JP2023177829A - 電流電圧変換器、及び、検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電流を電圧に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器を提供する。【解決手段】入力電流を電圧に変換する電流電圧変換器5であって、入力電流が入力される反転入力端子及び接地された非反転入力端子を備えた第1オペアンプA1と、第1オペアンプの出力端子に接続された非反転入力端子と、接地された反転入力端子を備えた第2オペアンプA2と、第2オペアンプの出力端子と、第1オペアンプの反転入力端子との間に設けられ、電圧に対して電流が非線形に変化する非線形抵抗器7とを備える。【選択図】図1
Description
本開示は、電流電圧変換器であって、特に、フォトダイオード等の電流出力のセンサ信号を電圧に変換するための電流電圧変換器と、その電流電圧変換器を備えた検出器に関する。
特許文献1は、放射線を検出して電気信号を出力するセンサと、このセンサからの電気信号を増幅し波形整形する増幅器とを備えた放射線検出器を開示している。特許文献1の放射線検出器ではセンサとして、フォトダイオードが使用されている。
特許文献1の増幅器は、センサの電流出力を電圧に変換するI/Vアンプ(電流電圧変換器)と、電流電圧変換増幅回路の出力に接続された微分回路とを有している。I/Vアンプは、反転入力端子(-)がセンサの出力端子に接続され、非反転入力端子(+)が接地されたオペアンプを備えている。オペアンプの出力端子と反転入力端子間には、コンデンサと抵抗とが、互いに並列に接続されている。
ダイオードの順方向特性やトランジスタのベース・エミッタ間の電圧が流れる電流に対して対数特性を示すことを利用した対数変換回路が公知である。特許文献2には従来例として、オペアンプと、トランジスタとを備えた対数変換回路が示されている。オペアンプの反転入力端子(-)にはセンサからのセンサ信号が入力され、非反転入力端子(+)は接地されている。トランジスタのコレクタは反転入力端子に接続され、エミッタは出力端子に接続され、ベースは接地されている。
特許文献1に示されているように、フォトダイオードの接合容量による発振などの不安定性を除去するため、電流電圧変換器では、オペアンプの出力端子と反転入力端子間にコンデンサ(以下、帰還コンデンサ)が設けられる。不安定性を除去するためには、このような帰還コンデンサの容量はフォトダイオードの接合容量以上に設定することが望ましい。
一方、帰還コンデンサの容量が大きくなると、帰還コンデンサがセンサから入力される電流によって充電されるまでに要する時間が長くなる。そのため、帰還コンデンサの容量が大きくなると、出力電圧の応答特性が悪化するという問題があった。
そこで、本発明は、入力電流を電圧に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器、及び、電流電圧変換器を備えた検出器を提供することを課題とする。
本発明の一つの実施形態による電流電圧変換器は、入力電流を電圧に変換する電流電圧変換器(5)であって、前記入力電流が入力される反転入力端子及び接地された非反転入力端子を備えた第1オペアンプ(A1)と、前記第1オペアンプの出力端子に接続された非反転入力端子と、接地された反転入力端子を備えた第2オペアンプ(A2)と、前記第2オペアンプの出力端子と、前記第1オペアンプの反転入力端子との間に設けられ、電圧に対して電流が非線形に変化する非線形抵抗器(7)とを備える。
この態様によれば、入力電流を電圧に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器を提供することができる。
上記の態様において、好ましくは、前記非線形抵抗器が、順方向が互いに逆向きとなるように並列に接続された2つのダイオードを含む。
この態様によれば、正及び負いすれの入力電流を電圧に変換することができる。
上記の態様において、好ましくは、前記非線形抵抗器は、前記第2オペアンプの出力端子に接続されたエミッタと、前記第1オペアンプの反転入力端子に接続されたコレクタと、接地されたベースとを備えたトランジスタを含む。
この態様によれば、入力電流を電圧に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器を提供することができる。
本発明の一つの実施形態による検出器であって、前記電流電圧変換器と、一端において接地され、他端において前記第1オペアンプの反転入力端子に接続されたフォトダイオード(3)とを含む。
この態様によれば、フォトダイオードに発生した電流を電圧に変換するとともに、その電流を応答性よく検出することができる検出器を提供できる。
本発明によれば、入力電流を電圧に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る電流電圧変換器及び検出器の実施形態を説明する。
検出器1は光や放射線等の電磁波を検出する装置であって、光や放射線等を検出するフォトダイオード3と、電流電圧変換器5とを備える。本実施形態では、電流電圧変換器5は、フォトダイオード3からの電流出力を電圧に変換するための装置として使用されている。
フォトダイオード3はPN接合又はPIN接合を有する半導体素子である。フォトダイオード3に光や放射線が入射すると、電子・正孔対が生成されて、光や放射線の強さに応じた電流を発生する。本実施形態では、フォトダイオード3の一端は接地され(グランドに接続され)、他端から入射した光や放射線の強度に応じた電流が出力される。フォトダイオード3は、光を検出するためのシリコン製のフォトダイオードであってよく、例えば、marktech社製の型番:MTD5052Nであってよい。
図1には、フォトダイオード3の等価回路モデルが示されている。フォトダイオード3は等価回路モデルにおいて、シャント抵抗RS、ダイオードS1、シャントコンデンサCS、及び、光や放射線の強度に依存する電流を発生させる電流源Scが、並列に接続された回路によって表される。
電流電圧変換器5は、2つのオペアンプを備えている。一方のオペアンプ(以下、第1オペアンプA1)の反転入力端子はフォトダイオード3の他端に接続され、その反転入力端子にフォトダイオード3に発生した電流が入力される。すなわち、フォトダイオード3は一端において接地され、他端において第1オペアンプA1の反転入力端子に接続されている。第1オペアンプA1の非反転入力端子は接地されている。
他方のオペアンプ(以下、第2オペアンプA2)は第1オペアンプA1の後段に位置している。第2オペアンプA2の非反転入力端子は第1オペアンプA1の出力端子に接続されている。第2オペアンプA2の反転入力端子は抵抗R1を介して接地されている。但し、抵抗R1は第2オペアンプA2の応答特性を改善するために設けられるものであって、必須ではなく、第2オペアンプA2の反転入力端子が直接グランドに接続されて接地されていてもよい。第2オペアンプA2は、反転入力端子への入力電圧と非反転入力端子への入力電圧のずれを検出して、出力端子にそのずれを増幅して出力する誤差アンプ又はコンパレータとして機能する。
第1オペアンプA1として、アナログデバイセズ社製の型番:ADA4530-1を用いるとよい。第2オペアンプA2として、テキサスインスツルメンツ社製の型番:OPA828を用いるとよい。第1オペアンプA1として用いたADA4530-1の特性と、第2オペアンプA2として用いたOPA828の特性とを下の表1に示す。
第2オペアンプA2の出力端子と、第1オペアンプA1の反転入力端子との間には非線形抵抗器7が設けられている。非線形抵抗器7とは、印加電圧に対して電流が非線形に変化する素子であって、印加電圧に対して電流が指数関数的に増加することが好ましい。本実施形態では、非線形抵抗器7は、順方向が互いに逆向きとなるように並列に接続された2つのダイオードD1、D2によって構成されている。
図2には、15℃におけるダイオードD1、D2の順方向の電流電圧特性(以下、IV特性)が示されている。ダイオードD1、D2のIV特性はそれぞれ以下の式(1)で与えられる。
式(1)において、VFはダイオードD1、D2に加わる順方向の電圧、IFはダイオードD1、D2を流れる電流、IuはダイオードD1、D2の飽和電流、qは電気素量(q=1.6×10-19C)、kはボルツマン定数(k=1.38×10-23J/K)、Tは絶対温度をそれぞれ示している。
式(1)を用いて、VFは以下の式(2)のように求められる。
ダイオードD1、D2としてそれぞれ、infineon社製の型番:BAV199を用いるとよい。図2には、infineon社製の型番:BAV199の15℃における電流電圧特性の測定結果が示されている。図2に示すように、IF=1pA~10μAという電流範囲であってもVFは205mV~612mVとなり、レンジ切り替えをすること無く非常に広い電流範囲においてカバーすることができる(すなわち、IFとVFとの間に指数関数的な関係が成り立つ)。
本実施形態では、図1に示すように、第1オペアンプA1の反転入力端子と出力端子との間には発振を防止するためのコンデンサ(以下、帰還コンデンサCF)が設けられている。更に、第2オペアンプA2の応答特性を改善するため、第2オペアンプA2の出力端子と反転入力端子との間にはコンデンサC1が設けられている。但し、第2オペアンプA2の出力端子と反転入力端子との間のコンデンサC1は必須ではない。本発明に係る電流電圧変換器5では、第1オペアンプA1の反転入力端子に入力電流ISが入力されると、第2オペアンプA2の出力端子からグランドを基準とした出力電圧VOUT2が出力される。
次に、このように構成した電流電圧変換器5及び検出器1の効果について説明する。本発明に係る電流電圧変換器5の効果を確認するため、比較例として用いた電流電圧変換器15を図3に示す。比較例に係る電流電圧変換器15は、第1オペアンプA1と同じ特性を有する1つのオペアンプ(以下、第3オペアンプA3)を有している。第3オペアンプA3の反転入力端子にはフォトダイオード3の他端が接続され、フォトダイオード3に発生した電流が入力される。第3オペアンプA3の非反転入力端子は接地され、第3オペアンプA3の非反転入力端子と出力端子との間にはコンデンサ(以下、帰還コンデンサCF´)と、ダイオードDFが設けられている。
本願発明者らは、本願発明に係る電流電圧変換器5の特性を評価するべく、本発明に係る電流電圧変換器5を、比較例に係る電流電圧変換器15と比較する実験を行った。
図3に示すように、比較例に係る電流電圧変換器15は一つのオペアンプ(以下、第3オペアンプA3)を備えている。第3オペアンプA3は第1オペアンプA1と同様のものであってよい。第3オペアンプA3の反転入力端子は、本発明に係る電流電圧変換器5の第1オペアンプA1と同様に、フォトダイオード3の他端に接続され、その反転入力端子にフォトダイオード3に発生した電流が入力される。第1オペアンプA1の非反転入力端子は接地されている。
第3オペアンプA3の出力端子と、第3オペアンプA3の反転入力端子との間には、帰還コンデンサCF´と、非線形抵抗器17が設けられている。非線形抵抗器17は、本発明に係る電流電圧変換器5の非線形抵抗器7とは異なり、1つのダイオードDFによって構成されている。ダイオードDFは、本発明の電流電圧変換器5に設けられるダイオードD1、D2と同様のものである。比較例に係る電流電圧変換器15では、第3オペアンプA3の反転入力端子に入力電流ISが入力されると、第3オペアンプA3の出力端子からグランドを基準とした出力電圧VOUT3が出力される。
本願発明者らは、帰還コンデンサCFの容量の異なる複数の本発明に係る電流電圧変換器5と、帰還コンデンサCF´の容量の異なる比較例に係る電流電圧変換器15とを用意して、それぞれに1nAのパルス電流を入力電流ISとして入力し、出力電圧VOUT2及び出力電圧VOUT3を測定する実験を行った。実験で用いたダイオードD1、D2、DFはそれぞれ図2に示すIV特性を示す素子によって構成されている。実験では、抵抗R1の抵抗値をR1=1.2MΩ、コンデンサC1の容量をC1=10pFとした。但し、帰還コンデンサCF及びCF´の容量がCF=CF´=1nFのときのみ、コンデンサC1の容量をC1=0Fとした。
図4~図6には、比較例に係る電流電圧変換器15において、帰還コンデンサCF´の容量をそれぞれCF´=10pF(図4)、100pF(図5)、1nF(図6)とし、0nAから1nAに変化するステップ電流を入力したときに測定された出力電圧VOUT3の時間変化(応答特性ともいう)が示されている。
帰還コンデンサCF、CF´の容量は、発振を避けるため、シャントコンデンサCSの容量以上(CF≧CS、CF´≧CS)となるように選択される。そのため、シャントコンデンサCSが大きくなるほど、帰還コンデンサCF、CF´の容量をそれぞれ大きくする必要がある。
帰還コンデンサCF´が入力電流IS(センサ電流ともいう)によって充電される時のスルーレートSR(出力電圧VOUT3の単位時間当たりの変化率)は、以下の式(3)によって表される。
出力電圧VOUT3が遷移電圧ΔV(ここでは、0.5V)だけ遷移するのに必要な時間(以下、応答時間t)は、スルーレートSRを用いて、以下の式(4)で表される。
式(3)及び(4)を用いると、比較例に係る電流電圧変換器15において、帰還コンデンサCF´の容量がCF´=10pFであるときのスルーレートSRの理論値はSR=100V/秒、応答時間tの理論値は5ms(5ミリ秒)それぞれと見積もられる。
図4から、遷移時間の測定値はt=6.84msとなっていることが分かる。応答時間tの測定値は概ね、理論値と一致しているものの、理論値よりも若干大きくなっている。これは、ダイオードDFの内部容量や、ダイオードDFの浮遊容量、帰還コンデンサCF´の容量の誤差などによる影響であると考えられる。
また、式(3)及び(4)を用いると、比較例に係る電流電圧変換器15において、帰還コンデンサCF´の容量がCF´=100pFであるときのスルーレートSRの理論値はSR=10V/秒、応答時間tの理論値は50ms(50ミリ秒)それぞれと見積もられる。図5から、応答時間tの測定値はt=54msとなっていることが分かる。
また、式(3)及び(4)を用いると、比較例に係る電流電圧変換器15において、帰還コンデンサCF´の容量がCF´=1nFであるときのスルーレートSRの理論値はSR=1V/秒、応答時間tの理論値は500ms(50ミリ秒)それぞれと見積もられる。図6から、応答時間tの測定値はt=480msとなっていることが分かる。
このように、比較例に係る電流電圧変換器15においては、帰還コンデンサCF、CF´の容量が大きくなると、応答時間tが大きくなり、電流電圧変換器15の応答特性は悪くなることが分かる。
なお、比較例に係る電流電圧変換器15の出力電圧VOUT3は、最終的に、ダイオードDFの順方向電圧VFに等しくなる。入力電流ISが1nAの時は、図2のa点の値すなわち0.38Vとなる。
図7~図9には、本発明に係る電流電圧変換器5において、帰還コンデンサCFの容量をそれぞれCF=10pF(図7)、100pF(図8)、1nF(図9)とし、10nAから1nAに変化するステップ電流を入力したときに出力される出力電圧VOUT2の時間変化(応答特性)が示されている。
図7に示すように、本発明に係る電流電圧変換器5においては、帰還コンデンサCFの容量がCF=10pFであるときに、応答時間tが1.52msとなっていることが分かる。このことから、帰還コンデンサCF、CF´の容量がそれぞれ10pFである場合には、本発明に係る電流電圧変換器5においては、比較例に係る電流電圧変換器15(図4参照。t=6.84ms)に比べて、応答時間tが約4.5分の1になっているといえる。よって、本発明に係る電流電圧変換器5は、比較例に係る電流電圧変換器15に比べて、応答特性が約4.5倍改善したということができる。
同様に、図8に示すように、本発明に係る電流電圧変換器5においては、帰還コンデンサCFの容量がCF=100pFであるときに、応答時間tが1.76msとなっていることが分かる。このことから、帰還コンデンサCF、CF´の容量がそれぞれ100pFである場合には、本発明においては、比較例(図5参照、t=54ms)に比べて、応答時間tが約30分の1になり、応答特性が約30倍改善したといえる。
また、図9に示すように、本発明に係る電流電圧変換器5においては、帰還コンデンサCFの容量がCF=1nFであるときに、応答時間tが1.66msとなっていることが分かる。このことから、帰還コンデンサCF、CF´の容量がそれぞれ1nFである場合には、本発明においては、比較例(図6参照、t=480ms)に比べて、応答時間tが約300分の1になり、応答特性が約300倍改善したといえる。
比較例に係る電流電圧変換器15と、本発明に係る電流電圧変換器5とを比較するため、比較例に係る電流電圧変換器15を本発明に係る電流電圧変換器5に置き換えることを考える。その場合、比較例に係る電流電圧変換器15の出力電圧VOUT3(図3参照)と、本発明に係る電流電圧変換器5の出力電圧VOUT2(図1参照)とが等しくなる(例えば、0.5Vとなる)ように設定される。比較例に係る電流電圧変換器15と、本発明に係る電流電圧変換器5とを比較すると、入力電流IS(センサ電流)により帰還コンデンサCF、CF´が充電されるという点は、両者に共通しているため、応答特性は変わらないようにも思われる。
本発明に係る電流電圧変換器5の出力電圧VOUT2は、第1オペアンプA1の出力電圧VOUT1を用いて、VOUT2=VOUT1×G(G:増幅率)と表される。増幅率Gは、第2オペアンプA2の出力端子と、第1オペアンプA1の反転入力端子とを接続する負帰還(ネガティブ・フィードバックともいう)によりコントロールすることができる。本発明に係る電流電圧変換器5では、負帰還、すなわち、第2オペアンプA2のループゲインを大きくすることによって、出力電圧VOUT2を0.5Vに維持したまま、第1オペアンプA1が出力すべき出力電圧VOUT1を小さくする(詳細には、1/Gにする)ことができる。
比較例に係る電流電圧変換器15では、出力電圧が0.5Vとなるまでに要する時間(以下、応答時間t)は、第3オペアンプA3の出力電圧VOUT3が0.5Vとなるまでの時間に等しい。一方、本発明に係る電流電圧変換器5では、応答時間tは、第1オペアンプA1の出力電圧VOUT1が0.5V/Gになるまでの時間に概ね等しい。そのため、第1オペアンプA1として、第3オペアンプA3と同等のものを用いた場合、本発明においては、応答時間tを、比較例に比べて概ね1/Gに短縮することができる。よって、本発明によって応答時間tを比較例に比べて短くすることができ、本発明によって応答特性を比較例に比べて大幅に改善することができる。
非線形抵抗器7は第2オペアンプA2の出力端子に接続され、第1オペアンプA1の反転入力端子にフィードバック接続されている。非線形抵抗器7は、互いに順方向が逆向きとなるように並列接続された2つのダイオードD1、D2によって構成されているため、センサ電流の方向に依らず、入力電流ISを出力電圧VOUT2に変換することが可能である。
上記実施形態では、非線形抵抗器7が互いに順方向が逆向きとなるように並列接続された2つのダイオードD1、D2によって構成されていたが、この態様には限定されない。例えば、図10(A)に示すように、非線形抵抗器7は一つのダイオードD3によって構成されていてもよい。
非線形抵抗器7は、トランジスタTを含んでいてもよい。具体的には、図10(B)に示すように、非線形抵抗器7は、第2オペアンプA2の出力端子に接続されたエミッタと、第1オペアンプA1の反転入力端子に接続されたコレクタと、接地されたベースとを備えたトランジスタTを含んでいてもよい。このような構成によってもまた、入力電流ISを出力電圧VOUT2に変換することができ、且つ、応答特性の良好な電流電圧変換器5を提供することができる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
上記の電流電圧変換器5は、フォトダイオード3に生じる電流を電圧に変換することにより、光を検出する検出器1に適用されていたが、この態様には限定されない。本発明に係る電流電圧変換器5は、他の構成の検出器や、いかなる電気・電子機器に適用されてもよい。
1 :本発明に係る検出器
3 :フォトダイオード
5 :本発明に係る電流電圧変換器
7 :非線形抵抗器
A1 :第1オペアンプ
A2 :第2オペアンプ
3 :フォトダイオード
5 :本発明に係る電流電圧変換器
7 :非線形抵抗器
A1 :第1オペアンプ
A2 :第2オペアンプ
Claims (4)
- 入力電流を電圧に変換する電流電圧変換器であって、
前記入力電流が入力される反転入力端子及び接地された非反転入力端子を備えた第1オペアンプと、
前記第1オペアンプの出力端子に接続された非反転入力端子と、接地された反転入力端子を備えた第2オペアンプと、
前記第2オペアンプの出力端子と、前記第1オペアンプの反転入力端子との間に設けられ、電圧に対して電流が非線形に変化する非線形抵抗器とを備える電流電圧変換器。 - 前記非線形抵抗器が、順方向が互いに逆向きとなるように並列に接続された2つのダイオードを含む請求項1に記載の電流電圧変換器。
- 前記非線形抵抗器が、前記第2オペアンプの出力端子に接続されたエミッタと、前記第1オペアンプの反転入力端子に接続されたコレクタと、接地されたベースとを備えたトランジスタを含む請求項1に記載の電流電圧変換器。
- 請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の前記電流電圧変換器と、
一端において接地され、他端において前記第1オペアンプの反転入力端子に接続されたフォトダイオードと、を含む検出器。
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