JP2023506276A - 安全なシェルと計量ポンプ容器を備えたカートリッジに含まれる液体製品の自動分配装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、流体を分配するための計量ポンプを備えた容器（２００）用の安全なシェルに関するものであり、安全な計量及び追跡可能な分配を可能にする。上記シェル（１００）は剛性であり、上記ポンプ（２１０）の排出ポート（２１１）に面するように意図された第１の出口ポート（１１１）と、上記機械式ポンプを作動させるために、使用時に自動分配装置によって支持された作動器ロッド（４００‐４０１）を受け入れるように意図された少なくとも１つの作動ポート（１０１）とを含み、上記作動ポートは、３歳の子供の指の断面よりも小さい断面を有している。

Description

本発明は、確実な計量及び追跡可能な分配を可能にする、流体を分配するための計量ポンプを備えた貯蔵器のための安全なシェルに関する。本発明はまた、この型のシェル及び機械式ポンプを備えた流体製品貯蔵器を含むカートリッジ、並びにこの種のカートリッジを用いる自動分配装置に関する。

健康及び化粧品産業は、エンドユーザーの関数として製品の個性化を好む傾向がますます高まっている。この傾向は、例えば、性別、年齢、遺伝、及びこれらの疾患の特定の特徴（例えば、それらの癌やウイルス株）の関数として、患者に特に適合した医薬品治療の調製において見られる。

この種の関心亊は又、負の効果、及び／又は、過剰摂取を制限し、且つ溶液の組成を患者の又は消費者の実際のニーズにリアルタイムで一致させつつ、サプリメントの有効性を最適化するための食品サプリメントの分野にも関係する。

この種の個人向けの調製を可能にするために、異なる構成要素を有する少なくとも２つのカートリッジ及び空気圧又は機械的なポンプ機構（注射器プランジャータイプの）を含む自動分配装置が既に提案されている。

特許文献ＦＲ３０４４２１９は、このようにして調製された化粧品組成物の排出のためのコーンへ接続された複数の入口を備えたコネクタからなる混合ゾーンに結合する可撓性チューブに、注射器の内容物を注入することを誘発する注射器プランジャを制御する制御インタフェースを含む自動装置を記載している。

しかし、注射器プランジャーの使用は、機械を非常に高価にし、分配される量に関して比較的不正確にし、製品の貯蔵器を変更するのにいくらか非現実的にし、且つ、ピストンが引き戻されるのを可能にするために多くのスペースが必要とされるので非常にかさばる。さらに、カートリッジの交換を容易にするために機械が変更された場合、カートリッジに残っている製品に接近することが容易であり、特に子供、特に赤子にとって危険である可能性がある。

文献ＷＯ２０１４０８００９３は、活性成分を含む使い捨てカートリッジの支持体、活性成分を混合するためのブロック、カートリッジを貫通するように適合された中空針、及び上記中空針を通して活性成分を混合ブロックの方へ吸引するための手段、を含んでいる自動装置を記載している。

固有のカプセルの使用は、ユーザに多数の操作を行うことを義務付け、エラーの危険性をもたらす。これは、多額のコスト（経済的及び生態学的）をもたらし、且つ、カプセルごとに投与される量を変更できないという事実は、可能な製剤の数を制限する。

更に、カートリッジを交換する場合、カートリッジを損傷することなく、針によって貫通された穴を通して製品を流すだけで、残りの製品に非常に簡単にアクセスできる。

従って、現在のところ、カートリッジを交換するという点で実用的でありながら、安全な（即ち、信頼性が高く改ざん防止された）流体製品の分配のためのシステムを提案することは不可能である。

安全とは、本発明が、分配システムの外側での製品の手動分配を防止することを意味する。

流体製品とは、計量ポンプによって、貯蔵器から製品出口へ分配することができる任意の液体の、粘性の、又はペースト状の製品を意味する。

改ざん防止とは、機械の外部での製品の何らかの採取が、ごまかし又は修理できないカートリッジへの不可逆的且つ意図的な損傷を必要とすることを意味する。

更に、消費者にとって使いやすさを提供しながら、標準サイズのカートリッジを提供できることも望ましいであろう。

ここで、分配装置が正しいカートリッジを作動させることを確実にするために、様々な場所におけるカートリッジの位置を分配装置に示すか、又は或る場所を１つのタイプのカートリッジのみの専用にするかのどちらかが必要である。

この後者の解決策は、文献ＵＳ１０２２７４１において選択され、そこでは、各カートリッジが、単一の一意的な位置に挿入されるために、異なる形状を有すしているこの種の装置を説明されている。また、商業的な観点から、これらのカートリッジは、その全体を変更する必要がある、単一の組み合わせの形態で販売されている。

全体的なサイズという明白な理由のために、機械は限られた数のカートリッジしか提供できず、そのことは製品の組み合わせを制限し望ましくない。代わりに、製品の多数の組み合わせを可能にするために、各製品に対してカタログから場所と同じ数のカートリッジの形状を提供する必要があるが、場所情報は失われ、これも望ましくなく、情報の機械への手動入力が必要になる。

従来の解決策は、単純な手動開放による製品の回収を妨げない。また、カートリッジが１つの分配装置から別の分配装置に移動された場合でも、分配された量を経時的に確実に追跡することはできない。

更に、従来の解決策は、様々な非標準的な形状のカートリッジを提案している。現在のところ、同一の標準形状のカートリッジの使用は、限られた場所でのみ、非常に包括的な製品カタログの提供を可能にする。ただし、このことは、必要な混合物を必要な配量で、迂回の可能性なく又は機械からの配送で分配できるためには、機械が、どの製品がどの場所にあるかを判断できる場合に限られる。

従って、本発明の目的は、分配装置の助けなしにカートリッジに含まれる製品を用いる可能性を排除しながら、つまり、非破壊的な手動動作による内容物の回復を防ぐことによって、カートリッジ上の分配装置の機械的動作によって正確な計量を伴う液体内容物の分配を可能にすることである。

本発明はまた、カートリッジの自動的で確実な検証を可能にすること、即ち、ユーザの介入なしに、従って人為的誤りの危険性なしに、カートリッジの正しい使用並びにその追跡可能性を保証すること、潜在的に危険な製品の意図しない過度の使用を防ぐために、カートリッジの使用を計量し、事前定義された量に制限することを保証することを目的とする。

本発明の１つの目的は、自動分配装置によって流体溶液の正確で追跡可能で保護された分配を可能にするカートリッジを提案することである。

特に本発明は、自動分配装置による貯蔵器の計量ポンプの自動作動のおかげで、流体溶液の正確で追跡可能で保護された分配を可能にすることを目的としている。

別の目的は、低コストのカートリッジであって、同様に低コストの自動分配装置の使用を可能にするものを提案することである。

本発明の背後にあるアイデアの１つは、計量ポンプ型の機械式ポンプを含むが、上記ポンプの手動による起動を防ぎながら自動分配装置によって作動できるように修正された製品の貯蔵器を使用することである。

このタイプの手動により作動される計量ポンプは、例えば、特許ＥＰ１５７２３７及びＥＰ２８４１２０６に記載されている。計量の精度は、計量ポンプによって保証される。計量ポンプは、機械的に作動されたとき、通常はポンプの軸方向に直線的に押すことによって一定量を分注する。分配される分量は、計量ポンプによって異なる。従って、標準形状の貯蔵器に異なる分量を排出する計量ポンプを装備することが可能である。

特に本発明は、市販の貯蔵器（例えば、特許ＥＰ１４１２２６３及びＥＰ２８４１２０６に記載されているもの）の使用を可能にし、且つ製品の滅菌分配を可能にする低コストの単純な解決策を提案する。

本発明は、上記製品が何であれ、計量ポンプを備えた標準的な貯蔵器を使用すること、及び特定の剛性シェルを追加することを提案する。上記剛性シェルは、上記計量ポンプを備えた上記貯蔵器を完全に覆い、且つ上記計量ポンプの自動起動を可能にするように且つ手動起動を防ぐように設計され、且つ他の機能、特に製品の安全な配送を行う機能を組み込むことができる。

慣例により、本明細書の残りの部分において、本発明によるカートリッジは、従って剛性シェルを含み、上記剛性シェルは、機械的計量ポンプを備えた流体の貯蔵器を容れ、上記機械的計量ポンプは上記貯蔵器に対する機械的作用によって既知の配量の分配を可能にする。

上記貯蔵器は、単純でありうるか、又は上記製品を容れる可撓性の小袋を容れる剛性部分から構成されていてもよい。

上記カートリッジは、流体形態の製品（溶液）を容れるように機能し、且つその内容物を分配するように自動分配装置によって機械的に作動させられる。

より正確には、本発明は、カートリッジに容れられた流体製品の自動分配装置を対象とし、上記分配装置は、少なくとも２つの流体製品カートリッジ、ここで、その各々は軸方向に作動可能で且つ特定の方向に製品を排出するためのポートを有する機械式ポンプを備えた流体製品貯蔵器を含んでいる、及び上記ポンプの上記排出ポートに接続されることを意図された第１の出口ポート及び少なくとも１つの作動器ポートを含んでいる剛性保護シェルを含み、上記自動分配装置は、上記カートリッジの上記機械式ポンプの作動の軸方向に選択的に駆動されうる少なくとも２つの作動器ロッドを更に含み、各作動器ロッドは、上記機械式ポンプを作動させるためにカートリッジの上記作動器ポートに挿入されることを意図され、上記作動器ポート及び上記作動器ロッドは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、通常は３～６ミリメートルの断面を有する。

特定の実施形態によると：
・各作動器ロッドは、旋回運動可能に取り付けられ得て、上記シェルの上記作動器ポートに挿入されるように、且つ上記カートリッジの上記機械式ポンプを上記作動器ポートを通して押し込むために各カートリッジの上記貯蔵器によって支持されたヨークに係合されるように意図されている；
・各作動器ロッドは、上記カートリッジの上記ポンプの作動の上記軸方向に平行に並進運動可能に取り付けられ得て、各作動器ロッドは、カートリッジの作動器ポートに挿入されることを意図されており、上記ポートは上記ポンプに対して上記軸方向に配置されている；
・上記カートリッジは、読み取り、及び／又は、書き込みに適合された電子チップをさらに含み得て、上記自動分配装置は、各カートリッジの上記電子チップを読み取り／書き込むためのシステムを含む；
・上記自動分配装置は、通信ネットワークを介して情報を記憶する遠隔データベースへの接続部を含み得て、上記チップは上記カートリッジの少なくとも１つのシリアル番号を記憶し、上記分配装置は、各々のチップ内の上記シリアル番号を読み取るように、各カートリッジの上記シリアル番号に対応する上記記憶情報を参照するために上記遠隔データベースに接続されるように、上記対応するカートリッジの作動をその情報の関数として適応させるように、上記カートリッジの作動を考慮に入れて上記遠隔データベース内のその情報を変更するように、プログラムされている；
・上記チップは、上記カートリッジに含まれた上記製品に関連する情報を記憶でき、上記分配装置は、各々のチップに記憶された上記情報を読み取るように、且つ上記カートリッジに容れられ上記製品が分配されねばならない場合に上記対応するカートリッジの作動を可能にするように、そして、上記カートリッジに容れられた上記製品が分配される必要がない場合に上記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている；
・上記チップは、カートリッジの使用履歴情報を記憶し、上記分配装置は、各チップに記憶された上記使用履歴情報を読み取るように、上記対応するカートリッジの上記作動をその情報の関数として適応させるように、そして上記カートリッジの作動を考慮に入れるために各チップ内の上記カートリッジ使用履歴を変更するように、プログラムされている；
・上記チップは、単位期間あたりに消費されうる上記製品の最大量としての情報を追加的に記憶でき、上記自動分配装置は、各チップに記憶された上記情報を読み取るように、上記使用履歴情報を参照するように、単位期間あたりの消費可能な上記製品の最大量を超えない場合に上記対応するカートリッジの作動を有効にするように、そして単位期間あたりの消費可能な上記製品の最大量を超えた場合に上記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている；
・上記チップは、上記カートリッジの使用期限に関する情報を記憶でき、上記分配装置は、各チップに記憶された上記使用期限情報を読み取るように、上記カートリッジの上記使用期限を超えていない場合は上記対応するカートリッジの作動を可能にするように、そして上記カートリッジの上記使用期限を超えている場合には上記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている；
・上記チップは、上記カートリッジ内の製品の残量に関する情報を記憶でき、上記分配装置は、各チップ内に記憶された上記カートリッジ情報の上記製品の残量を読み取るように、そしてカートリッジ内の上記製品の残量が所定の量の閾値を下回った場合に上記ユーザーに警告するように、プログラムされている；
・上記カートリッジは、上記作動器ポート（１０１ａ）へのアクセスを阻止する位置と上記少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）へのアクセス阻止を解除する位置との間で移動可能な受動的アクセスロック部（５００）を備えたシェルを含み、上記ロック部は、
‐ 上記少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）を閉塞するための少なくとも１つのフィン（５０１）と、
‐ 上記シェル（１００）の内側面（１２４）によって支えられた少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形されることを意図された少なくとも１つの板ばね（５０２）と、
‐ 上記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）を上記ロック位置から上記ロック解除位置に向けて移動させるためのロック解除部材を受け入れることを意図された駆動スリーブ（５０４）と、
を含み、
上記少なくとも１つの板ばね（５０２）は、上記ロック解除位置において、上記複数の板ばね（５０２）又は各板ばね（５０２）が、上記複数の停止部（１２３）又は各停止部（１２３）に対して弾性的に変形され、且つ上記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）は、上記少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を阻止しないように、且つ上記ロック位置において、上記少なくとも１つの板ばね（５０２）が上記少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形せず、且つ上記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）が上記少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を閉塞するように、上記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）に対して配置され、上記分配装置は、各カートリッジの上記受動アクセスロック部（５０４）の上記駆動スリーブ（５０４）と協働するように適合されたロック解除部材を含み、上記分配装置は、上記ロック解除部材が各カートリッジの上記受動アクセスロック部（５０４）をロック位置からロック解除位置に向けて可逆的に移動させうるようにプログラムされている。

本発明はまた、軸方向に活性化されることができ、ある特定の方向に製品を排出するためのポートを有する機械式ポンプを備えた流体製品の貯蔵器のための保護シェルを対象とし、上記シェルは剛性であり、且つ上記ポンプの排出ポートに接続されることを意図された第１の出口ポートと、上記機械式ポンプを作動させるための、前述の自動分配装置によって支持された作動器ロッドと使用時に協働するように適合された少なくとも１つの作動器ポートとを含み、上記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、典型的には３～６ミリメートルの断面を有している。

従って、このシェルは、上記製品の手動分配を防ぐために、上記計量ポンプへの手動アクセスを防ぎながら、上記自動分配装置による分配を可能にする。

特定の実施形態によれば：
・上記シェルは、自動分配装置の対応する電子システムによって読み取り、及び／又は、書き込まれるように適合された電子チップ用のハウジングをさらに含みうる；
・上記ハウジングは、上記シェル内であって、軸の長手方向に垂直な上記シェルの面の下に配置されうる；
・上記ハウジングは、上記シェルの中央長手方向軸を中心とする方法で配置されうる；
・上記シェルは、作動器ポートへのアクセスを阻止する位置と上記少なくとも１つの作動器ポートへのアクセスを阻止解除する位置との間で移動可能な受動アクセスロック部を更に含むことができ、上記ロック部は、
‐ 上記少なくとも１つの作動器ポートを閉塞するための少なくとも１つのフィンと、
‐ 上記シェルの内面によって支持された少なくとも１つの停止部に対して弾性的に変形されることを意図された少なくとも１つの板ばねと、
‐ 上記少なくとも１つの閉塞用フィンを上記ロック位置から上記ロック解除位置に向かって移動させるために、ロック解除部材を受け入れることを意図された駆動スリーブと、
を含み、
上記少なくとも１つの板ばねは、上記ロック解除位置において、上記複数の又は各板ばねが上記複数の又は各停止部に対して弾性的に変形され、且つ上記少なくとも１つの閉塞用フィンが上記少なくとも１つの活性化ポートを閉塞しないように、そして、上記ロック位置において、上記少なくとも１つの板ばねが上記少なくとも１つの停止部に対して弾性的に変形されず、且つ上記少なくとも１つの閉塞用フィンが上記少なくとも１つの活性化ポートを閉塞するするように、上記少なくとも１つの閉塞用フィンに対して配置されている；
・上記出口ポートは、使用位置で上記ポンプの上記排出ポートにそれを接続する管を備えうる；
・上記接続管は、使用時に、上記製品が上記排出口を介して上記ポンプの上記排出ポートの上記排出方向とは異なる方向に排出されるような形状を有しうる；
・上記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、通常は３～６ミリメートルの断面を有する穴でありうる；
・上記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満、通常は３～６ミリメートルの幅を有するスロットの形態でありうる；
・上記シェルは、軸方向に作動されうる機械式ポンプを備えた流体製品の貯蔵器を受け入れることを意図された第１部分又はハウジング部分と、上記貯蔵器がそこに挿入されたときに、上記第１部分又はハウジング部分に固定されることを意図された第２部分又は閉鎖部分とが含まれうる；
・上記シェルは、上記ポンプを非アクティブ化のための停止アセンブリが含みうる；及び／又は
・上記ポンプを不活性化するための上記停止アセンブリは、上記ロック位置において、上記貯蔵器に対して耐えることを目的とした少なくとも１つの剛性ロック用ロッドを備えた平面ベースを含み得、上記平面ベースは、上記シェルのポートに挿入されることを意図されたクリッピング部分を更に含み、上記シェルは、その前面に面している上記ポンプと、上記長手方向軸に垂直な上記少なくとも１つのロック用ロッドを受け入れることを意図された少なくとも１つのポートと、そして長手方向軸に平行な側面に、上記クリッピング部分を固定するためのポートを含んでいる。

本発明はまた、前述の自動分配装置のための流体製品カートリッジを対象とし、上記カートリッジは、前述のシェルと、軸方向に作動されうる機械式ポンプを備えた流体製品の貯蔵器とを含んでいる。

特定の実施形態によると：
・上記カートリッジは、上記自動分配装置の対応する電子システムによって読み取り、及び／又は、書き込まれるように適合された電子チップをさらに含みうる；
・上記貯蔵器は、自動分配装置によって駆動される作動器ロッドを使用時に受け入れることを意図された少なくとも１つのヨークを備え得て、上記ヨークは、上記作動器ロッドが上記シェルの作動器ポートに挿入されたときに上記貯蔵器の上記機械式ポンプを作動させるように、且つ上記ヨークを上記ポンプの作動の軸方向に動かすように、適合されている；
・上記作動器ポートは、３歳児の指の断面よりも狭い幅のスロットの形態であり得、上記作動器ロッドの使用時の旋回によって上記ポンプの作動を可能にする；及び／又は
・上記剛性シェルの上記作動器ポートは、上記ポンプの作動の軸方向に配置され得て、且つ上記ポンプの作動の軸方向に平行な上記作動器ロッドの並進の動きによって上記ポンプの作動を可能にするために、上記自動分配装置によって並進駆動される作動器ロッドを使用時に受け入れることを意図されている。

本発明の他の特徴は、以下に示す例として提供された添付図面を参照して、以下の詳細な説明において提示される。

本発明によるカートリッジシェルの第１の実施形態の概略斜視図であり、作動器ポートは、２つの活性化ロッドの旋回によって計量ポンプの作動を可能にするスロットの形態である。 図１のシェルに挿入されることを意図された貯蔵器の第１の実施形態の概略斜視図である。 図１のシェルと図２の貯蔵器とを組み立てることによって得られたカートリッジの概略斜視図であり、透明であるかのようにシェルの内側を見ている。 図３の第１のカートリッジ実施形態の概略の部分斜視図であって、計量ポンプの作動前に、本発明による自動分配装置の２つの作動器ロッドと係合される。 図３の第１のカートリッジ実施形態の概略の部分斜視図であって、計量ポンプの作動後、本発明による自動分配装置の２つの作動器ロッドと係合される。 シェルの閉鎖部分の有利な実施形態の概略斜視図であって、計量ポンプの排出ポートへ接続される管を備えたシェルの出口ポートを含む。 図４の閉鎖部分の下から見た概略図である。 電子チップ用のハウジングを含む閉鎖部分の概略側面図である。 本発明によるカートリッジシェルの第２の実施形態の下方からの概略図であって、計量ポンプに対して軸方向の作動方向に配置された作動器穴を備えた閉鎖部を含む。 図９の実施形態の計量ポンプの直接作動をポンプの上部から見た概略斜視図である。 計量ポンプの変形作動を貯蔵器の底から見た概略斜視図である。 計量ポンプの排出ポートに直接接続されうる出口ポートを含む、シェルの閉鎖部分の代替の実施形態の概略斜視図である。 本発明によるシェルの作動器穴へのアクセスを阻止するためのロック部の実施形態の低角度の概略斜視図である。 図１３のアクセスロック部の高角度の概略斜視図である。 図１３及び１４のアクセスロック部を実装された、本発明によるシェルを備えたカートリッジの概略の部分断面図である。 図１５のカートリッジの概略斜視図であり、そのシェルは透明であるかのように示され、そのロック部はロック位置にあり、活性化穴を塞いでいる。 図１６のカートリッジを上から見た概略斜視図である。 図１５のカートリッジの概略斜視図であり、そのシェルは透明であるかのように示され、そのロック部はロック解除位置にあり、作動器穴を開いている。 図１８のカートリッジを上から見た概略斜視図である。 ポンプの偶発的な作動を防ぐために停止アセンブリを備えたカートリッジの概略の部分断面図である。 図２０の不活性化停止アセンブリの概略斜視図である。

図１は、本発明によるカートリッジの改ざん防止保護シェル１００の第１の実施形態を示す。

上記シェル１００は、軸方向Ｘ－Ｘに作動させられうる機械的計量ポンプ２１０を備えた流体製品の貯蔵器２００（図２を参照）を完全に覆うことを意図されている。

上記計量ポンプ２１０は、製品を特定の方向Ｆ１に排出するためのポート２１１を備えている。

本発明によれば、上記シェル１００は、剛性であり、且つポンプ２１０の排出ポート２１１に面するように意図された出口ポート１１１を含んでいる。

本発明によれば、上記シェルの表面の１つは、１又は複数の作動器ポートを含み、上記作動器ポートは、自動分配装置がポンプを作動させるための機構にアクセスして分配を実行することを可能にする。これらのポートは、自動分配装置の外部でカートリッジが偶然に使用されるのを防ぐために、計量ポンプを作動させるのに十分な（つまり、約３０ニュートンの力を加えることができる）年齢（通常は少なくとも３歳の子供であるが当然大人も該当）の子供の指よりも十分小さなサイズである。

このようにして、図示された実施形態において、上記シェル１００は、計量ポンプの機械的作動のために自動分配装置によって支持された作動器ロッドを使用時に受け入れることを意図された２つの作動器ポート１０１を含む。

この実施形態において、作動器ポート１０１は、２つの活性化ロッドを旋回させることによって計量ポンプの作動を可能にするためのスロットの形態である（図４及び５を参照）。本明細書において、スロットは長方形、即ち狭くて長いポートである。言い換えれば、その長さは、その幅と深さ（それはシェルの厚さに対応）よりもはるかに大きい。本発明によれば重要なことは、スロットの幅が３歳の子供の指の直径よりも小さいことである。対照的に、穴は、本明細書において開口部として定義され、上記開口部の幅及び長さは同じオーダー、即ちその長さはその幅の２倍未満である。穴は、円形又は多角形の断面を有する。本発明によれば重要なことは、穴の断面が３歳の子供の指の断面よりも小さいことである。

本発明によれば、作動器ポートは、３歳の子供の指の断面よりも小さい断面（ここでは幅）を有する。このことは、作動器ポートが、指によって貯蔵器の計量ポンプの機構にアクセスされ、且つ貯蔵器に含まれた製品の分配を手動で起動されうることを防止する。

もちろん、当業者は、３歳の子供の指のサイズを容易に評価することができる。これは、非常に多くの国際安全基準で用いられる基準であり、例えば、電気自動車の窓に指を挟むのを防止するためのシステムにおける基準である（例えば、Ｈｏｈｅｎｄｏｒｆｆ他、Ａｎｎａｌｓ ｏｆ Ａｎａｔｏｍｙ １９２（２０１０）１５６－１６１を参照）。その研究によると、３歳の子供の指の平均直径は、小指の最小指骨で９ミリメートルを超え、人差し指と中指とでは１５ミリメートルになりうる。

例示的かつ非限定的な例として、本発明による上記スロット１０１の幅（又は以下で記載される別の実施形態のための円筒形ポートの直径）は、３～６ミリメートルの間であり、通常は４ミリメートルのオーダーである。

上記シェルは、変形不可能な固体材料でできており、計量ポンプを備えた貯蔵器を完全に覆っている。

従って、上記シェルの改ざん防止特性は、作動器ポートに適用され、指でポンプを作動させるためには穴を拡大する必要がある（このことは、シェルへの不可逆的で目に見える損傷を作る）という事実に存在する。

図１３～１９に示される特定の実施形態において、上記シェルは、カートリッジが分配装置の外側にあるときに、上記ポートを閉塞する安全ロック部を含んでおり、従って、作動器ポートの断面よりも小さい直径のロッドの挿入を防止する。

上記シェル１００は、流体製品の貯蔵器及びそのポンプを受け入れることを意図された管状のハウジング第１部分１２０と、上記貯蔵器がその中に挿入されるときに上記ハウジング第１部分に固定されることを意図された閉鎖第２部分１３０とを有利に含む。この固定は、カートリッジの目に見えない如何なる取り外しをも防ぐために、好ましくは不可逆的である。例えば、固定は、引き剥がし力の閾値よりも大きい力の場合に破断線を有する接着剤又はばねラグ（ｓｐｒｉｎｇ ｌｕｇｓ）によって達成されうる。

代わりに又は追加として、上記シェルの上記２つの部分の間のシール面は、引き裂かれうる粘着性の表示小片によって被覆されてもよく、その結果如何なる取り外しも可視化される。

代わりに、カートリッジの様々な部分の取り外し及びリサイクルを可能にするような仕方で、上記２つの部分は、市販されていない専用の工具を用いてのみ取り外すことができる。

図２は、図１のシェルの実施形態に適した貯蔵器２００を示している。

この貯蔵器２００は、２つのヨーク２０１を含み、各々は自動分配装置によって駆動される作動器ロッドを受け入れることを意図されている。

各ヨークは、対応する作動器ロッドがシェル１００の作動器ポート１０１に挿入され、ヨーク２０１をポンプの作動の軸方向Ｘ－Ｘに動かすときに、貯蔵器の機械式ポンプ２１０の作動を可能にするように適合されている。

図示された実施形態において、ヨーク２０１は貯蔵器に固定され、この図ではポンプの上方に配置されている。このようにして、ポンプが不動の表面上にあるとき、ヨークを下げることは、ポンプ及びシェルに対して貯蔵器を下げ、そのことがポンプを作動させ、そして或る配量の製品を排出させる。

図３に示された本発明によるカートリッジ３００を形成するために、貯蔵器２００は、貯蔵器の底部２２２がシェルのハウジング第１部分の底部１２２に対向するように、且つポンプ２１０がシェル１００のハウジング第１部分１２０の依然として開いている端部に向かって配置されるように、シェル１００のハウジング第１部分１２０に挿入される。

言い換えれば、使用位置において、上記シェルは、計量ポンプを備えた貯蔵器の周りに組み立てられ、逆さまに配置される。

上記シェルは、有利には、計量ポンプを備えたカートリッジのものに近い形状及び寸法を有する。これにより、上記シェルに対する上記ポンプの又は貯蔵器の本体の摺動と、シェル内の貯蔵器の一定で正しい位置の両方が保証され、その結果、起動ロッド又はレバーは、計量ポンプを（直接的又は間接的に、以下で説明するように）常に起動することできる。言い換えると、貯蔵器は、シェル内で傾斜できず、ポンプの起動が妨げられるが、シェル内で摺動でき、それは計量ポンプの作動を可能にする。

代わりに又は追加的に、シェルは、ポンプを備えた貯蔵器を保持するために挿入ガイド部、及び／又は、停止アセンブリを含みうる。

停止アセンブリは、シェルの内径よりも小さな直径を有する貯蔵器の適合を可能にする。したがって、本発明によるシェルは、標準サイズのハウジングを備えた機械を提案しながらも、異なるサイズの多数の貯蔵器に適合させられうる。

代わりに又は追加的に、シェルは、シェル１００と貯蔵器２００とを圧迫する、ポンプ２１０から離れて配置された不活性化停止アセンブリ６００を有利に含み得て、その結果、輸送中に揺れた場合に、ポンプ２１０が、貯蔵器の固有の重量によって偶然に作動させられることは不可能である。言い換えれば、不活性化停止アセンブリ６００は、ポンプとシェルとの間に一定の空間を維持する。

より具体的に、図２０及び２１に示される不活性化停止アセンブリの実施形態６００は、ポンプ２１０から距離を置いて配置され、且つロック位置において貯蔵器２００をポンプ２１０の後部へ押すように意図された少なくとも１つ（好ましくは２つ）の剛性ロック用ロッド６０２を備えた平面ベース６０１を含んでいる。

平面ベースは、偶発的な揺れの場合に、貯蔵器の平面ベースの方への動きが上記ロッド６０２によって防止され、且つ平面ベースがシェルに固定されたままであるように配置された、シェルの堅固な固定手段を含んでいる。

例えば、図２０及び２１に示されるように、上記固定手段は、上記ロッド６０２がポート１０３に挿入される場合に、そのポートの縁が上記ノッチに挿入されるように、上記ロッド６０２の基部に配置されたノッチ６０３である。言い換えれば、平面ベース６０１は、シェルを支え、貯蔵器は上記ロッドによって平面ベースに向かって上昇するのを防がれ、そのことがシェルに対する貯蔵器の動きを防止する。

代わりに、上記固定手段は、平面ベースを垂直に延ばし且つシェル１００の別のポートに挿入されることを意図されたクリッピング部分でありうる。

更に、シェル１００は、ポンプ２１０に面し且つ長手方向軸Ｘ－Ｘポート１０３（これを通してロック用ロッド６０２が導入される）に垂直であるシェルの前面１３３上に、且つ長手方向軸Ｘ－Ｘに平行なシェルの側面１０４上に、クリッピング部分６０３の閉塞ポート１０２を含む。

従って、不活性化停止アセンブリ６００は、カートリッジが振られた場合に、貯蔵器の単なる重量による製品の偶発的な放出を防止する。更に、それは、引き出すための如何なる道具も必要としないユーザーによって簡単に取り外せる。

好ましい実施形態において、この不活性化停止アセンブリは削除されることができ、そしてまた、カートリッジの起源及び完全性を保証することを可能にする安全シールとして機能する。

代わりに又は追加的に、貯蔵器の容易で持続性のある摺動と計量ポンプの作動とを確実にするために、潤滑剤が貯蔵器とシェルとの間に添加されてもよい。或る変形の実施形態において、シェルの内面は、質感を出され（ｂｅ ｔｅｘｔｕｒｅｄ）、及び／又は、非常に低い摩擦係数の材料（例えば、テフロン（商標））で被覆されている。

質感を出される（ｔｅｘｔｕｒｅｄ）とは、シェルの内面１２４がレリーフ（例えば、溝又はスプライン）を含み、シェルと貯蔵器との間の摩擦の領域を減らす一方で、シェル内での保持を確実にすることを意味する。このことは摩擦を減らし且つ計量ポンプの完全な圧縮を保証する。

代わりに又は追加的に、シェル及び貯蔵器は同じ材料でできており、このことは、同等の熱膨張又は収縮を可能にし、温度変化の場合に貯蔵器がシェルに押し込まれるリスクを制限する。

代わりに又は追加的に、貯蔵器の形状とは異なるシェルの形状は、シェルが円筒形の貯蔵器と接線方向の接触線に沿ってのみ接触するように選択されてもよく、このことは、計量ポンプを備えた貯蔵器のシェルに対する軸方向のオフセットを防止しつつ、接触面積を制限する。

上記接触線は、有利には、潤滑剤を含むか、又は低摩擦係数を有する材料（例えば、テフロン（商標））で覆われてもよい。接触の接線のみがこのような仕方で被覆されるため、これにより、潤滑製品又は摩擦係数の低い材料が節約される。

例えば、貯蔵器が円い円筒形断面を有する場合、シェルは、貯蔵器に接線方向で接触するために、計量ポンプを備えた貯蔵器の外側寸法よりもわずかに大きい内側寸法を有する楕円形又は多角形（三角形、正方形など）の円筒形断面を有しうる。このことは、計量ポンプの作動中に貯蔵器の本体がシェルに擦れるのを制限しながら、計量ポンプを備えた貯蔵器の作動位置の保持を保証する。

シェルに対する貯蔵器の良好な摺動を保証することは、同一配量の分配を保証することによって本発明によるカートリッジの動作を保証するが、シェルの再利用又はリサイクルの観点での、本発明によるカートリッジの同等の除去を保証はしない。

次に、閉鎖第２部分１３０は、貯蔵器（ポンプによって支持された）の排出ポート２１１がシェルの出口ポート１１１に面するように、上記第１部分１２０に固定されている。

シェルの出口ポート１１１は、有利には、ポンプを出る流体を案内するためのエンドピースを含む（図６を参照）。

図４及び５は、作動器ロッド４００のみが示されている自動分配装置によるポンプの作動を示している。

この実施形態において、カートリッジをそれらのハウジング内に配置することは、軸Ｙを中心に旋回するように取り付けられ、且つ作動器ポートを介してカートリッジの機械式ポンプを押すために貯蔵器によって支持されたヨーク２０１に係合されるように意図されたレバー４００を起動する。

従って、レバー４００は、シェルの作動器スロット１０１を通過し、貯蔵器２００の本体上に存在するヨーク２０１に係合する（図４）。

カートリッジを作動させて製品の配量を分配するために、レバー４００は、矢印Ｆ３の方向に下向きに旋回され、ポンプの作動の軸方向Ｘ－Ｘに平行な矢印Ｆ３の方向に、ポンプがシェルの下部プレート１３０に押し付けられることを可能にする。

作動器スロット１０１は、作動器レバーが旋回するときに上記レバーが計量ポンプを完全に下向きに押すことができるような長さを有する。作動器スロット１０１は、３歳の子供の指の断面よりも狭い幅を有しており、このことは、貯蔵器の計量ポンプの機構に指でアクセスし、貯蔵器に容れられた製品の分配を手動でトリガーできることを防止する。

言い換えれば、シェルの作動器ポート１０１の独特の形状は、ポンプの手動による作動を防止しながら、レバーは通過することを可能にする。

図６は、有利な実施形態を示しており、そこでは、シェルの出口ポート１１１が、ポンプ２１０の排出ポート２１１に接続する管１１２を備え、ポンプを出る流体の案内を可能にしている。

従って、シェル１００、及び特に図示の変形例における閉鎖部分１３０は、カートリッジを取り付けるときに、ポンプの排出ポート２１１に接続されることを意図された管１１２を含む。この管は、シェルが含んでいる貯蔵器にシェルを簡単に適合させることができる。

接続用管１１２は、好ましくは、ポンプの排出ポート２１１の排出方向Ｆ１とは異なる方向Ｆ４に、出口ポート１１１を介して製品が排出されるような形状を有する。このことは、異なるカートリッジからの配量を単一の共通領域に向けることを可能にする。

この接続用管１１２は、洗浄／除染されるために潜在的に交換されうる。

代わりに、図１２に示されるように、閉鎖部分１３０ａは、カートリッジを取り付けるときにポンプの排出ポート２１１に直接接続することができる出口ポート１１１ａを含むように形作られうる。

シェルは、有利には、ポンプを備えた貯蔵器の軸Ｘ－Ｘの周りの回転を阻止する手段、特に、シェルに対するポンプの回転を阻止する手段を含む。この阻止手段は、貯蔵器に又はポンプ自体に作用しうる。回転を阻止するための手段は、ポンプ及びシェルが角度的にオフセットされるのを防ぎ、このことは、ポンプの排出ポート２１１とシェルの出口ポート１１１又は１１１ａとの位置合わせを確実にすることを可能にする。

図７は、下から見た、出口ポート１１１を露出する閉鎖部分１３０を示している。

この図はまた、自動分配装置の対応する電子システムによって読み取り、及び／又は、書き込まれるように適合された電子チップを含む、本発明によるシェルの実施形態の１つの変形例を示している。

この変形例において、閉鎖部分１３０は、その外側面に、電子チップ１４０を挿入するためのスロット３１１を含み、その内側面（即ち、閉鎖されたシェルの内側に位置するもの）に上記チップ１４０用のハウジング１３２を含む（図８を参照）。

代わりに、電子チップは、シェルの底部又はシェルの外側面の一部分に直接に見える。

代わりに、電子チップは、外部から容易にアクセスできないように、シェルの内側に配置される。この場合、閉鎖部分１３０はアクセススロット３１０を有さず、チップは、シェルを閉鎖する前にそのハウジング内に単に置かれる。チップへのアクセスの制限は、チップに含まれる情報への悪意のあるアクセスを制限できる。

好ましい実施形態において、ハウジングは、長手方向軸Ｘ－Ｘに垂直なシェルの面（即ち、貯蔵器２００のポンプ２１０の近くに位置するシェルの前面１３３、又はポンプの反対側の端にあるシェルの底面１２２）の下に、シェル内に配置される。ハウジングは、好ましくは、シェルの中央長手方向軸Ｘ－Ｘを中心とする方法で配置される。

このようにして、複数のカートリッジが自動分配装置において同時に使用され、且つ使用される複数のチップがＲＦＩＤタイプである場合、センサーと様々なチップとの間の干渉のリスクはない。何故なら、上記複数のチップは、シェルの角位置に関係なく、シェルの半径の少なくとも２倍以上の距離だけ互いに間隔を置いて配置されるためである。言い換えると、ユーザーは、カートリッジを分配装置に挿入する場合にカートリッジの向きに特に注意を払う必要がなく、結果的に隣接する２つのカートリッジの無線チップ（ＮＦＣ又はＲＦＩＤタイプ）が向かい合って配置されること、センサー同士の干渉のリスクを防ぐ。

ハウジングを支える面は、好ましくは、チップが無線チップではなく電気接点を備えたチップである場合に、分配装置の金属接点がチップと接触することを可能にするアクセス窓を含む。この実施形態は、エネルギー消費を制限し、分配装置とチップとの間の通信の安全性を強化するので、特に有利である。更にこれは電波を利用した他の機器との干渉を防ぐ。

チップ１４０は、カートリッジのソフトウェア追跡を可能にする。このチップ１４０は、カートリッジが自動分配装置の中に置かれるときに自動分配装置によって読み取られ、自動分配装置は、各カートリッジの電子チップを読み／書きするためのシステムを含む。

電子チップは、スマートカードタイプでありうる。この場合、分配装置内の各カートリッジのハウジングは、自動分配装置の適切なシステムによってチップとの読み取り／書き込み接触を可能にしなければならない。接点のみにシェルの外側からアクセスできる場合、接点の支持プレートがハウジングにロックされている場合は、シェルの外側からスマートカードが引き出されるのを防ぐことができる。

１の特定の実施形態において、チップのハウジングは、分配装置の読み取り／書き込みシステムがチップと接触している場合に、チップを読み取り位置に押し込むためのばねを含んでいる。

代わりに、電子チップは、ＮＦＣ又はＲＦＩＤ回路タイプの無線チップであり、その結果、電子チップは、遠隔で読み取られ、及び／又は、書き込まれうる。この場合、チップは、アクセス可能である必要はなく、シェル内に収容され保護されることができ、物理的なアクセスの可能性をすべて制限し、従って意図的又はその他の損傷を制限する。

第１の変形例において、チップは、カートリッジの少なくとも１つのシリアル番号を記憶する。この場合、本発明による自動分配装置は、通信ネットワークによる遠隔情報記憶データベースへの接続部を含み、且つ各チップのシリアル番号を読み取るように、各カートリッジのシリアル番号に対応する記憶情報を参照するために遠隔データベースに接続するように、そして次にその情報の関数として対応するカートリッジの作動を適応させるように、プログラムされる。各カートリッジの作動又は非作動を考慮に入れるために、有利には、遠隔データベース内の情報を修正するようにプログラムされうる。

以下に記載されるようにこの変形例において、分配装置のプログラミングは、分配処方（即ち、配量当たり、単位期間当たり、且つ製品当たりの分配されるべき量）を含む。この処方は、分配装置のメモリにローカルに保存され、通信ネットワークを介して参照されうるデータベースに遠隔で保存され、又は分配装置によって取り外し可能な媒体（スマートカード又はＮＦＣカードタイプ）で読み取られ、各ユーザーによって所有されうる。

一意的な識別番号は、供給者からエンドユーザーまでの製品の追跡可能性を保証することを可能にする。識別番号は、遠隔データベース内のそのシリアル番号に関連付けられた情報、特に処方、使用履歴、製品情報の単位期間当たりの最大消費量をリモートで参照することもできる。従って、このデータは、処方専門家によって遠隔で調整されることができ、このことは、本発明による分配装置が、ほぼリアルタイムで更新される配量を分配し、ユーザーの進化を考慮に入れることを可能にする。

第２の変形例（第１の変形例の代替、又はその変形例との組合せ）において、上記チップは、カートリッジに容れられた製品に関連する情報を記憶する。この場合、分配装置は、各チップに記憶された情報を読み取るように、且つカートリッジに容れられた製品が分配される必要がある場合は対応するカートリッジの作動を可能にするように、そしてカートリッジに容れられた製品が分配される必要がない場合は対応するカートリッジの作動は阻止されるように、プログラムされている。このようにして、分配装置は、分配処方を参照するようにプログラムされており、カートリッジが容れている製品の機能として１又は複数のカートリッジを選択的に作動させうる。

製品タイプの情報は、自動分配装置が、それが容れている製品を識別し、機械をプログラミングするときに（特に自動分配装置内のカートリッジを配置する際に）人為的エラーのリスクを冒すことなくその分配プログラムを調整しうることを可能にする。実際、自動分配装置が複数のカートリッジを収容しうる場合に、どの製品がどの場所にあるかを特定することは不可欠である。チップを用いてそれらを識別することは、インストール中に手動で情報を入力するよりも信頼性がある。容れられている製品に関連する情報がカートリッジ自体に保存されているという事実は、ユーザーが、カートリッジを任意の自由な場所に置くことを可能にし、分配装置が様々な製品の場所を自身で決定することを可能にする。

第３の変形例（第１及び／又は第２の変形例の代替、又はそれら変形例との組合せ）において、チップは、それを支えるカートリッジの使用履歴情報を有利に記憶する。

この場合、自動分配装置は、各チップに記憶された使用履歴情報を読み取り、その情報の関数として対応するカートリッジの作動を適合させ、且つカートリッジの可能な作動を考慮して各チップのカートリッジ内の使用履歴を変更するようにプログラムされている。

動作を適合させることによって、システムは、履歴情報の関数として、カートリッジの作動を可能にすること、又は可能にしないことが理解される。例えば、カートリッジが特定の期間（例えば、２４時間）にすでに活性化されている場合、システムは、カートリッジの活性化を防止する。

履歴情報がカートリッジ自体に記憶されているという事実は、分配装置がカートリッジ内に含まれる製品の配量をユーザーに分配することを期待して、ユーザが問題のカートリッジを別の分配装置に置くことによって、セキュリティシステムをバイパスすることを防ぐ。

第３の変形例と組合わされた第４の変形例において、チップは、好ましくは、単位期間当たりの消費可能な製品の最大量の情報、例えば、毎日の消費可能な製品の最大量の情報をさらに記憶する。

この場合、自動分配システムは、各カートリッジのチップ１４０に記憶された情報を読み取りとり、使用履歴情報を参照し、単位期間当たりに消費可能な製品の最大量が超えていない場合には対応するカートリッジの作動を可能にし、そして、単位期間当たりに消費可能な製品の最大量を超えた場合には対応するカートリッジの作動を阻止するようにプログラムされている。

分配装置は、所定の量を単位期間当たりに消費可能な製品の最大量と比較するように有利にプログラムされうる。これは、自動分配装置のプログラミングが常にカートリッジに含まれる製品と一致していることを保証することによって、配量を確実にすることを可能にする。

分配装置は、好ましくは、カートリッジの作動を考慮してチップ内の履歴情報を修正するようにプログラムされている。

このようにして、各カートリッジ内の製品の量は、カートリッジの使用ごとに自動分配装置によって更新され、このことは、複数の異なる機械で使用される場合でも、使用可能な製品の量を確実に追跡することを可能にする。

この情報を、有利には、インターネットタイプの通信ネットワークを介して製造業者又は供給業者に送信することもでき、これにより、交換用カートリッジの配達の起動が可能になる。

カートリッジを機械に挿入する毎に、機械は、そのカートリッジが既に使用されているか否かと、カートリッジに残っている製品の量とを調べるために、好ましくは、専用のデータベースに問い合わせる。

毎日消費可能な製品の最大量と組み合わされた機械の使用履歴は、与えられた期間内に余りにも多くの分配が行われる（これは、製品の危険な量の分配に至る可能性がある）のを防ぐことによって、配量を確実に行うことを可能にする。この情報をカートリッジに直接保存するという事実は、別のマシン内のカートリッジを用いることにより、この制限の回避を防ぐことを可能にする。

従って、電子チップは、後方チェックを可能にし、自動分配装置の動作を動的に適応させることを可能にする。

第５の変形例（以前の変形例の代替、又はそれら変形例の１又は複数の組み合わせ）において、チップは、カートリッジの使用期限に関する情報を記憶している。

この場合、分配装置は、各チップに記憶された使用期限情報を読み取るように、カートリッジの使用期限を超えていない場合は対応するカートリッジの作動を可能にするように、そしてカートリッジの使用期限を超えた場合には対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている。

このことは、消費にもはや適切ではない製品を含むカートリッジの使用を防止する。

第６の変形例（前述の変形例の代替、又はそれら変形例の１又は複数の組み合わせ）において、チップは、バッチ番号情報を記憶することができる。この場合、分配装置は、各チップに保存されているバッチ番号情報を読み取るように、そのバッチ番号情報を遠隔データベースに入れられている情報と比較するように、そして上記バッチ番号が製造上の欠陥に対応する場合には、対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている。

第７の変形例（前述の変形例の代替、又はそれら変形例の１又は複数の組合せ）において、チップは、カートリッジに残っている製品の量の情報を記憶することができる。この場合、分配装置は、各チップに記憶されているカートリッジに残っている製品の量の情報を読み取るように、且つカートリッジに残っている製品の量が所定の閾値の量より少ない場合に、ユーザーに警告するようにプログラムされている。その閾値量は、ゼロである可能性があり。その場合、対応するカートリッジが空になると、分配装置が使用を警告する。閾値量は、好ましくはゼロより大きい。それは１配量未満である可能性があり、その場合、対応するカートリッジが完全な配量を分配できないときに、分配装置がユーザーに警告する。閾値量は、有利には、数回の配量分よりも多い場合があり、その場合、分配装置は、カートリッジを交換する必要が間もなくであることをユーザーに警告し、これにより、分配の中断のリスクなしに、カートリッジを事前に注文することができる。代わりに又は追加的に、分配装置は、通信ネットワークを介した遠隔情報蓄積データベースへの接続を含みえて、分配装置は、遠隔データベースに接続されるように、そしてカートリッジに残っている製品の量が所定の閾値未満である場合に、対応するカートリッジ又は分配装置に存在する複数のカートリッジが使用できなくなる（空であるか又は配量を分配するための十分な製品を含んでいない）前に、１又は複数のカートリッジの注文及び出荷を自動的に始動するようにプログラムされうる。これは、ユーザーが購入予約を持っている場合に特に役立つ。購入予約管理者は、交換用カートリッジの出荷を可能な限り正確に管理できる。

チップのメモリの少なくとも一部分は、有利には、一度工場を出ると書き込みモードはロックされる。これにより、第三者による再プログラミングからチップを保護できる。例えば、メモリのこのロックされた部分に、毎日消費できる製品の最大量、カートリッジの一意的な識別番号、含まれている製品、製品の有効期限、カートリッジに残っている製品の量、その製品の分配されるべき所定量を保存できる。

書き込みに対してロックされていない部分に、更新されなければならず且つ使用中に後方制御を可能にする情報：例えば、カートリッジの使用履歴、カートリッジに残っている製品の量、及び有利には、動的に変更（例えば、栄養補助食品の問題である場合に医療専門家によって）されうる分配されるべき製品の所定量、が有利に記憶される。

図９は、別の実施形態を示しており、そこでは作動は、ポンプの活性化の軸方向Ｘ－Ｘに平行な並進運動で行われる。

この実施形態において、シェルは、ポンプに対して作動の軸方向に配置された１又は複数の作動器ポート１０１ａを含む。このようにして、使用時にこれは、ポンプの作動のＸ－Ｘの軸方向に平行な、分配装置の１又は複数の活性化ロッド４０１の並進運動によって、ポンプの作動を可能にする。この場合、１又は複数の作動器ポートは、スロットの形である必要はなく、円筒形、楕円形、円形若しくは卵形、又は多角形（正方形、長方形、三角形、五角形、六角形など）の断面であってよい。

重要なことは、作動器ポートの断面が３歳の子供の指の断面よりも小さいこと、即ち、前述のホーデンドルフ（Ｈｏｄｅｎｄｏｒｆｆ）の研究によれば、９ミリメートル（これは、小指の最小指骨の平均サイズに対応する）未満であることであり、通常は安全のために最大直径６ミリメートル未満であり、指による手動操作を防ぐ。

これらのポートは、活性化力の正しい配向を保証するために、対称的な様式で有利に割り振られなければならない。

図１０及び１１に示されるように、この実施形態においては、自動分配装置の各作動器ロッドは、カートリッジのポンプの作動の軸方向に平行に並進運動するように搭載され、各ロッドはカートリッジの作動器ポートに挿入されることが意図され、ポートはポンプに対して軸方向に配置されている。

図１０において、ポンプは、閉鎖部分１３０によって支持されたポート１０１ａを通してポンプを直接押すことによって作動される。この場合、ポンプは、それを支える貯蔵器に対して並進するように且つ剛性シェルまで押し下げられ、このことは、或る配量の製品の排出を可能にする。

図１１において、ポンプは、間接的にポンプを押すことによって作動される。実際、この実施形態において、自動分配装置の作動器ロッドは、シェル１００の第１のハウジング部分１２０の底部１２２によって支持されたポート１０１ａを介して貯蔵器２２２の底部を押す。ポンプ及び剛性シェルに対して閉鎖部分１３０に向かって貯蔵器２２２を並進させる動きは、ポンプの作動につながる。

貯蔵器の本体、頂部、又は底部は、活性化ロッド４０１によって加えられた力を計量ポンプへ直接又は間接的に伝達することを可能にするのに十分な剛性であり、活性化ロッド４０１が貯蔵器の頂部又は底部に押し付けられるとき、計量ポンプのためにある配量の製品を排出する。

本発明によるシェルの１つの有利な実施形態において、作動器ポート（図１～８のスロット、又は図９～１１の穴）は、カートリッジが自動分配装置内にある場合に自動分配装置がロック部を非活性化してポートを開き、そして自動分配装置によって支持された作動器ロッド又はロッド４００～４０１の通過を可能にするように、カートリッジのシェル内に可逆的に閉塞されうる。逆に、カートリッジが自動分配装置から取り出されると、ロック部が自動的に活性化され、作動器ポートは閉塞され、いかなるロッドの通過も防止される。

言い換えれば、本発明によるシェルは、受動的アクセスロック部を有利に含む、即ち、ロック部に対する作用がない場合、従って、カートリッジが自動分配装置の外側にある場合、受動的アクセスロック部は、作動器ポートを閉塞し、そして自動分配装置が上記アクセスロック部に作用しているときに、作動器ポートへのアクセスを自由にする。これにより、ユーザーが、剛性のロッド（例えば、ペーパークリップやピン）をポートに挿入することによって、分配装置の外側でポンプを作動させようとするのを防ぐことが可能になる。

この実施形態は、図１３～１９に示されている。

図１３（下から見た）及び１４（上から見た）は、計量ポンプの作動の軸方向に配置された作動器穴のためのこの種のロック部の１実施形態を示し、即ち、図９～１１の実施形態に対応している。

図１３及び１４において、アクセスロック部５００は、平面Ｐ１に配置された閉塞用フィン５０１を含んでいる。

閉塞用フィン５０１の平面Ｐ１の下で、ロック部は、シェルの内面１２４によって支持された停止部１２３に対して隣接して協力することを意図された、ばね舌部５０２を含む（図１５を参照）。

活性化穴がフィン５０１によって閉塞されているロック位置から、活性化穴が開いている（即ち、リブ５０１によってもはや閉塞されていない）ロック解除位置の方へロック部を駆動するために、ロック部５００は、駆動スリーブ５０４を含み、この駆動スリーブ５０４は、自動分配装置によって支持され且つ作動される相補的形状のロック解除部材（図示せず）を受け入れることを意図された多角形の刻印を有している。

シェル１００はまた、ロック解除用部材がシェル１００を通過し、ロック解除用スリーブ５０４に噛み合うことができるように、駆動スリーブ５０４の刻印と同一の形状のロック解除用ポート１２５を含んでいる。

板ばねは、閉塞用フィンの移動中に停止部１２３に対して加えられる力の下で、曲げられるように配置されている。

図示の実施形態において、板ばね５０２は、閉塞用フィン５０１がロック部５００に沿って延在する停止部１２３に対して回転して閉塞されないように、閉塞用フィン５０１よりも長い。代わりに、図示されていない実施形態において、舌部５０２は、停止部１２３が閉塞用フィンの平面Ｐ１の下に延在している場合は、閉塞用フィン５０１と同じ長さか又は短い長さでありうる。このようにして、閉塞用フィンは、停止部１２３とシェル１００の底部１２２との間を移動することができる。

図示されたロック部に関して、閉塞用フィン５０１は、作動器ポートを介したアクセスを自由にするために回転によって動かされる。

本発明によれば、板ばね５０２が停止部１２３に対して弾性的に変形されないときに、閉塞用フィン５０１がロック位置で活性化ポート１０１ａを閉塞するように、且つ、板ばね５０２が停止部１２３に対して弾性的に変形されるとき、閉塞用フィン５０１がロック解除位置で活性化ポート１０１ａを閉塞しないように、板ばね５０２は閉塞用フィン５０１に対して配置される。

言い換えれば、板ばね５０２と閉塞用フィン５０１との相対的配置は、ロック解除位置において、板ばね５０２が停止部１２３に対して弾性的に変形され、閉塞用フィン５０１が活性化ポート１０１ａを妨害しないことを確実にする。このロック解除位置は、ロック解除部材の作用によって得られ、これにより、ロック部が強制的に回転され、板ばね５０２が停止部１２３に対して弾性的に変形される。

ロック位置に戻るために、ロック解除部材は、板ばね５０２の弾性戻り作用のおかげで、ロック部がロック位置に一致するそれ自身の位置に戻るように、力（ここではトルク）を加えるのをやめる。従って、ロック位置において、板ばね５０２は停止部１２３に対して弾性的に変形されず、閉塞用フィン５０１は活性化ポート１０１ａを閉塞する。

図１６及び１７は、ロック位置にある（即ち、穴１０１が閉塞用フィン５０１によって閉塞されている）カートリッジを示している。言い換えれば、これは、作動器ポート１０１ａを介して見ることができる閉塞用フィン５０１を意味する。板ばね５０２は、停止部１２３に対して弾性的に変形されていない。

反対に、図１８及び１９は、ロック解除位置にある（即ち、穴１０１ａが開き、即ち、もはや閉塞用フィン５０１によって閉塞されていない）カートリッジを示している。作動器ポート１０１ａを通して見ることができるのは貯蔵器２００である。この位置において、ロック解除部材は、停止部１２３に対して弾性的に変形されている（ここでは弧のように湾曲する）板ばね５０２によって及ぼされる戻り力に対してロック部を強制的に旋回させる。

従って、本発明によるロック部５００は、受動的である。何故なら、エネルギー又は作用がない場合に、ロック部５００は、作動器ポートを通しての貯蔵器へのアクセスを阻止するからである。

もちろん、当業者は、例えば、閉塞用フィンの（もはや回転ではなく）並進運動を可能にするようにロック部の様々な部分を並べることによって、このタイプのロック部を図１～８の実施形態の作動スロットに容易に適合させることができる。

本発明は、上記及び図示された駆動スリーブの形状又は構造に限定されない。重要なことは、ロック解除部材が、ロック部をロック位置からロック解除位置に可逆的に移動できるようにすることである。

例えば、駆動スリーブは、固定された駆動スリーブ自体を含みうる。

例えば、それは、シェルによって支持されたストライカー（ｓｔｒｉｋｅｒ）要素に対して摺動するように取り付けられた少なくとも１つのボルトと、回転又は並進でロック部を解除できるようにボルトを動かすことができる磁石又は電磁石を含むロック解除部材とを含みうる。

本発明は、カートリッジ上の自動分配装置の機械的作用による正確な計量によって流体内容物の分配を可能にするだけでなく、分配装置の助けなしにカートリッジに容れられた製品を使用する可能性を排除する（非破壊的な手動作用による内容物の回収の不可能性とも云える）。

本発明はまた、電子チップハウジングのおかげで、分配装置によるカートリッジの安全な検証の提供を可能にし、カートリッジの正しい使用及び追跡可能性を保証する。

このようにして、配量を安全にすること、及び潜在的に危険な製品の過剰使用を防ぐようにカートリッジの使用を既知の分配量に制限することが可能である。

Claims (28)

1. カートリッジに含まれた流体製品の自動分配装置において、
   前記自動分配装置は、少なくとも２つの流体製品カートリッジを含み、少なくとも２つの流体製品カートリッジの各々が軸方向（Ｘ－Ｘ）に作動可能で且つ特定の方向（Ｆ１）への製品の排出のためのポート（２１１）を有する機械式ポンプを備えた流体製品貯蔵器を含み、
   剛性保護シェル（１００）は、前記ポンプ（２１０）の前記排出ポート（２１１）に接続されることを意図された第１の出口ポート（１１１）と少なくとも１つの作動器ポート（１０１、１０１ａ）とを含み、
   前記自動分配装置は、前記カートリッジの前記機械式ポンプの作動の軸方向（Ｘ－Ｘ）に選択的に駆動されうる少なくとも２つの作動器ロッド（４００．４０１）を更に含み、
   各作動器ロッドは、前記機械式ポンプを作動させるためにカートリッジの前記作動器ポート（１０１、１０１ａ）に挿入されるように意図され、
   前記作動器ポート（１０１、１０１ａ）及び前記作動器ロッド（４００、４０１）は、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、通常は３～６ミリメートルの断面を有する、ことを特徴とする自動分配装置。
2. 各作動器ロッド（４００）は、旋回運動可能に取り付けられ、前記シェルの前記作動器ポート（１０１）に挿入されるように、且つ前記カートリッジの前記機械式ポンプを前記作動器ポートを通して押し込むために各カートリッジの前記貯蔵器によって支持されたヨーク（２０１）に係合されるように意図されている、請求項１に記載の自動分配装置。
3. 各作動器ロッド（４０１）は、前記カートリッジの前記ポンプの作動の前記軸方向（Ｘ－Ｘ）に平行に並進運動可能に取り付けられ、
   各作動器ロッド（４０１）は、カートリッジの作動器ポート（１０１ａ）に挿入されることを意図されており、
   前記ポートは前記ポンプに対して前記軸方向（Ｘ－Ｘ）に配置されている、請求項１に記載の自動分配装置。
4. 前記カートリッジは、読み取り、及び／又は、書き込みに適合された電子チップをさらに含み、
   前記自動分配装置は、各カートリッジの前記電子チップを読み取り／書き込むためのシステムを含む、請求項１～３のいずれか１項に記載の自動分配装置。
5. 通信ネットワークを介して情報を記憶する遠隔データベースへの接続部を含み、
   前記チップは前記カートリッジの少なくとも１つのシリアル番号を記憶し、
   前記分配装置は、各々のチップ内の前記シリアル番号を読み取るように、各カートリッジの前記シリアル番号に対応する記憶情報を参照するために前記遠隔データベースに接続されるように、対応するカートリッジの作動をその情報の関数として適応させ、前記カートリッジの作動を考慮に入れて前記遠隔データベース内のその情報を変更するように、プログラムされている、請求項４に記載の自動分配装置。
6. 前記チップは、前記カートリッジに含まれた製品に関連する情報を記憶し、
   前記分配装置は、各々のチップに記憶された前記情報を読み取るように、且つ前記カートリッジに容れられ製品が分配されねばならない場合に、前記対応するカートリッジの作動を可能にするように、そして前記カートリッジに容れられた製品が分配される必要がない場合に、前記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている、請求項４又は５のいずれか１項に記載の自動分配装置。
7. 前記チップは、カートリッジの使用履歴情報を記憶し、
   前記分配装置は、各チップに記憶された前記使用履歴情報を読み取るように、前記対応するカートリッジの前記作動をその情報の関数として適応させるように、そして前記カートリッジの作動を考慮に入れるために各チップ内の前記カートリッジ使用履歴を変更するように、プログラムされている、請求項４～６のいずれか１項に記載の自動分配装置。
8. 前記チップは、単位期間あたりに消費されうる製品の最大量としての情報を追加的に記憶し、
   前記自動分配装置は、各チップに記憶された前記情報を読み取り、前記使用履歴情報を参照し、単位期間あたりの消費可能な製品の最大量を超えない場合に前記対応するカートリッジの作動を有効にするように、そして単位期間あたりの消費可能な製品の最大量を超えた場合に前記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている、請求項７に記載の自動分配装置。
9. 前記チップは、前記カートリッジの使用期限に関する情報を記憶し、
   前記分配装置は、各チップに記憶された使用期限情報を読み取るように、前記カートリッジの前記使用期限を超えていない場合は前記対応するカートリッジの作動を可能にするように、且つ前記カートリッジの前記使用期限を超えている場合には前記対応するカートリッジの作動を阻止するように、プログラムされている、請求項４～８のいずれか１項に記載の自動分配装置。
10. 前記チップは、前記カートリッジ内の製品の残量に関する情報を記憶し、
    前記分配装置は、各チップ内に記憶された前記カートリッジ情報の製品の残量を読み取るように、そしてカートリッジ内の製品の残量が所定の量の閾値を下回った場合にユーザーに警告するように、プログラムされている、請求項４～９のいずれか１項に記載の自動分配装置。
11. 前記カートリッジは、前記作動器ポート（１０１ａ）へのアクセスを阻止する位置と少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）へのアクセス阻止を解除する位置との間で移動可能な受動的アクセスロック部（５００）を備えたシェルを含み、前記ロック部は、
    ‐ 前記少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）を閉塞するための少なくとも１つのフィン（５０１）と、
    ‐ 前記シェル（１００）の内側面（１２４）によって支えられた少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形されることを意図された少なくとも１つの板ばね（５０２）と、
    ‐ 少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）をロック位置からロック解除位置に向けて移動させるためのロック解除部材を受け入れることを意図された駆動スリーブ（５０４）と、を含み、
    前記少なくとも１つの板ばね（５０２）は、前記ロック解除位置において、複数の板ばね（５０２）又は各板ばね（５０２）が、複数の停止部（１２３）又は各停止部（１２３）に対して弾性的に変形され、且つ前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）は、少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を阻止しないように、且つ前記ロック位置において、前記少なくとも１つの板ばね（５０２）が前記少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形せず、且つ前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）が前記少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を閉塞するように、前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）に対して配置され、
    前記分配装置は、各カートリッジの受動アクセスロック部（５０４）の前記駆動スリーブ（５０４）と協働するように適合されたロック解除部材を含み、
    前記分配装置は、前記ロック解除部材が各カートリッジの前記受動アクセスロック部（５０４）をロック位置からロック解除位置に向けて可逆的に移動させうるようにプログラムされている、請求項１～１０のいずれか１項に記載の自動分配装置。
12. 軸方向（Ｘ－Ｘ）に作動可能であり且つ或る特定の方向（Ｆ１）に製品を排出するためのポート（２１１）を有する機械式ポンプ（２１０）を備えた流体製品の貯蔵器（２００）のための保護シェル（１００）において、
    前記シェル（１００）は剛性であり、且つ前記ポンプ（２１０）の排出ポート（２１１）に接続されることを意図された第１の出口ポート（１１１）と、前記機械式ポンプを作動させるための、請求項１～１１のいずれか１項に記載の自動分配装置によって支持された作動器ロッド（４００、４０１）と使用時に協働するように適合された少なくとも１つの作動器ポート（１０１）とを含み、
    前記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、典型的には３～６ミリメートルの断面を有していることを特徴とする、
    シェル。
13. 請求項４～１０のいずれか１項に記載の自動分配装置の対応する電子システムによって読み取り、及び／又は、書き込まれるように適合された電子チップ（１４０）用のハウジング（１３２）を更に含んでいる、請求項１２に記載のシェル。
14. 前記ハウジングは、前記シェル内であって、軸長手方向（Ｘ－Ｘ）に垂直な前記シェルの面の下に配置されている、請求項１３に記載のシェル。
15. 前記ハウジングは、前記シェルの中央長手方向軸（Ｘ－Ｘ）を中心とする方法で配置されている、請求項１４に記載のシェル。
16. 前記作動器ポート（１０１ａ）へのアクセスを阻止する位置と前記少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）へのアクセスを阻止解除する位置との間で移動可能な受動アクセスロック部（５００）を更に含み、前記ロック部（５００）は：
    ‐ 前記少なくとも１つの作動器ポート（１０１ａ）を閉塞するための少なくとも１つのフィン（５０１）と、
    ‐ 前記シェル（１００）の内面（１２４）によって支持された少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形されることを意図された少なくとも１つの板ばね（５０２）と、
    ‐ 前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）を前記ロック位置から前記ロック解除位置の方へ移動させるために、ロック解除部材を受け入れることを意図された駆動スリーブ（５０４）と、
    を含み、
    前記少なくとも１つの板ばね（５０２）は、前記ロック解除位置において、前記複数の又は各板ばね（５０２）が前記複数の又は各停止部（１２３）に対して弾性的に変形され、且つ前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）が前記少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を閉塞しないように、そして、前記ロック位置において、前記少なくとも１つの板ばね（５０２）が前記少なくとも１つの停止部（１２３）に対して弾性的に変形されず、且つ前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）が前記少なくとも１つの活性化ポート（１０１ａ）を閉塞するように、前記少なくとも１つの閉塞用フィン（５０１）に対して配置されている、請求項１２に記載のシェル。
17. 前記出口ポート（１１１）は、使用位置で前記ポンプの前記排出ポート（２１１）にそれを接続する管（１１２）を備えている、請求項１２～１６のいずれか１項に記載のシェル。
18. 接続管（１１２）は、使用時に、製品が排出口を介して前記ポンプ（２１０）の前記排出ポート（２１１）の排出方向（Ｆ１）とは異なる方向（Ｆ４）に排出されるような形状を有している、請求項１７に記載のシェル。
19. 前記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、典型的には３～６ミリメートルの断面を有する穴である、請求項１２～１８のいずれか１項に記載のシェル。
20. 前記作動器ポートは、９ミリメートル未満の、有利には６ミリメートル未満の、典型的には３～６ミリメートルの幅を有するスロットの形態である、請求項１２～１８のいずれか１項に記載のシェル。
21. 軸方向に作動されるうる機械式ポンプ（２１０）を備えた流体製品の貯蔵器（２００）を受け入れることを意図された第１部分又はハウジング部分（１２０）と、前記貯蔵器（２００）がそこに挿入されたときに、前記第１部分又はハウジング部分（１２０）に固定されることを意図された第２部分又は閉鎖部分（１３０）とを含んでいる、請求項１２～２０のいずれか１項に記載のシェル。
22. 前記ポンプを不活性化するための停止アセンブリを含んでいる、請求項１２～２１のいずれか１項に記載のシェル。
23. 前記ポンプを不活性化するための前記停止アセンブリは、前記ロック位置において、前記貯蔵器（２００）に対し支持されることを意図された少なくとも１つの剛性ロック用ロッド（６０２）を備えた平面ベース（６０１）を含み、
    前記平面ベース（６０１）は、前記シェル（１００）のポート（１０２）に挿入されることを意図されたクリッピング部分（６０３）を更に含み、
    前記シェル（１００）は、その前面（１３３）に面している前記ポンプ（２１０）と、少なくとも１つのロック用ロッド（６０２）を受け入れることを意図された前記長手方向軸（Ｘ－Ｘ）に垂直な少なくとも１つのポート（１０３）と、そして前記長手方向軸（Ｘ－Ｘ）に平行な側面（１０４）上に、前記クリッピング部分（６０３）を固定するためのポート（１０２）とを含んでいる、請求項２２に記載のシェル。
24. 請求項１～１１のいずれか１項に記載の自動分配装置用の流体製品カートリッジであって、
    前記カートリッジは、請求項１２～２３のいずれか１項に記載のシェル、及び軸方向に作動されうる機械式ポンプを備えた流体製品貯蔵器を含むことを特徴とする、流体製品カートリッジ。
25. 前記自動分配装置の対応する電子システムによって読み取り、及び／又は、書き込まれるように適合された電子チップを更に含んでいる、請求項４に従属する場合の請求項２４に記載の流体製品カートリッジ。
26. 前記貯蔵器は、自動分配装置によって駆動される作動器ロッドを使用時に受け入れることを意図された少なくとも１つのヨーク（２０１）を備え、
    前記ヨークは、前記作動器ロッドが前記シェルの作動器ポートに挿入されたときに前記貯蔵器の前記機械式ポンプを作動させるように、且つ前記ヨークを前記ポンプの作動の軸方向に動かすように、適合されている。請求項２４又は２５のいずれか１項に記載の流体製品カートリッジ。
27. 前記作動器ポートは、３歳児の指の断面よりも狭い幅のスロットの形態であり、前記作動器ロッドの使用時の旋回によって前記ポンプの作動を可能にする、請求項２６に記載の流体製品カートリッジ。
28. 剛性シェルの前記作動器ポートは、前記ポンプの作動の軸方向に配置され、且つ前記ポンプの作動の軸方向に平行な前記作動器ロッド（４０１）の並進の動きによって前記ポンプの作動を可能にするために、前記自動分配装置によって並進駆動される作動器ロッドを使用時に受け入れることを意図されている、請求項２４又は２５のいずれか１項に記載の流体製品カートリッジ。

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