JP2023527021A - 大規模火災用消火組成物 - Google Patents

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Abstract

消火組成物について記載する。消火組成物は、80.0重量%以下の量の水と、15.0重量%以上の量の消火塩と、湿潤剤とを含み、湿潤剤は非フッ素系界面活性剤を含む。消火組成物、及び消火組成物を含む消火器の使用についても記載する。

Description

本発明は、消火組成物に関する。本発明はまた、消火組成物の方法又は使用に関する。本発明は更に、消火組成物を製造する方法に関する。
大規模火災は制御不能になると危険な可能性があり、人間及び動物に重傷を負わせ、又はその結果死亡に至らしめ得るとともに、財産及び環境に多大な損害をもたらし得る。
山火事、森林火災、原野火災及び大規模建築火災などの大規模火災では、ほぼ全ての場合、消防士達が典型的に水を用いて対処する。しかしながら、このような規模の火災を消火するためには、膨大な量の水が必要である。例えば、1エーカーの山火事を鎮火するためには、約102,000リットルの水を要する。最近起きたある山火事は4600万エーカーに及んだが、これは、消火のために推定4兆7282億9400万リットルの水が必要であったことを意味する。要するに、消防士はそのような多量の水を入手できなかったため、鎮火又は少なくとも速やかな消火は不可能であった。火災を封じ込めることができない場合、火災は延焼し、急速に移動する可能性がある。消防士は、火災に対処できるというより、むしろ火災から迅速に退却しなければならない危険な立場に置かれる。これらの短所は、怪我又は死亡につながる可能性があり、多くの場合、町や村からの避難が必要となり、財産損害の可能性を伴う。そのような火災は、典型的には長時間燃焼し、環境に重大な損害を与える。
大規模火災に伴う別の問題は、火災後に残される損害である。森林地域では、森林再生が始まるまでに2~4年かかる可能性がある。
2019年には、450万件の山火事があり、それぞれが1平方キロメートルを超える範囲に及んだ。推定200万件の大規模建物火災も発生した。これらの火災は有意量のCOを放出し、更なる火災の条件を作り出し得る気候変動の原因となる。
本発明は、
80.0重量%以下の量の水と、
15.0重量%以上の量の消火塩と、
湿潤剤と
を含み、湿潤剤は非フッ素系界面活性剤を含む、消火組成物を提供する。
大規模火災を迅速に消火する、又は延焼を鎮圧及び阻止するために使用することができる、有利な消火組成物が開発されている。特に、同じ火災を消火するのに必要な水の量と比較した場合、比較的少量の消火組成物を用いて火災を消火することができる。消火組成物はまた、通常の水で希釈することができ、なお効果を保つことができる。消火組成物の更なる利点は、特に山野での火災の消火に使用される場合、残滓が植物成長用の肥料として作用できることである。
本発明の消火組成物は、環境に優しく、容易に生分解可能である。それは環境中で残留せず、生物蓄積性がない(例えば、残留性、生物蓄積性及び毒性(PBT)がなく、高残留性及び高生物蓄積性(vPvB)もない)。消火組成物は無毒であり、一般に、動物相及び植物相に対し無害である。
多くの他の消火組成物とは異なり、本発明の消火組成物は、フッ素化合物、例えば、フッ素系界面活性剤を含まない。例えば、組成物は、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)又はペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)などのパーフルオロアルキル物質及びポリフルオロアルキル物質(PFAS)を含有しない。
一般に、本発明の消火組成物は、地球温暖化係数(GWP)及び/又はオゾン層破壊係数(ODP)を有さない。
本発明はまた、消火器製品を提供する。消火器製品は、消火組成物を含む容器を備える。
本発明は更に、消火組成物を製造する方法に関する。この方法は、消火組成物が80.0重量%以下の量の水と15.0重量%以上の量の消火塩とを含むように、消火塩と湿潤剤とを混合することを含む。
本発明はまた、消火方法を提供する。この方法は、消火組成物を火災に投与すること又は適用することを含む。消火組成物は、本発明によるものである。消火組成物は、典型的には、火災を消火するために、及び/又は火災の延焼を鎮圧又は抑制するために投与又は適用される(例えば、消火組成物は、火災への効果を最大限に促進するような方法で適用又は投与される)。
本発明はまた、消火及び/又は延焼の減少又は防止のための、消火組成物の使用に関する。追加的又は代替的に、本発明はまた、植物成長(例えば、火災によって損傷した植物の再成長)のための施肥剤としての、消火組成物の使用に関する。
本発明は、消火組成物に関する。疑義を避けるために、組成物の文脈における「消火」という用語は、文脈上別段の指示がない限り、消火に加え、火災の鎮圧又は抑制を包含する。
本発明の消火組成物は、水を含む。水は消火塩を溶解することで、組成物が自由に流動し、より容易に投与できるようにすることを確実にし得る。水はまた、車両又は手提げ式消火器などから火災への組成物の送達を補助するための液体ビヒクルを提供する。水は、火災の周囲の領域を冷却又は浸漬することによって、消火を補助できる。水はまた、植物の肥料として作用できる消火組成物成分の地中への供給を補助できる。
本明細書で用いられる「重量%」への言及は、文脈上別段の指示がない限り、消火組成物の重量%に関する。
消火組成物は、80.0重量%以下の量の水を含む。したがって、消火組成物は、80.0重量%以下、好ましくは75.0重量%未満(例えば74.0重量%未満)の量の水を含む。より好ましくは、水の量は、70.0重量%以下、例えば69.0重量%以下である。
消火組成物は水を含むことから、すなわち組成物は0.0重量%を超える量の水を含む。したがって、組成物は、最大80.0重量%、好ましくは最大75.0重量%(例えば最大74.0重量%)の量の水を含む。より好ましくは、水の量は、最大70.0重量%、例えば最大69.0重量%である。
消火組成物は、好ましくは35.0%重量以上、より好ましくは40.0重量%以上、例えば45.0重量%以上、更により好ましくは50.0重量%以上、更により好ましくは55.0重量%以上の量の水を含む。消火塩成分を溶解するために十分な水が含まれるべきである。消火塩成分の溶解は、消火組成物の他の成分、例えば、湿潤剤によって補助されてもよい。
したがって、水の量は、典型的には35.0~80.0重量%、好ましくは40.0~75.0重量%、例えば45.0~70.0重量%、より好ましくは50.0重量%~69.0重量%である。好ましくは、水の量は、55.0~75.0重量%であってもよい。
疑義を避けるために、上記の水の量は、希釈していない組成物又は消火組成物原料について言及している。しかし、いくつかの例では、組成物は希釈形態で使用することができる。消火塩と湿潤剤との重量比は、組成物が希釈される場合も同じままである。この比率は、希釈されているか否かに関わらず、組成物の消火効果に影響を及ぼし得る。
本発明の消火組成物は、消火塩を含む。消火塩は、火災を被膜、冷却、被覆、窒息、消火又は抑制するために使用される。
本明細書で用いられる「消火塩」という用語は、特にリン酸塩、硫酸塩又は炭酸塩を含む消火塩に関して、無機アニオンを含む化合物を指し、好ましくは化合物は無機化合物である。この文脈における「無機アニオン」又は「無機化合物」という用語は、それぞれ、炭素-水素(C-H)結合又は炭素-炭素(C-C)結合を含まないアニオン又は化合物を指す。例えば、硫酸塩を含む消火塩は、
消火組成物は、15重量%以上の量の消火塩を含む。消火塩の量は、20重量%以上、例えば25重量%以上、より好ましくは30重量%以上、例えば35重量%以上、更により好ましくは40重量%以上であることが好ましい。疑義を避けるために、量は、消火塩の総量を指す。
消火するため、又は火災を抑制状態に戻すために、組成物中に十分な消火塩が存在すべきである。
一般に、消火、抑制及び施肥用組成物は、60.0重量%以下、例えば55.0重量%以下、好ましくは50.0重量%以下、例えば45.0重量%以下、更により好ましくは40.0重量%以下の量の消火塩を含む。組成物中に塩が多すぎると、消火塩を水に溶解することが困難になり得る。このことは消火組成物の物理的形態に影響を及ぼす可能性があり、液体の簡易流動性を低下させる可能性がある。
典型的には、消火塩の総量は、20.0~60.0重量%(例えば20.0~40.0重量%)、好ましくは25.0~55.0重量%、例えば30.0~50.0重量%、更により好ましくは35.0~45.0重量%である。
典型的には、消火塩は、リン酸塩を含むか、又は実質的にリン酸塩からなる。リン酸塩は、リン酸ナトリウム塩、リン酸アンモニウム塩又はリン酸鉄塩であってもよい。リン酸塩は、リン酸アンモニウム塩であることが好ましい。リン酸塩は、その消火特性に加えて、植物の肥料として作用することができる。
リン酸ナトリウム塩は、リン酸三ナトリウム(NaPO)、リン酸水素ナトリウム(NaHPO)、リン酸二水素ナトリウム(NaHPO)、二リン酸モノナトリウム(NaH)、二リン酸二ナトリウム(Na)、二リン酸三ナトリウム(NaHP)、二リン酸四ナトリウム(Na)、三リン酸ナトリウム(Na10)、トリメタリン酸ナトリウム(Na)、及びそれらの2種以上の混合物から選択され得る。
リン酸鉄塩は、リン酸鉄(II)(Fe(PO)、リン酸鉄(III)(FePO)及びそれらの混合物から選択され得る。リン酸鉄塩は、リン酸第二鉄(例えば、リン酸鉄(III)(FePO))であることが好ましい。
リン酸アンモニウム塩は、リン酸モノアンモニウム(NHPO)、ポリリン酸アンモニウム([NHPO](OH))、リン酸二アンモニウム((NHHPO)、及びそれらの2種以上の混合物から選択され得る。リン酸アンモニウムは、リン酸モノアンモニウム(NHPO)、リン酸二アンモニウム((NHHPO)、及びそれらの混合物から選択されることが好ましい。より好ましくは、リン酸アンモニウム塩は、リン酸二アンモニウム((NHPO)、又はリン酸二アンモニウム((NHPO)とリン酸モノアンモニウム(NHPO)との混合物である。更により好ましくは、リン酸アンモニウム塩は、リン酸二アンモニウム((NHPO)である。
消火塩は、典型的に硫酸塩を含む。硫酸塩は、硫酸ナトリウム(NaSO)、硫酸カリウム(KSO)又は硫酸アンモニウム((NHSO)であってもよい。硫酸塩は硫酸アンモニウムであることが好ましい。
消火塩は、炭酸塩を含んでもよい。炭酸塩は、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、又はそれらの2種以上の混合物であってもよい。炭酸塩は、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸カリウム、又はそれらの混合物であることが好ましい。より好ましくは、炭酸塩は、炭酸アンモニウム((NHCO)である。
一般に、消火塩がリン酸塩を含む場合、リン酸塩の総量は、典型的には、15.0~50.0重量%(例えば20.0~50.0重量%)、好ましくは25.0~47.5重量%、例えば27.5~45.0重量%、更により好ましくは30.0~42.5重量%(例えば30.0~40.0重量%)である。
リン酸塩がリン酸塩の混合物を含む場合、典型的には、リン酸塩の混合物の少なくとも50.0重量%、好ましくは少なくとも55.0重量%がリン酸二アンモニウム((NHPO)である。
一般に、消火塩が硫酸塩を含む場合、典型的には、硫酸塩の総量は、2.5~15.0重量%、好ましくは4.0~12.5重量%、例えば5.0~10.0重量%、更により好ましくは5.5~8.0重量%(例えば6.0~7.5重量%)である。
本発明の一般的な特徴として、消火塩が炭酸塩を含む場合、炭酸塩の総量は、典型的には、0.5~15.0重量%(例えば0.5~10.0重量%)、好ましくは1.0~10.0重量%、例えば1.5~7.5重量%(例えば1.5~5.0重量%)、更により好ましくは2.5~6.0重量%である。
炭酸塩が炭酸塩の混合物を含む場合、典型的には、炭酸塩の混合物の少なくとも60.0重量%、好ましくは少なくとも70.0重量%が炭酸アンモニウム((NHCO)である。
疑義を避けるために、重量%として表される各種の塩(例えば、リン酸塩、硫酸塩又は炭酸塩)の総量は、文脈上別段の指示がない限り、消火組成物の重量%を指す。
消火組成物は、第1消火塩及び第2消火塩を含んでもよく、又は実質的にこれらからなってもよい。消火用塩(すなわち、第1消火塩及び第2消火塩)の総量は、本明細書で定義される通りである。第1消火塩と第2消火塩とは、アニオンが異なることが好ましい。したがって、消火組成物は、異なる種類の消火塩の混合物を含んでもよい。
第1消火塩は、リン酸塩を含むことが好ましい。リン酸塩は、好ましくは、本明細書に記載されるようなリン酸アンモニウム塩である。リン酸アンモニウムは、リン酸モノアンモニウム(NHPO)、リン酸二アンモニウム((NHHPO)、及びそれらの混合物から選択されることが好ましい。より好ましくは、リン酸アンモニウム塩は、リン酸二アンモニウム((NHPO)、又はリン酸二アンモニウム((NHPO)とリン酸モノアンモニウム(NHPO)との混合物である。更により好ましくは、リン酸アンモニウム塩は、リン酸二アンモニウム((NHPO)である。
第1消火塩がリン酸塩を含む場合、典型的には、消火組成物は、総量で15.0~50.0重量%(例えば20.0~50.0重量%)、好ましくは25.0~47.5重量%、例えば27.5~45.0重量%、更により好ましくは30.0~42.5重量%(例えば30.0~40.0重量%)の第1消火塩を含む。
リン酸塩がリン酸塩の混合物を含む場合、典型的には、リン酸塩の混合物の少なくとも50.0重量%がリン酸二アンモニウム((NHPO)である。より好ましくは、リン酸塩の混合物の少なくとも55.0重量%、例えば、少なくとも60.0重量%は、リン酸二アンモニウム((NHPO)である。
第2消火塩は、硫酸塩又は炭酸塩を含んでもよい。より好ましくは、第2消火塩は、硫酸アンモニウム((NHSO)又は炭酸アンモニウム((NHCO)を含む。
本発明の一つの態様によれば、第2消火塩は、本明細書で定義されるような炭酸塩を含む。炭酸塩は、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸カリウム、又はそれらの混合物であることが好ましい。より好ましくは、炭酸塩は、炭酸アンモニウム((NHCO)である。
第2消火塩が炭酸塩を含む場合、典型的には、消火組成物は、総量で0.5~15.0重量%(例えば0.5~10.0重量%)、好ましくは1.0~10.0%重量%、例えば1.5~7.5重量%(例えば1.5~5.0重量%)、更により好ましくは2.5~6.0重量%の第2消火塩を含む。
炭酸塩が炭酸塩の混合物を含む場合、典型的には、炭酸塩の混合物の少なくとも60.0重量%が炭酸アンモニウム((NHCO)である。より好ましくは、炭酸塩の混合物の少なくとも70.0重量%、例えば少なくとも80.0重量%が炭酸アンモニウム((NHCO)である。
消火組成物は、硫酸塩である消火塩を含まなくてもよい。
本発明の別の態様では、第2消火塩は、本明細書で定義されるような硫酸塩を含む。したがって、消火塩は、例えばリン酸塩と硫酸塩との混合物のような、(例えば第1消火塩としての)リン酸塩及び(例えば第2消火塩としての)硫酸塩を含むことが好ましい場合がある。
消火組成物は、炭酸塩を含まなくてもよい。したがって、消火塩は炭酸塩を含まない。
本発明の一般的な特徴として(全ての態様について)、消火塩はアンモニウム塩を含むことが好ましい。アンモニウム塩は、消火後、植物に施肥することができる。
本発明の消火組成物はまた、湿潤剤を含む。湿潤剤は、燃焼しているか、又は燃焼しようとしている面あるいは物体上で組成物が抑制的挙動を有するような、接着効果を持つことができる。湿潤剤はまた、火災の冷却及び消火を補助することができる。消火塩と湿潤剤との組み合わせは、大規模火災の消火又は鎮圧に驚くほど効果的であり、相乗的に相互作用し得る。
湿潤剤は、典型的には、界面活性剤を含むか、又は実質的に界面活性剤からなる。界面活性剤は、好ましくは非フッ素系界面活性剤である。
一般に、消火組成物は、0.05~10.00重量%(例えば0.50~10.00重量%)、好ましくは0.05~5.00重量%(例えば1.00~5.00重量%)、より好ましくは0.10~3.00重量%(例えば1.25~3.00重量%)の量の湿潤剤を含む。
本明細書で用いられる「非フッ素系界面活性剤」又は「フッ素を含まない界面活性剤」への言及は、フッ素原子を含まない(すなわち、以下の「R」のような界面活性剤分子の構造内に、フッ素原子が存在しない)界面活性剤を指す。したがって、界面活性剤は、結合したフッ素原子(例えば、炭素-フッ素(C-F)結合)を持たない有機化合物を含む。
典型的には、界面活性剤は、非フッ素系化合物である。フッ素化合物は消火組成物に使用することができるが、大規模火災の消火のためにこのような化合物を含有することは、特に山火事の消火に使用される場合には不適切である。フッ素化合物は、植物を含む多くの有機体に生物学的有害であり得るか、又は少なくとも環境に優しくない。界面活性剤は、典型的には、非フッ素炭化水素基(例えばテール)及び親水性基(例えばヘッド)を含む。
一般に、湿潤剤はフッ素系界面活性剤を含まない。本発明の消火組成物は、フッ素系界面活性剤を含まないことが好ましい。
非フッ素系界面活性剤は、0.1重量%の量で使用した場合、典型的には、25℃で35mN/m以下、好ましくは25mN/m以下、より好ましくは20mN/m以下の表面張力を水又は水溶液に与える。例えば、非フッ素系界面活性剤は、0.1重量%の量で使用した場合、25℃で15~20mN/mの表面張力を水又は水溶液に与える。表面張力は、表面張力計及びウィルヘルミプレート法を使用するなど、従来の方法を用いて測定することができる。
非フッ素系界面活性剤は、20℃で1.01~1.25g/L、好ましくは1.02~1.20g/L、より好ましくは1.03~1.15g/L(例えば1.07~1.10g/L)の密度を有し得る。
一般に、非フッ素系界面活性剤はアニオン性界面活性剤である。疑義を避けるために、「アニオン性界面活性剤」という用語は、アニオン性官能基(例えばヘッド)、又はアニオン性官能基の塩、又はアニオン性官能基の共役酸を有する界面活性剤を指す。溶液形態では、アニオン性官能基はイオン化する(例えば、アニオンとして存在する)ことができるが、その塩又は共役酸の形態で溶液に添加してもよい。
アニオン性界面活性剤は、典型的には、硫酸基(R-O-SO )、スルホン酸基(R-SO )、リン酸基(R-OPO 2-、(RO)PO 等)及びカルボン酸基(R-CO )から選択される基(例えばアニオン性基)を含む。Rで表される基は、炭素-水素結合及び/又は炭素-炭素結合を含む有機側鎖である。このようなアニオン性基を含むアニオン性界面活性剤は当技術分野で公知であり、一般的に市販されている。
アニオン性界面活性剤は、硫酸基(R-O-SO )及びスルホン酸基(R-SO )から選択される基(例えばアニオン性基)を含むことが好ましい。
本明細書で用いられる「アルキル」又は「アルキル基」という用語は、分岐又は非分岐炭化水素鎖を指す。炭化水素鎖は、文脈上別段の指示がない限り、典型的に飽和している。代表的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソプロピル、tert-ブチル、イソブチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。「アルキル」基中の炭素原子の最小数及び最大数を指定するために接頭語を使用してもよく、例えば、「C-C」アルキルは、整数「a」から整数「b」個(a及びb個を含む)の炭素原子を有するアルキル部分を指す。
アニオン性界面活性剤が硫酸基を含む場合、アニオン性界面活性剤は、例えば、アルキル硫酸塩界面活性剤又はアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤(例えばアルキルエトキシレート硫酸塩界面活性剤)であり得る。
アルキル硫酸塩界面活性剤は、典型的には、下記式(1)で表される構造を有し、
Figure 2023527021000001
式中、Rは直鎖又は分岐C-C20アルキル基であり、Mz+は一価又は二価のカチオン(例えば、zは1及び2から選択される整数)である。Rは、好ましくは直鎖又は分岐C10-C16アルキル基、より好ましくは直鎖又は分岐C10-C16アルキル基である。
アルキル硫酸塩界面活性剤の例としては、デシル硫酸塩(例えばデシル硫酸ナトリウム)、ドデシル硫酸塩(例えばドデシル硫酸ナトリウム)又はテトラデシル硫酸塩(例えばテトラデシル硫酸ナトリウム)、例えば7-エチル-2-メチル-4-ウンデカンイル硫酸塩(例えば7-エチル-2-メチル-4-ウンデカンイル硫酸ナトリウム塩)が挙げられる。
アルキルエチレンオキシド界面活性剤(例えば、アルキルエトキシレート硫酸塩界面活性剤)は、式(2)で表されてもよく、
Figure 2023527021000002
式中、Rは直鎖又は分岐C-C20アルキル基であり、nは0より大きい整数であり、Mz+は、一価又は二価のカチオンである(例えば、zは1及び2から選択される整数である)。Rは、好ましくは直鎖又は分岐C10-C18アルキル基、より好ましくは直鎖又は分岐C12-C16アルキル基、例えば直鎖又は分岐C12-C14アルキル基である。
は炭素数が偶数(例えば、Rは、Cアルキル基、C10アルキル基、C12アルキル基、C14アルキル基、C16アルキル基など)であることが好ましい。
典型的には、nは1~10、好ましくは1~8である。
上記式(2)におけるエチレンオキシド部分は繰り返し単位である。一般に、アルキルエチレンオキシド界面活性剤は、式(2)によって表されるアルキルエチレンオキシド界面活性剤分子の分布を含む。分布において、nは、1.0~5.0、好ましくは1.1~2.6、更により好ましくは1.2~2.5の平均値(例えば中間値)を有し得る。
アルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤(アルキルエトキシレート硫酸塩界面活性剤)としては、ラウリルエーテル硫酸塩(例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、ミレス硫酸塩(例えば硫酸ミレスナトリウム)、コセス硫酸塩(例えばコセス硫酸ナトリウム)又はパレス硫酸塩(例えばパレス硫酸ナトリウム)が挙げられる。
式(1)又は式(2)において、各Mz+は、独立して、アルカリ金属カチオン(例えばNa、K)、アルカリ土類金属カチオン(例えばMg2+、Ca2+)及びアンモニウムカチオン(例えばNH )から選択されてもよい。好ましくは、Mz+は、Mがアルカリ金属カチオン(例えばNa、K)又はアンモニウムカチオン(例えばNH )であるような、一価カチオン(例えば、zは1)である。より好ましくは、Mz+はアルカリ金属カチオン、特にナトリウムカチオン(Na)である。
一般に、Mz+が二価カチオンである場合、2つのアルキル硫酸塩界面活性剤アニオンが存在することにより、電荷的中性を確保する。
一般に、R及び/又はRのアルキル基は、非置換アルキル基である(すなわち、式(1)又は(2)に示されるもの以外のアルキル基の置換基は存在しない)ことが好ましい。
硫酸基を含むアニオン性界面活性剤は、例えば、デシル硫酸(例えばデシル硫酸ナトリウム)、ドデシル硫酸(例えばドデシル硫酸ナトリウム)、ラウリルエーテル硫酸(例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、ミレス硫酸(例えばミレス硫酸ナトリウム)、ココ硫酸(例えばココ硫酸ナトリウム)、コセス硫酸(例えばコセス硫酸ナトリウム)、パレス硫酸(例えばパレス硫酸ナトリウム)及びそれらの2種以上の混合物から選択されてもよい。アニオン性界面活性剤が硫酸基を含む場合、硫酸基を含むアニオン性界面活性剤は、デシル硫酸(例えばデシル硫酸ナトリウム)、ドデシル硫酸(例えばドデシル硫酸ナトリウム)、ラウリルエーテル硫酸(例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、又はそれらの2種以上の混合物、特にデシル硫酸であることが好ましい。
一般に、硫酸基を含むアニオン性界面活性剤は、アルキル硫酸塩界面活性剤、アルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤(例えばアルキルエトキシレート硫酸塩界面活性剤)、又はアルキル硫酸塩界面活性剤とアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤との混合物であることが好ましい。
硫酸基を含むアニオン性界面活性剤がアルキル硫酸塩界面活性剤である場合、好ましくは、アルキル硫酸塩界面活性剤は、デシル硫酸塩、テトラデシル硫酸塩又はそれらの混合物、例えば、デシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はそれらの混合物であり、より好ましくは、アルキル硫酸塩界面活性剤は、デシル硫酸塩(例えばデシル硫酸ナトリウム)である。
硫酸基を含むアニオン性界面活性剤がアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤である場合、好ましくは、アルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤は、ドデシルエトキシレート硫酸塩、テトラデシルエトキシレート硫酸塩又はそれらの混合物、例えばドデシルエトキシレート硫酸ナトリウム塩、テトラデシルエトキシレート硫酸ナトリウム塩又はそれらの混合物である。
硫酸基を含むアニオン性界面活性剤が、アルキル硫酸塩界面活性剤とアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤との混合物である場合、好ましくは、硫酸基を含むアニオン性界面活性剤は、デシル硫酸塩、テトラデシル硫酸塩、ドデシルエトキシレート硫酸塩及びテトラデシルエトキシレート硫酸塩の混合物である。
アニオン性界面活性剤がスルホン酸基を含む場合、アニオン性界面活性剤は、例えば、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル界面活性剤又はアルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤であり得る。
アルキルスルホン酸塩界面活性剤は、典型的には、式(A1)又は(A2)で表される構造を有し、
Figure 2023527021000003
式中、
は、直鎖又は分岐C-C15アルキル基であり、
Xは、水素又は-CHSO であり、
q+は、一価又は二価のカチオン(例えば、qは1及び2から選択される整数)である。
は、好ましくは直鎖又は分岐C-C15アルキル基、より好ましくは直鎖又は分岐C-C13アルキル基、例えば直鎖又は分岐C12-C14アルキル基である。
は炭素数が奇数(例えば、Rは、Cアルキル基、Cアルキル基、Cアルキル基、C11アルキル基、C13アルキル基など)であることが好ましい。
Xが-CHSO である場合、アルキルスルホン酸塩界面活性剤はアルキルジスルホン酸塩界面活性剤である。
Xは水素であることが好ましい。
スルホコハク酸エステル界面活性剤は、典型的には、式(B1)で表される構造を有し、
Figure 2023527021000004
式中、各Rは同じ又は異なり、独立して、直鎖又は分岐C-C18アルキル基から選択され、Mq+は、一価又は二価のカチオン(例えば、qは1及び2から選択される整数)である。各Rは同じ又は異なり、独立して、好ましくは直鎖又は分岐C-C16アルキル基、より好ましくは直鎖又は分岐C-C14アルキル基から選択される。
一般に、Rは同じであることが好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤は、典型的には、式(C1)で表される構造を有し、
Figure 2023527021000005
式中、Rは直鎖又は分岐C-C18アルキル基であり、Mq+は一価又は二価のカチオン(例えば、qは1及び2から選択される整数)である。Rは、好ましくは直鎖又は分岐C-C16アルキル基であり、より好ましくは直鎖又は分岐C10-C14アルキル基である。
式(A1)、(A2)、(B1)又は(C1)において、各Mq+は、独立して、アルカリ金属カチオン(例えばNa、K)、アルカリ土類金属カチオン(例えばMg2+、Ca2+)及びアンモニウムカチオン(例えばNH )から選択され得る。Mq+は、Mがアルカリ金属カチオン(例えばNa、K)又はアンモニウムカチオン(例えばNH )であるような、一価カチオン(例えば、qは1)であることが好ましい。より好ましくは、Mq+はアルカリ金属カチオン、特にナトリウムカチオン(Na)である。
一般に、R、R及びRの各アルキル基は、非置換アルキル基である(すなわち、式(A1)、(A2)、(B1)又は(C1)に示されるもの以外のアルキル基の置換基は存在しない)ことが好ましい。
スルホン酸塩界面活性剤アニオン及びMq+の化学量論は、電荷的中性となるようにする。
スルホン酸基を含むアニオン性界面活性剤は、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸塩(例えば、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸ナトリウム)、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸塩(例えば、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸ナトリウム)、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸塩(例えば、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸ナトリウム)、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸塩(例えば、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸ナトリウム)、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩(例えば、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸二ナトリウム)、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩(例えば、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸二ナトリウム)、ヒドロキシテトラデカンジスルホン酸塩(例えば、ヒドロキシテトラデカンジスルホン酸二ナトリウム)、ヒドロキシヘキサデカンジスルホン酸塩(例えば、ヒドロキシヘキサデカンジスルホン酸二ナトリウム)、ジオクチルスルホコハク酸(例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩)、ドデシルベンゼンスルホン酸塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩)、ドデシルベンゼンスルホン酸メチル(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸メチルナトリウム塩)、1-ヘキサデカンスルホン酸塩(例えば、1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、及びそれらの2種以上の混合物から選択され得る。スルホン酸基を含むアニオン性界面活性剤は、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸塩、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヒドロキシテトラデカン-ジスルホン酸塩、ヒドロキシヘキサデカンジスルホン酸塩、又はそれらの2種以上の混合物であることが好ましい。
一般に、非フッ素系界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤)は、硫酸基(R-O-SO )、スルホン酸基(R-SO )及びリン酸基(R-OPO 2-、(RO)PO 等)から選択される基(例えばアニオン性基)を含むことが好ましい。より好ましくは、基は、硫酸基(R-O-SO )及びスルホン酸基(R-SO )から選択される。基は好ましくは硫酸基(R-O-SO )であってもよい。あるいは、基は好ましくはスルホン酸基(R-SO )である。
アニオン性界面活性剤が塩の形態である場合、アニオン性界面活性剤は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムカチオン(例えばNH )である対カチオンを有し得る。各アニオン性界面活性剤の対カチオンは、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン及びアンモニウムカチオン、特にナトリウムカチオンから選択されることが好ましい。
湿潤剤は、典型的には、総量で湿潤剤の5.00重量%以上、例えば湿潤剤の7.50重量%以上(例えば10.00重量%以上)の界面活性剤(例えば、非フッ素系界面活性剤)を含む。湿潤剤は、総量で湿潤剤の15.00重量%以上、例えば20.00重量%以上、より好ましくは25.00重量%以上(例えば35.00重量%以上)、更により好ましくは45.00重量%以上の界面活性剤を含むことが好ましい。
疑義を避けるために、界面活性剤(例えば、非フッ素系界面活性剤)の総量を指す量は、湿潤剤の重量%で表され、複数の界面活性剤(例えば、以下に記載されるような第1界面活性剤及び第2界面活性剤)が存在する場合でも、界面活性剤、好ましくはアニオン性界面活性剤の総量を指す。各界面活性剤の重量%は、界面活性剤のナトリウム塩に基づいて計算される。
一般に、湿潤剤は、総量で90.00重量%以下、例えば80.00重量%以下の界面活性剤(例えば、非フッ素系界面活性剤)を含む。湿潤剤は、総量で75.00重量%以下、より好ましくは60.00重量%以下の界面活性剤を含むことが好ましい。
典型的には、湿潤剤は、総量で湿潤剤の20.00~90.00重量%(例えば25.00~90.00重量%)、好ましくは25.00~80.00重量%(例えば35.00~80.00重量%)、より好ましくは35.00~75.00重量%、更により好ましくは45.00~60.00重量%の界面活性剤(例えば、非フッ素系界面活性剤)を含む。
一つの態様では、湿潤剤は、総量で50.00重量%以下、例えば45.00重量%以下、好ましくは35.00重量%以下の界面活性剤を含む。
この態様では、湿潤剤は、総量で湿潤剤の5.00~75.00重量%(例えば7.50~75.00重量%)、好ましくは10.00~60.00重量%、例えば15.00~50.00重量%、例えば20.00~45.00重量%、更により好ましくは25.00~35.00重量%の界面活性剤(例えば、非フッ素系界面活性剤)を含み得る。
一般に、湿潤剤は、複数の界面活性剤、例えば複数の非フッ素系界面活性剤を含むか、又はこれらから実質的になり得る。複数の界面活性剤は、例えば、2、3又は4種の界面活性剤であり得る。複数の界面活性剤の各界面活性剤は、上記の通りであってもよい。
湿潤剤は、第1界面活性剤及び第2界面活性剤を含むか、又はこれらから実質的になり得る。典型的には、第1界面活性剤は非フッ素系界面活性剤であり、第2界面活性剤は非フッ素系界面活性剤である。
第1界面活性剤はスルホン酸基を含み、第2界面活性剤は硫酸基を含む。
典型的には、湿潤剤の第1界面活性剤と第2界面活性剤との重量比は、10:1~1:10(例えば2:1~1:10)、例えば5:1~1:5となり得る。第1界面活性剤がスルホン酸基を含む界面活性剤の混合物であり、及び/又は第2界面活性剤が硫酸基を含む界面活性剤の混合物である場合、重量比は、第1界面活性剤の総重量(例えば、第1界面活性剤が界面活性剤の混合物を含む場合)と第2界面活性剤の総重量(例えば、第2界面活性剤が界面活性剤の混合物を含む場合)との比である。第1界面活性剤の重量は、第2界面活性剤の重量を超えることが好ましい場合がある。
湿潤剤に含まれる第1界面活性剤と第2界面活性剤との重量比は、好ましくは7.5:1~1.1:1、より好ましくは5:1~1.5:1である。
一般に、スルホン酸基を含む第1界面活性剤は、好ましくは、本明細書に記載されるようなアルキルスルホン酸塩界面活性剤又はスルホコハク酸エステルである。
スルホン酸基を含む第1界面活性剤がアルキルスルホン酸塩界面活性剤である場合、アルキルスルホン酸塩界面活性剤は、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸塩、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヒドロキシテトラデカン-ジスルホン酸塩、ヒドロキシヘキサデカンジスルホン酸塩、又はそれらの2種以上の混合物であることが好ましい。より好ましくは、第1界面活性剤は、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸塩、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヒドロキシテトラデカン-ジスルホン酸塩及びヒドロキシヘキサデカン-ジスルホン酸塩の混合物、例えばこれらの化合物のナトリウム塩である。
スルホン酸基を含む第1界面活性剤がスルホコハク酸エステルである場合、スルホコハク酸エステルは、好ましくは、ドキュセート界面活性剤(例えばジオクチルスルホサクシネート)、例えばドキュセートナトリウムである。
湿潤剤は、総量で湿潤剤の5.00~50.00重量%(例えば5.00~25.00重量%)、好ましくは湿潤剤の10.00~45.00重量%(例えば10.00~40.00重量%)、好ましくは湿潤剤の15.00~35.00重量%(例えば15.00~25.00重量%)の第1界面活性剤を含み得る。
硫酸基を含む第2界面活性剤は、アルキル硫酸塩界面活性剤又はアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤であり得る。
一般に、硫酸基を含む第2界面活性剤は、好ましくは、デシル硫酸塩、ドデシル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩、又はそれらの2種以上の混合物である。より好ましくは、第2界面活性剤は、デシル硫酸塩を含むか、又はデシル硫酸塩から実質的になる。
第1界面活性剤がアルキルスルホン酸塩界面活性剤である場合、第2界面活性剤はアルキル硫酸塩界面活性剤であることが好ましい。アルキル硫酸塩界面活性剤は、デシル硫酸塩界面活性剤、例えばデシル硫酸ナトリウムであることが好ましい。
第1界面活性剤がアルキルスルホン酸塩界面活性剤であり、第2界面活性剤がアルキル硫酸塩界面活性剤である場合、湿潤剤は、第1界面活性剤と第2界面活性剤との重量比が7.5:1~1.1:1、より好ましくは5:1~1.5:1であってもよい。
第1界面活性剤がスルホコハク酸エステルである場合、第2界面活性剤はアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤であることが好ましい。アルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸塩、例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含むか、又は実質的にそれからなることが好ましい。
第1界面活性剤がスルホコハク酸エステルであり、第2界面活性剤がアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤である場合、湿潤剤は、第1界面活性剤と第2界面活性剤との重量比が2:1~1:13.0、より好ましくは1:1~1:5であってもよい。
典型的には、湿潤剤は、総量で湿潤剤の5.00~65.00重量%、好ましくは湿潤剤の7.50~45.00重量%、より好ましくは湿潤剤の10.00~25.00重量%の第2界面活性剤を含み得る。
一つの態様では、湿潤剤は、総量で湿潤剤の1.00~20.00重量%、好ましくは湿潤剤の5.00~10.00重量%の第2界面活性剤を含み得る。
一般に、湿潤剤は、非フッ素系界面活性剤及びプロトン性溶媒を含むか、又はこれらから実質的になる。したがって、湿潤剤は、第1界面活性剤、第2界面活性剤又はプロトン性溶媒を含み得るか、又はこれらから実質的になり得る。疑義を避けるために、プロトン性溶媒は水ではない。
プロトン性溶媒は、典型的にはアルコールである。アルコールは、消火塩が水に可溶化するのを補助することができ、及び又は湿潤剤の発泡を補助することができる。
アルコールは、例えばグリコールであってもよい。
アルコールは、典型的には、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1-ブトキシエトキシ-2-プロパノール、2-(2-ブトキシエトキシ)-エタノール、グリセリン、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ドデカン-1-オール、テトラデカノール、及びそれらの2種以上の組み合わせから選択される。アルコールは、2-(2-ブトキシエトキシ)-エタノールと、場合によりドデカン-1-オール及び又はテトラデカノールとを含むか、又はこれらから実質的になることが好ましい。2-(2-ブトキシエトキシ)-エタノールはまた、消火組成物の保存を補助することができる。
湿潤剤は、典型的には、プロトン性溶媒、特にアルコールを、総量で湿潤剤の20.00~70.00重量%、好ましくは湿潤剤の25.00~55.00重量%、より好ましくは湿潤剤の25.00~50.00重量%(例えば25.00~45.00重量%)含む。
湿潤剤の界面活性剤、例えば第1界面活性剤及び第2界面活性剤は、消火組成物の唯一の界面活性剤であってもよい。したがって、消火組成物に含まれる唯一の界面活性剤は、湿潤剤由来である。
消火組成物は、ポリエーテルを更に含んでもよい。ポリエーテルはまた、消火塩が水に可溶化するのを補助することができ、及び又は発泡を補助することができる。
消火組成物がポリエーテルを含む場合、ポリエーテルの量は、典型的には、消火組成物の0.01~0.25重量%、好ましくは0.05~0.20重量%、より好ましくは0.10~0.15重量%である。
ポリエーテルは、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、及びそれらの2種以上の組み合わせから選択されてもよい。ポリエーテルの文脈における本明細書の 「モノアルキルエーテル」 へのいずれの言及も、典型的には、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル又はモノブチルエーテル、好ましくはモノブチルエーテルを指す。
消火組成物は、防腐剤を含んでもよい。防腐剤は、殺生物剤(例えば殺真菌剤又は抗菌剤)であり得る。
防腐剤は、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、4-クロロ-2-[(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)メチル]フェノール、及びそれらの2種以上の組み合わせから選択され得る。防腐剤は、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン及び/又は2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オンであることが好ましい。
典型的には、防腐剤の量(すなわち総量)は、0.05~0.60重量%、好ましくは0.10~0.50重量%、より好ましくは0.30~0.40重量%である。
消火組成物は、非イオン性界面活性剤を更に含んでもよく、含まなくてもよい。非イオン性界面活性剤は、典型的には、非フッ素系界面活性剤である。
非イオン性界面活性剤は、好ましくはアルキルポリグリコシドである。非イオン性界面活性剤を組成物に含むことにより、湿潤形成を促進してもよく、及び/又は形成される全ての泡を安定化してもよい。疑義を避けるために、非イオン性界面活性剤は、湿潤剤の界面活性剤とは異なる(すなわち、異なる化合物である)。
消火組成物が非イオン性界面活性剤を含む場合、非イオン性界面活性剤の量は、典型的には、0.005~0.05重量%、好ましくは0.01~0.03重量%である。
消火組成物は、固体でも液体でもよい。消火組成物が固体である場合、それは粉末の形態であってもよい。消火組成物が液体である場合、それは、泡、溶液又は分散液であってもよい。溶液又は分散液は、発泡性組成物であってもよい。組成物は液体、好ましくは溶液であることが好ましい。
典型的には、消火組成物の比重は(例えば20℃の水を基準として)、1.05~1.30、例えば1.10~1.25である。
本発明はまた、消火組成物を含む容器を備えた消火器製品に関する。容器は携帯可能であってもよい。
容器は小包であってもよい。小包は球又は爆弾であってもよい。球又は爆弾は、火災に投下する、あるいは投射物として火災に投入又は推進させるためのものである。飛行機、ヘリコプター又はドローンなどの航空機が、小包を火災に投下してもよい。
典型的には、小包は使い捨て小包である。
容器は、加圧円筒容器であってもよい。加圧円筒容器は、消火組成物を投与又は適用するためのノズルを有してもよい。
加圧円筒容器は、二酸化炭素又は窒素、好ましくは窒素などの推進剤を含むことができる。
容器が携帯可能である場合、消火器製品は、手提げ式消火器であってもよい。
容器は、車両の一部であってもよい。したがって、車両は、消火用航空機の貨物倉などの、消火組成物を貯蔵及び/又は吐出するための隔室(例えば容器)を有してもよい。車両は、例えば、路上外走行車(例えば戦車)、消火用路上走行車(例えば消防車)又は航空機(例えば、ヘリコプター、飛行機又はドローン、特に産業用ドローン)であってもよい。
消火器製品は、容器に結合されたホースなどのディスペンサを有してもよい。ディスペンサは、消火組成物を火災に送達するためのものである。
本発明はまた、消火組成物を製造する方法を提供する。消火組成物は、従来の方法を用いて調製することができる。
本発明は更に、消火組成物を製造する方法に関する。この方法は、消火組成物が80.0重量%以下の量の水と15.0重量%以上の量の消火塩とを含むように、消火塩と湿潤剤とを混合することを含む。
水中で消火塩と湿潤剤とを混合する方法は、(例えば混合物を形成するために、)水に消火塩を添加することを含む。水への湿潤剤の添加は、消火塩の添加の前、後又は同時に行うことができる。成分(例えば、消火塩、湿潤剤及び水)を混合又は配合して、消火組成物を製造する。
消火組成物の成分は混ぜ合わされ、正確な量(例えば、各成分の量は小数点以下10桁まで測定できる)で含有される。配合手順では、製造規模及び添加される成分に応じて、正確な量の成分を含有させることが必要となり、それは特定の時点で添加してもよい。配合速度は、添加される成分及びそれらの添加方法に依存し得る。添加される成分には、異なる成分配合速度及び/又は成分添加速度が必要となり得る。例えば、材料Aは可能な限り迅速に混合物に添加することができるが、材料Cは少量ずつ添加する必要があり得る。製造方法を実施する間に成分の一部ずつを添加することが必要な場合がある。例えば、材料Aは、組成物中に総量(例えば4.89766%)含有してもよいが、この成分の第1部分(例えば2.68453%)を配合手順の開始時、終了時又は中間時に添加する必要があってもよく、そして残り部分(例えば2.21313%)を配合手順の別の時点で添加する必要があってもよく、それにより成分が確実に溶液中に存在し、所望の効果を提供できるようにする。
本発明はまた、消火方法を提供する。この方法は、消火組成物を火災に投与すること又は適用することを含む。消火組成物は、消火器製品を使用して火災に投与又は適用してもよい。消火組成物は、本発明の消火組成物の形態に応じて、従来の消火剤と同様に投与又は適用することができる。
消火用製品を含む容器は、容器が小包である場合などに、容器を火災に投下することによって、又は容器を火災に投入又は推進させることによって、火災に適用又は投与してもよい。容器は、ドローン、ヘリコプター又は飛行機などの航空機から火災に投下してもよい。
容器が車両貨物の一部(例えば消火用航空機の収容物)である場合、航空機が火災の近傍又は上方にいる場合などに、容器に通じる扉を開くことによって消火用製品を火災に適用又投与することができる。
消火器製品を用いて、消火組成物を火災に吐出することによって消火組成物を火災に適用又は投与してもよい。例えば、消火器製品は、消火用製品のディスペンサを使用することなどによって、消火組成物を火災に吐出することができる。
本発明はまた、消火及び/又は延焼の減少又は防止のための、消火組成物の使用に関する。
火災を消火するために、又は延焼を減少又は防止するために必要とされる消火組成物の量は、火災の性質及び程度に依存する。本発明の消火組成物は、特に従来の消火組成物と比較した場合に、比較的少量の組成物を用いて迅速に消火することができる。
火災はAクラス火災に分類される。本明細書で用いられる 「Aクラス火災」 という用語は、固体可燃性材料の燃焼によって引き起こされる火災を指す。固体可燃性材料の例には、木材、紙、木炭、プラスチック及び織物が含まれる。
追加的又は代替的に、本発明はまた、植物成長(例えば、火災によって損傷した植物の再成長)のための施肥剤としての、消火組成物の使用に関する。一部の材料の性質には水と並んで施肥能力があるため、使用した場合、その性質により施肥を行って植物成長保持性を向上させることができる。
本明細書で用いられる「含む(comprising)」へのいずれの言及も、非限定的な意味を有するものであり、「から実質的になる(consisting essentially of)」という半限定的用語及び「からなる(consisting of)」という限定的用語を包含する。本明細書で用いられる「含む(comprising)」へのいずれの言及も、「から実質的になる(consisting essentially of)」という半限定的用語に置き換えられ得る。「から実質的になる(consisting essentially of)」という用語へのいずれの言及も、「からなる(consisting of)」という限定的用語に置き換えられ得る。
ここで、本発明を以下の非限定的な実施例によって説明する。
<実施例1>
以下の表1に示す通りに、消火組成物を調製した(量は重量%で示す)。
Figure 2023527021000006
表1の消火塩は、リン酸塩と炭酸塩との混合物から構成される。リン酸塩は、消火塩の総重量の85重量%を構成し、残りは炭酸塩である。表1の湿潤剤は、プロトン性溶媒(湿潤剤の総重量の約50重量%)、アルキル硫酸塩界面活性剤(湿潤剤の約15重量%)及びアルキルスルホン酸塩界面活性剤(湿潤剤の約35重量%)から構成される。
消火組成物は、10台の廃自動車を燃やすことによって試験した。消火作業員に、9リットルの消火器で各自動車を消火することを課した。表1の組成物が入った消火器を使用して炎を鎮火し、結果を以下の表2に示す。比較として、消防士はこれらの火災を鎮火するために1,800から2,000リットルの水を使用し、各火災を再燃無く消火するまでに45分から1時間かかる。
Figure 2023527021000007
<実施例2>
表1の消火組成物(以下の表では「T1」と呼ぶ)を、藁製の俵に対して試験した。具体的には、小さな山火事を再現し、消火組成物の抑制能力を試験するために、長さ13メートル、幅2メートル、高さ12~18インチの俵4列を配置した。次いで、消火組成物を使用して、炎を制限した。俵の各列に火を点けて配置し、火が各列をどれだけ移動するかを確認した。結果を下記表3に示す。
Figure 2023527021000008
1列目では、水を使用した。2列目では、希釈した消火組成物(組成物5容量%及び水95容量%)を使用した。3列目では、希釈した消火組成物(組成物10容量%及び水90容量%)。4列目は、消火組成物100%を使用して消火した。
<実施例3>
1x1メートル四方の地面2区画に点火し、燃焼させた。一方の区画を水で消火し、他方を表1の消火組成物で消火した。各区画を3か月間放置して結果を調べ、その結果を表4に示す。
Figure 2023527021000009

Claims (33)

  1. 消火組成物であって、
    80.0重量%以下の量の水と、
    15.0重量%以上の量の消火塩と、
    湿潤剤と
    を含み、前記湿潤剤は非フッ素系界面活性剤を含む、消火組成物。
  2. 前記湿潤剤の量が、0.05~10.00重量%、好ましくは0.10~3.00重量%である、請求項1に記載の消火組成物。
  3. 前記非フッ素系界面活性剤が、総量で前記湿潤剤の5.00重量%以上である、請求項1又は2に記載の消火組成物。
  4. 前記非フッ素系界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、好ましくは硫酸基及びスルホン酸基から選択される基を含むアニオン性界面活性剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の消火組成物。
  5. 前記湿潤剤が第1界面活性剤及び第2界面活性剤を含み、前記第1界面活性剤がスルホン酸基を含み、前記第2界面活性剤が硫酸基を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の消火組成物。
  6. 前記第1界面活性剤が、テトラデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、ヘキサデカ-2-エン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシテトラデカン-1-スルホン酸塩、3-ヒドロキシヘキサデカン-1-スルホン酸塩、テトラデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヘキサデカ-3-エン-1,2-ジスルホン酸塩、ヒドロキシテトラデカン-ジスルホン酸塩、ヒドロキシヘキサデカンジスルホン酸塩、又はそれらの2種以上の混合物である、請求項5に記載の消火組成物。
  7. 前記第2界面活性剤が、デシル硫酸塩、ドデシル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩、又はそれらの2種以上の混合物である、請求項5又は6に記載の消火組成物。
  8. 前記湿潤剤が、総量で前記湿潤剤の10.00~40.00重量%、好ましくは前記湿潤剤の15.00~25.00重量%の前記第1界面活性剤を含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の消火組成物。
  9. 前記湿潤剤が、総量で前記湿潤剤の1.00~20.00重量%、好ましくは前記湿潤剤の5.00~10.00重量%の前記第2界面活性剤を含む、請求項5~8のいずれか一項に記載の消火組成物。
  10. 前記界面活性剤の総量が、前記湿潤剤の20.00~45.00重量%である、請求項1~9のいずれか一項に記載の消火組成物。
  11. 前記第1界面活性剤が、アルキルスルホン酸塩界面活性剤又はスルホコハク酸エステル界面活性剤である、請求項5~7のいずれか一項に記載の消火組成物。
  12. 前記湿潤剤が、総量で前記湿潤剤の5.00~50.00重量%、好ましくは前記湿潤剤の10.00~45.00重量%の前記第1界面活性剤を含む、請求項11に記載の消火組成物。
  13. 前記第2界面活性剤が、アルキル硫酸塩界面活性剤又はアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤である、請求項5~7、11又は12のいずれか一項に記載の消火組成物。
  14. 前記湿潤剤が、総量で前記湿潤剤の5.00~65.00重量%、好ましくは前記湿潤剤の7.50~45.00重量%の前記第2界面活性剤を含む、請求項13に記載の消火組成物。
  15. 前記第1界面活性剤がアルキルスルホン酸塩界面活性剤であり、前記第2界面活性剤がアルキル硫酸塩界面活性剤である、請求項5~7又は11~14のいずれか一項に記載の消火組成物。
  16. 前記第1界面活性剤がスルホコハク酸エステル界面活性剤であり、前記第2界面活性剤がアルキルエチレンオキシド硫酸塩界面活性剤である、請求項5~7又は11~14のいずれか一項に記載の消火組成物。
  17. 前記湿潤剤が、総量で前記湿潤剤の20.00~90.00重量%、好ましくは45.00~60.00重量%の前記界面活性剤を含む、請求項5~7又は11~16のいずれか一項に記載の消火組成物。
  18. 前記湿潤剤がプロトン性溶媒を更に含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の消火組成物。
  19. 前記プロトン性溶媒が、アルコール、好ましくは、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1-ブトキシエトキシ-2-プロパノール、2-(2-ブトキシエトキシ)-エタノール、グリセリン、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ドデカン-1-オール、テトラデカノール、及びそれらの2種以上の組み合わせから選択されるアルコールである、請求項18に記載の消火組成物。
  20. 前記消火塩がリン酸塩を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の消火組成物。
  21. 前記リン酸塩が、リン酸モノアンモニウム(NHPO)、リン酸二アンモニウム((NHHPO)、及びそれらの混合物から選択される、請求項20に記載の消火組成物。
  22. 前記リン酸塩がリン酸二アンモニウムである、請求項21に記載の消火組成物。
  23. 前記リン酸塩の量が、15.0~50.0重量%である、請求項20~22のいずれか一項に記載の消火組成物。
  24. 消火塩が硫酸塩を含み、好ましくは、前記硫酸塩が硫酸アンモニウムである、請求項1~23のいずれか一項に記載の消火組成物。
  25. 前記硫酸塩の量が、2.5~15.0重量%である、請求項23又は24に記載の消火組成物。
  26. 前記組成物が第1消火塩及び第2消火塩を含み、前記第1消火塩はリン酸塩を含み、前記第2消火塩は炭酸塩を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の消火組成物。
  27. 前記リン酸塩がリン酸アンモニウム塩であり、好ましくは、リン酸モノアンモニウム(NHPO)、リン酸二アンモニウム((NHHPO)、及びそれらの混合物から選択される、請求項26に記載の消火組成物。
  28. 前記第1消火塩の総量が、15.0~50.0重量%である、請求項26又は27に記載の消火組成物。
  29. 前記炭酸塩が、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸カリウム、又はそれらの混合物である、請求項26~28のいずれか一項に記載の消火組成物。
  30. 前記第2消火塩の総量が、0.5~15.0重量%である、請求項26~29のいずれか一項に記載の消火組成物。
  31. 非イオン性界面活性剤を含む、請求項1~30のいずれか一項に記載の消火組成物。
  32. 容器を備える消火器製品であって、前記容器が、請求項1~31のいずれか一項に記載の消火組成物を含む、消火器製品。
  33. 消火組成物を火災に投与すること又は適用することを含む消火方法であって、前記消火組成物が、請求項1~31のいずれか一項に記載の消火組成物である、消火方法。
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