JP2023518269A - Covid-19のための吸入療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、吸入送達によりメシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを対象に投与するための組成物、および吸入送達によりそのような組成物を対象に投与することによるCOVID19の治療方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月18日出願の米国仮出願第62/991,561号に対する優先権の利益を主張する。上記出願の開示の全体は、参照することにより本出願に組み込まれる。
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたCA008748およびCA243895の下で政府の支援を受けて行われた。政府は、本発明に特定の権利を有する。
参照による組み込み
参照による組み込みを許可する効力のみの目的で、この開示で引用されたすべての参照は、参照によりその全体が組み込まれる。さらに、本書で引用または言及されている製品の製造元の指示またはカタログは、参照により組み込まれる。参照により本文に組み込まれた文書、またはその中の任意の教示は、本発明の実施に使用することができる。
SARS-CoV-2コロナウイルスによって引き起こされるコロナウイルス病2019(COVID-19)は、2020年3月に世界保健機関(WHO)によってパンデミック状態に達したと宣言された。COVID-19による死亡率は現在、米国では約2%と推定されているが、死亡率は多くの要因に左右される。SARS-CoV-2感染は世界的に重大な生命の損失を引き起こすと予想されており、現在の推定では、米国だけで50万人を超える死亡者がおり、COVID-19の生存者に重大な罹患率と慢性疾患を引き起こす可能性もある。
ワクチンの迅速な開発、承認、展開はCOVID-19の流行を抑える大きな可能性を秘めているが、感染した人は依然として有害な結果のリスクに曝されており、COVID-19の治療のための治療オプションが緊急に必要とされている。
発明の概略
本発明の主な態様のいくつかを以下に要約する。さらなる態様は、本開示の発明の詳細な説明、実施例、および特許請求の範囲のセクションに記載されている。本特許開示の各セクションの説明は、見出しや小見出しのタイトルに関係なく、他のすべてのセクションと併せて読まれることを意図している。さらに、本開示の各セクションに記載されたさまざまな実施形態は、さまざまな異なる方法で組み合わせることができ、そのような組み合わせのすべてが本発明の範囲内にあることが意図される。
メシル酸カモスタットは、慢性膵炎および術後食道炎の治療のために日本で臨床使用が承認されたプロテアーゼ阻害剤である。メシル酸カモスタットは、“SARS-CoV-2 Cell Entry Depends on ACE2 and TMPRSS2 and Is Blocked by a Clinically Proven Protease Inhibitor”と題するHoffmannらによる研究で、肺細胞へのSARS-CoV-2ウイルスの侵入に必要な細胞プロテアーゼ(TMPRSS2)の阻害剤であることが最近明らかにされた。Hoffmann et al.、Cell、(2020)、Vol. 181、pp. 1-10シクロデキストリンpublished online March 5、2020を参照。Hoffmannらは、メシル酸カモスタットが肺細胞へのSARS-CoV-2ウイルスの侵入をブロックする効力がわずかしかないことを発見した。これにより、次の仮説が立てられた:(a)メシル酸カモスタットの全身投与は、SARS-CoV-2の侵入を阻止するのに必要な投与量で、標的外の重大な副作用を引き起こす可能性があること、および(b) カモスタット(たとえば、メシル酸カモスタット)を患部肺組織に直接局所送達すると、副作用が軽減された治療効果が得られる可能性があること(肺への直接吸入送達は、通常、全身送達に必要な薬物の約400分の1しか必要としない)。
また、我々は、メシル酸カモスタットの肺への直接投与と、メシル酸カモスタットの全身(経口または静脈内投与など)送達を併用すると、COVID-19病に関連する肺と上部消化管の両方の病理を標的とすることで相乗効果が得られる可能性があるという仮説も立てた。
メシル酸ナファモスタットは、ヒト被験者への使用も承認されているメシル酸カモスタットの類似体であり、SARS-CoV-2に対して同様の活性があることが示唆されている。したがって、我々は、ナファモスタット(メシル酸ナファモスタットまたはビスメシル酸ナファモスタットなど)の吸入投与によるSARS-CoV-2ウイルス侵入の阻害も、COVID-19病の治療に臨床的に有益である可能性があるという仮説を立てた。2020年6月、日本の共同グループは、COVID-19治療のための吸入によるメシル酸ナファモスタットの調査を発表した(www.biospectrumasia.com/news/91/16087/japan-explores-nafamostat-inhalation-formulation-for-COVID-19-treatment.html)。
メシル酸ガベキサートは、SARS-CoV-2の細胞への侵入に対して有効である可能性があるもう1つのカモスタット類似体である。これら3つの薬剤について報告されているSARS-CoV-2に対する相対的なインビトロ効力は、ナファモスタット>カモスタット>ガベキサートである。
したがって、我々は、ヒト被験者への吸入投与に適しており、吸入送達によるCOVID-19の治療に使用するのに適したこれらの薬剤のさまざまな製剤を開発しようとした。従来の投与経路(経口経路および非経口経路など)と比較して、粒径およびその他の重要なパラメーターを慎重に制御する必要があることを考えると、吸入送達用の薬剤を製剤するにはさらなる課題がある。しかしながら、我々は、4℃および周囲室温で安定し、それらを吸入投与のための良好な候補にする、粒径およびその他の特性を有する製剤を提供する、カモスタットとナファモスタットの製剤化に成功した。本特許開示の実施例のセクションでより詳細に記載されているこの研究に基づいて、本発明は、COVID19の治療における、吸入送達に適したさまざまな組成物、およびそのような組成物を使用する方法を提供する。
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、対象への吸入投与に適したさまざまな組成物を提供し、そのような組成物は、(a)メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタット、および(b)βシクロデキストリン(たとえば、スルホブチル-β-シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン)を含む。
他の実施形態では、本発明は、対象においてCOVID-19を治療するさまざまな方法を提供し、そのような方法は、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを含む有効量の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
本発明のこれらおよび他の実施形態の追加の詳細は、以下の本特許出願の詳細な説明、実施例および特許請求の範囲において提供および記載される。さらに、本明細書に記載された各実施形態の変形および組み合わせが企図され、本発明の範囲内にあることが意図されていることを理解すべきである。
詳細な説明
以下に提供される小見出しは、本特許開示を通じて、本明細書全体を参照することによって理解される、本発明の様々な態様または実施形態の限定を示すことを意図するものではない。たとえば、この詳細な説明は、本出願の発明の概略のセクションに記載されている説明と併せて読み、それを拡張することを意図している。
I.定義および略語
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。「a」(または「an」)という用語、および「1つ以上」および「少なくとも1つ」という用語は、同じ意味で使用することができる。
さらに、「および/または」は、他方の有無にかかわらず、2つの特定の特徴または要素のそれぞれの特定の開示と見なされる。したがって、「Aおよび/またはB」などの語句内で使用される、用語「および/または」は、AおよびB、AまたはB、A(単独)、ならびにB(単独)を包含することを意図する。同様に、「A、B、および/またはC」などの語句内で使用される、用語「および/または」は、A、B、およびC;A、B、またはC;AまたはB;AまたはC;BまたはC;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)を包含することを意図する。
単位、接頭辞、および記号は、Systeme International de UnitesシクロデキストリンSI)で承認された形式で示される。
本明細書で提供される数値範囲は、範囲を定義する数値を含む。数値用語の前に「約」が付いている場合、その用語には記載された数と、記載された数の ±10%の値が含まれる。
実施形態が「含む」という言葉で記述されている場合は常に、「からなる」および/または「本質的にからなる」という用語で記述されている類似の実施形態が含まれる。
本明細書で使用される略語「ACE2」は、アンギオテンシン変換酵素2を示す。
本明細書で使用される略語「SBBCD」は、Captisol(登録商標)/CAPTISOLの商品名でも販売されているスルホブチル-β-シクロデキストリン(当技術分野ではスルホブチルエーテル-β-シクロデキストリンとも呼ばれる)を示す。
本明細書で使用される略語「HPBCD」は、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを示す。
本明細書で使用される略語「WFI」は、注射用水を示す。
「組成物」および「製剤」という用語は、本明細書では交換可能に使用される。
他のさまざまな用語は、使用される場合、この特許開示の別の場所で定義される。さらに、本明細書で具体的に定義されていない用語は、その用語が使用される文脈において、および/または明細書全体を参照することによって、より完全に理解され得る。明示的な定義が提供されていない場合、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する当業者によって一般的に理解される意味を有する。
II.活性薬剤
a.カモスタット
本発明の実施形態のいくつかは、活性薬剤メシル酸カモスタット(すなわち、4-[[4-[(アミノイミノメチル)アミノ]ベンゾイル]オキシ]ベンゼン酢酸 2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエチルエステル メタンスルホナート)を含む。メシル酸カモスタットは、SigmaAldrich(カタログ番号 SML0057)およびR&D Systemsなど、複数の販売元から市販されている。
b.ナファモスタット
本発明の実施形態のいくつかは、活薬剤メシル酸ナファモスタット(すなわち、当技術分野ではビスメシル酸ナファモスタットとも呼ばれる4-[(アミノイミノメチル)アミノ]安息香酸6-(アミノイミノメチル)-2-ナフタレニルエステルジメタンスルホネート)を含む(メシル酸ナファモスタットおよびビスメシル酸ナファモスタットという用語は、本明細書では交換可能に使用され得る)。メシル酸ナファモスタットは、Sigma Aldrichシクロデキストリンカタログ番号 N0289)を含む複数の販売元から市販されている。
c.ガベキサート
本発明の実施形態のいくつかは、活性薬剤メシル酸ガベキサート(すなわち、4-[[6-[(アミノイミノメチル)アミノ]-1-オキソヘキシル]オキシル]安息香酸エチルエステルメシル酸塩)を含む。メシル酸ガベキサートは、Sigma Aldrichシクロデキストリンカタログ番号 G2417)を含む複数の販売元から市販されている。
III.組成物
本発明は、上記または本明細書の他の箇所に記載の活性薬剤の1つまたは複数を含む組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、組成物は、シクロデキストリンまたは水(たとえば、注射用水または「WFI」)などの1つまたは複数の可溶化剤を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、(a)メシル酸カモスタット、メシル酸ナファモスタット(たとえば、ビスメシル酸ナファモスタット)、またはメシル酸ガベキサート、および(b)シクロデキストリンを含む、吸入送達によるヒト対象への投与に適した医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、(a)メシル酸カモスタットおよび(b)シクロデキストリンを含む、吸入送達によるヒト対象への投与に適した医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、メシル酸ナファモスタット(たとえば、ビスメシル酸ナファモスタット)および(b)シクロデキストリンを含む、吸入送達によるヒト対象への投与に適した医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリン(CD)は、HPBCD、SBBCD、α-CD、β-CD、γ-CD、2-ヒドロキシプロピル-γ-CD(HPγCD)、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HP-β-CD)、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD、ヘプタキス-2,3,6-トリス-O-メチル β-CD(TRIMEB)、ヘプタキス-2,6-ジ-O-メチル-β-CD(DIMEB)、ランダムにメチル化されたベータ-シクロデキストリン、結晶性のメチル化されたベータ-シクロデキストリン、オクタナトリウム6A,6B,6C,6D,6E,6F,6G,6H- -オクタキス-S-(2-カルボキシエチルl)-6A,6B,6C,6D,6E,6F,6G,6-オクタチオ-γ-CD、およびエピクロルヒドリン-β-シクロデキストリンからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリンは、β-シクロデキストリンである。いくつかのそのような実施形態では、β-シクロデキストリンは、SBBCDまたはHPBCDである。
いくつかの実施形態では、そのような組成物は、水溶液、たとえば、水(たとえば、注射用水(WFI))を含む溶液である。
いくつかの実施形態では、組成物は、生理食塩水を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、血液および細胞外液と等浸透圧であるような濃度を有するように製剤される。
いくつかの実施形態では、組成物は、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約30~60mg/mlの濃度で含む水溶液である。いくつかのそのような実施形態では、そのような組成物は、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約40~50mg/mlの濃度で含む水溶液である。いくつかのそのような実施形態では、そのような組成物は、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約45mg/mlの濃度で含む水溶液である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~15%w/vのHPBCDを含む水溶液である。いくつかのそのような実施形態では、そのような組成物は、約10%w/vのHPBCDを含む水溶液である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~15%w/vのSBBCDを含む水溶液である。いくつかのそのような実施形態では、そのような組成物は、約10%w/vのHPBCDを含む水溶液である。約12.5%w/vのSBBCD。
いくつかの実施形態では、組成物は、吸入送達に適した1つまたは複数の賦形剤をさらに含む。このような賦形剤の例には、共溶媒、担体、保存剤、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤、等張化調整剤、アミノ酸、塩、炭水化物、ポリマー、および界面活性剤が含まれるが、これらに限定されない。
特にインヘイラーを使用した送達が望まれる実施形態を含むいくつかの実施形態では、組成物は、噴射剤をさらに含む。このような噴射剤の例には、クロロフルオロカーボン(CFC)またはヒドロフルオロアルカン(HFA)が含まれるが、これらに限定されない。これらは、喘息薬のエアロゾル化および吸入送達を成功させるために使用される。
いくつかの実施形態では、組成物は、エアロゾル形態である。いくつかのそのような実施形態では、そのようなエアロゾル形態は、直径約1~約10ミクロンの液滴を含む。いくつかのそのような実施形態では、そのようなエアロゾル形態は、直径約1~約8ミクロンの液滴を含む。いくつかのそのような実施形態では、そのようなエアロゾル形態は、直径約1~約6ミクロンの液滴を含む。いくつかのそのような実施形態では、そのようなエアロゾル形態は、直径約1~約4ミクロンの液滴を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、凍結乾燥形態である(実施例3に記載されるように、これらの組成物は成功裏に凍結乾燥することができ、その安定性および貯蔵寿命が増加する)。
いくつかの実施形態では、組成物は、4℃で安定である。いくつかのそのような実施形態では、そのような組成物は、周囲室温(典型的には約21℃)で安定である。
いくつかの実施形態では、組成物は、乾燥粉末形態である。
いくつかの実施形態では、組成物は、噴霧可能な形態である。
いくつかのそのような実施形態では、組成物は、粒子形態である。
いくつかの実施形態では、組成物は、マイクロイオン化された形態である。
メシル酸カモスタットの適切な吸入可能な形態の例には、米国特許出願第2012/0208882号に記載されているものが含まれ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、組成物は、エアロゾル化粒子のサイズを改善して肺への薬物送達を改善することが以前に示された、エタノールを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、ラクトース、グルコースまたはマンニトールなどの増量剤を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、リポソームを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸/ポリグリコール酸(PLGA)の組み合わせ、またはポリビニルピロリドン(ポビドンまたはPVPとしても知られる)などのポリマーを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、上記の「活性薬剤」に加えて、SARS-CoV-2感染またはCOVID19またはそれに関連する任意の症状を治療するのに有用である、1つまたは複数の「追加の薬剤」を含む。そのような「追加の薬剤」の例には、レムデシビル、SARS-CoV-2とACE2の相互作用を標的とする抗体または抗体様分子(たとえば、バムラニビマブまたはエテセビマブ)、アルフォルモテロール、ブフェニン、クレンブテロール、ドペキサミン、エピネフリン、フェノテロール、フォルモテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、レバルブテロール、オルシプレナリン、メタプロテレノール、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリン、サルブタモール、アルブテロール、サルメテロール、テルブタリン、アルブタミン、ベフノロール、ブロモアセチルアルプレノロールメンタン、ブロキサテロール、シマテロール、シラゾリン、エチレフリン、ヘキソプレナリン、ヒゲナミン、イソクスプリン、マブテロール、メトキシフェナミン、オキシフェドリン、ラクトパミン、レプロテロール、リミテロール、トレトキノール、ツロブテロール、ジルパテロール、またはジンテロール、ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトカイン(ラロカイン)、ピペロカイン、プロポキシカイン、プロカイン(ノボカイン)、プロパラカイン、テトラカイン(アメトカイン)、アミド基、リドカイン、アルティカイン、ブピバカイン、シンコカイン(ジブカイン)、エチドカイン、レボブピバカイン、メピバカイン、プリロカイン、ロピバカイン、トリメカイン、テトロドトキシン、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、メントール、オイゲノール、スピラントール、アクリジニウム(トゥドーザ プレスエア)、グリコピロニウム(seebri neohaler)、イプラトロピウム(アトロベント)、チオトロピウム(スピリバ)、およびウメクリジニウム(インクルース エリプタ)が挙げられるが、これらに限定されない。
IV.治療方法
本発明は、それを必要とする対象においてCOVID-19を治療するさまざまな方法を提供する。
たとえば、いくつかの実施形態では、本発明は、COVID-19を治療する方法を提供し、この方法は、メシル酸カモスタットを含む吸入可能な医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
同様に、他の実施形態において、本発明は、COVID-19を治療する方法を提供し、この方法は、メシル酸ナファモスタットを含む吸入可能な医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
また、他の実施形態では、本発明は、COVID-19を治療する方法を提供し、この方法は、メシル酸ガベキサートを含む吸入可能な医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。
さらに他の実施形態では、本発明は、COVID-19を治療する方法を提供し、この方法は、(a) メシル酸カモスタット、メシル酸ナファモスタット、またはメシル酸ガベキサート、および(b)シクロデキストリンを含むものなどの有効量の上記または本明細書の他の場所に記載されている吸入可能な医薬組成物のいずれかを、それを必要とする対象に投与することを含む。
本明細書で使用される、「治療する」、「治療すること」、および「治療」という用語は、対象のCOVID-19病またはSARS-CoV-2感染症に伴う1つまたは複数の臨床的に関連するパラメーターの改善を達成すること、および/または、検出可能な程度まで対象に組成物を投与して、改善を達成することを示す。たとえば、「治療する」、「治療すること」、および「治療」という用語には、肺細胞における細胞プロテアーゼTMPRSS2の活性を阻害すること、SARS-CoV-2ウイルスの肺細胞への侵入を阻害すること、COVID-19の少なくとも1つの症状の重症度を阻害または軽減すること、COVID-19の1つまたは複数の症状の発症を遅らせること、COVID-19の1つまたは複数の症状の期間を短縮することなど、が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される、「治療する」、「治療すること」、および「治療」という用語は、予防/予防的処置および治療的処置の両方を含む。予防的処置の場合、本明細書で提供される方法および組成物は、COVID-19の明確または検出可能な臨床指標または症状をまだ示していないが、たとえば、SARS-Cov-2の感染、またはSARS-Cov-2感染者との接触による、そのような症状を発症するリスクがあると考えられている対象において予防的に使用することができる。治療的処置の場合、本明細書で提供される方法および組成物は、COVID-19の1つまたは複数の臨床症状をすでに示している対象に使用することができる。COVID-19の典型的な臨床症状は、当分野の医師およびその他の当業者に知られており、たとえば、発熱、せき、のどの痛み、息切れ、肺炎、倦怠感、体の痛み、筋肉痛、味覚または嗅覚の喪失、吐き気、嘔吐および下痢などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明によって提供される治療方法は、有効量の1つまたは複数の「追加の薬剤」(すなわち、本明細書に記載の「活性薬剤」およびそれらの薬剤を含む組成物に加えて)を、それを必要とする対象に投与することをさらに含む。そのような追加の薬剤は、「組成物」小見出しの下で、上述されている。そのような追加の薬剤は、適切な場合、吸入送達によって、または任意の他の適切な経路(たとえば、静脈内、経口など)によって投与することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書で本発明によって提供される治療方法は、酸素の供給、人工呼吸器の提供、ステロイドの投与などの呼吸補助に役立つ方法などの、COVID-19治療および/またはSAS-CoC-2感染症の治療に有用であることが知られている1つまたは複数の追加の医療介入を行うことをさらに含むが、これらに限定されない。同様に、特定の実施形態では、本明細書で提供される治療方法は、疾患の状態/進行を監視するために使用される手順と共に使用され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、対象がCOVID-19に感染しているかどうかを判断するための診断検査の実施と併せて使用することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、治療を開始する前に、対象がCOVID-19を有するかどうかを決定するために診断アッセイが実施される。
V.対象
本明細書で使用される「対象」という用語は、畜産業で使用されるすべての哺乳類の動物種、おペットとして飼われる動物およびや動物園で飼われる動物を含め、ヒト、ヒト以外の霊長類、イヌ、ネコ、齧歯類(ラット、マウスおよびモルモットなど)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマなどを含むがこれらに限定されないすべての哺乳動物種を包含する。
好ましい実施形態では、対象は、ヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は、SARS-CoV-2の検査で陽性であった。
いくつかの実施形態では、対象は、COVID-19の1つまたは複数の症状を示している。
いくつかの実施形態では、対象は、COVID-19の症状を示していないが、たとえば、SARS-CoV-2感染および/またはCOVID-19を有する個人との接触の結果として、COVID-19の症状を発症するリスクがあると考えられる。
いくつかの実施形態では、対象は、呼吸補助(たとえば、酸素補給および/または人工呼吸器)を必要とするか、または受けている。いくつかの実施形態では、対象は、挿管されている、および/または人工呼吸器を使用している。
いくつかの実施形態では、対象は、重症である。
いくつかの実施形態では、対象は、高齢者であるか、心疾患を有するか、高血圧を有するか、肺疾患を有するか、糖尿病を有するか、がんを有するか、肝機能障害を有するか、凝固障害もしくは臓器不全を有するか、または免疫抑制もしくは免疫不全である。
VI.投与および用量
本明細書に記載の治療方法を実施する際、吸入投与の任意の適切な様式を使用して、本明細書に記載の活性薬剤および組成物を送達することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の活性薬剤および組成物は、ネブライザー(たとえば、ジェットネブライザー、振動メッシュネブライザー、エアロゾルネブライザー、またはコンプレッサーネブライザー)、インヘイラー(たとえば、定量インヘイラー、ドライパウダーインヘイラー、またはソフトミストインヘイラー)、アトマイザー、ヴェポライザー(たとえば、ヴェポライザーペン)などの吸入装置を使用して対象に投与される。このような投与方法は、病院の内外で実施することができる(たとえば、対象者が自宅で自己投与することができる)。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の活性薬剤および組成物は、人工呼吸器システムまたは挿管システムなどの呼吸回路に投与される。いくつかのそのような実施形態では、組成物は、機械的人工呼吸器補助で支持された挿管された患者に取り付けられた呼吸回路の吸気肢に沿うか、または、医療提供者によって手動で換気されている挿管された患者の気管内チューブと自己膨張バッグに沿い、それらの間にある、ネブライザーまたはヴェポライザーを使用して対象に投与される。このような投与方法は、通常、病院などで訓練を受けた医療専門家によって行われる。
CO2吸収剤またはシステムは、換気/挿管手順中に再循環ガス混合物からCO2を除去するために使用されることが多い。これらの吸収剤およびシステムの一部には、強塩基(水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなど)が含まれ、エステル薬などの特定のクラスの薬物に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の活性薬剤および組成物は、CO2吸収剤またはシステムの非存在下で、呼吸回路(人工呼吸器システムまたは挿管システムなど)に投与される。そのような実施形態では、吐き出されたCO2の再呼吸を最小限に抑えるための代替方法、たとえば、ガスの大流量/流量を使用することができる。
本明細書で使用される「有効量」という用語は、上記の「治療」の説明に記載されているCOVID-19またはSARS-CoV-2感染に関連する臨床的に関連するパラメーターの1つまたは複数の改善を達成するか、または達成に貢献するのに十分である、指定された「活性薬剤」または組成物の量を示す。
個々の場合における適切な「有効量」は、用量漸増試験、ならびに活性薬剤のEC50および/または最大耐量を決定するために実施される研究など、当技術分野で知られている標準的な技術を使用して決定することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、活性薬剤の「有効量」は、活性薬剤の有効性を評価するためにインビトロで、または好ましくはインビボで行われた研究(たとえば、前臨床動物実験またはヒト臨床試験)に基づいて計算され得る。さらに、「有効量」は、所望の投与経路(たとえば、吸入)、所望の送達装置(たとえば、ネブライザー)、希望する投与頻度、希望する投与期間、ならびに年齢、体重および薬物代謝に影響を与える病状の存在などの患者の特徴などの要因を考慮して決定することができる。さらに、「有効量」は、使用される任意の同時投与方法との関連で決定され得る。当業者は、所定の状況における適切な「有効量」を決定するために、そのような用量決定研究(単一の薬剤または薬剤の組み合わせを使用するかどうかにかかわらず)を容易に行うことができる。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、たとえば、第I相臨床試験および/または用量漸増試験で決定される、ほぼその最大耐量で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約90%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約80%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約70%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約60%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約50%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約40%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約30%で使用される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の活性薬剤が、その最大耐量の約20%で使用される。
吸入カモスタットの生物活性は、モルモットの気管において、ED50が3mcg/kgであることが実証されている(Coote et al.、JPET、2009 PMID 1919023)。Cooteらは、カモスタットの吸入により、吸入投与後5時間持続する生物活性(その場合、粘膜繊毛クリアランスに影響を与える上皮ナトリウムチャネル活性の増強)が達成され得ると報告した。
いくつかの実施形態では、本発明の活性薬剤または組成物は、一連の治療中に継続的に対象に送達され得る。
いくつかの実施形態では、本発明の活性薬剤または組成物は、一連の治療において、2~4時間ごとに1回、または4~6時間ごとに1回、または6~12時間ごとに1回、または毎日1回送達され得る。
いくつかの実施形態では、一連の治療は、約1日から約1週間、または約1~3日、または約3日~約1週間の期間を有する。いくつかの実施形態では、一連の治療は、繰り返されてもよい。すなわち、サイクル間に休憩を挟んで複数の治療サイクルが存在してもよい。
活性薬剤がメシル酸カモスタットである本発明の実施形態では、そのような実施形態のいくつかにおいて、有効量は、約0.05~1000mcg/kg、または0.5~100mcg/kg、または約5~10mcg/kg、または約0.05~0.5mcg/kg、または約0.5~1mcg/kg、または約1~10mcg/kg、または約10~100mcg/kg、または約100~1000mcg/kgである。
活性薬剤がメシル酸ナファモスタットである本発明の実施形態では、そのような実施形態のいくつかにおいて、有効量は、約0.005~1000mcg/kg、または約0.05~100mcg/kg、または約0.5~10mcg/kg、または約0.05~0.1mcg/kg、または約0.005~0.05mcg/kg、または約0.1~1mcg/kg、または約1~10mcg/kg、または約10~100mcg/kg、または約100~1000mcg/kgである。
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照してさらに理解することができる。
一般的な製剤プロトコル
活性薬剤(たとえば、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタット)を含む水性組成物を吸入送達用に製剤することができる例示的であるが非限定的なプロトコルには、以下が含まれる。
メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットは、適切な純度レベル(たとえば、純度99.8%-ダイオード・アレイおよび質量分析検出と組み合わせた超高圧液体クロマトグラフィー(UPLC)によって評価される)で得られる(Waters Inc.のAcquity SQDシステム、逆相C-18カラム、1.7mm、2.1X100mmカラム、水中5~95%アセトニトリルの勾配を使用、両方とも0.05%ギ酸を含み、6分間実行)。
製剤化剤(SBBCDまたはHPBCDまたはその他の薬剤)の原液は、最初に無菌容器で調製される。
たとえば、50% SBBCD 100mLは、最初に50gのSBBCD粉末をメスフラスコに入れることによって、100mLメスフラスコで調製される。注射用水(注射用水またはWFI)を少しずつ加えて激しく振って粉末を溶解する。次に、追加のWFIを追加して100mL目盛に到達させた後、メスフラスコを適切なガラス活栓で閉じ、数回逆さまに振って均質にする。
正確な量、通常約2.0mgの有効成分(たとえば、メシル酸ナファモスタットまたはメシル酸カモスタット)を、精密天秤(たとえば、Delta Range、Mettler-Toledo)を使用して計量し、保証されたクリーンバイアルに入れる。上記のように調製されたSBBCD溶液などの製剤化剤の最小濃縮原液を添加することによって製剤化が達成され、典型的には、50%重量/体積(50%W:V)溶液で調製される。
次に、得られた活性薬剤の懸濁液を、通常の目視観察および拡大下での観察が活性薬剤の完全な溶解を示すまで、1分間の超音波処理-ボルテックス混合のサイクルに付す。溶液が直接得られる場合は、次に、実験を、より少量の溶液を使用するか、またはより濃縮された溶液を作成して繰り返す。溶液が飽和している場合は、最終濃度の少量の製剤化剤を、正確にピペッティングして、溶解に達するまで連続的に超音波処理とボルテックス混合を行いながら、ゆっくりと添加する。その後、WFIを添加して最終SBBCD濃度を12.5%にする。
次に、ミリグラム/ミリリットル(mg/mL)の濃度(すなわち、最大溶解濃度)を推定し、検証のために追加のコントロール溶解実験を実行する。
この方法を使用して、19.0mg/mLのメシル酸カモスタットのWFI溶液を得た。
上記と同じプロトコルに従って、HPBCDの40%(w/v)注射用水(WFI)溶液を調製し、次に、メシル酸カモスタットを10%(w/v)HPBCD WFI溶液で、45.0mg/mlのレベルに製剤した。
また、上記と同じプロトコルに従って、SBBCDの50%(w/v)注射用水(WFI)溶液をメスフラスコを使用して調製し、メシル酸カモスタットを12.5%(w/v)SBBCD WFI溶液で、38.8mg/mlのレベルに製剤した。
粒径測定および噴霧化
精密ろ過後の微粒子の存在を評価するために、製剤後に品質管理評価(光散乱技術などによる)を行う。肺への最大送達を確実にするための十分に小さい液滴サイズ(たとえば、約1ミクロン~約10ミクロン)を確保するために、デバイスのキャリブレーションを行う。これらのパラメーターを、粘度と薬物濃度の関数としても試験する。エアロゾル化による肺への薬物送達は、このような液滴径で最適である。空気中に浮遊するサブミクロンの粒子は、肺の肺胞腔に容易に入り得るが、肺胞のガス容積に浮遊したままになり、呼気として肺胞を出る可能性があるため、意図した用途には望ましくない。一方、より大きな粒子は、肺胞上皮に到達する前に空気から落ちる可能性がある。
エアロゾル化された製剤メシル酸カモスタットおよび/またはメシル酸ナファモスタットの粒径が、フェーズ・ドップラー・アナライザー(PDA)システム(Dantec Dynamics A/S)を使用して、肺への薬物送達の適合性を評価するために測定された。光学系の構成に基づいて、測定可能な粒径測定範囲は約0.5~44μmである。ダンテック・ダイナミクスは、このシステムの不確実性を範囲の約2%と記載しており、これは0.87μmに相当する。
エアロゾル化の2つの方法を試験して、SBBCDおよびHPBCDで製剤化されたメシル酸カモスタットおよびメシル酸ナファモスタットがエアロゾル化に適合して、肺への送達に適した範囲の粒径を生成するかどうかを判断した。1つの方法では、ジェットネブライザー(Carefusion Airlife Jet Nebulizer)に、5~15 L/分でネブライザーに入る空気流で製剤化された薬物溶液をロードし、フロー・システムから出る噴霧化された液体粒子をPDAで測定し、直径1~10ミクロンの範囲であることを見出した。ジェットネブライザーによって生成される粒子は、空気流量が高いほど小さくなった。したがって、そのようなジェットネブライザー送達システムは、リブリーザー・リザーバー・バッグへのネブライザーの取り付けの有無にかかわらず、自発呼吸しているCOVID-19患者への本明細書に記載の製剤の吸入送達に使用できる。
試験の2番目のセットでは、製剤化された薬剤を、超音波メッシュ・ネブライザー(Aerogen Solo)を使用して噴霧した。このようなシステムは、人工呼吸器に取り付けられた気道回路に沿って、SARS-CoV-2を含むガスが環境に流出するリスクなしに、当社の製剤の噴霧を可能にする。ここでも、粒径は、直径1~10ミクロンの範囲であることが見出された。
したがって、両方のネブライザーシステムは、対象への送達のために、本明細書に記載のメシル酸カモスタットおよびメシル酸ナファモスタット製剤からエアロゾル化粒子を生成する可能性を有する。
凍結乾燥
メシル酸カモスタットおよびメシル酸ナファモスタット製剤の安定性を、2 つの温度、すなわち、4℃と周囲室温(~21℃)で研究した。紫外分光分析および質量分析を超高圧液体クロマトグラフィー(UPLC)と組み合わせて使用する、標準的な液体クロマトグラフィー質量分析 (LCMS)法に従った。
凍結乾燥されていない製剤でさえも、4℃の冷蔵庫で安定であったが、凍結乾燥されたバージョンはより長い貯蔵寿命を有した。
凍結乾燥は、次のように行った:SBBCD中の高濃度メシル酸カモスタットおよびメシル酸ナファモスタット製剤を、液体窒素またはドライアイス-アセトンを使用して急速冷凍し、一定の重量が得られるまで(通常12~72時間)、ベンチトップVirtis凍結乾燥機(40mtorr真空および-105℃で動作)を使用して凍結乾燥に付した。得られた白い泡は、事前にラベルを付けたクリーンバイアルに移し、密封して、必要になるまで保存することができる。
凍結乾燥メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタット製剤の再構成は、適切な体積(たとえば、製剤を作製するために実施例1で使用された体積)のWFIまたは他の適切な溶媒を添加することによって達成される。パルスボルテックスと超音波処理サイクルにより、元の液体製剤が戻る。
インビボ有効性試験
本明細書に記載の組成物および吸入治療法のインビボ有効性は、マウス、ラット、またはモルモットモデルなどの前臨床動物モデルにおいて、以下のインビボルシフェラーゼレポーターシステムを使用して評価される。このシステムは、生存しているSARS-CoV-2ウイルスを使用した前臨床研究に必要なバイオセーフティレベル3の施設を必要としないという利点を有する。
ルシフェラーゼ活性化のためにTMPRSS2のタンパク質分解活性を必要とするルシフェラーゼタンパク質、または分割ルシフェラーゼタンパク質ペアを、動物に吸入送達で投与し、小分子ルシフェラーゼ基質ルシフェリンも動物に投与する(ルシフェリンはルシフェラーゼと一緒に、全身投与または吸入投与する)。ルシフェラーゼまたは分割ルシフェラーゼは、SARS-CoV-2スパイクタンパク質由来のTMPRSS2基質配列を有し、ウイルススパイクタンパク質のTMPRSS2活性化に対する本発明の組成物の効果(吸入によって動物へ投与される)をインビボで評価することを可能にする。この方法のいくつかのバリエーションでは、ルシフェラーゼ変異体は、ルシフェラーゼが活性化されるためにプロテアーゼ基質配列の切断を必要とする構成にある。この方法の他のバリエーションは、ルシフェラーゼが活性化されるように立体配座の歪みを緩和するために切断が必要とされるような立体配座において、2つの半分がプロテアーゼ切断部位リンカーによって結合されるルシフェラーゼ分子内相補性アッセイを利用する。この方法の別のバリエーションでは、ルシフェラーゼは、2つの別個の分子/サブユニットとして提供され、プロテアーゼ切断部位での切断によりルシフェラーゼドメインが解放され、2つのフラグメントの分子間相補性が可能になるように、サブユニットの一方または両方には、プロテアーゼ切断部位によって結合された阻害剤が結合する。これらのアッセイは、ホタルルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、ガウシア由来ルシフェラーゼ、深海エビオプロフーォラス由来のルシフェラーゼ(後者は、NanoBitブランドの分割分子補完システムとして販売されている)、または任意の適切なルシフェラーゼを使用して実行される。この方法の他のバリエーションでは、クラゲ緑色蛍光タンパク質(GFP)または他の波長に調整された他の蛍光タンパク質などの蛍光タンパク質(全身蛍光イメージングシステムでイメージングして、ヘモグロビンと組織の自己蛍光のバックグラウンド信号干渉を回避することができる蛍光タンパク質、たとえば、光スペクトルの近赤外領域で発光する蛍光タンパク質など)が使用される。
関連する方法には、発現プラスミドにコードされ、ネイキッドDNAとして、またはカチオン性リポソームと製剤されたDNAとして、またはポリエチレンイミン、またはポリ-l-リジン(PLL)とともに、あるいは脂質ナノ粒子として、またはキトサンなどのカチオン性多糖類または他の適切な製剤とともに、吸入送達されるルシフェラーゼ(または蛍光タンパク質)TMPRSS2プロテアーゼバイオセンサーの送達;または吸入によって送達される非病原性ウイルスによって発現されるように送達されるルシフェラーゼの送達;またはルシフェラーゼ(または蛍光)タンパク質の直接吸入送達の代わりに、脂質ナノ粒子、または他の適切な製剤として製剤されたRNAによってコード化されたバージョンとして吸入送達されるルシフェラーゼの送達が含まれる。
これらの方法を使用して、臨床的に関連する動物モデルで、本発明の組成物および方法の有効性を評価し、確認する。これらの研究において、本発明の組成物によるプロテアーゼTMPRSS2の阻害の成功は、インサイチュでルシフェラーゼをクエンチする。
追加のインビボ有効性試験
実施例4に記載されているものを補完する戦略では、ルシフェラーゼ(または蛍光レポータータンパク質)が(SARS-CoV-2スパイクタンパク質からの)プロテアーゼ切断可能配列を有し、細胞プロテアーゼTMPRSS2の活性がルシフェラーゼ(または蛍光レポーター)を不活性化する前臨床研究が行われる。これらのバイオセンサータンパク質(およびルシフェラーゼシステムの場合は基質)は、本発明の組成物の送達時に、または一緒に、または送達前に送達される。組成物が治療濃度のプロテアーゼに達すると、プロテアーゼ阻害によってプロテアーゼ切断部位がブロックされ、ルシフェラーゼ(または蛍光レポーター)シグナルが増加する - 全身ルシフェラーゼイメージング(または蛍光レポーターの場合、全身蛍光イメージング)で観察されるように。
関連する方法には、発現プラスミドにコードされ、ネイキッドDNAとして、またはカチオン性リポソームと製剤されたDNAとして、またはポリエチレンイミン、またはポリ-l-リジン(PLL)とともに、あるいは脂質ナノ粒子として、またはキトサンなどのカチオン性多糖類または他の適切な製剤とともに、吸入送達されるルシフェラーゼ(または蛍光タンパク質)TMPRSS2プロテアーゼバイオセンサーの送達;または吸入によって送達される非病原性ウイルスによって発現されるように送達されるルシフェラーゼの送達;またはルシフェラーゼ(または蛍光)タンパク質の直接吸入送達の代わりに、脂質ナノ粒子、または他の適切な製剤として製剤されたRNAによってコード化されたバージョンとして吸入送達されるルシフェラーゼの送達が含まれる。
これらの方法を使用して、第2の臨床的に関連する動物モデルで、本発明の組成物および方法の有効性を評価し、確認する。

Claims (33)

  1. a.メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタット、および
    b.β-シクロデキストリン、
    を含む、吸入送達によるヒト対象への投与に適した医薬組成物。
  2. β-シクロデキストリンが、スルホブチル-β-シクロデキストリン(SBBCD)またはヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBCD)である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 組成物が、約5~15%w/vのHPBCDまたはSBBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約30~50mg/mlの濃度で含む水溶液である、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 組成物が、約10%w/vのHPBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約45mg/mlの濃度で含む水溶液である、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 組成物が、約12.5%w/vのSBBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約39mg/mlの濃度で含む水溶液である、請求項3に記載の医薬組成物。
  6. 吸入送達に適した1つまたは複数の賦形剤をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 賦形剤が、共溶媒、保存剤、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤、等張化調整剤、アミノ酸、炭水化物、合成ポリマー、界面活性剤、または保存剤である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 噴射剤をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  9. エアロゾル形態である、前記請求項のいずれかに記載の医薬組成物。
  10. エアロゾル形態が、直径約1~約10ミクロンの液滴を含む、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 凍結乾燥形態である、請求項1~8のいずれかに記載の医薬組成物。
  12. 組成物が、4℃で安定である、請求項1~11のいずれかに記載の医薬組成物。
  13. 組成物が、21℃で安定である、請求項1~11のいずれかに記載の医薬組成物。
  14. 溶媒中、請求項11に記載の凍結乾燥組成物を再構成して、対象への吸入送達に適した再構成組成物を形成することを含む、対象への投与に適した組成物の製造方法。
  15. 再構成組成物が、保存剤、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤、等張化調整剤、アミノ酸、炭水化物、合成ポリマー、界面活性剤、または保存剤からなる群から選択される賦形剤をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 再構成組成物が、約5~15%w/vのHPBCDまたはSBBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約30~50mg/mlの濃度で含む、請求項14または請求項15に記載の方法。
  17. 再構成組成物が、約10%w/vのHPBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約45mg/mlの濃度で含む、請求項14または請求項15に記載の方法。
  18. 再構成組成物が、約12.5%w/vのSBBCD中、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを約39mg/mlの濃度で含む、請求項14または請求項15に記載の方法。
  19. 請求項1~13のいずれかに記載のに記載の医薬組成物を含む、吸入送達によって対象に医薬組成物を投与するための装置。
  20. 装置が、ネブライザー、インヘイラー、アトマイザーまたはヴェポライザーである、請求項19に記載の装置。
  21. 対象のCOVID-19を治療する方法であって、メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを含む有効量の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  22. 対象のCOVID-19を治療する方法であって、有効量の請求項1~13のいずれかに記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  23. 組成物が、ネブライザー、インヘイラー、アトマイザー、またはヴェポライザーを使用して対象に投与される、請求項22に記載の方法。
  24. 組成物が、人工呼吸器を使用するか、または挿管を介して対象に投与される、請求項22に記載の方法。
  25. メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを、全身経路によって対象に投与することををさらに含む、請求項21~24のいずれかに記載の方法。
  26. メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを、経口投与によって対象に投与することををさらに含む、請求項21~24のいずれかに記載の方法。
  27. メシル酸カモスタットまたはメシル酸ナファモスタットを、静脈内投与によって対象に投与することををさらに含む、請求項21~24のいずれかに記載の方法。
  28. 対象が、SARS-CoV-2の検査で陽性であった、請求項21~27のいずれかに記載の方法。
  29. 対象が、COVID-19の1つまたは複数の症状を示している、請求項21~28のいずれかに記載の方法。
  30. 対象が、COVID-19の症状を示していない、請求項21~28のいずれかに記載の方法。
  31. 対象が、重症である、請求項21~28のいずれかに記載の方法。
  32. 対象が、挿管されている、および/または人工呼吸器を使用している、請求項21~27のいずれかに記載の方法。
  33. 対象が、高齢者であるか、高血圧を有するか、肺疾患を有するか、がんを有するか、または免疫抑制もしくは免疫不全である、請求項21~28のいずれかに記載の方法。
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