JP2023177941A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2023177941A
JP2023177941A JP2022090914A JP2022090914A JP2023177941A JP 2023177941 A JP2023177941 A JP 2023177941A JP 2022090914 A JP2022090914 A JP 2022090914A JP 2022090914 A JP2022090914 A JP 2022090914A JP 2023177941 A JP2023177941 A JP 2023177941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover sheet
gas diffusion
diffusion layer
catalyst layer
membrane electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022090914A
Other languages
English (en)
Inventor
哲 中澤
Satoru Nakazawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2022090914A priority Critical patent/JP2023177941A/ja
Priority to KR1020230044281A priority patent/KR20230168122A/ko
Priority to DE102023108830.0A priority patent/DE102023108830A1/de
Priority to US18/301,647 priority patent/US20230395834A1/en
Priority to CN202310515756.9A priority patent/CN117174944A/zh
Publication of JP2023177941A publication Critical patent/JP2023177941A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1004Fuel cells with solid electrolytes characterised by membrane-electrode assemblies [MEA]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/88Processes of manufacture
    • H01M4/8803Supports for the deposition of the catalytic active composition
    • H01M4/8807Gas diffusion layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/023Porous and characterised by the material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0258Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0271Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes
    • H01M8/0273Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes with sealing or supporting means in the form of a frame
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0271Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes
    • H01M8/028Sealing means characterised by their material
    • H01M8/0284Organic resins; Organic polymers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M2008/1095Fuel cells with polymeric electrolytes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】支持体と膜電極接合体との接合においてカバーシートが配置されていても膜電極接合体やガス拡散層の破損発生を抑制することができる燃料電池を提供する。【解決手段】第1触媒層、第2触媒層、及び、電解質膜を備える膜電極接合体と、第1ガス拡散層と、第2ガス拡散層と、膜電極接合体の周囲に配置される支持体と、支持体と電解質膜及び第1触媒層の少なくとも一方とを渡すように配置されるカバーシートと、を備え、支持体の端面と膜電極接合体の端面との間には距離LA(mm)を有する空間が形成されており、カバーシートは、弾性率をE(MPa)、厚さをt(mm)としたとき、E>0.048×LA4/t3が成り立ち、第1ガス拡散層は、カバーシートが配置されていない部位の空隙に対するカバーシートが配置された部位の少なくとも一部の空隙の低下率が5%以上25%以下である。【選択図】図3

Description

本開示は燃料電池に関する。
特許文献1には、支持フレームと膜電極接合体とを渡すように接着剤及びカバーシートが配置され、カバーシートにガス拡散層が積層されている構造が開示されている。
特許文献2には板状部材の厚さが、セパレータが接触するガス拡散層の接触部の圧縮率が所定の値になるように構成されていることが開示されている。
特許文献3には突出部を形成する材料のヤング率が支持フレーム本体を形成する材料のヤング率よりも低いことが開示されている。
特許文献4には枠体はヤング率が1GPa以上であることが開示されている。
特開2021-144854号公報 特開2006-216294号公報 特開2016-170960号公報 特開2019-16586号公報
従来の技術では、カバーシートを配置したとき膜電極接合体、ガス拡散層やカバーシート自体に破れやシール不良を生じる不具合があった。これらは反応ガスのリークにつながる虞がある。
上記問題に鑑み、本開示は支持体と膜電極接合体との接合においてカバーシートが配置されていても膜電極接合体やガス拡散層の破損発生を抑制することができる燃料電池を提供することを目的とする。
本願は、第1触媒層、第2触媒層、及び、第1触媒層と第2触媒層との間に配置される電解質膜を備える膜電極接合体と、第1触媒層に積層され、外周端部の少なくとも一部が膜電極接合体の外周端を超えて設けられている第1ガス拡散層と、第2触媒層に積層されている第2ガス拡散層と、膜電極接合体の周囲に配置される支持体と、支持体と電解質膜及び第1触媒層の少なくとも一方とを渡すように配置されるカバーシートと、を備え、支持体の端面と膜電極接合体の端面との間には距離L(mm)を有する空間が形成されており、カバーシートは、弾性率をE(MPa)、厚さをt(mm)としたとき、
E>0.048×L /t
が成り立ち、第1ガス拡散層は、カバーシートが配置されていない部位の空隙に対するカバーシートが配置された部位の少なくとも一部の空隙の低下率が5%以上25%以下である、燃料電池を開示する。
また、本願は、燃料電池の製造方法であって、第1触媒層、第2触媒層、及び、第1触媒層と第2触媒層との間に配置される電解質膜を備える膜電極接合体、及び、膜電極接合体の端面との間に距離L(mm)の空間を形成して膜電極接合体の周囲に配置される支持体に対して、支持体と電解質膜及び第1触媒層の少なくとも一方とを渡すように、弾性率がE(MPa)、厚さがt(mm)であり、
E>0.048×L /t
が成り立つカバーシートを配置し、カバーシート及び膜電極接合体に第1ガス拡散層を配置し、第1ガス拡散層は、カバーシートが配置されていない部位の空隙に対するカバーシートが配置された部位の少なくとも一部の空隙の低下率が5%以上25%以下となるように押圧する、燃料電池の製造方法を開示する。
本開示によれば、支持体と膜電極接合体との接合においてカバーシートが配置されていても膜電極接合体やガス拡散層の破損発生を抑制することができる。
図1は発電単位セル10を平面視した図である。 図2は発電部11の断面でありその層構成を説明する図である。 図3は外周部21の断面でありその層構成を説明する図である。 図4は図3の一部を拡大した図である。 図5は試験の方法を説明する図である。 図6は試験の結果を説明する図である。 図7は他の形態を説明する図である。 図8は他の形態を説明する図である。 図9は燃料電池40を説明する図である。 図10は燃料電池を製造する工程の一部を説明する図である。
1.発電単位セル
図1~図3に1つの形態にかかる発電単位セル10を説明する図を示した。発電単位セル10は、水素と酸素(空気)を供給することにより発電するための単位要素であり、このような発電単位セル10が複数積層されて燃料電池を構成している。
図1は発電単位セル10を平面視した図、図2は発電単位セル10のうち発電部11における層構成を説明する図、図3は発電単位セル10のうち外周部21における層構成を説明する図である。
1.1.発電部
発電部11は、例えば図1に点線で囲った部分において発電に寄与する部分であり、図2に当該発電部11における層構成(A-A断面の一部)を表したように複数の層が積層されてなる。
発電単位セル10の発電部11では、電解質膜12を挟んで一方がカソード(酸素供給側)、他方がアノード(水素供給側)である。カソードは電解質膜12側からカソード触媒層13(第1触媒層)、カソードガス拡散層14(第1ガス拡散層)、及び、カソードセパレータ15(第1セパレータ)がこの順に積層されている。一方アノードは、電解質膜12側からアノード触媒層16(第2触媒層)、アノードガス拡散層17(第2ガス拡散層)、及び、アノードセパレータ18(第2セパレータ)をこの順に備えている。なお、電解質膜12、カソード触媒層13、アノード触媒層16による積層体を膜電極接合体と呼ぶことがある。膜電極接合体の厚さは0.4mm程度が典型的であり、発電部11における発電単位セル10の厚さは1.3mm程度が典型的である。
各層は例えば次の通りである。
1.1.1.電解質膜
電解質膜12は湿潤状態において良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜である。例えばフッ素系のイオン交換膜によって構成され、例えば、炭素-フッ素系高分子を用いることができ、具体的にはパーフルオロアルキルスルフォン酸系ポリマー(ナフィオン(登録商標))等が挙げられる。
電解質膜12の厚さは特に限定されることはないが、200μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。
1.1.2.カソード触媒層
カソード触媒層13は、触媒金属が担体に担持されている形態で触媒金属が含まれる層である。例えば、触媒金属としてはPt、Pd、Rh、又はこれらを含む合金が挙げられる。担体としては、炭素担体、より詳しくはグラッシーカーボン、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、及び、人造黒鉛等からなる炭素粒子を挙げることができる。
1.1.3.アノード触媒層
アノード触媒層16も、カソード触媒層13と同様に、触媒金属が担体に担持されている形態で触媒金属が含まれる層である。例えば、触媒金属としてはPt、Pd、Rh、又はこれらを含む合金が挙げられる。担体としては、炭素担体、より詳しくはグラッシーカーボン、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、及び、人造黒鉛等からなる炭素粒子を挙げることができる。
1.1.4.カソードガス拡散層
本形態でカソードガス拡散層14は、例えば導電性を有する多孔質体で構成された層である。より具体的な例としては、カーボン多孔体(カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボン等)、金属多孔体(金属メッシュ、発泡金属)等が挙げられる。
カソードガス拡散層14には、必要に応じてMPL(マイクロポーラスレイヤー)を設けてもよい。MPLは、カソードガス拡散層14のうちカソード触媒層13側に塗工された被覆状の薄膜である。MPLは必要に応じて撥水性や親水性を有して水分の調整をする機能を有する。またカーボン多孔体で生じる毛羽等が電解質膜に刺さるのを防止する役割がある。MPLとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の撥水性樹脂とカーボンブラックなどの導電性材料を主成分とするものが典型的である。
発電部11におけるカソードガス拡散層14の厚さは、50μm以上250μm以下が好ましい。この厚さが250μmを超えると電子抵抗が高くなり、50μmより薄くなるとカソードガス拡散層の柔軟性が不足し、発電部に均一な面圧が得られないことがある。より具体的には、発電部に0.2MPa以上2MPa以下の面圧をかけてカソードガス拡散層14のばね性(弾性)を利用して発電部における面圧を一定にする。
また、後述するようにカソードガス拡散層のうち平面視でカバーシートに重なる部位において厚さを5μm以上50μm以下の範囲で薄くして空隙を減らし(空隙低下率が5%以上25%以下)、空間Bを小さくするため、カソードガス拡散層にはある程度の厚さが必要である。
1.1.5.アノードガス拡散層
アノードガス拡散層17は、例えば導電性を有する多孔質体で構成された層である。より具体的な例としては、カーボン多孔体(カーボンペーパー、カーボンクロス、ガラス状カーボン等)、金属多孔体(金属メッシュ、発泡金属)等が挙げられる。
発電部11におけるアノードガス拡散層17の厚さは、50μm以上250μm以下が好ましい。この厚さが250μmを超えると電子抵抗が高くなり、50μmより薄くなるとアノードガス拡散層の柔軟性が不足し、発電部に均一な面圧が得られないことがある。より具体的には、発電部に0.2MPa以上2MPa以下の面圧をかけてアノードガス拡散層14のばね性(弾性)を利用して発電部における面圧を一定にする。
また、後述するようにアノードガス拡散層のうち平面視でカバーシートに重なる部位において厚さを膜厚を5μm以上50μm以下の範囲で薄くして空隙を減らし(空隙低下率が5%以上25%以下)、空間Bを小さくすることがあるため、アノードガス拡散層にはある程度の厚さが必要である。
1.1.6.カソードセパレータ
カソードセパレータ15はカソードガス拡散層14に反応ガス(本形態では空気)を供給する部材であり、カソードガス拡散層14に対向する面に、複数の溝15aを有しており、この溝が反応ガス流路として機能する。溝の形状は反応ガスを適切にカソードガス拡散層14に供給することができれば特に限定されることはなく、本形態のように板状の部材を波状に形成したものが挙げられる。そのとき、板厚は0.1mm以上0.2mm以下が典型的であり、凹凸の高さは0.5mm程度が典型的である。
隣り合う溝15aの間にはカソードセパレータ15を挟んで反対側に溝15bが形成され、これが冷却水流路として機能する。
また、カソードセパレータ15には、図1からわかるように、発電部11から延長して外側となる位置で、溝15a、溝15bが延びる方向の一端側となる部位には空気入口孔Ain、冷却水入口孔Win、水素出口孔Houtが設けられ、溝15a、溝15bが延びる方向の他端側となる部位には空気出口孔Aout、冷却水出口孔Wout、水素入口孔Hinが設けられている。ここで溝15aは空気入口孔Ain、空気出口孔Aoutに連通し、溝15bは冷却水入口孔Win、冷却水出口孔Woutに連通している。
カソードセパレータ15を構成する材料は、発電単位セルのセパレータとして用いることができる任意の材料であってよく、ガス不透過性の導電性材料であってよい。このような材料としては、例えばカーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成型した金属板等を挙げることができる。
1.1.7.アノードセパレータ
アノードセパレータ18はアノードガス拡散層17に反応ガス(水素)を供給する部材であり、アノードガス拡散層17に対向する面に、複数の溝18aを有しており、この溝が反応ガス流路として機能する。溝の形状は反応ガスを適切にアノードガス拡散層17に供給することができれば特に限定されることはない。板厚は0.1mm以上0.2mm以下が典型的であり、凹凸の高さは0.4mm程度が典型的である。
隣り合う溝18aの間にはアノードセパレータ18を挟んで反対側に溝18bが形成され、これが冷却水流路として機能する。
また、アノードセパレータ18には、図1からわかるように、発電部11から延長して外側となる位置で、溝18a、溝18bが延びる方向の一端側となる部位には空気入口孔Ain、冷却水入口孔Win、水素出口孔Houtが設けられ、溝18a、溝18bが延びる方向の他端側となる部位には空気出口孔Aout、冷却水出口孔Wout、水素入口孔Hinが設けられている。ここで溝18aは水素入口孔Hin、水素出口孔Houtに連通し、溝18bは冷却水入口孔Win、冷却水出口孔Woutに連通している。
アノードセパレータ18を構成する材料は、発電単位セルのセパレータとして用いることができる任意の材料であってよく、ガス不透過性の導電性材料であってよい。このような材料としては、例えばカーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成型した金属板等を挙げることができる。
1.1.8.発電部による発電
公知の通りであるが、以上説明した発電単位セル10により次のように発電が行われる。
水素入口孔Hinからアノードセパレータ18の溝18aに供給された水素はアノードガス拡散層17を通りアノード触媒層16にてプロトン(H)と電子(e)に分解される。プロトンは電解質膜12を通り、電子は外部へつながる導電線を通り、それぞれがカソード触媒層13に達する。残った水素は水素出口孔Houtから排出される。
カソード触媒層13には空気入口孔Ainからカソードセパレータ15の溝15a、カソードガス拡散層14を介して酸素(空気)供給されており、カソード触媒層13では、プロトン、電子、酸素により水(HO)が発生する。発生した水、及び、残りの空気はカソードガス拡散層14を通りカソードセパレータ15の溝15aに達して空気出口孔Aoutから排出される。
発電単位セル10ではアノード触媒層16から外部へつながる導電線を通る電子の流れを電流として利用する。
また、隣り合う発電単位セル10で一方の発電単位セル10のカソードセパレータ15に隣接する他方の発電単位セル10のアノードセパレータ18が重なるように配置されることで、カソードセパレータ15の溝15bとアノードセパレータ18の溝18bとにより冷却水流路が形成される。この冷却水流路に対して冷却水入口孔Winから冷却水が供給され、供給された冷却水は発電単位セル10を冷却し、冷却水出口孔Woutから排出される。
1.2.外周部
外周部21は図1に点線で囲った発電部11の外側で発電単位セル10の外周部であり、図3に当該外周部21における層構成(B-B断面の一部)を表したように複数の層が積層されてなる。図4には図3の一部を拡大した図を示した。
1.2.1.外周部の基本構造
図3、図4からわかるように本形態で外周部21はその少なくとも一部で次のような構成を備えている。
電解質膜12、アノード触媒層16、アノードガス拡散層17の端面は概ね同じ位置となるように積層され、カソード触媒層13の端面は電解質膜12の端面よりも没した(後退した)位置となるように積層されている。さらにカソードガス拡散層14の端面は電解質膜12の端面よりも突出した(進行した)位置であり、発電単位セル10の平面視(図1の方向からの視点、図3に矢印Lで示した方向の視線)で支持体23に重なる位置にまで延びている。支持体23については後で説明する。
カソードセパレータ15、アノードセパレータ18は、外周部21でもその間に発電部11と同様に上記した各層を挟むように配置されている。また、カソードセパレータ15及びアノードセパレータ18の端面は、膜電極接合体、カソードガス拡散層14、アノードガス拡散層17の各端面よりも突出するように延び、当該延びた部位においてカードセパレータ15及びアノードセパレータ18との間に支持体23が配置される。なお、外周部21ではカソードセパレータ15及びアノードセパレータ18とも流路は不要であるため溝15a、溝18aは形成されていない(ただし、図3からわかるように一部に溝が形成されていることを妨げるものではない。)。
支持体23のカソード側に向く面の端部と膜電極接合体のカソード側を向く面の端部とを渡すようにカバーシート22が配置されている。カバーシート22については後で説明する。
1.2.2.支持体
上記した支持体23は発電単位セル10の外周部21においてカソードセパレータ15とアノードセパレータ18との間を封止してシールするシール部材として機能する。
支持体23は基材23a、及び、基材23aの両面(カソード側を向く面、アノード側を向く面)のそれぞれに配置された接着層23bを備えている。接着層23bがカソードセパレータ15、アノードセパレータ18に接着されることにより発電部11内を封止してシールしている。従ってカソードセパレータ15とアノードセパレータ18との間隔はその間に挟まれる層によって変化するように曲げられており、図3、図4からわかるように支持体23のみが配置されている部位ではその一部で間隔が狭められており、カソードセパレータ15とアノードセパレータ18とで支持体23を挟んで固定されている。
基材23aは、電気絶縁性及び気密性を有する任意の材料から形成される。このような材料としては、結晶性のポリマー、より具体的には、エンジニアリングプラスチックを挙げることができる。エンジニアリングプラスチックとしては、例えばポリエチレンナフタレート系樹脂(PEN)及びポリエチレンテレフタレート系樹脂(PET)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PSU)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニルスルフィド(PPS)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ナイロン系樹脂等を挙げることができる。
基材23aの厚さは特に限定されることはないが0.05mm以上0.25mm以下であることが好ましい。
接着層23bは、接着された状態において、接着性を有するものであればよく公知のものを用いることができる。接着層に用いられる接着材としてはマレイン酸、無水マレイン酸を含むポリオレフィン系ポリマーが挙げられる。より具体的には例えばアドマー(登録商標、三井化学株式会社)が挙げられる。
このような支持体23は図3、図4からわかるように、その端面が膜電極接合体、及び、アノードガス拡散層17の端面に対して、間隔がLの空間Aを開けて対向するように配置され、発電部11とは反対側に向けて延びている。この空間Aにより支持体23や膜電極接合体等の線膨張による寸法変化を吸収することができ、膨張、収縮による破損の発生を抑制することができる。
より具体的にはこの空間Aは、支持体23と膜電極接合体及びアノードガス拡散層17とが対向する方向の距離Lが0.01mm以上2mm以下であることが好ましい。距離Lが0.01mm未満であると支持体の寸法変化を吸収することが難しくなり、距離Lが2mmを超えると空間Aとカソードガス拡散層14との差圧により支持体23に変形や破損を生じてシール性が低下する可能性がある。
1.2.3.カバーシート
上記したように支持体23のカソード側に向く面の端部と膜電極接合体のカソード側を向く面の端部とを渡すようにカバーシート22が配置されている。
カバーシート22は、一方の端部が支持体23のカソード側の表面端部、他方の端部が膜電極接合体側で電解質膜12及びカソード触媒層13の少なくとも一方の表面端部を覆うように配置されている(本形態ではカバーシートは電解質膜12及びカソード触媒層13の両方の表面端部を覆うように配置されている。)。これにより、外周部21においてカソードとアノードとを適切に分離することができる。従ってカバーシート22は膜電極接合体側の端部で膜電極接合体とカソードガス拡散層14との間に配置されている。
カバーシート22は、燃料電池の反応ガスを透過しない材料が用いられている。反応ガスを透過しない部材として、例えば、ポリプロピレンやポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、エチレンビニルアルコール共重合体等の樹脂からなるフィルム状の部材を採用することができる。特に耐加水分解性、電解質膜との接着の観点から、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン9T、エチレンビニルアルコールが挙げられる。また電解質膜12との接着性を上げるためにアミド基、エポキシ基、ヒドロキシル基等を有する等の添加剤を加えてもよい。
カバーシート22は支持体23に重なる部位については支持体23の接着層23bより接着される。一方、カバーシート22が膜電極接合体と重なる部分については必要に応じてカバーシート22に接着層を設けて接着される。ただし、カバーシート22としてナイロンを用いた場合には熱圧着によりカバーシートと膜電極接合体とを接着することができるため接着層は不要とすることも可能である。
ここでカバーシート22の一端側をカソードガス拡散層と膜電極接合体との間に配置すると、カバーシート22の厚みに起因して図3、図4にBで示した部位に空間(空間B)を生じる。空間Bはカバーシート22が厚いほど大きくなる傾向にある。
1.2.4.破損抑制
発明者の鋭意検討の結果、カバーシートを配置したとき、上記した空間A及び空間Bに起因してカバーシートやアノードガス拡散層が破損(破れ)することでシール不良が生じるとの知見を得た。これに対して発明者は次のように考えた。
空間Aは支持体23や他の部位の熱膨張による寸法変化を吸収する空間として必要である。
一方、空間Bは上記のようにカバーシートの配置により必然的に生じる空間であり、大きすぎるとカバーシート、膜電極接合体、ガス拡散層に破損を生じる虞がある。この破損は反応ガスのリークにつながる可能性があることから空間Bは可能な限り小さくすることが好ましい。これに対しては空間Bを小さくするためにカバーシート22を薄くすることがよい。しかしながらカバーシート22を薄くするとカバーシート22の剛性が低下し、カバーシート22を挟んで空間Aとカソードガス拡散層14との差圧によりカバーシート22が変形し易くなり破損が懸念される。一方でカバーシート22の材質を調整する等して剛性を高くしすぎるとカバーシート22が変形し難くなるためシール性が低下する(シール性を維持するためにはその材料にある程度の柔軟性が必要となる。)。
そこで、発明者は、上記差圧によるカバーシート22の破損を抑制しつつ、空間Bを小さくし、さらにシール性を確保する構造により課題を解決できるとの考えに至った。以下に具体的に示す。
(1)カバーシートの弾性率と厚さとの関係
カバーシートの厚さをt(mm)、カバーシートの弾性率をE(MPa)としたとき、次式(1)が成立するようにカバーシート22が構成されている。
E>0.048・L /t …(1)
ここでL(mm)は上記したように、空間Aにおいて、支持体23の端面と膜電極接合体及びアノードガス拡散層17の端面とが対向する方向の距離(図4参照)である。
カバーシート22が式(1)を満たすことにより所定の柔軟性を有しつつも剛性を有するカバーシートとすることができ、空間Aに起因する差圧による破損を抑制し、シール性を保持することが可能である。
図4からわかるように空間Aとカバーシート22との関係は距離Lの両端支持等分布荷重(荷重は差圧に基づくカバーシート22にかかる面圧)と考えることができる。従って、たわみδを表す式(2)を適用することができる。
δ=(5・w・L)/(384・E・I) …(2)
ここで、wは荷重(面圧)、LはL、Iはカバーシートの厚さをtをした断面係数(I=t/12)を表している。この式(2)に対して、下記試験の結果であるA2の例を当てはめて式(1)を得た。
以下、試験の一部を示す。図5に試験について説明するための分解斜視図を示した。
幅1mm×長さ3mmに圧力がかかるように1mm×3mmのスリット加工したステンレス製基盤30に同じスリット加工した発泡ゴム31でカバーシート32を挟み込んだ。このカバーシート32に対して発泡ゴム31側のスリット側からゲージ圧0.07MPa、温度120℃で圧力の負荷と除荷とを繰り返す疲労試験を行った。用いたカバーシート及び結果(リークが発生しなかった繰り返し回数)を表1に示した。
図6に式(1)の範囲(ハッチング部分)と、試験例A1、A2、B1~B6の位置をグラフに示した。図6では横軸に弾性率、縦軸にカバーシートの厚さを表している。
表1、図6からわかるように式(1)を満たさないA1、A2は少ない回数でリークが生じたのに対し、式(1)を満たすB1~B6は30万回以上行ってもリークが見られなかった。
(2)ガス拡散層の潰し
発電部11(カバーシートが配置されていない部位)のガス拡散層の空隙に対する、図3、図4にCで示したカバーシートが配置された部位(部位C)におけるガス拡散層の空隙の低下率が5%以上25%以下である。このようにカバーシートが配置された部位で第1ガス拡散層の厚さを減じるよう潰して配置することで空間Bを小さくすることができ、カバーシートによるシール性を維持することができる。
ここで部位Cは、発電単位セル10の平面視で、カバーシート22の膜電極接合体側先端から60μmまでの範囲に重なる第1ガス拡散層(カソードガス拡散層)14の部位を意味する。
カソードガス拡散層14及びアノードガス拡散層17(特に区別する必要が無い時には単にガス拡散層と記載することがある。)は上記したように発電部11にガスを供給するため、ガスが通るための空隙が設けられている。この空隙はカバーシート22が配置された外周部21では不要であるため空隙を潰すことは可能である。ただし空隙の低下率が5%未満であると空間Bを小さくする効果が低下し、空隙の低下率が25%を超えるとガス拡散層が薄くなって座屈してしまう虞がある。
本形態では潰されるガス拡散層はカソードガス拡散層14のみの例であるが、これに限らず、カソードガス拡散層14及びアノードガス拡散層17の両方が潰されてもよい。カソードガス拡散層14及びアノードガス拡散層17の両者が潰されたときには空間Bの周辺は図7のような形態となる。
両方のガス拡散層が潰されたときもそれぞれのガス拡散層において空隙の低下率が5%以上25%以下となる。
部位Cにおいてガス拡散層が潰されることにより空間Bが小さく抑えられることについて行った試験の一部(試験D、試験E)を以下に示す。
試験D、試験Eでは電解質膜として厚さ10μmのパーフルオロ系電解質膜、カソード触媒層として厚さ10μmの白金担持カーボン、アノード触媒層として厚さ5μmの白金担持カーボン5μmの膜電極接合体を用いた。また、カバーシートとしてナイロン12(アドマー(登録商標)10質量%添加品)を用いた(厚さは表2に示した。)。カソードガス拡散層、アノードガス拡散層の厚さや空隙の低下率(空隙低下率)については表2に示した。
[試験D]
各ガス拡散層を長さ3cm×幅1cmとし、2つのガス拡散層の間に長さ1.5cm×幅1cmのカバーシートを挟み込み、0.6MPaの面圧をかけた時の空間Bの大きさ(図4のL)及び、ガス拡散層の潰れ量をマイクロスコープで観察して測定した。表2に結果を示した。ここではカバーシートが配置されていない部位のガス拡散層厚さをt、部位Cにおけるガス拡散層厚さをtとして、空隙低下率Rを次式により算出した。
(%)=(t-t)/t×100(%)
[試験E]
各ガス拡散層を長さ3cm×幅1cmとし、2つのガス拡散層の間に長さ1.5cm×幅1cmのカバーシートを挟み込み、0.1MPaの面圧をかけた時の空間Bの大きさ(図4のL)及び、ガス拡散層の潰れ量をマイクロスコープで観察して測定した。Rの算出方法は試験Dと同様である。表2に結果を示した。
表2からわかるように、部位Cにおける空隙低下率が5%以上となるようにガス拡散層を潰すことにより空間Bの寸法が減少する。これにより電解質膜にかかる応力が減少されるため、カバーシートのシール性が向上する。
1.2.5.他の形態
図8には外周部の形態の他の例を説明する図を示した。図8は図4と同じ視点による図である。図8の例では、カソード触媒層13の端面も電解質膜12の端面と同じ位置に位置付けられている。この場合、カバーシート22が電解質膜12に積層される部分はなくカソード触媒層13に積層される。このような形態であってもカバーシートの弾性率と厚さとの関係、及び、カバーシートが平面視でカソード触媒層13に重なる部分(部位C)におけるカソード触媒層、アノード触媒層の空隙率低下が上記した所定の範囲を満たすことにより上記と同様の効果を奏するものとなる。
2.効果等
上記したように、カバーシートを配置したとき、上記した空間A及び空間Bに起因してカバーシートの破損(破れ)やシール不良が生じることに対し、カバーシートの弾性率と厚さとを上記所定の関係とするとともに、カバーシートが配置された部位のガス拡散層の空隙率を上記所定の範囲とするように潰すことで、これら空間A及び空間Bによる影響を小さくし、これにより、膜電極接合体やカソードガス拡散層に破損を生じる可能性を減らして破損による反応ガスのリークを抑制することができる。
3.燃料電池
燃料電池40は、上記した発電単位セル10が複数(50枚~400枚程度)重ねられてなる部材であり、複数の発電単位セル10から集電を行う。図9にその構成の概要を示した。燃料電池40は、スタックケース41、エンドプレート42、複数の発電単位セル10、集電板44、及び、付勢部材45を備えている。
スタックケース41は、重ねられた複数の発電単位セル10、集電板44、及び、付勢部材45をその内側に収納する筐体である。本形態でスタックケース41は四角形の筒状で一端が開口し、他端が閉じているとともに、開口の縁に沿って開口とは反対側に板状の片が張り出し、フランジ41aを形成している。
エンドプレート42は板状の部材であり、スタックケース41の開口を塞ぐ。スタックケース41のフランジ41aとの重なり部分をボルト及びナット等によりスタックケース41にフタをするようにエンドプレート42がスタックケース41に固定される。
発電単位セル10は上記の通りである。このような発電単位セル10が複数重ねられている。このとき、1つの発電単位セル10のカソードセパレータ15に隣接する発電単位セル10のアノードセパレータ18が重なるように配置する。そしてカソードセパレータ15の溝15bとアノードセパレータ18の溝18bとが重なることで冷却水流路が形成される。
集電板44は、積層された発電単位セル10から集電を行う部材である。従って集電板44は発電単位セル10の積層体の一端及び他端のそれぞれに配置されており、一方が正極、他方が負極となる。この集電板44に不図示の端子が接続され、外部に電気的に接続できるように構成されている。
付勢部材45は、スタックケース41の内側に収まり、発電単位セル10の積層体に対してその積層方向に押圧力を付与する。付勢部材として例えば皿バネ等を挙げることができる。
なお、燃料電池の発電時における運転条件は、運転時に発熱するため、より高い温度で運転することが望ましい。具体的な温度は好ましくは140℃まで運転できることが好ましいが、用いるパーフルオロ系電解質膜が120℃付近で軟化するものがあるため、120℃以下で運転することがより好ましい。
4.燃料電池の製造
本開示の燃料電池は、例えば次のような工程を含んで製造できる。
始めに、図10に示したようにアノードセパレータ18に対して、カソード触媒層13、アノード触媒層16、及び、カソード触媒層13とアノード触媒層16との間に配置される電解質膜12を備える膜電極接合体、並びに、膜電極接合体の端面との間に空間Aを形成して膜電極接合体の周囲に配置される支持体23に対して、支持体22と電解質膜12及びカソード触媒層13の少なくとも一方とを渡すように、弾性率と厚さとの関係が上記式(1)を満たすカバーシート22を配置する。
次に、カバーシート22にカソードガス拡散層14を配置し、発電部におけるガス拡散層の空隙に対して上記部位Cにおける空隙低下率が5%以上25%以下となるように押圧する。ここで押圧力と空隙低下率との関係は事前に得ておき、都度空隙低下率を測定することを要しないようにすることが好ましい。
そしてカソードガス拡散層14にカソードセパレータ15を積層して、プレスすることで発電単位セル10を重ねるとともに、図9に倣って各部材を配置することで燃料電池40とすることができる。
5.その他
以上の説明ではカソード側の各部材を「第1」、アノード側の各部材を「第2」として説明したが、逆であってもよく、カソード側を「第2」、アノード側を「第1」として置き換えても同様の効果を奏するものとなる。
10 発電単位セル
11 発電部
12 電解質膜
13 カソード触媒層
14 カソードガス拡散層
15 カソードセパレータ
16 アノード触媒層
17 アノードガス拡散層
18 アノードセパレータ
21 外周部
22 カバーシート
23 支持体
23a 基材
23b 接着層
40 燃料電池

Claims (2)

  1. 第1触媒層、第2触媒層、及び、前記第1触媒層と前記第2触媒層との間に配置される電解質膜を備える膜電極接合体と、
    前記第1触媒層に積層され、外周端部の少なくとも一部が前記膜電極接合体の外周端を超えて設けられている第1ガス拡散層と、
    前記第2触媒層に積層されている第2ガス拡散層と、
    前記膜電極接合体の周囲に配置される支持体と、
    前記支持体と前記電解質膜及び前記第1触媒層の少なくとも一方とを渡すように配置されるカバーシートと、を備え、
    前記支持体の端面と前記膜電極接合体の端面との間には距離L(mm)を有する空間が形成されており、
    前記カバーシートは、弾性率をE(MPa)、厚さをt(mm)としたとき、
    E>0.048×L /t
    が成り立ち、
    前記第1ガス拡散層は、前記カバーシートが配置されていない部位の空隙に対する前記カバーシートが配置された部位の少なくとも一部の空隙の低下率が5%以上25%以下である、
    燃料電池。
  2. 燃料電池の製造方法であって、
    第1触媒層、第2触媒層、及び、前記第1触媒層と前記第2触媒層との間に配置される電解質膜を備える膜電極接合体、及び、前記膜電極接合体の端面との間に距離L(mm)の空間を形成して前記膜電極接合体の周囲に配置される支持体に対して、前記支持体と前記電解質膜及び前記第1触媒層の少なくとも一方とを渡すように、弾性率がE(MPa)、厚さがt(mm)であり、
    E>0.048×L /t
    が成り立つカバーシートを配置し、
    前記カバーシート及び前記膜電極接合体に第1ガス拡散層を配置し、前記第1ガス拡散層は、前記カバーシートが配置されていない部位の空隙に対する前記カバーシートが配置された部位の少なくとも一部の空隙の低下率が5%以上25%以下となるように押圧する、
    燃料電池の製造方法。
JP2022090914A 2022-06-03 2022-06-03 燃料電池 Pending JP2023177941A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022090914A JP2023177941A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 燃料電池
KR1020230044281A KR20230168122A (ko) 2022-06-03 2023-04-04 연료 전지 및 연료 전지의 제조 방법
DE102023108830.0A DE102023108830A1 (de) 2022-06-03 2023-04-06 Brennstoffzelle und verfahren zur herstellung einer brennstoffzelle
US18/301,647 US20230395834A1 (en) 2022-06-03 2023-04-17 Fuel cell and method for manufacturing fuel cell
CN202310515756.9A CN117174944A (zh) 2022-06-03 2023-05-09 燃料电池和制造燃料电池的方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022090914A JP2023177941A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023177941A true JP2023177941A (ja) 2023-12-14

Family

ID=88874380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022090914A Pending JP2023177941A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 燃料電池

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230395834A1 (ja)
JP (1) JP2023177941A (ja)
KR (1) KR20230168122A (ja)
CN (1) CN117174944A (ja)
DE (1) DE102023108830A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216294A (ja) 2005-02-02 2006-08-17 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池セルとその製造方法
JP6432398B2 (ja) 2015-03-12 2018-12-05 トヨタ自動車株式会社 燃料電池単セル
JP7002049B2 (ja) 2017-07-03 2022-01-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 燃料電池
JP7207353B2 (ja) 2020-03-12 2023-01-18 トヨタ自動車株式会社 燃料電池の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20230395834A1 (en) 2023-12-07
DE102023108830A1 (de) 2023-12-14
CN117174944A (zh) 2023-12-05
KR20230168122A (ko) 2023-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11316178B2 (en) Checking method of resin-framed membrane electrode assembly
JP2007066767A (ja) 燃料電池および燃料電池スタック
JP5230174B2 (ja) 燃料電池
JP5707825B2 (ja) 固体高分子形燃料電池の膜電極接合体およびその製造方法
US11508982B2 (en) Fuel cell stack
JP2012190720A (ja) 固体高分子形燃料電池における膜電極接合体とその製造方法
JP2017068908A (ja) 樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2023177941A (ja) 燃料電池
JP2010003470A (ja) 燃料電池
JP2009211977A (ja) 燃料電池、および、電池ユニット
JP2021140940A (ja) 樹脂枠付き電解質膜・電極構造体及び発電セル
US20230402624A1 (en) Power generation unit cell and fuel cell
US20230369615A1 (en) Fuel cell stack
US20230369613A1 (en) Fuel cell stack
EP4002526B1 (en) Fuel cell
US10074869B2 (en) Fuel cell
US20240141509A1 (en) Water electrolysis cell
US20220367889A1 (en) Fuel cell
JP2023161180A (ja) 燃料電池
JP2009277465A (ja) 高分子電解質形燃料電池スタック
JP2023142598A (ja) 燃料電池
JP2024068890A (ja) 燃料電池
JP5811984B2 (ja) 燃料電池
JP2023104629A (ja) シール部材、発電単位セル、燃料電池の製造方法
JP2022175654A (ja) 燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240415