JP2023526748A - エアロゾル供給システム - Google Patents

Abstract

エアロゾル供給システムに使用する成分部品（１００）が開示される。成分部品（１００）は、使用時、エアロゾル供給システムからのエアロゾルが通過する領域（１１０）を備え、その領域（１１０）に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている。【選択図】 図１

Description

本発明は、成分部品、エアロゾル供給デバイス、エアロゾル供給システム、エアロゾル生成システム、成分部品からエアロゾルを生成する方法、及びエアロゾル供給手段に関する。

背景

エアロゾル供給システムは、周知である。通常のシステムは、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためにヒーターを使用し、そのエアロゾルが、その後、ユーザによって吸入される。エアロゾルが生成されるエアロゾル生成材料は、エアロゾル供給システムを使用している間に消費される。エアロゾル生成材料を加熱すると、エアロゾル生成材料は、構造的に変化し得る。時間が経ち、エアロゾル生成材料が消耗されるにつれて、上記構造変化が、香料を変化させること、又は使用を困難にして行くことによって、エアロゾル供給システムに関するユーザの味わいを低下させることがある。最新のシステムは、システム内のエアロゾル生成材料の消耗を意味する、予め定められたシステムの有効使用時間を用いることが多い。

エアロゾル供給システムにとって、消耗したエアロゾル生成材料を加熱することを防止し、望ましくない風味及び香りを発生させることを防止することが望ましい。

本発明は、上記問題のいくつかを解決することに向けられている。

概要

本発明の態様は、添付特許請求の範囲に定義されている。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、エアロゾル供給システムに使用する成分部品が提供され、その成分部品は、使用時、エアロゾル供給システムからのエアロゾルが通過する領域を備え、その領域に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、エアロゾル形成媒体を貯蔵するように構成された第１の領域と、使用時に、エアロゾル形成媒体から形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納するように構成された第２の領域とを具備し、物質領域内に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、エアロゾル供給デバイスが提供される。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、エアロゾル形成媒体を貯蔵する第１の領域と、使用時に、エアロゾル形成媒体から形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納する第２の領域とを具備し、物質領域内に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、エアロゾル供給システムが提供される。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、最大温度が４００℃であるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成システムであって、エアロゾル形成基質を貯蔵するように構成された領域及び電源を備えるデバイスと、エアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品であり、物質領域内に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている成分部品とを具備するエアロゾル生成システムが提供される。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、成分部品からエアロゾルを生成する方法であって、物質領域を備える成分部品を用意するステップであり、成分部品が、物質領域内に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、ステップと、エアロゾル生成材料からエアロゾルを形成するステップと、エアロゾルを成分部品の中に通すステップと、エアロゾルを物質領域内に配置された物質と選択的に相互作用させるステップとを含む方法が提供される。

本明細書に記載された一部の実施形態によれば、エアロゾル形成手段を格納する第１の領域と、使用時に、エアロゾル形成手段から形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納する第２の領域とを具備し、物質領域内に配置可能な物質手段とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、エアロゾル供給手段が提供される。

本教示が、以下の図面を参照して単なる例として次いで説明される。
一例による成分部品の透視図である。 一例による成分部品の透視図である。 一例による案内要素の端面図である。 一例による案内要素の端面図である。 一例によるエアロゾル供給システムの長手方向断面図である。 一例によるエアロゾル供給システムの長手方向断面図である。 一例による成分部品の透視図である。 本発明には、様々な変更形態及び代替形態が可能であるが、特定の実施形態が、例として、図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、特定の実施形態の図面及び詳細な説明は、開示されたそれら特定の形態に本発明を限定するものではないことを理解されたい。それとは逆に、本発明は、添付特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる全ての変更形態、等価形態、及び代替形態を包含する。

詳細な説明

本明細書では、いくつかの例及び実施形態の態様及び特徴が論考／説明される。いくつかの例及び実施形態の一部の態様及び特徴には従来実行されているものもあり、それら態様及び特徴は、簡潔さを考慮して、詳細には論考／説明されない。従って、本明細書で論じられるが詳細には説明されていない、装置及び方法の態様及び特徴は、それら態様及び特徴を実行するいかなる従来の技法に従って実行してもよいことを理解されたい。

本開示は、ｅシガレットなど、エアロゾル供給システムとも呼ぶことができるエアロゾル供給システムに関する。本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システムのエアロゾル化可能組成材料（又はエアロゾル供給システムの成分）を、ユーザへの送出を容易にするために、燃やす又は焼くことのないシステムである。以下の説明を通して、用語「ｅシガレット」又は「電子タバコ」が時々使用されることがあるが、この用語は、エアロゾル供給システム／デバイス及び電子エアロゾル供給システム／デバイスと置き換えて使用することができることを理解されたい。更に、本技術分野では一般的であるが、用語「エアロゾル」及び「蒸気」、並びに「蒸発させる」、「揮発させる」及び「エアロゾル化する」などの関連用語は、一般に、置き換えて使用することができる。

図１の例では、エアロゾル供給システムに使用する成分部品１００が示される。使用時、成分部品１００は、エアロゾル供給システムに挿入、又は接続することができる。エアロゾル供給システムは、エアロゾルを生成することができる。成分部品１００は、使用時、エアロゾル供給システムからのエアロゾルが通ることができる領域１１０を備える。成分部品１００は、エアロゾルが、領域１１０内に配置可能な物質と選択的に相互作用することができるように構成されている。

図１に示される例では、エアロゾル供給システムによって供給されるエアロゾルが、矢印Ａによって示される。成分部品１００は、エアロゾル供給システム内、エアロゾル供給システムのエアロゾル生成部分の下流で使用される。そのようにして、エアロゾル流が成分部品１００に入る。このエアロゾル主流が、図１に矢印Ａによって示される。エアロゾル主流Ａは、合せてエアロゾル主流Ａを形成する、より小さいエアロゾル流に分割することができる。これらのより小さいエアロゾル流が、矢印Ｂ、Ｃ、Ｄによって表される。これらのより小さいエアロゾル流Ｂ、Ｃ、Ｄは、領域１１０に流入する。成分部品１００は、エアロゾルが、領域１１０内に配置可能な物質と選択的に相互作用することができるように構成することができる。一例では、成分部品１００は、より小さいエアロゾル流Ｂ、Ｃ、Ｄのうちの１つ又は２つを領域１１０に流入させることが選択可能なように構成することができる。そのようにして、成分部品１００は、エアロゾル主流Ａが、領域１１０内に配置可能な物質と選択的に相互作用することを可能にする。

その物質は、活性物質又は香料或いはその両方でよい。香料は、嗅覚性などであり得る。活性物質は、例えばカフェインなどであり得る。

図２の例では、成分部品２００の例が示される。成分部品２００は、領域２１０及び案内要素２２０を有する。案内要素２２０は、エアロゾルを、制御下で領域２１０を通して案内するように構成される。図示の特定の例では、案内要素２２０は、一連の分割部分を有する。図２では、案内要素２２０は、全体的に円筒形に成形され、案内要素２２０の円筒全長に沿って延在する６つの扇形部分を有する。３つの扇形部分２２２、２２４、２２６が、具体的に示されている。エアロゾルＡが、成分部品２００に流入すると、エアロゾルＡは、例えば、第１の扇形部分２２２を通過して、案内要素２２０の下流でより小さいエアロゾル流Ｂを形成することができる。別の例では、エアロゾルＡは、第２の扇形要素２２４を通過し、案内要素２２０の下流でより小さいエアロゾル流Ｃを形成することができる。更に別の例では、エアロゾルＡは、第３の扇形要素２２６を通過し、案内要素２２０の下流でより小さいエアロゾル流Ｄを形成することができる。

一例では、案内要素２２０は、エアロゾルが領域２１０の諸部分を通過することを制御する（例えば阻止又は許容する）制御要素などであり得る。案内要素２２０は、１つのフィルター若しくは一連のフィルター、又は１つのバルブ若しくは一連のバルブでもよい。案内要素２２０は、一連の開閉可能な扉を有し、それによって特定の扉を通るエアロゾルの通過可否を行うことができる。

エアロゾルＡは、案内要素２２０のある部分を通過することを阻止され、案内要素２２０の別の部分を通過することを許容される。従って、エアロゾルＡは、エアロゾルが領域２１０のどの部分へ流れるかについて制御される。矢印Ｂ、Ｃ、Ｄを指すために、用語「より小さいエアロゾル流」が使用されたが、成分部品２００に入り出て行くエアロゾル総量は、エアロゾルが、成分部品２２０内で失われ又はその中に閉じ込められることはほぼないので、実質的に同じである。従って、「より小さいエアロゾル流」は、成分部品２２０に入る、より大きいエアロゾル流より小さい、案内要素２２０の下流の面積を通って流れるエアロゾルを意味する。

図３の例では、案内要素３２０の一例が示される。案内要素３２０は端部をこちら向きに示されている。案内要素３２０は、互いに分離された複数の区画を有する。図に示された８つの区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８が存在する。区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８は、フレーム又は同様な構造によって互いに分離することができる。フレームは、特定の区画に入ったエアロゾルが、確実に、その区画を通って流れ、別の区画に入り込むことが防止されるように、エアロゾルに対して不浸透性であることが有利である。このようにして、案内要素３２０は、案内要素３２０を通るエアロゾルの流れを制御することができる。

案内要素３２０が成分部品内に配置されると、エアロゾルを、案内要素３２０の区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８のうちの１つ（又は複数）に制御下で押し流し、その結果、成分部品の領域の対応する区画に流し込むことができる。案内要素３２０は、領域内の物質（例えば香料成分又は活性物質）に隣り合わせる、又は実質的に隣り合わせることができる。この配置は、エアロゾルが対応する物質の区画を通過する可能性を増す。

エアロゾルが流れて通る物質の部分を幅広く制御することによって、多数の利点がもたらされる。エアロゾルが物質を通って流れるにつれて、エアロゾルの熱及び水分が、物質を構造的に劣化させることがある。従って、繰り返し使用後、物質が構造的に劣化することがあり、その結果、エアロゾルがそれ以上物質を通り抜けなくなることがある。エアロゾルが流れて通る物質の部分を制御することによって、本デバイスは、確実に、エアロゾルが流れて通る物質の一部分のみが構造的に劣化した後にその部分を交替することができる。

更に、エアロゾルが、エアロゾルに連行される有害な化合物を生成することが判明している物質の消耗部分を通って流れるのを防止することができる。従って、ユーザの味わいを向上させることができる。特定の部分の物質の消耗量は、センサと制御部との組合せなどによって検出することができる。その消耗は、使用時間又は吹かす回数などに基づいて時期を計ることができる。消耗は、エアロゾルに連行される化合物の解析によって検出してもよい。消耗が検出された後、又は予め定められた制限時間が費やされた後、或いは更に区画の交換が単純に望ましいとき、エアロゾルに異なる区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８を辿らせ、その結果物質の異なる区画を通らせるように、案内要素２０を制御することができる。

物質は、エアロゾルに連行させる化合物を用意する複数の物質化合物を含み得る。従って、物質の様々な区画は、連行される様々な化合物を備えることができる。依って、案内要素３２０は、エアロゾルに第１の区画３２１を辿らせて、エアロゾルに第１の物質化合物（又は複数の化合物）を持たせることができる。案内要素３２０は、次いで、エアロゾルに第２の区画３２２を辿らせて、エアロゾルに第２の物質化合物（又は複数の化合物）を持たせることができる。物質は、例えば、タバコ、ニコチン含有物、メンソール、グリコール、カフェイン、又は他の活性物質などのいずれでもよい。

従って、案内要素３２０の分割部分は、例えば、開閉して、エアロゾルの通過を許容することができる。案内要素３２０は、それに加えて又はその代わりに、制御下で移動可能に構成することができる。案内要素３２０の移動は、エアロゾルの流路を制御下で変化させることを可能にすることができる。案内要素３２０の移動では、１つだけの開放区画を開いたままにしておき、移動してエアロゾルの流路を変化させることを可能にすることができる。

図４の例では、案内要素４２０の一例が示される。図示された案内要素４２０は、図３に示された案内要素３２０から変化している。図示された案内要素４２０は、エアロゾルが通過することができる開放区画４２７と、エアロゾルが通過することを阻止されている閉鎖区画４２５とを有する。従って、案内要素４２０は、エアロゾルが開放区画４２７を通過することのみを可能にする。案内要素４２０は、開放区画４２７の位置を動かすために移動可能であり、それに対応してエアロゾルの流路を左右することができる。

一例では、図示された案内要素４２０が円形である（明白に、これが、本明細書に開示された案内要素への制約ではないことに留意されたい）ので、案内要素４２０は、矢印Ｒによって示された方向に回転することができる。案内要素４２０の回転が、開放区画４２７を移動させ、その結果、エアロゾルに、異なる位置を通らせ、成分部品内の物質の異なる部分を通らせることができる。この回転は、成分部品の長手軸線方向に実質的に平行な軸周りであり得る。これは、実質的に案内要素４２０の中心軸周りの回転であり得る。

上記で指摘したように、案内要素４２０の移動は、自動（例えばセンサと制御部との構成体による）でもよく、又はユーザの入力などによる手動でもよい。案内要素４２０は、成分部品のハウジングの形状に対応するように形状設定することができる。このようにして、エアロゾルが、成分部品のハウジングと案内要素４２０との間を通るのを防止することができる。これは、エアロゾルの流路に関するより高いレベルの制御を可能にする。

案内要素は、複数の作動可能要素から形成してもよい。図３に戻ると、各区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８は、区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８を通るエアロゾル流を制御するために、例えば、それぞれ、開閉可能な扉を有してもよい。これら扉は、使用時、それぞれの第１の位置からそれぞれの第２の位置へ個々に（又はグループで）移動するように構成することができる。それぞれの第１の位置は、エアロゾルが作動可能要素を通過して流れることを可能にすることができる。それぞれの第２の位置は、エアロゾルが作動可能要素を通過して流れることを阻止することができる。これら作動可能要素は、扉、一連の窓、バルブ、又は作動可能スイッチなどでもよい。

これら要素の制御された移動は、上記の通り、センサと制御部との構成体の結果としてもよく、又はユーザの入力によってもよい。複数の作動可能要素は、互いに相対的に移動可能であり得る。これが、案内要素３２０の個々の区画３２１、３２２、３２３、３２４、３２５、３２６、３２７、３２８を制御下で開放するために、個々の要素を選択的に移動させることを可能にする。

一例では、成分部品は制御部を備える。制御部は、案内要素３２０の作動に関する信号を受け取るように構成され、案内要素３２０の作動を制御するように構成されている。制御部が受け取る信号は、成分部品の一部であってもなくてもよいセンサによってもたらされる。センサは、成分部品が使用される、より大きいエアロゾル供給システムの一部でもよい。

センサは、システムの吹かしを検出し、予め定められた吹かす回数の後、案内要素３２０（又は案内要素のある部分、例えば区画への扉）を作動させるように制御部に指示することができる。これにより、確実に、特定の物質区画が消耗後又は消耗間際まで使用されることがない（即ち、その物質区画を通してエアロゾルを送らせない）ようにすることができる。それに代えて又はそれに加えて、センサが、圧力変化を検出することができる。物質の区画が消耗すると、構造的劣化が、その区画を通ってエアロゾルが流れることを次第に阻止するので、流れ圧力の増加を生じることがある。予め定められた圧力において、センサが信号を制御部に送ることができ、その制御部が更に案内要素３２０を作動させる。それに代えて又はそれに加えて、ユーザが、制御部に指示を出して案内要素３２０を作動させることができる。これは、ユーザが、エアロゾルに連行される物質を変えることを望むとき（特に、物質が、様々な区画に複数の物質化合物を含有するとき）であり得る。ユーザは、ＧＵＩなどの電気的インターフェースを介して、又はボタンなどの機械的インターフェースを介して制御部と対話することができる。

制御部は、案内要素３２０又はその分割部分を作動させる作動機構に接続することができる。作動機構は、案内要素３２０又は成分部品の一部であり得る。文言「制御部が案内要素を作動させる」は、制御部が、案内要素の作動を、機械的要素に信号を送るなどのなんらかの方式で制御し、それが即ち案内要素を作動させることになることを意味するものとする。

図５の例では、エアロゾル供給システム５００の一部分の例が示されている。エアロゾル供給システム５００の一部分の例は、長手方向断面図で示されている。エアロゾル供給システム５００は、入口５０２及び出口５０３を有するハウジング５０１を有する。エアロゾルは、図示のエアロゾル供給システム５００の一部に入口５０２を通って入ることができる。流入エアロゾルは、矢印Ｅによって示される。エアロゾル供給システム５００は、エアロゾル供給システム５００内に配置された成分部品５０５を有する。成分部品５０５は、使用時に物質を入れる物質領域５１０を有する。成分部品５０５は、物質領域５１０を通るエアロゾルを制御下で案内するための案内要素５２０を有する。成分部品５０５は、エアロゾル供給システム５００のハウジング５０１内にぴったりと嵌っている。これは、エアロゾルＥが、ハウジング５０１と成分部品５０５との間を流れることを防止する。物質領域５１０は、案内要素５２０に隣り合わせて示され、その結果、案内要素５２０は、物質領域５１０内の物質の特定の区画に入るエアロゾル流を効果的に制御する。案内要素５２０は、成分部品５０５内にぴったりと嵌って、エアロゾルＥが、成分部品５０５と案内要素５２０との間を流れることを防止する。

図５に示される構成体は、エアロゾルが成分部品５０５の中で取る経路に関して良好なレベルの制御を可能にする。前記制御のこの向上は、以前に列挙した様々な理由で、システム５００に関するユーザの味わいの向上に繋がる。エアロゾル供給システム５００は、エアロゾルを供給するためにカートマイザ、アトマイザなど（図示せず）を更に備え得る。成分部品５０５は、上記のように、制御部、センサ、及び作動機構など（全て図示せず）を更に備え得る。出口５０３は、ユーザが吸い込むことができるマウスピースであってもよい。

図６の例では、エアロゾル供給システム６００の一部分の例が示される。エアロゾル供給システム６００は、図５の例に示されるエアロゾル供給システム５００とは異なる。エアロゾル供給システム６００は、入口６０２及び出口６０３を有するハウジング６０１と、案内要素６２０を有する成分部品６０５とを有する。エアロゾル供給システム６００は、使用時に物質が入っている物質領域６１０を有する。エアロゾル供給システム６００は、使用時に物質が入っていない空のチャネル６３０を更に有する。エアロゾル供給システム６００を通って流れるエアロゾルが、矢印Ｆによって示される。

一例では、エアロゾル供給システム６００の案内要素６２０は、エアロゾルＦが、矢印Ｇで示されたように、物質領域に配置可能な物質と選択的相互作用をすることを可能にすることができる。案内要素６２０は、矢印Ｈで示されたように、エアロゾルＦにチャネル６３０を通過させることによって、エアロゾルＦが、物質と選択的相互作用をしないことを更に可能にすることができる。チャネル６３０には、物質が入っていない。

案内要素６２０を制御することによって、ユーザは、エアロゾル供給システム６００を通過しているエアロゾルＦに、任意選択で物質を付加することができる。ユーザは、それに代えて、任意選択で物質を付加せずに、エアロゾルのみを吸入用に得ることもできる。案内要素６２０は、一連の作動可能要素を有し得、それら作動可能要素の１つ又は複数が、エアロゾルが物質領域６１０の一部分を通過することを可能にするように作動し、それら作動可能要素の１つ又は複数が、エアロゾルがチャネル６３０の一部分を通過することを可能にするように作動する。エアロゾル供給システム６００は、開口６３３、６１３に関する作動可能要素を更に有することにより、チャネル６３０を通って流れるエアロゾルが、物質領域への開口６１３を通って物質領域６１０に入ることを防止することができる。更に、ユーザの吸引が、物質領域６１０又はチャネル６３０のどちらを通る空気流も、両方の開口６１３、６３３を通って戻ることなく、出口６０３から流れ出ることを助長する。

ユーザの味わいを損なわないために、チャネル６３０での圧力降下と使用時に物質を入れる物質領域６１０の圧力降下とは同様であるべきである。エアロゾルＦに物質領域６１０内の物質を通り抜けさせるとき、ユーザが、エアロゾル供給システム６００をとても強く吸うことを必要としてはならない。従って、物質領域６１０内の物質の配置は、物質を有するチャネル６１０と有さないチャネル６３０との間で著しい圧力降下を生じないようにするべきである。

図６の成分部品６０５の案内要素６２０は、成分部品６０５の外部に存在してもよい。即ち、案内要素６２０は、エアロゾル供給システム６００の、成分部品６０５に隣り合わせる区画の一部分であればよい。この例では、成分部品６０５は、２つのチャネルを有し得、それらチャネルを通る空気流は、エアロゾル供給システム６００の案内要素６２０によって制御可能であり得る。

本明細書で説明されるいずれの例の案内要素も、少なくとも部分的にスマート材料から形成することができる。用語「スマート材料」は、本明細書では、特定の刺激を受けて構造を変化させることができる材料を意味して使用される。スマート材料は、又、用語「インテリジェント材料」、「レスポンシブ材料」又は「デザインドマテリアル（ｄｅｓｉｇｎｅｄ ｍａｔｅｒｉａｌｓ）」によって指すことができる。そのような刺激は、電気的変化、熱的変化、圧力変化、磁場変化、光線変化、ｐＨ変化などであり得る。スマート材料は、温度変化や圧力変化を受けてある程度（スマート材料よりも限られているが）構造的に当然変化する通常の材料より大きく形状を変化させる。圧電材料は、スマート材料の一例であり得る。そのようなスマート材料は、例えば作動機構によって案内要素を作動させるのではなくて、刺激によって案内要素を作動させ、又は作動させるように操作することができるように、使用することができる。これは、エアロゾル供給システムの構成要素を少なくし、従ってシステムの寿命を延ばすことに通じる。

一例では、物質領域は、特定の１つ又は複数の部分には物質を入れないようにすることができる。このようにすると、システムは、エアロゾル流が、対応する案内要素及び物質領域の部分を通って流れるように構成することができ、その結果、エアロゾルは、物質領域内の物質から化合物を連行しない。このようにして、付加物質なしのエアロゾルのみを好むユーザには、そのような供給をすることができる。

図７の例では、エアロゾル供給システム７００の一部分の例が示される。エアロゾル供給システム７００は、これまで説明された図５及び６の例に示されたエアロゾル供給システム５００、６００とは異なる。エアロゾル供給システム７００は、２つの案内要素７２０、７４０を有する。エアロゾル供給システム７００は、使用時に物質を入れる物質領域７１０を有する。エアロゾル供給システム７００を通って流れるエアロゾルが、矢印Ｈによって示される。

図示された第１の案内要素７２０は、エアロゾルが通過することができる開放区画７４７と、エアロゾルが通過することを阻止されている閉鎖区画７４５とを有する。図７に示された第１の案内要素７２０は、図４を参照して示され説明された案内要素４２０と同様である。エアロゾルＨが第１の案内要素７２０に流入すると、エアロゾルは開放区画７４７を通され、エアロゾルＩを形成する。開放区画７４７を通過すると、エアロゾルＨは、方向が制御可能なエアロゾルＩに方向設定される。

エアロゾルＩは、次いで、第２の案内要素７２０に流入する。案内要素７２０は、図３を参照して示され説明された案内要素３２０と同様である。第２の案内要素７２０は、互いに分離された複数の区画を有する。図７に示される６つの区画がある。それら区画は、フレーム又は同様な構造によって互いに分離することができる。エアロゾルＩは、１つ又は複数の区画を通過するように制御することができる。エアロゾルＩが通過する区画の数は、第１の案内要素７４０の開放区画７４７と第２の案内要素７２０の区画との相対寸法によって制御することができる。同様に、開放可能な要素を、以前に説明したように、第２の案内要素７２０の区画をエアロゾルＩが通過するのを阻止し又は許容するために使用することができる。案内要素７２０を通過するエアロゾルが、矢印Ｊによって示される。このエアロゾルが、次いで、使用時に物質が入っている物質領域７１０に流入する。

上記で述べたように、第１の案内要素７４０を第２の案内要素７４０に隣り合わせて配置し、第２の案内要素７２０を物質領域７１０に隣り合わせて配置することによって、エアロゾルＩ、Ｊを制御することが有利である。これは、エアロゾルが、現在流れている流路から、ある案内要素によってその後外へ流れ出してしまうように流されることを防止する助けになる。これが、隣り合わせの要素同士を使用することによって避けることができ、有利である。

これを更に説明すると、第１の案内要素７４０と第２の案内要素７２０との間に合理的な距離があれば、エアロゾルは、開放区画７４７によって、第２の案内要素７２０の例えば２つの特定の区画を通過するように流すことができる。一例では、エアロゾルＨが、開放区画７４７を通して流されて、目標の特定の区画７２１、７２２を通過するように意図されたエアロゾルＩを形成する。しかしながら、第１の案内要素７４０と第２の案内要素７２０との距離は、エアロゾルＩが、開放区画７４７を出て第２の案内要素７２０に達する間に広がることを意味する。その結果、エアロゾルＩは、意図された特定の区画７２１、７２２並びに意図されなかった区画７２３及び７２４を通過する。これによって、物質領域内の物質の望ましくない部分がエアロゾルに連行されて、ユーザが望まない吸引用のエアロゾルが供給されることが生じ得る。

図７に示された諸要素は、完全に、又は部分的に、以前に説明されたタイプの成分部品内に収容することができる。エアロゾルは、エアロゾル生成材料などを加熱することによって形成することができ、その加熱はエアロゾル供給システムの加熱区画で行うことができる。エアロゾルを生成する区画は、図７に示された成分部品と流体連通しており、それによって、エアロゾルを案内要素へ供給し、制御下で香料領域を通過させることができる。

本発明の一例では、案内要素は、成分部品ではなくて、エアロゾル供給システム又はデバイス内に収容してもよい。成分部品は、その場合、使用前にエアロゾル供給デバイスに挿入してもよく、その結果、案内要素が、成分部品を通るエアロゾルの流れを制御する。この例では、成分部品は、案内要素に当接するように、エアロゾル供給デバイスに挿入することができる。この配置の利点は、エアロゾル流をより優れて制御することに関する。これは、物質領域にエアロゾル流を通させることができる的確さのレベルに関する。

そのような例では、エアロゾル供給デバイスは、案内要素の作動に関する信号を受け取る制御部を更に備え得る。信号は、ユーザによって、又はセンサなどから発することができる。センサは、エアロゾル供給デバイス又は成分部品に配置し、制御部に接続することができる。いずれの例でも、制御部は、電気的に又は無線でセンサに接続することができる。

エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル形成媒体を貯蔵する領域を有し得、その領域は、使用時に、エアロゾル形成媒体を貯蔵する。案内要素によって流れが制御されるエアロゾルは、カートマイザ又はアトマイザなどによってエアロゾル形成媒体から形成することができる。

本発明の特定の例では、最大温度が４００℃であるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成システムが提供される。４００℃の最大温度は、物質領域での物質の燃焼を防止することができる。従って、エアロゾルの選択的迂回路を有する最大温度が４００℃のシステムが開示される。選択的迂回路は、例えばスマート材料から形成された要素によって、実現される。

いずれの開示されたエアロゾル供給システムも、エアロゾルを生成する加熱を制御、センサ若しくはユーザからの信号を受信、及び／又は案内要素（若しくは案内要素の諸部分）の作動を制御するなどのために構成された制御回路を有し得る。制御部又は制御回路は、ある予め定められた値が、予め定められた範囲を超え、又は外れたときを判定するデータベースに接続することができる。これは、エアロゾル供給システムを通るエアロゾルの流れを制御するために案内要素などの作動を制御することに通じうる。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイス又は電子ニコチン送出システム（ＥＮＤ）としても知られている電子タバコであるが、エアロゾル化可能材料内のニコチンの存在が要件ではないことに留意されたい。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られているタバコ加熱システムである。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、複数のエアロゾル化可能材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムであり、それらエアロゾル化可能材料の１つ又は複数を加熱することができる。エアロゾル化可能材料のそれぞれは、例えば、固体、液体又はゲルの形態でもよく、ニコチンを含有していてもいなくてもよい。一部の実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルエアロゾル化可能材料、及び固体エアロゾル化可能材料を備え得る。固体エアロゾル化可能材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含み得る。

通常、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用する物品とを備え得る。但し、エアロゾル生成成分を付勢する手段をそれら自体が備える物品は、それら自体が非燃焼式エアロゾル供給システムを形成することができることを理解されたい。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスは、エネルギー源及び制御部を備え得る。エネルギー源は、例えば、電源でもよい。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用する物品には、エアロゾル化可能材料、エアロゾル生成成分、エアロゾル生成領域、マウスピース、及び／又はエアロゾル化可能材料を受容する領域を含めることができる。

一部の実施形態では、エアロゾル生成成分は、１つ又は複数の揮発性物質をエアロゾル化可能材料から分離させてエアロゾルを形成するために、エアロゾル化可能材料と相互作用することが可能な発熱剤である。

一部の実施形態では、送出される物質は、エアロゾル化可能材料であり得る。本明細書ではエアロゾル生成材料とも呼ばれることがあるエアロゾル化可能材料は、例えば加熱し、照射し、又は他の何らかの方法でエネルギーを与えたとき、エアロゾルを生成することが可能になる材料である。エアロゾル化可能材料は、例えば、ニコチン及び／又は香味料を含有してもしなくてもよい固体、液体、又はゲルの形態であり得る。一部の実施形態では、エアロゾル化可能材料は、「モノリシック固体」（即ち非繊維質）と或いは呼ばれることもある「非晶質固体」を含み得る。一部の実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルでもよい。非晶質固体は、その内部に液体などのある流体を保持することができる固体物質である。一部の実施形態では、エアロゾル化可能材料は、例えば、約５０ｗｔ％、６０％ｗｔ％、又は７０ｗｔ％の非晶質固体から約９０ｗｔ％、９５ｗｔ％又は１００ｗｔ％までの非晶質固体を含み得る。

エアロゾル化可能材料は、１つ又は複数の活性組成物、１つ又は複数のキャリヤ組成物、及び任意選択で１つ又は複数の他の機能性組成物を含み得る。

活性組成物は、１つ又は複数の生理学的及び／又は嗅覚的活性組成物を含み得、それら組成物は、ユーザの生理学的及び／又は嗅覚的反応を得るためのエアロゾル化可能材料に含めることができる。活性組成物は、例えば、機能性食品、向知性薬、及び向精神薬から選択してもよい。活性組成物は、天然由来でも合成由来でもよい。活性組成物は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、又は他の適切なあらゆる組成物を含み得る。活性組成物は、タバコ又は別の植物性物質の組成物、派生物、又は抽出物を含み得る。一部の実施形態では、活性組成物は、生理学的活性組成物であり、ニコチン、ニコチンソルト（例えば二酒石酸塩／重酒石酸塩）、ニコチンフリーのタバコ代替品、カフェインなどの他のアルカロイドから選択することができる。

一部の実施形態では、エアロゾル化可能材料は、カンナビジオール（ＣＢＤ）、テトラヒドロカンナビノール（ＴＨＣ）、テトラヒドロカンナビノール酸（ＴＨＣＡ）、カンナビジオール酸（ＣＢＤＡ）、カンナビノール（ＣＢＮ）、カンナビゲロール（ＣＢＧ）、カンナビクロメン（ＣＢＣ）、カンナビシクロ（ＣＢＬ）、カンナビバリン（ＣＢＶ）、テトラヒドロカンナビバリン（ＴＨＣＶ）、カンナビジバリン（ＣＢＤＶ）、カンナビクロバリン（ＣＢＣＶ）、カンナビゲロバリン（ＣＢＧＶ）、カンナビゲロールモノメチルエーテル（ＣＢＧＭ）、カンナビエルソイン（ＣＢＥ）、及びカンナビシトラン（ＣＢＴ）から構成されるグループから選択された１つ又は複数のカンナビノイド化合物を含む。

エアロゾル化可能材料は、カンナビジオール（ＣＢＤ）及びＴＨＣ（テトラヒドロカンナビノール）から構成されるグループから選択された１つ又は複数のカンナビノイド化合物を含み得る。

エアロゾル化可能材料は、カンナビジオール（ＣＢＤ）を含み得る。

エアロゾル化可能材料は、ニコチン及びカンナビジオール（ＣＢＤ）を含み得る。

エアロゾル化可能材料は、ニコチン、カンナビジオール（ＣＢＤ）及びＴＨＣ（テトラヒドロカンナビノール）を含み得る。

一実施形態では、活性組成物は嗅覚性活性組成物であり、「香料」及び／又は「香味料」から選択することができ、それら香料及び／又は香味料は、地方条例が許容する限り、成人消費者向けの製品に、所望の風味、香り、又は他の体性感覚的知覚を生じさせるために使用することができる。ある場合には、上記組成物は、香料、香味料、冷却剤、加熱剤、又は甘味料と呼ぶことができる。それら組成物には、天然由来の香料材料、植物性物質、植物性物質からの抽出物、合成由来材料、又はそれらの組合せ（例えば、タバコ、大麻、甘草（リコリス）、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、カエデ、抹茶、メンソール、日本ハッカ、アニシード（アニス）、シナモン、ウコン、インディアンスパイス、アジアンスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、リンゴ、オレンジ、マンゴ、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、桑の実、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダ、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワー、キンマ、シーシャ、松、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、桜の花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピーマン、ショウガ、コリアンダ、コーヒー、麻、ハッカのあらゆる種からのミントオイル、ユーカリ、トウシキミ、ココア、レモングラス、ルイボス、アマ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ、オレンジの皮、バラ、緑茶や紅茶などの茶、タイム、ビャクシン、エルダーフラワ、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、クエンピ、ミント、シソ、ウコン、シラントロ、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミエン（ｄａｍｉｅｎ）、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カラム、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン）と、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖及び／又は代替糖（例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、乳糖、蔗糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、又はマンニトール）と、チャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、息清涼剤などの更に他の添加物とが含まれる。それら組成物は、人造材料、合成材料、又は天然材料、或いはそれらの混合物である。それら組成物は、例えば、オイルなどの液体、粉などの固体、１つ又は複数の抽出物などのガス（例えば、甘草、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、日本ハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、桃、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダ、コーヒー、又はハッカのあらゆる種からのミントオイル）、香料強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖及び／又は代替糖（例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、乳糖、蔗糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、又はマンニトール）など、更にチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、息清涼剤などのその他の添加物など、適切ないかなる形態でもよい。それら組成物は、人造材料、合成材料、又は天然材料、或いはそれらの混合物であり得る。それら組成物は、例えば油、液体、又は粉体など適切ないかなる形態でもよい。

一部の実施形態では、香料は、メンソール、スペアミント、及び／又はペパーミントを含む。一部の実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類、及び／又はレッドベリーの香料成分を含む。一部の実施形態では、香料は、オイゲノールを含む。一部の実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。一部の実施形態では、香料は、身体感覚剤を含み得、その身体感覚剤は、香り又は味覚神経に加えて又はその代わりに、第５脳神経（三叉神経）を刺激することによって、通常、化学的に誘発され知覚される体性感覚的知覚が得られるようになされ、これら身体感覚剤には、加熱、冷却、刺痛、しびれ効果をもたらす作用物質を含めることができる。適切な、加熱効果作用物質は、それに限定されないが、バニリルエチルエーテルでもよく、適切な冷却作用物質は、それに限定されないが、ユーカリプロール、ＷＳ－３でもよい。

キャリヤ組成物は、エアロゾルを形成することが可能な１つ又は複数の組成物を含み得る。一部の実施形態では、キャリヤ組成物は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、１，３‐ブチレングリコール、エリスリトール、メソ‐エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの１つ又は複数を含み得る。
一部の実施形態では、エアロゾルを形成することが可能な１つ又は複数の組成物は、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、１，３－ブタンジオール、及びグリセリンなど、１つ又は複数の多価アルコール；グリセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート、若しくはグリセロールトリアセテートなど、多価アルコールのエステル；及び／又はドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど、モノカルボン酸の脂肪酸エステル、ジカルボン酸の脂肪酸エステル、若しくはポリカルボン酸の脂肪酸エステルを含む。

他の１つ又は複数の機能性組成物は、ｐＨ調節剤、着色剤、防腐剤、結合剤、充填剤、安定剤、及び／又は酸化防止剤のうちの１つ又は複数を含み得る。

エアロゾル化可能材料は、酸を含み得る。酸は、有機酸でもよい。一部のこれら実施形態では、酸は、一塩基酸、二塩基酸、及び三塩基酸のうちの少なくとも１つでもよい。一部の上記実施形態では、酸は、少なくとも１つのカルボキシル官能基を含有してもよい。一部の上記実施形態では、酸は、α‐ヒドロキシ酸、カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びケト酸のうちの少なくとも１つでもよい。一部の上記実施形態では、酸は、α‐ケト酸でもよい。

一部の上記実施形態では、酸は、コハク酸、乳酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、レブリン酸、酢酸、リンゴ酸、ギ酸、ソルビン酸、安息香酸、プロピオン酸及びピルビン酸のうちの少なくとも１つでもよい。

酸は、乳酸が適切である。別の実施形態では、酸は、安息香酸である。別の実施形態では、酸は、無機酸でもよい。一部のこれら実施形態では、酸は、鉱酸でもよい。一部の上記実施形態では、酸は、硫酸、塩酸、ホウ酸、及びリン酸のうちの少なくとも１つでもよい。一部の実施形態では、酸は、レブリン酸でもよい。

一部の実施形態では、エアロゾル化可能材料は、ゲル化剤を含む。ゲル化剤は、セルロースゲル化剤、非セルロースゲル化剤、グアーガム、アカシアガム、及びそれらの混合物のうちから選択される１つ又は複数の化合物を含み得る。

一部の実施形態では、セルロースゲル化剤は、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）、ヒドロキシプロピルメチルセルロース（ＨＰＭＣ）、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース（ＣＡ）、酢酸酪酸セルロース（ＣＡＢ）、酢酸プロピオン酸セルロース（ＣＡＰ）、及びそれらの混合物から構成されるグループから選択される。

一部の実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース（ＨＰＭＣ）、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、又はアカシアガムのうちの１つ又は複数を含む。

一部の実施形態では、ゲル化剤は、寒天、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナン、スターチ、アルギン酸塩、及びそれらの組合せが、それらに限定されないが、含まれる１つ又は複数の非セルロースゲル化剤を含む。好ましい実施形態では、非セルロース系ゲル化剤は、アルギン酸塩又は寒天である。

ある種の実施形態では、エアロゾル化可能材料は、セルロースゲル化剤及び／又は非セルロースゲル化剤を含むゲル化剤、活性物質、並びに酸を含む。

一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用する物品は、エアロゾル化可能材料、又はエアロゾル化可能材料を受容する領域を含み得る。一部の実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用する物品は、マウスピースを含み得る。エアロゾル化可能材料を受容する領域は、エアロゾル化可能材料を蓄える貯蔵領域であり得る。例えば、貯蔵領域はリザーバでもよい。一部の実施形態では、エアロゾル化可能材料を受容する領域は、エアロゾル生成領域とは分けることも、一体にすることもできる。

このように、エアロゾル供給システムに使用する成分部品が説明されてきたが、成分部品は、使用時、エアロゾル供給システムからのエアロゾルが通過する領域を備えており、成分部品は、その領域内に配置可能な物質とエアロゾルが選択的に相互作用することを可能にするように構成されている。

エアロゾル供給システムは、例えば非燃焼式エアロゾル供給システムなど、タバコ産業製品に使用することができる。

一実施形態では、タバコ産業製品は、ヒーター及びエアロゾル化可能基質など、非燃焼式エアロゾル供給システムの１つ又は複数の構成要素を備える。

一実施形態では、エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイスとしても知られている電子タバコである。

一実施形態では、電子タバコは、ヒーター、ヒーターに電力を供給することができる電源、液体やゲルなどのエアロゾル化可能基質、ハウジング、及び任意選択でマウスピースを備える。

一実施形態では、エアロゾル化可能基質は、基質容器内又はその上に収容されている。一実施形態では、基質容器は、ヒーターと組み合わされ、又はヒーターを備える。

一実施形態では、タバコ産業製品は、基質材料を燃やすことなく加熱することによって、１つ又は複数の化合物を分離させる加熱製品である。基質材料は、例えばタバコ製品又は他の非タバコ製品であり得るエアロゾル化可能材料であり、ニコチンを含有することができても、できなくてもよい。一実施形態では、加熱デバイス製品は、タバコ加熱製品である。

一実施形態では、加熱製品は、電子デバイスである。

一実施形態では、タバコ加熱製品は、ヒーターと、ヒーターに電力を供給する電源ケーブルと、固体又はゲル材料などのエアロゾル化可能基質とを備える。

一実施形態では、加熱製品は、非電子品である。

一実施形態では、加熱製品は、固体又はゲル材料などのエアロゾル化可能基質と、チャコールなどの燃焼材料を燃すことによるなど、いかなる電子手段もなしにエアロゾル化可能基質に熱エネルギーを供給することが可能な熱源とを備える。

一実施形態では、加熱製品は、エアロゾル化可能基質を加熱することによって生成されたエアロゾルを濾過することが可能なフィルターを更に備える。

一部の実施形態では、エアロゾル化可能基質材料は、エアロゾル若しくはエアロゾル生成剤、又はグリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、若しくはジエチレングリコールなどの湿潤剤を含み得る。

一実施形態では、タバコ産業製品は、基質材料の組合せを燃焼ではなく加熱することによってエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。基質材料は、例えば、ニコチンを含有することができても、できなくてもよい固体、液体、又はゲルを含み得る。一実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲル基質、及び固体基質を備える。固体基質は、例えば、ニコチンを含有することができても、できなくてもよいタバコ製品又は他の非タバコ製品であり得る。一実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲル基質、及びタバコを備える。

様々な問題点に対処し当技術を向上させるために、この開示の全体は、例示として、特許請求の範囲に記載された発明（複数可）を実行し、優れた電子エアロゾル供給システムを実現することができる様々な実施形態を示す。本開示の利点及び特徴は、単に、実施形態の代表的実例としてのものであり、網羅的及び／又は排他的ではない。本開示の利点及び特徴は、特許請求の範囲に記載の特徴を理解することを助け、教示するためにのみ示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び／又は他の態様は、特許請求の範囲によって形成された本開示を限定するもの、又は特許請求の範囲との同等事項を限定するものと考えるべきでなく、又、他の実施形態を使用してもよく、本開示の範囲及び／又は主旨から逸脱することなく、変更を加えることができることを理解されたい。様々な実施形態は、適宜、開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを含み、それら組合せから構成し、又は本質的に構成することができる。更に、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求されることのある他の発明を含む。

Claims (23)

1. エアロゾル供給システムで使用する成分部品であって、使用時、前記エアロゾル供給システムからのエアロゾルが通過する領域を備え、
   前記領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、成分部品。
2. 前記領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている案内要素を更に備える、請求項１に記載の成分部品。
3. 前記案内要素が、制御下で作動可能なように構成されている、請求項２に記載の成分部品。
4. 前記案内要素の作動に関する信号を受け取るように構成されており、前記案内要素の作動を制御するように構成された制御部を更に備える、請求項３に記載の成分部品。
5. 前記案内要素が、複数の作動可能要素を備え、
   前記複数の作動可能要素のそれぞれが、使用時、それぞれの第１の位置からそれぞれの第２の位置へ移動するように構成され、
   前記それぞれの第１の位置が、エアロゾルが前記作動可能要素を通過して流れることを可能にし、
   前記それぞれの第２の位置が、エアロゾルが前記作動可能要素を通過して流れることを阻止する、
   請求項２～４のいずれか一項に記載の成分部品。
6. 前記複数の作動可能要素が、互いに相対的に移動可能である、請求項５に記載の成分部品。
7. 前記案内要素が、少なくとも一部分、スマート材料から形成されている、請求項２～６のいずれか一項に記載の成分部品。
8. 前記案内要素が、前記領域と実質的に隣り合わせに配置されている、請求項２～７のいずれか一項に記載の成分部品。
9. 前記領域に配置された物質を更に備える、請求項１～８のいずれか一項に記載の成分部品。
10. エアロゾル形成媒体を貯蔵するように構成された第１の領域と、
    使用時に、前記エアロゾル形成媒体から形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納するように構成された第２の領域と
    を具備し、
    前記物質領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、
    エアロゾル供給デバイス。
11. 前記物質領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている案内要素を更に備える、請求項１０に記載のエアロゾル供給デバイス。
12. 前記案内要素が、制御下で作動可能なように構成されている、請求項１１に記載のエアロゾル供給デバイス。
13. 前記案内要素の作動に関する信号を受け取るように構成されており、前記案内要素の作動を制御するように構成された制御部を更に備える、請求項１２に記載のエアロゾル供給デバイス。
14. 前記案内要素が、前記第２の領域と実質的に隣り合わせに配置されている、請求項１１～１３のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
15. 前記第１の領域内に配置されたエアロゾル形成媒体を更に備える、請求項１０～１４のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
16. エアロゾル形成媒体を貯蔵する第１の領域と、
    使用時に、前記エアロゾル形成媒体から形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納する第２の領域と
    を具備し、
    前記物質領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、
    エアロゾル供給システム。
17. 前記物質領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている案内要素を更に備える、請求項１６に記載のエアロゾル供給システム。
18. 前記案内要素が、制御下で作動可能なように構成されている、請求項１７に記載のエアロゾル供給システム。
19. 前記案内要素の作動に関する信号を受け取るように構成されており、前記案内要素の作動を制御するように構成された制御部を更に備える、請求項１８に記載のエアロゾル供給デバイス。
20. 前記案内要素が、前記第２の領域と実質的に隣り合わせに配置されている、請求項１７～１９のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
21. 最大温度が４００℃であるエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成システムであって、
    エアロゾル形成基質を貯蔵するように構成された領域及び電源を備えるデバイスと、
    エアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品であり、前記物質領域内に配置可能な物質との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている成分部品と
    を具備するエアロゾル生成システム。
22. 成分部品からエアロゾルを生成する方法であって、
    物質領域を備える成分部品を用意するステップであり、前記成分部品が、前記物質領域内に配置可能な物質とのエアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、ステップと、
    エアロゾル生成材料からエアロゾルを形成するステップと、
    前記エアロゾルを前記成分部品の中に通すステップと、
    前記エアロゾルを前記物質領域内に配置された物質と選択的に相互作用させるステップと
    を含む方法。
23. エアロゾル形成手段を格納する第１の領域と、
    使用時に、前記エアロゾル形成手段で形成されたエアロゾルが通過する物質領域を備える成分部品を格納する第２の領域と
    を具備し、
    前記物質領域内に配置可能な物質手段との前記エアロゾルの選択的相互作用を可能にするように構成されている、
    エアロゾル供給手段。

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