JP2023179092A - コミュニケーション支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】大きなロードノイズにも対応できる「コミュニケーション支援システム」を提供する。【解決手段】アシスト帯域を、大きなロードノイズがないときには標準帯域に、大きなロードノイズがあるときには標準帯域に比べ低周波数帯域を含まず高周波数帯域を含む高音帯域とする。前席マイク11のオーディオデータは、IIRフィルタ301でアシスト帯域外の成分がカットされ、ダウンサンプリング部302でアシスト帯域の上限の2倍のサンプリング周波数にダウンサンプリングされた後、エコーキャンセラ303とハウリングキャンセラ304で処理され、アップサンプリング部305でアップサンプリングされて後席スピーカ22に出力される。大きなロードノイズがあるときには、ハウリングキャンセラ304の動作を無効化し入力をそのまま出力させる。【選択図】図2
Description
本発明は、自動車車内の異なるエリアにいるユーザ間の発話によるコミュニケーションを支援する技術に関するものである。
自動車車内の異なるエリアにいるユーザ間の発話によるコミュニケーションを支援する技術としては、自動車の第1のエリアのユーザの発話音声を第1のエリアのマイクで収音し、第2のエリアのユーザが明瞭に聞き取れるようにゲインを調整した発話音声を第2のエリアのスピーカから出力する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
また、車内の発話によるコミュニケーションを支援する技術としては、図5aに示すように、第1エリアのマイク501でピックアップしたユーザの音声を第2エリアのスピーカ512から出力し、第2エリアのマイク511でピックアップしたユーザの音声を第1エリアのスピーカ502から出力することにより、第1エリアのユーザと第2エリアのユーザの会話を支援するシステムにおいて、エコーキャンセラ520で、第2エリアのスピーカ512から第2エリアのマイク511にまわりこんだエコーをキャンセルするエコーキャンセルの技術も知られている(たとえば、特許文献2)。
エコーキャンセラ520は、第1エリアのマイク501の出力を入力とする適応フィルタ521と、適応フィルタ521の出力と第2エリアのマイク511の出力を加算して第1エリアのスピーカ502に出力する加算器522を備えており、適応フィルタ521において加算器522の出力をエラーとして適応動作を行うことにより、エコーのキャンセルを行っている。
また、適応フィルタを用いてハウリングをキャンセルするハウリングキャンセラの技術も知られている(たとえば、特許文献3)。
図5bは、このようなハウリングキャンセラ530を、第1エリアのスピーカ502から第2エリアのマイク511にまわりこんだ音によるハウリングの発生の抑止に適用した構成を示している。
図示するように、ハウリングキャンセラ530は、適応フィルタ531と、適応フィルタ531の出力と第2エリアのマイク511の出力を加算して第1エリアのスピーカ502に出力する加算器532を備えており、加算器532の出力を適応フィルタ531の入力とすると共に、適応フィルタ531において加算器532の出力をエラーとして適応動作を行うことにより、第1エリアのスピーカ502から第2エリアのマイク511にまわりこんだ音によるハウリングの発生を抑止している。
図5bは、このようなハウリングキャンセラ530を、第1エリアのスピーカ502から第2エリアのマイク511にまわりこんだ音によるハウリングの発生の抑止に適用した構成を示している。
図示するように、ハウリングキャンセラ530は、適応フィルタ531と、適応フィルタ531の出力と第2エリアのマイク511の出力を加算して第1エリアのスピーカ502に出力する加算器532を備えており、加算器532の出力を適応フィルタ531の入力とすると共に、適応フィルタ531において加算器532の出力をエラーとして適応動作を行うことにより、第1エリアのスピーカ502から第2エリアのマイク511にまわりこんだ音によるハウリングの発生を抑止している。
また、適応フィルタを用いて自動車のロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラの技術も知られている(たとえば、特許文献4)。
図5cは、このようなロードノイズキャンセラ540を、第1エリアのユーザに聞こえるロードノイズのキャンセルに適用した構成を示している。
図示するように、ロードノイズキャンセラ540は、適応フィルタ541と、適応フィルタ541の出力と第2エリアのマイク511の出力を加算して第1エリアのスピーカ502に出力する加算器542と、参照信号発生部543を備えている。
参照信号発生部543は、加速度センサなどのロードノイズと相関する信号を検出するセンサ550の出力からノードノイズを模擬する参照信号を生成し出力する。そして、参照信号発生部543の出力する参照信号を適応フィルタ541の入力とすると共に、適応フィルタ541において、第2エリアのマイク501の出力をエラーとして適応動作を行うことにより、1エリアのユーザに聞こえるロードノイズを抑制している。
図5cは、このようなロードノイズキャンセラ540を、第1エリアのユーザに聞こえるロードノイズのキャンセルに適用した構成を示している。
図示するように、ロードノイズキャンセラ540は、適応フィルタ541と、適応フィルタ541の出力と第2エリアのマイク511の出力を加算して第1エリアのスピーカ502に出力する加算器542と、参照信号発生部543を備えている。
参照信号発生部543は、加速度センサなどのロードノイズと相関する信号を検出するセンサ550の出力からノードノイズを模擬する参照信号を生成し出力する。そして、参照信号発生部543の出力する参照信号を適応フィルタ541の入力とすると共に、適応フィルタ541において、第2エリアのマイク501の出力をエラーとして適応動作を行うことにより、1エリアのユーザに聞こえるロードノイズを抑制している。
自動車の第1のエリアのユーザの発話音声を第1のエリアのマイクで収音し、第2のエリアのスピーカから出力することにより、自動車車内の異なるエリアにいるユーザ間の発話によるコミュニケーションを支援する場合、高速走行によりロードノイズが大きくなると、発話音声がロードノイズに埋もれてしまい、良好な支援を行えなくなる。
また、図5a、bに示すようにエコーキャンセラやハウリングキャンセラを設けて、第1のエリアのユーザと第2のエリアのユーザ間の相互の会話を支援する場合には、ロードノイズが大きくなると、適応フィルタの適応動作が発散してしまい、適正な支援を行えなくなることがある。
そこで、本発明は、大きなロードノイズが発生しているときにも、異なるエリアにいるユーザ間の発話によるコミュニケーションを良好に支援することを課題とする
前記課題達成のために、本発明は、自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムに、第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、制御手段と、前記第1エリアマイクでピックアップした音声を前記第2エリアスピーカに中継する音声処理部とを備えたものである。ここで、前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、前記音声処理部に、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の、予め設定した周波数帯域である標準帯域の成分の抽出と、抽出した成分の前記第2エリアスピーカへの中継を行わせ、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記音声処理部に、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域の成分の抽出と、抽出した成分の前記第2エリアスピーカへの中継を行わせる。
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムに、第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、制御手段と、第1音声処理部とを備えたものである。前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、予め設定した周波数帯域である標準帯域を対象帯域に設定し、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域を対象帯域に設定する。また、前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第2エリアスピーカに出力する。そして、前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声を表すオーディオデータを、前記対象帯域の上限の2倍のサンプリング周波数のオーディオデータにダウンサンプリングするダウンサンプリング手段と、ダウンサンプリング手段がダウンサンプリングしたオーディオデータを入力として、当該入力したオーディオデータに含まれる、前記第2エリアスピーカから前記第1エリアマイクに回り込んだ成分をキャンセルするハウリングキャンセル処理を選択的に行い、当該ハウリングキャンセル処理を行ったオーディオデータを出力するハウリングキャンセル手段と、前記ハウリングキャンセル手段が出力したオーディオデータをアップサンプリングして前記第2エリアスピーカに向けて出力するアップサンプリング手段とを備えている。また、前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、前記ハウリングキャンセル手段に前記ハウリングキャンセル処理を行わせ、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記ハウリングキャンセル手段の、前記ハウリングキャンセル処理を停止し、前記ハウリングキャンセル手段に入力したオーディオデータを、そのまま出力させる。
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムに、第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、第1のエリアに配置されたスピーカである第1エリアスピーカと、第2のエリアに配置されたマイクである第2エリアマイクと、第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、制御手段と、第1音声処理部と、第2音声処理部とを備えたものである。前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、予め設定した周波数帯域である標準帯域を対象帯域に設定し、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域を対象帯域に設定する。また、前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第2エリアスピーカに出力し、第2音声処理部は、前記第2エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第1エリアスピーカに出力する。また、前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声を表すオーディオデータを、前記対象帯域の上限の2倍のサンプリング周波数のオーディオデータにダウンサンプリングするダウンサンプリング手段と、ダウンサンプリング手段がダウンサンプリングしたオーディオデータに含まれる、前記第1エリアスピーカから前記第1エリアマイクに回り込んだ成分をキャンセルするエコーキャンセル処理を行い、当該エコーキャンセル処理を行ったオーディオデータを出力するエコーキャンセル手段と、前記エコーキャンセル手段が出力したオーディオデータをアップサンプリングして前記第2エリアスピーカに向けて出力するアップサンプリング手段を備えている。
ここで、以上の前記第1音声処理部と前記第2音声処理部を備えたコミュニケーション支援システムには、上記のエコーキャンセル手段と前記ハウリングキャンセル手段の双方を備えてもよい。
また、前記第1音声処理部と前記第2音声処理部を備えたコミュニケーション支援システムには、第2エリアでロードノイズをキャンセルするキャンセル音を、前記第2エリアマイクでピックアップした音声に基づいて生成し、前記第1音声処理部が前記第2エリアスピーカに出力するオーディオデータに加算するロードノイズキャンセル手段を設けてもよい。
また、前記第1音声処理部と前記第2音声処理部を備えたコミュニケーション支援システムには、第2エリアでロードノイズをキャンセルするキャンセル音を、前記第2エリアマイクでピックアップした音声に基づいて生成し、前記第1音声処理部が前記第2エリアスピーカに出力するオーディオデータに加算するロードノイズキャンセル手段を設けてもよい。
以上のようなコミュニケーション支援システムによれば、ロードノイズが大きい期間中は、ロードノイズが集中する低周波数帯域を除外し、音が通りやすい高音の帯域を含めた周波数帯域である高音帯域のみを対象として、マイクでピックアップしたユーザの音声の、他のエリアにいるユーザ用のスピーカへの中継を行うので、大きなロードノイズが発生しているときにも、ユーザ間の発話によるコミュニケーションを比較的に良好に支援することができる。
以上のように、本発明によれば、大きなロードノイズが発生しているときにも、異なるエリアにいるユーザ間の発話によるコミュニケーションを良好に支援することができる。
以下、本発明の実施形態について、自動車の前席のユーザと後席のユーザ間の車内の発話によるコミュニケーションを支援する車載システムへの適用を例にとり説明する。
図1aに、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。
車載システムは、自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、車室内の前席エリアのユーザ用のマイクである前席マイク11、前席エリアのユーザ用のスピーカである前席スピーカ12、車室内の後席エリアのユーザ用のマイクである後席マイク21、後席エリアのユーザ用のスピーカである後席スピーカ22、以上の各部が接続された信号処理プロセッサ3を備えている。また、信号処理プロセッサ3には、自動車の各種状態を検出、管理する外部システム4に接続されている。
図1aに、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。
車載システムは、自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、車室内の前席エリアのユーザ用のマイクである前席マイク11、前席エリアのユーザ用のスピーカである前席スピーカ12、車室内の後席エリアのユーザ用のマイクである後席マイク21、後席エリアのユーザ用のスピーカである後席スピーカ22、以上の各部が接続された信号処理プロセッサ3を備えている。また、信号処理プロセッサ3には、自動車の各種状態を検出、管理する外部システム4に接続されている。
ここで、前席マイク11、後席マイク21は、ピックアップした音を表す所定のサンプリング周波数のオーディオデータを出力する。また、前席スピーカ12は、後席スピーカ22は、入力された所定のサンプリング周波数のオーディオデータが表す音声を放射する。
さて、信号処理プロセッサ3は、後席エリアの後席マイク21でピックアップした後席エリアのユーザの音声を前席エリアの前席スピーカ12に出力し、前席エリアの前席マイク11でピックアップした前席エリアのユーザの音声を後席エリアの後席スピーカ22に出力することにより、後席エリアのユーザと前席エリアのユーザとの間の会話によるコミュニケーションを支援する。
ここで、後席エリアは、たとえば、図1bに示すように、自動車の運転席の後ろの席のエリアであり、後席スピーカ22や後席マイク21は後席エリアに配置される。また、前席エリアは、自動車の運転席のエリアであり、前席スピーカ12や前席マイク11は前席エリアに配置される。
次に、図2に信号処理プロセッサ3の機能構成を示す。
ここで、各機能部は、ソフトウエア処理により機能が実現されるものであり、各機能部は信号処理プロセッサ3の同じリソースを共用する。
さて、図示するように信号処理プロセッサ3は、機能部として、制御部31、前席マイク11でピックアップし後席スピーカ22に出力する音声を処理する前席音声処理部32、後席マイク21でピックアップし前席スピーカ12に出力する音声を処理する後席音声処理部33を備えている。
ここで、各機能部は、ソフトウエア処理により機能が実現されるものであり、各機能部は信号処理プロセッサ3の同じリソースを共用する。
さて、図示するように信号処理プロセッサ3は、機能部として、制御部31、前席マイク11でピックアップし後席スピーカ22に出力する音声を処理する前席音声処理部32、後席マイク21でピックアップし前席スピーカ12に出力する音声を処理する後席音声処理部33を備えている。
前席音声処理部32と後席音声処理部33は、同じ構成を備えており、それぞれ、IIRフィルタ301、ダウンサンプリング部302、エコーキャンセラ303、ハウリングキャンセラ304、アップサンプリング部305を備えている。
以下、前席音声処理部32と後席音声処理部33の動作について説明する。
まず、前席音声処理部32の各部の動作について説明する。
IIRフィルタ301は、前席マイク11が出力するオーディオデータを入力とする周波数フィルタであり、IIRフィルタ301の出力はダウンサンプリング部302に出力される。ダウンサンプリング部302は、IIRフィルタ301から入力するオーディオデータをダウンサンプリングし、そのサンプリング周波数を、より低いサンプリング周波数に変換する。
以下、前席音声処理部32と後席音声処理部33の動作について説明する。
まず、前席音声処理部32の各部の動作について説明する。
IIRフィルタ301は、前席マイク11が出力するオーディオデータを入力とする周波数フィルタであり、IIRフィルタ301の出力はダウンサンプリング部302に出力される。ダウンサンプリング部302は、IIRフィルタ301から入力するオーディオデータをダウンサンプリングし、そのサンプリング周波数を、より低いサンプリング周波数に変換する。
エコーキャンセラ303は、ダウンサンプリング部302が出力するオーディオデータから、後席音声処理部33のダウンサンプリング部302が出力するオーディオデータと相関する成分をキャンセルすることにより、前席スピーカ12から前席マイク11に回り込んだエコーをキャンセルし出力する。
ここでエコーキャンセラ303の構成としては、たとえば、図5aに示したエコーキャンセラ520の構成を用いることができる。
ハウリングキャンセラ304は、ダウンサンプリング部302が出力するオーディオデータから、ハウリングキャンセラ304が既に出力したオーディオデータと相関する成分をキャンセルすることにより、後席スピーカ22から前席マイク11に回り込んだ音声成分を除去し、ハウリングの発生を抑止する。
ハウリングキャンセラ304は、ダウンサンプリング部302が出力するオーディオデータから、ハウリングキャンセラ304が既に出力したオーディオデータと相関する成分をキャンセルすることにより、後席スピーカ22から前席マイク11に回り込んだ音声成分を除去し、ハウリングの発生を抑止する。
ここで、ハウリングキャンセラ304の構成としては、たとえば、図5bに示したハウリングキャンセラ530の構成を用いることができる。
そして、アップサンプリング部305は、ハウリングキャンセラ304が出力するオーディオデータを補間によりアップサンプリングし、スピーカの出力用の所定のサンプリング周波数のオーディオデータを生成し、後席スピーカ22に出力する。
ここで、IIRフィルタ301のフィルタ特性、ダウンサンプリング部302で行うダウンサンプリング後のオーディオデータのサンプリング周波数、アップサンプリング部305で行うアップサンプリングの特性は、制御部31から制御して変更することができる。
次に、後席音声処理部33の各部の動作は、以上の前席音声処理部32の各部の動作の説明において、「前席」と「後席」を入れ替えたものとなる。
以下、制御部31の動作について説明する。
図3に、制御部31が行うアシスト特性切替処理の手順を示す。
ここで、以下では、前席マイク11、後席マイク21が出力するオーディオデータのサンプリング周波数、前席スピーカ12、後席スピーカ22の入力オーディオデータのサンプリング周波数が共に36kHzであるものとして説明を行う。
図示するように、制御部31は、アシスト特性切替処理において、現在ロードノイズが大きい状態にあるかどうかを調べる(ステップ302)。
ここで、ステップ302では、前席マイク11と後席マイク21の出力に含まれる、相互の相関が大きな1kHz以下の成分のレベルが、所定のしきい値よりも大きい場合に、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定する。
もしくは、ステップ302では、外部システム4から自動車の車速や回転数の情報を取得し、取得した情報が、自動車が所定時間以上継続して、所定速度以上の高速走行していることを表しているときに、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定する。
そして、現在ロードノイズが大きい状態にないと判定したならば(ステップ302)、アシスト帯域を標準帯域とする制御を行う(ステップ304)。
ここで、アシスト帯域とは、前席マイク11の出力のうちの信号処理プロセッサ3が後席スピーカ22への中継の対象とする周波数帯域と、後席マイク21の出力のうちの信号処理プロセッサ3が前席スピーカ12への中継の対象とする周波数帯域を示すものである。
そして、アップサンプリング部305は、ハウリングキャンセラ304が出力するオーディオデータを補間によりアップサンプリングし、スピーカの出力用の所定のサンプリング周波数のオーディオデータを生成し、後席スピーカ22に出力する。
ここで、IIRフィルタ301のフィルタ特性、ダウンサンプリング部302で行うダウンサンプリング後のオーディオデータのサンプリング周波数、アップサンプリング部305で行うアップサンプリングの特性は、制御部31から制御して変更することができる。
次に、後席音声処理部33の各部の動作は、以上の前席音声処理部32の各部の動作の説明において、「前席」と「後席」を入れ替えたものとなる。
以下、制御部31の動作について説明する。
図3に、制御部31が行うアシスト特性切替処理の手順を示す。
ここで、以下では、前席マイク11、後席マイク21が出力するオーディオデータのサンプリング周波数、前席スピーカ12、後席スピーカ22の入力オーディオデータのサンプリング周波数が共に36kHzであるものとして説明を行う。
図示するように、制御部31は、アシスト特性切替処理において、現在ロードノイズが大きい状態にあるかどうかを調べる(ステップ302)。
ここで、ステップ302では、前席マイク11と後席マイク21の出力に含まれる、相互の相関が大きな1kHz以下の成分のレベルが、所定のしきい値よりも大きい場合に、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定する。
もしくは、ステップ302では、外部システム4から自動車の車速や回転数の情報を取得し、取得した情報が、自動車が所定時間以上継続して、所定速度以上の高速走行していることを表しているときに、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定する。
そして、現在ロードノイズが大きい状態にないと判定したならば(ステップ302)、アシスト帯域を標準帯域とする制御を行う(ステップ304)。
ここで、アシスト帯域とは、前席マイク11の出力のうちの信号処理プロセッサ3が後席スピーカ22への中継の対象とする周波数帯域と、後席マイク21の出力のうちの信号処理プロセッサ3が前席スピーカ12への中継の対象とする周波数帯域を示すものである。
標準帯域は、たとえば、1200Hz以下の帯域とする。
標準帯域を1200Hz以下の帯域とした場合、ステップ304では、アシスト帯域を1200Hz以下の帯域とするために、IIRフィルタ301のフィルタ特性を1200Hz超の周波数帯域の成分をカットするフィルタ特性に設定し、ダウンサンプリング部302のダウンサンプリング後のサンプリング周波数を2400Hzとする。
標準帯域を1200Hz以下の帯域とした場合、ステップ304では、アシスト帯域を1200Hz以下の帯域とするために、IIRフィルタ301のフィルタ特性を1200Hz超の周波数帯域の成分をカットするフィルタ特性に設定し、ダウンサンプリング部302のダウンサンプリング後のサンプリング周波数を2400Hzとする。
ここで、IIRフィルタ301のフィルタ特性を、ダウンサンプリング後のサンプリング周波数の1/2超の周波数低域の成分をカットするように設定することにより、ダウンサンプリング後のオーディオデータに折返しのノイズが表れてしまうことを防ぐアンチエイリアシングが行われる。また、ダウンサンプリング部302のダウンサンプリング後のサンプリング周波数を2400Hzとするのは、1200Hz超の不要な周波数帯域を除去するためと、オーディオデータのサンプルレートを減らして以降の処理量を軽減するためである。
また、ステップ304では、エコーキャンセラ303、ハウリングキャンセラ304を、サンプリング周波数2400Hzのオーディオデータを処理するように設定すると共に、アップサンプリング部305を、サンプリング周波数2400Hzのオーディオデータを36kHzのオーディオデータにアップサンプリングするように設定する。また、アップサンプリング部305において、出力するオーディオデータに1200Hz超の成分が含まれないようにアップサンプリングを行うよう設定する。
そして、現在ロードノイズが大きい状態にあるかどうか、大きい状態にあると判定されるまで繰り返し調べ(ステップ306)、大きい状態にあると判定されたならば、ステップ308に進む。
一方、ステップ302で、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定された場合にも、ステップ308に進む。
そして、ステップ302もしくはステップ306からステップ308に進んだならば、前席音声処理部32と後席音声処理部33のハウリングキャンセラ304の動作を無効化する。
ここで、動作を無効化されたハウリングキャンセラ304は、入力するオーディオデータをそのまま出力するスルー動作を行う。
そして、次に、アシスト帯域を高音帯域とする制御を行う(ステップ310)。
高音帯域は、標準帯域に含まれる低周波数帯域を含まず標準帯域よりも高周波数の帯域を含む周波数帯域とし、たとえば、高音帯域は、1kHzから10kHzまでの帯域とする。
高音帯域を1kHzから10kHzまでの帯域とした場合、ステップ310では、アシスト帯域を1kHzから10kHzまでとするために、IIRフィルタ301のフィルタ特性を1kHzから10kHzの周波数帯域以外の周波数帯域の成分をカットするフィルタ特性に設定し、ダウンサンプリング部302のダウンサンプリング後のサンプリング周波数を20kHzとする。
一方、ステップ302で、現在ロードノイズが大きい状態にあると判定された場合にも、ステップ308に進む。
そして、ステップ302もしくはステップ306からステップ308に進んだならば、前席音声処理部32と後席音声処理部33のハウリングキャンセラ304の動作を無効化する。
ここで、動作を無効化されたハウリングキャンセラ304は、入力するオーディオデータをそのまま出力するスルー動作を行う。
そして、次に、アシスト帯域を高音帯域とする制御を行う(ステップ310)。
高音帯域は、標準帯域に含まれる低周波数帯域を含まず標準帯域よりも高周波数の帯域を含む周波数帯域とし、たとえば、高音帯域は、1kHzから10kHzまでの帯域とする。
高音帯域を1kHzから10kHzまでの帯域とした場合、ステップ310では、アシスト帯域を1kHzから10kHzまでとするために、IIRフィルタ301のフィルタ特性を1kHzから10kHzの周波数帯域以外の周波数帯域の成分をカットするフィルタ特性に設定し、ダウンサンプリング部302のダウンサンプリング後のサンプリング周波数を20kHzとする。
また、ステップ310では、エコーキャンセラ303、ハウリングキャンセラ304を、サンプリング周波数20kHzのオーディオデータを処理するように設定すると共に、アップサンプリング部305を、サンプリング周波数20kHzのオーディオデータを36kHzのオーディオデータにアップサンプリングするように設定する。また、アップサンプリング部305において、出力するオーディオデータに1kHzから10kHzの周波数帯域以外の周波数帯域の成分の成分が含まれないようにアップサンプリングを行うよう設定する。
そして、現在ロードノイズが大きい状態にあるかどうか、大きい状態にないと判定されるまで繰り返し調べ(ステップ312)、大きい状態にないと判定されたならば、前席音声処理部32と後席音声処理部33のハウリングキャンセラ304の動作の無効化を解除し(ステップ314)、ステップ304からの処理に進む。ここで、動作の無効化を解除されたハウリングキャンセラ304は、上述したハウリングを抑止する動作を再開する。
以上、制御部31が行うアシスト特性切替処理について説明した。
このようなアシスト特性切替処理によれば、ロードノイズが大きくないときには、アシスト帯域を標準帯域(たとえば、1200Hz以下の帯域)として、ロードノイズが大きいときにはアシスト帯域を、標準帯域に含まれる低周波数帯域を含まず標準帯域よりも高周波数の帯域を含む高音帯域(たとえば、1kHzから10kHzまでの帯域帯域)として、前席音声処理部32と後席音声処理部33の動作を行う。
このようなアシスト特性切替処理によれば、ロードノイズが大きくないときには、アシスト帯域を標準帯域(たとえば、1200Hz以下の帯域)として、ロードノイズが大きいときにはアシスト帯域を、標準帯域に含まれる低周波数帯域を含まず標準帯域よりも高周波数の帯域を含む高音帯域(たとえば、1kHzから10kHzまでの帯域帯域)として、前席音声処理部32と後席音声処理部33の動作を行う。
ここで、発話音声の収音や聞き取りを妨げるロードノイズが大きくないときには、アシスト帯域を低域の周波数帯域としても、自動車の前席のユーザと後席のユーザ間の発話によるコミュニケーションを充分に支援することができる。
また、ロードノイズが大きくないときには、サンプリング周波数が低いオーディオデータを対象としてエコーキャンセラ303やハウリングキャンセラ304等を動作させるので、信号処理プロセッサ3の処理負荷を小さく抑えることができる。
一方、ロードノイズが大きいときであっても、高域の音声は前席マイク11や後席マイク21で比較的良好に前席マイク11や後席マイク21でピックアップできると共に、ユーザも比較的良好に聞き取ることができる。
また、ロードノイズは、1kHzよりも低い低周波数帯域に集中するので、この低周波数帯域を処理の対象から除外し、高域の周波数帯域のみを対象として処理を行うことにより、エコーキャンセラ303やハウリングキャンセラ304の適応フィルタの適応動作の発散の発生は抑止される。
また、ロードノイズが大きくないときには、サンプリング周波数が低いオーディオデータを対象としてエコーキャンセラ303やハウリングキャンセラ304等を動作させるので、信号処理プロセッサ3の処理負荷を小さく抑えることができる。
一方、ロードノイズが大きいときであっても、高域の音声は前席マイク11や後席マイク21で比較的良好に前席マイク11や後席マイク21でピックアップできると共に、ユーザも比較的良好に聞き取ることができる。
また、ロードノイズは、1kHzよりも低い低周波数帯域に集中するので、この低周波数帯域を処理の対象から除外し、高域の周波数帯域のみを対象として処理を行うことにより、エコーキャンセラ303やハウリングキャンセラ304の適応フィルタの適応動作の発散の発生は抑止される。
よって、ロードノイズが大きいときにアシスト帯域を標準帯域に含まれる低周波数帯域を含まず標準帯域よりも高周波数の帯域を含む高音帯域(たとえば、1kHzから10kHzまでの帯域帯域)とする本実施形態によれば、ロードノイズが大きいときにも、自動車の前席のユーザと後席のユーザ間の発話によるコミュニケーションを、可及的に良好に支援することができる。
また、本実施形態では、ロードノイズが大きいときには、サンプリング周波数が高いオーディオデータを対象としてエコーキャンセラ303等を動作させるため、その分、信号処理プロセッサ3の処理負荷は増えるが、その代わりに、ハウリングキャンセラ304の動作を無効化するので、信号処理プロセッサ3の処理負荷の増大は抑制することができる。
ここで、ロードノイズが大きいときには、外乱によりハウリング音がループする経路のS/Nが小さくなり、ハウリングが発生し難くなる。また、通常、スピーカは、高周波数帯域において指向性が高いため、高周波数帯域においてはハウリングが起こりにくい。
したがって、ロードノイズが大きく前席音声処理部32と後席音声処理部33で行う中継の対象とする周波数帯域を高音帯域としているときには、ハウリングキャンセラ304の動作を無効化しても大きな支障は生じない。
ここで、以上の実施形態における信号処理プロセッサ3の機能部として、ロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラをさらに設けても良い。
すなわち、この場合には、たとえば、図4に示すように、加速度センサなどのロードノイズと相関する信号を検出するセンサ5の出力と、前席マイク11の出力とを用いて、前席マイク11の出力に含まれるロードノイズと相関する成分が最小化されるようにキャンセル音を生成し、後席音声処理部33が出力するオーディオデータに付加して前席スピーカ12に出力することにより、前席におけるロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラ341と、センサ5の出力と、後席マイク21の出力とを用いて、後席マイク21の出力に含まれるロードノイズと相関する成分が最小化されるようにキャンセル音を生成し、前席音声処理部32が出力するオーディオデータに付加して後席スピーカ22に出力することにより、後席におけるロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラ342を設ける。
ここで、以上の実施形態における信号処理プロセッサ3の機能部として、ロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラをさらに設けても良い。
すなわち、この場合には、たとえば、図4に示すように、加速度センサなどのロードノイズと相関する信号を検出するセンサ5の出力と、前席マイク11の出力とを用いて、前席マイク11の出力に含まれるロードノイズと相関する成分が最小化されるようにキャンセル音を生成し、後席音声処理部33が出力するオーディオデータに付加して前席スピーカ12に出力することにより、前席におけるロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラ341と、センサ5の出力と、後席マイク21の出力とを用いて、後席マイク21の出力に含まれるロードノイズと相関する成分が最小化されるようにキャンセル音を生成し、前席音声処理部32が出力するオーディオデータに付加して後席スピーカ22に出力することにより、後席におけるロードノイズをキャンセルするロードノイズキャンセラ342を設ける。
ここで、ロードノイズキャンセラ341/342の構成としては、たとえば、図5cに示したロードノイズキャンセラ540の構成を用いることができる。
また、以上の実施形態では前席と後席での発話によるコミュニケーションの支援への適用を例にとり説明したが、以上の実施形態は、前席と後席以外の任意の座席の組み合わせにおいて、座席間の発話によるコミュニケーションを支援する場合にも同様に適用できる。
また、以上の実施形態では前席と後席での発話によるコミュニケーションの支援への適用を例にとり説明したが、以上の実施形態は、前席と後席以外の任意の座席の組み合わせにおいて、座席間の発話によるコミュニケーションを支援する場合にも同様に適用できる。
また、以上の各実施形態では、エリア数を2としたが、本実施形態は3以上のエリアに対応するように拡張して実施してよい。
3…信号処理プロセッサ、4…外部システム、11…前席マイク、12…前席スピーカ、21…後席マイク、22…後席スピーカ、31…制御部、32…前席音声処理部、33…後席音声処理部、301…フィルタ、302…ダウンサンプリング部、303…エコーキャンセラ、304…ハウリングキャンセラ、305…アップサンプリング部。
Claims (5)
- 自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、
第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、
第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、
大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、
制御手段と、
前記第1エリアマイクでピックアップした音声を前記第2エリアスピーカに中継する音声処理部とを有し、
前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、前記音声処理部に、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の、予め設定した周波数帯域である標準帯域の成分の抽出と、抽出した成分の前記第2エリアスピーカへの中継を行わせ、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記音声処理部に、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域の成分の抽出と、抽出した成分の前記第2エリアスピーカへの中継を行わせることを特徴とするコミュニケーション支援システム。 - 自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、
第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、
第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、
大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、
制御手段と、
第1音声処理部とを有し、
前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、予め設定した周波数帯域である標準帯域を対象帯域に設定し、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域を対象帯域に設定し、
前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第2エリアスピーカに出力し、
前記第1音声処理部は、
前記第1エリアマイクでピックアップした音声を表すオーディオデータを、前記対象帯域の上限の2倍のサンプリング周波数のオーディオデータにダウンサンプリングするダウンサンプリング手段と、
ダウンサンプリング手段がダウンサンプリングしたオーディオデータを入力として、当該入力したオーディオデータに含まれる、前記第2エリアスピーカから前記第1エリアマイクに回り込んだ成分をキャンセルするハウリングキャンセル処理を選択的に行い、当該ハウリングキャンセル処理を行ったオーディオデータを出力するハウリングキャンセル手段と、
前記ハウリングキャンセル手段が出力したオーディオデータをアップサンプリングして前記第2エリアスピーカに向けて出力するアップサンプリング手段とを有し、
前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、前記ハウリングキャンセル手段に前記ハウリングキャンセル処理を行わせ、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記ハウリングキャンセル手段の、前記ハウリングキャンセル処理を停止し、前記ハウリングキャンセル手段に入力したオーディオデータを、そのまま出力させることを特徴とするコミュニケーション支援システム。 - 自動車車内の第1のエリアのユーザと第2エリアのユーザとの間の発話によるコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、
第1のエリアに配置されたマイクである第1エリアマイクと、
第1のエリアに配置されたスピーカである第1エリアスピーカと、
第2のエリアに配置されたマイクである第2エリアマイクと、
第2のエリアに配置されたスピーカである第2エリアスピーカと、
大きなロードノイズが発生中であるかどうかを検出するロードノイズ検出手段と、
制御手段と、
第1音声処理部と、
第2音声処理部とを有し、
前記制御手段は、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出していない期間中、予め設定した周波数帯域である標準帯域を対象帯域に設定し、前記ロードノイズ検出手段が大きなロードノイズが発生中であることを検出している期間中、前記標準帯域の少なくとも低周側の帯域を含まず、前記標準帯域よりも高周波数の帯域を含む、予め設定した周波数帯域である高音帯域を対象帯域に設定し、
前記第1音声処理部は、前記第1エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第2エリアスピーカに出力し、
第2音声処理部は、前記第2エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第1エリアスピーカに出力し、
前記第1音声処理部は、
前記第1エリアマイクでピックアップした音声を表すオーディオデータを、前記対象帯域の上限の2倍のサンプリング周波数のオーディオデータにダウンサンプリングするダウンサンプリング手段と、
ダウンサンプリング手段がダウンサンプリングしたオーディオデータに含まれる、前記第1エリアスピーカから前記第1エリアマイクに回り込んだ成分をキャンセルするエコーキャンセル処理を行い、当該エコーキャンセル処理を行ったオーディオデータを出力するエコーキャンセル手段と、
前記エコーキャンセル手段が出力したオーディオデータをアップサンプリングして前記第2エリアスピーカに向けて出力するアップサンプリング手段を有することを特徴とするコミュニケーション支援システム。 - 請求項2記載のコミュニケーション支援システムであって、
第2のエリアに配置されたマイクである第2エリアマイクと、
第1のエリアに配置されたスピーカである第1エリアスピーカと、
第2音声処理部とを有し、
第2音声処理部は、前記第2エリアマイクでピックアップした音声の前記対象帯域の成分を抽出し、抽出した成分を表すオーディオデータを前記第1エリアスピーカに出力し、
前記第1音声処理部は、ダウンサンプリング手段がダウンサンプリングしたオーディオデータに含まれる、前記第1エリアスピーカから前記第1エリアマイクに回り込んだ成分をキャンセルするエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段を有することを特徴とするコミュニケーション支援システム。 - 請求項3または4記載のコミュニケーション支援システムであって、
第2エリアでロードノイズをキャンセルするキャンセル音を、前記第2エリアマイクでピックアップした音声に基づいて生成し、前記第1音声処理部が前記第2エリアスピーカに出力するオーディオデータに加算するロードノイズキャンセル手段を有することを特徴とするコミュニケーション支援システム。
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