JP2023515073A - 補体因子d媒介障害の処置用のヘテロアリール化合物 - Google Patents

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Abstract

化合物、使用方法、及び補体因子Dの阻害剤を製造するプロセス、若しくは薬学的に許容される塩、又はその組成物が提供される。本願で説明されている阻害剤は、因子Dを標的とし、補体カスケードを阻害するか、又は調節する。本願で説明されている因子Dの阻害剤は、補体の過剰な活性化を低減させる。本開示は、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本明細書で説明されている具体的な化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体を含む。

Description

本開示は、医学的障害(例えば、補体因子D媒介障害等の補体媒介障害)を処置するためのヘテロアリール薬物を提供する。
補体系は、受容者の生涯にわたり変化に適合しない自然免疫系の一部であるが、適応免疫系により動員されて使用される。例えば、補体系は、抗体及び食細胞の病原体を除去する能力を補助するか、又は補完する。この洗練された調節経路により、受容者細胞を破壊から保護しつつ、病原体に対する急速な反応が可能となる。30種を超えるタンパク質及びタンパク質断片により、補体系が構成されている。これらのタンパク質は、オプソニン化(抗原の食作用の増強)、走化性(マクロファージ及び好中球の誘因)、細胞溶解(外来細胞の膜の破壊)、並びに凝集(病原体をまとめたクラスター化及び結合)を介して作用する。
補体系は、古典経路、副経路、及びレクチン経路という3つの経路を有する。補体因子Dは、補体ケスケードの副経路の活性化における初期での中心的役割を果たす。副補体経路の活性化は、C3タンパク質内でのチオエステル結合の自然加水分解により開始され、C3(HO)が生成され、これが因子Bと会合してC3(HO)B複合体が形成される。補体因子Dは、C3(HO)B複合体内の因子Bを切断してBa及びBbを形成するように作用する。Bbフラグメントは、C3(HO)と会合したままであり、副経路C3転換酵C3(HO)Bbが形成される。加えて、C3転換酵素のいずれかにより生成されたC3bも、因子Bと会合してC3bBを形成し、このC3bBを因子Dが切断して、後期副経路C3転換酵素C3bBbが生成される。この後期形態の副経路C3転換酵素は、規定の補体経路の3つ全てにおける重要な下流増幅をもたらし得、最終的には、C5のC5a及びC5bへの切断等の補体カスケード経路におけるさらなる因子の動員及び構築が引き起こされる。C5bは、細胞を溶解させることにより病原性細胞を破壊し得る膜侵襲複合体への因子C6、C7、C8、及びC9の構築において作用する。
補体の機能不全又は過剰な活性化は、ある特定の自己免疫疾患、炎症性疾患、及び神経変性疾患、並びに虚血再灌流障害及び癌に関連付けられている。例えば、補体カスケードの副経路の活性化は、多くの炎症性障害にも関与しているC3a及びC5a(両方とも強力なアナフィラトキシンである)の生成の一因となっている。従って、場合によっては、副補体経路等の補体経路の反応を低減させることが望ましい。補体経路により媒介される障害のいくつかの例として、加齢黄斑変性(AMD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、多発性硬化症、及び関節リウマチが挙げられる。
さらなる補体媒介障害として、成分3糸球体症(component 3 glomerulopathy)(C3G)に分類されるものが挙げられる。C3Gは、副補体経路及び終末補体経路の高い活性が、補体3のみからなり免疫グロブリン(Ig)を含まない糸球体沈着を引き起こす慢性腎疾患の集団を包含するデンスデポジット病(DDD)及びC3糸球体腎炎(C3GN)で構成されている、最近定義されたものである。
免疫複合体膜性増殖性糸球体腎炎(Immune-complex membranoproliferative glomerulonephritis)(IC-MPGN)は、多くの臨床的、病理学的、遺伝的、及び検査上の特徴をC3Gと共有する腎疾患であり、従って、C3Gの姉妹疾患とみなされ得る。IC-MPGNの患者の大部分では、腎疾患が続発する基礎疾患又は基礎障害(最も一般的には、感染、自己免疫疾患、又は単クローン性ガンマグロブリン血症)が特定されている。特発性IC-MPGNの患者は、C3Gで観察されるものと同様の低いC3レベル及び正常なC4レベル、並びに異常な副経路活性と関連している同一の遺伝因子又は後天性因子の多くを有し得る。IC-MPGNの大部分が古典経路の過剰活性に起因することを示唆する仮説が現在存在しているが、低いC3及び正常なC4を有する患者は、副経路の顕著な過剰活性を有する可能性が高い。低いC3及び正常なC4を有するIC-MPGN患者は、副経路阻害から利益を受け得る。
補体カスケードと関連付けられている他の障害として、下記が挙げられる:非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、溶血性尿毒症症候群(HUS)、腹部大動脈瘤、血液透析合併症、溶血性貧血、又は血液透析、視神経脊髄炎(NMO)、重症筋無力症(MG)、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝炎、肝硬変、肝不全、皮膚筋炎、及び筋萎縮性側索硬化症。
因子Dは、副補体経路における初期の重要な役割、並びに古典補体経路及びレクチン補体経路でのシグナル増幅における潜在的役割に起因して、補体カスケードの阻害又は調節の魅力的な標的である。因子Dの阻害により、経路が効果的に遮断され、膜侵襲福複合体の形成が軽減される。
因子Dの阻害剤を開発する初期の試みが行なわれているが、現在、臨床的に承認された小分子因子D阻害剤は存在していない。因子D阻害剤化合物の例は、下記の開示で説明されている。
“Compounds useful in the complement,coagulate and kallikrein pathways and method for their preparation”という表題の米国特許第6,653,340号明細書(BioCryst Pharmaceuticals,Inc.)では、因子Dの阻害剤である縮合二環式環状化合物が説明されている。米国特許出願公開第2019-0142802号明細書(BioCryst Pharmaceuticals,Inc.)では、異常な補体障害の処置のためのベンゾピラゾール化合物が説明されている。補体障害の処置及び予防のためにBioCrystに割り当てられた追加の特許として、認められた米国特許第10,125,102号明細書、並びに米国特許出願公開第2018-0362458号明細書及び同第2019-0345135号明細書が挙げられる。
“Indole compounds or analogues thereof useful for the treatment of age-related macular degeneration”という表題のNovartisの国際公開第2012/093101号パンフレットでは、ある特定の因子D阻害剤が説明されている。さらなる因子D阻害剤は、下記で説明されている:Novartisの国際公開第2012093101号パンフレット、同第2013/164802号パンフレット、同第2013/192345号パンフレット、同第2014/002051号パンフレット、同第2014/002052号パンフレット、同第2014/002053号パンフレット、同第2014/002054号パンフレット、同第2014/002057号パンフレット、同第2014/002058号パンフレット、同第2014/002059号パンフレット、同第2014/005150号パンフレット、同第2014/009833号パンフレット、同第2014/143638号パンフレット、同第2015/009616号パンフレット、同第2015/009977号パンフレット、同第2015/066241号パンフレット、及び同第2016088082号パンフレット。
“Therapeutic Inhibitory Compounds”という表題のLifesci Pharmaceuticalsの国際公開第2017/098328号パンフレットでは、中心核の複素環が変化している様々な因子D阻害剤が説明されている。国際公開第2018/015818号パンフレットもまた、“Therapeutic Inhibitory Compounds”という表題であり、環中心核を有しない因子D阻害剤が説明されている。国際公開第2018/229543号パンフレットもまた、“Therapeutic Inhibitory Compounds”という表題であり、二環式中心核を有する因子D阻害剤が説明されている。
“Open chain prolyl urea-related modulators of androgen receptor function”という表題のBristol-Myers Squibbの国際公開第2004/045518号パンフレットでは、アンドロゲン受容体関連状態(例えば、筋肉減少症等の加齢性疾患)の処置のための開鎖プロリル尿素及びチオ尿素関連化合物が説明されている。
“Methods and compositions for the treatment of glomerulonephritis and other inflammatory diseases”という表題のAlexion Pharmaceuticalsの国際公開第1995/029697号パンフレットでは、補体系の病的な活性化を伴う糸球体腎炎及び炎症状態の処置のための補体経路のC5に対する抗体が開示されている。Alexion Pharmaceuticalの抗C5抗体エクリズマブ(Soliris(登録商標))は、現在市販されている唯一の補体特異的抗体であり、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に対して初めて承認された唯一の処置である。
さらなる補体因子D阻害剤は、下記で説明されている:国際公開第2019/227102号パンフレット;同第2019/028284号パンフレット;同第2018/160889号パンフレット;同第2018/160891号パンフレット;同第2018/160892号パンフレット;同第2017/035348号パンフレット;同第2017/035349号パンフレット;同第2017/035351号パンフレット;同第2017/035352号パンフレット;同第2017/035353号パンフレット;同第2017/035355号パンフレット;同第2017/035357号パンフレット;同第2017/035360号パンフレット;同第2017/035361号パンフレット;同第2017//035362号パンフレット;同第2017/035415号パンフレット;同第2017/035401号パンフレット;同第2017/035405号パンフレット;同第2017/035413号パンフレット;同第2017/035409号パンフレット;同第2017/035411号パンフレット;同第2017/035417号パンフレット;同第2017/035408号パンフレット;同第2015/130784号パンフレット;同第2015/130795号パンフレット;同第2015/130806号パンフレット;同第2015/130830号パンフレット;同第2015/130838号パンフレット;同第2015/130842号パンフレット;同第2015/130845号パンフレット;及び同第2015/130854号パンフレット。
米国特許第6,653,340号明細書 米国特許出願公開第2019/0142802号明細書 米国特許第10,125,102号明細書
有害な免疫反応又は炎症反応により引き起こされる多種多様な医学的障害を考えると、医学的処置に新規の化合物が必要とされている。
本開示は、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本明細書で説明されている具体的な化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体を含む。一実施形態では、これらの化合物若しくはその塩又は組成物は、本明細書で使用される場合、下記を処置するために使用される:炎症状態若しくは免疫状態である医学的障害、補体カスケード(機能不全カスケードを含む)により媒介される障害、補体副経路等の正常な補体活性に関与するか若しくは反応する細胞の能力に悪影響を及ぼす細胞の障害若しくは異常、又は医学的処置(例えば、外科手術若しくは他の医療処置、又は医薬品若しくは生物学的製剤の投与、輸血、又は他の同種の組織若しくは液体の投与)に対する望ましくない補体媒介反応。
これらの化合物を使用して、必要な受容者(典型的にはヒト)の医学的状態を処置し得る。一実施形態では、この活性化合物は、補体因子Dカスケードの阻害剤として作用する。一実施形態では、そのような障害の処置方法であって、下記でより詳細に説明される(任意選択的に薬学的に許容される組成物中の)本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の投与を含む方法が提供される。
一実施形態では、障害は、代替補体カスケード経路を関連している。さらに別の実施形態では、障害は、補体古典経路と関連している。さらなる実施形態では、障害は、補体レクチン経路と関連している。或いは、本活性化合物、又はその塩若しくはプロドラッグは、補体カスケードとは異なる作用機序を介して作用して、本明細書で説明されている障害を処置し得る。
別の実施形態では、補体系により媒介される障害を有する受容者(典型的にはヒト)を処置する方法であって、本明細書で説明されている化合物の内の1つを使用する処置の最中の細菌感染の可能性を低下させるための予防的な抗生物質又はワクチンの投与を含む方法が提供される。ある特定の実施形態では、この受容者(典型的にはヒト)に、本明細書で説明されている化合物の内の1つによる処置の前、この処置の最中、又はこの処置の後に、予防的アクチンを投与する。ある特定の実施形態では、この受容者(典型的にはヒト)に、本明細書で説明されている化合物の内の1つによる処置の前、この処置の最中、又はこの処置の後に、予防的抗生物質を投与する。一部の実施形態では、感染は、特に子供における、髄膜炎菌感染(例えば、敗血症及び/若しくは髄膜炎)、アスペルギルス感染、又は被包性生物(例えば、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)若しくはヘモフィルス・インフルエンザb型(Haemophilus influenza type b)(Hib))に起因する感染である。他の実施形態では、このワクチン又は抗生物質を、補体系の阻害に起因するか又は付随する感染に罹った後の患者に投与する。
本開示の一態様では、式I
Figure 2023515073000001
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体であって、
式中:
は、ハロゲン、及びC~Cハロアルキル(例えば、CF、CFH、CFH、CFCF、又はCHCF)からなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
は、C~Cアルキル(例えばメチル)、ハロゲン、及びC~Cハロアルキルから選択され;
及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C-CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
それぞれのR及びR10は、独立して、水素及びC~Cアルキルから選択される、
化合物、又はその薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体が提供される。
一実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000002
又はその薬学的に許容される塩である。
本開示の一態様では、式II又は式III
Figure 2023515073000003
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体であって、
式中、
Qは、CH又はNであり;
は、ハロゲン、及びC~Cハロアルキル(例えば、CF、CFH、CFH、CFCF、又はCHCF)からなる群から選択され;
は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
は、C~Cアルキル(例えばメチル)、ハロゲン、及びC~Cハロアルキルからなる群から選択され;
及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
は、ハロゲン及びC~Cハロアルキルから選択され;
それぞれのR及びR10は、独立して、水素及びC~Cアルキルから選択される、
化合物、又はその薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体が提供される。
一実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023515073000004
又はその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000005
又はその薬学的に許容される塩である。
本開示の一態様では、式IV
Figure 2023515073000006
の化合物であって、
式中、
及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
全ての他の可変要素は、本明細書で定義された通りである、
化合物が提供される。
式I、式II、式III、式IVの化合物若しくは塩、本明細書で説明されている具体的な化合物、又はこれらの同位体誘導体を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物も開示されている。
そのため、本開示は、下記の特徴を少なくとも含む:
a.本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体;
b.下記が挙げられるがこれらに限定されない障害の処置又は予防での使用のための、任意選択的に薬学的に許容される組成物中での、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体:脂肪肝、及び脂肪肝に起因する状態(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝炎、肝硬変、又は肝不全)の発症;皮膚筋炎;筋萎縮性側索硬化症;生物学的製剤(例えばCAR T細胞療法)に反応するサイトカイン反応又は炎症反応;発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、関節リウマチ、多発性硬化症、加齢黄斑変性(AMD)、網膜変性症、他の眼疾患(例えば地図状萎縮)、呼吸器疾患、循環器疾患、補体代替経路(AP)関連腎症、例えば成分3糸球体症(C3G)障害、例えば、C3糸球体腎炎(C3GN)若しくはデンスデポジット病(DDD)、又は膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)障害、例えば免疫複合体膜性増殖性糸球体腎炎(IC-MPGN)、中枢神経系又は末梢神経系の障害、例えば、後天性の脳又は脊髄の傷害、例えば、限定されないが、虚血性再灌流傷害又は脳卒中、脳外傷(TBI)、及び脊髄損傷(SCI)、アルツハイマー病(AD)、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、脱髄性髄鞘破壊性疾患(demyelinating myelinoclastic disease)、脱髄性白血球破壊性疾患(demyelinating leukostrophic disease)、及び神経学的炎症性障害(neurological inflammatory disorders);
c.脂肪肝、及び脂肪肝に起因する状態(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓炎、肝硬変、又は肝不全)の発症;皮膚筋炎;筋萎縮性側索硬化症;生物学的製剤(例えばCAR T細胞療法)に反応するサイトカイン反応又は炎症反応;発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、関節リウマチ、多発性硬化症、加齢黄斑変性(AMD)、網膜変性症、他の眼疾患(例えば地図状萎縮)、呼吸器疾患、循環器疾患、補体代替経路(AP)関連腎症、例えば成分3糸球体症(C3G)障害、例えば、C3糸球体腎炎(C3GN)若しくはデンスデポジット病(DDD)、又は膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)障害、例えば免疫複合体膜性増殖性糸球体腎炎(IC-MPGN)、中枢神経系又は末梢神経系の障害、例えば、後天性の脳又は脊髄の傷害、例えば、限定されないが、虚血性再灌流傷害又は脳卒中、脳外傷(TBI)、及び脊髄損傷(SCI)、アルツハイマー病(AD)、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、脱髄性髄鞘破壊性疾患、脱髄性白血球破壊性疾患、及び神経学的炎症性障害挙げられるがこれらに限定されない障害を処置するか又は予防する方法であって、必要な患者に、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体を投与することを含む方法;
d.薬学的許容される担体中の、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、又はこれらの単離異性体の薬学的に許容される組成物:
e.補体経路及び例えばカスケード因子Dにより媒介される障害の処置又は予防での使用のための、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体;
f.下記が挙げられるがこれらに限定されない障害の処置又は予防のための薬物の製造における、任意選択的な薬学的に許容される組成物中での、本明細書で説明されている本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の使用:脂肪肝、及び脂肪肝に起因する状態(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓炎、肝硬変、肝不全)の発症;皮膚筋炎;筋萎縮性側索硬化症;生物学的製剤(例えばCAR T細胞療法)に反応するサイトカイン反応又は炎症反応;発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、C3糸球体腎炎、デンスデポジット病、C3糸球体症、関節リウマチ、多発性硬化症、加齢黄斑変性(AMD)、網膜変性症、他の眼疾患(例えば地図状萎縮)、呼吸器疾患、又は循環器疾患;
g.障害の処置若しくは予防のための又は一般的には補体カスケード因子Dにより媒介される障害の処置若しくは予防のための治療的使用が意図されている薬物の製造プロセスであって、この製造において、本開示の化合物又は活性化合物の一実施形態が使用されることを特徴とする製造プロセス;
h.実質的に純粋な形態(例えば、少なくとも90、95、又は98%)での本明細書で説明されている本開示の化合物又はその塩;
i.炎症状態又は免疫状態である医学的障害、補体カスケード(機能不全カスケードを含む)により媒介される障害、正常な補体活性に関与するか若しくは反応する細胞の能力に悪影響を及ぼす細胞の障害若しくは異常、又は医学的処置(例えば、外科手術若しくは他の医療処置、又は医薬品若しくは生物学的製剤の投与、輸血、又は他の同種の組織若しくは液体の投与)に対する望ましくない補体媒介反応の処置での使用のための、薬学的に許容される組成物を形成するための任意選択的な担体中での、本明細書で説明されている本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体;
並びに
j.上記及び本明細書中の(a)~(i)のそれぞれに関して、部分の各集合体及びこれから製造された各活性化合物、又はその使用は、具体的に且つ個別に開示されていると考えられおり、且つ見なされており、なぜならば、そのような描写は、スペースの都合上のものでしかなく、そのような表示に対して属又はさらには亜属のみを説明することを意図するものではないからである。
用語法
化合物は、標準的な命名法を使用して説明されている。別途定義されていない限り、本明細書で使用されている全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。
本明細書で説明されている式の内のいずれかの化合物は、別途指示されない限り、又は別途文脈により除外されない限り、それぞれが具体的に説明されているかのように、鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、ジアステレオマー、互変異性体、ラセミ体、及び他の異性体(例えば回転異性体)を含む。
「a」及び「an」という用語は、量の制限を示さないが、言及されている項目の内の少なくとも1つの存在を示す。「又は」という用語は、「及び/又は」を意味する。値の範囲の列挙は、別途本明細書で指定されない限り、この範囲に含まれる各々の別個の値に個別に言及する簡単な方法としての役割を果たすことが意図されているにすぎず、各々の別個の値は、これらが本明細書で個別に列挙されていたかのように本明細書に組み込まれる。全ての範囲の端点は、この範囲に含まれ、且つ独立して組み合わされ得る。本明細書で説明されている全ての方法を、別途本明細書で指示されない限り、又は文脈により明確に否定されない限り、好適な順序で実施し得る。「例」又は「例示的な言葉」(例えば「等」)の使用は、本開示をよりよく説明することが意図されているにすぎず、別途特許請求されない限り、本開示の範囲に制限を課すものではない。別途定義されない限り、本明細書で使用されている技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。
本開示は、同位体の天然存在量を超える量で(即ち富化された量で)原子の少なくとも1つの所望の同位体置換を有する、式I、式II、式III、式IVの化合物、又は本明細書で説明されている具体的な化合物を含む。
本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体が挙げられ、例えば、H、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、18F、31P、32P、35S、36CI、及び125Iがそれぞれ挙げられる。一実施形態では、同位体標識化合物を、代謝試験(14Cによる)、反応速度試験(例えば、H若しくはHによる)、検出若しくはイメージング技術、例えば、薬物若しくは基質の組織分布アッセイを含むポジトロン放出断層撮影(PET)若しくは単光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)、又は患者の放射性処置で使用し得る。特に、PET又はSPECT試験には、18F標識化合物が特に望ましい場合がある。本開示の同位体標識化合物及びそのプロドラッグを、一般的に、非同位体標識試薬を容易に利用可能な同位体標識試薬に置き換えることにより、下記で説明されているスキーム又は例及び調製で開示されている手順を実行することによって調製し得る。
一般的な例として、限定されないが、水素の同位体(例えば、重水(H)及び三重水素(H))を、所望の結果を達成する、説明されている構造のいずれの箇所でも任意選択的に使用し得る。或いは、又は加えて、炭素の同位体(例えば、13C及び14C)を使用し得る。一実施形態では、同位体置換とは、薬物の性能(例えば、薬力学、薬物動態、生体内分布、半減期、安定性、AUC、Tmax、Cmax等)を改善するための、分子上の1箇所又は複数箇所の位置での水素の重水素への置き換えのことである。例えば、重水素は、代謝中に結合切断箇所の炭素に結合し得るか(α-重水素動態同位体効果)、又は結合切断部位の隣若しくは近くに結合し得る(β-重水素動態同位体効果)。分子がCHで描かれているある特定の実施形態では、CH基を、CD、CHD、又はCHDに置き換え得る。分子がCDで描かれているある特定の実施形態では、CD基を、CHD又はCHDに置き換え得る。
同位体置換(例えば重水置換)は、部分的であり得るか、又は完全であり得る。部分的重水素置換は、少なくとも1つの水素が重水素に置換されていることを意味する。ある特定の実施形態では、同位体は、目的の任意の位置で同位体が80、85、90、95、若しくは99%富化されているか、又はより高く富化されている。ある特定の実施形態では、重水素は、所望の位置で80、85、90、95、又は99%富化されている。別途明記しない限り、任意の点での富化は、天然存在度を超えており、一実施形態では、ヒト中において薬物の検出可能な特性を変更するのに十分である。
本開示の化合物は、溶媒(例えば水)と共に溶媒和物を形成し得る。従って、一実施形態では、本開示は、本活性化合物の溶媒和形態を含む。「溶媒和物」という用語は、本開示の化合物(その塩を含む)と1つ又は複数の溶媒分子との分子複合体を指す。溶媒の非限定的な例は、水、エタノール、ジメチルスルホキシド、アセトン、及び他の通常の有機溶媒である。「水和物」という用語は、本開示の化合物と水とを含む分子複合体を指す。本開示に係る薬学的に許容される溶媒和物として、結晶化の溶媒が同位体置換され得るもの(例えば、DO、d-アセトン、及びd-DMSO)が挙げられる。溶媒和物は、液体又は固体の形態であり得る。
2つの文字又は記号の間に存在しないダッシュ(「-」)を使用して、置換基の付着点を示す。例えば、-(C=O)NHは、ケト(C=O)基の炭素を介して付着している。
「アルキル」は、分枝した、直鎖の、又は環状の飽和脂肪族炭化水素基である。一実施形態では、アルキルは、1~約12個の炭素原子を含み、より一般的には1~約6個の炭素原子又は1~約4個の炭素原子を含む。一実施形態では、アルキルは、1~約8個の炭素原子を含む。ある特定の実施形態では、アルキルは、C~C、C~C、C~C、C~C、又はC~C6である。これらの指定の範囲は、本明細書で使用される場合、独立した種として説明されている範囲の各メンバーを有するアルキル基を示す。例えば、C~Cアルキルという用語は、本明細書で使用される場合、1、2、3、4、5、又は6個の炭素原子を有する直鎖の又は分枝したアルキル基を示し、これらの各々が独立した種として説明されていることを意味することが意図されている。例えば、C~Cアルキルという用語は、本明細書で使用される場合、1、2、3、又は4個の炭素原子を有する直鎖の又は分枝したアルキル基を示し、これらの各々が独立した種として説明されていることを意味することが意図されている。C~Cアルキルが、別の基と併せて本明細書で使用される場合(例えば、(C3~シクロアルキル)C~Cアルキル、又は-C~Cアルキル(C~Cシクロアルキル))には、示された基(この場合はシクロアルキル)は、単一の共有結合により直接結合しているか(Cアルキル)、又はアルキル鎖(この場合には、1、2、3、又は4個の炭素原子)により付着している。アルキルはまた、-O-C~Cアルキル(C~Cシクロアルキル)中のようにヘテロ原子等の他の基により付着し得る。アルキルの例として下記が挙げられるが、これらに限定されない:メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、及びヘキシル。
「alk」を含む用語が使用される場合には、「シクロアルキル」又は「炭素環式」は、文脈により明らかに除外されない限り、この定義の一部と見なされ得ることを理解すべきである。例えば、限定されないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルカノイル、アルケニルオキシ、ハロアルキル等の用語は全て、文脈により明らかに除外されない限り、環状形態のアルキルを含むと見なされ得る。
「アルカノイル」は、カルボニル(C=O)架橋を介して共有結合している、上記で定義されたアルキル基である。カルボニル炭素は、炭素数に含まれており、即ち、Cアルカノイルは、CH(C=O)-基である。一実施形態では、アルカノイル基は、説明したように任意選択的に置換される。
「ハロアルキル」は、最大許容数のハロゲン原子まで1つ又は複数のハロゲン原子で置換されている、分岐したアルキル基及び直鎖アルキル基の両方を示す。ハロアルキルの例として、トリフルオロメチル、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、2-フルオロエチル、及びペンタ-フルオロエチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロアルコキシ」は、酸素架橋(アルコールラジカルの酸素)を介して付着している、本明細書で定義されたハロアルキル基を示す。
「ハロ」又は「ハロゲン」は、独立して、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードの内のいずれかを示す。
「剤形」は、活性剤の投与単位を意味する。剤形の例として、下記が挙げられる:錠剤、カプセル、注射剤、懸濁液、液体、エマルション、留置剤、粒子、スフェア、クリーム、軟膏、坐剤、吸入可能形態、経皮形態、バッカル、舌下、局所、ゲル、粘膜、及び同類のもの。「剤形」として、留置剤(例えば目留置剤(optical implant))も挙げられ得る。
「医薬組成物」は、少なくとも1種の活性剤と、少なくとも1種の他の物質(例えば担体)とを含む組成物である。「医薬配合物(pharmaceutical combinations)」は、単一の剤形に組み合わされ得るか又は別個の剤形で一緒に投与され得る少なくとも2種の活性剤の組合せであり、これらの活性剤は、本明細書で説明されている任意の障害を処置するために併用されることが指示される。
「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその無機塩及び有機塩、薬学的に許容される酸付加塩又は塩基付加塩を作ることにより改変されている、本開示の化合物の誘導体である。本化合物の塩を、従来の化学的方法により、塩基性部分又は酸性部分を含む親化合物から合成し得る。一般的に、そのような塩を、この化合物の遊離酸形態と、化学量論量の適切な塩基(例えば、Na、Ca、Mg、若しくはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、若しくは同類のもの)とを反応させることにより調製し得るか、又はこの化合物の遊離塩基形態と、化学量論量の適切な酸とを反応させることにより調製し得る。そのような反応を、典型的には、水若しくは有機溶媒又はこれら2つの混合物中で実行させる。一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルの様な非水性媒体が、実用可能な場合には典型的である。本化合物の塩は、この化合物の溶媒和物及びこの化合物の塩の溶媒和物をさらに含む。
薬学的に許容される塩の例として、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩;カルボン酸等の酸性残基のアルカリ塩又は有機塩;及び同類のものが挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩として、例えば無機酸又は有機酸から形成されている、親化合物のヒトによる摂取が可能な塩及び第四級アンモニウム塩が挙げられる。そのような塩の例として、下記が挙げられる:無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、及び同類のもの)に由来するもの;並びに有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC-(CH1~4-COOH、及び同類のもの)から調製される塩、又は同一の対イオンを生成する様々な酸を使用して調製される塩。追加の好適な塩のリストを、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,p.1418(1985)中に見出し得る。
本開示の医薬組成物/配合物に適用される「担体」という用語は、活性化合物が配合される希釈剤、賦形剤、又はビヒクルを指す。
「薬学的に許容される賦形剤」は、一般的に安全であり、ヒトによる摂取が可能であり、且つ生物学的にも他の形でも受容者(典型的にはヒト)への投与に不適切ではない、医薬組成物/配合物の調製で有用な賦形剤を意味する。一実施形態では、獣医学的使用に許容可能な賦形剤が使用される。
「患者」又は「受容者」又は「対象」は、例えば限定されないが補体因子D経路の調節による、本明細書で具体的に説明されている障害の内のいずれかの処置若しくは予防が必要か又は本明細書で説明されている化合物の内の1つで処置可能な状態を有するヒト又は非ヒト動物である。典型的には、受容者は、ヒトである。「患者」又は「受容者」又は「対象」はまた、例えば、哺乳動物、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、トリ、及び同類のものも指す。
「プロドラッグ」は、本明細書で使用される場合、インビボで受容者に投与された場合に親薬物へと変換される化合物を意味する。本明細書で使用される場合、「親薬物」という用語は、本明細書で説明されている化合物の内のいずれかを意味する。プロドラッグを使用して、任意の所望の効果を達成し得、例えば、親薬物の特性を増強し得るか、又はこの親の薬学的特性若しくは薬物動態特性を改善し得、例えば、インビボでの薬物の半減期を増加させ得る。プロドラッグ戦略により、親薬物のインビボでの生成のための条件を変更するという選択肢がもたらされる。プロドラッグ戦略の非限定的な例として、除去可能な基又は除去可能な基の一部の共有結合的付着が挙げられ、例えば、限定されないが、特に、アシル化、リン酸化、ホスホニル化、ホスホルアミデート誘導体、アミド化、還元、酸化、エステル化、アルキル化、他のカルボキシ誘導体、スルホキシ若しくはスルホン誘導体、カルボニル化、又は無水物が挙げられる。ある特定の実施形態では、プロドラッグは、親化合物をより親油性にする。ある特定の実施形態では、いくつかのプロドラッグ部分を線状、分枝状、又は環状で有するプロドラッグを提供し得る。例えば、非限定的な実施形態は、二価リンカー部分(例えば、ジカルボン酸、アミノ酸、ジアミン、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシアミン、ジヒドロキシ化合物、又は親分子と別のプロドラッグ部分とを連結し得、且つ典型的にはインビボで生分解性である少なくとも2つの官能基を有する他の化合物)の使用を含む。一部の実施形態では、2、3、4、又は5個のプロドラッグ生分解性部分が、親化合物に配列状、分枝状、又は環状に共有結合している。
一実施形態では、通常はアミノ酸がインビボで切断されて親薬物をもたらし得る方法で、天然又は非天然のアミノ酸を親化合物上の適切な官能部分(例えば、酸素、窒素、又は硫黄、典型的には酸素又は窒素)に付着させることにより、プロドラッグが提供される。このアミノ酸を、単独で使用し得るか、又は所望の性能(例えば、半減期、親油性、又は他の薬物送達若しくは薬物動態特性の増加)を達成するように親薬物を修飾するために1つ又は複数の他のプロドラッグ部分に共有結合的に連結(直鎖、分枝又は環状)させ得る。このアミノ酸は、アミノ基とカルボン酸とを有する任意の化合物(例えば、脂肪族アミノ酸、アルキルアミノ酸、芳香族アミノ酸、ヘテロ脂肪族アミノ酸、ヘテロアルキルアミノ酸、又は複素環式アミノ酸若しくはヘテロアリールアミノ酸)であり得る。
「化合物を、少なくとも1種の追加の活性剤と共に提供する」は、例えば、一実施形態では、この化合物及び追加の活性剤が単一の剤形で同時に提供されるか、別個の剤形で同時に提供されるか、又は投与のための別個の剤形で提供されることを意味し得る。一実施形態では、この化合物の投与は、この化合物と、少なくとも1種の追加の活性剤との両方が患者の血流中に存在する時間内である一定の時間が空けられている。ある特定の実施形態では、この化合物及び追加の活性剤は、同一の医療従事者により患者に処方される必要がない。ある特定の実施形態では、追加の活性剤は、処方箋を必要としていない。この化合物又は少なくとも1種の追加の活性剤の投与を、任意の適切な経路により行ない得、例えば、経口錠剤、経口カプセル、経口液体、吸入、注射、坐剤、非経口、舌下、頬側、静脈内、大動脈内、経皮、ポリマー性制御送達、非ポリマー性制御送達、ナノ粒子若しくはマイクロ粒子、リポソーム、及び/又は局所接触により行ない得る。一実施形態では、併用療法の形態での投与に関する指示が、医薬品表示に記載されている。
本開示の医薬組成物/配合物の「治療上有効な量」は、受容者に投与された場合に治療的有用性(例えば、症状の寛解又は疾患自体の軽減若しくは減少)を提供するのに有効な量を意味する。一実施形態では、治療上有効な量は、顕著な増加を防ぐのに十分な量であるか、又は患者の血液、血清、若しくは組織中の補体因子Dの検出可能なレベルを顕著に低下させる。
N-オキシド
ある特定の実施形態では、本活性化合物はいずれも、そのN-オキシド形態で必要な患者に投与され得る。一実施形態では、活性化合物又はこの活性化合物の前駆体のN-オキシドは、製造スキームで使用される。さらに別の実施形態では、このN-オキシドは、本明細書の活性化合物の内の1つの投与の代謝産物であり、独立した活性を有し得る。このN-オキシドを、対象の化合物を酸化剤(例えば、好適なペルオキシ酸又はペルオキシド)で処理してN-オキシド化合物を生成することにより形成し得る。例えば、ヘテロアリール基(例えばピリジル基)を、穏和な反応条件下でレニウム系触媒の存在下にて過炭酸ナトリウム等の酸化剤により処理して、N-オキシド化合物を生成し得る。この化学を実行するためには適切な保護基が必要な場合があることを当業者は理解するだろう。Jain,S.L.et al.,“Rhenium-Catalyzed Highly Efficient Oxidations of Tertiary Nitrogen Compounds to N-Oxides Using Sodium Percarbonate as Oxygen Source,Synlett,2261-2663,2006を参照されたい。
「アルキル」の実施形態
一実施形態では、「アルキル」は、C~C10アルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、又はC~Cアルキルである。
一実施形態では、「アルキル」は、1個の炭素を有する。
一実施形態では、「アルキル」は、2個の炭素を有する。
一実施形態では、「アルキル」は、3個の炭素を有する。
一実施形態では、「アルキル」は、4個の炭素を有する。
一実施形態では、「アルキル」は、5個の炭素を有する。
一実施形態では、「アルキル」は、6個の炭素を有する。
「アルキル」の非限定的な例として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルが挙げられる。
「アルキル」の追加の非限定的な例として、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、及びイソヘキシルが挙げられる。
「アルキル」の追加の非限定的な例として、sec-ブチル、sec-ペンチル、及びsec-ヘキシルが挙げられる。
「アルキル」の追加の非限定的な例として、tert-ブチル、tert-ペンチル、及びtert-ヘキシルが挙げられる。
「アルキル」の追加の非限定的な例として、ネオペンチル、3-ペンチル、及び活性ペンチルが挙げられる。
代替実施形態では、「アルキル」基は、任意選択的に置換されている。
代替実施形態では、「アルケニル」基は、任意選択的に置換されている。
代替実施形態では、「アルキニル」基は、任意選択的に置換されている。
「ハロアルキル」の実施形態
一実施形態では、「ハロアルキル」は、C~C10ハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルキル、及びC~Cハロアルキルである。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、1個の炭素を有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、1個の炭素と1個のハロゲンとを有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、1個の炭素と2個のハロゲンとを有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、1個の炭素と3個のハロゲンとを有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、2個の炭素を有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、3個の炭素を有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、4個の炭素を有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、5個の炭素を有する。
一実施形態では、「ハロアルキル」は、6個の炭素を有する。
「ハロアルキル」の非限定的な例として、
Figure 2023515073000007
が挙げられる。
「ハロアルキル」の追加の非限定的な例として、
Figure 2023515073000008
が挙げられる。
「ハロアルキル」の追加の非限定的な例として、
Figure 2023515073000009
が挙げられる。
「ハロアルキル」の追加の非限定的な例として、
Figure 2023515073000010
が挙げられる。
本開示の同位体的に富化された化合物。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000011
又はこれらの薬学的に許容される塩から選択される。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000012
又はこれらの薬学的に許容される塩から選択される。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000013
Figure 2023515073000014
又はこれらの薬学的に許容される塩から選択される。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000015
又はこれらの薬学的に許容される塩から選択される。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000016
又はこれらの薬学的に許容される塩から選択される。
一実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000017
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000018
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023515073000019
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023515073000020
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000021
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000022
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000023
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000024
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000025
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、本開示の化合物は、
Figure 2023515073000026
又はこれらの薬学的に許容される塩である。
式I、II、III、及びIVの実施形態
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000027
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000028
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2023515073000029
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023515073000030
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式IIの化合物は、
Figure 2023515073000031
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000032
Figure 2023515073000033
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式IIIの化合物は、
Figure 2023515073000034
Figure 2023515073000035
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
ある特定の実施形態では、式IVの化合物は、
Figure 2023515073000036
又はこれらの薬学的に許容される塩、同位体類似体、プロドラッグ、若しくは単離異性体から選択される。
本開示のさらなる実施形態
一実施形態では、Rは、ハロゲンである。
一実施形態では、Rは、臭素である。
一実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
一実施形態では、Rは、-CFである。
一実施形態では、Rは、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである。
は、水素である、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、-COOR又は-CONR10である、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである、実施形態1~5のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、メチルである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又はシクロプロピルである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、クロロである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、ブロモである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、-CFである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである、実施形態1~11のいずれか一つ。
は、水素である、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、-COOR又は-CONR10である、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである、実施形態1~20のいずれか一つ。
は、水素である、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、-COOR又は-CONR10である、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである、実施形態1~26のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、ブロモである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、クロロである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、-CFである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである、実施形態1~32のいずれか一つ。
は、水素である、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、-COOR又は-CONR10である、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである、実施形態1~38のいずれか一つ。
は、水素である、実施形態1~44のいずれか一つ。
は、ハロゲンである、実施形態1~44のいずれか一つ。
は、C~Cアルキルである、実施形態1~44のいずれか一つ。
は、C~Cハロアルキルである、実施形態1~44のいずれか一つ。
は、-COOR又は-CONR10である、実施形態1~44のいずれか一つ。
は、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである、実施形態1~44のいずれか一つ。
及びR10は両方とも、水素である、実施形態1~50のいずれか一つ。
及びR10の一方は、水素である、実施形態1~50のいずれか一つ。
及びR10は両方とも、C~Cアルキルである、実施形態1~50のいずれか一つ。
Qは、CHである、実施形態1~53のいずれか一つ。
Qは、Nである、実施形態1~53のいずれか一つ。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、臭素である。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CFである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである。
ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-COOR又は-CONR10である。
ある特定の実施形態では、Rは、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、メチルである。
ある特定の実施形態では、Rは、エチル、n-プロピル、i-プロピル、又はシクロプロピルである。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、クロロである。
ある特定の実施形態では、Rは、ブロモである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CFである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである。
ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、メチルであり、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-COOR又は-CONR10である。
ある特定の実施形態では、Rは、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである。
ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-COOR又は-CONR10である。
ある特定の実施形態では、Rは、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、ブロモである。
ある特定の実施形態では、Rは、クロロである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CFである。
ある特定の実施形態では、Rは、-CHF、-CHF、-CHCF、又は-CFCFである。
ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-COOR又は-CONR10である。
ある特定の実施形態では、Rは、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである。
ある特定の実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の実施形態では、Rは、ハロゲンである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、C~Cハロアルキルである。
ある特定の実施形態では、Rは、-COOR又は-CONR10である。
ある特定の実施形態では、Rは、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、又はC~Cハロアルコキシである。
ある特定の実施形態では、R及びR10は両方とも、水素である。
ある特定の実施形態では、R及びR10の一方は、水素である。
ある特定の実施形態では、R及びR10は両方とも、C~Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、Qは、CHである。
ある特定の実施形態では、Qは、Nである。
ある特定の非限定的な実施形態では、BSEP(胆汁酸塩排出ポンプタンパク質)への効果が最小限である化合物(例えば、約20、30、40、50、60、75、若しくは100μMを超えるか、又はより大きいIC50を有する化合物)が提供されるか、又は少なくとも約50、100、200、300、400、500、750、若しくは1000、又はより大きい補体D阻害に対するBSEPの治療指数(例えば、補体D阻害剤のBSEP/IC50阻害のIC50阻害)を有する化合物が提供される。BSEP阻害は、胆汁うっ滞型薬物誘発性肝傷害と相関している。
一部の実施形態では、本開示の化合物は、例えば、B環に向けられたプロリン-カルボニル結合に対してシス置換基を有するプロリンを含むことにより、インビボでピロリジンとピリジンとの間のアミド結合の加水分解の減少を示す。
加えて、R置換基、R置換基、及びR置換基は、反応性代謝物の形成の可能性を減少させ得、及び/又は効力を増加させ得る。
医薬調製物
本明細書で説明されている活性化合物を、純粋な(neat)化学物質として、必要な受容者に投与し得るが、より典型的には、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、又はこれらの単離異性体のそのような処置が必要な受容者(典型的にはヒト)に有効な量を含む医薬組成物として投与する。そのため、一実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている用途の内のいずれかのための少なくとも1種の薬学的に許容あれる担体と一緒に、化合物又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量を含む医薬組成物を提供する。この医薬組成物は、唯一の活性剤として化合物若しくは塩を含み得るか、又は代替実施形態では、この化合物と少なくとも1種の追加の活性剤とを含み得る。
本明細書で説明されている活性化合物、又は別の活性剤と組み合わされたか、若しくはこの活性剤と交互か、若しくはこの活性剤の後か、この活性剤と同時か、若しくはこの活性剤の前の本明細書で説明されている活性化合物の有効な量を、(a)補体経路により媒介される障害(例えば、炎症性障害、自己免疫障害等の免疫障害、若しくは補体因子D関連障害)の進行を阻害するのに十分な量で使用し得るか;(b)炎症性障害、自己免疫障害等の免疫障害、若しくは補体因子D関連障害の退行を引き起こすのに十分な量で使用し得るか;(c)炎症性障害、自己免疫障害等の免疫障害、若しくは補体因子D関連障害を治癒するのに十分な量で使用し得るか;又は炎症性障害、自己免疫障害等の免疫障害、若しくは補体因子D関連障害の発症を阻害するか若しくは予防するのに十分な量で使用し得る。
従って、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量は、臨床的利益を付与するために患者に投与された場合に、この活性剤の十分な量を提供する。
必要な受容者(典型的にはヒト)に送達される、本明細書で説明されている活性化合物又は医薬組成物の正確な量は、所望の臨床的利益を達成するために医療提供者により決定されるだろう。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、単位剤形中に、約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの活性化合物と、任意選択的な約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの追加の活性剤とを含む剤形である。例は、少なくとも約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、900、1000、1100、1200、1250、1300、1400、1500、又は1600mgの活性化合物、又はその塩、N-オキシド、同位体類似体、若しくはプロドラッグを含む剤形である。一実施形態では、剤形は、少なくとも約1mg、5mg、10mg、25mg、50mg、75mg、100mg、200mg、400mg、500mg、600mg、1000mg、1200mg、又は1600mgの活性化合物、N-オキシド、同位体類似体、プロドラッグ、又はその塩を有する。剤形中の活性化合物の量を、塩を考慮することなく算出する。剤形を、必要に応じて、又は本明細書で説明されている障害の処置をもたらす任意の投与スケジュールとして、例えば、1日1回(q.d.)、1日2回(b.i.d.)、1日3回(t.i.d.)、1日4回(q.i.d.)、1日置きに(Q2d)、2日置きに(Q3d)投与し得る。
本明細書で開示されている化合物、又は本明細書で説明されているように使用される化合物を、従来の薬学的に許容される担体を含む単位剤形で、経口で、局所的に、非経口的に、吸入又はスプレーにより、舌下で、眼移植片等の移植片により、経皮的に、頬側投与により、直腸に、点眼剤として、眼内注射等の注射で、静脈内に、大動脈内に、頭蓋内に、真皮下に、腹腔内に、皮下に、経鼻で、舌下に、髄腔内に、若しくは直腸に、又は他の手段により、投与し得る。眼内送達の場合、この化合物を、所望されるように、即時若しくは制御放出様式で、又は眼内デバイス、注射、若しくは局所投与用製剤(例えば、点眼剤として提供される溶液若しくは懸濁液)により、硝子体内、基質内、前房内、テノン嚢下、網膜下、眼球後、眼球周囲、脈絡膜上、脈絡膜下、脈絡膜、結膜、結膜下、上強膜、眼球周囲、経強膜、眼球後、後強膜近傍(posterior juxtascleral)、角膜周囲、若しくは涙管注射により投与し得るか、又は粘膜、ムチン、若しくは粘膜関門を介して、例えば、溶液、懸濁液、若しくは他の製剤として投与し得る。
本医薬組成物を、任意の薬学的に有用な形態として製剤化し得、例えば、エアロゾル、クリーム、ゲル、ジェルキャップ、カプセル、丸薬、マイクロ粒子、ナノ粒子、注射液若しくは輸液、カプセル、錠剤、シロップ、経皮パッチ、皮下パッチ、乾燥粉末、医療機器中の吸入製剤、座薬、頬側製剤若しくは舌下製剤、非経口製剤、又は眼用の溶液若しくは懸濁液として製剤化し得る。錠剤及びカプセル等の一部の剤形は、活性化合物の適切な量(例えば、所望の目的を達成するのに有効な量)を含む適切なサイズの単位用量へと分割されている。
本明細書で企図されている投与に好適な医薬組成物及びそのような組成物を製造する方法は、当該技術分野で既知である。既知の技術の例として、例えば下記が挙げられる:参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,983,593号明細書、同第5,013,557号明細書、同第5,456,923号明細書、同第5,576,025号明細書、同第5,723,269号明細書、同第5,858,411号明細書、同第6,254,889号明細書、同第6,303,148号明細書、同第6,395,302号明細書、同第6,497,903号明細書、同第7,060,296号明細書、同第7,078,057号明細書、同第7,404,828号明細書、同第8,202,912号明細書、同第8,257,741号明細書、同第8,263,128号明細書、同第8,337,899号明細書、同第8,431,159号明細書、同第9,028,870号明細書、同第9,060,938号明細書、同第9,211,261号明細書、同第9,265,731号明細書、同第9,358,478号明細書、及び同第9,387,252号明細書。
本明細書で企図されている医薬組成物は、担体を任意選択的に含み得る。担体は、この担体を、処置される患者への投与に好適なものとするのに十分に高い純度でなければならず、且つ十分に低い毒性でなければならない。この担体は、不活性であり得るか、又はそれ自体が薬効を有し得る。本化合物と併せて用いられる担体の量は、この化合物の単位用量当たりの投与に実用的な量の物質を与えるのに十分である。担体のクラスとして下記が挙げられるが、これらに限定されない:結合剤、緩衝剤、着色料、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、充填剤、着香料、流動促進剤、滑剤、pH調整剤、保存料、安定剤、界面活性剤、可溶化剤、錠剤化剤、及び湿潤剤。一部の担体は、複数のクラスで列挙され得、例えば、植物油は、一部の製剤では滑剤として使用され得、他では希釈剤として使用され得る。例示的な薬学的に許容される担体として、糖、デンプン、セルロース、トラガント末、麦芽、ゼラチン;タルク、及び植物油が挙げられる。他のマトリックス材料、充填剤、又は希釈剤の例として、ラクトース、マンニトール、キシリトール、微結晶性セルロース、二リン酸カルシウム、及びデンプンが挙げられる。界面活性剤の例として、ラウリル硫酸ナトリウム及びポリソルベート80が挙げられる。薬物錯化剤(drug complexing agent)又は可溶化剤の例として、ポリエチレングリコール、カフェイン、キサンテン、ゲンチジン酸、及びシクロデキストリンが挙げられる。崩壊剤の例として、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、コロイド状二酸化ケイ素、及びクロスカルメロースナトリウムが挙げられる。結合剤の例として、メチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、並びにガム(例えば、グアーガム及びトラガカント)が挙げられる。滑剤の例として、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸カルシウムが挙げられる。pH調整剤の例として、下記が挙げられる:酸、例えば、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、乳酸、アスパラギン酸、コハク酸、リン酸、及び同類のもの;塩基、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、リン酸三ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、及び同類のもの、並びに酸と前記酸の塩との混合物を概して含む緩衝剤。医薬組成物中に、本開示の化合物の活性を実質的に妨げない任意選択的な他の活性剤が含まれ得る。
ある特定の実施形態では、投与用の医薬組成物は、式I、式II、式III、式IVの化合物若しくは塩、又は本開示の別の化合物をさらに含み、任意選択的に、下記の内の1つ又は複数を含む:ホスホグリセリド;ホスファチジルコリン;ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC);ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE);ジオレイルオキシプロピルトリエチルアンモニウム(DOTMA);ジオレオイルホスファチジルコリン;コレステロール;コレステロールエステル;ジアシルグリセロール;ジアシルグリセロールスクシネート;ジホスファチジルグリセロール(DPPG);ヘキサンデカノール;脂肪アルコール、例えばポリエチレングリコール(PEG);ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル;界面活性脂肪酸、例えば、パルミチン酸又はオレイン酸;脂肪酸;脂肪酸モノグリセリド;脂肪酸ジグリセリド;脂肪酸アミド;ソルビタントリオレエート(Span(登録商標)85)グリココレート;ソルビタンモノラウレート(Span(登録商標)20);ポリソルベート20(Tween(登録商標)20);ポリソルベート60(Tween(登録商標)60);ポリソルベート65(Tween(登録商標)65);ポリソルベート80(Tween(登録商標)80);ポリソルベート85(Tween(登録商標)85);ポリオキシエチレンモノステアレート;サーファクチン;ポロキサマー;ソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタントリオレエート;レシチン;リゾレシチン;ホスファチジルセリン;ホスファチジルイノシトール;スフィンゴミエリン;ホスファチジルエタノールアミン(ケファリン);カルジオリピン;ホスファチジン酸;セレブロシド;ジセチルホスフェート;ジパルミトイルホスファチジルグリセロール;ステアリルアミン;ドデシルアミン;ヘキサデシルアミン;アセチルパルミテート;グリセロールリシノレエート;ヘキサデシルステアレート;イソプロピルミリステート;チロキサポール;ポリ(エチレングリコール)5000-ホスファチジルエタノールアミン;ポリ(エチレングリコール)400-モノステアレート;リン脂質;高い界面活性特性を有する合成及び/又は天然洗剤;デオキシコール酸塩;シクロデキストリン;カオトロピック塩;イオン対形成剤(ion pairing agent);グルコース、フルクトース、ガラクトース、リボース、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース、セロビオース、マンノース、キシロース、アラビノース、グルクロン酸、ガラクツロン酸、マンヌロン酸、グルコサミン、ガラクトサミン、及びノイラミン酸;プルラン、セルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシセルロース(HC)、メチルセルロース(MC)、デキストラン、シクロデキストラン、グリコーゲン、ヒドロキシエチルデンプン、カラギーナン、グリコン(glycon)、アミロース、キトサン、N,O-カルボキシルメチルキトサン、アルギン及びアルギン酸、デンプン、キチン、イヌリン、コンニャク、グルコマンナン、プスツラン(pustulan)、ヘパリン、ヒアルロン酸、カードラン、及びキサンタン、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マルチトール、及びラクチトール、プルロニック(登録商標)ポリマー、ポリエチレン、ポリカーボネート(例えば、ポリ(1,3-ジオキサン-2-オン))、ポリ無水物(例えばポリ(セバシン酸無水物))、ポリプロピルフマレート、ポリアミド(例えばポリカプロラクタム)、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリエステル(例えばポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド-コ-グリコリド、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酸(例えばポリ((β-ヒドロキシアルカノエート)))、ポリ(オルトエステル)、ポリシアノアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリホスファゼン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ尿素、ポリスチレン、及びポリアミン、ポリリシン、ポリリシン-PEGコポリマー、及びポリ(エチレンイミン)、ポリ(エチレンイミン)-PEGコポリマー、グリセロールモノカプリロカプレート、プロピレングリコール、ビタミンE TPGS(d-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネートとしても既知である)、ゼラチン、二酸化チタン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー(PEO/PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)。
一部の実施形態では、医薬組成物は、説明されている化合物の制御送達用のポリマーを含み得、このポリマーとして下記が挙げられるが、これらに限定されない:プルロニック(登録商標)ポリマー、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(1,3-ジオキサン-2-オン));ポリ無水物(例えばポリ(セバシン酸無水物));ポリエーテル(例えばポリエチレングリコール);ポリウレタン;ポリメタクリレート;ポリアクリレート;及びポリシアノアクリレート。一部の実施形態では、ポリマーを、ポリエチレングリコール(PEG)、炭水化物、及び/又は多糖に由来する非環式ポリアセタールで改変し得る。例えば、参照により本明細書に組み込まれるPapisov,2001,ACS Symposium Series,786:301を参照されたい。
本開示の化合物を、粒子として製剤化し得る。一実施形態では、この粒子は、マイクロ粒子であるか、又はマイクロ粒子を含む。代替実施形態では、この粒子は、ナノ粒子であるか、又はナノ粒子を含む。
追加の代替実施形態では、粒子を調製するための一般的な技術として下記が挙げられるが、これらに限定されない:溶媒蒸発、溶媒除去、噴霧乾燥、位相反転、コアセルベーション、及び低温キャスティング(low temperature casting)。粒子製剤化の好適な方法を、下記で簡潔に説明する。薬学的に許容される賦形剤(例えば、pH調整剤、崩壊剤、保存料、及び酸化防止剤)を、粒子形成中に、この粒子に任意選択的に組み込み得る。
一実施形態では、粒子は、溶媒蒸発法により得られる。この方法では、本明細書で説明されている化合物(又はポリマーマトリックス及び本明細書で説明されている1種若しくは複数種の化合物)を、塩化メチレン等の揮発性有機溶媒に溶解させる。次いで、本明細書で説明されている化合物を含む有機溶液を、ポリ(ビニルアルコール)等の表面活性剤を含む水溶液に懸濁させる。得られるエマルションを、有機溶媒の大部分が蒸発して固体のナノ粒子又はマイクロ粒子が残るまで撹拌する。得られるナノ粒子又はマイクロ粒子を、水で洗浄し、凍結乾燥器中で一晩乾燥させる。この方法により、サイズ及び形態が様々なナノ粒子を得ることができる。
ある特定のポリ無水物等の不安定なポリマーを含む医薬組成物は、水の存在に起因して、製造プロセス中に分解する場合がある。このポリマーに関して、完全に無水であるか又は実質的に無水である有機溶媒中で実施される方法を使用して、この粒子を製造し得る。
溶媒除去を使用して、加水分解に対して不安定な化合物からも粒子を調製し得る。この方法では、この化合物(又はポリマーマトリックス及び1種若しくは複数種の化合物)を、塩化メチレン等の揮発性有機溶媒中に分散させるか、又は溶解させる。次いで、この混合物を、有機油(例えばシリコーン油)中で撹拌することにより懸濁させて、エマルションを形成する。このエマルションから固体粒子が形成され、その後、この固体粒子を上清から単離し得る。この技術により製造された球体の外形は、薬物の同一性に大きく依存する。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、溶媒除去により形成された粒子として、必要な患者に投与する。別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物と、本明細書で定義されているような1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む、溶媒除去により形成された粒子を提供する。別の実施形態では、この溶媒除去により形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬とを含む。さらなる実施形態では、この溶媒除去により形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬と、1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む。別の実施形態では、溶媒除去により形成された、説明されている粒子の内のいずれかを、錠剤へと製剤化し得、次いでコーティングしてコーティング錠を形成し得る。代替実施形態では、この溶媒除去により形成された粒子を、錠剤へと製剤化するが、この錠剤をコーティングしない。
一実施形態では、粒子は、噴霧乾燥により得られる。この方法では、化合物(又はポリマーマトリックス及び1種若しくは複数種の化合物)を、塩化メチレン等の有機溶媒に溶解させる。この溶液を、圧縮ガス流により駆動される微粒子化ノズルを介して圧送し、得られるエアロゾルを、加熱された空気サイクロン中に懸濁させ、マイクロ液滴から溶媒を蒸発させて粒子を形成する。この方法を使用して、マイクロ粒子及びナノ粒子を得ることができる。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、噴霧乾燥分散物(SDD)として、必要な患者に投与する。別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物と、本明細書で定義されているような1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む噴霧乾燥分散物(SDD)を提供する。別の実施形態では、このSDDは、本開示の化合物と、追加の治療薬とを含む。更なる実施形態では、このSDDは、本開示の化合物と、追加の治療薬と、1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む。別の実施形態では、説明されている噴霧乾燥分散物の内のいずれかをコーティングして、コーティング錠を形成し得る。代替実施形態では、噴霧乾燥分散物を錠剤へと製剤化するが、コーティングしない。粒子を、位相反転法を使用して、本明細書で説明されている活性化合物から形成し得る。この方法では、この化合物(又はポリマーマトリックス及び1種若しくは複数種の活性化合物)を、好適な溶媒に溶解させ、この溶液を、この化合物に対する強非溶媒中に注ぐことにより、好都合な条件下で、マイクロ粒子又はナノ粒子が自然に生じる。この方法を使用して、典型的には粒度分布が狭い、例えばナノ粒子からマイクロ粒子を含む広範なサイズのナノ粒子を製造し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、位相反転により形成された粒子として、必要な患者に投与する。別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物と、本明細書で定義されているような1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む、位相反転により形成された粒子を提供する。別の実施形態では、位相反転により形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬とを含む。さらなる実施形態では、位相反転により形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬と、1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む。別の実施形態では、位相反転により形成された、説明されている粒子の内のいずれかを、錠剤へと製剤化し得、次いでコーティングしてコーティング錠を形成し得る。代替実施形態では、位相反転により形成された粒子を錠剤へと製剤化するが、この錠剤をコーティングしない。
コアセルベーションを使用する粒子形成の技術は、例えば、英国特許第929406号明細書、同第929401号明細書、並びに米国特許第3,266,987号明細書、同第4,794,000号明細書、及び同第4,460,563号明細書で説明されているように、当該技術分野で既知である。コアセルベーションは、2種の非混合性液相への化合物(又はポリマーマトリックス及び1種若しくは複数種の化合物)溶液の分離を伴う。一方の相は、高濃度の化合物を含む密なコアセルベート相であり、別の相は、低密度の化合物を含む。密なコアセルベート相内では、この化合物は、ナノスケール又はマイクロスケールの液滴を形成し、この液滴が粒子へと硬化する。コアセルベーションを、温度変化、非溶媒の添加、又は微小塩の添加(単純コアセルベーション)、又はインターポリマー複合体が形成される別のポリマーの付加(複合コアセルベーション)により誘導し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、コアセルベーションにより形成された粒子として、必要な患者に投与する。別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物と、本明細書で定義されているような1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む、コアセルベーションにより形成された粒子を提供する。別の実施形態では、コアセルベーションにより形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬とを含む。さらなる実施形態では、コアセルベーションにより形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬と、1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む。別の実施形態では、コアセルベーションにより形成された、説明されている粒子の内のいずれかを、錠剤へと製剤化し得、次いでコーティングしてコーティング錠を形成し得る。代替実施形態では、コアセルベーションにより形成された粒子を錠剤へと製剤化するが、この錠剤をコーティングしない。
制御放出ミクロスフィアの超低温キャスティング方法は、Gombotzらに対する米国特許第5,019,400号明細書で説明されている。この方法では、化合物を、溶媒に溶解させる。次いで、この混合物を、化合物液滴を凍結させる薬物溶液の凝固点未満の温度で、液体非溶媒が入った容器中に噴霧する。この液滴及びこの化合物に対する非溶媒を温めると、この液滴中の溶媒が融解して非溶媒中に抽出され、ミクロスフィアが硬化する。
一実施形態は、本開示の化合物を、低温キャスティングにより形成された粒子として、必要な患者に投与する。別の実施形態では、本開示は、本開示の化合物と、本明細書で定義されているような1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む、低温キャスティングにより形成された粒子を提供する。別の実施形態では、低温キャスティングにより形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬とを含む。さらなる実施形態では、低温キャスティングにより形成された粒子は、本開示の化合物と、追加の治療薬と、1種又は複数種の薬学的に許容される賦形剤とを含む。別の実施形態では、低温キャスティングにより形成された、説明されている粒子の内のいずれかを、錠剤へと製剤化し得、次いでコーティングしてコーティング錠を形成し得る。代替実施形態では、低温キャスティングにより形成された粒子を錠剤へと製剤化するが、この錠剤をコーティングしない。
本開示の一態様では、本明細書で説明されている活性化合物の有効な量は、例えば、送達の利便性及び/又は持続放出送達のために、ナノ粒子に組み込まれている。ナノスケールの物質の使用により、基本的な物理的特性(例えば、溶解性、拡散性、血液循環半減期、薬物放出特性、及び/又は免疫原性)を改変する能力が付与される。多数のナノ粒子ベースの治療薬及び診断薬が、癌、糖尿病、疼痛、喘息、アレルギー、及び感染の処置のために開発されている。これらのナノスケール薬剤は、より効果的な及び/又はより好都合な投与経路、より低い治療毒性、製品ライフサイクルの延長をもたらし得、最終的には医療費を削減し得る。治療送達系として、ナノ粒子は、標的化送達及び制御放出を可能とし得る。
加えて、ナノ粒子ベースの化合物送達を使用して、持続的な速度で化合物を放出し、そのため投与頻度を低くし、標的を定めた方法で薬物を送達して全身性副作用を最小限に抑え得るか、又は併用療法のために2種以上の薬物を同時に送達して、相乗効果を生じさせて薬物耐性を抑制し得る。多数のナノ技術ベースの治療製品が、臨床用途に承認されている。これらの製品の中でも、リポソーム薬物及びポリマーベースのコンジュゲートが、これらの製品の高い割合を占める。Zhang,L.,et al.,Nanoparticles in Medicine:Therapeutic Applications and Developments,Clin.Pharm.and Ther.,83(5):761-769,2008を参照されたい。
ナノ粒子を製造する方法は、当該技術分野で既知である。例えば、下記を参照されたい:Muller,R.H.,et al.,Solid lipid nanoparticles(SLN)for controlled drug delivery-a review of the state of the art,Eur.H.Pharm.Biopharm.,50:161-177,2000;Consienらに対する米国特許第8,691,750号明細書;Kanwarに対する国際公開第2012/145801号パンフレット、Armes,S.らに対する米国特許第8,580,311号明細書;Petros,R.A.and DeSimone,J.M.,Strategies in the design of nanoparticles for therapeutic applications,Nature Reviews/Drug Discovery,vol.9:615-627,2010;米国特許第8,465,775号明細書;同第8,444,899号明細書;同第8,420,124号明細書;同第8,263,129号明細書;同第 8,158,728号明細書;同第8,268,446号明細書;Pellegrino et al.,2005,Small,1:48;Murray et al., 2000, Ann.Rev.Mat.Sci.,30:545;及びTrindade et al.,2001,Chem.Mat.,13:3843(全ては、参照により本明細書に組み込まれる)。さらなる方法が、文献で説明されている(例えば、Doubrow,Ed.,“Microcapsules and Nanoparticles in Medicine and Pharmacy,”CRC Press,Boca Raton,1992;Mathiowitz et al.,1987,J.Control.Release,5:13;Mathiowitz et al.,1987,Reactive Polymers,6:275;並びにMathiowitz et al.,1988,J.Appl.Polymer Sci.,35:755;米国特許第5,578,325号明細書及び同第6,007,845号明細書;P.Paolicelli et al.,“Surface-modified PLGA-based Nanoparticles that can Efficiently Associate and Deliver Virus-like Particles”Nanomedicine,5(6):843-853(2010))、Grefらに対する米国特許第5,543,158号明細書、又はVon Andrian et alらによる国際公開第2009/051837号パンフレット、Zauner et al.,1998,Adv.DrugDel.Rev.,30:97;並びにKabanov et al.,1995,Bioconjugate Chem.,6:7;(PEI;Boussif et al.,1995,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,1995,92:7297)、並びにポリ(アミドアミン)デンドリマー(Kukowska-Latallo et al.,1996,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,93:4897;Tang et al.,1996,Bioconjugate Chem.,7:703;並びにHaensler et al.,1993,Bioconjugate Chem.,4:372;Putnam et al.,1999,Macromolecules,32:3658;Barrera et al.,1993,J.Am.Chem.Soc.,115:11010;Kwon et al.,1989,Macromolecules,22:3250;Lim et al.,1999,J.Am.Chem.Soc.,121:5633;並びにZhou et al.,1990,Macromolecules,23:3399を参照されたい)。これらのポリエステルの例として、下記が挙げられる:ポリ(L-ラクチド-コ-L-リシン)(Barrera et al.,1993,J.Am.Chem.Soc.,115:11010)、ポリ(セリンエステル)(Zhou et al.,1990,Macromolecules,23:3399)、ポリ(4-ヒドロキシ-L-プロリンエステル)(Putnam et al.,1999,Macromolecules,32:3658;及びLim et al.,1999,J.Am.Chem.Soc.,121:5633)、並びにポリ(4-ヒドロキシ-L-プロリンエステル)(Putnam et al.,1999,Macromolecules,32:3658;及びLim et al.,1999,J.Am.Chem.Soc.,121:5633;米国特許第6,123,727号明細書、同第5,804,178号明細書、同第5,770,417号明細書、同第5,736,372号明細書、同第5,716,404号明細書、同第6,095,148号明細書、同第5,837,752号明細書、同第5,902,599号明細書、同第5,696,175号明細書、同第5,514,378号明細書、同第5,512,600号明細書、同第5,399,665号明細書、同第5,019,379号明細書、同第5,010,167号明細書、同第4,806,621号明細書、同第4,638,045号明細書;及び同第4,946,929号明細書;Wang et al.,2001,J.Am.Chem.Soc.,123:9480;Lim et al.,2001,J.Am.Chem.Soc.,123:2460;Langer,2000,Acc.Chem.Res.,33:94;Langer,1999,J.Control.Release, 62:7;及びUhrich et al.,1999,Chem.Rev.,99:3181;Concise Encyclopedia of Polymer Science and Polymeric Amines and Ammonium Salts,Ed.by Goethals,Pergamon Press,1980;Principles of Polymerization by Odian,John Wiley & Sons,Fourth Edition,2004;Contemporary Polymer Chemistry by Allcock et al.,Prentice-Hall,1981;Deming et al.,1997,Nature,390:386;及び米国特許第6,506,577号明細書、同第6,632,922号明細書、同第6,686,446号明細書、及び同第6,818,732号明細書;C.Astete et al.,“Synthesis and characterization of PLGA nanoparticles”J.Biomater.Sci.Polymer Edn,Vol.17,No.3,pp.247-289(2006);K.Avgoustakis “Pegylated Poly(Lactide) and Poly(Lactide-Co-Glycolide) Nanoparticles:Preparation,Properties and Possible Applications in Drug Delivery” Current Drug Delivery 1:321-333(2004);C.Reis et al.,“Nanoencapsulation I.Methods for preparation of drug-loaded polymeric nanoparticles” Nanomedicine 2:8-21(2006);P.Paolicelli et al.,“Surface-modified PLGA-based Nanoparticles that can Efficiently Associate and Deliver Virus-like Particles” Nanomedicine,5(6):843-853(2010);Ungerに対する米国特許第6,632,671号明細書(2003年10月14日)(全ては、参照により本明細書に組み込まれる)。
一実施形態では、ポリマー粒子は、約0.1nm~約10000nm、約1nm~約1000nm、約10nm~1000nm、約1~100nm、約1~10nm、約1~50nm、約100nm~800nm、約400nm~600nm、又は約500nmである。一実施形態では、マイクロ粒子は、約0.1nm、0.5nm、1.0nm、5.0nm、10nm、25nm、50nm、75nm、100nm、150nm、200nm、250nm、300nm、400nm、450nm、500nm、550nm、600nm、650nm、700nm、750nm、800nm、850nm、900nm、950nm、1000nm、1250nm、1500nm、1750nm、又は2000nm以下である。一部の実施形態では、本明細書で説明されている化合物は、ナノ粒子(例えば、ポリスチレン粒子、PLGA粒子、PLA粒子、又は他のナノ粒子)で使用されるポリマーに共有結合的に連結され得る。
本医薬組成物を、経口投与用に製剤化し得る。この組成物は、所望の結果を達成する、活性化合物の任意の量を含み得、例えば0.1~99重量%(wt.%)の化合物を含み得、通常は少なくとも約5wt.%の化合物を含み得る。一部の実施形態は、少なくとも約10%、15%、20%、25wt.%~約50wt.%、又は約5wt.%~約75wt.%の化合物を含む。
直腸投与に好適な医薬組成物は、典型的には、単位用量座薬として提示される。この単位用量座薬を、本活性化合物と、1種又は複数種の従来の固体担体(例えばココアバター)とを混和し、次いで得られる混合物を成形することにより調製し得る。
皮膚への局所適用に好適な医薬組成物は、好ましくは、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、又はオイルの形態を取る。使用され得る担体として、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、経皮促進剤(transdermal enhancer)、及びこれらの内の2つ以上の組合せが挙げられる。
経皮投与に好適な医薬組成物を、長期間にわたりレシピエントの表皮との密接な接触を維持するように適合された個別のパッチとして提示し得る。経皮投与に好適な医薬組成物はまた、イオン泳動によっても送達され得(例えば、Pharmaceutical Research 3(6):318(1986)を参照されたい)、典型的には、本活性化合物の任意選択的に緩衝化された水溶液の形態を取る。一実施形態では、生体組織(特に皮膚)を超えるか又はその中への薬物の送達のために、マイクロニードルのパッチ又はデバイスが提供される。マイクロニードルのパッチ又はデバイスは、組織に対する損傷、疼痛、又は刺激が最小限に抑えられているか又はなしで、皮膚又は他の組織障壁を越えるか又はその中への臨床的に関連する速度での薬物送達を可能にする。
肺への投与に好適な医薬組成物を、広範な受動呼吸駆動及び能動動力駆動の単回/複数回用量乾燥粉末吸入器(DPI)により送達し得る。呼吸送達に最も一般的に使用されるデバイスとして、ネブライザ、定量吸入器、及び乾燥粉末吸入器が挙げられる。いくつかのタイプのネブライザ(例えば、ジェットネブライザ、超音波ネブライザ、及び振動メッシュネブライザ)が利用可能である。好適な肺送達デバイスの選択は、薬物及びその製剤の性質、作用部位、並びに肺の病態生理等のパラメータに依存する。
吸入薬物送達のデバイス及び方法のさらなる非限定的な例として、下記が挙げられる:例えば、“Inhalation device”という表題の米国特許第7,383,837号明細書(SmithKline Beecham Corporation);“Powder inhaler”という表題の国際公開第2006/033584号パンフレット(Glaxo SmithKline Pharmaceuticals SA);“Inhalable pharmaceutical formulations employing desiccating agents and methods of administering the same”という表題の国際公開第2005/044186号パンフレット(Glaxo Group Ltd and SmithKline Beecham Corporation);“Inhalation device and method of dispensing medicament”という表題の米国特許第9,095,670号明細書、“Dry powder inhaler”という表題の米国特許第8,205,611号明細書(AstraZeneca AB);“Inhaler”という表題の国際公開第2013/038170号パンフレット(AstraZeneca AB and AstraZeneca UK Ltd.);“Inhalation Device with Feedback System”という表題の米国特許出願公開第2014/0352690号明細書、“Inhalation Device for Use in Aerosol Therapy”という表題の米国特許第8,910,625号明細書及び米国特許出願公開第2015/0165137号明細書(Vectura GmbH);“Inhalers”という表題の米国特許第6,948,496号明細書、“Powders comprising anti-adherent materials for use in dry powder inhalers”という表題の米国特許出願公開第2005/0152849号明細書、“Carrier particles for use in dry powder inhalers”という表題の米国特許第6,582,678号明細書、同第8,137,657号明細書、米国特許出願公開第2003/0202944号明細書、及び同第2010/0330188号明細書、“Method of producing particles for use in dry powder inhalers”という表題の米国特許第6,221,338号明細書、“Powders”という表題の米国特許第6,989,155号明細書、“Pharmaceutical compositions for treating premature ejaculation by pulmonary inhalation”という表題の米国特許出願公開第2007/0043030号明細書、“Inhaler”という表題の米国特許第7,845,349号明細書、“Formulations for Use in Inhaler Devices”という表題の米国特許出願公開第2012/0114709号明細書及び特許第8,101,160号明細書、“Compositions and Uses”という表題の米国特許出願公開第2013/0287854号明細書、“Particles for Use in a Pharmaceutical Composition”という表題の米国特許出願公開第2014/0037737号明細書及び特許第8,580,306号明細書、“Mixing Channel for an Inhalation Device”という表題の米国特許出願公開第2015/0174343号明細書、“Method of making particles for use in a pharmaceutical composition”という表題の米国特許第7,744,855号明細書及び米国特許出願公開第2010/0285142号明細書、“Pharmaceutical formulations for dry powder inhalers”という表題の米国特許第7,541,022号明細書、米国特許出願公開第2009/0269412号明細書、及び同第2015/0050350号明細書(Vectura Limited)。
眼への薬物送達のための多くの方法及びデバイスが、当該技術分野で既知である。非限定的な例が、下記の特許及び特許出願(参照により本明細書に完全に組み込まれる)で説明されている。例は、下記である:“Ocular trocar assembly”という表題の米国特許第8,192,408号明細書(Psivida Us,Inc.);“Transcleral delivery”という表題の米国特許第7,585,517号明細書(Macusight,Inc.);“Ophthalmic composition”という表題の米国特許第5,710,182号明細書及び同第5,795,913号明細書(Santen OY);“Formulations for treating ocular diseases and conditions”という表題の米国特許第8,663,639号明細書、“Formulations and methods for vascular permeability-related diseases or conditions”という表題の米国特許第8,486,960号明細書、“Liquid formulations for treatment of diseases or conditions”という表題の米国特許第8,367,097号明細書及び同第8,927,005号明細書、“Delivering substance and drug delivery system using the same”という表題の米国特許第7,455,855号明細書(Santen Pharmaceutical Co.,Ltd.);“Conformable Therapeutic Shield For Vision and Pain”という表題の国際公開第2011/050365号パンフレット、及び“Therapeutic Device for Pain Management and Vision”という表題の国際公開第2009/145842号パンフレット(Forsight Labs,LLC);“Implantable therapeutic device”という表題の米国特許第9,066,779号明細書及び同第8,623,395号明細書、“Ophthalmic Implant for Delivering Therapeutic Substances”という表題の国際公開第2014/160884号パンフレット、“Posterior segment drug delivery”という表題の米国特許第8,399,006号明細書;同第8,277,830号明細書;同第8,795,712号明細書;同第8,808,727号明細書;同第8,298,578号明細書、及び国際公開第2010/088548号パンフレット、“Systems for Sustained Intraocular Delivery of Low Solubility Compounds from a Port Delivery System Implant”という表題の国際公開第2014/152959号パンフレット及び米国特許出願公開第20140276482号明細書、“Injector apparatus and method for drug delivery”という表題の米国特許第8,905,963号明細書及び同第9,033,911号明細書、“Formulations and Methods for Increasing or Reducing Mucus”という表題の国際公開第2015/057554号パンフレット、“Ocular insert apparatus and methods”という表題の米国特許第8,715,712号明細書及び同第8,939,948号明細書、“Insertion and Removal Methods and Apparatus for Therapeutic Devices”という表題の国際公開第2013/116061号パンフレット、“Ophthalmic System for Sustained Release of Drug to the Eye”という表題の国際公開第2014/066775号パンフレット、“Implantable Therapeutic Device”という表題の国際公開第2015/085234号パンフレット及び同第/2012/019176号パンフレット、“Methods and Apparatus to determine Porous Structures for Drug Delivery”という表題の国際公開第2012/065006号パンフレット、“Anterior Segment Drug Delivery”という表題の国際公開第2010/141729号パンフレット、“Corneal Denervation for Treatment of Ocular Pain”という表題の国際公開第2011/050327号パンフレット、“Small Molecule Delivery with Implantable Therapeutic Device”という表題の国際公開第2013/022801号パンフレット、“Subconjunctival Implant for Posterior Segment Drug Delivery”という表題の国際公開第2012/019047号パンフレット、“Therapeutic Agent Formulations for Implanted Devices”という表題の国際公開第2012/068549号パンフレット、“Combined Delivery Methods and Apparatus”という表題の国際公開第2012/019139号パンフレット、“Ocular Insert Apparatus and Methods”という表題の国際公開第2013/040426号パンフレット、“Injector Apparatus and Method for Drug Delivery”という表題の国際公開第2012/019136号パンフレット、“Fluid Exchange Apparatus and Methods”という表題の国際公開第2013/040247号パンフレット(ForSight Vision4,Inc.)。
本活性化合物を送達する方法のさらなる非限定的な例は、下記に記載されている:“Intracameral Implant for Treatment of an Ocular Condition”という表題の国際公開第2015/085251号パンフレット(Envisia Therapeutics,Inc.);“Engineered Aerosol Particles, and Associated Methods”という表題の国際公開第2011/008737号パンフレット、“Geometrically Engineered Particles and Methods for Modulating Macrophage or Immune Responses”という表題の国際公開第2013/082111号パンフレット、“Degradable compounds and methods of use thereof, particularly with particle replication in non-wetting templates”という表題の国際公開第2009/132265号パンフレット、“Interventional drug delivery system and associated methods”という表題の国際公開第2010/099321号パンフレット、“Polymer particle composite having high fidelity order, size, and shape particles”という表題の国際公開第2008/100304号パンフレット、“Nanoparticle fabrication methods, systems, and materials”という表題の国際公開第2007/024323号パンフレット(Liquidia Technologies,Inc.及びUniversity of North Carolina at Chapel Hill);“Iontophoretic Delivery of a Controlled-Release Formulation in the Eye”という表題の国際公開第2010/009087号パンフレット(Liquidia Technologies,Inc.及びEyegate Pharmaceuticals,Inc.)、“Compositions and Methods for Intracellular Delivery and Release of Cargo”という表題の国際公開第2009/132206号パンフレット、“Nano-particles for cosmetic applications”という表題の国際公開第2007/133808号パンフレット、“Medical device, materials, and methods”という表題の国際公開第2007/056561号パンフレット、“Method for producing patterned materials”という表題の国際公開第2010/065748号パンフレット、“Nanostructured surfaces for biomedical/biomaterial applications and processes thereof”という表題の国際公開第2007/081876号パンフレット(Liquidia Technologies,Inc.)。
眼の薬物送達のための方法及びデバイスのさらなる非限定的な例として、下記が挙げられる:例えば、“Sustained delivery of therapeutic agents to an eye compartment”という表題の国際公開第2011/106702号パンフレット及び米国特許第8,889,193号明細書、“Controlled release formulations for the delivery of HIF-1 inhibitors”という表題の国際公開第2013/138343号パンフレット及び特許第8,962,577号明細書、“Non-Linear Multiblock Copolymer-Drug Conjugates for the Delivery of Active Agents”という表題の国際公開第2013/138346号パンフレット及び米国特許出願公開第2013/0272994号明細書、“Drug and Gene Carrier Particles that Rapidly Move Through Mucus Barriers”という表題の国際公開第2005/072710号パンフレット及び米国特許第8,957,034号明細書、“Compositions and Methods for Enhancing Transport Through Mucous”という表題の国際公開第2008/030557号パンフレット、米国特許出願公開第2010/0215580号明細書、同第2013/0164343号明細書、“Compositions and Methods Relating to Reduced Mucoadhesion”という表題の国際公開第2012/061703号パンフレット、米国特許出願公開第2012/0121718号明細書、及び同第2013/0236556号明細書、“Rapid Diffusion of Large Polymeric Nanoparticles in the Mammalian Brain”という表題の国際公開第2012/039979号パンフレット及び米国特許出願公開第2013/0183244号明細書、“Mucus Penetrating Gene Carriers”という表題の国際公開第2012/109363号パンフレット及び米国特許出願公開第2013/0323313号明細書、“Nanoparticles with enhanced mucosal penetration or decreased inflammation”という表題の国際公開第2013/090804号パンフレット及び米国特許出願公開第2014/0329913号明細書、“Nanoparticle formulations with enhanced mucosal penetration”という表題の国際公開第2013/110028号パンフレット、“Lipid-based drug carriers for rapid penetration through mucus linings”という表題の国際公開第2013/166498号パンフレット及び米国特許出願公開第2015/0086484号明細書(The Johns Hopkins University);“Pharmaceutical Nanoparticles Showing Improved Mucosal Transport”という表題の国際公開第2013/166385号パンフレット、“Nanocrystals,Compositions,And Methods that Aid Particle Transport in Mucus”という表題の米国特許出願公開第2013/0323179号明細書(The Johns Hopkins University and Kala Pharmaceuticals,Inc.);“Compositions and methods for ophthalmic and/or other applications”という表題の国際公開第2015/066444号パンフレット、“Pharmaceutical nanoparticles showing improved mucosal transport”という表題の国際公開第2014/020210号パンフレット及び同第2013/166408号パンフレット(Kala Pharmaceuticals,Inc.);“Ophthalmic injection device including dosage control device”という表題の米国特許第9,022,970号明細書、“Ophthalmic compositions comprising pbo-peo-pbo block copolymers”という表題の国際公開第2011/153349号パンフレット、“Stabilized ophthalmic galactomannan formulations”という表題の国際公開第2011/140203号パンフレット、“Ophthalmic emulsion”という表題の国際公開第2011/068955号パンフレット、“Injectable aqueous ophthalmic composition and method of use therefor”という表題の国際公開第2011/037908号パンフレット、“Pharmaceutical Formulation for Delivery of Receptor Tyrosine Kinase Inhibiting(RTKi) Compounds to the Eye”という表題の米国特許出願公開第2007/0149593号明細書、“Water insoluble polymer matrix for drug delivery”という表題の米国特許第8,632,809号明細書(Alcon, Inc.)。
薬物送達のデバイス及び方法のさらなる非限定的な例として、下記が挙げられる:例えば、“Pharmaceutical Dosage Form For Oral Administration Of Tyrosine Kinase Inhibitor”という表題の米国特許出願公開第2009/0203709号明細書(Abbott Laboratories);“Delivery of an active drug to the posterior part of the eye via subconjunctival or periocular delivery of a prodrug”という表題の米国特許出願公開第2005/0009910号明細書、“Biodegradable polymers for lowering intraocular pressure”という表題の米国特許出願公開第2013/0071349号明細書、“Tyrosine kinase microspheres”という表題の米国特許第8,481,069号明細書、“Method of making tyrosine kinase microspheres”という表題の米国特許第8,465,778号明細書、“Sustained release intraocular implants containing tyrosine kinase inhibitors and related methods”という表題の米国特許第8,409,607号明細書、“Biodegradable intravitreal tyrosine kinase implants”という表題の米国特許第8,512,738号明細書及び米国特許出願公開第2014/0031408号明細書、“Microsphere Drug Delivery System for Sustained Intraocular Release”という表題の米国特許出願公開第2014/0294986号明細書、“Methods For Treating Retinopathy With Extended Therapeutic Effect”という表題の米国特許第8,911,768号明細書(Allergan,Inc.);“Preparation of injectable suspensions having improved injectability”という表題の米国特許第6,495,164号明細書(Alkermes Controlled Therapeutics,Inc.);“Biodegradable Microcapsules Containing Filling Material”という表題の国際公開第2014/047439号パンフレット(Akina,Inc.);“Compositions And Methods For Drug Delivery”という表題の国際公開第2010/132664号パンフレット(Baxter);“Polymeric nanoparticles with enhanced drug-loading and methods of use thereof”という表題の米国特許出願公開第2012/0052041号明細書(The Brigham and Women’s Hospital,Inc.);“Therapeutic Nanoparticles Comprising a Therapeutic Agent and Methods of Making and Using Same”という表題の米国特許出願公開第2014/0178475号明細書、同第2014/0248358号明細書、及び同第2014/0249158号明細書(BIND Therapeutics,Inc.);“Polymer microparticles for drug delivery”という表題の米国特許第5,869,103号明細書(Danbiosyst UK Ltd.);“Pegylated Nanoparticles”という表題の米国特許第8,628,801号明細書(Universidad de Navarra);“Ocular drug delivery system”という表題の米国特許出願公開第2014/0107025号明細書(Jade Therapeutics,LLC);“Agent delivering system comprised of microparticle and biodegradable gel with an improved releasing profile and methods of use thereof”という表題の米国特許第6,287,588号明細書、“Bioactive agent delivering system comprised of microparticles within a biodegradable to improve release profiles”という表題の米国特許第6,589,549号明細書(Macromed,Inc.);“Nanoparticles and microparticles of non-linear hydrophilic-hydrophobic multiblock copolymers”という表題の米国特許第6,007,845号明細書及び同第5,578,325号明細書(Massachusetts Institute of Technology);“Ophthalmic depot formulations for periocular or subconjunctival administrationという表題の米国特許出願公開第2004/0234611号明細書、同第2008/0305172号明細書、同第2012/0269894号明細書、及び同第2013/0122064号明細書(Novartis Ag);“Block polymer”という表題の特許第6,413,539号明細書(Poly-Med,Inc.);“Delivery of an agent to ameliorate inflammation”という表題の米国特許出願公開第2007/0071756号明細書(Peyman);“Injectable Depot Formulations And Methods For Providing Sustained Release Of Poorly Soluble Drugs Comprising Nanoparticles”という表題の米国特許出願公開第2008/0166411号明細書(Pfizer,Inc.);“Methods and compositions for enhanced delivery of bioactive molecules”という表題の米国特許第6,706,289号明細書(PR Pharmaceuticals,Inc.);並びに“Microparticle containing matrices for drug delivery”という表題の米国特許第8,663,674号明細書(Surmodics)。
選択された障害の処置のための活性化合物の使用
一態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を使用して、炎症状態若しくは免疫状態である医学的障害、補体カスケード(機能不全カスケードを含む)により媒介される障害、例えば、補体因子D関連障害若しくは代替補体経路関連障害等の補体により媒介される疾患若しくは障害、正常な補体活性に関与するか若しくは反応する細胞の能力に悪影響を及ぼす細胞の障害若しくは異常、又は医学的処置(例えば、外科手術若しくは他の医療処置、又は医薬品若しくは生物学的製剤の投与、輸血、又は他の同種の組織若しくは液体の投与)に対する望ましくない補体媒介反応を処置する。
補体により媒介される疾患又は障害は、補体の量又は活性が個体中で疾患又は障害を引き起こすような疾患又は障害である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、自己免疫疾患、癌、血液疾患、感染性疾患、炎症性疾患、虚血再灌流障害、神経変性疾患、神経変性障害、眼疾患、腎疾患、移植片拒絶反応、血管疾患、及び血管炎疾患からなる群から選択される。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、自己免疫疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、癌である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、感染性疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、炎症性疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、血液疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、虚血再灌流障害である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、眼疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、腎疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、移植片拒絶反応である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、抗体媒介移植片拒絶反応である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、血管疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、血管炎障害である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、神経変性の疾患又は障害である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患は、神経変性疾患である。一部の実施形態では、補体により媒介される障害は、神経変性障害である。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、タウオパチーである。
一部の実施形態では、C3糸球体腎炎(C3G)の処置方法であって、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本開示の別の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の受容者への投与を含む方法が提供される。一部の実施形態では、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の処置方法であって、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本開示の別の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の受容者への投与を含む方法が提供される。別の実施形態では、受容者の滲出型又は萎縮型の加齢黄斑変性(AMD)の処置方法であって、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本開示の別の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の投与を含む方法が提供される。別の実施形態では、受容者の関節リウマチの処置方法であって、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本開示の別の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の投与を含む方法が提供される。別の実施形態では、受容者の多発性硬化症の処置方法であって、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、式I、式II、式III、式IVの化合物、若しくは本明細書で説明されている具体的な化合物、若しくは本開示の別の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の投与を含む方法が提供される。
任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、本開示の活性化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、又はこれらの単離異性体はまた、第2の医薬品の副作用の寛解又は軽減での使用のための、この第2の医薬品との(同一か若しくは異なる剤形での)組合せでの投与又は交互での投与にも有用である。例えば、一部の実施形態では、この活性化合物を、養子細胞移入療法と組み合わせて使用して、そのような療法に関連する炎症反応(例えば、サイトカイン反応症候群(cytokine response syndrome)等のサイトカイン媒介反応)を低減し得る。一部の実施形態では、この養子細胞移入療法は、血液腫瘍又は固形腫瘍(例えばB細胞関連血液癌)を処置するために使用されるキメラ抗原受容体T細胞(CAR T)又は樹状細胞である。一部の実施形態では、この血液腫瘍又は固形腫瘍は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、膵癌、神経膠芽腫、又はCD19を発現する癌である。一部の実施形態では、この関連する炎症反応は、サイトカイン媒介反応である。
一実施形態は、眼障害、肺障害、胃腸障害、又は局所若しくは局部への送達から利益を受け得る他の障害を処置するための、受容者への、任意選択的に薬学的に許容される組成物中の、活性化合物、又はその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、同位体類似体、N-オキシド、若しくは単離異性体の有効な量の投与を含む。
本明細書で説明されている化合物の内のいずれかを、即時若しくは制御放出様式で、任意の所望の投与形態(例えば、硝子体内、基質内、前房内、テノン嚢下、網膜下、眼球後、眼球周囲、脈絡膜上、脈絡膜、脈絡膜下、膜下、眼球後、眼球周囲、脈絡膜上、脈絡膜下、脈絡膜、上強膜、後強膜近傍、強膜、角膜周囲、及び涙管注射)で眼に投与し得るか、又は粘膜、ムチン、若しくは粘膜関門を介して眼に投与し得る。ある特定の実施形態では、活性化合物は、親油性アシル基等の親油性基を含み、ポリマー薬物送達システム(例えば、ポリ乳酸、ポリラクチド-コ-グリコリド、ポリグリコリド、若しくは他の崩壊性ポリマー、又はこれらの組合せ)で眼に送達されるか、又は眼送達のための別のタイプの親油性材料で眼に送達される。一部の実施形態では、親油性活性分子は、眼液中と比べてポリマー送達システム又は他の形態の送達システム中での溶解性が高い。
本開示の他の実施形態では、本明細書で提供される活性化合物を使用して、補体因子Dにより媒介されるか又は補体経路の補体C3増幅ループの過剰な若しくは有害な量により媒介される受容者の障害を処置し得るか、又は予防し得る。例として、本開示は、抗体-抗原相互作用、免疫障害若しくは自己免疫障害の構成要素、又は虚血傷害により誘発される補体関連障害を処置するか又は予防する方法を含む。本開示はまた、因子Dにより媒介されるか又は因子Dの影響を受ける炎症又は免疫反応(例えば自己免疫反応)を減少させる方法も提供する。
一部の実施形態では、障害は、脂肪肝、並びに脂肪肝に起因する状態(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝炎、肝硬変、及び肝不全)から選択される。本開示の一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を投与することにより受容者の脂肪肝疾患を処置する方法が提供される。
別の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、外科手術又は他の医療処置の前又は最中に免疫反応を調節する。非限定的な一例は、同種組織移植の結果としての一般的な合併症であり且つ輸血の結果としても起こり得る急性又は慢性の移植片対宿主病と関連した使用である。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、皮膚筋炎を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、筋萎縮性側索硬化症を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、腹部大動脈瘤、血液透析合併症、溶血性貧血、又は血液透析を処置するか又は予防する方法を提供する。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を投与することにより、受容者における医薬品又は生物学的製剤の投与(例えば、CAR T細胞療法又はモノクローナル抗体療法)の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防の方法が提供される。生物学的製剤の投与等の多くの因子に反応して、様々なタイプのサイトカイン反応又は炎症反応が起こり得る。一部の実施形態では、このサイトカイン反応又は炎症反応は、サイトカイン放出症候群である。一部の実施形態では、サイトカイン反応又は炎症反応は、腫瘍溶解症候群(これもサイトカインを放出する)である。サイトカイン放出症候群の症状は、発熱、頭痛、及び皮疹から気管支痙攣、低血圧、さらには心停止へと多岐にわたる。重度のサイトカイン放出症候群は、サイトカインストームと説明されており、且つ致死的であり得る。
致死的サイトカインストームは、いくつかのモノクローナル抗体治療薬の注入に反応して観察されている。Abramowicz D,et al.“Release of tumor necrosis factor,interleukin-2,and gamma-interferon in serum after injection of OKT3 monoclonal antibody in kidney transplant recipients”Transplantation(1989)47(4):606-8;Chatenoud L,et al.“In vivo cell activation following OKT3 administration.Systemic cytokine release and modulation by corticosteroids”Transplantation(1990)49(4):697-702;及びLim LC,Koh LP,and Tan P.“Fatal cytokine release syndrome with chimeric anti-CD20 monoclonal antibody rituximab in a 71-year-old patient with chronic lymphocytic leukemia”J.Clin Oncol.(1999)17(6):1962-3を参照されたい。
同様に本明細書で企図されるのは、二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)が投与された患者における、有害な免疫反応を調節するための本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の使用である。二重特異性T細胞エンゲージャーは、T細胞を、癌細胞の表面上の特定の抗原を標的とさせてこの抗原に結合させる。例えば、BiTEであるブリナツモマブ(Amgen)は、フィラデルフィア染色体陰性の再発性又は難治性の急性リンパ性白血病における第二選択療法として近年承認されている。ブリナツモマブは、4週間サイクルで連続静脈内注入により投与される。BiTE剤の使用は、サイトカイン放出症候群等の有害な免疫反応と関連付けられている。ACTと関連したCRSにおいて最も顕著に上昇するサイトカインとして、IL-10、IL-6、及びIFN-γが挙げられる(Klinger et al.,Immunopharmacologic response of patients with B-lineage acute lymphoblastic leukemia to continuous infusion of T cell-engaging CD19/CD3-bispecific BiTE antibody blinatumomab.Blood(2012)119:6226-6233)。
別の実施形態では、障害は、上強膜炎、特発性上強膜炎、前部上強膜炎、又は後部上強膜炎である。一部の実施形態では、障害は、特発性前部ブドウ膜炎、HLA-B27関連ブドウ膜炎、ヘルペス性角膜ブドウ膜炎、ポスナーシュロスマン症候群、フックス虹彩毛様体炎、又はサイトメガロウイルス前部ブドウ膜炎である。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、C3糸球体症を処置するか又は予防する方法を提供する。一部の実施形態では、障害は、デンスデポジット病(DDD)及びC3糸球体腎炎(C3GN)から選択される。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、IC-MPGNを処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、関節リウマチを処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、多発性硬化症を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、重症筋無力症を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、視神経脊髄炎(NMO)を処置するか又は予防する方法を提供する。
さらに別の実施形態では、本開示は、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、下記で説明する障害を処置するか又は予防する方法を提供する:例えば、硝子体炎、サルコイドーシス、梅毒、結核、又はライム病;網膜血管炎、イールズ病、結核、梅毒、又はトキソプラズマ症;視神経網膜炎、ウイルス性網膜炎、又は急性網膜壊死;水痘帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、扁平苔癬、又はデング熱関連疾患(例えば、デング出血熱);;仮面症候群、接触皮膚炎、外傷誘発性炎症、UVB誘発性炎症、湿疹、環状肉芽腫、又は座瘡。
追加の実施形態では、障害は、下記から選択される:急性心筋梗塞、動脈瘤、心肺バイパス、拡張型心筋症、心肺バイパス手術中の補体活性化、冠動脈疾患、ステント留置後の再狭窄、又は経皮的冠動脈形成術(PTCA);抗体媒介性移植片拒絶反応、アナフィラキシーショック、アナフィラキシー、同種移植、液性及び血管性移植片拒絶反応、移植片機能不全、移植片対宿主病、グレーブス病、医薬品副作用、又は慢性移植片血管障害;アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性神経炎、薬物アレルギー、放射線誘発性肺損傷、好酸球性肺炎、X線撮影造影剤アレルギー、閉塞性細気管支炎、又は間質性肺炎;パーキンソン認知症複合、散発性前頭側頭型認知症、17番染色体に連鎖したパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症、前頭側頭葉変性症、神経原線維型老年認知症(tangle only dementia)、脳アミロイド血管症、脳血管障害、ある特定の形態の前頭側頭型認知症、慢性外傷性脳症(CTE)、認知症を伴うPD(PDD)、嗜銀顆粒性認知症、拳闘家認知症、レビー小体型認知症(DLB)又は多発梗塞性認知症;クロイツフェルト-ヤコブ病、ハンチントン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、多発性筋炎、脳炎後パーキンソン症候群、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維変化を伴う非グアム型運動ニューロン疾患、神経再生、及び石灰化を伴うびまん性神経原線維変化。
一部の実施形態では、障害は、下記から選択される:アトピー性皮膚炎、皮膚炎、皮膚筋炎水疱性類天疱瘡、強皮症、強皮皮膚筋炎、乾癬性関節炎、尋常性天疱瘡、円板状エリテマトーデス、皮膚ループス、凍瘡状エリテマトーデス、又はエリテマトーデス-扁平苔癬オーバーラップ症候群;クリオグロブリン血症性血管炎、腸間膜/腸血管障害、末梢血管障害、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)、IL-2誘発性血管漏出症候群、又は免疫複合体性血管炎、血管性浮腫、血小板減少(HELLP)症候群、鎌状赤血球病、血小板不応状態、赤血球円柱、又は典型的な若しくは感染性の溶血性尿毒症症候群(tHUS);血尿、出血性ショック、薬物誘発性血小板減少症、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、高窒素血症、血管炎及び/又はリンパ管炎、回転性粥腫切除術又は遅発性溶血性輸血反応;イギリス型アミロイド血管症、バージャー病、水疱性類天疱瘡、C1q腎症、癌、及び劇症型抗リン脂質抗体症候群。
別の実施形態では、障害は、下記から選択される:滲出型(滲出性)AMD、萎縮型(非滲出性)AMD、脈絡網膜変性、脈絡膜血管新生(CNV)、脈絡膜炎、RPE機能の喪失、失明(例えば、視力又は視野の喪失)、AMDによる失明、光曝露に応答した網膜損傷、網膜変性、網膜剥離、網膜機能不全、網膜血管新生(RNV)、未熟児の網膜症、病的近視、又はRPE変性;偽水晶体性水疱性角膜症、症候性黄斑変性関連障害、視神経変性、光受容体変性、錐体変性、光受容細胞喪失、扁平部炎、強膜炎、増殖性硝子体網膜症、又は眼ドルーゼンの形成;慢性蕁麻疹、チャーグ・ストラウス症候群、寒冷凝集素症(CAD)、大脳皮質基底核変性症(CBD)、クリオグロブリン血症、毛様体炎、ブルッフ膜の損傷、デゴス病、糖尿病性血管障害、肝酵素の上昇、内毒素血症、表皮水疱症、又は後天性表皮水疱症、本態性混合型クリオグロブリン血症、過剰な血中尿素窒素-BUN、巣状分節性糸球体硬化症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、巨細胞性動脈炎、痛風、ハラーホルデン・スパッツ病、橋本甲状腺炎、ヘノッホ-シェーンライン紫班病性腎炎、異常な尿沈渣、肝炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)、より一般には、例えば、フラビウイルス科(Flaviviridae)、レトロウイルス(Retroviruses)、コロナウイルス科(Coronaviridae)(例えばSARS-CoV-2)、ポックスウイルス科(Poxviridae)、アデノウイルス科(Adenoviridae)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、カリシウイルス科(Caliciviridae)、レオウイルス科(Reoviridae)、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、トガウイルス科(Togaviridae)、オルソミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)、又はヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)から選択されるウイルス感染;髄膜炎菌、志賀毒素大腸菌(E.coli)関連溶血性尿毒症症候群(STEC-HUS)、溶血性尿毒症症候群(HUS);連鎖球菌性又は連鎖球菌感染後の糸球体腎炎。
さらなる実施形態では、障害は、下記から選択される:高脂血症、高血圧、低アルブミン血症、血液量減少性ショック、低補体血症性蕁麻疹様血管炎症候群、低フォスファターゼ症(hypophosphastasis)、血液量減少性ショック、特発性肺炎症候群、又は特発性肺線維症;封入体筋炎、腸管虚血、虹彩毛様体炎、虹彩炎、若年性関節リウマチ、川崎病(動脈炎)、又は脂質尿;膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)I、顕微鏡的多発性血管炎、混合型クリオグロブリン血症、モリブデン補因子欠損症(MoCD)A型、膵炎、脂肪織炎、ピック病、結節性多発動脈炎(PAN)、進行性皮質下グリオーシス、蛋白尿、糸球体濾過量(GFR)の低下、又は腎血管障害;多臓器不全、多系統萎縮症(MSA)、筋強直性ジストロフィー、ニーマン・ピック病C型、慢性脱髄疾患又は進行性核上性麻痺;脊髄損傷、脊髄性筋萎縮症、脊椎関節症、ライター症候群、自然流産、習慣性流産、子癇前症、シヌクレイン病、高安動脈炎、産後甲状腺炎、甲状腺炎、I型クリオグロブリン血症、II型混合型クリオグロブリン血症、III型混合型クリオグロブリン血症、潰瘍性大腸炎、尿毒症、蕁麻疹、静脈ガス塞栓(VGE)、又はウェゲナー肉芽腫症;フォンヒッペル-リンドウ病、眼のヒストプラスマ症、硬性ドルーゼン、軟性ドルーゼン、ピグメント・クランプ、又は光受容体及び/若しくは網膜色素上皮(RPE)の喪失。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、下記から選択される障害の処置又は予防に有用である:自己免疫性卵巣炎、子宮内膜症、自己免疫性精巣炎、オード甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、自己免疫性腸症、セリアック病、橋本脳症、抗リン脂質抗体症候群(APLS)(ヒューズ症候群)、再生不良性貧血、自己免疫性リンパ増殖症候群(カナル-スミス症候群)、自己免疫性好中球減少症、エヴァンズ症候群、悪性貧血、赤芽球癆、血小板減少症、有痛脂肪症(ダーカム病)、成人発症スチル病、強直性脊椎炎、CREST症候群、薬剤誘発性ループス、好酸球性筋膜炎(シュルマン症候群)、フェルティ症候群、IgG4関連疾患、混合性結合組織病(MCTD)、回帰性リウマチ(ヘンチ-ローゼンバーグ症候群)、パリー-ロンバーグ症候群、パーソナージュ-ターナー症候群、再発性多発性軟骨炎(マイエンブルグ-アルテル-ユーリンガー症候群)、後腹膜線維症、リウマチ熱、シュニッツラー症候群、線維筋痛、神経性筋強直症(アイザックス病)、傍腫瘍性変性症(paraneoplastic degeneration)、自己免疫性内耳疾患、メニエール病、間質性膀胱炎、自己免疫性膵炎、ジカウイルス関連障害、チクングニヤウイルス関連障害、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、IgA腎症、IgA血管炎、リウマチ性多発筋痛症、リウマチ性血管炎、円形脱毛症、自己免疫性プロゲステロン皮膚炎、疱疹状皮膚炎、結節性紅斑、妊娠性類天疱瘡、化膿性汗腺炎、硬化性苔癬、線状IgA病(LAD)、限局性強皮症、筋炎、急性痘瘡状苔癬状粃糠疹、白斑心筋梗塞後症候群(ドレスラー症候群)、心膜切開後症候群、自己免疫性網膜症、コーガン症候群、グレーブス眼症、木質結膜炎、モーレン潰瘍、オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群、視神経炎、網膜蝸牛脳血管症(retinocochleocerebral vasculopathy)(スザック症候群)、交感性眼炎、トロサ-ハント症候群、間質性肺疾患、抗合成酵素症候群、アジソン病、多腺性自己免疫症候群(APS)I型、多腺性自己免疫症候群(APS)II型、多腺性自己免疫症候群(APS)III型、散在性硬化症(多発性硬化症、パターンII)、急速進行性糸球体腎炎(RPGN)、若年性関節リウマチ、付着部炎関連関節炎、反応性関節炎(ライター症候群)、自己免疫性肝炎又はルポイド肝炎、原発性胆汁性肝硬変(PBS)、原発性硬化性胆管炎、顕微鏡的大腸炎、潜在性ループス(latent lupus)(未分化結合組織病(UCTD))、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性運動性軸索型ニューロパチー、抗n-メチル-D-アスパルテート受容体脳炎、バロー同心円性硬化症(シルダー病)、ビッカースタッフ脳炎、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、特発性炎症性脱髄疾患、ランバート・イートン筋無力症候群、オシュトラン症候群(Oshtoran syndrome)、小児自己免疫性溶連菌関連性神経精神障害(PANDAS)、進行性炎症性神経障害、下肢静止不能症候群、スティッフパーソン症候群、シデナム症候群、横断性脊髄炎、ループス血管炎、白血球破砕性血管炎、顕微鏡的多発性血管炎、多発性筋炎、及び眼の虚血再灌流傷害。
本明細書で開示されている組成物及び方法に従って処置され得る目障害の例として、下記が挙げられる:アメーバ性角膜炎、真菌性角膜炎、細菌性角膜炎、ウイルス性角膜炎、オンコセルカ性角膜炎(onchorcercal keratitis)、細菌性角結膜炎、ウイルス性角結膜炎、角膜ジストロフィー疾患、フックス内皮ジストロフィー、シェーグレン症候群、スティーブンス-ジョンソン症候群、自己免疫性ドライアイ疾患、環境性ドライアイ疾患、角膜血管新生疾患、角膜移植後拒絶反応の予防及び処置、自己免疫性ブドウ膜炎、感染性ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎(例えばトキソプラズマ症)、汎ブドウ膜炎、硝子体又は網膜の炎症性疾患、眼内炎の予防及び処置、黄斑浮腫、黄斑変性、加齢黄斑変性、増殖性及び非増殖性の糖尿病性網膜症、高血圧性網膜症、網膜の自己免疫疾患、原発性及び転移性の眼内黒色腫、他の眼内転移性腫瘍、開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、色素性緑内障、並びにこれらの組合せ。
さらなる実施形態では、障害は、下記から選択される:緑内障、糖尿病性網膜症、水疱形成皮膚疾患(例えば、水疱性類天疱瘡、天痘瘡、及び表皮水疱症)、眼部瘢痕性類天疱瘡、ブドウ膜炎、成人黄斑変性、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症、黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、ベーチェットブドウ膜炎、多巣性脈絡膜炎、フォークト-小柳-原田症候群、中間部ブドウ膜炎、散弾状網脈絡膜炎、交感性眼炎、眼部瘢痕性類天疱瘡、眼部天疱瘡、非動脈炎性虚血性視神経症、術後炎症、及び網膜静脈閉塞症、又は網膜中心静脈閉塞症(CVRO)。
一部の実施形態では、補体媒介疾患として、眼疾患(例えば、早期又は新生血管加齢黄斑変性、及び地図状萎縮)、自己免疫疾患(例えば、関節炎、関節リウマチ)、呼吸器疾患、及び循環器疾患が挙げられる。他の実施形態では、本開示の化合物は、脂肪酸代謝と関連する疾患及び障害(例えば、肥満及び他の代謝障害)の処置での使用に好適である。
本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物により処置され得るか又は予防され得る障害として、下記も挙げられるが、これらに限定されない:遺伝性血管浮腫、毛細血管漏出症候群、溶血性尿毒症症候群(HUS)、神経障害、ギランバレー症候群、中枢神経系の疾患、及び他の神経変性状態、糸球体腎炎(例えば膜性増殖性糸球体腎炎)、SLE腎炎、増殖性腎炎、肝線維症、組織再生及び神経再生、又はバラキア-シモンズ症候群;敗血症の炎症作用、全身性炎症反応症候群(SIRS)、不適切な又は望ましくない補体活性化の障害、IL-2療法中のインターロイキン-2誘発性毒性、炎症性障害、自己免疫疾患の炎症、全身性エリテマトーデス(SLE)、ループス腎炎、関節炎、免疫複合体障害及び自己免疫疾患、全身性ループス、又はエリテマトーデス;虚血/再灌流傷害(I/R傷害)、心筋梗塞、心筋炎、虚血後再灌流状態、バルーン血管形成術、粥状動脈硬化症、心肺バイパス又は腎臓バイパスにおけるポンプ後症候群、腎虚血、大動脈再建術後の腸間膜動脈再灌流、抗リン脂質抗体症候群、自己免疫性心臓病、虚血-再灌流傷害、肥満、又は糖尿病;アルツハイマー型認知症、脳卒中、統合失調症、外傷性脳損傷、外傷、パーキンソン病、癲癇、移植片拒絶反応、流産の予防、生体材料反応(例えば、血液透析、インプラントにおける)、超急性同種移植片拒絶反応、異種移植片拒絶反応、移植、乾癬、熱傷、火傷若しくは凍傷等の熱損傷、又は圧挫損傷;喘息、アレルギー、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、呼吸困難、喀血、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、肺塞栓症及び梗塞、肺炎、線維形成塵疾患(fibrogenic dust disease)、不活性塵及び無機物(例えば、ケイ素、炭塵、ベリリウム、及びアスベスト)、肺線維症、有機塵疾患、化学傷害(刺激性ガス及び化学物質、例えば、塩素、ホスゲン、二酸化硫黄、硫化水素、二酸化窒素、アンモニア、及び塩酸に起因する)、煙損傷、熱損傷(例えば、火傷、凍結)、気管支収縮、過敏性肺臓炎、寄生虫症、グッドパスチャー症候群(抗糸球体基底膜腎炎)、肺血管炎、微量免疫型血管炎、及び免疫複合体関連炎症。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者の鎌状赤血球の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者の免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、又は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者のANCA-血管炎の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者のIgA腎症の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者の急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者のループス腎炎の処置方法が提供される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量の投与を含む、受容者の出血性デング熱の処置方法が提供される。
追加の代替実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、自己免疫障害を処置する。
補体経路は、身体から微生物及び損傷細胞を除去する抗体及び食細胞の能力を増強する。補体経路は自然免疫系の一部であり、健康な個体では不可欠のプロセスである。補体経路を阻害することにより、身体の免疫系反応が減少する。従って、本開示の目的は、必要な対象に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を投与することにより、自己免疫障害を処置することである。
一部の実施形態では、自己免疫障害は、補体系の活性により引き起こされる。一部の実施形態では、自己免疫障害は、補体副経路の活性により引き起こされる。一部の実施形態では、自己免疫障害は、古典的補体経路の活性により引き起こされる。別の実施形態では、自己免疫障害は、補体系とは直接関連しない作用機序(例えば、Tリンパ球の過剰増殖、又はサイトカインの過剰産生)により引き起こされる。
自己免疫障害の非限定的な例として、下記が挙げられる:ループス、同種移植片拒絶反応、自己免疫性甲状腺疾患(例えば、グレーブス病、及び橋本甲状腺炎)、自己免疫性網膜ぶどう膜炎、巨細胞性動脈炎、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、肉芽腫性腸炎、遠位回腸炎、限局性回腸炎、及び終末回腸炎)、糖尿病、多発性硬化症、悪性貧血、乾癬、関節リウマチ、サルコイドーシス、並びに強皮症。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、ループスを処置する。ループスの非限定的な例として、エリテマトーデス、皮膚ループス、円板状エリテマトーデス、凍瘡状エリテマトーデス、又はエリテマトーデス-扁平苔癬オーバーラップ症候群が挙げられる。
エリテマトーデスは、全身性障害及び皮膚障害の両方を含む一般的な疾患カテゴリーである。この疾患の全身形態は、皮膚及び全身の兆候を有し得る。しかしながら、全身病変を伴うことなく皮膚病変のみが見られる疾患の形態も存在する。例えば、SLEは、主に女性に生じており且つ関節症状、蝶形紅斑、再発性胸膜炎、心膜炎、全身性リンパ節腫大、及び脾腫、並びにCNS合併症及び進行性腎不全を特徴とする病因不明の炎症性障害である。ほとんどの患者(98%超)の血清は、抗DNA抗体等の抗核抗体を含む。高力価の抗DNA抗体が、SLEに対して本質的に特異的である。この疾患に対する従来の処置は、副腎皮質ステロイド又は免疫抑制剤の投与であった。
下記の3つの形態の皮膚ループスが存在する:慢性皮膚ループス(円板状エリテマトーデス又はDLEとしても既知である)、亜急性皮膚ループス、及び急性皮膚ループス。DLEは、紅斑、毛孔性角栓、鱗屑、毛細血管拡張、及び萎縮を示す、境界が明瞭な斑及びプラークを有する、主に皮膚に影響を及ぼす外観を損なう慢性障害である。この状態は、日光曝露により引き起こされることが多く、初期の病変は、直径が5mm~10mmであり且つ毛孔性角栓を示す紅斑様で円形の落屑性丘疹である。DLE病変は、最も一般的には頬、鼻、頭皮、及び耳で見られるが、体幹上部、四肢伸側、及び口腔粘膜にわたって全身性でもあり得る。未処置のままである場合には、中心病変が萎縮して傷痕が残る。SLEとは異なり、二本鎖DNAに対する抗体(例えば、DNA結合試験)は、ほぼ例外なくDLEでは見られない。
多発性硬化症(MS)は、Tリンパ球依存性であると考えられている自己免疫性脱髄障害である。MSは、一般的に、再発-寛解の経過を示すか、又は慢性進行性の経過を示す。MSの病因は不明であるが、ウイルス感染、遺伝的素因、環境、及び自己免疫の全てが、この障害の一因となると思われる。MS患者における病変は、主にTリンパ球により媒介される小膠細胞及び浸潤マクロファージの浸潤物を含む。CD4Tリンパ球は、この病変に存在する主要な細胞型である。MS病変の特徴は、MRIスキャンで見られる通常の白質との境界が明瞭な脱髄の領域であるプラークである。MSプラークの組織学的所見は、この疾患の様々な段階で異なる。活動性病変では、血液脳関門が損傷を受けており、それにより血清タンパク質が細胞外空間へと溢出している。炎症細胞が、血管周囲カフ中に及び白質全体わたり見られ得る。CD4T細胞(特にTh1)は、プラークの端の後毛細血管細静脈の周囲に蓄積し、白質中にも散在している。活動性病変では、接着分子、並びにリンパ球及び単球の活性化のマーカー(例えば、IL2-R及びCD26)の上方制御も観察されている。活動性病変での脱髄は、希突起膠細胞の破壊を伴わない。対照的に、この疾患の慢性期中では、病変は、希突起膠細胞の喪失、ひいては血液中のミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)抗体の存在を特徴とする。
糖尿病は、1型糖尿病又は2型糖尿病のいずれかを指し得る。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、1型糖尿病の患者を処置するのに有効な用量で投与する。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、2型糖尿病の患者を処置するのに有効な用量で投与する。
1型糖尿病は、自己免疫疾患である。自己免疫疾患は、感染と闘う身体の系(免疫系)が身体の一部を攻撃する場合に生じる。1型糖尿病の場合には、膵臓はインスリンをほとんど産生しないか、又は全く産生しない。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩の有効な量を使用して、補体活性化を伴う中枢神経系(CNS)又は末梢神経系の障害の医学的障害を処置する。一部の実施形態では、CNS障害は、後天性の脳又は脊髄の傷害であり、例えば、限定されないが、虚血性再灌流傷害又は脳卒中、脳外傷(TBI)、及び脊髄損傷(SCI)である。一部の実施形態では、この障害は、神経変性障害である。一部の実施形態では、この障害は、神経炎症障害である。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、アルツハイマー病(AD)を処置する。ADは、アミロイド-β(Aβ)プラークと、高リン酸化タウを含む神経原線維変化との2つの特徴的な病理を特徴とする。近年の研究により、補体のAD発病への関与が指摘されており、例えば、ゲノムワイド関連研究により、補体タンパク質であるクラスタリン(CLU)及びCR1(CR1)をコードする遺伝子中において、遅発性ADのリスクと関連する一塩基多型(SNP)が同定されている。Carpanini et al.,Therapeutic Inhibition of the Complement System in Diseases of the Central Nervous System, Front.Immunol.,04 March 2019を参照されたい。同様に、バイオマーカー研究により、ADとコントロールとを区別してADへの進行のリスクを予測する血漿及び/又はCSF中の補体タンパク質及び活性化産物も同定されている。(Id.)
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩の有効な量を使用して、ある特定の形態の前頭側頭型認知症を処置し、例えば、限定されないが、ピック病、散発性前頭側頭型認知症及び17番染色体に連鎖したパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症(CBD)、並びに亜急性硬化性全脳炎を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩の有効な量を使用して、多発性硬化症(MS)を処置する。多発性硬化症(MS)は、北欧白人集団の若年成人における神経障害の最も一般的な原因であり、生涯リスクがおよそ400人に1人である。MS患者の脳ではC3が沈着していることが分かっている。TCCは、主にプラーク及び隣接する白質内の毛細管内皮細胞と関連していることが分かっている。ミエリン破壊が活発な領域へのC活性化の局在化により、TCCがそのような領域中にのみ沈着することも分かっている。C3dは、低グレードの活発な脱髄を伴うプラーク中において、破壊されたミエリンの短いセグメントと関連して沈着することが分かっており、疾患の進行及び急性炎症へのCの寄与に関する証拠を示す。Ingram et al.,Complement in multiple sclerosis:its role in disease and potential as a biomarker.Clin Exp Immunol.2009 Feb;155(2):128-39を参照されたい。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、視神経脊髄炎(NMO)を処置する。視神経脊髄炎(NMO)は、主に視神経及び脊髄に影響を及ぼす炎症性脱髄疾患である。伝統的にはMSの変種と見られていたが、近年、表現型のサブタイプ分類と、新たに開発された疾患のバイオマーカーであるNMO-免疫グロブリンG(IgG)(NMOに対して感度は58~76%であり特異度は85~99%であると報告されている)との組合せを使用する新たな基準に従って再定義されている。NMO患者は、健康コントロールと比べてC3a及び抗C1q抗体のレベルが高い。C3aレベルは、疾患の活動性、神経障害、及びアクアポリン-4 IgGと相関していた。Nytrova et al.,Complement activation in patients with neuromyelitis optica.J Neuroimmunol.2014 Sep 15;(274)1(2):185-91.
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する。ALSは、上位及び下位(α)の運動ニューロンの進行性喪失により引き起こされ、末梢神経系の神経筋接合部の除神経、進行性の筋力低下、萎縮、痙攣、呼吸不全、並びに最終的には麻痺及び死へと至る。近年の研究により、ALS死後組織の運動野及び脊髄におけるC1qタンパク質の増加;病理領域におけるC3活性化断片及びTCC;ALS運動野及び脊髄における変性ニューロン及びグリアのC4d及びTCC染色、並びに病理領域におけるC5aR1上方制御が分かっている。C3d及びC4dは、脊髄及び運動野におけるCR4陽性ミクログリアに囲まれたオリゴデンドログリア及び変性神経突起に見出されており、C1q、C3、及びTCCは、疾患進行の初期であっても、ALSドナーの肋間筋の運動終板に存在することが示されている。Carpanini et al.,Therapeutic Inhibition of the Complement System in Diseases of the Central Nervous System, Front.Immunol.,04 March 2019を参照されたい。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、パーキンソン病(PD)を処置する。PDは、黒質中におけるドーパミン作動性ニューロンの喪失と、疾患の病理学的特徴であるレビー小体を形成するタンパク質α-シヌクレインの沈着を特徴とする。患者は、静止時振戦、動作緩慢、及び硬直を呈する。補体活性化は、パーキンソン病のα-シヌクレイン及びレビー小体と関連しており、インビトロでの研究により、完全長タンパク質ではなく疾患に関連するスプライスバリアントα-シヌクレイン112が補体の活性化を引き起こすことが実証されている。インビボでは、レビー小体中でのC3d、C4d、C7、及びC9局在化が報告されている。より近年では、レビー小体及びメラニン化ニューロン中におけるiC3b及びC9の沈着が報告されており、iC3b免疫反応性が正常な加齢と共に増加することが示されており、年齢が一致するコントロールに対してPDではさらに上昇していた。さらに、CSF中におけるC3/Aβ42又はFH/Aβ42の比率と、パーキンソン病の運動症状及び認知症状の重症度との間の相関関係が示されている。Carpanini et al.,Therapeutic Inhibition of the Complement System in Diseases of the Central Nervous System, Front.Immunol.,04 March 2019を参照されたい。一部の実施形態では、処置する対象は、認知症を伴うパーキンソン病(PDD)に罹患している。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、ハンチントン病(HD)を処置する。HDは、進行性の運動症状、精神障害、及び認知症を特徴とする常染色体優性の遺伝性神経変性疾患である。HDは、タンパク質のN末端でポリグルタミン鎖となるHTT遺伝子のエクソン1中の3塩基対(CAG)反復の拡大(正常範囲8~39回の反復に対して39~121回の反復)により引き起こされる。これにより、ポリグルタミンの長さに依存するミスフォールディングと、線条体及び皮質(3、5、及び6層)中におけるハンチンチンタンパク質の蓄積とが起こり、その後、これらの領域中でのニューロン喪失が起こり、海馬へと波及する。HDの尾状核及び線条体のニューロン、星状細胞、及びミエリン鞘は、iC3b及びTCC中におけるC1q、C4、C3、及びネオエピトープに対して免疫反応性であったことが示されている。初期補体成分C1q(c鎖)、C1r、C3、及びC4、補体調節因子C1INH、クラステリン、MCP、DAF、及びCD59、並びに補体受容体C3a及びC5aをコードするmRNAの発現は、HD線条体中では上方制御されることが示されている。Carpanini et al.,Therapeutic Inhibition of the Complement System in Diseases of the Central Nervous System, Front.Immunol.,04 March 2019を参照されたい。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、下記を処置する:嗜銀顆粒性認知症、イギリス型アミロイド血管症、脳アミロイド血管症、クロイツフェルト-ヤコブ病、ハンチントン病、拳闘家認知症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化、ダウン症候群、前頭側頭葉変性症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハレルフォルデン・スパッツ病、封入体筋炎、多系統萎縮症(MSA)、筋緊張性ジストロフィー、ニーマン・ピック病C型、神経原線維変化を伴う非グアム型運動ニューロン疾患、脳炎後パーキンソニズム、プリオンタンパク質脳アミロイド血管症、進行性皮質下グリオーシス、進行性核上性麻痺、亜急性硬化性全脳炎、神経原線維型老年認知症、多発梗塞性認知症、虚血発作、慢性外傷性脳症(CTE)、脳外傷(TBI)、及び脳卒中。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、遺伝性運動感覚性ニューロパチー(HMSN)を処置する。一部の実施形態では、遺伝性運動感覚性ニューロパチーは、シャルコー・マリー・トゥース(CMT)病である。一部の実施形態では、HSMNは、シャルコー・マリー・トゥース病1A型又は1B型である。一部の実施形態では、HSMNは、シャルコー・マリー・トゥース病2型である。一部の実施形態では、HSMNは、デジェリーヌ・ソタス病(Dejerine-Sottas disease)(シャルコー・マリー・トゥース3型)である。一部の実施形態では、HSMNは、レフサム病である。一部の実施形態では、HSMNは、ピラミッド形の特徴を有するシャルコー・マリー・トゥースである。一部の実施形態では、HSMNは、シャルコー・マリー・トゥース6型である。一部の実施形態では、HSMNは、HMSN+網膜色素変性症である。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を使用して、チャーグ・ストラウス症候群を処置する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を使用して、末梢動脈疾患(PAD)を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩の有効な量を使用して、CNS合併症を伴う重症筋無力症を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩の有効な量を使用して、レビー小体を伴う認知症を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、プリオン病に罹患している個体を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、ベーチェット病を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、先天性筋無力症を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を処置する。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して、ギラン・バレー症候群を処置する。
ある特定の態様では、処置されるCNS障害は、脱髄性疾患(例えば、限定されないが、脱髄性髄鞘破壊性疾患及び脱髄性白血球破壊性疾患)である。
ある特定の態様では、処置される障害は、脱髄性髄鞘破壊性疾患であり、この脱髄性髄鞘破壊性疾患として下記が挙げられるが、これらに限定されない:多発性硬化症、視神経脊髄炎、障害の視神経脊髄炎スペクトル(neuromyelitis optica spectrum of disorder)(NMOSD)、突発性炎症性脱髄疾患(IIDD)、抗NMDA受容体脳炎、急性播種性脳脊髄炎、抗MOG自己免疫性脳脊髄炎、慢性再発性炎症性視神経炎(CRION)、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、免疫媒介脳脊髄炎、進行性多巣性白質脳症(PML);マクドナルド陽性多発性硬化症、急性出血性白質脳炎、ラスムッセン脳炎、マールブルグ多発性硬化症、偽隆起性及び隆起性の多発性硬化症、バロー同心円性硬化症、びまん性髄鞘破壊性硬化症、孤立性硬化症、空洞性病変を伴う多発性硬化症、髄鞘破壊性多発性硬化症(MCMS)、非定型視神経脊髄型多発性硬化症、純粋な脊髄多発性硬化症、HLA DRB3*02:02多発性硬化症、自己免疫GFAPアストロサイトパチー、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)、ギラン・バレー症候群、進行性炎症性ニューロパチー、ルイス・サムナー症候群、複合中心及び周辺脱髄(CCPD)、ビッカースタッフ脳幹脳炎、フィッシャー症候群、三叉神経痛、NMDAR 抗NMDA受容体脳炎、原発性進行性MS(PPMS)、OPA1バリアント多発性硬化症、KIR4.1多発性硬化症、アクアポリン関連多発性硬化症、慢性脳脊髄静脈機能不全(CCSVI又はCCVI)、びまん性硬化症、並びにシルダー病。
ある特定の態様では、処置される障害は、脱髄性白血球破壊性疾患であり、この脱髄性白血球破壊性疾患として下記が挙げられるが、これらに限定されない:脊髄炎、橋中心髄鞘崩壊症(CPM)、橋外髄鞘崩壊症、脊髄癆、進行性多巣性白質脳症、消失白質を伴う白質脳症、神経軸索スフェロイドを伴う白質脳症、可逆性後白質脳症症候群、皮質下嚢胞を伴う大頭型白質脳症、皮質下嚢胞1を伴う大頭型白質脳症、高血圧白質脳症、異染性白質ジストロフィー、クラッベ病、カナバン病、X連鎖副腎白質ジストロフィー、アレキサンダー病、脳腱黄色腫症、ペリツェウス・メルツバッハー病、及びレフサム病。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を使用して、バージャー病(閉塞性血栓血管炎としても既知である)を処置する。
一部の実施形態では、本明細書で使用されている活性化合物を使用して、巨細胞性動脈炎を処置する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を使用して、レイノー病を処置する。
ある特定の態様では、処置される障害は、末梢神経系の脱髄性疾患であり、この脱髄性疾患として下記が挙げられるが、これらに限定されない:ギラン・バレー症候群及びその慢性カウンターパート、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、抗MAG末梢神経障害、シャルコー・マリー・トゥース病及びそのカウンターパート、圧迫性麻痺への傾向を伴う遺伝性ニューロパチー、銅欠乏関連状態(末梢神経障害、脊髄症、及び珍しい視神経症)、並びに進行性炎症性神経障害。
ある特定の態様では、処置される障害は、神経学的炎症性障害である。一部の実施形態では、処置される障害は、下記である:頭部動脈炎;巨細胞動脈炎;ホルムズ・アーディー症候群;封入体筋炎(IBM);髄膜炎;神経学的腫瘍随伴症候群、例えば、限定されないが、ランバート・イートン筋無力症症候群、全身硬直症候群、脳脊髄炎(脳及び脊髄の炎症)、重症筋無力症、小脳変性、辺縁系及び/又は脳幹脳炎、神経性筋強直症、並びに眼球クローヌス(例えば眼球運動)、並びに感覚性ニューロパチー;多発性筋炎;横断性脊髄炎;血管炎、例えば側頭動脈炎;くも膜炎;キンスボーン症候群又はオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS);並びに舞踏病又はシデナム舞踏病(SD)病。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、横断性脊髄炎を処置する。
ある特定の態様では、処置される障害は、末梢神経障害である。一部の実施形態では、この末梢神経障害は、単ニューロパチーである。一部の実施形態では、このニューロパチーは、多発ニューロパチーである。一部の実施形態では、この多発ニューロパチーは、遠位軸索症、糖尿病性ニューロパチー、脱髄性多発ニューロパチー、小径線維末梢性ニューロパチー、多発単神経炎、多発多神経炎、自律神経ニューロパチー、又は神経炎である。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、自己免疫血管疾患を処置する。一部の実施形態では、この自己免疫血管疾患は、血管炎である。一部の実施形態では、この血管炎として下記が挙げられるが、これらに限定されない:自己免疫炎症性血管炎、皮膚小型血管炎、多発性血管炎を伴う肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、ベーチェット病、川崎病、バージャー病、多発性血管炎を伴う「限定された」肉芽腫症。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、動脈炎を処置する。一部の実施形態では、この動脈炎として、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、側頭動脈炎、及び結節性多発動脈炎が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、移植片拒絶反応を含む。一部の実施形態では、補体により媒介される疾患又は障害は、抗体媒介移植片拒絶反応である。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を使用して、増殖性障害を処置し、この増殖性障害として癌が挙げられるが、これに限定されない。本明細書で説明されている活性化合物又はその塩の投与に適した標的癌として、下記が挙げられるが、これらに限定されない:エストロゲン腫瘍体陽性癌、HER2陰性進行性乳癌、後期転移性乳癌、脂肪肉腫、非小細胞肺癌、肝癌、卵巣癌、膠芽腫、難治性固形腫瘍、網膜芽細胞腫陽性乳癌、並びに網膜芽細胞腫陽性の子宮内膜癌、膣癌、及び卵巣癌、並びに肺癌及び気管支癌、結腸の腺癌、直腸の腺癌、中枢神経系胚細胞腫瘍、奇形腫、エストロゲン受容体陰性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、家族精巣胚細胞腫瘍、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、男性乳癌、卵巣の未成熟奇形腫、卵巣の成熟奇形腫、卵巣の中程度に及び高度に分化した奇形腫、プロゲステロン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、再発性乳癌、再発性結腸癌、再発性性腺外胚細胞腫瘍、再発性性腺外非セミノーマ胚細胞腫瘍、再発性性腺外セミノーマ、再発性悪性精巣胚細胞腫瘍、再発性黒色腫、再発性卵巣胚細胞性腫瘍、再発性直腸癌、ステージIII性腺外非セミノーマ胚細胞腫瘍、ステージIII性腺外セミノーマ、ステージIII悪性精巣胚細胞腫瘍、ステージIII卵巣胚細胞腫瘍、ステージIV乳癌、ステージIV結腸癌、ステージIV性腺外非セミノーマ胚細胞腫瘍、ステージIV性腺外セミノーマ、ステージIV黒色腫、ステージIV卵巣胚細胞腫瘍、ステージIV直腸癌、精巣未熟奇形腫、精巣成熟奇形腫。特定の実施形態では、この標的癌として、下記が挙げられる:エストロゲン受容体陽性、HER2陰性進行性乳癌、後期転移性乳癌、脂肪肉腫、非小細胞肺癌、肝癌、卵巣癌、膠芽腫、難治性固形腫瘍、網膜芽細胞腫陽性乳癌、並びに網膜芽細胞腫陽性の子宮内膜癌、膣癌、及び卵巣癌、並びに肺癌及び気管支癌、転移性結腸直腸癌、CDK4変異若しくは増殖又はシスプラチン難治性を伴う転移性黒色腫、切除不能な胚細胞腫瘍、肺癌、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚又は眼内の黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、子宮癌、卵管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頸部の癌腫、膣の癌腫、外陰部の癌腫、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、甲状腺の癌、副甲状腺の癌、副腎の癌、軟部組織の癌腫、尿道の癌、陰茎の癌、前立腺癌、膀胱の癌、腎臓又は尿管の癌、腎細胞癌、腎盂の癌腫、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、線維肉腫、粘液肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、悪性線維性組織球腫、血管肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、中皮腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌;類表皮癌、悪性皮膚付属器腫瘍、腺癌、肝細胞腫、肝細胞癌、腎細胞癌、副腎腫、胆管細胞癌、移行上皮癌、絨毛癌、セミノーマ、胚的細胞癌、神経膠腫未分化;多形性膠芽腫、神経芽細胞腫、髄芽腫、悪性髄膜腫、悪性シュワン鞘腫、神経線維肉腫、副甲状腺癌、甲状腺の髄様癌、気管支カルチノイド、褐色細胞腫、膵島細胞癌、悪性カルチノイド、悪性傍神経節腫、黒色腫、メルケル細胞新生物、嚢肉腫葉状、唾液腺癌、胸腺癌、膀胱癌、及びウィルムス腫瘍、血液障害又は血液系腫瘍、例えば、限定されないが、骨髄障害、リンパ性障害、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、肥満細胞障害、並びに骨髄腫(例えば多発性骨髄腫)、特に、T細胞又はNK細胞リンパ腫、例えば、限定されないが、末梢T細胞リンパ腫;未分化大細胞型リンパ腫、例えば、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性、(ALK)陰性未分化大細胞型リンパ腫、又は原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫;血管免疫芽細胞性リンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫、例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群、原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫、原発性皮膚CD30+ T細胞リンパ増殖性障害;原発性皮膚侵攻表皮親和性CD8+細胞傷害性T細胞リンパ腫;原発性皮膚ガンマ-デルタT細胞リンパ腫;原発性皮膚小/中程度CD4+ T細胞リンパ腫、及びリンパ腫様丘疹症;成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL);芽細胞性NK細胞リンパ腫;腸疾患型T細胞リンパ腫;肝脾ガンマ-デルタT細胞リンパ腫;リンパ芽球性リンパ腫;鼻NK/T細胞リンパ腫;処置関連T細胞リンパ腫;例えば、固形臓器又は骨髄の移植後に現れるリンパ腫;T細胞前リンパ球性白血病;T細胞大顆粒リンパ球性白血病;NK細胞の慢性リンパ増殖性疾患;侵攻性NK細胞白血病;小児の全身性EBV+ T細胞リンパ増殖性疾患(慢性活動性EBV感染と関連する);種痘様水疱症様リンパ腫;成人T細胞白血病/リンパ腫;腸疾患関連T細胞リンパ腫;肝脾T細胞リンパ腫;又は皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている方法を使用して、リンパ腫又はリンパ球若しくは骨髄球性の増殖障害若しくは異常を有する受容者(例えばヒト)を処置し得る。例えば、本明細書で説明されている方法を、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫を有する受容者に施し得る。例えば、この受容者は、下記を有し得る:非ホジキンリンパ腫、例えば、限定されないが、AIDS関連リンパ腫;未分化大細胞型リンパ腫;血管免疫芽細胞性リンパ腫;芽細胞性NK細胞リンパ腫;バーキットリンパ腫;バーキット様リンパ腫(小型非切れ込み核細胞性リンパ腫);慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫;びまん性大B細胞リンパ腫;腸疾患型T細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;肝脾ガンマ-デルタT細胞リンパ腫;リンパ芽球性リンパ腫;マントル細胞リンパ腫;辺縁帯リンパ腫;鼻T細胞リンパ腫;小児リンパ腫;末梢性T細胞リンパ腫;中枢神経系原発リンパ腫;T細胞白血病;形質転換リンパ腫;処置関連T細胞リンパ腫;又はワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、ホジキンリンパ腫、例えば、限定されないが、結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫(CHL);混合細胞型CHL;リンパ球枯渇CHL;リンパ球富化CHL;リンパ球優生ホジキンリンパ腫;又は結節性リンパ球優生HL、特異的B細胞リンパ腫、又は増殖性障害、例えば、限定されないが、多発性骨髄腫;びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALT);小細胞リンパ球性リンパ腫;縦隔洞大B細胞リンパ腫;結節性周辺帯B細胞リンパ腫(NMZL);脾臓周辺帯リンパ腫(SMZL);血管内大B細胞リンパ腫;原発性滲出液リンパ腫;又はリンパ腫様肉芽腫症;B細胞前リンパ球性白血病;有毛細胞白血病;脾リンパ腫/白血病、分類不能;脾臓びまん性赤色髄小B細胞リンパ腫;有毛細胞白血病-バリアント;リンパ形質細胞性リンパ腫;重鎖病、例えば、アルファ重鎖病、ガンマ重鎖病、ミュー重鎖病;形質細胞骨髄腫;骨の孤立性形質細胞腫;骨外性形質細胞腫;原発性皮膚濾胞中心リンパ腫;T細胞/組織球リッチ大B細胞リンパ腫;慢性炎症と関連するDLBCL;高齢者のエプスタイン・バーウイルス(EBV)+DLBCL;原発性縦隔洞(胸腺)大B細胞リンパ腫;原発性皮膚DLBCL、leg型;ALK+大B細胞リンパ腫;形質芽球性リンパ腫;HHV8関連多中心で生じる大B細胞リンパ腫;キャッスルマン病;びまん性大B細胞リンパ腫間の中間の特徴を有するB細胞リンパ腫、分類不能;又はびまん性大B細胞リンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫との中間の特徴を有するB細胞リンパ腫、分類不能、白血病、例えば、リンパ球起源又は骨髄起源の急性又は慢性の白血病、例えば、限定されないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL);急性骨髄性白血病(AML);慢性リンパ球性白血病(CLL);慢性骨髄性白血病(CML);若年性骨髄単球性白血病(JMML);有毛細胞白血病(HCL);急性前骨髄球性白血病(AMLのサブタイプ);大顆粒リンパ球性白血病;又は成人T細胞慢性白血病。一部の実施形態では、患者は、急性骨髄性白血病を有しており、例えば、下記を有する:未分化AML(M0);骨髄芽球性白血病(M1;最小限の細胞成熟を伴う/伴わない);骨髄芽球性白血病(M2;細胞成熟を伴う);前骨髄球性白血病(M3又はM3バリアント[M3V]);骨髄単球性白血病(M4又は好酸球増加症を伴うM4バリアント[M4E])、単球性白血病(M5);赤白血病(M6);又は巨核芽球性白血病(M7)、小細胞肺癌、網膜芽細胞腫、HPV陽性悪性腫瘍様子宮頸癌、及びある特定の頭頸部癌、MYC増幅腫瘍、例えば、バーキットリンパ腫、及び三種陰性乳癌;ある特定のクラスの肉腫、ある特定の非小細胞肺癌、ある特定のクラスの黒色腫、ある特定のクラスの膵癌、ある特定のクラスの白血病、ある特定のクラスのリンパ腫、ある特定のクラスの脳癌、ある特定のクラスの結腸癌、ある特定のクラスの前立腺癌、ある特定のクラスの卵巣癌、ある特定のクラスの子宮癌、ある特定のクラスの甲状腺癌及び他の内分泌組織癌、ある特定のクラスの唾液腺癌、ある特定のクラスの胸腺癌、ある特定のクラスの腎癌、ある特定のクラスの膀胱癌、並びにある特定のクラスの精巣癌。
ある特定の態様では、本明細書で説明されている活性化合物又はその塩を使用して、臓器又は血液製剤を保持し得るか、又はこれらへの損傷を予防し得る。例えば、本明細書で説明されている活性化合物又はその塩を使用して、移植用に回収されている臓器、組織、細胞産物、又は血液製剤への損傷を予防し得る。一部の実施形態では、この臓器は、心臓、腎臓、膵臓、肺、肝臓、又は腸である。一部の実施形態では、この組織は、角膜、骨、腱、筋肉、心臓弁、神経、動脈若しくは静脈、又は皮膚に由来する。一部の実施形態では、血液製剤は、全血、血漿、赤血球、又は網状赤血球である。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、個体における補体により媒介される疾患又は障害の少なくとも1種の症状の発症を予防するか、又は遅延させる。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、個体における補体により媒介される疾患又は障害の少なくとも1種の症状を軽減するか、又は除去する。症状の例として下記が挙げられるが、これらに限定されない:自己免疫疾患、癌、血液病、感染性疾患、炎症性疾患、虚血再灌流障害、神経変性疾患、神経変性障害、腎疾患、移植片拒絶反応、眼疾患、血管疾患、又は血管炎障害と関連する症状。この症状は、神経症状であり得、例えば、認知機能の低下、記憶障害、運動機能の喪失等であり得る。この症状はまた、個体の細胞、組織、又は体液中の因子Dタンパク質の活性でもあり得る。この症状はまた、個体の細胞、組織、又は体液中における補体活性化の程度でもあり得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を個体に投与することにより、個体の細胞、組織、又は体液中における補体活性化が調節される。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の個体への投与により、個体の細胞、組織、又は体液中における補体活性化が阻害される。例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法として又は併用療法で、1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体中における補体活性化を、本明細書で説明されている化合物による処置の前の個体中における補体活性化と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%を超えて阻害する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、赤血球上へのC3沈着を低減し、例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、RBC上へのC3b、iC3b等の沈着を低減する。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体媒介赤血球溶解を阻害する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、血小板上へのC3沈着を低減し、例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、血小板上へのC3b、iC3b等の沈着を低減する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を投与することにより、下記からなる群から選択される転帰がもたらされる:(a)補体活性化の低減;(b)認知機能の改善;(c)ニューロン喪失の低減;(d)ニューロン中におけるホスホ-タウレベルの低下;(e)グリア細胞活性化の低減;(f)リンパ球浸潤の低減;(g)マクロファージ心中の低減;(h)抗体沈着の低減、(i)グリア細胞喪失の低減;(j)オリゴデンドロサイト喪失の低減;(k)樹状細胞浸潤の低減;(l)好中球浸潤の低減;(m)赤血球溶解の低減;(n)赤血球食作用の低減;(o)血小板食作用の低減;(p)血小板溶解の低減;(q)移植片生存率の改善;(r)マクロファージ媒介食作用の低減;(s)視力の改善;(t)運動制御の改善;(u)血栓形成の改善;(v)凝固の改善;(w)腎機能の改善;(x)抗体媒介補体活性化の低減;(y)自己抗体媒介補体活性化の低減;(z)貧血症の改善;(aa)脱髄の低減;(ab)好酸球増加の低減;(ac)赤血球上でのC3沈着の低減(例えば、RBC上へのC3b、iC3b等の沈着の低減);及び(ad)血小板上でのC3沈着の低減(例えば、血小板上へのC3b、iC3b等の沈着の低減);及び(ae)アナフィラトキシン毒素酸性の低減;(af)抗体媒介水疱形成の低減;(ag)抗体誘発そう痒症の低減;(ah)自己抗体誘発エリテマトーデスの低減;(ai)自己抗体媒介皮膚びらんの低減;(aj)輸血反応に起因する赤血球破壊の低減;(ak)同種抗体に起因する赤血球溶解の低減;(al)輸血反応に起因する溶血の低減;(am)同種抗体媒介血小板溶解の低減;(an)輸血反応に起因する血小板溶解の低減;(ao)肥満細胞活性化の低減;(ap)肥満細胞ヒスタミン放出の低減;(aq)血管透過性の低減;(ar)浮腫の低減;(as)移植片内皮上での補体沈着の低減;(at)移植片内皮でのアナフィラトキシン生成の低減;(au)真皮-表皮接合部の剥離の低減;(av)真皮-表皮接合部でのアナフィラトキシンの生成の低減;(aw)移植片内皮における同種抗体媒介補体活性化の低減;(ax)神経筋接合部の抗体媒介喪失の低減;(ay)神経筋接合部での補体活性化の低減;(az)神経筋接合部でのアナフィラトキシン生成の低減;(ba)神経筋接合部での補体沈着の低減;(bb)麻痺の低減;(bc)しびれの低減;(bd)膀胱制御の増加;(be)整腸の増加;(bf)自己抗体と関連する死亡率の低下;及び(bg)自己抗体と関連する罹病率の低下。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この活性化合物による処置の前の個体における下記の転帰のレベル又は程度と比較して、これらの転帰の内の1つ又は複数の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超の減少を達成するという効果を発揮する:(a)補体活性化;(b)認知機能の低下;(c)ニューロン喪失;(d)ニューロン中のホスホ-Tauレベル;(d)グリア細胞活性化;(f)リンパ球浸潤;(g)マクロファージ浸潤;(h)抗体沈着;(i)グリア細胞喪失;(j)オリゴデンドロサイト喪失;(k)樹状細胞浸潤;(l)好中球浸潤;(m)赤血球溶解;(n)赤血球食作用;(o)血小板食作用;(p)血小板溶解;(q)移植片拒絶反応;(r)マクロファージ媒介食作用;(s)視覚喪失;(t)抗体媒介補足活性化;(u)自己抗体媒介補足活性化;(v)脱髄;(w)好酸球増加症。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この活性化合物による処置の前の個体における下記の転帰のレベル又は程度と比較して、これらの転帰の内の1つ又は複数の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超の改善を達成するという効果を発揮する:a)認知機能;b)移植片の生存期間;c)視力;d)運動制御:e)血栓形成;f)血液凝固;g)腎機能;及びh)ヘマトクリット(赤血球数)。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体における補体活性化が減少する。例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体における補体活性化を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体における補体活性化と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、個体の認知機能が改善される。例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体の認知機能を、この活性化合物による処置の前の個体の認知機能と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて改善する。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、個体における認知機能の低下速度が低下する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体における認知機能の低下速度を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体における認知機能の低下速度と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて低下させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体におけるニューロン喪失が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるニューロン喪失を、この活性化合物による処置の前の個体におけるニューロン喪失と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体におけるホスホ-Tauレベルが低下する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるホスホ-Tauを、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体におけるホスホ-Tauレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて低下させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体におけるグリア細胞活性化が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるグリア活性化を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体におけるグリア細胞活性化と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。一部の実施形態では、このグリア細胞は、星状細胞又はミクログリアである。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体におけるリンパ球浸潤が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるリンパ球浸潤を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体におけるリンパ球浸潤と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体におけるマクロファージ浸潤が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるマクロファージ浸潤を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体におけるマクロファージ浸潤と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、この個体における抗体沈着が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体における抗体沈着を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体における抗体沈着と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
一部の実施形態では、個体への、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与により、個体におけるアナフィラトキシン(例えば、C3a、C4a、C5a)の産生が減少する。例えば、一部の実施形態では、活性化合物又はその塩は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体に、単剤療法又は併用療法として1回又は複数回の用量で投与された場合には、この個体におけるアナフィラトキシン産生を、この活性化合物又はその塩による処置の前の個体におけるアナフィラトキシン産生のレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は90%超えて減少させる。
本開示は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体を処置するための、本開示の活性化合物若しくはその塩、又は本開示の活性化合物若しくはその塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、本開示は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体を処置するための、本開示の活性化合物又はその塩の使用を提供する。一部の実施形態では、本開示は、補体により媒介される疾患又は障害を有する個体を処置するための、本開示の活性化合物又はその塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物の使用を提供する。
併用療法
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、例えば、本明細書で列挙されている障害の処置のために、少なくとも1種の追加の治療薬の有効な量と組み合わせて、又はこの量と交互に、又はこの量の後に、この量と同時に、又はこの量の前に投与し得る。そのような併用療法のための第2の活性剤の非限定的な例を、下記に示す。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、少なくとも1種の追加の補体系の阻害剤又は生物学的作用機序が異なる別の活性化合物と組み合わせて提供し得るか、又は交互に提供し得る。下記の及び本明細書中の説明では、全体的に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を指す用語のいずれかが使用される場合は常に、別途明記しない限り、又は本文と矛盾しない限り、薬学的に許容される塩、プロドラッグ、又は組成物が含まれると考えられることを理解すべきである。
非限定的な実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、プロテアーゼ阻害剤、可溶性補体調節因子、治療用抗体(モノクローナル若しくはポリクローナル)、補体成分阻害剤、受容体アゴニスト、又はsiRNAと一緒に提供し得る。
他の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、腫瘍壊死因子(TNF)に対する抗体(例えば、限定されないが、インフリキシマブ(Remicade)、アダリムマブ、セルトリズマブ、ゴリムマブ)、又は受容体融合タンパク質(例えば、エタネルセプト(Embrel))と組み合わせて投与するか、又は交互に投与する。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、抗CD20抗体(例えば、限定されないが、リツキシマブ(Rituxan)、アダリムマブ(Humira)、オファツムマブ(Arzerra)、トシツモマブ(Bexxar)、オビヌツズマブ(Gazyva)、又はイブリツモマブ(Zevalin))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、抗IL6抗体(例えば、限定されないが、トシリズマブ(Actemra)及びシルツキシマブ(Sylvant))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、IL17阻害剤(例えば、限定されないが、セクキブマブ(secukibumab)(Cosentyx))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、p40(IL12/IL23)阻害剤(例えば、限定されないが、ウステキヌマブ(Stelara))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、IL23阻害剤(例えば、限定されないが、リサンキズマブ)と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、抗インターフェロンα抗体(例えば、限定されないが、シファリムマブ)と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、キナーゼ阻害剤(例えば、限定されないが、JAK1/JAK3阻害剤、例えば、限定されないが、トファシチニブ(Xelianz))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。代替実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、JAK1/JAK2阻害剤(例えば、限定されないが、バラシチビブ(baracitibib))と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。
一実施形態では、本明細書で説明されている化合物を、抗VEGF剤と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得、この抗VEGF剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:アフリベルセプト(Eylea(登録商標);Regeneron Pharmaceuticals);ラニビズマブ(Lucentis(登録商標):Genentech及びNovartis);ペガプタニブ(Macugen(登録商標);OSI Pharmaceuticals及びPfizer);ベバシズマブ(Avastin;Genentech/Roche);ラパチニブ(Tykerb);スニチニブ(Sutent);アキシチニブ(Inlyta);パゾパニブ;ソラフェニブ(Nexavar);ポナチニブ(Inclusig);レゴラフェニブ(Stivarga);カボザンチニブ(Abometyx;Cometriq);バンデタニブ(Caprelsa);ラムシルマブ(Cyramza);レンバチニブ(Lenvima);ziv-アフリベルセプト(Zaltrap);セジラニブ(Recentin);酢酸アネコルタン(anecortane acetate)、乳酸スクアラミン、及び副腎皮質ステロイド。
別の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物を、免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。チェックポイント阻害剤の非限定的な例として、下記が挙げられる:抗PD-1又は抗PDL1抗体、例えば、ニボルマブ(Opdivo)、ペムブロリズマブ(Keytruda)、ピディリズマブ、AMP-224(AstraZeneca及びMedImmune)、サカンリマブ(sasanlimab)PF-06801591(Pfizer)、MEDI0680(AstraZeneca)、PDR001(Novartis)、セミプリマブ(REGN2810)(Regeneron)、SHR-12-1(Jiangsu Hengrui Medicine Company及びIncyte Corporation)、TSR-042(Tesaro)、シンチリマブ(sintilimab)、チスレリズマブ(tislelizumab)、トリパリマブ(toripalimab)、CK-301(Checkpoint Therapeutics)、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、及びKN035、及びPD-L1/VISTA阻害剤CA-170(Curis Inc.)、又は抗CTLA4抗体、例えば、イピリムマブ、トレメリムマブ、AGEN1884、及びAGEN2041(Agenus)。
本明細書で説明されている活性化合物と組み合わせて使用され得る活性剤の非限定的な例は、下記である:
プロテアーゼ阻害剤:血漿由来C1-INH濃縮物、例えば、Cetor(登録商標)(Sanquin)、Berinert-P(登録商標)(CSL Behring、Lev Pharma)、及びCinryze(登録商標);組換えヒトC1阻害剤、例えばRhucin(登録商標);リトナビル(Norvir(登録商標)、Abbvie, Inc.);
可溶性補体調節因子:可溶性補体受容体1(TP10)(Avant Immunotherapeutics)、sCR1-sLe/TP-20(Avant Immunotherapeutics);MLN-2222/CAB-2(Millenium Pharmaceuticals);ミロコセプト(Inflazyme Pharmaceuticals);治療用抗体:エクリズマブ/ソリリス及びラブリズマブ/ウルトミリス(Alexion Pharmaceuticals);パキセリズマブ(Alexion Pharmaceuticals);BCD-148(Biocad);ABP-959(Amgen);SB-12(Samsung Bioepis Co.,Ltd.);オファツムマブ(Genmab A/S);TNX-234(Tanox);TNX-558(Tanox);TA106(Taligen Therapeutics);ニュートラツマブ(G2 Therapies);抗プロパージン(Novelmed Therapeutics);HuMax-CD38(Genmab A/S);
補体成分阻害剤:コンプスタチン/POT-4(Potentia Pharmaceuticals);ARC1905(Archemix);4(1MEW)APL-1、APL-2(Appelis);CP40/AMY-101、PEG-Cp40(Amyndas);
PDGF阻害剤:トシル酸ソラフェニブ;メシル酸イマチニブ(STI571);リンゴ酸スニチニブ;ポナチニブ(AP24534);アキシチニブ;イマチニブ(STI571);ニンテダニブ(BIBF 1120);パゾパニブHCl(GW786034 HCl);ドビチニブ(TKI-258、CHIR-258);リニファニブ(ABT-869);クレノラニブ(CP-868596);マシチニブ(AB1010);チボザニブ(AV-951);二リン酸モテサニブ(AMG-706);アムバチニブ(MP-470);TSU-68(SU6668、オランチニブ);CP-673451;Ki8751;テラチニブ;PP121;パゾパニブ;KRN 633;ドビチニブ(TKI-258)二乳酸;MK-2461;チルホスチン(AG 1296);乳酸ドビチニブ(TKI258);センノシドB;スニチニブ;AZD2932;及びトラピジル;抗H因子剤又は抗B因子剤:抗FB siRNA(Alnylam);FCFD4514S(Genentech/Roche);CFB及びCFDに対するSOMAmers(SomaLogic);TA106(Alexion Pharmaceuticals);5C6及びAMY-301(Amyndas);
補体C3又はCAP C3転換酵素標的分子:TT30(CR2/CFH)(Alexion);TT32(CR2/CR1)(Alexion Pharmaceuticals);ナファモスタット(FUT-175、Futhan)(Torri Pharmaceuticals);ビカシオマブ、NM9308(Novelmed);CVF、HC-1496(InCode);ALXN1102/ALXN1103(TT30)(Alexion Pharmaceuticals);rFH(Optherion);H17 C3(C3b/iC3b)(EluSys Therapeutics);Mini-CFH(Amyndas);ミロコセプト(APT070);sCR1(CDX-1135)(Celldex);CRIg/CFH;抗CR3、抗MASP2、抗C1s、及び抗C1n分子:Cynryze(ViroPharma/Baxter);TNT003(True North);OMS721(Omeros);OMS906(Omeros);及びImprime PGG(Biothera);
受容体アゴニスト:PMX-53(Peptech Ltd.);JPE-137(Jerini);JSM-7717(Jerini);並びに
その他:組換えヒトMBL(rhMBL;Enzon Pharmaceuticals);サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド等のイミド誘導体及びグルタルイミド誘導体。本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物と組み合わせて使用され得るか交互に使用され得る追加の非限定的な例として、下記が挙げられる:
Figure 2023515073000037
Figure 2023515073000038
Figure 2023515073000039
Figure 2023515073000040
一実施形態では、併用療法用の薬剤は、上記で命名された任意の薬剤のバイオシミラーである。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、投与されたプロテアーゼ阻害剤を代謝する酵素を阻害する化合物と一緒に提供され得る。一部の実施形態では、化合物又は塩は、リトナビルと一緒に提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、終末補体阻害剤(例えば、補体C5阻害剤又はC5転換酵素阻害剤)と組み合わせて提供され得る。C5阻害剤及びC5転換酵素阻害剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:エクリズマブ(Soliris(登録商標);Alexion)、ラブリズマブ(ravulizumab)(Ultomiris(登録商標);Alexion)、セムジシラン(cemdisiran)(Alnylan);プロゼリマブ(prozelimab)(Regeneron);BCD-148(Biocad);ABP-959(Amgen);SB-12(Samsung Bioepis Co.,Ltd.);LFG316(Novartis);コバルシン(coversin)(ノマコパン(nomacopan);Akari));ジルコプラン(Ra Pharma);クロバリマブ(SKY59;Roche/Chugai);及びムボジナ(mubodina)(Adienne Pharma)。ある特定の補体障害(例えば、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH))では、終末補体成分C5のみを標的とすること(治癒的処置の現在の標準)は、補体系の阻害が不十分な場合があることが発見されている。例えば、PNH患者では、抗C5阻害剤(例えば抗C5阻害剤)による処置は、薬物動態学的な及び薬力学的なブレークスルーに起因する血管内溶血と、C3により媒介される血管外溶血に起因する血管外溶血とが顕著に発生する不均一な反応をもたらすことが発見されている。そのような不十分な反応は、臨床的に重要であり得、且つ生命を脅かす可能性がある。抗C5阻害剤と、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物とを含む治療レジメンを施すことにより、補体媒介障害の近位成分及び終末成分の両方を標的とし得、それにより、ブレークスルー又はチックオーバーの活性化が低減されて治療反応が大幅に改善される。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体因子C5を対象とするモノクローナル抗体であり且つ商品名SolirisでAlexion Pharmaceuticalsにより製造されて販売されているエクリズマブ、又はそのバイオシミラーと組み合わせて提供され得る。エクリズマブは、PNH、aHUS、抗アクアポリン-4(AQP4)抗体陽性である成人の視神経脊髄炎スペクトル障害、及び抗アセチルコリン受容体(AchR)抗体陽性である全身性重症筋無力症を有する個体の処置のために、米国FDAにより承認されている。エクリズマブは、一般的に、4週間にわたり毎週600~900mgのローディン用量として、続いて1週間後に900~1200mgの5回目の用量として、続いてその後2週間毎に900~12200mgの用量として投与され、この用量は、処置される適応症によって決まる。本明細書のある特定の実施形態では、エクリズマブ処置レジメンと組み合わされた、本明細書で説明されている補体因子D阻害剤の投与により、対象に投与されるエクリズマブの用量の低減が可能となる。
別の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体因子C5を対象とするモノクローナル抗体であり且つ商品名Ultomiris(登録商標)でAlexion Pharmaceuticalsにより製造されて販売されているラブリズマブ、又はそのバイオシミラーと組み合わせて提供され得る。ラブリズマブは、下記のように、エクリズマブの標的を定めた再操作を利用して設計されていた:相補性決定領域(CDR)中には2つのヒスチジンスイッチが含まれており、mAb:C5複合体のpH依存性解離がより効率的に促進され、且つFc領域中には2つのさらなるアミノ酸変化が含まれており、このFcRnに対する親和性が増加していた。ラブリズマブは、その親分子であるエクリズマブと比較した場合に、標的依存性薬物体内動態(TDDM)の減少と、長い半減期とを示している。ラブリズマブ-cwvz(「ラブリズマブ」)は、補体により媒介される血栓性微小血管症(TMA)を阻害するためのPNH及びaHUSの処置のために、米国FDAにより承認されている。ラブリズマブは、一般的に、体重及び適応症に応じて、600~3000mgのローディング用量として、続いて8週間毎に300mg~3600mgの維持用量として投与される。本明細書のある特定の実施形態では、ラブリズマブ処置レジメンと組み合わされた、本明細書で説明されている補体因子D阻害剤の投与により、対象に投与されるラブリズマブの用量の低減が可能となる。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、抗炎症薬、抗菌剤、抗血管新生剤、免疫抑制剤、抗体、ステロイド、眼降圧剤、又はこれらの組合せと組み合わせて投与する。そのような薬剤の例として、下記が挙げられる:アミカシン、酢酸アネコルタン、アントラセンジオン、アントラサイクリン、アゾール、アムホテリシンB、ベバシズマブ、カンプトテシン、セフロキシム、クロラムフェニコール、クロルヘキシジン、ジグルコン酸クロルヘキシジン、クロトリマゾール、クロトリマゾールセファロスポリン、副腎皮質ステロイド、デキサメタゾン、デサメタゾン(desamethazone)、エコナゾール、エフタジジム(eftazidime)、エピポドフィロトキシン、フルコナゾール、フルシトシン、フルオロピリミジン、フルオロキノリン、ガチフロキサシン、グリコペプチド、イミダゾール、イトラコナゾール、イベルメクチン、ケトコナゾール、レボフロキサシン、マクロライド、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、モキシフロキサシン、ナタマイシン、ネオマイシン、ナイスタチン、オフロキサシン、ポリヘキサメチレンビグアニド、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、ペガプタニブ、白金類似体、ポリミキシンB、イセチオン酸プロパミジン、ピリミジンヌクレオシド、ラニビズマブ、乳酸スクアラミン、スルホンアミド、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアゾール、バンコマイシン、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬、VEGF抗体、VEGF抗体フラグメント、ビンカアルカロイド、チモロール、ベタキソロール、トラボプロスト、ラタノプロスト、ビマトプロスト、ブリモニジン、ドルゾラミド、アセタゾラミド、ピロカルピン、シプロフロキサシン、アジスロマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、セファゾリン、ボリコナゾール、ガンシクロビル、シドフォビル、ホスカルネット、ジクロフェナク、ネパフェナク、ケトロラク、イブプロフェン、インドメタシン、フルオロメトロン、リメキソロン、アネコルタブ、シクロスポリン、メトトレキサート、タクロリムス、抗PDGFR分子、及びこれらの組合せ。
本開示の一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、少なくとも1種の免疫抑制剤と組み合わせて投与し得るか、又は交互に投与し得る。非限定的な例としての免疫抑制剤は、下記であり得る:カルシニューリン阻害剤、例えば、シクロスポリン又はアスコマイシン、例えば、シクロスポリンA(NEORAL(登録商標))、FK506(タクロリムス)、ピメクロリムス、mTOR阻害剤、例えば、ラパマイシン又はその誘導体、例えば、シロリムス(RAPAMUNE(登録商標))、エベロリムス(Certican(登録商標))、テムシロリムス、ゾタロリムス、バイオリムス-7、バイオリムス-9、ラパログ、例えば、リダフォロリムス、アザチオプリン、キャンパス1H、S1P受容体モジュレーター、例えば、フィンゴリモド又はその類似体、抗IL-8抗体、ミコフェノール酸又はその塩、例えば、ナトリウム塩又はそのプロドラッグ、例えば、ミコフェノール酸モフェチル(CELLCEPT(登録商標))、OKT3(ORTHOCLONE OKT3(登録商標))、プレドニゾン、ATGAM(登録商標)、THYMOGLOBULIN(登録商標)、ブレキナルナトリウム、OKT4、T10B9.A-3A、33B3.1、15-デオキシスパガリン、トレスペリムス、レフルノミドARAVA(登録商標)、CTLAI-Ig、抗CD25、抗IL2R、バシリキシマブ(SIMULECT(登録商標))、ダクリズマブ(ZENAPAX(登録商標))、ミゾリビン、メトトレキサート、デキサメタゾン、ISAtx-247、SDZ ASM 981(ピメクロリムス、Elidel(登録商標))、CTLA4lg(アバタセプト)、ベラタセプト、LFA3lg、エタネルセプト(ImmunexによりEnbrel(登録商標)として販売されている)、アダリムマブ(Humira(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、抗LFA-1抗体、ナタリズマブ(Antegren(登録商標))、エンリモマブ、ガビリモマブ、抗胸腺細胞免疫グロブリン、シプリズマブ、アレファセプト、エファリズマブ、ペンタサ、メサラジン、アサコール、リン酸コデイン、ベノリレート、フェンブフェン、ナプロシン、ジクロフェナク、エトドラク、及びインドメタシン、トシリズマブ(Actemra)、シルツキシマブ(Sylvant)、セクキブマブ(Cosentyx)、ウステキヌマブ(Stelara)、リサンキズマブ、シファリムマブ、アスピリン、並びにイブプロフェン。
抗炎症剤の例として、下記が挙げられる:メトトレキサート、デキサメタゾン、デキサメタゾンアルコール、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸フルオロメトロン、フルオロメトロンアルコール、エタボン酸ロトプレドノール、メドリゾン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、ジフルプレドナート、リメキソロン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ロドキサミドトロメタミン、アスピリン、イブプロフェン、スプロフェン、ピロキシカム、メロキシカム、フルルビプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、テノキシカム、ジクロフェナクナトリウム、フマル酸ケトチフェン、ジクロフェナクナトリウム、ネパフェナク、ブロムフェナク、フルルビプロフェンナトリウム、スプロフェン、セレコキシブ、ナプロキセン、ロフェコキシブ、グルココルチコイド、ジクロフェナク、及びこれらの任意の組合せ。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、下記と組み合わされている:ナプロキセンナトリウム(Anaprox(登録商標))、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、スリンダク(Clinoril(登録商標))、オキサプロジン(Daypro(登録商標))、サルサレート(Disalcid(登録商標))、ジフルニサル(Dolobid(登録商標))、ピロキシカム(Feldene(登録商標))、インドメタシン(Indocin(登録商標))、エトドラク(Lodine(登録商標))、メロキシカム(Mobic(登録商標))、ナプロキセン(Naprosyn(登録商標))、ナブメトン(Relafen(登録商標))、ケトロラクトロメタミン(Toradol(登録商標))、ナプロキセン/エソメプラゾール(Vimovo(登録商標))、及びジクロフェナク(Voltaren(登録商標))、並びにこれらの組合せから選択される1種又は複数種の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、オメガ-3脂肪酸又はペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)アゴニストと組合せて投与するか、又は交互に投与する。オメガ-3脂肪酸は、DGATを阻害することにより、並びにペルオキシソーム及びミトコンドリアのベータ酸化を刺激することにより、血清トリグリセリドを減少させることが知られている。2種のオメガ-3脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)は、PPAR-アルファ及びPPAR-ガンマの両方に対して高い親和性を有することが見出されている。魚油等の海産油(Marine oil)は、脂質代謝を調節することが見出されているEPA及びDHAの良好な供給源である。オメガ-3脂肪酸は、心血管疾患(特に、軽度の高血圧、高トリグリセリド血症)のリスク因子、及び凝固因子VIIリン脂質複合体活性に対して有益な効果を有することが見出されている。オメガ-3脂肪酸は、血清トリグリセリドを低下させ、血清HDL-コレステロールを増大させ、収縮期血圧及び拡張期血圧、並びに脈拍数を低下させ、血液凝固因子VII-リン脂質複合体の活性を低下させる。さらに、オメガ-3脂肪酸は、何ら重度の副作用を生じることなく良好な耐容性を示すと思われる。オメガ-3脂肪酸のそのような一形態は、DHA及びEPAを含む魚油に由来するオメガ-3長鎖多価不飽和脂肪酸の濃縮物であり、商品名Omacor(登録商標)で販売されている。オメガ-3脂肪酸のそのような形態は、例えば、米国特許第5,502,077号明細書、同第5,656,667号明細書、及び同第5,698,594号明細書(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる)で説明されている。
ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)は、レチノイド、ステロイド、及び甲状腺ホルモン受容体と関連する核ホルモン受容体スーパーファミリリガンド活性化転写因子のメンバーである。様々な遺伝子の産物であり且つ一般にPPAR-アルファ、PPAR-ベータ/デルタ(又は単にデルタ)、及びPPAR-ガンマと呼ばれる3つの異なるPPARサブタイプが存在している。ペルオキシソーム活性を刺激する一般的なクラスの薬物は、PPARアゴニスト(例えば、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-ガンマアゴニスト、及びPPAR-デルタアゴニスト)として知られている。一部の薬物は、アルファ/ガンマアゴニスト等のPPARアゴニストの組合せであり、他の一部の薬物は、二重アゴニスト/アンタゴニスト活性を有する。フィブレート(例えば、フェノフィブレート、ベザフィブレート、クロフィブレート、及びゲムフィブロジル)は、PPAR-アルファアゴニストであり、患者において、トリグリセリドに富むリポタンパク質を減少させるために、HDLを増加させるために、及びアテローム形成性高密度LDLを減少させるために使用される。フィブレートは、典型的には、そのような患者に経口投与される。フェノフィブレート、又は2-[4-(4-クロロベンゾイル)フェノキシ]-2-メチル-プロパン酸、1-メチルエチルエステルは、血中トリグリセリド及びコレステロールレベルを低下させるその有効性のために、医学有効成分として長年にわたり知られている。
一部の実施形態では、本開示は、抗VEGF剤と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供する。抗VEGF剤の非限定的な例として下記が挙げられるが、これらに限定されない:アフリベルセプト(Eylea(登録商標);Regeneron Pharmaceuticals);ラニビズマブ(Lucentis(登録商標):Genentech及びNovartis);ペガプタニブ(Macugen(登録商標);OSI Pharmaceuticals及びPfizer);ベバシズマブ(Avastin(登録商標);Genentech/Roche);ラパチニブ(Tykerb(登録商標));スニチニブ(Sutent(登録商標));アキシチニブ(Inlyta(登録商標));パゾパニブ;ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));ポナチニブ(Inclusig(登録商標));レゴラフェニブ(Stivarga(登録商標));カボザンチニブ(Abometyx(登録商標);Cometriq(登録商標));バンデタニブ(Caprelsa(登録商標));ラムシルマブ(Cyramza(登録商標));レンバチニブ(Lenvima(登録商標));ziv-アフリベルセプト(Zaltrap(登録商標));セジラニブ(Recentin(登録商標));酢酸アネコルタン、乳酸スクアラミン、及び副腎皮質ステロイド、例えば、限定されないが、トリアムシノロンアセトニド。
一部の実施形態では、本開示は、補体C5阻害剤(例えば、本明細書で説明されている補体C5阻害剤、及び併用療法に可能な治療薬の非限定的な例という表題の上記表中の補体C5阻害剤)と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供し、この補体C5阻害剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:エクリズマブ;ラブリズマブ;LFG316(Novartis/Morphosys);セムジシラン(Alnylan);ARC1005(Novo Nordisk);Mubodine(Adienne Pharma);RA101348(Ra Pharma);SOBI002(Swedish Orphan Biovitrum);SOMAmers(SomaLogic);Erdigna(Adienne Pharma);ARC1905(Opthotech);MEDI7814(MedImmune);NOX-D19(Noxxon);IFX-1,CaCP29(InflaRx);PMX53、PMX205(Cephalon,Teva);CCX168(ChemoCentryx);ADC-1004(Alligator Bioscience);及び抗C5aR-151、NN8209;抗C5aR-215、NN8210(Novo Nordisk);プロゼリマブ(Regeneron);BCD-148(Biocad);ABP-959(Amgen);SB-12(Samsung Bioepis Co.,Ltd.);コバルシン(ノマコパン;Akari));ジルコプラン(Ra Pharma);及びクロバリマブ(SKY59;Roche/Chugai)。
一部の実施形態では、本開示は、抗プロパージン剤(例えば、上記で説明されている抗プロパージン剤、例えば、限定されないが、NM9401(Novelmed))と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、補体C3阻害剤と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供し、この補体C3阻害剤として下記が挙げられる:上記で説明されている補体C3阻害剤、例えば、限定されないが、コンプスタチン又はコンプスタチン類似体、例えば、コンプスタチン/POT-4(Potentia Pharmaceuticals);ARC1905(Archemix);4(1MEW)APL-1、APL-2(Appelis);CP40/AMY-101、PEG-Cp40(Amyndas);補体C3、又はCAP C3転換酵素標的分子:TT30(CR2/FH)(Alexion);TT32(CR2/CR1)(Alexion Pharmaceuticals);ナファモスタット(FUT-175、Futhan)(Torri Pharmaceuticals);ビカシオマブ、NM9308(Novelmed);CVF、HC-1496(InCode)rFH(Optherion);H17 C3(C3b/iC3b)(EluSys Therapeutics);Mini-CFH(Amyndas)ミロコセプト(APT070);sCR1(CDX-1135)(Celldex);及びCRIg/CFH。
一部の実施形態では、本開示は、抗FB siRNA(Alnylam);FCFD4514S(Genentech/Roche) CFB及びCFDに対するSOMAmers(SomaLogic);TA106(Alexion Pharmaceuticals);5C6、及びAMY-301(Amyndas)から選択される抗H因子剤又は抗B因子剤と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、抗MASP2、抗C1s、又は抗CR3分子(例えば、限定されないが、Cynryze(ViroPharma/Baxter);TNT003(True North);OMS721(Omeros);OMS906(Omeros);及びImprime PGG(Biothera))と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、PDGF阻害剤と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、加齢黄斑変性(AMD)を処置するか又は予防する方法を提供し、このPDGF阻害剤として下記が挙げられる:本明細書で説明されているPDGF阻害剤、例えば、限定されないが、トシル酸ソラフェニブ;メシル酸イマチニブ(STI571);リンゴ酸スニチニブ;ポナチニブ(AP24534);アキシチニブ;イマチニブ(STI571);ニンテダニブ(BIBF 1120);パゾパニブHCl(GW786034 HCl);ドビチニブ(TKI-258、CHIR-258);リニファニブ(ABT-869);クレノラニブ(CP-868596);マシチニブ(AB1010);チボザニブ(AV-951);二リン酸モテサニブ(AMG-706);アムバチニブ(MP-470);TSU-68(SU6668、オランチニブ);CP-673451;Ki8751;テラチニブ;PP121;パゾパニブ;KRN 633;ドビチニブ(TKI-258)二乳酸;MK-2461;チルホスチン(AG 1296);乳酸ドビチニブ(TKI258);センノシドB;スニチニブ;AZD2932;及びトラピジル。
一部の実施形態では、本開示は、追加の補体系の阻害剤又は生物学的作用機序が異なる別の活性化合物と共に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を処置するか又は予防する方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、エクリズマブ又はラブリズマブと組み合わせて又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を処置するか又は予防する方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、CP40と組み合わせて又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を処置するか又は予防する方法を提供する。一部の実施形態では、追加の薬剤は、PEG化CP40である。CP40は、C3bに対して強い結合親和性を示しており且つ発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)赤血球の溶血を阻害するペプチド組成物である。一部の実施形態では、追加の薬剤は、下記である:補体成分阻害剤、例えば、限定されないが、コンプスタチン/POT-4(Potentia Pharmaceuticals);ARC1905(Archemix);4(1MEW)APL-1、APL-2(Appelis);CP40/AMY-101、PEG-Cp40(Amyndas);PDGF阻害剤:例えば、限定されないが、トシル酸ソラフェニブ;メシル酸イマチニブ(STI571);リンゴ酸スニチニブ;ポナチニブ(AP24534);アキシチニブ;イマチニブ(STI571);ニンテダニブ(BIBF 1120);パゾパニブHCl(GW786034 HCl);ドビチニブ(TKI-258、CHIR-258);リニファニブ(ABT-869);クレノラニブ(CP-868596);マシチニブ(AB1010);チボザニブ(AV-951);二リン酸モテサニブ(AMG-706);アムバチニブ(MP-470);TSU-68(SU6668、オランチニブ);CP-673451;Ki8751;テラチニブ;PP121;パゾパニブ;KRN 633;ドビチニブ(TKI-258)二乳酸;MK-2461;チルホスチン(AG 1296);乳酸ドビチニブ(TKI258);センノシドB;スニチニブ;AZD2932;及びトラピジル;抗H因子剤又は抗B因子剤:例えば、抗FB siRNA(Alnylam);FCFD4514S(Genentech/Roche) CFB及びCFDに対するSOMAmers(SomaLogic);TA106(Alexion Pharmaceuticals);5C6、及びAMY-301(Amyndas);補体C3又はCAP C3転換酵素標的分子:例えば、限定されないが、TT30(CR2/CFH)(Alexion);TT32(CR2/CR1)(Alexion Pharmaceuticals);ナファモスタット(FUT-175、Futhan)(Torri Pharmaceuticals);ビカシオマブ、NM9308(Novelmed);CVF、HC-1496(InCode) ALXN1102/ALXN1103(TT30)(Alexion Pharmaceuticals);rFH(Optherion);H17 C3(C3b/iC3b)(EluSys Therapeutics);Mini-CFH(Amyndas);ミロコセプト(APT070);sCR1(CDX-1135)(Celldex);CRIg/CFH、抗CR3、抗MASP2、抗C1s、又は抗C1n分子、例えば、限定されないが、Cynryze(ViroPharma/Baxter);TNT003(True North);OMS721(Omeros);OMS906(Omeros);及びImprime PGG(Biothera)。
一部の実施形態では、本開示は、追加の補体系の阻害剤又は異なる作用機序で機能する活性剤と組み合わせて、又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を含む組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、関節リウマチを処置するか又は予防する方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、メトトレキサートと組み合わせて、又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、関節リウマチを処置するか又は予防する方法を提供する。ある特定の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、下記から選択される少なくとも1種の治療薬と組み合わせて投与するか、又は交互に投与する:サリチル酸塩、例えば、アスピリン(Anacin、Ascriptin、Bayer Aspirin、Ecotrin)及びサルサレート(Mono-Gesic、Salgesic);非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);シクロオキシゲナーゼ(COX-1及びCOX-2)酵素の非選択的阻害剤、例えば、ジクロフェナク(Cataflam、Voltaren)、イブプロフェン(Advil、Motrin)、ケトプロフェン(Orudis)、ナプロキセン(Aleve、Naprosyn)、ピロキシカム(Feldene)、エトドラク(Lodine)、インドメタシン、オキサプロジン(Daypro)、ナブメトン(Relafen)、及びメロキシカム(Mobic);選択的シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤、例えばセレコキシブ(Celebrex);疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)、例えば、アザチオプリン(Imuran)、シクロスポリン(Sandimmune、Neoral)、金塩(Ridaura、Solganal、Aurolate、Myochrysine)、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil)、レフルノミド(Arava)、メトトレキサート(Rheumatrex)、ペニシラミン(Cuprimine)、及びスルファサラジン(Azulfidine);生物製剤、例えば、アバタセプト(Orencia)、エタネルセプト(Enbrel)、インフリキシマブ(Remicade)、アダリムマブ(Humira)、及びアナキンラ(Kineret);副腎皮質ステロイド、例えば、ベタメタゾン(Celestone Soluspan)、コルチゾン(Cortone)、デキサメタゾン(Decadron)、メチルプレドニゾロン(SoluMedrol、DepoMedrol)、プレドニゾロン(Delta-Cortef)、プレドニゾン(Deltasone、Orasone)、及びトリアムシノロン(Aristocort);金塩、例えばオーラノフィン(Ridaura);オーロチオグルコース(Solganal);Aurolate;Myochrysine;又はこれらの任意の組合せ。
一部の実施形態では、本開示は、追加の補体系の阻害剤又は異なる作用機序で機能する活性剤と組み合わせて、又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、多発性硬化症を処置するか又は予防する方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、副腎皮質ステロイドと組み合わせて、又は交互に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の有効な量を、必要な対象に投与することにより、多発性硬化症を処置するか又は予防する方法を提供する。副腎皮質ステロイドの例として、プレドニゾン、デキサメタゾン、ソルメドロール、及びメチルプレドニゾロンが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、例えば下記から選択される少なくとも1種の抗多発性硬化症薬と組み合わせる:Aubagio(テリフルノミド)、Avonex(インターフェロンベータ-1a)、Betaseron(インターフェロンベータ-1b)、Copaxone(酢酸グラチラマー)、Extavia(インターフェロンベータ-1b)、Gilenya(フィンゴリモド)、Lemtrada(アレムツズマブ)、Novantrone(ミトキサントロン)、Plegridy(ペグインターフェロンベータ-1a)、Rebif(インターフェロンベータ-1a)、Tecfidera(フマル酸ジメチル)、Tysabri(ナタリズマブ)、Solu-Medrol(メチルプレドニゾロン)、高用量経口Deltasone(プレドニゾン)、H.P.Actharゲル(ACTH)、及びこれらの組合せ。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、別の医薬品の副作用を寛解させるか又は低減するためのこの医薬品との組合せで有用である。例えば、一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、養子細胞移入療法と組み合わせて使用して、そのような療法に関連する関連炎症反応(例えば、サイトカイン放出症候群等のサイトカイン媒介反応)を低減し得る。一部の実施形態では、この養子細胞移入療法として、キメラ抗原受容体T細胞(CAR T)の使用が挙げられる。一部の実施形態では、この養子細胞移入療法として、血液腫瘍又は固形腫瘍(例えばB細胞関連血液癌)を処置するためのキメラ抗原受容体T細胞(CAR T)又は樹状細胞の使用が挙げられる。一部の実施形態では、血液腫瘍又は固形腫瘍は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、膵癌、神経膠芽腫、又はCD19を発現する癌である。
追加の代替実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、PNH、aHUS、STEC-HUS、ANCA-血管炎、AMD、CAD、C3糸球体症、例えばDDD若しくはC3GN、慢性溶血、視神経脊髄炎、抗アクアポリン-4(AQP4)抗体陽性である成人の視神経脊髄炎スペクトル障害、重症筋無力症、全身性重症筋無力症、又は移植拒絶反応の処置のために、エクリズマブ又はラブリズマブと組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、PNH、aHUS、STEC-HUS、ANCA-血管炎、AMD、CAD、C3糸球体症、例えばDDD若しくはC3GN、慢性溶血、視神経脊髄炎、抗アクアポリン-4(AQP4)抗体陽性である成人の視神経脊髄炎スペクトル障害、重症筋無力症、全身性重症筋無力症、又は移植拒絶反応の処置のために、コンプスタチン又はコンプスタチン誘導体と組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、追加の薬剤は、下記である:補体成分阻害剤、例えば、限定されないが、コンプスタチン/POT-4(Potentia Pharmaceuticals);ARC1905(Archemix);4(1MEW)APL-1、APL-2(Appelis);CP40/AMY-101、PEG-Cp40(Amyndas);PDGF阻害剤:例えば、限定されないが、トシル酸ソラフェニブ;メシル酸イマチニブ(STI571);リンゴ酸スニチニブ;ポナチニブ(AP24534);アキシチニブ;イマチニブ(STI571);ニンテダニブ(BIBF 1120);パゾパニブHCl(GW786034 HCl);ドビチニブ(TKI-258、CHIR-258);リニファニブ(ABT-869);クレノラニブ(CP-868596);マシチニブ(AB1010);チボザニブ(AV-951);二リン酸モテサニブ(AMG-706);アムバチニブ(MP-470);TSU-68(SU6668、オランチニブ);CP-673451;Ki8751;テラチニブ;PP121;パゾパニブ;KRN 633;ドビチニブ(TKI-258)二乳酸;MK-2461;チルホスチン(AG 1296);乳酸ドビチニブ(TKI258);センノシドB;スニチニブ;AZD2932;及びトラピジル;抗H因子剤又は抗B因子剤:例えば、抗FB siRNA(Alnylam);FCFD4514S(Genentech/Roche) CFB及びCFDに対するSOMAmers(SomaLogic);TA106(Alexion Pharmaceuticals);5C6、及びAMY-301(Amyndas);補体C3又はCAP C3転換酵素標的分子:例えば、限定されないが、TT30(CR2/CFH)(Alexion);TT32(CR2/CR1)(Alexion Pharmaceuticals);ナファモスタット(FUT-175、Futhan)(Torri Pharmaceuticals);ビカシオマブ、NM9308(Novelmed);CVF、HC-1496(InCode) ALXN1102/ALXN1103(TT30)(Alexion Pharmaceuticals);rFH(Optherion);H17 C3(C3b/iC3b)(EluSys Therapeutics);Mini-CFH(Amyndas);ミロコセプト(APT070);sCR1(CDX-1135)(Celldex);CRIg/CFH、抗CR3、抗MASP2、抗C1s、又は抗C1n分子、例えば、限定されないが、Cynryze(ViroPharma/Baxter);TNT003(True North);OMS721(Omeros);OMS906(Omeros);及びImprime PGG(Biothera)。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体媒介障害の処置のために、rituxanと組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、この補体媒介障害は、例えば、関節リウマチ、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)(ウェゲナー肉芽腫症)、及び顕微鏡的多発血管炎(MPA)である。一部の実施形態では、この障害は、ループスである。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体媒介障害の処置のために、シクロホスファミドと組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、この障害は、自己免疫疾患である。一部の実施形態では、この補体媒介障害は、例えば、関節リウマチ、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)(ウェゲナー肉芽腫症)、及び顕微鏡的多発血管炎(MPA)である。一部の実施形態では、この障害は、ループスである。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、必要な対象に、ループスの処置のために、従来のDLE処置と組み合わせて投与する。
従来のDLE処置の例として、局所副腎皮質ステロイド軟膏又はクリーム、例えば、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロン、フルランドレノリド、吉草酸ベタメタゾン、及びジプロピオン酸ベタメタゾンが挙げられる。耐性プラークに、皮内副腎皮質ステロイドを注射し得る。他の可能なDLE処置として、ピメクロリムスクリーム又はタクロリムス軟膏等のカルシニューリン阻害剤が挙げられる。特に耐性の症例を、ヒドロキシクロロキン(PLAQUENIL(登録商標))等の全身抗マラリア薬で処置し得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、メトトレキサートと組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、アザチオプリンと組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、非ステロイド性抗炎症薬と組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、副腎皮質ステロイドと組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、ベリムマブ(Benlysta)と組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil)と組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、ループスの処置のために、シファリムマブと組み合わせて提供され得る。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体媒介障害の処置のために、OMS721(Omeros)と組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、補体媒介障害の処置のために、OMS906(Omeros)と組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、この補体媒介障害は、例えば、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)又はaHUSである。
一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与(例えば、CAR T細胞療法又はモノクローナル抗体療法等の養子T細胞療法(ACT))に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、抗炎症剤、免疫抑制剤、又は抗サイトカイン剤と組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、副腎皮質ステロイド、例えば、プレドニゾン、デキサメサゾン、ソルメドロール、及びメチルプレドニゾロン、並びに/又は例えば、IL-4、IL-10、IL-11、IL-13、及びTGFβを標的とする抗サイトカイン化合物と組み合わせて提供され得る。一部の実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、抗サイトカイン阻害剤(例えば、限定されないが、アダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、プロトピック、エファリズマブ、アレファセプト、アナキンラ、シルツキシマブ、セクキブマブ、ウステキヌマブ、ゴリムマブ、及びトシリズマブ、又はこれらの組合せ)と組み合わせて提供され得る。本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物と組み合わせて使用され得る追加の抗炎症剤として、下記が挙げられるが、これらに限定されない:非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID);CDP-571/BAY-10-3356(ヒト化抗TNFα抗体;Celltech/Bayer);cA2/インフリキシマブ(キメラ抗TNFα抗体;Centocor);75kd TNFR-IgG/エタネルセプト(75kD TNF受容体-IgG融合タンパク質;Immunex);55kd TNF-IgG(55kD TNF受容体-IgG融合タンパク質;Hoffmann-LaRoche);IDEC-CE9.1/SB 210396(非枯渇性霊長類化抗CD4抗体(non-depleting primatized anti-CD4 antibody);IDEC/SmithKline);DAB 486-IL-2及び/又はDAB 389-IL-2(IL-2融合タンパク質;Seragen);抗Tac(ヒト化抗IL-2Rα;Protein Design Labs/Roche);IL-4(抗炎症性サイトカイン;DNAX/Schering);IL-10(SCH 52000;組換えIL-10、抗炎症性サイトカイン;DNAX/Schering);IL-4;IL-10及び/又はIL-4アゴニスト(例えばアゴニスト抗体);IL-1RA(IL-1受容体アンタゴニスト;Synergen/Amgen);アナキンラ(Kineret(登録商標)/Amgen);TNF-bp/s-TNF(可溶性TNF結合タンパク質);R973401(ホスホジエステラーゼタイプIV阻害剤);MK-966(COX-2阻害剤);イロプロスト、レフルノミド(抗炎症及びサイトカイン阻害);トラネキサム酸(プラスミノーゲン活性化の阻害剤);T-614(サイトカイン阻害剤);プロスタグランジンE1;テニダップ(非ステロイド性抗炎症薬);ナプロキセン(非ステロイド性抗炎症薬);メロキシカム(非ステロイド性抗炎症薬);イブプロフェン(非ステロイド性抗炎症薬);ピロキシカム(非ステロイド性抗炎症薬);ジクロフェナク(非ステロイド性抗炎症薬);インドメタシン(非ステロイド性抗炎症薬);スルファサラジン;アザチオプリン;ICE阻害剤(酵素インターロイキン-1β変換酵素の阻害剤);zap-70及び/又はlck阻害剤(チロシンキナーゼzap-70又はlckの阻害剤);TNF-転換酵素阻害剤;抗IL-12抗体;抗IL-18抗体;インターロイキン-11;インターロイキン-13;インターロイキン-17阻害剤;金;ペニシラミン;クロロキン;クロラムブシル;ヒドロキシクロロキン;シクロスポリン;シクロホスファミド;抗胸腺細胞グロブリン;抗CD4抗体;CD5-毒素;経口投与ペプチド及びコラーゲン;ロベンザリット二ナトリウム;サイトカイン調節剤(CRAB)HP228及びHP466(Houghten Pharmaceuticals,Inc.);ICAM-1アンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド(ISIS 2302;Isis Pharmaceuticals,Inc.);可溶性補体受容体1(TP10;T Cell Sciences,Inc.);プレドニゾン;オルゴテイン;ポリ硫酸グリコサミノグリカン;ミノサイクリン;抗IL2R抗体;海産性脂質及び植物性脂質(魚及び植物種子の脂肪酸);オーラノフィン;フェニルブダゾン;メクロフェナム酸;フルフェナム酸;静脈内免疫グロブリン;ジレウトン;アザリビン;ミコフェノール酸(RS-61443);タクロリムス(FK-506);シロリムス(ラパマイシン);アミプリロース(テラフェクチン);及びクラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン)。
一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、副腎皮質ステロイドと組み合わせて提供され得る。一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、エタネルセプトと組み合わせて提供され得る。一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、トシリズマブと組み合わせて提供され得る。一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、エタネルセプト及びトシリズマブと組み合わせて提供され得る。一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、インフリキシマブと組み合わせて提供され得る。一実施形態では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物は、医薬品又は生物学的製剤の投与に反応するサイトカイン反応又は炎症反応の処置又は予防のために、ゴリムマブと組み合わせて提供され得る。
C5阻害剤の組合せ
本明細書で提供されるのは、対象のPNHを処置する方法であって、本明細書で説明されている化合物の有効な量と組み合わせて、又は交互に、C5阻害剤の有効な量をこの対象に投与することを含む方法である。
C5阻害剤は、当該技術分野で既知である。一部の実施形態では、C5阻害剤は、C5を標的とするモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、C5阻害剤は、エクリズマブ(Soliris(登録商標)Alexion Pharmaceuticals、例えば、米国特許第9,352,035号明細書を参照されたい)又はそのバイオシミラー分子である。一部の実施形態では、C5阻害剤は、ラブリズマブ(Ultomiris(登録商標)Alexion Pharmaceuticals、例えば、米国特許第9,371,377号明細書;同第9,079,949号明細書、及び同第9,663,574号明細書を参照されたい)又はそのバイオシミラー分子である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は下記であり得るが、これらに限定されない:組換えヒト抗体、例えば、Mubodina(登録商標)(モノクローナル抗体、Adienne Pharma and Biotech,Bergamo,Italy;米国特許第7,999,081号明細書を参照されたい);コバルシン(ノマコパン、Akari Therapeutics;例えば、Penabad et al.Lupus,2012,23(12):1324-6を参照されたい);LFG316(モノクローナル抗体、Novartis,Basel,Switzerland,及びMorphosys,Planegg,Germany;米国特許第8,241,628号明細書及び同第8,883,158号明細書を参照されたい);ARC-1905(ペグ化RNAアプタマー、Ophthotech,Princeton,NJ and New York,NY;Keefe et al.,Nature Reviews Drug Discovery,9,537-550を参照されたい);RA101348及びジルコプラン(大環状ペプチド、Ra Pharmaceuticals,Cambridge,MA);SOBI002(アフィボディ、Swedish Orphan Biovitrum,Stockholm,Sweden);セムジシラン(Alnylam Pharmaceuticals,Cambridge,MA);ARC1005(アプタマー、Novo Nordisk,Bagsvaerd,Denmark);SOMAmers(アプタマー、SomaLogic,Boulder,Co);SSL7(細菌タンパク質毒素、例えば、Laursen et al.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,107(8):3681-6を参照されたい);MEDI7814(モノクローナル抗体、MedImmune,Gaithersburg,MD);アウリントリカルボン酸;アウリントリカルボン酸誘導体(Aurin Biotech,Vancouver,BC,米国特許出願公開第2013/003592号明細書を参照されたい);クロバリマブ(RG6107/SKY59;抗C5リサイクリング抗体、Roche Pharmaceuticals,Basel,Switzerland);ALXN5500(モノクローナル抗体、Alexion Pharmaceuticals);TT30(融合タンパク質、Alexion Pharmaceuticals);プロゼリマブ(REGN3918;モノクローナル抗体、Regeneron,Tarrytown,NY);ABP959(エクリズマブバイオシミラー、Amgen,Thousand Oaks,CA);BCD-148(Biocad);及びSB-12(Samsung Bioepis Co.,Ltd.);並びにこれらの組合せ。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、組換えヒト抗体であり、例えばMubodina(登録商標)である。Mubodina(登録商標)は、Adienne Pharma及びBiotechにより開発された完全ヒト組換え抗体C5である。Mubodina(登録商標)は、米国特許第7,999,081号明細書で説明されている。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、コバルシンである。コバルシンは、Akari Therapeuticsにより組換えタンパク質として現在開発されている、オルニトドロス・モウバタ(Ornithodoros moubata)ダニの唾液中で発見されたタンパク質に由来する組換えタンパク質である(ノマコパンとしても既知である)。コバルシンは、Penabad et al.Lupus 2012,23(12):1324-6で説明されている。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、テシドルマブ/LFG316である。テシドルマブは、Novartis及びMorphosysにより開発されたモノクローナル抗体である。テシドルマブは、米国特許第8,241,628号明細書及び同第8,883,158号明細書で説明されている。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、ARC-1905である。ARC-1905は、Ophthotechにより開発されたペグ化RNAアプタマーである。ARC-1905は、Keefe et al.Nature Reviews Drug Discovery,9:537-550で説明されている。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、RA101348である。RA101348は、Ra Pharmaceuticalsにより開発された大環状ペプチドである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、RA101495である。RA101495(ジルコプランとしても既知である)は、Ra Pharmaceuticalsにより開発された大環状ペプチドである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、SOBI002である。SOBI002は、Swedish Orphan Biovitrumにより開発されたアフィボディである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、ARC1005である。ARC1005は、Novo Nordiskにより開発されたアプタマーである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、C5用のSOMAmersである。SOMAmersは、SomaLogicにより開発されたアプタマーである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、SSL7である。SSL7は、Laursen et al.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,107(8):3681-6で説明されている細菌タンパク質毒素である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、MEDI7814である。MEDI7814は、MedImmuneにより開発されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、アウリントリカルボン酸である。別の実施形態では、C5阻害剤は、アウリントリカルボン酸誘導体である。このアウリン誘導体は、Aurin Biotechにより開発されており、米国特許出願公開第2013/003592号明細書でさらに説明されている)。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、RG6107/SKY59(クロバリマブとしても既知である)である。RG6107/SKY59は、Roche Pharmaceuticalsにより開発された抗C5リサイクリング抗体である。
別の実施形態では、C5阻害剤は、ALXN5500である。ALXN5500は、Alexion Pharmaceuticalsにより開発されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、TT30である。TT30は、Alexion Pharmaceuticalsにより開発された融合タンパク質である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、ABP959である。ABP959は、Amgenにより開発されたエクリザマブ(eculizamab)バイオシミラーモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、抗C5 siRNAセムジシランである。抗C5 siRANAは、Alnylam Pharmaceuticalsにより開発された。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、Erdigna(登録商標)である。Erdigna(登録商標)は、Adienne Pharmaにより開発された抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、アバシンカプタドペゴル/Zimura(登録商標)である。アバシンカプタドペゴルは、Opthotechにより開発されたアプタマーである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、SOBI005である。SOBI005は、Swedish Orphan Biovitrumにより開発されたタンパク質である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、ISU305である。ISU305は、ISU ABXISにより開発されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、REGN3918である。REGN3918は、Regeneronにより開発されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、BCD-148である。BCDは、Biocadにより開発されたエクリズマブバイオシミラーである。
一部の実施形態では、C5阻害剤は、SB-12である。SB-12は、Samsung Bioepis Co., Ltd.により開発されたエクリズマブバイオシミラーである)。
C3阻害剤
本明細書で提供されるのは、対象のPNHを処置する方法であって、本明細書で説明されている化合物の有効な量と組み合わせて又は交互に、C3阻害剤の有効な量を、この対象に投与することを含む方法である。
C3阻害剤は、当該技術分野で既知である。一部の実施形態では、本開示の化合物を、コンプスタチン及び/又はコンプスタチン類似体と組み合わせて又は交互に投与する。コンプスタチン及びコンプスタチン類似体は、既知であり、且つC3の有用な阻害剤であることが見出されている(例えば、米国特許第9,056,076号明細書;同第8,168,584号明細書;同第9,421,240号明細書;同第9,291,622号明細書;同第8,580,735号明細書;同第9371365号明細書;同第9,169,307号明細書;同第8,946,145号明細書;同第7,989,589号明細書;同第7,888,323号明細書;同第6,319,897号明細書;並びに米国特許出願公開第2016/0060297号明細書;同第2016/0015810号明細書;同第2016/0215022号明細書;同第2016/0215020号明細書;同第2016/0194359号明細書;同第2014/0371133号明細書;同第2014/0323407号明細書;同第2014/0050739号明細書;同第2013/0324482号明細書;及び同第2015/0158915号明細書を参照されたい)。一部の実施形態では、アミノ酸配列ICVVQDWGHHCRT(配列番号1)を有するコンプスタチン類似体。別の実施形態では、C3阻害剤は、コンプスタチン類似体である。一部の実施形態では、コンプスタチン類似体は、配列Ac-ICV(1-mW)QDWGAHRCT(配列番号2)の4(1MeW)/APL-1であり、ここで、Acは、アセチルであり、1-mWは、1-メチルトリプトファンである。別の実施形態では、コンプスタチン類似体は、アミノ酸配列yICV(1mW)QDW-Sar-AHRC-mI(配列番号3)を有するCp40/AMY-101であり、ここで、yは、D-チロシンであり、1mWは、1-メチルトリプトファンであり、Sarは、サルコシンであり、mIは、N-メチルイソロイシンである。さらに別の実施形態では、コンプスタチン類似体は、アミノ酸配列PEG-yICV(1mW)QDW-Sar-AHRC-mI(配列番号4)を有するPEG-Cp40であり、ここで、PEGは、ポリエチレングリコール(40kDa)であり、yは、D-チロシンであり、1mWは、1-メチルトリプトファンであり、Sarは、サルコシンであり、mIは、N-メチルイソロイシンである。さらに別の実施形態では、コンプスタチン類似体は、4(1MeW)POT-4である。4(1MeW)POT-4は、Potentiaにより開発された。さらに別の実施形態では、コンプスタチン類似体は、AMY-201である。AMY-201は、Amyndas Pharmaceuticalsにより開発された。
一部の実施形態では、本開示の化合物を、C3阻害剤と組み合わせ得、このC3阻害剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:H17(モノクローナル抗体、EluSys Therapeutics,Pine Brook,NJ);ミロコセプト(mirococept)(CR1ベースのタンパク質);sCR1(CR1ベースのタンパク質、Celldex,Hampton,NJ);TT32(CRベースのタンパク質、Alexion Pharmaceuticals,New Haven,CT);HC-1496(組換えペプチド);CB 2782(酵素、Catalyst Biosciences,South San Francisco,CA);APL-2(ペグ化合成環状ペプチド、Apellis Pharmaceuticals,Crestwood,KY);又はこれらに組合せ。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、H17である。H17は、EluSys Therapeuticsにより開発されたヒト化モノクローナル抗体である。H17は、Paixao-Cavalcante et al.J.Immunol.2014,192(10):4844-4851で説明されている。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、ミロコセプトである。ミロコセプトは、Inflazyme Pharmaceuticalsにより開発されたCR1ベースのタンパク質である。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、sCR1である。sCR1は、Celldexにより開発された可溶型のCR1タンパク質である。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、TT32である。TT32は、Alexion Pharmaceuticalsにより開発されたCR1ベースのタンパク質である。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、HC-1496である。HC-1496は、InCodeにより開発された組換えペプチドである。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、CB 2782である。CB 2782は、Catalyst Biosciencesにより開発されたヒト膜型セリンプロテアーゼ1(MTSP-1)に由来する新規のプロテアーゼである。
一部の実施形態では、C3阻害剤は、APL-2である。APL-2は、Apellis Pharmaceuticalsにより開発されたAPL-1のペグ化バージョンである。
補体因子B(CFB)阻害剤
本明細書で提供されるのは、PNHを処置する方法であって、本開示の化合物と組み合わせて又は交互にCFB阻害剤を投与することを含む方法である。CFB阻害剤は、当該技術分野で既知である。一部の実施形態では、本開示の化合物を、CFB阻害剤と組み合わせ得、このCFB阻害剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:抗FB SiRNA(Alnylam Pharmaceuticals, Cambridge,MA);TA106(モノクローナル抗体、Alexion Pharmaceuticals,New Haven,CT);LNP023(小分子、Novartis,Basel,Switzerland);SOMAmers(アプタマー、SomaLogic,Boulder,CO);ビカシオマブ(Novelmed Therapeutics,Cleveland,OH);コムプリン(complin)(Kadam et al.,J.Immunol.2010,DOI:10.409/jimmunol.10000200を参照されたい);Ionis-FB-LRx(リガンドがコンジュゲートしたアンチセンス剤、Ionis Pharmaceuticals,Carlsbad,CA);又はこれらの組合せ。別の実施形態では、本開示の化合物と組み合わされ得るCFB阻害剤として、PCT/US17/39587号明細書で開示されているものが挙げられる。別の実施形態では、本明細書で説明されている本開示の化合物と組み合わされ得るCFB阻害剤として、PCT/US17/014458号明細書で開示されているものが挙げられる。別の実施形態では、本明細書で説明されている本開示の化合物と組み合わされ得るCFB阻害剤として、下記で開示されているものが挙げられる:米国特許出願公開第2016/0024079号明細書;国際公開第2013/192345号パンフレット;同第2013/164802号パンフレット;同第2015/066241号パンフレット;同第2015/009616号パンフレット(Novartis AGに割り当てられている)。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、
Figure 2023515073000041
である。
別の実施形態では、CFB阻害剤は、
Figure 2023515073000042
である。
別の実施形態では、CFB阻害剤は、
Figure 2023515073000043
である。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、抗FB siRNAである。抗FB siRNAは、Alnylam Pharmaceuticalsにより開発されている。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、TA106である。TA106は、Alexion Pharmaceuticalsにより開発されたモノクローナル抗体である。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、LNP023である。LNP023は、Novartisにより開発されたCFBの小分子阻害剤である。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、コムプリンである。コムプリンは、Kadam et al.J.Immunol.(2010)184(12):7116-24で説明されているペプチド阻害剤である。
一部の実施形態では、CFB阻害剤は、Ionis-FB-LRxである。Ionis-FB-LRxは、Ionis Pharmaceuticalsにより開発された、リガンドがコンジュゲートしたアンチセンス剤である。
補体成分のパン阻害剤(pan-inhibitor)
本明細書で提供されるのは、PNHを処置する方法であって、本開示の化合物と組み合わせて又は交互に、補体成分のパン阻害剤を投与することを含む方法である。補体成分のパン阻害剤は、当該技術分野で既知である。一部の実施形態では、この阻害剤は、FUT-175である。
予防的な又は併用的な抗菌療法の組合せ
本開示の一態様では、必要な受容者を処置する方法であって、本明細書で説明されている障害の内のいずれかのために、活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与の前に、予防的抗菌ワクチンの有効な量を投与することを含む方法が提供される。本開示の別の態様では、必要な受容者を処置する方法であって、本明細書で説明されている障害の内のいずれかのために、活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与の前に、予防的抗菌剤(例えば医薬品)の有効な量を投与することを含む方法が提供される。本開示の一態様では、必要な受容者を処置する方法であって、本明細書で説明されている障害の内のいずれかのために、活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与の後に、抗菌ワクチンの有効な量を投与することを含む方法が提供される。本開示の別の態様では、必要な受容者を処置する方法であって、本明細書で説明されている障害の内のいずれかのために、活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与の後に、抗菌剤(例えば医薬品)の有効な量を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、この障害は、PNH、C3G、又はaHUSである。一実施形態では、この受容者は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この受容者に、エクリズマブも投与する。
本開示の一態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、細菌感染に対するワクチンの予防的投与の後に、対象に同時に受容者に投与する。一実施形態では、補体媒介障害は、PNH、C3G、又はaHUSである。一実施形態では、この対象は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この対象に、エクリズマブも投与する。
本開示の一態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、細菌感染に対するワクチンの予防的投与と同時に、対象に投与する。一実施形態では、補体媒介障害は、PNH、C3G、又はaHUSである。一実施形態では、この対象は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この対象に、エクリズマブも投与する。
本開示の一態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を対象に投与し、この化合物又は塩の投与期間中に、この対象に、細菌感染に対するワクチンを投与する。一実施形態では、補体媒介障害は、PNH、C3G、又はaHUSである。一実施形態では、この対象は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この対象に、エクリズマブも投与する。
本開示の一態様では、対象に、因子D阻害剤の投与持続期間中にわたり、抗生物質化合物と組み合わせて、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を投与する。一実施形態では、補体媒介障害は、PNH、C3G、又はaHUSである。一実施形態では、この対象は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この対象に、エクリズマブも投与する。
本開示の一態様では、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物を、細菌感染に対するワクチンの予防的投与の後に、且つ因子D阻害剤投与の持続期間にわたり抗生物質化合物と組み合わせて、対象に投与する。一実施形態では、補体媒介障害は、PNH又はaHUSである。一実施形態では、この対象は、臓器若しくは他の組織又は体液の移植を受けている。一実施形態では、この対象に、エクリズマブも投与する。一実施形態では、対象に、本明細書で説明されている活性化合物若しくはその塩又は組成物の投与の前に、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)菌により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、対象に、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)菌により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)は、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)血清型B(Hib)である。一実施形態では、対象に、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、対象に、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)菌、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)菌、若しくはストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)菌、又はナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、若しくはストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)の内の1つ若しくは複数の組合せにより引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、対象に、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)菌、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)菌、及びストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)菌により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。
他の実施形態では、対象に、グラム陰性菌から選択される細菌により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、対象に、グラム陽性菌から選択される細菌により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する。一実施形態では、対象に、下記により引き起こされる細菌感染に対するワクチンを接種する:ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)菌、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)菌、若しくはストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)菌、又はナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、若しくはストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)の内の1つ若しくは複数の組合せ、及び限定されないが、バチルス・アントラシス(Bacillus anthracis)、ボルデテラ・パータシス(Bordetella pertussis)、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)、コリネバクテリウム・ジフセリア(Corynebacterium diphtheria)、コクシエラ・ブルネッティ(Coxiella burnetii)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、サルモネラ・チフィ(Salmonella typhi)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholerae)、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum)、エーリキア・エウィンギ(Ehrlichia ewingii)、エーリキア・シャフェンシス(Ehrlichia chaffeensis)、エーリキア・カニス(Ehrlichia canis)、ネオリケッチア・センネツ(Neorickettsia sennetsu)、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・マヨニイ(Borrelia mayonii)、ボレリア・アフゼリ(Borrelia afzelii)、ボレリア・ガリニ(Borrelia garinii)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)、フランシセラ・ツラレンシス(Francisella tularensis)、又はエルシニア・ペスチス(Yersinia pestis)の内の1つ又は複数。
一実施形態では、対象に、限定されないが下記から選択される1種又は複数種のワクチンでワクチン接種する:腸チフスワクチン、生(Vivotif Berna Vaccine、PaxVax)、腸チフスVi多糖ワクチン(Typhim Vi、Sanofi)、肺炎球菌23多価ワクチン、PCV13(Pneumovax 23、Merck)、肺炎球菌7価ワクチン、PCV7(Prevnar、Pfizer)、肺炎球菌13価ワクチン、PCV13(Prevnar 13、Pfizer)、ヘモフィルスb型コンジュゲート(prp-t)ワクチン(ActHIB、Sanofi;Hibrix、GSK)、ヘモフィルスb型コンジュゲート(hboc)ワクチン(HibTITER、Neuron Biotech)、ヘモフィルスb型コンジュゲート(prp-omp)ワクチン(PedvaxHIB、Merck)、ヘモフィルスb型コンジュゲート(prp-t)ワクチン/髄膜炎菌コンジュゲートワクチン(MenHibrix、GSK)、ヘモフィルスb型コンジュゲート(prp-t)ワクチン/髄膜炎菌コンジュゲートワクチン/B型肝炎ワクチン(Comvax、Merck)、髄膜炎菌多糖ワクチン(Menomune A/C/Y/W-135、Sanofi)、髄膜炎菌コンジュゲートワクチン/ジフテリアCRM197コンジュゲート(Menveo、GSK;Menactra、Sanofi)、髄膜炎菌B群ワクチン(Bexsero、GSK;Trumenba、Pfizer)、吸着炭疽ワクチン(Biothrax、Emergent Biosolutions)、破傷風トキソイド(Te Anatoxal Berna、Hendricks Regional Health)、カルメット・ゲラン桿菌、生、膀胱内(TheraCys、Sanofi;Tice BCG、Organon)、コレラワクチン、生、経口(Vachora、Sanofi;Dukoral、SBL Vaccines;ShanChol、Shantha Biotec;Micromedex、Truven Health)、吸着破傷風トキソイド及びジフテリア(Tdap;Decavac、Sanofi;Tenivac、Sanofi;td、Massachusetts Biological Labs)、ジフテリア及び破傷風トキソイド及び百日咳(DTap;Daptacel、Sanofi;Infanrix、GSK;Tripedia、Sanofi)、ジフテリア及び破傷風トキソイド及び百日咳/ポリオ(Kinrix、GSK;Quadracel、Sanofi)、ジフテリア及び破傷風トキソイド及び百日咳破傷風/B型肝炎/ポリオ(Pediarix、GSK)、ジフテリア及び破傷風トキソイド及び百日咳/ポリオ、ヘモフィルス・インフルエンザB型(Pentacel、Sanofi)、並びに/又はジフテリア及び百日咳(Tdap;Boostrix、GSK;Adacel、Sanofi)、又はこれらの組合せ。
本明細書で説明されているように、障害を処置するために本開示の化合物が投与されている対象に、本明細書で説明されている因子D阻害剤に加えて抗生物質化合物を予防的に投与する。一実施形態では、細菌感染の発症を低減するために、本活性化合物の投与持続期間中にわたり、対象に抗生物質化合物を投与する。本明細書で説明されている因子D阻害剤と同時に投与される抗生物質化合物は、細菌感染の予防又は細菌感染の影響の低減で有用な任意の抗生物質であり得る。抗生物質は、当該技術分野で公知であり、下記が挙げられるが、これらに限定されない:アミカシン(Amikin)、ゲンタマイシン(Garamycin)、カナマイシン(Kantrex)、ネオマイシン(Neo-Fradin)、ネチルマイシン(Netromycin)、トブラマイシン(Nebcin)、パロモマイシン(Humatin)、ストレプトマイシン、スペクチノマイシン(Trobicin)、ゲルダナマイシン、ハービマイシン、リファキシミン(Xifaxan)、ロラカルベフ(Lorabid)、エルタペネム(Invanz)、ドリペネム(Doribax)、イミペネム/シラスタチン(Primaxin)、メロペネム(Merrem)、セファドロキシル(Duricef)、セファゾリン(Ancef)、セファロチン(cefalotin/cefalothin)(Keflin)、セファレキシン(Keflex)、セファクロル(Distaclor)、セファマンドール(Mandol)、セフォキシチン(Mefoxin)、セフプロジル(Cefzil)、セフロキシム(Ceftin、Zinnat)、セフィキシム(Cefspan)、セフジニル(Omnicef、Cefdiel)、セフジトレン(Spectracef、Meiact)、セフォペラゾン(Cefobid)、セフォタキシム(Claforan)、セフポドキシム(Vantin)、セフタジジム(Fortaz)、セフチブテン(Cedax)、セフチゾキシム(Cefizox)、セフトリアキソン(Rocephin)、セフェピム(Maxipime)、セフタロリンフォサミル(Teflaro)、セフトビプロール(Zeftera)、テイコプラニン(Targocid)、バンコマイシン(Vancocin)、テラバンシン(Vibativ)、ダルババンシン(Dalvance)、オリタバンシン(Orbactiv)、クリンダマイシン(Cleocin)、リンコマイシン(Lincocin)、ダプトマイシン(Cubicin)、アジスロマイシン(Zithromax、Sumamed、Xithrone)、クラリスロマイシン(Biaxin)、ジリスロマイシン(Dynabac)、エリスロマイシン(Erythocin、Erythroped)、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン(Tao)、テリスロマイシン(Ketek)、スピラマイシン(Rovamycine)、アズトレオナム(Azactam)、フラゾリドン(Furoxone)、ニトロフラントイン(Macrodantin、Macrobid)、リネゾリド(Zyvox)、ポシゾリド、ラデゾリド、トレゾリド、アモキシシリン(Novamox、Amoxil)、アンピシリン(Principen)、アズロシリン、カルベニシリン(Geocillin)、クロキサシリン(Tegopen)、ジクロキサシリン(Dynapen)、フルクロキサシリン(Floxapen)、メズロシリン(Mezlin)、メチシリン(Staphcillin)、ナフシリン(Unipen)、オキサシリン(Prostaphlin)、ペニシリンG(Pentids)、ペニシリンV(Veetids(Pen-Vee-K))、ピペラシリン(Pipracil)、ペニシリンG(Pfizerpen)、テモシリン(Negaban)、チカルシリン(Ticar)、アモキシシリン/クラブラン酸(Augmentin)、アンピシリン/スルバクタム(Unasyn)、ピペラシリン/タゾバクタム(Zosyn)、チカルシリン/クラブラン酸(Timentin)、バシトラシン、コリスチン(Coly-Mycin-S)、ポリミキシンB、シプロフロキサシン(Cipro、Ciproxin、Ciprobay)、エノキサシン(Penetrex)、ガチフロキサシン(Tequin)、ゲミフロキサシン(Factive)、レボフロキサシン(Levaquin)、ロメフロキサシン(Maxaquin)、モキシフロキサシン(Avelox)、ナリジクス酸(NegGram)、ノルフロキサシン(Noroxin)、オフロキサシン(Floxin、Ocuflox)、トロバフロキサシン(Trovan)、グレパフロキサシン(Raxar)、スパルフロキサシン(Zagam)、テマフロキサシン(Omniflox)、マフェニド(Sulfamylon)、スルファセタミド(Sulamyd、Bleph-10)、スルファジアジン(Micro-Sulfon)、スルファジアジン銀(Silvadene)、スルファジメトキシン(Di-Methox、Albon)、スルファメチゾール(Thiosulfil Forte)、スルファメトキサゾール(Gantanol)、スルファニルアミド、スルファサラジン(Azulfidine)、スルフィソキサゾール(Gantrisin)、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(TMP-SMX)(Bactrim、Septra)、スルホンアミドクリソイジン(Prontosil)、デメクロサイクリン(Declomycin)、ドキシサイクリン(Vibramycin)、ミノサイクリン(Minocin)、オキシテトラサイクリン(Terramycin)、テトラサイクリン(Sumycin、Achromycin V、Steclin)、クロファジミン(Lamprene)、ダプソン(Avlosulfon)、カプレオマイシン(Capastat)、サイクロセリン(Seromycin)、エタンブトール(Myambutol)、エチオナミド(Trecator)、イソニアジド(I.N.H.)、ピラジナミド(Aldinamide)、リファンピシン(Rifadin、Rimactane)、リファブチン(Mycobutin)、リファペンチン(Priftin)、ストレプトマイシン、アルスフェナミン(Salvarsan)、クロラムフェニコール(Chloromycetin)、ホスホマイシン(Monurol、Monuril)、フシジン酸(Fucidin)、メトロニダゾール(Flagyl)、ムピロシン(Bactroban)、プラテンシマイシン、キヌプリスチン/ダルホプリスチン(Synercid)、チアンフェニコール、チゲサイクリン(Tigacyl)、チニダゾール(Tindamax、Fasigyn)、トリメトプリム(Proloprim、Trimpex)、及び/又はテイクソバクチン、又はこれらの組合せ。
一実施形態では、対象に、下記から選択される予防的抗生物質を投与する:セファロスポリン、例えば、セフトリアキソン若しくはセフォタキシム、アンピシリン-スルバクタム、ペニシリンG、アンピシリン、クロラムフェニコール、フルオロキノロン、アズトレオナム、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、ゲミフロキサシン、バンコマイシン、クリンダマイシン、セファゾリン、アジスロマイシン、メロペネム、セフタロリン、チゲサイクリン、クラリスロマイシン、モキシフロキサシン、トリメトプリム/スルファメトキサゾール、セフロキシム、アキセチル、シプロフロキサシン、リファンピン、ミノサイクリン、スピラマイシン、及びセフィキシム、又はこれらの2つ以上の組合せ。
本開示の化合物の調製プロセス
略語
AcCl 塩化アセチル
AcOEt、EtOAc 酢酸エチル
AcOH 酢酸
AcOK 酢酸カリウム
AlCl 塩化アルミニウム
BINAP 2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル)
Boc tert-ブトキシカルボニル
BH-THF ボランテトラヒドロフラン錯体
BRPPH トリフェニルホスフィン ジブロミド
CHCl トリクロロメタン;クロロホルム
CHOH、MeOH メタノール
CsCO 炭酸セシウム
CuI ヨウ化銅
DAST ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DCM、CHCl ジクロロメタン
DIBAL-H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA、DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMBNH 2,4-ジメトキシベンジルアミン
DME ジメチルエーテル
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtAlCl 塩化ジエチルアルミニウム
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-B]ピリジニウム3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート
HBTU ヘキサフルオロホスフェート ベンゾトリアゾール テトラメチル ウロニウム
過酸化水素
SO 硫酸
HCl 塩酸
HMPA ヘキサメチルホスホラミド
HNO 硝酸
CO 炭酸カリウム
PO リン酸水素カリウム
LiAlH 水素化アルミニウムリチウム
LDA リチウムジイソプロピルアミド
LiOH 水酸化リチウム
LiOH.HO 水酸化リチウム一水和物
m-CPBA メタ-クロロペルオキシ安息香酸
MeI ヨウ化メチル
MeCN アセトニトリル
MeMgBr メチルマグネシウムブロミド
MTBE メチル Tブチルエーテル
NaSO 硫酸ナトリウム
NaNO 亜硝酸ナトリウム
NaH 水素化ナトリウム
NaI ヨウ化ナトリウム
NaOAc 酢酸ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
NaHCO 炭酸水素ナトリウム
NH.HO 水酸化アンモニウム
NHCl 塩化アンモニウム
Pd(OAc) 酢酸パラジウム
Pd(ally)Cl アリルパラジウム(II)クロリド二量体
Pd(dppf)Cl [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
Pd/C パラジウム炭素
PoCl 塩化ホスホリル
Py、py ピリジン
RT 室温
TBAF テトラ-n-ブチルアンモニウム フルオリド
tBuBrettphos 2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1’-ピフェニル、
tBuONa tert-ブトキシドナトリウム
tBuOK tert-ブトキシドカリウム
TBSOTf トリメチルシリル トリフルオロメタンスルホネート
TEA トリメチルアミン
TfO トリフルオロメタンスルホン酸無水物
TFA トリフルオロ酢酸
TFAAリフルオロ酢酸無水物
THF テトラヒドロフラン
Ti(OEt) チタンエトキシド
Zn 亜鉛
Zn(CN) シアン化亜鉛
一般的方法
全ての非水性反応を、無水溶媒を使用して、乾燥アルゴン又は窒素ガスの雰囲気下で実施した。反応の進行及び標的化合物の純度を、下記に列挙する2種の液体クロマトグラフィー(LC)法の内の一方を使用して決定した。出発物質、中間体、及び最終生成物の構造を、標準的な分析技術(例えば、NMR分光法及び質量分析)により確認した。
LC法A
機器:Waters Acquity Ultra Performance LC
カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 2.1×50mm,1.7μm
カラム温度:40℃
移動相:溶媒A:HO+0.05% FA;溶媒B:CHCN+0.05% FA
流速:0.8mL/分
勾配:0.24分 @15% B、3.26分勾配(15~85% B)、次いで0.5分 @ 85% B.
検出:UV(PDA)、ELS、及びMS(EIモードでのSQ)
LC法B
機器:Shimadzu LC-2010A HT
カラム:Athena,C18-WP,50×4.6mm,5μm
カラム温度:40℃
移動相:溶媒A:HO/CHOH/FA=90/10/0.1;溶媒B:HO/CHOH/FA=10/90/0.1
流速:3mL/分
勾配:0.4分 @30% B、3.4分勾配(30~100% B)、次いで0.8分 @100% B
検出:UV(220/254nm)
実施例1.本開示の化合物の非限定的な合成例
下記のスキームは、本開示の化合物を製造する方法の非限定的な例である。当業者は、類似体を製造するか又は他の方法で化合物を調製するために様々な改変を実施し得ることを認識するだろう。例えば、鈴木カップリングが使用される場合には、このカップリングを実行するための当該技術分野で既知の他の方法が存在しており、例えば、文献で説明されているものが存在しており、例えば、Molander,G.A.,Trice,S.L.J.,&Kennedy,S.M.(2012),“Scope of the two-step,one-pot palladium-catalyzed borylation/Suzuki cross-coupling reaction utilizing bis-boronic acid.”Journal of Organic Chemistry,77(19),8678-8688)で説明されているものが存在しいてる。
スキーム1.(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物1)の合成
Figure 2023515073000044
工程1:中間体1(50mg、0.284mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃で、(1R,2S,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(64.5mg、0.284mmol)、ピリジン(112.32mg、1.420mmol)を添加し、続いてPOCl(48mg、0.312mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、DCMで希釈し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、中間体2(35mg、収率32.1%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):386(M+H)
工程2:中間体2(35mg、0.09mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(1mL、4M)溶液を、0℃で撹拌し、次いで2時間以内に25℃まで温めた。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、残留物を、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体3(23mg、収率77.2%)を褐色固形物として得、この固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):286(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体3(23mg、0.070mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(25mg、0.070mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(36mg、0.28mmol)及びHATU(53mg、0.140mmol)を添加した。この混合物を、12時間にわたりN雰囲気下で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を分取HPLCで精製して、化合物1(2.3mg、収率5.2%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.82(s,1H),8.68(d,J=2.9Hz,3H),8.45(s,1H),7.64(s,2H),7.32(d,J=7.8Hz,1H),7.09(s,1H),6.42(s,1H),5.15(d,J=17.0Hz,1H),4.99(d,J=17.0Hz,1H),4.22(d,J=13.1Hz,1H),3.89(s,1H),3.76(d,J=9.6Hz,1H),3.24(s,3H),2.64(s,3H),2.45(d,J=14.0Hz,9H),1.18(s,4H),0.87-0.70(m,2H);LC/MS(ESI)m/z:631(M+H)
スキーム2 (1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-6-フルオロ-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物2)の合成
Figure 2023515073000045
工程1:中間体1(278mg、1.22mmol)のDCM(5mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、EtAlCl(0.9mL、1.84mmol)を添加した。この混合物を、0.5時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌した後、0℃で、AcCl(0.13mL、1.84mmol)を滴下した。この混合物を、12時間にわたりN雰囲気下で25℃にて撹拌した後、氷水でクエンチし、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc3:2)で精製して、中間体2(213mg、収率64.5%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):270/272(M+H)
工程2:中間体2(213mg、0.79mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(0.33g、2.4mmol)及びtert-ブチル 2-ブロモアセテート(0.2mL、1.2mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)で精製して、中間体3(265mg、収率88.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):384/386(M+H)
工程3:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体3(0.11g、0.29mmol)及び化合物4(90mg、0.35mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(99mg、0.73mmol)、Pd(PPh(33mg、0.029mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気し、2時間にわたりN雰囲気下で90℃にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体5(103mg、収率82%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):437(M+H)
工程4:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体5(103mg、0.24mmol)の溶液に、0℃で、水酸化リチウム一水和物(96mg、2.4mmol)の溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH約3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体6(98mg、収率100%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):381(M+H)
工程5:DMF(5mL)中の中間体6(90mg、0.24mmol)及び化合物7(101mg、0.31mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.2mL、1.2mmol)、HATU(180mg、0.48mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1)で精製して粗生成物を得、この粗生成物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物2(26.6mg、収率16.6%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.69(s,1H),9.13-9.11(m,1H),8.60(t,J=2.1Hz,1H),8.36(s,1H),8.21(d,J=7.7Hz,1H),8.11(d,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),6.59(s,1H),5.80(d,J=18.1Hz,1H),5.42(d,J=18.0Hz,1H),4.46-4.37(m,1H),4.28(d,J=7.3Hz,2H),3.58(d,J=5.4Hz,1H),3.12(s,3H),2.53(d,J=1.8Hz,4H),2.45(d,J=6.7Hz,7H),2.05(dd,J=13.3,6.0Hz,1H),1.34(s,3H),1.01(t,J=5.5Hz,1H),0.91(d,J=4.8Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:692(M+H)
スキーム3:(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物3)の合成
Figure 2023515073000046
工程1:DMF(6mL)中の中間体1(120mg、0.38mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(136mg、0.38mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(245mg、1.90mmol)を添加し、続いてHATU(217mg、0.57mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物3(11.1mg、収率4.4%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.85(s,1H),8.70(d,J=2.0Hz,1H),8.55(d,J=1.6Hz,1H),7.85-7.80(m,2H),7.71-7.65(m,2H),7.39(d,J=8.0Hz,1H),7.19(s,1H),5.45(d,J=17.6Hz,1H),5.33(d,J=17.6Hz,1H),5.20-5.11(m,1H),3.20-3.15(m,1H),2.70(s,3H),2.62(s,3H),2.60-2.54(m,1H),2.53(s,3H),2.52-2.46(m,1H),1.42(s,3H),1.16(t,J=5.4Hz,1H),0.90(dd,J=5.2,5.2Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:664(M+H)
スキーム4:(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物4)の合成
Figure 2023515073000047
工程1:中間体1(50mg、0.242mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃で、(1R,2S,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(55mg、0.24mmol)、ピリジン(95mg、1.21mmol)を添加し、続いてPOCl(40mg、0.266mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、DCMで希釈し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、中間体2(33mg、収率33.2%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):416(M+H)
工程2:中間体2(33mg、0.07mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(1mL、4M)溶液を、0℃で撹拌し、次いで2時間以内に25℃まで温めた。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、残留物を、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体3(17mg、収率59.2%)を褐色固形物として得、この褐色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):316(M+H)
工程3:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体4(440mg、1.206mmol)及び2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン(375mg、1.447mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(500mg、3.618mmol)、Pd(PPh(139.2mg、0.120mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気し、2時間にわたりN雰囲気下で90℃にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で精製して、中間体5(190mg、収率37.6%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):419(M+H)
工程4:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体5(190mg、0.45mmol)の溶液に、0℃で、水酸化リチウム一水和物(37.8mg、0.90mmol)の溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH約3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体6(150mg、収率92.4%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):363(M+H)
工程5:DMF(3mL)中の中間体6(17mg、0.047mmol)及び化合物3(17mg、0.047mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(24mg、0.18mmol)を添加し、続いてHATU(35mg、0.094mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、酢酸エチルで2回抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:2)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物4(2.0mg、収率6.44%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.72(d,J=27.8Hz,2H),8.52(s,1H),7.81(d,J=9.1Hz,1H),7.75-7.57(m,3H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.26(s,4H),7.18(s,1H),5.22(d,J=17.0Hz,1H),5.04(d,J=17.2Hz,1H),4.58(d,J=13.1Hz,1H),4.27(d,J=12.7Hz,1H),4.03-3.92(m,1H),3.82(d,J=9.2Hz,1H),3.31(s,2H),2.71(s,3H),2.62(s,3H),2.50(s,4H),1.89(s,1H),1.04(d,J=4.9Hz,1H),0.84(d,J=6.0Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:660(M+H)
スキーム5:(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-6-フルオロ-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物5)の合成
Figure 2023515073000048
工程1:1,4-ジオキサン(4mL)中の中間体1(0.5g、2.4mmol)及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(722mg、2.8mmol)の混合物に、N雰囲気下で、AcOK(700mg、7.1mmol)、Pd(dppf)Cl(88mg、0.12mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気し、2時間にわたりN雰囲気下で85℃にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)でさらに精製して、中間体2(0.49g、収率80%)を褐色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):260(M+H)
工程2:DMF(3mL)中の中間体3(17mg、0.04mmol)及び(1R,3S,5R)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド ヒドロクロリド(13mg、0.06mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.04mL、0.2mmol)及びHATU(34mg、0.08mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)で精製して粗生成物を得、この粗生成物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物5(1.8mg、収率5.8%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDOD)δ 8.70(d,J=1.4Hz,1H),8.20(d,J=7.7Hz,1H),8.06(s,1H),7.99(d,J=7.9Hz,1H),7.75(dt,J=9.3,1.7Hz,1H),7.64-7.55(m,2H),5.59(d,J=18.1Hz,1H),5.44-5.36(m,1H),4.44(s,2H),4.27(d,J=7.2Hz,2H),3.42(dd,J=5.6,2.4Hz,1H),3.25(s,3H),3.07(s,3H),2.55(dd,J=13.5,9.2Hz,1H),2.47(s,3H),2.40(s,3H),2.20-2.11(m,1H),1.30(s,3H),0.99(t,J=5.5Hz,1H),0.86(dd,J=5.6,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:692(M+H)
スキーム6:(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物6)の合成
Figure 2023515073000049
工程1:DCM(3mL)中の中間体1(50mg、0.26mmol)及び(1R,2S,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(59mg、0.26mmol)の溶液に、0℃で、ピリジン(0.2mL、1.3mmol)を添加し、続いてPOCl(0.05mg、0.29mmol)を滴下した。この混合物を、3時間にわたり室温で撹拌した後、氷水でクエンチし、DCMで2回抽出した。この混合物を、減圧下で濃縮乾させ、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体2(22mg、収率21.0%)を淡黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):406(M+H)
工程2:中間体2(22mg、0.05mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(2mL、4M 1,4-ジオキサン溶液)溶液を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させて、中間体3(20mg、収率100.0%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:306(M+H)
工程3:DMF(2mL)中の中間体3(20mg、0.05mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(22mg、0.06mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.05mL、0.3mmol)を添加し、続いてHATU(34mg、0.09mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物6(2mg、収率5.1%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.88(s,1H),8.73(t,J=2.6Hz,2H),8.51(s,1H),7.70(s,2H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.15(s,1H),6.48(s,1H),5.21(d,J=17.2Hz,1H),5.05(d,J=17.2Hz,1H),4.55(d,J=12.8Hz,1H),4.28(d,J=12.8Hz,1H),3.82(d,J=9.6Hz,1H),2.71(s,3H),2.53(s,4H),2.49(s,4H),1.90(s,1H),1.04(d,J=5.2Hz,1H),0.84(s,2H).LC/MS(ESI)m/z:650(M+H)
スキーム7:(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物7)の合成
Figure 2023515073000050
工程1:DCM(2mL)中の中間体1(50mg、0.24mmol)及び(1R,2S,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(54mg、0.24mmol)の溶液に、0℃で、ピリジン(0.2mL、1.2mmol)を添加し、続いてPOCl(0.05mg、0.26mmol)を添加した。この混合物を、3時間にわたり室温で撹拌した後、氷水でクエンチし、DCMで2回抽出した。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、分取HPLC(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体2(65mg、収率65.0%)を淡黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):416(M+H)
工程2:中間体2(65mg、0.16mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(2.5mL、4M 1,4-ジオキサン溶液)溶液を、2時間にわたり室温で撹拌した後、減圧下で濃縮乾固させて、中間体3(55mg、収率100.0%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:316(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体3(55mg、0.16mmol)及び化合物4(58mg、0.16mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.15mL、0.8mmol)を添加し、続いてHATU(91mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物7(2.7mg、収率2.6%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDOD)δ 8.84(d,J=2.4Hz,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.32(d,J=2.0Hz,1H),8.01-7.94(m,2H),7.52(d,J=8.4Hz,1H),7.17(s,1H),6.39(s,1H),5.26(d,J=7.6Hz,2H),4.48(s,5H),3.93(dd,J=10,9.6Hz,1H),3.79(d,J=10Hz,1H),2.59(s,3H),2.40(s,7H),2.13(s,1H),1.89(s,1H),0.90-0.77(m,3H);LC/MS(ESI)m/z:660(M+H)
スキーム8.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物8)の合成
Figure 2023515073000051
工程1:2-ブロモ-5-ヨードピリジン(1g、3.53mmol)のTFA(6mL)溶液を、0℃まで冷却し、続いて30% H(10mL、18eq)を滴下した。次いで、この溶液を室温まで昇温させた後、45分にわたり加熱して還流させた。この反応の完了後、溶媒を減圧下で除去し、シリカによるクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)で、中間体2を褐色半固形物(700mg、収率67%)として精製した。LC/MS(ESI)(m/z):300(M+H)
工程2:アセトニトリル(15mL)中の中間体2(700mg、2.34mmol)及びピリジン(740.376mg、9.36mmol)の撹拌溶液に、0℃で20分かけて、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(738.504mg、3.51mmol)のアセトニトリル(4mL)溶液を添加した。この反応混合物を、さらに3時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を、10℃まで降温させ、エタノールアミン(214.3mg、3.51mmol)を添加した。この反応混合物を、さらに3時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=7:3)で精製して、中間体3(180mg、収率26%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):299(M+H)
工程3:1,4-ジオキサン(2.4mL)及び水(0.3mL)中の中間体3(180mg、0.60mmol)及びシクロプロピルボロン酸(39mg、0.45mmol)の混合物に、N雰囲気下で、Pd(PPh(40.8mg、0.028mmol)、リン酸カリウム(0.15g、0.70mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気し、12時間にわたりN雰囲気下で95℃にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1~3:2)で精製して、中間体4(50mg、収率39%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):212(M+H)
工程4:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(50mg、0.23mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃で、中間体4(49mg、0.23mmol)、ピリジン(73mg、0.92mmol)、及びPOCl(39mg、0.253mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、DCMで希釈し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、中間体5(50mg、収率50%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):436(M+H)
工程5:中間体5(50mg、0.11mmol)の1,4-ジオキサン/HCl(5mL、26.13mmol)溶液を、0℃で撹拌し、この混合物を、2時間にわたり25℃まで温めた。この混合物を、濃縮乾固させ、残留物を、ジエチルエーテルで2回洗浄し、減圧下で乾燥させて、中間体6(40mg、収率94%)を褐色固形物として得、この褐色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):336(M+H)
工程6:DMF(3mL)中の中間体6(20mg、0.05mmol)及び1-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)プロパン-2-オン(12mg、0.05mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(25.8mg、0.2mmol)、HATU(38mg、0.10mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたりN雰囲気下で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物8(3.1mg、収率7.6%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.42(s,1H),9.18(s,1H),8.79(d,J=2.1Hz,1H),8.37(s,1H),8.30(s,1H),7.63(q,J=8.1Hz,2H),7.37(s,1H),6.55(s,1H),4.54-4.43(m,1H),3.55(d,J=3.3Hz,1H),2.64(s,3H),2.08(dd,J=13.0,5.5Hz,1H),1.93(s,1H),1.32(s,3H),1.01(s,1H),0.93-0.80(m,3H),0.72-0.57(m,2H),LC/MS(ESI)m/z:681(M+H)
スキーム9.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物9)
Figure 2023515073000052
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(20mg、0.05mmol)及び1-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)プロパン-2-オン(12mg、0.05mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(25.8mg、0.2mmol)、HATU(38mg、0.10mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたりN雰囲気下で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を分取HPLCで精製して、化合物9(2.6mg、収率6.4%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.88(d,J=9.7Hz,2H),8.37(d,J=1.6Hz,1H),8.07(s,1H),7.32-7.10(m,3H),5.61-5.36(m,2H),3.39(dd,J=5.8,2.2Hz,2H),2.64(s,3H),2.61(s,3H),2.43(s,3H),2.26(dd,J=13.3,5.1Hz,1H),1.31(s,3H),1.19(s,1H),1.02(t,J=5.6Hz,1H),0.86(dd,J=5.5,2.3Hz,1H),0.77-0.63(m,2H),0.50-0.38(m,2H),LC/MS(ESI)m/z:641(M+H)
スキーム10.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-4-(フルオロメチル)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物10)の合成
Figure 2023515073000053
工程1:無水DCM(4mL)中の中間体1(330mg、1.24mmol)及び化合物2(218mg、1.24mmol)の混合物に、0℃で、ピリジン(490mg、6.20mmol)を添加し、続いてPOCl(208mg、1.36mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~1:1)で精製して、中間体3(180mg、収率34.4%)を薄い油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:424(M+H)
工程2:中間体3(180mg、0.43mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この反応物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、濃縮乾固させ、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体4(130mg、収率94.9%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:324(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体4(30mg、0.093mmol)及び化合物5(34mg、0.093mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(60mg、0.47mmol)を添加し、続いてHATU(53mg、0.14mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を分取HPLCで精製して、化合物10(3.0mg、収率4.8%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.72(s,1H),9.19(d,J=2.0Hz,1H),8.79(d,J=2.4Hz,1H),8.37(d,J=2.0Hz,1H),8.25(s,1H),7.93(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),7.35(d,J=1.6Hz,1H),6.55(s,1H),5.58-5.45(m,2H),5.00-4.77(m,3H),4.24-3.99(m,2H),2.75-2.66(m,1H),2.62(s,3H),2.45(d,J=1.2Hz,6H),2.37-2.28(m,1H),2.16(s,3H).LC/MS(ESI)m/z:668(M+H)
スキーム11.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-4-(フルオロメチル)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物11)の合成
Figure 2023515073000054
工程1:DMF(2mL)中の中間体1(40.0mg TFA塩、0.12mmol)、化合物2(43.4mg、0.12mmol)、及びDIPEA(0.12mL、0.48mmol)の混合物に、N下で0℃にて、HATU(91.2mg、0.24mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、水(10mL)を添加した。この反応物を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物11(6.4mg、収率7.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.90(s,1H),8.52(s,1H),8.47(d,J=1.7Hz,1H),8.13(s,1H),8.01(dd,J=9.3,1.8Hz,1H),7.85(d,J=7.9Hz,1H),7.72(d,J=8.5Hz,1H),7.58(d,J=7.6Hz,1H),7.33(s,1H),5.49(q,J=17.9Hz,2H),5.34(t,J=4.5Hz,1H),4.77-4.66(m,2H),4.30-4.18(m,1H),4.15-4.04(m,1H),2.71(s,3H),2.56(s,3H),2.53(s,3H),2.23(s,3H),2.18(d,J=7.8Hz,1H),2.03(d,J=5.7Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:668(M+H)
スキーム12.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(4-フルオロ-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物12)の合成
Figure 2023515073000055
工程1:DMF(3mL)中の化合物2(22mg、0.069mmol)及び中間体1(25mg、0.069mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.06mL、0.345mmol)及びHATU(52mg、0.14mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物12(16mg、粗物質)を褐色固形物として得た。残留物を分取HPLでさらに精製して、化合物12(1.4mg、収率3.0%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.85(dd,J=5.9,1.9Hz,1H),8.69(t,J=3.1Hz,1H),8.35(t,J=4.9Hz,1H),8.03(s,1H),7.42(d,J=8.3Hz,1H),7.20(s,1H),6.40(s,1H),5.53(d,J=18.0Hz,1H),5.43(d,J=18.0Hz,1H),4.48(s,1H),3.40(dd,J=5.5,2.3Hz,1H),2.60(s,3H),2.58-2.50(m,1H),2.41(d,J=3.7Hz,7H),2.21-2.13(m,2H),2.03(s,3H),1.30(s,3H),1.01(t,J=5.3Hz,1H),0.86(dd,J=5.4,2.3Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム13.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-シアノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-7-メチル-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物13)の合成
Figure 2023515073000056
工程1:EtOH(7mL)中の中間体1(500mg、3.2mmol)及び2-ブロモプロパンジアール(2-bromopropanedial)(480mg、3.2mmol)の混合物に、0℃で、HCl(0.33mL、3.9mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1~20:1)で精製して、中間体2(600mg、収率68.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:270(M+H)
工程2:中間体2(450mg、1.7mmol)のMeOH(6mL)溶液に、NH O(6mL)を添加し、この混合物を、9時間にわたり60℃で撹拌した。この混合物を、HOで希釈し、DCMで2回抽出した。まとめた有基層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体3(229mg、収率57.0%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:241(M+H)
工程3:中間体3(201mg、0.8mmol)のDCM(8mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、TEA(269mg、1.8mmol)及びTFAA(189mg、0.9mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した。この混合物を、DCM及び水で希釈した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体4(140mg、収率75.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:223(M+H)
工程4:ジオキサン中の中間体4(40mg、0.18mmol)及び化合物4A(74mg、0.18mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、KCO(62mg、0.45mmol)を添加し、続いてPd(PPh(23mg、0.02mmol)を添加した。この混合物を、一晩90℃で撹拌した。この混合物を20℃まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、中間体5(45mg、収率58.4%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:430(M+H)
工程5:中間体5(45mg、0.11mmol.)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、4時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、濃縮乾固させ、DCMで洗浄し、無水NaSOで脱水し、真空下で濃縮して、中間体6(30mg、収率76.7%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:374(M+H)
工程6:DMF(3mL)中の中間体6(30mg、0.08mmol)及び化合物7(24mg、0.08mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(52mg、0.4mmol)を添加し、続いてHATU(46mg、0.12mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物13(4mg、収率7.6%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.49(s,1H),9.50(d,J=2.0Hz,1H),9.11(d,J=2.0Hz,1H),8.45(d,J=2.0Hz,1H),8.33(s,1H),7.94(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.59(s,1H),7.44(s,1H),5.76(d,J=18.0Hz,1H),5.42(d,J=18.0Hz,1H),4.47(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),3.56(dd,J=5.6,5.6Hz,1H),2.65(s,3H),2.59-2.55(m,1H),2.47(s,3H),2.19(s,3H),2.05(dd,J=12.4,12.8Hz,1H),1.33(s,3H),1.02(t,J=5.4Hz,1H),0.90(dd,J=4.4,4.8Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:655(M+H)
スキーム14.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-シアノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物14)の合成
Figure 2023515073000057
工程1:DCM(8mL)中の中間体1(100mg、0.42mmol)及び化合物1A(100mg、0.42mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、ピリジン(164mg、2.07mmol)を添加し、続いてPOCl(70mg、0.45mmol)を添加した。この混合物を、4時間にわたり35℃で撹拌した。この混合物を、20℃まで冷却し、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1~5:1)で精製して、中間体2(63mg、収率32.7%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:464(M+H)
工程2:中間体2(63mg、0.14mmol)のDMF(5mL)溶液に、N雰囲気下で室温にて、Zn(CN)(49mg、0.42mmol)を添加し、続いてPd(PPh(35mg、0.03mmol)及びZn(0.7mg、0.01mmol)を添加した。この混合物を、0.5時間にわたりマイクロ波中において120℃で撹拌した。この混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1~5:1)で精製して、中間体3(32mg、収率57.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:411(M+H)
工程3:中間体3(32mg、0.08mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、濃縮乾固させ、DCMで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、真空下で濃縮して、中間体4(24mg、収率99.2%)を赤色固形物として得、この赤色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:311(M+H)
工程4:DMF(3mL)中の中間体4(30mg、0.1mmol)及び化合物5(36mg、0.1mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(65mg、0.5mmol)を添加し、続いてHATU(57mg、0.15mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり25℃で室温した。この混合物を、EtOACで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物14(2mg、収率3.1%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.40(s,1H),9.18(d,J=2.4Hz,1H),8.78(d,J=2.0Hz,1H),8.68(d,J=8.0Hz,1H),8.36(d,J=2.0Hz,1H),8.30(s,1H),7.94(d,J=8.0Hz,1H),7.36(s,1H),6.55(s,1H),5.78(d,J=18.0Hz,1H),5.41(d,J=18.0Hz,1H),4.56(dd,J=9.2,9.6Hz,1H),3.60(dd,J=5.6,5.6Hz,1H),2.65(s,3H),2.58-2.54(m,1H),2.45(s,6H),2.13(dd,J=13.2,13.2Hz,1H),1.34(s,3H),1.04(t,J=5.4Hz,1H),0.93(dd,J=5.2,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:655(M+H)
スキーム15.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-4-フルオロ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物15)の合成
Figure 2023515073000058
工程1:中間体1(5g、29.2mmol)のCHCl(10mL)溶液に、0℃で、m-CPBA(10g、58.4mmol)を添加し、この混合物を、16時間にわたり60℃で撹拌した。この反応物を0℃にてNaHCO(20mL)でクエンチし、この混合物をろ過した。ろ液を、DCMで抽出し、有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体2(5.1g、収率94.4%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):188(M+H)
工程2:中間体2(5.1g、27.2mmol)のHSO(15mL)溶液に、HNO(24mL)を滴下した。この混合物を、4時間にわたり100℃で撹拌した。この反応物を、0℃まで冷却し、水(300mL)に注いだ。この混合物のpHを、2N NaOHで9に調整した。この混合物を、EtOAcで抽出し、有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体3(4.6g、収率73.0%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):232(M+H)
工程3:MeCN(15mL)中の中間体3(1g、4.31mmol)及びピリジン(682mg、8.62mmol)の混合物に、0℃で、TfO(1.2g、4.31mmol)のMeCN(4mL)溶液を緩やかに添加した。この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、10℃まで冷却し、2-メチルプロパン-2-アミン(3.1g、43.1mmol)を添加した。この反応物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)で精製して、中間体4(310mg、収率25%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):288(M+H)
工程4:中間体4(310mg、0.92mmol)のTHF(5mL)溶液に、N下で0℃にて、TBAF(440mg、1.39mmol)を添加した。この反応物を、20分にわたり0℃で撹拌した。この反応物を、0℃にて水(10mL)でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体5(200mg、収率83.3%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):261(M+H)
工程5:中間体5(200mg、0.76mmol)のDCM(5mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(2.5mL)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮して、中間体6(170mg、粗物質)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:205(M+H)
工程6:DCM(3mL)中の中間体6(170mg、0.83mmol)、化合物6A(200mg、0.83mmol)、及びピリジン(0.32mL、4.15mmol)の混合物に、N下で0℃にて、POCl(0.1mL、0.91mmol)を滴下した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、氷水(10mL)でクエンチした。この反応混合物を、DCMで抽出し、まとめた有機層を、1N HCl及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体7(150mg、収率42.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:428(M+H)
工程7:中間体7(150mg、0.35mmol)のDCM(3mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(1mL)を添加した。この反応物を、1.5時間にわたり25℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体8(143mg、粗TFA塩)を得、この中間体8を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:328(M+H)
工程8:DMF(2mL)中の中間体8(30.0mg TFA塩、0.09mmol)、化合物9(39.0mg、0.11mmol)、及びDIPEA(0.06mL、0.35mmol)の混合物に、N下で0℃にて、HATU(67.6mg、0.178mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、水(10mL)を添加した。この反応混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物15(2.3mg、収率3.5%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.97(s,2H),8.47(d,J=1.9Hz,1H),8.16(s,1H),7.56(d,J=8.1Hz,1H),7.32(s,1H),5.61(q,J=18.0Hz,2H),4.51(dd,J=9.2,5.4Hz,1H),3.70(dd,J=8.7,4.3Hz,1H),3.53-3.44(m,2H),2.72(d,J=7.1Hz,6H),2.68-2.59(m,1H),2.53(s,3H),2.33-2.24(m,1H),2.16(d,J=6.8Hz,3H),2.03(d,J=5.6Hz,1H),1.11(t,J=5.5Hz,1H),0.96(dd,J=5.4,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:633(M+H)
スキーム16.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(5-フルオロ-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物16)
Figure 2023515073000059
工程1:中間体1(5g、26.4mmol)のジオキサン(10mL)溶液に、NaI(3.9g、26.4mmol)及びCuI(503mg、2.64mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり110℃で撹拌した。この反応物を、0℃にて水(20mL)でクエンチし、この混合物をろ過した。ろ液を、DCMで抽出し、有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体2(5.1g、収率73.6%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):238(M+H)
工程2:中間体2(2.0g、8.43mmol)のDMF(5mL)溶液に、N下で室温にて、化合物2A(1.94g、10.1mmol、1.3mL)及びCuI(642mg、3.37mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり100℃で撹拌した。この反応物を、0℃にて、NHCl飽和溶液(20mL)でクエンチした。この混合物を、EtOAcで抽出し、有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。この反応物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体3(1.1g、収率73.0%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):180(M+H)
工程3:中間体3(1.1g、6.1mmol)のTFA(5mL)溶液に、N下で0℃にて、H(1mL)を添加した。この反応物を1時間にわたり80℃で撹拌し、この混合物をDCMで抽出した。有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体4(1.04g、収率88.1%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):196(M+H)
工程4:MeCN(15mL)中の中間体4(1g、5.33mmol)及びピリジン(1.68g、21.3mmol)の混合物に、0℃で、TfO(2.25g、7.9mmol)のMeCN(4mL)溶液を緩やかに添加した。この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を0℃まで冷却し、エタノールアミン(3.25g、53.3mmol)を添加した。この反応物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)で精製して、中間体5(286mg、収率27.8%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):195(M+H)
工程5:DCM(3mL)中の中間体5(270mg、1.39mmol)、化合物5A(400mg、1.67mmol)、及びピリジン(0.60mL、6.95mmol)の混合物に、N下で0℃にて、POCl(0.15mL、1.53mmol)を滴下した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、氷水(10mL)でクエンチした。この反応混合物を、DCM(20mL×2回)で抽出し、まとめた有機層を、1N HCl及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~5:1)で精製して、中間体6(246mg、収率42.4%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:418(M+H)
工程6:中間体6(246mg、0.58mmol)のDCM(5mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(2mL)を添加した。この反応物を、1.5時間にわたり25℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体7(180mg、粗TFA塩)を得、この中間体7を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:318(M+H)
工程7:DMF(2mL)中の中間体7(40.0mg TFA塩、0.13mmol)、化合物7A(45.5mg、0.13mmol)、及びDIPEA(0.12mL、0.52mmol)の混合物に、N下で0℃にて、HATU(98.8mg、0.26mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、水(10mL)を添加した。この反応混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物16(3.5mg、収率4.1%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.99(d,J=2.2Hz,1H),8.82(d,J=2.2Hz,1H),8.48(d,J=1.9Hz,1H),8.16(s,1H),7.74(d,J=10.3Hz,1H),7.34(s,1H),6.52(s,1H),5.61(d,J=21.1Hz,2H),4.55-4.51(m,1H),3.55-3.41(m,1H),2.72(s,3H),2.67-3.62(m,1H),2.53(s,3H),2.51(s,3H),2.26(s,3H),2.21-2.17(m,1H),1.40(s,3H),1.11(t,J=5.4Hz,1H),0.97(d,J=5.9Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム17.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-((S)-1-ヒドロキシエチル)ピリミジン-5-イル)-7-メチル-1H-インダゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-5-フルオロ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物17)及び(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)ピリミジン-5-イル)-7-メチル-1H-インダゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-5-フルオロ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物18)の合成
Figure 2023515073000060
工程1:中間体1(190mg、0.29mmol)のDCM(8mL)溶液に、0℃で、2,6-ルチジン(92mg、0.86mmol)を添加し、続いてTBSOTf(91mg、0.34mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した。この混合物を、DCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1~80:1)で精製して、中間体2(200mg、収率90.1%)を白色固形物として得、この白色固形物を、SFCキラル分割でさらに精製して、中間体2-P1(67mg、29.7%収率)及び中間体2-P2(76mg、33.7%収率)を得た。LC/MS(ESI)m/z:778/780(M+H)
工程2:中間体2-P1(67mg、0.086mmol)及びTBAF(3mL、THF中に1M)の混合物を、1時間にわたり60℃で撹拌した。この反応混合物を、NHCl溶液で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物17(23.8mg、収率41.6%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.37(s,1H),9.15(s,2H),8.38(d,J=1.2Hz,1H),7.86(d,J=8.4Hz,1H),7.67(s,1H),6.07(d,J=17.6Hz,1H),5.72(d,J=17.6Hz,1H),5.34(d,J=5.2Hz,1H),4.93-4.86(m,1H),4.43(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),3.63(dd,J=5.6,5.6Hz,1H),2.72(s,3H),2.69(s,3H),2.63-2.57(m,1H),2.11(s,3H),2.09-2.03(m,1H),1.51(d,J=6.8Hz,3H),1.36(s,3H),1.06(t,J=5.4Hz,1H),0.98(dd,J=5.2,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:664/666(M+H)
工程3:中間体2-P2(76mg、0.098mmol)及びTBAF(3mL、THF中に1M)の混合物を、1時間にわたり60℃で撹拌した。この反応混合物を、NHCl溶液で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物18(24.3mg、収率37.5%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.33(s,1H),9.11(s,2H),8.34(d,J=1.2Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.64(s,1H),6.04(d,J=18.0Hz,1H),5.68(d,J=17.6Hz,1H),5.29(d,J=5.6Hz,1H),4.90-4.80(m,1H),4.39(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),3.59(dd,J=5.2,5.2Hz,1H),2.68(s,3H),2.65(s,3H),2.60-2.53(m,1H),2.07(s,3H),2.06-2.00(m,1H),1.47(d,J=6.4Hz,3H),1.32(s,3H),1.02(st,J=5.2Hz,1H),0.94(dd,J=5.2,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:664/666(M+H)
スキーム18.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(5-フルオロ-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物19)の合成
Figure 2023515073000061
工程1:DMF(2mL)中の中間体1(100mg TFA塩、0.31mmol)、化合物2(113mg、0.31mmol)、及びDIPEA(0.16ml、1.24mmol)の混合物に、N下で0℃にて、HATU(235mg、0.62mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、水(10mL)を添加した。この反応物を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MEOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物19(25.2mg、収率12.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.99(d,J=1.5Hz,1H),8.82(d,J=2.2Hz,1H),8.48(d,J=1.5Hz,1H),8.16(s,1H),7.74(d,J=10.2Hz,1H),7.33(s,1H),6.52(s,1H),5.61(dd,J=39.1,18.1Hz,2H),4.56-4.47(m,1H),3.49(dd,J=7.2,4.8Hz,2H),2.72(s,3H),2.67-2.60(m,1H),2.53(s,3H),2.51(s,3H),2.26(s,3H),2.22-2.16(m,1H),1.40(s,3H),1.12(d,J=5.0Hz,1H),0.97(d,J=5.3Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム19.(1R,3S,5R)-2-(2-(8’-アセチル-3’H-スピロ[オキセタン-3,2’-[1,4]オキサジノ[3,2-f]インドール]-6’(1’H)-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物20)の合成
Figure 2023515073000062
工程1:中間体1(1.0g、4.35mmol)のDCM(10mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、EtAlCl(3.26mL、6.53mmol、2M)を添加し、この混合物を、30分にわたり0℃で撹拌した。この反応物に、塩化アセチル(512mg、6.53mmol)を滴下し、この混合物を、さらに2時間にわたり0℃で撹拌した。この混合物を、氷水でクエンチし、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮して、中間体2(1.18g、収率99.7%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:272/274(M+H)
工程2:中間体2(500mg、1.85mmol)のDMF(6mL)溶液に、0℃で、KCO(891mg、6.45mmol)及びtert-ブチル 2-ブロモアセテート(540mg、2.77mmol)を添加し、この混合物を、一晩35℃で撹拌した。この混合物を、氷水でクエンチし、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1~2:1)で精製して、中間体3(560mg、収率78.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:386/388(M+H)
工程3:1,4-ジオキサン(1mL)及びトルエン(4mL)中の中間体3(75mg、0.19mmol)の溶液に、N雰囲気下で0℃にて、CsCO(146mg、0.45mmol)、t-BuBrettPhos(44mg、0.092mmol)、及び塩化アリルパラジウム二量体(21mg、0.058mmol)を添加し、続いて化合物3A(50mg、0.49mmol)を添加した。この反応物を、一晩90℃で撹拌した。この混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体4(40mg、収率55.56%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:373(M+H)
工程4:中間体4(25mg、0.067mmol)のDCM(1.6mL)溶液に、0℃で、TFA(1.4mL)を添加し、この反応物を、一晩室温で撹拌した。この反応混合物を、濃縮乾固させ、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体5(21mg、収率98.9%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:317(M+H)
工程5:DMF(3mL)中の中間体5(21mg、0.066mmol)及び化合物5A(21mg、0.066mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(43mg、0.33mmol)を添加し、続いてHATU(38mg、0.10mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物20(3.9mg、収率9.8%)を淡黄色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.25(s,1H),8.02(s,1H),7.63(d,J=8.0Hz,1H),7.45(d,J=2.8Hz,1H),6.79(s,1H),6.67(s,1H),5.27(d,J=17.8Hz,1H),5.07(d,J=17.8Hz,1H),4.51(d,J=6.4Hz,2H),4.46-4.41(m,2H),4.39-4.34(m,1H),4.23(s,2H),3.55-3.52(m,1H),2.55-2.52(m,1H),2.35(s,3H),2.03(s,3H),2.03-1.97(m,1H),1.30(s,3H),0.98(t,J=5.2Hz,1H),0.90(dd,J=5.2,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:608(M+H)
スキーム20.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物21)の合成
Figure 2023515073000063
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(36mg、0.11mmol)及び化合物2(28mg、0.085mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.07mL、0.43mmol)及びHATU(65mg、0.17mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=30:1)で精製して、化合物21(28mg、粗物質)を褐色固形物として得、分取HPLCでさらに精製して、化合物21(8.8mg、収率16.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.25(s,2H),8.55(s,1H),8.30(s,1H),8.07(d,J=8.6Hz,1H),7.81(d,J=8.6Hz,1H),5.71(d,J=17.9Hz,1H),5.58(d,J=18.0Hz,1H),4.48(dd,J=8.8,5.7Hz,1H),3.52(dd,J=5.4,2.2Hz,1H),2.89(s,3H),2.74(s,3H),2.60-2.54(m,1H),2.52(s,3H),2.15(dd,J=13.1,5.5Hz,1H),1.37(s,3H),1.09(t,J=5.4Hz,1H),0.95(dd,J=5.5,2.3Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:636/638(M+H)
スキーム21.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-シアノ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-7-メチル-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物22)の合成
Figure 2023515073000064
工程1:中間体1(300mg、1.2mmol)のMeOH(5mL)溶液に、NH O(10mL)を添加し、この混合物を、一晩60℃で撹拌した。この混合物を、水で希釈し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体2(214mg、収率74.3%)を白色固形物として得、この白色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:241(M+H)
工程2:中間体2(214mg、0.89mmol)のDCM(10mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、TEA(194mg、1.92mmol)及びTFAA(202mg、0.96mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した。この混合物を、DCM及び水で希釈し、有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して、中間体3(190mg、収率96.0%)を白色固形物として得、この白色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:223(M+H)
工程3:中間体3(27mg、0.12mmol)及び化合物3A(50mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、KCO(41mg、0.30mmol)を添加し、続いてPd(PPh(12mg、0.01mmol)を添加した。この混合物を、一晩90℃で撹拌した。この混合物を、20℃まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、中間体4(35mg、収率68.6%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:430(M+H)
工程4:中間体4(35mg、0.08mmol.)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、4時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を、濃縮乾固させ、DCMで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体5(30mg、収率100%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:374(M+H)
工程5:DMF(5mL)中の中間体5(30mg、0.08mmol)及び化合物5A(24mg、0.08mmol)の混合物に、N下で0℃にて、DIPEA(52mg、0.4mmol)及びHATU(46mg、0.12mmol)を添加した。この混合物を、4時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物22(6.4mg、収率12.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.79(s,1H),8.58(d,J=1.5Hz,1H),8.02(dd,J=12.0,8.0Hz,1H),7.85(d,J=12.0Hz,1H),7.72(s,1H),7.66(d,J=8.0Hz,1H),7.43(d,J=8.0Hz,1H),7.22(s,1H),5.41(dd,J=68.0,52.0Hz,2H),4.96(s,1H),3.16(s,1H),2.74(s,3H),2.64(d,J =12.0Hz,1H),2.53(s,3H),2.42(s,1H),2.24(s,3H),1.43(s,3H),1.18(s,1H),0.90(d,J=4.0Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:655(M+H)
スキーム22.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(3-シアノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物23)の合成
Figure 2023515073000065
工程1:DCM(5mL)中の中間体1(100mg、0.41mmol)及び化合物1A(100mg、0.41mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、ピリジン(162mg、2.05mmol)を添加し、続いてPOCl(69mg、0.45mmol)を添加した。この混合物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1~5:1)で精製して、中間体2(89mg、収率46.8%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:464(M+H)
工程2:中間体2(89mg、0.19mmol)のDMF(5mL)溶液に、N雰囲気下で室温にて、Zn(CN)(67mg、0.57mmol)、Pd(PPh(46mg、0.04mmol)、及びZn(1mg、0.02mmol)を添加した。この混合物を、0.5時間にわたり、マイクロ波により120℃で撹拌した。この混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体3 (25mg、収率32.1%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:411(M+H)
工程3:中間体3(25mg、0.06mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を、濃縮乾固させ、DCMで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体4(19mg、収率99.2%)を赤色固形物として得、この赤色固形物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:311(M+H)
工程4:DMF(3mL)中の中間体4(19mg、0.06mmol)及び化合物5(43mg、0.12mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(39mg、0.3mmol)及びHATU(34mg、0.09mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物23(6.4mg、収率16.4%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.40(s,1H),9.42(dd,J=2.4,2.0Hz,1H),9.12(d,J=2.0Hz,1H),8.67(d,J=7.6Hz,1H),8.50(s,1H),8.47(s,1H),7.93(d,J=8.0Hz,1H),6.56(s,1H),5.84(d,J=17.6Hz,1H),5.49(d,J=21.6Hz,1H),4.56(dd,J=9.2,9.6Hz,1H),3.64-3.61(m,1H),2.84(s,3H),2.59-2.54(m,1H),2.51(s,3H),2.45(s,3H),2.13(dd,J=13.2,13.6Hz,1H),1.34(s,3H),1.05(t,J=5.4Hz,1H),0.95(dd,J=4.8,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:655(M+H)
スキーム23.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(3-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物24)の合成
Figure 2023515073000066
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(63mg、0.2mmol)及び化合物2(144mg、0.22mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.2mL、1.0mmol)及びHATU(114mg、0.3mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物24(8.3mg、収率6.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.70(s,1H),9.42(d,J=1.6Hz,1H),9.13(d,J=2.0Hz,1H),8.50(s,1H),8.46(s,1H),8.29(d,J=8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),6.56(s,1H),5.79(d,J=18.0Hz,1H),5.47(d,J=18.0Hz,1H),4.53(dd,J=9.6,8.8Hz,1H),3.56(dd,J=5.2,1.2Hz,1H),2.83(s,3H),2.61-2.53(m,1H),2.51(s,3H),2.46(s,3H),2.13(dd,J=13.2,13.2Hz,1H),1.33(s,3H),1.04(t,J=3.4Hz,1H),0.93(dd,J=4.8,4.8Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:665(M+H)
スキーム24.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-4-(フルオロメチル)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物25)の合成
Figure 2023515073000067
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(35mg、0.11mmol)及び化合物2(80mg、0.22mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.1mL、0.55mmol)及びHATU(65mg、0.17mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物25(2.1mg、収率2.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.72(s,1H),9.43(d,J=1.6Hz,1H),9.13(d,J=2.4Hz,1H),8.51(s,1H),8.42(s,1H),7.93(d,J=4.0Hz,1H),7.68(d,J=7.6Hz,1H),6.56(s,1H),5.60(dd,J=38.4,38.0Hz,2H),5.01-4.77(m,3H),4.15(ddd,J =14.8,12.8,12.0Hz,2H),2.83(s,3H),2.70-2.67(m,1H),2.46(s,3H),2.15(s,3H),1.24(s,1H).LC/MS(ESI)m/z:669(M+H)
スキーム25.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物26)の合成
Figure 2023515073000068
工程1:中間体1(1g、5.1mmol)のDCM(5mL)溶液に、N下で0℃にて、AlCl(922mg、7.6mmol)を添加した。1時間にわたる撹拌後、塩化アセチル(600mg、7.6mmol)を添加した。得られた混合物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体2(610mg、収率50.8%)を褐色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):237(M+H)
工程2:中間体2(610mg、2.58mmol)のDMF(3mL)溶液に、室温で、KCO(891mg、6.46mmol)及びtert-ブチル 2-ブロモアセテート(1g、5.16mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)で精製して、中間体3(500mg、収率55.2%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):352(M+H)
工程3:ジオキサン(0.75mL)及びトルエン(3mL)中の中間体3(500mg、1.42mmol)及びCsCO(1.38g、4.26mmol)の混合物に、N下で室温にて、塩化アリルパラジウム二量体(104mg、0.284mmol)、t-ButylBrettPhos(138mg、0.284mmol)、及び3-メチルオキセタン-3-アミン(250mg、2.84mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり100℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)で精製して、中間体4(190mg、収率37.3%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):359(M+H)
工程4:中間体4(150mg、0.41mmol)のDCM(5mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(2.5mL)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮して、中間体5(80mg、粗物質)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:302(M+H)
工程5:DMF(2mL)中の中間体5(30.0mg TFA塩、0.09mmol)、化合物6(30.8mg、0.09mmol)、及びDIPEA(0.06mL、0.18mmol)の混合物に、N下で0℃にて、HATU(67.6mg、0.178mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、水(10mL)を添加した。この反応混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物26(2.9mg、収率5.4%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.28(s,1H),8.04(s,1H),7.55(t,J=8.2Hz,2H),7.40(d,J=8.0Hz,1H),7.07(d,J=9.3Hz,1H),5.41(dd,J=47.0,17.4Hz,3H),4.96(d,J=7.1Hz,3H),4.58(d,J=7.2Hz,2H),4.52(dd,J=9.4,5.2Hz,1H),3.52(dd,J=5.5,2.4Hz,1H),2.62(dd,J=13.5,9.4Hz,1H),2.52(s,3H),2.30(dd,J=13.3,5.3Hz,1H),2.12(s,3H),1.62(s,4H),1.40(s,3H),1.10(t,J=5.2Hz,1H),0.98(dd,J=5.6,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:594(M+H)
スキーム26.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物27)の合成
Figure 2023515073000069
工程1:NaH(1.81g、45.4mmol)のDME(20mL)溶液に、N下で0℃にて、中間体1(10.0g、41.3mmol)を滴下した。この混合物を、1時間にわたり20℃で撹拌した。次いで、アセトン(4.55mL、61.3mmol)を添加し、この混合物を、16時間にわたり90℃で撹拌した。この混合物を、DCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。粗残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で精製して、中間体2(2.68g、収率44.7%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):147(M+H)
工程2:MeOH(8mL)、THF(8mL)、及び水(8mL)中の中間体2(2.68g、18.2mmol)の溶液に、0℃で、LiOHO(3.8g、91.2mmol)を添加した。この混合物を、12時間にわたり50℃で撹拌した。この混合物を、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH=3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体3(2.16g、収率99.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):119(M+H)
工程3:DMF(15mL)中の中間体3(1.57g、13.2mmol)及びN,O-ジメチルヒドロキシルアミン(1.93g、19.8mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(6.6mL、39.6mmol)及びHBTU(7.52g、19.8mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=14:1)で精製して、中間体4(1.8g、収率84.1%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):162(M+H)
工程4:中間体4(3.7g、22.8mmol)のTHF(30mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、MeMgBr(EtO中に3M、15mL、68.4mmol)を滴下した。この混合物を、1.5時間にわたり25℃で撹拌した。この反応混合物を、0℃にて水でクエンチし、DCMで抽出し、無水NaSOで脱水し、(0℃でウォーターポンプにより)濃縮乾固させて、中間体5(2.2g、収率82.4%)を黄色油状物として得、この黄色油状物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。
工程5:(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(220mg、1.80mmol)のTHF(3mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、中間体5(190mg、1.64mmol)のTHF(2mL)溶液を添加し、続いてTi(OEt)(1.05g、4.59mmol)を添加した。この混合物を、16時間にわたり70℃で撹拌した。この混合物をブラインに注ぎ、ろ過した。フィルタケーキを、EtOAcで2回洗浄した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体6(145mg、収率53.5%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):220(M+H)
工程6:中間体6(145mg、0.66mmol)のTHF(5mL)溶液に、N雰囲気下で-78℃にて、DIBAL-H(ヘキサン中に1M、1.3mL、1.98mmol)を滴下した。この混合物を、1時間にわたり-78℃で撹拌した。この混合物に、-78℃で、飽和NHCl溶液を添加し、この混合物を、DCMで2回抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体7(120mg、収率81.6%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:222(M+H)
工程7:中間体7(120mg、0.54mmol)のMeOH(1mL)溶液に、0℃で、4M HCl/ジオキサン(0.8mL、3.24mmol)を添加し、この混合物を、5時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体8(63mg、収率99%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):118(M+H)
工程8:DMF(3mL)中の中間体8(30mg、0.26mmol)及び化合物8a(92mg、0.39mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.21mL、1.3mmol)及びHATU(194mg、0.52mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体9(45mg、収率52%)を黄色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):341(M+H)
工程9:中間体9(36mg、0.1mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体10(25mg、収率99%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):241(M+H)
工程10:DMF(3mL)中の中間体10(30mg、0.12mmol)及び化合物11(45mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.1mL、0.6mmol)及びHATU(95mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物をEtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物27(45mg、粗物質)を褐色油状物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物27(14.4mg、収率20.0%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.92(d,J=2.2Hz,1H),8.77(d,J=2.2Hz,1H),8.42(d,J=1.7Hz,1H),8.08(s,1H),7.28(s,1H),6.49(s,1H),5.57-5.45(m,2H),5.00-4.87(m,1H),4.32(dd,J=9.2,5.2Hz,1H),3.40(dd,J=5.5,2.4Hz,1H),2.65(s,3H),2.50(s,6H),2.48-2.43(m,1H),2.04(dd,J=12.9,4.7Hz,1H),1.64(d,J=2.9Hz,3H),1.54(d,J=3.3Hz,3H),1.35(s,3H),1.24(d,J=7.0Hz,3H),1.07(t,J=5.2Hz,1H),0.87(dd,J=5.4,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:585(M+H)
スキーム27.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物28)の合成
Figure 2023515073000070
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(27mg、0.11mmol)及び化合物2(43mg、0.13mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.09mL、0.55mmol)及びHATU(85mg、0.22mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物28(31mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物28(4.0mg、収率6.6%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.96(s,2H),8.46(d,J=1.5Hz,1H),8.13(s,1H),7.31(s,1H),5.61-5.48(m,2H),5.01-4.89(m,1H),4.32(dd,J=9.2,5.2Hz,1H),3.41(dd,J=5.4,2.3Hz,1H),2.73(s,3H),2.68(s,3H),2.51(d,J=4.4Hz,3H),2.49-2.43(m,1H),2.04(dd,J=13.3,5.2Hz,1H),1.64(d,J=2.9Hz,3H),1.54(d,J=3.3Hz,3H),1.35(s,3H),1.24(d,J=7.0Hz,3H),1.07(t,J=5.4Hz,1H),0.87(dd,J=5.4,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:546(M+H)
スキーム28.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物29)の合成
Figure 2023515073000071
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(27mg、0.11mmol)及び化合物2(45mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.09mL、0.55mmol)及びHATU(85mg、0.22mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物29(88mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物29(19.7mg、収率30.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.26(dd,J=2.1,0.7Hz,1H),9.07(d,J=2.1Hz,1H),8.48(s,1H),8.19(s,1H),6.50(s,1H),5.52(q,J=17.9Hz,2H),4.99-4.89(m,1H),4.33(dd,J=9.1,5.2Hz,1H),3.40(dd,J=5.5,2.3Hz,1H),2.80(s,3H),2.50(s,6H),2.49-2.44(m,1H),2.05(dd,J=12.6,5.0Hz,1H),1.63(d,J=2.9Hz,3H),1.51(d,J=3.3Hz,3H),1.36(s,3H),1.24(d,J=7.0Hz,3H),1.08(t,J=5.1Hz,1H),0.89(dd,J=5.4,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:586(M+H)
スキーム29.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物30)の合成
Figure 2023515073000072
工程1:THF(3mL)中の中間体1(280mg、1.28mmol)及びHMPA(0.6mL)の混合物に、N雰囲気下で-78℃にて、L-セレクトリド(THF中に1M、3.8mL、3.84mmol)を滴下した。この混合物を、1時間にわたり-78℃で撹拌した。この混合物に、-78℃で飽和NHCl溶液を添加し、DCMで2回抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体2(278mg、収率98.6%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:222(M+H)
工程2:中間体2(278mg、1.26mmol)のMeOH(8mL)溶液に、0℃で、4M HCl/ジオキサン(1.89mL、7.56mmol)を添加し、この混合物を、5時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体3(140mg、収率95.2%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):118(M+H)
工程3:DMF(10mL)中の中間体3(140mg、1.20mmol)及び化合物3a(154mg、1.32mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.48mL、6.0mmol)及びHATU(441mg、2.4mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体4(327mg、収率80.1%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):341(M+H)
工程4:中間体4(327mg、0.96mmol)のDCM(6mL)溶液に、0℃で、TFA(2mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体5(213mg、収率92.2%)を黄色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):241(M+H)
工程5:DMF(3mL)中の中間体5(30mg、0.12mmol)及び化合物6(45mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.1mL、0.6mmol)及びHATU(95mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物30(56mg、粗物質)を白色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物30(8.0mg、収率10.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.88(d,J=34.4Hz,1H),8.74(d,J=21.0Hz,1H),8.40(d,J=25.1Hz,1H),8.07(d,J=26.5Hz,1H),7.25(d,J=29.2Hz,1H),6.47(d,J=12.9Hz,1H),5.59-5.34(m,2H),4.98-4.86(m,1H),4.32-4.21(m,1H),3.39(d,J=7.2Hz,1H),2.72-2.59(m,3H),2.54-2.47(m,6H),2.44(dd,J=8.5,4.8Hz,1H),1.97(dd,J=13.4,5.3Hz,1H),1.69(d,J=2.6Hz,3H),1.62(t,J=5.2Hz,3H),1.34(s,3H),1.20(dd,J=7.0,3.8Hz,3H),1.04(d,J=5.0Hz,1H),0.85(s,1H);LC/MS(ESI)m/z:585(M+H)
スキーム30.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物31)の合成
Figure 2023515073000073
工程1:DMF(4mL)中の中間体1(31mg、0.13mmol)及び化合物2(50mg、0.16mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.1mL、0.65mmol)及びHATU(98mg、0.26mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物31(56mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物31(2.8mg、収率4.0%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.96(s,2H),8.45(d,J=1.5Hz,1H),8.14(s,1H),7.31(s,1H),5.54(q,J=17.9Hz,2H),4.97-4.87(m,1H),4.27(dd,J=9.1,5.7Hz,1H),3.41(dd,J=5.5,2.3Hz,1H),2.72(s,3H),2.69(s,3H),2.52(s,3H),2.45(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),1.97(dd,J=13.1,5.7Hz,1H),1.69(d,J=2.8Hz,3H),1.61(d,J=3.3Hz,3H),1.34(s,3H),1.21(d,J=7.0Hz,3H),1.04(t,J=5.3Hz,1H),0.86(dd,J=5.4,2.3Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:546(M+H)
スキーム31.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物32)の合成
Figure 2023515073000074
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(20mg、0.08mmol)及び化合物2(45mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.07mL、0.4mmol)及びHATU(63mg、0.16mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物32(36mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCで精製して、化合物32(5.9mg、収率12.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.20(d,J=1.4Hz,1H),9.03(d,J=2.0Hz,1H),8.43(s,1H),8.17(s,1H),6.46(s,1H),5.52(d,J=17.9Hz,1H),5.41(d,J=17.9Hz,1H),4.97-4.86(m,1H),4.28(dd,J=9.1,5.7Hz,1H),3.38(dd,J=5.4,2.3Hz,1H),2.79(d,J=8.7Hz,3H),2.49(d,J=12.0Hz,6H),2.47-2.42(m,1H),1.97(dd,J=13.2,5.6Hz,1H),1.69(d,J=2.8Hz,3H),1.61(d,J=3.3Hz,3H),1.34(s,3H),1.19(d,J=7.0Hz,3H),1.05(t,J=5.3Hz,1H),0.87(dd,J=5.4,2.3Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:586(M+H)
スキーム32.(4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(3-シアノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-4-(フルオロメチル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物33)の合成
Figure 2023515073000075
工程1:中間体1(47mg、0.13mmol)のMeOH(2mL)溶液に、N雰囲気下で室温にて、NaOH溶液(0.26mL、1M)を添加した。この混合物を、4時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、2M HCl溶液でpH=3まで酸性化した。この混合物を、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体2(35mg、収率57.5%)を白色固形物とし得、この白色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:266(M+H)
工程2:DCM(3mL)中の中間体2(35mg、0.13mmol)及び化合物2a(31mg、0.13mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、ピリジン(51mg、0.65mmol)を添加し、続いてPOCl(22mg、0.14mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体3(45mg、収率71.4%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:488(M+H)
工程3:中間体3(45mg、0.09mmol)のDMF(2mL)溶液に、N雰囲気下で室温にて、Zn(CN)(32mg、0.27mmol)を添加し、続いてPd(PPh(23mg、0.02mmol)及びZn(0.7mg、0.01mmol)を添加した。この混合物を、0.5時間にわたり、マイクロ波により120℃で撹拌した。この混合物を、室温まで冷却し、氷水に注いだ。この混合物を、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体4(36mg、収率89.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:435(M+H)
工程4:中間体4(36mg、0.08mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃でTFA(1mL)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応物を、濃縮乾固させ、DCMで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、真空下で濃縮して、中間体5(21mg、収率75.8%)を白色固形物として得、この白色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:335(M+H)
工程5:DMF(3mL)中の中間体5(21mg、0.06mmol)及び化合物6(43mg、0.12mmol)の混合物に、N下で0℃にて、DIPEA(39mg、0.3mmol)を添加し、続いてHATU(34mg、0.09mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物33(2.1mg、収率4.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.25(dd,J=2.0,2.0Hz,1H),9.05(d,J=2.4Hz,1H),8.49(s,1H),8.41(d,J=8.0Hz,1H),8.20(s,1H),7.74(d,J=8.0Hz,1H),6.49(s,1H),5.55-5.43(m,2H),4.99-4.90(m,3H),4.78-4.57(m,1H),4.34-4.09(m,3H),2.85(s,3H),2.82-2.71(m,1H),2.50(s,3H),2.49(s,3H),2.48-2.37(m,1H).LC/MS(ESI)m/z:680(M+H)
スキーム33.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物34)の合成
Figure 2023515073000076
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(60mg、0.51mmol)及び化合物1a(137mg、0.62mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.42mL、2.55mmol)及びHATU(390mg、1.02mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体2(142mg、収率83.5%)を黄色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):333(M+H)
工程2:中間体2(142mg、0.43mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体3(98mg、収率99%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):233(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体3(38mg、0.17mmol)及び化合物4(50mg、0.14mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.11mL、0.7mmol)及びHATU(105mg、0.28mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物34(65mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物34(12.3mg、収率15.4%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.94(dd,J=10.9,1.8Hz,1H),8.78(dd,J=7.4,2.2Hz,1H),8.43(dd,J=10.8,1.6Hz,1H),8.07(s,1H),7.30(d,J=15.9Hz,1H),6.50(s,1H),5.52-5.41(m,1H),5.40-5.25(m,2H),4.95(ddd,J=21.2,14.5,7.7Hz,1H),4.60-4.50(m,1H),4.13(dd,J=20.5,10.9Hz,1H),3.92(ddd,J=36.1,12.4,2.9Hz,1H),2.65(s,2H),2.58(s,1H),2.51-2.49(m,6H),2.26-2.07(m,1H),1.78(d,J=2.9Hz,1H),1.68(dd,J=8.6,3.0Hz,1H),1.60(dd,J=7.7,3.1Hz,3H),1.50(dd,J=19.8,3.3Hz,3H),1.36(d,J=7.1Hz,1H),1.29-1.21(m,3H);LC/MS(ESI)m/z:577(M+H)
スキーム34.(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物35)の合成
Figure 2023515073000077
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(50mg、0.43mmol)及び化合物1a(126mg、0.56mmol)の混合物に、N下で0℃にて、DIPEA(0.35mL、2.15mmol)及びHATU(325mg、0.86mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体2(135mg、収率97.1%)を黄色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):327(M+H)
工程2:中間体2(135mg、0.41mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃でTFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体3(90mg、収率96.8%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):227(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体3(47mg、0.21mmol)及び化合物4(50mg、0.14mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.11mL、0.7mmol)及びHATU(105mg、0.28mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物35(85mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物35(19.5mg、収率25.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.20(d,J=4.4Hz,1H),8.77(d,J=16.7Hz,1H),8.36(s,1H),8.20(s,1H),8.03(s,1H),7.38(s,1H),6.55(s,1H),5.33(s,2H),4.78(d,J=29.1Hz,2H),4.39(s,1H),3.89(s,1H),3.74(d,J=9.4Hz,1H),2.61(s,3H),2.46(s,3H),1.98-1.67(m,3H),1.66-1.39(m,6H),1.28(d,J=6.9Hz,1H),1.15(d,J=6.8Hz,2H),0.69(d,J=12.4Hz,2H);LC/MS(ESI)m/z:571(M+H)
スキーム35.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-((R)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物36)の合成
Figure 2023515073000078
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(21mg、0.087mmol)及び化合物2(28mg、0.087mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.07mL、0.44mmol)及びHATU(66mg、0.17mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物36(35mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物36(8.7mg、収率18.1%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.27(s,2H),8.50(d,J=8.3Hz,2H),8.04(d,J=8.0Hz,1H),5.74(d,J=17.9Hz,1H),5.45(d,J=17.8Hz,1H),4.90-4.72(m,1H),4.24(dd,J=9.1,4.8Hz,1H),3.47(dd,J=5.4,2.1Hz,1H),2.80(s,3H),2.68(s,3H),2.49(s,3H),2.37(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),1.88(dd,J=13.2,4.6Hz,1H),1.61(d,J=2.8Hz,3H),1.51(d,J=3.1Hz,3H),1.28(s,3H),1.15(d,J=7.0Hz,3H),1.01(t,J=5.2Hz,1H),0.83(dd,J=5.0,2.2Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:547(M+H)
スキーム36.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物37)
Figure 2023515073000079
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(50mg、0.43mmol)及び化合物1a(124mg、0.56mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.35mL、2.15mmol)及びHATU(325mg、0.86mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体2(123mg、収率86.6%)を黄色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):333(M+H)
工程2:中間体2(123mg、0.37mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃でTFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体3(86mg、収率100%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):233(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体3(48mg、0.21mmol)及び化合物4(50mg、0.14mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.11mL、0.7mmol)及びHATU(105mg、0.28mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、粗化合物37(33mg)を褐色固形物として得た。この残留物を分取HPLCで精製して、化合物37(16.6mg、収率21%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.21(d,J=1.4Hz,1H),8.81(d,J=2.2Hz,1H),8.40-8.37(m,1H),8.33-8.24(m,2H),7.40(s,1H),6.56(s,1H),5.46(dt,J=30.2,12.7Hz,3H),4.83-4.68(m,1H),4.45(t,J=8.4Hz,1H),4.09(dd,J=21.5,12.4Hz,1H),3.83(dd,J=38.0,9.8Hz,1H),2.63(s,3H),2.46(s,6H),1.69(d,J=2.8Hz,1H),1.61(d,J=2.8Hz,3H),1.56(d,J=3.1Hz,3H),1.31(d,J=7.0Hz,1H),1.12(d,J=7.0Hz,3H);LC/MS(ESI)m/z:577(M+H)
スキーム37.(1R,2S,5S)-3-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(化合物38)の合成
Figure 2023515073000080
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(50mg、0.43mmol)及び化合物1a(126mg、0.56mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.35mL、2.15mmol)及びHATU(325mg、0.86mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)で精製して、中間体2(128mg、収率91.4%)を黄色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):327(M+H)
工程2:中間体2(128mg、0.39mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃でTFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、中間体3(88mg、収率99%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):227(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体3(47mg、0.21mmol)及び化合物4(50mg、0.14mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.11mL、0.7mmol)及びHATU(105mg、0.28mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物38(97mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物38(22.1mg、収率28%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.20(d,J=1.5Hz,1H),8.80(d,J=2.2Hz,1H),8.37(d,J=1.6Hz,1H),8.20(s,1H),8.10(d,J=8.1Hz,1H),7.39(s,1H),6.56(s,1H),5.33(d,J=26.9Hz,2H),4.79(ddd,J=29.2,16.4,9.0Hz,1H),4.38(d,J=5.3Hz,1H),3.86(dd,J=9.8,5.0Hz,1H),3.75(d,J=9.8Hz,1H),2.63(s,3H),2.45(s,4H),1.83(ddd,J=17.4,8.3,4.4Hz,2H),1.70(d,J=2.7Hz,1H),1.62(d,J=2.7Hz,3H),1.57(d,J=3.1Hz,3H),1.29(d,J=7.0Hz,1H),1.11(d,J=7.0Hz,3H),0.75(dd,J=8.7,4.4Hz,1H),0.64(d,J=4.7Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:571(M+H)
スキーム38.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-((S)-3-フルオロ-4-メチルペンタ-3-エン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物39)の合成
Figure 2023515073000081
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(30mg、0.12mmol)及び化合物2(40mg、0.12mmol)の混合物に、N雰囲気下で0℃にて、DIPEA(0.1mL、0.6mmol)及びHATU(95mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物39(65mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物39(17.6mg、収率25.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.24(s,2H),8.52(s,1H),8.26(s,1H),5.55(dd,J=36.7,17.9Hz,2H),4.96-4.87(m,1H),4.28(dd,J=9.1,5.7Hz,1H),3.42(dd,J=5.5,2.3Hz,1H),2.84(s,3H),2.73(s,3H),2.52(d,J=4.4Hz,3H),2.46(dd,J=13.3,9.1Hz,1H),1.98(dd,J=12.9,5.3Hz,1H),1.69(d,J=2.9Hz,3H),1.61(d,J=3.3Hz,3H),1.35(s,3H),1.20(d,J=7.0Hz,3H),1.06(t,J=5.2Hz,1H),0.88(dd,J=5.5,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:547(M+H)
スキーム39.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物40)の合成
Figure 2023515073000082
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(100mg、0.30mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(108mg、0.30mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(194mg、1.50mmol)を添加し、続いてHATU(171mg、0.45mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物40(27.0mg、収率13.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.96(s,1H),8.69(t,J=1.2Hz,1H),8.52(d,J=2.0Hz,1H),7.84-7.74(m,2H),7.72(s,1H),7.66(d,J=9.2Hz,1H),7.42(d,J=8.0Hz,1H),7.18(s,1H),5.44(d,J=17.6Hz,1H),5.32(d,J=17.6Hz,1H),5.12-4.93(m,1H),4.47(d,J=12.8Hz,1H),4.32(d,J=12.8Hz,1H),3.31(s,3H),3.24-3.18(m,1H),2.71(s,3H),2.62(s,3H),2.60-2.39(m,5H),1.41(s,3H),1.12(t,J=5.4Hz,1H),0.88(dd,J=5.2,5.2Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:674(M+H)
スキーム40.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物41)の合成
Figure 2023515073000083
工程1:中間体1(3.00g、13.8mmol)のTHF(120mL)溶液に、-78℃で、臭化ビニルマグネシウム(70mL、69.1mmol)を滴下した。この混合物を、2時間にわたり-40℃で撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮し、残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=98:2)で精製して、中間体2(1.60g、収率55.2%)を褐色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):211/213(M+H)
工程2:中間体2(500mg、2.40mmol)のDCM(10mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、AlClを添加し、この混合物を、0.5時間にわたり0℃で撹拌した。次いで、N雰囲気下で0℃にて、AcClを緩やかに添加した。この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌し、MeOHでクエンチした。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM:MEOH=97:3)で精製して、中間体3(360mg、収率60.0%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):253/255(M+H)
工程3:中間体3(360mg、1.42mmol)のDMF(5mL)溶液に、KCO(590mg、4.27mmol)及びtert-ブチル 2-ブロモアセテート(416mg、0.35mL、2.13mmol)を添加し、この混合物を、24時間にわたり50℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:2)で精製して、中間体4(300mg、収率57.1%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):367/369(M+H)
工程4:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体4(300mg、0.820mmol)及び化合物5(234mg、1.06mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(280mg、2.05mmol)、Pd(PPh(94.0mg、0.082mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり95℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=95:5)で精製して、化合物6(280mg、収率90.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):381(M+H)
工程5:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体6(280mg、0.740mmol)の溶液に、0℃で、LiOHO(150mg、3.68mmol)の溶液を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH=3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体7(230mg、収率99.8%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):325(M+H)
工程6:DMF(5mL)中の中間体7(70.0mg、0.220mmol)及び化合物8(107mg、0.320mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.18mL、1.10mmol)及びHATU(164mg、0.440mmol)を添加し、この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して粗化合物41を得、この粗化合物41を、分取HPLCでさらに精製して、化合物41(29.1mg、収率21.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.25(s,2H),8.56(s,1H),8.31(s,1H),8.08(d,J=7.9Hz,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),5.73(d,J=18.0Hz,1H),5.56(d,J=17.9Hz,1H),4.54(s,1H),4.41-4.27(m,2H),3.53(dd,J=5.6,2.4Hz,1H),3.12(s,3H),2.90(s,3H),2.74(s,3H),2.65(dd,J=13.4,9.2Hz,1H),2.53(s,3H),2.26(ddd,J=13.4,5.9,1.3Hz,1H),1.41(s,3H),1.13-1.07(m,1H),0.98(dd,J=5.6,2.5Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:636(M+H)
スキーム41.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-N-(3-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物42)の合成
Figure 2023515073000084
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(50.0mg、0.150mmol)及び化合物2(49.0mg、0.150mmol)の混合物に、Nで0℃にて、DIPEA(323mg、2.50mmol)を添加し、続いてHATU(86.0mg、0.230mmol)を添加した。この混合物を、2時間で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物42(13.0mg、収率13.8%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.26(s,2H),8.56(s,1H),8.30(s,1H),8.11(d,J=8.0Hz,1H),7.65(d,J=8.0Hz,1H),5.71(d,J=18.0Hz,1H),5.59(d,J=18.0Hz,1H),4.74(dd,J=9.3,4.8Hz,1H),3.53-3.49(m,1H),2.88(s,3H),2.74(s,3H),2.64(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),2.52(s,3H),2.37-2.30(m,1H),1.41(s,3H),1.15(t,J=5.4Hz,1H),0.99(dd,J=5.6,5.6Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:626(M+H)
スキーム42.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-(ヒドロキシメチル)-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物43)の合成
Figure 2023515073000085
工程1:1,4-ジオキサン(4mL)中の中間体1(0.297g、1.4mmol)及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(429mg、1.69mmol)の混合物に、N雰囲気下で、AcOK(414mg、6.16mmol)、Pd(dppf)Cl(52mg、0.07mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気した。この反応物を、2時間にわたりN雰囲気下で85℃にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、化合物2(0.235g、収率65%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):260(M+H)
工程2:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体3(0.1g、0.26mmol)及び化合物2(82mg、0.31mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(90mg、0.65mmol)、Pd(PPh(30mg、0.026mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気した。この反応物を、2時間にわたりN雰囲気下で90℃にて撹拌した後、EtOACで希釈し、水及びブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で精製して、中間体4(70mg、収率61.4%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):435(M+H)
工程3:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体4(70mg、0.16mmol)の溶液に、0℃で、水酸化リチウム一水和物(34mg、0.8mmol)の溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH約3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体5(40mg、収率66.7%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):379(M+H)
工程4:DMF(3mL)中の中間体5(40mg、0.12mmol)及び化合物6(45mg、0.15mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.08mL、0.6mmol)を添加し、続いてHATU(90mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、酢酸エチルで2回抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:2)で精製して、分取HPLCでさらに精製して、化合物43(2.7mg、収率3.5%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDOD)δ 9.00(d,J=2.2Hz,1H),8.82(d,J=2.2Hz,1H),8.61(d,J=1.9Hz,1H),8.20(s,1H),7.85(d,J=7.8Hz,1H),7.58(d,J=7.8Hz,1H),7.49(d,J=2.0Hz,1H),6.52(s,1H),5.88(d,J=17.8Hz,1H),5.71(d,J=17.8Hz,1H),4.93(d,J=12.7Hz,1H),4.79(d,J=12.6Hz,1H),4.59(d,J=9.3Hz,1H),3.54-3.47(m,1H),2.64(dd,J=13.5,9.3Hz,1H),2.52(d,J=10.1Hz,6H),2.35-2.27(m,1H),2.24(s,3H),1.41(s,3H),1.28(s,1H),1.13(t,J=5.5Hz,1H),1.03(dd,J=5.5,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:660(M+H)
スキーム43.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-6-フルオロ-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物44)の合成
Figure 2023515073000086
工程1.中間体1(10.0g、66.6mmol)のTHF(100mL)溶液に、30分かけてN下で-65℃にて、LDA(33.3mL、66.7mmol、THF中に2.0M)を添加した。この反応物を20分にわたり-65℃で撹拌した後、MeI(4.15mL、66.7mmol)を添加した。この反応物を、1時間以内に25℃まで温め、0℃にて水(100mL)でクエンチした。この混合物を、MTBE(20mL×2回)で抽出し、有機層をまとめ、NaSOで脱水し、ろ過した。この反応物を、減圧下で蒸溜により精製して、中間体2(3.46g、収率31.8%)を無色油状物として得た。
工程2:中間体2(1.00g、5.58mmol)のDMF(10mL)溶液に、N下で25℃にて、KCO(1.54g、11.2mmol)及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(1.26mL、8.37mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり110℃まで加熱した後、25℃まで冷却し、この混合物に、水(50mL)を添加した。この混合物をEtOAc(20mL×3回)で抽出し、まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製して、中間体3(500mg、27.5%収率)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:327(M+H)
工程3:中間体3(500mg、1.53mmol)のDCM(5mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(2.5mL)を添加した。この反応物を、18時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮して、粗生成物(700mg)を得た。この残留物を、飽和aq.NaHCO溶液で中和し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、脱水し、濃縮乾固させて、中間体4(200mg、収率74.2%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:177(M+H)
工程4:DCM(2mL)中の中間体4(200mg、1.14mmol)、化合物5(274mg、1.14mmol)、及びピリジン(0.37mL、4.56mmol)の混合物に、N下で0℃にて、POCl(0.12mL、1.25mmol)を滴下した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、氷水(10mL)でクエンチした。この反応混合物を、DCM(10mL×2回)で抽出し、まとめた有機層を、1N aq.HCl及びブラインで洗浄し、NaSO,で脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体6(120mg、収率26.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:400(M+H)
工程5:中間体6(120mg、0.30mmol)のDCM(2mL)溶液に、N下で0℃にて、TFA(0.70mL)を添加した。この反応物を、1.5時間にわたり25℃で撹拌し、減圧下で濃縮して中間体7(190mg、粗物質、TFA塩)を得、この中間体7を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:300(M+H)
工程6:DMF(2mL)中の中間体7(85.0mg TFA塩、約0.15mmol)、化合物8(51.2mg、0.15mmol)、及びDIPEA(0.24mL、1.50mmol)の溶液に、N下で0℃にて、HATU(171mg、0.45mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり25℃で撹拌した後、この混合物に、水(10mL)を添加した。この反応混合物を、EtOAc(10mL×3回)で抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物44(19.6mg、収率20.7%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.84(s,2H),8.36(d,J=7.6Hz,1H),7.73-7.60(m,2H),7.41(d,J=7.7Hz,1H),5.43(d,J=17.7Hz,1H),5.31(d,J=17.8Hz,1H),4.95(s,1H),3.15(s,1H),2.80(s,3H),2.65-2.57(m,4H),2.50(s,3H),2.46-2.40(m,1H),2.23(s,3H),1.42(s,3H),1.24(s,1H),1.16(t,J=5.5Hz,1H),0.88(dd,J=5.3,2.1Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:623(M+H)
スキーム44.(S,Z)-N-((4-(N’-シアノカルバミミドイル)チオフェン-2-イル)メチル)-7-(2-(4-フェノキシベンズアミド)アセチル)-1,4-ジオキサ-7-アザスピロ[4.4]ノナン-8-カルボキサミド(化合物45)の合成
Figure 2023515073000087
工程1:中間体1(50mg、0.306mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃で、4-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-アミン(73mg、0.306mmol)、ピリジン(96.81mg、1.224mmol)を添加し、続いてPOCl(51mg、0.336mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、DCMで希釈し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、中間体2(35mg、収率82.0%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):387(M+H)
工程2:中間体2(35mg、0.16mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(1mL、4M)溶液を、0℃で撹拌し、次いで2時間以内に25℃まで温めた。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、残留物を、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、中間体3(40mg、収率93%)を褐色固形物として得、この褐色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):287(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体3(22mg、0.069mmol)及び1-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)プロパン-2-オン(19mg、0.058mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(30mg、0.232mmol)及びHATU(44mg、0.116mmol)を添加した。この混合物を、12時間にわたりN雰囲気下で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物45(4mg、収率21.3%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.36(s,1H),9.58(s,1H),8.95(s,2H),8.85(s,1H),8.33(d,J=7.3Hz,2H),7.28(d,J=49.7Hz,2H),5.77(d,J=18.2Hz,1H),5.51-5.25(m,1H),4.49(dd,J=9.1,6.4Hz,1H),3.74-3.52(m,2H),3.43-3.41(m,4H),2.11-1.90(m,2H),1.32(s,3H),1.24(s,4H),1.01(t,J=5.3Hz,1H),0.91-0.84(m,2H).LC/MS(ESI)m/z:592(M+H)
スキーム45.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-(フルオロメチル)-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物46)の合成
Figure 2023515073000088
工程1:中間体1(60mg、0.14mmol)のDCM(3mL)溶液に、-30℃で、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(67mg、0.42mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたりN雰囲気下でこの温度にて撹拌した後、リン酸緩衝液(pH=7)に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:2)で精製して、中間体2(42mg、収率70%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):437(M+H)
工程2:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体2(42mg、0.096mmol)の溶液に、0℃で、水酸化リチウム一水和物(40mg、0.96mmol)の溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH約3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、化合物3(40mg、収率100%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):381(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体3(20mg、0.053mmol)及び化合物4(24mg、0.079mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.034mL、0.21mmol)を添加し、続いてHATU(40mg、0.11mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物46(8.4mg、収率24.8%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDOD)δ 9.01(dd,J=2.3,0.9Hz,1H),8.80(d,J=2.2Hz,1H),8.69(t,J=2.1Hz,1H),8.20(s,1H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),7.59-7.54(m,2H),6.51(s,1H),5.65(d,J=11.3Hz,1H),5.58(d,J=10.4Hz,2H),5.55-5.50(m,1H),4.59(d,J=9.4Hz,1H),3.47(dd,J=5.6,2.4Hz,1H),2.66(dd,J=13.5,9.2Hz,1H),2.52(d,J=7.6Hz,6H),2.34-2.27(m,1H),2.24(s,3H),1.41(s,3H),1.13(t,J=5.5Hz,1H),1.01(dd,J=5.7,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム46.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物47)の合成
Figure 2023515073000089
工程1:1,4-ジオキサン(7.0mL)及び水(1.0mL)中の中間体1(300mg、0.73mmol)及び化合物2(153mg、0.73mmol)の混合物に、0℃で、KCO(253mg、1.3mmol)を添加し、続いてPd(PPh(80.9mg、0.07mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で一晩90℃にて撹拌した後、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~1:1)で精製して、中間体3(270mg、収率89%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):419(M+H)
工程2:MeOH(4mL)及びTHF(2mL)中の中間体3(270mg、0.65mmol)の溶液に、0℃で、LiOH(137mg 3.25mmol)の水(2mL)溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、MTBEで洗浄し、水層を、0.5M aq.HCl溶液でpH約7まで酸性化し、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体4(116mg、収率50%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):363(M+H)
工程3:DMF(2mL)中の中間体4(51mg、0.14mmol)及び化合物5(51mg、0.14mmol)の混合物に、0℃で、HATU(80mg、0.21mmol)を添加し、続いてDIPEA(90mg、0.7mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、aq.NHCl溶液に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物47(8mg、収率8.4%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.92(s,1H),9.19-9.06(m,1H),8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.29(d,J=1.6Hz,1H),8.23(s,1H),7.97(q,J=8.7Hz,2H),7.31(t,J=1.2Hz,1H),6.48(s,1H),5.68(d,J=17.6Hz,1H),5.33(d,J=18.0Hz,1H),4.34(dd,J=8.8,9.2Hz,1H),3.50(dd,J=5.6,5.6,Hz,1H),2.59(s,3H),2.38(d,J=1.2Hz,6H),1.91(dd,J=13.6,13.2Hz,1H),0.92(t,J=5.4Hz,1H),0.77(dd,J=5.6,5.2Hz,1H).LC/MS(ESI)(m/z):676(M+H)
スキーム47.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(4-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物48)の合成
Figure 2023515073000090
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(22mg、0.069mmol)及び化合物2(19mg、0.058mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(30mg、0.232mmol)及びHATU(44mg、0.116mmol)を添加した。この混合物を、12時間にわたりN雰囲気下で室温にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物48(4mg、収率21.3%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.36(s,1H),9.58(s,1H),8.95(s,2H),8.85(s,1H),8.33(d,J=7.3Hz,2H),7.28(d,J=49.7Hz,2H),5.77(d,J=18.2Hz,1H),5.51-5.25(m,1H),4.49(dd,J=9.1,6.4Hz,1H),3.74-3.52(m,2H),3.43-3.41(m,4H),2.11-1.90(m,2H),1.32(s,3H),1.24(s,4H),1.01(t,J=5.3Hz,1H),0.91-0.84(m,2H).LC/MS(ESI)m/z:631(M+H)
スキーム48.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-6-フルオロ-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物49)の合成
Figure 2023515073000091
工程1:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体1(99mg、0.26mmol)及び化合物2(82mg、0.31mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(90mg、0.65mmol)、Pd(PPh(30mg、0.026mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で3回脱気した。この反応物を、2時間にわたりN雰囲気下で90℃にて撹拌した後、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で精製して、中間体3(120mg、収率100%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):437(M+H)
工程2:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体3(120mg、0.27mmol)の溶液に、0℃で、水酸化リチウム一水和物(58mg、1.37mmol)の溶液を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH約3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、化合物4(105mg、収率100%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):381(M+H)
工程3:DMF(3mL)中の中間体4(60mg、0.16mmol)及び化合物5(71mg、0.24mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.1mL、0.64mmol)を添加し、続いてHATU(120mg、0.32mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物49(12.3mg、収率12.3%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDOD)δ 8.92(dt,J=2.2,1.0Hz,1H),8.65(t,J=2.0Hz,1H),8.32(d,J=7.7Hz,1H),8.15(s,1H),7.86(d,J=7.8Hz,1H),7.58(d,J=7.8Hz,1H),6.53(s,1H),5.65(d,J=18.1Hz,1H),5.57-5.47(m,1H),4.62-4.54(m,1H),3.49(dt,J=6.3,3.1Hz,1H),2.65(dd,J=13.4,9.2Hz,1H),2.58(d,J=1.9Hz,3H),2.50(d,J=5.9Hz,6H),2.31(dd,J=5.6,1.2Hz,1H),2.26(s,3H),1.41(s,3H),1.13-1.07(m,1H),0.96(dd,J=5.5,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム49.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-6-フルオロ-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物50)の合成
Figure 2023515073000092
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(40mg、0.10mmol)及び化合物2(49mg、0.15mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.08mL、0.52mmol)を添加し、続いてHATU(80mg、0.20mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物50(7.7mg、収率10.8%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.25(s,1H),9.07(dt,J=2.1,1.0Hz,1H),8.55(t,J=2.1Hz,1H),8.27(s,1H),8.14(d,J=7.7Hz,1H),7.58-7.52(m,1H),7.36(d,J=7.9Hz,1H),6.51(s,1H),5.73-5.62(m,1H),5.35(d,J=17.9Hz,1H),4.33(dd,J=9.1,5.7Hz,1H),3.48(dd,J=5.6,2.4Hz,1H),3.38-3.33(m,3H),2.52-2.47(m,1H),2.38(d,J=4.4Hz,6H),1.98(s,4H),1.26(s,3H),0.94(t,J=5.4Hz,1H),0.83(dd,J=5.4,2.4Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:672/674(M+H)
スキーム50.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物51)の合成
Figure 2023515073000093
工程1:DMF(5mL)中の中間体1(100mg、0.28mmol)及び化合物2(98mg、0.28mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(178mg、1.38mmol)、HATU(157mg、0.41mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を分取HPLCで精製して、化合物51(72.0mg、収率39.3%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.80-8.72(m,2H),8.53(d,J=1.6Hz,1H),7.83(dd,J=8.0,8.0Hz,1H),7.69(s,1H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.15(dd,J=2.0,2.0Hz,1H),6.50(s,1H),5.44(d,J=17.6Hz,1H),5.36-5.27(m,1H),5.18-5.10 m,1H),3.21-3.15(m,1H),2.69(s,3H),2.62-2.55(m,1H),2.55-2.53(m,3H),2.52-2.43(m,4H),1.42(s,3H),1.15(t,J=5.4Hz,1H),0.89(dd,J=5.2,5.2Hz,1H)..LC/MS(ESI)(m/z):664(M+H)
スキーム51.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物52)の合成
Figure 2023515073000094
工程1:中間体1(460mg、2.04mmol)のTHF(8mL)溶液に、0℃で、BH-THF溶液(6.12mL、6.12mmol、THF中に1M)を滴下し、この混合物を、4時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を0℃でMeOHによりクエンチし、40分にわたり60℃まで加熱した。この混合物を、濃縮乾固させ、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~5:1)で精製して、中間体2(430mg、収率99.7%)を淡黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):212(M+H)
工程2:中間体2(210mg、1.0mmol)の無水THF(4mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、NaH(80mg、2.0mmol、鉱油中に60%分散)を添加した。この混合物を、30分にわたり0℃で撹拌した後、上記の混合物に、MeI(0.12mL、2.0mmol)を添加し、得られた混合物を、N雰囲気下でさらに3時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1~5:1で溶出)で精製して、中間体3(200mg、収率88.9%)を淡黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:226(M+H)
工程3:トルエン(6mL)中の中間体3(150mg、0.67mmol)、t-BuONa(129mg、1.34mmol)の混合物に、0℃で、BINAP(83mg、0.13mmol)、Pd(OAc)(29mg、0.13mmol)、及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(167mg、1.0mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で4時間にわたり80℃にて撹拌した後、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=40:1~5:1)で精製して、中間体4(130mg、収率54.9%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:357(M+H)
工程4:中間体4(156mg、0.44mmol)のDCM(3mL)溶液に、TFA(2mL)を添加し、4時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させた後、飽和aq.NaHCO溶液に注ぎ、DCMで2回抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させ、分取TLC(PE:EtOAc=5:1)で精製して、中間体5(61mg、収率67.8%)を淡い油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:207(M+H)
工程5:無水DCM(3mL)中の中間体5(61mg、0.29mmol)及び(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(70mg、0.26mmol)の混合物に、0℃で、ピリジン(114mg、1.45mmol)を添加し、続いてPOCl(49mg、0.32mmol)を滴下した。この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させ、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~1:1)で精製して、中間体6(65mg、収率51.2%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:430(M+H)
工程6:中間体6(65mg、0.15mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(2.6mL、4M)溶液を、2時間にわたり室温で撹拌した後、濃縮乾固させて化合物7(50mg、収率100.0%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:330(M+H)
工程7:DMF(3mL)中の中間体7(28mg、0.076mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(27mg、0.084mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(49mg、0.38mmol)を添加し、続いてHATU(43mg、0.11mmol)を添加し、この混合物を、1.5時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物52(5.1mg、収率10.6%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.95(s,1H),8.88(s,2H),8.53(d,J=2.0Hz,1H),7.75(s,1H),7.71(s,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.16(t,J=1.4Hz,1H),5.44(d,J=17.6Hz,1H),5.31(d,J=17.6Hz,1H),5.04(s,1H),4.46(d,J=12.8Hz,1H),4.31(d,J=12.8Hz,1H),3.30(s,3H),3.23-3.16(m,1H),2.78(s,3H),2.71(s,3H),2.67-2.55(m,1H),2.51(s,3H),2.49-2.38(m,1H),1.41(s,3H),1.11(t,J=5.4Hz,1H),0.87(dd,J=5.6,5.6Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:635(M+H)
スキーム52.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-(メトキシメチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物53)の合成
Figure 2023515073000095
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(28mg、0.076mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(30mg、0.084mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(49mg、0.38mmol)を添加し、続いてHATU(43mg、0.11mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLCで精製して、化合物53(8.3mg、収率16.2%)を白色固形物として得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.98(s,1H),8.74-8.72(m,2H),8.52(d,J=2.0Hz,1H),7.76(d,J=6.0Hz,1H),7.71(s,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.14(dd,J=2.0,2.0Hz,1H),6.48(s,1H),5.41(d,J=17.6Hz,1H),5.28(d,J=17.6Hz,1H),4.99(s,1H),4.44(d,J=13.2Hz,1H),4.29(d,J=13.2Hz,1H),3.28(s,3H),3.21-3.17(m,1H),2.69(s,3H),2.51(d,J=15.6Hz,7H),2.47-2.41(m,1H),1.39(s,3H),1.09(t,J=5.4Hz,1H),0.84(dd,J=5.6,5.6Hz,1H).LC/MS(ESI)m/z:674(M+H)
スキーム53.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(4-フルオロ-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物54)の合成
Figure 2023515073000096
工程1:DCM(50mL)及びピリジン(5.30mL、65.5mmol)中の中間体1(10.0g、54.6mmol)の溶液に、水浴中で、エチル 3-クロロ-3-オキソプロパノエート(8.40mL、65.5mmol)を滴下した。この混合物を、2時間にわたり水浴中で撹拌し、一晩25℃で撹拌した。得られた溶液を、1N HCl及びNaHCO(飽和)で洗浄した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して、中間体2(15.0g、収率94.0%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):298(M+H)
工程2:中間体2(18.5g、62.1mmol)のEtOH(70mL)溶液に、周囲温度で水浴中にて、t-BuOK(7.70g、68.5mmol)を少量ずつ添加し、この混合物を、2時間にわたり70℃で撹拌した。この反応物を、室温まで冷却し、一晩撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去して、固形物を得た。この固形物に、クエン酸の飽和水溶液を添加し、得られた懸濁液を、30分にわたり撹拌した。次いで、この懸濁液をろ過して、灰色固形物を得た。この固形物を乾燥させて、中間体3(14.2g、収率91.0%)を灰色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):252(M+H)
工程3:中間体3(14.2g、56.4mmol)のDMF(15mL)溶液に、0℃で、POCl(30mL)を添加し、この混合物を、48時間にわたり110℃で撹拌した。揮発物を、真空下で除去した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:ETOAc=9:1)で精製して、中間体4(7.20g、収率44.4%)を無色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):288(M+H)
工程4:DMF(60mL)中の中間体4(5.80g、20.1mmol)及び(4-メトキシフェニル)メタノール(2.50mL、20.1mmol)の混合物に、0℃で、NaH(772mg、20.1mmol)を添加し、この混合物を、1.5時間にわたり0℃で撹拌した。次いで、氷水を、注意深く添加した。この混合物を、EtOAcで抽出し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1)で精製して、中間体5(7.40g、収率94.3%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):390(M+H)
工程5:中間体5(7.40g、19.0mmol)のDMF(70mL)溶液に、KCO(10.5g、76.1mmol)及びDMBNH(6.40g、38.0mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり110℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)で精製して、中間体6(4.60g、収率46.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):521(M+H)
工程6:中間体6(4.20g、8.06mmol)及びTFA(20mL)の混合物を、2時間にわたり60℃で撹拌した。揮発物を、真空下で取り出して、水で希釈した。この溶液のpHを、固形状のNaHCOを添加することにより7に調整した。得られた混合物を、EtOAcで2回抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、EtOAc/ヘキサン混合物からの再結晶化により精製して、中間体7(3.00g、粗物質)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:251(M+H)
工程7:中間体7(3.00g、11.9mmol)及びPOCl(20mL)の混合物を、2時間にわたり110℃で撹拌した。揮発物を、真空下で取り出して、水で希釈した。この溶液のpHを、飽和aq NaHCOを添加することにより7に調整した。この混合物を、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で精製して、中間体8(980mg、収率30.8%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):269(M+H)
工程8:中間体8(680mg、2.53mmol)のDMSO(2.50mL)溶液に、KF(1.50g、25.3mmol)を添加し、この混合物を、72時間にわたり150℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=94:6)で精製して、中間体9(125mg、収率19.6%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):253(M+H)
工程9:中間体9(80.0mg、0.320mmol)のTHF(5mL)溶液に、0℃で、LiAlH(30.0mg、0.790mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり0℃で撹拌した。この混合物を、HO/aq NaOH(15%)/HO(1/1/3)でクエンチした。この混合物を、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体10(76.0mg、粗物質)を白色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):211(M+H)
工程10:DCM(6mL)中の中間体10(76.0mg、0.360mmol)の混合物に、0℃で、BrPPh(760mg、1.80mmol)を添加し、この混合物を、12時間にわたり30℃で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させて、粗中間体11(105mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):273/275(M+H)
工程11:中間体11(105mg、0.380mmol)のMeOH(5mL)溶液に、Pd/C(30.0mg)を添加し、H雰囲気下で3回脱気し、この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、ろ過し、ろ液を、減圧下で濃縮乾固させて、中間体12(70.0mg、収率93.3%)を白色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):195(M+H)
工程12:DCM(5mL)中の中間体12(70.0mg、0.360mmol)及び化合物12A(130mg、0.540mmol)の溶液に、0℃で、ピリジン(0.14mL、1.80mmol)及びPOCl(0.033mL、0.360mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌した。この溶液のpHを、1N HClを添加することにより7に調整した。この混合物を、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1)で精製して、中間体13(75.0mg、収率50.0%)褐色半固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):418(M+H)
工程13:中間体13(75.0mg、0.180mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃で、TFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で確認した。この混合物を濃縮して、中間体14(86.0mg、収率100%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):318(M+H)
工程14:DMF(3mL)中の中間体14(20.0mg、0.063mmol)及び化合物15(26.0mg、0.082mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.05mL、0.320mmol)及びHATU(48.0mg、0.130mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物54(24.0mg、粗物質)を褐色固形物として得、この褐色固形物を、分取HPLCでさらに精製して、化合物54(1.2mg、収率3.0%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.97(s,2H),8.47(d,J=1.9Hz,1H),8.16(s,1H),7.52(d,J=8.3Hz,1H),7.32(t,J=1.3Hz,1H),5.66(d,J=18.0Hz,1H),5.56(d,J=18.0Hz,1H),4.57(s,1H),3.50(dd,J=5.5,2.4Hz,1H),2.72(d,J=6.2Hz,7H),2.65(dd,J=13.5,9.2Hz,1H),2.53(s,3H),2.30-2.22(m,1H),2.13(d,J=1.9Hz,3H),1.40(s,3H),1.13-1.08(m,1H),0.96(dd,J=5.5,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:623(M+H)
スキーム54.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物55)の合成
Figure 2023515073000097
工程1:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体1(50.0mg、0.140mmol)及び化合物2(46.0mg、0.180mmol)の混合物に、N雰囲気下で25℃にて、KCO(47.0mg、0.350mmol)及びPd(PPh(16.0mg、0.014mmol)を添加した。この反応物を、2時間にわたり95℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=95:5)で精製して、中間体3(55.0mg、収率96.5%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):420(M+H)
工程2:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体3(55.0mg、0.13.0mmol)の溶液に、0℃で、LiOHO(28.0mg、0.650mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH=3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体4(47.0mg、収率99.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):364(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体4(47.0mg、0.130mmol)及び化合物5(46.0mg、0.160mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.11mL、0.650mmol)及びHATU(98.0mg、0.260mmol)を添加し、この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=97:3)で精製して、化合物55(34.0mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を分取HPLCでさらに精製して、化合物55(6.6mg、収率8.0%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.28(d,J=6.4Hz,1H),9.00(s,1H),8.56(d,J=8.3Hz,1H),8.38(d,J=6.6Hz,1H),7.84(d,J=7.6Hz,1H),7.57(d,J=7.9Hz,1H),6.54(d,J=7.4Hz,1H),5.79-5.66(m,1H),5.59(s,1H),4.59(s,1H),3.51(s,1H),3.21(q,J=7.3Hz,1H),2.96-2.86(m,3H),2.72-2.61(m,1H),2.51(q,J=2.9,1.8Hz,6H),2.30(dd,J=13.6,5.7Hz,1H),2.25(d,J=2.3Hz,3H),1.42(s,3H),1.31(t,J=7.3Hz,1H),1.13(s,1H),0.99(s,1H);LC/MS(ESI)m/z:645(M+H)
スキーム55.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物56)の合成
Figure 2023515073000098
工程1:1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)中の中間体1(50.0mg、0.140mmol)及び化合物2(31.0mg、0.180mmol)の混合物に、N雰囲気下で、KCO(47.0mg、0.350mmol)及びPd(PPh(16.0mg、0.014mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり95℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、脱水し、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=95:5)で精製して、中間体3(38.0mg、収率66.7%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):420(M+H)
工程2:MeOH(5mL)及び水(1mL)中の中間体3(35.0mg、0.084mmol)の溶液に、0℃で、LiOHO(20.0mg、0.650mmol)の溶液を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、1/5の体積まで濃縮し、水で希釈し、MTBEで2回洗浄した。水層を、1N aq.HClでpH=3まで酸性化し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させて、中間体4(30.0mg、収率90.9%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):364(M+H)
工程3:DMF(5mL)中の中間体4(35.0mg、0.096mmol)及び化合物5(37.0mg、0.120mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.08mL、0.480mmol)及びHATU(74.0mg、0.190mmol)を添加し、この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物56(70.0mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を分取HPLCで精製して、化合物56(10.6mg、収率17.1%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.24(d,J=9.2Hz,1H),8.57-8.50(m,1H),8.28(d,J=5.8Hz,2H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),7.71(t,J=8.1Hz,1H),7.58(dd,J=7.8,1.4Hz,1H),5.68(t,J=13.7Hz,1H),5.62-5.52(m,1H),4.60(d,J=8.4Hz,1H),3.50(s,1H),2.90-2.85(m,3H),2.66(dd,J=13.5,9.2Hz,1H),2.58-2.49(m,6H),2.30(dd,J=13.5,5.6Hz,1H),2.24(s,3H),1.41(s,3H),1.12(s,1H),0.98(s,1H);LC/MS(ESI)m/z:645(M+H)
スキーム56.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物57)の合成
Figure 2023515073000099
工程1:中間体1(1.00g、3.94mmol)のDMF(10mL)溶液に、KCO(2.16g、15.8mmol)及びDMBNH(1.30g、7.88mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり110℃で撹拌した。この混合物を、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)で精製して、中間体2(1.47g、収率96.7%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):386(M+H)
工程2:中間体2(300mg、0.780mmol)のDCM(2mL)溶液に、TFA(2mL)を添加し、この混合物を、12時間にわたり40℃で撹拌した。揮発物を真空下で除去して、中間体3(345mg、収率100%)をピンク色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:236(M+H)
工程3:中間体3(235mg、0.990mmol)のTHF(5mL)溶液に、0℃で、LiAlH(94.0mg、2.49mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり0℃で撹拌した。この混合物を、HO/aq NaOH(15%)/HO(1/1/3)でクエンチした。この混合物を、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて、中間体4(185mg、収率95.8%)を白色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):194(M+H)
工程4:DCM(6mL)中の中間体4(185mg、0.950mmol)の混合物に、0℃で、BrPPh(2.01g、4.75mmol)を添加し、この混合物を、12時間にわたり30℃で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させて、中間体5(200mg、収率82%)を褐色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):256/258(M+H)
工程5:中間体5(200mg、0.78mmol)のMeOH(5mL)溶液に、Pd/C(20.0mg)を添加し、H雰囲気下で3回脱気し、この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固させて、中間体6(90.0mg、収率64.3%)を白色固形物として得た。この粗生成物を、次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):178(M+H)
工程6:DCM(5mL)中の中間体6(90.0mg、0.510mmol)及び化合物6A(245mg、1.02mmol)の溶液に、0℃で、ピリジン(0.40mL、5.10mmol)及びPOCl(0.09mL、1.02mmol)を添加した。この混合物を、1時間にわたり25℃で撹拌した。この溶液のpHを、1N HClを添加することにより7に調整した。この混合物を、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1)で精製して、中間体7(24.0mg、収率10.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)(m/z):401(M+H)
工程7:中間体7(24.0mg、0.06mmol)のDCM(2mL)溶液に、0℃でTFA(1mL)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させて、中間体8(20.0mg、収率100%)を褐色油状物として得た。この粗生成物を、次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)(m/z):301(M+H)
工程8:DMF(3mL)中の中間体8(20.0mg、0.066mmol)及び化合物12(32.0mg、0.099mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.05mL、0.330mmol)及びHATU(48.0mg、0.130mmol)を添加し、この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温にて混合した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。粗化合物57(24mg)を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製し、分取HPLCでさらに精製して、化合物57(1.3mg、収率3.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.96(d,J=1.8Hz,2H),8.66(s,1H),8.46(s,1H),8.16(d,J=2.4Hz,1H),7.31(s,1H),5.68(d,J=18.6Hz,1H),5.53(d,J=17.9Hz,1H),4.72(dd,J=9.2,5.4Hz,1H),3.51(d,J=5.2Hz,1H),2.72(d,J=8.2Hz,6H),2.65(dd,J=13.5,9.2Hz,1H),2.52(d,J=1.8Hz,3H),2.26(dd,J=13.5,5.5Hz,1H),2.21(s,3H),1.40(s,3H),1.11(t,J=5.5Hz,1H),0.99-0.93(m,1H);LC/MS(ESI)m/z:606(M+H)
スキーム57.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(4-フルオロ-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物58)の合成
Figure 2023515073000100
工程1:DMF(3mL)中の中間体1(65.0mg、0.200mmol)及び化合物2(90.0mg、0.24mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.17mL、1.00mmol)及びHATU(155mg、0.400mmol)を添加し、この混合物を、N雰囲気下で2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(DCM:MeOH=96:4)で精製して、化合物58(106mg、粗物質)を褐色固形物として得た。この残留物を分取HPLCでさらに精製して、化合物58(20.2mg、収率15.5%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.82(t,J=1.3Hz,1H),8.41(d,J=1.9Hz,1H),8.09(s,1H),7.95(dd,J=9.2,1.8Hz,1H),7.69-7.64(m,1H),7.50(d,J=8.3Hz,1H),7.27(d,J=1.6Hz,1H),5.59(d,J=18.1Hz,1H),5.48(d,J=18.0Hz,1H),4.55(dd,J=9.2,5.7Hz,1H),3.47(dd,J=5.5,2.4Hz,1H),2.67(s,3H),2.65-2.59(m,1H),2.55(s,3H),2.49(s,3H),2.25(dd,J=13.5,5.6Hz,1H),2.11(d,J=1.9Hz,3H),1.39(s,3H),1.09(t,J=5.4Hz,1H),0.94(dd,J=5.6,2.4Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:662(M+H)
スキーム58.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物59)の合成
Figure 2023515073000101
工程1:中間体1(12.5g、63.9mmol)に、0℃で、MeOH(54mL)中のNH-MeOH溶液(22mL、153mmol、7M)の溶液を滴下し、この混合物を、3時間にわたり0℃で撹拌し、その後、NaNO(4.85g、70.3mmol)の水(5mL)溶液を一度に添加した。この混合物のpHを、6N aq.HCl溶液の添加によりpH6に調整した。この反応混合物を、一晩室温で撹拌した。形成された黄色沈殿物を、真空下でろ別し、水で洗浄し、乾燥させて、中間体2(10.0g、収率98.1%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:160(M+H)
工程2:中間体2(10.0g、62.9mmol)の6N HCl/MeOH(1:1比、450mL)溶液に、10% Pd/C(1.00g)を添加し、この混合物を、H下で一晩室温にて撹拌した。この混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾固させて、中間体3(9.00g、収率98.7%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:146(M+H)
工程3:水(50mL)中の化合物3A(10.0g、37.1mmol)及びNaOAc(12.2g、148mmol)の混合物を、1時間にわたり100℃で加熱した。この混合物を、室温まで冷却した。中間体3(2.69g、18.3mmol)の水(13mL)溶液を添加し、この反応物を一晩30℃で撹拌した。この混合物を、DCMで2回希釈し、まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1~1:1)で精製して、中間体4(450mg、収率10.3%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:236(M+H)
工程4:中間体4(300mg、1.28mmol)のTHF(3mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、LiAlH(121mg、3.19mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり0℃で撹拌した。この混合物を、水(0.2mL)、15% aq.NaOH溶液(0.2mL)、及び水(0.6mL)で順にクエンチし、30分にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOACで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮し、残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~2:1)で精製して、中間体5(120mg、収率48.8%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:194(M+H)
工程5:中間体5(120mg、0.620mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃で、BrPPh(1.57g、3.73mmol)を添加し、この混合物を、4時間にわたり25℃で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮して、中間体6(158mg、収率99.7%)を白色固形物として得、この白色固形物を、精製することなく次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:256/258(M+H)
工程6:中間体6(158mg、0.62mmol)のMeOH(3mL)溶液に、10% Pd/C(47.0mg)を添加し、この混合物を、H下で3時間にわたり30℃にて撹拌した。この混合物をろ過し、ろ液を濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1~1:1)で精製して、中間体7(45.0mg、収率41.2%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:178(M+H)
工程7:無水DCM(3mL)中の中間体7(30.0mg、0.170mmol)及び化合物7A(61.0mg、0.260mmol)の混合物に、-15℃で、ピリジン(134mg、1.70mmol)を添加し、続いてPOCl(52.0mg、0.34mmol)を滴下した。この反応物を、2時間にわたり-15℃で撹拌した。この反応混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~3:1)で精製して、中間体8(28.0mg、収率41.2%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:401(M+H)
工程8:中間体8(28.0mg、0.070mmol)のDCM(2mL)溶液に、TFA(1mL)を添加し、この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させて、中間体9(21.0mg、収率99.9%)を黄色固形物として得、この黄色固形物を、精製することなく次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:301(M+H)
工程9:DMF(2mL)中の中間体9(10.0mg、0.030mmol)及び化合物10(10.0mg、0.030mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(19.0mg、0.150mmol)を添加し、続いてHATU(17.0mg、0.050mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和sq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物59(2.5mg、収率12.5%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.39(s,1H),8.90(s,2H),8.57(d,J=2.0Hz,2H),7.68(s,1H),7.16(s,1H),5.40(d,J=3.2Hz,2H),4.90(d,J=6.4Hz,1H),3.07(d,J=4.4Hz,1H),2.88(s,1H),2.79(s,3H),2.64(s,3H),2.53(s,3H),2.39(s,3H),2.29-2.23(m,1H),1.46(s,3H),1.23(t,J=4.4Hz,1H),0.92-0.90(m,1H).LC/MS(ESI)m/z:606(M+H)
スキーム59.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物60)の合成
Figure 2023515073000102
工程1:DMF(2mL)中の中間体1(10.0mg、0.030mmol)及び化合物2(12.0mg、0.030mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(19.0mg、0.150mmol)を添加し、続いてHATU(17.0mg、0.050mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取TLCで精製して、化合物60(3.0mg、収率14.3%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.42(s,1H),8.77(dd,J=2.4,2.4Hz,1H),8.75(d,J=2.4Hz,1H),8.56(d,J=2.0Hz,2H),7.67(s,1H),7.15(d,1H),6.50(s,1H),5.39(s,2H),4.93-4.85(m,1H),3.11-3.04(m,1H),2.84(d,J=14.4Hz,1H),2.63(s,3H),2.54(s,3H),2.52(s,3H),2.40(s,3H),2.32-2.21(m,1H),1.46(s,3H),1.22(t,J=5.4Hz 1H),0.94-0.87(m,1H).LC/MS(ESI)m/z:645(M+H)
スキーム60.(2S,4R)-1-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-4-フルオロ-4-(フルオロメチル)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-カルボキサミド(化合物61)の合成
Figure 2023515073000103
工程1:中間体1(50.0mg、0.120mmol)のDCM(4mL)溶液に、0℃で、TFA(2mL)を添加し、この反応物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させて、中間体2(38.0mg、収率100.0%)を赤色固形物として得、この赤色固形物を、精製することなく次の工程にそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:324(M+H)
工程2:DMF(2mL)中の中間体2(20.0mg、0.060mmol)及び化合物3(20.0mg、0.060mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.05mL、0.300mmol)を添加し、続いてHATU(34.0mg、0.090mmol)を添加した。この混合物を、一晩室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和sq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLC(DCM:MeOH=20:1)で精製して、化合物61(3.5mg、収率9.2%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.72(s,1H),8.94(s,2H),8.34(d,J=1.6Hz,1H),8.26(s,1H),7.93(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J =7.6Hz,1H),7.32(d,J=1.6Hz,1H),5.59-5.44(m,2H),5.01-4.72(m,3H),4.25-3.94(m,2H),2.69-2.64(m,4H),2.62(s,3H),2.45(s,3H),2.37-2.29(m,1H),2.15(s,3H)..LC/MS(ESI)m/z:629(M+H)
スキーム61.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物72)の合成
Figure 2023515073000104
工程1:N-Boc-L-ピログルタミン酸メチルエステル(86g、0.354mol)のTHF(500mL)溶液に、1時間にわたり-70℃で、LiHMDS(354mL、THF中に1.0M)を滴下する。この反応物を、45分にわたり-70℃で撹拌し、ヨードメタン-d3(100.5g、0.708mol)を滴下する。この反応物を、2時間にわたり-70℃で撹拌し、次いで一晩室温で撹拌しする。この反応物を、酢酸(50mL)及び水(500mL)でクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機層を、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させる。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1~2:1による溶出)で精製して、中間体2を得る。
工程2:中間体2(53g、0.206mol)のMeOH(500mL)溶液に、-10℃~-15℃で、NaBH(10.9g、0.29mol)を少量ずつ添加する。この反応物を、6時間にわたり-15℃で撹拌し、水(300mL)の滴下によりクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機相を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて中間体3を得、この中間体3を、精製することなく次の工程でそのまま使用する。
工程3:中間体3(43g、166mmol)のTHF(500mL)溶液に、DIPEA(118g、913mmol)を添加し、この混合物を、-65℃まで冷却する。上記混合物に、30分かけて-65℃で、トリフルオロ酢酸無水物(56g、216mmol)を滴下する。この反応物を、1時間にわたり-65℃で撹拌し、次いで2時間にわたり室温で撹拌する。この反応物を、水(400mL)でクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機相を、無水NaSOで脱水し、濃縮乾固させる。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=15/1)で精製して、中間体4を得る。
工程4:中間体4(23g、95mmol)の冷却した(-23℃)トルエン(115mL)溶液に、20分かけて、ジエチル亜鉛(トルエン中に1M、572mL、572mmol)を滴下し、この反応物を、30分にわたり-20℃で撹拌する。クロロヨードメタン(35g、286mmol)を滴下し、この反応混合物を30分にわたり-21℃で撹拌する。-20℃での飽和aq.NaHCO(100mL)の添加後に、この反応混合物を、10分にわたり室温で撹拌する。得られた混合物をろ過し、フィルタケーキをトルエンで洗浄する。ろ液を、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=60:1~10:1による抽出)で精製して、中間体5及び5Aを得る。
工程5:2-(tert-ブチル)3-メチル(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,3-ジカルボキシレート(0.32g、1.19mmol)のTHF(5mL)溶液に、aq.LiOH溶液(3mL、1M)を添加し、この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌する。揮発物を減圧下で除去し、混合物をジエチルエーテルで2回洗浄する。水層を、クエン酸で酸性化し、EtOAcで2回抽出する。まとめた有機層を、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮して中間体6を得、この中間体6を、次の工程でそのまま使用する。
工程6:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び6-ブロモピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体7を得る。
工程7:tert-ブチル(1R,3S,5R)-3-((6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)カルバモイル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して8を得、この8を、反応にそのまま使用する。
工程8:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド TFA塩(8、1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミドを得る。
スキーム62.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド(化合物73)の合成
Figure 2023515073000105
工程1:中間体1(23g、95mmol)の冷却した(-23℃)トルエン(115mL)溶液に、20分かけて、ジエチル亜鉛(トルエン中に1M、572mL、572mmol)を滴下し、この反応物を、30分にわたり-20℃で撹拌する。クロロヨードメタン-d2(35g、286mmol)を滴下し、この反応混合物を30分にわたり-21℃で撹拌する。-20℃での飽和aq.NaHCO(100mL)の添加後、この反応混合物を、10分にわたり室温で撹拌する。得られた混合物をろ過し、フィルタケーキをトルエンで洗浄する。ろ液を、EtOAcで抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=60:1~10:1による溶出)で精製して、中間体2及び2Aを得る。
工程2:2-(tert-ブチル)3-メチル(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,3-ジカルボキシレート-6,6-d2(0.32g、1.19mmol)のTHF(5mL)溶液に、aq.LiOH溶液(3mL、1M)を添加し、この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌する。揮発物を減圧下で除去し、混合物をジエチルエーテルで2回洗浄する。水層を、クエン酸で酸性化し、EtOAcで2回抽出する。まとめた有機層を、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮して中間体3を得、この中間体3を、次の工程でそのまま使用する。
工程3:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-6,6-d2酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び6-ブロモピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体4を得る。
工程4:tert-ブチル(1R,3S,5R)-3-((6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)カルバモイル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-6,6-d2(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して5を得、この5を、反応でそのまま使用する。
工程5:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド TFA塩(5、1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミドを得る。
スキーム63.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド(化合物74)の合成
Figure 2023515073000106
工程1:N-Boc-L-ピログルタミン酸メチルエステル(86g、0.354mol)のTHF(500mL)溶液に、1時間にわたり-70℃で、LiHMDS(354mL、THF中に1.0M)を滴下する。この反応物を、45分にわたり-70℃で撹拌し、ヨードメタン-d3(100.5g、0.708mol)を滴下する。この反応物を、2時間にわたり-70℃で撹拌し、次いで一晩室温で撹拌する。この反応物を、酢酸(50mL)及び水(500mL)でクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機層を、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させる。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1~2:1による溶出)で精製して、中間体2を得る。
工程2:中間体2(53g、0.206mol)のMeOH(500mL)溶液に、-10℃~-15℃で、NaBH(10.9g、0.29mol)を少量ずつ添加する。この反応物を、6時間にわたり-15℃で撹拌し、水(300mL)の滴下によりクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機相を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて中間体3を得、この中間体3を、精製することなく次の工程でそのまま使用する。
工程3:中間体3(43g、166mmol)のTHF(500mL)溶液に、DIPEA(118g、913mmol)を添加し、この混合物を、-65℃まで冷却する。上記混合物に、30分かけて-65℃で、トリフルオロ酢酸無水物(56g、216mmol)を滴下する。この反応物を、1時間にわたり-65℃で撹拌し、次いで2時間にわたり室温で撹拌する。この反応物を、水(400mL)でクエンチする。揮発物を減圧下で除去し、この混合物をEtOAcで2回抽出する。まとめた有機相を、無水NaSOで脱水し、濃縮乾固させる。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=15/1)で精製して、中間体4を得る。
工程4:中間体4(23g、95mmol)の冷却した(-23℃)トルエン(115mL)溶液に、20分かけて、ジエチル亜鉛(トルエン中に1M、572mL、572mmol)を滴下し、この反応物を、30分にわたり-20℃で撹拌する。クロロヨードメタン-d2(35g、286mmol)を滴下し、この反応混合物を30時間にわたり-21℃で撹拌する。-20℃での飽和aq.NaHCO(100mL)の添加後に、この反応混合物を、10分にわたり室温で撹拌する。得られた混合物をろ過し、フィルタケーキをトルエンで洗浄する。ろ液を、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮乾固させて粗生成物を得、この粗生成物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=60:1~10:1による抽出)で精製して、中間体5及び5Aを得る。
工程5:2-(tert-ブチル)3-メチル(1R,3S,5R)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,3-ジカルボキシレート-6,6-d2(0.32g、1.19mmol)のTHF(5mL)溶液に、aq.LiOH溶液(3mL、1M)を添加し、この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌する。揮発物を減圧下で除去し、混合物をジエチルエーテルで2回洗浄する。水層を、クエン酸で酸性化し、EtOAcで2回抽出する。まとめた有機層を、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮して中間体6を得、この中間体6を、次の工程でそのまま使用する。
工程6:((1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-6,6-d2酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び6-ブロモピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体7を得る。
工程7:tert-ブチル(1R,3S,5R)-3-((6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)カルバモイル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-6,6-d2(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して8を得、この8を、反応にそのまま使用する。
工程8:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6.6-d2-3-カルボキサミド TFA塩(8、1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミドを得る。
スキーム64 (1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-(メチル-d3)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物75)の合成
Figure 2023515073000107
工程1:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、ETOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体2を得る。
工程2:tert-ブチル(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-3-((3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して3を得、この3を反応にそのまま使用する。
工程3:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド TFA塩(3,1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-(メチル-d3)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミドを得る。
スキーム65.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-(メチル-d3)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド(化合物76)の合成
Figure 2023515073000108
工程1:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-6,6-d2酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体2を得る。
工程2:tert-ブチル(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-3-((3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-6,6-d2(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して5を得、この5を反応にそのまま使用する。
工程3:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-5-(メチル-d3)-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド TFA塩(3,1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-(メチル-d3)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミドを得る。
スキーム66.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド(化合物77)の合成
Figure 2023515073000109
工程1:((1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-6,6-d2酸(0.15g、0.62mmol)のDCM溶液に、POCl(1.1当量)、ピリジン(5当量、1.87mmol)、及び3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(0.11g、0.62mmol)を添加し、この反応物を、6時間にわたりN雰囲気下で0℃にて撹拌する。この混合物を、EtOACで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮する。残留物を、PE/アセトン(PE/EtOAc=20:1~3:1)で溶出させるシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体2を得る。
工程2:tert-ブチル(1R,3S,5R)-5-メチル-3-((3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-6,6-d2(160mg、0.4mmol)のDCM(6mL)溶液に、TFA(3mL)を添加し、次いで、この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌する。この混合物を濃縮し、残留物をEtOで洗浄して8を得、この8を反応にそのまま使用する。
工程3:2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(1当量)のDMF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、(1R,3S,5R)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミド TFA塩(3,1当量)、HATU(2.1当量)、及びDIPEA(5当量)を添加する。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌し、次いで水(30体積)でクエンチする。得られた混合物を、DCMで抽出する。有機層を、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、ろ過し、次いで濃縮する。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して、(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-5-メチル-N-(3-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6,6-d2-3-カルボキサミドを得る。
スキーム67.(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-1-d酸の合成
Figure 2023515073000110
工程1:1-(tert-ブチル)2-メチル(S)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1,2-ジカルボキシレート-5-d(2):1-(tert-ブチル)2-メチル(2S)-4-メチル-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1当量)の乾燥メタノール-d(10体積)溶液に、-30℃で、重水素化ホウ素ナトリウム(1.5当量)を添加した。この反応混合物を、5時間にわたり-15℃で撹拌した。この反応混合物に、DOを添加し、得られた混合物を、酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮し、得られた残留物を、次の工程にそのまま使用した。
上記残留物の乾燥トルエン(10体積)溶液に、0℃で、2,6-ルチジン(1.5当量)及びトリフルオロ酢酸無水物(1当量)を添加した。得られた混合物を、2時間にわたり80℃で撹拌し、0℃まで冷却した後、水でクエンチした。この反応混合物に、水を添加し、得られた混合物を、酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体2を得た。
工程2:tert-ブチル(S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート-5-d(3):EtOH(15体積)中の水素化ホウ素ナトリウム(3当量)及び塩化リチウム(3当量)の混合物に、0℃で、中間体2(1当量)のTHF(15体積)溶液を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体3を得た。
工程3:tert-ブチル(S)-2-((ベンゾイルオキシ)メチル)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート-5-d(4):中間体3(1当量)のTHF(10容積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、トリエチルアミン(3当量)及び塩化ベンゾイル(1.1当量)を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体4を得た。
工程4:tert-ブチル(1R,3S,5R)-3-((ベンゾイルオキシ)メチル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-1-d(5):中間体4(1当量)の乾燥トルエン(20体積)溶液に、-25℃で、ジエチル亜鉛(3当量、トルエン中に1.1M、Aldrich)を添加した。この反応混合物を、1時間にわたり-25℃で撹拌した。クロロヨードメタン(6当量)を添加し、この混合物を、2時間にわたり0℃~-5℃で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、飽和水性NaHCOに注いだ。得られた混合物を、20分にわたり室温で撹拌し、セライトに通してろ過し、EtOAcで洗浄した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体5を得た。
工程5:tert-ブチル(1R,3S,5R)-3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-1-d(6):中間体5(1当量)のMeOH(5体積)溶液に、-30℃で、飽和メタノール溶解性アンモニア溶液(30体積)を添加した。この反応混合物を、48時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、溶媒を減圧下で除去して、中間体6を得た。
工程6:(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-1-d酸(7):中間体6(1当量)のアセトニトリル(20体積)溶液に、0℃で、N-メチルモルホリン-N-オキシド(10当量)及び過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.1当量)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、得られた混合物(pH=10~12)に5% LiOHを添加し、水層をDCMで洗浄した(3回)。水層を、1.5N HCl(pH=2~3)で酸性化し、次いでDCMで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して中間体7を得、この中間体7を、本開示の重水素化化合物の合成で使用し得る。
スキーム68.(1R,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-4-d酸
Figure 2023515073000111
工程1:ジ-tert-ブチル(2S,3R)-4-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(2):DO(3体積)及びTHF(1体積)中のジ-tert-ブチル(S)-4-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1当量)の溶液に、シリカゲル(60~120メッシュ、DOで予め洗浄した)を添加した。この反応混合物を、3日にわたり70℃で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、ろ過し、濃縮し、得られた残留物(中間体2)を、次の工程にそのまま使用した。
工程2:ジ-tert-ブチル(2S,3R,4S)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(3):MeOH(10体積)及びジエチルエーテル(13体積)中の水素化ホウ素ナトリウム(2当量)の混合物に、0℃で、中間体2(1当量)の溶液を添加した。この反応混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体3を得た。
工程3:ジ-tert-ブチル(2S,3R,4S)-4-(トシルオキシ)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(4):中間体3(1当量)のピリジン(16.56当量)溶液に、0℃で、p-トルエンスルホニルクロリド(3.37当量)を添加した。この反応混合物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体4を得た。
工程4:ジ-tert-ブチル(2S,3S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(5):DMSO(20体積)中の水素化ホウ素ナトリウム(6.08当量)の混合物に、中間体4(1当量)の溶液を添加した。この反応混合物を、4時間にわたり85℃で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体5を得た。
工程5:(2S,3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-カルボン-3-d酸(6):中間体5(1当量)のDCM(10体積)溶液に、0℃で、TFA(5体積)を添加した。この反応混合物を、3時間にわたり50℃で撹拌し、濃縮して、デボク残留物(deboc residue)を得た。デボク残留物(1当量)のTHF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、NaHCO(5当量)を添加した。Boc無水物(1.1当量)を添加し、この混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、水層を、1.5N HCl(pH5~6)で酸性化し、EtOAcで抽出し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して、中間体6を得た。
工程6:1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(7):中間体6(1当量)のDMF(10体積)溶液に、炭酸カリウム(3.44当量)及びヨウ化メチル(2当量)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌し、次いで水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体7を得た。
工程7:1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3S)-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(8):EtOAc(15体積)中の10% NaIO溶液の中間体7(1当量)の溶液に、RuO(0.14当量)を添加した。この反応混合物を、4時間にわたり室温で撹拌し、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体8を得た。
工程8:1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3S)-4-メチル-5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(9):中間体8(1当量)の乾燥THF(10体積)溶液に、-78℃で、LiHMDS(1.03当量、THF中に1.0M、Aldrich)を添加した。この反応混合物を、1時間にわたり-78℃で撹拌し、次いでCHI(2当量)を添加し、この混合物を、2時間にわたり-78℃で撹拌した。水を添加し、得られた混合物を、酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体9を得た。
工程9:1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3S)-5-ヒドロキシ-4-メチルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート-3-d(10):MeOH(10体積)の水素化ホウ素ナトリウム(1.5当量)の混合物に、中間体9(1当量)の溶液を添加した。この反応混合物を、2時間にわたり-15℃で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物(中間体10)を、次の工程にそのまま使用した。
工程10:1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3S)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1,2-ジカルボキシレート-3-d(11):中間体10(1当量)の乾燥トルエン(10体積)溶液に、0℃で、2,6-ルチジン(1.5当量)及びトリフルオロ酢酸無水物(1当量)を添加した。得られた混合物を、1時間にわたり85℃で撹拌し、0℃まで冷却し、水でクエンチした。水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体11を得た。
工程11:tert-ブチル(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート-3-d(12):EtOH(15体積)中の水素化ホウ素ナトリウム(3当量)及び塩化リチウム(3当量)の混合物に、0℃で、中間体11(1当量)のTHF(15体積)溶液を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して、中間体12を得た。
工程12:tert-ブチル(2S,3S)-2-((ベンゾイルオキシ)メチル)-4-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート-3-d(13):中間体12(1当量)のTHF(10体積)溶液に、窒素雰囲気下で0℃にて、トリエチルアミン(3当量)及び塩化ベンゾイル(1.5当量)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、この反応混合物を、水でクエンチした。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体13を得た。
工程13:tert-ブチル(1R,3S,4S,5R)-3-((ベンゾイルオキシ)メチル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-4-d(14):中間体13(1当量)の乾燥トルエン(10体積)溶液に、-25℃で、ジエチル亜鉛(8当量、トルエン中に1.1M、Aldrich)を添加した。この反応混合物を、30分にわたり-25℃で撹拌した。クロロヨードメタン(10当量)を添加し、この混合物を、0℃~-5℃で撹拌し、16時間にわたり室温まで昇温させた。この反応の完了後、この反応混合物を、飽和水性NaHCOに注いだ。得られた混合物を、20分にわたり室温で撹拌し、セライトに通してろ過し、次いでEtOAcで洗浄した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによる反復カラムクロマトグラフィーで精製して、中間体14を得た。
工程14:tert-ブチル(1R,3S,4S,5R)-3-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート-4-d(15):中間体14(1当量)のMeOH(10体積)溶液に、-30℃で、飽和メタノール溶解性アンモニア溶液(20体積)を添加した。この反応混合物を、3日にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、溶媒を減圧下で除去し、残留物を、ヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体15を得た。
工程15:(1R,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン-4-d酸(16):中間体15(1当量)のアセトニトリル(20体積)溶液に、0℃で、N-メチルモルホリン-N-オキシド(10当量)及び過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.1当量)を添加した。この反応混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この反応の完了後、得られた混合物(pH=10~12)に5% LiOHを添加し、水層をDCMで洗浄した(3回)。次いで、水層を、1.5N HCl(pH=2~3)で酸性化し、DCMで抽出した。有機層を、分離し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、濃縮して中間体16を得、この中間体16を、本開示の重水素化化合物を調製するのに使用し得る。
スキーム69.(1R,3S,4R,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インダゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-4-d-3-カルボキサミド(化合物78)の合成
Figure 2023515073000112
スキーム70.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-5-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1H-インダゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-4,4-d2-3-カルボキサミド(化合物79)の合成
Figure 2023515073000113
スキーム40.実施例2:(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-((メトキシ-d)メチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物80)の合成
Figure 2023515073000114
工程1:中間体1(770mg、3.6mmol)の無水THF(8mL)溶液に、N雰囲気下で0℃にて、NaH(60%、288mg、7.2mmol)を添加し、この混合物を、30分にわたり0℃で撹拌した。上記混合物に、CDI(0.45mL、7.2mmol)を添加し、得られた混合物を、N雰囲気下でさらに3時間にわたり室温にて撹拌した。この混合物を、氷水でクエンチし、ETOAcで2回抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(PE:ETOAc=6:1~5:1による溶出)で精製して、中間体2(428mg、収率52.1%)を薄い油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:229(M+H)
工程2:トルエン(8mL)中の中間体2(428mg、1.88mmol)、t-BuONa(361mg、3.76mmol)の混合物に、0℃で、BINAP(237mg、0.38mmol)、Pd(OAc)(85mg、0.38mmol)、及び(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(472mg、2.82mmol)を添加した。この混合物を、N雰囲気下で一晩80℃にて撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:ETOAc=40:1~5:1)で精製して、中間体3(383mg、収率56.7%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:360(M+H)
工程3:中間体3(383mg、1.07mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(2mL)を添加し、一晩室温で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、残留物を、飽和aq.NaHCO溶液に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮乾固させて、中間体4(223mg、収率100%)を赤色固形物として得、この赤色固形物を、さらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。LC/MS(ESI)m/z:209(M+H)
工程4:無水DCM(4mL)中の中間体4(223mg、1.1mmol)及び(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(265mg、1.1mmol)の混合物に、0℃で、ピリジン(0.44mL、5.5mmol)を添加し、続いてPOCl(0.11mg、1.2mmol)を添加した。この反応物を、1時間にわたり室温で撹拌した後、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~5:1)で精製して、化合物5(159mg、収率33.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:433(M+H)
工程5:中間体5(159mg、0.37mmol)のHCl/1,4-ジオキサン(3mL、4M)溶液を、2時間にわたり室温で撹拌した後、減圧下で濃縮乾固させて、中間体6(154mg、収率100.0%)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:333(M+H)
工程6:DMF(2mL)中の中間体6(27mg、0.08mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(25mg、0.07mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(0.06mL、0.35mmol)を添加し、続いてHATU(42mg、0.11mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLC(PE:EtOAc=1:3)で精製して、化合物80(3.2mg、収率5.9%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.87(s,1H),8.68(d,J=3.2Hz,2H),8.47(s,1H),7.67(d,J=18Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,1H),7.10(s,1H),6.42(s,1H),5.37(d,J=17.6Hz,1H),5.25(d,J=17.6Hz,1H),4.98(s,1H),4.41(d,J=12.8Hz,1H),4.25(d,J=12.8Hz,1H),3.14(s,1H),2.65(s,3H),2.54-2.39(m,8H),1.35(s,3H),1.08-1.04(m,1H),0.82-0.80(m,1H);LC/MS(ESI)m/z:677(M+H)
スキーム41.(1R,3S,5R)-2-(2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)アセチル)-N-(3-((メトキシ-d3)メチル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-メチル-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキサミド(化合物81)の合成
Figure 2023515073000115
工程1:DMF(2mL)中の中間体1(30mg、0.09mmol)及び2-(3-アセチル-7-メチル-5-(2-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル)-1H-インドール-1-イル)酢酸(33mg、0.09mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(58mg、0.45mmol)を添加し、続いてHATU(53mg、0.14mmol)を添加した。この混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取HPLC(DCM:MeOH=30:1)で精製して、化合物81(3.9mg、収率6.4%)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.97(s,1H),8.70(d,J=1.6Hz,1H),8.53(d,J=1.6Hz,1H),7.84(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),7.79-7.69(m,3H),7.42(d,J=7.6Hz,1H),7.19(s,1H),5.45(d,J=17.2Hz,1H),5.33(d,J=17.6Hz,1H),5.14-4.98(m,1H),4.47(d,J=12.8Hz,1H),4.32(d,J=12.8Hz,1H),3.28-3.15(m,1H),2.72(s,3H),2.64(s,4H),2.52(s,3H),2.49-2.43(m,1H),1.42(s,3H),1.13(t,J=5.4Hz,1H),0.88(dd,J=5.6,5.2Hz,1H);LC/MS(ESI)m/z:677(M+H)
スキーム42.(S)-2-(2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)-N-メチルアセトアミド)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)プロパンアミド(化合物109)、及び(S)-2-(2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(7H)-イル)-N-メチルアセトアミド)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)プロパンアミド(化合物110)の合成
Figure 2023515073000116
工程1:5-ブロモ-2-メチル-4-ビニルピリミジン(2)
i-PrOH(30mL)中の化合物1(1.5g、7.20mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(956mg、7.20mmol)、及びTEA(2mL、14.4mmol)の混合物に、室温で、Pd(dppf)Cl(263mg、0.36mmol)を添加し、この混合物を、16時間にわたり80℃でN雰囲気下にて撹拌した。この反応物を、室温まで冷却し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1~30:1)で精製して、化合物2(1.1g、収率76.4%)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:199/201(M+H)
工程2:N-((アリルオキシ)カルボニル)-N-メチル-L-アラニン(18)
THF(4mL)及びHO(8mL)中の化合物17(1g、9.70mmol)及びクロロ炭酸アリル(1.4g、11.64mmol)の混合物に、NaOH(9.7mL、19.40mmol、水中に2M)を添加し、この混合物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮し、水で希釈した。この混合物を、EtOACで洗浄し、水層を、1N HCl溶液の添加により酸性化した。この混合物を、EtOAcで2回抽出し、まとめた有機層を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させて、化合物18(1.38g、76.0%収率)を薄い油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:188(M+H)
工程3:アリル(S)-(1-((6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)(メチル)カルバメート(19)
DCM(5mL)中の化合物18(150mg、0.80mmol)及び6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-アミン(150mg、0.80mmol)の混合物に、0℃で、ピリジン(317mg、4.0mmol)及びPOCl(135mg、0.88mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を、氷水に注ぎ、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~2:1)で精製して、化合物19(190mg、66.56%収率)を淡黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:356(M+H)
工程4:(S)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド(20)
化合物19(130mg、0.37mmol)のDMF(3mL)溶液に、0℃で、Pd(PPh(84mg、0.073mmol)及びモルホリン(64mg、0.73mmol)を添加し、この混合物を、2時間にわたり室温でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を、EtOAc及び水で希釈し、水層を、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=15:1)で精製して、化合物20(50mg、50.3%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:272(M+H)
工程5:4-ブロモ-5-ヨード-2-メチル安息香酸(4)
化合物3(40g、186mmol)のHSO(160mL)溶液に、0℃で、NIS(41.8g、186mmol)のHSO(160mL)溶液を添加し、この混合物を、16時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、氷水(約3.5L)に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、飽和aq.Na溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、EtOAcによる結晶化で精製して、化合物4(43.8g、収率68.8%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:341/343(M+H)
工程6:tert-ブチル(4-ブロモ-5-ヨード-2-メチルフェニル)カルバメート(5)
トルエン(440mL)中の化合物4(43g、126mmol)及びTEA(36mL、259mmol)の混合物に、0℃で、DPPA(33.4mL、155mmol)を添加し、この混合物を、3時間にわたり100℃でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を10℃まで冷却し、t-BuOH(440mL)を添加した。この反応物を、さらに16時間にわたり100℃で撹拌し、セライトに通してろ過した。フィルタケーキを、水及びEtOAcで洗浄した。ろ液を、減圧下で濃縮乾固させ、水層を、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、EtOAcによる結晶化で精製して、化合物5(36.6g、収率70.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:412/414(M+H)
工程7:4-ブロモ-5-ヨード-2-メチルアニリン(6)
化合物5(36.6g、88.8mmol)のDCM(360mL)溶液に、0℃で、TFA(360mL)を添加し、この反応物を、3時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、DCMと3回共蒸発させた。残留物を、EtOAcによる結晶化で精製して、化合物6(26.5g、収率95.6%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:312/314(M+H)
工程8:1-(5-ブロモ-6-ヨード-1H-インダゾール-1-イル)エタン-1-オン(7)
化合物6(26.5g、84.9mmol)のCHCl(300mL)溶液に、0℃で、AcOK(11g、112mmol)及びAcO(26.5mL、280mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり10℃で撹拌した。亜硝酸イソアミル(25mL、186mmol)を添加し、この反応物を、16時間にわたり60℃でN雰囲気下にて撹拌した。この反応物を、水及びDCMで希釈し、この混合物を、セライトに通してろ過した。ろ液を、分離し、水層を、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、EtOAcによる結晶化で精製して、化合物7(12g、収率38.7%)を褐色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:365/367(M+H)
工程9:1-(6-アリル-5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エタン-1-オン(8)
THF(70mL)中の化合物7(7g、19.2mmol)及びKCO(5.3g、38.4mmol)の混合物に、0℃で、4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-2-エン-1-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.87g、23.02mmol)及びPd(PPhCl(673mg、0.96mmol)を添加し、この混合物を、一晩70℃でN雰囲気下にて圧力フラスコで撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄した。水層を、EtOAcで2回抽出し、まとめた有機層を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1)で精製して、化合物8(3g、56.0%収率)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:279/281(M+H)
工程10:1-(6-アリル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール-1-イル)エタン-1-オン(9)
1,4-ジオキサン(20mL)中の化合物8(1.0g、3.58mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(1.0g、3.94mmol)の混合物に、0℃で、AcOK(1.06g、10.8mmol)及びPd(dppf)Cl(262mg、0.36mmol)を添加し、この混合物を、3時間にわたり90℃でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=200:1~80:1)で精製して、化合物9(1g、収率85.5%)を白色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:327(M+H)
工程11:1-(6-アリル-5-(2-メチル-4-ビニルピリミジン-5-イル)-1H-インダゾール-1-イル)エタン-1-オン(10)
THF(30mL)及びHO(3mL)中の化合物9(460mg、1.41mmol)及び5-ブロモ-2-メチル-4-ビニルピリミジン(421mg、2.12mmol)の混合物に、0℃で、KF(410mg、7.05mmol)、Pd(dba)(129mg、0.14mmol)、及びS-phos(174mg、0.42mmol)を添加した。この混合物を、一晩70℃でN雰囲気下にて撹拌した。この反応混合物を、室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによりフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~2:1)で精製して、化合物10(265mg、59.0%収率)を黄色油状物として得た。LC/MS(ESI)m/z:319(M+H)
工程12:1-(3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)エタン-1-オン(11)
化合物10(260mg、0.82mmol)の脱気トルエン(210mL)溶液に、室温でN雰囲気下にて、Grubbs II触媒(139mg、0.16mmol)を添加し、この混合物を、一晩80℃で撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮乾固させ、残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~2:1)で精製して、化合物11(165mg、69.6%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:291(M+H)
工程13:3-メチル-5,9-ジヒドロピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール(12)
化合物11(150mg、0.52mmol)のMeOH(3mL)溶液に、KCO(107mg、0.78mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、水で希釈し、DCMで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1~80:1)で精製して、化合物12(96mg、74.8%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:249(M+H)
工程14:11-ヨード-3-メチル-5,9-ジヒドロピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール(13)
化合物12(96mg、0.39mmol)のDMF(3mL)溶液に、0℃で、KOH(49mg、0.87mmol)及びI(147mg、0.58mmol)を少量ずつ添加した。得られた混合物を、2時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、飽和aq.NaSO溶液及びブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1~1:1)で精製して、化合物13(56mg、38.7%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:375(M+H)
工程15:tert-ブチル 2-(11-ヨード-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)アセテート(14)
化合物13(56mg、0.15mmol)のDMF(2mL)溶液に、KCO(62mg、0.45mmol)及びtert-ブチル2-ブロモアセテート(32mg、0.17mmol)を添加し、この反応混合物を、一晩室温で撹拌した。この混合物を、水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~3:1)を精製して、化合物14(60mg、82.1%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:489(M+H)
工程16:tert-ブチル 2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)アセテート(15)
トルエン(11mL)中の化合物14(60mg、0.12mmol)及びトリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(58mg、0.16mmol)の混合物に、Pd(PPh(14mg、0.01mmol)を添加し、この混合物を、一晩100℃でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を濃縮乾固させ、残留物をTHF(5mL)に再溶解させた。この混合物に、0.5N aq.HCl溶液(1mL)を添加し、この混合物を、0.5時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、EtOAcで2回抽出し、まとめた有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~2:1)で精製して、化合物15(49mg、98.7%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:405(M+H)
工程17:2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)酢酸(16)
MeOH(2mL)、THF(1mL)、及びHO(1mL)中の化合物5(49mg、0.12mmol)の溶液に、0℃で、LiOHO(21mg、0.49mmol)を添加し、この混合物を、1時間にわたり室温で撹拌した。この混合物を、水で希釈し、EtOで洗浄した。水層を、0.5M aq.HCl溶液で酸性化し、EtOAcで2回抽出した。まとめた有機層を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させて、化合物16(36mg、83.6%収率)を黄色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:349(M+H)
工程18:(S)-2-(2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(5H)-イル)-N-メチルアセトアミド)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)プロパンアミド(化合物109)、及び(S)-2-(2-(11-アセチル-3-メチルピリミド[4’,5’:6,7]シクロヘプタ[1,2-f]インダゾール-9(7H)-イル)-N-メチルアセトアミド)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)プロパンアミド(化合物110)
DMF(2mL)中の化合物10(30mg、0.086mmol)及び(S)-N-(6-ブロモ-3-メチルピリジン-2-イル)-2-(メチルアミノ)プロパンアミド(23mg、0.086mmol)の混合物に、0℃で、DIPEA(56mg、0.43mmol)及びHATU(49mg、0.13mmol)を添加し、得られた混合物を、2時間にわたり室温でN雰囲気下にて撹拌した。この混合物を、EtOAcで希釈し、飽和aq.NHCl溶液及びブラインで洗浄した。水層を、EtOAcで2回抽出し、まとめた有機層を、無水NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させた。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)で精製し、SFCでさらに精製して、化合物109(3.5mg、6.7%収率)及び化合物110(2.3mg、4.4%収率)を黄色固形物として得た。
化合物109 H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.77(s,1H),8.64(s,1H),7.45(s,1H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.25(s,1H),6.79(d,J=10.8Hz,1H),6.33-6.25(m,1H),5.48-5.40(m,2H),5.29(d,J=7.6Hz,1H),3.26(d,J=7.2Hz 2H),3.21(s,3H),2.78(s,3H),2.73(s,3H),2.06(s,3H),1.51(d,J=6.8Hz,3H);LC/MS(ESI)m/z:602/604(M+H)。化合物110 H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.02(s,1H),8.50(s,1H),8.11(s,1H),7.37(d,J=10.0Hz,2H),6.67-6.55(m,2H),5.45-5.37(m,2H),5.33-5.29(m,1H),3.37-3.21(m,2H),3.18(s,3H),2.83(s,3H),2.69(s,3H),2.05(s,3H),1.50(d,J=6.8Hz,3H);LC/MS(ESI)m/z:602/604(M+H)
実施例2.本開示の化合物の非限定的な例
表1は、特徴を示すデータと共に具体的な因子D阻害剤を示す。実施例3に係るアッセイを使用して、これらの化合物のIC50を決定した。他の標準的な因子D阻害アッセイも利用可能である。3つの***を使用して、IC50が1マイクロモル濃度未満である化合物を示し;2つの**は、IC50が1マイクロモル濃度~10マイクロモル濃度である化合物を示し、1つの*は、IC50が10マイクロモル濃度を超える化合物を示す。
Figure 2023515073000117
Figure 2023515073000118
Figure 2023515073000119
Figure 2023515073000120
Figure 2023515073000121
Figure 2023515073000122
Figure 2023515073000123
Figure 2023515073000124
Figure 2023515073000125
Figure 2023515073000126
Figure 2023515073000127
Figure 2023515073000128
Figure 2023515073000129
Figure 2023515073000130
Figure 2023515073000131
Figure 2023515073000132
Figure 2023515073000133
Figure 2023515073000134
Figure 2023515073000135
Figure 2023515073000136
Figure 2023515073000137
Figure 2023515073000138
実施例3.ヒト因子Dアッセイ
80nMの最終濃度のヒト因子D(ヒト血清から精製、Complement Technology,Inc.)を、50mM Tris、1M NaCl、pH7.5中において室温で5分にわたり、様々な濃度の試験化合物と共にインキュベートする。合成基質Z-L-Lys-SBzl及びDTNB(エルマン試薬)を、それぞれ100μMの最終濃度まで添加する。マイクロプレート分光光度計を使用して、30分にわたり30秒間隔で、405nmでの吸光度(A405)を記録する。試験化合物濃度の関数としての補体因子Dの反応率の非直線回帰により、IC50値を算出する。
実施例4.溶血アッセイ
溶血アッセイは、G.Ruiz-Gomez,et al.,J.Med.Chem.(2009)52:6042-6052により既に説明されていた。このアッセイの前に、ウサギ赤血球(RE)の100%溶解を達成するのに必要な正常ヒト血清(NHS)の最適濃度を、滴定により決定する。このアッセイでは、NHS(Complement Technology)を、GVB Buffer(0.1% ゼラチン、5mM Veronal、145mM NaCl、0.025% NaN、pH7.3、Complement Technology)及び10mM Mg-EGTAで希釈し、37℃で15分にわたり、様々な濃度の試験化合物と共にインキュベートする。GVB及び10mM Mg-EGTAに新たに懸濁させたRE(Complement Technology)を、1×10個の細胞/mLの最終濃度まで添加し、反応物を、37℃で30分にわたりインキュベートする。陽性コントロール反応(100%溶解)は、NHS及びREを含むが試験化合物を含まないGVB並びに10mM Mg-EGTAからなり;陰性コントロール反応(0%溶解)は、REのみを含むGVB及び10mM Mg-EGTAからなる。サンプルを3分にわたり2000gで遠心分離し、上清を回収する。マイクロプレート分光光度計を使用して、405nmでの吸光度(A405)を記録する。試験化合物濃度の関数としての溶血の百分率からの非直線回帰により、IC50値を算出する。
本明細書は、本開示の実施形態を参照して説明されている。しかしながら、当業者は、下記の特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲から逸脱することなく様々な改変及び変更を行ない得ることを理解する。従って、本明細書は限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきであり、そのような改変は全て、本発明の範囲に含まれることが意図されている。

Claims (36)

  1. 式:
    Figure 2023515073000139
    の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
    式中、
    は、ハロゲン及びC~Cハロアルキルからなる群から選択され;
    は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
    は、C~Cアルキル、ハロゲン、又はC~Cハロアルキルであり;
    及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C-CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
    それぞれのR及びR10は、独立して、水素及びC~Cアルキルからなる群から選択される、
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 前記化合物は、
    Figure 2023515073000140
    又はその薬学的に許容される塩である、
    請求項1に記載の化合物。
  3. Figure 2023515073000141
    の構造の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、
    式中:
    Qは、CH又はNであり;
    は、ハロゲン及びC~Cハロアルキルからなる群から選択され;
    は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
    は、C~Cアルキル、ハロゲン、又はC~Cハロアルキルであり;
    、R、R、及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、-COOR、-CONR10、シアノ、C~Cアルカノイル、C~Cアルコキシ、-C~CアルキルNR10、-C~CアルキルOR、及びC~Cハロアルコキシからなる群から選択され;
    は、ハロゲン又はC~Cハロアルキルであり;
    それぞれのR及びR10は、独立して、水素及びC~Cアルキルからなる群から選択される、
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. 前記化合物は、
    Figure 2023515073000142
    又はその薬学的に許容される塩である、請求項3に記載の化合物。
  5. Figure 2023515073000143
    Figure 2023515073000144
    Figure 2023515073000145
    Figure 2023515073000146
    Figure 2023515073000147
    Figure 2023515073000148
    Figure 2023515073000149
    から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  6. Figure 2023515073000150
    から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  8. 補体因子D媒介障害を処置する方法であって、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を、必要な対象に投与することを含む方法。
  9. 補体因子D媒介障害を処置する方法であって、請求項7に記載の医薬組成物の治療上有効な量を、必要な対象に投与することを含む方法。
  10. 前記対象は、ヒトである、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記障害は、急性呼吸促迫症候群、加齢黄斑変性、関節炎、ぜんそく、アルツハイマー痴呆、筋萎縮性側索硬化症、抗体媒介性移植片拒絶反応、抗好中球細胞質抗体関連血管炎、抗リン脂質抗体症候群、非定型の又は典型的な溶血性尿毒症症候群、循環器疾患、寒冷凝集素症、補体3糸球体症、慢性閉塞性肺疾患、肝硬変、クローン病、C3糸球体腎炎、糖尿病性網膜症、皮膚筋炎、皮膚炎、後天性表皮水疱症、脂肪肝、巣状分節性糸球体硬化症、地図状萎縮、糸球体腎炎、移植片対宿主病、ギランバレー症候群、溶血性貧血、化膿性汗腺炎、IgA腎症、虚血/再灌流傷害、肝不全、肝臓炎、ループス腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、多巣性運動ニューロパチー、多発性硬化症、重症筋無力症、視神経脊髄炎、非アルコール性脂肪性肝炎、眼障害、眼疾患、膵炎、発作性夜間ヘモグロビン尿症、類天疱瘡、尋常性天疱瘡、子癇前症、低い糸球体濾過率、腎血管障害、呼吸器疾患、網膜剥離、関節リウマチ、強皮症、敗血症、志賀毒素 大腸菌(E.coli)関連溶血性尿毒症症候群、脊髄損傷、鎌状赤血球症、脳外傷、及び潰瘍性大腸炎から選択される、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記障害は、C3糸球体症である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記障害は、眼障害である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記障害は、加齢黄斑変性である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記障害は、発作性夜間ヘモグロビン尿症である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記障害は、C3糸球体腎炎である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記障害は、デンスデポジット病である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記障害は、地図状萎縮である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記障害は、鎌状赤血球症である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記障害は、ループス腎炎である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記障害は、腎血管障害である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記障害は、IgA腎症である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
  23. 補体因子D媒介障害の処置のための薬物の調製のための請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物又はその塩の使用。
  24. 補体因子D媒介障害の処置のための薬物の調製のための請求項7に記載の医薬組成物の使用。
  25. 前記障害は、急性呼吸促迫症候群、加齢黄斑変性、関節炎、ぜんそく、アルツハイマー痴呆、筋萎縮性側索硬化症、抗体媒介性移植片拒絶反応、抗好中球細胞質抗体関連血管炎、抗リン脂質抗体症候群、非定型の又は典型的な溶血性尿毒症症候群、循環器疾患、寒冷凝集素症、補体3糸球体症、慢性閉塞性肺疾患、肝硬変、クローン病、C3糸球体腎炎、糖尿病性網膜症、皮膚筋炎、皮膚炎、後天性表皮水疱症、脂肪肝、巣状分節性糸球体硬化症、地図状萎縮、糸球体腎炎、移植片対宿主病、ギランバレー症候群、溶血性貧血、化膿性汗腺炎、IgA腎症、虚血/再灌流傷害、肝不全、肝臓炎、ループス腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、多巣性運動ニューロパチー、多発性硬化症、重症筋無力症、視神経脊髄炎、非アルコール性脂肪性肝炎、眼障害、眼疾患、膵炎、発作性夜間ヘモグロビン尿症、類天疱瘡、尋常性天疱瘡、子癇前症、低い糸球体濾過率、腎血管障害、呼吸器疾患、網膜剥離、関節リウマチ、強皮症、敗血症、志賀毒素 大腸菌(E.coli)関連溶血性尿毒症症候群、脊髄損傷、鎌状赤血球症、脳外傷、及び潰瘍性大腸炎から選択される、請求項23又は24に記載の使用。
  26. 前記障害は、C3糸球体症である、請求項23又は24に記載の使用。
  27. 前記障害は、眼障害である、請求項23又は24に記載の使用。
  28. 前記障害は、加齢黄斑変性である、請求項23又は24に記載の使用。
  29. 前記障害は、発作性夜間ヘモグロビン尿症である、請求項23又は24に記載の使用。
  30. 前記障害は、C3糸球体腎炎である、請求項23又は24に記載の使用。
  31. 前記障害は、デンスデポジット病である、請求項23又は24に記載の使用。
  32. 前記障害は、地図状萎縮である、請求項23又は24に記載の使用。
  33. 前記障害は、鎌状赤血球症である、請求項23又は24に記載の使用。
  34. 前記障害は、ループス腎炎である、請求項23又は24に記載の使用。
  35. 前記障害は、腎血管障害である、請求項23又は24に記載の使用。
  36. 前記障害は、IgA腎症である、請求項23又は24に記載の使用。
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