JP2023170336A - 給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システム - Google Patents

給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システム Download PDF

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Abstract

【課題】様々な形状の給水バルブに取り付け可能であり且つ簡易に設置することができる給水バルブ開閉装置を提供する。【解決手段】給水バルブ開閉装置Wであって、給水バルブVの近傍に下端部が埋め込まれ固定された支持部Sと、装置本体部1とを備え、支持部Sは、地中に向けて略鉛直方向に差し込まれる垂直管Saと、垂直管Saの上方側に接続された水平管Scとを有し、装置本体部1は、バルブ開閉機構50を収容したハウジング2を有し、バルブ開閉機構50は、モータ51と、モータ51に接続され回転するパイプ部52とを有し、パイプ部52は、その下端部側が装置本体部1の自重により給水バルブV回転軸80に差し込まれて接続され、装置本体部1は、ハウジングに支持部Sの水平管Scが接続固定されることにより支持部Sに支持されているとともに、パイプ部52に接続された回転軸80に支持されている。【選択図】図2

Description

本発明は、給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムに関し、例えば、水田、溜池等の貯水エリアに水を供給するための給水バルブを自動的に開閉する給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムに関する。
水田等の貯水エリアに水を供給するための給水設備は、一般的に、ポンプで汲み上げた水が流れている地中に埋設されたパイプラインと、パイプラインに接続され且つその上端側が地上に突出している立ち上がり管と、立ち上がり管の上端部に装着された給水バルブ(給水バルブ)とにより構成されている。
この立ち上がり管は、その上端部が水田等の貯水エリアやその近傍から突出しており、上端部に設けられた給水バルブを開閉操作することで、貯水エリアに水を供給したり、或いは、水の供給を停止したりすることができるようになっている。
また、最近では、水田に水を供給する給水バルブの上方を覆うように、給水バルブを開閉動作させるアクチュエータを備えた装置(ほ場水管理システム)を設置し、自動的に、給水バルブを開閉動作させて、水田への水の供給を制御することが提案されている。上記の「ほ場水管理システム」は、例えば、非特許文献1に開示されている。
上記の「ほ場水管理システム」は、パイプラインに接続された給水バルブを覆うように設置される円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)のハウジングを備えており、ハウジングの内部に、給水バルブを開閉動作させるアクチュエータや、制御装置等が収容されている。上記の円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)のハウジングは、金属等で形成されたものであり、給水バルブの外周部に設けられた基礎部にしっかりと固定されて設置されている。
株式会社クボタケミックスWebサイト,「ほ場水管理システムを提示したWebページ」、[2022年4月22日検索]、インターネット <URLhttps://agriculture.kubota.co.jp/product/kanren/wataras/catalog.html〉
ところで、水田等に水を供給するための給水バルブには、様々な形状(種類)のものがあり、水田毎に、様々な形状の給水バルブが設置されている。例えば、給水バルブには、アルファルファバルブや、水道の蛇口のような形状の吐水口を有する自由型アングルバルブや、豊国工業株式会社が販売しているオートイリゲータ、マサル工業株式会社製のフィールドバルブ等がある。
また、上述した従来技術(非特許文献1)の「ほ場水管理システム」は、アクチュエータの回転を支えるために、既設の給水バルブに円筒形(または角柱形)状のハウジングを直接固定する構成であり、固定方法として給水バルブの引っ掛かり部分を利用しなければならないようになっている。そして、給水バルブの引っ掛かり部分の形状は、給水バルブの種類によって様々であるため、給水バルブの引っ掛かり部分の其々に対応できるように、「ほ場水管理システム」を構成にすることは困難である。更に、給水バルブには、お椀状の引っ掛かりの箇所がないものも多く、様々な形状の給水バルブの全てに対応することができない。
すなわち、上述した従来技術(非特許文献1)の「ほ場水管理システム」は、給水バルブの形状によっては取り付けることができないものがある。このような場合、給水バルブ自体を付け替える工事を行うことで対応することもできるが、コストや設置労力の負担が大きくなってしまう。
また、上述した従来技術(非特許文献1)に開示された「ほ場水管理システム」は、給水バルブの周囲に設けた基礎部に、金属等で形成された円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)のハウジングを固定する作業が必要であり、設置工事が大がかりになり、設置コストが嵩むという技術的課題を有している。すなわち、上述した従来技術(非特許文献1)に開示されたシステムは、ハウジングを固定するための基礎部を設ける工事が必要であるとともに、基礎部に、大型で重量が大きいハウジングを固定する作業が必要であり、設置コストの負担が大きかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、様々な形状の給水バルブに取り付け可能であり、且つ簡易に設置することができる給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムを提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、水田を含む貯水エリアに水を供給する給水バルブの開閉を制御する給水バルブ開閉装置であって、前記給水バルブは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸が延設されており、前記給水バルブに近傍する地中に下端部が埋め込まれて固定された支持部と、前記支持部に支持されているとともに、前記給水バルブの回転軸に接続されるバルブ開閉機構を有する装置本体部とを備え、前記支持部は、前記地中に向けて略鉛直方向に差し込まれ下方側が埋設され且つその上方側を地面から突出させて設置される垂直管と、前記垂直管の上方側に接続固定され且つ該垂直管に対して略直角方向の延設されている水平管とを有し、前記装置本体部は、前記バルブ開閉機構を収容したハウジングを有し、前記バルブ開閉機構は、モータと、該モータに接続され該モータの回転に応じて回転するパイプ部とを有し、前記パイプ部は、その下端部側が前記ハウジングの下端部から突出しており、且つ前記給水バルブの回転軸と相対向させて配置され、その下端部側が前記装置本体部の自重により前記回転軸に差し込まれて該回転軸に接続され、該モータを駆動させて該パイプ部を回転させると、それにともない、該給水バルブの回転軸が回転して、該給水バルブを開閉させるようになっており、前記装置本体部は、前記ハウジングに前記支持部の水平管が接続固定されることにより該支持部に支持されているとともに、前記パイプ部に接続された前記回転軸に支持されていることを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、装置本体部を支持する支持部は、その下端部側を地中に差し込んで固定することができ、簡単な作業により設置できる。また、支持部は、給水バルブの周囲の地面のなかで、任意の位置(安定している地盤、作業の邪魔にならない位置)を選んで地面に差し込んで設置することができる(支持部の設置位置に自由度がある)。
また、本発明は、装置本体部と給水バルブの回転軸との接続についても、給水バルブの回転軸に、装置本体部のモータに接続されたパイプ部の下端部を挿入することで、その下端部側が装置本体部の自重により回転軸に差し込まれて回転軸に接続される構成になっている。すなわち、本発明では、「ボルト、ナット等の締結具」や「専用のアダプタ」を設けることなく、装置本体部の自重により、バルブ開閉機構のモータに接続されているパイプ部を、給水バルブの回転軸に接続・固定することができる。
また、上記構成によれば、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」のように、給水バルブの周囲に基礎部を設けて(基礎工事をして)、その基礎部に、金属等で形成された円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)をした大型で重量が大きいハウジングを設置するような手間とコストがかかる設置工事をする必要がない。
また、本発明の給水バルブ開閉装置は、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」のように、給水バルブの引っ掛かり部分に、円筒形(または角柱形)状のハウジングを直接固定する構成を採用しておらず、給水バルブの回転軸に、モータに接続されたパイプ部の下端を挿入することで、給水バルブに設置する構成になっているため、給水バルブの種類(形状)に関係なく、取り付けることが可能になる。
また、前記ハウジングは、筐体部と、該筐体部の下面部から略垂直・下方に延設されている筒体部とを有し、該筒体部は、その上方・側面に、該側面に対して直角方向に凸設する円筒状の接続部が形成され、前記筐体部は、前記下面部に貫通孔が形成され、この貫通孔を介して該筐体部の内部と該筒体部の内部が連通しており、前記モータは、前記筐体部に収容されており、前記モータに接続されたパイプ部は、前記筒体部に収容されて、その下端部側が筒体部の下端部より突出しており、前記支持部の水平管が、前記ハウジングの筒体部の側面の接続部に挿入され嵌合されることで、前記装置本体部が、前記支持部に接続されるようになっていることが望ましい。
この構成によれば、簡単な作業で、地中に固定した支持部の水平管と、装置本体部のハウジングの接続部とを嵌合させ、装置本体部に支持部を接続することができる。
また、前記ハウジングを構成する筐体部には、前記バルブ開閉機構を制御する通信制御装置が収容されており、前記通信制御装置は、外部のサーバ装置から送信される開閉命令を受信し、該開閉命令に応じて前記バルブ開閉機構の動作を制御するようになっていることが望ましい。
この構成によれば、外部のサーバ装置から、給水バルブの開閉動作を制御することができるため、例えば、水田等の貯水エリアを管理するユーザが、貯水エリアまで足を運ばなくても、貯水エリアに水を供給する給水バルブの開閉状態を制御できる
また、本発明は、水田を含む貯水エリアに水を供給する給水バルブの開閉動作を制御する給水バルブ開閉装置と、ネットワークに接続され且つ前記給水バルブ開閉装置と通信可能な中継器と、該中継器を介して前記給水バルブ開閉装置に対して、前記給水バルブの開閉動作を指示する開閉命令を送信し、前記給水バルブ開閉装置に前記給水バルブVの開閉動作を制御させるサーバ装置とを有している自動給水システムであって、前記給水バルブは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸が延設されており、前記給水バルブ開閉装置は、前記給水バルブに近傍する地中に下端部が埋め込まれて固定された支持部と、前記支持部に支持されている装置本体部とを備え、前記装置本体部は、前記給水バルブの回転軸に接続されるバルブ開閉機構と、前記サーバ装置から送信される開閉命令を受信し、該開閉命令に応じて前記バルブ開閉機構の動作を制御する通信制御装置と、前記バルブ開閉機構及び前記通信制御装置を収容したハウジングとを有し、前記支持部は、前記地中に向けて略鉛直方向に差し込まれ下方側が埋設され且つその上方側を地面から突出させて設置される垂直管と、前記垂直管の上方側に接続固定され且つ該垂直管に対して略直角方向の延設されている水平管とを有し、前記バルブ開閉機構は、モータと、該モータに接続され該モータの回転に応じて回転するパイプ部とを有し、前記パイプ部は、その下端部側が前記ハウジングの下端部から突出しており、且つ前記給水バルブの回転軸と相対向させて配置され、その下端部側が前記装置本体部の自重により前記回転軸に差し込まれて該回転軸に接続され、該モータを駆動させて該パイプ部を回転させると、それにともない、該給水バルブの回転軸が回転して、該給水バルブを開閉させるようになっており、前記装置本体部は、前記ハウジングに前記支持部の水平管が接続固定されることにより該支持部に支持されているとともに、前記パイプ部に接続された前記回転軸に支持されていることを特徴とする。
本発明によれば、様々な形状の給水バルブに取り付け可能であり、且つ簡易に設置することができる給水バルブ開閉装置及び当該給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムを提供することができる。
本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムの全体構成を示した模式図である。 本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置の構成を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置と、水田に設けられている給水バルブとの接続構造を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置の装置本体部のハウジングに収容されている装置構成を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の自動給水システムを構成するサーバ装置の機能構成を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の自動給水システムを構成するサーバ装置に設けられた給水バルブ開閉装置データベースのデータ構成を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムについて図面を用いて説明する。
先ず、本発明の実施形態の給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムの全体構成について、図1、2を用いて説明する。
ここで、図1は、本実施形態の給水バルブ開閉装置を備えた自動給水システムの全体構成を示した模式図である。図2は、本実施形態の給水バルブ開閉装置の構成を説明するための模式図である。
《自動給水システムの概略》
図1に示すように、本実施形態の自動給水システムは、水田300に水を供給する給水バルブVの開閉動作を制御する給水バルブ開閉装置Wと、インターネット等のネットワークNWに接続され且つ給水バルブ開閉装置Wと通信可能な中継器40と、中継器40を介して給水バルブ開閉装置Wに対して、給水バルブVの開閉動作を指示する制御信号(開閉命令(開命令、閉命令))を送信し、給水バルブ開閉装置Wに給水バルブVの開閉動作を制御させるサーバ装置(以下、「サーバ」という)100とを有している。
なお、給水バルブVは、例えば、ポンプで汲み上げた水が流れている地中に埋設されたパイプライン(図示せず)に接続されている立ち上がり管(図示せず)の上端部に取り付けられている。また、立ち上がり管は、その上端側が、水田の端部やその近傍の位置で地上に突出している。
また、給水バルブVは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸80(図2参照)が延設されている。
そして、給水バルブVを開いて吐水口(図示せず)を開状態にすると、パイプラインに流れている水が吐水口から吐水して水田300に水が供給される。また、給水バルブVを閉じて吐水口を閉状態にすると、吐水口からの吐水が止まる(水田300への水の供給が止まる)。
また、中継器40は、給水バルブ開閉装置Wと無線により通信可能に構成されている共に、ネットワークNWを介してサーバ100と通信可能に構成されている。
そして、中継器40は、サーバ100から送られてくる「開閉命令(開命令、閉命令)」を受信すると、給水バルブ開閉装置Wに対して、受信した「開閉命令(開命令、閉命令)」を送信する。
なお、中継器40は、周知技術のものを用いるため詳細な説明を省略する。
また、サーバ100は、ネットワークNW及び中継器40を介して、給水バルブ開閉装置Wと通信可能の構成されている。また、サーバ100は、ネットワークNWを介して、水田300を管理しているユーザのユーザ端末UTと通信可能に構成されている。
なお、ユーザ端末UTは、例えば、スマートフォンやパソコン等の情報処理装置により構成される。
サーバ100は、給水バルブ開閉装置Wが取り付けられている給水バルブVが設置されている水田300を管理しているユーザ(稲作しているユーザ)のユーザ端末UTに対して、水田300の給水バルブVの開閉を指示する要求を受け付けるWebサイトを提供する。このWebサイトでは、給水バルブ開閉装置Wが取り付けられている給水バルブVの状態(開状態及び閉状態のいずれかの状態)を示すバルブ状態情報が提示されている。
そして、ユーザは、ユーザ端末UTを操作して、サーバ100が提供するWebサイトにアクセスして、Webサイト上で対応する給水バルブVの状態を確認し、サーバ100に、給水バルブVの「開閉要求(開要求、閉要求)」を送信する。
また、サーバ100は、ユーザ端末UTから送られてくる、「開閉要求」を受け付けると、中継器40を介して、対応する給水バルブ開閉装置Wに対して、受け付けた「開閉要求」に対応する「開閉命令(開命令、閉命令)」を送信する。
給水バルブ開閉装置Wは、中継器40を介して、サーバ100が送信した「開閉命令(開命令、閉命令)」を受信すると、後述するバルブ開閉機構50のモータ51を駆動させて、その「開閉命令(開命令、閉命令)」に応じて、給水バルブVの回転軸80を回転させて、給水バルブVを開状態にしたり、給水バルブVを閉状態にしたりする。
このように、本実施形態の自動給水システムは、ユーザが水田300まで足を運ばなくても、ユーザ端末UTを操作することで、水田300に水を供給する給水バルブVの開閉状態を制御できる。そのため、本実施形態の自動給水システムによれば、ユーザが行う水田の水位調整作業の労力が軽減される。
《給水バルブ開閉装置Wの構成》
次に、本実施形態の自動給水システムを構成する給水バルブ開閉装置Wの構成について、上述した図1及び2と、図3、4を参照しながら説明する。
なお、図3は、本実施形態の給水バルブ開閉装置と、水田に設けられている給水バルブとの接続構造を説明するための模式図である。図4は、本実施形態の給水バルブ開閉装置の装置本体部のハウジングに収容されている装置構成を説明するための模式図である。
図2、4に示すように、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、水田300の畔等の地中に下端部側が埋め込まれて固定され設置されている支持部Sと、支持部Sに支持されているとともに、給水バルブVの回転軸80(図2、3参照)に接続され且つ該回転軸80に支持されている装置本体部1とを有している。
なお、支持部Sは、鉄やステンレス等の金属管により形成されている。
装置本体部1は、筐体部2a及び筒体部2bを備えたハウジング2を有し、ハウジング2に、「通信制御装置20、電源部30、モータ(アクチュエータ)51を備えたバルブ開閉機構50」が収容されている。なお、電源部30は、通信制御装置20及びバルブ開閉機構50に電力を供給する。
また、バルブ開閉機構50は、モータ51と、モータ51の回転軸(図示せず)に接続され、当該回転軸の回転に応じて回転する角パイプ(パイプ部)52とを有している。また、角パイプ52の下端部側が筒体部2bの下端部から突出している。また、バルブ開閉機構50を構成する角パイプ52は、給水バルブVの回転軸80と相対向させて配置させた上で、その下端部52aが給水バルブVの回転軸80(図2、3参照)の上端側に挿入され接続されている。
なお、角パイプ52と給水バルブV回転軸80を接続すると、角パイプ52の軸線と、給水バルブVの回転軸80の軸線が一致した状態になる。
支持部Sは、水田300の畔等の地面から地中に向けて略鉛直方向に差し込まれ(打ち込まれ)且つその上方側を地面から突出させて設置される垂直管Saと、垂直管Saの上方側に取り付けられたT字管Sbと、T字管Sbに接続固定され且つ垂直管Saに対して略直角方向の延設されている水平管Scとを備えている。この水平管Scの先端部がハウジング2の筒体部2bに接続・固定され、支持部Sが装置本体部1を支持するようになっている。
また、支持部Sを構成する「垂直管Sa、T字管Sb、及び水平管Sc」は、例えば、鉄やステンレス等の金属管により構成されている。
なお、本実施形態では、垂直管Saの上方側の外周部にT字管Sbが取り付けられ、このT字管Sbに、水平管Scの一端部が接続固定されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、垂直管Saと水平管Scが一体に成形されたものでも良いし、垂直管Saに水平管Scが溶接により接続されているものでも良い(この場合、T字管Sbを設ける必要はない)。
また、ハウジング2は、中空箱状の筐体部2aと、筐体部2aの下面部から略垂直・下方に延設されている両端が貫通している中空筒状の筒体部2bとを有している。また、筒体部2bは、その上方・側面に、当該側面に対して直角方向に凸設する中空円筒状の接続部2b1が形成されている。
筐体部2aは、下面部に貫通孔(図示せず)が形成され、この貫通孔の外周部の位置に、筒体部2bの上端部が接続・固定され、下面部の貫通孔を介して筐体部2aの内部と、筒体部2bの内部が連通した状態になっている。
また、筒体部2bの側面から凸設する接続部2b1は、その内径寸法が、支持部Sを構成する水平管Scの外径寸法よりも僅かに大きい寸法に形成されており、水平管Scが、接続部2cの筒内に挿入されて嵌合できるようになっている。
なお、ハウジング2は、例えば、金属や合成樹脂により形成されている。
また、図4に示すように、筐体部2aの内部には、通信制御装置20、電源部30及びモータ51が収容されている。また、筐体部2aの上面にはアンテナATが設置されておいる。このアンテナATは、通信制御装置20に電気的に接続されている。
また、筐体部2aの下面部の貫通孔(図示せず)には、モータ51の回転軸(図示せず)が配置されており、この回転軸に、以下で説明する角パイプ52が接続されている。
また、バルブ開閉機構50は、通信制御装置20に制御されて動作するモータ(回転機構)51と、モータ51の回転軸に接続されて回転軸とともに回転する角パイプ52とを有している。
また、角パイプ52は、両端が貫通した中空四角筒状に形成されており、ハウジング2の筐体部2aの下面部に対して、垂直・下方向に延設されている。また、角パイプ52、ハウジング3の筒体部2bの内部に収容されており、角パイプ52が筒体部2bの内部で回転できるようになっている。
なお、角パイプ52は、鉄やステンレス等の金属により構成されており、その内径寸法が、給水バルブVに設けられている四角柱状の回転軸80の外径寸法よりも僅かに大きい寸法に形成されており、角パイプ51の筒内に、給水バルブVの回転軸80が挿入されて嵌合できるようになっている。
上記の構成により、モータ51を駆動させて、モータ51の回転軸を回転させると角パイプ52も回転し、それにともない、給水バルブVの回転軸80も回転して、給水バルブVを開閉させることができる。
《給水バルブ開閉装置Wの設置手順》
次に、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wの設置手順について説明する。
先ず、給水バルブVの周囲の畔等のなかから、任意の適切な位置(安定している地盤、農作業の邪魔にならない位置)を見つけ、給水バルブ開閉装置Wを構成する支持部Sの垂直管Saの下端側を、任意の適切な位置から地中に差し込んで、支持部Sの下端部側を地中に固定する。
次に、給水バルブ開閉装置Wを構成する装置本体部1のバルブ開閉機構50の角パイプ52と、給水バルブVとを接続する。
なお、給水バルブVには、様々な形状があるが、一般的には、ナットにより、給水バルブの回転軸に、回転軸を回すためのハンドルが取り付けられている。
そのため、図3に示すように、先ず、レンチ等の工具を使用してナットを緩めて回転軸80からハンドル81を取り外す。ハンドル81を取り外すと、四角柱状の回転軸80が現れる。なお、給水バルブVは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸80が延設した状態で設置されている。
また、図3では、一例として、ボディー部83と、カバー部85を備えている給水バルブVを示しているが、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、図示するものと異なる形状の給水バルブにも適用できる。
次に、給水バルブVの回転軸80が現れると、バルブ開閉機構50を構成する角パイプ52を、給水バルブVの回転軸80と相対向させて配置させた上で、角パイプ52の下端部52aの筒内に、回転軸80を挿入する。角パイプ52の下端部52aの筒内に、給水バルブVの回転軸80を挿入すると、角パイプ52の下端部52aが、装置本体部1の自重により給水バルブVの回転軸80(図3参照)に差し込まれ、角パイプ52に回転軸80が嵌合する。これにより、バルブ開閉機構50を構成する角パイプ52と、給水バルブVの回転軸80が接続される。すなわち、本実施形態では、「ボルト、ナット等の締結具」や「専用のアダプタ」を設けることなく、装置本体部1の自重により、バルブ開閉機構50のモータ51に接続されている角パイプ52を、給水バルブVの回転軸80に接続・固定することができる。
次に、地中に固定されている支持部Sの水平管Scを、装置本体部1のハウジング2の筒体部2bの側面から凸設する接続部2b1に挿入して嵌合し、地中に固定されている支持部Sと、給水バルブVの回転軸80に接続されている装置本体部1とを接続する。これにより、給水バルブ開閉装置Wの設置が完了する。
このように、設置された給水バルブ開閉装置Wは、装置本体部1が、地中に差し込まれて固定されている支持部Sに支持されている。また、装置本体部1が、モータ51の回転軸(図示せず)に接続されたた角パイプ52に挿入されて嵌合している給水バルブVの回転軸80に支持されている状態になる。
このように、本実施形態によれば、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」のように、給水バルブの周囲に基礎部を設けて(基礎工事をして)、その基礎部に、金属等で形成された円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)をした大型で重量が大きいハウジングを固定して設置するような手間とコストがかかる設置工事をする必要がない。
また、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、給水バルブVに取り付ける場合、装置本体部1を支持する支持部Sを地中に差し込んで固定する。また、給水バルブVのハンドル81を取り外し、給水バルブVの回転軸80に、装置本体部1のモータ51に接続された角パイプ52を挿入することで、角パイプ52の下端部52aが、装置本体部1の自重により給水バルブVの回転軸80(図3参照)に差し込まれ、角パイプ52を回転軸80に嵌合させて接続・固定することができる。また、地中に固定した支持部Sの水平管Scを、装置本体部1のハウジング2の接続部2b1を挿入することで設置作業が完了する。このように、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、簡単な作業により、給水バルブ開閉装置Wを設置することができる。すなわち、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、既存の給水バルブVに専用の固定具を取り付けることなく、給水バルブVに接続することができる。
また、支持部Sは、給水バルブVの周囲の地面のなかで、任意の位置(安定している地盤、作業の邪魔にならない位置)を選んで地面に差し込んで設置することができる。すなわち、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、支持部の設置位置に自由度がある。
また、本実施形態では、上述した従来技術のシステムのような、給水バルブの周囲に設けた基礎部に固定するような、大型で重量が大きいハウジングが不要であり、装置自体のコストも抑えることができるとともに、設置の際の運搬コストも抑えることができる。
また、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」の構成(回転を支えるために給水バルブの引っ掛かり部分に、円筒形(または角柱形)状のハウジングを直接固定する構成)を採用しておらず、給水バルブVの回転軸80に対して、モータ51の回転軸(図示せず)に接続されたた角パイプ52の下端を挿嵌することで、給水バルブVの上に設置する構成になっているため、給水バルブVの種類(形状)に関係なく、取り付けることが可能になる。
このように、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wの構成によれば、様々な形状の給水バルブに取り付け可能であり、且つ簡易に設置することができる給水バルブ開閉装置Wを提供することができる。
《給水バルブ開閉装置Wを構成する通信制御装置20》
次に、給水バルブ開閉装置Wを構成する通信制御装置20の構成を説明する。
通信制御装置20は、図4に示すように、制御処理部21と、通信処理部22と、記憶部23と、ユーザから各種操作を受け付ける操作部(図示せず)とを有している。また、記憶部23には、給水バルブ開閉装置Wを識別する装置IDが記憶されている。
なお、上記の装置IDは、製品の出荷時(製造時)、或いは、給水バルブ開閉装置Wを設置する際に、製造業者(或いはユーザ)の操作により、記憶部23に記憶される。
制御処理部21は、図示しない操作部の操作により、通信制御装置20の設定を受け付ける。
また、制御処理部21は、通信処理部22を介してサーバ100との間で各種情報の授受を行うと共に、バルブ開閉機構50の動作を制御して、給水バルブVを開状態にしたり、給水バルブVを閉状態にしたりして、水田300への水の給水制御を行う。
具体的には、制御処理部21は、通信処理部22を介して、サーバ100から送信される「開閉命令(開命令、閉命令)」を受信する。
制御処理部21は、サーバ100から送信される「開閉命令」が「給水バルブVを閉状態にする旨の命令」である場合、バルブ開閉機構50に対して、給水バルブVを閉状態にする閉命令信号を送信し、モータ51の回転軸を「第1方向(時計回り)」に所定回転数だけ回転させて、バルブ開閉機構50の角パイプ52に接続された「給水バルブVの回転軸80」を「第1方向(時計回り)」に所定回転数だけ回転させて、給水バルブVを閉状態にする。
制御処理部21は、サーバ100から送信される「開閉命令」が「給水バルブVを開状態にする旨の命令」である場合、バルブ開閉機構50に対して、給水バルブVを開状態にする開命令信号を送信し、モータ51の回転軸を「第2方向(反時計回り)」に所定回転数だけ回転させて、バルブ開閉機構50の角パイプ52に接続された「給水バルブVの回転軸80」を「第2方向(反時計回り)」に所定回転数だけ回転させて、給水バルブVを開状態にする。
また、制御処理部21は、給水バルブVの開閉操作が完了すると、記憶部23に記憶されている「装置ID」に、「給水バルブVの状態を示すバルブ状態情報」を対応付けた「操作完了情報」を生成する。また、制御処理部21は、通信処理部22を介して、サーバ100に対して、「操作完了情報」を送信する。
なお、このバルブ状態情報は、「開閉命令」に応じてバルブ開閉機構50が制御した給水バルブVの状態を示す情報(対応する給水バルブVが「開状態」であるのか、或いは、対応する給水バルブVが「閉状態」であるのかを示す情報)である。
通信処理部22は、アンテナAT及び中継器40を介して、サーバ100から送られてくる「開閉命令(開命令、閉命令)」を受信し、制御処理部21に受信した「開閉命令(開命令、閉命令)」を送信する。
また、通信処理部22は、アンテナAT及び中継器40を介して、サーバ100に対して、制御処理部21が生成した「操作完了態情報」を送信する。
なお、本実施形態では、通信処理部22は、1~2km程度離れた位置に設置された中継器40に対して、無線により、「操作完了情報」を送信したり、中継器40が送信した「開閉命令(開命令、閉命令)」を受信したりできるようになっている。
また、通信制御装置20のハードウェア構成について特に限定されるものではない。例えば、通信制御装置20は、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、I/Oインターフェイス、通信インターフェイス、無線回路、アンテナ、操作ボタン等の操作部を有する情報処理装置を用いることができる。この場合、補助記憶装置に、制御処理部21及び通信処理部22の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。また、補助記憶装置の所定領域が記憶部23になっている。そして、制御処理部21及び通信処理部22の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
《給水バルブ開閉装置Wを構成する電源部30》
次に、給水バルブ開閉装置Wを構成する電源部30について説明する。
電源部30は、通信制御装置20及びモータ51に電力を供給するものであり、例えば、ソーラパネルを有する太陽光発電部(図示せず)と、太陽光発電部が発電した電力を蓄電する蓄電部(図示せす)とを有する構成のものを用いることができる。また、例えば、電源部30は、電池により構成することもできる。
《給水バルブ開閉装置Wを構成するモータ51》
次に、給水バルブ開閉装置Wを構成するモータ51について説明する。
また、モータ(回転機構)51は、例えば、DCサーボモータにより構成されている。また、モータ51は、ハウジング2を構成する筐体部2aの内部に収容設置されており、電源部30から電力が供給されると共に、通信制御装置20に制御されて回転動作を行うようになっている。
また、モータ51は、筐体部2aの下面部に形成されている貫通孔(図示せず)にモータ51の回転軸が位置するように位置決めされて設置されている。
そして、モータ51の回転軸には、カップリング部材が取り付けられ、このカップリング部材に、上述した金属製の角パイプ52が取り付けられている。
《サーバ100》
次に、本実施形態の自動給水システムを構成するサーバ100について、図5を参照しながら説明する。
ここで、図5は、本発明の実施形態の自動給水システムを構成するサーバの機能構成を説明するための模式図である。
図示するように、サーバ100は、給水バルブ開閉装置制御部110と、記憶部120とを有している。記憶部120には、給水バルブ開閉装置データベース210が記憶されている。
なお、サーバ100のハードウェア構成について特に限定されるものではない。例えば、サーバ100は、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、I/Oインターフェイス、通信インターフェイスを有するコンピュータ(1台或いは複数台のコンピュータ)により構成される。この場合、補助記憶装置には、給水バルブ開閉装置制御部110の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。また、補助記憶装置の所定領域が記憶部120になっている。そして、給水バルブ開閉装置制御部110の機能は、CPUが補助記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
先ず、サーバ100の構成のうち、記憶部130に記憶されている給水バルブ開閉装置データベース210について図6を用いて説明する。
ここで、図6は、本実施形態の自動給水システムを構成するサーバに設けられた給水バルブ開閉装置データベースのデータ構成を示した模式図である。
給水バルブ開閉装置データベース210は、水田300を管理しているユーザ毎に、そのユーザの水田300に水を供給する給水バルブVに取り付けた給水バルブ開閉装置Wの装置IDと、給水バルブ開閉装置Wが取り付けられた給水バルブVの状態を示すバルブ状態情報(「開状態」及び「閉状態」のいずれかを示す情報)と、水田情報とを対応付けて記憶しているデータベースである。
具体的には、図6に示すように、給水バルブ開閉装置データベース210は、水田300を管理しているユーザを識別するユーザIDを登録するためのフィールド210aと、給水バルブ開閉装置Wを識別する装置IDを登録するためのフィールド210bと、この装置IDにより特定される給水バルブ開閉装置Wが取り付けられた給水バルブVの状態を示すバルブ状態情報(「開状態」及び「閉状態」のいずれかを示す情報)を登録するためのフィールド210cと、給水バルブ開閉装置Wが取り付けられた給水バルブVから水の供給を受ける水田の位置情報(水田情報)を登録するためのフィールド210dとを有するレコード(複数のレコード)により構成されている。
なお、ユーザIDは、給水バルブ開閉装置Wを取り付けた給水バルブVから水の供給を受けている水田300を管理しているユーザを識別するための一意の情報であり、英数字記号等により構成される。
また、装置IDは、給水バルブ開閉装置Wを識別するための一意の情報であり、英数字記号等により構成される。
また、位置情報は、対応する給水バルブV(或いは、対応する水田)の「緯度、経度」などの位置情報である(地図アプリ上に表示できる情報であればよい)。
また、給水バルブ開閉装置データベース210に登録される情報は、給水バルブVに給水バルブ開閉装置Wを設置する際に、給水バルブ開閉装置Wを設置する業者が、サーバ100にアクセスして、対応するユーザID及び装置IDと、設置時における給水バルブVの開閉状態と、位置情報とを初期登録する。初期登録後は、給水バルブ開閉装置データベース210は、フィールド210cのバルブ状態情報が、後述する給水バルブ開閉装置制御部110により更新されていく。
次に、給水バルブ開閉装置制御部110の機能について説明する。
給水バルブ開閉装置制御部110は、給水バルブ開閉装置Wを設置した給水バルブVから水の供給を受けている水田300を管理しているユーザのユーザ端末UTからの要求に応じて、ユーザ端末UTに対して、対応する給水バルブVの開閉を制御するためのWebサイトを提供する。
なお、給水バルブ開閉装置Wを設置した給水バルブVから水の供給を受ける水田300を管理しているユーザは、当該ユーザを識別するユーザIDが割り当てられている。ユーザは、ユーザ端末UTを操作して、Webサイト上でユーザID(或いは、ユーユーザID、とユーザが設定したパスワード)を入力すると、ユーザ専用のWebサイトが提供される。
このWebサイトは、ユーザIDにより特定されるユーザが管理している水田300に設置した給水バルブ開閉装置Wが取り付けられた給水バルブVの開閉状態が提示されており、Webサイト上からサーバ100に対して、給水バルブVの「開閉要求(開要求、閉要求)」を送信できるようになっている。
なお、給水バルブVの「開閉要求(開要求、閉要求)」では、対応する給水バルブVに取り付けられた給水バルブ開閉装置Wの装置IDは特定されている。
そして、給水バルブ開閉装置制御部110は、提供しているWebサイト上で、ユーザ端末UTから給水バルブの「開閉要求(開要求、閉要求)」受け付けると、給水バルブ開閉装置データベース210にアクセスして、特定された装置IDが登録されたレコードを読み出す。また、給水バルブ開閉装置制御部110は、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」が、読み出したレコードのフィールド210cのバルブ状態情報と異なっているか否かを判定する。
そして、給水バルブ開閉装置制御部110は、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」が、読み出したバルブ状態情報と異なっていれば、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」に対応する「開閉命令(開命令、閉命令)」を生成し、対応する装置IDにより特定される給水バルブ開閉装置Wに対して、「開閉命令(開命令、閉命令)」を送信する。
なお、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」が、読み出したバルブ状態情報と異なっている場合とは、受け付けた「開閉要求」が「開要求(閉要求)」であり、読み出したレコードのフィールド210cのバルブ状態情報が「閉状態(開状態)」の場合をいう。
また、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」が、読み出したバルブ状態情報と異なっていない場合(同じ場合)とは、受け付けた「開閉要求」が「開要求(閉要求)」であり、読み出したレコードのフィールド210cのバルブ状態情報が「開状態(閉状態)」の場合をいう。
また、給水バルブ開閉装置制御部110は、「開閉命令(開命令、閉命令)」を送信すると、その後、対応する給水バルブ開閉装置Wが「開閉命令(開命令、閉命令)」に応じた処理を完了した後に送る「操作完了態情報」を受信する。
そして、給水バルブ開閉装置制御部110は、「操作完了態情報」を受信すると、給水バルブ開閉装置データベース210にアクセスして、受信した「操作完了態情報」に含まれる「装置ID」が登録されたレコードのフィールド210cの「バルブ状態情報」を「操作完了情報」に含まれる「バルブ状態情報」に書き換える。
一方、給水バルブ開閉装置制御部110は、受け付けた「開閉要求(開要求、閉要求)」が、読み出したバルブ状態情報と異なっていなければ(同じであれば)、「開閉要求(開要求、閉要求)」を送信してきたユーザ端末UTに対して、対応する給水バルブVが「開閉要求(開要求、閉要求)」の状態になっていることを通知して、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の自動給水システムによれば、水田300を管理しているユーザが水田300まで足を運ばなくても、ユーザ端末UTを操作することで、水田300に水を供給する給水バルブVの開閉状態を制御できる。そのため、本実施形態の自動給水システムによれば、ユーザが行う水田300の水位調整作業の労力が軽減される。
また、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」のように、給水バルブの周囲に基礎部を設けて(基礎工事をして)、その基礎部に、金属で形成された円筒形状(旧式の郵便ポストのような形状)をした大型で重量が大きいハウジングを固定するような手間とコストがかかる設置工事をする必要がない。
具体的には、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wでは、装置本体部1を支持する支持部Sを地中に差し込んで固定するとともに、給水バルブVのハンドル81を取り外して、給水バルブVの回転軸80に、装置本体部1のモータ51に接続された角パイプ52を差し込んで接続し、装置本体部1のハウジング2に支持部Sを接続・固定するという簡単な作業により、給水バルブ開閉装置Wを設置することができる。
また、本実施形態の給水バルブ開閉装置Wは、上述した従来技術(非特許文献1)に記載の「ほ場水管理システム」の構成(給水バルブの引っ掛かり部分に、円筒形(または角柱形)状のハウジングを直接固定する構成)を採用しておらず、給水バルブVの回転軸80に、モータ51の回転軸(図示せず)に接続されたた角パイプ52の下端を挿嵌することで、給水バルブVの上に設置する構成になっているため、給水バルブVの種類(形状)に関係なく、取り付けることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、様々な形状の給水バルブに取り付け可能であり、且つ簡易に設置することができる給水バルブ開閉装置W及び給水バルブ開閉装置Wを備えた自動給水システムを提供することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において、種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、給水バルブVのハンドル81を取り外して、給水バルブVの回転軸80に、給水バルブ開閉装置Wのモータ51に接続された角パイプ52を挿嵌することで、モータ51の回転軸(図示せず)に接続された角パイプ52と回転軸80とを接続しているが特にこれに限定されるものではない。
給水バルブVのハンドル81に、角パイプ52が接続されている専用のアタッチメントを取り付けることで、モータ51の回転軸(図示せず)に接続された角パイプ52と、給水バルブVの回転軸80とを接続するようにしても良い。
また、例えば、上述した実施形態では、水田300に水を供給する給水バルブVに給水バルブ開閉装置Wを取り付けて、水田300の水の供給を制御しているが、特にこれに限定されるものではない。本実施形態の自動給水システムは、水田300以外の溜池などの貯水エリアに水を供給するための給水バルブVの開閉制御にも用いることができる。
NW…ネットワーク

W…給水バルブ開閉装置
S…支持部
Sa…垂直管(支持部)
Sb…T字管(支持部)
Sc…水平管(支持部)

1…装置本体部
2…ハウジング
2a…筐体部(ハウジング)
2b…筒体部(ハウジング)
2b1…接続部(ハウジング)
20…通信制御装置
21…制御処理部(通信制御装置)
22…通信処理部(通信制御装置)
23…記憶部(通信制御装置)
30…電源部
50…バルブ開閉機構
51…モータ(バルブ開閉機構)
52…角パイプ(バルブ開閉機構)
52a…下端部(角パイプ)
AT…アンテナ

V…給水バルブ
80…回転軸
82…ハンドル
83…ボディー部
85…カバー部


40…中継器

100…サーバ装置
110…給水バルブ開閉装置制御部
120…記憶部
210…給水バルブ開閉装置データベース

UT…ユーザ端末

Claims (4)

  1. 水田を含む貯水エリアに水を供給する給水バルブの開閉を制御する給水バルブ開閉装置であって、
    前記給水バルブは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸が延設されており、
    前記給水バルブに近傍する地中に下端部が埋め込まれて固定された支持部と、
    前記支持部に支持されているとともに、前記給水バルブの回転軸に接続されるバルブ開閉機構を有する装置本体部とを備え、
    前記支持部は、前記地中に向けて略鉛直方向に差し込まれ下方側が埋設され且つその上方側を地面から突出させて設置される垂直管と、前記垂直管の上方側に接続固定され且つ該垂直管に対して略直角方向の延設されている水平管とを有し、
    前記装置本体部は、前記バルブ開閉機構を収容したハウジングを有し、
    前記バルブ開閉機構は、モータと、該モータに接続され該モータの回転に応じて回転するパイプ部とを有し、
    前記パイプ部は、その下端部側が前記ハウジングの下端部から突出しており、且つ前記給水バルブの回転軸と相対向させて配置され、その下端部側が前記装置本体部の自重により前記回転軸に差し込まれて該回転軸に接続され、該モータを駆動させて該パイプ部を回転させると、それにともない、該給水バルブの回転軸が回転して、該給水バルブを開閉させるようになっており、
    前記装置本体部は、前記ハウジングに前記支持部の水平管が接続固定されることにより該支持部に支持されているとともに、前記パイプ部に接続された前記回転軸に支持されていることを特徴とする給水バルブ開閉装置。
  2. 前記ハウジングは、筐体部と、該筐体部の下面部から略垂直・下方に延設されている筒体部とを有し、該筒体部は、その上方・側面に、該側面に対して直角方向に凸設する円筒状の接続部が形成され、
    前記筐体部は、前記下面部に貫通孔が形成され、この貫通孔を介して該筐体部の内部と該筒体部の内部が連通しており、
    前記モータは、前記筐体部に収容されており、
    前記モータに接続されたパイプ部は、前記筒体部に収容されて、その下端部側が筒体部の下端部より突出しており、
    前記支持部の水平管が、前記ハウジングの筒体部の側面の接続部に挿入され嵌合されることで、前記装置本体部が、前記支持部に接続されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の給水バルブ開閉装置。
  3. 前記ハウジングを構成する筐体部には、前記バルブ開閉機構を制御する通信制御装置が収容されており、
    前記通信制御装置は、外部のサーバ装置から送信される開閉命令を受信し、該開閉命令に応じて前記バルブ開閉機構の動作を制御するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の給水バルブ開閉装置。
  4. 水田を含む貯水エリアに水を供給する給水バルブの開閉動作を制御する給水バルブ開閉装置と、ネットワークに接続され且つ前記給水バルブ開閉装置と通信可能な中継器と、該中継器を介して前記給水バルブ開閉装置に対して、前記給水バルブの開閉動作を指示する開閉命令を送信し、前記給水バルブ開閉装置に前記給水バルブVの開閉動作を制御させるサーバ装置とを有している自動給水システムであって、
    前記給水バルブは、その設置面に対して垂直・上方向に回転軸が延設されており、
    前記給水バルブ開閉装置は、
    前記給水バルブに近傍する地中に下端部が埋め込まれて固定された支持部と、
    前記支持部に支持されている装置本体部とを備え、
    前記装置本体部は、
    前記給水バルブの回転軸に接続されるバルブ開閉機構と、
    前記サーバ装置から送信される開閉命令を受信し、該開閉命令に応じて前記バルブ開閉機構の動作を制御する通信制御装置と、
    前記バルブ開閉機構及び前記通信制御装置を収容したハウジングとを有し、
    前記支持部は、前記地中に向けて略鉛直方向に差し込まれ下方側が埋設され且つその上方側を地面から突出させて設置される垂直管と、前記垂直管の上方側に接続固定され且つ該垂直管に対して略直角方向の延設されている水平管とを有し、
    前記バルブ開閉機構は、モータと、該モータに接続され該モータの回転に応じて回転するパイプ部とを有し、
    前記パイプ部は、その下端部側が前記ハウジングの下端部から突出しており、且つ前記給水バルブの回転軸と相対向させて配置され、その下端部側が前記装置本体部の自重により前記回転軸に差し込まれて該回転軸に接続され、該モータを駆動させて該パイプ部を回転させると、それにともない、該給水バルブの回転軸が回転して、該給水バルブを開閉させるようになっており、
    前記装置本体部は、前記ハウジングに前記支持部の水平管が接続固定されることにより該支持部に支持されているとともに、前記パイプ部に接続された前記回転軸に支持されていることを特徴とする自動給水システム。

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