JP2023176755A - パッケージ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023176755000001
【課題】吸収性物品の取り回しが向上する吸収性物品のパッケージを提供する。
【解決手段】折り畳まれて圧縮された吸収性物品を複数収容する収容部を有するパッケージであって、収容部は、上面と、上面と対向配置された下面と、上面と下面を繋ぐ側面とを有し、側面は、前面と、前面と対向配置された後面と、前面と後面とを繋ぐマチ面とを有し、収容部は、上面と前面に連続して設けられた一対の開封用ミシン目を備え、一対の開封用ミシン目の各々は、上面の横幅方向における前面から最も遠い部位で連結されており、前面における開封用ミシン目の高さは、前面の高さの1/2以下であり、上面における開封用ミシン目の横幅は、前面における開封用ミシン目の高さの1/2以下である、パッケージ。
【選択図】図1

Description

本発明は、パッケージに関する。
複数の吸収性物品を格納するパッケージが知られている(特許文献1)。
特開2022-29188号公報
通常の使用形態において、ユーザは、パッケージを開封し、格納された吸収性物品のうちの1つを取り出して使用するが、残りの吸収性物品は、なおパッケージ内に残存した状態となる。吸収性物品のパッケージには、開封された際に吸収性物品を取り出しやすくする機能と、未使用の吸収性物品を保護する機能が求められる。
本発明は、吸収性物品の取り回しが向上する吸収性物品のパッケージを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るパッケージは、折り畳まれて圧縮された吸収性物品を複数収容する収容部を有するパッケージであって、前記収容部は、上面と、前記上面と対向配置された下面と、前記上面と下面を繋ぐ側面とを有し、前記側面は、前面と、前記前面と対向配置された後面と、前記前面と前記後面とを繋ぐマチ面とを有し、前記上面と前記下面を繋ぐ方向を高さ方向、前記高さ方向の長さを高さ、前記前面および前記後面の平面上において前記高さ方向と直交する方向を前幅方向、前記前幅方向の長さを前幅、前記マチ面の平面上において前記高さ方向と直交する方向を横幅方向、前記横幅方向の長さを横幅と規定した場合に、前記収容部は、前記上面と前記前面に連続して設けられた一対の開封用ミシン目を備え、前記一対の開封用ミシン目の各々は、前記上面の前記横幅方向における前記前面から最も遠い部位で連結されており、前記前面における前記開封用ミシン目の高さは、前記前面の高さの1/2以下であり、前記上面における前記開封用ミシン目の横幅は、前記前面における前記開封用ミシン目の高さの1/2以下である。
本発明は、吸収性物品の取り回しが向上する吸収性物品のパッケージを提供できる。
図1は、実施形態に係るパッケージの外観斜視図である。 図2は、パッケージに包装される吸収性物品と、吸収性物品を包装した状態のパッケージを示す図である。 図3は、開封用ミシン目を設けたパッケージを示す図である。 図4は、取出し口を形成したパッケージを示す図である。 図5は、取出し口から吸収性物品を取り出した状態を示す図である。 図6は、開封用のミシン目と、パッケージ表面のデザイン例を示す図である。 図7は、好適な吸収性物品の一例について示す図である。 図8は、好適な吸収性物品の一例の折り畳み例について示す図である。 図9は、上面におけるミシン目の配置範囲の実験結果を示す図である。 図10は、前面におけるミシン目の配置範囲の実験結果を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るパッケージについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
<実施形態>
(パッケージ1の構造)
図1は、実施形態に係るパッケージの外観斜視図である。パッケージ1には吸収性物品が圧縮されて複数収容されている。パッケージ1は、流通過程において商品としての吸収性物品を保護しつつ圧縮状態を保持する包装体であって、一例としては、熱可塑性樹脂からなるフィルムで形成されている。なお、パッケージ1は、熱可塑性樹脂フィルムに限られず、不織布、紙等を素材として形成されていてよい。
パッケージ1は、一例としては、略直方体形状を有している。パッケージ1は、その表面をなす6つの面として、通常配置状態で水平方向と略平行な上面2、下面3と、上下方向、すなわち鉛直方向と略平行な4つの側面を有している。上面2と下面3は、互いに対向配置されており、略平行である。上面2は、通常配置状態で上側に位置し、パッケージ1の天面を構成する。下面3は、通常配置状態で下側に位置し、パッケージ1の底面を構成する。上面2の更に上側には、耳部21が設けられている。耳部21には、ユーザが容易に開くことが可能なミシン目が設けられている。ユーザがミシン目を破ると、ユーザが耳部21を把持可能な持ち手22が形成される。ユーザは、例えば販売店からパッケージ1を購入し、家庭に持ち帰る際に持ち手22を形成し、持ち手22に複数の指を挿入して耳部21を把持し、パッケージ1を容易に運搬可能である。
4つの側面は、上面2と下面3を繋いでいる。上面2、下面3、4つの側面で略直方体形状が形成されている。4つの側面は、上面2と、下面3との間で四角筒状をしており、互いに略平行な2つの対を有している。側面は、正面4と、正面4と対向配置された後面5と、正面4と後面5とを繋ぐマチ面6,7とを有する。パッケージ1が店頭に陳列された際にユーザに対して露出する面を前面4とし、その対となる面であり、パッケージ1が店頭に陳列された際にユーザの目線から隠れる面を後面5とする。そして、側面を構成するもう片方の対であって、前面4、後面5よりも面積が狭い対を、マチ面6,7とする。
本開示では、上面2と下面3を繋ぐ方向を高さ方向、この高さ方向の長さを高さ、前面4および後面5の平面上において高さ方向と直交する方向を前幅方向、前幅方向の長さを前幅、マチ面6,7の平面上において高さ方向と直交する方向を横幅方向、横幅方向の長さを横幅と規定する。
また、パッケージ1の内部から、前面4に向かう方向を前方とし、後面5に向かう方向を後方とし、前面4と後面5を結ぶ方向を前後方向とする。また、マチ面6、7を結ぶ方向を左右方向とする。前後方向及び左右方向はいずれも水平方向に沿う。更に、上面2と下面3とを結ぶ方向を上下方向とし、上面2の側を上側、下面3の側を下側とする。上下方向は鉛直方向に沿う。なお、左右の方向は、パッケージ1の前面4に正対したユーザの視点を基準とする。
前面4には、一例としては、陳列販売中にユーザの目に付きやすいように、商品名や商品のイメージについての表示が大きく印刷等により付されている。後面5には、商品の使
用方法や使用上の注意点、製造者についての比較的細かい表示が付されている。マチ面6、7には、表示が付されていなくてもよいし、前面4と後面5に付された表示を補足する表示が付されていてよい。
図2は、パッケージに包装される吸収性物品と、吸収性物品を包装した状態のパッケージを示す図である。図2(A)は、パッケージ1に包装される吸収性物品の例を示した図である。吸収性物品10は、例えば、人間やペット等のおむつ、生理用ナプキン、吸収パッド、失禁パッド、止血パッド等の衛生用品であって、着用時にユーザの肌面側には、液体透過性の資材であるトップシートや吸収体が設けられており、ユーザの非肌面側には、外装体が設けられている。肌面側は、ユーザから排出される排出液を吸収し保持する機能を有しており、肌面に当接するため肌当たりの良い素材を含む。外装体側は、非肌面側への排出液の漏出を防ぐとともに吸収性物品の形状を保つ機能を有しており、その最も非肌面側に位置する外装体は、非透水性を備え、着衣や別の吸収性物品との当接による摩耗に耐える丈夫な素材から形成されている。本開示では、外装体はフィルム状であって、平滑性を備えている。なお、外装体に不織布が用いられていてもよい。
本実施形態では、吸収性物品10は、折り畳まれた状態でパッケージ1に収納されている。吸収性物品10が、長手方向に前身頃領域と股下領域と後身頃領域を有する吸収パッドである場合、前身頃領域と後身頃領域の吸収体側が股下領域側に折り畳まれて三つ折りされており、折り畳まれた状態の吸収性物品10の表面には、比較的柔らかい吸収体側ではなく、丈夫な外装体側が外側に露出する状態となっている。このため、ユーザが折り畳まれた状態の吸収性物品10を取り扱う際に強い力を与えても吸収体側の機能は損なわれにくい。なお、吸収性物品10の折り畳み方は三つ折り(巻き三つ折り)に限られず、四つ折り、二つ折り、観音折りが採用されてもよい。なお、吸収性物品10のより好適な折り畳み方については後述する。
図2(B)は、吸収性物品10を包装した状態のパッケージ1を示す図である。本図から図5に至る各図では、パッケージ1に付された表示を省略している。パッケージ1には、折り畳まれて厚み方向に圧縮された状態の吸収性物品10が重ねられてスタック11を形成しており、当該スタック11が2段に積み重ねられて封入されている。本実施形態に係る吸収性物品10の厚み方向はパッケージ1の左右方向と一致しており、パッケージ1に包装されていない自然状態に比べると、左右方向の寸法が縮小されている。吸収性物品10を圧縮することで、パッケージ1に多くの吸収性物品10を封入して流通させることができ、ユーザはパッケージ1を持ち歩きやすくなる。
図3は、開封用ミシン目を設けたパッケージを示す図である。パッケージ1は、上面2と前面4に連続して設けられたミシン目12を備える。ミシン目12は、開封用ミシン目として機能する。ユーザは、ミシン目12を破ることによってパッケージを開封し、収容されている吸収性物品10を取り出すことができる。前面4において、ミシン目12は略高さ方向に一対設けられて、一対の開封用ミシン目を構成しており、その高さは、前面4の高さの1/2以下である。上面3において、ミシン目12は、前幅方向中央部に向かって屈曲して、横幅方向端部において連結している。ミシン目12の横幅は、前面4におけるミシン目12の高さの1/2以下である。換言すれば、ミシン目12は、パッケージ1の左右方向内側に、逆U字状、すなわち上下を反転させたU字形状に付されている。
上面2の左右方向中央部におけるミシン目12の左右方向内側中央部には、前後方向内側に向けて突出した突出部12Fが付されている。ユーザは、突出部12Fで規定される領域の内側に指を挿入し、周囲のミシン目12を破って、開封口を形成することが可能である。本図では、パッケージ1に付された表示を省略しているが、上面2に設けられた突出部12Fの近傍には、開け口であることを示す表示が付されていてよい。パッケージ1
の上面および前面において、上側がミシン目12によって囲まれ、下側がミシン目12の下方向端部となる領域は、取出し領域13であり、吸収性物品10の取り出し口となる領域である。
図4は、取出し口を形成したパッケージを示す図である。ユーザが突出部12Fに指を挿入すると、突出部12F近傍においてミシン目12が破れて、パッケージ1には開封口が形成される。ユーザが開封口を指で摘まんでパッケージ1の外側かつ下方向に引っ張ると、ミシン目12は上方向から下方向に向けて破断して取り出し線14となる。そして、取出し領域13が剥離してパッケージ1の外側に捲れた状態となり、取出し線14の内側に、取出し領域13とほぼ同じ大きさの開口部である取出し口15が形成される。取り出し口15には、パッケージ1に封入されてスタック11を形成している吸収性物品10のうちの一部が露出し、ユーザは吸収性物品10を把持可能となる。
図5は、取出し口から吸収性物品を取り出した状態を示す図である。ユーザが取り出し口15の内側に露出した吸収性物品10のうちの1つを把持して引き出すと、吸収性物品10は矢印方向に引き出され、パッケージ1の内側から離れる。本開示では、吸収性物品10の外装面を形成する外装体はフィルム状であって平滑性を備えている。このため、取り出す吸収性物品10がパッケージ1内部で他の吸収性物品10の外装体と隣接している場合でも、比較的容易に動かすことができる。このため、ユーザは、一つの吸収性物品10を、スタック11の中から比較的容易に引き出すことができる。ユーザは、折り畳まれた吸収性物品10を広げて、吸収体側を露出させて使用する。
取出し口15は、ユーザが取り出し口15の内側に手を挿入して吸収性物品10を取り出し可能であり、かつ、取り出し口15が形成された状態で、パッケージ1が揺さぶられたり倒されたりする等の外力を受けた場合にも、内封された吸収性物品10が周囲に散乱しない適切な大きさで形成されていることが望ましい。
ミシン目12によって規定される取出し領域13の上下方向長さは、パッケージ1に封入されてスタック11を形成している状態の吸収性物品10単体の上下方向長さよりも短くなるように設定されている。取出し口15が形成されて吸収性物品10の一部がパッケージ1から露出した状態でパッケージ1が傾けられたり倒れたりしても、折り畳まれた吸収性物品10の角とパッケージ1が干渉するため、吸収性物品10がパッケージから逸脱することがない。
より好適には、上面2において、ミシン目12が破断することによって形成される取出し口15の前面4から最も遠い位置、すなわち上面2におけるミシン目12の横幅方向内側端部となる部位は、収容部分の高さの1/4以下の範囲内に位置することが好適である。また、前面4において、取り出し口15の上面2から最も遠い部位は、収容部分に収容される吸収性物品10の収容状態すなわちスタック11を形成している状態における高さの1/2以下の範囲内に位置することが好適である。取出し口15がこのように形成されていると、取出し口15が形成された状態でパッケージ1が外力を受けた場合でも吸収性物品10が散乱することはなく、かつ、ユーザが取出し口15から吸収性物品10を取り出す際に困難を覚えない。
なお、吸収性物品10は幅方向に圧縮されており、スタック11を形成している状態ではパッケージ1の左右方向に膨張しようとする。このため、スタック11とマチ面6,7との間には強い摩擦力が働き、吸収性物品10の移動を抑制する。この面からも、取り出し口15が形成された状態における意図しない吸収性物品10の逸脱は抑制される。
図6は、開封用のミシン目と、パッケージ表面のデザイン例を示す図である。ユーザが
開封口を下方向に引っ張って取り出し口15を形成する際、開封口を強く引っ張ることにより、パッケージ1のミシン目12の延在範囲よりも下側の、ミシン目12が設けられていない部分が破れて、想定よりも大きな取出し口15が形成されることがある。取出し口15の大きさが、パッケージ1に封入されている吸収性物品10のサイズの一定の割合を上回ると、パッケージ1から吸収性物品10が逸脱しやすくなり、使用前の吸収性物品10がパッケージ1の周囲に散乱する虞がある。
パッケージ1の表面に、パッケージ1の内部に未使用の吸収性物品10が残っている状態で、ミシン目12が設けられていない箇所を破ることを制限する表示を設けることも考えるが、このような制限表示を設けたパッケージ1を需要者が敬遠する虞がある。よって、このような制限を明示することなく、パッケージ1の表面に、想定していない場所をユーザが破ってしまうのに抵抗を覚える表示を付すことが望ましいと言える。
図6は、このような課題を解決するため、前面4のミシン目12の高さ方向下端の高さ方向下側近傍に、医療費控除に関する情報41(本願でいう「税制情報」の一例)を設けた構成を示している。日本の法制度では、一定の要件を満たす吸収性物品10の購入費用は医療費控除の対象となることがある。医療費控除に関する情報41は、その具体的な要件を記載したものである。医療費控除を受けることにより、税額を低廉なものに抑えたり、還付金を受けたりすることができるが、一定要件を満たした上で、公的機関に申告を行う必要があり手続は煩雑である。
ユーザがミシン目12の延在領域に対して下方向に強い力を加えてミシン目12の延在領域外を破ると、医療費控除に関する情報41が破壊され、ユーザはどのような要件の元どのように手続きをすれば医療費控除を受けることができるのか不明となる。このため、ユーザが医療費控除に関する情報41を破壊することを避ける動機付けが生まれるので、ミシン目12の延在領域外が破られにくくなる。このため、制限表示を設けることなく、パッケージ1の機能低下を抑制できる。
なお、ミシン目12の下方向端部直下に設けるユーザが破壊に抵抗を覚える表示の例として、収集により何らかの利益を得ることができるポイントマークや、吸収性物品が乳幼児用である場合、乳幼児に人気のあるキャラクターなども考えられる。
なお、パッケージ1の前面4には、吸収性物品の製品に関する情報である、ブランド名、吸収性物品10の特徴に関する情報42、吸収性物品10の使用方法に関する情報43、吸収性物品10の詳細な仕様や、販売者の連絡先に関する情報44などが付されている。これらの情報をミシン目12の下方向端部直下に配置し、これらの情報のいずれかをユーザが破壊に抵抗を覚える表示としてもよい。
(吸収性物品の構造)
続いて、吸収性物品10の構造についても述べる。本発明者は鋭意検討を行った結果、上記パッケージ1の構造と相乗効果を発揮し、ユーザの取り回しを向上させることができる吸収性物品10を見出した。
吸収性物品10は、折り畳まれて厚み方向に圧縮され、他の吸収性物品10と厚み方向に重畳するようにスタック11を形成し、パッケージ1に封入されている。ユーザがパッケージ1の取出し口15を形成して当該取出し口15に手を挿入して任意の吸収性物品10を取り出す際、スタック11を形成しているものの、ユーザが使用を予定していない別の吸収性物品10が連動してパッケージ1の内部から引き出されてしまうことがある。必要以上に引き出された吸収性物品10はパッケージ1の周囲に散乱することがあり、またパッケージ1の外部に出ることにより、品質変化を起こす虞もある。
本開示における吸収性物品10は、封入状態において、外装体が表面となるように折り畳まれており、外装体は平滑性を備えており静止摩擦係数は0.63と低い値になっている。このため、ユーザがパッケージ1の取出し口15から手を挿入して任意の吸収性物品10を把持してこれを取り出す際、他の吸収性物品10が連動して引き出されてパッケージ1の外部に散乱する可能性は低くなる。しかし、外装体が平滑性を有していることにより、パッケージ1から吸収性物品10を取り出す際に、ユーザが把持に失敗するという問題が発生し得る。
図7は、好適な吸収性物品の一例について示す図である。図7(A)は、吸収性物品10の一例の外観斜視図である。本図の例では、吸収性物品10は吸収パッドである。吸収パッドは、着用者のおむつまたは下着の更に肌面側に配置される吸収性物品であり、被着用者の股下から生じる排出物を受け止めてその水分を吸収する機能を有している。
図7(B)は、吸収性物品10の一例を展開し、肌面側から見た平面図である。吸収性物品10は長手方向と幅方向とを有する略長方形であり、着用者に装着された場合に、着用者の股下を覆い、腹部から背部にまで延在するように構成されている。吸収性物品10は、肌面側に設けられ、着用者から生じた排出物を受け止めてその水分を吸収する略長方形の吸収体101と、吸収体101の延在領域の幅方向外側に設けられて、着用者の体形に沿うサイドギャザー102とを備えている。吸収性物品10の非肌面側には非透水性で平滑性を有する外装体103が設けられている。
吸収体101の更に肌面側には図示しないトップシートが設けられ、吸収体101の位置ずれを防ぐと共に、吸収体101が直被着用者の肌面と当接することを防いでいる。これら吸収性物品10を形成する各部分は、ホットメルト等の接着剤を長手方向に間欠的に塗布されることにより接着されて、積層体を形成している。
図7(B)には、吸収性物品10を折り畳んでパッケージ1に格納する際に付される折り目である折り目10FVと10FHを破線で示している。折り目10FHは、吸収性物品10を長手方向に略三等分する位置に、長手方向に離間して幅方向に延在するように一対の折線として設けられる。折り目10FVは、吸収体101の幅方向端部外側であって、サイドギャザー102の幅方向内側に、幅方向に離間して長手方向に延在し、吸収体101を挟むように一対の折線として設けられている。
図8は、好適な吸収性物品の一例の折り畳み例について示す図である。吸収性物品10は、図8のように折り畳まれて厚み方向に積み重ねられてスタック11を構成し、パッケージ1に内封される。図8(A)は、折り目10FVに沿って吸収性物品10を屈曲させた形態を示す図である。吸収性物品10を折り畳む際、まず折り目10FVに沿い、サイドギャザー102等がある幅方向外側の領域を矢印方向に屈曲させて、肌面側に重畳させる。図8(A)のように吸収性物品10を屈曲した状態では、吸収体101の幅方向外側において、吸収性物品10の肌面側(吸収体101側)に外装体103が露出する。屈曲部分は吸収体101の幅方向外側のみを覆う。吸収性物品10の長手方向の任意の位置において、幅方向の端部同士は重畳せずに離間する形態で折り畳まれることになる。このため、折り畳まれた吸収性物品10は、吸収体101と折り畳まれた外装体103とが重畳することで、吸収体101の幅方向外側において肉厚になる。
図8(B)は、折り目10FVに沿って屈曲させた吸収性物品10を、更に折り目10FHに沿って屈曲させた状態を示す図である。図8(A)の状態で、吸収性物品10の幅方向外側は肉厚になっている。この状態の吸収性物品10を、更に折り目10FHに沿って吸収体101の長手方向中央側に重畳するように三つ折りすることで、外周部分の全領
域が外装体103となった吸収性物品10を形成できる。
また、図8(A)のように折り畳んだ吸収性物品10を更に図8(B)のように折り畳むことで、幅方向外側部分である耳部104に厚みがあり、当該耳部104の間の領域である幅方向内側が薄い吸収性物品が実現できる。更に、幅方向内側には、長手方向に延在する皺106が形成されている。当該皺106は、外装体103と吸収体101との間に長手方向に塗布され、外装体103と吸収体101とを接着する接着剤が、長手方向に間欠的に塗布されていることにより、外装体103と吸収体101が接着されている箇所と接着されていない箇所とが長手方向に交互に出現することにより長手方向に離間して複数形成される皺である。
このように折り畳まれた吸収性物品10を、厚み方向に積み重ねたものをスタック11とし、これを圧縮してパッケージ1に封入する。封入の際、折り目10FHにより折り畳まれた吸収性物品10の長手方向端部が露出していない側の端部を開口部側に向けて、すなわち端部105が前面4と接するように封入を行う。上述したように、ユーザがミシン目12を破ることで、パッケージ1の前面4には取出し部15が形成される。
前面4に取り出し部15を形成したユーザは、取出し部15に手を挿入し、吸収性物品10を把持して引き出して利用する。この際、取出し部15に露出しているのは端部105である。端部105の幅方向外側には厚み方向に厚みを持った耳部104が形成されており、当該耳部104の間の領域である幅方向内側は相対的に幅方向に薄い。このため、吸収性物品10が積み重ねられてスタック11が形成されている状態において、吸収性物品10同士の幅方向内側には、ユーザの指が容易に挿入可能な隙間が形成される。
ユーザは、当該隙間に指を差し込むことで表面が平滑性の吸収性物品10を確実に把持して引き出すことができる。また、当該隙間の存在により、スタック11を形成する吸収性物品10同士は密着しないため、1つの吸収性物品10がスタック11から引き出された際に連動して引き出されにくくなる。更に、吸収性物品10の表面には、長手方向に離間し、取り出し方向に直交する溝である皺106が複数設けられている。ユーザが指を差し込んで吸収性物品10を把持する際、当該皺106は滑り止めとして機能する。このため、吸収性物品10は、取出し部15から手を挿入して掴みやすくなり、ユーザは吸収性物品10をより強固に把持できる。
このように、適切に折り畳んだ吸収性物品10の端部105が前面4と接するようにパッケージ1に封入すると、吸収性物品10の把持は非常に容易になる。また、折り畳まれた吸収性物品10の表面は全て外装体であって平滑性を有し、更に厚み方向に凹凸が存在することで面全体が接しないため、吸収性物品10同士の摩擦力は低くなる。スタック11から任意の吸収性物品10を引き出す際、引き出した吸収性物品10に連動して他の吸収性物品10が引き出されにくくなり好適であると言える。
以上のように、適切に折り畳んだ吸収性物品10と、パッケージ1とを適切に組み合わせることで、より吸収性物品10の取り回しが容易なパッケージ1を提供できる。
なお、上面2においてミシン目12が前面4の高さと比較してどの程度の横幅で存在していればよいのかについて実験を行った。図9は、上面におけるミシン目の配置範囲の実験結果を示す図である。より具体的には、上面におけるミシン目12の延在領域の横幅方向長さと、前面4の高さとの割合によって、パッケージ1がどの程度吸収性物品10を適切に保持できるかの実験結果を示した表である。なお、前面4におけるミシン目12の延在範囲は、スタック11を形成して封入されている状態の吸収性物品10の高さの1/2とした。
上面2におけるミシン目12の横幅方向長さを前面4の高さの1/2としてパッケージ1を転倒させた際、吸収性物品10はパッケージ1から容易に逸脱した(×評価)。上面2におけるミシン目12の横幅方向長さが前面4の高さの1/3とした場合には、パッケージ1を転倒させても吸収性物品10は逸脱しなかったが、はみ出しが発生した(△評価)。上面2におけるミシン目12の横幅方向長さが前面4の高さの1/4以下とした場合には、逸脱も位置ずれも発生しなかった。よって、上面2におけるミシン目12の横幅方向長さが、前面4の高さの1/4以下であれば、吸収性物品10を適切に保持できると言える。すなわち、上面2における開封用ミシン目であるミシン目12の横幅方向における前面4から最も遠い部位は、収容部の高さの1/4以下の範囲内に位置することが好適である。
取出し口15の大きさが大きいほど吸収性物品10を取り出しやすいことを考慮すれば、上面2におけるミシン目12の横幅方向長さは、前面4、すなわち収容部の高さの1/4であることが最も望ましいと言える。
また、前面4について、スタック11を形成している状態の吸収性物品10に対して、ミシン目12がどの程度の範囲で設けられていればよいのかについても実験を行った。図10は、前面におけるミシン目の配置範囲の実験結果を示す図である。より具体的には、前面4における吸収性物品10の高さに対して、ミシン目12の延在範囲がどの程度の割合の高さを有していれば、吸収性物品10を適切に保持できるかの実験結果を示した表である。
前面4におけるミシン目12の高さと吸収性物品10の高さの比が0.8である場合、パッケージ1を転倒させた際、吸収性物品10はパッケージ1から容易に逸脱した(×評価)。前面4におけるミシン目12の高さと吸収性物品10の高さの比が0.6、0.7である場合、パッケージ1を転倒させても吸収性物品10はパッケージから逸脱しなかったが、はみ出しが発生した(△評価)。前面4におけるミシン目12の高さと吸収性物品10の高さの比が0.5以下である場合には、逸脱も位置ずれも発生しなかった。よって、前面4におけるミシン目12の高さと吸収性物品10の高さの比は、0.5以下、換言すれば、前面4におけるミシン目12の高さは、収容状態の吸収性物品10の高さの1/2以下であることが好適であるといえる。すなわち、前面4において、開封用ミシン目であるミシン目12の高さ方向における上面2から最も遠い部位は、収容部に収容される吸収性物品10の収容状態における高さの1/2以下の範囲内に位置していることが好適である。
取出し口15の大きさが大きいほど吸収性物品10を取り出しやすいことを考慮すれば、ミシン目12を破ることによって形成される開口部である取出し口15の上面2から最も遠い部位の位置は、収容部に収容されている吸収性物品10の収容状態における高さの1/2であることが最も望ましいと言える。
以上、本実施形態について説明したが、本発明の内容は上記実施の形態に限られるものではない。例えば、ミシン目12は、前面4側ではなく、後面5側に設けられていてよい。前面4は陳列状態においてユーザの目に触れるため見栄えのよいデザインが付されることが通常である。ミシン目12を後面5側に設けることにより、使用状態においても前面4のデザインが維持されることが期待できる。また、ミシン目12は、前面4側と後面5側の両側に設けられていてもよい。この場合、ミシン目12は、耳部21から見て線対称な形態で設けられることになる。
ユーザは、任意のミシン目12を破って吸収性物品10を取り出すことができる。また
、ユーザが前面4側と後面5側のミシン目12を破ることにより、吸収性物品10が使用され、パッケージ1内の吸収性物品10が減ってきた場合にその取り出しを容易にすることができる。
以上で開示した各実施形態やその変形例に含まれる特徴は、それぞれ組み合わせることができる。
1・・パッケージ
10・・吸収性物品
101・・吸収体
102・・サイドギャザー
103・・外装体
104・・耳部
105・・端部
106・・皺
10FH,10FV・・折り目
11・・スタック
12・・ミシン目
12F・・突出部
2・・上面
21・・耳部
22・・持ち手
3・・下面
3・・上面
4・・前面
41,42,43,44・・情報
5・・後面
6,7・・マチ面

Claims (9)

  1. 折り畳まれて圧縮された吸収性物品を複数収容する収容部を有するパッケージであって、
    前記収容部は、上面と、前記上面と対向配置された下面と、前記上面と下面を繋ぐ側面とを有し、
    前記側面は、前面と、前記前面と対向配置された後面と、前記前面と前記後面とを繋ぐマチ面とを有し、前記上面と前記下面を繋ぐ方向を高さ方向、前記高さ方向の長さを高さ、前記前面および前記後面の平面上において前記高さ方向と直交する方向を前幅方向、前記前幅方向の長さを前幅、前記マチ面の平面上において前記高さ方向と直交する方向を横幅方向、前記横幅方向の長さを横幅と規定した場合に、
    前記収容部は、前記上面と前記前面に連続して設けられた一対の開封用ミシン目を備え、
    前記一対の開封用ミシン目の各々は、前記上面の前記横幅方向における前記前面から最も遠い部位で連結されており、
    前記前面における前記開封用ミシン目の高さは、前記前面の高さの1/2以下であり、
    前記上面における前記開封用ミシン目の横幅は、前記前面における前記開封用ミシン目の高さの1/2以下である、
    パッケージ。
  2. 前記上面における前記開封用ミシン目の横幅方向における前記前面から最も遠い部位は、収容部の高さの1/4以下の範囲内に位置する、
    請求項1に記載のパッケージ。
  3. 前記前面において、前記開封用ミシン目の高さ方向における前記上面から最も遠い部位は、前記収容部に収容される前記吸収性物品の収容状態における高さの1/2以下の範囲内に位置する、
    請求項1に記載のパッケージ。
  4. 前記前面において、前記開封用ミシン目の前記高さ方向の下端の前記高さ方向下側近傍には、前記吸収性物品の製品に関する情報が印刷されている、
    請求項1に記載のパッケージ。
  5. 前記前面において、前記開封用ミシン目の前記高さ方向の下端の前記高さ方向下側近傍には、前記吸収性物品の製品に関する税制情報が印刷されている、
    請求項1に記載のパッケージ。
  6. 前記吸収性物品は、長手方向と、前記長手方向と直交する幅方向とを有し、前記長手方向において離間し、前記幅方向に延在する一対の折り線で折り畳まれて収容されており、
    前記収容部には、前記開封用ミシン目を破ることによって形成される開口部から前記吸収性物品の前記幅方向の端部が露出するように前記吸収性物品が収容されている、
    請求項1~5のうちいずれか一項に記載のパッケージ。
  7. 前記吸収性物品は、長手方向と、前記長手方向と直交する幅方向とを有し、前記幅方向において離間し、前記長手方向に延在する一対の折り線で折り畳まれて収容されており、長手方向の任意の位置において、前記幅方向の端部同士は重畳せずに離間する形態で折り畳まれている、
    請求項1~5のうちいずれか一項に記載のパッケージ。
  8. 前記吸収性物品には、折り畳まれた状態において表面に位置する面において、前記開封用ミシン目を破ることによって形成される開口部から取り出す方向に直交する方向に延在する溝が取り出し方向に離間して複数設けられている、
    請求項7に記載のパッケージ。
  9. 前記開封用ミシン目は、前記後面の一部および前記上面の前記後面の側の一部にも、連続するように設けられている、
    請求項1~5のうちいずれか一項に記載のパッケージ。
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