JP2023502032A - 気化器 - Google Patents

Abstract

気化器（１）は、マウスピース（２）を含み、マウスピース（２）は気化セクション（Ｖ）と流体接続し、気化セクション（Ｖ）は、第１の気化性物質と、気化性物質を加熱するためのヒータ（８）とを少なくとも含む。本発明によれば、気化器（１）は、少なくとも１種の気化性物質を含む物質カートリッジ（１０）を含み、気化性物質は、テープ（１２）上の物質セクションとして又はテープ（１２）として提供され、物質セクションは、物質カートリッジ（１０）内に、所定の搬送方向（Ｔ）に移動可能に配置される。

Description

本発明は、喫煙物品を対象とする。現状技術では、例えば、煙の味を少なくともある程度抑えるために、香味放出要素を使用することが知られている。更に、消費者は、これらの放出装置によって放出された味を堪能する。しかしながら、これらの煙放出装置は通常、取り扱いが複雑であり、消費者が手軽に使えるものではない。更に、これらの放出装置は通常、異なる香味に関してあまり融通が利くわけではない。現状技術から既知である装置で生じる別の問題は、通常、長い昇温時間が必要であることである。また、場合により、吸煙ごとに味と蒸気量に大きなばらつきが生じる。

それゆえ、本発明の目的は、これらの煙放出装置の汎用性を高めることである。この目的は、請求項１の対象によって実現される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項の対象である。

本発明による気化器は、マウスピースを含み、このマウスピースは気化セクションと流体接続し、気化セクションは、第１の気化性物質と、気化性物質を加熱するためのヒータとを少なくとも含む。

本発明によれば、気化器は、少なくとも気化性物質を含む物質カートリッジを含み、気化性物質は、テープ上の物質セクションとして又はテープとして提供され、物質セクションは、物質カートリッジ内に所定の搬送方向に移動可能に配置される。

それゆえ、気化性物質が存在するテープを保持するカートリッジを提供することが提案される。好ましい実施形態では、カートリッジは、テープが配置される第１のボビンを含む。好ましくは、カートリッジ又は気化器はまた、テープを配置できる、特に気化器の使用中にテープを配置できる、第２のボビンを含む。

好ましい実施形態では、カートリッジは、気化器の他の要素から、特に気化器のハウジングから取り外し可能である。別の好ましい実施形態では、気化器は、カートリッジが気化器のハウジングに正しく挿入されたか否かを示す、スイッチなどを含み得る。特に、気化器は、カートリッジを挿入できる、特に独特の方法でカートリッジを挿入できる、凹部を含み得る。

別の好ましい実施形態では、気化性物質及び／又はテープは、ヒータに対して移動可能である。別の好ましい実施形態では、テープ及び／又は気化性物質は、カートリッジのハウジングに対して移動可能である。別の好ましい実施形態では、カートリッジのハウジングは、プラスチック材料で形成される。

好ましくは、使用済みテープと一緒にカートリッジを取り外すことが可能である。

別の好ましい実施形態では、気化器は、特に気化器のバッテリを充電するための、接続部、特に電気接続部を含む。この電気接続部は、例えば、ＵＳＢポートである可能性がある。

別の好ましい実施形態では、気化セクションは、少なくとも１つの特有の特性の点で互いに異なる少なくとも２つの物質セクションを含む。例えば、これらの２つのセクションが２つの異なる気化性物質、例えば２つの異なる香味を含むことが可能である。これらの異なる香味は、例えば、添加された（液体）香味から生じ得るが、例えば異なるタバコシートのような異なるベース材料からも生じ得る。しかしながら、これらの２つのセクションが異なる濃度の気化性物質を含むことも可能である。いずれの場合も、ユーザが２つのセクションのどちらを加熱すべきかを選択することが可能である。

別の好ましい実施形態では、２つの物質セクションは、実質的に互いに平行であり、好ましくは搬送方向に延びる。テープ全体が、好ましくはこのテープの長さ方向に延びる２つのセクションを含むことが可能である。したがって、好ましくはテープの任意のセクションに、両方の物質セクションが存在する。

また、２つのセクションは、それらの量、多孔性、物質の密度などの点で互いに異なることも可能である。

別の好ましい実施形態では、２つの物質セクションは互いに隔てられる。それゆえ、好ましくは、テープは、２つの物質セクションを互いに隔てる、離隔ストリップを含み得る。

好ましい実施形態では、２つの物質セクションは、０．２ｍｍよりも長い、好ましくは０．４ｍｍよりも長い、好ましくは０．６ｍｍよりも長い、互いからの距離を有する。

本発明の別の好ましい実施形態では、２つの物質セクションは、２ｍｍよりも短い、好ましくは１．５ｍｍよりも短い、好ましくは１ｍｍよりも短い、互いに対する距離を有する。

この距離間隔は、２つの物質セクションの境界を定めて加熱要素が両方のセクションを一度に加熱することを防ぐ役割を果たす。また、加熱要素は、好ましくは互いに別個に２つの物質セクションを加熱することができる２つのセクションを含み得る。

別の好ましい実施形態では、気化器は、ユーザが２つの物質セクションから選択することを可能にするためのセレクタを含む。より詳細には、このセレクタは、２つの物質セクションのどちらを加熱し、したがって、特に気化させるかをユーザが選択することを可能にする。

別の好ましい実施形態では、気化器は、物質セクションを搬送方向に移動させるための駆動部を有する。ここでは、例えば、物質セクションの搬送を可能にする電気モータが含まれ得る。好ましくは、この駆動部は、気化器自体の内部に配置され、好ましくはカートリッジ内には配置されない。

しかしながら、気化器は、駆動部をカートリッジの１つ又は２つのボビンに接続するための機械的コネクタを含み得る。

別の好ましい実施形態では、駆動部は、テープ及び／又は物質セクションを非連続的に搬送するのに適している。例えば、ユーザによって行われる吸煙の合間に気化器が物質セクション及び／又はテープを搬送することが可能である。好ましい実施形態では、気化器は、消費者によって行われた吸煙を検出するのに適した流量センサを含み得る。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープをその搬送経路に沿って少なくとも部分的に案内するための案内装置を含む。特に、これらの案内手段は、搬送方向に直交する方向への、また特にテープの搬送平面内にある方向へのテープの変位を防止するのに適している。

例えば、テープ及びローラの側面における案内壁のような、少なくとも１つの、好ましくは２つの突出部又は案内手段を含む案内ローラを使用することができる。これらの案内壁は、それぞれのローラのローラ境界を画定する。これらの案内手段の間で、テープを案内することができる。このように、テープをトラック上に保持することができる。好ましくは、テープは、案内を容易にすることができるように構造が実質的に均質である。

別の好ましい実施形態では、ローラのような案内手段は、装置の熱効率を高める材料を含むか又は材料で作ることができる。例えば、ローラには断熱材を使用することができる。例えば、少なくとも１つ又は複数の案内ローラは、金属の代わりにセラミックで作ることができる。また、ローラにはプラスチック材料を使用することもできる。

別の実施形態では、テープを搬送するためのローラは、円形断面を有することができるが、円形断面以外の断面も有することができる。例えば、断面は、多角形に、例えば八角形の形状に成形することができる。この多角形又は例えば八角形の角部は、角ばった又は更には丸みを帯びたものとすることもできる。

別の好ましい実施形態では、例えばマウスピースのような気化器の他の部分に対してヒータを断熱するように、絶縁がなされる。このように、マウスピースの望ましくない昇温を防ぐことができる。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープの搬送を制御するための制御装置を含む。例えば、テープが別の位置に搬送されるように特定の回数の吸煙が行われたことを検出するセンサ装置を設けることができる。また、煙が蒸発物質をもはや含まないかどうか又は予め設定された限度を下回る含有量のみを含むかどうかを検出する検出装置を設けることができる。

本発明の別の好ましい実施形態では、テープを案内するために紙ロール及び／又は案内ロールが設けられる。しかしながら、消費者が手作業でテープを搬送する手動システムを設けることもできる。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、テープを異なる温度に加熱することができる。異なる温度に加熱することは、ヒータに可変電流を提供することによって達成することができる。例えば、より強い吸煙が検出された場合には、より高い温度を使用することができる。

別の好ましい実施形態では、気化器は、唇とユーザと気化器のマウスピースとの接触を検出するのに適した検出装置を含む。ユーザの唇とマウスピースとの接触の検出に応答してテープの加熱を開始する制御装置を含めることができる。このようにして、装置の待機状態と動作状態との容易な切り替えが可能である。

また、ユーザの手と気化器との接触を検出する検出装置を設けることも可能である。また、このような接触が検出された場合、ここではヒータを作動させることができる。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープを気化性液体中に浸漬する役割を果たす浸漬装置を含む。この実施形態では、テープをまず、気化性物質中に又は気化性物質に浸漬し、次いで、加熱することができる。この実施形態では、閉ループ状にテープを案内することが可能である。好ましくは、この浸漬装置は、気化性材料用のリザーバを含む。好ましくは、この浸漬装置は、再充填可能である。更に、気化性材料を浸漬装置からテープに移送する移送装置を設けることができる。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、特にテープが接触する表面に、コーティングを含む。このコーティングは、例えば、より少ない摩擦を達成するための特別なコーティングとすることができる。また、このようにして、気化器のより良好な熱効率を実現することができる。

別の好ましい実施形態では、気化器は、特に搬送中の、テープの張力を向上させるためのテンショナを含む。例えば、搬送すべきテープの張力を高めるために、ばね式ローラを設けることができる。

別の実施形態では、気化器は、テープに穿孔するための穿孔要素を含む。これらの穿孔は、テープを通る空気流を増加させる役割を果たすことができる。例えば、これらのローラ上を走行するテープに穿孔するピンを含むローラを設けることができる。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、ガスの通過を可能にする開口を含み得る。例えば、ヒータは、空気の通過を可能にするグリル設計を有することができる。また、ヒータは、ガス及び／又は空気の通過を可能にする孔を含むことができる。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、誘導ヒータである。この実施形態では、加熱要素を加熱する誘導コイルを設けることができる。好ましくは、テープを誘導コイルと加熱要素との間で案内することができる。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープ及び／又は物質セクションの移動を制御するためのコントローラを含む。別の好ましい実施形態では、少なくとも１つの物質セクションは、搬送方向に延び、好ましくは搬送方向に連続的に延びるストリップとして配置される。好ましくは、物質は支持体上に存在する。別の好ましい実施形態では、前記支持体は透過性である。

別の非常に好ましい実施形態では、ヒータは、テープの小さなセクションを加熱するのに適している。それゆえ、ヒータは、テープの搬送方向とこの搬送方向に直交する方向の両方向に延びる、小さなセクションを加熱するのに適した、加熱要素を有し得る。別の好ましい実施形態では、前記セクションは、上述のマウスピースと流体接続する。

別の好ましい実施形態では、カートリッジは、フレーム及び／又はハウジングを有し、このフレーム及び／又はハウジングに対して、テープが移動する。テープの移動は、吸煙の乾燥を防ぐ役割を果たす。

別の好ましい実施形態では、気化器は、温度センサを含む。例えば、熱電対又は抵抗センサを使用することができる。しかしながら、赤外線を利用した温度センサを設けることも可能である。

別の好ましい実施形態では、気化器は、ヒータと装置の他の部分との間に断熱材を含む。

別の好ましい実施形態では、テープは、含浸シートを含む。例えば、グリセリン、プロピレングリコール、及び／又は香味のような物質をシートに含浸させることが可能である。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、少なくとも１つのコンデンサを含む。好ましい実施形態では、気化器は、好ましくはマウスピースと気化セクションとの間に配置されるフィルタを含む。

別の好ましい実施形態では、上述のカートリッジは、交換可能である。

本発明はまた、気化器用、特に上記で説明した気化器用の物質カートリッジを対象とする。このカートリッジは、少なくとも１種の気化性物質を含み、気化性物質は、テープ上の物質セクションとして提供され、物質セクションは、物質カートリッジ内に所定の搬送方向に移動可能に配置され、気化セクションは、少なくとも１つの特有の特性の点で互いに異なる少なくとも２種の物質を含む。

本発明は更に、マウスピースを含み、マウスピースは気化セクションと流体接続し、気化セクションは、気化性物質を加熱するためのヒータを含む、気化器を対象とする。本発明によれば、ヒータは、気化性セクションを加熱するのに適しており、気化性物質は、テープ上の物質部分として又はテープとして提供される。

好ましい実施形態では、気化器は、カートリッジ用の座部を含む。それゆえ、好ましくは、カートリッジを手で気化器に挿入する又は気化器から取り外すことが可能である。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープリール及び／又はテープボビンを支持するための少なくとも１つの、好ましくは２つの支持体を含むことができる。好ましくは、気化器は、前記支持体を回転させることができる、駆動部を含む。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープを移動させるための駆動部及び／又はモータを含む。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、テープの第１のセクションを加熱するための第１の加熱セグメントと、テープの第２のセクションを加熱するための第２の加熱セグメントとを有し、好ましくは、２つの加熱セグメント又はセクションは、互いに別個に制御することができる。

別の好ましい実施形態では、加熱セグメントは、テープの搬送方向に互いに平行である。別の好ましい実施形態では、物質テープは、気化器に直接挿入される。

この実施形態では、気化器は、物質バンドのための座部及び／又は受入領域を含み得る。

好ましい実施形態では、駆動部は気化器内に含まれ、それゆえ、駆動要素は、カートリッジが交換されるときに交換されない。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープ用の緊張装置を含む。

この緊張装置は、例えば、テープセクションを移動させるように駆動部を制御する要素であり得る。また、ばねなどを含む緊張要素が使用されることもある。別の好ましい実施形態では、気化器は、ヒータに沿って、特にヒータの加熱面に沿ってテープを案内するための案内手段を含む。また、テープが案内される少なくとも１つの、好ましくは２つ以上のローラを案内手段及び／又は緊張手段が含むことも可能である。

別の好ましい実施形態では、気化器は、テープの長さを計算又は測定するための計算機を含む。また、この計算機は、どれだけの量のテープを既に使用したかを測定し得る。それゆえ、例えば、テープをすぐに交換する必要があることがユーザに知らされ得る。

別の好ましい実施形態では、駆動部は、テープを非連続的に移動させるのに適している。

したがって、別の好ましい実施形態では、本発明は、細紐状及び／又はロール状基材、特に、再構成シートタバコ（ＲＴＢ／ＲＴＳ）、葉巻きタバコのバインダーなどのタバコ基材を提案し、これらの基材に、特にカートリッジ内で、好ましくは吸入剤を含浸させる。

上述のヒータは、好ましくは電動ヒータであるが、ヒータは、ガス駆動ヒータであることも可能である。

それゆえ、本発明は、即座に使用できる状態、非常に短い昇温時間、低い断熱要件、更には装置シェル又はハウジングの比較的低い温度を提供する。

更に、本発明は、繰り返される吸煙ごとの吸入体験と、吸煙間のばらつきの最小化も提供する。

また、装置は、例えば、こぼれ、洗浄手順又は再充填手順なしに、１日１００回の吸煙の消費を可能にする。特に、急速な昇温時間は加熱すべき材料の低質量によって実現される。

好ましい実施形態では、搬送装置は、テープ及び／又は特定量の未使用の材料を、例えば、１回の吸煙に必要な量を次の吸煙の瞬間に加熱領域に搬送するのに適している。

別の好ましい実施形態では、テープの直径は、２ｍｍ～３０ｍｍ、好ましくは４ｍｍ～２０ｍｍ、最も好ましくは８ｍｍ～１２ｍｍの範囲内であり得る。

別の好ましい実施形態では、装置は、２０ｍｍ^２超、好ましくは３０ｍｍ^２超、好ましくは４０ｍｍ^２超、好ましくは５０ｍｍ^２超、好ましくは６０ｍｍ^２超、好ましくは７０ｍｍ^２超である、材料の蒸発領域を提供する。

別の好ましい実施形態では、装置は、５００ｍｍ^２未満、好ましくは４００ｍｍ^２未満、好ましくは２００ｍｍ^２未満、好ましくは２００ｍｍ^２未満、好ましくは１００ｍｍ^２未満である、材料の蒸発領域を提供する。

別の好ましい実施形態では、蒸発領域は、吸煙当たり、５～１００ｍｇ、好ましくは１５～４０ｍｇ、より好ましくは２０～３０ｍｇの質量が加熱領域にあるように選択される。出願人の詳細な調査によって、前述の量が、一方ではユーザによって行われる吸煙のために十分な材料に達し、他方では加熱装置による材料の迅速な加熱を実現するのに良好な範囲内にあることが示されている。

別の好ましい実施形態では、ヒータは、１００℃～４００℃、好ましくは１５０℃～３５０℃、非常に好ましくは１８０℃～２５０℃の温度範囲を提供する。別の好ましい実施形態では、ヒータは、１００℃／ｓ超、好ましくは２００℃／ｓ超、好ましくは３００℃／ｓ超である、加熱範囲を可能にする。好ましくは、吸煙が行われるときにのみ加熱を可能にする、制御装置が設けられる。

別の好ましい実施形態では、テープ及び／又は加熱すべき材料は、空気透過性である。この空気透過性は、特に、空気流がメッシュから材料を通過することを可能にする役割を果たす。

好ましい実施形態では、テープは、多孔質であり且つ／若しくは穿孔されているか、又は特に予め穿孔されている。好ましい実施形態では、多孔性の度合い（ＣＵ（コレスタ単位）で測定される）は、５０～３０，０００ＣＵ、好ましくは１０００～１００００ＣＵ、好ましくは２０００～６０００ＣＵであり得る。

本発明の別の好ましい実施形態では、各吸煙後又は前に、消費された物質が加熱域から離れる方向に搬送され、新たな物質が加熱域に搬送される。そのため、例えば、このような実施形態では、ロール状物質用のカートリッジは、２ｇ～８ｇを含み得、これは、約１００回の吸煙（ユーザの１日の消費量と想定される）に役立つ。

別の好ましい実施形態では、テープは、単層テープ又は２層テープとして提供される。別の好ましい実施形態では、ヒータは、装置のハウジングに対して不動に配置される。この場合、固定された加熱位置を通るように基材を移動させる。しかしながら、固定された基材に対して加熱位置を変更するか又は移動させることも考えられる。

別の好ましい実施形態では、吸煙中に静止状態でのスポット加熱が達成される。制御装置は、吸煙の合間に基材が移動するように駆動部を制御する。

好ましくは、基材は、加熱域を横切って移動する。別の好ましい実施形態では、カートリッジの他の部分を加熱することも可能であり、例えば、加熱及び搬送用のローラ装置を加熱することができる。別の好ましい実施形態では、加熱装置は、誘導加熱装置である。この場合、磁界を使用して、加熱をもたらす又はヒータを加熱する。

この実施形態の利点は、加熱が非常に迅速であり、また迅速な温度制御も可能であることである。別の好ましい実施形態では、装置は、－１５℃～＋４０℃の温度で取り扱うことができる。また、温度が急上昇した場合にも、例えば、装置を使用するユーザが暖かい部屋の内部から外に出たときにも、取り扱いが可能であるべきである。また、上述のように、ガス加熱も可能である。ヒータは、例えば、電気ヒータ又はガスヒータとすることができる。ガスヒータは、極めて低温で有利であり得る。

永続的な加熱は可能であるが、非永続的な加熱はエネルギー節約に有利である。別の好ましい実施形態では、バッテリ又は給電及び／若しくは充電コンデンサの両方は、ヒータに通電するために使用され得る。

好ましい実施形態では、１組の複数のコンデンサが設けられる。吸煙の合間の時間に、この時間が過熱を防ぐのに十分な長さである場合には、全てのコンデンサを放電させることが可能である。吸煙の合間の時間が短い場合には、これらのコンデンサの一部のみを放電させることも可能である。この場合、所要のエネルギーに対する柔軟な対応がなされる。

好ましい実施形態では、カートリッジは、約４０ｍｍ～８０ｍｍの寸法を長さ方向に有することができる（このベースは、テープ材料の２つのボビンと、２つの役割間の加熱域のために必要である）。

上述のように、本発明はまた、ユーザが１つのカートリッジ内で２つの異なる味覚体験を切り替えることを可能にする二重トラック手法も提案する。

好ましくは、吸入剤と香味の両方が同一である。それゆえ、液体の移動を防ぐことができる。

しかしながら、これらの２つのトラックは異なる可能性がある。それゆえ、２つのトラックが同じ基材に対して異なる多孔性又は異なる穿孔の度合いを含むことが可能である。

また、２つのトラックが異なるベースタバコ基材を含むことも可能である（例えば、紙シートとキャストシート、又はダークタバコとブライトタバコ）。また、これらの対応策の組み合わせも考えられる。

別の実施形態では、タバコを含まない材料も可能である。例えば、十分な引張強度を有する多孔質の及び／又は穿孔された紙材料は、フィルタ用巻紙（ＰＷ）として使用することができ、例えば、ＰＧ／Ｇ／香味を含浸させることができる。この場合、生成された蒸気は、タバコに直接由来するニコチン又は味は含まない。

本発明の目的はまた、
カートリッジが、少なくとも１種の気化性物質を含み、気化性物質が、テープ上の物質セクションとして又はテープとして提供され、
気化性物質が、物質カートリッジ内に所定の搬送方向に移動可能に配置され、気化性物質が、少なくとも１つの特有の特性の点で互いに異なる少なくとも２つの物質セクションを含むことを特徴とする、気化器用の物質カートリッジによって実現される。

本発明の目的はまた、マウスピースを含み、マウスピースは気化セクションと流体接続し、気化セクションは、第１の気化性物質と、気化性物質を加熱するためのヒータとを少なくとも含む、気化器によって達成される。本発明は、ヒータが、気化性物質を加熱するのに適しており、気化性物質が、テープ上の物質部分として又はテープとして提供されることを特徴とする。

本発明によるさらなる実施形態は、添付の図によって明らかになるであろう。

本発明による気化器である。 本発明による吸入材料のテープである。 テープを案内するための案内ローラである。 本発明による気化器の別の実施形態である。 テープの加熱を示す図である。 本発明の別の実施形態である。 本発明の別の実施形態である。 誘導加熱を含む本発明の別の実施形態である。 本発明によるヒータの別の実施形態である。 本発明によるヒータの別の実施形態である。

図１は、本発明による気化器１を示す。この気化器１は、特にバッテリ１４及び制御ユニット１６のような、気化器の要素が内部に配置される、ハウジング３０を含む。

参照番号２は、装置のマウスピースを指す。このマウスピース２内には、任意選択のフィルタ２２が配置される。更に、マウスピースは、好ましくは調節可能な通気機構として設けられる通気機構２４を含み得る。好ましくは、この通気機構は、フィルタ領域に配置することができる。

参照符号Ｖは、気化性物質の気化が内部で行われる気化セクションを示す。参照番号８は、気化性物質を加熱する役割を果たすヒータを示す。気化性物質は、気化器１に挿入され得るカートリッジ内で提供される。よって、気化器１、特に気化器１のハウジング３０は、カートリッジが挿入されるべき凹部を含み得る。

カートリッジ１０は、テープとして提供される気化性物質１２を支持する役割を果たす、２つのボビン３２、３４を含む。気化性物質は、ボビン３２から巻き解き、（使用後に）ボビン３４に巻き取ることができる。参照番号３６及び３８は、ヒータ８の領域内でテープ１２を案内する役割を果たす、案内ローラを指す。これらの案内ローラはまた、好ましくは、カートリッジ内に配置される。

参照番号４２及び４４は、テープのどのセクションを加熱するかをユーザが選択できるスイッチと、気化器が生成するベイパー（ｖａｐｅｒ）の種類をユーザが選択できるスイッチを指す。参照番号１５は、気化器のポート、特に装置及び／又はバッテリを充電するための充電ポートを指す。このポートは、特にマイクロＵＳＢポートである。

図２は、本発明の好ましい実施形態による気化性物質１２を示す。この気化性物質は、搬送方向Ｔに搬送される。気化性物質１２は、第１の物質セクション１２ａと第２の物質セクション１２ｂとを有するテープとして提供される。これらの２つのセクションは、互いに平行に設けられ、両方とも搬送方向に延びる。図２はテープの平面図であり、それゆえ、第１及び第２の物質セクション１２ａ、１２ｂは、テープの幅方向に配置される。しかしながら、これらの２つのセクションは、一方の層をヒータに接触させて他方の層をヒータに接触させないような層状構造を形成するようにテープの厚さ方向に配置することができる。

参照番号１２ｃは、２つの物質セクション１２ａ及び１２ｂを互いに隔てる分割セクションを指す。また、この分割セクション１２ｃは、２つの物質セクション１２ａ、１２ｂが互いに干渉することを防止する役割を果たす。

また、ヒータ８は、別々に制御することができ且つ２つの物質セクションの一方又は他方のみを加熱する役割を果たす２つの加熱セクション（図示せず）を含むことができる。

図３は、本発明による案内ローラ５０の例を示す。見て分かるように、この案内ローラは、本体５２と、２つの（円盤状の）縁部５２ａ及び５２ｂとを含み、縁部５２ａと５２ｂとの間にテープ（図示せず）を案内することができる。それゆえ、材料がトラック内に保持される。好ましくは、タバコストリップ又はテープは、経路が適正に保たれることを確実にするために構造が均質である。更に、異なる材料をローラに使用してより良好な熱効率を実現することが可能である。それゆえ、熱損失を抑制することができる。

ローラが、円形状から逸脱した形状、例えば多角形状を有することも考えられる。これは、比較的容易に実現することができる。

図４は、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態では、テープ１３は、浸漬装置６０を用いて浸漬される。ここでは、この浸漬器を通してテープを案内し、気化させるべき材料に浸漬することが可能である。ヒータ８は、材料を含むテープを加熱し、蒸気の吸煙Ｐを作ることができる。

この場合、ローラ内の中心管によって液体の塗布を行うことができる。それゆえ、例えば、ボールペンの場合のように、気化させるべき媒体に触れて媒体を塗布する技術を使用することができる。

図５は、本発明の別の実施形態を示す。この場合、蒸気のより良好な適用を可能にする、貫通孔を備えた支持体５４を設けることができる。より良好な向きに関して、図８もここではヒータを示す。原則として、加熱要素は、例えば、中実の金属板などの中実板とすることもできる。しかしながら、この場合には、空気流が阻止される。それゆえ、一実施形態では、例えばメッシュとして、「穿孔された」加熱要素が提案されている。このような穿孔された加熱要素により、空気流が改善され、ベイプ（ｖａｐｅ）をより効率的に所望の気流に取り込むことができる。

図６は、本発明の別の実施形態を示す。ここでは、テープは、閉ループ内で案内される。物質の塗布は、ローラ５５間のテープに触れる、塗布器６２を用いて行うことができる。また、ローラ５０は、テープがヒータ８に沿って案内されるときのテープの張力を向上させる、ばね要素５１を含む。

しかしながら、ばね案内部５０が本発明の他の実施形態でも使用され得ることに留意されたい。それゆえ、このばねの張力は、予備含浸での１回限りの使用にも使用することができる。

図７は、本発明の別の実施形態を示す。ここでは、テープ１２に穿孔を形成するために使用できる、穿孔ローラ８４が設けられる。ローラは、小さな、例えば針状突出部を含み得る。別の実施形態では、開口８２を有するヒータを設けることができ、蒸発した材料は、この開口８２を通過することができる。換言すれば、ヒータ８は、ここでは、適切な空気流を確保しながら正確な加熱ステップを確実に行うためのグリル設計を有する。

特別な実施形態では、底部から上部までの加熱を高めるために二重グリルを設けることができる。換言すれば、ここでのヒータは、ガス状媒体が通過できる複数のフィンガを含む。また、このヒータ装置の周囲にテープを案内し、材料が加熱領域内の香味の熱を高めるように、案内部を備えたある種の後壁を形成することも可能である。

好ましい実施形態では、加熱効率を更に向上させるために、加熱装置をタバコ材料に押し付けることができる。異なるローラには、例えば簡単なプラスチックピンを使用することができる。しかしながら、ピンをボール軸受又はシリンダ軸受と併用することも可能である。このように、摩擦を低減することができる。

図８は、加熱装置の別の実施形態を示す。この場合、誘導加熱装置が使用される。ヒータは、金属９２を加熱する役割を果たす、誘導コイル９４を含む。テープ１２は、誘導装置９４と加熱すべき材料９２との間に案内される。

図９は、テープ１２がヒータ８に沿って案内される実施形態を示す。テープ１２をヒータ８に押し付けるために、加圧装置を使用することができる。

ヒータは、ここでは、「メッシュ状の」ヒータとして形成することができる。空気は、接触時に、「メッシュ状の」ヒータ８を通って流れ、テープ１２からの吸入物質を取り込み、吸入可能なベイプ（ｖａｐｅ）となる。

図１０は、ヒータの別の実施形態を示す。この実施形態では、空気流を確保するために、ヒータブロックに複数の流通孔が設けられる。好ましい実施形態では、孔は、円形状を有する。好ましくは、孔の直径は、０．１ｍｍ～５．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍ～２．０ｍｍ、より好ましくは０．５ｍｍ～１．５ｍｍである。密度について、孔の面積率は、パターンに関係なく、５％～９０％、好ましくは２０％～７０％、より好ましくは３０％～５０％の範囲である。正方形又は矩形メッシュ状のヒータについても、同じ孔当たりの面積の範囲を満たすように同じ比率が当てはまる。特に、正方形メッシュの場合、０．１ｍｍ～５．０ｍｍの範囲の孔径は、０．１ｍｍ^２～２０ｍｍ^２の範囲の孔当たりの面積に、ひいては、０．１ｍｍ～４．４ｍｍの範囲の一辺の長さに相当する。

好ましい実施形態では、ヒータの圧力降下は、２０ｍｍＷＣ（ｍｍ水柱）超、好ましくは５０ｍｍＷＣ超、好ましくは７５ｍｍＷＣ超である。別の好ましい実施形態では、ヒータの圧力降下は、２００ｍｍＷＣ未満、好ましくは１２５ｍｍＷＣ未満、好ましくは１００ｍｍＷＣ未満である。

１ 気化器
２ マウスピース
８ ヒータ
１０ カートリッジ
１２ 気化性物質
１２ａ、１２ｂ 気化性物質のセクション
１２ｃ 分割セクション
１４ バッテリ
１５ ポート
２２ フィルタ
２４ 通気機構
３０ ハウジング
３２ ボビン
３４ ボビン
３６、３８ 案内ロール
４２、４４ スイッチ
５０ 案内ローラ
５１ ばね要素
５２ 案内ローラ５０の基部本体
５２ａ、５２ｂ 案内ローラ５０の縁部
５４ 支持体
５５ ローラ
５８ 孔
６０ 浸漬装置
６２ 塗布器
８２ 開口
９２ 誘導加熱すべき材料
９４ 誘導コイル
Ｖ 気化セクション
Ｔ 搬送方向
Ｐ 吸煙

Claims (15)

1. マウスピース（２）を含み、前記マウスピースは気化セクション（Ｖ）と流体接続し、前記気化セクション（Ｖ）は、第１の気化性物質と、前記気化性物質を加熱するためのヒータ（８）とを少なくとも含む、気化器（１）であって、
   前記気化器（１）は、前記少なくとも１種の気化性物質（１２）を含む物質カートリッジ（１０）を含み、前記気化性物質は、テープ（１２）上の物質セクションとして又はテープ（１２）として提供され、前記物質セクションは、前記物質カートリッジ（１０）内に所定の搬送方向（Ｔ）に移動可能に配置されることを特徴とする、気化器（１）。
2. 前記気化性物質（１２）は、少なくとも１つの特有の特性の点で互いに異なる少なくとも２つの物質セクション（１２ａ、１２ｂ）を含むことを特徴とする、請求項１に記載の気化器（１）。
3. 前記２つの物質セクション（１２ａ、１２ｂ）は、互いに平行であり、前記搬送方向（Ｔ）に延びることを特徴とする、請求項２に記載の気化器（１）。
4. 前記２つの物質セクション（１２ａ、１２ｂ）は互いに隔てられることを特徴とする、請求項３に記載の気化器（１）。
5. 前記気化器は、ユーザが前記２つの物質セクション（１２ａ、１２ｂ）から選択することを可能にするためのセレクタ（４２、４４）を含むことを特徴とする、請求項４に記載の気化器（１）。
6. 前記気化器（１）は、前記物質セクション（１２）を前記搬送方向（Ｔ）に移動させるための駆動部を有することを特徴とする、請求項１～５のいずれか一項に記載の気化器（１）。
7. 前記少なくとも１つ物質セクション（１２ａ、１２ｂ）は、前記搬送方向（Ｔ）に延びる、好ましくは前記搬送方向（Ｔ）に連続して延びる、ストリップとして配置されることを特徴とする、請求項１～６のいずれか一項に記載の気化器（１）。
8. 前記ヒータ（８）は、前記テープの小さなセクションの加熱に適していることを特徴とする、請求項１～７のいずれか一項に記載の気化器（１）。
9. 前記テープ（１２）は、タバコシート、特に多孔質の及び／又は穿孔されたタバコシートを含むことを特徴とする、請求項１～８のいずれか一項に記載の気化器。
10. 前記テープ（１２）は含浸シートを含むことを特徴とする、請求項９に記載の気化器。
11. 前記気化器（１）は流量センサを含むことを特徴とする、請求項１～１０のいずれか一項に記載の気化器。
12. 前記ヒータ（８）は少なくとも１つのコンデンサを含むことを特徴とする、請求項１～１１のいずれか一項に記載の気化器。
13. 前記カートリッジ（１０）は交換可能であることを特徴とする、請求項１～１２のいずれか一項に記載の気化器。
14. 気化器（１）用の物質カートリッジ（１０）であって、
    前記カートリッジ（１０）は、前記少なくとも１種の気化性物質（１２）を含み、前記気化性物質（１２）は、テープ上の物質セクションとして又はテープとして提供され、前記気化性物質（１２）は、前記物質カートリッジ内に、所定の搬送方向（Ｔ）に移動可能に配置され、前記気化性物質（１２）は、少なくとも１つの特有の特性の点で互いに異なる少なくとも２つの物質セクション（１２ａ、１２ｂ）を含むことを特徴とする、気化器（１）用の物質カートリッジ（１０）。
15. マウスピース（２）を含み、前記マウスピース（２）は気化セクション（Ｖ）と流体接続し、前記気化セクション（Ｖ）は、第１の気化性物質（１２）と、前記気化性物質（１２）を加熱するためのヒータ（８）とを少なくとも含む、気化器（１）であって、
    前記ヒータ（８）は、気化性物質（１２）を加熱することに適しており、前記気化性物質は、テープ上の物質部分として又はテープとして提供されることを特徴とする、気化器（１）。

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