JP2023532469A - 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ - Google Patents

一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2023532469A
JP2023532469A JP2022580111A JP2022580111A JP2023532469A JP 2023532469 A JP2023532469 A JP 2023532469A JP 2022580111 A JP2022580111 A JP 2022580111A JP 2022580111 A JP2022580111 A JP 2022580111A JP 2023532469 A JP2023532469 A JP 2023532469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stopper
cartridge
pressure
injector
pressure chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022580111A
Other languages
English (en)
Inventor
ゲノサール、アミール
ギルバート シーハウゼン、マシュー
ウィリアム フォックス、ジェイソン
ウェイン レボーン、リチャード
デイビッド フィッシュ、アンドリュー
ウィリアム スガノ、エリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aktivax Inc
Original Assignee
Aktivax Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aktivax Inc filed Critical Aktivax Inc
Priority to JP2023113803A priority Critical patent/JP2023130466A/ja
Publication of JP2023532469A publication Critical patent/JP2023532469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/20Automatic syringes, e.g. with automatically actuated piston rod, with automatic needle injection, filling automatically
    • A61M5/2053Media being expelled from injector by pressurised fluid or vacuum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/20Automatic syringes, e.g. with automatically actuated piston rod, with automatic needle injection, filling automatically
    • A61M5/2033Spring-loaded one-shot injectors with or without automatic needle insertion
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31511Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
    • A61M5/31513Piston constructions to improve sealing or sliding
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/32Needles; Details of needles pertaining to their connection with syringe or hub; Accessories for bringing the needle into, or holding the needle on, the body; Devices for protection of needles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M2005/1401Functional features
    • A61M2005/1404Keep vein-open rate [KVO], i.e. low flow rate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
    • A61M5/145Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons
    • A61M5/1452Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons pressurised by means of pistons
    • A61M5/14526Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons pressurised by means of pistons the piston being actuated by fluid pressure

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

自動インジェクタの作動中に有益剤の一次容器に作用する力を低減するように構成された自動インジェクタを用いた有益剤の非経口送達。一次容器は、作動中の圧力チャンバ内の上昇した圧力が一次容器のストッパおよび一次容器の側壁の外面に印加されるように、自動インジェクタの圧力チャンバ内に配置されていてよい。ひいては、一次容器の収容容積と圧力チャンバとの間の圧力差を低減または除去することができる。ひいては、圧力容器内の圧力上昇に応答して一次容器に作用する力を低減または除去することができる。また、より信頼性の高い注入のために、ストッパと一次容器の側壁との間の相対的な動きを改善するための構成も提供される。

Description

本開示は、有益剤の非経口送達の分野に関し、より詳細には、エネルギー源によって電力供給される充填済み自動注入デバイスに関する。
自動インジェクタは、1つまたは複数の有益剤(beneficial agent)を対象に非経口送達するために使用されるデバイスである。自動インジェクタは、典型的には、注入深さ、注入力、注入量、および注入持続時間などの注入パラメータが、予め決定されるとともに、ユーザ入力に依存しないようにすることを可能にする。自動インジェクタは、固定用量の1つまたは複数の有益剤が予め充填された、すぐに使用できる製品として供給される場合がある。いくつかの例では、自動インジェクタは、アナフィラキシーのためのエピネフリンなどの救命救急治療を筋肉内または皮下注射で行うために使用され得る。自動インジェクタが利用され得る他の例は、民間または軍事緊急医療処置を含む。自動インジェクタは、有益剤を注入するための自動インジェクタの使用が、ユーザエラーの可能性を低減するとともに、医療専門家ではない一般人によって医療環境の外で注入が迅速かつ確実に行われることを可能にできるように、注入手順のステップのうちの少なくともいくつかの自動化を提供する。
自動インジェクタは、一般に、対象の組織を貫通するとともに有益剤を対象の組織に注入するための導管として機能する針を備える。他の例では、ジェット自動インジェクタ(ジェットインジェクタ)は、針を含まないが、その代わりに、有益剤の流れのみの力によって対象組織に浸透することができる有益剤の細く高圧な流れを生成する。いずれにしても、自動インジェクタは、ばね、圧縮ガスシリンダなどのエネルギー源を利用して、針の挿入および/または対象の組織へ有益剤を入れるために動力を供給することができる。自動インジェクタのタイプにかかわらず、エネルギー源による自動インジェクタの作動は、自動インジェクタの構成要素に作用する実質的な力をもたらし得る。
有益剤は、一次容器(primary container)の自動インジェクタ本体内に格納することができる。一次容器は、ガラスまたはポリマー製であってよい。一次容器は、自動インジェクタと一体であり、かつ交換不可能であってもよく、または交換可能な容器の形態をとってもよい。いくつかの例では、一次容器は、一体化された針を有する充填済みシリンジの形態であってもよい。
自動インジェクタの一次容器は、固定形状を有する剛体であってもよい。代替的に、自動インジェクタのための一次薬物容器は、可撓性であってもよく、有益剤を収容するための調節可能な容積を有する柔軟な形状を有する。剛性一次容器は、側壁を含む中空の円筒形の本体を含んでいてよい。剛性一次容器は、有益剤が収容される円筒形の本体内の収容容積(containment volume)を画定する可動プランジャを含むことができる。プランジャは、円筒形の本体の側壁の内面を圧迫して、収容容積内の有益剤を流体密封することができる。加えて、円筒形の本体に対するプランジャの動きは、収容容積を減少させ、一次容器および/または自動インジェクタから有益剤を放出するように作用することができる。円筒形の本体に対するプランジャの動きは、活性化されたエネルギー源から力が加えられた場合に発生し、容器の収容容積内の有益剤と注入部位または容器の外部の環境との間に圧力差を生成し得る。
この点に関して、一次容器は、有益剤を収容する収容容積を加圧して針を通して有益剤を放出するために可動プランジャが円筒形の本体に対して移動可能である標準的なシリンジのものに類似していてよい。プランジャは、エネルギー源の作動から生じる力の印加に応答して動かされ得る。例えば、加圧された流体を使用して力を印加してプランジャを動かし、有益剤を放出することができる。エネルギー源として圧縮ガスシリンダを利用する自動インジェクタは、有益剤が一次容器から放出されている間、外部環境から密閉されたままである圧力チャンバを備えていてよい。ひいては、注入を駆動する圧力差を発生させるために、エネルギー源の作動により自動インジェクタの外部環境に対して圧力チャンバ内の圧力を上昇させることができる。以前に提案された自動インジェクタは、圧力差から生じる力を一次薬物容器のプランジャに直接印加してもよく、またはプランジャに印加される力を調節するようにも機能し得る中間要素によって一次薬物容器のプランジャに力を印加してもよい。
本開示は、有益剤を投与するための自動インジェクタを提供する。自動インジェクタは、圧力チャンバおよび一次容器を含む。一次容器は、内面および外面を有する剛性側壁を画定するバレルを含む。バレルは、圧力チャンバ内に配置される。例えば、バレルの一部、大部分、または全体は、圧力チャンバ内に(すなわち、バレルのどの部分もバレルのそれぞれの部分間の圧力差にさらされないように、圧力チャンバの境界内に)配置されてもよい。ストッパがバレル内に配置され、内面と密封係合して一次容器内に収容容積を画定する。収容容積は、有益剤を導入する。圧力チャンバ内の圧力の上昇は、ストッパおよび外面に均一に作用する圧力チャンバ内の第1の圧力の上昇をもたらして、収容容積内の第2の圧力を上昇させ、自動インジェクタの外部環境の周囲圧力に対する圧力差を生成し、ストッパを内面に対して動かして収容容積を減少させるとともに、有益剤を一次容器から放出させる。しかしながら、一次容器のバレルが圧力チャンバ内に配置され、圧力チャンバに対して圧力差を受けないので、一次容器は、(例えば、圧力チャンバの一部を画定する側壁を有する一次容器と比較して)作動中にそこに作用する力が大幅に減少し得る。
この概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
他の実装形態も、本明細書で説明および記載される。
図1は、例示的な自動インジェクタの概略図である。 図2a~図2cは、作動前の構成、作動中の構成、および作動後の構成における自動インジェクタの一例を示す図である。 図3は、図2a~図2cに示される例におけるカートリッジと係合するための例示的なコネクタの分解図である。 図4a~図4cは、作動前の構成、作動中の構成、および作動後の構成における自動インジェクタの別の例を示す図である。 図5は、図4a~図4cに示される例におけるカートリッジと係合するための例示的なコネクタの分解図である。 図6a~図6bは、カートリッジと係合するための例示的なコネクタの詳細図および分解図である。 図6a~図6bは、カートリッジと係合するための例示的なコネクタの詳細図および分解図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。
本発明は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その特定の実施形態が、例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に入るすべての修正形態、均等物、および代替形態を包含するものであることを理解されたい。
本開示は、有益剤の非経口送達のための自動インジェクタデバイスに関する。有益剤は、一次容器に格納される。一次容器は、有益剤が提供される収容容積の一部を画定する側壁を備えていてよい。側壁は、自動インジェクタの本体内(例えば、自動インジェクタの圧力チャンバ内)に収容された円筒形状の剛性バレルを備えていてよい。一次容器は、側壁と、収容容積を密封する働きをするストッパとによって画定された収容容積に有益剤を収容することができる。ストッパは、一次容器から(例えば、自動インジェクタの投与デバイスと流体連通し得る一次容器のポートを通して)有益剤を放出するために、バレル内の側壁に沿って動くことができる可動プランジャとしても機能し得る。ストッパがバレルに対して動くと、収容容積が減少し、注入時に有益剤が一次容器から放出される。
本開示では、バレルの側壁、ならびに収容容積の境界を画定する内面(例えば、有益剤と接触する面)の反対側にあるストッパの外面は、圧力チャンバ内に(例えば、完全に圧力チャンバ内に)配置され得る。ひいては、一次容器(例えば、ストッパの外面および一次容器の側壁の外面を含む)は、圧力チャンバ内の圧力にさらされ得る。この構成により、側壁の外面およびストッパの外面に均一な圧力を印加することが可能となる。ストッパが一次容器内で移動可能であるため、圧力チャンバ内で発生する対応する圧力上昇が一次容器の収容容積内でも発生し得る。したがって、圧力チャンバの圧力と収容容積内の圧力との間の圧力差は、自動インジェクタのエネルギー源の作動時に低減されるか、または無くなることさえあり得る。すなわち、バレルの内面および外面に及ぼされる力は、注入中にほぼ均衡して、バレルの壁に作用する応力を制限または除去することができる。しかしながら、収容容積は、自動インジェクタの作動時に圧力が上昇し得る圧力チャンバ内に提供されるので、収容容積と自動インジェクタの外部環境との間に圧力差が存在する可能性があり、その結果、有益剤が収容容積から(例えば、投与デバイスと流体連通するポートを通して)放出され得る。ひいては、有益剤が自動インジェクタから放出されるが、一次容器は、自動インジェクタの作動に応答して生成される潜在的に大きな力を受けない。
自動インジェクタに対して提案された他の構成と比較して、収容容積の側壁にかかる力の平衡は、複数の明確な利点を促進することができる。例えば、自動インジェクタは、圧力チャンバの外部に提供されるか、または圧力チャンバの一部を形成する一次容器を直接加圧することによって、有益剤を放出するように作用してもよい。このような自動インジェクタでは、プランジャの外面が圧力チャンバの境界の一部を形成するように、力がプランジャに直接印加される。プランジャが、プランジャに作用する力に応答して一次容器内を移動すると、一次容器の側壁の一部が露出され得る。そのため、一次容器の側壁は、プランジャが一次容器において前進すると、圧力チャンバの境界の一部も形成する。一次容器の側壁およびプランジャの外面が圧力チャンバの境界を構成するので、これらの構造は、圧力チャンバ内の圧力と圧力チャンバの外部の圧力との間の圧力差から生じる力を受ける。すなわち、一次容器の内面は、圧力チャンバからの上昇した圧力にさらされ、一方、一次容器の外面は、より低い周囲圧力にさらされ得る。上述したように、多くの例では、この結果として生じる力は比較的大きい場合がある。
一次容器の側壁に作用する力に耐える一次容器の能力は、一次容器が作製される材料の特性によって制限され得る。医薬品包装の分野では、一次容器材料の選択における主な考慮事項は、典型的には、例えば、バリア特性、不純物、ならびに有益剤との物理的および化学的相互作用の可能性などの材料の化学的特性である。不十分な化学特性を有する材料の不適切な選択は、有益剤の臨床的有効性に有害であり得る。この理由により、一次容器材料は、有益剤に対して化学的に不活性であるガラスおよび/または特定のポリマーに限定され得る。したがって、一次容器材料の化学的特性に焦点を当てているため、そのような特殊な材料は、自動インジェクタ作動中に受ける潜在的に大きな力から生じる材料内の応力に確実に耐えるのに十分な堅牢な物理的特性を提供しない場合がある。例えば、このような材料では、容器が脆くなったり、柔らかくなったりすることがある。脆い容器または柔らかい容器は、一次容器の内外に大きな圧力差がある状態で大きな力を受ける場合に不利になる可能性がある。
一次容器の物理的特性は、他の用途(例えば、人間のユーザによって操作される従来のシリンジ)では必ずしも問題ではないが、自動インジェクタの一次容器は、一次容器に作用する力に応答して、一次容器の性能に影響を及ぼし得る大きな応力を受けることがある。一次容器に作用するそのような高い応力は、自動インジェクタの信頼性に重大なリスクをもたらす。例えば、一次容器の側壁が圧力容器の境界を形成する場合に生じる一次容器側壁に作用する大きな力は、容器の機械的故障(例えば、破損、亀裂、分離など)につながる可能性がある。この結果、注入が失敗したり、不完全になったりすることがある。側壁が機械的に破損しない場合であっても、側壁は、それに作用する力に応答して変形する場合があり、それは、プランジャと一次容器との間の密閉性の喪失につながる可能性があり、それはまた、注入の失敗、不完全な注入、または有益剤の望ましくない曝露をもたらす可能性がある。
また、自動インジェクタは、管理された医療環境外への持ち運びや使用が想定されるため、注入自体の間に発生する応力に加え、通常の取り扱いの間に一次容器の強度が低下する可能性がある。結果として、一次容器は、物理的衝撃、極端な温度、極端な湿度条件、または一次容器材料をさらに物理的に劣化させ得る他の環境条件にさらされ得る。さらに、自動インジェクタの作動中に受ける応力が、弱くなった一次容器の破損をもたらす可能性がある場合、そのような劣化は、自動インジェクタが使用されるまで明らかにならない可能性がある。さらに、規制機関によってますます厳しくなる自動インジェクタの信頼性要件は、市場性の観点からこのリスクの大きさを高めている。
さらに、一次容器の物理的特性における欠点を緩和する努力は、経済的に実現不可能であるか、または効果的でない場合もある。例えば、望ましい化学的および物理的特性を提供するエキゾチック物質の使用は、たとえ利用可能であっても、自動インジェクタに使用するには経済的に実現不可能な一次容器になる可能性がある。さらに、容器を二次容器または補強容器に封入することなどによって一次容器を補強しようとする試みは、二次容器も変形または破損する可能性があるので、これらのリスクに完全に対処していない。さらに、一次容器と二次容器または補強容器とのインタフェースの結果として摩擦が生じ、一次容器の完全性にさらなるリスクを与える可能性がある。例えば、作動前の自動インジェクタの保管中に一次容器が補強容器にこすれる場合がある。さらに、補強容器が一次容器に衝突する可能性があり、これは、プランジャが一次容器の側壁に沿って滑らかに移動する能力に影響を及ぼす可能性がある。さらに、細長いプランジャが一次容器内で前進する際に容器の側壁を補強するために、細長いプランジャが前進する際に容器の内部空間を占有する細長いプランジャが企図されてもよい。しかしながら、そのような細長いプランジャは、細長いプランジャが前進させられるにつれて摩擦が増大し、その結果、側壁上の力が増大し、これは、細長いプランジャを拘束し、または摩擦を増大させる可能性があり、したがって、不完全な注入の可能性が生じる。さらに、細長いプランジャと側壁との間の不完全な接触は、依然として、一次容器の側壁を応力にさらす可能性があり、この応力は、細長いプランジャとの不完全な接触の領域に集中または局在化する可能性がある。また、圧力チャンバがプランジャから隔離される中間要素を利用する自動インジェクタでは、プランジャは、一次容器が圧力チャンバ内の上昇した圧力と直接接触しないように、中間要素によって機械的に押されてもよい。しかしながら、収容容積内の圧力は、収容容積の外部の圧力に対して依然として上昇しており、一次容器の側壁における応力の増加を引き起こす可能性がある。したがって、これらのアプローチでは、一次容器がプランジャによって加圧される場合、一次容器の側壁の内部に圧力がかかり、その結果、上記の故障モダリティが発生しやすくなる。
したがって、本明細書で提供される例は、一次薬物容器によって課される制限から生じる注入を成功裏に行うことができないリスクを軽減する改善された自動インジェクタ設計を容易にすることができる。本明細書で提供される例は、有益剤に対して化学的に不活性であるなどの有益な化学特性を示す従来の一次容器材料を使用することができる。したがって、本開示で企図される設計は、インジェクタ設計に複雑さを加えないが、自動インジェクタの作動中の一次容器の物理的故障のリスクを軽減する、経済的に実行可能なアプローチを提供することができる。以下の開示では、一次容器の配置の例の概略図が提供される。その後、一次容器内のストッパが確実に動くことにより有益剤をそこから確実に放出する再使用可能な一次容器を用いて、本開示の利点を実現し得る自動インジェクタ構成の例が説明される。
図1を参照すると、自動インジェクタ10の例が概略図で示されている。自動インジェクタ10は、圧力チャンバ12を含んでいてよい。圧力チャンバ12は、圧力チャンバ壁18によって画定されていてよい。自動インジェクタ10は、圧力チャンバ12内の圧力Pを上昇させるために選択的に作動され得るエネルギー源14を圧力チャンバ12内に含んでいてよい。圧力チャンバ壁18は、圧力チャンバ12がエネルギー源14の作動に応答して加圧される場合に圧力差が存在する圧力チャンバ12の境界を画定することができる。この点に関して、圧力チャンバ12の壁18は、作動中に壁18に作用する力に耐えることができる物理的特性を有するように選択された材料であってよい。
エネルギー源14は、外部環境50の周囲圧力Pに対して圧力チャンバ12内の圧力Pを上昇させるように選択的に作動可能な任意の適切なデバイスまたは機構であってよい。例えば、エネルギー源14は、圧力Pを上昇させるために選択的に作動され得るばね、圧縮ガス源、または他の適切な機構もしくはデバイスを含み得る。
圧力チャンバ12内に一次容器20が設けられている。一次容器20は、側壁22を含んでいてよい。側壁22は、剛性円筒形構造を画定することができる。ストッパ40は、側壁22に対して配置されていてよい。ストッパ40は、ストッパ40と側壁22の内面26との間に流体シールを提供する封止面42を提供することができる。ひいては、ストッパの内面46および側壁22の内面26によって収容容積30を画定することができる。収容容積30は、有益剤32を収容することができる。
一次容器20は、出口(outlet)28を含んでいてよい。出口28は、自動インジェクタ10のポート16と位置合わせされるか、またはそうでなければ流体接続されて(fluidly connected)よい。図1には示されていないが、ポート16は、自動インジェクタ10を使用して有益剤32を投与するための投与デバイス(図示せず)を含むか、またはそれとさらに流体連通していてもよい。投与デバイスは、針、ジェットノズル、経口ディスペンサ、局所ディスペンサ、または他の適切なデバイスもしくは装置を含む、現在知られているまたは後に開発される任意の適切な投与デバイスであってもよいことが理解できる。さらに、図1には示されていないが、投与デバイスは、自動インジェクタ10から投与デバイスを展開する(deploy)ために(例えば、投与デバイスの一部を自動インジェクタのハウジングの外部に露出させるために)、エネルギー源14の作動に応答して起動可能であってもよい。投与デバイスの例を以下でより詳細に説明するが、そのような例は例示的なものであり、限定するものではない。
また、図1は、圧力チャンバ12の壁18とは別個のものとして一次容器20を示しているが、一次容器20は、圧力チャンバ12内の適所に一次容器20を提供して、収容容積30からの有益剤32の放出を容易にするように、一次容器20と圧力チャンバ12との間に任意の適切なインタフェースを含んでもよいことが理解されよう。例えば、一次容器20は、圧力チャンバの壁18の一体的な構成要素として提供されてもよい。あるいは、一次容器20を圧力チャンバ12内に適切な配置で配置するために、一次容器20を自動インジェクタ10と接続するコネクタが提供されてもよい。コネクタの例は、以下でより詳細に説明される。いずれにしても、一次容器20は、自動インジェクタ10が複数回の使用を容易にすることができるように、自動インジェクタ10の各作動後に提供される新しい一次容器20と交換可能であってもよい。
特に注目すべきことに、一次容器20の側壁22は、圧力チャンバ12内に配置されていてよい。したがって、側壁22は、圧力チャンバ12の境界内に設けられている。側壁22が全体的に圧力チャンバ12内に配置されるように図1に示されているが、側壁22の一部または大部分が圧力チャンバ12内に配置されてもよいことが理解されよう。したがって、側壁22の外面24は、圧力チャンバ12内の圧力Pにさらされ得る。例えば、エネルギー源14の作動時に、圧力チャンバ12内の圧力Pは、外部環境50の周囲圧力Pに対して上昇し得る。圧力チャンバ12内の圧力Pは、側壁22の外面24およびストッパ40の外面44を含む一次容器20に均一に作用することができる。ストッパ40は、(例えば、円筒形の側壁22に沿って軸方向に)移動可能であるので、収容容積30は、圧力Pの上昇とともに、対応する圧力上昇を受け得る。ひいては、収容容積30もPであってもよい。したがって、収容容積30と圧力チャンバ12との間の圧力差は、最小限であってもよく、または収容容積30の側壁22の内面26と圧力チャンバ12に露出された側壁22の外面24との間に圧力差がなくてもよい。しかしながら、圧力チャンバ12内の圧力Pが外部環境50の周囲圧力Pよりも大きい可能性があるので、収容容積30と外部環境50との間に圧力差が存在し得る。この結果、有益剤32が出口28(そして次にポート16)を通って放出され得る。有益剤32が放出されると、ストッパ40は、側壁22に対して動いて、収容容積30を減少させることができる。ストッパ40は、収容容積30が減少すると、側壁22に対して遠位方向に移動することができる。ストッパ40は、剛性円筒形側壁22に沿って軸方向に移動するように構成され得る。ストッパ40は、円筒形側壁22に対する向きを維持するように(例えば、ストッパ40を円筒形側壁22の長手方向軸に対して直交する向きに維持することによって封止面42を維持するように)構成されてもよい。円筒形側壁との密封係合(sealing engagement)を維持するように構成されたストッパの追加の例は、以下でより詳細に説明される。
収容容積30の減少は、収容容積30が受ける圧力Pと周囲圧力Pとの間の圧力差に応答してもよい。注目すべきことに、ストッパ40が収容容積30から有益剤32を放出するように移動されるとき、収容容積30と圧力チャンバ12との間の圧力差は非常に小さいか、または全くない状態が続く。ひいては、側壁22は、側壁22の内面26と外面24との間の圧力差から生じる大きな力を受けない。したがって、側壁22は、側壁22が圧力チャンバ12内に配置されるときに、内面26および外面24にバランスのとれた圧力がかかることにより、側壁22に大きな力が作用することはない。ひいては、側壁22内の応力を低減またはなくすことができ、したがって側壁22または封止面42の機械的故障の可能性を低減することができる。
一次容器の側壁が自動インジェクタの圧力チャンバの境界を形成する上述の提案された構成とは対照的に、図1に関連して示され説明される構成は、一次容器20の側壁22が、収容容積30と容器容積30の外部との間の圧力差から生じる力を受けないという利点を提供する。すなわち、一次容器20は圧力チャンバ12の境界を形成しないので、一次容器20は、一次容器20の側壁22に応力をもたらす内面26と外面24との間の圧力差を経験しない。むしろ、圧力チャンバ12内に配置されている一次容器20は、一次容器20の側壁22にわたって印加される均一な圧力を受ける。したがって、一次容器20の側壁22に、側壁22の機械的故障をもたらす可能性のある力、またはストッパ40の欠陥のある封止面42に対する側壁22の撓みをもたらす可能性のある力を導入することなく、有益剤32は、上昇した圧力Pに応答して一次容器20から放出され得る。
図2a~図2cは、有益剤107を対象に投与するための自動インジェクタ100の別の例示的な配置を示す。自動インジェクタ100は、圧力チャンバ103を画定するハウジング101を備える。自動インジェクタは、エネルギー源102を含む。本明細書では詳細に説明されないが、エネルギー源102および/またはエネルギー源102のための起動方法は、米国特許第10,716,901号および/または米国特許第11,001,435号の教示のうちの任意のものに従って提供されてよく、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
自動インジェクタ100は、投与デバイス117も含む。上述したように、投与デバイス117は、針を含むものとして以下に示され説明されるが、投与デバイス117は、例えば、ジェットノズル、局所アプリケータ、経口ディスペンサなどを含む、有益剤107を放出するための任意の適切な投与デバイスであってよい。
自動インジェクタ100は、有益剤107を収容するための一次容器を含んでいてよい。図2a~図2cに示す例では、一次容器は、カートリッジ110を含む。カートリッジ110は、圧力チャンバ103内に配置されている。カートリッジ110は、側壁を備え、側壁は、図示の例では、遠位端118および近位端120を有する剛性円筒形バレル104を備えていてよい。近位端120は、有益剤107を放出するように構成されていてよい。カートリッジ110は、バレル104内に移動可能に配置されたストッパ106をさらに備える。ストッパ106は、バレル104の内面に対して封止して、ストッパ106とバレル104との間に収容容積122を画定する。有益剤107は、収容容積122内に配置される。
エネルギー源102は、自動インジェクタが圧力チャンバ103を加圧する(例えば、内部の圧力を上昇させる)ために使用される場合に作動するように構成されていてよい。投与デバイス117は、有益剤107がカートリッジ110から放出されるときにそれを移送し、有益剤107を対象に投与するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、複数の有益剤を格納するための、および/または注入時に再構成するための乾燥(凍結乾燥またはフリーズドライ)有益剤およびその希釈剤を別々に格納するための複数の区画を生成するために、複数のストッパまたは他の装置を備えていてもよい。そのような複数区画の実施形態では、バレル104および/またはストッパ106は、少なくとも1つのバイパス(例えば、中間ストッパによって占有される場合、隣接する区画間の流体連通を可能にする、より広い区画)を含んでいてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,092,421号は、有益剤の送達デバイスで使用するように意図されたカートリッジにおけるそのような配置を教示している。
圧力チャンバ103に配置されたカートリッジ110は、圧力チャンバ103内の圧力がストッパ106に作用して収容容積122内の有益剤107を加圧するように構成されていてよい。加えて、図1で上述したように、圧力チャンバ103内の圧力は、バレル104の外面にも作用する。有益剤107の圧力は、バレル104の外面に作用する圧力と等しくなり得るので、有益剤107が投与デバイス117を通してカートリッジ110から放出される間、有益剤によってバレル104の内面に及ぼされる任意の力は、低減または除去され得る。
いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、バレル104内に移動可能に配置されたピストン105をさらに備える。ピストン105は、ストッパ106に対して配置されていてよい。例えば、ピストン105は、ストッパ106に対して遠位に設けられていてよい。ピストン105は、バレル104の内面に対して封止して、圧力チャンバ103からの加圧流体がピストン105のシールをバイパスしてストッパ106に到達する可能性を低減することを支援してもよい。また、ピストン105は、ストッパ106がバレル104に対して遠位方向に移動するときに、バレル104内でストッパ106の向きを維持するのを助けることができる。バレル104に対するストッパ106の向きを維持することによって、バレル104に対するストッパ106の封止係合を維持して、収容容積122の完全性を維持することができる。
いくつかの例では、ストッパ106は、比較的軟質および/または可撓性のエラストマー材料から作製され得る。ひいては、バレル104内でストッパ106が遠位方向に移動する間にバレル104の内側で様々なレベルの摩擦を受ける場合に、ストッパ106がバレル104に対する垂直係合から外れやすくなり、シールの損失が生じる可能性がある。したがって、ピストン105は、ストッパ106に対してより剛性の材料を含み得る。ひいては、ピストン105は、ストッパ106およびピストン105の移動をもたらす力を、ストッパ106に対する機械的な力に変換して、自動インジェクタ100の作動中にストッパ106を安定させることができる。いくつかの実施形態では、バレル104の内面、ストッパ106の封止面、および/またはピストン105の封止面は、シリコーン処理として技術分野で知られているプロセスにおいて、シリコーンオイルでコーティングされ得る。シリコーン処理は、相対運動を受けるそれぞれの表面を潤滑するために提供されてもよく、したがって、それらの間の滑らかな相対運動を確実にする。
いくつかの実施形態では、エネルギー源102は、当技術分野で知られているように、圧縮ガスまたは液化ガスのうちの1つを含むことができる。ガス圧力源は、鋼などの高強度材料で作られたキャニスタと、ガスを放出することを可能にする作動機構とからなり、放出されるガスの放出速度および量を制御するためのレギュレータも含んでいてよい。自動インジェクタおよび他のガス駆動デバイスにおいてエネルギー源として一般的に利用される圧縮ガスは、二酸化炭素、窒素、および亜酸化窒素を含む。ガスは、その蒸気圧まで圧縮されることもでき、その時点で、ガスは液体形態に遷移し、占有する体積がより小さくなり、より小さいガスキャニスタが使用されることを可能にする。一般的な液化ガス噴射剤には、炭化水素、フルオロカーボン、およびエーテルが含まれる。
一実施形態では、自動インジェクタ100は、第1の端部124でカートリッジ110の内部の有益剤107との流体連通を確立するように構成されるとともに、第2の端部126で対象の組織を貫通するように構成された針である投与デバイス117を備える。作動時に、針の第1の端部124は、収容容積122内に貫入することができ、これにより、有益剤107が、収容容積122と対象の組織内の周囲圧力との間の圧力差に応答して、第2の端部126を介してカートリッジ110から投与デバイス117を通って対象の組織内に移動することができるように、有益剤107の流路が提供され得る。
いくつかの実施形態では、投与デバイス117は、針、マイクロニードル、針またはマイクロニードルのアレイ、ジェットインジェクタノズル、鼻ノズル、ディスペンサ、前述のいずれかに対するコネクタ、または任意の他の適切な投与デバイスのうちの1つである。標準的な針は、筋肉内注射または皮下注射のために使用されてもよく、衣服を通して注入物を送達することができるが、特定の治療に応じて、他の投与デバイスの注入特性が好ましい場合がある。より少ない注入量、皮下注射および皮膚注射の場合、マイクロニードル、または中空もしくは中実のマイクロニードルのアレイを使用することができる。ニードルアレイは、より容易な自己投与を提供することができ、対象にとって痛みが少なく、かつ危険な廃棄物を生成しない。ジェットインジェクタは、有益剤のための物理的な導管を使用せず、代わりに有益剤自体の運動エネルギーに依存する。ジェットインジェクタは、有益剤を狭い流れに成形し、対象の皮膚を貫通するのに十分な高速でそれを推進させることができる。有益剤を対象の鼻腔に送達するために鼻ノズルを使用することができ、有益剤は、粘膜を通して血流に吸収される。それはまた、有益剤を対象の脳に送達するために使用されてもよく、有益剤を嗅上皮上に沈着させることによって体循環をバイパスし、ここで有益剤は、嗅神経および三叉神経によって吸収される。さらに他の実施形態では、投与デバイスは、針、マイクロニードル、針またはマイクロニードルのアレイ、ジェットインジェクタノズル、鼻ノズル、ディスペンサと接続する(interfacing with)ように構成されたコネクタである。この構成は、自動インジェクタがこれらの送達経路のうちの任意のものに適合されることを可能にし、投与方法が注入の直前に選択されることを可能にし、また、複数の送達経路を対象とする有益剤のための自動インジェクタの製造を単純化する。
自動インジェクタ100が保管中に作動するのを防止し、注入のために自動インジェクタ100を準備し、自動インジェクタ100を作動させ、作動時にガスを放出するようにエネルギー源102を動作させ、および/または注入を実行するように機能する自動インジェクタ装置の構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第10,716,901号の教示のいずれかに従って提供されてよい。‘901特許は、注入前、注入中、および注入後のこれらの構成要素の構成に関する自動インジェクタ装置の状態を開示している。
上述したように、一次容器は、インタフェース機構またはコネクタによって自動インジェクタ100と接続することができる。図2a~図2cおよび図3に示すように、カートリッジ110の形態の一次容器は、コネクタ116を介して自動インジェクタ100と接続することができる。コネクタ116は、遠位端および近位端を有する本体114を備えていてよい。本体114の近位端と遠位端との間に延在する開口部115が本体114に設けられてもよい。開口部115は、投与デバイス117を受け入れるように構成されていてよい。封止面113は、開口部115を囲むように設けられていてよい。
図2a、図2b、図2c、および図3に示される例では、カートリッジ110は、複数のラッチアーム112(図3に最もよく示される)によって係合され得る。ラッチアーム112は、コネクタ116の遠位端に配置され、本体114に対して遠位に延在してもよい。ラッチアーム112は、カートリッジ110が近位に前進するときに半径方向に撓むように構成されてもよい。次いで、ラッチアーム112を囲むようにカートリッジ110に対して同心円状にスライドしてカートリッジ110をそれに固定することができるロックリング111が提供されてもよい。
例えば、カートリッジ110は、その遠位端にフランジ108を備えていてもよい。セプタム109は、フランジ108に対して配置され、カートリッジ110の収容容積122内に有益剤107を封止するように構成されていてよい。一例では、セプタム109は、投与デバイス117の針の第1の端部124によって貫通されて、有益剤107の投与のための流体経路を確立することができる。いずれにしても、フランジ108は、コネクタ116の一組のラッチアーム112によって係合され得る。具体的には、ラッチアーム112は、フランジ108がラッチアーム112と係合すると、ラッチアーム112がフランジ108と係合するように、(ロックリング111がない場合)フランジ108を受け入れるために半径方向に撓むように構成されてもよい。すなわち、ラッチアーム112は、フランジ108がそれに係合されるときにラッチアーム112の半径方向の撓みを可能にする係合構造を含むことができるが、係合構造は、係合されるとフランジ108の係合解除を制限することができる。具体的には、ラッチアーム112は、カートリッジ110のバレル104に実質的に平行に延在し得る。ラッチアーム112は、ラッチアーム112が半径方向内向きに延在する肩部を画定するように、ラッチアーム112の遠位端において厚くされていてもよい。ラッチアーム112が半径方向外向きに撓むと、フランジ108は、ラッチアーム112の肩部に対して遠位に前進させられ得る。フランジ108がラッチアーム112の肩部を通過すると、ラッチアーム112は、肩部がフランジ108の近位面に係合して、コネクタ116からのカートリッジ110の取り外しに抵抗する(例えば、カートリッジ110とコネクタ116との間の相対的な軸方向の動きに抵抗する)ように、半径方向内側に付勢されてもよい。コネクタ本体114とカートリッジ110との間に流体シールを提供するために、ラッチアーム112によって係合される場合、コネクタ本体114とカートリッジ110との間に封止面113(例えば、エラストマー材料など)が配置されてもよい。具体的には、封止面113は、ラッチアーム112とフランジ108との間に配置されて、開口部115およびセプタム109を取り囲んで、セプタム109を所定の位置に固定し、フランジ108のセプタム109とのインタフェースおよびセプタム109の開口部115とのインタフェースにシールを提供することができる。
さらに、ロックリング111が、カートリッジ110に対して同心円状に前進させられて、フランジ108と係合すると、ラッチアーム112の周りにロックリング111を配置することができる。ロックリング111は、さらに、ラッチアーム112との係合からのフランジ108の取り外しを防止するために、フランジ108と係合するとフランジ108から離れるラッチアーム112の半径方向の撓みに抵抗してもよい。
コネクタ116は、カートリッジ110を投与デバイス117に対して相対的な位置に配置することによって、カートリッジ110を自動インジェクタ100と接続する働きをする。コネクタ116は、使用前構成(例えば、図2aに示される)への自動化された製造プロセス中に促進され得るカートリッジ110の確実な結合を提供する。コネクタ116は、自動インジェクタ100の使用中(例えば、注入中)にカートリッジ110の収容容積122と投与デバイス117との間の流体連通を促進するために、投与デバイス117に対してカートリッジ110を維持することができる。当技術分野で知られているように、カートリッジ110などの一次容器は、別個のプロセスで医薬品包装材料から製造することができる。次いで、カートリッジ110は、自動インジェクタ100などの薬物送達デバイスに後で一体化され得る。
コネクタ本体114の近位端は、投与デバイス117を受け入れ、カートリッジ110のセプタム109を投与デバイス117によって係合される位置に配置することができる開口部を含む。コネクタ116の開口部115は、セプタム109を通って有益剤107を収容する収容容積122内への投与デバイス117の直線的な動きを提供するのを助けることができる。
図2bは、自動インジェクタ100が作動された後であって、対象への有益剤107の注入前の自動インジェクタ100の配置を示す。エネルギー源102は、圧力チャンバ103を加圧することができる。加圧に応答して、コネクタ116、カートリッジ110、および投与デバイス117は、自動インジェクタハウジング101に対して移動して、針の第2の端部126を、自動インジェクタハウジング101を越えて(例えば、対象の組織内に)露出させることができる。投与デバイス117の動きは、コネクタ116によって投与デバイス117に連結されたカートリッジ110を、自動インジェクタハウジング101に対して同じ方向に移動させることもできる。しかしながら、投与デバイス117がその可動範囲の限界に達すると、コネクタ116およびカートリッジ110は、圧力チャンバ103内の増大した圧力の影響下で、ばねなどによって印加される付勢力に打ち勝って、投与デバイス117に対して動き続け得る。したがって、コネクタ116およびカートリッジ110は、投与デバイス117の針の第1の端部124がセプタム109を穿孔して、投与デバイス117と収容容積122との間の流体連通を確立するように、投与デバイス117に対して動き続けることができる。収容容積122と外部環境との間に流体連通が確立されると、圧力チャンバ103と外部環境の周囲圧力との間の圧力差により、ピストン105に力がかかり、その力をストッパ106に伝達することができる。次いで、有益剤107が加圧され、投与デバイス117を介して放出される。圧力チャンバ103の圧力は、バレル104の外部表面にも印加され、バレル104の内壁上の有益剤107の圧力に対抗する。
図2cは、注射の終わりにおける自動インジェクタ100の配置を示す。コネクタ116およびカートリッジ110は、それらの可動範囲の限界に達している。開口部115を通ってコネクタ116によって導かれる投与デバイス117は、カートリッジ110のセプタム109を穿孔しており、有益剤107を含む収容容積122との流体連通を確立している。加圧された圧力チャンバ103と収容容積122と対象の組織との間の圧力差のために、ストッパ106は、カートリッジ110のバレル104に対して遠位に移動させられ、有益剤を対象に注入する投与デバイス117を通して有益剤107を放出する。
図3は、コネクタ116とカートリッジ110との間のインタフェースの分解図を示す。上述のように、図3は、コネクタ本体114と、ラッチアーム112のセットと、封止面113と、フランジ108と、カートリッジバレル104と、ロックリング111とを示す。バレル104内のピストン105、および投与デバイス117は、図3に提供される描写では部分的に遮られている。
図4a~図4cは、有益剤219を対象に投与するための自動インジェクタ200の別の配置を示す。自動インジェクタ200は、圧力チャンバ203を画定することができるハウジング201を備えている。エネルギー源202は、図2a~図2cに関連して上記に示した説明に従って提供され得る。図4a~図4cは、投与デバイス140に対してカートリッジ210を配置するためにコネクタ230に接続するカートリッジ210の別の例を示す。
カートリッジ210は、圧力チャンバ203内に配置され、側壁を備え、側壁は、図示される例では、遠位端244および近位端246を有する剛性円筒形バレル211を備えていてもよい。近位端246は、有益剤219を放出するように構成されている。カートリッジ210は、バレル211に移動可能に配置された第1のストッパ216をさらに備える。第1のストッパ216は、バレル211の内面に対して干渉領域215を形成する第1の封止面214を含む。第1の封止面214は、干渉領域215に流体密封シールを形成することができる。加えて、収容容積248は、第1のストッパ216およびバレル211の内面によって画定され得る。有益剤219は、収容容積248に配置することができる。第1のストッパ216は、追加的に、収容容積248内の有益剤219に面する内面を含む。
いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、バレル211に配置された第2のストッパ213を備える。第2のストッパ213は、第1のストッパ216の遠位に配置されてもよいが、依然としてバレル211内にある。第2のストッパ213は、第2の封止面212を画定することができる。また、第2のストッパ213は、プランジャ217を含むことができる。プランジャ217は、第1のストッパ216の一部を変位させるように構成されていてよい。第2のストッパ213の第2の封止面212は、バレル211の内面に対して干渉し、流体密封シールを形成する。
カートリッジ210の近位端は、セプタム221によって封止された開口部を有するフランジ220を備える。セプタム221は、フランジ220に対して配置されていてよく、カートリッジ210の近位端で収容容積内の有益剤219を封止するように構成されていてよい。第2のストッパ213の追加は、第1のストッパ216がバレル211に対して移動するとき(例えば、有益剤219がそこから放出されるとき)に、バレル211内で第1のストッパ216の向きを維持するのを助けることができる。第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、延性および可撓性を有するエラストマー材料から作製され得るため、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211の内面に沿った移動中に、バレル211に対して様々なレベルの摩擦をうけ得る。したがって、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211に対して垂直な向きからずれる傾向があり得る。ひいては、シールの損失が生じ得る。したがって、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213よりも剛性の高いピストン(例えば、図2a~図2cに関連して図示および上述したような)が設けられてもよい。ひいては、ピストンは、第1のストッパ216および/または第2のストッパ218が上述したような方法でバレル211に対して移動するときに、第1のストッパ216および/または第2のストッパ218を安定させることができる。いくつかの実施形態では、バレル211、第1のストッパ216、第2のストッパ218、および/またはピストンの内面は、互いに対して摺動する表面を潤滑にするためにシリコーン処理を受けてもよく、その結果、それらの滑らかな相対的な動きを促進することができる。
いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、カートリッジ210の開口部に対してセプタム221を固定するために、セプタム221およびフランジ220を取り囲むクリンプシール222を追加的に備える。
上述のように、投与デバイス240は、有益剤219を送達するための任意の1つまたは複数の適切な投与デバイスを含んでいてよい。図示の例では、投与デバイス240は、ハブ241、針カニューレ242、およびガイド243を備えることができる。ハブ241は、ハブ241に取り付けることができる針カニューレ242の一部を受け入れることができる中空チャネルを備える。ひいては、針カニューレ242の第1の端部と第2の端部とは、ハブ241から反対方向に延在することができる。ガイド243は、自動インジェクタハウジング101に取り付けられていてよい。ガイド243は、針カニューレ242がその中で自由に移動し得る中空チャネルを備えていてよい。ガイド243は、針カニューレ242の横方向の動きを制限する針カニューレ242の支持体として機能して、作動中に針カニューレ242を自動インジェクタ200の長手方向軸と位置合わせするのを助ける。
一実施形態では、針カニューレ242の第1の端部は、カートリッジ210の内部の有益剤219との流体連通を確立するように構成されていてよい。針カニューレ242の第2の端部は、対象の組織を貫通するように構成されていてよい。注入時に、有益剤219は、周囲圧力に対する圧力チャンバ203の圧力の上昇に応答して、カートリッジ210の収容容積248から対象の組織へ針カニューレ242を通って移動することができる。
図4a~図4cおよび図5に示すように、コネクタ230は、カートリッジ210に係合して、投与デバイス240に対してカートリッジを維持することができる。コネクタ230は、遠位端および近位端を有する本体235を備えていてよい。コネクタ230は、本体235の近位端に開口部236を含んでいてよい。コネクタ230は、投与デバイス240に係合することができる。コネクタ230の開口部236における投与デバイス240の中心合わせを容易にするガイドリブ234が設けられてもよい。ガイドリブ234は、自動インジェクタ200の作動中に投与デバイス240がカートリッジ210に向かって移動する際に、投与デバイス240の向きを維持するのにも役立ち得る。カートリッジ210のフランジ220の一部を囲むガスケット232が設けられてもよい。ガスケット232は、ガイドリブ234に当接していてよい。ひいては、ガイドリブ234およびガスケット232は、カートリッジ210のフランジ220を支えて、コネクタ230に対するガスケット232およびカートリッジ210の位置を固定することができる。ラッチリング233は、ガスケット232をカートリッジ210に対して保持することによってガスケット232をさらに支持してもよい。ラッチリング233は、カートリッジ210のバレル211に対して平行に延びていてよい。ラッチリング233の外側表面は、コネクタ230の近位端からコネクタ230の遠位端に向かう方向にラッチリング233の直径が徐々に増加するように傾斜していてもよい。ラッチリング233は、その遠位部分に段を含んでいてもよい。段は、リップを形成するために、その最大直径におけるラッチリング233の直径よりも小さい直径を備えていてよい。ラッチリング233に形成されたリップは、ロックリング231をラッチリング233にラッチするために、ロックリング231に設けられた相補的な特徴によって係合されてもよい。図6aおよび図6bに示すコネクタ330の代替例では、ラッチリング233にリップを設けるのではなく、ロックリング331をラッチリング333に対して係合させるためにロックリング331に設けられた相補的なねじ山を有するねじ部を含むラッチリング333が設けられてもよい。図4a~図5で使用されたものと同じ参照番号が付された他の構成要素は、上述したような方法で機能することができる。
いずれにしても、ロックリング231は、カートリッジ210に対して同心円状に移動して、ラッチリング233に係合することができる。ロックリング231は、ラッチリング233と連動してもよい。ひいては、ロックリング231は、ガスケット232に当接して、ガスケット232をロックリング231とガイドリブ234との間に捕捉し、ガスケット232をカートリッジ210に対して所定の位置に維持するのを助けることができる。すなわち、ガスケット232は、ガイドリブ234、ラッチリング233、およびロックリング231によって捕捉されて、ガスケット232をカートリッジ210に対して所定の位置に維持することができる。
ガスケット232は、カートリッジ210のフランジ220の上を滑るように伸ばされてもよい。ガスケット232の形状は、ガスケット232がフランジ220上に配置される場合に接触係合することができる相補的な輪郭表面を含むように、フランジ220の形状と相補的であってよい。
コネクタ230は、カートリッジ210の自動インジェクタハウジング201との係合を維持して、カートリッジ210を投与デバイス240に対して所定の位置に整列させ、および/または他の方法で配置することができる。コネクタ230は、自動インジェクタ200が図2aに示す使用前構成の状態にされる自動製造プロセスの間に、自動インジェクタハウジング201および/または投与デバイス240に対するカートリッジ210の確実な結合を容易にすることができる。コネクタ230は、投与デバイス240に対するカートリッジ210の位置を維持して、自動インジェクタ200の作動中(例えば、有益剤219の注入中)に収容容積248内の有益剤219と投与デバイス240との間の流体連通を容易にすることもできる。
近位端において、コネクタ230は、針カニューレ242の第1の端部がセプタム221に対して配置されるように、投与デバイス240を受け入れるための開口部236を含むことができる。したがって、針カニューレ242の第1の端部は、カートリッジ210のセプタム221を貫通して、針カニューレ242と収容容積248との間の流体連通を確立することができる。コネクタ230のガイドリブ234は、セプタム221を通る針カニューレ242の第1の端部の直交貫通を提供するのに役立ち得る。
エネルギー源202は、自動インジェクタ200が圧力チャンバ203を加圧するために使用される場合に作動するように構成されている。針カニューレ242は、圧力チャンバ203の加圧に応答して、有益剤219をカートリッジ210から対象に移送するように構成されている。いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、1つまたは複数の追加のストッパ(例えば、図に示されていない第3のストッパ)を含んでいてもよく、したがって、複数の有益剤を格納するための複数の収容容積を作り出すことができる。繰り返しになるが、複数の収容容積が、乾燥した(例えば、凍結乾燥またはフリーズドライの)有益剤と、自動インジェクタ200の作動時またはその付近で乾燥した有益剤を再構成するための希釈剤とを別々に格納するために提供されてもよい。上述したように、そのような実施形態では、バレル211は、上述したような中間ストッパによって占有された場合に、少なくとも1つのバイパス(例えば、隣接する区画間の流体連通を可能にするより広いセクション)を備えることができる。
圧力チャンバ203に配置されたカートリッジ210は、圧力チャンバ203内の圧力が第1のストッパ216および/または第2のストッパ213に印加されて、収容容積248内の有益剤219を加圧するように構成されている。圧力チャンバ内の圧力は、バレル211の外面にも印加される。ひいては、圧力チャンバ203の圧力が全体として収容容積に印加されるので、バレル211を横切って印加される力が存在しないように収容容積248と圧力チャンバ103との間に圧力差がほとんどまたは全く生じない可能性がある。すなわち、有益剤219によってバレル211の内面に及ぼされる圧力は、バレル211の外面に作用する同一ではないにしても類似の圧力によって相殺され得る。したがって、自動インジェクタ200の作動時に有益剤219が投与デバイス240を通してカートリッジ210から放出される間、バレル211に印加される力は非常に小さい。
図4bは、自動インジェクタ200が作動された後であって、対象に有益剤219を注入する前の自動インジェクタ200の配置を示す。エネルギー源202は、圧力チャンバ203を加圧しており、針カニューレ242の第2の端部を、第2の端部が自動インジェクタハウジング201から(例えば、対象の組織内に)延びる位置まで駆動している。圧力チャンバ203の加圧により、コネクタ230によって投与デバイス240に結合されているカートリッジ210が、自動インジェクタハウジング201内で遠位方向に配置される。投与デバイス240が、自動インジェクタハウジング201内の利用可能な可動範囲の限界に達すると、ガイドリブ243は、針ハブ241に当接して、さらなる遠位移動を抑制することができる。しかしながら、コネクタ230およびカートリッジ210は、針カニューレ242の第1の端部がセプタム221を貫通して、針カニューレ242と収容容積248内の有益剤219との間の流体連通を確立するように、投与デバイス240に向かって移動し続けてもよい。
圧力チャンバ203と自動インジェクタ200の外部の周囲圧力との間の圧力差は、第2のストッパ213に印加される力をもたらし得る。第2のストッパ213は、力を第1のストッパ216に伝達することができ、ひいては、収容容積248が減少するにつれて有益剤219を放出するためにバレル211に対して移動することができる。いくつかの例では、第1のストッパ216は、圧力差から生じる力が第1のストッパ216に直接印加されるように、第2のストッパ213なしで提供されてもよい。上述したように、バレル211の外面にも圧力が印加され、バレル211の内面上の有益剤219の圧力に対抗する。
図4cは、注入の終わりにおける自動インジェクタ200の配置を示す。コネクタ230およびカートリッジ210は、それらの可動範囲の限界に達している。開口部236を通してコネクタ230によって導かれる投与デバイス240は、セプタム221を穿孔して(いくつかの実施形態では、カートリッジ210のクリンプシール222を通して)、収容容積248と投与デバイス240との間の流体連通を確立している。加圧された圧力チャンバ203と圧力チャンバ203の外側(例えば、対象の組織内)の周囲圧力との間の圧力差のために、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211に対する移動を受けて、カートリッジ210の収容容積248を減少させ、それによって、投与デバイス240を通して(例えば、対象の組織の中へ)有益剤219を放出する。
図5は、コネクタ230およびカートリッジ210の分解図を示す。図5に見られるコネクタ230の構成要素は、コネクタ本体235、ラッチリング233、ガスケット232、およびロックリング231を含む。図に見えるカートリッジ210の構成要素は、バレル211、第2のストッパ213、フランジ220、およびクリンプシール222である。
図7a~図7cは、図4a~図4cで上述した有益剤219を放出するカートリッジ210の詳細図を示す。
図8a~図8cは、リザーバの内壁とバレル内に配置された第1のストッパとの間の摩擦が低減されて、第1のストッパがバレルを下方に移動するときの第1のストッパの滑りを改善するカートリッジ410の代替例を示す。具体的には、カートリッジ410は、概して、カートリッジ110および210の前述の説明に従って提供されてもよい。すなわち、カートリッジ410は、剛性の円筒形バレルを備え得る側壁415を含む。フランジ420には、カートリッジ410の出口を封止するために、フランジ420の開口部を閉じるためのセプタム421が設けられている。フランジ420に対してセプタム421を固定するのを補助するために、クリンプシール422を設けることもできる。
カートリッジ410は、有益剤419を収容することができる収容容積424を含む。第1のストッパ418には、第1のストッパ418と側壁415との間に密封係合を提供するために、側壁415に対する第1の干渉部414が設けられている。第1のストッパ418に対して遠位に配置され得る第2のストッパ413も提供され得る。第2のストッパ413は、第2のストッパ413と側壁415との間に第2のインタフェース412を画定することもできる。第2のインタフェース412は、第2のストッパ413と側壁415との間に密封係合を提供することができる。
第2のストッパ413は、第1のストッパ418に画定されたウェル430に対して延在するポスト428を含むことができる。第2のストッパ413は、第2のストッパ413の近位部分においてポスト428から半径方向に延在するスカート426も含む。ポスト428の遠位部分は、スカート426が第1のストッパ418の近位端部分からオフセットされるように、第1のストッパ418と接触係合していてよい。スカート426と第1のストッパ418との間のオフセットにより、スカート426と第1のストッパ418との間に間隙423が生成され得る。
ひいては、力が第2のストッパ413および第1のストッパ418に作用して、第1のストッパ418および第2のストッパ413を側壁415に対して遠位に移動させると、第2のストッパ413は、第1のストッパ418を圧迫して、第1のストッパ418の変形を引き起こし、したがって、スカート426と第1のストッパ418との間の間隙423(例えば、オフセットの量)を減少させ得る。ポスト428は、第1のストッパ418に対する第2のストッパ413の相対的遠位移動が、第1のストッパ418の半径方向収縮を引き起こし得るように、ウェル430との関係で構成されていてもよい。第1のストッパ418も同様に軸方向に伸張されてもよい。いずれにしても、第1のストッパ418の半径方向収縮は、第1の干渉部414において第1のストッパ418と側壁415との間に作用する法線力の低減をもたらす。ひいては、第1のストッパ418の遠位移動に抵抗するように作用する摩擦力が低減され、第1のストッパ418は、より低い摩擦で遠位に前進することができ、したがって、有益剤419を投与するための側壁415に対する第1のストッパ418の効率的かつ平滑な移動を促進する。したがって、第1のストッパ418および第2のストッパ413が静止している場合(例えば、第1のストッパ418および第2のストッパ413を前進させる力がない場合)、第1の干渉部414は、カートリッジ410の保管のための無菌バリアシールを提供するのに有効であり得る強化されたシールを提供する。しかしながら、(例えば、自動インジェクタの作動中に)第1のストッパ418および第2のストッパ413を前進させる力の影響を受けると、第1のストッパ418と側壁415との間に垂直に作用する力が低減されることがあり、したがって、第1のストッパ418を側壁415に沿ってより容易に前進させることが可能になる。カートリッジ410を圧力チャンバ内に上述のように配置することができるので、側壁415の両側で均等化された圧力は、第1のストッパ418がシールを生成するように作用するより小さい法線力で前進させられるときであっても、シールが維持されることを確実にするのに役立ち得る。
第1のストッパ418および第2のストッパ413は、付勢部材によって離れるように付勢されてもよい。ばね(図示せず)などの付勢部材を第1のストッパ418と第2のストッパ413との間に設けて、第1のストッパ418と第2のストッパ413とが離隔されたまたは係合解除された関係を維持することができる。代替的に、付勢部材は、第1のストッパ418および第2のストッパ413のいずれかまたは両方の弾性によって促進されてもよい。
図8a~図8cに示すカートリッジ410は、上述したように圧力チャンバ内の圧力上昇によって作動する自動インジェクタに使用することができるが、第1のストッパ418および第2のストッパ413の配置は、ストッパ413/418に作用する機械的な力などの他の力の影響下でストッパ413/418が前進する配置にも使用することができる。例えば、第2のストッパ413は、ロッドまたはプランジャによって係合され、第1のストッパ418に対する遠位移動を生成して、上述のような動作を達成してもよい。したがって、図8a~図8cに示すカートリッジ410の配置は、上述したような自動インジェクタと共に使用することができる。他の例では、第1のストッパ418および第2のストッパ413の構成は、配置がポンプ、シリンジ、または他の分配システムなどの他の装置と併せて使用されるように、他の容器、シリンジ、カートリッジ、バレル、または他の側壁のために提供されてもよい。
本発明は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されてきたが、そのような図示および説明は、例示的なものであって、特徴を限定するものではないとみなされるべきである。例えば、上述した特定の実施形態は、他の記載された実施形態と組み合わせ可能であってよく、および/または他の方法で配置されてもよい(例えば、プロセス要素は他の順序で実行されてもよい)。したがって、好ましい実施形態およびその変形のみが示され、説明されており、本発明の技術思想の範囲内に入るすべての変更および修正が保護されることが望まれることを理解されたい。
本開示は、有益剤の非経口送達の分野に関し、より詳細には、エネルギー源によって電力供給される充填済み自動注入デバイスに関する。
自動インジェクタは、1つまたは複数の有益剤(beneficial agent)を対象に非経口送達するために使用されるデバイスである。自動インジェクタは、典型的には、注入深さ、注入力、注入量、および注入持続時間などの注入パラメータが、予め決定されるとともに、ユーザ入力に依存しないようにすることを可能にする。自動インジェクタは、固定用量の1つまたは複数の有益剤が予め充填された、すぐに使用できる製品として供給される場合がある。いくつかの例では、自動インジェクタは、アナフィラキシーのためのエピネフリンなどの救命救急治療を筋肉内または皮下注射で行うために使用され得る。自動インジェクタが利用され得る他の例は、民間または軍事緊急医療処置を含む。自動インジェクタは、有益剤を注入するための自動インジェクタの使用が、ユーザエラーの可能性を低減するとともに、医療専門家ではない一般人によって医療環境の外で注入が迅速かつ確実に行われることを可能にできるように、注入手順のステップのうちの少なくともいくつかの自動化を提供する。
自動インジェクタは、一般に、対象の組織を貫通するとともに有益剤を対象の組織に注入するための導管として機能する針を備える。他の例では、ジェット自動インジェクタ(ジェットインジェクタ)は、針を含まないが、その代わりに、有益剤の流れのみの力によって対象組織に浸透することができる有益剤の細く高圧な流れを生成する。いずれにしても、自動インジェクタは、ばね、圧縮ガスシリンダなどのエネルギー源を利用して、針の挿入および/または対象の組織へ有益剤を入れるために動力を供給することができる。自動インジェクタのタイプにかかわらず、エネルギー源による自動インジェクタの作動は、自動インジェクタの構成要素に作用する実質的な力をもたらし得る。
有益剤は、一次容器(primary container)の自動インジェクタ本体内に格納することができる。一次容器は、ガラスまたはポリマー製であってよい。一次容器は、自動インジェクタと一体であり、かつ交換不可能であってもよく、または交換可能な容器の形態をとってもよい。いくつかの例では、一次容器は、一体化された針を有する充填済みシリンジの形態であってもよい。
自動インジェクタの一次容器は、固定形状を有する剛体であってもよい。代替的に、自動インジェクタのための一次薬物容器は、可撓性であってもよく、有益剤を収容するための調節可能な容積を有する柔軟な形状を有する。剛性一次容器は、側壁を含む中空の円筒形の本体を含んでいてよい。剛性一次容器は、有益剤が収容される円筒形の本体内の収容容積(containment volume)を画定する可動プランジャを含むことができる。プランジャは、円筒形の本体の側壁の内面を圧迫して、収容容積内の有益剤を流体密封することができる。加えて、円筒形の本体に対するプランジャの動きは、収容容積を減少させ、一次容器および/または自動インジェクタから有益剤を放出するように作用することができる。円筒形の本体に対するプランジャの動きは、活性化されたエネルギー源から力が加えられた場合に発生し、容器の収容容積内の有益剤と注入部位または容器の外部の環境との間に圧力差を生成し得る。
この点に関して、一次容器は、有益剤を収容する収容容積を加圧して針を通して有益剤を放出するために可動プランジャが円筒形の本体に対して移動可能である標準的なシリンジのものに類似していてよい。プランジャは、エネルギー源の作動から生じる力の印加に応答して動かされ得る。例えば、加圧された流体を使用して力を印加してプランジャを動かし、有益剤を放出することができる。エネルギー源として圧縮ガスシリンダを利用する自動インジェクタは、有益剤が一次容器から放出されている間、外部環境から密閉されたままである圧力チャンバを備えていてよい。ひいては、注入を駆動する圧力差を発生させるために、エネルギー源の作動により自動インジェクタの外部環境に対して圧力チャンバ内の圧力を上昇させることができる。以前に提案された自動インジェクタは、圧力差から生じる力を一次薬物容器のプランジャに直接印加してもよく、またはプランジャに印加される力を調節するようにも機能し得る中間要素によって一次薬物容器のプランジャに力を印加してもよい。
本開示は、有益剤を投与するための自動インジェクタを提供する。自動インジェクタは、圧力チャンバおよび一次容器を含む。一次容器は、内面および外面を有する剛性側壁を画定するバレルを含む。バレルは、圧力チャンバ内に配置される。例えば、バレルの一部、大部分、または全体は、圧力チャンバ内に(すなわち、バレルのどの部分もバレルのそれぞれの部分間の圧力差にさらされないように、圧力チャンバの境界内に)配置されてもよい。ストッパがバレル内に配置され、内面と密封係合して一次容器内に収容容積を画定する。収容容積は、有益剤を導入する。圧力チャンバ内の圧力の上昇は、ストッパおよび外面に均一に作用する圧力チャンバ内の第1の圧力の上昇をもたらして、収容容積内の第2の圧力を上昇させ、自動インジェクタの外部環境の周囲圧力に対する圧力差を生成し、ストッパを内面に対して動かして収容容積を減少させるとともに、有益剤を一次容器から放出させる。しかしながら、一次容器のバレルが圧力チャンバ内に配置され、圧力チャンバに対して圧力差を受けないので、一次容器は、(例えば、圧力チャンバの一部を画定する側壁を有する一次容器と比較して)作動中にそこに作用する力が大幅に減少し得る。
この概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
他の実装形態も、本明細書で説明および記載される。
図1は、例示的な自動インジェクタの概略図である。 図2a~図2cは、作動前の構成、作動中の構成、および作動後の構成における自動インジェクタの一例を示す図である。 図3は、図2a~図2cに示される例におけるカートリッジと係合するための例示的なコネクタの分解図である。 図4a~図4cは、作動前の構成、作動中の構成、および作動後の構成における自動インジェクタの別の例を示す図である。 図5は、図4a~図4cに示される例におけるカートリッジと係合するための例示的なコネクタの分解図である。 図6a~図6bは、カートリッジと係合するための例示的なコネクタの詳細図および分解図である。 図6a~図6bは、カートリッジと係合するための例示的なコネクタの詳細図および分解図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 図7a~図7bは、有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 有益剤の注入の様々な段階におけるカートリッジの例の詳細図である。 図9a~図9bは、ストッパの軸方向の伸張および半径方向の収縮、ならびに側壁との摩擦の付随的な低減を説明するための図8a~図8bの拡大図である。
本発明は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その特定の実施形態が、例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に入るすべての修正形態、均等物、および代替形態を包含するものであることを理解されたい。
本開示は、有益剤の非経口送達のための自動インジェクタデバイスに関する。有益剤は、一次容器に格納される。一次容器は、有益剤が提供される収容容積の一部を画定する側壁を備えていてよい。側壁は、自動インジェクタの本体内(例えば、自動インジェクタの圧力チャンバ内)に収容された円筒形状の剛性バレルを備えていてよい。一次容器は、側壁と、収容容積を密封する働きをするストッパとによって画定された収容容積に有益剤を収容することができる。ストッパは、一次容器から(例えば、自動インジェクタの投与デバイスと流体連通し得る一次容器のポートを通して)有益剤を放出するために、バレル内の側壁に沿って動くことができる可動プランジャとしても機能し得る。ストッパがバレルに対して動くと、収容容積が減少し、注入時に有益剤が一次容器から放出される。
本開示では、バレルの側壁、ならびに収容容積の境界を画定する内面(例えば、有益剤と接触する面)の反対側にあるストッパの外面は、圧力チャンバ内に(例えば、完全に圧力チャンバ内に)配置され得る。ひいては、一次容器(例えば、ストッパの外面および一次容器の側壁の外面を含む)は、圧力チャンバ内の圧力にさらされ得る。この構成により、側壁の外面およびストッパの外面に均一な圧力を印加することが可能となる。ストッパが一次容器内で移動可能であるため、圧力チャンバ内で発生する対応する圧力上昇が一次容器の収容容積内でも発生し得る。したがって、圧力チャンバの圧力と収容容積内の圧力との間の圧力差は、自動インジェクタのエネルギー源の作動時に低減されるか、または無くなることさえあり得る。すなわち、バレルの内面および外面に及ぼされる力は、注入中にほぼ均衡して、バレルの壁に作用する応力を制限または除去することができる。しかしながら、収容容積内の圧力は、側壁の内面とストッパとの間の摩擦に起因して、圧力チャンバの圧力よりも低くなる場合がある。さらに、収容容積は、自動インジェクタの作動時に圧力が上昇し得る圧力チャンバ内に提供されるので、収容容積と自動インジェクタの外部環境との間に圧力差が存在する可能性があり、その結果、有益剤が収容容積から(例えば、投与デバイスと流体連通するポートを通して)放出され得る。ひいては、有益剤が自動インジェクタから放出されるが、一次容器は、自動インジェクタの作動に応答して生成される潜在的に大きな力を受けない。
自動インジェクタに対して提案された他の構成と比較して、収容容積の側壁にかかる力の平衡は、複数の明確な利点を促進することができる。例えば、自動インジェクタは、圧力チャンバの外部に提供されるか、または圧力チャンバの一部を形成する一次容器を直接加圧することによって、有益剤を放出するように作用してもよい。後者の自動インジェクタでは、プランジャの外面が圧力チャンバの境界の一部を形成するように、力がプランジャに直接印加される。プランジャが、プランジャに作用する力に応答して一次容器内を移動すると、プランジャの上方の一次容器の側壁の一部が露出され得る。そのため、一次容器の側壁は、プランジャが一次容器において前進すると、圧力チャンバの境界の一部も形成する。同時に、収容容積(すなわち、プランジャよりも下の一次容器の部分)が加圧され、側壁の外側の圧力より高い圧力が側壁の内側にかかるようになる。一次容器の側壁およびプランジャの外面が圧力チャンバの境界を構成するので、これらの構造は、圧力チャンバ内の圧力と圧力チャンバの外部の圧力との間の圧力差から生じる力を受ける。すなわち、一次容器の内面は、圧力チャンバからの上昇した圧力にさらされ、一方、一次容器の外面は、より低い周囲圧力にさらされ得る。上述したように、多くの例では、この結果として生じる力は比較的大きい場合がある。前者の自動インジェクタの設計では、一次容器は、完全に圧力チャンバの外部にあり、圧力は、プランジャに印加されるガス圧によって直接伝達されるのではなく、機械的手段、一般的には剛性ロッドによって、プランジャに伝達される。このような自動インジェクタでは、プランジャの上方にある側壁の部分ではなく、収容容積を画定する側壁の部分が圧力差を受ける。
一次容器の側壁に作用する力に耐える一次容器の能力は、一次容器が作製される材料の特性によって制限され得る。医薬品包装の分野では、一次容器材料の選択における主な考慮事項は、典型的には、例えば、バリア特性、不純物、ならびに有益剤との物理的および化学的相互作用の可能性などの材料の化学的特性である。不十分な化学特性を有する材料の不適切な選択は、有益剤の臨床的有効性に有害であり得る。この理由により、一次容器材料は、有益剤に対して化学的に不活性であるガラスおよび/または特定のポリマーに限定され得る。したがって、一次容器材料の化学的特性に焦点を当てているため、そのような特殊な材料は、自動インジェクタ作動中に受ける潜在的に大きな力から生じる材料内の応力に確実に耐えるのに十分な堅牢な物理的特性を提供しない場合がある。例えば、このような材料では、容器が脆くなったり、柔らかくなったりすることがある。脆い容器または柔らかい容器は、一次容器の内外に大きな圧力差がある状態で大きな力を受ける場合に不利になる可能性がある。
一次容器の物理的特性は、他の用途(例えば、人間のユーザによって操作される従来のシリンジ)では必ずしも問題ではないが、自動インジェクタの一次容器は、一次容器に作用する力に応答して、一次容器の性能に影響を及ぼし得る大きな応力を受けることがある。一次容器に作用するそのような高い応力は、自動インジェクタの信頼性に重大なリスクをもたらす。例えば、一次容器の側壁が圧力容器の境界を形成する場合に生じる一次容器側壁に作用する大きな力は、容器の機械的故障(例えば、破損、亀裂、分離など)につながる可能性がある。この結果、注入が失敗したり、不完全になったりすることがある。側壁が機械的に破損しない場合であっても、側壁は、それに作用する力に応答して変形する場合があり、それは、プランジャと一次容器との間の密閉性の喪失につながる可能性があり、それはまた、注入の失敗、不完全な注入、または有益剤の望ましくない曝露をもたらす可能性がある。
また、自動インジェクタは、管理された医療環境外への持ち運びや使用が想定されるため、注入自体の間に発生する応力に加え、通常の取り扱いの間に一次容器の強度が低下する可能性がある。結果として、一次容器は、物理的衝撃、極端な温度、極端な湿度条件、または一次容器材料をさらに物理的に劣化させ得る他の環境条件にさらされ得る。さらに、自動インジェクタの作動中に受ける応力が、弱くなった一次容器の破損をもたらす可能性がある場合、そのような劣化は、自動インジェクタが使用されるまで明らかにならない可能性がある。さらに、規制機関によってますます厳しくなる自動インジェクタの信頼性要件は、市場性の観点からこのリスクの大きさを高めている。
さらに、一次容器の物理的特性における欠点を緩和する努力は、経済的に実現不可能であるか、または効果的でない場合もある。例えば、望ましい化学的および物理的特性を提供するエキゾチック物質の使用は、たとえ利用可能であっても、自動インジェクタに使用するには経済的に実現不可能な一次容器になる可能性がある。さらに、容器を二次容器または補強容器に封入することなどによって一次容器を補強しようとする試みは、二次容器も変形または破損する可能性があるので、これらのリスクに完全に対処していない。さらに、一次容器と二次容器または補強容器とのインタフェースの結果として摩擦が生じ、一次容器の完全性にさらなるリスクを与える可能性がある。例えば、作動前の自動インジェクタの保管中に一次容器が補強容器にこすれる場合がある。さらに、補強容器が一次容器に衝突する可能性があり、これは、プランジャが一次容器の側壁に沿って滑らかに移動する能力に影響を及ぼす可能性がある。さらに、細長いプランジャが一次容器内で前進する際に容器の側壁を補強するために、細長いプランジャが前進する際に容器の内部空間を占有する細長いプランジャが企図されてもよい。しかしながら、そのような細長いプランジャは、細長いプランジャが前進させられるにつれて摩擦が増大し、その結果、側壁上の力が増大し、これは、細長いプランジャを拘束し、または摩擦を増大させる可能性があり、したがって、不完全な注入の可能性が生じる。さらに、細長いプランジャと側壁との間の不完全な接触は、依然として、一次容器の側壁を応力にさらす可能性があり、この応力は、細長いプランジャとの不完全な接触の領域に集中または局在化する可能性がある。また、圧力チャンバがプランジャから隔離される中間要素を利用する自動インジェクタでは、プランジャは、一次容器が圧力チャンバ内の上昇した圧力と直接接触しないように、中間要素によって機械的に押されてもよい。しかしながら、収容容積内の圧力は、収容容積の外部の圧力に対して依然として上昇しており、一次容器の側壁における応力の増加を引き起こす可能性がある。したがって、これらのアプローチでは、一次容器がプランジャによって加圧される場合、一次容器の側壁の内部に圧力がかかり、その結果、上記の故障モダリティが発生しやすくなる。
したがって、本明細書で提供される例は、一次薬物容器によって課される制限から生じる注入を成功裏に行うことができないリスクを軽減する改善された自動インジェクタ設計を容易にすることができる。本明細書で提供される例は、有益剤に対して化学的に不活性であるなどの有益な化学特性を示す従来の一次容器材料を使用することができる。したがって、本開示で企図される設計は、インジェクタ設計に複雑さを加えないが、自動インジェクタの作動中の一次容器の物理的故障のリスクを軽減する、経済的に実行可能なアプローチを提供することができる。以下の開示では、一次容器の配置の例の概略図が提供される。その後、一次容器内のストッパが確実に動くことにより有益剤をそこから確実に放出する再使用可能な一次容器を用いて、本開示の利点を実現し得る自動インジェクタ構成の例が説明される。
図1を参照すると、自動インジェクタ10の例が概略図で示されている。自動インジェクタ10は、圧力チャンバ12を含んでいてよい。圧力チャンバ12は、圧力チャンバ壁18によって画定されていてよい。自動インジェクタ10は、圧力チャンバ12内の圧力Pを上昇させるために選択的に作動され得るエネルギー源14を圧力チャンバ12内に含んでいてよい。圧力チャンバ壁18は、圧力チャンバ12がエネルギー源14の作動に応答して加圧される場合に圧力差が存在する圧力チャンバ12の境界を画定することができる。この点に関して、圧力チャンバ12の壁18は、作動中に壁18に作用する力に耐えることができる物理的特性を有するように選択された材料であってよい。
エネルギー源14は、外部環境50の周囲圧力Pに対して圧力チャンバ12内の圧力Pを上昇させるように選択的に作動可能な任意の適切なデバイスまたは機構であってよい。例えば、エネルギー源14は、圧力Pを上昇させるために選択的に作動され得るばね、圧縮ガス源、または他の適切な機構もしくはデバイスを含み得る。
圧力チャンバ12内に一次容器20が設けられている。一次容器20は、側壁22を含んでいてよい。側壁22は、剛性円筒形構造を画定することができる。ストッパ40は、側壁22に対して配置されていてよい。ストッパ40は、ストッパ40と側壁22の内面26との間に流体シールを提供する封止面42を提供することができる。ひいては、ストッパの内面46および側壁22の内面26によって収容容積30を画定することができる。収容容積30は、有益剤32を収容することができる。
一次容器20は、出口(outlet)28を含んでいてよい。出口28は、自動インジェクタ10のポート16と位置合わせされるか、またはそうでなければ流体接続されて(fluidly connected)よい。図1には示されていないが、ポート16は、自動インジェクタ10を使用して有益剤32を投与するための投与デバイス(図示せず)を含むか、またはそれとさらに流体連通していてもよい。投与デバイスは、針、ジェットノズル、経口ディスペンサ、局所ディスペンサ、または他の適切なデバイスもしくは装置を含む、現在知られているまたは後に開発される任意の適切な投与デバイスであってもよいことが理解できる。さらに、図1には示されていないが、投与デバイスは、自動インジェクタ10から投与デバイスを展開する(deploy)ために(例えば、投与デバイスの一部を自動インジェクタのハウジングの外部に露出させるために)、エネルギー源14の作動に応答して起動可能であってもよい。投与デバイスの例を以下でより詳細に説明するが、そのような例は例示的なものであり、限定するものではない。
また、図1は、圧力チャンバ12の壁18とは別個のものとして一次容器20を示しているが、一次容器20は、圧力チャンバ12内の適所に一次容器20を提供して、収容容積30からの有益剤32の放出を容易にするように、一次容器20と圧力チャンバ12との間に任意の適切なインタフェースを含んでもよいことが理解されよう。例えば、一次容器20は、圧力チャンバの壁18の一体的な構成要素として提供されてもよい。あるいは、一次容器20を圧力チャンバ12内に適切な配置で配置するために、一次容器20を自動インジェクタ10と接続するコネクタが提供されてもよい。コネクタの例は、以下でより詳細に説明される。いずれにしても、一次容器20は、自動インジェクタ10が複数回の使用を容易にすることができるように、自動インジェクタ10の各作動後に提供される新しい一次容器20と交換可能であってもよい。
特に注目すべきことに、一次容器20の側壁22は、圧力チャンバ12内に配置されていてよい。したがって、側壁22は、圧力チャンバ12の境界内に設けられている。側壁22が全体的に圧力チャンバ12内に配置されるように図1に示されているが、側壁22の一部または大部分が圧力チャンバ12内に配置されてもよいことが理解されよう。したがって、側壁22の外面24は、圧力チャンバ12内の圧力Pにさらされ得る。例えば、エネルギー源14の作動時に、圧力チャンバ12内の圧力Pは、外部環境50の周囲圧力Pに対して上昇し得る。圧力チャンバ12内の圧力Pは、側壁22の外面24およびストッパ40の外面44を含む一次容器20に均一に作用することができる。ストッパ40は、(例えば、円筒形の側壁22に沿って軸方向に)移動可能であるので、収容容積30は、圧力Pの上昇とともに、対応する圧力上昇を受け得る。ひいては、収容容積30もP またはP 付近であってもよい。したがって、収容容積30と圧力チャンバ12との間の圧力差は、最小限であってもよく、または収容容積30の側壁22の内面26と圧力チャンバ12に露出された側壁22の外面24との間に圧力差がなくてもよい。しかしながら、封止面におけるストッパ40と円筒形の側壁22との間の摩擦に起因して、収容容積30内の圧力は、圧力P よりも低くなる場合がある。さらに、圧力チャンバ12内の圧力Pが外部環境50の周囲圧力Pよりも大きい可能性があるので、収容容積30と外部環境50との間に圧力差が存在し得る。この結果、有益剤32が出口28(そして次にポート16)を通って放出され得る。有益剤32が放出されると、ストッパ40は、側壁22に対して動いて、収容容積30を減少させることができる。ストッパ40は、収容容積30が減少すると、側壁22に対して遠位方向に移動することができる。ストッパ40は、剛性円筒形側壁22に沿って軸方向に移動するように構成され得る。ストッパ40は、円筒形側壁22に対する向きを維持するように(例えば、ストッパ40を円筒形側壁22の長手方向軸に対して直交する向きに維持することによって封止面42を維持するように)構成されてもよい。円筒形側壁との密封係合(sealing engagement)を維持するように構成されたストッパの追加の例は、以下でより詳細に説明される。
収容容積30の減少は、収容容積30が受ける圧力Pと周囲圧力Pとの間の圧力差に応答してもよい。注目すべきことに、ストッパ40が収容容積30から有益剤32を放出するように移動されるとき、収容容積30と圧力チャンバ12との間の圧力差は非常に小さいか、または全くない状態が続く。ひいては、側壁22は、側壁22の内面26と外面24との間の圧力差から生じる大きな力を受けない。したがって、側壁22は、側壁22が圧力チャンバ12内に配置されるときに、内面26および外面24にバランスのとれた圧力がかかることにより、側壁22に大きな力が作用することはない。ひいては、側壁22内の応力を低減またはなくすことができ、したがって側壁22または封止面42の機械的故障の可能性を低減することができる。
一次容器の側壁が自動インジェクタの圧力チャンバの境界を形成する上述の提案された構成とは対照的に、図1に関連して示され説明される構成は、一次容器20の側壁22が、収容容積30と容器容積30の外部との間の圧力差から生じる力を受けないという利点を提供する。すなわち、一次容器20は圧力チャンバ12の境界を形成しないので、一次容器20は、一次容器20の側壁22に応力をもたらす内面26と外面24との間の圧力差を経験しない。むしろ、圧力チャンバ12内に配置されている一次容器20は、一次容器20の側壁22にわたって印加される均一な圧力を受ける。したがって、一次容器20の側壁22に、側壁22の機械的故障をもたらす可能性のある力、またはストッパ40の欠陥のある封止面42に対する側壁22の撓みをもたらす可能性のある力を導入することなく、有益剤32は、上昇した圧力Pに応答して一次容器20から放出され得る。本開示は、さらに、有益剤のためのカートリッジのポートへの取り付けに関する。本開示は、さらに、バレル内で移動するプランジャの摩擦を低減するための構成に関する。
図2a~図2cは、有益剤107を対象に投与するための自動インジェクタ100の別の例示的な配置を示す。自動インジェクタ100は、圧力チャンバ103を画定するハウジング101を備える。自動インジェクタは、エネルギー源102を含む。本明細書では詳細に説明されないが、エネルギー源102および/またはエネルギー源102のための起動方法は、米国特許第10,716,901号および/または米国特許第11,001,435号の教示のうちの任意のものに従って提供されてよく、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
自動インジェクタ100は、投与デバイス117も含む。上述したように、投与デバイス117は、針を含むものとして以下に示され説明されるが、投与デバイス117は、例えば、ジェットノズル、局所アプリケータ、経口ディスペンサなどを含む、有益剤107を放出するための任意の適切な投与デバイスであってよい。
自動インジェクタ100は、有益剤107を収容するための一次容器を含んでいてよい。図2a~図2cに示す例では、一次容器は、カートリッジ110を含む。カートリッジ110は、圧力チャンバ103内に配置されている。カートリッジ110は、側壁を備え、側壁は、図示の例では、遠位端118および近位端120を有する剛性円筒形バレル104を備えていてよい。近位端120は、有益剤107を放出するように構成されていてよい。カートリッジ110は、バレル104内に移動可能に配置されたストッパ106をさらに備える。ストッパ106は、バレル104の内面に対して封止して、ストッパ106とバレル104との間に収容容積122を画定する。有益剤107は、収容容積122内に配置される。
エネルギー源102は、自動インジェクタが圧力チャンバ103を加圧する(例えば、内部の圧力を上昇させる)ために使用される場合に作動するように構成されていてよい。投与デバイス117は、有益剤107がカートリッジ110から放出されるときにそれを移送し、有益剤107を対象に投与するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、複数の有益剤を格納するための、および/または注入時に再構成するための乾燥(凍結乾燥またはフリーズドライ)有益剤およびその希釈剤を別々に格納するための複数の区画を生成するために、複数のストッパまたは他の装置を備えていてもよい。そのような複数区画の実施形態では、バレル104および/またはストッパ106は、少なくとも1つのバイパス(例えば、中間ストッパによって占有される場合、隣接する区画間の流体連通を可能にする、より広い区画)を含んでいてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,092,421号は、有益剤の送達デバイスで使用するように意図されたカートリッジにおけるそのような配置を教示している。
圧力チャンバ103に配置されたカートリッジ110は、圧力チャンバ103内の圧力がストッパ106に作用して収容容積122内の有益剤107を加圧するように構成されていてよい。加えて、図1で上述したように、圧力チャンバ103内の圧力は、バレル104の外面にも作用する。有益剤107の圧力は、バレル104の外面に作用する圧力と等しくなり得るので、有益剤107が投与デバイス117を通してカートリッジ110から放出される間、有益剤によってバレル104の内面に及ぼされる任意の力は、低減または除去され得る。
いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、バレル104内に移動可能に配置されたピストン105をさらに備える。ピストン105は、ストッパ106に対して配置されていてよい。例えば、ピストン105は、ストッパ106に対して遠位に設けられていてよい。ピストン105は、バレル104の内面に対して封止して、圧力チャンバ103からの加圧流体がピストン105のシールをバイパスしてストッパ106に到達する可能性を低減することを支援してもよい。また、ピストン105は、ストッパ106がバレル104に対して遠位方向に移動するときに、バレル104内でストッパ106の向きを維持するのを助けることができる。バレル104に対するストッパ106の向きを維持することによって、バレル104に対するストッパ106の封止係合を維持して、収容容積122の完全性を維持することができる。
いくつかの例では、ストッパ106は、比較的軟質および/または可撓性のエラストマー材料から作製され得る。ひいては、バレル104内でストッパ106が遠位方向に移動する間にバレル104の内側で様々なレベルの摩擦を受ける場合に、ストッパ106がバレル104に対する垂直係合から外れやすくなり、シールの損失が生じる可能性がある。したがって、ピストン105は、ストッパ106に対してより剛性の材料を含み得る。ひいては、ピストン105は、ストッパ106およびピストン105の移動をもたらす力を、ストッパ106に対する機械的な力に変換して、自動インジェクタ100の作動中にストッパ106を安定させることができる。いくつかの実施形態では、バレル104の内面、ストッパ106の封止面、および/またはピストン105の封止面は、シリコーン処理として技術分野で知られているプロセスにおいて、シリコーンオイルでコーティングされ得る。シリコーン処理は、相対運動を受けるそれぞれの表面を潤滑するために提供されてもよく、したがって、それらの間の滑らかな相対運動を確実にする。
いくつかの実施形態では、エネルギー源102は、当技術分野で知られているように、圧縮ガスまたは液化ガスのうちの1つを含むことができる。ガス圧力源は、鋼などの高強度材料で作られたキャニスタと、ガスを放出することを可能にする作動機構とからなり、放出されるガスの放出速度および量を制御するためのレギュレータも含んでいてよい。自動インジェクタおよび他のガス駆動デバイスにおいてエネルギー源として一般的に利用される圧縮ガスは、二酸化炭素、窒素、および亜酸化窒素を含む。ガスは、その蒸気圧まで圧縮されることもでき、その時点で、ガスは液体形態に遷移し、占有する体積がより小さくなり、より小さいガスキャニスタが使用されることを可能にする。一般的な液化ガス噴射剤には、炭化水素、フルオロカーボン、およびエーテルが含まれる。
一実施形態では、自動インジェクタ100は、第1の端部124でカートリッジ110の内部の有益剤107との流体連通を確立するように構成されるとともに、第2の端部126で対象の組織を貫通するように構成された針である投与デバイス117を備える。作動時に、針の第1の端部124は、収容容積122内に貫入することができ、これにより、有益剤107が、収容容積122と対象の組織内の周囲圧力との間の圧力差に応答して、第2の端部126を介してカートリッジ110から投与デバイス117を通って対象の組織内に移動することができるように、有益剤107の流路が提供され得る。
いくつかの実施形態では、投与デバイス117は、針、マイクロニードル、針またはマイクロニードルのアレイ、ジェットインジェクタノズル、鼻ノズル、ディスペンサ、前述のいずれかに対するコネクタ、または任意の他の適切な投与デバイスのうちの1つである。標準的な針は、筋肉内注射または皮下注射のために使用されてもよく、衣服を通して注入物を送達することができるが、特定の治療に応じて、他の投与デバイスの注入特性が好ましい場合がある。より少ない注入量、皮下注射および皮膚注射の場合、マイクロニードル、または中空もしくは中実のマイクロニードルのアレイを使用することができる。ニードルアレイは、より容易な自己投与を提供することができ、対象にとって痛みが少なく、かつ危険な廃棄物を生成しない。ジェットインジェクタは、有益剤のための物理的な導管を使用せず、代わりに有益剤自体の運動エネルギーに依存する。ジェットインジェクタは、有益剤を狭い流れに成形し、対象の皮膚を貫通するのに十分な高速でそれを推進させることができる。有益剤を対象の鼻腔に送達するために鼻ノズルを使用することができ、有益剤は、粘膜を通して血流に吸収される。それはまた、有益剤を対象の脳に送達するために使用されてもよく、有益剤を嗅上皮上に沈着させることによって体循環をバイパスし、ここで有益剤は、嗅神経および三叉神経によって吸収される。さらに他の実施形態では、投与デバイスは、針、マイクロニードル、針またはマイクロニードルのアレイ、ジェットインジェクタノズル、鼻ノズル、ディスペンサと接続する(interfacing with)ように構成されたコネクタである。この構成は、自動インジェクタがこれらの送達経路のうちの任意のものに適合されることを可能にし、投与方法が注入の直前に選択されることを可能にし、また、複数の送達経路を対象とする有益剤のための自動インジェクタの製造を単純化する。
自動インジェクタ100が保管中に作動するのを防止し、注入のために自動インジェクタ100を準備し、自動インジェクタ100を作動させ、作動時にガスを放出するようにエネルギー源102を動作させ、および/または注入を実行するように機能する自動インジェクタ装置の構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第10,716,901号の教示のいずれかに従って提供されてよい。‘901特許は、注入前、注入中、および注入後のこれらの構成要素の構成に関する自動インジェクタ装置の状態を開示している。
上述したように、一次容器は、インタフェース機構またはコネクタによって自動インジェクタ100と接続することができる。図2a~図2cおよび図3に示すように、カートリッジ110の形態の一次容器は、コネクタ116を介して自動インジェクタ100と接続することができる。コネクタ116は、遠位端および近位端を有する本体114を備えていてよい。本体114の近位端と遠位端との間に延在する開口部115が本体114に設けられてもよい。開口部115は、投与デバイス117を受け入れるように構成されていてよい。封止面113は、開口部115を囲むように設けられていてよい。
図2a、図2b、図2c、および図3に示される例では、カートリッジ110は、複数のラッチアーム112(図3に最もよく示される)によって係合され得る。ラッチアーム112は、コネクタ116の遠位端に配置され、本体114に対して遠位に延在してもよい。ラッチアーム112は、カートリッジ110が近位に前進するときに半径方向に撓むように構成されてもよい。次いで、ラッチアーム112を囲むようにカートリッジ110に対して同心円状にスライドしてカートリッジ110をそれに固定することができるロックリング111が提供されてもよい。
例えば、カートリッジ110は、その遠位端にフランジ108を備えていてもよい。セプタム109は、フランジ108に対して配置され、カートリッジ110の収容容積122内に有益剤107を封止するように構成されていてよい。一例では、セプタム109は、投与デバイス117の針の第1の端部124によって貫通されて、有益剤107の投与のための流体経路を確立することができる。いずれにしても、フランジ108は、コネクタ116の一組のラッチアーム112によって係合され得る。具体的には、ラッチアーム112は、フランジ108がラッチアーム112と係合すると、ラッチアーム112がフランジ108と係合するように、(ロックリング111がない場合)フランジ108を受け入れるために半径方向に撓むように構成されてもよい。すなわち、ラッチアーム112は、フランジ108がそれに係合されるときにラッチアーム112の半径方向の撓みを可能にする係合構造を含むことができるが、係合構造は、係合されるとフランジ108の係合解除を制限することができる。具体的には、ラッチアーム112は、カートリッジ110のバレル104に実質的に平行に延在し得る。ラッチアーム112は、ラッチアーム112が半径方向内向きに延在する肩部を画定するように、ラッチアーム112の遠位端において厚くされていてもよい。ラッチアーム112が半径方向外向きに撓むと、フランジ108は、ラッチアーム112の肩部に対して遠位に前進させられ得る。フランジ108がラッチアーム112の肩部を通過すると、ラッチアーム112は、肩部がフランジ108の近位面に係合して、コネクタ116からのカートリッジ110の取り外しに抵抗する(例えば、カートリッジ110とコネクタ116との間の相対的な軸方向の動きに抵抗する)ように、半径方向内側に付勢されてもよい。コネクタ本体114とカートリッジ110との間に流体シールを提供するために、ラッチアーム112によって係合される場合、コネクタ本体114とカートリッジ110との間に封止面113(例えば、エラストマー材料など)が配置されてもよい。具体的には、封止面113は、ラッチアーム112とフランジ108との間に配置されて、開口部115およびセプタム109を取り囲んで、セプタム109を所定の位置に固定し、フランジ108のセプタム109とのインタフェースおよびセプタム109の開口部115とのインタフェースにシールを提供することができる。
さらに、ロックリング111が、カートリッジ110に対して同心円状に前進させられて、フランジ108と係合すると、ラッチアーム112の周りにロックリング111を配置することができる。ロックリング111は、さらに、ラッチアーム112との係合からのフランジ108の取り外しを防止するために、フランジ108と係合するとフランジ108から離れるラッチアーム112の半径方向の撓みに抵抗してもよい。
コネクタ116は、カートリッジ110を投与デバイス117に対して相対的な位置に配置することによって、カートリッジ110を自動インジェクタ100と接続する働きをする。コネクタ116は、使用前構成(例えば、図2aに示される)への自動化された製造プロセス中に促進され得るカートリッジ110の確実な結合を提供する。コネクタ116は、自動インジェクタ100の使用中(例えば、注入中)にカートリッジ110の収容容積122と投与デバイス117との間の流体連通を促進するために、投与デバイス117に対してカートリッジ110を維持することができる。当技術分野で知られているように、カートリッジ110などの一次容器は、別個のプロセスで医薬品包装材料から製造することができる。次いで、カートリッジ110は、自動インジェクタ100などの薬物送達デバイスに後で一体化され得る。
コネクタ本体114の近位端は、投与デバイス117を受け入れ、カートリッジ110のセプタム109を投与デバイス117によって係合される位置に配置することができる開口部を含む。コネクタ116の開口部115は、セプタム109を通って有益剤107を収容する収容容積122内への投与デバイス117の直線的な動きを提供するのを助けることができる。
図2bは、自動インジェクタ100が作動された後であって、対象への有益剤107の注入前の自動インジェクタ100の配置を示す。エネルギー源102は、圧力チャンバ103を加圧することができる。加圧に応答して、コネクタ116、カートリッジ110、および投与デバイス117は、自動インジェクタハウジング101に対して移動して、針の第2の端部126を、自動インジェクタハウジング101を越えて(例えば、対象の組織内に)露出させることができる。投与デバイス117の動きは、コネクタ116によって投与デバイス117に連結されたカートリッジ110を、自動インジェクタハウジング101に対して同じ方向に移動させることもできる。しかしながら、投与デバイス117がその可動範囲の限界に達すると、コネクタ116およびカートリッジ110は、圧力チャンバ103内の増大した圧力の影響下で、ばねなどによって印加される付勢力に打ち勝って、投与デバイス117に対して動き続け得る。したがって、コネクタ116およびカートリッジ110は、投与デバイス117の針の第1の端部124がセプタム109を穿孔して、投与デバイス117と収容容積122との間の流体連通を確立するように、投与デバイス117に対して動き続けることができる。収容容積122と外部環境との間に流体連通が確立されると、圧力チャンバ103と外部環境の周囲圧力との間の圧力差により、ピストン105に力がかかり、その力をストッパ106に伝達することができる。次いで、有益剤107が加圧され、投与デバイス117を介して放出される。圧力チャンバ103の圧力は、バレル104の外部表面にも印加され、バレル104の内壁上の有益剤107の圧力に対抗する。
図2cは、注射の終わりにおける自動インジェクタ100の配置を示す。コネクタ116およびカートリッジ110は、それらの可動範囲の限界に達している。開口部115を通ってコネクタ116によって導かれる投与デバイス117は、カートリッジ110のセプタム109を穿孔しており、有益剤107を含む収容容積122との流体連通を確立している。加圧された圧力チャンバ103と収容容積122と対象の組織との間の圧力差のために、ストッパ106は、カートリッジ110のバレル104に対して遠位に移動させられ、有益剤を対象に注入する投与デバイス117を通して有益剤107を放出する。
図3は、コネクタ116とカートリッジ110との間のインタフェースの分解図を示す。上述のように、図3は、コネクタ本体114と、ラッチアーム112のセットと、封止面113と、フランジ108と、カートリッジバレル104と、ロックリング111とを示す。バレル104内のピストン105、および投与デバイス117は、図3に提供される描写では部分的に遮られている。
図4a~図4cは、有益剤219を対象に投与するための自動インジェクタ200の別の配置を示す。自動インジェクタ200は、圧力チャンバ203を画定することができるハウジング201を備えている。エネルギー源202は、図2a~図2cに関連して上記に示した説明に従って提供され得る。図4a~図4cは、投与デバイス140に対してカートリッジ210を配置するためにコネクタ230に接続するカートリッジ210の別の例を示す。
カートリッジ210は、圧力チャンバ203内に配置され、側壁を備え、側壁は、図示される例では、遠位端244および近位端246を有する剛性円筒形バレル211を備えていてもよい。近位端246は、有益剤219を放出するように構成されている。カートリッジ210は、バレル211に移動可能に配置された第1のストッパ216をさらに備える。第1のストッパ216は、バレル211の内面に対して干渉領域215を形成する第1の封止面214を含む。第1の封止面214は、干渉領域215に流体密封シールを形成することができる。加えて、収容容積248は、第1のストッパ216およびバレル211の内面によって画定され得る。有益剤219は、収容容積248に配置することができる。第1のストッパ216は、追加的に、収容容積248内の有益剤219に面する内面を含む。
いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、バレル211に配置された第2のストッパ213を備える。第2のストッパ213は、第1のストッパ216の遠位に配置されてもよいが、依然としてバレル211内にある。第2のストッパ213は、第2の封止面212を画定することができる。また、第2のストッパ213は、ポスト217を含むことができる。ポスト217は、第1のストッパ216の一部を変位させるように構成されていてよい。第2のストッパ213の第2の封止面212は、バレル211の内面に対して干渉し、流体密封シールを形成する。
カートリッジ210の近位端は、セプタム221によって封止された開口部を有するフランジ220を備える。セプタム221は、フランジ220に対して配置されていてよく、カートリッジ210の近位端で収容容積内の有益剤219を封止するように構成されていてよい。第2のストッパ213の追加は、第1のストッパ216がバレル211に対して移動するとき(例えば、有益剤219がそこから放出されるとき)に、バレル211内で第1のストッパ216の向きを維持するのを助けることができる。第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、延性および可撓性を有するエラストマー材料から作製され得るため、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211の内面に沿った移動中に、バレル211に対して様々なレベルの摩擦をうけ得る。したがって、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211に対して垂直な向きからずれる傾向があり得る。ひいては、シールの損失が生じ得る。したがって、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213よりも剛性の高いピストン(例えば、図2a~図2cに関連して図示および上述したような)が設けられてもよい。ひいては、ピストンは、第1のストッパ216および/または第2のストッパ218が上述したような方法でバレル211に対して移動するときに、第1のストッパ216および/または第2のストッパ218を安定させることができる。いくつかの実施形態では、バレル211、第1のストッパ216、第2のストッパ218、および/またはピストンの内面は、互いに対して摺動する表面を潤滑にするためにシリコーン処理を受けてもよく、その結果、それらの滑らかな相対的な動きを促進することができる。
いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、カートリッジ210の開口部に対してセプタム221を固定するために、セプタム221およびフランジ220を取り囲むクリンプシール222を追加的に備える。
上述のように、投与デバイス240は、有益剤219を送達するための任意の1つまたは複数の適切な投与デバイスを含んでいてよい。図示の例では、投与デバイス240は、ハブ241、針カニューレ242、およびガイド243を備えることができる。ハブ241は、ハブ241に取り付けることができる針カニューレ242の一部を受け入れることができる中空チャネルを備える。ひいては、針カニューレ242の第1の端部と第2の端部とは、ハブ241から反対方向に延在することができる。ガイド243は、自動インジェクタハウジング101に取り付けられていてよい。ガイド243は、針カニューレ242がその中で自由に移動し得る中空チャネルを備えていてよい。ガイド243は、針カニューレ242の横方向の動きを制限する針カニューレ242の支持体として機能して、作動中に針カニューレ242を自動インジェクタ200の長手方向軸と位置合わせするのを助ける。
一実施形態では、針カニューレ242の第1の端部は、カートリッジ210の内部の有益剤219との流体連通を確立するように構成されていてよい。針カニューレ242の第2の端部は、対象の組織を貫通するように構成されていてよい。注入時に、有益剤219は、周囲圧力に対する圧力チャンバ203の圧力の上昇に応答して、カートリッジ210の収容容積248から対象の組織へ針カニューレ242を通って移動することができる。
図4a~図4cおよび図5に示すように、コネクタ230は、カートリッジ210に係合して、投与デバイス240に対してカートリッジを維持することができる。コネクタ230は、遠位端および近位端を有する本体235を備えていてよい。コネクタ230は、本体235の近位端に開口部236を含んでいてよい。コネクタ230は、投与デバイス240に係合することができる。コネクタ230の開口部236における投与デバイス240の中心合わせを容易にするガイドリブ234が設けられてもよい。ガイドリブ234は、自動インジェクタ200の作動中に投与デバイス240がカートリッジ210に向かって移動する際に、投与デバイス240の向きを維持するのにも役立ち得る。カートリッジ210のフランジ220の一部を囲むガスケット232が設けられてもよい。ガスケット232は、ガイドリブ234に当接していてよい。ひいては、ガイドリブ234およびガスケット232は、カートリッジ210のフランジ220を支えて、コネクタ230に対するガスケット232およびカートリッジ210の位置を固定することができる。ラッチリング233は、ガスケット232をカートリッジ210に対して保持することによってガスケット232をさらに支持してもよい。ラッチリング233は、カートリッジ210のバレル211に対して平行に延びていてよい。ラッチリング233の外側表面は、コネクタ230の近位端からコネクタ230の遠位端に向かう方向にラッチリング233の直径が徐々に増加するように傾斜していてもよい。ラッチリング233は、その遠位部分に段を含んでいてもよい。段は、リップを形成するために、その最大直径におけるラッチリング233の直径よりも小さい直径を備えていてよい。ラッチリング233に形成されたリップは、ロックリング231をラッチリング233にラッチするために、ロックリング231に設けられた相補的な特徴によって係合されてもよい。図6aおよび図6bに示すコネクタ330の代替例では、ラッチリング233にリップを設けるのではなく、ロックリング331をラッチリング333に対して係合させるためにロックリング331に設けられた相補的なねじ山を有するねじ部を含むラッチリング333が設けられてもよい。図4a~図5で使用されたものと同じ参照番号が付された他の構成要素は、上述したような方法で機能することができる。
いずれにしても、ロックリング231は、カートリッジ210に対して同心円状に移動して、ラッチリング233に係合することができる。ロックリング231は、ラッチリング233と連動してもよい。ひいては、ロックリング231は、ガスケット232に当接して、ガスケット232をロックリング231とガイドリブ234との間に捕捉し、ガスケット232をカートリッジ210に対して所定の位置に維持するのを助けることができる。すなわち、ガスケット232は、ガイドリブ234、ラッチリング233、およびロックリング231によって捕捉されて、ガスケット232をカートリッジ210に対して所定の位置に維持することができる。
ガスケット232は、カートリッジ210のフランジ220の上を滑るように伸ばされてもよい。ガスケット232の形状は、ガスケット232がフランジ220上に配置される場合に接触係合することができる相補的な輪郭表面を含むように、フランジ220の形状と相補的であってよい。
コネクタ230は、カートリッジ210の自動インジェクタハウジング201との係合を維持して、カートリッジ210を投与デバイス240に対して所定の位置に整列させ、および/または他の方法で配置することができる。コネクタ230は、自動インジェクタ200が図2aに示す使用前構成の状態にされる自動製造プロセスの間に、自動インジェクタハウジング201および/または投与デバイス240に対するカートリッジ210の確実な結合を容易にすることができる。コネクタ230は、投与デバイス240に対するカートリッジ210の位置を維持して、自動インジェクタ200の作動中(例えば、有益剤219の注入中)に収容容積248内の有益剤219と投与デバイス240との間の流体連通を容易にすることもできる。
近位端において、コネクタ230は、針カニューレ242の第1の端部がセプタム221に対して配置されるように、投与デバイス240を受け入れるための開口部236を含むことができる。したがって、針カニューレ242の第1の端部は、カートリッジ210のセプタム221を貫通して、針カニューレ242と収容容積248との間の流体連通を確立することができる。コネクタ230のガイドリブ234は、セプタム221を通る針カニューレ242の第1の端部の直交貫通を提供するのに役立ち得る。
エネルギー源202は、自動インジェクタ200が圧力チャンバ203を加圧するために使用される場合に作動するように構成されている。針カニューレ242は、圧力チャンバ203の加圧に応答して、有益剤219をカートリッジ210から対象に移送するように構成されている。いくつかの実施形態では、カートリッジ210は、1つまたは複数の追加のストッパ(例えば、図に示されていない第3のストッパ)を含んでいてもよく、したがって、複数の有益剤を格納するための複数の収容容積を作り出すことができる。繰り返しになるが、複数の収容容積が、乾燥した(例えば、凍結乾燥またはフリーズドライの)有益剤と、自動インジェクタ200の作動時またはその付近で乾燥した有益剤を再構成するための希釈剤とを別々に格納するために提供されてもよい。上述したように、そのような実施形態では、バレル211は、上述したような中間ストッパによって占有された場合に、少なくとも1つのバイパス(例えば、隣接する区画間の流体連通を可能にするより広いセクション)を備えることができる。
圧力チャンバ203に配置されたカートリッジ210は、圧力チャンバ203内の圧力が第1のストッパ216および/または第2のストッパ213に印加されて、収容容積248内の有益剤219を加圧するように構成されている。圧力チャンバ内の圧力は、バレル211の外面にも印加される。ひいては、圧力チャンバ203の圧力が全体として収容容積に印加されるので、バレル211を横切って印加される力が存在しないように収容容積248と圧力チャンバ103との間に圧力差がほとんどまたは全く生じない可能性がある。すなわち、有益剤219によってバレル211の内面に及ぼされる圧力は、バレル211の外面に作用する同一ではないにしても類似の圧力によって相殺され得る。したがって、自動インジェクタ200の作動時に有益剤219が投与デバイス240を通してカートリッジ210から放出される間、バレル211に印加される力は非常に小さい。
図4bは、自動インジェクタ200が作動された後であって、対象に有益剤219を注入する前の自動インジェクタ200の配置を示す。エネルギー源202は、圧力チャンバ203を加圧しており、針カニューレ242の第2の端部を、第2の端部が自動インジェクタハウジング201から(例えば、対象の組織内に)延びる位置まで駆動している。圧力チャンバ203の加圧により、コネクタ230によって投与デバイス240に結合されているカートリッジ210が、自動インジェクタハウジング201内で遠位方向に配置される。投与デバイス240が、自動インジェクタハウジング201内の利用可能な可動範囲の限界に達すると、ガイドリブ243は、針ハブ241に当接して、さらなる遠位移動を抑制することができる。しかしながら、コネクタ230およびカートリッジ210は、針カニューレ242の第1の端部がセプタム221を貫通して、針カニューレ242と収容容積248内の有益剤219との間の流体連通を確立するように、投与デバイス240に向かって移動し続けてもよい。
圧力チャンバ203と自動インジェクタ200の外部の周囲圧力との間の圧力差は、第2のストッパ213に印加される力をもたらし得る。第2のストッパ213は、力を第1のストッパ216に伝達することができ、ひいては、収容容積248が減少するにつれて有益剤219を放出するためにバレル211に対して移動することができる。いくつかの例では、第1のストッパ216は、圧力差から生じる力が第1のストッパ216に直接印加されるように、第2のストッパ213なしで提供されてもよい。上述したように、バレル211の外面にも圧力が印加され、バレル211の内面上の有益剤219の圧力に対抗する。
図4cは、注入の終わりにおける自動インジェクタ200の配置を示す。コネクタ230およびカートリッジ210は、それらの可動範囲の限界に達している。開口部236を通してコネクタ230によって導かれる投与デバイス240は、セプタム221を穿孔して(いくつかの実施形態では、カートリッジ210のクリンプシール222を通して)、収容容積248と投与デバイス240との間の流体連通を確立している。加圧された圧力チャンバ203と圧力チャンバ203の外側(例えば、対象の組織内)の周囲圧力との間の圧力差のために、第1のストッパ216および/または第2のストッパ213は、バレル211に対する移動を受けて、カートリッジ210の収容容積248を減少させ、それによって、投与デバイス240を通して(例えば、対象の組織の中へ)有益剤219を放出する。
図5は、コネクタ230およびカートリッジ210の分解図を示す。図5に見られるコネクタ230の構成要素は、コネクタ本体235、ラッチリング233、ガスケット232、およびロックリング231を含む。図に見えるカートリッジ210の構成要素は、バレル211、第2のストッパ213、フランジ220、およびクリンプシール222である。
図7a~図7cは、図4a~図4cで上述した有益剤219を放出するカートリッジ210の詳細図を示す。
図8a~図8cは、リザーバの内壁とバレル内に配置された第1のストッパとの間の摩擦が低減されて、第1のストッパがバレルを下方に移動するときの第1のストッパの滑りを改善するカートリッジ410の代替例を示す。具体的には、カートリッジ410は、概して、カートリッジ110および210の前述の説明に従って提供されてもよい。すなわち、カートリッジ410は、剛性の円筒形バレルを備え得る側壁415を含む。フランジ420には、カートリッジ410の出口を封止するために、フランジ420の開口部を閉じるためのセプタム421が設けられている。フランジ420に対してセプタム421を固定するのを補助するために、クリンプシール422を設けることもできる。
カートリッジ410は、有益剤419を収容することができる収容容積424を含む。第1のストッパ418には、第1のストッパ418と側壁415との間に密封係合を提供するために、側壁415に対する第1の干渉部414が設けられている。第1のストッパ418に対して遠位に配置され得る第2のストッパ413も提供され得る。第2のストッパ413は、第2のストッパ413と側壁415との間に第2のインタフェース412を画定することもできる。第2のインタフェース412は、第2のストッパ413と側壁415との間に密封係合を提供することができる。
第2のストッパ413は、第1のストッパ418に画定されたウェル430に対して延在するポスト417を含むことができる。第2のストッパ413は、第2のストッパ413の近位部分においてポスト417から半径方向に延在するスカート426も含む。ポスト417の遠位部分は、スカート426が第1のストッパ418の近位端部分からオフセットされるように、第1のストッパ418と接触係合していてよい。スカート426と第1のストッパ418との間のオフセットにより、スカート426と第1のストッパ418との間に間隙423が生成され得る。
ひいては、力が第2のストッパ413および第1のストッパ418に作用して、第1のストッパ418および第2のストッパ413を側壁415に対して遠位に移動させると、第2のストッパ413は、第1のストッパ418を圧迫して、第1のストッパ418の変形を引き起こし、したがって、スカート426と第1のストッパ418との間の間隙423(例えば、オフセットの量)を減少させ得る。ポスト417は、第1のストッパ418に対する第2のストッパ413の相対的遠位移動が、第1のストッパ418の半径方向収縮を引き起こし得るように、ウェル430との関係で構成されていてもよい。第1のストッパ418も同様に軸方向に伸張されてもよい。いずれにしても、第1のストッパ418の半径方向収縮は、第1の干渉部414において第1のストッパ418と側壁415との間に作用する法線力の低減をもたらす。ひいては、第1のストッパ418の遠位移動に抵抗するように作用する摩擦力が低減され、第1のストッパ418は、より低い摩擦で遠位に前進することができ、したがって、有益剤419を投与するための側壁415に対する第1のストッパ418の効率的かつ平滑な移動を促進する。したがって、第1のストッパ418および第2のストッパ413が静止している場合(例えば、第1のストッパ418および第2のストッパ413を前進させる力がない場合)、第1の干渉部414は、カートリッジ410の保管のための無菌バリアシールを提供するのに有効であり得る強化されたシールを提供する。しかしながら、(例えば、自動インジェクタの作動中に)第1のストッパ418および第2のストッパ413を前進させる力の影響を受けると、第1のストッパ418と側壁415との間に垂直に作用する力が低減されることがあり、したがって、第1のストッパ418を側壁415に沿ってより容易に前進させることが可能になる。カートリッジ410を圧力チャンバ内に上述のように配置することができるので、側壁415の両側で均等化された圧力は、第1のストッパ418がシールを生成するように作用するより小さい法線力で前進させられるときであっても、シールが維持されることを確実にするのに役立ち得る。
第1のストッパ418および第2のストッパ413は、付勢部材によって離れるように付勢されてもよい。ばね(図示せず)などの付勢部材を第1のストッパ418と第2のストッパ413との間に設けて、第1のストッパ418と第2のストッパ413とが離隔されたまたは係合解除された関係を維持することができる。代替的に、付勢部材は、第1のストッパ418および第2のストッパ413のいずれかまたは両方の弾性によって促進されてもよい。
図8a~図8cに示すカートリッジ410は、上述したように圧力チャンバ内の圧力上昇によって作動する自動インジェクタに使用することができるが、第1のストッパ418および第2のストッパ413の配置は、ストッパ413/418に作用する機械的な力などの他の力の影響下でストッパ413/418が前進する配置にも使用することができる。例えば、第2のストッパ413は、ロッドまたはプランジャによって係合され、第1のストッパ418に対する遠位移動を生成して、上述のような動作を達成してもよい。したがって、図8a~図8cに示すカートリッジ410の配置は、上述したような自動インジェクタと共に使用することができる。他の例では、第1のストッパ418および第2のストッパ413の構成は、配置がポンプ、シリンジ、または他の分配システムなどの他の装置と併せて使用されるように、他の容器、シリンジ、カートリッジ、バレル、または他の側壁のために提供されてもよい。
図9a~図9bは、自動インジェクタの作動前および作動中のストッパ413/418の相互作用を示す、図8a~図8bの部分の拡大図を提供する。自動インジェクタの作動時に、第2のストッパ413のポスト417は、第1のストッパ418を変形させ、当該ストッパを軸方向に伸張させるとともに半径方向に収縮させて、第1の干渉部414を減らし、第1のストッパ148と側壁415との間の摩擦を低減する。
本発明は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されてきたが、そのような図示および説明は、例示的なものであって、特徴を限定するものではないとみなされるべきである。例えば、上述した特定の実施形態は、他の記載された実施形態と組み合わせ可能であってよく、および/または他の方法で配置されてもよい(例えば、プロセス要素は他の順序で実行されてもよい)。したがって、好ましい実施形態およびその変形のみが示され、説明されており、本発明の技術思想の範囲内に入るすべての変更および修正が保護されることが望まれることを理解されたい。

Claims (18)

  1. 有益剤を投与するための自動インジェクタであって、
    圧力チャンバと、
    内面および外面を有する剛性側壁を画定するバレルを含む一次容器であって、前記バレルは前記圧力チャンバ内に配置されている、一次容器と、
    前記バレル内に配置されるとともに、前記内面と密封係合して前記一次容器内に収容容積を画定するストッパであって、前記収容容積は有益剤を含む、ストッパと
    を備え、
    前記圧力チャンバ内の圧力の上昇は、前記ストッパおよび前記外面に均一に作用する前記圧力チャンバ内の第1の圧力の上昇をもたらして、前記収容容積内の第2の圧力を上昇させ、前記自動インジェクタの外部環境の周囲圧力に対する圧力差を生成し、前記ストッパを前記内面に対して動かして前記収容容積を減少させるとともに、前記有益剤を前記一次容器から放出させる、自動インジェクタ。
  2. 前記収容容積との流体連通を確立するように前記一次容器に対して配置された投与デバイス
    をさらに備え、前記有益剤は、前記投与デバイスを通して放出される、請求項1に記載の自動インジェクタ。
  3. 前記一次容器は、カートリッジを含み、前記自動インジェクタは、
    前記カートリッジと係合して、前記収容容積を前記投与デバイスに対して配置するコネクタ
    をさらに備える、請求項2に記載の自動インジェクタ。
  4. 前記コネクタは、
    遠位端および近位端を有するコネクタ本体と、
    前記投与デバイスを受け入れるように構成された、前記コネクタ本体の前記近位端にある開口部と、
    前記開口部を取り囲むとともに、前記コネクタ本体と前記カートリッジとの間に配置されて、前記カートリッジと前記コネクタとの間にシールを提供する封止面と
    をさらに含む、請求項3に記載の自動インジェクタ。
  5. 前記コネクタは、
    前記カートリッジのフランジに係合するように構成された前記遠位端にある複数のラッチアームであって、前記フランジを受け入れるように半径方向に変位可能である、複数のラッチアームと、
    前記複数のラッチアームの半径方向変位を抑制するために、前記複数のラッチアームに対して位置決め可能なロックリングと
    をさらに含む、請求項4に記載の自動インジェクタ。
  6. 前記圧力チャンバ内の圧力の上昇を引き起こすように選択的に作動可能なエネルギー源
    をさらに備える、請求項1に記載の自動インジェクタ。
  7. 前記圧力チャンバ内の前記第1の圧力は、前記収容容積内の前記第2の圧力に等しい、請求項1に記載の自動インジェクタ。
  8. 前記ストッパと前記圧力チャンバとの間で前記バレル内に配置されたピストンをさらに備え、前記ピストンは、前記バレルの前記内面と共に補助シールインタフェースを画定し、前記補助シールインタフェースは、前記ストッパと前記圧力チャンバとの間に設けられている、請求項1に記載の自動インジェクタ。
  9. 対象に有益剤を投与するための自動インジェクタであって、
    圧力チャンバを含むハウジングと、
    前記圧力チャンバ内に配置されたカートリッジであって、
    剛性円筒形側壁と、遠位端と、前記有益剤を放出するように構成された近位端とを備えるバレルと、
    前記バレル内に移動可能に配置されるとともに、前記側壁に対して封止する第1のストッパであって、前記第1のストッパと前記バレルの前記近位端との間に収容容積が画定される、第1のストッパと、
    前記収容容積内に配置された有益剤と
    を含む、カートリッジと、
    前記自動インジェクタが使用される場合に作動されるとともに、前記圧力チャンバを加圧するように構成された圧力源と、
    前記有益剤を前記カートリッジから移送するとともにそれを前記対象に投与するように構成された投与デバイスと
    を備え、前記カートリッジは、圧力が前記ストッパに向けられて前記収容容積内の前記有益剤を加圧し、圧力が前記側壁の外側に向けられて前記有益剤が前記投与デバイスを通して前記カートリッジから放出される場合に前記有益剤によって前記側壁の内側に加えられる圧力に対抗するように、前記圧力チャンバ内に配置されている、自動インジェクタ。
  10. 前記カートリッジは、前記第1のストッパと前記カートリッジの遠位端との間で前記バレルに移動可能に配置されるとともに前記側壁に対して封止し、前記圧力チャンバ内の流体が前記第1のストッパに到達するのを抑制する第2のストッパをさらに含む、請求項9に記載の自動インジェクタ。
  11. 前記圧力源は、圧縮ガスまたは液化ガスのうちの1つをさらに含む、請求項9に記載の自動インジェクタ。
  12. 前記投与デバイスは、針、マイクロニードル、針のアレイ、ジェットインジェクタノズル、鼻ノズル、ディスペンサ、またはコネクタのうちの1つである、請求項9に記載の自動インジェクタ。
  13. 有益剤を含むカートリッジのためのコネクタであって、
    遠位端および近位端を有する本体と、
    投与デバイスに係合するように構成された前記本体の前記近位端にある開口部と、
    前記開口部を取り囲む封止面と、
    前記カートリッジのフランジに結合するように構成された前記遠位端にある係合機構と、
    ロックリングと
    を備え、前記カートリッジは、
    円筒形側壁と、遠位端部分と、近位端部分とを備える剛性バレルであって、前記近位端部分が開口部および前記フランジを備える、剛性バレルと、
    前記バレル内に移動可能に配置された第1のストッパであって、前記側壁に対して封止して、前記有益剤を格納するために該ストッパと前記近位端部分との間に収容容積を画定する、第1のストッパと、
    前記フランジに対して配置されるとともに、前記近位端部分において前記収容容積内の前記有益剤を封止するように構成されたセプタムと
    を含み、
    前記コネクタの前記係合機構は、前記カートリッジの前記フランジに係合して前記コネクタを前記カートリッジに結合するように構成され、
    前記ロックリングは、前記カートリッジに結合される場合に前記係合機構を取り囲み、前記係合機構が前記フランジから係合解除されるのを抑制する、コネクタ。
  14. 有益剤を格納するとともに送達するためのカートリッジであって、
    円筒形の側壁と、
    第1の端部にある分配ポートと、
    前記側壁に対して移動可能に配置されるとともに、前記分配ポートからオフセットされた第1のストッパであって、前記側壁と係合してそれらの間に流体密封シールを確立する、第1のストッパと、
    収容容積内の前記分配ポートと前記ストッパとの間に収容された有益剤と、
    前記側壁に対して移動可能に配置されるとともに、前記分配ポートの反対側の前記第1のストッパの側に配置された第2のストッパであって、前記側壁と係合してそれらの間に流体密封シールを確立する、第2のストッパと
    を備え、
    前記第2のストッパに力を印加して前記側壁に対して前記第2のストッパを前進させると、前記第2のストッパが前記第1のストッパに対して前進して前記第1のストッパを半径方向に収縮させ、前記第1のストッパと前記側壁との間に作用する法線力を減少させ、それにより、前記第1のストッパおよび前記第2のストッパが前記分配ポートに対して一緒に移動して、前記有益剤を、前記分配ポートを通して放出させる、カートリッジ。
  15. 前記第1のストッパは、
    前記側壁に対して延在するシール領域と、
    ウェルと
    を含み、前記ウェルは、前記第2のストッパが前記第1のストッパに対して移動する場合に、前記第2のストッパが前記ウェルを変位させて前記シール領域を伸張させるように構成されている、請求項14に記載のカートリッジ。
  16. 前記第2のストッパは、シール領域およびポストを含み、前記ポストは、前記第1のストッパの一部を変位させるように構成されている、請求項14に記載のカートリッジ。
  17. 前記第1のストッパと前記第2のストッパとの間に付勢部材が配置されて、前記第1のストッパおよび前記第2のストッパを離すように付勢する、請求項14に記載のカートリッジ。
  18. 前記付勢部材は、前記第1のストッパおよび前記第2のストッパのうちの少なくとも1つの弾性によって提供される、請求項17に記載のカートリッジ。
JP2022580111A 2020-06-26 2021-06-28 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ Pending JP2023532469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023113803A JP2023130466A (ja) 2020-06-26 2023-07-11 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063044896P 2020-06-26 2020-06-26
US63/044,896 2020-06-26
PCT/US2021/039421 WO2021263240A1 (en) 2020-06-26 2021-06-28 Auto-injector with uniform pressure exertion of a primary container

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023113803A Division JP2023130466A (ja) 2020-06-26 2023-07-11 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023532469A true JP2023532469A (ja) 2023-07-28

Family

ID=79032127

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022580111A Pending JP2023532469A (ja) 2020-06-26 2021-06-28 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ
JP2023113803A Pending JP2023130466A (ja) 2020-06-26 2023-07-11 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023113803A Pending JP2023130466A (ja) 2020-06-26 2023-07-11 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20210402097A1 (ja)
EP (1) EP4171685A4 (ja)
JP (2) JP2023532469A (ja)
CN (2) CN116920212A (ja)
AU (1) AU2021297573A1 (ja)
CA (1) CA3184130A1 (ja)
IL (1) IL299421A (ja)
WO (1) WO2021263240A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2016235054B2 (en) 2015-03-24 2020-07-16 Kaleo, Inc. Devices and methods for delivering a lyophilized medicament
CA3145580A1 (en) 2019-08-09 2021-02-18 Kaleo, Inc. Devices and methods for delivery of substances within a prefilled syringe
WO2023173143A2 (en) * 2022-03-11 2023-09-14 Aktivax, Inc. Administration device incorporating a deformable stopper
WO2023245154A1 (en) * 2022-06-16 2023-12-21 West Pharmaceutical Services, Inc. Plunger rod and plunger rod adapter for pistons
CN116421302B (zh) * 2023-06-13 2023-09-01 杭州好克光电仪器有限公司 一种电切镜

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0758255B1 (en) * 1994-05-06 2002-08-14 Amersham Health AS Low drag syringe
US9522237B2 (en) * 2005-01-07 2016-12-20 Becton, Dickinson And Company Positive displacement flush syringe
EP2364741A1 (en) * 2010-03-09 2011-09-14 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Interlock mechanism for defining an operation sequence of an auto-injector
JP5809242B2 (ja) * 2010-04-21 2015-11-10 アッヴィ バイオテクノロジー リミテッド 治療薬の制御送達のための装着型自動注入装置
US8721599B2 (en) * 2010-07-22 2014-05-13 Becton, Dickinson And Company Dual chamber passive retraction needle syringe
US9517307B2 (en) * 2014-07-18 2016-12-13 Kaleo, Inc. Devices and methods for delivering opioid antagonists including formulations for naloxone
JP6716566B2 (ja) * 2014-12-19 2020-07-01 アムジエン・インコーポレーテツド 近接センサ付き薬物送達装置
US10869966B2 (en) * 2015-02-20 2020-12-22 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Syringe systems, piston seal systems, stopper systems, and methods of use and assembly
EP3093035A1 (en) * 2015-05-13 2016-11-16 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Injection device for delivery of a liquid medicament
US10286151B2 (en) * 2016-02-26 2019-05-14 West Pharma. Services IL, Ltd. Plunger with reduced leakage during storage
WO2019032482A2 (en) * 2017-08-09 2019-02-14 Amgen Inc. HYDRAULIC-PNEUMATIC PRESSURE CHAMBER DELIVERY SYSTEM

Also Published As

Publication number Publication date
CN116920212A (zh) 2023-10-24
US20210402097A1 (en) 2021-12-30
WO2021263240A1 (en) 2021-12-30
CN115776902A (zh) 2023-03-10
CA3184130A1 (en) 2021-12-30
AU2021297573A1 (en) 2023-02-02
IL299421A (en) 2023-02-01
EP4171685A1 (en) 2023-05-03
EP4171685A4 (en) 2024-07-17
JP2023130466A (ja) 2023-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023532469A (ja) 一次容器に均一な圧力が作用する自動インジェクタ
US11135371B2 (en) Apparatuses and method for injecting medicaments
JP5203931B2 (ja) 強制ロックアウト機構及び注入速度制限機構を有する注入器装置
CN104853787B (zh) 自动药物输送装置
TWI710388B (zh) 藥劑組裝
CN108290000B (zh) 具有无菌特征部的混合和注射装置
JP2020505202A (ja) 自動注射器デバイス
US20090105685A1 (en) Two Stage Jet Injection Device
US11065392B1 (en) Apparatuses and methods for injecting medicaments
CN109328081B (zh) 带有气动动力单元的药物输送装置
TWI771283B (zh) 自動注射器裝置
US20230372622A1 (en) Dual-chamber delivery device
US11224696B2 (en) Apparatuses and method for injecting medicaments
US11786662B2 (en) Ampule autoinjector systems and methods
US20240091462A1 (en) Medicament delivery member housing assembly

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230329

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20240321

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20240321