JP2023178322A - 転倒検知装置および該方法ならびに被監視者監視支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、転倒の態様を検知できる転倒検知装置および該方法ならびに前記転倒検知装置を用いた被監視者監視支援システムを提供する。【解決手段】本発明の転倒検知装置を備えたセンサ装置SUaは、対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部1a、1bと、前記複数の転倒検知部1a、1bそれぞれについて、当該転倒検知部1a、1bで当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知処理部124とを備える。これら複数の転倒検知部1a、1bは、対象者における第1態様の転倒を今回と前回との各画像における動体領域の差分を用いる第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知部1aと、前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知部1bとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、対象者の転倒を検知する転倒検知装置および転倒検知方法、ならびに、前記転倒検知装置を用いた、前記対象者の監視を支援する被監視者監視支援システムに関する。
近年、超高齢社会の突入に伴って、看護業界や介護業界等の業務を補完する技術が、研究、開発されており、例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示された転倒検知装置は、カメラと、カメラが出力する映像信号を取り込み、取り込まれた画像に対して差分処理を行う画像処理手段と、差分処理によって得られた差分領域の面積に基づいて人体の転倒動作を検知する判断手段とからなる。そして、前記判断手段は、転倒動作であるか否かを判定する閾値を記憶し、所定時間内に生じる差分領域の面積変化が前記閾値を越えた場合に人体が転倒したものと判断する。
特開2000-207665号公報
ところで、転倒には、立位姿勢から、バタンと、相対的に激しく短時間で倒れてしまう転倒や、立位姿勢から、ずるずると、相対的にゆっくりへたり込んだりうずくまったりする転倒等、種々の態様がある。また、床上の物を拾う行動等、転倒ではないが、転倒に似た行動もある。上記特許文献1に開示された転倒検知装置は、転倒動作を検知するだけで、転倒の態様まで検知していない。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、転倒の態様を検知できる転倒検知装置および転倒検知方法ならびに前記転倒検知装置を用いた、前記対象者の監視を支援する被監視者監視支援システムを提供することである。
上述した目的を実現するために、本発明の一側面を反映した転倒検知装置は、対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部と、前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備える。そして、本発明にかかる転倒検知方法は、対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知工程と、前記複数の転倒検知工程それぞれについて、当該転倒検知工程で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知工程とを備える。本発明にかかる被監視者監視支援システムは、前記転倒検知装置を用いた、前記対象者の監視を支援するシステムである。
発明の1または複数の実施形態により与えられる利点および特徴は、以下に与えられる詳細な説明および添付図面から十分に理解される。これら詳細な説明及び添付図面は、例としてのみ与えられるものであり本発明の限定の定義として意図されるものではない。
実施形態における被監視者監視支援システムの構成を示す図である。 前記被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の構成を示すブロック図である。 前記センサ装置における第1態様の転倒の検知に関する動作を示すフローチャートである。 前記センサ装置における第2態様の転倒の検知に関する動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の姿勢検知部の配置を説明するための図である。 前記姿勢検知部の電気的な構成を示すブロック図である。 前記姿勢検知部の構造的な構成を示す斜視図である。 前記姿勢検知部における取付け台座の構成を示す平面図である。 前記姿勢検知部の高さ閾値を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における被監視者監視支援システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)を監視する際に、その監視を支援するシステムである。本実施形態では、被監視者監視支援システムは、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者の転倒を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信した転倒の通知を管理する中央管理装置、および、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置を介して前記センサ装置で検知された転倒の通知を受ける端末装置を備える。前記センサ装置は、前記被監視者を対象者として前記対象者の転倒を検知する転倒検知装置を備える。前記転倒検知装置は、前記対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部と、前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備える。前記複数の転倒検知部は、それぞれ、互いに異なるアルゴリズムで転倒を検知する。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様である。このような被監視者監視支援システムについて、前記中央管理装置の一例として管理サーバ装置SVを挙げ、以下、第1および第2実施形態によって、より具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は、実施形態における被監視者監視支援システムの構成を示す図である。なお、図1には、第1実施形態における被監視者監視支援システムMSaが図示されているだけでなく、後述の第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbも図示されている。図2は、前記被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の構成を示すブロック図である。なお、図2には、第1実施形態の被監視者監視支援システムMSaのセンサ装置SUaが図示されているだけでなく、後述の第2実施形態の被監視者監視支援システムMSbにおけるセンサ装置SUbも図示されている。
実施形態における被監視者監視支援システムMSaは、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SUa(SUa-1~SUa-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA-1、TA-2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、ネットワークNWは、有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)であり、複数のセンサ装置SUa-1~SUa-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
被監視者監視支援システムMSaは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。このため、被監視者監視支援システムMSaは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視支援システムMSaは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の居室を備える介護施設の建物に配設されている。
構内交換機(回線切換機)CXは、ネットワークNWに接続され、携帯端末装置TA同士における発信、着信および通話等の内線電話の制御を行って前記携帯端末装置TA同士の内線電話を実施し、そして、例えば固定電話網や携帯電話網等の公衆電話網PNを介して例えば固定電話機や携帯電話機等の外線電話機TLに接続され、外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における発信、着信および通話等の外線電話の制御を行って外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における外線電話を実施するものである。構内交換機CXは、例えば、デジタル交換機や、IP-PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)等である。
センサ装置SUaは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、前記被監視者Obを対象者Obとして、対象者Obの転倒の有無を検知し、後述のように対象者Obの転倒有りを管理サーバ装置SVを介して外部の端末装置SP、TAへ通知(報知、送信)する装置である。センサ装置SUaは、対象者(被監視者)Obに対応して設けられ、例えば対象者Obの居る室(居室)RMに設けられる。このセンサ装置SUaについては、後述する。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SUa、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUaから転倒有りの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記転倒有りを検知したセンサ装置SUaのセンサID、転倒の態様、検知時刻(または前記通知を受けた受信時刻))等)を管理し、前記転倒有りを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視支援システムMSa全体を管理する装置である。このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。前記センサIDは、センサ装置SUaを特定し識別するための識別子である。管理サーバ装置SVは、対象者Obの名前とその居室名とを対応付けて記憶し、居室名とその居室RMに配設されたセンサ装置SUaの持つセンサIDとを対応付けて記憶することで、センサIDから転倒有りと通知された対象者Obの名前を判定できる。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SUa、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUaの検知による転倒有りを表示したり等することによって、被監視者監視支援システムMSaのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUaと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUaに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUaの検知による転倒有りを表示したり等するための機器である。このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
センサ装置SUaについて、さらに、説明する。センサ装置SUaは、対象者(本実施形態では被監視者)Obにおける互いに異なる複数の態様の転倒それぞれを互いに異なる複数のアルゴリズムそれぞれで検知する複数の転倒検知部と、前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備える。本実施形態では、例えば、図2に示すように、センサ装置SUaは、前記複数の転倒検知部の1つとして、対象者Obにおける所定の第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知部1aと、前記対象者Obにおける前記第1態様と異なる所定の第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知部2aとを備え、第1転倒検知部1aで前記第1態様の転倒を検知した場合に、前記第1態様の転倒の検知を外部に通知し、第2転倒検知部2aで前記第2態様の転倒を検知した場合に、前記第2態様の転倒の検知を外部に通知する。本実施形態では、例えば、前記第1態様の転倒は、バタンと、立位姿勢から相対的に短時間で倒れる転倒であり、前記第2態様の転倒は、ずるずると、立位姿勢から相対的に長時間かけて倒れる転倒(転倒後、倒れた状態での動きが有る場合および前記倒れた状態での動きが無い場合を含む)である。すなわち、前記第1態様の転倒は、立位姿勢から所定の第1時間内(例えば0.1秒以内や、0.2秒以内や、0.5秒以内等)に倒れる転倒であり、前記第2態様の転倒は、立位姿勢から前記第1時間より長い第2時間かけて倒れる転倒(転倒後、例えばもがき等の倒れた状態で動きが有る場合および例えばうずくまる等の倒れた状態のまま動きが無い場合を含む)である。
第1転倒検知部1aは、1段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定して良い。あるいは、第1転倒検知部1aは、前記第1アルゴリズムとして、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、2段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定して良い。あるいは、第1転倒検知部1aは、前記第1アルゴリズムとして、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、2段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定して良い。本実施形態では、第1転倒検知部1aは、前記第1アルゴリズムとして、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合であって、前記対象者Obの動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、3段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定する。
第2転倒検知部2aは、1段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定して良い。あるいは、第2転倒検知部2aは、前記第2アルゴリズムとして、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、2段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定して良い。あるいは、第2転倒検知部2aは、前記第2アルゴリズムとして、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、2段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定して良い。本実施形態では、第2転倒検知部2aは、前記第2アルゴリズムとして、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合であって、前記対象者Obの移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者Obの姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムを用いることで、3段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定する。
これら前記第1および第2態様の転倒には、それぞれ、例えば、可視カメラ、赤外線カメラ、サーモグラフィカメラ、距離画像センサ(例えばLIDAR等)および対象者Obに装着された加速度センサ等の種々のセンサが用いられる。前記第1および第2態様の転倒は、それぞれ、例えば、可視画像や、赤外線画像や、熱分布画像や、距離画像や、加速度等に基づいて判定される。複数段で転倒を判定する場合に各段の判定には、1種類のセンサが用いられて良く、あるいは、複数種類のセンサが用いられても良い。第1および第2転倒検知部でセンサが兼用されて良く、第1および第2転倒検知部それぞれに個別にセンサが設けられても良い。
一例として、このようなセンサ装置SUaは、第1検知部11と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)12aと、第1センサ側通信インターフェース部(第1SU通信IF部)13と、センサ側記憶部(SU記憶部)15とを備える。
第1検知部11は、SU制御処理部12aに接続され、SU制御処理部12aの制御に従って、対象者Obの転倒を検知するための、予め設定された所定の物理量を検出するセンサである。本実施形態では、第1検知部11は、対象者Obの姿勢を検知する姿勢検知部でもある。本実施形態では、画像から対象者Obの前記第1および第2態様の転倒を検知し、画像から対象者Obの姿勢を検知するため、第1検知部11は、画像を生成する画像生成部11である。
画像生成部11は、SU制御処理部12aに接続され、SU制御処理部12aの制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。前記画像には、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)が含まれる。画像生成部11は、対象者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を対象としてその上方から、前記対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記対象の画像(対象画像)をSU制御処理部12aへ出力する。好ましくは、対象者Ob全体の画像を生成できる蓋然性が高いことから、画像生成部11は、対象者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、対象者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)や居室RMの中央位置等の直上から前記対象の画像を生成できるように配設される。センサ装置SUaは、この画像生成部11によって、対象者Obを、対象者Obの上方からの画像、好ましくは前記頭部予定位置や居室RMの中央位置の直上からの画像を取得する。
このような画像生成部11は、例えば、前記画像として可視光の画像を生成する可視光カメラや、前記画像としてサーモグラフィ(熱分布画像)を生成するサーモグラフィカメラや、前記画像として距離画像を生成する距離画像センサ(例えばLIDAR、Light Detection and Ranging;Laser Imaging Detection and Ranging)等であって良いが、比較的暗がりでも対象者Obを監視できるように、本実施形態では、前記画像として赤外光の画像を生成する赤外線カメラである。このような赤外線カメラの画像生成部(撮像部)11は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、および、イメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
第1SU通信IF部13は、SU制御処理部12aに接続され、SU制御処理部12aの制御に従ってネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信を行うための通信回路である。第1SU通信IF部13は、SU制御処理部12aから入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSaのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部13は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部12aが処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部12aへ出力する。第1SU通信IF部13は、例えば、データ通信カードや、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路等である。
SU記憶部15は、SU制御処理部12aに接続され、SU制御処理部12aの制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、所定の制御処理プログラムが含まれ、前記制御処理プログラムには、センサ装置SUaの各部11、13、15を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、画像生成部11で生成された画像から得られた対象者Obの画像領域に基づいて所定の第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を判定する第1転倒判定プログラムや、画像生成部11で生成された画像から得られた対象者Obの画像領域に基づいて前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで前記第2態様の転倒の有無を判定する第2転倒判定プログラムや、前記第1転倒判定プログラムで前記第1態様の転倒を検知した場合に、前記第1態様の転倒の検知を外部に通知し、前記第2転倒判定プログラムで前記第2態様の転倒を検知した場合に、前記第2態様の転倒の検知を外部に通知する通知処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、自機のセンサID、および、管理サーバ装置SVの通信アドレス等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部15は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。SU記憶部15は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部12aのワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
SU制御処理部12aは、対象者Obの転倒の有無を検知し、対象者Obの転倒有りを管理サーバ装置SVを介して外部の端末装置SP、TAへ通知するための回路である。SU制御処理部12aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部12aは、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SU制御部)121、第1転倒判定部122a、第2転倒判定部123aおよび通知処理部124を機能的に備える。
SU制御部121は、センサ装置SUaの各部11、13、15を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUaの全体制御を司るものである。SU制御部121は、年月日時分秒で計時する。
第1転倒判定部122aは、画像生成部11で生成された画像から得られた対象者Obの画像領域に基づいて第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を判定するものである。上述したように、第1転倒検知部1aが前記第1アルゴリズムとして3段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定するために、第1転倒判定部122aは、本実施形態では、第1A転倒判定部1221、第1B転倒判定部1222および第1C転倒判定部1223aを機能的に備える。
第1A転倒判定部1221は、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域を求め、この求めた対象者Obの画像領域の大きさおよび前記求めた対象者Obの画像領域における大きさの変化時間に基づいて前記第1態様の転倒の有無を仮に判定するものである(1次転倒判定)。なお、第1転倒検知部1aが1段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定する場合では、第1A転倒判定部1221は、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定するのではなく、第1A転倒判定部1221の判定結果が第1転倒判定部122aにおける最終的な判定結果となる。
より具体的には、第1A転倒判定部1221は、画像生成部11で生成された画像から対象者Obにおける頭部の画像領域を頭部画像領域として求め、この求めた頭部画像領域の大きさが、所定の第1転倒判定閾値以下であって、前記求めた頭部画像領域の大きさが所定の立位判定閾値以上の大きさから前記第1転倒判定閾値以下となるまでの変化時間が、所定の第1転倒時間判定閾値以下である場合に、前記第1態様の転倒有りと判定し、これを除く場合に、前記第1態様の転倒無しと判定する。前記第1転倒判定閾値は、転倒姿勢か否かを判定するための閾値である。前記転倒姿勢は、座位姿勢、うずくまり姿勢および横臥姿勢等の座位姿勢以下の姿勢である。前記立位判定閾値は、立位姿勢か否かを判定するための閾値である。前記第1転倒時間判定閾値は、倒れ方が第1態様の転倒であるか否かを判定するための閾値である。画像生成部11が上方から画像を生成するため、頭部画像領域の大きさは、立位姿勢から座位姿勢を介して横臥姿勢になるに従って小さくなる。そして、立位姿勢から転倒姿勢になるまでの頭部画像領域の大きさの変化時間は、第2態様の転倒に較べて第1態様の転倒の方が短くなる。このため、前記頭部画像領域の大きさによって姿勢的に第1態様の転倒であるか否かが評価され、前記変化時間によって倒れ方的に第1態様の転倒であるか否かが評価される。これら第1転倒判定閾値、立位判定閾値および第1転倒時間判定閾値は、複数のサンプルから適宜に予め設定される。例えば、第1転倒時間判定閾値は、バタンと倒れる前記第1態様の転倒であるか否かを判定するために、0.1秒、0.2秒、0.5秒、1秒、3秒等に設定される。
より詳しくは、所定のサンプリング間隔で、例えばフレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次の処理が繰り返し実行される。第1A転倒判定部1221は、画像生成部11で生成された画像から、例えば背景差分法やフレーム差分法によって対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、対象者Obの頭部画像領域を抽出する。次に、第1A転倒判定部1221は、この抽出した頭部画像領域の大きさが、立位判定閾値以上であるか否か、および、第1転倒判定閾値以下であるか否か、を判定する。この判定の結果、立位判定閾値以上の場合、第1A転倒判定部1221は、前記第1態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、立位判定閾値未満の場合、第1A転倒判定部1221は、前記変化時間を計時するための第1タイマーが計時中か否かを判定し、計時中の場合、そのまま計時を継続して今回の処理を終了する。計時中ではない場合、前記変化時間を計時するための第1タイマーを設定し、計時を開始して今回の処理を終了する。第1転倒判定閾値を超えている場合、第1A転倒判定部1221は、前記第1態様の転倒無しまたは転倒中と判定し、今回の処理を終了する。第1転倒判定閾値以下である場合、第1A転倒判定部1221は、第1タイマーで計時されている時間を参照することによって、頭部画像領域の大きさが所定の立位判定閾値以上の大きさから第1転倒判定閾値以下となるまでの変化時間が、第1転倒時間判定閾値以下であるか否かを判定する。この判定の結果、第1転倒時間判定閾値を超えている場合、第1A転倒判定部1221は、前記第1態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。なお、この場合、第1転倒判定部122aと並列に実行されている第2転倒判定部123aによって後述のように前記第2態様の転倒の有無が判定される。前記判定の結果、第1転倒時間判定閾値以下の場合、第1A転倒判定部1221は、前記第1態様の転倒有りと仮に判定し、今回の処理を終了する。
第1B転倒判定部1222は、第1A転倒判定部1221で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、画像生成部11で生成された画像に基づいて対象者Obの動きの有無を求め、この求めた対象者Obの動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無を判定するものである(2次転倒判定)。第1B転倒判定部1222は、対象者Obの動きが有る場合に、前記第1態様の転倒無しと判定し、対象者Obの動きが無い場合に、前記第1態様の転倒有りと仮に判定する。なお、第1転倒検知部1aが2段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定する場合では、第1B転倒判定部1222は、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定するのではなく、第1B転倒判定部1222の判定結果が第1転倒判定部122aにおける最終的な判定結果となる。
より詳しくは、予め設定された所定の第1判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第1B転倒判定部1222は、第1A転倒判定部1221と同様に、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この今回抽出した動体領域をSU記憶部15に記憶する。第1B転倒判定部1222は、この今回抽出した動体領域と前回抽出した動体領域との差分を求め、所定の第1動き判定閾値以上か否かを判定する。この判定の結果、第1動き判定閾値以上の場合、第1B転倒判定部1222は、対象者Obの動きが有ると判定し、したがって、前記第1態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、第1動き判定閾値未満の場合、第1B転倒判定部1222は、対象者Obの動きが無いと判定し、したがって、前記第1態様の転倒有りと仮に判定し、今回の処理を終了する。この第1動き判定閾値は、複数のサンプルから適宜に予め設定される。なお、動体領域間の差分に限らず、今回抽出した動体領域の重心位置と前回抽出した動体領域の重心位置との差分、すなわち、移動量が求められ、この求めた移動量によって対象者Obの動きの有無が判定されても良い。
第1C転倒判定部1223aは、第1B転倒判定部1222で前記第1態様の転倒有りと判定された場合に、姿勢検知部で検知された姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するものである(3次転倒判定)。第1C転倒判定部1223aは、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢であると検知された場合に、前記第1態様の転倒無しと判定し、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第1態様の転倒有りと判定する。ここで、本実施形態では、対象者Obの姿勢は、画像生成部11で生成された画像から判定される。このため、本実施形態では、第1C転倒判定部1223aは、画像生成部11で生成された画像から、前記対象者が立位姿勢であるか否かを求める。したがって、本実施形態では、対象者Obの姿勢を検知する姿勢検知部は、画像生成部11を備えて構成される。
より詳しくは、予め設定された所定の第2判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第1C転倒判定部1223aは、第1A転倒判定部1221と同様に、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から対象者Obの頭部画像領域を抽出する。第1C転倒判定部1223aは、この抽出した頭部画像領域の大きさが立位判定閾値以上であるか否かを判定する。この判定の結果、立位判定閾値以上の場合、第1C転倒判定部1223aは、対象者Obが立位姿勢であると判定し、したがって、前記第1態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、立位判定閾値未満の場合、第1C転倒判定部1223aは、対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第1態様の転倒有りと判定し、今回の処理を終了する。
第2転倒判定部123aは、画像生成部11で生成された画像から得られた対象者Obの画像領域に基づいて第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで前記第2態様の転倒の有無を判定するものである。上述したように、第2転倒検知部2aが前記第2アルゴリズムとして3段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定するために、第2転倒判定部123aは、本実施形態では、第2A転倒判定部1231、第2B転倒判定部1232および第2C転倒判定部1233aを機能的に備える。
第2A転倒判定部1231は、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域を求め、この求めた対象者Obの画像領域の大きさが所定の第2転倒判定閾値以下で継続する継続時間に基づいて前記第2態様の転倒の有無を仮に判定するものである(1次転倒判定)。なお、第2転倒検知部2aが1段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定する場合では、第2A転倒判定部1231は、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定するのではなく、第2A転倒判定部1231の判定結果が第2転倒判定部123aにおける最終的な判定結果となる。
より具体的には、第2A転倒判定部1231は、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域を求め、この求めた対象者Obの画像領域の大きさが所定の第2転倒判定閾値以下で継続する継続時間が所定の第2転倒時間判定閾値以上である場合に、前記第2態様の転倒有りと判定し、これを除く場合に、前記第2態様の転倒無しと判定する。前記第2転倒判定閾値は、転倒姿勢か否かを判定するための閾値である。前記第2転倒時間判定閾値は、前記第2態様の転倒であるか否かを判定するための閾値である。前記第2態様の転倒では、転倒後、例えばもがいたりうずくまったり等で倒れた状態が継続する。このため、転倒姿勢の継続時間で第2態様の転倒であるか否かが評価される。これら第2転倒判定閾値および第2転倒時間判定閾値は、複数のサンプルから適宜に予め設定される。例えば、第2転倒時間判定閾値は、前記第2態様の転倒であるか否かを判定するために、6秒、10秒、30秒、60秒および120秒、10分、30分等に設定される。
より詳しくは、所定のサンプリング間隔で、例えばフレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次の処理が繰り返し実行される。第2A転倒判定部1231は、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域の大きさが、第2転倒判定閾値以下であるか否か、を判定する。この判定の結果、第2転倒判定閾値以下の場合、第2A転倒判定部1231は、転倒姿勢の継続時間を計時するための第2タイマーが計時中か否かを判定し、計時中の場合、第2タイマーで計時されている時間を参照することによって転倒姿勢の継続時間が第2転倒時間判定閾値以上であるか否かをさらに判定し、第2転倒時間判定閾値以上の場合、前記第2態様の転倒有りと仮に判定して今回の処理を終了し、第2転倒時間判定閾値未満の場合、そのまま計時を継続して今回の処理を終了する。計時中ではない場合、前記転倒姿勢の継続時間を計時するための第2タイマーを設定し、計時を開始して今回の処理を終了する。一方、前記判定の結果、第2転倒判定閾値を超えている場合、第2A転倒判定部1231は、前記第2態様の転倒無しと判定し、第2タイマーの計時中の場合には第2タイマーを解除して今回の処理を終了する。
第2B転倒判定部1232は、第2A転倒判定部1231で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、画像生成部11で生成された画像に基づいて得られる対象者Obの移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定するものである(2次転倒判定)。なお、第2転倒検知部2aが2段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定する場合では、第2B転倒判定部1232は、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定するのではなく、第2B転倒判定部1232の判定結果が第2転倒判定部123aにおける最終的な判定結果となる。
より具体的には、第2B転倒判定部1232は、第2A転倒判定部1231で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、画像生成部11で生成された前回の画像から求めた前回の対象者Obの画像領域と画像生成部11で生成された今回の画像から求めた今回の対象者Obの画像領域との重なり画像領域を求め、この求めた重なり画像領域の大きさに基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する。対象者Obの移動速度が相対的に遅い場合には、重なり画像領域が大きく、対象者Obの移動速度が相対的に速い場合には、重なり画像領域が小さくなる、あるいは、ゼロになる。このため、重なり画像領域の大きさで対象者Obの移動速度が評価できる。第2B転倒判定部1232は、この求めた重なり画像領域が第1移動速度判定閾値以下の場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記求めた重なり画像領域が前記第1移動速度判定閾値を超えている場合に、前記第2態様の転倒有りと仮に判定する。前記第1移動速度判定閾値は、前記第2態様の転倒であるか否かを判定するための閾値であり、複数のサンプルから適宜に予め設定される。ここでは、前記第1移動速度判定閾値は、画素数で設定される。
より詳しくは、予め設定された所定の第3判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第2B転倒判定部1223aは、第1A転倒判定部1221と同様に、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この今回抽出した動体領域をSU記憶部15に記憶する。第2B転倒判定部1232は、この今回抽出した動体領域と前回抽出した動体領域との重なり画像領域を求め、第1移動速度判定閾値以上か否かを判定する。この判定の結果、第1移動速度判定閾値以上の場合、第2B転倒判定部1232は、前記第2態様の転倒有りと仮に判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、第1移動速度判定閾値未満の場合、第2B転倒判定部1232は、前記第2態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。
なお、第2B転倒判定部1232は、第2A転倒判定部1231で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、画像生成部11で生成された画像に基づいて対象者Obの移動速度を求め、この求めた対象者Obの移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定しても良い。この場合、第2B転倒判定部1232は、この求めた移動速度が予め設定された所定の第2移動速度判定閾値より速い場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記求めた移動速度が前記第2移動速度判定閾値以下である場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。
第2C転倒判定部1233aは、第2B転倒判定部1232で前記第2態様の転倒有りと判定された場合に、姿勢検知部で検知された姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するものである(3次転倒判定)。第2C転倒判定部1233aは、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢であると検知された場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。ここで、本実施形態では、上述と同様に、対象者Obの姿勢は、画像生成部11で生成された画像から判定される。このため、本実施形態では、第2C転倒判定部1233aは、画像生成部11で生成された画像から、前記対象者が立位姿勢であるか否かを求める。
より詳しくは、予め設定された所定の第4判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第2C転倒判定部1233aは、第1A転倒判定部1221と同様に、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から対象者Obの頭部画像領域を抽出する。第2C転倒判定部1233aは、この抽出した頭部画像領域の大きさが立位判定閾値以上であるか否かを判定する。この判定の結果、立位判定閾値以上の場合、第2C転倒判定部1233aは、対象者Obが立位姿勢であると判定し、したがって、前記第2態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、立位判定閾値未満の場合、第2C転倒判定部1233aは、対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第2態様の転倒有りと判定し、今回の処理を終了する。
前記第1ないし第4判定時間は、それぞれ、複数のサンプルから適宜に設定される。前記第3判定時間は、前記第1判定時間より長く設定される。前記第2判定時間は、前記第4判定時間と等しくて良い。
なお、上述において、画像生成部11で生成された画像から対象者Obの画像領域として抽出される動体領域は、例えば、第1A転倒判定部1221で抽出され、第1B、第1C、第2A、第2Bおよび第2C転倒判定部1222、1223a、1231、1232、1233aで共用されて良い。
通知処理部124は、第1転倒検知部1aで前記第1態様の転倒を検知した場合に、前記第1態様の転倒の検知を第1SU通信IF部13で外部に通知し、第2転倒検知部2aで前記第2態様の転倒を検知した場合に、前記第2態様の転倒の検知を第1SU通信IF部13で外部に通知するものである。より具体的には、通知処理部124は、第1転倒検知部1aの第1C転倒判定部1223aで前記第1態様の転倒有りと判定されると、前記第1態様の転倒有りを通知するための通信信号(第1転倒通知通信信号)を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。この第1転倒通知通信信号には、センサID、第1態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻が収容される。通知処理部124は、第2転倒検知部2aの第2C転倒判定部1233aで前記第2態様の転倒有りと判定されると、前記第2態様の転倒有りを通知するための第1転倒通知通信信号を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。この第1転倒通知通信信号には、センサID、第2態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻が収容される。
次に、本実施形態の動作について説明する。図3は、前記センサ装置における第1態様の転倒の検知に関する動作を示すフローチャートである。図4は、前記センサ装置における第2態様の転倒の検知に関する動作を示すフローチャートである。なお、図3および図4それぞれには、第1実施形態における被監視者監視支援システムMSaのセンサ装置SUaの動作が図示されているだけでなく、後述の第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbのセンサ装置SUbの動作も図示されている。
上記構成の被監視者監視支援システムMSaでは、各装置SUa、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUaでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部12aには、SU制御部121、第1転倒判定部122a、第2転倒判定部123aおよび通知処理部124が機能的に構成され、第1転倒判定部122aには、第1A転倒判定部1221、第1B転倒判定部1222および第1C転倒判定部1223aが機能的に構成され、第2転倒判定部123aには、第2A転倒判定部1231、第2B転倒判定部1232および第2C転倒判定部1233aが機能的に構成される。
センサ装置SUaは、図3に示すように動作することで、第1転倒検知部1aによって前記第1態様の転倒を検知し、これと並列に、図4に示すように動作することで、第2転倒検知部2aによって前記第2態様の転倒を検知している。
前記第1態様の転倒の検知では、図3において、第1転倒判定部122aは、第1A転倒判定部1221によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する(S11)。第1A転倒判定部1221によって前記第1態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S12aが実行され、第1A転倒判定部1221によって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S12aでは、第1転倒判定部122aは、第1B転倒判定部1222によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する。第1B転倒判定部1222によって前記第1態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S13aが実行され、第1B転倒判定部1222によって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S13aでは、第1転倒判定部122aは、第1C転倒判定部1223aによって、前記第1態様の転倒か否かを判定する。第1C転倒判定部1223aによって前記第1態様の転倒有りと最終的に判定されると(Yes)、次の処理S14aが実行され、第1C転倒判定部1223aによって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S14aでは、通知処理部124は、センサID、第1態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を収容した第1転倒通知通信信号を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。
このように前記第1態様の転倒が検知され、前記第1態様の転倒が検知された場合に、前記第1態様の転倒有りが管理サーバ装置SVへ通知される。なお、一例では、介護者等が歩行中に相対的に素早くしゃがみ込んで床上の物を拾って歩行を再開する場合等では、処理S11で前記第1態様の転倒有りが仮に判定されるが、処理S12aや処理13aで前記第1態様の転倒無しが判定され、誤報が低減される。
そして、この第1転倒通知通信信号をセンサ装置SUaから受信すると、管理サーバ装置SVは、第1転倒通知通信信号に収容されたセンサID、第1態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を監視情報として記憶(記録)して管理し、前記第1態様の転倒有りを通知するための通信信号(第2転倒通知通信信号)を所定の端末装置SP、TA宛に生成して前記所定の端末装置SP、TAへ送信する。第2転倒通知通信信号は、同報通信で端末装置SP、TAに送信されて良く、あるいは、センサ装置SUaに対応付けられた端末装置SP、TAに送信されて良い。この場合には、管理サーバ装置SVは、センサIDと端末IDとの対応関係を予め記憶し、センサ装置SUaから受信した第1転倒通知通信信号に収容されたセンサIDに対応する端末IDを持つ端末装置SP、TA宛に第2転倒通知通信信号を生成して送信する。前記端末IDは、端末装置SP、TAを特定し識別するための識別子である。この第2転倒通知通信信号を管理サーバ装置SVから受信すると、端末装置SP、TAは、前記第1態様の転倒が有ったことを外部に出力する。例えば、重篤な転倒が有ったことを表すメッセージが端末装置SP、TAに表示される。
一方、前記第1態様の転倒の検知と並列で実行される前記第2態様の転倒の検知では、図4において、第2転倒判定部123aは、第2A転倒判定部1231によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する(S21a)。第2A転倒判定部1231によって前記第2態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S22aが実行され、第2A転倒判定部1231によって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S22aでは、第2転倒判定部123aは、第2B転倒判定部1232によって、前記第2態様の転倒か否かを判定する。第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S23aが実行され、第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S23aでは、第2転倒判定部123aは、第2C転倒判定部1233aによって、前記第2態様の転倒か否かを判定する。第2C転倒判定部1233aによって前記第2態様の転倒有りと最終的に判定されると(Yes)、次の処理S24aが実行され、第2C転倒判定部1233aによって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S24aでは、通知処理部124は、センサID、第2態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を収容した第1転倒通知通信信号を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。
このように前記第2態様の転倒が検知され、前記第2態様の転倒が検知された場合に、前記第2態様の転倒有りが管理サーバ装置SVへ通知される。なお、一例では、対象者Ob等が歩行中に相対的にゆっくりとしゃがみ込んで床上の物を拾って歩行を再開する場合等では、処理S21aで前記第2態様の転倒有りが仮に判定されるが、処理S22aや処理23aで前記第2態様の転倒無しが判定され、誤報が低減される。
そして、この第1転倒通知通信信号をセンサ装置SUaから受信すると、管理サーバ装置SVは、第1転倒通知通信信号に収容されたセンサID、第2態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を監視情報として記憶(記録)して管理し、前記第2態様の転倒有りを通知するための第2転倒通知通信信号を所定の端末装置SP、TA宛に生成して前記所定の端末装置SP、TAへ送信する。この第2転倒通知通信信号を管理サーバ装置SVから受信すると、端末装置SP、TAは、前記第2態様の転倒が有ったことを外部に出力する。例えば、転倒が有って危険な状態であることを表すメッセージが端末装置SP、TAに表示される。
以上説明したように、第1実施形態における被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置を備えるセンサ装置SUaおよびこれに実装された転倒検知方法は、第1および第2転倒検知部1a、2aを備えるので、前記第1態様の転倒および前記第2態様の転倒を検知できる。したがって、上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、転倒の態様を検知できる。
上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、画像生成部11で生成された画像に基づいて第1および第2態様それぞれの転倒を検知でき、転倒の態様を検知できる。
上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、第1A転倒判定部1221と第1B転倒判定部1222とを備えるので、2段で前記第1態様の転倒を判定するから、より精度良く前記第1態様の転倒を検知できる。さらに本実施形態では、第1C転倒判定部1223aを備えるので、上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、3段で前記第1態様の転倒を判定するから、さらにより精度良く前記第1態様の転倒を検知できる。
上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、第2A転倒判定部1231と第2B転倒判定部1232とを備えるので、2段で前記第2態様の転倒を判定するから、より精度良く前記第2態様の転倒を検知できる。さらに本実施形態では、第2C転倒判定部1233aを備えるので、上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、3段で前記第2態様の転倒を判定するから、さらにより精度良く前記第2態様の転倒を検知できる。
上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法では、1段目の転倒判定で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に実行される2段目および3段目の各転倒判定と、1段目の転倒判定で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に実行される2段目および3段目の各転倒判定とが異なるので、上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法は、前記第1態様の転倒と前記第2態様の転倒とをより精度よく検知できる。
上記被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法では、転倒の態様が端末装置SP、TAに通知されるので、介護士や看護師等の監視者は、転倒の態様に応じた処置を実施できる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第1実施形態では、画像生成部11で生成された画像に基づいて対象者Obの姿勢が検知されたが、第2実施形態では、画像生成部11とは別途の、前記対象者Obの姿勢を検知する姿勢検知部で対象者Obの姿勢が検知される。
図5は、第2実施形態の被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の姿勢検知部の配置を説明するための図である。図6は、前記姿勢検知部の電気的な構成を示すブロック図である。図7は、前記姿勢検知部の構造的な構成を示す斜視図である。図8は、前記姿勢検知部における取付け台座の構成を示す平面図である。図9は、前記姿勢検知部の高さ閾値を説明するための図である。図9Aは、居室RMの周壁面に取り付けられた高さ検知ユニットCUに対し、対象者Obが床FLに立っている場合(立位姿勢)を示し、図9Bは、居室RMの周壁面に取り付けられた高さ検知ユニットに対し、対象者Obが床FLに倒れて座っている場合(座位姿勢)を示す。
このような第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbは、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SUb(SUb-1~SUb-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA-1、TA-2)と、構内交換機CXとを備え、これらは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。これら第2実施形態の被監視者監視支援システムMSbにおける管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAは、それぞれ、第1実施形態の被監視者監視支援システムMSaにおける管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAと同様であるので、その説明を省略する。
センサ装置SUbは、センサ装置SUaと同様に、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、前記被監視者Obを対象者Obとして、対象者Obの転倒の有無を検知し、対象者Obの転倒有りを管理サーバ装置SVを介して外部の端末装置SP、TAへ通知する装置である。
より具体的には、センサ装置SUbは、図2に示すように、第1検知部11と、SU制御処理部12bと、第1SU通信IF部13と、第2SU通信IF部14と、SU記憶部15と、姿勢検知部16(16-1、16-2)とを備える。第2実施形態のセンサ装置SUbにおける第1検知部11、第1SU通信IF部13およびSU記憶部15は、それぞれ、第1実施形態のセンサ装置SUaにおける第1検知部11、第1SU通信IF部13およびSU記憶部15と同様であるので、その説明を省略する。本実施形態では、姿勢検知部16は、姿勢検知ユニット16としてユニット化されており、第1検知部(画像生成部)11、SU制御処理部12b、第1および第2通信IF部13、14およびSU記憶部15は、センサ装置本体SUHを構成している。
第2SU通信IF部14は、SU制御処理部12bに接続され、SU制御処理部12bの制御に従って1または複数の姿勢検知部(姿勢検知ユニット)16と通信を行うための通信回路である。センサ装置本体SUHと姿勢検知部16とは、有線で通信可能に接続されて良いが、本実施形態では、通信線を布設する工数を減らすために、無線で通信可能に接続される。このため、第2SU通信IF部14は、例えば、Bluetooth(登録商標)規格やIrDA(Infrared Data Asscoiation)規格等の近距離無線通信規格で通信を行うインターフェース回路等である。第2SU通信IF部14は、省電力化のために、低消費電力型のBLE(Bluetooth Low Energy)通信規格で通信を行うインターフェース回路であることが好ましい。
姿勢検知部(姿勢検知ユニット)16は、対象者Obの姿勢を検知する装置である。姿勢検知部16は、1個でもよいが、検知範囲の死角を無くすために、互いに異なる配置位置に互いに異なる検知方向(光軸方向)で、複数で姿勢検知部16が配置される。例えば図5に示す例では、1個の居室RMに、2個の第1および第2姿勢検知部16-1、16-2が配置されている。なお、2個に限らず、1個の居室RMに、3個以上の姿勢検知部16が配置されても良い。
この姿勢検知部16は、例えば、図6ないし図8に示すように、第2検知部161と、姿勢検知側制御処理部(CU制御処理部)162と、姿勢検知側通信インターフェース部(CU通信IF部)163と、姿勢検知側記憶部(CU記憶部)164と、電源部165と、筐体HSと、取付け台座SBとを備える。
第2検知部161は、CU制御処理部162に接続され、CU制御処理部162の制御に従って、対象者Obの姿勢を検知するための、予め設定された所定の物理量を検出するセンサである。第2検知部161は、立位姿勢を検知するために、所定の検知範囲DRで所定の高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部が存在するか否かを検知する装置である。第2検知部161は、例えば、焦電型赤外線センサまたはサーモパイル型赤外線センサを備えて構成される。焦電型赤外線センサは、対象者Obに動きがある場合に、対象者Obを検知できるが、対象者Obが静止してしまうと、対象者Obを検知できないが、サーモパイル型赤外線センサは、対象者Obが静止しても、対象者Obを検知でき、誤報をより抑制できるため、より好ましい。より具体的には、第2検知部161は、対象者Obから放射される赤外線を受光する、例えばフレネルレンズ等の受光光学系と、前記受光光学系で受光した赤外線を電気に熱電変換する赤外線センサ(本実施形態では焦電型赤外線センサまたはサーモパイル型赤外線センサ)と、これら受光光学系および赤外線センサを収容する円筒部材と、前記円筒部材を、その中心軸(受光光学系および赤外線センサにおける光軸)が水平面に対し傾斜するように、筐体HS内に取り付けるための板状部材であるセンサ取付け板とを備える。前記受光光学系は、その光軸が前記円筒部材の中心軸に一致するように、前記円筒部材における対物側の一方端部内に配設され、前記赤外線センサは、その光軸が前記円筒部材の中心軸に一致するように、前記円筒部材における像側の他方端部内に配設される。前記円筒部材は、その中心軸(光軸)が前記センサ取付け板における主面の法線方向に一致するように、前記センサ取付け板に貫通形成された取付け孔に配設される。そして、例えば、図9に示すように、第2検知部161における所定の検知範囲DRで所定の高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部を検知するように、前記取付け板が、図7に示すように、水平面に対し傾斜するように、筐体HS内に配設される。第2検知部161は、対象者Obが放射する赤外線を、その検知範囲DR内で検知すると、その検知信号をCU制御処理部162へ出力する。前記検知範囲DRは、所定の第2角度の中心角を持つ扇形状の下面および上面を前記扇形状の中心で所定の第1角度で交差するように持つ略くさび形状であり、前記検知範囲DRがこのような略くさび形状となるように前記受光光学系が適宜に設計され、形成される。なお、赤外線センサは、単素子だけでなく、2次元センサであっても良い。
CU通信IF部163は、CU制御処理部162に接続され、CU制御処理部162の制御に従ってセンサ装置本体SUHと通信を行うための通信回路である。このため、第2SU通信IF部14とCU通信IF部163とは、同一の通信規格のインターフェース回路を備えて構成される。
CU記憶部164は、CU制御処理部162に接続され、CU制御処理部162の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、所定の制御処理プログラムが含まれ、前記制御処理プログラムには、姿勢検知部16の各部161、163、164を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するCU制御プログラムや、所定の高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部を第2検知部161で検知した場合に、その旨をCU通信IF部163でSU制御処理部12bへ通知するための立位検知通知プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、これら各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。CU記憶部164は、例えばROM、EEPROMおよびRAM等を備える。
電源部165は、姿勢検知部16における電力の必要な各部へ電力を供給する装置である。電源部165は、商用電源から交流電力を受電し、この交流電力を直流電力に変換し、電力の必要な前記各部へ電力を供給しても良いが、本実施形態では、姿勢検知部16の配設の自由度を確保するために、電池を備えて構成される。電源部165は、電池の出力電圧値を、前記各部で要求される電圧値に変換するためにDC-DC変換回路を備えても良い。
CU制御処理部162は、姿勢検知部16を全体制御し、対象者Obの一部が所定の高さ閾値Th以上に存在するか否かを第2検知部161で検知し、前記所定の高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部を第2検知部161で検知した場合に、その旨をCU通信IF部163でSU制御処理部12bへ通知するための回路である。CU制御処理部162は、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。なお、CU制御処理部162およびCU記憶部164は、ワンチップマイクロコンピュータを備えて構成されて良い。
筐体HSは、これら第2検知部161、CU制御処理部162、CU通信IF部163、CU記憶部164および電源部165を収容する部材である。筐体HSは、例えば、図7に示すように、前部収容カバー部HS1と、背部基板部HS2とを備える。背部基板部HS2は、第2検知部161、CU制御処理部162、CU通信IF部163、CU記憶部164および電源部165を取り付けるための略長方形状の板状の部材である。前部収容カバー部HS1は、一方を開口した大略直方体形状の箱状の部材である。背部基板部HS2の四隅それぞれには、ネジ受けするための4個の第1ないし第4支柱が立設されており、前部収容カバー部HS1の前記開口に背部基板部HS2が前記第1ないし第4支柱にネジ留めされて取り付けられることで、前部収容カバー部HS1と背部基板部HS2とは、第2検知部161、CU制御処理部162、CU通信IF部163、CU記憶部164および電源部165を収容する収容空間を形成する。前部収容カバー部HS1における前記開口に対向する上面には、背部基板部HS2を取り付けた状態で背部基板部HS2側へ凹み、かつ、その最深底面が水平面に対し傾斜する凹曲面を形成した凹部が形成される。前部収容カバー部HS1における前記凹曲面には、第2検知部161の受光光学系が外部に臨むように、貫通開口が形成される。第2検知部161における円筒部材の一方端は、この貫通開口に合わせられ、赤外線が第2検知部161へ入射可能になっている。
取付け台座SBは、姿勢検知部16を所定の取付け箇所に取り付けるための部材である。取付け台座SBは、例えば、図8に示すように、略長方形状の板状の部材であり、その四隅それぞれには、前記取付け箇所に取付け台座SBを取り付けるための4個のねじ穴(第1ないし第4取付けねじ穴)SH-1~SH-4が形成され、その長手方向に沿って延びる略中心線上には、前記長手方向に沿って並ぶ複数、この図8に示す例では5個のねじ穴(第1ないし第5係合ねじ穴)EH-1~EH-5が形成される。
このような第1および第2姿勢検知部16-1、16-2それぞれは、例えば、図5および図9に示すように、その検知範囲DRを居室RM内に向けて、対象者Obの居る居室RMにおける周壁面に取り付けられる。より具体的には、まず、居室RMの周壁面における所定の取付け箇所に、取付け台座SBが、第1ないし第4取付けねじ穴SH-1~SH-4それぞれを用いた4個のねじでねじ留めされることによって、取り付けられる。そして、この取付け台座SBに、筐体HSの背部基板部HS2が、取付け台座SBにおける5個の第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの2個を用いた2個のねじでねじ留めされることによって、取り付けられる。これによって筐体HS、すなわち、姿勢検知部16が、居室RMの周壁面における前記所定の取付け箇所に配設される。
ここで、居室RMの周壁面における前記所定の取付け箇所が居室RMの周壁面における一側壁面の略中央位置等である場合には、取付け台座SBに背部基板部HS2を直接的に取り付けることで、検知範囲DR全体が居室RM内に向くので前記検知範囲DRの一部が前記一側壁面に隣接する他側壁面でケラレ難く、前記検知範囲DRを有意に利用できる。一方、本実施形態では、図5に示すように、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2それぞれは、居室RMの周壁面における周方向に隣接する2個の側壁面で形成される2個の角(コーナー)それぞれに、検知範囲DRが所定の高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部を検知するように、床面FLから所定の高さで配設される。このようなコーナーに姿勢検知部16を配設する場合では、取付け台座SBに背部基板部HS2を直接的に取り付けると、前記検知範囲DRの一部が、前記2個の側壁面のうちの、取付け台座SBを取り付けた一方の側壁面に隣接する他方の側壁面で、ケラレてしまう。このため、本実施形態では、図7に示すように、検知範囲DRの向き(検知部21の光軸の方向)を調節するための、くさび形状(略三角柱形状)の部材であるスペーサSSを介して、背部基板部HS2が、取付け台座SBに取り付けられる。すなわち、スペーサSSの一側面に、背部基板部HS2が、ねじ留めで取り付けられ、スペーサSSの前記一側面に隣接する他側面で、スペーサSSが、取付け台座SBにおける5個の第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの2個を用いた2個のねじでねじ留めされることによって、取り付けられる。スペーサSSの前記一側面と前記他側面とのなす角度は、調節される検知範囲DRの向きに応じて適宜に設定される。
前記所定の高さ閾値Thは、高さ閾値Th以上に有る対象者Obの一部を第2検知部161の検知範囲DRで検知することによって、前記対象者Obの転倒の有無を判定できるように、適宜に、設定される。より具体的には、本実施形態では、例えば、図9Aに示すように、対象者Obが立位姿勢である場合、前記対象者Obの頭部が第2検知部161における高さ閾値Th以上の検知範囲DR内に入り、かつ、図9Bに示すように、対象者Obが転倒による座位姿勢である場合に、前記対象者Obが検知部21における高さ閾値Th以上の検知範囲DRに入らないように、高さ閾値Thが設定される。例えば、高さ閾値Thは、対象者Obの座高にマージンa(0cm<a≦50cm)を加算した値に設定される。
通常、一般的な身長に基づいて高さ閾値Thが適宜に設定されるが、対象者Ob個々人で身長および座高が異なるので、高さ閾値Thは、調整可能であることが好ましい。このため、本実施形態では、姿勢検知部16は、高さ閾値Thを調整する調整部をさらに備えている。より具体的には、本実施形態では、図8に示す上述の、取付け台座SBに形成された複数の係合ねじ穴EHで調整部AHが構成されている。このような調整部AHでは、取付け台座SBが取り付けられた取付け箇所の高さに対し、5個の第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの第2および第4係合ねじ穴EH-2、EH-4を用いてねじで背部基板部HS2が取付け台座SBにねじ留めされることで、中位置で姿勢検知部16が居室RMの周壁面に配設される。なお、図8には、この中位置で高さ検知ユニットCUが取付け台座SBに取り付けられる場合が二点鎖線で示されている。取付け台座SBが取り付けられた取付け箇所の高さに対し、5個の第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの第1および第3係合ねじ穴EH-1、EH-3を用いてねじで背部基板部HS2が取付け台座SBにねじ留めされることで、前記中位置より高い高位置で姿勢検知部16が居室RMの周壁面に配設される。取付け台座SBが取り付けられた取付け箇所の高さに対し、5個の第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの第3および第5係合ねじ穴EH-3、EH-5を用いてねじで背部基板部HS2が取付け台座SBにねじ留めされることで、前記中位置より低い低位置で姿勢検知部16が居室RMの周壁面に配設される。このように、第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5から成る調整部AHでは、第1ないし第5係合ねじ穴EH-1~EH-5のうちの2個を選択して背部基板部HS2を取付け台座SBに取り付けることで、姿勢検知部16を、第2検知部161の検知範囲DRの上下方向に移動(調整)でき、この結果、高さ閾値Thが調整でき、居室RMに居る対象者Obの身長や座高に応じてカスタマイズできる。
なお、上述では、ねじ留めされたがフック留めされても良く、この場合では、前記係合部は、係合ねじ穴EHに代え、背部基板部HS2に配設されたフックを係止する係合穴(フック穴)であっても良い。
このような姿勢検知部16では、対象者Obが立位姿勢である場合、対象者Obの赤外線が第2検知部161で受信され、対象者Obの一部が所定の高さ閾値Th以上に存在すると第2検知部161で検知され、第2検知部161は、この検知結果(例えばハイレベルの信号等)をCU制御処理部162へ出力する。CU制御処理部162は、この検知結果を受けると、この検知結果をCU通信IF部163でセンサ装置本体SUHへ送信する。一方、対象者Obが座位姿勢や横臥姿勢等で立位姿勢ではない場合、対象者Obの赤外線が第2検知部161で受信されず、対象者Obの一部が所定の高さ閾値Th以上に存在しないと第2検知部161で検知され、第2検知部161は、この検知結果(例えばローレベルの信号等)をCU制御処理部162へ出力する。CU制御処理部162は、この検知結果を受けると、この検知結果をCU通信IF部163でセンサ装置本体SUHへ送信する。
図2に戻って、SU制御処理部12bは、SU制御処理部12aと同様に、対象者Obの転倒の有無を検知し、対象者Obの転倒有りを管理サーバ装置SVを介して外部の端末装置SP、TAへ通知するための回路である。SU制御処理部12bは、前記制御処理プログラムが実行されることによって、SU制御部121、第1転倒判定部122b、第2転倒判定部123bおよび通知処理部124を機能的に備える。これら第2実施形態のSU制御処理部12bにおけるSU制御部121および通知処理部124は、それぞれ、第1実施形態のSU制御処理部12bにおけるSU制御部121および通知処理部124と同様であるので、その説明を省略する。
第1転倒判定部122bは、画像生成部11で生成された画像および姿勢検知部16の検知結果に基づいて第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を判定するものである。本実施形態でも、第1転倒検知部1bが前記第1アルゴリズムとして3段による所定の判定処理で第1態様の転倒の有無を判定するために、第1転倒判定部122bは、本実施形態では、第1A転倒判定部1221、第1B転倒判定部1222および第1C転倒判定部1223bを機能的に備える。これら第2実施形態の第1転倒判定部122bにおける第1A転倒判定部1221および第1B転倒判定部1222は、それぞれ、第1実施形態の第1転倒判定部122aにおける第1A転倒判定部1221および第1B転倒判定部1222と同様であるので、その説明を省略する。
第1C転倒判定部1223bは、第1B転倒判定部1222で前記第1態様の転倒有りと判定された場合に、姿勢検知部16で検知された姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するものである(3次転倒判定)。第1C転倒判定部1223bは、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢であると検知された場合に、前記第1態様の転倒無しと判定し、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第1態様の転倒有りと判定する。
より詳しくは、前記第2判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第1C転倒判定部1223bは、姿勢検知部16から直近に受けた検知結果を参照し、姿勢検知部16で対象者Obの立位姿勢を検知したか否かを判定する。本実施形態では、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2の少なくとも1つで対象者Obの立位姿勢を検知したか否かが判定される。この判定の結果、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2の少なくとも1つで対象者Obの立位姿勢を検知した場合、第1C転倒判定部1223bは、前記第1態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2のいずれも対象者Obの立位姿勢を検知していない場合、第1C転倒判定部1223bは、前記第1態様の転倒有りと判定し、今回の処理を終了する。
第2転倒判定部123bは、画像生成部aで生成された画像および姿勢検知部16の検知結果に基づいて第2アルゴリズムで前記第2態様の転倒の有無を判定するものである。本実施形態でも、第2転倒検知部2bが前記第2アルゴリズムとして3段による所定の判定処理で第2態様の転倒の有無を判定するために、第2転倒判定部123bは、本実施形態では、第2A転倒判定部1231、第2B転倒判定部1232および第2C転倒判定部1233bを機能的に備える。これら第2実施形態の第2転倒判定部123bにおける第2A転倒判定部1231および第2B転倒判定部1232は、それぞれ、第1実施形態の第2転倒判定部123aにおける第2A転倒判定部1231および第2B転倒判定部1232と同様であるので、その説明を省略する。
第2C転倒判定部1233bは、第2B転倒判定部1232で前記第2態様の転倒有りと判定された場合に、姿勢検知部で検知された姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するものである(3次転倒判定)。第2C転倒判定部1233bは、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢であると検知された場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記姿勢検知部で対象者Obが立位姿勢ではないと検知された場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。
より詳しくは、前記第4判定時間の間、前記サンプリング間隔で次の処理が繰り返し実行される。第2C転倒判定部1233bは、姿勢検知部16から直近に受けた検知結果を参照し、姿勢検知部16で対象者Obの立位姿勢を検知したか否かを判定する。本実施形態では、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2の少なくとも1つで対象者Obの立位姿勢を検知したか否かが判定される。この判定の結果、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2の少なくとも1つで対象者Obの立位姿勢を検知した場合、第2C転倒判定部1233bは、前記第2態様の転倒無しと判定し、今回の処理を終了する。前記判定の結果、第1および第2姿勢検知部16-1、16-2のいずれも対象者Obの立位姿勢を検知していない場合、第2C転倒判定部1233bは、前記第2態様の転倒有りと判定し、今回の処理を終了する。
このような第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbでは、センサ装置SUbは、図3に示すように動作することで、第1転倒検知部1bによって前記第1態様の転倒を検知し、これと並列に、図4に示すように動作することで、第2転倒検知部2bによって前記第2態様の転倒を検知している。
前記第1態様の転倒の検知では、図3において、第1転倒判定部122bは、上述の処理S11と同様に、第1A転倒判定部1221によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する(S11b)。第1A転倒判定部1221によって前記第1態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S12bが実行され、第1A転倒判定部1221によって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S12aでは、第1転倒判定部122bは、上述の処理S11と同様に、第1B転倒判定部1222によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する。第1B転倒判定部1222によって前記第1態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S13bが実行され、第1B転倒判定部1222によって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S13bでは、第1転倒判定部122bは、第1C転倒判定部1223bによって、前記第1態様の転倒か否かを判定する。第1C転倒判定部1223bによって前記第1態様の転倒有りと最終的に判定されると(Yes)、次の処理S14bが実行され、第1C転倒判定部1223bによって前記第1態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S14bでは、通知処理部124は、上述の処理S14aと同様に、センサID、第1態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を収容した第1転倒通知通信信号を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。
そして、この第1転倒通知通信信号をセンサ装置SUbから受信すると、管理サーバ装置SVは、この受信した第1転倒通知通信信号による監視情報を記憶(記録)して管理し、前記第1態様の転倒有りを通知するための第2転倒通知通信信号を所定の端末装置SP、TA宛に生成して前記所定の端末装置SP、TAへ送信する。この第2転倒通知通信信号を管理サーバ装置SVから受信すると、端末装置SP、TAは、前記第1態様の転倒が有ったことを外部に出力する。
一方、前記第1態様の転倒の検知と並列で実行される前記第2態様の転倒の検知では、図4において、第2転倒判定部123bは、上述の処理S21aと同様に、第2A転倒判定部1231によって、前記第1態様の転倒か否かを判定する(S21b)。第2A転倒判定部1231によって前記第2態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S22bが実行され、第2A転倒判定部1231によって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S22bでは、第2転倒判定部123bは、上述の処理S22aと同様に、第2B転倒判定部1232によって、前記第2態様の転倒か否かを判定する。第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒有りと仮に判定されると(Yes)、次の処理S23bが実行され、第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S23bでは、第2転倒判定部123bは、上述の処理S23aと同様に、第2C転倒判定部1233bによって、前記第2態様の転倒か否かを判定する。第2C転倒判定部1233bによって前記第2態様の転倒有りと最終的に判定されると(Yes)、次の処理S24bが実行され、第2C転倒判定部1233bによって前記第2態様の転倒無しと判定されると(No)、今回の処理が終了される。
処理S24bでは、通知処理部124は、上述の処理S14aと同様に、センサID、第2態様の転倒有りを表す情報、および、検知時刻を収容した第1転倒通知通信信号を管理サーバ装置SV宛に生成し、第1SU通信IF部13から送信する。
そして、この第1転倒通知通信信号をセンサ装置SUbから受信すると、管理サーバ装置SVは、この受信した第1転倒通知通信信号による監視情報を記憶(記録)して管理し、前記第2態様の転倒有りを通知するための第2転倒通知通信信号を所定の端末装置SP、TA宛に生成して前記所定の端末装置SP、TAへ送信する。この第2転倒通知通信信号を管理サーバ装置SVから受信すると、端末装置SP、TAは、前記第2態様の転倒が有ったことを外部に出力する。
このような第2実施形態における被監視者監視支援システムMSb、転倒検知装置を備えるセンサ装置SUbおよびこれに実装された転倒検知方法は、上述の第1実施形態における被監視者監視支援システムMSa、転倒検知装置(センサ装置SUa)および転倒検知方法と同様の作用効果を奏する。
なお、上述の第2実施形態において、姿勢検知部16は、赤外線センサを備えて構成されたが、これに限定されるものではない。例えば、姿勢検知部16は、対象者Obの居る居室RMにおける周壁面に取り付けられ、画像を生成する第2画像生成部であっても良い。この第2画像生成部は、上述の画像生成部11と同様に、例えば、可視光カメラや、赤外線カメラや、サーモグラフィカメラや、距離画像センサ等を備えて構成される。この場合では、第2画像生成部で生成された画像に、対象者Obの一部が所定の高さ閾値以上に写り込んでいるか否かが判定されることによって、立位姿勢であるか否かが判定される。より具体的には、例えば、第2画像生成部で生成された画像から背景差分法によって人物画像領域として動体画像領域が抽出され、この抽出された動体画像領域の少なくとも一部が所定の高さ閾値以上に存在するか否かが判定される。この判定の結果、前記高さ閾値以上の存在する場合に、立位姿勢が判定され、前記高さ閾値以上に存在しない場合、非立位姿勢が判定される。あるいは、例えば、姿勢検知部16は、対象者Obの居る居室RMにおける周壁面に取り付けられ、所定の高さ閾値の面内を走査するように光ビームを照射する発光部と、前記光ビームの反射光を受光する受光部と、前記受光部の出力レベルに基づいて立位姿勢であるか否かを判定する判定部とを備える装置であっても良い。この場合では、走査中に、走査位置に応じて、背景で反射した出力レベルより大きい出力レベルが前記受光部で得られた場合に、立位姿勢が判定され、背景で反射した出力レベルと略同等の出力レベルしか前記受光部で得られない場合に、非立位姿勢が判定される。
また、上述の第1および第2実施形態において、第1転倒判定部122a、122bおよび第2転倒判定部123a、123bは、それぞれ、画像生成部11で生成された画像に基づいて1段目における前記第1および第2態様の転倒の有無を判定したが、第2実施形態で説明した図5ないし図9に示す、焦電式赤外線センサを備える姿勢検知部16の出力に基づいて前記第1および第2態様の転倒の有無を判定しても良い。歩行中に、前記第1態様で転倒する場合、対象者Obは、バタンと、立位姿勢から相対的に短時間で倒れるので、上述の姿勢検知部16は、歩行中では、略一定値を出力し、前記第1態様の転倒時に、相対的に急峻なピークを出力する。一方、前記第2態様で転倒する場合、対象者Obは、ずるずると、立位姿勢から相対的に長時間かけて倒れるので、上述の姿勢検知部16は、歩行中では、略一定値を出力し、前記第2態様の転倒時に、相対的に緩やかなピークを出力する。このため、前記第1転倒検知部は、所定の高さ閾値以上の赤外線を測定する焦電式赤外線センサと、前記焦電式赤外線センサで測定した測定結果に基づいて前記第1態様の転倒の有無を判定する第3転倒判定部とを備え、前記第3転倒判定部は、前記焦電式赤外線センサの出力レベルが所定の第1レベル判定閾値以上となってから前記第1レベル判定閾値より小さい所定の第2レベル判定閾値以下になった場合であって、この場合における前記焦電式赤外線センサの出力レベルの時間変化における時間微分値が第1傾き判定閾値以上である場合に、前記第1態様の転倒有りと判定する。前記第2転倒検知部は、前記焦電式赤外線センサと、前記焦電式赤外線センサで測定した測定結果に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する第4転倒判定部とを備え、前記第4転倒判定部は、前記焦電式赤外線センサの出力レベルが、前記第1レベル判定閾値と前記第1レベル判定閾値より小さい所定の第2レベル判定閾値との間の所定の第3レベル判定閾値以上となってから前記第2レベル判定閾値以下になった場合であって、この場合における前記焦電式赤外線センサの出力レベルの時間変化における時間微分値が、前記第1傾き判定閾値より小さい第2傾き判定閾値以下である場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。これら第1ないし第3傾き判定閾値は、複数のサンプルから適宜に予め設定される。この場合に、前記第1および第2態様の転倒は、1段で最終的に判定されて良く、2段あるいは3段で最終的に判定されて良い。これら2段あるいは3段で最終的に判定される場合において、2段目の判定に、上述の姿勢検知部16の他に、転倒姿勢の有無を判定する赤外線センサを用いることによって、赤外線センサのみでセンサ装置SUを構成できる。
また、上述の第1および第2実施形態では、2段で前記第1態様の転倒が判定される場合、第1A転倒判定部1221で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、第1B転倒判定部1222が前記第1態様の転倒の有無を判定したが、第1A転倒判定部1221で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、第1C転倒判定部1223a、1223bが前記第1態様の転倒の有無を判定しても良い。上述の第1および第2実施形態では、2段で前記第2態様の転倒が判定される場合、第2A転倒判定部1231で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、第2B転倒判定部1232が前記第2態様の転倒の有無を判定したが、第2A転倒判定部1231で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、第2C転倒判定部1233a、1233bが前記第2態様の転倒の有無を判定しても良い。
また、上述の第1および第2実施形態において、前記第2アルゴリズムは、さらに、前記第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度もしくは前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する、または、前記第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合であって、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムであっても良い。
より具体的には、第1に、2段で前記第2態様の転倒の有無を判定する場合において、第1B転倒判定部1222が前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合に、第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒の有無が判定されても良い。
第2に、2段で前記第2態様の転倒の有無を判定する場合において、第1B転倒判定部1222が前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合に、第2C転倒判定部1233a、1233bによって前記第2態様の転倒の有無が判定されても良い。
第3に、3段で前記第1態様の転倒の有無を判定する場合において、第1B転倒判定部1222が前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合に、第2B転倒判定部1232によって前記第2態様の転倒の有無が仮に判定され、第2B転倒判定部1232が前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、第2C転倒判定部1233a、1233bによって前記第2態様の転倒の有無が判定されても良い。
これによれば、第1態様の転倒ではないと判定された場合に、第2態様の転倒の有無が判定できる。
また、上述の第1および第2実施形態において、第1態様の転倒の有無および第2態様の転倒の有無をそれぞれ判定(仮の判定を含む)するためのアルゴリズムは、上述に限定されるものではなく、適宜なやり方であって良い。例えば、前記アルゴリズムは、いわゆるAI(artificial intelligence)を用いたやり方であっても良い。一例では、画像から転倒を判定するように機械学習された例えばCNN(convolution neural network)やRNN(recurrent neural network)等のAIを用いて転倒が判定されても良い。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる転倒検知装置は、対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部と、前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記複数の転倒検知部は、それぞれ、互いに異なるアルゴリズムで転倒を検知する。
このような転倒検知装置は、複数の転倒検知部を備えるので、互いに異なる複数の態様の転倒を検知できる。したがって、上記転倒検知装置は、転倒の態様を検知できる。
他の一態様では、上述の転倒検知装置において、前記複数の転倒検知部は、前記対象者における第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知部と、前記対象者における前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知部とを備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第1態様の転倒は、立位姿勢から相対的に短時間で倒れる転倒であり、前記第2態様の転倒は、立位姿勢から相対的に長時間かけて倒れる転倒(転倒後、倒れた状態での動きが有る場合および前記倒れた状態での動きが無い場合を含む)である。すなわち、前記第1態様の転倒は、立位姿勢から所定の第1時間内に倒れる転倒であり、前記第2態様の転倒は、立位姿勢から前記第1時間より長い第2時間かけて倒れる転倒(転倒後、例えばもがき等の倒れた状態で動きが有る場合および例えばうずくまる等の倒れた状態のまま動きが無い場合を含む)である。
このような転倒検知装置は、第1および第2アルゴリズムによって前記第1および第2態様それぞれの転倒を検知でき、転倒の態様を検知できる。
他の一態様では、上述の転倒検知装置において、前記第1アルゴリズムは、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムである。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第1転倒検知部は、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定する第1A転倒判定部と、前記第1A転倒判定部で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定する第1B転倒判定部を備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、対象者の上方からの画像を生成する画像生成部をさらに備え、前記第1A転倒判定部は、前記画像生成部で生成された画像から前記対象者における頭部の画像領域を頭部画像領域として求め、前記求めた頭部画像領域の大きさが、転倒姿勢か否かを判定するための所定の第1転倒判定閾値以下であって、前記求めた頭部画像領域の大きさが立位姿勢か否かを判定するための所定の立位判定閾値以上の大きさから前記第1転倒判定閾値以下となるまでの変化時間が、所定の第1転倒時間判定閾値以下である場合に、前記第1態様の転倒有りと仮に判定し、これを除く場合に、前記第1態様の転倒無しと判定する。好ましくは、前記画像は、可視光の画像、赤外光の画像、サーモグラフィ(熱分布画像)および距離画像のうちのいずれかである。好ましくは、前記第1B転倒判定部は、前記対象者の動きが有る場合に、前記第1態様の転倒無しと判定し、前記対象者の動きが無い場合に、前記第1態様の転倒有りと判定する。
このような転倒検知装置は、2段で前記第1態様の転倒を判定するから、より精度良く第1態様の転倒を検知できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第1アルゴリズムは、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、または、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合であって、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムである。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記対象者が立位姿勢である場合に、前記第1態様の転倒無しが判定され、前記対象者が立位姿勢ではない場合に、前記第1態様の転倒有りが判定される。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第1転倒検知部は、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定する第1A転倒判定部と、前記第1A転倒判定部で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定する第1C転倒判定部とを備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第1転倒検知部は、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定する第1A転倒判定部と、前記第1A転倒判定部で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに仮に判定する第1B転倒判定部と、前記第1B転倒判定部で前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに判定する第1C転倒判定部とを備える。
このような転倒検知装置は、2段で、または、3段で、前記第1態様の転倒を判定するから、より精度良く前記第1態様の転倒を検知できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第2アルゴリズムは、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムである。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部は、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定する第2A転倒判定部と、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定する第2B転倒判定部を備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記対象者の画像を生成する画像生成部をさらに備え、前記第2A転倒判定部は、前記画像生成部で生成された画像から前記対象者の画像領域を求め、前記求めた前記対象者の画像領域の大きさが所定の転倒判定閾値以下で継続する継続時間に基づいて前記第2態様の転倒の有無を仮に判定する。好ましくは、第2B転倒判定部は、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記画像生成部で生成された画像に基づいて得られる前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する。好ましくは、前記画像生成部は、被写体の上方からの画像を生成し、前記第2A転倒判定部は、前記画像生成部で生成された画像から前記対象者の画像領域を求め、前記求めた前記対象者の画像領域の大きさが所定の第2転倒判定閾値以下で継続する継続時間が所定の第2転倒時間判定閾値以上である場合に、前記第2態様の転倒有りと仮に判定し、これを除く場合に、前記第2態様の転倒無しと判定する。好ましくは、前記第2B転倒判定部は、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記画像生成部で生成された前回の画像から求めた前回の前記対象者の画像領域と前記画像生成部で生成された今回の画像から求めた今回の前記対象者の画像領域との重なり画像領域を求め、前記求めた重なり画像領域の大きさに基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する。好ましくは、前記第2B転倒判定部は、前記求めた重なり画像領域が第1移動速度判定閾値以下の場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記求めた重なり画像領域が前記第1移動速度判定閾値を超えている場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。好ましくは、前記第2B転倒判定部は、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記画像生成部で生成された画像に基づいて前記対象者の移動速度を求め、前記求めた前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する。好ましくは、前記第2B転倒判定部は、前記求めた移動速度が第2移動速度判定閾値より速い場合に、前記第2態様の転倒無しと判定し、前記求めた移動速度が前記第2移動速度判定閾値以下である場合に、前記第2態様の転倒有りと判定する。
このような転倒検知装置は、2段で前記第2態様の転倒を判定するから、より精度良く第2態様の転倒を検知できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第2アルゴリズムは、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、または、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合であって、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムである。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記対象者が立位姿勢である場合に、前記第2態様の転倒無しが判定され、前記対象者が立位姿勢ではない場合に、前記第2態様の転倒有りが判定される。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部は、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定する第2A転倒判定部と、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定する第2C転倒判定部とを備える。好ましくは、上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部は、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定する第2A転倒判定部と、前記第2A転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに仮に判定する第2B転倒判定部と、前記第2B転倒判定部で前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定する第2C転倒判定部とを備える。
このような転倒検知装置は、2段で、または、3段で、前記第2態様の転倒を判定するから、より精度良く前記第2態様の転倒を検知できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第2アルゴリズムは、さらに、前記第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度もしくは前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無を判定する、または、前記第1アルゴリズムで前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒無しと仮に判定された場合であって、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の姿勢に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに判定するアルゴリズムである。
このような転倒検知装置は、前記第1態様の転倒ではないと判定された場合に、前記第2態様の転倒の有無を判定できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第1転倒検知部は、前記対象者の姿勢を検知する姿勢検知部を備え、前記第1アルゴリズムは、前記姿勢検知部で検知された前記対象者の姿勢を用いる。好ましくは、前記姿勢検知部は、前記対象者の画像を生成する画像生成部を備え、前記画像生成部で生成された画像に基づいて前記対象者が立位姿勢であるか否かを検知する。好ましくは、前記姿勢検知部は、所定の高さ閾値以上の赤外線を検知する赤外線センサを備え、前記赤外線センサで検知した検知結果に基づいて前記対象者が立位姿勢であるか否かを検知する。
これによれば、姿勢検知部で対象者の姿勢を検知する転倒検知装置が提供できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部は、前記対象者の姿勢を検知する姿勢検知部を備え、前記第2アルゴリズムは、前記姿勢検知部で検知された前記対象者の姿勢を用いる。
これによれば、姿勢検知部で対象者の姿勢を検知する転倒検知装置が提供できる。
他の一態様では、上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部の姿勢検知部は、前記第1転倒検知部の姿勢検知部である。
これによれば、姿勢検知部を兼用した転倒検知装置が提供できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第1転倒検知部は、前記対象者の画像を生成する画像生成部を備え、前記第1アルゴリズムは、前記判定(前記仮の判定および前記判定のうちの少なくもいずれか)に前記画像生成部で生成された画像を用いる。
これによれば、画像で前記判定(前記仮の判定および前記判定のうちの少なくもいずれか)を実施する転倒検知装置が提供できる。
他の一態様では、これら上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部は、前記対象者の画像を生成する画像生成部を備え、前記第2アルゴリズムは、前記判定(前記仮の判定および前記判定のうちの少なくもいずれか)に前記画像生成部で生成された画像を用いる。
これによれば、画像で前記判定(前記仮の判定および前記判定のうちの少なくもいずれか)を実施する転倒検知装置が提供できる。
他の一態様では、上述の転倒検知装置において、前記第2転倒検知部の画像生成部は、前記第1転倒検知部の画像生成部である。
これによれば、画像生成部を兼用した転倒検知装置が提供できる。
本発明の他の一態様にかかる転倒検知方法は、対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知工程と、前記複数の転倒検知工程それぞれについて、当該転倒検知工程で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知工程とを備える。
このような転倒検知方法は、第1および第2転倒検知工程を備えるので、第1態様の転倒および第2態様の転倒を検知できる。したがって、上記転倒検知方法は、転倒の態様を検知できる。
本発明の他の一態様にかかる被監視者監視支援システムは、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者の転倒を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信した転倒の通知を管理する中央管理装置、および、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置を介して前記センサ装置で検知された転倒の通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視支援システムであって、前記センサ装置は、前記被監視者を前記対象者としたこれらいずれかの転倒検知装置を備える。
これによれば、これらいずれかの転倒検知装置を備えた被監視者監視支援システムが提供できる。前記被監視者監視支援システムは、これらいずれかの転倒検知装置を備えるので、転倒の態様を検知できる。
この出願は、2018年3月30日に出願された日本国特許出願特願2018-66391を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明の実施形態が詳細に図示され、かつ、説明されたが、それは単なる図例及び実例であって限定ではない。本発明の範囲は、添付されたクレームの文言によって解釈されるべきである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明によれば、対象者の転倒を検知する転倒検知装置および転倒検知方法、ならびに、前記転倒検知装置を用いた、前記対象者の監視を支援する被監視者監視支援システムが提供できる。

Claims (8)

  1. 対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部と、
    前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備え、
    前記複数の転倒検知部は、前記対象者における第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知部と、前記対象者における前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知部とを備え、
    前記第1アルゴリズムは、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに仮にまたは最終的に判定するアルゴリズムであり、
    前記第1転倒検知部は、前記対象者の画像を生成する画像生成部を備え、前記第1アルゴリズムは、前記判定に前記画像生成部で生成された今回と前回との各画像における動体領域の差分を用いる、
    転倒検知装置。
  2. 対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知部と、
    前記複数の転倒検知部それぞれについて、当該転倒検知部で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知部とを備え、
    前記複数の転倒検知部は、前記対象者における第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知部と、前記対象者における前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知部とを備え、
    前記第2アルゴリズムは、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに仮にまたは最終的に判定するアルゴリズムであり、
    前記第2転倒検知部は、前記対象者の画像を生成する画像生成部を備え、前記第2アルゴリズムは、前記判定に前記画像生成部で生成された今回と前回との各画像における前記対象者の重なり画像領域の大きさを用いる、
    転倒検知装置。
  3. 前記第1転倒検知部は、前記対象者の姿勢を検知する姿勢検知部を備え、
    前記第1アルゴリズムは、前記姿勢検知部で検知された前記対象者の姿勢を用いる、
    請求項1または請求項2に記載の転倒検知装置。
  4. 前記第2転倒検知部は、前記対象者の姿勢を検知する姿勢検知部を備え、
    前記第2アルゴリズムは、前記姿勢検知部で検知された前記対象者の姿勢を用いる、
    請求項1または請求項2に記載の転倒検知装置。
  5. 前記姿勢検知部は、前記画像生成部とは別体であり、所定の高さ以上に前記対象者の一部が存在するか否かを検知する、
    請求項3または請求項4に記載の転倒検知装置。
  6. 対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知工程と、
    前記複数の転倒検知工程それぞれについて、当該転倒検知工程で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知工程とを備え、
    前記複数の転倒検知工程は、前記対象者における第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知工程と、前記対象者における前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知工程とを備え、
    前記第1アルゴリズムは、前記第1態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第1態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の動きの有無に基づいて前記第1態様の転倒の有無をさらに仮にまたは最終的に判定するアルゴリズムであり、
    前記第1転倒検知工程は、前記対象者の画像を生成する画像生成工程を備え、前記第1アルゴリズムは、前記判定に前記画像生成工程で生成された今回と前回との各画像における動体領域の差分を用いる、
    転倒検知方法。
  7. 対象者における互いに異なる複数の態様の転倒を検知する複数の転倒検知工程と、
    前記複数の転倒検知工程それぞれについて、当該転倒検知工程で当該態様の転倒を検知した場合に、当該態様の転倒の検知を外部に通知する通知工程とを備え、
    前記複数の転倒検知工程は、前記対象者における第1態様の転倒を所定の第1アルゴリズムで検知する第1転倒検知工程と、前記対象者における前記第1態様と異なる第2態様の転倒を前記第1アルゴリズムとは異なる所定の第2アルゴリズムで検知する第2転倒検知工程とを備え、
    前記第2アルゴリズムは、前記第2態様の転倒の有無を仮に判定した結果、前記第2態様の転倒有りと仮に判定された場合に、前記対象者の移動速度に基づいて前記第2態様の転倒の有無をさらに仮にまたは最終的に判定するアルゴリズムであり、
    前記第2転倒検知工程は、前記対象者の画像を生成する画像生成工程を備え、前記第2アルゴリズムは、前記判定に前記画像生成工程で生成された今回と前回との各画像における前記対象者の重なり画像領域の大きさを用いる、
    転倒検知方法。
  8. 監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者の転倒を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信した転倒の通知を管理する中央管理装置、および、前記中央管理装置と通信可能に接続され前記中央管理装置を介して前記センサ装置で検知された転倒の通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視支援システムであって、
    前記センサ装置は、前記被監視者を前記対象者とした請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の転倒検知装置を備える、
    被監視者監視支援システム。
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