JP2023526410A - 原発性硬化性胆管炎の治療のためのエラフィブラノール - Google Patents

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Abstract

本発明は、原発性硬化性胆管炎の治療方法で使用するためのエラフィブラノール又はその活性代謝物に関する。

Description

本発明は、医薬の分野に関し、具体的には原発性硬化性胆管炎の治療に関する。
胆汁は、肝臓中で作られる消化液である。この胆汁は、胆管を通って胆のう及び小腸に流れ、そこで脂肪及び脂肪性ビタミンの消化を助ける。
胆汁うっ滞とは、胆汁形成の障害又は胆のう及び十二指腸(小腸の第一の部分)への胆汁の流れの障害に起因する状態である。胆汁うっ滞の影響は、深刻及び広範であり、肝疾患及び全身疾患の悪化、肝不全、並びに肝移植の必要性を引き起こす。胆汁うっ滞は、肝内性又は肝外性に分類されうる。肝内胆汁うっ滞は、毛細胆管及び肝内胆管が主に関係する。肝外胆汁うっ滞は、肝外胆管、総肝管又は総胆管が関係する。
原発性硬化性胆管炎(PSC)は、肝外胆管及び肝内胆管にゆっくりと損傷を与える慢性的な疾患又は長期的な疾患である。PSCの患者では、胆管は炎症によって閉塞し変質する。これによって胆汁が肝内に蓄積し、そこで徐々に肝細胞に損傷を与え、肝硬変又は肝臓の損傷を引き起こす。
PSCを有する多くの人々は、この疾患と診断されて通常約10年後に、最終的に肝移植が必要になる。PSCは、胆管がんも引き起こすことがある。
現在のところ、死亡の危険性又は肝移植の必要性を顕著に低減させる治療法はなく、肝移植が依然として患者生存のための唯一の解決策である。
WO2004/005233 WO2005/005369 WO2007/147879
De Vries、E.M.G.等、Alkaline phosphatase at diagnosis of primary sclerosing cholangitis and 1 year later: evaluation of prognostic value. Liver International (2016) 1478~3223頁 Denau, M.R.等、The Natural History of Primary Sclerosing Cholangitis in 781 Children: A Multicenter、International Collaboration. Hepatology (2017)、Vol. 66、N° 2 518~527頁
驚くべきことに、臨床研究によって、PSCの治療は、30から70mg/日の間で含まれるエラフィブラノール(2-(2,6-ジメチル-4-{3-[4-(メチルスルファニル)フェニル]-3-オキソプロペン-1-イル}フェノキシ)-2-メチルプロパン酸)の経口一日用量によって達成されうることが示された。
したがって第一の態様によれば、本発明は、エラフィブラノール(ELA)及びその活性代謝物GFT1007から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩を30~70mg/日、具体的には40~60mg/日で経口投与するのに好適な剤形に関する。
本発明は、より具体的には、エラフィブラノール及び2-[2,6-ジメチル-4-[3-[4-(メチルチオ)フェニル]-3-オキソ-プロピル]フェノキシ]-2-メチルプロパン酸から選択される化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩を30から70mgの間の一日用量で経口投与するのに好適な医薬組成物に関し、前記医薬組成物は単位剤形である。
特定の実施形態では、本発明は、エラフィブラノール又はGFT1007を30から70mgの間で含む医薬組成物に関し、前記医薬組成物は、経口投与に好適な単位剤形である。別の実施形態では、医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007を40から60mgの間で含む。さらに別の実施形態では、医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007を約40mg、例えば、エラフィブラノール又はGFT1007を35、36、37、38、39、40、41、42、43、44又は45mg含む。特定の実施形態では、医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg含む。
さらなる実施形態では、前記単位剤形は、固形剤形及び液体剤形から選択され、単位剤形は、より具体的には丸剤、錠剤、又はゼラチン硬カプセル剤等のカプセル剤である。特定の実施形態では、医薬組成物は錠剤である。さらに別の特定の実施形態では、医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg含む錠剤である。
別の態様によれば、本発明は、原発性硬化性胆管炎(PSC)の治療方法で使用するためのエラフィブラノール及び2-[2,6-ジメチル-4-[3-[4-(メチルチオ)フェニル]-3-オキソ-プロピル]フェノキシ]-2-メチルプロパン酸から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩、具体的にはエラフィブラノールに関し、前記方法は、エラフィブラノール又はGFT1007を30mg/日から70mg/日の間で含む用量で経口投与することを含む。さらに別の態様では、本発明は、PSCを有する対象の治療方法に関し、前記方法は、前記対象に対して、30から70mg/日の間で含まれるエラフィブラノール又はGFT1007の用量を投与することを含む。
特定の実施形態では、方法は、第一の態様の医薬組成物を投与することを含む。別の特定の実施形態では、方法は、投与される化合物、具体的にはエラフィブラノールの用量を含む単一単位剤形(single unit dosage form)、又は投与される一日用量の一部を含むいくつかの単位剤形を経口投与することを含む。特定の実施形態では、方法は、前記化合物、具体的にはエラフィブラノール又はその薬学的に許容される塩、より具体的にはエラフィブラノールを40mg/日の用量で投与することを含む。具体的な実施形態では、方法は、1日1回、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg含む錠剤を経口投与することを含む。
「治療」又は「治療する」という用語は、必要とする対象において、対象の健康状態を改善させることを目的とするいずれもの行為、例えば、治療法、予防、予防法、又は疾患の進行遅延を指す。治療は、疾患の予防、治癒、遅延、逆転、又は進行減速により、対象の状態を改善するために、宣告された疾患を有する対象にエラフィブラノールを投与することを含む。治療薬は、健康な又はPSCを発症する危険性がある対象へも投与してもよい。
「対象」という用語は、哺乳動物、好ましくはヒトを指す。本発明による治療される対象は、以前の薬物治療及び/又は現在の薬物治療、関連する病理学、遺伝子型、危険因子への曝露、並びにいずれの好適な免疫学的方法、生化学的方法又は酵素学的方法によって評価できる他の関連しているバイオマーカー等の、PSCの病理学的過程に関連するいくつかの判断基準に基づいて適切に選択される。
エラフィブラノールを合成するための例示的な方法には、PCT出願WO2004/005233及びWO2005/005369に記載されているものが挙げられる。
本発明のいくつかの実施形態では、エラフィブラノールの活性代謝物であるGFT1007が使用される。GFT1007は、2-[2,6-ジメチル-4-[3-[4-(メチルチオ)フェニル]-3-オキソ-プロピル]フェノキシ]-2-メチルプロパン酸である。その特性及び合成は、PCT出願WO2007/147879に記載されており、ここでこれは、化合物1と称される。
本発明によれば、本発明の医薬組成物は、エラフィブラノールの立体異性体若しくはGFT1007の立体異性体、又はエラフィブラノールの塩若しくはGFT1007の塩を含みうる。
立体異性体は、同一の分子式及び結合原子の配列を有するが、空間におけるその原子の3D次元配向が異なる異性体化合物である。立体異性体には、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、シス-トランス異性体及びE-Z異性体、配座異性体及び互変異性体が含まれる。
「薬学的に許容される塩」には、無機酸塩並びに有機酸塩が含まれる。対イオンは、以下の包括的でないリストから選択されうる。すなわち、アンモニア、L-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、tert-ブチルアミン(エルブミン)、水酸化カルシウム、水酸化コリン、デアノール、ジエタノールアミン(2,2'-イミノビス(エタノール)、ジエチルアミン、エポラミン(1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン)、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、エタノールアミン(2-アミノエタノール)、エチレンジアミン、グリシン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、L-リジン、水酸化マグネシウム、メグルミン(N-メチル-グルカミン)、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(2,2',2"-ニトリロ-トリス(エタノール))、トロメタミン、水酸化亜鉛、具体的には、トロメタミン、カリウム、ナトリウム、ベネタミン、ベンザチン、L-アルギニン、エタノールアミン、メグルミン、グリシン、エルブミン、L-リジン、エポラミン、コリン、好ましくは、トロメタミン、カリウム、ナトリウム、ベネタミン、ベンザチン、L-アルギニン、より好ましくは、トロメタミン、カリウム、ナトリウム、L-アルギニン、より具体的には、トロメタミンである。
特定の実施形態では、本発明は、エラフィブラノールのアンモニア塩、L-アルギニン塩、ベネタミン塩、ベンザチン塩、tert-ブチルアミン(エルブミン)塩、カルシウム塩、コリン塩、デアノール塩、ジエタノールアミン(2,2'-イミノビス(エタノール)塩、ジエチルアミン塩、エポラミン(1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン)塩、2-(ジエチルアミノ)-エタノール塩、エタノールアミン(2-アミノエタノール)塩、エチレンジアミン塩、グリシン塩、ヒドラバミン塩、1H-イミダゾール塩、L-リジン塩、マグネシウム塩、メグルミン(N-メチル-グルカミン)塩、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン(2,2',2"-ニトリロ-トリス(エタノール))塩、トロメタミン塩又は亜鉛塩に関する。さらなる特定の実施形態では、エラフィブラノールの塩は、エラフィブラノールのトロメタミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、L-アルギニン塩、ベネタミン塩、ベンザチン塩、エタノールアミン塩、メグルミン塩、グリシン塩、エルブミン塩、L-リジン塩、コリン塩、エポラミン塩、マグネシウム塩又は2-アミノ-2-メチル-プロパン-1-オール塩から選択される。
本発明の医薬組成物は、薬学的関連内で許容される1つ又は複数の添加剤又は賦形剤(例えば、薬学的使用に適合し当業者に周知の生理食塩水、生理的溶液、等張液等)を含むことができる。これらの組成物は、分散剤、可溶化剤、安定剤、保存剤等から選択される1つ又は複数の作用物質又は賦形剤を含むことができる。これらの製剤(液体及び/又は注射用及び/又は固形)に有用な作用物質又は賦形剤は、具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリソルベート80、マンニトール、ゼラチン、ラクトース、植物油、アカシア、リポソーム等である。これらの組成物は、経口投与のための固形単位剤形又は液体単位剤形に配合できる。特定の実施形態では、本発明の医薬組成物は、固形剤形、例えば丸剤、錠剤、又はカプセル剤(例えば、ゼラチン硬カプセル剤)である。特定の実施形態では、医薬組成物は、錠剤又はカプセル剤、具体的には錠剤又はゼラチン硬カプセル剤、より具体的には錠剤である。
一実施形態では、医薬組成物は、PSCを有する対象へのエラフィブラノール、GFT1007、及びエラフィブラノールの薬学的に許容される塩又はGFT1007の薬学的に許容される塩から選択される化合物を30mg/日から70mg/日の間で経口投与するのに好適である。
別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、エラフィブラノール、GFT1007、及びエラフィブラノールの薬学的に許容される塩又はGFT1007の薬学的に許容される塩から選択される化合物を30から70mgの間で含み、前記医薬組成物は、PSCを有する対象に対して、前記化合物を30から70mg/日の間で投与するのに好適な単位剤形である。
別の特定な実施形態では、本発明の医薬組成物は、PSCを有する対象に対して投与するのに好適であり、前記医薬組成物はエラフィブラノール、GFT1007及びエラフィブラノールの薬学的に許容される塩又はGFT1007の薬学的に許容される塩から選択される化合物を30から70mgの間で含み、前記医薬組成物は、PSCを有する対象に対して、前記化合物を30mg/日から70mg/日の間で投与するのに好適な単位剤形である。
本発明の医薬組成物は、エラフィブラノール、GFT1007、エラフィブラノールの薬学的に許容される塩又はGFT1007の薬学的に許容される塩を30~70mg/日で経口投与するのに好適な単位剤形である。より具体的には、本発明の医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007を30~70mg/日で経口投与するのに好適な単位剤形である。例えば特定の実施形態では、単一単位剤形は、投与されるエラフィブラノール又はGFT1007の一日用量を含む。この実施形態の例には、対象に対して投与される一日用量が40mg/日の場合、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg含むエラフィブラノールの単位剤形又はGFT1007の単位剤形が含まれる。別の実施形態では、医薬組成物は、エラフィブラノール又はGFT1007の一日用量の一部を含む単位剤形である。この実施形態では、医薬組成物は一日数回投与でき、及び/又は、医薬組成物のいくつかの単位体は、所望の一日用量を達成するために併用できる。このような単位剤形の例示的で非限定的な実施形態は、エラフィブラノール又はGFT1007を10mg含み、30~70mg/日の用量を達成するために、毎日3~7個の単位剤形を投与するべきであるということを意味する。代表的な単位剤形、例えば本発明に関連する有用な錠剤又はカプセル剤(具体的にはゼラチン硬カプセル剤)には、エラフィブラノール又はGFT1007を5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65又は70mg含む経口剤形が含まれる。
別の態様によれば、本発明は、原発性硬化性胆管炎(PSC)の治療で使用するためのエラフィブラノール又はGFT1007に関し、前記方法は、エラフィブラノール又はGFT1007を30mg/日から70mg/日の間で含む用量で経口投与することを含む。さらに別の態様では、本発明は、PSCを有する対象の治療方法に関し、前記方法は、前記対象に対して、30から70mg/日の間で含まれるエラフィブラノール又はGFT1007の用量を投与することを含む。
特定の実施形態では、方法は、本発明の医薬組成物を投与することを含む。別の特定の実施形態では、方法は、投与されるエラフィブラノール若しくはGFT1007の一日用量を含む単一単位剤形、又は投与される一日用量の一部を含むいくつかの単位剤形を経口投与することを含む。具体的な実施形態では、方法は、1日1回、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg又は60mg含む錠剤を経口投与することを含む。より具体的な実施形態では、方法は、1日1回、エラフィブラノール又はGFT1007を40mg含む錠剤を経口投与することを含む。
さらに別の実施形態では、エラフィブラノール又はGFT1007は、午前中に、より具体的には絶食条件で投与される。
上述のすべての態様及び実施形態の好ましい変形体では、本発明中の化合物は、エラフィブラノール又はその薬学的に許容される塩である。
本発明を、以下の非限定的実施例を参照してさらに記載する。
(実施例1)PSCに関する臨床試験
臨床的PSCの患者は、上昇したアルカリフォスファターゼ(ALP)及びビリルビンレベルを有する。いくつかの研究によって、ALPが層別化剤(stratifier)として、及び潜在的にPSCにおける臨床試験の代替エンドポイントとして役立ち得ることが示された(De Vries、E.M.G.等、Alkaline phosphatase at diagnosis of primary sclerosing cholangitis and 1 year later: evaluation of prognostic value. Liver International (2016) 1478~3223頁)。いくつかの研究によって、ビリルビンの上昇したレベルも強調されている(Denau, M.R.等、The Natural History of Primary Sclerosing Cholangitis in 781 Children: A Multicenter、International Collaboration. Hepatology (2017)、Vol. 66、N° 2 518~527頁)。
この臨床試験は、忍容性、安全性及びPSCを患う患者におけるエラフィブラノール(ELA)の経口量の1日1回投与のアルカリフォスファターゼを含む異なるパラメータの低下を評価するために行った。これは、健康男性志願者における、第一相、単一施設、二重盲検式、プラセボ対照、無作為化、反復投与試験であった。40mg又は60mgの用量を1日1回14日間にわたって試験した。
30人の19~40歳の白人男性志願者が含まれていた。9人が各治療群及び12人がプラセボ群であった。
使用した化合物は、10mgで投与されるゼラチン硬カプセル剤中に供給したELAであった。1回あたりの投与量は、40mg又は60mgであった。投与を1日1回、経口投与で、午前8時頃、水道水200mLと、座った姿勢、絶食条件で1日目から14日目にわたり繰り返した。対応するプラセボを、同一のカプセル剤として提供した。
Figure 2023526410000001
両方のエラフィブラノールの用量(40mg及び60mg)で治療したPSCの患者は、プラセボ群と比較してアルカリフォスファターゼレベルが改善した。
Figure 2023526410000002
両方のエラフィブラノールの用量(40mg及び60mg)で治療したPSCの患者は、プラセボ群と比較して総ビリルビンレベルが改善した。
重大な有害事象は報告されなかった。健康志願者において、いずれの用量で投与されたELAの反復投与についても良好な臨床的耐性が認められた。
結果をTable 1 (表1)及びTable 2 (表2)にまとめた。
アルカリフォスファターゼレベルをベースライン(1日目)及び15日目で評価した。結果は、プラセボと比較して、エラフィブラノールの両方の用量が平均ALPを減少させたことを示す(Table 1 (表1))。さらに、プラセボ群と比較して、両方のエラフィブラノールの用量で治療したPSCの患者は、総ビリルビンレベルが改善した(Table 2 (表2))。
異なる疾患に対するエラフィブラノールの有効性を評価する以前の臨床試験及び進行中の臨床試験、具体的には非アルコール性脂肪性肝炎又は原発性胆汁性胆管炎に対する臨床試験が、80mg又は120mgの一日用量で行われた。エラフィブラノールがPSCを治療するのに低用量で使用されうることが、本明細書で驚くべきことに示された。

Claims (20)

  1. エラフィブラノール及び2-[2,6-ジメチル-4-[3-[4-(メチルチオ)フェニル]-3-オキソ-プロピル]フェノキシ]-2-メチルプロパン酸から選択される化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩を30から70mgの間の一日用量で経口投与するのに好適な医薬組成物であって、単位剤形である、医薬組成物。
  2. 前記化合物を40から60mgの間で投与するのに好適な、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記化合物を40mgで投与するのに好適な、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 前記単位剤形が固形剤形及び液体剤形から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 前記単位剤形が錠剤である、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記化合物がエラフィブラノール又はその薬学的に許容される塩である、請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 必要とする対象に、エラフィブラノールを40mgの一日用量で投与するための、エラフィブラノールを含む医薬組成物。
  8. 化合物を30mg/日から70mg/日の間で含む用量で経口投与する工程を含む、原発性硬化性胆管炎(PSC)を治療する方法における使用のための、エラフィブラノール及び2-[2,6-ジメチル-4-[3-[4-(メチルチオ)フェニル]-3-オキソ-プロピル]フェノキシ]-2-メチルプロパン酸から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  9. 前記方法が、請求項1から7のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与する工程を含む、請求項8に記載の使用のための化合物。
  10. 前記方法が、前記化合物を40mg/日の用量で投与する工程を含む、請求項7に記載の使用のための化合物。
  11. 前記化合物がエラフィブラノール又はその薬学的に許容される塩である、請求項10に記載の使用のための化合物。
  12. 前記化合物がエラフィブラノールである、請求項10又は11に記載の使用のための化合物。
  13. 前記方法が、前記化合物を30から70mgの間で含む医薬組成物を投与する工程を含み、前記医薬組成物が経口投与するのに好適な単位剤形である、請求項8又は9に記載の使用のための化合物。
  14. 前記医薬組成物が前記化合物を40から60mgの間で含む、請求項13に記載の使用のための化合物。
  15. 前記医薬組成物が前記化合物を40mg含む、請求項13又は14に記載の使用のための化合物。
  16. 前記単位剤形が固形剤形及び液体剤形から選択される、請求項13から15のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  17. 前記単位剤形が錠剤である、請求項13から16のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  18. 前記方法が、1日1回前記化合物を40mg含む錠剤を経口投与する工程を含む、請求項13から16のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  19. 前記化合物がエラフィブラノール又はその薬学的に許容される塩である、請求項13から16のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  20. 前記化合物がエラフィブラノールである、請求項13から19のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
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