JP2023501857A - 量子ビットの周波数制御信号の処理方法、超伝導量子チップ - Google Patents

量子ビットの周波数制御信号の処理方法、超伝導量子チップ Download PDF

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Abstract

量子ビットの周波数制御信号の処理方法、装置、超伝導量子チップ及び記憶媒体を提供する。該方法は、ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成し、第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御し、第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行い、ターゲット量子ビットの状態を決定し、量子状態トモグラフィの結果に基づいてターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定し、歪み量に基づいて周波数制御信号を調整する。これによって、室温で超伝導量子ビットの周波数制御信号の歪みを測定することができると共に、測定された伝達関数の特性を利用して制御線路を変更することで、ビットに対する高速の周波数オフセットを実現することができる。【選択図】図6

Description

本願は、2020年10月9日に中国特許庁に出願した出願番号が202011073820.5号の中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を本願に参照により援用する。
本発明は、信号処理技術に関し、特に量子ビットの周波数制御信号の処理方法、装置、超伝導量子チップ及び記憶媒体に関する。
超伝導チップにおける量子ビット(Qubit:quantum bit)は、量子状態のキャリアであり、量子情報を搬送している。超伝導量子計算は、実行速度が速いという利点があり、広く使用されている。量子計算は、シングルビット論理ゲート計算と2ビット論理ゲート計算に分けられる。2ビット論理ゲートは、量子状態交換演算、制御された非ゲート演算(CNOT:controlled non-gate operation)及び制御された位相ゲート演算(CZ:controlled phase gate operation)などを含む。超伝導量子チップの調整及び読み取りは、量子計算の物理学の実現における重要な部分であり、高精度の量子調整及び読み取り技術により量子計算の結果の正確性を向上させることができる。量子ビットチップは通常極低温(約10mKの温度)にあるため、制御装置により室温で生成された信号は、超伝導量子チップに到達するために一連の線路を通過する必要がある。このプロセスでは、線路自体が追加の容量とインダクタンスを導入し、線路の高周波信号に対する表皮効果により、実際のビットが受ける磁場の変化が所望のものとは異なり、波形の形状が歪むことがある。この歪みは、マルチビットゲートの精度及び速度に非常に大きな影響を与える。また、この歪みは、主に低温部分のデバイス、ワイヤ、チップ及びパッケージに起因するため、温度によって変化する。このため、室温で直接歪みを校正することはできない。従って、低温でビット自体を利用して歪みを測定する必要がある。
これを鑑み、本発明の実施例は、量子ビットの周波数制御信号の処理方法、装置、超伝導量子チップ及び記憶媒体を提供する。
本発明の実施例では、超伝導量子チップが実行する、量子ビットの周波数制御信号の処理方法であって、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定するステップと、前記ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成するステップと、前記第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御するステップと、前記第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行うステップと、前記量子状態トモグラフィの結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、前記ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得するステップと、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第1の時間閾値を調整し、前記ターゲット量子ビットに対して前記反復測定を行うステップと、前記歪み量に基づいて前記周波数制御信号を調整するステップと、を含む、方法を提供する。
本発明の実施例では、信号伝送モジュールと、信号処理モジュールとを含む、量子ビットの周波数制御信号の処理装置であって、前記信号伝送モジュールは、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定し、前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成し、前記信号処理モジュールは、前記第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御し、前記信号処理モジュールは、前記第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行い、前記信号処理モジュールは、前記量子状態トモグラフィの結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、前記ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得し、前記信号処理モジュールは、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第1の時間閾値を調整し、前記ターゲット量子ビットに対して前記反復測定を行い、前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、前記周波数制御信号を調整する、装置を提供する。
本発明の実施例では、実行可能な命令が記憶されたメモリと、前記メモリに記憶された実行可能な命令を実行する際に、上記の量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実現するプロセッサと、を含む、超伝導量子チップを提供する。
本発明の実施例では、実行可能な命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記実行可能な命令は、プロセッサにより実行される際に、上記の量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実現する、記憶媒体を提供する。
本発明は、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定し、該ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成し、該第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御し、該第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行い、該量子状態トモグラフィの結果に基づいて、該ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、該ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得し、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、該第1の時間閾値を調整し、該ターゲット量子ビットに対して該反復測定を行い、該歪み量に基づいて該周波数制御信号を調整する。本発明に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法によれば、室温で超伝導量子ビットの周波数制御信号の歪みを測定し、伝達関数の特性を解析し、低温で歪みを測定する必要があるという従来技術における環境制限を緩和することができると共に、測定された伝達関数の特性を利用して制御線路を変更することで、ビットに対する高速の周波数オフセットを実現することができる。また、ビットコヒーレンスが不十分な場合でも、本発明に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法は、歪みを効果的に測定し、測定誤差を低減させることができる。
本発明の実施例に係る態様をより明確に説明するために、以下は実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介する。なお、以下に説明される図面は単なる本発明の実施例であり、当業者は創造的な作業を行うことなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法の使用シナリオの概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置の構成の概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の効果の概略図である。 量子ビットの周波数制御信号の処理方法の1つの好ましいプロセスの概略図である。 量子ビットの周波数制御信号の処理方法の1つの好ましいプロセスの概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。 本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の効果の概略図である。
本発明の目的、解決手段及び利点をより明確にするために、以下は、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。説明される実施例は、本発明を制限するものではなく、当業者により創造的労働を行うことなく得られた他の全ての実施例は、本発明の保護の範囲に属するものである。
以下の説明では、「幾つかの実施例」は、全ての可能な実施例のサブセットを意味する。なお、「幾つかの実施例」は、全ての可能な実施例の同一のサブセット又は異なるサブセットであってもよく、衝突することなく互いに組み合わせてもよい。
本発明の実施例をさらに詳細に説明する前に、本発明の実施例に含まれる名詞及び用語を説明する。本発明の実施例に含まれる名詞及び用語は、以下の解釈に適用可能である。
(1)「場合」とは、実行される操作が依存する条件又は状態を表し、依存する条件又は状態が満たされると、実行される1つ又は複数の操作は、リアルタイムであってもよいし、所定の遅延を有してもよい。特に指定のない限り、実行される複数の操作の実行順序を制限しない。
(2)「に基づいて」とは、実行される操作が依存する条件又は状態を表す。依存する条件又は状態が満たされると、実行される1つ又は複数の操作は、リアルタイムであってもよいし、所定の遅延を有してもよい。特に指定がない限り、実行される複数の操作の実行順序を制限しない。
(3)「超伝導量子ビット」とは、ジョセフソン接合により形成された超伝導量子回路である。
(4)「周波数制御信号」とは、量子ビットを制御するための直流バイアス信号である。
(5)「量子状態トモグラフィ」(Quantum State Tomograpy:QST)とは、完全な量子状態を測定するためのものである。
(6)「伝達関数」とは、システムの入力と出力の関係を記述するための関数である。
以下は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を説明する。図1は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法の使用シナリオの概略図である。図1に示すように、量子コンピュータは、量子ロジックを使用して汎用計算を行う装置である。超伝導量子コンピュータは、従来のコンピュータと比較して、特定の問題を解決する際に計算効率を大幅に向上させることができるため、広く注目されている。超伝導量子チップは、関連する半導体プロセス技術を使用して大規模な集積を実現することができる。また、超伝導量子ビットは、相互作用制御、選択的操作、エラー訂正などの量子計算に必要な重要な指標で他の物理的システムよりも優れた性能を示し、超伝導量子コンピュータを実現するための最も有望なプラットフォームの1つである。具体的には、超伝導量子コンピュータは、主に超伝導量子チップと、チップ制御及び測定用のハードウェアシステムとを含む。ハードウェアシステムは、主に様々なマイクロ波周波数帯域の信号発生器と、様々なマイクロ波周波数帯域のデバイスとを含み、例えば、フィルタ、増幅器、アイソレータ、及びマイクロ波伝送線路を備えた希釈冷凍機を含んでもよいが、これらに限定されない。超伝導量子コンピュータの重要な技術は、超伝導量子チップにおける量子ビットの状態を正確に制御し、正確に測定することである。超伝導量子ビットの固有エネルギーは、ギガヘルツ(GHz)のマイクロ波帯域にあり、量子ゲート操作及び量子状態の読み取りは、超伝導量子ビットに特定の位相、振幅、持続時間のパルスマイクロ波信号を適用する必要があるため、超伝導量子コンピュータには、多数のGHzマイクロ波周波数帯域の信号源とGHzサンプリングレートの任意の波形信号変調が必要である。また、超伝導量子チップのコヒーレント状態を長期間維持するために、熱雑音を低減させるように超伝導量子ビットをミリケルビンの温度に保つ必要があり、一般に、超伝導量子チップの低温環境を提供するために希釈冷凍機を使用する。希釈冷凍機は、室温で生成されたマイクロ波信号を低温状態の超伝導量子ビットに伝達するためのマイクロ波伝送線路を備える必要がある。図1に示すように、制御サブシステムは、シングルビット論理ゲート計算や2ビット論理ゲート計算などの量子計算を行うように量子ビット(Qubit)状態を制御するように構成されてもよい。超伝導量子チップは、量子計算情報を搬送するために使用される。測定サブシステムは、Qubitの最終状態を読み取り、量子計算の計算結果を取得するために使用される。超伝導量子チップは、低温環境に置かれ、制御サブシステムは、量子計算操作の要求に従ってパルス変調信号を生成し、一連のマイクロ波パルスシーケンスを超伝導量子チップに入力してQubitの量子状態を操作する。全ての操作が完了すると、測定システムは、測定パルス信号を超伝導量子チップに出力し、返された信号の変化によりQubitの状態情報を取得し、最終的に計算結果を取得する。
以下は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置の構成を詳細に説明する。量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、様々な形態で実施されてもよく、例えば量子ビットの周波数制御信号の処理装置の処理機能を有する超伝導量子チップであってもよいし、量子ビットの周波数制御信号の処理装置の処理機能を有する集積チップ、例えば図1における超伝導量子チップ200であってもよい。図2は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置の構成の概略図である。なお、図2は、単に量子ビットの周波数制御信号の処理装置の例示的な構成のみを示しているが、全ての構成を示すものではなく、必要に応じて図2に示す構成の一部又は全てを実施してもよい。
本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、少なくとも1つのプロセッサ201、メモリ202、ユーザインターフェース203、及び少なくとも1つのネットワークインターフェース204を含む。量子ビットの周波数制御信号の処理装置における各構成要素は、バスシステム205を介して接続されている。なお、バスシステム205は、これらの構成要素間の接続及び通信を実現するために使用される。バスシステム205は、データバスに加えて、電力バス、制御バス及び状態信号バスを含む。なお、説明の便宜上、図2では、様々なバスをバスシステム205として図示している。
ここで、ユーザインターフェース203は、ディスプレイ、キーボード、マウス、トラックボール、クリックホイール、キー、ボタン、タッチパネル又はタッチスクリーンなどを含んでもよい。
なお、メモリ202は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含んでもよい。本発明の実施例に係るメモリ202は、端末における超伝導量子チップの動作をサポートするためにデータを記憶してもよい。これらのデータの例は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどの端末の超伝導量子チップで動作するために使用されるコンピュータプログラムを含む。ここで、オペレーティングシステムは、フレームワークレイヤー、コアライブラリレイヤー、ドライバーレイヤーなどの様々な基本サービスを実現し、ハードウェアベースのタスクを処理するための様々なシステムプログラムを含む。アプリケーションプログラムは、様々なアプリケーションプログラムを含んでもよい。
幾つかの実施例では、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現されてもよい。一例として、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実行するようにプログラミングされているハードウェアデコードプロセッサの形式のプロセッサを採用してもよい。例えば、ハードウェアデコードプロセッサの形式のプロセッサは、1つ又は複数のアプリケーション固有の集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、DSP、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)、又はその他の電子コンポーネントを採用してもよい。
本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置がソフトウェアとハードウェアの組み合わせを採用する例として、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、プロセッサ201により実行されるソフトウェアモジュールの組み合わせとして直接具体化することができる。ソフトウェアモジュールは、記憶媒体に記憶されてもよく、記憶媒体はメモリ202に配置されている。プロセッサ201は、メモリ202内のソフトウェアモジュールに含まれる実行可能な命令を読み取り、必要なハードウェア(例えば、プロセッサ201及びバス205に接続された他のコンポーネントを含む)と共に、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実現する。
一例として、プロセッサ201は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどの信号処理機能を備える超伝導チップであってもよい。ここで、汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の通常のプロセッサであってもよい。
本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置がハードウェアを採用する例として、本発明の実施例に係る装置は、ハードウェアデコードプロセッサの形式のプロセッサ201を直接採用して実現されてもよい。例えば、1つ又は複数のアプリケーション固有の集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、DSP、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)、又はその他の電子コンポーネントを採用して本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実行してもよい。
本発明の実施例に係るメモリ202は、量子ビットの周波数制御信号の処理装置の動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するために使用される。これらのデータの例は、例えば実行可能な命令などの量子ビットの周波数制御信号の処理装置で動作するために使用される任意の実行可能な命令を含む。本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実装するためのプログラムも実行可能な命令に含まれてもよい。
他の幾つかの実施例では、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、ソフトウェアを採用して実現されてもよい。図2は、メモリ202に記憶された量子ビットの周波数制御信号の処理装置を示している。該装置は、プログラムやプラグインソフトなどの形のソフトウェアであってもよく、一連のモジュールを含む。メモリ202に記憶されたプログラムの例として、量子ビットの周波数制御信号の処理装置を含んでもよい。量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、以下のソフトウェアモジュールである信号伝送モジュール2081及び信号処理モジュール2082を含む。量子ビットの周波数制御信号の処理装置内のソフトウェアモジュールがプロセッサ201によってRAMに読み込まれ、実行される際に、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実行する。量子ビットの周波数制御信号の処理装置内の各ソフトウェアモジュールの機能は、次の通りである。
信号伝送モジュール2081は、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定する。
信号処理モジュール2082は、該ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成する。
信号処理モジュール2082は、該第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御する。
信号処理モジュール2082は、該第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行う。
信号処理モジュール2082は、量子状態トモグラフィの結果に基づいて、該ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、該ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得する。
信号処理モジュール2082は、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、該第1の時間閾値を調整し、該ターゲット量子ビットに対して該反復測定を行う。
信号処理モジュール2082は、該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、該周波数制御信号を調整する。
マルチ超伝導量子ビットシステムでは、通常、ビット周波数の調整は、マルチビット量子ゲート演算を生成するために使用されてもよく、マルチビットのエンタングルメントの形成及び一般的な量子コンピューティングで重要な役割を果す。通常、量子ビット周波数は、ループを通過する磁束により調整されてもよく、即ち、電流により生成された磁束を使用して量子ビット周波数を制御してもよい。量子ビットチップは通常極低温(約10mKの温度)にあるため、制御装置により室温で生成された信号は、超伝導量子チップに到達するために一連の線路を通過する必要がある。このプロセスでは、線路自体が追加の容量とインダクタンスを導入し、線路の高周波信号に対する表皮効果により、実際のビットが受ける磁場の変化が所望のものとは異なり、波形の形状が歪むことがある。この歪みは、マルチビットゲートの精度及び速度に非常に大きな影響を与える。また、この歪みは、主に低温部分のデバイス、ワイヤ、チップ及びパッケージに起因するため、温度によって変化する。このため、室温で直接歪みを校正することはできない。従って、低温でビット自体を利用して歪みを測定する必要がある。
このプロセスでは、測定により得られた線路の伝達関数がH(f)であり、それに対応する時間領域がh(t)であると仮定する。ここで、H(f)及びh(t)は、フーリエ変換の関係である。即ち、以下の通りである。
Figure 2023501857000002
従って、信号Zin(t)が線路を通過すると、Zout(t)=h(t)*Zin(t)になる。ここで、*は、畳み込みプロセスを表す。具体的には、式1を参照してもよい。
Figure 2023501857000003
さらに、超伝導量子ビットに到達する信号が所望の信号となるように、信号に対して標準的な逆畳み込み処理を実行する必要がある。所望の信号がZ(t)であり、その周波数領域がZ(f)=F[Z(t)]であると仮定する。線路部分の伝達関数の形式がH(f)であり、対応する時間領域がh(t)である場合、室温制御装置にZ(t)の信号を出力させ、Z(t)の周波数領域関数Z(f)は式2を満たす(Zin(t))。
Figure 2023501857000004
ここで、F[Z(t)]はフーリエ変換を表し、具体的には、式3を参照してもよい。
Figure 2023501857000005
信号Z(t)が線路を通過して超伝導量子ビットに到達した後、Zout(t)=h(t)*Z(t)=Z(t)となると、所望のZ(t)となる。
図3は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。ここで、歪みの測定は、主に、量子ビットの方形波に対する応答を使用することによって行われ、主に量子状態トモグラフィ(QST:Quantum State Tomography)を利用して量子ビットに方形波を印加した後の応答を測定し、具体的には、主にExperiment(実験)とReference(参照)の2つの部分に分けられる。Experiment部分は主に応答を測定するために使用され、Reference部分は参照として使用される。具体的には、Experiment部分のステップは次の通りである。(1)ターゲット量子ビットがX軸の周りに角度
(外1)
Figure 2023501857000006
だけ回転するように制御する。(2)ターゲット量子ビットに長さL、振幅Aの方形波を適用する。(3)時間τが経過した後、QST測定を行う。(4)ビットの密度行列ρを再構築し、この時点のビットの位相φexpt=argρ01を記録する。(5)時間τを変更し、前のステップ(1)~(4)のプロセスを繰り返す。
Reference部分のステップは次の通りである。(1)ターゲット量子ビットがX軸の周りに
(外2)
Figure 2023501857000007
だけ回転する。(2)ターゲット量子ビットに長さL、振幅0の方形波を適用し、即ち、時間Lが経過する。(3)時間τが経過した後、QST測定を行う。(4)ビットの密度行列ρを再構築し、この時点のビットの位相φref=argρ01を記録する。(5)時間τを変更し、前のステップ(1)~(4)のプロセスを繰り返す。最終的なデータは、Δφ=φexpt-φrefである。このように、ビットの方形波に対する応答が測定された。
図4は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。図4に示すように、データ処理部分では、主に以下のステップがある。
ステップ401:伝達関数に対してモデル構築処理を行う。
ここで、伝達関数は、式4を参照してもよい。
Figure 2023501857000008
ここで、{A,γ}は、それぞれ振幅(A)及び対応する減衰定数(γ)を表すモデル構築パラメータであり、Nは、伝達関数における減衰定数の数を表す。
ステップ402:伝達関数に基づいて入力の方形波関数Rect(t,A,L)を計算し、伝達関数を通過した後の波形v(t)を取得する。
ステップ403:ビット周波数と信号サイズとの関係f(z)に基づいて、ビット周波数の時間に伴う変化関数f(v(t))を取得する。
ステップ404:ビット周波数を積分し、位相の変化関係φ(t)を取得する。
ステップ405:実際のビットの応答を決定する。
具体的には、ステップ404において取得された関数関係φ(t)を使用して、処理データΔφ(τ)についてτを独立変数とし、Δφ(τ)を従属変数として、関数φ(t)をフィッティングし、最適なモデル構築パラメータ{γ,A}を実際のビットの応答として取得してもよい。
実際の伝達関数を取得した後、対応する標準の逆畳み込みプロセスを実行し続ける。
図5は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の効果の概略図である。図5に示すように、関連する測定スキームは、以下の問題がある。
第一に、方形波は
(外3)
Figure 2023501857000009
の後で量子ビットに適用されるため、方形波自体も量子ビットに位相を累積させる。従って、単純に処理結果からある時点τで量子ビットが既にオフセットなしの状態にある(即ち、周波数変調信号が0である)か否かを判断することはできない。即ち、方形波の歪みによる量子ビットの周波数のオフセットが殆どなくなったため、処理結果からτがどの数値の時点であるかを判断することはできない。また、フィッティング関数は、主にe指数関数のフィッティングであるため、定数項は関数全体のフィッティングパラメータに大きな影響を与え、伝達関数における係数に対するに明らかな偏差が生じる。
第二に、方形波がビットに作用する前にビットが
(外4)
Figure 2023501857000010
の状態であるため、方形波の時間L及び後続の待機時間τが長すぎることはできない。そうしないと、量子ビットのコヒーレンスを超え、得られた位相情報は無効になる。この場合、ビットコヒーレンスは十分に良い必要があり、最小の減衰定数γの逆数の約3倍、即ち
(外5)
Figure 2023501857000011
を超える必要がある。これは、フィッティングプロセスの信頼性を確保するためである(即ち、ステップ405に示す通り)。
第3に、第2と同様に、関連スキームはビットコヒーレンスの影響を受けるため、減衰定数γが小さい(即ち、対応する減衰時間1/γが長い)場合に効果的な測定を行うことはできない。現在の一般的な量子チップパッケージ基板は、一般的に言えば、減衰定数は比較的に小さく、γは約1/(50μs)~1/(10μs)であり、即ち、対応する減衰時間は約10μs~50μsである。このため、Tが約30μs~150μsに近いことが必要である。現在、周波数が調整可能な超伝導量子ビットは、Tが通常約10μsである。従って、関連スキームでは、量子ビットで効果的な測定を行うことは殆ど不可能である。
第4に、関連スキームでは、ビットコヒーレンスの影響により、方形波の長さLと待機時間τの両方がビットコヒーレンスT内にある必要がある。方形波の長さLは、Lが実際の減衰時間1/γよりも短い場合、方形波の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが相互に影響する問題が生じる。よって、例えば図5に示す偏差のような、実際の測定結果と実際の状況との間に大きな偏差が生じる。方形波の時間が減衰時間1/γの3倍以上である場合、実際の出力波形(図5におけるsignal out)では、方形波終了後に形成された応答と長期間の方形波とはある程度異なる(例えば、図5におけるsignal out2は、その方形波の長さはL=1500となる)。これは、方形波の長さが十分でない場合、方形波の立ち下がりエッジと立ち上がりエッジとの間に相互影響を引き起こすことを意味する。
図5には、信号の入力と信号の出力を示している。減衰定数γ=0.002=1/500となり、対応する振幅はA=-0.1となる。signal inは入力方形波であり、その開始時間は-500であり、終了時間は0であり、対応する歪み出力はsignal outのラインである。signal out2は、開始時間が-1500、終了時間が0の入力方形波に対応する出力信号である。
第5に、関連スキームでは、図5に示すExperimentとReferenceの対比処理を行う必要がある。対比処理を行うことで、より正確なフィッティングを行うことができる。そうでない場合、処理プロセスに量子ビット周波数が僅かにずれると、最終的な位相φexptに時間τに伴う直線的に増加する位相が追加され、最終的なフィッティングが不正確になる。
上記の問題を解決するために、本発明は、超伝導量子チップが実行する量子ビットの周波数制御信号の処理方法を提供する。図6は、量子ビットの周波数制御信号の処理方法の1つの好ましいプロセスの概略図である。図6に示すように、該方法は以下のステップを含む。
ステップ601:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定する。
ここで、超伝導量子チップは量子計算のコア構造であり、超伝導量子チップは多数の量子ビットで構成されている。各量子ビットは、量子チップに設定された特定のハードウェア回路で構成されている。各量子ビットは、少なくとも2つの区別可能な論理状態を有する。量子計算を実現するために、量子プログラムに基づいて、量子ビットの論理状態を制御可能な方法で変更することができる。該量子ビットの周波数制御信号は、量子チップの量子ビットに作用して量子ビットの論理状態を変更するために使用される。
ステップ602:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、該ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成する。
本発明の幾つかの実施例では、該ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成することは、以下の方法で実現されてもよい。
該ターゲット量子ビットに対応する第1の方形波パルスのパルス長及びパルス振幅を決定し、該第1の方形波パルスのパルス終了時間を該ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間として決定する。ここで、ターゲット量子ビットに長さL、振幅Aの方形波を適用し、方形波の終了時間を時間ゼロ点t=0とする。
量子ビットは最初に状態
(外6)
Figure 2023501857000012
にあり、1番目の操作を適用した後、即ち長さL、振幅Aの方形波を適用した後(ステップ601の後)、依然として
(外7)
Figure 2023501857000013
にある。このステップでは、方形波を使用して立ち下がりエッジ(立ち上がりエッジ)を形成する。この立ち下がりエッジ(立ち上がりエッジ)はステップ関数として近似でき、形成された歪みはシステムのステップ応答と見なすことができ、システムの伝送特性はステップ応答の結果から直接導出することができる。一方、量子ビットは常に状態
(外8)
Figure 2023501857000014
にあるため、デコヒーレン過程やエネルギー緩和過程がないため、方形波の長さLは量子ビットのコヒーレンスよりも遥かに長くなり、量子ビットのコヒーレンスの方形波の長さに対する制限がなくなる。従って、従来技術における現在の量子ビットに対して効果的な測定を実行できないという欠点を解決する。一般的に、実際の状況を考慮すると、歪みが方形波の終了後に約50μsで0に近くなるため、通常、Lは約50μs近傍の値を選択する。実際には、歪みが比較的に短い時間で0になる傾向がある場合、方形波の長さは比較的に短くするように選択してもよい。例えば、歪みが方形波の終了後に約1μsで0になる傾向がある場合、方形波の長さは1μsを選択してもよい。なお、ここで方形波の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとの間に明らかな相互影響がない限り、方形波の長さLの選択はそれほど正確である必要はない。以下の説明の便宜上、1つの実施例では、方形波が終了する時間は、t=0とされる。
ステップ603:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、該第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御する。
ここで、時間τが経過した後、即ち、t=τの時点で量子ビットにY/2の演算を適用し、ビットは
(外9)
Figure 2023501857000015
状態になる。ここで、量子ビットにY/2の演算を適用することで、ターゲット量子ビットをY軸の周りにπ/2の角度だけ回転させることができる。さらに、ターゲット量子ビットの回転角度を決定できない場合、ターゲット量子ビットがY軸の周りにπ/2の角度だけ回転するように、ターゲット量子ビットがY軸の周りに対応する変位量だけ回転するように制御してもよい。次に、時間tを待つ。このプロセスでは、方形波に歪みが生じているため、方形波が終了した後も周波数調整信号の一部が残っているため、t=τ~t=τ+tの期間に量子ビットは位相を累積する。次に、t=τ+tの時点でQST測定を行う。なお、ここのtは一般に短すぎることはできない。そうでない場合、この期間内の位相累積は小さすぎて測定に不利である。また、tは大きすぎてはならない。そうでない場合、量子ビットのコヒーレンスTにより後続のQST測定は無意味である。このプロセスでは、測定の正確性を確保するために、通常200ns以上のものをtとして選択すればよいことが分かる。現在の量子ビットのコヒーレンスは通常μsのオーダーであるため、tを選択するための200ns~1μsの範囲は比較的に適切な値であり、処理において完全に実行可能である。
ステップ604:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、該第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行う。
これによって、量子状態トモグラフィ測定の結果に基づいて、対応する量子ビットの状態を決定することができる。例えば、特定の時点での量子ビットの状態(量子状態)は、
(外10)
Figure 2023501857000016
状態にあり、或いは、特定の時点の量子ビットの状態(量子状態)は、
(外11)
Figure 2023501857000017
にあり、ここで、|>はディラック記号を表す。
ステップ605:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、該量子状態トモグラフィの結果に基づいて、該ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、該ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得する。
本発明の幾つかの実施例では、該第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行うステップは、以下の方法により実現されてもよい。
該第1の時間閾値及び該第2の時間閾値に基づいて位相累積時間領域を決定する。
該位相累積時間領域に基づいて、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行う。
本発明の幾つかの実施例では、該方法は、以下のステップをさらに含む。
該ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間及び該第1の時間閾値に基づいて、該ターゲット量子ビットに対応する第1の位相パラメータを決定する。該第1の時間閾値及び該第2の時間閾値に基づいて、該ターゲット量子ビットの第2の位相パラメータを決定する。該第1の位相パラメータ及び該第2の位相パラメータに基づいて、異なる測定時点での該ターゲット量子ビットの位相パラメータと該第1の時間閾値との対応関係を決定する。ここで、QST測定の結果により、量子ビットの密度行列ρ(τ+t)を再構築し、この時点の量子ビットの位相情報φ(τ+t)=argρ01(τ+t)を記録してもよく、ここで、
(外12)
Figure 2023501857000018
となる。後で時間τを変更し、前のプロセス(1)-(4)を繰り返し、φとτとの対応関係を取得する。τの値の選択は量子ビットのコヒーレンスT2と関係がないため、Tよりも遥かに大きくてもよい。従って、実際の処理で非常に大きな値を測定してもよいため、この時のビットの位相は略安定していることが観察された。このように、フィッティングプロセスにおいてより正確なパラメータ推定値を取得することができるため、従来技術における定数項が関数全体のフィッティングパラメータにより大きな影響を及ぼし、伝達関数における係数の解析に明らかな偏差が生じるという欠陥を解決することができる。
一方、測定スキーム全体ではtがそのまま変化しない。従って、処理の過程において量子ビットの周波数の決定と実際の結果との間に僅かな誤差があっても、時間t∈[τ,τ+t]の期間内に発生した位相シフトは固定である。即ち、不正確なビット周波数の決定による位相シフトは2πδftである。この位相シフトは変化の時間とは無関係であるため、最終的なフィッティングに影響を与えず、対比処理を実行する必要がない。これによって、正確なフィッティングのために対比処理を行う必要があるという従来技術の欠点を解決し、使用コストを節約することができる。
ステップ606:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、該第1の時間閾値を調整し、該ターゲット量子ビットに対して該反復測定を行う。
図7は、量子ビットの周波数制御信号の処理方法の1つの好ましいプロセスの概略図である。図7に示すように、該方法は、超伝導量子チップにより実現されてもよく、具体的に以下のステップを含む。
ステップ701:該反復測定の結果に基づいて、該ターゲット量子ビットの周波数制御信号に合致する伝達関数を決定する。
ステップ702:該伝達関数に基づいて、該第1の方形波パルスの該伝達関数を通過した後の波形特徴を決定する。
ステップ703:該ターゲット量子ビットの周波数と該周波数制御信号との関係に基づいて、該ターゲット量子ビットの周波数と測定時間との関係を決定する。
ステップ704:該ターゲット量子ビットの周波数に対して積分処理を行い、第3の位相パラメータを決定する。
ステップ705:フィッティング式に従って該伝達関数における異なるパラメータを最適化し、最適化された伝達関数に従って該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、該第3の位相パラメータに基づいて該ターゲット量子ビットの位相パラメータと該第1の時間閾値との前記フィッティング式を決定する。
ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量が決定された後、ステップ607を実行し続けてもよい。
ステップ607:量子ビットの周波数制御信号の処理装置は、該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて該周波数制御信号を調整する。
本発明の幾つかの実施例では、該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて該周波数制御信号を調整するステップは、以下の方法により実現されてもよい。
該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、対応する所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、該ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数、及び該伝達関数に対応する時間領域パラメータを決定する。該ターゲット量子ビットのリアルタイム周波数制御信号、及び該リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数を決定する。リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数が該所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、該ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数及びリアルタイム周波数制御信号により構成された逆畳み込み式を満たすように、該リアルタイム周波数制御信号に対して逆畳み込み処理を行う。
図8は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の1つの好ましいプロセスの概略図である。ここで、データ処理は主に以下のステップに分けられる。
伝達関数についてモデルを構築し、パラメータのセット{pk}を使用して表す。即ち、伝達関数はH(f,{p})として表され、その時間領域はh(t,{p})である。ここで、H(f,{pk})の形式は任意に選択してもよく、式5に示す形式を選択してもよい。
Figure 2023501857000019
ここで、{p}は{A,γ}である。
伝達関数に従って入力の振幅A、長さLの方形波Rect(t,A,L)を計算し、方形波の伝達関数を通過した後の波形を取得し、該波形はv(t)で表され、v(t)=h(t,{p})*Rect(t,A,L)となり、ここで、*は畳み込み演算を意味する。なお、時間ゼロ点の選択は任意であってもよく、1つの実施例では、方形波の終了時間を時間ゼロ点t=0とする。
ビット周波数と直流制御信号の大きさとの関係f(z)に従って、方形波を印加した後のビット周波数の時間に伴う変化の関係f(v(t))を取得し、ここで、主にt≧0の場合を考慮する。t<0の場合、方形波が終了しておらず、即ちステップ信号がまだ生成されていないため、考慮する必要はない。
量子ビットの周波数fq(v(t))を積分し、位相を取得する。処理で測定された位相φは、t∈[τ,τ+t]の期間内の方形波の歪みによるビット周波数オフセットの位相累積である。従って、理論的には式6で計算してもよい。
Figure 2023501857000020
ここで、f(0)は、周波数変調信号が0の場合のビット周波数を表す。f(v(t))、f(0)、τ、tは全て既知であるため、式(6)を完全に決定することができる。
式(6)を使用して処理データ(τ,φ)をフィッティングする。フィッティングでは、処理データ点τを式(6)の独立変数とし、処理データφを関数の値とし、処理のパラメータt0を導入し、伝達関数のモデル構築パラメータ{p}を最適化変数とし、数値最適化を行い、最適なモデル構築パラメータ{p opt}を取得する。ここで、数値最適化は、様々な方法を選択してもよく、通常、Nelder-Meadアルゴリズム、Powellアルゴリズム、CMA-ESアルゴリズムなどの勾配のない最適化アルゴリズムを選択してもよい。
前のステップで取得された最適なモデル構築パラメータ{p opt}を上記のモデルに代入し、伝達関数H(f,{pkopt})を取得する。
最終的にビットに到達する信号が所望の信号になるように、上記の標準的な逆畳み込み方法を使用して、波形を補正する(式(3))。
以上の方法により、制御信号の波形歪みを測定、補正することができる。式(4)の形式の伝達関数が実際のシステムの動作をより適切に説明できることを考慮し、ここで詳細に説明する。式(4)の形式の伝達関数では、方形波の長さがLであり、振幅がAであり、終了時間がt=0であり、即ち方形波関数Rect(t,A,L)が式7を満たすと仮定する。
Rect(t,A,L)=A[Heav(t+L-Heav(t))] 式7
ここで、Heavy(t)は、単位ステップ関数であり、式8で定義される。
Figure 2023501857000021
この場合、伝達関数を通過した後、v(t)は式9を参照してもよい。
Figure 2023501857000022
式(9)の形式をビットfとその制御信号サイズzとの関係f(z)に代入すると、ビット周波数の時間に伴う変化の関係f(v(t))を取得することができる。式(6)にさらに代入し、数値積分を行うことでφとτ,t0との関係を取得することができる。
図9は、本発明の実施例に係る量子ビットの周波数制御信号の処理の効果の概略図である。ここで、図9は、周波数が調整可能なTransmon型の超伝導量子ビットの周波数制御信号の歪みについての測定データを示している。該量子ビットのコヒーレンスデータは、エネルギー緩和時間
(外13)
Figure 2023501857000023
、位相コヒーレンス時間
(外14)
Figure 2023501857000024
である。処理及び測定方法は、上記の実施例に係る信号処理方法に基づくものであってもよく、選択されたパラメータは、方形波の長さが40μsであり、振幅がA=0.5である(0.5は任意の波形生成器の振幅を表し、実際の電圧とは線形関係を持つ)。式(6)におけるtは500nsを選択し、τは10nsから40μsまで変化する。処理の測定結果は、図9の白抜きの点で示されている。図9から分かるように、処理の結果は時間とともに増加し、全体的な結果は位相が0になる傾向がある。処理結果から分かるように、τが40μs近傍であると、位相は略安定する。この結果から、実際の制御信号の歪みに対応する最大の時間減衰定数が約10~20μsであると推定することができる。従って、40μsの最大値をτとして選択することは比較的に合理的である。また、方形波の長さL=40μsを選択することで、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとの間の相互影響を比較的に小さくすることもできる。
図5における実線部は、上記の実施例に係るフィッティング方法により行われるフィッティングである。ここで、伝達関数のモデル選択は、式5を参照し、選択された数はN=3である。フィッティング結果から分かるように、フィッティング効果は比較的に良く、処理のデータポイントは基本的にフィッティングラインにある。最終的にフィッティングされたパラメータは、表1に示している。
Figure 2023501857000025
フィッティングデータから分かるように、3つの減衰定数に対応する時間は、それぞれ
(外15)
Figure 2023501857000026

(外16)
Figure 2023501857000027

(外17)
Figure 2023501857000028
である。そのうちの最長の時間定数は11.454μsであり、これは上記の減衰時間の推定と合致している。
さらに、本発明の幾つかの実施例では、データ補正プロセスをさらに行ってもよく、データ補正プロセスでフィッティングにより得られたパラメータにより、伝達関数のモデル構築を行う。得られた処理結果は、図9の中空の五芒星で示しているデータである。これによって、量子ビットの位相は時間τの経過とともに大きく変化しないと判断できるため、本発明に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法は、伝達関数の測定正確性が高い。従って、測定された伝達関数の特性を利用して制御線路を補正することで、ビットに対する高速の周波数オフセットを実現することができる。
本発明の実施例は、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定し、該ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成し、該第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御し、該第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、該ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行い、該量子状態トモグラフィの結果に基づいて、該ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、該ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得し、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて該ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、該第1の時間閾値を調整し、該ターゲット量子ビットに対して該反復測定を行い、該歪み量に基づいて該周波数制御信号を調整する。本発明に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法によれば、室温で超伝導量子ビットの周波数制御信号の歪みを測定し、伝達関数の特性を解析し、低温で歪みを測定する必要があるという従来技術における環境制限を緩和することができると共に、測定された伝達関数の特性を利用して制御線路を変更することで、ビットに対する高速の周波数オフセットを実現することができる。また、ビットコヒーレンスが不十分な場合でも、本発明に係る量子ビットの周波数制御信号の処理方法は、歪みを効果的に測定し、測定誤差を低減させることができる。
以上は、単なる本発明の例示的な実施例であり、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の主旨及び原則の範囲内で行われる如何なる変更、均等的な置換、改良などは、本発明の保護範囲内のものである。

Claims (14)

  1. 超伝導量子チップが実行する、量子ビットの周波数制御信号の処理方法であって、
    量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定するステップと、
    前記ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成するステップと、
    前記第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御するステップと、
    前記第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行うステップと、
    前記量子状態トモグラフィの結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、前記ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得するステップと、
    反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第1の時間閾値を調整し、前記ターゲット量子ビットに対して前記反復測定を行うステップと、
    前記歪み量に基づいて前記周波数制御信号を調整するステップと、を含む、方法。
  2. 前記ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成するステップは、
    前記ターゲット量子ビットに対応する第1の方形波パルスのパルス長及びパルス振幅を決定するステップと、
    前記第1の方形波パルスのパルス終了時間を前記ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間として決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行うステップは、
    前記第1の時間閾値及び前記第2の時間閾値に基づいて位相累積時間領域を決定するステップと、
    前記位相累積時間領域に基づいて、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行うステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間及び前記第1の時間閾値に基づいて、前記ターゲット量子ビットに対応する第1の位相パラメータを決定するステップと、
    前記第1の時間閾値及び前記第2の時間閾値に基づいて、前記ターゲット量子ビットの第2の位相パラメータを決定するステップと、
    前記第1の位相パラメータ及び前記第2の位相パラメータに基づいて、異なる測定時点での前記ターゲット量子ビットの位相パラメータと前記第1の時間閾値との対応関係を決定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第1の時間閾値を調整し、前記ターゲット量子ビットに対して前記反復測定を行うステップは、
    前記反復測定の結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号に合致する伝達関数を決定するステップと、
    前記伝達関数に基づいて、前記第1の方形波パルスの前記伝達関数を通過した後の波形特徴を決定するステップと、
    前記ターゲット量子ビットの周波数と前記周波数制御信号との関係に基づいて、前記ターゲット量子ビットの周波数と測定時間との関係を決定するステップと、
    前記ターゲット量子ビットの周波数に対して積分処理を行い、第3の位相パラメータを決定するステップと、
    フィッティング式に従って前記伝達関数における異なるパラメータを最適化し、最適化された伝達関数に従って前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第3の位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの位相パラメータと前記第1の時間閾値との前記フィッティング式を決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて前記周波数制御信号を調整するステップは、
    前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、対応する所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、前記ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数、及び前記伝達関数に対応する時間領域パラメータを決定するステップと、
    前記ターゲット量子ビットのリアルタイム周波数制御信号、及び前記リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数を決定するステップと、
    リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数が前記所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、前記ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数及びリアルタイム周波数制御信号により構成された逆畳み込み式を満たすように、前記リアルタイム周波数制御信号に対して逆畳み込み処理を行うステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 信号伝送モジュールと、信号処理モジュールとを含む、量子ビットの周波数制御信号の処理装置であって、
    前記信号伝送モジュールは、量子ビットの周波数制御信号に対応するターゲット量子ビットを決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットのために第1の方形波パルスを構成し、
    前記信号処理モジュールは、前記第1の方形波パルスの終了時間が第1の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットがY軸の周りに第1のターゲット距離だけ回転するように制御し、
    前記信号処理モジュールは、前記第1の方形波パルスの終了時間が第2の時間閾値に達した場合、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行い、
    前記信号処理モジュールは、前記量子状態トモグラフィの結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの密度行列を再構築し、前記ターゲット量子ビットの位相パラメータを取得し、
    前記信号処理モジュールは、反復測定の結果における異なる位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第1の時間閾値を調整し、前記ターゲット量子ビットに対して前記反復測定を行い、
    前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、前記周波数制御信号を調整する、装置。
  8. 前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットに対応する第1の方形波パルスのパルス長及びパルス振幅を決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記第1の方形波パルスのパルス終了時間を前記ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間として決定する、請求項7に記載の装置。
  9. 前記信号処理モジュールは、前記第1の時間閾値及び前記第2の時間閾値に基づいて位相累積時間領域を決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記位相累積時間領域に基づいて、前記ターゲット量子ビットに対して量子状態トモグラフィを行う、請求項7に記載の装置。
  10. 前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットに対する反復測定の開始時間及び前記第1の時間閾値に基づいて、前記ターゲット量子ビットに対応する第1の位相パラメータを決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記第1の時間閾値及び前記第2の時間閾値に基づいて、前記ターゲット量子ビットの第2の位相パラメータを決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記第1の位相パラメータ及び前記第2の位相パラメータに基づいて、異なる測定時点での前記ターゲット量子ビットの位相パラメータと前記第1の時間閾値との対応関係を決定する、請求項7に記載の装置。
  11. 前記信号処理モジュールは、前記反復測定の結果に基づいて、前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号に合致する伝達関数を決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記伝達関数に基づいて、前記第1の方形波パルスの前記伝達関数を通過した後の波形特徴を決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットの周波数と前記周波数制御信号との関係に基づいて、前記ターゲット量子ビットの周波数と測定時間との関係を決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットの周波数に対して積分処理を行い、第3の位相パラメータを決定し、
    前記信号処理モジュールは、フィッティング式に従って前記伝達関数における異なるパラメータを最適化し、最適化された伝達関数に従って前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量を決定するように、前記第3の位相パラメータに基づいて前記ターゲット量子ビットの位相パラメータと前記第1の時間閾値との前記フィッティング式を決定する、請求項7に記載の装置。
  12. 前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットの周波数制御信号の歪み量に基づいて、対応する所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、前記ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数、及び前記伝達関数に対応する時間領域パラメータを決定し、
    前記信号処理モジュールは、前記ターゲット量子ビットのリアルタイム周波数制御信号、及び前記リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数を決定し、
    前記信号処理モジュールは、リアルタイム周波数制御信号に対応する周波数領域関数が前記所望の周波数制御信号、周波数領域パラメータ、前記ターゲット量子ビットの伝送線路における伝達関数及びリアルタイム周波数制御信号により構成された逆畳み込み式を満たすように、前記リアルタイム周波数制御信号に対して逆畳み込み処理を行う、請求項7に記載の装置。
  13. 実行可能な命令が記憶されたメモリと、
    前記メモリに記憶された実行可能な命令を実行する際に、請求項1乃至6の何れかに記載の量子ビットの周波数制御信号の処理方法を実現するプロセッサと、を含む、超伝導量子チップ。
  14. 請求項1乃至6の何れかに記載の量子ビットの周波数制御信号の処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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