載された範囲における任意の具体的に除外された限界に従うことを条件として、本開示内にも包含される。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲も本開示に含まれる。例えば、記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲も本開示に含まれ、例えば、語句「x~y」は、「x」から「y」までの範囲並びに「x」より大きく「y」未満の範囲を含む。範囲は、上限、例えば、「約x、y、z、又はそれ以下」として表すこともでき、「約x」、「約y」、及び「約z」の特定の範囲、並びに「x未満」、「y未満」、及び「z未満」の範囲を含むと解釈されるべきである。同様に、語句「約x、y、z、又はそれより大きい」は、「約x」、「約y」、及び「約z」の特定の範囲、並びに「xより大きい」、「yより大きい」、及び「zより大きい」の範囲を含むと解釈されるべきである。加えて、語句「約‘x’~‘y’」は、‘x’及び‘y’が数値である場合、「約‘x’~約‘y’」を含む。
比率、濃度、量、及び他の数値データは、本明細書では範囲形式で表すことができることに留意するべきである。各範囲の端点は、他方の端点との関連において、及び他方の端点とは独立して重要な意味を有することがさらに理解されるであろう。また、本明細書に多数の値が開示されており、各値は、その値自体に加えて、「約」その特定の値としても本明細書に開示されていることも理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。範囲は、本明細書では、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表すことができる。同様に、先行詞「約」の使用によって値が近似値として表される場合、特定の値はさらなる態様を形成することが理解されるであろう。例えば、値「約10」が開示されている場合、「10」も開示されている。
そのような範囲形式は、便宜上及び簡潔さのために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に列挙される数値だけでなく、あたかも各数値及び部分範囲が明示的に列挙されるかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分範囲を含むように、柔軟な方法で解釈されるべきであることを理解するべきである。例示すると、「約0.1%~5%」の数値範囲は、約0.1%~約5%の明示的に列挙された値だけでなく、示された範囲内の個々の値(例えば、約1%、約2%、約3%、及び約4%)及び部分範囲(例えば、約0.5%~約1.1%;約5%~約2.4%;約0.5%~約3.2%、及び約0.5%~約4.4%、並びに他の可能な部分範囲)も含むと解釈されるべきである。
一般的定義
特に定義されない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。分子生物学の一般的な用語及び技術の定義は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd edition(1989)(Sambrook,Fritsch,and Maniatis);Molecular Cloning:A Laboratory Manual,4th edition(2012)(Green and Sambrook);Current Protocols in Molecular Biology(1987)(F.M.Ausubel et al.eds.);the series Methods in Enzymology(Academic Press,Inc.):PCR 2:A Practical Approach(1995)(M.J.MacPherson,B.D.Hames,and G.R.Taylor eds.):Antibodies,A Laboratory Manual(1988)(Harlow and Lane,eds.):Antibodies A Laboratory Manual,2nd edition 2013(E.A.Greenfield ed.);Animal Cell Culture(1987)(R.I.Freshney,ed.);Benjamin Lewin,Genes IX,published by Jones and Bartlet,2008(ISBN 0763752223);Kendrew et al.(eds.),The Encyclopedia of Molecular Biology,published by Blackwell Science Ltd.,1994(ISBN 0632021829);Robert A.Meyers(ed.),Molecular Biology and Biotechnology:a Comprehensive Desk Reference,published by VCH Publishers,Inc.,1995(ISBN 9780471185710);Singleton et al.,Dictionary of Microbiology and Molecular Biology 2nd ed.,J.Wiley & Sons(New York,N.Y.1994),March,Advanced Organic Chemistry Reactions,Mechanisms and Structure 4th ed.,John Wiley & Sons(New York,N.Y.1992);及びMarten H.Hofker and Jan van Deursen,Transgenic Mouse Methods and Protocols,2nd edition(2011)に見出すことができる。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が明らかに別段の指示をしない限り、単数及び複数の両方の指示対象を含む。
本明細書で使用される場合、「約」、「およそ」、「実質的に」などは、パラメーター、量、持続時間などの測定可能な変数に関連して使用される場合、実験誤差(例えば、所与のデータセット、技術的に許容される標準によって、及び/又は例えば、所与の信頼区間(例えば、平均から90%、95%、又はそれ以上の信頼区間)を用いて決定され得る)を含む特定の値の及び該値からの変動、例えば、特定の値の及び該値からの+/-10%以下、+/-5%以下、+/-1%以下、及び+/-0.1%以下の変動を包含することを意味する(そのような変動が開示された発明において実行するのに適切な限り)。本明細書で使用される場合、用語「約」、「近似」、「~に、又は約~に」、及び「実質的に」は、問題の量又は値が正確な値、又は特許請求の範囲に記載されている又は本明細書で教示されている同等の結果又は効果を提供する値であり得ることを意味することができる。すなわち、量、サイズ、処方、パラメーター、及び他の量及び特性は、正確ではなく、及び正確である必要はなく、同等の結果又は効果が得られるように、公差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して、所望により、近似及び/又はより大きく、又はより小さくてもよいことが理解される。状況によっては、同等の結果又は効果を提供する値を合理的に決定することができない。一般に、量、サイズ、処方、パラメーター、又は他の量若しくは特徴は、そうであると明示的に述べられているか否かにかかわらず、「約」、「近似」、又は「~に、又は約~に」である。「約」、「近似」、又は「~に、又は約~に」が定量値の前に使用される場合、パラメーターは、特に明記しない限り、特定の定量値自体も含むことが理解される。
本明細書で使用される場合、「生物学的サンプル」は、全細胞及び/又は生細胞、及び/又は細胞残屑を含むサンプルである。生物学的サンプルは、「体液」を含み得る(又はそれに由来し得る)。本発明は、体液が羊水、房水、硝子体液、胆汁、血清、母乳、脳脊髄液、耳垢(耳ろう)、乳び、粥状液、内リンパ、外リンパ、滲出液、糞便、雌性射精液、胃酸、胃液、胃液、リンパ液、粘液(鼻水及び痰を含む)、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂(皮膚油)、精液、痰、滑液、汗、涙、尿、膣分泌物、嘔吐物及びそれらの1つ以上の混合物から選択される実施形態を包含する。生物学的サンプルには、細胞培養物、体液、体液由来の細胞培養物が含まれる。体液は、哺乳動物生物から、例えば、穿刺、又は他の収集若しくはサンプリング手順によって得ることができる。
本明細書で使用される場合、「薬剤」は、それが投与される対象上の対象に投与され得る任意の物質、化合物、分子などを指す。薬剤は、不活性であり得る。薬剤は、活性剤であり得る。薬剤は、一次活性剤、又は換言すれば、組成物の効果の全体又は一部が帰属される組成物の成分であり得る。薬剤は、二次薬剤、又は換言すれば、組成物の追加の部分及び/又は他の効果が帰属される組成物の成分であり得る。
本明細書で使用される場合、「活性剤」又は「活性成分」は、それが投与される対象に対して生物学的又は生理学的効果を誘導する、生物学的に活性であるか又は別様に活性である物質、化合物又は分子を指す。換言すれば、「活性剤」又は「活性成分」は、組成物の効果の全体又は一部が帰属される組成物の成分を指す。
本明細書で使用される場合、「投与すること」は、送達される薬剤及び/又は前記薬剤を受容する対象のための任意の適切な投与を指し、経口、局所、静脈内、皮下、経皮(transcutaneous)、経皮(transdermal)、筋肉内、関節内(intra-joint)、非経口、細動脈内、皮内、脳室内、骨内、眼内、頭蓋内、腹腔内、病変内、鼻腔内、心臓内、関節内(intraarticular)、空洞内、髄腔内、硝子体内(intravireal)、脳内、及び脳室内、鼓室内、蝸牛内、直腸内、膣内、吸入による、カテーテルによる、ステント又は組成物を血管周囲空間及び外膜に能動的又は受動的に(例えば、拡散によって)投与する埋め込まれたリザーバ若しくは他のデバイスを介してであり得る。例えば、ステントなどの医療デバイスは、その表面上に配置された組成物又は製剤を含むことができ、次いで、それは溶解するか、又は他の方法で周囲の組織及び細胞に分配することができる。用語「非経口」は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病変内、及び頭蓋内注射又は注入技術を含むことができる。投与経路は、例えば、耳介(耳)、頬側、結膜、皮膚、歯、電気浸透、頸管内、副鼻腔内、気管内、腸内、硬膜外、羊膜外、体外、血液透析、浸潤、間質内、腹腔内(intra-abdominal)、羊膜内、動脈内、関節内、胆管内、気管支内、嚢内、心臓内、軟骨内、仙骨内、空洞内、腔内、脳内、大槽内、歯冠内(歯)、冠動脈内、体内海綿体、皮内、椎間板内、導管内、十二指腸内、硬膜内、表皮内、食道内、胃内、歯肉内、回腸内、病変内、管腔内、リンパ内、髄内、髄膜内、筋肉内、眼内、卵巣内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸腔内(intrapleural)、前立腺内、肺内、鼻腔内、脊髄内、滑液内、腱内、精巣内、髄腔内、胸腔内(intrathoracic)、管内、腫瘍内、鼓室内、子宮内、血管内、静脈内、静脈内ボーラス、点滴静注、脳室内、膀胱内、硝子体内、イオン導入、潅注、喉頭、鼻腔、鼻腔胃、閉塞包帯法、眼科、口腔、中咽頭、その他、非経口、経皮(percultaneous)、関節周囲、硬膜周囲、神経周囲、歯周、直腸、呼吸器(吸入)、眼球後、軟部組織、くも膜下、結膜下、皮下、舌下、粘膜下、局所、経皮(transdermal)、経粘膜、経胎盤、経気管、経鼓室、尿管、尿道、及び/若しくは膣投与、並びに/又は、典型的には処置される疾患、処置される対象、及び/又は投与される薬剤に依存する上記投与経路の任意の組み合わせであり得る。
本明細書で使用される場合、「がん」は、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、カポジ肉腫、AIDS関連リンパ腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、皮膚の基底細胞(basa cell)がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん(ユーイング肉腫、骨肉腫、及び悪性線維性組織球腫を含むが、これらに限定されない)、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、心臓腫瘍、胚細胞腫瘍、胎児性腫瘍、子宮頸がん、胆管細胞がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性(myelogenous)白血病、慢性骨髄増殖性腫瘍、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、非浸潤性乳管がん、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、感覚神経芽腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼がん(眼内黒色腫及び網膜芽細胞腫を含むが、これらに限定されない)、卵管がん、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、中枢神経系胚細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、精巣がん、妊娠性絨毛性疾患、ヘアリーセル白血病、頭頸部がん、肝細胞(肝臓)がん、ランゲルハンス細胞組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、膵島腫瘍、膵内分泌腫瘍、腎臓(腎細胞)がん、喉頭がん、白血病、口唇がん、口腔がん、肺がん(非小細胞及び小細胞)、リンパ腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、転移性扁平上皮頸部がん、NUT遺伝子変化を伴う及び伴わない正中線がん、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成(myelodyspastic)症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、慢性骨髄性(myelogenous)白血病、鼻腔がん、副鼻腔がん(sinus cancer)、非ホジキンリンパ腫、膵臓がん、傍神経節腫、副鼻腔がん(paranasal sinus cancer)、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん(pharyngeal cancer)、褐色細胞腫、下垂体がん、腹膜がん、前立腺がん、直腸がん、横紋筋肉腫、唾液腺がん、子宮肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、小腸がん、大腸がん(結腸がん)、軟部組織肉腫、T細胞リンパ腫、咽頭がん(throat cancer)、中咽頭がん、鼻咽頭がん、下咽頭がん、胸腺腫、胸腺がん、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、尿道がん、子宮がん、膣がん、子宮頸がん、血管腫瘍及びがん、外陰がん、並びにウィルムス腫瘍を含むがこれらに限定されない1つ以上のタイプのがんを指す。
本明細書で使用される場合、「化学療法剤」又は「化学療法薬」は、がんを予防又は処置するために利用される治療剤を指す。
本明細書で使用される場合、「対照」は、当技術分野の用語であり、比較目的のために実験で使用され、独立変数以外の変数の効果を最小化又は区別するために含まれる、代替の対象又はサンプルを指す。対照は、陽性又は陰性であり得る。特定の効果又は測定可能な若しくは観察可能な効果の欠如を決定するための適切な対照の使用は、当業者によって理解されるであろう。
本明細書で使用される場合、用語「疾患」又は「障害」は、本明細書全体を通して互換的に使用され、機能の実行を中断若しくは妨害し、及び/又は不快感、機能不全、苦痛、若しくはさらには、罹患している人、若しくはその人と接触している人の死亡などの症状を引き起こす、身体又は器官のいくつかの状態の任意の変化を指す。疾患又は障害は、ジステンパー、病的な状態、病気、病弊、障害、不調、疾病、愁訴、体調不良、又は苦痛に関係することもある。
本明細書で使用される場合、「用量」、「単位用量」、又は「投与量」は、対象における使用に適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、その投与に関連して所望の応答を生じるように計算された、所定量のHiroloxamer及び/又はその医薬製剤を含む。
本明細書で使用される場合、「Hiroloxamer」は、多分散性が約1.07未満であるように精製されており、米国特許第9,403,941号明細書に記載されているような、長期循環物質を含まないポロキサマー188(P188)組成物を指す。
用語「分子量」は、本明細書で使用される場合、一般に、材料の質量又は平均質量を指す。ポリマー又はオリゴマーの場合、分子量は、バルクポリマーの相対平均鎖長又は相対鎖質量を指すことができる。実際には、ポリマー及びオリゴマーの分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)又はキャピラリー粘度測定を含む様々な方法で推定又は特徴付けることができる。GPC分子量は、数平均分子量(M)とは対照的に、重量平均分子量(M)として報告される。キャピラリー粘度測定は、濃度、温度、及び溶媒条件の特定のセットを用いて、希釈ポリマー溶液から決定される固有粘度としての分子量の推定値を提供する。
用語「場合による」又は「場合により」は、その後に記載される事象、状況又は置換基が生じても又は生じなくてもよいこと、及びその記載が事象又は状況が生じる場合及び生じない場合を含むことを意味する。
本明細書で使用される場合、「医薬製剤」は、組成物をインビトロ、インビボ、又はエクスビボでの診断、治療、又は予防的使用に適したものにする、活性剤、化合物、又は成分と、薬学的に許容される担体又は賦形剤との組み合わせを指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体又は賦形剤」は、一般的に安全であり、非毒性であり、生物学的又は他の点で望ましくないものではない医薬製剤を調製するのに有用な担体又は賦形剤を指し、獣医学的使用及びヒトの薬学的使用に許容される担体又は賦形剤を含む。本明細書及び特許請求の範囲で使用される「薬学的に許容される担体又は賦形剤」は、1つ及び2つ以上のそのような担体又は賦形剤の両方を含む。
本明細書で使用される場合、「ポリマー」は、一緒に連結されたモノマー反復単位から構成される分子を指す。「ポリマー」は、限定されるものではないが、ホモポリマー、コポリマー、例えば、ブロック、グラフト、ランダム及び交互コポリマー、ターポリマーなど、並びにそれらのブレンド及び修飾を含むと理解される。「ポリマー」は、三次元ネットワーク(例えば、反復単位が左及び右、前及び後、上及び下に一緒に連結される)、二次元ネットワーク(例えば、反復単位がシート形態で、左、右、上及び下に一緒に連結される)、又は一次元ネットワーク(例えば、反復単位が、左及び右に連結されて鎖を形成する)であり得る。「ポリマー」は、天然モノマー又は合成モノマー及びそれらの組み合わせから構成され得る。ポリマーは、生物学的(例えば、モノマーは、生物学的に重要(例えば、アミノ酸)、天然、又は合成であり得る。
本明細書で使用される場合、「予防的(preventative)」、「予防」、「予防する」、「予防的(prophylactic)」などは、診断されていなくても、又は疾患若しくは状態が依然として亜臨床段階にある間に、それが生じる前の疾患又は状態を(化合物、製剤、及び/又は方法の作用によって)妨害又は停止することを指す。
本明細書で使用される場合、用語「放射線増感剤」は、腫瘍細胞又は正常細胞に対して単剤毒性を示さずに、所望の細胞集団、例えば腫瘍細胞における照射からの細胞死滅を選択的に増強することができる薬剤を指す。
用語「対象」、「個体」、及び「患者」は、脊椎動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを指すために本明細書において互換的に使用される。哺乳動物には、マウス、サル、ヒト、家畜、スポーツ動物、及びペットが含まれるが、これらに限定されない。インビボで得られた、又はインビトロで培養された生物学的実体の組織、細胞、及びそれらの子孫も、用語「対象」に包含される。
本明細書で使用される場合、対象種を意味する「実質的に純粋な」は、存在する主な種であり(すなわち、モル基準で、組成物中の任意の他の個々の種よりも豊富である)、好ましくは、実質的に精製された画分は、対象種が存在する全ての種の約50パーセントを構成する組成物である。一般に、実質的に純粋な組成物は、組成物中に存在する全ての種の約80パーセント超、より好ましくは、約85%、90%、95%、及び99%超を構成するであろう。最も好ましくは、対象種は、組成物が本質的に単一の種からなる、本質的な均質状態(従来の検出方法では、組成物中に混入種を検出することができない)まで精製される。
本明細書において互換的に使用される場合、用語「十分な」及び「有効な」は、1つ以上の所望の及び/又は記載された結果を達成するために必要とされる量(例えば、質量、体積、投与量、濃度、及び/又は期間)を指す。例えば、治療有効量は、1つ以上の治療効果を達成するのに必要な量を指す。
本明細書で使用される場合、「有形の表現媒体」は、物理的に有形又はアクセス可能であり、単なる抽象的思考又は未記録の発話語ではない媒体を指す。「有形の表現媒体」には、セルロース若しくはプラスチック材料上の単語、又は適切なコンピュータ可読メモリ形態で記憶されたデータが含まれるが、これらに限定されない。データは、フラッシュメモリ若しくはCD-ROMなどのユニットデバイス上に、又は例えばウェブインターフェースを介してユーザによってアクセスされ得るサーバ上に記憶され得る。
本明細書で使用される場合、「治療的」は、疾患、障害、状態、若しくは副作用を処置、治癒、及び/若しくは改善すること、又は疾患、障害、状態、若しくは副作用の進行速度を低下させることを指す。したがって、「治療有効量」は、治療効果をもたらすことができる化合物の量を指すことができる。
本明細書で使用される場合、用語「処置すること」及び「処置」は、一般に、所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を得ることを指す。効果は、がん及び/又は間接的な放射線損傷などの疾患、症状又はその状態を予防又は部分的に予防するという点で予防的であり得るが、必ずしもそう必要はない。効果は、疾患、状態、症状、又は疾患、障害、若しくは状態に起因する有害作用の部分的又は完全な治癒の点で治療的であり得る。本明細書で使用される用語「処置」は、対象、特にヒト及び/又は伴侶動物におけるがん及び/又は間接的放射線損傷の任意の処置を包含し、以下の任意の1つ以上を含むことができる:(a)疾患の素因があり得るが、それを有するとまだ診断されていない対象において疾患又は損傷が生じるのを予防すること;(b)疾患を阻害する、すなわちその発症を停止すること;並びに(c)疾患を緩和する、すなわち疾患及び/又はその症状若しくは状態を緩和又は改善すること。本明細書で使用される用語「処置」は、治療的処置単独、予防的(prophylactic)(予防的(preventative))処置単独、又は治療的処置と予防的処置の両方を指すことができる。処置を必要とする者(それを必要とする対象)は、すでに障害を有する者及び/又は障害が予防されるべき者を含むことができる。本明細書で使用される場合、用語「処置すること」は、疾患、障害又は状態を阻害すること、例えば、その進行を妨げること;及び疾患、障害又は状態を緩和すること、例えば、疾患、障害及び/又は状態の退行を引き起こすことを含むことができる。疾患、障害、又は状態を処置することは、たとえ基礎となる病態生理学が影響を受けない場合であっても、特定の疾患、障害、又は状態の少なくとも1つの症状を改善すること、例えば、たとえ鎮痛剤が疼痛の原因を処置しない場合であっても、そのような薬剤を投与することによって対象の疼痛を処置することを含むことができる。
本明細書で使用される場合、互換的に使用され得る用語「重量パーセント」、「重量%(wt%)」、及び「重量%(wt.%)」は、特に指定がない限り、それが成分である組成物の総重量に基づく所与の成分の重量パーセントを示す。すなわち、特に指定がない限り、全ての重量%値は、組成物の総重量に基づく。開示された組成物又は製剤中の全ての成分の重量%値の合計は、100に等しいことを理解するべきである。或いは、重量%値が組成物中の成分のサブセットの総重量に基づく場合、開示された組成物又は製剤中の特定の成分の重量%値の合計は、100に等しいことを理解するべきである。
本明細書で使用される場合、「水溶性」は、一般に、少なくとも約10gの物質が、25℃で、1Lの水中、すなわち中性pHで可溶性であることを意味する。
以下、様々な実施形態について記載する。特定の実施形態は、網羅的な記載として、又は本明細書で論じられるより広い態様に対する限定として意図されるものではないことに留意するべきである。特定の実施形態に関連して記載される一態様は、必ずしもその実施形態に限定されず、任意の他の実施形態で実施することができる。本明細書を通して、参照「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構成、又は特徴が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における「一実施形態では」、「実施形態では」、又は「例示的な実施形態では」という語句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指すわけではないが、同じ実施形態を指してもよい。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において、本開示から当業者に明らかであるように、任意の適切な方法で組み合わせることができる。さらに、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが他の特徴を含まない一方、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内であることが意図される。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態のいずれも、任意の組み合わせで使用することができる。
本明細書に引用される全ての刊行物、公開された特許文献、及び特許出願は、個々の刊行物、公開された特許文献、又は特許出願が参照により組み込まれるものとして具体的且つ個々に示されるのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
概要
放射線療法は十分に確立されたがん処置モダリティであり、50年超にわたって使用されている。また、放射線は、原子力及び研究などの他の分野でも丸い。したがって、放射線曝露は、意図的(例えば、治療目的)及び偶発的又は非意図的(例えば、放射線漏出又は汚染環境への曝露)の両方の可能性がある。放射線(供給源にかかわらず)は、一本鎖切断(SSB)、DSB、DNA架橋及びDNA-タンパク質架橋のような細胞へのDNA損傷を直接引き起こし、又は活性酸素種(ROS)/反応性窒素種(RNS)によるDNAへの損傷を間接的に誘導し、これは細胞老化及びアポトーシスをもたらす。放射線は、本質的に、がん性細胞と非がん性細胞とを区別しない。治療的状況においてがん性又は特定のタイプの細胞又は組織のみに対して放射線を標的化する方法及び技術が開発されている(例えば、がん性細胞を感作し、それにより必要とされる放射線量がより少なく、直接曝露される領域を物理的に制限する)が、放射線療法は依然として「両刃の剣」とみなされ、非がん性細胞に重大な損傷を依然として引き起こし得る。さらに、偶発的な放射線被ばくは、ほとんどの場合、曝露を制限するための予防措置がしばしばとられないか、又は曝露が予定されていなかったように不十分であるので、健康に対する重大なリスクを提示する。機械的、化学的(例えば、過酸化水素又は他の薬剤)、又は生物学的(例えば、ウイルス及び微生物)などの他の傷害は、傷害に直接曝露されない、周囲の、場合によっては、遠隔の細胞及び組織におけるROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド、又は他の炎症性損傷をもたらし得る。
放射線療法及び診断の膨大な利益にもかかわらず、電離及び他のタイプの放射線は、さもなければ正常且つ健康な細胞に有害であり得る。例えば、Desouky et al.,2015,J.Rad Res App Sci.8(2):247-254を参照されたい。電離放射線は、エネルギー的且つ透過性であり、直接及び間接的な影響を有する。直接作用では、放射線はDNA分子に直接衝突してその分子構造を変化させ、これは細胞損傷及び細胞死さえももたらし得る。損傷を有する生存細胞は、後にがん性になるか、又は正常な機能性を損なう他の異常を有することがある。間接的な作用では、放射線は細胞の内外の水分子及び他の有機分子に衝突し、それによって、ヒドロキシル部分及びアルコキシ部分などのフリーラジカルが生成される。反応性窒素種もDNAの直接イオン化によって生成され、これも有害な間接的影響を有し得る。
また、放射線は、当技術分野で「バイスタンダー効果」と呼ばれるものを誘発する場合がある。電離放射線誘発バイスタンダー効果は、集団中の他の細胞が放射線に曝露された結果、非照射細胞に生物学的影響が生じることと定義することができる。これらのバイスタンダー効果は、低線量の放射線でより顕著に現れる。したがって、より少ない放射線を使用する放射線療法をより安全にするための現在の努力は、実際には、健康な非がん性細胞における有害なバイスタンダー効果の発生率を増加させる可能性がある。バイスタンダー効果は、直接的な細胞間接触を介して、又は環境及び循環に放出される可溶性因子(例えば、活性酸素及び反応性窒素種、サイトカイン、カルシウムイオン、並びに低分子RNA)を介して伝達され得るバイスタンダーシグナルに起因すると考えられている(例えば、J.B.Little.2006,Mut.Res.Fund.Molc.Mech.Mutagen.597:113-118参照)。Williams,J.P.McBride,W.H.,2011.Int J Radiat Biol 87(8):851-868も参照されたい。
同様に、理論に束縛されるものではないが、放射線曝露の状況で観察される「バイスタンダー効果」は、ROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド、及び/又は炎症応答をもたらす機械的、化学的、及び/又は生物学的傷害に続発して起こることもある。したがって、周囲の、場合によっては、遠隔の細胞及び組織におけるROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド、又は他の炎症性損傷の産生をもたらす傷害に直接曝露されない細胞及び組織を保護するための組成物、方法、及び技術が依然として必要とされている。
それにより、本明細書に開示される実施形態は、傷害への細胞の曝露中及び/又は曝露後に、非傷害細胞を保護する方法を提供することができる。本明細書で使用される場合、「非傷害細胞」は、傷害細胞に隣接する及び/又は遠隔の細胞を指し、機械的、化学的、生物学的、又はエネルギー的であり得る傷害に直接曝露されていない細胞である。傷害は、それが直接影響を及ぼす細胞に負の変化及び/又は損傷を引き起こすことが理解されるであろう。傷害は、フリーラジカル(例えば、ROS、RNS、過酸化物、スーパーオキシド)の生成物、並びに/又は傷害細胞及び/若しくは非傷害細胞からの炎症をもたらし得る。前述のように、隣接する細胞及び遠隔細胞は、それでも、他の機構の中でも「バイスタンダー効果」により間接的に損傷される可能性がある。いくつかの実施形態では、方法は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が約1~5mg/mL、例えば約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mLに達した後に、(故意に(処置のため)又は偶発的に)対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することとを含むことができる。
いくつかの実施形態では、方法は、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する約0時間(すなわち、傷害時)~48時間前に、対象に投与することと;対象の1つ以上の領域を傷害に曝露すること(故意に(例えば処置のため)又は偶発的にのいずれか)とを含むことができる。
また、有効量のP188又はその医薬製剤、及び対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露する0~48時間前に投与するための説明書を含むことができるキットも、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、方法は、傷害に曝露された対象などにおいて、傷害細胞の近位及び/若しくは遠隔にある、又はより多くの非傷害細胞における細胞損傷を予防することができる。
本明細書に開示される実施形態は、がんの放射線療法中に生じるような放射線曝露中及び/又は後に、細胞、特に非がん性細胞及び/又は非照射細胞を保護するための方法を提供することができる。いくつかの実施形態では、方法は、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が約1~5mg/mL、例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mLに達した後に、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。
いくつかの実施形態では、方法は、電離放射線への対象の1つ以上の領域の曝露の約0~48時間前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。また、有効量のP188又はその医薬製剤、及び電離放射線に対象の1つ以上の領域を曝露する0~48時間前に投与するための説明書を含むことができるキットも、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、方法は、電離放射線に曝露された対象における非がん性及び/又は非照射細胞損傷などの細胞損傷を予防することができる。
理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載のポロキサマー188製剤は、血液中に隔離されるのとは対照的に細胞をコーティングすることができ、フリーラジカル、DAMP、及び炎症カスケードの成分からの保護を提供することができる。フリーラジカル、DAMPS、及び炎症カスケードの成分は、非傷害細胞に隣接するか又は非傷害細胞から遠隔の傷害細胞の結果又は該傷害細胞から生成される生成物であり得、非傷害細胞に損傷を引き起こし得る。本明細書に記載される組成物及び方法は、例えば、さもなければ傷害及び様々な下流効果のために失われるであろう細胞及び/又は組織を温存することによって、非損傷細胞を保護すること、損傷細胞を修復すること、及び/又は傷害若しくは炎症性プロセスを軽減することの利点を有することができる。Goliaei et al.,2017.J Phys Chem B.120(33)8361-8641も参照されたい。さらに、本明細書に記載のP188製剤の実施形態は、細胞表面脂質二重層膜との疎水性-親水性会合相互作用を含むと考えられる。細胞表面に置かれると、ポリマーは、ポリマー分子間、及びポリマー分子と水との間の分子間水素結合のネットワークを形成する。この保護層は、脂質二重層の充填密度を増加させることによって、フリーラジカルを捕捉及びクエンチし、細胞膜内の損傷関連細孔を閉鎖し、本明細書に述べる1つ以上の効果をもたらし得る。これにより、細胞はフリーラジカルを吸収及び/又は中和することが可能となり得る。これは、細胞膜の穴を閉じ、細胞膜の損傷部分を修復することができる。これは、炎症性分子の放出及び損傷関連分子パターンを最小限に抑えることができる。これはまた、赤血球及び血管内皮に関連し得る血液レオロジー改変を提供して、粘性及び細胞-細胞相互作用を低下させることができる。いくつかの実施形態では、P188(Hiroloxamerを含むがこれに限定されない)の精製された形態は、これらの特定の作用機序をもたらすことができる。
本開示の他の組成物、化合物、方法、特徴、及び利点は、以下の図面、詳細な説明、及び実施例を検討すれば、当業者には明らかであるか、又は明らかになるであろう。全てのそのような追加の組成物、化合物、方法、特徴、及び利点は、本明細書内に含まれ、本開示の範囲内であることが意図される。
ポロキサマー製剤
ある量、有効量、及び/又は最小有効量、及び/又は治療有効量の適切なポロキサマー、例えばP188(本明細書の他の箇所で一次活性剤又は成分とも称される)及び薬学的に許容される担体を含むことができる医薬製剤が本明細書に記載される。次いで、P188医薬製剤を、本明細書の他の箇所に記載の方法に従って、それを必要とする対象に投与することができる。
ポロキサマーは、4:2:4の重量比を有する、ポリオキシエチレンの2つの親水性鎖が隣接するポリオキシプロピレンの中心疎水性鎖から構成される合成トリブロックコポリマーであり、式I(式中、a=80及びb=27である)に従う。
この配置は、分子サイズ、親水性及び疎水性が分子の中心鎖及び側鎖の数を変えることによって変化し得る両親媒性表面コポリマーをもたらす。ポロキサマーは、一般に、文字「P」(ポロキサマーの場合)と、その後の3桁で省略される。最初の2桁に100を乗じると、ポリオキシプロピレンコアのおおよその分子質量を得、最後の桁に10を乗じると、ポリオキシエチレン含有量のパーセンテージを得る。ポロキサマー188(P188)は、8400ダルトンの平均分子量を有する非イオン性直鎖コポリマーである。これは、PLURONIC F68、FLOCOR、及びRheothRxとして商業的に知られている。P188は、米国特許第5,696,298号明細書にも記載されている。
いくつかの実施形態では、P188は、2工程プロセスを介して化学的に合成することができる。第1の工程では、(ポリ)オキシプロピレンコアを構築し、第2の工程では、ポリ(オキシエチレン)をポリオキシプロピレンコアの末端に付加する。両方の工程の間の重合速度の変動のために、合成されたP188は、主に全鎖長が変動するポリマー種のベル形状の分布を含む。いくつかの実施形態では、P188を濾過して多分散性を低下させて、本明細書に記載の方法の実施形態での使用に適した精製P188を生成することができる。いくつかの実施形態では、存在する低分子量生成物が除去される。いくつかの実施形態では、存在する低分子量生成物及び高分子量生成物の両方が、任意の適切なサイズ分画又は分離技術によって除去される。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、P188製剤が低分子量生成物(すなわち、約5,500Da以下の分子量を有する生成物)を実質的に含まないように、ある量の精製P188を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、製剤が低分子量生成物を実質的に含まず、高分子量生成物(すなわち、約16,000Da以上の分子量を有する生成物)を実質的に含まないように、精製P188を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のP188製剤は、7,000Da~約15,500Daの範囲の分子量を有するP188分子を含む。いくつかの実施形態では、P188分子の平均分子量は、約8,740である。いくつかの実施形態では、P188の平均分子量は、約8、740であり、分子のサイズは、約7,000Da~約15,500Daの範囲である。いくつかの実施形態では、多分散性は、約1.07以下、例えば、(1.06、1.05、1.04、1.03、1.02、1.01又は1)である。
いくつかの実施形態では、P188は、Hiroloxamerである。いくつかの実施形態では、P188は、米国特許第9,403,941号明細書に記載のP188組成物である。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、ある量のHiroloxamerを含む。
薬学的に許容される担体並びに補助成分及び薬剤
医薬製剤は、薬学的に許容される担体を含むことができる。適切な薬学的に許容される担体としては、活性組成物と有害に反応しない、水、塩溶液、アルコール、アラビアゴム、植物油、ベンジルエチルアルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース又はデンプンなどの炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンが挙げられるが、これらに限定されない。
医薬製剤は滅菌することができ、所望であれば、活性化合物と有害に反応しない、潤滑剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼすための塩、緩衝剤、着色剤、香味剤及び/又は芳香物質などの補助剤と混合することができる。
いくつかの実施形態では、医薬製剤はまた、生物学的薬剤又は分子(例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、抗体及びその断片、アプタマーなどを含むがこれらに限定されない)、化学療法薬、抗新生物剤、ホルモン、抗生物質、抗ウイルス薬、免疫調節剤、制吐薬、疼痛修飾化合物(オピエートなど)、抗炎症剤、解熱薬、抗生物質、及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、有効量の補助活性剤を含むことができる。
有効量
いくつかの実施形態では、一次活性剤(例えば、P188又は精製P188)及び/又は場合による補助活性剤の量は、有効量、最小有効量、及び/又は治療有効量であり得る。医薬製剤に含まれる本明細書の他の箇所に記載される一次活性剤及び/又は場合による補助活性剤の有効量、最小有効量、及び/又は治療有効量は、約0又は約1~10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、又は~1000pg、ng、μg、mg、又はg、又はこれらの範囲のいずれかを有する任意の数値の範囲の非ゼロ量であり得る。いくつかの実施形態では、有効量、最小有効量、及び/又は治療有効量は、有効濃度、最小有効濃度、及び/又は治療有効濃度であり得、そのそれぞれは、約0又は約1~10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、又は~1000pM、nM、μM、mM、又はM、又はこれらの範囲のいずれかを有する任意の数値の範囲の非ゼロ量であり得る。
他の実施形態では、製剤中に存在する補助活性剤の有効量、最小有効量、及び/又は治療有効量は、約0又は約1~10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、又は~1000IU、又はこれらの範囲のいずれかを有する任意の数値の範囲の非ゼロ量であり得る。
いくつかの実施形態では、一次活性剤は医薬製剤中に存在し、医薬製剤の約0~0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%、又は~約100%w/w、v/v、又はw/vの範囲の非ゼロ量であり得る。
いくつかの実施形態では、場合により存在する場合、補助活性剤は、医薬製剤の約0~0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.7、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.9、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%、又は~約100%w/w、v/v、又はw/vの範囲の非ゼロ量であり得る。
医薬製剤中に補助活性剤が含まれる実施形態では、補助活性剤の有効量は、補助活性剤に応じて変化するであろう。
医薬製剤中に場合により存在する場合、補助活性剤は、医薬製剤中に含まれ得るか、又は化合物、その誘導体、若しくはその医薬製剤と同時に若しくは順次投与され得る独立型化合物若しくは医薬製剤として存在し得る。なお他の実施形態では、補助活性剤の有効量は、全補助活性剤製剤の約0~1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、~約99.9%w/w、v/v、又はw/vの範囲の非ゼロ量であり得る。追加の実施形態では、補助活性剤の有効量は、全製剤の約0~1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、又は~約99.9%w/w、v/v、又はw/vの範囲の非ゼロ量であり得る。
剤形
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬製剤は、剤形であり得る。剤形は、それを必要とする対象に投与することができる。剤形は、それを必要とする対象の所与の部位において、有効濃度などの特定の濃度を有効に生成することができる。いくつかの場合において、剤形は、対象内の特定の領域又は位置に到達するために必要とされる最終的な意図される量よりも多量の活性成分又は補助活性成分を含む。
剤形は、任意の適切な経路による投与に適合させることができる。適切な経路としては、経口(頬側又は舌下を含む)、直腸、眼内、吸入、鼻腔内、局所(頬側、舌下、又は経皮を含む)、膣、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、鼻腔内、及び皮内が挙げられるが、これらに限定されない。他の適切な経路は、本明細書の他の箇所に記載される。このような製剤は、当技術分野で公知の任意の方法によって調製することができる。
経口投与に適合した剤形は、カプセル剤、ペレット剤若しくは錠剤、散剤若しくは顆粒剤、液剤、又は水性若しくは非水性液体中の懸濁剤;食用フォーム剤若しくはホイップ剤、又は水中油型液体エマルジョン剤若しくは油中水型液体エマルジョン剤などの個別の剤形であり得る。いくつかの実施形態では、経口投与に適合した医薬製剤は、医薬製剤を香味付け、保存、着色、又は分散させるのを助ける1つ以上の薬剤も含む。経口投与のために調製される剤形はまた、フォーム、スプレー、又は液体溶液として送達され得る液体溶液の形態であり得る。経口剤形は、それを必要とする対象に投与することができる。適切な場合、本明細書に記載の剤形はマイクロカプセル化されることができる。
剤形はまた、任意の成分の放出を延長又は持続させるように調製することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物、分子、組成物、ベクター、ベクター系、細胞、又はそれらの組み合わせは、その放出が遅延される成分であり得る。いくつかの実施形態では、一次活性剤は、その放出が遅延される成分である。いくつかの実施形態では、場合による補助剤は、その放出が遅延される成分であり得る。成分の放出を遅延させるための適切な方法としては、ポリマー、ワックス、ゲルなどの材料中に成分をコーティング又は包埋することが挙げられるが、これらに限定されない。遅延放出投与製剤は、“Pharmaceutical dosage form tablets,”eds.Liberman et.al.(New York,Marcel Dekker,Inc.,1989)、“Remington-The science and practice of pharmacy”,20th ed.,Lippincott Williams & Wlkins,Baltimore,MD,2000、及び“Pharmaceutical dosage forms and drug delivery systems”,6th Edition,Ansel et al.,(Media,PA:Wlliams and Wlkins,1995)などの標準的な参考文献に記載されるように調製することができる。これらの参考文献は、錠剤及びカプセル剤を調製するための賦形剤、材料、装置、及びプロセス、並びに錠剤及びペレット、カプセル剤、及び顆粒剤の遅延放出剤形に関する情報を提供する。遅延放出は、約1時間~約3ヶ月又はそれ以上のいずれであってもよい。
適切なコーティング材料の例としては、セルロースポリマー、例えばセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート;ポリビニルアセテートフタレート、アクリル酸ポリマー及びコポリマー、並びにEUDRAGIT(登録商標)(Roth Pharma,Westerstadt,Germany)の商品名で市販されているメタクリル樹脂、ゼイン、セラック、及び多糖類が挙げられるが、これらに限定されない。
コーティングは、水溶性ポリマー、水不溶性ポリマー、及び/又はpH依存性ポリマーの異なる比率で、水不溶性/水溶性非ポリマー賦形剤を用いて、又は用いずに形成して、所望の放出プロファイルを生成することができる。コーティングは、限定されるものではないが、錠剤(コーティングされたビーズを有する又は有さない圧縮)、カプセル(コーティングされたビーズを有する又は有さない)、ビーズ、粒子組成物、懸濁液形態又はスプリンクル剤形として製剤化される「そのままの成分」を含む剤形(マトリックス又は単純)上で行われる。
適切な場合、本明細書に記載の剤形は、リポソームであり得る。これらの実施形態において、一次活性成分、及び/又は場合による補助活性成分、及び/又は適切な場合には、その薬学的に許容される塩が、リポソームに組み込まれる。剤形がリポソームである実施形態では、医薬製剤は、したがって、リポソーム製剤である。リポソーム製剤は、それを必要とする対象に投与することができる。局所投与に適合した剤形は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、又は油として製剤化することができる。眼又は他の外部組織、例えば口又は皮膚の処置のためのいくつかの実施形態では、医薬製剤は、局所軟膏又はクリームとして適用される。軟膏に製剤化される場合、一次活性成分、場合による補助活性成分、及び/又は適切な場合には、その薬学的に許容される塩は、パラフィン系又は水混和性の軟膏基剤と共に製剤化され得る。他の実施形態では、一次及び/又は補助活性成分は、水中油型クリーム基剤又は油中水型基剤と共にクリーム中に製剤化することができる。口内の局所投与に適合した剤形としては、ロゼンジ、トローチ、及び口内洗浄剤が挙げられる。
経鼻又は吸入投与に適した剤形には、エアロゾル、溶液、懸濁液、ゲル、又は乾燥粉末が含まれる。いくつかの実施形態では、一次活性成分、場合による補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩は、適切な場合、吸入に適合した剤形であり得、微粉化によって得られるか、又は得ることができる、粒子サイズが縮小された形態である。いくつかの実施形態では、サイズが縮小された(例えば、微粉化された)化合物又はその塩若しくは溶媒和物の粒子サイズは、当技術分野で公知の適切な方法によって測定して、約0.5~約10ミクロンのD50値によって規定される。吸入による投与に適合した剤形には、粒子ダスト又はミストも含まれる。担体又は賦形剤が経鼻スプレー又は点鼻剤として投与するための液体である適切な剤形には、様々なタイプの定量加圧エアロゾル、ネブライザー、又は吸入器によって生成され得る、活性(一次及び/又は補助)成分の水性又は油性溶液/懸濁液が含まれる。鼻腔/吸入製剤は、それを必要とする対象に投与することができる。
いくつかの実施形態では、剤形は、吸入による投与に適したエアロゾル製剤である。これらの実施形態のいくつかでは、エアロゾル製剤は、適切な場合、一次活性成分、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される水性又は非水性溶媒との溶液又は微細懸濁液を含む。エアロゾル製剤は、密封容器中に滅菌形態で単一又は多用量で存在することができる。これらの実施形態のいくつかの場合、密封容器は、容器の内容物が使い尽くされると処分されることを意図される、計量弁(例えば、計量式吸入器)を備えた単一用量又は多用量の経鼻又はエアロゾルディスペンサーである。
エアロゾル剤形がエアロゾルディスペンサー中に含まれる場合、ディスペンサーは、圧縮空気、二酸化炭素、又はハイドロフルオロカーボンを含むがこれに限定されない有機噴射剤などの、加圧下の適切な噴射剤を含む。他の実施形態におけるエアロゾル製剤剤形は、ポンプアトマイザー中に含まれる。加圧エアロゾル製剤はまた、一次活性成分、場合による補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩の溶液又は懸濁液を含むことができる。さらなる実施形態では、エアロゾル製剤はまた、例えば、製剤の安定性及び/又は味及び/又は微粒子質量特性(量及び/又はプロファイル)を改善するために組み込まれた共溶媒及び/又は調整剤を含む。エアロゾル製剤の投与は、1日1回又は1日数回、例えば、1日2、3、4、又は8回であり得、1、2、又は3用量が毎回送達される。エアロゾル製剤は、それを必要とする対象に投与することができる。
吸入投与に適した及び/又は適合したいくつかの剤形の場合、医薬製剤は、乾燥粉末吸入可能製剤である。適切な場合、一次活性剤、場合による補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩に加えて、このような剤形は、ラクトース、グルコース、トレハロース、マンニトール、及び/又はデンプンなどの粉末基剤を含むことができる。これらの実施形態のいくつかでは、一次活性剤、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩は、適切な場合、粒子サイズが縮小された形態である。さらなる実施形態では、性能調整剤、例えば、L-ロイシン又は別のアミノ酸、セロビオースオクタアセテート、及び/又はステアリン酸の金属塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム。いくつかの実施形態では、エアロゾル製剤は、定量のエアロゾルのそれぞれが本明細書に記載の組成物、化合物、ベクター、分子、細胞、及びそれらの組み合わせのうちの1つ以上などの所定量の活性成分を含むように準備される。
膣投与に適合した剤形は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又は噴霧製剤として存在することができる。直腸投与に適合した剤形には、坐薬又は浣腸含まれる。膣製剤は、それを必要とする対象に投与することができる。
非経口投与に適合し、且つ/又は注射に適合した剤形は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、組成物を対象の血液と等張にする溶質を含み得る水性及び/又は非水性滅菌注射溶液、並びに懸濁剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性滅菌懸濁液を含むことができる。非経口投与に適合した剤形は、密封アンプル又はバイアルを含むがこれらに限定されない、単一単位用量又は複数単位用量容器中で存在することができる。用量を凍結乾燥し、滅菌担体に再懸濁して、投与前に用量を再構成することができる。即時注射溶液及び懸濁液は、いくつかの実施形態では、滅菌粉末、顆粒、及び錠剤から調製することができる。非経口製剤は、それを必要とする対象に投与することができる。
いくつかの実施形態では、剤形は、適切な場合、単位用量あたり、所定量の一次活性剤、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、所定量の一次活性剤、補助活性成分、及び/又はそれらの薬学的に許容される塩は、適切な場合、有効量、最小効果量、及び/又は治療有効量であり得る。いくつかの実施形態では、所定量は、対象の1つ以上の領域が電離放射線に曝露されたときに、非照射細胞を保護するのに有効であり得る。
他の実施形態では、所定量の一次活性剤、補助活性剤、及び/又はそれらの薬学的に許容される塩は、適切な場合、有効量の有効成分の適切な画分であり得る。したがって、そのような単位用量は、1日、1ヶ月、又は1年に1回以上(例えば、1日、1ヶ月、又は1年に1、2、3、4、5、6回、又はそれ以上)投与され得る。そのような医薬製剤は、当技術分野で周知の方法のいずれかによって調製することができる。
共療法、補助剤、及び/又は複数の医薬製剤が対象及び/又は細胞に送達される場合、異なる療法又は製剤は、順次又は同時に投与することができる。連続投与は、約15、20、30、45、60分以上など、投与の間にかなりの量の時間が生じる投与である。連続投与における投与間の時間は、各投与に存在する活性剤に応じて、数時間、数日、数ヶ月、又は数年のオーダーであり得る。同時投与とは、2つ以上の製剤を同時に、又は実質的に同時に(例えば、数秒以内又は数分だけ離れて)投与することを指し、その意図は、製剤を同時に投与することを指す。いくつかの実施形態では、補助剤、共療法などは、ポロキサマー製剤の前、後、又は前後の両方で投与することができる。
例示的な補助活性剤/共療法
前述のいくつかの実施形態では、1つ以上の追加の化合物が補助活性剤として投与され得る。そのような補助活性剤には、ポリヌクレオチド、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体、アプタマー、リボザイム、必須腫瘍タンパク質及び遺伝子の翻訳又は転写を阻害するリボザイムのためのガイド配列、ホルモン、免疫調節薬、解熱薬、抗不安薬、抗精神病剤、鎮痛薬、鎮痙薬、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、抗感染薬、化学療法薬、放射線増感剤、及びそれらの組み合わせが含まれ得るが、これらに限定されない。
適切な放射線増感剤としては、5-フルオロウラシル、白金類似体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチン)、ゲムシタビン、DNAトポイソメラーゼI標的化薬(例えば、カンプトテシン誘導体(例えば、トポテカン及びイリノテカン))、上皮成長因子受容体遮断ファミリー剤(例えば、セツキシマブ、ゲフィチニブ)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、L-778-123)、COX-2阻害剤(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、bFGF及びVEGF標的化剤(例えば、ベバズシマブ及びサリドマイド)、NBTXR3、Nimoral、トランスクロセチン酸ナトリウム、NVX-108、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Kvols,L.K..,J Nucl Med 2005;46:187S-190Sも参照されたい。
適切なホルモンとしては、アミノ酸由来ホルモン(例えば、メラトニン及びチロキシン)、小ペプチドホルモン及びタンパク質ホルモン(例えば、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、バソプレシン、インスリン、成長ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、及び甲状腺刺激ホルモン)、エイコサノイド(例えば、アラキドン酸、リポキシン、及びプロスタグランジン)、並びにステロイドホルモン(例えば、エストラジオール、テストステロン、テトラヒドロテストステロン、コルチゾール)が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な免疫調節薬としては、プレドニゾン、アザチオプリン、6-MP、シクロスポリン、タクロリムス、メトトレキサート、インターロイキン(例えば、IL-2、IL-7、及びIL-12)、サイトカイン(例えば、インターフェロン(例えば、IFN-a、IFN-β、IFN-ε、IFN-K、IFN-ω、及びIFN-γ)、顆粒球コロニー刺激因子、及びイミキモド)、ケモカイン(例えば、CCL3、CCL26、及びCXCL7)、シトシンリン酸-グアノシン、オリゴデオキシヌクレオチド、グルカン、抗体、及びアプタマー)が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な解熱薬としては、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、アスピリン及び関連サリチル酸塩(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、及びサリチル酸ナトリウム)、パラセタモール/アセトアミノフェン、メタミゾール、ナブメトン、フェナゾン、並びにキニーネが挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗不安薬としては、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼペート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、及びトフィソパム)、セロトニン作動性抗うつ薬(例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、三環系抗うつ薬、及びモノアミンオキシダーゼ阻害剤)、メビカー、ファボモチゾール、セランク、ブロマンタン、エモキシピン、アザピロン、バルビツレート、ヒドロキシジン、プレガバリン、バリドール、及びβ遮断薬が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗精神病薬としては、ベンペリドール、ブロモペリドール、ドロペリドール、ハロペリドール、モペロン、ピパンペロン、チミペロン、フルスピリレン、ペンフルリドール、ピモジド、アセプロマジン、クロルプロマジン、シアメマジン、ジキシラジン、フルフェナジン、レボメプロマジン、メソリダジン、ペラジン、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、プロメタジン、プロチペンジル、チオプロペラジン、チオリダジン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、クロルプロチキセン、クロペンチキソール、フルペンチキソール、チオチキセン、ズクロペンチキソール、クロチアピン、ロキサピン、プロチペンジル、カルピプラミン、クロカプラミン、モリンドン、モサプラミン、スルピリド、ベラリプリド、アミスルプリド、アモキサピン、アリピプラゾール、アセナピン、クロザピン、ブロナンセリン、イロペリドン、ルラシドン、メルペロン、ネモナプリド、オランザピン、パリペリドン、ペロスピロン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、トリミプラミン、ジプラシドン、ゾテピン、アルストニー、ビフェプルノクス、ビトペルチン、ブレクスピプラゾール、カンナビジオール、カリプラジン、ピマバンセリン、ポマグルメタド・メチオニル、バビカセリン、キサノメリン、及びジクロナピンが挙げられるが、これらに限定されない。
適切な鎮痛薬としては、パラセタモール/アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX-2阻害剤(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、オピオイド(例えば、モルヒネ、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、ジヒドロモルヒネ、ペチジン、ブプレノルフィン)、トラマドール、ノルエピネフリン、フルピルチン、ネホパム、オルフェナドリン、プレガバリン、ガバペンチン、シクロベンザプリン、スコポラミン、メタドン、ケトベミドン、ピリトラミド、並びにアスピリン及び関連サリチル酸塩(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、及びサリチル酸ナトリウム)が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な鎮痙薬としては、メベベリン、パパベリン、シクロベンザプリン、カリソプロドール、オルフェナドリン、チザニジン、メタキサロン、メトカルバモール、クロルゾキサゾン、バクロフェン、ダントロレン、バクロフェン、チザニジン、及びダントロレンが挙げられるが、これらに限定されない。適切な抗炎症薬としては、プレドニゾン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX-2阻害剤(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、及び免疫選択的抗炎症誘導体(例えば、顎下腺ペプチド-T及びその誘導体)が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗ヒスタミン薬としては、H1-受容体アンタゴニスト(例えば、アクリバスチン、アゼラスチン、ビラスチン、ブロムフェンニラミン、ブクリジン、ブロモジフェンヒドラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルプロマジン、シクリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シプロヘプタジン、デスロラタジン、デクスブロムフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、ジメンヒドリネート、ジメチンデン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、エバスチン、エンブラミン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、レボセチリジン、ロラタジン、メクリジン、ミルタザピン、オロパタジン、オルフェナドリン、フェニンダミン、フェニラミン、フェニルトロキサミン、プロメタジン、ピリラミン、クエチアピン、ルパタジン、トリペレナミン、及びトリプロリジン)、H2-受容体アンタゴニスト(例えば、シメチジン、ファモチジン、ラフチジン、ニザチジン、ラニチジン、及びロキサチジン)、トリトカリン、カテキン、クロモグリク酸、ネドクロミル、及びp2-アドレナリン作動薬が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗感染薬としては、殺アメーバ薬(例えば、ニタゾキサニド、パロモマイシン、メトロニダゾール、チニダゾール、クロロキン、ミルテホシン、アンホテリシンb、及びヨードキノール)、アミノグリコシド(例えば、パロモマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、及びネオマイシン)、駆虫薬(例えば、ピランテル、メベンダゾール、イベルメクチン、プラジカンテル、アルベンダゾール、チアベンダゾール、オキサムニキン)、抗真菌薬(例えば、アゾール抗真菌薬(例えば、イトラコナゾール、フルコナゾール、パルコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾール、及びボリコナゾール)、エキノキャンディン(例えば、カスポファンギン、アニデュラファンギン、及びミカファンギン)、グリセオフルビン、テルビナフィン、フルシトシン、及びポリエン(例えば、ニスタチン、及びアンホテリシンb)、抗マラリア剤(例えば、ピリメタミン/スルファドキシン、アーテメータ/ルメファントリン、アトバコン/プログアニル、キニーネ、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、クロロキン、ドキシサイクリン、ピリメタミン、及びハロファントリン)、抗結核剤(例えば、アミノサリチレート(例えば、アミノサリチル酸)、イソニアジド/リファンピン、イソニアジド/ピラジナミド/リファンピン、ベダキリン、イソニアジド、エタンブトール、リファンピン、リファブチン、リファペンチン、カプレオマイシン、及びサイクロセリン)、抗ウイルス薬(例えば、アマンタジン、リマンタジン、アバカビル/ラミブジン、エムトリシタビン/テノホビル、コビシスタット/エルビテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル、エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン、ラミブジン/ジドブジン、エムトリシタビン/テノホビル、エムトリシタビン/ロピナビル/リトナビル/テノホビル、インターフェロンα-2v/リバビリン、ペグインターフェロンα-2b、マラビロク、ラルテグラビル、ドルテグラビル、エンフビルチド、ホスカルネット、ホミビルセン、オセルタミビル、ザナミビル、ネビラピン、エファビレンツ、エトラビリン、リルピビリン、デラビルジン、ネビラピン、エンテカビル、ラミブジン、アデホビル、ソホスブビル、ジダノシン、テノホビル、アバカビル、ジドブジン、スタブジン、エムトリシタビン、ザルシタビン、テルビブジン、シメプレビル、ボセプレビル、テラプレビル、ロピナビル/リトナビル、ボセプレビル、ダルナビル、リトナビル、チプラナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、インジナビル、サキナビル、リバビリン、バラシクロビル、アシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、及びバルガンシクロビル)、カルバペネム(例えば、ドリペネム、メロペネム、エルタペネム、及びシラスタチン/イミペナム)、セファロスポリン(例えば、セファドロキシル、セフラジン、セファゾリン、セファレキシン、セフェピム、セファゾリン、ロラカルベフ、セフォテタン、セフロキシム、セフプロジル、ロラカルベフ、セフォキシチン、セファクロル、セフチブテン、セフトリアキソン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフジニル、セフィキシム、セフジトレン、セフチゾキシム、及びセフタジジム)、糖ペプチド抗生物質(例えば、バンコマイシン、ダルババンシン、オリタバンシン、及びテラバンシン)、グリシルサイクリン(例えば、チゲサイクリン)、ハンセン病治療薬(例えば、クロファジミン及びサリドマイド)、リンコマイシン及びその誘導体(例えば、クリンダマイシン及びリンコマイシン)、マクロライド及びその誘導体(例えば、テリスロマイシン、フィダキソマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、及びトロレアンドマイシン)、リネゾリド、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、リファキシミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、メトロニダゾール、アズトレオナム、バシトラシン、ペニシリン(アモキシシリン、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、ピペラシリン、チカルシリン、アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、クラブラン酸塩/チカルシリン、ペニシリン、プロカインペニシリン、オキサシリン、ジクロキサシリン、及びナフシリン)、キノロン(例えば、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ゲミフロキサシン、モキシフロキサシン、シノキサシン、ナリジクス酸、エノキサシン、グレパフロキサシン、ガチフロキサシン、トロバフロキサシン、及びスパルフロキサシン)、スルホンアミド(例えば、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルファサラジン、及びスルフイソキサゾール)、テトラサイクリン(例えば、ドキシサイクリン、デメクロシクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン/サリチル酸、ドキシサイクリン/ω-3多価不飽和脂肪酸、及びテトラサイクリン)、及び尿路感染症薬(例えば、ニトロフラントイン、メテナミン、ホスホマイシン、シノキサシン、ナリジクス酸、トリメトプリム、及びメチレンブルー)が挙げられるが、これらに限定されない。
適切な化学療法薬としては、パクリタキセル、ブレンツキシマブベドチン、ドキソルビシン、5-FU(フルオロウラシル)、エベロリムス、ペメトレキセド、メルファラン、パミドロネート、アナストロゾール、エキセメスタン、ネララビン、オファツムマブ、ベバシズマブ、ベリノスタット、トシツモマブ、カルムスチン、ブレオマイシン、ボスチニブ、ブスルファン、アレムツズマブ、イリノテカン、バンデタニブ、ビカルタミド、ロムスチン、ダウノルビシン、クロファラビン、カボザンチニブ、ダクチノマイシン、ラムシルマブ、シタラビン、シトキサン、シクロホスファミド、デシタビン、デキサメサゾン、ドセタキセル、ヒドロキシ尿素、ダカルバジン、リュープロリド、エピルビシン、オキサリプラチン、アスパラギナーゼ、エストラムスチン、セツキシマブ、ビスモデギブ、アスパラギナーゼエルウィニア・クリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)、アミホスチン、エトポシド、フルタミド、トレミフェン、フルベストラント、レトロゾール、デガレリクス、プララトレキサート、メトトレキサート、フロクスウリジン、オビヌツズマブ、ゲムシタビン、アファチニブ、イマチニブメシル酸塩、カルムスチン、エリブリン、トラスツズマブ、アルトレタミン、トポテカン、ポナチニブ、イダルビシン、イホスファミド、イブルチニブ、アキシチニブ、インターフェロンα-2a、ゲフィチニブ、ロミデプシン、イクサベピロン、ルキソリチニブ、カバジタキセル、アド-トラスツズマブ・エタンシン、カルフィルゾミブ、クロラムブシル、サルグラモスチム、クラドリビン、ミトタン、ビンクリスチン、プロカルバジン、メゲストロール、トラメチニブ、メスナ、塩化ストロンチウム-89、メクロレタミン、マイトマイシン、ブスルファン、ゲムツズマブ オゾガマイシン、ビノレルビン、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、ソラフェニブ、ニルタミド、ペントスタチン、タモキシフェン、ミトキサントロン、ペガスパルガーゼ、デニロイキン・ジフチトクス、アリトレチノイン、カルボプラチン、ペルツズマブ、シスプラチン、ポマリドミド、プレドニゾン、アルデスロイキン、メルカプトプリン、ゾレドロン酸、レナリドミド、リツキシマブ、オクトレオチド、ダサチニブ、レゴラフェニブ、ヒストレリン、スニチニブ、シルツキシマブ、オマセタキシン、チオグアニン、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ベキサロテン、テモゾロミド、チオテパ、サリドマイド、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)、テムシロリムス、ベンダムスチン塩酸塩、トリプトレリン、三酸化ヒ素、ラパチニブ、バルルビシン、パニツムマブ、ビンブラスチン、ボルテゾミブ、トレチノイン、アザシチジン、パゾパニブ、テニポシド、ロイコボリン、クリゾチニブ、カペシタビン、エンザルタミド、イピリムマブ、ゴセレリン、ボリノスタット、イデラリシブ、セリチニブ、アビラテロン、エポチロン、タフルポシド、アザチオプリン、ドキシフルリジン、ビンデシン、及び全トランスレチノイン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
キット
本明細書に記載の化合物及び/又は製剤(例えば、P188及びP188含有製剤)のいずれも、組み合わせキットとして存在することができる。本明細書で使用される場合、用語「組み合わせキット」又は「部品のキット」は、その中に含まれる要素又は単一要素(例えば、活性成分)の組み合わせを包装、販売、市販、送達、及び/又は投与するために使用される化合物、組成物、製剤、粒子、細胞、及び任意の追加の構成要素を指す。そのような追加の構成要素としては、包装、注射器、ブリスター包装、ボトルなどが挙げられるが、これらに限定されない。キットに含まれる化合物、組成物、製剤、粒子、細胞、又はそれらの組み合わせ(例えば、薬剤)のうちの1つ以上が同時に投与される場合、組み合わせキットは、医薬製剤(例えば、錠剤、液体調製物、脱水調製物など)などの単一製剤又は別々の製剤中に活性剤を含むことができる。本明細書に記載の化合物、組成物、製剤、粒子、及び細胞、又はそれらの組み合わせ及び/又はキット成分が同時に投与されない場合、組み合わせキットは、各薬剤又は他の成分を別々の医薬製剤中に含むことができる。別々のキット成分は、キット内の単一のパッケージ又は別個のパッケージに含まれ得る。
いくつかの実施形態では、組み合わせキットはまた、有形の表現媒体上に印刷された、又は別様に含まれた説明書を含む。説明書は、化合物及び/若しくは製剤の含有量に関する情報、化合物及び製剤(例えば、医薬製剤)の含有量に関する安全情報、投与量、使用のための適応症、並びに/又はその中に含まれる化合物及び/若しくは医薬製剤のための推奨される処置レジメンに関する情報を提供することができる。いくつかの実施形態では、説明書は、本明細書に記載の化合物及び/又は製剤を、それを必要とする対象に投与するための指示及びプロトコルを提供することができる。いくつかの実施形態では、説明書は、本明細書の他の箇所でより詳細に記載される方法のいずれかなどの、P188及び/又はその医薬製剤の投与のための方法の1つ以上の実施形態を提供することができる。
放射線曝露中の非照射細胞損傷を予防する方法
本明細書のいくつかの例示的な実施形態には、傷害中及び/又は傷害後の非傷害細胞損傷を予防する方法が記載されている。前述のように、傷害は、任意の傷害、例えば、エネルギー的傷害(例えば、放射線)、化学的傷害、生物学的傷害(例えば、ウイルス又は微生物)、生理学的傷害(例えば、心筋梗塞又は脳卒中などの虚血性事象)、及び/又は機械的傷害(例えば、加熱、寒冷、圧力、溶解など)であり得る。傷害への曝露は、治療などのために意図的であり得るか、又は環境中の傷害に意図せず曝露されるなど、偶発的であり得る。傷害は、生理学的傷害の場合のように、無計画なものであっても、又は予期せぬものであってもよい。
一般に、方法は、傷害前、傷害中、及び/又は傷害後に、1つ以上の量のP188又はその医薬製剤を投与することを含むことができる。1つ以上の量のP188又はその医薬製剤は、傷害の前に0~48時間及び/又は傷害の後に0~48時間投与することができる。いくつかの実施形態では、傷害への曝露の前に、1つ以上の量のP188を投与することが好ましい。いくつかの実施形態では、傷害後のP188の投与は、傷害前のP188の投与と比較して、それほど多くの利益を提供し得ないが、それにもかかわらず、利益が達成され得ることが理解される。また、特に、傷害への曝露が予測又は計画できない場合(例えば、虚血性事象又は偶発的放射線曝露の場合)、全く投与しない場合と比較して、傷害後1つ以上の量のP188を投与することが有利であることも理解されるであろう。いくつかの実施形態では、傷害後に与えられる1つ以上の量のP188は、傷害の時間にできるだけ近く与えられる。例えば、虚血性事象の間、これは、カテーテル留置及びtpaの前であり得る。
いくつかの例示的な実施形態では、傷害は放射線であり、したがって、単なる例としての放射線療法中などの、放射線中の非照射細胞損傷を予防する方法が本明細書に記載される。図8A~図8Cは、以下でさらに詳細に説明する方法の実施形態を示す。
いくつかの実施形態では、方法は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、第1の量のP188又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が1及び約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に達した後に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することとを含むことができる。図8Aに示すように、第1の量は、単一ボーラス用量であってもよく、それにより投与後の特定の時点で、P188の血中濃度は1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)の濃度に達し、その時点で、対象の1つ以上の領域が障害に曝露され得る。いくつかの実施形態では、傷害に曝露される領域は、1つ以上のがん性細胞を含む。いくつかの実施形態では、図8Aに示すように、対象は、第1の量のP188又はその医薬製剤を受けた後、少なくとも約14~24時間、さらなる量のP188又はその医薬製剤を受けない。
いくつかの実施形態では、第1の量は、単一ボーラス用量として与えられた場合、P188の血中濃度が約1~約48時間以内に1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)の濃度に達するようなものである。いくつかの実施形態では、第1の量は、単一ボーラス用量として与えられた場合、P188の血中濃度が、第1の用量のP188又はその医薬製剤の投与から1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に、約1~約5mg/mL(例えば、約0、0.25、0.5、0.75、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)の濃度に達するようなものである。したがって、いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域を、第1の量のP188又はその医薬製剤の投与の約0時間(すなわち、傷害と同時)~48時間後に電離放射線に曝露することができる。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域は、第1の用量のP188又はその医薬製剤の投与から約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に電離放射線に曝露することができる。
いくつかの実施形態では、対象のP188又はその医薬製剤の血中濃度は、第1の量の投与後の1つ以上の時点で測定して、対象の1つ以上の領域を放射線に曝露する時点を決定することができる。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域を放射線に曝露するための時間は、例えば、投与されるP188の量、P188の半減期(約4.5時間である)、及び対象の特徴(例えば、年齢、体重、医学的状態、及び医師によって理解される他のもの)に基づいて計算され得る。
図8Bに示すように、P188又はその医薬製剤の複数ボーラス用量を投与することができる。追加の用量の総数は、本明細書の他の箇所及び図8Bにおいて「n」と指定される。ボーラス用量として与えられる第1の量の後の任意の特定の用量は、「nth」の用量と称され得る。例えば、計8個のうちの用量5を5thの用量と呼ぶことができる。いくつかの状況では、nthの用量は、投与された最後の用量を指すことができる。いくつかの実施形態では、第1の用量の後に投与され得る用量の数は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20であり得る。いくつかの実施形態では、任意の用量の量は、単一用量として与えられる場合、1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)のP188血中濃度を達成するであろうものよりも少ない可能性があるが、P188血中濃度を1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に累積的に到達させる。図8Aに例示される実施形態に関して議論されるものと同様に、投与される各ボーラス用量において必要な量は、血流中のP188濃度を測定することによって決定され得るか、又は例えば、投与されるP188の量、P188の半減期(約4.5時間である)、及び対象の特徴(例えば、年齢、体重、医学的状態、及び医師によって認識される他のもの)に基づいて計算され得る。
図8Aに関して例示及び議論される実施形態のように、全てのボーラス用量にわたって投与されるP188の総量 P188の血中濃度は、第1、nth、又は最後の投与の約1~約48時間以内、例えば約1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間以内に、1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)の濃度に達する。したがって、いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域は、第1の量、nthの量、又は最後の量のP188又はその医薬製剤の投与の約0時間(すなわち、傷害曝露と同時)~48時間後に傷害に曝露され得る。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域は、第1の用量、nthの用量、又は最後の用量のP188又はその医薬製剤の投与の約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に傷害に曝露され得る。
いくつかの実施形態では、対象は、P188又はその医薬製剤の最後のボーラス用量が投与された後、少なくとも14~24時間、さらなるP188を受けない。
図8Cに例示されるように、P188又はその医薬製剤は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、ある期間、対象に連続的に注入することができる。いくつかの実施形態では、ある期間は、約0~48時間、例えば約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間であり得る。いくつかの実施形態では、P188又はその医薬製剤は、P188の血中濃度が約1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)の濃度に達するまで、対象に連続的に注入され得る。いくつかの実施形態では、P188血中濃度は、約1~約48時間以内、例えば、約1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間で、この量に達する。
いくつかの実施形態では、傷害曝露中及び/又は後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法は、ある量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に対象に投与することであって、ある量は約10~約150mg/kgの範囲である、投与することと;ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後0~48時間以内に対象の1つ以上の領域を電離放射線(又は他の傷害)に曝露することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、ある量は、約100~150mg/kgの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ある量は、約20~40mg/kgの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、第1の用量(例えば、負荷用量)は、約100~約150mg/kgの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、第2の量は、維持のために1回以上送達することができ、約20~約40mg/kgの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、維持用量は、1時間に1回以上投与することができる。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域の傷害への曝露は、ある量のP188又はその製剤の投与後約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間以内に行われてもよい。
いくつかの実施形態では、傷害細胞は、罹患細胞、異常細胞、又は別様に不健康な細胞であり得る。いくつかの実施形態では、傷害細胞は、がん性であり得る。いくつかの実施形態では、傷害細胞は、非がん性腫瘍又は非腫瘍細胞であり得る。非傷害細胞は、正常細胞又は別様に健康な細胞であってもよい。いくつかの実施形態では、非傷害細胞は、軟部組織細胞である。いくつかの実施形態では、非傷害細胞は、血管細胞である。いくつかの実施形態では、非傷害細胞は、内皮細胞である。
疾患又は状態を処置する方法も本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、細胞又は組織に対する傷害によって引き起こされ得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、影響を受けた細胞における/によるフリーラジカル若しくは酸化の産生を引き起こし、及び/又は炎症応答若しくはカスケードを刺激する疾患又は状態であり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態の処置は、細胞又は組織に対する傷害を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、ウイルスであり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)であり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、心臓の状態であり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、神経学的疾患又は状態であり得る。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、急性放射線病(ARS)である(例えば、Williams and McBride,W.H.2011.Int Radiat Biol 87(8):851-868を参照されたい)。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は、放射線毒性である。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は、放射線誘発性肺炎などの傷害である。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は、虚血性事象(例えば、脳卒中又は心筋梗塞)である。
いくつかの実施形態では、疾患又は状態を処置する方法は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が、約1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に達した後に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することとを含むことができる。いくつかの態様では、方法疾患又は状態は、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;第1の量のP188又はその医薬製剤の投与から0時間(すなわち、傷害時)~48時間後に、例えば第1の用量のP188又はその医薬製剤の投与から0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することと、を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Bに関して上述したものと同様に、複数用量のP188又はその医薬製剤を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Cに関して上述したのと同様の様式で、P188又はその医薬製剤を連続投与することを含むことができる。
非がん性腫瘍又は状態を処置する方法も本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、非がん性腫瘍又は状態を処置する方法は、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することとと;P188の血中濃度が約1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に達した後に、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、非がん性腫瘍又は状態を処置する方法は、電離放射線への対象の1つ以上の領域の曝露の前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;第1の量のP188又はその医薬製剤の投与から0~48時間後に、例えば第1の用量のP188又はその医薬製剤の投与から約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Bに関して上述したものと同様に、P188又はその医薬製剤の複数用量を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Cに関して上述したのと同様の様式で、P188又はその医薬製剤を連続投与することを含むことができる。
いくつかの実施形態では、非がん性腫瘍(すなわち、良性腫瘍)又は他の非がん性状態は、聴神経腫、動静脈奇形、甲状腺、三叉神経痛、髄膜腫、炎症性/増殖性障害(例えば、デュピュイトラン病、異所性骨化、ケロイド瘢痕、色素性絨毛結節性滑膜炎)、他の良性腫瘍、及び他の状態であり得る(例えば、McKeown et al.,(Br J.Radiol.2015 88(1056)、特に表1;Seegenschmiedt etl al.Br J Radiol.2015:88(1051)も参照)。
がんを処置する方法も本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、がんを処置する方法は、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;P188の血中濃度が1~約5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に達した後に、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、がんを処置する方法は、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露する前に、第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を対象に投与することと;第1の量のP188又はその医薬製剤の投与から0~48時間後に、例えば第1の用量のP188又はその医薬製剤の投与から約0(すなわち、傷害時の送達)0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間後に、対象の1つ以上の領域を電離放射線に曝露することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Bに関して上述したものと同様に、P188又はその医薬製剤の複数用量を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、図8Cに関して上述したのと同様の様式で、P188又はその医薬製剤を連続投与することを含むことができる。
いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍がんである。いくつかの実施形態では、がんは、非固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、がんは、脊髄腫瘍、脊椎腫瘍、白血病、頭頸部がん、ユーイング肉腫、軟部組織肉腫、前立腺がん、食道がん、結腸直腸がん、副鼻腔がん、膵臓がん、脊索腫、骨肉腫、軟骨肉腫、乳がん、髄膜腫、脳腫瘍、骨がん、肺がん、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫を含むが、これに限定されない)、肝臓がん、又はこれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約100Gy以下であるが、ゼロよりも大きい。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約1~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は100Gyの範囲である。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は100Gyである。
いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約80Gy以下であるが、ゼロよりも大きい。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約1~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80Gyの範囲である。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、又は80Gyである。
いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、50Gy以下であるが、ゼロよりも大きい。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約3~約50Gyの範囲、例えば約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は約50Gyである。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、50Gy以上であり得る。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約50~約100Gy、例えば約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は約100Gyであり得る。いくつかの実施形態では、電離放射線への曝露は、偶発的である。いくつかの実施形態では、対象は急性放射線症候群を発症しているか、又は発症するリスクがある。いくつかの実施形態では、対象は>0.05Gy(例えば、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は約50Gy)に曝露され得る。
対象における傷害誘発性肺炎を予防する方法も本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、方法は、a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の前に対象に投与すること;b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又はd)それらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ある量は、対象におけるP188の血中濃度を、1mg/mL~5mg/mL(例えば、約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は約5mg/mL)に増加させるのに有効である。いくつかの実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である。いくつかの実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である。いくつかの実施形態では、ある量は、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である。いくつかの実施形態では、投与は、傷害への曝露の0~48時間前、例えば、傷害の約0(すなわち、傷害時の投与)0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、24、24.25、24.5、24.75、25、25.25、25.5、25.75、26、26.25、26.5、26.75、27、27.25、27.5、27.75、28、28.25、28.5、28.75、29、29.25、29.5、29.75、30、30.25、30.5、30.75、31、31.25、31.5、31.75、32、32.25、32.5、32.75、33、33.25、33.5、33.75、34、34.25、34.5、34.75、35、35.25、35.5、35.75、36、36.25、36.5、36.75、37、37.25、37.5、37.75、38、38.25、38.5、38.75、39、39.25、39.5、39.75、40、40.25、40.5、40.75、41、41.25、41.5、41.75、42、42.25、42.5、42.75、43、43.25、43.5、43.75、44、44.25、44.5、44.75、45、45.25、45.5、45.75、46、46.25、46.5、46.75、47、47.25、47.5、47.75、又は約48時間前に行われる。いくつかの実施形態では、投与は、傷害への曝露後0(すなわち、傷害時の投与)~24時間、例えば、傷害後約0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5.75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75、10、10.25、10.5、10.75、11、11.25、11.5、11.75、12、12.25、12.5、12.75、13、13.25、13.5、13.75、14、14.25、14.5、14.75、15、15.25、15.5、15.75、16、16.25、16.5、16.75、17、17.25、17.5、17.75、18、18.25、18.5、18.75、19、19.25、19.5、19.75、20、20.25、20.5、20.75、21、21.25、21.5、21.75、22、22.25、22.5、22.75、23、23.25、23.5、23.75、又は約24時間で行われる。いくつかの実施形態では、傷害は、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、傷害は、電離放射線である。
いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約100Gy以下であるが、ゼロよりも大きい。いくつかの実施形態では、対象の1つ以上の領域が曝露される電離放射線の量は、約1~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は100Gyの範囲である。いくつかの実施形態では、電離の量は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は100Gyである。
いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約80Gy以下であるが、ゼロよりも大きい。いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約1~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80Gyの範囲である。いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、又は80Gyである。
いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、50Gy以下である。いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約3~約50Gyの範囲、例えば約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は約50Gyであり得る。いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、50Gy以上であり得る。いくつかの実施形態では、電離放射線の量は、約50~約100Gy、例えば約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は約100Gyであり得る。いくつかの実施形態では、電離放射線への曝露は、偶発的である。いくつかの実施形態では、対象は、急性放射線症候群を発症しているか、又は発症するリスクがある。いくつかの実施形態では、対象は、>0.05Gy(例えば、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は約50Gy)に曝露され得る。
いくつかの実施形態では、上述したようなP188製剤による前処置に加えて、方法は、傷害後直ちに(例えば、1~24時間以内に、及び/又は傷害がまだ初期相内にあり、近位/遠隔細胞損傷がまだ酸化によって媒介される場合)、本明細書に記載のある量のP188製剤を投与することを含むこともできる。
いくつかの実施形態では、特に、傷害への曝露を予測することができず、したがって、P188又はその医薬製剤による前処置が利用できない場合、1つ以上の量のP188又はその医薬製剤を、傷害後0~48時間、例えば傷害後約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、又は約48時間で1回以上投与する。同時又は傷害後投与P188が唯一の選択肢である例示的な予測不能な傷害曝露は、例えば、生理学的事象(例えば、虚血性事象)及び偶発的放射線曝露である。他のものは、本明細書の開示に鑑みて理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、方法は、独立型医薬製剤として投与することができるか、又はポロキサマー製剤に含めることができる補助活性剤などの共療法を投与することを含むことができる。共療法、補助剤、及び/又は複数の医薬製剤が対象及び/又は細胞に送達される場合、異なる療法又は製剤は、順次又は同時に投与することができる。連続投与は、約15、20、30、45、60分以上など、投与の間にかなりの量の時間が生じる投与である。連続投与における投与間の時間は、各投与に存在する活性剤に応じて、数時間、数日、数ヶ月、又は数年のオーダーであり得る。同時投与とは、2つ以上の製剤を同時に、又は実質的に同時に(例えば、数秒以内又は数分だけ離れて)投与することを指し、その意図は、製剤を同時に一緒に投与することである。いくつかの実施形態では、補助剤、共療法などは、ポロキサマー製剤の前、後、又は前後の両方で投与することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、生物学的傷害などの傷害を処置するための共療法である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、一次処置が罹患細胞などの細胞への傷害を引き起こす併用療法である。
さらなる実施形態が以下の実施例において例示され、これらは、例示の目的のためにのみ与えられ、本発明の範囲を限定することを意図しない。
本開示の実施形態を説明したが、一般に、以下の実施例は、本開示のいくつかの追加の実施形態を説明する。本開示の実施形態は、以下の実施例並びに対応する文章及び図に関連して説明されるが、本開示の実施形態をこの説明に限定する意図はない。それどころか、本開示の実施形態の趣旨及び範囲内に含まれる全ての代替物、修正物、及び均等物を網羅することが意図される。以下の実施例は、本明細書に開示及び特許請求される方法を実施する方法、及びプローブを使用する方法の完全な開示及び説明を当業者に提供するために記載される。数(例えば、量、温度など)に関して正確性を保証するための努力がなされているが、幾分かの誤差及び偏差が考慮されるべきである。特に明記しない限り、部は重量部であり、温度は℃であり、圧力は大気圧又は大気圧付近である。標準温度及び圧力は、20℃及び1気圧として定義される。
実施例1-Hiroloxamerは、過酸化水素に対して細胞を保護する
がんの処置のための放射線療法中、血管系は放射線への曝露が避けられない。電離放射線は、細胞のDNAを損傷することによって直接的に、又はフリーラジカル、活性酸素種などの有害な副産物の産生によって間接的に、細胞死を引き起こす。血管系は、電離放射線に二相で応答する。急性/初期相は24時間以内に起こり、直接損傷された細胞は、細胞死を起こし、これは血管系のバリア完全性を損なう。副産物に間接的に曝露された細胞は、損傷シグナルを送り出し、炎症誘発性応答を誘導する。これらの合併症が消失しない場合、後期効果(毛細血管の崩壊及び瘢痕形成を含む)が現れ始める。
少なくとも図1によって示し得るように、Hiroloxamerは、過酸化水素に曝露された場合にヒト脂肪微小血管内皮細胞に保護を提供し、これらの細胞への損傷を予防することが観察された。簡潔に述べると、ヒト脂肪微小血管内皮細胞(HAMEC)をMitoTracker Deep Red FMで染色して、機能的ミトコンドリアを標識し、12ウェルプレートに播種した。細胞を接着させ、コンフルエンスまで成長させた。一旦コンフルエントになると、適切なウェルはHiroloxamerの3時間処置を受けた。3時間のインキュベーション後、1mM過酸化水素を各ウェルに一晩添加した。過酸化水素に曝露された内皮細胞に保護を提供するHiroloxamerの能力は、Hiroloxamer処置群で観察された複合ミトコンドリアネットワーク(図1、グレースケール)の存在によって証明されたが、未処置群では観察されなかった。
実施例2-Hiroloxamerは、がん細胞に対する放射線効果を妨げない。
放射線療法の状況において、Hiroloxamer処置が、がん細胞を効果的に死滅させる放射線照射の能力を妨げないことが重要である。ここで、放射線療法前のHiroloxamer処置は、がん細胞に対する放射線照射の効果を妨げないことが示され得る(図2A~2B及び36A~36B)。2つのがん細胞株、H460及びA549を用いて、放射線療法前のHiroloxamer処置が、がん細胞を効果的に死滅させるRTの能力を妨げないことを検証した。簡潔に述べると、細胞を培養し、0、2、又は6Gyの電離放射線に曝露する前に、指定濃度のHiroloxamerに3時間曝露した。次いで、各群について生存率を決定した。対照群と処置群との間に有意差はなく、Hiroloxamerの濃度にも有意差はなかった。
実施例3-健康な微小血管内皮細胞に対するHiroloxamerの効果。
Hiroloxamer投与ががん細胞を死滅させるための放射線療法の有効性に影響を与えないことを示した実施例2で示された結果に従って、健康なヒト脂肪微小血管内皮細胞(HAMEC)に対するその効果を調べた。細胞を12ウェルプレートのウェルに播種し、照射前に2日間インキュベートした。予防及び緩和剤としてのHiroloxamerの効果を調べるために、内皮成長培地-2(EGM2、Lonza)中の0.2mM Hiroloxamerを、照射の約3時間前(Rx前処置)、照射の約30分後(Rx@0.5)、及び照射の約24時間後(Rx@24)の様々な時点で投与した。12ウェルプレートを個々にX-Rad320に入れ、0.5、1、2、4、10、20、又は50GyのX線照射に直接曝露した。照射後、Rx@0.5群に用量に適した量の薬物を補充し、一晩インキュベートした。翌日、全ての培地を交換し、EGM-2でリフレッシュした。この時点でRx@24Hiroloxamer投与を行い、翌日Hiroloxamerを除去した。Hiroloxamerを各群に24時間投与し、次いで除去し、新鮮なEGM-2と交換した。研究期間中(24時間毎)、LionHeartFXで生細胞イメージングを行った。プレートをコンフルエンスまで回復させ、分析のために2% PFA中で固定した。ウェルをPhalloidin 633(F-Actin)及びHoeschtで核について染色した。
内皮細胞が血管系内でどのように組織化するかと同様に、それらはデイッシュにおいて密な細胞-細胞接着を作り、デイッシュ全体にわたりコンパクトな単層を形成する。細胞は、主にF-アクチンから構成される内部細胞骨格を有し、これは細胞形状を調節し、強度を提供し、細胞需要に応じて非常に動的である。コンフルエントな単層では、細胞の内部細胞骨格構造は一方向に配向し、異方性均質である。これらの単層及び血管系において、内皮細胞は、内部細胞骨格と直接接続する接着複合体(接着接合部)を介して直接連結される。これらの複合体は、血管透過性を調節するバリアを提供する。図3A~3Pのパネル対照における個々の各細胞の明確な緑色の輪郭は、細胞形状を決定する皮質アクチン縁である。それは、細胞を互いに及びマトリックスにしっかりと接着させ続ける細胞-細胞及び細胞-マトリックス接着複合体と関連する(例えば、血管透過性を調節する内皮バリア完全性の維持のため)。電離放射線は、内皮を損傷し、細胞-細胞接着及びアクチン細胞骨格の破壊を介してそれらのバリア機能を破壊することが知られている。0.5GyのX線照射に直接曝露されたヒト脂肪微小血管内皮細胞は、薬物処置の有無にかかわらず、典型的なF-アクチン発現を有するコンフルエントな単層に回復した(図3A~3B、パネル0.5Gy)。細胞は、この用量でコンフルエントな単層に回復することが報告されている。
中程度の線量(1~4Gy)の照射は、その皮質分布から細胞体全体に及ぶ張力線維へのアクチン再編成を誘導する。細胞の細胞骨格のこのリモデリングは、細胞収縮及び隣接細胞間の接合の喪失をもたらし、インビボでの血管透過性の増加をもたらす。この効果は、Hiroloxamer前処置なしで照射に曝露された細胞において観察された(図3A~3B、パネル1、2、4Gy)。しかしながら、Hiroloxamer前処置群では、細胞は皮質アクチン縁を再確立し、細胞間ギャップが明らかでない密な細胞-細胞接合を形成した。より高い線量の電離放射線(約10~50Gy)は、おそらく細胞間接着の喪失及び放射線の間接的影響による二次的損傷のために、群における細胞表面積の増加をもたらす(図3A~3B、パネル10、20、50Gy)。10GyのHiroloxamer群は、特に、細胞表面積が増加していないように思われるより多くの細胞を有し、活性化され且つ移動性であり、潜在的に、曝露時に失われた細胞-細胞接着を再確立しようと試みた(図3A~3B、パネル10Gy)。より高い線量、20及び50Gyでは、全ての群において細胞表面積の明らかな増加があったが、Hiroloxamer前処置は、ブレビング及び細胞膜の爆発を予防するように見え、非処置群と比較して細胞が丸みを帯びて無傷であるように見えた(図3A~3B、パネル20、50Gy)。
実施例4-照射細胞に隣接する非照射細胞の保護
この実施例は、少なくとも、Hiroloxamerが電離放射線に曝露された領域に直接隣接するヒト脂肪微小血管内皮細胞を保護できることを示し得る。内皮細胞をMitoTracker Deep Redで染色して、生細胞イメージングのためにミトコンドリアを標識した。HAMECを60mmペトリ皿に播種し、コンフルエントまで成長させた。照射の3時間前に、Hiroloxamerを適切なデイッシュに添加した。各ペトリ皿を、放射線曝露用の6mmの穴を有する上部に配置された鉛シールドを有する照射器内に配置して、この領域(全プレート領域の10%)内で細胞を10Gyの照射に曝露した。照射後、プレートをインキュベーター内に一晩戻した。翌日、通常の成長培地で培地を交換し、照射48時間後に全てのプレートを固定した。照射後のミトコンドリア電位について異なる領域を評価した:照射/曝露(6mm)領域内、曝露領域のすぐ隣、及び曝露領域から遠く離れている。MitoTracker Deep Red(MTDR)の強度は、ミトコンドリア電位に伴って変化し、すなわち、生存細胞は、高度に蛍光性の集団として現れ、一方、アポトーシス細胞は、より低い蛍光を示す。MitoTracker Deep Red色素で示されたミトコンドリアの強度及び構造を、対応する位相差画像と比較して、細胞膜の完全性をチェックした。低いMTDRシグナル及び破壊された細胞膜を有する細胞は、死滅したとみなされた。
照射領域内、すなわち、照射が6mmシールドを通過することができた領域内では、異なる群間で細胞生存率に差はなかった(図4A~4E;n=16;p<0.974)。これは、Hiroloxamer処置が直接曝露されたがん細胞に影響を及ぼさなかったため、予想された結果であった。
照射領域に直接隣接するが、6mmの曝露ゾーンの外側の領域もまた、生存率について評価した。照射領域に近い領域では、未処置の対照群と比較して、Hiroloxamer処置群において、対応する位相差画像によって確認される、無傷細胞膜を有するMitoTracker Deep Red陽性細胞の数の有意な増加があった(n=9;p<0.002;図5A~5E)。
最後に、デイッシュの照射領域から最も遠い領域を比較した(図6A~6E)。対照群と比較して、Hiroloxamer処置群において、MitoTracker Deep Red陽性細胞の有意な増加があった(n=4、p<0.030;図5A~5E)。この群のサンプル数は、デイッシュのサイズが限られており、照射領域から少なくとも30mmの距離を維持しているため、より少なかった。
実施例5-3D組織構築物に対するHiroloxamerの予備照射投与の効果。
三次元組織工学構築物に対する放射線曝露前のHiroloxamer投与の効果を調べた。過去にこれらの構築物についての以前の報告がある(Pattanaik,S.,et.al.2018)。足場を含まない血管新生前の内皮線維芽細胞構築物(Scaffold-free Prevascularized Endothelial-fibroblast Construct)(SPEC)は、正常ヒト皮膚線維芽細胞及びヒト脂肪微小血管内皮細胞(4:1)を非接着性アガロースモールドに播種し、正常培地(FGM-2:EGM-2、2:1)で4日間培養することによって形成される。SPECを播種し、3日目に、放射線への曝露の3時間前にHiroloxamer投与を行った。構築物を、320.0kV及び12.50mAに設定したX-Rad320照射器内で10GyのX線照射に曝露した。構築物をインキュベーター内に一晩戻し、翌日、4% PFAで固定した。次いで、構築物を、構築物内のアクチン細胞骨格及び内皮ネットワークの分析のために、Phalloidin 633、Hoescht、及びCD31で染色した。全ての構築物を、同じチャネル設定及び同様のスタックサイズでLeica SP5共焦点顕微鏡で画像化した。
図7I~7Lは、10Gyに曝露されたRx前処置(4μmステップサイズで88.031μm)を示す。対照SPEC(Rxなし、XRTなし)では、構築物の全体にわたって豊富で一貫したF-アクチンネットワーク(緑色)に埋め込まれた構築物にわたって広がるレース状の内皮ネットワーク(赤色)が存在する(図7A~7D)。形成された内皮ネットワークは、インビボ(Pattanaik)における原始的な毛細血管様ネットワークに似ている。SPECを10GyのX線照射に曝露されると、明らかなアクチン解重合(F-アクチン発現の減少によって示される)があり、内皮ネットワークは拡大し、無秩序となった(図7E~7H)。構築物の血管成分の変化は、電離放射線に応答してインビボで血管系に見られる変化と同様であり、細胞-細胞接着の喪失があり、血管透過性の増加をもたらす。照射されたSPEC内の血管ネットワークのサイズの増加は、構築物の構造を維持するのを助ける一方で、内皮細胞間の接着を失う細胞骨格成分の喪失に起因する可能性がある。しかしながら、照射前にHiroloxamerを添加した場合、対照の非照射SPECで観察されたものと同様に、高密度F-アクチンネットワークに埋め込まれた構築物全体に及ぶレース状の内皮ネットワークが依然として存在した。これらの結果は、Hiroloxamerがアクチン細胞骨格の保存に役立つと共に、電離放射線への曝露後の細胞-細胞接合の維持にも役立つことを示す。
図9A~9Cは、F-アクチン及び内皮ネットワークに対するHiorloxamerによる前処置の効果を示すことができる蛍光画像を示す。SPEC対照:ECネットワークは原始的な、毛細血管状のネットワークである。対照SPEC(6):3.51μmステップサイズ(22ステップ)で73.655μm。Rxなし、XRT SPEC(3):4μmステップサイズ(28ステップ)で76.027μm。Rx前処置、完全曝露SPEC(1):4μmステップサイズ(23ステップ)で88.031μm。
図10A~10Dは、1Gyの放射線に曝露された細胞に対する、Hiroloxamerによる前処置の効果を示し得る蛍光画像を示す。
図11は、2Gy曝露が細胞内ギャップ形成をもたらし得、これはHiroloxamerの前処置によって軽減され得ることを示し得る蛍光画像を示す。張力線維は、細胞収縮を誘導するために必要とされ、細胞がその境界から退縮する際に形成される内皮間ギャップの速度及びサイズに劇的に影響を及ぼす(Pasain)。アクチン細胞骨格と細胞接着タンパク質との直接的な会合は、バリア機能に必須である。密着接合及び接着接合は、隣接する細胞を接続し、傍細胞透過性を調節する。Rxなし:細胞間ギャップの形成は、EcsにおけるF-アクチンの解重合を引き起こす細胞-細胞接合の喪失を示す。
図12は、50Gyの放射線に曝露された細胞に対する、Hiroloxamerによる前処置の効果を示し得る蛍光画像を示す。
実施例6-インビボでのHiroloxamer前処置の効果
少なくともこの実施例において考察及び示されるのは、肺組織への放射線損傷に対するHiroloxamerによる前処置の効果である。本明細書に提示される結果と比較するための対照の健康な肺組織は、Cho et al.,Korean J Physiol Pharmacol.2013.Aug:17(4):267-274及びAlmeida et al(2013)PLoS ONE 8(1):e53628に論じられ及び示されている。放射線誘導肺損傷の進行の参照の組織学的提示は、Sun et al.J.Radiat Res.2014.Jul:55(4):683-689及びAlmeida et al(2013)PLoS ONE 8(1):e53628に論じられている。Cho et al.はまた、放射線曝露後の肺の肉眼的特徴の変化、特に細気管支の周囲の血管系ライニングの肥厚、微細な肺実質の肥厚、炎症性浸潤、及び線維素性滲出液の沈着、並びに血管系の浮腫及び肥厚の組織学的提示を論じ及び提供する。
図28は、結果が図13~27に示されるこれらの実験の照射プロトコルを示す。図29は、これらの実験で使用された動物群の概要を示す。
図13は、20Gy照射の3時間前の200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。組織学のための肺サンプルを照射後約24時間で採取した。
図14は、20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図15は、20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。健康な対照の組織学的参照は、http://histology.oucreate.com/Captions/Respiratory/109.ling.mammal/109.bronchiole.c1.40.Lhtm#clickから得た。
図16は、20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図17は、20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図18は、Hiroloxamerが照射された肺において細気管支枝で酸素経路を保存できることを示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。健康な対照の組織学的参照は、http://histology.oucreate.com/Captions/Respiratory/109.ling.mammal/109.bronchiole.c1.40.Lhtm#clickから得た。
図19は、20Gyの照射への曝露の15分前に投与された200mg/kgのHiroloxamer処置の効果を示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図20は、Hiroloxamerが血管系の保護を介して細気管支の炎症を減弱させることを示し得るPBS又はHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図21は、Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラット、並びに健康な対照の肺組織学を示す。
図22は、Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。図22は、図21に示すものの高倍率画像である。
図23は、Hiroloxamerが血管(V)及び細気管支(B)構造を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。健康な対照も示される。
図24は、Hiroloxamerが肺における早期放射線誘発性損傷を減弱させることができることを示し得るPBS及びHiroloxamerの肺組織学を示す。
図25は、Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図26は、Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。
図27は、Hiroloxamerが照射された肺の血管周囲を保存できることを示し得るPBS及びHiroloxamer処置ラットの肺組織学を示す。図27は、図26に示される画像のより高い倍率である。
図30は、照射後1週間(20Gy)の結果を示す。図30は、対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色肺切片の、照射後1週間の代表的な顕微鏡写真のパネルを示す(スケールバー=250μm)。対照群は、肺気管支(「Br」)の正常(透明)内腔及び空気肺胞の正常内腔を有していた。RT群は、気管支周囲全体にわたってほぼ閉塞まで炎症性浸潤、並びに崩壊した血管及び毛細血管、肺胞中隔の肥厚、並びに気管支構造を取り囲む細胞浸潤を明らかに有していた。Hiroloxamer+RT群は、気管支周囲の主要血管周囲に軽度の炎症を有したが、肺胞及び血管周囲は正常に見えた。
図31は、Hioloxamerが部分容量ラット肺X線照射モデルにおいて健康な肺組織を保存できることを示し得る、照射後6週間(20Gy)の結果を示す。図31は、照射後6週間の対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250μm)。対照群は、肺気管支(「Br」)の正常(透明)内腔及び空気肺胞の正常内腔を有していた。RT群は、著しい間質性浮腫、血管及び毛細血管(「V」)のうっ血、肺胞中隔の厚さの増加、並びに右上肺葉に遠位に拡張した全葉全体にわたる高密度の炎症性浸潤を有していた。Hiroloxamer+RT群は、いくつかの微小な肺胞肥厚の近くに位置するいくつかの細気管支を取り囲むいくつかの炎症性浸潤を有し、血管は無傷のままであり、周囲の炎症性浸潤は最小限であった。
図32は、20GyのX線を照射した6週間後の、ピクロシリウスレッド染色右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250ミクロン)。
図33は、照射後6週間の対照、放射線(RT)、及びHiroloxamer+放射線からのヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色右肺上葉切片の代表的な顕微鏡写真を示す(スケールバー=250ミクロン)。放射線誘発性肺損傷は、20Gy RT群のみにおいて、放射線が曝露された右下肺葉から遠位右上肺葉に広がった。
薬物動態は、主に腎クリアランスを示し、以下のように計算した:クリアランス=7744mL/時間。Cmax=0.42mg/時間。Tmax=30.49時間、T1/2=4.77時間、平均滞留時間(MRT)=34.06時間。治療期間:100~150mg/kgを1時間の負荷投与、続いて20~40mg/kg/時間を維持する。作用持続時間:t1/2=4.77時間(注入終了後の血漿半減期は、約4.5時間である)。Cmax=最大(ピーク)血漿薬物濃度Tmax=薬物投与後の最大(ピーク)血漿濃度に達するまでの時間。いずれのサブグループにおいても、いずれの薬物動態パラメーターについても、男性患者と女性患者との間に差異は認められなかった。
実施例7-Hiroloxamerは放射線誘発性肺炎及び放射線毒性を予防することができる。
図34は、Hiroloxamerが放射線誘発性肺炎のラットモデルにおいて急性肺炎の発症を予防することを示し得る代表的な画像及び顕微鏡写真を示す。単回の20Gyのx線照射へのSDラットの曝露は、放射線誘発性肺炎に対する処方線量である(Ghita)。ラットを麻酔し、右中央肺葉のわずか6mmを照射に曝露するように設計された特注のジグで拘束し、一方、残りの動物は、鉛シールドにより遮蔽されたままであった。肺炎の発症及び進行を調べるために、放射線部位の近位及び遠位組織をヘマトキシリン及びエオシン(H&E)で染色し、照射後6週間で主要な肺構造の完全性を評価した。照射後6週間の健康な正常、ビヒクル(生理食塩水)+RT、及びHiroloxamer+RTからの右肺下葉切片の代表的な顕微鏡写真。ビヒクル(生理食塩水)+RT対照動物は、毛細血管漏出、顕著な間質性浮腫、血管及び毛細血管のうっ血、肺胞の厚さの増加、並びに隣接する肺葉及び対側左肺に遠位に伝播する高密度の炎症性浸潤により明らかなように、照射後6週間以内に急性肺炎を発症した。照射前にHiroloxamerで処置した動物(Hiroloxamer+RT)は、健康な対照動物(健康な正常)と同様に、気管支周囲及び気管支の明瞭な内腔を有し、肺胞中隔は正常に見えた;各群についてn=3。
図35A~35Dは、白血球浸潤のMPO分析を示す代表的な顕微鏡写真(図35A~35C)及びグラフ(図35D)を示す。損傷部位での制御された好中球脱顆粒及びミエロペルオキシダーゼ(MPO)放出は、有効な創傷治癒に必要である。しかしながら、過剰な脱顆粒は、炎症応答を誇張し、感染がない場合でも組織損傷をもたらす可能性がある。MPO活性のレベルは、組織における炎症及び酸化ストレスの状態を示す。放射線誘発性肺炎をモデル化するために、先に記載したように、鉛シールドの6mm穴を通して単回の20GyのX線を右中央肺葉においてSDラットに照射した。3つの右肺葉及び対側左肺葉からの切片をパラフィン包埋し、5μmに切片化し、分析のためにHanker-Yatesペルオキシダーゼ白血球キット(Sigma Aldrich)で染色した。染色した切片を、LionHeartFX自動顕微鏡を用いて画像化し、MPO+細胞計数を、Gen5ソフトウェアにおける閾値化を介して自動化した。各群につき3匹の動物を用いて、5つの高出力野を各動物について分析した。(図35A)健康対照、(図35B)ビヒクル(生理食塩水)+RT、(図35C)200mg/kgのHiroloxamer+RTの代表的なMPO染色右下肺葉切片。対照生理食塩水+RT動物において組織損傷が観察され、Hiroloxamer+RT及び健康な正常と比較して、全ての肺葉において有意に上昇したMPOレベルを有した(図35D)。健康な正常、ビヒクル(生理食塩水)+RT、及びHiroloxamer+RTの統計的比較(ANOVA、続いてTukey)は、健康な正常とHiroloxamer+RTとの間に差異を示さず、一方、ビヒクル(生理食塩水)+RTと健康な正常(p<0.001)、及びビヒクル(生理食塩水)+RTとHiroloxamer+RT(p<0.001)との間に有意な統計的差異がある。
図37は、Hiroloxamerが放射線量とは無関係に、健康な組織を放射線毒性から保護することを示し得る代表的な顕微鏡写真画像を示す。動物を2~3日ごとに2週間かけて、10Gy×1回(fx)、20Gy×1fx、又は10Gy×4fxのいずれかのX線照射に右肺の8mmの領域において照射した。全ての動物を照射後6週間で屠殺し、H&E(5μm切片)で染色した。ビヒクル(図の上段)で処置した動物は、用量に基づいて様々な程度の明らかな放射線誘発性肺損傷を有していた。20Gy×1fxは最も有意な損傷を有し、これは照射には局在しないが両側の全ての肺葉に広がった、浮腫、炎症性浸潤、及び肺実質のうっ血によって証明された。これらの組織学的所見は、放射線誘発性急性肺炎の発症を示す。10Gy×1fx及び10Gy×4fxは、20Gy×1fxよりも損傷が少なく、これは健康な組織毒性が送達される総線量ではなく1回当たりの線量に依存するという古典的な理論と一致している。200mg/kgのHiroloxamerで前処置された動物は、標的とされた照射領域に限局した損傷のみを有し、健康な組織は、評価された全ての放射線療法レジメンにおいて毒性から保護された。
図38A~38Dは、Hiroloxamerが健康な組織を放射線毒性から用量依存的に保護することを示し得る代表的な顕微鏡写真画像を示す。2~3日ごとに2週間かけて送達された10Gy×4回のX線照射を、右肺の8mmの領域において動物に曝露した。照射前に200mg/kgのHiroloxamerで処置された動物(図38D)は、健康な対照(図38A)に匹敵する正常な肺外観を有した。50mg/kgのHiroloxamerで処置された動物(図38C)は、明らかな細胞浸潤及びその後の肺胞の肥厚を有し、それはビヒクル(PBS)処置動物(図38B)ほど重篤ではなかったが、200mg/kgの用量と比較して十分な保護ではなかった。
本発明の記載された方法、医薬組成物、及びキットの様々な修正及び変形は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。本発明は特定の実施形態に関連して説明されてきたが、さらなる修正が可能であり、特許請求される本発明は、そのような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことが理解されるであろう。実際に、当業者に明らかである本発明を実施するための記載された様式の様々な修正は、本発明の範囲内であることが意図される。本出願は、一般に本発明の原理に従った本発明の任意の変形、使用、又は適応を包含することが意図され、本開示からのそのような逸脱を含めることは、本発明が属する技術分野における公知の慣例の実施の範囲内にあり、本明細書の上記の本質的な特徴に適用され得る。
本発明のさらなる属性、特徴、及び実施形態は、開示される本発明の以下の番号付きの態様を参照することによって理解することができる。先行する態様のいずれかにおける開示への言及は、行われ得る先行する態様の任意の組み合わせにおける適切な先行開示によって認識されるように、任意の先行する番号付きの態様、及び任意の数の先行する態様の任意の組み合わせに適用可能である。以下の番号付きの態様が提供される。
1. 傷害曝露中及び/又は曝露後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法であって:
第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に対象に投与することと;
P188の血中濃度が1~5mg/mLに達した後に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することと、
を含む、方法。
2. 第1の量のP188が静脈内投与される、態様1の方法。
3. nthの量のP188又はその医薬製剤を、第1の量のP188を投与した後、且つ対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に、対象に投与することをさらに含み、nが2以上である、態様1~2のいずれか1つの方法。
4. P188の第1の量、nthの量、又は全部の量が、1~48時間以内にP188の血中濃度を1~5mg/mLに上昇させるのに有効な量である、態様1~3のいずれか1つの方法。
5. P188の第1の量又はnthの量が、連続注入としてある期間にわたって投与される、態様1~4のいずれか1つの方法。
6. P188の第1の量又はnthの量のうちの1つ以上が、ボーラス量として投与される、態様1~5のいずれか1つの方法。
7. 第1の量のみが投与され、第1の量が、P188の血中濃度を1~48時間以内に約1~約5mg/mLに上昇させるのに有効である、態様1~2及び4~6のいずれか1つの方法。
8. 対象がP188の第1の又はnthの量を受けた後、少なくとも14時間、P188の量を受けない、態様1~7のいずれか1つの方法。
9. P188投与が、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露した直後に中止される、態様1~8のいずれか1つの方法。
10. 対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することが、第1の又はnthのP188の投与の約1~約48時間後に行われる、態様1~9のいずれか1つの方法。
11. 傷害が、対象の1つ以上の領域内の1つ以上のがん性細胞を死滅させるのに有効である、態様1~10のいずれか1つの方法。
12. 非傷害細胞が非がん性細胞である、態様1~11のいずれか1つの方法。
13. 非傷害細胞が内皮細胞である、態様1~12のいずれか1つの方法。
14. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様1~13のいずれか1つの方法。
15. 傷害が電離放射線である、態様1~14のいずれか1つの方法。
16. 傷害曝露中及び/又は曝露後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法であって:
ある量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に対象に投与することであって、ある量が約10~150mg/kgの範囲である、投与することと;
ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後0~48時間以内に、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することと、
を含む、方法。
17. ある量のP188又はその医薬製剤が静脈内投与される、態様16の方法。
18. P188又はその医薬製剤の投与が、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する直前又は直後に中止される、態様16~17のいずれか1つの方法。
19. 対象が、ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後、又はP188又はその医薬製剤の投与を中止した後、少なくとも14時間、P188又はその医薬製剤のいずれの量も受けない、態様16~18のいずれか1つの方法。
20. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様16~18のいずれか1つの方法。
21. 傷害が電離放射線である、態様16~20のいずれか1つの方法。
22.
ある量のP188又はその医薬製剤であって、対象の1つ以上の領域が傷害に曝露された場合に、対象における非傷害細胞への損傷を予防するのに有効である、ある量のP188又はその医薬製剤と;
ある量のある量のP188又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域の傷害への曝露の0~48時間前、曝露の0~48時間後、又はその両方に、対象に投与することを指示する有形の表現媒体に固定された説明書と
を含むキット。
23. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様22のキット。
24. 傷害が電離放射線である、態様22~23のいずれか1つのキット。
25. 説明書がさらに、対象の1つ以上の領域の傷害への曝露の直前又は直後に、対象へのある量のP188又はその医薬製剤の投与を中止することを指示する、態様22~24のいずれか1つのキット。
26. ある量のP188又はその医薬製剤が、0~48時間以内に対象において約1~約5mg/mLの血中濃度を達成するのに有効である、態様22~25のいずれか1つのキット。
27. 傷害への対象の曝露後に非傷害細胞を保護する方法であって:
a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
d)それらの組み合わせ
を含む、方法。
28. ある量が、対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、態様27の方法。
29. ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、態様27~28のいずれか1つの方法。
30. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、態様27~29のいずれか1つの方法。
31. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、態様27~30のいずれか1つの方法。
32. 投与が、傷害への曝露の0~48時間前に行われる、態様27~31のいずれか1つの方法。
33. 投与が、傷害への曝露の0~48時間後又は0~24時間後に行われる、態様27~32のいずれか1つの方法。
34. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様27~32のいずれか1つの方法。
35. 傷害が電離放射線である、態様27~34のいずれか1つの方法。
36. 対象における損傷誘発性肺炎を予防する方法であって、該方法が:
a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
d)それらの組み合わせ
を含む、方法。
37. ある量が、対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、態様36の方法。
38. ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、態様36~37のいずれか1つの方法。
39. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、態様36~38のいずれか1つの方法。
40. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、態様36~39のいずれか1つの方法。
41. 投与が、傷害への曝露の0~48時間前に行われる、態様36~40のいずれか1つの方法。
42. 投与が、傷害への曝露の0~24時間後又は0~48時間後に行われる、態様36~41のいずれか1つの方法。
43. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様36~42のいずれか1つの方法。
44. 傷害が電離放射線である、態様36~43のいずれか1つの方法。
45. 疾患又は障害の処置を必要とする対象における疾患又は障害を処置する方法であって、該方法が:
a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
d)それらの組み合わせ
を含む、方法。
46. ある量が、対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、態様45の方法。
47. ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、態様45~46のいずれか1つの方法。
48. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、態様45~47のいずれか1つの方法。
49. ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、態様45~48のいずれか1つの方法。
50. 投与が、傷害への曝露の0~48時間後に行われる、態様45~49のいずれか1つの方法。
51. 投与が、傷害への曝露の0~24時間後又は0~48時間後に行われる、態様45~50のいずれか1つの方法。
52. 傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、態様45~51のいずれか1つの方法。
53. 傷害が、虚血性事象、場合により脳卒中又は心筋梗塞である、態様52の方法。

Claims (53)

  1. 傷害曝露中及び/又は曝露後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法であって:
    第1の量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に前記対象に投与することと;
    P188の血中濃度が1~5mg/mLに達した後に、前記対象の1つ以上の領域を傷害に曝露することと、
    を含む、方法。
  2. 前記第1の量のP188が静脈内投与される、請求項1に記載の方法。
  3. thの量のP188又はその医薬製剤を、前記第1の量のP188を投与した後、且つ前記対象の1つ以上の領域を前記傷害に曝露する前に、前記対象に投与することをさらに含み、nが2以上である、請求項1に記載の方法。
  4. P188の前記第1の量、前記nthの量、又は全部の量が、1~48時間以内に前記P188の血中濃度を1~5mg/mLに上昇させるのに有効な量である、請求項1に記載の方法。
  5. P188の前記第1の量又は前記nthの量が、連続注入としてある期間にわたって投与される、請求項1に記載の方法。
  6. P188の前記第1の量又は前記nthの量のうちの1つ以上が、ボーラス量として投与される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1の量のみが投与され、前記第1の量が、前記P188の血中濃度を1~48時間以内に約1~約5mg/mLに上昇させるのに有効である、請求項1又は4に記載の方法。
  8. 前記対象がP188の前記第1の又はnthの量を受けた後、少なくとも14時間、P188の量を受けない、請求項1に記載の方法。
  9. P188投与が、前記対象の1つ以上の領域を前記傷害に曝露した直後に中止される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記対象の1つ以上の領域を前記傷害に曝露することが、前記第1の又はnthのP188の投与の約1~約48時間後に行われる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記傷害が、前記対象の前記1つ以上の領域内の1つ以上のがん性細胞を死滅させるのに有効である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記非傷害細胞が非がん性細胞である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記非傷害細胞が内皮細胞である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
  15. 前記傷害が電離放射線である、請求項1に記載の方法。
  16. 傷害曝露中及び/又は曝露後の対象における非傷害細胞への損傷を予防する方法であって:
    ある量のポロキサマー188(P188)又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域を傷害に曝露する前に前記対象に投与することであって、前記ある量が約10~150mg/kgの範囲である、投与することと;
    前記ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後0~48時間以内に、前記対象の1つ以上の領域を前記傷害に曝露することと、
    を含む、方法。
  17. 前記ある量のP188又はその医薬製剤が静脈内投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記P188又はその医薬製剤の投与が、前記対象の1つ以上の領域を前記傷害に曝露する直前又は直後に中止される、請求項16に記載の方法。
  19. 前記対象が、前記ある量のP188又はその医薬製剤を投与した後、又は前記P188又はその医薬製剤の投与を中止した後、少なくとも14時間、P188又はその医薬製剤のいずれの量も受けない、請求項16に記載の方法。
  20. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項16に記載の方法。
  21. 前記傷害が電離放射線である、請求項16に記載の方法。
  22. ある量のP188又はその医薬製剤であって、対象の1つ以上の領域が傷害に曝露された場合に、前記対象における非傷害細胞への損傷を予防するのに有効である、ある量のP188又はその医薬製剤と;
    前記ある量の前記ある量のP188又はその医薬製剤を、対象の1つ以上の領域の傷害への曝露の0~48時間前、曝露の0~48時間後、又はその両方に、前記対象に投与することを指示する有形の表現媒体に固定された説明書と
    を含むキット。
  23. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項22に記載のキット。
  24. 前記傷害が電離放射線である、請求項22に記載のキット。
  25. 前記説明書がさらに、前記対象の1つ以上の領域の前記傷害への曝露の直前又は直後に、前記対象への前記ある量のP188又はその医薬製剤の投与を中止することを指示する、請求項22に記載のキット。
  26. 前記ある量のP188又はその医薬製剤が、0~48時間以内に前記対象において約1~約5mg/mLの血中濃度を達成するのに有効である、請求項22に記載のキット。
  27. 傷害への対象の曝露後に非傷害細胞を保護する方法であって:
    a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
    b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
    c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
    d)それらの任意の組み合わせ
    を含む、方法。
  28. 前記ある量が、前記対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、請求項27に記載の方法。
  30. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項27に記載の方法。
  31. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項27に記載の方法。
  32. 投与が、前記傷害への曝露の0~48時間前に行われる、請求項27に記載の方法。
  33. 投与が、前記傷害への曝露の0~48時間後又は0~24時間後に行われる、請求項27に記載の方法。
  34. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項27に記載の方法。
  35. 前記傷害が電離放射線である、請求項27に記載の方法。
  36. 対象における損傷誘発性肺炎を予防する方法であって、前記方法が:
    a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
    b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
    c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
    d)それらの組み合わせ
    を含む、方法。
  37. 前記ある量が、前記対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、請求項36に記載の方法。
  39. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項36に記載の方法。
  40. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項36に記載の方法。
  41. 投与が、前記傷害への曝露の0~48時間前に行われる、請求項36に記載の方法。
  42. 投与が、前記傷害への曝露の0~24時間又は0~48時間後に行われる、請求項36に記載の方法。
  43. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項36に記載の方法。
  44. 前記傷害が電離放射線である、請求項36に記載の方法。
  45. 疾患又は障害の処置を必要とする対象における疾患又は障害を処置する方法であって、前記方法が:
    a)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露前に対象に投与すること;
    b)ある量のP188又はその製剤を、傷害への曝露の直後に対象に投与すること;
    c)ある量のP188又はその製剤を、傷害中に対象に投与すること;又は
    d)それらの組み合わせ
    を含む、方法。
  46. 前記ある量が、前記対象におけるP188の血中濃度を1mg/mL~5mg/mLに増加させるのに有効である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞をコーティングするのに有効である、請求項45に記載の方法。
  48. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する酸化的損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項45に記載の方法。
  49. 前記ある量が、1つ以上の非傷害細胞に対する炎症性損傷を低減又は予防するのに有効である、請求項45に記載の方法。
  50. 投与が、前記傷害への曝露の0~48時間前に行われる、請求項45に記載の方法。
  51. 投与が、前記傷害への曝露の0~24時間又は0~48時間後に行われる、請求項45に記載の方法。
  52. 前記傷害が、機械的傷害、化学的傷害、生物学的傷害、エネルギー的傷害、生理学的傷害、又はそれらの組み合わせである、請求項45に記載の方法。
  53. 前記傷害が、虚血性事象、場合により脳卒中又は心筋梗塞である、請求項52に記載の方法。
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