JP2023513859A - 超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップ - Google Patents

超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップ Download PDF

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Abstract

本出願は超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップを提供し、量子コンピューティングの分野に関する。超伝導量子ハイブリッドシステムは炭化ケイ素エピタキシャル層及び超伝導量子ビット回路を含み、超伝導量子ビット回路には超伝導量子ビットがあり、炭化ケイ素エピタキシャル層の所定領域内に窒素空孔中心が含まれ、窒素空孔中心は所定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入して形成され、超伝導量子ビット回路は炭化ケイ素エピタキシャル層の表面に位置し、超伝導量子ビット回路は固体欠陥量子ビットとカップリングされる。この技術案ではイオン注入の方式でNVセンターの形成位置及び数を正確に制御し得るため、固体欠陥量子ビットと超伝導量子ビットとの間のカップリングの制御に便利である。これにより、コヒーレンス時間の短い超伝導量子ビットが情報をコヒーレンス時間の長い固体欠陥量子ビットに格納し得るため、情報のデコヒーレンス時間を増加させ、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作をより容易に実現することができる。

Description

本出願は、2021年01月20日に中国専利局に出願した、出願番号が202110073568.6、発明の名称が「超伝導量子ハイブリッドシステム及びコンピュータ装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
本出願は、量子コンピューティングの分野に関し、特に、超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップに関する。
量子コンピュータが量子コンピューティングの基本原理に従って動作するコンピュータである。古典コンピュータとの最も大きな違いは、重ね合わせの原理及び量子もつれの特性を利用することができ、強力な並列処理能力を有することにある。
異なる物理系に基づいて、研究者により、ジョセフソン接合に基づく超伝導量子ビットを含む、異なる量子コンピュータのアイデアが提案されている。超伝導量子ビットは、ジョセフソン接合というコア素子(調和振動子における非線形インダクタに相当する)を用いてマルチエネルギー準位システム(multi-energy level system)を構築し、かつジョセフソン接合により構築された超伝導量子ビットは、拡張されやすく、容易にカップリングされて複数の量子ビットを成すことで、量子コンピューティングを実現し得る。
しかし、上述の技術案では、ジョセフソン接合に基づいて構築された超伝導量子ビットは、コヒーレンスが悪く、コヒーレンス時間が比較的短いため、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作を実現することが困難である。
本出願の実施例は、コヒーレンス時間の短い超伝導量子ビットが情報をコヒーレンス時間の長い固体欠陥量子ビットに格納するようにさせることで、情報のデコヒーレンス時間を増加させ、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作をより容易に実現することができる、超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップを提供することを課題とする。
一側面によれば、超伝導量子ハイブリッドシステムが提供され、前記システムは、炭化ケイ素エピタキシャル層及び超伝導量子ビット回路を含み、前記超伝導量子ビット回路には対応する超伝導量子ビットがあり、
前記炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域(所定領域)内に窒素空孔中心が含まれ、前記窒素空孔中心は、前記指定領域の前記炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入することで形成され、
前記超伝導量子ビット回路は前記炭化ケイ素エピタキシャル層の表面に位置し、前記超伝導量子ビットは固体欠陥量子ビットとカップリングされ、前記固体欠陥量子ビットとは前記指定領域内の前記窒素空孔中心に対応する量子ビットを指す。
もう1つの側面によれば、コンピュータ装置が提供され、前記コンピュータ装置は少なくとも1つの前記超伝導量子ハイブリッドシステムを含む。
もう1つの側面によれば、量子チップが提供され、前記量子チップは少なくとも1つの前記超伝導量子ハイブリッドシステムを含む。
もう1つの側面によれば、コンピュータ装置が提供され、前記コンピュータ装置は少なくとも1つの前記量子チップを含む。
本出願の実施例により提供される技術案は、以下のような効果を有する。
超伝導量子ハイブリッドシステムでは、イオン注入の方式で炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域において窒素空孔中心を形成し、かつ該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間はカップリングされる。このような技術案では、イオン注入の方式で窒素空孔中心を形成することで、NVセンター(中心)の形成位置及び数を正確に制御し得るため、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間のカップリングの制御に便利であり、これにより、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットと、コヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットとの量子状態の交換をより容易にすることができ、即ち、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットが、コヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットに情報を格納することができるため、情報のデコヒーレンス時間を増加させ、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作をより簡単に実現することができる。
なお、上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は単なる例示であり、本出願を限定するものではない。
1つの例示的な実施例に示される超伝導量子ハイブリッドシステムの直立断面を示す図である。 1つの例示的な実施例に示される超伝導量子ハイブリッドシステムの上表面を示す図である。 図2に示される実施例に係る異なる超伝導量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路を示す図である。 図2に示される実施例に係る共振空洞の読み取りを示す図である。 図2に示される実施例に係る窒素イオン注入炭化ケイ素エピタキシャル層を示す図である。 図2に示される実施例に係るエネルギー準位の調節を示す図である。 図2に示される実施例に係る1つの指定領域の窒素空孔中心を示す図である。 図2に示される実施例に係るもう1つの指定領域の窒素空孔中心を示す図である。 1つの例示的な実施例に示される超伝導量子ビット及びNVセンターのハイブリッド量子システムを示す図である。 超伝導量子ビット及びNVセンターのハイブリッド量子システムの概略回路図である。 本出願の1つの例示的な実施例により提供されるフルスタックプログラマブル量子コンピュータのフレームワークを示す図である。 本出願の1つの例示的な実施例により提供される量子コンピューティングプラットフォームのアーキテクチャを示す図である。
ここで例示的な実施例を詳細に説明し、その例は図面に示される。以下の説明では、図面に関するときに、特に明記しない限り、異なる図面における同じ数字が同じ又は類似した要素を示す。また、以下の例示的な実施例で説明される実施方式は、本出願と一致しているすべての実施方式を表すわけではない。それどころか、それらは、特許請求の範囲に詳述されているような、本出願の幾つかの側面と一致した装置及び方法の例のみである。
なお、本文で言及されている「若干個」とは、1つ又は複数を指し、「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味する。「及び/又は」は、関連付けられた対象の関連付け関係を記述し、3種類の関係が存在し得ることを表し、例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、A及びBが同時に存在し、及び、Bのみが存在することを意味する。文字「/」は、一般に、関連付けられた前後の対象が「又は」の関係にあることを示す。
理解を容易にするために、本出願の各実施例に含まれる関連用語(名詞)を以下に紹介する。
1)超伝導量子ビット
超伝導量子ビットは、量子力学を理論基礎とし、かつジョセフソン接合(Josephson junction)を基本キャリアとする量子二エネルギー準位システムである。超伝導量子ビットは、従来の微細電子加工技術とのコンパチビリティ(互換性)、可制御性、低損失、スケーラビリティ(拡張性)などの利点を有するので、量子コンピュータを実現する有望な技術案の1つである。古典的なビットの間の論理演算及び計算処理に比べて、量子コンピュータを実現する物理的キャリアが3番目の条件を具備しなければならないことによれば、制御可能な量子ビットの間のコヒーレンス及びデコヒーレンス時間を達成するには、これらはすべて量子コンピュータを実現するための必要条件である。
2)窒素空孔中心
NV(Nitrogen
Vacancy Center、窒素空孔中心)は、ダイヤモンド又は炭化ケイ素における1種の発光点欠陥である。ダイヤモンドにおける炭素原子が1つの窒素原子で置換され、かつその隣に1つの空孔があり、このような点欠陥はNVセンター(又はNV-カラーセンター)と呼ばれる。NVセンターは、レーザー(例えば、波長が532nmのレーザー)のポンピングの下で比較的強い蛍光を示し、かつ室温でそのゼロフォノン線が観察され得る。NVの蛍光は、非常に安定しており、優れた単一光子源であるため、量子鍵配送(Quantum Key Distribution、QKD)、生物蛍光標識などの実験で用いることができる。NVセンターのスピンは、レーザーやマイクロ波によりその操作及び探測が実現され得る。しかし、ダイヤモンドは、蛍光の範囲が1000nm~1400nmであるから、基板として超伝導量子チップを処理するのに適していない。対して、炭化ケイ素におけるNVは800~900nmのレーザーで励起することができ、炭化ケイ素のNVのゼロ磁場の成分Dは通常1.33GHzであり、かつ炭化ケイ素におけるNVの蛍光は通信帯域に属する。そのため、該量子ハイブリッドシステムは光子-超伝導量子ビット量子ネットワークの最終的な実現に役立つ。また、NVの電子スピンのコヒーレンス時間がミリ秒のオーダーに達する可能性があるので、それは、十分に潜在力を有する量子コンピュータシステムと見なされる。NVを用いた量子レジスタ、量子誤り訂正などの実験は既に検証されている。同時に、NVは、ナノメートルサイズのセンサーとして磁場、電界、温度などの物理量の測定にも用いられている。
3)スピン
スピンは、粒子が持つ固有の角運動量によって引き起こされる固有運動である。量子力学では、スピン(Spin)は粒子が有する固有の性質であり、その演算規則が古典力学の角運動量に類似しており、また、これによって1つの磁場が生成される。古典力学の自転(例えば、惑星が公転するときに同時に行われる自転)に似ていることがあるが、実際には本質が全く異なる。スピンは1種の内在的な性質と見なされ、粒子が生まれると同時に持つ角運動量であり、かつその大きさが量子化されており、変わることはない。スピンが半整数である粒子はフェルミ粒子と称され、フェルミ-ディラック統計に従う。スピンが非負の整数である粒子はボソンと呼ばれ、ボース-アインシュタイン統計に従う。
4)ハミルトニアン
ハミルトニアンは、すべての粒子の運動エネルギーの総和と、システムに係る粒子のポテンシャルエネルギーとの合計である。異なる状況又は数の粒子について、ハミルトニアンは異なり、何故なら、それは粒子の運動エネルギーの和及びこのような状況に対応するポテンシャルエネルギー関数を含むからである。量子力学では、ハミルトン演算子が粒子のエネルギー固有状態に作用することによって粒子のハミルトニアンを読み取ることができる。ハミルトン演算子(Hamiltonian)H^は、1つの観測可能な(Observable)量であり、システムの総エネルギーに対応する。他のすべての演算子のように、ハミルトン演算子のスペクトルはシステムの総エネルギーを測定するときのすべての可能な結果の集合である。
図1を参照するに、それは1つの例示的な実施例に示される超伝導量子ハイブリッドシステムの直立断面を示す図である。図1に示されるように、該超伝導量子ハイブリッドシステムは炭化ケイ素エピタキシャル層110及び超伝導量子ビット回路120を含む。
ここで、炭化ケイ素(SiC、Silicon Carbide)はC(Carbon、炭素n)元素及びSi(Silicon、ケイ素)元素によって形成される化合物であり、そのうち、六方構造の4H型SiC(4H-SiC)は、高い臨界破壊電界及び高い電子移動度(electron
mobility)の利点があるから、高電圧、高温、耐放射線性のパワー半導体デバイスを製造するための優れた半導体材料であり、今のところ、総合性能が最も良く、商品化度が最も高く、技術が最も成熟しているの第3世代半導体材料でもある。本出願の実施例では、好ましくは4H型SiCを使用する。
従来のケイ素パワーデバイスの製造プロセスとの相違点は次のとおりであり、即ち、炭化ケイ素パワーデバイスは炭化ケイ素単結晶材料上に直接製造することができず、導電性単結晶基板上に高品質のエピタキシャル材料を追加成長させる必要があり、つまり、化学気相蒸着などのエピタキシャル技術により、図1に示されるような炭化ケイ素基板111上に高精度の炭化ケイ素エピタキシャル層110を成長させ、そして、該炭化ケイ素エピタキシャル層110上に各種類のデバイスを製造する必要がある。
該炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域内に窒素空孔中心が含まれ、該窒素空孔中心は、指定領域の該炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入することで形成される。
1つの実現可能な方式において、イオン注入法を用いて指定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入し、該指定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層においてNVセンターを生成することがでできる。
該超伝導量子ビット回路は該炭化ケイ素エピタキシャル層の表面に位置し、かつ該超伝導量子ビット回路には対応する超伝導量子ビットがあり、該超伝導量子ビットは固体欠陥量子ビットとカップリングされる。ここで、固体欠陥量子ビットとは、指定領域内の窒素空孔中心に対応する量子ビットを指す。
ここで、該超伝導量子ビット回路は、MBE(Molecular Beam Epitaxy、分子線エピタキシャル)アルミニウム膜及びジョセフソン接合により構成され得る。該超伝導量子ビット回路は該炭化ケイ素エピタキシャル層の表面に位置し、かつ該炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域内には窒素空孔中心が存在し、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該指定領域内の窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとカップリングを実現することができる。そのうち、該指定領域は、該超伝導量子ビット回路に対応する炭化ケイ素エピタキシャル層の中の領域であっても良い。
要約すると、本出願の実施例に示される技術案では、超伝導量子ハイブリッドシステムにおいてイオン注入の方式を用いて炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域で窒素空孔中心が形成され、かつ該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間はカップリングされる。このような技術案により、イオン注入の方式で窒素空孔中心を形成することで、NVセンターの形成位置及び数を正確に制御し得るため、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間のカップリングの制御に便利である。このようにして、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットと、コヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットとの量子状態の交換をより容易にすることができ、即ち、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットが、情報をコヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットに格納することができるため、情報のデコヒーレンス時間を増加させ、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作をより簡単に実現することができる。
図1に示される超伝導量子ハイブリッドシステムについては、図2を参照する。図2は、1つの例示的な実施例における超伝導量子ハイブリッドシステムの上表面を示す図である。図2に示されるように、該超伝導量子ハイブリッドシステムの表面は、超伝導量子ビット回路210、第一共振空洞220、読み取り回路230及び量子カプラー240を含む。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ハイブリッドシステムにおける超伝導量子ビット回路210、第一共振空洞220、読み取り回路230及び量子カプラー240はすべて炭化ケイ素エピタキシャル層の表面上にある。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、超伝導フラックス量子ビット(Flux qubit)、超伝導電荷量子ビット(Charge qubit)、超伝導トランスモン量子ビット(Transmon qubit)及び超伝導位相量子ビット(Phase qubit)のうちの何れか1つであっても良い。
図3を参照するに、それは本出願の実施例に係る異なる超伝導量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路を示す図である。図3における301の部分は、超伝導フラックス量子ビット(flux qubit)に対応する超伝導量子ビット回路であり、そのコア領域は、超伝導回路により接続される3つのジョセフソン接合からなる。該超伝導フラックス量子ビットは、2つの同じジョセフソン接合(例えば、ジョセフソンエネルギーがEJである第1種類のジョセフソン接合)及びこの2つのジョセフソン接合とは異なるもう1つのジョセフソン接合(例えば、ジョセフソンエネルギーがαEJである第二種類のジョセフソン接合)によって、磁束を調節することでf10(第一励起状態と基底状態のエネルギー準位差)を調節し得る二エネルギー準位システムを構築し、該3つのジョセフソン接合及び超伝導回路により構成される超伝導量子回路は対応する基底状態及び第一励起状態を有し、かつこの超伝導量子回路の基底状態及び第一励起状態はそれぞれ超伝導量子ビットの|0>状態及び|1>状態とされる。
図3における302の部分は、超伝導位相量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路であり、即ち、該ジョセフソン接合に対して1つの電圧バイアスを印加し、該超伝導量子ビット回路では、該ジョセフソン接合のバリア高さが該ジョセフソン接合に対して印加されるバイアス電流Iにより調節されやすく、例えば、バイアス電流の調節により、バリアによって構成されるポテンシャルウェルが2つの最も低いエネルギー固有状態を有するようにさせ、また、該2つの最も低いエネルギー固有状態を超伝導量子ビットの|0>状態及び|1>状態とすることができる。実際の応用にあたって、超伝導位相量子ビットは、電圧バイアスを増加させると同時に所定のフラックスバイアスを増加させることで、フラックスと位相の混成(ハイブリダイゼーション)の超伝導量子ビットを形成することができ、後続の該超伝導量子ビットに対しての読み取りの実現に便利である。
図3における303の部分は、超伝導電荷量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路であり、即ち、n個の過剰なCooper対を持つ1つの超伝導体(Cooper対ボックス(Cooper-pair box)とも称される)、及び、コンデンサによりゲート電圧Vgが印加される1つのジョセフソン接合によって、Cooper対ボックス上の電子対の数に対する制御を実現し、そのうち、Cooper対ボックス上の電子数を記述する状態は、超伝導量子ビットの|0>状態及び|1>状態とすることができる。
図3における304の部分は、超伝導トランスモン量子ビット(transmon qubit)に対応する超伝導量子ビット回路である。ジョセフソン接合は超伝導体の間に比較的薄い絶縁体を追加するものであるため、該絶縁体の両側の超伝導体の距離が非常に近く、該絶縁体の両側に分布しているCooper対は互いにカップリングされ、その波動関数は互いに関連するようになり得る。トンネリング効果により、cooper対が該比較的薄い絶縁体によって形成されるバリアを通過する可能性があり、これによって、cooper対は2つの超伝導体の間で流れるようになり、超伝導電流を形成し得る。超伝導電流がジョセフソン接合を流れるときに、接合にはインダクタと同様に特定量のエネルギーが蓄積され得る。インダクタの代わりにジョセフソン接合をLC(インダクタ-コンデンサ)発振器に接続することで、1つのtransmon qubitを構成し得る。該ジョセフソン接合が回路においてインダクタとして蓄積するエネルギーを解くことで、システムのハミルトニアンを取得し、そして、LC発振器の発振の2つの最も低い点を、超伝導量子ビットの|0>状態及び|1>状態として得ることができる。
該システムは第一共振空洞220をさらに含み、該第一共振空洞220は該超伝導量子ビット回路210とカップリングされる。
1つの実現可能な方式において、該第一共振空洞は、該超伝導量子ビット回路と指定位置でカップリングされ、該指定位置は該超伝導量子ビットの種類によって決定される。
そのうち、超伝導フラックス量子ビット及び超伝導位相量子ビットの磁場に対する感度がより高いので、該超伝導量子ビットが超伝導フラックス量子ビット又は超伝導位相量子ビットである場合、このときに指定位置は該共振空洞の中心であり、即ち、該超伝導量子ビットは共振空洞の中心位置(即ち、共振空洞の電圧のノード(node(振幅がゼロの箇所))であり、ここでは磁場が最も大きい)で該共振空洞とカップリングされることで、超伝導量子ビットと共振空洞のカップリング強度(強さ)を最大にすることができる。
該超伝導量子ビットが超伝導電荷量子ビット又は超伝導トランスモン量子ビットである場合、このときに指定位置は該共振空洞の両側であり、即ち、該超伝導量子ビットは共振空洞の両側(即ち、共振空洞の電圧波のアンチノード(antinode(振幅が最大の箇所))であり、ここでは電界が最も大きい)で該共振空洞とカップリングされることで、超伝導量子ビットと共振空洞のカップリング強度を最大にすることができる。
1つの実現可能な方式において、該第一共振空洞220は、該第一共振空洞220と該超伝導量子ビット回路210との間のコンデンサによって指定位置で該超伝導量子ビット回路210と直接カップリングされる。
そのうち、該第一共振空洞と該超伝導量子ビット回路との間のコンデンサは、該第一共振空洞と該超伝導量子ビット回路との間の等価コンデンサである。即ち、該炭化ケイ素エピタキシャル層上の第一共振空洞と超伝導量子ビット回路は、該第一共振空洞と該超伝導量子ビット回路との間の等価コンデンサにより、該第一共振空洞と該超伝導量子ビット回路との間のカップリングを実現することができる。
該第一共振空洞が該超伝導量子ビット回路とカップリングされるときに、該第一共振空洞及び該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットのエネルギーは互いに影響し合い、即ち、該第一共振空洞が該超伝導量子ビットとカップリングされた後に、該第一共振空洞及び該超伝導量子ビットは1つのカップリングシステムを構成し、かつ該カップリングシステムでは、該第一共振空洞の固有周波数に所定の偏移(オフセット)が生じることがあり、かつ該偏移量が該超伝導量子ビットの状態と関連しているので、該第一共振空洞の周波数の偏移量に基づいて該超伝導量子ビットの状態を決定し、そして、該超伝導量子ビットに対しての読み取りを実現することができる。
該システムは読み取り回路230をさらに含み、該読み取り回路230は第一コンデンサ又は第一インダクタにより該第一共振空洞とカップリングされる。
該読み取り回路230は、第一コンデンサ又は第一インダクタにより該第一共振空洞とカップリングされ、該読み取り回路がフィードバックした信号に基づいて、該第一共振空洞の固有周波数の偏移を取得することで、該第一共振空洞とカップリングされる超伝導量子ビットのエネルギー準位を決定し、該超伝導量子ビットに対しての読み取りを実現することができる。
図4を参照するに、それは本出願の実施例に係る共振空洞の読み取りを示す図である。図4における401の部分は、該読み取り回路が第一インダクタにより該第一共振空洞とカップリングされることを示す図である。そのうち、読み取り回路の一方側から第一インダクタに入力信号を送信し、該共振空洞とカップリングされる第一インダクタを通過させた後に、出力信号を取得し、そして、該入力信号と該出力信号の振幅差及び/又は位相差に基づいて、このときの該第一共振空洞の周波数を得ることができる。
同様に、図4における402の部分は、該読み取り回路が第一コンデンサにより該第一共振空洞とカップリングされることを示す図である。そのうち、読み取り回路の一方側から第一コンデンサに入力信号を送信し、該共振空洞とカップリングされる第一コンデンサを通過させた後に、出力信号を取得し、そして、該入力信号と該出力信号の振幅差及び/又は位相差に基づいて、このときの該第一共振空洞の周波数を得ることができる。
該第一共振空洞のこのときの周波数及び該第一共振空洞の固有周波数の偏移量に基づいて、該第一共振空洞とカップリングされる超伝導量子ビットの状態を得ることができる。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ハイブリッドシステムには1つのみの超伝導量子ビット回路が含まれても良く、該超伝導量子ハイブリッドシステムには該超伝導量子ビット回路に対応する指定領域が存在し、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該指定領域内の窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとカップリングされる。
もう1つの実現可能な方式において、該超伝導量子システムには少なくとも2つの超伝導量子ビット回路が含まれ、該少なくとも2つの超伝導量子ビット回路は量子カプラー240によりカップリングされる。
つまり、該超伝導量子システムには少なくとも2つ超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが含まれ、各超伝導量子ビットは同じ種類の超伝導量子ビットであっても良く、例えば、各超伝導量子ビットはすべて超伝導フラックス量子ビットであっても良く、又は、各超伝導量子ビットは異なる種類の超伝導量子ビットを含んでも良く、即ち、該少なくとも2つ超伝導量子ビット回路は異なる種類の超伝導量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路であっても良い。
1つの実現可能な方式において、該量子カプラーは第二コンデンサ、第二インダクタ及び第二共振空洞のうちの少なくとも1つを含む。
複数の超伝導量子ビット回路により超伝導量子ビットの間のカップリングを実現するときに、複数のサブカプラーによって複数の超伝導量子ビット回路に対してカップリングを行っても良い。
1つの実現可能な方式において、該複数のサブカプラーは同じ種類の量子カプラーであっても良く、例えば、該複数のサブカプラーはすべて第二コンデンサであっても良く、又は、該複数のサブカプラーはすべて第二インダクタであっても良く、又は、該複数のサブカプラーはすべて第二共振空洞であっても良い。
もう1つの実現可能な方式において、該複数のサブカプラーは異なる種類の量子カプラーを含んでも良く、例えば、該複数のサブカプラーは第二コンデンサ、第二インダクタ及び第二共振空洞のうちの少なくとも2つを含んでも良い。
1つの実現可能な方式において、該量子カプラーは、接続される超伝導量子ビット回路に基づいて決定される。例えば、カップリング強度を保証するために、超伝導フラックス量子ビット、超伝導電荷量子ビット、超伝導トランスモン量子ビット及び超伝導位相量子ビットについて、異なる種類の量子カプラーを選択することで、1つの超伝導量子システムにおいて異なる種類の超伝導量子ビットの間のカップリングを実現することができる。
そのうち、該炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域には窒素空孔中心が含まれ、該窒素空孔中心は、指定領域の該炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入することで形成され、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該指定領域内の該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとカップリングされる。
1つの実現可能な方式において、該指定領域の窒素空孔中心の数は、該指定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層に注入する窒素イオンの濃度によって決定される。
図5を参照するに、それは本出願の実施例に係る窒素イオン注入炭化ケイ素エピタキシャル層を示す図である。図5に示されるように、イオン注入法を用いて指定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層でNVセンターの生成を実現するときに、炭化ケイ素基板502上の炭化ケイ素エピタキシャル層501の表面にPMMA(Polymethyl Methacrylate、ポリメチルメタクリレート)膜をスピンコーティングし、カラーセンターを生成しようとする位置で電子ビームリソグラフィー(Electron-beam lithography)を用いて対応する形状を作り、そして、所定量の窒素イオンを注入することができる。なお、PMMAにより保護される領域はNVセンターを生成することができない。イオン注入法により指定領域に窒素イオンを注入するときに、生成されるNVの密度は窒素イオンの注入量の増大に伴って増加し、一般には0~1021cm-3範囲内あっても良く、例えば、注入の深さが100nmであるときに、1umのフラックス量子ビット(flux qubit)の形成領域(即ち、フラックス量子ビットに対応する指定領域)の範囲内のNVの数は0~109個であるように制御することができる。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと直接カップリングされ、又は、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる。
本出願の実施例では、該超伝導量子ビット回路は、磁場などの方式で該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとの直接的なカップリングを実現することができ、又は、該超伝導量子ビット回路は、共振空洞などの方式で該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとの間接的なカップリングを実現することができる。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットの拡張性が比較的良いので、複数の超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットの間でコンデンサなどの方式によりカップリングを実現することで、マルチビットの量子コンピューティングを達成し、量子コンピュータの計算効率を向上させることができる。しかし、該超伝導量子ビットのコヒーレンスが比較的悪く、環境の影響を受けてデコヒーレンスを引き起こしやすいので、該比較的短いコヒーレンス時間内で有効回数の量子コンピューティングを実現することができない。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットと、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとのカップリングを実現した後に、該各超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該各超伝導量子ビット回路に対応する窒素空孔中心の固体欠陥量子ビットとカップリングすることができ、即ち、カップリングされるN個の超伝導量子ビットは、それぞれ、N個(又はN個のアンサンブル(ensemble))の固体欠陥量子ビットとカップリングすることができ、該N個(又はN個のアンサンブル)の固体欠陥量子ビットは、レジスタの役割と同等であり、カップリングされる該N個の超伝導量子ビットの量子状態を格納するために用いられ、かつ該固体欠陥量子ビットのコヒーレンス時間が比較的長く、データ格納の有効期間がより長いため、有効な量子コンピューティングをより簡単に実現することができる。
超伝導量子ビットと該固体欠陥量子ビットとの間の量子状態の交換を実現するには、該超伝導量子ビットに対応するエネルギー準位差と、固体欠陥量子ビットの間のエネルギー準位差が近くなるように調整する必要がある。図6を参照するに、それは本出願の実施例に係るエネルギー準位の調節を示す図である。異なる種類の超伝導量子ビットについて、異なる方式でエネルギー準位を調節することができる。超伝導フラックス量子ビットを例にとり、図6における601の部分は、フラックス量子ビットのエネルギー準位を示すものであり、該超伝導量子ビット回路を通過する磁束を調節することで、該超伝導フラックス量子ビットに対応する基底状態から第一励起状態までのエネルギー準位差を調節することができる。一方、固体欠陥量子ビットについて言えば、図6における602の部分に示されるように、該NVセンターに磁場を印加し、NVのスピンの磁気モーメントが磁場と互いに作用するようにすることで、縮退した第一励起状態(ms=±1のエネルギー準位)を2つのエネルギー準位(即ち、msが1のエネルギー準位、及びmsが-1のエネルギー準位である)に分裂し、かつ分裂の周波数は磁場の大きさによって調整及び制御することができる(即ち、ゼーマン効果である)。このときに、基底状態及びmsが1のエネルギー準位を固体欠陥量子ビットとしても良く、又は、基底状態及びmsが-1のエネルギー準位を固体欠陥量子ビットとしても良い。固体欠陥量子ビットのエネルギー準位差及び超伝導量子ビットのエネルギー準位差がすべて調節可能であるので、2つのシステムのエネルギー準位が接近するように調節し、カップリングが比較的強くなるときに、量子状態の交換が発生し、1つの量子ハイブリッドシステムを形成することができる。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該超伝導フラックス量子ビット及び該超伝導位相量子ビットのうちの何れか1つであるときに、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと直接カップリングされ;又は
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該超伝導フラックス量子ビット及び該超伝導位相量子ビットのうちの何れか1つであるときに、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該超伝導フラックス量子ビット及び該超伝導位相量子ビットのうちの何れか1つであるときに、該超伝導量子ビット回路のエネルギー準位は該超伝導量子ビット回路における電子流と関連しており、該電子が該超伝導量子ビット回路において形成する電流は対応する磁場を生成することができる。該窒素空孔中心が該超伝導量子ビット回路において形成される電流に対応する磁場範囲内にあるときに、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットのスピンの角運動量が該磁場の影響を受け得るため、該窒素空孔中心のエネルギー準位の変化を引き起し、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビット(即ち、超伝導フラックス量子ビット又は超伝導位相量子ビット)とのカップリング効果の生成をもたらすことができる(即ち、磁場により直接カップリングされる)。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該超伝導フラックス量子ビット及び該超伝導位相量子ビットのうちの何れか1つであるときに、該超伝導量子ビット回路はさらに、他の電子デバイスにより、窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとの間接的なカップリングを実現することもできる。
1つの実現可能な方式において、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該超伝導電荷量子ビット及び該超伝導トランスモン量子ビットのうちの何れか1つであるときに、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが超伝導電荷量子ビット又は超伝導トランスモン量子ビットであるときに、該超伝導量子ビット回路は、磁場や電界により該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとの直接的なカップリングを実現しやすくないので、他の電子デバイスにより窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとの間接的なカップリングを達成する必要がある。
1つの実現可能な方式において、超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと第一共振空洞により間接的にカップリングされる。
そのうち、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと第一共振空洞により間接的なカップリングを実現することができる。
即ち、該第一共振空洞は、該超伝導量子ビット回路とカップリングされると同時に、該窒素空孔中心の固体欠陥量子ビットとのカップリングを実現することにより、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットと、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとのカップリングを達成することができる。
1つの実現可能な方式において、超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと直接カップリングされるときに、指定領域は超伝導量子ビット回路に対応する領域である。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと磁場により直接カップリングされる場合、このときに該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットは超伝導フラックス量子ビット又は超伝導位相量子ビットであり、このときに該指定領域は該超伝導量子ビット回路により取り囲まれる領域である。図7を参照するに、それは本出願の実施例に係る1つの指定領域の窒素空孔中心を示す図である。図7において該超伝導量子ビットは3つのジョセフソン接合及び超伝導回路からなる超伝導フラックス量子ビットであり、該指定領域は該ジョセフソン接合及び該超伝導回路により取り囲まれる領域であり、該領域内でイオン注入法により窒素イオンを注入して生成される窒素空孔中心は該超伝導フラックス量子ビットと直接カップリングされ得る。
1つの実現可能な方式において、超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと第一共振空洞により間接的にカップリングされるときに、指定領域は第一共振空洞に対応する領域である。
該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットが該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと第一共振空洞により間接的にカップリングされる場合、このときに該指定領域は該第一共振空洞中心のエピタキシャル層領域である。
共振空洞の内部において、共振空洞の中心領域(又は電圧のノード)で電流の最大磁場が一番大きいので、該共振空洞と、窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットとのカップリング強度を保証するために、該共振空洞の中心を指定領域と決定し、そして、該指定領域に窒素イオンを注入する。図8を参照するに、それは本出願の実施例に係るもう1つの指定領域の窒素空孔中心を示す図である。図8に示されるように、該共振空洞の中心領域に窒素イオンを注入して形成されるNVセンター801に対応する固体欠陥量子ビットが該共振空洞と磁場によりカップリングされるカップリング強度が最も大きいので、該中心領域(即ち、ターゲット領域)での該超伝導量子ビット回路とのカップリング強度も一番大きい。
要約すると、本出願の実施例に示される技術案では、超伝導量子ハイブリッドシステムにおいてイオン注入の方式により炭化ケイ素エピタキシャル層の指定領域で窒素空孔中心を形成し、かつ該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間はカップリングされる。このような技術案により、該イオン注入の方式で窒素空孔中心を形成することで、NVセンターの形成位置及び数を正確に制御し得るため、該窒素空孔中心に対応する固体欠陥量子ビットと、該超伝導量子ビット回路に対応する超伝導量子ビットとの間のカップリングの制御に便利である。これにより、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットと、コヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットとの量子状態の交換をより容易に実現することができ、即ち、コヒーレンス時間が短い超伝導量子ビットが、情報をコヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットに格納し得るため、情報のデコヒーレンス時間を増加させ、コヒーレンス時間内で有効な数の量子コンピューティング操作をより簡単に実現することができる。
図9は、1つの例示的な実施例に示される超伝導量子ビット及びNVセンターのハイブリッド量子システムを示す図である。該超伝導量子ビットが超伝導フラックス量子ビットであることを例にとり、該ハイブリッドシステムは主に、読み取り回路901、共振空洞902、フラックス量子ビット903の形成領域及びフラックスバイアスライン904を含み、ビットとビットとの間は量子カプラー905(quantum coupler)によりカップリングされる。該フラックスバイアスライン904は、フラックス量子ビットのビット周波数を、NVと共振が生じるように調節するために用いられる。
本出願の実施例では、該NVセンターは該超伝導量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路内に位置し、かつ磁場により該超伝導フラックス量子ビットと直接カップリングされる。
図10は、超伝導量子ビット及びNVセンターのハイブリッド量子システムの概略回路図である。図10に示されるように、共振空洞によりフラックス量子ビットを読み取るプロセスを考慮するときに、フラックス量子ビット1001と共振空洞1002はコンデンサCgr(即ち、フラックス量子ビット1001と共振空洞1002との間の等価コンデンサ)によりカップリングされ、ビット周波数と共振空洞周波数との差が比較的大きいときに、システムのハミルトニアンは、
Figure 2023513859000002
である。
ここで、
Figure 2023513859000003
はフラックス量子ビット1001の主量子数演算子であり、該演算子が該システムのエネルギー固有状態に作用するときに、該システムに対応するフラックス量子ビットのエネルギー準位を得ることができ、ωqはビット角周波数であり、磁束Φにより調節することができ、ωrは共振空洞角周波数であり、
Figure 2023513859000004
は共振空洞光子数演算子であり、該システムのエネルギー固有状態下の共振空洞光子数(即ち、共振空洞エネルギー準位)を読み取るために用いられ、
Figure 2023513859000005
は該共振空洞と該フラックス量子ビットのカップリング項であり、χはビットが異なる状態にあるときの共振空洞の偏移(offset)であり、読み取り回路1003は共振空洞1002とインダクタによりカップリングされ、共振空洞の周波数を測定することでビットの状態を分析し得る。フラックスバイアスライン1004は、インダクタによりカップリングされ、矩形状の形成領域で等化磁束Φを生成することでビット周波数を調節するために用いられる。
4H-SiCにおけるNVの電子スピンの基底状態のスピンが1であり、スピン全体のハミルトニアンHは、
Figure 2023513859000006
と表すことができる。
ここで、D及びEはゼロ磁場分裂の軸対称及び異方性定数であり、
Figure 2023513859000007
は縮小プランク定数である。Sx、Sy、Szはスピンが1のパウリ演算子であり、Sはスピン量子数演算子である。g=2は電子のg因子であり、μBはボーア磁子であり、Bは印加の磁場である。例えば、NVのゼロ磁場の成分Dは一般に1.33GHzである。磁場Bを加えると、ms=±1は2.8MHz/Gの傾き(slope)で分裂し得る。よって、磁場Bは、NVエネルギー準位に対しての直接的な調整及び制御を実現することができる。flux qubit(フラックス量子ビット)について、その形成領域の磁束を調節することで、0及び1のエネルギー準位差を調節することができるので、2つのシステムのエネルギー準位はすべて調節することができる。
磁場Bを調節することで、NVの元の第一励起状態のエネルギー準位を、スピンが1のエネルギー準位とスピンが-1のエネルギー準位に分裂することができ、かつ分裂の周波数の大きさが磁場Bに基づいて制御され得るので、NVの基底状態及びスピンが1のエネルギー準位をNVの固体欠陥量子ビットとすることができ、又は、NVの基底状態及びスピンが-1のエネルギー準位をNVの固体欠陥量子ビットとすることができる。
また、フラックスバイアスライン1001により、超伝導フラックス量子ビットの基底状態と第一励起状態のエネルギー準位差を調節することができる。フラックスバイアスライン1001及び磁場Bのうちの少なくとも1つの調整及び制御により、超伝導フラックス量子ビットのエネルギー準位差がNVの固体欠陥量子ビットのエネルギー準位差に接近するようにさせるときに、NVと超伝導フラックス量子ビットのエネルギー準位の交換が発生し、コヒーレンス時間が短い超伝導フラックス量子ビットの情報を、コヒーレンス時間が長い固体欠陥量子ビットに格納することができる。
単一のNVと、flux qubit(フラックス量子ビット)(その形成領域の辺長が約1umであり、臨界電流Icが約0.5uAである)とのカップリング強度(即ち、エネルギー準位の交換が発生する周波数)がほぼ10kHz程度であり、このときにエネルギー準位交換の時間が0.1ms程度であり、超伝導フラックス量子ビットのコヒーレンス時間よりも遥かに大きく、このような強度は、既存の技術の下で何れの実質的な量子状態交換の実演(demonstration)を有し難い。単一のNVをアンサンブル(ensemble)に置き換える方法を採用することができ、何故なら、カップリング強度がほぼ
Figure 2023513859000008
に正比例するからであり、Nはflux qubitとカップリングされるNVの個数である。このときに、ハイブリッドシステムのハミルトニアンは、
Figure 2023513859000009
である。
ここで、
Figure 2023513859000010
はエネルギーバイアスであり、磁束Φと関連している。λはトンネリング強度である。該ハミルトニアンでは、前の1項がビットであり、中間の2項がアンサンブルNVであり、最後の1項がカップリング項である。フラックス量子ビット(flux qubit)とカップリングされるNVの数がNであるため、後ろの3項はN個のNVの和である。イオンの注入を制御することで、NVの数が0~109個であるようにさせることができ、このように、カップリング強度は10kHz~316MHzであっても良い。カップリング強度が数十MHzのオーダーに達するときに、ラビ振動を実演することで、2つのシステムの量子状態の交換を比較的容易に達成することができる。
なお、本出願の実施例におけるフラックス量子ビットを超伝導位相量子ビット、超伝導トランスモン量子ビット及び超伝導電荷量子ビットのうちの任意の1つに置換し、また、それ相応に、量子ビットに対応する超伝導量子ビット回路に対して置換を行うこともができる。置換後の超伝導量子ビットは同様に、対応する方式でエネルギー準位の調節を実現することで、NVセンターとの量子状態の交換を達成することができる。
例示的な実施例において、量子チップが提供され、該量子チップには少なくとも1つの上述の各実施例に示される超伝導量子ハイブリッドシステムが含まれる。
例示的な実施例において、コンピュータ装置がさらに提供され、該コンピュータ装置には少なくとも1つの上述の量子チップが含まれる。
例示的な実施例において、コンピュータ装置がさらに提供され、該コンピュータ装置には少なくとも1つの上述の各実施例に示される超伝導量子ハイブリッドシステムが含まれる。
本出願の上述の実施例に係る超伝導量子ハイブリッドシステムは、量子コンピュータ又は量子コンピューティングプラットフォームに適用することができる。
例えば、図11を参照するに、それは本出願の1つの例示的な実施例により提供されるフルスタックプログラマブル量子コンピュータのフレームワークを示す図である。上位層は量子アルゴリズム、量子高水準言語及び量子コンパイラを含み、最下層は量子チップ(及び本出願の上述の実施例における超伝導量子ハイブリッドシステムを含む量子チップ(量子回路とも称される))である。両者を接続するために、古典コンピュータと同様に、中間層に量子システム構造がある。このような1台のフルスタックプログラマブル量子コンピュータでは、量子システム構造(量子指令セット及び量子制御マイクロシステム構造を含む)は、量子ソフトウェアと量子ハードウェアのコミュニケーション(通信)の重要な役割を果たし、例えば、プログラムフロー制御、フィードバック制御、正確なタイミングゲート操作シーケンスなどの機能を提供する必要がある。
具体的な実装にあたって、量子指令セットはコンパイラによって生成され、量子制御マイクロシステム構造はハードウェア上で1つの量子制御プロセッサ(Quantum Control Processor、QCP)として実現され、また、量子指令セットを実行することで量子チップに対しての制御を完成する。該量子制御プロセッサの出力が最終的に制御するのは、一連のアナログ機器(即ち、図11に示される制御&読み取り電子機器)である。例えば、ハイブリッド量子コンピューティングシステムでは、ここでのアナログ機器はデジタル信号をアナログマイクロ波の波形に変換することで量子チップに対して制御を行うことができる。
図12を参照するに、それは本出願1つの例示的な実施例により提供される量子コンピューティングプラットフォームのアーキテクチャを示す図である。図12では、一番右のものが希釈冷凍機121であり、それは量子チップ125(例えば、本出願の上述の実施例における超伝導量子ハイブリッドシステムを含む量子チップ)にワーキング環境を提供するために用いられ、量子チップ125は10mkの温度で動作し得る。量子チップ125は、アナログ波形によって制御されるため、主にFPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)及びADC(Analog-to-Digital Converter、アナログ-デジタルコンバーター)/DAC(Digital-to-Analog Converter、デジタル-デジタルコンバーター)からなるワンセットの測定・制御システム122によって制御及び測定を提供する必要がある。また、測定・制御システム122は上位機123の測定・制御ソフトウェアによって制御され、測定・制御ソフトウェアは現在実行する必要のある操作を決定し、測定・制御システム122に対して操作の設定などを行うことができる。上位機123は、例えば、PC(Personal Computer、パソコン)のような古典コンピュータであり得る。
以上、本出願の好ましい実施例を説明したが、本出願はこの実施例に限定されず、本出願の趣旨を離脱しない限り、本出願に対するあらゆる変更は本出願の技術的範囲に属する。

Claims (17)

  1. 超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    炭化ケイ素エピタキシャル層及び超伝導量子ビット回路を含み、前記超伝導量子ビット回路には対応する超伝導量子ビットがあり、
    前記炭化ケイ素エピタキシャル層の所定領域内に窒素空孔中心が含まれ、前記窒素空孔中心は、前記所定領域の前記炭化ケイ素エピタキシャル層に窒素イオンを注入することで形成され、
    前記超伝導量子ビット回路は前記炭化ケイ素エピタキシャル層の表面に位置し、前記超伝導量子ビットは固体欠陥量子ビットとカップリングされ、前記固体欠陥量子ビットとは、前記所定領域内の前記窒素空孔中心に対応する量子ビットを指す、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  2. 請求項1に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットは、超伝導フラックス量子ビット、超伝導電荷量子ビット、超伝導トランスモン量子ビット及び超伝導位相量子ビットのうちの何れか1つである、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  3. 請求項2に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビット回路とカップリングされる第一共振空洞をさらに含む、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  4. 請求項3に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記第一共振空洞は前記所定位置で前記超伝導量子ビット回路とカップリングされ、前記所定位置は前記超伝導量子ビット回路の種類によって決定される、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  5. 請求項4に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記第一共振空洞は前記所定位置でコンデンサによって前記超伝導量子ビット回路とカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  6. 請求項1乃至5のうちの何れか1項に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットは前記固体欠陥量子ビットと直接カップリングされ;又は
    前記超伝導量子ビットは前記固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  7. 請求項6に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットが超伝導フラックス量子ビット又は超伝導位相量子ビットであるときに、前記超伝導量子ビットは前記固体欠陥量子ビットと直接カップリングされ;又は
    前記超伝導量子ビットが超伝導フラックス量子ビット又は超伝導位相量子ビットであるときに、前記超伝導量子ビットは前記固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  8. 請求項6に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットが超伝導電荷量子ビット又は超伝導トランスモン量子ビットであるときに、前記超伝導量子ビットは前記固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  9. 請求項3に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットは前記第一共振空洞によって前記固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  10. 請求項9に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットが前記第一共振空洞によって前記固体欠陥量子ビットと間接的にカップリングされるときに、前記所定領域は前記第一共振空洞に対応する領域である、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  11. 請求項6に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記超伝導量子ビットが前記固体欠陥量子ビットと直接カップリングされるときに、前記所定領域は前記超伝導量子ビット回路に対応する領域である、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  12. 請求項3に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    第一コンデンサ又は第一インダクタによって前記第一共振空洞とカップリングされる読み取り回路をさらに含む、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  13. 請求項1に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    前記所定領域の窒素空孔中心の数は前記所定領域の炭化ケイ素エピタキシャル層に注入する窒素イオンの濃度によって決定される、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  14. 請求項1乃至13のうちの何れか1項に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムであって、
    少なくとも2つの前記超伝導量子ビット回路を含み、
    少なくとも2つの前記超伝導量子ビット回路は量子カプラーによってカップリングされる、超伝導量子ハイブリッドシステム。
  15. コンピュータ装置であって、
    少なくとも1つの、請求項1乃至14のうちの何れか1項に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムを含む、コンピュータ装置。
  16. 量子チップであって、
    少なくとも1つの、請求項1乃至14のうちの何れか1項に記載の超伝導量子ハイブリッドシステムを含む、量子チップ。
  17. コンピュータ装置であって、
    少なくとも1つの請求項16に記載の量子チップを含む、コンピュータ装置。
JP2022513858A 2021-01-20 2021-09-08 超伝導量子ハイブリッドシステム、コンピュータ装置及び量子チップ Active JP7371231B2 (ja)

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