JP2023514364A - Mcl-1の阻害剤としての大環状インドール誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、対象における治療及び/又は予防に有用な医薬品、そのような化合物を含む医薬組成物並びに癌等の疾患を治療するのに有用なMCL-1阻害剤としてのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、対象における治療及び/又は予防に有用な医薬品、そのような化合物を含む医薬組成物並びに癌等の疾患を治療又は予防するのに有用なMCL-1阻害剤としてのそれらの使用に関する。
細胞アポトーシス又はプログラム細胞死は、造血細胞系を含む多数の器官の発達及び恒常性にとって極めて重要である。アポトーシスは、細胞死受容体によって媒介される外因経路を介して又はタンパク質のB細胞性リンパ腫(BCL-2)ファミリーによる内因経路によって開始され得る。骨髄細胞白血病-1(MCL-1)は、細胞生存調節因子のBCL-2ファミリーのメンバーであり、内因性アポトーシス経路の極めて重要なメディエーターである。MCL-1は、細胞生存の維持に関与する主要な5種の抗アポトーシス性BCL-2タンパク質(MCL-1、BCL-2、BCL-XL、BCL-w及びBFL1/A1)の1種である。MCL-1は、アポトーシス促進性のBCL-2ファミリータンパク質であるBak及びBaxの活性を継続的且つ直接的に抑制し、Bim及びNoxa等のBH3オンリーであるアポトーシス増感タンパク質を隔離することによってアポトーシスを間接的に遮断する。様々なタイプの細胞ストレス後にBak/Baxが活性化すると、ミトコンドリア外膜に凝集がもたらされ、この凝集により、孔形成、ミトコンドリア外膜電位の消失及びその後の細胞質ゾルへのシトクロムCの放出が促進される。細胞質ゾルのシトクロムCは、Apaf-1に結合し、プロカスパーゼ9の動員を開始してアポトソーム構造を形成する(Cheng et al.eLife 2016;5:e17755)。アポトソームの組立体は、実行型システインプロテアーゼ3/7を活性化し、これらのエフェクターカスパーゼは、次に、様々な細胞質タンパク質及び核タンパク質を開裂して細胞死を誘導する(Julian et al.Cell Death and Differentiation 2017;24,1380-1389)。
アポトーシスの回避は、癌発生の確立された顕著な特徴であり、アポトーシスを回避しなければ、発癌性ストレス、成長因子喪失又はDNA損傷に起因して排除されるであろう腫瘍細胞の生存を亢進する(Hanahan and Weinberg.Cell 2011;1-44)。従って、当然のことながら、MCL-1は、正常な非癌化組織のものと比較して、多数の固形癌及び血液癌で高度にアップレギュレートされている。MCL-1の過剰発現は、不良な転帰、再発及び進行性疾患と相関する、数種の癌の病因に関係付けられてきた。加えて、MCL-1の過剰発現は、以下の癌:前立腺癌、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、黒色腫、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、及び急性リンパ芽球性白血病(ALL)の病因に関連付けられてきた。ヒトMCL-1遺伝子座(1q21)は、腫瘍中で頻回に増幅され、総MCL-1タンパク質レベルを定量的に増加させる(Beroukhim et al.Nature 2010;463(7283)899-905)。MCL-1は、従来の癌治療薬への抵抗性も媒介し、BCL-2機能の阻害に応答して転写的にアップレギュレートされる(Yecies et al.Blood,2010;115(16)3304-3313)。
BCL-2の小分子BH3阻害剤は、慢性リンパ球性白血病患者における臨床的有効性が証明されており、CLL又はAML患者に対してFDAの認可を受けている(Roberts et al.NEJM 2016;374:311-322)。BCL-2拮抗作用の臨床的成功は、血液学的悪性腫瘍及び固形腫瘍の両方の前臨床モデルにおいて有効性を示す数種のMCL-1 BH3模擬薬の開発をもたらした(Kotschy et al.Nature 2016;538 477-486,Merino et al.Sci.Transl.Med;2017(9))。
MCL-1は、DNA損傷後のミトコンドリア完全性及び非相同末端結合を含む細胞生存を媒介することにおけるその標準的な役割に加えて、数種の細胞プロセスを制御する(Chen et al.JCI 2018;128(1):500-516)。MCL-1の遺伝的欠損は、発生タイミング及び組織欠失に応じて様々な表現型を示す。MCL-1には、複数の役割があり、機能の消失が広範囲の表現型に大きい影響を及ぼしていることがMCL-1ノックアウトモデルによって明らかとなっている。網羅的MCL-1欠損マウスは、胚性致死性を示し、条件付き遺伝子欠失による試験では、ミトコンドリア機能障害、自食作用の活性障害、Bリンパ球及びTリンパ球の低減、B細胞及びT細胞のアポトーシスの増加並びに心不全/心筋症の発症が報告されている(Wang et al.Genes and Dev 2013;27 1351-1364,Steimer et al.Blood 2009;(113)2805-2815)。
国際公開第2018178226号パンフレットには、MCL-1阻害剤及びその使用方法が開示されている。
国際公開第2017182625号パンフレットには、癌を治療するための大環状MCL-1阻害剤が開示されている。
国際公開第2018178227号パンフレットには、MCL-1阻害剤の合成が開示されている。
国際公開第2020063792号パンフレットには、インドール大環状誘導体が開示されている。
CN110845520号明細書には、MCL-1阻害剤として大環状インドールが開示されている。
国際公開第2020103864号パンフレットには、MCL-1阻害剤として大環状インドールが開示されている。
前立腺癌、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、黒色腫、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、及び急性リンパ芽球性白血病(ALL)等の癌の治療又は予防に有用なMCL-1阻害剤に対する必要性が依然として存在している。
本発明は、式(I):
Figure 2023514364000001

[式中、
は、
Figure 2023514364000002

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、-C2~4アルキル-OH、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000003

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0、1又は2を表す]の新規な化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、治療有効量の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物、薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物にも関する。
加えて、本発明は、薬剤として使用するための式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物及び癌の治療又は予防に使用するための式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物に関する。
特定の実施形態では、本発明は、癌の治療又は予防に使用するための式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物に関する。
本発明は、癌の治療又は予防に使用するための追加の医薬品と組み合わせた式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物の使用にも関する。
更に、本発明は、本発明による医薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、薬学的に許容される担体が、治療有効量の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物と緊密に混合されることを特徴とするプロセスに関する。
本発明は、癌の治療又は予防において、同時に、個別に又は逐次的に使用するための組み合わせ製剤として、式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は溶媒和物及び追加の医薬品を含む製品にも関する。
加えて、本発明は、対象の細胞増殖性疾患を治療又は予防する方法であって、前記対象に、有効量の、本明細書で定義される式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物又は本明細書で定義される医薬組成物或いはその組み合わせを投与する工程を含む方法に関する。
本明細書で使用する用語「ハロ」若しくは「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを表す。
本明細書で使用する接頭辞「Cx~y」(式中、x及びyは整数である)は、所与の基中の炭素原子数を指す。従って、C1~6アルキル基は、1~6個の炭素原子を含有する等である。
本明細書で基又は基の一部として使用する用語「C1~4アルキル」は、1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基等を表す。
本明細書で基又は基の一部として使用する用語「C1~6アルキル」は、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等を表す。
本明細書で基又は基の一部として使用する用語「C2~4アルキル」は、2~4個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基、例えば、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基等を表す。
本明細書で基又は基の一部として使用する用語「C2~6アルキル」は、2~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素基、例えばエチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等を表す。
本明細書で基又は基の一部として使用する用語「C3~6シクロアルキル」は、3~6個の炭素原子を有する完全飽和環状炭化水素基、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基を定義する。
S(=O)又はSOがスルホニル部分を表すことは、当業者には明らかであろう。
CO又はC(=O)がカルボニル部分を表すことは、当業者には明らかであろう。
一般に、本発明において「置換された」という用語を使用する場合には常に、別途指示されていないか又は文脈から明らかでない限り、「置換された」を使用する表現に示される原子又は基上の1個以上の水素、詳細には1~4個の水素、より詳細には1~3個の水素、好ましくは1又は2個の水素、より好ましくは1つの水素が、指示された群から選択されるもので置き換えられていることを示すが、但し、通常の原子価を超えず、置換により化学的に安定な化合物、即ち反応混合物から有用な程度の純度までの単離に十分に耐え得る堅牢な化合物が得られるものであることを意味する。
置換基及び/又は可変要素の組み合わせは、そのような組み合わせにより化学的に安定な化合物が生成される場合のみ許容される。「安定な化合物」は、反応混合物からの有用な程度の純度までの単離に十分に耐える堅牢な化合物を示すことを意味する。
当業者は、用語「任意選択的に置換された」が、「任意選択的に置換された」を使用した表現で示した原子又は基が置換されていても又はいなくてもよいことを意味する(これは、それぞれ置換又は非置換を意味する)ことを理解するであろう。
2つ以上の置換基がある部分上に存在する場合、可能な場合及び特記しない限り又は文脈から明らかでない限り、それらは、同じ原子上の水素を置換することも、その部分中の異なる原子上の水素原子を置換することもある。
当業者には、
Figure 2023514364000004


Figure 2023514364000005

の代替表現であることは明白であろう。
当業者には、
Figure 2023514364000006


Figure 2023514364000007

の代替表現であることは明白であろう。
式(I)の化合物が、式(I-x)及び(I-y)の化合物(Xの両方の方向が、
Figure 2023514364000008

である)を含むことは明白であろう。
Figure 2023514364000009
任意の変数が、任意の式(例えば、式(I))に2回以上出現する場合、各定義は独立している。
本明細書で使用する用語「対象」は、治療、観察若しくは実験の対象であるか、又は治療、観察若しくは実験の対象となっている動物、好ましくは哺乳動物(例えば、ネコ、イヌ、霊長類又はヒト)、より好ましくはヒトを指す。
本明細書で使用する「治療有効量」という用語は、研究者、獣医、医学博士又は他の臨床医によって求められる、組織系又は対象(例えば、ヒト)における生物学的又は医学的応答(治療対象の疾患又は障害の症状の改善又は回復を含む)を誘発する活性化合物又は医薬品の量を意味する。
用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む生成物及び特定の成分の特定の量での組み合わせから直接的又は間接的に生じる任意の生成物を含むことが意図されている。
本明細書で使用する用語「治療」は、疾患の進行を遅延、妨害、阻止又は停止させ得る全てのプロセスを指すことが意図されるが、必ずしも全ての症状の完全な排除を示すものではない。
本明細書で使用する用語「(本)発明の化合物」又は「(本)発明による化合物」は、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を含むものとする。
本明細書で使用する、実線のくさび形結合としてでも破線のくさび形結合としてでもなく、実線としてのみ示される結合を有する化学式又は1つ以上の原子の周りに特定の配置(例えば、R、S)を有するものとして別の方法で示されている化学式の何れも、それぞれ可能な立体異性体又は2つ以上の立体異性体の混合物を企図するものである。
本明細書の上記及び下記において、用語「式(I)の化合物」は、その互変異性体及び立体異性体形態を含むものとする。
用語「立体異性体」、「立体異性体形態」又は「立体化学的異性体形態」は、本明細書の上記又は下記において互換的に用いられる。
本発明は、純粋な立体異性体として又は2つ以上の立体異性体の混合物としての何れかで本発明の化合物の全ての立体異性体を含む。
エナンチオマーは、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、ラセミ体又はラセミ混合物である。
アトロプ異性体(又はアトロポ異性体)は、大きい立体障害に起因する単結合の周りの束縛回転から生じる特定の空間配置を有する立体異性体である。式(I)の化合物の全てのアトロプ異性体形態が、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
詳細には、本明細書に開示した化合物は、ビアリール結合の周りの束縛回転による軸性キラリティーを有しており、従ってアトロプ異性体の混合物として存在し得る。化合物が純粋なアトロプ異性体である場合、各キラル中心での立体化学は、R又はSの何れかで明記することができる。そのような表記は、一方のアトロプ異性体が豊富な混合物に対しても使用することができる。アトロプ異性及び軸性キラリティーについての詳細な説明並びに立体配置を指定するための規則は、Eliel,E.L.&Wilen,S.H.‘Stereochemistry of Organic Compounds’John Wiley and Sons,Inc.1994に見出すことができる。
ジアステレオマー(又はジアステレオ異性体)は、エナンチオマーではない、即ち鏡像の関係にない立体異性体である。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E配置又はZ配置となり得る。
二価の環状飽和基又は部分的飽和基上の置換基は、シス配置又はトランス配置を有し得る。例えば、化合物が二置換のシクロアルキル基を含有する場合、その置換基は、シス配置又はトランス配置であり得る。
従って、本発明は、化学的に可能な場合には常に、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体及びそれらの混合物を含む。
これらの全ての用語、即ちエナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体及びそれらの混合物の意味は、当業者に公知である。
絶対配置は、カーン・インゴルド・プレローグ系に従って明記される。不斉原子における配置は、R又はSの何れかで明記される。絶対配置が不明の分割された立体異性体は、それらが平面偏光を回転させる方向に応じて、(+)又は
(-)で示すことができる。例えば、絶対配置が不明な、分割されたエナンチオマーは、それらが平面偏光を回転させる方向に応じて(+)又は(-)で示すことができる。光学的に活性な(R)-アトロプ異性体及び(S)-アトロプ異性体は、キラルシントン、キラル試薬若しくはキラル触媒を用いて調製され得るか、又はキラルHPLC等の当技術分野において周知の従来技術を用いて分割され得る。
特定の立体異性体が同定される場合、これは、前記立体異性体が他の異性体を実質的に含まず、即ち他の異性体の50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、更により好ましくは5%未満、特に2%未満、最も好ましくは1%未満と関連することを意味する。従って、式(I)の化合物が、例えば(R)と明記される場合、これは、その化合物が(S)異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が、例えばEと明記される場合、これは、その化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が、例えばシスと明記される場合、これは、その化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が、例えばRと明記される場合、これは、化合物が実質的にSアトロプ異性体を実質的に含まないことを意味する。
薬学的に許容される塩、特に薬学的に許容される付加塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。そのような塩は、従来型の手段により、例えば適切な塩基又は酸の1つ以上の均等物を有する遊離酸形態又は遊離塩基形態との、任意選択により溶媒中又は塩が溶解しない媒体中での反応、それに続く標準的な手法による(例えば、真空中での、凍結乾燥による又は濾過による)前記溶媒又は前記媒体の除去によって生成され得る。塩は、例えば、好適なイオン交換樹脂を用いて、塩の形態の本発明の化合物の対イオンを別の対イオンと交換することによっても調製され得る。
上記又は下記の薬学的に許容される塩は、式(I)の化合物及びその溶媒和物が生じることができる、治療上有効な非毒性の酸性塩及び塩基塩の形態を含むものとする。
適切な酸は、例えば、無機酸、例えば塩酸若しくは臭化水素酸等のハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の酸;又は有機酸、例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸(即ちエタン二酸)、マロン酸、コハク酸(即ちブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、パモ酸等の酸を含む。逆に言えば、前記塩形態は、適切な塩基で処理することによって遊離塩基形態に変換することができる。
酸性プロトンを含有する式(I)の化合物及びその溶媒和物は、適切な有機塩基及び無機塩基で処理することにより、それらの非毒性の金属塩又はアミン塩の形態に変換することもできる。
適切な塩基性塩の形態は、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等、有機塩基との塩、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、4種のブチルアミン異性体、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリン及びイソキノリン等の一級、二級及び三級脂肪族アミン及び芳香族アミンとの塩;ベンザチン塩、N-メチル-D-グルカミン塩、ヒドラバミン塩並びに例えばアルギニン及びリジン等のアミノ酸との塩を含む。逆に言えば、塩形態は、酸で処理することにより遊離酸形態に変換することができる。
溶媒和物という用語は、式(I)の化合物が形成することのできる溶媒付加形態及びその塩を含む。このような溶媒付加形態の例は、例えば、水和物、アルコラート等である。
下記に記載したプロセスで調製される本発明の化合物は、エナンチオマーの混合物、特にエナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成することができ、それらは、当技術分野で公知の分割手法に従って相互に分離することができる。式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物のエナンチオマー形態の分離方法には、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーが含まれる。前記純粋な立体化学的異性体形態は、適切な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することもできるが、但し、この反応は、立体特異的に生じることが前提となる。好ましくは、特定の立体異性体を所望する場合、前記化合物は、立体特異的な調製方法で合成されることになる。これらの方法では、有利には、エナンチオマー的に純粋な出発物質が用いられる。
本明細書で使用する用語「エナンチオマー的に純粋な」は、生成物が一方のエナンチオマーを少なくとも80重量%含有し、他方のエナンチオマーを20重量%以下で含有することを意味する。生成物が一方のエナンチオマーを少なくとも90重量%含有し、他方のエナンチオマーを10重量%以下で含有することが好ましい。最も好ましい実施形態では、用語「エナンチオマー的に純粋な」は、組成物が一方のエナンチオマーを少なくとも99重量%含有し、他方のエナンチオマーを1%以下で含有することを意味する。
本発明は、自然界で通常見られる原子質量又は質量数(又は自然界で見られる最も豊富なもの)と異なる原子質量又は質量数を有する原子により1つ以上の原子が置換されていること以外、本明細書に記載の化合物と同一である、同位体標識された本発明の化合物も包含する。
本明細書において特定される任意の特定の原子又は元素の全ての同位体及び同位体混合物は、天然に存在するもの又は合成的に生成されたものの何れか、天然に豊富であるもの又は同位体的に豊富な形態のものの何れかで本発明の化合物の範囲内に含まれることが企図されている。本発明の化合物に組み込むことができる例示的な同位体は、H、H、11C、13C、14C、13N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、122I、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br及び82Br等の水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体を含む。好ましくは、同位体は、H、H、11C及び18Fの群から選択される。より好ましくは、同位体は、Hである。特に、重水素化化合物は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
本発明の特定の同位体標識化合物(例えば、H及び14Cで標識されたもの)は、例えば基質組織分布アッセイに有用であり得る。トリチウム化(H)及び炭素-l4(14C)同位体は、それらの調製及び検出性の容易さから有用である。更に、重水素(即ち、H)等のより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性の結果としてもたらされる所定の治療上の利点(例えば、インビボ半減期の増加又は必要用量の減少)をもたらし得、従って状況次第では好ましい場合がある。15O、13N、11C及び18F等の陽電子放出同位体は、陽電子放出断層撮影(PET)の研究に有用である。癌におけるPETイメージング法は、腫瘍の位置を突き止めて同定し、疾患の病期を判定し、適切な治療を決定するのに役立つことに有用性が見出される。ヒト癌細胞は、潜在的な疾患特異的分子標的である多くの受容体又はタンパク質を過剰発現する。腫瘍細胞上のこうした受容体又はタンパク質に高い親和性及び特異性で結合する放射性標識トレーサーは、画像診断及び標的放射性核種療法に大きい可能性を有する(Charron,Carlie L.et al.Tetrahedron Lett.2016,57(37),4119-4127)。加えて、標的特異的PET放射性トレーサーは、例えば、標的発現及び治療応答を測定することにより、病理を検査及び評価するためのバイオマーカーとして使用され得る(Austin R.et al.Cancer Letters(2016)、doi:10.1016/j.canlet.2016.05.008)。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000010

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000011

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000012

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000013

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関するが、
但し、以下のもの
Figure 2023514364000014

並びにその互変異性体及び立体異性体形態は除外される。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000015

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群から選択される1個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000016

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000017

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び
-NR4a4bからなる群から選択される1個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000018

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態であって、[式中、
は、
Figure 2023514364000019

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群から選択される1個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000020

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000021

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000022

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000023

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000024

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し、ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000025

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、メチルを表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000026

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し、ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000027

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000028

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000029

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
は、1又は2個の-OR置換基で置換されているC~Cアルキルを表し、
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000030

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し、ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
-S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I):[式中、
は、
Figure 2023514364000031

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、それぞれ独立してメチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、テトラヒドロピラニルを表し;
は、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、水素を表し;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000032

を表し;
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000033

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、テトラヒドロピラニルを表し;
は、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、水素を表し;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000034

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000035

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
Hetは、テトラヒドロピラニルを表し;
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、-C2~4アルキル-OH、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
4a及びR4bは、水素又はC1~4アルキルを表し;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000036

を表し;
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0、1又は2を表す]の新規な化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I):[式中、
は、
Figure 2023514364000037

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、メチルを表し;
は、両方の方向で分子の残部に結合され得る
Figure 2023514364000038

を表し;
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-N(R)-を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-S-を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-O-を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-N(R)-を表し;及びRは、水素を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-N(R)-を表し;及びRは、メチルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、
Xは、-O-、-S-、-S(=O)-又は-N(R)-を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
nは、1を表し;及び
は、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
nは、2を表し;及び
は、フルオロ又はクロロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
nは、2を表し;及び
は、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000039

を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000040

を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態において、本発明は、式(I)[式中、nは、1を表す;及び
は、
Figure 2023514364000041

を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態において、本発明は、式(I)[式中、nは、2を表す;及び
は、
Figure 2023514364000042

を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、水素を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、C2~6アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、メチルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、水素を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、C2~6アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、Rは、メチルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、nは、0を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、nは、2を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000043

を表す、
及び
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000044

を表し;
は、C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1又は2個の-OR置換基で置換されているC~Cアルキルを表し、
は、メチルを表し;及び
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000045

を表し;
は、1又は2個の-OR置換基で置換されているC~Cアルキルを表し;
は、メチルを表し;及び
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1又は2個の-OR置換基で置換されているC~Cアルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000046

を表し;
は、1又は2個の-OR置換基で置換されているC~Cアルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、水素;メチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群から選択される1個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、メチルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000047

を表し;
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、メチルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、メチルを表し;
及びnは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000048

を表し;
は、Het、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される2個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
或いは
は、1又は2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;Rは、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
は、メチルを表し;
及びnは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000049

を表し;
は、2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000050

を表し;
は、2個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;及び
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000051

を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000052

を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、Het又は-ORからなる群から選択される1個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000053

を表し;
は、Het又は-ORからなる群から選択される1個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、Het又は-ORからなる群から選択される1個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000054

を表し;
は、Het又は-ORからなる群から選択される1個の置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000055

を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
は、
Figure 2023514364000056

を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;及び
nは、1を表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
Xは、-N(R)-を表し;及びRは、ハロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
Xは、-N(R)-を表し;及びRは、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
Xは、-S-を表し;及びRは、ハロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、
Xは、-S-を表し;及びRは、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、nは、1であり、Rは、下記の:
Figure 2023514364000057

に示すように位置3にある]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物、又は他の実施形態の何れかに記載されているそれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、nは、1であり、Rは、下記の:
Figure 2023514364000058

に示すように位置3にあり;及びRは、フルオロを表す]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、式(I)の化合物は、式(I-x):
Figure 2023514364000059

の化合物に限定される]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに記載されているその任意の部分群に関する。
式(I-x)の構造における全ての変数は、式(I)の化合物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群について定義されているように定義されることは明らかであろう。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I-x)[式中、
は、
Figure 2023514364000060

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
及びRは、メチルを表し;
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I-x)[式中、
は、
Figure 2023514364000061

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
は、メチルを表し;
は、ハロを表し;
nは、0又は1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、詳細には、本明細書で定義される式(I-x)[式中、
は、
Figure 2023514364000062

(式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
を表し;
は、1個の-OR置換基で置換されたC2~6アルキルを表し;
は、メチルを表し;
は、C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
Xは、-S-を表し;
は、ハロ;詳細にはFを表し;
nは、1を表す]の化合物並びにその互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、化合物は、Rアトロプ異性体である]の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I)[式中、化合物は、Sアトロプ異性体である]の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群に関する。
一実施形態では、本発明は、これらの式(I)[式中、式(I)の化合物は、式(I-y):
Figure 2023514364000063

の化合物に限定される]のそれらの化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかで言及されるこれらの任意の部分群に関する。
式(I-y)の構造における全ての変数は、式(I)の化合物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群について定義されているように定義されることが明らかであろう。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物又は他の実施形態の何れかに言及されるこれらの任意の部分群に関するが、但し、
Figure 2023514364000064

並びにその互変異性体及び立体異性体形態は、除外される。一実施形態では、本発明の範囲は、前記除外された化合物及びその薬学的に許容される塩を含まない。一実施形態では、本発明の範囲は、前記除外された化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を含まない。
一実施形態では、本発明は、一般反応スキームに定義した式(I)の部分群に関する。
一実施形態では、式(I)の化合物は、例示される化合物の何れか、
その互変異性体及び立体異性体形態、
並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物からなる群から選択される。
上記に示した実施形態の全ての可能な組み合わせは、本発明の範囲内に包含されるものと見なされる。
化合物を調製するための方法
このセクションでは、全ての他のセクションと同様に、文脈が他のことを示さない限り、式(I)への言及は、本明細書で定義される全ての他の部分群及びその例も含まれる。
式(I)の化合物の幾つかの典型例の一般的な調製は、下記及び具体例で説明されており、市販されているか又は有機化学の当業者が一般的に使用する標準的な合成方法により調製された出発物質から一般的に調製され得る。下記のスキームは、本発明の例を示すことを意図したものに過ぎず、決して本発明を限定することを意図したものではない。
或いは、本発明の化合物は、当業者が一般に使用する標準的な合成方法と組み合わせた、下記の一般的スキームに記載したものに類似した反応プロトコルで調製することもできる。
当業者は、スキームに記載した反応において、必ずしも明示的に示されているわけではないが、反応性官能基(例えば、ヒドロキシ基、アミノ基又はカルボキシ基)が最終生成物で所望される場合、これらが不必要に反応に関与することを回避するために、これらを保護する必要があり得ることを理解するであろう。一般に、従来の保護基を標準的技法に従って使用することができる。保護基は、当技術分野において公知の方法を用いて、その後の都合のよい段階で除去され得る。
当業者は、スキームに記載した反応において、例えばNガス雰囲気下等の不活性雰囲気下で反応を行うことが望ましいか又は必要である場合があることを理解するであろう。
反応後処理(化学反応の生成物の単離及び精製に必要とされる一連の操作、例えばクエンチ、カラムクロマトグラフィー、抽出等を指す)前に反応混合物を冷却することが必要な場合があることは、当業者に明らかであろう。
当業者は、撹拌下で反応混合物を加熱することで、反応結果が向上され得ることを理解するであろう。幾つかの反応では、全反応時間を短縮するために、通常加熱に代えてマイクロ波加熱を使用し得る。
当業者は、式(I)の所望の化合物を、下記のスキームで示した化学反応の別の順序によって得ることも可能であることを理解するであろう。
当業者は、下記のスキームで示した中間体及び最終化合物を、当業者に周知の方法に従って更に官能化し得ることを理解するであろう。本明細書に記載される中間体及び化合物は、その遊離形態において又は塩若しくは溶媒和物として単離することができる。本明細書に記載される中間体及び化合物は、当技術分野で公知の分割手法に従い、互いに分離することが可能な互変異性体及び立体異性体形態の混合物の形態で合成することができる。
Figure 2023514364000065
式(I-a)の化合物は、スキーム1、
Figure 2023514364000066

に従って、
- 式(II-a)[式中、X、R、R及び(Rは、式(I)におけると同様に定義されている]の中間体を、例えばLiOH又はNaOH等の好適な塩基と、水又は水とジオキサン若しくはテトラヒドロフラン(THF)等の好適な有機溶媒との混合物等、又はメタノール(MeOH)とTHFの混合液等の好適な溶媒中で、例えば室温又は60℃等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(II-a)の中間体は、式(III)[式中、X、R、及び(Rは、式(I)におけると同様に定義されており、及びRは、例えば、パラメトキシベンジル(PMB)、ジメトキシベンジル(DMB)若しくはテトラヒドロピラニル(THP)等の好適な保護基であり、又は例えばメチル等の好適なアルキル置換基であり得る]の中間体を、例えばジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)又はジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(DBAD)等の好適な試薬と、例えば、PPh等の好適なホスフィンの存在下で、例えば、THF、トルエン又はそれらの混合物等の好適な溶媒中で、例えば室温又は70℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(III)の中間体は、式(IV)[式中、X、R、R及び(Rは、式(III)で規定されたとおりであり、及びP並びにPは、例えばtert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)若しくはtert-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)等の好適な保護基である]の中間体を、例えば、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)等の脱保護試薬と、例えばTHF等の好適な溶媒中において、例えば、室温又は60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 或いは、式(IV)の中間体中のPがPMB基である場合、例えばTFA若しくは2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)等の好適な脱保護試薬を使用して、例えば、ジクロロメタン(DCM)等の好適な溶媒中で、例えば、室温等の好適な温度での追加の脱保護工程が必要になる場合がある。
式(II-a)の中間体は、例えば、R位置において、例えばテトラヒドロピラニル等の保護基を有し得る。このような場合、式(II)の中間体は、例えばpTsOH(p-トルエンスルホン酸)又はHCl等の好適な脱保護試薬と、例えばiPrOH(2-プロパノール)等の好適な溶媒中において、例えば室温等の温度で反応させられる。次の工程では、得られた脱保護した中間体を、例えばハロゲン化アルキル等の好適なアルキル化剤RL(式中、Lは、好適な脱離基である)と、例えばCsCO等の好適な塩基の存在下において、例えばDMF(N,N-ジメチルホルムアミド)等の好適な溶媒中で、例えば室温又は60℃等の好適な温度で反応させることができる。
当業者にとっては、保護基の直交性は、例えば、Rがテトラヒドロピラニルである場合のようなこの場合には、P及びPは、好ましくはTBDMS若しくはTBDPS基でなければならないと考察されることは明白であろう。
Figure 2023514364000067
同様に、式(I-b)の化合物は、式(I-a)の化合物について記載したように、しかし式(XXI)[式中、Rは、他のピラゾール窒素上にある]の中間体の位置異性体から出発して調製することができる。当業者であれば、最終合成工程では、式(II-b)[式中、Rは、他のピラゾール窒素である]の中間体は、その場合には式(I-b)の化合物と反応させられる。
或いは、式(II-a)及び(II-b)[式中、Rは、式(I-a)及び(I-b)の化合物におけると同様に定義されている]の両方の中間体は、それぞれ、2工程:
- 第一に、式(II-a)又は(II-b)[式中、Rは、次に例えばTHP等の好適な保護基と定義されている]の中間体を、好適な温度、例えば室温で、好適な溶媒、例えば、ジオキサン若しくはイソプロパノール中において、例えばHCl等の好適な脱保護試薬と反応させる工程によって。
Figure 2023514364000068

- 次に、得られた式(II-c)の中間体を好適なアルキル化剤RL、例えば、ハロゲン化アルキルと、好適な溶媒、例えばDMF又はアセトニトリルと、好適な塩基、例えばチエニルアミン(EtN)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(iPrEtN)、CsCO又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)の存在下で、好適な温度、例えば室温又は60℃で反応させる工程、その後に異性体(II-a)及び(II-b)の好適な分離、例えばクロマトグラフィー分離によって調製することができる。
或いは、式(I)[式中、R、R及び(Rは、式(I-a)において定義したとおりであり、Xは、N(CH)であると定義されている]の化合物は、スキーム2
Figure 2023514364000069

に従って、
- 式(V)の中間体を、例えばLiOH又はNaOH等の好適な塩基と、水又は水の混合物及びジオキサン若しくはTHF等の好適な有機溶媒又はMeOH及びTHFの混合物等の好適な溶媒中で、室温又は60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(V)の中間体は、式(VI)の中間体を例えばホルムアルデヒド等の好適なアルデヒド、及び
例えばNaBH(OAc)又はNaBHCN等の好適な還元剤と、例えばAcOH等の好適な酸の存在下で、例えばCHCl等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(VI)の中間体は、式(II)[式中、Xは、例えば、2-ニトロフェニルスルホニル等の保護基によって保護された窒素であると規定されている]の中間体を、例えば、チオフェノール等の好適な脱保護剤と、例えば、KCO等の好適な塩基の存在下で、例えば、アセトニトリル等の好適な溶媒中において、例えば、室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
或いは、式(I)[式中、R、R及び(Rは、式(I)において定義したとおりであり、Xは、S(O)であると定義されている]の化合物は、スキーム2に従って、
- 式(VII)の中間体を、例えばLiOH又はNaOH等の好適な塩基と、水又は水の混合物及びジオキサン若しくはTHF(テトラヒドロフラン)等の好適な有機溶媒又はMeOH及びTHFの混合物等の好適な溶媒中で、室温又は60℃等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(VII)の中間体は、式(II)[式中、R、R、(Rは、式(I)に定義されており、及びXはS(硫黄)であると定義されている]の中間体を例えば、mCPBA等の好適な酸化剤と、例えば、CHCl等の好適な溶媒中で、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
XがS(硫黄)であると定義されている場合、式(IV)の中間体は、スキーム3:
Figure 2023514364000070

に従って、
- 式(VIII)[式中、Pは、例えば、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)等の好適な保護基である]の中間体を式(IX)[式中、Lは、例えば、塩化物又はメシル酸塩等の好適な離脱基であり、及びPは、例えばTBDPS等の好適な保護基である]の中間体と、例えばKCO等の好適な塩基の存在下において、例えばMeOH等の好適な溶媒中において、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(VIII)の中間体は、式(X)[式中、Lは、例えば、ヨウ化物若しくはメシル酸塩等の好適な離脱基である]の中間体をKSAcと、例えばアセトニトリル等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(IX)の中間体は、式(XIII)の中間体を、例えば塩化メシル又は塩化チオニル等の好適な試薬と、必要に応じて例えばトリエチルアミン等の好適な塩基の存在下で、例えばCHCl等の好適な溶媒中において、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(X)の中間体は、式(XI)の中間体を、例えば塩化メシル等の好適な塩化アルキルスルホニルと、例えばトリエチルアミン等の好適な塩基の存在下で、例えばCHCl等の好適な溶媒中において、例えば、室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 或いは、式(X)の中間体は、2つの工程で、式(XI)の中間体を、例えば塩化メシル等の好適な塩化アルキルスルホニルと、例えばトリエチルアミン等の好適な塩基の存在下で、例えばCHCl等の好適な溶媒中において、例えば、室温等の好適な温度で反応させる工程によって、その後に例えばヨウ化カリウム等の好適なハロゲン化金属との、例えばアセトニトリル等の好適な溶媒中において、例えば、室温又は60℃等の好適な温度での反応によって調製することができる。
或いは、Xが、例えば、2-ニトロフェニルスルホニル等の保護基によって保護された窒素であると規定されている場合、式(IV)の中間体は、スキーム3に従って、
- 式(XII)の中間体を式(XIII)の中間体と、例えばDEAD又はDBAD等の好適な試薬の存在下で、例えばトリフェニルホスフィン(PPh)等の好適なホスフィンの存在下で、例えばTHF、トルエン又はそれらの混合物等の好適な溶媒中において、例えば室温又は60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XII)の中間体は、式(XI)の中間体を、例えば、2-ニトロフェニルスルホンアミド等のXの好適な保護された窒素と、例えばDEAD若しくはDBAD等の好適な試薬の存在下で、例えばPPh等の好適なホスフィンの存在下で、例えば、THF、トルエン若しくはそれらの混合物等の好適な溶媒中において、室温又は60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
式(XI)[式中、Pは、例えばTBDMS等の好適な保護基である]の中間体は、スキーム4:
Figure 2023514364000071

に従って、
- 式(XIV)の中間体を、好適なO-保護ハロゲン化プロピル又は例えば(3-ブロモプロポキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン等のアルキルスルホン酸塩と、例えばCs2CO3等の好適な塩基の存在下で、例えばDMF等の好適な溶媒中において、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XIV)の中間体は、式(XV)の中間体を、例えばトリフルオロメタンスルホン酸、TFA若しくはDDQ等の好適な脱保護剤と、例えばCHCl等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XV)の中間体は、式(XVI)の中間体を、例えば3-(((4-メトキシベンジル)オキシ)メチル)-1,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール等の好適な置換ピラゾール誘導体と、例えばPd(dba)等の好適な触媒の存在下で、例えばS-Phos等の好適なホスフィンリガンドの存在下で、例えば重炭酸ナトリウム等の好適な塩基の存在下で、例えばジオキサン、水又はそれらの混合物等の好適な溶媒中において、例えば100℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。当業者であれば、他の好適な置換ピラゾール誘導体が、例えば、p-メトキシベンジル部分が水素又はTBDMSによって置換される誘導体であり得ることを理解するであろう。
- 式(XVI)の中間体は、式(XVII)の中間体を、例えば、硫酸等の好適な酸と、例えば酢酸等の好適な溶媒中において、例えば70℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XVII)の中間体は、(3-ブロモ-4-クロロフェニル)ヒドラジンをメチル2-オキソブタン酸塩と、例えば、塩酸等の好適な酸の存在下で、例えば、メタノール等の好適な溶媒中において、例えば、65℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
式(XIII)[式中、R及び(Rは、式(I)に定義されているとおりであり、Pは、例えばTBDPS等の好適な保護基である]の中間体は、スキーム5:
Figure 2023514364000072

に従って、
- 式(XVIII)の中間体を例えば水素ガス等の好適な水素化試薬と、例えばPd/C等の好適な触媒の存在下で、例えばMeOH等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XVIII)の中間体は、式(XIX)の中間体を、例えばLiAlH等の好適な還元剤と、例えばTHF等の好適な溶媒中で、例えば0℃等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XIX)の中間体は、式(XX)の中間体を式(XXI)の中間体と、例えばNaH等の好適な塩基の存在下で、例えば、THF等の好適な溶媒中で、例えば-10℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XX)の中間体は、式(XXII)の中間体を、例えば、MnO等の好適な還元剤と、例えばアセトニトリル等の好適な溶媒中において、例えば60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXII)の中間体は、式(XXIII)の中間体を、例えばLiAlH等の好適な還元剤と、例えばTHF等の好適な溶媒中で、例えば0℃等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XXIII)の中間体は、式(XXIV)の中間体を、例えばtert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(TBDPSCl)又は4-メトキシベンジルクロライド(PMBCl)等の好適な保護試薬と、例えばイミダゾール若しくはNaH等の好適な塩基の存在下、例えばDMF等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XXI)の中間体及び式(XXIV)の中間体は、市販で入手することができる、又は文献に記載された手法に従って調製することができる。
或いは、式(III)[式中、R、R及び(Rは、式(I)において定義したとおりであり、Xは、O(酸素)であると定義されている]の化合物は、スキーム6:
Figure 2023514364000073

に従って、
- 式(XXV)の中間体を、例えばp-トルエンスルホン酸(PTSA)等の好適な脱保護剤と、例えばMeOH等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXV)の中間体は、式(XXVI)の中間体を、例えば水素ガス等の好適な水素化試薬と、例えばPd/C等の好適な触媒の存在下で、例えば酢酸エチル(EtOAc)等の好適な溶媒中において、例えば、室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXVI)の中間体は、式(XXVII)の中間体を式(XXXII)の中間体と、例えばNaH等の好適な塩基の存在下で、例えば、THF等の好適な溶媒中で、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXVII)の中間体は、式(XXVIII)の中間体を、例えばtert-ブチルジメチルシリル塩化物(TBDMSCl)等の好適な保護基前駆体と、例えばイミダゾール等の好適な塩基の存在下で、例えばDCM等の好適な溶媒中において、例えば、室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXVIII)の中間体は、式(XXIX)の中間体を、例えばMnO等の好適な酸化剤と、例えばDCM等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XXIX)の中間体は、式(XXX)の中間体は、例えば、PTSA等の好適な脱保護剤と、例えばMeOH等の好適な溶媒中において、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXX)の中間体は、式(XI)の中間体を式(XXXI)の中間体と、例えばNaH等の好適な塩基の存在下で、例えば、THF等の好適な溶媒中で、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 当業者には、保護基の直交性は、例えば、Rがテトラヒドロピラニルである場合には、P、P及びPは、好ましくはTBDMS若しくはTBDPS基でなければならないと考察されることは明白であろう。
式(XXXII)の中間体は、スキーム5に従って、
- 式(XXXVII)の中間体を、例えばトリフェニルホスフィン(PPh)との好適なホスフィンと、例えばDCM等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXXVII)の中間体は、式(XXII)の中間体を、例えば塩化チオニル等の好適な活性化剤と、例えばDCM等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
式(XXXI)[式中、Pは、例えばTBDMS等の好適な保護基であり、及びLは、例えばI(ヨウ化物)等の好適な離脱基である]の中間体は、スキーム7:
Figure 2023514364000074

に従って、
- 式(XXXIII)の中間体を例えば塩化メシル(MsCl)等の好適な活性化剤と、例えばトリエチルアミン(EtN)等の好適な塩基の存在下で、その後に例えばNaI等の好適な離脱基の添加によって、例えばTHF等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXXIII)の中間体は、式(XXXIV)の中間体を、例えばLiAlH等の好適な還元剤と、例えばTHF等の好適な溶媒中で、例えば0℃等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XXXIV)の中間体は、式(XXXV)の中間体を、例えばTBDMSCl等の好適な保護基前駆体と、例えばイミダゾール等の好適な塩基の存在下で、例えばDCM等の好適な溶媒中において、例えば、0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XXXV)の中間体は、式(XXXVI)の中間体を、例えばNaBH等の好適な還元剤と、例えばMeOH、2-メチルテトラヒドロフラン(2-Me-THF)又はそれらの混合物等の好適な溶媒中で、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XXXVI)の中間体は、市販で入手できる、又は当業者には公知の反応プロトコルに従って調製することができる。
当業者には、Rが保護基である場合は、保護基Pが直交性保護基でなければならないことは明白であろう。
当業者は、類似の反応プロトコルを、式中、X
Figure 2023514364000075

を表す本発明の化合物を調製するためにも使用できることを理解するであろう。
そのような化合物を得るためには、スキーム8:
Figure 2023514364000076

に従って
- 式(XXXIX)[式中、Pは、好適な保護基である]の中間体を例えばフッカテトラブチルアンモニウム(TBAF)等の公的な脱保護試薬と、例えば、THF等の好適な溶媒中において、例えば室温又は60℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製できる式(XXXVIII)の代替ピラゾール-ボロネートが使用されなければならない。
- 式(XXXIX)の中間体は、式(XL)の中間体を、例えば2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン等の好適なボリル化試薬と、例えばn-ブチルリチウム等の好適な金属化試薬の存在下で、例えばTHF等の好適な溶媒中において、例えば、-78℃等の好適なで反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XL)の中間体は、式(XLI)の中間体を、例えばTBDMSCl等の好適な保護基前駆体と、例えばイミダゾール等の好適な塩基の存在下で、例えばDCM等の好適な溶媒中において、例えば、0℃又は室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XLI)の中間体は、式(XLII)の中間体を、例えばNaBH等の好適な還元剤と、例えばMeOH若しくはTHF又はそれらの混合物等の好適な溶媒中で、例えば0℃又は室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XLII)の中間体は、式(XLIII)の中間体を、例えばTBDMSCl等の好適な保護基前駆体と、例えば2-(2-メトキシエトキシ)エタノール等の好適なアルコールの存在下で、例えシアノメチレントリブチルホスホラン等の好適なホスホランの存在下で、例えば、THF等の好適な溶媒中において、例えば0℃~室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XLIII)の中間体は、式(XLIV)の中間体を、例えばN-ブロモスクシンイミド(NBS)等の好適な臭素化剤と、例えばDCM等の好適な溶媒中で、例えば室温等の好適な温度で反応させることによって調製することができる。
- 式(XLIV)の中間体は、市販で入手することができる、又は文献に記載された手法に従って調製することができる。
式(XI)の中間体のためにスキーム4に記載された類似の手法を使用すると、式(XXXVIII)の代替ピラゾール-ボロネート又は式(XXXIX)の前駆体は、式(XI)の中間体と比較して他のピラゾール窒素位置でRを有する式(XLV)の中間体を提供することができる。
或いは、式(XLV)[式中、Rは、式(I)に定義されたとおりであり、Pは、例えばTBDMS等の好適な保護基である]の中間体は、スキーム9
Figure 2023514364000077

に従って
- 式(XLVI)の中間体を式(XXXVIII)の中間体と、例えばジクロロビス[ジ-tert-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(Pd(両性)Cl)等の好適な触媒の存在下で、例えば炭酸カリウム等の好適な塩基の存在下で、例えばジオキサン、水又はそれらの混合物等の好適な溶媒中で、例えば65℃等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 式(XLVI)の中間体は、式(XVI)の中間体を好適なO-保護ハロゲン化プロピル又は例えば(3-ブロモプロポキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン等のアルキルスルホン酸塩と、例えばCsCO等の好適な塩基の存在下で、例えばDMF等の好適な溶媒中において、例えば室温等の好適な温度で反応させる工程によって調製することができる。
- 当業者には、この代替順序を使用すると、式(XI)の中間体を合成できることは明白であろう。
当業者には、式(XLV)の中間体を、式(XI)の中間体について記載された方法と類似の方法で、式(I)の化合物に転換できることは明白であろう。
適切な官能基が存在する場合、様々な式の化合物又はその調製に使用されるあらゆる中間体は、縮合反応、置換反応、酸化反応、還元反応又は開裂反応を用いる1種以上の標準的な合成法により更に誘導体化され得ることは理解されるであろう。具体的な置換方法としては、従来のアルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、スルホニル化、ハロゲン化、ニトロ化、ホルミル化及びカップリング法が挙げられる。
式(I)の化合物は、当技術分野で公知の分解手法に従って互いに分離され得るエナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成され得る。塩基性窒素原子を含む式(I)のラセミ化合物は、好適なキラル酸との反応により、対応するジアステレオマー塩形態に変換され得る。その後、前記ジアステレオマー塩形態は、例えば、選択的結晶化又は分別結晶化により分離され、それからアルカリによりエナンチオマーが遊離される。式(I)の化合物のエナンチオマー形態を分離する代替的な方法として、キラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーが挙げられる。前記純粋な立体化学的異性体形態は、適切な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態からも誘導され得るが、但し、この反応は、立体特異的に起こることを前提とする。
本発明の化合物の調製では、中間体の離れた官能基(例えば、第一級アミン又は第二級アミン)を保護することが必要な場合がある。そのような保護に対する要求は、離れた官能基の性質と、調製方法の条件とに応じて変化するであろう。好適なアミノ保護基(NH-Pg)としては、アセチル基、トリフルオロアセチル基、t-ブトキシカルボニル(Boc)基、ベンジルオキシカルボニルCBz)基及び9-フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)基が挙げられる。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。保護基及びそれらの使用の概要に関しては、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,Wiley,Hoboken,New Jersey,2007を参照されたい。
化合物の薬理学
本発明の化合物は、MCL-1抗アポトーシス活性等の1つ以上のMCL-1活性を阻害することが見出された。
MCL-1阻害剤は、1つ以上のMCL-1の機能、例えばアポトーシス促進性エフェクターであるBak及びBax又はBim、Noxa若しくはPuma等のBH3オンリー増感剤に結合して、それらを抑制する能力を遮断する化合物である。
本発明の化合物は、MCL-1の生存促進機能を阻害することができる。従って、本発明の化合物は、癌等の免疫系の影響を受けやすい疾患を治療及び/又は予防(特に治療)するのに有用であり得る。
本発明の別の実施形態では、本発明の化合物は、例えば、免疫調節を介した抗腫瘍特性を示す。
一実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、癌が、本明細書に記載される癌から選択され、それを必要とする対象(好ましくはヒト)に、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含む方法に関する。
一実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性急性リンパ芽球性白血病、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、膀胱癌、乳癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸腺癌、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、食道癌、濾胞性リンパ腫、胃癌、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌を含むが、それには限定されない)、造血器癌、肝細胞癌、ホジキンリンパ腫、肝臓癌、肺癌(肺腺癌を含むが、それには限定されない)、リンパ腫、髄芽細胞腫、黒色腫、有意性が未知の単クローン性免疫グロブリン血症、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄線維症、骨髄増殖性腫瘍、卵巣癌、卵巣明細胞癌、卵巣漿液性嚢胞腺腫、膵臓癌、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸腺癌、腎細胞癌、くすぶり型多発性骨髄腫、T細胞性急性リンパ芽球性白血病、T細胞性リンパ腫及びワルデンストレームマクログロブリン血症からなる群から選択される方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞性急性リンパ芽球性白血病、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、乳癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、造血器癌、ホジキンリンパ腫、肺癌(肺腺癌を含むが、それには限定されない)リンパ腫、有意性が未知の単クローン性免疫グロブリン血症、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄線維症、骨髄増殖性腫瘍、くすぶり型多発性骨髄腫、T細胞性急性リンパ芽球性白血病、T細胞性リンパ腫及びワルデンストレームマクログロブリン血症からなる群から好ましくは選択される方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、腺癌、良性単クローン性免疫グロブリン血症、胆管癌(biliary cancer)(胆管癌(cholangiocarcinoma)を含むがそれには限定されない)、膀胱癌、乳癌(乳房の腺癌、乳房の乳頭状癌、乳癌、乳房の髄様癌を含むがそれらに限定されない)、脳腫瘍(髄膜腫を含むがそれには限定されない)、神経膠腫(星状細胞腫、某突起細胞腫;髄芽細胞腫を含むがそれらに限定されない)、気管支癌、子宮頸癌(子宮頚部腺癌を含むがそれには限定されない)、脊索腫、絨毛性腫瘍、結腸直腸癌(結腸癌、直腸癌、結腸直腸腺癌を含むがそれらに限定されない)、上皮癌、内皮肉腫(カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫を含むがそれらに限定されない)、子宮内膜癌(子宮癌、子宮肉腫を含むがそれらに限定されない)、食道癌(食道の腺癌、バレット腺癌を含むがそれらに限定されない)、ユーイング肉腫、胃癌(胃腺癌を含むがそれには限定されない)、消化管間質腫瘍(GIST)、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌を含むがそれには限定されない)、造血器癌(例えば急性リンパ球性白血病(ALL)(B細胞性ALL、T細胞性ALLを含むがそれらに限定されない)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞性AML、T細胞性AMLを含むがそれらに限定されない)、慢性骨髄細胞性白血病(CML)(例えば、B細胞性CML、T細胞性CML)及び慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞性CLL、T細胞性CLL)、例えばホジキンリンパ腫(HL)等のリンパ腫(B細胞性HL、T細胞性HLを含むがそれらに限定されない)及び非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)等のB細胞性NHL(例えば、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞性リンパ腫(粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞性リンパ腫、脾性辺縁帯B細胞性リンパ腫を含むがそれらに限定されない)、縦隔原発大細胞型B細胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(ワルデンストレームマクログロブリン血症を含むがそれには限定されない)、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、ヘアリー細胞白血病(HCL)、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫及び原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前駆T細胞リンパ芽球性リンパ腫/白血病、辺縁性T細胞性リンパ腫(PTCL)等のT細胞性NHL(例えば、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)(菌状息肉腫、セザリー症候群を含むがそれらに限定されない)、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞性リンパ腫、腸症型T細胞性リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、上記に記載した1種以上の白血病/リンパ腫の混合、多発性骨髄腫(MM)、重鎖病(α鎖病、γ鎖病、μ鎖病を含むがそれらに限定されない)、免疫球性アミロイドーシスを含むがそれらに限定されない)、別名がウィルムス腫瘍である腎臓癌(腎芽細胞腫症、腎細胞癌を含むがそれらに限定されない)、肝臓癌(肝細胞癌(HCC)、悪性肝癌を含むがそれらに限定されない)、肺癌(気管支原性癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、扁平上皮肺癌(SLC)、肺の腺癌、ルイス肺癌、肺神経内分泌腫瘍、定型カルチノイド、非定型カルチノイド、小細胞肺癌(SCLC)及び大細胞型神経内分泌癌を含むがそれらに限定されない)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板血症(ET)、別名が骨髄線維症(MF)である原発性骨髄線維症(AMM)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES)、卵巣癌(嚢胞腺癌、卵巣胎生期癌、卵巣腺癌を含むがそれらに限定されない)、膵臓癌(膵臓腺癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、島細胞腫を含むがそれらに限定されない)、前立腺癌(前立腺腺癌を含むがそれには限定されない)、皮膚癌(扁平上皮癌(SCC)、角化棘細胞腫(KA)、黒色腫、基底細胞癌(BCC)を含むがそれらに限定されない)及び軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫)からなる群から選択される方法に向けられる。
別の実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、良性単クローン性免疫グロブリン血症、乳癌(乳房の腺癌、乳房の乳頭状癌、乳癌、乳房の髄様癌を含むがそれらに限定されない)、造血器癌(例えば急性リンパ球性白血病(ALL)(B細胞性ALL、T細胞性ALLを含むがそれらに限定されない)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞性AML、T細胞性AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞性CML、T細胞性CML)及び慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞性CLL、T細胞性CLL)、ホジキンリンパ腫(HL)等のリンパ腫(B細胞性HL、T細胞性HL)及び非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)等のB細胞性NHL(例えば、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞性リンパ腫(粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞性リンパ腫、脾性辺縁帯B細胞性リンパ腫を含むがそれらに限定されない)、縦隔原発大細胞型B細胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞リンパ腫(ワルデンストレームマクログロブリン血症を含むがそれには限定されない)、免疫芽細胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病(HCL)、前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫及び原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前駆T細胞リンパ芽球性リンパ腫/白血病、辺縁性T細胞性リンパ腫(PTCL)等のT細胞性NHL(例えば、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)(菌状息肉腫、セザリー症候群を含むがそれらに限定されない)、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞性リンパ腫、腸症型T細胞性リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞性リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、上記に記載した1種以上の白血病/リンパ腫の混合、多発性骨髄腫(MM)、重鎖病(α鎖病、γ鎖病、μ鎖病を含むがそれらに限定されない)、免疫球性アミロイドーシスを含むがそれらに限定されない)、肝臓癌(肝細胞癌(HCC)、悪性肝癌を含むがそれらに限定されない)、肺癌(気管支原性癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、扁平上皮肺癌(SLC)、肺の腺癌、ルイス肺癌、肺神経内分泌腫瘍、定型カルチノイド、非定型カルチノイド、小細胞肺癌(SCLC)及び大細胞型神経内分泌癌)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、前立腺癌(前立腺腺癌を含むがそれには限定されない)からなる群から選択される方法に向けられる。
別の実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、前立腺癌、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、黒色腫、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、及び急性リンパ芽球性白血病(ALL)からなる群から選択される方法に向けられる。
別の実施形態では、本発明は、癌を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象、好ましくはヒトに、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与する工程を含み、癌が、多発性骨髄腫である方法に向けられる。
本発明による化合物又は前記化合物を含む医薬組成物は、更に、PD1/PDL1免疫チェックポイント軸の阻害剤、例えば、PD-1の活性又はPD-L1及び/又はCTLA-4若しくは腫瘍関連抗原を標的とする遺伝子組み換えキメラ抗原受容体T細胞(CART)の活性に結合する、及び/又はその活性を阻害する抗体(若しくはペプチド)等の免疫調節剤と組み合わせた治療適用を有し得る。
本発明による化合物又は前記化合物を含む医薬組成物は、更に、癌を有する対象に、前記対象の癌を治療するために、又は前記対象の癌の治療に結び付いた副作用を治療若しくは予防するために投与される放射線療法若しくは化学療法薬(抗癌剤を含むがそれらに限定されない)又は任意の他の医薬品と組み合わせることができる。
本発明による化合物又は前記化合物を含む医薬組成物は、ワクチン等の免疫応答を刺激又は増強する他の作用物質と組み合わせることもできる。
一実施形態では、本発明は、癌(癌は、本明細書に記載した癌から選択される)を治療及び/又は予防するための方法であって、それを必要とする対象(好ましくはヒト)に、治療有効量の連携療法又は組み合わせ療法を投与する工程を含み;連携療法又は組み合わせ療法は、本発明の式(I)の化合物及び(a)免疫調節剤(PD1/PDL1免疫チェックポイント軸の阻害剤、例えば、PD-1の活性又はPD-L1及び/又はCTLA-4の活性に結合及び/又はそれらを阻害する阻害剤等);(b)腫瘍関連抗原を標的とする遺伝子組み換えキメラ抗原受容体T細胞(CART);(c)放射線療法;(d)化学療法;及び(e)ワクチン等の免疫応答を刺激若しくは増強する作用物質から選択される1種以上の抗癌剤を含む方法に向けられる。
本発明は、薬剤として使用するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、MCL-1活性の阻害において使用するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
他に明記しない限り、本発明で使用する用語「抗癌剤」は、「抗腫瘍細胞増殖剤」及び「抗新生物剤」を含むものとする。
本発明は、上述した疾患(好ましくは癌)を治療及び/又は予防するのに使用するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及びその溶媒和物に関する。
本発明は、上述した疾患(好ましくは癌)を治療及び/又は予防するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、本明細書に記載した疾患、好ましくは癌(例えば、多発性骨髄腫)を治療及び/又は予防するための、特に治療するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、本明細書に記載した疾患、好ましくは癌(例えば、多発性骨髄腫)を治療及び/又は予防するのに使用するための、特に治療に使用するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、MCL-1媒介性疾患又は症状、好ましくは癌、より好ましくは本明細書に記載した癌(例えば、多発性骨髄腫)を治療及び/又は予防するための、特に治療するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、MCL-1媒介性疾患若しくは状態、好ましくは癌、より好ましくは上記に記載した癌(例えば、多発性骨髄腫)を治療及び/又は予防するための、特に治療に使用するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に向けられる。
本発明は、薬剤を製造するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、MCL-1を阻害するための薬剤を製造するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。
本発明は、癌、好ましくは本明細書に記載した癌を治療及び/又は予防するため、特に治療するための薬剤を製造するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に関する。より詳細には、癌は、MCL-1の阻害に応答する癌(例えば、多発性骨髄腫)である。
本発明は、上述の疾患状態の何れか1つを治療及び/又は予防するための、特に治療するための薬剤を製造するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に向けられる。
本発明は、上述の疾患状態の何れか1つを治療及び/又は予防するための薬剤を製造するための、式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物に向けられる。
式(I)の化合物並びにそれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物は、上述の疾患の何れか1つを治療及び/又は予防するために、対象、好ましくはヒトに投与することができる。
式(I)の化合物並びにそれらの薬学的に許容される塩及び溶媒和物の有用性を考慮すると、上述の疾患の何れかを罹患している対象、好ましくはヒト等の哺乳動物を治療する方法、又は対象、ヒトにおける上述の疾患の何れかの進行を緩徐化させる方法;又は上述の疾患の何れかに罹患している対象、好ましくはヒト等の哺乳動物を予防する方法が提供される。
前記方法は、有効量の式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の投与、即ち全身投与又は局所投与、好ましくは経口若しくは静脈内投与、より好ましくは経口投与を含む。
当業者であれば、本発明の化合物の治療有効量が、十分な治療活性を有する量であること、並びにこの量は、特に疾患のタイプ、治療製剤中の化合物の濃度及び患者の状態に応じて変動することを認識するであろう。一実施形態では、治療有効1日量は、約0.005mg/kg~100mg/kg(体重)であり得る。
治療効果を達成するために必要とされる本明細書において有効成分とも称される本発明による化合物の量は、個別に、例えば、特定の化合物、投与経路、レシピエントの年齢及び状態並びに治療する特定の障害若しくは疾患に応じて変化し得る。本発明の方法は、有効成分を1日に1~4回摂取させる投薬計画で投与することも含み得る。本発明のこれらの方法では、本発明による化合物は、投与前に処方されることが好ましい。
本発明はまた、本明細書で言及した障害(好ましくは本明細書に記載した癌)を治療及び/又は予防するための組成物を提供する。前記組成物は、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む。
有効成分(例えば、本発明の化合物)は単独で投与することが可能であるが、それを医薬組成物として投与することが好ましい。従って、本発明は更に、本発明による化合物を、薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に含む医薬組成物を提供する。担体又は希釈剤は、組成物の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で「容認できる」ものでなければならない。
本発明の医薬組成物は、薬学の技術分野において周知の何れかの方法で、例えば、Gennaro et al.Remington’s Pharmaceutical Sciences(18thed.,Mack Publishing Company,1990、特にPart 8:Pharmaceutical preparations and their Manufactureを参照されたい)に記載されるもの等の方法を使用して調製され得る。
本発明の化合物は、単独で、又は1種以上の追加の治療薬と組み合わせて投与されてもよい。組み合わせ療法としては、本発明による化合物及び1種以上の追加の治療薬を含む単一医薬製剤の投与並びに本発明の化合物及び各追加の治療薬のそれぞれ個別の医薬製剤による投与が挙げられる。
従って、一実施形態では、本発明は、癌に罹患した患者の治療において、同時に、個別に又は逐次的に使用するための組み合わせ製剤としての、第1有効成分として本発明による化合物及び更なる追加の有効成分として1種以上の抗癌剤を含む生成物に向けられる。
1種又は複数種の他の抗癌剤及び本発明による化合物は、同時に(例えば、別個の組成物又は単位組成物で)、又は何れかの順序で逐次的に投与され得る。一実施形態では、2種以上の化合物は、有利な効果又は相乗効果が確実に得られるのに十分な期間及び/又は量及び/又は方法で投与される。好ましい投与方法及び投与順序並びに組み合わせる各成分のそれぞれの投与量及び投薬計画は、投与を受けている特定の他の抗癌剤及び本発明の化合物、それらの投与経路、治療を受けている特定の症状(特に腫瘍)並びに治療を受けている宿主によって異なることは理解されるであろう。
以下の実施例では、本発明を更に説明する。
本発明の化合物を調製するための幾つかの方法を以下の実施例において説明する。他に特に明記しない限り、出発物質の全ては、市販業者から入手し、それ以上精製することなく使用したか、又は周知の方法を使用することによって当業者により合成され得る。
Figure 2023514364000078
Figure 2023514364000079
Figure 2023514364000080
当業者には理解されるように、示されたプロトコルを使用して合成される化合物は、残留溶媒又は少量の不純物を含み得る。
当業者であれば、以下の実験プロトコルにおいて明示的に言及されていない場合でも、通常、カラムクロマトグラフィー精製後に、所望の画分が回収され、溶媒が蒸発されることは理解するであろう。
立体化学が示されていない場合、特に示さない限り又は文脈から明らかでない限り、これはそれが立体異性体の混合物であることを意味する。
「S若しくはRアトロプ異性体」又は「R若しくはSアトロプ異性体」と示される化合物又は中間体は、1つのアトロプ異性体形態であるがそれの絶対立体化学は確定されていない化合物又は中間体である。
中間体の調製
粗製物又は部分的に精製された中間体として次の反応工程で使用される中間体の場合、場合により、次の反応工程でこうした中間体のモル量が言及されないか、又は代わりに次の反応工程でこうした中間体の推定モル量若しくは理論モル量が下記の反応プロトコルで示される。
中間体1
Figure 2023514364000081

HCl(93mL、MeOH中で1.25M)中の(3-ブロモ-4-クロロフェニル)ヒドラジン(4.655g、18.047mmol)及びメチル2-オキソブタノエート(1.02当量)の溶液を90分間、還流させた。この反応混合物を室温に冷却させ、減圧下で揮発性物質を除去すると、5.768gの中間体1が、数分以内に固化した褐色の油性残渣として得られ、これをそれ以上精製せずに次の工程で使用した。
中間体2
Figure 2023514364000082

酢酸(37mL)中の中間体1(5.768g、18mmol)の懸濁液を70℃に加熱した。硫酸(4.81mL、5当量)を10分間かけて滴加した(発熱が発生して沈殿物が形成された)。更に15分後、反応混合物を室温に冷却し、次いで、氷を加えることで0℃にした。固形沈殿物を濾過し、濾液が中性pHとなるまで水で洗浄した。固体を低温ヘプタン/ジイソプロピルエーテル(8/2、50mL)で粉砕すると、オフホワイトの固体が得られた。この固体を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel IG 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)で精製すると、中間体2(1.745g、32%)が得られた。
中間体3
Figure 2023514364000083

中間体2(500mg、1.65mmol)、3-(((4-メトキシベンジル)オキシ)メチル)-1,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール[2143010-90-4](800mg、1.3当量)、Pd(dba)(76mg、0.05当量)及びS-Phos(68mg、0.1当量)を窒素雰囲気下の圧力管内で計量した。ジオキサン(10.5mL)及び飽和NaHCO水溶液(4.5mL)を加え、混合液を2時間にわたり100℃で加熱した。反応物を室温に冷却し、EtOAc(40mL)及び水(40mL)で希釈した。有機層を分離し、水相をEtOAc(40mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。粗混合物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(40g、勾配:ヘプタン100%からヘプタン/EtOAc、4/6まで)により精製した。中間体3(790mg、89%)が黄色がかった油として得られ、これは放置すると固化した。中間体3をそれ以上精製せずに次の反応工程で使用した。
中間体4
Figure 2023514364000084

トリフルオロメタンスルホン酸(0.888mL、5当量)をDCM(25mL)中の中間体3(1080mg、2mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(30mL)を用いて処理した。有機層を分離し、水層をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。中間体4(625mg、89%)が黄色がかった固体として得られ、これをそれ以上精製せずにそのまま次の工程で使用した。
中間体5
Figure 2023514364000085

炭酸セシウム(732mg、1.25当量)を窒素雰囲気下でDMF(10mL)中の中間体4(625mg、1.79mmol)の溶液に添加した。(3-ブロモプロポキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(0.458mL、1.1当量)を滴加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)及び水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、塩水(2×30mL)で洗浄した。合わせた水層は、EtOAc(50mL)を用いて抽出した。合わせた有機層を次にMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。粗混合物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(40g、勾配:ヘプタン100%からEtOAc 100%まで)により精製すると、白色の固体として中間体5(360mg、38%)が得られた。
中間体6
Figure 2023514364000086

塩化メシル(0.12mL、2.5当量)を窒素下の0℃で撹拌しながらDCM(10mL)中の中間体5(320mg、0.61mmol)及びトリエチルアミン(0.256mL、3当量)の溶液に滴加した。次いで反応混合物を室温に加温するに任せ、室温で1時間撹拌した。追加のトリエチルアミン(3当量)及び塩化メシル(2.5当量)を添加し、室温で1時間にわたり撹拌を継続した。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理した。有機層を分離し、水層をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させると、中間体6(368mg、定量的)が得られ、これをそれ以上精製せずに次の工程でそのまま使用した。
中間体7
Figure 2023514364000087

ヨウ化カリウム(1.021g、10当量)をアセトニトリル(5mL)中の中間体6(368mg、0.61mmol)の溶液に加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、Dicalite(登録商標)に通して濾過した。濾液に水(25mL)を添加し、幾らか撹拌した後、有機層を分離した。水層をEtOAc(25mL)により逆抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させると、中間体7が得られ、これをそれ以上精製せずに次の工程でそのまま使用した。
中間体8
Figure 2023514364000088

KSAc(400mg、1.5当量)をACN(25mL)中の中間体7(1.55g、2.337mmol)の脱気溶液に室温で添加した。生じた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドに通して濾過して濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~6:4)により精製すると、黄色の油として中間体8(1.15g、収率:80%)が得られた。
中間体9
Figure 2023514364000089

TBDPSCl(6.41mL、1.25当量)をDMF(70mL)中のメチル4-ヒドロキシ-2-ナフトエート([34205-71-5]、4g、19.78mmol)及びイミダゾール(2.35g、1.75当量)の溶液に滴加し、0℃に冷却した。添加が完了したら、反応混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、続いて水、希HCl(0.1M)水溶液、飽和NaHCO水溶液及び塩水(各30mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc-1:0~9:1)により精製すると、黄色の油として中間体9(8.81g、収率:91%)が得られた。
中間体10
Figure 2023514364000090

LiAlH(THF中の2Mの溶液、9.44mL、1.05当量)を0℃に冷却したTHF(70mL)中の中間体9(8.8g、17.97mmol)の溶液に添加した。添加が完了したら、反応混合物を0℃で30分間にわたり撹拌した。この反応をEtOAc(20mL)、その後にロッシェル塩の飽和溶液の緩徐な添加によってクエンチした。異種混合物は、室温で2時間撹拌した。水層をEtOAc(2×65mL)により抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(20mL)により洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~3:1)によって精製すると、白色の固体として中間体10(5.81g、収率:74%)が得られた。
中間体11
Figure 2023514364000091

MnO(5.81g、5当量)を室温でACN(60mL)中の中間体10(5.81g、13.38mmol)の溶液に添加した。生じた溶液を60℃で2時間撹拌した。反応混合物をDicalite(登録商標)のパッドの上方に通して濾過して濃縮すると、白色の固体として中間体11(5.47g、収率:94%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体12
Figure 2023514364000092

NaH(653mg、1.1当量)は、0℃でTHF(90mL)中の中間体105(8.094g、1.1当量)の懸濁液に添加した。生じた溶液(溶液A)は、0℃で45分間撹拌した後、-25℃へ冷却した。THF(16mL)中の中間体11(6.7g、15.5mmol)の溶液は、温度を-20℃~-30℃の温度を維持しながら、溶液Aに緩徐に添加した。添加が完了したら、反応混合物を-10℃で1時間撹拌した。反応を-10℃で飽和NHCl水溶液(10mL)での緩徐な添加によってクエンチし、EtOAc(100mL)を用いて希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc-1:0~7:3)により精製すると、白色の泡として中間体12(6.75g、収率:75%)が得られた。
中間体13
Figure 2023514364000093

LiAlH(THF中の2Mの溶液、6.1mL、1.05当量)を0℃に冷却したTHF(45mL)中の中間体12(6.7g、11.64mmol)の溶液に緩徐に添加した。添加が完了したら、反応混合物を0℃で30分間にわたり撹拌した。反応をEtOAc(20mL)、その後にロッシェル塩の飽和溶液の緩徐な添加によってクエンチした。異種混合物は、室温で2時間にわたり撹拌した。水層をEtOAc(2×65mL)により抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(20mL)により洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮すると、白色の泡として中間体13(6.01g、収率:94%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体14
Figure 2023514364000094

中間体13(5.95g、10.89mmol)をMeOH(280mL)中に溶解させた。Pd/C(10%、1159mg、0.1当量)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物は、次に水素ガス及び真空(3回)を用いてフラッシュし、次に室温で撹拌しながら水素(大気圧、244mL、1当量)を取り入れた。反応混合物をDicalite(登録商標)のパッドに通して濾過して濃縮すると、ガラス状の黄色の固体として中間体14(5.9g、収率:98%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体15
Figure 2023514364000095

塩化チオニル(459μL、1.15当量)は、0℃に冷却したDCM(23mL)中の中間体14(3g、5.47mmol)の溶液に添加した。添加が完了したら、反応物が室温に加温するに任せ、1時間撹拌した。反応混合物をDCM(35mL)により希釈し、飽和NaHCO(2×50mL)水溶液及び塩水(50mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させて濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~8:2)によって精製して、無色の油として中間体15(2.65g、収率:85%)が得られ、これを放置すると結晶化して白色の非晶質固体が得られた。
中間体16
Figure 2023514364000096

中間体8(500mg、0.821mmol)及び中間体15(559mg、1.2当量)をMeOH(10mL)中に溶解させた。この反応混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、その後にKCO(227mg、2当量)を添加した。その添加後、反応混合物を再度脱気させ、窒素を2回再充填した。反応混合物を室温に加温するに任せ、3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(10mL)及びEtOAc(15mL)の間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、濃縮して淡黄色の泡を得た。
この粗泡をMeOH(10mL)中に溶解させ、pTsOH(469mg、3当量)を添加した。生じた反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)中に溶解させ、飽和NaHCO水溶液(15mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~0:1)により精製すると、黄色の油として中間体16(695mg、収率:92%)が得られた。
中間体17及び中間体18
Figure 2023514364000097

トルエン(22mL)及びTHF(4.5mL)の混合物中に溶解させた中間体16(690mg、0.754mmol)及びDTBAD(694mg、4当量)の溶液を、トルエン(22mL)中のPPh(791mg、4当量)溶液に70℃でシリンジポンプ(0.1mL/分)を用いて滴加した。添加の終了時に、反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~0:1)によって精製すると、白色の泡として中間体17及び中間体18のラセミ混合物(320mg、収率:60%)が得られた。200mgの単離混合物を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel ID 20×250mm、移動相:CO、EtOH-iPrOH(50-50)+0.4%のiPrNH)により精製すると、無色の油として中間体17(56mg、収率:10%)及び中間体18(68mg、収率:13%)を得た。
中間体19a及び中間体19b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000098

TBDPSCl(3.726mL、3当量)をDMF(25mL)中のエチル7-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエート[1093083-28-3]、エチル5-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエート[1093083-27-2](2244mg、9.58mmol)及びイミダゾール(1141g、3.5当量)の5:1混合物に滴加し、0℃に冷却した。添加が完了したら、反応物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、続いて水、希HCl(0.1M)水溶液、飽和NaHCO水溶液及び塩水(各30mL)で洗浄した。有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮すると、淡黄色の油を得た。この油をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~9:1)によって精製すると、黄色の油として中間体19a及び中間体19bの混合物(2:1の比率、5.65g、依然として不純であるが、収率は定量的と見なされた)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体20a及び中間体20b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000099

LiAlH(THF中で2M、4.888mL、1.05当量)をTHF(35mL)中の中間体19a及び中間体19bの混合物(4.4g、9.31mmol)の溶液に緩徐に添加し、0℃に冷却した。添加が完了したら、反応混合物を0℃で2時間にわたり撹拌した。反応をEtOAc(20mL)、その後にロッシェル塩の飽和水溶液の緩徐な添加によってクエンチした。異種混合物は、室温で2時間にわたり撹拌した。水層をEtOAc(2×65mL)により抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(20mL)により洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮すると、橙色の油が得られた。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~3:1)により精製すると、白色の固体として中間体20a及び中間体20bの混合物(4.2mg、収率:94%)が得られた。
中間体21a及び中間体21b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000100

MnO(5.907g、5当量)は、室温でACN(60mL)中の中間体20a及び中間体20bの混合物(6.501g、13.589mmol)に添加した。生じた溶液を60℃で2時間撹拌した。反応混合物をDicalite(登録商標)のパッドの上方に通して濾過して濃縮すると、白色の固体として中間体21a及び中間体21bの混合物(4.45g、80%純粋、収率:61%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体22a及び中間体22b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000101

NaH(鉱油中で60%、354mg、1.1当量)は、0℃でTHF(50mL)中の中間体105(4.386g、1.1当量)の懸濁液に添加した。生じた溶液は、この温度で45分間撹拌した後、-25℃へ冷却した。THF(9mL)中の中間体21a及び中間体21bの混合物(4.5g、8.4mmol)の溶液は、温度を-20℃~-30℃の温度を維持しながら、この溶液に緩徐に添加した。添加が完了したら、反応物を-10℃で1.5時間撹拌した。反応を-10℃で飽和NHCl水溶液(10mL)の緩徐な添加によってクエンチした。混合物をEtOAc(50mL)を用いて希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSOの上方で乾燥させて濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~7:3)により精製すると、白色の泡として中間体22a及び中間体22bの混合物(3.98mg、収率:79%)が得られた。
中間体23a及び中間体23b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000102

LiAlH(THF中で2M、4.1mL、1.25当量)をTHF(50mL)中の中間体22a及び中間体22bの混合物(3.9g、6.561mmol)の溶液に緩徐に添加し、0℃に冷却した。添加が完了したら、反応混合物を0℃で30分間にわたり撹拌した。この反応をEtOAc(10mL)、その後にロッシェル塩の飽和水溶液(50mL)の緩徐な添加によってクエンチした。水層をEtOAc(2×45mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮すると、淡黄色の泡として中間体23a及び中間体23bの混合物(3.51g、収率:94%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体24a及び中間体24b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000103

中間体23a及び中間体23bの混合物(3.5g、6.195mmol)をMeOH(160mL)中に溶解させた。Pd/C(10%、659mg、0.1当量)を窒素雰囲気下で添加した。次に反応混合物を水素ガス及び真空(3回)を用いてフラッシュした。反応混合物を次に、1当量の水素が消費されるまで室温の水素雰囲気下(1気圧)で撹拌した。反応混合物をDicalite(登録商標)のパッドの上方に通して濾過して濃縮すると、オフホワイトの固体として中間体24a及び中間体24bの混合物(3.16g、収率:90%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体25a及び中間体25b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000104

SOCl(0.274mL、1.5当量)は、DCM(20mL)中の中間体24a及び中間体24bの混合物(1.85g、3.262mmol)に添加し、0℃に冷却した。添加が完了したら、反応物が室温に加温するに任せ、1時間撹拌した。反応混合物をDCM(35mL)により希釈し、飽和NaHCO水溶液(2×50mL)及び塩水(50mL)で洗浄した。有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、濃縮して橙色の油を得た。この油をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~8:2)によって精製すると、中間体25a及び中間体25bの混合物(1.75g、収率:91%)が無色の油として得られ、これを放置すると結晶化して白色の固体になった。
中間体26a及び中間体26b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000105

中間体8(600mg、0.986mmol)並びに中間体25a及び中間体25bの混合物(659mg、1.2当量)をMeOH(12mL)中に溶解させた。この反応混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、KCO(272g、2当量)を添加した。その添加後、反応混合物を再度脱気させ、窒素を2回再充填した。反応混合物を室温に加温するに任せ、60時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(10mL)及びEtOAc(15mL)の間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮した。
この粗泡をMeOH(10mL)中に溶解させ、pTsOH(469mg、3当量)を添加した。生じた反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)中に溶解させ、飽和NaHCO水溶液(15mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~0:1)により精製すると、白色の泡として中間体26a及び中間体26bの混合物(620mg、収率:85%)が得られた。
中間体27、中間体28及び中間体29
Figure 2023514364000106

トルエン(23mL)及びTHF(4.8mL)の混合物中の中間体26a及び中間体26bの混合物(600mg、0.809mmol)並びにDTBAD(745mg、4当量)の溶液をシリンジポンプ(0.1mL/分)を用いて70℃でトルエン(23mL)中のPPh(849mg、4当量)の溶液に滴加した。添加が完了したら、反応混合物を濃縮し、粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~0:1)によって精製すると、白色の泡として中間体27、中間体28、及び中間体29の混合物(450mg、収率:81%)が得られた。225mgの単離生成物を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel ID 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、中間体27(71mg、収率:12%)並びに中間体28及び中間体29の混合物が得られた。この混合物を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel AS 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)により精製すると、淡黄色の油として中間体28(61mg、収率:10%)及び中間体29(29mg、収率:4%)が得られ、これを放置すると結晶化した。
中間体30及び中間体31
Figure 2023514364000107

mCPBA(124mg、2.1当量)は、DCM(10mL)中の中間体17及び中間体18(180mg、0.256mmol)のラセミ混合物に添加し、氷浴中で冷却した。0℃で15分後、反応物を室温に加温するに任せ、一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-3:1~2:8)により精製すると、黄色の固体として中間体30及び中間体31のラセミ混合物(160mg、収率:80%)が得られた。アトロプ異性体を分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AS 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)により精製すると、白色の固体として中間体30(34mg、収率:18%)及び中間体31(27mg、収率:14%)が得られた。
中間体32
Figure 2023514364000108

DCM(1mL)中のジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(78mg、2当量)の溶液をDCM(2.5mL)中の中間体5(88mg、0.17mmol)、2-ニトロベンゼンスルホンアミド(38mg、1.1当量)及びトリフェニルホスフィン(89mg、2当量)の懸濁液に窒素雰囲気下の室温で撹拌しながら滴加した。15分後、反応混合物をシリカゲルカラム(12g)上に直接的に装填し、生成物は、ヘプタン100%からヘプタン/EtOAc、1/1までの勾配で溶出させて精製した。中間体32(120mg、定量的)が黄色の固体として得られた。
中間体33a及び中間体33b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000109

DCM(17mL)中の中間体32(1450mg、1.133mmol)、中間体24a及び中間体24bの混合物(642mg、1当量)及びPPh(594、2当量)の懸濁液にDCM(5mL)中のDTBAD(521mg、2当量)の溶液を添加した。生じた反応混合物を16時間にわたり室温で撹拌した。この反応混合物を濃縮し、粗製生物をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~1:1)によって精製すると、黄色の泡として中間体33a及び中間体33bの混合物(1.21g、収率:61%)が得られた。
中間体34a及び中間体34b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000110

中間体33a及び中間体33bの混合物(2156mg、1.232mmol)をMeOH(15mL)中に溶解させ、pTsOH(782mg、6当量)を添加した。生じた反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると、黄色の油が得られた。油をEtOAc(20mL)中に溶解させ、飽和NaHCO水溶液(15mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、濃縮すると、黄色の油が得られた。この黄色の油をMeOH(15mL)中に溶解させ、KCO(284g、3当量)を添加した。反応混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をDCM(20mL)と飽和NHCl水溶液(20mL)との間に分配させた。水層をDCM(20mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~0:1)により精製すると、黄色の泡として中間体34a及び中間体34bの混合物(630mg、収率:73%)が得られた。
中間体35a及び中間体35b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000111

トルエン(15mL)及びTHF(3mL)の混合物中の中間体34a及び中間体34bの混合物(625mg、0.502mmol)及びDTBAD(462mg、4当量)の溶液を、トルエン(15mL)中のPPh(526mg、4当量)の溶液に70℃でシリンジポンプ(0.1mL/分)を用いて滴加した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン:EtOAc-6:4~2:8)によって精製すると、白色の泡として中間体35a及び中間体35bの混合物(507mg、収率:83%)が得られた。
中間体36a及び中間体36b(位置異性体の混合物)
Figure 2023514364000112

無水ACN(10mL)中の中間体35a及び中間体35bの混合物(500mg、0.41mmol)及びKCO(566mg、10当量)の懸濁液に、チオフェノール(0.421mL、10当量)を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をDicalite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾液を蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH-1:0~9:1)により精製すると、白色の泡として中間体36a及び中間体36bの混合物(185mg、収率:64%)が得られた。
中間体37、中間体38、中間体39、及び中間体40
Figure 2023514364000113

ホルムアルデヒド(37%水溶液、57μL、3当量)をDCM(3mL)中の中間体36a及び中間体36bの混合物(180mg、0.256mmol)及びAcOH(44μL、3当量)の溶液に室温で添加した。次いで、NaBH(OAc)(162mg、3当量)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応をNaHCO飽和水溶液(2.5mL)を添加することによってクエンチし、水(2.5mL)及びDCM(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel ID 20×250mm、移動相:CO、iPrOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、中間体37及び中間体38の混合物並びに中間体39及び中間体40の混合物が得られた。第1の混合物を分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OD 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)により精製すると、中間体37(40mg、収率22%)及び中間体38(41mg、収率22%)が得られた。第2の混合物を分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OD 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)により精製すると、中間体39(14mg、収率:7%)及び中間体40(13mg、収率:7%)が得られた。
中間体41
Figure 2023514364000114

窒素雰囲気下の室温でナトリウムエトキシド(12.918g、2当量)を無水EtOH(175mL)に緩徐に添加した。添加が完了したら、反応混合物を50℃に加温し、1時間撹拌した。次いでEtOH(30mL)中に溶解させた2-フルオロベンズアルデヒド(10mL、94.912mmol)及びコハク酸ジエチル(16.581mL、1.05当量)の溶液をシリンジポンプ(0.5mL/分)を介して50℃で滴加した。添加が完了したら、反応混合物を3時間にわたり還流させた。この反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を1Mの水性HCl(150mL)及びEtOAc(200mL)の間に分配させた。層を分離し、水層をEtOAc(2×200mL)により抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させて濾過すると、橙色の油として中間体41(26.5g、50%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体42
Figure 2023514364000115

酢酸ナトリウム(8.456g、1当量)を酢酸無水物(80mL)中の中間体41(26g、103.07mmol)に添加した。生じた溶液を1.5時間還流させた。冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣はEtOAc及び水(各200mL)の間で分配させた。層を分離し、水層をEtOAc(3×350mL)で抽出した。合わせた有機層は、pHが8に達するまで飽和NaHCO水溶液、次に固体NaHCOにより注意深くクエンチした。有機層は、飽和NaHCO(400mL)及び次に塩水(400mL)を用いてもう1回洗浄した。有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~8:2)により精製すると、黄色の固体として中間体42(4.45g、収率:12%)が得られた。
中間体43
Figure 2023514364000116

CO(2.852g、2当量)をEtOH(40mL)、MeOH(5mL)及びTHF(10mL)の混合物中の中間体42(3800mg、10.316mmol)に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過して残留炭酸カリウムを除去して、減圧下で濃縮した。暗褐色の油をEtOAc(70mL)中に溶解させ、飽和NaHCO水溶液(50mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc-1:0~7:3)により精製すると、橙色の固体として中間体43(2.42g、収率:90%)が得られた。
中間体44及び中間体45
Figure 2023514364000117

中間体44及び中間体45は、エチル7-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエート及びエチル5-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエートの混合物の代わりに最初に中間体43から出発し、中間体27及び中間体28に関する同一の合成経路にそれぞれ従って調製した。
中間体46及び中間体47
Figure 2023514364000118

中間体46及び中間体47は、中間体17及び中間体18のラセミ混合物の代わりに、純粋なアトロプ異性体であるそれぞれ中間体27及び中間体28から出発して、中間体30及び中間体31と類似の手法を用いて調製した。
中間体48
Figure 2023514364000119

TBDPSCl(14.66g、1.5当量)は、DCM(500mL)中のメチル7-フルオロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエート(CAS[2092726-85-5])(8g、35.555mmol)及びイミダゾール(7.26、3当量)の溶液に少しずつ添加し、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。添加が完了したら、反応物を室温で一晩撹拌した。反応を水(100mL)の添加によりクエンチした。この混合物をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮すると、黄色の油が得られた。油をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、1:0~1:1)により精製すると、黄色の油として中間体48(14g、収率:86%)が得られた。
中間体20a
Figure 2023514364000120

LiAlH(1.39g、1.2当量)をTHF(200mL)中の中間体48(14g、30.528mmol)の溶液に滴加し、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。添加が完了したら、反応混合物を0℃で2時間にわたり撹拌した。反応を水(2mL)、続いて0℃で10%のNaOH水溶液(2mL)の緩徐な添加によりクエンチした。異種混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(200mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、1:0~1:1)により精製すると、黄色の固体として中間体20a(12g、収率:90%)が得られた。
中間体21a
Figure 2023514364000121

MnO(29.074g、12当量)を室温でDCM(200mL)中の中間体20a(12g、27.869mmol)の溶液に添加した。生じた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を濾過し、この濾液を濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc、100/0~50/50)により精製すると、黄色の油として中間体21a(12g、収率:99%)が得られた。
中間体22a
Figure 2023514364000122

NaH(鉱油中で60%、1.448g、1.3当量)は、0℃でTHF(200mL)中の中間体105(13.812g、1.1当量)の懸濁液に添加した。生じた溶液は、-30℃へ冷却した後、この温度で1時間撹拌した。中間体21a(12g、27.847mmol)は、-20℃~-30℃の温度を維持しながら、この溶液に緩徐に添加した。添加が完了したら、反応物を-30℃で2時間撹拌した。反応を水(100mL)の緩徐な添加によってクエンチした。混合物をDCM(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、-1:0~1:1)により精製すると、白色の固体として中間体22a(13g、収率:82%)が得られた。
中間体49
Figure 2023514364000123

MeOH(75mL)及びTHF(75mL)中の中間体22a(13g、23.02mmol)の溶液は、Pd/C(2g;10%)の存在下の25℃(15psiのH)で水素化した。反応混合物を16時間撹拌した。H(1当量)を取り入れた後、触媒を濾過して除去し、濾液を蒸発させると、無色の油として中間体49(13g、収率:100%)が得られた。
中間体24a
Figure 2023514364000124

LiAlH(1.045g、1.2当量)は、窒素雰囲気下で、0℃でTHF(200mL)中の中間体49(13g、22.94mmol)の溶液に少しずつ添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次に水(1mL)、その後に0℃で10%のNaOH水溶液(1mL)を滴加した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(200mL)で洗浄し、濾液を蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc、100/0~0/100)により精製すると、白色の固体として中間体24a(10.4g、収率:84%)が得られた。
中間体25a
Figure 2023514364000125

SOCl(0.78mL、1.15当量)は、0℃の窒素雰囲気下で無水DCM(57mL)中の中間体24a(5g、9.28mmol)の溶液に添加した。添加が完了したら、反応混合物が室温に加温するに任せ、1.5時間撹拌した。反応物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO水溶液(×2)及び塩水で洗浄した。合わせた水性抽出物をDCM(×3)を用いて抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、淡黄色の固体が得られた。この固体をフラッシュカラムグラフィー(SiO、40gのRediSep、ヘプタン/EtOAc、100/0~0/100)により精製すると、白色の固体として中間体25a(4.55g、収率:87%)が得られた。
中間体50
Figure 2023514364000126

pTsOH(5.4g、0.1当量)は、DCM(600mL)中の1H-ピラゾール-3-カルボン酸、4-ブロモ-5-メチル-、メチルエステル(CAS[1232838-31-1])(76g、315mmol)及び3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(53g、2当量)に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。水(300mL)の添加により反応をクエンチし、混合物をDCM(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(200mL)で洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過した。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc 100/0~80/20)により精製すると、黄色の固体として中間体50(130g、純度78%、定量的)が得られた。
中間体51
Figure 2023514364000127

LiAlH(14.4g、2当量)は、0℃でTHF(1L)に少しずつ添加した。混合物を0℃で5分間撹拌した。次に、中間体50(64g、190mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水(14mL)、次にNaOH水溶液(2M、14mL)、及び最後にMgSO(10g)を滴加した。混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、濾過ケーキをDCM(1L×2)で洗浄した。合わせた有機層を蒸発させると、黄色の油が得られた。この油をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 100/0~40/60)により精製すると、白色の固体として中間体51(2つの分画:20g(純度98%、収率:37%)及び26g(純度68%、収率:47%))が得られた。
中間体52
Figure 2023514364000128

DMAP(814g、0.4当量)及びEtN(4.6mL、2当量)を室温でTHF(50 mL)中の中間体51(5g、16.66mmol)の溶液に添加した。TBDMSCl(3.77g、1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応を飽和NaHCO水溶液(50mL)の添加によりクエンチし、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc、100:0~20:80)により精製すると、無色の油として中間体52(6.31g、収率:96%)が得られた。
中間体53
Figure 2023514364000129

-78℃の窒素雰囲気下でnBuLi(59mL,1.2当量)をTHF(1L)中の中間体52(48g、123mmol)の溶液に緩徐に添加した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン[61676-62-8](34.4g、1.5当量)を反応混合物に緩徐に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を飽和NHCl水溶液(200mL)に緩徐に添加した。生じた混合物をEtOAc(500mL×2)により抽出し、合わせた有機層を塩水(100mL)により洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0~90/10)により精製して、黄色の油として中間体53(50g、収率:69%)が得られた。
中間体54
Figure 2023514364000130

TBAF(THF中で1M、54.99mL、1.2当量)を窒素雰囲気下の無水2-Me-THF(287mL)中の中間体53(20g、46mmol)の氷冷溶液に添加した。氷浴を除去し、生じた反応混合物を室温で19時間撹拌した。反応混合物をEtOAcにより希釈し、層を分離した。有機層は、NaHCOの飽和水溶液及び塩水により洗浄した。合わせた水層をEtOAc(×3)により抽出し、合わせた有機抽出物をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、120gのRediSepカラム、ヘプタン/EtOAc、勾配:100/0~0/100)によって精製すると、無色の油として中間体54(12g、収率:80%)が得られたが、これを放置すると白色の固体として無色の油として凝固した。
中間体55
Figure 2023514364000131

ACN(300mL)中の中間体2(37.4g、123.6mmol)、(3-ブロモプロポキシ)-tert-ブチルジメチルシラン[89031-84-5](37.567g、1.2当量)、及びKCO(51.25g、3当量)の混合物を80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾過ケーキをEtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc、100/0~10/90)により精製すると、赤色のガムとして中間体55(42g、71%)が得られた。
中間体56
Figure 2023514364000132

窒素雰囲気下で圧力チューブに中間体55(5g、10.17mmol)、中間体54(4.18g、1.19当量)、Pd(amphos)Cl(CAS[887919-35-9])(364mg、0.05当量)、及びKCO(2.84g、2当量)を装填した。事前に35分間窒素パージした、1,4-ジオキサン(49mL)及び水(12.5mL)の混合物を反応チューブに窒素雰囲気下で添加した。このチューブを密閉し、反応混合物を70℃で3.5時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を水及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(SiO、120gのRediSepカラム、ヘプタン/EtOAc、勾配100/0~0・100)、淡黄色の泡として中間体56(4.74g、収率:76%)を得た。
中間体57
Figure 2023514364000133

EtN(1.21mL、1.5当量)、次にMsCl(0.56mL、1.25当量)を0℃の窒素雰囲気下で無水THF(71mL、15分間にわたり起泡している窒素によって脱気した)中の中間体56(3.57g、5.81mmol)の溶液に滴加した。反応混合物を0℃で5分間、次に室温で1時間撹拌した。中間体のメシル酸塩を含有する反応混合物を起泡している窒素によって10分間脱気した。次に、無水DMF(112mL、30分間にわたり窒素パージした)中のKSAc(6.63g、10当量)の窒素パージ溶液を室温で反応混合物に1回で添加した。生じた混合物を5分間にわたり窒素パージし、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水により希釈した。水層を分離し、EtOAc(×3)により抽出した。合わせた有機層を塩水(×3)で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、及び蒸発させた。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、220gのRediSepカラム、ヘプタン/EtOAc、勾配100/0~0/100)によって精製すると、橙色の油として中間体57(3.9g、収率:93%)が得られた。
中間体58
Figure 2023514364000134

中間体57(3.9g、5.41mmol)、中間体25a(3.69g、1.2当量)、及びPPh(142mg、0.1当量)は、500mLの丸底フラスコに装填した。混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。無水MeOH(200mL、20分間にわたり起泡している窒素によって脱気させた)を添加した。混合物を脱気させ、窒素で3回再充填し、次に起泡している窒素によって15分間脱気させた。生じた懸濁液を0℃に冷却し、その後にKCO(2.24g、3当量)を添加した。反応混合物を脱気させ、再び窒素によって3回再充填し、次に起泡している窒素によって5分間脱気させた。反応混合物を室温に加温するに任せ、1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水とEtOAcの間で分配した。層を分離し、水性層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をTHF(110mL)中に溶解させ、溶液を0℃に冷却した。TBAF(THF中で1M、32.48mL、6当量)を添加し、反応混合物を室温に加温するに任せ、30分間撹拌した。追加のTBAF(THF中で1M、10.83mL、2当量)を添加し、反応混合物を室温で40分間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチした。層を分離した。有機層を塩水(×2)で洗浄し、合わせた水層をEtOAc(×3)及びDCMにより抽出し、合わせた有機抽出物をMgSOの上方に通して乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、40gのRediSep、ヘプタン/EtOAc、100/0~0/100)により精製すると、不純な中間体58が得られた。この不純な生成物を再びフラッシュカラムグラフィー(SiO、120gのRediSep、DCM/MeOH、100/0~90/10)によって精製すると、茶色がかった泡として中間体58(4.13g、収率:98%)が得られた。
中間体59
Figure 2023514364000135

トルエン(31mL)中のPPh(1.07g、4当量)の溶液を脱気させ、窒素で3回再充填した(溶液A)。トルエン(31mL)及びTHF(6mL)の混合物中の中間体58(789mg、1.02mmol)及びDTBAD(938mg、4当量)の溶液を脱気させ、窒素で3回再充填した(溶液B)。溶液Bは、シリンジポンプ(0.1ml/分)によって溶液Aに添加し、窒素雰囲気下の70℃で撹拌した。添加が完了したら、反応混合物を70℃で15分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、80gのRediSep、DCM/MeOH、100/0~90/10)によって精製すると、黄色の油として中間体59(2g、不純、収率は定量的であると考えられた)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体60及び中間体61
Figure 2023514364000136

HCl(MeOH中で1.25M、192mL、50当量)は、0℃で無水THF(190mL)中の中間体59(3.62g、4.79mmol)の溶液に滴加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、50×150mm、移動相:水中で0.25%のNHHCO溶液、CHCN)によって精製すると、中間体60及び中間体61のラセミ混合物が得られた。この混合物を分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OJ 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、中間体60(892mg、収率:28%)及び中間体61(932mg、収率:29%)が得られた。
中間体62及び中間体63
Figure 2023514364000137

ジエチレングリコール2-ブロモメチルメチルエーテル(CAS[72593-77-2])(63mg、2.5当量)は、無水DMF(2mL)中の中間体60(75mg、0.11mmol)及びCsCO(182mg、5当量)の溶液に添加し、窒素雰囲気下の室温で撹拌した。バイアルを密封し、反応混合物を60℃で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc及び水で希釈した。水層をEtOAc(3×)により抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、無色の油が生じた。この油を分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm、移動相:CO、iPrOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、中間体62(21mg、収率:23%)及び中間体63(12mg、収率:13%)が得られた。
中間体64及び中間体65
Figure 2023514364000138

2-ブロモエチルメチルエーテル(CAS[6482-24-2])(45μL、2.6当量)を、無水DMF(3mL)中の中間体60(121mg、0.181mmol)及びCsCO(178mg、3当量)の混合物に、室温の窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。層を分離した。有機層を塩水(×3)により洗浄し、合わせた水性抽出物をEtOAc(×2)及びDCM(×3)を用いて抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel IC 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)により精製すると、どちらも白色の固体として中間体64(54mg、収率:41%)及び中間体65(54mg、収率:41%)が得られた。
中間体66及び中間体67
Figure 2023514364000139

1,3-ジメトキシプロパン-2-イルメタンスルホネート(CAS[215453-88-6])(142mg、5当量)及び中間体60(96mg、0.144mmol)を窒素雰囲気下の無水DMF(2mL)中に溶解させた。CsCO(141mg、3当量)を室温で加えた。バイアルを密封し、反応混合物を70℃で16時間撹拌し、追加の1,3-ジメトキシプロパン-2-イルメタンスルホネート[215453-88-6](142mg、5当量)を窒素雰囲気下で添加し、反応混合物を100℃で6時間撹拌した。更に、追加の1,3-ジメトキシプロパン-2-イルメタンスルホネート[215453-88-6](142mg、5当量)を添加し、反応混合物を100℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、17時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、及び生じた粗混合物をEtOAc及び水で希釈した。層を分離した。有機層を塩水(×3)により洗浄し、合わせた水性抽出物をEtOAc(×3)及びDCMを用いて抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、40gのRediSep、DCM/EtOAc、100/0~90/10)により精製すると、黄色の油が得られた。この油を更に分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-5μm、50×250mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)、次に分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、どちらも白色の固体として中間体66(5mg、収率:5%)及び中間体67(7mg、収率:7%)が得られた。
中間体68及び中間体69
Figure 2023514364000140

4-(2-ブロモメチル)テトラヒドロピラン(CAS[4677-20-7])(62mg、2.7当量)を窒素雰囲気下の室温で無水DMF(2mL)中の中間体60(80mg、0.12mmol)及びCsCO(117mg、3当量)の溶液に添加した。反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM及び水で希釈した。層を分離し、有機層を塩水(×3)で洗浄した。合わせた水層をEtOAc(×2)及びDCM(×3)により抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、無色の油が得られた。この油を分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、どちらも白色の固体として中間体68(39mg、収率:42%)及び中間体69(30mg、収率:32%)が得られた。
中間体74及び中間体75
Figure 2023514364000141

MeI(21μL、2.5当量)は、窒素雰囲気下の室温で、無水DMF(2mL)中の中間体60(90mg、0.134mmol)及びCsCO(132mg、3当量)の混合物に添加した。この反応混合物を、4時間にわたり室温で撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をDCM及び水で希釈し、層を分離させた。有機層を塩水(×3)で洗浄した。合わせた水層をDCM(4×)及びEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、24gのRediSep、DCM/MeOH、100/0~90/10)により精製し、続いて分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-5μm、50×250mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)、及び最後に分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel ID 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のi-PrNH)により精製すると、どちらも白色の固体として中間体74(7mg、収率7%)及び中間体75(1mg、収率1%)が得られた。
中間体76
Figure 2023514364000142

シアノメチレントリブチルホスホラン(CAS[157141-27-0])(45.02mL、1当量)をTHF(1.9L)中の1H-ピラゾール-3-カルボン酸、4-ブロモ-5-メチル-、エチルエステル[6076-14-8](20g、85.81mmol)及び2-(2-メトキシエトキシ)エタノール[111-77-3](14.15mL、1.4当量)の溶液に室温で滴加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、生成物をEtOAc(3×100mL)を用いて抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製生物は、シリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(ヘプタン/EtOAc、100/0~50/50)によって精製すると、中間体76(24g、収率:83%)が得られた。
中間体77
Figure 2023514364000143

水素化ホウ素ナトリウム(4.26g、5当量)は、0℃でTHF(130mL)及びMeOH(34mL)の混合物中の中間体76(7.45g、22.23mmol)の溶液に添加した。5分後、生じた混合物を室温に達するに任せ、3時間撹拌した。この反応混合物をアセトン(80mL)及び水(80mL)、その後にEtOAc(100mL)の極めて緩徐な添加によって希釈した。層を分離し、水層は、EtOAc(2×50mL)、その後にEtOAc/THFの1:1混合物(2×50mL)を用いいて抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させると、中間体77(7.24g、定量的)が褐色の油として得られ、これをそれ以上精製することなく使用した。
中間体78
Figure 2023514364000144

TBDMSCl(617mg、1.2当量)は、0℃で無水DCM(10mL)中の中間体77(1g、3.41mmol)及びイミダゾール(325mg、1.4当量)の撹拌して事前に脱気した(窒素)溶液に少しずつ添加した。この反応混合物を室温の窒素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了するまで推進するために、追加のTBDMSCl(150mg、0.3当量)を添加し、反応混合物を室温で更に1.5時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、層を分離した。有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生じた褐色の油の残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(EtOAc/ヘプタン、0/100~30/70)によって精製すると、淡褐色の透明な油として中間体78(1.09g、収率:78%)が得られた。
中間体79
Figure 2023514364000145

無水THF(11mL)中の中間体78(1.06g、2.60mmol)の溶液を窒素雰囲気下で-78℃に冷却した。nBuLi(ヘキサン中で2.5M;1.3mL、1.25当量)を滴加した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(CAS[61676-62-8])(0.64mL、1.2当量)を滴加した。添加後、反応混合物を室温に加温するに任せ、1時間撹拌した。反応をEtOAc(25mL)、その後に飽和NHCl(20mL)水溶液の緩徐な添加によってクエンチした。層を分離し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を塩水(20mL)で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン、0/100~50/50)により精製すると、黄色の透明な油として中間体79(934mg、収率:79%)が得られた。
中間体80
Figure 2023514364000146

TBAF(THF中で1.0M、1.2当量)は、0℃の窒素雰囲気下で無水2-Me-THF(12mL)中の中間体79(930mg、2.05mmol)の溶液に添加した。氷浴を除去し、生じた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcにより希釈し、飽和NHCl水溶液を添加した。層を分離し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中のMeOH、0/100~5/95)により精製すると、淡黄色の透明な油として中間体80(580g、収率:83%)が得られた。
中間体81
Figure 2023514364000147

Pd(amphos)Cl(CAS[887919-35-9])(51mg、0.05当量)は、室温の窒素雰囲気下でマイクロ波管中の水(2mL)及び1,4-ジオキサン(8mL)中の中間体55(706mg、1.44mmol)、中間体80(580mg、1.2当量)及びKCO(400mg、2当量)の撹拌して事前に窒素により脱気した混合物に添加した。この反応混合物を起泡している窒素に通過させることによって脱気した。バイアルを密閉し、反応混合物を65℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈し、層を分離した。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をフラッシュカラムグラフィー(シリカ;n-ヘプタン中のEtOAc、0/100~100/0)によって精製すると、黄色の油として中間体81(700mg、収率:80%)が得られた。
中間体82
Figure 2023514364000148

MsCl(0.11mL、1.25当量)は、0℃の窒素雰囲気下でTHF(10mL)中の中間体81(700mg、1.15mmol)及びEtN(0.24mL、1.5当量)の事前に窒素により脱気した溶液に滴加した。生じた混合物は室温に加温するに任せ、1時間撹拌した。DMF(20mL)中のKSAc(657mg、5当量)の事前に窒素により脱気した溶液を添加し、室温で2時間にわたり撹拌を継続した。反応が完了するまで推進するために、DMF(10mL)中のKSAc(394mg、3当量)の窒素により脱気した溶液を滴加した。この反応混合物を更に1時間撹拌した。この反応混合物をEtOAc及び水により希釈した。層を分離し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、120g;n-ヘプタン中のEtOAc、30/70~70/30)によって精製して、中間体82が得られた(287mg、収率:37%)。不純な分画は、再びフラッシュカラムグラフィー(シリカ、80g;n-ヘプタン中のEtOAc、0/100~70/30)によって精製すると、また別のバッチの中間体82(172mg、収率:22%)が得られた。
中間体83
Figure 2023514364000149

中間体82(460mg、0.69mmol)、中間体25a(466g、1.2当量)、及びPPh(18mg、0.1当量)は、100mLの丸底フラスコに装填した。混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。無水MeOH(25mL;30分間にわたり起泡している窒素によって脱気させた)を添加した。この懸濁液を脱気させ、窒素を3回再充填した。反応混合物を0℃に冷却し、その後にKCO(286g、3当量)を添加した。この反応混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。反応混合物を室温に加温するに任せ、1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、生じたスラリーを水及びEtOAcの間に分配させた。層を分離し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣をMeOH(25mL)中に溶解させ、pTsOH.HO(394mg、3当量)を室温で添加した。この溶液を室温で40分間撹拌した。この溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc及び水に溶解させ、飽和NaHCO水溶液を滴加した。層を分離し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(シリカ、120g;DCM中のMeOH、0/100~5/95)によって精製すると、中間体83(511mg、収率:93%)が得られた。
中間体84及び中間体85
Figure 2023514364000150

PPh(650mg、4当量)を無水トルエン(19mL、事前に真空脱気し、窒素を3回再充填した)中に溶解させると、溶液Aが得られた。DTBAD(571mg、4当量)を無水THF(4mL、事前に真空脱気し、窒素を3回再充填した)及び無水トルエン(19mL、事前に真空脱気し、窒素を3回再充填した)の中間体83(491mg、0.62mmol)の溶液に添加すると、溶液Bが得られた。溶液Bは、溶液Aに、70℃でシリンジポンプ(0.1mL/分)を介して添加した。添加が完了したら、反応混合物を70℃で20分間撹拌した。室温に冷却した後、溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュカラムグラフィー(シリカ、120g;n-ヘプタン中のEtOAc、0/100~20/80、次に100%のEtOAc、及び最終的に、DCM中のMeOH、5/95)によって精製すると、淡黄色の固体が得られた。この固体を分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、どちらもオフホワイトの固体として、中間体84(135mg、収率:28%)及び中間体85(148mg、収率:31%)が得られた。
中間体86
Figure 2023514364000151

中間体82(1.96g、2.94mmol)、中間体15(2g、1.2当量)、及びPPh(77mg、0.1当量)は、500mLの丸底フラスコに装填した。混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。無水MeOH(200mL、30分間にわたり起泡している窒素によって脱気させた)を添加した。この懸濁液を脱気させ、窒素を3回再充填した。反応混合物を0℃に冷却し、その後にKCO(1.22g、3当量)を添加した。この添加後、反応混合物を脱気させ、窒素を3回再充填した。反応混合物を室温に加温するに任せ、1.5時間撹拌し、次に40℃へ加熱し、1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生じたスラリーを水及びEtOAcの間に分配させた。層を分離し、水層をEtOAcにより2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(200mL)中に溶解させ、pTsOH.HO(1.68g、3当量)を室温で添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc及び水の間に分配した。飽和NaHCO水溶液を添加した。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、220g;n-ヘプタン中のEtOAc、0/100~0/100、その後にDCM中のMeOH、0/100~5/95)により精製すると、褐色の透明な油として中間体86(1.89g、収率:76%)が得られた。
中間体87及び中間体88
Figure 2023514364000152

中間体87及び88は、中間体83の代わりに中間体86から出発して、中間体84及び中間体85と類似の手法に従って調製した。
中間体89
Figure 2023514364000153

TBDPSCl(4.93g、1.5当量)は、0℃で無水DMF(60mL)中のエチル7-クロロ-4-ヒドロキシ-2-ナフトエート(CAS[2122548-70-1])(3g、11.97mmol)及びイミダゾール(1.22g、1.5当量)の溶液に滴加した。生じた混合物は、室温の窒素雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合物は、EtOAc(100mL)により希釈し、水で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、黄色の油として中間体89(5.8g、収率:90%)が得られた。
中間体90
Figure 2023514364000154

DIBAL(ヘキサン中で1M、5.11mL、2.5当量)は、-78℃で無水トルエン(40mL)中の中間体89(1g、2.045mmol)の溶液に滴加した。反応混合物は、-78℃の窒素雰囲気下で10分間撹拌し、次に0℃に加温し、この温度を1時間維持した。反応を飽和水性NHCl水溶液の添加によってクエンチし、反応混合物をEtOAcにより抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0/100~15/85)により精製すると、淡黄色の固体として中間体90(463mg、収率:51%)が得られた。
中間体91
Figure 2023514364000155

デス・マーチンペルヨージナン(440mg、1当量)は、室温のDCM(40mL)中の中間体90(463mg、1.037mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。飽和NHSO水溶液の添加により反応をクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0/100~10/90)により精製すると、淡黄色の固体として中間体91(439mg、収率:95%)が得られた。
中間体92
Figure 2023514364000156

NaH(鉱油中60%、20mg、1.1当量)を窒素雰囲気下の0℃で、無水THF(5mL)中の中間体105(223mg、1.1当量)の懸濁液に添加した。0℃で40分間撹拌した後、反応混合物を20℃に冷却し、THF(1mL)中の中間体91(200mg、0.449mmol)を-20℃で緩徐に添加した。添加後、反応混合物を-10℃で2時間撹拌した。水を添加して、0℃で反応をクエンチした。生じた混合物は、EtOAcにより抽出した。分離した有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~30/70)により精製すると、白色の固体として中間体92(150mg、収率:97%)が得られた。
中間体93
Figure 2023514364000157

TBDPSCl(307mg、1.5当量)は、0℃の無水DMF(10mL)中の中間体92(255mg、0.744mmol)及びイミダゾール(76mg、1.5当量)の混合物に滴加した。反応混合物は、窒素雰囲気下の室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、白色の固体として中間体93(400mg、収率:92%)が得られた。
中間体94
Figure 2023514364000158

Pd/C(10%、37mg、0.8当量)を無水EtOAc(5mL)中の中間体93(250mg、0.43mmol)の溶液に添加した。反応混合物を脱気させ、Hを3回充填し、室温で16時間にわたりHの雰囲気下で撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、固体ケーキをEtOAcにより洗浄した。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、無色の油として中間体94(245mg、収率:97%)が得られた。
中間体95
Figure 2023514364000159

DIBAL(トルエン中で1.5M、1.05mL、3.5当量)は、-78℃で無水トルエン(5mL)中の中間体94(263mg、0.451mmol)の溶液に滴加した。反応混合物は、-78℃で10分間撹拌し、次に0℃に加温し、この温度で1時間維持した。反応を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、反応混合物をEtOAcにより抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH、100/0~90/10)により精製すると、白色の固体として中間体95(214mg、収率:85%)が得られた。
中間体96
Figure 2023514364000160

塩化チオニル(32μL、1.15当量)は、0℃で無水DCM(5mL)中の中間体95(214mg、0.385mmol)の溶液に滴加した。反応混合物は、0℃の窒素雰囲気下で10分間撹拌し、次に室温に加温し、この温度で1時間維持した。反応を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、混合物をEtOAcにより抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、中間体96(223mg、定量的であると考えられた)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体97
Figure 2023514364000161

中間体8(1.243g、2.15mmol)及び中間体96(1.418g、1.15当量)をMeOH(15mL)中に溶解させた。この反応混合物を脱気させ、窒素を5回再充填した。KCO(594mg、2当量)を次に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とEtOAcとの間で分配した。層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させた後、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、100/0~20/80)により精製すると、オフホワイトの泡状の固体として中間体97(1.294g、収率:71%)が得られた。
中間体98
Figure 2023514364000162

pTsOH.HO(324mg、1.1当量)は、MeOH(30mL)中の中間体97(1.294g、1.549mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とEtOAcとの間に分配した。層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させた後、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、100/0~95/5)により精製すると、淡黄色の泡状の固体として中間体98(930mg、収率:83%)が得られた。
中間体99及び中間体100
Figure 2023514364000163

トルエン(55mL)及びTHF(8mL)中の中間体98(1.506g、2.165mmol)及びDTBAD(1.994g、4当量)の溶液を70℃の窒素雰囲気下で、トルエン(55mL)中のPPh(2.271g、4当量)に60分かけて滴加した。添加後、反応混合物を更に同一温度で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とDCMとの間に分配させた。層を分離し、水層をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、100/0~20/80)により精製すると、中間体99及び中間体100のラセミ混合物が得られた。このラセミ混合物は、分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART セルロース-SB、30250mm、5um;移動相A:CO、移動相B:IPA(0.5%の2MのNH-MeOH);流速:50mL/分;勾配:40%のB)によって分離すると、どちらも淡黄色の泡状の固体として、中間体99(490mg、収率:32%)及び中間体100(420mg、収率:27%)が得られた。
中間体101及び中間体102
Figure 2023514364000164

3-(Boc-アミノ)プロピルブロミド(CAS[83948-53-2])(191mg、3当量)は、室温の窒素雰囲気下で無水DMF(4mL)中の中間体60(180mg、0.268mmol)及びCsCO(264mg、3当量)の撹拌混合物に添加した。この反応混合物を室温の窒素雰囲気下で18時間撹拌した。溶媒は、減圧下で除去した。残渣を、DCM及び塩水で希釈した。層を分離し、有機層を塩水(×3)で洗浄した。合わせた水層をDCM(×4)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、無色の油が得られた。この油を更に分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel ID 20×250mm、移動相:CO、iPrOH+0.4%のiPrNH)によって分離すると、どちらも淡黄色の油として中間体101(90mg、収率:40%)及び中間体102(93mg、収率:42%)が得られた。
中間体103
Figure 2023514364000165

HCl(iPrOH中で6M、1.81mL、100当量)は、室温の窒素雰囲気下でMeOH(2mL)中の中間体101(90mg、0.109mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を蒸発させると、淡黄色の固体として中間体103(96mg、定量的であると考えられた)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体104
Figure 2023514364000166

中間体104は、中間体101の代わりに中間体102から出発して、中間体103と類似の手法に従って調製した。
中間体105
Figure 2023514364000167

ACN(250mL)中の5-(クロロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸、メチルエステル(CAS[2245938-86-5])(24g、0.127mol)及びPPh(37g、1当量)の溶液を16時間にわたり還流下で撹拌した。白色懸濁液を真空中で濃縮し、EtOAc(100mL)を用いて粉砕した。生じた固体を濾過により収集し、乾燥させると、白色の固体として中間体105(54.8g、収率:96%)が得られた。
中間体106
Figure 2023514364000168

塩化チオニル(13g、1.5当量)は、室温でDCM(300mL)中の中間体20a(31g、72mmol)の溶液に添加し、この反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮すると、黄色の油として中間体106(32g、収率:99%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体107
Figure 2023514364000169

PPh(37.68g、2当量)を室温でDCM(300mL)中の中間体106(32g、71.26mmol)の溶液に添加した。溶媒を蒸発させ、残渣を140℃で16時間撹拌した(ニート反応)。生じた残渣をEtOAc(150mL)により粉砕し、濾過すると、白色の固体として中間体107(27g、収率:46%)が得られた。
中間体108
Figure 2023514364000170

TBDMSCl(77g、1.1当量)、次いでイミダゾール(35g、1.1当量)は、DCM(800mL)中のメチル5-ヒドロキシメチル-1-メチル-1h-ピラゾール-3-カルボキシレート(CAS[1208081-63-3]、79g、464mmol)の溶液に添加し、生じた溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、3/1)によって精製すると、中間体108(126g、収率:78%)が淡黄色の油として得られた。
中間体109
Figure 2023514364000171

DIBAL(ヘキサン中で1M、1.33L、3当量)は、THF(1L)中の中間体108(126g、443mmol)の溶液に0℃で滴加した。この反応混合物を0℃で2時間撹拌し、次に室温に加温するに任せた。この反応混合物をロッシェル塩溶液(1.5L)中に注意深く注入した。EtOAc(1.5L)を添加し、生じた二相性混合物を1.5時間撹拌した。水層を分離し、次にEtOAc(2×1.5L)により抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、蒸発させると、白色の固体として中間体109(108g、収率:87%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体110
Figure 2023514364000172

中間体109(81g、315.8mmol)、続いてメタンスルホン酸無水物(71.5g、1.4当量)を0℃でTHF(900mL)中のDIPEA(61.2g、1.5当量)の溶液に添加した。生じた混合物を0℃で5分間、次に室温で30分間撹拌した。次にNaI(213g、4.5当量)を反応混合物に添加し、これを50℃で2時間撹拌した。冷却後、溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAcと水とに分配させた。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、4/1)により精製すると、黄色の油として中間体110(30g、収率:26%)が得られた。
中間体111
Figure 2023514364000173

NaH(鉱油中で60%、415mg、1.2当量)を0℃で窒素雰囲気下で無水THF(90mL)中の中間体5(4.5g、8.65mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、その後にTHF(10mL)中の中間体110(3.80g、1.2当量)を添加した。0℃で10分間撹拌した後、混合物を室温に加温し、4時間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液の添加によってクエンチし、EtOAcを添加した。有機層を分離し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、100/0~20/80)により精製すると、黄色の油として中間体111(5g、収率:76%)が得られた。
中間体112
Figure 2023514364000174

pTsOH.HO(2.89g、2.4当量)は、0℃の窒素雰囲気下でMeOH(100mL)中の中間体111(4.8g、6.33mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌した。次に反応混合物を室温に加温し、3時間撹拌し、その後に水(50mL)でクエンチした。揮発性物質を減圧下で除去し、水性残渣をDCM(3×50mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM、0/100~10/90)により精製すると、白色の固体として中間体112(3.2g、収率:94%)が得られた。
中間体113
Figure 2023514364000175

活性化MnO(7.8g、15当量)は、窒素雰囲気下の0℃でDCM(100mL)中の中間体112(3.2g、6.04mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。次に混合物を濾過し、フィルターパッドをDCM(200mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮すると、黄色の油として中間体113(3.3g、収率:90%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体114
Figure 2023514364000176

TBDMSCl(548mg、1.2当量)、次にイミダゾール(248mg、1.2当量)をDCM(15mL)中の中間体113(1.6g、3.03mmol)の溶液に添加し、反応混合物は、室温の窒素雰囲気下で4時間撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣は、中間体113の別のバッチを用いて実施した同じ反応からの残渣と合わせた。合わせた残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、2/1)により精製すると、黄色の油として中間体114(2.7g)が得られた。
中間体115
Figure 2023514364000177

NaH(鉱油中で60%、146mg、1.5当量)は、窒素雰囲気下で0℃に冷却したTHF(30mL)中の中間体114(2.6g、4.048mmol)及び中間体107(3.2g、4.45mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を室温で48時間撹拌し、次にNHCl水溶液(100mL)でクエンチし、EtO(3×100mL)で抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、1/1)により精製すると、黄色の油として中間体115(2g、収率:62%)が得られた。
中間体116
Figure 2023514364000178

Pd/C(2g、1当量)をEtOAc(100mL)中の中間体115(2g、2.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を水素雰囲気下の35℃で16時間撹拌し、次にこれをCeliteのパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮すると、黄色の油として中間体116(1.9g、収率:95%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体117
Figure 2023514364000179

pTsOH.HO(1g、1.1当量)は、室温でMeOH(100mL)中の中間体116(4.9g、4.71mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を水の添加によってクエンチした。混合物は、EtOにより抽出した。有機層を塩水(100mL)、次にNaHCO(100mL)水溶液を用いて洗浄した。有機層は、NaSOの上方に通して乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、20/1)により精製すると、黄色の油として中間体117(1.2g、収率:37%)が得られた。
中間体118及び中間体119
Figure 2023514364000180

DTBAD(502mg、1.5当量)は、THF(2mL)及びトルエン(15mL)中の中間体117(1g、1.453mmol)の溶液に添加した。生じた混合物に窒素を満たし、室温で15分間撹拌し、窒素雰囲気下の70℃でトルエン(5mL)中のPPh(572mg、1.5当量)の溶液に滴加した。反応混合物を70℃の窒素雰囲気下で15分間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(カラム:C18球状、20~35μm、100A、330g;移動相A:ACN、移動相B:HO(0.05%の0.5MのNHHCO-HO);勾配:A/B、40/60~100/0)により精製すると、中間体118及び中間体119のラセミ混合物が得られた。アトロプ異性体は、分取キラルSFC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SB、3×25cm、5um;移動相A:CO、移動相B:MeOH(MeOH中で0.5%の2MのNH)によって分離すると、どちらも白色の固体として、中間体118(90mg、収率:9%)及び中間体119(110mg、収率:11%)が得られた。
中間体120
Figure 2023514364000181

水素化ホウ素リチウム(32.2g、4当量)を0℃で2-Me-THF(1L)中の1H-ピラゾール-3-カルボン酸、4-ブロモ-5-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-、エチルエステル(CAS[2246368-58-9](130g、369.7mmol)の溶液に緩徐に添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、室温で一晩撹拌し続けた。反応を水(800mL)の添加によりクエンチした。混合物をEtOAc(800mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して蒸発させると、白色の固体として中間体120(105mg、収率:94%)が得られた。
中間体121
Figure 2023514364000182

DMAP(16.28g、0.4当量)及びEtN(92.38mL、2当量)をTHF(1L)中の中間体120(100g、333.2mmol)の溶液に添加した。TBDMSCl(75.3g、1.5当量)を室温で添加し、反応混合物を16時間撹拌した。反応を飽和NaHCO水溶液(800mL)の添加によりクエンチし、混合物をEtOAc(1L×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(800mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~30/70)により精製すると、無色の油として中間体121(130g、収率:94%)が得られた。
中間体122
Figure 2023514364000183

nBuLi(104.55mL、1当量)を-78℃の窒素雰囲気下でTHF(1L)中の中間体121(108g、261.4mmol)の溶液に緩徐に添加し、反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。次に、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(97.2g、2当量)を緩徐に加え、反応混合物を室温で2時間にわたり撹拌した。反応物をクエンチするために飽和NHCl水溶液(800mL)を緩徐に添加した。混合物をEtOAc(1L×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(800mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して蒸発させると、黄色の油として中間体122(140g、推定定量的)が得られた。
中間体123
Figure 2023514364000184

TBAF(THF中で1M、192.4mL、1.2当量)をDCM(700mL)中の中間体122(70g、160mmol)の溶液に室温の窒素雰囲気下で滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOの撹拌水溶液(500mL)に加え、この混合物をEtOAc(700mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~50/50)により精製すると、白色の固体として中間体123(35g、収率:62%)が得られた。
中間体124
Figure 2023514364000185

CO(6.9g、2当量)を水(40mL)及びジオキサン(200mL)中の中間体55(12g、24.9mmol)及び中間体123(9.6g、1.2当量)の溶液に添加した。Pd(amphos)Cl[887919-35-9](0.8g、0.05当量)を窒素雰囲気下で添加し、反応混合物を60℃で2時間撹拌した。この混合物に水(40mL)を加え、EtOAc(60mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~60/40)により精製すると、黄色の固体として中間体124(15g、収率:99%)が得られた。
中間体125
Figure 2023514364000186

EtN(5.1mL、1.5当量)、次にMsCl(2.4mL、1.25当量)を窒素雰囲気下の0℃で無水THF(180mL)(起泡している窒素によって15分間脱気した)中の中間体124(14.5g、24.567mmol)の溶液に滴加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、DMF(400mL)中のチオ酢酸カリウム(28.1g、10当量)の脱気溶液(事前に起泡している窒素によって30分間脱気した)を室温で添加した。生じた混合物は、起泡している窒素によって5分間脱気し、次に室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(500mL)及び水(300mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(3×300mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0/100~30/70)により精製すると、褐色の油として中間体125(15.3g、収率:96%)が得られた。
中間体126
Figure 2023514364000187

中間体96(8.005g、1.2当量)は、MeOH(100mL)中の中間体125(7.54g、11.63mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を脱気させ、窒素を5回再充填した。次いで、KCO(3.215g、2当量)を添加した。生じた混合物を、室温で一晩撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(300mL)及び水(300mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(3×300mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、25/75~50/50)により精製すると、黄色の固体として中間体126(7g、収率:66%)が得られた。
中間体127
Figure 2023514364000188

EtN.(HF)(1.857g、1.5当量)は、窒素雰囲気下の室温で、THF(70mL)中の中間体126(6.95g、7.679mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)及び水(200mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×200mL)により抽出した。合わせた有機層を塩水(2×100mL)で洗浄し、NaSOの上方に通して乾燥させ、濾過し、及び濃縮すると、淡黄色の固体として中間体127(6g、収率:99%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体128
Figure 2023514364000189

DTBAD(6.988g、4当量)は、THF(40mL)及びトルエン(80mL)(どちらも脱気し、窒素を5回再充填した)中の中間体127(6g、7.587mmol)の溶液に滴加した。この反応混合物を、室温で15分間にわたり撹拌した。次に、この溶液を70℃の窒素雰囲気下でトルエン(80mL)中のPPh(7.960mg、4当量)の溶液に滴加した。反応混合物を70℃の窒素雰囲気下で10分間撹拌した。冷却後、反応混合物を水(150mL)及びEtOAc(3×200mL)で希釈した。層を分離し、有機層を塩水(3×200mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、25/75~70/30)により精製すると、黄色の固体として中間体128(5g、収率:85%)が得られた。
中間体129及び中間体130
Figure 2023514364000190

中間体128(5g、6.470mmol)は、1,4-ジオキサン(30mL)中のHClの4Mの溶液中に溶解させた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次に反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(ACN/HO-5mmol NHHCO、50/50~90/10)により精製すると、淡黄色の固体として、中間体129及び中間体130のラセミ化合物が得られた。この固体を分取キラルSFC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SB、3×25cm、5um;移動相A:CO、移動相B:IPA(0.5%の2MのNH-MeOH);A/B、50/50)によってそのアトロプ異性体に分離すると、中間体129(800mg、収率:18%)及び中間体130(800mg、収率:18%)が得られた。
中間体129:OR:[a]=+18.6°(589nm、28.7℃、10mLのMeOH中で5.0mg)。
中間体130:OR:[a]=-23.9°(589nm、28.7℃、10mLのMeOH中で5.0mg)。
中間体131及び中間体132
Figure 2023514364000191

CsCO(397mg、3当量)を窒素雰囲気下でDMF(5mL)中の中間体129(280mg、0.407mmol)の溶液に添加した。1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)エタン(223mg、3当量)を添加し、生じた混合物を窒素雰囲気下の室温で16時間撹拌した。反応混合物をHO(20mL)及びEtOAc(20mL)により希釈した。層を分離し、水層を再びEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(3×20mL)で洗浄し、NaSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮すると、淡黄色の固体として中間体131及び中間体132の混合物(300g)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体133及び中間体134
Figure 2023514364000192

中間体133及び中間体134の混合物は、中間体131及び中間体132の混合物と同じ手法に従って、1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)エタンの代わりに1-ブロモ-2-(2-メトキシ)エタンを使用して調製した。
中間体135及び中間体136
Figure 2023514364000193

中間体135及び中間体136の混合物は、中間体129の代わりに中間体130から出発して、中間体131及び中間体132の混合物と同じ手法に従って調製した。
中間体135及び中間体136の混合物は、次に分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5um;移動相A:ヘキサン:DCM3:1(0.5%の2MのNH-MeOH)、移動相B:EtOH;95%のA/5%のB)によって分離すると、純粋な中間体135及び中間体136が得られた。
中間体137及び中間体138
Figure 2023514364000194

中間体137及び中間体138の混合物は、中間体129の代わりに中間体130から出発して、中間体133及び中間体134の混合物と同じ手法に従って調製した。
中間体139
Figure 2023514364000195

シアノメチレントリブチルホスホラン(CAS[157141-27-0])(37.15mL、141.6mmol、1.5当量)をTHF(100mL)中の1H-ピラゾール-3-カルボン酸、4-ブロモ-5-メチル-、エチルエステル[CAS[6076-14-8](22g、94.4mmol)及び2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)エタノール[CAS[2162-31-4]、15.7mL、113.3mmol、1.2当量)の溶液に0℃で滴加し、この混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc/水に取り上げた。有機層を分離し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc、100/0~80/20)により精製すると、中間体139(17.2g、収率:50%)が得られた。
中間体140
Figure 2023514364000196

NaBH(226mg、5.979mmol、2当量)は、THF(18mL)及びMeOH(4mL)中の中間体139(1.08g、2.99mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を次に室温で24時間撹拌した。反応が完了するまで推進するために、更にNaBH(679mg、17.94mmol、6当量)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、NHCl及びAcOEtにより処理し、室温で15分間撹拌し、より多くのAcOEtにより抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させると、中間体140(917mg、収率:96%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体141
Figure 2023514364000197

EtN(7.708mL、55.451mmol、3当量)、次にピナコールボラン(CAS[25015-63-8]、5.9mL、39.441mmol、2.1当量)は、1,4-ジオキサン(65mL)中の中間体140(5.9g、18.484mmol)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)(CAS[14592-56-4]、240mg、0.924mmol、0.05当量)、及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(CAS[657408-07-6]、1.518g、3.697mmol、0.2当量)の窒素脱気溶液に滴加した。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×)により抽出した。合わせた有機層は、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc、100/0~50/50)によって精製すると、中間体141(4.7g、収率:69%)が得られた。
中間体142
Figure 2023514364000198

20mLのバイアルに1,4-ジオキサン(15mL)中の中間体55(1.23g、2.5mmol)及び中間体141(1.1g、3mmol、1.2当量)の溶液を装填し、これを窒素で15分間、パージした。ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(CAS[887919-35-9]、88mg、0.12mmol、0.05当量)の溶液及び水(3mL)中のKCO(0.69g、5mmol、2当量)の溶液を添加した。バイアルにキャップをし、65℃で2時間加熱した。反応混合物を水及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO及び少量のNoritを用いて乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAcを用いて溶離させる40gのRedisep、100/0~50/50)により精製すると、無色の油として中間体142(1.13g、収率:71%)が得られた。
中間体143
Figure 2023514364000199

塩化メタンスルホニル(175μL、2.24mmol、1.25当量)は、無水THF(15mL)中の中間体142(1.13g、1.78mmol)及びEtN(375μL、2.71mmol、1.5当量)の氷冷溶液に滴加した。氷浴を除去し、撹拌を30分間継続した。無水DMF(30mL)中のチオ酢酸カリウム(2.03g、17.82mmol、10当量)の溶液を添加し、この混合物をTHF(15mL)で希釈した。室温で30分後、橙色の粘性溶液を飽和NaHCO水溶液とEtOAcとの間に分配させ、層を分離した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAcを用いて溶離させる40gのRedisepカラム、100/0~50/50)により精製すると、褐色の油として中間体143(1.22g、収率:100%)が得られた。
中間体144
Figure 2023514364000200

MeOH(110mL)中の中間体143(1.23g、1.78mmol)、中間体25a(1.19g、2.13mmol、1.2当量)、及びトリフェニルホスフィン(49mg、0.19mmol、0.1当量)の溶液を脱気し、窒素を3回再充填した。この懸濁液を0℃に冷却し、その後にKCO(0.75g、5.43mmol、3当量)を添加した。反応混合物を窒素により再び脱気し、室温で3.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生じたスラリーを水とEtOAcとの間に分配させた。層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、中間体144(833mg、収率:50%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体145
Figure 2023514364000201

TBAF(THF中で1M、1.33mL、1.33mmol、1.5当量)は、0℃でTHF(20mL)中の中間体144(0.83g、0.88mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物を飽和NHCl水溶液により処理し、15分間撹拌した。混合物は、EtOAc(3×)により抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、100/0~95/5)により精製すると、オフホワイトの泡として中間体145(410mg、収率:57%)が得られた。
中間体146
Figure 2023514364000202

事前に窒素により脱気したTHF/トルエン(10mL/50mL)中の中間体145(3.89g、0.0048mol)及びジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(4.5g、0.02mol、4.1当量)の溶液は、70℃で撹拌しながらシリンジポンプ(0.3mL/分)を介してトルエン(600mL)中の事前に完全に窒素により脱気したトリフェニルホスフィン(5.1g、0.019mol、4.1当量)の溶液に滴加した。添加が完了したら、溶液を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(220gのRedisepフラッシュカラム、DCM/MeOH、100/0~98/2)によって精製すると、褐色の油として中間体146(1.56g、収率:41%)が得られた。
中間体147及び中間体148
Figure 2023514364000203

p-トルエンスルホン酸一水和物(0.56g、2.92mmol、1.5当量)は、MeOH(50mL)中の中間体146(1.56g、1.95mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残油をDCMと飽和NaHCO水溶液との間に分配させた。層を分離し、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel IG 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のi-PrNH)により精製すると、どちらも白色の固体として、中間体147(502mg、収率:36%)及び中間体148(476mg、収率:34%)が得られた。
中間体149
Figure 2023514364000204

NaH(鉱油中で60%、61.9g、1548.2mmol、1.1当量)は、0℃のTHF(3500mL)中の4-(tert-ブチル)1-エチル2-(ジエトキシホスホリル)スクシネート(CAS[77924-28-8]、523.8g、1548.2mmol、1.1当量)の溶液に添加した。生じた溶液は、0℃で1時間撹拌した。次に、THF(1500mL)中に溶解させた2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(200g、1407.4mmol)をこの溶液に添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応を冷水(2000mL)の添加によってクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×3000mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方に通して乾燥させ、濾過して濃縮すると、中間体149(538g、定量的であると推定された)が黄色の油として得られ、これをそれ以上精製することなく使用した。
中間体150
Figure 2023514364000205

中間体149(538g、1648.6mmol)をTFA(2000mL)中に溶解させ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。トルエンを添加し、減圧下で蒸発させると、黄色の固体として中間体150(533g、定量的であると推定された)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体151
Figure 2023514364000206

NaOAc(161.8g、1972.4mmol、1当量)は、酢酸無水物(3600mL)中の中間体150(533g、1972.4mmol)の溶液に添加した。生じた溶液は、130℃で1時間撹拌した。室温へ冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(1000mL)で希釈し、EtOAc(3×3000mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0/100~30/70)により精製すると、黄色の固体として中間体151(190g、収率:33%)が得られた。
中間体152
Figure 2023514364000207

CO(75.86g、548.85mmol、1.7当量)は、EtOH(1500mL)中の中間体151(95g、322.85mmol)の溶液に添加した。生じた溶液は、室温で1時間撹拌した。溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。HCl水溶液(0.5M、500mL)を残渣に添加し、混合物をEtOAc(3×2000mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮すると、黄色の固体として中間体152(70.4g、収率:86%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体153
Figure 2023514364000208

tert-ブチルクロロジフェニルシラン(92.066g、334.955mmol、1.2当量)及びDMAP(6.820g、55.826mmol、0.2当量)を窒素雰囲気下でTHF(1500mL)中の中間体152(70.4g、279.129mmol)の溶液に添加した。次にイミダゾール(28.471g、418.694mmol、1.5当量)を添加した。生じた溶液を50℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応を水(500mL)でクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機層を結合し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0/100~20/80)により精製すると、黄色の固体として中間体153(114g、収率:83%)が得られた。
中間体154
Figure 2023514364000209

THF(200mL)中に溶解させたLiAlH(10.596g、278.835mmol、1.2当量)を0℃でTHF(1500mL)中の中間体153(114g、232.362mmol)の溶液に添加した。生じた溶液を室温で1時間撹拌した。反応を硫酸ナトリウム十水和物の添加によってクエンチした。生じた混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3×1000mL)で洗浄した。合わせた有機層を蒸発させると、白色の固体として中間体154(94.6g、収率:91%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体155
Figure 2023514364000210

デス・マーチンペルヨージナン(CAS[87413-09-0]、267.773g、631.331mmol、3当量)をDCM(1500mL)中の中間体154(94.4g、210.444mmol)の溶液に添加した。生じた混合物を室温で1時間撹拌した。反応を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(1000mL)の添加によってクエンチした。生じた混合物をDCM(3×2000mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~50/50)により精製すると、白色の固体として中間体155(70mg、収率:74%)が得られた。
中間体156
Figure 2023514364000211

中間体105(61.794g、137.047mmol、1.2当量)をTHF(2L)中の中間体155(51g、114.206mmol)の混合物に添加した。NaH(鉱油中で60%、6.8g、171.309mmol、1.5当量)を0℃で反応混合物に添加し、この混合物を室温で40分間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液(2L)の添加によってクエンチした。この混合物をEtOAc(3×1L)で抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、8/1)により精製すると、白色の固体として中間体156(59g、収率:88%)が得られた。
中間体157
Figure 2023514364000212

Pd/C(10%、10g、0.17当量)をEtOAc(1L)及びTHF(200mL)中の中間体156(58g、99.535mmol)の溶液に添加した。混合物は、40℃の水素雰囲気下で16時間撹拌した。反応混合物は、celiteのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、5/1)によって精製すると、無色の油として中間体157(38g、収率:65%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体158
Figure 2023514364000213

THF(20mL)中に溶解させたLiAlH(2.885g、75.933mmol、1.2当量)を0℃でTHF(240mL)中の中間体157(37g、63.277mmol)の溶液に添加した。生じた溶液を室温で1時間撹拌した。反応を硫酸ナトリウム十水和物の添加によってクエンチした。生じた混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3×200mL)で洗浄した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を石油エーテル及びジエチルエーテルにより粉砕すると、白色の固体として、中間体158(15.5g、収率:41%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体159
Figure 2023514364000214

無水DCM(15mL)中の中間体158(1.0g、1.696mmol)の溶液を窒素雰囲気下で0℃に冷却した。SOCl(0.141mL、1.950mmol、1.15当量)を滴加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(35mL)及び飽和NaHCO水溶液(15mL)で希釈した。層を分離し、有機層を飽和NaHCO水溶液(15mL)及び塩水(15mL)で洗浄した。有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、無色のペーストとして中間体159(1030mg、収率:98%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体160
Figure 2023514364000215

CO(620mg、4.496mmol、2当量)は、窒素雰囲気下でMeOH(30mL)中の中間体8(1.3g、2.248mmol)及び中間体159(1.4g、2.473mmol、1.1当量)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応は、水(50mL)を添加することによりクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×50mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~20/80)によって精製すると、黄色の油として中間体160(1.7g、収率:90%)が得られた。
中間体161
Figure 2023514364000216

pTsOH.HO(375mg、1.972mmol、1.1当量)は、MeOH(30mL)中の中間体160(1.5g、1.793mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とDCMにより希釈した。層を分離し、水層をDCM(40mL×3回)で抽出した。合わせた有機層は、NaHCO水溶液(30mL)、塩水(30mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、白色の固体として中間体161(1.2g、収率:93%)が得られた。
中間体162及び中間体163
Figure 2023514364000217

トルエン(10mL)及びTHF(1mL)中の中間体161(1.05g、1.454mmol)及びDTBAD(502mg、2.181mmol、1.5当量)は、10分間かけて窒素雰囲気下の70℃でトルエン(10mL)中のトリフェニルホスフィン(571mg、2.181mmol、1.5当量)の溶液に添加した。添加が完了した後、反応混合物を同一温度で10分間にわたり更に撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(10mL×3)により抽出した。合わせた有機層を塩水(10mL)により洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(40~100%の0.05%のNHHCO.HO/CHCN)、次に分取SFC(CHIRALPAK IG、325cm、5um;移動相A:CO、移動相B:IPA:ACN=1:1(0.1%の2MのNH-MeOH);勾配:50%のB)により精製すると、どちらも淡黄色の泡状の固体として、中間体162(300mg、収率:29%)及び中間体163(300mg、収率:29%)が得られた。
中間体164
Figure 2023514364000218

THF中の水素化ナトリウム(27.7g、693.76mmol、1当量)の懸濁液を0℃でTHF(1.5L)中の4-(tert-ブチル)1-エチル2-(ジエトキシホスホリル)スクシネート(CAS[77924-28-8]、258.2g、763.13mmol.1.1当量)の撹拌溶液に滴加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後に室温で3-クロロ-2-フルオロベンズアルデヒド(110g、693.8mmol)を滴加した。反応物は、更に3時間室温で撹拌した。反応は、氷/水(500mL)を添加することによりクエンチし、混合物をEtOAc(300mL×3)により抽出した。有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、中間体164(237g、定量的と推定された)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体165
Figure 2023514364000219

TFA(1.5L)中の中間体164(543g、1584mmol)の溶液を25℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮すると、中間体165(454g、定量的であると推定された)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体166
Figure 2023514364000220

酢酸ナトリウム(0.486g、5.93mmol、1.7当量)は、TFA(10mL)中の中間体165(1g、3.49mmol)の溶液に添加し、この反応混合物を130℃で2時間撹拌した。混合物は、減圧下で濃縮した。残渣をEtOH(10mL)中に溶解させ、KCO(0.756g、5.471mmol、1.7当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させると中間体166が得られ、これをそれ以上精製せずに次の工程で使用した。
中間体167
Figure 2023514364000221

イミダゾール(24.7g、362.9mmol、1.5当量)、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(79.8g、290.3mmol、1.2当量)及びDMAP(5.9g、48.4mmol、0.2当量)をTHF(1L)中の中間体166(65g、241.9mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応を水(1L)の添加によりクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×500mL)で抽出した。有機層を塩水(1L)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、celiteのパッドに通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、=4/1)により精製すると、黄色の油として中間体167(105g、収率:85%)が得られた。
中間体168
Figure 2023514364000222

LiAlH(9.43g、248.5mmol、1.2当量)を0℃でTHF(1L)中の中間体167(105g、207.1mmol)の溶液に少しずつ添加した。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を硫酸ナトリウム十水和物(10g)の添加によってクエンチした。生じた混合物を濾過し、濾液を合わせて濃縮した。粗生成物を石油エーテル及びジエチルエーテルにより粉砕すると、白色の固体として中間体168(95g、収率:93%)が得られた。
中間体169
Figure 2023514364000223

デス・マーチンペルヨージナン(CAS[87413-09-0]、150.5g、354.8mmol、3当量)は、DCM(1L)中の中間体168(55g、118.3mmol)の混合物に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。生じた混合物をceliteのパッドに通して濾過した。濾液を水(1L)で希釈し、DCM(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(2L)で洗浄し、MgSOの上方で乾燥し、celiteのパッドに通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を石油エーテル(100mL)及びジエチルエーテル(100mL)により粉砕すると、白色の固体として中間体169(45g、収率:82%)が得られた。
中間体170
Figure 2023514364000224

水素化ナトリウム(鉱油中で60%、7.1g、178.2mmol、1.5当量)を0℃でTHF(600mL)中の中間体169(55g、118.8mmol)及び中間体105(53.5g、118.8mmol、1.5当量)の溶液に添加し、生じた溶液を室温で1時間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液(100mL)の添加によってクエンチし、生じた混合物をEtOAc(3×500mL)により抽出した。有機層を塩水(1L)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、celiteのパッドに通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、4/1)により精製すると、白色の固体として中間体170(38g、収率:53%)が得られた。
中間体171
Figure 2023514364000225

Pd/C(10%、15g、140.9mmol、0.225当量)を窒素雰囲気下でEtOAc(500mL)中の中間体170(37.5g、62.6mmol)の溶液に添加し、生じた溶液を室温の水素雰囲気下で16時間撹拌した。この反応混合物をceliteのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、4/1)により精製すると、白色の固体として中間体171(25g、収率:66%)が得られた。
中間体172
Figure 2023514364000226

水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中で1M、83.2mL、124.7mmol、3当量)を-78℃の窒素雰囲気下でDCM(500mL)中の中間体171(25g、41.6mmol)の混合物に滴加した。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液(200mL)を添加することによりクエンチした。生じた混合物を濾過し、濾液をDCM(3×200mL)により抽出した。合わせた有機層を蒸発させ、粗生成物を石油エーテル(100mL)及びジエチルエーテル(100mL)によって粉砕すると、白色の固体として中間体172(19g、収率:78%)が得られた。
中間体173
Figure 2023514364000227

SOCl(1.08g、9.07mmol、1.3当量)は、0℃でDCM(100mL)中の中間体172(4g、6.98mmol、1当量)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応は、飽和NaHCO水溶液(100mL)を添加することによりクエンチした。混合物は、DCM(100mL×3)により抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、白色の固体として中間体173(4.1g、収率:99%)が得られた。
中間体174
Figure 2023514364000228

中間体173(2.25g、3.80mmol、1.1当量)は、室温でMeOH(50mL)中の中間体8(2g、3.46mmol)の溶液に添加した。反応混合物を窒素雰囲気下の室温で10分間撹拌した。KCO(0.96g、6.92mmol、2当量)を添加し、混合物を窒素雰囲気下の室温で16時間撹拌した。水(30mL)を添加し、混合物をEtOAc(30mL×3)により抽出した。有機層を塩水(30mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(石油エーテル/EtOAc、1/2)によって精製すると、赤色の固体として中間体174(2.2g、収率:51%)が得られた。
中間体175
Figure 2023514364000229

p-トルエンスルホン酸(806mg、2.95mmol、1.2当量)をMeOH(30mL)中の中間体174(2.1g、2.46mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(30mL)を添加し、混合物をEtOAc(30mL×3)により抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(30mL×2)及び塩水(50mL)で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮すると、中間体175(1.6g、収率:73%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体176及び中間体177
Figure 2023514364000230

トルエン(30mL)及びTHF(5mL)中の中間体175(1.5g、2.03mmol、1当量)及びジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(0.9g、4.06mmol、2当量)の溶液を10分間かけて70℃の窒素雰囲気下でトルエン(30mL)中のトリフェニルホスフィンの溶液(1.1g、4.06mmol、2当量)に滴加した。添加が完了した後、反応混合物を更に同じ温度で10分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(50~99%のACN/水-5mmolのNHHCO)、次に分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART アミロース-SAS、325cm、5μm;移動相A:CO、移動相B:IPA:ACN=1:1(0.1%の2MのNH-MeOH);勾配:50%B)によって精製すると、どちらも白色の固体として、中間体176(250mg、収率:17%)及び中間体177(350mg、収率:24%)が得られた。
中間体178
Figure 2023514364000231

中間体173(3.7g、6.28mmol、1.1当量)は、MeOH(100mL)中の中間体125(3.7g、5.71mmol)の溶液に窒素雰囲気下で添加した。KCO(1.57g、11.41mmol、2当量)を添加し、反応混合物を室温の窒素雰囲気下で16時間撹拌した。反応は、水(100mL)を添加することによりクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×100mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、100/0~80/20)によって精製すると、黄色の油として中間体178(4.2g、収率:80%)が得られた。
中間体179
Figure 2023514364000232

トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(1.1g、6.82mmol、1.5当量)は、THF(100mL)中の中間体178(4.2g、4.55mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応は、水(100mL)を添加することによりクエンチした。生じた混合物をEtOAc(3×50mL)により抽出した。合わせた有機層は、塩水で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮すると、黄色の固体として中間体179(3.6g、収率:98%)が得られ、これをそれ以上精製せずに使用した。
中間体180
Figure 2023514364000233

トルエン(50mL)及びTHF(5mL)中の中間体179(3.6g、4.45mmol)及びDTBAD(3.0g、13.35mmol、3当量)の溶液を5分間かけてトルエン(50mL)中のPPh(3.5g、13.31mmol、3当量)の溶液に滴加し、窒素雰囲気下の70℃で撹拌した。添加後、反応混合物を同一温度で20分間、更に撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とDCMとの間に分配させた。層を分離し、水層をDCM(50mL×3)により抽出した。有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(40~100%、0.05%のNHHCO.HO/CHCN)によって精製すると、黄色の固体として中間体180(1.9g、収率:54%)が得られた。
中間体181及び中間体182
Figure 2023514364000234

HCl(ジオキサン中で4M、30mL)中の中間体180(1.9g、2.40mmol)の溶液を室温で16時間撹拌した。出現した固体は、濾過によって収集した。残渣を分取キラルSFC(カラム:CHIRALPAK IF、30250mm、5μm;移動相A:CO、移動相B:iPrOH:ACN=1:1(0.1%の2MのNH-MeOH);勾配:50%のB)によって精製すると、どちらもオフホワイトの固体として、中間体181(370mg、収率:22%)及び中間体182(410mg、収率:23%)が得られた。
中間体181:OR:+44°(589nm、22.4℃、10mLのMeOH中で5mg)
中間体182:OR:-42°(589nm、22.4℃、10mLのMeOH中で5mg)
中間体183及び中間体184
Figure 2023514364000235

1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)エタン(145mg、0.79mmol、2当量)及びCsCO(386mg、1.19mmol、3当量)は、DMF(15mL)中の中間体181(280mg、0.40mmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で48時間撹拌した。反応を水(20mL)の添加によってクエンチした。混合物は、EtOAc(3×20mL)により抽出した。合わせた有機層は、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(40~100%、0.05%のNHHCO.HO/CHCN)、次に分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK IC、325cm、5μm;移動相A:ヘキサン(0.5%の2MのNH-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:15分間で40%のB~40%のB)によって精製すると、どちらも黄色の油として中間体183(130mg、収率:41%)及び中間体184(130mg、収率:41%)が得られた。
中間体185及び中間体186
Figure 2023514364000236

中間体185及び186は、中間体181の代わりに中間体182から出発して、中間体183及び中間体184のためにそれぞれ使用される類似の手法に従って調製した。
中間体187
Figure 2023514364000237

中間体187は、中間体173の代わりに中間体159から出発して、中間体178と類似の手法に従って調製した。
中間体188
Figure 2023514364000238

化合物188は、中間体178の代わりに中間体187から出発して、中間体179と類似の手法に従って調製した。
中間体189
Figure 2023514364000239

トルエン(40mL)及びTHF(10mL)中の中間体188(3g、3.786mmol)及びジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート(2.615g、11.359mmol、3当量)の溶液を10分間かけて70℃の窒素雰囲気下で撹拌しながらトルエン(40mL)中のトリフェニルホスフィンの溶液(2.979g、11.359mmol、3当量)に滴加した。添加が完了した後、反応混合物を更に同じ温度で10分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(50~99%のACN/水-5mmolのNHHCO)によって精製すると、白色の固体として、中間体189(1.8g、収率:55%)が得られた。
中間体190及び中間体191
Figure 2023514364000240

HCl(ジオキサン中で4M、50mL)中の中間体189(1.7g、2.19mmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィー(50~99%のACN/水-5mmolのNHHCO)、次に分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK IG、325cm、5μm;移動相A:CO、移動相B:iPrOH(0.5%の2MのNH-MeOH);勾配:50%のB)によって精製すると、どちらも白色の固体として、中間体190(350mg、収率:22%)及び中間体191(330mg、収率:21%)が得られた。
中間体190:OR:=+67.5°(589nm、22.5℃、10mLのMeOH中で5.0mg)。
中間体191:OR:-47.5°(589nm、22.5℃、10mLのMeOH中で5.0mg)。
中間体192及び中間体193
Figure 2023514364000241

中間体192及び193は、中間体181の代わりに中間体190から出発して、中間体183及び中間体184のためにそれぞれ使用される類似の手法に従って調製した。
中間体194及び中間体195
Figure 2023514364000242

中間体194及び195は、中間体181の代わりに中間体191から出発して、中間体183及び中間体184のためにそれぞれ使用される類似の手法に従って調製した。
中間体196
Figure 2023514364000243

DIPEA(0.64mL、2当量)、次にメタンスルホン酸無水物(0.65g、2当量)は、THF(45mL)中の中間体24a(1.0g、1.86mmol)の溶液に添加し、0℃に冷却した。反応混合物を室温で、0.5時間撹拌した。次にヨウ化ナトリウム(1.39g、5当量)をこの混合物に添加し、これを更に室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)により希釈し、水(20mL)で洗浄した。水層は、DCM/iPrOH 3:1(2×30mL)により抽出し、合わせた有機層は、MgSOの上方で乾燥させ、減圧下で濃縮すると、暗黄色の油が得られた。この油は、シリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(SiO、24gのカラム、DCM中の0~3%のMeOH)によって精製すると、中間体196(1.1g、収率:91%)が得られた。
中間体197
Figure 2023514364000244

THF(18mL)中の中間体81(540mg、0.888mmol)及び中間体196(691mg、1.065mmol、1.2当量)の溶液を0℃でTHF(18mL)中のNaHの懸濁液(鉱油中で60%、43mg、1.776mmol、2当量)に20分間かけて滴加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応は、MeOH(5mL)を添加することによりクエンチした。溶媒を蒸発させ、残渣を分取TLC(EtOAc)によって精製すると、黄色の油として中間体197(410mg、収率:52%)が得られた。
中間体198
Figure 2023514364000245

p-トルエンスルホン酸(95mg、0.55mmol、1.2当量)は、MeOH(5mL)中の中間体197(410mg、0.46mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(5mL)を添加し、混合物は、EtOAc(5mL×3)により抽出した。合わせた有機層は、飽和NaHCO水溶液(10mL)、塩水(10mL)により洗浄し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(EtOAc)によって精製すると、黄色の油として中間体198(250mg、収率:70%)が得られた。
中間体199
Figure 2023514364000246

中間体199は、中間体179の代わりに中間体198から出発して、中間体180と類似の手法に従って調製した。
中間体200及び中間体201
Figure 2023514364000247

無水DMF(4.6mL)中の中間体60(200mg、0.3mmol)、tert-ブチル(2-クロロエチル)(メチル)カルバメート(CAS[220074-38-4]、202mg、1.04mmol、3.5当量)、及びCsCO(291mg、0.89mmol、3当量)の溶液は、6.5時間にわたり窒素雰囲気下で60℃で撹拌した。追加のtert-ブチル(2-クロロエチル)(メチル)カルバメート(202mg、1.04mmol、3.5当量)を添加し、混合物を60℃で16時間撹拌した。更に、追加のtert-ブチル(2-クロロエチル)(メチル)カルバメート(202mg、1.04mmol、3.5当量)を添加し、この混合物を60℃で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCM及び塩水を用いて取り上げた。層を分離し、有機層を塩水(×3)で洗浄した。合わせた水層をDCM(×5)により抽出し、合わせた有機層は、MgSOの上方で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムグラフィー(SiO、12gのRediSep、DCM/MeOH、100/0~90/10)、次に分取SFC(固定相:Chiralpak Daicel IG 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%のiPrNH)によって精製すると、どちらも淡黄色の固体として、中間体200(86mg、収率:35%)及び中間体201(95mg、収率:38%)が得られた。
中間体202
Figure 2023514364000248

HCl(iPrOH中で6M、2.6mL、15.59mmol、150当量)は、窒素雰囲気下でMeOH(2mL)中の中間体200(86mg、0.104mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。より多くのHCl(iPrOH中で6M、0.52mL、3.12mmol、30当量)を再び添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、固体をMeOHで2回すすぎ洗うと、淡黄色の固体として中間体202(HCl塩、82.5mg、収率:定量的)が得られた。
中間体203
Figure 2023514364000249

中間体203は、中間体200の代わりに中間体201から出発して、中間体202のためと同一の手法に従って調製した。
化合物の調製
化合物1
Figure 2023514364000250

LiOH(28mg、15当量)は、室温でTHF(1.25mL)、MeOH(1.25mL)及び水(0.625mL)の混合物中の中間体17(55mg、0.078mmol)の溶液に添加した。生じた反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると白色の固体が得られた。固体を水(5mL)に溶解させ、HCl水溶液(1M)によりpH3へ酸性化すると、酸性化後に白色沈降物が形成された。水層をEtOAc(20mL)、及び次にDCM(3×20mL)により抽出し、合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH-1:0~95:5)によって精製すると、白色の固体が得られ、DIPE中で粉砕して濾過すると、白色の固体として、化合物1(32mg、収率:59%)が得られた。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.91(s,3H),2.04(s,3H),2.20-2.39(m,2H),2.74-2.85(m,3H),2.96-3.06(m,3H),3.29-3.30(m,2H),3.40(s,3H),3.55(q,J=8.1Hz,1H),3.70-3.79(m,4H),4.61(ddd,J=14.2,9.7,4.0Hz,1H),4.95(s,1H),5.00(dt,J=14.6,4.8Hz,1H),6.12(d,J=1.4Hz,1H),7.04(d,J=9.0Hz,1H),7.22(s,1H),7.41-7.51(m,2H),7.53(d,J=9.1Hz,1H),7.71-7.78(m,1H),8.15-8.23(m,1H),12.85-13.63(m,1H).
化合物2
Figure 2023514364000251

化合物2は、中間体17の代わりに中間体18から出発して、化合物1と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.91(s,3H),2.04(s,3H),2.21-2.38(m,2H),2.74-2.86(m,3H),2.96-3.06(m,3H),3.29-3.30(m,2H),3.40(s,3H),3.55(q,J=8.3Hz,1H),3.69-3.78(m,4H),4.61(ddd,J=14.1,9.7,4.1Hz,1H),4.95(s,1H),5.00(dt,J=14.6,4.8Hz,1H),6.12(s,1H),7.04(d,J=9.0Hz,1H),7.22(s,1H),7.41-7.50(m,2H),7.53(d,J=9.0Hz,1H),7.70-7.79(m,1H),8.19(d,J=7.9Hz,1H),12.65-13.84(m,1H).
化合物3
Figure 2023514364000252

LiOH(32mg、15当量)は、THF(2mL)、MeOH(2mL)、及び水(1mL)の混合物中の中間体27(65mg、0.09mmol)の溶液に添加した。生じた反応混合物を60℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると、白色の固体が得られた。この固体を水(5mL)に溶解させ、HCl水溶液(1M)によりpH4~5に酸性化すると、酸性化後に白色の沈降物が得られた。水層をDCM(3×20mL)により抽出し、合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させて濃縮すると白色の固体が得られた。この粗生成物をシリカゲル上のフラッシュカラムグラフィー(DCM:MeOH-1:0~97:3)によって精製した。最も純粋な画分を合わせると、黄色の固体が得られ、これをEtO中で粉砕して濾過すると、淡黄色の固体として化合物3(18mg、収率:28%)が得られた。わずかに純度に低い化合物3の第2の画分も(14mg、収率:22%)また、淡黄色の固体として単離された。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.91(s,3H),2.04(s,3H),2.19-2.39(m,2H),2.75-2.86(m,3H),3.00(br d,J=13.8Hz,3H),3.28-3.29(m,2H),3.40(s,3H),3.55(br d,J=9.2Hz,1H),3.69-3.79(m,4H),4.61(br s,1H),4.95(s,1H),4.97-5.06(m,1H),6.10(s,1H),7.08(d,J=9.0Hz,1H),7.20(s,1H),7.32(td,J=8.9,2.6Hz,1H),7.47-7.56(m,2H),8.24(dd,J=9.2,5.9Hz,1H),12.88-13.64(m,1H).
化合物4
Figure 2023514364000253

化合物4は、中間体27の代わりに中間体28から出発して、化合物3と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.91(s,3H),2.04(s,3H),2.20-2.38(m,2H),2.76-2.86(m,3H),2.96-3.06(m,3H),3.28-3.29(m,2H),3.40(s,3H),3.55(q,J=8.0Hz,1H),3.69-3.79(m,4H),4.54-4.67(m,1H),4.95(s,1H),4.97-5.06(m,1H),6.10(s,1H),7.08(d,J=9.0Hz,1H),7.20(s,1H),7.32(td,J=8.9,2.6Hz,1H),7.47-7.57(m,2H),8.24(dd,J=9.2,5.8Hz,1H),12.86-13.61(m,1H).
化合物5
Figure 2023514364000254

化合物5は、中間体27の代わりに中間体29から出発して、化合物3と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.92(s,3H)2.06(s,3H)2.16-2.33(m,2H)2.72-2.86(m,3H)2.94-3.09(m,3H)3.37(br d,J=5.5Hz,10H)3.35-3.38(m,4H)3.39(s,5H)3.40-3.42(m,2H)3.69-3.74(m,1H)3.75(s,4H)4.50-4.61(m,1H)4.91-4.99(m,1H)5.00(s,1H)6.16(s,1H)7.00(d,J=9.0Hz,1H)7.18(dd,J=13.3,7.6Hz,1H)7.33(s,1H)7.43(td,J=8.0,4.8Hz,1H)7.54(d,J=9.1Hz,1H)7.59(d,J=8.3Hz,1H).
化合物6
Figure 2023514364000255

化合物6は、中間体27の代わりに中間体30から出発して、化合物3と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.93(s,3H),2.08(s,3H),2.16-2.36(m,2H),2.68-2.86(m,2H),2.97(s,3H),2.99-3.11(m,3H),3.25(br d,J=14.5Hz,1H),3.49-3.57(m,1H),3.66-3.72(m,1H),3.77(dd,J=14.8,2.1Hz,1H),3.82(s,3H),4.64(br s,1H),4.82(d,J=14.8Hz,1H),4.93(br d,J=14.3Hz,1H),5.62(s,2H),7.03(d,J=9.0Hz,1H),7.35(s,1H),7.44(d,J=9.1Hz,1H),7.47-7.57(m,2H),7.77-7.84(m,1H),8.25-8.32(m,1H).
化合物7
Figure 2023514364000256

化合物7は、中間体27の代わりに中間体31から出発して、化合物3と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.93(s,3H),2.08(s,3H),2.16-2.35(m,2H),2.67-2.86(m,2H),2.97(s,3H),2.99-3.11(m,3H),3.25(br d,J=14.3Hz,1H),3.53(dt,J=9.7,4.9Hz,1H),3.65-3.73(m,1H),3.74-3.81(m,1H),3.83(s,3H),4.58-4.69(m,1H),4.82(d,J=14.8Hz,1H),4.89-4.97(m,1H),5.62(s,2H),7.03(d,J=9.0Hz,1H),7.35(s,1H),7.44(d,J=9.1Hz,1H),7.46-7.56(m,2H),7.77-7.84(m,1H),8.26-8.32(m,1H).
化合物8
Figure 2023514364000257

THF(2mL)、MeOH(2mL)及び水(1mL)の混合物中の中間体37(40mg、0.055mmol)の溶液にLiOH(20mg、15当量)を添加した。生じた反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると、白色の固体が得られた。固体を分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-5μm、50×250mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)によって精製すると、黄色の固体が得られ、EtO中で粉砕して濾過すると、淡黄色の固体として化合物8(24mg、収率:61%)が得られた。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.75(s,3H),1.88-1.93(m,3H),1.98(s,3H),2.24-2.42(m,2H),2.80(dd,J=28.9,12.9Hz,2H),2.87-2.98(m,3H),3.06-3.12(m,2H),3.62(s,3H),3.72-3.82(m,5H),4.03-4.13(m,1H),4.50(ddd,J=14.1,9.5,4.1Hz,1H),4.63(s,1H),5.06(dt,J=14.5,4.8Hz,1H),6.57(s,1H),7.09(s,1H),7.21-7.31(m,2H),7.43(dd,J=10.5,2.6Hz,1H),7.69(d,J=9.0Hz,1H),8.09(dd,J=9.2,5.9Hz,1H).
化合物9
Figure 2023514364000258

化合物9は、中間体37の代わりに中間体38から出発して、化合物8と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.75(s,3H),1.90(s,3H),1.98(s,3H),2.24-2.41(m,2H),2.79(dd,J=28.8,12.9Hz,2H),2.86-2.98(m,3H),3.04-3.13(m,3H),3.62(s,3H),3.73-3.82(m,4H),4.08(br d,J=8.6Hz,1H),4.43-4.55(m,1H),4.62(s,1H),5.01-5.10(m,1H),6.57(s,1H),7.09(s,1H),7.20-7.29(m,2H),7.43(dd,J=10.5,2.6Hz,1H),7.68(d,J=9.0Hz,1H),8.09(dd,J=9.2,5.9Hz,1H).
化合物10
Figure 2023514364000259

水(2mL)中のLiOH(68mg、15当量)の溶液は、THF(4mL)及びMeOH(4mL)の混合物中の中間体44(130mg、0.19mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物をMeOHで希釈し、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)上に直接注入すると、白色の固体として化合物10(104mg、収率:81%)が得られた。
NMR:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.91(s,3H),2.04(s,3H),2.21-2.37(m,2H),2.77(d,J=13.4Hz,1H),2.80-2.90(m,2H),2.99(d,J=13.4Hz,1H),3.01-3.09(m,2H),3.25(d,J=14.1Hz,1H),3.30(d,J=14.1Hz,1H),3.41(s,3H),3.51-3.60(m,1H),3.72-3.80(m,4H),4.56-4.65(m,1H),4.95(s,1H),5.01(dt,J=14.5,4.7Hz,1H),6.21(s,1H),7.07(d,J=9.0Hz,1H),7.27-7.33(m,1H),7.35(s,1H),7.42(td,J=8.1,5.5Hz,1H),7.53(d,J=9.0Hz,1H),8.02(d,J=8.4Hz,1H).
化合物11
Figure 2023514364000260

化合物11は、中間体44の代わりに中間体45から出発して、化合物10と類似の手法に従って調製した。
NMR:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.91(s,3H),2.03(s,3H),2.21-2.35(m,2H),2.78(d,J=13.6Hz,1H),2.80-2.91(m,2H),2.99(d,J=13.6Hz,1H),3.01-3.09(m,1H),3.26(d,J=14.1Hz,2H),3.30(d,J=14.1Hz,1H),3.41(s,3H),3.51-3.60(m,1H),3.72-3.79(m,4H),4.55-4.65(m,1H),4.95(s,1H),5.01(dt,J=14.5,4.7Hz,1H),6.21(s,1H),7.06(d,J=9.0Hz,1H),7.27-7.33(m,1H),7.35(s,1H),7.42(td,J=8.1,5.5Hz,1H),7.52(d,J=9.0Hz,1H),8.02(d,J=8.4Hz,1H).
化合物12
Figure 2023514364000261

化合物12は、中間体44の代わりに中間体39から出発して、化合物10と類似の手法に従って調製した。
NMR:H NMR(400MHz,CDCl,27℃)δ ppm 1.93-2.12(m,7H)2.16-2.33(m,4H)2.59-2.80(m,3H)2.93-3.19(m,4H)3.35-3.45(m,2H)3.49(s,2H)3.55-3.89(m,5H)4.41-4.61(m,1H)4.99-5.26(m,1H)5.30(s,1H)5.79-6.00(m,1H)6.78-6.93(m,1H)6.99-7.13(m,1H)7.14-7.24(m,1H)7.36(br s,2H)7.47-7.53(m,1H).
化合物13
Figure 2023514364000262

化合物13は、中間体44の代わりに中間体40から出発して、化合物10と類似の手法に従って調製した。
NMR:H NMR(600MHz,DMSO-d,77℃)δ ppm 1.87(br s,3H)1.95(s,3H)2.02(s,3H)2.20-2.34(m,2H)2.86-2.93(m,1H)2.93-2.98(m,1H)2.98-3.04(m,2H)3.01-3.08(m,2H)3.15-3.16(m,1H)3.41-3.46(m,1H)3.54(s,3H)3.71-3.77(m,2H)3.78(s,3H)4.48-4.57(m,1H)4.96(br s,1H)5.01(dt,J=14.6,4.9Hz,1H)6.48(br s,1H)7.08(dd,J=13.1,7.5Hz,1H)7.18(d,J=8.9Hz,1H)7.23(s,1H)7.36(td,J=7.9,4.8Hz,1H)7.51(d,J=8.1Hz,1H)7.62(d,J=9.1Hz,1H).
化合物14
Figure 2023514364000263

化合物14は、中間体31の代わりに中間体47から出発して、化合物7と類似の手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.93(s,3H);2.08(s,3H);2.16-2.31(m,2H);2.67-2.86(m,2H);2.97-3.10(m,4H);2.99(s,3H);3.23-3.28(m,1H);3.50-3.57(m,1H);3.69(br d,J=14.31Hz,1H);3.76-3.81(m,1H);3.83(s,3H);4.64(br t,J=10.78Hz,1H);4.81(d,J=14.75Hz,1H);4.87-4.97(m,1H);5.60(s,1H);5.62(s,1H);7.06(d,J=9.02Hz,1H);7.31-7.45(m,3H);7.58(dd,J=10.45,2.53Hz,1H);8.35(dd,J=9.13,5.83Hz,1H).
化合物15
Figure 2023514364000264

化合物15は、中間体31の代わりに中間体46から出発して、化合物7と類似の手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.93(s,3H);2.08(s,3H),2.16-2.34(m,2H),2.66-2.85(m,2H),2.94-3.10(m,4H),2.98(s,3H),3.27(br s,3H),3.49-3.56(m,1H),3.69(br d,J=14.32Hz,1H),3.78(br d,J=14.95Hz,1H),3.83(s,3H),4.64(br t,J=10.97Hz,1H),4.81(d,J=14.63Hz,1H),4.88-4.97(m,1H),5.60(s,1H),5.62(s,1H),7.07(d,J=8.99Hz,1H),7.31-7.45(m,3H),7.58(dd,J=10.45,2.61Hz,1H),8.35(dd,J=9.25,5.90Hz,1H).
化合物16
Figure 2023514364000265

LiOH(19mg、30当量)は、室温でTHF(1mL)、MeOH(1mL)及び水(0.5mL)の混合物中の中間体62(21mg、0.026mmol)の溶液に添加した。生じた反応混合物は、45℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(5mL)に溶解させ、HCl水溶液(1M)で酸性化した。水層をCHCl(3×)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させると、化合物16(20mg、収率:97%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.03(s,3H);2.18(s,3H);2.34(br d,J=3.66Hz,2H);2.84-2.93(m,5H);3.08(s,3H);3.21(d,J=12.54Hz,1H);3.34(br t,J=5.33Hz,2H);3.36(s,3H);3.39(d,J=15.57Hz,1H);3.50-3.67(m,9H);3.78(d,J=15.57Hz,1H);3.85-3.97(m,2H);4.24-4.34(m,2H);4.54(ddd,J=14.63,6.58,3.66Hz,1H);5.21(ddd,J=14.76,7.92,3.87Hz,1H);5.45(s,1H);5.48(s,1H);7.14-7.18(m,2H);7.23-7.36(m,3H);8.33(dd,J=9.20,5.75Hz,1H).
化合物17
Figure 2023514364000266

化合物17は、中間体62の代わりに中間体63から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.07(s,3H);2.20(s,3H);2.29(br d,J=7.42Hz,2H);2.78-2.97(m,5H);3.08(s,3H);3.16(d,J=12.23Hz,1H);3.24-3.39(m,6H);3.47-3.63(m,8H);3.66-3.73(m,1H);3.83-3.93(m,2H);4.28(t,J=5.43Hz,2H);4.46-4.60(m,1H);5.15-5.27(m,1H);5.46(s,1H);5.49(s,1H);7.13-7.20(m,2H);7.22-7.37(m,3H);8.33(dd,J=9.25,5.80Hz,1H).
化合物18
Figure 2023514364000267

化合物18は、中間体62の代わりに中間体64から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.04(s,3H),2.16(s,3H),2.31(br s,2H),2.79(d,J=10.2Hz,2H),2.93(s,2H),2.95(s,3H),3.18(br d,J=4.0Hz,1H),3.21-3.30(m,2H),3.31(s,3H),3.38-3.44(m,1H),3.73-3.82(m,3H),4.21-4.29(m,2H),4.52(s,1H),5.16-5.29(m,1H),5.36(s,1H),5.59(s,1H),7.15(s,1H),7.22-7.25(m,2H),7.27-7.33(m,3H),8.29(dd,J=9.2,5.9Hz,1H).
化合物19
Figure 2023514364000268

化合物19は、中間体62の代わりに中間体65から出発して、化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.07(s,3H),2.20(s,3H),2.23-2.42(m,2H),2.73-2.82(m,2H),2.94(s,3H),2.94-2.99(m,2H),3.15-3.28(m,3H),3.29(s,3H),3.37-3.44(m,1H),3.72-3.79(m,3H),4.23-4.28(m,2H),4.46-4.54(m,1H),5.20-5.28(m,1H),5.37(s,1H),5.64(s,1H),7.18(s,1H),7.22-7.25(m,2H),7.27-7.34(m,3H),8.31(dd,J=9.1,5.8Hz,1H).
化合物20
Figure 2023514364000269

LiOH(2.5mg、15当量)をMeOH(200μL)、THF(200μL)及び水(90μL)の混合物中の中間体66(5.4mg、0.007mmol)の溶液に添加した。生じた反応混合物を50℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮すると、淡黄色の固体が得られた。この固体を水及びDCM中に溶解させ、1MのHCl水溶液によりpH4~5に酸性化すると、酸性化後に淡黄色の沈殿物が形成された。水層をDCM(×4)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させると、淡黄色の固体として化合物20(4mg、収率:79%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.03(s,3H),2.14(s,3H),2.15-2.42(m,3H),2.79(br d,J=9.7Hz,2H),2.92(br s,2H),2.97(br s,3H),3.15-3.21(m,1H),3.22-3.26(m,2H),3.27(s,3H),3.28-3.30(m,1H),3.34(s,3H),3.37-3.45(m,1H),3.72-3.79(m,2H),3.79-3.84(m,1H),3.84-3.93(m,2H),4.43-4.55(m,2H),5.23(br d,J=4.5Hz,1H),5.38(br s,1H),5.59(br s,1H),7.14(s,1H),7.27-7.33(m,3H),8.25-8.35(m,1H).
化合物21
Figure 2023514364000270

化合物21は、中間体66の代わりに中間体67から出発して、化合物20と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.85-2.01(m,1H),2.05(s,3H),2.17-2.22(m,3H),2.22-2.40(m,2H),2.70-2.97(m,5H),3.00(s,3H),3.16(d,J=11.8Hz,1H),3.23(br d,J=8.3Hz,1H),3.29(s,3H),3.32(s,3H),3.34-3.43(m,1H),3.70-3.91(m,5H),4.45-4.56(m,2H),5.18-5.27(m,1H),5.40(s,1H),5.59(s,1H),7.18(s,1H),7.21(s,1H),7.25(br s,1H),7.27-7.30(m,1H),7.30-7.34(m,1H),8.32(dd,J=9.2,5.7Hz,1H).
化合物22
Figure 2023514364000271

LiOH(18mg、15当量)をMeOH(1.2mL)、THF(1.2mL)及び水(0.6mL)の混合物中の中間体68(39mg、0.05mmol)の溶液に添加した。生じた反応混合物を50℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮すると、淡黄色の固体が得られた。この固体を水及びDCM中に溶解させ、1MのHCl水溶液によりpH4~5に酸性化すると、酸性化後に淡黄色の沈殿物が形成された。水層をDCM(×4)で抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させると、淡黄色の固体として中間体22(33mg、収率:86%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.38(br d,J=31.5Hz,3H),1.60-1.67(m,3H),1.85-1.95(m,2H),2.04(s,3H),2.17(s,3H),2.32(br d,J=8.4Hz,2H),2.81(d,J=10.3Hz,2H),2.92(s,2H),2.95(s,3H),3.18(br d,J=4.4Hz,1H),3.23(d,J=11.7Hz,1H),3.30-3.35(m,2H),3.35-3.40(m,2H),3.55(d,J=15.4Hz,1H),3.89-3.97(m,2H),4.07(t,J=7.0Hz,2H),4.51(br d,J=14.7Hz,1H),5.17-5.30(m,1H),5.35(s,1H),5.59(s,1H),7.16(s,1H),7.23-7.25(m,1H),7.27-7.28(m,1H),7.31(s,1H),7.32-7.34(m,1H),8.30(dd,J=9.1,5.8Hz,1H).
化合物23
Figure 2023514364000272

化合物23は、中間体68の代わりに中間体69から出発して、化合物22と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.35(br d,J=7.9Hz,1H),1.57-1.70(m,4H),1.80(t,J=6.5Hz,2H),2.05(s,3H),2.20(s,3H),2.25-2.37(m,2H),2.77(d,J=9.2Hz,2H),2.90(s,3H),2.93-3.01(m,3H),3.14(br d,J=3.7Hz,1H),3.18(d,J=11.4Hz,1H),3.22(d,J=15.0Hz,1H),3.31-3.44(m,3H),3.74(s,1H),3.94(br d,J=11.9Hz,2H),4.14(t,J=7.4Hz,2H),4.44-4.55(m,1H),5.30(s,1H),5.35(s,1H),5.67(s,1H),7.18(s,1H),7.27(br d,J=1.3Hz,1H),7.29-7.31(m,1H),7.32(s,1H),7.32-7.34(m,1H),8.30(dd,J=9.0,5.9Hz,1H).
化合物28
Figure 2023514364000273

化合物28は、中間体62の代わりに中間体74から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm:2.03(s,3H),2.18(s,3H),2.32(br s,2H),2.77-2.85(m,1H),2.87(br s,3H),2.92(br d,J=12.2Hz,1H),3.04(br s,3H),3.23(d,J=12.5Hz,1H),3.26-3.36(m,2H),3.37-3.47(m,1H),3.47-3.55(m,1H),3.85(s,3H),4.54(br d,J=15.4Hz,1H),5.20(br d,J=9.0Hz,1H),5.46(br s,2H),7.16(s,2H),7.24(br d,J=2.5Hz,1H),7.27-7.34(m,2H),8.32(dd,J=9.0,5.7Hz,1H).
化合物29
Figure 2023514364000274

化合物29は、中間体62の代わりに中間体60から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.16(s,2H),2.19(s,3H),2.34(br d,J=5.3Hz,2H),2.86(s,3H),2.95(d,J=12.6Hz,1H),3.10(s,3H),3.19(d,J=12.5Hz,1H),3.35(br d,J=4.5Hz,2H),3.41(br d,J=14.8Hz,1H),3.63(br d,J=15.0Hz,1H),4.56(br d,J=15.4Hz,1H),5.19-5.28(m,1H),5.43(s,1H),5.50(s,1H),7.13(s,1H),7.17(d,J=8.9Hz,1H),7.19-7.25(m,2H),7.30(dd,J=10.0,2.4Hz,1H),7.34(d,J=9.1Hz,1H),8.31(dd,J=9.1,5.7Hz,1H).
化合物30
Figure 2023514364000275

化合物30は、中間体62の代わりに中間体61から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.12(s,2H),2.19(s,3H),2.34(br d,J=4.6Hz,2H),2.86(br d,J=6.1Hz,3H),2.97(d,J=12.4Hz,1H),3.09(s,3H),3.20(d,J=12.4Hz,1H),3.28-3.36(m,2H),3.36-3.40(m,1H),3.58(d,J=15.3Hz,1H),4.49-4.59(m,1H),5.19-5.27(m,1H),5.46(s,1H),5.49(s,1H),7.12(s,1H),7.19(d,J=8.9Hz,1H),7.21-7.25(m,2H),7.28-7.32(m,1H),7.32-7.35(m,1H),8.29(dd,J=9.2,5.7Hz,1H).
化合物31
Figure 2023514364000276

LiOH(52mg、15当量)は、室温で水(1.7mL)、THF(3.4mL)、及びMeOH(3.4mL)中の中間体84(112mg、0.144mmol)の撹拌溶液に添加した。反応混合物は、50℃で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣は水(15mL)を用いて希釈し、酸性pHとなるまで、1MのHCl水溶液を用いて酸性化した。この水溶液は、DCM(10mL)を用いて2回、次にEtOAc:THF(10mL)の1:1混合物を用いて抽出した。合わせた有機層は、MgSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をDCM及びtBuOMeを用いて共蒸発させると、オフホワイトの固体として化合物31(109mg、収率:99%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.04(s,3H)2.18(s,3H)2.24-2.42(m,2H)2.78-2.96(m,5H)3.01(s,3H)3.20-3.25(m,2H)3.32-3.39(m,5H)3.46-3.50(m,2H)3.51-3.65(m,2H)3.82(d,J=15.57Hz,1H)3.86-3.98(m,2H)4.21-4.35(m,2H)4.47-4.59(m,1H)5.23(ddd,J=14.84,8.94,3.61Hz,1H)5.41(s,1H)5.56(s,1H)7.17(s,1H)7.20-7.26(m,2H)7.28-7.35(m,2H)8.32(dd,J=9.14,5.80Hz,1H).
OR=+102.2(c=0.21重量/体積%、DMF、20℃)。
化合物32
Figure 2023514364000277

化合物32は、中間体62の代わりに中間体85から出発して、
化合物16と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.03(s,3H)2.19(s,3H)2.25-2.41(m,2H)2.81-2.95(m,5H)3.10(s,3H)3.22(d,J=12.76Hz,1H)3.29-3.38(m,5H)3.42(d,J=15.63Hz,1H)3.46-3.56(m,3H)3.57-3.65(m,1H)3.76(d,J=15.63Hz,1H)3.86-3.98(m,2H)4.25-4.36(m,2H)4.54(ddd,J=14.52,6.82,3.74Hz,1H)5.21(ddd,J=14.69,7.65,3.85Hz,1H)5.44(s,1H)5.50(s,1H)7.11-7.26(m,2H)7.27-7.37(m,2H)8.33(dd,J=9.24,5.72Hz,1H).
化合物33
Figure 2023514364000278

LiOH(183mg、15当量)は、室温で水(6mL)、THF(12mL)、及びMeOH(12mL)中の中間体87(389mg、0.514mmol)の撹拌溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水(30mL)で希釈し、酸性pHになるまで1MのHCl水溶液で酸性化した。この水層を、DCM(25mL)を用いて2回、次にEtOAc:THF(25mL)の1:1混合物により抽出した。合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、及び蒸発させた。残渣は、n-ヘプタンを用いて2回共蒸発させた。得られた固体をフラッシュカラムグラフィー(シリカ;DCM中のMeOH、0/100~5/95)によって精製すると、オフホワイトの固体として、化合物33(332mg、収率:87%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.03(s,3H)2.19(s,3H)2.26-2.43(m,2H)2.83-2.95(m,5H)3.12(s,3H)3.22(d,J=12.75Hz,1H)3.27-3.37(m,4H)3.43(br d,J=15.68Hz,2H)3.46-3.51(m,2H)3.51-3.56(m,1H)3.56-3.63(m,1H)3.75(d,J=15.57Hz,1H)3.86-3.98(m,2H)4.25-4.35(m,2H)4.57(ddd,J=14.79,7.11,3.71Hz,1H)5.20(ddd,J=14.68,7.47,3.76Hz,1H)5.40(s,1H)5.55(s,1H)7.11(d,J=8.99Hz,1H)7.23(s,1H)7.31(d,J=8.99Hz,1H)7.46-7.54(m,2H)7.70-7.76(m,1H)8.31-8.37(m,1H).
化合物34
Figure 2023514364000279

化合物34は、中間体87の代わりに中間体88から出発して、化合物33と類似した手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.03(s,3H)2.19(s,3H)2.25-2.44(m,2H)2.83-2.94(m,5H)3.09(s,3H)3.22(d,J=12.65Hz,1H)3.29-3.45(m,6H)3.46-3.51(m,2H)3.51-3.56(m,1H)3.56-3.64(m,1H)3.76(d,J=15.47Hz,1H)3.86-3.98(m,2H)4.24-4.36(m,2H)4.57(ddd,J=14.47,6.95,3.87Hz,1H)5.21(ddd,J=14.84,7.79,3.61Hz,1H)5.43(s,1H)5.53(d,J=0.84Hz,1H)7.13(d,J=8.99Hz,1H)7.23(s,1H)7.31(d,J=8.99Hz,1H)7.46-7.54(m,2H)7.70-7.76(m,1H)8.31-8.37(m,1H).
化合物35
Figure 2023514364000280

LiOH(水中で2M、4.5mL、15当量)は、MeOH(10mL)及びTHF(10mL)中の中間体100(420mg、0.598mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で4時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、次に水(5mL)で希釈した。溶液のpHを2MのHCl水溶液で1~2に調整した。生じた混合物は、EtOAc(3×50mL)により抽出した。合わせた有機層を結合し、NaSOの上方で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を逆相フラッシュカラムグラフィー(カラム:Sunfire Prep C18 OBDカラム、30100mm 5um 10nm;移動相A:水(10mMのNHHCO)、移動相B:ACN;流速:60mL/分)によって精製すると、オフホワイトの固体として化合物35(209mg、収率:51%)が得られた。
MP:220℃(Tianjin RY-2型融点装置)
OR:+32.9°(c=0.1重量/体積;DMSO;589nm;26.5℃);+71.8°(c=0.1重量/体積;MeOH;589nm;21.6℃)
H NMR(300MHz,DMSO-d)δ ppm 8.19(d,J=9.0Hz,1H),7.84(d,J=2.1Hz,1H),7.48-7.41(m,2H),7.19(s,1H),7.01(d,J=8.9Hz,1H),6.21(s,1H),5.06(d,J=14.2Hz,1H),4.94(s,1H),4.56-4.51(m,1H),3.75(s,4H),3.60-3.51(m,1H),3.43-3.28(m,5H),3.17(s,1H),3.07-2.92(m,3H),2.87-2.73(m,3H),2.29(s,2H),2.00(s,3H),1.91(s,3H).
化合物36
Figure 2023514364000281

化合物36は、中間体100の代わりに中間体99から出発して、化合物35と類似した手法に従って調製した。
MP:211℃(TianjinRY-2型融点装置)
OR:-49.2°(c=0.1重量/体積;DMSO;589nm;27.1℃);-76.9°(c=0.1重量/体積;MeOH;589nm;22.1℃)
H NMR(300MHz,DMSO-d)δ ppm 8.18(d,J=9.0Hz,1H),7.85(d,J=2.2Hz,1H),7.47-7.40(m,2H),7.18(s,1H),7.00(d,J=8.8Hz,1H),6.21(s,1H),5.09(d,J=13.8Hz,1H),4.93(s,1H),4.55-4.50(m,1H),3.75(s,4H),3.55(d,J=7.4Hz,1H),3.43(s,3H),3.23(d,J=32.7Hz,2H),3.18(s,1H),3.07-2.99(m,3H),2.83-2.78(m,3H),2.42-2.29(m,2H),2.02(s,3H),1.91(s,3H).
化合物37
Figure 2023514364000282

化合物37は、中間体37の代わりに中間体103から出発して、化合物8と類似した手法に従って調製した。
化合物38
Figure 2023514364000283

化合物38は、中間体37の代わりに中間体104から出発して、中間体8と類似した手法に従って調製した。
化合物39及び化合物40
Figure 2023514364000284

LiOH(55mg、12当量)は、窒素雰囲気下でTHF(4mL)及びHO(4mL)中の中間体131及び中間体132の混合物(300mg、0.379mmol)に添加した。生じた混合物を窒素雰囲気下の室温で48時間にわたり撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、次に水(5mL)で希釈した。溶液のpHは、3MのHCl水溶液により1~2へ調整した。生じた混合物は、EtOAc(3×10mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を分取キラルSFC(カラム:Phenomenex Lux 5u セルロース-3、5×25cm、5μm;移動相A:CO、移動相B:MeOH/CAN、1/1(0.1%の2MのNH3-MeOH);勾配:40%のB)によって精製すると、どちらも淡黄色の固体として、化合物39(28mg、収率:9%)及び化合物40(25mg、収率:16%)が得られた。
化合物39
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.25(d,J=6.0Hz,1H),7.70(s,1H),7.50-7.36(m,2H),7.04(s,2H),5.75(s,1H),5.19(d,J=9Hz,1H),5.12(s,1H),4.93(s,1H),4.63(s,2H),4.10(s,2H),3.63(s,4H),3.51(s,6H),3.34(s,5H),3.34-2.91(m,3H),2.81(s,2H),2.48(s,2H),2.26(s,3H),2.14(s,3H).
化合物40
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.32(d,J=9.0Hz,1H),7.77(s,1H),7.56-7.31(m,2H),7.20(s,1H),6.93(s,1H),5.89(s,1H),5.18(s,2H),4.64(s,2H),4.07(s,2H),3.90-3.40(m,9H),3.34(s,3H),3.26-2.60(m,9H),2.43(s,2H),2.20(s,6H).
化合物41及び化合物42
Figure 2023514364000285

LiOH(77mg、12当量)は、窒素雰囲気下でTHF(4mL)及びHO(4mL)中の中間体133及び中間体134の混合物(400mg、0.536mmol)に添加した。生じた混合物を窒素雰囲気下の40℃で48時間にわたり撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、次に水(10mL)で希釈した。溶液のpHは、3MのHCl水溶液により1~2へ調整した。生じた混合物は、EtOAc(3×10mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSOの上方で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBD、5um、19×150mm;移動相A:水(0.05%のHCl)、移動相B:ACN;勾配:7分間で63%のB~78%のB)によって精製すると、どちらも黄色の固体として、化合物41(89mg、収率:43%)及び化合物42(89mg、収率:43%)が得られた。
化合物41の試料(52mg、0.068mmol)をMeOH(2mL)中に溶解させ、NaOH(HO中で1M、68μL、1当量)を添加した。混合物を数分間撹拌し、次に揮発性物質を減圧下で除去した。残渣をDIPE(2mL)中に懸濁させ、乾燥するまで蒸発させた。残渣を次にDIPEにより粉砕し、濾過し、2時間にわたり55℃の真空下で乾燥させると、オフホワイトの固体として、化合物41のナトリウム塩(40mg、収率:73%)が得られた。
化合物41
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.15(d,J=9.0Hz,1H),7.65(s,1H),7.50-7.39(m,2H),7.08(s,1H),6.88(s,1H),5.82(s,1H),5.22(d,J=14.1Hz,1H),4.90(s,2H),4.64(s,2H),3.97(s,2H),3.85(s,1H),3.54(s,3H),3.52-3.43(m,2H),3.37(s,3H),3.33-2.89(m,5H),2.85-2.63(m,2H),2.63-2.31(m,2H),2.22(s,3H),2.09(s,3H).
化合物42
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.35(d,J=9.0Hz,1H),7.78(s,1H),7.48(d,J=9.0Hz,1H),7.34(d,J=9.0Hz,1H),7.20(s,1H),6.87-6.84(m,1H),5.98(s,1H),5.17(d,J=14.1Hz,1H),5.04(s,1H),4.78-4.47(m,3H),4.11(s,1H),4.02-3.58(m,6H),3.35(s,5H),3.07(s,3H),2.83(s,2H),2.64-2.31(m,3H),2.24(s,3H),2.18(s,3H).
化合物43
Figure 2023514364000286

LiOH(13mg、6当量)は、窒素雰囲気下でTHF(2mL)及びHO(2mL)中の中間体135(70mg、0.089mmol)の溶液に添加した。生じた混合物は、室温の窒素雰囲気下で48時間撹拌した。混合物は、真空下で濃縮し、次に水(5mL)で希釈した。溶液のpHは、3MのHClを用いて1~2に調整した。生じた混合物をEtOAc(3×10mL)により抽出した。合わせた有機層を結合し、NaSO4上方に通して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム: XBridge Prep OBD C18カラム、19×250mm、5um;移動相A:水(0.05%のHCl)、移動相B:ACN;勾配:7分間で73%のB~83%のB)によって精製すると、淡黄色の固体として、化合物43(25mg、収率:37%)が得られた。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.28(d,J=9.0Hz,1H),7.71(s,1H),7.51-7.37(m,2H),7.11(s,2H),5.61(s,1H),5.32(s,1H),5.22(d,J=15.0Hz,1H),4.90(s,1H),4.60(s,2H),4.08(s,2H),3.62(s,5H),3.38(s,2H),3.33(s,3H),3.21(s,5H),2.99(s,3H),2.81(s,2H),2.43(s,2H),2.28(s,3H),2.18(s,3H).
化合物44
Figure 2023514364000287

化合物44は、中間体135の代わりに中間体136から出発して、化合物43と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.29(d,J=9.0Hz,1H),7.74(s,1H),7.50-7.31(m,2H),7.21-7.04(m,2H),5.63(s,1H),5.37(s,1H),5.22(d,J=9.0Hz,1H),4.56(s,3H),4.00(s,2H),3.75(d,J=15.0Hz,1H),3.65-3.12(m,14H),3.92(s,5H),2.38(s,2H),2.18(d,J=12.0Hz,6H).
化合物45
Figure 2023514364000288

LiOH(18mg、6当量)をMeOH(0.5mL)、THF(3mL)、及び水(3mL)の混合物中の中間体119(85mg、0.127mmol)の溶液に添加した。反応混合物を窒素雰囲気下の40℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、次に水(5mL)及びジエチルエーテル(5mL)により希釈した。層を分離し、水層をジエチルエーテル(3×10mL)により抽出した。水層のpHは、次に2MのHCl水溶液により3~4に調整した。白色の懸濁液を濾過すると、オフホワイトの固体として、化合物45(53mg、収率:63%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.24(m,1H),d 7.48(m,1H),d 7.34(m,1H),d 7.19(m,1H),d 7.10(m,2H),d 6.21(s,1H),d 5.21(s,2H),d 4.62(m,1H),d 4.16(m,2H),d 3.90(m,5H),d 3.76(s,1H),d 3.64(s,4H),d 3.06(m,2H),d 2.93(m,2H),d 2.37(s,2H),d 2.06(m,6H).
19F NMR(376MHz,CDOD)δ -117.2.
OR:+5.12°(c=0.5重量/体積 MeOH。28.8℃)。
化合物46
Figure 2023514364000289

化合物46は、中間体119の代わりに中間体118から出発して、化合物45と類似の手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDOD)δ ppm 8.24(m,1H),d 7.48(d,J=8.0Hz,1H),d 7.34(m,1H),d 7.19(m,1H),d 7.10(m,2H),d 6.21(s,1H),d 5.21(s,2H),d 4.61(m,1H),d 4.17(m,2H),d 3.99(d,J=12.0Hz,1H),d 3.90(d,J=12.0Hz,1H),d 3.85(s,3H),d 3.77(m,1H),d 3.63(m,1H),d 3.55(m,3H),d 3.06(m,2H),d 2.94(m,2H),d 2.37(s,2H),d 2.06(m,6H).
19F NMR(376MHz,CDOD)δ -117.2
OR:-9.06°(c=0.5重量/体積MeOH.28.8℃)。
化合物47及び化合物48
Figure 2023514364000290

化合物47及び化合物48は、中間体133及び中間体134の混合物の代わりに、中間体137及び中間体138の混合物から出発して、化合物41及び中間体42と類似の手法を用いて調製した。
化合物47
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.17(d,J=9.0Hz,1H),7.65(s,1H),7.43-7.35(m,2H),7.08(d,J=8.1Hz,1H),6.88(s,1H),5.82(s,1H),5.22(d,J=14.1Hz,1H),4.91(s,2H),4.64(s,2H),3.97(s,2H),3.84(s,1H),3.53(s,3H),3.52-3.43(m,2H),3.37(s,3H),3.30-3.05(m,5H),2.83-2.61(m,2H),2.51(s,2H),2.22(s,3H),2.10(s,3H).
化合物48
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.35(d,J=9.0Hz,1H),7.78(s,1H),7.48(d,J=9.0Hz,1H),7.34(d,J=9.0Hz,1H),7.19(s,1H),6.87(d,J=9.0Hz,1H),5.94(s,1H),5.17(d,J=14.1Hz,1H),5.06(s,1H),4.82-4.55(m,3H),4.09(s,1H),3.99-3.82(m,3H),3.67(s,3H),3.34(s,5H),3.18-2.92(m,3H),2.83(s,2H),2.59(s,1H),2.43(s,2H),2.23(s,3H),2.17(s,3H).
化合物49及び化合物50
Figure 2023514364000291

MeOH(2mL)中の化合物31(150mg、0.2mmol)の冷却(0℃)溶液は、MeOH(4mL)中の過ヨード酸ナトリウムの冷却(0℃)溶液(55mg、0.26mmol、1.3当量)に添加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM中に溶解させ、水及び塩水で洗浄した。有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-5μm、50×250mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)により精製すると、化合物49(41mg、収率27%)及び化合物50(19mg、収率13%)が得られた。
化合物49
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.01(s,3H);2.03(s,1H);2.09(s,3H);2.33(br s,2H);2.83(br d,J=12.75Hz,2H);2.86(s,3H);2.94(br d,J=11.29Hz,2H);3.10-3.26(m,2H);3.31(s,3H),3.30-3.37(m,1H);3.42-3.48(m,2H);3.48-3.55(m,1H);3.55-3.62(m,1H);3.75(d,J=13.69Hz,1H);3.86-4.00(m,2H);4.06(br d,J=14.00Hz,1H);4.39(dt,J=14.47,4.00Hz,1H);4.46-4.63(m,2H);4.49-4.57(m,1H);5.12-5.25(m,1H);5.47(s,1H);5.83(s,1H);7.13(d,J=8.99Hz,1H);7.20(s,1H);7.23-7.29(m,2H);7.30(d,J=9.09Hz,1H);7.34(dd,J=9.98,2.46Hz,1H);8.34(dd,J=9.20,5.75Hz,1H).
化合物50
H NMR(400MHz,CDCl,51℃)δ ppm 2.00(s,3H);2.25(s,3H);2.32(br s,2H);2.58-2.84(m,4H);2.86-3.04(m,7H);3.12(br d,J=5.33Hz,2H);3.31(s,4H);3.39-3.60(m,6H);3.86-3.97(m,2H);4.12(d,J=14.74Hz,1H);4.27-4.38(m,1H);4.41-4.56(m,3H);5.14(br d,J=14.63Hz,1H);5.53(s,2H);7.01(d,J=8.91Hz,1H);7.15-7.25(m,3H);7.32(d,J=9.88Hz,1H);8.31(dd,J=9.14,5.80Hz,1H)
化合物51
Figure 2023514364000292

ヨウ化トリメチルシリル(CAS[16029-98-4]、DCM中で1M、0.25mL、0.25mmol、3当量)は、10℃でACN(4mL)中の化合物31(62mg、0.082mmol)のスラリーに添加した。生じた暗黄色溶液を還流させながら1時間撹拌した。反応混合物を10℃に冷却し、次にNaOH水溶液(1M、1mL)で処理し、室温で20分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水に溶解させ、0℃に冷却し、次にHCl水溶液(1M、1mL)で処理した。水層は、CHCl(3×)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣を分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:0.25% NHHCO水溶液、CHCN)により精製すると、化合物51(32mg、収率:52%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 1.96(s,3H);2.14(s,3H);2.28-2.38(m,2H);2.72-2.85(m,2H);2.85-2.96(m,3H);3.18(d,J=13.38Hz,1H);3.22(s,3H);3.22-3.30(m,1H);3.46-3.62(m,4H);3.49-3.54(m,1H);3.66-3.71(m,2H);3.92(br t,J=4.96Hz,2H);4.19(br s,1H);4.28(br t,J=4.86Hz,2H);4.43-4.52(m,1H);5.04-5.16(m,2H);5.07-5.09(m,1H);5.19(s,1H);5.61(s,1H);6.98(d,J=8.97Hz,1H);7.12(s,1H);7.20(d,J=9.30Hz,1H);7.21-7.25(m,1H);7.32(d,J=9.84Hz,1H);8.30(dd,J=9.14,5.80Hz,1H).
化合物52
Figure 2023514364000293

水酸化リチウムの溶液(0.71mL、水中で1M、0.7mmol、10当量)は、MeOH/THF(2mL/2mL)中の中間体147の懸濁液(50mg、0.07mmol)に添加し、生じた溶液は、50℃で16時間にわたり加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(5mL)により希釈し、水(1mL)及びHCl水溶液(1M)でpH=1となるまで処理し、層を分離した。水層をDCM(3×)で抽出し、合わせた有機層をMgSOの上方で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残留油をDCM/MeOH(5mL/5mL)中に溶解させ、次に緩徐に蒸発させると、白色の固体として化合物52(45mg、収率:92%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.00-2.20(m,6H)2.35(br s,2H)2.80-2.97(m,5H)3.11(s,3H)3.22(d,J=12.75Hz,1H)3.29-3.55(m,4H)3.73(q,J=7.00Hz,1H)4.02-4.26(m,4H)4.48-4.65(m,1H)5.14-5.27(m,1H)5.45(d,J=39.92Hz,2H)7.08-7.26(m,3H)7.28-7.48(m,3H)8.33(dd,J=9.14,5.80Hz,1H)
化合物53
Figure 2023514364000294

化合物53は、中間体147の代わりに中間体148から出発して、化合物52と類似の手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.00-2.10(m,4H)2.16(s,3H)2.25-2.42(m,3H)2.83-2.94(m,5H)3.06(s,3H)3.18-3.26(m,1H)3.32(br t,J=5.38Hz,2H)3.37-3.45(m,1H)3.47-3.59(m,1H)4.02-4.24(m,4H)4.50-4.59(m,1H)5.21(ddd,J=14.79,7.73,4.13Hz,1H)5.45(s,2H)7.12-7.25(m,3H)7.27-7.34(m,2H)8.32(dd,J=9.14,5.80Hz,1H)
化合物54
Figure 2023514364000295

水(5mL)中のLiOHの溶液(61mg、2.556mmol、6当量)をTHF(5mL)中の中間体162の溶液(300mg、0.426mmol)に添加し、混合物を40℃で48時間撹拌した。THFの大部分を減圧下で除去し、混合物をEtO(5mL×3)により抽出した。水層をHCl(2M)によりpH=3に酸性化した。出現した固体を濾過によって収集し、DCM/石油エーテル(1mL/10mL)により粉砕した。固体を濾過し、白色の固体として化合物54(115mg、36%)が得られた。
OR:+46°(589nm、24.7℃、10mLのMeOH中で5mg)
H NMR(300MHz,メタノール-d4)δ(ppm)8.06-8.09(m,1H),7.01-7.45(M,3H),7.00(d,J=9.0Hz,1H),6.05(s,1H),5.13-5.19(m,1H),4.88(s,1H),4.60-4.67(m,1H),3.81-3.85(m,4H),3.49-3.54(m,4H),3.01-3.01(m,5H),2.70-2.87(m,3H),2.34-2.40(m,2H),2.12(s,3H),1.98(s,3H).
19F NMR(300MHz,メタノール-d4)δ(ppm)-144.0,-152.0
化合物55
Figure 2023514364000296

化合物55は、中間体162の代わりに中間体163から出発して、化合物54と類似の手法に従って調製した。
OR:-32°(589nm、24.7℃、10mLのMeOH中で5mg)
H NMR(300MHz,メタノール-d4)δ(ppm)8.04-8.06(m,1H),7.44(d,J=9.0Hz,1H),7.29-7.36(m,1H),7.27(s,1H),7.00(d,J=9.0Hz,1H),6.05(s,1H),5.13-5.19(m,1H),4.88(s,1H),4.60-4.67(m,1H),3.81-3.85(m,4H),3.49-3.54(m,4H),3.01-3.01(m,5H),2.70-2.87(m,3H),2.34-2.40(m,2H),2.12(s,3H),1.98(s,3H).
19F NMR(300MHz,メタノール-d4)δ(ppm)-144.0,-151.9
化合物56
Figure 2023514364000297

水(5mL)中のLiOH(50mg、2.08mmol、6当量)の溶液をTHF(5mL)中の中間体176の溶液(250mg、0.35mmol)に添加した。反応混合物を40℃で16時間にわたり撹拌した。溶媒の大部分は、減圧下で除去した。混合物は、EtO(5mL×3)により抽出した。水層をHCl(2M)によりpH=3に酸性化した。出現した固体を濾過により回収した。粗生成物をDCM/石油エーテル(1mL/10mL)により粉砕して濾過すると、白色の固体として化合物56(115mg、収率:36%)が得られた。
OR:+32°(589nm、22.5℃、10mLのMeOH中で5mg)
H NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm)8.09(d,J=9.1Hz,1H),7.30-7.45(m,2H),7.25-7.29(m,1H),7.12(d,J=9.3Hz,1H),5.69(s,1H),5.39(s,1H),5.20-5.25(m,1H),4.52-4.56(m,1H),3.91(s,3H),3.70(d,J=14.8Hz,1H),3.16-3.44(m,7H),2.88-2.91(m,5H),2.22-2.33(m,5H),2.07(s,3H)
19F NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm)-124.39
化合物57
Figure 2023514364000298

化合物57は、中間体176の代わりに中間体177から出発して、化合物56と類似の手法に従って調製した。
OR:-38°(589nm、22.5℃、10mLのMeOH中で5mg)
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.09(d,J=9.0Hz,1H),7.31-7.47(m,2H),7.28-7.29(s,1H),7.16(d,J=8.9Hz,1H),5.65(s,1H),5.45(s,1H),5.18-5.23(m,1H),4.51-4.59(m,1H),3.90(s,3H),3.71(d,J=14.8Hz,1H),3.31-3.45(m,3H),3.19-3.20(m,4H),2.91-2.94(m,5H),2.32(s,2H),2.23(s,3H),2.07(s,3H)
19F NMR(300MHz,CDCl)δ ppm -124.42
化合物58
Figure 2023514364000299

水(3mL)中のLiOH(23mg、0.96mmol、6当量)の溶液をTHF(3mL)中の中間体183(130mg、0.16mmol)の溶液に添加した。反応混合物を40℃で48時間にわたり撹拌した。THFの大部分は、減圧下で除去した。混合物は、EtO(5mL×3)により抽出した。水層をHCl水溶液(2M)によりpH=3に酸性化した。形成された固体は、濾過によって収集し、この粗生成物をDCM/石油エーテル(1mL/10mL)を用いて粉砕化して濾過すると、白色の固体として化合物58(56mg、収率:43%)が得られた。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.07(d,J=9.0Hz,1H),7.44-7.47(m,2H),7.28-7.31(m,1H),7.19-7.21(m,1H),5.55(d,J=12.7Hz,2H),5.20-5.28(m,1H),4.55(d,J=14.9Hz,1H),4.33(t,J=5.7Hz,2H),3.78-4.01(m,3H),3.47-3.63(m,5H),3.19-3.41(m,6H),3.09(s,3H),2.91-2.98(m,5H),2.34(s,2H),2.20(s,3H),2.05(s,3H)
19F NMR(300MHz,CDCl)δ ppm -124.42
化合物59
Figure 2023514364000300

化合物59は、中間体183の代わりに中間体184から出発して、化合物58と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.38-7.47(m,2H),7.30(s,1H),7.17(d,J=8.9Hz,1H),5.49-5.63(m,2H),5.19-5.26(m,1H),4.51-4.54(m,1H),4.33(t,J=5.5Hz,2H),3.90-3.92(m,2H),3.70-3.75(m,1H),3.46-3.57(m,4H),3.36-3.41(m,6H),3.16-3.20(m,4H),2.87-3.01(m,5H),2.31(s,2H),2.23(s,3H),2.10(s,3H).
19F NMR(300MHz,CDCl)δ ppm -124.42
化合物60
Figure 2023514364000301

化合物60は、中間体183の代わりに中間体185から出発して、化合物58と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.07(d,J=9.0Hz,1H),7.44-7.47(m,2H),7.28-7.31(m,1H),7.19-7.21(m,1H),5.55(d,J=12.7Hz,2H),5.20-5.28(m,1H),4.55(d,J=14.9Hz,1H),4.33(t,J=5.7Hz,2H),3.78-4.01(m,3H),3.47-3.63(m,5H),3.19-3.41(m,6H),3.09(s,3H),2.91-2.98(m,5H),2.34(s,2H),2.20(s,3H),2.05(s,3H).
19F NMR(300MHz,CDCl)δ ppm -124.38
化合物61
Figure 2023514364000302

化合物61は、中間体183の代わりに中間体186から出発して、化合物58と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.38-7.47(m,2H),7.30(s,1H),7.17(d,J=8.9Hz,1H),5.49-5.63(m,2H),5.19-5.26(m,1H),4.51-4.54(m,1H),4.33(t,J=5.5Hz,2H),3.90-3.92(m,2H),3.70-3.75(m,1H),3.49-3.54(m,2H),3.47-3.49(m,2H),3.36-3.41(m,6H),3.16-3.20(m,4H),2.87-3.01(m,5H),2.31(s,2H),2.23(s,3H),2.10(s,3H).
19F NMR(300MHz,CDCl)δ ppm -124.42
化合物62
Figure 2023514364000303

水(4mL)中のLiOH(18mg、0.76mmol、6当量)の溶液をTHF(4mL)中の中間体192の溶液(100mg、0.13mmol)に添加した。反応混合物を40℃で16時間にわたり撹拌した。THFの大部分は、減圧下で除去した。混合物は、EtO(5mL×3)により抽出した。水層をHCl水溶液(2M)によりpH=3に酸性化した。形成された固体は、濾過によって収集し、この粗生成物をEtOAc/石油エーテル(1mL/10mL)を用いて粉砕化して濾過すると、オフホワイトの固体として化合物62(47mg、収率:47%)が得られた。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.10(d,J=6Hz,1H),7.48(s,1H),7.35(d,J=15Hz,2H),7.23(d,J=9Hz,1H),5.57-5.49(m,2H),5.26-5.18(m,1H),4.54(d,J=15Hz,1H),4.33(s,2H),3.95-3.83(m,3H),3.68-3.42(m,5H),3.36-3.17(m,6H),3.05(s,3H),2.92(d,J=12Hz,5H),2.34(s,2H),2.20(s,3H),2.08(s,3H)
19F NMR(282MHz,CDCl)δ ppm -140.708--140.775,-149.626--149.693.
化合物63
Figure 2023514364000304

化合物63は、中間体192の代わりに中間体193から出発して、化合物62と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.11(s,1H),7.49(s,1H),7.33(d,J=9Hz,2H),7.21(d,J=9Hz,1H),5.55(s,2H),5.24(s,1H),4.57-4.37(s,3H),3.93(s,2H),3.77(d,J=12Hz,1H),3.57-3.49(d,J=15,4H),3.36(s,6H),3.15-2.93(m,9H),2.34-2.12(m,8H)
19F NMR(282MHz,CDCl)δ ppm -140.739--140.806,-149.580--149.648.
化合物64
Figure 2023514364000305

化合物64は、中間体192の代わりに中間体194から出発して、化合物62と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.10(d,J=9Hz,1H),7.49(s,1H),7.43-7.28(m,2H),7.28(d,J=6,1H),5.60-5.47(d,J=12,2H),5.22(m,1H),4.54(d,J=15Hz,1H),4.35(s,2H),3.96-3.87(m,3H),3.61 -3.23(m,11H),3.02-2.93(m,8H),2.34(s,2H),2.20-2.09(d,J=18,6H)
19F NMR(282MHz,CDCl)δ ppm -140.711--140.779,-149.618--149.686.
化合物65
Figure 2023514364000306

化合物65は、中間体192の代わりに中間体195から出発して、化合物62と類似の手法に従って調製した。
H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 8.10(m,1H),7.49(s,1H),7.33(d,J=9Hz,2H),7.24(d,J=9Hz,1H),5.61-5.50(d,J=15,2H),5.25(m,1H),4.53-4.35(m,3H),3.91-3.78(m,3H),3.56-3.49(m,4H),3.36 -3.20(m,6H),3.19-2.88(m,9H),2.32(s,2H),2.22(s,3H),2.12(s,3H)
19F NMR(282MHz,CDCl)δ ppm -140.797--140.863,-149.672--149.739.
化合物66
Figure 2023514364000307

水(0.5mL)中のLiOH(4mg、0.13mmol、10当量)の溶液をTHF(0.5mL)中の中間体199の溶液(10mg、0.013mmol)に添加した。反応混合物は、40℃で3日間撹拌した。THFの大部分は、減圧下で除去した。水層は、HCl水溶液(2M)によりpH=3に酸性化した。出現した固体を濾過によって収集すると、白色の固体として化合物66(3mg、収率:29%)が得られた。
H NMR(300MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.17(m,1H),7.58(d,J=6Hz,1H),7.28-7.10(m,3H),6.82(s,1H),6.27(s,1H),5.22(m,1H),4.67(m,1H),4.35(m,1H),4.27(m,1H),4.05(m,3H),3.99(m,3H),3.77(m,1H),3.69(m,4H),3.65(s,2H),3.66-3.55(m,2H),3.35(s,3H),3.14-2.94(m,2H),2.86(d,J=9Hz,2H),2.44(s,2H),2.04(m,1H),1.96(d,J=6Hz,6H)
19F NMR(282MHz,メタノール-d4)δ ppm -117.23.
化合物67
Figure 2023514364000308

mCPBA(31mg、0.177mmol、2.2当量)は、室温でDCM(10mL)中の化合物31の溶液(61mg、0.080mmol)に1回で添加した。この反応混合物を5時間、室温で撹拌した。水を反応混合物に加え、層を分離した。合わせた有機層をExtrelut NT3上の濾過により乾燥させて蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(Biotage Sfar 10g;溶離液:DCM/MeOH100:0->90:10)によって精製すると、白色の固体として化合物67(35mg、収率:55%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 2.01(s,3H)2.25(s,3H)2.35(br s,2H)2.67-2.77(m,5H)2.86-3.06(m,3H)3.30(s,3H)3.41-3.51(m,5H)3.56(t,J=4.8Hz,1H)3.57-3.64(m,1H)3.88-3.96(m,2H)4.35-4.46(m,2H)4.55-4.68(m,2H)5.01-5.16(m,2H)5.34(s,1H)5.89(s,1H)7.12(d,J=9.0Hz,1H)7.22(s,1H)7.27-7.33(m,2H)7.36(dd,J=9.9,2.4Hz,1H)8.37(dd,J=9.1,5.6Hz,1H)
化合物68
Figure 2023514364000309

LiOH(13mg、0.54mmol、20当量)をMeOH(0.7mL)、THF(0.7mL)、及び水(0.4mL)の混合物中の中間体203(20.6mg、0.027mmol)の溶液に添加した。この反応混合物を4時間にわたり50℃で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-5μm、50×250mm、移動相:0.25%のNHHCO水溶液、CHCN)によって精製すると、黄色の固体として化合物68(14mg、収率:73%)が得られた。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.86(br s,3H),1.95(s,3H),2.23-2.31(m,2H),2.42-2.46(m,3H),2.75-2.93(m,4H),3.03(br d,J=13.7Hz,6H),3.45(s,3H),3.54(br d,J=8.8Hz,2H),3.74(br s,1H),4.17-4.49(m,3H),4.99(s,1H),5.10(br s,1H),6.20(s,1H),6.93(d,J=8.6Hz,1H),7.20(s,1H),7.31(td,J=8.9,2.8Hz,1H),7.39(d,J=8.9Hz,1H),7.51(dd,J=10.5,2.6Hz,1H),8.22(dd,J=9.2,6.1Hz,1H).
化合物69
Figure 2023514364000310

化合物69は、中間体203の代わりに中間体202から出発して、化合物68と同じ手法に従って調製した。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.82(s,3H),1.86-1.93(m,3H),2.28(br s,2H),2.43-2.47(m,3H),2.69-2.86(m,3H),2.89(d,J=13.9Hz,1H),2.96-3.02(m,2H),3.03-3.13(m,4H),3.44-3.47(m,3H),3.49-3.54(m,2H),3.76-3.83(m,1H),4.13-4.29(m,2H),4.41-4.53(m,1H),4.87(s,1H),5.06(br d,J=14.6Hz,1H),6.13(s,1H),6.83(d,J=8.8Hz,1H),7.16(s,1H),7.29-7.37(m,2H),7.50(dd,J=10.4,2.6Hz,1H),8.29(dd,J=9.1,5.8Hz,1H).
Figure 2023514364000311
Figure 2023514364000312
Figure 2023514364000313
Figure 2023514364000314
Figure 2023514364000315
分析的解析
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定は、LCポンプ、ダイオードアレイ(DAD)又はUV検出器及びそれぞれの方法で指定されるようなカラムを使用して実施した。必要に応じて、追加の検出器を含めた(下記の方法の表を参照されたい)。
カラムからの流れを、大気圧イオン源で構成された質量分析計(MS)に導入した。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)を同定することが可能なイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間等)を設定することは、当業者の知識の範囲内に含まれる。データ収集は、適切なソフトウェアを用いて実施した。
化合物は、それらの実験保持時間(R)及びイオンごとに記載される。データの表に別途明記されていなければ、報告された分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M-H](脱プロトン化分子)に対応する。化合物を直接イオン化できなかった場合、付加物の種類を明記した(即ち[M+NH、[M+HCOO]等)。複数の同位体パターンを有する分子(Br、Cl)の場合、報告値は、最も低い同位体質量で得られた値である。全ての結果は、用いられる方法に一般的に付随する実験上の不確実性を含むものであった。
以下、「SQD」は、シングル四重極検出器を意味し、「MSD」は、質量選択検出器を意味し、「RT」は、室温を意味し、「BEH」は、架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッドを意味し、「DAD」は、ダイオードアレイ検出器を意味し、「HSS」は、高強度シリカを意味する。
LCMS法コード(流速をmL/分で表し、カラム温度(T)は℃で表し、分析時間を分で表す)。
Figure 2023514364000316
Figure 2023514364000317
Figure 2023514364000318
Figure 2023514364000319
SFC-MS法:
SFC測定は、二酸化炭素(CO)及びモディファイアーを送達するバイナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン、400バールまで耐用する高圧フローセルを備えたダイオードアレイ検出器で構成される分析超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)システムを使用して実施した。質量分析計(MS)を備えて構成されている場合、カラムからの流れは(MS)に導入された。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)を同定することが可能なイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間等)を設定することは、当業者の知識の範囲内に含まれる。データ収集は、好適なソフトウェアで実施した。分析SFC-MS法(流速をmL/分で表し、カラム温度(Col T)を℃で表し、分析時間を分で表し、背圧(BPR)をbarで表した。「iPrNH」は、イソプロピルアミンを意味し、「iPrOH」は、2-プロパノールを意味し、「EtOH」は、エタノールを意味し、「min」は、分を意味する。
Figure 2023514364000320
Figure 2023514364000321
Figure 2023514364000322
NMR
H NMR及び19F NMRスペクトルは、Bruker Avance III 400HMz及びAvance NEO 400HMz分光計で記録した。他に言及しない限り、CDClを溶媒として使用した。化学シフトは、テトラメチルシランと比較してppmで表示した。
薬理学的分析
生物学的実施例1
骨髄細胞白血病1(Mcl-1)の結合パートナーとしてBIM BH3ペプチド(HN-(C/Cy5Mal)WIAQELRRIGDEFN-OH)を利用する、テルビウム標識Mcl-1の均一時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイ。
アポトーシス、即ちプログラム細胞死は、正常組織の恒常性を確保するものであり、その調節不全は、癌を含む幾つかの病態をヒトにもたらす可能性がある。外因性アポトーシス経路は、細胞表面受容体の活性化によって開始するが、内因性アポトーシス経路は、ミトコンドリア外膜で起こり、Mcl-1を含むアポトーシス促進性のBcl-2ファミリータンパク質と抗アポトーシス性のBcl-2ファミリータンパク質との間の結合相互作用によって制御されている。多くの癌では、Mcl-1等の抗アポトーシス性のBcl-2タンパク質が上方制御され、このようにして癌細胞がアポトーシスを回避することが可能となる。従って、Mcl-1等のBcl-2タンパク質を阻害することにより、癌細胞のアポトーシスを生じさせることができ、前記癌の治療方法を提供することができる。
本アッセイでは、HTRFアッセイ形式でCy5標識BIM BH3ペプチド(HN-(C/Cy5Mal)WIAQELRRIGDEFN-OH)の置き換えを測定することにより、BH3ドメイン:Mcl-1相互作用の阻害を評価した。
アッセイ手順
本アッセイで使用するため、以下のアッセイ緩衝液とストック緩衝液とを調製した:(a)ストック緩衝液:濾過、滅菌し、4℃で保存した10mMのTris-HCl、pH=7.5+150mMのNaCl;及び(b)1×アッセイ緩衝液であって、ストック緩衝液に以下の成分:2mMのジチオスレイトール(DTT)、0.0025%のTween-20、0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)を新たに添加したもの。1×アッセイ緩衝液(b)を用いて、タンパク質ストック溶液を25pMのTb-Mcl-1及び8nM Cy5 Bimペプチドに希釈することにより、1×Tb-Mcl-1+Cy5 Bimペプチド溶液を調製した。
Acoustic ECHOを使用して、1×の最終化合物濃度及び1%の最終DMSO濃度で、白色384ウェルPerkin Elmer Proxiplateの個々のウェルに100nLの100×試験化合物を分注した。阻害剤コントロール及び中性コントロール(NC、100nLの100%のDMSO)をアッセイプレートの23列目及び24列目にスタンプした。次いで、このプレートの各ウェルに、1×Tb-Mcl-1+Cy5 Bimペプチド溶液10μLを分注した。このプレートを、カバープレートと共に1000rpmで1分間遠心分離し、次いでプレートを覆った状態で室温において60分間インキュベートした。
室温でBMG PHERAStar FSXマイクロプレートリーダー上で、TR-FRETシグナルをHTRF光学モジュール(HTRF:励起:337nm、光源:レーザー、発光A:665nm、発光B:620nm、積分開始:60μs、積分時間:400μs)を使用して読み取った。
データ分析
BMG PHERAStar FSXマイクロプレートリーダーを使用して、665nm及び620nmの2つの発光波長で蛍光強度を測定し、両方の発光の相対蛍光単位(RFU)及び発光比率(665nm/620nm)10,000を記録した。RFU値は、以下のように阻害率に正規化した:
阻害%=(((NC-IC)-(化合物-IC))/(NC-IC))100
(式中、IC(阻害剤コントロール、低シグナル)=1×Tb-MCl-1+Cy5 Bimペプチド+阻害剤コントロールの平均シグナル又はMcl-1の100%阻害;NC(中性コントロール、高シグナル)=DMSOのみを含む1×Tb-MCl-1+Cy5 Bimペプチドの平均シグナル又は0%阻害)。
下記の方程式:
Y=Bottom+(Top-Bottom)/(1+10^((log IC50-X)HillSlope))
(式中、Y=X阻害剤濃度の存在下での阻害率(%);Top=IC(Mcl-1+阻害剤コントロールの平均シグナル)から導出された100%阻害;Bottom=NC(Mcl-1+DMSOの平均シグナル)から導出された0%阻害;Hillslope=Hill係数;及びIC50=最高/中性コントロール(NC)に対する50%阻害の化合物の濃度))に基づいて、(GenDataを使用して)11点用量反応曲線を作成してIC50値を決定した。
=IC50/(1+[L]/Kd)
本アッセイでは[L]=8nM及びKd=10nMである。
本発明の代表的な化合物を、上記で説明した手順に従って試験し、結果を下記の表に列挙した(n.d.は未決定を意味する)。
Figure 2023514364000323
生物学的実施例2
MCL-1は、アポトーシスの調節因子であり、細胞死を免れる腫瘍細胞で高度に過剰発現する。本アッセイは、アポトーシス経路の調節因子、主にMCL-1、Bfl-1、Bcl-2及びBcl-2ファミリーの他のタンパク質を標的とする小分子化合物の細胞効力を評価する。抗アポトーシス性の調節因子とBH3ドメインタンパク質との相互作用を妨害するタンパク質間阻害剤によってアポトーシスが開始する。
Caspase-Glo(登録商標)3/7アッセイは、精製酵素製剤又は粘着細胞若しくは浮遊細胞の培養物中のカスパーゼ-3及びカスパーゼ-7活性を測定する発光アッセイである。本アッセイは、テトラペプチド配列のDEVDを含有する、発光促進性カスパーゼ-3/7基質を提供する。この基質が開裂すると、光の生成に使用されるルシフェラーゼの基質であるアミノルシフェリンが放出される。「添加-混合-測定(add-mix-measure)」形式の単一のCaspase-Glo(登録商標)3/7試薬を添加することによって細胞溶解が生じ、続いて基質のカスパーゼの切断が起こり、「グロータイプ」の発光シグナルが発生する。
本アッセイは、MCL-1阻害に感受性のMOLP-8ヒト多発性骨髄腫細胞系を使用する。
材料:
・ Perkin Elmer Envision
・ Multidrop 384及び小容量分注カセット
・ 遠心分離機
・ Countess全自動セルカウンター
・ Countessカウンティングチャンバースライド
・ アッセイプレート:ProxiPlate-384 Plus、白色384-浅底ウェルマイクロプレート
・ シーリングテープ:Topseal A plus
・ T175培養フラスコ
Figure 2023514364000324
細胞培養培地:
Figure 2023514364000325
細胞培養:
細胞培養物は、0.2~2.0×10細胞/mLで維持した。細胞は、50mLの円錐管中への収集によって採取した。次いで、細胞を5分間にわたり500gでペレット化し、その後、上清を除去し、新鮮な予備加温した培養培地に再懸濁させた。細胞を計数し、必要に応じて希釈した。
Caspase-Glo試薬:
アッセイ試薬は、緩衝溶液を基質バイアルへ移して混合することによって調製した。この溶液は、4℃で最大1週間まで保存することができ、シグナルの喪失はごくわずかであった。
アッセイ手順:
化合物は、assay-readyプレート(Proxiplate)で納品され、これを-20℃で保管した。アッセイには通常、参照化合物を含有する1枚の参照化合物プレートが含まれている。このプレートを、40nLの化合物でスポットした(最終的には細胞中に0.5%のDMSOが含まれる;段階希釈;30μM最高濃度の1/3希釈、10回用量、2回ずつ)。この化合物を室温で使用し、2列目及び23列目を除く全てのウェルに、予備加温した培地4μLを添加した。培地に1%のDMSOを添加することにより、陰性コントロールを調製した。培地に60μMの最終濃度で好適な陽性コントロール化合物を添加することにより、陽性コントロールを調製した。23列目に陰性コントロール4μLを添加し、2列目に陽性コントロール4μLを添加し、プレート内の全てのウェルに細胞懸濁液4μLを添加することによってプレートを調製した。次いで、細胞を含むプレートを、37℃で2時間インキュベートした。アッセイシグナル試薬は、上記で説明したCaspase-Glo溶液であり、全てのウェルに8μLを添加した。次いで、このプレートを密封し、30分後に測定した。
試験化合物の活性を、下記のようにアポトーシス誘導における変化率として算出した:
LC=低コントロール値の中央値
=Screener内の中央参照値
=DMSO
=0%
HC=高コントロール値の中央値
=Screener内のスケール参照値
=30μMの陽性コントロール
=100%のアポトーシス誘導
%効果(AC50)=100-(試料-LC)/(HC-LC)100
%コントロール=(試料/HC)100
%コントロール最小=(試料-LC)/(HC-LC)100
表:測定された式(I)の代表的な化合物のAC50。特定の化合物の全てのバッチにおける全ての実行にわたる平均値が記録されている。
Figure 2023514364000326
Figure 2023514364000327

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2023514364000328

    [式中、
    は、
    Figure 2023514364000329

    (式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)を表し;
    及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR、及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1個又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
    Hetは、モルホリニル又はテトラヒドロピラニルを表し;
    は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、-C2~4アルキル-OH、又は
    -C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
    4a及びR4bは、それぞれ独立して、水素及びC1~4アルキルからなる群から選択され;
    は、両方の方向で前記分子の前記残部に結合され得る
    Figure 2023514364000330

    を表し;
    Xは、-O-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-又は-N(R)-を表し;
    は、水素、メチル、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル又は-S(=O)-C3~6シクロアルキルを表し;ここで、C2~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル、-S(=O)-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、及び
    -S(=O)-C3~6シクロアルキルは、ハロ、C1~4アルキル及び1、2又は3個のハロ原子で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択される1、2又は3個の置換基で任意選択的に置換されており;
    は、ハロを表し;
    nは0、1、又は2を表す]の化合物又はその互変異性体及び立体異性体形態
    又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  2. は、水素、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は
    -C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
    Xは、-O-、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
    nは0又は1を表す、請求項1に記載の化合物。
  3. 及びRは、水素;メチル;又はHet、-OR及び
    -NR4a4bからなる群から選択される1個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
    は、水素、C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表す、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. は、メチルを表す、請求項1、2又は3に記載の化合物。
  5. は、
    Figure 2023514364000331

    (式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
    を表し;
    及びRは、メチルを表し;
    は、両方の方向で前記分子の前記残部に結合され得る
    Figure 2023514364000332

    を表し;
    Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
    は、メチルを表す、請求項1、2又は3に記載の化合物。
  6. は、
    Figure 2023514364000333

    (式中、「a」及び「b」は、変数Xが分子の残部にどのように結合されているかを示す)
    を表し;
    及びRは、それぞれ独立してメチル;又はHet、-OR及び-NR4a4bからなる群からそれぞれ独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択的に置換されたC2~6アルキルをそれぞれ独立して表し;
    Hetは、テトラヒドロピラニルを表し;
    は、C1~4アルキル、-C2~4アルキル-O-C1~4アルキル、又は-C2~4アルキル-O-C2~4アルキル-O-C1~4アルキルを表し;
    4a及びR4bは、水素を表し;
    は、両方の方向で前記分子の前記残部に結合され得る
    Figure 2023514364000334

    を表し;
    Xは、-S-、-S(=O)-、又は-N(R)-を表し;
    は、メチルを表し;
    は、ハロを表し;
    nは0又は1を表す、請求項1又は2に記載の化合物。
  7. Xは、-S-を表す、請求項1~6の何れか一項に記載の化合物。
  8. は、フルオロを表す、請求項1~7の何れか一項に記載の化合物。
  9. は、
    Figure 2023514364000335

    を表す、請求項1~8の何れか一項に記載の化合物。
  10. 請求項1~9の何れか一項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
  11. 請求項10に記載の医薬組成物を調製するためのプロセスであって、薬学的に許容される担体を、治療有効量の請求項1~9の何れか一項に記載の化合物と混合する工程を含むプロセス。
  12. 薬剤として使用するための、請求項1~9の何れか一項に記載の化合物又は請求項8に記載の医薬組成物。
  13. 癌の予防又は治療に使用するための、請求項1~9の何れか一項に記載の化合物又は請求項8に記載の医薬組成物。
  14. 癌は、前立腺癌、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、黒色腫、B細胞性慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、及び急性リンパ芽球性白血病(ALL)から選択される、請求項13に記載の使用のための化合物又は医薬組成物。
  15. 癌を治療又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の請求項1~9の何れか一項に記載の化合物又は請求項10に記載の医薬組成物を投与する工程を含む方法。
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