JP2023504646A - ベンゾチアゼピン化合物及び胆汁酸モジュレータとしてのそれらの使用 - Google Patents

ベンゾチアゼピン化合物及び胆汁酸モジュレータとしてのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の1,5-ベンゾチアゼピン誘導体に関する。これらの化合物は、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)及び/又は肝臓胆汁酸輸送(LBAT)阻害活性を有する胆汁酸モジュレータである。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、並びに循環器疾患、脂肪酸代謝及びグルコース利用障害、胃腸疾患、及び肝疾患の治療におけるこれらの化合物の使用に関する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2019年12月4日に出願したインド特許出願第201911049985号(この開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)の優先権を主張するものである。
本発明は、式(I)の1,5-ベンゾチアゼピン誘導体に関する。これらの化合物は、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)及び/又は肝臓胆汁酸輸送(LBAT)阻害活性を有する胆汁酸モジュレータである。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、並びに循環器疾患、脂肪酸代謝及びグルコース利用障害、胃腸疾患、及び肝疾患の治療におけるこれらの化合物の使用に関する。
胆汁酸は、脂質、栄養素、及びビタミンの腸管吸収及び輸送に重要な役割を果たす生理的界面活性剤である。それは、核内受容体を活性化するシグナル伝達分子、並びに脂質、グルコース、及びエネルギー代謝を調節する細胞シグナル伝達経路でもある。胆汁酸は、肝臓内でコレステロールから合成され、混合ミセルとして胆嚢に貯蔵されるステロイド酸である。消化中に、十二指腸は、胆嚢の収縮を引き起こすホルモンの放出を誘発し、それによって小腸内に胆汁酸が放出され、そこで胆汁酸によって脂溶性ビタミン及びコレステロールの吸収が可能になる。胆汁酸は、回腸に到達すると、腸から再吸収され、門脈血中に分泌されて門脈循環を介して肝臓に戻る。このように胆汁酸の90%超が再循環され、肝臓に戻る。これらの胆汁酸は、次いで肝細胞の類洞側細胞膜を横断して輸送され、小管膜を横断して胆汁中に再分泌される。この初回の通過で、胆汁酸の75~90%が肝細胞に取り込まれ、一回の腸肝循環が完了する。肝臓で除去されなかった一部の胆汁酸は体循環に入り、そこで遊離胆汁酸は腎糸球体によって濾過され、近位尿細管で効率的に回収され、体循環中に戻される。興味深いことに、小管膜を横断して胆汁中に分泌される胆汁酸の大半は再循環プールから由来し、10%未満が新規肝合成から生じる。回腸で再吸収されなかったわずかの胆汁酸は、結腸に到達する。腸管腔内で、一次胆汁酸は、腸内細菌の作用の下で、主にステロイド核の一重又は二重の脱ヒドロキシル反応によって、二次胆汁酸に転化される。腸管吸収されなかった胆汁酸は、その後糞便中に排泄される。
総じて、効率的な輸送系は、一定の胆汁酸プールの維持を助け、それによって腸内で十分に高レベルの抱合胆汁酸を確保して脂質の吸収を促進すると共に、小腸の細菌負荷を低減する。この系はまた、糞便及び尿中の胆汁酸への損失を最小限に抑え、潜在的に細胞毒性の界面活性剤を排除することによって腸及び肝胆道部分を保護する(Kosters及びKarpen (Xenobiotica 2008、第38巻、1043~1071頁);Chiang (J. Lipid Res. 2009、第50巻、1955~1966頁);及びDawson (Handb. Exp. Pharmacol. 2011、第201巻、169~203頁)によって概説される通りである)。
肝臓でコレステロールを胆汁酸に変換することによる胆汁酸プールの大きさの調節は、コレステロール恒常性に重要な役割を果たすことが見出されており、これは、コレステロールを体から排出する主要な経路に相当する。肝臓は、内在性及び生体異物化合物を体から除去するのに不可欠な役割を果たしている。コレステロール及びビリルビン等の内在性化合物及びそれらの代謝産物を体から排出し、それによって脂質及び胆汁酸の恒常性を維持するには、正常な肝胆汁分泌及び腸肝循環が必要とされる。(Kosters及びKarpen、Xenobiotica 2008、第38巻、1043~1071頁)。
胆汁酸の回腸での再吸収は、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤化合物によって阻害することができる。胆汁酸再吸収の阻害は、脂質異常症、糖尿病、肥満、便秘、胆汁うっ滞性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、及び他の肝疾患を含めた幾つかの疾患の治療に有用であることが報告されている。幾つものASBT阻害剤化合物が、過去数十年にわたって開示されてきた。例えば、WO 93/16055、WO 94/18183、WO 94/18184、WO 96/05188、WO 96/08484、WO 96/16051、WO 97/33882、WO 98/03818、WO 98/07449、WO 98/40375、WO 99/35135、WO 99/64409、WO 99/64410、WO 00/47568、WO 00/61568、WO 00/38725、WO 00/38726、WO 00/38727、WO 00/38728、WO 00/38729、WO 01/66533、WO 01/68096、WO 02/32428、WO 02/50051、WO 03/020710、WO 03/022286、WO 03/022825、WO 03/022830、WO 03/061663、WO 03/091232、WO 03/106482、WO 2004/006899、WO 2004/076430、WO 2007/009655、WO 2007/009656、WO 2011/137135、WO 2019/234077、WO 2020/161216、WO 2020/161217、DE 19825804、EP 864582、EP 489423、EP 549967、EP 573848、EP 624593、EP 624594、EP 624595、EP 624596、EP 0864582、EP 1173205、EP 1535913、及びEP 3210977を参照されたい。
WO 93/16055 WO 94/18183 WO 94/18184 WO 96/05188 WO 96/08484 WO 96/16051 WO 97/33882 WO 98/03818 WO 98/07449 WO 98/40375 WO 99/35135 WO 99/64409 WO 99/64410 WO 00/47568 WO 00/61568 WO 00/38725 WO 00/38726 WO 00/38727 WO 00/38728 WO 00/38729 WO 01/66533 WO 01/68096 WO 02/32428 WO 02/50051 WO 03/020710 WO 03/022286 WO 03/022825 WO 03/022830 WO 03/061663 WO 03/091232 WO 03/106482 WO 2004/006899 WO 2004/076430 WO 2007/009655 WO 2007/009656 WO 2011/137135 WO 2019/234077 WO 2020/161216 WO 2020/161217 DE 19825804 EP 864582 EP 489423 EP 549967 EP 573848 EP 624593 EP 624594 EP 624595 EP 624596 EP 0864582 EP 1173205 EP 1535913 EP 3210977 米国特許出願公開第2018/0140219号 米国特許出願公開第2016/146715号 米国特許出願公開第2005/0215882号 米国特許第9,872,844号 WO 2017/138877 WO 2017/138878 WO 2019/032026 WO 2019/032027
Kosters及びKarpen (Xenobiotica 2008、第38巻、1043~1071頁) Chiang (J. Lipid Res. 2009、第50巻、1955~1966頁) Dawson (Handb. Exp. Pharmacol. 2011、第201巻、169~203頁) Dongら、Mol. Pharm. 2013、第10巻、1008~1019頁 Vazら、Hepatology 2015、第61巻、260~267頁 Karpen及びDawson、Hepatology 2015、第61巻、24~27頁 Liuら、Scientific Reports 2017、7: 9214、1~7頁 Daneseら、PLoS One. 2017、第12(6)巻: e0179200 Kooistraら、「KLIFS: A structural kinase-ligand interaction database」、Nucleic Acids Res. 2016、第44巻、番号D1、D365-D371頁 Gunaydin, M.ら、Hepat Med. 2018、第10巻、95~104頁 Ferslewら、Dig Dis Sci. 2015、第60巻、3318~3328頁 Chalasaniら、Hepatology 2018、第67(1)巻、328~357頁 Kleinerら、Hepatology. 2005、41(6):1313~1321 Di Lascioら、Ultrasound Med Biol. 2018、第44(8)巻、1585~1596頁; Lvら、J Clin Transl Hepatol. 2018、第6(2)巻、217~221頁; Reederら、J Magn Reson Imaging. 2011、第34(4)巻、spcone; de Ledinghen Vら、J Gastroenterol Hepatol. 2016、第31(4)巻、848~855頁 Bruntら、Am J Gastroenterol 1999、第94巻、2467~2474頁 Anguloら、Hepatology 2007、第45(4)巻、846~54頁 Ishakら、J. Hepatol. 1995、第22巻、696~699頁 McPhersonら、Gut 2010、第59(9)巻、1265~9頁 Adamsら、Clin. Chem. 2005、第51(10)巻、1867~1873頁 Lichtinghagen Rら、J Hepatol. 2013年8月;59(2):236~42 Neumanら、Can. J. Gastroenterol. Hepatol. 2014、第28(11)巻、607~618頁 Perez MJ, Briz O. World J. Gastroenterol. 2009、第15(14)、1677~1689頁 Sorrentino Pら、Dig. Dis. Sci. 2005、第50(6)巻、1130~1135頁 Satapathy SK及びSanyal AJ. Semin. Liver Dis. 2015、第35(3)巻、221~235頁 P.G.M Wutz及びT.W. GreeneによるGreene's Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、John Wiley & Sons、Hoboken、2006
以前に報告された幾つものASBT阻害剤化合物にもかかわらず、効力、選択性、及び生物学的利用能に関して最適化されたプロファイルを有する、更なる胆汁酸調節化合物の必要性が存在している。
ある種の1,5-ベンゾチアゼピン誘導体が頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)及び/又は肝臓胆汁酸輸送体(LBAT)の強力な阻害剤であり、胆汁酸循環の阻害が望ましい疾患を治療するのに有用であり得ることが発見された。
第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物
Figure 2023504646000001
(式中、
R1及びR2は各々独立に、C1~4アルキルであり;
R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、N,N-ジ(C1~4アルキル)アミノ、及びN-(アリール-C1~4アルキル)アミノからなる群から選択され;
nは、1、2、又は3の整数であり;
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、C3~6シクロアルキルオキシ、C1~4アルキルチオ、C3~6シクロアルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される)
又は医薬として許容されるその塩であって、
但し、化合物が、
2-((3,3-ジプロピル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-クロロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-イソプロポキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((7-ブロモ-3,3-ジブチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
2-((7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
からなる群からの化合物ではないことを条件とする、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩に関する。
幾つかの実施形態では、R1は、n-ブチルである。
幾つかの実施形態では、R2は、C2~4アルキルである。好ましい実施形態では、R2は、エチルである。別の好ましい実施形態では、R2は、n-プロピルである。更に別の好ましい実施形態では、R2は、n-ブチルである。
幾つかの実施形態では、R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、及びC1~4ハロアルコキシからなる群から選択される。好ましい実施形態では、R3は独立に、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びトリフルオロメトキシからなる群から選択される。
好ましい実施形態では、nは1であり、すなわち、フェニル環は、1つだけの置換基R3で置換されている。別の好ましい実施形態では、R3は、パラ位にある。
幾つかの実施形態では、R4は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、C1~4アルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される。好ましい実施形態では、R4は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、メチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、アミノ、メチルアミノ、及びジメチルアミノからなる群から選択される。別の好ましい実施形態では、R4は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、及びジメチルアミノからなる群から選択される。
好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-a)の化合物
Figure 2023504646000002
(式中、
R2は、C2~4アルキルであり;
R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、及びC1~4ハロアルコキシからなる群から選択され;
nは、1又は2の整数であり;
R4は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、C1~4アルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される)
又は医薬として許容されるその塩であって、
但し、化合物が、
2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-クロロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-イソプロポキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((7-ブロモ-3,3-ジブチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
2-((7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
からなる群からの化合物ではないことを条件とする、式(I-a)の化合物又は医薬として許容されるその塩である。
別の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-b)の化合物
Figure 2023504646000003
(式中、
R2は、エチル、n-プロピル、又はn-ブチルであり;
R3は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びトリフルオロメトキシからなる群から選択され;
R4は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、及びジメチルアミノからなる群から選択される)
又は医薬として許容されるその塩であって、
但し、化合物が、
2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-クロロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((7-ブロモ-3,3-ジブチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
2-((7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
からなる群からの化合物ではないことを条件とする、式(I-b)の化合物又は医薬として許容されるその塩である。
本発明の好ましい化合物は、上記で定義する通りの式(I-b)の化合物
(式中、M及びR1からR4は以下の表1に示す通りである)
又は医薬として許容されるその塩である:
Figure 2023504646000004
Figure 2023504646000005
Figure 2023504646000006
特定の実施形態では、式(I)の化合物は、
2-((3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-5-(4-シアノフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
(S)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
(R)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-シアノ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3,3-ジブチル-7-クロロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
又は医薬として許容されるその塩からなる群から選択される。
本明細書で使用される場合、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。
本明細書で使用される場合、「C1~6アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状アルキル基を指し、「C1~4アルキル」という用語は、1~4個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状アルキル基を指す。C1~4アルキルの例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「C1~4ハロアルキル」という用語は、本明細書で定義する通りの直鎖状又は分枝状C1~4アルキル基であって、1つ又は複数の水素原子がハロゲンで置きかえられたアルキル基を指す。C1~4ハロアルキルの例として、クロロメチル、フルオロエチル、及びトリフルオロメチルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「C1~4アルコキシ」及び「C1~4アルキルチオ」という用語は、分子の残りの部分にそれぞれ酸素又は硫黄原子を通して結合された、直鎖状又は分枝状C1~4アルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「C3~6シクロアルキル」という用語は、3~6個の炭素原子を有する単環式飽和炭化水素環を指す。C3~6シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
「アリール」という用語は、6個の炭素原子から構成される芳香族単環式環又は10個の炭素原子から構成される芳香族二環式環系を示す。アリールの例として、フェニル、ナフチル、及びアズレニルが挙げられる。
「アミノ」という用語は、-NH2基を指す。本明細書で使用される場合、「N-(C1~4アルキル)アミノ」及び「N,N-ジ(C1~4アルキル)アミノ」という用語は、一方又は両方の水素原子が、直鎖状又は分枝状C1~4アルキル基でそれぞれ置きかえられたアミノ基を指す。N-(C1~4アルキル)アミノの例として、メチルアミノ、エチルアミノ、及びtert-ブチルアミノが挙げられ、N,N-ジ-(C1~4アルキル)アミノの例として、ジメチルアミノ及びジエチルアミノが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「N-(アリール-C1~4アルキル)アミノ」という用語は、水素原子がアリール-C1~4アルキル基で置きかえられたアミノ基を指す。N-(アリール-C1~4アルキル)アミノの例として、ベンジルアミノ及びフェニルエチルアミノが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「医薬として許容される」という用語は、ヒトの医薬用途に適し、一般に安全で無毒であり、生物学的にも他の点でも望ましくないものではない、化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、本明細書では、値又はパラメータであって、その値又はパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(及び記載する)値又はパラメータを指す。例えば、「約20」に言及する記載は、「20」の記載を含む。数値範囲は、範囲を定義する数を含む。一般に言えば、「約」という用語は、その変数が示す値、その変数が示す値の実験誤差内のすべての値(例えば、平均の95%信頼区間内)、又はその変数が示す値の10パーセント以内の、どちらでも大きい方を指す。
式(I)の1,5-ベンゾチアゼピン化合物、又は医薬として許容されるその塩は、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体、肝臓胆汁酸輸送体、又は頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体及び肝臓胆汁酸輸送体の両方の阻害剤(それぞれ、ASBT阻害剤、LBAT阻害剤、及び二重ASBT/LBAT阻害剤)である。したがって、それらは、循環器疾患、脂肪酸代謝及びグルコース利用障害、胃腸疾患、並びに肝疾患等の、胆汁酸循環の阻害が望ましい状態、障害、及び疾患の治療又は予防に有用である。
循環器疾患並びに脂肪酸代謝及びグルコース利用障害として、高コレステロール血症;脂肪酸代謝の障害;1型及び2型真性糖尿病;糖尿病の合併症、例えば、白内障、細小及び大血管疾患、網膜症、神経障害、腎症、及び創傷治癒の遅延、組織虚血、糖尿病性足病変、動脈硬化症、心筋梗塞、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、脳卒中、末梢動脈閉塞性疾患、心筋症、心不全、心拍障害、及び血管再狭窄;糖尿病関連疾患、例えば、インスリン抵抗性(グルコース恒常性の障害)、高血糖、高インスリン血症、脂肪酸又はグリセロールの血中レベルの上昇、肥満、脂質異常症、高脂血症、例えば、高トリグリセリド血症、メタボリック症候群(X症候群)、アテローム性動脈硬化症、及び高血圧;並びに高密度リポタンパク質レベルの増加が挙げられるが、これらに限定されない。
胃腸疾患及び障害として、便秘(慢性便秘、機能性便秘、慢性特発性便秘(CIC)、断続的/散発性便秘、真性糖尿病に続発する便秘、脳卒中に続発する便秘、慢性腎臓病に続発する便秘、多発性硬化症に続発する便秘、パーキンソン病に続発する便秘、全身性硬化症に続発する便秘、薬物性便秘、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、混合型過敏性腸症候群(IBS-M)、小児機能性便秘、及びオピオイド誘発性便秘が含まれる);クローン病;一次胆汁酸吸収不良;過敏性腸症候群(IBS);炎症性腸疾患(IBD);回腸の炎症;並びに逆流症及びその合併症、例えば、バレット食道、胆汁逆流食道炎、及び胆汁逆流胃炎が挙げられる。
肝疾患は、本明細書で定義される場合、膵臓、門脈、肝実質、肝内胆管系、肝外胆管系、及び胆嚢等の、肝臓及びそれに関係する器官における任意の疾患である。ある場合には、肝疾患は、胆汁酸依存性肝疾患である。肝疾患及び障害として、肝臓の遺伝性代謝障害;胆汁酸合成の先天性異常;先天性胆管走行異常;胆道閉鎖;葛西手術後の胆道閉鎖;肝臓移植後の胆道閉鎖;新生児肝炎;新生児胆汁うっ滞;遺伝形式の胆汁うっ滞;脳腱黄色腫症;BA合成の二次的欠陥;ツェルウェガー症候群;嚢胞性線維症に関連する肝疾患;α1アンチトリプシン欠損症;アラジール症候群(ALGS);バイラー症候群;胆汁酸(BA)合成の一次的欠陥;進行性家族性肝内胆汁うっ滞(PFIC)、例えば、PFIC-1、PFIC-2、PFIC-3、及び非特定PFIC、胆汁分流後のPFIC、並びに肝臓移植後のPFIC;良性反復性肝内胆汁うっ滞(BRIC)、例えば、BRIC1、BRIC2、及び非特定BRIC、胆汁分流後のBRIC、並びに肝臓移植後のBRIC;自己免疫性肝炎;原発性胆汁性肝硬変(PBC);肝線維症;非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD);非アルコール性脂肪性肝炎(NASH);門脈圧亢進症;胆汁うっ滞;ダウン症候群の胆汁うっ滞;薬物性胆汁うっ滞;妊娠の肝内胆汁うっ滞(妊娠中の黄疸);肝内胆汁うっ滞;肝外胆汁うっ滞;経静脈栄養に関連する胆汁うっ滞(PNAC);低リン脂質に関連する胆汁うっ滞;リンパ浮腫胆汁うっ滞症候群1(LSC1);原発性硬化性胆管炎(PSC);免疫グロブリンG4に関連する胆管炎;原発性胆汁性胆管炎;胆石症(胆石);胆道結石症(biliary lithiasis);総胆管結石症;胆石性膵炎;カロリー病;胆管の悪性腫瘍;胆樹の閉塞を引き起こす悪性腫瘍;胆管狭窄;AIDS胆管症;虚血性胆管症;胆汁うっ滞又は黄疸によるそう痒;膵臓炎;進行性胆汁うっ滞に至る慢性自己免疫性肝疾患;肝脂肪変性;アルコール性肝炎;急性脂肪肝;妊娠の脂肪肝;薬物性肝炎;鉄過剰症;先天性胆汁酸代謝異常症1型(BAS1型);薬物性肝障害(DILI);肝線維症;先天性肝線維症;肝硬変;ランゲルハンス細胞組織球症(LCH);新生児魚鱗癬硬化性胆管炎(NISCH);骨髄性プロトポルフィリン症(EPP);特発性成人胆管減少(IAD);突発性新生児肝炎(INH);非症候性肝内胆管減少症(NS PILBD);常染色体劣性遺伝性肝内胆汁うっ滞(North American Indian childhood cirrhosis)(NAIC);肝サルコイドーシス;アミロイドーシス;壊死性腸炎;血清中胆汁酸が引き起こす毒性、例えば、異常な血清中胆汁酸プロファイルの状況での心律動障害(例えば、心房細動)、肝硬変に関連する心筋症(「コレカルディア(cholecardia)」)、及び胆汁うっ滞性肝疾患に関連する骨格筋消耗;多発性嚢胞性肝疾患;ウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、及びE型肝炎が含まれる);肝細胞癌(肝細胞腫);胆管癌;胆汁酸に関係する胃腸がん;並びに肝臓、胆道、及び膵臓の腫瘍及び新生物によって引き起こされる胆汁うっ滞が挙げられるが、これらに限定されない。式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、肝疾患におけるコルチコステロイド療法の増強にも有用である。
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩によって治療又は予防し得る他の疾患として、過吸収症候群(無βリポタンパク血症、家族性低βリポタンパク血症(FHBL)、カイロミクロン停滞病(CRD)、及びシトステロール血症が含まれる);ビタミン過剰症及び大理石骨病;高血圧;糸球体過剰濾過;多発性嚢胞腎(PKD)、例えば、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)及び常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD);並びに腎不全のそう痒が挙げられる。化合物は、肝臓又は代謝疾患に関連する腎臓傷害に対する保護にも有用である。
人体における胆汁酸の輸送は、溶質輸送体タンパク質であるSLC10ファミリーのメンバーの作用によって、特に、肝細胞の類洞側細胞膜に発現するNa+-タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP、肝臓胆汁酸輸送体(LBAT)とも呼ばれる;遺伝子記号SLC10A1)、及び回腸の腸細胞、近位尿細管細胞、胆管上皮、大胆管細胞、及び胆嚢上皮細胞の頂端膜に発現する頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT、回腸胆汁酸輸送体(IBAT)、ISBT、ABAT、又はNTCP2とも呼ばれる;遺伝子記号SLC10A2)によって制御される。肝臓内で、胆汁酸は、肝臓胆汁酸輸送体(LBAT)によって門脈血から効率的に抽出され、胆汁酸塩排出ポンプによって(BSEP;遺伝子記号ABCB11)小管膜を横断して再分泌される。回腸での胆汁酸の再吸収は、回腸では一般に回腸胆汁酸輸送体(IBAT)と呼ばれる、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)によって処理される。LBAT及びASBTは両方とも、溶質1分子当たり2つ以上のNa+イオンを移動させる起電性ナトリウム-溶質共輸送体として機能する。
生体異物及び胆汁酸を含めた生体内物質は、肝臓によって門脈血から取り込まれ、個別化された基質特異性を有する別個の輸送タンパク質によって胆汁中に分泌される。グリシン-及びタウリン-抱合胆汁酸は、アニオン型で存在し、拡散によって膜を横断することができず、よって肝細胞に出入りするのに膜輸送タンパク質に完全に依存している(Kosters及びKarpen、Xenobiotica 2008、第38巻、1043~1071頁)。ASBT及びLBATは、グリシン-及びタウリン-抱合型の胆汁酸塩の方を、それらの非抱合型の対応物より優先し、トリヒドロキシ胆汁酸塩よりジヒドロキシ胆汁酸塩の方に高い親和性を示す。ASBTの非胆汁酸基質はまだ特定されていないが、LBATは、種々のステロイドスルフェート、ホルモン、及び生体異物も輸送することが見出されている。
LBATは、薬物阻害要件に関してASBTほど完全には特徴付けられていない。Dongらは、ヒトLBATを阻害するFDA承認薬を特定し、LBAT及びASBTの阻害要件を比較した。一連のLBAT阻害試験は、FDA承認薬を使用して、反復計算モデルの開発と連携して行われた。スクリーニング試験から、イルベサルタン(Ki=11.9μM)及びエゼチミブ(Ki=25.0μM)を含めた27種の薬物が新規LBAT阻害剤として特定された。ファルマコフォアに共通の特徴があることから、2つの疎水物質及び1つの水素結合受容体がLBATの阻害に重要であることが示された。In vitroでスクリーニングされた72種の薬物から、合計31種の薬物がLBATを阻害し、それに対して51種の薬物(すなわち、半数より多い)がASBTを阻害した。したがって、阻害剤の重複はあるが、ASBTは、予想外に薬物阻害に対してLBATより許容的であり、これは、LBATの方が少ないファルマコフォアの特徴を有することに関係している可能性がある(Dongら、Mol. Pharm. 2013、第10巻、1008~1019頁)。
Vazらは、比較的軽度の臨床表現型を有する新たな先天性異常としてのLBAT欠損の特定を記載している。LBAT欠損の特定によって、この輸送体が、肝臓内への抱合型胆汁酸塩の主要な移入系であることが確認されるが、それが存在しなくても補助的な輸送体が腸肝循環を持続できることも示される(Vazら、Hepatology 2015、第61巻、260~267頁)。これらの知見から、LBAT阻害は安全な作用機序であるという仮説が裏付けられる。何故なら、それでもなお肝細胞が必要な量の胆汁酸を取り込む可能性を有するからである。
Liuらは、SLC10A1(LBAT)におけるp.Ser267Phe変異のホモ接合性に関連する新たなタイプの高コラン酸血症の特定について記載している。遺伝子SLC10A1におけるこの変異の対立遺伝子頻度は、民族集団によって異なり、南中国(中国漢族及びダイ族でそれぞれ8%及び12%)及びベトナム(11%)で最も高い発生率が生じている。この「隠れた」高コラン酸血症は、中国の南漢民族集団の0.64%、ダイ民族集団の1.44%、及びベトナムの民族集団の1.21%に影響を及ぼしていると考えられた。ホモ接合の個体における抱合型及び非抱合型の血清中BAレベルの増加も観察された。Liuらは、この知見は門脈循環から肝細胞へのBA輸送の低減に起因する可能性が最も高いと示唆している。これによって、腸肝循環の生理機能が胆汁酸の再循環だけでなく、該循環から胆汁酸を除去して恒常性を実現することであるという仮説(Karpen及びDawson、Hepatology 2015、第61巻、24~27頁)が裏付けられる。代替的に、ホモ接合の保有者では、肝臓が増加したレベルの胆汁酸を合成して、低減した腸肝再循環を補っている可能性がある。LBATは非抱合型胆汁酸も輸送するので、この試験における非抱合型胆汁酸の増加は驚くべきことではなかった(Liuら、Scientific Reports 2017、7: 9214、1~7頁)。
LBATは、幾つかの形態の胆汁うっ滞性肝傷害及び胆汁うっ滞で下方制御されることが見出されており、一方、ASBTは、クローン病、一次胆汁酸吸収不良、炎症性腸疾患、及び回腸の炎症等の種々の胃腸障害では下方制御されるが、胆汁うっ滞では上方制御されることが見出されている。LBATは、B型肝炎ウイルス(HBV)及びD型肝炎ウイルス(HDV)のウイルス侵入の細胞受容体としても機能し、それはひいては肝疾患及び肝細胞癌の主な原因となる。
ASBT阻害は、血漿コレステロールレベルを減少させること、及びインスリン抵抗性を向上させること、並びに胆汁うっ滞性肝疾患における肝臓の胆汁酸の負担を軽減することに関して調査されてきた。加えて、ASBT阻害はインスリンレベル及び正常血糖値を元に戻すことが見出されており、それによってASBT阻害は2型真性糖尿病の有望な治療として確立されている。ASBT阻害剤は、機能性便秘の治療にも使用されている。
ASBTは、主として回腸で発現されるため(回腸ではIBATと呼ばれることが多い)、ASBT阻害剤は全身吸収性である必要はない。その一方で、ASBTは、腎臓の近位尿細管細胞でも発現する。したがって、全身吸収性のASBT阻害剤は、腎臓での胆汁酸の再取り込みも阻害する可能性がある。これによって、尿中の胆汁酸レベルが増加し、尿を介する体からの胆汁酸の除去が増大することになると考えられる。したがって、回腸だけでなく腎臓にも効果を発揮する全身吸収性のASBT阻害剤は、回腸だけに効果を発揮する非全身吸収性ASBT阻害剤より大きな胆汁酸レベルの低減につながることが予測される。
高ASBT阻害効力を有する化合物は、胆汁うっ滞を引き起こす肝疾患、例えば、進行性家族性肝内胆汁うっ滞(PFIC)、アラジール症候群、胆道閉鎖、及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療に特に適している。
胆道閉鎖は、大胆管の部分的若しくは全体的な閉塞を(又は非存在さえ)伴う、稀な小児肝疾患である。この閉塞又は非存在は、肝臓を損傷する胆汁酸の蓄積に至る胆汁うっ滞を引き起こす。幾つかの実施形態では、胆汁酸の蓄積は、肝外胆管系で生じる。幾つかの実施形態では、胆汁酸の蓄積は、肝内胆管系で生じる。現在の標準治療は、閉塞した胆管を除去し、小腸の一部を直接肝臓につなぐ外科手術である、葛西の手技である。現在のところ、この障害に対する承認された薬物療法は存在しない。
胆道閉鎖の治療を必要とする対象における胆道閉鎖を治療するための方法が本明細書に提供され、該方法は、治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む。幾つかの実施形態では、対象は、葛西の手技を受けた後で、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与される。幾つかの実施形態では、対象は、葛西の手技を受ける前に、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与される。幾つかの実施形態では、胆道閉鎖の治療によって、対象における血清中胆汁酸のレベルが減少する。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、例えば、ELISA酵素アッセイ、又はDaneseら、PLoS One. 2017、第12(6)巻: e0179200(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるような総胆汁酸測定アッセイによって決定される。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前の血清中胆汁酸のレベルの、例えば、10%~40%、20%~50%、30%~60%、40%~70%、50%~80%、又は90%超減少し得る。幾つかの実施形態では、胆道閉鎖(bilary atresia)の治療は、そう痒の治療を含む。
PFICは、世界中の出生児50,000~100,000人に一人が罹患し、進行性の、命を脅かす肝疾患を引き起こすと推定される、稀な遺伝障害である
PFICの一つの徴候はそう痒であり、それによって生活の質が著しく低下することが多い。ある場合には、PFICは、肝硬変及び肝不全に至る。現在の療法には、部分的胆汁外瘻術(PEFD)及び肝臓移植が含まれるが、これらの選択肢は、術後合併症の実質的なリスクだけなく、心理学的及び社会的問題も抱える可能性がある。
1型、2型、及び3型として知られる3つの別々のPFICサブタイプに相関する、3つの代替的な遺伝子欠損が特定されている。
・ PFIC 1型は、「バイラー病」と呼ばれることもあり、胆管内の細胞膜中のリン脂質として知られる脂肪の適正な均衡を維持するのを助けるタンパク質をコードする、ATP8B1遺伝子の変異に起因する胆汁分泌の障害によって引き起こされる。これらのリン脂質の不均衡は、胆汁うっ滞及び肝臓内の胆汁酸の上昇と関連している。PFIC 1型に罹患した対象は、通常、生後1カ月で胆汁うっ滞を発症し、外科的治療がなければ、生後10年が過ぎる前に肝硬変及び末期肝疾患に進行する。
・ PFIC 2型は、「バイラー症候群」と呼ばれることもあり、胆汁酸を肝臓外に移動させる胆汁酸塩排出ポンプとして知られるタンパク質をコードする、ABCB11遺伝子の変異に起因する胆汁酸塩分泌の障害によって引き起こされる。PFIC 2型を有する対象は、生後数年以内に肝不全を発症することが多く、肝細胞癌として知られる、ある種の肝臓がんを発症するリスクが高い。
・ PFIC 3型は、典型的には、小児期の最初の数年に進行性胆汁うっ滞と共に現れ、細胞膜を横切ってリン脂質を移動させる輸送体をコードするABCB4遺伝子の変異によって引き起こされる。
加えて、TJP2遺伝子、NR1H4遺伝子、又はMyo5b遺伝子変異が、PFICの原因として提示されている。加えて、PFICを有する対象には、ATP8B1、ABCB11、ABCB4、TJP2、NR1H4、又はMyo5b遺伝子のいずれにも変異を有していない者もいる。これらの場合、この状態の原因は不明である。
ATP8B1遺伝子又は得られるタンパク質の例示的な変異を、ヒト野生型ATP8B1タンパク質(例えば、配列番号1)又は遺伝子(例えば、配列番号2)に基づいて番号を付け、表2及び表3に列挙する。ABCB11遺伝子又は得られるタンパク質の例示的な変異を、ヒト野生型ABCB11タンパク質(例えば、配列番号3)又は遺伝子(例えば、配列番号4)に基づいて番号を付け、表4及び表5に列挙する。
当業者であれば理解できるように、配列番号1又は3における特定のアミノ酸位置に対応する参照タンパク質配列におけるアミノ酸位置は、参照タンパク質配列を配列番号1又は3と(例えば、ClustalW2等のソフトウェアプログラムを使用して)整列させることによって決定することができる。これらの残基に対する変更(本明細書では「変異」と呼ぶ)は、配列内の又は配列に隣接する単一又は複数のアミノ酸置換、挿入、及び配列内の又は配列に隣接する欠失を含み得る。当業者であれば理解できるように、配列番号2又は4における特定のヌクレオチド位置に対応する参照遺伝子配列におけるヌクレオチド位置は、参照遺伝子配列を配列番号2又は4と(例えば、ClustalW2等のソフトウェアプログラムを使用して)整列させることによって決定することができる。これらの残基に対する変更(本明細書では「変異」と呼ぶ)は、配列内の又は配列に隣接する単一又は複数のヌクレオチド置換、挿入、及び配列内の又は配列に隣接する欠失を含み得る。Kooistraら、「KLIFS: A structural kinase-ligand interaction database」、Nucleic Acids Res. 2016、第44巻、番号D1、D365-D371頁(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)も参照されたい。
ATP8B1のカノニカルタンパク質配列(配列番号1) - Uniprot ID O43520
Figure 2023504646000007
ATP8B1のカノニカルDNA配列(配列番号2)
Figure 2023504646000008
Figure 2023504646000009
Figure 2023504646000010
Figure 2023504646000011
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Figure 2023504646000015
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Figure 2023504646000019
Figure 2023504646000020
Figure 2023504646000021
Figure 2023504646000022
表2及び表3に関する参考文献
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幾つかの実施形態では、ATP8B1における変異は、L127P、G308V、T456M、D554N、F529del、I661T、E665X、R930X、R952X、R1014X、及びG1040Rから選択される。
ABCB11のカノニカルタンパク質配列(配列番号3) - Uniprot ID O95342
Figure 2023504646000023
ABCB11のカノニカルDNA配列(配列番号4)
Figure 2023504646000024
Figure 2023504646000025
Figure 2023504646000026
Figure 2023504646000027
Figure 2023504646000028
Figure 2023504646000029
Figure 2023504646000030
Figure 2023504646000031
Figure 2023504646000032
Figure 2023504646000033
Figure 2023504646000034
Figure 2023504646000035
Figure 2023504646000036
Figure 2023504646000037
Figure 2023504646000038
Figure 2023504646000039
Figure 2023504646000040
Figure 2023504646000041
Figure 2023504646000042
Figure 2023504646000043
Figure 2023504646000044
Figure 2023504646000045
Figure 2023504646000046
Figure 2023504646000047
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幾つかの実施形態では、ABCB11における変異は、A167T、G238V、V284L、E297G、R470Q、R470X、D482G、R487H、A570T、N591S、A865V、G982R、R1153C、及びR1268Qから選択される。
対象におけるPFIC(例えば、PFIC-1及びPFIC-2)を治療する方法が提供され、該方法は、対象から得られた試料についてアッセイを行って、対象がPFICに関連する変異(例えば、ATP8B1、ABCB11、ABCB4、TJP2、NR1H4、又はMyo5b変異)を有しているかどうか決定すること、及び治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を、PFICに関連する変異を有していると決定された対象に投与すること(例えば、特異的に又は選択的に投与すること)を含む。幾つかの実施形態では、変異は、ATP8B1又はABCB11変異である。例えば、表1~4のいずれか一つに示すような変異である。幾つかの実施形態では、ATP8B1における変異は、L127P、G308V、T456M、D554N、F529del、I661T、E665X、R930X、R952X、R1014X、及びG1040Rから選択される。幾つかの実施形態では、ABCB11における変異は、A167T、G238V、V284L、E297G、R470Q、R470X、D482G、R487H、A570T、N591S、A865V、G982R、R1153C、及びR1268Qから選択される。
PFICの治療を必要とする対象におけるPFIC(例えば、PFIC-1及びPFIC-2)を治療するための方法がまた提供され、該方法は、(a)対象におけるPFICに関連する変異(例えば、ATP8B1、ABCB11、ABCB4、TJP2、NR1H4、又はMyo5b変異)を検出すること;及び(b)対象に治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む。幾つかの実施形態では、PFICを治療するための方法は、治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を、PFICに関連する変異(例えば、ATP8B1、ABCB11、ABCB4、TJP2、NR1H4、又はMyo5b変異)を有する対象に投与することを含み得る。幾つかの実施形態では、変異は、ATP8B1又はABCB11変異である。例えば、表1~4のいずれか一つに示すような変異である。幾つかの実施形態では、ATP8B1における変異は、L127P、G308V、T456M、D554N、F529del、I661T、E665X、R930X、R952X、R1014X、及びG1040Rから選択される。幾つかの実施形態では、ABCB11における変異は、A167T、G238V、V284L、E297G、R470Q、R470X、D482G、R487H、A570T、N591S、A865V、G982R、R1153C、及びR1268Qから選択される。
幾つかの実施形態では、対象は、次世代シーケンシング(next generation sequencsing)(NGS)を含めた、当業者に認められる検査の使用を通して、対象又は対象からの生検標本におけるPFICに関連する変異を有すると決定される。幾つかの実施形態では、対象は、対象若しくは対象からの生検標本におけるPFICに関連する変異を識別するための、規制機関に承認された、例えば、FDAに承認された検査若しくはアッセイを使用して、又は本明細書に記載するアッセイの非限定的な例のいずれかを行うことによって、PFICに関連する変異を有すると決定される。PFICを診断する更なる方法は、Gunaydin, M.ら、Hepat Med. 2018、第10巻、95~104頁(参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されている。
幾つかの実施形態では、PFIC(例えば、PFIC-1又はPFIC-2)の治療によって、対象における血清中胆汁酸のレベルが減少する。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、例えば、ELISA酵素アッセイによって、又はDaneseら、PLoS One. 2017、第12(6)巻: e0179200(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるような総胆汁酸を測定するためのアッセイによって決定される。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前の血清中胆汁酸のレベルの、例えば、10%~40%、20%~50%、30%~60%、40%~70%、50%~80%、又は90%超減少し得る。幾つかの実施形態では、PFICの治療は、そう痒の治療を含む。
LBATは肝細胞で発現するため、LBAT及び二重ASBT/LBAT阻害剤物質は、少なくともある程度の生物学的利用能及び血中の遊離画分を有する必要がある。LBAT阻害剤化合物は、腸から肝臓まで残存することしか必要としないので、そのような化合物の比較的低い全身暴露で十分であり、それによって体の他の部位でのいずれの副作用の潜在的リスクも最小限に抑えられることが予想される。LBAT及びASBTの阻害は、肝臓内の胆汁酸濃度の減少に少なくとも相加効果を有することが予想される。二重ASBT/LBAT阻害剤は、ASBT阻害剤で時々観察されるような下痢を誘発することなく、胆汁酸レベルを低減させることができる可能性があることも予想される。
高いLBAT阻害効力及び十分な生物学的利用能を有する化合物は、肝炎の治療に特に適していると予想される。二重ASBT/LBAT阻害効力及び十分な生物学的利用能を有する化合物は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療に特に適していると予想される。
NASHは、アルコール性肝疾患に似た一般的で重篤な慢性肝疾患であるが、アルコールをほとんど飲まない又は飲まない人に生じる。NASH患者では、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)又は脂肪変性として知られる肝臓内の脂肪蓄積、及び高LDLコレステロール及びインスリン抵抗性等の他の要因が肝臓内の慢性炎症を誘発し、線維症として知られる組織の進行性瘢痕化、及び肝硬変、その後最終的には肝不全及び死に至るおそれがある。NASHを有する患者は、空腹時及びすべての食後の時点で健康な対象より有意に高い総血清中胆汁酸濃度を有すること(空腹時にNASHでは2.2~2.4倍の増加、すべての食後の時点にNASHでは1.7~2.2倍の増加)が見出されている。これらは、タウリン-及びグリシン-抱合型一次及び二次胆汁酸の増加によって駆動される。NASHを有する患者は、その空腹時及び食後の胆汁酸プロファイルに大きな変動を呈した。これらの結果から、NASHを有する患者は、空腹時及び食後に、より疎水性で細胞毒性の二次種を含めた胆汁酸により多く暴露されることが示される。胆汁酸への暴露の増大は、肝傷害並びにNAFLD及びNASHの発病に関与する可能性がある(Ferslewら、Dig Dis Sci. 2015、第60巻、3318~3328頁)。したがって、ASBT及び/又はLBAT阻害はNASHの治療に有益である可能性が高い。
NAFLDは、過剰な飲酒量、他の既知の肝疾患、又は脂肪を生成する(steatogenic)薬物療法の長期の使用を含めた、肝脂肪変性の二次的原因のない肝脂肪変性によって特徴付けられる(Chalasaniら、Hepatology 2018、第67(1)巻、328~357頁)。NAFLDは、非アルコール性脂肪肝(NAFL)及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に分類することができる。Chalasaniらによれば、NAFLは、肝細胞の風船様腫大の形態の肝細胞障害のエビデンスがない、≧5%の肝脂肪変性の存在として定義される。NASHは、いずれの肝線維症の有無にかかわらず、肝細胞傷害(例えば、風船様腫大)を有する、≧5%の肝脂肪変性及び炎症の存在として定義される。NASHは一般に、肝臓の炎症及び肝線維症にも関連しており、それらは、肝硬変、末期肝疾患、及び肝細胞癌に進行するおそれがある。肝線維症はNASHに必ずしも存在するとは限らないが、存在する場合、線維症の重症度は長期転帰に関連し得る。
対象がNAFLDを有しているかどうか、もしそうなら、NAFLDがNAFLであるのか又はNASHであるのかを区別することを含めた、疾患の重症度を評価及び査定するのに使用される多くの手法が存在する。幾つかの実施形態では、NAFLDの重症度は、NASを使用して評価することができる。幾つかの実施形態では、NAFLDの治療は、NASを使用して評価することができる。幾つかの実施形態では、NASは、Kleinerら、Hepatology. 2005、41(6):1313~1321(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるように決定することができる。例えば、Kleinerを出典とする簡略化したNASスキームについての表6を参照されたい。
Figure 2023504646000048
幾つかの実施形態では、NASは、例えば、米国特許出願公開第2018/0140219号(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるように、非侵襲的に決定される。幾つかの実施形態では、NASは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前の対象からの試料について決定される。幾つかの実施形態では、NASは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後に決定される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較して、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後のNASスコアが低いと、NAFLD(例えば、NASH)の治療が示される。例えば、NASが1、2、3、4、5、6、又は7減少すると、NAFLD(例えば、NASH)の治療が示される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与後のNASは7以下である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中のNASは、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中のNASは7以下である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中のNASは、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間後のNASは7以下である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間後のNASは、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。
対象におけるNASHを評価又は査定する更なる手法には、肝脂肪変性(例えば、肝臓における脂肪の蓄積);肝臓の炎症;肝障害、肝臓の炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示すバイオマーカー(例えば、血清マーカー及びパネル)の1つ又は複数を決定することが含まれる。NASHの生理的指標の更なる例として、対象の肝臓の肝臓形態、肝硬度、及び大きさ又は質量を挙げることができる。幾つかの実施形態では、対象におけるNASHは、肝臓脂肪の蓄積及び肝障害を示すバイオマーカーの検出によって証明される。例えば、血清フェリチンの上昇及び血清自己抗体の低力価は、NASHの共通の特徴であり得る。
幾つかの実施形態では、NASHを評価するための方法として、脂肪変性を定量化するための磁気共鳴画像法(分光法、又はプロトン密度脂肪率測定(MRI-PDFF)のいずれかによる)、相当な肝線維症及び/又は肝硬変を診断するためのトランジェントエラストグラフィ(FIBROSCAN(登録商標))、肝静脈圧較差(HPVG)、MREでの肝硬度測定、及び肝生検の組織学的特徴の評価が挙げられる。幾つかの実施形態では、磁気共鳴画像法を使用して、脂肪性肝炎(NASH-MRI)、肝線維症(Fibro-MRI)、及び脂肪変性の1つ又は複数が検出される。例えば、米国特許出願公開第2016/146715号及び第2005/0215882号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)を参照されたい。
幾つかの実施形態では、NASHの治療として、1つ又は複数の用量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与後の対象における、NASHに関連する1つ又は複数の症状の減少;肝脂肪変性の量の低減;NASの減少;肝臓の炎症の減少;肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示すバイオマーカーのレベルの減少;並びに線維化及び/若しくは肝硬変の低減、線維化及び/若しくは肝硬変の更なる進行の欠如、又は線維化及び/若しくは肝硬変の進行の遅延を挙げることができる。
幾つかの実施形態では、NASHの治療は、対象におけるNASHに関連する1つ又は複数の症状の減少を含む。例示的な症状として、肝臓の肥大、疲労、右上腹部の疼痛、腹部膨満、皮膚の表面のすぐ下の血管の肥大、男性における乳房の肥大、脾臓の肥大、手掌紅斑、黄疸、及びそう痒の1つ又は複数を挙げることができる。幾つかの実施形態では、対象は無症状である。幾つかの実施形態では、対象の全体重は増加しない。幾つかの実施形態では、対象の全体重は減少する。幾つかの実施形態では、対象の肥満度指数(BMI)は増加しない。幾つかの実施形態では、対象の肥満度指数(BMI)は減少する。幾つかの実施形態では、対象のウエストとヒップとの比率(WTH)は増加しない。幾つかの実施形態では、対象のウエストとヒップとの比率(WTH)は減少する。
幾つかの実施形態では、NASHの治療は、肝脂肪変性を測定することによって評価することができる。幾つかの実施形態では、NASHの治療は、本明細書に記載する通りの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与後の肝脂肪変性の低減を含む。幾つかの実施形態では、肝脂肪変性は、超音波検査、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像法、磁気共鳴分光法(MRS)、磁気共鳴エラストグラフィ(MRE)、トランジェントエラストグラフィ(TE)(例えば、FIBROSCAN(登録商標))、肝臓の大きさ若しくは質量の測定からなる群から選択される1つ又は複数の方法によって、又は肝生検によって決定される(例えば、Di Lascioら、Ultrasound Med Biol. 2018、第44(8)巻、1585~1596頁;Lvら、J Clin Transl Hepatol. 2018、第6(2)巻、217~221頁;Reederら、J Magn Reson Imaging. 2011、第34(4)巻、spcone;及びde Ledinghen Vら、J Gastroenterol Hepatol. 2016、第31(4)巻、848~855頁(これらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)を参照されたい)。NASHを有すると診断された対象は、約5%超の肝脂肪変性、例えば、約5%超~約25%、約25%~約45%、約45%~約65%、又は約65%超の肝脂肪変性を有し得る。幾つかの実施形態では、約5%超~約33%の肝脂肪変性を有する対象はステージ1の肝脂肪変性を有し、約33%~約66%の肝脂肪変性を有する対象はステージ2の肝脂肪変性を有し、約66%超の肝脂肪変性を有する対象はステージ3の肝脂肪変性を有する。
幾つかの実施形態では、肝脂肪変性の量は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前に決定される。幾つかの実施形態では、肝脂肪変性の量は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後に決定される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較した、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後の肝脂肪変性の量の低減は、NASHの治療を示す。例えば、肝脂肪変性の量の約1%~約50%、約25%~約75%、又は約50%~約100%の低減は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、肝脂肪変性の量の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%の低減は、NASHの治療を示す。
幾つかの実施形態では、肝臓の炎症の存在は、肝臓の炎症を示すバイオマーカー及び対象からの肝生検試料からなる群から選択される1つ又は複数の方法によって決定される。幾つかの実施形態では、肝臓の炎症の重症度は、対象からの肝生検試料から決定される。例えば、肝生検標本における肝臓の炎症は、Kleinerら、Hepatology 2005、第41(6)巻、1313~1321頁、及びBruntら、Am J Gastroenterol 1999、第94巻、2467~2474頁(これらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるように評価することができる。幾つかの実施形態では、肝臓の炎症の重症度は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前に決定される。幾つかの実施形態では、肝臓の炎症の重症度は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後に決定される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較した、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後の肝臓の炎症の重症度の減少は、NASHの治療を示す。例えば、約1%~約50%、約25%~約75%、又は約50%~約100%の肝臓の炎症の重症度の減少は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%の肝臓の炎症の重症度の減少は、NASHの治療を示す。
幾つかの実施形態では、NASHの治療は、線維化及び/又は肝硬変の治療、例えば、線維化の重症度の減少、線維化及び/若しくは肝硬変の更なる進行の欠如、又は線維化及び/若しくは肝硬変の進行の遅延を含む。幾つかの実施形態では、線維化及び/又は肝硬変の存在は、トランジェントエラストグラフィ(例えば、FIBROSCAN(登録商標))、肝線維症の非侵襲的マーカー、及び肝生検の組織学的特徴からなる群から選択される1つ又は複数の方法によって決定される。幾つかの実施形態では、線維化の重症度(例えば、ステージ)は、トランジェントエラストグラフィ(例えば、FIBROSCAN(登録商標))、線維化スコアリングシステム(fibrosis-scoring system)、肝線維症のバイオマーカー(例えば、非侵襲的バイオマーカー)、及び肝静脈圧較差(HVPG)からなる群から選択される1つ又は複数の方法によって決定される。線維化スコアリングシステムの非限定的な例として、NAFLD線維化スコアリングシステム(例えば、Anguloら、Hepatology 2007、第45(4)巻、846~54頁を参照されたい)、Bruntら、Am. J. Gastroenterol. 1999、第94巻、2467~2474頁の線維化スコアリングシステム、Kleinerら、Hepatology 2005、第41(6)巻、1313~1321頁の線維化スコアリングシステム、及びISHAK線維化スコアリングシステム(Ishakら、J. Hepatol. 1995、第22巻、696~699頁を参照されたい)が挙げられる(これらの各々の内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)。
幾つかの実施形態では、線維化の重症度は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前に決定される。幾つかの実施形態では、線維化の重症度は、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後に決定される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較した、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後の線維化の重症度の減少は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、線維化の重症度の減少、線維化及び/若しくは肝硬変の更なる進行の欠如、又は線維化及び/若しくは肝硬変の進行の遅延は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、線維化の重症度は、本明細書に記載する線維化スコアリングシステムのいずれか等のスコアリングシステムを使用して決定され、例えば、スコアは、線維化のステージ、例えば、ステージ0(線維化なし)、ステージ1、ステージ2、ステージ3、及びステージ4(肝硬変)を示すことができる(例えば、Kleinerらを参照されたい)。幾つかの実施形態では、線維化のステージの減少は、線維化の重症度の減少である。例えば、1、2、3、又は4ステージの減少は、線維化の重症度の減少である。幾つかの実施形態では、ステージの減少、例えば、ステージ4からステージ3、ステージ4からステージ2、ステージ4からステージ1、ステージ4からステージ0、ステージ3からステージ2、ステージ3からステージ1、ステージ3からステージ0、ステージ2からステージ1、ステージ2からステージ0、又はステージ1からステージ0への減少は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、線維化のステージは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与後に、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較して、ステージ4からステージ3、ステージ4からステージ2、ステージ4からステージ1、ステージ4からステージ0、ステージ3からステージ2、ステージ3からステージ1、ステージ3からステージ0、ステージ2からステージ1、ステージ2からステージ0、又はステージ1からステージ0に減少する。幾つかの実施形態では。線維化のステージは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中に、式(I)の化合物又は医薬として許容
されるその塩の投与前と比較して、ステージ4からステージ3、ステージ4からステージ2、ステージ4からステージ1、ステージ4からステージ0、ステージ3からステージ2、ステージ3からステージ1、ステージ3からステージ0、ステージ2からステージ1、ステージ2からステージ0、又はステージ1からステージ0に減少する。幾つかの実施形態では、線維化のステージは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間後に、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較して、ステージ4からステージ3、ステージ4からステージ2、ステージ4からステージ1、ステージ4からステージ0、ステージ3からステージ2、ステージ3からステージ1、ステージ3からステージ0、ステージ2からステージ1、ステージ2からステージ0、又はステージ1からステージ0に減少する。
幾つかの実施形態では、NASHの存在は、肝障害、炎症、肝線維症、及び/若しくは肝硬変の1つ若しくは複数を示す1つ若しくは複数のバイオマーカー、又はそれらのスコアリングシステムによって決定される。幾つかの実施形態では、NASHの重症度は、肝障害、炎症、肝線維症、及び/若しくは肝硬変の1つ若しくは複数を示す1つ若しくは複数のバイオマーカー、又はそれらのスコアリングシステムによって決定される。バイオマーカーのレベルは、例えば、バイオマーカーをコードする遺伝子若しくはmRNA及び/又はバイオマーカーのペプチド若しくはタンパク質の発現レベルを測定、定量、及びモニタリングすることによって決定することができる。1つ若しくは複数の肝障害、炎症、肝線維症、及び/若しくは肝硬変を示すバイオマーカー、並びに/又はそれらのスコアリングシステムの非限定的な例として、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の血小板に対する比率指標(APRI);アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)とアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)との比率(AAR);APRI、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベル、及び対象の年齢に基づいた、FIB-4スコア(例えば、McPhersonら、Gut 2010、第59(9)巻、1265~9頁(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)を参照されたい);ヒアルロン酸;炎症誘発性サイトカイン;肝臓における線維化及び壊死性炎症活性の尺度を生成するために対象の年齢及び性別と組み合わせた、α2-マクログロブリン、ハプトグロビン、アポリポタンパク質A1、ビリルビン、γグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROTEST(登録商標)、FIBROSURE(登録商標))、対象の年齢及び性別と組み合わせた、ビリルビン、γグルタミルトランスフェラーゼ、ヒアルロン酸、α2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、HEPASCORE(登録商標);例えば、Adamsら、Clin. Chem. 2005、第51(10)巻、1867~1873頁を参照されたい)、並びに組織メタロプロテアーゼ阻害物質1、ヒアルロン酸、及びα2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROSPECT(登録商標));組織メタロプロテアーゼ阻害物質1(TIMP-1)、III型プロコラーゲンのアミノ末端プロペプチド(PIIINP)、及びヒアルロン酸(HA)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、Enhanced Liver Fibrosis(ELF)スコア、例えば、Lichtinghagen Rら、J Hepatol. 2013年8月;59(2):236~42を参照されたい(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている))が挙げられる。幾つかの実施形態では、線維化の存在は、FIB-4スコア、肝臓における線維化及び壊死性炎症活性の尺度を生成するために対象の年齢及び性別と組み合わせた、α2-マクログロブリン、ハプトグロビン、アポリポタンパク質A1、ビリルビン、γグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROTEST(登録商標)、FIBROSURE(登録商標))、対象の年齢及び性別と組み合わせた、ビリルビン、γグルタミルトランスフェラーゼ、ヒアルロン酸、α2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、HEPASCORE(登録商標);例えば、Adamsら、Clin. Chem. 2005、第51(10)巻、1867~1873頁を参照されたい)、並びに組織メタロプロテアーゼ阻害物質1、ヒアルロン酸、及びα2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROSPECT(登録商標));並びに組織メタロプロテアーゼ阻害物質1(TIMP-1)、III型プロコラーゲンのアミノ末端プロペプチド(PIIINP)、及びヒアルロン酸(HA)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、Enhanced Liver Fibrosis(ELF)スコア)の1つ又は複数によって決定される。幾つかの実施形態では、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)のレベルは増加しない。幾つかの実施形態では、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)のレベルは減少する。幾つかの実施形態では、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)のレベルは増加しない。幾つかの実施形態では、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)のレベルは減少する。幾つかの実施形態では、酵素の「レベル」は、酵素の濃度、例えば、血液中の濃度を指す。例えば、AST又はALTのレベルは、ユニット/Lと表すことができる。
幾つかの実施形態では、線維化の重症度は、FIB-4スコア、肝臓における線維化及び壊死性炎症活性の尺度を生成するために対象の年齢及び性別と組み合わせた、α2-マクログロブリン、ハプトグロビン、アポリポタンパク質A1、ビリルビン、γグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROTEST(登録商標)、FIBROSURE(登録商標))、対象の年齢及び性別と組み合わせた、ビリルビン、γグルタミルトランスフェラーゼ、ヒアルロン酸、α2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、HEPASCORE(登録商標);例えば、Adamsら、Clin. Chem. 2005、第51(10)巻、1867~1873頁を参照されたい)(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)、並びに組織メタロプロテアーゼ阻害物質1、ヒアルロン酸、及びα2-マクログロブリンからなるバイオマーカーのパネル(例えば、FIBROSPECT(登録商標));並びに組織メタロプロテアーゼ阻害物質1(TIMP-1)、III型プロコラーゲンのアミノ末端プロペプチド(PIIINP)、及びヒアルロン酸(HA)からなるバイオマーカーのパネル(例えば、Enhanced Liver Fibrosis(ELF)スコア)の1つ又は複数によって決定される。
幾つかの実施形態では、肝臓の炎症は、肝臓の炎症のバイオマーカーのレベル、例えば、炎症誘発性サイトカインのレベルによって決定される。肝臓の炎症を示すバイオマーカーの非限定的な例として、インターロイキン-(IL)6、インターロイキン-(IL)1β、腫瘍壊死因子(TNF)-α、トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β、単球走化性タンパク質(MCP)-1、C反応性タンパク質(CRP)、PAI-1、及びコラーゲンアイソフォーム、例えば、Col1a1、Col1a2、及びCol4a1が挙げられる(例えば、Neumanら、Can. J. Gastroenterol. Hepatol. 2014、第28(11)巻、607~618頁、及び米国特許第9,872,844号(これらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)を参照されたい)。肝臓の炎症は、マクロファージ浸潤の変化によって、例えば、CD68発現レベルの変化を測定することによって評価することもできる。幾つかの実施形態では、肝臓の炎症は、インターロイキン-(IL)6、インターロイキン-(IL)1β、腫瘍壊死因子(TNF)-α、トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β、単球走化性タンパク質(MCP)-1、及びC反応性タンパク質(CRP)の1つ又は複数の血清レベル又は循環レベルを測定する又はモニタリングすることによって決定することができる。
幾つかの実施形態では、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前の対象からの試料について決定される。幾つかの実施形態では、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後に決定される。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前と比較した、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中又は投与期間後の肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルの減少は、NASHの治療を示す。例えば、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルの少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%の減少は、NASHの治療を示す。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与後の、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルの減少は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間中の、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルの減少は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%である。幾つかの実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与期間後の、肝障害、炎症、肝線維症、及び/又は肝硬変の1つ又は複数を示す1つ又は複数のバイオマーカーのレベルの減少は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%である。
幾つかの実施形態では、NASHの治療によって、対象における血清中胆汁酸のレベルが減少する。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、例えば、ELISA酵素アッセイ、又はDaneseら、PLoS One. 2017、第12(6)巻: e0179200(これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)に記載されるような総胆汁酸測定アッセイによって決定される。幾つかの実施形態では、血清中胆汁酸のレベルは、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の投与前の血清中胆汁酸のレベルの、例えば、10%~40%、20%~50%、30%~60%、40%~70%、50%~80%、又は90%超減少し得る。幾つかの実施形態では、NASHは、付随する胆汁うっ滞を有するNASHである。胆汁うっ滞では、胆汁酸を含む胆汁の、肝臓からの放出が遮断される。胆汁酸は、肝細胞の損傷を引き起こすことがあり(例えば、Perez MJ, Briz O. World J. Gastroenterol. 2009、第15(14)巻、1677~1689頁を参照されたい)、それによって線維化(例えば、肝硬変)の進行に至るか又はそれが増大し、肝細胞癌のリスクが増大するおそれがある(例えば、Sorrentino Pら、Dig. Dis. Sci. 2005、第50(6)巻、1130~1135頁、並びにSatapathy SK及びSanyal AJ. Semin. Liver Dis. 2015、第35(3)巻、221~235頁(これらの各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)を参照されたい)。幾つかの実施形態では、NASHの治療は、そう痒の治療を含む。幾つかの実施形態では、付随する胆汁うっ滞を有するNASHの治療は、そう痒の治療を含む。幾つかの実施形態では、付随する胆汁うっ滞を有するNASHを有する対象は、そう痒を有する。
NASHの例示的なバイオマーカーを表7に示す。
Figure 2023504646000049
表7に関する参考文献
1 McPherson et al., Gut. 2010, vol. 59(9), p. 1265-1269.
2 Adams, et al. Clin Chem. 2005, vol. 51(10), p. 1867-1873.
3 Lichtinghagen, et al. J Hepatol. 2013, vol. 59(2), p. 236-242.
4 Neuman, et al. Can J Gastroenterol Hepatol. 2014, vol. 28(11), p. 607-618.
5 U.S. Patent No. 9,872,844
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、血漿中でより多くの遊離画分を示すことがある。幾つかの実施形態では、遊離画分は、約0.2%超、例えば約0.4%超、例えば約0.6%超、例えば約0.8%超、例えば約1.0%超、例えば約1.25%超、例えば約1.5%超、例えば約1.75%超、例えば約2.0%超、例えば約2.5%超、例えば約3%超、例えば約4%超、例えば約5%超、例えば約7.5%超、例えば約10%超、又は例えば約20%超である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、尿中に排泄されることがある。幾つかの実施形態では、尿中に排泄される化合物の画分は、約0.2%超、例えば約0.4%超、例えば約0.6%超、例えば約0.8%超、例えば約1.0%超、例えば約2%超、例えば約3%超、例えば約5%超、例えば約7.5%超、例えば約10%超、例えば約15%超、例えば約20%超、例えば約30%超、又は例えば約50%超である。
腸からの吸収後、幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、腸肝循環を介して循環され得る。幾つかの実施形態では、腸肝循環を介して循環される化合物の画分は、約0.1%超、例えば約0.2%超、例えば約0.3%超、例えば約0.5%超、例えば約1.0%超、例えば約1.5%超、例えば約2%超、例えば約3%超、例えば約5%超、例えば約7%超、例えば約10%超、例えば約15%超、例えば約20%超、例えば約30%超、又は例えば約50%超である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、胆汁酸塩の腎排泄を引き起こすことがある。幾つかの実施形態では、腎経路によって排泄される循環胆汁酸の画分は、約1%超、例えば約2%超、例えば約5%超、例えば約7%超、例えば約10%超、例えば約15%超、例えば約20%超、又は例えば約25%超である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、改善された又は最適な透過性を示すことがある。透過性はCaco2細胞で測定することができ、値はPapp(見かけの透過性)値としてcm/sで示す。幾つかの実施形態では、透過性は、少なくとも約0.1×10-6cm/s超、例えば約0.2×10-6cm/s超、例えば約0.4×10-6cm/s超、例えば約0.7×10-6cm/s超、例えば約1.0×10-6cm/s超、例えば約2×10-6cm/s超、例えば約3×10-6cm/s超、例えば約5×10-6cm/s超、例えば約7×10-6cm/s超、例えば約10×10-6cm/s超、例えば約15×10-6cm/s超である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、改善された又は最適な生物学的利用能を示すことがある。幾つかの実施形態では、経口生物学的利用能は、約5%超、例えば約7%超、例えば約10%超、例えば約15%超、例えば約20%超、例えば約30%超、例えば約40%超、例えば約50%超、例えば約60%超、例えば約70%超、又は例えば約80%超である。他の実施形態では、経口生物学的利用能は、約10~約90%の間、例えば約20~約80%の間、例えば約30~約70%の間、又は例えば約40~約60%の間である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、腎臓における関連輸送体に対する基質となり得る。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、胃腸への悪影響を引き起こさない、腸、肝臓内及び血清中の胆汁酸の濃度を生じさせ得る。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、下痢等の胃腸障害を引き起こすことなく、肝臓における胆汁酸の濃度を減少させることができる。
本明細書で使用される場合、「治療」、「治療する」、及び「治療すること」という用語は、本明細書に記載する通りの疾患、又は障害、又はそれらの1つ若しくは複数の症状の後退、緩和、それらの発症の遅延、又はそれらの進行の阻害を指す。幾つかの実施形態では、治療は、1つ又は複数の症状が発症した後に施されてもよい。他の実施形態では、治療は、症状の非存在下で施されてもよい。例えば、治療は、罹患しやすい個体に(例えば、症状の病歴を考慮して、及び/又は遺伝的若しくは他の罹患しやすい要因を考慮して)、症状の発症前に施されてもよい。治療は、症状が解消した後でも、例えば、その再発を予防又は遅延させるために継続されてもよい。
本発明の化合物の医薬として許容される適切な塩は、例えば、十分に酸性である本発明の化合物の塩基付加塩、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム又はマグネシウム塩)、アンモニウム塩、又は生理学的に許容されるカチオンをもたらす有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン、又はトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
幾つかの式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、キラル中心及び/又は幾何異性中心を有することがある(E-及びZ-異性体)。本発明は、ASBT及び/又はLBAT阻害活性を保有するすべてのそのような光学異性体、ジアステレオ異性体、及び幾何異性体を包含することが理解されるべきである。本発明は、ASBT及び/又はLBAT阻害活性を保有する式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩のありとあらゆる互変異性体も包含する。ある種の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、非溶媒和型だけでなく、例えば、水和型等の溶媒和型で存在することもある。本発明は、ASBT及び/又はLBAT阻害活性を保有するすべてのそのような溶媒和型を包含することが理解されるべきである。
別の態様では、本発明は、治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と、1つ又は複数の医薬として許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。賦形剤として、例えば、充填剤、結合剤、崩壊剤、流動促進剤、及び潤滑剤を挙げることができる。一般に、医薬組成物は、従来の賦形剤を使用して、従来の方式で調製することができる。
適切な充填剤の例として、リン酸二カルシウム二水和物、硫酸カルシウム、ラクトース(ラクトース一水和物等)、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、微結晶性セルロース、乾燥デンプン、加水分解デンプン、及びアルファ化デンプンが挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、充填剤は、マンニトール及び/又は微結晶性セルロースである。
適切な結合剤の例として、デンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、デキストロース、ラクトース、及びソルビトール等)、ポリエチレングリコール、ワックス、天然及び合成ゴム(アラビアゴム及びトラガカントゴム等)、アルギン酸ナトリウム、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース(又はヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、及びエチルセルロース等)、並びに合成ポリマー(アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチルコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリアクリル酸/ポリメタクリル酸コポリマー、並びにポリビニルピロリドン(ポビドン)等)が挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)である。
適切な崩壊剤の例として、乾燥デンプン、化工デンプン((部分的)アルファ化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びカルボキシメチルデンプンナトリウム等)、アルギン酸、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)等)、及び架橋ポリマー(カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、及び架橋PVP(クロスポビドン)等)が挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。
適切な流動促進剤及び潤滑剤の例として、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、コロイダルシリカ、水性二酸化ケイ素、合成ケイ酸マグネシウム、微粒化酸化ケイ素、デンプン、ラウリル硫酸ナトリウム、ホウ酸、酸化マグネシウム、ワックス(カルナウバワックス等)、硬化油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、及び鉱油が挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、流動促進剤又は潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム又はコロイダルシリカである。
医薬組成物は、1つ又は複数のコーティング層で慣例的にコーティングされてもよい。式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の腸溶コーティング層又は遅延放出若しくは標的放出のためのコーティング層も企図される。コーティング層は、1つ又は複数のコーティング剤を含んでもよく、任意選択により可塑剤及び/又は顔料(又は着色剤)を含んでもよい。
適切なコーティング剤の例として、セルロース系ポリマー(エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(又はヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、ビニル系ポリマー(ポリビニルアルコール等)、並びにアクリル酸及びその誘導体に基づくポリマー(アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチルコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリアクリル酸/ポリメタクリル酸コポリマー等)が挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、コーティング剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。他の実施形態では、コーティング剤はポリビニルアルコールである。
適切な可塑剤の例として、クエン酸トリエチル、グリセリルトリアセテート、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、アセチルクエン酸トリブチル、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、及びポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態では、可塑剤はポリエチレングリコールである。
適切な顔料の例として、二酸化チタン、酸化鉄(黄色、褐色、赤色、又は黒色酸化鉄等)、及び硫酸バリウムが挙げられるが、これらに限定されない。
医薬組成物は、経口投与、注射剤(静脈内、皮下、筋肉内、及び血管内注射が含まれる)、直腸投与のための局所投与に適した形態であってもよい。好ましい実施形態では、医薬組成物は、錠剤又はカプセル剤等の経口投与に適した形態である。
治療的又は予防的処置に必要とされる投与量は、投与経路、疾患の重症度、患者の年齢及び体重、並びに特定の患者に適したレジメン及び投与量レベルを決定するときに主治医によって通常考慮される他の要因に依存することとなる。
投与すべき化合物の量は、治療される患者に応じて変動することとなり、1日当たり約1μg/kg体重から約50mg/kg体重まで変動し得る。錠剤又はカプセル剤等の単位剤形は、通常、約1~約250mgの活性成分、例えば約1~約100mg、又は例えば約1~約50mg、又は例えば約1~約20mg、例えば、約2.5mg、又は約5mg、又は約10mg、又は約15mgの活性成分を含有することとなる。日用量は、単回用量として、又は1つ、2つ、3つ、若しくはそれ以上の単位用量に分割して投与することができる。経口投与される胆汁酸モジュレータの日用量は、好ましくは約0.1~約250mg以内、より好ましくは約1~約100mg以内、例えば約1~約5mg以内、例えば約1~約10mg以内、例えば約1~約15mg以内、又は例えば約1~約20mg以内である。
別の態様では、本発明は、医薬として使用するための、式(I)の化合物
Figure 2023504646000050
(式中、
R1及びR2は各々独立に、C1~4アルキルであり;
R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、N,N-ジ(C1~4アルキル)アミノ、及びN-(アリール-C1~4アルキル)アミノからなる群から選択され;
nは、1、2、又は3の整数であり;
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、C3~6シクロアルキルオキシ、C1~4アルキルチオ、C3~6シクロアルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される)
又は医薬として許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書に説明する疾患のいずれかの治療又は予防に使用するための、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩に関する。本発明はまた、本明細書に説明する疾患のいずれかを治療又は予防するための医薬の製造における、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用に関する。本発明はまた、ヒト等の対象における本明細書に説明する疾患のいずれかを治療又は予防する方法であって、そのような治療又は予防を必要とする対象に治療的有効量の式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩を投与することを含む方法に関する。
併用療法
本発明の一態様では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、少なくとも1つの他の治療的に活性な薬剤と、例えば、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の他の治療的に活性な薬剤と組み合わせて投与される。式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩と、少なくとも1つの他の治療的に活性な薬剤とは、同時に、逐次的に、又は別々に投与されてもよい。式(I)の化合物と組み合わせるのに適した治療的に活性な薬剤として、上述の状態、障害、及び疾患のいずれかの治療に有用な公知の活性な薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、別のASBT阻害剤と組み合わせて投与される。適切なASBT阻害剤は、WO 93/16055、WO 94/18183、WO 94/18184、WO 96/05188、WO 96/08484、WO 96/16051、WO 97/33882、WO 98/03818、WO 98/07449、WO 98/40375、WO 99/35135、WO 99/64409、WO 99/64410、WO 00/47568、WO 00/61568、WO 00/38725、WO 00/38726、WO 00/38727、WO 00/38728、WO 00/38729、WO 01/66533、WO 01/68096、WO 02/32428、WO 02/50051、WO 03/020710、WO 03/022286、WO 03/022825、WO 03/022830、WO 03/061663、WO 03/091232、WO 03/106482、WO 2004/006899、WO 2004/076430、WO 2007/009655、WO 2007/009656、WO 2011/137135、WO 2019/234077、WO 2020/161216、WO 2020/161217、DE 19825804、EP 864582、EP 489423、EP 549967、EP 573848、EP 624593、EP 624594、EP 624595、EP 624596、EP 0864582、EP 1173205、EP 1535913、及びEP 3210977 (これらのすべては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)に開示されている。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、コレセベラム、コレスチラミン、又はコレスチポール等の胆汁酸結合剤(胆汁酸捕捉剤、又は樹脂とも呼ばれる)と組み合わせて投与される。そのような組合せの好ましい実施形態では、胆汁酸結合剤は、結腸放出用に製剤化される。そのような製剤の例は、例えば、WO 2017/138877、WO 2017/138878、WO 2019/032026、及びWO 2019/032027(これらのすべては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている)に開示されている。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、DPP-IV阻害剤、例えばグリプチン、例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、ゲミグリプチン、アナグリプチン、テネリグリプチン、アログリプチン、トレラグリプチン、オマリグリプチン、エボグリプチン、ゴソグリプチン、及びデュトグリプチン、又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、HMG CoA還元酵素阻害剤、例えば、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン、セリバスタチン、メバスタチン、ロスバスタチン、ベルバスタチン、若しくはダルバスタチン、又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブ又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、PPARαアゴニスト、例えば、フィブラート、例えば、クロフィブラート、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブリド、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ロニフィブラート、及びシンフィブラート(simfribrate)、又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、PPARγアゴニスト、例えば、チアゾリジンジオン、例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、及びロベグリタゾン、又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、二重PPARα/γアゴニスト、例えば、グリタザル、例えば、サログリタザル、アレグリタザル、ムラグリタザル、若しくはテサグリタザル、又は医薬として許容されるその塩と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、二重PPARα/δアゴニスト、例えばエラフィブラノルと組み合わせて投与される。
更に別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、汎PPARアゴニスト(すなわち、すべてのサブタイプ:α、γ、及びδにわたって活性を有するPPARアゴニスト)、例えばIVA337と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ファルネソイドX受容体(FXR)モジュレータ、例えば、FXRアゴニスト、例えば、カフェストール、ケノデオキシコール酸、6α-エチル-ケノデオキシコール酸(オベチコール酸;INT-747)、フェキサラミン、トロピフェキソール、シロフェキソール(cilofexor)、及びMET409と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、TGR5受容体モジュレータ、例えば、TGR5アゴニスト、例えば、6α-エチル-23(S)-メチルコール酸(INT-777)と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、二重FXR/TGR5アゴニスト、例えばINT-767と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ウルソデオキシコール酸(UDCA)と組み合わせて投与される。更に別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ノルウルソデオキシコール酸(ノルUDCA)と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、FGF19モジュレータ、例えばNGM282と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、FGF21アゴニスト、例えばBMS-986036と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、インテグリン阻害剤、例えば、PLN-74809及びPLN-1474と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、CCR2/CCR5阻害剤、例えばセニクリビロックと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、カスパーゼプロテアーゼ阻害剤、例えばエムリカサンと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ガレクチン-3阻害剤、例えばGR-MD-02と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ステアロイルCoA不飽和酵素(SCD)阻害剤、例えばアラムコール(アラキジルアミドコラン酸)と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤、例えばセロンセルチブと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、LOXL2阻害剤、例えばシムツズマブと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ACC阻害剤、例えばGS-0976と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、甲状腺ホルモン受容体βアゴニスト、例えばMGL3196と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、GLP-1アゴニスト、例えばリラグルチドと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、グルカゴン様ペプチド及びグルカゴン受容体の二重アゴニスト、例えばSAR425899と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ミトコンドリアピルビン酸輸送体阻害剤、例えばMSDC-0602Kと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、抗酸化剤、例えばビタミンEと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、SGLT1阻害剤、SGLT2阻害剤、又はSGLT1及びSGLT2の二重阻害剤と組み合わせて投与される。そのような化合物の例は、ダパグリフロジン、ソタグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、LIK066、及びSGL5213である。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ジアシルグリセロールO-アシルトランスフェラーゼ2(DGAT2)阻害剤、例えば、DGAT2RX及びPF-06865571と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、脂肪酸合成酵素(FASN)阻害剤、例えばTVB-2640と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、AMP活性化タンパク質キナーゼ(AMPK)活性化剤、例えばPXL-770と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、糖質コルチコイド受容体アンタゴニスト(GR)、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト(MR)、又は二重GR/MRアンタゴニストと組み合わせて投与される。そのような化合物の例は、MT-3995及びCORT-118335である。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、カンナビノイド受容体1(CB1)アンタゴニスト、例えばIM102と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、クロトーβ(KLB)及び線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)活性化剤、例えばMK-3655(以前はNGM-313として公知である)と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ケモカイン(c-cモチーフ)リガンド24(CCL24)阻害剤、例えばCM101と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、A3アンタゴニスト、例えばPBF-1650と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、P2x7受容体アンタゴニスト、例えばSGM 1019と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、P2Y13受容体アゴニスト、例えばCER-209と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、硫酸化オキシステロール、例えばDur-928と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ロイコトリエンD4(LTD4)受容体アンタゴニスト、例えばMN-001と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、1型ナチュラルキラーT細胞(NKT1)阻害剤、例えばGRI-0621と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、抗リポ多糖(LPS)化合物、例えばIMM-124Eと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、VAP1阻害剤、例えばBI1467335と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、A3アデノシン受容体アゴニスト、例えばCF-102と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、SIRT-1活性化剤、例えばNS-20と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ニコチン酸受容体1アゴニスト、例えばARI-3037MOと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、TLR4アンタゴニスト、例えばJKB-121と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ケトヘキソキナーゼ阻害剤、例えばPF-06835919と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、アディポネクチン受容体アゴニスト、例えばADP-335と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、オートタキシン阻害剤、例えば、PAT-505及びPF8380と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ケモカイン(c-cモチーフ)受容体3(CCR3)アンタゴニスト、例えばベルチリムマブと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、塩素イオンチャネル刺激剤、例えば、コビプロストン及びルビプロストンと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、熱ショックタンパク質47(HSP47)阻害剤、例えばND-L02-s0201と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ステロール制御領域結合タンパク質(SREBP)転写因子阻害剤、例えば、CAT-2003及びMDV-4463と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、ビグアニジン、例えばメトホルミンと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、インスリンと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤及び/又はグルコース-6-ホスファターゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、スルホニル尿素、例えば、グリピジド、グリベンクラミド、及びグリメピリドと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、メグリチニド、例えば、レパグリニド、ナテグリニド、及びオルミグリチニド(ormiglitinide)と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、グルコシダーゼ阻害剤、例えば、アカルボース又はミグリトールと組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、スクアレン合成酵素阻害剤、例えばTAK-475と組み合わせて投与される。
別の実施形態では、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩は、PTPB1阻害剤、例えば、トロズスクエミン、エルチプロタフィブ、JTT-551、及びクララミン(claramine)と組み合わせて投与される。
化合物の調製
本発明の化合物は、遊離酸又は医薬として許容されるその塩として、以下に記載するプロセスによって調製することができる。そのようなプロセスの以下の説明全般にわたって、適切ならば、有機合成の当業者によって容易に理解される方式で、適切な保護基が付加され、その後様々な反応物及び中間体から除去されることになることが理解される。そのような保護基を使用するための従来の手順、及び適切な保護基の例は、例えば、P.G.M Wutz及びT.W. GreeneによるGreene's Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、John Wiley & Sons、Hoboken、2006に記載されている。
一般的方法
使用したすべての溶媒は、分析グレードのものであった。市販の無水溶媒を慣例的に反応に使用した。出発物質は、商業的供給元から入手可能であったか、又は文献の手順に従って調製した。7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド及び3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシドは、WO 02/50051に記載されるように調製した(方法26)。7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシドは、WO 96/16051に記載されるように調製されてもよい(実施例21)。室温は、20~25℃を指す。溶媒混合物の組成は、体積百分率又は体積比として示す。
LCMS:
機器名:Agilent社1290 infinity II。
方法A:移動相:A:H2O中0.1% HCOOH:ACN(95:5)、B:ACN;流量:1.5mL/分;カラム:ZORBAX XDB C-18(50×4.6mm) 3.5μM。
方法B:移動相:A:水中10mM NH4HCO3、B:ACN;流量:1.2mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm)、3.5μM。
方法C:移動相:A:水中0.1% HCOOH:ACN(95:5)、B:ACN;流量:1.5mL/分;カラム:ATLANTIS dC18(50×4.6mm)、5μM。
方法D:移動相:A:水中10mM NH4OAc、B:ACN;流量:1.2mL/分;カラム:Zorbax Extend C18(50×4.6mm) 5μM。
方法E:移動相:A:水中0.1% TFA:ACN(95:5)、B:ACN中0.1% TFA;流量:1.5mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm)、3.5μM。
方法F:移動相:A:水中0.1% TFA、B:ACN中0.1% TFA;流量:0.8mL/分;カラム:ZORBAX ECLIPSE PLUS C18(50×2.1mm)、1.8μM。
方法G:移動相:A:水中0.1% TFA、B:ACN中0.1% TFA;流量:0.8mL/分;カラム:Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7μm。
方法H:移動相:A:10mM NH4OAc、B:100% ACN;流量:0.8mL/分;カラム:Acquity UPLC BEH C18(2.1×50)mm;1.7μm。
方法I:移動相:A:水中0.1% HCOOH:ACN(95:5)、B:ACN;流量:0.8mL/分;カラム:ZORBAX ECLIPSE PLUS C18(2.1×50)mm、1.8μm。
UPLC:
機器名:waters社Acquity I Class
方法A:移動相:A:水中0.1% HCOOH、B:ACN中0.1% HCOOH;流量:0.8mL/分;カラム:Acquity UPLC HSS T3(2.1×50)mm;1.8μm。
HPLC:
機器名: Agilent社1260 Infinity IIシリーズ機器(以下のようにして、UV検出(マックスプロット)での%を使用する)。
方法A:移動相:A:水中10mM NH4HCO3、B:ACN;流量:1.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)。
方法B:移動相:A:水中0.1% TFA、B:ACN中0.1% TFA;流量:2.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)。
方法C:移動相:A:ミリQ水中10mM NH4OAc、B:ACN;流量:1.0ml/分;カラム:Phenomenex社Gemini C18(150×4.6mm、3.0μm)。
方法D:移動相:A:水中0.1% TFA、B:ACN;流量:1.0mL/分;カラム:ATLANTIS dC18(250×4.6mm、5.0μm)。
方法E:移動相:A:水中0.1% TFA、B:ACN、流量:2.0mL/分;カラム:X-Bridge C8(50×4.6mm、3.5μm)。
キラルSFC:
機器名:PIC SFC 10(分析用)
CO2と共溶媒との比率は60:40~80:20の間の範囲内
方法A:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:YMC社Amylose-SA(250×4.6mm、5μm)。
方法B:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiralpak AD-H(250×4.6mm、5μm)。
方法C:移動相:メタノール中20mMアンモニア;流量:3mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC(250×4.6mm、5μm)。
方法D:移動相:メタノール;流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm)。
方法E:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:5mL/分;カラム:Lux C4。
方法F:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC。
方法G:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Lux A1。
方法H:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm)。
方法I:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiral CCS(250×4.6mm、5μm)。
方法J:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:5mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC AD-H(250×4.6mm、5μm)。
方法K:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:4mL/分;カラム:(R,R)-Whelk-01(250×4.6mm、5μm)。
方法L:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiralcel OX-H(250×4.6mm、5μm)。
方法M:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:5mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC(250×4.6mm、5μm)。
方法N:移動相:メタノール、流量:5mL/分;カラム:Chiralcel OX-H(250×4.6mm、5μm)。
方法O:移動相:IPA中0.1%イソプロピルアミン:メタノール(1:1)、流量:3mL/分;カラム:Chiralpak AS-H(250×4.6mm、5μm)。
方法P:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン、流量:3mL/分;カラム:Chiralpak AS-H(250×4.6mm、5μm)。
方法Q:移動相:IPA、流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm)。
方法R:移動相:IPA中0.1%イソプロピルアミン:メタノール(1:1)、流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×4.6mm、5μm)。
分取HPLC:
機器名:Agilent社1290 Infinity II
方法A:移動相:A:水中0.1% TFA;移動相;B:ACN中0.1% TFA;流量:2.0mL/分;カラム:X-Bridge C8 (50×4.6mm、3.5μM)。
方法B:移動相:A:水中10mM NH4OAc;B:ACN;流量:35mL/分;カラム:X select C18(30×150mm、5μm)。
方法C:移動相:A:水中10mM NH4HCO3;B:ACN;流量:1.0mL/分;カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)。
方法D:移動相:A:水中0.1% HCOOH;B:ACN;流量:1.0mL/分;カラム:X-select C18(30×150mm、5μm)。
キラル分取SFC:
機器名:PIC SFC 100及びPSC SFC 400
CO2と共溶媒との比率は60:40~80:20の間の範囲内
方法A:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:YMC社Amylose-SA(250×30mm、5μm)。
方法B:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiralpak AD-H(250×30mm、5μm)。
方法C:移動相:メタノール中20mMアンモニア;流量:3mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC(250×30mm、5μm)。
方法D:移動相:メタノール;流量:3mL/分;カラム:Chiral CCS(250×30mm、5μm)。
方法E:移動相:メタノール;流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×30mm、5μm)。
方法F:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Lux A1(250×30mm、5μm)。
方法G:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiral CCS(250×30mm、5μm)。
方法H:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:5mL/分;カラム:YMC社Amylose-SC(250×30mm、5μm)。
方法J:移動相:IPA中0.5%イソプロピルアミン;流量:3mL/分;カラム:Chiralcel OX-H(250×30mm、5μm)。
方法K:移動相:メタノール中0.5%イソプロピルアミン;流量:5mL/分;カラム:YMC社Cellulose-SC(250×30mm、5μm)。
方法L:移動相:メタノール;流量:5mL/分;カラム:Chiralcel OX-H(250×30mm、5μm)。
略語
ACN アセトニトリル
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
IPA イソプロピルアルコール
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
PE 石油エーテル
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー
これから以下の実施例によって本発明を説明していくが、これらは、いかなる点においても本発明を限定するものではない。すべての引用文献及び参考文献は、参照により組み込まれている。
中間体1
3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000051
トルエン(8mL)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(0.8g、1.6mmol)の撹拌溶液に、ジメチルアミン(THF中2M;2.4mL、4.8mmol)、Cs2CO3(1.31g、4.0mmol)を添加し、反応混合物をN2で10分間脱気した。次いで、Pd(OAc)2(0.036g、0.16mmol)及びXPhos(0.077g、0.16mmol)を添加し、反応混合物を90℃で終夜加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。合わせた有機部分を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:13~15%EtOAc/PE、シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:54%(0.4g、黄色ガム状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.27 (s, 1H), 7.23-7.19 (m, 2H), 7.00-6.98 (m, 2H), 6.86-6.82 (m, 1H), 6.32 (s, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.65 (s, 2H), 3.20 (s, 2H), 2.66 (s, 6H), 1.40-1.32 (m, 4H), 1.20-1.12 (m, 8H), 0.79-0.72 (m, 6H). LCMS: (方法A) 459.3 (M+H), Rt. 3.40分, 92.77% (最大).
中間体2
3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000052
0℃のDCM(4mL)中の3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体1;0.4g、0.87mmol)の撹拌溶液に、BBr3(0.42mL、4.3mmol)を滴下添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を0℃に冷却した。反応物をメタノール(5mL)の滴下添加によりクエンチし、次いで氷冷水(10mL)を添加した。水性層をDCM(2×15mL)で抽出し、ブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:15~18%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:66%(0.33g、黄色ガム状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.83 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.20-7.16 (m, 2H), 6.94-6.92 (m, 2H), 6.81-6.79 (m, 1H), 6.31 (s, 1H), 3.62 (s, 2H), 3.14 (s, 2H), 2.66 (s, 6H), 1.34-1.24 (m, 4H), 1.16-1.06 (m, 8H), 0.85-0.77 (m, 6H). LCMS: (方法A) 445.2 (M+H), Rt. 3.10分, 81.86% (最大).
中間体3
メチル2-((3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000053
0℃の乾燥DMF(5mL)中の3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体2;0.15g、0.34mmol)の撹拌溶液に、60%NaH(0.03g、0.67mmol)及び2-ブロモ酢酸メチル(0.15g、1.0mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水でクエンチし、水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:82%(0.14g、ガム状固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.24-7.20 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.02 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.87 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.31 (s, 1H), 4.85 (s, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.63 (s, 2H), 3.19 (s, 2H), 2.75 (s, 6H), 1.41-1.32 (m, 4H), 1.29-1.14 (m, 4H), 1.11-1.02 (m, 4H), 0.76 (t, J = 6.80 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 517.0 (M++H), Rt. 3.21分, 88.31% (最大).
中間体4
5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000054
-10℃のDMF(20mL)中の3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(4g、8.93mmol)の撹拌溶液に、DMF(20mL)に溶解したN-ブロモスクシンイミド(1.75g、9.82mmol)を滴下添加し、反応混合物を-50℃で1時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を砕氷に注ぎ入れ、5分間激しく撹拌した。析出した固体を濾別し、氷冷水で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。収量:4.4g(粗製、淡桃色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.64 (s, 1H), 7.32-7.29 (m, 3H), 6.82 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 6.75 (s, 1H), 3.62 (bs, 2H), 3.21 (s, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.44-1.08 (m, 12H), 0.82-0.78 (m, 6H). UPLC: (方法A) 526.7 (M+), Rt. 2.1分, 96.80% (最大).
中間体5
3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000055
乾燥DMF(5mL)中の5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体4;1.5g、2.84mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド(5mL、メタノール中20%)及びCuBr(0.06g、0.284mmol)を室温で添加し、反応混合物を100℃で24時間加熱した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、EtOAc(15mL)で洗浄した。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収率:44%(0.600g、褐色ガム状固体)。
LCMS:(方法C)477.68(M+H)、Rt.3.51分、76.40%(最大)。
中間体6
メチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000056
0℃の乾燥DMF(5mL)中の3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体5;0.19g、0.4mmol)の撹拌溶液に、60%NaH(0.02g、0.48mmol)及び2-ブロモ酢酸メチル(0.086g、0.56mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(5mL)でクエンチし、水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:86%(0.16g、無色ガム状物)。
LCMS:(方法C)550.1(M++H)、Rt.3.13分、92.03%(最大)
中間体7
tert-ブチル2-((5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000057
DMF(5mL)中の5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体4;500mg、0.95mmol)の溶液に、乾燥K2CO3(394mg、2.85mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(0.3mL、1.90mmol)を添加し、反応混合物を100℃で2時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をEtOAc(15mL)で希釈し、有機層を水(2×10mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収率:98%(600mg、褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.34 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 7.17 (s, 1H), 6.88 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 6.80 (s, 1H), 4.82 (s, 2H), 3.65 (s, 2H), 3.23 (s, 2H), 2.24 (s, 3H), 1.45-1.35 (m, 13H), 1.30-1.09 (m, 8H), 0.81-0.70 (m, 6H). LCMS: (方法A) 584.0 (M+-tBu+H), Rt. 3.48分, 96.44% (最大).
中間体8
tert-ブチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000058
DMF(10mL)中の3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体5;550mg、1.15mmol)の溶液に、乾燥K2CO3(477mg、3.45mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(673mg、3.45mmol)を添加し、反応混合物を100℃で3時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をEtOAc(15mL)で希釈した。次いで、混合物を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:15~18%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:51%(350mg、淡黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 7.13-7.11 (m, 3H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.47 (s, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.35 (s, 3H), 1.45-1.39 (m, 12H), 1.21-0.92 (m, 9H), 0.75 (t, J = 6.8 Hz, 6H). UPLC: (方法A) 592.6 (M++H), Rt. 1.49分, 90.52% (最大).
中間体9
メチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000059
-40℃のDCM(2.5mL)中のtert-ブチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体9;350mg、0.59mmol)の撹拌溶液に、BBr3(DCM中1M、0.9mL、0.88mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(5mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:15%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:31%(100mg、淡黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.24 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.06 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.38 (s, 1H), 4.87 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.63 (s, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.07 (s, 3H), 1.39-1.35 (m, 4H), 1.11-0.99 (m, 8H), 0.77-0.74 (m, 6H). UPLC (方法A) 536.9 (M++H), Rt. 1.18分, 99.63% (最大).
中間体10
4-(3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-3,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-5(2H)-イル)ベンゾニトリル
Figure 2023504646000060
室温のDMF(40mL)中の5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体4;4.4g、8.36mmol)の撹拌溶液に、シアン化亜鉛(4.9g、41.01mmol)を添加し、反応混合物をN2で30分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.96g、0.83mmol)を添加し、反応混合物を100℃で24時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(25mL)に注ぎ入れ、水性層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を氷冷水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:90~100%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:48%(1.9g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.83 (s, 1H), 7.54 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 7.34 (s, 1H), 6.92-6.71 (m, 3H), 3.62 (bs, 2H), 3.21 (s, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.65-1.35 (m, 3H), 1.29-1.14 (m, 9H), 0.82 (t, J = 8.8 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 473.2 (M++H), Rt.2.67分, 87.18% (最大).
中間体11
tert-ブチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-シアノフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000061
DMF(5mL)中の4-(3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-3,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-5(2H)-イル)ベンゾニトリル(中間体10;100mg、0.21mmol)の溶液に、乾燥K2CO3(58mg、0.42mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(82mg、0.42mmol)を添加し、反応混合物を100℃で3時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗物質を得、これを更に精製することなく次の工程に送った。収量:110mg(粗製、淡褐色固体)。
UPLC:(方法A)587.4(M++H)、Rt.1.37分、91.13%(最大)。
中間体12
7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000062
4-ブロモベンゾトリフルオリド(6mL)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(2g、5.01mmol)の短時間脱気した溶液に、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(0.16g、0.5mmol)、CuI(0.19g、1.0mmol)及び乾燥K2CO3(1.38g、10.02mmol)を添加し、反応混合物を130℃で24時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を水(15mL)に入れた。水性層をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:19%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:73%(2.2g、黄色ガム状物)。
LCMS:(方法C)544.1(M+H)、Rt.3.54分、89.96%(最大)。
中間体13
7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン
Figure 2023504646000063
0℃の乾燥THF(20mL)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体12;2g、3.68mmol)の撹拌溶液に、ボランジメチルスルフィド(THF中1M;7.5mL、7.37mmol)を滴下添加し、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃にてメタノール(15mL)でクエンチし、80℃に1時間加熱した。次いで、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた残留物を水(15mL)に入れ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:4%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:62%(1.21g、オフホワイトの固体)。
LCMS:(方法D)532.1(M+H)、Rt.3.26分、81.24%(最大)。
中間体14
7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000064
アセトン及び水の混合物(12mL、3:1)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(中間体13;1.21g、2.26mmol)の撹拌溶液に、オキソン(7g、2.27mmol)を添加し、反応混合物を室温で48時間撹拌した。反応をTLC及びLCMSによりモニターし、これらはスルホキシド及びスルホン生成物の両方の形成を示した。次いで、反応混合物をセライトに通して濾過して過剰のオキソンを除去し、濾液を水(30mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×40mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:3%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:68%(0.87g、淡黄色固体)。
LCMS:(方法D)562.1(M++H)、Rt.4.39分、95.43%(最大)。
中間体15
3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000065
DMF(5mL)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体14;0.87g、1.54mmol)の撹拌溶液に、NaSMe(0.57g、7.73mmol)を添加し、溶液を60℃で4時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(15mL)上に注ぎ、5分間撹拌した。水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗表題化合物を得、これを更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収率:71%(0.57g、黄色ガム状物)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.95 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.32 (s, 1H), 6.92-6.85 (m, 2H), 6.84 (s, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.21 (s, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.52-1.39 (m, 2H), 1.26-1.13 (m, 10H), 0.82-0.79 (m, 6H). LCMS: (方法C) 516.1 (M+H), Rt. 3.09分, 81.04% (最大).
中間体16
メチル2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000066
0℃のDMF(1.5mL)中の3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体15;150g、0.29mmol)の撹拌溶液に、60%NaH(16mg、0.37mmol)を少量ずつ添加し、反応混合物を15分間撹拌した。次いで、ブロモ酢酸メチル(66.7mg、0.43mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を0℃に冷却し、1.5N HCl(pH約4)でクエンチし、H2O(5mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×8mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質を冷メタノールで摩砕して、表題化合物を得た。収率:35%(60mg、白色固体)。
LCMS:(方法C)588.1(M++H)、Rt.3.17分、79.80%(最大)。
中間体17
3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000067
トルエン(10mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(3g、6.43mmol)の撹拌溶液に、Cs2CO3(5.2g、16.1mmol)を添加し、反応混合物をN2で10分間脱気した。次いで、ジメチルアミン(THF中2M;6.4mL、12.8mmol)、Pd(OAc)2(0.04g、0.16mmol)、続いてX-Phos(0.08g、0.16mmol)を添加し、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(100mL)で洗浄した。合わせた有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:13~15%EtOAc/PE、シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:26%(0.7g、黄色ガム状物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.28 (s, 1H), 7.22-7.18 (m, 2H), 6.97 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.83 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.70 (bs, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.66 (s, 6H), 1.54-1.41 (m, 2H), 1.35-1.24 (m, 2H), 1.20-1.12 (m, 4H), 0.85-0.75 (m, 6H). LCMS: (方法A) 431.2 (M++H), Rt. 3.19分, 83.34% (最大).
中間体18
3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000068
室温のDMF(15mL)中の3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体17;1.9g、4.41mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムチオメトキシド(1.54g、22.06mmol)を添加し、反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応塊を室温に冷却し、水(15mL)でクエンチした。水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮して、粗化合物を得、これを更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:1.8g(粗製、褐色ガム状物)。
LCMS:(方法E)417.2(M++H)、Rt.2.11分、55.04%(最大)。
中間体19
メチル2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000069
乾燥DMF(5mL)中の3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体18;0.15g、0.36mmol)の撹拌溶液に、K2CO3(0.1g、0.72mmol)及びブロモ酢酸メチル(0.066mg、0.43mmol)を添加し、反応混合物を60℃で6時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:72%(0.13g、白色固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.23 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.20 (s, 2H), 6.99 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.86 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.33 (s, 1H), 4.86 (s, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.67 (bs, 2H), 3.19 (s, 2H), 2.74 (s, 6H), 1.52-1.30 (m, 4H), 1.24-1.02 (m, 4H), 0.74 (t, J = 7.68 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 489.3 (M++H), Rt. 3.0分, 94.14% (最大).
中間体20
5-フルオロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
Figure 2023504646000070
酢酸(50mL)中の3-フルオロ-4-メトキシアニリン(5g、0.04mmol)の撹拌溶液に、チオシアン酸アンモニウム(2.96g、0.04mmol)を添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。次いで、酢酸(10mL)に溶解した臭素(5.7g、0.04mmol)を反応混合物に15℃で滴下添加し、得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応の完了後、得られた固体を濾別し、固体を酢酸(10mL)で洗浄し、次いで真空下で乾燥させた。得られた固体を水(20mL)中に懸濁させ、10%NaOH溶液で塩基性化し(pH約10)、濾別した。得られた固体を水(3×20mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。収率:84%(5.9g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.39 (s, 2H), 7.18 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H). LCMS: (方法A) 199.04 (M++H), Rt. 1.08分, 98.24% (最大).
中間体21
2-(((2-アミノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-ブチルヘキサン酸
Figure 2023504646000071
水(60mL)中の5-フルオロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(中間体20;5.9g、0.03mmol)の撹拌溶液に、KOH(27g、0.47mmol)を添加し、反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を室温に冷却した。次いで、2-(ブロモメチル)-2-ブチルヘキサン酸(4.5g、0.04mmol)(20mLのTHFに溶解した)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。出発物質の消費(LCMSによりモニターした)後、反応混合物を0℃に冷却し、濃HClで酸性化した(pH約2)。水性層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:12.5g(粗製、褐色ガム状物)。
LCMS:(方法A)358.2(M++H)、Rt.2.67分、61.03%(最大)。
中間体22
3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000072
0℃のEtOAc(80mL)中の2-(((2-アミノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-ブチルヘキサン酸(中間体21;12.5g、0.04mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(9.04g、0.07mmol)及び1-プロパンホスホン酸無水物溶液(EtOAc中50%;16.7g、0.05mmol)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を水(100mL)でクエンチし、水性層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:48%(5.7g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.60 (s, 1H), 7.18 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.98 (s, 2H), 1.64-1.50 (m, 2H), 1.49-1.45 (m, 2H), 1.22-1.17 (m, 8H), 0.83 (t, J = 6.7 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 340.2 (M++H), Rt. 2.96分, 99.47% (最大).
中間体23
3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000073
ヨードベンゼン(30mL)中の3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体22;5.7g、0.02mol)の撹拌溶液に、ヨウ化銅(I)(0.67g、0.003mol)及びK2CO3(4.84g、0.035mol)を添加し、溶液を脱気のために窒素で20分間パージした。次いで、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(0.56mL、0.017mol)を窒素雰囲気下で添加し、得られた反応混合物を135℃に40時間加熱した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:3~5%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:63%(4.6g、淡褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.44-7.38 (m, 3H), 7.29-7.26 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.79 (d, J = 11.96 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.46 (s, 2H), 1.37-1.38 (m, 4H), 1.18-1.37 (m, 8H), 0.79-0.81 (m, 6H). LCMS: (方法A) 416.3 (M++H), Rt. 3.32分, 99.63% (最大).
中間体24
3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン
Figure 2023504646000074
0℃のTHF(45mL)中の3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体23;4.6g、11.07mmol)の撹拌溶液に、ボランジメチルスルフィド(THF中2M;17.2mL、33.2mmol)を滴下添加し、反応混合物を75℃で40時間還流させた。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(10mL)でクエンチし、65℃に2時間加熱した。次いで、得られた反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮して、粗製物を得、これを更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:5g(粗製、無色液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.20 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 6.81 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.33 (s, 2H), 2.73 (s, 2H), 1.18-1.11 (m, 12H), 0.79-0.78 (m, 6H). LCMS: (方法D) 402.4 (M++H), Rt. 3.9分, 99.4% (最大).
中間体25
3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000075
THF(75mL)及び水(7.5mL)中の3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(中間体24;5g、0.01mmol)の撹拌溶液に、オキソン(38.3g、0.13mmol)を室温で添加し、反応混合物をその温度で24時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をブフナー漏斗に通して濾別し、濾液をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。
収率:59%(3.2g、オフホワイトの固体)。
LCMS:(方法D)434.2(M++H)、Rt.3.21分、92.6%(最大)。
中間体26
3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000076
DCM(10mL)中の3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体25;1.0g、2.3mmol)の撹拌溶液に、BBr3(DCM中1M;7mL、6.92mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、メタノール(10mL)を発泡が止むまで0℃で滴下添加した。次いで、反応混合物をDCM(20mL)で希釈した。DCM層を水(2×20mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25~30%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:93%(0.9g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.45 (s, 1H), 7.48 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 7.24 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.90 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.27 (s, 2H), 1.40-1.32 (m, 4H), 1.18-1.01 (m, 8H), 0.75 (t, J = 6.80 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 420.3 (M++H), Rt. 2.99分, 95.69% (最大).
中間体27
メチル2-((3,3-ジブチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000077
乾燥DMF(5mL)中の3,3-ジブチル-7-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体26;0.15g、0.36mmol)の撹拌溶液に、K2CO3(0.098g、0.71mmol)及びブロモ酢酸メチル(0.066mg、0.43mmol)を添加し、反応混合物を60℃で6時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、EtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:91%(0.16g、白色固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.99 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.99 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.72 (bs, 2H), 3.18 (s, 2H), 1.40-1.29 (m, 4H), 1.20-1.04 (m, 8H), 0.78-0.75 (m, 6H). LCMS: (方法A) 492.2 (M++H), Rt. 3.15分, 96.13% (最大).
中間体28
3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-7-カルボニトリル1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000078
DMA(10mL)中の7-ブロモ-3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(2g、4.03mmol)の脱気溶液に、炭酸ナトリウム(0.42g、4.03mmol)及びK4[Fe(CN)]6(1.7g、4.03mmol)を室温で添加し、反応混合物をN2で15分間脱気した。次いで、Pd(OAc)2(90mg、0.4mmol)を添加し、反応混合物を120℃で24時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた塊を水(10mL)とEtOAC(10mL)との間で分配し、水性層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を氷冷水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:90~100%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:44%(1.2g、明黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.56 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.28 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.09 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.96 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.43 (s, 2H), 3.34 (s, 2H), 1.40-1.30 (m, 4H), 1.20-1.00 (m, 8H), 0.75 (t, J = 6.1 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 441.3 (M++H), Rt. 3.15分, 87.84% (最大).
中間体29
3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-7-カルボニトリル1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000079
-10℃のDCM(10mL)中の3,3-ジブチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-7-カルボニトリル1,1-ジオキシド(中間体28;0.76g、1.72mmol)の溶液に、BBr3(DCM中1M、3.4mL、3.45mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、氷冷水(5mL)でクエンチした。水性層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を氷冷水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:30%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:28%(0.21g、黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.68 (s, 1H), 7.34 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.11-7.05 (m, 4H), 3.75 (s, 2H), 3.26 (s, 2H), 1.42-1.27 (m, 4H), 1.18-1.04 (m, 8H), 0.80 (t, J = 6.8 Hz, 6H). LCMS: (方法E) 427.2 (M++H), Rt. 2.76分, 68.44% (最大).
中間体30
tert-ブチル2-((3,3-ジブチル-7-シアノ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000080
DMF(3mL)中の3,3-ジブチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-7-カルボニトリル1,1-ジオキシド(中間体29;150mg、0.35mmol)の撹拌溶液に、無水K2CO3(103mg、0.05mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(72mg、0.52mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を氷冷水(10mL)とEtOAc(10mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を氷冷水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:18%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:44%(85mg、黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.43 (s, 1H), 7.32-7.28 (m, 3H), 7.13 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.00 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.98 (s, 2H), 3.71 (bs, 2H), 3.41 (s, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.42-1.27 (m, 4H), 1.18-0.99 (m, 8H), 0.89-0.71 (m, 6H). LCMS: (方法A) 485.2 (M+-tBu+H), Rt.3.31分, 96.85% (最大).
中間体31
5-フルオロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
Figure 2023504646000081
酢酸(300mL)中の3-フルオロ-4-メトキシアニリン(50g、0.354mol)の撹拌溶液に、チオシアン酸アンモニウム(29.69g、0.39mol)を室温で添加し、次いで反応混合物を室温で45分間撹拌した。次いで、酢酸(100mL)に溶解した臭素(57g、0.354mol)を反応混合物に15℃で滴下添加し、得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応の完了後、得られた固体を濾別し、酢酸(50mL)で洗浄し、次いで真空下で乾燥させた。得られた固体を水(200mL)中に懸濁させ、10%NaOH溶液で塩基性化した(pH約10)。得られた固体を濾別し、水(3×200mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。収率:86%(60g、オフホワイトの固体)。
LCMS:(方法A)199.0(M++H)、Rt.1.12分、90.09%(最大)。
中間体32
2-(((2-アミノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-エチルヘキサン酸
Figure 2023504646000082
水(300mL)中の5-フルオロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(中間体31;30g、0.151mol)の撹拌溶液に、KOH(135g、2.42mol)を添加し、反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を室温に冷却した。次いで、2-(ブロモメチル)-2-エチルヘキサン酸(43.05g、0.18mol)(100mLのTHFに溶解した)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、濃HClで酸性化した(pH約2)。水性部分をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗物質を得、これを更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:60g(粗製、褐色ガム状物)。
中間体33
3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000083
0℃のEtOAc(600mL)中の2-(((2-アミノ-4-フルオロ(fluro)-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-エチルヘキサン酸(中間体32;60g、0.18mol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(36.7g、0.3642mol)及び1-プロパンホスホン酸無水物溶液(EtOAc中50%;69.5g、0.2185mol)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、水(500mL)を反応混合物に添加し、水性層をEtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(250mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:30%(17g、オフホワイトの固体)。
LCMS:(方法A)312.3(M++H)、Rt.2.64分、99.63%(最大)。
中間体34
3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000084
ヨードベンゼン(170mL)中の3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体33;17g、0.05mol)の撹拌溶液に、ヨウ化銅(I)(1.03g、0.01mol)及びK2CO3(15.08g、0.11mol)を添加し、反応混合物を脱気のために窒素で20分間パージした。次いで、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(3.52g、0.01mol)を窒素雰囲気下で添加し、得られた反応混合物を135℃に40時間加熱した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、EtOAc(250mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:3~5%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:86%(16g、淡褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.37-7.39 (m, 2H), 7.29 (d, J = 6.80 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 6.80 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 12.00 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.46 (s, 2H), 1.37-1.38 (m, 4H), 1.18-1.37 (m, 4H), 0.79-0.81 (m, 6H). LCMS: (方法A) 387.9 (M+), Rt. 3.09分, 99.25% (最大).
中間体35
3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン
Figure 2023504646000085
0℃のTHF(160mL)中の3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体34;16g、0.04mol)の撹拌溶液に、ボランジメチルスルフィド(THF中2M、62mL、0.12mol)を滴下添加し、反応混合物を75℃で40時間還流させた。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(100mL)でクエンチした。得られた溶液を65℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、真空下で濃縮した。得られた粗混合物を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収率:100%(15g、無色液体)。
LCMS:(方法A)374.3(M++H)、Rt.2.72分、92.66%(最大)。
中間体36
3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000086
THF(100mL)中の3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(中間体35;15g、0.04mol)の撹拌溶液に、水(45mL)及びオキソン(125g、0.40mol)を室温で添加し、次いで反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をブフナー漏斗に通して濾別し、濾液をEtOAc(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を水(250mL)及びブライン(250mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:92%(15g、黄色がかった固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.52 (d, J = 8.70 Hz, 1H), 7.23-7.25 (m, 2H), 7.04-7.07 (m, 2H), 6.93-6.95 (m, 1H), 6.80 (d, J = 12.60 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.28 (s, 2H), 3.31 (m, 2H), 1.17-1.24 (m, 4H), 0.93-0.95 (m, 4H), 0.73-0.83 (m, 6H). LCMS: (方法A) 406.2 (M++H), Rt. 3.04分, 95.49% (最大).
中間体37
3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000087
DCM(200mL)中の3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体36;15g、0.036mol)の撹拌溶液に、BBr3(DCM中1M;74mL、0.074mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、メタノール(100mL)を発泡が止むまで0℃で滴下添加した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、DCM層を水(2×200mL)及びブライン(200mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:30~32%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:94%(7g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.48 (d, J = 9.60 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 7.50 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 7.80 Hz, 2H), 6.74-6.79 (m, 2H), 3.66 (s, 2H), 3.18 (s, 2H), 1.36-1.47 (m, 4H), 1.01-1.10 (m, 4H), 0.73-0.75 (m, 6H). LCMS: (方法A) 392.2 (M++H), Rt. 2.08分, 96.59% (最大).
中間体38
tert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000088
乾燥DMF(5mL)中の3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体37;0.5g、1.27mmol)の撹拌溶液に、K2CO3(0.35g、2.55mmol)及び2-ブロモ酢酸tert-ブチル(0.37g、1.91mmol)を添加し、反応混合物を60℃で6時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(25mL)で洗浄した。濾液を水(15mL)及びブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:25%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:87%(0.56g、無色ガム状物)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.97 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.83 (s, 2H), 3.72 (bs, 2H), 3.32 (s, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.42-1.27 (m, 4H), 1.11-0.98 (m, 4H), 0.72 (t, J = 6.00 Hz, 6H). LCMS: (方法E) 506.2 (M++H), Rt. 2.93分, 97.25% (最大).
中間体39
5-クロロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン
Figure 2023504646000089
酢酸(100mL)中の3-クロロ-4-メトキシアニリン(10g、63.4mmol)の撹拌溶液に、チオシアン酸アンモニウム(5.3g、69.8mmol)を室温で添加し、反応混合物をその温度で30分間撹拌した。次いで、酢酸(20mL)中の臭素(3.2mL、63.4mmol)の溶液を、反応混合物に15℃で滴下添加し、得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応の完了後、形成された固体を濾別し、酢酸(20mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。次いで、得られた固体を水(20mL)中に懸濁させ、10%NaOH溶液でpH約10に塩基性化した。得られた固体を濾別し、水(3×25mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。収率:80%(11g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.53 (s, 1H), 7.41 (bs, 2H), 7.36 (s, 1H), 3.82 (s, 3H). LCMS: (方法A) 215.0 (M++H), Rt. 1.39分, 97.22% (最大).
中間体40
2-(((2-アミノ-4-クロロ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-ブチルヘキサン酸
Figure 2023504646000090
水(150mL)中の5-クロロ-6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(中間体39;10g、0.046mol)の撹拌溶液に、KOH(40g、0.74mol)を添加し、反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を室温に冷却した。次いで、THF(50mL)中の2-(ブロモメチル)-2-ブチルヘキサン酸(12.33g、0.046mol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、濃HClで酸性化した(pH約2)。反応混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、表題化合物を得た。得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:18.1g(粗製、褐色ガム状物)。
UPLC:(方法A)374.9(M++H)、Rt.1.74分、44.37%(最大)。
中間体41
3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000091
0℃のEtOAc(110mL)中の2-(((2-アミノ-4-クロロ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-ブチルヘキサン酸(中間体40;18.1g、0.048mol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(9.77g、0.096mol)及び1-プロパンホスホン酸無水物溶液(EtOAc中50%;18.47g、0.058mol)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、水(25mL)を反応混合物に添加し、水性層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:28%(4.78g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.60 (s, 1H), 7.16 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.00 (s, 2H), 1.59-1.43 (m, 4H), 1.24-1.17 (m, 8H), 0.76 (t, J = 4.0 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 358.1 (M++2), Rt. 3.10分, 92.74% (最大).
中間体42
3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000092
ヨードベンゼン(40mL)中の3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体41;4.78g、0.013mol)の撹拌溶液に、ヨウ化銅(I)(0.25g、0.0013mol)及びK2CO3(3.7g、0.026mol)を添加し、溶液を脱気のために窒素で20分間パージした。次いで、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(0.86g、0.0026mol)を窒素雰囲気下で添加し、得られた反応混合物を135℃で40時間加熱した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:3~5%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:70.6%(4.1g、淡褐色固体)。
LCMS:(方法C)434.1(M++2)、Rt.3.55分、96.03%(最大)。
中間体43
3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン
Figure 2023504646000093
0℃のTHF(40mL)中の3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体42;4.1g、0.009mol)の撹拌溶液に、ボランジメチルスルフィド(THF中1M、47mL、0.047mol)を滴下添加し、反応混合物を75℃で40時間還流させた。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(50mL)でクエンチした。得られた溶液を65℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:8~10%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:84%(3.3g、無色液体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.21 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 7.06 (s, 1H), 6.95 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 6.83 (t, J = 9.2 Hz, 2H), 6.77 (s, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.57 (s, 2H), 3.32 (s, 2H), 1.30-1.20 (m, 4H), 1.10-1.00 (m, 8H), 0.76 (t, J = 4.00 Hz, 6H).
中間体44
3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000094
1,4-ジオキサン(42mL)中の3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(中間体43;3.3g、0.008mol)の撹拌溶液に、水(16mL)及びオキソン(24.26g、0.08mol)を室温で添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をブフナー漏斗に通して濾別し、濾液をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~12%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:68.7%(2.4g、黄色がかった固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.49 (s, 1H), 7.27 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 6.98 (s, 1H), 6.95 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.70 (bs, 2H), 3.35 (s, 2H), 1.36-1.24 (m, 4H), 1.17-1.00 (m, 8H), 0.75 (t, J = 4.00 Hz, 6H). LCMS: (方法C) 452.3 (M++2), Rt. 3.53分, 96.85% (最大).
中間体45
3,3-ジブチル-7-クロロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000095
-10℃のDCM(10mL)中の3,3-ジブチル-7-クロロ-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体44;1.5g、3.33mmol)の撹拌溶液に、BBr3(DCM中1M;6.6ml、6.66mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をメタノール(5mL)でクエンチし、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~15%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:83%(1.2g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.79 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.24 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.91 (t, J = 9.0 Hz, 2H), 3.65 (bs, 2H), 3.29 (s, 2H), 1.40-1.30 (m, 5H), 1.20-1.12 (m, 7H), 0.74 (t, J = 4.0 Hz, 6H). LCMS: (方法C) 438.1 (M++2), Rt. 3.1分, 96.07% (最大).
中間体46
メチル2-((3,3-ジブチル-7-クロロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000096
DMF(3mL)中の3,3-ジブチル-7-クロロ-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体45;300mg、0.68mmol)の溶液に、K2CO3(191mg、1.37mmol)及びブロモ酢酸メチル(158mg、1.03mmol)を添加し、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を冷却し、希HCl(1.5N、3mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた残留物を氷冷水(10mL)とEtOAc(10mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×8mL)で抽出し、次いで、合わせた有機層を氷冷水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収率:98%(449mg、桃色固体)。
LCMS:(方法A)508.2(M+)、510.2(M++2)、Rt.3.29分、89.65%(最大)。
中間体47
2-(((2-アミノ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-エチルヘキサン酸
Figure 2023504646000097
水(2700mL)中の6-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-アミン(270g、1.498mol)の撹拌溶液に、KOH(1345g、23.96mol)を添加し、反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を室温に冷却した。次いで、THF(1000mL)中の2-(ブロモメチル)-2-エチルヘキサン酸(533g、2.25mol)の溶液を滴下添加し、得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、濃HClで酸性化した(pH約2)。反応混合物をEtOAc(2×4000mL)で抽出し、合わせた有機層を水(1000mL)及びブライン(1000mL)で洗浄した。次いで、有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗物質を得、これを更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:590g(粗製、褐色ガム状物)。
LCMS:(方法A)312.1(M++H)、Rt.2.24分、97.34%(最大)。
中間体48
3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000098
0℃のEtOAc(2500mL)中の2-(((2-アミノ-5-メトキシフェニル)チオ)メチル)-2-エチルヘキサン酸(中間体47;590g、1.89mol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(530mL、3.78mol)及び1-プロパンホスホン酸無水物溶液(EtOAc中50%;785g、2.46mol)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、水(2000mL)を反応混合物に添加し、水性層をEtOAc(2×2000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(800mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質を、メタノールで洗浄することにより精製して、表題化合物を得た。収率:48%(265g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 9.53 (s, 1H), 7.04-7.01 (m, 2H), 6.87-6.86 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 2.50 (s, 2H), 1.68-1.66 (m, 4H), 1.50-1.48 (m, 4H), 0.79-0.72 (m, 6H). LCMS: (方法A) 294.3 (M++H), Rt. 2.68分, 99.47% (最大).
中間体49
7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000099
DCM及びアセトニトリルの1:1混合物(2650mL)中の3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体48;265g、0.903mol)の撹拌溶液に、N-ブロモスクシンイミド(209g、1.17mol)を少量ずつ添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を濃縮した。得られた粗物質を冷アセトニトリルで処理し、30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾別し、冷アセトニトリル(2×100mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。収量:179g(79%、粗製、褐色固体)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 9.61 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.98 (s, 2H), 1.70-1.68 (m, 4H), 1.48-1.45 (m, 4H), 0.84-0.82 (m, 6H). LCMS: (方法A) 372.0 (M++H), Rt. 2.83分, 99.20% (最大).
中間体50
7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン
Figure 2023504646000100
1-フルオロ-4-ヨードベンゼン(50mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン(中間体49;15g、40.2mmol)の撹拌溶液に、ヨウ化銅(I)(1.58g、0.8mmol)及びK2CO3(11g、80.5mmol)を添加し、反応混合物を脱気のために窒素で20分間パージした。次いで、トリス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]アミン(1.3mL、4.0mmol)を窒素雰囲気下で添加し、得られた反応混合物を135℃で16時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、セライトパッドをEtOAc(200mL)で洗浄した。濾液を水(100mL)及びブライン(75mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:5%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:64%(12.2g、オフホワイトの固体)。
LCMS:(方法E)7-ブロモ置換化合物について467.1(M++2)及び7-ヨード置換化合物について514.1(M++H)、Rt.3.33分、92.83%(最大)。
中間体51
7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン
Figure 2023504646000101
0℃のTHF(100mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オン及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-4(5H)-オンの混合物(中間体50;12g、25.7mmol)の撹拌溶液に、ボランジメチルスルフィド(THF中2M;38mL、77mmol)を滴下添加し、反応混合物を65℃で16時間還流させた。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(20mL)でクエンチし、次いで、65℃で2時間加熱した。次いで、得られた反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮し、残留物を水(100mL)で希釈した。水性層をDCM(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。収量:10g(粗製、黒色ガム状物)。
LCMS:(方法E)7-ブロモ置換化合物について451.8(M++H)及び7-ヨード置換化合物について499.7(M++H)、Rt.3.78分、75.13%(最大)。
中間体52
7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000102
THF(100mL)及び水(60mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピンの混合物(中間体51;10g、26.6mmol)の撹拌溶液に、オキソン(81g、26.6mmol)を0℃で添加した。得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物をブフナー漏斗に通して濾別し、濾液をEtOAc(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:15%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:54%(7g、白色固体)。
LCMS:((方法E)7-ブロモ置換化合物について486.0(M++2)及び7-ヨード置換化合物について532.0(M++H)、Rt.2.87分、91.53%(最大)。
中間体53
3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000103
DMF(16mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド及び3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-ヨード-8-メトキシ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシドの混合物(中間体52;3g、6.2mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムチオメトキシド(2.1g、31mmol)を室温で添加し、反応混合物を65℃で16時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を室温に冷却し、水(25mL)でクエンチした。水性層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:77%(2.13g、褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.49 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.06-6.96 (m, 4H), 6.61 (s, 1H), 3.62 (bs, 2H), 3.21 (s, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.61-1.25 (m, 4H), 1.20-1.01 (m, 4H), 0.81-0.74 (m, 6H). LCMS: (方法A) 438.1 (M++H), Rt. 2.78分, 87.79 % (最大).
中間体54
tert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000104
DMF(10mL)中の3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体53;0.3g、0.68mmol)の溶液に、K2CO3(0.19g、0.14mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(0.2g、1.03mmol)を添加し、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(10mL)で希釈し、水性層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:20%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:97%(0.37g、白色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.16 (s, 1H), 7.11-7.08 (m, 4H), 6.63 (s, 1H), 4.79 (s, 2H), 3.78 (bs, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.43-1.35 (m, 4H), 1.15-0.95 (m, 4H), 0.78-0.72 (m, 6H). LCMS: (方法B) 496.1 (M+-tBu+H), Rt. 2.96分, 97.24% (最大).
中間体55
tert-ブチル(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート及びtert-ブチル(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000105
ラセミtert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体54;270mg、0.49mmol)の2つのエナンチオマーを、キラルSFC(方法I)により分離した。物質を真空下、40℃で濃縮した。第1溶出画分はエナンチオマー1に対応し、第2溶出画分はエナンチオマー2に対応した。2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。次いで、2つの画分の各々を更なる精製のために個別に処理した。得られた残留物を希HCl(1.5N、pH約4)で酸性化し、水性層をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を濾過し、真空下、40℃で濃縮して、表題化合物の精製されたエナンチオマーを得た。
エナンチオマー1:収率:37%(100mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.15 (s, 1H), 7.08-7.06 (m, 4H), 6.61 (s, 1H), 4.78 (s, 2H), 3.69 (bs, 2H), 3.25 (s, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.42-1.35 (m, 4H), 1.20-1.10 (m, 4H), 0.75-0.70 (m, 6H). LCMS: (方法D) 496.1 (M+-tBu+H), Rt. 4.26分, 98.69% (最大). キラルSFC: (方法M) Rt. 3.4分, 99.16% (最大).
エナンチオマー2:収率:37%(100mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.15 (s, 1H), 7.08-7.06 (m, 4H), 6.61 (s, 1H), 4.78 (s, 2H), 3.69 (bs, 2H), 3.25 (s, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.42-1.35 (m, 4H), 1.20-1.10 (m, 4H), 0.75-0.69 (m, 6H). LCMS: (方法D) 496.1 (M+- tBu+H), Rt. 4.26分, 92.55% (最大). キラルSFC: (方法M) Rt. 3.9分, 91.88% (最大).
中間体56
7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000106
0℃の乾燥DMF(15mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(1.0g、2mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%)(0.09mg、2.40mmol)を添加し、反応混合物を10分間撹拌した。次いで、ヨウ化メチル(0.4mL、6mmol)を反応混合物に添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(2mL)でクエンチし、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質を更に精製することなく次の工程に送った。収率:96%(900mg、粗製、褐色ガム状固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.45 (s, 1H), 7.26 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.18 - 7.16 (m, 1H), 7.06 - 7.04 (m, 2H), 6.93 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.70 - 3.61 (m, 2H), 3.10 (s, 2H), 1.51 - 0.90 (m, 8H), 0.80 - 0.72 (m, 6H). LCMS: (方法A) 468.1 (M+2), Rt. 3.21分, 96.82% (最大).
中間体57
3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000107
乾燥DMF(15mL)中の7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-8-メトキシ-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体56;0.9g、1.90mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムチオ-メトキシド(687mg、9.5mmol)を室温で添加し、反応混合物を60℃で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(2mL)でクエンチし、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~15%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:93%(750mg、淡褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.16 - 7.12 (m, 3H), 6.85 - 6.83 (m, 2H), 6.71 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.60 (s, 1H), 3.74 - 3.61 (m, 2H), 3.12 (s, 2H), 2.13 (s, 3H), 1.70 - 1.08 (m, 8H), 0.80 - 0.74 (m, 6H). UPLC: (方法A) 420.5 (M+H), Rt. 1.86分, 91.84% (最大).
中間体58
5-(4-ブロモフェニル)-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000108
DMF(20mL)中の3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体57;2.0g、4.77mmol)の撹拌溶液に、N-ブロモ-スクシンイミド(1.0g、5.72mmol)を0℃で少量ずつ添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(50mL)に注ぎ入れ、水性層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~15%EtOAc PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:57%(1.35g、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.66 (s, 1H), 7.40-7.20 (m, 3H), 6.95-6.68 (m, 3H), 3.80-3.50 (m, 2H), 3.25-3.15 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.70-1.42 (m, 2H), 1.42-1.25 (m, 2H), 1.25-1.00 (m, 4H), 0.92-0.68 (m, 6H). LCMS: (方法E) 497.9 (M++H), Rt. 3.16分, 90.35% (最大).
中間体59
3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000109
DMF(10mL)中の5-(4-ブロモフェニル)-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体58;1.35g、2.71mmol)の撹拌溶液に、新たに調製したナトリウムメトキシド(312mg、13.55mmol)及びCuBr(39mg、0.27mmol)を室温で添加し、反応混合物を120℃で48時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、10mL)でクエンチし、水(10mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:20%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:68%(825mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.32 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.02 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 6.84 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 6.49 (s, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.68-3.52 (m, 2H), 3.26-3.18 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 1.60-1.43 (m, 1H), 1.43-1.28 (m, 3H), 1.20-0.95 (m, 4H), 0.82-0.65 (m, 6H). LCMS: (方法E) 450.0 (M++H), Rt. 3.013分, 93.75% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 5.59分, 96.74% (最大).
中間体60
(S)-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド及び(R)-3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド
Figure 2023504646000110
ラセミ3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(0.6g、1.33mmol)の2つのエナンチオマーを、キラルSFC機器(方法Q)により分離した。物質を真空下、40℃で濃縮した。第1溶出画分はエナンチオマー1に対応し、第2溶出画分はエナンチオマー2に対応した。2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。
エナンチオマー1:収率:48%(290mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.32 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.02 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.49 (s, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.70-3.50 (m, 2H), 3.22 (s, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.60-1.45 (m, 1H), 1.45-1.26 (m, 3H), 1.18-0.93 (m, 4H), 0.77-0.69 (m, 6H). キラルSFC: (方法Q) Rt. 2.13分, 99.89% (最大).
エナンチオマー2:収率:48%(311mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.31 (s, 1H), 7.25 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 6.84 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 6.49 (s, 1H), 3.71 (d, J = 1.6 Hz, 3H), 3.60-3.52 (m, 2H), 3.26-3.22 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 1.65-1.48 (m, 1H), 1.48-1.30 (m, 3H), 1.22-0.93 (m, 4H), 0.77-0.69 (m, 6H). LCMS: (方法E) 450.0 (M++H), Rt. 3.02分, 94.90% (最大). キラルSFC: (方法Q) Rt. 3.04分, 99.79% (最大).
中間体61
tert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000111
DMF(3mL)中の3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシド(中間体59;100mg、0.22mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(65mg、0.33mmol)及びブロモ酢酸tert-ブチル(61.2mg、0.44mmol)を添加し、反応混合物を70℃で12時間加熱した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)でクエンチし、水(5mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を濾過し、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:10~15%MeOH/DCM;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収量:130mg(粗製、淡褐色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.13-7.11 (m, 3H), 6.89 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.69 (bs, 2H), 3.28 (s, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.42-1.32 (m, 4H), 1.27-1.01 (m, 4H), 0.75 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.70 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: (方法E) 564.1 (M++H), Rt. 3.34分, 90.35% (最大).
中間体62
メチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート及びメチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000112
-78℃のトルエン(3mL)中のtert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体61;130mg、0.23mmol)の撹拌溶液に、BBr3(DCM中1M、0.34mL、0.34mmol)を添加し、反応混合物を-10℃で6時間撹拌した。反応(TLC及びLCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物をメタノール(2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた残留物を水(5mL)とEtOAc(5mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物の混合物を得た。収量:110mg(粗製、褐色固体)。LCMS:(方法E)508.0(M++H)、Rt.2.88分、66.09%(最大)が化合物Aを表し、522.0(M++H)、Rt.3.14分、27.57%が化合物Bを表す。
中間体63
tert-ブチル(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート及びtert-ブチル(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート
Figure 2023504646000113
ACN(3mL)中の3-ブチル-3-エチル-8-ヒドロキシ-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン1,1-ジオキシドのエナンチオマー1(中間体60;100mg、0.22mmol)の撹拌溶液に、K2CO3(61.2mg、0.44mmol)を添加した。次いで、2-ブロモ酢酸tert-ブチル(65mg、0.33mmol)を0℃で滴下添加し、70℃で16時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)でクエンチし、水(5mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×20mL)で抽出し、次いで、合わせた有機層を水(5mL)及びブライン溶液(5mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物を得た。得られた粗物質を更に精製することなくそのまま次の工程に送った。
100mgの中間体60のエナンチオマー2から出発し、同じ手順に従って、表題化合物のエナンチオマー2を得た。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:15%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。
エナンチオマー1:収量:140mg(粗製、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.13-7.11 (m, 3H), 6.89 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.70-3.55 (m, 2H), 3.30-3.20 (m, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.50-1.30 (m, 13H), 1.15-0.95 (m, 4H), 0.80-0.65 (m, 6H). LCMS: (方法E) 508.0 (M++H-56), Rt. 3.35分, 94.64% (最大).
エナンチオマー2:収率:80%(100mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.12 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 6.89 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.80-3.60 (m, 5H), 3.30-3.20 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 1.52-1.30 (m, 13H), 1.20-1.10 (m, 2H), 1.10-0.98 (m, 2H), 0.76-0.68 (m, 6H). LCMS: (方法I) 508.0 (M++H-56), Rt. 2.91分, 97.23% (最大).
2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。
(実施例1)
2-((3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000114
0℃の1,4-ジオキサン及び水の混合物(5mL、4:1)中のメチル2-((3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体3;0.14g、0.27mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(23mg、0.54mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、pH約4)で酸性化し、水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:DCM中2%MeOH、シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:20%(27mg、オフホワイトの固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.13 (s, 1H), 7.22 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.17 (s, 1H), 7.01 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.86 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.32 (s, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.48 (s, 2H), 3.18 (s, 2H), 2.70 (s, 6H), 1.40-1.35 (m, 2H), 1.32-1.29 (m, 2H), 1.24-1.02 (m, 8H), 0.86-0.84 (m, 6H). LCMS: (方法C) 503.1 (M++H), Rt. 3.02分, 98.10% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 5.19分, 98.05% (最大).
(実施例2)
2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000115
0℃の1,4-ジオキサン及び水の混合物(5mL、4:1)中のメチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体6;0.08g、0.14mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(43mg、1.01mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、pH約4)で酸性化し、水性層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:DCM中2%MeOH、シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:44%(34mg、オフホワイトの固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.16 (s, 1H), 7.12-7.06 (m, 2H), 6.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 4.57 (bs, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.64 (bs, 2H), 3.24 (s, 2H), 2.11 (s, 3H), 1.37-1.35 (m, 4H), 1.24-1.10 (m, 4H), 1.07-1.01 (m, 4H), 0.75 (t, J = 6.80 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 535.9 (M++H), Rt. 2.84分, 95.86% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 6.18分, 94.13% (最大).
(実施例3)
2-((5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000116
0℃のDCM(5mL)中のtert-ブチル2-((5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体7;150mg、0.23mmol)の撹拌溶液に、TFA(0.5mL)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(UPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた粗製物を分取HPLC(方法D)により精製して、表題化合物を得た。収率:52%(70mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.19 (s, 1H), 6.88 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.81 (s, 1H), 4.85 (s, 2H), 3.75 (s, 2H), 3.18 (s, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.47-1.41 (m, 2H), 1.39-1.25 (m, 2H), 1.16-1.07 (m, 8H), 0.79 (t, J = 6.4 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 586.0 (M++H), Rt. 3.03分, 98.92% (最大). HPLC: (方法A) Rt. 6.52分, 99.57% (最大).
(実施例4)
2-((3,3-ジブチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000117
1,4-ジオキサン(7mL)中のメチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体9;100mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、水(3mL)中の水酸化リチウム(23mg、0.57mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(LCMSによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた粗製物を分取HPLC(方法D)により精製して、表題化合物を得た。収率:57%(56mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.24 (s, 1H), 9.23 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.04 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 3.62 (s, 2H), 3.28 (s, 2H), 2.07 (s, 3H), 1.39-1.35 (m, 4H), 1.11-1.00 (m, 8H), 0.77-0.74 (m, 6H). LCMS: (方法A) 522.2 (M++H), Rt. 2.48分, 97.27% (最大). HPLC: (方法A) Rt. 5.47分, 97.45% (最大).
(実施例5)
2-((3,3-ジブチル-5-(4-シアノフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000118
0℃のDCM(2.5mL)中のtert-ブチル2-((3,3-ジブチル-5-(4-シアノフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体11;110mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、TFA(0.5mL)を滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を濃縮し、分取HPLC(方法D)により精製して、表題化合物を得た。収率:40%(40mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.28 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.23 (s, 1H), 6.96-6.88 (m, 3H), 4.90 (s, 2H), 3.89 (s, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.08 (s, 3H), 1.59-1.50 (m, 2H), 1.31-1.13 (m, 10H), 0.83-0.80 (m, 6H). LCMS: (方法A) 530.9 (M++H), Rt. 2.65分, 99.68% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 5.75分, 99.88% (最大).
(実施例6)
2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000119
1,4-ジオキサン(1mL)中のメチル2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体16;60mg、0.1mmol)の撹拌溶液に、水(0.3mL)中の水酸化リチウム(8.6mg、0.2mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)でクエンチし、高真空下で濃縮し、残留物を氷冷水(5mL)とEtOAc(5mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を氷水(5mL)、次いでブライン(5mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:13%MeOH/DCM;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:22%(13mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.48 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.20 (s, 1H), 6.94-6.91 (m, 3H), 4.62 (s, 2H), 3.95-3.59 (bs, 2H), 3.24 (s, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.62-1.44 (m, 2H), 1.33-1.12 (m, 10H), 0.83 (t, J = 7.2 Hz, 6H). LCMS: (方法C) 574.1 (M++H), Rt. 3.05分, 97.54% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 6.50分, 96.80% (最大).
(実施例7)
2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000120
1,4-ジオキサン及び水の混合物(5mL、4:1)中のメチル2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体19;0.125g、0.25mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(0.032g、0.76mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)で酸性化し、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗物質を分取HPLC(方法A)により精製して、表題化合物を得た。収率:45%(55mg、オフホワイトの固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.20 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16 (s, 2H), 6.96 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.82 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.57 (s, 2H), 3.66 (bs, 2H), 3.16 (s, 2H), 2.71 (s, 6H), 1.55-1.53 (m, 1H), 1.43-1.32 (m, 3H), 1.30-1.06 (m, 4H), 0.79-0.77 (m, 6H). LCMS: (方法A) 475.2 (M++H), Rt. 2.66分, 97.98% (最大), HPLC: (方法B) Rt. 4.63分, 98.76% (最大).
(実施例8及び9)
(S)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸及び(R)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000121
ラセミ2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸(55mg、0.11mmol)の2つのエナンチオマーを、キラルSFC(方法J)により分離した。物質を真空下、40℃で濃縮した。第1溶出画分はエナンチオマー1に対応し、第2溶出画分はエナンチオマー2に対応した。2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。
エナンチオマー1:収率:29%(16mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.20 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.16 (s, 2H), 6.97 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.83 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.63 (s, 2H), 3.67 (bs, 2H), 3.17 (s, 2H), 2.71 (s, 6H), 1.53-1.42 (m, 1H), 1.37-1.24 (m, 3H), 1.13-1.02 (m, 4H), 0.75 (t, J = 7.20 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 475.2 (M++H), Rt. 2.64分, 96.04% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 4.65分, 94.8% (最大). キラルSFC: (方法G) Rt. 5.36分, 100% (最大).
エナンチオマー2:収率:29%(17mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.20 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.16 (s, 2H), 6.96 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.82 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.58 (s, 2H), 3.67 (bs, 2H), 3.17 (s, 2H), 2.71 (s, 6H), 1.56-1.29 (m, 4H), 1.24-1.08 (m, 4H), 0.75 (t, J = 8.00 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 475.3 (M++H), Rt. 2.64分, 96.26% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 4.65分, 94.31% (最大). キラル純度: (方法G) Rt. 6.25分, 97.26 % (最大).
(実施例10)
2-((3,3-ジブチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000122
1,4-ジオキサン及び水の混合物(5mL、4:1)中のメチル2-((3,3-ジブチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体27;0.16g、0.32mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(0.04g、0.96mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)で酸性化し、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機部分を水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空下で濃縮した。粗物質を分取HPLC(方法A)により精製して、表題化合物を得た。収率:33%(51mg、オフホワイトの固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.45 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.98 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.85 (s, 2H), 3.73 (bs, 2H), 3.25 (s, 2H), 1.40-1.29 (m, 4H), 1.10-1.00 (m, 8H), 0.74 (t, J = 6.40 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 478.2 (M++H), Rt. 3.03分, 99.01% (最大), HPLC: (方法B) Rt. 6.18分, 98.41% (最大).
(実施例11)
2-((3,3-ジブチル-7-シアノ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000123
0℃のDCM(2mL)中のtert-ブチル2-((3,3-ジブチル-7-シアノ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体30;85mg、0.15mmol)の撹拌溶液に、TFA(0.12mL、1.5mmol)を添加し、溶液を室温で6時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を氷冷水(5mL)とEtOAc(5mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層を氷冷水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄した。有機部分を無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:9%メタノール/DCM;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:27%(21mg、黄色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.45 (s, 1H), 7.33-7.27 (m, 3H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.99 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.98 (s, 2H), 3.52 (bs, 2H), 3.42 (s, 2H), 1.45-1.30 (m, 4H), 1.21-0.95 (m, 8H), 0.74 (t, J = 6.4 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 483.2 (M+-H), Rt. 2.91分, 94.28% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 6.10分, 97.36% (最大).
(実施例12)
2-((3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000124
0℃のDCM(5mL)中のtert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体38;0.56g、1.10mmol)の撹拌溶液に、TFA(3.36mL、6体積)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLC(方法D)により精製して、表題化合物を得た。収率:10%(50mg、オフホワイトの固体)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.97-6.95 (m, 1H), 6.79 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.73 (s, 2H), 3.29 (s, 2H), 1.51-1.32 (m, 4H), 1.24-0.99 (m, 4H), 0.73 (t, J = 6.00 Hz, 6H). LCMS: (方法A) 450.1 (M++H), Rt. 2.53分, 96.04% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 5.61分, 98.15% (最大).
(実施例13)
2-((3,3-ジブチル-7-クロロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000125
1,4-ジオキサン(3:1、4mL)中のメチル2-((3,3-ジブチル-7-クロロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体46;449mg、0.88mmol)の撹拌溶液に、水(1.34mL)中の水酸化リチウム(112mg、2.65mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた残留物を氷冷水(10mL)とEtOAc(10mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×8mL)で抽出した。合わせた有機層を氷冷水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を真空下で濃縮し、得られた粗製物をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:20%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物を得た。収率:57%(252mg、オフホワイトの固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.27 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.29 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.99-6.96 (m, 2H), 4.89 (s, 2H), 3.69 (bs, 2H), 3.34 (s, 2H), 1.40-1.30 (m, 4H), 1.27-1.08 (m, 8H), 1.00-0.75 (m, 6H). LCMS: (方法A) 494.2 (M+), 496.2 (M++2) Rt. 3.04分, 95.69% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 6.38分, 96.63% (最大).
(実施例14)
2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000126
0℃のDCM(4mL)中のtert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート(中間体54;0.1g、0.18mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(10mL)でクエンチし、水性層をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:90%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製し、得られた残留物を分取HPLC(方法B)により再精製して、表題化合物を得た。収率:43%(39mg、白色固体)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.16 (s, 1H), 7.12-7.04 (m, 4H), 6.64 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 3.64 (bs, 2H), 3.24 (s, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.58-1.45 (m, 1H), 1.38-1.31 (m, 3H), 1.18-0.95 (m, 4H), 0.78-0.72 (m, 6H). LCMS: (方法D) 496.2 (M++H), Rt. 2.56分, 98.23% (最大). HPLC: (方法A) Rt. 5.40分, 98.70% (最大).
(実施例15及び16)
(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸及び(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000127
DCM(3mL)中のtert-ブチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテートのエナンチオマー1(中間体55;100mg、0.18mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷冷水(2mL)で希釈し、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を濾過し、真空下で濃縮した。得られた粗物質をIsoleraカラムクロマトグラフィー(溶離液:45%EtOAc/PE;シリカゲル:230~400メッシュ)により精製して、表題化合物のエナンチオマー1を得た。
100mgの中間体55のエナンチオマー2から出発し、同じ手順に従って、表題化合物のエナンチオマー2を得た。2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。
エナンチオマー1:収率:78%(70mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.17 (s, 1H), 7.10-7.06 (m, 4H), 6.64 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 3.78 (bs, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.58-1.32 (m, 4H), 1.29-0.95 (m, 4H), 0.78-0.74 (m, 6H). LCMS: (方法D) 496.2 (M++H), Rt. 2.59分, 98.06% (最大). HPLC: (方法D) Rt. 5.26分, 97.18% (最大). キラルSFC: (方法M) Rt. 7.42分, 97.57% (最大).
エナンチオマー2:収率:73%(65mg、白色固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.16 (s, 1H), 7.10-7.05 (m, 4H), 6.63 (s, 1H), 4.64 (s, 2H), 3.78 (bs, 2H), 3.25 (s, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.58-1.43 (m, 2H), 1.42-1.28 (m, 2H), 1.29-0.96 (m, 4H), 0.78-0.72 (m, 6H). LCMS: (方法D) 496.2 (M++H), Rt. 2.60分, 96.56% (最大). HPLC: (方法D) Rt. 5.26分, 94.68% (最大). キラルSFC: (方法M) Rt. 7.96分, 97.28% (最大).
(実施例17及び18)
2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸及び2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000128
1,4-ジオキサン及び水の混合物(3:1、4mL)中のメチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテート及びメチル2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテートの混合物(中間体62;110mg、0.21mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム一水和物(18.2mg、0.43mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応(TLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を希HCl(1.5N、1mL)でクエンチし、水(1mL)で希釈した。水性層をEtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を濾過し、真空下で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLC(方法A)により精製して、表題化合物を得た。
実施例17:収率:28%(30mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 9.24 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.04 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.65 (bs, 2H), 3.28 (s, 2H), 2.09 (s, 3H), 1.49-1.33 (m, 4H), 1.24-1.09 (m, 2H), 1.08-1.01 (m, 2H), 0.81-0.69 (m, 6H). LCMS: (方法E) 494.0 (M++H), Rt. 2.69分, 97.99% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 4.78分, 95.98% (最大).
実施例18:収率:13%(15mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 7.14-7.12 (m, 3H), 6.88 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.49 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.66 (bs, 2H), 3.28 (s, 2H), 2.11 (s, 3H), 1.52-1.36 (m, 4H), 1.34-1.24 (m, 2H), 1.12-1.03 (m, 2H), 0.81-0.69 (m, 6H). LCMS: (方法E) 508.0 (M++H), Rt. 2.97分, 98.16% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 5.52分, 98.81% (最大).
(実施例19及び20)
(S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸及び(R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
Figure 2023504646000129
DCM(3mL)中のtert-ブチル-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)アセテートのエナンチオマー1(中間体63;140mg、0.24mmol)の溶液に、BBr3(DCM中1M、0.5mL、0.49mmol)を-15℃~-30℃で滴下添加した。反応混合物を-10℃未満で1.5時間、次いで室温で1.5時間撹拌した。反応(TLC及びUPLCによりモニターした)の完了後、反応混合物を氷水(5mL)でクエンチし、水性層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(5mL)及びブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機部分を濾過し、真空下で濃縮し、得られた粗物質を酢酸エチル及び石油エーテル(2×3mL)による摩砕により精製して、表題化合物のエナンチオマー1を得た。
100mgの中間体63のエナンチオマー2から出発し、同じ手順に従って、表題化合物のエナンチオマー2を得た。2つのエナンチオマーの絶対配置は不明である。
エナンチオマー1:収率:35%(42mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.15 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 7.12-7.04 (m, 3H), 6.73 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.73-3.61 (m, 2H), 3.34-3.29 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 1.60-1.30 (m, 4H), 1.20-0.95 (m, 4H), 0.76-0.67 (m, 6H). LCMS: (方法G) 494.2 (M++H), Rt. 2.37分, 95.72% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 4.74分, 93.32% (最大). キラルSFC: (方法R) Rt. 4.45分, 99.59% (最大).
エナンチオマー2:収率:47%(41mg、オフホワイトの固体)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.15 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.05 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.73 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.75-3.50 (m, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.09 (s, 3H), 1.58-1.48 (m, 1H), 1.42-1.32 (m, 3H), 1.18-1.05 (m, 2H), 1.05-0.95 (m, 2H), 0.76-0.67 (m, 6H). LCMS: (方法G) 494.2 (M++H), Rt. 2.16分, 99.03% (最大). HPLC: (方法B) Rt. 4.78分, 98.30% (最大). キラルSFC: (方法R) Rt. 6.0分, 100% (最大).
生物学的アッセイ
IBAT(h/m)アッセイプロトコル
10,000個の細胞(ヒト又はマウスのIBAT過剰発現細胞)を、96ウェルプレート(Corning社CLS3809)中、ピューロマイシン(Gibco社A1113803)(10μg/mL)を含有する10% FBS(Gibco社10438026)を補足した200μLのMEM-アルファ培地(Gibco社12571-063)中に播種し、5% CO2中37℃で48時間インキュベートした。インキュベーション後に、培地をウェルからデカントし、細胞を300μLの基本MEM-アルファ培地(FBSを含まない)で2回洗浄した。基本MEM-アルファ培地をデカントした後に毎回、残留する培地が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたいた。
DMSO(Sigma社D2650)で調製した試験阻害剤の希釈液(最高試験濃度は10μM、3倍段階希釈、10ポイント)を、0.25μMの3H-タウロコール酸(ARC社ART-1368)及び5μMの冷タウロコール酸(Sigma社T4009)を含有するインキュベーション混合物中に添加した(0.2%の最終DMSO濃度を維持する)。次いで、試験阻害剤を含有する50μLのインキュベーション混合物をウェルに添加し(二連)、プレートをCO2インキュベータ中37℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後に、プレートを氷水混合物上に2~3分間保つことによって反応を停止し、次いでインキュベーション混合物をウェルから完全に吸引した。ウェルを、HEPES(Gibco社15630080)緩衝化(10mM)HBSS(Gibco社14175079)(pH 7.4)に溶解させた250μLの冷却した非標識の1mMタウロコール酸で2回洗浄した。洗浄後に毎回、ブロッキング緩衝液が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたいた。
100μLのMicroScint-20(PerkinElmer社6013621)をウェルに添加し、一晩室温に保ち、その後PerkinElmer社製のTopCount NXT(商標)Microplate Scintillation及びLuminescence Counter内で、3H Testプロトコル(ウェル当たり120秒の読み取り時間に設定)下でプレートを読み取った。
LBAT(h/m)アッセイプロトコル
20,000個の細胞(ヒト又はマウスLBAT過剰発現細胞)を、96ウェルプレート(Corning社CLS3809)中、Geneticin(Gibco社10131-027)(1mg/mL)を含有する10% FBS(Gibco社10438026)を補足した100μLのMEM-アルファ培地(Gibco社12571-063)中に播種し、5% CO2中37℃で24時間インキュベートした。インキュベーション後に、培地をウェルからデカントし、細胞を300μLの基本MEM-アルファ培地(FBSを含まない)で2回洗浄した。基本MEM-アルファ培地をデカントした後に毎回、残留する培地が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたいた。
ヒトLBATの場合、インキュベーション混合物は、試験阻害剤の希釈液(DMSO(Sigma社D2650)中3倍段階希釈、10ポイント)を、0.3μMの3H-タウロコール酸(ARC社ART-1368)及び7.5μMの冷タウロコール酸(Sigma社T4009)を含有するMEM-アルファ(FBSを含まない)中に添加する(0.2%の最終DMSO濃度を維持する)ことによって調製した。マウスLBATの場合、インキュベーション混合物は、試験阻害剤の希釈液(DMSO中3倍段階希釈、10ポイント)を、0.3μMの3H-タウロコール酸及び25μMの冷タウロコール酸を含有するMEM-アルファ(FBSを含まない)中に添加する(0.2%の最終DMSO濃度を維持する)ことによって調製した。
次いで、試験阻害剤を含有する50μLのインキュベーション混合物をウェルに添加し(二連)、プレートをCO2インキュベータ中37℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後に、プレートを氷水混合物上に2~3分間保つことによって反応を停止し、次いでインキュベーション混合物をウェルから完全に吸引した。ウェルを、HEPES(Gibco社15630080)緩衝化(10mM)HBSS(Gibco社14175079)(pH 7.4)に溶解させた250μLの冷却した非標識の1mMタウロコール酸で2回洗浄した。洗浄後に毎回、ブロッキング緩衝液が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたいた。
100μLのMicroScint-20(PerkinElmer社6013621)をウェルに添加し、一晩室温に保ち、その後PerkinElmer社製のTopCount NXT(商標)Microplate Scintillation及びLuminescence Counter内で、3H Testプロトコル(通常のプレート配向で、ウェル当たり120秒の読み取り時間に設定)下でプレートを読み取った。
双方向透過性アッセイ(Caco-2細胞)
Caco-2細胞(Evotec社)を、Millicell(登録商標)24ウェル細胞培養インサートプレート中に70,000個の細胞/ウェルの密度で播種し、1日おきに培地を交換しながらインキュベータ(37℃、5%CO2、95%RH)中に21日間維持した。
試験化合物、アテノロール(低透過性マーカー)、プロプラノロール(高透過性マーカー)及びジゴキシン(P-gp輸送経路のための基質)の原液(10mM)を、ジメチルスルホキシド(DMSO)中に調製した。中間体原液(1mM)は、10μLの10mMマスター原液を90μLのニートDMSOで希釈することによって調製した。作業原液(10μM)は、50μLの1mMを4950μLのFaSSIF緩衝液で希釈することによって調製した。FaSSIFへの化合物の添加後、試料を超音波処理に2時間供し、37℃にて4000RPMで30分間遠心分離した。4mLの得られた上清をアッセイで直接使用した。輸送実験における最終DMSO濃度は1%であった。
アッセイの当日、Caco-2単層を輸送緩衝液(HBSS、pH7.4)で2回洗浄し、インキュベータ中で30分間(37℃、5%CO2、95%RH)プレインキュベートした。単層の電気抵抗を、Millicell(登録商標)-ERSシステムを用いて測定した。350オーム.cm2超の経上皮電気抵抗(TEER)値を有する単層をアッセイのために選択した。
アッセイは、吸収方向(A2B)及び分泌(B2A)方向で行った。輸送実験は、二連(n=2)ウェル中、ドナーコンパートメント(頂端チャンバーA-B;基底外側チャンバーB-A)への、化合物からなる輸送アッセイ緩衝液(HBSS中に調製したFaSSIF緩衝液)の添加によって開始した。1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有する無薬物HBSS緩衝液(pH7.4)を、レシーバー(A-B-基底外側;B-A-頂端)コンパートメントに導入した。頂端及び基底外側コンパートメントの体積は、それぞれ0.4及び0.8mLであった。投与溶液を添加した後、プレートをインキュベータ中37℃で120分間インキュベートした。120分後、ドナー及びレシーバー試料を採取し、反対側の緩衝液とマトリックスマッチングした(1:1、30μLの試験試料+30μLのブランク緩衝液)。投与試料を反対側の緩衝液とマトリックスマッチングした(1:1、30μLの試験試料+30μLブランク緩衝液)。試料を、内部標準を含有するアセトニトリルを添加することによって処理した(60μLの試験試料+内部標準-トルブタミド、500ng/mLを含有する200μLのアセトニトリル)。試料をボルテックスし、4000rpmで10分間遠心分離した。得られた上清(100μL)を100μLの水で希釈し、新しい96ウェルプレートに移した。試料中の化合物の濃度は、適用可能な場合、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC-MS/MS)法によって、発見グレード(discovery grade)の生物学的分析法を使用して分析した。
試験化合物、アテノロール、プロプラノロール及びジゴキシンの平均の見かけの透過性(Papp、×10-6cm/秒)は、以下のように計算した:
Figure 2023504646000130
(式中、dq/dt=輸送速度(レシーバーコンパートメントにおける化合物の輸送速度)、C0=ドナーコンパートメントにおける初期濃度、A=有効濾過膜の表面積)。
HepaRGに基づいたアッセイプロトコル
分化したHepaRG細胞の凍結保存バイアル(Biopredic International社HPR116080)を、Biopredic International社によって提供されるプロトコルに従って、200mMのGlutamax(Gibco社35050061)を補足したHepaRG Thawing/Plating/General Purpose Medium(Biopredic International社ADD670C)中で解凍する。ウェル当たり70,000個の細胞を、96ウェルプレート(Corning社CLS3809)中、200mMのGlutamaxを補足した100μLのHepaRG Thawing/Plating/General Purpose Medium中に播種し、5% CO2中37℃で24時間インキュベートする。インキュベーション後に、播種培地をHepaRG Maintenance/Metabolism Medium(Biopredic International社ADD620C)に置きかえ、48時間毎に新たなHepaRG Maintenance/Metabolism Mediumを補充して、6日間インキュベートする。播種後7日間のインキュベーション後に、インキュベーション培地をウェルからデカントし、細胞を250μLのWilliam's E Basal Media(Gibco社12551032)で2回洗浄する。William's E Basal Mediaをデカントした後に毎回、残留する培地が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたく。
インキュベーション混合物は、試験阻害剤の希釈液(DMSO(Sigma社D2650)中3倍段階希釈)を、0.3μMの3H-タウロコール酸(ARC社ART-1368)及び7.5μMの冷タウロコール酸(Sigma社T4009)を含有するWilliam's E培地(基本)中に添加する(0.2%の最終DMSO濃度を維持する)ことによって調製する。次いで、試験阻害剤を含有する50μLのインキュベーション混合物をウェルに添加し(二連)、プレートを5% CO2インキュベータ中37℃で30分間インキュベートする。インキュベーション後に、プレートを氷水混合物上に2~3分間保つことによって反応を停止し、次いでインキュベーション混合物をウェルから完全に吸引する。ウェルを、HEPES(Gibco社15630080)緩衝化(10mM)HBSS(Gibco社14175079)(pH 7.4)に溶解させた250μLの冷却した非標識の1mMタウロコール酸で2回洗浄する。洗浄後に毎回、ブロッキング緩衝液が確実に最大限除去されるように、プレートをペーパータオルに向けて軽くたたく。
100μLのMicroScint-20(PerkinElmer社6013621)をウェルに添加し、一晩室温に保ち、その後PerkinElmer社製のTopCount NXT(商標)Microplate Scintillation及びLuminescence Counter内で、3H Testプロトコル(通常のプレート配向で、ウェル当たり120秒の読み取り時間に設定)下でプレートを読み取る。
試験化合物の希釈液の調製
すべての試験化合物は、室温で粉末の形態で用意した。試験化合物の10mM DMSO原液を調製し、小分けし、-20℃で保存した。化合物の10mM DMSO原液から、DMSOでの3倍段階希釈液を調製して、合計10種の試験化合物の希釈液を得た。このDMSO中希釈液0.5μLを、3H-タウロコール酸及び冷タウロコール酸を含有する、FBSを含まない基本培地250μLに添加してインキュベーション混合物を調製した。
生物学的利用能試験
8~9週齢の雄のマウス(C57BL/6又はCD1)又はWistarラットを使用した。各々の試験化合物について、各々3匹の動物からなる2つの群を使用した。一方の群には尾静脈を通して1mg/kg(ビヒクル100%DMSO)の単回静脈内用量を投与し、他方の群には胃管栄養針を通して10mg/kgの単回経口用量を投与した。経口用量を投与した群は、一晩絶食させた。血液試料を、静脈内投与後0.083、0.25、0.5、1、2、4、6、8、及び24時間後、及び経口投与後0.25、0.5、1、2、4、6、8、及び24時間後に採取した。血液試料は、伏在静脈から取った。0.2% EDTAを抗凝固薬として使用した。試料は、血漿中の試験化合物を推定するために開発された発見グレード(discovery grade)の生物学的分析法によって、LC-MS/MSシステムを使用して分析した。
結果
実施例の化合物についての生物学的データを、以下の表8に示す。
Figure 2023504646000131
8~9週齢のC57BL/6N Tacマウスを使用して、胆汁酸レベルに及ぼす胆汁酸モジュレータの効果を試験する。検疫及び順化期間の完了後、動物を体重に基づいて無作為にxの実験群:(i)ビヒクル対照、及び(ii)試験化合物ymg/kg経口1日1回、に分ける。動物を試験化合物で7日間処置する。試験の5日目に、動物を個別に新たなケージに収容する。7日目に、各々のケージから糞便を採取し、その後各々の動物から後眼窩経路を通して採血する。動物を安楽死させて、更なる分析のために各々の動物から肝臓及び回腸末端を採取する。体重及び摂食量は1週間に2回測定する。血清脂質プロファイルは、7日目の血清試料で分析する。血清中の総胆汁酸は、7日目の血清試料で測定する。糞便中の胆汁排泄は、7日目の糞便試料で測定する。CYP7A1及びSHPの肝臓での発現は、7日目の肝臓試料で定量化する。肝臓のトリグリセリド及び総コレステロールは、7日目の肝臓試料で分析する。
尿中胆汁酸モデル:雄のC57BL/6Nマウスの尿中胆汁酸レベルについての試験化合物の評価
8~9週齢のC57BL/6N Tacマウスを使用して、胆汁酸レベルに及ぼす胆汁酸モジュレータの効果を試験する。検疫及び順化期間の完了後、動物を体重に基づいて無作為にxの実験群:(i)ビヒクル対照、及び(ii)試験化合物ymg/kg経口1日1回、に分ける。動物を試験化合物で7日間処置する。試験の6日目に、動物を代謝ケージに移す。7日目に、各々の代謝ケージから糞便及び尿を採取し、その後各々の動物から後眼窩経路を通して採血する。動物を安楽死させて、更なる分析のために各々の動物から腎臓を採取する。体重は1週間に2回測定する。血清中の総胆汁酸は、7日目の血清試料で測定する。糞便中の胆汁酸排泄は、7日目の糞便試料で測定する。胆汁酸の尿中排出は、7日目の試料で測定する。ASBT、OSTa、OSTAb、及びMRP2の腎臓での発現は、7日目の試料で定量化する。

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2023504646000132
    (式中、
    R1及びR2は各々独立に、C1~4アルキルであり;
    R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、N,N-ジ(C1~4アルキル)アミノ、及びN-(アリール-C1~4アルキル)アミノからなる群から選択され;
    nは、1、2、又は3の整数であり;
    R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、C3~6シクロアルキルオキシ、C1~4アルキルチオ、C3~6シクロアルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される)
    又は医薬として許容されるその塩であって、
    但し、化合物が、
    2-((3,3-ジプロピル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-5-(4-クロロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-7-(メチルチオ)-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-7-イソプロポキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-メトキシ-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((7-ブロモ-3,3-ジブチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
    2-((7-ブロモ-3-ブチル-3-エチル-5-フェニル-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸
    からなる群からの化合物ではないことを条件とする、式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  2. R1がn-ブチルである、請求項1に記載の化合物。
  3. R2がn-ブチルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. R2がエチルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  5. R3が独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、及びC1~4ハロアルコキシからなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. R3が独立に、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びトリフルオロメトキシからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. R4が、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、C1~4アルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. R4が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、シアノ、メチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、アミノ、メチルアミノ、及びジメチルアミノからなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 2-((3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((5-(4-ブロモフェニル)-3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-5-(4-シアノフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    (S)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    (R)-2-((3-ブチル-7-(ジメチルアミノ)-3-エチル-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-シアノ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-7-フルオロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3,3-ジブチル-7-クロロ-1,1-ジオキシド-5-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    (S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    (R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-フルオロフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-メトキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    (S)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;及び
    (R)-2-((3-ブチル-3-エチル-5-(4-ヒドロキシフェニル)-7-(メチルチオ)-1,1-ジオキシド-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン-8-イル)オキシ)酢酸;
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  10. 治療的有効量の請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物と、1つ又は複数の医薬として許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
  11. 医薬として使用するための、式(I)の化合物
    Figure 2023504646000133
    (式中、
    R1及びR2は各々独立に、C1~4アルキルであり;
    R3は独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、N,N-ジ(C1~4アルキル)アミノ、及びN-(アリール-C1~4アルキル)アミノからなる群から選択され;
    nは、1、2、又は3の整数であり;
    R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1~4アルキル、C3~6シクロアルキル、C1~4アルコキシ、C3~6シクロアルキルオキシ、C1~4アルキルチオ、C3~6シクロアルキルチオ、アミノ、N-(C1~4アルキル)アミノ、及びN,N-ジ(C1~4アルキル)アミノからなる群から選択され;
    又は医薬として許容されるその塩。
  12. 循環器疾患又は脂肪酸代謝の障害又はグルコース利用障害、例えば、高コレステロール血症;脂肪酸代謝の障害;1型及び2型真性糖尿病;糖尿病の合併症、例えば、白内障、細小及び大血管疾患、網膜症、神経障害、腎症、及び創傷治癒の遅延、組織虚血、糖尿病性足病変、動脈硬化症、心筋梗塞、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、脳卒中、末梢動脈閉塞性疾患、心筋症、心不全、心拍障害、及び血管再狭窄;糖尿病関連疾患、例えば、インスリン抵抗性(グルコース恒常性の障害)、高血糖、高インスリン血症、脂肪酸又はグリセロールの血中レベルの上昇、肥満、脂質異常症、高脂血症、例えば、高トリグリセリド血症、メタボリック症候群(X症候群)、アテローム性動脈硬化症、及び高血圧;並びに高密度リポタンパク質レベルの増加の治療又は予防における、請求項11に記載の使用のための化合物。
  13. 胃腸疾患又は障害、例えば、便秘(慢性便秘、機能性便秘、慢性特発性便秘(CIC)、断続的/散発性便秘、真性糖尿病に続発する便秘、脳卒中に続発する便秘、慢性腎臓病に続発する便秘、多発性硬化症に続発する便秘、パーキンソン病に続発する便秘、全身性硬化症に続発する便秘、薬物性便秘、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、混合型過敏性腸症候群(IBS-M)、小児機能性便秘、及びオピオイド誘発性便秘が含まれる);クローン病;一次胆汁酸吸収不良;過敏性腸症候群(IBS);炎症性腸疾患(IBD);回腸の炎症;並びに逆流症及びその合併症、例えば、バレット食道、胆汁逆流食道炎、及び胆汁逆流胃炎の治療又は予防における、請求項11に記載の使用のための化合物。
  14. 肝疾患若しくは障害、例えば、肝臓の遺伝性代謝障害;胆汁酸合成の先天性異常;先天性胆管走行異常;胆道閉鎖;葛西手術後の胆道閉鎖;肝臓移植後の胆道閉鎖;新生児肝炎;新生児胆汁うっ滞;遺伝形式の胆汁うっ滞;脳腱黄色腫症;BA合成の二次的欠陥;ツェルウェガー症候群;嚢胞性線維症に関連する肝疾患;α1アンチトリプシン欠損症;アラジール症候群(ALGS);バイラー症候群;胆汁酸(BA)合成の一次的欠陥;進行性家族性肝内胆汁うっ滞(PFIC)、例えば、PFIC-1、PFIC-2、PFIC-3、及び非特定PFIC、胆汁分流後のPFIC、並びに肝臓移植後のPFIC;良性反復性肝内胆汁うっ滞(BRIC)、例えば、BRIC1、BRIC2、及び非特定BRIC、胆汁分流後のBRIC、並びに肝臓移植後のBRIC;自己免疫性肝炎;原発性胆汁性肝硬変(PBC);肝線維症;非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD);非アルコール性脂肪性肝炎(NASH);門脈圧亢進症;胆汁うっ滞;ダウン症候群の胆汁うっ滞;薬物性胆汁うっ滞;妊娠の肝内胆汁うっ滞(妊娠中の黄疸);肝内胆汁うっ滞;肝外胆汁うっ滞;経静脈栄養に関連する胆汁うっ滞(PNAC);低リン脂質に関連する胆汁うっ滞;リンパ浮腫胆汁うっ滞症候群1(LSC1);原発性硬化性胆管炎(PSC);免疫グロブリンG4に関連する胆管炎;原発性胆汁性胆管炎;胆石症(胆石);胆道結石症(biliary lithiasis);総胆管結石症;胆石性膵炎;カロリー病;胆管の悪性腫瘍;胆樹の閉塞を引き起こす悪性腫瘍;胆管狭窄;AIDS胆管症;虚血性胆管症;胆汁うっ滞若しくは黄疸によるそう痒;膵臓炎;進行性胆汁うっ滞に至る慢性自己免疫性肝疾患;肝脂肪変性;アルコール性肝炎;急性脂肪肝;妊娠の脂肪肝;薬物性肝炎;鉄過剰症;先天性胆汁酸代謝異常症1型(BAS1型);薬物性肝障害(DILI);肝線維症;先天性肝線維症;肝硬変;ランゲルハンス細胞組織球症(LCH);新生児魚鱗癬硬化性胆管炎(NISCH);骨髄性プロトポルフィリン症(EPP);特発性成人胆管減少(IAD);突発性新生児肝炎(INH);非症候性肝内胆管減少症(NS PILBD);常染色体劣性遺伝性肝内胆汁うっ滞(North American Indian childhood cirrhosis)(NAIC);肝サルコイドーシス;アミロイドーシス;壊死性腸炎;血清中胆汁酸が引き起こす毒性、例えば、異常な血清中胆汁酸プロファイルの状況での心律動障害(例えば、心房細動)、肝硬変に関連する心筋症(「コレカルディア(cholecardia)」)、及び胆汁うっ滞性肝疾患に関連する骨格筋消耗; 多発性嚢胞性肝疾患;ウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、及びE型肝炎が含まれる);肝細胞癌(肝細胞腫);胆管癌;胆汁酸に関係する胃腸癌;並びに肝臓、胆道、及び膵臓の腫瘍及び新生物によって引き起こされる胆汁うっ滞の治療若しくは予防における;又は肝疾患におけるコルチコステロイド療法の増強における、請求項11に記載の使用のための化合物。
  15. 過吸収症候群(無βリポタンパク血症、家族性低βリポタンパク血症(FHBL)、カイロミクロン停滞病(CRD)、及びシトステロール血症が含まれる);ビタミン過剰症及び大理石骨病;高血圧;糸球体過剰濾過;多発性嚢胞腎(PKD)、例えば、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)及び常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD);並びに腎不全のそう痒の治療若しくは予防における;又は肝臓若しくは代謝疾患に関連する腎臓傷害に対する保護における、請求項11に記載の使用のための化合物。
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