JP2023505823A - マルチワイヤ誘導コイルを備えた誘導加熱エアロゾル発生装置 - Google Patents

マルチワイヤ誘導コイルを備えた誘導加熱エアロゾル発生装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、エアロゾル形成基体(97)を誘導加熱することによってエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置(10)に関する。装置(10)は、空洞(20)を含む装置ハウジング(19)を備える。空洞は、加熱されるエアロゾル形成基体(97)の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成されている。エアロゾル発生装置(10)は、空洞(20)内に交番磁場を発生するための誘導コイル(31)を含む誘導加熱配設をさらに備える。誘導コイル(31)は、空洞(20)の少なくとも一部分の周りに配設された複合ケーブル(32)の複数の巻きによって形成される。複合ケーブル(32)は、絶縁導体ケース(34)内に少なくとも部分的に包埋された導電体(33)を含む。導体(33)は、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤ(35)を含む。【選択図】図1

Description

本開示は、加熱に伴い吸入可能なエアロゾルを形成する能力を有する基体とともに使用するための誘導加熱エアロゾル発生装置に関する。本発明は、こうした装置と、加熱されるエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。
エアロゾル形成基体を誘導加熱することによって吸入可能なエアロゾルを発生するために使用されるエアロゾル発生装置は、先行技術から一般的に公知である。典型的には、こうした装置は、基体を取り外し可能に受容するための空洞と、空洞内に交番磁場を発生するための誘導加熱配設とを備える。空洞内で、磁場は、サセプタ内に熱発生渦電流またはヒステリシス損失のうちの少なくとも一つを誘発するために使用され、その結果サセプタは、加熱される基体と熱的に近接または物理的に直接接触して配設される。エアロゾル形成基体およびサセプタの両方は、空洞内に受容可能なエアロゾル発生物品の一体型の部分であってもよい。別の方法として、基体のみが物品内に含まれてもよく、サセプタは装置の一部であってもよい。
空洞内に交番磁場を発生するために、誘導加熱配設は通常、空洞の少なくとも一部分の周りに配設される導電体の複数の巻きによって形成される誘導コイルを含む。典型的には、空洞の体積は、単回のユーザー体験の基体体積に概ね相当し、したがって、数立方センチメートルの桁ほどである。これは、特に手持ち式エアロゾル発生装置に当てはまる。したがって、誘導コイルの半径は通常小さい。このことは、コイルの製造をかなり複雑にし、またはエラーが生じやすくなりさえし、それ故に不良な、または機能しない装置をもたらし得る。それに加えて、例えば、こうした装置における制限のある設置空間を最適に使用するために、特定の断面プロファイルの導電体を有することが望ましいことが多い。しかしながら、長方形の断面などの特定の断面を有する導電体は通常、標準的な断面を有する導電体よりも高価である。これは、こうした装置の製造をよりコスト集約的にし得る。
したがって、先行技術の解決策の利点を有しつつも、それらの制限を軽減する、誘導加熱エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システムが必要とされている。特に、単純で、カスタマイズされた、そして費用効果の高い様態で、特に低い故障率で製造することが可能な誘導コイルを含む、誘導加熱エアロゾル発生装置およびシステムを有することが望ましい。
本発明によると、エアロゾル形成基体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置が提供されている。装置は、空洞を含む装置ハウジングを備える。空洞は、加熱されるエアロゾル形成基体の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成されている。エアロゾル発生装置は、空洞内に交番磁場を発生するための誘導コイルを含む誘導加熱配設をさらに備える。誘導コイルは、空洞の少なくとも一部分の周りに配設された複合ケーブルの複数の巻きによって形成される。複合ケーブルは、絶縁導体ケース内に少なくとも部分的に包埋された導電体を含む。電気は、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤを含む。
本発明によれば、単一のソリッドワイヤを含む導電体によって形成される誘導コイルの制限は、主に、ソリッドワイヤの剛直な特性に起因することが認識されている。特に、小さな巻線半径の場合、単一のソリッドワイヤを含む導電体の巻線は、ワイヤ材料に高い機械的応力を生じさせ、結果としてこれが材料疲労または材料破断さえももたらし、したがって、欠陥コイルまたは機能していないコイルをもたらし得る。対照的に、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤを含む導体は、同じ総断面積のソリッドワイヤを含む導体よりも可撓性が高い。したがって、複数の非絶縁ワイヤを含む導電体の巻線は、より簡単で、材料疲労または材料破断さえも生じにくい。さらに、複数の非絶縁ワイヤは、異なる断面形状の導体を実現するように、様々な構成で複合材内に配設されてもよい。有利なことに、これにより、カスタマイズされた断面形状を有する導電体を含む誘導ケーブルのコスト効果が高い製造が可能となる。
複数の非絶縁ワイヤは、単一の導体として作用するように、特に、同じ総断面積を有する単一の導体と実質的に同じ電気的特性、特に、実質的に同じ電気抵抗を有するように、互いに電気的に接触している。
互いに電気的に接触している複数の非絶縁ワイヤはまた、ストランドワイヤとして表示されてもよい。ストランドドワイヤは、一緒に束ねられた、または巻かれた数多くのワイヤから構成されて、複合導体を形成する。したがって、本発明による導電体はまた、互いに電気的に接触する、またはストランドワイヤを含む複数の非絶縁ワイヤを含む複合(電気)導体としてそれぞれ表示されてもよい。
一般的に、複数の非絶縁ワイヤは、異なる構成で配設され得る。ワイヤは、一緒に束ねられるか、一緒にねじられるか、一緒に編組されるか、または一緒に巻かれてもよい。同様に、ワイヤは、複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に、特に、互いに交差することなく、かつ一緒に編組または巻かれることなく、延び得る。平行な配設では、隣接するワイヤ間の接触は数点においてのみでなく、線に沿っている。有利なことに、これは、数点のみでの接触と比較して、ワイヤ間の電気的接触を増加させる、より大きな接触領域をもたらす。さらに、直線状接触領域はまた、ワイヤ間の機械的応力を低減し、それ故に導電体の可撓性および曲げ強度を改善する。
ワイヤは、互いの上部に単一の層、または複数の層のいずれかで、特に、互いの上部に二つ、三つまたは四つの層で、複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延び、層は互いに平行に配設されることが好ましい。すなわち、ワイヤは、単一の列または平面で互いに平行に隣接して配設されてもよい。または、ワイヤは、互いの上部に複数の列で、特に、互いの上部に二つ、三つ、または四つの列で、互いに平行に隣接して配設されてもよい。
多層構成では、各層(列)のワイヤの少なくとも一部は、隣接する層(列)の隣接するワイヤの間に形成される溝に配設されることが好ましい。この互い違いの配設は非常にコンパクトであり、それ故にコンパクトな設計の導電体を可能にする。
単一の層、または複数の層の各々は、平坦な層であってもよい。本明細書で使用される平坦な層という用語は、単一の層、または複数の層の各々が、複合ケーブルの断面図に見られるように、ケーブルの長さ延長に対する横断方向、すなわち、空洞の周りのケーブルの巻線方向に対する横断方向の直線に沿って整列される構成を指す。言い換えれば、単一の層のワイヤ、または複数の層の各々におけるワイヤは、同じ平面上に互いに平行に延びる。層の平坦な構成は、円筒状の誘導コイルを形成するように、複合ケーブルをらせん状に巻くのに特に有利であり得る。
同様に、単一の層、または複数の層の各々は、湾曲した層であってもよい。本明細書で使用される湾曲した層という用語は、単一の層、または複数の層の各々が、複合ケーブルの断面図に見られるように、ケーブルの長さ延長に対する横断方向、すなわち、空洞の周りのケーブルの巻線方向に対する横断方向の曲線に沿って整列される構成を指す。言い換えれば、単一の層のワイヤ、または複数の層の各々におけるワイヤは、同じ湾曲した平面上に互いに平行に延びる。層の湾曲した構成は、円筒状の空洞を形成する本体の周りに複合ケーブルを巻く場合に、特に有利であり得、この場合、本体の外表面が巻線方向に対して横断方向に湾曲している。
単一の層、または複数の層の各々は、複合ケーブルの複数の巻きによって画定される円周面に平行であることが好ましい。この構成では、誘導コイルの半径方向延長は非常にコンパクトである。
これらの層状構成のいずれにおいても、ワイヤは互いに交差せず、一緒に編組されることも巻かれることもない。特に、ワイヤはねじれていない。したがって、ワイヤ間の機械的応力がさらに低減され、導電体のさらに良好な可撓性および曲げ強度がもたらされる。
さらに、ワイヤを層状構成で配設することは、異なる断面形状の導電体を実現するのに特に適している。例えば、導体は、互いの上部に二つの平坦な層で、複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる二十個のワイヤを含んでもよく、各層は、互いに隣接して配設される十個のワイヤを含む。この構成では、すべてのワイヤの組立品は、一つの層の各ワイヤが隣接する層のワイヤの上部に配設される場合に、実質的に長方形の断面を有する導電体を形成し得る。同様に、すべてのワイヤの組立品は、層が、一つの層のワイヤが隣接する層の隣接するワイヤの間に形成される溝に配設されるように互いに対してシフトされる場合に、実質的に平行四辺形形状の断面の導電体を形成し得る。
複数のワイヤの各ワイヤは、円形の外側断面、または楕円形の外側断面、または長円形の外側断面、または長方形の外側断面、または正方形の外側断面のうちの一つを有してもよい。円形の外側断面を有するワイヤは、標準的なワイヤとしてのそれらの良好な可用性のために、経済的理由から好ましい場合がある。
複数のワイヤの各ワイヤは、0.2ミリメートル~2.3ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.2ミリメートルの範囲内、または0.15ミリメートル~1.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.75ミリメートルの範囲内の直径を有し得る。
同様に、複数のワイヤの各ワイヤは、0.1平方ミリメートル~17平方ミリメートル、特に、0.2平方ミリメートル~4.5平方ミリメートルの範囲内、または0.07平方ミリメートル~7平方ミリメートル、特に、0.2平方ミリメートル~1.8平方ミリメートルの範囲内の断面積を有し得る。
有利なことに、導電体のワイヤは、押出成形またはラミネーションによって絶縁導体ケースの材料に包埋される。
一般的に、複合ケーブルは、複合ケーブルの断面図に見られるように、ケーブルの長さ延長に対して横断方向、または空洞の周りのケーブルの巻線方向に対して横断方向の任意の外側断面をそれぞれ有し得る。例えば、複合ケーブルは、実質的に円形の外側断面、または実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の外側断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面を有してもよい。特に、複合ケーブルは、実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の外側断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面などの、非円形の外側断面を有し得る。実質的に円弧形状の断面は、円弧または円弧セグメントの形状を有する。
複合ケーブルは、平坦な複合ケーブルであることが好ましい。すなわち、複合ケーブルの外側断面は、幅寸法および厚さ寸法を有し、厚さ寸法は、幅延長よりも小さい。有利なことに、平坦な複合ケーブルは、コンパクトな設計の誘導コイルを可能にする。この構成では、複合ケーブルは、非円形または非四角形の外側断面を有する。すなわち、複合ケーブルの外側断面は、円形でも四角形でもない。例えば、複合ケーブルの外側断面は、実質的に長方形、実質的に楕円形、実質的に長円形、実質的に平行四辺形形状、実質的に台形、または実質的に円弧形状である。この構成層では、複合ケーブルはまた、マルチワイヤ平面ケーブルまたはリボンケーブルとしても表示され得る。
複合ケーブルは、空洞の周りに配設されたときに、空洞に向かって内向きに面する第一の側面と、空洞から離れる方向に外向きに面する、第一の側面と反対側の第二の側面とを含み得る。例えば、長方形の外側断面の場合、第一の側面は、空洞に向かって内向きに面する長方形の外側断面の側面に対応する。同様に、第二の側面は、第一の側面と反対側の、長方形の外側断面の側面、すなわち、空洞から離れる方向に外向きに面する長方形の外側断面の側面に対応する。楕円形の外側断面の場合、第一の側面は、空洞に向かって内向きに面する楕円形の外側断面の半側面に対応する。
複合ケーブルの外側断面、特に、非円形の外側断面は、第一の対称軸、特に、複合ケーブルの複数の巻きに対して半径方向に延びる第一の対称軸を有してもよい。特に、第一の対称軸は、複合ケーブルの第一の側面と第二の側面との間に延びてもよい。別の方法として、または追加的に、複合ケーブルの外側断面、特に、非円形の外側断面は、横断方向に、特に、第一の対称軸に対して直角を成す第二の対称軸を有してもよい。すなわち、複合ケーブルの非円形の外側断面は、横断方向に、特に、複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成して延びる第二の対称軸を有してもよい。
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向における複合ケーブルの断面の最大寸法、特に、第一の側面および第二の側面に対して垂直な軸に沿った複合ケーブルの最大寸法、特に、複合ケーブルの断面の最大厚さ寸法は、0.5ミリメートル~9ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~9ミリメートル、好ましくは0.9ミリメートル~5ミリメートルの範囲内であり得る。
同様に、複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成す複合ケーブルの断面の最大寸法、特に、第一の側面および第二の側面に対して垂直な軸に対して直角を成す方向、または第一の側面および第二の側面のうちの少なくとも一つに平行な方向の複合ケーブルの最大寸法、特に、複合ケーブルの断面の最大幅寸法は、1ミリメートル~7ミリメートル、特に、1.5ミリメートル~5ミリメートルの範囲内であり得る。
導電体または導電体を封入する円周湾曲はそれぞれ、複合ケーブルの断面図に見られるように、ケーブルの長さ延長に対して横断方向、または空洞の周りのケーブルの巻線方向に対して横断方向の任意の断面をそれぞれ有し得る。例えば、導電体は、実質的に円形の断面を有してもよい。同様に、導電体は、非円形の断面、特に、実質的に楕円形の断面、または実質的に長円形の断面、または実質的に長方形の断面、または実質的に四角形の断面、または実質的に平行四辺形形状の断面、または実質的に台形の断面、または実質的に円弧形状の断面を有してもよい。実質的に円弧形状の断面は、円弧または円弧セグメントの形状を有する。上述のように、異なる断面形状の導電体は、複数の非絶縁ワイヤの対応する配設によって実現され得る。
導電体は、平坦な導電体であることが好ましい。すなわち、導電体の断面は、幅寸法および厚さ寸法を有し、厚さ寸法は幅延長よりも小さい。有利なことに、平坦な導電体は、コンパクトな設計の誘導コイルを可能にする。この構成では、導電体は、非円形または非四角形の外側断面を有する。すなわち、導電体の断面は、円形でも四角形でもない。例えば、導電体の断面は、実質的に長方形、実質的に楕円形、実質的に長円形、実質的に平行四辺形形状、実質的に台形、または実質的に円弧形状である。
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向における導電体の断面の最大寸法、特に、導電体の断面の最大厚さ寸法、特に、第一の側面に対して直角を成す導電体の断面の最大厚さ寸法は、0.2ミリメートル~2.3ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.2ミリメートルの範囲内であり得る。
同様に、複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成す導電体の断面の最大寸法、特に、導電体の断面の最大幅寸法、特に、第一の側面に平行な導電体の断面の最大幅寸法は、0.75ミリメートル~6ミリメートル、特に、1ミリメートル~4ミリメートルの範囲内であり得る。
導電体は、空洞から離れる方向に外向きに面する複合ケーブル側面の第二の側面よりも空洞に向かって内向きに面する複合ケーブルの第一の側面に近いように、複合ケーブルの外側断面に対して非対称に配設され得る。したがって、絶縁導体ケースは、主に、複合ケーブルの第二の側面に向かって、それ故に導電体よりも外側にさらに半径方向に位置する。特に、導電体は、複合ケーブルの外側断面の第二の対称軸に対して非対称に配設されてもよい。上述のように、第二の対称軸は、複合ケーブルの複数の巻きに対して横断方向に、特に、半径方向に対して直角を成して延び得る。より具体的には、導電体は、第一の側面と第二の対称軸との間に配設されてもよい。このため、絶縁導体ケースは、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、導体を包囲する保護シースとして作用し得る。さらに、非対称な配設により導電体と空洞との間の半径方向距離が減少し、これは交番磁場の磁場強度に関して有利である。
追加的に、または別の方法として、導電体は、複合ケーブルの外側断面の第一の対称軸に対して非対称に配設されてもよい。上述のように、第一の対称軸は、複合ケーブルの複数の巻きに対して半径方向に、特に、複合ケーブルの第一の側面と第二の側面との間に延び得る。
有利なことに、導電体は、可能な限り近接して空洞の周りに配設される。したがって、導電体と第一の側面との間の最小距離は、最大で、0.1ミリメートル~0.5ミリメートル、特に、0.1ミリメートル~0.3ミリメートルの範囲内、または0.1ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内であり得る。
本発明によれば、導体ケースは、誘導コイルの隣接する巻きを互いから電気的に絶縁し、それ故に短絡を防止するために、電気絶縁性である。
絶縁導体ケースは、磁束コンセントレータ材料を含み得る。このため、絶縁導体ケースは、磁束コンセントレータとしても作用し得る。本明細書で使用される「磁束コンセントレータ材料」という用語は、磁場を歪め、それ故に誘導コイルによって発生される磁場または磁力線を集中および誘導することができる材料を指す。空洞に向かって磁場を歪めることによって、絶縁導体ケースの磁束コンセントレータ材料は有利なことに、空洞内に磁場を集中または集束させることができる。これは、磁束コンセントレータを有しない誘導コイルと比較して、誘導コイルを通過する所与のレベルの電力に対してサセプタ中に発生する熱のレベルを増加させうる。それ故に、エアロゾル発生装置の効率は改善されうる。さらに、空洞に向かって磁場を歪めることによって、絶縁導体ケースの磁束コンセントレータ材料は、磁場が誘導コイルを越えて伝搬する範囲を減少させる。すなわち、絶縁導体ケースの磁束コンセントレータ材料は、磁気シールドとして作用する。有利なことに、これは、エアロゾル発生装置の他の感受性部分、例えば、金属外側ハウジングとの、または装置に近接した感受性外部品との、望ましくない磁場の干渉を低減し得る。
特に、複合ケーブルを統合した磁束コンセントレータ材料を有することにより、誘導コイルおよび適切な磁束コンセントレータの両方を一つの部分で、それ故に一つの工程で提供することが可能になる。有利なことに、これにより、コストおよび時間の両方の点から、エアロゾル発生装置を製造するのに必要な労力が低減される。
さらに、コイル巻線の一体型の部分としての磁束コンセントレータは、良好な衝撃吸収特性を提供する。したがって、他の磁束コンセントレータ構成、例えばフェライト中実体と比較して、破損することなく、より高い過剰な力の影響または衝撃に耐えることができる。例えば、焼結フェライト粉末から作製されたサセプタと比較して、コイル巻線の一体型の部分としての磁束コンセントレータは、偶発的な落下に起因するなど、衝撃荷重に対して大幅に改善された耐性を提供する。さらに、コイル巻線の一体型の部分としての磁束コンセントレータは、よりコンパクトな設計のエアロゾル発生装置を可能にする。
特に、「磁束コンセントレータ材料」という用語は、高い比透磁率を有する材料を指す。本明細書で使用される「高い比透磁率」という用語は、少なくとも1000、好ましくは少なくとも10000の比透磁率を指す。これらの例示的な値は、最大50kHzの周波数および25℃の温度での比透磁率の最大値を指す。したがって、磁束コンセントレータ材料が、最大50kHzの周波数および25℃の温度で、少なくとも1000、好ましくは少なくとも10000の比透磁率を有する材料を含み得る。本明細書および当該技術分野で使用される「比透磁率」という用語は、磁束コンセントレータなどの材料または媒体の透磁率と、自由空間の透磁率「μ0」との比を指し、μ0は、4π・10-7N・A-2(4・Pi・10E-07ニュートン/平方アンペア)である。
一般的に、絶縁導体ケースは、磁束コンセントレータ特性を提供するのに適した任意の材料または材料の組み合わせを含んでもよく、またはそれらから作製されてもよい。特に、絶縁導体ケースは、基質中に保持された磁束コンセントレータ材料を含み得る。基質は、結合剤、例えば、ポリマー(シリコンなど)を含んでもよい。従って、基質は、シリコン基質などの高分子マトリクスであってもよい。
絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、例えば、基質中に保持されたフェライト粒子、またはフェライト粉末などのフェライト材料、または鉄、強磁性鋼、鉄シリコン、または強磁性ステンレス鋼などの強磁性材料を含む、任意の他の適切な材料など、フェリ磁性または強磁性材料を含んでもよい。同様に、絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、基質中に保持されたフェリ磁性、または強磁性粒子、またはフェリ磁性、または強磁性粉末など、フェリ磁性または強磁性材料を含んでもよい。
強磁性材料は、鉄、ニッケルおよびコバルトならびにその組み合わせから選択される少なくとも一つの金属を含んでもよく、クロム、銅、モリブデン、マンガン、アルミニウム、チタン、バナジウム、タングステン、タンタル、ケイ素などの他の元素を含んでもよい。強磁性材料は、約78重量パーセント~約82重量パーセントのニッケル、0~7重量パーセントのモリブデンおよび残りは鉄を含んでもよい。
例えば、絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、ラミネーション、純フェライト、または独自の鉄、またはフェライトベースの組成物を含んでもよい。より具体的には、絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、Fluxtrol製のFluxtrol 100、Fluxtrol A、Fluxtrol 50、Ferrotron 559H、Fluxtrol Inc.,1388 Atlantic Blvd.Auburn Hills,MI 48326 USAからのAlphaform LF、およびAlphaform MFのうちの一つの商品名で入手可能な、ラミネーション、純フェライト、または独自の鉄、またはフェライトベースの組成物を含んでもよい。。
材料Fluxtrol 100、Fluxtrol A、Fluxtrol 50は、電気的に絶縁された鉄粒子および有機結合剤を含む。これらは異なる周波数範囲に適している。Fluxtrol 100およびFluxtrol Aは、最大50キロヘルツの周波数に特に適しており、Fluxtrol 50は、10キロヘルツ~1000キロヘルツの周波数に適している。三つの材料はすべて、良好な機械的強度、機械加工性、および熱伝導性によって特徴付けられる。
Ferrotron 559Hは、電気的に絶縁された鉄粒子および有機結合剤を含むが、前述のFluxtrol材料よりもより多くの体積で結合剤を含む。Ferrotron 559Hは、10キロヘルツから3000キロヘルツの材料の中周波数~高周波数に適している。
Alphaform LFおよびAlphaform MFは、熱硬化エポキシ結合剤を有する磁性粒子に基づいて開発された、形成可能な軟質磁性複合材である。Alphaform LFは、1キロヘルツ~80キロヘルツの周波数に適しており、Alphaform MFは、10キロヘルツ~1000キロヘルツの周波数に適している。
別の方法として、または追加的に、絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、ミューメタルまたはパーマロイのうちの少なくとも一つを含み得る。ミューメタルは、特に、約80000~100000の非常に高い透磁率を有するニッケル-鉄の軟質強磁性合金である。例えば、ミューメタルは、約77重量パーセントのニッケル、16重量パーセントの鉄、5重量パーセントの銅、および2重量パーセントのクロムまたはモリブデンを含んでもよい 同様に、ミューメタルは、80重量パーセントのニッケル、5重量パーセントのモリブデン、少量のシリコンなどの様々な他の元素、および残り12~15重量パーセントの鉄を含んでもよい。パーマロイは、典型的には、モリブデン、銅および/またはクロムなどの追加の元素を含有するニッケル-鉄磁性合金である。
誘導コイルの隣接する巻きの絶縁導体ケースの間の磁束を増大させるために、複数の巻きは、互いに物理的に接触することが好ましい、すなわち、複数の巻きは互いに当接することが好ましい。特に、複数の巻きは、隣接する巻きの少なくとも絶縁導体ケースが互いに接触する、すなわち、互いに当接するように、互いに物理的に接触し得ることが好ましい。しかしながら、誘導コイルの隣接する巻きの間に小さなギャップが存在することも可能である。ギャップは、最大0.75ミリメートル、特に、最大0.5ミリメートル、好ましくは最大0.25ミリメートルであってもよい。
導体ケースは、金属材料、それ故に導電性材料を含んでもよいが、全体としての導体ケースは依然として、誘導コイルの隣接する巻きの間の短絡を防止するために、電気絶縁性、すなわち、非導電性である。
本発明の特定の態様によれば、複合ケーブルは、絶縁導体ケースを形成する電気絶縁導体ケース層を含み、さらに、支持層、磁束コンセントレータ層、またはシールド層のうちの少なくとも一つを含む、多層複合ケーブルであり得る。複合ケーブルの層状構成により、いくつかの機能を一つのケーブルに、特に、これらの機能を一つの工程で実装することが可能になる。有利なことに、これにより、コストおよび時間の両方の点から、エアロゾル発生装置を製造するのに必要な労力が低減される。
支持層は、主に、複合ケーブルの機械的抵抗を増大させるように機能する。支持層は、導電体を通る電流によって発生される磁場の誘発性能に影響を与えないことが好ましい。すなわち、支持層は、電磁的に不活性であることが好ましい。したがって、支持層は、電磁的に不活性な材料、特に、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリアリールエーテルケトンのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
支持層は、0.1ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。一方で、これらの厚さは、十分な機械的抵抗を確保するのに十分な大きさである。一方で、これらの厚さは依然として、こうした装置における制限のある設置空間を最適に使用するために、コイル巻線の半径方向の延長を可能な限り小さく保つのに十分に小さい。
支持層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞に向かって内向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設されることが好ましい。
導電体は、支持層に部分的に包埋されてもよい。すなわち、支持層は、導電体の少なくとも一部分を覆ってもよい。特に、支持層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞に向かって内向きに面する導電体の少なくとも側面を覆ってもよい。
支持層は、縁部層、特に、複合ケーブルの第一の側面を形成する縁部層であることがなおより好ましい。
磁束コンセントレータ層は、磁場を歪め、それ故に随意に絶縁導体ケース内に含まれる磁束コンセントレータ材料に関して上述したように、空洞内に誘導コイルによって発生した磁場を集中および誘導することができる磁束コンセントレータとして作用するように構成されている。この点で、磁束コンセントレータ層は、絶縁導体ケース内に含まれる磁束コンセントレータ材料の代わりに提供され得ることが好ましい。有利なことに、これは、誘導コイルの隣接する巻き間の短絡を防止するために、全体として電気絶縁性と考えられる導体ケース内で金属磁束コンセントレータ材料などの導電性磁束コンセントレータ材料を使用する際の可能性のある問題を回避するのに役立ち得る。しかしながら、絶縁導体ケース層はまた、磁束コンセントレータ層に加えて、磁束コンセントレータ材料を含むことも可能である。
磁束コンセントレータとして作用するために、磁束コンセントレータ層は、磁束コンセントレータ材料、特に、絶縁導体ケースに関して上述する磁束コンセントレータ材料のうちのいずれか一つを含み得る。これらの材料の詳細は本明細書に説明しており、磁束コンセントレータ層にも等しく当てはまる。
磁束コンセントレータ層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設されることが好ましい。
シールド層は、シールド層の外側の領域における磁場の悪影響を低減し、また逆に、装置のすぐ近くにおける、または装置自体のハウジングにおける導電性材料または高磁気感受性材料による、磁場の歪みを低減するように機能し得る。
このために、シールド層は、金属などの導電性材料を含み得る。特に、シールド層は、アルミニウム、銅、スズ、鋼、金、銀、導電性ポリマー、フェライト、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも一つを含み得る。例えば、シールド層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する電気絶縁導体ケース層の側面上に適用される金属被覆であってもよい。金属被覆は、例えば、金属塗料、金属インク、または蒸着プロセスによるなどの任意の適切な様式で適用され得る。
シールド層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設されることが好ましい。シールド層は、縁部層、特に、複合ケーブルの第二の側面を形成する縁部層であり得ることが好ましい。
多層複合ケーブルが磁束コンセントレータ層およびシールド層の両方を含む場合、磁束コンセントレータ層は、電気絶縁導体ケース層の上部(好ましくは、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上)に配設されることが好ましく、シールド層は、好ましくは、縁部層、特に、複合ケーブルの第二の側面を形成する縁部層となるように、磁束コンセントレータ層の上部に配設される。
遮蔽効果を改善するために、誘導コイルは、導電性の管、スリーブ、テープまたは箔によって追加的に包囲されてもよい。周囲の立方体、スリーブ、テープまたは箔は、誘導コイルの各巻きのシールド層と物理的に接触することが好ましい。
シールド層は、0.3ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~5.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.75ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。これらの厚さは、コイル巻線の半径方向の延長を可能な限り小さく維持しながら、依然として十分な遮蔽効果を可能とするように良好に適合している。
同様に、磁束コンセントレータ層は、0.3ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~5.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.75ミリメートルの範囲内の層を有し得る。
絶縁導体ケース層は、0.2ミリメートル~6ミリメートル、特に、0.4ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.15ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~1ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲内、または0.5ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~4ミリメートル、または0.7ミリメートル~3ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~9.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~3.1ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~7.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~2.6ミリメートルの範囲内、または0.45ミリメートル~3.7ミリメートル、特に、0.5ミリメートル~2.85ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。
第一の側面と反対側の側面上に導体を包埋する絶縁導体ケース層の一部分は、0.2ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~1.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.75ミリメートルの範囲内、または0.2ミリメートル~5ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲内の厚さを有し得る。これらの厚さは、絶縁導体ケースが磁束集中材料を含む場合に、磁場の十分な磁束集中を確保するのに特に適している。
導体は、絶縁導体ケース内に完全に包埋されてもよい。別の方法として、導体は、絶縁導体ケース内に部分的に、特に、絶縁導体ケース、特に、絶縁導体ケース層、および支持層によって完全に包囲されるように、絶縁導体ケース層内、かつ支持層内に部分的に包埋されてもよい。
エアロゾル発生装置は、装置の一部である少なくとも一つのサセプタをさらに備え得る。別の方法として、少なくとも一つのサセプタは、加熱されるエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の一体型の部分であってもよい。装置の一部として、少なくとも一つのサセプタは、使用中にエアロゾル形成基体と熱的に近接または熱的に接触するように、好ましくは物理的に接触するように、少なくとも部分的に空洞内に配設されているかまたは配設可能である。
サセプタは、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるのに十分な温度に誘導加熱されることができる任意の材料から形成されてもよい。好ましいサセプタは金属または炭素を含む。好ましいサセプタは、強磁性材料、例えばフェライト鉄、または強磁性の鋼もしくはステンレス鋼を含んでもよい。適切なサセプタはアルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。好ましいサセプタは、400シリーズのステンレス鋼、例えばグレード410、またはグレード420、またはグレード430のステンレス鋼から形成されてもよい。
サセプタは、様々な幾何学的構成を含み得る。サセプタは、サセプタピン、サセプタロッド、サセプタブレード、サセプタ細片、またはサセプタプレートを含んでもよく、またはそれらであってもよい。サセプタがエアロゾル発生装置の一部である場合、サセプタピン、サセプタピン、サセプタロッド、サセプタブレード、サセプタ細片、またはサセプタプレートは、好ましくは、エアロゾル発生物品を空洞の中へと挿入するために使用される空洞の開口部に向かって、装置の空洞内に突出し得る。
サセプタは、フィラメントサセプタ、メッシュサセプタ、ウィックサセプタを含んでもよく、またはそれらであってもよい。
同様に、サセプタは、サセプタスリーブ、サセプタカップ、円筒状サセプタ、または管状サセプタを含んでもよく、またはそれらであってもよい。サセプタスリーブ、サセプタカップ、円筒状サセプタ、または管状サセプタの内側空隙は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成されていることが好ましい。
前述のサセプタは、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または任意の他の適切な形状などの任意の断面形状を有してもよい。
誘導コイルに加えて、誘導加熱配設は交流(AC)発電機を含んでもよい。AC発電機はエアロゾル発生装置の電源によって電力供給されてもよい。AC発電機は少なくとも一つの誘導コイルに動作可能に結合される。特に、少なくとも一つの誘導コイルは、AC発電機の一体型の部分であってもよい。AC発電機は、交流電磁場を発生させるために誘導コイルを通過する高周波振動電流を発生するように構成されている。AC電流はシステムの起動後、誘導コイルに連続的に供給されてもよく、または断続的に(例えば毎回の吸煙ごとに)供給されてもよい。
誘導加熱配設は、LCネットワークを含むDC電源に接続されたDC/ACコンバータを含み、LCネットワークはコンデンサと誘導コイルの直列接続を備えることが好ましい。
誘導加熱配設は、高周波電磁場を発生させるように構成されることが好ましい。本明細書に参照されるように、高周波電磁場は、500kHz(キロヘルツ)~30MHz(メガヘルツ)、特に5MHz(メガヘルツ)~15MHz(メガヘルツ)、好ましくは5MHz(メガヘルツ)~10MHz(メガヘルツ)の範囲内でありうる。
エアロゾル発生装置は、装置の動作を制御するように構成されたコントローラをさらに備えてもよい。特に、所定の動作温度へのエアロゾル形成基体の加熱を制御するために、コントローラは、好ましくは閉ループ構成で誘導加熱配設の動作を制御するように構成されてもよい。エアロゾル形成基体の加熱に使用される動作温度は、少なくとも180℃、特に、少なくとも300℃、好ましくは少なくとも350℃、より好ましくは少なくとも370℃、最も好ましくは少なくとも400℃であり得る。これらの温度は、エアロゾル形成基体を加熱するが燃焼させないための典型的な動作温度である。動作温度は、180℃~370℃、特に、180℃~240℃、または280℃~370℃の範囲内であることが好ましい。概して、動作温度は、加熱されるエアロゾル形成基体のタイプ、サセプタの構成、およびシステムの使用におけるエアロゾル形成基体に対するサセプタの配設のうち少なくとも一つに依存しうる。例えば、システムの使用においてエアロゾル形成基体を囲むようにサセプタが構成・配設される場合、動作温度は、180℃~240℃の範囲内としうる。同様に、システムの使用時にエアロゾル形成基体内に配設されるようにサセプタが構成される場合、動作温度は、280℃~370℃の範囲内としうる。上述の動作温度は、使用時のサセプタの温度を指すことが好ましい。
コントローラは、マイクロプロセッサ、例えばプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路を備えてもよい。コントローラは、少なくとも一つのDC/ACインバータおよび/または電力増幅器、例えば、クラスC、クラスDまたはクラスE電力増幅器など、さらなる電子構成要素を含んでもよい。特に、誘導加熱配設はコントローラの一部であってもよい。
エアロゾル発生装置は電源、特に、誘導加熱配設にDC供給電圧およびDC供給電流を提供するように構成されたDC電源を備え得る。電源はリン酸鉄リチウム電池などの電池であることが好ましい。代替として、電源は、コンデンサなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要としうる、すなわち、電源は充電可能でありうる。電源は、一回または複数回のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有する場合がある。例えば、電源は約六分間、または六分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電源は所定の吸煙回数、または誘導加熱配設の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
エアロゾル発生装置は、誘導加熱配設のうちの少なくとも一つ、特に、少なくとも一つの誘導コイル、コントローラ、電源、および空洞の少なくとも一部分を含むことが好ましい主本体を備え得る。
主本体に加えて、エアロゾル発生装置は、特に装置と共に使用されるエアロゾル発生物品がマウスピースを含まない場合、マウスピースをさらに備えうる。マウスピースは、装置の主本体に据え付けられてもよい。マウスピースは、マウスピースを主本体に取り付けると、空洞を閉じるように構成されてもよい。マウスピースを主本体に取り付けるために、主本体の近位端部分は、マウスピースの遠位端部分にて対応する相手側と係合する磁気的マウントまたは機械的マウント、例えばバヨネットマウントまたはスナップ嵌めマウントを備えてもよい。装置がマウスピースを備えない場合、エアロゾル発生装置と共に使用されるエアロゾル発生物品はマウスピース、例えばフィルタープラグを備えてもよい。
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの空気出口、例えばマウスピース(存在する場合)の空気出口を備えてもよい。
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの空気吸込み口から、空洞を通って、そして場合によってはさらに、もしあれば、マウスピースの空気出口に延びる空気経路を備えることが好ましい。エアロゾル発生装置は、空洞と流体連通する少なくとも一つの空気吸込み口を備えることが好ましい。その結果、エアロゾル発生システムは、少なくとも一つの空気吸込み口から空洞の中へと延びる、また場合によっては物品内のエアロゾル形成基体とマウスピースを通してユーザーの口の中へとさらに延びる空気経路を備えてもよい。
本発明の別の態様によれば、装置は、空洞の少なくとも一部分を画定する誘導モジュールを備えてもよい。誘導コイルは、誘導モジュールの内表面に配設されてもよい。別の方法として、誘導コイルは、誘導モジュールの外表面上に配設されてもよい。特に、誘導コイルは、誘導モジュールの内表面または外表面の、陥凹部、例えば環状の陥凹部内に配設されてもよい。
誘導モジュールは、スリーブ形状の誘導モジュール、特に、円筒状の空洞を画定するように、円筒状の誘導モジュールであってもよい。誘導モジュールは、装置ハウジング内に配設、特に、取り外し可能に配設されることが好ましい。
これに関して、本発明はまた、装置の空洞の少なくとも一部分を形成するか、またはその周りに円周方向に配設されているように、エアロゾル発生装置内に配設可能な誘導モジュールを提供し、空洞は、誘導加熱されるエアロゾル形成基体を取り外し可能に受容するために構成されている。誘導モジュールは、使用時に空洞内に交番電磁場を発生させるための少なくとも一つの誘導コイルを含み、少なくとも一つの誘導コイルは、誘導モジュールが装置内に配設されているときに、空洞の少なくとも一部分の周りに配設されている。誘導コイルは、空洞の少なくとも一部の周りに配設される複合ケーブルの複数の巻きよって形成され、複合ケーブルは、絶縁導体ケースに少なくとも部分的に包埋された導電体を含み、導体は、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤを含む。
誘導モジュールの、特に、誘導コイルおよび複合ケーブルのさらなる特徴および利点は、エアロゾル発生装置に関して説明されているので、繰り返さない。
本発明によると、本発明による、および本明細書に記載のエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムも提供されている。システムは、装置で使用するエアロゾル発生物品をさらに備え、物品は、装置によって誘導加熱されるエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル発生物品は、少なくとも部分的に装置の空洞の中に受容されているか、または受容可能である。
前述の通り、エアロゾル形成基体を誘導加熱するために使用される少なくとも一つのサセプタは、エアロゾル発生装置の一部ではなく、エアロゾル発生物品の一体型の部分であってもよい。従って、エアロゾル発生物品は、物品が装置の空洞に受容されている時、使用時にサセプタが誘導加熱配設によって誘導加熱されることが可能なように、エアロゾル形成基体と熱的に近接または熱的に接触して位置付けられた少なくとも一つのサセプタを備えうる。
本発明によるエアロゾル発生システムのさらなる特徴および利点については、エアロゾル発生装置に関して説明されているため、繰り返さない。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、基体を加熱することによってエアロゾルを発生するように、少なくとも一つのエアロゾル形成基体と相互作用する能力、特にエアロゾル発生物品内に提供されたエアロゾル形成基体と相互作用する能力を有する電気的に作動する装置を概して指す。エアロゾル発生装置は、ユーザーによってユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生するための吸煙装置であることが好ましい。特に、エアロゾル発生装置は手持ち式のエアロゾル発生装置である。
本明細書で使用される「サセプタ」という用語は、交番磁場に供されたときに電磁エネルギーを熱へと変換する能力を有する要素を指す。これは、サセプタ材料の電気特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘導されるヒステリシス損失および/または渦電流の結果でありうる。ヒステリシス損失は、交流電磁場の影響下で切り替えられる材料内の磁区に起因して、強磁性またはフェリ磁性のサセプタ内で生じる。渦電流は、サセプタが導電性である場合に誘起される場合がある。導電性の強磁性またはフェリ磁性サセプタの場合、渦電流およびヒステリシス損失の両方によって熱が発生しうる。
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を、加熱された時に放出する少なくとも一つのエアロゾル形成基体を含む物品を指す。エアロゾル発生物品は、加熱式エアロゾル発生物品であることが好ましい。すなわち、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱されることが意図されている少なくとも一つのエアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生物品である。エアロゾル発生物品は、消耗品、特に単回使用後に廃棄される消耗品であってもよい。例えば、物品は、加熱される液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジであってもよい。別の方法として、物品は従来の紙巻たばこに似ているロッド状の物品(特にたばこ物品)であってもよい。上述の通り、物品は、物品が装置の空洞に受容されているときに、使用時にサセプタが誘導加熱配設によって誘導加熱されることが可能なように、エアロゾル形成基体と熱的に近接または熱的に接触して位置付けられた少なくとも一つのサセプタを備え得る。
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成するために、加熱に伴い揮発性化合物を放出することが可能なエアロゾル形成材料から形成されるか、またはそれを含む基体を意味する。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱されることが意図される。エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体もしくは液体エアロゾル形成基体もしくはゲル様エアロゾル形成基体、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。すなわち、エアロゾル形成基体は、固体構成成分と液体構成成分との両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例はグリセリンおよびプロピレングリコールである。エアロゾル形成基体はまた、ニコチンまたは風味剤などのその他の添加物および成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体はまた、ペースト様の材料、エアロゾル形成基体を含む多孔性材料のサシェ、または例えばゲル化剤または粘着剤と混合されたばらのたばこであってもよく、これはグリセリンなどの一般的なエアロゾル形成体を含むことができ、これはプラグへと圧縮または成形される。
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、本明細書にさらに記載のエアロゾル発生物品と、本発明による、本明細書に記載のエアロゾル発生装置との組み合わせを指す。システムにおいて、物品と装置は呼吸に適したエアロゾルを発生するように協働する。
以下に、非限定的な実施例を非網羅的に提供する。これらの実施例の任意の一つ以上の特徴は、本明細書に記載される別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
実施例1:
エアロゾル形成基体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、装置は、
加熱されるエアロゾル形成基体の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成された空洞を含む装置ハウジングと、
空洞内に交番磁場を発生するための誘導コイルを含む誘導加熱配設であって、誘導コイルは、空洞の少なくとも一部分の周りに配設された複合ケーブルの複数の巻きによって形成され、複合ケーブルは、絶縁導体ケースに少なくも部分的に包埋された導電体を含み、導体は、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤを含む、誘導加熱配設と、を備える、エアロゾル発生装置。
実施例2:
ワイヤは、複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる、実施例1によるエアロゾル発生装置。
実施例3:
ワイヤは、単一の層で複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる、実施例1または2のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例4:
ワイヤは、互いの上部に複数の層で、特に、互いの上部に二つ、三つまたは四つの層で、複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる、実施例1または2のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例5:
各層のワイヤの少なくとも一部は、隣接する層の隣接するワイヤの間に形成される溝に配設される、実施例4のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例6:
単一の層、または複数の層の各々は、平坦な層である、実施例3~5のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例7:
単一の層、または複数の層の各々は、湾曲した層である、実施例3~5のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例8:
単一の層、または複数の層の各々は、複合ケーブルの複数の巻きによって画定される円周面に平行である、実施例3~7のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例9:
複数のワイヤの各ワイヤは、円形の外側断面、または楕円形の外側断面、または長円形の外側断面、または長方形の外側断面、または正方形の外側断面を有する、実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例10:
複数のワイヤの各ワイヤは、0.2ミリメートル~2.3ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.2ミリメートルの範囲内、または0.15ミリメートル~1.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.75ミリメートルの範囲内の直径を有する、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例11:
複数のワイヤの各ワイヤは、0.1平方ミリメートル~17平方ミリメートル、特に、0.2平方ミリメートル~4.5平方ミリメートルの範囲内、または0.07平方ミリメートル~7平方ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~1.8平方ミリメートルの範囲内の断面積を有する、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例12:
複合ケーブルは、平坦な複合ケーブルである、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例13:
複合ケーブルは、円形断面を有する、実施例1~12のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例14:
複合ケーブルは、非円形の外側断面、特に、実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面を有する、実施例1~12のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例15:
空洞の周りに配設される複合ケーブルは、空洞に向かって内向きに面する第一の側面と、空洞から離れる方向に外向きに面する、第一の側面と反対側の第二の側面とを含む、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例16:
複合ケーブルの外側断面、特に、非円形の外側断面は、第一の対称軸、特に、複合ケーブルの複数の巻きに対して半径方向に延びる第一の側面と第二の側面との間に延びる第一の対称軸を有する、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例17:
複合ケーブルの外側断面、特に、非円形の外側断面は、横断方向に、特に、第一の対称軸に対して直角を成す第二の対称軸を有する、実施例16によるエアロゾル発生装置。
実施例18:
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向における複合ケーブルの断面の最大寸法、特に、第一の側面および第二の側面に垂直な軸に沿った複合ケーブルの最大寸法、特に、複合ケーブルの断面の最大厚さ寸法は、0.5ミリメートル~9ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~9ミリメートル、好ましくは0.9ミリメートル~5ミリメートルの範囲内である、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例19:
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成す複合ケーブルの断面の最大寸法、特に、第一の側面および第二の側面に対して垂直な軸に対して直角を成す方向、または第一の側面および第二の側面のうちの少なくとも一つに平行な方向の複合ケーブルの最大寸法、特に、複合ケーブルの断面の最大幅寸法は、1ミリメートル~7ミリメートル、特に、1.5ミリメートル~5ミリメートルの範囲内である、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例20:
導電体は、実質的に円形の外側断面を有する、実施例1~19のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例21:
導電体は、非円形の外側断面、特に、実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の外側断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面を有する、実施例1~19のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例22:
導電体は、平坦な導電体である、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例23:
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向における導電体の断面の最大寸法、特に、導電体の断面の最大厚さ寸法、特に、第一の側面に対して直角を成す導電体の断面の最大厚さ寸法は、0.2ミリメートル~2.3ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.2ミリメートルの範囲内であり得る、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例24:
複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成す導電体の断面の最大寸法、特に、導電体の断面の最大幅寸法、特に、第一の側面と平行な導電体の断面の最大幅寸法は、0.75ミリメートル~6ミリメートル、特に、1ミリメートル~4ミリメートルの範囲内であり得る、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例25:
空洞の周りに配設された複合ケーブルは、空洞に向かって内向きに面する第一の側面と、空洞から離れる方向に外向きに面する、第一の側面と反対側の第二の側面とを含み、導体は、複合ケーブルの第二の側面よりも第一の側面に近くなるように、複合ケーブルの外側断面に対して非対称に、特に、横断方向に、特に複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向に対して直角を成して延びる複合ケーブルの外側断面の第二の対称軸に対して非対称に配設される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例26:
導電体と、空洞に向かって内向きに面するケーブルの第一の側面との間の最小距離は、最大で、0.1ミリメートル~0.5ミリメートル、特に、0.1ミリメートル~0.3ミリメートルの範囲内、または0.1ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内である、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例27:
絶縁導体ケースは、磁束コンセントレータ材料を含む、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例28:
磁束コンセントレータ材料は基質中に保持される、実施例27によるエアロゾル発生装置。
実施例29:
絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、フェリ磁気材料、または強磁性材料、または、ミューメタル、またはパーマロイのうちの少なくとも一つを含む、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例30:
絶縁導体ケース、特に、磁束コンセントレータ材料は、最大50kHzの周波数および25℃の温度で、少なくとも1000、好ましくは少なくとも10000の最大比透磁率を有する材料を含む、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例31:
複数の巻きは、互いに接触している、好ましくは互いに当接している、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例32:
複合ケーブルは、絶縁導体ケースを形成する電気絶縁導体ケース層を含み、さらに、支持層、磁束コンセントレータ層、またはシールド層のうちの少なくとも一つを含む、多層複合ケーブルである、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例33:
支持層は、電磁的に不活性な材料、特に、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリアリールエーテルケトンのうちの少なくとも一つを含む、実施例32によるエアロゾル発生装置。
実施例34:
支持層は、0.1ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内の層の厚さを有する、実施例32または33のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例35:
導体は支持層に部分的に包埋されている、実施例32~34のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例36:
支持層は、縁部層、特に、複合ケーブルの第一の側面を形成する縁部層である、実施例32~35のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例37:
シールド層は、導電性材料、特に、アルミニウム、銅、スズ、鋼、金、銀、導電性ポリマー、フェライト、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも一つを含む、実施例32~36のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例38:
シールド層は、縁部層、特に、複合ケーブルの第二の側面を形成する縁部層である、実施例32~37のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例39:
シールド層は、0.3ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~5.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.75ミリメートルの範囲内の層の厚さを有する、実施例32~38のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例40:
磁束コンセントレータ層は、磁束コンセントレータ材料を含む、実施例32~39のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例41:
磁束コンセントレータ材料は基質中に保持される、実施例40によるエアロゾル発生装置。
実施例42:
磁束コンセントレータ層、特に、磁束コンセントレータ層の磁束コンセントレータ材料は、フェリ磁気材料、または強磁性材料、またはミューメタル、またはパーマロイのうちの少なくとも一つを含む、実施例32~41のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例43:
磁束コンセントレータ層、特に、磁束コンセントレータ層の磁束コンセントレータ材料は、最大50kHzの周波数および25℃の温度で、少なくとも1000、好ましくは少なくとも10000の最大比透磁率を有する材料を含む、実施例32~42のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例44:
電気絶縁導体ケース層は、磁束コンセントレータ材料を含まない、実施例32~43のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例45:
支持層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、絶縁導体ケース層の側面上に配設される、実施例32~44のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例46:
磁束コンセントレータ層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設される、実施例32~45のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例47:
シールド層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設される、実施例32~46のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例48:
多層複合ケーブルは、磁束コンセントレータ層およびシールド層の両方を含み、磁束コンセントレータ層は、複合ケーブルが空洞の周りに配設されるときに、電気絶縁導体ケース層の上部、好ましくは、空洞から離れる方向に外向きに面する絶縁導体ケース層の側面上に配設され、シールド層は、磁束コンセントレータ層の上部に配設される、好ましくは、縁部層、特に、複合ケーブルの第二の側面を形成する縁部層である、実施例32~47のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例49:
絶縁導体ケース層は、0.2ミリメートル~6ミリメートル、特に、0.4ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.15ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~1ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲内、または0.5ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~4ミリメートル、または0.7ミリメートル~3ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~9.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~3.1ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~7.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~2.6ミリメートルの範囲内、または0.45ミリメートル~3.7ミリメートル、特に、0.5ミリメートル~2.85ミリメートルの範囲内の層の厚さを有する、実施例32~48のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例50:
第一の側面と反対側の側面に導体を包埋する絶縁導体ケース層の一部分は、0.2ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.25ミリメートル~1.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.75ミリメートルの範囲内、または0.2ミリメートル~5ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲内の厚さを有する、実施例32~49のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例51:
導体は絶縁導体ケース内に完全に包埋されている、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例52:
装置は、空洞の少なくとも一部分を画定する誘導モジュールを備え、誘導コイルは、誘導モジュールの内表面、またはスリーブ形状の誘導モジュールの外表面上に配設される、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例53:
誘導モジュールは、スリーブ形状の誘導モジュール、特に、円筒状の空洞を画定するように、円筒状の誘導モジュールである、実施例52によるエアロゾル発生装置。
実施例54:
誘導モジュールは、装置ハウジング内に配設、特に、取り外し可能に配設される、実施例52または53のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例55:
空洞内に少なくとも部分的に配設された少なくとも一つのサセプタをさらに備える、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置。
実施例56:
サセプタは、管状サセプタまたはサセプタスリーブである、実施例46によるエアロゾル発生装置。
実施例57:
先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生装置と、装置の空洞内に少なくとも部分的に受容された、または受容可能なエアロゾル発生物品とを備え、エアロゾル発生物品は、加熱されるエアロゾル形成基体を含む、先行する実施例のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例58:
エアロゾル発生物品が、物品が装置の空洞に受容されているときに、使用時にサセプタが誘導加熱配設によって誘導加熱されることが可能なように、エアロゾル形成基体と熱的に近接または熱的に接触して位置付けられた少なくとも一つのサセプタを備える、実施例57によるエアロゾル発生システム。
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生システムの長軸方向の概略断面図を示す。 図2は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生システムの長軸方向の概略断面図を示す。 図3は、図1によるエアロゾル発生システムで使用される誘導モジュールの第一の実施形態を示す。 図4は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な誘導モジュールの第二の実施形態を示す。 図5は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な誘導モジュールの第三の実施形態を示す。 図6は、図1によるエアロゾル発生システムで使用される複合ケーブルの第一の実施形態を示す。 図7は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第二の実施形態を示す。 図8は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第三の実施形態を示す。 図9は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第四の実施形態を示す。 図10は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第五の実施形態を示す。 図11は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第六の実施形態を示す。 図12は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第七の実施形態を示す。 図13は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第八の実施形態を示す。 図14は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第九の実施形態を示す。 図15は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十の実施形態を示す。 図16は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十一の実施形態を示す。 図17は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十二の実施形態を示す。 図18は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十三の実施形態を示す。 図19は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十四の実施形態を示す。 図20は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十五の実施形態を示す。 図21は、本発明によるエアロゾル発生システムで使用可能な複合ケーブルの第十六の実施形態を示す。
図1は、本発明によるエアロゾル発生システム1の第一の例示的な実施形態の概略断面図を示す。システム1は、エアロゾル形成基体97を誘導加熱することによってエアロゾルを発生させるために構成されている。システム1は、加熱されるエアロゾル形成基体97を含むエアロゾル発生物品90、および物品90とともに使用するためのエアロゾル発生装置10の、二つの主な構成要素を備える。装置10は、物品90を受容するための空洞20と、物品90が空洞20内に受容されたときに物品90内の基体97を加熱するための誘導加熱配設30とを備える。
物品90は、従来の紙巻たばこの形状に類似したロッド形状を有する。本実施形態では、物品90は、同軸整列で配設された四つの要素である、基体要素91、支持要素92、エアロゾル冷却要素94、およびフィルタープラグ95を備える。基体要素は、物品90の遠位端に配設され、加熱されるエアロゾル形成基体を含む。エアロゾル形成基体97は、例えばエアロゾル形成体としてグリセリンを含む均質化したたばこ材料の捲縮したシートを含んでもよい。支持要素92は、中央空気通路93を形成する中空コアを備える。フィルタープラグ95は、マウスピースとして機能し、例えば、セルロースアセテート繊維を含み得る。四つの要素はすべて、順々に連続的に配設されている実質的に円筒状の要素である。四つの要素は、実質的に同一の直径を有し、円筒状のロッドを形成するように、紙巻たばこ用紙で作製された外側ラッパー96によって囲まれている。外側ラッパー96は、ラッパーの自由端が互いに重なり合うように、前述の要素の周りに巻かれてもよい。ラッパーは、ラッパーの重なり合った自由端を互いに接着する接着剤をさらに含んでもよい。
装置10は、実質的に円筒状の装置ハウジング19によって形成された実質的にロッド状の主本体11を備える。装置10は遠位部分13内に、電源16(例えばリチウムイオン電池)と、装置10の動作を制御するための、特に加熱プロセスを制御するためのコントローラを含む電気回路17とを備える。遠位部分13と反対側の近位部分14内に、装置10は空洞20を備える。空洞20は装置10の近位端12で開いていて、それ故に物品90を空洞20の中に挿入することが可能である。
空洞の底部分21は、装置10の遠位部分13を、近位部分14から、特に、空洞20から分離する。底部分は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの断熱性材料で作製されていることが好ましい。それ故に、遠位部分13内の電気的な構成要素は、空洞20内のエアロゾル発生プロセスによって生成されるエアロゾルまたは残留物から分離された状態に保たれうる。
誘導加熱配設30は、空洞20内に、交番磁場、特に、高周波磁場を発生するための誘導コイル31を含む。高周波磁場は、500kHz(キロヘルツ)~30MHz(メガヘルツ)、特に5MHz(メガヘルツ)~15MHz(メガヘルツ)、好ましくは5MHz(メガヘルツ)~10MHz(メガヘルツ)の範囲内でありうることが好ましい。本実施形態において、誘導コイル31は、その長さ軸に沿って円筒状の空洞20を円周方向に包囲するらせん状コイルである。誘導コイル31は、マルチワイヤ導電体33を含む複合ケーブル32の複数の巻きによって形成される。複合ケーブル32の詳細を、特に、図3~18を参照して、以下にさらに説明する。
誘導加熱配設30は、誘導コイル31によって発生される磁場を経験するように空洞20内に配設されているサセプタ60をさらに含む。本実施形態において、サセプタ60はサセプタブレード61である。その遠位端64で、サセプタブレードは、装置の空洞20の底部分21に配設されている。そこからサセプタブレード61は、装置10の近位端12にある空洞20の開口部に向かって空洞20の内側空隙の中に延びる。サセプタブレード60の他方の端、すなわち遠位自由端63は、サセプタブレードが物品90の遠位端部分内のエアロゾル形成基体97を容易に貫通することを可能にするように、先細りしている。
別の方法として、図2に示すように、サセプタ60は、エアロゾル発生物品90の一部であってもよい。図中、サセプタ99は、物品90のエアロゾル形成基体97内に包埋された感受性材料で作製されたサセプタ細片である。サセプタ細片99は、実質的に円筒状の物品90の中心の長さに延びるように配設される。それを除いては、図2によるエアロゾル発生システムの実施形態は、図1によるエアロゾル発生システムの実施形態と同一である。従って、同一または類似の特徴は同一の参照番号で示されている。
両方の実施形態を参照すると、誘導加熱プロセスは以下の通りである。装置10が作動する時、高周波の交流電流が誘導コイル31を通過する。コイルは空洞20の周りに配設されているため、コイルを通る交流電流は空洞20内に交番磁場を引き起こす。それぞれのサセプタ材料の磁性および電気的特性に応じて、交番磁場は、サセプタブレード61またはサセプタ細片99内にそれぞれ渦電流またはヒステリシス損失のうちの少なくとも一つを誘発する。結果として、サセプタブレード61またはサセプタ細片99はそれぞれ、熱的に近接した、または物理的に直接接触した基体97からエアロゾルを形成するのに十分な温度に達するまで加熱される。発生したエアロゾルは、エアロゾル発生物品90を通して下流に引き出されて、ユーザーによって吸入され得る。
図1および図2で分かる通り、誘導コイル31は、エアロゾル発生装置10の近位部分14とともに配設されている誘導モジュール40の一部である。誘導モジュール40は、ロッド形状の装置10の長軸方向中心軸71と同軸に整列された実質的に円筒状の形状を有する。図1から分かる通り、誘導モジュール40は、空洞20の少なくとも一部分、または空洞20の内表面の少なくとも一部分を形成する。
図3は、誘導モジュール40をより詳細に示す。誘導コイル31の他に、誘導モジュール40は、らせん状に巻かれた円筒状の誘導コイル31を担持する管状の支持スリーブ42を含む。管状の支持スリーブ42は、その内表面に、円筒状の誘導コイル31が受容される環状の陥凹部41を含む。したがって、支持スリーブ42の両端部分44は、誘導コイル31を支持スリーブ42の陥凹部内の所定の場所に保持するように、中心軸71に向かって半径方向内向きに突出する。支持スリーブ42は、プラスチックなどの任意の適切な材料から作製され得る。特に、支持スリーブ42は、空洞20の少なくとも一部分、すなわち、空洞20の内表面の少なくとも一部分を形成し得る。
図4は、誘導モジュール40の第二の実施形態を示す。図中、管状の支持スリーブ42は、その外表面に、その中に円筒状の誘導コイル31を受容するための環状の陥凹部43を含む。したがって、支持スリーブ42の両端部分44は、誘導コイル31を陥凹部43内の所定の場所に保持するように、中心軸71から離れる方向に半径方向外向きに突出する。
図5は、誘導モジュール40の第三の実施形態を示す。誘導モジュール40は、図4によるモジュールとほぼ同一である。さらに、第三の実施形態の誘導モジュール40は、誘導コイル32によって包囲されたサセプタスリーブ69、42を含む。すなわち、サセプタスリーブ69は、エアロゾル発生装置の一部であるが、エアロゾル発生物品の一部ではない。サセプタスリーブ69は、支持スリーブの内表面の環状の陥凹部45内に配設される。したがって、サセプタスリーブ69は、空洞20の内表面の少なくとも一部分を形成する。したがって、物品が空洞内に挿入されると、エアロゾル形成基体を外部から加熱するために、サセプタスリーブ69が基体要素91を包囲する。この構成では、サセプタスリーブ69は、オーブンヒーターとして作用する。これは、サセプタブレード61またはサセプタ細片99がそれぞれエアロゾル形成基体を内側から加熱する、図1および図2に示す実施形態とは対照的である。
図6は、図1および図2により詳細に示す装置10の誘導コイル31を形成するために使用される複合ケーブル32を示す。複合ケーブル32は、磁場を発生するために使用される電流を流すための導電体33を含む。導体33は、誘導コイルの隣接する巻きを互いから電気的に絶縁し、それ故に短絡を防止するために、絶縁導体ケース34に完全に包埋されている。本発明によれば、導体33は、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤ35を含む。本実施形態では、導体33は、互いの上部に二つの層で配設される合計で二十二本のワイヤ35を含み、各層は十一本のワイヤ35を含む。層は、一方の層のワイヤ35が他方の層の隣接するワイヤ35の間に形成される溝に配設されるように整列される。したがって、すべてのワイヤ35の組立品は、実質的に台形断面を有する導電体33を形成する。
各ワイヤ35は、0.25ミリメートル~0.75ミリメートル、例えば0.5ミリメートルの範囲内の直径を有してもよい。したがって、導電体33の幅寸法33.1は、ワイヤ直径の11.5倍で与えられる。すなわち、導電体33の幅寸法33.1は、2.875ミリメートル~8.625ミリメートルの範囲内、例えば5.75ミリメートルであり得る。同様に、導電体33の厚さ寸法33.2は、ワイヤ直径の約1.73倍で与えられる。すなわち、導電体33の幅寸法33.1は、約0.4ミリメートル~約1.3ミリメートルの範囲内、例えば、約6.5ミリメートルであり得る。本実施形態では、導電体33の幅寸法は、複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向70に対して直角を成す導電体の断面の最大寸法に対応する(図4~6の破線点線矢印を参照)。同様に、導電体33の厚さ寸法は、複合ケーブル32の複数の巻きに対する半径方向70における導電体33の断面の最大寸法に対応する(図4~6の一点鎖線矢印を参照)。導電体33の幅寸法33.1は、その厚さ寸法33.2よりもはるかに大きいため、導電体33は、平坦な導電体33として表示され得る。
同じことが、その厚さ寸法32.2よりもはるかに大きい幅寸法32.1を有するケーブル32全体に対しても当てはまる。したがって、複合ケーブル32は、平坦な複合ケーブル32として表示され得る。本実施形態では、複合ケーブル32の幅寸法32.1、すなわち、複合ケーブル32、31の複数の巻きに対する半径方向70に対して直角を成す複合ケーブル32の断面の最大寸法(図4~6の一点鎖線矢印を参照)は、1ミリメートル~7ミリメートル、特に、1.5ミリメートル~5ミリメートルの範囲内であり得る。同様に、複合ケーブル32の厚さ寸法32.2、すなわち、複合ケーブルの複数の巻きに対する半径方向70における複合ケーブル32の断面の最大寸法(図4~6の一点鎖線矢印を参照)は、0.5ミリメートル~9ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~9ミリメートル、好ましくは0.9ミリメートル~5ミリメートルの範囲内であり得る。複合ケーブル32の外側断面は、縁を丸めた実質的に長方形である。
空洞20の周りに配設されたときに、複合ケーブル32は、空洞20に向かって内向きに面する第一の側面38と、空洞20から離れる方向に外向きに面する、第一の側面と反対側の第二の側面39とを含む。これは、複合ケーブルのセクションを巻線構成で示す図6に示されている。
図6でさらに分かる通り、導電体33は、半径方向70に第一の側面38と第二の側面39との間に延びるケーブル32の外側断面の第一の対称軸32.3に対して実質的に対称に配設される。対照的に、導電体33は、第二の側面39よりも複合ケーブルの第一の側面38に近くなるように、複合ケーブル32の外側断面の第二の対称軸32.4に対して非対称に配設される。すなわち、絶縁導体ケース34は、主に、複合ケーブルの第二の側面39に向かって、それ故に導電体33よりも外側にさらに半径方向に位置する。特に、導電体33は、第一の側面38と第二の対称軸との間に配設される。このため、絶縁導体ケース34は、複合ケーブル32が空洞の周りに配設されるときに、導体33を包囲する保護シースとして作用し得る。導体33と第一の側面38との間の最小距離33.8は、最大で0.1ミリメートル~0.5ミリメートル、特に、0.1ミリメートル~0.3ミリメートルの範囲内である。
さらに、絶縁導体ケース34は、他の目的に機能し得る。本実施形態では、絶縁導体ケース34は、空洞20内に磁場を集中または集束するために、磁束コンセントレータ材料を含む。有利なことに、これは、磁束コンセントレータを有しない誘導コイルと比較して、誘導コイル31を通過する所与のレベルの電力に対してサセプタ内に発生する熱のレベルを増大させる。それ故に、エアロゾル発生装置10の効率が改善される。さらに、空洞に向かって磁場を歪めることによって、絶縁導体ケース34の磁束コンセントレータ材料は、磁場が誘導コイル31を越えて伝搬する範囲を減少させる。すなわち、絶縁導体ケース34の磁束コンセントレータ材料は、磁気シールドとして機能する。有利なことに、これは、例えば、金属外側ハウジングを有する、または装置10に近接する感受性外部品を有する、エアロゾル発生装置10の他の感受性部品との、望ましくない磁場の干渉を低減し得る。特に、複合ケーブル32に磁束コンセントレータ材料を組み込むことにより、誘導コイル31および適切な磁束コンセントレータの両方を一つの部品で提供することが可能になる。有利なことに、これにより、コストおよび時間の両方の点から、エアロゾル発生装置10を製造するのに必要な労力が低減される。一例として、絶縁導体ケース34は、ラミネーション、純フェライト、または独自の鉄、またはフェライトベースの組成物を含んでもよく、またはそれらから作製されてもよい。ここで、絶縁導体ケース34は、Fluxtrol Inc.,1388 Atlantic Blvd.Auburn Hills,MI 48326 USAから入手可能なAlphaform MFで作製されている。Alphaform MFは、10キロヘルツ~1000キロヘルツの周波数に適した熱硬化性エポキシ結合剤を有する磁性粒子に基づいて開発された、形成可能な軟磁性複合材である。
有利なことに、導体33のワイヤ35は、押出成形またはラミネーションによって絶縁導体ケース34の材料に包埋される。
図7は、図6に示す複合ケーブル32の第一の実施形態と非常に類似した、複合ケーブル32の第二の実施形態を示す。従って、同一または類似の特徴は同一の参照番号で示されている。第一の実施形態とは対照的に、図7による複合ケーブル32は、七本のワイヤ35の単一の層から成る導体33を含む。七本のワイヤ35の各々は、図6に示すワイヤ35よりも大きな直径を有する。直径は、図7の導電体33の断面積、すなわち、七本のワイヤ35すべての断面積の合計が、図6の導電体33の断面積、すなわち、二十二本のワイヤ35すべての断面積の合計に実質的に対応するように選択される。したがって、図6に示す複合ケーブル32および図7に示す複合ケーブル32は、実質的に同じ電気的特性、特に、実質的に同じ電気抵抗を有する。しかしながら、図6による複合ケーブル32は、ワイヤ35の数の多さおよび直径の小ささに起因して、より可撓性が高い。
図8~10は、複合ケーブル132の三つのさらなる実施形態を示す。三つの全ての実施形態では、複合ケーブル132は、上述のように、絶縁導体ケースを形成する電気絶縁導体ケース層134と、これに加えて支持層136とを含む多層複合ケーブル132として実現されている。層134、136は両方とも、導電体133を完全に封入する。有利なことに、異なる層は、ラミネーションプロセスによって互いに取り付けられてもよい。
支持層136は、複合ケーブル134の機械的抵抗を増大させるように機能する。導電体132を通る電流によって発生される磁場の誘発性能に影響を与えないように、支持層136は、三つの実施形態すべてにおいて電磁的に不活性である。例えば、支持層136は、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリアリールエーテルケトンから作製されてもよく、その両方とも電磁的に不活性な材料である。
三つのすべての実施形態では、それぞれの支持層136は、縁部層、特に、複合ケーブル132の第一の側面138を形成する縁部層である。
図8および図9に示す実施形態では、導電体133は、それぞれの支持層136に少なくとも部分的に包埋され、かつ絶縁導体ケース層134に部分的に包埋されている。支持層136および絶縁導体ケース層への部分的包埋を除いては、図8および9に示す複合ケーブル132は、図6および7にそれぞれ示す複合ケーブル32と非常に類似している。従って、同一または類似の特徴は同一の参照符号で示されているが、100だけ増分されている。
対照的に、図10に示す実施形態では、導電体133は支持層136に包埋されていない。代わりに、支持層136は、複合ケーブル132が空洞20の周りに配設されるときに、空洞に向かって内向きに面する導電体133の側面を覆う。したがって、支持層136は、図8および9の支持層136よりも薄い。図8および図9に示す実施形態とはさらに対照的に、図10に示すケーブル132の絶縁導体ケース層134は、三つの部分である、第一の側面138と反対側に導体133の側面上に配設される第一の部分134.1、ならびに平坦な導体133の幅の狭い側面に対して横方向に配設された第二の部分134.2および第三の部分134.3から成る。さらに、図10による複合ケーブル132は、丸みのある縁ではなく、むしろ鋭利な縁を有する。
図8および9による実施形態では、支持層136は、0.1ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。同様に、図10による実施形態では、支持層136は、0.25ミリメートル~1ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.5ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。
絶縁導体ケース層134は、0.5ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.7ミリメートル~4ミリメートル、または0.7ミリメートル~3ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~7.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~2.6ミリメートルの範囲内の層の総厚さを有し得る。同様に、第一の側面と反対側の側面上に導体を包埋する絶縁導体ケース層134の一部分、特に、第一の部分134.1は、0.2ミリメートル~5ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲内の厚さを有し得る。
図11~13は、図8~10に示す実施形態と類似した、複合ケーブル232のさらに別の三つの実施形態を示す。従って、同一または類似の特徴は同一の参照符号で示されているが、100だけ増分されている。図8~10に示す実施形態とは対照的に、図11~13に示す複合ケーブル232は、支持層236と反対側の絶縁導体ケース層234の上部に配設されたシールド層237を追加的に含む。シールド層237は、主に、シールド層237の外側の領域における磁場の悪影響を低減し、また逆に、装置のすぐ近くにおける、または装置自体のハウジングにおける導電性材料または高磁気感受性材料による、磁場の歪みを低減するように機能する。したがって、シールド層237は、空洞から離れる方向に外向きに面する電気絶縁導体ケース層の側面上に適用される金属被覆などの導電性材料を含むことが好ましい。これは図11~13からさらに分かる通り、それぞれのシールド層237は、多層複合ケーブル232の第二の側面239を形成する縁部層である。
シールド層237は、0.3ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~2ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。
追加の層237を補償するために、図11~13に示す実施形態の絶縁導体ケース層234の層の厚さは、図8~10に示す実施形態のそれぞれの層の厚さとは異なってもよい。したがって、図11~13に示す実施形態の絶縁導体ケース層は、0.2ミリメートル~6ミリメートル、特に、0.4ミリメートル~2ミリメートルの範囲内、または0.4ミリメートル~9.2ミリメートル、特に、0.45ミリメートル~3.1ミリメートルの範囲内の層の総厚さを有し得る。同様に、第一の側面と反対側の側面上に導体を包埋する絶縁導体ケース層234の一部分、特に、第一の部分234.1は、0.2ミリメートル~7ミリメートル、特に、0.2ミリメートル~2ミリメートルの範囲内の厚さを有し得る。
図14~16は、図11~図13に示す実施形態と類似した、複合ケーブル332のさらに別の三つの実施形態を示す。従って、同一または類似の特徴は同一の参照符号で示されているが、100だけ増分されている。図11~13に示す実施形態とは対照的に、図14~16に示す複合ケーブル332は、シールド層の代わりに、磁束コンセントレータ層337を含む。例えば、磁束コンセントレータ層337は、フェライト材料を含んでもよい。フェライト材料は、磁束コンセントレータ材料として作用する。さらに、層の厚さは、図11~13に示す実施形態の層の厚さとはわずかに異なる。図中、図14~16に示す実施形態の絶縁導体ケース層334は、0.15ミリメートル~3ミリメートル、特に、0.3ミリメートル~1ミリメートルの範囲内、または0.45ミリメートル~3.7ミリメートル、特に、0.5ミリメートル~2.85ミリメートルの範囲内の層の総厚さを有し得る。同様に、第一の側面と反対側の側面上に導体を包埋する絶縁導体ケース層334の一部分、特に、第一の部分334.1は、0.25ミリメートル~1.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~0.75ミリメートルの範囲内の厚さを有し得る。磁束コンセントレータ層337は、0.25ミリメートル~5.5ミリメートル、特に、0.25ミリメートル~1.75ミリメートルの範囲内の層の厚さを有し得る。
図17に示されるように、複合ケーブル432が支持層を含まず、シールド層437および導体433が包埋された絶縁導体ケース層434のみを含むことも可能である。別の方法として、図18に示されるように、複合ケーブル532が磁束コンセントレータ層537および導体533が包埋された絶縁導体ケース層534のみを含み、支持層は含まないことも可能である。この構成では、
図19に示すように、複合ケーブル632はまた、図1~18に示すような実質的に長方形の断面以外の断面を含んでもよい。本実施形態では、複合ケーブル632は、円弧形状の断面を有する。ケーブル632はまた、シールド層または磁束コンセントレータ層637、および実質的に円弧形状の導体633が包埋された絶縁導体ケース層634を含む多層複合ケーブルである。円弧形状の断面に関して、複合材の幅寸法は、第一の側面638に沿って、または第二の側面639に沿って、または第一の側面638および第二の側面539に平行な、第一の側面538と第二の側面639との間の中央線に沿って測定される。同様に、厚さ寸法は、第一の側面638および第二の側面639に対して垂直な軸に沿って半径方向で測定され得る。
図20は、図11および14による複合ケーブルの組み合わせである多層複合ケーブル732の別の実施形態を示す。多層複合ケーブル732は、支持層736、導体733が包埋された支持層736の上部の絶縁導体ケース層734、絶縁導体ケース層734上の磁束コンセントレータ層737、および支持層736と反対側に磁束コンセントレータ層737の上部に配設されたシールド層770を含む。シールド層770は、例えば、磁束コンセントレータ層737の上部の金属被覆であってもよい。
図21に示されるように、図17および図18と同様、支持層を省略することも可能である。したがって、図21は、図17および18による複合ケーブルの組み合わせである多層複合ケーブル832のさらに別の実施形態を示す。多層複合ケーブル832は、絶縁導体ケース層834に包埋された導体833、絶縁導体ケース層834の上部の磁束コンセントレータ層837、および磁束コンセントレータ層837の上部に配設されたシールド層870を含む。
図14~16、図18および図20~21では、それぞれの絶縁導体ケース層334、535、734、834は、それぞれの追加の磁束コンセントレータ層337、537、737 837が存在するため、磁束コンセントレータ材料を含まないことが好ましい。しかしながら、それぞれの絶縁導体ケース層334、535、734、834は、それぞれの磁束コンセントレータ層337、537、737、837に加えて、磁束コンセントレータ材料を含むことも可能である。
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途指示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、全ての実例において、用語「約」によって修正されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示される最大点および最小点を含み、それらの任意の中間範囲を含み、それらは本明細書に具体的に列挙されている場合も列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数AはA±5パーセントとして理解される。

Claims (15)

  1. エアロゾル形成基体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、前記装置が、
    加熱される前記エアロゾル形成基体の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成された空洞を含む装置ハウジングと、
    前記空洞内に交番磁場を発生するための誘導コイルを含む誘導加熱配設であって、前記誘導コイルが、前記空洞の少なくとも一部分の周りに配設された複合ケーブルの複数の巻きによって形成され、前記複合ケーブルが、絶縁導体ケースに少なくとも部分的に包埋された導電体を含み、前記導体が、互いに電気的に接触する複数の非絶縁ワイヤを含む、誘導加熱配設と、を備える、エアロゾル発生装置。
  2. 前記ワイヤが、単一の層で前記複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる、または、前記ワイヤが、互いの上部に複数の層で前記複合ケーブルの長さ延長に沿って互いに平行に延びる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
  3. 前記単一の層、または前記複数の層の各層が平坦な層である、または、前記単一の層、または前記複数の層の各層が湾曲した層である、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
  4. 前記複合ケーブルが、実質的に円形の外側断面、または実質的に非円形の外側断面、特に、実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の外側断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  5. 前記複合ケーブルが平坦なケーブルである、および/または前記導体が平坦な導体である、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  6. 前記導電体が、実質的に長方形の外側断面、または実質的に正方形の外側断面、または実質的に楕円形の外側断面、または実質的に長円形の外側断面、または実質的に平行四辺形形状の外側断面、または実質的に台形の外側断面、または実質的に円弧形状の外側断面を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  7. 前記空洞の周りに配設された前記複合ケーブルが、前記空洞に向かって内向きに面する第一の側面と、前記空洞から離れる方向に外向きに面する、前記第一の側面と反対側の第二の側面とを含み、前記導体が、前記複合ケーブルの前記第二の側面よりも前記第一の側面に近くなるように、前記複合ケーブルの前記外側断面に対して非対称に配設される、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  8. 前記絶縁導体ケースが、磁束コンセントレータ材料、特に、最大50kHzの周波数および25℃の温度で、少なくとも1000、好ましくは少なくとも10000の最大比透磁率を有する材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  9. 前記複合ケーブルが、前記絶縁導体ケースを形成する電気絶縁導体ケース層を含み、さらに、支持層、磁束コンセントレータ層、またはシールド層のうちの少なくとも一つを含む、多層複合ケーブルである、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  10. 前記支持層が、電磁的に不活性な材料、特に、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリアリールエーテルケトンのうちの少なくとも一つを含む、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
  11. 前記支持層が、縁部層、特に、前記複合ケーブルの前記第一の側面を形成する縁部層であり、前記磁束集中層または前記シールド層のうちの一つが、縁部層、特に、前記複合ケーブルの前記第二の側面を形成する縁部層である、請求項9または10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  12. 前記シールド層が、導電性材料、特に、アルミニウム、銅、スズ、鋼、金、銀、導電性ポリマー、フェライト、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも一つを含む、請求項9~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  13. 前記空洞内に少なくとも部分的に配設された少なくとも一つのサセプタをさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
  14. 請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、前記装置の前記空洞に少なくとも部分的に受容された、または受容可能なエアロゾル発生物品と、を備えるエアロゾル発生システムであって、前記エアロゾル発生物品が、加熱される前記エアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生システム。
  15. 前記エアロゾル発生物品が、前記物品が前記装置の前記空洞に受容されているときに、使用時に前記サセプタが前記誘導加熱配設によって誘導加熱されることが可能なように、前記エアロゾル形成基体と熱的に近接または熱的に接触して位置付けられた少なくとも一つのサセプタを備える、請求項14に記載のエアロゾル発生システム。
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