JP2023500256A - 適応型動的安全管理を備えた無線パワー伝送システム - Google Patents

適応型動的安全管理を備えた無線パワー伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP2023500256A
JP2023500256A JP2022525158A JP2022525158A JP2023500256A JP 2023500256 A JP2023500256 A JP 2023500256A JP 2022525158 A JP2022525158 A JP 2022525158A JP 2022525158 A JP2022525158 A JP 2022525158A JP 2023500256 A JP2023500256 A JP 2023500256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
level
signal
receiver
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022525158A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021084517A5 (ja
Inventor
リオール ゴラン、
ヨアブ ビダーマン、
ラン サギ、
オータル アルパート、
オリ レファエル モール、
Original Assignee
ワイ-チャージ リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ワイ-チャージ リミテッド filed Critical ワイ-チャージ リミテッド
Publication of JP2023500256A publication Critical patent/JP2023500256A/ja
Publication of JPWO2021084517A5 publication Critical patent/JPWO2021084517A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/30Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using light, e.g. lasers
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/60Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power responsive to the presence of foreign objects, e.g. detection of living beings
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/80Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power involving the exchange of data, concerning supply or distribution of electric power, between transmitting devices and receiving devices
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/80Optical aspects relating to the use of optical transmission for specific applications, not provided for in groups H04B10/03 - H04B10/70, e.g. optical power feeding or optical transmission through water
    • H04B10/806Arrangements for feeding power
    • H04B10/807Optical power feeding, i.e. transmitting power using an optical signal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Transmitters (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)

Abstract

送信機から少なくとも1つの受信機に無線パワーのビームを安全かつ効果的に供給するための方法及びシステムが開示される。送信機によって放射されたビームのパワーと受信機で受信されたパワーの量とのパワーの差を繰り返し計算することによってデルタ信号が生成される。システムは、デルタ信号のパワーレベルに対する安全暴露持続時間に関連する最大暴露持続時間よりも短い期間である時間遅延を動的に生成する。時間遅延を超えた場合、システムは、ビームを終了させる等、システムの動作パラメータを変更する。完全なタイミングシステムを構築することに対する制限のために、システムは、より長い安全暴露持続時間を有する時間遅延に対してより高感度になるように構築され、短い安全暴露持続時間を有する大きなデルタ信号は、時間遅延に対して有意な考慮なしに即時に応答される。

Description

本開示は、無線パワー伝送システムにおける安全システムの分野に関し、より詳細には、送信装置によって放射されるパワービームの伝送から生じるビームによって生成される損傷の防止に関する。
当技術分野では多くの無線パワーシステムが提案されている。しかしながら、このようなシステムは、安全規制に従って、オフィス又は家庭環境のための妥当な距離にわたって、スマートフォン及びラップトップ等の携帯電子装置を動作させるのに十分なパワーを送信することができるという点で、商業的に利用可能になるレベルにはまだ成熟していないようである。このような装置は、多くの場合、10Wを超える大きな充電パワーを必要とする。
無線パワー伝送システムの必要性は、おそらく20世紀初頭のニコラ・テスラの先駆的な研究以来、長く存在する必要性として一般的に受け入れられている。このような提案された無線パワーシステムのいくつかは、受信機上の光電池又はアンテナへの電磁ビームの送信に基づいており、他のものは、受信機への超音波ビーム又は他のタイプのパワービームの送信に基づいている。
このような提案された送信装置は、本開示では「送信機」と呼ばれ、レーザビーム又は別の高エネルギビームを使用して受信機にパワーを供給し得る。本開示で言及されている「受信機」は、典型的には、送信機から離れている電子装置を指し、送信機によって受信されたビームを使用可能なエネルギに変換し、装置を物理ソケットに差し込む必要なしに、バッテリの充電又は電子回路へのパワー供給を可能にするための光電池を備えている。このようなシステムでは、送信機は、受信機から送信ビームの再帰反射を受信すること、及び/又は受信機から無線通信を受信することによって、受信機を識別し得る。典型的には、充電を必要とする受信機が見つかることが予測される部屋は、低パワー設定で送信機によって放射されるレーザビーム、又は別個のRF又は超音波ビーム、又はカメラ等の何らかの他の手段のいずれかを用いて走査される。送信機が受信機を見つけると、送信機は、走査ミラーを使用して、その全ビームを、充電のために識別された受信機に向け得る。
典型的には、送信機によって放射されるビームパワーは、非常に短い時間、又は非常に低いパワー設定においてのみ、人間又は他の感度の高い物体又は装置に衝突することが許される。このような制限は、現在の米国の規制CFR21~1040及びその他の同様の承認された規制等、政府の規制によって設定されている。通常の使用では、このような人間又は他の感度の高い物体又は装置への衝突は、パワービームが誤って向けられた場合、又は人間若しくは他の物体によるビームの侵入が生じた場合にのみ起こり得る。どちらの場合も、送信されるパワーと受信機によって受信されるパワーとには差がある。したがって、このようなシステムは、送信機によって放射されたビームのパワーの大部分が受信機によって吸収されていることを確認することができなければならず、また、物体がビームの経路に置かれている場合等、この状況が変化した場合に迅速に応答することができなければならない。
いくつかの従来技術のシステムは、いくつかの問題を有しており、それは、所定の状況において許容できない安全上の危険性を暗示し得る。受信機の位置が送信機に知られているシステムにおいても、特に受信機が家庭環境等の光学的に複雑な環境内に配置されている場合には、ビームは、送信機と受信機との間の経路内の物体によって吸収又は反射され得る。多くの物体はレーザビームの損傷に高感度であるため、ビームのどの部分が受信機との間の経路で「損失」しても、危険をもたらす可能性がある。例えば、窓等の透明な物体が送信機と受信機との間の経路にある場合、それはそれを通過するビームの一部を未知の方向に反射し得る。この状況は、送信機が透明な窓を介して受信機にパワーを供給している場合に発生する可能性し得る。窓は、このような大きなパワーレベルに対処することができず、そのために損傷するか、又は割れる可能性がある。さらに、透明な表面は、意図しない物体に向かって、ビームの一部を透過させ得る。また、送信機が誤ってビームを可燃物に向け、火災に関連した損傷のリスクを高めることもある。
さらに、複数の送信機が使用されるシステムでは、反射ビームは、直接交差が防止されるシステムであっても、異なる送信機によって放射されるビームと交差し得る。これは、交差点のパワーが安全要件によって許容されるよりも強力である可能性があるため、意図しないさらに危険な結果をもたらし得る。さらに、ビームが誤って意図しない表面に向けられた場合、その表面はビームを反射し、ビームが部屋の周囲の望ましくない方向に向けられ得る。あるいは、表面は、ビームをランダムな方向に分割し、これにより、感度の高い物体又は装置がビームに暴露され得る。したがって、完全に反射するか部分的にしか反射しないか、又は吸収性材料であるかに関わらず、特に、鏡、人、動物、カメラ、ガラス表面、金属表面、及び感度の高い機器等のあらゆる表面は、ビームが誤ってそれらに向けられた場合に危険な状況をもたらす可能性がある。
さらに、典型的には、ビームプロファイルは、ビームが伝搬するにつれて変化し得るので、ビーム直径、光学的品質、視角及び他のパラメータも変化し、許容される暴露はビームのパワー密度の関数であり得るので、そのパワーに対する暴露の許容される持続時間を決定することを困難にし得る。ビームプロファイル及び直径の変化は、多くの場合、検出範囲の関数であり、ビームの波長は、レーザ温度と共に変化し得る。したがって、従来技術のシステムでは、各検出範囲及び他のレーザ発振パラメータの値の変化を考慮して、時間の経過に伴うパワー損失を比較する必要があった。
“System for Optical Wireless Power Supply”についてのWO2017/158605、“System for Optical Wireless Power Supply”についてのWO2017/179051、及び“Fail-safe Optical Wireless Power Supply”についてのWO/2019/064305では、全て共同所有され、本出願の共同発明者を有しており、単一又は複数の受信機で使用するためのこのような光無線パワー伝送システムの安全な動作を実施するための様々なシステム特徴及び方法が記載されている。他の刊行物も、このようなシステムの安全な動作の様々な側面を考慮している。しかしながら、先行技術は、安全手順が種々の安全規制の定量的要件と相互作用する正確な方法論、及びそれに対するシステムの遵守をどのように効率的に実装するかを直接的には考慮していない。
したがって、現在利用可能なパワー伝送システムの欠点の少なくともいくつかを克服し、特に、システムの意図された使用を過度に制限することなく、感度の高い物体又は禁止された領域に向けてレーザ発振するリスクを最小限に低減することを可能にし、ひいてはパワーの効率的かつ妨害されない伝送を提供するシステム及び方法が必要とされている。
本項及び本明細書の他の項に記載された各刊行物の開示は、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
無線パワーのビームを送信機から少なくとも1つの受信機に安全かつ効果的に供給するためのシステムが開示される。送信機によって放射されたビームのパワーと受信機で受信されたパワーの量との間のパワーの差が計算され、送信機から受信機へのその通過の間でパワーが方向転換されていると推定され、したがって、これは方向転換されたビーム部分の経路内の人又は動物又は物体に対する安全上の脅威を表す。制御システムは、受信機への無線パワー供給中に少量のパワーが失われていることを示唆する指示と、送信機と受信機装置との間の障害を示す大レベルのビーム損失の両方に対して、広範囲の損失パワー信号に正確に応答するように設計されている。このシステムは、送信機装置と受信機装置との間で生じ得る広範囲のレベルのパワー損失にも関わらず、信頼できる保護を提供するように適応される。
送信機と受信機装置との間で失われているパワー量を計算するために、送信機によって放射されたパワーのレベルが、典型的にはパワーメータによって測定され、受信機装置で受信されたパワーのレベルが、受信機パワー測定又は以下に記載する任意のシステム又は方法を用いて同様に測定される。これら2つのパワーレベル間の差を表す信号が計算され、以後、Δ信号又は損失パワー信号として参照され得る。
解決しなければならない主な課題は、安全とみなされる暴露時間の関数として、そのようなシステムで許容されるパワー暴露の規制限界に関連する。したがって、非常に高レベルの漂遊パワーは、システム内の安全機構が暴露を終了させる前に、そのパワーレベルへの暴露時間が非常に短い場合にのみ許容され得る。一方で、非常に低レベルの暴露は、システムの安全機構が暴露を終了させる前に、十分に低いパワーレベルのために数時間又は数日間であっても、非常に長い期間許容され得る。
典型的な現実のシナリオでは、仮定された一定のパワーであっても、Δ信号は一定のレベルを示さない。なぜなら、送信機から受信機へのパワーの一般的に安定した供給に加えて、ノイズ干渉又は過渡的で危険でないビーム障害がΔ信号を上昇及び下降させ得るからである。Δ信号におけるこれらの一時的なノイズのような変化がシステムによって受信されると、システムは、Δ信号における変化が、受信器セル以外の表面に送信機によって放射されたビームが衝突している状況を示しており、したがって、ビームが衝突している何らかのもの、又はその目標とされていない表面から反射されたビームの経路内の物体のいずれかにビーム生成による損傷を引き起こしていると結論し得る。したがって、正しい応答はビームを終了させるか、そうでなければΔパワー読み取り値の上昇を抑えることである。一方で、増加したΔがこのようなノイズ現象から生じた場合、パワー損失のこれらの変化はシステムには有意であるように見え得るが、Δ信号は短い時間内に許容可能な低レベルに戻る場合があり、その短い時間がそのパワーレベルへの許容暴露時間よりも短い場合、これは、Δ信号を減少させるために、システムにレーザ発振を終了させ、又はその他の伝送パラメータを修正することを必要としないであろう。本出願において開示される指針は、送信機と受信機との間の損失パワーレベルの関数として許容される最大時間暴露を規定する。
本開示のシステム及び方法の1つの特徴は、Δ信号のレベルに応じて動的に設定される「待機期間」又は遅延時間(以下、Tdelayと呼ぶ)を決定することである。この待機期間は、システムの早期停止を回避するために、Δ信号によって示されるパワーの損失に応答してシステムが遅延する期間であり、これは強制ではなくてもよい。Tdelayは、規制に規定されているとおり、Δ信号で測定されるパワー損失の最大許容持続時間以下でなければならない。また、遅延時間は、Δ信号によって示されるような差に加えて、送信機から放射されるパワーの動的関数であってもよい。
その他にはタイミングシステムとも呼ばれる「イベントクロック」が、典型的にはTdelayを監視するために使用され、それによってイベントクロックは、Tdelayを超過しないことを確実にするためのタイマシステムとして機能する。「イベントクロック」は、典型的には、増幅システム又は周波数選択信号プロセッサを含み、典型的には、その入力信号としてΔ信号を受信する。あるいは、入力信号は、受信機パワーメータによって出力される信号であってもよく、したがって、大きな出力信号は、受信機に到達するビームの少なくとも大部分を示すことになる。
増加するか又は低減するかに関わらず、Δ信号が変化して、Tdelayを再計算する必要がある場合には、新しいTdelayで「イベントクロック」が再設定される。いくつかの物体は、他の過渡的変化にも関わらずビームの経路内に残っている可能性があるため、新しいTdelayは、無線伝送事象に対して計算された直前のTdelay期間のいずれかで蓄積された差分パワーの関数として計算されてもよい。非限定的な例は、第1の部分的に透明な物体がビームの経路に配置され、次に第2の部分的に透明な物体がビームの経路に追加で配置される場合である。この場合、システムは、送信機と受信機との間で失われる新しいパワー量に一致する新しいTdelayを計算しなければならない。しかしながら、システムは、第1の部分的に透明な物体が第2の部分的に透明な物体を配置する前に蓄積したパワー量を、この新しいTdelayに考慮しなければならない場合がある。
Δ信号の周囲レベルは、典型的には、ビームの十分な部分を遮断して受信機装置に衝突するのを阻止する重大な障害物を有さない送信機と受信機との間のクリアなビーム経路を反映するように選択される。Δ信号が周囲レベルに低下した場合、Tdelayは、以前のパワー損失を考慮せずに計算されてもよい。これは、ビーム暴露持続時間のために考慮する必要があり得る有意なビーム障害がないことを示している可能性があるからである。これを説明するために、物体がビームの経路から除去され、Δ信号が周囲レベルに低下し、Δ信号がしばらくの間周囲レベル以下にとどまる場合、システムは、その物体に蓄積されたビームパワーはもはや重要ではないと結論し得る。なぜなら、その物体はかなりの時間にわたりビーム経路から外れており、したがって、再挿入されたとしても、新たな遅延時間が開始されるべきであるからである。
しかしながら、Δ信号が既定又は計算された時間未満の間に周囲レベルに低下した場合、これは物体がビーム経路に再進入することを示しており、したがって蓄積されたレーザ損傷が生じる可能性があるので、Tdelayは再設定されるべきではない。これを説明するために、物体がビームの経路にしばらくの間挿入され、除去され、そして再度挿入された場合、物体がビームの経路に存在しなかった僅かな間隔のために、したがって、物体の送信機のビームへの総暴露時間が考慮されなければ、物体は蓄積された損傷を受け得るため、Tdelayは、物体のビームへの全体的な暴露の関数であってもよい。
これは、物体が再挿入されたときに、新しいTdelayが計算される状況とは対照的である。
完全なシステム、すなわち、低速で弱いΔ信号を監視することができ、同時にΔ信号の非常に速い変化に応答することができるシステムを設計する上での制限により、現システムは、周波数選択的信号プロセッサ又は増幅システムが最適に増幅又は監視することができる周波数範囲が、Δ信号を突然ジャンプさせる予期せぬ事態が起こらない限り、長期間にわたってのみ変化する低レベルΔ信号を監視及び増幅する方向にバイアスされるように構成される。このように、送信機と受信機との間のパワー損失が低いことを示す長い待機期間、又はTdelayを有する事象は、したがって、非常に遅い変化を監視する必要があり、高レベルのΔ信号の要件である高周波数で生じる信号よりも大きなゲインで増幅される。このような構成は、迷光ビーム暴露に関連する安全性判断の効率的な管理において、システムに大きな利点を提供する。
さらに、本開示のシステムの別の実施形態では、デルタ信号が飽和レベルを超えるパワーの損失を示す場合には、イベントクロックはバイパスされてもよく、又は代替的に、イベントクロックが本質的に無関係になるように、タイミングシステムを非常に迅速に修正する必要があり、制御システムは、新しい有意なデルタ信号のための新しいTdelayを計算する必要性を先取りすることによって、いかなる遅延もなしに、レーザ発振を終了するか、又はシステムの異なる動作パラメータを修正し得るように、飽和レベルが選択されてもよい。これは、飽和レベルを超えるデルタ信号は、潜在的に非常に危険であると考えられ、これらのパワー損失のための最大暴露持続時間が極めて短いので、イベントクロックを使用しない応答時間を必要とするからである。したがって、計算されたTdelayは無視できるほど短いので、互いに区別できないほどの差である。したがって、イベントクロックに関連する増幅システムの周波数応答は、その通過帯域をより低い周波数にシフトさせるように構成されてもよく、飽和レベル信号を超えるパワーに関連する周波数は、イベントクロックのタイミング動作を本質的に必要とせずに応答される必要があるからため、より低信号周波数で有意な増幅を提供する。増幅器又はプロセッサの通常期待される周波数応答のこの調整により、システムは、必要とされる大きなダイナミックレンジをカバーすることが可能になる。
計算は、デジタル電子機器を使用して行われ得るが、アナログ電子機器又は他の物理的プロセスが使用されてもよい。アナログ増幅器は、積分、和、ウインドウ和(window-sum)、及び遅延を表し得る。コンデンサ、インダクタ、及び他の電子構成要素等の他の構成要素も、デジタル電子機器と組み合わせて、又はデジタル電子機器を必要とせずに、計算の一部又は全部を実行するために使用され得る。
各Δ信号は、Tdelayが反映するように設定される許容暴露時間を有する。Δが変化する場合、イベントクロック又は増幅システムは、パワービームが縮小されなければならなくなる前に、Δ信号によって現在示されるパワー損失に対して許容される最大待機時間に調整し続けるために、新しい待機時間に再設定する必要がある。イベントクロック又はタイマは、非常に迅速に変化する信号に対する十分に速い応答時間を有していない可能性があり、したがって、迅速であるが潜在的に有意な信号の変化が増幅器の出力信号に遅れて現れ、したがって、クロックを十分に迅速に再設定しない可能性がある。しかしながら、Δ信号に劇的な増加がある場合、システムが許容される短い遅延の時間を有意義に維持することができないにも関わらず、すなわち、このような高周波数応答を必要とする信号を十分迅速に増幅する能力がないにも関わらず、Δ信号の大きなパワーレベルは、これらの高周波数における低い増幅にも関わらず、コントローラが応答するのに十分であり、コントローラが、許容暴露時間に達する前に安全停止を引き起こすのに十分迅速に応答することを可能にする。
本記載のシステムのさらなる特徴は、信号における外来ノイズ又は異常をどのように処理するかの方法に関する。システムがノイズとして認識し、かつ、それらに応答する必要がないほど迅速に発生する変化等、そのような外来ノイズ又は信号の異常を無視するために、システムは、リアルタイムで応答するかどうかを決定する必要はなく、可変期間にわたって受信された信号の平均を生成し得る。平均計算を使用して、信号の変化が無視できるほど短いかどうか、又はΔ信号が実際に有意に変化したかどうかを判断してもよく、したがって、新しいΔ信号によって強制される新しいTdelayを反映するようにイベントクロックを再設定する必要がある。これにより、有意に短い期間にわたり発生した変更を無視することができる。
Δ信号の有意な変化は、Δ信号自体に比例する動的な値であり得ることを理解されたい。これは、パワーの大部分が失われている場合、Δ信号が非常に小さなパワー損失を示す状況とは対照的に、Δ信号の小さな変化によって新たな時間期間が計算される必要がないことを意味し、この場合、小さな変化はより重要であり、したがって、イベントクロック又は周波数選択プロセッサによって新たな時間期間が生成される。
代替的な手順によれば、既定のΔ値は、Δ信号がその既定値だけ変化すると、常に新たな期間が生成されるように使用されてもよい。
したがって、Tdelayは、高い反復率で動的に計算され、デルタ信号におけるリアルタイムの変化を考慮する。任意の時点におけるTdelay値は、異なる最近の時点で測定されるデルタ信号の値の関数である。例えば、時間TにおけるTdelayは、一般に、時間Tにおいて、引き続いて時間Tにおけるデルタ信号の関数であり、最も効率的なやり方での伝送安全性の連続的な監視を確実にする。
タイマ又は増幅システムは、低振幅の信号を有意義に追跡するように構成されなければならない。なぜなら、タイマの待機期間又は遅延時間は、増幅システム又はタイマが有意義に追跡し及び応答することができるように十分に長くなければならないからである。この遅延時間又は待機期間は、システムがノイズスパイクからの誤検出アラームを無視できるようにするために必要であり、したがって、システムがレーザを継続的にかつ誤ってオン及びオフにすることを回避できるようにする。
一方で、大きなΔが示される場合、このような大きなパワー損失に対する許容暴露時間は非常に小さい。したがって、大量のビームが不明であることが示された場合、システムは規制に従って非常に迅速に反応しなければならない場合がある。システムは、この大きなパワー損失の最大許容期間にタイマ又はイベントクロックを再設定する必要があり、遅延時間に到達して経過するまでの時間が非常に短い場合がある。したがって、システムは、大きなΔが、ノイズ又はビーム経路を飛行する蝶等による短時間の異常によって獲得されたかどうか、又は危険を表すビーム経路への侵入が実際にあるかどうかを、非常に迅速に判断しなければならない。
大きな信号ダイナミックレンジに十分な速さで応答し、しかもそのような大きな動作帯域幅を有する危険防止システムを構築することは困難である。一方で、システムは非常に低いパワー信号を監視し続ける必要があり、同時に非常に高いパワー信号によって飽和されないため、要求される信号ダイナミックレンジは非常に大きい。この大きなダイナミックレンジに加えて、システムはまた、長い期間にわたって非常に低レベルの信号を監視する能力を維持する一方で、高レベルの信号が発生した場合に非常に迅速に応答する能力を失わないように、大きな応答帯域幅を有する必要もある。このようなシステムは、低信号が検出された場合にはノイズに高感度であり、高速応答が必要な場合には帯域幅及び位相遅延によって制限される。
上述の要件を満たす本開示に記載の例示的なシステムの実装によれば、送信機内のパワーメータであって、送信機によるレーザ出力パワーを測定するパワーメータと、受信機内のパワーメータであって、受信機への入力レーザパワーを測定するパワーメータと、両方のパワーメータからの両方の信号を受信する制御ユニットと、送信機から放射されるパワーと受信機によって受信されるパワーとの間の差が閾値を超えた場合に、危険を防止するためにビームをオフにするか又は方向転換するパワー低減スイッチとを備える危険防止システムが記載されている。
危険防止システムは、以下の特性を有し得る。
システムは、少なくともほとんどの状況において、送信機によって放射されるパワーを過大評価するように構成され、それによって、エラー及びノイズが、安全なアプローチを支持することによって考慮されることを確実にする。
システムは、少なくともほとんどの状況において、受信機によって受信されるパワーを過小評価するように構成され、それによって、エラー及びノイズが、安全なアプローチを支持することによって考慮されることを確実にする。
システムは、送信機から放射されたパワーと受信機によって受信されたパワーとの間の実際の差の発生と、典型的にはパワーの減少によるレーザシステムによる実際の応答との間の伝達関数を有し、この伝達関数は、「瞬時応答」特性を有さないように設定される。例えば、送信機から放射された測定パワーと受信機によって受信された測定パワーとの差が許容されるレベルと比較して小さい場合、応答を遅延させ、したがってノイズの影響を低減する。
伝達関数は、位相遅延空間におけるレーザパワー又はゲインとして表される場合、以下の特性を有する。
差信号が所定の閾値を超えると、その閾値を超えるシステムから失われたパワーに応答してレーザパワーが低減されるという点で、負のゲインを有する。
それは、次式で与えられるように計算される所定の値の差信号に応答する遅延を有する。
Figure 2023500256000002
ここで、Ptransmitterは、ワット単位で測定される送信機から放射されたレーザパワーであり、Preceiverは、ワット単位で測定される受信機によって受信されたレーザパワーであり、Ptransmitter-Preceiverは、上記で使用されるデルタ信号を生成するのに使用されるパワー差であり、λはナノメートル単位で測定されるレーザ波長であり、τdelayは、危険が発生してからシステムが安全な状態に到達するまでのPtransmitterとPreceiverとの間の所定の差に対する危険防止システムの秒単位で測定される遅延時間である。
それはPtransmitterとPreceiverとの差のレベルと定義されるPtransmitterとPreceiverに対する飽和レベルを有し、ここでは、そのレベルにおける1db以上の増加が、そのような増加を伴わずに生じるPtransmitterの減少と本質的に同一のPtransmitterの減少をもたらす。
飽和レベルは、典型的な家庭用充電環境では10mW等の所定の既定パワー損失を上回るパワー損失レベルとして定義される。その例示的な飽和レベルでは、先に引用した規制によるTdelayは約5μ秒未満であり、10mWでの最大許容暴露持続時間よりも僅かに長く、5μ秒の応答時間は200Khzの周波数応答に相当する。したがって、上記の最後の基準によれば、これは、システムがこの飽和レベルを超えるパワー損失を示す場合、Tdelayの値は無視可能であり、したがって、これらの高パワー損失における応答時間は互いに区別できず、同じ高速で実行されなければならないことを意味する。したがって、飽和レベルがより高い値で選択される場合、より速い応答時間を必要とする全ての事象に対する応答は同じであろう。これにより、その帯域通過の周波数位置が低い場合であっても、高周波信号に応答するシステムを使用することが可能になる。このようにして、大きな有効帯域幅を維持しながら、大きな信号ダイナミックレンジが考慮される。
選択された飽和レベルを超える速い応答時間を必要とするデルタ信号に対するシステムの応答は、通常、遅延機構(イベントクロックとも呼ばれる)に全く関与しない。これにより、ノイズになりやすいこのような高振幅デルタ信号を区別する必要がなくなる。
最小遅延時間には2つの利点があり、システムは遅延を利用してノイズの影響を低減し、誤りによる送信パワーが減少することを防ぐことが可能になるが、同時にシステムを安全に保つこともできる。
したがって、本開示に記載された装置の例示的な実装に従って以下のシステムが提供される。
少なくとも1つの受信機に無線パワーを供給するシステムであって、前記システムは、(a)無線パワーのビームを放射するように適応される送信機と、(b)放射されたビームのパワーレベルに対応する第1の信号を生成するように構成されるパワーメータと、(c)前記少なくとも1つの受信機に関連し、前記受信機で受信された前記ビームのパワーに対応する第2の信号を生成するように構成される検出器と、(d)少なくとも1つのコントローラとを備え、前記少なくとも1つのコントローラは、(i)前記パワーメータと前記検出器によって測定されるパワーの差に対して最大安全暴露時間未満の時間Tdelayを生成し、(ii)前記パワーの差が有意な量を超えて変化した場合に、新しいTdelayを動的に生成し、(iii)Tdelayを超えた場合に、前記パワーの差を低減するために前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正するように適応される。
このようなシステムは、Tdelayの生成前に、パワーの差に対応する信号を処理する周波数選択信号プロセッサを含んでもよい。いずれの場合にも、差が既定のパワーレベルを超える場合、コントローラは、デルタ信号を低減するように送信機の動作パラメータを修正する前に、Tdelayを超えるのを待たずに応答するように構成されてもよい。あるいは、周波数選択プロセッサは、その通過帯域が、予測される差信号の最大レベルによって要求される期間内に応答するために必要とされる範囲よりも有意に低い周波数をカバーするように設定されるように構成されてもよい。
さらに別の実装によれば、周波数選択プロセッサは、その周波数応答曲線が、パワー伝送システムから予測される暴露持続時間の範囲にわたって増幅を提供するために必要とされる周波数範囲の中心によって示される周波数よりも低い周波数にシフトされるように構成されてもよい。このような場合、周波数応答曲線のシフトは、プロセッサがこれらの低レベル信号の変化に応答することができるように、低レベルパワー差信号に対する増幅を増加させ得る。加えて、周波数応答曲線のシフトは、低レベルパワー差信号への増幅を増加させてもよく、それによって、これらの低レベルパワー差信号は、レーザ安全ルーチンをトリガするために、ノイズレベルを超える十分に高いプロセッサ出力を生成することができる。
上述のシステムのいずれにおいても、コントローラは、以前に生成された差信号の関数としてTdelayを計算するようにさらに構成されてもよい。その場合、既定の周囲レベル未満の差信号は、少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機との間に有意なビーム障害がないことを示し得る。そうであれば、差信号が既定量の時間の間周囲レベルを下回った場合、Tdelayの生成は、以前の差信号には有意に基づかない。
さらに、以前に生成された差信号の関数としてTdelayを計算するように構成されたコントローラを含むシステムのいずれかにおいて、システムは、既定のレベルを下回りかつ周囲レベルを超える信号についてTdelayを計算することによって、又は差信号が既定のレベルを超える場合、Tdelayに関係なく応答することによって、周囲レベルを超える差信号に応答するように構成されてもよい。あるいは、システムは、既定のレベルを下回りかつ周囲レベルを超える信号についてTdelayを計算するか、又はデルタ信号を低減するように送信機の動作パラメータを修正することによって、周囲レベルを超えるいかなる差信号にも応答するように構成されてもよい。
上述のシステムのいずれにおいても、周波数選択プロセッサは増幅器を備えてもよい。さらに、このようなシステムのいずれにおいても、ステップ(i)からの経過時間がTdelayを超える場合には、ステップ(iii)を実行してもよい。
さらに、上述のシステムの他の実施形態において、送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正することは、前記ビームのパワーレベルを修正すること、レーザ発振を完全に終了させること、放射されたビームのビームプロファイルを変更すること、前記ビームを遮断すること、前記ビームを操縦するために走査ミラーを使用することによって、前記ビームを異なる位置に向けること、現在の走査位置の周りの領域を走査して、前記ビームを前記受信機により正確に位置合わせすること、及びビーム経路内の物体を示している位置の走査位置を記録することのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示に記載された装置の別の例示的な実装に従って、少なくとも1つの受信機に安全な無線パワーを供給するための方法がさらに提供され、この方法は、(a)少なくとも1つの送信機から少なくとも1つの受信機へパワーを送信するステップと、(b)前記少なくとも1つの送信機によって放射されたパワーレベルに対応する第1の信号を生成するステップと、(c)前記少なくとも1つの受信機で受信された前記パワーレベルに対応する第2の信号を生成するステップと、(d)差信号を生成するステップであって、前記差信号は前記第2の信号と前記第1の信号との差であるステップと、(e)前記差信号によって示されるパワーに対して、安全暴露持続時間に関連する最大暴露持続時間未満である期間Tdelayを生成するステップと、(f)前記差信号が既定の量だけ変化したかどうかを監視するステップであって、変化した場合にはステップ(e)に戻るステップと、(g)Tdelayを超えた場合、前記差信号を減少させるために前記無線パワー供給の少なくとも1つの動作パラメータを修正するステップとを含む。
この方法では、システムは、無線パワー供給の少なくとも1つの動作パラメータを修正する前に待機する期間を決定するためにTdelayを使用することなく、既定レベルを超える差信号に応答してもよい。加えて、高いパワーのレベルを示す差信号は、低いパワーの量を示す差信号よりも短い平均化時間を有するように、Tdelayは、差信号によって示されるパワーのレベルに依存する時間量について差信号を平均化することによって計算されてもよい。
本開示のシステムのさらに別の実装では、送信機から少なくとも1つの受信機へレーザパワーを送信するためのシステムが記載されており、このシステムは、危険防止システムを備えており、前記危険防止システムは、前記送信機から放射されたレーザの光パワーを測定するパワーモニタ、及び前記少なくとも1つの受信機でレーザの光パワーを測定するためのパワーセンサを備えており、ここで、前記危険防止システムは、前記パワーモニタ及び前記パワーセンサの測定値の差の増加に応じて、前記差の増加の発生後の時間遅延の後で、前記レーザの出力を減少又は終了させるように構成され、前記時間遅延は、秒単位で測定され、
Figure 2023500256000003
であり、ここで、Ptransmitterは前記パワーモニタでワット単位で測定される前記レーザパワーであり、Preceiverは、前記パワーセンサでワット単位で測定される前記レーザパワーであり、λは、ナノメートル単位で測定される前記レーザ波長である。
さらに別の例示的なシステムは、少なくとも1つの受信機に安全な無線パワーを供給するためのシステムが記載されており、このシステムは、(a)ビームを放射するように適応される送信機と、(b)放射されたビームのパワーレベルを測定するためのパワーメータと、(c)受信機に関連する検出器であって、前記受信機で受信された前記ビームの少なくとも一部を検出するように構成される検出器と、(d)周波数選択信号プロセッサとを備え、前記周波数選択信号プロセッサは、(i)前記パワーメータ及び前記検出器によって測定されるパワーの差に対して、安全暴露持続時間に関連する最大暴露持続時間よりも短い期間Tdelayを表す出力信号を生成すること、及び(ii)Tdelayが生成されてからの経過時間を監視し、Tdelayを超えた場合に、前記差を低減するように、前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正することを行うように構成され、ここで、前記周波数選択プロセッサは、前記出力信号が第1の既定のレベルを超える場合に、前記周波数選択プロセッサが有意な処理を行うことなく前記システムの動作パラメータを修正するような応答特性を有するように構成される。
このようなシステムでは、周波数選択プロセッサは、低周波数にバイアスされた周波数応答を有してもよく、それによって、第2の既定レベル未満のレベルを有し、第1の既定レベルを超えるパワー暴露の許容暴露持続時間レベルよりも有意に長い暴露持続時間に関連する差信号が、第1の既定レベルを超える信号よりも大きく増幅される。
最後に、これらのシステムのさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの受信機に安全な無線パワーを供給するためのシステムが提供され、このシステムは、(a)無線パワーのビームを放射するように適応される送信機と、(b)放射されたビームのパワーレベルに対応する第1の信号を生成するように構成されるパワーメータと、(c)前記少なくとも1つの受信機に関連し、前記受信機で受信された前記ビームのパワーに対応する第2の信号を生成するように構成される検出器と、(d)少なくとも1つのコントローラとを備え、前記少なくとも1つのコントローラは、(i)前記パワーメータ及び前記検出器によって測定されるパワーの差に関連するパワーレベルに対して許容される累積暴露のエネルギ限界を決定すること、(ii)前記差が有意な量を超えて変化した場合に、新しいエネルギ限界を動的に生成すること、及び(iii)前記エネルギ限界を超えた場合に、前記差を低減するように前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正することを行うように適応される。
本発明は、図面と併せて以下の詳細な説明からさらに十分に理解されるであろう。
本出願による無線パワー供給システムの典型的な例を示す。 異なるレーザビームパワーレベルにおける許容暴露持続時間に対する1つの特定の規制を示す。 図2に示された周波数の全範囲にわたる従来技術の増幅器、プロセッサ又は制御システムの応答曲線の概略図を示す。 その周波数応答曲線が図3の曲線に示されたものよりも低い周波数にシフトされるように構成された増幅器、プロセッサ又は制御システムの応答曲線の概略図を示す。 時間の関数として、典型的な検出シナリオにおいて得られた差分パワー信号の例示的なプロットである。 図5Aに示されたパワープロファイルによって生成された結果の制御信号を示す。 短いノイズスパイク「A」がシステムによって無視される状況を示す。 潜在的なレーザ損傷を回避するために、レーザ伝送の縮小又は転換を必要とし得る危険な状況を有する様々なシナリオを例示する。 潜在的なレーザ損傷を回避するために、レーザ伝送の縮小又は転換を必要とし得る危険な状況を有する様々なシナリオを例示する。 本開示のシステムを動作させる際に使用される方法の一実装形態を示すフローチャートである。 米国の規制に従って、異なるパワーレベルで許容される許容暴露時間を示す。 米国の規制に従って、異なるパワーレベルで許容される許容暴露時間を示す。
次に、図1を参照すると、無線パワー供給システムの典型的なセットアップが示されている。例えばレーザのようなビーム発生器12を備える送信機10が示されており、光ビーム17が受信機15に向けられている。送信機によって放射されたレーザビームのパワーレベルを測定するために、システムは、送信パワーメータと呼ばれる第1のパワーメータ13を備える。送信パワーメータ13は、送信機10の内部に、又は送信機の出口のビーム経路内に配置されてもよい。このパワーメータは、放射されるビームのパワーの変化が遅延なくリアルタイムでシステムによって得られるように、高サンプリングレートで、例えば5kHz以上の周波数で放射ビームをサンプリングしてもよい。
典型的には、受信機15は、光電池16を含み、これは、通常は、受信機に関連する装置を充電又はパワー供給するために、ビームの光エネルギを使用可能な電気エネルギに変換する。ビームの一部が受信機のパワー吸収開口以外の表面に向けられる場合、迷光ビームは、危険なレーザによって生成される損傷を引き起こし得る。完全に反射するか、部分的にのみ反射するか、又は吸収するかに関わらず、鏡、人体、動物、カメラ、ガラス面、金属面、及び感度の高い装置等のあらゆる表面は、それらに誤ってビームが向けられる場合に、危険な状況をもたらす可能性がある。
このように、受信機に関連する第2のパワーメータ14、すなわち受信機パワーメータは、受信機がそれに向けられたビームの全て又は少なくとも大部分を受信しているかどうかを測定するために組み込まれてもよく、これにより、システムは、ビームの相当の部分又はビームのいずれかの部分が、潜在的に危険な結果を伴って、他の場所に向けられているかどうかを判断することができる。受信機パワーメータ14は、受信機内に配置されたビームスプリッタ(図示せず)からビームの一部を受信してもよく、又は他の場合には、電流計、電圧計又は光電池自体が受信機内のパワーメータとして使用されてもよい。受信機パワーメータによって受信されるビームの部分は、受信機に入射するビームパワーに比例する。
また、システムは、コントローラ18も含む。コントローラ18は、受信機で検出されたパワー量を表す信号14sigを受信機パワーメータ14から受信する。また、コントローラは、送信機10から出射するレーザビーム17のパワーの量を表す信号13sigを送信パワーメータ13から受信する。
コントローラ18は、検出器14によって検出されたビームの信号14sigを、レーザ12によって放射されたパワーの量を表す信号13sigと比較する。これらの測定されたパワーの間の差が有意である場合、送信機によって放射された有意な量のパワーが受信機装置によって不明となっており、したがって、それが損傷を引き起こし得る受信機装置以外の表面に衝突している可能性があるので、危険な状況の指示がシステムによって生成され得る。したがって、システムは、不明であるパワーのレベルを確認するためのチェックを継続的に実行する。コントローラは、そのレベルが既定の閾値を超えた場合に、コントローラが応答して、ビームのパワーレベルを修正すること、完全にレーザ発振を終了すること、放射されたビームのビームプロファイルを変更すること、ビームを遮断すること、典型的には走査ミラーを使用してビームを操縦することにより、ビームを異なる位置に、例えばビームダンプに向けること、ビームを受信機により正確に位置合わせしようと試みるために、現在の走査位置の周りの領域を直接走査し、走査により差信号が低下する位置が見つかった場合、そのより最適な走査方向を使用するように送信機に指示すること、ビーム経路内の物体を示した場所の走査位置を記録すること、及びシステムのその他の動作パラメータを変更することのうちの少なくとも1つを引き起こすことによって、この不明であるビームパワーを低減又は除去するように構成される。
レーザ発振の間、受信機に衝突するパワーの低減されたレベルは、一般に、ビームの経路を横切る物体に関連付けられる。したがって、コントローラは、ビームの経路に入ったそのような物体を保護するために、送信機と受信装置との間の損失として示されたパワーのレベルに従ってレーザ出力を修正することができるべきである。送信機及び受信機におけるパワーのサンプリングは、受信されたビームの部分における変化の指示が、そのような保護を義務付ける安全規制に適応するように十分迅速に得られることを確実にするために、十分に高い速度で実行されるべきである。長期間にわたって生じる低い漏洩パワーと、迅速に削減されなければならいためにシステムの速い時間応答を必要とする高い漏洩パワーとの両方に対して、正確に時間的に応答するシステムの能力についてのサンプリングレートの意味を以下に説明する。
次に図2を参照すると、異なるレーザビームパワーレベルでの許容可能な暴露持続時間に対する1つの特定の規制が示されている。図示された特定のグラフは、1050nmの波長を有する照明への暴露及び7mmのビーム直径に関して、ガウスプロファイルを有する最大許容暴露レベルをdbmで示す。横座標は、プロットされた暴露レベルに対して許容される最大暴露時間による暗黙の応答時間を正常に処理するために、増幅器又はプロセッサに要求される帯域幅をHzで示す。
図1に示されたシステムは、不明であるビームの部分、すなわち、検出器で受信された信号と送信機によって放射されたパワーの量との差であって、したがって視野内の人間又は他の物体に衝突し得る部分が、様々な国内規制によって許可されている最大許容暴露持続時間のガイドラインを超えないことを確実にしなければならない。図2の曲線は、2018年4月1日付で改訂された米国連邦規制集、タイトル21、ボリューム8から得られる[参照:21CFR1040.10]。このグラフは、波長1050nmにおける7mmガウスビームについて、dbmで表される物体が暴露されるパワーレベルの関数として、測定システムの応答の実効周波数として表される許容暴露時間を示したものである。
ビームのパワーレベルが増加すると、許容暴露時間は減少する。したがって、高パワービームのパワーの大部分が不明であることをコントローラが示す場合、システムパラメータを非常に迅速に修正する必要がある。あるいは、コントローラが、ビームパワーのごく一部しか欠落していないことを示す場合には、図2に示すように、コントローラがレーザにそのビームを調整するか、又は方向転換するように指示しなければならなくなる前に、より長い時間が経過することが許容される。したがって、例えば、許容暴露時間が図2に示されている7mmのビームについて、パワーレベル0dbm(1mW)の場合、上記で参照した規制に従った許容暴露時間は10秒程度であるため、その10秒以内に応答するために必要な制御ループの帯域幅は、少なくとも0.1Hzまで拡張されるべきである。同様に、10dbmのパワーを有する同じビームについては、許容暴露時間は5ms程度であるため、その時間内に応答するために必要な制御ループの帯域幅は、少なくとも200Hzに拡張されるべきである。
上記の参照された規制に従って、これらの保護レベルのより非限定的な例を提供し、要求される保護レベルがビームのいくつかのパラメータにどのように依存するかを示すために、直径10mmの円形ビーム、及び光電池による電気エネルギへの変換のための好ましいビームプロファイルである均一なビームプロファイルを使用し、波長1050nmであるシステムが、6.8ミリワットのパワーが不明であることを示す場合、ビームは1秒の時間内に終了される必要がある。
一方で、ビームプロファイルがガウス分布である場合、システムがビームパワーの5.35ミリワットのみが欠落していることを示す場合、レーザビームは1秒以内に終了又は修正される必要がある。
同様に、直径7mmのガウスビームを使用する同様のシステムが、ビームの3.3ミリワットのみが不明であることを示す場合、そのビームは1秒以内に終了する必要がある。
ビームの波長が1050nmから1060nmに変化する場合、レーザ温度の変化に起因する場合であり得るが、5.6ミリワットのパワーが不明であることを示すシステムにおける10mmガウスビームに対する許容暴露持続時間は1秒である。
特定のビームパワーへの暴露に関する「安全暴露時間」という用語は、本開示において、そのビームパワーについて、使用時に実施されている規制によって許容される最大許容暴露時間未満の任意の時間を指すものとして理解されることに留意されたい。図2のグラフの全範囲で観察されるように、許容可能暴露持続時間は、レーザビームの送信中に失われるパワーのレベルに応じて、ナノ秒から数十時間まで変化する可能性があり、監視されるパワーレベルの範囲は、数マイクロワットから10ワット程度まで変動する。
したがって、10Wの欠落パワーを表す信号に対して要求される応答を処理することができる信号処理システムの要件は、それが典型的には60dBを超えるダイナミックレンジと、約0.1マイクロ秒程度の応答時間に対応する約10MHzに拡張する周波数応答とを有しなければならないことである。このような高い周波数までカバーする帯域幅と組み合わせて、このような大きな信号ダイナミックレンジを実現することは、アナログであるかデジタルであるかに関わらず、現在利用可能な電子技術では実質的に不可能である。したがって、本発明の目的は、パワーのこのような大きなダイナミックレンジ内の全てのパワーレベルに高感度であり、予測される最大パワー測定値に対する規制要件によって与えられる最も効率的な時間内に反応する、すなわち、上述の10Wのパワー範囲に対して約100ナノ秒程度の速さで反応する能力を有するシステムを提供することである。
次に図3を参照すると、図2に示された周波数の全範囲にわたる従来技術の増幅器、プロセッサ又は制御システムの応答曲線の概略図が示されている。軸は、非常に大きな範囲が含まれるため、対数的にプロットされている。選択された例では、ピーク増幅は、10Hzの中心周波数の周りに広がり、その周波数の上下の両方で、2ディケード又は僅かにそれ以上をカバーする有意に有用な応答を有することが示される。この応答範囲は、限定することを意図したものではなく、本方法及びシステムが解決しようとする課題を例示する典型的な範囲を示しているに過ぎない。図3に示されるように、有意な増幅が存在する応答周波数に対応する典型的な時間暴露は、数百マイクロ秒程度から数十秒程度までの範囲である。その範囲外における増幅、又はスペクトルの低周波数端において増幅システムが実際の信号を信号のノイズレベルから区別する能力は、許容パワーを超えた場合にシステムの安全機能をトリガする必要性について適切な警告を提供するには小さ過ぎる可能性がある。実際には、増幅システムの応答速度は、増幅及び制御回路の電子応答特性だけでなく、システムが閾値に達したかどうかを判断するために測定パワーをサンプリングするサンプリングレートによっても実装され得る。
この例で検討される周波数範囲は、日常の家庭の状況に典型的であり得るレベルであるが、あらゆる状況に限定されることを意図していないことが強調されるべきである。
次に、例えば、図2に示されるように、安全規制が許容される最大暴露時間を定義することに関連する、誤ったビームパワー暴露のレベルに戻ると、そのレベルが上記の例示的な暴露時間の範囲を許容するビームパワーの範囲は、そのような典型的なサイズのビームに対して、数百マイクロワットから数十ミリワットの範囲であることが分かる。したがって、この範囲外にあるパワーは、システムによって十分に増幅されない可能性が高く、それにより、誤って向けられたビームに対するパワー閾値が許容された時間よりも長く超過された場合に、ビームを減少させるか又は方向転換させるためのシステムに対する正しい命令を生成することができない。この応答能力の欠如に関しては、2つの明らかに異なる状況がある。
応答曲線の高出力端では、非常に短い暴露しか許容されず、増幅システムは、その出力を超えた場合には、ビーム伝送を停止させるか又は方向転換させるために非常に迅速に応答しなければならないが、増幅が非常に低いにも関わらず、状況は、増幅の欠如が、有意に高レベルの出力から生じる増幅器への信号入力の大きさによって補われる以上のものである。したがって、これらの高周波数でのシステムの見かけの不十分な増幅レベルにも関わらず、高信号レベルは、その低い増幅を補うので、放射を低減するための安全規制ステップをトリガするのに十分な出力信号を提供する。しかしながら、応答曲線の低パワー端では、長い暴露が許容され、調節された非常に低いパワーでは多くの時間、場合によっては数日に達する場合があり、増幅システムが信号をノイズレベルから区別できないことに反映されるように、パワーレベル自体がそのような低周波数における増幅の欠点を補うような補償機構は存在しない。さらに、関連するパワーレベルはほとんど無視できるように思われるかもしれないが、そのような低パワーへの人の暴露に許容される最大規制期間が依然として存在し、送信機の安全システムは、その基準が適切に遵守されることを確実にしなければならない。さらに、これらの低パワーでは、システムは、許容された暴露時間内に安全措置をトリガしなければならない漏洩パワーの大幅な増加に迅速に応答することができる能力を常に有していなければならない。
その目的を達成するために、本開示のシステムの第1の実装によれば、図4に示されるように、増幅器は、その周波数応答曲線が、増幅器によって処理されるべき周波数範囲の中心によって示される周波数よりも低い周波数にシフトされるように構成される。低周波数へのこのシフトのおかげで、長い許容暴露期間に関連する低パワーレベルによってパワーメータで生成された非常に小さな信号は、従来技術の増幅器選択基準を使用するよりも、ノイズレベルを超える大きなレベルの増幅を受け、したがって、その低信号レベルに対して補償が提供され、レーザ安全ルーチンをトリガするためにノイズレベルを超える十分に高い出力を生成することを可能にする。したがって、図4では、周波数応答の中心を10Hzの代わりに0.1Hzにシフトすることによって、非常に低い周波数範囲における増幅が実質的に増加され、それによって、ビーム安全システムを作動させるためにこれらの低パワー迷光ビームに十分な出力信号が提供されることが明らかである。
他方、前述したように、ビームパワーのスペクトルの高パワー端では、増幅器の周波数応答曲線のより低い周波数へのシフトは、それによってスペクトルのその端で提供される低増幅がさらに低減され、安全警報システムの効率に対する影響はより小さい。なぜなら、高迷光ビームパワーによって生成される信号が非常に大きいので、その高周波数範囲で低減された増幅器感度であっても、安全システムを動作させるのに十分な出力を生成するからである。
しかしながら、システムが十分に迅速に高パワーに応答することを保証しながら、低パワーで感度のこの増加をどのように実装するかの機能的課題がまだ残っている。検出されるパワーが低いか高いかに関わらず、検出されるパワーの大きな増加に迅速に応答する必要性が本質的に残っている。応答時間は、システムがパワーを測定するために使用するサンプリングレートの形式で表される。必要なパワー測定応答時間が短いほど、システムがそのパワーを測定するために使用しなければならないサンプリングレートは高くなる。したがって、非常に低いパワーが検出されている場合であっても、システムによって予測される最大パワーまでパワーが増加するシステムの高速応答時間が維持されなければならない。サンプリングレートは、典型的には、完全なビーム障害を示すパワー差信号に対して最大許容暴露時間の3倍以上であるように選択され得る。この周波数でサンプリングレートを使用するシステムは、必要とされるレーザ発振の修正の前に、少なくとも1つ以上のサンプルについてパワー差信号の突然のスパイクを監視することを可能にし、したがって、応答が得られる前に短い平均化計算を行うことを可能にし、この場合、信号は許容可能な低量まで低下し得る。
一方で、サンプリングレートは、ビームの全損失のための最大許容暴露時間に相当するものと実質的に同じであるが、それ以上であるように選択されてもよい。サンプリングレートは、この時間制限内で2サンプル以下になるようにさえ選択されてもよい。
しかしながら、前述したように、応答時間が速く、したがってサンプリングレートが高いと、ノイズに対する感度が高くなる。上述のように、低パワーでの増幅器感度の増大は、この効果を増大させる。
これらの目的を達成するために、本開示のシステムでは、実効的に可変のサンプリングレートが使用され得る。応答時間は、システムがパワーを測定するために使用するサンプリングレートの形式で表される。必要とされるパワー測定応答時間が短いほど、すなわち、検出される誤パワーレベルが高いほど、システムがそのパワーを測定するために使用しなければならないサンプリングレートが高くなる。したがって、システムによって放射され得る最高パワーが、そのパワーレベルについて許容される時間制限内に作用されることを確実にするために、サンプリングレートは、サンプル間の時間が最大システムパワーについて許容される最大安全時間となるレートよりも典型的には数倍速い高レートに維持されなければならない。しかしながら、既に述べたように、高速サンプリングレートは、ノイズに対する過度の感度をもたらし、低い放射パワーでは、検出されたパワーによって生成された信号は、ノイズレベルから抽出することが困難であり、場合によっては、閾値停止又はビーム方向転換手順の早期に作動させてしまう。
この課題を克服するために、制御は、測定された低レベルのパワー信号に対して、サンプリングレートが低減され、パワー信号がより少ない緊急性で応答するように設計されてもよい。しかしながら、サンプリングレートは、依然として、予測される最大暴露に対して許容される最大時間内に応答するために必要な値を超えて維持されなければならない。システムパワー自体が低い場合には、そのビームに対する最大許容暴露時間がより長いので、サンプリングレートはより頻繁ではない可能性があり、したがって、パワー信号の変化はそのような短い時間内に応答する必要はない。
コントローラは、有利には、パワー損失の指示を受信することと、コントローラが受信した信号レベルに実際に作用して、システムを修正することとの間に時間遅延が存在し得るように構成され得る。この時間遅延により、システムは、検出された信号が、実際には、全サンプリング期間にわたって継続しているパワー損失によるものであるかどうか、すなわち、その伝送経路に沿ってどこかに逸らされているパワーのおそらく実際のインスタンスであるかどうか、又は、それらの低信号レベルで検出された過剰なノイズの結果であるかどうかを判断することができる。これは、時間遅延の最後までパワー信号を平均化し、その平均化された信号を使用して、閾値に到達したかどうか、及びレーザを終了又は方向転換すべきかどうか、又は信号が単にノイズピックアップによるものであるかどうか、又は過渡事象によるものであるかどうかを決定することによって達成され、実際の安全閾値時間に到達したかどうかの決定を考慮する際には無視され得る。時間遅延は、パワー信号で検出されたパワー損失に対する最大許容持続時間の関数である。遅延時間は、そのパワー損失の最大許容持続時間よりも僅かに短くなければならない。
次に図5A、5B、5Cでは、この手順の有利な結果を示す。図5Aは、典型的な検出シナリオにおいて、時間の関数として得られた差分パワー信号、すなわち、送信中に失われたビームパワーのパワーレベルの例示的なプロットである。記号Δは、送信パワーと受信機に入射する実際のパワーとの差によって測定される差分パワーを表す。Δは経過時間tの関数としてプロットされる。A、C、及びEとマークされたグラフの領域に示される平均又は周囲パワーレベルΔ1は非常に低いので、そのレベルの漏洩パワーへの許容される暴露は長く、より大きなレベルの差分パワーを伴う他の事象が発生しない場合には、図5Aのグラフに示される合計時間をはるかに超えて広がる。サンプリングレートは、システムによって放射される最大パワーに対するΔの急激な増加に対応する必要性に応じて、十分に高いレートに維持され、それによって、そのようなパワーの増加は、システムによる適切な安全保護の維持をもたらす。
しかしながら、T1sとマークされた時点で、事象が発生し、場合によっては部分的に吸収する物体が伝送ビームの経路に短期的に侵入し、ΔをレベルΔまで上昇させ、これは、Δの平均パワーを有するビームに対する義務付けられた規制に従って、T1rとT1Sとの間の差が暴露レベルΔが許容される時間となるように、時点T1rまで延びる最大許容暴露期間を有する。本記載のシステムによれば、Δによって表されるような中程度の検出されたパワー差に対して、増加したΔがシステムからの応答を必要とする有意な変化を表すかどうかについての決定がコントローラによって遅延され、その結果、システムは、信号の変化が有意な又は実際の信号の上昇であるか、又はスパイクがシステム内のノイズ又は短期異常読み取りによって引き起こされたかどうかを判断するために、ビームを終了する前に遅延時間を待機するように適応される。遅延は、システムが示している損失パワーのレベルによって決定され、これは、中程度のパワーレベルΔの場合、T1dまで延長し、それにより、T1sとT1dとの間の時間差は、許容暴露時間T1rに達する前に、Δへの信号の変化に応答する必要があるかどうかを確立するためにシステムが待機することを許容される遅延となる。実際、期間「B」でマークされたΔへの信号のジャンプは、T1dに達する前に、パワーレベルΔへのジャンプを引き起こすビーム障害事象が経過し、検出されたパワーが再びその低レベルに、すなわち時間Tで約Δまで低下しているで、ビームの終了のようなシステムの動作パラメータの修正を必要としないことが分かる。T1sとT1dとの間の全期間にわたって、期間Cまで延長して、信号を平均化するこの方法の結果として、制御システムは、このような時間遅延基準を使用しなければ実行されるような、レーザ放射を除去するためのシステムトリガを早期に作動させず、充電サービスは早期に終了されない。
同様に、時間T3sにおいて、損失パワーの大きなスパイクがシステムによって突然検出され、実質的に増加した検出されたパワーレベルΔを有している。そのようなパワーのパルスは、従来技術の制御システムを使用して、迅速に検出され、そして、高レベルは、大量のビームが不明であることを示し、そして危険な対象物に衝突している可能性があることを示すので、(取られるべきアクションの例として)レーザ発振を直ちに停止させる。これは、従来技術のシステムではパルスの長さを考慮することなく行われる。本開示の制御システムを使用して、閾値決定は、増大したパワーによって示される危険のレベルを正確に評価するために、サンプリング時間を越えてT3dに遅延される。パワーレベルがより高く、したがって、許容暴露時間がより短いため、領域Dにおけるこのスパイクに関するTdelayは、領域Bにおけるパワー増加のためのものよりも短いことに留意されたい。このような遅延された決定応答時間を使用することによって、急峻なパワースパイクは、その時間的環境にわたって平均化され、信号の全体的な平均レベルがシステムの停止を必要とするレベルを下回るかどうかを判断するための待機期間を可能にする。
次に図5Bは、図5Aに示されたパワープロファイルによって生成された結果の制御信号を示す。期間「B」によって示されるような中程度のレベルの事象と、期間「D」の間のΔへの大きなジャンプとの両方が、システムによって処理され、それらは、制御システムに入力される前に平均化される。ここで、事象のいずれも安全閾値をトリガしないので、本開示のシステムが干渉なしに充電サービスを提供し続けることが可能になり、この場合、以前のシステムでは、閾値基準は、最初のサンプリング期間が発生するとすぐにトリガされて、システムが停止されたであろう。
図5Cは、短いスパイク「A」がシステムによって無視される状況を示しており、これは、信号のサンプリング及びそれに続く平均化によって、信号が急速に低レベルに低下するので、有意な変化が生じていないという決定が可能になるからである。
しかしながら、スパイク「B」が増幅されると、システムは、この増加したΔ信号が、そのような不明であるビームパワーのレベルに対して許容される持続時間を急速に超えていることを決定することができる。その後、システムは、レーザ発振を終了し、したがって、受信機でパワーが受信されないので、期間「B」の終わりに示されるように、Δ信号は0に低下する。
次に図6A及び6Bを参照すると、潜在的なレーザ損傷を回避するために、レーザ伝送の縮小又は転換を必要とし得る危険な状況を有する様々なシナリオが示されている。
図6Aは、人60がビーム67を横断する例示的なシナリオを示す。このような場合には、人がビーム経路に入る前に、受信機パワーメータによって受信された信号は、その通常の高レベルであり、したがって、コントローラによって計算される送信機61Aと受信機65Aとの間のΔ又はパワーの損失は低くなる。したがって、送信機61Aは、人がビーム内に入る前に、受信機にフルパワービームを向けている可能性がある。
次に、人60がビーム経路67に入ると、検出器によって受信されるパワーレベルは急激に低下し、したがって、送信器61Aから出る検出パワーと受信器65Aで検出される検出パワーとの差Δは大きくなる。これは、高レベルのパワーが受信機に到達することなく伝送空間のどこかで消散されていることを意味し、これは潜在的にビームへの高レベルの暴露を示している。規制に従うと、このような高パワー暴露は非常に短時間で迷光ビームの低減をもたらさなければならない。パワーレベルの大きな変化及びシステム増幅が応答しなければならない短い時間のために、システム増幅器は、対応する信号の変化を正確に処理して、必要な時間内に停止又はビーム転換命令を発行することができない場合がある。しかしながら、Δ信号は、このような高周波数での有意な増幅が欠如しているにも関わらず、そのパワー損失に対する短い許容可能時間内にシステムが応答することを保証するのに十分に高い。
次に図6Bは、透明な物体64、又はビームを部分的にのみ遮断する物体がビーム経路を部分的に妨害するシナリオを示す。検出されるパワーの変化は小さいので、このような迷光ビームパワーは、比較的長期間にわたって、規制に従って許容され得る。
この事象の特徴的な期間は長くてもよく、それは、低レベルの誤パワー暴露の場合には、物体が数分間、又は数百分間、ビーム経路内に存在する場合があり、したがって、レーザ発振が中断されずに継続し得るからである。このパワー変化の実効周波数があまりにも低く、検出することができないので、従来技術のシステムは、送信機と受信機との間のパワーの小さな損失に対して、このような長い期間にわたって高感度ではない。しかしながら、ビームの不明な部分を表すΔが非常に小さく、その許容暴露時間が非常に長い場合であっても、送信機から受信機へのパワー伝送が長時間に及ぶと、許容最大時間レベルを超え得る。
本開示のシステムでは、入力信号の非常に遅い変化及び長期間にわたる変化に関連する周波数の増幅は、長期間にわたって発生する事象により高感度であるように、従来技術のシステムと比較して増大される。したがって、これらの特徴の組合せは、これらの低い検出レベルでのノイズに対する感度の増大にも関わらず、システムが長期間にわたって正確に応答することを可能にする。
したがって、コントローラは、透明な又は部分的に遮断している物体が長期間にわたってビーム経路内にある場合、Δに関連する信号の増加を示す。このような弱いビームへの暴露の許容レベルは、数分又は数時間でさえあり得るので、コントローラは、限定された応答を有することを特徴としてもよい。これにより、コントローラは、ガイドラインで要求されているこのパワーレベルの時間制限を確実に超えないように、このΔ信号を長期間にわたって正確に監視し続けることが可能になる。
図6Bに示される例では、花瓶64によって失われたパワーレベルに対する最大許容時間を超える前に、花瓶64がビーム経路から取り除かれてもよい。したがって、システムによって利用される遅延時間又は待機期間は、システムへの不必要な変更が行われないことを保証する。
あるいは、花瓶64が、そのレベルのパワーの損失のために最大許容暴露に近くなるまでビーム経路内に留まり、その結果、停止又はビーム偏向システムの作動が必要になる前に許容される最大「待機期間」又は遅延時間がほぼ超過する場合、そのようなアクションは、その最大許容暴露時間が超過される前に必要であり得る。
したがって、本開示のシステムは、送信機と受信機との間のパワーの小さな損失が考慮されることを保証し、ビームを短時間横断する物体は、長時間にわたってビームの経路内にある物体ほど注意を受けない。さらに、要求される大きなダイナミックレンジを考慮して、要求される大きなダイナミックレンジに対する本開示のシステムの感度が達成される。
次に図7を参照すると、これは、本開示のシステムを動作させる際に使用される方法の1つの実装を示すフローチャートである。
ステップ701では、「イベントクロック」が開始され、システムは、Tdelayと呼ばれる「待機期間」を計算する。これは、以下に説明するように、Δ信号が有意な変化を示さない場合に、ビームを終了又は方向転換する前に、システムがこの「イベントクロック」の開始点から待機する時間の長さである。TΔは規制により、現在受信されているΔパワーでの許容暴露時間に応じて決定される。1つの例示的な方法によれば、Tdelayを計算するために、デルタ信号の平均化が実行され、平均化が実行される時間は、このパワー損失に対する最大許容期間未満である。これにより、短いノイズ干渉から生じるスパイク等の異常な読み取りによって、「イベントクロック」が不必要に再設定されないことを確実にする。
ステップ702では、Δ信号が連続的に測定される。
ステップ703では、システムは、Δ信号のレベルがΔchとして示される既定量を超えて変化したか否かを判断する。Δ信号の増加は、ステップ701で計算されたよりも多くのビーム損失が発生していることを示しており、したがって、このΔ信号の増加に基づいて異なる短いTdelayが計算されなければならず、この変化を反映するために「イベントクロック」又はタイミングシステムが再設定されなければならない。逆に、Δ信号の減少は、発生するビーム損失の低下を示し、したがって、このΔ信号の減少に基づいて新たにより長いTdelayが計算されてもよく、この変化を反映するために、「イベントクロック」又はタイミングシステムは再設定されなければならない。
システムの別の実施形態では、示されたパワー損失が所定の飽和レベルよりも大きい場合、それを超えると、全ての信号が同じように応答され、この場合、イベントクロックは本質的に無関係となるが、システムは終了すべきであるため、システムは遅延することなくビームを遮断又は方向転換する。例えば、95%のビーム遮断を示すデルタ信号は、99%のビーム遮断を示すデルタ信号と同時にシステムを応答させ得る。飽和レベルは、10W以上、9W以上、又は他のパワーレベルで選択されてもよい。飽和レベルは、無線パワーシステムの環境又は他のパラメータに依存し得る。
ステップ704では、Δchより大きいΔ信号の変化が示されない場合、システムは、現在のTdelayを超過したかどうかを評価する。そうでない場合、制御はステップ702に戻り、Δ信号の測定が継続される。一方で、Tdelayを超えていることが示され、したがって、現在のパワー損失のために要求される許容暴露時間がまもなく超えられる場合、制御はステップ705に進む。
ステップ705では、システムの動作パラメータは、ビームを遮断する、方向転換する、又は終了させること等によって、過度のビーム暴露を防止するために活性化される。
図8A及び8Bを参照すると、先に参照された米国規制に従って、異なるパワーレベルに対して許容される許容暴露時間が示されている。図8Aは、1050mの波長を有するビームに必要な応答時間であり、図8Bは、2600nmの波長を有するビームに必要な応答時間である。したがって、コントローラの待機期間又は遅延時間は、ビームを終了させるか、又はシステムの他のパラメータに影響を与える前の最大遅延が、そのパワー損失に対する最大許容時間内になるように設定され得る。
本発明は、上記で特に示されかつ説明されたものに限定されないことが当業者には理解される。むしろ、本発明の範囲には、上述した種々の特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに、上記の説明を読んだときに当業者によって行われ得る、先行技術にはない、これらの変形及び修正の両方が含まれる。

Claims (22)

  1. 少なくとも1つの受信機に無線パワー供給を提供するためのシステムであって、
    (a)無線パワーのビームを放射するように構成される送信機と、
    (b)放射されたビームのパワーレベルに対応する第1の信号を生成するように構成されるパワーメータと、
    (c)前記少なくとも1つの受信機に関連付けられる検出器であって、前記受信機で受信される前記ビームのパワーに対応する第2の信号を生成するように構成される検出器と、
    (d)少なくとも1つのコントローラと
    を備え、
    前記少なくとも1つのコントローラは、
    (i)前記パワーメータ及び前記検出器によって測定されるパワーの差に対して最大安全暴露時間未満の時間Tdelayを生成すること、
    (ii)前記パワーの差が有意な量を超えて変化した場合に、新しいTdelayを動的に生成すること、及び
    (iii)Tdelayを超えた場合に、前記パワーの差を低減するように前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正すること
    を行うように構成される、システム。
  2. 周波数選択信号プロセッサを使用して、Tdelayを生成する前に、前記パワーの差に対応する信号を処理する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記差が既定のレベルのパワーを超える場合、前記コントローラは、デルタ信号を低減するように前記送信機の前記動作パラメータを修正する前に、Tdelayを超えるのを待機せずに応答するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記周波数選択信号プロセッサは、その通過帯域が、予測される最大レベルの差信号によって要求される期間内に応答するために必要とされる範囲よりも有意に低い周波数をカバーするように設定されるように構成される、請求項2又は3のいずれか1項に記載のシステム。
  5. 前記周波数選択信号プロセッサは、その周波数応答曲線が、パワー伝送システムから予測される暴露持続時間の範囲にわたって増幅を提供するために必要とされる周波数範囲の中心によって示される周波数よりも低い周波数にシフトされるように構成される、請求項2又は3のいずれか1項に記載のシステム。
  6. 前記周波数応答曲線のシフトは、前記プロセッサが低レベル信号の変化に応答し得るように、低レベルパワー差信号に対する増幅を増加させる、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記周波数応答曲線のシフトは、レーザ安全ルーチンをトリガするために、低レベルパワー差信号がノイズレベルを超える十分に高いプロセッサ出力を生成し得るように、前記低レベルパワー差信号に対する増幅を増加させる、請求項5に記載のシステム。
  8. 前記コントローラは、以前に生成された差信号の関数としてTdelayを計算するようにさらに構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載のシステム。
  9. 既定の周囲レベルを下回る差信号は、前記少なくとも1つの送信機と前記少なくとも1つの受信機との間に有意なビーム障害がないことを示す、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記差信号が既定の時間の間、前記周囲レベルを下回る場合、Tdelayを生成することは、以前の差信号には有意に基づかない、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記システムは、既定のレベルを下回りかつ周囲レベルを超える信号についてTdelayを計算することによって、又は前記差信号が前記既定のレベルを超える場合に、Tdelayに関係なく応答することによって、前記周囲レベルを超える差信号に応答するように構成される、請求項8に記載のシステム。
  12. 前記システムは、既定のレベルを下回りかつ周囲レベルを超える信号についてTdelayを計算することによって、又はデルタ信号を低減させるように前記送信機の前記動作パラメータを修正することによって、前記周囲レベルを超える差信号に応答するように構成される、請求項8に記載のシステム。
  13. 前記周波数選択信号プロセッサは、増幅器を備える、請求項2~12のいずれか1項に記載のシステム。
  14. ステップ(i)からの経過時間がTdelayを超える場合には、ステップ(iii)が実行される、請求項1~13のいずれか1項に記載のシステム。
  15. 前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正することは、
    前記ビームのパワーレベルを修正すること、
    レーザ発振を完全に終了させること、
    放射されたビームのビームプロファイルを変更すること、
    前記ビームを遮断すること、
    前記ビームを操縦するために走査ミラーを使用することによって、前記ビームを異なる位置に向けること、
    現在の走査位置の周りの領域を走査して、前記ビームを前記受信機により正確に位置合わせすること、及び
    ビーム経路内の物体を示している場所の走査位置を記録すること
    のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のシステム。
  16. 少なくとも1つの受信機への安全な無線パワー供給のための方法であって、
    (a)少なくとも1つの送信機から少なくとも1つの受信機へパワーを送信するステップと、
    (b)前記少なくとも1つの送信機によって放射されたパワーのレベルに対応する第1の信号を生成するステップと、
    (c)前記少なくとも1つの受信機で受信された前記パワーのレベルに対応する第2の信号を生成するステップと、
    (d)差信号を生成するステップであって、前記差信号は前記第2の信号と前記第1の信号との差であるステップと、
    (e)前記差信号によって示されるパワーに対して、安全暴露持続時間に関連する最大暴露持続時間未満である期間Tdelayを生成するステップと、
    (f)前記差信号が既定の量だけ変化したかどうかを監視するステップであって、変化した場合にはステップ(e)に戻るステップと、
    (g)Tdelayを超えた場合に、前記差信号を低減するように前記無線パワー供給の少なくとも1つの動作パラメータを修正するステップと
    を含む、方法。
  17. システムは、前記無線パワー供給の少なくとも1つの動作パラメータを修正する前に待機する期間を決定するために、Tdelayを使用せずに既定のレベルを超える差信号に応答する、請求項16に記載の方法。
  18. 高レベルのパワーを示す差信号が低量のパワーを示す差信号よりも平均化時間が短くなるように、Tdelayは、前記差信号によって示される前記パワーのレベルに依存する時間量の間、前記差信号を平均化することによって計算される、請求項16に記載の方法。
  19. 送信機から少なくとも1つの受信機へのレーザパワー伝送のためのシステムであって、
    前記システムは、危険防止システムを備えており、
    前記危険防止システムは、
    前記送信機から放射されたレーザの光パワーを測定するパワーモニタ、及び
    前記少なくとも1つの受信機で前記レーザの光パワーを測定するためのパワーセンサ
    を備えており、
    前記危険防止システムは、前記パワーモニタ及び前記パワーセンサの測定値の差の増加に応じて、前記差の増加の発生後の時間遅延の後で、前記レーザのパワーを低減又は終了させるように構成され、
    前記時間遅延は、秒単位で測定され、
    Figure 2023500256000004
    であり、ここで、Ptransmitterは前記パワーモニタによってワット単位で測定されるレーザパワーであり、Preceiverは、前記パワーセンサでワット単位で測定される前記レーザパワーであり、λは、ナノメートル単位で測定されるレーザ波長である、システム。
  20. 少なくとも1つの受信機への安全な無線パワー供給のためのシステムであって、
    (a)ビームを放射するように構成される送信機と、
    (b)放射されたビームのパワーレベルを測定するためのパワーメータと、
    (c)受信機に関連付けられる検出器であって、前記受信機で受信された前記ビームの少なくとも一部を検出するように構成される検出器と、
    (d)周波数選択信号プロセッサと
    を備え、
    前記周波数選択信号プロセッサは、
    (i)前記パワーメータ及び前記検出器によって測定されたパワーの差に対して、安全暴露持続時間に関連する最大暴露持続時間よりも短い期間Tdelayを表す出力信号を生成すること、及び
    (ii)Tdelayが生成されてからの経過時間を監視し、Tdelayを超えた場合に、前記差を低減するように前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正すること
    を行うように構成され、
    前記周波数選択信号プロセッサは、前記出力信号が第1の既定のレベルを超える場合に、前記周波数選択信号プロセッサが有意な処理を行うことなく前記システムの動作パラメータを修正するような応答特性を有するように構成される、システム。
  21. 前記周波数選択信号プロセッサは、差信号が前記第1の既定のレベルを超える信号よりも大きく増幅されるように、低周波数にバイアスされる周波数応答を有し、前記差信号は、第2の既定のレベル未満のレベルを有し、かつ前記第1の既定のレベルを超えるパワー暴露の許容暴露持続時間レベルよりも有意に長い暴露持続時間に関連付けられる、請求項20に記載のシステム。
  22. 少なくとも1つの受信機への安全な無線パワー供給のためのシステムであって、
    (a)無線パワーのビームを放射するように構成される送信機と、
    (b)放射されたビームのパワーレベルに対応する第1の信号を生成するように構成されるパワーメータと、
    (c)前記少なくとも1つの受信機に関連付けられる検出器であって、前記受信機で受信される前記ビームのパワーに対応する第2の信号を生成するように構成される検出器と、
    (d)少なくとも1つのコントローラと
    を備え、
    前記少なくとも1つのコントローラは、
    (i)前記パワーメータ及び前記検出器によって測定されるパワーの差に関連するパワーレベルに対して許容される累積暴露のエネルギ限界を決定すること、
    (ii)前記差が有意な量を超えて変化した場合に、新しいエネルギ限界を動的に生成すること、及び
    (iii)前記エネルギ限界を超えた場合に、前記差を低減するように前記送信機の少なくとも1つの動作パラメータを修正すること
    を行うように構成される、システム。
JP2022525158A 2019-10-31 2020-11-01 適応型動的安全管理を備えた無線パワー伝送システム Pending JP2023500256A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962928564P 2019-10-31 2019-10-31
US62/928,564 2019-10-31
PCT/IB2020/060254 WO2021084517A1 (en) 2019-10-31 2020-11-01 Wireless power transmission system with adaptive dynamic safety management

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023500256A true JP2023500256A (ja) 2023-01-05
JPWO2021084517A5 JPWO2021084517A5 (ja) 2023-11-09

Family

ID=75715097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022525158A Pending JP2023500256A (ja) 2019-10-31 2020-11-01 適応型動的安全管理を備えた無線パワー伝送システム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20220368166A1 (ja)
EP (1) EP4052353A4 (ja)
JP (1) JP2023500256A (ja)
KR (1) KR20220086668A (ja)
CN (1) CN114731062A (ja)
BR (1) BR112022008275A2 (ja)
WO (1) WO2021084517A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10985617B1 (en) * 2019-12-31 2021-04-20 Energous Corporation System for wirelessly transmitting energy at a near-field distance without using beam-forming control
WO2024034816A1 (ko) * 2022-08-09 2024-02-15 삼성전자 주식회사 전력을 무선으로 송신하고 수신하는 전자 장치 및 그 동작 방법

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI111670B (fi) * 2001-10-24 2003-08-29 Patria Ailon Oy Langaton tehonsiirto
FI115264B (fi) * 2003-04-17 2005-03-31 Ailocom Oy Langaton tehonsiirto
US20070019693A1 (en) * 2005-03-07 2007-01-25 Graham David S Wireless power beaming to common electronic devices
US8442457B2 (en) * 2009-09-08 2013-05-14 Google Inc. System and method for adaptive beamforming for specific absorption rate control
JP5916004B2 (ja) * 2013-03-27 2016-05-11 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 送電装置、受電装置、電力供給システムおよび電力供給方法
US9673908B2 (en) * 2013-06-19 2017-06-06 The University Of Sydney Device and a method for generating an electrical signal with a suppressed frequency band
US8873061B1 (en) * 2013-09-05 2014-10-28 The Aerospace Corporation Systems and methods for measuring a physical parameter of a substance based on an isoclinic point in the absorption spectrum of another substance
EP3661015A1 (en) * 2014-03-25 2020-06-03 Koninklijke Philips N.V. Wireless inductive power transfer
WO2016187330A1 (en) * 2015-05-18 2016-11-24 Lasermotive, Inc. Diffusion safety system
WO2017205549A2 (en) * 2016-05-24 2017-11-30 California Institute Of Technology Laser wireless power transfer system with active and passive safety measures
US20220224165A1 (en) * 2019-05-21 2022-07-14 Lasermotive, Inc. Safe power beam startup

Also Published As

Publication number Publication date
EP4052353A1 (en) 2022-09-07
WO2021084517A1 (en) 2021-05-06
US20220368166A1 (en) 2022-11-17
KR20220086668A (ko) 2022-06-23
EP4052353A4 (en) 2024-01-17
BR112022008275A2 (pt) 2022-07-26
CN114731062A (zh) 2022-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023500256A (ja) 適応型動的安全管理を備えた無線パワー伝送システム
KR100997817B1 (ko) 초대역폭 음향 신호의 도움으로 이동 물체를 검출하기 위한센서
US6072614A (en) Monitoring induced counterpropagating signals in optical communications systems
JP5224727B2 (ja) Dme地上装置
KR20080050447A (ko) 광 수신기 보호 회로
AU2011234207B2 (en) Dazzlers
US5680241A (en) Optical space communication
US20090296079A1 (en) Energy Measurement System and Method
US20070177254A1 (en) Method And System For Improved Eye Protection Safety Of High Output Power Lumped Optical Amplifiers
JP2776253B2 (ja) レーザ・レーダ
JP2009503894A (ja) 多重モードファイバ光増幅器および光信号増幅方法
CN104748842A (zh) 一种弧光传感器的在线检测方法和系统
US20030095302A1 (en) Determination of transmission blockage in an optical telecommunication system
JP4576528B2 (ja) 防犯用センサ装置
CN111133330B (zh) 激光雷达的控制方法、装置、激光雷达和存储介质
JP2001349943A (ja) レーザ測距装置、レーザ測距方法及び計測装置
EP1465359B1 (en) Detection of disconnection in an optical transmission line
CN112511224B (zh) 抑制空间激光通信系统中指向抖动和大气湍流影响的方法
KR200393965Y1 (ko) 과입력 신호로부터 전력 증폭기를 보호하는 장치
KR101487979B1 (ko) 증폭기 성능 시험에서의 번-아웃 방지 장치 및 그 방법
EP1560065A4 (en) METHOD AND APPARATUS FOR SECURITY CONTROL BY OPTICAL AMPLIFICATION
JPWO2021084517A5 (ja)
JP5877766B2 (ja) ビームセンサの信号処理回路
KR100560731B1 (ko) 과입력 신호로부터 전력 증폭기를 보호하는 장치
US11435450B2 (en) Monostatic laser rangefinder device

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231031

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240927