JP2023522465A - 極低温を発生させるための装置および方法、ならびにその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、極低温を発生させるための装置(112)および方法(210)に関する。上記装置(112)は、低温領域(110)と暖温領域(116)とを有する少なくとも1つの冷却ステージ(111)を備え、特に冷却ステージ(111)のために設計される冷却剤混合物が、暖温領域(116)に設けられ、冷却剤混合物は、異なる沸点温度をそれぞれが有する少なくとも2つの成分を有し、少なくとも1つの冷却ステージ(111)で、低温領域(110)は、冷却剤混合物を高圧レベルで冷却ステージ(111)の暖温領域(116)から受容するための高圧側(120)と、冷却剤混合物を冷却ステージ(111)の暖温領域(116)に送るための低圧側(126)とを有する第1の熱交換器(122)と、冷却剤混合物の低圧レベルでの膨張および冷却のために設計される第1の膨張装置(136)と、バッファ容積(140)に配置される、ある割合の冷却剤混合物の冷却および部分凝縮のために設計される第2の熱交換器(148)であって、バッファ容積(140)が、冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように設計される、第2の熱交換器(148)と、冷却ステージ(111)の低圧レベルからのバッファ容積(140)の分離、または低圧レベルへのバッファ容積(140)の接続のために設計される第2の膨張ユニット(150)を備える。本発明は、極低温を発生させるための装置(112)および方法(210)の自律運転を可能にし、装置(112)の各冷却ステージ(111)は、所定の冷却剤混合物によって充填される場合があり、永久的に作動する場合があり、特に冷却ステージでは、冷凍容量が増加する場合があり、一方で、第1の熱交換器(122)の低温端における平行流路間の、当該冷却ステージ(111)の冷媒の不正確な分布が妨げられる場合がある。

Description

本発明は、極低温を発生させるための、特に、15K~120Kの温度での低沸点流体の液化のための、および、15K~90Kの温度への高温超伝導体の冷却のための、装置および方法に関する。しかし、他の用途も可能である。
15K~120Kの温度での低沸点流体の液化もしくは再液化のためか、または15K~90Kの温度への、高温超伝導体の、特に、高温超伝導用途用の電源の冷却のための閉回路冷却は、特に、エネルギー技術および水素技術における多くの用途に重要である。T. Kochenburger, Kryogene Gemischkaelte-kreislaeufe fuer Hochtemperatursupraleiter-Anwendungen [Cryogenic Mixed Refrigerant Circuits for High temperature Superconducting Applications]、博士論文、Karlsruhe Institute of Technology, 2019, ISBN 978-3-8439-3987-4において詳細に説明されているように、この目的のために、極低温で混合した冷媒回路を使用することが優先されている。特に、リンデ-ハンプソンサイクルプロセスによって、120K未満の極低温を達成することが可能である。この場合、所望の冷却が、実際の流体の断熱などのエンタルピー膨張の場合の温度の変化について記述するジュール-トムソン効果によって達成される。冷却が達成されるためには、式(1)によって定義されるジュール-トムソン係数が用いられる。
Figure 2023522465000002
式中、
Figure 2023522465000003
は、一定のエンタルピーHでの圧力pに対する温度Tの偏導関数、したがって、膨張を表し、正の値を有する。この条件は、多くの流体の幅広い状態にわたって満たされるか、または流体の予冷却によって達成され得る。圧力差が大きい場合でも、実際には効率が低い場合にのみ、100Kを超える温度低下が達成可能であるため、120K未満の極低温は、膨張前に内部向流式熱交換器(レキュペレータ)によって流体を予冷却することによって達成される。
リンデ-ハンプソンサイクルプロセスは、流体冷却剤が高圧に圧縮される圧縮機において開始し、ここで下流の冷却器で発生する圧縮のエネルギーが圧縮機の環境に放出される。続いて、冷却剤は、向流式熱交換器で冷却される。好ましくは、膨張弁、スロットルキャピラリ、ダイアフラム、および焼結要素から選択される膨張ユニットにおいて、冷却剤は、低圧レベルまで断熱的に膨張し、正のジュール-トムソン係数μJTが与えられると、ジュール-トムソン効果によってさらに冷却される。続いて、蒸発器において、冷却されるアプリケーション、特に、高温超伝導体から熱流を吸収することが可能である。最後に、冷却剤は、向流式熱交換器で再び周囲温度に加熱された後、圧縮機の方に流されて戻される。このサイクルプロセスが、電源の冷却、または低沸点流体、たとえば水素の液化に使用される場合、冷却剤によって電源または冷却される流体から向流式熱交換器内に熱流も吸収される。
リンデ-ハンプソンサイクルプロセスの効率を向上させるために、サイクルプロセスにおいて、たとえば多段圧縮、多段式熱交換器または膨張用タービンの使用を変更することによって、結果として生じるエントロピーの生成は減少され得る。しかし、結果は、サイクルプロセスのより高い複雑性であり、これは、その実施のための費用の上昇およびサイクルプロセスのより複雑な制御に表れる。
代替的または付加的に、上記冷却剤とは異なる沸点を有する少なくとも1つのさらなる冷却剤を有することによって、冷却剤の熱力学的特性を変更することが可能である。いわゆる「極低温で混合した冷媒回路」では、リンデ-ハンプソンサイクルプロセスは、純粋な物質ではなく、冷媒として広い沸点範囲を有する多成分混合物を用いて実施され、この場合、サイクルプロセスは、主に混合物の二相性領域で行われる。サイクルプロセスが少なくとも2つの冷却ステージの形態で実行される場合、各冷却ステージは、好ましくは、広い沸点範囲を有する専用の多成分混合物を有し得ることで、各冷却ステージにおけるサイクルプロセスが、主にそれぞれの冷却剤混合物の二相性領域で行われる。結果として、冷却剤混合物は、たとえば第1の冷却ステージにおける周囲温度に近づいて、その冷却ステージの暖端でも露点に達することができ、その後、冷却操作中に徐々に凝縮され、沸点を超えた後に、さらに過冷却される。したがって、ジュール-トムソン膨張は、部分的に高い液相率で、部分的に過冷却された形態で行われる。冷却ステージの冷却剤混合物の組成の選択によって、ここでは、好ましくは、向流式熱交換器の流動長全体にわたって、好ましくは、少なくとも1つのさらなる冷却ステージでの冷却剤混合物に対して、または液化または冷却されるガス流に対して、冷却ステージの冷却剤流間の両方で温度差が最小に縮小されるように、当該冷却ステージの冷却剤流の有効熱容量を対向流式熱交換器で制御することが可能である。さらなる態様は、いくつかの冷却剤混合物で発生する2つの液相への流体の分解であり得る。ここでは、極性、フッ素化のレベル、またはそれらの成分の鎖長の点で、2つの液相を区別することが可能である。
ここで克服される必要がある、再循環冷却器と、低沸点流体の液化のための等エンタルピー膨張後の15K~120K、または高温超伝導体の冷却のための15K~90Kとの間の約300Kの温度範囲は、非常に大きいと考えられ得る。サイクルプロセスは、好ましくは、等エンタルピー膨張後、80K~90Kの温度まで1つの冷却ステージにおいて行われ得る。対照的に、15K~90Kの、蒸発器内の温度の場合、サイクルプロセスは、好ましくは、冷却剤の、高沸点成分が凍結することを防止するために、多数のステージ内で行われ得る。多数のステージサイクルプロセスでは、特に、「予冷却ステージ」と呼ばれる上流側冷却ステージが、当該冷却ステージの冷却剤混合物の予冷却の役割を果たすことも可能である。
効率的な冷却を達成するために、冷却ステージで使用される冷却剤混合物の熱力学的特性をそれに応じて調整することが可能である。効率的な冷却剤混合物は、高圧レベルで当該冷却ステージの再冷却温度に近い露点を有する。第1の冷却ステージでの再冷却温度は、典型的には、周囲温度の領域にあるが、多ステージプロセスでの冷却ステージの再冷却温度は、上流の冷却ステージの等エンタルピー膨張によって生成される冷却剤温度の領域にある。冷却ステージの露点温度は、特に、当該冷却ステージの高沸点成分の選択および分率によって影響を受け得る。冷却ステージでの冷却剤混合物の沸点温度は、膨張ユニットでの膨張の高い液相率によってエントロピーの生成を最小限に抑えるために、好ましくは、低圧レベルで冷却温度直下であるべきである。低沸点成分の選択および分率は、ここで、沸点温度に相当な影響を与える。したがって、上記温度範囲での各ケースにおいて、所望の高い効率を達成するために、冷却ステージの冷却剤混合物は、高沸点成分と低沸点成分の両方を含み、その結果、冷却ステージの冷却剤混合物は全体的に沸点範囲が広くなる。そのため、実際に、第1のステージの冷却剤混合物は、より高い沸点およびより低い沸点を有する約4~5の冷却剤を含み、好ましくは、意図した用途に適合する比率で混合される炭化水素およびフッ素化炭化水素から選択され、好ましくは、特に、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、水素、およびヘリウムから選択される。さらなる冷却ステージのために使用され、上流の冷却ステージで過冷却される冷却剤混合物は、実際に、より高い沸点およびより低い沸点を有する約2~4の冷却剤を含む場合があり、意図した用途に適合する比率で混合され、ここで、当該冷却ステージの温度で凍結することができる成分は、各ケースで選択されない。
さらに、熱伝達の小さな勾配は、向流式熱交換器における高効率に寄与する。しかし、小さな勾配は、同時に、特定のエネルギーの伝達のために大きい面積を必要とする。実際には、コンパクト性および伝熱面積に関する要求は、多数の平行流路の微細構造を有する微細構造熱交換器によって実現され得る。しかし、ここでは、特に冷却剤の二相状態の場合に、熱交換器の低温端において冷却剤の不均衡分布が存在し得る。極低温用途では、特に、相互に平行な配置における複数の要素は、異なる速度で冷却する場合に不均衡分布が存在する。より高温の要素と同じ圧力降下を有する、より低温の要素では、より高い流体密度は、より大きい質量流量につながり、その結果として、要素はなお、より急速に冷却することで、より高温の要素を通る流れがほとんど存在せず、よって、熱交換器の一部は、最終的に、熱伝達にほとんど関与しない。
この問題を解決するために、約300Kの周囲温度で開始する冷却は、まず、熱交換器の低温端で液化する、専ら高沸点成分を含む冷却剤混合物を使用することによって実現されている。このように、液体冷却剤によって、低圧側での向流式熱交換器のすべての平行な入口流路を満たすことが可能であり、これにより、熱交換器の低温端での冷却剤の不均衡分布が回避される。当該装置の冷却の増長によって、低沸点成分が冷却剤混合物へ段階的に加えられていることで、熱交換器の最適な運転が、熱交換器の低温端での冷却剤の不均衡分布のない極低温の場合にも、その後に可能である。しかし、この解決策の欠点は、冷却剤混合物内への、さらなる成分の段階的な手動混合である。
極低温を発生させるための装置および方法、ならびにその使用は、米国特許第6595009号明細書、米国特許第5063747号明細書、米国特許出願公開第2006/026968号明細書、米国特許出願公開第2005/0223714号明細書、および米国特許第6666046号明細書によって知られている。
そこから前進して、本発明の目的は、先行技術の詳細に説明されている欠点および制約を少なくとも部分的に解消する、極低温を発生させるための装置および方法、ならびにその使用を提供することである。
特に、極低温の発生のための装置および方法の自律運転は、当該装置が、所定の冷却剤混合物によって持続的に充填および作動され得るように可能にされるものである。ここで実現されるべきことは、特に冷却ステージにおける冷凍性能における向上、および向流式熱交換器の低温端における平行流路間の、冷却剤の不均衡分布の回避である。
本発明の目的は、独立請求項の特徴に応じて、極低温を発生させるための装置および方法によって、ならびにその使用によって達成される。個々にまたは任意の組み合わせで実施可能である有利な実施形態が、従属請求項に記載されている。
「有する」、「持つ」、「備える」、「含む」という用語、またはそれらの文法上の変形は、非排他的な方法で以下に使用される。したがって、これらの用語は、これらの単語によって導入される特徴以外にさらなる特徴が存在しない状況および1つまたは複数のさらなる特徴が存在する状況の両方に関連し得る。たとえば、「AはBを有する」、「AはBを持つ」、「AはBを備える」、または「AはBを含む」という表現は、B以外に、Aにさらなる要素が存在しない状況(すなわち、AがBのみからなる状況)、および、Bに加えて、1つまたは複数の要素、たとえば要素C、要素CおよびD、またはさらなる要素がAに存在する状況の両方に関連し得る。
さらに、「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」という表現、ならびにこれらの表現の文法上の変形は、1つまたは複数の要素または特徴に関連して使用され、要素または特徴が1回または1回を超えて提供され得るという事実を表現するように意図される場合に、概して、1回、たとえば特徴または要素の第1の導入時に使用されることが指摘される。特徴または要素の任意の続く新しい言及において、対応する「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」という表現は、概して、再び使用されないが、これは、特徴または要素が1回または1回を超えて提供され得る可能性を制限するものではない。
さらに、「好ましくは」、「特に」、「たとえば」という表現、または同様の表現は、代替実施形態を制限することなく、随意の特徴と併せて使用される。たとえば、これらの表現によって導入される特徴は随意の特徴であり、これらの特徴によって、請求項、特に、独立請求項の保護範囲を制限する意図はない。たとえば、本発明は、当業者が理解するように、さまざまな構成を使用して実施することもできる。同様に、「本発明の一実施形態では」または「本発明の一実施例では」によって導入される特徴は、随意の特徴であると理解され、それによって代替構成または独立請求項の保護範囲が制限されることはない。さらに、これらの導入表現は、随意の特徴または随意でない特徴であるかにかかわらず、それによって導入される特徴を他の特徴と組み合わせるオプションのいずれにも影響を与えるものではない。
第1の態様では、本発明は、極低温を発生させるための装置に関する。極低温を発生させるように構成される当該装置は、「冷凍システム」とも呼ばれ得る。「極低温」との表現は、ここでは、10Kから、好ましくは15Kから最大120Kまでの、好ましくは90Kまでの温度を包含する。
極低温を発生させるための装置は、ここでは、少なくとも1つの冷却ステージを備え、少なくとも1つの冷却ステージのそれぞれは、低温領域および暖温領域を有する。「暖温領域」は、ここでは、低温領域と比較して、より高い温度を有する、装置の第1の部分領域を指す。少なくとも2つの冷却ステージの場合、当該装置は、下流の冷却ステージの暖温領域の少なくとも一部分が上流側ステージの低温領域に対応し得るように設計され得る。好ましくは、「予冷却ステージ」とも呼ばれる、冷却ステージの暖温領域は、周囲温度用に構成され、通常、少なくとも周囲温度に保たれるが、たとえば最大150℃までの、より高い温度が特に圧縮機内で生じ得る。「周囲温度」との表現は、ここでは、273Kの、好ましくは288Kの、より好ましくは293Kの、最大、313Kまでの、好ましくは303Kまでの、より好ましくは298Kまでの温度に関する。
対照的に、「低温領域」は、極低温用に構成され、極低温を発生させる役割を果たすことが意図される装置内の冷却ステージのさらなる部分領域を指す。「極低温」との用語の上記定義が参照される。特に、低温領域を極低温にし、それを極低温において保つために、低温領域は、クリオスタット、好ましくは真空絶縁クリオスタット内に導入される。しかし、他のタイプのクリオスタットも可能である。
当該冷却ステージのそれぞれの暖温領域では、冷却剤混合物は、各ケースに付与され、「冷却剤」との用語は、各ケースにおいて、好ましくは、当該冷却ステージの低温領域内に入る時点で、正のジュール-トムソン係数μJT>0を有し、したがって、リンデ-ハンプソンサイクルプロセスの冷却ステージ内で極低温を発生させる手段としての使用に好適である不活性流体に関する。最初に述べたように、「冷却剤混合物」との用語は、冷却剤の少なくとも2つの成分の混合物を指し、ここで、成分の少なくとも2つは異なる沸点温度を有する。特に、約300Kから下がって15K~90Kの上述の温度範囲で冷却する場合に高い効率を達成することができるように、各ケースにおけるそれぞれの冷却ステージ用の冷却剤混合物は、高沸点成分および低沸点成分の両方を含み、その結果として、冷却剤混合物は、全体的に「広沸点」と説明され得る。したがって、好ましくは、各冷却ステージの冷却剤混合物は、少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つ、より好ましくは、少なくとも4つ、最大8つ、好ましくは、最大6つ、好ましくは、最大5つの冷却剤を含み、ここで、冷却剤の少なくとも1つは高沸点成分であり、少なくとも1つのさらなる冷却剤は低沸点成分である。「高沸点」との用語は、それぞれの冷却ステージの低温領域に入ったときの温度である沸点を有する流体に関する。「低温領域」との表現については、上記の定義が参照される。「低沸点」との用語は、それぞれの冷却ステージでの高沸点成分の温度よりも低い温度である沸点を有する流体に関する。それぞれの冷却ステージでの冷却剤混合物の最低沸点成分は、それぞれの冷却ステージの等エンタルピー膨張後の温度よりも低い沸点温度を有し、したがって、特に、極低温であり得る。「極低温」との表現については、上記の定義が参照される。特に、予冷却ステージでは、少なくとも1つの高沸点成分を好ましくは炭化水素およびフッ素化炭化水素から選択することがここで可能であり、一方で、少なくとも1つの低沸点成分は、好ましくは、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、水素、およびヘリウムから選択され得る。先行する予冷却ステージによって予冷却されるさらなる冷却ステージ用の冷却剤混合物は、好ましくは、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、水素、およびヘリウムから選択される冷却剤を含む場合があり、これらは、好ましくは、適切な用途に適合する比率で混合され、当該冷却ステージ内の温度で凍結し得る、各ケースにおける成分を回避することが優先される。
本発明によれば、極低温用に構成され、極低温を発生させる役割を果たすことが意図される少なくとも1つの冷却ステージの低温領域は、少なくともクリオスタット内に、特に真空絶縁クリオスタット内に導入される、後述の装置、すなわち、
冷却ステージの暖温領域からの、高圧レベルでの冷却剤混合物の受容のための高圧側と、冷却ステージの暖温領域への、冷却剤混合物の放出のための低圧側とを有する第1の熱交換器と、
低圧レベルへの冷却剤混合物の膨張および冷却のために構成される第1の膨張ユニットと、
バッファ容積に配置される冷却剤混合物の一部の冷却および部分凝縮のために構成される第2の熱交換器であって、バッファ容積が、冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成される、第2の熱交換器と、
冷却ステージの低圧レベルからのバッファ容積の分離、または冷却ステージの低圧レベルへのバッファ容積の接続のために構成される第2の膨張ユニットと
を備える。
さらに、少なくとも1つの冷却ステージの低温領域は、同様に好ましくは、クリオスタット内に、特に、真空絶縁クリオスタット内に設置される後述のさらなる装置、すなわち、
アプリケーションを冷却するように構成される第3の熱交換器と、
二相冷却剤混合物を液相および気相に分離し、第1の熱交換器の低圧側で、液相および気相それぞれを別個に供給するように構成される相分離器と、
冷却ステージの低圧側の圧力をバッファ容積内放出するように構成される第3の膨張装置と、
下流の冷却ステージからのさらなる冷却剤混合物の予冷却および加熱のための、第1の熱交換器内の少なくとも1つのさらなる高圧側および少なくとも1つのさらなる低圧側と、
液化される気流の冷却および液化のための、第1の熱交換器内のさらなる物質の流れと、
当該装置と任意的に存在するさらなる装置との間の冷却剤混合物の循環のために構成される導管と
を備える場合がある。
まず、当該冷却ステージの低温領域は、特に、向流式熱交換器として構成される第1の熱交換器を備える。「熱交換器」との用語は、基本的には、物質の少なくとも1つの高圧流から物質の少なくとも1つの低圧流への熱エネルギーの伝達をもたらすように構成される任意の構成のユニットを指す。「熱エネルギー」との用語は、ここでは、それぞれの物質の流れにおけるエネルギーに関し、これは、特に、当該物質の流れの関数として記述され得る。本発明に関連して、物質の少なくとも1つの高圧流および物質の少なくとも1つの低圧流の両方は、それぞれの冷却ステージ用に、ここで使用される冷却剤混合物を含み、ここで、物質の流れは、(1つまたは複数の)冷却剤混合物の温度が互いに異なる。最低レベルでの物質の少なくとも1つの低圧流は、各ケースにおいて、熱交換器の各セクションで最も低い温度を有し、その後、予冷却のための随意の上流ステージの物質の少なくとも1つの低圧流の温度を有する。物質の少なくとも1つの高圧流は、熱交換器の各セクションにおいて物質の少なくとも1つの低圧流の温度よりも高い温度を有する。また、「向流式熱交換器」との用語は、物質の高圧流が物質の低圧流の方向とは反対の方向を想定する、特定のタイプの熱交換器に関する。したがって、有利には、物質の特に低温の流れが、物質の特に温暖の流れと交わることが可能であり、それによって、物質の少なくとも1つの高圧流から物質の少なくとも1つの流れへの熱エネルギーの伝達が、最大効率でなされ得る。
したがって、当該冷却ステージの低温領域によって本発明に従って包含される第1の熱交換器は、「高圧側」と呼ばれる第1のサブ領域および「低圧側」と呼ばれる第2のサブ領域を有し、高圧側は、当該冷却ステージの温暖領域から冷却剤混合物および随意にガス流を受容するように構成され、当該冷却ステージの温暖領域に冷却剤混合物を放出するように構成される。したがって、関連する温暖領域から高圧側に供給される冷却剤混合物は、関連する温暖領域への放出のために低圧側に供給される冷却剤混合物と比較して、より高い温度を有する。結果として、低圧側に供給される冷却剤混合物は、関連する温暖領域から高圧側に供給される冷却剤混合物および随意に供給されるガス流の冷却に大きく寄与し、優先的に使用される向流式熱交換器を介する熱エネルギーの伝達は、より効率的になされ得る。当該ステージの高圧側からの熱エネルギーに加えて、当該ステージの低圧側の冷却剤混合物は、物質のさらなる流れから、たとえば下流の冷却ステージの高圧側からか、または冷却または液化されるガス流の冷却または液化から熱エネルギーを吸収し得る。
冷却剤混合物は、高圧側において高圧レベルで第1の熱交換器に入り、一方で、冷却剤混合物は、低圧側において低圧レベルで提供される。「高圧レベル」との表現は、ここでは、付随する冷却剤混合物がさらされる圧力レベルを指し、その圧力は、低圧側に供給される冷却剤混合物がさらされる圧力値を超える値を有する。特に、ここでの冷却ステージの高圧レベルは、1バール、好ましくは、10バール、より好ましくは、25バール、最大150バールまで、好ましくは、25バールまで、より好ましくは、20バールまでの絶対圧力を有する場合があり、一方で、冷却ステージの低圧レベルは、100ミリバール、好ましくは、1バール、より好ましくは、2バール、最大50バールまで、好ましくは、10バールまで、より好ましくは、5バールまでの絶対圧力を有し得る。しかし、特に、それぞれの冷却ステージに使用される冷却剤混合物に応じて、高圧レベルと低圧レベルの両方について他の値も可能である。
さらに、当該冷却ステージの低温領域は、低圧レベルまでの冷却剤混合物の膨張および冷却のために構成される第1の膨張ユニットを含む。ここで、正の値を仮定した式(1)によって定義される冷却剤混合物のジュール-トムソン係数μJTを用いた、好ましくは、ジュール-トムソン効果を介する冷却剤混合物の所望の冷却を達成することが可能である。したがって、第1の膨張ユニットは、第1に、高圧レベルから低圧レベルへの、冷却剤混合物が曝される圧力の低下の効果を有し、第2に、冷却剤混合物の所望のさらなる冷却の効果を有し。ここで、第1の膨張ユニットは、好ましくは、膨張弁、スロットルキャピラリ、ダイアフラム、および焼結体から選択され得る。しかし、異なる膨張ユニットの使用も考えられる。
本発明によれば、少なくとも1つの冷却ステージの低温領域は、バッファ容積内に存在する、冷却剤混合物の一部の冷却のために、および冷却剤混合物の一部の部分凝縮のために構成され、バッファ容積が、冷却剤混合物の循環のための導管に対して、バッファ容積内に存在する冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成される第2の熱交換器を備える。この目的で、バッファ容積は、
第1の好ましい実施形態では、暖温領域にあり、低温領域に存在し、第2の熱交換器に熱結合される第2の容積に導管を介して接続されるか、
または、
さらなる好ましい実施形態では、第2の熱交換器とともに、低温領域に配置される
少なくとも1つのバッファ容器を備え得る。
基本的には、「バッファ」、「バッファ容器」、または「バッファ容積」との用語は、特に、特定の目的で任意の容積の物質を提供するように構成される貯蔵所に関する。本発明の関連において、バッファ容積は、冷却剤混合物を受容または放出するように構成されている容積を含み、冷却剤混合物は、冷却剤混合物によって発生する圧力に応じて受容または放出され、それにより、冷凍システム内の圧力が固定値範囲内に保たれ、特に、まさに実質的に一定に保たれる場合がある。このように、特に「冷凍システム」とも呼ばれる、極低温を発生させるための装置内のいかなる、許容を越える余剰圧力も阻止することが可能である。特に冷凍システムの停止の場合であって、その場合において、圧力の平衡化および温度の平衡化のいずれもが行われる場合には、内部容積のために、冷却剤混合物の大部分がバッファ容器内で気体状態になる可能性があり、一方で、冷却剤混合物の残余の部分はパイプラインと熱交換器に分配される。この場合、装置の充填に対応する、冷凍システムの全ての部分内の冷却剤混合物の等しい平均組成が存在する。
先行技術によって知られている冷凍システム内のバッファ容器は、一般に、特に、第1に、バッファ容器の容易なアクセス性を可能にするために、第2に、バッファ容器の、およびその中に存在する物質の冷却を回避するために、特に、予冷却ステージの、暖温領域に配置されるが、本発明によるバッファ容器は、低温領域内に存在する第2の熱交換器とともに低温領域内に配置されるか、または暖温領域内に配置され、導管を介して、低温領域内に存在する容積および第2の熱交換器に接続される。これは有利には、このように、本装置による冷却の効率をさらに向上させるために、バッファ容積内の当該部分の冷却剤混合物の冷却および部分凝縮のための第2の熱交換器の設定を可能にする。
好ましい実施形態では、暖温領域内に存在するバッファ容器は、第2の熱交換器に接続されている、低温領域内に存在する第2の容積に導管を介して接続される場合があり、それとともに共通のバッファ容積を形成する場合がある。さらなる好ましい実施形態では、第2の熱交換器は、低温領域内に存在するバッファ容器内に一体化される場合があり、「一体化される」との用語は、バッファ容器が第2の熱交換器を全部包含し、バッファ容積が(バッファ容器の容積)-(第2の熱交換器の容積)に対応するように、第2の熱交換器がバッファ容器内に導入されることを示す。
本発明の特に好ましい実施形態では、第2の熱交換器は、少なくとも1つの凝縮成分を付与するために、当該冷却ステージのバッファ容積内の冷却剤混合物の成分のうちの少なくとも1つの部分凝縮のために構成される。「部分凝縮」との用語は、ここでは、気体状態から液体状態への、当該冷却ステージのバッファ容積内の冷却剤混合物の複数の成分のうちの少なくとも1つの一部分の変換を指し、一方、「凝縮成分」との用語は、当該冷却ステージのバッファ容積内の、液体状態にある、冷却剤混合物の成分の一部分を記述する。この特に好ましい実施形態では、したがって、第2の熱交換器は、凝縮器の形態で提供される場合があり、その場合には、少なくとも1つの凝縮成分は、そこから蒸発のエンタルピーを引き出すことによって生成され、それは、当該冷却ステージの低圧レベルにおいて、循環する冷却剤混合物に供給され得る。この特に好ましい実施形態では、バッファ容積は、特に、第1の膨張装置内で冷却され、当該冷却ステージ用に提供される冷却剤混合物が、バッファ容積内の冷却剤混合物によって包含される、複数の高沸点成分のうちの少なくとも1つのみが、まず、すなわち、特に冷却ステージの開始時に、バッファ容積内の冷却剤混合物から凝縮しよって、バッファ容積内に存在する液相の凝縮成分を形成するように、第2の熱交換器に入るように構成され得る。
この特に好ましい実施形態では、極低温を発生させるための本装置は、少なくとも第2の膨張装置、特に第2の膨張弁をさらに備える場合があり、第2の膨張装置は、好ましくは、まず、特に、少なくとも1つの、高沸点成分を含む少なくとも1つの凝縮成分の、低圧レベルにおける、バッファ容積から、冷却剤混合物の循環の役割を果たす導管内への段階的または連続的な供給のために構成され得る。ここでは、特に、バッファ容積と、それを通って、循環する冷却剤混合物が第2の熱変換器の下流側で流れるその導管との間に、第2の膨張装置が配置されることが可能である。このように、まず、すなわち、特に、冷却ステージの開始時において、循環する冷却剤混合物内の、高沸点成分の濃度の自動的な増加が存在し得る。したがって、当該冷却剤混合物のジュール-トムソン係数μJTを増加させることが可能であり、それは、冷凍システムの冷凍性能の全体的な向上につながり得る、冷却剤混合物のより顕著な冷却をもたらす。このように、流れ方向において下流側に配置される、本装置の第2の熱交換器、および、低温領域内の装置を、先行技術によって知られている冷凍システムと比較して冷凍出力が徐々に増加する状態で冷却することが可能である。冷却運転の開始時における、向上した冷凍性能は、特に、冷却されるべき材料の熱容量が冷却運転の開始時に高く、その後に、使用される材料のデバイ温度との関係で、温度の3乗とともに低下するので、極低温用途において有利である。
この特に好ましい実施形態では、バッファ容積はまた、有利には、第1の膨張装置内で冷却される冷却剤混合物が冷却剤混合物のさらなる成分、特に、少なくとも1つの、低沸点成分が、当該冷却ステージ用にバッファ容積内に提供される冷却剤混合物から徐々に、次第に低い沸点温度で凝縮するように、第2の熱交換器に、すなわち、特に、冷却ステージにおいて、その後に入り続けるように構成され得る。したがって、バッファ容積内に存在する液相が優先的に、少なくとも1つのさらなる凝縮成分を吸収し、第2の膨張装置を介して、それを低圧レベルにおいて冷却剤混合物に徐々に供給することが可能であり、それは、すなわち、特に、冷却ステージにおいて、その後に、バッファ容積内の冷却混合物内の、高沸点成分の濃度の徐減少およびバッファ容積内の冷却混合物内の低沸点成分の濃度の徐増加をもたらす。低圧レベルにおいて冷却剤混合物を循環させる役割を果たす導管への、第2の膨張装置を介した、バッファ容積内に存在する液相の供給は段階的または連続的であり得る。このように、まず、静止時における冷却ステージ内の、平衡した濃度から、冷却運転の開始時に、当該冷却ステージの冷却剤混合物内の高沸点成分の濃度を自動的に増加させ、次いで、徐々に、すなわち、特に、冷却ステージにおいて後に、当該冷却ステージの冷却剤混合物内の、高沸点成分の濃度を低下させ、所望の冷却が行われ、および冷却ステージが終了するまで、当該冷却剤混合物内の、低沸点成分の濃度を徐々に増加させることが可能である。したがって、冷却ステージの終了に達する場合、第2の膨張装置は、本装置の定常状態運転では、開放状態に留まるか、または閉鎖され得る。
この特に好ましい実施形態では、したがって、バッファ容積は、極低温用装置の所望の自律運転であって、上記装置が、それぞれの冷却ステージ用に構成される所定の冷却剤混合物によって、随時、持続的に充填および作動され、当該冷却ステージ内の循環する冷却剤混合物が、冷却ステージの開始時に充填に対応する濃度を有し、その後に、バッファ容積からの高沸点成分の供給の結果として、高沸点成分のより高い濃度を有し、それは、徐々に、すなわち冷却ステージの進行中に、低沸点成分の濃度を優先して、低下し得る、極低温用装置の所望の自律運転を可能にするように構成され得る。
本発明のさらなる同様に特に好ましい実施形態では、極低温を発生させるための本装置内の当該冷却ステージの低温領域は、バッファ容積内に冷却ステージの低圧側の圧力を放出するように構成される第3の膨張装置も有し得る。第3の膨張装置は、ここでは、特に、低圧側の圧力がバッファ容積内よりも大きい場合にのみ、開放する入口側を有する逆流防止器として構成され得る。この場合、第3の膨張装置は特に逆流防止弁、逆流防止フラップ、溢れ弁、および安全弁から選択され得る。しかし、第3の膨張装置用の別の構成も考えられる。
本発明のさらなる同様に特に好ましい実施形態では、極低温を発生させるための本装置内の当該冷却ステージの低温領域は、アプリケーションの冷却のために構成される第3の熱交換器も備え得る。「アプリケーション」との用語は、ここでは、基本的には、物質または成分に関し、その温度は、「冷凍システム」とも呼ばれ得る、極低温を発生させるための本装置を使用することによって、上記定義の極低温に低下され得る。本装置は、ここでは、15K~120Kの温度での低沸点流体の液化か、または、高温超伝導体もしくは少なくとも1つの高温超伝導体を含む成分の冷却に、特に好適である。「高温超伝導体」との表現は、ここでは、少なくとも1つの超伝導材料に関し、その超伝導性は、特に15Kより上の温度において生じる。しかし、他の物質または成分も同様に、アプリケーションとしての役割を果たし得る。
好ましい実施形態では、第3の熱交換器は、蒸発器として実施され得る。「蒸発器」との用語は、ここでは、基本的には、物質および/または液体成分の環境から引き出され得る、蒸発のエンタルピーが必要である、物質の液体成分を少なくとも部分的に液体状態から気体状態にするために構成されるユニットを指す。本発明の関連において、特に蒸発器として構成される第3の熱交換器内の冷却剤混合物の少なくとも1つの成分を蒸発させることが可能であり、その場合には、その目的で必要な、蒸発のエンタルピーは、冷却されるべきアプリケーション、特に、液化されるべき高温超伝導体または気流から得られ得る。
本発明のさらなる同様に特に好ましい実施形態では、極低温を発生させるための本装置内の当該冷却ステージはまた、二相が第1の熱交換器の低圧側を介して別個の低圧流として流れ得るような、当該冷却剤混合物の気相からの、凝縮される液相の分離のために構成される相分離器を有し得る。「相分離器」との用語は、基本的には、物質の少なくとも二相を、互いに、特に液相と、気相を分離するように構成されるユニットを指す。本発明の関連において、相分離器は、特に、冷却剤混合物からの少なくとも1つの液体成分を液体低圧の物質の流れとして直接、第1熱交換器の低圧側へ、当該冷却ステージの暖温領域から高圧側で供給される冷却剤混合物の冷却にそこで顕著に寄与し、別個の気体低圧流としての少なくとも1つの気体成分が同様に第1熱交換器に直接および液体低圧流と並列に入り、高圧側で供給される冷却剤混合物の冷却に同様に寄与するために供給するように構成され得る。このように、当該装置は、冷却ステージ中および定常状態運転中に、低圧レベルにおいて流れる冷却剤混合物の二相状態の場合に、当該冷却ステージの冷却剤混合物の低温液体成分が、均質に第1の熱交換器の低圧側に入る場合があり、それは、当該冷却ステージの暖温領域から第1の熱交換器に入る高温冷却剤混合物の冷却の効率をさらに向上させ得るように構成される。
第1の熱交換器が、多数の平行微細構造流路を有する微細構造熱交換器の形態で構成される、最初に説明されたケースでは、ここでは、平行配置でのストランドが、同じ速度で冷却し得るので、冷却剤混合物のいかなる不均衡分布も、熱交換器の低温端において生じる可能性はない。これは、約300Kの周囲温度で始まる第1の冷却ステージ内に自動的にまず生成され、提供される冷却混合物は、主として、熱交換器の低温端で液化され得る高沸点成分を含む。このように、液体冷却剤によって向流式熱交換器からの液体低圧気流用のすべての平行入口流路を満たすことが可能であり、その結果として、熱交換器の低温端での冷却剤の不均衡分布を回避することが可能である。本装置の冷却の増長によって、低沸点成分が、本発明により冷却剤混合物に段階的に自動的に加えられることで、第1の熱交換器は、熱交換器の低温端での冷却剤の不均衡分布なしで、極低温においても、その後に最適に作動され得る。付加的な第3の熱交換器がアプリケーションの冷却に使用され、部分蒸発がその中で生じることで、冷却剤混合物の二相状態がそれから出る時点で生じる場合、相分離器および第1の熱交換器内の別個の低圧の物質の流れは、同様に、不均衡分布を防止し、高圧側の最適な冷却が実現される。このタイプの構成は、好ましくは、同様に、装置の複数の下流側冷却ステージのうちの1つにおいて構成され得る。これは、特に、これが極低温を発生させるための装置の自律運転を可能にする点で有利である。
さらなる態様では、本発明は、特に、極低温の発生のための、本明細書中で説明される装置を使用して実施され得る、極低温を発生させるための方法に関する。本プロセスは、ある容積の当該冷却剤混合物について、必要な限り長い間、好ましくは、順序a)、b)、c)、d)、およびe)を有するサイクルプロセスとして実施され得るプロセスステップa)~e)を含む。当該方法は、好ましくは、規定される順序で当該冷却ステージ用のさらなる容積の冷却剤混合物によって、各ケースにおいて、上記方法が、先行して提供される容積の冷却剤混合物についてステップa)の実施中または実施後に、さらなる容積の冷却剤混合物と並列に、新たに実施され得る。
極低温を発生させるための本方法の個々のステップは、以下の通りである。
a)冷却ステージの暖温領域から第1の熱交換器の高圧側に高圧レベルで極低温を発生させるための装置の冷却ステージのために構成される冷却剤混合物を導入するステップであって、冷却剤混合物が、異なる沸点温度を有する少なくとも2つの成分を有する、冷却剤混合物を導入するステップ、
b)第1の膨張ユニットを使用することによって、低圧レベルで冷却剤混合物を膨張および冷却するステップ、
c)低圧レベルで、冷却剤混合物に熱エネルギーを放出することによって、第2の熱交換器を使用することによって、バッファ容積に配置される冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分を冷却および部分凝縮するステップであって、バッファ容積が、冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成される、冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分を冷却および部分凝縮するステップ、
d)低圧レベルで、バッファ容積から第2の膨張ユニットを介して冷却剤混合物に、定常運転状態、またはバッファ容積と低圧レベルとの間で圧力の等化が実現されるまで凝縮される液相を供給するステップ、
e)第1の熱交換器の低圧側から冷却ステージの暖温領域に冷却剤混合物を放出するステップ。
さらに、極低温を発生させるための本方法は任意的には、以下のステップf)およびg)、を備える場合があり、ステップf)およびg)は好ましくは、ステップc)およびe)間にあり、ステップd)は、ステップf)に先行し、ステップf)に後続し、またはステップg)に後続する場合がある。
f)第3の熱交換器を使用することによって、アプリケーションを冷却するステップ、
g)低圧レベルで、二相冷却剤混合物を液相および気相に分離し、第1の熱交換器の低圧側で、第1の低圧流、および気相を第2の低圧流に分離される液相を別個に供給するステップ。
ステップa)では、高圧レベルにおける冷却剤混合物が、極低温を発生させるための装置の、特に、極低温を発生させる、本明細書中で説明される上記装置の冷却ステージの暖温領域から第1の熱交換器、好ましくは向流式熱交換器の高圧側内に導入され、その結果として、当該冷却剤混合物が、冷却ステージの暖温領域と比較して、より低い温度に冷却される。冷却は、ここでは、第1の熱交換器、好ましくは、向流式熱交換器の低圧側内に、ステップd)において導入される、既に先行して使用された容積の冷却剤混合物を使用することによって実現される。上述されるように、冷却剤混合物は、異なる沸点温度を有する少なくとも2つの成分を含む。
ステップb)では、冷却剤混合物は、第1の膨張ユニットを使用することによって、低圧レベルに膨張および冷却され、その結果として、冷却剤混合物は、その時点で、低圧になり、第1の熱交換器から出る時点と比較して、より低温になる。
本発明によれば、ステップc)では、バッファ容積内に存在する冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分が、第2の熱交換器を通って流れる冷却剤混合物への熱エネルギーの放出により、第2の熱交換器を使用することによって、低圧レベルに冷却および部分凝縮され、それは、第1の膨張ユニットの後に第2の熱交換器を通って流れ、それは、特に、バッファ容積の底部において、少なくとも1つの高沸点成分を有する液相を形成する。
本発明によれば、さらに、以下のステップd)が実施され、ステップd)では、凝縮された液相が、低圧レベルで冷却剤混合物に段階的にまたは連続的に第2の膨張ユニットを使用することによって、バッファ容積から、定常運転状態、またはバッファ容積と低圧レベルとの間の圧力の等化が実現されるまで供給される。このように、冷却運転の開始時に、ステージの冷却剤混合物内の高沸点成分の濃度を増加させ、よって、より高い冷却性能を実現することが可能であり、一方で、ステージからの冷却剤混合物内の低沸点成分のより高い濃度、よって、より低い温度、好ましくは極低温が、冷却運転の終了時に向けて、および定常運転中に実現され得る。
本実施形態では、低圧レベルにおける冷却剤混合物の循環のための導管内への少なくとも1つの凝縮成分の供給は、当該冷却剤混合物内の成分の流濃度の変化をもたらし得る。この冷却剤混合物内の成分の流濃度の変化は、好ましくは、ここでは、冷却剤混合物の少なくとも1つの高沸点成分、次第に度を増して、冷却剤混合物の少なくとも1つの低沸点成分が、凝縮されるように行われ得る。
ステップe)では、冷却剤混合物が、その後に、第1の熱交換器の低圧側から冷却ステージの暖温領域へ放出されるが、ここでは、第1の熱交換器、好ましくは向流式熱交換器を使用することによって、初めて、ステップa)において提供されるさらなる容積の冷却剤混合物を冷却するために使用され得る。
本方法の好ましい実施形態では、さらなるステップf)では、アプリケーションが、第3の熱交換器を使用することによって冷却され得る。既に上述されたように、アプリケーションは、特に、好ましくは15K~120Kの温度での低沸点流体の冷却もしくは液化、または、好ましくは15K~90Kの温度への高温超伝導体もしくは少なくとも1つの高温超伝導体を有する成分の冷却を含み得る。
本方法のさらなる同様に好ましい実施形態では、好ましくは、上述のサイクルプロセス中に、ステップg)が付加的に行われる場合があり、ステップg)では、低圧レベルにおける二相冷却剤混合物の分離が、好ましくは、別個の低圧の物質の流れとして第1熱交換器へ供給される場合があり、よって、低圧側で第1の熱交換器を介して、並列に別個に流れ得る液相および気相への相分離器を使用することによって行われる場合があり、それは、均質の流れおよび冷却、ならびに、第1の熱交換器の高効率を保証し得る。
さらに、極低温を発生させるための本方法は任意的には、特に、
第1の熱交換器内の少なくとも1つのさらなる高圧側および少なくとも1つのさらなる低圧側で、下流側冷却ステージからのさらなる冷却剤混合物を予冷却および加熱するステップ、
第1の熱交換器内で、さらなる物質の流れにおいて液化されるべき気流を冷却または液化するステップ
から選択される、少なくとも1つのさらなるステップを含み得る。
本方法に関するさらなる詳細については、本発明の装置の説明が参照される。
更なる態様では、本発明は、極低温を発生させるための装置の使用に関する。既に上述されたように、上記使用は、より好ましくは、15K~120Kの温度での低沸点流体の液化、および、15K~90Kの温度への高温超伝導体の冷却から選択され得る。
本使用に関するさらなる詳細については、本発明の装置の説明が参照される。
本発明のさらなる詳細および特徴は、特に、従属請求項と併せて、以下の好ましい実施例の説明から明らかになる。ここでは、それぞれの特徴を、単独で、または2つまたはそれ以上を組み合わせて実施することが可能である。しかし、本発明は、実施例に限定されない。実施例は、以下の図面に概略的に示されている。これに関連して、図面中の同一の参照番号は、同じであるか、もしくは同じ機能を有する要素、またはそれらの機能に関して互いに対応する要素を示している。
個々の図面は、以下を示している。
極低温の発生のための、本発明の装置の好ましい実施例の低温領域の各ケースにおける概略図である。 極低温の発生のための、本発明の装置の好ましい実施例の低温領域の各ケースにおける概略図である。 極低温の発生のための、本発明の装置の好ましい実施例の低温領域の各ケースにおける概略図である。 極低温の発生のための、本発明の装置の好ましい実施例の低温領域の各ケースにおける概略図である。 極低温の発生のための、本発明の装置の好ましい実施例の低温領域の各ケースにおける概略図である。 極低温の発生のための、本発明の方法の好ましい実施例の概略図である。
図1~5はそれぞれ、「冷凍システム」とも呼ばれ得る、極低温の発生のための装置112の冷却ステージ111の低温領域110の好ましい実施例の概略図を示している。上述されているように、「極低温」との表現は、10Kの、好ましくは15Kの、最大、120Kまでの、好ましくは90Kまでの温度に関する。冷却ステージ111の低温領域110は、好ましくは、真空絶縁クリオスタット114内に導入されている。
低温領域110とともに、装置112の冷却ステージ111は、低温領域110と比較して、より高い温度を有する暖温領域116も備える。図1~5それぞれに示される装置112は、1ステージ構成であり、よって、低温領域110および暖温領域116を有する、厳密に1つの冷却ステージ111を備える。図1~5の実施例では、冷却ステージ111の暖温領域116は、好ましくは、周囲温度用に構成されており、通常、周囲温度に保たれている。「周囲温度」との用語については、上記定義が参照される。
暖温領域116では、冷却ステージ111用に構成される少なくとも2つの冷却剤成分の混合物を含む冷却剤混合物が提供され、上記複数の成分のうちの少なくとも2つは異なる沸点温度を有する。周囲温度から極低温への、冷却剤混合物の冷却における最大効率を実現し得るためには、少なくとも1つの、高沸点成分、および、少なくとも1つの、低沸点成分をいずれも備える、広い沸点範囲を有する冷却剤混合物が使用される。上述のように、少なくとも1つの、高沸点成分は、好ましくは、炭化水素およびフッ素化炭化水素から選択され得る一方、少なくとも1つの、低沸点成分は、好ましくは、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、水素、およびヘリウムから選択され得る。しかし、他の物質も可能である。
高温冷却剤混合物は、図1の説明図では向流式熱交換器124として実施される第1の熱交換器122の高圧側120内に開放する供給管118を使用することによって、暖温領域116から低温領域110内に高圧レベルで導入される。さらに、第1の熱交換器122は、ドレン128を使用することによる、暖温領域116への、低温冷却剤混合物の放出用に設計される低圧側126を有している。したがって、高圧側120で暖温領域116から供給される高温冷却剤混合物は、低圧側126での、暖温領域116への放出用に提供される上記冷却剤混合物と比較して、より高い温度を有する。結果として、低圧側126で提供される低温冷却剤混合物は、高圧側120で暖温領域116から供給される高温冷却剤混合物の冷却に対して顕著な寄与をもたらし、向流式熱交換器124を介する熱エネルギーの伝達は、高圧側120で暖温領域116から供給される高温冷却剤混合物が、低圧側126で提供される低温冷却剤混合物の方向132とは反対方向130に流れるという点で、より効率的に行われ得る。
高圧側120で第1の熱交換器122内で既に部分的に冷却され、元々、暖温領域116から供給される高温冷却剤混合物は、その後、ここでは膨張弁として設計される第1の膨張ユニット136内に導管134を介して流れる。しかし、絞り毛細管、ダイアフラム、または焼結要素としての、膨張ユニット136の代替的な実施例も可能である。第1の膨張ユニット136は、同様に、低温領域110内にあり、低圧レベルへの冷却剤混合物の冷却用に構成されている。冷却ステージ111用の冷却剤混合物は、冷却剤混合物の、等式(1)によって定義されるジュール-トムソン係数μJTが冷却ステージ111の低温側110の温度において正の値を有するように調整されているので、膨張弁136は、ここでは、好ましくは、ジュール-トムソン効果を使用することによって、冷却剤混合物の所望の冷却を実現するように構成され得る。したがって、第1膨張弁136は、第1に、高圧レベルから低圧レベルへの、冷却剤混合物が受ける圧力の低下を、第2に、冷却剤混合物の所望のさらなる冷却をもたらす。
さらに冷却および膨張させる冷却剤混合物は、その後、第2の熱交換器148内に、さらなる導管138および入口147を介して流れ、出口149で第2の熱交換器148から出る。図1および3~5による実施例では、第2の熱交換器148は、第2の容積146に熱結合されている。第2の容積146は、冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成されるバッファ容積140の一部である。図1および3~5による実施例では、バッファ容積140は、装置112の暖温領域116内に配置され、導管144を介して第2の容積146に接続されるバッファ容器142を備えている。対照的に、図2による実施例では、バッファ容器142は、同様に、低温領域110内に配置されており、第2の熱交換器148は、バッファ容器142内に一体化されており、よって、バッファ容器142が、第2の熱交換器148を完全に包含するようにバッファ容器142内に導入される。
第2の熱交換器148は、このように、本装置による冷却の効率をさらに向上させるために、バッファ容積140内の冷却剤混合物の冷却および部分凝縮に構成されている。図1~5に概略形式で示される、装置112の特に好ましい1ステップの実施例では、第2の熱交換器148は、少なくとも1つの凝縮されている成分を提供するための、バッファ容積140内に存在する任意の部分の冷却剤混合物の複数の成分のうちの少なくとも1つの部分凝縮用に構成される。この目的で、第2の熱交換器148は、好ましくは、凝縮器の形態で設けられる場合があり、その場合、少なくとも1つの凝縮成分は、凝縮成分からの蒸発のエンタルピーを引き出すことによって、バッファ容積140内に生成され、それは、第2の熱交換器148の入口147と出口149との間に低圧レベルにおいて、循環する冷却剤混合物へ供給される。本実施例では、第1の膨張弁136内で冷却される冷却剤混合物は、少なくとも1つの、高沸点成分のみが、まず、すなわち、冷却ステージの開始時にバッファ容積140内に存在する、任意の部分の冷却剤混合物から凝縮するように第2の熱交換器148に入り、これは、液相(図示せず)の形態での凝縮成分を形成する。
図1~5による実施例では、装置112の低温領域110は、低圧レベルでの冷却剤混合物の循環用のさらなる導管156内へのバッファ容積140内に形成されているか、または存在する、液相の段階的または連続的な供給の役割を果たす第2の膨張ユニット150を備えている。第2の膨張ユニット150は、同様に、ここでは、膨張弁として実施されている。しかし、磁気弁と、絞り毛細管、ダイアフラム、または焼結要素との組み合わせとしての代替的な実施例も可能である。
図1~5によって概略形式で示されるように、第2の膨張ユニット150は、特に、導管154内において、バッファ容積140からの出口152に配置されている。膨張ユニット150は、冷却運転の開始時に、バッファ容積140内での液相の形成まで閉鎖され得る。膨張装置150の開放は、液相が、導管156内に循環する冷却剤混合物へ導管154を介してバッファ容積140から全部または部分的に供給されることを可能にする。このように、特に冷却ステージの開始時に、静止時での冷却ステージの充填に対応する平衡した濃度から始まり、当該ステージ用に循環する冷却剤混合物において、高沸点成分の濃度の自動的な増加が存在し得る。したがって、冷却剤混合物のジュール-トムソン係数μJTを増加させることが可能であり、これは、冷凍システムの冷凍性能における全体的な向上につながり得る、冷却剤混合物の、より顕著な冷却をもたらす。したがって、先行技術によって知られている冷凍システムと比較して、より向上した冷凍性能を有する、流れ方向において下流側に続く、装置112の低温領域110内のユニットを徐々に冷却することが可能である。
膨張ユニット150は、その後、閉鎖されるか、または、液相がバッファ容積140内に出口152の上流側で再び形成される寸法か、もしくは、液相が連続的に存在する寸法を有し得る。さらなる冷却ステージでは、バッファ容積140内に形成されるか、または存在する液相は、好ましくは、少なくとも1つのさらなる凝縮成分を吸収し得る。バッファ容積140内に存在する液相は、付加的に、低圧レベルでの冷却剤混合物の循環のための導管156に、段階的または連続的に、第2の膨張ユニット150を介して、全部または部分的に供給され得る。冷却ステージでは、その後に、バッファ容積140内の冷却剤混合物内の、高沸点成分の濃度の徐低下、および、バッファ容積140内の冷却剤混合物内の低沸点成分の濃度の徐上昇が存在する。したがって、冷却ステージでは、その後に再び、循環する冷却剤混合物内の高沸点成分の濃度を徐々に自動的に低下させ、冷却ステージが終了するまで、冷却剤混合物内の低沸点成分の濃度を再び徐増加させることが可能である。冷却ステージが一旦終了すると、第2の膨張ユニット150は、装置112の定常状態運転を生じさせるために閉鎖されるか、または開放状態に留まり得る。
図1~5による実施例では、したがって、バッファ容積140は、装置112が、所望の冷却剤混合物によって、随時、充填されて、持続的に作動されるという点において、装置112の所望の自律運転を可能にするように構成される場合があり、ここで、冷却ステージの開始時に、循環する冷却剤混合物が、冷却ステージの充填に対応する平衡した濃度を有しており、その後、バッファ容積140からの高沸点成分の供給の結果として、高沸点成分のより高い濃度を有しており、これは、徐々に、すなわち、冷却ステージ中に、低沸点成分の濃度を優先して、再び徐低下する。
また、図1~5に概略的に示されるように、装置112はまた、バッファ容積140内に、冷却ステージ111の低圧側の圧力を放出するように構成される第3の膨張ユニット160を低温領域110内に有し得る。図1~5では、膨張ユニット160は、好ましくは、導管138に接続されている。しかし、冷却ステージ111の低圧側の任意の他の好適な導管との接続も可能である。第3の膨張ユニット160は、特に、低圧側の圧力がバッファ容積内140よりも大きい場合にのみ開放する、点によって示される入口側162を有する逆流防止器として構成され得る。第3の膨張ユニット160は、特に、逆流防止弁、逆流防止フラップ、溢れ弁、および安全弁から選択され得る。しかし、異なる実施例も可能である。そのため、第3の膨張ユニット160は、好ましくは、たとえば、超伝導体用途のクエンチまたは絶縁真空中の切れ目の発生の場合に、低圧側の圧力の安全防護用の安全ユニットとして使用され得る。
図1~5に概略形式で示される、導管156内を循環する冷却剤混合物は、最終的には、第1の熱交換器122の低圧側126に入り、そこから、それは、冷却ステージ111の暖温領域116へ放出され得る。
また、図3および5に概略的に示されるように、低温領域110内の装置112は、冷却剤混合物の循環用の導管156内に導入され、アプリケーション166の冷却用に構成される第3の熱交換器164も有する場合があり、アプリケーション166は、物質または成分を備えており、その温度が、装置112を使用することによって、極低温に低下され得るアプリケーション166の冷却用に構成される第3の熱交換器164も有し得る。第3の熱交換器164は、ここでは、好ましくは、蒸発器として設計されており、循環する冷却剤混合物の少なくとも1つの成分は、必要な蒸発エンタルピーが、冷却されるべきアプリケーション166から引き出されるという点で、低圧レベルにおいて、部分的に蒸発させられる。しかし、第3の熱交換器164の他の実施例も考えられる。
また、図4および5に概略的に示されるように、装置112はまた、第2の熱交換器148内および/または第3の熱交換器164内での部分蒸発によって形成される二相冷却剤混合物を液相および気相に分離するように構成され、第1の熱交換器122の低圧側126への、液相および気相それぞれの別個の供給用に構成される相分離器170を低温領域110内に有し得る。図4および5によって概略的に示されるように、第1の熱交換器122の低圧側126で、液相は、導管172を使用することによって第1の低圧流176に、気相は、別個の導管164を使用することによって第2の低圧流178に供給される。この場合、二相冷却剤混合物からの蒸発のエンタルピーによって、より大きい冷凍出力によって液相によって吸収される第1の低圧流176は、好ましくは、低温領域110内において、第1の熱交換器122内の供給管118を介した、暖温領域116からの冷却剤混合物の冷却用に構成される高圧側120のより近くで流される。したがって、装置112の冷却ステージ111の低温領域110は、冷却ステージ中にも、暖温領域116から第1の熱交換器122に入る高温冷却剤混合物を冷却するために使用されるのは、主として、冷却剤混合物の低温液体成分であり、その結果として、装置112の冷却の効率は、さらに向上し得るように構成される。冷却剤混合物の低温気体成分は、同様に、暖温領域116から第1の熱交換器122に入る高温冷却剤混合物の冷却に、第1の熱交換器122の低圧側126で第2の低圧流178を介して、より小さい度合いで寄与する。
これは、特に、最初に説明されたケースにおいて当てはまり、そのケースでは、相互に平行な配置でのストランドは、同じ速度で冷却され得る、多数の平行微細構造流路を有する微細構造熱交換器の形態で実施される。これは、冷却ステージ中に、熱交換器122の低温端において液化され得る、主として、高沸点成分を含む冷却剤混合物が、まず、生成され、自動的に提供されるという点で、本発明によって実現される。このように、熱交換器122の低圧側126での、第1の低圧流176の平行の入口流路は、すべて、液体冷却剤によって満たされる場合があり、これは、熱交換器122の低温端での冷却剤の不均衡分布を防止し得る。装置112の低温領域110の冷却の増長によって、低沸点成分は、本発明のバッファ容積140の構成によって、冷却剤混合物へ段階的に自動的に、第1の熱交換器122が、熱交換器122の低温端での冷却剤の不均衡分布なしで、その後に、極低温で最適に作動され得るように加えられる。特に有利な方法において、これは、極低温を発生させるための装置の自律運転を可能にする。
図6は、特に、本明細書中で説明される装置112を使用して実施され得る、極低温を発生させるための方法210の好ましい実施例の概略図を示す。
提供ステップ212では、極低温の発生のための装置112の冷却ステージ111の暖温領域116から、高圧レベルで、ステップa)において、冷却剤混合物が、第1の熱交換器122の高圧側120に、好ましくは、向流式熱交換器124の高圧側120に導入され、そこでは、暖温領域116と比較して、より低い温度に冷却される。
膨張ステップ214では、ステップb)において、冷却剤混合物が、第1の膨張ユニット136を使用することによって、低圧レベルに膨張および冷却され、その結果として、冷却剤混合物は、その際に、低圧に、第1の熱交換器122の高圧出口と比較して、より低い温度になる。
凝縮ステップ216では、ステップc)において、バッファ容積140内に存在する冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分は、第1の膨張装置136の下流の第2の熱交換器148を通って流れる、低圧レベルで冷却剤混合物への熱エネルギーの放出によって、第2の熱交換器148を使用することによって、冷却および部分凝縮される。
供給ステップ218では、ステップd)において、バッファ容積140からの凝縮された液相は、定常運転状態、またはバッファ容積140と低圧レベルとの間の圧力の等化が実現されるまで、低圧レベルで冷却剤混合物に第2の膨張ユニット150を介して段階的または連続的に供給される。
任意の適用ステップ220では、さらなるステップf)において、アプリケーション166は、第3の熱交換器164を使用することによって冷却され、その望ましさは、装置112の使用に依存し得る。上述されたように、アプリケーション166は、ここでは、特に、15K~120Kの温度での低沸点流体の液化、または、15K~90Kの温度への高温超伝導体もしくは少なくとも1つの高温超伝導体を有する成分の冷却であり得る。
任意であるが、特に好ましい分離ステップ222では、さらなるステップg)において、低圧レベルでの二相冷却剤混合物は、液相および気相に分離される場合があり、これは、好ましくは、相分離器170を使用して実現される場合があり、その場合、付加的に、第1の熱交換器122の低圧側126での低圧流176、178に、導管170,174内で分離される液相および気相を別個に供給することが可能である。
放出ステップ224では、ステップe)において、冷却剤混合物は、その後、第1の熱交換器122の低圧側126から暖温領域116へ放出され、ここでは、上述されたように、第1の熱交換器122、好ましくは向流式熱交換器124を使用することによって、初めて、提供ステップ212dで提供されるさらなる容積の冷却剤混合物を冷却するために使用され得る。
さらに、極低温を発生させるための本方法210は、任意に、
第1の熱交換器122内の少なくとも1つのさらなる高圧ステージおよび少なくとも1つのさらなる低圧ステージにおいて、下流側冷却ステージからのさらなる冷却剤混合物を予冷却および加熱するステップ、
第1の熱交換器122内で、さらなる物質の流れにおいて液化される気流を冷却または液化するステップ
から特に選択される、少なくとも1つのさらなるステップ(図示せず)を含み得る。
本方法210のさらなる詳細については、装置212の上記説明が参照される。
110 低温領域
111 冷却ステージ
112 極低温を発生させるための装置
114 (真空絶縁)クリオスタット
116 暖温領域
118 供給管
120 高圧側
122 第1の熱交換器
124 向流式熱交換器
126 低圧側
128 ドレン
130 方向
132 方向
134 導管
136 第1の膨張ユニット
138 導管
140 バッファ容積
142 バッファ容器
144 導管
146 第2の導管
147 入口
148 第2の熱交換器
149 出口
150 第2の膨張ユニット
152 出口
154 導管
156 導管
160 第3の膨張ユニット
162 入口側
164 第3の熱交換器
166 アプリケーション
170 相分離器
172 導管
174 導管
176 第1の低圧流
178 第2の低圧流
210 極低温を発生させるための方法
212 提供ステップ
214 膨張ステップ
216 凝縮ステップ
218 供給ステップ
220 適用ステップ
222 分離ステップ
224 放出ステップ

Claims (14)

  1. 極低温を発生させるための装置(112)であって、低温領域(110)および暖温領域(116)を有する少なくとも1つの冷却ステージ(111)を備え、それぞれの前記冷却ステージ(111)のために構成される冷却剤混合物が、前記暖温領域(116)に設けられ、前記冷却剤混合物は、異なる沸点温度を有する少なくとも2つの成分を有し、
    少なくとも1つの冷却ステージ(111)の前記低温領域(110)は、
    前記冷却ステージ(111)の前記暖温領域(116)からの、高圧レベルでの前記冷却剤混合物の受容のための高圧側(120)と、前記冷却ステージ(111)の前記暖温領域(116)への、前記冷却剤混合物の放出のための低圧側(126)とを有する第1の熱交換器(122)と、
    低圧レベルへの前記冷却剤混合物の膨張および冷却のために構成される第1の膨張ユニット(136)と、
    バッファ容積(140)に配置される前記冷却剤混合物の一部の冷却および部分凝縮のために構成される第2の熱交換器(148)であって、前記バッファ容積(140)が、前記冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成される、第2の熱交換器(148)と、
    前記冷却ステージ(111)の前記低圧レベルからの前記バッファ容積(140)の分離、または前記冷却ステージ(111)の前記低圧レベルへの前記バッファ容積(140)の接続のために構成される第2の膨張ユニット(150)と
    を備える、装置(112)。
  2. 前記第2の熱交換器(148)は、少なくとも1つの凝縮成分を付与するために、前記バッファ容積(140)内の前記冷却剤混合物の前記一部の成分のうちの少なくとも1つの部分凝縮のために構成される、請求項1に記載の装置(112)。
  3. 前記バッファ容積(140)は、バッファ容器(142)を備え、
    前記バッファ容器(142)は、前記暖温領域(116)にあり、前記低温領域(110)に存在し、前記第2の熱交換器(148)に熱結合される第2の容積(146)に導管(144)を介して接続されるか、
    または
    前記バッファ容器(142)は、前記低温領域(110)にあり、前記第2の熱交換器(148)は、前記バッファ容器(142)に一体化される、請求項1または2に記載の装置(112)。
  4. 前記バッファ容積(140)に前記冷却ステージ(111)の圧力を放出するように構成される第3の膨張ユニット(160)をさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置(112)。
  5. アプリケーション(166)を冷却するように構成される第3の熱交換器(164)をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置(112)。
  6. 二相冷却剤混合物を液相および気相に分離するように、ならびに、前記第1の熱交換器(122)の前記低圧側(126)での、前記液相の第1の低圧流(176)に、および前記気相の第2の低圧流(178)に別個に供給するために構成される相分離器(170)をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置(112)。
  7. 前記低温領域(110)は、クリオスタット(114)に導入される、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置(112)。
  8. 15K~120Kの温度での低沸点流体の液化のためか、または、15K~90Kの温度への高温超伝導体の冷却のための、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置(112)。
  9. 極低温を発生させるための方法(210)であって、以下のステップ、
    a)冷却ステージ(111)の暖温領域(116)から第1の熱交換器(122)の高圧側(120)に高圧レベルで極低温を発生させるための装置(112)の冷却ステージ(111)のために構成される冷却剤混合物を導入するステップであって、前記冷却剤混合物が、異なる沸点温度を有する少なくとも2つの成分を有する、冷却剤混合物を導入するステップと、
    b)第1の膨張ユニット(136)を使用することによって、低圧レベルで前記冷却剤混合物を膨張および冷却するステップと、
    c)低圧レベルで、前記冷却剤混合物に熱エネルギーを放出することによって、第2の熱交換器(148)を使用することによって、バッファ容積(140)に配置される前記冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分を冷却および部分凝縮するステップであって、前記バッファ容積(140)が、前記冷却剤混合物によって加えられる圧力を制限するように構成される、前記冷却剤混合物の一部の少なくとも1つの成分を冷却および部分凝縮するステップと、
    d)低圧レベルで、前記バッファ容積(140)から第2の膨張ユニット(150)を介して前記冷却剤混合物に、定常運転状態、または前記バッファ容積(140)と前記低圧レベルとの間で圧力の等化が実現されるまで凝縮される液相を供給するステップと、
    e)前記第1の熱交換器(122)の低圧側(126)から前記冷却ステージ(111)の前記暖温領域(116)に前記冷却剤混合物を放出するステップと
    を含む、方法(210)。
  10. 低圧レベルでの前記バッファ容積(140)から前記第2の膨張ユニット(150)を介した前記冷却剤混合物への前記凝縮される液相の供給は、前記冷却剤混合物における複数の成分の流濃度の変化が、低圧レベルで生じるように実施される、請求項9に記載の方法(210)。
  11. 低圧レベルでの前記冷却剤混合物における前記複数の成分の前記流濃度の前記変化は、まず、前記バッファ容積(140)における前記冷却剤混合物の前記一部の少なくとも1つの高沸点成分が凝縮され、その後、低圧レベルで、前記冷却剤混合物に供給され、前記バッファ容積(140)における前記冷却剤混合物の前記一部の少なくとも1つの低沸点成分が次第に凝縮され、その後、低圧レベルで、前記冷却剤混合物に供給される、請求項10に記載の方法(210)。
  12. 前記第2の膨張ユニット(150)は、前記バッファ容積(140)の底部において液相が形成されるまで、冷却運転の開始時に閉鎖されており、前記第2の膨張ユニット(150)は、低圧レベルで、前記バッファ容積(140)から前記冷却剤混合物に前記液相を供給するために、前記冷却運転において、後に開放され、前記第2の膨張ユニット(150)は、前記定常運転状態、または前記バッファ容積(140)と前記低圧レベルとの間で前記圧力の等化が実現される前記冷却運転の終了時において、開放または閉鎖された状態に留まる、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法(210)。
  13. 以下のステップ、
    f)第3の熱交換器(164)を使用することによって、アプリケーション(166)を冷却するステップ
    がさらに実施される、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法(210)。
  14. 以下のステップ、
    g)低圧レベルで、二相冷却剤混合物を液相および気相に分離し、前記第1の熱交換器(122)の前記低圧側(126)で、第1の低圧流(176)、および前記気相を第2の低圧流(178)に前記分離される液相を別個に供給するステップ
    がさらに実施される、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法(210)。
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