JP2023523593A - サンプル容器における流体レベルの差分測定のためのシステムおよび方法 - Google Patents

サンプル容器における流体レベルの差分測定のためのシステムおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023523593A
JP2023523593A JP2022564327A JP2022564327A JP2023523593A JP 2023523593 A JP2023523593 A JP 2023523593A JP 2022564327 A JP2022564327 A JP 2022564327A JP 2022564327 A JP2022564327 A JP 2022564327A JP 2023523593 A JP2023523593 A JP 2023523593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
rim
sensor
measurements
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022564327A
Other languages
English (en)
Inventor
ロルフ シルバート,
Original Assignee
ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェン-プローブ・インコーポレーテッド filed Critical ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
Publication of JP2023523593A publication Critical patent/JP2023523593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
    • G01N35/1009Characterised by arrangements for controlling the aspiration or dispense of liquids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/02Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
    • G01N35/1009Characterised by arrangements for controlling the aspiration or dispense of liquids
    • G01N2035/1025Fluid level sensing

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

自動システムおよび方法は、サンプル容器の開放頂部を画定するサンプル容器のリムに対する流体のレベルを決定する。システムおよび方法は、距離センサを利用して、サンプル容器のリムとサンプル容器に含まれる流体サンプルの表面との間の距離を測定し、ここで、センサおよびサンプル容器のうちの少なくとも一方が他方に対して移動されることにより、センサは、センサとサンプル容器のリムとの間、およびセンサと流体サンプルの表面との間の距離の一連の個別の表面距離測定値を取得することが可能である。コントローラは、センサからの出力信号を処理して、サンプル容器のリムに対する流体のレベルを決定する。一連の個別の測定値の導関数は、出力信号内のリムおよび流体表面を識別するために用いられ得る。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年4月24日に出願された米国仮特許出願第63/015,129号に対する優先権を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、概して自動分析システムの方法に関し、より具体的にはサンプル管内の差分流体レベルを測定するための自動システムおよび方法に関する。
様々な種類の流体サンプル(流体試料とも呼ばれる)を取り扱い、分析するための自動分析システムは、臨床診断および医学研究において広く用いられている。流体サンプルは、全血、血清、血漿、間質液、痰、尿、糞便、精液、粘液、膿、組織、食品、環境、産業などの、任意のタイプのサンプルまたは試料タイプであり得る。例えば、生体液サンプルでアッセイを実行し、抗原、細胞異常、疾患状態、ならびに/または、疾患関連病原体、例えば、サンプル中に存在する寄生虫、真菌、細菌、およびウイルスなど、の存在または量を検出および/または定量化するための自動システムが多数利用可能である。一般に、診断アッセイは、抗原または抗体の検出(イムノアッセイ)、または目的の生物またはウイルスに属する核酸の検出(核酸ベースのアッセイ)のいずれかに基づいている。また、サンプル中に存在する遺伝子を特定するために、例えば疾患関連の突然変異を検出するために、生体液に対して遺伝子検査を実行するための自動システムもある。
自動分析システムは通常、サンプル容器に含まれるサンプルを調製および分析するための、サンプル調製「プレップ」ステーション、分析ステーション、保管ステーション、および/または輸送メカニズムを含み得る、様々なステーションを有する。例えば、サンプル容器は、試験管、バイアルなどであり得る。全てではないにせよ殆どのステーションは、通常、関連サンプル容器取り扱い機構(例えば、ピックアンドプレイスロボット)、および/または、サンプル容器、サンプル、試薬器および試薬を操作するための流体取り扱い機構を有しており、それらは例えばロボット、流体吸引および流体分配デバイスなどである。輸送メカニズムは、サンプル容器および他の材料をステーション間で移動させるための、ロボット、コンベヤならびに他のデバイスを含み得る。自動システムの構成要素は、1つ以上のコンピュータ化されたコントローラを含むコントローラによって制御されるが、それらコントローラは、サンプル容器に含まれる複数のサンプルに対して1つ以上のアッセイを実行することに関与する構成要素を統合および調整するために、構成要素のそれぞれの動作を制御する。
自動分析システムでサンプル容器を取り扱う際、サンプル容器内の生体液サンプルが容器からこぼれたり飛び散ったりしないようにすることが重要である。流体サンプルのこぼれおよび/または飛散は、サンプルの相互汚染、あるいは、クリーニングおよび/またはその他のメンテナンスが必要になるようなシステム自体の汚染を引き起こす可能性があり、システムを動作させる人員に危険をもたらし得る。
本開示は、サンプル容器の開放頂部を画定するリムを有するサンプル容器に含まれる流体サンプルを処理するための自動システムおよび方法を対象とする。該自動システムおよび方法は、サンプル容器のリムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベル、サンプル容器内に含まれる流体サンプルの量、および/またはサンプル容器の他の物理的寸法を含む、流体サンプルおよびサンプル容器の1つ以上の次元的側面を測定および決定する。サンプル容器のリムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルは、サンプル容器内の流体サンプルの「ヘッドスペース」と呼ばれることもある。換言すれば、「ヘッドスペース」は、流体の頂面とサンプル容器のリムとの間の距離である。ヘッドスペースは、流体の頂面の1つ以上の場所、または流体の頂面全体(例えば、プロファイル)からも決定され得る。
一般に、自動流体処理システムは、システムの周りのサンプル容器に含まれる流体サンプルを輸送するための、ロボット、コンベヤ、および/または他の電気機械デバイス、ならびに、システムのステーション内のサンプル容器を操作するためのロボットおよび/または他のサンプル容器取り扱い機構(例えば、ピックアンドプレイスロボット、キャリッジなど)を含む。自動分析システムによるサンプル容器の自動化された操作および輸送、ならびに任意のその他の移動は、サンプル容器の「取り扱い」と総称される。自動流体処理システムは、サンプル容器がシステム上で取り扱われる間、サンプル容器を保持するためのサンプル容器ホルダを利用する場合があり、または、システムがサンプル容器自体を取り扱う場合もあり、あるいは、システムは、サンプル容器ホルダ内のサンプル容器を取り扱うことと、それぞれのホルダからサンプル容器を取り外し、サンプル容器を直接取り扱うこととの組み合わせを含む場合がある。自動システムによるそれぞれの流体サンプルを含むサンプル容器の取り扱いにより、サンプル容器を移動させ、これにより、流体サンプルをそれらのそれぞれのサンプル容器に対して移動させる。例えば、並進および/または回転(例えば傾斜)を含むサンプル容器の加速は、サンプル容器内で流体サンプルを動かしてしまう場合がある。サンプル容器が該サンプル容器の頂部リムの近くまで満たされている場合、この動きによって流体サンプルがサンプル容器から飛び散ったりこぼれたりする可能性がある。
上述のように、サンプルの相互汚染、および/またはシステムおよびサンプルの付近にいる人員の汚染を防ぐために、自動流体サンプル処理システム上でのサンプル容器の自動移動中に、サンプル容器からの流体サンプルのこぼれおよび/または飛散を防止することがしばしば望ましい。これは、診断アッセイおよび/または患者サンプルの遺伝子検査を実行するために用いられる診断システムなどの自動分析システムに特に当てはまり得、その場合、相互汚染が患者の診断において誤検知を引き起こす可能性がある。本明細書で開示されるシステムおよび方法は、自動分析システムで実施される場合に特に有用であるが、本開示は自動分析システムに限定されず、サンプル容器に含まれる流体サンプルを処理するための任意の自動システムおよび方法で利用され得る。
したがって、自動システムおよび方法は、サンプル容器の流体レベルをチェックして、サンプル容器のリムに対する流体レベルが許容レベルを上回っているかどうかを決定し、レベルが高すぎる場合はサンプル容器を隔離し得る。しかしながら、サンプル容器内の流体のレベルの測定値が単に流体の表面のみを測定することによって決定される場合、サンプル容器を取り扱うための自動機械システムの公差スタック、およびサンプル容器の公差は、+/-3.5mmまたはそれ以上の測定の不確実性につながり得る。「公差スタック」または「スタックアップ」とは、アセンブリの構成要素に関連付けられた公差の組み合わせである。設計では、最悪のシナリオは通常、システムの予想される公差の合計と見なされる。実際には、統計的な変動により、実際の公差は通常、最悪のシナリオよりも小さくなる。
この不確実性により、サンプル容器が許容できない流体レベルを有しているとして誤って測定される可能性がある(例えば、高すぎてこぼれやすい、またはアッセイとして実行するには低すぎるなど)。その結果、サンプル容器が不必要に隔離され得、それによって処理時間と全体的なスループットに影響を与えるだけでなく、実験室の人員に追加の負担を課すこととなり、該人員は、容器を取り外して実際に過剰に充填されているかどうかを判断しなければならない。
本開示の特に有利な一局面では、開示されたシステムおよび方法は、自動機械システムおよびサンプル容器内の公差スタックによって引き起こされる測定の不確実性を取り除く。本開示は、センサが特定の点(センサの場所など)から流体表面までとサンプル容器のリムまでとの両方の距離を測定する正確な差分測定を実行し、両特徴の測定値に基づいてリムに対する流体レベルを決定することにより、機械的公差スタックを排除する。さらに、流体表面およびリムに対する複数の測定値も取得され、フィルタリングおよび/または平均化されることにより、測定値の差に基づいて流体レベルを決定する前に該測定値をさらに精密化し得る。
一実施形態において、本開示のシステムおよび方法は、ヘッドスペースを決定できる自動流体サンプル処理システムを対象とする。一局面において、システムおよび方法は、サンプル容器内の流体の決定されたレベルを利用して、システム上のサンプル容器が所定の範囲内の、または所定のレベルを下回るそれぞれの流体レベルを有することを確実にすることにより、システム上のサンプル容器の取り扱い中に、サンプル容器からの流体サンプルのこぼれおよび/または飛散を防止、あるいは少なくとも最小限に抑えることができる。別の局面において、流体レベルは、自動流体処理システムによるサンプル容器の処理の開始時に測定され得、また、システムは、許容範囲外または許容レベルを上回っている流体レベルを有するサンプル容器を隔離するように構成され得、さもなければ容器からサンプルがこぼれたり飛び散ったりする危険性があり得る。換言すれば、流体サンプルで過剰に満たされたサンプル容器は、システムを汚染する可能性がある前に、是正措置のために直ちに隔離される。
したがって、本開示の一実施形態は、サンプル容器に含まれる流体サンプルのレベルを検出するための自動システムを対象とする。自動システムは、複数のサンプル容器を処理するようにも構成され得る。サンプル容器は、閉鎖底部と、閉鎖底部からサンプル容器の開放頂部を画定するリムまで延びる容器壁とを有する。一局面では、サンプル容器は、試験管などのサンプルバイアルであり得る。サンプル容器は、許容可能な形状およびサイズを有する任意の他の適切な流体容器でもあり得る。
システムは、センサであって、該センサと(i)サンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離をそれぞれ定期的に測定するためのセンサを含む。測定は、(i)センサとサンプル容器のリムとの間、および(ii)センサとサンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離を測定することを含む。例えば、センサは、距離を測定するための超音波センサ、レーザーセンサ、または他の適切な距離測定センサであり得る。
センサおよびサンプル容器の少なくとも一方は、他方に対して制御可能に移動可能であることにより、センサが、該センサとサンプル容器のそれぞれの表面との間、および該サンプル容器内に含まれる流体との間の一連の個別の表面距離測定値を取得することが可能である。例えば、センサおよびサンプル容器ホルダの一方または両方は、サンプル容器のリムおよび流体の表面にわたって線形走査を実行するように制御可能に移動可能であり、それによって走査中にセンサがリムおよび流体の頂面の異なる場所における測定値を取得することを可能にする。一局面において、線形走査は、センサが測定値を取得する間に連続的な相対運動を利用することができ、別の局面において、線形走査は断続的な相対運動を利用することができ、その場合、センサが測定値を取得するために該運動は断続的に停止される。
コントローラは、センサに動作可能に結合されている。コントローラは、一連の個別の表面距離測定値のデジタル表現を含む該センサからの出力信号を受信および処理するように構成されている。出力信号は、サンプル容器に対するセンサ位置をさらに含み得、ここで、各センサ位置は、個別の表面距離測定値のうちの1つに関連付けられている。
コントローラは、センサからの出力信号を処理することにより、サンプル容器のリム、すなわちヘッドスペース、に対するサンプル容器内に含まれる流体の相対的なレベルを決定する。
別の局面において、センサは、該センサをサンプル容器に対して移動させるリニアトランスレータによって支持されている。あるいは、センサは、サンプル容器に対して固定して取り付けられてもよく、その場合、コンベヤまたは他のロボットアームを用いるなどしてサンプル容器を移動させ、サンプル容器をセンサに対して移動させる。
別の局面において、センサは、該センサをサンプル容器に対して垂直に移動させる垂直リニアトランスレータに取り付けられている。センサは、センサが距離を測定できる、またはより正確である測定面からの距離に制限を有する場合があるため、垂直リニアトランスレータがセンサをサンプル容器のリムから所定の位置に移動させることにより、このような制限を考慮できるようになる。センサのこの垂直方向の調整により、自動システムは、異なる高さを有する異なるサンプル容器の流体レベルを測定することもできる。例えば、センサが測定面から最大(および/または最小)距離内にあるように設計されている場合、垂直リニアトランスレータは、センサの垂直位置をサンプル容器のリムの最大(および/または最小)距離内に調整でき、また、垂直位置は、サンプル容器の高さに基づいて調整されることができる。例として、高さ100mmおよび75mmのサンプル管が利用される場合、センサは、100mmのサンプル管よりも75mmのサンプル管に対して低くなるように調整されるが、これは、サンプル容器の底部が、それぞれのサンプル容器ホルダの凹部の同じ深さに据えられているからである。
別の特徴として、センサは、サンプル容器をシステム上に載荷するための入力ステーションに配置され得る。入力ステーションは、複数のサンプル容器を保持するように構成された容器ラックと、ラックからサンプル容器を取り出すように構成されたグリッパーロボットとを含み得る。
さらに別の局面において、自動システムはまた、サンプル容器の1つ以上の物理的特性、例えば、高さ、直径、形状、および/またはサンプル容器上のキャップの有無、を決定するように構成された検出器を含み得る。検出器は、レーザーまたは撮像デバイスなどの任意の適切な検出器であり得る。
なおも別の局面において、コントローラは、サンプル容器の1つ以上の物理的特性のうちの少なくとも1つおよびサンプル容器内に含まれる流体のレベルに基づいて、サンプル容器内に含まれる流体の体積を決定するように構成され得る。例えば、物理的特性は、サンプル容器の高さおよび直径を含み得、故に、コントローラは、サンプル容器の高さおよび直径、ならびに流体レベル(例えば、流体の体積は、サンプル容器全体の体積から、流体レベルより上の容器の体積を差し引いたものである)に基づいて流体の体積を決定することができる。サンプル容器の底の形状が平らな形状以外の場合、容器の底の形状は、サンプル容器内の流体の体積を決定する際に考慮され得る別の物理的特性である。
一局面において、自動システムはまた、リムで終わる容器壁の上部がサンプル容器ホルダの上に置かれるように、サンプル容器を支持するためのそれぞれのサンプル容器ホルダを備え得る。自動システムは、自動システム内においてサンプル容器ホルダ(および任意の関連するサンプル容器)を輸送するように構成され得る。
更なる特徴において、サンプル容器ホルダは、サンプル容器の閉鎖底部を据えさせるように構成された凹部を含み得、かつ/または、サンプル容器は、ほぼ円筒形のパック(puck)であり得、該凹部が該パックの基部に形成されている。別の局面において、容器ホルダは、パックから上向きに延びる複数のフィンガを含み得、フィンガは、サンプル容器をほぼ垂直の配向に支持するように構成されている。
さらに別の局面において、自動システムはまた、該システムのそれぞれのステーション間においてサンプル容器ホルダを輸送するように構成された自動コンベヤを含む。例えば、ステーションは、分子アッセイまたは他の適切なアッセイなど、流体を用いた分析手順を実行するように構成された分析器を含み得る。そのような場合、センサは、サンプル容器ホルダがコンベヤによって支持されている間に一連の個別の表面距離測定値を取得するように構成され得る。
さらに別の特徴において、コントローラは、センサの出力信号から、サンプル容器ホルダに対するサンプル容器の配向をも決定するように構成され得る。例えば、サンプル容器は、サンプル容器ホルダの垂直軸に対して傾斜され得る。配向は、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を含み得る。過度の傾斜角はエラー状態であり得、システムは、傾斜角が所定の傾斜角よりも大きい場合に、サンプル容器をサンプル容器ホルダから隔離エリアに輸送するように構成され得る。
なおも別の局面において、一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムの第1部分との間の複数の距離測定値(第1のリム測定値)、および(ii)センサとリムの第2部分との間の複数の距離測定値(第2のリム測定値)を含み得、コントローラは、第1のリム測定値と第2のリム測定値との間の差から、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を決定するように構成され得る。
別の局面において、距離の一連の個別の測定値は、センサとリムとの間の複数の距離測定値を含む、センサとサンプル容器の1つ以上の表面との間の複数の距離測定値(「リム測定値」と呼ばれる)、および、センサと流体の表面との間の複数の距離測定値(「流体測定値」と呼ばれる)を含む。さらに、コントローラは、複数のリム測定値および複数の流体測定値を利用して、リムに対するサンプル容器内の流体レベルを決定するように構成され得る。例えば、コントローラは、複数のリム測定値に基づいて平均リム距離を決定し、複数の流体測定値に基づいて平均流体距離を決定し、そして、平均流体距離と平均リム距離との間の差として流体レベルを決定するように構成され得る。
さらに別の局面において、コントローラは、一連の測定値における個別表面距離測定値のうちのどれがリム測定値であり、一連の個別表面距離測定値のうちのどの測定値が流体測定値であるかを識別するように構成され得る。1つの方法においては、コントローラは、一連の測定値における距離の変化率を分析することによって、リムの1つ以上のエッジを識別するように構成されている。例えば、コントローラは、リムのエッジを変化率のピークに対応する測定値として識別し得、そして、ピーク間の測定値は、リム測定値または流体測定値のいずれかである。あるいは、コントローラは、一連の測定値における距離の変化率が閾値ウィンドウ内である(すなわち、最大絶対値を下回る)測定値を識別することによって、どの測定値がリム測定値であり、どれが流体測定値であるかを決定し得る。
なおも別の局面において、コントローラはまた、一連の測定値におけるどの測定値が、それぞれ、リムの第1部分(すなわち、リムの第1部分のリム測定値)、流体の頂面、およびリムの第1部分の反対側にあるリムの第2部分(すなわち、リムの第2部分のリム測定値)のそれぞれに対応するかを決定するように構成され得る。コントローラは、上述のエッジ発見技術を利用してこれらの決定を行い得る。次いで、コントローラは、リムの第1部分に対するリム測定値、リムの第2部分に対するリム測定値、および流体測定値の平均に基づいて流体レベルを決定し得る。換言すれば、コントローラは、リムの第1部分に対するリム測定値の平均、リムの第2部分に対するリム測定値の平均、および流体測定値の平均を決定する。コントローラはさらに、リムの第1部分に対するリム測定値の平均とリムの第2部分に対するリム測定値の平均の平均から流体の頂面までの平均距離を引いたものとして、流体レベルを決定するように構成されている。
さらに別の局面において、システムは、(i)リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲外である、または所定のレベルを上回っていると決定された場合に、サンプル容器を隔離エリアに輸送し、(ii)リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲内である、または所定のレベルを下回っていると決定された場合、流体を用いたアッセイの実行を含む、システム上での後続の処理のためにサンプル容器を解放するように構成され得る。
本開示の別の実施形態は、サンプル容器に含まれる流体サンプルのレベルを検出するための方法を対象とする。サンプル容器は、閉鎖底部と、閉鎖底部からサンプル容器の開放頂部を画定するリムまで延びる容器壁とを有する。該方法は、本明細書に記載の自動システム、または他の適切なシステム上にて実行され得る。該方法は、センサとサンプル容器の少なくとも一方を他方に対して相対的に動かしながら、センサとサンプル容器のリムとの間の距離を測定することを含む、センサと(i)サンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離を定期的に測定することにより、(i)センサとサンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)センサとサンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離の一連の個別の測定値を取得することを含む。
一連の個別の表面距離測定値のデジタル表現を含むセンサからの出力信号が処理され、それにより、サンプル容器のリムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベル(すなわち、流体レベルまたはヘッドスペース)が決定される。
方法のなおも別の局面において、センサは、一連の個別の表面距離測定値を取得するために、センサをサンプル容器に対して移動させるリニアトランスレータに取り付けられ得る。別の局面において、センサはサンプル容器に対して固定して取り付けられ得、それによって、一連の測定値を取得するステップの間に、サンプル容器がセンサに対して移動する。
別の局面において、方法は、サンプル容器をサンプル容器ホルダに挿入することを含む。サンプル容器ホルダは、サンプル容器をほぼ直立の配向に支持するように構成されており、それによって、リムで終わる容器壁の上部がサンプル容器ホルダの上に置かれている。
別の局面において、サンプル容器をサンプル容器ホルダに挿入するステップは、サンプル容器ホルダの凹部にサンプル容器の閉鎖底部を据えるステップを含み得る。サンプル容器ホルダは、ほぼ円筒形のパックであり得、凹部はパックの基部に形成され得る。加えて、容器ホルダは、パックから上向きに延びる複数のフィンガをさらに含み得、フィンガは、サンプル容器をほぼ垂直の配向に支持するように構成されている。
なおも別の局面において、サンプル容器ホルダは、サンプル容器をサンプル容器ホルダに挿入するステップの間、自動コンベヤ上に位置付けられ得る。該コンベヤは、サンプル処理システムのそれぞれのステーション間においてサンプル容器ホルダを輸送するように構成され得る。ステーションは、分子アッセイまたは他の適切なアッセイなど、流体を用いた分析手順を実行するように構成された分析器を含み得る。さらに、サンプル容器ホルダが自動コンベヤ上に位置付けられている間に、一連の測定値が得られ得る。
別の局面において、サンプル容器をサンプル容器ホルダに挿入するステップの前に、方法は、サンプル容器を保持している容器ラックをサンプル処理システムの入力ステーションに載荷することを含み、ここで、容器ラックは、複数のサンプル容器を保持するように構成されている。サンプルラックを入力ステーションに載荷した後、方法は、グリッパーロボットを用いてサンプル容器ラックからサンプル容器を除去することと、グリッパーロボットを用いて挿入ステップを実行することとをさらに含み得る。なおも別の局面において、センサは、入力ステーションに配置され得る。
さらに別の局面において、出力信号を処理するステップは、サンプル容器ホルダに対するサンプル容器の配向を決定することも含む。例えば、配向は、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角であり得る。別の特徴において、方法は、傾斜角が所定の傾斜角より大きい場合、サンプル容器を隔離エリアに輸送することをさらに含む。
さらに別の局面において、一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムの第1部分との間の複数の距離測定値(第1のリム測定値)、および(ii)センサとリムの第2部分との間の複数の距離測定値(第2のリム測定値)を含み、方法は、第1のリム測定値と第2のリム測定値との間の差から、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を決定するステップをさらに含み得る。
方法の別の局面において、センサは超音波センサである。
別の局面において、方法は、サンプル容器の1つ以上の物理的特性を決定することをさらに含む。例えば、物理的特徴は、高さ、直径、形状、および/またはキャップの有無のうちの1つ以上を含み得る。別の局面において、1つ以上の物理的特性は、レーザー、撮像デバイス、および/または他の適切な検出器を用いて決定される。
なおも別の局面において、出力信号を処理するステップは、サンプル容器の1つ以上の物理的特性およびサンプル容器内に含まれる流体のレベルに基づいて、サンプル容器内に含まれる流体の体積を決定することをさらに含む。
別の局面において、方法はまた、通常、サンプル容器が一連の個別の表面距離測定値を取得するための場所にある間に、サンプル容器上の機械読み取り可能な標識を読み取ることを含む。
別の局面において、方法は、サンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲外である、または所定のレベルを上回っていると決定された場合に、サンプル容器を隔離エリアに輸送することをさらに含む。追加的に、方法はまた、サンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲内である、または所定のレベルを下回っていると決定された場合に、処理のためにサンプル容器を解放することを含み得る。
別の特徴において、方法は、一連の表面距離測定値を取得するステップの間に、センサを支持する垂直トランスレータを用いてセンサの垂直位置を調整し、サンプル容器のリムから所定の距離または測定範囲内にセンサを位置付けることを含む。
方法の別の局面において、一連の測定値は、センサによって毎秒10~20回の測定の速度で取得される。別の局面において、一連の測定値は、センサとサンプル容器ホルダとが2.5mm/秒から10mm/秒の速度で相対的に移動することで得られる。
別の局面において、方法はさらに、出力信号を処理するステップの後に、サンプル容器を分析器に輸送すること、サンプル容器から流体のアリコートを取り出し該アリコートを分析器内に含まれる反応容器に移送すること、および流体のアリコートを用いて分析手順を実行することを含む。分析手順は、分子アッセイまたは他の適切なアッセイであり得る。別の局面において、サンプル容器はサンプル管であり得る。
したがって、本開示は、サンプル容器内の流体サンプルを処理し、流体レベル、サンプル容器の物理的寸法、および/または流体サンプルの体積などの、流体サンプルおよびサンプル容器の1つ以上の寸法的特徴を測定および決定するための自動システムおよび方法を提供する。
実施形態の前述および他の局面は、添付の図面を参照してさらに詳細に説明され、同様の参照番号は同様の要素を指し、同様の要素の説明は、関連するすべての説明された実施形態に適用できるものとする。
図1は、サンプル容器に含まれる流体サンプルを処理するための例示的な自動システムの概略図である。
図2Aは、サンプル管およびキャップの形態の例示的なサンプル容器の側面図である。
図2Bは、図2Aのサンプル容器の断面図である。
図3は、例示的なサンプル容器ホルダの正面斜視図である。
図4は、図1の自動システムの例示的な入力ステーションの概略図である。
図5は、サンプル容器検出器システムおよび流体測定システムを示している、図1にて特定された例示的な入力ステーションの背面斜視図である。
図6は、流体測定システム内のサンプル容器を示している、図5の入力ステーションの背面斜視図である。
図7は、距離測定を行う位置にある流体レベル測定システムの距離センサを示している、図6の入力ステーションの背面斜視図である。
図8は、例示的な実施形態において、図1の自動システムを用いてサンプル容器のリムに対する流体レベルを決定する方法を描写する図である。
図9は、例示的な実施形態において、図1の自動システムを用いてサンプル容器のリムに対する流体レベルを決定するためのアルゴリズムを描写する図である。
図10は、別の例示的な実施形態において、図1の自動システムを用いてサンプル容器のリムに対する流体レベルを決定するためのアルゴリズムを描写する図である。
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語、表記法、およびその他の科学用語または専門用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照されるすべての特許、出願、公開された出願および他の刊行物は、参照によりその全体が組み込まれる。本開示に記載の定義がこれらの参考文献の定義に反するか、そうでなければ矛盾する場合、本開示に記載の定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義に優先する。本明細書に記載または参照された参考文献はいずれも、本開示に対する先行技術であるとは認められていない。
本明細書における「一実施形態」、「実施形態」、「さらなる実施形態」、「例示的な実施形態」、「いくつかの局面」、「さらなる局面」、「局面」などへの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。そのうえ、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して記載される場合、そのような特徴、構造、または特性は、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連した記載でもある。本明細書で使用される「a」または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
本明細書で用いられる場合、「サンプル」という用語は、目的の分析物を少なくとも1つ含む疑いのある任意の物質を指す。目的の分析物は、例えば、核酸、タンパク質、プリオン、化学物質などであり得る。物質は、動物、工業プロセス、環境、水源、食品、または固体表面(例えば、医療施設の表面)を含む任意のソースに由来し得る。動物から得られる物質は、例えば、スワブまたは他の集合デバイスを用いて得られた、血液または血液製剤、尿、粘液、痰、唾液、精液、涙、膿、大便、鼻咽頭または尿生殖器の試料、および他の体液または材料を含み得る。「サンプル」という用語は、本来の形態または処理の任意の段階の試料を意味すると理解される。
本明細書で用いられる場合、「容器」という用語は、例えば、サンプルまたは別の流体(本明細書ではまとめて流体と呼ぶ)を含むように構成された、管、バイアル、キュベット、カートリッジ、マイクロタイタープレートなどを含む、任意のタイプの流体コンテナを指す。例示的な容器の非限定的な例は、例えば、Aptima(登録商標)尿検体輸送チューブ、Aptima(登録商標)検体移送チューブ、BD Vacutainer(登録商標)などを含む。
本明細書で用いられる場合、「グリッパーロボット」という用語は、容器をX、Y、および/またはZ方向に移動させる、ピックアンドプレイスデバイスなどの電気機械デバイスを指す。
本明細書で用いられる場合、「コンベヤ」という用語は、規定された経路に沿ってある場所から別の場所に物品(例えば、容器)を輸送するための機械装置を指す。例示的なコンベヤの非限定的な例は、ロボット、ベルト(例えば、移動ベルト、トラック、レール、ベルトなどの上を移動するシャトル/キャリッジ等)、磁気デバイス、ギアシステム、ケーブルシステム、真空システム、車輪付き自動運転車などを含む。
本明細書で用いられる場合、「アッセイ」という用語は、サンプル中の分析物を検出および/または定量化するための手順を指す。分析物を含む、または含むと思われるサンプルは、1つ以上の試薬と接触させられ、分析物が存在するかどうか、またはサンプル中の分析物の量(例えば、質量または濃度)の情報を提供する検出可能な信号を生成することを許容する条件に供される。
本明細書で用いられる場合、「分析器」という用語は、流体サンプル中に存在する疑いのある1つ以上の分析物の存在または非存在を決定するステップを含む、アッセイの1つ以上のステップを実行することが可能な自動化された計器を指す。
本明細書で用いられる場合、「分析物」という用語は、サンプル中に存在する、または存在する疑いがあり、アッセイでの検出の標的となる分子を指す。分析物の典型的なタイプは、核酸、ポリペプチド、およびプリオンなどの生体高分子を含む。
本明細書で用いられる場合、「分子アッセイ」という用語は、標的核酸などの標的分子を特異的に検出および/または定量化するための手順を指す。標的分子を含む、または含むと疑われるサンプルは、標的分子に特異的な少なくとも1つの試薬を含む1つ以上の試薬と接触させられ、標的分子が存在するかどうかについての情報を提供する検出可能な信号を生成することを許容する条件に供される。例えば、分子アッセイがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の場合、試薬は、標的に特異的なプライマーを含み、検出可能な信号の生成は、標的の存在下にてプライマーによって生成されたアンプリコンにハイブリダイズする標識プローブを提供することによって、少なくとも部分的に達成されることができる。あるいは、試薬は、二本鎖核酸の形成を検出するための挿入色素を含むことができる。
本明細書で用いられる場合、「試薬」という用語は、サンプル材料およびアッセイの生成物以外の、分子アッセイに関与する任意の物質またはその組み合わせを指す。例示的な試薬は、ヌクレオチド、酵素、プライマー、プローブ、および塩を含む。
図1は、サンプル容器104に含まれる流体サンプル102(図2を参照)を処理するための自動システム100の概略図を示す。この例示的な実施形態では、自動システム100は、複数のサンプル容器104を処理するように構成されている。自動システム100は、複数のステーション106を含み、それらは、入力ステーション106a、出力ステーション106b、デキャッピングステーション106c、サンプル調製ステーション106d、1つ以上の分析器ステーション106e(2つの分析器ステーション106eが示されているが、自動システム100では、1台のみを含む任意の適切な数の分析器ステーション106eが採用され得る)、キャッピングステーション106g、および保管ステーション106hを含む。自動システム100は、各タイプのステーション106を2つ以上有することを含め、システム100の意図された使用に適した任意の異なる数およびタイプのステーション106を有し得る。自動システム100はまた、自動コンベヤシステム108を含み、該自動コンベヤシステムは、ステーション106のそれぞれを接続し、ステーション106間にてサンプル容器104を輸送するように構成されている。例示的なコンベヤシステムは、米国特許第9,766,258号および第9,776,811号に記載されているものを含む。
示される実施形態において、自動システム100は、サンプル容器104としてサンプル管104(例えば、試験管)を利用するように構成されている。例示的なサンプル管104が図2Aおよび2Bに示されている。サンプル管104は、閉鎖底部110と、閉鎖底部110からリム114まで延びる円筒形の容器壁112とを有する円筒形の管である。リム114は、サンプル管104の開放頂部116を規定する。サンプル管104は、ねじ山を有するキャップ107を連結させるためのねじ付き最上部109を有し得る。サンプル容器104は、閉鎖底部と開放頂部を規定するリムとを有する任意の適切な流体サンプル容器であり得る。例えば、サンプル容器104は、適切な形状およびサイズを有する任意の他の適切な流体容器であり得る。サンプル管104は、頂面103を有する流体サンプル102を含める。
自動システム100は、サンプル容器ホルダ118を利用して、サンプル容器104を保持し、システム100の周りに輸送する。図3は、例示的なサンプル容器ホルダ118を示している。サンプル容器ホルダ118は、円筒形の基部122を有するほぼ円筒形のパック120の形態である。例示的なパックは、米国仮出願第62/891,728号および米国特許出願第17/003,754号に記載されている。パック120の基部122は、サンプル容器104の閉鎖底部110を据えさせる凹部125を有する。基部122はまた、コンベヤトラック119の一対の対向するレールを受け、それに沿ってスライドするように構成された1つ以上の溝123を有し得る。パック120はまた、サンプル容器104を垂直配向に支持するように構成された、基部122から上方に延びる複数のフィンガ124を有する。フィンガ124は、サンプル容器104の円筒形状に一致するように円形パターンで配列されている。フィンガ124は、リム114を含むサンプル容器104の上部126がフィンガ124の上にあり露出するように、サンプル容器104のリム114の下の点まで延在する。フィンガ124の最上部128は、上部から内向きに先細りになっていることにより、パック120のフィンガ124間にサンプル容器104を挿入する際にガイドを提供する。先細りの最上部128はまた、サンプル容器104がサンプル容器ホルダ118に挿入されるときにフィンガ124の撓みを促進する。入力ステーション106aは、サンプル容器取り扱いシステム130aを有し、該サンプル容器取り扱いシステムは、複数のサンプル容器104を支持するサンプル容器ラック111からサンプル容器104を取り出し、それらをそれぞれのサンプル容器ホルダ118に移送するように構成されている。
自動システム100は、コンピュータ化されたコントローラ105を有しており、該コントローラは、例えば、サンプル容器104内の流体サンプル102のレベルの決定、サンプル容器104を隔離するかどうかの決定、および/または流体サンプル102に対する1つ以上の分析手順の実行を含む、サンプル容器104に含まれる流体サンプル102の処理に関与する構成要素を統合および調整するために、構成要素のそれぞれの動作を制御する。コントローラ105は、メインコントローラ105iおよび1つ以上のサブシステムコントローラを含み得る。例えば、各ステーション106は、それぞれのステーション106の制御ならびにメインコントローラ105iおよび他のサブシステムコントローラ105との調整のための対応するサブシステムコントローラ105を有し得る。故に、入力ステーション106aは入力ステーションコントローラ105aを有し、出力ステーション106bは出力ステーションコントローラ105bを有し、デキャッピングステーション106cはデキャッピングステーションコントローラ105cを有し、サンプル調製ステーション106dはサンプル調製ステーションコントローラ105dを有し、第1分析器ステーション106eは第1分析器ステーションコントローラ105e1を有し、第2分析器ステーション106eは第2分析器ステーションコントローラ105e2を有し、キャッピングステーション106gはキャッピングステーションコントローラ105gを有し、保管ステーションは保管ステーションコントローラ105hを有し、コンベヤシステム108はコンベヤコントローラ105jを有する。メインコントローラ105iは、サンプル102ごとに高レベルの経路指定ロジックに対処するように構成され得る。換言すれば、それは、ステーション106a、ステーション106c、少なくとも1つのステーション106e、ステーション106g、およびステーション106hを含む経路など、システム100を通る経路またはワークフローを指示するだけであり得る。コンベヤコントローラ105jは、メインコントローラ105iによって指示されるように各流体サンプル102(およびそれぞれの流体サンプル102を含むサンプル容器104)をすべてのステーション106に物理的に経路指定する方法に関するすべての詳細を管理するように構成され得る。ステーション106内の個々のコントローラ105は、最低レベルにあり、センサ、モータ、およびアクチュエータなどを含む、それぞれのステーションのすべての構成要素を監視および制御する。
ステーション106およびコンベヤシステム108は、サンプル容器ホルダ118、およびサンプル容器ホルダ118に受け入れられたサンプル容器104(載荷済サンプル容器ホルダ118と総称される)を、取り扱い、かつ自動システム100の周りで輸送するように構成されている。コンベヤシステム108は、自動システム100のステーション106間において、載荷済サンプル容器ホルダ118を輸送する。自動コンベヤシステム108は、コンベヤコントローラ105jによって制御される。
コンベヤシステム108は、規定された経路に沿ったステーション106間において、載荷済サンプル容器ホルダ118を搬送するか、または輸送を容易にするための任意の装置であり得る。示される実施形態において、コンベヤシステム108は、コンベヤトラック119と、コンベヤコントローラ105jとを含む。コンベヤシステム108は、コンベヤトラック119を用い、該コンベヤトラックは、メインコンベヤライン184と、各ステーション106にそれぞれ関連する複数の分岐ライン182と、戻りライン184a、184bを含む1つ以上の再循環ループとを含む。コンベヤシステム108は、ステーション106間にて載荷済サンプル容器ホルダ118を制御可能に輸送するための、ロボット、ベルト(例えば、移動ベルト、トラック、レールなどの上を移動するシャトル/キャリッジ等)、磁気デバイス、ギアシステム、 ケーブルシステム、真空システム、車輪付き自動運転車、または他のシステムなどの、任意の他の適切なコンベヤから形成され得る。
メインコンベヤライン184は、自動システム100の異なるステーション106間において載荷済サンプル容器ホルダ118を輸送するための一次ラインとして機能する。示される実施形態において、メインコンベヤライン184は、載荷済サンプル容器ホルダ118の一方向移動を容易にする閉じた幾何学的形状(例えば、長方形)を有する。代替的な実施形態において、メインコンベヤライン184は、直線的および/または双方向であり得る。
分岐ライン182のそれぞれは、特定のステーション106にて処理される1つ以上の載荷済サンプル容器ホルダ118を受け取り、待ち行列に入れるためのバッファ待ち行列として使用されることができる。戻りライン184a、184bは、載荷済サンプル容器ホルダ118がステーション106のうちの1つ以上へのアクセスを待機している間、該載荷済サンプル容器ホルダが循環することを可能にする、閉じた内側ループを形成する。例えば、ステーション106の分岐ライン182が載荷済サンプル容器ホルダ118で満載の待ち行列を有する場合、そのようなステーション106で処理されるのを待っている載荷済サンプル容器ホルダ118は、分岐ライン182の待ち行列が利用可能なスペースを有するまで、内側ループ184aまたは184b上を循環され得る。
コンベヤコントローラ105jは、自動システム100のステーション106間での載荷済サンプル容器ホルダ118の輸送などの、コンベヤシステム108の機能を制御するように構成されている。メインコントローラ105iは、コンベヤコントローラ105jと通信し、各サンプル容器ホルダ118が経路指示される経路上のコンベヤコントローラ105jに指示し得る。従って、コンベヤコントローラ105jは、載荷済サンプル容器ホルダ118が輸送されるステーション106、および載荷済サンプル容器ホルダ118によってどのステーション106が迂回されるかを制御し得る。コンベヤコントローラ105jは、個々のステーションコントローラ105のそれぞれと直接通信し、各サンプル容器ホルダ118のワークフロー経路を管理し得る。
各ステーション106は、それぞれのステーション106内でサンプル容器ホルダ118および/またはサンプル容器104を受け取り、取り扱い、移動させるように構成されている。例えば、ステーション106の少なくとも一部は、それぞれのステーション106内にてサンプル容器ホルダ118および/またはサンプル容器104を移動および/または操作するための、それぞれのサンプル容器取り扱いシステム130を含み得る。容器取り扱いシステム130は、ピックアンドプレイスデバイスなどのグリッパーロボット、または他のタイプのトランスポータ(複数可)を含み得る。
概して言えば、入力ステーション106aは、流体サンプル102を含むサンプル容器104を受け取り、自動システム100上に載荷する働きをする。入力ステーション106aは、容器ラック111が載荷され、容器ラック111のそれぞれが流体サンプル102を含む複数のサンプル容器104を支持し、サンプル容器104をコンベヤシステム108上に載荷するように構成されている。容器ラック111は、各ラック111につき50~500、10~100、10~50などの任意の適切な数のサンプル容器104を保持するように構成され得る。入力ステーション106aは、以下でより詳細に説明される。
各分析器ステーション106eは、試料の少なくともアリコートに対して分析試験を実行することによって、サンプル容器104に含まれる流体サンプル102を処理するように構成されている。このような試験は、分子試験(例えば、核酸ベースのアッセイ)、配列決定アッセイ、イムノアッセイ、化学分析などを含み得る。そのような分析器ステーション106eの非限定的な例は、例えば、マサチューセッツ州マールボロのホロジック社によって販売されているTIGRIS(登録商標)、PANTHER(登録商標)、およびPANTHER FUSION(登録商標)システムなどの自動分析器を含む。示される実施形態において、各分析器ステーション106eは、(コンベヤシステム108を用いる)自動ローディングまたはサンプルベイ(図示せず)経由の手動ローディングを介してサンプル容器104を受け取るように構成され得る。サンプル容器の自動載荷の例は、米国仮出願第62/951,019号に記載されている。
分析器ステーション106eは、サンプル容器104に含まれる流体サンプル102に対する分析タスクのより高いスループットを可能にするために、特殊化または冗長化され得る。典型的には、分析器ステーション106eは、サンプル容器104から液体または液化流体サンプル102を抽出し、流体サンプル102を、キュベット、管、バイアル、マイクロタイタープレートなどの反応器内の試薬と組み合わせるが、その後、該器は、密閉、蓋をする、または他の方法で閉鎖され得る。試料を試薬と組み合わせた後、反応器の内容物は一連の試験条件にさらされる。
サンプル調製ステーション106dは、分析器ステーション106eのうちの1つ以上にて試験を行うために、サンプル容器104に含まれる流体サンプル102を調製するように構成されている。例えば、サンプル調製ステーション106dは、分析器ステーション106のうちの少なくとも1つによって用いられるために流体サンプル102の一部をあるタイプのサンプル容器(例えば、サンプル容器104とは異なる形状を有する容器)から別のタイプのサンプル容器(例えば、サンプル容器104)に移送し、移送された流体サンプル102に対して試験を実行するように構成された分取モジュールであり得る。例示的な分取モジュールは、米国特許第9,335,336号に記載されている。サンプル調製ステーション106はまた、分析器ステーション106のうちの少なくとも1つで試験するための流体サンプル102を調製するために、流体サンプル102(またはその一部)を別の容器(例えば、バルク試薬容器)からの試薬と組み合わせ得る。故に、サンプル調製ステーション106dは、流体サンプル102および/または試薬を吸引および分配する1つ以上のピペッタ(図示せず)を含み得る。サンプル調製ステーション106dの非限定的な例は、マサチューセッツ州マールボロのホロジック社によって販売されているTOMCAT(登録商標)器具である。
保管ステーション106hは、サンプル容器104、例えば、完成したサンプル容器104(すなわち、ワークフローが完了した流体サンプル102を含むサンプル容器104)、および/または、試験のために十分な数の流体サンプル102になるまで低周波で試験される流体サンプル102を含むサンプル容器104、を自動的に載荷、保管および荷下するように構成されている。保管ステーション106hは、複数の容器ラック111(または複数のサンプル容器104を保持するように構成された他の容器ラック)を取り扱い、保管するように構成されている。いくつかのラック111は、サンプル容器104で容量いっぱいに満たされ得、一方で、他のラックは、保管ステーション106hに保管される追加のサンプル容器104を受け取るための開口部を有し得る。保管ステーション106hのサンプル容器取り扱いシステム130hは、サンプル容器104を保管するために、コンベヤシステム108上のサンプル容器ホルダ118から保管システム106h内の容器ラック111にそのようなサンプル容器104を移送するように構成されている。サンプル容器取り扱いシステム130hはまた、サンプル容器104をさらなる処理のためにコンベヤシステム108上に載荷するために、保管されたサンプル容器104を保管システム106内の容器ラック111からサンプル容器ホルダ118に移送するように構成されている。流体サンプルを処理するための自動システムの他の機能と同様に、例示的な保管ステーションは、2020年4月23日に出願された米国仮出願第63/014,624号に開示されている。デキャッピングステーション106cは、サンプル容器104に含まれている流体サンプル102を処理する前に、該サンプル容器104(一例が図2Aに示される)からキャップ107を取り外すように構成されている。適切なデキャッピングステーションの例は、米国特許第6,321,619号および第7,152,504号に記載されている。示される実施形態において、デキャッピングステーション106cは、サンプル調製ステーション106dおよび分析器ステーション106eの前のコンベヤ108に沿って置かれている。デキャッピングステーション106cは、キャップされたサンプル容器104から異なるタイプのキャップを取り外すことが可能であり得、いくつかの実施形態では、デキャッピングステーション106cは、サンプル容器104から単一タイプのキャップ107のみを取り外すことが可能であり得る。後者の場合、それぞれがキャップされたサンプル容器104から異なるタイプのキャップ107を取り外すことが可能である、複数のデキャッピングステーション106cがコンベヤシステム108に沿って設けられ得る。加えて、サンプル容器104は、穿孔可能なキャップ(図示せず)を有し得、そのようなサンプル容器104は、デキャッピングステーション106cを迂回または通過し、処理のためにサンプル調製ステーション106dおよび/または分析器ステーション106eに直接輸送され得る。
キャッピングステーション106gは、例えば分析器ステーション106eのサンプル容器104から流体サンプルを抽出した後に、キャップ107(例えば、交換用キャップまたはストッパ)を開放端サンプル容器104に設置するように構成されている。適切なキャッピングステーションの例は、米国特許第6,321,619号および第7,152,504号に記載されている。示される実施形態において、キャッピングステーション106gは、一方の側の分析ステーション106eと、他方の側の保存ステーション106hおよび出力ステーション106bとの間において、コンベヤシステム108に沿って置かれている。キャッピングステーション106gは、異なるタイプのキャップ107を開放端サンプル容器104に設置することが可能であり得、いくつかの実施形態では、キャッピングステーション106gは、単一タイプのキャップ107のみを開放端サンプル容器104に結合させることが可能であり得る。後者の場合、それぞれが異なるタイプのキャップ107を開放端サンプル容器104に設置することが可能である、複数のキャッピングステーション106gがコンベヤシステム108に沿って設けられ得る。サンプル容器104は穿孔可能なキャップ(図示せず)を有し得、そのようなサンプル容器104は、保管ステーション106hまたは出力ステーション106bへの途中でキャッピングステーション106gを迂回または通過し得る。
出力ステーション106bは、サンプル容器104を受け取り、それらをコンベヤシステム108から取り除くように構成されている。例えば、サンプル容器104は、それらの流体サンプル102が自動システム100上で処理された後、またはサンプル容器104が拒否されたために、あるいは他の何らかの理由で、荷下され得る。出力ステーション106bは、出力ステーション106bのサンプル容器取り扱いシステム130bを用いて、コンベヤシステム108上のそれぞれのサンプル容器ホルダ118からサンプル容器104を取り出し、サンプル容器104を容器ラック111(または他の容器ホルダ)に配設するように構成されている。ラック111がサンプル容器104で十分に満たされると、ラック111は出力ステーション106から取り外され得、それによって自動システム100からサンプル容器104が取り除かれる。
図1、4および5を参照して、入力ステーション106aがここでより詳細に説明される。入力ステーション106aは、流体サンプル102を含むサンプル容器104を自動システム100に載荷するように構成されている。示される実施形態において、流体サンプル102を含むサンプル容器104は、複数のサンプル容器104を保持するように構成された容器ラック111に載荷される。容器ラック111は、各ラック111につき50~500、10~100、10~50などの任意の適切な数のサンプル容器104を保持するように構成され得る。容器ラック111は、入力ステーション106aに載荷される(例えば、手動で、またはロボットシステムを使用して。図示せず)。入力ステーション106aは、入力ステーション106aの動作を制御する入力ステーションコントローラ105aを有する。サンプル容器104が入力ステーション106aの容器ラック111から取り出されると、サンプル容器検出器システム134のサンプル容器ホルダ118に挿入される。サンプル容器は、サンプル容器104のサンプル容器特性を決定するように特徴付けられており、該サンプル容器特性は、サンプル容器データを生成するために使用される。例えば、入力ステーション106aは、サンプル容器の高さ、形状、直径、底部プロファイル、ヘッドスペース(キャップされていない場合)、およびバーコードIDを決定し得る。サンプル容器データは、コンベヤコントローラ105jに送信され得、コンベヤコントローラ105jは、指示のためにメインコントローラ105iまでサンプル容器データを搬送し得る。メインコントローラ105iは、サンプル容器104のためのオープンテストオーダーを決定し、メインコントローラ105iは、サンプル容器104のルーティング指示をコンベヤコントローラ105jに送信し得る。
入力ステーションコントローラ105aは、コンポーネントのデータ信号を受信し、データ信号を処理し、データ信号に基づいて入力ステーション106aの動作を制御するために、入力ステーション106aのコンポーネントに動作可能に結合される。
入力ステーション106aの入力ステーションサンプル容器取り扱いシステム130aは、サンプル容器104を容器ラック111から取り外し、各サンプル容器104をそれぞれのサンプル容器ホルダ118に挿入するように構成されたグリッパーロボット131を含む。グリッパーロボット131は、サンプル容器104を容器ラック111から取り出し、それらをサンプル容器ホルダ118に挿入するための、ピックアンドプレイスロボットなどの任意の適切なロボットであり得る。
図4~7に示されるように、入力ステーション106aは、サンプル容器104の1つ以上の物理的特性を決定するように構成されたサンプル容器検出器システム134を有する。サンプル容器検出器システム134は、1つ以上の適切な検出器136を含み、それら検出器は、好ましくは少なくとも1つの、サブミリ単位の解像能力のある高解像度検出器を含む。少なくとも1つの高解像度検出器136は、ワイドレーザー測定センサ(例えば、オムロン(登録商標)社のZX-GTスマートセンサ)、2Dレーザープロファイラー、撮像デバイス(例えば、CCDセンサベースのカメラまたはCMOSセンサカメラ)、または一点距離測定センサ(例えば、キーエンスの共焦点変位センサCL-3000シリーズ)であり得る。検出器システム134が高解像度検出器136を含む場合、高解像度検出器は、光センサ140のアレイに加えて、またはその代わりにあり得る。光センサ140のアレイとは異なり、高解像度検出器136は、サンプル容器104の形状を検出するため、またはサンプル容器104の寸法を決定するために、用いられ得る。
サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104がサンプル容器ホルダ118に挿入される前、またはサンプル容器ホルダ118に挿入された後に、サンプル容器104の物理的特性を検出するように位置付けおよび構成され得る。例えば、前者の場合、入力ステーション106aのグリッパーロボット131は、容器ラックからサンプル容器を回収し、サンプル容器104を検出器136(複数可)の検出ゾーンに移動させることができ、そして、検出器136(複数可)は、サンプル容器104の1つ以上の物理的特性を検出するために起動される。後者では、載荷されたサンプル容器ホルダ118は検出器136(複数可)の検出ゾーン内に移動され、検出器136(複数可)が起動されることによりサンプル容器104の1つ以上の物理的特性を検出する。図4に示されるように、一実施形態において、検出器136は、垂直に整列して配列された光センサ140のアレイを含み、サンプル容器104は、サンプル容器104の高さを検出するために、光センサ140のアレイの検出ゾーンに配設される。光センサ140a、140b、および140cは、エミッタ/レシーバが組み込まれた反射型センサ、反射型光ファイバーセンサなどであり得る。サンプル容器104が光センサ140のアレイの検出ゾーンに挿入されたときに、光センサ140a、140b、および140cのどれがサンプル容器104の底部分によって遮られるかを決定することによって、サンプル容器検出器システム134は、いくつかの異なる予想される高さの中からサンプル容器104の高さを決定することができる。
サンプル容器104の高さを知ることにより、サンプル容器104の対応する容積容量も知ることができる。一例として、3つの異なるサイズのサンプル容器104からサンプル容器104の容積容量を決定するために、サンプル容器検出器システム134は、大型試験管(例えば、100mL試験管)、中型試験管(例えば、75mL試験管)、および小型試験管(例えば、50mL試験管)を区別することができる。これを行うために、サンプル容器検出器システム134は、グリッパーロボット131がサンプル容器104を光センサ140のアレイの検出ゾーンに挿入するときに、光センサ140a、140b、140cのどれがサンプル容器104の底部分によって遮られるかを決定する。第1の光センサ140aのみがサンプル容器104の底部分によって遮られる場合、サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104が小型試験管であると決定する。光センサ140a、140bがサンプル容器104の底部分によって遮られ、かつ光センサ140cが遮られていない場合、サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104が中型試験管であると判断する。また、3つの光センサ140a、140b、140cのすべてがサンプル容器104の底部分によって遮られる場合、サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104が大型試験管であると決定する。光センサ140のアレイは、任意の所望の数「n」の異なるサイズのサンプル容器104のサイズ(すなわち、容積容量)を、n-1個の光センサ140を利用することによって、決定するように構成されることができるが、ここで、各サイズのサンプル容器は異なる長さを有する。
ワイドレーザー測定センサが検出器136(複数可)として使われるときは、グリッパーロボット131は、入力ステーション106aに置かれたサンプル容器ラック111からサンプル容器104を回収し、サンプル容器104をサンプル容器検出器システム134の上方の位置に横方向に移動させ、次いでサンプル容器104をワイドレーザー測定センサの検出ゾーン内に垂直に下降させる。検出ゾーンにある間、ワイドレーザー測定センサは、サンプル容器104の形状を検出し得、かつ/またはその寸法を決定し得る。プロセスは、サンプル容器104が撮像デバイス(例えば、カメラ)の視野内に位置付けられ、撮像デバイスがサンプル容器104の画像を取得することを除いて、撮像デバイスの場合と同様である。サンプル容器検出器システム134は、画像を分析し、次いでサンプル容器104の形状および/または寸法を決定し得る。サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104の形状および/または寸法に関する情報を用いて、サンプル容器104のタイプ(例えば、50mL、75mL、または100mL管)を決定することができ、それは該管の容積容量の指標である。サンプル容器検出器システム134はまた、本明細書に記載されるように、流体サンプル102で満たされたサンプル容器104の他の特性を決定するために用いられることができる。
単一点距離測定センサの場合、該センサは、サンプル容器104に亘って走査が行われ、その直径および/またはその他の特徴を測定する。
サンプル容器検出器システム134は、サンプル管104がその開放頂部116に固定されたキャップ107を有するかどうかを決定することによってキャップの有無を決定するために、1つ以上のキャップ検出器135(キャップ検出器135は、異なるサイズのサンプル容器104に関連するキャップ107を検出するように位置付けられる)を含み得る。キャップ検出器135は、反射型光ファイバーセンサまたは他の適切なセンサであり得る。サンプル容器検出器システム134はまた、サンプル管104のキャップ状態を表す出力信号をコントローラ105に送るように構成され得る。
サンプル容器検出器システム134はまた、サンプル容器104上のバーコード、機械読取り可能テキストなどの機械読取り可能表示139(図2Bを参照)を読み取るように構成されたリーダ137を含み得る。代替的に、リーダ137は、入力ステーション106aの流体レベル測定システム144上に置かれ得る(または別の方法で関連付けられる)。
流体レベル測定システム144は、センサから特徴までの距離を測定するように構成された距離センサ146を含む。距離センサ146は、バウマー・エレクトリック社(8501フラウエンフェルド、フンメル通り17、スイス)から入手可能なシリーズ9超音波センサなどの超音波センサ、レーザーセンサ、または他の適切なセンサであり得る。距離センサ146は、ビームコラムネーター(beam columnator)147を有し得、垂直下向きに向けられ、距離センサ146から、(サンプル容器104の開放端116に固定されたキャップを有しないと分かっている、または決定された)サンプル容器104のリム114、流体サンプル102の頂面103、または他の所望の表面などの表面までの垂直距離を測定する。距離センサ146は高精度であり、好ましくは0.3mm以下の解像度を有し、より好ましくは0.1mm以下の解像度を有する。この距離センサ146はまた高速であり、好ましくは10ミリ秒以下の応答時間を有し、より好ましくは7ミリ秒以下の応答時間を有し、さらにより好ましくは5ミリ秒以下の応答時間を有する。故に、距離センサ146は、距離センサ146と測定面との間の距離の一連の個別の測定値を取得するために、距離センサ146がサンプル容器104に対して制御可能に動かされたとき、またはサンプル容器104が距離センサ146に対して制御可能に動かされたときに、測定面(すなわち、サンプル容器104のリム114および流体サンプル102の表面103)までの距離を定期的に測定することを含め、短期間で多数の測定を行うことが可能である。例えば、一連の測定値は、距離センサ146によって、毎秒10~20回の測定、毎秒10~100回の測定、毎秒少なくとも10回の測定、または毎秒少なくとも50回の測定の速度で得られることができる。距離センサ146の速い応答時間はまた、距離センサ146がサンプル容器104に対して2.5mm/秒から10mm/秒の比較的速い速度で動かされることを可能にし、その結果、距離センサ146は、10秒未満、7.5秒未満、または5秒未満などで、リム114および流体表面103までの距離の一連の測定値を迅速に得ることができる。
距離センサ146がサンプル容器104上を横方向に動かされるとき、またはサンプル容器104が距離センサ146に対して横方向に動かされるときに、距離センサ146を特定の場所で停止させることによっても、測定値は取得され得る。特定の場所ごとに、いくつかの距離測定値が取得され、平均化される。このプロセスは、ヘッドスペース117を計算するのに十分な、サンプル容器104および流体表面103のすべてまたは任意の部分を走査する(例えば、半分のプロファイルを取得する)ことによって実行され得る。
流体レベル測定システム144は、距離センサ146に動作可能に結合されたセンサインターフェース148も含む。センサインターフェース148は、表面距離測定値の表現を入力ステーションコントローラ105aに通信するためのデジタルまたはアナログインターフェースであり得る。距離センサ146および/またはセンサインターフェース148は、入力ステーションコントローラ105aおよび/またはメインコントローラ105iによって受信される距離測定値を表す出力信号を提供する。出力信号は、デジタル表現またはアナログ表現であり得る。
図1、4および5の実施形態において、入力ステーションコントローラ105aは、サンプル容器104(および/または対応するサンプル容器ホルダ118)が静止している間に、距離センサ146を制御可能に動かすように構成されている。この実施形態では、距離センサ146は、水平リニアトランスレータ150によって支持されている。水平リニアトランスレータ150は、リニアステージであり得るが、該リニアステージは、静止しているサンプル容器104に対して距離センサ146を制御可能に動かし、ステージ150の水平位置を表す水平ステージ位置信号を提供するものである。従って、距離センサ146の水平位置は、水平ステージ位置信号から決定され得る。水平リニアトランスレータ150は、入力ステーションコントローラ105aに動作可能に結合されるが、該入力ステーションコントローラは、水平リニアトランスレータ150を制御可能に作動させ、水平ステージ位置信号を受信するものである。入力ステーションコントローラ105aは、水平ステージ位置信号を処理して、距離センサ146の水平位置を決定するように構成されている。
サンプル容器104および流体サンプル102の測定走査を実行するために、サンプル容器104を正確に位置付けおよび配向するために、流体レベル測定システム144はまた、サンプル容器104を掴みサンプル容器104を測定位置の中心に置くように構成された容器クランプ152を含み得る。容器クランプ152は、サンプル容器104の中心を、距離センサ146と水平リニアトランスレータ150との走査軸154上に位置付ける。これは、距離センサ146がサンプル容器104の中心に沿ってサンプル容器104を一貫して測定することを保証する。例えば、サンプル管104の場合、図2A~2Bに示されるように、距離センサ146は、各サンプル管104の直径に沿って走査する。容器クランプ152は、サンプル容器104の中心軸157が測定走査中にほぼ垂直になるように、サンプル容器104を垂直に向けるように構成されている。それにもかかわらず、容器クランプ152がサンプル容器104を不適切に掴んだ場合(または掴まなかった場合)には、サンプル容器104がサンプル容器ホルダ118内に受け入れられるときに、サンプル容器104が垂直に対してある角度で傾く可能性がある。この可能性のために、本明細書中に説明されるように、(i)リム114に対する流体サンプル102のレベルを決定し、および/または(ii)サンプル容器104の傾斜角を決定するために、距離センサ146を用いて測定走査が実行され得る。
入力ステーションコントローラ105aは、水平リニアトランスレータ150を動作させて、リム114を含むサンプル容器104の1つ以上の表面および流体サンプル102の頂面103の上の走査軸154に沿って距離センサ146を位置付けおよび移動させるように構成されている。距離センサ146が移動されるにつれて、コントローラは、距離センサ146の位置を表す水平ステージ位置信号を受信する。同時に、入力ステーションコントローラ105aは、距離センサ146を動作させて、距離センサ146と、サンプル容器104の1つ以上の表面、および流体サンプル102の頂面103との間の一連の個別の測定値を取得する。距離センサ146および/またはセンサインターフェース148は、一連の個別の測定値を表す出力信号を出力する。入力ステーションコントローラ105aは、水平ステージ位置信号および出力信号を受信および処理して、本明細書でさらに説明するように、サンプル容器104のリム114に対する流体サンプル102のレベルを決定する。
距離センサ146はまた、垂直リニアトランスレータステージ156によって支持され得、該垂直リニアトランスレータステージは、ステージモータ155によって動作されて距離センサ146をサンプル容器104に対して垂直に移動させる。垂直リニアトランスレータ156は、距離センサ146が距離センサ146の距離測定範囲内に位置付けられるように、距離センサ146の位置を調整する。例えば、距離センサ146は、該距離センサが距離を測定できる、またはより正確である測定面からの距離に制限を有する場合がある。一例として、バウマー・エレクトリック社から入手可能なシリーズ9超音波センサは、約3mmから約150mmまでの測定範囲を有する。垂直リニアトランスレータ156はまた、距離センサ146を固定サンプル容器104に対して垂直に制御可能に動かし、ステージの垂直位置を表す垂直ステージ位置信号を提供する、リニアステージであり得る。従って、距離センサ146の垂直位置は、垂直ステージ位置信号から決定され得る。垂直リニアトランスレータ156は、垂直リニアトランスレータ156を制御可能に作動させるコントローラ105aに動作可能に結合される。
よって、垂直リニアトランスレータ156は、距離センサ146の垂直位置をサンプル容器104のリム114からの所定の距離に調整することによって、自動システム100が異なるサイズのサンプル容器104に適応することを可能にしている。本明細書に記載されるように、サンプル容器検出器システム134は、サンプル容器104のタイプ、サイズおよび/または形状を決定することができる。システム100が、測定されるサンプル容器104の特性を決定すると、垂直リニアトランスレータ156は、距離センサ146の垂直位置を所定の位置に調整するように動作され得るが、該所定の位置は、サンプル容器104のリム114、ならびに流体サンプル102の予想される表面103の、距離センサによる測定範囲内に、距離センサ146を垂直に位置付ける。100mmおよび75mmの高さを有するサンプル管104に関する上記の例において、例えば、垂直リニアトランスレータは、100mmサンプル管よりも75mmサンプル管に対して距離センサ146を下げて位置付けるように調整され、それは、サンプル容器104の底部110が、それぞれのサンプル容器ホルダ118の凹部124内の同じ位置(すなわち、コンベヤトラック119に対する高さ)に据えられているからである。
代替的に、距離センサ146は、サンプル容器104に対して固定された水平位置に取り付けられ得、サンプル容器104は、一連の距離測定値を得るために距離センサ146に対して移動される。例えば、サンプル容器104はコンベヤシステム108上に位置付けられ得、コンベヤシステム108は、距離センサ146が一連の距離測定値を取得する間に、サンプルコンベヤを固定された距離センサ146に対して移動させる。
サンプル容器検出器システム134は、入力ステーションコントローラ105aと通信しており、サンプル容器104の物理的特性を表す出力信号を入力ステーションコントローラ105aに送る。
入力ステーションコントローラ105aは、流体レベル測定システム144からの距離測定値を表す出力信号を受信および処理し、リム114に対するサンプル容器104内の流体102のレベルを決定するように構成されている。示される実施形態では、入力ステーションコントローラ105aが流体レベル測定システム144の出力信号を受信および処理するが、メインコントローラ105iなどの別のコントローラ105がそれらを行うように構成されてもよい。入力ステーションコントローラ105aは、距離測定の出力信号を分析してリム114に対する流体102のレベルを決定するための流体レベルソフトウェアアプリケーション158を有する。本明細書で言及される距離測定値のそれぞれは、距離センサ146によって測定され、距離センサ146は、測定された特徴と距離センサ146との間の距離を表す出力信号を提供する。
一実施形態において、流体レベルソフトウェアアプリケーション158は、流体102の頂面103までの距離測定値(「流体測定値」と呼ばれる)と、サンプル容器104のリム114までの距離測定値(「リム測定値」と呼ばれる)との差によって、リム114に対する流体レベルを決定するように構成されている。
図8を参照すると、別の実施形態では、流体レベルソフトウェアアプリケーション158は、複数の流体測定値の平均および複数のリム測定値の平均を用いて、リム114に対する流体レベルを決定するように構成されている。本明細書に記載されるように、自動システム100は、距離センサ146が、該センサ146と(i)サンプル容器104の1つ以上の表面、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体102の表面103との間の距離を定期的に測定する間に距離センサ146またはサンプル容器104の少なくとも一方を他方に対して制御可能に移動させることにより、(頂面103の異なる場所での)複数の流体測定値および(リム114の異なる場所での)複数のリム測定値を含む、一連の個別の表面距離測定値を取得するように構成されている。コントローラ105aは、一連の流体測定値およびリム測定値を受信する。また、距離センサ146またはサンプル容器104が他方に対して動かされている間(または、距離センサ146およびサンプル容器104の両方が相互に対して移動している間)、かつ一連の個別の測定値が取られている間に、コントローラ105aは、距離センサ146の水平ステージ位置信号および出力信号を受信している。コントローラ105aは、コントローラ105が測定値の距離測定プロファイル160を生成できるように、各距離測定値をセンサ位置に関連付ける。図8は、距離測定値対測定位置をプロットする例示的な距離測定プロファイル160を示す。図8に示されるように、距離センサ146は、サンプル容器104の開放頂部116の左側の位置から走査を開始し、プロファイル160の左側に示される複数の測定値162を取っていく。距離センサ146がサンプル容器104に対して右に移動するにつれて(距離センサ146が移動する方向は重要ではない)、距離センサ146は、リム114の第1の側について、複数の第1のリム測定値164を取っていく。さらに右に移動しつつ、距離センサ146は複数の流体測定値166を取っていく。右へと続けて、距離センサ146は、リム114の第1の側とは反対側のリム114の第2の側について、複数の第2のリム測定値168を取っていく。
流体レベルソフトウェアアプリケーション158は、第1および第2のリム測定値164、168の平均および流体測定値166の平均を決定することによって、相対流体レベル117(相対流体レベル117または「ヘッドスペース117」とも呼ばれる)を決定するように構成されている。流体レベルソフトウェアアプリケーション158は、流体測定値の平均からリム測定値の平均を差し引いたものとして相対流体レベル117を決定する。
図8では、第1のリム測定値164は、実際には、リム114の第1の側の左側から始まり、リム114の第1の側の右側で終わることに留意されたい。同様に、第2のリム測定値168は、実際には、リム114の第2の側の左側から始まり、リム114の第2の側の右側で終わる。流体測定値166は、流体表面103の遠くにある左端の右側から始まり、流体表面103の遠くにある右端の左側で終わる。測定値164、168、166のデータ点の一部が水平軸に沿ってそれぞれの表面114および103の水平軸位置と正確に一致しない理由は、超音波センサが、センサエミッタから直径が大きくなっていく円錐形で伝播する音波を放出するからである。音波の円錐に入っていくいかなる表面も、センサによってオブジェクトとして解釈され、測定のために検出されることになる。従って、図8に示されるように、センサが左からリム114の第1および第2の側に近づくと、センサの水平軸位置が実際に第1または第2の側のリム114と一致する前に、センサによってリムが検出されることとなり、第1のリム測定値164および第2のリム測定値168がそれぞれ生成される。センサがリム114の第1および第2の側を通り越して右に移動すると、センサの水平軸位置が実際に第1または第2の側のリム114と一致した後に、センサによってリムが検出されることとなり、第1のリム測定値164および第2のリム測定値168がそれぞれ生成され続ける。
流体レベルソフトウェアアプリケーション158はまた、一連の個別の測定値における測定値がリム測定値であるのか、または流体測定値であるのかを識別するように構成され得る。図9は、流体レベルソフトウェアアプリケーション158にプログラムされた導関数フィルタリング方法を示している。この方法では、流体レベルソフトウェアアプリケーション158は、一連の個別の測定値における測定値の変化率170(プロファイル160の導関数)を決定する。次に、アプリケーション158は、変化率170のピーク172を識別する。ピーク172は、リム114のエッジを識別し、その結果、第1のピーク172aと第2のピーク172bとの間の測定値は、リム114の第1の側に関する第1のリム測定値164に対応し、第2のピーク172bと第3のピーク172cとの間の測定値は流体測定値166に対応し、第3のピーク172cと第4のピーク172dとの間の測定値は、リム114の第2の側への第2のリム測定値に対応する。上述のように、相対流体レベル117は、流体測定値166の平均とリム測定値164、168の平均との差である。
相対流体レベル117はまた、リム114の第1の側またはリム114の第2の側のうちの1つだけを測定することによって、より高速な走査およびより少ない測定データを使用して決定され得る。そのような場合、相対流体レベル117は、流体測定値166の平均から第1のリム測定値164の平均を引いたもの、または流体測定値166の平均から第2のリム測定値168の平均を引いたものである。
図10は、一連の個別の測定値における測定値がリム測定値であるか流体測定値であるかを決定するための、流体レベルソフトウェアアプリケーション158のさらに別のアルゴリズムを示している。このアルゴリズムは、流体レベルソフトウェアアプリケーション158が一連の個別の測定値における測定値の変化率170(プロファイル160の導関数)を決定するという点で、図9に示されるアルゴリズムと同様である。アルゴリズムは、所定の正の導関数閾値174および負の導関数閾値176を利用し、そして、どの測定値162が正の導関数閾値174と負の導関数閾値176との間にあるかを決定する。そして、アルゴリズムは、閾値174と閾値176との間のこれらの測定値のどれが、図9のアルゴリズムと同じ方法で、第1のリム測定値164、流体測定値166、および第2のリム測定値168に対応するかを決定する。換言すれば、第1のピーク172aと第2のピーク172bとの間の測定値は、閾値174と閾値176との間にあり、リム114の第1の側に関する第1のリム測定値164に対応する。第2のピーク172bと第3のピーク172cとの間の測定値は、閾値174と閾値176との間にあり、流体測定値166に対応する。また、第3のピーク172cと第4のピーク172dとの間の測定値は、閾値174と閾値176との間にあり、リム114の第2の側への第2のリム測定値に対応する。上述のように、相対流体レベル117は、流体測定値166の平均とリム測定値164、168の平均との差である。
流体レベルソフトウェアアプリケーション158はまた、一連の測定値に基づいて、サンプル容器ホルダ118の垂直軸に対するサンプル容器104の中心軸157の傾斜角を決定するように構成され得る。ある方法では、ソフトウェアアプリケーション158は、リム114の第1の側の高さとリム114の第2の側の高さとの間の差を決定する。換言すれば、ソフトウェアアプリケーション158は、(a)距離センサ146とリム114の第1の側との間の距離と、(b)距離センサ146とリム114の第2の側との間の距離との間の差を決定する。ソフトウェアアプリケーション158は、第1のリム測定値164の平均および第2のリム測定値168の平均値または他の適切な方法論に基づいて、この差を決定し得る。ソフトウェアアプリケーション158はまた、上述の方法を使用して、どの測定値が第1のリム測定値164であり、どの測定値が第2のリム測定値168であるかを決定し得る。サンプル容器104の中心軸157の傾斜角は、リム114の第1の側とリム114の第2の側の高さの差、および2つの高さの間の距離(例えば、リム114の直径)に基づいて計算されることができる。したがって、一例として、垂直からの中心軸157の傾斜角は、arc cos[(リムの第1の側とリムの第2の側の高さの差)/(リムの直径)]として計算され得る。
入力ステーションコントローラ105aはさらに、サンプル容器104の相対流体レベル117が所定の範囲外にあるか、または所定の設定レベルを上回っているかを決定するように構成されている。この文脈における「上回って」という用語は、流体のレベルが、所定の、プログラムされた、または設定されたレベルよりも高いことを意味する。更に、入力ステーションコントローラ105a、入力ステーション106a、および/または自動システム100は、サンプル容器104の相対流体レベル117が所定のレベル外または所定のレベルを上回っていると決定された場合に、サンプル容器104を隔離するように構成され得る。例えば、図4に示されるように、入力ステーション106aは、入力ステーション106aのグリッパーロボット131が隔離される必要のあるサンプル容器104を配設する隔離エリア190を有する。例えば、他のサンプル容器104またはシステム100の構成要素を汚染し得る、サンプル容器104からの流体サンプル102のこぼれまたは飛散のリスクを低減するために、相対流体レベル117の所定の最大レベルが設定され得る(すなわち、最小ヘッドスペース)。入力ステーションコントローラ105aが、サンプル容器104の相対流体レベル117が最大レベルを上回っていると決定した場合、グリッパーロボット131は、サンプル容器104を流体測定システム144から回収し、入力ステーション106aの隔離エリア190に位置付けられた専用のサンプル容器ラック111にサンプル容器104を配設する。同様に、相対流体レベル117の所定の最小レベルが設定されることにより、例えば、自動システム上での処理(例えば、分析器ステーション106eのうちの1つ以上にて1つ以上のテストの実行)に十分な流体サンプル102がサンプル容器104内にあることを保証し得る。入力ステーションコントローラ105aが、サンプル容器104の相対流体レベル117が最小レベルを下回ると決定した場合、サンプル容器104は、最大レベルを超える相対流体レベル117を有するサンプル容器104と同じ方法で、隔離エリア190に位置付けられた専用のサンプル容器ラック111に移動されることができる。専用のサンプル容器ラック111は、入力ステーション106aの隔離エリアからの手動での除去のために位置付けられてもよい。
入力ステーションコントローラ106aはまた、相対流体レベル117が所定の範囲内である、または所定のレベルを下回ると決定された場合、自動システム100上での処理のためにサンプル容器104を解放するように構成され得る。例えば、入力ステーションコントローラ105aは、相対流体レベル117が相対流体レベル117の所定の最大レベルを下回っていると決定した場合、サンプル容器を解放するように構成され得る。
入力ステーションコントローラ105aはまた、傾斜角が複数の傾斜角の所定の範囲外であるか、または所定の傾斜角を上回っていると決定された場合、サンプル容器を隔離するように構成され得る。例えば、入力ステーションコントローラ105aは、傾斜角が2°を超える、5°を超える、または10°を超えると決定された場合、サンプル容器を隔離するようにプログラムされ得る。
入力ステーションコントローラ105aはまた、傾斜角が複数の傾斜角の所定の範囲内である、または所定の傾斜角を超えると決定された場合、サンプル容器を解放するように構成され得る。例えば、入力ステーションコントローラ105aは、傾斜角が2°未満、5°未満、または10°未満であると決定された場合、サンプル容器104を解放するようにプログラムされ得る。
実施形態
以下の特徴および利点の1つ以上は、本明細書に記載の実施形態によって包含されるか、または達成可能であり得る。
実施形態1.サンプル容器に含まれる流体のレベルを検出するための自動システムであって、サンプル容器は、閉鎖底部と、閉鎖底部からサンプル容器の開放頂部を画定するリムまで延びる容器壁とを有し、システムは、センサであって、センサは、センサとサンプル容器のリムとの間の距離を測定することを含む、センサと(i)サンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離をそれぞれ定期的に測定するためのものであり、センサおよびサンプル容器のうちの少なくとも一方は、他方に対して制御可能に移動可能であることにより、センサが、センサと(i)サンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離の一連の個別の表面距離測定値を取得することが可能である、センサと、コントローラであって、センサに動作可能に結合されており、一連の個別の表面距離測定値のデジタル表現を含むセンサからの出力信号を受信および処理し、それによって、サンプル容器のリムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルを決定するように構成されている、コントローラとを含む、自動システム。
実施形態2.出力信号は、サンプル容器に対するセンサ位置をさらに含み、各センサ位置は、個別の表面距離測定値のうちの1つに関連付けられている、実施形態1に記載のシステム。
実施形態3.センサは、センサをサンプル容器に対して移動させるリニアトランスレータによって支持されている、実施形態1または2に記載のシステム。
実施形態4.センサは、サンプル容器に対して固定して取り付けられている、実施形態1または2に記載のシステム。
実施形態5.センサおよびサンプル容器の一方または両方は、サンプル容器のリムおよび流体の表面にわたって線形走査を実行するように制御可能に移動可能であり、それによって走査中にセンサがリムおよび流体の頂面の異なる場所における測定値を取得することを可能にする、実施形態1に記載のシステム。
実施形態6.線形走査は、センサが測定値を取得する間に連続的な相対運動を利用する、実施形態5に記載のシステム。
実施形態7.線形走査は断続的な相対運動を利用し、センサが測定値を取得するために運動は断続的に停止される、実施形態5に記載のシステム。
実施形態8.センサは、サンプル容器をシステム上に載荷するための入力ステーションに配置されており、入力ステーションは、複数のサンプル容器を保持するように構成された容器ラックと、ラックからサンプル容器を取り出すように構成されたグリッパーロボットとを備える、実施形態1から7のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態9.入力ステーションは、サンプル容器の1つ以上の物理的特性を決定するように構成された検出器システムをさらに備える、実施形態8に記載のシステム。
実施形態10.サンプル容器の1つ以上の物理的特性は、高さ、直径、形状、およびサンプル容器の上端に固定されたキャップの有無のうちの少なくとも1つを含む、実施形態9に記載のシステム。
実施形態11.検出器システムは、レーザーおよび撮像デバイスのうちの少なくとも1つを備える、実施形態9または10に記載のシステム。
実施形態12.コントローラは、サンプル容器の1つ以上の物理的特性のうちの少なくとも1つおよびサンプル容器内に含まれる流体のレベルに基づいて、サンプル容器内に含まれる流体の体積を決定するようにさらにプログラムされている、実施形態9から11のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態13.センサが超音波センサである、実施形態1から12のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態14.一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムとの間の複数の距離測定値を含む、センサとサンプル容器の1つ以上の表面との間の複数の距離測定値(リム測定値)、および、(ii)センサと流体の表面との間の複数の距離測定値(流体測定値)を含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態15.コントローラは、リム測定値の平均および流体測定値の平均に基づいて、リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルを決定するように構成されている、実施形態14に記載のシステム。
実施形態16.コントローラは、一連の個別の表面距離測定値におけるどの測定値が、リムの第1部分、流体の頂面、およびリムの第1部分の反対側にあるリムの第2部分のそれぞれに対応するかを決定するように構成されている、実施形態1から15のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態17.コントローラは、一連の個別の表面距離測定値におけるどの測定値が、リムの第1部分、流体の頂面、およびリムの第1部分の反対側にあるリムの第2部分のそれぞれに対応するかを、エッジ発見技術を用いて決定するように構成されており、エッジ発見技術は、(a)一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率を分析し、変化率のピークに対応する測定値としてリムのエッジを識別し、ピーク間の測定値をリム測定値または流体測定値として識別すること、または、(b)一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率が閾値ウィンドウ内である測定値を識別すること、を含む、実施形態16に記載のシステム。
実施形態18.リムで終わる容器壁の上部がサンプル容器ホルダの上に位置するようにサンプル容器を支持するためのサンプル容器ホルダさらに備える、実施形態1から17のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態19.サンプル容器ホルダは、サンプル容器の閉鎖底部を据えさせるように構成された凹部を備える、実施形態18に記載のシステム。
実施形態20.サンプル容器ホルダがほぼ円筒形のパックであり、凹部がパックの基部に形成されている、実施形態19に記載のシステム。
実施形態21.容器ホルダは、パックから上向きに延びる複数のフィンガをさらに備えており、フィンガは、サンプル容器をほぼ垂直の配向に支持するように構成されている、実施形態20に記載のシステム。
実施形態22.システムのそれぞれのステーション間においてサンプル容器ホルダを輸送するように構成された自動コンベヤをさらに備える、実施形態18から21のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態23.ステーションのうちの少なくとも1つは、流体を用いた分析手順を実行するように構成された分析器である、実施形態22に記載のシステム。
実施形態24.分析手順が分子アッセイである、実施形態23に記載のシステム。
実施形態25.センサは、サンプル容器ホルダがコンベヤによって支持されている間に一連の個別の表面距離測定値を取得するように構成されている、実施形態22から24のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態26.コントローラは、出力信号から、サンプル容器ホルダに対するサンプル容器の配向を決定するようにさらにプログラムされている、実施形態18から25のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態27.配向は、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を含む、実施形態26に記載のシステム。
実施形態28.一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムの第1部分との間の複数の距離測定値(第1のリム測定値)、および(ii)センサとリムの第2部分との間の複数の距離測定値(第2のリム測定値)を含み、コントローラは、第1のリム測定値と第2のリム測定値との間の差から、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を決定するようにさらにプログラムされている、実施形態27に記載のシステム。
実施形態29.システムは、傾斜角が所定の傾斜角よりも大きい場合に、サンプル容器をサンプル容器ホルダから隔離エリアに輸送するように構成されている、実施形態27または28に記載のシステム。
実施形態30.コントローラは、一連の個別の表面距離測定値における測定値の変化率を分析してリムのエッジに対応する測定値を見つけることによって、個別の表面距離測定値をリム測定値または流体表面測定値のいずれかとして識別するように構成されている、実施形態14または15に記載のシステム。
実施形態31.変化率が閾値を超える場合、変化率はリムのエッジを示す、実施形態30に記載のシステム。
実施形態32.システムは、(i)リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲外である、または所定のレベルを上回っていると決定された場合、サンプル容器を隔離エリアに輸送し、(ii)リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲内である、または所定のレベルを下回っていると決定された場合、流体を用いたアッセイの実行を含む、システム上での後続の処理のためにサンプル容器を解放するように構成されている、実施形態1から31のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態33.サンプル容器が試験管である、実施形態1から32のいずれか1つに記載のシステム。
実施形態34.サンプル容器に含まれる流体のレベルを検出するための方法であって、サンプル容器は、閉鎖底部と、閉鎖底部からサンプル容器の開放頂部を画定するリムまで延びる容器壁とを有し、方法は、センサおよびサンプル容器ホルダのうちの少なくとも一方を他方に対して移動させながら、(a)センサとサンプル容器のリムとの間の距離を測定することを含む、センサと(i)サンプル容器ホルダによって支持されているサンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離をそれぞれ定期的に測定することであって、(i)センサとサンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)センサとサンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離の一連の個別の表面距離測定値を取得することと、(b)一連の個別の表面距離測定値のデジタル表現を含むセンサからの出力信号を処理することによって、サンプル容器のリムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルを決定することとを含む、方法。
実施形態35.センサは、一連の個別の表面距離測定値を取得するために、センサをサンプル容器に対して移動させるリニアトランスレータに取り付けられている、実施形態34に記載の方法。
実施形態36.センサはサンプル容器に対して固定して取り付けられており、サンプル容器は、ステップ(a)の間にセンサに対して移動する、実施形態34に記載の方法。
実施形態37.(c)ステップ(a)の前に、サンプル容器をサンプル容器ホルダに挿入することであって、サンプル容器ホルダは、サンプル容器をほぼ直立の配向に支持するように構成されており、それによって、リムで終わる容器壁の上部がサンプル容器ホルダの上に置かれている、ことをさらに含む、実施形態34から36のいずれか1つに記載の方法。
実施形態38.ステップ(c)は、サンプル容器ホルダの凹部にサンプル容器の閉鎖底部を据えることを含む、実施形態37に記載の方法。
実施形態39.サンプル容器ホルダは、ほぼ円筒形のパックであり、凹部はパックの基部に形成される、実施形態37に記載の方法。
実施形態40.容器ホルダは、パックから上向きに延びる複数のフィンガをさらに含み、フィンガは、サンプル容器をほぼ垂直の配向に支持するように構成されている、実施形態39に記載の方法。
実施形態41.サンプル容器ホルダは、ステップ(a)の間、自動コンベヤ上に位置付けられており、コンベヤは、サンプル処理システムのそれぞれのステーション間においてサンプル容器ホルダを輸送するように構成されている、実施形態37から40のいずれか1つに記載の方法。
実施形態42.ステーションのうちの少なくとも1つは分析器である、実施形態41に記載の方法。
実施形態43.分析器は、流体を用いた分子アッセイを実行するように構成されている、実施形態42に記載の方法。
実施形態44.ステップ(c)の前に、サンプル容器を、複数のサンプル容器を保持するように構成された容器ラックにおけるサンプル処理システムの入力ステーションに載荷することをさらに含む、実施形態37から43のいずれか1つに記載の方法。
実施形態45.グリッパーロボットを用いてサンプル容器ラックからサンプル容器を除去することと、グリッパーロボットを用いてステップ(c)を実行することとをさらに含む、実施形態44に記載の方法。
実施形態46.センサは、入力ステーションに配置されている、実施形態44または45に記載の方法。
実施形態47.センサは超音波センサである、実施形態34から46のいずれか1つに記載の方法。
実施形態48.ステップ(a)の前に、サンプル容器の1つ以上の物理的特性を決定することをさらに含む、実施形態34から47のいずれか1つに記載の方法。
実施形態49.サンプル容器の1つ以上の物理的特性は、高さ、直径、形状、およびサンプル容器の上端に固定されたキャップの有無のうちの少なくとも1つを含む、実施形態48に記載の方法。
実施形態50.1つ以上の物理的特性は、レーザーおよび撮像デバイスのうちの少なくとも1つを用いて決定される、実施形態48または49に記載の方法。
実施形態51.出力信号を処理することは、サンプル容器の1つ以上の物理的特性およびサンプル容器内に含まれる流体のレベルに基づいて、サンプル容器内に含まれる流体の体積を決定することをさらに含む、実施形態49または50に記載の方法。
実施形態52.サンプル容器が一連の個別の表面距離測定値を取得するための場所にある間に、サンプル容器上の機械読み取り可能な標識を読み取ることをさらに含む、実施形態34から51のいずれか1つに記載の方法。
実施形態53.サンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲外である、または所定のレベルを上回っていると決定された場合に、サンプル容器を隔離エリアに輸送することをさらに含む、実施形態34から52のいずれか1つに記載の方法。
実施形態54.サンプル容器内に含まれる流体のレベルが所定の範囲内である、または所定のレベルを下回っていると決定された場合に、処理のためにサンプル容器を解放することをさらに含む、実施形態34から52のいずれか1つに記載の方法。
実施形態55.ステップ(a)の間に、センサを支持する垂直トランスレータを用いてセンサの垂直位置を調整し、サンプル容器のリムから所定の測定範囲内にセンサを位置付けることをさらに含む、実施形態34から54のいずれか1つに記載の方法。
実施形態56.一連の個別の表面距離測定値は、センサによって毎秒10~20回の測定速度で取得される、実施形態34から55のいずれか1つに記載の方法。
実施形態57.一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムとの間の複数の距離測定値を含む、センサとサンプル容器の1つ以上の表面との間の複数の距離測定値(リム測定値)、および、(ii)センサと流体の表面との間の複数の距離測定値(流体測定値)を含む、実施形態34から56のいずれか1つに記載の方法。
実施形態58.ステップ(b)は、リム測定値の平均および流体測定値の平均に基づいて、リムに対するサンプル容器内に含まれる流体のレベルを決定することを含む、実施形態57に記載の方法。
実施形態59.出力信号を処理することにより、一連の個別の表面距離測定値におけるどの測定値が、リムの第1部分、流体の頂面、およびリムの第1部分の反対側にあるリムの第2部分のそれぞれに対応するかを、(a)一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率を分析し、変化率のピークに対応する測定値としてリムのエッジを識別し、ピーク間の測定値をリム測定値または流体測定値として識別すること、または、(b)一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率が閾値ウィンドウ内である測定値を識別することによって決定することをさらに含む、実施形態34から58のいずれか1つに記載の方法。
実施形態60.出力信号から、サンプル容器ホルダに対するサンプル容器の配向を決定することをさらに含む、実施形態37から46のいずれか1つに記載の方法。
実施形態61.配向は、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を含む、実施形態60に記載の方法。
実施形態62.一連の個別の表面距離測定値は、(i)センサとリムの第1部分との間の複数の距離測定値(第1のリム測定値)、および(ii)センサとリムの第2部分との間の複数の距離測定値(第2のリム測定値)を含み、方法は、第1のリム測定値と第2のリム測定値との間の差から、サンプル容器ホルダの垂直軸に対するサンプル容器の傾斜角を決定することをさらに含む、実施形態61に記載の方法。
実施形態63.傾斜角が所定の傾斜角よりも大きい場合に、サンプル容器をサンプル容器ホルダから隔離エリアに輸送することをさらに含む、実施形態61または62に記載の方法。
実施形態64.ステップ(b)の後にサンプル容器を分析器に輸送すること、サンプル容器から流体のアリコートを取り出し該アリコートを分析器内に含まれる反応容器に移送すること、および流体のアリコートを用いて分析手順を実行することをさらに含む、実施形態34から63のいずれか1つに記載の方法。
実施形態65.分析手順は、分子アッセイである、実施形態64に記載の方法。
実施形態66.サンプル容器はサンプル管である、実施形態34から65のいずれか1つに記載の方法。
特定の実施形態を示して説明してきたが、上記の説明は、これらの実施形態の範囲を限定することを意図していない。本開示の多くの局面の実施形態および変形が開示され、本明細書に記載されているが、そのような開示は、説明および例示のみを目的として提供される。よって、特許請求の範囲から逸脱することなく、さまざまな変更および修正がなされ得る。例えば、実施形態に記載された構成要素のすべてが必要なわけではなく、開示は、記載された構成要素の任意の適切な組み合わせを含み得、開示の構成要素の全体的な形状および相対的なサイズは変更され得る。したがって、実施形態は、特許請求の範囲内に入り得る代替物、修正物、および均等物を例示することを意図している。本開示は、故に、以下の請求項およびそれらの均等物を除いて限定されるべきではない。

Claims (33)

  1. サンプル容器に含まれる流体のレベルを検出するための自動システムであって、該サンプル容器は、閉鎖底部と、該閉鎖底部から該サンプル容器の開放頂部を画定するリムまで延びる容器壁とを有し、該システムは、
    センサであって、該センサは、該センサと該サンプル容器の該リムとの間の距離を測定することを含む、該センサと(i)該サンプル容器の1つ以上の表面との間、および(ii)該サンプル容器内に含まれる流体の表面との間の距離をそれぞれ定期的に測定するためのものであり、該センサおよび該サンプル容器のうちの少なくとも一方は、他方に対して制御可能に移動可能であることにより、該センサが、該センサと(i)該サンプル容器の該1つ以上の表面との間、および(ii)該サンプル容器内に含まれる該流体の該表面との間の距離の一連の個別の表面距離測定値を取得することが可能である、センサと、
    コントローラであって、該センサに動作可能に結合されており、該一連の個別の表面距離測定値のデジタル表現を含む該センサからの出力信号を受信および処理し、それによって、該サンプル容器の該リムに対する該サンプル容器内に含まれる該流体のレベルを決定するように構成されている、コントローラと
    を含む、自動システム。
  2. 前記出力信号は、前記サンプル容器に対するセンサ位置をさらに含み、各センサ位置は、前記個別の表面距離測定値のうちの1つに関連付けられている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記センサは、該センサを前記サンプル容器に対して移動させるリニアトランスレータによって支持されている、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記センサは、前記サンプル容器に対して固定して取り付けられている、請求項1または2に記載のシステム。
  5. 前記センサおよび前記サンプル容器の一方または両方は、前記サンプル容器の前記リムおよび前記流体の前記表面にわたって線形走査を実行するように制御可能に移動可能であり、それによって該走査中に該センサが該リムおよび該流体の頂面の異なる場所における測定値を取得することを可能にする、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記線形走査は、前記センサが前記測定値を取得する間に連続的な相対運動を利用する、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記線形走査は断続的な相対運動を利用し、前記センサが測定値を取得するために該運動は断続的に停止される、請求項5に記載のシステム。
  8. 前記センサは、前記サンプル容器を前記システム上に載荷するための入力ステーションに配置されており、
    該入力ステーションは、複数のサンプル容器を保持するように構成された容器ラックと、該ラックから該サンプル容器を取り出すように構成されたグリッパーロボットとを備える、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記入力ステーションは、前記サンプル容器の1つ以上の物理的特性を決定するように構成された検出器システムをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記サンプル容器の1つ以上の物理的特性は、高さ、直径、形状、および該サンプル容器の上端に固定されたキャップの有無のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記検出器システムは、レーザーおよび撮像デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項9または10に記載のシステム。
  12. 前記コントローラは、前記サンプル容器の1つ以上の物理的特性のうちの少なくとも1つおよび該サンプル容器内に含まれる前記流体のレベルに基づいて、該サンプル容器内に含まれる該流体の体積を決定するようにさらにプログラムされている、請求項9から11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記センサが超音波センサである、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記一連の個別の表面距離測定値は、(i)前記センサと前記リムとの間の複数の距離測定値を含む、該センサと前記サンプル容器の1つ以上の表面との間の複数の距離測定値(リム測定値)、および、(ii)該センサと前記流体の表面との間の複数の距離測定値(流体測定値)を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 前記コントローラは、前記リム測定値の平均および前記流体測定値の平均に基づいて、該リムに対する前記サンプル容器内に含まれる前記流体のレベルを決定するように構成されている、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記コントローラは、前記一連の個別の表面距離測定値におけるどの測定値が、前記リムの第1部分、前記流体の頂面、および該リムの該第1部分の反対側にある該リムの第2部分のそれぞれに対応するかを決定するように構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム。
  17. 前記コントローラは、前記一連の個別の表面距離測定値におけるどの測定値が、前記リムの第1部分、前記流体の頂面、および該リムの該第1部分の反対側にある該リムの第2部分のそれぞれに対応するかを、エッジ発見技術を用いて決定するように構成されており、該エッジ発見技術は、(a)該一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率を分析し、該変化率のピークに対応する測定値としてリムのエッジを識別し、該ピーク間の測定値をリム測定値または流体測定値として識別すること、または、(b)該一連の個別の表面距離測定値における距離の変化率が閾値ウィンドウ内である測定値を識別すること、を含む、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記リムで終わる前記容器壁の上部が該サンプル容器ホルダの上に位置するように前記サンプル容器を支持するためのサンプル容器ホルダをさらに備える、請求項1から17のいずれか一項に記載のシステム。
  19. 前記サンプル容器ホルダは、前記サンプル容器の前記閉鎖底部を据えさせるように構成された凹部を備える、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記サンプル容器ホルダがほぼ円筒形のパックであり、前記凹部が前記パックの基部に形成されている、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記容器ホルダは、前記パックから上向きに延びる複数のフィンガをさらに備えており、該フィンガは、前記サンプル容器をほぼ垂直の配向に支持するように構成されている、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記システムのそれぞれのステーション間において前記サンプル容器ホルダを輸送するように構成された自動コンベヤをさらに備える、請求項18から21のいずれか一項に記載のシステム。
  23. 前記ステーションのうちの少なくとも1つは、前記流体を用いた分析手順を実行するように構成された分析器である、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記分析手順が分子アッセイである、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記センサは、前記サンプル容器ホルダが前記コンベヤによって支持されている間に前記一連の個別の表面距離測定値を取得するように構成されている、請求項22から24のいずれか一項に記載のシステム。
  26. 前記コントローラは、前記出力信号から、前記サンプル容器ホルダに対する前記サンプル容器の配向を決定するようにさらにプログラムされている、請求項18から25のいずれか一項に記載のシステム。
  27. 前記配向は、前記サンプル容器ホルダの垂直軸に対する前記サンプル容器の傾斜角を含む、請求項26に記載のシステム。
  28. 前記一連の個別の表面距離測定値は、(i)前記センサと前記リムの第1部分との間の複数の距離測定値(第1のリム測定値)、および(ii)該センサと該リムの第2部分との間の複数の距離測定値(第2のリム測定値)を含み、前記コントローラは、該第1のリム測定値と該第2のリム測定値との間の差から、前記サンプル容器ホルダの垂直軸に対する前記サンプル容器の傾斜角を決定するようにさらにプログラムされている、請求項27に記載のシステム。
  29. 前記システムは、前記傾斜角が所定の傾斜角よりも大きい場合に、前記サンプル容器を前記サンプル容器ホルダから隔離エリアに輸送するように構成されている、請求項27または28に記載のシステム。
  30. 前記コントローラは、前記一連の個別の表面距離測定値における測定値の変化率を分析して前記リムのエッジに対応する測定値を見つけることによって、該個別の表面距離測定値をリム測定値または流体表面測定値のいずれかとして識別するように構成されている、請求項14または15に記載のシステム。
  31. 前記変化率が閾値を超える場合、該変化率は前記リムのエッジを示す、請求項30に記載のシステム。
  32. 前記システムは、(i)前記リムに対する前記サンプル容器内に含まれる前記流体のレベルが所定の範囲外である、または所定のレベルを上回っていると決定された場合、該サンプル容器を隔離エリアに輸送し、(ii)該リムに対する該サンプル容器内に含まれる該流体のレベルが所定の範囲内である、または所定のレベルを下回っていると決定された場合、該流体を用いたアッセイの実行を含む、システム上での後続の処理のために該サンプル容器を解放するように構成されている、請求項1から31のいずれか一項に記載のシステム。
  33. 前記サンプル容器が試験管である、請求項1から32のいずれか一項に記載のシステム。
JP2022564327A 2020-04-24 2021-04-22 サンプル容器における流体レベルの差分測定のためのシステムおよび方法 Pending JP2023523593A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063015129P 2020-04-24 2020-04-24
US63/015,129 2020-04-24
PCT/US2021/028719 WO2021216929A1 (en) 2020-04-24 2021-04-22 System and method for differential measurement of a fluid level in a sample receptacle

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023523593A true JP2023523593A (ja) 2023-06-06

Family

ID=75888275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022564327A Pending JP2023523593A (ja) 2020-04-24 2021-04-22 サンプル容器における流体レベルの差分測定のためのシステムおよび方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20230176085A1 (ja)
EP (1) EP4139692A1 (ja)
JP (1) JP2023523593A (ja)
CN (1) CN115702354A (ja)
AU (1) AU2021259791A1 (ja)
CA (1) CA3177253A1 (ja)
WO (1) WO2021216929A1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3195919B2 (ja) 1999-05-31 2001-08-06 照明 伊藤 検体容器用栓抜き装置
JP3880586B2 (ja) 2004-03-26 2007-02-14 株式会社アイディエス 試験管栓取外し装置
CN103988064B (zh) 2011-09-09 2018-09-14 简.探针公司 自动化样品处理仪器、系统、过程和方法
KR20140092378A (ko) * 2011-11-07 2014-07-23 베크만 컬터, 인코포레이티드 샘플을 처리하기 위한 시스템 및 방법
JP6368499B2 (ja) 2014-02-12 2018-08-01 あおい精機株式会社 搬送装置
WO2016025278A2 (en) * 2014-08-12 2016-02-18 Luedemann Hans-Christian Interferometric measurement of liquid volumes
JP6616954B2 (ja) 2015-03-31 2019-12-04 あおい精機株式会社 搬送装置
CA3025641A1 (en) * 2016-05-27 2017-11-30 Biomerieux, Inc. Method and apparatus for detection of foam in specimen containers
WO2019005744A1 (en) * 2017-06-26 2019-01-03 Luedemann Hans Christian LIQUID TRANSFER DEVICE WITH INTEGRATED DISTANCE SENSOR AND NON-CONTACT LIQUID FILLING HEIGHT, AND METHODS

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021216929A1 (en) 2021-10-28
US20230176085A1 (en) 2023-06-08
CN115702354A (zh) 2023-02-14
CA3177253A1 (en) 2021-10-28
AU2021259791A1 (en) 2022-12-15
EP4139692A1 (en) 2023-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9851369B2 (en) Storage and supply for vessel holders
US10705103B2 (en) Tube characterization station
JP7051932B2 (ja) 自動分析装置
US9931644B2 (en) System and method for automated sample preparation
KR100649789B1 (ko) 혈액 검체 검출장치
EP2908952B1 (en) Condensation-reducing sample tube array system
US9135515B2 (en) Automated pelletized sample vision inspection apparatus and methods
WO2014066222A1 (en) Sample processing apparatus and methods
EP3482170B1 (en) Apparatus for processing a laboratory sample, laboratory automation system and method for pipetting a laboratory sample
JP6489982B2 (ja) 自動分析装置用の培養デバイス(incubationdevice)
JP6247953B2 (ja) 検体処理システム
JP2023523593A (ja) サンプル容器における流体レベルの差分測定のためのシステムおよび方法
US11474119B2 (en) Automatic analysis device
EP4370935A1 (en) System and method for efficiently transferring receptacles out of a receptacle storage area
US20210231483A1 (en) Liquid level detection device
CN114653418A (zh) 监测实验室装置的参考点的实验室系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240126