JP2023505854A - バラスト軌道を安定化するための機械および方法 - Google Patents
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Abstract
バラスト道床(8)を有する軌道(7)を安定化するための機械は、レール走行機構(6)に支持された機械フレーム(5)と、軌道(7)のレール(10)上をユニットローラ(14)によって転動可能な安定化ユニット(13)であって、動的な衝撃力を生成するための起振器(15)および軌道(7)に作用する荷重(F)を生成するための押圧装置(19)を有する安定化ユニット(13)と、を有している。押圧装置(19)は、安定化プロセス中に荷重(F)を周期的に変更するための制御装置(20)に接続されている。荷重(F)を周期的に変更することにより、負荷投入の近接領域および遠方領域が交互に影響を受ける。これにより、一定の荷重に比べて、改善された締固め結果が得られる。さらに、バラスト軌道を安定化する方法も設けられている。
Description
本発明は、バラスト道床を有する軌道を安定化するための機械に関し、この機械は、レール走行機構に支持された機械フレームと、軌道のレール上をユニットローラによって転動可能な安定化ユニットであって、動的な衝撃力を生成するための起振器および軌道に作用する荷重を生成するための押圧装置を有する安定化ユニットと、を有している。本発明はさらに、機械を用いて安定化プロセスを実行する方法に関する。
あらかじめ定められた軌道状態を回復または維持するために、バラスト道床を有する軌道は、突固め機によって定期的に処理される。この際に、突固め機は、軌道を走行し、持ち上げ/調整ユニットを用いて、まくらぎおよびレールから形成される軌框を、過度に補正された目標位置に持ち上げる。新たな軌道位置の固定は、突固めユニットを用いた軌道の突固めによって行われる。ここでは、十分でありかつ特に均一な軌道バラストの負荷能力が、列車の運行時の軌道状態の安定性にとっての重要でありかつ基本な前提である。
したがって、通例、突固めプロセスの後、軌道を安定化するための機械が使用される。軌道には、静的な荷重によって負荷が加えられ、局所的に振動させられる。この振動は、粒子構造体における粒子が可動になり、ずれることができ、より密な支承部になることに結び付く。これによって実現されるバラスト締固めにより、軌道の負荷能力が増大し、締固めによる軌道沈下が先取りされる。横方向ずれ抵抗の増大も締固めに伴って生じる。欧州特許出願公開第1817463号明細書には、対応する方法が開示されている。
軌道を安定化するための機械は、従来技術からすでにいくつも知られている。いわゆるダイナミック軌道スタビライザーでは、2つのレール走行機構の間に設けられている安定化ユニットが、押圧装置により、垂直方向の荷重で安定化対象の軌道に押圧される。ユニットローラを介し、連続的な前進走行の下で、安定化ユニットの横方向の振動が軌道に伝達される。
対応する機械は、例えば、国際公開第2019/158288号から公知である。ここでは、安定化ユニットには、可変に設定可能な位相シフトで駆動される少なくとも2つのアンバランスマスを有する起振器が含まれている。可変に設定可能の位相シフトにより、軌道に作用する衝撃力を所期のように変更可能である。安定化ユニットは、液圧式押圧駆動部により、一定の力で機械フレームに対して支持されている。
本発明の根底にある課題は、冒頭に述べた形態の機械を改善して、軌道バラストの締固め結果を向上させ、軌道状態の判定のために、作業に組み入れられる締固め制御についての付加的な情報が得られるようにすることである。さらに、対応する方法が示されるべきである。
これらの課題は、本発明により、独立請求項1および5の特徴的構成によって解決される。従属請求項には、本発明の有利な実施形態が示されている。
ここでは、押圧装置は、安定化プロセス中に荷重を周期的に変更するための制御装置に接続されている。荷重の周期的な変更の周波数は、起振器の振動周波数よりも格段に低い。これによって達成される締固め結果の向上は、土質力学的に左右される。新しい軌道バラストでは、動的な押圧の下で、いわゆるバラスト流動が生じる。この状態では、粒子構造のバラスト粒子が再配置され、より密な支承部になる。周期的に荷重を高めることにより、負荷投入領域におけるバラスト流動が局所的に阻止され、これにより、締固め作用が一時的により遠くまで及ぶ。荷重を周期的に変更することにより、負荷投入の近接領域および遠方領域が交互に影響を受ける。これにより、一定の荷重に比べて、改善された締固め結果が得られる。すなわち、一定の荷重の場合、バラスト流動は、動的な加振と、負荷投入の遠方領域との間の動的なデカップリングを増加させることになる。
本発明の本質的な利点は、バラスト特性および基層特性の変化を伴うバラスト締固めの際に現れる。というのは、本発明による周期的に変動する荷重は、条件が変化する場合であっても最適な締固め結果に結び付くからである。特に、バラスト流動が生じない古くかつ汚れた軌道バラストでは、本発明により、バラスト締固めの大きな改善が示される。
本発明の有利な発展形態では、安定化ユニットから軌道に作用する力の経過を検出するために複数のセンサが配置されており、これらのセンサの測定信号は、評価装置に供給され、評価装置は、力の経過から導出される特性量を特定するように構成されている。安定化ユニットおよびバラスト軌道は、動的な相互作用系を形成しており、その運動状態により、軌道バラスト状態の特性についての情報を得ることが可能になる。これにより、作業に組み入れられる動的な締固め制御および軌道状態の判定が行われ、プロセスパラメータを所期のように変化させることにより、付加的な情報が供給される。荷重により、まくらぎの底と軌道バラストとの間の摩擦に実質的に影響が及ぼされる。したがって、プロセスに付随する締固め制御の評価において、バラスト剛性と、バラスト状態と、横方向変位抵抗とをより明確に区別することができる。
さらなる改善は、プロセスパラメータを閉ループ制御するために、制御器と、押圧装置用の操作部と、プロセスパラメータを検出するための測定装置とを備えた閉制御ループが設けられることによって得られる。少なくとも1つのプロセスパラメータを閉ループ制御することにより、安定化ユニット・軌框・軌道バラストの動的な相互作用系において、変化した状態に安定化プロセスを自動的に適合化させることができる。
有利な拡張は、周期的に変更される荷重を生成するために制御装置に接続される別の押圧装置を備えた別の安定化ユニットが配置されることによって得られる。これにより、より良好な締固め結果を得るために、2つの安定化ユニットを互いに調整して動作させる可能性が得られる。
上記の機械を用いて安定化プロセスを実行する、本発明による方法では、安定化ユニットを用いて軌道を振動させ、安定化プロセスの間、押圧装置を用いて、周期的に変更される荷重を軌道に作用させる。
動的な締固め制御のために、また軌道状態の判定のために有利であるのは、センサを用いて、安定化ユニットから軌道に作用する力の経過を検出する場合であり、力の経過から導出される特性量を特定するために、評価装置を用いてセンサの測定信号を評価する。
この方法の別の改善は、起振器に対し、周期的に変更される荷重のインターバルに調整される振動周波数を設定することによって得られる。特に、複数の安定化ユニットが前後に配置される際には、走行速度も考慮することが有効である。最適に調整される際、起振器の振動周波数は、周期的に変更される荷重の周波数よりも少なくとも10のべき乗だけ高い。
有利には、それぞれ専用の押圧装置を備えかつ前後に配置された少なくとも2つの安定化ユニットを一緒に駆動する。この際にはそれぞれの押圧装置により、軌道に作用する荷重の専用の経過を達成することができる。
有利な2つの動作モードは、2つの押圧装置を同期または非同期で駆動し、これにより、2つの安定化ユニットが、同期モードでは同じ荷重を、また非同期モードでは異なる荷重を軌道に作用させることによって得られる。プロセスに付随する締固め制御には、同期モードが好ましい。非同期モードの利点は、機械フレームに一定の負荷がかかることにある。というのは、2つの安定化ユニットが、同時に同じ反力で機械フレームに対して支持されることはないからである。
複数の安定化ユニットを有するこの方法は、周期的に変更される荷重に対し、機械の走行速度に調整されるインターバルを設定することによって改善される。パルス状の荷重のインターバルを走行速度に調整し、これにより、前を走行する安定化ユニットによって最小の荷重で処理された箇所が、後を走行する安定化ユニットによって最大の荷重で処理され、またこの逆が行われるようにすると有効である。
この調整は、同期モードについても非同期モードについても共に可能である。この帯域幅内では、パルス状の荷重のインターバルを選択して、スタビライザーの影響領域が、重なるようにする(あまりに緩慢に変わらないようにする)が、負荷変化の速度が、動的な軌道安定化において、引き続いて定常的な振動状態を可能にする(あまりに迅速に変わらないようにする)。
以下では、添付の図面を参照し、例示的に本発明を説明する。
本発明による機械は、自立式安定化機1(図1)として、または突固め機2(図2)およびこれに連結された安定化機1を備えた組み合わせ式機械として構成される。自立式安定化機1の場合、この自立式安定化機1は、専用の走行駆動装置3および専用のコクピット4を有している。機械1は、レール走行機構6上で軌道7上を走行可能な機械フレーム5を有している。
軌道7は、バラスト道床8に収容される軌框を有するバラスト軌道である。軌框は、まくらぎ9と、これの上に固定されるレール10とから構成される。軌道位置を修正するために、突固め機1の持ち上げ/調整ユニット11により、軌框が、新たな位置に持ち上げられる。新たな位置における軌框の固定は、突固めユニット12を用いてまくらぎ9の下の軌道バラストを突き固めることによって行われる。
処理の後、新たな軌道位置が安定して維持されたままになり、軌道7の横方向ずれ抵抗が、保全の後、再び必要なレベルに達するようにするために、安定化機1が使用される。この安定化機1は、ダイナミック軌道スタビライザー(DGS:Dynamischer Gleisstabilisator)とも称される。目的は、軌道7の突固めによって部分的に緩んだ軌道バラストを、安定化機1を用い、次に最適に締め固めることにより、安定したより密な状態にすることである。
図1に示した安定化機1はこのために、レール10を押さえるユニットローラ14を備えかつ相前後して配置された2つの安定化ユニット13を有している。簡単な形態では、安定化ユニット13だけが配置されている。動作時にはそれぞれの安定化ユニット13は、起振器15により、軌道横方向に振動させられる。ユニットローラ14は、軌框に振動を伝達し、これによって軌道7は動的に励振される。軌道バラストは、安定化ユニット13の影響領域16において振動し、これは、バラストの締固めに結び付く。起振器15の振動周波数は、一般に33Hz~42Hzの範囲である。
安定化ユニット13および走行駆動装置3を制御するために、安定化機1は、機械制御部17を有している。機械制御部17は、場合によっては突固め機2の機械制御部17に接続される。さらに、突固め機2も安定化機1も共に軌道位置特定のための弦測定システム18を有している。
機械フレーム5に対し、それぞれの安定化ユニット13は、押圧装置19によって支持されている。押圧装置19は、例えば、機械フレーム5の側梁に両側が枢着している2つの液圧式シリンダを有している。押圧装置19により、所属の安定化ユニット13は、垂直方向の荷重F(垂直荷重)で軌道7に押し付けられる。
本発明によると、安定化プロセス中にこの荷重Fの周期的な変更が行われる。サイクリックな変動をこのように目標を定めて加えることにより、静的な垂直押圧を伴う安定化プロセスに比べて、締固め結果が向上する。このために、押圧装置19は、制御装置20に接続されている。具体的には、制御装置20には、周期的に変更される操作量が押圧装置19に設定されるように、制御プログラムが構成されている。有利には、制御装置20は、機械制御部19に接続されているか、または機械制御部19に組み込まれており、これにより、安定化機1の走行速度vおよび荷重Fの周期的な変更が互いに調整される。周期的に変更される荷重Fの周波数は、例えば1Hzであり、したがって起振器15の振動周波数33Hz~42Hzよりも格段に低い。
理にかなっているのは、軌道7のそれぞれ処理される区間が、最小の荷重F、最大の荷重Fおよびこれらの間の移行領域において生じる様々な動的な状態になることである。これにより、好適な土質力学的な作用が利用される。荷重Fの負荷サイクルについて時間インターバルiを考察する。周期的に変更される荷重Fのこのインターバルiは、2つの安定化ユニット13の距離aと、動作の仕方(同期または非同期)と、安定化機1の走行速度vとに調整されなければならない。具体的には、前を走行する安定化ユニット13に最大の荷重Fで負荷が加えられたそれぞれの箇所において、後を走行する安定化ユニット13に最小の荷重Fで負荷が加えられるようにし、またこの逆が行われるようにする。
ここでは、図3~図8に書き込まれた締固め可能な影響領域16を考慮する。一方では、最適な締固めにおいて間隙が生じないようにすべきであり(インターバルiが長すぎる)、他方では、速すぎる負荷変更は、動的な水平方向振動の望ましい定常的な振動状態が阻止されてしまう(インターバルiが短すぎる)ことになり得る。
定常的な振動状態は、作業に組み入れられる締固め制御を上首尾に適用できるようにするために重要である。本発明による負荷変化により、締固め制御および軌道状態の判定が、付加的な可能性と共に拡張される。締固め制御のための、および軌道状態の判定のための特性量特定の詳細は、オーストリア国特許出願A331/2018から明らかであり、この明細書の内容は、本明細書に援用される。安定化ユニット13には、測定信号を検出するためのセンサ21と、特性量特定のための評価装置22とが配置されている。
同期モードでは、すべての安定化ユニット13に同じ負荷Fがサイクリックに加えられる。これにより、安定化ユニット13と、軌框と、その下にある軌道バラストとは、共同の動的な相互作用系を形成する。これにより、作業に組み入れられる動的な締固め制御の枠内において、測定結果の解釈が容易になる。
しかしながら、機械フレーム5の交番荷重は望ましくないことがある。非同期モードでは、機械フレーム5に加わる2つの安定化ユニット13の合成力は、一定のままであるため、この交番荷重はなくなる。2つの安定化ユニット13間では負荷Fだけがサイクリックに再分配され、これにより、一方の安定化ユニット13に負荷をかけることは、必然的に他方の安定化ユニット13の負荷を軽減することを伴う。この場合に、一方の安定化ユニット13が、荷重Fの最大値maxに達するのは、他方の安定化ユニット13が、荷重Fの最小値minになるときである。
図3~図6には、統一された図で押圧関係が示されている。下の領域には、安定化ユニット13の空間的な配置が見て取れる。その上には、それぞれ時間・変位線図が配置されており、この線図には、安定化機1が進んだ変位sが、時間tについて示されている。走行速度vが一定の場合、それぞれの安定化ユニット13が進んだ変位s(位置)と時間tとの間には、直接的な相関関係が得られる。ゆえに、変位sは横軸に、時間tは縦軸にプロットされている。ここでは、変位インターバルΔsと時間インターバルΔtとにより、速度vについての以下の関係式、すなわち
v=Δs/Δt
が成り立つ。
v=Δs/Δt
が成り立つ。
それぞれの線図において見て取れるのは、どの時点の、どの位置に安定化ユニット13がいるかである。さらに、前方の安定化ユニット13の押圧経路23に沿った、また後方の安定化ユニット13の押圧経路24に沿った、最小押圧min(最小荷重F)および最大押圧max(最大荷重F)が、時間tおよび変位s(位置)と共に書き込まれている。これにより、前方の安定化ユニット13が最大押圧maxになる位置において、後方の安定化ユニット13が最小押圧minを有する、またこの逆になる有利な条件を生じさせることができる。
安定化ユニット13が同期モードで動作する場合(図3および図4)、2つの安定化ユニット13の最大押圧maxは、同じ時点に生じる。同じことは最小押圧minにも当てはまる。非同期モードでは、一方の安定化ユニット13の最大押圧maxを有する時点において、他方の安定化ユニット13は、最小押圧minを有する(図5および図6)。
すべての動作モードにおいて、異なる押圧min,maxの定式化される有利な条件は、同じ箇所において当てはまる。この条件が満たされる、周期的に変更される荷重Fの最長のインターバルiは、可変の荷重Fの基本振動に対応するインターバルiである。このインターバルiは、安定化ユニット13の距離a、走行速度vおよび動作モード(同期または非同期)には依存しない。
図3の図に対応し、同期モードでは、安定化ユニット13間の距離aおよび安定化機1の走行速度vを伴う基本振動のインターバルi0について、以下の関係式、すなわち、
i0=2×a/v
が得られる。
それぞれの安定化ユニット13の押圧経路23,24において、高調波振動におけるそれぞれのインターバルinに対し、同期モードでは、以下の式、すなわち、
in=(2×a/v)/(2×n+1) n=1,2,3,…
が成り立つ。
第1の高調波振動は、図4に示されている。走行速度vが低くかつ安定化ユニット13間の距離aが大きいときに高調波振動を選択することは、有効である。
i0=2×a/v
が得られる。
それぞれの安定化ユニット13の押圧経路23,24において、高調波振動におけるそれぞれのインターバルinに対し、同期モードでは、以下の式、すなわち、
in=(2×a/v)/(2×n+1) n=1,2,3,…
が成り立つ。
第1の高調波振動は、図4に示されている。走行速度vが低くかつ安定化ユニット13間の距離aが大きいときに高調波振動を選択することは、有効である。
非同期モードでは、基本振動の間隔i1(図5)について、次の関係式、すなわち
i1=a/v
が得られる。
一般に、非同期モードにおけるそれぞれのインターバルinについて、2つの安定化ユニットの押圧経路23,24において次の式、すなわち、
in=a/(n×v) n=1,2,3,…
が成り立つ。
i1=a/v
が得られる。
一般に、非同期モードにおけるそれぞれのインターバルinについて、2つの安定化ユニットの押圧経路23,24において次の式、すなわち、
in=a/(n×v) n=1,2,3,…
が成り立つ。
個々の影響領域16間の間隙を伴って安定化ユニット13の間隔aが大きい場合、有利には、変更される荷重Fの、より周波数の高い高調波振動が選択される(同期モードについては図4)。
速度vが極めて低い場合も、荷重Fのより周波数の高い高調波振動を選択することが有効になり得る。図6では、非同期モードについて、例示的に第3次高調波(第2の高調波振動と称する)(n=3)が示されている。
図7および図8には、荷重Fの時間経過が示されている。安定化ユニット13の幾何学的関係は、一定の走行速度vについて、その下に示されており、次の関係式、すなわち
t=s/v
を有している。
図7には、対応するインターバルi0=2×a/vを有する、同期モードについての基本振動が実線で示されている。第1の高調波振動は、一点鎖線で示されており、より短い間隔i1=(2×a/v)/3を有する。
第2の高調波振動は、破線で示されており、間隔i2=(2×a/v)/5を有する。
t=s/v
を有している。
図7には、対応するインターバルi0=2×a/vを有する、同期モードについての基本振動が実線で示されている。第1の高調波振動は、一点鎖線で示されており、より短い間隔i1=(2×a/v)/3を有する。
第2の高調波振動は、破線で示されており、間隔i2=(2×a/v)/5を有する。
非同期モードに対し、図8には、実線で安定化ユニット13についての荷重Fの経過(押圧経路23)が、また一点鎖線で別の安定化ユニット13についての荷重Fの経過(押圧経路24)が示されている。基本振動n1および3つの第1の高調波振動n2,n3,n4が、時間的な順序で並んで示されている。それぞれのインターバルi1,i2,i3,i4についてここでも次、すなわち、
in=a/(n×v) n=1,2,3,…
が成り立つ。
in=a/(n×v) n=1,2,3,…
が成り立つ。
図9には、作業に組み入れられる動的な締固め制御を使用する際に、荷重Fの変化を付加的に利用することが示されている。安定化ユニット13の水平方向の振動振幅yDGSに基づく着想が、例示されている。この水平方向の振動振幅yDGSは、荷重Fに依存して変化する。安定化ユニット13の水平方向の振動振幅yDGSは、オーストリア国特許出願A331/2018に記載されたすべての測定量および計算量ならびに周囲の振動(波の伝播の大きさおよび形状)のような付加的な測定値に代わるものである。
荷重Fが増大すると、第1区間25において振幅yDGSは、減少する。続いて、負荷が軽減されると、振幅yDGSは、第2区間26において再び増大する。ヒステリシスに起因して、これらの2つの区間25,26は、同じ線上に延びていない。しかしながら、2つの区間25,26は、狭い荷重領域27において識別可能な屈曲点28を有しており、この屈曲点28は、安定化ユニット・軌框・軌道バラストの動的な相互作用系における系変更を示唆している。この系変更の位置は、バラスト状態についての付加的な指標であり、軌道7の横方向ずれ抵抗と相関する。この指標は、プロセスパラメータの自動的な制御にも使用可能である。
Claims (10)
- バラスト道床(8)を有する軌道(7)を安定化するための機械であって、レール走行機構(6)に支持された機械フレーム(5)と、前記軌道(7)のレール(10)上をユニットローラ(14)によって転動可能な安定化ユニット(13)であって、動的な衝撃力を生成するための起振器(15)および前記軌道(7)に作用する荷重(F)を生成するための押圧装置(19)を有する安定化ユニット(13)と、を有している機械において、前記押圧装置(19)は、安定化プロセス中に前記荷重(F)を周期的に変更するための制御装置(20)に接続されていることを特徴とする機械。
- 前記安定化ユニット(13)から前記軌道(7)に作用する力(F)の経過を検出するための複数のセンサ(21)が配置されており、前記センサ(21)の測定信号は評価装置(22)に供給され、前記評価装置(22)は、前記力の経過から導出される特性量を特定するように構成されていることを特徴とする、請求項1記載の機械。
- プロセスパラメータを閉ループ制御するために、制御器と、前記押圧装置(19)用の操作部と、前記プロセスパラメータを検出するための測定装置と、を備えた閉制御ループが設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の機械。
- 周期的に変更される荷重(F)を生成するために前記制御装置(20)に接続される別の押圧装置(19)を備えた別の安定化ユニット(13)が配置されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の機械。
- 請求項1から4までのいずれか1項記載の機械を用いて安定化プロセスを実行する方法であって、前記安定化ユニット(13)を用いて前記軌道(7)を振動させる方法において、前記安定化プロセスの間、前記押圧装置(19)を用いて、周期的に変更される荷重(F)を前記軌道(7)に作用させることを特徴とする、方法。
- センサ(21)を用いて、前記安定化ユニット(13)から前記軌道(7)に作用する力の経過を検出し、前記力の経過から導出される特性量を特定するために、評価装置(22)を用いて前記センサ(21)の測定信号を評価することを特徴とする、請求項5記載の方法。
- 前記起振器(15)に対し、周期的に変更される前記荷重(F)の間隔(i)に調整される振動周波数を設定することを特徴とする、請求項5または6記載の方法。
- それぞれ専用の押圧装置(19)を備えかつ前後に配置された2つの安定化ユニット(13)を一緒に駆動することを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項記載の方法。
- 2つの前記押圧装置(19)を同期または非同期で駆動し、これにより、2つの前記安定化ユニット(13)が、同期モードでは同じ荷重(F)を、また非同期モードでは異なる荷重(F)を前記軌道に作用させることを特徴とする、請求項8記載の方法。
- 周期的に変更される前記荷重(F)に対し、前記機械の走行速度(v)に調整される間隔(i)を設定することを特徴とする、請求項8または9記載の方法。
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