JP2023531262A - 航空機用展開可能な翼システム - Google Patents
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Abstract
【要約書】 航空機用の翼システムが提供され、該航空機は、胴体縦軸を含む胴体を有する。該翼システムは、格納配置と展開配置との間で移行するように配置された1組の翼を含む。該1組の翼は、第1翼端、第1翼縦軸、及び第1旋回軸を有する第1翼、及び第2翼端、第2翼縦軸、及び第2旋回軸を有する第2翼を含む。前記第1旋回軸と第2旋回軸とは非同軸である。前記格納配置では、前記1翼及び第2翼は、重なり合う関係にあって、これにより、一方の翼の圧力面の少なくとも大部分が他方の翼の負圧面に面し、かつ、前記第1翼端は、前記第2翼端から第1横空間の分離間される。前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記第1翼端が、前記第2翼端から前記第1横空間よりも大きい第2横空間の分離間される。前記移行は、前記第1翼を、前記第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;及び前記第2翼を、前記第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させることを含む旋回動作を含む。
Description
本発明は、航空機用翼システム、特に航空機に空力飛行能力を提供する展開可能な翼を有する翼システムに関する。
いくつかの種類の航空機、例えば、いくつかの種類の無人航空機(UAV)は、亜音速航空機として配置される。場合によっては、該航空機は、揚力発生翼が胴体に近接して折り畳まれた状態で発射され、その後、その翼は、空力飛行を可能にするために展開される。
既存の展開可能な尾翼を有する航空機のいくつかの例には、Lockheed Martin Outrider、Area-I ALTIUS family、Green Dragon (IAI)、UViS1on Hero 120、 SkyStriker、VXAerospace Dash X、AeroVironment Switchblade、MBDA Viper Strikeが含まれる。
非限定的な例として、US2012/138727は、筒状の形状を有する胴体、胴体に結合された1つ以上の翼、胴体に結合され、飛行によってソナーブイを推進するように動作可能なエンジン、及びソナーブイを所定の位置に向けるように動作可能な誘導コンピュータを含むソナーブイを開示している。ソナーブイは、胴体に着脱可能に結合され、胴体の少なくとも一部を形成するソナー、及び胴体に着脱可能に結合されたロケットモータをさらに含む。1つ以上の翼は、ソナーブイが航空機に連結された発射チューブ内に配置されることを可能にする位置に折り畳まれるように動作可能であり、ソナーブイが発射チューブから発射された後に、飛行のために適切な位置に自動的に展開されるように動作可能である。ロケットモータは、発射管からソナーブイを推進し、発射後に胴体から離脱する。
非限定的な例として、US2012/280080は、第1及び第2胴体内側翼部及び第1及び第2胴体外側翼部を備える航空機用の折り畳み翼を開示している。第1及び第2胴体内側翼部は、中心線ヒンジを中心に回転し、中心線ばねは、第1及び第2胴体内側翼部に力を加えて、第1及び第2胴体内側翼部を格納位置から展開位置に回転させる。第1及び第2胴体内側翼部分の少なくとも一方は、格納位置から展開位置に移動するときに、第1及び第2胴体内側翼部の回転軸に沿って平行移動する。第1及び第2胴体外側翼部は、第1及び第2胴体外ヒンジの周りで格納位置と展開位置との間で回転する。
さらに、非限定的な例として、US2017/369150は、第1端部が航空機の本体に近接している翼の第1本体を含む無人航空機用の翼を開示している。第2端部は、第1端部の反対側にある。第1結合部は、翼の第1本体の第1端部にある。結合部は、翼を航空機に回転可能に連結する。第2結合部は、航空機の第2端部にある。翼の第2本体は、第2結合部を介して第1本体に回転可能に結合される。
さらに、非限定的な例として、US2016/355250は、展開またはヒンジ機構、より具体的には、小型無人航空機(UAV)の翼展開機構を開示している。該展開機構は、積み重ねられた配置に格納され、レベル配置で展開するヒンジ機構を含む。
さらに、非限定的な例として、WO2020/022972は、展開位置において互いに反対側に延在し、各遠隔端から静止位置に回転されるときに互いに接近する下側翼及び協働上翼を備える一対の翼のための翼折り畳み機構に関する。
さらに、非限定的な例として、CN108177783Aは、頭部、本体、主翼機構、尾翼機構、動力装置、及びパラシュートを備える訓練式の無人航空機を開示している。
さらに、非限定的な例として、CN107745800Aは、建築用都市庭園用の無人航空機を開示している。該無人航空機は、胴体及びタイヤ胴体の両側にそれぞれ配置された2つの翼装置を備える。
さらに、非限定的な例として、CN107380402は、折り畳み翼を有する無人航空機に関する。該折り畳み翼を有する無人航空機は、胴体、翼、水平尾翼、垂直尾翼、折り畳み翼解除機構、及び固定台を備え、翼、水平尾翼、及び垂直尾翼には位置決め孔が形成され、固定台には位置決めクランプ支柱が配置され、位置決め用クランプ支柱が該位置決め孔と一致している。
さらに、非限定的な例として、CN107284651は、折り畳み式の翼に関する。該折り畳み式の翼は、主に、翼支持フレームワーク、スライドレール、カバー外板支持リブ、カバー外板、翼運動装置等の部品から形成される。
さらに、非限定的な例として、CN106741847Aは、発射式の無人航空機(UAV)、そのシステム、及びその実施方法を開示している。
本開示の主題の第1態様によれば、航空機用の翼システムが提供される。該航空機は、胴体縦軸を含む胴体を有し、該翼システムは、格納配置と展開配置との間で移行するように配置された1組の翼を備え、該1組の翼は、
第1翼端、第1翼縦軸、及び第1旋回軸を有する第1翼;及び
第2翼端、第2翼縦軸、及び第2旋回軸を有する第2翼
を含み;
ここで、前記第1旋回軸及び前記第2旋回軸は、非同軸であり;
前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、重なり合う関係にあり、これにより、前記第1翼及び前記第2翼のうちの一方の翼の圧力面の少なくとも大部分が、前記第1翼及び前記第2翼のうちの他方の翼の負圧面に面し、かつ、前記第1翼端は、前記第2翼端から第1横空間の分離間され;
前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記第1翼端が、前記第2翼端から前記第1横空間よりも大きい第2横空間の分離間され;また
前記移行は、
前記第1翼を、前記第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;及び
前記第2翼を、前記第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
を含む旋回動作を含む。
第1翼端、第1翼縦軸、及び第1旋回軸を有する第1翼;及び
第2翼端、第2翼縦軸、及び第2旋回軸を有する第2翼
を含み;
ここで、前記第1旋回軸及び前記第2旋回軸は、非同軸であり;
前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、重なり合う関係にあり、これにより、前記第1翼及び前記第2翼のうちの一方の翼の圧力面の少なくとも大部分が、前記第1翼及び前記第2翼のうちの他方の翼の負圧面に面し、かつ、前記第1翼端は、前記第2翼端から第1横空間の分離間され;
前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記第1翼端が、前記第2翼端から前記第1横空間よりも大きい第2横空間の分離間され;また
前記移行は、
前記第1翼を、前記第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;及び
前記第2翼を、前記第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
を含む旋回動作を含む。
例えば、前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置にける重なり合う関係から前記展開配置における水平関係に水平化するように配置された水平化動作を提供するように配置される。例えば、前記翼システムは、前記格納配置と前記展開配置との間の移行と同時に水平化動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記翼システムは、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿ってストローク長を通って前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置された並進動作を提供するように配置される。例えば、前記翼システムは、前記格納配置と前記展開配置との間の移行と同時に並進動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記翼システムは、前記並進動作と前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、前記第1翼縦軸及び前記第2翼縦軸がそれぞれ、前記胴体縦軸と名目上平行となるように、前記胴体部分に対して配向されるように前記重なり合う関係で配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開配置では、前記第1翼は、前記第1翼縦軸が前記胴体縦軸に対して非平行となるように、胴体断面に対して配向される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行である。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して横空間の分離間される。
追加的または代替的に、例えば、前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、前記格納配置と前記展開配置との間で選択的に移行させるように配置された展開機構を備える。例えば、前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含む。追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、セルフロックのために配置される。追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える。例えば、前記展開機構は、耐荷重隔壁を含む。前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して前記耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して前記耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる。追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼の前記第1旋回軸を中心とした第1回転方向への旋回を、前記第2翼の前記第2旋回軸を中心とした前記第1回転方向と反対の第2回転方向への旋回と同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される。例えば、前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む。例えば、前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車と、前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車とを備え、ここで、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する。例えば、前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方にトルクを選択的に提供し、前記噛合ギア装置を駆動し、それによって前記同期動作を提供するように配置されたモータを備える。例えば、前記アクチュエータは、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方と噛合したモータ歯車を備え、前記同期動作を提供するために前記噛合ギア装置を駆動する。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記水平化動作及び前記旋回動作を提供し、それらを同期させるための水平化装置を含む。例えば、前記展開機構は、以下の1つを含む:前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において1自由度で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられること;前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられること;前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において1自由度で、前記第2軸に移動可能に取り付けられ、また、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられること。
追加的または代替的に、例えば、前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を備える。
例えば、前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える。例えば、前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する少なくとも1つの螺旋カムレールを備える。前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記カムレールに沿ったカムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含む。例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットが前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進されることを可能にする。例えば、前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備える。ここで、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次に前記ラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす。例えば、前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、第1翼根を備え、前記第1旋回シャフトは、該第1翼根またはその近傍に位置する。また、前記第2翼は、第2翼根を備え、前記第2旋回シャフトは、該第2翼根またはその近傍に位置する。
本開示の主題の第1態様によれば、本開示の主題の第1態様による翼システムを備える航空機も提供される。
例えば、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の下側に取り付けられる。あるいは、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の上側に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記航空機は、UAVである。
本開示の主題の第2態様によれば、航空機用の翼システムのための展開機構が提供される。該翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備える。前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、また、
第1翼が取り付けられるように配置され、第1旋回軸を有する第1軸、及び、第2翼が取り付けられるように配置され、第2旋回軸を有する第2軸を含み、前記第1旋回軸と第2旋回軸は非同軸であり、また、前記格納配置では、前記第1軸及び前記第2軸は、それぞれ、第1翼と第2翼とを重なり合う配置で取り付けるように配置され;
前記展開機構は、前記第1軸を、前記第1旋回軸を中心に前記第1回転方向に旋回させること、及び前記第2軸を、前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることを含む旋回動作を提供し、同期させるように配置された旋回装置を含み;
前記展開機構は、水平化動作及び前記旋回動作を提供して、同期させるための水平化装置を含み、前記展開装置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置における非水平関係から前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される。
第1翼が取り付けられるように配置され、第1旋回軸を有する第1軸、及び、第2翼が取り付けられるように配置され、第2旋回軸を有する第2軸を含み、前記第1旋回軸と第2旋回軸は非同軸であり、また、前記格納配置では、前記第1軸及び前記第2軸は、それぞれ、第1翼と第2翼とを重なり合う配置で取り付けるように配置され;
前記展開機構は、前記第1軸を、前記第1旋回軸を中心に前記第1回転方向に旋回させること、及び前記第2軸を、前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることを含む旋回動作を提供し、同期させるように配置された旋回装置を含み;
前記展開機構は、水平化動作及び前記旋回動作を提供して、同期させるための水平化装置を含み、前記展開装置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置における非水平関係から前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される。
例えば、前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿ってストローク長を通って前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置された並進動作を提供するようにさらに配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、ここで、前記並進動作は、前記展開システムの動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿って、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、ここで、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットを前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進されることを可能にする。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、ここで、該第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して横空間の分離間される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含み、ここで、任意選択的に、前記展開機構は、セルフロックのために配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、耐荷重隔壁を含み、ここで、前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼を前記第1旋回軸を中心に第1回転方向に旋回させることと、前記第2翼を前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることとを同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車、及び前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車を備える。ここで、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方に選択的にトルクを提供し、前記噛合ギア装置を駆動して、それにより、前記同期動作を提供するように配置されたモータを含む。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方と噛合したモータ歯車を備え、前記同期動作を提供するために前記噛合ギア装置を駆動する。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、ここで、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する螺旋カムレールであり、ここで、前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記螺旋カムレールに沿った前記カムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、ここで、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、該ブラケットを前記ストローク方向に沿って前記ストローク長を通って並進されることを可能にする。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備える。ここで、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次にラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する。
本開示の主題の第2態様によれば、本開示の主題の第2態様による展開機構を備える翼システムも提供される。
本開示の主題の第2態様によれば、本開示の主題の第2態様による翼システムを備える航空機も提供される。
例えば、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の下側に取り付けられる。あるいは、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の上側に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記該航空機は、UAVである。
本開示の主題の第3態様によれば、航空機用の翼システムのための展開機構が提供される。該翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備える。前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、また、第1翼が取り付けられるように配置され、第1旋回軸を有する第1軸、及び第2翼が取り付けられるように配置され、第2旋回軸を有する第2軸を含み、前記第1旋回軸と第2旋回軸は非同軸であり、また、前記格納配置では、前記第1軸及び前記第2軸は、それぞれ、前記第1翼と前記第2翼とを重なり合う配置で取り付けるように配置され;前記展開機構は、前記第1軸を、前記第1旋回軸を中心に前記第1回転方向に旋回させること、及び前記第2軸を、前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることを含む旋回動作を提供し、同期させるように配置された旋回装置を含み;前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、前記並進動作は、前記展開システムの作動において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿って、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される。
例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、水平化動作及び前記旋回動作を提供し、同期させるための水平化装置を含み、前記展開装置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置における非水平関係から前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される。例えば、前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、ここで、該第1旋回軸は、横方向の間隔によって前記第2旋回軸に対して横空間の分離間される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含み、ここで、任意選択的に、前記展開機構は、セルフロックのために配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、ここで、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、耐荷重隔壁を含み、ここで、前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼を前記第1旋回軸を中心に第1回転方向に旋回させることと、前記第2翼を前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることとを同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車、及び前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車を備える。ここで、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方に選択的にトルクを提供し、前記噛合ギア装置を駆動して、それにより、前記同期動作を提供するように配置されたモータを含む。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方と噛合したモータ歯車を備え、前記同期動作を提供するために前記噛合ギア装置を駆動する。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、ここで、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する螺旋カムレールであり、ここで、前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記螺旋カムレールに沿った前記カムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、ここで、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、該ブラケットを前記ストローク方向に沿って前記ストローク長を通って並進されることを可能にする。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備える。ここで、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次にラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する。
本開示の主題の第3態様によれば、本開示の主題の第3態様による展開機構を備える翼システムも提供される。
本開示の主題の第3態様によれば、本開示の主題の第3態様による翼システムを備える航空機も提供される。
例えば、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の下側に取り付けられる。あるいは、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の上側に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記航空機は、UAVである。
本開示の主題の第4態様によれば、航空機用の翼システムが提供される。前記航空機は、胴体断面及び胴体縦軸を含む胴体を有する。前記翼システムは、第1翼縦軸を有する第1翼、及び第2翼縦軸を有する第2翼を含み、格納配置と展開配置との間で移行するように配置された1組の翼を含み;
ここで、前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、前記胴体縦軸とほぼ整列され;また
ここで、前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記翼端が、前記格納配置での場合よりも互いに離間し;
さらに、
前記第1翼を、第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;
前記第2翼を、第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
を含む、翼旋回動作を選択的に提供するように配置された展開機構を含み、
ここで、前記第1旋回軸と前記第2旋回軸とは、非同軸であり、前記展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するようにさらに配置され、前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、前記旋回と同時にストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で並進させることを含む。
ここで、前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される。
ここで、前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、前記胴体縦軸とほぼ整列され;また
ここで、前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記翼端が、前記格納配置での場合よりも互いに離間し;
さらに、
前記第1翼を、第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;
前記第2翼を、第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
を含む、翼旋回動作を選択的に提供するように配置された展開機構を含み、
ここで、前記第1旋回軸と前記第2旋回軸とは、非同軸であり、前記展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するようにさらに配置され、前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、前記旋回と同時にストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で並進させることを含む。
ここで、前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される。
例えば、前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、ここで、前記並進動作は、前記展開システムの動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿ってストローク長を通って前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、ここで、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットを前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進させることを可能にする。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備える。ここで、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次にラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、ここで、該第1旋回軸は、横方向の間隔によって前記第2旋回軸に対して横空間の分離間される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含み、ここで、任意選択的に、前記展開機構は、セルフロックのために配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、耐荷重隔壁を含み、ここで、前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼を前記第1旋回軸を中心に第1回転方向に旋回させることと、前記第2翼を前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることとを同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車、及び前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車を備える。ここで、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方に選択的にトルクを提供し、前記噛合ギア装置を駆動して、それにより、前記同期動作を提供するように配置されたモータを含む。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方と噛合したモータ歯車を備え、前記同期動作を提供するために前記噛合ギア装置を駆動する。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、水平化動作を提供し、それを前記旋回動作と同期させるための水平化装置を含み、ここで、前記展開配置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、前記格納配置における互いの非水平関係から、前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される。
例えば、前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、ここで、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する螺旋カムレールであり、ここで、前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記螺旋カムレールに沿った前記カムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる。
本開示の主題の第4態様によれば、航空機用の翼システムのための展開機構も提供される。前記翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備える。前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、また、前記第1翼を、第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること; 前記第2翼を、第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること含む、翼旋回動作を選択的に提供するように配置された展開機構を備える。ここで、前記第1旋回軸と前記第2旋回軸とは、非同軸であり、前記展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するようにさらに配置され、前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、前記旋回と同時にストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で並進させることを含む。ここで、前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される。
例えば、前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、ここで、前記並進動作は、前記展開システムの動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿ってストローク長を通って前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、ここで、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットを前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進させることを可能にする。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備える。ここで、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次にラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす。
追加的または代替的に、例えば、前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する。
追加的または代替的に、例えば、前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、ここで、該第1旋回軸は、横方向の間隔によって前記第2旋回軸に対して横空間の分離間される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含み、ここで、任意選択的に、前記展開機構は、セルフロックのために配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、耐荷重隔壁を含み、ここで、前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して該耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼を前記第1旋回軸を中心に第1回転方向に旋回させることと、前記第2翼を前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることとを同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車、及び前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車を備える。ここで、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方に選択的にトルクを提供し、前記噛合ギア装置を駆動して、それにより、前記同期動作を提供するように配置されたモータを含む。
追加的または代替的に、例えば、前記アクチュエータは、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方と噛合したモータ歯車を備え、前記同期動作を提供するために前記噛合ギア装置を駆動する。
追加的または代替的に、例えば、前記展開機構は、水平化動作を提供し、それを前記旋回動作と同期させるための水平化装置を含み、ここで、前記展開配置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、前記格納配置における互いの非水平関係から、前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される。
例えば、前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、ここで、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を含む。
追加的または代替的に、例えば、前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える。
追加的または代替的に、例えば、前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する螺旋カムレールであり、ここで、前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記螺旋カムレールに沿った前記カムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる。
本開示の主題の第4態様によれば、本開示の主題の第4態様による展開機構を備える翼システムも提供される。
本開示の主題の第4態様によれば、本開示の主題の第4態様による翼システムを備える航空機も提供される。
例えば、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の下側に取り付けられる。あるいは、前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の上側に取り付けられる。
追加的または代替的に、例えば、前記該航空機は、UAVである。
本開示の主題の第4態様によれば、航空機を動作させる方法も提供される。該方法は、本開示の主題の第4態様に定義された航空機を提供すること;前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の前記大きさを提供することを含む。
本開示の主題の第5態様によれば、航空機を動作させる方法も提供される。該方法は、本開示の主題の第1、第2、第3、または第4態様のいずれか1つに関して本明細書に定義された航空機を提供すること;それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させること
を含む。
を含む。
例えば、前記方法は、それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記展開配置から前記格納配置に移行させることをさらに含む。
本開示の主題の第6態様によれば、航空機を動作させる方法も提供される。該方法は、
- (a)本開示の主題の第1、第2、第3、または第4態様のいずれか1つに関して本明細書に定義され、前記格納配置にあって、フェアリングに封入された航空機を提供すること;
-(b)前記封入された航空機を発射すること;
-(c)前記フェアリングから前記航空機を分離すること;
-(d)それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させることを含む。
- (a)本開示の主題の第1、第2、第3、または第4態様のいずれか1つに関して本明細書に定義され、前記格納配置にあって、フェアリングに封入された航空機を提供すること;
-(b)前記封入された航空機を発射すること;
-(c)前記フェアリングから前記航空機を分離すること;
-(d)それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させることを含む。
例えば、ステップ(b)は、発射バレルを介して前記封入された航空機を発射すること;ブースタロケットを用いて前記封入された航空機を発射すること;空母から前記封入された航空機を発射することのいずれかを含む。
追加的または代替的に、例えば、ステップ(b)は、所定の高度及び所定の前進速度まで封入された航空機を発射することを含む。
本開示の主題の少なくとも1つの例の特徴として、前記格納配置では、各組の翼のそれぞれの第1翼及び第2翼が、前記展開配置における翼スパンを最大化することを可能にしながら、胴体側方に対して互いにコンパクトに折り畳まれる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、前記格納配置では、各組の翼のそれぞれの第1翼及び第2翼が、長い耐久性及び/または向上した空力効率を提供することを可能にしながら、胴体側方に対して互いにコンパクトに折り畳まれ、かつ/または前記展開配置における前記航空機に対するエネルギー消費を最小にすることを可能にする、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、前記格納配置では、各組の翼のそれぞれの第1翼及び第2翼が、前記展開配置における航空機のための低速飛行を可能にしながら、胴体側方に対して互いにコンパクトに折り畳まれる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、前記格納配置では、各組の翼のそれぞれの第1翼及び第2翼が、展開時及び前記展開配置において前記航空機に安定性を提供しながら、胴体側方に対して互いにコンパクトに折り畳まれる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、前記格納配置では、各組の翼のそれぞれの第1翼及び第2翼を、前記胴体の"フットプリント"内に依然として残しながら、最大化できる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、航空機を、例えば空力フェアリング内の小さなパッケージング体積に充填することを可能にしながら、各組の翼の第1翼及び第2翼が長いスパンを有することができる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、前記展開配置では、航空機の重心に所望の近接度で翼を配置する能力を維持しながら、翼の長さを特定の航空機に応じて選択できる、航空機用の翼システムが提供される。
本開示の主題の少なくとも1つの例の別の特徴として、それぞれの旋回軸を中心とした翼の角度変位の大きさを本質的に変更せず、必要なストローク長が航空機ごとに異なる様々な航空機に同じ展開機構を取り付けることを容易に適合させながら、それぞれの展開機構が様々な大きさのストローク長を提供するように適合させることができる、航空機用の翼システムが提供される。
本明細書に開示の主題をよりよく理解するために、また、実際にどのように実施され得るかを例示するために、以下では、添付図面を参照して、非限定的な例として、実施形態を説明する。
図1(a)は、本開示の主題の第1例による翼システムを備える航空機を側面図で示し、ここで、該翼システムが前記格納配置にある。図1(b)は、前記展開配置にある図1(a)の航空機の例を側面図で示す。
図2(a)は、前記格納配置にある図1(a)の翼システムの例を上面図で概略的に示す。図2(b)は、前記格納配置と前記展開配置の中間位置にある図1(a)の翼システムの例を上面図で概略的に示す。図2(c)は、前記展開配置にある図1(a)の翼システムの例を上面図で概略的に示す。図2(d)は、図2(a)、図2(b)、及び図2(c)の翼システムの例を複合上面図で概略的に示す。
図3(a)は、図2(d)の航空機の例の旋回動作を複合上面図で概略的に示す。図3(b)は、図2(d)の航空機の例の並進動作を複合上面図で概略的に示す。
図4(a)は、本開示の主題の第1例による翼システムの展開機構を等角上面正面図で示し、ここで、該翼システムが前記格納配置にある。図4(b)は、前記格納配置にある図4(a)の展開機構の例を上面図で示す。図4(c)は、前記展開配置にある図4(a)の展開機構の例を等角上面正面図で示す。図4(d)は、前記展開配置にある図4(c)の航空機の例を上面図で示す。
図5は、前記展開配置にある図4(a)~図4(d)の例の展開機構の一部及び翼の一部を等角上面正面図で示す。
図6(a)は、図4(a)~図4(d)の例の展開機構の一部を等角上面後面図で示す。図6(b)は、図4(a)~図4(d)の例の展開機構の一部を等角上面正面図で示す。
図7(a)は、前記格納配置にある図4(a)~図4(d)の例の展開機構の一部及び翼の一部を上面図で示す。図7(b)は、前記展開配置にある図4(a)~図4(d)の例の展開機構の一部及び翼の一部を上面図で示す。
図8(a)は、前記格納配置にある図4(a)~図4(d)の例の前記水平化機構の一部を含む展開機構の一部及び翼の一部を部分等角上面後面図で示す。図8(b)は、前記格納配置と前記展開配置との中間の位置にある図8(a)の例を部分等角上面後面図で示す。図8(c)は、前記展開配置にある図8(a)の例を部分等角上面後面図で示す。
図9(a)は、前記格納配置にある図4(a)~図4(d)の例の前記水平化機構を含む前記展開機構及び翼の一部を部分等角底面後面図で示す。図9(b)は、前記格納配置と前記展開配置の間の第1位置にある図9(a)の例を部分等角底面後面図で示す。図9(c)は、前記格納配置と前記展開配置の間の第2位置にある図9(a)の例を部分等角底面後面図で示す。図9(d)は、前記展開配置にある図9(a)の例を部分等角底面後面図で示す。
図10(a)は、前記格納配置にある図4(a)~図4(d)の例の前記並進機構を含む展開機構及び翼の一部を部分等角底面後面図で示す。図10(b)は、前記格納配置と前記展開配置の間の第1位置にある図10(a)の例を部分等角底面後面図で示す。図10(c)は、前記格納配置と前記展開配置の間の第2位置にある図10(a)の例を部分等角底面後面図で示す。図10(d)は、前記展開配置にある図10(a)の例を部分等角底面後面図で示す。
図1(a)及び図1(b)を参照すると、本開示の主題の第1例による航空機(一般に100と表す)は、それ自体が新規の翼システム200を備える。
少なくとも本例では、航空機100は、亜音速配置を備える動力式の固定翼型の航空機であり、胴体断面110(本明細書では胴体110とも呼ばれる)、翼システム200、好適な推進システム(図示せず)、及び水平尾翼及び垂直安定板を含む尾翼300(ただし、これに限定されない)を有する。さらに、本開示の主題は、UAV航空機における特定の応用を発見しているが、本開示の主題は、有人機にも適用することができ、必要な変更を加えて、例えば、特に一般航空機、亜音速輸送機、海軍航空機等に適用することができる。本例の他の変形及び他の例では、航空機100は、代わりに、非動力の固定翼型亜音速/遷音速航空機として配置することができる。本例のさらに他の代替的な変形及び他の例では、航空機100は、代わりに、有人または無人の、動力式、固定翼型の遷音速または超音速航空機として配置することができる。
航空機100は、少なくともその飛行エンベロープ内で航空機100を動作させるように配置されたコントローラ(図示せず)を含む制御システムをさらに備える。
本明細書でより明確になるように、翼システム200は、格納配置SC及び展開配置DCを有する。さらに、翼システム200は、該格納配置SCと該展開構成DCとの間で展開可能である。
図示の例における翼システム200は、航空機の主要な揚力発生翼に関して開示されているが、本開示の主題の他の実施形態では、翼システム200の概念及び動作は、代わりに、例えば垂直尾翼または水平尾翼等の尾翼、または必要な変更を加えて、前尾翼配置に適用することができる。
図示の例における航空機は、1組の翼を備える翼システムを有するものとして本明細書に開示されているが、本例の代替的な変形では、前記翼システムは、例えば2組の翼のような1組以上の翼を有することができる。この場合、例えば、第1組の翼が翼を前方向に展開しながら、第2組の翼が翼を後方向に展開する。それによって、タンデム翼配置を提供する。前記2組の翼を、胴体の下側に一緒に取り付けることができ、または胴体の上側に一緒に取り付けることができ、または1組を胴体の下側に取り付け、他方の組を胴体の上側に取り付けることができる。
翼システム200は、前記格納配置と前記展開配置との間で移行するように配置された1組の翼210を備える。1組の翼210は、2つの翼220、具体的には第1翼221及び第2翼222を備える。図示された例では、第1翼221は、左舷側に設けられ、従って、本明細書では左翼とも呼ばれる。一方、第2翼222は、右舷側に設けられ、従って、本明細書では右翼とも呼ばれる。しかし、本例の他の代替的な変形では、必要な変更を加えて、第1翼221は、右翼を指すことができ、一方、第2翼222は、左翼を指すことができる。
従って、本明細書で特に明記しない限り、参照番号220はまた、第1翼221及び第2翼222のいずれを指すものとする。
特に図2(a)、2(b)、2(c)、及び2(d)を参照すると、前記各翼220は、それぞれの旋回軸PAを中心に胴体110に対して旋回可能に取り付けられ、それにより、翼220が、それぞれの軸PAを中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回することを可能にする。
従って、第1翼221は、それぞれの第1旋回軸PA1を中心に胴体110に対して旋回可能に取り付けられ、それにより、第1翼221がそれぞれの第1旋回軸PA1を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回することを可能にする。同様に、第2翼222は、それぞれの第2旋回軸PA2を中心に胴体110に対して旋回可能に取り付けられ、それにより、第2翼222がそれぞれの第2旋回軸PA2を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回することを可能にする。
本開示の主題の一態様によれば、第1旋回軸PA1と第2旋回軸PA1とは非同軸である。少なくとも本例では、第1旋回軸PA1と第2旋回軸PA2とは、互いに平行であり、かつ旋回間隔PSを空けて離間される。
しかし、本例の代替的な変形及び他の例では、2つの翼220のそれぞれの旋回軸PAは、平行ではなく、例えば、非平行であり、かつ離間している。そのような場合、2つの翼220のそれぞれの旋回軸PAは、翼220の上方または下方の位置で交差することができ、それにより、翼220の垂直位置(即ち、ヨー軸Yに平行な方向に沿って)、旋回軸も互いに離間される。
少なくとも本例では、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2は、それぞれ、航空機100のヨー軸Yと平行である。しかし、本例の変形では、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2は、それぞれ、ヨー軸Yに対して、例えば、航空機のヨーロール面に平行な平面に沿って傾斜している。
少なくとも本例では、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2は、航空機100の縦軸LAとそれぞれ直交する。
少なくとも本例では、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2は、それぞれ、航空機100の各翼220の厚みに対して平行であるか、または小さい角度で設けられる。
少なくとも本例では、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2は、航空機100の各翼220の翼弦に対してそれぞれ直交する。
第1翼221及び第2翼222は、互いに実質的に鏡像であり、そうでなければ、実質的に同一である。ただし、少なくとも本例では、それぞれの旋回軸PAの近傍の各翼220の一部が互いに異なっていてもよい。
少なくとも本例では、航空機100は、翼システム200が前記格納配置SCにある間、フェアリング(図示せず)に格納されるかまたはカプセル化されるように配置される。例えば、そのようなフェアリングは、航空機100が必要な速度及び高度まで加速されるときに航空機100を空力から分離することを可能にし、かつ/またはそのようなフェアリングは、保管中または輸送中に航空機を保護することができる。例えば、航空機100は、例えば発射バレルなどの外部発射システムを介して、または例えばブースターロケットを介して(例えば、そのペイロードとして)、必要な速度及び高度まで加速することができ、または、例えば、有人または無人の空母を介して、必要な高度と速度まで送達することができる。
少なくとも図1(a)及び図1(b)の例では、翼220は、胴体110の下方にある。即ち、翼システム200の最上部翼220(例えば、第1翼221)の負圧面が胴体110の底部115に面している。しかし、図1の例の少なくとも1つの代替的な変形では、翼220は、胴体の上方にあってもよい。即ち、翼システム200の最下部翼220(例えば、第2翼222)の圧力面が胴体110の上部に面している。
各翼220は、航空機の配置及び他の要因(例えば、航空機が亜音速飛行、遷音速飛行、または超音速飛行に最適化されているかどうか等)による適切な翼型に基づいている(即ち、翼220は、それぞれが対応する複数の翼型部分を含む)。
特に、少なくとも本例及び他の例では、翼220は、航空機100の空力飛行を可能にするのに十分な揚力を提供できる揚力発生翼として配置される。さらに翼220は、飛行体に安定性及び制御を提供するために、例えばフラップ、補助翼等の制御面を含むことができる。
本例では、翼220は、ほぼ台形(即ち、テーパを有する)の平面形状または任意の他の形状を有するが、本例の代替的な変形では、該翼は、ほぼ長方形の平面形状または任意の他の適切な平面形状を有することができる。
本例では、翼220は、前記展開配置にあるゼロ掃引(即ち、ゼロ掃引角度を有する)であるが、本例の代替的な変形では、該翼は、前記展開配置にある正の掃引角度または負の掃引角度を有することができる。例えば、このような掃引翼は、遷音速及び/または超音速の航空機で特に使用することができる。他の例では、そのような掃引翼は、重心位置、関連の静的マージン、及び安定性の懸念事項のため、亜音速/遷音速の航空機で特に使用することができる。
特に図1(a)及び図2(d)を参照すると、第1翼221は、第1翼端221T、第1翼根221R、第1翼前縁221L、第1翼後縁221E、第1翼負圧面221S、第1翼圧力面221P、及び第1翼縦軸221LA1を備える。第1翼221はまた、第1翼縦軸221LA1に平行な方向に、根元から先端までの第1縦方向の長さLL1を有する。
第2翼222は、第2翼端222T、第2翼根222R、第2翼前縁222L、第2翼後縁222E、第2翼負圧面222S、第2翼圧力面222P、及び第2翼縦軸222LA2を備える。第2翼222はまた、第2翼縦軸222LA2に平行な方向に、根元から先端までの第2縦方向の長さLL2を有する。
少なくとも本例では、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222は、重なり合う関係にあり、これにより、前記胴体に対してコンパクトな配置を提供し、該格納配置における航空機100の全体的な寸法を最小にする。例えば、このようなコンパクトな形態は、航空機100がフェアリングに格納される際に、及び/または輸送または保管のために航空機を梱包する際に有用であり得る。
少なくとも本例では、前記展開構成DCでは、第1翼221及び第2翼222は、互いに対して、また胴体110に対して空間的な関係にあり、これにより、翼が空気流と相互作用して空力揚力を発生させ、航空機100の空力飛行を可能にする。
再び図1(a)~2(d)を参照すると、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222は、重なり合う関係、即ち、互いに重なり合う関係にある。
このような重なり合う関係において、特に図1(a)及び図2(a)を参照すると、第1翼221の圧力面221Pの少なくとも大部分は、第2翼222の負圧面222Sに面し、前記第1翼端は、前記第2翼端から第1横空間の分離間している。
このような重なり合う関係において、第1翼縦軸221LA1と第2翼縦軸222LA2とは、互いに名目上平行であり、即ち、実際に互いに平行であるか、または例えば±10°以内、または±15°以内、または±20°以内で互いに近接する。
少なくとも本例では、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222は、胴体110に対して配向されるように、前記重なり合う関係で配置される。それにより、第1翼縦軸221LA1及び第2翼縦軸222LA2がそれぞれ、胴体縦軸LAと名目上平行となる。
また本明細書でより明確になるように、前記展開配置DCでは、第1翼221は、胴体110に対して配向され、それにより、第1翼縦軸221LA1が胴体縦軸LAに対して非平行であり、例えば、直交する掃引角度に応じて、または0°から90°の間の別の適切な角度で直交する。さらに、前記展開配置DCでは、第2翼222は、胴体110に対して配向され、それにより、第2翼縦軸222LA2が胴体縦軸LAに対して非平行であり、例えば、直交する掃引角度に応じて、または0°から90°の間の別の適切な角度で直交する。
例えば、図2(d)を参照すると、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222が胴体110に対して配向され、それにより、第1翼縦軸221LA1及び第2翼縦軸222LA2が胴体110の縦軸LAとそれぞれ名目上平行となる。
少なくとも本例では、前記展開配置DCでは、第1翼縦軸240LA1及び第2翼縦軸222LA2は、航空機100のピッチ軸Pとそれぞれ名目上平行である。しかし、翼220は、六面体または二面体であり得、かつ/または非ゼロの掃引を有し得る本例の代替的な変形では、第1翼縦軸240LA1及び第2翼縦軸222LA2は、該ピッチ軸Pとそれぞれ非平行であり得る。
特に図2(a)及び図2(c)を参照すると、少なくとも本例では、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222は、胴体110に対して配向されるように、前記重なり合う関係で配置され、それにより、第1翼端221Tが第2翼端222Tから第1間隔S1の分離間する。一方、前記展開配置DCでは、翼は、互いに離れるように旋回され、それにより、第1翼端221Tが第2翼端222Tから第2間隔S2の分離間する。ここで、第2間隔S2は、第1間隔S1よりも大きい。少なくとも本例では、第1間隔S1は、名目上ゼロであり、即ち、第1翼端221Tは、第2翼端222Tとほぼ重なっており、さらに、少なくとも本例では、第2間隔S2は、翼のスパンに対応する。
前記のように、翼システム200は、翼の組210を前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で移行させるように配置される。本開示の主題の一態様によれば、前記移行は、以下を含む旋回動作を含む: -第1翼221を、第1旋回軸PA1を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させること; -第2翼222を、第2旋回軸PA2を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させること。
少なくとも本例では、図3を参照すると、翼システム200は、第2翼222を、第2旋回軸PA2を中心に旋回させると同時に、第1翼221を、第1旋回軸PA1を中心に旋回させるように配置される。さらに、格納配置SCと展開配置DCとの間で旋回動作を介した移行において、第1翼221は、第1旋回軸PA1を中心に非ゼロの第1角度変位θ1の分、旋回され;また第2翼222は、第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回される。
留意されたいこととして、第1翼221を、第1旋回軸PA1を中心に非ゼロの第1角度変位θ1の分、旋回させることは、第1翼221を実質的に回転させ、第1翼221を実質的に胴体110から横方向に突出させ、それによって、第1前縁221Lを航空機100の前端に配向させ、第1後縁221Eを航空機100の後端に配向させ、それと同時に、第1翼端221Tの胴体110に対する間隔を実質的に増加させる。一方、第1翼根221Rの胴体110に対する間隔は、変化しないままか、または極めて小さく変化し得る。
同様に、第2翼222を、第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回させることは、第2翼222を実質的に回転させ、第2翼222を実質的に胴体110から横方向に突出させ、それによって、第2前縁222Lを航空機100の前端に配向させ、第2後縁222Eを航空機100の後端に配向させ、それと同時に、第2翼端222Tの胴体110に対する間隔を実質的に増加させる。一方、第2翼根222Rの胴体110に対する間隔は、変化しないままか、または極めて小さく変化し得る。
少なくとも本例では、非ゼロの第1角度変位θ1及び非ゼロの第2角度変位θ2は、互いに反対の回転方向にあるが、互いに大きさが等しい。例えば、非ゼロの第1角度変位θ1及び非ゼロの第2角度変位θ2のいずれは、35°~155°、35°~100°、35°~90°、45°~90°、60°~90°、75°~90°のいずれかの範囲内にあり得る。例えば、非ゼロの第1角度変位θ1及び非ゼロの第2角度変位θ2のいずれは、35°、40°、45°、50°、60°、75°、90°、110°、120°、130°、140°、155°のいずれか1つであり得る。
特に、少なくとも本例における翼システム200は、前記旋回動作を同期させるように配置され、これにより、翼221、222の以下の2つの旋回運動が互いに同期し、従って、翼221、222が一緒に旋回を開始し、一緒に旋回を終了するように同期される。
第1翼221を、第1旋回軸PA1を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させる。
第2翼222を、第2旋回軸PA2を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させる。
第1翼221を、第1旋回軸PA1を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させる。
第2翼222を、第2旋回軸PA2を中心に前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回させる。
以下でより明確になるように、特に図1(a)及び図1(b)を参照すると、少なくとも本例における翼システム200は、第1翼221及び第2翼222を、前記格納配置にける重なり合う関係から前記展開配置における水平関係に、互いに対して水平化するように配置された水平化動作を提供するように配置される。従って、前記水平化動作(図1(a))の前に、前記格納配置SCでは、第1翼221及び第2翼222は、航空機100のヨー軸Yに平行な方向に沿った異なる位置にある。一方、前記水平化動作が完了した後(図1(b))に、前記展開配置DCでは、第1翼221及び第2翼222は、航空機100のヨー軸Yに平行な方向に沿った同じ位置にある。
少なくとも本例では、本明細書でより明確になるように、前記水平化動作は、第2翼222を、前記格納配置SCと前記展開構成DCとの間で旋回しながらヨー軸Yに平行な方向に沿った位置に留まる第1翼221のレベルに並進する(本例では上方向へ)ように配置される。しかし、本例の代替的な変形及び他の例では、前記水平化動作は、代わりに、第1翼221を、前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回しながらヨー軸Yに平行な方向に沿った位置に留まる第2翼222のレベルに並進する(例えば、下方向へ)ように配置することができる。本例のさらに他の代替的な変形及び他の例では、前記水平化動作は、代わりに、第1翼221及び第2翼222の両方を、前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で旋回しながらヨー軸Yに平行な方向に沿った共通の位置に並進させるように配置することができ、そのような位置は、前記格納配置SCにおける第1翼221及び第2翼222の本来の対応する位置とは異なる。
少なくとも本例では、本明細書でより明確になるように、翼システム200は、前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間の移行と同時に前記水平化動作を提供するように配置される。特に、少なくとも本例における翼システム200は、前記旋回動作と同時に前記水平化動作を提供するように配置される。特に、少なくとも本例における翼システム200は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
特に図3(b)を参照すると、少なくとも本例では、本明細書でより明確になるように、翼システム200はまた、第1翼221及び第2翼222を、ストローク方向STに沿って、ストローク長SLを通って、前記格納配置SCに対応する第1軸位置AX1と前記展開配置DCに対応する第2軸位置AX2との間で選択的に並進させるように配置された並進動作を提供するように配置される。
少なくとも本例では、本明細書でより明確になるように、ストローク方向STは、航空機100に対して後方方向にある。従って、第1軸位置AX1は、第2軸位置AX2よりも前方にある。本例の代替的な変形では、該ストローク方向は、例えば、翼システムを航空機の後方部分から航空機の前方部分に並進させるように展開機構が配置された例では、前方方向とすることができる。
少なくとも本例では、本明細書でより明確になるように、翼システム200は、前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間の移行と同時に前記並進動作を提供するように配置される。特に、少なくとも本例における翼システム200は、前記旋回動作と同時に前記並進動作を提供するように配置される。特に、少なくとも本例における翼システム200は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
留意されたいこととして、並進動作及び前記旋回動作を提供することにより、胴体長さFLに対して第1翼221及び第2翼222のそれぞれの第1縦方向の長さLL1及び第2縦方向の長さLL2を最大化することができるとともに、航空機の中立点が、所望の航空機の静的安定性に合致した重心CGに対して軸方向位置に残ることを確保することができる。例えば、前記並進動作は、翼機を後方にシフトさせるので、配置の中性点は、必要な静的マージンを提供するために重心の近くまたは後方にすることができる。
当技術分野で知られているように、航空機の安定性は、中立点の位置が航空機の質量中心の後方にある場合、例えば、翼220の平均空力翼弦の10%、15%、20%の場合、維持される。
少なくとも本例では、第1翼221及び第2翼222のそれぞれの第1縦方向の長さLL1及び第2縦方向の長さLL2は、それぞれ、胴体長さFLの70%~90%の範囲にある。
本例の代替的な変形では、第1縦方向の長さLL1及び第2縦方向の長さLL2は、それぞれ、胴体長さFL以上であり得る。第1縦方向の長さLLL1及び第2縦方向の長さLLL2がそれぞれ胴体長さFLよりも大きい例では、前記格納配置SCにおける航空機梱包容積は、胴体110の胴体容積よりも大きくすることができる。しかし、航空機のこのような構成は、翼を胴体軸に沿って並進させることができない構成と比較して、または翼を前後に格納しなければならない構成と比較して、全体の容積を減少させることができ、これにより、例えば、前記フェアリング内等、格納状態で航空機を格納するための利用可能な容積を最大限に活用することができると考えられる。
本例のさらに他の代替的な変形では、第1縦方向の長さLLL1及び第2縦方向の長さLLL2は、それぞれ、胴体長さFLよりもはるかに小さく、例えば、胴体長さFLの70%未満であり得る。
特に図2(a)、図2(b)、図2(c)、及び図2(d)を参照すると、翼システム200は、翼システム200、特に翼の組210、及び第1翼221及び第2翼222を前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で、特に前記格納配置SCから前記展開配置DCへ選択的に並進させるように配置された配備システム400を更に備える。展開システム400は、コントローラが展開システム400を操作することを可能にするためにコントローラに動作可能に連結することができ、これにより、特に、展開システム400が、前記格納構成SCと前記展開配置DCとの間で、特に前記格納配置SCから前記展開配置DCへ、また、任意選択で前記展開配置DCから前記格納配置SCに戻るように翼システム200を並進させことを可能にする。
特に図5を参照すると、第1翼221は、第1旋回軸PA1と同軸の第1旋回シャフト241を備え、第2翼は、第2旋回軸PA2と同軸の第2旋回シャフト242を備える。第1旋回シャフト241及び第2旋回シャフト242は、展開システム400の一部とみなすことができる。
第1翼221は、例えば、第1軸241に固定的に取り付けられる。例えば、第1翼221は、第1翼221に固定的に連結され、例えば、第1軸241のねじり荷重を最小にする位置にある第1軸ブラケット231を備える。そのような第1軸ブラケット231は、翼根ジョイナーまたは翼根管継手の形態であり得る。
例えば、そのような位置は、第1翼221の主桁にまたはその近傍とすることができる。例えば、第1翼221がこのような主桁で配置される。これらまたは他の例では、例えば、そのような位置は、第1翼221の翼弦に沿って、または第1翼根221Rに、またはその近くで、即ち、翼弦の前縁から翼弦方向の位置にあり得る。例えば、そのような翼弦方向の位置は、第1翼221の空力中心の前方の付け根翼弦の約25%及び/または約1%~2%(例えば、第1翼根221Rの空力中心の前方の付け根翼弦の約1%~2%)とすることができる。第1軸ブラケット231は、第1軸241が固定される2つの離間した突出部231A、231Bを有する。
第2翼222は、例えば、第2軸242に移動可能に取り付けられる。例えば、第2翼222は、第2翼222に固定的に連結され、例えば、第1軸241のねじり荷重を最小限にする位置にある第2軸ブラケット232を備える。そのような第2軸ブラケット241は、翼根ジョイナーまたは翼根管継手の形態であり得る。
例えば、そのような位置は、第2翼222の主桁にまたはその近傍とすることができる。例えば、第2翼222がこのような主桁で配置される。これらまたは他の例では、例えば、そのような位置は、第2翼222の翼弦に沿って、または第2翼根222Rに、またはその近くで、即ち、翼弦の前縁から翼弦方向の位置にあり得る。例えば、そのような翼弦方向の位置は、第2翼222の空力中心の前方の付け根翼弦の約25%及び/または約1%~2%(例えば、第2翼根222Rの空力中心の前方の付け根翼弦の約1%~2%)とすることができる。第2軸ブラケット232は、第2軸242が移動可能に取り付けられた突出部232Aを有する。
特に、第2翼222は、第2旋回軸PA2に平行な並進において自由度1で第2軸242に移動可能に取り付けられる。換言すれば、第2翼222が第2軸242に取り付けられている間、第2翼222は、それにもかかわらず、同時に第2翼222と第2軸242との間でトルクを伝達しながら、前記格納配置SCに対応する第1位置P1と前記展開配置DCに対応する第2位置P2との間で、第2旋回軸PA2に平行な方向に第2軸242に対して並進することができる。
第1旋回シャフト241及び第2旋回シャフト242は、第1翼221及び第2翼222からの、それぞれの翼の曲げモーメント、各翼のねじれ(ピッチング)モーメント、各翼の剪断力、及び各翼を展開し、前記展開配置DCに対応する展開位置に各翼を保持するのに必要なトルクを含む荷重を支持するように配置される。
少なくとも本例では、展開機構400は、スプライン配置を含み、従って、第2軸242は、雄スプライン軸242Mの形態であるか、または、雄スプライン軸242Mを備える。第2翼222は、雄スプライン軸242Mと相補的な雌スプライン結合242Fを介して第2軸242に移動可能に取り付けられる。雌スプライン結合242Fと雄スプライン軸242Mとの間の係合スプラインは、雄スプライン軸242Mの回転運動を可能にし、雌スプライン結合242Fを介して第2翼222に伝達される。同時に、雌スプライン結合242Fと雄スプライン軸242Mとの間の係合スプラインは、雌スプライン結合242Fと雄スプライン軸242Mとの間の第2旋回軸PA2に平行な方向に沿った相対的な並進、及びそれによる第2翼222と第2軸242との間の第2旋回軸PA2に平行な方向に沿った相対的な並進を可能にする。
本例の少なくともいくつかの代替的な変形では、前記スプライン配置は、マシンキー配置に置き換えることができる。このようなマシンキーはまた、キーの雌部をキーの雄部に対して軸方向で運動させながら、カップリング内のトルクを伝達することもできる。
従って、第1旋回軸241は、第1翼根221Rまたはその近傍に位置し、第2旋回軸242は、第2翼根222Rまたはその近傍に位置する。
特に、図6(a)及び図6(b)を参照すると、展開機構400は、耐荷重隔壁410を備える。図7(a)及び図7(b)に最もよく見られるように、第1翼221は、第1旋回シャフト241を介して耐荷重隔壁410に旋回可能に取り付けられ、一方、第2翼222は、第2旋回シャフト242を介して耐荷重隔壁410に旋回可能に取り付けられる。耐荷重隔壁410は、航空機100の飛行中に第1翼221及び第2翼222からの荷重を軸受することができ、前記格納配置SC内、展開配置DC内、及び格納配置SCと展開配置DCとの間の移行全体に亘って翼システム200を支持することができる構造部材である。少なくとも本例では、耐荷重隔壁410は、耐荷重中央断面415を備える。少なくとも本例では、該中央断面415は、ウェブ416によって離間された上側及び下側フランジ417、及び補強要素418を含む一般的なIビーム構造である。
理論に束縛されるものではないが、発明者らは、耐荷重隔壁410が翼曲げモーメント及び翼剪断力を支持し、それによって中央の耐荷重部材として動作し、これは、前記展開配置DCにおいて、第1翼221と第2翼222との間の隣接性を提供し、第1翼端221Tから第2翼222Tにまたがる連続した翼桁等を本質的に形成するとを考える。さらに、本発明者らは、このような配置は、飛行中に翼によって発生され得る潜在的に有害な曲げ及びねじりモーメントに対する航空機胴体の露出を最小化または防止できるとを考える。言い換えれば、左翼及び右翼、特に左翼及び右翼の翼桁は、代わりに、耐荷重隔壁ではなく胴体に直接に連結される場合、胴体は非常に高い曲げ及びねじりモーメントにさらされるであろう。翼が胴体縦軸に沿って一緒に並進する耐力隔壁に結合される上記の例では、このような配置は、胴体の追加の耐荷重構造を省略できるようにすることで、本質的に軽量化を実現し、胴体が翼が移動する胴体領域に沿って翼の曲げ及びねじれモーメントを支持できるようにする。さらに、本発明者らは、このような配置は、胴体と翼との間の界面に非常に低い負荷を発生させることができると考える。
耐荷重隔壁410は、第1ブラケット突出部431A、431Bを介して中央断面415の一方の側面に固定された第1軸受装置431をさらに備える。ここで、軸受装置431は、第1旋回軸PA1と整列された複数の離間した軸受を有する。耐荷重隔壁410はまた、第2ブラケット突出部432A、432Bを介して中央部415の他方の側方に固定された第2軸受構成432を備え、該軸受装置432は、第2旋回軸PA2と整列した複数の離間した軸受を有する。耐荷重隔壁410は、第1旋回軸PA1と第2旋回軸PA2との間に前記間隔PSを提供するような寸法である。いくつかの例では、そのような軸受は、玉軸受装置等であり得るが、一方、他の例では、そのような軸受は、スリーブまたはブッシュの形態であり得る。
第1軸241は、第1軸受装置431の軸受を介して耐荷重隔壁410に回転可能に取り付けられ、第1翼221の第1旋回軸PA1を中心とした耐荷重隔壁410に対する旋回を可能にする。
第2軸242、特に雄スプライン軸242Mは、第2軸受装置432の軸受を介して耐荷重隔壁410に回転可能に取り付けられ、第2翼222の第2旋回軸PA2を中心とし、耐荷重隔壁410に対する、雌スプライン結合242Fを介した旋回を可能にする。
少なくとも本例における展開機構400は、前記旋回動作において、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2を中心とした旋回に対する旋回同期動作を提供するように配置される。このような旋回同期動作では、第1翼221の、第1旋回軸PA1を中心とした第1回転方向RD1での旋回は、第2翼222の、第2旋回軸PA2を中心とした第1回転方向RD1と反対の第2回転方向RD2での旋回と同期される。従って、再び図7(a)及び図7(b)を参照すると、展開機構400は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置450を備える。
理論に束縛されるものではないが、発明者らは、このような同期は、翼システム200の前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間での移行中に、航空機の安定化を保証するか、または少なくとも向上させると考える。さらに、このような同期は、少なくともいくつかの規制基準に従っている。
噛合ギア装置450は、第1歯車451及び第2歯車452を備える。
第1歯車451は、第1旋回軸PA1と同軸で第1旋回シャフト231に固定的に取り付けられる。一方、少なくとも本例では、第1歯車451は、径方向に突出した直線カット歯を有する平歯車の形態である。本例の代替的な変形では、第1歯車451は、任意の他の好適な歯の配置、例えば、螺旋歯またはヘリングボーン歯を有することができる。
第2歯車452は、第2旋回軸PA2と同軸で第2旋回シャフト232に固定的に取り付けられる。一方、少なくとも本例では、第2歯車452は、径方向に突出した直線カット歯を有する平歯車の形態である。本例の代替的な変形では、第2歯車452は、任意の他の好適な歯の配置、例えば、螺旋歯またはヘリングボーン歯を有することができる。
第1歯車451は、第2歯車452に対して直接に噛合するので、同様の種類の歯の配置を有する。従って、例えば、第1歯車451が第1旋回軸PA1を中心に一方の回転方向、例えば回転方向RD1に回転または旋回されると、第2歯車452は、第2旋回軸PA2を中心に他の回転方向、例えば回転方向RD2に自動的に回転または旋回される。その逆も同様である。
展開機構400は、少なくとも本例では、耐荷重隔壁410への展開機構400の取り付けを支持し、容易にするための、フレーム490の形態である支持構造488をさらに備える。
展開機構400は、展開機構400の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータ495を備える。アクチュエータ495は、第1歯車451及び第2歯車452のうちの少なくとも1つにトルクを選択的に提供して、噛み合いギア装置450を駆動するように配置され、それにより同期動作を提供するとともに、旋回動作自体を駆動する。
少なくとも本例では、アクチュエータ495は、展開機構400を駆動して、翼システム200が前記格納配置SCから前記展開配置DCに可逆的に移行でき、従って、翼システム200が前記展開配置DCから前記格納配置SCにも移行できるよう配置される。前記展開配置DCから前記格納配置SCへのこのような移行は、例えば、航空機に着陸装置がない、または着陸装置が誤動作または損傷している可能性がある本例及び他の例の実施において、航空機100を着陸させたい場合に有用であり得る。そのような場合、格納配置SC内の翼システムを備えた航空機を着陸させることは、航空機100、特に翼システム200への衝撃損傷を潜在的に最小限に抑えることができる。例えば、航空機100は、展開可能なパラシュート及び/またはエアクッションでさらに配置することができ、特に着陸中に航空機100または翼システム200への衝撃損傷をさらに潜在的に最小限に抑えることができる。
少なくとも本例では、アクチュエータ495は、モータ、例えば、噛合ギア装置450に動作可能に結合された電気モータを備える。しかし、本例の代替的な変形では、アクチュエータ495は、任意の他の適切なアクチュエータ、例えば、リニアアクチュエータ、回転アクチュエータ、負荷されたばね、パイロテクニックデバイス、パラシュート、または展開機構400に必要なエネルギーを提供し、翼システム200が前記格納配置SCから前記展開配置DCへ(任意選択で可逆的に)移行することを可能にするように配置された任意の他のタイプの装置またはシステムを備えることができる。例えば、アクチュエータ495は、ウォーム-歯車変速機または螺旋形スクリュー変速機を介して噛合ギア装置450に動作可能に結合される。
少なくとも本例では、アクチュエータ495は、コントローラに動作可能に結合される。それにより、前記コントローラは、展開機構400が前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で移行するように、それを選択的に動作させる。
少なくとも本例では、アクチュエータ495は、噛合ギア装置450に動作可能に結合され、展開機構400を選択的に駆動できるようにする。また、それにより、アクチュエータ495は、セルフロック装置をさらに備え、アクチュエータ495が噛合ギア装置450を駆動していない限り、噛合ギア装置450及び展開機構400は、モータが通電されているかどうかに関係なく、任意の位置でロックされることを確実にする。換言すれば、噛合ギア装置450及び展開機構400は、任意の所与の位置にロックされ、モータまたはアクチュエータ495の回転によってのみ該位置から移動することができる。
例えば、このような浅ピッチのウォーム-歯車変速機及び浅ピッチのスクリュー(線形)変速機の特徴として、それらが入力軸によってのみ移動されるが、それらの出力軸によって移動されない。本例では、このような入力軸は、アクチュエータ495に連結され(例えば、モータの形態で)、一方、このような出力軸は、実質的に翼221、222に連結される(例えば、噛合ギア装置450を介して)。従って、前記変速機の出力軸からの任意の動きがロックされているので、翼221、222によって発生されまたは加えられた任意の力は、それぞれの旋回軸を中心とした回転を生じさせることができない。
このような「セルフロック」の特徴は、結合がピッチの非常に浅いスクリューを介しているときに(例えば、ピッチの非常に浅いウォーム歯車を介して)増強される。
少なくとも本例では、アクチュエータ495は、例えば、直接または任意の適切なギア装置を介して、モータ歯車496に動作可能に結合される。モータ歯車496は、第1歯車451及び第2歯車452の少なくとも一方と噛合し、噛合ギア装置450を駆動し、これにより、前記同期動作を提供する。本例では、モータ歯車496は、第1歯車451と噛合するが、一方、本例の代替的な変形では、モータ歯車496は、代わりに、必要な変更を加えて、第2歯車452と噛合することができる。
従って、アクチュエータ495がモータ歯車496を選択的に駆動して回転させると、モータ歯車496は、第1歯車451を回転させ、第1歯車451は、第1旋回軸PA1を中心に、1つの回転方向、例えば回転方向RD1に旋回される。同時に、第1歯車451が第2歯車452を回転させ、第2歯車452は、第2旋回軸PA2を中心に、他方の回転方向、例えば回転方向RD2に旋回される。これにより、前記回動動作及び前記同期動作を提供する。
留意されたいこととして、展開装置400は、第1歯車451(ひいては第1軸241及び第1翼221)を第1旋回軸PA1を中心に非ゼロの第1角度変位θ1の分、旋回させ、また第2歯車452(ひいては第2軸242及び第2翼222)を第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回させるように配置される。少なくとも本例では、非ゼロの第1角度変位θ1と非ゼロの第2角度変位θ2とは、(互いに反対の回転方向であるが)互いに等しい大きさである。従って、第1歯車451及び第2歯車452は、同じ直径、特に少なくとも同じピッチ直径を有する。
さらに留意されたいこととして、展開装置400は、第1歯車451(ひいては第1軸241及び第1翼221)を第1旋回軸PA1を中心に非ゼロの第1角度変位θ1の分、旋回させること、また第2歯車452(ひいては第2軸242及び第2翼222)を第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回させることを制限するように配置される。そのような制限のために、展開装置400は、そのための好適な機構を備えることができ、例えば、機械的な停止を提供することができる。
少なくとも本例では、モータ歯車496は、第1歯車451または第2歯車452の直径よりも小さい直径を有するピニオンの形態である。
さらに留意されたいこととして、少なくとも本例では、第1歯車451及び第2歯車452は、それぞれセクタギヤの形態であり、各セクタギヤは、中央開口(それを介して第1軸231または第2軸232に連結される)及びリムの円弧部分を含む歯車の断面部分を含む完全な歯車の一部の形態である。セクタギアを使用するこのような装置は、軽量化及び/またはよりコンパクトな装置を提供するのに有用であり得る。しかし、本例の代替的な変形では、第1歯車451及び第2歯車452は、それぞれ、それぞれの全円歯車の形態であり得る。
第1歯車241は、第1歯車241及びモータ歯車496と噛合する。少なくとも本例では、モータ歯車496の回転中心497は、第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2よりも前方に設けられているので、第1歯車241の対応するセクタ部分は、対応する第1セクタ角度SA1(即ち、中心または回転における対応する円弧によってなされる角度、即ち、第1旋回軸PA1)を有する。第1歯車241が、非ゼロの第1角度変位θ1について第1歯車241の旋回全体にわたって第1歯車241と確実に噛み合うようにするために、該角度は、非ゼロの第1角度変位θ1に追加の角度部分θwを加えた合計に等しい。例えば、第1セクタ角度SA1は、非ゼロの第1角度変位θ1と角度部分θwとの合計よりも約5%、10%、または20%大きいであり得る。例えば、第1セクタ角度SA1は、95°、100°、145°、160°、180°、200°、210°、220°、230°、240°、250°のいずれかとすることができる。
第2歯車242は、第2歯車242のみと噛合する。従って、第2歯車242の対応するセクタ部分は、対応する第2セクタ角度SA2(即ち、中心または回転における対応する円弧によってなされる角度、即ち、第2旋回軸PA2)を有する。該角度は、非ゼロの第2角度変位θ2と名目上等しい。例えば、第2セクタ角度SA2は、非ゼロの第2角度変位θ2よりも約5%、10%、または20%大きいことがであり得る。例えば、第2セクタ角度SA2は、40°、45°、50°、60°、75°、90°、95°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、165°のいずれかとするることができる。
アクチュエータ495及びモータ歯車496は、少なくとも本例ではフレーム490の形態である前記支持構造488を介して耐荷重隔壁410に対して取り付けられる。
特に、図5、図6(a)、図8(a)、図8(b)、及び図8(c)を参照すると、少なくとも本例では、本開示の主題の態様によれば、展開機構400は、前記水平化動作を提供するように配置された水平化装置470を備え、第1翼221及び第2翼222を、前記格納配置SCにおける重なり合う関係から前記展開配置DCにおける水平化関係まで互いに対して水平にすることを可能にする。少なくとも本例では、水平化装置470はまた、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
留意されたいこととして、少なくとも本例では、第2軸242は、水平化装置470の一部とみなすことができる。特に、スプライン装置等を有する第2軸242の配置は、例えば、雄スプライン軸242Mの形態であるか、または雄スプラインシャフト242Mを備え、また、雌スプラインカップリング242Fは、水平化装置470の一部とみなすことができる。
少なくとも本例における水平化装置470は、第2軸242を介して第2翼222に動作可能に結合されるように配置されたカム装置475を備える。
少なくとも本例では、カム装置475は、例えば、少なくとも本例ではフレーム490の形態である支持構造488を介して、耐荷重隔壁410に対して固定的に取り付けられたカムレール472を備える。
少なくとも本例では、カムレール472は、螺旋状であり、第2旋回軸PA2と同軸の螺旋軸HAを有する。
本例の代替的な変形では、カムレールは、任意の他の適切な形状を有することができる。例えば、カムレールは、直線部分と様々なねじれ角を有する螺旋部分との組み合わせから作製できる。カムレールの形状は、それぞれの旋回軸に沿って移動される翼の水平化運動のプロファイルを決めることができる。例えば、翼221、222が互いに離れる方向に動くことを可能にするために、それぞれの翼がそれぞれのレベルに維持されている間に旋回のみが発生することなく、直線部分を所定の角度で提供することができる。翼クリアランスが達成されると、即ち、翼の大部分がもはや重複関係(例えば、それぞれの旋回軸PA1、PA2について20°回転後)にない場合、カムレールは、形状を螺旋状に変更でき、翼221、222の水平化を可能にする。
従って、前記水平化運動のプロファイルは、翼221、222が前記展開配置DCへの展開中に衝突しないように設計することができ、また、翼221、222によって発生される揚力が翼221、222を水平化するのを助けることができるように設計することができる。なぜなら、このような場合、該揚力は、水平運動の方向と同じ方向にあり得るためである。
少なくとも本例では、螺旋カムレール472は、位置P1に対応する第1端部472A、及び位置P2に対応する第2端部472Bを有する。さらに、第1端部472Aは、第2端部472Bから第2旋回軸PA2に対して非ゼロの第2角度変位θ2の分角度変位する。
少なくとも本例では、カム装置475は、第2翼222に固定的に取り付けられたカムフォロア479を備える。より具体的には、カムフォロア479は、第2軸242が移動可能に取り付けられる突出部232Aに固定的に取り付けられる。突出部232Aは、第2旋回軸PA2に対して略放射状に直交して突出する。また、カムフォロア479は、突出部232Aの自由端に回転可能に取り付けられたローラ478を備える。
展開装置400では、カムフォロア479及び特にローラ478は、カムレール472に沿ってのみ移動するように拘束される。これは、第2軸242、特に第2軸ブラケット232及び突出部232A(ひいては、第2翼222)が第2旋回軸を中心に旋回されるときにのみ起こり得る。
従って、カム装置475は、カムレール472に沿ったカムフォロア479の動きにより、第2軸242、特に、第2軸ブラケット232及び突出部232A(ひいては第2翼222)が、前記水平化動作において、第2旋回軸PA2に平行な前記自由度に沿って、第2旋回軸PA2を中心に、非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回された第2軸242に対して並進するように、配置される。
従って、第2軸242が第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第2角度変位θ2の分、旋回されるとき、第2軸ブラケット232及び突起232A(ひいては第2翼222)は、同時に位置P1から位置P2に変位し、それによって、(ヨー軸Yに沿って)第2翼222を第1翼221と同じレベルにする。
特に、図4(a)~図4(d)、及び10(a)~10(d)を参照すると、少なくとも本例では、本開示の主題の態様によれば、展開機構400は、前記並進動作を提供するように配置された並進装置440を備え、第1翼221及び第2翼222をストローク方向STに沿って、ストローク長SLを通って、前記格納配置SCに対応する第1軸位置AX1と前記展開配置DCに対応する第2軸位置AX2との間で選択的に並進させることを可能にする。少なくとも本例では、並進装置460はまた、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。
少なくとも本例では、並進装置440は、航空機100に対して固定的に取り付けられるように配置されたレールシステム445を備える。さらに、耐荷重隔壁410、特に、耐荷重隔壁410に取り付けられた展開機構400の全ての構成要素、特に第1翼221及び第2翼222は、レールシステム445に移動可能に取り付けられ、耐荷重隔壁410が第1翼221及び第2翼222と共に、ストローク方向STに沿って、ストローク長SLを通って並進されることを可能にする。
少なくとも本例では、耐荷重隔壁410は、そのような並進動作において、アクチュエータ495、噛合ギア装置450、水平化装置470、及び第1翼221と第2翼222を有する。
少なくとも本例では、レールシステム445は、間隔RTによって横方向に離間された2つのレール部材441、442を備える。さらに、少なくとも本例におけるレール部材441、442は、それぞれ直線状であり、典型的には、航空機100の中心線または縦軸LAと平行に整列される。
本例の代替的な変形では、レール部材441、442は、例えば、レール上を走行するときに展開機構の角度運動を生成する、凹状または凸状とすることができる。レールが凸状または凹状である場合、翼の入射角(胴体に対する翼弦角度)は、翼の移動と同時に変化し得る。このようにして、前記格納配置SCにおける翼の入射は、前記展開配置DCにおける翼の入射とは異なることがある。
さらに、並進装置440は、レール部材441、442と係合して同時に移動するように配置された複数のスライダ要素465を備える。例えば、そのようなスライダ要素465は、レール部材441、442に係合して走行するように配置された車輪、ボール、ローラ、または低摩擦面を備えることができる。
スライダ要素465は、少なくとも本例ではフレーム490の形態の支持構造488を介して耐荷重隔壁410に対して固定的に取り付けられる。例えば、図6(a)及び図6(b)に最もよく見られるように、2つのスライダ要素465は、フレーム490の一方の側面に固定的に取り付けられ、他の2つのスライダ要素465は、フレーム490の他方の側面に固定的に取り付けられる。
少なくとも本例では、並進装置440は、適切な駆動及び同期装置460を備える。前記駆動及び同期装置460は、耐荷重隔壁410に直接または間接的に取り付けられ、従って、前記並進動作において耐荷重隔壁410によって搬送される。
駆動及び同期装置460は、スライダ465を介してレールシステム440に結合され、レール441、442に対して動力を提供し、耐荷重隔壁410、特に第1翼221及び第2翼222に取り付けられた展開機構400の全ての構成要素とともに、耐荷重隔壁410の並進を可能にする。
さらに、駆動及び同期装置460は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される。これにより、翼221、222がそれぞれ第1旋回軸PA1及び第2旋回軸PA2を中心に非ゼロの第1角度変位θ1及び非ゼロの第2角度変位θ2までそれぞれ旋回されると、翼221、222も第1軸位置AX1から第2軸位置AX2に同時に並進される。
少なくとも本例では、駆動及び同期装置460は、ラック及びピニオン装置の形態であり、またはそれらを備える。ピニオン装置は、耐荷重隔壁410に直接または間接的に回転可能に取り付けられたピニオンギア462、及びレールシステム440に対して固定された空間関係または航空機100に対して固定された空間関係に取り付けられたラックギア468を含む。少なくとも本例では、ラックギア468は、直線状であり、典型的には、航空機100の中心線または縦軸LAと平行に整列される。
ピニオンギア462はラックギア468に噛合する。従って、ピニオンギア462の回転によりピニオンギア462がラックギア468の長さに沿って並進する。
ピニオンギア462は、噛合ギア装置450に結合され、それにより、噛合ギア装置450の作動により、ピニオンギア462が回転し、次に、ピニオンギア462がラックギア468に対して回転し、ストローク方向STに沿ったピニオンギア462の並進を耐荷重隔壁410及び翼221、222と共に引き起こす。
少なくとも本例では、ピニオン歯車462は、同軸であり、噛合ギア装置450と直接に噛合する第2歯車469に固定的に取り付けられる。図7(a)及び図7(b)に最もよく見られるように、本例では、第2歯車469は、第1歯車451と直接に噛合する。しかし、本例の他の代替的な変形では、第2歯車469は、第2歯車452、または第1歯車451及び第2歯車452の両方と直接に噛合する。少なくとも本例では、第2歯車452の直径は、第1歯車451及び第2歯車452のいずれの直径よりも小さく、さらに、ピニオンギヤ462の直径は、ピニオンギヤ462の直径よりも大きい。従って、第1旋回軸PA1を中心とした第1歯車451の所定の角度回転がピニオンギヤ462による増幅された角回転をもたらすという増幅効果がある。
例えば、ピニオンギア462上の歯の数は、展開機構が翼221、222の所与の角度変位当たりに移動する軸方向距離の大きさを規定することができる。ピニオンギア462上の歯の数は、それぞれ、旋回軸PA1及び旋回軸PA2を中心とした翼221、222の角度(旋回)変位と、展開機構400の軸方向(直線)変位との間の比を規定するために使用され得る。
第1歯車451及び第2歯車452のいずれについての所与の直径、及びピニオンギア462の所与の直径については、第2歯車469の直径を選択することができる。それにより、第1歯車451の、第1旋回軸PA1を中心とした非ゼロの第1角度変位θ1までの旋回が、ピニオンギア462がラックギア468に対して所望のストローク長SLの分並進される結果となる。さらに、前記ラック及びピニオン装置は、前記旋回動作と前記並進動作とが同時に発生し、即ち、一緒に開始され、一緒に終了することを確実にする。
換言すれば、本開示の主題の態様によれば、それぞれ互いに直径が異なる少なくとも2つのこのようなピニオンギヤを含む複数のこのようなピニオンギヤを提供することができる。このようなピニオンギヤの1つのみが、展開機構400の残りの部分、または、非ゼロの第1角度変位θ1の大きさまたは非ゼロの第2角度変位θ2の大きさを変更せずに(または変更する必要なしに)、第2歯車469を介して耐荷重隔壁410に交互に回転可能に取り付けられ、対応してストローク長STに対して異なる大きさを提供する。
この特徴により、本質的に同じ展開機構400を、必要なストローク長に適合するようにピニオンギアを本質的に変更することによって、必要なストローク長が各航空機で異なる様々な航空機への設置に容易に適合させることが可能になる。
本例の代替的な変形では、駆動及び同期装置460は、ラック及びピニオン装置の代わりに、スクリュー及びナット機構の形態であり得るか、またはそれを含み得る。このような例では、スクリューは、基本的にラックギアに取って代わって、ナットは、ピニオンギアに取って代わって、スクリュー及びナット機構は、ナットの回転がスクリューに沿って直線運動を引き起こすように配置される。このような例では、スクリュー及びナット機構は、噛合ギア装置450に結合される。それにより、噛合ギア装置450の作動によりナットが回転し、次にナットがスクリューに対して回転し、ストローク方向STに沿って耐荷重隔壁410及び翼221、222と共にナットを並進させる。
動作において、コントローラは、翼システム200及び従って航空機100が、前記格納配置SCと前記展開配置DCとの間で移行することを可能にするために、所望の時間で展開システム400を選択的に動作させる。例えば、前記コントローラは、アクチュエータ495をオンにして展開を開始するように配置される。
任意選択で、安全プロトコルを実装して、事前設定された条件以外でこのような移行が発生しないようにすることができる。例えば、航空機が地上にある間、輸送中、またはフェアリングに格納されている間は、そのような移行は発生しない。さらに、展開システム400、及び前記格納配置SCにある翼システム200を、少なくとも航空機がフェアリングから分離されるまで、または、例えば、フェアリング内に静止している間、または少なくとも航空機が発射される前までに機械的にロックするために、適切な安全機構、例えば、機械的なロックを配置することができる。
上記の例の別の変形では、本開示の主題の別の態様によれば、必要な変更を加えて、前記並進機構を省略することができ、従って、前記展開機構は、本開示の主題の実施に使用することができる。ここで、前記旋回機構が前記胴体の固定位置にあり、結果として、翼は、前記展開配置に旋回するまでの時間に水平化される。
上記の例の別の変形では、本開示の主題の別の態様によれば、必要な変更を加えて、前記水平化機構を省略することができ、従って、前記展開機構は、本開示の主題の実施に使用することができる。ここで、前記旋回機構が、前記胴体に沿って並進し、結果として、翼は、水平化されないままであるが、前記展開配置に旋回するまでの時間に所望のストロークを通って変位する。
上記の例のさらに他の代替的な変形では、本開示の主題の別の態様によれば、必要な変更を加えて、前記水平化機構及び前記並進機構を省略することができる。そのような例では、前記展開機構は、本開示の主題の実施に使用することができる。ここで、該展開機構は、各翼がそれぞれの旋回軸を中心に前記格納配置から前記展開配置に展開される間に、前記変位動作及び前記水平化動作なしで、翼旋回動作を選択的に提供するように配置される。ここで、該2つの旋回軸は、非同軸である。
上記の例のさらに他の代替的な変形では、本開示の主題の別の態様によれば、必要な変更を加えて、前記水平化機構を省略することができる。そのような例では、前記展開機構は、本開示の主題の実施に使用することができる。ここで、該展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するように配置される。前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で、前記旋回と同時に(水平化ありまたはなしに)並進させることを含み、前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される。換言すれば、所定の旋回角度変位に対しては、特定の展開機構のストローク長を任意に変更することができる。
留意されたいこととして、本開示の主題の少なくともいくつかの実施形態では、本開示の主題の態様によれば、以下を含む航空機を動作させる方法が提供される。
(a)本明細書で定義された航空機、例えば本明細書に開示されたフェアリング内に封入された格納配置にある航空機を提供すること;
(b)(b)前記封入された航空機を、例えば、所定の高度及び所定の前進速度に発射すること;
(c)前記フェアリングから前記航空機を分離すること;
(d)それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させること
さらに、ステップ(b)は、以下のいずれかを含むことができる。
-発射バレルを介して前記封入された航空機を発射すること:
-ブースタロケットを用いて前記封入された航空機を発射すること;
-空母から前記封入された航空機を発射すること
(a)本明細書で定義された航空機、例えば本明細書に開示されたフェアリング内に封入された格納配置にある航空機を提供すること;
(b)(b)前記封入された航空機を、例えば、所定の高度及び所定の前進速度に発射すること;
(c)前記フェアリングから前記航空機を分離すること;
(d)それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させること
さらに、ステップ(b)は、以下のいずれかを含むことができる。
-発射バレルを介して前記封入された航空機を発射すること:
-ブースタロケットを用いて前記封入された航空機を発射すること;
-空母から前記封入された航空機を発射すること
以下の方法請求項において、請求項のステップを指定するために用いられる英数字及びローマ字の数字は、ただ便宜的に提供され、該ステップを実行する特定の順序を意味するものではない。
最後に、留意されたいこととして、添付の請求項を通して用いられる「含む」という単語は、「含むが、これに限定されない」を意味すると解釈されるべきである。
本開示の主題に従って例を示し、開示してきたが、請求項に記載されているように、本開示の主題の範囲から逸脱することなく、多くの変更を加えることができることを理解されたい。
Claims (50)
- 航空機用の翼システムであって、該航空機は、胴体縦軸を含む胴体を有し、該翼システムは、格納配置と展開配置との間で移行するように配置された1組の翼を備え、該1組の翼は、第1翼端、第1翼縦軸、及び第1旋回軸を有する第1翼;及び
第2翼端、第2翼縦軸、及び第2旋回軸を有する第2翼を含み;
前記第1旋回軸及び前記第2旋回軸は、非同軸であり;
前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、重なり合う関係にあり、これにより、前記第1翼及び前記第2翼のうちの一方の翼の圧力面の少なくとも大部分が、前記第1翼及び前記第2翼のうちの他方の翼の負圧面に面し、かつ、前記第1翼端は、前記第2翼端から第1横空間の分離間され;及び
前記展開配置では、前記第1翼は、前記第1翼端が、前記第2翼端から前記第1横空間よりも大きい第2横空間の分、離間されるように前記第2翼に対して配向され; 及び
前記移行は、
前記第1翼を、前記第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;及び
前記第2翼を、前記第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させることを含む旋回動作を含む、航空機用の翼システム。 - 前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置にける重なり合う関係から前記展開配置における水平関係に水平化するように配置された水平化動作を提供するように配置される、請求項1に記載の翼システム。
- 前記翼システムは、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項1~2のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿ってストローク長を通って前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置された並進動作を提供するように配置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記翼システムは、前記並進動作と前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項4に記載の翼システム。
- 前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行である、請求項1~5のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して横方向に離間される、請求項6に記載の翼システム。
- 前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、前記格納配置と前記展開配置との間で選択的に移行させるように配置された展開機構を備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含む、請求項8に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、セルフロックのために配置される、請求項8~9のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記第1翼は、前記第1旋回軸と同軸の第1旋回シャフトを備え、また、前記第2翼は、前記第2旋回軸と同軸の第2旋回シャフトを備える、請求項8~10のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、耐荷重隔壁を含み、前記第1翼は、前記第1旋回シャフトを介して前記耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられ、また、前記第2翼は、前記第2旋回シャフトを介して前記耐荷重隔壁に旋回可能に取り付けられる、請求項11に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、前記旋回動作において、前記第1翼の前記第1旋回軸を中心とした第1回転方向への旋回を、前記第2翼の前記第2旋回軸を中心とした前記第1回転方向と反対の第2回転方向への旋回と同期させることを含む旋回同期動作を提供するように配置される、請求項11~12のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、前記同期動作を提供するための噛合ギア装置を含む、請求項13に記載の翼システム。
- 前記噛合ギア装置は、前記第1旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第1旋回軸と同軸である第1歯車と、前記第2旋回シャフトに固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸である第2歯車とを備え、前記第1歯車は、前記第2歯車と噛合する、請求項14に記載の翼システム。
- 前記アクチュエータは、前記噛合ギア装置に動作可能に結合され、前記第1歯車及び前記第2歯車の少なくとも一方にトルクを選択的に提供し、前記噛合ギア装置を駆動し、それによって前記同期動作を提供するように配置されたモータを備える、請求項15に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、前記水平化動作及び前記旋回動作を提供し、それらを同期させるための水平化装置を含む、請求項8~16のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、それぞれの前記第1旋回軸または前記第2旋回軸に平行な並進において1自由度で、それぞれの前記第1軸または前記第2軸に移動可能に取り付けられること;
前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において自由度1で、前記第2軸に移動可能に取り付けられること;
前記第1翼は、前記第1軸に固定的に取り付けられ、前記第2翼は、前記第2旋回軸に平行な並進において1自由度で、前記第2軸に移動可能に取り付けられ、また、前記第2軸は、雄スプライン軸の形態であり、前記第2翼は、前記雄スプライン軸と相補的な雌スプライン結合を介して前記第2軸に移動可能に取り付けられることの1つを含む、請求項17に記載の翼システム。 - 前記水平化装置は、前記第2翼に動作可能に結合されたカム装置を備える、請求項17~18のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記カム装置は、カムフォロア及びカムレールを備える、請求項19に記載の翼システム。
- 前記カムレールは、前記耐荷重ブラケットに対して固定的に取り付けられ、前記第2旋回軸と同軸の螺旋軸を有する少なくとも1つの螺旋カムレールを備え、及び、前記カムフォロアは、前記第2翼に固定的に取り付けられ、これにより、前記カムレールに沿ったカムフォロアの動きは、前記水平化動作において、前記第2翼を前記第2旋回シャフトに対して前記自由度に沿って並進させる、請求項20に記載の翼システム。
- 前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含む、請求項8~21のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットが前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進されることを可能にする、請求項22に記載の翼システム。
- 前記並進装置は、ラック及びピニオン装置を含み、これは、前記ブラケットに回転可能に取り付けられたピニオンギア、及び前記レールシステムに対して一定の空間関係で取り付けられたラックギアを備え、前記ピニオンギアは、前記噛合ギア装置に結合され、これにより、該噛合ギアシステムの作動は、前記ピニオンギアの回転を引き起こし、これは次に前記ラックギアに対して回転し、前記ストローク方向に沿った前記耐荷重ブラケットの並進を引き起こす、請求項23に記載の翼システム。
- 前記並進装置は、互いに異なる直径の少なくとも2つのピニオンギアを含み、前記各ピニオンギアは、前記ブラケットに交互に回転可能に取り付けられ、対応して異なる前記ストローク長を提供する、請求項24に記載の翼システム。
- 航空機用の翼システムのための展開機構であって、該翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備え、前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、及び、
第1翼が取り付けられるように配置され、第1旋回軸を有する第1軸、及び、第2翼が取り付けられるように配置され、第2旋回軸を有する第2軸を含み、前記第1旋回軸と第2旋回軸は非同軸であり、及び、前記格納配置では、前記第1軸及び前記第2軸は、それぞれ、第1翼と第2翼とを重なり合う配置で取り付けるように配置され;
前記展開機構は、前記第1軸を、前記第1旋回軸を中心に前記第1回転方向に旋回させること、及び前記第2軸を、前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることを含む旋回動作を提供し、同期させるように配置された旋回装置を含み;
前記展開機構は、水平化動作及び前記旋回動作を提供して、同期させるための水平化装置を含み、前記展開装置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置における非水平関係から前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される、
展開機構。 - 前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項26に記載の展開機構。
- 前記翼システムは、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿って、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置された並進動作を提供するようにさらに配置される、請求項26~27のいずれか1項に記載の展開機構。
- 前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、前記並進動作は、前記展開システムの動作において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿って、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される、請求項28のいずれか1項に記載の展開機構。
- 前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項29に記載の展開機構。
- 前記並進装置は、前記航空機に固定的に取り付けられるように配置されたレールシステムを含み、前記ブラケットは、前記レールシステムに移動可能に取り付けられ、前記ブラケットを前記ストローク方向に沿って、前記ストローク長を通って並進されることを可能にする、請求項29~30のいずれか1項に記載の翼システム。
- 前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、該第1旋回軸は、横方向の間隔によって前記第2旋回軸に対して横方向に離間される、請求項26~31のいずれか1項に記載の展開機構。
- 航空機用の翼システムのための展開機構であって、該翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備え、前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、及び、第1翼が取り付けられるように配置され、第1旋回軸を有する第1軸、及び第2翼が取り付けられるように配置され、第2旋回軸を有する第2軸を含み、前記第1旋回軸と第2旋回軸は非同軸であり、及び、前記格納配置では、前記第1軸及び前記第2軸は、それぞれ、前記第1翼と前記第2翼とを重なり合う配置で取り付けるように配置され;
前記展開機構は、前記第1軸を、前記第1旋回軸を中心に前記第1回転方向に旋回させること、及び前記第2軸を、前記第2旋回軸を中心に前記第1回転方向と反対の第2回転方向に旋回させることを含む旋回動作を提供し、同期させるように配置された旋回装置を含み;
前記展開機構は、並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置された並進装置を含み、前記並進動作は、前記展開システムの作動において、前記第1翼及び前記第2翼を、ストローク方向に沿って、ストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で選択的に並進させるように配置される、展開機構。 - 前記展開機構は、前記並進動作を前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項33に記載の展開機構。
- 前記展開機構は、水平化動作及び前記旋回動作を提供し、同期させるための水平化装置を含み、前記展開装置の動作において、前記水平化装置は、前記水平化動作において、前記第1翼及び前記第2翼を互いに対して、前記格納配置における非水平関係から前記展開配置における水平関係に移行させるように配置される、請求項33~34のいずれか1項に記載の展開機構。
- 前記展開機構は、前記水平化動作を前記旋回動作と同期させるように配置される、請求項35に記載の展開機構。
- 前記第1旋回軸は、前記第2旋回軸に対して平行であり、該第1旋回軸は、横方向の間隔によって前記第2旋回軸に対して横方向に離間される、請求項33~36のいずれか1項に記載の展開機構。
- 前記展開機構は、該展開機構の動作を選択的に駆動するように配置されたアクチュエータを含み、また任意選択的に、前記展開機構は、セルフロックのために配置される、請求項37に記載の展開機構。
- 請求項26~38のいずれか1項に定義された展開機構を備える、翼システム。
- 航空機用の翼システムであって、前記航空機は、胴体断面及び胴体縦軸を含む胴体を有する。前記翼システムは、第1翼縦軸を有する第1翼、及び第2翼縦軸を有する第2翼を含み、格納配置と展開配置との間で移行するように配置された1組の翼を含み;
前記格納配置では、前記第1翼及び前記第2翼は、前記胴体縦軸とほぼ整列され;及び
前記展開配置では、前記第1翼は、前記第2翼に対して配向され、これにより、前記翼端が、前記格納配置での場合よりも互いに離間し;
さらに、
前記第1翼を、第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;
前記第2翼を、第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
を含む、翼旋回動作を選択的に提供するように配置された展開機構を含み、
前記第1旋回軸と前記第2旋回軸とは、非同軸であり、前記展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するようにさらに配置され、前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、前記旋回と同時にストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で並進させることを含み、
前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される、
翼システム。 - 航空機用の翼システムのための展開機構であって、前記翼システムは、第1翼及び第2翼を含む1組の翼を備え、前記展開機構は、該翼システムを格納配置と展開配置との間で移行させることを可能にするように配置され、及び、
前記第1翼を、第1旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること;
前記第2翼を、第2旋回軸を中心に前記格納配置と前記展開配置との間で旋回させること
含む、翼旋回動作を選択的に提供するように配置された展開機構を備え;
前記第1旋回軸と前記第2旋回軸とは、非同軸であり、前記展開機構は、前記翼旋回動作と同時に変位動作を選択的に提供するようにさらに配置され、前記変位動作は、前記第1翼及び前記第2翼を、前記旋回と同時にストローク長を通って、前記格納配置に対応する第1軸位置と前記展開配置に対応する第2軸位置との間で並進させることを含み、
前記展開機構は、前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の大きさを変更することを可能にするように配置される、
展開機構。 - 請求項40に定義された翼システムの少なくとも1つを備える、航空機。
- 請求項42に定義された航空機を提供すること;
前記翼旋回動作に影響を与えずに、前記ストローク長の前記大きさを提供することを含む、航空機を動作させる方法。 - 請求項1~25、及び39のいずれか1項に定義された翼システムの少なくとも1つを備える、航空機。
- 前記航空機は、胴体を備え、少なくとも1つの翼システムは、該胴体の下側に取り付けられる、請求項44に記載の航空機。
- 前記航空機は、UAVである、請求項42、44、及び45のいずれか1項に記載の航空機。
- 請求項42、44、45、及び46のいずれか1項に定義された航空機を提供することと;それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させること
を含む、航空機を動作させる方法。 - それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記展開配置から前記格納配置に移行させることをさらに含む、請求項47に記載の航空機を動作させる方法。
- (a)請求項42、44、45、及び46のいずれか1項に定義され、前記格納配置にあって、フェアリングに封入された航空機を提供すること;
(b)前記封入された航空機を発射すること;
(c)前記フェアリングから前記航空機を分離すること;
(d)それぞれの翼システムを選択的に動作させて、該翼システムを前記格納配置から前記展開配置に移行させること
を含む、航空機を動作させる方法。 - ステップ(b)は、発射バレルを介して前記封入された航空機を発射すること;
ブースタロケットを用いて前記封入された航空機を発射すること;
空母から前記封入された航空機を発射することのいずれか1つを含む、請求項49に記載の方法。
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