JP2023531313A - 内径旋削用の無回転穴加工工具およびかかる穴加工工具を備える穴加工機構 - Google Patents

内径旋削用の無回転穴加工工具およびかかる穴加工工具を備える穴加工機構 Download PDF

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Abstract

細長い本体(6)を備える中ぐり棒(2)と、すくい面(30)、逃げ面(32)、および切れ刃(33)を有する切削要素(5)と、中ぐり棒の能動制振のための電気制御式振動アクチュエータ(8)と、を備える、内径旋削用の無回転穴加工工具。細長い本体の長手軸(7)に対して垂直でありかつ半径方向最も外側の点(39)において切れ刃と交わる、断面方向の平面において見ると、仮想的な直線である第1および第2の基準線L1、L2は半径方向最も外側の点において切れ刃と交わり、第1の基準線L1は切削要素の外側で逃げ面(32)に対して6°の角度で延びており、第2の基準線L2はすくい面(30)と逃げ面(32)との間で第1の基準線L1に対して10~40°の角度で延びている。上記アクチュエータは、その作用軸(10)が第2の基準線L2と平行に延びている状態で配置されている。【選択図】図6

Description

本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の内径旋削用の無回転穴加工工具に関する。本発明はまた、かかる穴加工工具を備える穴加工機構にも関する。
回転する金属材料工作物に対して内径旋削作業を行うために、自由端に切削要素を有する片持中ぐり棒を備える穴加工工具が使用される場合がある。内径旋削作業は、工作物の何らかの種類の穴に位置するその工作物の内面を機械加工するものであり、中ぐり棒は穴の内面の機械加工中、工作物の穴の中の深く深くへと漸進的に移動される。内径旋削作業は例えば、工作物の既存の穴を大きくする、またはかかる穴の内面を平滑にするために行われ得る。内径旋削作業中、切削要素は回転する工作物から切削力を受けるが、これには、工作物の回転軸に対して垂直に延び回転軸および切削要素と工作物との間の接点と交わる線に沿って方向付けられる、半径方向の力と、切削要素と工作物との間の接点において半径方向の力に対して垂直に工作物表面の接線方向に方向付けられる、接線方向の力と、が含まれる。これらの相互に垂直な切削力は中ぐり棒に振動を誘起することになり、そして中ぐり棒は、ノイズ、工作物の表面仕上げの損傷、工具破損、および他の望まれない影響を引き起こす場合がある。
工作物の機械加工中に中ぐり棒の外側端部にある切削要素に対する切削力によって引き起こされる中ぐり棒の振動を低減するために、様々なタイプの能動ダンピングシステムが開発されている。かかる能動ダンピングシステムは、中ぐり棒の振動を感知するための少なくとも1つの振動センサと、中ぐり棒において振動力を生成するための少なくとも1つの電気制御式振動アクチュエータと、を備えることができ、振動アクチュエータは、切削力によって中ぐり棒に誘起された振動に干渉し以ってこれを相殺することになる逆振動を中ぐり棒に導入するべく、電子制御ユニットによって1つまたは複数の振動センサからの測定信号に応じて制御される。
上述したタイプの能動ダンピングシステムが米国特許第5170103A号に記載されており、同特許では振動アクチュエータが中ぐり棒内部のキャビティ内に収容されている。
発明の目的
本発明の目的は、新規な好ましい設計を有する上述したタイプの無回転穴加工工具を提供することである。
本発明によれば、上記の目的は請求項1に規定する特徴を有する無回転穴加工工具によって達成される。
本発明に係る無回転穴加工工具は内径旋削のために使用されるものであり、
金属切削機の支持構造に取り付けられるように構成されている細長い本体を備える中ぐり棒であり、細長い本体は後端部および反対側の前端部を有する、中ぐり棒と、
切削要素を具備した工具部分であり、工具部分は細長い本体の前端部に着脱可能に取り付けられているかまたはこれと一体に形成されており、切削要素はすくい面、逃げ面、およびすくい面と逃げ面とが交わる部分に形成されている切れ刃を備える、工具部分と、を備える。
本発明の穴加工工具を適切な様式で定義できるようにするために、上述した細長い本体の長手軸に対して垂直でありかつ切れ刃上の半径方向最も外側の点において切れ刃と交わる断面方向の平面において、以下の仮想的な基準線が定められる:
半径方向最も外側の点において切れ刃と交わり切削要素の外側で逃げ面に対して6°の角度で延びている、仮想的な直線である第1の基準線L1、および
半径方向最も外側の点において切れ刃と交わり、すくい面と逃げ面との間に第1の基準線L1に対して10~40°の角度で延びている、仮想的な直線である第2の基準線L2。好ましくは、第2の基準線L2はすくい面と逃げ面との間に第1の基準線L1に対して10~30°の角度で延びている。
中ぐり棒は、以下では第1のアクチュエータと呼ばれる、アクチュエータの作用軸と平行または実質的に平行に振動力を生成するように構成れている、中ぐり棒の能動制振のための電気制御式振動アクチュエータを備え、このアクチュエータは1つの単独作用軸を有する単軸アクチュエータであり、その作用軸が上述した第2の基準線L2と平行または実質的に平行に延びている状態で、細長い本体内に配置されている。
内径旋削のために使用されることになる無回転穴加工工具の切削要素の逃げ角は通常6°または6°付近であり、このことは切削要素に対する上述した接線方向の切削力が上で定義した第1の基準線L1に実質的に沿って方向付けられることを示唆しているが、一方で、上述した切削要素に対する半径方向の切削力は、この第1の基準線L1に対して実質的に垂直に方向付けられることになる。
内径旋削中に無回転穴加工工具の中ぐり棒に誘起される振動は、主に上述した切削要素に対する接線方向および半径方向の切削力によって引き起こされ、これらの力は切削要素に対して、切削要素と工作物との間の接点において、すなわち切削要素の切れ刃上の半径方向最も外側の点において作用する。切削要素に対する接線方向および半径方向の切削力F、Fは、細長い本体の長手軸に対して垂直であり、切削要素と工作物との間の接点と交わる平面内、すなわち上で定義した断面方向の平面に対応する平面内に方向付けられる。切削要素に対する半径方向および接線方向の切削力F、Fの合力Fres(図7cを参照)は、切れ刃上の半径方向最も外側の点においてその適用点を有し、接線方向および半径方向の切削力と同じ平面内、すなわち上で定義した断面方向の平面に対応する平面内で、切削要素のすくい面と逃げ面との間に延在することになる。合力Fresと接線方向の切削力Fとの間の角度、およびしたがって合力と第1の基準線L1との間の角度は、接線方向の切削力Fの大きさと半径方向の切削力Fの大きさとの間の関係によって決まる。そしてこの関係は、切削の深さaおよび切れ刃のコーナ半径rεによって決まる。当業者によく知られている原理に基づく簡単な計算によって、内径旋削に関する通常の動作条件下での接線方向の切削力Fの大きさと半径方向の切削力Fの大きさとの間の関係は、合力Fresと接線方向の切削力Fとの間の角度、およびしたがって合力と第1の基準線L1との間の角度が、10~40°の範囲となるようなものである、と結論付けることができる。例えば、切削の深さaが0.5rε≦a≦rεとなるようなものである場合、接線方向の切削力Fと半径方向の切削力Fとの間の関係は約2:1であり、このことは、合力Fresと接線方向の切削力Fとの間の角度、およびしたがって合力と第1の基準線L1との間の角度が、約27°であることを示唆している。切削の深さaが2rε≦a≦3rεとなるようなものである場合、接線方向の切削力Fと半径方向の切削力Fとの間の関係は約4:1であり、このことは、合力Fresと接線方向の切削力Fとの間の角度、およびしたがって合力と第1の基準線L1との間の角度が、約14°であることを示唆している。
第2の基準線L2の向きは切削要素に対する上述した合力の想定される向きを表すよう意図されており、このことは、第1のアクチュエータが細長い本体内に、その作用軸が切削要素に対する合力の想定される向きと実質的に平行に延びている状態で配置されており、そしてこのことによりこのアクチュエータが、切削要素に対する接線方向および半径方向の切削力の組み合わされた効果によって引き起こされる振動を効率的にダンピングすることが可能になることを示唆している。アクチュエータのこの構成を用いると、1つの単独のアクチュエータの使用によって、中ぐり棒の効率的な制振を達成することが可能になるであろう。
本発明の実施形態によれば、第1のアクチュエータは、第1のアクチュエータの中心軸が細長い本体の長手軸と整列または実質的に整列されるように、細長い本体内に配置されている。細長い本体内での第1のアクチュエータの心出しがこのことによって達成されるが、このことは第1のアクチュエータの制御において使用される計算を単純化し、以って、中ぐり棒における振動に対して正確かつ迅速な様式で応答およびダンピングを行う優れた能力を有する、ダンピングシステムの実現を可能にする。ただし、第1のアクチュエータは代替として、その中心軸を細長い本体の長手軸と整列させずに配置されてもよい。
本発明の別の実施形態によれば、第1のアクチュエータは細長い本体内でその回転位置を調整可能である、および/または、工具部分は細長い本体に対してその回転位置に調整可能である。このことによって、例えば切削の深さaに応じてダンピング特性を最適化するための、第1のアクチュエータの切削要素に対する角度位置の調整が可能になるであろう。
本発明の別の実施形態によれば、中ぐり棒は中ぐり棒の能動制振のための第2の電気制御式振動アクチュエータを備え、第2のアクチュエータは第2のアクチュエータの作用軸と平行または実質的に平行に振動力を生成するように構成されており、第2のアクチュエータは1つの単独作用軸を有する単軸アクチュエータであり、第2のアクチュエータは細長い本体内に第1のアクチュエータと長手方向に直列に配置されている。第2のアクチュエータは、第1のアクチュエータが切削要素に作用する切削力によって中ぐり棒に誘起された振動をダンピングするのを支援することになり、以ってダンピング特性の改善を可能にする。第1および第2のアクチュエータは好ましくは、第1のアクチュエータの中心軸と第2のアクチュエータの中心軸とが互いに整列または実質的に整列されるように、細長い本体内に配置されている。
本発明の別の実施形態によれば、第1および第2のアクチュエータは、それらの作用軸の角度を互いにずらして、好ましくは互いに垂直に配置されており、第1のアクチュエータは好ましくは上記工具部分と第2のアクチュエータとの間に配置されている。このことによって、異なるアクチュエータが中ぐり棒の長手軸に対して異なる角度方向で振動の相殺に注力することになり、このことによって効率的な制振の達成が容易になる。
上述した第1および第2のアクチュエータに加えて、中ぐり棒もまた、それが所望であれば、任意の好適な様式で細長い本体内に配置される1つまたは複数の追加の振動アクチュエータを備えてもよい。
本発明の別の実施形態によれば、細長い本体は、
支持構造に取り付けられるように構成されている細長い主要部分であって、後端部および反対側の前端部を有する、細長い主要部分と、
主要部分の前端部に面する後端部および反対側の前端部を有する前側部分であって、前側部分の前端部は工具部分を担持するように配置されている、前側部分と、
主要部分の前端部と前側部分の後端部との間に配置されており、上記第1および第2のアクチュエータの少なくとも一方を収容している、少なくとも1つのダンピングモジュールと、を備える。
上述した細長い本体の前側部分は、少なくとも1つのダンピングモジュールを介して細長い本体の主要部分に接続されており、少なくとも1つのダンピングモジュールは、細長い本体のある長さ区間を構成している。したがって、主要部分、少なくとも1つのダンピングモジュール、および前側部分は、細長い本体の長手方向において見られるような、細長い本体の連続して配置された個別の長さ区間を構成している。このことによって、最初に関連付けられるダンピングモジュールのケーシング内にアクチュエータを装着すること、および次いで細長い本体の主要部分と前側部分との間にダンピングモジュールを固着することによって、振動アクチュエータを中ぐり棒の細長い本体に統合することができ、このことによって中ぐり棒の組み付けが容易になる。この場合、切削要素と工作物との間の接点に対するアクチュエータの作用方向は、必要な場合、関連付けられたダンピングモジュールの回転位置を細長い本体の前側部分に対して調整することによって調整され得る。また更に、アクチュエータを別個のダンピングモジュール内に収容することによって、ダンピングモジュールを修正することでダンピング特性を特定の要望に容易に適合させることができ、このとき中ぐり棒の他の部分を変更する必要はない。中ぐり棒におけるアクチュエータの数は、細長い本体の主要部分と前側部分との間に配置されているダンピングモジュールの数を変更することによって、特定の要望に応じて容易に変更することができる。細長い本体の主要部分と前側部分との間に配置されている分離されたダンピングモジュール内にアクチュエータを配置することによってまた、アクチュエータを細長い本体の前端部の近くに位置付けることも容易になるが、これは中ぐり棒の振動が生成される切削要素に近接しているため、アクチュエータにとって好ましい位置である。また更に、別個のダンピングモジュールの使用によって、ダンピングマスおよびアクチュエータのストロークを最大化する目的で、中ぐり棒のこの部分をアクチュエータの要件に適合させることがより容易になる。
ただし、中ぐり棒の細長い本体は代替として上述したタイプの別個のダンピングモジュールを有さなくてもよく、その場合、各アクチュエータは細長い本体内部のキャビティ内に収容される。
主要部分および/または前側部分および/または少なくとも1つのダンピングモジュールは、有利には円筒形であり、好ましくは真円円筒形である。
本発明の実施形態によれば、主要部分の外周および少なくとも1つのダンピングモジュールの外周は、互いに面一または実質的に面一である。中ぐり棒の細長い本体はこのことによって、平滑な外周表面を有して設計され得る。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つのダンピングモジュールは、好ましくは少なくとも1つのダンピングモジュールの通路を通って延在する連結ロッドによって、主要部分と前側部分との間に挟持されている。このことによって、1つまたは複数のダンピングモジュールは、細長い本体の主要部分と前側部分との間に単純かつ確実な様式で固定され得る。連結ロッドの各1つは、主要部分に固定されている第1の端部と、前側部分に固定されている反対側の第2の端部とを有し得る。
本発明の別の実施形態によれば、細長い本体は、主要部の前端部分と前側部分の後端部との間に互いに直列に配置されている、上述したタイプの少なくとも2つのダンピングモジュールを備え、第1および第2のアクチュエータはそれらダンピングモジュールのうちのそれぞれ異なる方の中に配置されている。このことによって、第1および第2のアクチュエータは中ぐり棒の細長い本体に単純な様式で統合され得る。代替として、第1および第2のアクチュエータは1つの同じダンピングモジュール内に収容されてもよい。少なくとも2つのダンピングモジュールは有利には、互いに対して当接するように配置される。ただし、何らかの種類の中間要素を代替として少なくとも2つのダンピングモジュールの間に配置してもよい。細長い本体の前側部分は好ましくは、その後端部を少なくとも2つのダンピングモジュールのうちの最も前にある1つの前端部に対して当接させて配置されている。しかしながら、何らかの種類の中間要素を代替として前側部分と最も前にあるダンピングモジュールとの間に配置してもよい。少なくとも2つのダンピングモジュールのうちの最も後ろにある1つは好ましくは、その後端部を細長い本体の主要部分の前端部に対して当接させて配置される。ただし、何らかの種類の中間要素を代替として主要部分と最も後ろにあるダンピングモジュールとの間に配置してもよい。
細長い本体の製造を容易にするために、上記少なくとも2つのダンピングモジュールは、同じ設計およびサイズのものであるのが有利である。
本発明に係る穴加工工具の更に有利な特徴が、以下に続く説明から明らかになろう。
本発明はまた、上述したタイプの中ぐり棒と、第1のアクチュエータにおける振動力の生成を制御するべくこのアクチュエータへの電流を制御するように構成されている電子制御ユニットと、を備える、穴加工機構に関する。穴加工機構は好ましくはまた、中ぐり棒の振動に関連する測定信号を生成するようにおよび測定信号を電子制御ユニットに送信するように構成されている、少なくとも1つの振動センサを備え、電子制御ユニットは、少なくとも1つの振動センサから測定信号を受信し、少なくとも1つの振動センサからの測定信号に応じて第1のアクチュエータへの電流を制御し、このことによってこれらの測定信号に応じて第1のアクチュエータにおける振動力の生成を制御するように構成されている。中ぐり棒が第2の電気制御式振動アクチュエータを備える場合、制御ユニットはまた、測定信号に応じて第2のアクチュエータにおける振動力の生成を制御するべく、第2のアクチュエータへの電流を制御するようにも構成され得る。
少なくとも1つの振動センサは好ましくは細長い本体の前端部に、または上記工具部分に装着されている。このことによって切削要素に近い位置で振動が検出されることになるが、このことによって、切削要素に作用する切削力によって誘起された振動を、効率的に相殺することが可能になる。
本発明に係る穴加工機構の更に有利な特徴が、以下に続く説明から明らかになろう。
付属の図面を参照して、例として言及される本発明の実施形態の具体的な説明を以下に記載する。
本発明の実施形態に係る無回転穴加工工具の側面図である。 図1の線II-IIに従う長手断面図である。 図1の穴加工工具の分解図である。 図1の穴加工工具の別の方向からの分解図である。 図1の穴加工工具の前端部の斜視図である。 図1の穴加工工具の正面図である。 図1の穴加工工具に含まれる切削要素の上方からの斜視図である。 図7aの切削要素の下方からの斜視図である。 図7aの切削要素の側面図である。 代替の切削要素の上方からの斜視図である。 図8aの切削要素の下方からの斜視図である。 図8aの切削要素の側面図である。 本発明の実施形態に係る穴加工機構の概略図である。 本発明の代替の実施形態に係る穴加工機構の概略図である。 本発明の別の代替の実施形態に係る穴加工機構の概略図である。 本発明の代替の実施形態に係る無回転穴加工工具の側面図である。 図12の線XIII-XIIIに従う長手断面図である。
本発明の実施形態に係る無回転穴加工工具1が図1~図5に図示されている。穴加工工具1は、回転する金属材料工作物に対して内径旋削の形態の機械加工作業を行うために使用されるものである。穴加工工具1は中ぐり棒2を備え、これは(図9~図11に非常に概略的に図示されている)金属切削機の支持構造3に、この支持構造3から片持ち梁の様式で突出するように固定されることになる。中ぐり棒2は、金属切削機の支持構造3に取り付けられるように構成されている細長い本体6を備える。細長い本体6は、後端部6bと反対側の前端部6aとを有する。細長い本体の長手軸7は、細長い本体の後端部6bと前端部6aとの間に延在する。
穴加工工具1はまた切削要素5を具備した工具部分4も備え、この工具部分4は細長い本体6によって担持され、細長い本体にその前端部6aにおいて装着される。代替として、工具部分4は細長い本体の前端部6aと一体に形成されてもよく、このことは工具部分4と細長い本体6とが組み合わされて共通の構成要素となることを示唆している。
中ぐり棒2は、中ぐり棒2の能動制振のための電気制御式振動アクチュエータ8を備える。このアクチュエータ8は移動可能に配置されているダンピングマス9を備え、このダンピングマスの移動によって、アクチュエータの作用軸10と平行にまたは少なくとも実質的に平行に振動力を生成するように構成されている。アクチュエータ8は、1つの単独作用軸10を有する単軸アクチュエータである。
アクチュエータ8は、回転する工作物の機械加工中に切削要素5に作用する切削力によって中ぐり棒2に誘起された振動を相殺するために、振動力を生成するように構成されている。アクチュエータ8によって生成された振動力はまた、切削要素5によって工作物から切削されたより大きい金属チップを細片へと破砕するべく、切削要素5を間欠的に振動させるために使用されてもよい。
アクチュエータ8は電磁タイプのものであってもよく、その場合振動力は電磁的に生成される。ただし、任意の他の好適なタイプの振動アクチュエータも使用され得る。
工具部分4に固定されている切削要素5は、図7a~図7cに図示されているような正の切削要素であっても、または図8a~図8cに図示されているような負の切削要素であってもよい。切削要素5は、上側すくい面30と、すくい面30と平行または実質的に平行に延在する底面31と、すくい面30と底面31との間に延在する周縁逃げ面32と、を備える。切れ刃33は、すくい面30と逃げ面32とが交わる部分に形成されている。図示されている例では、切れ刃33はすくい面30の全周にその周縁に沿って延在する。正の切削要素5である場合、図7cに図示されているように、逃げ面32はすくい面30に対して鋭角φを成して延在する。負の切削要素5である場合、図8cに図示されているように、逃げ面32はすくい面30に対して直角に延在する。
すくい面30と底面31との間に切削要素5を横切って穴34が延在する。切削要素5は工具部分4に取り外し可能に装着されるように構成されており、このとき切削要素5の底面31は、工具部分4に切削要素のために設けられた座部上の支持表面35(図6を参照)に当接保持される。切削要素5はねじ(図5を参照)の形態の固止要素36によって工具部分4の上記座部に固定されており、このねじは切削要素5の穴34を通って延在し、座部上の支持表面35のねじ穴の中に係合される。
図示されている例では、切削要素5は、切削要素の両側に互いに対置されて位置付けられた2つの切削コーナ37を備える。切削要素5は、切削コーナ37の一方が細長い本体6の長手軸7から離れる方へと外向きに面した状態で工具部分4に固定されることになり、切削要素5はこの外向きに面した切削コーナ37を介して回転する工作物と接触することが意図されている。回転する工作物の内径旋削中、穴加工工具1は通常、図7cおよび図8cに図示されているように、工作物に対して、上述した切削要素5に対する接線方向の力Fが逃げ面32に対して約6°の角度θで方向付けられることになるように位置付けられる。
仮想的な直線である第1および第2の基準線L1、L2(図6を参照)が、細長い本体6の長手軸7に対して垂直でありかつ半径方向最も外側の点39において切れ刃33と交わる、断面方向の平面内に定められる。第1の基準線L1は、半径方向最も外側の点39において切れ刃33と交わり、この断面方向の平面内に、切削要素5の外側で逃げ面32に対して6°の角度βで延びる、すなわちこの角度βは切削要素5の外側で測定される。したがって、6°の逃げ角を有する図7a~図7cに図示されているタイプの正の切削要素5が工具部分4に固定される場合、第1の基準線L1は、図6に図示されているように、切削要素のすくい面30に対して垂直に延び得る。
第2の基準線L2は、半径方向最も外側の点39において切れ刃33と交わり、すくい面30と逃げ面32との間に第1の基準線L1に対して10~40°の範囲の角度αで延びている。
アクチュエータ8は細長い本体6内に、その作用軸10が第2の基準線L2と平行または少なくとも実質的に平行に延びるような位置で配置されている。したがって、上述した断面方向の平面において見ると、アクチュエータ8の作用軸10は、第1の基準線L1に対して10~40°の角度を形成している。
アクチュエータ8は好ましくは、アクチュエータの中心軸11が細長い本体の長手軸7と整列または実質的に整列されるように、細長い本体6内に配置されている。
アクチュエータ8の作用軸10は、その中心軸11に対して垂直に延びている。また更に、アクチュエータ8の作用軸10は、細長い本体6の長手軸7に対して垂直な断面方向の平面内に延びている。
図1~図5に図示した実施形態では、中ぐり棒2の細長い本体6は個別の部分12、13、14から構成されており、これらは互いに接続され共に細長い本体6を形成しており、これらの部分12、13、14は細長い本体6の個別の長さ区間、すなわち個別のセグメントを構成している。したがって、これらの部分12、13、14は、中ぐり棒の細長い本体6の、その長手方向において見た場合の連続した区間を構成している。この場合、細長い本体6は、金属切削機の支持構造3に取り付けられるように構成されている細長い主要部分12を備える。この主要部分12は、後端部12bと反対側の前端部12aとを有する。主要部分12は好ましくは管状であり、上記支持構造3にその後端部12bにおいて取り付けられることになる。図示されている実施形態では、主要部分12は円筒形であり、円形の断面形状を有する。ただし、主要部分12はまた、任意の他の好適な断面形状、例えば楕円形または多角形の断面形状なども有し得る。
図1~図5に図示されている細長い本体6は、前側部分13を更に備える。この前側部分13は、主要部分12の前端部12aに面する後端部13bと、反対側の前端部13aと、を有する。前側部分の前端部13aは、上述した工具部分4を担持するように配置されている。したがって、この工具部分4は、細長い本体の前側部分13にその前端部13aにおいて取り付けられる。代替として、工具部分4は前側部分13と一体に形成されてもよく、このことは工具部分4と前側部分13とが組み合わされて共通の構成要素となることを示唆している。図示されている実施形態では、前側部分13は円筒形であり、円形の断面形状を有する。ただし、前側部分13はまた、任意の他の好適な断面形状、例えば楕円形または多角形の断面形状なども有し得る。
図1~図5に図示されている細長い本体6はまた、主要部分12の前端部12aと前側部分13の後端部13bとの間に配置されているダンピングモジュール14も備え、このダンピングモジュール14は、主要部分12に面する後端部14bと、前側部分13に面する反対側の前端部14aとを有する。前側部分13はダンピングモジュール14を介して主要部分12に接続されている。図示されている実施形態では、ダンピングモジュール14は円筒形であり、円形の断面形状を有する。ただし、ダンピングモジュール14はまた、任意の他の好適な断面形状、例えば楕円形または多角形の断面形状なども有し得る。
ダンピングモジュール14にはアクチュエータ8が収容されており、アクチュエータ8はダンピングモジュールのハウジング15内に配置されており、アクチュエータ8のダンピングマス9はこのハウジング15に対して移動可能である。図示されている実施形態では、ダンピングマス9は、ダンピングマス9の両側に配置されている戻しばね16の作用に抗して、ダンピングモジュール14のハウジング15に対して移動可能である。
図1、図2、および図5に図示されているように、主要部分12の外周18およびダンピングモジュール14の外周19は有利には、互いに面一または実質的に面一である。また更に、前側部分13の外周20は有利には、ダンピングモジュール14の外周19と面一または実質的に面一である。
中ぐり棒2の保守および修理を容易にするために、主要部分12、ダンピングモジュール14、および前側部分13は好ましくは、互いに着脱可能に装着されている。図示されている実施形態では、ダンピングモジュール14は、連結ロッド22によって主要部分12と前側部分13との間に挟持される。各連結ロッド22は、主要部分12に固定されている第1の端部22aと、前側部分13に固定されている反対側の第2の端部22bとを有する。また更に、各連結ロッド22は、ダンピングモジュール14の通路23を通って延在する。細長い本体6の異なる部分12、13、14は代替として、任意の他の好適な様式で互いに装着されてもよい。
図示されている実施形態では、ダンピングモジュール14内のアクチュエータ8にはダンピングモジュールの両側にある2つの開口部を通してアクセス可能であり、各開口部は着脱可能に装着されているカバー24によって覆われており、このカバー24はダンピングモジュールの外周19の一部を形成し、関連付けられた開口部内にねじの形態の固止要素25によって固着される。上述した連結ロッド22のうちのいくつかのための通路23が、カバー24に設けられてもよい。
図示されている実施形態では、細長い本体6の主要部分12を通って軸方向に延在する第1の送給パイプ26と、細長い本体の主要部分12と前側部分13との間で連結ロッド22と平行に延在する少なくとも1つの第2の送給パイプ27とを通して、工具部分4に冷却流体が供給される。図示した例では、中ぐり棒2は、2つのかかる第2の送給パイプ27を具備している。第1の送給パイプ26は、主要部分12にその前端部12aにおいて固定されている第1の端部片28aと、主要部分12にその後端部12bにおいて固定されている第2の端部片28bとによって、細長い本体の主要部分12に固定されている。第2の送給パイプ27の各1つは、第1の端部片28aの内部チャネルを介して第1の送給パイプ26に接続されている。また更に、第2の送給パイプ27の各1つは、ダンピングモジュール14の相互に整列された通路29を通って延在するように配置され得る。
切削要素5に対するアクチュエータ8の作用軸10の角度位置の調整を可能にするために、細長い本体6の前側部分13はダンピングモジュール14に対してその回転位置を調整可能であってもよく、このことは、前側部分13がダンピングモジュール14に、ダンピングモジュールに対する選択可能な様々な回転位置で取り付け可能であることを示唆している。ダンピングモジュール14に対して前側部分13の回転をこのように調整可能であることの代替として、またはこのことと組み合わせて、切削要素5を具備した工具部分4は、細長い本体の前側部分13に対するその回転位置を調整可能であってもよく、このことは、工具部分4を前側部分13に、前側部分に対する選択可能な様々な回転位置において取り付け可能であることを示唆している。ダンピングモジュール14はまた、そのアクチュエータ8がその回転位置をダンピングモジュールのケーシングに対して調整可能となり得るように配置されてもよい。アクチュエータ8の回転位置、すなわち切削要素5に対するその角度位置は、無段調整または段階的調整が可能である。アクチュエータの最適な回転位置は事前に、すなわち工作物の機械加工工程が開始される前に、切削データおよび/または工作物材料の特性および/または切削条件に基づいて計算されてもよい。最適なアクチュエータの回転位置とは、アクチュエータの作用軸が合力Fresと平行に方向付けられている回転位置を意味する。ただし、機械加工工程中、アクチュエータの回転位置はまた、例えば、モータの角度位置を制御および調整しこのことによりアクチュエータの回転位置をその最適な回転位置へと調整するべくモータへの電流を制御するように構成された電子制御ユニットによって制御される、好ましくは穴加工工具内に配置されている/含まれている、好適な種類のモータを用いて、能動的かつ連続的に制御および調整されてもよい。モータへの電流を制御するように構成される電子制御ユニットは、同じ電子制御ユニット41であっても別個のものであってもよい。
上記したタイプの中ぐり棒2を備える穴加工機構40の異なる実施形態が、図9~図11に非常に概略的に図示されている。穴加工機構40は、細長い本体6内のアクチュエータ8における振動力の生成を制御するべくこのアクチュエータへの電流の供給を制御するように構成されている、電子制御ユニット41を更に備える。電流は電源からアクチュエータ8に供給されるが、この電源は、図9に図示されているような外部電源42であっても、あるいは、図11に図示されているように細長い本体6に、または図10に図示されているように支持構造3もしくは金属切削機の任意の他の部分に装着されている、電力供給ユニット42’であってもよい。電力供給ユニット42’は、例えば電気エネルギーを貯蔵するためのバッテリの形態の、少なくとも1つのエネルギー貯蔵部材を備える。電子制御ユニット41は、図10および図11に図示されているように細長い本体6の前側部分13に装着されてもよく、または細長い本体の任意の他の部分に装着されてもよい。更なる代替として、電子制御ユニット41は図9に図示されているように、金属切削機の支持構造3または任意の他の部分に装着されてもよい。
穴加工機構40は、中ぐり棒2の振動に関連する測定信号を生成するように、およびワイヤレス接続またはケーブル接続を介して電子制御ユニット41に測定信号を送信するように構成されている、例えば加速度計の形態の、少なくとも1つの振動センサ43を更に備える。上記少なくとも1つの振動センサ43は好ましくは、細長い本体6の前側部分13にまたは工具部分4に装着されるが、代替として細長い本体6の任意の他の好適な部分に装着されてもよい。
電子制御ユニット41は少なくとも1つの振動センサ43から測定信号を受信するように、および、これらの測定信号に応じてアクチュエータ8への電流の供給を制御し、このことによってこれらの測定信号に応じてアクチュエータ8における振動力の生成を制御し、以って工作物の機械加工中に切削要素5に作用する切削力F、Fによって中ぐり棒2に誘起された振動を相殺するように、構成されている。
図1~図5に図示した実施形態では、中ぐり棒2はただ1つの振動アクチュエータ8を備える。ただし中ぐり棒2は代替として、中ぐり棒の能動制振のための1つまたは複数の追加の電気制御式振動アクチュエータを備えてもよい。
図12および図13に図示した実施形態では、中ぐり棒2は、中ぐり棒2の能動制振のための、第1および第2の電気制御式振動アクチュエータ8a、8bを備える。第1の振動アクチュエータ8aは図1~図5を参照して上記したアクチュエータ8と同じ設計を有し、このアクチュエータ8と同じ様式で細長い本体6内に配置されている。したがって、第1のアクチュエータ8aは1つの単独作用軸10aを有する単軸アクチュエータであり、その作用軸10aが上述した第2の基準線L2と平行にまたは少なくとも実質的に平行に延びている状態で、細長い本体6内に配置されている。第2のアクチュエータ8bは同様に1つの単独作用軸10bを有する単軸アクチュエータであり、第1のアクチュエータ8aと同じタイプのアクチュエータであってもよい。第2のアクチュエータ8bは、細長い本体6内に第1のアクチュエータ8aと長手方向に連続して配置されている。したがって、第1および第2のアクチュエータ8a、8bは細長い本体6の長手方向において連続して配置されており、好ましくは、第1のアクチュエータ8aの中心軸11aと第2のアクチュエータ8bの中心軸11bとが、互いに整列または実質的に整列される。
第1および第2のアクチュエータ8a、8bは、それらの作用軸10a、10bの角度を互いにずらして、好ましくは互いに垂直に配置されている。図12および図13に図示されている例では、第2のアクチュエータ8bは、工具部分4と第1のアクチュエータ8aとの間に配置されている。ただし、第1および第2のアクチュエータ8a、8bは有利には反対の順序で配置される、すなわち、第1のアクチュエータ8aが工具部分4と第2のアクチュエータ8bとの間に配置される。
図12および図13に図示した実施形態では、細長い本体6は、図1~図5を参照して上記したタイプの主要部分12および前側部分13を備える。図12および図13に図示されている細長い本体6は、図1~図5を参照して上記したタイプの2つのダンピングモジュール14を更に備え、これらのダンピングモジュール14は、主要部分12の前端部12aと前側部分13の後端部13bとの間に互いに直列に配置されている。この場合、第1および第2のアクチュエータ8a、8bは、異なるダンピングモジュール14内に配置されている。ただし、第1および第2のアクチュエータ8a、8bは代替として、1つの同じダンピングモジュール14内に配置されてもよい。
図12および図13に図示した実施形態では、ダンピングモジュール14は互いに対して直接当接し、ダンピングモジュールのうちの最も前にあるものの後端部14bは、他方のダンピングモジュール、すなわち最も後ろにあるダンピングモジュールの前端部14aに対して当接する。図12および図13に図示されているように、前側部分13は、その後端部13bを最も前にあるダンピングモジュールの前端部14aに対して直接当接させて配置されてもよく、最も後ろにあるダンピングモジュールは、その後端部14bを主要部分12の前端部12aに対して直接当接させて配置されてもよい。
細長い本体6が3つ以上の振動アクチュエータを具備している場合、細長い本体は、3つ以上のダンピングモジュール14を備え得る。ダンピングモジュール14の数が2つ以上である場合、それらは、それらのそれぞれの回転位置が互いに対して調整可能となり得るように配置され得る。
本発明は当然ながら上記した実施形態にいかなる意味においても制限されない。そうではなく、付属の特許請求の範囲に規定されているような本発明の基本的な発想から逸脱することなく、それら実施形態の修正が様々に可能であることが、当業者には明らかであろう。

Claims (15)

  1. 金属切削機の支持構造に取り付けられるように構成されている細長い本体(6)を備える中ぐり棒(2)であり、前記細長い本体(6)は後端部(6b)および反対側の前端部(6a)を有する、中ぐり棒(2)と、
    切削要素(5)を具備した工具部分(4)であり、前記工具部分(4)は前記細長い本体(6)の前記前端部(6a)に着脱可能に取り付けられているかまたはこれと一体に形成されており、前記切削要素(5)はすくい面(30)、逃げ面(32)、および前記すくい面と前記逃げ面とが交わる部分に形成されている切れ刃(33)を備え、前記細長い本体(6)の長手軸(7)に対して垂直でありかつ半径方向最も外側の点(39)において前記切れ刃(33)と交わる、断面方向の平面において見ると、
    仮想的な直線である第1の基準線L1は、前記半径方向最も外側の点(39)において前記切れ刃(33)と交わり、前記切削要素(5)の外側で前記逃げ面(32)に対して6°の角度(β)で延びており、
    仮想的な直線である第2の基準線L2は、前記半径方向最も外側の点(39)において前記切れ刃(33)と交わり、前記すくい面(30)と前記逃げ面(32)との間に前記第1の基準線L1に対して10~40°の角度(α)で延びている、工具部分(4)と、
    を備える、内径旋削用の無回転穴加工工具であって、
    前記中ぐり棒(2)は前記中ぐり棒(2)の能動制振のための第1の電気制御式振動アクチュエータ(8、8a)を備え、前記第1のアクチュエータ(8、8a)は前記第1のアクチュエータの作用軸(10、10a)と平行または実質的に平行に振動力を生成するように構成されており、前記第1のアクチュエータ(8、8a)は1つの単独作用軸(10、10a)を有する単軸アクチュエータであることと、
    前記第1のアクチュエータ(8、8a)はその作用軸(10、10a)が前記第2の基準線L2と平行または実質的に平行に延びている状態で前記細長い本体(6)内に配置されていることと、
    を特徴とする、内径旋削用の無回転穴加工工具。
  2. 前記第1のアクチュエータ(8、8a)は、前記第1のアクチュエータの中心軸(11、11a)が前記細長い本体の前記長手軸(7)と整列または実質的に整列されるように、前記細長い本体(6)内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の無回転穴加工工具。
  3. 前記第1のアクチュエータ(8、8a)は前記細長い本体(6)内でその回転位置で調整可能であることを、および/または、前記工具部分(4)は前記細長い本体(6)に対してその回転位置で調整可能であることを特徴とする、請求項1または2に記載の無回転穴加工工具。
  4. 前記中ぐり棒(2)は前記中ぐり棒(2)の能動制振のための第2の電気制御式振動アクチュエータ(8b)を備え、前記第2のアクチュエータ(8b)は前記第2のアクチュエータの作用軸(10b)と平行または実質的に平行に振動力を生成するように構成されており、前記第2のアクチュエータ(8b)は1つの単独作用軸(10b)を有する単軸アクチュエータであり、前記第2のアクチュエータ(8b)は前記細長い本体(6)内に前記第1のアクチュエータ(8a)と長手方向に直列に配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  5. 前記第1および第2のアクチュエータ(8a、8b)がそれらの作用軸(10a、10b)の角度を互いにずらして配置されており、前記第1のアクチュエータ(8a)は好ましくは前記工具部分(4)と前記第2のアクチュエータ(8b)との間に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の無回転穴加工工具。
  6. 前記第1および第2のアクチュエータ(8a、8b)はそれらの作用軸(10a、10b)を互いに対して垂直にして配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の無回転穴加工工具。
  7. 前記第1および第2のアクチュエータ(8a、8b)は、前記第1のアクチュエータの中心軸(11a)と前記第2のアクチュエータの中心軸(11b)とが互いに整列または実質的に整列されるように前記細長い本体(6)内に配置されていることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  8. 前記細長い本体(6)は、
    前記支持構造に取り付けられるように構成されている細長い主要部分(12)であって、後端部(12b)および反対側の前端部(12a)を有する、細長い主要部分(12)、
    前記主要部分(12)の前記前端部(12a)に面する後端部(13b)および反対側の前端部(13a)を有する、前側部分(13)であって、前記前側部分(13)の前記前端部(13a)は前記工具部分(4)を担持するように配置されている、前側部分(13)、ならびに
    前記主要部分(12)の前記前端部(12a)と前記前側部分(13)の前記後端部(13b)との間に配置されており、前記第1のアクチュエータ(8、8a)および/または前記第2のアクチュエータ(8b)を収容している、少なくとも1つのダンピングモジュール(14)、を備えることと、
    前記細長い本体(6)の前記前側部分(13)は、その前記主要部分(12)に前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)を介して接続されており、前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)は前記細長い本体(6)のある長さ区間を構成していることと、
    を特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  9. 前記主要部分(12)および/または前記前側部分(13)および/または前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)は円筒形であり、好ましくは真円円筒形であることを特徴とする、請求項8に記載の無回転穴加工工具。
  10. 前記主要部分(12)の外周(18)および前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)の外周(19)は、互いに面一または実質的に面一であることを特徴とする、請求項8または9に記載の無回転穴加工工具。
  11. 前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)は、好ましくは前記少なくとも1つのダンピングモジュール(14)の通路(23)を通って延在する連結ロッド(22)によって、前記主要部分(12)と前記前側部分(13)との間に挟持されていることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  12. 前記第1および第2のアクチュエータ(8a、8b)が同じダンピングモジュール(14)内に収容されていることを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  13. 前記細長い本体(6)は、前記主要部分(12)の前記前端部(12a)と前記前側部分(13)の前記後端部(13b)との間に互いに直列に配置されている、少なくとも2つの前記ダンピングモジュール(14)を備え、前記第1および第2のアクチュエータ(8a、8b)は前記ダンピングモジュール(14)のうちのそれぞれ異なる方の中に配置されていることを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の無回転穴加工工具(1)と、
    前記第1のアクチュエータにおける前記振動力の生成を制御するために前記第1のアクチュエータ(8、8a)への電流を制御するように構成されている、電子制御ユニット(41)と、
    を備えることを特徴とする、内径旋削用の穴加工機構。
  15. 前記穴加工機構(40)は、前記中ぐり棒(2)の前記振動に関連する測定信号を生成するようにおよび前記測定信号を前記電子制御ユニット(41)に送信するように構成されている、少なくとも1つの振動センサ(43)を備えることと、
    前記電子制御ユニット(41)は前記少なくとも1つの振動センサ(43)から前記測定信号を受信するように構成されており、前記電子制御ユニット(41)は、前記少なくとも1つの振動センサ(43)からの前記測定信号に応じて前記第1のアクチュエータ(8、8a)への前記電流を制御し、このことによって前記測定信号に応じて前記第1のアクチュエータ(8、8a)における前記振動力の生成を制御するように構成されていることと、
    を特徴とする、請求項14に記載の穴加工機構。
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