JP2023505315A - 侵襲的温度センサシステム - Google Patents

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Abstract

ヒトまたは動物の体の内部の器官または組織内の1つ以上の場所における温度を測定するための装置(1)、関連するキットおよび関連する方法が、開示される。この装置は、体の内部に挿入するための遠位端と装置の使用中に体の外部に残すための近位端とを有するカテーテルチューブ(2)を備える。装置は、チューブ内の少なくとも1つの抵抗温度センサ(3)と、少なくとも1つの抵抗温度センサ(3)に接続された、チューブ内の複数の電気ワイヤ(4)とを備える。複数の電気ワイヤは、チューブ(2)の近位端からこのチューブを通って延びる少なくともいくつかの電気ワイヤを含む。装置は、複数の電気ワイヤ(4)を外部装置に電気的に接続するための、チューブ(2)の近位端におけるコネクタ(21)を備える。抵抗温度センサ(3)は、熱抵抗器(11)と第1の端子(12)と第2の端子(13)とを含み、第1の端子と第2の端子との間で熱抵抗器の温度依存抵抗を測定することができ、抵抗温度センサ(3)の2つの端子(12,13)の各々は、複数の電気ワイヤ(4)のうちの少なくとも1つに直接接続される。

Description

発明の技術分野
本発明は、介入医療装置の分野に関し、特にセンサカテーテル装置に関する。本発明は、具体的には、ヒトまたは動物の体の内部の1つ以上の場所における温度を測定するための装置、関連するキットおよび/またはシステム、ならびにそのような装置を製造する方法に関する。
発明の背景
さまざまな医療処置において、動物またはヒトの体の内部の温度を正確に監視するための手段および方法が必要とされる。カテーテルは、一般的に、体の内部の特定の部位における特性を測定するために使用される。たとえば、US5,916,153は、尿道挿入用のカテーテルを開示しており、このカテーテルは、温度センサと、カテーテル壁に埋め込まれた導電性ワイヤとを含む。
当該技術において知られている多くのカテーテルは、皮膚を通しての使用、たとえば血管内での使用に適合するようにされている。しかしながら、そのようなカテーテルの挿入は、特にカテーテルの先端において、および表皮が貫通される挿入場所において、感染のリスクを伴う。さらに、体およびその内部器官の損傷を最小限に抑えるためには、コンパクトな構成および/または高度の小型化が非常に好ましく、たとえば、センサ構成が、好ましくは合理的に実現可能な程度に小さな直径を有するカテーテルに嵌合するようにする。たとえば、器官は、穿刺による損傷を非常に受け易い場合がある。また、ある角度でカテーテルが器官に挿入された場合、たとえば器官外面に対して実質的な接線成分を有する進入ベクトルの場合、器官内の脈管構造を断裂させるまたは切断するさらなるリスクが存在する。そのような穿刺創傷、切断および/または断裂は、特にそのような損傷が潜在的に生命を脅かす内出血を引き起こし得ることから、概ね回避されるべきであるか、または少なくとも最小限に抑えられるべきであることは、明らかであろう。これらの考慮すべき事項は、その高密度血管新生により損傷を特に受け易い器官である肝臓にとって、特に重要である。
温熱療法の場合、ヒトまたは動物の体温を人工的に上昇させ、上昇させたレベルで維持する。このアプローチは、熱に敏感な癌細胞を標的として使用することができるが、上昇させた温度は、健康な細胞の損傷を回避するために正確に制御する必要がある。したがって、体内、特に過熱の影響を非常に受け易い器官内の温度の直接的な監視が、そのような処置においては必要であるかまたは少なくとも望ましい。肝臓は、代謝が非常に活発であり、したがって、過熱を防ぐために肝臓内の温度を監視することが最優先事項である。肝臓内の複数の位置の温度を測定することが有利となり得ることも明らかであろう。しかしながら、先に述べたように、肝臓内の温度を侵襲的に測定することは、最小限に抑えるべき高いリスクも伴う。
当該技術において、光学的検知を利用し、体内の温度をカテーテル装置を用いて求めることは、周知である。たとえば、GB2308652は、回折格子を有する光ファイバを含む温度感受性カテーテルを開示しており、ブラッグ波長の温度依存性を用いて温度を測定する。このアプローチには、カテーテル内の複数の場所において、複数のブラッググレーティングを、たとえば異なる格子周波数を用いて1つのファイバに結合することができるという、追加の利点がある。しかしながら、たとえコンパクトな装置を実現できるとしても、このアプローチは、実現できる測定精度が制限される可能性があり、ブラッグ波長に対する歪みの影響等の他の依存性が測定を混乱させる可能性がある。
別の例として、US9,289,606は、電気穿孔法媒介療法のためのカテーテルシステムおよび同様の物理療法を開示しており、その場合の先端電極はキャビティを含み、キャビティの内面は、温度の変化に伴って色が変化するサーモクロミック/サーモトロピック材料で含浸または被覆されている。したがって、電極温度は、光ファイバを介してスペクトルを分析することによって監視することができる。
US6,519,485は、器官機能を評価するためのシステムを開示している。光ファイバ送達アセンブリの先端は、内部器官に、またはその中に延在し、組織を照射する。さらに、温度は先端で検知され、収集ファイバが、周囲組織から散乱、反射、または放出された光を収集する。このシステムの意図された用途は、肝臓のような器官内の代謝の変化、たとえばショックの開始を、これらが血液化学、心血管指標、または病院環境で典型的に監視される他の健康指標に現れる前に、迅速に検出することである。温度センサは、この具体例としての先行技術の開示に従って、またはサーミスタのような電気的に接続された検知素子として、または赤外線サーモグラフィのような光ベースの技術によって、実施することができる。
しかしながら、当該技術では、体内、たとえば器官内の温度を監視するための手段および方法を提供する必要性が今もなお存在する。好ましくは、たとえば温度の局所的相違を検出できるように、および/または平均演算を実行できるように、温度は、たとえばカテーテルの長手方向セグメントに沿って離間した複数の場所で、監視される。上述のように、コンパクトな配置は、たとえば器官の損傷を回避または最小限に抑えるために、非常に好ましい。
発明の概要
本発明の目的は、ヒトまたは動物の体の内部の挿入経路に沿った1つ以上の場所において温度を正確に測定するための、コンパクトで、単純で、効率的で、低コストで、および/または安全な装置を提供すること、ならびにそのような装置を容易に、効率的に、および/または確実に製造するための方法を提供することである。
本発明の実施形態は、動物またはヒトの体の内部の温度、たとえば器官の温度を正確に監視できるという利点を有する。
本発明の実施形態は、動物またはヒトの体の内部の温度、たとえば器官内の温度を、たとえば対象の器官または組織内の異なる位置で、たとえば対象の組織または器官内の複数の異なる深さで監視することができるという利点を有する。
本発明の実施形態は、温度センサがカテーテル構造に組み込まれることで、体に挿入された異物と体とを適切に分離する一方で、センサと周囲の身体組織との間の熱平衡を容易かつ迅速に実現できるという利点を有する。
本発明の実施形態は、コンパクトな構造、たとえば直径が小さいカテーテル構造が提供され、これが、穿刺、切断、断裂、および/または切り傷に起因する感染および/または組織損傷のリスクを有効に低減するという利点を有する。
本発明の実施形態は、たとえば、組織損傷を回避または低減するために、軟質および/または機械的に柔軟な(すなわち非剛性)構造が提供されるという利点を有する。たとえば、カテーテルチューブは、軟質および/または高度に柔軟なパッケージを形成することができる。
本発明の実施形態は、肝臓内の複数の測定点において温度を正確かつ安全に測定することができるという利点を有する。
本発明の実施形態は、体の内部の温度の正確な監視を実現できるという利点を有し、したがって、これらの測定値に基づいて、温熱療法治療の熱パラメータを、体または体の内部の特に熱に敏感な器官の潜在的な致死的過熱を回避しつつ、良好な治療有効性を実現するように、制御することができる。
本発明の実施形態は、単純で信頼性の高い温度センサ、たとえばPT100またはPT1000センサ等の標準抵抗温度検出器(RTD)が使用されるという利点を有する。たとえば、先行技術は、より複雑な温度変換アプローチ、たとえば、温度依存性光学特性の光学的検出に依拠する場合があり、これは、誤差が生じ易く、信頼性が低く、より高コストで、正確性が低く、ならびに/または読み出しおよび/もしくは較正がより困難な場合がある。
本発明の実施形態は、複数の温度測定点をカテーテルの検知領域に沿って設けることができるという利点を有し、各測定点において、3線式または4線式読出方法を、カテーテルの長さに沿って延びる1測定点当たり3本または4本ものワイヤを必要とすることなく、使用することができる。必要なワイヤの数を有効に少なく保つことができるので、カテーテルの直径も小さく保つことができる。
本発明の実施形態は、複数の測定点で測定された温度を平均することにより、器官または組織内の信頼できる温度測定を得ることができるという利点を有する。
本発明の実施形態は、器官または組織内の複数の測定点における温度を求めることにより、器官または組織内の温度を詳細に特徴付けることができるという利点を有する。
上記目的は、本発明の実施形態に係る装置および方法によって達成される。
第1の局面において、本発明は、ヒトまたは動物の体の内部の器官または組織内の1つ以上の場所における温度を測定するための装置に関する。装置は、遠位端と近位端とを有するカテーテルチューブを備え、遠位端は、体の器官または組織内または上に挿入されるように適合され、近位端は、装置の使用中に体の外側に残る。装置は、チューブ内の少なくとも1つの抵抗温度センサと、少なくとも1つの抵抗温度センサに接続された、チューブ内の複数の電気ワイヤとを備える。複数の電気ワイヤは、チューブの近位端からチューブを通って延びる少なくともいくつかの電気ワイヤを含み得るものであり、抵抗温度センサの対の間に延びるワイヤセグメントを含み得る。装置は、複数の電気ワイヤのうちの少なくとも一部を外部装置に電気的に接続するための、チューブの近位端におけるコネクタを備える。抵抗温度センサは、熱抵抗器と第1の端子と第2の端子とを含み、第1の端子と第2の端子との間で熱抵抗器の温度依存抵抗を測定することができる。各抵抗温度センサの2つの端子の各々は、複数の電気ワイヤのうちの少なくとも1つに直接接続される(たとえばはんだ付けされる)。
本発明の実施形態に係る装置において、複数の電気ワイヤは螺旋状に撚り合わされていてもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、熱抵抗器は、白金抵抗器、たとえばPT100抵抗器またはPT1000抵抗器であってもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、抵抗温度センサは薄膜基板を含み得る。
本発明の実施形態に係る装置において、熱抵抗器は基板上に蛇行パターンで配置された細長い導電性金属トレースを含み得る。
本発明の実施形態に係る装置において、抵抗温度センサは、厚さが50μm~150μmの範囲、幅が100μm~700μmの範囲、たとえば100μm~350μmの範囲、長さが1mm~10mmの範囲であってもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、電気ワイヤ(たとえば各電気ワイヤ)は、直径が10μm~100μmの範囲、たとえば30μm~80μmの範囲であってもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、カテーテルチューブは、外径が463μm~820μmの範囲、内径が260μm~514μmの範囲であってもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、少なくとも1つの抵抗温度センサは、複数の抵抗温度センサであってもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、装置の動作中に電流が複数の抵抗温度センサを通って流れるように、(たとえば上記複数の電気ワイヤのうちの)第1の複数の電気ワイヤが複数の抵抗温度センサを直列接続してもよい。第1の複数の電気ワイヤは、
-チューブの近位端から直列接続における第1の抵抗温度センサの第1の端子まで延びる第1のワイヤと、
-チューブの近位端から直列接続における最後の抵抗温度センサの第2の端子まで延びる第2のワイヤと、
-各々が、直列接続における前の抵抗温度センサの第2の端子を直列接続における次の抵抗温度センサの第1の端子に接続する、複数のワイヤセグメント(「前の」および「次の」は、直列接続において隣り合うセンサの対を指す)と
を含む、またはからなる。
本発明の実施形態に係る装置において、各々の抵抗温度センサが3線式または4線式読出構成を用いて読み出されるように、抵抗温度センサの2つの端子のうちの少なくとも一方が、チューブの近位端から延びている複数の電気ワイヤのうちの少なくとも2つの電気ワイヤに直接接続(たとえばはんだ付け)されてもよい。
本発明の実施形態に係る装置において、電圧差を測定するための(たとえば上記複数の電気ワイヤのうちの)第2の複数の電気ワイヤが、チューブの近位端から延びて複数の抵抗温度センサに接続されてもよい。第2の複数の電気ワイヤは、
-チューブの近位端から延びて直列接続における第1の抵抗温度センサの第1の端子に接続する第1のワイヤと、
-チューブの近位端から延びて直列接続における最後の抵抗温度センサの第2の端子に接続する第2のワイヤと、
-チューブの近位端から延びてワイヤセグメントのうちの対応する各ワイヤセグメントに、またはワイヤセグメント(43)が接続された端子に接続する複数のワイヤと
を含むまたはからなるものであってもよい。
第1の複数のワイヤおよび第2の複数のワイヤは、ワイヤの分離セットを意味する場合がある。
本発明の実施形態に係る装置は、たとえばその曲げ剛性を実質的に増加させることなく、チューブの可撓性を低減し、および/またはチューブの軸方向剛性を高めるための、構造ワイヤをチューブ内に備えてもよい。構造ワイヤは、有利には、挿入された装置を体から引き抜くときに、チューブに付加的強度を提供する、および/または安全性を高めることができ、たとえば、引き戻されるときにチューブが破損することを防止する。
本発明の実施形態に係る装置において、構造ワイヤは、タングステンまたはタングステン合金からなるものであってもよい。本発明の実施形態に係る装置において、構造ワイヤは、ステンレス鋼、たとえばSS316、炭素繊維、チタン、金、別の金属もしくは金属合金、および/またはポリマー繊維、を含むまたはからなるものであってもよい。実施形態は、必ずしもこれらの例示された材料に限定されない。
本発明の実施形態に係る装置において、構造ワイヤの厚さが40μm~150μmの範囲であってもよい。
本発明の実施形態に係る装置は、チューブを充填する、すなわちたとえばチューブ内のそうでなければ空いた空間を充填するように、他の装置特徴が占有しないチューブ内の空隙(複数の空隙)を充填する、1つ以上の充填材料を含み得る。たとえば、1つ以上の充填材料は、変形可能な充填材料を含み得る。たとえば、(たとえば長手方向に分離された)異なるセクションが、たとえば異なる特性を有する異なる充填材料で充填されてもよい。たとえば、少なくとも1つのセクションの可撓性が少なくとも1つの他のセクションの可撓性よりも高くてもよく、たとえばチューブは可撓性および非可撓性(すなわち可撓性がより低いまたは実質的に剛性)セクションを含む。
本発明の実施形態に係る装置は、コネクタに作動的に接続されて接続時にデータを外部装置に提供するためにデータを格納するための集積回路を備え、データは、識別情報および/または較正情報および/または滅菌情報および/またはセンサロギング情報を含む。
本発明の実施形態に係る装置は、少なくとも1つの光ファイバを備えていてもよく、光ファイバは、装置の使用中に、光信号を器官または組織に送り、器官または組織からの戻り光信号を収集し、それにより、温度に加えて、器官または組織の1つ以上の他の生理学的パラメータを光ファイバを介して監視することができる。
第2の局面において、本発明は、本発明の第1の局面の実施形態に係る装置と
-皮膚を穿刺するための針、
-皮膚の穿刺を通してチューブを体内に挿入するためのガイドシース、
-コネクタに作動的に接続されたときに、複数の電気ワイヤを用いて測定された電流および/または電圧に基づいた温度値を提供するための読出装置、
のうちの選択された1つ以上とを備える。
第3の局面において、本発明は、本発明の第1の局面の実施形態に係る装置を製造する方法に関する。この方法は、
-1つ以上の抵抗温度センサを作製または取得するステップを含み、各抵抗温度センサは、薄膜基板上の細長い導電性金属トレースを含み、金属トレースは、第1の端子と第2の端子との間に蛇行パターンで配置され、
-複数の電気ワイヤを1つ以上の抵抗温度センサに接続するステップと、
-1つ以上の抵抗温度センサと複数の電気ワイヤとを、カテーテルチューブに、少なくとも一部の電気ワイヤが(チューブの近位端を介して)アクセスできる状態で留まるように、挿入するステップと、
-コネクタを、外部装置をコネクタを介して1つ以上の抵抗温度センサに作動的に接続できるように、チューブの近位端に機械的に接続するとともに、複数の電気ワイヤに電気的に接続するステップとを含む。
本発明の上記および他の局面は、以下で記載される実施形態から明らかになりこれを参照して解明されるであろう。
独立請求項および従属請求項は、本発明の具体的な好ましい特徴を記載している。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴と、および他の従属請求項の特徴と、適宜組み合わせることができ、必ずしも請求項に明示的に記載されたものだけではない。
本発明の実施形態に係る装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る装置内のセンサの配線方式および本発明の実施形態に係る具体例としての読出手法を示す図である。 本発明の実施形態に係る装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る装置におけるワイヤ構成手法を示す図である。
図面は模式的でありかつ非限定的である。図中の要素は、必ずしも正確な縮尺で表されておらず、たとえば、ある要素が、図面を明確かつ理解可能に保つために、例示目的で誇張されているか、または縮尺が縮小されている場合がある。本発明は、必ずしも図示される本発明の特定の実施形態に限定されない。請求項における参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。異なる図面の同一の参照符号は、同一または類似する要素を示す場合がある。
実施形態の詳細な説明
本発明は、以下で説明する具体例としての実施形態にもかかわらず、添付の請求項によってのみ限定される。添付の請求項は、この詳細な説明に明示的に組み込まれ、各請求項、および請求項によって定義される従属構造によって認められる請求項の各組み合わせは、本発明の別の実施形態を構成する。
請求項で使用される「備える(comprise)」という用語は、その後に記載される特徴、要素またはステップに限定される訳ではなく、追加の特徴、要素またはステップを除外しない。したがって、これは、1つ以上の特徴のさらなる存在または追加を排除することなく、記載された特徴の存在を特定する。
本明細書および/または請求項における、第1、第2等の順序に関する記載は、同様の要素を区別するために使用される場合があり、必ずしも、時間的、空間的、ランク付けまたは任意の他の態様のうちのいずれかで、順序を定める訳ではない。そのような用語は、適切な状況下で入れ替えることができる場合があり、本発明の実施形態は、本明細書で明示的に記載または示されるもの以外の順序に関連する可能性がある。
本明細書および/または請求項における、上部、底部、上、下等の空間に関する記載は、説明を目的として使用され、必ずしも相対的な位置を説明するためだけのものではない。当業者には明らかなように、所望の技術的効果を達成するために、すなわち根底にある客観的な技術的課題を解決するために、相対的な位置関係が必要でない限り、実施形態が、そのような空間に関する記載を用いて説明される要素の他の位置的配置に関連する場合があることは、明らかであろう。したがって、そのような用語が、適切な状況下で入れ替えることができる場合があり、本発明の実施形態が、本明細書に記載または示されるもの以外の向きで機能し得ることは、明らかである。
この詳細な説明において、さまざまな具体的詳細事項が示される。本発明の実施形態は、これらの具体的詳細事項なしでも実施することができる。さらに、本開示の明確さおよび簡潔さのために、周知の特徴、要素、および/またはステップは、必ずしも詳細に説明される訳ではない。
本明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」と記載される場合、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体のさまざまな場所における「一実施形態において」または「ある実施形態に」という表現が現れる場合、それは必ずしもすべてが同じ実施形態に言及している訳ではないが、その場合もある。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において、本開示から当業者に明白となるように、任意の好適な態様で組み合わされてもよい。「実施形態」または「実施形態において」と記載される場合も同様に解釈されたい。
本発明のさまざまな特徴は、本開示を簡素化し、本発明の局面の理解を助ける目的で、単一の実施形態、図面、またはその説明において一緒に分類することができる。これは、特許請求される発明が、各請求項に明示的に列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の局面は、説明に明示的に記載されるように、単一の前述の開示された実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴に存在し得る。したがって、詳細な説明に続く請求項は、この詳細な説明に明確に組み込まれ、各請求項は、本発明の別個の実施形態として独立している。
さらに、本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれる他の特徴ではなく、いくつかの特徴を含むが、当業者によって理解されるように、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲に含まれ、異なる実施形態を構成することが意図される。たとえば、以下の請求項において、特許請求される実施形態のいずれも、任意の組み合わせで使用することができる。
本明細書で提供される説明では、多数の具体的詳細事項が記載される。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの具体的詳細事項なしで実現されてもよいことが理解される。他の例において、この説明の理解を不明瞭にしないために、周知の方法、構造および技術は詳細には示されていない。
第1の局面において、本発明は、ヒトまたは動物の体の内部の1つ以上の場所における温度を測定するための装置に関する。たとえば、この装置は、体の内部の器官または組織の温度を監視するように適合されてもよい。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る、具体例としての装置1を示す。
この装置は、カテーテルであってもよく、またはカテーテルを含んでいてもよく、またはカテーテルとみなされてもよい。この装置は、カテーテルチューブ2、特に、ヒトまたは動物の体内に、たとえば対象の器官内に挿入するように適合された、細いチューブ、たとえば長くて細い中空のチューブを含む。
カテーテルチューブ2、たとえば細長いカテーテル本体は、典型的には中心チャネルを含む(または、より正確には中心チャネルが周囲のチューブによって形成される)。カテーテルチューブ2は、たとえば装置を複数の機能のために同時に(または同時発生的に)使用できるように、複数のチャネルを含んでいてもよく、この場合の異なる機能性は異なるチャネルを適合させることによって提供される。たとえば、さらなるチャネルが、体内への流体の注入または抽出に適合するようにされ、光学現象などによって媒介される(たとえば変換される)体の内部の測定のために光ファイバを案内してもよい。しかしながら、好ましい実施形態において、カテーテルチューブ2は、単一のチャネルを含み、たとえば、断面が区画(たとえば径方向区画、角度区画)されていない円筒形本体であってもよい(他の細長い形状、たとえば細長い角柱形状または不均一な断面形状を有するものに限定される訳ではなく、たとえば可撓性のカテーテルが多数の非標準形状に変形可能であってもよい)。カテーテルチューブの直径はできる限り小さいことが望ましく、装置に複数のチャネルを実装することが最適とは言えないことがある。しかしながら、用途に応じて、追加の機能を実装できることは、たとえば特に選択肢がさらなるカテーテルを体内に挿入することである場合、増加した直径の欠点を相殺する場合がある。
チューブ2は、バーミンガムワイヤゲージ(スタブ鋼ワイヤゲージ)で21G~26Gの範囲、好ましくは22G~24Gの範囲、たとえば23Gに相当する直径を有し得る(「G」は、単に当該技術における従来の「ゲージ」を指しており、従来の測定単位ではない)。言い換えると、チューブは、463μm~820μmの範囲、好ましくは717μm~566μmの範囲、たとえば0.63~0.65mmの範囲(たとえば641μm、たとえば641.4μm)の公称外径を有し得る。
チューブ2は、閉じられており体内に挿入されることを意図した遠位端と、装置の通常使用中は体の外側に残ることを意図した近位端(第1の端部とは異なる)とを有し、たとえば近位端においてチューブはコネクタと接することができる。「遠位」および「近位」という用語は、単にこれらの端部を区別するために使用され、他の何らかの特徴を暗示することを意図する訳ではない。
チューブ2は、医療グレードの材料、たとえば医療グレードのポリマー材料からなるものであってもよく、または医療グレードの材料、たとえば医療グレードのポリマー材料を含んでいてもよい。特に、そのような医療グレードの材料は、体液に対して、また好ましくは通常の使用において曝露され得る他の流体に対しても、不活性であるか、または実質的に不活性であってもよく、非反応性であるか、または実質的に非反応性であってもよい。材料は、シリコーンゴム材料、ナイロン材料、ポリウレタン材料、ポリ塩化ビニル材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料、ラテックス材料、および/または熱可塑性エラストマー材料を含み得る。たとえば、チューブは、有利には不活性かつ非反応性であるシリコーンからなるものであってもよく、またはそれを含み得る。
シリコーンゴム材料は、ポリジメチルシロキサン(PDMS、ジメチルポリシロキサンとも呼ばれる)であってもよく、またはそれを含み得る。好適な生物医学グレードのエラストマー材料は、Dow CorningのSILASTIC Q7-4750の名称で市販されるものであってもよい。別の好ましい材料は、ポリイミドおよび/またはポリウレタンであってもよい。チューブは、生物医学適合性を改善(強化)するために、特殊加工されてもよく、たとえば白金硬化処理されてもよい。
チューブは、複数の材料の、たとえば、バルク材料(たとえば上記材料)、たとえばシリコーンおよび/または天然ラテックスと、少なくともチューブの外側の(外部の、径方向外向きの)面に塗布されたコーティングとの、複合体(または組み合わせ)であってもよい。そのようなコーティングは、たとえばポリテトラフルオロエチレン、および/またはヒドロゲルおよび/またはシリコンエラストマーからなっていてもよく、またはこれらを含んでいてもよい。コーティングは、チューブをより簡単にかつより安全に体内に挿入することができるように、湿潤時に易滑性フィルム層を作製する親水性表面コーティングであってもよく、またはそれを含んでいてもよい。
一般的に、チューブ材料、複数の材料および/またはコーティング(複数のコーティング)は、血液および/または間質液に曝露されたときに良好な生体適合性を有する、広範囲の材料、たとえばポリマー材料を含み得る。
チューブは、たとえば軟質カテーテル用として当該技術で知られている可撓性チューブであってもよい。たとえチューブが可撓性とみなされ得るとしても、チューブの特定の剛性が、たとえば意図される用途に対する特定の要件に応じて、実施形態よって変わる場合がある。さらに、チューブは、たとえば起こり得る体の損傷を回避または低減するために、小さな直径を有することが好ましいので、チューブ自体の剛性は、最適とは言えないものであってもよく、以下でさらに説明するように、チューブを充填するワイヤおよび/または材料によって増加させることができる。チューブ2の長さは、(破線で示される)図1に示されるものよりも実質的に長くてもよく、チューブの可撓性は、図示のように屈曲部で誇張されている可能性がある点に留意されたい。
装置1は、少なくとも1つの抵抗温度センサ3を備え、これはすなわち電気導体11(さらに熱抵抗器11とも呼ばれる)を含む温度センサであり、電気導体は、たとえばその環境と熱平衡状態にあると推定される導体の温度を電気導体の抵抗を測定することによって求めることができるように、温度依存性抵抗を有する。たとえば、抵抗温度センサ(または抵抗温度センサのうちの少なくとも1つ、たとえば抵抗温度センサの各々)は、サーミスタまたは抵抗温度検出器(RTD)であってもよい(またはそれを含んでいてもよい)。この(または各々の)抵抗温度センサ3は、第1の端子12および第2の端子13(すなわち電気的接続点)を含み、これらの端子間で温度依存性抵抗を測定することができる。たとえば、端子12、13は、ワイヤをはんだ付けすることができるボンドパッドであってもよい。
特に、抵抗温度センサは、熱抵抗器11であってもよい(またはそれを含んでいてもよい)。熱抵抗器11は、白金抵抗器であってもよく、たとえば白金または白金合金からなるものであってもよい。白金材料は、実質的に純粋なものであってもよく、または特性を調整するためにドープされてもよい。白金の利点は、十分に強く安定した(たとえば繰り返しが可能な)抵抗-温度関係を有し、体温付近で良好な線形挙動を有する点である。さらに、白金は、人体において不活性であり、たとえば生体適合性かつ低アレルギー性である。
熱抵抗器は、(たとえば特定の基準温度において、製造における通常の誤差マージンを無視して)約1000Ω(たとえば1kΩ)の抵抗を有し得る。たとえば、抵抗温度センサ3は、PT1000センサであってもよい。しかしながら、本発明の実施形態に係る熱抵抗器は、異なる値を有していてもよく、たとえば約100Ω(たとえば0.1kΩ)、または、たとえば10Ω~10,000Ωの範囲、好ましくは50Ω~5kΩの範囲における任意の値を有していてもよい(関心のある範囲の温度、たとえば基準体温で)。
熱抵抗器11は、基板上において導電性の、たとえば金属のトレースを含み得る。特に、好ましい実施形態において、基板は薄膜基板であってもよい。たとえば、薄膜基板は、25μm~250μmの範囲、好ましくは75μm~125μmの範囲の、たとえば約100μmの厚さを有し得る。
たとえば、熱抵抗器は、薄膜リソグラフィを用いて作製されてもよい。したがって、熱抵抗器は、薄くされた半導体基板、たとえば薄くされたシリコンウエハ上に導電性材料、たとえば金属(たとえば白金)を堆積させ、高分解能フォトリソグラフィ技術を用いてこれをパターニングしてトレースにすることによって形成されてもよい。たとえば、抵抗素子を形成する導電性材料層の厚さは、わずか1nm~100nmであってもよく、たとえば1nm~10nmの範囲であってもよい。熱抵抗器は、たとえば熱抵抗器素子の形状を正確に定めるために、深掘り反応性イオンエッチングを使用して作成してもよい。熱抵抗器は、チューブ2の中に嵌められるような寸法(すなわち、抵抗素子がその上に設けられる基板の厚さ、幅および長さを指す)を有していてもよく、たとえば薄膜基板の厚さによって実質的に決まる厚さ、たとえば100μmの厚さと、100μm~700μmの範囲、たとえば100μm~350μmの範囲、たとえば150μm~250μmの範囲、たとえば190μmの幅とを、有し得る。熱抵抗器11の長さは、所望の抵抗を実現するために必要とされる導電性トレースの長さによって実質的に決まり得るものである。体内の特定の場所における温度を測定するために、すなわち温度測定の高空間分解能を実現するために、熱抵抗器11の長さは、それでもなお十分な抵抗および温度依存性を提供する限り、できるだけ短いことが好ましい。たとえば、(基板の)長さは、1mm~10mmの範囲、たとえば2mm~5mmの範囲、たとえば3mmであってもよい。
熱抵抗器11は、蛇行パターンで、たとえば、図1に示されるような直角のジグザグパターンで配置された細長い(細い、長さが大きい)導体であってもよい。「蛇行」は、たとえば熱抵抗器の長さが熱抵抗器の凸状エンベロープの面積と比較して大きくなるように、巻線および/または複雑な経路を辿ることを意味する。
たとえば、熱抵抗器11は、適切な厚さおよび10μm程度の幅の薄い蛇行白金トラックを含み得る。そのような薄い蛇行白金トラックは、たとえば「薄膜神経インプラントのための一時的コーティングとしての細胞外マトリックスタンパク質(Extracellular matrix proteins as temporary coating for thin-film neural implants)」、Journal of neural engineering 14.1 (2017)においてCeyssens他が記載しているように、リフトオフプロセスおよび物理蒸着を使用して作製することができる。さらに、この先行技術文献においてポリイミドが基板として使用される場合、似ていないとしても同じアプローチを薄くされたシリコン基板に適用することができる。たとえば、薄くされたシリコン基板は、ポリイミドよりも低い可撓性を有していてもよく、これは、異なる機械的負荷条件下での熱抵抗器の安定性を有利に改善することができる。
熱抵抗器は、たとえばヒトまたは動物の体に電流が流れるのを防止すべく、不動態化および/または電気的絶縁のために抵抗器および/または基板上に堆積させた追加の生体適合性絶縁層、たとえば酸化物、亜硝酸塩および/またはポリマー(たとえばパリレン-C等のポリ(p-キシリレン)ポリマー)を含んでいてもよい。さらに、そのような層(複数の層)は、パッケージを通って電気活性装置に拡散する水蒸気および/または体液の量を減じることができる。この層(複数の層)は、抵抗器上のはんだのリフローを防止するためのはんだマスクとしても作用し得る。そのような層(複数の層)は、物理蒸着、たとえばRFプラズマ駆動スパッタリング、原子層蒸着、化学蒸着、または当該技術において周知の他の好適な技術によって堆積させてもよい。
装置は複数の電気ワイヤ4(複数のリード線)を含み、電気ワイヤは、(装置の通常の使用中は体の外側に残ることを意図した)チューブの近位端から、チューブ2を通って少なくとも1つの抵抗温度センサ3まで延び、少なくとも1つの抵抗温度センサ3に接続される。電気ワイヤ4(たとえば各電気ワイヤ)は、好適な導電性金属、たとえば高導電性金属からなるものであってもよい(それを含んでいてもよい)。ワイヤは、絶縁された電気ワイヤであってもよく、たとえば電気絶縁シース材料内に導電性コア材料を含んでいてもよい。電気絶縁シース(または追加のシース材料)はまた、ワイヤからの導電性コア材料の拡散を防止するように適合されてもよい。電気絶縁シースは、ポリイミドを含む(またはそれからなる)ものであってもよい。ワイヤは、さらなる材料でコーティングされて、絶縁(誘電)および/または生体適合性向上層を形成してもよく、たとえばポリ(p-キシリレン)ポリマー、たとえばパリレン-C等の水分および/または拡散バリアを形成してもよい。
図5を参照して、電気ワイヤは、温度センサ3の基板の裏側、すなわち熱抵抗器が位置する基板の側とは反対側に配置されてもよい。言い換えると、熱抵抗器11をワイヤで覆わないことで、たとえば、(たとえばチューブおよび任意選択でチューブ内の充填材料を通した熱伝導を介する)周囲の組織との熱交換を妨げないように、および/または抵抗器との誘導干渉を回避するように、および/または熱抵抗器(たとえば薄い金属層で形成される)を機械的損傷から保護するように、してもよい。「裏側に配置された」は、「裏側に実質的に配置された」と解釈されるべきであり、同様に「覆わない」は「実質的に覆わない」と解釈されるべきであり、すなわち、ワイヤが端子12、13に接続する表側の小さな領域を考慮し得ることは、明らかであろう。
たとえば、ワイヤは、銅、金、白金、アルミニウム、および/または他の好適な金属を含み得る。金および/または白金(またはその合金)ワイヤの利点は、良好な生体適合性および医療グレードの安全性を実現できる点である。銅(またはその合金)ワイヤの利点は、より低いコストで良好な導電性を実現できる点である。チューブ材料、ワイヤのコーティングまたはシース、および/または接点(すなわち1本以上のワイヤと抵抗温度センサ3の端子との間に接続が形成される場所)を覆う層は、装置が体内に挿入されるときにヒトまたは動物の体へのワイヤ材料(たとえば銅)の拡散を防止するように、すなわち生体適合性および安全性を確保するように、適合されてもよい。
複数の電気ワイヤのうちのワイヤは、直径が10μm~100μmの範囲、たとえば30μm~80μmの範囲、好ましくは40μm~60μmの範囲、たとえば49μm、50μmまたは51μmであってもよい。たとえば、この(たとえば各)電気ワイヤは、2μmの厚さを有するシース層、たとえばポリイミド層によって絶縁された45μmの直径を有する銅コアを含み得る。
複数の電気ワイヤのうちのワイヤは、好ましくは、たとえばワイヤ間の面積を事実上ゼロにすることにより、誘導的に誘起される電磁ノイズの影響を低減するために、撚り合わされ、たとえば緩く巻かれ、たとえば共通軸の周りに螺旋として構成される。さらに、ワイヤを撚り合わせることで、チューブが屈曲されるときにワイヤに加わる歪みを有利に回避することもできる。
少なくとも1つの抵抗温度センサ3の2つの端子の各々、または少なくとも1つの抵抗温度センサ3の各々は、たとえばはんだ接続により、少なくとも1つのワイヤに直接接続される。好ましくは、少なくとも1つの抵抗温度センサ3の2つの端子のうちの少なくとも一方、または少なくとも1つの抵抗温度センサ3の各々は、この(各)抵抗温度センサが、当該技術において周知の3線式読出構成を使用して読み出されることを可能にするように、少なくとも2つのワイヤに直接接続、たとえばはんだ付けされてもよい。さらにより好ましくは、少なくとも1つの抵抗温度センサ3の2つの端子の各々は、または少なくとも1つの抵抗温度センサ3の各々は、この(各)抵抗温度センサが、当該技術において周知の4線式読出構成を使用して読み出されることを可能にするように、少なくとも2つのワイヤに直接接続、たとえばはんだ接続されてもよい。そのような4線式読出技術において、抵抗温度センサの第1および第2の端子にそれぞれ接続された第1対のワイヤが、抵抗器を通して電流を伝導し、抵抗器の対応する電圧差が、2つの端子にそれぞれ接続された第2対のワイヤ間で測定される。これにより、有利に、ワイヤの抵抗の変化とは無関係に、抵抗を、したがって温度を、高精度で測定することができる。
RTDの3線式読出構成の場合、当該技術において広く知られているように、2つのワイヤが抵抗温度センサの一方の端子に接続され、第3のワイヤが抵抗温度センサの他方の端子に接続される。そのような構成において、3つのワイヤの抵抗は、互いに実質的に等しいことがわかっている(たとえば長さが等しく、直径、導電性、材料などの特性が同一)。したがって、センサ、第3のワイヤおよび第1のワイヤの総抵抗、またはこれに追加してもしくは代わりにセンサ、第3のワイヤおよび第2のワイヤの総抵抗を、測定することができる。さらに、第1のワイヤおよび第2のワイヤの総抵抗も、(各)リードワイヤの(等しい)抵抗がわかっているので、測定することができる。よってセンサの抵抗を求めることができる。このアプローチにより、3つのワイヤの抵抗が等しいと仮定できる限りにおいて、リードワイヤの抵抗を補償することができる。
RTDの4線式読出構成の場合、当該技術において広く知られているように、2つのワイヤが抵抗温度センサの一方の端子に接続され、2つのワイヤが抵抗温度センサの他方の端子に接続される。(第1および第2の端子にそれぞれ接続された)一方の1対のワイヤを用いて、測定に使用される電流(たとえば一定である既知の電流)を供給することができ、他方の1対のワイヤを用いて、抵抗センサの対応する電圧降下を測定することができる。
図3を参照して、複数の電気ワイヤ4は、装置の動作中に複数の抵抗温度センサ3に電流Iを流すために複数の抵抗温度センサ3を直列接続するための第1の複数の電気ワイヤ41、43を含み得る。したがって、第1の複数のワイヤ41、43は、チューブの近位端から(たとえばコネクタから)直列接続における第1の抵抗温度センサの第1の端子まで延びる第1のワイヤと、チューブの近位端から(たとえばコネクタから)直列接続における最後の抵抗温度センサの第2の端子まで延びる第2のワイヤとを含み、複数のワイヤセグメント43の各々が、直列接続における前の抵抗温度センサの第2の端子を直列接続における次の抵抗温度センサの第1の端子に接続する。
さらに、複数の電気ワイヤ4は、各センサ3の一対の端子間の電圧差を測定するための第2の複数の電気ワイヤ42(第1の複数の電気ワイヤと異なる)を含み得る。しかしながら、チューブを通って延びる(特にチューブの任意の断面を通って同時に延びる)ワイヤの数を減じるために、センサの第2の端子と、直列接続された次のセンサの第1の端子との間の電圧差は無視してもよい。センサの対を直列接続するための、上記ワイヤセグメントは、比較的短くてもよいため、これらのワイヤセグメントの抵抗は、有利に無視することができる。したがって、第2の複数のワイヤ42は、チューブの近位端から(たとえばコネクタから)直列接続における第1の抵抗温度センサの第1の端子まで延びる第1のワイヤと、チューブの近位端から(たとえばコネクタから)直列接続における最後の抵抗温度センサの第2の端子まで延びる第2のワイヤと、チューブの近位端から(たとえばコネクタから)ワイヤセグメント43のうちの対応する各ワイヤセグメント(またはワイヤセグメントが接続する端子のいずれか1つ)まで延びる複数のワイヤと、を含む(たとえばこれらからなる)。隣り合うセンサ間の距離は、チューブの近位端から直列接続における第1のセンサまでのより長いリードと比較して無視できる可能性があるので、このアプローチは、より短いワイヤセグメントの潜在的な影響を無視して、チューブのより長い引込部分を通って延びるワイヤの総数を減らしながら、より長いリードワイヤ部分の(温度等の周囲の要因に応じて場合によっては可変となり得る)抵抗を補償する有利な方法を提供することができる。言い換えると、チューブ内のn個のセンサに対し、3.nまたは4.nのワイヤを必要とすることなく、良好な精度を実現することができる。たとえば、このアプローチの場合、正確かつロバストな測定値を得るのにn+3本のワイヤで十分である。
さらに、装置は、たとえば、その低い曲げ剛性を実質的に維持しつつ装置の(チューブの)軸方向の剛性を増加させるために、チューブ2内に(たとえばチューブの内側においてチューブの長さのうちのかなりの部分たとえば全長にわたって延在する)構造ワイヤ5を含み得る。構造ワイヤ5は、チューブがある程度屈曲できるようにしつつ、チューブにいくらかの剛性を与えることができる(すなわち「構造」ワイヤとは、装置にいくらかの軸方向剛性を与えるワイヤを意味し得る)。構造ワイヤは、金属または金属合金、たとえばタングステンまたはタングステン合金からなるものであってもよい。たとえば、チューブ2は、外径が463μm~820μmの範囲、たとえば641μmであってもよく、内径が260μm~514μmの範囲、たとえば約310μm、約320μmまたは約337μmであってもよい。壁の厚さは、102μm~283μmの範囲、たとえば152μmであってもよい。医療グレードのシリコンからなる(またはそれを含む)チューブの場合、チューブは、無視できる剛性を有し得る。したがって、構造ワイヤ5は、ある程度の剛性を提供するのに役立ち得る。たとえば、構造ワイヤ5は、厚さ(直径)が40μm~150μmの範囲、たとえば60μm~100μmの範囲、たとえば70μm~90μmの範囲、たとえば80μmであってもよい。たとえば、チューブ2は、医療グレードのシリコーン材料(たとえばPDMS)を含んでいてもよく、外径が約640μm、内径が約310μmであってもよく、構造ワイヤ5は、直径が約80μmのタングステンワイヤであってもよい。この組み合わせは、外径が小さくてもセンサおよびワイヤを収容するのに十分な内部空間を提供しながら、良好な剛性、すなわち可撓性と剛性との良好なバランスを提供することがわかった。
電気ワイヤ4は、構造ワイヤに沿って撚り合わされ(たとえば同軸で緩く巻かれ)て提供されてもよく、または電気ワイヤ4は、構造ワイヤの周りで撚り合わされてもよく、たとえば、電気ワイヤは、構造ワイヤを軸としてその周りに螺旋を形成してもよい。
構造ワイヤ5は、好ましくは、たとえば、電離放射線、たとえばX線が遮断されるかまたは少なくとも強力に減衰されるように、放射線を通さない(放射線不透過性)材料で構成されてもよい。タングステン(またはその合金)は、装置にいくらかの剛性を提供するための良好な弾性特性(ヤング率、せん断弾性率、バルク弾性率)を有し、X線蛍光透視法(たとえばX線撮影によって得られるリアルタイムの動画)を使用した体の内部のチューブおよびそれに関連するセンサの正確な位置決めを可能にするための良好な放射線不透過性を有するとともに、良好な生体適合性を有するという利点を有し得る。
装置2は、チューブ2を充填する(先に説明したように他の特徴によって占められていないチューブ内の空隙を充填する)少なくとも1つの充填材料6を含み得る。たとえば、充填材料は、シリコーンゴム材料、ナイロン材料、ポリウレタン材料、ポリ塩化ビニル材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)材料、ラテックス材料、および/または熱可塑性エラストマー材料であってもよい、変形可能な充填材料を含み得る。たとえば、変形可能なフィルタ材料は、有利には不活性かつ非反応性であるシリコーンからなるものであってもよく、またはそれを含んでいてもよい。充填材料は、PDMSおよび/またはポリイミドおよび/またはポリウレタンであってもよく、またはそれを含んでいてもよい。充填材料は、チューブ2を構成する材料と同様のまたは同じ材料からなるものであってもよく、またはそれを含んでいてもよい(ただし実施形態はこれに限定されない)。たとえば、充填材料は、NuSil Technology LLC(USA)から市販されているMED6015製品のような光学的に透明な低コンシステンシーシリコーンエラストマーを含んでいてもよい。
充填材は、有利には、チューブ内の1つ以上の温度センサ間の距離が固定された状態を確実に保つことができ、装置が体内に挿入されたときに温度センサと周囲組織との間に良好な熱伝導性を提供することができる。さらに、充填材は、体内への挿入が容易になるようにチューブの可撓性を減じることができ、装置内の構成要素の電気絶縁性を改善することができ、および/または装置の生物学的安全性を改善することができる。
チューブの(長手方向の)異なるセクションが、たとえば異なるセクションに異なる曲げ剛性を提供するために、異なる充填材料で充填されてもよい。
図4を参照して、装置1は、チューブ2を挿入するおよび/またはそれを通してチューブ2を挿入することができるさらに他のチューブ20を含み得る。したがって、このさらに他のチューブ20は、たとえば針の穿刺を通してチューブ2を案内するのを助けるために、チューブ2よりも大きい直径を有してもよく、より高い剛性を有していてもよい。
装置は、センサの読み出しのための外部読出装置30に複数の電気ワイヤ4を電気的に接続するためのコネクタ21を、たとえばケーブルマウントプラグコネクタを、チューブの近位端において含み得る。コネクタは、プッシュプルタイプのコネクタ、すなわちプッシュプルケーブルマウントプラグであってもよい。コネクタは、電気ワイヤが接続される(はんだ付けされる)はんだピンを含んでいてもよい。コネクタは、プラスチック材料(複数のプラスチック材料)からなるものであってもよい(またはそれを含んでいてもよい)。好ましくは、コネクタは高温に耐性があり、たとえばオートクレーブ滅菌に耐えるのに適している(たとえばIEC60601-1に準拠)。好ましくは、コネクタは防水性であり、たとえば、嵌合状態および非嵌合状態の両方において流体の進入に耐えることができる(たとえばIP68に準拠)。好ましくは、コネクタは、たとえば少なくとも10MΩ、たとえば少なくとも100MΩの、高い絶縁抵抗を有する。たとえば、コネクタは、Souriau SAS(FR)から市販されているJMXシリーズコネクタ等の円形コネクタ、たとえば、6ピンJMXFH1G06MSUDSUコネクタを含み得る。コネクタは、封止ケーブルグランドバックシェルを有するプッシュプルプラスチックプラグを含み得る。
装置1、たとえばコネクタは、データを記憶するため、かつ、接続されるとコネクタを介してこのデータを読出装置30に提供するための、集積回路も含み得る。たとえば、集積回路は、固有の識別番号またはタグ等の識別情報、ならびに/またはたとえばセンサもしくは各センサの較正情報を記憶するように適合されてもよく、ならびに/またはたとえば滅菌時間および/もしくは滅菌プロセスで使用されるパラメータ、たとえばオペレータのもしくは滅菌に使用される装置の識別情報、滅菌プロトコル識別子、滅菌温度、滅菌時間などを記憶するように適合されてもよい。集積回路はまた、較正部から受けたこの情報を書き込み可能なメモリに記憶させるように適合されてもよい。集積回路(書き込み可能メモリ)は、たとえば記憶された情報の完全性を保護するために、プログラマブル読み出し専用メモリ(すなわち1回のみ書き込み可能)であってもよいが、他の実施形態では、他のタイプのメモリ、たとえば、フラッシュメモリが使用されてもよい。たとえば、集積回路は、たとえば処置中の温度測定値の記録、および/または製造データ、包装データ、滅菌データ等の他の関連情報を保存するために、温度読取値を記録するように適合されてもよい。
コネクタは、読出回路30、たとえば、差動読出構成で第2の複数のワイヤ42に接続された複数の演算増幅器31を含んでいてもよく、処理された読出データを外部装置に提供してもよい。しかしながら、このような読出回路30は、コネクタではなく外部読出装置に組み込まれてもよく、読出回路の機能が、装置1に組み込まれた構成要素と外部装置に組み込まれた構成要素とに分割されてもよい。
装置1は、(たとえば剛性の)コネクタと可撓性チューブ2および/またはさらに他のチューブ20との間の応力および/または張力を緩和するために、オーバーモールドされた歪み緩和部22を備えていてもよい。
装置1はまた、(たとえば装置の近位端を介して与えられた)光信号を器官または組織に、たとえばその遠位端におけるチューブの透明部分を介して送達し(これに限定されない)、器官または組織からの戻り光信号を収集するための、光ファイバを備えていてもよい。戻り光信号は、器官または組織によって透過および/または反射され、たとえば器官組織との相互作用によって屈折、回折、減衰、散乱および/または変化する場合もある。したがって、温度に加えて、器官または組織の1つ以上の他の生理学的パラメータを、光ファイバ(複数の光ファイバ)を介して監視することができる。たとえば、器官または組織のスペクトル特性を監視することができる。たとえば、1つ以上の他の生理学的パラメータは、酸素化、たとえば酸素化および/または脱酸素化ヘモグロビンのレベルを含み得る。装置は、当該技術では周知の、回折格子、カプラ、マイクロレンズ、反射器、ビームスプリッタ等の1つ以上の他の光学素子を備えていてもよい。
本発明の実施形態は、上述の装置1と、皮膚を穿刺するための針および/または皮膚の穿刺を通してチューブ2を体内に挿入するためのガイドシースとを備えるキットに関連し得る。
本発明の実施形態は、上述の装置1と、複数の電気ワイヤ4によって測定された電流および/または電圧に基づいて温度値を提供するための読出装置30とを備えるシステム(たとえばキット)に関連し得る。読出装置は、装置内の集積回路から較正データを受け、温度値を求めるときにこの較正データを考慮するように適合されてもよい。読出装置は、たとえば経時的な体内の温度変化を監視するために、温度値を定期的に求めるように適合されてもよい。読出装置30は、装置の動作時に、たとえばコネクタ21を介して、差動読み出し構成で第2の複数のワイヤ42に接続される複数の演算増幅器31を備えていてもよく、たとえばデジタル信号として、またはディスプレイを介して、処理された読出データを提供してもよい。読出装置30はまた、電流源32、たとえば第1の複数のワイヤ41を通って流れる実質的に一定の電流を維持するように適合された調整電流源を備えていてもよい。当業者には明らかなように、当該技術では周知の、そのような読出装置の他の特徴、たとえば読出ブリッジ構成、アナログデジタル変換器、デジタル通信手段、電源、および/またはユーザインターフェイスが含まれていてもよい。
システムは、概して、ヒトまたは動物の体の内部の器官、たとえば肝臓の機能を監視するためのシステムであってもよく、この場合、装置1は、器官に挿入されて器官内の1つ以上の温度を含む器官の1つ以上の生理学的パラメータに関するデータを収集するように適合される。他の生理学的パラメータも、たとえば光ファイバ(複数の光ファイバ)を介して監視されてもよい。たとえば、読出装置は、光ファイバ、光源(たとえば1つ以上のレーザダイオード)、および/または光検出器を含み得る。
さらに他の局面において、本発明は、本発明の第1の局面の実施形態に係る装置を製造する方法に関する。この方法は、1つ以上の抵抗温度センサ3を作製または取得することを含み、各抵抗温度センサは、薄膜基板上の細長い導電性金属トレースを含む。金属トレースは、2つの電気接続端子の間に蛇行パターンで配置される。この方法は、たとえば電気接続端子を介して、複数の電気ワイヤ4を1つ以上の抵抗温度センサ(3)に接続することを含む。この方法は、1つ以上の抵抗温度センサと複数の電気ワイヤとを、カテーテルチューブ2に、少なくとも一部の電気ワイヤがチューブの近位端でアクセスできる状態で留まるように、挿入することを含む。この方法は、コネクタ21を、センサの読み出しのための外部装置をコネクタ21を介して1つ以上の抵抗温度センサに作動的に接続できるように、チューブの近位端に機械的に接続するとともに、複数の電気ワイヤに電気的に接続することを含む。この方法はまた、構造ワイヤをチューブに挿入してその可撓性を減少させることを含み得る。この方法はまた、場合によっては構造ワイヤの周りに、複数の電気ワイヤを螺旋構成で撚り合わせることを含み得る(これに限定されない)。この方法はまた、構成要素をチューブに挿入した後にチューブを充填材料で充填することを含み得る。
本発明の実施形態に係る方法の、他の特徴、または上記特徴の詳細は、本発明の実施形態に係る装置に関するこれまでの記述において提供された説明に鑑みると明白であり、逆も同様である。

Claims (15)

  1. ヒトまたは動物の体の内部の器官または組織内の1つ以上の場所における温度を測定するための装置(1)であって、前記装置は、
    -遠位端と近位端とを有するカテーテルチューブ(2)を備え、前記遠位端は、前記体の前記器官または組織内または上に挿入されるように適合され、前記近位端は、前記装置の使用中に前記体の外側に残るように適合され、前記装置はさらに、
    -前記チューブ内の少なくとも1つの抵抗温度センサ(3)と、
    -前記少なくとも1つの抵抗温度センサ(3)に接続された、前記チューブ内の複数の電気ワイヤ(4)と、
    -前記複数の電気ワイヤ(4)のうちの少なくとも一部を外部装置に電気的に接続するための、前記チューブ(2)の前記近位端におけるコネクタ(21)とを備え、
    前記抵抗温度センサ(3)は、熱抵抗器(11)と第1の端子(12)と第2の端子(13)とを含み、前記第1の端子と前記第2の端子との間で前記熱抵抗器の温度依存抵抗を測定することができ、前記抵抗温度センサ(3)の前記2つの端子(12,13)の各々は、前記複数の電気ワイヤ(4)のうちの少なくとも1つに直接接続され、前記装置はさらに、前記チューブ内のn個のセンサ(3)に対してn+3本のワイヤ(4)を備える、装置。
  2. 前記複数の電気ワイヤ(4)は螺旋状に撚り合わされている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記熱抵抗器(11)は、白金抵抗器、PT100抵抗器またはPT1000抵抗器である、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  4. 前記抵抗温度センサ(3)は薄膜基板を含み、前記熱抵抗器(11)は前記基板上に蛇行パターンで配置された細長い導電性金属トレースである、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記抵抗温度センサ(3)は、厚さが50μm~150μmの範囲であり、幅が100μm~700μmの範囲であり、長さが1mm~10mmの範囲であり、前記電気ワイヤ(4)の直径は、10μm~100μmの範囲または30μm~80μmの範囲であり、前記カテーテルチューブ(2)は、外径が463μm~820μmの範囲であり、内径が260μm~514μmの範囲である、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つの抵抗温度センサ(3)は、複数の抵抗温度センサである、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記装置の動作中に電流が前記複数の抵抗温度センサを通って流れるように、第1の複数の電気ワイヤ(41,43)が前記複数の抵抗温度センサ(3)を直列接続し、前記第1の複数の電気ワイヤは、
    -前記チューブの前記近位端から前記直列接続における第1の抵抗温度センサの前記第1の端子まで延びる第1のワイヤと、
    -前記チューブの前記近位端から前記直列接続における最後の抵抗温度センサの前記第2の端子まで延びる第2のワイヤと、
    -各々が、前記直列接続における前の抵抗温度センサの前記第2の端子を前記直列接続における次の抵抗温度センサの前記第1の端子に接続する、複数のワイヤセグメント(43)と
    を含む、またはからなる、請求項6に記載の装置。
  8. 各々の抵抗温度センサ(3)が3線式または4線式読出構成を用いて読み出されるように、前記抵抗温度センサ(3)の前記2つの端子(12,13)のうちの少なくとも一方が、前記チューブ(2)の前記近位端から延びている前記複数の電気ワイヤのうちの少なくとも2つの電気ワイヤに直接接続される、請求項7に記載の装置。
  9. 電圧差を測定するための第2の複数の電気ワイヤ(42)が、前記チューブ(2)の前記近位端から延びて前記複数の抵抗温度センサ(3)に接続し、前記第2の複数の電気ワイヤは、
    -前記チューブの前記近位端から延びて前記直列接続における前記第1の抵抗温度センサの前記第1の端子に接続する第1のワイヤと、
    -前記チューブの前記近位端から延びて前記直列接続における最後の抵抗温度センサの前記第2の端子に接続する第2のワイヤと、
    -前記チューブの前記近位端から延びて前記ワイヤセグメント(43)のうちの対応する各ワイヤセグメントに、または前記ワイヤセグメントが接続された端子に接続する複数のワイヤと
    を含むまたはからなる、請求項7に記載の装置。
  10. 前記チューブ(2)の軸方向剛性を高めるための前記チューブ(2)内の構造ワイヤ(5)、および/または前記チューブ(2)を充填する充填材料(6)を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記構造ワイヤ(5)は、タングステンもしくはタングステン合金からなり、および/または厚さが40μm~150μmの範囲である、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記コネクタ(21)に作動的に接続されて接続時にデータを前記外部装置に提供するために前記データを格納するための集積回路を備え、前記データは、識別情報および/または較正情報および/または滅菌情報および/またはセンサロギング情報を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  13. 少なくとも1つの光ファイバをさらに備え、前記光ファイバは、前記装置の使用中に、光信号を前記器官または組織に送り、前記器官または組織からの戻り光信号を収集し、それにより、温度に加えて、前記器官または組織の1つ以上の他の生理学的パラメータを前記光ファイバを介して監視することができる、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
  14. 先行する請求項のいずれか1項に記載の装置(1)と、
    -皮膚を穿刺するための針、
    -皮膚の穿刺を通して前記チューブ(2)を体内に挿入するためのガイドシース、
    -前記コネクタ(21)に作動的に接続されたときに、前記複数の電気ワイヤ(4)を用いて測定された電流および/または電圧に基づいた温度値を提供するための読出装置(30)、
    のうちの選択された1つ以上とを備える、キット。
  15. 請求項1~13のいずれか1項に記載の装置を製造する方法であって、前記方法は、
    -1つ以上の抵抗温度センサ(3)を作製または取得するステップを含み、各抵抗温度センサは、薄膜基板上の細長い導電性金属トレースを含み、前記金属トレースは、第1の端子(12)と第2の端子(13)との間に蛇行パターンで配置され、前記方法はさらに、
    -複数の電気ワイヤ(4)を前記1つ以上の抵抗温度センサ(3)に接続するステップと、
    -前記1つ以上の抵抗温度センサと前記複数の電気ワイヤとを、カテーテルチューブ(2)に、少なくとも一部の電気ワイヤが前記チューブの近位端でアクセスできる状態で留まるように、挿入するステップと、
    -コネクタ(21)を、外部装置を前記コネクタ(21)を介して前記1つ以上の抵抗温度センサに作動的に接続できるように、前記チューブの前記近位端に機械的に接続するとともに、前記複数の電気ワイヤに電気的に接続するステップとを含む、方法。
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