JP2023513263A - Hla-gポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
本開示は、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性免疫原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上を含む、操作された赤血球系細胞および除核細胞に関し、細胞は、対象に投与されたときに、外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容を誘導する、および/または免疫応答を低減することができる。本開示は、外因性ヒト白血球抗原-G(HLA-G)ポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含むように操作される、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)に関し、外因性HLA-Gおよび外因性免疫原性ポリペプチドの両方が、細胞表面上にある。【選択図】図1A
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月10に出願された米国仮特許出願第62/972,632号に対する優先権を主張するものであり、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
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配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2020年6月1日に作成された当該ASCIIコピーは、47472-0053WO1_SL.txtと名付けられ、サイズは364,950バイトである。
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本開示は、概して、免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、免疫原性ポリペプチドの使用に関する。
免疫原性ポリペプチド、例えば、酵素の投与は、それを必要とする患者に救命療法を提供することができる。様々なヒト疾患を治療するために使用されるポリペプチドは、多くの場合、それが外来抗原であるかのようにそれに応答する免疫細胞によって破壊、中和、またはそうでなければ無効にされる。適応免疫系および/または先天性免疫系によるこの強力な同種応答は、多くの場合、免疫抑制薬の投与によって制御される。しかしながら、免疫抑制薬による治療は、免疫系を広く抑制するため、有意な罹患率に関連している。さらに、免疫抑制薬の毒性は、他の問題を引き起こす。したがって、免疫原性ポリペプチド投与の成功は、多くの場合、最新の免疫抑制薬の拒絶と副作用との間のバランスに依存する。
免疫寛容の誘導は、免疫原性ポリペプチドの急性拒絶および慢性拒絶のリスク、ならびに最終的にはその治療有効性を減少させ得る。治療目的で免疫原性ポリペプチドを対象に投与するための改善された組成物および方法の必要性が依然としてある。
本開示は、外因性ヒト白血球抗原-G(HLA-G)ポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含むように操作される、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)に関し、外因性HLA-Gおよび外因性免疫原性ポリペプチドの両方が、細胞表面上にある。
また、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)が提供され、外因性HLA-Gポリペプチドは、細胞表面上に存在し、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。
また、外因性自己抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれか)および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される外因性共阻害性ポリペプチドのいずれか)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、またはPD-L1である。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、細胞表面上に外因性抗原性ポリペプチドをさらに含み、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合している。
本明細書に記載される操作された赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、細胞内に外因性抗原性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、外因性抗原性ポリペプチドをさらに分泌または放出し、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合している。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチド、および細胞内に外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、操作された除核赤血球系細胞、例えば、網状赤血球または赤血球である。いくつかの実施形態では、除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、網状赤血球、赤血球、または血小板である。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、有核の操作された赤血球系細胞である。
一態様では、本開示は、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞を提供し、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドの両方が、細胞の表面上にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。
別の態様では、本開示は、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞を提供し、外因性HLA-Gポリペプチドは、細胞表面上にあり、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞内(within the cell)(すなわち、細胞内(intracellular))にあり、任意選択的に、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にあり、任意選択的に、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にあり、任意選択的に、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側に外因性免疫原性ポリペプチドを位置付ける膜貫通ドメインを含み、任意選択的に、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出され、任意選択的に、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド、HLA-G2アイソフォームポリペプチド、HLA-G3アイソフォームポリペプチド、HLA-G4アイソフォームポリペプチド、HLA-G5アイソフォームポリペプチド、HLA-G6アイソフォームポリペプチド、およびHLA-G7アイソフォームポリペプチドのうちのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド、HLA-G2アイソフォームポリペプチド、HLA-G5アイソフォームポリペプチド、およびHLA-G6アイソフォームポリペプチドのうちのいずれか1つを含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、非ヒトポリペプチド(例えば、細菌、植物、酵母、真菌、ウイルス、プリオン、または原生動物に由来するポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、表1または表2に列挙されるポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチド、尿酸分解ポリペプチド、またはシュウ酸オキシダーゼ(OxOx)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチドを含み、アミノ酸分解ポリペプチドは、アスパラギナーゼ、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)、またはフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)である。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、d-アミノレブリン酸デヒドロゲナーゼ(ALA-D)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチドを含み、アミノ酸分解ポリペプチドが、ホモシステイン低減ポリペプチドまたはホモシステイン分解ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドであり、ホモシステイン低減ポリペプチドは、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ、アラニントランスアミナーゼ、L-アラニン-L-アンチカプシンリガーゼ、L-システインデスルフィダーゼ、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ、5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼレダクターゼ、メチルマロン酸尿もしくはホモシスチン尿、cblD型、またはそれらのバリアントである。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、ホモシステイン分解ポリペプチドであり、ホモシステイン分解ポリペプチドは、シスタチオニン-β-シンターゼ(CBS)、メチオニンガンマ-リアーゼ、スルフィド:キノンレダクターゼ、メチオニンシンターゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、アデノシルホモシステイナーゼ、シスタチオニンガンマ-リアーゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ、L-アミノ酸オキシダーゼ、テチン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、セレノシステインSe-メチルトランスフェラーゼ、シスタチオニンガンマ-シンターゼ、O-アセチルホモセリンアミノカルボキシプロピルトランスフェラーゼ、アスパラギン-オキソ酸トランスアミナーゼ、グルタミン-フェニルピルビン酸トランスアミナーゼ、3-メルカプトピルビン酸硫黄トランスフェラーゼ、ホモシステインデスルフヒドラーゼ、シスタチオニンベータ-リアーゼ、アミノ酸ラセマーゼ、メチオニン-tRNAリガーゼ、グルタミン酸-システインリガーゼ、N-(5-アミノ-5-カルボキシペンタノイル)-L-システイニル-D-バリンシンターゼ、L-イソロイシン4-ヒドロキシラーゼ、L-リシンN6-モノオキシゲナーゼ(NADPH)、メチオニンデカルボキシラーゼ、2,2-ジアルキルグリシンデカルボキシラーゼ(ピルビン酸塩)、およびシステインシンターゼ(CysO)、またはそれらのバリアントである。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、尿酸分解ポリペプチドを含み、尿酸分解ポリペプチドは、ウリカーゼ、HIUヒドロラーゼ、OHCUデカルボキシラーゼ、アラントイナーゼ、アラントイカーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、FAD依存性尿酸ヒドロキシラーゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、ヌクレオシドデオキシリボシルトランスフェラーゼ、ジオキソテトラヒドロピリミジンホスホリボシルトランスフェラーゼ、ジヒドロピリミジナーゼ、もしくはグアニンデアミナーゼ、またはそれらのバリアントである。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、対象への細胞の投与時に、外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容(例えば、短期免疫寛容または長期免疫寛容)を誘導することができる。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、短期免疫寛容を誘導することができ、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触する免疫細胞のアポトーシスを誘導すること、または活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害することを含み、任意選択的に、免疫細胞は、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、またはB細胞である。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、長期免疫寛容を誘導することができ、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触する樹状細胞(DC)の成熟を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するDCのアネルギーを誘導することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するCD4+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導すること、および/または操作された除核赤血球系細胞が接触するCD8+ T細胞のTregへの分化を誘導することを含む。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原性ポリペプチド(例えば、外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXL(配列番号1)を含む)に結合している(例えば、共有結合または非共有結合している)。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、またはKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、約8アミノ酸長~約24アミノ酸長である。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gアルファ鎖の1つ以上のアルファドメインまたはその断片およびβ2Mポリペプチドまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、膜アンカーに連結されている。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、リンカー(例えば、切断可能なリンカー)を介して外因性HLA-Gポリペプチドに連結された外因性抗原性ポリペプチドを含む一本鎖融合タンパク質であり、任意選択的に、膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、グリコフォリンA(GPA)タンパク質もしくはその膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)もしくはその膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体もしくはその膜貫通ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、外因性自己抗原性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式I:X1-X2-X3(式I)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式II:X1-X2-X3-X4(式II)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式III:X1-X2-X3(式III)を含み、式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、式IV:X1-X2-X3-X4(式IV)を含み、式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、ポリGSリンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのN末端に、シグナルペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、シグナルペプチドは、GPAシグナルペプチドである。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VII:X1-X2-X3-X4(式VII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VIII:X1-X2-X3-X4-X5(式VIII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XI:X1-X2-X3-X4(式XI)を含み、式中、X1は、サイトゾルタンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルタンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XII:X1-X2-X3-X4-X5(式XII)を含み、
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞表面上に存在する。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式IX:X1-X2-X3(式IX)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式X:X1-X2-X3-X4-X5(式X)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XIII:X1-X2-X3-X4(式XIII)を含み、式中、X1は、Iiキーペプチドを含み、X2は、自己抗原を含み、X3は、リンカーを含み、X4は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、X1は、2つ以上(例えば、3、4、5、または6つ)のIiキーペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式V:X1-X2-X3(式V)を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VI:X1-X2-X3-X4(式VI)を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルポリペプチドは、プロフィリンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルポリペプチドは、フェリチンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、膜貫通ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体膜貫通ドメインである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞によって分泌/放出される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、およびPD-L1からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10であり、配列番号760、761、762、または763に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、PD-L1であり、配列番号764に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
本明細書に記載される操作された赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、原形質膜の外葉上のホスファチジルセリンの存在が増加するように処理されている。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、カルシウムイオノフォアで処理されている。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、イオノマイシン、A23187、およびBS3のうちの1つ以上で処理されている。
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、配列番号760~764および816~823のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%同一である配列を含む。
また、外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された除核赤血球系細胞も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式I:X1-X2-X3(式I)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式II:X1-X2-X3-X4(式II)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式III:X1-X2-X3(式III)を含み、式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式IV:X1-X2-X3-X4(式IV)を含み、式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのN末端に、シグナルペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、シグナルペプチドは、GPAシグナルペプチドである。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VII:X1-X2-X3-X4(式VII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VIII:X1-X2-X3-X4-X5(式VIII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XI:X1-X2-X3-X4(式XI)を含み、式中、X1は、サイトゾルタンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルタンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XII:X1-X2-X3-X4-X5(式XII)を含み、
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞表面上に存在する。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式IX:X1-X2-X3(式IX)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式X:X1-X2-X3-X4-X5(式X)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XIII:X1-X2-X3-X4(式XIII)を含み、式中、X1は、Iiキーペプチドを含み、X2は、自己抗原を含み、X3は、リンカーを含み、X4は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、X1は、2つ以上(例えば、3、4、5、または6つ)のIiキーペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式V:X1-X2-X3(式V)を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、X2は、Iiキーペプチドを含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、式VI:X1-X2-X3-X4(式VI)を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、Iiキーペプチドを含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルポリペプチドは、プロフィリンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルポリペプチドは、フェリチンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
本明細書に記載される操作された除核細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、膜貫通ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体膜貫通ドメインである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、細胞によって分泌/放出される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、およびPD-L1からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、IL-10であり、配列番号760、761、762、または763に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、PD-L1であり、配列番号764に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞のいずれかのいくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、原形質膜の外葉上のホスファチジルセリンの存在が増加するように処理されている。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、カルシウムイオノフォアで処理されている。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、イオノマイシン、A23187、およびBS3のうちの1つ以上で処理されている。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つは、配列番号760~764および816~832のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%同一である配列を含む。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、網状赤血球または赤血球である。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、ヒト細胞である。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載される複数の操作された除核赤血球系細胞と、薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本開示は、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容を誘導する方法を提供し、方法は、本明細書に記載される複数の操作された除核赤血球系細胞、または本明細書に記載される医薬組成物を対象に投与し、それによって外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容を誘導することを含む。
いくつかの実施形態では、免疫寛容は、短期免疫寛容を含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触する免疫細胞のアポトーシスを誘導すること、または活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害することを含み、任意選択的に、免疫細胞は、T細胞、NK細胞、またはB細胞である。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む。
いくつかの実施形態では、免疫寛容は、長期免疫寛容を含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するDCの成熟を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するDCのアネルギーを誘導することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するCD4+ T細胞のTregへの分化を誘導すること、および/または操作された除核赤血球系細胞が接触するCD8+ T細胞のTregへの分化を誘導することを含む。
他の態様では、本開示は、疾患の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、本明細書に記載される複数の操作された除核赤血球系細胞、または本明細書に記載される医薬組成物を対象に(例えば、静脈内)投与し、それによって対象において疾患を治療することを含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答は、外因性免疫原性ポリペプチドが対象に単独で投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答と比較して低減される、および/または外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答は、外因性免疫原性ポリペプチドが外因性HLA-Gポリペプチドを欠く複数の操作された除核赤血球系細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答と比較して低減される。
いくつかの実施形態では、疾患は、がん(例えば、白血病)である。いくつかの実施形態では、疾患は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、腸がん、脳がん、乳がん、肝臓がん、肺がん、原発不明がん、子宮頸がん、絨毛がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、眼がん、胆嚢がん、胃がん、妊娠性絨毛腫瘍(GTT)、有毛細胞白血病、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、腎臓がん、喉頭がん、白血病、リンパ腫、皮膚がん、中皮腫、口腔および口腔咽頭がん、骨髄腫、鼻腔および副鼻腔がん、鼻咽腔がん、非ホジキンリンパ腫(NHL)、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、陰茎がん、前立腺がん、直腸がん、唾液腺がん、軟部組織肉腫、腹部がん、精巣がん、甲状腺がん、子宮がん、膣がん、または外陰がんから選択されるがんである。
いくつかの実施形態では、疾患は、ホモシステイン関連疾患(例えば、ホモシスチン尿症)である。いくつかの実施形態では、疾患は、尿酸関連疾患(例えば、高尿酸血症、痛風、関節リウマチ、変形性関節炎、脳卒中、虚血性心疾患、不整脈、または慢性腎疾患)である。いくつかの実施形態では、疾患は、高シュウ酸尿症である。いくつかの実施形態では、疾患はフェニルケトン尿症である。
いくつかの実施形態では、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、1型糖尿病、多発性硬化症、結合組織障害、セリアック病、水疱性類天疱瘡、膜性糸球体腎炎、視神経脊髄炎、尋常性天疱瘡、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織疾患(MCTD)、重症筋無力症、関節リウマチ、自己免疫性肝疾患、ブドウ膜炎、自己免疫性心筋炎、白斑、円形脱毛症(alopecis areata)、または強皮症である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、1型糖尿病、多発性硬化症、結合組織障害、またはセリアック病である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、1型糖尿病である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、水疱性類天疱瘡、膜性糸球体腎炎、視神経脊髄炎、または尋常性天疱瘡である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織疾患(MCTD)、重症筋無力症、関節リウマチ、自己免疫性肝疾患、ブドウ膜炎、自己免疫性心筋炎、白斑、円形脱毛症(alopecis areata)、または強皮症である。
図面は、本開示の1つ以上の特徴、態様、または実施形態を例示することを意図しており、限定することを意図するものではない。
本開示は、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を開示し、これらの細胞は、それらの表面上(例えば、細胞原形質膜の外葉上)に、外因性HLA-Gポリペプチド、および外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、細胞表面上または細胞内に(例えば、細胞のサイトゾル中または原形質膜の細胞内側に))を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、外因性抗原性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原性ポリペプチドに結合している。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない(例えば、HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合していない)。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞表面内に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない(例えば、HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合していない)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、ベータ-2ミクログロブリン(β2M)ポリペプチド、および膜アンカー(例えば、GPA膜貫通ドメイン、SMIM1膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体膜貫通ドメインを含む)を含むか、またはそれらからなる一本鎖融合ポリペプチドであり、一本鎖融合ポリペプチドは、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている。他の実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、例えば、モチーフXI/LPXXXXXL(Xは、任意のアミノ酸残基(配列番号1)である)を含む外因性抗原性ポリペプチドに連結されたHLA-Gポリペプチドを含む、一本鎖融合ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、およびKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、HLA-G1もしくはHLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン;HLA-G2もしくはHLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;またはHLA-G3もしくはHLA-G7ポリペプチドのアルファ1ドメイン)、β2Mポリペプチド、ならびに膜アンカー(例えば、GPA膜貫通ドメインを含む)を含むか、またはそれらからなる一本鎖融合ポリペプチドであり、一本鎖融合ポリペプチドは、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gアルファ鎖の1つ以上のアルファドメイン(例えば、HLA-G1もしくはHLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、および/もしくはアルファ3ドメイン;HLA-G2もしくはHLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;またはHLA-G3もしくはHLA-G7ポリペプチドのアルファ1ドメイン)、β2Mポリペプチド、ならびに膜アンカー(例えば、GPA膜貫通ドメイン)を含むか、またはそれらからなる一本鎖融合ポリペプチドであり、一本鎖融合ポリペプチドは、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gアルファ鎖の1つ以上のアルファドメイン(例えば、HLA-G1もしくはHLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、および/もしくはアルファ3ドメイン;HLA-G2もしくはHLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン;またはHLA-G3もしくはHLA-G7ポリペプチドのアルファ1ドメイン)、ならびに膜アンカー(例えば、GPA膜貫通ドメイン)を含むか、またはそれらからなる一本鎖融合ポリペプチドであり、一本鎖融合ポリペプチドは、任意選択的に、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている。
外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを表面上に含む操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、とりわけ、細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容を誘導することができる。
いくつかの実施形態では、表面上に外因性HLA-Gポリペプチド、および細胞内に外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、とりわけ、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容を誘導することができる。
例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞が投与される対象において、潜在的な免疫応答から外因性免疫原性ポリペプチドをマスキングし得る。したがって、操作された赤血球系細胞および除核細胞は、細胞が投与される対象において、外因性免疫原性ポリペプチドに対する望ましくない免疫応答を誘導することなく外因性免疫原性ポリペプチドを投与することによって、または外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫応答の低減を誘導することによって、治療可能な疾患の治療に有利に使用され得る。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドおよび外因性HLA-Gポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞を含む医薬組成物は、疾患を治療するために対象に投与され得、外因性免疫原性ポリペプチドが単独で投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答と比較して、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答の低減をもたらす。他の実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドおよび外因性HLA-Gポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞を含む医薬組成物は、疾患を治療するために対象に投与され得、外因性免疫原性ポリペプチドが外因性HLA-Gポリペプチドを欠く複数の操作された除核赤血球系細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答と比較して、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答の低減をもたらす。
いくつかの実施形態では、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに任意選択的に本明細書に記載されるような外因性抗原性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞が投与される対象において外因性免疫原性ポリペプチドに対する長期免疫寛容を誘導する。例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、樹状細胞(DC)の成熟を阻害すること、樹状細胞(DC)のアネルギーを誘導すること、本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD4+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導すること、および/または本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD8+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導することができる。
他の実施形態では、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに任意選択的に本明細書に記載されるような外因性抗原性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞が投与される対象において外因性免疫原性ポリペプチドに対する短期免疫寛容を誘導する。例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、免疫細胞(例えば、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、もしくはB細胞)のアポトーシスを誘導すること、ならびに/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはB細胞)の活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害すること、T細胞もしくはN細胞の細胞傷害を阻害すること、ならびに/または細胞分泌、またはB細胞による抗体分泌を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチド、および細胞中に外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに任意選択的に本明細書に記載されるような1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドおよび/または1つ以上の外因性共阻害性ポリペプチドを含み、細胞が投与される対象において外因性免疫原性ポリペプチドに対する長期免疫寛容を誘導する。例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、樹状細胞(DC)の成熟を阻害すること、樹状細胞(DC)のアネルギーを誘導すること、本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD4+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導すること、および/または本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD8+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導することができる。
他の実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞表面上に外因性HLA-Gポリペプチド、および細胞内に外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに任意選択的に本明細書に記載されるような1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドおよび/または1つ以上の外因性共阻害性ポリペプチドを含み、細胞が投与される対象において外因性免疫原性ポリペプチドに対する短期免疫寛容を誘導する。例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、免疫細胞(例えば、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、もしくはB細胞)のアポトーシスを誘導すること、ならびに/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはB細胞)の活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害すること、T細胞もしくはN細胞の細胞傷害を阻害すること、ならびに/または細胞分泌、またはB細胞による抗体分泌を阻害することができる。
また、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれか)、および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な外因性共阻害性ポリペプチドのいずれか)を含む、操作された除核赤血球系細胞も本明細書に提供される。
操作された除核赤血球系細胞のいずれかに存在することができる外因性自己抗原性ポリペプチドおよび外因性共阻害性ポリペプチドの追加の非限定的な態様が、本明細書に記載される(かつ任意の組み合わせで使用され得る)。
本開示のいくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞は、操作された除核赤血球系細胞、例えば、網状赤血球または赤血球である。いくつかの実施形態では、除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、網状赤血球、赤血球、または血小板である。
本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)および方法の多くの修正および他の実施形態は、本開示が前述の説明および関連する図面に提示される教示の利点を有する当業者によって容易に想到されるであろう。したがって、本明細書の開示が、開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されることが理解されるべきである。特定の用語が本明細書で用いられるが、これらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的には使用されない。
定義
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が明確にそうでないと指示しない限り、複数の参照を含む。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が明確にそうでないと指示しない限り、複数の参照を含む。
選択肢(例えば、「または」)の使用は、選択肢の一方、両方、またはそれらの任意の組み合わせのいずれかを意味すると理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、量、持続時間などの測定可能な値を指す場合、指定された値からの±20%または±10%、より好ましくは±5%、さらにより好ましくは±1%、およびさらにより好ましくは±0.1%の変動を包含することを意図し、これは、そのような変動が、開示された方法を実施するのに適切であるためである。
本明細書で使用される場合、別段の指示がない限り、任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲、または整数範囲は、列挙された範囲内の任意の整数の値、および適切な場合、その分数(例えば、整数の10分の1および100分の1など)を含むと理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、「含む(comprise)」、「含むこと(comprising)」、および「含む(comprises)」、ならびに「で構成される(comprised of)」は、「含む(include)」、「含むこと(including)」、「含む(includes)」、または「含有する(contain)」、「含有すること(containing)」、「含有する(contains)」と同義であることを意図し、後に続くもの、例えば、構成要素の存在を指定する包括的または非限定的な用語であり、当該技術分野で既知の、またはその中に開示された追加の、列挙されていない構成要素、特徴、要素、部材、工程の存在を排除または除外しない。
本明細書で使用される場合、「など」、「例えば」などの用語は、例示的な実施形態を指し、本開示の範囲を限定するものではないことが意図される。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が関連する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の任意の方法および材料が、本開示の試験のための実践において使用され得るが、好ましい材料および方法が本明細書に記載される。
本明細書で使用される場合、「コドン最適化」という用語は、核酸分子によってコードされるポリペプチドを変化させることなく、宿主生物(例えば、ヒト赤血球系細胞)の典型的なコドン使用を反映するような、核酸分子の遺伝子またはコード領域におけるコドンの改変を指す。そのような最適化は、少なくとも1つ、または2つ以上、またはかなりの数のコドンを、宿主生物の遺伝子においてより頻繁に使用される1つ以上のコドンで置き換えることを含む。コドン最適化は、コード配列から転写された転写RNA分子の発現宿主細胞または生物における翻訳を改善し得るか、またはコード配列の転写を改善し得る。
本明細書で使用される場合、「用量」および「投与量」は、所与の時間にわたって対象に投与するための薬理学的に活性な材料の特定の量を指すために、本明細書において互換的に使用される。別段の指定がない限り、列挙される用量は、本明細書に記載されるように、少なくとも1つの外因性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドを含む、複数の操作された赤血球系細胞または除核細胞を指す。
本明細書で使用される場合、「クリックケミストリー」という用語は、連結された生成物の簡便な産生のために、第1の部分および第2の部分を共有結合的に連結するために使用される様々な反応を指す。これは、典型的には、以下の特徴のうちの1つ以上を有する:高速である、特異的である、高収率である、効率的である、自然発生的である、連結された実体の生体適合性を有意に変化させない、高い反応速度を有する、安定した生成物を産生する、単一の反応生成物の産生に有利である、高い原子経済を有する、化学選択的である、モジュール式である、立体選択的である、酸素に対して非感受性である、水に対して非感受性である、純度が高い、非クロマトグラフ法(例えば、結晶化もしくは蒸留)によって除去され得る害にならないもしくは比較的非毒性の副生成物のみを生成する、溶媒を必要としない、または生理学的条件下において安定して、無害もしくは生理学的に適合性のある溶媒、例えば、水中で実施され得る。例としては、アルキン/アジド反応、ジエン/ジエノフィル反応、またはチオール/アルケン反応が挙げられる。他の反応が使用され得る。いくつかの実施形態では、クリックケミストリーは、高速、特異的、および高収率である。
本明細書で使用される場合、「クリックケミストリーハンドル」という用語は、クリックシグネチャーを産生するために、クリック反応において第2のクリックケミストリーハンドルと反応することができる化学部分を指す。いくつかの実施形態では、クリックケミストリーハンドルは、カップリング試薬によって構成され、カップリング試薬は、基質反応性部分をさらに含み得る。
本明細書で使用される場合、「内因性」という用語は、化合物(例えば、小分子)またはプロセスの天然型を指すことを意図する。例えば、いくつかの実施形態では、「内因性」という用語は、生物もしくは細胞中、または生物もしくは細胞のゲノム中のその天然位置における核酸またはポリペプチドの天然型を指す。
本明細書で使用される場合、「操作された細胞」という用語は、遺伝子改変された細胞またはその子孫を指す。
本明細書で使用される場合、「除核細胞」という用語は、(例えば、赤血球生成などの分化プロセスにより)核を欠く細胞を指す。いくつかの実施形態では、除核細胞は、ポリペプチドを発現することができない。いくつかの実施形態では、除核細胞は、赤血球、網状赤血球、または血小板である。
本明細書で使用される場合、「操作された除核細胞」は、遺伝子改変された有核細胞またはその子孫に由来し、(例えば、分化により)核を欠く細胞を指す。いくつかの実施形態では、操作された除核細胞は、操作された除核細胞が由来した遺伝子改変された有核細胞またはその子孫(例えば、除核前)によって産生された外因性ポリペプチドを含む。
本明細書で使用される場合、「操作された赤血球系細胞」は、遺伝子改変された赤血球系細胞またはその子孫を指す。操作された赤血球系細胞は、操作された有核赤血球系細胞(例えば、遺伝子改変された赤血球系前駆細胞)および操作された除核赤血球系細胞(例えば、遺伝子改変された赤血球系前駆細胞に由来した網状赤血球および赤血球)を含む。
本明細書で使用される場合、「操作された除核赤血球系細胞」は、遺伝子改変された有核赤血球系細胞またはその子孫に由来し、(例えば、分化により)核を欠く赤血球系細胞を指す。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、遺伝子改変された有核赤血球系細胞またはその子孫に由来した赤血球または網状赤血球を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞は、不死化有核赤血球系細胞またはその子孫に由来しなかった。
本明細書で使用される場合、「赤血球系前駆細胞」は、網状赤血球または赤血球に分化することができる細胞を指す。一般に、赤血球系前駆細胞は、有核である。赤血球系前駆細胞は、臍帯血幹細胞、CD34+細胞、造血幹細胞(HSC)、脾臓コロニー形成(CFU-S)細胞、一般的な骨髄前駆細胞(CMP)、芽球コロニー形成細胞、バースト形成単位-赤血球系(BFU-E)、巨核球-赤血球系前駆(MEP)細胞、赤血球系コロニー形成単位(CFU-E)、人工多能性幹細胞(iPSC)、間葉幹細胞(MSC)、多染性正赤芽球、および正染性正赤芽球を含む。いくつかの実施形態では、赤血球系前駆細胞は、不死または不死化細胞である。例えば、不死化赤芽球細胞は、CD34+造血前駆細胞のレトロウイルス形質導入によって生成されて、Oct4、Sox2、Klf4、cMycを発現し、TP53を抑制することができる(例えば、Huang et al.(2014)Mol.Ther.22(2):451-63を参照されたく、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)。
本明細書で使用される場合、「外因性核酸」という用語は、細胞に天然ではないが、細胞または細胞の前駆細胞に導入される核酸(例えば、遺伝子)を指す。外因性核酸は、細胞に天然の内因性核酸と相同であるか、または同一である領域またはオープンリーディングフレーム(例えば、遺伝子)を含み得る。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、RNAを含む。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、DNAを含む。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、細胞のゲノムに組み込まれる。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、細胞機構によって処理されて、外因性ポリペプチドを産生する。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、外因性核酸が導入された細胞または細胞の前駆体である細胞によって保持されない。
本明細書で使用される場合、ポリペプチドに関する「外因性」という用語は、細胞中もしくは細胞上に導入されるか、または外因性ポリペプチドをコードする外因性核酸を細胞もしくは細胞の前駆体に導入することによって細胞によって発現されるポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドは、細胞または細胞の前駆体に導入された外因性核酸によってコードされたポリペプチドであり、この核酸は、任意選択的に細胞によって保持されない。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドは、化学的または酵素的手段によって細胞の表面にコンジュゲートされたポリペプチドである。
本明細書で使用される場合、「発現する」または「発現」という用語は、転写および翻訳を含む、細胞がポリペプチドを産生するプロセスを指す。細胞中の特定のポリペプチドの発現は、ポリペプチドをコードする遺伝子のコピー数の増加、遺伝子の転写の増加、およびポリペプチドをコードするmRNAの翻訳の増加を含むがこれらに限定されない、いくつかの異なるアプローチを使用して増加し得る。
本明細書で使用される場合、外因性ポリペプチドまたは核酸に関する「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、2つ以上のタイプの外因性ポリペプチドまたは核酸がある場合の区別の便宜上使用される。これらの用語の使用は、明示的な記載がない限り、外因性ポリペプチドまたは核酸の特定の順序または配向を与えることを意図していない。
本明細書で使用される場合、「核酸分子」という用語は、デオキシリボヌクレオチド塩基および/またはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーを指す。これには、染色体DNA、プラスミド、ベクター、mRNA、tRNA、siRNAなどが含まれるが、これらに限定されず、これらは、組換えであってもよく、核酸が細胞内に導入されたときに外因性ポリペプチドが発現され得る。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、用いられる投与量および/または濃度で、それに曝露される哺乳動物に対して毒性または有害ではない、標準的な薬学的賦形剤、担体、または安定剤のいずれかを含む。
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すために、本明細書において互換的に使用される。「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語はまた、グリコシル化、リン酸化、脂質付着、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマ-カルボキシル化、ヒドロキシル化、およびADP-リボシル化を含む改変を含むが、これらに限定されない。周知であり、上述のように、ポリペプチドは完全に直鎖状ではない場合があることが理解されるであろう。例えば、ポリペプチドは、ユビキチン化の結果として分岐状であり得、それらは、一般に、自然の処理事象および自然に発生しないヒトの操作によってもたらされる事象を含む、翻訳後処理の結果として、分岐を伴うかまたは伴わない環状であり得る。
本明細書で使用される場合、本明細書において「組換え」と称されるポリペプチドは、組換えDNA方法によって産生されたポリペプチドを指し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および/または制限酵素を使用したベクターへのクローニングなどの人工組換えの方法に依存する手順によって生成されるものを含む。
本明細書で使用される場合、「対象」、「個人」、および「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用され、診断、治療、または療法が望まれる任意の哺乳動物対象、特にヒトを指す。本明細書に記載される方法は、ヒト療法および獣医学用途の両方に適用可能である。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物(例えば、ヒト対象)である。いくつかの実施形態では、対象は、非ヒト哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ウサギ、ヒツジ、またはサル、チンパンジー、もしくはヒヒなどの非ヒト霊長類)である。
本明細書で使用される場合、「治療有効量」および「有効量」という用語は、意図される利益(例えば、症状の防止、予防、症状の発症の遅延、または疾患の症状の改善)を提供するのに十分である活性薬剤(例えば、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞)の量を指すために、互換的に使用される。予防的または防止的用途では、有効量は、疾患、障害、もしく状態にかかりやすいか、またはそうでなければ発症するリスクがある対象に投与されて、そのリスクを除去もしくは低減するか、重症度を軽減するか、またはその疾患、障害、もしくは状態の発症を遅らせることができ、これらは、疾患、障害、もしくは状態の生化学的、組織学的、および/もしくは行動的症状、その合併症、ならびに中間病理表現型を含む。
本明細書で使用される場合、「治療効果」という用語は、治療の結果を指し、その結果は、望ましく、有益であると判断される。治療効果は、直接的または間接的に、疾患兆候の停止、低減、または除去を含み得る。治療効果はまた、直接的または間接的に、疾患兆候の進行の停止、低減、または除去を含み得る。本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、および/または「治療」という用語は、障害、疾患、もしくは状態の進行を実質的に阻害、実質的に阻害する、遅延させる、もしくは逆転させること、障害、疾患、もしくは状態の臨床症状を実質的に改善すること、または障害、疾患、もしくは状態の臨床症状の出現を実質的に予防することにより、有益なまたは所望の臨床結果を得ることを含む。治療とは、以下のうちの1つ以上を達成することをさらに指す:(a)障害、疾患、または状態の重症度を低減すること、(b)治療される障害、疾患、または状態に特徴的な症状の発現を制限すること、(c)治療される障害、疾患、または状態に特徴的な症状の悪化を制限すること、(d)障害、疾患、または状態を以前に有していた対象において、障害、疾患、または状態の再発を制限すること、および(e)障害、疾患、または状態について以前に無症状であった対象において、症状の再発を制限すること。薬理学的および/または生理学的効果などの有益なまたは所望の臨床結果には、疾患、障害、または状態にかかりやすいが、疾患の症状をまだ経験していないまたは呈していない対照における疾患、障害、または状態の発生の予防(予防的処置)、疾患、障害、または状態の症状の軽減、疾患、障害、または状態の程度の減少、疾患、障害、または状態の安定化(すなわち、悪化させないこと)、疾患、障害、または状態の拡大の予防、疾患、障害、または状態の進行の遅延または減速、疾患、障害、または状態の改善または緩和、およびそれらの組み合わせ、ならびに治療を受けていない場合に予想される生存と比較した生存の延長が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、ポリペプチドの「バリアント」という用語は、参照ポリペプチドと比較して、少なくとも1つのアミノ酸残基の差、例えば、1つ以上の置換、挿入、または欠失を有するポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、バリアントは、そのポリペプチドに対して少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する。バリアントは、断片(例えば、免疫原性ポリペプチドの酵素的に活性な断片(例えば、酵素))を含んでもよい。いくつかの実施形態では、断片は、完全長ポリペプチドと比較して、ポリペプチドのN末端、C末端、または両端上で(各々独立して)最大約1、2、3、4、5、10、20、30、40、50、または100個のアミノ酸残基を欠いてもよい。バリアントは、自然に発生し得るか、または非自然発生的であり得る。非自然発生的なバリアントは、当該技術分野で既知の変異誘発方法を使用して生成され得る。バリアントポリペプチドは、保存的または非保存的アミノ酸置換、欠失、または付加を含み得る。
本明細書で使用される場合、核酸およびアミノ酸配列に関する「配列同一性」または「同一性」という用語は、最大の配列同一性パーセントを達成するために配列をアラインメントし、必要に応じてギャップを導入した後の、配列同一性の一部としていかなる保存的置換も考慮しない、参照配列中のアミノ酸残基またはヌクレオチドと同一である候補配列中のアミノ酸残基またはヌクレオチドのパーセンテージを指す。比較のための配列の最適なアラインメントは、手動の他に、Smith and Waterman,1981,Ads App.Math.2,482の局所相同性アルゴリズムによって、Neddleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48,443の局所相同性アルゴリズムによって、Pearson and Lipman,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85,2444の類似検索法によって、または、これらのアルゴリズムを使用するコンピュータプログラム(Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,Wis.のGAP、BESTFIT、FASTA、BLAST P、BLAST N、およびTFASTA)によってもたらされ得る。
本明細書で使用される場合、「外因性免疫原性ポリペプチド」という用語は、単独で、または担体(例えば、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)もしくは除核細胞(例えば、改変された除核細胞))の中もしくは上のいずれかで、対象に投与されたときに、細胞および/または液性免疫応答を誘発する外因性ポリペプチドを指す。外因性免疫原性ポリペプチドは、任意の供給源に由来し得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、同種反応性ポリペプチド(例えば、ヒト同種反応性ポリペプチド)を含む。他の実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、非ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細菌、植物、酵母、真菌、ウイルス、プリオン、または原生動物に由来する非ヒトポリペプチドを含む。
本明細書で使用される場合、「外因性自己抗原性ポリペプチド」という用語は、哺乳動物において自己抗原(例えば、自己免疫性障害に関連する自己抗原)に対する免疫寛容を誘発または誘導することができる外因性ポリペプチドを指す。
本明細書で使用される場合、「外因性自己抗原性ポリペプチド」という用語は、哺乳動物において自己抗原(例えば、自己免疫性障害に関連する自己抗原)に対する免疫寛容を誘発または誘導することができる外因性ポリペプチドを指す。
本明細書で使用される場合、「アミノ酸分解ポリペプチド」は、基質としてアミノ酸を利用し、アミノ酸の代謝産物または分解産物への変換を触媒するポリペプチド(例えば、酵素)を指す。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、アミノ酸残基中の結合を加水分解する。アミノ酸分解ポリペプチドは、野生型ポリペプチドまたは改変されたポリペプチドの両方を含み得る。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、アスパラギナーゼポリペプチド、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)ポリペプチド、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)ポリペプチド、ホモシステイン低減ポリペプチド、またはホモシステイン分解ポリペプチドである。
本明細書で使用される場合、「アスパラギナーゼポリペプチド」という用語は、L-アスパラギンを、例えば、アスパラギン酸およびアンモニア)に分解する(本明細書においてアスパラギン分解活性とも称される)、任意のポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼポリペプチドは、アスパラギン分解活性およびグルタミン分解活性(すなわち、グルタミナーゼ活性)の両方を有する。本明細書で使用される場合、「グルタミン分解活性」は、グルタミンのグルタミン酸塩およびアンモニアへの加水分解を触媒する酵素の能力を指す。したがって、いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼポリペプチドは、アスパラギンおよびグルタミンのアスパラギン酸およびグルタミン酸のそれぞれ、ならびにアンモニアへの加水分解を触媒する。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼポリペプチドは、グルタミン分解活性を欠く。アスパラギナーゼポリペプチドのアスパラギン分解活性またはグルタミン分解活性を分析するための方法は、例えば、Gervais and Foote(2014)Mol.Biotechnol.45(10):865-877に記載され、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。アスパラギナーゼポリペプチドは、野生型ポリペプチドまたは改変されたポリペプチドの両方を含み得る。
本明細書で使用される場合、「ホモシステイン低減ポリペプチド」は、(例えば、本明細書に記載されるような操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の上または中で)対象に投与されたときに、対象における、例えば、対象の血漿または血清中の、ホモシステインまたはその代謝産物のうちのいずれか1つ以上のレベルを低減する効果を有する、任意のポリペプチドを指す。本明細書で使用される場合、ホモシステイン低減ポリペプチドは、基質としてホモシステインを利用せず、すなわち、本明細書で使用されるようなホモシステイン分解ポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、ホモシステイン代謝産物には、例えば、ジスルフィドホモシステイン(Hcy-S-S-Hcy)、HcyおよびCysの混合ジスルフィド(Hcy-S-S-Cys)、Hcyおよび血漿タンパク質の混合ジスルフィド(S-Hcy-タンパク質)、Hcy-チオラクトン、N-Hcy-タンパク質、Nε-Hcy-Lys、AdoHcy、シスタチオニン、ホモシステインスルフィン酸、ホモシステイン酸、およびメチオニンが含まれる。ホモシステイン低減ポリペプチドは、野生型ポリペプチドまたは改変されたポリペプチドの両方を含み得る。ホモシステイン低減ポリペプチドを含む外因性ポリペプチドを含む赤血球系細胞および除核細胞は、対象においてホモシステイン関連疾患を治療するために、またはホモシステインレベルおよび/もしくはメチオニンレベルを低減するために使用され得る。
本明細書で使用される場合、「ホモシステイン分解ポリペプチド」は、基質としてホモシステインを利用し、ホモシステインをホモシステインの代謝産物または分解生成物に変換する、任意のポリペプチドを指す。ホモシステイン分解ポリペプチドは、野生型ポリペプチドまたは改変されたポリペプチドの両方を含み得る。ホモシステイン分解ポリペプチドを含む外因性ポリペプチドを含む赤血球系細胞および除核細胞は、対象においてホモシステイン関連疾患を治療するために、またはホモシステインレベルおよび/もしくはメチオニンレベルを低減するために使用され得る。
本明細書で使用される場合、「尿酸分解ポリペプチド」は、尿酸を異化または分解する任意のポリペプチドを指す。尿酸分解ポリペプチドの例には、尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼとしても既知)、アラントイナーゼ、およびアラントイカーゼが含まれる。尿酸分解ポリペプチドの他の例は、本明細書に記載され、限定することを意図していない。いくつかの実施形態では、尿酸分解ポリペプチドは、尿酸の加水分解を触媒する。
本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、腸がん、脳腫瘍、乳がん、カルチノイド、子宮頸がん、絨毛がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、眼がん、胆嚢がん、胃がん、妊娠性絨毛腫瘍(GTT)、有毛細胞白血病、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、腎臓がん、喉頭がん、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、皮膚がん、中皮腫、口腔または口腔咽頭がん、骨髄腫、鼻腔または副鼻腔がん、鼻咽腔がん、非ホジキンリンパ腫(NHL)、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、陰茎がん、前立腺がん、直腸がん、唾液腺がん、非黒色腫皮膚がん、軟部組織肉腫、腹部がん、精巣がん、甲状腺がん、子宮がん、膣がん、および外陰がんを含む、任意のがんを含む。
本明細書で使用される場合、「尿酸関連疾患」という用語は、対象(例えば、ヒト対象)における過剰な尿酸に関連する疾患を指す。いくつかの実施形態では、尿酸関連疾患は、高尿酸血症、無症候性高尿酸血症、高尿酸尿症、痛風(例えば、慢性難治性痛風)、レッシュ・ナイハン症候群、尿酸腎結石症(uric acid nephrolothiasis)、血管状態、糖尿病、メタボリックシンドローム、炎症応答、認知障害、関節リウマチ、変形性関節炎、脳卒中、虚血性心疾患、不整脈、および慢性腎疾患から選択される。
本明細書で使用される場合、「ホモシステイン関連疾患」という用語は、対象(例えば、ヒト対象)における過剰なホモシステインに関連する疾患、および/またはグリオキシル酸塩などのすぐ上流のホモシステインまたは分子の異常な(例えば、増加した)レベルを伴う疾患を指す。いくつかの実施形態では、ホモシステイン関連疾患は、ホモシスチン尿症である。いくつかの実施形態では、ホモシスチン尿症は、症候性ホモシスチン尿症である。他の実施形態では、ホモシスチン尿症は、無症候性ホモシスチン尿症である。
本明細書で使用される場合、「外因性抗原性ポリペプチド」という用語は、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合することができる外因性ポリペプチドを指す。本明細書で使用される場合、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性免疫原性ポリペプチドとは異なる。
「HLA-Gポリペプチド」および「HLA-G」という用語は、ヒトHLAクラスIの組織適合性抗原、アルファ鎖Gポリペプチドのα重鎖の1つ以上のアルファドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)を含むポリペプチドを指すために、本明細書において互換的に使用される。HLA-Gの完全長α重鎖は、約45kDaであり、その遺伝子は、8つのエクソンを含有する。エクソン1は、リーダーペプチドをコードし、エクソン2および3は、アルファ1およびアルファ2ドメイン(両方ともペプチドに結合する)をコードし、エクソン4は、アルファ3ドメインをコードし、エクソン5は、膜貫通領域をコードし、エクソン6は、細胞質尾部をコードする。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、3つすべてより少ない内因性アルファドメインを含み得る(すなわち、HLA-Gポリペプチドは、アルファドメインの1つ、2つ、または3つを含み得る)。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、自然発生的HLA-Gポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインのうちの1つ以上)を含み、自然発生的HLA-Gポリペプチドの膜貫通ドメインおよび細胞質尾部を除外する。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1またはHLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2またはHLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-G2ポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3またはHLA-G7ポリペプチドのアルファ1ドメインを含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは自然発生的HLA-Gポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインのうちの1つ以上)を含み、膜アンカー(例えば、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン)に融合している。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、自然発生的HLA-Gポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインのうちの1つ以上)を含み、HLA-G細胞質ドメインを含む膜アンカー(例えば、GPA膜貫通ドメイン)に融合している。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドはまた、(例えば、一本鎖融合ポリペプチドとして)ヘテロ二量体を形成するために、軽鎖(すなわち、ベータ-2ミクログロブリンまたはβ2Mポリペプチド)に結合または連結されたHLA-G重鎖を含む。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、軽鎖(すなわち、β2Mポリペプチド)に結合または連結されていない。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原性ポリペプチドに結合するか、もしくはそれに結合されている、および/または膜アンカーに連結されている。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、「HLA-G一本鎖融合ポリペプチド」を含み、HLA-Gポリペプチドは、β2Mポリペプチドに連結されたHLA-G重鎖の1つ以上のアルファドメイン(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインのうちの1つ以上)を含み、任意選択的に、β2Mポリペプチドは、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている。いくつかの実施形態では、一本鎖融合ポリペプチドは、膜アンカー、例えば、GPAポリペプチドもしくはその膜貫通ドメイン、SMIM1ポリペプチドもしくはその膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体もしくはその膜貫通ドメインを含む。
本明細書で使用される場合、「免疫寛容」という用語は、対象における免疫活性化の阻害、低減、もしくは防止、または免疫応答の抑制もしくは阻害をもたらす任意の機構を指す。免疫寛容には、中枢性寛容および末梢性寛容が含まれる。いくつかの実施形態では、中枢性寛容は、一次リンパ器官、例えば、胸腺および骨髄における発生中の自己反応性T細胞およびB細胞の抗原特異的欠失を指す。いくつかの実施形態では、末梢性寛容は、一次リンパ器官の外側の成熟TおよびBリンパ球の欠失または不活性化を指す。いくつかの実施形態では、末梢性寛容は、制御性T細胞(Treg)による自己反応性リンパ球の抑制、または共刺激性危険シグナルの非存在下での継続的な低用量の抗原への曝露による抗原特異的エフェクターリンパ球のアネルギーもしくは非応答性の誘導を含む。Treg活性化およびリンパ球アネルギーの両方が、例えば、TGF-ベータ、IL-10、およびIL-4などの阻害因子の分泌によって誘導され得る。寛容の阻害効果は、長期または短期にわたって誘導され得る(すなわち、長期免疫寛容または短期免疫寛容)。
本明細書で使用される場合、「長期免疫寛容」という用語は、例えば、寛容の発生に寄与する制御性またはサプレッサーT細胞の誘導に関連する(例えば、外因性免疫原性ポリペプチドに対する)免疫応答に対する長期阻害効果を指す。いくつかの実施形態では、外因性HLA-GポリペプチドとILT4受容体との相互作用は、Tregの誘導に有利であり、これは、そのような長期効果を開始することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれるRebmann et al.,J ImmunolRes.2014;2014:297073を参照されたい)。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するDCの成熟を阻害することを含む。他の実施形態では、長期免疫寛容は、操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するDCのアネルギーを誘導することを含む。他の実施形態では、長期免疫寛容は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD4+ T細胞のTregへの分化を誘導すること、または本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞が接触するCD8+ T細胞のTregへの分化を誘導することを含む。
本明細書で使用される場合、「短期免疫寛容」という用語は、例えば、TおよびNK細胞の細胞傷害の阻害、T、NK、およびB細胞増殖の阻害、ならびに/または抗体産生の阻害に関連する(例えば、外因性免疫原性ポリペプチドに対する)免疫応答に対する短期阻害効果を指す。短期免疫寛容は、外因性HLA-Gポリペプチド(例えば、外因性抗原性ポリペプチドに結合した)と、T、NK、およびB細胞上のILT2受容体との相互作用、ならびにTおよびNK細胞上の同族阻害性受容体ヘテロ二量体CD94およびNKG2Aとの相互作用によって誘導され得る(例えば、参照により本明細書に組み込まれるRebmann et al.,J Immunol Res.2014;2014:297073を参照されたい)。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触する免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはB細胞、もしくはそれらの集団)のアポトーシスを誘導すること、または活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む。
本明細書で使用される場合、免疫寛容に関する「誘導する」という用語は、対象において免疫寛容、例えば、長期免疫寛容または短期免疫寛容を、直接的または間接的のいずれかで増加させること、刺激すること、または強化することを指す。
本明細書で使用される場合、免疫細胞に関する「抑制すること」または「阻害すること」という用語は、増殖、分化、サイトカイン分泌、細胞傷害性エフェクター分子放出、細胞傷害活性、および活性化マーカーの発現から選択される免疫細胞の1つ以上の阻害もしくは抑制を引き起こすか、もしくはもたらす、または免疫細胞のアネルギー化もしくは免疫細胞のアポトーシスの誘導をもたらす、プロセス(例えば、シグナル伝達事象)を指す。免疫細胞の阻害または抑制を測定する好適なアッセイは、当該技術分野で既知であり、本明細書に記載される。
本明細書で使用される場合、免疫応答に関する「低減する」という用語は、例えば、ELISPOTアッセイ(細胞免疫応答)、ICS(細胞内サイトカイン染色アッセイ)、および抗原特異的T細胞を検出および定量化するための、抗原特異的CD4+ T細胞の血液集団を定量化するための、もしくは抗原特異的CD8+ T細胞の血液集団を定量化するための主要組織適合複合体(MHC)四量体アッセイによって測定されるような、または低減が、好適な対照と比較して少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%である、免疫応答の形態または特徴を減少させること、阻害すること、または抑制することを指す。
本明細書で使用される場合、「共阻害性ポリペプチド」という用語は、免疫細胞活性の阻害、免疫細胞増殖の阻害、免疫細胞のアネルギー化、または免疫細胞のアポトーシスの誘導を含む、免疫細胞を抑制する任意のポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、免疫細胞上の同族共阻害性ポリペプチドに特異的に結合することができる。
「ポリGSリンカー」という用語は、グリシンおよびセリン(GS)のジペプチドの連続したコピーを1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)含むペプチド配列を意味する。ポリGSリンカーの非限定的な例は、本明細書に記載される。
「Iiキーペプチド」という用語は、外因性自己抗原性ポリペプチドに対してN末端に位置付けられたとき、MHCクラスII分子の抗原結合裂への外因性自己抗原性ポリペプチドの結合を促進するペプチドである。Iiキーペプチドの非限定的な例は、本明細書に記載される。Iiキーペプチドの追加の例は、当該技術分野で既知である。
本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」という用語は、目的のポリペプチドへのリガンドの結合を指す(他の非特異的なポリペプチドへのリガンドの非特異的な結合とは対照的に)。いくつかの実施形態において、結合は、共有結合である。他の実施形態において、結合は、非共有結合である。例えば、外因性抗原性ポリペプチドは、本明細書に記載されるように、外因性HLA-Gポリペプチドに共有結合的または非共有結合的のいずれかで特異的に結合していてもよい。
I.操作された赤血球系細胞および除核細胞
本開示は、細胞の表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含むように操作され、細胞が対象に投与されたときに、外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容(例えば、短期免疫寛容または長期免疫寛容)が誘導される、および/または外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫応答の低減が誘導される、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)である。
本開示は、細胞の表面上に外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含むように操作され、細胞が対象に投与されたときに、外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容(例えば、短期免疫寛容または長期免疫寛容)が誘導される、および/または外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫応答の低減が誘導される、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)である。
いくつかの実施形態では、本開示は、細胞表面上に、1つ以上の外因性HLA-Gポリペプチド、および1つ以上の外因性免疫原性ポリペプチド、例えば、アミノ酸分解ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼポリペプチド、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)ポリペプチド、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)ポリペプチド、ホモシステイン低減ポリペプチド、もしくはホモシステイン分解ポリペプチド)、尿酸分解ポリペプチド、シュウ酸オキシダーゼ、d-アミノレブリン酸デヒドロゲナーゼ(ALA-D)、または本明細書の表1もしくは表2に記載されるポリペプチドのうちの任意の1つ以上を含む、操作された赤血球系細胞または除核細胞を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、表面上に1つ以上の外因性HLA-Gポリペプチド、および細胞内に1つ以上の外因性免疫原性ポリペプチド、例えば、本明細書の表1または表2に記載されるポリペプチドのうちの任意の1つ以上を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を提供する。
操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)のいずれかのいくつかの実施形態は、1つ以上の外因性抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性抗原性ポリペプチドのいずれか)、および/または1つ以上の外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な共阻害性ポリペプチドのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドは、細胞表面上、細胞の細胞質中、原形質膜の細胞内表面上に存在し得るか、または細胞によって分泌もしくは放出され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の外因性阻害性ポリペプチドは、細胞表面上、細胞の細胞質中、原形質膜の細胞内表面上に存在し得るか、または細胞によって分泌/放出され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されていない。いくつかの実施形態では、1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドによって結合されている。いくつかの実施形態では、1つ以上の外因性共阻害性ポリペプチドは、外因性HLA-Gによって結合されていない。
いくつかの実施形態では、本開示は、免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、および外因性抗原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドが、外因性抗原性ポリペプチドに結合(例えば、特異的に結合)している、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を提供する。いくつかの実施形態では、本開示はまた、少なくとも1つの免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、および外因性抗原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドが、一本鎖融合ポリペプチドの一部として外因性抗原性ポリペプチドに連結されている、操作された赤血球系細胞または除核細胞も提供する(例えば、図1Aを参照されたい)。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、および外因性抗原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドが、外因性抗原性ポリペプチドに連結されていない(例えば、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性抗原性ポリペプチドが、2つの別個のポリペプチドである)、操作された赤血球系細胞または除核細胞も提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞および除核細胞のいずれかはまた、以下に記載されるように、外因性共阻害性ポリペプチドを含むがこれに限定されない、1つ以上の追加の外因性ポリペプチドを含んでもよい。
また、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される、もしくは当該技術分野で既知の例示的な自己抗原性ポリペプチドのいずれかの1つ以上)、および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される例示的な共阻害性ポリペプチドのいずれかの1つ以上)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)も本明細書に提供される。これらの操作された赤血球系細胞または除核細胞のいくつかの実施形態では、細胞は、HLA-Gポリペプチドまたはその機能的断片を含まない。これらの操作された赤血球系細胞または除核細胞のいくつかの実施形態では、細胞は、MHCポリペプチドまたはその機能的断片を含まない。
外因性HLA-Gポリペプチド
本開示は、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原提示HLA-Gポリペプチドである。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂上に充填された(結合した)外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに共有結合的または非共有結合的のいずれかで結合していてもよい。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂上に充填された(結合した)内因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、内因性または外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXLを有するアミノ酸配列を含み、Xは、任意のアミノ酸(配列番号1)である。いくつかの実施形態では、外因性または内因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、またはKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。
本開示は、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原提示HLA-Gポリペプチドである。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂上に充填された(結合した)外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに共有結合的または非共有結合的のいずれかで結合していてもよい。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂上に充填された(結合した)内因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、内因性または外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXLを有するアミノ酸配列を含み、Xは、任意のアミノ酸(配列番号1)である。いくつかの実施形態では、外因性または内因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、またはKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、機能的HLA-Gポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gアルファ鎖のアルファドメイン(アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)のうちの1つ以上、またはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、ベータ-2ミクログロブリン(β2M)ポリペプチド、またはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)に結合、例えば、共有結合または非共有結合したHLA-G鎖の1つ以上のアルファドメインを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含まない。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド、HLA-G2アイソフォームポリペプチド、HLA-G3アイソフォームポリペプチド、HLA-G4アイソフォームポリペプチド、HLA-G5アイソフォームポリペプチド、HLA-G6アイソフォームポリペプチド、もしくはHLA-G7アイソフォームポリペプチド、またはそれらの断片(例えば、それらの1つ以上のアルファドメイン)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、オリゴマー化する(例えば、二量体を形成する)ことができる。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1*01:01対立遺伝子のものである。いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1*01:04対立遺伝子のものである。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、融合ポリペプチド、例えば、一本鎖融合ポリペプチドの一部として、外因性HLA-Gポリペプチドに連結されている。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXLを有するアミノ酸配列を含み、Xは、任意のアミノ酸(配列番号1)である。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、およびKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。例えば、いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドに連結された外因性HLA-Gポリペプチドは、図1Bに記載される構造を有する。他の実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、図1Cに記載される構造を有する。他の実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、図1Dに記載される構造を有する。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)を含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、ならびに膜アンカー(例えば、GPAまたはその膜貫通ドメイン)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている((例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G1アイソフォームポリペプチド(例えば、HLA-G1*01:01対立遺伝子またはHLA-G1*01:04対立遺伝子)のアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、アミノ酸配列:
MVVMAPRTLFLLLSGALTLTETWAGSHSMRYFSAAVSRPGRGEPRFIAMGYVDDTQFVRFDSDSACPRMEPRAPWVEQEGPEYWEEETRNTKAHAQTDRMNLQTLRGYYNQSEASSHTLQWMIGCDLGSDGRLLRGYEQYAYDGKDYLALNEDLRSWTAADTAAQISKRKCEAANVAEQRRAYLEGTCVEWLHRYLENGKEMLQRADPPKTHVTHHPVFDYEATLRCWALGFYPAEIILTWQRDGEDQTQDVELVETRPAGDGTFQKWAAVVVPSGEEQRYTCHVQHEGLPEPLMLRWKQSSLPTIPIMGIVAGLVVLAAVVTGAAVAAVLWRKKSSD(配列番号34)(シグナルペプチドには下線付き)を含むか、またはそれからなる。
MVVMAPRTLFLLLSGALTLTETWAGSHSMRYFSAAVSRPGRGEPRFIAMGYVDDTQFVRFDSDSACPRMEPRAPWVEQEGPEYWEEETRNTKAHAQTDRMNLQTLRGYYNQSEASSHTLQWMIGCDLGSDGRLLRGYEQYAYDGKDYLALNEDLRSWTAADTAAQISKRKCEAANVAEQRRAYLEGTCVEWLHRYLENGKEMLQRADPPKTHVTHHPVFDYEATLRCWALGFYPAEIILTWQRDGEDQTQDVELVETRPAGDGTFQKWAAVVVPSGEEQRYTCHVQHEGLPEPLMLRWKQSSLPTIPIMGIVAGLVVLAAVVTGAAVAAVLWRKKSSD(配列番号34)(シグナルペプチドには下線付き)を含むか、またはそれからなる。
いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、アミノ酸配列:GSHSMRYFSAAVSRPGRGEPRFIAMGYVDDTQFVRFDSDSACPRMEPRAPWVEQEGPEYWEEETRNTKAHAQTDRMNLQTLRGYYNQSEASSHTLQWMIGCDLGSDGRLLRGYEQYAYDGKDYLALNEDLRSWTAADTAAQISKRKCEAANVAEQRRAYLEGTCVEWLHRYLENGKEMLQRADPPKTHVTHHPVFDYEATLRCWALGFYPAEIILTWQRDGEDQTQDVELVETRPAGDGTFQKWAAVVVPSGEEQRYTCHVQHEGLPEPLMLRWKQSSLPTIPIMGIVAGLVVLAAVVTGAAVAAVLWRKKSSD(配列番号35)を含むか、またはそれからなる。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号35のアミノ酸配列からなり、配列番号35の残基42に不対システインを含む。
いくつかの実施形態では、HLA-Gポリペプチドは、対応する野生型HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列、例えば、配列番号34または配列番号35に対して少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号34または35のアミノ酸配列を含むHLA-G2アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、およびβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、および膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、および膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、膜アンカー、および1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G3アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G4アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ2ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G5アイソフォームポリペプチドのアルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびにβ2Mポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、ならびに膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカー(例えば、可動性リンカー)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G6アイソフォームポリペプチドのアルファ1およびアルファ3ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、ならびに1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメインを含み、β2Mポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、およびβ2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、および膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、および膜アンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-G7アイソフォームポリペプチドのアルファ1ドメイン、β2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)、膜アンカー、および1つ以上のリンカーを含み、外因性抗原性ポリペプチドに連結されている(例えば、リンカーを介して)。
いくつかの実施形態では、HLA-Gアイソフォームポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるHLA-Gアイソフォームポリペプチドのいずれか)のアルファ1ドメインは、配列番号34の25位~114位のアミノ酸残基、または配列番号35の1位~90位のアミノ酸残基に対応する。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号35の1位~90位のアミノ酸配列をコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされる。
いくつかの実施形態では、HLA-Gアイソフォームポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるHLA-Gアイソフォームポリペプチドのいずれか)のアルファ2ドメインは、配列番号34の115位~206位のアミノ酸残基、または配列番号35の91位~182位のアミノ酸残基に対応する。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号35の91位~182位のアミノ酸配列をコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされる。
いくつかの実施形態では、HLA-Gアイソフォームポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるHLA-Gアイソフォームポリペプチドのいずれか)のアルファ3ドメインは、配列番号34の207位~298位のアミノ酸残基、または配列番号35の183位~274位のアミノ酸残基に対応する。例えば、Geraghty et al.,PNAS 84(24):9145-9149,1987を参照されたい。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、配列番号35の183位~274位のアミノ酸配列をコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされる。
本明細書に記載される外因性HLA-Gポリペプチドをコードする核酸配列を含むか、またはそれからなる核酸も提供される。いくつかの実施形態では、核酸は、外因性HLA-Gポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームまたは遺伝子に動作可能に連結された少なくとも1つのプロモーター(例えば、構成的または誘導性プロモーター)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、野生型HLA-Gポリペプチドをコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、野生型HLA-Gポリペプチドをコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされ、外因性HLA-Gポリペプチドは、シグナル配列を含まない。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されている(例えば、ヒト細胞中の発現に対して)。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されていない。
外因性HLA-Gポリペプチドは、完全長HLA-Gポリペプチドおよびその機能的断片、ならびに野生型の自然発生的HLA-Gポリペプチドのホモログ、アイソフォーム、およびバリアントを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列は、1つ以上のアミノ酸残基で、それが由来した野生型外因性HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列とは異なり得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、例えば、1つ以上のアミノ酸の欠失、挿入、および/または置換を含むように、野生型アミノ酸配列から改変され得る。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列は、野生型HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列と比較して改変されて、保存的(例えば、構造的に類似した)アミノ酸置換を含む。例えば、構造的に類似したアミノ酸には、(イソロイシン(I)、ロイシン(L)、およびバリン(V));(フェニルアラニン(F)およびチロシン(Y));(リシン(K)およびアルギニン(R));(グルタミン(Q)およびアスパラギン(N));(アスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E));ならびに(グリシン(G)およびアラニン(A))が含まれる。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列は、野生型外因性HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列と比較して改変されて、非保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、野生型HLA-Gポリペプチドのアミノ酸配列とは(例えば、切断、欠失、置換、または付加によって)、1、2、3、4、5、8、10、20、または50個以下の残基だけ異なり、それが由来した野生型HLA-Gポリペプチドの機能を保持するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、野生型アミノ酸配列、例えば、制御性ペプチド配列、リンカー、エピトープタグ(例えば、Hisタグ、FLAGタグ、もしくはmycタグ)、膜アンカー、例えば、グリコフォリンA(GPA)タンパク質、GPAの膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)の膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体の膜貫通ドメイン、および他のペプチド配列を含み得る。追加のアミノ酸配列は、外因性HLA-GポリペプチドのN末端もしくはC末端に存在し得るか、またはポリペプチドのアミノ酸配列内に配置され得る。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、翻訳後改変(例えば、グリコシル化)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、本明細書に記載される細胞内またはその表面上でオリゴマー化する。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、リーダー配列(例えば、自然発生的リーダー配列または異なるポリペプチドのリーダー配列)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、リーダー配列を欠く(例えば、自然発生的リーダー配列を除去するように遺伝子改変されている)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、N末端メチオニン残基を有する。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、N末端メチオニン残基を欠く。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞表面上に非膜貫通ポリペプチド、例えば、外因性抗原性ポリペプチド、外因性免疫原性ポリペプチド、または外因性β2ミクログロブリンポリペプチドを含む。非膜貫通ポリペプチドは、細胞表面への輸送の前に、細胞内に別の薬剤と集合する、細胞によって分泌され、次いで細胞表面上の膜係留ポリペプチド(例えば、外因性HLA-Gポリペプチド)によって細胞表面上に捕捉される、または細胞と接触しており(例えば、精製形態で)、次いで細胞表面上の膜係留ポリペプチドによって細胞表面上に捕捉される、のいずれかであり得る。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、またはグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、細胞の原形質膜に係留され得る。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、HLA-Gポリペプチドの1つ以上のアルファドメイン1~3(例えば、アルファ1、アルファ2、およびアルファ3ドメイン)、膜アンカー、ならびにβ2Mポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、リンカー(例えば、本明細書に提供されるリンカー(例えば、切断可能なリンカーまたは可動性リンカー))を介して連結された抗原性ポリペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、グリコフォリンアンカー、特にグリコフォリンA(GPA)であるか、または膜アンカーは、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)である。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、完全長GPAを含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、完全長SMIM1を含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、SMIM1の膜貫通ドメインまたはGPAの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、完全長トランスフェリン受容体またはその断片(例えば、トランスフェリン受容体膜貫通ドメインを含む断片)を含む。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、表Aに記載されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドまたは融合タンパク質は、図1A、1B、1C、または1Dに記載される構造を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞上に存在する外因性HLA-Gポリペプチドは、ILT4、ILT2、および/またはKIR2DL4(例えば、NK細胞、CD8+ T細胞、CD4+ T細胞、B細胞、単球、および/または樹状細胞の表面上に存在する)などの1つ以上のHLA-G受容体に結合することができる。
外因性免疫原性ポリペプチド
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドは両方とも、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドは両方とも、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
他の実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含み、外因性HLA-Gポリペプチドは、細胞表面上にあり、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞内(within the cell)(すなわち、細胞内(intracellular))にある(例えば、外因性免疫原性酵素、例えば、IDOまたはCD39)。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞の細胞質中にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある(例えば、本明細書に記載される例示的な膜アンカーのいずれかを使用して、原形質膜の細胞内側に位置付けられている)。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。いくつかの実施形態では、細胞内外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない。
また、外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される外因性免疫原性ポリペプチドのいずれか)および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される外因性共阻害性ポリペプチドのいずれか)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、細胞によって分泌または放出される。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、およびグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、細胞の原形質膜に係留され得る。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、膜アンカーを含み得る。いくつかの実施形態では、膜アンカーは、外因性免疫原性ポリペプチドのN末端上にある。他の実施形態では、膜アンカーは、外因性免疫原性ポリペプチドのC末端上にある。
本明細書に記載される使用のための外因性免疫原性ポリペプチドは、任意の供給源に由来し得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、同種反応性ポリペプチド(例えば、ヒト同種反応性ポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、非ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、細菌、植物、酵母、真菌、ウイルス、プリオン、または原生動物に由来する非ヒトポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、本明細書の表1または表2に記載されるポリペプチドのうちのいずれか1つを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される使用のための外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼポリペプチド、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)ポリペプチド、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)ポリペプチド、ホモシステイン低減ポリペプチドもしくはホモシステイン分解ポリペプチド)、尿酸分解ポリペプチド、またはシュウ酸オキシダーゼを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ポルフォビリノーゲンシンターゼまたはデルタ-アミノレブリン酸デヒドラターゼとしても知られる、d-アミノレブリン酸デヒドロゲナーゼ(ALA-D)を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、2つ以上(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、2つ以上(例えば、少なくとも2つ、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチドを含み、集団中の異なる操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞は、異なるタイプの外因性免疫原性ポリペプチドを含むか、または集団中の異なる赤血球系細胞は、異なる複数のタイプの外因性免疫原性ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、対応する野生型免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
本明細書に記載される外因性免疫原性ポリペプチドをコードする核酸配列を含むか、またはそれからなる核酸も提供される。いくつかの実施形態では、核酸は、外因性免疫原性ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームまたは遺伝子に動作可能に連結された少なくとも1つのプロモーター(例えば、構成的または誘導性プロモーター)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、外因性核酸)は、野生型免疫原性ポリペプチドをコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、野生型外因性免疫原性ポリペプチドをコードする核酸配列に対して少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である核酸配列を含むか、またはそれらからなる核酸によってコードされ、外因性免疫原性ポリペプチドは、シグナル配列を含まない。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されている(例えば、ヒト細胞中の発現に対して)。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されていない。
外因性免疫原性ポリペプチドは、完全長ポリペプチドおよびその機能的断片(例えば、その酵素的に活性な断片)、ならびに活性、例えば、酵素活性を保持し得る野生型自然発生的外因性免疫原性ポリペプチドのホモログ、アイソフォーム、およびバリアントを含む。例えば、いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列は、1つ以上のアミノ酸残基で、それが由来した野生型外因性免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列とは異なり得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、例えば、1つ以上のアミノ酸の欠失、挿入、および/または置換を含むように、野生型アミノ酸配列から改変され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列は、野生型外因性免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列と比較して改変されて、保存的(例えば、構造的に類似した)アミノ酸置換または非保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列は、野生型免疫原性ポリペプチドのアミノ酸配列とは(例えば、切断、欠失、置換、または付加によって)、1、2、3、4、5、8、10、20、または50個以下の残基だけ異なり、それが由来した野生型が陰性免疫原性ポリペプチドの機能を保持する。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドの断片またはバリアントは、断片またはバリアントが由来した野生型外因性免疫原性ポリペプチドの外因性免疫原性ポリペプチド活性の少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも51%、少なくとも52%、少なくとも53%、少なくとも54%、少なくとも55%、少なくとも56%、少なくとも57%、少なくとも58%、少なくとも59%、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%を含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、野生型アミノ酸配列、例えば、制御性ペプチド配列、リンカー、エピトープタグ(例えば、Hisタグ、FLAGタグ、もしくはmycタグ)、膜アンカー、例えば、膜貫通タンパク質(例えば、GPA、SMIM1もしくはKell、またはトランスフェリン受容体)、あるいはそれらの膜貫通ドメインを含み得る。追加のアミノ酸配列は、外因性免疫原性ポリペプチドのN末端もしくはC末端に存在し得るか、またはポリペプチドのアミノ酸配列内に配置され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性免疫原性ポリペプチドの一部分またはすべて(膜アンカーを除く)が細胞のサイトゾルに対して(例えば、原形質膜の内葉に近接して)位置するように配置された、膜アンカー(例えば、I型もしくはII型膜ポリペプチドまたはその膜貫通ドメイン)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、外因性免疫原性ポリペプチドの一部分またはすべて(膜アンカーを除く)が細胞の外表面に(例えば、細胞の細胞外環境に面して)位置するように配置された、膜ドメイン(例えば、膜貫通ドメインまたは膜貫通ポリペプチド)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、膜アンカー(例えば、膜貫通ドメインまたは膜貫通ポリペプチド)を含まない。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、翻訳後改変(例えば、グリコシル化)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、本明細書に記載される細胞内または細胞表面上でオリゴマー化される。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、リーダー配列(例えば、自然発生的リーダー配列または異なるポリペプチドのリーダー配列)を含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、リーダー配列を欠く(例えば、自然発生的リーダー配列を除去するように遺伝子改変されている)。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、N末端メチオニン残基を有する。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、N末端メチオニン残基を欠く。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、リンカー(例えば、外因性免疫原性ポリペプチドの膜アンカーと残りのアミノ酸配列との間に配置されている)を含み得る。本明細書に提供される任意のリンカーは、外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得る。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリ-グリシンポリ-セリンリンカーである。例えば、いくつかの実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列(Gly4Ser)nを含むか、またはそれからなり、式中、(n=1~20)である(配列番号839)。いくつかの実施形態では、ポリ-グリシンポリ-セリンリンカーは、グリシンおよび/またはセリンアミノ酸残基のみを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のアミノ酸置換、欠失、および/または付加を有し、アミノ酸配列GSGを欠く、ポリ-グリシンポリ-セリンリンカーを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列(GGGXX)nGGGGS(配列番号20)またはGGGGS(XGGGS)n(配列番号21)を含むか、またはそれらからなり、式中、nは、1以上である。いくつかの実施形態では、nは、1~20(境界値を含む)であり(例えば、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20であり得る)。追加のリンカーには、GGGGSGGGGS(配列番号22)、GSGSGSGSGS(配列番号23)、PSTSTST(配列番号24)、およびEIDKPSQ(配列番号25)、ならびにそれらの多量体が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、本明細書に記載される外因性免疫原性ポリペプチドをコードする核酸(例えば、DNAまたはRNA)と接触する、それを含む、またはそれを発現する。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、以下の表1に記載されるポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、米国特許第9,644,180号に開示されるポリペプチドを含み、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
a.アミノ酸分解ポリペプチド
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれからなる。米国特許公開第2019/0160102号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得るアミノ酸分解ポリペプチドについて記載する。例示的なアミノ酸分解ポリペプチドには、例えば、アスパラギナーゼ、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)、ホモシステイン低減ポリペプチド、およびホモシステイン分解ポリペプチドが含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれからなる。米国特許公開第2019/0160102号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得るアミノ酸分解ポリペプチドについて記載する。例示的なアミノ酸分解ポリペプチドには、例えば、アスパラギナーゼ、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)、ホモシステイン低減ポリペプチド、およびホモシステイン分解ポリペプチドが含まれる。
いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、アスパラギナーゼ、セリンデヒドラターゼ、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼポリペプチド、NAD依存性L-セリンデヒドロゲナーゼ、アルギナーゼ、アルギニンデイミナーゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ、L-アミノ酸オキシダーゼ、S-アデノシルメチオニンシンターゼ、シスタチオニンガンマ-リアーゼ、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ、またはフェニルアラインアンモニアリアーゼを含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、グルタミナーゼ、グルタミン-ピルビン酸トランスアミナーゼ、分岐鎖-アミノ酸トランスアミナーゼ、アミダーゼ、アルギニンデカルボキシラーゼ、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ、システインリアーゼ、またはアルギニノコハク酸リアーゼを含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸分解ポリペプチドは、酵素的に活性なポリペプチドを含む。
1.アスパラギナーゼ
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、アスパラギナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼは、Covini et al.(2012)Recent Pat.Anticancer Drug Discov.7(1):4-13(その中の表1を含むその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるアスパラギナーゼ、またはそれに対して少なくとも70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するアスパラギナーゼである。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼは、Arabidopsis thaliana、Homo sapiens、Erwinia chrysanthemi、もしくはHelicobacter pylori、またはその断片もしくはバリアントのいずれか由来のアスパラギナーゼである。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼを含む外因性免疫原性ポリペプチドは、それが由来した野生型アスパラギナーゼの少なくとも90%、80%、70%、60%、もしくは50%のKcat、または野生型アスパラギナーゼのKmの150%、125%、100%、75%、もしくは50%未満のKm、またはそれらの組み合わせでアスパラギンを代謝し得る。追加のアスパラギナーゼは、例えば、Gervais and Foote,(上記参照)、Nguyen et al.(2016)J.Biol Chem.291(34):17664-76、およびMoola et al.(1994)Biochem.J.302(3):921-7に記載され、それらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、アスパラギナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼは、Covini et al.(2012)Recent Pat.Anticancer Drug Discov.7(1):4-13(その中の表1を含むその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるアスパラギナーゼ、またはそれに対して少なくとも70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するアスパラギナーゼである。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼは、Arabidopsis thaliana、Homo sapiens、Erwinia chrysanthemi、もしくはHelicobacter pylori、またはその断片もしくはバリアントのいずれか由来のアスパラギナーゼである。いくつかの実施形態では、アスパラギナーゼを含む外因性免疫原性ポリペプチドは、それが由来した野生型アスパラギナーゼの少なくとも90%、80%、70%、60%、もしくは50%のKcat、または野生型アスパラギナーゼのKmの150%、125%、100%、75%、もしくは50%未満のKm、またはそれらの組み合わせでアスパラギンを代謝し得る。追加のアスパラギナーゼは、例えば、Gervais and Foote,(上記参照)、Nguyen et al.(2016)J.Biol Chem.291(34):17664-76、およびMoola et al.(1994)Biochem.J.302(3):921-7に記載され、それらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
多数のアスパラギナーゼが、細菌、植物、酵母、藻類、真菌、および哺乳動物において特定されており、本明細書に記載されるように使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、Escherichia coli(例えば、UnitProtアクセッション番号P00805を参照されたい)、Erwinia carotovora(Pectobacterium atrosepticumとしても既知、例えば、GenBankアクセッション番号AAS67027を参照されたい)、Erwinia chrysanthemi(Dickeya chrysanthemiとしても既知、例えば、UniProtアクセッション番号P06608およびAAS67028、ならびにGenBankアクセッション番号CAA31239を参照されたい)、Erwinia carotovora(Pectobacterium atrosepticumとしても既知、例えば、GenBankアクセッション番号AAS67027、AAP92666、およびQ6Q4F4を参照されたい)、Pseudomonas stutzeri(例えば、GenBankアクセッション番号AVX11435を参照されたい)、Delftia acidovoras(Pseudomonas acidovoransとしても既知、例えば、GenBankアクセッション番号ABX36200を参照されたい)、Pectobacterium carotovorum(Erwinia aroideaeとしても既知、例えば、NCBI参照番号WP_015842013を参照されたい)、Thermus thermophilus(例えば、GenBankアクセッション番号BAD69890およびBAW01549を参照されたい)、Thermus aquaticus(例えば、GenBankアクセッション番号KOX89292およびEED09821を参照されたい)、Staphylococcus aureus(例えば、GenBankアクセッション番号KII20890、ARI73732、およびPJJ95560を参照されたい)、Wolinella succinogenes(Vibrio succinogenesとしても既知、例えば、GenBankアクセッション番号CAA61503を参照されたい)、Citrobacter freundi(例えば、GenBankアクセッション番号EXF30424を参照されたい)、Proteus vulgaris(例えば、GenBankアクセッション番号KGA60073を参照されたい)、Zymomonas mobilis(例えば、GenBankアクセッション番号AHB10760、ART93886、AAV90307、AEH63277、およびACV76074を参照されたい)、Bacillus subtilis(例えば、UniProtアクセッション番号O3448を参照されたい)、Bacillus licheniformis(例えば、GenBankアクセッション番号ARW56273、ARW54537、ARW44915、およびAOP17372を参照されたい)、Bacillus circulans(例えば、GenBankアクセッション番号KLV25750、PAE13094、PAD89980、PAD81349、PAD90008、およびPAE13121を参照されたい)、Enterobacter aerogenes(例えば、NCBI参照番号YP_004594521およびGenBankアクセッション番号SFX86538を参照されたい)、Serratia marcescens(例えば、GenBankアクセッション番号ALD46588、ALE95248、OSX81952、およびPHI53192を参照されたい)、Wolinella succinogenes(例えば、UniProtアクセッション番号P50286を参照されたい)、Helicobacter pylori(例えば、UniProtアクセッション番号O25424を参照されたい)、ならびにCavia porcellus(モルモット)(例えば、UniProtアクセッション番号H0W0T5を参照されたい)、Aspergillus nomius(例えば、NCBI参照番号XP_015407819を参照されたい)、Aspergillus terreus(例えば、GenBankアクセッション番号EAU36905およびKT728852を参照されたい)、Aspergillus fischeri(NCBI参照番号XP_001265372)、Aspergillus fumigatus(NCBI参照番号XP_750028)、Glarea lozoyensis(例えば、NCBI参照番号XP_008086736を参照されたい)、Saccharomyces cerevisae(例えば、NCBI参照番号NP_010607を参照されたい)、Cyberlindnera jadinii(Candida utilisとしても既知、例えば、GenBankアクセッション番号CEP24033を参照されたい)、Meyerozyma guilliermondii(Candida guilliermondiiとしても既知、例えば、NCBI参照番号XP_001485067、およびGenBankアクセッション番号EDK36913を参照されたい)、ならびにRhodotorula toruloides(例えば、NCBI参照番号XP_016274149.1およびXP_016272508)、または前述のいずれかの断片もしくはバリアント由来のアスパラギナーゼを含む。
いくつかの実施形態では、アスパラギンを含む外因性免疫原性ポリペプチド(および外因性免疫原性ポリペプチドを含む細胞)は、アスパラギナーゼ活性を有する。アスパラギナーゼ活性は、例えば、Gervais and Foote (2014)Mol.Biotechnol.45(10):865-77(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)のアッセイを使用して測定され得る。
アスパラギナーゼを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞および除核細胞は、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、リンパ芽球性リンパ腫)、リンパ腫(例えば、NK/T細胞リンパ腫または非ホジキンリンパ腫)、膵がん、卵巣がん、卵管がん、および腹膜がんを含む、本明細書に記載されるがんの治療で使用され得る。
2.フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。PALまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞または除核細胞は、フェニルケトン尿症(PKU)を有する対象を治療するために使用され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、Anabaena variabilis、Arabidopsis thaliana、Pseudomonas putida由来のPAL、またはその断片もしくはバリアントを含む。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。PALまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞または除核細胞は、フェニルケトン尿症(PKU)を有する対象を治療するために使用され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、Anabaena variabilis、Arabidopsis thaliana、Pseudomonas putida由来のPAL、またはその断片もしくはバリアントを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるPALを含む外因性免疫原性ポリペプチド(および外因性免疫原性ポリペプチドを含む細胞)は、フェニルアラニンを分解して、trans-ケイ皮酸およびアンモニアを産生することができる。PAL活性は、Moffitt et al.(2007)Biochemistry 46:1004-12(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)によって記載されるアッセイを使用して測定され得る。
3.グルタミナーゼ
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、グルタミナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、グルタミナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドは、グルタミン分解活性およびアスパラギナーゼ活性の両方を有する。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、グルタミナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、グルタミナーゼまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドは、グルタミン分解活性およびアスパラギナーゼ活性の両方を有する。
多数のグルタミナーゼが特定されており、本明細書に記載されるように使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、Pseudomonas、Acinetobacter glutaminasificans、もしくはPseudomonas putida由来のグルタミナーゼ、またはその断片もしくはバリアントを含む。
グルタミナーゼを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞は、例えば、白血病(例えば、AML、ALL、リンパ芽球性リンパ腫)、リンパ腫(例えば、NK/T細胞リンパ腫または非ホジキンリンパ腫)、膵がん、卵巣がん、卵管がん、および腹膜がんを含む、本明細書に記載されるがんの治療で使用され得る。
本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の外因性免疫原性ポリエプチドに含まれ得るアスパラギナーゼ、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ、およびグルタミナーゼの例示的なアミノ酸配列が、表2に記載される。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、配列番号5、6、および7のうちのいずれか1つのアミノ酸配列またはその断片もしくはバリアントを含むPALを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、配列番号8、9、10、11、12、13、および14のうちのいずれか1つのアミノ酸配列またはその断片もしくはバリアントを含むアスパラギナーゼを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、配列番号15、16、17、および18のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むグルタミナーゼ、またはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、配列番号8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、および18のうちのいずれか1つのアミノ酸配列に対して少なくとも70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列、またはその断片(例えば、その酵素的に活性な断片)を含むか、またはそれらからなる。
4.フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。PAHまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞または赤血球系細胞は、PKUを有する対象を治療するために使用され得る。フェニルアラニンヒドロキシラーゼは、任意の供給源、例えば、哺乳動物、真菌、植物、または細菌源に由来し得る。例えば、いくつかの実施形態では、PAHは、Chromobacterium violaceumに由来する(例えば、参照により本明細書に組み込まれるYew et al.(2013)Mol.Gen.Metab.109:339-44を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。PAHまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞または赤血球系細胞は、PKUを有する対象を治療するために使用され得る。フェニルアラニンヒドロキシラーゼは、任意の供給源、例えば、哺乳動物、真菌、植物、または細菌源に由来し得る。例えば、いくつかの実施形態では、PAHは、Chromobacterium violaceumに由来する(例えば、参照により本明細書に組み込まれるYew et al.(2013)Mol.Gen.Metab.109:339-44を参照されたい)。
5.ホモシステイン低減ポリペプチドおよびホモシステイン分解ポリペプチド
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドもしくはホモシステイン分解ポリペプチド、またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。米国特許公開第2019/0309271号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得る複数のホモシステイン低減ポリペプチドおよびホモシステイン分解ポリペプチドについて記載する。ホモシステイン低減ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)あるいはホモシステイン分解ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞は、ホモシステインレベルの低減を必要とする対象においてそれを行うために、および/またはホモシステイン関連疾患を有する対象を治療するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドもしくはホモシステイン分解ポリペプチド、またはその断片もしくはバリアントを含むアミノ酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。米国特許公開第2019/0309271号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得る複数のホモシステイン低減ポリペプチドおよびホモシステイン分解ポリペプチドについて記載する。ホモシステイン低減ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)あるいはホモシステイン分解ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞は、ホモシステインレベルの低減を必要とする対象においてそれを行うために、および/またはホモシステイン関連疾患を有する対象を治療するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、シスタチオニンベータ-シンターゼもしくはメチオニンガンマ-リアーゼなどのホモシステイン分解ポリペプチド、またはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる第1の外因性免疫原性ポリペプチド、およびホモシステイン低減ポリペプチドまたはそのバリアントを含むか、またはそれらからなる第2の外因性免疫原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、ホモシステイン分解ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる第1の外因性免疫原性ポリペプチド、およびホモシステイン分解ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる第2の外因性免疫原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、ホモシステイン低減ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる第1の外因性免疫原性ポリペプチド、およびホモシステイン低減ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる第2の外因性免疫原性ポリペプチドを含む。
ホモシステイン低減ポリペプチドおよびホモシステイン分解ポリペプチド、ならびにその断片およびバリアントは、任意の供給源または種、例えば、哺乳動物、真菌(酵母を含む)、植物、または細菌源に由来し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される使用のためのホモシステイン低減ポリペプチドは、キメラホモシステイン低減ポリペプチドまたはキメラホモシステイン分解ポリペプチド(例えば、2つの異なるポリペプチド、例えば、2つの異なる生物種に由来)である。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドを含むか、またはそれからなる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ(例えば、酵素番号(E.C.)2.5.1.6)、アラニントランスアミナーゼ(例えば、E.C.2.6.1.2)、L-アラニン-L-アンチカプシンリガーゼ(例えば、E.C.6.3.2.49)、L-システインデスルフィダーゼ(例えば、E.C.4.4.1.28)、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ(MTHFR)(例えば、E.C.1.5.1.20)、5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼレダクターゼ(MTRR)(例えば、E.C.1.16.1.8)、またはメチルマロン酸尿およびホモシスチン尿、cblD型(MMADHC)、または前述のいずれかの断片もしくはバリアントを含む、ホモシステイン低減ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン分解ポリペプチドを含むか、またはそれからなる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、シスタチオニンベータ-シンターゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ(例えば、E.C.4.4.1.11)、スルフィド:キノンレダクターゼ(例えば、E.C.1.8.5.4)、メチオニンシンターゼ(例えば、E.C.2.1.1.13)、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.1.1.14)、アデノシルホモシステイナーゼ(例えば、E.C.3.3.1.1)、シスタチオニンガンマ-リアーゼ(例えば、E.C.4.4.1.1)、L-アミノ酸オキシダーゼ(例えば、E.C.1.4.3.2)、テチン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼポリペプチド(例えば、E.C.2.1.1.3)、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.1.1.5)、ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.1.1.10)、セレノシステインSe-メチルトランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.1.1.280)、シスタチオニンガンマ-シンターゼ(例えば、E.C.2.5.1.48)、O-アセチルホモセリンアミノカルボキシプロピルトランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.5.1.49)、アスパラギン-オキソ酸トランスアミナーゼ(例えば、E.C.2.6.1.14)、グルタミン-フェニルピルビン酸トランスアミナーゼ(例えば、E.C.2.6.1.64)、3-メルカプトピルビン酸硫黄トランスフェラーゼ(例えば、E.C.2.8.1.2)、ホモシステインデスルフヒドラーゼ(例えば、E.C.4.4.1.2)、シスタチオニンベータ-リアーゼ(例えば、E.C.4.4.1.8)、アミノ酸ラセマーゼ(例えば、E.C.5.1.1.10)、メチオニン-tRNAリガーゼ(例えば、E.C.6.1.1.10)、グルタミン酸-システインリガーゼ(例えば、E.C.6.3.2.2)、N-(5-アミノ-5-カルボキシペンタノイル)-L-システイニル-D-バリンシンターゼ(例えば、E.C.6.3.2.26)、L-イソロイシン4-ヒドロキシラーゼ(例えば、E.C.1.14.11.45)、L-リシンN6-モノオキシゲナーゼ(NADPH)(例えば、E.C.1.14.13.59)、メチオニンデカルボキシラーゼ(例えば、E.C.4.1.1.57)、2,2-ジアルキルグリシンデカルボキシラーゼ(ピルビン酸塩)(例えば、E.C.4.1.1.64)、もしくはシステインシンターゼ(CysO)(例えば、E.C.2.5.1.47、例えば、Aeropyrum pernix CysOポリペプチド)、または前述のいずれかの断片もしくはバリアントを含むホモシステイン分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。
尿酸分解ポリペプチド
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、尿酸分解ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる。米国特許公開第2019/0309269号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得る複数の尿酸分解ポリペプチドについて記載する。尿酸分解ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞は、尿酸関連疾患(例えば、痛風)を有する対象を治療するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、尿酸分解ポリペプチドまたはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる。米国特許公開第2019/0309269号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の細胞表面上の外因性免疫原性ポリペプチドに含まれ得る複数の尿酸分解ポリペプチドについて記載する。尿酸分解ポリペプチド(またはその断片もしくはバリアント)を含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞は、尿酸関連疾患(例えば、痛風)を有する対象を治療するために使用され得る。
尿酸分解ポリペプチドならびにその断片およびバリアントは、任意の供給源または種、例えば、哺乳動物、真菌(酵母を含む)、植物、もしくは細菌源に由来し得るか、または組換え技術によって操作され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、キメラ尿酸分解ポリペプチド(例えば、2つの異なるポリペプチド、例えば、2つの異なる生物種に由来)を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ウリカーゼ、HIUヒドロラーゼ、OHCUデカルボキシラーゼ、アラントイナーゼ、アラントイカーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、FAD依存性尿酸ヒドロキシラーゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、ヌクレオシドデオキシリボシルトランスフェラーゼ、ジオキソテトラヒドロピリミジンホスホリボシルトランスフェラーゼ、ジヒドロピリミジナーゼ、もしくはグアニンデアミナーゼ、またはそれらのバリアントを含む尿酸分解ポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。
シュウ酸オキシダーゼ
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、シュウ酸オキシダーゼ(OxOx)またはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる。OxOxまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞および除核細胞は、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症を有する対象を治療するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、シュウ酸オキシダーゼ(OxOx)またはその断片もしくはバリアントを含むか、またはそれらからなる。OxOxまたはその断片もしくはバリアントを含む外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞および除核細胞は、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症を有する対象を治療するために使用され得る。
シュウ酸オキシダーゼならびにその断片およびバリアントは、任意の供給源または種、例えば、哺乳動物、真菌(酵母を含む)、植物、もしくは細菌源に由来し得るか、または組換え技術によって操作され得る。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、キメラシュウ酸オキシダーゼ(例えば、2つの異なるポリペプチド、例えば、2つの異なる生物種に由来)を含むか、またはそれらからなる。
外因性抗原性ポリペプチド
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、および少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、外因性免疫原性ポリペプチド、および外因性抗原性ポリペプチドに結合(例えば、特異的に結合)した外因性HLA-Gポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、例えば、共有結合的または非共有結合的のいずれかで外因性HLA-Gポリペプチドに結合しており、両方のポリペプチドは、互いに融合していない(例えば、単一融合ポリペプチドとして)。他の実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、融合ポリペプチドとして、外因性HLA-Gポリペプチドの一部分に連結されている。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、免疫寛容原性ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXLを含むか、またはそれからなり、Xは、任意のアミノ酸残基(配列番号1)である。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、およびKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、および少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、外因性免疫原性ポリペプチド、および外因性抗原性ポリペプチドに結合(例えば、特異的に結合)した外因性HLA-Gポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、例えば、共有結合的または非共有結合的のいずれかで外因性HLA-Gポリペプチドに結合しており、両方のポリペプチドは、互いに融合していない(例えば、単一融合ポリペプチドとして)。他の実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、融合ポリペプチドとして、外因性HLA-Gポリペプチドの一部分に連結されている。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、免疫寛容原性ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、モチーフXI/LPXXXXXLを含むか、またはそれからなり、Xは、任意のアミノ酸残基(配列番号1)である。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、RIIPRHLQL(配列番号842)、KLPAQFYIL(配列番号843)、およびKGPPAALTL(配列番号844)から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドの一部分は、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合(例えば、特異的に結合)することができる。当業者であれば、本明細書に提供される外因性HLA-Gポリペプチドに結合(例えば、特異的に結合)することができ、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞に含まれ得る、外因性抗原性ポリペプチド(またはその断片)を容易に特定することができる。例えば、Kessler and Melief(2007)Leukemia 21:1859-74(その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、表1を参照されたい)に記載されるT細胞エピトープ予測ツールおよびアルゴリズムを含むがこれに限定されない、当該技術分野で既知の検索ツールおよびアルゴリズムが使用され得る。追加の検索ツールには、BIMAS(ワールドワイドウェブ上でbimas.dcrt.nih.gov/molbio/hla_bindにおいて利用可能)、SYFPEITHI(ワールドワイドウェブ上でsyfpeithi.deにおいて利用可能)、NetMHC(ワールドワイドウェブ上でcbs.dtu.dk/services/NetMHCにおいて利用可能)、PREDEP(ワールドワイドウェブ上でmargalit.huji.ac.ilにおいて利用可能)、ProPred-l(ワールドワイドウェブ上でimtech.res.in/raghava/propred1/index.htmlにおいて利用可能)、nHLAPred(ワールドワイドウェブ上でimtech.res.in/raghava/nhlapred/において利用可能)、およびIEDB(ワールドワイドウェブ上でtools.immuneepitope.org/analyze/html/mhc_binding.htmlにおいて利用可能)が含まれる。国際特許公開第2018/005559号(その内容は、参照により本明細書に組み込まれる)も、外因性HLA-Gポリペプチドに結合することができる外因性抗原性ポリペプチドまたはその断片を特定する方法を記載する。結合親和性を評価するため、および/または外因性抗原性ポリペプチドまたはその断片が外因性HLA-Gポリペプチドに特異的に結合するかどうかを判定するための複数のアッセイが、当該技術分野で既知である。例えば、表面プラズモン共鳴(Biacore(登録商標))を使用して、2つのポリペプチド間の複合体の結合定数を決定することができる。他の好適なアッセイには、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および放射免疫測定(RIA)などの免疫測定、または蛍光、UV吸収、円二色性、核磁気共鳴(NMR)、ウェスタンブロット、分析用超遠心、および分光法を使用したタンパク質の分光学的もしくは光学的特性の変化を監視することによる結合の決定が含まれる(例えば、Scatchard et al.(1949)Ann.N.Y.Acad.Sci.51:660-72、Wilson(2002)Science 295:2103-5、米国特許第5,283,173号および同第5,468,614号、ならびに国際特許公開第2018/005559号を参照されたい)。あるいは、外因性HLA-Gポリペプチドへの外因性抗原性ポリペプチドまたはその断片の結合は、予測アルゴリズムを使用して決定され得る(例えば、Kessler and Melief(2007)(上記参照)を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、ヒトポリペプチドに由来する。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、感染性疾患剤(例えば、ウイルス、寄生体(例えば、細胞内寄生体)、プリオン、細菌(例えば、細胞内病原菌))に由来する。例えば、いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合することができる感染性疾患剤ポリペプチドの断片を含む。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、ウイルス(例えば、エプスタインバーウイルスまたはHIV)に由来する。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、細菌(例えば、Mycobacterium tuberculosis)に由来する。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、約8~約24アミノ酸残基長である。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、約8アミノ酸残基長~24アミノ酸残基長、例えば、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24アミノ酸残基長である。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、約10~150アミノ酸残基(例えば、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150アミノ酸残基長)である。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、切断可能な部位を含む。いくつかの実施形態では、切断可能な部位は、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合する外因性抗原性ポリペプチドのアミノ酸配列に隣接している。いくつかの実施形態では、切断可能な部位は、外因性抗原性ポリペプチドのリンカー内に存在する。いくつかの実施形態では、切断可能な部位は、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合する外因性抗原性ポリペプチドのアミノ酸配列内に存在する。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、N末端またはC末端融合のいずれかとして、膜アンカー(例えば、膜貫通ドメイン、例えば、I型膜タンパク質膜貫通ドメイン(例えば、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン)、またはII型膜タンパク質膜貫通ドメイン(例えば、Kell膜貫通ドメインもしくは小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン))を含み、それにより、本明細書に記載される外因性HLA-Gポリペプチドに結合することができる外因性抗原性ポリペプチドの部分は、操作された赤血球系細胞または除核細胞の表面の外側上に存在する。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、膜アンカー(例えば、膜貫通ドメイン)、リンカー、および外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合することができるアミノ酸配列(例えば、抗原)を含む。本明細書に提供されるリンカーのいずれかは、膜アンカーと、外因性HLA-Gポリペプチドの抗原結合裂に結合することができるアミノ酸配列との間に配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、リンカーは、可動性リンカー(例えば、GlySerリンカー)である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約30~約100アミノ酸残基長である。他の実施形態では、リンカーは、約40アミノ酸残基長~70アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、切断可能なリンカー(例えば、切断可能な部位を含む)である。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、およびグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、原形質膜に係留され得る。
本明細書に記載される外因性抗原性ポリペプチドをコードする核酸配列を含む、またはそれからなる核酸(例えば、外因性核酸)も提供される。いくつかの実施形態では、核酸は、外因性抗原性ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームまたは遺伝子に動作可能に連結された少なくとも1つのプロモーター(例えば、構成的または誘導性プロモーター)を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されている(例えば、ヒト細胞中の発現に対して)。いくつかの実施形態では、核酸は、コドン最適化されていない。
外因性抗原性ポリペプチドの非限定的な例が、表3に列挙される。
外因性自己抗原ポリペプチド
外因性自己抗原性ポリペプチドの非限定的な例には、プロインスリン、プロインスリン、およびインスリンペプチド(例えば、任意選択的に、本明細書に記載される膜アンカーのいずれかに融合しているか、または脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、およびグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、原形質膜に付着している)が含まれる。外因性自己抗原性ポリペプチドの追加の例には、RASグアニル放出タンパク質2(RasGRP2)、CDP L-フコースシンターゼ、またはそれらの断片が含まれる。外因性抗原性ポリペプチド、外因性自己抗原性ポリペプチド、および自己抗原の追加の非限定的な例が、表3に示される。
外因性自己抗原性ポリペプチドの非限定的な例には、プロインスリン、プロインスリン、およびインスリンペプチド(例えば、任意選択的に、本明細書に記載される膜アンカーのいずれかに融合しているか、または脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、およびグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、原形質膜に付着している)が含まれる。外因性自己抗原性ポリペプチドの追加の例には、RASグアニル放出タンパク質2(RasGRP2)、CDP L-フコースシンターゼ、またはそれらの断片が含まれる。外因性抗原性ポリペプチド、外因性自己抗原性ポリペプチド、および自己抗原の追加の非限定的な例が、表3に示される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドは、HLA-Gタンパク質配列もしくはその機能的断片、またはMHCタンパク質配列もしくはその機能的断片を含まない。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドのうちの1つ以上は、少なくとも1つのIiキーペプチド(例えば、膜アンカーと自己抗原との間に配置されている)を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、アミノ酸配列LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、またはLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのIiキーペプチドは、配列番号765~776のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドのうちの1つ以上は、細胞表面上にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドのうちの1つ以上は、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式I:X1-X2-X3(式I)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的なII型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインのいずれか、例えば、SMIM1膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体((TfR1)CD71としても既知の)膜貫通ドメイン)を含み、X2は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なIiキーペプチドのいずれか)を含み、X3は、自己抗原(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な自己抗原のいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式II:X1-X2-X3-X4(式II)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメイン(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なII型受容体膜貫通ドメインのいずれか、例えば、SMIM1膜貫通ドメイン、またはTfR1膜貫通ドメイン)を含み、X2は、リンカー(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なリンカーのいずれか)を含み、X3は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なIiキーペプチドのいずれか)を含み、X4は、自己抗原(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な自己抗原のいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、ポリGSリンカーは、(GS)nを含み、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の自己抗原(例えば、同一または異なる自己抗原)をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカーによって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、原形質膜の細胞内側にある。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して細胞の原形質膜に係留されている。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式III:X1-X2-X3(式III)を含み、式中、X1は、I型膜タンパク質膜貫通ドメイン(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なI型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインのいずれか、例えば、GPA膜貫通ドメイン)を含み、X2は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知のIiキーペプチドのいずれか)を含み、X3は、自己抗原(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の自己抗原のいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式IV:X1-X2-X3-X4(式IV)を含み、式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメイン(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知のI型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインのいずれか、例えば、GPA膜貫通ドメイン)を含み、X2は、リンカー(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なリンカーのいずれか)を含み、X3は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なリンカーのいずれか)を含み、X4は、自己抗原(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の自己抗原のいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカー(例えば、本明細書に記載される例示的なポリGSリンカーのいずれか)である。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのN末端に、シグナルペプチドをさらに含む。いくつかの実施形態では、シグナルペプチドは、GPAシグナルペプチドである。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の自己抗原(例えば、同一または異なる自己抗原)をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカー(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカーのいずれか)によって分離されている。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VII:X1-X2-X3-X4(式VII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VIII:X1-X2-X3-X4-X5(式VIII)を含み、
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XI:X1-X2-X3-X4(式XI)を含み、式中、X1は、サイトゾルタンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルタンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XII:X1-X2-X3-X4-X5(式XII)を含み、
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、細胞質タンパク質は、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、細胞表面上に存在する。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式IX:X1-X2-X3(式IX)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、X3は、自己抗原を含む。いくつかの実施形態では、CD74の細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式X:X1-X2-X3-X4-X5(式X)を含み、
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
式中、X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、X2は、リンカーを含み、X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、X4は、自己抗原を含み、X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のN末端細胞質部分は、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む。いくつかの実施形態では、CD74のC末端細胞質部分は、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式XIII:X1-X2-X3-X4(式XIII)を含み、式中、X1は、Iiキーペプチドを含み、X2は、自己抗原を含み、X3は、リンカーを含み、X4は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、GPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、X1は、2つ以上(例えば、3、4、5、または6つ)のIiキーペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドのN末端は、シグナルペプチドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、細胞のサイトゾル中にある。いくつかの実施形態では、外因性抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式V:X1-X2-X3(式V)を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチド(例えば、本明細書に記載される例示的なサイトゾルポリペプチドのいずれか、例えば、プロフィリン(配列番号833)またはその断片)を含み、X2は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なIiキーペプチドのいずれか)を含み、X3は、外因性抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な抗原性ポリペプチドのいずれか)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、N末端からC末端への方向に式VI:X1-X2-X3-X4を含み、式中、X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片(例えば、本明細書に記載される例示的なサイトゾルポリペプチドのいずれか、例えば、プロフィリン、フェリチン、またはその断片)を含み、X2は、リンカー(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なリンカーのいずれか)を含み、X3は、Iiキーペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的なIiキーペプチドのいずれか)を含み、X4は、自己抗原(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な自己抗原のいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ポリGSリンカーである。いくつかの実施形態では、リンカーは、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む。いくつかの実施形態では、Iiキーペプチドは、LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、LRMK(配列番号767)、YRMK(配列番号768)、LRMKLPK(配列番号769)、YRMKLPK(配列番号770)、YRMKLPKP(配列番号771)、LRMKLPKP(配列番号772)、LRMKLPKS(配列番号773)、YRMKLPKS(配列番号774)、LRMKLPKSAKP(配列番号775)、およびLRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)の群から選択される。いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、そのC末端に、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の自己抗原(例えば、同一または異なる外因性抗原性ポリペプチド)をさらに含む。いくつかの実施形態では、任意の2つの自己抗原は、リンカー(例えば、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含むリンカー)によって分離されている。
いくつかの実施形態では、外因性自己抗原性ポリペプチドは、CD74またはその一部分(例えば、配列番号835または836)を含み得る。
本明細書に記載される外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれかで使用され得るリンカーの非限定的な例には、配列番号532、812、または815が含まれる。本明細書に記載される外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれかで使用され得るシグナルペプチドの非限定的な例は、GPAシグナルペプチド(例えば、配列番号811)である。本明細書に記載される外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれかに含まれ得る膜貫通ドメインの非限定的な例は、配列番号813および814である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドのうちの1つは、配列番号777~810および824~832のうちのいずれか1つに対して少なくとも80%同一(例えば、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)である配列を含む。
外因性共阻害性ポリペプチド
特定の実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、および少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性共阻害性ポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性抗原性ポリペプチドをさらに含む。
特定の実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、および少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性共阻害性ポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性抗原性ポリペプチドをさらに含む。
他の態様では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載される例示的な自己抗原性ポリペプチドのいずれかの1つ以上)、および少なくとも1つの共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、または当該技術分野で既知の例示的な共阻害性ポリペプチドのいずれかの1つ以上)を含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、操作された赤血球系細胞または除核細胞の細胞表面上に存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、膜貫通ドメイン(例えば、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン、もしくはトランスフェリン受容体(TfR1)膜貫通ドメイン、または本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の他の例示的な膜貫通ドメインのいずれか)をさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、細胞内に存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、細胞のサイトゾル中に存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、原形質膜の細胞内側に付着している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、細胞によって分泌または放出され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、脂質部分への付着(例えば、N-ミリストイル化、S-パルミトイル化、ファルネシル化、ゲラニルゲラニル化、またはグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー)を介して、細胞の原形質膜に係留され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、またはPD-L1である。例えば、いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10である。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、変異体IL-10、例えば、87位のイソロイシンがロイシン以外のアミノ酸(例えば、アラニンまたはグリシン、例えば、Ding et al.(2000)J.Exp.Med.191(2):213-223を参照されたい)で置き換えられているアミノ酸置換を含む、IL-10タンパク質である。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、ヒトIL-10の単量体形態を含む(例えば、Josephson et al.,(2000)J.Biol.Chem.275:13552-13557を参照されたい)。いくつかの実施形態では、単量体ヒトIL-10は、87位のイソロイシンがロイシン以外のアミノ酸(例えば、アラニンまたはグリシン)で置き換えられているアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、配列番号760~764のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、配列番号760、761、762、763、または764に対して少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、外胚性共阻害性ポリペプチドは、シグナルペプチドを含む。他の実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、シグナルペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、膜アンカー(例えば、膜貫通タンパク質またはその膜貫通断片)に融合されている。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、ヒトグリコフォリンA(GPA)タンパク質またはその断片(GPA膜貫通ドメイン、例えば、配列番号813を含む断片)に融合されている。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、切断可能である。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)またはその断片(SMIM1膜貫通ドメイン、例えば、配列番号814を含む断片)に融合されている。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、トランスフェリン受容体またはその断片(例えば、トランスフェリン受容体膜貫通ドメインを含む断片)に融合されている。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、IL-10(例えば、配列番号760~763のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一な配列)を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、シグナルペプチド(例えば、GPAシグナルペプチド(例えば、配列番号811))および/または膜貫通ドメイン(例えば、GPA膜貫通ドメイン(配列番号813))をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、PD-L1を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、配列番号764に対して少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、シグナルペプチド(例えば、GPAシグナルペプチド(例えば、配列番号811))および/または膜貫通ドメイン(例えば、GPA膜貫通ドメイン(配列番号813)、またはSMIM1膜貫通ドメイン(配列番号814)、またはトランスリン受容体膜貫通ドメイン)をさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性阻害性ポリペプチドのうちの1つは、配列番号816~823のいずれかに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である配列を含む。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、可溶性サイトカイン(例えば、IL-10、IL-27、IL-37、およびTGFβ)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、酵素(例えば、CD39、CD73、およびARG1)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、細胞受容体(例えば、PD-L1)を含む。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、表4に列挙されるポリペプチドを含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、B7-1、B7-2、B7DC、B7H1、HVEM、コラーゲン、ガレクチン-9、CD48、TIM4、CD155、CD112、CD113、PDL1、IL-35、IL-10、IL-27、VSIG-3、IL-1Ra、IL-4、IL-11、IL-13、TGFβ、IL-33、IL-37、CD39、CD73、ARG1、アネキシン1、FGL2、または前述のいずれかの機能的断片を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、免疫細胞(例えば、T細胞、B細胞、マクロファージ、DC、またはNK細胞)上の共阻害性受容体に特異的に結合するアゴニストポリペプチド(例えば、抗体またはその機能的断片)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、PD1、CTLA4、TIM3、TGFβ、CEACAM(例えば、CEACAM-1、CEACAM-3、および/またはCEACAM-5)、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、ならびに2B4からなる群から選択される受容体に結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、免疫細胞(例えば、T細胞、B細胞、マクロファージ、DC、またはNK細胞)上の標的受容体(例えば、表4に列挙されるような)に結合する抗体を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、チェックポイント分子(例えば、PD-L1、PD-L2、およびOX40L)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、PD-1、CTLA4、TIM3、またはLAG3のアゴニスト(例えば、アゴニスト抗体またはその機能的断片)を含むか、またはそれらからなる。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、共刺激性ポリペプチドのその同族共刺激性受容体への結合を遮断する抗体を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、4-1BBL、LIGHT、CD80、CD86、CD70、OX40L、GITRL、TIM4、SLAM、CD48、CD58、CD83、CD155、CD112、IL-15に融合したIL-15Rα、IL-2、IL-21、ICAM、LFA-1のリガンド、抗CD3抗体、または抗CD28抗体のその受容体への結合を遮断する抗体(またはその機能的断片)を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、抗ICOSL抗体(例えば、ICOSへのICOSLの結合を遮断することができる抗ICOSL抗体)を含むか、またはそれからなる。
本明細書に記載される外因性共阻害性ポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、配列番号760~764のうちのいずれか1つに対して少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一である配列を含む。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、膜アンカー(例えば、膜貫通ドメイン、例えば、N末端融合またはC末端融合のいずれかとしての、I型膜タンパク質膜貫通ドメイン(例えば、GPA膜貫通ドメイン)、またはII型膜タンパク質膜貫通ドメイン(例えば、Kell膜貫通ドメインもしくはSMIM1膜貫通ドメイン)などの膜貫通ドメイン)を含む。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、トランスフェリン受容体膜貫通ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、リンカーを含む。外因性共阻害性ポリペプチドは、本明細書に提供されるリンカーのうちのいずれかを含み得る。リンカーは、20アミノ酸長よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、リンカーペプチド配列は、概して、約3~約30アミノ酸長、例えば、約5~約20アミノ酸長、約5~約15アミノ酸長、約1~約10アミノ酸長である。しかしながら、より長いもしくはより短いリンカーが使用され得るか、またはリンカーは、完全に省かれ得る。いくつかの実施形態では、外因性共阻害性ポリペプチドは、可動性リンカー(例えば、(Gly4Ser)3)(配列番号29)を含む。当該技術分野で既知である追加のリンカーが使用され得る(例えば、Huston et al.(1988)Proc.Nat.Acad.Sci.USA 85:5879-83、米国特許 第5,091,513号、同第5,132,405号、同第4,956,778号、同第5,258,498号、および同第5,482,858号を参照されたい。
本明細書に記載される外因性ポリペプチド(例えば、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチド)のいずれかは、N末端の、C末端の、または外因性ポリペプチド内に配置された1つ以上(例えば、2、3、4、またはそれ以上)のエピトープタグを含み得る。エピトープタグは、外因性ポリペプチドの検出、定量化、および/または単離(例えば、フローサイトメトリー、ウェスタンブロット、または免疫沈降を使用した)に使用され得る。例示的なエピトープタグには、HAタグ(例えば、YPYDVPDYA(配列番号26))、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc-タグ(例えば、EQKLISEEDL(配列番号27))、キチン結合タンパク質、マルトース結合タンパク質、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、ポリ(His)タグ、チオレドキシン、ポリ(NANP)、FLAG-タグ(例えば、DYKDDDDK(配列番号28))、V5-タグ、AviTag(商標)、カルモジュリン-タグ、ポリグルタミン酸-タグ、E-タグ、S-タグ、SBP-タグ、Softag-1、Softag-3、Strep-tag(登録商標)、TC-タグ、VSVタグ、Xpress-タグ、イソペプタグ、SpyTag、ビオチンカルボキシル担体タンパク質、Nus-タグ、Fc-タグ、またはTy-タグが含まれる。
循環時間
いくつかの実施形態では、本開示の操作された赤血球系細胞または除核細胞(または細胞の集団)は、対象への投与後、少なくとも約1日~約240日間(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、205、210、215、220、225、230、235、または240日間)、循環中に存在する。
いくつかの実施形態では、本開示の操作された赤血球系細胞または除核細胞(または細胞の集団)は、対象への投与後、少なくとも約1日~約240日間(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、205、210、215、220、225、230、235、または240日間)、循環中に存在する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチドを含む(ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む)、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞は、同じ外因性免疫原性ポリペプチドを含む(ならびに任意選択的に、同じ外因性抗原性ポリペプチドおよび/または同じ外因性共阻害性ポリペプチドを含むが、外因性HLA-Gポリペプチドを欠く)操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の循環時間と比較して、投与後の対象において循環時間の増加を示す(例えば、少なくとも10%、25%、50%、75%、100%、150%、200%、250%、300%、またはそれ以上)。
改変
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞または除核細胞中に存在する外因性ポリペプチドのうちの1つ以上は、真核細胞、例えば、哺乳動物細胞、例えば、ヒト細胞に特徴的な翻訳後改変を含み得る。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドのうちの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上)は、グリコシル化(例えば、O-結合型グリコシル化もしくはN-結合型グリコシル化)されている、リン酸化されている、またはその両方である。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドのうちの1つ以上は、疎水性基(例えば、ミリストイル化、パルミトイル化、イソプレニル化、プレニル化、またはグリピエーション)、補因子へのコンジュゲーション(例えば、リポイル化、フラビン部分(例えば、FMNもしくはFAD)、ヘムC付着、ホスホパンテテイニル化、またはレチニリデンシッフ塩基形成)、ジフトアミド形成、エタノールアミンホスホグリセロール付着、ヒプシン形成、アシル化(例えば、O-アシル化、N-アシル化、またはS-アシル化)、ホルミル化、アセチル化、アルキル化(例えば、メチル化またはエチル化)、アミド化、ブチル化、ガンマ-カルボキシル化、マロニル化、ヒドロキシル化、ヨード化、ヌクレオチド付加(例えば、ADP-リボシル化)、酸化、リン酸エステル(O-結合型)またはホスホロアミダート(N-結合型)形成、(例えば、リン酸化またはアデニル化)、プロピオン化、ピログルタミン酸形成、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、スクシニル化、硫酸化、ISG化、SUMO化、ユビキチン化、NEDD化、またはアミノ酸の化学的改変(例えば、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、またはカルバミル化)、ジスルフィド架橋の形成、ラセミ化(例えば、プロリン、セリン、アラニン、またはメチオニンの)から選択される1つ以上の翻訳後改変を含む。
本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞または除核細胞中に存在する外因性ポリペプチドのうちの1つ以上は、真核細胞、例えば、哺乳動物細胞、例えば、ヒト細胞に特徴的な翻訳後改変を含み得る。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドのうちの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上)は、グリコシル化(例えば、O-結合型グリコシル化もしくはN-結合型グリコシル化)されている、リン酸化されている、またはその両方である。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドのうちの1つ以上は、疎水性基(例えば、ミリストイル化、パルミトイル化、イソプレニル化、プレニル化、またはグリピエーション)、補因子へのコンジュゲーション(例えば、リポイル化、フラビン部分(例えば、FMNもしくはFAD)、ヘムC付着、ホスホパンテテイニル化、またはレチニリデンシッフ塩基形成)、ジフトアミド形成、エタノールアミンホスホグリセロール付着、ヒプシン形成、アシル化(例えば、O-アシル化、N-アシル化、またはS-アシル化)、ホルミル化、アセチル化、アルキル化(例えば、メチル化またはエチル化)、アミド化、ブチル化、ガンマ-カルボキシル化、マロニル化、ヒドロキシル化、ヨード化、ヌクレオチド付加(例えば、ADP-リボシル化)、酸化、リン酸エステル(O-結合型)またはホスホロアミダート(N-結合型)形成、(例えば、リン酸化またはアデニル化)、プロピオン化、ピログルタミン酸形成、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、スクシニル化、硫酸化、ISG化、SUMO化、ユビキチン化、NEDD化、またはアミノ酸の化学的改変(例えば、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、またはカルバミル化)、ジスルフィド架橋の形成、ラセミ化(例えば、プロリン、セリン、アラニン、またはメチオニンの)から選択される1つ以上の翻訳後改変を含む。
コピー数
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、本明細書に記載される外因性ポリペプチドのうちの1つ以上の少なくとも約10、100、1,000、5,000、10,000、25,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、550,000、600,000、またはそれ以上のコピーを含む。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、本明細書に記載される外因性ポリペプチドのうちの1つ以上の少なくとも約10、100、1,000、5,000、10,000、25,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、550,000、600,000、またはそれ以上のコピーを含む。
操作された赤血球系細胞の物理的特徴
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、本明細書に記載される1つ以上(例えば、2、3、4、またはそれ以上)の物理的特徴、例えば、浸透圧脆弱性、細胞サイズ、ヘモグロビン濃度、またはホスファチジルセリン含有量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される外因性ポリペプチドのうちの1つ以上を含む操作された赤血球系細胞または除核細胞は、野生型の未処理の赤血球系細胞または除核細胞の物理的特徴を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、本明細書に記載される1つ以上(例えば、2、3、4、またはそれ以上)の物理的特徴、例えば、浸透圧脆弱性、細胞サイズ、ヘモグロビン濃度、またはホスファチジルセリン含有量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される外因性ポリペプチドのうちの1つ以上を含む操作された赤血球系細胞または除核細胞は、野生型の未処理の赤血球系細胞または除核細胞の物理的特徴を有する。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、本明細書に記載される外因性ポリペプチドを含まない単離された未培養赤血球系細胞と実質的に同じ浸透圧膜脆弱性を示す。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、または0.5%のNaClで50%未満の細胞溶解の浸透圧脆弱性を有する。浸透圧脆弱性は、国際出願公開第2015/073587(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)の実施例59の方法を使用して分析され得る。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、野生型の未処理の除核赤血球系細胞とほぼ同じ直径または容積を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約4、5、6、7、または8ミクロンの平均直径を有し、任意選択的に、集団の標準偏差は、1、2、または3ミクロン未満である。いくつかの実施形態では、集団中の1つ以上の操作された赤血球系細胞または除核細胞は、約4~8、5~7、または約6ミクロンの直径を有する。いくつかの実施形態では、集団中の操作された赤血球系細胞または除核細胞の直径は、約1ミクロン未満、約20ミクロン超、約1ミクロン~約20ミクロン、約2ミクロン~約20ミクロン、約3ミクロン~約20ミクロン、約4ミクロン~約20ミクロン、約5ミクロン~約20ミクロン、約6ミクロン~約20ミクロン、約5ミクロン~約15ミクロン、または約10ミクロン~約30ミクロンである。細胞直径は、いくつかの実施形態では、Advia 120血液学システム、Vi-cell(商標)Cell Viability Analyzer(Beckman Coulter)、またはMoxi Z細胞計数器(Orflo)を使用して測定される。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の平均赤血球容積の容積は、10fLよりも大きい、20fL、30fL、40fL、50fL、60fL、70fL、80fL、90fL、100fL、110fL、120fL、130fL、140fL、150fL、または150よりも大きい。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の平均赤血球容積は、30fL未満、40fL、50fL、60fL、70fL、80fL、90fL、100fL、110fL、120fL、130fL、140fL、150fL、160fL、170fL、180fL、190fL、200fL、または200fL未満である。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の平均赤血球容積は、80~100、100~200、200~300、300~400、または400~500フェムトリットル(fL)である。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の集団は、本段落に記載される平均赤血球容積を有し、集団の標準偏差は、50、40、30、20、10、5、または2fL未満である。平均赤血球容積は、いくつかの実施形態では、血液学的分析機器、例えば、Coulter計数器、Moxi Z細胞計数器(Orflo)、またはSysmex血液分析器を使用して測定される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、野生型の未処理の赤血球系細胞または除核細胞と類似したヘモグロビン含有量を有する。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも約20、22、24、26、28、または30pg、および任意選択的に、最大約30pgの総ヘモグロビンを含む。ヘモグロビンレベルは、いくつかの実施形態では、国際出願公開第2015/073587号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)の実施例33のDrabkin試薬方法を使用して決定される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、野生型の未処理の赤血球系細胞または除核細胞とほぼ同じ、その細胞膜の外葉上のホスファチジルセリン含有量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の集団は、アネキシンV染色に対して陽性である約30、25、20、15、10、9、8、6、5、4、3、2、または1%未満の細胞を含む。ホスファチジルセリン曝露は、いくつかの実施形態では、PSに優先的に結合するアネキシン-V-FITCの染色、およびフローサイトメトリーによるFITC蛍光の測定、例えば、国際出願公開第2015/073587号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)の実施例54の方法の使用によって評価される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、または操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の集団は、内因性GPA(C235a)、トランスフェリン受容体(CD71)、バンド3(CD233)、またはインテグリンアルファ4(C49d)のうちの1つ以上(例えば、すべて)を含む。これらのタンパク質は、例えば、国際出願公開第2018/009838号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)の実施例10に記載されるように測定され得る。GPA陽性細胞およびバンド3陽性細胞のパーセンテージは、典型的には、赤血球系細胞の成熟中に増加し、インテグリンアルファ4陽性のパーセンテージは、典型的には、成熟全体を通して高いままである。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のGPA+(すなわち、CD235a+)細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約50%~約100%(例えば、約60%~約100%、約65%~約100%、約70%~約100%、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のGPA+細胞を含む。GPAの存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD71+細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD71+細胞を含む。CD71(トランスフェリン受容体)の存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD233+細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD233+細胞を含む。CD233(バンド3)の存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD47+細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD47+細胞を含む。CD47(インテグリン関連タンパク質)の存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD36-(CD36陰性)細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD36-(CD36陰性)細胞を含む。CD36の存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD34-(CD34陰性)細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD34-(CD34陰性)細胞を含む。CDCD34の存在は、いくつかの実施形態では、FACSを使用して検出される。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD235a+/CD47+/CD233+細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD235a+/CD47+/CD233+細胞を含む。
いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、少なくとも約50%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のCD235a+/CD47+/CD233+/CD34-/CD36-細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約70%~約100%(例えば、約75%~約100%、約80%~約100%、約85%~約100%、約90%~約100%、約95%~約100%、約75%~約99%、約80%~約99%、約85%~約99%、約90%~約99%、約95%~約99%、約75%~約95%、約80%~約95%、約85%~約95%、約90%~約95%、約95%~約98%)のCD235a+/CD47+/CD233+/CD34-/CD36-細胞を含む。
いくつかの実施形態では、赤血球系細胞を含む操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%未満のウニ状赤血球を含む。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%未満のピレノサイトを含む。
操作された赤血球系細胞の集団
一態様では、本開示は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団、例えば、複数または集団の操作された除核赤血球系細胞を特徴とする。「複数」および「集団」という用語は、本明細書において互換的に使用される。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に除核細胞(例えば、70%超)、主に有核細胞(例えば、70%超)、または除核細胞および有核細胞の任意の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、網状赤血球、赤血球、または網状赤血球および赤血球の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に網状赤血球を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に赤血球(例えば、未成熟または成熟赤血球)を含み得る。
一態様では、本開示は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団、例えば、複数または集団の操作された除核赤血球系細胞を特徴とする。「複数」および「集団」という用語は、本明細書において互換的に使用される。いくつかの実施形態では、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に除核細胞(例えば、70%超)、主に有核細胞(例えば、70%超)、または除核細胞および有核細胞の任意の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、網状赤血球、赤血球、または網状赤血球および赤血球の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に網状赤血球を含み得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、主に赤血球(例えば、未成熟または成熟赤血球)を含み得る。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、除核細胞から本質的になる。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、主にまたは実質的に除核細胞を含む。例えば、いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、少なくとも約70%以上の除核細胞を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される集団は、少なくとも約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約100%の除核細胞を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される集団は、約70%よりも大きい除核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%よりも大きい除核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約80%~約100%の除核細胞、例えば、約80%~約95%、約80%~約90%、約80%および約85%、約85%~約100%、約85%~約95%、約85%~約90%、約90%~約100%、約90%~約95%、または約95%~約100%の除核細胞を含む。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約30%未満の有核細胞を含む。例えば、実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約1%未満、約2%、約3%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、または約30%未満の有核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約1%未満、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、または約30%未満の有核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、0%~30%の有核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、約0%~20%の有核細胞、例えば、約0%~19%、約0%~15%、約0%~10%、約0%~5%、約0%~4%、約0%~3%、約0%~2%の有核細胞、または約5%~20%、約10%~20%、または約15%~20%の有核細胞を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞の集団を特徴とし、操作された赤血球系細胞の集団は、30%未満の有核細胞および少なくとも70%の除核細胞を含むか、または20%未満の有核細胞および少なくとも80%の除核細胞を含むか、または15%未満の有核細胞および少なくとも85%の除核細胞を含むか、または10%未満の有核細胞および少なくとも90%の除核細胞を含むか、または5%未満の有核細胞と少なくとも95%の除核細胞を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞の集団を特徴とし、操作された赤血球系細胞は、約0%の有核細胞および約100%の除核細胞、約1%の有核細胞および約99%の除核細胞、約2%の有核細胞および約98%の除核細胞、約3%の有核細胞および約97%の除核細胞、約4%の有核細胞および約96%の除核細胞、約5%の有核細胞および約95%の除核細胞、約6%の有核細胞および約94%の除核細胞、約7%の有核細胞および約93%の除核細胞、約8%の有核細胞および約92%の除核細胞、約9%の有核細胞および約91%の除核細胞、約10%の有核細胞および約90%の除核細胞、約11%の有核細胞および約89%の除核細胞、約12%の有核細胞および約88%の除核細胞、約13%の有核細胞および約87%の除核細胞、約14%の有核細胞および約86%の除核細胞、約85%の有核細胞および約85%の除核細胞、約16%の有核細胞および約84%の除核細胞、約17%の有核細胞および約83%の除核細胞、約18%の有核細胞および約82%の除核細胞、約19%の有核細胞および約81%の除核細胞、または約20%の有核細胞および約80%の除核細胞を含む。
他の実施形態では、操作された赤血球系細胞集団は、主にまたは実質的に有核細胞を含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞集団は、有核細胞から本質的になる。様々な実施形態では、操作された赤血球系細胞集団中の有核細胞は、赤血球系前駆細胞である。いくつかの実施形態では、赤血球系前駆細胞は、多能性造血幹細胞(HSC)、多能性骨髄前駆細胞、CFU-S細胞、BFU-E細胞、CFU-E細胞、前正赤芽球、好塩基性正赤芽球、多染性正赤芽球、および正染性正赤芽球からなる群から選択される。
特定の実施形態では、操作された赤血球系細胞の集団は、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%の有核細胞を含む。
いくつかの実施形態では、赤血球系細胞または除核細胞の集団は、約1×109~2×109、2×109~5×109、5×109~1×1010、1×1010~2×1010、2×1010~5×1010、5×1010~1×1011、1×1011~2×1011、2×1011~5×1011、5×1011~1×1012、1×1012~2×1012、2×1012~5×1012、または5×1012~1×1013細胞を含む。
本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞の調製中、細胞の一部の画分は、外因性ポリペプチドを含まない場合があることが理解されるであろう(例えば、外因性核酸による発現または形質導入またはコンジュゲーションの欠如に起因して)。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、操作された赤血球系細胞および改変されていない赤血球系細胞の混合物、または改変された除核細胞および改変されていない除核細胞の混合物を含み、すなわち、集団中の細胞の一部の画分は、外因性ポリペプチドを含まない(例えば、発現しない)。例えば、操作された赤血球系細胞または除核細胞の集団は、様々な実施形態では、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の、外因性ポリペプチドを含む赤血球系細胞または除核細胞を含み得、集団中の残りの赤血球系細胞または除核細胞は、外因性ポリペプチドを含まない。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞の単回単位用量は、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の、外因性ポリペプチドを含む赤血球系細胞または除核細胞を含みこの用量中の残りの赤血球系細胞または除核細胞は、外因性ポリペプチドを含まない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、細胞が投与される対象に対して自己および/または同種異系である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、1つ以上の血液型抗原、例えば、Le(a-b-)(Lewis抗原式)、Fy(a-b-)(Duffy式)、Jk(a-b-)(Kidd式)、M-N-(MNS式)、K-k-(Kell式)、Lu(a-b-)(Lutheran式)、およびH抗原陰性(Bombay表現型)、またはそれらの任意の組み合わせをを含まない。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、O型および/またはRh-でもある。微量の血液型は、例えば、Agarwal et al.(2013)Blood Res.48(1):51-4、およびMitra et al.(2014)Indian J Anaesth.58(5):524-8に記載され、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
II.操作された赤血球系細胞を作製する方法
いくつかの態様では、本開示は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド(ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を作製する方法を提供する。他の態様では、本開示は、少なくとも1つの外因性自己抗原性および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を作製する方法を提供する。
いくつかの態様では、本開示は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド(ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を作製する方法を提供する。他の態様では、本開示は、少なくとも1つの外因性自己抗原性および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を作製する方法を提供する。
外因性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞および除核細胞を製造する方法は、例えば、国際出願公開第2015/073587号および同第2015/153102号に記載され、それら各々は、参照によりその全体が組み込まれる。
いくつかの態様では、本明細書は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を産生する方法を提供し、方法は、外因性免疫原性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、外因性HLA-Gポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、外因性免疫原性ポリペプチドおよび外因性HLA-Gポリペプチドの両方の除核および産生に好適な条件下で有核赤血球系前駆細胞を培養し、それによって操作された赤血球系細胞または除核細胞を作製することと、を含む。いくつかの実施形態では、方法は、外因性抗原性ポリペプチドおよび/または外因性共阻害性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することをさらに含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、同じ外因性核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、異なる外因性核酸によってコードされる。
いくつかの実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を産生する方法を提供し、方法は、外因性免疫原性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、外因性HLA-Gポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、外因性免疫原性ポリペプチドおよび外因性HLA-Gポリペプチドの両方の除核および産生に好適な条件下で有核赤血球系前駆細胞を培養し、それによって操作された除核赤血球系細胞を作製することと、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞を少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドと接触させることであって、少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドが、操作された除核赤血球系細胞または除核細胞の表面上の外因性HLA-Gポリペプチドに結合する、接触させることと、を含む。いくつかの実施形態では、方法は、外因性抗原性ポリペプチドおよび/または外因性共阻害性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することをさらに含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、同じ外因性核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、および外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つ以上は、異なる外因性核酸によってコードされる。
いくつかの態様では、本明細書は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を産生する方法を提供し、方法は、外因性自己抗原性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、外因性共阻害性ポリペプチドをコードする外因性核酸を、有核赤血球系前駆細胞に導入することと、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドの両方の除核および産生に好適な条件下で有核赤血球系前駆細胞を培養し、それによって操作された赤血球系細胞または除核細胞を作製することと、を含む。
いくつかの実施形態では、赤血球系前駆細胞は、不死化され、例えば、ヒトパピローマウイルス(HPV、例えば、HPV16型)E6および/またはE7遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、不死化赤血球系前駆細胞は、BEL-A細胞株の細胞である(Trakarnasanga et al.(2017)Nat.Commun.8:14750を参照されたい)。追加の不死化赤血球系前駆細胞は、米国特許第9,951,350号および同第8,975,072号に記載される。
いくつかの実施形態では、赤血球系前駆細胞、例えば、CD34+造血前駆細胞(例えば、ヒト(例えば、成人ヒト)またはマウス細胞)は、本明細書に記載される1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする外因性核酸と接触し、細胞は、培養物中で増殖および分化することができる。したがって、本明細書に記載される外因性核酸および/または外因性ポリペプチドを含む操作された赤血球系前駆細胞も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、細胞(例えば、赤血球系前駆細胞および赤血球系細胞)は、少なくとも1,000倍、2,000倍、5,000倍、10,000倍、20,000倍、50,000倍、もしくは100,000倍、またはそれ以上(および任意選択的に、最大100,000倍、200,000倍、または500,000倍)増殖する。細胞数は、いくつかの実施形態では、自動細胞計数器を使用して測定される。
本明細書に提供される改変された赤血球系前駆細胞は、当該技術分野で既知の方法を使用して、操作された除核赤血球系細胞(例えば、網状赤血球または赤血球)にインビトロで分化し得る(例えば、(例えば、Giarratana et al.(2011)Blood 118:5071-9、Huang et al.(2014)、Kurita et al.,PLOS One 2013,8:e59890、および国際出願公開第2014/183071号を参照されたい)。例えば、赤血球系細胞は、CD34+造血前駆細胞(Giarratana et al.(2011))、人工多能性幹細胞(Kurita et al.(2013)PLOS One 8:e59890)、および胚性幹細胞(Hirose et al.(2013)Stem Cell Reports 1:499~508)を含む、赤血球系前駆細胞から培養され得る。
前駆細胞を赤血球系細胞または血小板に増殖および分化させるのに好適である成長および分化因子のカクテルは、当該技術分野で既知である。好適な増殖および分化因子には、幹細胞因子(SCF)、インターロイキン(IL)、例えば、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-11、IL-12、CSF、G-CSF、トロンボポエチン(TPO)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリスロポエチン(EPO)、Flt3、Flt2、PIXY 321、および白血病阻害因子(LIF)が含まれるが、これらに限定されない。
赤血球系細胞は、多段階培養プロセスを使用して培養され得る。例えば、いくつかの実施形態では、赤血球系前駆細胞(例えば、CD34+ HSC)は、以下に概説されるように、3段階培養プロセスに供され得る。
第1の工程は、培養中の細胞を1~1000ng/mLのSCF、1~100U/mLのEPO、および0.1~100ng/mLのIL-3と接触させることを含み得る。任意選択的に、第1の工程は、培養中の細胞を、核ホルモン受容体(例えば、グルココルチコイド受容体、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、アンドロゲン受容体、またはプレグナンx受容体)に結合し、それを活性化するリガンドと接触させることを含む。これらの受容体のリガンドは、コルチコステロイド(例えば、デキサメタゾンもしくはヒドロコルチゾン(例えば、各々10nM~100μM))、エストロゲン(例えば、10nM~100μMのベータ-エストラジオール)、プロゲストゲン(例えば、プロゲステロン、ヒドロキシプロゲステロン、5a-ジヒドロプロゲステロン、もしくは11-デオキシコルチコステロン(例えば、各々10nM~100μM))、または合成プロゲスチン(例えば、10nM~100μMの酢酸クロルマジノン)、アンドロゲン(例えば、テストステロン、ジヒドロテストステロン、もしくはアンドロステンジオン(例えば、各々10nM~100μM)、またはプレグナンx受容体リガンド(例えば、リファンピシン、ヒペルホリン、ヒペリシン(例えば、各々10nM~100μM)、またはビタミンE様分子(例えば、10nM~100μM)を含む。第1の工程はまた、任意選択的に、培養中の細胞を、例えば、1~50μ.g/mLのインスリン、1~50μg/mLのインスリン様成長因子1(IGF-1)、1~50μg/mLのインスリン様成長因子2(IGF-2)、または1~50μg/mLのメカノ成長因子などのインスリン様分子と接触させることを含み得る。第1の工程は、任意選択的に、培養中の細胞をトランスフェリン(例えば0.1mg/mL~5mg/mLの、例えば、ホロトランスフェリン、アポトランスフェリン、またはそれらの組み合わせ)と接触させることを含み得る。第1の工程は、任意選択的に、培養中の細胞を1つ以上のインターロイキンまたは成長因子(例えば、IL-1、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-11、IL-12、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、GM-CSF、TPO、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子ベータ(TGF-B)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)、巨核球増殖発達因子(MGDF)、白血病阻害因子(LIF)、およびFlt3リガンドと接触させることを含み得る。各インターロイキンまたは成長因子は、0.1~100ng/mLの濃度で供給され得る。第1の工程はまた、任意選択的に、培養中の細胞を血清タンパク質または非タンパク質分子(例えば、ウシ胎児血清(FBS)(1~20%)、ヒト血漿(1~20%)、プラスマネート(1~20%)、ヒト血清(1~20%)、アルブミン(0.1~100mg/mL)、またはヘパリン(0.1~10U/mL)と接触させることを含み得る。
第2の工程は、培養中の細胞を1~1000ng/mLのSCFおよび1~100U/mLのEPOと接触させることを含み得る。第2のステップはまた、任意選択的に、培養中の細胞をインスリン様分子(例えば、インスリン、IGF-1、IGF-2、またはメカノ成長因子(例えば、各々1~50μg/mL))と接触させることを含み得る。第2のステップは、任意選択的に、培養中の細胞をトランスフェリン(例えば0.1mg/mL~5mg/mLの、例えば、ホロトランスフェリン、アポトランスフェリン、またはそれらの組み合わせ)と接触させることをさらに含み得る。第2の方法はまた、任意選択的に、培養中の細胞を血清タンパク質または非タンパク質分子(例えば、FBS(1~20%)、ヒト血漿(1~20%)、プラスマネート(1~20%)、ヒト血清(1~20%)、アルブミン(0.1~100mg/mL)、またはヘパリン(0.1~10U/mL)と接触させることを含み得る。
第3の工程は、培養中の細胞を1~100U/mLのEPOと接触させることを含み得る。第3の工程は、培養中の細胞を1~1000ng/mLのSCFと接触させることを含み得る。第3の工程は、任意選択的に、培養中の細胞をインスリン様分子(例えば、インスリン、IGF-1、IGF-2、またはメカノ成長因子(例えば、各々1~50μg/mL))と接触させることをさらに含み得る。第3の工程はまた、任意選択的に、培養中の細胞をトランスフェリン(例えば0.1mg/mL~5mg/mLの、例えば、ホロトランスフェリン、アポトランスフェリン、またはそれらの組み合わせ)と接触させることを含み得る。第3の工程はまた、任意選択的に、培養中の細胞を血清タンパク質または非タンパク質分子(例えば、FBS(1~20%)、ヒト血漿(1~20%)、プラスマネート(1~20%)、ヒト血清(1~20%)、アルブミン(0.1~100mg/mL)、またはヘパリン(0.1~10U/mL)と接触させることを含み得る。
培養プロセスは、任意選択的に、当該技術分野で既知の方法による細胞を、1つ以上の遺伝子(例えば、転写因子、成長因子、または成長因子受容体(例えば、GATA1、GATA2、cMyc、hTERT、p53、EPO、SCF、インスリン、EPO-R、SCF-R、トランスフェリン-R、インスリン-R)を活性化またはノックダウンする分子(例えば、DNA、RNA、mRNA、siRNA、マイクロRNA、lncRNA、shRNA、ホルモン、または小分子)と接触させることを含み得る。
いくつかの実施形態では、改変された赤血球系前駆細胞または改変された赤血球系細胞は、少なくとも100倍、1000倍、2000倍、5000倍、10,000倍、20,000倍、50,000倍、または100,000倍(および任意選択的に、最大100,000倍、200,000倍、または500,000倍)増殖する。細胞数は、いくつかの実施形態では、自動細胞計数器を使用して測定される。
いくつかの実施形態では、培養中に、改変された赤血球系前駆細胞、例えば、改変されたHSCをインビトロで部分的にのみ分化させ、さらなる分化、例えば、網状赤血球または赤血球へのさらなる分化が、インビボで対象への細胞投与後に発生することを可能にすることが望ましくあり得る(例えば、Neildez-Nguyen et al.(2002)Nat.Biotech.20:467-72を参照されたい)。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される細胞のインビトロでの分化および/または成熟は、任意の所望の段階で停止され得る。いくつかの実施形態では、改変された赤血球系前駆細胞または改変された赤血球系細胞は、除核を含まない除核前の任意の段階に部分的に分化し、したがって有核細胞、例えば、赤血球系細胞のままである。いくつかの実施形態では、結果として得られた細胞は、有核であり、赤血球系系統が制限されている。いくつかの実施形態では、結果として得られた細胞は、多能性骨髄前駆細胞、CFU-S細胞、BFU-E細胞、CFU-E細胞、前正赤芽球(前赤芽球)、好塩基性正赤芽球、多染性正赤芽球、および正染性正赤芽球から選択される。
いくつかの実施形態では、改変された赤血球系前駆細胞または改変された赤血球系細胞は、除核段階を通してインビトロで分化し、それらは、網状赤血球になる。そのような実施形態では、網状赤血球は、対象に(例えば、医薬組成物中で)投与され、対象への投与後に最終的に成熟してインビボで赤血球になることができる。いくつかの実施形態では、改変された赤血球系前駆細胞または改変された赤血球系細胞は、赤血球になるまでインビトロで分化する。
いくつかの実施形態では、改変された赤血球系前駆細胞、例えば、HSCは、インビトロで増殖および分化して、異なる系統、例えば、血小板の造血細胞になり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される除核細胞は、血小板である。様々な系統の造血細胞を培養し、分化させる方法は、当該技術分野で既知である。例えば、インビトロで血小板を生成する方法は、当該技術分野で既知である(例えば、Wang and Zheng(2016)Springerplus 5(1):787、および米国特許第9,574,178号を参照されたい)。外因性ポリペプチドを含む血小板を産生する方法は、例えば、国際特許出願公開第2015/073587号および同第2015/153102号に記載され、それら各々は、参照によりその全体が組み込まれる。
いくつかの実施形態では、操作された血小板は、CD34+ HSC、人工多能性幹細胞、または胚性幹細胞などの造血前駆細胞から生成される。いくつかの実施形態では、血小板は、造血前駆細胞を、多段階培養プロセスにおいて定義された因子と接触させることによって生成される。いくつかの実施形態では、多段階培養プロセスには、巨核球前駆細胞の集団を産生するのに好適な条件下で造血前駆細胞の集団を培養することと、血小板を産生するのに好適な条件下で巨核球前駆細胞の集団を培養することと、を含む。造血前駆細胞を増殖および分化させ、血小板を産生するのに好適である成長因子および分化因子のカクテルは、当該技術分野で既知である。好適な増殖および分化因子には、SCF、Flt-3/Flk-2リガンド(FL)、TPO、IL-11、IL-3、IL-6、およびIL-9が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、2~4×104細胞/mLの無血清培地にCD34+ HSCを播種し、等容量の培地を添加することによって培養4日目に培地をリフレッシュすることによって、血小板が産生され得る。培養6日目に、細胞が計数および分析される:1.5×105細胞が洗浄され、TPO(30ng/mL)、SCF(1ng/mL)、IL-6(7.5ng/mL)、およびIL-9(13.5ng/mL)を含むサイトカインカクテルを補充した同じ培地1mL中に配置されて、巨核球分化を誘導する。培養10日目に、懸濁培養の約1/4~約半分が、新鮮な培地で置き換えられる。細胞は、最初の6培養日は39℃および最後の8培養日は37℃で、加湿雰囲気(10% CO2)中で培養される。生存有核細胞は、トリパンブルー染色後に血球計で計数される。培養中の血小板の分化状態は、参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願公開第2015/073587号の実施例44および45に記載されるように、フローサイトメトリーまたは定量PCRによって評価され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞は、本開示の外因性ポリペプチド(例えば、外因性免疫原性ポリペプチド、外因性抗原性ポリペプチド、外因性HLA-Gポリペプチド、および/または外因性共阻害性ポリペプチド)をコードする外因性核酸を、好適な単離細胞、例えば、有核赤血球系細胞、赤血球系前駆細胞、または有核血小板前駆細胞に導入することによって生成され得る。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、DNAまたはRNA(例えば、mRNA)である。核酸を細胞に導入するための例示的な方法には、リポソーム媒介導入、形質転換、遺伝子銃、トランスフェクション、および形質導入(例えば、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レンチウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、およびレトロウイルスベースのベクターを含むウイルスベクターを使用して実施される)が含まれるが、これらに限定されない。核酸を細胞に導入するための追加の例示的な方法には、例えば、ネイキッドDNA、CaPO4沈殿、DEAEデキストラン、エレクトロポレーション、プロトプラスト融合、リポフェクション、および細胞マイクロインジェクションの使用が含まれる。
いくつかの実施形態では、赤血球系細胞または前駆細胞に、本明細書に記載される外因性ポリペプチドをコードするmRNAをトランスフェクトして、操作された赤血球系細胞または除核細胞を生成することができる。mRNAは、1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする配列を含有するcDNAプラスミド構築物のインビトロ転写から得られ得る。例えば、外因性ポリペプチドをコードするcDNA配列は、特定のRNAポリメラーゼと適合性のあるプロモーター配列を含有するクローニングベクターに挿入され得る。例えば、クローニングベクターZAP Express(登録商標)pBK-CMV(Stratagene、La Jolla,Calif.,USA)は、それぞれ、T3 RNAポリメラーゼおよびT7 RNAポリメラーゼと適合性のあるT3プロモーター配列およびT7プロモーター配列を含有する。センスmRNAのインビトロ転写の場合、プラスミドは、外因性ポリペプチドをコードする配列の末端に対応する終止コドンの下流の制限部位で線状化される。mRNAは、例えば、RNAMaxx(登録商標)High Yield Transcription Kit(Stratagene、La Jolla,Calif.,USA)などの市販のキットを使用して、線状DNA鋳型から転写される。いくつかの事例では、5’-m7GpppGキャップmRNAを生成することが望ましい場合がある。したがって、線状化cDNA鋳型の転写は、例えば、Ambion(Austin,Tex.,USA)製のmMESSAGE mMACHINE High Yield Capped RNA Transcription Kitを使用して行われ得る。転写は、37℃で30分~4時間にわたって20~100μLの反応容積中で行われ得る。転写されたmRNAは、DNase Iで短時間処理して線状化DNA鋳型を除去することにより反応混合物から精製され、その後、塩化リチウム、酢酸ナトリウム、または酢酸アンモニウムの存在下で70%エタノール中に沈殿する。転写されたmRNAの完全性は、アガロース-ホルムアルデヒドゲルまたは市販のNovexプレキャストTBEゲル(Novex、Invitrogen、Carlsbad,Calif.,USA)を用いた電気泳動を使用して評価され得る。
外因性ポリペプチドをコードするメッセンジャーRNAは、例えば、リポフェクションおよびエレクトロポレーション(van Tandeloo et al.(2001)Blood 98:49-56)を含む様々なアプローチを使用して、赤血球系細胞または赤血球系前駆細胞(例えば、CD34+ HSC)に導入され得る。リポフェクションの場合、例えば、Opti-MEM(Invitrogen、Carlsbad,Calif.,USA)中5μgのインビトロ転写mRNAが、カチオン性脂質DMRIE-C(Invitrogen)と1:4の比率で5~15分間インキュベートされる。あるいは、mRNAを細胞にトランスフェクトするために、例えば、DOTAP、様々な形態のポリエチレンイミン、およびポリL-リシン(Sigma-Aldrich、Saint Louis Mo.,USA)、ならびにSuperfect(Qiagen,Inc.、Valencia,Calif.,USA、例えば、Bettinger et al.,Nucleic Acids Res.29:3882-3891(2001)を参照されたい)を含む様々な他のカチオン性脂質またはカチオン性ポリマーが使用され得る。結果として得られたmRNA/脂質複合体は、細胞(1~2×106細胞/mL)と37℃で2時間インキュベートされ、洗浄され、培養に戻される。エレクトロポレーションの場合、例えば、500μLのOpti-MEM(Invitrogen、Carlsbad,Calif.,USA)中約5~20×106細胞が約20μgのインビトロ転写mRNAと混合され、例えば、Easyject Plusデバイス(EquiBio、Kent,United Kingdom)を使用して、0.4cmキュベット中でエレクトロポレーションされる。いくつかの事例では、特定のmRNAを細胞にトランスフェクトするのに有用な条件を決定するために、様々な電圧、静電容量、およびエレクトロポレーション容積を試験する必要があり得る。
あるいは、mRNAは、ペプチド媒介RNA送達戦略(例えば、Bettinger et al.,(2001)Nucleic Acids Res.29:3882-91を参照されたい)を使用して、赤血球系前駆細胞(例えば、CD34+細胞)または赤血球系細胞にトランスフェクトされ得る。例えば、カチオン性脂質ポリエチレンイミン(PEI)2kDa(Sigma-Aldrich、Saint Louis,Mo.,USA)が、メリチンペプチド(Alta Biosciences、Birmingham,UK)と組み合わされて、特に有糸分裂後初代細胞におけるmRNAトランスフェクションの効率を高め得る。メリチンペプチドは、例えば、ヘテロ二官能性クロスリンカーであるスクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネートなどのジスルフィドクロスリンカーを使用してPEIにコンジュゲートされ得る。インビトロ転写mRNAは、メリチン-PEIと5~15分間プレインキュベートされて、RNA/ペプチド/脂質複合体を形成する。次いで、この複合体が5% CO2加湿環境下で無血清培養培地中の細胞に37℃で2~4時間にわたって添加され、次いで、除去され、トランスフェクト細胞がさらに培養される。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする核酸(例えば、本明細書に記載される例示的な核酸のいずれか)を、有核前駆細胞(例えば、有核赤血球系前駆細胞)に導入することによって生成される。いくつかの実施形態では、外因性ポリエクチドは、DNAによってコードされ、DNAは、有核前駆細胞に導入される。いくつかの実施形態では、外因性ポリペプチドは、RNAによってコードされ、RNAは、有核前駆細胞(例えば、有核赤血球系前駆細胞もしくは有核血小板前駆細胞)、または血小板に導入される。
1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする核酸は、例えば、一過性または安定的トランスフェクションおよび遺伝子療法アプローチ(例えば、ヌクレアーゼ(例えば、CRISPR/Cas系)を使用)を含む様々な技術を使用して、それぞれ、除核赤血球系細胞および血小板への最終分化前に、赤血球系前駆細胞および血小板前駆細胞に導入され得る。
ウイルス遺伝子導入を使用して、本明細書に提供される1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする核酸を細胞にトランスフェクトすることができる。例えば、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、レンチウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス1(HIV1))、およびスプマウイルス(例えば、泡沫状ウイルス、例えば、Osten et al.(2007)HEP 178:177-202を参照されたい)を含む、多数のウイルスが遺伝子導入ビヒクルとして使用され得る。
1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする核酸は、赤血球系前駆細胞および血小板前駆細胞にトランスフェクトされ得る。好適なベクターは、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)ベクターである(例えば、Malik et al.(1998)Blood 91:2664-71を参照されたい)。例えば、外因性ポリペプチドをコードするcDNAを含有するDNA構築物は、標準的な分子生物学技術を使用してMMLVベクター骨格に組み込まれ得る。構築物は、パッケージング細胞株(例えば、PA317細胞)にトランスフェクトされ、産生細胞(例えば、PG13細胞)にトランスフェクトするために、培養上清から得られたウイルス粒子が使用される。PG13ウイルス上清(またはそれから精製されたウイルス粒子)は、赤血球系前駆細胞または血小板前駆細胞とインキュベートされる。外因性ポリペプチド発現は、蛍光活性化細胞選別(FACS)分析を使用して、例えば、外因性ポリペプチドに対して蛍光標識された抗体を用いて監視され得る。
非ウイルスベクターを使用して、1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする核酸を、赤血球系前駆細胞または血小板前駆細胞に導入し得る。化学的方法および物理的方法を含む多数の送達方法を使用して、非ウイルスベクターを赤血球系前駆細胞または血小板前駆細胞に導入し得る。例えば、1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする非ウイルス性ベクター(例えば、プラスミドDNA)は、カチオン性脂質およびポリマーなどの合成巨大分子を使用して、赤血球系前駆細胞または血小板前駆細胞に導入され得る(例えば、Papapetrou et al.(2005)Gene Therapy 12:S118-30を参照されたい)。あるいは、市販のリポソームトランスフェクション試薬が使用され得る。任意選択的に、赤血球系前駆細胞または血小板前駆細胞(例えば、造血および臍帯血由来CD34+細胞、例えば、Shin et al.(2005)Biochim.Biophys.Acta 1725:377-84を参照されたい)に効率的にトランスフェクトするために、カチオン性ポリマー、例えば、PEIが使用され得る。1つ以上の外因性ポリペプチドをコードするプラスミドベクターを導入するために使用され得る他の方法には、粒子媒介トランスフェクション、遺伝子銃、バイオリスティック法、または粒子衝撃技術(例えば、Papapetrou et al.(2005)を参照されたい)、およびエレクトロポレーション(例えば、ヌクレオフェクション)が含まれる。任意選択的に、赤血球系前駆細胞および血小板前駆細胞は、宿主ゲノムに組み込まれない限り哺乳動物細胞において自己複製することができない従来の発現ベクターで非ウイルス的にトランスフェクトされ得る。あるいは、赤血球系前駆細胞および血小板前駆細胞に、宿主細胞の染色体に組み込まれることなく、自己複製遺伝子単位として、宿主細胞核中で持続し得るエピソームベクターをトランスフェクトし得る(例えば、Papapetrou et al.(2005)を参照されたい)。哺乳動物人工染色体もまた、外因性核酸の非ウイルス導入に使用され得る(Vanderbyl et al.(2005)Exp.Hematol.33:1470-6)。1つ以上の外因性ポリペプチドをコードする外因性核酸は、標準的な分子生物学法、例えば、制限消化、重複伸長PCR、およびGibson集合を使用して、非ウイルスベクターに集合し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される外因性ポリペプチドをコードする外因性核酸は、構成的プロモーターに動作可能に連結されている。いくつかの実施形態では、外因性核酸は、誘導性または抑制性プロモーターに動作可能に連結されている。
本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞は、本明細書に記載される外因性ポリペプチドを細胞(例えば、細胞上または細胞中に存在する天然タンパク質)上に化学的または酵素的にコンジュゲートすることによって産生され得る。さらに、本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞はまた、外因性ポリペプチドを細胞上または細胞中に存在する異なる外因性ポリエプチド上に化学的または酵素的にコンジュゲートすることによって産生され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞は、本明細書に記載される1つ以上の外因性ポリペプチドを細胞(例えば、細胞表面)にクリックコンジュゲートするクリックケミストリーを使用して、または細胞上もしくは細胞中に存在する1つの外因性ポリペプチドを別の外因性ポリペプチドにクリックコンジュゲートすることによって(例えば、外因性HLA-Gポリペプチドを外因性抗原性ポリペプチドにクリックコンジュゲートすることによって産生される。複数(例えば、2、3、4、またはそれ以上)の外因性ポリペプチドが、クリックケミストリーを使用して細胞にコンジュゲートされ得る。外因性ポリペプチドをコンジュゲートするためにクリックケミストリーを使用する方法は、当該技術分野で既知である(例えば、米国特許公開第2018/0344770号を参照されたく、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)。例えば、本明細書に記載される赤血球系細胞または除核細胞は、a)第1のクリックケミストリーハンドルを赤血球系細胞に結合させること、およびb)例えば、第1のクリックケミストリーハンドルが第2のクリックケミストリーハンドルと反応するのに好適な条件下で、細胞を、第2のクリックケミストリーハンドルに結合した外因性ポリペプチドと接触させることによって作製され得る。あるいは、本明細書に記載される赤血球系細胞または除核細胞は、a)第1のクリックケミストリーハンドルを、赤血球系細胞または除核細胞の上または中の第1の外因性ポリペプチド(例えば、外因性HLA-Gポリペプチド)と結合させること、およびb)例えば、第1のカップリング試薬が第2のクリックケミストリーハンドルと反応するのに句的な条件下で、細胞を、第2のクリックケミストリーハンドルに結合した第2の外因性ポリペプチド(例えば、外因性抗原性ポリペプチド)と接触させることによって作製され得る。外因性ポリペプチドを細胞にクリックコンジュゲートするために、または本明細書に提供される細胞上の1つの外因性ポリペプチドを別の外因性ポリペプチドにクリックコンジュゲートするために、当該技術分野で既知の任意のクリックケミストリーハンドルが使用され得る。例示的なクリックケミストリーハンドルには、3-アジドプロピオン酸スルホ-NHSエステル、アジド酢酸NHSエステル、アジド-PEG-NHSエステル、アジドプロピルアミン、アジド-PEG-アミン、アジド-PEG-マレイミド、ビス-スルホン-PEG-アジド、またはそれらの誘導体を含むアジドカップリング試薬が含まれる。いくつかの実施形態では、アジドカップリング試薬は、アジドアルキル部分、アジドアリール部分、またはアジドヘテロアリール部分を含む。追加のクリックケミストリーハンドルは、McKay and Finn(2014)Chem.Biol.21(9):1075-101、およびLahann,J.(ed.)Click Chemistry for Biotechnology and Materials Science,John Wiley & Sons,West Sussex,2009に記載され、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞はまた、細胞上または細胞上に存在する外因性ポリペプチド上の求核試薬と反応して、相互結合関係を形成する求電子基(例えば、混合無水物)を含有するカップリング化合物を使用して、本明細書に記載される1つ以上の外因性ポリペプチドを細胞にコンジュゲートすることによって、または細胞上もしくは細胞中に存在する1つの外因性ポリペプチドを別の外因性ポリペプチドにコンジュゲートすること(例えば、外因性HLA-Gポリペプチドを外因性抗原性ポリペプチドにコンジュゲートすること)によって産生され得る。代表的な求電子基には、αβ不飽和カルボニル、ハロゲン化アルキル、および置換マレイミドなどのチオールが含まれる。カップリング化合物は、ポリペプチド中の1つ以上の官能基(例えば、アミノ基、カルボキシル基、またはトリオシン(tryosine)基)を介して、外因性ポリペプチドに付着し得る。コンジュゲーションのための外因性ポリペプチドは、アクチベーター(例えば、クロロギ酸イソブチル、5,5’-(ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB)、p-クロロ第二水銀安息香酸(CMB)、およびm-マレイミド安息香酸(MBA))の存在下で、外因性ポリペプチドと反応する混合無水物を形成するためのカップリング剤上のカルボキシル基を使用して調製され得る。
外因性ポリペプチドはまた、架橋試薬を使用して、本明細書に記載される赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞上の別の外因性ポリペプチドにコンジュゲートされ得る。外因性ポリペプチド上の官能基(例えば、カルボキシル基)は、カルボジイミドまたは他の既知のアクチベーターを使用して活性化され得る。架橋試薬(例えば、アミノ基)は、活性化官能基と反応して、反応性誘導体を形成することができる。赤血球系細胞または除核細胞上の適切な求核基と反応することができる第2の反応基を有するカップリング剤を使用して、架橋を形成し得る。そのような反応基は、ヨード酢酸などのアルキル化剤、αβ不飽和カルボニル化合物(例えば、アクリル酸)、チオール試薬(例えば、水銀および置換マレイミド)を含む。
あるいは、外因性ポリペプチドは、架橋試薬を使用することなく、本明細書に記載される赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞上の別の外因性ポリペプチドに付着し得る。外因性ポリペプチド(例えば、外因性抗原性ポリペプチド)上の官能基は、アクチベーター(例えば、Woodward試薬K)を使用して、本明細書に記載される赤血球系細胞もしくは除核細胞上の、または他の外因性ポリペプチド上の求核剤と直接反応するように活性化されて、細胞または他の外因性ポリペプチド上の求核基と後に反応することができる外因性ポリペプチド上のエノールエステル誘導体を形成し得る。
外因性ポリペプチドはまた、酵素媒介コンジュゲーションを使用して、本明細書に記載される赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞上の別の外因性ポリペプチドにコンジュゲートされ得る。例えば、外因性ポリペプチドは、ソルターゼを使用して、細胞(例えば、細胞の膜上に存在するタンパク質)にコンジュゲートされ得る。ソルターゼを使用して外因性ポリペプチドを細胞にコンジュゲートする方法は、例えば、米国特許第10,260,038号および同第10,471,099号に記載され、それらの両方は、参照により組み込まれる。
本明細書に提供される操作された赤血球系細胞および除核細胞は、本明細書に記載されるか、またはそうでなければ当該技術分野で既知の方法を使用して、1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドに酵素的にまたは化学的にコンジュゲートされた外因性HLA-Gポリペプチドを含み得る。化学的コンジュゲーションは、上述の方法を使用して、外因性HLA-Gポリペプチドと1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドとの間の共有結合を作ることによって実施され得る。外因性抗原性ポリペプチドはまた、二官能性架橋剤(例えば、NHSエステル-マレイミドヘテロ二官能性架橋剤)およびクリックケミストリーを使用した化学的コンジュゲーション、ならびにトランスペプチダーゼ、イソペプチダーゼ、トランスグルタミナーゼ(例えば、Steffen et al.(2017)J.Biol.Chem.292(38):15622-35を参照されたい)、ソルターゼ(例えば、ソルターゼAもしくはソルターゼB)、またはブテラーゼ(例えば、ブテラーゼ1)を使用した酵素的コンジュゲーションを含むがこれらに限定されない、任意の化学的および酵素的手段によって、外因性HLA-Gポリペプチドにコンジュゲートされ得る。
任意選択的に、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞の外因性HLA-Gポリペプチドは、ビオチン-ストレプトアビジン架橋を介して1つ以上の外因性抗原性ポリペプチドにコンジュゲートされ得る。例えば、ビオチン化外因性抗原性ポリペプチドは、ストレプトアビジン架橋を介して外因性HLA-Gポリペプチドの非特異的ビオチン化表面に連結され得る。ビオチンコンジュゲーションは、任意の既知の化学的手段(例えば、Hirsch et al.(2004)Methods Mol.Biol.295:135-54を参照されたい)によって実施され得る。外因性HLA-Gポリペプチドは、アミン反応性ビオチン化試薬、例えば、EZ-Link Sulfo-NHS-SS-Biotin(スルホスクシンイミジル2-(ビオチンアミド)-エチル-1,3-ジチオプロピオン酸;Pierce-Thermo Scientific、Rockford,Ill.,USA、例えば、Jaiswal et al.,(2003)Nature Biotech.21:47-51を参照されたい)を使用してビオチン化され得る。
外因性抗原性ポリペプチドはまた、ソルターゼ(例えば、ソルターゼA)を使用して、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞の外因性HLA-Gポリペプチドにコンジュゲートされ得る。例えば、第1の外因性ポリペプチド(例えば、細胞上の外因性HLA-Gポリペプチドまたは外因性抗原性ポリペプチド)は、アクセプター配列(例えば、LPXTG(配列番号32)またはLPXTA(配列番号33))のいずれかを含むか、または含むように操作されており、第2の外因性ポリペプチド(例えば、細胞上の外因性HLA-Gポリペプチドまたは外因性抗原性ポリペプチド)は、N末端ドナー配列(例えば、G、GG、GGG、A、AA、およびAAA)をを含むか、または含むように操作されている。好適なソルターゼ(例えば、Streptococcus aureusソルターゼAまたはS.pyogenesソルターゼA)と接触した場合、ペプチド転移反応が発生し、それにより、両方の外因性ポリペプチドがコンジュゲートされる(例えば、参照により本明細書に組み込まれるSwee et al.(2013)Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 110(4):1428-33を参照されたい)。いくつかの実施形態では、外因性HLA-GポリペプチドのN末端は、N末端ドナー配列G、GG、GGG、A、AA、またはAAAを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-GポリペプチドのN末端ドナー配列(例えば、GG、GGG)は、ソルターゼ媒介反応(例えば、ソルターゼA媒介反応)を介して、アクセプター配列LPXTG(配列番号32)またはLPXTA(配列番号33)を含有する外因性抗原性ポリペプチドにコンジュゲートされている。ソルターゼ媒介コンジュゲーション反応およびソルタギングを利用する方法に使用され得る追加のアクセプター配列およびドナー配列は、Antos et al.(2016)Curr Opin Struct Biol.38:111-8に記載され、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる)。
外因性抗原性ポリペプチドは、ブテラーゼ1、例えば、Clitoria ternateaブテラーゼ1(UniProtKBアクセッション番号A0A060D9Z7)を使用して、操作された赤血球系細胞または除核細胞上の外因性HLA-Gポリペプチドにコンジュゲートされ得る。例えば、第1の外因性ポリペプチド(例えば、細胞上の外因性HLA-Gポリペプチド、または外因性抗原性ポリペプチド)は、C末端ブテラーゼ-1トリペプチド認識配列Asx-His-Val(Asxは、AspまたはAsnである)を含むか、または含むように操作されている。第2の外因性ポリペプチド(例えば、細胞上の外因性HLA-Gポリペプチド、または外因性抗原性ポリペプチド)は、N末端X1X2を含むように操作されており、X1は、任意のアミノ酸であり、X2は、I、L、V、またはCである。ブテラーゼ1と接触した場合、両方の外因性ポリペプチドが、酵素によってコンジュゲートされる(例えば、Nguyen et al.(2016)Nature Protocols 11:1977-88を参照されたい)。
あるいは、外因性ポリペプチドは、本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞上にコンジュゲートされ得、外因性ポリペプチドは、触媒結合形成ポリペプチド(例えば、SpyTag/SpyCatcher系)を使用して、互いにコンジュゲートされ得る。例えば、本明細書に提供される赤血球系細胞または除核細胞は、SpyTagまたはSpyCatcherポリペプチドのいずれかを(例えば、外因性ポリペプチドの細胞外部分上に)含む外因性ポリペプチドを含むように操作され得る。あるいは、本明細書に記載される外因性ポリペプチド(例えば、外因性HLA-Gポリペプチドまたは外因性抗原性ポリペプチド)は、SpyTagまたはSpyCatcherポリペプチドのいずれかを含むように操作され得る。例えば、いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、N末端SpyCatcherポリエペプチドを含み、外因性抗原性ポリペプチドは、SpyTagポリペプチドを含む。SpyTagおよびSpyCatcherポリペプチドの接触により、共有結合が形成され得る(例えば、Zakeri et al.(2012)Proc.Nat’l.Acad.Sci.U.S.A.109:E690-7を参照されたい)。
外因性ポリペプチドは、本明細書に記載される赤血球系細胞および除核細胞上にコンジュゲートされ得、外因性ポリペプチドは、組み合わせ方法(例えば、酵素的組み合わせおよびクリックケミストリー)を使用して、互いにコンジュゲートされ得る。例えば、ソルターゼ媒介コンジュゲーションを使用して、クリックケミストリーハンドル(例えば、アジドまたはアルキン)を細胞または外因性ポリペプチド上に付着させ得る。続いて、クリックケミストリー(例えば、シクロ付加反応)を使用して、追加の外因性ポリペプチドを細胞上、または外因性ポリペプチド上にコンジュゲートし得る(例えば、外因性抗原性ポリペプチドを外因性HLA-Gポリペプチドに、例えば、Neves et al.(2013)Bioconjugate Chemistry 24(6):934-41を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される赤血球系細胞および除核細胞は、ソルターゼ媒介コンジュゲーション、低張負荷、低張性透析工程、および/または制御された細胞変形のうちの1つ以上を含まない方法を使用して産生される。
本明細書に提供される赤血球系細胞および除核細胞は、遠心分離(例えば、密度勾配遠心分離)、蛍光活性化細胞選別(FACS)、および磁気活性化細胞選別(MACS)などであるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知の方法を使用して単離され得る。単離された赤血球系細胞および除核細胞は、製剤化され得る(例えば、操作された赤血球系細胞または除核細胞の単離された集団を、1つ以上の薬学的に許容される担体(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)と混合することによって)。
本明細書の多くの実施形態では、本明細書に記載される1つ以上(例えば、2つ以上)の外因性ポリペプチドが、赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)の上またはその中に位置するが、本明細書に記載される任意の外因性ポリペプチドは、別のビヒクル上またはビヒクル中にも位置し得る。ビヒクルは、例えば、細胞、小体、ナノ粒子、ミセル、リポソーム、またはエクソソームを含み得る。例えば、いくつかの態様では、本開示は、例えば、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、またはそれ以上)の本明細書に記載される外因性ポリペプチドを表面上に含む、ビヒクル(例えば、細胞、小体、ナノ粒子、ミセル、リポソーム、またはエクソソーム)を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)、除核細胞(例えば、改変された除核細胞)、または他のビヒクルは、膜、例えば、半透過性膜に封入され得る。いくつかの実施形態では、膜は、多糖類、例えば、アニオン性多糖アルギン酸を含む。いくつかの実施形態では、半透過性膜は、細胞が通過することを可能にしないが、小分子または巨大分子、例えば、代謝産物、タンパク質、またはDNAの通過を可能にする。複数の好適な膜が当該技術分野で既知であり、これらの目的に使用され得る(例えば、Lienert et al.(2014)Nat.Rev.Mol.Cell Biol.15:95-107(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
III.操作された赤血球系細胞を使用する方法
本明細書に記載されるHLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、細胞表面上の、細胞内の(例えば、細胞質中もしくは原形質膜の細胞内側の)、または細胞によって分泌もしくは放出される)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、様々な治療方法で使用され得る。少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)も、様々な治療方法で使用され得る。特に、これらの細胞は、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドに対する免疫寛容または低減された免疫応答を提供することが望ましい、様々な疾患および障害を治療するために使用され得る。
本明細書に記載されるHLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、細胞表面上の、細胞内の(例えば、細胞質中もしくは原形質膜の細胞内側の)、または細胞によって分泌もしくは放出される)を含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)は、様々な治療方法で使用され得る。少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)も、様々な治療方法で使用され得る。特に、これらの細胞は、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドに対する免疫寛容または低減された免疫応答を提供することが望ましい、様々な疾患および障害を治療するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、疾患の治療を必要とする対象において、本明細書に提供される複数の操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞のいずれか、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与し、それによって対象を治療することによって、それを行う方法を特徴とする。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、および任意選択的に、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、細胞表面上、細胞質中、原形質膜の細胞内側に存在するか、または細胞によって分泌もしくは放出される)、ならびに/あるいは少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性自己抗原性ポリペプチド(例えば、細胞表面上、細胞質中、原形質膜の細胞内側に存在するか、または細胞によって分泌もしくは放出される)を含む。
いくつかの実施形態では、疾患は、外因性免疫原性ポリペプチドによって調節される疾患、例えば、がん、ホモシステイン関連疾患、尿酸関連疾患、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症、またはフェニルケトン尿症(PKU)である。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞上に含まれる外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答は、(a)外因性免疫原性ポリペプチドが単独で対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答、または(b)外因性免疫原性ポリペプチドが外因性HLA-Gポリペプチドを欠く同等の操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答のいずれかと比較して低減される。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞上に含まれる外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答は、(a)外因性自己抗原性ポリペプチドが単独で対象に投与される場合の、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答、または(b)外因性自己抗原性ポリペプチドが外因性共阻害性ポリペプチドを欠く同等の操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答のいずれかと比較して低減される。
いくつかの実施形態では、本開示は、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答を低減する方法を提供し、方法は、本明細書に記載される複数の操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)もしくは除核細胞(例えば、改変された除核細胞)、または本明細書に記載される細胞を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫応答は、(a)外因性免疫原性ポリペプチドが単独で対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答、または(b)外因性免疫原性ポリペプチドが外因性免疫原性ポリペプチドを欠く同等の操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答のいずれかと比較して、対象において少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、またはそれ以上低減される。
いくつかの実施形態では、本開示は、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答を低減する方法を提供し、方法は、本明細書に記載される複数の操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)もしくは除核細胞(例えば、改変された除核細胞)、または本明細書に記載される細胞を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する免疫応答は、(a)外因性自己抗原性ポリペプチドが単独で対象に投与される場合の、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答、または(b)外因性自己抗原性ポリペプチドが外因性共阻害性ポリペプチドを欠く同等の操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫応答のいずれかと比較して、対象において少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、またはそれ以上低減される。
いくつかの実施形態では、本開示は、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容、例えば、長期免疫寛容または短期免疫寛容を誘導する方法を提供し、方法は、本明細書に記載される複数の操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)もしくは除核細胞(例えば、改変された除核細胞)、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容、例えば、長期免疫寛容または短期免疫寛容を誘導する方法を提供し、方法は、対象の細胞を、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性共阻害性ポリペプチド、および/または少なくとも1つ(例えば、1、2、3、またはそれ以上)の外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性HLA-Gポリペプチドは、外因性抗原性ポリペプチドに結合している。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで実施される。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビトロで実施される。いくつかの実施形態では、接触させることは、エクスビボで実施される。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボで実施される。
いくつかの実施形態では、本開示は、外因性自己抗原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容、例えば、長期免疫寛容または短期免疫寛容を誘導する方法を提供し、方法は、対象の細胞を、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)と接触させることを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法によって誘導される免疫寛容は、短期免疫寛容である。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触する免疫細胞の活性化、分化、および/または増殖を阻害することを含み、免疫細胞は、T細胞、NK細胞、またはB細胞からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、短期免疫寛容は、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法によって誘導される免疫寛容は、長期免疫寛容である。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触する樹状細胞(DC)の成熟を阻害することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触する樹状細胞(DC)のアネルギーを誘導することを含む。いくつかの実施形態では、長期免疫寛容は、操作された除核赤血球系細胞が接触するCD4+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導すること、または操作された除核赤血球系細胞が接触するCD8+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導することを含む。
別の態様では、本開示は、免疫応答の低減を必要とする対象を治療する方法を提供し、方法は、対象の免疫細胞を、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)と接触させ、それによって、免疫応答の低減を必要とする対象を治療することを含む。いくつかの実施形態では、免疫応答の低減を必要とする対象は、操作された赤血球系細胞または除核細胞の表面上の外因性免疫原性ポリペプチドによって調節される疾患(例えば、がん、ホモシステイン関連疾患、尿酸関連疾患、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症、またはフェニルケトン尿症(PKU))に罹患している対象である。
外因性薬剤ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞および除核細胞を投与する方法は、例えば、国際特許公開第2015/073587号および同第2015/153102号に記載され、それら各々は、参照によりその全体が組み込まれる。操作された赤血球系細胞および除核細胞、または細胞を含む医薬組成物は、注射、摂取、輸血、埋め込み、または移植を含む任意の便利な方法を使用して、対象に投与され得る。例えば、操作された赤血球系細胞および除核細胞、または細胞を含む医薬組成物は、皮下、皮内、筋肉内、静脈内(i.v.)注射、腹腔内、または腫瘍もしくはリンパ節への直接の注射によって、対象に投与され得る。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、対象の循環(例えば、静脈内)または脾臓に直接投与される。
別の態様では、本開示は、免疫応答の低減を必要とする対象を治療する方法を特徴とし、方法は、a)対象のHLA状態を決定することと、b)対象と免疫学的に適合性のある操作された赤血球系細胞(例えば、操作された除核赤血球系細胞)または除核細胞(例えば、改変された除核細胞)を選択することであって、細胞が、操作された赤血球系細胞または除核細胞であり、外因性HLA-Gポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに任意選択的に、外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または外因性抗原性ポリペプチドを含む、選択することと、c)操作された赤血球系細胞または除核細胞を対象に投与し、それによって、免疫応答の低減を必要とする対象を治療することと、を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞の用量は、約1×109~2×109、2×109~5×109、5×109~1×1010、1×1010~2×1010、2×1010~5×1010、5×1010~1×1011、1×1011~2×1011、2×1011~5×1011、5×1011~1×1012、1×1012~2×1012、2×1012~5×1012、または5×1012~1×1013細胞を含む。
いくつかの態様では、本開示は、疾患の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、または操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞の集団を含む医薬組成物の投与を必要とする対象に、それを行うことを含む。いくつかの実施形態では、疾患は、がん、ホモシステイン関連疾患、尿酸関連疾患、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症、またはフェニルケトン尿症(PKU)である。
いくつかの態様では、本開示は、本明細書に提供される疾患、例えば、がん、ホモシステイン関連疾患、尿酸関連疾患、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症、またはフェニルケトン尿症(PKU)を治療するための、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞を含む医薬組成物の使用を提供する。
いくつかの実施形態では、複数の本明細書に記載される操作された除核赤血球系細胞のいずれか、または本明細書に記載される医薬組成物のいずれかは、貪食誘導剤または原形質膜の外葉上のホスファチジルセリンの存在を増加させる薬剤(例えば、カルシウムイオノフォア、例えば、イオノマイシン、A23187、およびスベリン酸ビススルホスクシンイミジル(BS3))と接触し得る。例えば、WO 2015/153102A1を参照されたい。
他の態様では、本開示は、本明細書に記載される疾患、例えば、がん、ホモシステイン関連疾患、尿酸関連疾患、高シュウ酸尿症、例えば、原発性高シュウ酸尿症、またはフェニルケトン尿症(PKU)を治療するための薬剤の製造のための、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、または細胞を含む医薬組成物の使用を提供する。
がん
いくつかの態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼまたはグルタミナーゼ)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、アミノ酸分解ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼまたはグルタミナーゼ)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、がんは、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、腸がん、脳腫瘍、乳がん、カルチノイド、子宮頸がん、絨毛がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、眼がん、胆嚢がん、胃がん、妊娠性絨毛腫瘍(GTT)、有毛細胞白血病、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、腎臓がん、喉頭がん、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、黒色腫、皮膚がん、中皮腫、口腔または口腔咽頭がん、骨髄腫、鼻腔または副鼻腔がん、鼻咽腔がん、非ホジキンリンパ腫(NHL)、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、陰茎がん、前立腺がん、直腸がん、唾液腺がん、非黒色腫皮膚がん、軟部組織肉腫、腹部がん、精巣がん、甲状腺がん、子宮がん、膣がん、および外陰がんから選択される。
いくつかの実施形態では、対象のがん細胞は、栄養要求性であり、例えば、対象のがん細胞の少なくとも亜集団は、栄養要求性である。いくつかの実施形態では、対象における1つ以上のがん細胞は、アミノ酸、例えば、アスパラギンおよび/またはグルタミンの合成に障害がある。いくつかの実施形態では、がんは、アミノ酸合成遺伝子の変異を有し、例えば、変異は、遺伝子産物の活性を低減または除去する。いくつかの実施形態では、アミノ酸合成遺伝子は、アミノ酸の生合成に寄与するタンパク質をコードし、例えば、前駆体分子からのアミノ酸の形成を触媒する。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、アスパラギナーゼポリペプチドを含む外因性免疫原性ポリペプチド、ならびに抗CD33標的化部分(例えば、抗CD33抗体またはCD33に対する特異的結合パートナー、例えば、CD33結合断片、またはCD33リガンド、例えば、自然発生的CD33リガンド)を含む外因性ポリペプチドを含む。これらの細胞および細胞を含む医薬組成物は、がん(例えば、白血病、例えば、ALLまたはCLL)の治療に使用され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞は、第2の療法と共に投与される。第2の療法は、例えば、化学療法、放射線療法、手術、または抗体療法を含み得る。
有効性は、例えば、インビトロで、本明細書に記載される操作された赤血球系細胞または除核細胞を、がん細胞(例えば、MV4-11、MOLM-13、THP1、HL60、B16-F10、RPMI 8226のうちの1つ以上)と接触させ、次のうちの1つ以上:がん細胞の数、がん細胞の分裂速度、およびがん細胞DNAの複製のを分析することによって(例えば、インキュベーション後、例えば、68または87時間)、分析され得る。 抗がん有効性はまた、当該技術分野で既知の動物モデルを使用して分析され得、例えば、AMLの場合、播種性MV4-11 AMLマウスモデルが使用され得る。
ホモシステイン関連疾患
いくつかの態様では、本開示は、ホモシステイン関連疾患(例えば、ホモシスチン尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドまたはホモシステイン分解ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ、アラニントランスアミナーゼ、L-アラニン-L-アンチカプシンリガーゼ、L-システインデスルフィダーゼ、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ、5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼレダクターゼ、およびメチルマロン酸尿もしくはホモシスチン尿、cblD型、またはそれらのバリアントから選択されるホモシステイン低減ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、CBS、メチオニンガンマ-リアーゼ、スルフィド:キノンレダクターゼ、メチオニンシンターゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、アデノシルホモシステイナーゼ、シスタチオニンガンマ-リアーゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ、L-アミノ酸オキシダーゼ、テチン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、セレノシステインSe-メチルトランスフェラーゼ、シスタチオニンガンマ-シンターゼ、O-アセチルホモセリンアミノカルボキシプロピルトランスフェラーゼ、アスパラギン-オキソ酸トランスアミナーゼ、グルタミン-フェニルピルビン酸トランスアミナーゼ、3-メルカプトピルビン酸硫黄トランスフェラーゼ、ホモシステインデスルフヒドラーゼ、シスタチオニンベータ-リアーゼ、アミノ酸ラセマーゼ、メチオニン-tRNAリガーゼ、グルタミン酸-システインリガーゼ、N-(5-アミノ-5-カルボキシペンタノイル)-L-システイニル-D-バリンシンターゼ、L-イソロイシン4-ヒドロキシラーゼ、L-リシンN6-モノオキシゲナーゼ(NADPH)、メチオニンデカルボキシラーゼ、2,2-ジアルキルグリシンデカルボキシラーゼ(ピルビン酸塩)、およびCysO、またはそれらのバリアントから選択されるホモシステイン分解ポリペプチドを含む。
いくつかの態様では、本開示は、ホモシステイン関連疾患(例えば、ホモシスチン尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、ホモシステイン低減ポリペプチドまたはホモシステイン分解ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ、アラニントランスアミナーゼ、L-アラニン-L-アンチカプシンリガーゼ、L-システインデスルフィダーゼ、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ、5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼレダクターゼ、およびメチルマロン酸尿もしくはホモシスチン尿、cblD型、またはそれらのバリアントから選択されるホモシステイン低減ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、CBS、メチオニンガンマ-リアーゼ、スルフィド:キノンレダクターゼ、メチオニンシンターゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、アデノシルホモシステイナーゼ、シスタチオニンガンマ-リアーゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ、L-アミノ酸オキシダーゼ、テチン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、セレノシステインSe-メチルトランスフェラーゼ、シスタチオニンガンマ-シンターゼ、O-アセチルホモセリンアミノカルボキシプロピルトランスフェラーゼ、アスパラギン-オキソ酸トランスアミナーゼ、グルタミン-フェニルピルビン酸トランスアミナーゼ、3-メルカプトピルビン酸硫黄トランスフェラーゼ、ホモシステインデスルフヒドラーゼ、シスタチオニンベータ-リアーゼ、アミノ酸ラセマーゼ、メチオニン-tRNAリガーゼ、グルタミン酸-システインリガーゼ、N-(5-アミノ-5-カルボキシペンタノイル)-L-システイニル-D-バリンシンターゼ、L-イソロイシン4-ヒドロキシラーゼ、L-リシンN6-モノオキシゲナーゼ(NADPH)、メチオニンデカルボキシラーゼ、2,2-ジアルキルグリシンデカルボキシラーゼ(ピルビン酸塩)、およびCysO、またはそれらのバリアントから選択されるホモシステイン分解ポリペプチドを含む。
いくつかの態様では、本開示は、ホモシステイン関連疾患(例えば、ホモシスチン尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、ホモシステイン関連疾患は、ホモシスチン尿症(例えば、CBS欠損ホモシスチン尿症、症候性ホモシスチン尿症、または無症候性ホモシスチン尿症)である。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞、除核細胞、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することは、対象における血漿総ホモシステイン(tHcy)のレベルを、正常レベル(例えば、約5~約15μM、約5~約50μM、約10~約50μM、または約15~約50μM)に低減する。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞、除核細胞、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することは、細胞または医薬組成物を投与する前の対象における総血漿ホモシステインのレベルと比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、またはそれ以上、総血漿ホモシステインレベルを減少させる。
フェニルケトン尿症
いくつかの態様では、本開示は、フェニルケトン尿症(PKU)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、PALまたはPAHを含む。
いくつかの態様では、本開示は、フェニルケトン尿症(PKU)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、PALまたはPAHを含む。
いくつかの態様では、本開示は、フェニルケトン尿症(PKU)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの自己抗原性免疫原性ポリペプチド、ならびに少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。
尿酸関連疾患
いくつかの態様では、本開示は、尿酸関連疾患(例えば、痛風)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、尿酸分解ポリペプチド(例えば、尿酸オキシダーゼ、アラントイナーゼ、またはアラントイカーゼ)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、尿酸関連疾患(例えば、痛風)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、尿酸分解ポリペプチド(例えば、尿酸オキシダーゼ、アラントイナーゼ、またはアラントイカーゼ)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、尿酸関連疾患(例えば、痛風)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、尿酸関連疾患は、高尿酸血症、無症候性高尿酸血症、高尿酸尿症、痛風(例えば、慢性難治性痛風)、レッシュ・ナイハン症候群、尿酸腎結石症(uric acid nephrolothiasis)、血管状態、糖尿病、メタボリックシンドローム、炎症応答、認知障害、関節リウマチ、変形性関節炎、脳卒中、虚血性心疾患、不整脈、および慢性腎疾患から選択される。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞、除核細胞、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することは、細胞または医薬組成物を投与する前の対象の血液中の尿酸レベルと比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、またはそれ以上、対象の血液中の尿酸レベルを減少させる。
高シュウ酸尿症
いくつかの態様では、本開示は、高シュウ酸尿症(例えば、原発性高シュウ酸尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、シュウ酸オキシダーゼ(oxolate oxidase)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、高シュウ酸尿症(例えば、原発性高シュウ酸尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドおよび/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、外因性免疫原性ポリペプチドは、シュウ酸オキシダーゼ(oxolate oxidase)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、高シュウ酸尿症(例えば、原発性高シュウ酸尿症)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞、細胞の集団、または集団を含む医薬組成物を対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞、除核細胞、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することは、細胞または医薬組成物を投与する前の対象の血液中のシュウ酸(oxolate)レベルと比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、またはそれ以上、対象の血液中のシュウ酸(oxolate)レベルを減少させる。いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞、除核細胞、または細胞を含む医薬組成物を対象に投与することは、細胞または医薬組成物を投与する前の対象の尿中のシュウ酸(oxolate)レベルと比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、またはそれ以上、対象の尿中のシュウ酸(oxolate)レベルを減少させる。
自己免疫疾患
いくつかの態様では、本開示は、自己免疫疾患(例えば、細胞性免疫誘導疾患、液性免疫誘導性疾患、他の自己免疫疾患)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞(例えば、本明細書に記載される例示的な細胞のいずれか)、細胞の集団(例えば、本明細書に記載される細胞の例示的な集団のいずれか)、または集団を含む医薬組成物(例えば、本明細書に記載される例示的な医薬組成物のいずれか)を、対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性免疫原性ポリペプチドのいずれか)、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性HLA-Gポリペプチドのいずれか)、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性HLA-Gポリペプチドのいずれか)、および/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の外因性抗原性ポリペプチドのいずれか)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、自己免疫疾患(例えば、細胞性免疫誘導疾患、液性免疫誘導性疾患、他の自己免疫疾患)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞(例えば、本明細書に記載される例示的な細胞のいずれか)、細胞の集団(例えば、本明細書に記載される細胞の例示的な集団のいずれか)、または集団を含む医薬組成物(例えば、本明細書に記載される例示的な医薬組成物のいずれか)を、対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性免疫原性ポリペプチドのいずれか)、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性HLA-Gポリペプチドのいずれか)、ならびに任意選択的に、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性HLA-Gポリペプチドのいずれか)、および/または少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の外因性抗原性ポリペプチドのいずれか)を含む。
いくつかの態様では、本開示は、自己免疫疾患(例えば、細胞性免疫誘導疾患、液性免疫誘導性疾患、他の自己免疫疾患)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供し、方法は、操作された赤血球系細胞もしくは除核細胞(例えば、本明細書に記載される例示的な細胞のいずれか)、細胞の集団(例えば、本明細書に記載される細胞の例示的な集団のいずれか)、または集団を含む医薬組成物(例えば、本明細書に記載される例示的な医薬組成物のいずれか)を、対象に投与することを含み、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの自己抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性自己抗原性ポリペプチドのいずれか)および少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因共阻害性ポリペプチドのいずれか)を含む。
自己免疫疾患の非限定的な例には、アカラシア、アジソン病、成人スチル病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管性浮腫、自己免疫性自律神経節障害、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索および神経ニューロパチー神経(AMAN)、バロー病、ベーチェット病、良性粘膜類天疱瘡、類天疱瘡、キャッスルマン病(CD)、セリアック病、シャーガス病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)、慢性再発性多巣性骨髄炎(CRMO)、チャーグ・ストラウス症候群(CSS)または好酸球性肉芽腫症(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素症、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、クレスト症候群、クローン病、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状ループス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎(EoE)、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、本態性混合型クリオグロブリン血症、エバンス症候群、線維筋痛症、繊維化肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎性肉芽腫症、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠性疱疹または妊娠性類天疱瘡(PG)、化膿性汗腺炎(HS)(反対型ざ瘡)、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化症、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、封入体筋炎(IBM)、間質性膀胱炎(IC)、若年性関節炎、若年性糖尿病(1型糖尿病)、若年性筋炎(JM)、川崎病、ランバート・イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線状IgA病(LAD)、ループス、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合性結合組織疾患(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)またはMMNCB、
多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児ループス、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンベルグ症候群、扁平部炎(周辺性ブドウ膜炎)、パーソネージ・ターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性症候群I型、II型、III型、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感性ジストロフィー、再発性多発軟骨炎、レストレスレッグス症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子および精巣自己免疫、スティッフパーソン症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感性眼炎(SO)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群(THS)、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織疾患(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、ならびにフォークト・小柳・原田病が含まれる。
多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児ループス、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンベルグ症候群、扁平部炎(周辺性ブドウ膜炎)、パーソネージ・ターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性症候群I型、II型、III型、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感性ジストロフィー、再発性多発軟骨炎、レストレスレッグス症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子および精巣自己免疫、スティッフパーソン症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感性眼炎(SO)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ・ハント症候群(THS)、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織疾患(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、ならびにフォークト・小柳・原田病が含まれる。
細胞性免疫誘導疾患の非限定的な例には、1型糖尿病、多発性硬化症、結合組織障害、およびセリアック病が含まれる。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が1型糖尿病である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、インスリン、プロインスリン、プレプロインスリン、膵島抗原2(IA-2)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(例えば、GAD1、GAD2、GAD65、またはGAD67)、亜鉛トランスポーター8(ZnT8)、膵島特異的グルコース-6-ホスファターゼ触媒サブユニット関連タンパク質(IGRP)、ペリフェリン、aGlia、アルファ/ベータ-グリアジン、PDC-E2、ジヒドロリポアミドS-アセチルトランスフェラーゼ、DG1 EC2、デスモソーム糖タンパク質1、DG3(デスモグレイン3)、AQP4(アクアポリン4)、およびクロモグラニンAのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が多発性硬化症である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、プロテオ脂質タンパク質(PLP)、ミエリン関連糖タンパク質(MAG)、ミエリン関連オリゴデンドロサイト塩基性タンパク質(MOBP)、2’,3’-環式ヌクレオチド3’-ホスホジエステラーゼ(CNPase)、S100カルシウム結合タンパク質B(S100ベータ)、およびトランスアルドラーゼのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が混合性結合組織障害である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、U1小核リボ核タンパク質(U1snRNP)、73kDa熱ショックタンパク質、およびカゼインキナーゼのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患がセリアック病である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドは、グルテンを含む。
液性免疫誘導疾患の非限定的な例には、水疱性類天疱瘡、膜性糸球体腎炎、視神経脊髄炎、および尋常性天疱瘡が含まれる。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が水疱性類天疱瘡である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、コラーゲンXVII型アルファ1(BP180)、水疱性類天疱瘡抗原230(BP230)、ラミニン332、α6-β4インテグリン、およびVII型コラーゲンのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が膜性糸球体腎炎である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、ホスホリパーゼA2受容体(PLA2R)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)、および7Aを含有するトロンボスポンジン1型ドメイン(THSD7A)のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が視神経脊髄炎である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、アクアポリン4(AQP-4)およびMOGのうちの一方または両方から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が尋常性天疱瘡である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、デスモグレイン1(DSG1)およびデスモグレイン3(DSG3)のうちの一方または両方から選択される。
自己免疫疾患のさらなる非限定的な例には、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織疾患(MCTD)、重症筋無力症、関節リウマチ、自己免疫性肝疾患、ブドウ膜炎、自己免疫性心筋炎、白斑、円形脱毛症(alopecis areata)、および強皮症が含まれる。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が自己免疫性脳炎である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドは、N-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)、ヒストン様DNA結合タンパク質(Hu)、Ma/Ta、CV2、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、電位開口型カリウムチャネル複合体(VGKC)、電位開口型カルシウムチャネル(VGCC)、ロイシンリッチグリオーマ不活化1(LGI1)、α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソオキサゾールプロピオン酸受容体(AMPAR)、ガンマ-アミノブチル酸A(GABA-A)受容体、GABA-B受容体、コンタクチン関連タンパク質2(Caspr2)、IgLON5、ジペプチジル-ペプチダーゼ様タンパク質6(DPPX)、グリシン受容体(GlyR)、代謝グルタミン酸受容体5(mGluR5)、グルタミン酸代謝型受容体1(mGluR1)、ニューレキシン3-アルファ、またはドーパミン-2受容体のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が自己免疫性肝炎である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、肝腎ミクロソーム1型(LKM1)、(SMA)、(ANA)、肝腎ミクロソーム2型(LKM2)、Src様アダプター(SLA)、ダイニン軽鎖1(LC1)、アシアロ糖タンパク質受容体1(ASGPR)、および核周辺型抗好中球細胞質抗体(pANCA)のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、コンタクチン1(CNTN)、ニューロファスチン-155(NF155)、または静注用免疫グロブリン(IVIG)のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、ヒスチジルtRNAシンテターゼ(Jo-1)、黒色腫分化関連遺伝子5(MDA5/CADM140)、またはTF181アルファのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が混合性結合組織疾患(MCTD)である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、U1小核1(U1-RNA)を含む。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が重症筋無力症である場合、外因性免疫原性ポリペプチドは、ニコチンアセチルコリン受容体(nAchR)である。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が関節リウマチである場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドは、コラーゲン、熱ショックタンパク質、およびヒトT細胞抗原gp39のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が自己免疫性肝疾患である場合、外因性免疫原性ポリペプチドまたは外因性自己抗原性ポリペプチドまたは自己抗原は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体-E2(PDC-E2)である。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患がブドウ膜炎である、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、レチノール結合タンパク質3(IRBP)およびS-アレスチンのうちの一方または両方である。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が自己免疫性心筋炎である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、心筋ミオシン(例えば、αMyHC)、ミオシン結合タンパク質-C(MYBC)、高速型RNA結合タンパク質20(RBM20)、およびジストロフィンのうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が白斑である、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドは、メラン-A(MART1)、gp100、チロシナーゼ、またはチロシナーゼ関連タンパク質1(TRP-1)、およびチロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が円形脱毛症(alopecis areata)である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、トリコヒアリン、TRP-2、gp100、またはMART1のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、自己免疫疾患が強皮症である場合、外因性免疫原性ポリペプチドおよび/または外因性自己抗原性ポリペプチドおよび/または自己抗原は、トポイソメラーゼ、3を含有するRNA結合領域(RNPC3)、およびRNAポリメラーゼIII(POLR3)のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、操作された赤血球系細胞または除核細胞は、少なくとも1つの外因性免疫原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性免疫原性ポリペプチドのいずれか)、少なくとも1つの外因性HLA-Gポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性HLA-Gポリペプチドのいずれか)、ならびに任意選択的に、(i)少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性共阻害性ポリペプチドのいずれか)(例えば、IL-10、IL-27、IL-37、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、PD-L1、およびTGFβのうちの1つ以上)、および/または(ii)少なくとも1つの外因性抗原性ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるか、もしくは当該技術分野で既知の例示的な外因性抗原性ポリペプチドのいずれか)を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される操作された赤血球系細胞または除核細胞(例えば、本明細書に記載される例示的な操作された赤血球系細胞または除核細胞のいずれか)は、第2の療法または治療剤と共に投与される。第2の療法は、例えば、手術、生物学的製剤(例えば、組換え抗体)、細胞ベースの療法(例えば、CAR-T細胞またはCAR NK細胞)、および免疫抑制薬または免疫抑制剤を含み得る。免疫抑制薬または免疫抑制剤の非限定的な例には、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、ブデソニド、およびプレドニゾロン)、ヤヌスキナーゼ阻害剤(例えば、トファシチニブ)、カルシニューリン阻害剤(例えば、シクロスポリンまたはタクロリムス)、mTOR阻害剤(例えば、シロリムスおよびエベロリムス)、IMDH阻害剤(例えば、アザチオプリン、レフルノミド、およびミコフェノール酸)、ならびに生物学的製剤(例えば、アバタセプト、アダリムマブ、アナキンラ、セルトリズマブ、エタネルセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブ、イキセキズマブ、ナタリズマブ、リツキシマブ、セクキヌマブ、トシリズマブ、ウステキヌマブ、ベドリズマブ、バシリクスマブ(basilixumab)、およびダクリズマブ)が含まれる。
本明細書で引用されるすべての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物または特許出願が、すべての目的で参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたかのように、すべての目的で参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本明細書で考察される刊行物は、本出願の出願日以前のそれらの開示についてのみ提供される。本明細書におけるいかなるものも、本明細書に記載される発明者らが、以前の開示により、または任意の他の理由により、そのような開示に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。
実施例1.ペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む、操作された除核赤血球系細胞の生成。
赤血球系細胞を、外因性抗原性ポリペプチドHLA-Gポリペプチド、およびグリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメインを含む、一本鎖融合タンパク質である外因性HLA-Gポリペプチド(ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質)を含むように形質導入する。任意選択的に、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質または非ヒト免疫原性ポリペプチドは、タンパク質を検出するために使用され得る検出可能なタグ(例えば、FLAG-タグまたはmyc-タグ)を含む。赤血球系細胞は、非ヒト免疫原性ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼなどの非ヒトアミノ酸分解ポリペプチド)をさらに含むように同時形質導入される。細胞培養および形質導入を、以下の「方法」のセクションに記載されるように実施して、細胞表面上のペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドの両方を含む、操作された除核赤血球系細胞を得る。
赤血球系細胞を、外因性抗原性ポリペプチドHLA-Gポリペプチド、およびグリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメインを含む、一本鎖融合タンパク質である外因性HLA-Gポリペプチド(ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質)を含むように形質導入する。任意選択的に、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質または非ヒト免疫原性ポリペプチドは、タンパク質を検出するために使用され得る検出可能なタグ(例えば、FLAG-タグまたはmyc-タグ)を含む。赤血球系細胞は、非ヒト免疫原性ポリペプチド(例えば、アスパラギナーゼなどの非ヒトアミノ酸分解ポリペプチド)をさらに含むように同時形質導入される。細胞培養および形質導入を、以下の「方法」のセクションに記載されるように実施して、細胞表面上のペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドの両方を含む、操作された除核赤血球系細胞を得る。
操作された除核赤血球系細胞の表面上のペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドの存在は、アロフィコシアニン(APC)標識またはフィコエリスリン(PE)標識された抗HLA-Gおよび抗免疫原性ポリペプチド抗体を結合および検出することによって決定される。
方法
レンチウイルスベクターの産生
ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドをコードする核酸を生成し、レンチウイルスベクターpCDHの複数のクローニング部位(各々、MSCVプロモーター(SYSTEM BIOSCIENCES)の制御下)にクローニングされ、それにより、1つのレンチウイルスベクターが、両方のタンパク質をコードする遺伝子を含む。レンチウイルスは、TransIT-LTIトランスフェクション試薬(MIRUS)を使用して、pPACKH1(SYSTEM BIOSCIENCES)、ならびにペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドをコードする遺伝子を含有するpCDHレンチウイルスベクターを細胞にトランスフェクトすることによって、293T細胞中で産生される。12~14時間のインキュベーション後、細胞を新鮮な培養培地中に配置する。ウイルス粒子を含む上清を、約600×gで5分間遠心分離することによって、培地交換の48時間後に収集する。ウイルス粒子を、超遠心分離または超遠心分離を伴う接線流濾過(TFF)によって濃縮する。上清を収集し、0.45μmフィルターを通して濾過し、-80℃においてアリコートで凍結させる。
レンチウイルスベクターの産生
ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドをコードする核酸を生成し、レンチウイルスベクターpCDHの複数のクローニング部位(各々、MSCVプロモーター(SYSTEM BIOSCIENCES)の制御下)にクローニングされ、それにより、1つのレンチウイルスベクターが、両方のタンパク質をコードする遺伝子を含む。レンチウイルスは、TransIT-LTIトランスフェクション試薬(MIRUS)を使用して、pPACKH1(SYSTEM BIOSCIENCES)、ならびにペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドをコードする遺伝子を含有するpCDHレンチウイルスベクターを細胞にトランスフェクトすることによって、293T細胞中で産生される。12~14時間のインキュベーション後、細胞を新鮮な培養培地中に配置する。ウイルス粒子を含む上清を、約600×gで5分間遠心分離することによって、培地交換の48時間後に収集する。ウイルス粒子を、超遠心分離または超遠心分離を伴う接線流濾過(TFF)によって濃縮する。上清を収集し、0.45μmフィルターを通して濾過し、-80℃においてアリコートで凍結させる。
赤血球系細胞の増殖および分化
正常なヒトドナーからの動員された末梢血細胞に由来するヒトCD34+細胞は、AllCells Inc.から凍結状態で購入される。増殖/分化手順は、3つの段階を含む。第1の段階において、解凍したCD34+赤血球系前駆細胞を、組換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、組換えヒト組換えヒトSCF、および組換えヒトIL-3を含むイスコフMDM培地中で培養する。第2の段階において、赤血球系細胞を、ヒト血清アルブミン、組換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、ヒト組換えSCF、ヒト組換えEPO、およびL-グルタミンを補充したイスコフMDM培地中で培養する。第3の段階において、赤血球系細胞を、ヒトトランスフェリン、組換えヒトインスリン、ヒト組換えEPO、およびヘパリンを補充したイスコフMDM培地中で培養する。培養物を、5% CO2インキュベーター中37℃で維持する。
正常なヒトドナーからの動員された末梢血細胞に由来するヒトCD34+細胞は、AllCells Inc.から凍結状態で購入される。増殖/分化手順は、3つの段階を含む。第1の段階において、解凍したCD34+赤血球系前駆細胞を、組換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、組換えヒト組換えヒトSCF、および組換えヒトIL-3を含むイスコフMDM培地中で培養する。第2の段階において、赤血球系細胞を、ヒト血清アルブミン、組換えヒトインスリン、ヒトトランスフェリン、ヒト組換えSCF、ヒト組換えEPO、およびL-グルタミンを補充したイスコフMDM培地中で培養する。第3の段階において、赤血球系細胞を、ヒトトランスフェリン、組換えヒトインスリン、ヒト組換えEPO、およびヘパリンを補充したイスコフMDM培地中で培養する。培養物を、5% CO2インキュベーター中37℃で維持する。
赤血球系前駆細胞の形質導入
赤血球系前駆細胞を、上述の培養プロセスの段階1の最中に形質導入する。培養培地中の赤血球系細胞を、レンチウイルス上清およびポラキサマー(polaxamer)338と組み合わせる。プレートを2000rpmで室温において90分間回転させるスピノキュレーションによって、感染を達成する。スピノキュレーション後、細胞を37□Cで一晩インキュベートする。
赤血球系前駆細胞を、上述の培養プロセスの段階1の最中に形質導入する。培養培地中の赤血球系細胞を、レンチウイルス上清およびポラキサマー(polaxamer)338と組み合わせる。プレートを2000rpmで室温において90分間回転させるスピノキュレーションによって、感染を達成する。スピノキュレーション後、細胞を37□Cで一晩インキュベートする。
ペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドの検出
操作された除核赤血球系細胞上のペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドの存在を、アロフィコシアニン(APC)標識またはフィコエリスリン(PE)標識された抗HLA-Gおよび抗免疫原性ポリペプチド抗体を使用して検出する。
操作された除核赤血球系細胞上のペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドの存在を、アロフィコシアニン(APC)標識またはフィコエリスリン(PE)標識された抗HLA-Gおよび抗免疫原性ポリペプチド抗体を使用して検出する。
抗体の結合を、APC蛍光またはPE蛍光に対するフローサイトメトリーによって検出し、ゲートセットは、染色された非形質導入細胞に基づいている。あるいは、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドは、抗HLA-Gおよび抗免疫原性ポリペプチド抗体を使用したSDS-PAGE分離後のウェスタンブロッティングによって検出され得る。
実施例2.ペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞によるインビトロでの免疫寛容の活性化。
赤血球系細胞を、例えば実施例1に記載されるように、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドを含むように形質導入する。
赤血球系細胞を、例えば実施例1に記載されるように、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドを含むように形質導入する。
機能アッセイ
T細胞抑制に対する、ペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞の効果を、(1)T細胞活性の阻害、(2)T細胞増殖の阻害、および(3)T細胞のアポトーシスの誘導のうちの1つ以上を決定することによって評価する。
T細胞抑制に対する、ペプチド-HLA-G-GPAおよび非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞の効果を、(1)T細胞活性の阻害、(2)T細胞増殖の阻害、および(3)T細胞のアポトーシスの誘導のうちの1つ以上を決定することによって評価する。
例えば、操作された除核赤血球系細胞を活性化T細胞(例えば、CD4+ T細胞)と接触させ、市販のELISAキット(R&D SYSTEMS)を用いて上清のサイトカイン分析を実施する(例えば、ヒトIL-2、IFN-γ、およびIL-10レベルを検出するために)ことによって、T細胞活性の阻害を決定する。例えば、操作された除核赤血球系細胞を用いた処理後、IL-2分泌阻害の検出は、抗増殖効果を示す。
例えば、蛍光色素5,6-カルボキシフルオレセインジアセテートスクシンイミジルエステル(CFSE)でT細胞を標識し、T細胞を操作された除核赤血球系細胞と接触させることによって、T細胞増殖の阻害を分析する。操作された除核赤血球系細胞に応答して増殖するT細胞は、フローサイトメトリーによって測定されるCFSE蛍光強度の低減を示す。あるいは、放射性チミジンの組み込みを使用して、操作された除核赤血球系細胞に応答したT細胞の成長速度を評価することができる。あるいは、T細胞増殖の阻害を、Ki67などの特定の細胞増殖マーカーを検出することによって分析する(例えば、ヒト抗Ki67抗体、クローンAbD02531(BIORADを使用して))。
操作された除核赤血球系細胞によるT細胞アポトーシスの誘導を、例えば、蛍光色素コンジュゲートアネキシンV染色を使用して分析する。
ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む操作された赤血球系細胞へのヒト免疫細胞の曝露後の免疫細胞活性化を検出および測定するために、ヒト末梢血単核球(PBMC)を用いたエクスビボ免疫測定を、Salvat et al.(2017)Proc.Nat’l.Acad.Sci.U.S.A.114(26):E5085-93)(その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように使用され得る。
B細胞の増殖、分化、および抗体(Ig)分泌の阻害、ならびにNK細胞の増殖および細胞傷害の阻害に対する、ペプチド-HLA-G-GPA融合タンパク質および非ヒト免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞の効果を、Rebmann et al.(2014)J.Immunol Res.2014:297073(その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように決定する。
Claims (234)
- 外因性ヒト白血球抗原-G(HLA-G)ポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞であって、前記外因性HLA-Gポリペプチドおよび前記外因性免疫原性ポリペプチドの両方が、前記細胞の表面上にある、操作された除核赤血球系細胞。
- 外因性ヒト白血球抗原-G(HLA-G)ポリペプチドおよび外因性免疫原性ポリペプチドを含む操作された除核赤血球系細胞であって、前記外因性HLA-Gポリペプチドが、前記細胞の表面上にあり、前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記細胞内にある、操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記細胞のサイトゾル中にある、請求項2に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、膜アンカーを含むか、または脂質部分への付着を介して前記細胞の原形質膜に係留されている、請求項2に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、HLA-G1アイソフォームポリペプチド、HLA-G2アイソフォームポリペプチド、HLA-G3アイソフォームポリペプチド、HLA-G4アイソフォームポリペプチド、HLA-G5アイソフォームポリペプチド、HLA-G6アイソフォームポリペプチド、およびHLA-G7アイソフォームポリペプチドのうちのいずれか1つを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、HLA-G1アイソフォームポリペプチド、HLA-G2アイソフォームポリペプチド、HLA-G5アイソフォームポリペプチド、およびHLA-G6アイソフォームポリペプチドのうちのいずれか1つを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、ヒトポリペプチドを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、非ヒトポリペプチドを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記非ヒトポリペプチドが、細菌、植物、酵母、真菌、ウイルス、プリオン、または原生動物に由来するポリペプチドを含む、請求項8に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、表1または表2に列挙されるポリペプチドを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、アミノ酸分解ポリペプチド、尿酸分解ポリペプチド、またはシュウ酸オキシダーゼ(OxOx)を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記アミノ酸分解ポリペプチドを含み、前記アミノ酸分解ポリペプチドが、アスパラギナーゼ、フェニルアラニンアンモニウムリアーゼ(PAL)、またはフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)である、請求項11に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、d-アミノレブリン酸デヒドロゲナーゼ(ALA-D)を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記アミノ酸分解ポリペプチドを含み、前記アミノ酸分解ポリペプチドが、ホモシステイン低減ポリペプチドまたはホモシステイン分解ポリペプチドである、請求項11に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記アミノ酸分解ポリペプチドが、前記ホモシステイン低減ポリペプチドであり、前記ホモシステイン低減ポリペプチドが、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ、アラニントランスアミナーゼ、L-アラニン-L-アンチカプシンリガーゼ、L-システインデスルフィダーゼ、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ、5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼレダクターゼ、メチルマロン酸尿もしくはホモシスチン尿、cblD型、またはそれらのバリアントである、請求項14に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記アミノ酸分解ポリペプチドが、前記ホモシステイン分解ポリペプチドであり、ホモシステイン分解ポリペプチドが、シスタチオニン-β-シンターゼ(CBS)、メチオニンガンマ-リアーゼ、スルフィド:キノンレダクターゼ、メチオニンシンターゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、アデノシルホモシステイナーゼ、シスタチオニンガンマ-リアーゼ、メチオニンガンマ-リアーゼ、L-アミノ酸オキシダーゼ、テチン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ、5-メチルテトラヒドロプテロイルトリグルタミン酸-ホモシステイン-S-メチルトランスフェラーゼ、セレノシステインSe-メチルトランスフェラーゼ、シスタチオニンガンマ-シンターゼ、O-アセチルホモセリンアミノカルボキシプロピルトランスフェラーゼ、アスパラギン-オキソ酸トランスアミナーゼ、グルタミン-フェニルピルビン酸トランスアミナーゼ、3-メルカプトピルビン酸硫黄トランスフェラーゼ、ホモシステインデスルフヒドラーゼ、シスタチオニンベータ-リアーゼ、アミノ酸ラセマーゼ、メチオニン-tRNAリガーゼ、グルタミン酸-システインリガーゼ、N-(5-アミノ-5-カルボキシペンタノイル)-L-システイニル-D-バリンシンターゼ、L-イソロイシン4-ヒドロキシラーゼ、L-リシンN6-モノオキシゲナーゼ(NADPH)、メチオニンデカルボキシラーゼ、2,2-ジアルキルグリシンデカルボキシラーゼ(ピルビン酸塩)、およびシステインシンターゼ(CysO)、またはそれらのバリアントである、請求項14に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記尿酸分解ポリペプチドを含み、前記尿酸分解ポリペプチドが、ウリカーゼ、HIUヒドロラーゼ、OHCUデカルボキシラーゼ、アラントイナーゼ、アラントイカーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、FAD依存性尿酸ヒドロキシラーゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、ヌクレオシドデオキシリボシルトランスフェラーゼ、ジオキソテトラヒドロピリミジンホスホリボシルトランスフェラーゼ、ジヒドロピリミジナーゼ、もしくはグアニンデアミナーゼ、またはそれらのバリアントを含む、請求項11に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、対象への前記細胞の投与時に、前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容を誘導することができる、請求項1~17のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記免疫寛容が、短期免疫寛容を含む、請求項18に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触する免疫細胞のアポトーシスを誘導すること、または活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害することを含み、任意選択的に、前記免疫細胞が、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、またはB細胞である、請求項19に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む、請求項19または20に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む、請求項19~21のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記免疫寛容が、長期免疫寛容を含む、請求項18~22のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記長期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触する樹状細胞(DC)の成熟を阻害することを含む、請求項23に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記長期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するDCのアネルギーを誘導することを含む、請求項23または24に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記長期免疫寛容が、
a.前記操作された除核赤血球系細胞が接触するCD4+ T細胞の制御性T細胞(Treg)への分化を誘導すること、および/または
b.前記操作された除核赤血球系細胞が接触するCD8+ T細胞のTregへの分化を誘導すること、を含む、請求項23~25のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、外因性抗原性ポリペプチドに結合している、請求項1~26のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性抗原性ポリペプチドが、モチーフXI/LPXXXXXL(配列番号1)を含む、請求項27に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性抗原性ポリペプチドが、約8アミノ酸長~約24アミノ酸長である、請求項27または28に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性抗原性ポリペプチドが、前記外因性HLA-Gポリペプチドに共有結合している、請求項27~29のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性抗原性ポリペプチドが、前記外因性HLA-Gポリペプチドに非共有結合している、請求項27~29のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、HLA-Gアルファ鎖の1つ以上のアルファドメインまたはその断片およびβ2Mポリペプチドまたはその断片を含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、膜アンカーに連結されている、請求項32に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性HLA-Gポリペプチドが、リンカーを介して前記外因性HLA-Gポリペプチドに連結された外因性抗原性ポリペプチドを含む一本鎖融合タンパク質である、請求項32に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記一本鎖融合タンパク質が、膜アンカーをさらに含む、請求項34に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、切断可能なリンカーである、請求項34または35に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性免疫原性ポリペプチドが、前記外因性HLA-Gポリペプチドに結合していない、請求項1~36のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記膜アンカーが、グリコフォリンA(GPA)タンパク質もしくはその膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)もしくはその膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体もしくはその膜貫通ドメインを含む、請求項33または35に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された除核赤血球系細胞が、外因性自己抗原性ポリペプチドをさらに含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞の表面上にある、請求項39に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して前記細胞の原形質膜に係留されている、請求項40に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Iを含み、
X1-X2-X3(式I)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項40に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IIを含み、
X1-X2-X3-X4(式II)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項40に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項43に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項43に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項42~45のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む、請求項43~46のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの自己抗原が、リンカーによって分離されている、請求項47に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項48に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項48に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞内にある、請求項39に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、原形質膜の細胞内側にある、請求項51に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して前記細胞の前記原形質膜に係留されている、請求項52に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IIIを含み、
X1-X2-X3(式III)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IVを含み、
X1-X2-X3-X4(式IV)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項55に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項55に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのN末端に、シグナルペプチドをさらに含む、請求項54~57のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記シグナルペプチドが、GPAシグナルペプチドである、請求項58に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項54~59のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIIを含み、
X1-X2-X3-X4(式VII)、
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項61に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項61または62に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項61~63のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIIIを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式VIII)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項65に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項65または66に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む、請求項65~67のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項65~68のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIを含み、
X1-X2-X3-X4(式XI)
式中、
X1は、サイトゾルタンパク質またはその断片を含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記サイトゾルタンパク質が、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む、請求項70に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項70または71に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項70~72のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項70~73のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIIを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式XII)
式中、
X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項52または53に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記細胞質タンパク質が、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む、請求項75に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項75または76に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項75~77のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、
GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む、請求項75~78のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項75~79のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞の表面上に存在する、請求項39に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IXを含み、
X1-X2-X3(式IX)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項81に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項82に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項82または83に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Xを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式X)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項81に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号850)を含む、請求項85に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項85または86に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む、請求項85~87のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項85~88のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIIIを含み、
X1-X2-X3-X4(式XIII)
式中、
X1は、Iiキーペプチドを含み、
X2は、自己抗原を含み、
X3は、リンカーを含み、
X4は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含む、請求項81に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GPGPG(配列番号841)を含む、請求項90に記載の操作された赤血球系細胞。
- X1が、2つ以上のIiキーペプチドを含む、請求項90または91に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項90~92のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の外因性抗原性ポリペプチドをさらに含む、請求項54~93のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの外因性自己抗原性ポリペプチドが、リンカーによって分離されている、請求項94に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項95に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項95に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞のサイトゾル中にある、請求項39に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Vを含み、
X1-X2-X3(式V)
式中、
X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項98に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIを含み、
X1-X2-X3-X4(式VI)
式中、
X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項98に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項100に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項100に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記サイトゾルポリペプチドが、プロフィリン、フェリチン、またはその断片を含む、請求項99~102のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項99~103のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む、請求項99~104のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの自己抗原が、リンカーによって分離されている、請求項105に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項104に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項106に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された除核赤血球系細胞が、少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドをさらに含む、請求項1~108のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞の表面上にある、請求項109に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、膜貫通ドメインをさらに含む、請求項110に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記膜貫通ドメインが、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体膜貫通ドメインである、請求項111に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞内にある、請求項109に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞によって分泌/放出される、請求項109に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドが、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、およびPD-L1からなる群から選択される、請求項109~114のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、IL-10であり、配列番号760、761、762、または763に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項115に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、PD-L1であり、配列番号764に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項115に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、前記原形質膜の外葉上のホスファチジルセリンの存在が増加するように処理されている、請求項1~117のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、カルシウムイオノフォアで処理されている、請求項118に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、イオノマイシン、A23187、およびBS3のうちの1つ以上で処理されている、請求項119に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの前記外因性共阻害因子ポリペプチドのうちの1つが、配列番号816~823のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%同一である配列を含む、請求項115に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 外因性自己抗原性ポリペプチドおよび少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドを含む、操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞の表面上にある、請求項122に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して前記細胞の原形質膜に係留されている、請求項122に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Iを含み、
X1-X2-X3(式I)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項123に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IIを含み、
X1-X2-X3-X4(式I)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項123に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項126に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項126に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項125~127のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む、請求項126~129のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの自己抗原が、リンカーによって分離されている、請求項130に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項131に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項131に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞内にある、請求項122に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、原形質膜の細胞内側にある、請求項134に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、膜アンカーをさらに含むか、または脂質部分への付着を介して前記細胞の原形質膜に係留されている、請求項135に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IIIを含み、
X1-X2-X3(式III)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IVを含み、
X1-X2-X3-X4(式IV)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項138に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項138に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのN末端に、シグナルペプチドをさらに含む、請求項137~140のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記シグナルペプチドが、GPAシグナルペプチドである、請求項141に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項137~142のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む、請求項137~143のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの自己抗原が、リンカーによって分離されている、請求項144に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項145に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項145に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIIを含み、
X1-X2-X3-X4(式VII)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項148に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項148または149に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項148~150のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIIIを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式VIII)
式中、
X1は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項152に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項152または153に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号489)を含む、請求項152~154のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項152~155のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIを含み、
X1-X2-X3-X4(式XI)
式中、
X1は、サイトゾルタンパク質またはその断片を含む、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記サイトゾルタンパク質が、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む、請求項157に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項157または158に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項157~159のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項157~160のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIIを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式XII)
式中、
X1は、細胞質タンパク質またはその断片を含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項135または136に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記細胞質タンパク質が、MAGWNAYIDNLMADGTCQDAAIVGYKDSPSVWAAVPGKTFVNITPAEVGVLVGKDRSSFYVNGLTLGGQKCSVIRDSLLQDGEFSMDLRTKSTGGAPTFNVTVTKTDKTLVLLMGKEGVHGGLINKKCYEMASHLRRSQY(配列番号846)を含む、請求項162に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)を含む、請求項162または163に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項162~164のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、
GALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号849)を含む、請求項162~165のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項162~166のいずれか一項に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞の表面上に存在する、請求項167に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式IXを含み、
X1-X2-X3(式IX)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、CD74の細胞質部分またはその断片を含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項168に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - CD74の前記細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMKLPKPPKPVSKMRMATPLLMQALPMGALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号845)を含む、請求項169に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項169または170に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Xを含み、
X1-X2-X3-X4-X5(式X)
式中、
X1は、II型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、CD74のN末端細胞質部分またはその断片を含み、
X4は、自己抗原を含み、
X5は、CD74のC末端細胞質部分を含む、請求項168に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号580)を含む、請求項172に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記N末端細胞質部分が、QQQGRLDKLTVTSQNLQLENLRMK(配列番号847)を含む、請求項172または173に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- CD74の前記C末端細胞質部分が、ALPQGPMQNATKYGNMTEDHVMHLLQNADPLKVYPPLKGSFPENLRHLKNTMETIDWKVFESWMHHWLLFEMSRHSLEQKPTDAPPKESLELEDPSSGLGVTKQDLGPVPM(配列番号848)を含む、請求項172~174のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項172~175のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式XIIIを含み、
X1-X2-X3-X4(式XIII)
式中、
X1は、Iiキーペプチドを含み、
X2は、自己抗原を含み、
X3は、リンカーを含み、
X4は、I型膜タンパク質またはその膜貫通ドメインを含む、請求項168に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、GPGPG(配列番号841)を含む、請求項177に記載の操作された赤血球系細胞。
- X1が、2つ以上のIiキーペプチドを含む、請求項177または178に記載の操作された赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドの前記N末端が、シグナルペプチドをさらに含む、請求項177~179のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、前記細胞のサイトゾル中にある、請求項122に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式Vを含み、
X1-X2-X3(式V)
式中、
X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、
X2は、Iiキーペプチドを含み、
X3は、自己抗原を含む、請求項181に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、N末端からC末端への方向に式VIを含み、
X1-X2-X3-X4(式VI)
式中、
X1は、サイトゾルポリペプチドまたはその断片を含み、
X2は、リンカーを含み、
X3は、Iiキーペプチドを含み、
X4は、自己抗原を含む、請求項181に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項183に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項183に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記サイトゾルポリペプチドが、プロフィリン、フェリチン、またはその断片を含む、請求項182~185のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記Iiキーペプチドが、
LRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号765)、
YRMKLPKPPKPVSKMR(配列番号766)、
LRMK(配列番号767)、
YRMK(配列番号768)、
LRMKLPK(配列番号769)、
YRMKLPK(配列番号770)、
YRMKLPKP(配列番号771)、
LRMKLPKP(配列番号772)、
LRMKLPKS(配列番号773)、
YRMKLPKS(配列番号774)、
LRMKLPKSAKP(配列番号775)、および
LRMKLPKSAKPVSK(配列番号776)、からなる群から選択される配列を含む、請求項182~186のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。 - 前記外因性自己抗原性ポリペプチドが、そのC末端に、1つ以上の追加の自己抗原をさらに含む、請求項182~187のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 任意の2つの自己抗原が、リンカーによって分離されている、請求項188に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、ポリGSリンカーである、請求項189に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記リンカーが、GSGSGSGSGSGSGSGSGS(配列番号840)またはGPGPG(配列番号841)を含む、請求項189に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞の表面上にある、請求項122~191のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、膜貫通ドメインをさらに含む、請求項192に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記膜貫通ドメインが、グリコフォリンA(GPA)膜貫通ドメイン、小内在性膜タンパク質1(SMIM1)膜貫通ドメイン、またはトランスフェリン受容体膜貫通ドメインである、請求項192に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞内にある、請求項122~191のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、前記細胞によって分泌/放出される、請求項122~請求項191のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドが、IL-10、IL-27、IL-37、TGFβ、CD39、CD73、アルギナーゼ1(ARG1)、アネキシン1、フィブリノゲン様タンパク質2(FGL2)、およびPD-L1からなる群から選択される、請求項192~196のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、IL-10であり、配列番号760、761、762、または763に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項197に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、PD-L1であり、配列番号764に対して少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項197に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、前記原形質膜の前記外葉上のホスファチジルセリンの存在が増加するように処理されている、請求項1~199のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、カルシウムイオノフォアで処理されている、請求項200に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された赤血球系細胞が、イオノマイシン、A23187、およびBS3のうちの1つ以上で処理されている、請求項201に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記少なくとも1つの外因性共阻害性ポリペプチドのうちの1つが、配列番号816~823のうちのいずれか1つに対して少なくとも90%同一である配列を含む、請求項122~191のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された除核赤血球系細胞が、網状赤血球である、請求項1~203のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された除核赤血球系細胞が、赤血球である、請求項1~203のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 前記操作された除核赤血球系細胞が、ヒト細胞である、請求項1~205のいずれか一項に記載の操作された除核赤血球系細胞。
- 請求項1~206のいずれか一項に記載の複数の操作された除核赤血球系細胞と、薬学的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
- 外因性免疫原性ポリペプチドに対する対象における免疫寛容を誘導する方法であって、請求項1~206のいずれか一項に記載の複数の操作された除核赤血球系細胞、または請求項207に記載の医薬組成物を前記対象に投与し、それによって前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する免疫寛容を誘導することを含む、方法。
- 前記免疫寛容が、短期免疫寛容を含む、請求項208に記載の方法。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触する免疫細胞のアポトーシスを誘導すること、または活性化、分化、および/もしくは増殖を阻害することを含み、任意選択的に、前記免疫細胞が、T細胞、NK細胞、またはB細胞である、請求項209に記載の方法。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するT細胞またはNK細胞の細胞傷害を阻害することを含む、請求項209または210に記載の方法。
- 前記短期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するB細胞による抗体分泌を阻害することを含む、請求項209~211のいずれか一項に記載の方法。
- 前記免疫寛容が、長期免疫寛容を含む、請求項209~213のいずれか一項に記載の方法。
- 前記長期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するDCの成熟を阻害することを含む、請求項213に記載の方法。
- 前記長期免疫寛容が、前記操作された除核赤血球系細胞が接触するDCのアネルギーを誘導することを含む、請求項213または214に記載の方法。
- 前記長期免疫寛容が、
a.前記操作された除核赤血球系細胞が接触するCD4+ T細胞のTregへの分化を誘導すること、および/または
b.前記操作された除核赤血球系細胞が接触するCD8+ T細胞のTregへの分化を誘導すること、を含む、請求項213~215のいずれか一項に記載の方法。 - 疾患の治療を必要とする対象においてそれを行う方法であって、請求項1~206のいずれか一項に記載の複数の操作された除核赤血球系細胞、または請求項207に記載の医薬組成物を前記対象に投与し、それによって前記対象において前記疾患を治療することを含む、方法。
- a.前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する前記対象における免疫応答が、前記外因性免疫原性ポリペプチドが前記対象に単独で投与される場合の、前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する前記対象における免疫応答と比較して低減される、および/または
b.前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する前記対象における免疫応答が、前記外因性免疫原性ポリペプチドが前記外因性HLA-Gポリペプチドを欠く複数の操作された除核赤血球系細胞の表面上に存在するときに対象に投与される場合の、前記外因性免疫原性ポリペプチドに対する前記対象における免疫応答と比較して低減される、請求項217に記載の方法。 - 前記疾患が、がんである、請求項217または218に記載の方法。
- 前記がんが、白血病である、請求項219に記載の方法。
- 前記がんが、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、腸がん、脳がん、乳がん、肝臓がん、肺がん、原発不明がん、子宮頸がん、絨毛がん、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、眼がん、胆嚢がん、胃がん、妊娠性絨毛腫瘍(GTT)、有毛細胞白血病、頭頸部がん、ホジキンリンパ腫、腎臓がん、喉頭がん、白血病、リンパ腫、皮膚がん、中皮腫、口腔および口腔咽頭がん、骨髄腫、鼻腔および副鼻腔がん、鼻咽腔がん、非ホジキンリンパ腫(NHL)、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、陰茎がん、前立腺がん、直腸がん、唾液腺がん、軟部組織肉腫、腹部がん、精巣がん、甲状腺がん、子宮がん、膣がん、または外陰がんである、請求項219に記載の方法。
- 前記疾患が、ホモシステイン関連疾患である、請求項217または218に記載の方法。
- 前記ホモシステイン関連疾患が、ホモシスチン尿症である、請求項222に記載の方法。
- 前記疾患が、尿酸関連疾患である、請求項217または218に記載の方法。
- 前記尿酸関連疾患が、高尿酸血症である、請求項224に記載の方法。
- 前記尿酸関連疾患が、痛風、関節リウマチ、変形性関節炎、脳卒中、虚血性心疾患、不整脈、または慢性腎疾患である、請求項224に記載の方法。
- 前記疾患が、高シュウ酸尿症である、請求項217または218に記載の方法。
- 前記疾患が、自己免疫疾患である、請求項217または218に記載の方法。
- 前記自己免疫疾患が、1型糖尿病、多発性硬化症、結合組織障害、セリアック病、水疱性類天疱瘡、膜性糸球体腎炎、視神経脊髄炎、尋常性天疱瘡、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織疾患(MCTD)、重症筋無力症、関節リウマチ、自己免疫性肝疾患、ブドウ膜炎、自己免疫性心筋炎、白斑、円形脱毛症(alopecis areata)、または強皮症である、請求項228に記載の方法。
- 前記自己免疫疾患が、1型糖尿病、多発性硬化症、結合組織障害、またはセリアック病である、請求項228に記載の方法。
- 前記自己免疫疾患が、1型糖尿病である、請求項228に記載の方法。
- 前記自己免疫疾患が、水疱性類天疱瘡、膜性糸球体腎炎、視神経脊髄炎、または尋常性天疱瘡である、請求項228に記載の方法。
- 前記自己免疫疾患が、自己免疫性脳炎、自己免疫性肝炎、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、多発性筋炎および皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織疾患(MCTD)、重症筋無力症、関節リウマチ、自己免疫性肝疾患、ブドウ膜炎、自己免疫性心筋炎、白斑、円形脱毛症(alopecis areata)、または強皮症である、請求項228に記載の方法。
- 前記複数の操作された除核赤血球系細胞、または前記医薬組成物が、静脈内投与される、請求項208~233のいずれか一項に記載の方法。
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