本発明は、通信分野、特に、データフレームの受信状況を決定するための方法、および通信装置に関する。
本出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれている、2020年1月11日に中国国家知識産権局に出願された「METHOD FOR DETERMINING RECEIVING STATUS OF DATA FRAME AND COMMUNICATION APPARATUS」という名称の中国特許出願第2020100288423号の優先権を主張するものである。
ワイヤレス技術の発展に伴って、マルチバンド通信をサポートするワイヤレスデバイスの数量が増加している。たとえば、デバイス間の通信速度を上げるために、通信が2.4GHz、5GHz、60GHz周波数帯で同時に行われ、または通信が同じ周波数帯(または異なる周波数帯)の異なるチャネルで同時に行われる。そのようなデバイスは、一般にマルチバンドデバイスまたはマルチリンクデバイスと呼ばれ、代替として、マルチリンクエンティティまたはマルチバンドエンティティと呼ばれることもある。以下では、説明のためにマルチリンクデバイスを例として使用する。
マルチリンクデバイスは通常、複数のステーション(stations, STAs)を含み、各ステーションは特定の周波数帯またはチャネル上で動作する。マルチリンクデバイスは、アクセスポイントデバイスまたはステーションデバイスであり得る。マルチリンクデバイスがアクセスポイントデバイスである場合、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のアクセスポイント(access points, APs)を含む。マルチリンクデバイスがステーションデバイスである場合、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数の非アクセスポイントステーション(non-access point stations, non-AP STAs)を含む。たとえば、図1に示されるように、マルチリンクアクセスポイントデバイスは、AP1からAP nを含み、マルチリンクステーションデバイスは、STA1からSTA nを含む。AP1およびSTA1はリンク1に対応し、AP1およびSTA1はリンク2に対応し、AP nおよびSTA1はリンクnに対応している。マルチリンクアクセスポイントデバイスは、リンク1からリンクn上でデータフレームをマルチリンクステーションデバイスに送信し得る。データフレームを受信した後、マルチリンクステーションデバイスは、1つのリンクを介して、マルチリンクアクセスポイントデバイスに対して、別のリンクでのデータフレームの受信状況を含むブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを送信し得る。しかしながら、BAフレームを受信した後、マルチリンクアクセスポイントデバイスは、BAフレームに基づいて、そのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを決定することができ、別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を正確に決定できないことがある。
本発明の実施形態は、データフレームの受信状況を決定するための方法、および通信装置を提供して、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
第1の態様によれば、本出願は、データフレームの受信状況を決定するための方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信し、ここで、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定し、ここで、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットは、ビットマップ内にあり、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームに対応するビットであり、第1のビットの値は、第1の値である。任意選択で、第1の値は0であり得る。第1の態様に記載された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善される。これにより、第1のマルチリンクデバイスが、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する、具体的な実装は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗である。したがって、この可能な実装方法に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況が正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと決定し、ここで、第2の閾値は第1の閾値未満である。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有しないことを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況については、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しない。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと、正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、T=t2-t1、またはT=f(t2-t1)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間である。f()は、Tが(t2-t1)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1)またはf(t2-t1)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1-t3、またはT=f(t2-t1-t3)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間である。f()は、Tが(t2-t1-t3)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1-t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間とBAフレームの送信時間との間の期間、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1-2*t3、またはT=f(t2-t1-2*t3)である。f()は、Tが(t2-t1-2*t3)の関数であることを示す。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-2*t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの送信時間との間の期間である。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信してよく、ここで、第1の情報は第1の閾値を搬送している。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスは第1の閾値を事前にネゴシエートしてよく、したがって、第1の閾値がより柔軟に第2のリンクに対して設定されることが可能である。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、複数の第1の閾値のそれぞれは、1つのリンクに対応する。この可能な実装に基づいて、各第2のリンクは、1つの第1の閾値に対応し得る。これは、異なるリンクの閾値要件を満たすのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信し、ここで、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後の第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。それはまた、表示情報が、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができることを示す場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートすることを示し、そうでない場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートしないことを示すものとして理解されることも可能である。任意選択で、この可能な実装において、第1の閾値は、固定値であってよく、たとえば、プロトコルで予め指定された固定値であってよい。第1の閾値は、必ずしも第2のリンクによってサポートされない。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクが第1の閾値をサポートするかどうかを事前に認識して、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するかどうかを決定することができる。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。第1のビットに対応するデータフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間、または第1のビットに対応するデータフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間は、第1の時間として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値よりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、それは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が決定されることができないことを示す。言い換えれば、第1のビットは曖昧さを有する。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前に、第1のビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第1のビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したと決定されたとき、第1のビットに対応するデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。この可能な実装に基づいて、ビットマップが、受信されたことが確認されないデータフレームの受信状況を示すことができる。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力に関する情報を、第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。能力情報は、1つまたは複数の能力レベルを含み得る。マルチリンクBAフレームは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。任意選択で、能力情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力を知ることができる。このように、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム内のビットマップにより示されたデータフレームの受信状況を適正な解析方式で解析する。
可能な実装において、能力情報は、以下の3つの能力レベルのうちの1つまたは複数を含み得る。データフレームがMPDUである例が使用される。
能力レベル1:第2のマルチリンクデバイスがマルチリンクBAフレームの伝送をサポートしない。このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況のみを搬送し、別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送しない。
能力レベル2:第2のマルチリンクデバイスは、PPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。第1の閾値はプロトコルで予め指定され得る。たとえば、第1の閾値は、マルチリンクフレーム間スペース(multi-link inter frame space, MLIFS)であってよい。MLIFSは、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)、ポイント調整機能フレーム間スペース(PCF inter frame Space, PIFS)、または分散フレーム間スペース(distributed inter-frame spacing, DIFS)であってよい。代替として、第1の閾値は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスによって予めネゴシエートされた時間閾値Mであってよい。たとえば、このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
能力レベル3:第2のマルチリンクデバイスは、MPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。能力レベル3における第1の閾値については、能力レベル2における第1の閾値の説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明されない。このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。任意選択で、能力レベル2および能力レベル3におけるBAフレームの送信時間は、代替として、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。
第2の態様によれば、本出願は、データフレームの受信状況を決定するための方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信し、ここで、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定し、ここで、第1のデータフレームは、その送信時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定し、ここで、第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。第2の態様に記載された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善される。
可能な実装において、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームが第2のマルチリンクデバイスに送信され、ここで、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第3のデータフレームを再送信する前に、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第3のデータフレームが受信されることに失敗したと決定されたとき、第3のデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。この可能な実装に基づいて、受信されたことが確認されないデータフレームの受信状況を示すことができる。
可能な実装において、データフレームセットは、複数の第2のリンクを介して送信され、第2のリンクデバイスによって正しく受信されたデータフレームを含む。この可能な実装に基づいて、複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームから第1のデータフレームが決定されることが可能であり、第2のリンクごとに1つの第1のデータフレームを決定する必要がない。これは、計算リソースを減らすのに役立つ。
第3の態様によれば、本出願は、ブロック確認応答フレーム伝送方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1のBAフレームを受信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。第3の態様に記載された方法に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、異なる要件に基づいて異なるタイプのBAフレームを柔軟に取得することができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。この可能な実装に基づいて、第1の表示情報は、既存のフィールドを使用することによって搬送されることが可能である。これは、BARフレームのビットを減らすのに役立つ。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスがどのリンクを介してデータフレームの受信状況をフィードバックする必要があるかを、第2のマルチリンクデバイスに示すことができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。マルチリンクBAフレームは、1つのBAフレームが複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。この可能な実装に基づいて、BAフレームのビットマップにおけるビットの曖昧さが除去される。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を決定することができる。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスはBAフレームを生成するための十分な時間を有する。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。この可能な実装に基づいて、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きくできる。
第3の態様に記載された方法および可能な実装は、別個に実装されてよく、または第3の態様に記載された方法および可能な実装は、第1の態様または第2の態様に記載された方法と組み合わされてよい。たとえば、第1の態様または第2の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。任意選択で、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であってよい。任意選択で、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。任意選択で、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクにおける1つまたは複数の第2のリンクを示し、第1のリンクを介して送信されたBAフレームにおけるビットマップは、第1のリンクおよび1つまたは複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。任意選択で、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。任意選択で、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
第4の態様によれば、本出願は、ブロック確認応答フレーム伝送方法を提供する。この方法は、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する。第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信し、ここで、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。第2のマルチリンクデバイスは、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する前に、第2のマルチリンクデバイスはさらに、BAフレームの返答方式を第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
第4の態様の有益な効果については、第3の態様の有益な効果を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
第5の態様によれば、本出願は、データフレーム伝送方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含み、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを受信する。第5の態様に記載された方法に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの伝送終了時間と同じである。これは、TXOP中断を回避するのに役立つ。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。この可能な実装に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間とが同じであることが可能である。
第5の態様に記載された方法および可能な実装は、別個に実装されてよく、または第5の態様に記載された方法および可能な実装は、第1の態様、第2の態様、または第3の態様に記載された方法と組み合わされてよい。たとえば、たとえば、第1の態様または第2の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。別の例では、第3の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスによって第2のマルチリンクデバイスへ送信されたBARフレームは、BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
第6の態様によれば、本出願は、データフレーム伝送方法を提供する。この方法は、第2のマルチリンクデバイスが、第1のリンクおよび第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信し、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信する。第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
第6の態様の有益な効果については、第5の態様の有益な効果を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
第7の態様によれば、通信装置が提供される。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。通信装置は、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法を実施し得る。通信デバイスの機能は、ハードウェアによって実装されてよく、またはハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することにより実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットを含む。ユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアであり得る。通信装置により行われる動作および有益な効果については、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様に記載された方法および有益な効果を参照されたい。繰り返される説明は提供されない。
第8の態様によれば、通信装置が提供される。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。通信装置は、第4の態様または第6の態様による方法を実施し得る。通信デバイスの機能は、ハードウェアによって実装されてよく、またはハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することにより実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットを含む。ユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアであり得る。通信装置により行われる動作およびその有益な効果については、第4の態様または第6の態様による方法およびその有益な効果を参照されたい。繰り返される説明は提供されない。
第9の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実施される。
第10の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実施される。
第11の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を通信装置が実施するように構成される。
第12の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を通信装置が実施するように構成される。
第13の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは、信号を受信し、または信号を送信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第14の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは、信号を受信し、または信号を送信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第15の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサ、および通信インターフェースを含む。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第16の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサ、および通信インターフェースを含み、通信インターフェースは、コンピュータプログラムを受信し、コンピュータプログラムをプロセッサに伝送するように構成される。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第17の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶するように構成される。命令が実行されたとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第18の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶するように構成される。命令が実行されたとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第19の態様によれば、本出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。命令が実行されたとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第20の態様によれば、本出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。命令が実行されたとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
本発明の実施形態または現行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下で実施形態または現行技術の説明に使用される添付図面を簡単に説明する。以下の説明で添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示すにすぎず、当業者はこれらの添付図面から創作的努力なしに他の図面を導き出し得ることは明らかである。
本出願の実施形態によるマルチリンクデバイスの概略図である。
本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャの概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定する概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送の別の概略図である。
本出願の実施形態によるADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定する別の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるBAフレームの伝送のさらに別の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による別のBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の別の概略図である。
本出願の実施形態によるスコアボードの概略図である。
本出願の実施形態による別のスコアボードの概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
本出願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別の通信装置の構造の概略図である。
以下に詳細な説明が個別に提供される。
本発明の明細書、特許請求の範囲、および添付図面において、「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」などの用語は、異なる対象を区別することが意図されるが、特定の順序を示すものではない。さらに、「含む」および「有する」という用語、ならびにこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を含むことが意図されている。たとえば、一連のステップまたはユニットを含む処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、任意選択で、列挙されていないステップもしくはユニットをさらに含み、または任意選択で、その処理、方法、システム、製品、もしくはデバイスの他の固有のステップもしくはユニットを含む。
本出願で言及される「実施形態」は、実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書における異なる位置に出現する語句は、同じ実施形態、または別の実施形態を除く独立もしくは代替の実施形態を必ずしも意味しない。当業者は、明示的および暗黙的に、本出願に記載された実施形態が別の実施形態と組み合わされ得ることを理解する。
「複数」は、2以上を意味する。「および/または」は、関連付けられた対象を説明するための関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在するという3つの場合を表し得る。記号「/」は、一般に、関連付けられた対象の間の「または」関係を示す。
以下では、本出願の実施形態が適用され得るシステムアーキテクチャをまず説明する。
図2は、本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャの概略図である。図2に示されるように、システムアーキテクチャは、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスを含む。第1のマルチリンクデバイスはアクセスポイント(access point, AP)であり、第2のマルチリンクデバイスは非アクセスポイントステーション(non-access point station, non-AP STA)である。代替として、第1のマルチリンクデバイスは非AP STAであり、第2のマルチリンクデバイスはAPである。代替として、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスの両方が非AP STAである。第1のマルチリンクデバイスは複数のステーションを含み、第2のマルチリンクデバイスは複数のステーションを含む。第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにおける各ステーションは、特定の周波数帯またはチャネル上で動作する。第1のマルチリンクデバイスにおける複数のステーションは、異なる地理的位置に配置されてよく、または複数のステーションは、同じ物理デバイスに配置されてよい。第2のマルチリンクデバイスにおける複数のステーションは、異なる地理的位置に配置されてよく、または複数のステーションは、同じ物理デバイスに配置されてよい。複数のリンクが第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に存在する。図2に示されるように、第1のマルチリンクデバイス内のステーション1と第2のマルチリンクデバイス内のステーション1との間のリンクは、リンク1である。第1のマルチリンクデバイス内のステーション2と第2のマルチリンクデバイス内のステーション2との間のリンクは、リンク2である。第1のマルチリンクデバイス内のステーション3と第2のマルチリンクデバイス内のステーション3との間のリンクは、リンク3である。図2における第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に3つのリンクがある例が説明のために使用される。当然ながら、代替として、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に2つまたは4つ以上のリンクがあってよい。
APは、有線(または無線)ネットワークにアクセスするために端末デバイス(たとえば、携帯電話)によって使用されるAPであってよく、主に家庭、建物、および公園に配置される。典型的なカバレッジ半径は数十メートルから百メートルである。当然ながら、アクセスポイントは屋外に配置されてもよい。APは、有線ネットワークとワイヤレスネットワークを接続するブリッジに相当する。APは、主に、ワイヤレスネットワーククライアントを互いに接続して、ワイヤレスネットワークをイーサネットに接続するために使用される。具体的には、APは、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)チップを有する端末デバイス(携帯電話など)またはネットワークデバイス(ルータなど)であってよい。APは、802.11be規格をサポートするデバイスであってよい。代替として、APは、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数の現在および将来のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)802.11ファミリ規格をサポートするデバイスであってよい。
非AP STAは、ワイヤレス通信チップ、ワイヤレスセンサ、またはワイヤレス通信端末などであってよい。たとえば、非AP STAは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビ、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車載通信デバイス、またはWi-Fi通信機能をサポートするコンピュータであってよい。任意選択で、非AP STAは、802.11be規格をサポートしてよい。非AP STAは、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリ規格の、複数の現在および将来のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)規格をサポートしてもよい。
たとえば、APおよび非AP STAは、車両のインターネット、モノのインターネット(Internet of Things, IoT)におけるモノのインターネットノードもしくはセンサなど、スマートホームにおけるスマートカメラ、スマートリモートコントロール、もしくはスマート水道もしくは電気メータなど、またはスマートシティにおけるセンサに適用されるデバイスであってよい。
第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。データフレームは、メディアアクセス制御(Media Access Control, MAC)プロトコルデータユニット(MAC protocol data unit, MPDU)であってよい。データフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、BAフレームを使用することによってデータフレームの受信状況を第1のマルチリンクデバイスにフィードバックする必要がある。受信状況は、受信成功または受信失敗であり得る。受信状況は、確認応答状況と呼ばれることもある。第1のマルチリンクデバイスは、データフレームの受信状況に基づいて、データフレームを第2のマルチリンクデバイスに再送信するかどうかを決定する。一般に、第2のマルチリンクデバイスは、リンクを介して送信されるBAフレーム内に、そのリンクおよび別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含めることがある。BAフレームは、マルチリンクBAフレームと呼ばれることがある。現在、第1のマルチリンクデバイスは、一部のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を、マルチリンクBAフレームに基づいて正確に決定できないことがある。第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されたデータフレームの受信状況を受信失敗として決定することがある。これは、データフレームの不必要な再送信を引き起こすことになる。
以下では、具体例を使用して、マルチリンクBAフレームに基づいて、一部のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を、第1のマルチリンクデバイスが正確に決定できない理由を説明する。
たとえば、データフレームはMPDUである。図3に示されるように、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU1からMPDU3をリンク1を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU4からMPDU6をリンク2を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU7からMPDU9をリンク3を介して第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU1からMPDU3をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU4からMPDU6をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション2に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション3は、MPDU7からMPDU9をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション3に送信し得る。第2のマルチリンクデバイスは、リンク1を介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームはビットマップを搬送する。ビットマップは、9ビットを含み、9ビットのビット値は、111111110である。第1のビットはMPDU1に対応し、第2のビットはMPDU2に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU9に対応している。第2のマルチリンクデバイスにおけるリンク1に対応するステーション1は、正しく受信されたMPDUに対応するビット値を1に設定し、残りのMPDUに対応するビット値を0に設定する。BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、ビット値1に対応するMPDUが成功裏に受信されたと決定するが、ビット値0に対応するMPDU9の受信状況を正確に決定することはできない。値が0のビットは曖昧さを有する。理由は以下の通りである。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1は、複数のリンクのMPDUの受信状況を含むBAフレームを生成する必要がある。MPDUを受信した後、第2のマルチリンクデバイス内のステーション2およびステーション3は、MPDUの受信状況を第2のマルチリンクデバイス内のステーション1に転送し、それにより、第2のマルチリンクデバイス内のステーション1が、リンク1からリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を含むBAフレームを生成するようにする必要がある。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1がBAフレームを生成するとき、第2のマルチリンクデバイス内のステーション2がMPDU9を成功裏に受信しているが、伝送遅延により、ステーション2はMPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイス内のステーション1にまだ転送していないことがある。MPDU9の受信状況が受信されないため、第2のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU9に対応するビット値を0に設定する。遅延問題は、同じ場所に配置されないシナリオで特に明らかである。同じ場所に配置されないシナリオにおいて、第2のマルチリンクデバイスは論理デバイスであり、第2のマルチリンクデバイス内のステーション1およびステーション2は、異なる地理的位置および異なる物理デバイスに配置される。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1およびステーション2は、有線ケーブルまたは別の方式(特定のワイヤレス技術)によって接続され得る。言い換えれば、以下の2つのケースのいずれかが発生したとき、第2のマルチリンクデバイスはMPDU9に対応するビットを0に設定する。一方のケースでは、MPDU9は受信されることに失敗する。他方のケースでは、第2のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイスのステーション1に時間内に送信しない。したがって、MPDU9に対応するビット値が0であるとき、曖昧さが存在する。一方のケースでは、それは、MPDU9の受信状況が受信失敗であることを示す。他方のケースでは、それは、MPDU9の受信状況が搬送されないことを示す。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU9の受信状況が受信失敗であるか、それとも、第2のマルチリンクデバイスのステーション2が時間内にMPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信しないかを正確に決定することができない。
データフレームの決定された受信状況の正確さを改善し、第1のマルチリンクデバイスによるデータフレームの不必要な再送信を回避するために、本出願の実施形態は、データフレームの受信状況を決定するための方法、および第1のマルチリンクデバイスを提供する。以下でさらに、本出願で提供されるデータフレームの受信状況を決定するための方法および第1のマルチリンクデバイスを説明する。
図4は、本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定するための方法の概略フローチャートである。図4に示されるように、データフレームの受信状況を決定するための方法は、以下のステップ401からステップ403を含む。図4に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって行われ得る。代替として、図4に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図4は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
401:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のマルチリンクデバイス内の少なくとも2つのステーションが、少なくとも2つのステーションが動作するリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイス内の少なくとも2つのステーションに別個に送信する。データフレームは、異なるリンクを介して同期的または非同期的に送信され得る。
たとえば、データフレームはMPDUである。図5に示されるように、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU4からMPDU6をリンク1を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU7からMPDU9をリンク2を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU10からMPDU12をリンク3を介して第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU4からMPDU6をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU7からMPDU9をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション2に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション3は、MPDU10からMPDU12をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDUに追加し、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション3に送信し得る。リンクを介して送信されたMPDUのシーケンス番号(sequence number)は連続してよく、または連続しなくてよい。
402:第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介してブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを複数のリンクを介して受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクのうちの1つまたは複数を介して、第1のマルチリンクデバイスに対してBAフレームで返答し得る。本明細書では、第1のリンクは、BAフレームが返答される任意のリンクである。第1のリンクを介して返答されるBAフレームは、ビットマップを搬送し、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。言い換えれば、第1のリンクを介して返答されるBAフレームは、マルチリンクBAフレームである。第2のリンクは、第1のリンク以外の複数のリンクにおけるリンクである。ビットマップは、具体的には、1つまたは複数の第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示すために使用される。ビットマップ内のビットは、データフレームと1対1対応する。データフレームに対応するビットは、データフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。任意選択で、第1のシーケンス番号は、代替として、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値よりも小さい値に設定されてよい。任意選択で、受信されたことが確認されないデータフレームは、受信状況がフィードバックされていない送信されたデータフレーム、受信されることに失敗した送信されたデータフレーム、および受信状況が正確に決定されることができない送信されたデータフレームを含む。ビットマップ内のビットは、データフレームと1対1対応する。シーケンス番号がXであるデータフレームは、(X-第1のシーケンス番号+1)番目のビットに対応する。たとえば、第1のシーケンス番号がKである場合、ビットマップ内の第1のビットはデータフレームKに対応し、第2のビットはデータフレームK+1に対応し、第3のビットはデータフレームK+2に対応し、残りは類推によって導き出され得る。任意選択で、BAフレームは、ビットマップの長さをさらに搬送してよい。代替として、ビットマップはビットマップの長さを搬送せず、ビットマップの長さは固定されてよい。たとえば、ビットマップの固定された長さは64または256である。
たとえば、図5に示されるように、複数のリンクを介してMPDUを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、リンク1を介してBAフレーム1を送信する。BAフレーム1のビットマップは、リンク1を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク2およびリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。第2のマルチリンクデバイスは、MPDU1からMPDU3がすべて成功裏に受信されたことを確認する。したがって、BAフレーム1で搬送されるMPDUの開始シーケンス番号は4であり、BAフレーム1で搬送されるビットマップの長さは9である。ビットマップ内の第1のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は4であり、ビットマップ内の第2のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は5であり、…、ビットマップ内の第9のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は12である。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は1に設定され得る。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUが受信されることに失敗したと決定したか、または第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUの受信状況を決定していない場合、MPDUに対応するビットの値は0に設定され得る。代替として、第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は0に設定され得る。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUが受信されることに失敗したと決定したか、または第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUの受信状況を決定していない場合、MPDUに対応するビットの値は1に設定され得る。図5において、たとえば、第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は1であり、そうでない場合、MPDUに対応するビットの値は0である。
データフレームの受信状況の信頼性をさらに高めるために、第2のマルチリンクデバイスはさらに、リンク2を介してBAフレーム2を送信し、リンク3を介してBAフレーム3を送信する。BAフレーム2のビットマップは、リンク2を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク1およびリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。BAフレーム3のビットマップは、リンク2を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク1およびリンク2を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。BAフレーム2およびBAフレーム3の生成原理は、BAフレーム1の生成原理と同じである。第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1、BAフレーム2、およびBAフレーム3のうちの1つまたは複数を解析することによって、データフレームの受信状況を決定する。その原理は、BAフレーム1を使用することによってデータフレームの受信状況を決定する上記の原理と同様であり、詳細はここでは説明されない。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、1つまたは複数のスコアボード(scoreboards)を含む。スコアボードは、データフレームの受信状況に関する情報を記録するために使用される。たとえば、第2のマルチリンクデバイスは、複数のスコアボードを含み、各リンクは、1つのスコアボードに対応し、スコアボードは、対応するリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を記録するために使用される。代替として、第2のマルチリンクデバイスは、スコアボードを含み、スコアボードは、すべてのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況に関する情報を記録するために使用される。
たとえば、第2のリンクデバイスの各リンクは、1つのスコアボードに対応する。図17に示されるように、第2のリンクデバイスのリンク1は、スコアボード1に対応し、リンク2は、スコアボード2に対応し、リンク3は、スコアボード3に対応している。スコアボード1からスコアボード3のそれぞれが9ビットを有する。第1のビットはMPDU4に対応し、第2のビットはMPDU5に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU12に対応している。スコアボード1の最初の3つのビットは、リンク1を介して伝送されたMPDU4からMPDU6の受信状況を記録するために使用される。MPDUが成功裏に受信された場合、対応するビットは1に設定され、そうでない場合、対応するビットは0に設定される。スコアボード1の第4のビットから第9のビットの値は0である。スコアボード2の第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9の受信状況を記録するために使用され、他のビットの値は0である。スコアボード3の第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12の受信状況を記録するために使用され、他のビットの値は0である。第2のリンクデバイスのステーション1がBAフレーム1を生成するとき、第2のリンクデバイスのステーション1は、スコアボード2からMPDU7からMPDU9の受信状況を取得し、スコアボード3からMPDU10からMPDU12の受信状況を取得する。ステーション1は、スコアボード1に記録されたMPDU4からMPDU6の受信状況およびMPDU7からMPDU12の受信状況に基づいて、BAフレーム1を生成する。
別の例では、第2のリンクデバイスは1つのみのスコアボードを有する。図18に示されるように、第2のリンクデバイスはスコアボードを有し、スコアボードは9ビットを有する。第1のビットはMPDU4に対応し、第2のビットはMPDU5に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU12に対応している。スコアボードの最初の3つのビットは、リンク1を介して伝送されたMPDU4からMPDU6の受信状況を記録するために使用される。MPDUが成功裏に受信された場合、対応するビットは1に設定され、そうでない場合、対応するビットは0に設定される。スコアボードの第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9の受信状況を記録するために使用される。て。スコアボードの第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12の受信状況を記録するために使用される。第2のリンクデバイスのステーション1がBAフレーム1を生成するとき、第2のリンクデバイスのステーション1は、スコアボードからMPDU4からMPDU6の記録された受信状況を取得して、MPDU4からMPDU12の受信状況に基づいてBAフレーム1を生成する。
第2のマルチリンクデバイスは、以下の2つの方式のいずれかでBAフレームで返答し得る。当然ながら、第2のマルチリンクデバイスは、代替として別の方式でBAフレームで返答してよい。これは、本出願のこの実施形態で限定されない。
方式1:第1のリンクを介してデータフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、固定された時間間隔で第1のリンクを介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。固定された時間間隔は、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)であってよい。
方式2:第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクを介してBARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のリンクを介してBARフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクを介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
403:第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。
本出願のこの実施形態では、複数のリンクにおける第1のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定し、ここで、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、第1のビットに対応するビット値は第2の値である。
ビットマップ内の対応するビットは、以下の4つのケースを有し得る。
ケース1:ビットに対応するデータフレームは、第1のリンクを介して送信される。この場合、ビットの値が1である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたことを示す。ビットの値が0である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したことを示す。代替として、ビットの値が0である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたことを示す。ビットの値が1である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したことを示す。
ケース2:ビットに対応するデータフレームが送信されていない。この場合、ビットの値は、ビットに対応するデータフレームが送信されていないことを示す。データフレームは第1のマルチリンクデバイスにより送信されるので、第1のマルチリンクデバイスは、どのデータフレームが送信されたかを決定することができる。たとえば、ビットに対応するデータフレーム送信されていない場合、ビットの値は0である。
ケース3:ビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、ビットに対応するビット値は第2の値である。第2の値は、データフレームが成功裏に受信されたことを決定するときに、データフレームに対応するビットについて第2のマルチリンクデバイスによって設定される値である。この場合、第1のマルチリンクデバイスは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたと決定する。第1の値は第2の値とは異なる。たとえば、第2の値は1であり、第1の値は0である。代替として、第2の値は0であり、第1の値は1である。
ケース4:ビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、ビットに対応するビット値は第1の値である。この場合、ビットは第1のビットである。第2のマルチリンクデバイスは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したため、第1の値としてビットに対応するビット値を使用することがあり、または、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、ビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないため、第1の値としてビットに対応するビット値を使用することがある。この場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、ビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。本出願のこの実施形態では、ケース4における第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第1のマルチリンクデバイスがどのように決定するかについて、主に説明される。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニット(PHY protocol data unit, PPDU)の送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。第1のビットに対応するデータフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間、または第1のビットに対応するデータフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間は、第1の時間として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する、具体的な実装は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。
第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有する。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、十分な時間に加えて、第2のリンク上のステーションによって第1のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに伝送されたデータフレームの受信状況が成功でない場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が受信失敗であることが決定され得る。この可能な実装方法に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況が正確に決定されることが可能であることが分かる。
以下でさらに、第2の時間と第1の時間との間の遅延について説明する。
可能な実装において、T=t2-t1-2*t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間(すなわち、BAフレームの受信時間)であり、t1は、第1の時間(すなわち、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間)であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-2*t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの送信時間との間の期間である。代替として、Tは、f(t2-t1-2*t3)と等しいことがあり、f()は、Tが(t2-t1-2*t3)の関数であることを示す。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
任意選択で、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間は、データフレームが配置されたPPDUの受信終了時間であってよく、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの受信終了時間である。
可能な実装において、T=t2-t1-t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間とBAフレームの送信時間との間の期間、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。代替として、T=f(t2-t1-t3)であり、f()は、Tが(t2-t1-t3)の関数であることを示す。(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1またはT=f(t2-t1)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、f()は、Tが(t2-t1)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1)またはf(t2-t1)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1)またはf(t2-t1)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
以下でさらに、第1の閾値について説明する。
第1のマルチリンクデバイスは、以下の2つの方式のいずれかで第1の閾値を取得し得る。代替として、第1のマルチリンクデバイスは別の方式で第1の閾値を取得してよい。これは、本出願のこの実施形態で限定されない。
方式1:第1の閾値は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間で予めネゴシエートされる。方式1では、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信してよく、ここで、第1の情報は第1の閾値を搬送している。任意選択で、第1の情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素であってよい。
たとえば、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、まずADDBA要求フレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。ADDBA要求フレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。第1の情報はADDBA応答フレームであってよく、ADDBA応答フレームは第1の閾値を搬送する。たとえば、図6に示されるように、第2のマルチリンクデバイスは、第1の閾値を搬送するためにADDBA応答フレームにおけるフレーム本体(frame body)フィールドにフィールドを追加し得る。代替として、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレーム内の別のフィールドに第1の閾値を含めることがある。
可能な実装において、複数のリンクが同じ第1の閾値に対応する。言い換えれば、第1の情報は1つのみの第1の閾値を含む。各リンク上のデータフレームの受信状況が決定されるとき、同じ第1の閾値が使用される。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、1つの第1の閾値が1つのリンクに対応する。第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、および第2のリンクに対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。この可能な実装に基づいて、各第2のリンクは、1つの第1の閾値に対応し得る。これは、異なるリンクの閾値要件を満たすのに役立つ。たとえば、図7に示されるように、1つまたは複数のリンク情報フィールドが、ADDBA応答フレームにおけるフレーム本体(frame body)フィールドに追加され得る。第1の閾値は、対応するリンクのリンク情報フィールドに配置され得る。たとえば、リンク情報フィールド1がリンク1に対応し、リンク1に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド1に配置される。リンク情報フィールド2がリンク2に対応し、リンク1に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド2に配置される。リンク情報フィールド3がリンク3に対応し、リンク3に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド3に配置される。任意選択で、リンク情報フィールドは、対応するリンクの識別子をさらに含み得る。第1のマルチリンクデバイスがBAフレームを受信した後、第1のビットに対応するデータフレームがリンク1を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク1に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。第1のビットに対応するデータフレームがリンク2を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク2に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。第1のビットに対応するデータフレームがリンク3を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク3に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。
方式2:第1の閾値はプロトコルで予め指定され得る。プロトコルは、複数のリンクが同じ第1の閾値に対応することを規定し得る。代替として、異なるリンクが異なる第1の閾値に対応してよく、プロトコルは、各リンクに対応する第1の閾値を指定してよい。任意選択で、第1の閾値は、マルチリンクフレーム間スペース(multi-link inter frame space, MLIFS)であってよい。MLIFSは、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)、ポイント調整機能フレーム間スペース(PCF inter frame Space, PIFS)、または分散フレーム間スペース(distributed inter-frame spacing, DIFS)であってよい。第1の閾値は、アクセスポイントによって決定され、ビーコンフレーム(Beacon frame)を使用することによってブロードキャストされ得る。
可能な実装において、方式2では、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信し、ここで、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後の第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。それはまた、表示情報が、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができることを示す場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートすることを示し、そうでない場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートしないことを示すものとして理解されることも可能である。第1の閾値はプロトコルで予め指定された固定値であるので、第1の閾値は必ずしも第2のリンクによってサポートされない。第2のリンクが第1の閾値をサポートする場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況を正確に決定することができる。そうでない場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況を正確に決定することができない。したがって、この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクが第1の閾値をサポートするかどうかを事前に認識して、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するかどうかを決定することができる。
可能な実装において、表示情報は、ADDBA応答フレームに配置され得る。複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、まずADDBA(add block acknowledgment)要求フレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。ADDBA要求フレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。ADDBA応答フレームは表示情報を搬送する。
以下でさらに、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する、具体的な実装について、BAフレームがデータフレームの受信状況を搬送する4つの方式に基づいて説明する。たとえば、データフレームはMPDUである。
方式1:MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)がBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了からBAの伝送時間までの期間がMLIFSを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。PPDUの終了時間は、PPDUの送信終了時間またはPPDUの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の遅延である。第1の閾値はMLIFSである。MLIFSは、SIFS、PIFS、またはDIFSであってよい。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式2を参照されたい。
たとえば、図19に示されるように、リンク2を介して伝送されるPPDUは、MPDU7からMPDU9を搬送している。リンク2を介して伝送されたPPDUの終了時間とBAフレーム1の送信時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1はMPDU7からMPDU9の受信状況を搬送している。MPDUが成功裏に受信された場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は1である。MPDUが受信されることに失敗した場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は0である。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1の送信時間と0のビット値を有するMPDU8が配置されたPPDUの終了時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU8の受信状況を搬送していると決定する。MPDU8に対応するビット値が0であるので、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。
リンク3を介して伝送されたPPDUの終了時間とBAフレーム1の送信時間との間の時間間隔は、MLIFSを超えない。したがって、BAフレーム1はMPDU10からMPDU12の受信状況を搬送していない。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1の受信時間と0のビット値を有するMPDU10からMPDU12が配置されたPPDUの終了時間との間の間隔がMLIFSよりも小さいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU10からMPDU12の受信状況を搬送していないと決定する。
方式2:MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)はBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMの終了からBAの伝送時間までの期間がMLIFSを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間は、データフレームの最後のビットが配置されたOFDMシンボルの終了時間として理解されてもよい。OFDMシンボルの終了時間は、OFDMシンボルの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値はMLIFSである。MLIFSは、SIFS、PIFS、またはDIFSであってよい。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式2を参照されたい。
たとえば、図20に示されるように、リンク2を介して伝送されるPPDUは、シンボル(Symbol)1からシンボル(Symbol)3を含む。シンボル1はMPDU7およびMPDU8を搬送し、シンボル2はMPDU9およびMPDU10を搬送しシンボル3はMPDU11およびMPDU12を搬送する。リンク2を介して伝送されたシンボル1の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1は、MPDU7およびMPDU8の受信状況を搬送している。リンク2を介して伝送されたシンボル2の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1は、MPDU9およびMPDU10の受信状況を搬送している。リンク2を介して伝送されたシンボル3の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超えない。したがって、BAフレーム1は、MPDU11およびMPDU12の受信状況を搬送していない。
MPDUが成功裏に受信された場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は1である。MPDUが受信されることに失敗した場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は0である。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU8が配置されたシンボル1の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU8の受信状況を搬送していると決定する。MPDU8に対応するビット値は0である。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。同様に、第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU10が配置されたシンボル2の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいと決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1で搬送されたMPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU11およびMPDU12が配置されたシンボル3の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも小さいと決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU11およびMPDU12の受信状況を搬送していないと決定する。
方式3:MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)がBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了からBAの伝送時間までの期間が閾値Mを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。PPDUの終了時間は、PPDUの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値は時間閾値Mである。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式1を参照されたい。たとえば、図21に示されるように、図21の具体的な実装原理は図19のそれと同じであり、図19におけるMLIFSは時間閾値Mに置き換えられる。詳細はここでは再度説明されない。
方式4:MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)はBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMの終了からBAの伝送時間までの期間が時間閾値Mを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。MPDUの確認応答状況は、MPDUの受信状況である。MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間は、データフレームの最後のビットが配置されたOFDMシンボルの終了時間として理解されてもよい。OFDMシンボルの終了時間は、OFDMシンボルの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値は時間閾値Mである。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式1を参照されたい。たとえば、図22に示されるように、図22の具体的な実装原理は図20のそれと同じであり、図20におけるMLIFSは時間閾値Mに置き換えられる。詳細はここでは再度説明されない。
任意選択で、BAフレームがデータフレームの受信状況を搬送する4つの方式におけるBAフレームの送信時間は、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。置き換え後の具体的な実装原理は同じであり、詳細はここでは再度説明されない。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力に関する情報を、第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。能力情報は、1つまたは複数の能力レベルを含み得る。マルチリンクBAフレームは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。任意選択で、能力情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力を知ることができる。このように、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム内のビットマップにより示されたデータフレームの受信状況を適正な解析方式で解析する。
可能な実装において、能力情報は、以下の3つの能力レベルのうちの1つまたは複数を含み得る。データフレームがMPDUである例が使用される。
能力レベル1:第2のマルチリンクデバイスがマルチリンクBAフレームの伝送をサポートしない。このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況のみを搬送し、別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送しない。
能力レベル2:第2のマルチリンクデバイスは、PPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。たとえば、このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
たとえば、第1の閾値はMLFSである。能力レベル2では、図19に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9が配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔がMLFSよりも大きいので、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9の受信状況をさらに搬送する。
別の例では、第1の閾値は時間閾値Mである。能力レベル2では、図21に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9が配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mよりも大きいので、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9の受信状況をさらに搬送する。
能力レベル3:第2のマルチリンクデバイスは、MPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
たとえば、第1の閾値はMLFSである。能力レベル3では、図20に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10が配置された1つまたは複数OFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔がMLFSよりも大きく、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10の受信状況をさらに搬送する。
別の例では、第1の閾値は時間閾値Mである。能力レベル3では、図22に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10が配置された1つまたは複数OFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mよりも大きく、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10の受信状況をさらに搬送する。
任意選択で、能力レベル2および能力レベル3におけるBAフレームの送信時間は、代替として、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと決定し、ここで、第2の閾値は第1の閾値未満である。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有しないことを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しない。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと、正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値よりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、それは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が決定されることができないことを示す。言い換えれば、第1のビットは曖昧さを有する。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前に、第1のビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第1のビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したと明確に決定されたとき、第1のビットに対応するデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
図4に説明された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善されることが分かる。
図8は、本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定するための方法の概略フローチャートである。図8に示されるように、データフレームの受信状況を決定するための方法は、以下のステップ801からステップ804を含む。図8に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって実施され得る。代替として、図8に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図8は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
801:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
802:第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介してブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。BAフレームは、ビットマップを搬送し、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
ステップ801およびステップ802の具体的な実装については、ステップ401およびステップ402の具体的な実装を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
803:第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定する。
BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定する。第1のデータフレームは、その送信時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。第2のリンクを介して送信され正しく受信されたデータフレームのビット値は、第2の値である。
804:第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定する。
本出願のこの実施形態では、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定した後、第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定する。第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。第1の値は第2の値と異なる。第2の値は、データフレームが成功裏に受信されたことを示す。たとえば、第1の値は0であり、第2の値は1である。代替として、第1の値は1であり、第2の値は0である。
可能な実装において、ステップ801からステップ804を行う前に、第2のマルチリンクデバイスは、表示情報を第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。表示情報の第1の値は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況であって、ステップ802で第2のマルチリンクデバイスにより送信されるBAフレームにおいて搬送される受信状況を示す。任意選択で、表示情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。任意選択で、表示情報は、1ビット情報であってよく、たとえば、図23に示されるように、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレームにおけるブロック確認応答パラメータセット(block ack parameter set)フィールド内の第6のビット(B5)で搬送される。
可能な実装において、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームが第2のマルチリンクデバイスに送信され、ここで、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。
たとえば、第1の値は0であり、第2の値は1である。図5に示されるように、BAフレームがBAフレーム1である例が使用される。BAフレーム1のビットマップにおけるビット値が1である場合、MPDUは成功裏に受信される。2つの第2のリンクとしてリンク2およびリンク3が存在する。第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9に対応する。第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12に対応する。
リンク2に関して、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU7からMPDU9から、成功裏に受信されたMPDUがMPDU7およびMPDU9であることを決定する。MPDU9は、MPDU7およびMPDU9のうち最後に送信されて成功裏に受信されたMPDUである。したがって、MPDU9が第1のデータフレームである。MPDU8は第1のMPDUより前に送信され、MPDU8に対応するビット値は0であるので、MPDU8が第2のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。
リンク3に関して、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU10~MPDU12から、成功裏に受信されたMPDUがMPDU11であることを決定する。したがって、MPDU11が第1のデータフレームである。MPDU10は第1のデータフレームより前に送信され、MPDU10に対応するビット値は0であるので、MPDU10が第2のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。MPDU12に対応するビット値は0であり、MPDU12はMPDU11の後に送信される。したがって、MPDU12が第3のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU12の受信状況を当座のところ決定することができない。したがって、まず、MPDU12に対応するビットの曖昧さが除去される必要があり、次いで、MPDU12を再送信するかどうかが決定される。MPDU12に対応するビットの曖昧さを除去するための方法は、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信すること、または後続のMPDUを送信し続けることであり得る。
可能な実装において、第1のデータフレームは、その送信時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信されて正しく受信されたデータフレームを含む。任意選択で、各リンクに対応する時間t4と時間t5との間の時間間隔は、同じまたは同様である。時間t4は、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームを受信する時刻である。時間t5は、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに成功裏に転送する時刻である。この可能な実装に基づいて、第1のデータフレームは、複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームから第1のデータフレームが決定されることが可能であり、第2のリンクごとに1つの第1のデータフレームを決定する必要がない。これは、計算リソースを減らすのに役立つ。
たとえば、図5に示されるように、BAフレームがBAフレーム1である例が使用される。BAフレーム1のビットマップにおけるビット値が1である場合、MPDUは成功裏に受信される。2つの第2のリンクとしてリンク2およびリンク3が存在する。第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9に対応する。第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12に対応する。リンク2およびリンク3を介して最後に送信されて成功裏に受信されたMPDUはMPDU11であるので、MPDU11が第1のデータフレームである。MPDU8およびMPDU10は、第2のデータフレームである。MPDU12は、第3のデータフレームである。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8およびMPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。
図8に説明された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善されることが分かる。これにより、第1のマルチリンクデバイスが、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
図9は、本出願の実施形態によるブロック確認応答フレーム伝送方法の概略フローチャートである。図9に示されるように、ブロック確認応答フレーム伝送方法は、以下のステップ901からステップ903を含む。図9に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって実施され得る。代替として、図9に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図9は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
901:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
ステップ901の具体的な実装については、ステップ401の具体的な実装を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
902:第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。
BAフレームのタイプは、単一リンクBAフレームタイプまたはマルチリンクBAフレームタイプであり得る。単一リンクBAフレームタイプは、BAフレームが、1つのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを含むことを示す。マルチリンクBAフレームタイプは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを含むことを示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。たとえば、BARフレーム内のBARタイプフィールドは図10に示され得る。この可能な実装に基づいて、第1の表示情報は、既存のフィールドを使用することによって搬送されることが可能である。これは、BARフレームのビットを減らすのに役立つ。
可能な実装において、第1の表示情報が、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示すとき、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であり得る。たとえば、第1の表示情報の値は、4、5、または11から15のうちのいずれか1つであってよい。
たとえば、以下の表1に示されるように、BARタイプフィールドの値が4であるときそれは、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。BARタイプの値が0であるとき、それは、BARタイプが基本タイプであることを示す。BARタイプの値が1であるとき、それは、BARタイプが拡張圧縮タイプであることを示す。BARタイプの値が2であるとき、それは、BARタイプが圧縮されたタイプであることを示す。BARタイプの値が3であるとき、それは、BARタイプがマルチサービスタイプであることを示す。BARタイプの5の値は、予約された値である。BARタイプの値が6であるとき、それは、BARタイプが再試行を伴うグループキャストタイプであることを示す。BARタイプの7から9の値は、予約された値である。BARタイプの値が10であるとき、それは、BARタイプが一般リンク-再試行を伴うグループキャストタイプであることを示す。BARタイプの11から15の値は、予約された値である。
別の例では、以下の表2に示されるように、BARタイプフィールドの値が11から14のいずれか1つであるとき、それは、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。BARタイプの値が11であるとき、それは、BARタイプが基本タイプであることを示し、RARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が12であるとき、それは、BARタイプが拡張圧縮タイプであることを示し、RARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が13であるとき、それは、BARタイプが圧縮されたタイプであることを示し、RARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が14であるとき、それは、BARタイプがマルチサービスタイプであることを示し、RARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。
可能な実装において、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。たとえば、図11に示されるように、第1の表示情報を搬送するために、フィールドがBARフレーム内のBAR制御フィールドに追加されてよい。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、図12に示されるように、第2の表示情報は、BARフレーム内のBAR制御フィールドに配置される。第2の表示情報は、具体的にはリンクビットマップであり得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスがどのリンクを介してデータフレームの受信状況をフィードバックする必要があるかを、第2のマルチリンクデバイスに示すことができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。マルチリンクBAフレームは、1つのBAフレームが複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。この場合、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である場合は、第2のマルチリンクデバイスにおけるBAフレームをフィードバックするステーションは、別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を受信するための十分な時間を有する。これにより、第2のマルチリンクデバイスが別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を受信しないため、データフレームに対応するビットが0に設定するケースを回避し、データフレームに対応するビットの曖昧さを回避する。これは、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立ち、第1のマルチリンクデバイスが第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、複数のスコアボードを含み、各リンクは、1つのスコアボードに対応し、スコアボードは、対応するリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を記録するために使用される。このように、第2のマルチリンクデバイスは、異なるリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を区別して、異なるタイプのBAフレームをフィードバックすることができる。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。たとえば、図13に示されるように、BAフレームの返答方式は、ADDBA応答フレーム内のフレーム本体フィールドで搬送され得る。任意選択で、BAフレームの返答方式は、ADDBA応答フレーム内のフレーム本体フィールドのブロック確認応答パラメータセット(Block Ack Parameter Set)で搬送され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を決定することができる。
903:第2のマルチリンクデバイスは、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値以上である。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスはBAフレームを生成するための十分な時間を有する。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値以上であることを可能にする。この可能な実装に基づいて、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きくできる。
図9に説明された方法に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、異なる要件に基づいて異なるタイプのBAフレームを柔軟に取得することができることが分かる。図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法は単独で実装されてよい。代替として、図9に説明された要件報告方法は、データフレームの受信状況を決定するための上記の方法に対応する実施形態と組み合わされてよい。たとえば、図4または図8におけるデータフレームの受信状況を決定するための方法において、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。任意選択で、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であってよい。任意選択で、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。任意選択で、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクにおける1つまたは複数の第2のリンクを示し、BAフレームには、1つまたは複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。任意選択で、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。任意選択で、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図14は、本出願の実施形態によるデータフレーム伝送方法の概略フローチャートである。図14に示されるように、データフレーム伝送方法は、以下のステップ1401からステップ1403を含む。図14に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって行われ得る。代替として、図14に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図14は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
1401:第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。
たとえば、図15に示されるように、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間はt1である。第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間はt2である。t1はt2と同じである。
1402:第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
1403:第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたBARフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。BAフレームは、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含む。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後に、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してBAフレームを受信する。
可能な実装において、たとえば、図16に示されるように、第1のリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図14に説明された方法に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じとなる。これは、送信機会(transmit opportunity, TXOP)の中断を回避するのに役立つ。図14に説明されたデータフレーム伝送方法は単独で実装されてよい。代替として、図14に説明されたデータフレーム伝送方法は、データフレームの受信状況を決定するための上記の方法に対応する実施形態と組み合わされてよい。たとえば、図4または図8におけるデータフレームの受信状況を決定するための方法において、第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
代替として、図14に説明されたデータフレーム伝送方法は、図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法と組み合わされてよい。たとえば、図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスによって第2のマルチリンクデバイスへ送信されたBARフレームは、BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図4に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信するようにさらに構成され、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。処理ユニット2402は、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するように構成され、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットは、ビットマップ内にあり、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームに対応するビットであり、第1のビットの値は、第1の値である、
可能な実装において、処理ユニット2402が、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する方式は、具体的には、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。
可能な実装において、T=t2-t1、T=t2-t1-t3、またはT=t2-t1-2*t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信するようにさらに構成され、第1の情報は第1の閾値を搬送している。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、複数の第1の閾値のそれぞれは、1つのリンクに対応する。
可能な実装において、通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信するようにさらに構成され、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの送信時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成される。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図8に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信するようにさらに構成され、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。処理ユニット2402は、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定するように構成され、第1のデータフレームは、その送信時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。
処理ユニット2402は、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定するようにさらに構成され、第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
可能な実装において、データフレームセットは、複数の第2のリンクを介して送信され、第2のリンクデバイスによって正しく受信されたデータフレームを含む。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図9に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。通信ユニット240は、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1のBAフレームを受信するようにさらに構成され、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、通信ユニット2401は、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信するようにさらに構成され、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図9に説明された方法実施形態において、第2のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信するように構成される。通信ユニット2401は、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信するようにさらに構成され、BARフレームは、第1の表示情報を搬送しており、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。通信ユニット2401は、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する前に、第2のマルチリンクデバイスはさらに、BAフレームの返答方式を第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図14に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成され、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成される。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してBAフレームを受信するようにさらに構成される。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図14に説明された方法実施形態において、第2のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、第1のリンクおよび第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信するように構成され、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信するように構成される。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図25aは、本出願の実施形態による通信装置250を示す。通信装置250は、図4、図8、図9、もしくは図14に説明された方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスの機能を実装するように構成され、または図4、図8、図9、もしくは図14に説明された方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスの機能を実装するように構成される。この装置は、第1のマルチリンクデバイスもしくは第2のマルチリンクデバイスであってよく、またはこの装置は、第1のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置、もしくは第2のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置であってよい。第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置は、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイス内のチップシステムまたはチップであってよい。チップシステムはチップを含んでよく、またはチップおよび別のディスクリートコンポーネントを含んでよい。
通信装置250は、本出願の第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスのデータ処理機能を実装するように構成された少なくとも1つのプロセッサ2525を含む。
装置250は、本出願における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの送信および受信動作を実装するように構成された通信インターフェース2510をさらに含み得る。本出願のこの実施形態では、通信インターフェースは、トランシーバ、回路、バス、モジュール、または他のタイプの通信インターフェースであってよく、伝送媒体を介して別のデバイスと通信するように構成される。たとえば、通信インターフェース2510は、装置250内の装置によって別のデバイスと通信するために使用される。プロセッサ2525は、通信インターフェース2510を介してデータを受信および送信し、上記の方法実施形態における方法を実装するように構成される。
装置250は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリ2530を含み得る。メモリ2530はプロセッサ2525に結合される。本出願のこの実施形態における結合は、装置、ユニット、またはモジュールの間の間接結合または通信接続であり、電気的、機械的、または他の形態であってよく、装置、ユニット、またはモジュールの間の情報交換のために使用される。プロセッサ2525は、メモリ2530と協働して動作し得る。プロセッサ2525は、メモリ2530に記憶されたプログラム命令を実行し得る。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つは、プロセッサに含まれ得る。
通信インターフェース2510、プロセッサ2525、およびメモリ2530の間の具体的な接続媒体は、本出願のこの実施形態で限定されない。本出願のこの実施形態では、メモリ2530、通信インターフェース2525、および通信インターフェース2510は、図25aにおけるバス2540を介して接続される。バスは、図25a内の太線を使用して表されている。他のコンポーネント間の接続方式は説明のための例にすぎず、これに限定されない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。表現を容易にするために、図25aのバスを表すために1つの太線のみが使用されているが、これは、1つのバスのみまたは1つのタイプのバスのみが存在することを意味するものではない。
装置250が具体的には第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに使用される装置であるとき、たとえば、装置250が具体的にはチップまたはチップシステムであるとき、通信インターフェース2510はベースバンド信号を出力または受信し得る。装置250が具体的には第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスであるとき、通信インターフェース2510は無線周波数信号を出力または受信し得る。本出願の実施形態では、プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、もしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってよく、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは任意の従来のプロセッサなどであってよい。本出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実施されてよく、またはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実施されてよい。
例では、図25bは、本出願の実施形態による別の通信装置2500の構造の概略図である。この装置は、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、図4、図8、図9、または図14に説明された方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの動作を行い得る。
説明を容易にするために、図25bでは通信装置の主要なコンポーネントのみを示している。図25bに示されるように、通信装置2500は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、および入出力装置を含む。プロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、ステーション全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。たとえば、プロセッサは、図4、図8、図9、または図14に説明されたフローにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスによって行われる動作を実施する際に通信装置をサポートするように構成される。メモリは、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。無線周波数回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を行い、無線周波数信号を処理するように構成される。アンテナは、主に、電磁波の形態で無線周波数信号を送信および受信するように構成される。通信装置2500は、入出力装置、たとえば、主にユーザにより入力されたデータを受け取りユーザにデータを出力するように構成された、タッチスクリーン、ディスプレイ画面、またはキーボードをさらに含み得る。いくつかのタイプのステーションは入出力装置を有しないことがあることに留意されたい。
ステーションの電源が入れられた後、プロセッサは、ストレージユニット内のソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を解析および実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データが無線で送信される必要があるとき、プロセッサは、送信されるべきデータに対してベースバンド処理を行った後、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を行った後、アンテナを介して電磁波で無線周波数信号を送信する。ステーションにデータが送信されたとき、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
当業者は、説明を容易にするために、図25bでは1つのメモリおよび1つのプロセッサのみを示していることを理解し得る。実際のステーションは、複数のプロセッサおよびメモリを含んでよい。メモリは、記憶媒体またはストレージデバイスなどと呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態で限定されない。
任意選択の実装では、プロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび中央処理装置(central processing unit, CPU)を含んでよい。ベースバンドプロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。CPUは、主に、ステーション全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。任意選択で、プロセッサは、代替として、ネットワークプロセッサ(network processor, NP)、またはCPUとNPとの組み合わせであってよい。プロセッサは、ハードウェアチップをさらに含み得る。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device, PLD)、またはこれらの組み合わせであってよい。PLDは、複合プログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device, CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic, GAL)、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。メモリは、揮発性メモリ(volatile memory)、たとえば、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)を含んでよい。メモリは、代替として、不揮発性メモリ(不揮発性メモリ)、たとえば、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスクドライブ(hard disk drive, HDD)、またはソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD)を含んでよい。メモリは、代替として、上記のタイプのメモリの組み合わせを含んでよい。
たとえば、本出願のこの実施形態では、図25bに示されるように、受信および送信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、ステーション2500の通信ユニット2501とみなされてよく、処理機能を有するプロセッサは、ステーション2500の処理ユニット2502とみなされてよい。
通信ユニット2501は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置、またはトランシーバユニットなどと呼ばれてもよく、送信および受信機能を実装するように構成される。任意選択で、通信ユニット2501内にあり、受信機能を実装するように構成されたコンポーネントが、受信ユニットとみなされてよく、通信ユニット2501内にあり、送信機能を実装するように構成されたコンポーネントが、送信ユニットとみなされてよい。すなわち、通信ユニット2501は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。たとえば、受信ユニットは、受信機、受信器、または受信回路などと呼ばれてもよく、送信ユニットは、送信機、送信器、または送信回路などと呼ばれてよい。
いくつかの実施形態では、通信ユニット2501および処理ユニット2502は、1つのコンポーネントに統合されてよく、または異なるコンポーネントとして分割されてよい。また、プロセッサおよびメモリは、1つのコンポーネントに統合されてよく、または異なるコンポーネントとして分割されてよい。
通信ユニット2501は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの送信および受信動作を行うように構成され得る。処理ユニット2502は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスのデータ処理動作を行うように構成され得る。
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。プロセッサを実行したとき、命令は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。プロセッサを実行したとき、命令は、上記の方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。プロセッサを実行したとき、コンピュータプログラム製品は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。プロセッサを実行したとき、コンピュータプログラム製品は、上記の方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
同じ発明概念に基づき、本出願のこの実施形態で提供される装置の問題解決原理は、本出願の方法実施形態のものと同様である。したがって、装置の実装については、方法の実装を参照されたい。説明を簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
簡単な説明のために、上記の方法実施形態はそれぞれが一連の動作の組み合わせとして表されていることに留意されたい。しかしながら、本出願によれば、いくつかのステップが別の順序または同時に行われ得るので、当業者は、説明された動作の順序に本出願が限定されないことを理解すべきである。さらに、本明細書に記載された実施形態はすべて例示的な実施形態であり、関係した動作およびモジュールは必ずしも本出願により必要とされないことを、当業者は理解すべきである。
本出願において提供された実施形態の説明は相互参照されてよく、実施形態の説明は異なる焦点を有する。実施形態で詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関係した説明を参照されたい。説明の容易性および簡潔性のために、たとえば、本出願の実施形態で提供された装置およびデバイスの機能および行われるステップについては、本出願の方法実施形態の関係した説明を参照されたい。方法実施形態および装置実施形態は、互いに参照され、組み合わされ、または引用され得る。
最後に、上記の実施形態は、本出願の技術的解決策を説明することが意図されているにすぎず、本出願を限定するものではないことに留意されたい。本出願は上記の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、依然として、上記の実施形態に記載された技術的解決策を修正し、またはその一部もしくは全部の技術的特徴を等価に置き換え得ることを理解すべきである。
本発明は、通信分野、特に、データフレームの受信状況を決定するための方法、および通信装置に関する。
本出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれている、2020年1月11日に中国国家知識産権局に出願された「METHOD FOR DETERMINING RECEIVING STATUS OF DATA FRAME AND COMMUNICATION APPARATUS」という名称の中国特許出願第2020100288423号の優先権を主張するものである。
ワイヤレス技術の発展に伴って、マルチバンド通信をサポートするワイヤレスデバイスの数量が増加している。たとえば、デバイス間の通信速度を上げるために、通信が2.4GHz、5GHz、60GHz周波数帯で同時に行われ、または通信が同じ周波数帯(または異なる周波数帯)の異なるチャネルで同時に行われる。そのようなデバイスは、一般にマルチバンドデバイスまたはマルチリンクデバイスと呼ばれ、代替として、マルチリンクエンティティまたはマルチバンドエンティティと呼ばれることもある。以下では、説明のためにマルチリンクデバイスを例として使用する。
マルチリンクデバイスは通常、複数のステーション(stations, STAs)を含み、各ステーションは特定の周波数帯またはチャネル上で動作する。マルチリンクデバイスは、アクセスポイントデバイスまたはステーションデバイスであり得る。マルチリンクデバイスがアクセスポイントデバイスである場合、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のアクセスポイント(access points, APs)を含む。マルチリンクデバイスがステーションデバイスである場合、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数の非アクセスポイントステーション(non-access point stations, non-AP STAs)を含む。たとえば、図1に示されるように、マルチリンクアクセスポイントデバイスは、AP1からAP nを含み、マルチリンクステーションデバイスは、STA1からSTA nを含む。AP1およびSTA1はリンク1に対応し、AP2およびSTA2はリンク2に対応し、AP nおよびSTAnはリンクnに対応している。マルチリンクアクセスポイントデバイスは、リンク1からリンクn上でデータフレームをマルチリンクステーションデバイスに送信し得る。データフレームを受信した後、マルチリンクステーションデバイスは、1つのリンクを介して、マルチリンクアクセスポイントデバイスに対して、別のリンクでのデータフレームの受信状況を含むブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを送信し得る。しかしながら、BAフレームを受信した後、マルチリンクアクセスポイントデバイスは、BAフレームに基づいて、そのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを決定することができ、別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を正確に決定できないことがある。
本発明の実施形態は、データフレームの受信状況を決定するための方法、および通信装置を提供して、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
第1の態様によれば、本出願は、データフレームの受信状況を決定するための方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信し、ここで、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定し、ここで、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットは、ビットマップ内にあり、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームに対応するビットであり、第1のビットの値は、第1の値である。任意選択で、第1の値は0であり得る。第1の態様に記載された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善される。これにより、第1のマルチリンクデバイスが、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する、具体的な実装は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗である。したがって、この可能な実装方法に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況が正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと決定し、ここで、第2の閾値は第1の閾値未満である。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有しないことを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況については、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しない。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと、正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、T=t2-t1、またはT=f(t2-t1)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間である。f()は、Tが(t2-t1)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1)またはf(t2-t1)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1-t3、またはT=f(t2-t1-t3)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間である。f()は、Tが(t2-t1-t3)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1-t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間とBAフレームの伝送時間との間の期間、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1-2*t3、またはT=f(t2-t1-2*t3)である。f()は、Tが(t2-t1-2*t3)の関数であることを示す。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-2*t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの伝送時間との間の期間である。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信してよく、ここで、第1の情報は第1の閾値を搬送している。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスは第1の閾値を事前にネゴシエートしてよく、したがって、第1の閾値がより柔軟に第2のリンクに対して設定されることが可能である。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、複数の第1の閾値のそれぞれは、1つのリンクに対応する。この可能な実装に基づいて、各第2のリンクは、1つの第1の閾値に対応し得る。これは、異なるリンクの閾値要件を満たすのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信し、ここで、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後の第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。それはまた、表示情報が、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができることを示す場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートすることを示し、そうでない場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートしないことを示すものとして理解されることも可能である。任意選択で、この可能な実装において、第1の閾値は、固定値であってよく、たとえば、プロトコルで予め指定された固定値であってよい。第1の閾値は、必ずしも第2のリンクによってサポートされない。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクが第1の閾値をサポートするかどうかを事前に認識して、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するかどうかを決定することができる。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。第1のビットに対応するデータフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間、または第1のビットに対応するデータフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間は、第1の時間として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値よりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、それは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が決定されることができないことを示す。言い換えれば、第1のビットは曖昧さを有する。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前に、第1のビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第1のビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したと決定されたとき、第1のビットに対応するデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。この可能な実装に基づいて、ビットマップが、受信されたことが確認されないデータフレームの受信状況を示すことができる。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力に関する情報を、第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。能力情報は、1つまたは複数の能力レベルを含み得る。マルチリンクBAフレームは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。任意選択で、能力情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力を知ることができる。このように、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム内のビットマップにより示されたデータフレームの受信状況を適正な解析方式で解析する。
可能な実装において、能力情報は、以下の3つの能力レベルのうちの1つまたは複数を含み得る。データフレームがMPDUである例が使用される。
能力レベル1:第2のマルチリンクデバイスがマルチリンクBAフレームの伝送をサポートしない。このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況のみを搬送し、別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送しない。
能力レベル2:第2のマルチリンクデバイスは、PPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。第1の閾値はプロトコルで予め指定され得る。たとえば、第1の閾値は、マルチリンクフレーム間スペース(multi-link inter frame space, MLIFS)であってよい。MLIFSは、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)、ポイント調整機能フレーム間スペース(PCF inter frame Space, PIFS)、または分散フレーム間スペース(distributed inter-frame spacing, DIFS)であってよい。代替として、第1の閾値は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスによって予めネゴシエートされた時間閾値Mであってよい。たとえば、このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
能力レベル3:第2のマルチリンクデバイスは、MPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。能力レベル3における第1の閾値については、能力レベル2における第1の閾値の説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明されない。このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。任意選択で、能力レベル2および能力レベル3におけるBAフレームの伝送時間は、代替として、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。
第2の態様によれば、本出願は、データフレームの受信状況を決定するための方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信し、ここで、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定し、ここで、第1のデータフレームは、その伝送時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定し、ここで、第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。第2の態様に記載された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善される。
可能な実装において、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームが第2のマルチリンクデバイスに送信され、ここで、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第3のデータフレームを再送信する前に、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第3のデータフレームが受信されることに失敗したと決定されたとき、第3のデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。この可能な実装に基づいて、受信されたことが確認されないデータフレームの受信状況を示すことができる。
可能な実装において、データフレームセットは、複数の第2のリンクを介して送信され、第2のリンクデバイスによって正しく受信されたデータフレームを含む。この可能な実装に基づいて、複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームから第1のデータフレームが決定されることが可能であり、第2のリンクごとに1つの第1のデータフレームを決定する必要がない。これは、計算リソースを減らすのに役立つ。
第3の態様によれば、本出願は、ブロック確認応答フレーム伝送方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含む。第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1のBAフレームを受信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。第3の態様に記載された方法に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、異なる要件に基づいて異なるタイプのBAフレームを柔軟に取得することができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。この可能な実装に基づいて、第1の表示情報は、既存のフィールドを使用することによって搬送されることが可能である。これは、BARフレームのビットを減らすのに役立つ。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスがどのリンクを介してデータフレームの受信状況をフィードバックする必要があるかを、第2のマルチリンクデバイスに示すことができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。マルチリンクBAフレームは、1つのBAフレームが複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。この可能な実装に基づいて、BAフレームのビットマップにおけるビットの曖昧さが除去される。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を決定することができる。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスはBAフレームを生成するための十分な時間を有する。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。この可能な実装に基づいて、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きくできる。
第3の態様に記載された方法および可能な実装は、別個に実装されてよく、または第3の態様に記載された方法および可能な実装は、第1の態様または第2の態様に記載された方法と組み合わされてよい。たとえば、第1の態様または第2の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。任意選択で、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であってよい。任意選択で、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。任意選択で、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクにおける1つまたは複数の第2のリンクを示し、第1のリンクを介して送信されたBAフレームにおけるビットマップは、第1のリンクおよび1つまたは複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。任意選択で、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。任意選択で、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
第4の態様によれば、本出願は、ブロック確認応答フレーム伝送方法を提供する。この方法は、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する。第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信し、ここで、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。第2のマルチリンクデバイスは、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する前に、第2のマルチリンクデバイスはさらに、BAフレームの返答方式を第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
第4の態様の有益な効果については、第3の態様の有益な効果を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
第5の態様によれば、本出願は、データフレーム伝送方法を提供する。この方法は、第1のマルチリンクデバイスが、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信することを含み、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを受信する。第5の態様に記載された方法に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの伝送終了時間と同じである。これは、TXOP中断を回避するのに役立つ。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。この可能な実装に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間とが同じであることが可能である。
第5の態様に記載された方法および可能な実装は、別個に実装されてよく、または第5の態様に記載された方法および可能な実装は、第1の態様、第2の態様、または第3の態様に記載された方法と組み合わされてよい。たとえば、たとえば、第1の態様または第2の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。別の例では、第3の態様に記載された方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスによって第2のマルチリンクデバイスへ送信されたBARフレームは、BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
第6の態様によれば、本出願は、データフレーム伝送方法を提供する。この方法は、第2のマルチリンクデバイスが、第1のリンクおよび第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信し、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信する。第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
第6の態様の有益な効果については、第5の態様の有益な効果を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
第7の態様によれば、通信装置が提供される。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。通信装置は、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法を実施し得る。通信デバイスの機能は、ハードウェアによって実装されてよく、またはハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することにより実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットを含む。ユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアであり得る。通信装置により行われる動作および有益な効果については、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様に記載された方法および有益な効果を参照されたい。繰り返される説明は提供されない。
第8の態様によれば、通信装置が提供される。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。通信装置は、第4の態様または第6の態様による方法を実施し得る。通信デバイスの機能は、ハードウェアによって実装されてよく、またはハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することにより実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、上記の機能に対応する1つまたは複数のユニットを含む。ユニットは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアであり得る。通信装置により行われる動作およびその有益な効果については、第4の態様または第6の態様による方法およびその有益な効果を参照されたい。繰り返される説明は提供されない。
第9の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実施される。
第10の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実施される。
第11の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を通信装置が実施するように構成される。
第12の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を通信装置が実施するように構成される。
第13の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは、信号を受信し、または信号を送信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第14の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、プロセッサ、メモリ、およびトランシーバを含む。トランシーバは、信号を受信し、または信号を送信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第15の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第1のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサ、および通信インターフェースを含む。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第16の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、第2のマルチリンクデバイス、またはチップシステムであり得る。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサ、および通信インターフェースを含み、通信インターフェースは、コンピュータプログラムを受信し、コンピュータプログラムをプロセッサに伝送するように構成される。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法を実施するように構成される。
第17の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶するように構成される。命令が実行されたとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第18の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶するように構成される。命令が実行されたとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第19の態様によれば、本出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。命令が実行されたとき、第1の態様、第2の態様、第3の態様、または第5の態様による方法において第1のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
第20の態様によれば、本出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。命令が実行されたとき、第4の態様または第6の態様による方法において第2のマルチリンクデバイスにより実施される方法が実装される。
本発明の実施形態または現行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下で実施形態または現行技術の説明に使用される添付図面を簡単に説明する。以下の説明で添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示すにすぎず、当業者はこれらの添付図面から創作的努力なしに他の図面を導き出し得ることは明らかである。
本出願の実施形態によるマルチリンクデバイスの概略図である。
本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャの概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定する概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送の別の概略図である。
本出願の実施形態によるADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定する別の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるBAフレームの伝送のさらに別の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による別のBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のBARフレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の概略フローチャートである。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームの伝送の別の概略図である。
本出願の実施形態によるスコアボードの概略図である。
本出願の実施形態による別のスコアボードの概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるデータフレームおよびBAフレームの伝送のさらに別の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別のADDBA応答フレームの構造の概略図である。
本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
本出願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
本出願の実施形態によるさらに別の通信装置の構造の概略図である。
以下に詳細な説明が個別に提供される。
本発明の明細書、特許請求の範囲、および添付図面において、「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」などの用語は、異なる対象を区別することが意図されるが、特定の順序を示すものではない。さらに、「含む」および「有する」という用語、ならびにこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を含むことが意図されている。たとえば、一連のステップまたはユニットを含む処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、任意選択で、列挙されていないステップもしくはユニットをさらに含み、または任意選択で、その処理、方法、システム、製品、もしくはデバイスの他の固有のステップもしくはユニットを含む。
本出願で言及される「実施形態」は、実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書における異なる位置に出現する語句は、同じ実施形態、または別の実施形態を除く独立もしくは代替の実施形態を必ずしも意味しない。当業者は、明示的および暗黙的に、本出願に記載された実施形態が別の実施形態と組み合わされ得ることを理解する。
「複数」は、2以上を意味する。「および/または」は、関連付けられた対象を説明するための関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在するという3つの場合を表し得る。記号「/」は、一般に、関連付けられた対象の間の「または」関係を示す。
以下では、本出願の実施形態が適用され得るシステムアーキテクチャをまず説明する。
図2は、本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャの概略図である。図2に示されるように、システムアーキテクチャは、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスを含む。第1のマルチリンクデバイスはアクセスポイント(access point, AP)であり、第2のマルチリンクデバイスは非アクセスポイントステーション(non-access point station, non-AP STA)である。代替として、第1のマルチリンクデバイスは非AP STAであり、第2のマルチリンクデバイスはAPである。代替として、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスの両方が非AP STAである。第1のマルチリンクデバイスは複数のステーションを含み、第2のマルチリンクデバイスは複数のステーションを含む。第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにおける各ステーションは、特定の周波数帯またはチャネル上で動作する。第1のマルチリンクデバイスにおける複数のステーションは、異なる地理的位置に配置されてよく、または複数のステーションは、同じ物理デバイスに配置されてよい。第2のマルチリンクデバイスにおける複数のステーションは、異なる地理的位置に配置されてよく、または複数のステーションは、同じ物理デバイスに配置されてよい。複数のリンクが第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に存在する。図2に示されるように、第1のマルチリンクデバイス内のステーション1と第2のマルチリンクデバイス内のステーション1との間のリンクは、リンク1である。第1のマルチリンクデバイス内のステーション2と第2のマルチリンクデバイス内のステーション2との間のリンクは、リンク2である。第1のマルチリンクデバイス内のステーション3と第2のマルチリンクデバイス内のステーション3との間のリンクは、リンク3である。図2における第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に3つのリンクがある例が説明のために使用される。当然ながら、代替として、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間に2つまたは4つ以上のリンクがあってよい。
APは、有線(または無線)ネットワークにアクセスするために端末デバイス(たとえば、携帯電話)によって使用されるAPであってよく、主に家庭、建物、および公園に配置される。典型的なカバレッジ半径は数十メートルから百メートルである。当然ながら、アクセスポイントは屋外に配置されてもよい。APは、有線ネットワークとワイヤレスネットワークを接続するブリッジに相当する。APは、主に、ワイヤレスネットワーククライアントを互いに接続して、ワイヤレスネットワークをイーサネットに接続するために使用される。具体的には、APは、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)チップを有する端末デバイス(携帯電話など)またはネットワークデバイス(ルータなど)であってよい。APは、802.11be規格をサポートするデバイスであってよい。代替として、APは、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数の現在および将来のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)802.11ファミリ規格をサポートするデバイスであってよい。
非AP STAは、ワイヤレス通信チップ、ワイヤレスセンサ、またはワイヤレス通信端末などであってよい。たとえば、非AP STAは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビ、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車載通信デバイス、またはWi-Fi通信機能をサポートするコンピュータであってよい。任意選択で、非AP STAは、802.11be規格をサポートしてよい。非AP STAは、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリ規格の、複数の現在および将来のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)規格をサポートしてもよい。
たとえば、APおよび非AP STAは、車両のインターネット、モノのインターネット(Internet of Things, IoT)におけるモノのインターネットノードもしくはセンサなど、スマートホームにおけるスマートカメラ、スマートリモートコントロール、もしくはスマート水道もしくは電気メータなど、またはスマートシティにおけるセンサに適用されるデバイスであってよい。
第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。データフレームは、メディアアクセス制御(Media Access Control, MAC)プロトコルデータユニット(MAC protocol data unit, MPDU)であってよい。データフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、BAフレームを使用することによってデータフレームの受信状況を第1のマルチリンクデバイスにフィードバックする必要がある。受信状況は、受信成功または受信失敗であり得る。受信状況は、確認応答状況と呼ばれることもある。第1のマルチリンクデバイスは、データフレームの受信状況に基づいて、データフレームを第2のマルチリンクデバイスに再送信するかどうかを決定する。一般に、第2のマルチリンクデバイスは、リンクを介して送信されるBAフレーム内に、そのリンクおよび別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含めることがある。BAフレームは、マルチリンクBAフレームと呼ばれることがある。現在、第1のマルチリンクデバイスは、一部のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を、マルチリンクBAフレームに基づいて正確に決定できないことがある。第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されたデータフレームの受信状況を受信失敗として決定することがある。これは、データフレームの不必要な再送信を引き起こすことになる。
以下では、具体例を使用して、マルチリンクBAフレームに基づいて、一部のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を、第1のマルチリンクデバイスが正確に決定できない理由を説明する。
たとえば、データフレームはMPDUである。図3に示されるように、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU1からMPDU3をリンク1を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU4からMPDU6をリンク2を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU7からMPDU9をリンク3を介して第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU1からMPDU3をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU4からMPDU6をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション2に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション3は、MPDU7からMPDU9をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション3に送信し得る。第2のマルチリンクデバイスは、リンク1を介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームはビットマップを搬送する。ビットマップは、9ビットを含み、9ビットのビット値は、111111110である。第1のビットはMPDU1に対応し、第2のビットはMPDU2に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU9に対応している。第2のマルチリンクデバイスにおけるリンク1に対応するステーション1は、正しく受信されたMPDUに対応するビット値を1に設定し、残りのMPDUに対応するビット値を0に設定する。BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、ビット値1に対応するMPDUが成功裏に受信されたと決定するが、ビット値0に対応するMPDU9の受信状況を正確に決定することはできない。値が0のビットは曖昧さを有する。理由は以下の通りである。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1は、複数のリンクのMPDUの受信状況を含むBAフレームを生成する必要がある。MPDUを受信した後、第2のマルチリンクデバイス内のステーション2およびステーション3は、MPDUの受信状況を第2のマルチリンクデバイス内のステーション1に転送し、それにより、第2のマルチリンクデバイス内のステーション1が、リンク1からリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を含むBAフレームを生成するようにする必要がある。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1がBAフレームを生成するとき、第2のマルチリンクデバイス内のステーション2がMPDU9を成功裏に受信しているが、伝送遅延により、ステーション2はMPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイス内のステーション1にまだ転送していないことがある。MPDU9の受信状況が受信されないため、第2のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU9に対応するビット値を0に設定する。遅延問題は、同じ場所に配置されないシナリオで特に明らかである。同じ場所に配置されないシナリオにおいて、第2のマルチリンクデバイスは論理デバイスであり、第2のマルチリンクデバイス内のステーション1およびステーション2は、異なる地理的位置および異なる物理デバイスに配置される。第2のマルチリンクデバイス内のステーション1およびステーション2は、有線ケーブルまたは別の方式(特定のワイヤレス技術)によって接続され得る。言い換えれば、以下の2つのケースのいずれかが発生したとき、第2のマルチリンクデバイスはMPDU9に対応するビットを0に設定する。一方のケースでは、MPDU9は受信されることに失敗する。他方のケースでは、第2のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイスのステーション1に時間内に送信しない。したがって、MPDU9に対応するビット値が0であるとき、曖昧さが存在する。一方のケースでは、それは、MPDU9の受信状況が受信失敗であることを示す。他方のケースでは、それは、MPDU9の受信状況が搬送されないことを示す。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU9の受信状況が受信失敗であるか、それとも、第2のマルチリンクデバイスのステーション2が時間内にMPDU9の受信状況を第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信しないかを正確に決定することができない。
データフレームの決定された受信状況の正確さを改善し、第1のマルチリンクデバイスによるデータフレームの不必要な再送信を回避するために、本出願の実施形態は、データフレームの受信状況を決定するための方法、および第1のマルチリンクデバイスを提供する。以下でさらに、本出願で提供されるデータフレームの受信状況を決定するための方法および第1のマルチリンクデバイスを説明する。
図4は、本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定するための方法の概略フローチャートである。図4に示されるように、データフレームの受信状況を決定するための方法は、以下のステップ401からステップ403を含む。図4に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって行われ得る。代替として、図4に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図4は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
401:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のマルチリンクデバイス内の少なくとも2つのステーションが、少なくとも2つのステーションが動作するリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイス内の少なくとも2つのステーションに別個に送信する。データフレームは、異なるリンクを介して同期的または非同期的に送信され得る。
たとえば、データフレームはMPDUである。図5に示されるように、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU4からMPDU6をリンク1を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU7からMPDU9をリンク2を介して第2のマルチリンクデバイスに送信し、MPDU10からMPDU12をリンク3を介して第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のマルチリンクデバイスのステーション1は、MPDU4からMPDU6をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション1に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション2は、MPDU7からMPDU9をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDU内に含め、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション2に送信し得る。第1のマルチリンクデバイスのステーション3は、MPDU10からMPDU12をA-MPDUに集約し、A-MPDUをPPDUに追加し、PPDUを第2のマルチリンクデバイスのステーション3に送信し得る。リンクを介して送信されたMPDUのシーケンス番号(sequence number)は連続してよく、または連続しなくてよい。
402:第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介してブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを複数のリンクを介して受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクのうちの1つまたは複数を介して、第1のマルチリンクデバイスに対してBAフレームで返答し得る。本明細書では、第1のリンクは、BAフレームが返答される任意のリンクである。第1のリンクを介して返答されるBAフレームは、ビットマップを搬送し、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。言い換えれば、第1のリンクを介して返答されるBAフレームは、マルチリンクBAフレームである。第2のリンクは、第1のリンク以外の複数のリンクにおけるリンクである。ビットマップは、具体的には、1つまたは複数の第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示すために使用される。ビットマップ内のビットは、データフレームと1対1対応する。データフレームに対応するビットは、データフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。任意選択で、第1のシーケンス番号は、代替として、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値よりも小さい値に設定されてよい。任意選択で、受信されたことが確認されないデータフレームは、受信状況がフィードバックされていない送信されたデータフレーム、受信されることに失敗した送信されたデータフレーム、および受信状況が正確に決定されることができない送信されたデータフレームを含む。ビットマップ内のビットは、データフレームと1対1対応する。シーケンス番号がXであるデータフレームは、(X-第1のシーケンス番号+1)番目のビットに対応する。たとえば、第1のシーケンス番号がKである場合、ビットマップ内の第1のビットはデータフレームKに対応し、第2のビットはデータフレームK+1に対応し、第3のビットはデータフレームK+2に対応し、残りは類推によって導き出され得る。任意選択で、BAフレームは、ビットマップの長さをさらに搬送してよい。代替として、ビットマップはビットマップの長さを搬送せず、ビットマップの長さは固定されてよい。たとえば、ビットマップの固定された長さは64または256である。
たとえば、図5に示されるように、複数のリンクを介してMPDUを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、リンク1を介してBAフレーム1を送信する。BAフレーム1のビットマップは、リンク1を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク2およびリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。第2のマルチリンクデバイスは、MPDU1からMPDU3がすべて成功裏に受信されたことを確認する。したがって、BAフレーム1で搬送されるMPDUの開始シーケンス番号は4であり、BAフレーム1で搬送されるビットマップの長さは9である。ビットマップ内の第1のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は4であり、ビットマップ内の第2のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は5であり、…、ビットマップ内の第9のビットに対応するMPDUのシーケンス番号は12である。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は1に設定され得る。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUが受信されることに失敗したと決定したか、または第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUの受信状況を決定していない場合、MPDUに対応するビットの値は0に設定され得る。代替として、第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は0に設定され得る。第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUが受信されることに失敗したと決定したか、または第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、MPDUの受信状況を決定していない場合、MPDUに対応するビットの値は1に設定され得る。図5において、たとえば、第2のマルチリンクデバイスのステーション1が、成功裏にMPDUが受信されたと決定した場合、MPDUに対応するビットの値は1であり、そうでない場合、MPDUに対応するビットの値は0である。
データフレームの受信状況の信頼性をさらに高めるために、第2のマルチリンクデバイスはさらに、リンク2を介してBAフレーム2を送信し、リンク3を介してBAフレーム3を送信する。BAフレーム2のビットマップは、リンク2を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク1およびリンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。BAフレーム3のビットマップは、リンク3を介して伝送されたMPDUの受信状況、ならびにリンク1およびリンク2を介して伝送されたMPDUの受信状況を示す。BAフレーム2およびBAフレーム3の生成原理は、BAフレーム1の生成原理と同じである。第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1、BAフレーム2、およびBAフレーム3のうちの1つまたは複数を解析することによって、データフレームの受信状況を決定する。その原理は、BAフレーム1を使用することによってデータフレームの受信状況を決定する上記の原理と同様であり、詳細はここでは説明されない。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、1つまたは複数のスコアボード(scoreboards)を含む。スコアボードは、データフレームの受信状況に関する情報を記録するために使用される。たとえば、第2のマルチリンクデバイスは、複数のスコアボードを含み、各リンクは、1つのスコアボードに対応し、スコアボードは、対応するリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を記録するために使用される。代替として、第2のマルチリンクデバイスは、スコアボードを含み、スコアボードは、すべてのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況に関する情報を記録するために使用される。
たとえば、第2のリンクデバイスの各リンクは、1つのスコアボードに対応する。図17に示されるように、第2のリンクデバイスのリンク1は、スコアボード1に対応し、リンク2は、スコアボード2に対応し、リンク3は、スコアボード3に対応している。スコアボード1からスコアボード3のそれぞれが9ビットを有する。第1のビットはMPDU4に対応し、第2のビットはMPDU5に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU12に対応している。スコアボード1の最初の3つのビットは、リンク1を介して伝送されたMPDU4からMPDU6の受信状況を記録するために使用される。MPDUが成功裏に受信された場合、対応するビットは1に設定され、そうでない場合、対応するビットは0に設定される。スコアボード1の第4のビットから第9のビットの値は0である。スコアボード2の第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9の受信状況を記録するために使用され、他のビットの値は0である。スコアボード3の第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12の受信状況を記録するために使用され、他のビットの値は0である。第2のリンクデバイスのステーション1がBAフレーム1を生成するとき、第2のリンクデバイスのステーション1は、スコアボード2からMPDU7からMPDU9の受信状況を取得し、スコアボード3からMPDU10からMPDU12の受信状況を取得する。ステーション1は、スコアボード1に記録されたMPDU4からMPDU6の受信状況およびMPDU7からMPDU12の受信状況に基づいて、BAフレーム1を生成する。
別の例では、第2のリンクデバイスは1つのみのスコアボードを有する。図18に示されるように、第2のリンクデバイスはスコアボードを有し、スコアボードは9ビットを有する。第1のビットはMPDU4に対応し、第2のビットはMPDU5に対応し、…、類推により、第9のビットはMPDU12に対応している。スコアボードの最初の3つのビットは、リンク1を介して伝送されたMPDU4からMPDU6の受信状況を記録するために使用される。MPDUが成功裏に受信された場合、対応するビットは1に設定され、そうでない場合、対応するビットは0に設定される。スコアボードの第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9の受信状況を記録するために使用される。て。スコアボードの第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12の受信状況を記録するために使用される。第2のリンクデバイスのステーション1がBAフレーム1を生成するとき、第2のリンクデバイスのステーション1は、スコアボードからMPDU4からMPDU6の記録された受信状況を取得して、MPDU4からMPDU12の受信状況に基づいてBAフレーム1を生成する。
第2のマルチリンクデバイスは、以下の2つの方式のいずれかでBAフレームで返答し得る。当然ながら、第2のマルチリンクデバイスは、代替として別の方式でBAフレームで返答してよい。これは、本出願のこの実施形態で限定されない。
方式1:第1のリンクを介してデータフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、固定された時間間隔で第1のリンクを介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。固定された時間間隔は、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)であってよい。
方式2:第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクを介してBARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第1のリンクを介してBARフレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクを介してBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
403:第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。
本出願のこの実施形態では、複数のリンクにおける第1のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定し、ここで、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、第1のビットに対応するビット値は第2の値である。
ビットマップ内のデータフレームに対応するビットは、以下の4つのケースを有し得る。
ケース1:ビットに対応するデータフレームは、第1のリンクを介して送信される。この場合、ビットの値が1である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたことを示す。ビットの値が0である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したことを示す。代替として、ビットの値が0である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたことを示す。ビットの値が1である場合、それは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したことを示す。
ケース2:ビットに対応するデータフレームが送信されていない。この場合、ビットの値は、ビットに対応するデータフレームが送信されていないことを示す。データフレームは第1のマルチリンクデバイスにより送信されるので、第1のマルチリンクデバイスは、どのデータフレームが送信されたかを決定することができる。たとえば、ビットに対応するデータフレーム送信されていない場合、ビットの値は0である。
ケース3:ビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、ビットに対応するビット値は第2の値である。第2の値は、データフレームが成功裏に受信されたことを決定するときに、データフレームに対応するビットについて第2のマルチリンクデバイスによって設定される値である。この場合、第1のマルチリンクデバイスは、ビットに対応するデータフレームが成功裏に受信されたと決定する。第1の値は第2の値とは異なる。たとえば、第2の値は1であり、第1の値は0である。代替として、第2の値は0であり、第1の値は1である。
ケース4:ビットに対応するデータフレームは第2のリンクを介して送信され、ビットに対応するビット値は第1の値である。この場合、ビットは第1のビットである。第2のマルチリンクデバイスは、ビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したため、第1の値としてビットに対応するビット値を使用することがあり、または、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、ビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないため、第1の値としてビットに対応するビット値を使用することがある。この場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間および第2の時間に基づいて、ビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。本出願のこの実施形態では、ケース4における第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第1のマルチリンクデバイスがどのように決定するかについて、主に説明される。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニット(PHY protocol data unit, PPDU)の送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。第1のビットに対応するデータフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間、または第1のビットに対応するデータフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間は、第1の時間として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する、具体的な実装は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。
第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有する。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、十分な時間に加えて、第2のリンク上のステーションによって第1のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに伝送されたデータフレームの受信状況が成功でない場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が受信失敗であることが決定され得る。この可能な実装方法に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況が正確に決定されることが可能であることが分かる。
以下でさらに、第2の時間と第1の時間との間の遅延について説明する。
可能な実装において、T=t2-t1-2*t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間(すなわち、BAフレームの受信時間)であり、t1は、第1の時間(すなわち、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間)であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-2*t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの伝送時間との間の期間である。代替として、Tは、f(t2-t1-2*t3)と等しいことがあり、f()は、Tが(t2-t1-2*t3)の関数であることを示す。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。(t2-t1-2*t3)またはf(t2-t1-2*t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
任意選択で、第1のビットに対応するデータフレームの受信時間は、データフレームが配置されたPPDUの受信終了時間であってよく、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの受信終了時間である。
可能な実装において、T=t2-t1-t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。具体的には、T=t2-t1-t3であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間とBAフレームの伝送時間との間の期間、または第1のビットに対応するデータフレームの受信時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。代替として、T=f(t2-t1-t3)であり、f()は、Tが(t2-t1-t3)の関数であることを示す。(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1-t3)またはf(t2-t1-t3)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
可能な実装において、T=t2-t1またはT=f(t2-t1)である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、f()は、Tが(t2-t1)の関数であることを示す。具体的には、T=t2-t1であるとき、第2の時間と第1の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間とBAフレームの受信時間との間の期間である。(t2-t1)またはf(t2-t1)が第1の閾値よりも大きい場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有することを示す。したがって、(t2-t1)またはf(t2-t1)は第2の時間と第1の時間との間の遅延として使用されて、データフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立つ。
以下でさらに、第1の閾値について説明する。
第1のマルチリンクデバイスは、以下の2つの方式のいずれかで第1の閾値を取得し得る。代替として、第1のマルチリンクデバイスは別の方式で第1の閾値を取得してよい。これは、本出願のこの実施形態で限定されない。
方式1:第1の閾値は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間で予めネゴシエートされる。方式1では、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信してよく、ここで、第1の情報は第1の閾値を搬送している。任意選択で、第1の情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素であってよい。
たとえば、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、まずADDBA要求フレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。ADDBA要求フレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。第1の情報はADDBA応答フレームであってよく、ADDBA応答フレームは第1の閾値を搬送する。たとえば、図6に示されるように、第2のマルチリンクデバイスは、第1の閾値を搬送するためにADDBA応答フレームにおけるフレーム本体(frame body)フィールドにフィールドを追加し得る。代替として、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレーム内の別のフィールドに第1の閾値を含めることがある。
可能な実装において、複数のリンクが同じ第1の閾値に対応する。言い換えれば、第1の情報は1つのみの第1の閾値を含む。各リンク上のデータフレームの受信状況が決定されるとき、同じ第1の閾値が使用される。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、1つの第1の閾値が1つのリンクに対応する。第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、および第2のリンクに対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。この可能な実装に基づいて、各第2のリンクは、1つの第1の閾値に対応し得る。これは、異なるリンクの閾値要件を満たすのに役立つ。たとえば、図7に示されるように、1つまたは複数のリンク情報フィールドが、ADDBA応答フレームにおけるフレーム本体(frame body)フィールドに追加され得る。第1の閾値は、対応するリンクのリンク情報フィールドに配置され得る。たとえば、リンク情報フィールド1がリンク1に対応し、リンク1に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド1に配置される。リンク情報フィールド2がリンク2に対応し、リンク1に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド2に配置される。リンク情報フィールド3がリンク3に対応し、リンク3に対応する第1の閾値がリンク情報フィールド3に配置される。任意選択で、リンク情報フィールドは、対応するリンクの識別子をさらに含み得る。第1のマルチリンクデバイスがBAフレームを受信した後、第1のビットに対応するデータフレームがリンク1を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク1に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。第1のビットに対応するデータフレームがリンク2を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク2に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。第1のビットに対応するデータフレームがリンク3を介して送信されたデータフレームである場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の時間、第2の時間、およびリンク3に対応する第1の閾値に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する。
方式2:第1の閾値はプロトコルで予め指定され得る。プロトコルは、複数のリンクが同じ第1の閾値に対応することを規定し得る。代替として、異なるリンクが異なる第1の閾値に対応してよく、プロトコルは、各リンクに対応する第1の閾値を指定してよい。任意選択で、第1の閾値は、マルチリンクフレーム間スペース(multi-link inter frame space, MLIFS)であってよい。MLIFSは、ショートフレーム間スペース(short inter-frame space, SIFS)、ポイント調整機能フレーム間スペース(PCF inter frame Space, PIFS)、または分散フレーム間スペース(distributed inter-frame spacing, DIFS)であってよい。第1の閾値は、アクセスポイントによって決定され、ビーコンフレーム(Beacon frame)を使用することによってブロードキャストされ得る。
可能な実装において、方式2では、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信し、ここで、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後の第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。それはまた、表示情報が、第2のリンクを介して第2のマルチリンクデバイスがデータフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができることを示す場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートすることを示し、そうでない場合、それは第2のリンクが第1の閾値をサポートしないことを示すものとして理解されることも可能である。第1の閾値はプロトコルで予め指定された固定値であるので、第1の閾値は必ずしも第2のリンクによってサポートされない。第2のリンクが第1の閾値をサポートする場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況を正確に決定することができる。そうでない場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信失敗状況を正確に決定することができない。したがって、この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクが第1の閾値をサポートするかどうかを事前に認識して、第1の閾値ならびに第2の時間と第1の時間との間の遅延に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するかどうかを決定することができる。
可能な実装において、表示情報は、ADDBA応答フレームに配置され得る。複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、まずADDBA(add block acknowledgment)要求フレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し得る。ADDBA要求フレームを受信した後、第2のマルチリンクデバイスは、ADDBA応答フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。ADDBA応答フレームは表示情報を搬送する。
以下でさらに、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する、具体的な実装について、BAフレームがデータフレームの受信状況を搬送する4つの方式に基づいて説明する。たとえば、データフレームはMPDUである。
方式1:MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)がBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了からBAの伝送時間までの期間がMLIFSを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。PPDUの終了時間は、PPDUの送信終了時間またはPPDUの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値はMLIFSである。MLIFSは、SIFS、PIFS、またはDIFSであってよい。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式2を参照されたい。
たとえば、図19に示されるように、リンク2を介して伝送されるPPDUは、MPDU7からMPDU9を搬送している。リンク2を介して伝送されたPPDUの終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1はMPDU7からMPDU9の受信状況を搬送している。MPDUが成功裏に受信された場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は1である。MPDUが受信されることに失敗した場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は0である。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1の伝送時間と0のビット値を有するMPDU8が配置されたPPDUの終了時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU8の受信状況を搬送していると決定する。MPDU8に対応するビット値が0であるので、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。
リンク3を介して伝送されたPPDUの終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超えない。したがって、BAフレーム1はMPDU10からMPDU12の受信状況を搬送していない。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1の受信時間と0のビット値を有するMPDU10からMPDU12が配置されたPPDUの終了時間との間の間隔がMLIFSよりも小さいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU10からMPDU12の受信状況を搬送していないと決定する。
方式2:MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)はBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMの終了からBAの伝送時間までの期間がMLIFSを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間は、データフレームの最後のビットが配置されたOFDMシンボルの終了時間として理解されてもよい。OFDMシンボルの終了時間は、OFDMシンボルの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLIFSを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値はMLIFSである。MLIFSは、SIFS、PIFS、またはDIFSであってよい。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式2を参照されたい。
たとえば、図20に示されるように、リンク2を介して伝送されるPPDUは、シンボル(Symbol)1からシンボル(Symbol)3を含む。シンボル1はMPDU7およびMPDU8を搬送し、シンボル2はMPDU9およびMPDU10を搬送しシンボル3はMPDU11およびMPDU12を搬送する。リンク2を介して伝送されたシンボル1の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1は、MPDU7およびMPDU8の受信状況を搬送している。リンク2を介して伝送されたシンボル2の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超える。したがって、BAフレーム1は、MPDU9およびMPDU10の受信状況を搬送している。リンク2を介して伝送されたシンボル3の終了時間とBAフレーム1の伝送時間との間の時間間隔は、MLIFSを超えない。したがって、BAフレーム1は、MPDU11およびMPDU12の受信状況を搬送していない。
MPDUが成功裏に受信された場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は1である。MPDUが受信されることに失敗した場合、BAフレーム1におけるMPDUに対応するビット値は0である。BAフレーム1を受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU8が配置されたシンボル1の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいことを決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU8の受信状況を搬送していると決定する。MPDU8に対応するビット値は0である。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。同様に、第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU10が配置されたシンボル2の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも大きいと決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1で搬送されたMPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。第1のマルチリンクデバイスは、0のビット値を有するMPDU11およびMPDU12が配置されたシンボル3の終了時間とBAフレーム1の受信時間との間の間隔がMLIFSよりも小さいと決定する。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム1がMPDU11およびMPDU12の受信状況を搬送していないと決定する。
方式3:MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)がBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUで搬送され、PPDUの終了からBAの伝送時間までの期間が閾値Mを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。PPDUの終了時間は、PPDUの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値は時間閾値Mである。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式1を参照されたい。たとえば、図21に示されるように、図21の具体的な実装原理は図19のそれと同じであり、図19におけるMLIFSは時間閾値Mに置き換えられる。詳細はここでは再度説明されない。
方式4:MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの送信時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、MPDUの確認応答状況(または受信状況)はBAフレームにおいて搬送される(MPDUがPPDUの1つまたは複数のOFDMシンボルで搬送され、MPDUを搬送する最後のOFDMの終了からBAの伝送時間までの期間が時間閾値Mを超えている場合、MPDUのACK状況がBAフレームにおいて搬送される)。MPDUの確認応答状況は、MPDUの受信状況である。MPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間は、データフレームの最後のビットが配置されたOFDMシンボルの終了時間として理解されてもよい。OFDMシンボルの終了時間は、OFDMシンボルの送信終了時間またはOFDMシンボルの受信終了時間であり得る。
したがって、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mを超える場合、第1のマルチリンクデバイスが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。すなわち、第1の時間と第2の時間との間の遅延は、第1のビットに対応するMPDUを搬送する最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の遅延である。第1の閾値は時間閾値Mである。第1の閾値を取得する方式については、第1の閾値を取得する前述の方式1を参照されたい。たとえば、図22に示されるように、図22の具体的な実装原理は図20のそれと同じであり、図20におけるMLIFSは時間閾値Mに置き換えられる。詳細はここでは再度説明されない。
任意選択で、BAフレームがデータフレームの受信状況を搬送する4つの方式におけるBAフレームの伝送時間は、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。置き換え後の具体的な実装原理は同じであり、詳細はここでは再度説明されない。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力に関する情報を、第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。能力情報は、1つまたは複数の能力レベルを含み得る。マルチリンクBAフレームは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。任意選択で、能力情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、マルチリンクBAフレームを伝送するための第2のマルチリンクデバイスの能力を知ることができる。このように、第1のマルチリンクデバイスは、BAフレーム内のビットマップにより示されたデータフレームの受信状況を適正な解析方式で解析する。
可能な実装において、能力情報は、以下の3つの能力レベルのうちの1つまたは複数を含み得る。データフレームがMPDUである例が使用される。
能力レベル1:第2のマルチリンクデバイスがマルチリンクBAフレームの伝送をサポートしない。このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況のみを搬送し、別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送しない。
能力レベル2:第2のマルチリンクデバイスは、PPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。たとえば、このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
たとえば、第1の閾値はMLFSである。能力レベル2では、図19に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9が配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLFSよりも大きいので、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9の受信状況をさらに搬送する。
別の例では、第1の閾値は時間閾値Mである。能力レベル2では、図21に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9が配置されたPPDUの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mよりも大きいので、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU9の受信状況をさらに搬送する。
能力レベル3:第2のマルチリンクデバイスは、MPDUベースのマルチリンクBAフレームの伝送をサポートする。
このレベルでは、BAフレームは、同じリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす別のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。このレベルでは、BAフレームは、第1のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況を搬送する。加えて、BAフレームは、MPDUが配置された1つまたは複数のOFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が第1の閾値よりも大きいという条件を満たす第2のリンクを介して送信されたMPDUの受信状況をさらに搬送する。
たとえば、第1の閾値はMLFSである。能力レベル3では、図20に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10が配置された1つまたは複数OFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔がMLFSよりも大きく、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10の受信状況をさらに搬送する。
別の例では、第1の閾値は時間閾値Mである。能力レベル3では、図22に示されるように、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレーム1は、リンク1を介して送信されたMPDU4からMPDU6の受信状況を搬送する。加えて、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10が配置された1つまたは複数OFDMシンボルのうちの最後のOFDMシンボルの終了時間とBAフレームの伝送時間との間の時間間隔が時間閾値Mよりも大きく、BAフレーム1は、リンク2を介して送信されたMPDU7からMPDU10の受信状況をさらに搬送する。
任意選択で、能力レベル2および能力レベル3におけるBAフレームの伝送時間は、代替として、BAフレームの受信時間と置き換えられてよい。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと決定し、ここで、第2の閾値は第1の閾値未満である。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、それは、第2のマルチリンクデバイスがBAフレームを生成する前に、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに転送するために十分な時間を有しないことを示す。したがって、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値未満である場合、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しない。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンクに対応するステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を取得しないと、正確に決定されることが可能であることが分かる。
可能な実装において、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値よりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のマルチリンクデバイスは、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、それは、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況が決定されることができないことを示す。言い換えれば、第1のビットは曖昧さを有する。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスが第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前に、第1のビットの曖昧さが先に除去されることが可能である。第1のビットに対応するデータフレームが受信されることに失敗したと明確に決定されたとき、第1のビットに対応するデータフレームが再送信される。これは、成功裏に受信されたデータフレームの再送信による伝送リソースの浪費を回避するのに役立つ。
図4に説明された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善されることが分かる。
図8は、本出願の実施形態によるデータフレームの受信状況を決定するための方法の概略フローチャートである。図8に示されるように、データフレームの受信状況を決定するための方法は、以下のステップ801からステップ804を含む。図8に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって実施され得る。代替として、図8に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図8は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
801:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
802:第2のマルチリンクデバイスは、複数のリンクにおける第1のリンクを介してブロック確認応答(block ACK, BA)フレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。BAフレームは、ビットマップを搬送し、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
ステップ801およびステップ802の具体的な実装については、ステップ401およびステップ402の具体的な実装を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
803:第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定する。
BAフレームを受信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定する。第1のデータフレームは、その伝送時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。第2のリンクを介して送信され正しく受信されたデータフレームのビット値は、第2の値である。
804:第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定する。
本出願のこの実施形態では、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームの受信状態を決定した後、第1のマルチリンクデバイスは、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定する。第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。第1の値は第2の値と異なる。第2の値は、データフレームが成功裏に受信されたことを示す。たとえば、第1の値は0であり、第2の値は1である。代替として、第1の値は1であり、第2の値は0である。
可能な実装において、ステップ801からステップ804を行う前に、第2のマルチリンクデバイスは、表示情報を第1のマルチリンクデバイスに送信し得る。表示情報の第1の値は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況であって、ステップ802で第2のマルチリンクデバイスにより送信されるBAフレームにおいて搬送される受信状況を示す。任意選択で、表示情報は、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレーム、またはアソシエーション要求(association request)/再アソシエーション要求(re-association request)/認証(authentication)/プローブ要求(probe request)フレームのEHT能力情報要素において搬送されて、第1のマルチリンクデバイスへ送信され得る。任意選択で、表示情報は、1ビット情報であってよく、たとえば、図23に示されるように、ADDBA(add block acknowledgment)応答フレームにおけるブロック確認応答パラメータセット(block ack parameter set)フィールド内の第6のビット(B5)で搬送される。
可能な実装において、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームが第2のマルチリンクデバイスに送信され、ここで、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。
たとえば、第1の値は0であり、第2の値は1である。図5に示されるように、BAフレームがBAフレーム1である例が使用される。BAフレーム1のビットマップにおけるビット値が1である場合、MPDUは成功裏に受信される。2つの第2のリンクとしてリンク2およびリンク3が存在する。第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9に対応する。第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12に対応する。
リンク2に関して、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU7からMPDU9から、成功裏に受信されたMPDUがMPDU7およびMPDU9であることを決定する。MPDU9は、MPDU7およびMPDU9のうち最後に送信されて成功裏に受信されたMPDUである。したがって、MPDU9が第1のデータフレームである。MPDU8は第1のデータフレームより前に送信され、MPDU8に対応するビット値は0であるので、MPDU8が第2のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8の受信状況が受信失敗であると決定する。
リンク3に関して、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU10~MPDU12から、成功裏に受信されたMPDUがMPDU11であることを決定する。したがって、MPDU11が第1のデータフレームである。MPDU10は第1のデータフレームより前に送信され、MPDU10に対応するビット値は0であるので、MPDU10が第2のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。MPDU12に対応するビット値は0であり、MPDU12はMPDU11の後に送信される。したがって、MPDU12が第3のデータフレームである。第1のマルチリンクデバイスは、MPDU12の受信状況を当座のところ決定することができない。したがって、まず、MPDU12に対応するビットの曖昧さが除去される必要があり、次いで、MPDU12を再送信するかどうかが決定される。MPDU12に対応するビットの曖昧さを除去するための方法は、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信すること、または後続のMPDUを送信し続けることであり得る。
可能な実装において、第1のデータフレームは、その伝送時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信されて正しく受信されたデータフレームを含む。任意選択で、各リンクに対応する時間t4と時間t5との間の時間間隔は、同じまたは同様である。時間t4は、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームを受信する時刻である。時間t5は、第2のマルチリンクデバイスにおける第2のリンク上のステーションが、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を第2のマルチリンクデバイスにおける第1のリンク上のステーションに成功裏に転送する時刻である。この可能な実装に基づいて、第1のデータフレームは、複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームから第1のデータフレームが決定されることが可能であり、第2のリンクごとに1つの第1のデータフレームを決定する必要がない。これは、計算リソースを減らすのに役立つ。
たとえば、図5に示されるように、BAフレームがBAフレーム1である例が使用される。BAフレーム1のビットマップにおけるビット値が1である場合、MPDUは成功裏に受信される。2つの第2のリンクとしてリンク2およびリンク3が存在する。第4のビットから第6のビットは、リンク2を介して伝送されたMPDU7からMPDU9に対応する。第7のビットから第9のビットは、リンク3を介して伝送されたMPDU10からMPDU12に対応する。リンク2およびリンク3を介して最後に送信されて成功裏に受信されたMPDUはMPDU11であるので、MPDU11が第1のデータフレームである。MPDU8およびMPDU10は、第2のデータフレームである。MPDU12は、第3のデータフレームである。したがって、第1のマルチリンクデバイスは、MPDU8およびMPDU10の受信状況が受信失敗であると決定する。
図8に説明された方法に基づいて、データフレームの受信状況を決定する正確さが改善されることが分かる。これにより、第1のマルチリンクデバイスが、第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
図9は、本出願の実施形態によるブロック確認応答フレーム伝送方法の概略フローチャートである。図9に示されるように、ブロック確認応答フレーム伝送方法は、以下のステップ901からステップ903を含む。図9に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって実施され得る。代替として、図9に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図9は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
901:第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
ステップ901の具体的な実装については、ステップ401の具体的な実装を参照されたい。詳細はここでは説明されない。
902:第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。
BAフレームのタイプは、単一リンクBAフレームタイプまたはマルチリンクBAフレームタイプであり得る。単一リンクBAフレームタイプは、BAフレームが、1つのリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを含むことを示す。マルチリンクBAフレームタイプは、BAフレームが、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況のみを含むことを示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。たとえば、BARフレーム内のBARタイプフィールドは図10に示され得る。この可能な実装に基づいて、第1の表示情報は、既存のフィールドを使用することによって搬送されることが可能である。これは、BARフレームのビットを減らすのに役立つ。
可能な実装において、第1の表示情報が、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示すとき、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であり得る。たとえば、第1の表示情報の値は、4、5、または11から15のうちのいずれか1つであってよい。
たとえば、以下の表1に示されるように、BARタイプフィールドの値が4であるときそれは、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。BARタイプの値が0であるとき、それは、BARタイプが基本タイプであることを示す。BARタイプの値が1であるとき、それは、BARタイプが拡張圧縮タイプであることを示す。BARタイプの値が2であるとき、それは、BARタイプが圧縮されたタイプであることを示す。BARタイプの値が3であるとき、それは、BARタイプがマルチサービスタイプであることを示す。BARタイプの5の値は、予約された値である。BARタイプの値が6であるとき、それは、BARタイプが再試行を伴うグループキャストタイプであることを示す。BARタイプの7から9の値は、予約された値である。BARタイプの値が10であるとき、それは、BARタイプが一般リンク-再試行を伴うグループキャストタイプであることを示す。BARタイプの11から15の値は、予約された値である。
別の例では、以下の表2に示されるように、BARタイプフィールドの値が11から14のいずれか1つであるとき、それは、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。BARタイプの値が11であるとき、それは、BARタイプが基本タイプであることを示し、BARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が12であるとき、それは、BARタイプが拡張圧縮タイプであることを示し、BARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が13であるとき、それは、BARタイプが圧縮されたタイプであることを示し、BARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。BARタイプの値が14であるとき、それは、BARタイプがマルチサービスタイプであることを示し、BARは、マルチリンクBAフレームを要求するために使用される。
可能な実装において、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。たとえば、図11に示されるように、第1の表示情報を搬送するために、フィールドがBARフレーム内のBAR制御フィールドに追加されてよい。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、図12に示されるように、第2の表示情報は、BARフレーム内のBAR制御フィールドに配置される。第2の表示情報は、具体的にはリンクビットマップであり得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスがどのリンクを介してデータフレームの受信状況をフィードバックする必要があるかを、第2のマルチリンクデバイスに示すことができる。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。マルチリンクBAフレームは、1つのBAフレームが複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を含むことを示す。この場合、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である場合は、第2のマルチリンクデバイスにおけるBAフレームをフィードバックするステーションは、別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を受信するための十分な時間を有する。これにより、第2のマルチリンクデバイスが別のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を受信しないため、データフレームに対応するビットが0に設定するケースを回避し、データフレームに対応するビットの曖昧さを回避する。これは、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームの受信状況を決定する正確さを改善するのに役立ち、第1のマルチリンクデバイスが第2のマルチリンクデバイスにより成功裏に受信されているデータフレームの受信状況を受信失敗として決定し、不必要にデータフレームを再送信することを回避する。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスは、複数のスコアボードを含み、各リンクは、1つのスコアボードに対応し、スコアボードは、対応するリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を記録するために使用される。このように、第2のマルチリンクデバイスは、異なるリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を区別して、異なるタイプのBAフレームをフィードバックすることができる。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。たとえば、図13に示されるように、BAフレームの返答方式は、ADDBA応答フレーム内のフレーム本体フィールドで搬送され得る。任意選択で、BAフレームの返答方式は、ADDBA応答フレーム内のフレーム本体フィールドのブロック確認応答パラメータセット(Block Ack Parameter Set)で搬送され得る。この可能な実装に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を決定することができる。
903:第2のマルチリンクデバイスは、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値以上である。この可能な実装に基づいて、第2のマルチリンクデバイスはBAフレームを生成するための十分な時間を有する。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値以上であることを可能にする。この可能な実装に基づいて、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きくできる。
図9に説明された方法に基づいて、第1のマルチリンクデバイスは、異なる要件に基づいて異なるタイプのBAフレームを柔軟に取得することができることが分かる。図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法は単独で実装されてよい。代替として、図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法は、データフレームの受信状況を決定するための上記の方法に対応する実施形態と組み合わされてよい。たとえば、図4または図8におけるデータフレームの受信状況を決定するための方法において、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。BARフレームは第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。任意選択で、第1の表示情報の値は、既存の規格におけるBARタイプフィールドの予約された値であってよい。任意選択で、新しいフィールドがBARフレームに追加されてよく、第1の表示情報は、代替としてBARフレーム内の新しいフィールドに配置されてよい。任意選択で、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクにおける1つまたは複数の第2のリンクを示し、BAフレームには、1つまたは複数の第2のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。任意選択で、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第1のマルチリンクデバイスはさらに、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信してよく、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。任意選択で、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。任意選択で、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間とBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図14は、本出願の実施形態によるデータフレーム伝送方法の概略フローチャートである。図14に示されるように、データフレーム伝送方法は、以下のステップ1401からステップ1403を含む。図14に示される方法は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスによって行われ得る。代替として、図14に示される方法は、第1のマルチリンクデバイス内のチップおよび第2のマルチリンクデバイス内のチップによって実行されてよい。図14は、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスが実行体として使用される例を使用することによって説明される。
1401:第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。
たとえば、図15に示されるように、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間はt1である。第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間はt2である。t1はt2と同じである。
1402:第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。
1403:第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたBARフレームを受信した後に、第2のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。BAフレームは、複数のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を含む。
本出願のこの実施形態では、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後に、第1のマルチリンクデバイスは、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してBAフレームを受信する。
可能な実装において、たとえば、図16に示されるように、第1のリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図14に説明された方法に基づいて、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じとなる。これは、送信機会(transmit opportunity, TXOP)の中断を回避するのに役立つ。図14に説明されたデータフレーム伝送方法は単独で実装されてよい。代替として、図14に説明されたデータフレーム伝送方法は、データフレームの受信状況を決定するための上記の方法に対応する実施形態と組み合わされてよい。たとえば、図4または図8におけるデータフレームの受信状況を決定するための方法において、第1のマルチリンクデバイスは、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信した後で、第1のマルチリンクデバイスが、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信する前に、第1のマルチリンクデバイスは、BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
代替として、図14に説明されたデータフレーム伝送方法は、図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法と組み合わされてよい。たとえば、図9に説明されたブロック確認応答フレーム伝送方法において、第1のマルチリンクデバイスがデータフレームを複数のリンク上で第2のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間は同じである。第1のマルチリンクデバイスによって第2のマルチリンクデバイスへ送信されたBARフレームは、BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示す。任意選択で、少なくとも1つのリンクを介して送信されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、各リンクを介して送信されたデータフレームが配置されたPPDUの終了時間が同じであることを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図4に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信するようにさらに構成され、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。処理ユニット2402は、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定するように構成され、第1の時間は、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間であり、第2の時間は、BAフレームの受信時間である。第1のビットは、ビットマップ内にあり、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームに対応するビットであり、第1のビットの値は、第1の値である、
可能な実装において、処理ユニット2402が、第1の時間および第2の時間に基づいて、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況を決定する方式は、具体的には、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値以上である場合、第1のビットに対応するデータフレームの受信状況は受信失敗であると決定する。
可能な実装において、T=t2-t1、T=t2-t1-t3、またはT=t2-t1-2*t3である。Tは、第2の時間と第1の時間との間の遅延であり、t2は、第2の時間であり、t1は、第1の時間であり、t3は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の伝搬遅延である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1の情報を受信するようにさらに構成され、第1の情報は第1の閾値を搬送している。
可能な実装において、第1の情報は、複数の第1の閾値を含み、複数の第1の閾値のそれぞれは、1つのリンクに対応する。
可能な実装において、通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、第2のマルチリンクデバイスにより送信された表示情報を受信するようにさらに構成され、表示情報は、第2のマルチリンクデバイスが、第1の閾値の時間期間内に、第2のリンクを介して受信されたデータフレームの受信状況を決定することができるかどうかを示す。
可能な実装において、第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームが配置されたダウンリンクプロトコルデータユニットPPDUの送信終了時間である、または第1のビットに対応するデータフレームの伝送時間は、データフレームの最後のビットが配置されたシンボルの送信終了時間である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第2の閾値によりも大きく、第2の時間と第1の時間との間の遅延が第1の閾値よりも小さい場合、第1のビットに対応するデータフレームを再送信する前にブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成される。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図8に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、複数のリンクにおける第1のリンクを介して、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答BAフレームを受信するようにさらに構成され、BAフレームは、ビットマップを搬送しており、ビットマップは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示し、および複数のリンクにおける第2のリンクを介して伝送されたデータフレームの受信状況を示す。処理ユニット2402は、第2のリンクを介して送信された第1のデータフレームを決定するように構成され、第1のデータフレームは、その伝送時間がデータフレームセット内で最後のデータフレームであり、データフレームセットは、第2のリンクを介して送信され、正しく受信されたデータフレームを含む。
処理ユニット2402は、第2のデータフレームの受信状況が受信失敗であると決定するようにさらに構成され、第2のデータフレームは、第1のデータフレームより前に第2のリンクを介して送信されるデータフレームであり、ビットマップにおける第2のデータフレームに対応するビット値は、第1の値である。
可能な実装において、通信ユニット2401は、第3のデータフレームを再送信する前に、ブロック確認応答要求BARフレームまたはデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、ビットマップにおける第3のデータフレームに対応するビット値は、第1の値であり、第3のデータフレームは、第1のデータフレームより後に第2のリンクを介して送信されるデータフレームである。
可能な実装において、BAフレームは、受信状況がフィードバックされるデータフレームの開始シーケンス番号を含み、開始シーケンス番号は、第1のシーケンス番号以下であり、第1のシーケンス番号は、受信されたことが確認されないデータフレームのシーケンス番号の最小の値である。
可能な実装において、データフレームセットは、複数の第2のリンクを介して送信され、第2のリンクデバイスによって正しく受信されたデータフレームを含む。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図9に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成される。通信ユニット2401は、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、BARフレームは、第1の表示情報を搬送し、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。通信ユニット240は、第2のマルチリンクデバイスにより送信された第1のBAフレームを受信するようにさらに構成され、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたBAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第1のマルチリンクデバイスが複数のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信する前に、通信ユニット2401は、第2のマルチリンクデバイスにより送信されたBAフレームの返答方式を受信するようにさらに構成され、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図9に説明された方法実施形態において、第2のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信するように構成される。通信ユニット2401は、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信するようにさらに構成され、BARフレームは、第1の表示情報を搬送しており、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプを示す。通信ユニット2401は、第1のBAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成され、第1のBAフレームは、第1の表示情報により示されたタイプのBAフレームである。
可能な実装において、第1の表示情報は、BARフレーム内のBARタイプフィールドに配置される。
可能な実装において、BARフレームは、第2の表示情報をさらに含み、第2の表示情報は、複数のリンクのうちの1つまたは複数のリンクを示し、第1のBAフレームは、1つまたは複数のリンクを介して送信されたデータフレームの受信状況を示す。
可能な実装において、第1の表示情報は、要求されたブロック確認応答BAフレームのタイプがマルチリンクBAフレームであることを示し、データフレームの伝送終了時間とBARフレームの伝送開始時間との間の間隔が予め設定された時間間隔以上である。
可能な実装において、第2のマルチリンクデバイスが、複数のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信する前に、第2のマルチリンクデバイスはさらに、BAフレームの返答方式を第1のマルチリンクデバイスに送信し、ここで、BAフレームの返答方式は、遅延された返答または即時の返答である。
可能な実装において、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔は、予め設定された閾値よりも大きい。
可能な実装において、BARフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、BARフレームの伝送終了時間と第1のBAフレームの伝送開始時間との間の時間間隔が予め設定された閾値よりも大きいことを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図14に説明された方法実施形態において、第1のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第1のマルチリンクデバイス、または第1のマルチリンクデバイス内の装置、または第1のマルチリンクデバイスと整合して使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、第1のリンクおよび第2のリンクを介してデータフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するように構成され、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、ブロック確認応答要求BARフレームを第2のマルチリンクデバイスに送信するようにさらに構成される。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介してBAフレームを受信するようにさらに構成される。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図24は、本出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。図24に示される通信装置は、図14に説明された方法実施形態において、第2のマルチリンクデバイスの一部または全部の機能を実施するように構成され得る。この装置は、第2のマルチリンクデバイス、または第2のマルチリンクデバイス内の装置、または第2のマルチリンクデバイスと共に使用できる装置であってよい。通信装置は、代替としてチップシステムであってよい。図24に示される通信装置は、通信ユニット2401および処理ユニット2402を含み得る。通信ユニットは代替としてトランシーバユニットと呼ばれることがあり、または通信ユニットは受信ユニットおよび送信ユニットを含む。処理ユニット2402は、データ処理を行うように構成される。
通信ユニット2401は、第1のリンクおよび第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたデータフレームを受信するように構成され、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間は、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じである。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、第1のマルチリンクデバイスにより送信されたブロック確認応答要求BARフレームを受信するように構成される。通信ユニット2401は、第1のリンクおよび/または第2のリンクを介して、BAフレームを第1のマルチリンクデバイスに送信する。
可能な実装において、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームの後にパディングビットがあり、パディングビットは、第1のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間が、第2のリンクを介して伝送されたデータフレームが配置されたPPDUの伝送終了時間と同じであることを可能にする。
図25aは、本出願の実施形態による通信装置250を示す。通信装置250は、図4、図8、図9、もしくは図14に説明された方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスの機能を実装するように構成され、または図4、図8、図9、もしくは図14に説明された方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスの機能を実装するように構成される。この装置は、第1のマルチリンクデバイスもしくは第2のマルチリンクデバイスであってよく、またはこの装置は、第1のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置、もしくは第2のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置であってよい。第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにおいて使用される装置は、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイス内のチップシステムまたはチップであってよい。チップシステムはチップを含んでよく、またはチップおよび別のディスクリートコンポーネントを含んでよい。
通信装置250は、本出願の第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスのデータ処理機能を実装するように構成された少なくとも1つのプロセッサ2525を含む。
装置250は、本出願における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの送信および受信動作を実装するように構成された通信インターフェース2510をさらに含み得る。本出願のこの実施形態では、通信インターフェースは、トランシーバ、回路、バス、モジュール、または他のタイプの通信インターフェースであってよく、伝送媒体を介して別のデバイスと通信するように構成される。たとえば、通信インターフェース2510は、装置250内の装置によって別のデバイスと通信するために使用される。プロセッサ2525は、通信インターフェース2510を介してデータを受信および送信し、上記の方法実施形態における方法を実装するように構成される。
装置250は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリ2530を含み得る。メモリ2530はプロセッサ2525に結合される。本出願のこの実施形態における結合は、装置、ユニット、またはモジュールの間の間接結合または通信接続であり、電気的、機械的、または他の形態であってよく、装置、ユニット、またはモジュールの間の情報交換のために使用される。プロセッサ2525は、メモリ2530と協働して動作し得る。プロセッサ2525は、メモリ2530に記憶されたプログラム命令を実行し得る。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つは、プロセッサに含まれ得る。
通信インターフェース2510、プロセッサ2525、およびメモリ2530の間の具体的な接続媒体は、本出願のこの実施形態で限定されない。本出願のこの実施形態では、メモリ2530、プロセッサ2525、および通信インターフェース2510は、図25aにおけるバス2540を介して接続される。バスは、図25a内の太線を使用して表されている。他のコンポーネント間の接続方式は説明のための例にすぎず、これに限定されない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類され得る。表現を容易にするために、図25aのバスを表すために1つの太線のみが使用されているが、これは、1つのバスのみまたは1つのタイプのバスのみが存在することを意味するものではない。
装置250が具体的には第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに使用される装置であるとき、たとえば、装置250が具体的にはチップまたはチップシステムであるとき、通信インターフェース2510はベースバンド信号を出力または受信し得る。装置250が具体的には第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスであるとき、通信インターフェース2510は無線周波数信号を出力または受信し得る。本出願の実施形態では、プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、もしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってよく、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは任意の従来のプロセッサなどであってよい。本出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実施されてよく、またはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実施されてよい。
例では、図25bは、本出願の実施形態による別の通信装置2500の構造の概略図である。この装置は、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスであり得る。通信装置は、図4、図8、図9、または図14に説明された方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの動作を行い得る。
説明を容易にするために、図25bでは通信装置の主要なコンポーネントのみを示している。図25bに示されるように、通信装置2500は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、および入出力装置を含む。プロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、ステーション全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。たとえば、プロセッサは、図4、図8、図9、または図14に説明されたフローにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスによって行われる動作を実施する際に通信装置をサポートするように構成される。メモリは、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成される。無線周波数回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を行い、無線周波数信号を処理するように構成される。アンテナは、主に、電磁波の形態で無線周波数信号を送信および受信するように構成される。通信装置2500は、入出力装置、たとえば、主にユーザにより入力されたデータを受け取りユーザにデータを出力するように構成された、タッチスクリーン、ディスプレイ画面、またはキーボードをさらに含み得る。いくつかのタイプのステーションは入出力装置を有しないことがあることに留意されたい。
ステーションの電源が入れられた後、プロセッサは、ストレージユニット内のソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を解析および実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データが無線で送信される必要があるとき、プロセッサは、送信されるべきデータに対してベースバンド処理を行った後、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。無線周波数回路は、ベースバンド信号に対して無線周波数処理を行った後、アンテナを介して電磁波で無線周波数信号を送信する。ステーションにデータが送信されたとき、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
当業者は、説明を容易にするために、図25bでは1つのメモリおよび1つのプロセッサのみを示していることを理解し得る。実際のステーションは、複数のプロセッサおよびメモリを含んでよい。メモリは、記憶媒体またはストレージデバイスなどと呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態で限定されない。
任意選択の実装では、プロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび中央処理装置(central processing unit, CPU)を含んでよい。ベースバンドプロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。CPUは、主に、ステーション全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。任意選択で、プロセッサは、代替として、ネットワークプロセッサ(network processor, NP)、またはCPUとNPとの組み合わせであってよい。プロセッサは、ハードウェアチップをさらに含み得る。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device, PLD)、またはこれらの組み合わせであってよい。PLDは、複合プログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device, CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic, GAL)、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。メモリは、揮発性メモリ(volatile memory)、たとえば、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)を含んでよい。メモリは、代替として、不揮発性メモリ(不揮発性メモリ)、たとえば、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスクドライブ(hard disk drive, HDD)、またはソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD)を含んでよい。メモリは、代替として、上記のタイプのメモリの組み合わせを含んでよい。
たとえば、本出願のこの実施形態では、図25bに示されるように、受信および送信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、ステーション2500の通信ユニット2501とみなされてよく、処理機能を有するプロセッサは、ステーション2500の処理ユニット2502とみなされてよい。
通信ユニット2501は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置、またはトランシーバユニットなどと呼ばれてもよく、送信および受信機能を実装するように構成される。任意選択で、通信ユニット2501内にあり、受信機能を実装するように構成されたコンポーネントが、受信ユニットとみなされてよく、通信ユニット2501内にあり、送信機能を実装するように構成されたコンポーネントが、送信ユニットとみなされてよい。すなわち、通信ユニット2501は、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。たとえば、受信ユニットは、受信機、受信器、または受信回路などと呼ばれてもよく、送信ユニットは、送信機、送信器、または送信回路などと呼ばれてよい。
いくつかの実施形態では、通信ユニット2501および処理ユニット2502は、1つのコンポーネントに統合されてよく、または異なるコンポーネントとして分割されてよい。また、プロセッサおよびメモリは、1つのコンポーネントに統合されてよく、または異なるコンポーネントとして分割されてよい。
通信ユニット2501は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスの送信および受信動作を行うように構成され得る。処理ユニット2502は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスのデータ処理動作を行うように構成され得る。
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。プロセッサを実行したとき、命令は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。プロセッサを実行したとき、命令は、上記の方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。プロセッサを実行したとき、コンピュータプログラム製品は、上記の方法実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。プロセッサを実行したとき、コンピュータプログラム製品は、上記の方法実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって行われる方法を実施するために使用される。
同じ発明概念に基づき、本出願のこの実施形態で提供される装置の問題解決原理は、本出願の方法実施形態のものと同様である。したがって、装置の実装については、方法の実装を参照されたい。説明を簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
簡単な説明のために、上記の方法実施形態はそれぞれが一連の動作の組み合わせとして表されていることに留意されたい。しかしながら、本出願によれば、いくつかのステップが別の順序または同時に行われ得るので、当業者は、説明された動作の順序に本出願が限定されないことを理解すべきである。さらに、本明細書に記載された実施形態はすべて例示的な実施形態であり、関係した動作およびモジュールは必ずしも本出願により必要とされないことを、当業者は理解すべきである。
本出願において提供された実施形態の説明は相互参照されてよく、実施形態の説明は異なる焦点を有する。実施形態で詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関係した説明を参照されたい。説明の容易性および簡潔性のために、たとえば、本出願の実施形態で提供された装置およびデバイスの機能および行われるステップについては、本出願の方法実施形態の関係した説明を参照されたい。方法実施形態および装置実施形態は、互いに参照され、組み合わされ、または引用され得る。
最後に、上記の実施形態は、本出願の技術的解決策を説明することが意図されているにすぎず、本出願を限定するものではないことに留意されたい。本出願は上記の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、依然として、上記の実施形態に記載された技術的解決策を修正し、またはその一部もしくは全部の技術的特徴を等価に置き換え得ることを理解すべきである。